SyntheticMonthlyFinancials-JP-v1.0.0
このデータセットは、架空企業の会社概要、仕訳帳、月次イベント、期首・月次財務諸表、および財務分析の問題・模範解答(QA)を収録した合成企業財務データです。
会社名・取引先名は架空名称として生成したものです。実在する名称との偶然の一致・類似は、当該企業・団体との関係、提携、承認、財務情報の再現を意味しません。取引・財務数値・経営状態もすべて合成です。
データ構成
├── CASE_INDEX.csv
├── README.md
├── qa/
│ ├── questions_100.csv # journal参照なしの軽量評価版
│ ├── answers_100.csv
│ ├── questions_all.csv # 全470問
│ └── answers_all.csv
└── cases/
└── case_<UUID>/
├── profile.md
├── journal.csv
├── timeline.csv
└── statements/
├── opening_bs.csv
├── pl.csv
├── bs.csv
└── cf.csv
読み方
CASE_INDEX.csvで会社を選び、profile.mdで会社概要、事業内容、社員数、対象期間を確認します。timeline.csvで月次社員数と、意思決定・承認・実施・未実現・失敗・延期などを含む主要イベントを確認します。状態列は処理状況であり、すべてが実現事象を意味するわけではありません。statements/opening_bs.csvを起点に、journal.csvと月次PL・BS・CFを照合します。- 部門・補助科目は表示名です。同じ取引の貸借行は、同じ公開用UUIDの取引Noで対応付けられます。
- 財務分析QAを使う場合は
qa/questions_100.csvまたはqa/questions_all.csvの問題IDを起点に設問と指定された参照ファイルを確認し、対応するanswers_*.csvの同じ問題IDを使って採点します。
生成方法
本データセットは、LLMによる企業設定の設計と、Pythonによる事業活動のシミュレーションを組み合わせて生成しています。財務数値をLLMに直接出力させるのではなく、シミュレーションで発生した取引を仕訳として記録し、財務諸表はその仕訳を集計して作成しています。
LLM:企業設定の設計(事業内容・顧客・契約条件・人員・設備)
↓
Python:月次シミュレーション(需要・売上・費用・入出金)
↓
仕訳帳(journal.csv)
↓
財務諸表(pl.csv・bs.csv・cf.csv)
企業設定
LLMが、架空企業の事業内容、顧客、契約条件、人員、設備などを設計します。設計結果は profile.md の会社概要・事業内容と、シミュレーションの初期条件に使われます。
事業活動のシミュレーション
企業設定をもとに、Pythonで需要・売上・費用・入出金を月ごとにシミュレーションします。
- 事業モデルは、SaaS、建設、卸売、製造など14種類に対応しています。
- 契約の増減、受注残、人員・設備の処理能力、季節変動などを反映しています。
- シミュレーションで発生した取引は仕訳として記録され、
journal.csvに出力されます。
経営イベント
値上げ、採用、設備投資などの経営施策はLLMが選択し、実施時期、成否、財務への影響はプログラム側で処理します。そのため、timeline.csv には実施されたイベントだけでなく、未実現・失敗・延期となったイベントも含まれます。
財務諸表
journal.csv の仕訳を月ごとに集計し、PL・BS・CF(直接法)を作成しています。期首BS(opening_bs.csv)を起点として、月次の残高を繰り越しています。
財務分析QA
設問および模範解答は、OpenAIのChatGPTを用いて生成しました。計算式・解答数値については、次節の整合性検証を実施しています。
会計データの整合性検証
本データセットは、全94企業・12か月分の仕訳帳および財務諸表を対象に、会計数値の内部整合性を検証しています。
主な検証項目と結果
| 検証項目 | 検証結果 |
|---|---|
| 仕訳の貸借一致 | 全275,318取引で借方・貸方が一致 |
| 貸借対照表(BS) | 期首94件・月次1,128件すべてで「資産=負債+純資産」が成立 |
| 損益計算書(PL) | 全1,128社月で利益計算・仕訳金額との一致を確認 |
| キャッシュフロー計算書(CF) | 全1,128社月で資金増減・現預金残高・仕訳との一致を確認 |
| 期間・諸表間の連続性 | BS残高の繰越、PL利益の累計、棚卸資産、CF期首・期末残高の整合性を確認 |
| 財務分析QA | 全470問の計算式・解答の整合性を確認。うち242問は元の財務諸表から独立再計算し、すべて一致 |
財務分析QA(qa/)
財務諸表に基づく数値回答型の日本語財務分析問題と、対応する模範解答を収録しています。 問われる指標の計算だけでなく、正しい会社・対象期間・資料を参照できるかを確認する用途を想定しています。
設問および模範解答の生成方法は「生成方法」を、検証結果は「会計データの整合性検証」を参照してください。
収録規模
| 項目 | 件数・内容 |
|---|---|
| 軽量版 | 100問/100件(questions_100.csv・answers_100.csv) |
| 全問版 | 470問/470件(questions_all.csv・answers_all.csv) |
| 対象企業 | 軽量版は94ケース(88ケース×1問、6ケース×2問)、全問版は94ケース×5問 |
| 財務分析領域 | 6領域 |
| 指標名 | 108種類(指標 のユニーク値) |
| 難易度 | 基礎24問、標準348問、発展98問 |
| 対象期間 | 2026年4月~2027年3月(月次、複数月、通期など) |
6領域は、財務安全性・流動性(78問)、運転資金・回転効率(78問)、キャッシュフロー・返済能力(78問)、資本効率・投資採算(79問)、収益性・成長性(78問)、管理会計・将来予測(79問)です。
questions_*.csv:設問ファイル
1行が1問です。回答者またはモデルには、原則としてこのファイルの設問と 参照ファイル が示す企業データを入力します。
| 列名 | 内容 |
|---|---|
問題ID |
問題の一意ID(例:FIN0001)。模範解答との結合キー |
会社番号 |
QA内で用いる会社番号 |
ケースID |
企業ケースの識別子。CASE_INDEX.csv および cases/ のディレクトリと対応 |
会社名 |
架空企業名 |
業種 |
対象企業の業種 |
社内問題番号 |
企業ケース内の問題番号(1~5) |
領域 |
財務分析の分類(6領域) |
指標 |
求める指標・分析項目の名称 |
難易度 |
基礎/標準/発展 |
対象期間 |
計算・評価対象の月または期間 |
問題 |
日本語の設問文。計算定義、前提、丸め方の指定を含むことがある |
解答単位 |
解答の単位(例:円、%、回、倍、日) |
小数桁数 |
指定される最終解答の小数桁数(収録値は0または2) |
参照ファイル |
データセットのルートからの相対パス。複数の場合はセミコロン(;)区切り |
解答記入欄 |
回答を記録するための空欄(原本では空欄) |
answers_*.csv:模範解答ファイル
対応する questions_*.csv と同じ 問題ID を使って正解を照合します。モデルへの出題時には原則として与えず、評価・採点または解説に使用します。
| 列名 | 内容 |
|---|---|
問題ID |
設問との結合キー |
ケースID |
対象の企業ケースID |
会社名 |
対象の架空企業名 |
指標 |
解答対象の指標・項目 |
解答数値 |
採点・集計に利用できる数値形式の正解(単位文字や桁区切りなし) |
単位 |
正解の単位。対応する questions_*.csv の 解答単位 と対応 |
表示解答 |
桁区切りや単位を付した人間向けの解答表示 |
計算式 |
使用した計算式の説明 |
計算過程 |
代入した値、中間計算、最終結果などの説明 |
意思決定への用途 |
指標が経営判断上どのような確認に役立つかの説明 |
前提・注意 |
解釈や算定上の補足。空欄の場合あり |
出典ID |
解答の根拠となるデータを指す内部IDの列挙(セミコロン区切り)。ファイルパスではありません |
使い方・採点手順
qa/questions_100.csvまたはqa/questions_all.csvから問題を選び、ケースID・対象期間・問題・参照ファイルを確認します。参照ファイルをセミコロンで分割し、データセットのルートから各CSVを開きます。例えばcases/case_<UUID>/statements/bs.csvのようなパスです。指定が複数ファイルの場合は、必要なものを横断して計算します。- 設問に記載された計算定義を優先し、中間計算では原則丸めず、設問が指定する桁数・単位で最終結果を回答します。比率等の定義が一般的な教科書と異なる場合も、設問の条件に従ってください。
- 対応する
qa/answers_*.csvを同じ問題IDで結合し、原則として解答数値と単位を使って採点します。表示上の比較には表示解答、不一致原因の分析には計算式・計算過程を使えます。 - ファイル参照による採点や自動評価では、出題時に
answers_*.csvの情報がモデル側へ混入しないようにします。
問題・解答の例:FIN0001
- 対象:畑結アグリリンク、2026年4月末
- 指標:自己資本比率(純資産の部 ÷ BS資産合計 × 100)
- 参照:
cases/case_015354e1c4514eebaa38954f9cea4efd/statements/bs.csv - 模範解答:
56.22%(解答数値は56.22、単位は%)
以下は、設問と解答を 問題ID で結合して取得する最小例です(Python標準ライブラリのみ使用)。
import csv
from pathlib import Path
root = Path("SyntheticMonthlyFinancials-JP-v1.0.0") # 展開したZIPのルート
def load_csv(path):
with path.open(encoding="utf-8-sig", newline="") as f:
return list(csv.DictReader(f))
questions = load_csv(root / "qa" / "questions_100.csv")
answers = {row["問題ID"]: row for row in load_csv(root / "qa" / "answers_100.csv")}
q = next(row for row in questions if row["問題ID"] == "FIN0001")
references = [root / path.strip() for path in q["参照ファイル"].split(";")]
print(q["問題"], references)
# 以下は採点・検証時にのみ参照すること
correct = answers[q["問題ID"]]
print(correct["解答数値"], correct["単位"], correct["計算過程"])
QAの利用上の注意
- このQAは合成財務データに基づく計算・参照タスクです。実在企業の状況を示すものでも、会計監査や実務判断の正確性を保証するものでもありません。
- 設問で指定された月・期間と、CSVの月別列を正しく対応付けてください。複数月のPL・CFを合算する設問や、期首BSと期末BSを比較する設問があります。
解答数値の値には単位を含めません。パーセントの場合、例えば56.22%の数値は56.22であり、0.5622ではありません。負数にも対応してください。出典IDは解答側の根拠管理用IDであり、参照ファイルのようにパスとして直接開くことはできません。参照ファイルと計算過程で根拠を確認してください。- AIの学習・評価に併用する場合、同一企業の財務情報が双方に混ざる情報漏洩を避けるため、問題単位のランダム分割より**
ケースID単位の分割**を推奨します。 - 財務諸表との照合・再計算を通じた模範解答の独立監査を保証するものではありません。厳密な比較評価では、必要に応じて模範解答の検算を実施してください。
会計上の前提
- 通貨は日本円(JPY)です。PLは発生主義、BSは各月末スナップショット、CFは期間中の資金移動です。
opening_bs.csvは観測開始直前のスナップショットです。月列を流用せず、基準日と期首残高_JPYを収録します。timeline.csvのイベントIDは同一イベントの複数影響行で共有されます。行の一意キーはケースID・年月・イベント順です。倍率行の変更前1は個別要因の基準で、累積水準ではありません。直接財務影響額_JPYがjournalへ結合される場合は関連仕訳の借方合計で、資金流出を負とします。金額の算定基準は直接財務影響額基準に示します。- 法人税等は月次管理見積りではなく、決算月に確定額との差額を調整して公開PLへ計上します。所得割に加え均等割等を含みますが、税務申告用計算ではありません。
利用上の注意
全期間が合成シミュレーションであり、実測情報や実在企業の将来予測ではありません。数値は業界統計・税務申告・投資判断の根拠には使用できません。
ライセンス
データセットは Creative Commons Attribution-NonCommercial 4.0 International(CC BY-NC 4.0) で提供します。
SyntheticMonthlyFinancials-JP-v1.0.0, bekkuzer, CC BY-NC 4.0
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