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116A03
[ "a. 夜盲を自覚する。", "b. 変視症を自覚する。", "c. 自然治癒することが多い。", "d. 蛍光眼底造影が有用である。", "e. 光干渉断層計〈OCT〉が有用である。" ]
a. 夜盲を自覚する。
中心性漿液性脈絡網膜症について誤っているのはどれか。
[ "a" ]
116A04
[ "a. DPP-4阻害薬", "b. SGLT2阻害薬", "c. ビグアナイド薬", "d. スルホニル尿素薬", "e. αグルコシダーゼ阻害薬" ]
d. スルホニル尿素薬(SU剤)SU剤は単剤であっても低血糖をきたしやすい。高齢者の遷延する低血糖の原因となる。腎機能低下例や高齢者では、低血糖のリスクが更に高い。 SU剤は単剤であっても低血糖をきたしやすい。 高齢者の遷延する低血糖の原因となる。 腎機能低下例や高齢者では、低血糖のリスクが更に高い。
単剤の内服で低血糖の原因になる可能性が高いのはどれか。
[ "d" ]
116A05
[ "a. 10年生存率は約10%である。", "b. 年間約1,000例行われている。", "c. 原疾患は拡張型心筋症が最も多い。", "d. 原則として術後に免疫抑制薬は用いられない。", "e. 2015年以降の平均待機期間は1年以下である。" ]
c. 原疾患は拡張型心筋症が最も多い。
我が国での成人心臓移植について正しいのはどれか。
[ "c" ]
116A06
[ "a. β刺激薬", "b. インスリン", "c. ループ利尿薬", "d. グリチルリチン", "e. レニン・アンジオテンシン系抑制薬" ]
e. レニン・アンジオテンシン系抑制薬アルドステロンはNaを再吸収しKを排泄する。レニン・アンギオテンシン・アルドステロン系を抑制すると高Kとなる。 アルドステロンはNaを再吸収しKを排泄する。 レニン・アンギオテンシン・アルドステロン系を抑制すると高Kとなる。
高カリウム血症の原因となるのはどれか。
[ "e" ]
116A07
[ "a. 肥満", "b. 高齢", "c. 亀背", "d. 萎縮性胃炎", "e. カルシウム拮抗薬" ]
d. 萎縮性胃炎
逆流性食道炎の誘因とならないのはどれか。
[ "d" ]
116A08
[ "a. 房室ブロック", "b. 持続性心室頻拍", "c. 左室駆出率の低下", "d. 心室中隔の非対称性肥大", "e. FDG-PETでの心筋への異常集積" ]
d. 心室中隔の非対称性肥大
心不全で来院した患者において心サルコイドーシスの所見に合致しないのはどれか。
[ "d" ]
116A09
[ "a. 飲酒", "b. 減圧症", "c. 放射線照射", "d. 有機リン剤", "e. 副腎皮質ステロイド" ]
d. 有機リン剤
骨壊死のリスクファクターでないのはどれか。
[ "d" ]
116A10
[ "a. 片側性である。", "b. 家族歴がある。", "c. 若年発症が多い。", "d. 手指腫脹を伴う。", "e. 血圧の左右差を伴う。" ]
d. 手指腫脹を伴う。
全身性強皮症による続発性Raynaud現象の特徴はどれか。
[ "d" ]
116A11
[ "a. 男児に多い。", "b. 感覚過敏がある。", "c. 対人関係の苦手さがある。", "d. 就学前に症状がみられる。", "e. 物事に対するこだわりが弱い。" ]
e. 物事に対するこだわりが弱い。
自閉スペクトラム症の特徴でないのはどれか。
[ "e" ]
116A12
[ "a. 急性大動脈解離", "b. 褐色細胞腫クリーゼ", "c. 乳頭浮腫を伴う脳浮腫", "d. 肺水腫を生じた急性心不全", "e. 肺動脈性肺高血圧症を伴う呼吸不全" ]
e. 肺動脈性肺高血圧症を伴う呼吸不全
急激な血圧上昇を認める患者で、高血圧緊急症の病態として考えにくいのはどれか。
[ "e" ]
116A13
[ "a. 50歳台では発症しない。", "b. 運動障害を伴うことが多い。", "c. 脳梗塞の初回発作では生じない。", "d. 頭部MRI・MRA画像では異常を認めない。", "e. 脳血流SPECTにおける血流分布異常は特定のパターンを示さない。" ]
b. 運動障害を伴うことが多い。e. 脳血流SPECTにおける血流分布異常は特定のパターンを示さない。
脳血管性認知症について正しいのはどれか。2つ選べ。
[ "b", "e" ]
116A14
[ "a. ヒトパピローマウイルス ― 子宮体癌", "b. 成人T細胞白血病ウイルス ― 肺癌", "c. C型肝炎ウイルス ― 肝細胞癌", "d. elicobacter pylori― 胃癌", "e. EBウイルス ― 膵癌" ]
c. C型肝炎ウイルス ― 肝細胞癌d. Helicobacter pylori ― 胃癌
病原体と悪性腫瘍の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。
[ "c", "d" ]
116A15
[ "a. 尿蛋白量", "b. 腎の長径", "c. 時間尿量", "d. 尿潜血の程度", "e. 血清クレアチニン値の上昇速度" ]
c. 時間尿量e. 血清クレアチニン値の上昇速度
急性腎障害の診断に用いられる指標はどれか。2つ選べ。
[ "c", "e" ]
116A16
[ "a. 姉の糖尿病歴", "b. 抗GAD抗体陰性", "c. 糖尿病網膜症の存在", "d. 随時血糖値 >200mg/dL", "e. 尿蛋白/Cr比 >1.0g/gCr" ]
c. 糖尿病網膜症の存在
76歳の女性。高血糖と尿蛋白を指摘されて来院した。退職前の健診で血糖値が高めであることを指摘されていたが、そのままにしていた。60歳で退職後は健診を受診していなかった。退職後の3年間で体重が10kg増加した。既往歴に特記すべきことはない。姉に糖尿病がある。現在はひとり暮らしである。運動習慣はない。視力低下のために眼科を受診したところ、増殖性糖尿病網膜症と診断され、高血糖と尿蛋白も指摘されて紹介された。 身長154cm、体重70kg。脈拍72/分、整。血圧142/80mmHg。胸腹部に異常を認めない。両下腿に軽度の圧痕性浮腫を認める。尿所見:蛋白2+、糖3+、潜血(−)。随時尿の尿蛋白/Cr比は1.2g/gCr(基準0.15未満)。尿沈渣に赤血球1~2/HPF、白血球1~2/HPF、円柱を認めない。 血液生化学所見:総蛋白6.1g/dL、アルブミン4.2g/dL、尿素窒素16mg/dL、クレアチニン0.6mg/dL、eGFR 72.3mL/分/1.73m2、随時血糖値201mg/dL、HbA1c 10.2%(基準4.6~6.2)、Na 142mEq/L、K 4.5mEq/L、Cl 100mEq/L、Ca 9.2mg/dL。抗GAD抗体陰性。尿蛋白の原因を調べるための腎生検は患者が希望しなかった。 本患者の蛋白尿の原因が糖尿病性腎症であることを最も示唆する所見はどれか。
[ "c" ]
116A17
[ "a. 赤血球輸血", "b. 自宅で経過観察", "c. 新鮮凍結血漿投与", "d. 凝固第IX因子製剤投与", "e. 凝固第VIII因子製剤投与" ]
e. 凝固第VIII因子製剤投与
6か月の男児。嘔吐を主訴に母親に連れられて来院した。寝返りをした際に約50cmの高さのベッドからフローリングの床に転落し、その後嘔吐と活気不良を認めた。新生児期に血友病Aと診断されている。同疾患の家族歴がある。 身長70cm、体重9kg。体温36.8℃。心拍数120/分、整。血圧86/56mmHg。呼吸数32/分。SpO2 98%(room air)。活気不良。顔色不良。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟。 血液所見:赤血球320万、Hb 10.2g/dL、Ht 30%、白血球14,000、血小板25万、PT-INR 1.3(基準0.9~1.1)、APTT 98.3秒(基準対照37.1)、血漿フィブリノゲン150mg/dL(基準186~355)。血液生化学所見:総蛋白4.5g/dL、アルブミン2.8g/dL、AST 30U/L、ALT 26U/L、LD 774U/L(基準120~245)、尿素窒素12mg/dL、クレアチニン0.6mg/dL、血糖120mg/dL。頭部単純CTを別に示す。 適切な初期対応はどれか。
[ "e" ]
116A18
[ "a. 入眠時に金縛りにあう。", "b. 夜間せん妄を合併する。", "c. 睡眠発作後にも眠気が残る。", "d. 睡眠中にパニック発作を認める。", "e. 睡眠中に脚を動かしたいという欲求が強まる。" ]
a. 入眠時に金縛りにあう。
23歳の男性。仕事中居眠りが多く、重要な商談や会議中でも発作的に眠ってしまうことが多いため来院した。数年前から夜間十分に眠っても日中に何回も急に強い眠気を認めるようになり、最近は大笑いや驚いた後に急に全身の力が抜けることが増えてきたという。神経診察に異常を認めない。 この患者にみられる可能性が高い特徴はどれか。
[ "a" ]
116A19
[ "a. 後腹膜血腫", "b. 心室中隔穿孔", "c. 肺血栓塞栓症", "d. 心タンポナーデ", "e. 完全房室ブロック" ]
d. 心タンポナーデ
62歳の女性。息切れと全身倦怠感を主訴に来院した。7日前に発作性心房細動に対してカテーテルアブレーションが施行されており、3日前に退院していた。退院翌日に息切れと全身倦怠感が出現し、症状が徐々に増悪するため受診した。 意識は清明。体温36.2℃。脈拍112/分、整。血圧88/72mmHg。血圧は吸気時に収縮期血圧が18mmHg低下する。呼吸数18/分。SpO2 95%(room air)。呼吸音に異常を認めない。心音は微弱だが雑音は聴取しない。頸静脈は怒張している。 血液所見:赤血球462万、Hb 13.2g/dL、Ht 39%、白血球9,700、血小板39万。血液生化学所見:尿素窒素44mg/dL、クレアチニン1.7mg/dL、Na 141mEq/L、K 4.2mEq/L、Cl 110mEq/L。 最も考えられる病態はどれか。
[ "d" ]
116A20
[ "a. 肺炎", "b. 肺水腫", "c. 無気肺", "d. 肺胞出血", "e. うっ血性心不全" ]
b. 肺水腫
64歳の男性。呼吸困難を主訴に来院した。4日前に左胸痛と息切れが出現し、次第に増悪してきたため受診した。 体温36.2℃。脈拍100/分、整。血圧120/80mmHg。呼吸数20/分。SpO2 92%(room air)。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。頸部リンパ節を触知しない。左胸部に呼吸音を聴取しない。 血液所見:赤血球420万、Hb 13.0g/dL、Ht 37%、白血球4,400、血小板21万。CRP 0.4mg/dL。来院時の胸部エックス線写真を別に示す。入院後、胸腔ドレーンを挿入したところ、直後から咳嗽と泡沫状の喀痰が出現した。この時点の胸部エックス線写真を別に示す。 胸腔ドレーン挿入後の病態として正しいのはどれか。
[ "b" ]
116A21
[ "a. 血漿交換", "b. 緊急開腹手術", "c. 膵酵素阻害薬投与", "d. ステロイドパルス療法", "e. 内視鏡的胆道ドレナージ術" ]
c. 膵酵素阻害薬投与
73歳の男性。総胆管結石の加療目的で内視鏡的結石除去術を施行した。3時間後から持続性の心窩部痛と背部痛を訴えた。 体温35.8℃。脈拍104/分、整。血圧84/56mmHg。呼吸数20/分。SpO2 93%(room air)。顔面は蒼白である。腹部は平坦で、心窩部に圧痛と筋性防御を認める。 血液所見:赤血球430万、Hb 15.3g/dL、Ht 44%、白血球11,000、血小板23万、PT-INR 1.0(基準0.9~1.1)。血液生化学所見:総ビリルビン1.2mg/dL、AST 20U/L、ALT 19U/L、LD 151U/L(基準120~245)、ALP 110U/L(基準38~113)、γ-GT 22U/L(基準8~50)、アミラーゼ1,495U/L(基準37~160)、クレアチニン1.0mg/dL。CRP 1.0mg/dL。腹部造影CTを別に示す。 初期治療として、輸液に加えて行うべき治療で適切なのはどれか。
[ "c" ]
116A22
[ "a. 肝嚢胞の合併が多い。", "b. 常染色体優性型である。", "c. 新生児期から発症する。", "d. 脳動脈瘤の発生頻度が高い。", "e. 治療薬にバソプレシンV2受容体拮抗薬がある。" ]
c. 新生児期から発症する。
22歳の男性。健診で腎機能低下を指摘され心配になり来院した。母親と叔父が透析治療を受けている。 血液生化学所見:尿素窒素28mg/dL、クレアチニン1.5mg/dL。腹部MRIを別に示す。 この疾患で誤っているのはどれか。
[ "c" ]
116A23
[ "a. イマチニブ", "b. ゲフィチニブ", "c. シクロスポリン", "d. ブレオマイシン", "e. 全トランス型レチノイン酸" ]
e. 全トランス型レチノイン酸
38歳の男性。1週間前から皮下出血が出現したため自宅近くの診療所を受診したところ、白血球減少と血小板減少を指摘され精査のため紹介受診した。 体温36.6℃。脈拍92/分、整。血圧118/76mmHg。眼瞼結膜は貧血様で眼球結膜に黄染を認めない。心音と呼吸音に異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。両下肢に紫斑を認める。 血液所見:赤血球381万、Hb 12.6g/dL、Ht 36%、白血球2,400(芽球9%、前骨髄球60%、分葉核好中球12%、リンパ球19%)、血小板1.6万。血液生化学所見:総蛋白7.7g/dL、アルブミン4.8g/dL、総ビリルビン1.1mg/dL、直接ビリルビン0.1mg/dL、AST 29U/L、ALT 30U/L、LD 365U/L(基準120~245)、ALP 110U/L(基準38~113)、尿素窒素18mg/dL、クレアチニン1.1mg/dL、尿酸9.3mg/dL、Na 143mEq/L、K 3.9mEq/L、Cl 107mEq/L、Ca 9.3mg/dL。CRP 0.3mg/dL。骨髄血塗抹May-Giemsa染色標本写真を別に示す。 この患者に投与すべき薬剤はどれか。
[ "e" ]
116A24
[ "a. 喉頭癌", "b. 声帯結節", "c. 喉頭乳頭腫", "d. 声帯ポリープ", "e. 喉頭白斑〈板〉症" ]
c. 喉頭乳頭腫
45歳の男性。嗄声を主訴に来院した。2年前から誘因なく嗄声が出現し、咽喉異物感と慢性的な咳が続いている。喫煙歴と飲酒歴はない。喉頭内視鏡写真を別に示す。 最も考えられるのはどれか。
[ "c" ]
116A25
[ "a. 部活動を止めさせる。", "b. イカの摂取を禁ずる。", "c. プリックテストを行う。", "d. 運動前の食事は禁止する。", "e. 運動前にステロイド薬を内服させる。" ]
c. プリックテストを行う。
13歳の女子。バスケットボールの試合中に気分不快と腹痛が出現したため、教師に付き添われ来院した。会場で用意された弁当を食べて約1時間後に試合に出場した。試合開始10分後に気分不快と全身の皮膚掻痒及び強い腹痛が現れた。弁当の主な副食材はイカであり、最近1年ほどは食べていなかったという。診察時には気分不快や腹痛のピークは過ぎていた。 意識は清明。体温36.8℃。脈拍80/分。呼吸数18/分。SpO2 100%(room air)。血圧110/76mmHg。呼吸音に異常を認めない。腹部は平坦、軟で、軽度の紅斑と膨疹を認める。 血液所見:赤血球430万、Hb 12.5g/dL、白血球4,800(分葉核好中球42%、好酸球2%、リンパ球56%)、血小板21万。CRP 0.3mg/dL。 今後の対応として適切なのはどれか。
[ "c" ]
116A26
[ "a. 精神科受診を勧める。", "b. 寝酒はやめるように指導する。", "c. 本人の同意を得て上司と面談する。", "d. 仕事の仕方や内容について詳しく聴く。", "e. 感染症の流行が終息するまで辛抱するよう励ます。" ]
e. 感染症の流行が終息するまで辛抱するよう励ます。このアプローチは、彼の現在の精神的健康の課題や苦痛を軽視し、具体的なサポートや解決策を提供せずに放置することになる。また、COVID-19の流行がいつ終息するかわからない。 このアプローチは、彼の現在の精神的健康の課題や苦痛を軽視し、具体的なサポートや解決策を提供せずに放置することになる。 また、COVID-19の流行がいつ終息するかわからない。
30歳の男性。「3か月くらい前から、仕事の能率が悪いのが気になる」と訴えて産業医面談を希望した。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行に伴い、約半年前から会議もオンラインで行う在宅勤務となった。妻と3歳の男児との3人暮らしだが、自宅周囲の騒音や男児の世話のためにイライラして仕事に集中できないという。約1か月前から寝酒を飲んで眠るようになったが、その頃から朝の起床時に気持ちが沈んでいることが多くなった。毎日疲れが残り、気がつくと取り留めなく考え事をしているという。 産業医の対応として適切でないのはどれか。
[ "e" ]
116A27
[ "a. 原因菌のワクチンを接種する。", "b. 非侵襲的陽圧換気を開始する。", "c. 鼻カニューラの酸素流量を増やす。", "d. 呼吸リハビリテーションを開始する。", "e. アミノグリコシド系抗菌薬を投与する。" ]
b. 非侵襲的陽圧換気を開始する。
81歳の男性。呼吸困難のため救急車で搬入された。自宅近くの診療所でCOPDと診断され、気管支拡張薬による治療を受けていた。本日午前2時頃から呼吸困難が出現し、鼻カニューラで0.5L/分の酸素を投与されながら午前8時に救急搬送された。 意識は清明。体温38.3℃。心拍数72/分、整。血圧128/64mmHg。呼吸数16/分。聴診で両側呼吸音の減弱を認める。 血液所見:白血球9,800(好中球91%、好酸球0%、単球5%、リンパ球4%)。CRP 4.0mg/dL。動脈血ガス分析(鼻カニューラ0.5L/分 酸素投与下):pH 7.33、PaCO2 58Torr、PaO2 62Torr、HCO3- 30mEq/L。肺野条件の胸部CTと喀痰Gram染色標本を別に示す。 まず行うべきなのはどれか。
[ "b" ]
116A28
[ "a. A型肝炎", "b. B型肝炎", "c. C型肝炎", "d. D型肝炎", "e. E型肝炎" ]
a. A型肝炎
23歳の男性。全身倦怠感、食欲不振、悪心を主訴に来院した。1週間前から症状が出現し、昨日から褐色調の尿が出るようになった。下痢はない。飲酒は機会飲酒。1か月前に同性間の性交渉歴がある。 意識は清明。体温37.2℃。眼球結膜の黄染を認める。肝を右季肋部に2cm触知し、軽度の圧痛を認める。 血液所見:赤血球490万、Hb 14.5g/dL、Ht 42%、白血球6,300(好中球42%、好酸球1%、好塩基球1%、単球9%、リンパ球45%、異型リンパ球2%)、血小板28万、PT-INR 1.1(基準0.9~1.1)。血液生化学所見:総蛋白7.2g/dL、アルブミン3.9g/dL、IgG 1,140mg/dL(基準960~1,960)、IgM 473mg/dL(基準65~350)、総ビリルビン8.1mg/dL、直接ビリルビン5.7mg/dL、AST 984U/L、ALT 822U/L、LD 423U/L(基準120~245)、ALP 143U/L(基準38~113)、γ-GT 266U/L(基準8~50)。免疫血清学所見:HBs抗原陰性、IgM型HBc抗体陰性、HCV抗体陰性、HCV-RNA陰性、IgM型HA抗体陽性、IgA型HEV抗体陰性、RPR 1倍未満(基準1倍未満)、TPHA 320倍(基準80倍未満)。 この患者で考えられる疾患はどれか。
[ "a" ]
116A29
[ "a. 書痙", "b. 痙性斜頸", "c. 本態性振戦", "d. ジスキネジア", "e. アステリキシス" ]
a. 書痙書痙は、特定の手の動作や姿勢、特に書くといった細かな手の動作を行う際に生じる、手や腕の筋肉に異常な緊張や動きの困難を伴う障害。これは運動障害の一種であり、特に焦点性ジストニアの一形態とされています。書痙は、手書きを行う際にのみ症状が現れることが多いのが特徴。 書痙は、特定の手の動作や姿勢、特に書くといった細かな手の動作を行う際に生じる、手や腕の筋肉に異常な緊張や動きの困難を伴う障害。 これは運動障害の一種であり、特に焦点性ジストニアの一形態とされています。書痙は、手書きを行う際にのみ症状が現れることが多いのが特徴。
40歳の男性。字がうまく書けないことを主訴に来院した。3年前から書類にサインするときに字がうまく書けないことに気づいていたが、徐々に仕事にも支障をきたすようになった。それ以外の日常生活に支障はない。 神経診察では筋トーヌスは正常で不随意運動はみられない。四肢筋力低下はなく腱反射は正常である。協調運動障害と感覚障害は認めない。鉛筆で字を書くように指示すると、示指と中指の近位指節間関節と遠位指節間関節が強く屈曲し、歪んだ形の字となった。 考えられるのはどれか。
[ "a" ]
116A30
[ "a. 尿潜血3+", "b. 両側水腎症", "c. 尿沈渣で赤血球円柱+", "d. 血清クレアチニン値10.2mg/dL", "e. 尿蛋白/クレアチニン比5.5g/gCr" ]
a. 尿潜血3+
42歳の男性。下腹部痛と悪心を主訴に来院した。生来健康で、半年前の定期健診でも異常は指摘されなかった。朝食後に右側腹部に張る感じがあり、次第に痛みへと変わり、急速に激痛となった。うずくまってじっとしているうちに数分で痛みは一旦改善したが10分ほどで悪化し、悪心とともに嘔吐した。その後も数分から10数分の周期で痛みと悪心があり、タクシーで来院した。発熱は認めない。痛みは下方へと少しずつ移動しており来院時には右下腹部痛を認めるが、右側腹部から背部のこわばるような違和感も持続している。 予想される所見はどれか。
[ "a" ]
116A31
[ "a. 「食事と運動で良くなります」", "b. 「直ちにインスリンを使用します」", "c. 「まず飲み薬で糖尿病の治療を始めます」", "d. 「HbA1cが正常なので糖尿病とはいえません」", "e. 「経過観察のため半年後に受診してください」" ]
b. 「直ちにインスリンを使用します」
48歳の女性。口渇と全身倦怠感を主訴に来院した。5日前に発熱と腹痛があった。食事はいつも通り摂取している。 意識は清明。体温36.8℃。脈拍84/分、整。血圧108/68mmHg。眼瞼結膜と眼球結膜に異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。 尿所見:蛋白(−)、糖3+、ケトン体3+、潜血(−)。血液所見:Hb 13.2g/dL、白血球9,500、血小板24万。血液生化学所見:血糖440mg/dL、HbA1c 5.8%(基準4.6~6.2)、Cペプチド0.2ng/mL(基準0.8~2.5)。 患者への説明として適切なのはどれか。
[ "b" ]
116A32
[ "a. 利尿薬の投与", "b. ドパミンの投与", "c. ジゴキシンの投与", "d. 高濃度酸素の継続", "e. プロスタグランディンE1の投与" ]
e. プロスタグランディンE1の投与
生後10時間の男児。在胎39週、体重2,960g、Apgarスコア7点(1分)、8点(5分)で出生した。助産師がチアノーゼに気づき医師に報告した。出生時にはチアノーゼに気づかなかったという。 体温36.9℃。心拍数128/分。呼吸数38/分。SpO2(room air)76%(上肢)、75%(下肢)。高濃度酸素を投与してもチアノーゼは持続した。心エコー検査では4つの心腔が確認されるが、右心室から肺動脈への駆出血流は確認できない。動脈管から肺動脈に流入している少量の血流を認めた。 この児に適切な初期対応はどれか。
[ "e" ]
116A33
[ "a. ①", "b. ②", "c. ③", "d. ④", "e. ⑤" ]
e. ⑤
73歳の男性。歩行時の左下肢痛を主訴に来院した。2か月前から400m程度の歩行で左ふくらはぎに痛みが出現し、立ち止まって休憩すると消失していた。最近200m程度で症状を認めるため来院した。43歳から糖尿病に対して定期的な投薬治療が行われている。7年前に狭心症に対して冠動脈内ステント留置術が行われており、5年前から透析治療を受けている。喫煙は20歳から現在まで20本/日、飲酒は機会飲酒。 意識は清明。身長169cm、体重57kg。体温35.9℃。脈拍84/分、整。血圧158/92mmHg。呼吸数20/分。SpO2 95%(room air)。足関節上腕血圧比〈ABI〉は右側で0.91、左側で0.65であった。 研修医と指導医の会話を示す。 指導医:「この患者さんの症状をどう表現しますか」 研修医:「①間欠性跛行だと思います」 指導医:「背景にある病態として、どのようなものがありますか」 研修医:「②神経性のものとして腰部脊柱管狭窄症などがあり、③血管性のものとして浅大腿動脈の狭窄などがあります」 指導医:「この患者さんのABI値からは何が疑われますか」 研修医:「④閉塞性動脈硬化症の可能性が高いと思います」 指導医:「今後、どのような検査を行いますか」 研修医:「⑤ガドリニウム造影MRI検査を予定します」 下線部のうち誤っているのはどれか。
[ "e" ]
116A34
[ "a. 「外性器が未成熟ですぐには性別を確認できない状態です」", "b. 「約1年の成長をみながら性別を確定していきます」", "c. 「これから確認をしますがおそらく女児です」", "d. 「染色体検査を行えば性別を確定できます」", "e. 「半陰陽といわれている状態です」" ]
a. 「外性器が未成熟ですぐには性別を確認できない状態です」
出生当日の新生児。在胎40週、体重3,020g、Apgarスコア8点(1分)、9点(5分)で出生。助産師が外性器の特徴に気づき医師に報告した。外性器の外観写真を別に示す。鼠径部に腫瘤を触れない。 両親への説明として適切なのはどれか。
[ "a" ]
116A35
[ "a. 赤血球輸血", "b. インスリン投与", "c. 殺細胞性抗癌薬投与", "d. 状腺ホルモン投与", "e. 副腎皮質ステロイド投与" ]
e. 副腎皮質ステロイド投与
52歳の男性。全身倦怠感を主訴に来院した。6週間前に進行肺腺癌と診断され、3週間前に免疫チェックポイント阻害薬による初回治療を受けた。全身倦怠感が出現したため受診した。 意識は清明であるが受け答えは緩慢である。体温36.8℃。脈拍108/分、整。血圧72/50mmHg。呼吸数20/分。SpO2 97%(room air)。軽度腫大した甲状腺を触知する。 血液所見:赤血球320万、Hb 12.0g/dL、Ht 38%。血液生化学所見:血糖104mg/dL、TSH 0.1μU/mL(基準0.2~4.0)、ACTH 2.0pg/mL(基準60以下)、FT4 1.8ng/dL(基準0.8~2.2)、コルチゾール0.1μg/dL(基準5.2~12.6)であった。胸部エックス線写真で原発巣の縮小を認める。甲状腺超音波検査では軽度の甲状腺腫大以外は異常を認めない。 治療として適切なのはどれか。
[ "e" ]
116A36
[ "a. 緊急手術を行う。", "b. 下剤を投与する。", "c. 鎮痛薬を投与する。", "d. 徒手整復を繰り返す。", "e. 臍膨隆部の穿刺を行う。" ]
a. 緊急手術を行う。
63歳の男性。腹痛、腹部膨隆を主訴に来院した。2年前から臍部の膨隆がみられていたが、これまで臥位で自然消失していた。3時間前から臍部は膨隆したままであり、腹痛が増悪するため受診した。4年前からアルコール性肝硬変で入退院を繰り返している。腹部手術の既往はない。 来院時、意識は清明。身長169cm、体重68kg。体温36.5℃。脈拍58/分、整。血圧178/94mmHg。眼瞼結膜と眼球結膜に異常を認めない。心音と呼吸音に異常を認めない。腹部は膨隆、緊満し波動を認め、腸雑音は亢進している。臍部に膨隆がみられる。 血液所見:赤血球395万、Hb 12.0g/dL、Ht 36%、白血球5,800、血小板9.0万。血液生化学所見:総蛋白5.1g/dL、アルブミン2.1g/dL、総ビリルビン0.5mg/dL、AST 62U/L、ALT 54U/L、LD 252U/L(基準120~245)、ALP 85U/L(基準38~113)、γ-GT 59U/L(基準8~50)、アミラーゼ90U/L(基準37~160)、尿素窒素25mg/dL、クレアチニン1.7mg/dL、血糖195mg/dL、Na 138mEq/L、K 4.8mEq/L、Cl 107mEq/L。CRP 0.2mg/dL。腹部単純CTを別に示す。徒手整復を試みたが成功しなかった。 この患者に行う対応について適切なのはどれか。
[ "a" ]
116A37
[ "a. 抗菌薬投与", "b. ヘパリン投与", "c. 血漿交換療法", "d. 血小板製剤輸血", "e. トロンボポエチン受容体作動薬の投与" ]
c. 血漿交換療法
72歳の女性。血小板減少の精査を自宅近くの医療機関で行っていたが、精神症状が出現したため入院となった。感冒様症状で自宅近くの医療機関を受診したところ血小板5.6万と減少を認めた。翌日からつじつまの合わない言動が出現したため入院となった。 意識レベルはJCS I-2。体温37.9℃。脈拍76/分、整。血圧156/96mmHg。眼瞼結膜は貧血様で、眼球結膜に軽度黄染を認める。胸骨右縁第2肋間を最強点とするLevine 2/6の収縮期駆出性雑音を聴取する。呼吸音に異常を認めない。腹部の診察で異常を認めない。 尿所見:蛋白2+、潜血3+。血液所見:赤血球230万、Hb 6.1g/dL、Ht 26%、白血球9,700、血小板4.7万、PT-INR 1.1(0.9~1.1)、APTT 26.1秒(基準対照32.2)、FDP 9μg/mL(基準10以下)。血液生化学所見:総ビリルビン2.4mg/dL、直接ビリルビン0.5mg/dL、AST 50U/L、ALT 40U/L、LD 1,150U/L(基準120~245)、尿素窒素70mg/dL、クレアチニン2.5mg/dL。末梢血塗抹May-Giemsa染色標本を別に示す。 治療として適切なのはどれか。
[ "c" ]
116A38
[ "a. 手術の2時間前まで固形物摂取を許可する。", "b. ベッド上安静が術後3日間必要である。", "c. 流動食は術後1週間から開始とする。", "d. 手術中患者の体温を室温で管理する。", "e. 持続硬膜外麻酔による鎮痛を行う。" ]
e. 持続硬膜外麻酔による鎮痛を行う。
62歳の男性。下行結腸癌と診断され、開腹による左半結腸切除を予定している。28歳時に虫垂炎による腹膜炎で1か月の入院歴がある。 身長 175 cm、体重 60 kg。体温 36.2 ℃。脈拍 76/分、整。血圧 120/70 mmHg。呼吸数 14/分。眼瞼結膜と眼球結膜に異常を認めない。心音と呼吸音に異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。右下腹部と腹部正中に手術痕を認める。 血液所見:赤血球 410万、Hb 13.8g/dL、Ht 42%、白血球 5,200、血小板 16万。PT-INR 1.0(基準 0.9-1.1)、APTT 29.0秒(基準対象32.2)。血液生化学所見:総蛋白 7.4 g/dL、アルブミン 4.0 g/dL、総ビリルビン 0.8 mg/dL、AST 18 U/L、ALT 20 U/L、LD 196 U/L(基準 120~245)、ALP 102 U/L(基準 38~113)、クレアチニン 0.8 mg/dL、Na 140 mEq/L、K 3.8 mEq/L、Cl 100 mEq/L、CEA 5.2 ng/mL(基準5以下)。 この患者の周術期管理で適切なのはどれか。
[ "e" ]
116A39
[ "a. Sweet病", "b. Darier病", "c. Kaposi肉腫", "d. 尋常性天疱瘡", "e. アトピー性皮膚炎" ]
b. Darier病
20歳の女性。腹部の皮疹を主訴に来院した。1か月前から腹部に多発する皮疹が出現し消退せず持続している。掻痒はない。母親も15歳から同様の皮疹が認められ、Kaposi水痘様発疹症をしばしば発症する。 発熱はない。頸部、腋窩、肋骨部、乳房下、腹部、鼠径に暗褐色の丘疹が多発している。患者と母親にATP2A2遺伝子の同じ部位の変異が同定された。腹部の写真と生検組織のH-E染色標本を別に示す。 最も考えられるのはどれか。
[ "b" ]
116A40
[ "a. 5%ブドウ糖液", "b. Na+ 154mEq/L、Cl- 154mEq/L", "c. Na+ 84mEq/L、K+ 20mEq/L、Cl- 66mEq/L、L-Lactate- 20mEq/L", "d. Na+ 84mEq/L、K+ 200mEq/L、Cl- 66mEq/L、L-Lactate- 20mEq/L", "e. Na+ 30mEq/L、Cl- 20mEq/L、L-Lactate- 20mEq/L" ]
b. Na+ 154mEq/L、Cl- 154mEq/L
15歳の男子。下肢の痛みと赤褐色尿のため家族とともに来院した。3日前に野球部の練習に参加し、炎天下での激しいトレーニング中に頭痛と下肢の脱力を認めたが飲水と休憩で改善した。2日前から両大腿前面に筋肉痛を感じながら練習を続けていた。昨晩から赤褐色尿が出現したため受診した。 意識は清明。身長 167 cm、体重 62 kg。体温 37.1 ℃。脈拍 84/分、整。血圧 134/62 mmHg。呼吸数 16/分。SpO2 98%(room air)。心音と呼吸音に異常を認めない。腰背部痛と両大腿の筋痛を認める。神経診察に異常を認めない。 尿所見:色調は暗褐色、比重1.022、pH 6.5、蛋白+、潜血3+、沈渣に赤血球 1~4/HPFを認める。血液所見:赤血球 536万、Hb 16.0 g/dL、Ht 45%、白血球 9,000、血小板 28万。血液生化学所見:総蛋白 6.7 g/dL、アルブミン 4.2 g/dL、AST 1,927 U/L、ALT 366 U/L、CK 155,150 U/L(基準 30~140)、尿素窒素 8.7 mg/dL、クレアチニン 0.6 mg/dL、尿酸 4.6 mg/dL、Na 142 mEq/L、K 4.0 mEq/L、Cl 105 mEq/L。 最初に行う輸液の組成として適切なのはどれか。
[ "b" ]
116A41
[ "a. 抗菌薬", "b. 利尿薬", "c. 抗ウイルス薬", "d. ガンマグロブリン", "e. 副腎皮質ステロイド" ]
e. 副腎皮質ステロイド
45歳の男性。右耳の難聴と耳鳴を主訴に来院した。今朝から急に右耳が聞こえにくくなり、ジーという耳鳴も出現した。めまいはなかった。鼓膜に異常を認めない。オージオグラムを別に示す。頭部MRIは正常であった。 適切な治療薬はどれか。
[ "e" ]
116A42
[ "a. 緊急帝王切開", "b. 止血薬点滴静注", "c. 子宮収縮薬点滴静注", "d. 副腎皮質ステロイド筋注", "e. 硫酸マグネシウム点滴静注" ]
a. 緊急帝王切開
36歳の女性(2妊0産)。妊娠36週4日、腹痛を主訴に来院した。来院時、身長152cm、体重68kg。体温36.8℃。脈拍110/分、整。血圧162/108mmHg。腹部は硬く、子宮口は6cm開大、腟内には凝血塊が認められた。超音波検査で児の推定体重2,300g、胎盤の厚さは7cmであった。胎児心拍数陣痛図を別に示す。 適切な対応はどれか。
[ "a" ]
116A43
[ "a. TSH", "b. ACTH", "c. ガストリン", "d. カテコラミン", "e. テストステロン" ]
c. ガストリン
28歳の男性。心窩部痛を主訴に来院した。2週間前から空腹時に軽度の心窩部痛を自覚していたが、昨日から増悪するため受診した。20歳から十二指腸潰瘍で繰り返し薬物治療を受けている。25歳時に下垂体腺腫摘出術を受けている。 身長176cm、体重64kg。体温36.2℃。脈拍96/分、整。血圧98/62mmHg。腹部は平坦、軟で、上腹部に軽度の圧痛を認める。直腸指診で黒色便の付着を認める。 血液所見:赤血球360万、Hb 11.5g/dL、Ht 36%、白血球8,800、血小板29万。血液生化学所見:総蛋白6.9g/dL、アルブミン3.6g/dL、ALP 192U/L(基準38~113)、尿素窒素20mg/dL、クレアチニン0.8mg/dL、Ca 11.6mg/dL、P 2.2mg/dL。上部消化管内視鏡検査で多発胃潰瘍および十二指腸潰瘍を認めた。頸部超音波検査で甲状腺背側に径0.5cmの腫瘤を認めた。腹部造影CT動脈相で膵体部に強く造影される径1cmの腫瘤を認めた。 この患者で上昇していると考えられるホルモンはどれか。
[ "c" ]
116A44
[ "a. GH", "b. FSH", "c. TSH", "d. ACTH", "e. プロラクチン" ]
e. プロラクチン
22歳の女性。無月経を主訴に来院した。初経は12歳。13歳から不規則月経となり14歳から無月経となった。特に困っていることはなかったが、職場の同僚にすすめられて産婦人科を受診した。家族歴、既往歴に特記すべきことはない。 身長164cm、体重56kg。体温36.8℃。脈拍72/分、整。血圧106/76mmHg。甲状腺腫大は認めない。乳房発育は不良。乳頭の圧迫で乳汁分泌を両側に認める。外性器は女性型。陰毛と腋毛に異常を認めない。子宮長は3cm、子宮内膜は薄い。両側卵巣は正常大。基礎体温は1相性である。 高値が予想されるのはどれか。
[ "e" ]
116A45
[ "a. ①", "b. ②", "c. ③", "d. ④", "e. ⑤" ]
d. ④
38歳の女性。右膝痛を主訴に来院した。3週間前にバレーボールの練習中に右膝を捻って受傷し、疼痛が軽減しないため受診した。MRI検査で右膝内側半月板断裂が認められた。右膝関節の関節鏡所見を別に示す。 半月板断裂を示している画像はどれか。
[ "d" ]
116A46
[ "a. GHRH負荷試験", "b. ブドウ糖負荷試験", "c. インスリン負荷試験", "d. グルカゴン負荷試験", "e. デキサメタゾン抑制試験" ]
b. ブドウ糖負荷試験
53歳の男性。家族からいびきを指摘されたことを主訴に来院した。10年ぶりに会った友人に鼻が大きくなって顔つきが変わったと言われた。最近靴が窮屈になってきている。2年前に手根管症候群で手術。 身長 173 cm、体重 72 kg。体温 36.4 ℃。脈拍 56/分、整。血圧 156/90 mmHg。 血液生化学検査:AST 38 U/L、ALT 42 U/L、ALP 256 U/L(基準 38~113)、空腹時血糖 126 mg/dL、総コレステロール 254 mg/dL、トリグリセリド 216 mg/dL、HDLコレステロール 48 mg/dL。 この患者の確定診断に必要な内分泌検査はどれか。
[ "b" ]
116A47
[ "a. 性感染症の検査を行う。", "b. 緊急避妊薬を提案する。", "c. 婦人科診察について本人の同意を得る。", "d. DNA診断のための検体を腟内から採取する。", "e. 被害の状況を本人から再度聴き取って確認する。" ]
e. 被害の状況を本人から再度聴き取って確認する。
32歳の女性。昨晩同意のない性行為を強要され、本日警察官に付き添われて受診した。警察官から被害状況の説明を受け、診察をすることになった。月経周期は28日型、整、順。最終月経は12日前から5日間。 対応として適切でないのはどれか。
[ "e" ]
116A48
[ "a. 「高圧浣腸で整復できれば帰宅できます」", "b. 「炎症を抑えるため抗菌薬の内服が必要です」", "c. 「腹膜炎を併発しているため緊急手術になります」", "d. 「グリセリン浣腸をして便の状態を確認しましょう」", "e. 「高圧浣腸で整復できなければ開腹手術になります」" ]
e. 「高圧浣腸で整復できなければ開腹手術になります」
10か月の男児。嘔吐と血便を主訴に母親に連れられて来院した。今朝から急に嘔吐が続き、時折激しく泣くこともあり、昼間から血便が複数回みられた。意識は清明だが不機嫌で激しく泣いている。 体温 37.2 ℃。脈拍 160/分、整。血圧 84/52 mmHg。呼吸数 30/分。毛細血管再充満時間 1秒。SpO2 99%(room air)。心音と呼吸音に異常を認めない。腹部は軟で、右上腹部に腫瘤を触知する。 血液検査所見に異常を認めない。腹部エックス線写真では右上腹部に腸管ガス像がなく、鏡面像や腹腔内遊離ガス像は認めなかった。腹部超音波像ではtarget signを認めた。 保護者への説明として適切なのはどれか。
[ "e" ]
116A49
[ "a. 大動脈弁置換術", "b. 植込み型除細動器の植込み", "c. トレッドミル運動負荷心電図", "d. 治療せずに半年後に心エコー検査", "e. ヒト心房利尿ペプチド〈hANP〉投与" ]
a. 大動脈弁置換術
45歳の男性。労作時の息切れ、全身倦怠感を主訴に来院した。5年前からサイクリングで遠出をすると息切れを自覚していた。徐々により軽い労作で症状が出現するようになり、半年前からは15分程度の通勤でも息切れが出現し、駅の階段を一気に昇れないこともあった。会社の健診では、以前から心雑音を指摘されていたが精査は行っていない。家族歴に特記すべきことはない。 意識は清明。体温36.0℃。脈拍88/分、整。血圧124/72mmHg。呼吸数16/分。SpO2 95%(room air)。呼吸音に異常を認めない。Levine 4/6の収縮期雑音を聴取する。 心電図では左室高電位、心室期外収縮の3連発を認めた。心エコー検査では左室拡張末期径は60mm、左室駆出率は40%であり、大動脈弁は二尖弁と判断された。連続波ドプラ法による測定では大動脈弁最大血流速度は5.0m/秒であり、大動脈弁口面積は0.65cm2と推定された。 適切な対応はどれか。
[ "a" ]
116A50
[ "a. 過敏性肺炎", "b. 特発性肺線維症", "c. 非結核性抗酸菌症", "d. マイコプラズマ肺炎", "e. 新型コロナウイルス肺炎" ]
a. 過敏性肺炎
35歳の男性。咳嗽、発熱、呼吸困難を主訴に来院した。3週間前から乾性咳嗽が出現し、5日前から発熱と呼吸困難を認めるため受診した。1か月前に築30年の家の掃除を行ったという。 意識は清明。身長168cm、体重80kg。体温38.4℃。脈拍104/分、整。血圧112/62mmHg。呼吸数18/分。SpO2 90%(room air)。心音と呼吸音に異常を認めない。 血液所見:赤血球416万、Hb 12.6g/dL、Ht 38%、白血球10,500(好中球74%、好酸球4%、好塩基球0%、単球3%、リンパ球19%)、血小板30万。血液生化学所見:総ビリルビン0.5mg/dL、AST 24U/L、ALT 37U/L、LD 201U/L(基準120~245)、ALP 69U/L(基準38~113)、γ-GT 52U/L(基準8~50)、尿素窒素8.7mg/dL、クレアチニン0.6mg/dL、血糖92mg/dL。CRP 10mg/dL。胸部エックス線写真と胸部単純CTを別に示す。 最も考えられるのはどれか。
[ "a" ]
116A51
[ "a. 脳性麻痺", "b. Wilms腫瘍", "c. 滲出性中耳炎", "d. 難治性下痢症", "e. 甲状腺機能亢進症" ]
c. 滲出性中耳炎
日齢14の男児。染色体検査の結果説明のため両親とともに来院した。在胎39週、出生体重2,800g、Apgarスコア8点(1分)、9点(5分)で出生した。 体重 3,300g。体温 36.5 ℃。心拍数 120/分。呼吸数 40/分。SpO2 98%(room air)。切れ上がった目、平坦で低い鼻、口外に突き出た舌などの顔貌異常を認める。心音に異常はなく心雑音も認めない。呼吸音に異常を認めない。軽度の腹部膨満を認める。手掌単一屈曲線を認め、筋緊張低下を認める。染色体検査を別に示す。 この患児に今後合併する可能性が高いのはどれか。
[ "c" ]
116A52
[ "a. 鎮痛薬の内服", "b. 希塩酸液の点眼", "c. 抗菌薬の点滴静注", "d. 生理食塩液での洗眼", "e. 高浸透圧利尿薬の点滴静注" ]
d. 生理食塩液での洗眼ひたすら洗い流すのみ。化学眼外傷 - 日本眼科学会 ひたすら洗い流すのみ。 化学眼外傷 - 日本眼科学会
19歳の男性。実験中に水酸化ナトリウム液を右眼に浴び、救急受診した。意識は清明。右眼の結膜浮腫が著明であり、角膜が白濁している。 まず行うべきなのはどれか。
[ "d" ]
116A53
[ "a. セファゾリン", "b. ピペラシリン", "c. バンコマイシン", "d. クリンダマイシン", "e. ベンジルペニシリン" ]
b. ピペラシリン
76歳の男性。喀痰の増悪を主訴に入所している介護施設の職員に伴われて来院した。8年前に胃癌に対して胃全摘術を受けた。その後体重減少をきたし、5年前から喀痰が出現した。1週間前から喀痰量が増加し喀出困難となったため受診した。 身長 157 cm、体重 41 kg。体温 37.5 ℃。脈拍 72/分、整。血圧 134/84 mmHg。呼吸数 18/分。SpO2 96%(room air)。両側の胸部にcoarse cracklesを聴取する。皮膚のツルゴールは低下している。 血液所見:赤血球 424万、Hb 13.6 g/dL、Ht 28%、白血球 11,400(好中球 81%、単球 5%、リンパ球 14%)、血小板 35万。血液生化学所見:総蛋白 7.9 g/dL、血清アルブミン 2.7 g/dL。尿素窒素 37 mg/dL、クレアチニン 0.8 mg/dL。CRP 13 mg/dL。喀痰Gram染色標本を別に示す。 補液を開始し、この微生物の同定および薬剤感受性試験の結果を待つ間に投与を開始すべき抗菌薬はどれか。
[ "b" ]
116A54
[ "a. 語音聴力検査", "b. 純音聴力検査", "c. 聴性脳幹反応", "d. オルファクトメトリ", "e. インピーダンスオージオメトリ" ]
e. インピーダンスオージオメトリ滲出性中耳炎の症例。 滲出性中耳炎の症例。
2歳の男児。テレビの音が以前より大きいことを心配した母親に伴われて来院した。1週間前に両側の耳痛と鼻汁があり、2日でおさまった。それ以降、呼びかけに応答しないことがしばしばあった。 身長 90 cm、体重 13 kg。体温 36.5 ℃。耳介と外耳道に異常を認めない。左鼓膜所見を別に示す。 診断確定のために有用なのはどれか。
[ "e" ]
116A55
[ "a. 無投薬", "b. HBワクチンの単独投与", "c. 核酸アナログ製剤の投与", "d. 抗HBsヒト免疫グロブリンの単独投与", "e. HBワクチン及び抗HBsヒト免疫グロブリンの投与" ]
e. HBワクチン及び抗HBsヒト免疫グロブリンの投与針刺し事故の問題。患者はHBs抗原陽性→これはB型肝炎の感染者ということ。医療職はHBs抗体陰性→これはB型肝炎ウイルスに対する抗体をもっていないということ。 針刺し事故の問題。 患者はHBs抗原陽性→これはB型肝炎の感染者ということ。 医療職はHBs抗体陰性→これはB型肝炎ウイルスに対する抗体をもっていないということ。
24歳の医療職。採血中に患者に使用した注射針を誤って指に刺した。患者と医療職の検査結果を示す。 患者:HBs抗原(+)、HBs抗体(−)、HCV抗体(−) 医療職:HBs抗原(−)、HBs抗体(−)、HCV抗体(−) 医療職への対応として適切なのはどれか。
[ "e" ]
116A56
[ "a. フェリチン", "b. 網赤血球数", "c. ビタミンB12", "d. エリスロポエチン", "e. 好中球アルカリフォスファターゼスコア" ]
b. 網赤血球数
18歳の男子。全身倦怠感と発熱を主訴に来院した。2週間前から労作時の息切れを自覚していた。3日前から38℃台の発熱と全身倦怠感があり受診した。 身長 170 cm、体重 60 kg。体温 38.3 ℃。脈拍100/分、整。血圧 118/64 mmHg。両下肢に点状出血を認める。眼瞼結膜は貧血様であるが、眼球結膜に黄染を認めない。胸骨右縁第2肋間を最強点とするLevine 2/6の収縮期駆出性雑音を聴取する。呼吸音に異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。圧痛を認めない。 血液所見:赤血球 230万、Hb 6.8 g/dL、Ht 20%、白血球 1,400(分葉核好中球 24%、単球 2%、リンパ球 74%)、血小板 1.2万。血液生化学所見:総蛋白 6.8 g/dL、アルブミン 3.4 g/dL、総ビリルビン 0.7 mg/dL、AST 56 U/L、ALT 71 U/L、LD 158 U/L(基準 120~245)、尿素窒素 14 mg/dL、クレアチニン 0.7 mg/dL、血糖 98 mg/dL。CRP 4.2 mg/dL。骨髄生検では著明な低形成所見を認める。 この患者で低下するのはどれか。
[ "b" ]
116A57
[ "a. 虐待", "b. てんかん", "c. 不慮の事故", "d. 熱性けいれん", "e. 細菌性髄膜炎" ]
a. 虐待 新旧混在した外傷を多数認める。虐待であることは明らかである。 新旧混在した外傷を多数認める。虐待であることは明らかである。
2か月の女児。けいれん重積のため救急車で搬入された。母親によると夜間寝ていてけいれんが始まった。救急車内で心肺停止となり心肺蘇生を試みたが、来院時は心拍の再開がなく、対光反射は消失していた。蘇生を継続したが心拍の再開がなく死亡が確認された。母子手帳によると妊娠分娩歴に異常はないが、1か月健診は受診していない。 顔面や体幹に新旧混在した皮下出血の散在を認めた。死後に行った頭部CTでは両側に硬膜下血腫とびまん性脳浮腫を認めた。全身エックス線写真では左大腿骨骨折、右上腕骨骨折を認めた。母親は外傷に心当たりはないという。 死亡に至った原因として最も考えられるのはどれか。
[ "a" ]
116A58
[ "a. 難聴", "b. 眼球突出", "c. 開口障害", "d. 味覚障害", "e. 嚥下障害" ]
b. 眼球突出
69歳の男性。左鼻出血と複視を主訴に来院した。1か月前から左鼻出血を繰り返し、徐々に左鼻閉が悪化した。2日前から物が二重に見えることを自覚した。副鼻腔の造影CTと造影MRIとを別に示す。左鼻腔生検で扁平上皮癌を認めた。 この患者で認められるのはどれか。
[ "b" ]
116A59
[ "a. 気胸", "b. 貧血", "c. 白内障", "d. 円錐角膜", "e. アナフィラキシー" ]
c. 白内障
8歳の女児。著しい掻痒を伴う皮疹を主訴に来院した。 背部の所見を別に示す。同様の皮疹が背部以外にも顔面、腹部、肘窩、膝窩など全身に認められる。 白血球 8,600(好酸球12%)。IgE 2,800 IU/mL(基準 250以下)。抗原特異的IgEはハウスダスト、スギ花粉等吸入性抗原に強陽性を示すが、食物抗原は陰性であった。 注意すべき合併症はどれか。
[ "c" ]
116A60
[ "a. 血管肉腫", "b. 有棘細胞癌", "c. 老人性紫斑", "d. 血管拡張性肉芽腫", "e. 抗凝固薬の内服による紫斑" ]
a. 血管肉腫
80歳の男性。左側頭部から左頬部の皮疹を主訴に来院した。3か月前に左側頭部に紫紅色斑が出現した。次第に拡大、隆起し、出血するようになった。10年前から心房細動で抗凝固薬を服用中である。皮疹の契機について思い当たることはないという。 左側頭部に皮疹を認める。鱗屑は認めない。左頸部リンパ節を触知する。左側頭部の写真を別に示す。 最も考えられるのはどれか。
[ "a" ]
116A61
[ "a. Atrial fibrillation", "b. Supraventricular tachycardia", "c. Third-degree atrioventricular block", "d. Ventricular fibrillation", "e. Ventricular tachycardia" ]
a. Atrial fibrillation【日本語訳】64歳男性が意識障害を伴う左片麻痺のため救急外来を受診した.身体所見では,意識レベルはGCS E4V4M6,血圧164/82mmHg,脈拍96/min,不整脈であった.神経学的検査は左片麻痺を除き異常なし。頸動脈のbruitは左右とも聴取されない。脳MRIを図に示す。心電図診断で最も可能性が高いのはどれか。a. 心房細動b. 上室性頻拍c. 第三度房室ブロックd. 心室細動e. 心室性頻拍心原性脳梗塞の症例。身体所見より脈が不整である。 【日本語訳】 64歳男性が意識障害を伴う左片麻痺のため救急外来を受診した. 身体所見では,意識レベルはGCS E4V4M6,血圧164/82mmHg,脈拍96/min,不整脈であった.神経学的検査は左片麻痺を除き異常なし。頸動脈のbruitは左右とも聴取されない。脳MRIを図に示す。 心電図診断で最も可能性が高いのはどれか。 a. 心房細動 b. 上室性頻拍 c. 第三度房室ブロック d. 心室細動 e. 心室性頻拍 心原性脳梗塞の症例。身体所見より脈が不整である。
A 64-year-old man was brought to the emergency department because of left hemiplegia with impaired consciousness. On physical examination, consciousness level was GCS E4V4M6, blood pressure 164/82mmHg, pulse rate 96/min and irregular. Neurological examination was unremarkable except for left hemiplegia. No carotid bruit was heard on either side. Brain MRI is shown in the figure. Which of the following is the most likely ECG diagnosis?
[ "a" ]
116A62
[ "a. 膜性腎症", "b. 強皮症腎", "c. 糖尿病性腎症", "d. アミロイド腎症", "e. 微小変化型ネフローゼ症候群" ]
a. 膜性腎症
58歳の女性。下腿の浮腫を主訴に来院した。毎年職場健診を受診していたが、異常は指摘されなかった。半年前の健診ではじめて蛋白尿を指摘されたが、症状がないのでそのままにしていた。1か月前から両下腿の浮腫が出現し、次第に増悪したので受診した。 身長 160 cm、体重 60 kg。脈拍 64/分、整。血圧 132/90 mmHg。胸腹部に異常を認めない。両下腿に圧痕性浮腫を認める。皮膚に異常を認めない。 尿所見:蛋白 3+、糖(−)、潜血(−)、沈渣に赤血球 0~2/HPF、白血球 0~2/HPF、硝子円柱を少数認める。随時尿の尿蛋白 280 mg/dL、クレアチニン 70 mg/dL。血液所見:赤血球 460万、Hb 13.1 g/dL、Ht 42%。血液生化学所見:総蛋白 5.3 g/dL、アルブミン 2.6 g/dL、IgG 1,100 mg/dL(基準 960~1,960)、IgA 386 mg/dL(基準 110~410)、lgM 188 mg/dL(基準 65~350)、尿素窒素 31 mg/dL、クレアチニン 1.3 mg/dL、eGFR 33.5 mL/分/1.73m2、尿酸 7.0 mg/dL、血糖 102 mg/dL、HbA1c 5.9%(基準 4.6~6.2)、LDLコレステロール 213 mg/dL。免疫血清学所見:CRP 0.1 mg/dL、抗核抗体 20倍(基準 20以下)。腎生検のPAM染色標本Aと蛍光抗体IgG染色標本Bとを別に示す。Congo-Red染色は陰性である。 尿蛋白の原因として最も考えられるのはどれか。
[ "a" ]
116A63
[ "a. 低尿酸血症", "b. 低レニン血症", "c. 尿浸透圧低下", "d. 甲状腺機能低下症", "e. 低コルチゾール血症" ]
e. 低コルチゾール血症
78歳の女性。1週間前から38℃台の発熱が持続し、全身倦怠感のため来院した。 身長 151 cm、体重 42 kg。体温 38.2 ℃。脈拍 92/分、整。血圧 84/50 mmHg。胸腹部に異常所見を認めない。皮膚の乾燥や四肢に浮腫を認めない。 血液生化学所見:尿素窒素 24 mg/dL、クレアチニン 0.7 mg/dL、 空腹時血糖 65 mg/dL、Na 129 mEq/L、K 5.1 mEq/L、抗利尿ホルモン 1.4 pg/mL(基準 0.5~2.0)。随時尿での尿中Naは 16 mEq/Lであった。 この患者で認められる所見はどれか。
[ "e" ]
116A64
[ "a. がん治療、膝治療ともに放棄", "b. がん治療を終了し膝の保存治療", "c. がん治療を終了し膝の手術治療", "d. がん治療を継続しながら膝の保存治療", "e. がん治療を継続しながら膝の手術治療" ]
e. がん治療を継続しながら膝の手術治療
61歳の男性。右膝痛を主訴に来院した。疼痛のため一本杖歩行をしている。2か月前に大腸癌の手術を受け、現在薬物による抗癌治療中である。余命は2年以上と考えられている。 意識は清明。身長 172 cm、体重 75 kg。右膝は高度の内反変形があり、屈曲 80度、伸展 −20度の可動域制限がある。右膝関節の単純エックス線写真で変形性膝関節症を認め、人工膝関節置換術の適応とされた。 今後の治療の組合せとして適切なのはどれか。
[ "e" ]
116A65
[ "a. 「胎盤の後面に血腫をみとめます」", "b. 「胎盤が内子宮口を覆っています」", "c. 「臍帯血管が内子宮口上を走行しています」", "d. 「胎盤の一部が子宮壁から剥がれています」", "e. 「胎盤が子宮筋層を貫いている可能性があります」" ]
b. 「胎盤が内子宮口を覆っています」e. 「胎盤が子宮筋層を貫いている可能性があります」
35歳の経産婦(3妊2産)。妊娠34週2日、妊婦健康診査のため受診した。妊娠初期から妊婦健康診査を受けていた。30歳時および32歳時に、それぞれ骨盤位および既往帝王切開の適応で選択的帝王切開の既往がある。 身長157cm、体重55kg(非妊時46kg)。体温36.8℃。脈拍80/分、整。血圧110/74mmHg。1日に数回の子宮収縮を自覚している。胎児心拍数陣痛図で異常を認めない。1週間前に施行した骨盤MRIのT2強調矢状断像を別に示す。 説明として適切なのはどれか。2つ選べ。
[ "b", "e" ]
116A66
[ "a. 胸腺腫", "b. 神経鞘腫", "c. 心膜嚢胞", "d. 胸膜中皮腫", "e. 悪性リンパ腫" ]
a. 胸腺腫e. 悪性リンパ腫
34歳の女性。前胸部痛を主訴に来院した。3か月前から前胸部痛が出現し徐々に増強してきた。体温36.8℃。血圧118/64mmHg。SpO2 98%(room air)。心音と呼吸音に異常を認めない。胸部エックス線写真と胸部造影CTとを別に示す。 考えられる疾患はどれか。2つ選べ。
[ "a", "e" ]
116A67
[ "a. IgM高値", "b. 胆汁酸低値", "c. 総コレステロール低値", "d. 抗ミトコンドリア抗体陽性", "e. α-フェトプロテイン〈AFP〉高値" ]
a. IgM高値d. 抗ミトコンドリア抗体陽性
44歳の女性。人間ドックで肝機能障害を指摘され来院した。輸血歴、飲酒歴、家族歴に特記すべきことはない。 眼球結膜に黄染を認めない。 血液所見:赤血球496万、Hb 14.8 g/dL、Ht 44%、白血球 5,200、血小板 25万。血液生化学所見:総蛋白 7.5 g/dL、アルブミン 3.9 g/dL、AST 26 U/L、ALT 32 U/L、ALP 238 U/L(基準 38~113)、γ-GT 266 U/L(基準 8~50)。免疫血清学所見:HBs抗原陰性、HCV抗体陰性。肝生検組織の門脈域のH-E染色標本を別に示す。 予想される血液検査値はどれか。2つ選べ。
[ "a", "d" ]
116A68
[ "a. 胃全摘術", "b. 胃瘻造設", "c. 嚥下訓練", "d. 経鼻胃管留置", "e. 中心静脈栄養" ]
d. 経鼻胃管留e. 中心静脈栄養
38歳の女性。腹痛のため来院した。1週間前から排便がなく、嘔吐や腹痛、腹部膨満感を自覚し徐々に増悪するため受診した。 意識は清明。体温 37.2 ℃。脈拍 72/分、整。血圧 118/62 mmHg。呼吸数 18/分。SpO2 97%(room air)。腹部は膨隆し、腸雑音は亢進している。直腸指診で直腸子宮窩〈Douglas窩〉に硬結を認めた。 腹部エックス線単純写真の仰臥位像でハウストラを伴う拡張した腸管と、立位像で液面形成〈niveau〉を認めた。腹部CT検査で回腸から直腸までの腸管拡張と骨盤部に少量の腹水を認めた。上部消化管内視鏡検査で4型胃癌を認めた。嘔吐により食事がとれないため入院とし、末梢輸液を開始した。 今後行う対応として適切なのはどれか。2つ選べ。
[ "d", "e" ]
116A69
[ "a. 自己導尿", "b. 車いす移乗動作", "c. 箸を使用しての食事動作", "d. 両杖を使用しての平地歩行", "e. 長下肢装具を使用しての階段昇降" ]
a. 自己導尿b. 車いす移乗動作
22歳の男性。頸髄損傷で入院中である。8週間前に高所から転落し受傷した。徒手筋力テストでは両側ともに上腕二頭筋5、橈側手根伸筋5、上腕三頭筋4、深指屈筋0、小指外転筋0である。体幹筋と下肢筋の筋収縮は認めない。両側上肢尺側、体幹、両下肢、肛門周囲の感覚の脱失を認める。 獲得が見込まれる活動はどれか。2つ選べ。
[ "a", "b" ]
116A70
[ "a. コルヒチン", "b. リツキシマブ", "c. シクロスポリン", "d. メトトレキサート", "e. シクロホスファミド" ]
b. リツキシマブe. シクロホスファミド
68歳の男性。鼻出血と咳嗽を主訴に来院した。2か月前から鼻閉と難聴を自覚した。3週間前から鼻出血が間欠的に持続し、咳嗽も出現してきたため受診した。 意識は清明。体温37.8℃。脈拍84/分、整。血圧142/78mmHg。呼吸数22/分。SpO2 97%(room air)。両側の鼓膜に発赤と腫脹を認める。心音と呼吸音に異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。下肢に浮腫を認めない。表在リンパ節を触知しない。 尿所見:蛋白2+、潜血2+、沈渣に赤血球20~29/HPF、顆粒円柱と赤血球円柱を認める。血液所見:赤血球322万、Hb 9.9g/dL、Ht 28%、白血球12,300(好中球72%、好酸球3%、好塩基球1%、単球5%、リンパ球19%)、血小板38万。血液生化学所見:総蛋白6.8g/dL、アルブミン3.3g/dL、IgG 1,200mg/dL(基準960~1,960)、尿素窒素44mg/dL、クレアチニン2.2mg/dL。免疫血清学所見:CRP 8.2mg/dL、CH50 62U/mL(基準30~40)。胸部エックス線写真で両肺野に多発結節影を認める。 この患者の寛解導入療法で副腎皮質ステロイドと併用する薬剤として適切なのはどれか。2つ選べ。
[ "b", "e" ]
116A71
[ "a. 川崎病", "b. 溶連菌感染症", "c. EBウイルス感染症", "d. アデノウイルス感染症", "e. パルボウイルスB19感染症" ]
e. パルボウイルスB19感染症
5歳の女児。3日前からの高熱を主訴に母親とともに来院した。咽頭痛と食欲低下を認めるが、咳嗽や鼻汁は認めない。 体温39.6℃。脈拍120/分、整。呼吸数28/分。SpO2 100%(room air)。活気良好。顔色良好。眼球結膜に軽度の発赤を認める。咽頭の発赤を認め、口蓋扁桃に白苔の付着を認める。両側の頸部に径1.5cmのリンパ節を4個ずつ触知する。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。 可能性が最も低い疾患はどれか。
[ "e" ]
116A72
[ "a. 絶食", "b. 輸液", "c. 腹腔穿刺", "d. 経鼻胃管挿入", "e. 上部消化管内視鏡検査" ]
a. 絶食b. 輸液d. 経鼻胃管挿入
40歳の男性。心窩部痛を主訴に来院した。昨日から心窩部痛を自覚していた。本日夕方、突然に激痛となり、動けなくなったため救急搬送された。 身長 172cm、体重 52kg。体温 37.0℃。心拍数 116/分、整。血圧 138/60mmHg。呼吸数 18/分。SpO2 97%(room air)。意識は清明。腹部は平坦で、全体に筋性防御を認め、上腹部に圧痛と反跳痛を認める。腸雑音は消失している。 血液所見:赤血球 488万、Hb 14.8g/dL、Ht 44%、白血球12,200、血小板33万。血液生化学所見:総蛋白 6.1 g/dL、アルブミン 3.1 g/dL、総ビリルビン 0.2 mg/dL、AST 18 U/L、ALT 19 U/L、LD 135 U/L(基準120~245)、尿素窒素 10 mg/dL、クレアチニン 0.7 mg/dL。CRP 1.7 mg/dL。腹部単純CTの軟部条件と肺野条件を別に示す。 まず行うのはどれか。3つ選べ。
[ "a", "b", "d" ]
116A73
[ "a. 治療の第一選択薬はペニシリンである。", "b. 脳脊髄液検体は培養開始まで冷蔵保存する。", "c. この原因微生物に対する不活化ワクチンがある。", "d. 診断後7日以内に保健所への届出が必要である。", "e. 患者に接触した医療従事者には抗菌薬の予防投与を行う。" ]
a. 治療の第一選択薬はペニシリンである。c. この原因微生物に対する不活化ワクチンがある。e. 患者に接触した医療従事者には抗菌薬の予防投与を行う。
18歳の男性。寮生活をしている。発熱と意識障害を主訴に救急車で搬入された。前日から38.5℃の発熱と頭痛を認めた。本日になり意味不明の言動がみられるようになったため友人が救急要請を行った。 意識レベルはJCS II-20。体温38.4℃。心拍数100/分、整。血圧102/70mmHg。呼吸数24/分。SpO2 99%(マスク5L/分 酸素投与下)。項部硬直を認める。四肢に紫斑を認める。 脳脊髄液検査:外観混濁、初圧220mmH2O(基準70~170)、細胞数 861/mm3(多核球790、単球71)、蛋白100mg/dL、糖16mg/dL(同時血糖128mg/dL)。脳脊髄液のグラム染色ではグラム陰性双球菌と白血球による貪食像を認めた。 正しいのはどれか。3つ選べ。
[ "a", "c", "e" ]
116A74
[ "a. 手術", "b. 輸液", "c. 高圧浣腸", "d. 抗菌薬投与", "e. イレウス管挿入" ]
a. 手術b. 輸液d. 抗菌薬投与
42歳の男性。腹痛を主訴に来院した。昨日昼から心窩部痛を自覚していた。今朝、起床時に嘔吐した。その後右下腹部痛を自覚し、徐々に増悪するため受診した。 身長170cm、体重78kg。体温37.3℃。脈拍84/分、整。血圧126/78mmHg。呼吸数16/分。SpO2 99%(room air)。腹部は平坦で、右下腹部に圧痛と反跳痛を認める。 血液所見:赤血球486万、Hb 15.2g/dL、Ht 43%、白血球16,200、血小板24万。血液生化学所見:総蛋白6.4g/dL、アルブミン4.2g/dL、総ビリルビン0.7mg/dL、AST 23U/L、ALT 18U/L、LD 147U/L(基準120~245)、尿素窒素20mg/dL、クレアチニン0.9mg/dL。CRP 0.9mg/dL。腹部超音波検査では病変の描出が不明瞭であった。腹部造影CTの横断像と斜冠状断像を別に示す。 考慮すべき治療法はどれか。3つ選べ。
[ "a", "b", "d" ]
116A75
[ "a. 更衣動作訓練", "b. 右手での書字訓練", "c. 右上肢の他動可動域訓練", "d. 短下肢装具と杖使用での歩行訓練", "e. リクライニング車椅子使用での座位訓練" ]
a. 更衣動作訓練c. 右上肢の他動可動域訓練d. 短下肢装具と杖使用での歩行訓練
70歳の女性。脳梗塞後に右片麻痺が残存し、回復期リハビリテーション病院に入院中である。8週間前に右上下肢の脱力を自覚し、左内包梗塞の診断で急性期病院で保存的治療を受け、2週間前に回復期リハビリテーション病院に転院した。 意識は清明。血圧116/70mmHg。右利き。右上肢は痙縮のため肘関節屈曲90度、手指屈曲位であり、他動的に伸展は可能だが、全可動域で抵抗を感じる。手指の随意運動は認めない。徒手筋力テストでは、右腸腰筋4、右大腿四頭筋4、右前脛骨筋0、左上下肢筋力は5である。右半身の表在感覚と深部感覚に異常を認めない。端座位が可能、左手で手すりを使用して立ち上がり、立位保持は可能である。 リハビリテーションとして適切なのはどれか。3つ選べ。
[ "a", "c", "d" ]
116B01
[ "a. 患者の国籍を記載する。", "b. 経過の年月日を正確に記載する。", "c. 顔全体が映った写真を掲載する。", "d. 患者に発表に関する同意を取る。", "e. 患者氏名をイニシャルに変換する。" ]
d. 患者に発表に関する同意を取る。常識的に考えましょう。 常識的に考えましょう。
担当した患者の症例報告を論文発表することにした。 適切なのはどれか。
[ "d" ]
116B02
[ "a. Coarse crackles ― 喘息", "b. 胸部打診で濁音 ― 気胸", "c. 頸静脈の怒張 ― 右心不全", "d. SpO2 95%(room air) ― 呼吸不全", "e. Cheyne-Stokes呼吸 ― 上気道閉塞" ]
c. 頸静脈の怒張 ― 右心不全
異常呼吸あるいは息切れを主訴とする患者の所見と原因の組合せについて正しいのはどれか。
[ "c" ]
116B03
[ "a. 「部屋に誰もいないのに『もっと勉強しろ』と男が話しかけてきます」", "b. 「自分でもおかしいと思うが、近くに線路はないのに電車の走る音がします」", "c. 「家族は誰も聞こえないというが、夜になると車のエンジンをかける音が聞こえます」", "d. 「カチカチという実際の機械の音に重なって『馬鹿、馬鹿』という女性の声が聞こえます」", "e. 「駅の向かい側のホームに立っている友人の仕草から自分の悪口をいっているのがわかります」" ]
e. 「駅の向かい側のホームに立っている友人の仕草から自分の悪口をいっているのがわかります」
患者の言葉のうち幻聴ではないと考えられるのはどれか。
[ "e" ]
116B04
[ "a. 培養検査提出後に開始する。", "b. 薬物動態に合わせて投与量を調整する。", "c. 開始時のCRP値で投与期間を決定する。", "d. 抗菌薬の臓器への移行性を考慮して選択する。", "e. 感受性検査の結果に応じて適切な抗菌薬に変更する。" ]
c. 開始時のCRP値で投与期間を決定する。
抗菌薬の適正使用について誤っているのはどれか。
[ "c" ]
116B05
[ "a. 腱反射", "b. 項部硬直", "c. 対光反射", "d. 鼻指鼻試験", "e. 膝立て試験(下肢ドロッピングテスト)" ]
d. 鼻指鼻試験鼻指鼻試験では患者自身が意識的に指を動かさなくてはならない。なので、意識障害時には実施が困難。 鼻指鼻試験では患者自身が意識的に指を動かさなくてはならない。 なので、意識障害時には実施が困難。
意識障害のある患者に行うことが困難な身体診察はどれか。
[ "d" ]
116B06
[ "a. 保健所", "b. 福祉事務所", "c. 市町村保健センター", "d. 医療安全支援センター", "e. 地域包括支援センター" ]
d. 医療安全支援センター
治療後の経過に関して主治医以外に相談を希望する場合、助言や情報提供を行う施設はどれか。
[ "d" ]
116B07
[ "a. エストロゲン", "b. プロラクチン", "c. プロゲステロン", "d. ヒト胎盤性ラクトーゲン〈hPL〉", "e. ヒト絨毛性ゴナドトロピン〈hCG〉" ]
e. ヒト絨毛性ゴナドトロピン〈hCG〉
妊娠後期に比べ妊娠初期に高値を示すのはどれか。
[ "e" ]
116B08
[ "a. 腎血流量増加", "b. 尿濃縮力低下", "c. 糸球体ろ過値上昇", "d. 硬化糸球体数減少", "e. 機能ネフロン数増加" ]
b. 尿濃縮力低下
加齢に伴う変化について正しいのはどれか。
[ "b" ]
116B09
[ "a. 医学用語を用いて病状を説明する。", "b. 相手が話したことは繰り返さない。", "c. 冒頭から閉じられた質問を用いる。", "d. 電子カルテの画面を見ながら話しを聞く。", "e. 症状が患者の生活に及ぼしている影響を聞く。" ]
e. 症状が患者の生活に及ぼしている影響を聞く。常識的に考えましょう。 常識的に考えましょう。
医療面接において患者と良好なコミュニケーションを行うために適切なのはどれか。
[ "e" ]
116B10
[ "a. 診療録の保存義務期間は終診時から2年間である。", "b. 国民健康保険組合の被保険者数は6千万人より多い。", "c. 国民医療費は2000年からの20年間で3倍に増加した。", "d. 介護保険第1号被保険者数は第2号被保険者数より多い。", "e. 結核患者の医療費の公費負担は感染症法に規定されている。" ]
e. 結核患者の医療費の公費負担は感染症法に規定されている。
社会保障制度について正しいのはどれか。
[ "e" ]
116B11
[ "a. 喀痰", "b. 膿性鼻汁", "c. 唾液の流涎", "d. 顎下リンパ節痛", "e. 38℃以上の高熱" ]
c. 唾液の流涎
咽頭痛を訴える患者に確認すべき緊急性の高い随伴症状はどれか。
[ "c" ]
116B12
[ "a. Werdnig-Hoffmann病", "b. 新生児一過性重症筋無力症", "c. Duchenne型筋ジストロフィー", "d. 福山型先天性筋ジストロフィー", "e. 先天性筋強直性ジストロフィー" ]
c. Duchenne型筋ジストロフィー
幼児期以降に筋力低下が明らかになるのはどれか。
[ "c" ]
116B13
[ "a. 親しみを込めるように高齢者の名前を「ちゃん」づけで呼ぶ。", "b. 転落しないようにベッドに体幹をバンドで固定し安全を図る。", "c. 排泄の自立が困難な高齢者にトイレの場所を大声で指図する。", "d. それぞれの高齢者の習慣や生活ペースに合わせた介護を行う。", "e. 移動の自立が困難な高齢者に介護老人福祉施設の入所を勧める。" ]
d. それぞれの高齢者の習慣や生活ペースに合わせた介護を行う。
高齢者の個性と尊厳を尊重する介護の在り方について適切なのはどれか。
[ "d" ]
116B14
[ "a. 乳癌 ー 飲酒習慣", "b. 肥満 ー 速い摂食速度", "c. 食道癌 ー 高温物の飲食嗜好", "d. フレイル ー 高齢者の強い咀噛力", "e. 骨粗鬆症 ー 若年女性の過度の食事制限" ]
d. フレイル ー 高齢者の強い咀噛力
疾患・状態とそのリスクとなる行動との組合せについて誤っているのはどれか。
[ "d" ]
116B15
[ "a. 腋窩体温36.2℃", "b. 脈拍96/分、整", "c. 血圧112/70mmHg", "d. 呼吸数24/分", "e. SpO2 97%(room air)" ]
d. 呼吸数24/分
成人の安静時所見のうち異常なのはどれか。
[ "d" ]
116B16
[ "a. 挿入前に鼻腔にリドカインを塗布する。", "b. 挿入時に患者の頸部を後屈させる。", "c. 標準的な成人では鼻孔から35cmの深さまで挿入する。", "d. 挿入後生理食塩液を注入し流入音を確認する。", "e. チューブ先端位置をエックス線写真で確認する。" ]
e. チューブ先端位置をエックス線写真で確認する。
経管栄養を目的とした仰臥位での経鼻胃管の挿入について適切なのはどれか。
[ "e" ]
116B17
[ "a. 1:3", "b. 1:15", "c. 2:15", "d. 2:30", "e. 3:30" ]
c. 2:15
小児の二次救命処置を2名で行う場合、人工呼吸と胸骨圧迫の比で正しいのはどれか。
[ "c" ]
116B18
[ "a. 480", "b. 540", "c. 640", "d. 720", "e. 1,080" ]
c. 640
57歳の男性。21歳から1日に20本の喫煙をしている。45歳から49歳まで禁煙をしたが、1日に20本の喫煙を再開した。 喫煙指数はいくつか。
[ "c" ]
116B19
[ "a. えくぼ徴候", "b. 橙皮様皮膚", "c. 乳頭のびらん", "d. 血性乳頭分泌", "e. 乳頭の色素沈着" ]
e. 乳頭の色素沈着
乳房の悪性疾患を疑わせる所見として可能性が低いのはどれか。
[ "e" ]
116B20
[ "a. 0", "b. 1", "c. 2", "d. 3", "e. 4" ]
b. 1
足関節背屈の徒手筋力テストにおいて、足関節の動きを認めず前脛骨筋の収縮のみを認めた。 評価はどれか。
[ "b" ]
116B21
[ "a. アルブミン", "b. グルコース", "c. 好中球数", "d. 蛋白", "e. 白血球数" ]
b. グルコース
脳脊髄液検査結果を評価する際、脳脊髄液の検査結果と血液の検査結果を比較すべきものはどれか。
[ "b" ]
116B22
[ "a. 膵臓ランゲルハンス島の発見", "b. 動物膵臓から抽出されたインスリンの精製", "c. 遺伝子工学によるヒトインスリン製剤の作製", "d. インスリンのアミノ酸配列および立体構造の解明", "e. 膵臓除去犬が尿糖を含む多尿をきたすことの発見" ]
c. 遺伝子工学によるヒトインスリン製剤の作製
インスリンに関する医学史で最も新しいのはどれか。
[ "c" ]
116B24
[ "a. 検査入院では記載を省略できる。", "b. 患者の入院中の情報をまとめたものである。", "c. 退院後の診療のため遅滞のない記載が求められる。", "d. 退院後14日以内の記載で保険点数上の加算が認められている。", "e. 医師事務作業補助者が作成し、医師が承認したものは有効である。" ]
a. 検査入院では記載を省略できる。
退院時要約について誤っているのはどれか。
[ "a" ]
116B25
[ "a. 腋窩神経", "b. 筋皮神経", "c. 尺骨神経", "d. 正中神経", "e. 橈骨神経" ]
e. 橈骨神経
48歳の女性。右上肢の運動障害を主訴に来院した。昨晩飲酒後、食卓の椅子で右の肘掛けにもたれかかって寝たところ、目が覚めると右手関節の背屈ができなくなっていたため受診した。既往歴に特記すべきことはない。 意識は清明。身長165cm、体重53kg。体温36.3℃。体表に外傷はない。橈骨動脈は両側で良好に触知する。頸部痛はない。右手背に感覚鈍麻がある。右手関節の背屈ができず、右手指のMP関節の伸展ができない。上下肢の他の筋力は正常である。 障害が疑われるのはどれか。
[ "e" ]
116B26
[ "a. 気道異物", "b. 気管支喘息", "c. 急性左心不全", "d. 肺血栓塞栓症", "e. 特発性肺線維症" ]
d. 肺血栓塞栓症
54歳の女性。3日前に子宮筋腫のため子宮摘出術を受け入院中である。本日、洗面所で洗顔していたところ突然呼吸困難が生じ、持続している。咳嗽はない。胸痛はない。喫煙歴はない。 意識は清明。体温36.4℃。脈拍112/分、整。血圧 102/62mmHg。呼吸数24/分。SpO2 89%(room air)。呼吸音に異常を認めない。 最も可能性が高いのはどれか。
[ "d" ]
116B27
[ "a. 胸部単純CT", "b. 頸動脈エコー", "c. 経胸壁心エコー", "d. 上部消化管内視鏡", "e. 腹部単純エックス線" ]
c. 経胸壁心エコー
83歳の女性。4日前からの右腰部痛と悪寒戦慄を伴う発熱を主訴に来院した。 来院時、意識は清明。見当識障害はない。体温38.6℃。脈拍102/分、整。血圧138/88mmHg。呼吸数24/分。SpO2 97%(room air)。頭頸部に異常を認めない。心臓の聴診で心尖部を最強点とするLevine 3/6の収縮期雑音を聴取する。呼吸音に異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。四肢・末梢に皮疹を認めない。入院時に行った血液培養2セット(4本)からクラスター状に集簇するグラム陽性球菌が検出された。 次に行うべき検査はどれか。
[ "c" ]
116B28
[ "a. 患者の年齢", "b. 患者の意向", "c. 長男の意向", "d. 主治医の意向", "e. 患者の認知機能" ]
b. 患者の意向常識的に考えましょう。 常識的に考えましょう。
84歳の男性。体重減少を主訴に来院した。妻と長男の3人暮らし。検査の結果、大腸を原発とする悪性腫瘍で遠隔転移を認めた。原発巣、転移巣ともに手術による切除は不可能である。本人は告知を望んでいるが、薬物による抗癌治療は望んでいない。長男は告知も積極的治療も望んでいない。主治医は薬物による抗がん治療を行いたいと考えている。認知機能は改訂長谷川式簡易知能評価スケールで22点(30点満点)。 この患者の治療方針を決定する上で最も重要な因子はどれか。
[ "b" ]