human: 特許出願時に禁止されることになったマルチマルチクレームとは何ですか？
特許庁に特許出願を行う際に、「マルチマルチクレーム」が禁止になったと聞きましたが今後注意すべき点について教えてください。
assistant: 出願時の回避方法、審査の流れ、外国出願との関係性について注意が必要です。

（１）マルチマルチクレームとは？
　特許庁は、マルチマルチクレームを、「他の二以上の請求項の記載を択一的に引用する請求項（マルチクレーム）を引用する、他の二以上の請求項の記載を択一的に引用する請求項」と定義しています。簡単に言うと、「多数項従属項を引用する多数項従属項」です。下記の具体例では、請求項３が、多数の項（請求項１〜２）を引用する多数項従属項であり、その請求項３を含んだ多数の項（請求項１〜３）を引用する請求項４は、多数項従属項を引用する多数項従属項になります。
【請求項１】構成Ａを備える装置Ｘ。
【請求項２】構成Ａが特徴ａを有する請求項１に記載の装置Ｘ。
【請求項３】構成Ｂを更に備える請求項１又は２に記載の装置Ｘ。
【請求項４】構成Ｃを更に備える請求項１から３の何れかに記載の装置Ｘ。

（２）マルチマルチクレームの回避
　上記の例の場合、従前は認められていた請求項４の記載が、今後は認められなくなります（以降、「マルチマルチ制限」と呼ぶ）。これを回避するには、まず、従属関係を分解して複数の請求項に分ける方法があります。例えば、上記の例では、元の請求項４を新たな請求項４´と請求項５に分解します。この場合、新たな請求項４´は単なるマルチクレームとなります。この方法では、網羅的な権利範囲を確保できますが、請求項数が増加することにより、審査請求料や特許料が高額になる欠点があります。全体としての請求項数が少ない時には、この方法が良いと言えます。
【請求項４´】構成Ｃを更に備える請求項１又は２に記載の装置Ｘ。
【請求項５】構成Ｃを更に備える請求項３に記載の装置Ｘ。
　一方、最上位の請求項だけに従属させる方法も考えられます。この方法では、マルチマルチクレームに比べて権利範囲に抜けが生じる欠点がありますが、費用は低廉に抑えられる利点があります。全体としての請求項数が多い場合や、将来的に米国での権利取得も考えている場合には、この方法が良いと言えます。
【請求項４´´】構成Ｃを更に備える請求項１に記載の装置Ｘ。
　なお、特許庁よりマルチマルチクレームの検出ツール（簡易マルチマルチクレームチェッカー）が提供されていますので、出願前に使用してチェックすることをお勧めします。

（３）違反した時の審査の流れ
　審査の結果、マルチマルチ制限に違反することが判明すると、拒絶理由が通知されます。そして、その請求項については、その他の特許要件（新規性や進歩性等）が審査されません。この拒絶理由通知を受けた場合、補正によって上述のようにマルチマルチを解消するように記載を変更すれば、拒絶理由を解消することは可能です。但し、マルチマルチ制限違反を解消した後に、続く審査で新規性違反や進歩性違反が発見されると、「最後の拒絶理由通知」が通知される可能性が高くなります。この場合、補正できる範囲が制限されて補正しづらくなるため、好ましくありません。
　従って、出願後にマルチマルチ制限違反があることに気付いた場合には、拒絶理由通知を待たずに、自発的に補正を行って違反を解消することが得策と言えます。最初の拒絶理由通知が届く前であれば、マルチマルチ制限違反を解消する補正は、いつでも自由に行うことができます。

（４）　外国出願との関係性
　マルチクレームは大部分の国で認められています。一方、マルチマルチクレームは、米国、中国、韓国等では従前から認められていません。今回の日本でのマルチマルチ制限は、これらの国々と歩調を合わせる目的で行われました。従って今後は、国内出願のクレームを変更することなくそのまま米国、中国、韓国等へ持って行けることになります。但し、米国ではマルチクレームを１つでも作ると高額な手数料が加算されるため、注意が必要です。
　一方、欧州ではマルチマルチクレームが認められています。従って今後は、国内出願のクレームを欧州に持って行く際には、マルチマルチクレームに書き直すことも考えられます。しかしこの場合、日本での出願に開示されていない内容（発明の組み合わせ）については、優先権主張の効果が認められない可能性や、補正が新規事項の追加と判断される可能性が生じます。従って、将来的に欧州での権利化を考えている場合には、日本出願の際に、マルチマルチクレームに相当する発明の組み合わせを、明細書の「課題を解決するための手段」の欄に開示しておくのが得策と言えます。