id
stringlengths
5
6
choices
sequencelengths
0
9
explanation
stringlengths
2
1.15k
question
stringlengths
1
1.37k
answer
sequencelengths
1
4
117A01
[ "a. 高齢妊娠 ― 13trisomy", "b. 風疹感染 ― 先天性心疾患", "c. 妊娠高血圧症候群 ― 不整脈", "d. 全身性エリテマトーデス ― 頭蓋内出血", "e. パルボウイルス B19 感染 ― 貧血" ]
a. 高齢妊娠 ― 13trisomyb. 風疹感染 ― 先天性心疾患e. パルボウイルス B19 感染 ― 貧血a. 高齢妊娠は、染色体異常のリスクを高める。b. 風疹感染は、妊娠初期に母親が感染すると、胎児に様々な先天性異常を引き起こす可能性がある。これには先天性心疾患も含まれる。c. 妊娠高血圧症候群は、妊娠中の高血圧に関連する病態。胎児の不整脈と直接関係はない。d. 全身性エリテマトーデス(SLE)は、母体に影響を及ぼす自己免疫疾患。e. パルボウイルスB19感染は、妊娠中に母体が感染すると胎児に貧血を引き起こす可能性がある。これは、ウイルスが胎児の赤芽球系細胞を攻撃するためである。 a. 高齢妊娠は、染色体異常のリスクを高める。 b. 風疹感染は、妊娠初期に母親が感染すると、胎児に様々な先天性異常を引き起こす可能性がある。これには先天性心疾患も含まれる。 c. 妊娠高血圧症候群は、妊娠中の高血圧に関連する病態。胎児の不整脈と直接関係はない。 d. 全身性エリテマトーデス(SLE)は、母体に影響を及ぼす自己免疫疾患。 e. パルボウイルスB19感染は、妊娠中に母体が感染すると胎児に貧血を引き起こす可能性がある。これは、ウイルスが胎児の赤芽球系細胞を攻撃するためである。
母体背景と胎児疾患の組合せで正しいのはどれか。3 つ選べ。
[ "a", "b", "e" ]
117A02
[ "a. プリックテスト", "b. 鼻汁好酸球検査", "c. 血清総 IgE 検査", "d. 末梢血好酸球数測定", "e. 血清特異的 IgE 検査" ]
a. プリックテストe. 血清特異的 IgE 検査a. プリックテストは、皮膚に小さな傷をつけ、特定のアレルゲンを皮膚に塗布して、その部位が赤く腫れ上がるかどうかを観察することにより、特定のアレルゲンに対する即時型アレルギー反応を評価するテスト。e. 血清特異的 IgE 検査は、血液中に存在するアレルゲン特異的なIgE抗体の量を測定することで、患者がどのアレルゲンに反応しているかを特定する検査。 a. プリックテストは、皮膚に小さな傷をつけ、特定のアレルゲンを皮膚に塗布して、その部位が赤く腫れ上がるかどうかを観察することにより、特定のアレルゲンに対する即時型アレルギー反応を評価するテスト。 e. 血清特異的 IgE 検査は、血液中に存在するアレルゲン特異的なIgE抗体の量を測定することで、患者がどのアレルゲンに反応しているかを特定する検査。
アレルギー性鼻炎の診断で原因抗原を特定するために行う検査はどれか。2つ選べ。
[ "a", "e" ]
117A03
[ "a. 胆石", "b. 肥満", "c. 貧血", "d. 耐糖能異常", "e. 門脈圧亢進" ]
a. 胆石c. 貧血d. 耐糖能異常a 胆石 正解。胆石が出来やすいのは良く知られているが、はっきりとした機序は不明。c. 貧血 正解。ビタミンB12の吸収不良が原因で巨赤芽球性貧血を発症するリスクがある。また、鉄分の吸収も影響を受けるため、鉄欠乏性貧血のリスクも高まる。d. 耐糖能異常 正解胃全摘術後、食事の急速な小腸への移行(ダンピング症候群)が原因で血糖値が急激に上昇し、その後急速に下降することがある。これは耐糖能異常を引き起こすことがある。 a 胆石 正解。 胆石が出来やすいのは良く知られているが、はっきりとした機序は不明。 c. 貧血 正解。 ビタミンB12の吸収不良が原因で巨赤芽球性貧血を発症するリスクがある。また、鉄分の吸収も影響を受けるため、鉄欠乏性貧血のリスクも高まる。 d. 耐糖能異常 正解 胃全摘術後、食事の急速な小腸への移行(ダンピング症候群)が原因で血糖値が急激に上昇し、その後急速に下降することがある。これは耐糖能異常を引き起こすことがある。
胃全摘術後にみられる可能性があるのはどれか。3 つ選べ。
[ "a", "c", "d" ]
117A04
[ "a. 胸水貯留", "b. IL-5 上昇", "c. 末梢血好酸球数正常", "d. 片側性すりガラス陰影", "e. 気管支肺胞洗浄液中の好酸球数増加" ]
d. 片側性すりガラス陰影アレルギー性疾患であるため、両側性のすりガラス陰影を認める。 アレルギー性疾患であるため、両側性のすりガラス陰影を認める。
急性好酸球性肺炎について誤っているのはどれか。
[ "d" ]
117A05
[ "a. 双極Ⅰ型障害", "b. アルコール依存症", "c. 自閉スペクトラム症", "d. 神経性食思〈欲〉不振症", "e. 反社会性パーソナリティ障害" ]
d. 神経性食思〈欲〉不振症神経性食思不振症は極端な体重減少をもたらす過度のダイエットや食事制限、体重や体型に対する異常な恐怖を特徴とする。男女比は1:10で女性が多い。 神経性食思不振症は極端な体重減少をもたらす過度のダイエットや食事制限、体重や体型に対する異常な恐怖を特徴とする。 男女比は1:10で女性が多い。
女性に多いのはどれか。
[ "d" ]
117A06
[ "a. LD 高値", "b. 破砕赤血球", "c. 血清補体価低値", "d. 網赤血球数低値", "e. 抗 ADAMTS-13 抗体陽性" ]
a. LD 高値b. 破砕赤血球a. LD(乳酸脱水素酵素)高値溶血性尿毒症症候群では、溶血によりLDが上昇する。b. 破砕赤血球溶血性尿毒症症候群では、赤血球が破壊され、血流中に破砕赤血球が見られる。 a. LD(乳酸脱水素酵素)高値 溶血性尿毒症症候群では、溶血によりLDが上昇する。 b. 破砕赤血球 溶血性尿毒症症候群では、赤血球が破壊され、血流中に破砕赤血球が見られる。
溶血性尿毒症症候群でみられるのはどれか。2 つ選べ。
[ "a", "b" ]
117A07
[ "a. 悪性貧血", "b. 溶血性貧血", "c. 悪性リンパ腫", "d. 鉄欠乏性貧血", "e. 再生不良性貧血" ]
a. 悪性貧血内因子の欠如はビタミンB12の吸収不良を引き起こし、結果として悪性貧血を合併する。 内因子の欠如はビタミンB12の吸収不良を引き起こし、結果として悪性貧血を合併する。
自己免疫性胃炎〈A 型胃炎〉に合併するのはどれか。
[ "a" ]
117A08
[ "a. CT", "b. MRI", "c. 視触診", "d. 超音波検査", "e. マンモグラフィ" ]
e. マンモグラフィ乳がん検診の主要な方法であり、X線を用いて乳房の画像を撮影することで、微小ながんや異常な組織を発見することができる。 乳がん検診の主要な方法であり、X線を用いて乳房の画像を撮影することで、微小ながんや異常な組織を発見することができる。
我が国の対策型がん検診で行われる乳がんの検査方法はどれか。
[ "e" ]
117A09
[ "a. 手掌紅斑", "b. 静止時振戦", "c. 女性化乳房", "d. くも状血管腫", "e. 腹壁静脈怒張" ]
b. 静止時振戦肝性脳症でみられるのは『はばたき振戦』です。 肝性脳症でみられるのは『はばたき振戦』です。
肝硬変でみられない所見はどれか。
[ "b" ]
117A10
[ "a. 妊娠", "b. う歯治療", "c. 担癌状態", "d. 経口避妊薬内服", "e. Helicobacter pylori 感染" ]
a. 妊娠c. 担癌状態d. 経口避妊薬内服a. 妊娠 - 妊娠中は、血液がより凝固しやすくなり、また子宮の成長が下肢への血液の還流を阻害することで血栓のリスクが高まる。c. 担癌状態 - がん患者は、がん細胞が血液凝固機構に影響を及ぼすため、血栓のリスクが高くなる。d. 経口避妊薬内服 - 経口避妊薬は、血液が凝固しやすくなる。 a. 妊娠 - 妊娠中は、血液がより凝固しやすくなり、また子宮の成長が下肢への血液の還流を阻害することで血栓のリスクが高まる。 c. 担癌状態 - がん患者は、がん細胞が血液凝固機構に影響を及ぼすため、血栓のリスクが高くなる。 d. 経口避妊薬内服 - 経口避妊薬は、血液が凝固しやすくなる。
下肢の深部静脈血栓のリスクファクターとなるのはどれか。3 つ選べ。
[ "a", "c", "d" ]
117A11
[ "a. 喘息死は増加傾向にある。", "b. 喘息増悪はウイルス感染後が最も多い。", "c. 吸入ステロイド薬は喫煙により作用が増強する。", "d. 抗 IgE 抗体はアトピー型喘息の第一選択薬である。", "e. 急性増悪時には長時間作用性 β2 刺激薬が第一選択である。" ]
b. 喘息増悪はウイルス感染後が最も多い。a. 喘息死は増加傾向にある。誤り。適切な管理と吸入ステロイドの普及により、喘息死は減少傾向にあると報告されている。b. 喘息増悪はウイルス感染後が最も多い。正解風邪を引き起こすウイルス感染は、喘息の急性増悪の一般的な原因。c. 吸入ステロイド薬は喫煙により作用が増強する。誤り。喫煙者では吸入ステロイド薬の効果が低下する。d. 抗IgE抗体はアトピー型喘息の第一選択薬である。誤り。抗IgE抗体は、中等度から重度のアトピー型喘息を持つ患者で標準治療に反応しない場合の追加治療として使用される。第一選択治療は吸入ステロイド薬。e. 急性増悪時には長時間作用性β2刺激薬が第一選択である。誤り。短時間作用性β2刺激薬(SABA)が第一選択。 a. 喘息死は増加傾向にある。誤り。 適切な管理と吸入ステロイドの普及により、喘息死は減少傾向にあると報告されている。 b. 喘息増悪はウイルス感染後が最も多い。正解 風邪を引き起こすウイルス感染は、喘息の急性増悪の一般的な原因。 c. 吸入ステロイド薬は喫煙により作用が増強する。誤り。 喫煙者では吸入ステロイド薬の効果が低下する。 d. 抗IgE抗体はアトピー型喘息の第一選択薬である。誤り。 抗IgE抗体は、中等度から重度のアトピー型喘息を持つ患者で標準治療に反応しない場合の追加治療として使用される。第一選択治療は吸入ステロイド薬。 e. 急性増悪時には長時間作用性β2刺激薬が第一選択である。 誤り。 短時間作用性β2刺激薬(SABA)が第一選択。
気管支喘息について正しいのはどれか。
[ "b" ]
117A12
[ "a. 梅毒性肝炎", "b. B 型急性肝炎", "c. 日本住血吸虫症", "d. アメーバ性肝膿瘍", "e. 肝周囲炎〈Fitz-Hugh-Curtis 症候群〉" ]
c. 日本住血吸虫症・日本住血吸虫症は、寄生虫によって引き起こされる疾患で、特定の水域に生息する寄生虫の幼虫に皮膚が接触することで感染する。・Fitz-Hugh-Curtis症候群は、クラミジアや淋菌などの性感染症が原因で発生する肝周囲炎です。 ・日本住血吸虫症は、寄生虫によって引き起こされる疾患で、特定の水域に生息する寄生虫の幼虫に皮膚が接触することで感染する。 ・Fitz-Hugh-Curtis症候群は、クラミジアや淋菌などの性感染症が原因で発生する肝周囲炎です。
性感染症でないのはどれか。
[ "c" ]
117A13
[ "a. 葉酸 ― 小球性貧血", "b. ニコチン酸 ― 心不全", "c. ビタミン A ― 夜盲", "d. ビタミン B1 ― 腱反射亢進", "e. ビタミン B12 ― 皮膚炎" ]
c. ビタミン A ― 夜盲a. 葉酸 ― 小球性貧血: 誤り。巨赤芽球性貧血となる。b. ニコチン酸 ― 心不全: 誤り。ニコチン酸(ナイアシン)の欠乏はペラグラと呼ばれる疾患を引き起こす。ペラグラの症状には皮膚炎、下痢、認知症。c. ビタミン A ― 夜盲: 正解。ビタミンAの欠乏は実際に夜盲の一因となる。d. ビタミン B1 ― 腱反射亢進: 誤り。ビタミンB1(チアミン)の欠乏は脚気を引き起こすことがある。脚気は腱反射減弱。e. ビタミン B12 ― 皮膚炎:誤り。ビタミンB12の欠乏は神経障害や巨赤芽球性貧血を引き起こしますが、皮膚炎を引き起こすものではない。 a. 葉酸 ― 小球性貧血: 誤り。 巨赤芽球性貧血となる。 b. ニコチン酸 ― 心不全: 誤り。 ニコチン酸(ナイアシン)の欠乏はペラグラと呼ばれる疾患を引き起こす。ペラグラの症状には皮膚炎、下痢、認知症。 c. ビタミン A ― 夜盲: 正解。 ビタミンAの欠乏は実際に夜盲の一因となる。 d. ビタミン B1 ― 腱反射亢進: 誤り。 ビタミンB1(チアミン)の欠乏は脚気を引き起こすことがある。脚気は腱反射減弱。 e. ビタミン B12 ― 皮膚炎:誤り。 ビタミンB12の欠乏は神経障害や巨赤芽球性貧血を引き起こしますが、皮膚炎を引き起こすものではない。
ビタミン欠乏とその症状の組合せで正しいのはどれか。
[ "c" ]
117A14
[ "a. 胸痛", "b. 下痢", "c. 呑酸", "d. 咽頭痛", "e. 慢性咳嗽" ]
b. 下痢それはそう。逆流性食道炎→PPI使用→副作用の下痢 というのはありうる。 それはそう。 逆流性食道炎→PPI使用→副作用の下痢 というのはありうる。
胃食道逆流症〈GERD〉の症状で生じにくいのはどれか。
[ "b" ]
117A15
[ "a. 固定薬疹", "b. 多形滲出性紅斑", "c. 中毒性表皮壊死症", "d. 薬剤過敏症症候群", "e. 急性汎発性発疹性膿疱症" ]
c. 中毒性表皮壊死症
62 歳の女性。皮疹と発熱を主訴に来院した。 7 日前から感冒症状があり市販の総合感冒薬を内服している。前日から顔面と四肢体幹に紅斑が出現し、口内の痛みと発熱も出現した。 体温 38.5 ℃。顔面、四肢および体幹の広範囲の皮膚に紅斑、水疱およびびらんがみられる。水疱とびらんの範囲は体表面積の 40 % 以上である。眼球結膜充血と口唇痂皮、口腔粘膜にもびらんがみられる。顔面と左上腕の写真を別に示す。 内服している総合感冒薬のリンパ球刺激試験358 %(基準 180 未満)、抗ヒトヘルペスウイルス 6 IgG 抗体価 10 倍(基準 10 以下)で、 3 週間後の採血で、抗ヒトヘルペスウイルス 6 IgG 抗体価 10 倍であった。 最も考えられるのはどれか。
[ "c" ]
117A16
[ "a. 抗凝固療法の適応がある。", "b. 左室駆出率は正常範囲である。", "c. 肺動脈楔入圧は低下している。", "d. 甲状腺機能の評価が必要である。", "e. 来院時に認めた不整脈は労作時息切れの一因である。" ]
c. 肺動脈楔入圧は低下している。
72 歳の女性。動悸と息切れを主訴に来院した。 3 週間前から動悸を自覚していたが、 1 週間前から短距離の歩行で息切れを自覚するようになった。一昨日から夜間就寝後に息苦しさで覚醒するようになったため受診した。15 年前から僧帽弁閉鎖不全症、10 年前から高血圧を指摘されており、自宅近くの診療所で投薬治療を受けている。 来院時、意識は清明。身長 153 cm、体重 39 kg。脈拍 136/分、不整。 血圧 152/88 mmHg。SpO₂ 85 %(room air)。 心音は心尖部を最強点とするLevine 3/6 の収縮期雑音を聴取する。呼吸音は両側下肺野で coarse crackles を聴取する。腹部に異常を認めない。両下腿に浮腫を認める。 血液所見:Hb 12.2 g/dL、Ht 38 %、 白血球 7,800、血小板 21 万。 血液生化学所見: アルブミン 3.3 g/dL、AST 24 U/L、ALT 18 U/L、CK 72 U/L(基準 30~140)、尿素窒素14 mg/dL、クレアチニン 1.2 mg/dL、血糖 110 mg/dL、Na 140 mEq/L、K 3.9 mEq/dL、脳性ナトリウム利尿ペプチド〈BNP〉588 pg/mL(基準 18.4 以下)、心筋トロポニン T 0.02 ng/mL(基準 0.01 以下)。CRP 1.8 mg/dL。12 誘導心電図と胸部エックス線写真を別に示す。心エコー検査では僧帽弁逸脱による中等症の僧帽弁閉鎖不全症を認め、左室駆出率は 68 %であった。 この患者で誤っているのはどれか。
[ "c" ]
117A17
[ "a. 貧血になっている。", "b. 高血糖になっている。", "c. 腎血流が増加している。", "d. 胎児発育不全になりやすい。", "e. うっ血性心不全になっている。" ]
c. 腎血流が増加している。e. うっ血性心不全になっている。双胎間輸血症候群(TTTS: Twin-to-Twin Transfusion Syndrome)の症例。TTTSは、共有する胎盤内の血管を通じて、一方の双子(供血児)からもう一方の双子(受血児)への血液の不均等な輸血が起こる状態。受血児(この問題では第1児)は、過剰な血液量によってうっ血性心不全になりやすく、腎血流の増加による過剰な尿産生が羊水過多を引き起こす可能性がある。供血児は、血液を失うことにより貧血や胎児発育不全になりやすい。 双胎間輸血症候群(TTTS: Twin-to-Twin Transfusion Syndrome)の症例。 TTTSは、共有する胎盤内の血管を通じて、一方の双子(供血児)からもう一方の双子(受血児)への血液の不均等な輸血が起こる状態。 受血児(この問題では第1児)は、過剰な血液量によってうっ血性心不全になりやすく、腎血流の増加による過剰な尿産生が羊水過多を引き起こす可能性がある。供血児は、血液を失うことにより貧血や胎児発育不全になりやすい。
38 歳の初妊婦。妊娠 24 週に急激な腹囲の増大と体重増加を主訴に来院した。体外受精 - 胚移植〈IVF-ET〉で妊娠した。妊娠初期の超音波検査で 1 絨毛膜 2 羊膜性双胎と診断されている。超音波検査で両児間の推定体重に差を認めない。 1 児の最大羊水深度を計測した超音波像と両児間の隔壁を示す超音波像を別に示す。 第 1 児について正しいのはどれか。2 つ選べ。 第 1 児について正しいのはどれか。2 つ選べ。
[ "c", "e" ]
117A18
[ "a. 吃音症〈小児期発症流暢症〉", "b. Tourette 症候群", "c. 学習障害", "d. 選択緘黙", "e. 素行症" ]
d. 選択緘黙a. 吃音症(小児期発症流暢症)は、流暢さや音節のリズムに影響を与える言語の問題です。しかし、この症例の子どもは家族とは普通に会話できるため、吃音症は考えにくい。b. Tourette症候群は、運動性チックや発声チックが特徴ですが、この子どもにはチックの記述がなく、Tourette症候群の可能性は低い。c. 学習障害は、読み、書き、数学のスキルなど、特定の学習領域に困難がある状態です。この症例では、学習障害が原因とは考えにくい。d. 選択緘黙は、特定の状況下(例えば学校や地域社会)でのみ発話を控えるが、他の状況(例えば家庭内)では正常に会話できる状態を指す。この症例は選択緘黙の特徴に合致している。e. 素行症は、反社会的行動や規範に反する行動が特徴ですが、この症例では素行問題についての言及がありません。 a. 吃音症(小児期発症流暢症)は、流暢さや音節のリズムに影響を与える言語の問題です。しかし、この症例の子どもは家族とは普通に会話できるため、吃音症は考えにくい。 b. Tourette症候群は、運動性チックや発声チックが特徴ですが、この子どもにはチックの記述がなく、Tourette症候群の可能性は低い。 c. 学習障害は、読み、書き、数学のスキルなど、特定の学習領域に困難がある状態です。この症例では、学習障害が原因とは考えにくい。 d. 選択緘黙は、特定の状況下(例えば学校や地域社会)でのみ発話を控えるが、他の状況(例えば家庭内)では正常に会話できる状態を指す。この症例は選択緘黙の特徴に合致している。 e. 素行症は、反社会的行動や規範に反する行動が特徴ですが、この症例では素行問題についての言及がありません。
7 歳の女児。就学してから 2 か月間、教師や児童と会話をしないことを指摘され、心配した両親に連れられて来院した。幼稚園でもほとんど発語はなかったが、身振りでコミュニケーションはとれていた。幼少時から現在まで、家族とは普通に会話しており、知的な遅れは目立たない。神経診察を含む身体診察に異常を認めない。 考えられるのはどれか。
[ "d" ]
117A19
[ "a. 水分制限", "b. 頭位治療", "c. 利尿薬投与", "d. 抗ウイルス薬投与", "e. ガンマグロブリン投与" ]
c. 利尿薬投与この症例は、回転性めまい、耳鳴り、耳閉感、感音難聴、水平眼振が特徴であり、これらの症状はメニエール病を示唆している。メニエール病は内耳の異常によって引き起こされ、内耳液の過剰な蓄積が原因であると考えられている。a. 水分制限: メニエール病の治療において、水分制限は一般的に推奨されない。b. 頭位治療: 頭位治療は良性発作性頭位めまい症(BPPV)の治療に有効であり、メニエール病の治療ではない。c. 利尿薬投与: メニエール病の治療。内耳における液体の圧力を減少させることが目的。d. 抗ウイルス薬投与: 抗ウイルス薬は一般に帯状疱疹ウイルスによる難聴など、特定のウイルス感染症に対して使用される。e. ガンマグロブリン投与: メニエール病の治療ではない。 この症例は、回転性めまい、耳鳴り、耳閉感、感音難聴、水平眼振が特徴であり、これらの症状はメニエール病を示唆している。 メニエール病は内耳の異常によって引き起こされ、内耳液の過剰な蓄積が原因であると考えられている。 a. 水分制限: メニエール病の治療において、水分制限は一般的に推奨されない。 b. 頭位治療: 頭位治療は良性発作性頭位めまい症(BPPV)の治療に有効であり、メニエール病の治療ではない。 c. 利尿薬投与: メニエール病の治療。内耳における液体の圧力を減少させることが目的。 d. 抗ウイルス薬投与: 抗ウイルス薬は一般に帯状疱疹ウイルスによる難聴など、特定のウイルス感染症に対して使用される。 e. ガンマグロブリン投与: メニエール病の治療ではない。
43 歳の女性。めまいを主訴に来院した。約 30 分持続する回転性めまいを反復する。めまいの際に右耳の耳閉感とジーという耳鳴を伴う。鼓膜に異常を認めない。純音聴力検査で右耳に中等度の感音難聴を認める。頭位眼振検査で左向き水平眼振を認める。頭部 MRI で異常を認めない。 治療として適切なのはどれか。
[ "c" ]
117A20
[ "a. 胃全摘術を予定する。", "b. 家族同席で再度説明する。", "c. なぜ手術を希望するか尋ねる。", "d. 本人の病状に関する認識を確認する。", "e. セカンドオピニオンについて説明する。" ]
a. 胃全摘術を予定する。常識的に考えましょう。 常識的に考えましょう。
62 歳の男性。心窩部痛と食思不振を主訴に来院した。半年前から心窩部痛を感じることがあったが、仕事が忙しいため様子をみていた。心窩部痛が持続し、 2 週間前から食思不振が出現したため受診した。既往歴に特記すべきことはない。喫煙歴はない。 飲酒は焼酎 1 合/日を 40 年間。 父が胃癌で 70 歳時に手術。 身長170 cm、 体重 52 kg(半年間で 8 kg 減少)。 体温 36.8 ℃。 脈拍 80/分、 整。 血圧128/72 mmHg。眼瞼結膜に軽度の貧血を認める。眼球結膜に黄染を認めない。左鎖骨上窩に径 2 cm のリンパ節を触知する。上腹部に径 5 cm の腫瘤があり、圧痛を認める。腸雑音に異常を認めない。直腸指診で直腸膀胱窩に硬結を触知する。 尿所見:蛋白(-)、糖(-)、ケトン体 1 +。血液所見:赤血球 368 万、Hb 8.9 g/dL、Ht 32 %、白血球 9,300、血小板 21 万。血液生化学所見:総蛋白 6.5 g/dL、アルブミン 3.1 g/dL、総ビリルビン 1.9 mg/dL、直接ビリルビン 1.2 mg/dL、 AST 128 U/L、ALT 116 U/L、LD 277 U/L(基準 120~245)、ALP 283 U/L(基準38~113)、γ-GT 132 U/L(基準 8 ~50)、 尿素窒素 12 mg/dL、 クレアチニン1.6 mg/dL、血糖 98 mg/dL、CEA 38 ng/mL(基準 5 以下)、CA19-9 98 U/mL(基準 37 以下)。CRP 3.0 mg/dL。上部消化管内視鏡検査で進行胃癌を認めた。頸部・胸腹部・骨盤部造影 CT で、多発肝転移、リンパ節転移、腹膜播種が確認された。 患者に検査結果を伝え、薬物による抗癌治療が標準治療であることを説明したところ、「薬ではなく手術で癌を取り除いてもらいたいと思う。家族と相談してきたいのですが」と申し出た。 対応として適切でないのはどれか。
[ "a" ]
117A21
[ "a. 春季カタル", "b. 角膜ヘルペス", "c. 細菌性角膜炎", "d. 流行性角結膜炎", "e. クラミジア結膜炎" ]
c. 細菌性角膜炎ソフトコンタクトレンズは、不適切な使用や管理により細菌性角膜炎を引き起こす可能性がある。眼の充血、急激な痛み、視力の急速な低下は細菌性角膜炎の特徴的な症状。 ソフトコンタクトレンズは、不適切な使用や管理により細菌性角膜炎を引き起こす可能性がある。 眼の充血、急激な痛み、視力の急速な低下は細菌性角膜炎の特徴的な症状。
22 歳の男性。左眼の眼痛と視力低下を主訴に来院した。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行によりリモートワークとなり、出社は月 1 回である。 1 週間前に出社し、 1 か月ぶりにソフトコンタクトレンズを装用した。 2 日前から左眼が充血、次第に眼痛が増強して見えにくくなった。左眼の視力は眼前手動弁である。前眼部の写真を別に示す。 最も考えられるのはどれか。
[ "c" ]
117A22
[ "a. 鳩胸", "b. 漏斗胸", "c. 骨軟骨腫", "d. 肋軟骨炎", "e. 結核性脊椎炎" ]
b. 漏斗胸漏斗胸は胸骨が後方に陥没して胸郭が内側に窪む状態を指し、発育中に徐々に目立ってくることが一般的。この状態は、健康に影響を与えることは少ないが、外見による心理的な影響が大きい。 漏斗胸は胸骨が後方に陥没して胸郭が内側に窪む状態を指し、発育中に徐々に目立ってくることが一般的。 この状態は、健康に影響を与えることは少ないが、外見による心理的な影響が大きい。
21 歳の男性。胸郭の変形を主訴に来院した。 3 歳ごろから変形が目立ち、人前で着替えることを恥ずかしいと思っている。 体温 36.8 ℃。脈拍 84/分、整。血圧120/68 mmHg。呼吸数 18/分。SpO₂ 98 %(room air)。胸骨陥凹があり呼吸性に変動しない。皮膚の発赤、腫脹および熱感はない。胸部に圧痛を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。胸部単純 CTを別に示す。 考えられる疾患はどれか。
[ "b" ]
117A23
[ "a. 急性心膜炎", "b. 冠攣縮性狭心症", "c. たこつぼ心筋症", "d. 下壁急性心筋梗塞", "e. 前壁陳旧性心筋梗塞" ]
c. たこつぼ心筋症たこつぼ心筋症は、強い精神的または身体的ストレスの後に発症し、急性の胸痛または呼吸困難を引き起こす。心エコー検査では、心尖部の拡張と基部の収縮(たこつぼの形をした心室)が特徴的。BNPの上昇や心電図変化が見られることもあるが、冠動脈疾患の典型的な所見は見られない。 たこつぼ心筋症は、強い精神的または身体的ストレスの後に発症し、急性の胸痛または呼吸困難を引き起こす。 心エコー検査では、心尖部の拡張と基部の収縮(たこつぼの形をした心室)が特徴的。 BNPの上昇や心電図変化が見られることもあるが、冠動脈疾患の典型的な所見は見られない。
74 歳の女性。胸部不快感を主訴に救急車で搬入された。 2 週間前に夫が突然死したため、葬儀などで忙しくしていた。本日 10 時ごろ、弔問のお客さんの対応中に胸部不快感を自覚した。気分不快と悪心なども出現したため、救急要請を行い、当院に搬送となった。 意識は清明。脈拍 96/分、整。血圧 168/94 mmHg。呼吸数24/分。SpO₂ 98 %(リザーバー付マスク 10 L/分 酸素投与下)。心音に異常を認めない。両側の胸部に coarse crackles を聴取する。 血液生化学所見:AST 29 U/L、ALT 99 U/L、CK 184 U/L(基準 30~140)、 脳性ナトリウム利尿ペプチド〈BNP〉952 pg/mL(基準 18.4 以下)。来院時の心電図を別に示す。心エコー検査で左室心尖部を中心とする無収縮領域と、左室基部の過収縮を認めた。緊急冠動脈造影検査を行ったが、冠動脈主幹部に有意な狭窄や閉塞を認めなかった。引き続き行った左室造影写真を別に示す。 最も考えられる疾患はどれか。
[ "c" ]
117A24
[ "a. 終生免疫を獲得する。", "b. 院内感染の原因となる。", "c. 感染経路は接触感染である。", "d. 学校を休まなければならない。", "e. 感染予防のために手洗いが有用である。" ]
a. 終生免疫を獲得する。ウイルス性結膜炎、特にアデノウイルスによる結膜炎は、終生免疫を獲得するものではない。様々な型のアデノウイルスが存在し、再感染する可能性がある。 ウイルス性結膜炎、特にアデノウイルスによる結膜炎は、終生免疫を獲得するものではない。 様々な型のアデノウイルスが存在し、再感染する可能性がある。
10 歳の女児。両眼の充血と眼脂を主訴に母親に連れられて来院した。 3 日前から左眼が充血し、涙が多くなった。眼脂もあるという。今朝から右眼にも同様の症状が出現した。両側の眼球結膜に充血を認める。両側の耳前リンパ節に腫脹を認める。 最も考えられる疾患について誤っているのはどれか。
[ "a" ]
117A25
[ "a. 蛍光眼底造影", "b. 眼窩部単純 CT", "c. 網膜電図〈ERG〉", "d. 眼部超音波検査", "e. 眼窩部単純 MRI" ]
b. 眼窩部単純 CTCT検査は金属などの硬質異物の検出に非常に有効であり、異物の正確な位置や大きさ、さらに周囲組織への影響を評価できる。金属異物の場合、MRIでは異物が移動する可能性がある。MRIは禁忌。 CT検査は金属などの硬質異物の検出に非常に有効であり、異物の正確な位置や大きさ、さらに周囲組織への影響を評価できる。 金属異物の場合、MRIでは異物が移動する可能性がある。 MRIは禁忌。
48 歳の男性。右眼の視力障害を主訴に来院した。保護眼鏡を装用せずに作業していたところ、右眼に鉄片異物が入り、その後右眼が見えなくなった。視力は右眼手動弁(矯正不能)、左眼 1.2(矯正不能)。 診断に有用な検査はどれか。
[ "b" ]
117A26
[ "a. 大動脈縮窄症", "b. サルコイドーシス", "c. 大動脈弓部大動脈瘤", "d. Stanford A型大動脈解離", "e. 高安動脈炎〈大動脈炎症候群〉" ]
e. 高安動脈炎〈大動脈炎症候群〉高安動脈炎(大動脈炎症候群)は若年女性に見られることが多く、上肢の血圧差、血管雑音、赤沈の上昇などの症状が特徴。 高安動脈炎(大動脈炎症候群)は若年女性に見られることが多く、上肢の血圧差、血管雑音、赤沈の上昇などの症状が特徴。
32 歳の女性。発熱、めまい、全身倦怠感を主訴に来院した。半年前から 37 ℃前後の微熱が持続し、全身倦怠感やめまいも生じてきた。総合感冒薬を内服したが、症状が改善しないため受診した。既往歴と家族歴に特記すべきことはない。 血圧は右上肢 120/62 mmHg、左上肢80/40 mmHg。頸部から左鎖骨上窩にかけて血管雑音を聴取する。心音は胸骨左縁第 3 肋間を最強点とする Levine 2/6 の拡張期雑音を聴取する。呼吸音に異常を認めない。 赤沈 85 mm/ 1 時間。血液所見:赤血球360 万、Hb 10.8 g/dL、白血球 9,600(桿状核好中球 10 %、分葉核好中球 70 %、好酸球 1 %、好塩基球 1 %、単球 4 %、リンパ球 14 %)。心電図と胸部エックス写真に異常を認めない。三次元造影 CTを別に示す。 最も考えられるのはどれか。
[ "e" ]
117A27
[ "a. 心室頻拍", "b. 異常 Q 波", "c. 心室期外収縮", "d. 心房ペーシングの波形", "e. 心室ペーシングの波形" ]
e. 心室ペーシングの波形心電図上、ペーシングスパイクを認めている。 心電図上、ペーシングスパイクを認めている。
84 歳の男性。心臓ペースメーカー植込み後の定期受診で来院した。 3 か月前に気が遠くなるような症状を自覚し、徐脈性心房細動の診断となった。 2 か月前に恒久的ペースメーカー植込み術を受けた。今回の受診までに症状はなかった。ペースメーカーは下限レート 60/分に設定されている。12 誘導心電図の胸部誘導を別に示す。 この心電図で認める所見はどれか。
[ "e" ]
117A28
[ "a. アデノウイルス", "b. 単純ヘルペスウイルス", "c. Epstein-Barr ウイルス", "d. 水痘・帯状疱疹ウイルス", "e. ヒトパピローマウイルス" ]
d. 水痘・帯状疱疹ウイルスラムゼイ・ハント症候群の症例。水痘・帯状疱疹ウイルス(Varicella-zoster virus, VZV)の再活性化によって引き起こされる疾患。このウイルスは初感染時に水痘を引き起こし、その後体内に潜伏し、免疫が低下した時などに再活性化して帯状疱疹を引き起こす。 ラムゼイ・ハント症候群の症例。 水痘・帯状疱疹ウイルス(Varicella-zoster virus, VZV)の再活性化によって引き起こされる疾患。このウイルスは初感染時に水痘を引き起こし、その後体内に潜伏し、免疫が低下した時などに再活性化して帯状疱疹を引き起こす。
57 歳の男性。左耳痛を主訴に来院した。昨日から左耳痛があり、今朝から左側の顔が動きにくく、左眼が閉じられなくなったため受診した。左耳介に紅斑と水疱の形成を認める。左側の顔面麻痺を認める。 この疾患の原因となるウイルスはどれか。
[ "d" ]
117A29
[ "a. 乳頭筋断裂", "b. 心室中隔穿孔", "c. 感染性心内膜炎", "d. 左室自由壁破裂", "e. 左前下行枝の再閉塞" ]
a. 乳頭筋断裂急性心筋梗塞後に発生する合併症の一つであり、僧帽弁の機能不全と急激な心不全の症状を引き起こす。 急性心筋梗塞後に発生する合併症の一つであり、僧帽弁の機能不全と急激な心不全の症状を引き起こす。
67 歳の女性。急性心筋梗塞の治療のため入院 3 日目である。 3 日前に胸痛と気分不快が出現し、緊急入院となった。同日、急性心筋梗塞の診断で冠動脈造影が施行され、引き続き、完全閉塞を認めた左前下行枝にステント留置が行われた。 本日、病棟で突然、息苦しさを訴えた。収縮期血圧は 120 mmHg 台から 60 mmHg台に低下し、SpO₂ も 80 % 前後に急速に低下したため気管挿管が行われた。気管チューブからは泡沫状のピンク色の痰の流出を認めた。心エコー検査では左室駆出率は保たれていたが、左房内に逸脱する構造物を認め、カラードプラ心エコー検査で以前に認めなかった高度の僧帽弁逆流を認めた。 急激な血行動態の増悪の原因と考えられるのはどれか。
[ "a" ]
117A30
[ "a. 抗菌薬", "b. アルブミン", "c. ジアゼパム", "d. 新鮮凍結血漿", "e. ノルアドレナリン" ]
d. 新鮮凍結血漿 羊水塞栓症によるDICの症例。 羊水塞栓症によるDICの症例。 凝固因子を補充するために新鮮凍結血漿。 凝固因子を補充するために新鮮凍結血漿。
30 歳の初産婦( 1 妊 0 産)。妊娠 38 週 1 日、自宅での破水直後から強い呼吸困難を自覚し救急車で搬入された。妊娠 37 週までの妊婦健康診査で異常は認めなかった。 意識は清明。体温 37.8 ℃。心拍数 96/分、整。血圧 92/76 mmHg。呼吸数20/分。SpO₂ 99 %(リザーバー付マスク 10 L/分 酸素投与下)。腹部超音波検査で胎児心拍が確認された。腟鏡診で出血交じりの羊水を少量認め、子宮口は 2 cm 開大していた。 血液所見:赤血球 360 万、Hb 10.0 g/dL、Ht 33 %、白血球 28,000、血小板 14 万、血漿フィブリノゲン<50 mg/dL(妊娠中の基準 401~545 mg/dL)。血液生化学所見:AST 20 U/L、ALT 15 U/L、尿素窒素 12 mg/dL、クレアチニン0.8 mg/dL。 まず投与すべきなのはどれか。
[ "d" ]
117A31
[ "a. 癜風", "b. 体部白癬", "c. 葉状白斑", "d. 尋常性白斑", "e. 眼皮膚白皮症" ]
d. 尋常性白斑尋常性白斑は皮膚のメラニン色素が部分的に失われ、白い斑点が出現する疾患であり、痛みや痒みを伴わないことが多い。 尋常性白斑は皮膚のメラニン色素が部分的に失われ、白い斑点が出現する疾患であり、痛みや痒みを伴わないことが多い。
26 歳の女性。体幹の皮疹を主訴に来院した。半年前から四肢体幹に皮疹が出現し、徐々に増数し、それぞれの皮疹も拡大している。既往に幼少時発症のアトピー性皮膚炎がある。眼疾患やてんかんはない。 頸部、体幹および四肢に同一の皮疹が多発している。 皮疹に鱗屑はない。痛みや痒みはない。腰部の写真を別に示す。 最も考えられるのはどれか。
[ "d" ]
117A32
[ "a. 肺高血圧", "b. 肺胞低換気", "c. シャント率上昇", "d. 混合性換気障害", "e. 代償性呼吸性アシドーシス" ]
e. 代償性呼吸性アシドーシス呼吸性アシドーシスを呈している症例。代償性ではない。 呼吸性アシドーシスを呈している症例。代償性ではない。
71 歳の男性。咳嗽と労作時の呼吸困難を主訴に来院した。 3 年前から咳嗽と労作時の呼吸困難があり、徐々に進行していると自覚したため受診した。40 年前に膿胸で胸郭形成術を受けた。 喫煙は 20 本/日を 50 年間。 意識は清明。 体温36.2 ℃。脈拍 84/分、整。血圧 140/76 mmHg。呼吸数 16/分。 血液生化学所見:尿素窒素 16 mg/dL、Na 133 mEq/L、Cl 91 mEq/L。呼吸機能検査:%VC 45 %、FEV₁ % 60 %。 動脈血ガス分析(room air):pH 7.26、PaCO₂ 68 Torr、PaO₂ 48 Torr、HCO₃¯ 2 8 mEq/L。胸部エックス線写真で透過性亢進および胸郭形成後の肺容量減少を認める。心エコー検査で右心室および右心房の拡張、心室中隔の左室側への偏位を認める。 この患者にみられる病態で誤っているのはどれか。
[ "e" ]
117A33
[ "a. ジストニアと呼ばれる。", "b. 両下肢の知覚低下を伴う。", "c. 睡眠時無呼吸症候群を伴う。", "d. 脳波異常を伴う。", "e. 抗精神病薬の減量により軽快する。" ]
e. 抗精神病薬の減量により軽快する。薬剤誘発性の錐体外路症状の一つであるアカシジアの症例。アカシジアは抗精神病薬の副作用として知られており、薬剤の減量や中止によって症状が軽快する。 薬剤誘発性の錐体外路症状の一つであるアカシジアの症例。 アカシジアは抗精神病薬の副作用として知られており、薬剤の減量や中止によって症状が軽快する。
18 歳の男子。 3 か月前から周囲の視線が気になると外出するのを嫌がり、この2 週間は自宅にいても誰かに部屋の中を覗かれているし、部屋で話す声を盗聴されていると訴えるため、両親に連れられて精神科を受診した。妄想が強いと判断され、抗精神病薬を処方された。服薬 2 日目から足がむずむずすると部屋の中を歩き回ることが多くなり、夜はむずむず感のため、不眠を訴えるようになった。 このむずむず感について正しいのはどれか。
[ "e" ]
117A34
[ "a. 知的障害を伴う。", "b. 有効な薬物療法がある。", "c. 成人になると症状は消失する。", "d. 出生後の養育が発症要因である。", "e. 好ましい行動を褒めるよりも好ましくない行動を注意する。" ]
b. 有効な薬物療法がある。注意欠如・多動性障害(ADHD)の症例。ADHDは神経発達障害の一種であり、多動性、衝動性、注意力の欠如を主な特徴とする。ADHDの治療には、メチルフェニデートやアトモキセチンなどの薬物療法が有効である。 注意欠如・多動性障害(ADHD)の症例。ADHDは神経発達障害の一種であり、多動性、衝動性、注意力の欠如を主な特徴とする。 ADHDの治療には、メチルフェニデートやアトモキセチンなどの薬物療法が有効である。
7 歳の男児。落ち着きのなさを心配した両親に連れられて来院した。学校の担任から、授業中じっと席に座っていることができず勝手に席から離れること、おせっかいが多く同級生の邪魔をしてしまうため喧嘩になること、忘れ物が多いことを指摘されている。自宅では後片付けや整理整頓が苦手だが、自分の好きなゲームには集中して取り組むことができる。外出時に車が来るのを確認せずに飛び出してしまうことがある。出生時に異常は指摘されなかった。乳幼児期の発達で明らかな遅れを指摘されたことはない。神経診察を含む身体所見に明らかな異常を認めない。 現時点で考えられる疾患について正しいのはどれか。
[ "b" ]
117A35
[ "a. 胸膜癒着術", "b. 利尿薬投与", "c. 中心静脈栄養", "d. カテコラミン投与", "e. ガンマグロブリン投与" ]
c. 中心静脈栄養白色の排液が食事後の増加が見られることから、乳び胸(胸腔内にリンパ液が漏出する状態)を考える。乳び胸は、胸部手術後に胸腔内リンパ管が損傷しリンパ液が漏れ出ることで生じる。食事後のリンパ液の流れが増えることを考慮すると、消化管をパスして栄養を提供する中心静脈栄養は乳び胸の管理に有効。これにより、リンパ管からの漏出を減少させることができる。 白色の排液が食事後の増加が見られることから、乳び胸(胸腔内にリンパ液が漏出する状態)を考える。 乳び胸は、胸部手術後に胸腔内リンパ管が損傷しリンパ液が漏れ出ることで生じる。 食事後のリンパ液の流れが増えることを考慮すると、消化管をパスして栄養を提供する中心静脈栄養は乳び胸の管理に有効。これにより、リンパ管からの漏出を減少させることができる。
67 歳の男性。臨床病期ⅠA 期の原発性肺腺癌の診断で、右肺葉切除術およびリンパ節郭清術を施行した。手術翌日の昼に食事を開始した。昼食 2 時間後から胸腔ドレーンの排液が急に増加し、夕食後、さらに排液が増え 2 L を超えたため、ドレーン排液のバッグを新しく交換した。胸腔ドレーンからの空気漏れは認めなかった。 体温 36.2 ℃。心拍数 64/分、 整。 血圧 104/60 mmHg。呼吸数 16/分。SpO₂ 97 %(room air)。同日夜の胸腔ドレーンの排液の写真を別に示す。 対応として適切なのはどれか。
[ "c" ]
117A36
[ "a. 浣腸", "b. 結腸切除術", "c. 抗菌薬投与", "d. 体外衝撃波結石破砕術", "e. 副腎皮質ステロイド投与" ]
c. 抗菌薬投与大腸憩室炎に対する初期治療として抗菌薬の投与は適切。感染による炎症をコントロールするために使用される。 大腸憩室炎に対する初期治療として抗菌薬の投与は適切。 感染による炎症をコントロールするために使用される。
60 歳の男性。下腹部痛を主訴に来院した。3 日前から微熱と下腹部痛を自覚し、徐々に増悪するため受診した。悪心のため食欲不振があるが嘔吐はない。下腹部痛は持続しており、排便により軽快しない。下痢や便秘はない。22 歳時、虫垂切除術を受けている。内服薬はない。喫煙歴はない。飲酒は日本酒 1 合/日を 40 年間。家族歴に特記すべきことはない。1年前に受けた人間ドックで下部消化管内視鏡検査を施行し、大腸憩室を指摘されている。 身長 175 cm、体重 70 kg。体温37.1 ℃。脈拍 96/分、 整。 血圧 136/88 mmHg。 呼吸数 14/分。SpO₂ 98 %(roomair)。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。腹部は平坦で、下腹部正中に圧痛を認め、筋性防御と反跳痛とを認めない。肝・脾を触知しない。腸雑音に異常を認めない。 尿所見:蛋白(-)、糖(-)、潜血(-)。血液所見:赤血球 468 万、Hb 13.9 g/dL、Ht 42 %、白血球 12,300(桿状核好中球 30 %、 分葉核好中球45 %)、血小板 20 万。血液生化学所見:総蛋白 7.5 g/dL、アルブミン 3.9 g/dL、総ビリルビン 0.9 mg/dL、AST 28 U/L、ALT 16 U/L、LD 177 U/L(基準 120~245)、ALP 83 U/L(基準 38~113)、γ-GT 48 U/L(基準 8 ~50)、アミラーゼ 95 U/L(基準 37~160)、尿素窒素 12 mg/dL、クレアチニン 0.6 mg/dL、血糖98 mg/dL。CRP 3.2 mg/dL。 1 年前に行われた下部消化管内視鏡検査の S 状結腸像と今回来院時の腹部造影 CTを別に示す。 この患者への現時点の対応で適切なのはどれか。
[ "c" ]
117A37
[ "a. 拡大切除", "b. 経過観察", "c. 電子線照射", "d. PUVA 療法", "e. 薬物による抗癌治療" ]
b. 経過観察基底細胞癌の切除後の症例。切除縁がクリアであり、転移も確認されていないため、経過観察が適切な対応。 基底細胞癌の切除後の症例。 切除縁がクリアであり、転移も確認されていないため、経過観察が適切な対応。
60 歳の女性。皮疹を主訴に来院した。 1 年前から右肩甲部に皮疹が出現し徐々に拡大してきた。痒みや痛みはない。 右肩甲部に約 2 cm の境界明瞭で平坦な淡褐色結節を認める。血液所見と血液生化学所見とに異常を認めない。胸腹部造影 CTで明らかな転移を認めない。生検で病理診断を行った後、結節を辺縁から 5 mm 離して切除した。術前の右肩甲部の写真と摘出組織の H-E 染色標本とを別に示す。H-E 染色標本で切除断端に病変はなかった。 切除後の対応で適切なのはどれか。
[ "b" ]
117A38
[ "a. 可溶性 IL-2 受容体抗体", "b. α-フェトプロテイン〈AFP〉", "c. 抗アセチルコリン受容体抗体", "d. ヒト絨毛性ゴナドトロピン〈hCG〉", "e. アンジオテンシン変換酵素〈ACE〉" ]
c. 抗アセチルコリン受容体抗体重症筋無力症の症例。抗アセチルコリン受容体抗体は筋無力症患者において検出され、筋肉の収縮を妨げることにより筋無力症の症状を引き起こす。抗アセチルコリン受容体抗体の存在が筋肉の適切な収縮を阻害し、眼瞼下垂、複視、嚥下障害などの症状を引き起こす。 重症筋無力症の症例。 抗アセチルコリン受容体抗体は筋無力症患者において検出され、筋肉の収縮を妨げることにより筋無力症の症状を引き起こす。 抗アセチルコリン受容体抗体の存在が筋肉の適切な収縮を阻害し、眼瞼下垂、複視、嚥下障害などの症状を引き起こす。
45 歳の男性。夕方になるとまぶたが下がること、物が二重に見えること、水分を慌てて飲むと鼻に逆流することを主訴に来院した。 2 か月前から症状を自覚していたが、改善しないため受診した。既往歴に特記すべきことはない。 血液検査、頭部 MRI 及び胸部造影 CT を行った。頭部 MRI で異常は認めなかった。この患者の胸部造影 CTを別に示す。 この患者の血液検査で異常値を示すと考えられるのはどれか。
[ "c" ]
117A39
[ "a. Bowen 病", "b. 悪性黒色腫", "c. 基底細胞癌", "d. 色素性母斑", "e. 脂漏性角化症" ]
d. 色素性母斑色素性母斑(ほくろ)の症例。 色素性母斑(ほくろ)の症例。
50 歳の男性。右頰部の皮疹を主訴に来院した。約 10 年前から徐々に隆起してきた。自然に出血はしない。瘙痒と疼痛はない。右鼻唇溝に直径 5 mm の隆起した黒褐色の結節を認める。右頸部リンパ節の腫脹は認めない。結節を切除した。術前の右鼻唇溝部の写真と切除検体の H-E 染色標本を別に示す。 診断はどれか。
[ "d" ]
117A40
[ "a. 手術治療", "b. 粒子線治療", "c. 抗甲状腺薬投与", "d. 殺細胞性薬投与", "e. 放射性同位元素内用療法" ]
a. 手術治療甲状腺癌の症例。遠隔転移が否定的であることから、手術治療が第一選択となる。 甲状腺癌の症例。 遠隔転移が否定的であることから、手術治療が第一選択となる。
41 歳の女性。声が出しにくいことを主訴に来院した。半年前から水分摂取時にむせることがあり、 2 週間前から嗄声が出現し、自宅近くの医療機関で右前頸部腫脹を指摘され精査のため受診した。既往歴と家族歴に特記すべきことはない。喫煙歴はない。飲酒は機会飲酒。 甲状腺右葉に硬い腫瘤を触知する。右側頸部に径 1cm のリンパ節を2つ触知する。 血液所見:赤血球 404 万、Hb 11.6 g/dL、Ht 36 %、白血球 4,800、 血小板 26 万。 血液生化学所見:TSH 0.8 μU/mL(基準0.2~4.0)、FT3 3.1 pg/mL(基準 2.3~4.3)、FT4 1.2 ng/dL(基準 0.8~2.2)、 サイログロブリン 141 ng/mL(基準 5 ~30)。免疫血清学所見:抗サイログロブリン〈TG〉抗体 11.3 U/mL(基準 0.3 以下)、抗甲状腺ペルオキシダーゼ〈TPO〉抗体<0.3 U/mL(基準 0.3 以下)。甲状腺超音波像と頭頸部造影 CTを別に示す。胸部単純 CT で肺野に異常を認めない。甲状腺腫瘤の穿刺吸引細胞診で核溝と核内細胞質封入体を有する異型細胞を認める。 まず行う治療として適切なのはどれか。
[ "a" ]
117A41
[ "a. stridor", "b. wheezes", "c. friction rub", "d. fine crackles", "e. coarse crackles" ]
a. stridorstridorは吸気時に発生する気道狭窄音。上気道の強い狭窄が生じた場合に生じる。 stridorは吸気時に発生する気道狭窄音。上気道の強い狭窄が生じた場合に生じる。
52 歳の女性。呼吸困難を主訴に来院した。 3 か月前から呼吸困難が出現し自宅近くの診療所を受診して胸部エックス線撮影を施行されたが異常は指摘されなかった。喘息と診断され加療を受けたが改善せず、最近は徐々に呼吸困難が強くなっていると感じている。 体温 36.8 ℃。血圧 118/64 mmHg。呼吸数 24/分。SpO₂ 94 %(room air)。胸部単純 CTを別に示す。 この患者で聴取される呼吸音として最も可能性が高いのはどれか。
[ "a" ]
117A42
[ "a. 腸結核", "b. Crohn 病", "c. 虚血性腸炎", "d. 潰瘍性大腸炎", "e. 腸管 Behçet 病" ]
d. 潰瘍性大腸炎潰瘍性大腸炎の症例。大腸のみに限局した慢性炎症性腸疾患で、連続した病変、血便、粘液便が特徴。潰瘍性大腸炎は直腸から始まり、病変は連続的に広がることが一般的。 潰瘍性大腸炎の症例。 大腸のみに限局した慢性炎症性腸疾患で、連続した病変、血便、粘液便が特徴。潰瘍性大腸炎は直腸から始まり、病変は連続的に広がることが一般的。
60 歳の女性。血便を主訴に来院した。 1 週間前から腹痛と 1 日 6 回の水様下痢が出現し、自宅近くの医療機関を受診し投薬治療を受けている。昨日から腹痛が増悪し、血便がみられたため受診した。咳や痰はみられない。既往歴に特記すべきことはない。 海外渡航歴はない。 身長 146 cm、体重 38 kg。体温 37.6 ℃。脈拍96/分、整。血圧 124/74 mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦で、左下腹部に圧痛を認める。肝・脾を触知しない。腸蠕動音は亢進している。 血液所見:赤血球 393 万、Hb 11.2 g/dL、Ht 33 %、白血球 15,300、血小板 49 万。血液生化学所見:総蛋白 6.6 g/dL、 アルブミン 3.2 g/dL、AST 13 U/L、ALT 11 U/L、LD 138 U/L(基準 120~245)、ALP 72 U/L(基準 38~113)、γ-GT 10 U/L(基準 8 ~50)、アミラーゼ 40 U/L(基準 37~160)、CK 48 U/L(基準30~140)、尿素窒素 7 mg/dL、クレアチニン 0.6 mg/dL、尿酸 3.2 mg/dL、血糖103 mg/dL、Na 135 mEq/L、K 3.7 mEq/L、Cl 99 mEq/L。CRP 9.4 mg/dL。 胸部エックス線写真で異常を認めない。下部消化管内視鏡検査の直腸像を別に示す。 考えられる疾患はどれか。
[ "d" ]
117A43
[ "a. 生物学的偽陽性である。", "b. 保健所への届出が必要である。", "c. パートナーの検査が必要である。", "d. 妊娠 14 週以降に治療を開始する。", "e. ミノサイクリンの点滴静注を行う。" ]
b. 保健所への届出が必要である。c. パートナーの検査が必要である。妊娠8週の血液検査でRPRとTPHAの値が基準を大幅に上回っていることから、梅毒感染が疑われる。RPR (Rapid Plasma Reagin) とTPHA (Treponema pallidum Hemagglutination Assay) は梅毒感染を検出するための血液検査で、これらの値が高い場合、梅毒感染を考える。 妊娠8週の血液検査でRPRとTPHAの値が基準を大幅に上回っていることから、梅毒感染が疑われる。 RPR (Rapid Plasma Reagin) とTPHA (Treponema pallidum Hemagglutination Assay) は梅毒感染を検出するための血液検査で、これらの値が高い場合、梅毒感染を考える。
35 歳の初妊婦( 1 妊 0 産)。妊婦健康診査のため妊娠 11 週に来院した。妊娠 8 週の血液検査で、RPR 16 倍(基準 1 倍未満)、TPHA 640 倍(基準 80 倍未満)であった。薬剤に対するアレルギー歴はない。 正しいのはどれか。 2 つ選べ。
[ "b", "c" ]
117A44
[ "a. 運動療法を勧める。", "b. 経口血糖降下薬を用いる。", "c. 食事は 4 ~ 6 分割食を勧める。", "d. 食後 2 時間の血糖値 150 mg/dL を目標とする。", "e. 1 日の摂取エネルギーを 1,200 kcal に制限する。" ]
a. 運動療法を勧める。c. 食事は 4 ~ 6 分割食を勧める。妊娠糖尿病(GDM)の症例。妊娠糖尿病の管理においては、適切な血糖コントロールが重要であり、主に食事療法、運動療法、必要に応じてインスリン療法が推奨される。経口血糖降下薬は妊娠中は基本的に禁忌。 妊娠糖尿病(GDM)の症例。 妊娠糖尿病の管理においては、適切な血糖コントロールが重要であり、主に食事療法、運動療法、必要に応じてインスリン療法が推奨される。 経口血糖降下薬は妊娠中は基本的に禁忌。
40 歳の初妊婦( 1 妊 0 産)。妊娠 24 週、随時血糖 110 mg/dL であったため、自宅近くの産科診療所から紹介され受診した。既往歴、家族歴に特記すべきことはない。 子宮収縮の自覚はなく、性器出血を認めない。身長 160 cm、体重 59 kg(妊娠前体重 55 kg)。体温 36.7 ℃。脈拍 88/分、整。血圧 110/80 mmHg。経口グルコース負荷試験〈75 gOGTT〉:負荷前値:90 mg/dL、 1 時間値:190 mg/dL、 2 時間値:160 mg/dL。HbA1c 5.4 %(基準 4.6~6.2)。 適切な対応はどれか。2 つ選べ。
[ "a", "c" ]
117A45
[ "a. 胆石", "b. 脾腫", "c. 肝硬変", "d. 静脈血栓", "e. Raynaud 現象" ]
a. 胆石b. 脾腫
16 歳の男子。全身倦怠感を主訴に来院した。幼少時から顔面の黄染を家族に指摘されていた。 1 週間前に罹患した感冒を契機に全身倦怠感が出現し軽快しないため受診した。父親にも貧血があるという。 体温 36.8 ℃。脈拍 96/分、整。眼瞼結膜は貧血様で、眼球結膜に黄染を認める。 胸骨右縁第 2 肋間を最強点とするLevine 2/6 の収縮期雑音を聴取する。 血液所見:赤血球 245 万、Hb 6.5 g/dL、Ht 23 %、白血球 4,200、血小板 32 万。血液生化学所見:総蛋白 6.4 g/dL、アルブミン 3.8 g/dL、 総ビリルビン 4.8 mg/dL、 直接ビリルビン 0.7 mg/dL、AST 29 U/L、ALT 12 U/L、LD 854 U/L(基準 120~245)。 免疫血清学所見:CRP 0.3 mg/dL、直接 Coombs 試験陰性。この患者の末梢血塗抹 May-Giemsa 染色標本を別に示す。 この患者に合併する可能性が高いのはどれか。 2 つ選べ。
[ "a", "b" ]
117A46
[ "a. 入院安静", "b. 胸腔ドレナージ", "c. 縦隔ドレナージ", "d. 気管支拡張薬投与", "e. 副腎皮質ステロイド投与" ]
a. 入院安静外傷による縦隔気腫の症例。安静を。 外傷による縦隔気腫の症例。安静を。
17 歳の男子。頸部の違和感を主訴に来院した。部活動のサッカー中にボールで前胸部を強打し、その後しばらくして違和感を自覚した。生来健康である。 意識は清明。 体温 36.4 ℃。 脈拍 80/分、 整。 血圧 118/64 mmHg。 呼吸数 16/分。SpO₂ 98 %(room air)。頸部に握雪感あり。肉眼上皮膚に異常を認めない。呼吸音に異常を認めない。胸部単純 CTを別に示す。 治療として適切なのはどれか。
[ "a" ]
117A47
[ "a. 経過観察", "b. 低矯正の眼鏡装用", "c. プリズム眼鏡の装用", "d. 完全矯正の眼鏡装用", "e. 全身麻酔下の斜視手術" ]
d. 完全矯正の眼鏡装用遠視を背景とした調節性内斜視の症例。屈折値が右+6.00 D、左+6.00 Dという結果は、かなりの遠視を持っていることを示している。遠視の子供では、近くの物をはっきりと見るためには眼の調節が必要となるが、これが過剰に行われると、眼球が内側に向かってしまう内斜視の原因となることがある。適切な屈折異常(遠視治療)の矯正は内斜視の予防や改善に非常に有効。 遠視を背景とした調節性内斜視の症例。 屈折値が右+6.00 D、左+6.00 Dという結果は、かなりの遠視を持っていることを示している。 遠視の子供では、近くの物をはっきりと見るためには眼の調節が必要となるが、これが過剰に行われると、眼球が内側に向かってしまう内斜視の原因となることがある。 適切な屈折異常(遠視治療)の矯正は内斜視の予防や改善に非常に有効。
3 歳 4 か月の男児。眼位異常を主訴に両親に連れられて来院した。最近になって眼が内寄りになる頻度が増加していることに両親が気付いたという。 細隙灯顕微鏡検査と眼底検査で異常を認めない。調節麻痺薬の点眼下に測定した屈折値は右+6.00 D 左+ 6.00 D であった。 対応として適切なのはどれか。
[ "d" ]
117A48
[ "a. 建築現場の解体作業員", "b. 小学校教員", "c. タクシー運転手", "d. 花屋の店員", "e. 植木職人" ]
a. 建築現場の解体作業員胸膜中皮腫の症例。建築現場のアスベスト曝露が、現在の病態に影響を与えている可能性が高いと考えられる。 胸膜中皮腫の症例。 建築現場のアスベスト曝露が、現在の病態に影響を与えている可能性が高いと考えられる。
63 歳の男性。呼吸困難を主訴に来院した。 4 週間前から労作時の呼吸困難を自覚するようになり、 1 週間前から右胸の圧迫感を自覚するため受診した。喫煙は20 本/日を 40 年間、 3 年前に禁煙。飲酒は機会飲酒。職業は、18 歳から 22 歳まで大学生のときに建築現場の解体作業のアルバイト、23 歳から 55 歳まで小学校教員、55 歳から 58 歳までタクシー運転手、58 歳から 60 歳まで花屋の店員、60 歳からは植木職人である。 身長 164 cm、体重 66 kg。体温 36.2 ℃。脈拍 68/分、整。血圧 136/72 mmHg。 呼吸数 18/分。SpO₂ 96 %(room air)。 心音に異常を認めない。右胸部の呼吸音減弱を認めるが、副雑音は聴取しない。 血液所見:赤血球 549万、Hb 16.1 g/dL、Ht 48 %、白血球5,800、血小板 36 万。血液生化学所見:総蛋白 6.6 g/dL、 アルブミン 3.9 g/dL、 総ビリルビン 0.6 mg/dL、AST 22 U/L、ALT 24 U/L、LD 223 U/L(基準 120~245)、 尿素窒素 20 mg/dL、 クレアチニン0.7 mg/dL、Na 138 mEq/L、K 4.7 mEq/L、Cl 105 mEq/L、CEA 3.8 ng/mL(基準 5 以下)。CRP 0.2 mg/dL。胸水中のヒアルロン酸は 150,000 ng/mL と著明な増加を認めた。胸部エックス線写真を別に示す。 この患者の職業歴で、疾患との関係が疑われるのはどれか。
[ "a" ]
117A49
[ "a. 介護認定", "b. 生活保護", "c. 身体障害者手帳", "d. 特別障害給付金", "e. 特定医療費支給認定(指定難病)" ]
a. 介護認定認知症の高齢者に対する日常生活のサポートや介護サービスの提供を受けるためには、介護保険の利用が適切。介護認定を受けることで、介護サービスの利用資格が得られます。 認知症の高齢者に対する日常生活のサポートや介護サービスの提供を受けるためには、介護保険の利用が適切。 介護認定を受けることで、介護サービスの利用資格が得られます。
81 歳の男性。もの忘れを主訴に来院した。 5 年前に妻を亡くしてから、一人暮らしとなった。年金で十分生活はできていて、身の回りのことは自分で行っていた。約 2 年前から、約束を忘れたり、同じ食材を何度も買ってきて冷蔵庫に詰め込んだりするようになった。心配した長男夫婦が勧めても適当にはぐらかして受診しなかったが、再三の説得により長男と受診した。既往歴に特記すべきことはない。 診察時、疎通性は良好であるが答えられない質問になると、その場を取り繕う様子がみられた。 Mini-Mental State Examination〈MMSE〉は 18 点(30 点満点)で、時間の見当識と語想起の課題で失点が目立った。神経診察では、筋力低下、感覚障害、不随意運動および筋強剛はみられず、歩行も正常であった。血液生化学検査で異常を認めない。頭部 MRI で年齢相応の脳萎縮を認める。脳血流 SPECTを別に示す。 この患者の支援のために、まず申請するのはどれか。
[ "a" ]
117A50
[ "a. 抗菌薬投与", "b. 鼓室形成術", "c. 鼓膜形成術", "d. 鼓膜切開術", "e. 鼓膜チューブ留置術" ]
b. 鼓室形成術真珠腫性中耳炎の症例。中耳の骨構造にダメージがある場合に行われる手術で、中耳の再構築を目的とする。 真珠腫性中耳炎の症例。 中耳の骨構造にダメージがある場合に行われる手術で、中耳の再構築を目的とする。
36 歳の女性。左耳の聞こえにくさを主訴に来院した。数年前から左耳漏を繰り返していた。最近、聴力が低下してきたため受診した。左鼓膜所見と側頭骨単純 CT の冠状断像を別に示す。 治療として適切なのはどれか。
[ "b" ]
117A51
[ "a. 末梢静脈栄養", "b. 栄養補助食品の経口摂取", "c. 経鼻胃管による経腸栄養", "d. アルブミン製剤の静脈投与", "e. 中心静脈栄養による高カロリー輸液" ]
e. 中心静脈栄養による高カロリー輸液この患者の場合、経鼻胃管による経腸栄養が困難であるので、中心静脈栄養が選択される。 この患者の場合、経鼻胃管による経腸栄養が困難であるので、中心静脈栄養が選択される。
76 歳の女性。悪心と嘔吐を主訴に来院した。 3 か月前から悪心を自覚していた。その後嘔吐がはじまり、食事を摂取しなくても嘔吐するようになったため受診した。既往歴に特記すべきことはない。喫煙歴と飲酒歴はない。 身長 150 cm、体重 37 kg。脈拍 68/分、整。血圧110/60 mmHg。呼吸数 14/分。上腹部正中に径10 cm の辺縁不整な腫瘤を触知する。 血液所見:赤血球 392 万、Hb 10.9 g/dL、Ht 36 %、白血球 4,100、血小板 22 万。血液生化学所見:総蛋白 5.8 g/dL、アルブミン 3.2 g/dL、総ビリルビン 0.5 mg/dL、AST 22 U/L、ALT 8 U/L、γ-GT 11 U/L(基準 8 ~50)、尿素窒素 22 mg/dL、クレアチニン 0.8 mg/dL、Na 131 mEq/L、K 3.4 mEq/L、Cl 96 mEq/L、CEA 16.4 ng/mL(基準 5 以下)、CA19-9 180 U/mL(基準 37 以下)。腹部造影 CTを別に示す。幽門狭窄を伴う胃癌と診断し、10 日間の栄養投与後に手術を行うこととした。 手術までの栄養方法として適切なのはどれか。
[ "e" ]
117A52
[ "a. 減感作療法", "b. 抗真菌薬投与", "c. 抗ウイルス薬投与", "d. 拡大上顎全摘出術", "e. 内視鏡下鼻副鼻腔手術" ]
e. 内視鏡下鼻副鼻腔手術慢性副鼻腔炎の症例。内視鏡下鼻副鼻腔手術は、慢性副鼻腔炎や鼻茸に対して広く行われる治療法で、症状の改善と機能の回復を目的としている。内視鏡を使用することで副鼻腔内の病変に直接アクセスし、鼻茸の除去や排液の改善を行う。 慢性副鼻腔炎の症例。 内視鏡下鼻副鼻腔手術は、慢性副鼻腔炎や鼻茸に対して広く行われる治療法で、症状の改善と機能の回復を目的としている。 内視鏡を使用することで副鼻腔内の病変に直接アクセスし、鼻茸の除去や排液の改善を行う。
48 歳の女性。鼻閉を主訴に来院した。数年前から鼻閉と嗅覚低下があり、風邪をひくと悪化した。鎮痛薬で気管支喘息を起こしたことがあった。左鼻腔の内視鏡像を別に示す。右鼻腔も同様の所見である。副鼻腔単純 CT の水平断像と冠状断像を別に示す。 治療として最も適切なのはどれか。
[ "e" ]
117A53
[ "a. 胃瘻造設", "b. 気管切開", "c. 水分制限", "d. 抗菌薬投与", "e. 切開排膿術" ]
d. 抗菌薬投与e. 切開排膿術扁桃周囲膿瘍の症例。細菌感染であるので、抗菌薬加療と排膿が必要。 扁桃周囲膿瘍の症例。細菌感染であるので、抗菌薬加療と排膿が必要。
82 歳の女性。咽頭痛を主訴に来院した。 3 日前から咽頭痛が出現し、昨日から食事摂取が不良となったため、息子に付き添われて受診した。糖尿病で DPP-4 阻害薬を内服している。喫煙歴と飲酒歴はない。 体温 37.6 ℃。脈拍 92/分、整。血圧 118/76 mmHg。呼吸数 20/分。SpO₂ 97 %(room air)。 血液所見:赤血球 456万、Hb 11.9 g/dL、Ht 36 %、白血球 14,900(好中球 88 %、リンパ球 7 %、単球 5%)、血小板 23 万。血液生化学所見:総蛋白 7.3 g/dL、アルブミン 3.5 g/dL、AST 10 U/L、ALT 8 U/L、 尿素窒素 21 mg/dL、クレアチニン 0.9 mg/dL、Na 135 mEq/L、K 4.2 mEq/L、Cl 98 mEq/L、Ca 9.6 mg/dL。CRP 29 mg/dL。咽頭と喉頭の内視鏡像、頭頸部造影 CT 水平断像及び冠状断像を別に示す。 治療として適切なのはどれか。2 つ選べ。
[ "d", "e" ]
117A54
[ "a. 緊急手術", "b. 高圧浣腸", "c. 緩下薬投与", "d. イレウス管留置", "e. 腹腔穿刺ドレナージ" ]
a. 緊急手術回盲部周囲の脂肪織濃度の上昇を認める。腸管に強い炎症を認めている。憩室炎か。 回盲部周囲の脂肪織濃度の上昇を認める。 腸管に強い炎症を認めている。憩室炎か。
33 歳の男性。右下腹部の激痛を主訴に救急車で搬入された。昨日から下腹部に違和感があり、徐々に痛みが増強し我慢できなくなったため救急車を要請した。24歳時に虫垂切除術の既往がある。 意識は清明。身長 168 cm、体重 78 kg。体温38.5 ℃。心拍数 108/分、整。血圧 100/62 mmHg。SpO₂ 97 %(room air)。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦だが、Blumberg 徴候を認め、右下腹部には筋性防御を認める。腸雑音は減弱している。 血液所見:赤血球 486 万、Hb 15.0 g/dL、Ht 44 %、白血球 18,000(好中球82 %、好酸球 1 %、好塩基球 1 %、単球 6 %、リンパ球 10 %)、血小板 26 万、PTINR 0.9(基準 0.9~1.1)。 血液生化学所見: 総蛋白 8.1 g/dL、 アルブミン5.1 g/dL、総ビリルビン 1.2 mg/dL、AST 23 U/L、ALT 30 U/L、LD 166 U/L(基準 120~245)、ALP 39 U/L(基準 38~113)、γ-GT 25 U/L(基準 8 ~50)、アミラーゼ 44 U/L(基準 37~160)、CK 64 U/L(基準 30~140)、尿素窒素 17 mg/dL、クレアチニン 1.2mg/dL、 尿酸 6.4 mg/dL、 血糖 109 mg/dL、Na 140 mEq/L、K 3.9 mEq/L、Cl 101 mEq/L、Ca 9.8 mg/dL。CRP 19 mg/dL。 腹部造影 CTを別に示す。 この患者の治療法で適切なのはどれか。
[ "a" ]
117A55
[ "a. 食道損傷", "b. 横隔膜損傷", "c. 横隔神経麻痺", "d. 反回神経麻痺", "e. 食道裂孔ヘルニア" ]
c. 横隔神経麻痺横隔神経は、横隔膜を支配する主要な神経であり、麻痺すると横隔膜の動きが制限され深呼吸が困難になる。胸腺摘出術は、前縦隔領域で行われるため、横隔神経を損傷するリスクがある。 横隔神経は、横隔膜を支配する主要な神経であり、麻痺すると横隔膜の動きが制限され深呼吸が困難になる。 胸腺摘出術は、前縦隔領域で行われるため、横隔神経を損傷するリスクがある。
42 歳の男性。胸腺摘出術後で入院中である。浸潤性胸腺腫で前縦隔から左肺門部にかけて腫瘍が浸潤しており、 1 週間前に胸腺摘出術を施行した。術後から息が深く吸えないことを訴えている。 体 温 36.4 ℃。 脈拍 72/分、 整。 血圧124/72 mmHg。呼吸数 20/分。SpO₂ 96 %(room air)。 血液所見:赤血球 410 万、Hb 13.0 g/dL、Ht 40 %, 白血球 7,300、血小板 15 万。血液生化学所見:総蛋白6.5 g/dL、 アルブミン 4.5 g/dL、 総ビリルビン 0.6 mg/dL、 直接ビリルビン0.2 mg/dL、AST 20 U/L、ALT 25 U/L、LD 185 U/L(基準 120~245)、ALP 110 U/L(基準 38~113)、 尿素窒素 11 mg/dL、 クレアチニン 0.4 mg/dL、Na 140 mEq/L、K 4.0 mEq/L、Cl 101 mEq/L。CRP 2.0 mg/dL。 術前後の胸部エックス線写真を別に示す。 原因として考えられるのはどれか。
[ "c" ]
117A56
[ "a. ①", "b. ②", "c. ③", "d. ④", "e. ⑤" ]
e. ⑤便潜血陽性の場合、大腸癌等の可能性を考え、下部消化管内視鏡検査の適応となる。 便潜血陽性の場合、大腸癌等の可能性を考え、下部消化管内視鏡検査の適応となる。
26 歳の男性。腹痛を主訴に来院した。 6 年前から腹痛と下痢を自覚するようになった。就職後に症状が強くなり、遅刻や欠勤をするようになり受診した。その他の症状として、半年前から①食べ過ぎたときに胸やけがある。家族歴に特記すべきことはない。 身長 175 cm、②体重 67 kg( 1 年間で 4 kg 増加)。体温 36.0 ℃。③脈拍 96/分、整。血圧 120/60 mmHg。眼瞼結膜に貧血を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦で、下腹部に軽度の圧痛を認める。肝・脾を触知しない。④腸蠕動音は軽度亢進している。 血液所見:赤血球 505 万、Hb 15.0 g/dL、Ht 45 %、白血球 7,300、血小板 26 万。血液生化学所見:総蛋白 7.9 g/dL、アルブミン 5.0 g/dL、AST 17 U/L、ALT 13 U/L、LD 130 U/L(基準 120~245)、ALP 73 U/L(基準 38~113)、γ-GT 15 U/L(基準 8 ~50)、アミラーゼ 60 U/L(基準37~160)、CK 61 U/L(基準 30~140)、 尿素窒素 12 mg/dL、 クレアチニン0.6 mg/dL、 尿酸 4.8 mg/dL、 血糖 98 mg/dL、Na 140 mEq/L、K 3.9 mEq/L、Cl 102 mEq/L。CRP 0.1 mg/dL。⑤便潜血検査陽性。原因検索のために下部消化管内視鏡検査を行うこととした。 下線部のうち、この患者で下部消化管内視鏡検査を行う根拠となるのはどれか。
[ "e" ]
117A57
[ "a. 禁煙", "b. 節酒", "c. β 遮断薬の服薬", "d. 精神的ストレスの回避", "e. カルシウム拮抗薬の服薬" ]
c. β 遮断薬の服薬冠攣縮性狭心症の症例。β遮断薬は、多くの狭心症や高血圧の治療において有用。しかし、冠攣縮性狭心症の場合、β遮断薬は冠動脈痙攣を悪化させる可能性がある。β遮断薬は、交感神経を抑制し心筋の酸素需要を減少させるが、同時にβ2遮断することで冠動脈の痙攣を引き起こすリスクが高まる。 冠攣縮性狭心症の症例。 β遮断薬は、多くの狭心症や高血圧の治療において有用。しかし、冠攣縮性狭心症の場合、β遮断薬は冠動脈痙攣を悪化させる可能性がある。 β遮断薬は、交感神経を抑制し心筋の酸素需要を減少させるが、同時にβ2遮断することで冠動脈の痙攣を引き起こすリスクが高まる。
58 歳の男性。早朝に出現する胸痛の精査のため入院となった。約 6 か月前から労作とは関連なく、早朝に出現することが多い前胸部痛を自覚するようになった。胸痛発作時に、自宅近くの診療所で処方されたニトログリセリンの使用で症状が軽快した。喫煙は 20 本/日を 38 年間。飲酒はビール 500 mL/日。 意識は清明。身長170 cm、 体重 83 kg。 脈拍 80/分、 整。 血圧 138/90 mmHg。SpO₂ 98 %(room air)。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。 尿所見: 蛋白(-)、 糖(-)。 血液所見: 赤血球 440 万、Hb 16.0 g/dL、Ht 48 %、 白血球 7,800、 血小板 19 万。 血液生化学所見: 総蛋白 7.5 g/dL、AST 30 U/L、ALT 33 U/L、LD 250 U/L(基準 120~245)、CK 180 U/L(基準 30~140)、 尿素窒素 18 mg/dL、 クレアチニン 0.8 mg/dL、HDL コレステロール50 mg/dL、LDL コレステロール 150 mg/dL。心筋トロポニン T 迅速検査陰性。12 誘導心電図と胸部エックス線写真に異常を認めなかった。冠動脈造影検査では冠動脈に有意狭窄を認めなかったため、引き続き、予防的な一時的ペースメーカーを心腔内に留置した後、アセチルコリンを左冠動脈に注入したところ、心電図の胸部誘導に ST 上昇が出現し、胸痛を訴えた。このときの冠動脈造影像を別に示す。ニトログリセリンを左冠動脈に注入したところ、胸部症状は消失し、心電図も正常化した。このときの冠動脈造影像を別に示す。 この患者への指導で適切でないのはどれか。
[ "c" ]
117A58
[ "a. 食道に胃から連続した円柱上皮がみられる。", "b. 下部食道括約筋が弛緩しにくい。", "c. 胃酸が食道へ逆流しやすい。", "d. 遺伝性疾患と考えられる。", "e. 肥満が関与している。" ]
a. 食道に胃から連続した円柱上皮がみられる。c. 胃酸が食道へ逆流しやすい。e. 肥満が関与している。胃食道逆流症によるバレット食道の症例。a. 食道に胃から連続した円柱上皮がみられる。正解。これはバレット食道の典型的な所見であり、慢性的な食道への胃酸逆流によって引き起こされる。b. 下部食道括約筋が弛緩しにくい。誤り。この選択肢は食道アカラシアなどの疾患に関連する。c. 胃酸が食道へ逆流しやすい。正解。胃酸逆流症の特徴であり、食道の損傷とバレット食道の発展、最終的には腺癌のリスクを高める可能性がある。d. 遺伝性疾患と考えられる。誤り。遺伝性疾患ではない。e. 肥満が関与している。正解。肥満は胃酸逆流を促進するリスク因子。 胃食道逆流症によるバレット食道の症例。 a. 食道に胃から連続した円柱上皮がみられる。正解。 これはバレット食道の典型的な所見であり、慢性的な食道への胃酸逆流によって引き起こされる。 b. 下部食道括約筋が弛緩しにくい。誤り。 この選択肢は食道アカラシアなどの疾患に関連する。 c. 胃酸が食道へ逆流しやすい。正解。 胃酸逆流症の特徴であり、食道の損傷とバレット食道の発展、最終的には腺癌のリスクを高める可能性がある。 d. 遺伝性疾患と考えられる。誤り。 遺伝性疾患ではない。 e. 肥満が関与している。正解。 肥満は胃酸逆流を促進するリスク因子。
72 歳の男性。胸やけを主訴に来院した。60 歳時から食後の胸やけを自覚していたが、食事を減らすと軽快するため様子をみていた。 2 週間前から症状が続くようになったため受診した。喫煙歴と飲酒歴はない。 意識は清明。身長 170 cm、体重78 kg。BMI 27.0。 体温 36.6 ℃。 脈拍 80/分、 整。 血圧 128/84 mmHg。 呼吸数15/分。SpO₂ 96 %(room air)。眼瞼結膜に貧血を認めない。眼球結膜に黄染を認めない。 尿所見: 蛋白(-)、 糖(-)、 潜血(-)。 血液所見: 赤血球 480 万、Hb 13.9 g/dL、Ht 46 %、白血球 5,200、血小板 25 万。血液生化学所見:総蛋白6.6 g/dL、 アルブミン 3.9 g/dL、 総ビリルビン 0.9 mg/dL、AST 20 U/L、ALT 28 U/L、LD 170 U/L(基準 120~245)、ALP 110 U/L(基準 38~113)、γ-GT 45 U/L(基準 8 ~50)、アミラーゼ 90 U/L(基準 37~160)、尿素窒素 12 mg/dL、クレアチニン 0.8 mg/dL、血糖 98 mg/dL。CRP 0.5 mg/dL。上部消化管内視鏡検査の下部食道像を別に示す。内視鏡下生検の病理検査で腺癌と診断された。 この患者の病態で考えられるのはどれか。 3 つ選べ。
[ "a", "c", "e" ]
117A59
[ "a. 適応障害", "b. 解離性障害", "c. 強迫性障害", "d. 身体化障害", "e. 社交〈社会〉不安障害" ]
c. 強迫性障害不合理な思考(強迫思考)とそれに伴う反復的な行動(強迫行為)を特徴とし、このケースに最もよく合致する。 不合理な思考(強迫思考)とそれに伴う反復的な行動(強迫行為)を特徴とし、このケースに最もよく合致する。
35 歳の男性。「戸締りを確認していて毎日のように遅刻してしまう」という主訴で来院した。一人暮らしだが、約 3 か月前に近所で空き巣があったというニュースを聞いてから、自分では過剰だと思いながらも戸締りの確認がやめられずに悩んでいる。仕事でも書類の紛失を心配して確認することが目立つようになった。集中力や意欲に問題はない。 考えられるのはどれか。
[ "c" ]
117A60
[ "a. 発熱", "b. 息切れ", "c. 関節痛", "d. 体重減少", "e. 頸静脈の虚脱" ]
e. 頸静脈の虚脱左房粘液腫の症状として、心不全症状、血栓症、全身の炎症が特徴的である。心不全に至ったケースでは頸静脈が怒張傾向となる。 左房粘液腫の症状として、心不全症状、血栓症、全身の炎症が特徴的である。 心不全に至ったケースでは頸静脈が怒張傾向となる。
67 歳の女性。倦怠感を主訴に来院した。約 1 か月前から疲れやすくなり、症状が改善しないため受診した。 意識は清明。身長 149 cm、体重 45 kg。脈拍 72/分、整。血圧 144/88 mmHg。心尖部に Levine 3/6 の拡張期雑音を聴取し、心雑音の強さは体位で変化した。呼吸音に異常を認めない。 心エコー検査で左室駆出率は正常範囲であったが、左房内に可動性のある腫瘤を認め、拡張期には腫瘤が僧帽弁口を塞ぐような所見を認めた。胸部造影 CTを別に示す。入院後、腫瘤摘除術が施行された。術中の写真を別に示す。 この患者の入院時に認められる所見で可能性が低いのはどれか。
[ "e" ]
117A61
[ "a. 薬剤", "b. 皮膚筋炎", "c. 虫刺され", "d. マイコプラズマ", "e. 単純ヘルペスウイルス" ]
b. 皮膚筋炎多形滲出性紅斑の症例。皮膚筋炎ではGottron徴候をみとめる。 多形滲出性紅斑の症例。 皮膚筋炎ではGottron徴候をみとめる。
40 歳の男性。 2 日前に発症した四肢の皮疹を主訴に来院した。瘙痒を伴う。両側下肢の写真を別に示す。 原因として考えにくいのはどれか。
[ "b" ]
117A62
[ "a. 食道癌", "b. 逆流性食道炎", "c. 好酸球性食道炎", "d. 食道アカラシア", "e. 食道カンジダ症" ]
c. 好酸球性食道炎好酸球性食道炎の症例である。 好酸球性食道炎の症例である。
40 歳の男性。胸やけを主訴に来院した。 2 か月前から食事中のつかえ感を自覚し、 2 週間前から胸やけを伴うようになり受診した。16 歳からアトピー性皮膚炎で加療中である。喫煙歴はない。飲酒はビール 350 mL/日を 20 年間。家族歴に特記すべきことはない。 意識は清明。身長 172 cm、体重 60 kg。体温 36.2 ℃。脈拍76/分、整。血圧 126/78 mmHg。呼吸数 14/分。SpO₂ 99 %(room air)。顔面、頸部、体幹および四肢に対称的に紅斑、丘疹および痂皮を認める。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。甲状腺腫と頸部リンパ節とを触知しない。腹部は平坦、軟で、圧痛を認めない。 血液所見:赤血球 458 万、Hb 13.7 g/dL、Ht 41 %、白血球7,300(桿状核好中球 20 %、分葉核好中球 30 %、好酸球 8 %、好塩基球 1 %、単球6 %、リンパ球 35 %)、血小板 24 万。血液生化学所見:総蛋白 7.9 g/dL、アルブミン 4.2 g/dL、 総ビリルビン 0.9 mg/dL、AST 24 U/L、ALT 18 U/L、LD 178 U/L(基準 120~245)、ALP 86 U/L(基準 38~113)、γ-GT 38 U/L(基準 8~50)、アミラーゼ 85 U/L(基準 37~160)、尿素窒素 20 mg/dL、クレアチニン0.8 mg/dL、血糖 92 mg/dL。CRP 0.1 mg/dL。プロトンポンプ阻害薬を処方されたが、症状は改善しなかった。上部消化管内視鏡検査の食道像と生検組織の H-E 染色標本を別に示す。 この患者で考えられる疾患はどれか。
[ "c" ]
117A63
[ "a. エボラ出血熱", "b. A 型肝炎", "c. 腸チフス", "d. デング熱", "e. マラリア" ]
d. デング熱デング熱は東南アジアで発生し、高熱、筋肉痛、白血球減少、血小板減少を特徴とする。この患者の症状と検査結果はデング熱に一致している。 デング熱は東南アジアで発生し、高熱、筋肉痛、白血球減少、血小板減少を特徴とする。 この患者の症状と検査結果はデング熱に一致している。
32 歳の男性。発熱を主訴に救急外来を受診した。東南アジア各地に合計 7 日間滞在した後に帰国し 2 日目である。現地滞在 6 日目から 39 ℃台の発熱と全身倦怠感とが出現していたが、入国時には一時的に解熱していたため空港検疫では申し出なかったという。帰国後も発熱が続き、受診前日から頻繁に嘔吐している。下痢はない。 四肢の筋肉痛を訴える。 意識は清明。 身長 172 cm、 体重 60 kg。 体温39.1 ℃。脈拍 112/分、整。血圧 92/52 mmHg。呼吸数 24/分。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。口腔粘膜に点状出血を認める。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は肝を右肋骨弓下に 4 cm 触知するが、脾は触知しない。 血液所見:赤血球 450 万、Hb 12.2 g/dL、Ht 60 %、白血球 2,000、血小板 8.0 万。血液生化学所見:総蛋白 6.5 g/dL、アルブミン 4.1 g/dL、総ビリルビン 0.8 mg/dL、直接ビリルビン 0.3 mg/dL、AST 122 U/L、ALT 112 U/L、LD 222 U/L(基準 120~245)、尿素窒素 30 mg/dL、クレアチニン 1.4 mg/dL。末梢血塗抹標本で赤血球に異常を認めない。 最も考えられる疾患はどれか。
[ "d" ]
117A64
[ "a. 超音波内視鏡検査", "b. 小腸バルーン内視鏡", "c. 下部消化管内視鏡検査", "d. 上部消化管内視鏡検査", "e. 内視鏡的逆行性胆管膵管造影〈ERCP〉" ]
a. 超音波内視鏡検査e. 内視鏡的逆行性胆管膵管造影〈ERCP〉・超音波内視鏡検査は、内視鏡を用いて体内の画像を超音波で捉える方法であり、特に膵腫瘍の診断と病理検体の採取に非常に有効。超音波内視鏡検査による生検を通じて、直接腫瘍から病理検体を採取できます。・内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)は胆管や膵管の病変を診断し、治療するために用いられる内視鏡的手技。膵管の拡張がある場合には、ERCPを通じて膵管内の病変を詳細に観察し、場合によっては細胞診や生検を行うことができる。 ・超音波内視鏡検査は、内視鏡を用いて体内の画像を超音波で捉える方法であり、特に膵腫瘍の診断と病理検体の採取に非常に有効。超音波内視鏡検査による生検を通じて、直接腫瘍から病理検体を採取できます。 ・内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)は胆管や膵管の病変を診断し、治療するために用いられる内視鏡的手技。膵管の拡張がある場合には、ERCPを通じて膵管内の病変を詳細に観察し、場合によっては細胞診や生検を行うことができる。
56 歳の男性。膵腫瘍の精査のため来院した。人間ドックの腹部超音波検査で膵腫瘍を指摘され受診した。高血圧、糖尿病で自宅近くの診療所に通院中である。手術歴はない。 身長 165 cm、 体重 60 kg。 体温 36.3 ℃。 脈拍 72/分、 整。 血圧120/70 mHg。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。頸部リンパ節を触知しない。腹部は平坦、軟で、圧痛を認めない。腸雑音に異常を認めない。 血液所見:赤血球 508 万、Hb 14.6 g/dL、Ht 44 %、白血球 5,600、血小板 32 万。血液生化学所見: 総蛋白 7.5 g/dL、 アルブミン 4.0 g/dL、 アミラーゼ 168 U/L(基準 37~160)、尿素窒素 22 mg/dL、クレアチニン 0.7 mg/dL、総ビリルビン 0.9 mg/dL、AST 24 U/L、ALT 28 U/L、LD 172 U/L(基 準 120~245)、ALP 112 U/L(基 準 38~113)、γ-GT 48 U/L(基準 8 ~50)、HbA1c 6.2 %(基準 4.6~6.2)、CEA 4.8 ng/mL(基準 5 以下)、CA19-9 87 U/mL(基準 37 以下)。腹部造影 CT で膵体部に径 2cm の腫瘤とそれより尾側の膵管拡張を認めた。 この患者で膵腫瘍の精査のための病理検体採取が可能なのはどれか。 2 つ選べ。
[ "a", "e" ]
117A65
[ "a. 経過観察", "b. 放射線療法", "c. 胃部分切除術", "d. 殺細胞性薬による治療", "e. 内分泌(ホルモン)薬による治療" ]
c. 胃部分切除術
56 歳の女性。心窩部痛を主訴に来院した。半年前から心窩部に違和感があり、持続するため受診した。 既往歴に特記すべきことはない。 身長 162 cm、体重61 kg。眼瞼結膜に異常を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。 血液所見: 赤血球 399 万、Hb 11.5 g/dL、Ht 35 %、白血球 4,300、血小板 17 万。血液生化学所見:総蛋白 7.2 g/dL、アルブミン 4.1 g/dL、総ビリルビン 0.5 mg/dL、AST 20 U/L、ALT 16 U/L、LD 184 U/L(基準 120~245)、尿素窒素 21 mg/dL、クレアチニン 0.9 mg/dL、血糖 93 mg/dL。CRP 0.2 mg/dL。上部消化管内視鏡像と生検組織像(H-E 染色、KIT 免疫染色、α SMA〈平滑筋アクチン〉免疫染色を別に示す。腹部 CT で腫瘍径は 5.5 cm、他臓器への転移を認めなかった。 対応として適切なのはどれか。
[ "c" ]
117A66
[ "a. 抗菌薬投与", "b. 新鮮凍結血漿投与", "c. 高圧浣腸", "d. イレウス管挿入", "e. 緊急開腹手術" ]
e. 緊急開腹手術
日齢 5 の男児。胆汁性嘔吐と血便のため産科診療所から救急車で搬入された。在胎 39 週、出生体重 3,300 g で出生した。生後 1 日目から母乳を開始し、生後 3 日目ごろから哺乳後の嘔吐を認めるようになった。昨夜から胆汁性嘔吐が出現し、早朝に血便を認め、 ぐったりしてきたため救急搬送された。 身長 52 cm、 体重3,100 g。体温 37.2 ℃、心拍数 140/分、整。血圧 60/48 mmHg、呼吸数 40/分。大泉門の軽度陥凹を認める。 血液所見:赤血球 560 万、Hb 18.5 g/dL、Ht 48 %、白血球 11,000、血小板 18 万、PT-INR 1.0(基準 0.9~1.1)、APTT 30 秒(基準対照32.2)。血液生化学所見:総蛋白 6.8 g/dL、アルブミン 4.0 g/dL、AST 40 U/L、ALT 10 U/L、クレアチニン 0.5 mg/dL、Na 135 mEq/L、K 4.0 mEq/L、Cl 98 mEq/L、尿素窒素 7.0 mg/dL。CRP 0.1 mg/dL。上部消化管造影検査で十二指腸より先に造影剤が通過しなかった。注腸造影像と腹部超音波像(カラードプラ)を別に示す。 適切な治療はどれか。
[ "e" ]
117A67
[ "a. 蚊により媒介される。", "b. 有効な治療薬はない。", "c. ヒトからヒトへ感染する。", "d. 近年はまれな疾患となった。", "e. アトピー性皮膚炎の原因の一つである。" ]
c. ヒトからヒトへ感染する。疥癬は、ヒゼンダニが原因で起こる皮膚病。このダニが皮膚に侵入しすることによって痒みや発疹が引き起こされる。疥癬は「ヒトからヒトへ感染する」ことが正しい。疥癬は肌の接触を通じて人から人へと非常に容易に感染しうる。家族内や介護施設、集団生活をしている場所でのアウトブレイクがよく起こる。 疥癬は、ヒゼンダニが原因で起こる皮膚病。このダニが皮膚に侵入しすることによって痒みや発疹が引き起こされる。 疥癬は「ヒトからヒトへ感染する」ことが正しい。疥癬は肌の接触を通じて人から人へと非常に容易に感染しうる。家族内や介護施設、集団生活をしている場所でのアウトブレイクがよく起こる。
76 歳の男性。全身の強い瘙痒を主訴に来院した。介護老人保健施設に入所中である。2 か月前から全身に瘙痒があり、瘙痒のために夜も眠れないことがある。腋窩、体幹、四肢、手掌および陰部に紅色の丘疹や搔破痕がみられる。手掌の丘疹部から採取した検体の顕微鏡写真を別に示す。 正しいのはどれか。
[ "c" ]
117A68
[ "a. 感染性心内膜炎", "b. 急性肺血栓塞栓症", "c. Eisenmenger 症候群", "d. 多発血管炎性肉芽腫症", "e. 全身性エリテマトーデス" ]
a. 感染性心内膜炎心室中隔欠損症の既往があり、発熱、呼吸困難、持続する微熱、全身倦怠感といった症状が現れ、さらに心エコー図で心室中隔欠損部の近傍に腫瘤性の病変が見られる。これらの情報から、最も考えられる診断は「感染性心内膜炎」。 心室中隔欠損症の既往があり、発熱、呼吸困難、持続する微熱、全身倦怠感といった症状が現れ、さらに心エコー図で心室中隔欠損部の近傍に腫瘤性の病変が見られる。 これらの情報から、最も考えられる診断は「感染性心内膜炎」。
22 歳の男性。発熱と呼吸困難を主訴に救急車で搬入された。幼少時に心室中隔欠損症と診断されたが手術療法は選択されなかった。以後、総合病院に年 1 回通院している。 2 か月前に咳嗽を伴う 38 ℃の発熱が出現した。自宅近くの診療所を受診し、セフェム系抗菌薬を処方され、 3 日後に解熱した。 3 週間前から再度、悪寒を伴う 37.8 ℃の発熱を認め、抗菌薬を内服したが、微熱、全身倦怠感は持続した。昨夜から、39 ℃台の発熱と咳嗽の悪化があり、呼吸困難で寝ることができなくなったため救急車を要請した。 意識は清明。身長 170 cm、体重 62 kg。体温39.5 ℃。 心拍数 124/分、 整。 血圧 130/80 mmHg。 呼吸数 28/分。SpO₂ 96 %(リザーバー付マスク 10 L/分 酸素投与下)。胸骨左縁第 3 肋間に Levine 2/6 の全収縮期雑音を聴取する。 血液所見:Hb 9.2 g/dL、 白血球 11,300(桿状核好中球60 %、分葉核好中球 24 %、好酸球 0 %、好塩基球 1 %、リンパ球 15 %)、血小板6.3 万。CRP 12.2 mg/dL。胸部エックス線写真で両側性にびまん性の浸潤影を認めた。カラードプラ心エコー図で心室中隔欠損部の近傍に腫瘤性の病変(矢印)を認めた。 最も考えられる診断はどれか。
[ "a" ]
117A69
[ "a. FDG-PET", "b. レノグラム", "c. 腎静脈血サンプリング", "d. ガリウムシンチグラフィ", "e. 副腎静脈血サンプリング" ]
e. 副腎静脈血サンプリング
63 歳の女性。健診で低カリウム血症を指摘され来院した。40 歳ごろから高血圧でカルシウム拮抗薬を内服している。両親と姉が高血圧症。 身長 147 cm、体重43 kg。脈拍 72/分、整。血圧 152/88 mmHg。胸腹部に異常を認めない。 尿所見:蛋白(-)、糖(-)、潜血(-)。 血液所見:Hb 12.9 g/dL、Ht 40 %、白血球 5,400、血小板 22 万。血液生化学所見: アルブミン 4.2 g/dL、AST 21 U/L、ALT 16 U/L、尿素窒素 20 mg/dL、クレアチニン 0.7 mg/dL、血糖 109 mg/dL、Na 143 mEq/L、K 2.5 mEq/L。スクリーニングとして、午前 10 時ごろの随時採血で、血漿アルドステロン濃度 472 pg/mL(基準 50~100)、血漿レニン活性0.1 ng/mL/時間(基準 1.2~2.5)であった。カプトプリル負荷試験は陽性であった。腹部 MRI で左副腎に径 17 mm の境界明瞭な結節を認め、腺腫が疑われた。 手術療法の適応を判断するために必要な検査はどれか。
[ "e" ]
117A70
[ "a. 胃洗浄", "b. 抗菌薬投与", "c. インドメタシン投与", "d. デキサメタゾン投与", "e. 肺サーファクタント気管内投与" ]
e. 肺サーファクタント気管内投与行った検査はマイクロバブルテスト。在胎30週の早産児で呼吸困難症候群(RDS)が疑われる場合、特に陥没呼吸が見られる場合には、肺サーファクタントの不足が原因である可能性が高い。治療は肺サーファクタントの気管内投与。 行った検査はマイクロバブルテスト。 在胎30週の早産児で呼吸困難症候群(RDS)が疑われる場合、特に陥没呼吸が見られる場合には、肺サーファクタントの不足が原因である可能性が高い。治療は肺サーファクタントの気管内投与。
生後 1 時間の男児。在胎 30 週、体重 1,200 g、Apgar スコア 6 点( 1 分)、8 点( 5 分)で出生した。母親は 28 歳の初産婦。胎児心拍数陣痛図で遅発一過性徐脈を認めたため、緊急帝王切開が行われた。出生後、第 1 呼吸を認めたが、蘇生台で処 置中に浅い呼吸を認めるようになり、NICU 内の哺育器に収容した。 体温36.5 ℃。心拍数 148/分、整。呼吸数 90/分。SpO₂ 97 %(哺育器内の酸素濃度30 %)。心音に異常を認めない。呼吸音は左右差なく肺胞呼吸音を聴取する。胸骨上窩と季肋下とに陥没呼吸を認める。胃液を用いて検査を行ったところ、結果は「zero」であった。検査の際に用いた器具の写真を別に示す。 検査結果を踏まえた対応として適切なのはどれか。
[ "e" ]
117A71
[ "a. β 遮断薬静注", "b. ヘパリン静注", "c. ジゴキシン静注", "d. ループ利尿薬静注", "e. 硫酸マグネシウム静注" ]
a. β 遮断薬静注e. 硫酸マグネシウム静注
22 歳の男性。失神を主訴に来院した。中学生のころから健康診断で心電図異常を指摘されていた。5 年前に失神した際に救急外来で頭部 CT、脳波検査を受けたが異常は指摘されず、経過観察となっていた。本日、朝食後、失神したため当院を受診した。外来の処置室でも動悸と気が遠くなることを訴えている。既往歴に特記すべきことはない。母方のおじが 14 歳時に死亡している。 身長 153 cm、体重46 kg。脈拍 64/分、整。血圧 106/72 mmHg。胸腹部に異常を認めない。 血液所見:Hb 13.5 g/dL、白血球 7,600、血小板 31 万。血液生化学所見:アルブミン3.3 g/dL、AST 24 U/L、ALT 24 U/L、CK 34 U/L(基 準 30~140)、 尿素窒素11 mg/dL、クレアチニン 0.5 mg/dL、 血糖 94 mg/dL、Na 136 mEq/L、K 4.1 mEq/L、脳性ナトリウム利尿ペプチド〈BNP〉27.2 pg/mL(基準 18.4 以下)。心筋トロポニン T 迅速検査陰性。来院時の 12 誘導心電図と発作時の心電図モニターの波形とを別に示す。 初期対応で行うのはどれか。2 つ選べ。
[ "a", "e" ]
117A72
[ "a. 動脈管開存症", "b. Fallot 四徴症", "c. 心房中隔欠損症", "d. 心室中隔欠損症", "e. 房室中隔欠損症〈心内膜床欠損症〉" ]
a. 動脈管開存症
5 歳の男児。今後の治療方針を決定するために心臓カテーテル検査を受けることになった。 1 歳 6 か月健診で心雑音を指摘され、心エコー検査で心疾患と診断されたが、これまでは心疾患による症状を認めず、経過を観察されていた。心臓カテーテル検査の心腔内酸素飽和度に関する結果を示す。 この児の心疾患として最も考えられるのはどれか。
[ "a" ]
117A73
[ "a. 肺高血圧を認める。", "b. 心房細動を合併しやすい。", "c. 肺血流量は体血流量より減少している。", "d. 抜歯時に感染性心内膜炎の予防的抗菌薬投与が必要である。", "e. 提示した心エコー図では右房から左房への血流が認められる。" ]
a. 肺高血圧を認める。b. 心房細動を合併しやすい。心房中隔欠損症(ASD)の患者。・平均肺動脈圧が30 mmHgであり、これは肺高血圧を示す(通常は25 mmHg以下)。Qp/Qs比が3.1であることは、左右シャントが存在し、肺血流量(Qp)が体血流量(Qs)よりも多いことを示す。a. 肺高血圧を認める。 - 肺動脈圧が30 mmHgと高値であるため、この選択肢は正しい。b. 心房細動を合併しやすい。 - ASDの患者は、心房が過度に拡張することで心房細動を合併しやすい。 心房中隔欠損症(ASD)の患者。 ・平均肺動脈圧が30 mmHgであり、これは肺高血圧を示す(通常は25 mmHg以下)。 Qp/Qs比が3.1であることは、左右シャントが存在し、肺血流量(Qp)が体血流量(Qs)よりも多いことを示す。 a. 肺高血圧を認める。 - 肺動脈圧が30 mmHgと高値であるため、この選択肢は正しい。 b. 心房細動を合併しやすい。 - ASDの患者は、心房が過度に拡張することで心房細動を合併しやすい。
50 歳の男性。動悸と息切れを主訴に来院した。高校生のころ、学校健診で心雑音を指摘され、心房中隔欠損症と診断されたが、投薬治療は受けていない。半年前から動悸と息切れを自覚するようになり、当院を受診した。 脈拍 80/分、整。血圧122/78 mmHg。SpO₂ 97 %(room air)。呼吸音に異常を認めない。経胸壁心エコー検査の傍胸骨短軸像(大動脈弁レベル)を別に示す。心臓カテーテル検査で平均肺動脈圧 30 mmHg、Qp/Qs 3.1 であった。 この患者の病態で正しいのはどれか。 2 つ選べ。
[ "a", "b" ]
117A74
[ "a. 浣腸", "b. 緊急手術", "c. 経過観察", "d. イレウス管留置", "e. 鼠径膨隆部の穿刺" ]
b. 緊急手術右鼠径部の膨隆と圧痛は鼠径ヘルニアを考え、緊満を伴うことからヘルニア嵌頓していると考える。緊急手術は、ヘルニア嵌頓を診断し治療するために必要。 右鼠径部の膨隆と圧痛は鼠径ヘルニアを考え、緊満を伴うことからヘルニア嵌頓していると考える。 緊急手術は、ヘルニア嵌頓を診断し治療するために必要。
88 歳の女性。下血を主訴に救急車で搬入された。朝から痛みを伴う右下腹部膨隆に気付き、その後に下血を認めたため救急車を要請した。両側大腿骨頸部骨折で人工骨頭置換術の既往がある。 意識は清明。身長 152 cm、体重 42 kg。体温37.0 ℃。心拍数 104/分、整。血圧 98/56 mmHg。腹部は全体に膨隆しており、腸雑音は亢進している。右鼠径部に径 3 cm の膨隆があり、緊満し圧痛を認めた。 血液所見:赤血球 368 万、Hb 12.9 g/dL、Ht 36 %、白血球 15,600、血小板 21 万。血液生化学所見:総蛋白 6.5 g/dL、アルブミン 2.9 g/dL、総ビリルビン 0.9 mg/dL、AST 28 U/L、ALT 26 U/L、LD 287 U/L(基準 120~245)、CK 162 U/L(基準30~140)、尿素窒素 44 mg/dL、クレアチニン 1.8 mg/dL。CRP 4.7 mg/dL。来院時の骨盤部単純 CTを別に示す。 対応として正しいのはどれか。
[ "b" ]
117A75
[ "a. 性変化 ― 2 次性変化", "b. 呼吸性アシドーシス ― なし", "c. 呼吸性アシドーシス ― あり", "d. 呼吸性アルカローシス ― なし", "e. 呼吸性アルカローシス ― あり", "f. 代謝性アシドーシス ― なし", "g. 代謝性アシドーシス ― あり", "h. 代謝性アルカローシス ― なし", "i. 代謝性アルカローシス ― あり" ]
h. 代謝性アルカローシス ― あり
動脈血ガス分析(room air)の結果を示す。 単純性の酸塩基平衡障害として、最初の変化( 1 次性変化)と代償性変化( 2 次性 変化)の組合せで正しいのはどれか。
[ "h" ]
117B01
[ "a. 保健所に報告する義務がある。", "b. 医療安全管理委員会が作成する。", "c. 薬剤に関する報告件数が最も多い。", "d. 報告件数が少ないほど医療安全の質が高い。", "e. 患者に実害がない場合は作成する必要はない。" ]
c. 薬剤に関する報告件数が最も多い。インシデントレポートは、医療現場での事故やミス、インシデントが発生した際に、その内容を記録し、将来的な再発防止策を検討するためのもの。a. 保健所に報告する義務がある。→ 誤り。これはインシデントレポートには当てはまらず、特定の感染症など公衆衛生上の報告義務とは異なる。b. 医療安全管理委員会が作成する。→ 誤り。インシデントレポートは、現場の医療従事者が発生時に作成する。医療安全管理委員会がその後の分析や管理を行う。c. 薬剤に関する報告件数が最も多い。→ 正解。医療現場では薬剤関連のインシデントが多い。d. 報告件数が少ないほど医療安全の質が高い。→ 誤り。報告件数が少ないことは、インシデントが少ないのではなく、報告文化が根付いていない、あるいは隠蔽文化がある可能性がある。e. 患者に実害がない場合は作成する必要はない。→ 誤り。患者に実害がなくても、インシデントレポートを作成することは必要。実害が発生する前にリスクを特定し、将来的な事故やミスを防止する。 インシデントレポートは、医療現場での事故やミス、インシデントが発生した際に、その内容を記録し、将来的な再発防止策を検討するためのもの。 a. 保健所に報告する義務がある。→ 誤り。これはインシデントレポートには当てはまらず、特定の感染症など公衆衛生上の報告義務とは異なる。 b. 医療安全管理委員会が作成する。→ 誤り。インシデントレポートは、現場の医療従事者が発生時に作成する。医療安全管理委員会がその後の分析や管理を行う。 c. 薬剤に関する報告件数が最も多い。→ 正解。医療現場では薬剤関連のインシデントが多い。 d. 報告件数が少ないほど医療安全の質が高い。→ 誤り。報告件数が少ないことは、インシデントが少ないのではなく、報告文化が根付いていない、あるいは隠蔽文化がある可能性がある。 e. 患者に実害がない場合は作成する必要はない。→ 誤り。患者に実害がなくても、インシデントレポートを作成することは必要。実害が発生する前にリスクを特定し、将来的な事故やミスを防止する。
インシデントレポートで正しいのはどれか。
[ "c" ]
117B02
[ "a. 悪心を伴う。", "b. 咳嗽を伴う。", "c. 食物残渣を伴う。", "d. タール便を伴う。", "e. 暗赤色の色調である。" ]
b. 咳嗽を伴う。喀血は肺や気道からの出血、吐血は消化管からの出血を示す。a. 悪心を伴う。→ 吐血の可能性が高い。b. 咳嗽を伴う。→ 喀血を示唆c. 食物残渣を伴う。→ 吐血の可能性が高いd. タール便を伴う。→ 上部消化管出血の可能性があるため、吐血の可能性が高い。e. 暗赤色の色調である。→ 血液は胃酸と反応すると黒くなる。吐血の可能性が高い。 喀血は肺や気道からの出血、吐血は消化管からの出血を示す。 a. 悪心を伴う。→ 吐血の可能性が高い。 b. 咳嗽を伴う。→ 喀血を示唆 c. 食物残渣を伴う。→ 吐血の可能性が高い d. タール便を伴う。→ 上部消化管出血の可能性があるため、吐血の可能性が高い。 e. 暗赤色の色調である。→ 血液は胃酸と反応すると黒くなる。吐血の可能性が高い。
吐血よりも喀血を示唆する所見はどれか。
[ "b" ]
117B03
[ "a. 患者から医療施設への寄付の申し出があり受け入れた。", "b. 自らの専門性を超えると判断した患者を他の医療機関に紹介した。", "c. サプリメントを使用する患者に健康被害に留意するよう指導した。", "d. 症例対照研究のために患者に許可なく本籍地を含む個人情報を収集した。", "e. 血液製剤の使用を拒む成人患者に意思の尊重と救命の両立とを図る努力をした。" ]
d. 症例対照研究のために患者に許可なく本籍地を含む個人情報を収集した。常識的に考えましょう。 常識的に考えましょう。
医師の職業倫理に反するのはどれか。
[ "d" ]
117B04
[ "a. 左心室", "b. 静脈管", "c. 臍帯静脈", "d. 臍帯動脈", "e. 中大脳動脈" ]
d. 臍帯動脈 血液酸素飽和度が最も低いのは、胎児から母体に二酸化炭素と代謝廃棄物を運ぶ役割を持つ「d. 臍帯動脈」 血液酸素飽和度が最も低いのは、胎児から母体に二酸化炭素と代謝廃棄物を運ぶ役割を持つ「d. 臍帯動脈」
胎児期に血液酸素飽和度が最も低いのはどれか。
[ "d" ]
117B05
[ "a. 現病歴", "b. 鑑別診断", "c. 検査結果", "d. 身体所見", "e. 治療計画" ]
b. 鑑別診断Aはアセスメントです。 Aはアセスメントです。
診療録における SOAP の A に該当するのはどれか。
[ "b" ]
117B06
[ "a. Roth 斑", "b. 輪状紅斑", "c. Koplik 斑", "d. Osler 結節", "e. 遊走性紅斑" ]
d. Osler 結節
感染性心内膜炎を示唆する皮膚所見はどれか。
[ "d" ]
117B07
[ "a. 意欲", "b. 運動機能", "c. 認知機能", "d. 基本的日常生活動作", "e. 手段的日常生活動作" ]
c. 認知機能高齢者総合機能評価(Comprehensive Geriatric Assessment, CGA)において、復唱を用いる評価はc. 認知機能のチェックに該当します。 高齢者総合機能評価(Comprehensive Geriatric Assessment, CGA)において、復唱を用いる評価はc. 認知機能のチェックに該当します。
高齢者総合機能評価〈CGA〉において、復唱を用いて評価するのはどれか。
[ "c" ]
117B08
[ "a. herpes", "b. influenza", "c. mumps", "d. rubella", "e. varicella" ]
e. varicella空気感染予防が必要な病気はどれか?答え:水痘帯状疱疹ウイルス 空気感染予防が必要な病気はどれか? 答え:水痘帯状疱疹ウイルス
Which of the following diseases needs airborne precautions?
[ "e" ]
117B09
[ "a. 血小板の減少", "b. 呼吸数の減少", "c. 下腿浮腫の悪化", "d. 子宮収縮の増強", "e. 尿蛋白/クレアチニン比の低下" ]
a. 血小板の減少妊娠高血圧症候群が進行してHELLP症候群(溶血、肝逸脱酵素の上昇、血小板減少)へと進む可能性があることを示している。 妊娠高血圧症候群が進行してHELLP症候群(溶血、肝逸脱酵素の上昇、血小板減少)へと進む可能性があることを示している。
妊娠高血圧症候群の重症化の指標となるのはどれか。
[ "a" ]
117B10
[ "a. 下痢", "b. 動悸", "c. 腹痛", "d. 腰痛", "e. 手足のしびれ" ]
d. 腰痛腰痛と肩こりは覚えてください。 腰痛と肩こりは覚えてください。
2016 年および 2019 年に行われた国民生活基礎調査で、病気やけが等で自覚症状がある人数を人口 1,000 人比で求めた有訴者率を、性別と症状別にグラフに記したものを別に示す。 A の症状はどれか。
[ "d" ]
117B11
[ "a. 「すぐにかっとなってしまいます」", "b. 「何をするのも億劫で仕方ありません」", "c. 「なんとなく落ち着かない気持ちになります」", "d. 「昼間にうとうとすることが多くなりました」", "e. 「外に出ると誰かに見られているような気がします」" ]
b. 「何をするのも億劫で仕方ありません」常識的に考えましょう。 常識的に考えましょう。
患者の訴えのうち、抑うつ状態が最も考えられるのはどれか。
[ "b" ]
117B12
[ "a. 有効期間は 1 日である。", "b. 薬剤師に発行権限がある。", "c. 一般名による薬剤名の記載は有効である。", "d. 医療機関が特定の保険薬局を指定できる。", "e. 処方医は自筆で署名をしなくてはならない。" ]
c. 一般名による薬剤名の記載は有効である。一般名(ジェネリック名)で記載することができる。 一般名(ジェネリック名)で記載することができる。
処方箋について正しいのはどれか。
[ "c" ]
117B13
[ "a. 心房細動", "b. 肥大型心筋症", "c. 冠攣縮性狭心症", "d. 大動脈弁狭窄症", "e. 心サルコイドーシス" ]
b. 肥大型心筋症遺伝性疾患を選ぶ問題。 遺伝性疾患を選ぶ問題。
病歴聴取で、家族内に同じ疾患の患者が存在することが、診断に最も有用な疾患はどれか。
[ "b" ]
117B14
[ "a. 20 歳", "b. 40 歳", "c. 60 歳", "d. 65 歳", "e. 75 歳" ]
b. 40 歳日本の介護保険制度では、40歳以上のすべての国民が介護保険の被保険者となり、介護サービスが必要になった際、利用資格を得ることができる。 日本の介護保険制度では、40歳以上のすべての国民が介護保険の被保険者となり、介護サービスが必要になった際、利用資格を得ることができる。
介護保険の強制加入の開始年齢はどれか。
[ "b" ]
117B15
[ "a. 薬疹", "b. 蕁麻疹", "c. 結節性紅斑", "d. 多形滲出性紅斑", "e. アトピー性皮膚炎" ]
c. 結節性紅斑結節性紅斑は痛みを伴うが基本的には痒みは伴わない。 結節性紅斑は痛みを伴うが基本的には痒みは伴わない。
瘙痒をきたしにくいのはどれか。
[ "c" ]
117B16
[ "a. ばち指", "b. 奇異呼吸", "c. 血圧低下", "d. 縦隔動揺", "e. 患側肋間腔狭小" ]
c. 血圧低下緊張性気胸は、空気が胸腔内に閉じ込められ、胸膜腔内圧が上昇し、心臓を圧迫することで血行動態が悪化し、血圧の低下を引き起こす。 緊張性気胸は、空気が胸腔内に閉じ込められ、胸膜腔内圧が上昇し、心臓を圧迫することで血行動態が悪化し、血圧の低下を引き起こす。
緊張性気胸で認める所見はどれか。
[ "c" ]
117B17
[ "a. 事実確認を行う。", "b. アドバイスをする。", "c. 時間を限って聞く。", "d. 相手の話を熱心に聞く。", "e. 決められた項目を聞く。" ]
d. 相手の話を熱心に聞く。常識的に考えましょう。 常識的に考えましょう。
医療面接における傾聴で正しいのはどれか。
[ "d" ]
117B18
[ "a. カルバペネム系", "b. ニューキノロン系", "c. リンコマイシン系", "d. アミノグリコシド系", "e. セファロスポリン系" ]
d. アミノグリコシド系 治療薬物モニタリング〈TDM〉の対象となる抗菌薬は 治療薬物モニタリング〈TDM〉の対象となる抗菌薬は ・ゲンタマイシンやアルベカシンなどのアミノグリコシド系薬。 ・ゲンタマイシンやアルベカシンなどのアミノグリコシド系薬。 ・バンコマイシンやテイコプラニンなどのグリコペプチド系薬。 ・バンコマイシンやテイコプラニンなどのグリコペプチド系薬。 グリコで覚えましょう。 グリコで覚えましょう。
治療薬物モニタリング〈TDM〉の対象となる抗菌薬はどれか。 グリコ グリコ グリコ
[ "d" ]
117B19
[ "a. 水頭症", "b. 二分脊椎", "c. 臍帯ヘルニア", "d. 横隔膜ヘルニア", "e. 先天性食道閉鎖症" ]
d. 横隔膜ヘルニア横隔膜ヘルニアは、横隔膜に穴が開いている状態で、これにより腹腔の臓器が胸腔内に移動し、肺の正常な発育を妨げる。 横隔膜ヘルニアは、横隔膜に穴が開いている状態で、これにより腹腔の臓器が胸腔内に移動し、肺の正常な発育を妨げる。
肺低形成を合併する胎児疾患はどれか。
[ "d" ]
117B20
[ "a. 起立性低血圧 ― α 遮断薬投与", "b. 頸動脈洞症候群 ― 頸部の伸展", "c. Brugada 症候群 ― 発熱", "d. 完全房室ブロック ― 安静臥位", "e. 閉塞性肥大型心筋症 ― 激しい運動" ]
d. 完全房室ブロック ― 安静臥位安静臥位時には頭位が低いこともあり、失神はきたしにくい。 安静臥位時には頭位が低いこともあり、失神はきたしにくい。
失神をきたしうる疾患と失神の誘因との組合せで誤っているのはどれか。
[ "d" ]
117B21
[ "a. 国民皆保険制度である。", "b. 予防接種は対象である。", "c. 保険医は保険者が指定する。", "d. 65 歳以上は後期高齢者医療制度に加入する。", "e. 雇用主は被用者保険の保険料を全額負担する。" ]
a. 国民皆保険制度である。皆保険です。 皆保険です。
我が国の医療保険制度について正しいのはどれか。
[ "a" ]
117B22
[ "a. 研究に用いる薬物の服用", "b. 研究を行う主治医の同意", "c. 研究施設の倫理委員会の承認", "d. 施設のホームページでの公示", "e. 被験者への説明と同意文書の取得" ]
e. 被験者への説明と同意文書の取得常識的に考えましょう。 常識的に考えましょう。
治療薬の効果に関するランダム化比較試験の試験参加について被験者の同意を取得したとみなされるのはどれか。
[ "e" ]
117B23
[ "a. GFR の軽度低下で血清クレアチニン値は上昇する。", "b. イヌリンクリアランスは正確な GFR 評価に用いられる。", "c. 健常者において加齢による GFR 低下は 80 歳まで起こらない。", "d. 筋肉量が少ない場合は eGFR が実測 GFR より低くなることが多い。", "e. 成人の eGFR は血清クレアチニン値、身長および年齢から計算される。" ]
b. イヌリンクリアランスは正確な GFR 評価に用いられる。イヌリンは腎臓で再吸収されないため、そのクリアランスはGFRを正確に反映する。 イヌリンは腎臓で再吸収されないため、そのクリアランスはGFRを正確に反映する。
糸球体濾過量〈GFR〉について正しいのはどれか。
[ "b" ]
117B24
[ "a. 血液", "b. 頸管粘液", "c. 子宮内膜", "d. 腟分泌物", "e. 卵管分泌物" ]
c. 子宮内膜剥離した子宮内膜を排出するためです。 剥離した子宮内膜を排出するためです。
月経は何を排出するために起きているか。
[ "c" ]
117B25
[ "a. 患者には医療情報の提供を拒否する権利がある。", "b. 患者には医学教育への参加を拒否する権利がある。", "c. 自殺企図の患者の場合、患者の生命を救う努力をする。", "d. 患者の情報は患者の死後も秘密が守られる必要がある。", "e. 患者が未成年の場合、患者の意思よりも代理人の希望が優先される。" ]
e. 患者が未成年の場合、患者の意思よりも代理人の希望が優先される。
リスボン宣言の内容で誤っているのはどれか。
[ "e" ]