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9
| explanation
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1.15k
| question
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1.37k
| answer
sequencelengths 1
4
|
---|---|---|---|---|
117D02 | [
"a. スタチン",
"b. ベラパミル",
"c. ACE 阻害薬",
"d. SGLT2 阻害薬",
"e. プロトンポンプ阻害薬"
] | b. ベラパミルベラパミルは、心収縮力を低下させる作用がある。左室駆出率が既に低下している心不全患者においては、心収縮力をさらに低下させることにより、症状の増悪を引き起こす可能性がある。 ベラパミルは、心収縮力を低下させる作用がある。左室駆出率が既に低下している心不全患者においては、心収縮力をさらに低下させることにより、症状の増悪を引き起こす可能性がある。 | 左室駆出率が低下した心不全を増悪させる薬剤はどれか。 | [
"b"
] |
117D03 | [
"a. 口をもぐもぐさせる。",
"b. 会話中に突然眠り込む。",
"c. 目の前がチカチカする。",
"d. 両上肢をピクッと動かす。",
"e. 全身強直後にけいれんする。"
] | a. 口をもぐもぐさせる。 | てんかん発作の焦点が側頭葉に存在すると考えられる症状はどれか。 | [
"a"
] |
117D04 | [
"a. 初期から尿に赤血球円柱が出現する。",
"b. しばしばネフローゼ症候群を呈する。",
"c. 140/90 mmHg 以下の降圧は推奨されない。",
"d. レニン・アンジオテンシン系抑制薬は禁忌である。",
"e. 新規に透析を導入する原因疾患として患者数が増加傾向である。"
] | e. 新規に透析を導入する原因疾患として患者数が増加傾向である。 | 腎硬化症について正しいのはどれか。 | [
"e"
] |
117D05 | [
"a. 窒息",
"b. 交通事故",
"c. 溺死および溺水",
"d. 煙、火および火災",
"e. 転倒・転落・墜落"
] | a. 窒息 | 令和元年の年齢階級別にみた不慮の事故による死因別割合(%)を別に示す。 A はどれか。 | [
"a"
] |
117D06 | [
"a. 血小板が増加する。",
"b. 永続的な妊娠の禁止を要する。",
"c. プロトロンビン時間が短縮する。",
"d. 妊娠高血圧症候群の高リスクである。",
"e. 副腎皮質ステロイドが第一選択薬である。"
] | d. 妊娠高血圧症候群の高リスクである。妊娠高血圧症候群や早産、胎盤機能不全、反復流産などのリスクが高くなることが知られている。 妊娠高血圧症候群や早産、胎盤機能不全、反復流産などのリスクが高くなることが知られている。 | 抗リン脂質抗体症候群で正しいのはどれか。 | [
"d"
] |
117D07 | [
"a. 結核",
"b. 百日咳",
"c. 日本脳炎",
"d. 肺炎球菌感染症",
"e. インフルエンザ桿菌感染症"
] | d. 肺炎球菌感染症e. インフルエンザ桿菌感染症 | 定期予防接種の導入で小児における髄膜炎の発生頻度が著明に減少した感染症はどれか。 2 つ選べ。 | [
"d",
"e"
] |
117D08 | [
"a. 敗血症",
"b. 母乳栄養",
"c. 低酸素血症",
"d. 低出生体重",
"e. 動脈管開存"
] | b. 母乳栄養母乳栄養は新生児壊死性腸炎のリスクを減少させると考えられており、新生児にとって推奨される栄養源。 母乳栄養は新生児壊死性腸炎のリスクを減少させると考えられており、新生児にとって推奨される栄養源。 | 新生児壊死性腸炎の発症要因でないのはどれか。 | [
"b"
] |
117D09 | [
"a. 角膜混濁",
"b. 扁桃腫大",
"c. 赤血球の変形",
"d. 手掌線条黄色腫",
"e. アキレス腱の肥厚"
] | e. アキレス腱の肥厚アキレス腱の肥厚や他の軟部組織における脂質の蓄積(黄色腫)が典型的な徴候。 アキレス腱の肥厚や他の軟部組織における脂質の蓄積(黄色腫)が典型的な徴候。 | 家族性高コレステロール血症〈FH〉で最も認められるのはどれか。 | [
"e"
] |
117D10 | [
"a. 頸椎捻挫",
"b. 骨盤骨折",
"c. 肩関節脱臼",
"d. 橈骨遠位端骨折",
"e. 膝前十字靱帯損傷"
] | b. 骨盤骨折骨盤は多数の動脈が通過する領域であり、骨折によってこれらの動脈が損傷すると大量の内出血が発生することがある。 骨盤は多数の動脈が通過する領域であり、骨折によってこれらの動脈が損傷すると大量の内出血が発生することがある。 | 大量出血を想定して診療にあたるべき交通外傷はどれか。 | [
"b"
] |
117D11 | [
"a. 上肢下垂位",
"b. 前腕回内位",
"c. 肘関節腫脹",
"d. 肘関節発赤",
"e. 肘関節伸展位"
] | a. 上肢下垂位b. 前腕回内位 | 肘内障でみられるのはどれか。2 つ選べ。 | [
"a",
"b"
] |
117D12 | [
"a. ヒト絨毛性ゴナドトロピン〈hCG〉",
"b. α-フェトプロテイン〈AFP〉",
"c. CA19-9",
"d. CEA",
"e. LD"
] | a. ヒト絨毛性ゴナドトロピン〈hCG〉b. α-フェトプロテイン〈AFP〉e. LD | 精巣腫瘍の治療方針決定に使われる血液検査はどれか。 3 つ選べ。 | [
"a",
"b",
"e"
] |
117D13 | [
"a. 高齢者での報告例が多い。",
"b. 死亡に至ることはまれである。",
"c. 受傷後、 1 週間前後に心停止が生じる。",
"d. 速やかな AED の使用が予後改善に有効である。",
"e. 迷走神経反射から生じる洞性徐脈が原因である。"
] | d. 速やかな AED の使用が予後改善に有効である。 | ボールなどによる前胸部打撲後の心停止について正しいのはどれか。 | [
"d"
] |
117D14 | [
"a. 頸部痛",
"b. 小指球筋の萎縮",
"c. 手関節の背屈困難",
"d. 腕橈骨筋反射の亢進",
"e. 母指から環指橈側の感覚障害"
] | e. 母指から環指橈側の感覚障害手根管症候群は、手根管内を通る正中神経が圧迫されることによって生じる神経障害で、母指、示指、中指、および環指の橈側に感覚障害や痺れが現れるのが典型的。 手根管症候群は、手根管内を通る正中神経が圧迫されることによって生じる神経障害で、母指、示指、中指、および環指の橈側に感覚障害や痺れが現れるのが典型的。 | 手根管症候群でみられるのはどれか。 | [
"e"
] |
117D15 | [
"a. スタチン",
"b. 炭酸リチウム",
"c. 塩酸メトホルミン",
"d. カルシウム拮抗薬",
"e. 副腎皮質ステロイド"
] | b. 炭酸リチウム | 腎障害を起こす頻度が高い薬剤はどれか。 | [
"b"
] |
117D16 | [
"a. グリチルリチン",
"b. インターフェロン",
"c. 核酸アナログ製剤",
"d. 副腎皮質ステロイド",
"e. 直接作用型抗ウイルス薬〈direct acting antivirals〉"
] | d. 副腎皮質ステロイド | 51 歳の女性。倦怠感を主訴に来院した。 1 週間前から倦怠感が出現し、昨日から尿の色が濃くなったため受診した。飲酒は機会飲酒。常用している薬剤や健康食品はない。 意識は清明。眼險結膜に貧血を認めない。眼球結膜に軽度黄染を認める。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知せず、圧痛を認めない。 血液所見:赤血球325 万、Hb 12.0 g/dL、Ht 32 %、白血球 5,300、血小板 27 万、PT-INR 1.0(基準0.9~1.1)。 血液生化学所見: 総蛋白 8.4 g/dL、 アルブミン 4.2 g/dL、IgG 3,131 mg/dL(基準 960~1,960)、IgM 112 mg/dL(基準 65~350)、総ビリルビン 4.8 mg/dL、 直接ビリルビン 3.2 mg/dL、AST 712 U/L、ALT 824 U/L、ALP 132 U/L(基準 38~113)、γ-GT 342 U/L(基準 8 ~50)。免疫血清学所見:IgM型 HA 抗体陰性、HBs 抗原陰性、IgM 型 HBc 抗体陰性、HCV 抗体陰性、HCV-RNA 陰性、抗核抗体 640 倍(基準 20 以下)、抗ミトコンドリア抗体陰性。肝生検組織で門脈域の拡大と同部位に形質細胞を含む単核球細胞浸潤を認める。 治療薬として適切なのはどれか。 | [
"d"
] |
117D17 | [
"a. 腫瘤摘出術",
"b. 囊胞穿刺吸引術",
"c. 両側付属器摘出術",
"d. 子宮全摘術+両側付属器摘出術",
"e. 子宮全摘術+両側付属器摘出術+大網切除術"
] | a. 腫瘤摘出術 | 32 歳の女性。下腹部痛と不妊を主訴に来院した。月経周期は 30 日型、整、持続5 日間。 2 年前から月経痛に対して市販の鎮痛薬を服用しているが、 6 か月前から効果が不十分となり、月経時以外にも下腹部痛を自覚するようになった。 3 年前に結婚して以来、 挙児を希望しているが妊娠はしていない。 身長 165 cm、 体重60 kg。体温 36.3 ℃。脈拍 72/分、整。内診で子宮の腫大はないが可動性は不良である。両側付属器は腫大し、Douglas 窩に有痛性の硬結を触知する。 血液所見:赤血球 390 万、Hb 10.8 g/dL、Ht 36 %、白血球 5,200、血小板 18 万。血液生化学所見: 総蛋白 6.8 g/dL、AST 28 U/L、ALT 22 U/L、CA19-9 32 U/mL(基準 37 以下)、CA125 52 U/mL(基準 35 以下)。骨盤部単純 MRI の T2 強調矢状断像を別に示す。 治療として適切なのはどれか。 | [
"a"
] |
117D18 | [
"a. 血管内治療",
"b. 抗血小板薬投与",
"c. 定位放射線治療",
"d. ブロモクリプチン投与",
"e. 経蝶形骨洞的腫瘍摘出術"
] | a. 血管内治療 | 66 歳の女性。左方視時の複視と羞明を主訴に来院した。 1 か月前から複視を自覚し、 2 日前から左眼の羞明が出現したため受診した。 意識は清明。 体温36.4 ℃。脈拍 72/分、整。血圧 128/86 mmHg。呼吸数 14/分。頭部単純 MRI T2強調像と選択的左内頸動脈造影側面像を別に示す。 この患者の治療で正しいのはどれか。 | [
"a"
] |
117D19 | [
"a. 食後の低血糖",
"b. 呼気のアセトン臭",
"c. 呼吸性アシドーシス",
"d. 代謝性アルカローシス",
"e. アニオンギャップの増加"
] | e. アニオンギャップの増加 | 68 歳の男性。意識障害のため救急車で搬入された。家族によると、20 年前から糖尿病で内服加療中であり、最近は飲酒量が多かった。持参した糖尿病診療歴を記録したノートによると、血糖降下薬としてビグアナイド薬および DPP-4 阻害薬を内服しており、最近の血液検査でクレアチニン 1.2 mg/dL、HbA1c 6.8 % であった。 意識レベルは JCSⅡ-20。身長 168 cm、体重 58 kg。体温 36.1 ℃。心拍数88/分、整。血圧 86/54 mmHg。呼吸数 28/分、SpO₂ 98 %(room air)。皮膚は乾燥している。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。 尿所見:蛋白 2 +、糖+、ケトン体(-)。血液生化学所見:総ビリルビン1.0 mg/dL、AST 54 U/L、ALT 46 U/L、γ-GT 168 U/L(基準 8 ~50)、尿素窒素38 mg/dL、クレアチニン 2.0 mg/dL、血糖 128 mg/dL、HbA1c 6.6 %(基準 4.6~6.2)、Na 138 mEq/L、K 3.8 mEq/L、Cl 94 mEq/L。 この患者で認められるのはどれか。 | [
"e"
] |
117D20 | [
"a. 腹膜炎",
"b. 右心不全",
"c. 腎機能障害",
"d. 門脈圧亢進",
"e. 血管透過性亢進"
] | e. 血管透過性亢進 | 29 歳の女性( 0 妊 0 産)。腹部膨満感を主訴に来院した。半年前から体外受精-胚移植の不妊治療を受けており、4 日前に 14 個採卵した。受精卵はすべて凍結保存されている。意識は清明。身長 154 cm、体重 52 kg( 2 日で 2 kg 増量)。 体温 36.8 ℃。脈拍 80/分、 整。血圧 104/56 mmHg。呼吸数 28/分。SpO₂ 96 %(roomair)。腹部は軟で、膨隆し波動を認める。内診で子宮は正常大、可動性は良好である。腹部超音波検査で、径 10 cm の両側卵巣腫大と多量の腹水貯留とを認める。心エコー検査で異常を認めない。 血液所見:赤血球 565 万、Hb 16.8 g/dL、Ht 51 %、白血球 11,800、血小板 37 万、PT-INR 1.0(基準 0.9~1.1)、血漿フィブリノゲン 580 mg/dL(基準 186~355)、Dダイマー 2.9 μg/mL(基準 1.0 以下)。血液生化学所見:総蛋白 5.6 g/dL、アルブミン 3.0 g/dL、尿素窒素 26 mg/dL、クレアチニン 0.81 mg/dL、Na 134 mEq/L、K 5.1 mEq/L、Cl 96 mEq/L。 腹水貯留の原因となるのはどれか。 | [
"e"
] |
117D21 | [
"a. 陰核",
"b. 会陰",
"c. 肛門",
"d. 小陰唇",
"e. 大陰唇"
] | c. 肛門 | 49 歳の女性( 3 妊 2 産)。外陰部腫瘤と疼痛を主訴に来院した。半年前から外陰部に痒みを自覚し、市販の軟膏を塗布していた。 3 か月前から腫瘤を触知するようになり、 2 週間前から疼痛が出現したため受診した。既往歴と家族歴に特記すべきことはない。 身長 160 cm、体重 52 kg。身体所見に異常を認めない。血液所見と血液生化学所見とに異常を認めない。外陰部病変の生検結果は浸潤扁平上皮癌で、十分な切除範囲を得るために肉眼的病変部の 2 cm 外側皮膚の生検を行ったところ、生検部位に異常を認めなかった。外陰部全体の全体像と病変部を別に示す。 この患者に根治的手術治療を行う場合に摘出しないのはどれか。 | [
"c"
] |
117D22 | [
"a. 側方注視時に左右に分離する複視を認める。",
"b. 鼻指鼻試験で測定障害を呈する。",
"c. 上肢 Barré 徴候が陽性である。",
"d. Romberg 徴候が陽性である。",
"e. アキレス腱反射が亢進する。"
] | d. Romberg 徴候が陽性である。 | 65 歳の男性。ふらつきを主訴に来院した。最近ふらつくことが多くなり、家族に顔色が悪いことを指摘されるようになった。ふらつきは日中は目立たないが、夕方から夜に、特に暗い場所でひどくなる。55 歳時に胃癌で胃全摘術を受けた。再発がないため外科通院を 5 年前から中断していた。 脈拍 96/分、 整。 血圧 118/76 mmHg。 血液所見: 赤血球 280 万、Hb 10.2 g/dL、MCV 114 fL、 白血球 4,800、血小板 21 万。頭部 MRI で異常所見を認めない。 この患者の神経所見として正しいのはどれか。 | [
"d"
] |
117D23 | [
"a. 麻疹ウイルス",
"b. アデノウイルス",
"c. パルボウイルス B19",
"d. コクサッキーウイルス",
"e. 単純ヘルペスウイルス"
] | b. アデノウイルス | 3 歳の男児。発熱と右眼の充血を主訴に母親に連れられて来院した。 2 日前から発熱があり、のどの痛みを訴えていた。本日、右眼の充血に気付いたという。 体温38.8 ℃。脈拍 104/分、整。呼吸数 24/分。右眼瞼結膜および眼球結膜は充血し、眼脂を認める。咽頭は発赤し、口蓋扁桃に白苔の付着を認める。口腔内に水疱なし。頰粘膜に白斑なし。歯肉腫脹なし。両側の頸部に径 1 cm のリンパ節を数個ずつ触知する。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。頰部を含む皮膚に皮疹を認めない。 原因として最も可能性が高いウイルスはどれか。 | [
"b"
] |
117D24 | [
"a. 血友病 A",
"b. 単純性紫斑",
"c. 血小板無力症",
"d. ビタミン K 欠乏症",
"e. von Willebrand 病"
] | e. von Willebrand 病 | 10 歳の男児。繰り返す鼻出血と皮下出血を主訴に母親に連れられて来院した。乳児期から同様の症状を繰り返しており、鼻出血は数時間以上止血困難なことがたびたびある。父親も出血傾向があるという。 意識は清明。眼瞼結膜は軽度貧血様で、眼球結膜に黄染を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。両側下腿に紫斑を認める。 血液所見:赤血球 328 万、Hb 10.2 g/dL、Ht 31 %、白血球 8,400、血小板 35 万、出血時間 10 分以上(基準 7分以下)、PT-INR 1.0(基準 0.9~1.1)、APTT 50.3 秒(基準対照 32.2)、血漿フィブリノゲン 280 mg/dL(基準 186~355)、血清 FDP 5 μg/mL(基準 10 以下)。ADP血小板凝集能は正常。 最も考えられるのはどれか。 | [
"e"
] |
117D25 | [
"a. 栄養指導",
"b. 自宅安静",
"c. 降圧薬減量",
"d. 認知機能評価",
"e. 介護認定の申請"
] | a. 栄養指導d. 認知機能評価e. 介護認定の申請 | 86 歳の男性。定期受診で来院した。高血圧症で自宅近くの診療所に通院し、10年前から現在の降圧薬を内服しているが、最近、残薬が多い。体調は良いが、この1 年間で体重が約 5 kg 減少したことが気になるという。 2 か月前に体重減少の精査のために総合病院を紹介され、悪性腫瘍のスクリーニングと内分泌検査が施行されたが、異常は指摘されなかった。 1 年前に妻と死別してから独居で、最近、小食になったと感じている。以前は、散歩や買い物、友人訪問などでほぼ毎日外出していたが、最近は外出が減っている。 身長 165 cm、体重 51 kg。脈拍 72/分、整。血圧 142/86 mmHg。家庭血圧 130 台/70 台。 尿所見:蛋白(-)、糖(-)、ケトン体(-)、 潜血(-)。 血液所見: 赤血球 418 万、Hb 13.8 g/dL、Ht 40 %、 白血球6,800、血小板 18 万。 血液生化学所見:総蛋白 6.8 g/dL、アルブミン 3.8 g/dL、尿素窒素 32 mg/dL、クレアチニン 1.5 mg/dL、eGFR 34.7 mL/分/1.73 m²、尿酸5.8 mg/dL、 総コレステロール 190 mg/dL、 中性脂肪 128 mg/dL、Na 141 mEq/L、K 4.5 mEq/L、Cl 104 mEq/L、Ca 8.8 mg/dL、P 4.6 mg/dL。採血結果は最近 1 年間で大きな変化はない。 この患者への対応で適切なのはどれか。 3 つ選べ。 | [
"a",
"d",
"e"
] |
117D26 | [
"a. スルホニル尿素薬",
"b. DPP-4 阻害薬",
"c. SGLT2 阻害薬",
"d. カルシウム拮抗薬",
"e. 抗アルドステロン薬"
] | e. 抗アルドステロン薬 | 75 歳の男性。全身倦怠感を主訴に家族に連れられて来院した。本日起床時から倦怠感を自覚し、水分を摂取したが軽快しないため受診した。慢性腎臓病、糖尿病および高血圧症でスルホニル尿素薬、DPP-4 阻害薬、SGLT2 阻害薬、カルシウム拮抗薬および抗アルドステロン薬を内服している。 身長 170 cm、体重 70 kg。脈拍96/分、整。血圧 172/60 mmHg。胸腹部に異常を認めない。尿所見:蛋白 2 +、ケトン体(-)、潜血(-)。 血液所見:赤血球 420 万、Hb 13.0 g/dL、Ht 40 %、白血球 7,200、血小板 35 万。血液生化学所見:尿素窒素 40 mg/dL、クレアチニン2.0 mg/dL、血 糖 220 mg/dL、HbA1c 7.8 %(基 準 4.6~6.2)、Na 145 mEq/L、K 6.5 mEq/L、Cl 110 mEq/L。 1 か月前の血液検査では、クレアチニン 2.3 mg/dL、HbA1c 7.5 %、K 4.2 mEq/L であった。 この患者の高カリウム血症の原因として最も可能性が高いのはどれか。 | [
"e"
] |
117D27 | [
"a. GH 測定",
"b. 下垂体 MRI",
"c. インスリン負荷試験〈ITT〉",
"d. 経口グルコース負荷試験〈75 gOGTT〉",
"e. 血中インスリン様成長因子-I〈IGF-I〉測定"
] | c. インスリン負荷試験〈ITT〉 | 45 歳の男性。頭痛と睡眠時のいびきを主訴に来院した。数年前から靴や指輪のサイズが合わなくなり、久しぶりの友人との電話では声の低音化も指摘されていた。 身長 172 cm、 体重 79 kg。 脈拍 80/分、 整。 血圧 148/92 mmHg。 呼吸数12/分。甲状腺腫は触知しない。心音と呼吸音とに異常を認めない。下腿に浮腫を認めない。 血液所見:赤血球 486 万、Hb 14.2 g/dL、Ht 43 %、白血球 8,200、血小板 23 万。血液生化学所見:AST 48 U/L、ALT 44 U/L、γ-GT 78 U/L(基準 8 ~50)、ALP 186 U/L(基準 38~113)、 空腹時血糖 128 mg/dL、HbA1c 6.9 %(基準4.6~6.2)、LDLコレステロール 154 mg/dL、Na 142 mEq/L、K 4.2 mEq/L、Cl 105 mEq/L、Ca 9.8 mg/dL、P 4.5 mg/dL。両手の写真を別に示す。 この患者の診断のために有用でないのはどれか。 | [
"c"
] |
117D28 | [
"a. ビタミンA",
"b. ビタミンC",
"c. ビタミンB₁",
"d. ビタミンB₁₂",
"e. ビタミンK"
] | d. ビタミン B₁₂ | 10 歳の男児。顔色不良を心配した母親に連れられて来院した。1 か月前から歩くときに息があがるようになり、最近顔色が悪いため受診した。生後 7 日目に腸回転異常症に対する開腹手術を受けた既往がある。手術では壊死した腸管を切除し、十二指腸球部から 40 cm の空腸と上行結腸を吻合した。1 歳時は在宅静脈栄養を行いながら外来で経過観察していたが、2 歳時には静脈栄養から離脱した。現在は家族と同じ食事を摂取している。 身長 121 cm(- 1.8 SD)、体重 19 kg(- 1.7 SD)。体温 36.5 ℃。脈拍 72/分、整。血圧 106/50 mmHg。呼吸数 15/分、SpO₂ 99 %(room air)。心音と呼吸音とに異常を認めない。 血液所見:赤血球 148万、Hb 6.0 g/dL、Ht 17 %、MCV 111 fL、MCH 40.6 pg、MCHC 36.5 %、白血球5,600(好中球 51 %、リンパ球 46 %、単球 1 %、好酸球 2 %)、血小板 21 万、出血時間 3 分(基準 7 分以下)、PT-INR 1.0(基準 0.9~1.1)、APTT 30 秒(基準対照32.2)。血液生化学所見:蛋白 5.6 g/dL、アルブミン 3.5 g/dL、総ビリルビン1.0 mg/dL、直接ビリルビン 0.1 mg/dL、AST 35 U/L、ALT 32 U/L、尿素窒素4.1 mg/dL、クレアチニン 0.2 mg/dL、Na 138 mEq/L、K 3.7 mEq/L、Cl 107 mEq/L。CRP 0.2 mg/dL。 補うべきビタミンはどれか。 | [
"d"
] |
117D29 | [
"a. 間質性肺炎",
"b. 肺高血圧症",
"c. 収縮性心膜炎",
"d. 慢性閉塞性肺疾患",
"e. 心アミロイドーシス"
] | b. 肺高血圧症 | 60 歳の女性。労作時息切れを主訴に来院した。15 年前から寒冷時に手指の蒼白化や腫脹を自覚していた。 9 か月前から両足部の冷感としびれ感が出現し、 6 か月前に右母趾尖に潰瘍が出現した。同じころから階段や坂道を昇る際の息切れを自覚するようになり、増悪したため受診した。既往歴に特記すべきことはない。喫煙歴と飲酒歴はない。内服薬はない。 身長 153 cm、体重 51 kg。体温 36.4 ℃。脈拍92/分、整。血圧 124/92 mmHg。呼吸数 16/分。SpO₂ は測定不能。顔面や四肢に多発する斑状の毛細血管拡張を認める。両手指は腫脹し、顔面と両手指から手背に軽度の皮膚硬化を認める。両足趾部と足底にチアノーゼ、右母趾尖に潰瘍を認める。頸静脈の怒張を認めない。心音はⅡ音の亢進を認める。呼吸音に異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。四肢に筋力低下を認めない。下腿に軽度の浮腫を認める。 血液所見:赤血球 420 万、Hb 11.6 g/dL、Ht 39 %、白血球5,500、 血小板 15 万、PT-INR 1.0(基準 0.9~1.1)、APTT 29.2 秒(基準対照32.2)、血漿フィブリノゲン 270 mg/dL(基準 186~355)、D ダイマー 0.6 μg/mL(基準 1.0 以下)。血液生化学所見:ALT 28 U/L、AST 32 U/L、LD 192 U/L(基準120~245)、CK 59 U/L(基準 30~140)、クレアチニン 1.0 mg/dL、尿酸5.8 mg/dL、脳性ナトリウム利尿ペプチド〈BNP〉266 pg/mL(基準 18.4 以下)。CRP 0.2 mg/dL。胸部エックス線写真を別に示す。 息切れの原因として考えられるのはどれか。 | [
"b"
] |
117D30 | [
"a. 肺結核",
"b. 肺炎球菌肺炎",
"c. レジオネラ肺炎",
"d. クレブシエラ肺炎",
"e. 黄色ブドウ球菌肺炎"
] | b. 肺炎球菌肺炎 | 28 歳の男性。発熱と咳嗽を主訴に来院した。 3 日前から咳嗽があり、 2 日前から 39 ℃の悪寒戦慄を伴う発熱が出現し、改善しないため受診した。既往歴に特記すべきことはない。喫煙歴はない。周りで同様の症状の人はいない。 意識は清明。体温 38.9 ℃。 脈拍 120/分、 整。 血圧 120/70 mmHg。 呼吸数 24/分。SpO₂ 97 %(room air)。右下肺野に coarse crackles を聴取する。胸部エックス線写真と喀痰の Gram 染色標本を別に示す。 最も考えられるのはどれか。 | [
"b"
] |
117D31 | [
"a. IgA 血管炎",
"b. 結節性多発動脈炎",
"c. 顕微鏡的多発血管炎",
"d. 多発血管炎性肉芽腫症",
"e. クリオグロブリン血症性血管炎"
] | c. 顕微鏡的多発血管炎 | 71 歳の女性。発熱を主訴に来院した。2 週間前から 38 ℃の発熱が出現し持続するため自宅近くの診療所を受診し、腎機能障害を指摘されたため紹介受診した。 体温 37.8 ℃。脈拍 92/分、整。血圧 148/78 mmHg。頭頸部に異常を認めない。心音に異常を認めない。呼吸音は両側背部で fine crackles を聴取する。関節の腫脹や圧痛を認めない。難聴を認めない。 尿所見:蛋白 2 +、糖(-)、潜血 2 +、沈渣に赤血球 10~20/HPF、白血球 1 ~5/HPF、顆粒円柱、赤血球円柱を認める。血液所見:赤血球 390 万、Hb 11.6 g/dL、Ht 36 %、白血球 8,500、血小板 18 万。血液生化学所見:総蛋白 7.5 g/dL、アルブミン 2.8 g/dL、IgG 1,260 mg/dL(基準 960~1,960)、IgA 240 mg/dL(基準 110~410)、IgM 105 mg/dL(基準 65~350)、AST 30 U/L、ALT 21 U/L、LD 205 U/L(基準 120~245)、ALP 75 U/L(基準 38~113)、γ-GT 34 U/L(基準 8 ~50)、 尿素窒素 48 mg/dL、 クレアチニン 2.2 mg/dL、尿酸 8.1 mg/dL、血糖 88 mg/dL、HbA1c 5.5 %(基準 4.6~6.2)、LDL コレステロール 88 mg/dL。 免疫血清学所見:CRP 2.2 mg/dL、 リウマトイド因子40 IU/mL(基 準 15 以 下)、MPO-ANCA 350 U/mL(基準 3.5 未 満)、PR3- ANCA 0.1 U/mL(基準 3.5 未満)、抗核抗体陰性、血清補体価(CH50)62 U/mL(基準 30~40)。頭頸部 CT に異常を認めないが、胸部 CT で両側下葉を主体に間質性陰影を認める。腎生検の PAS 染色標本を別に示す。 最も考えられる疾患はどれか。 | [
"c"
] |
117D32 | [
"a. 頭部 MRI",
"b. 乳房造影 MRI",
"c. 腋窩リンパ管造影",
"d. BRCA 遺伝子検査",
"e. 頸部・胸腹部造影 CT"
] | a. 頭部 MRIb. 乳房造影 MRIe. 頸部・胸腹部造影 CT | 30 歳の女性。右乳房のしこりを主訴に来院した。6 か月前に右乳房外側上方にしこりを自覚した。2 週間前に大きくなっていることに気付き、右の腋窩にもしこりを自覚したため受診した。最近めまいと頭痛を自覚している。乳がんの家族歴はない。乳房超音波検査で乳癌が疑われ、経皮的針生検を行ったところ、浸潤性乳管癌と診断された。 治療方針決定のために今後行う検査はどれか。3 つ選べ。 | [
"a",
"b",
"e"
] |
117D33 | [
"a. 急性脳症",
"b. 熱性けいれん",
"c. 無菌性髄膜炎",
"d. 急性小脳失調症",
"e. 急性散在性脳脊髄炎"
] | a. 急性脳症 | 1 歳 8 か月の女児。けいれん発作のため救急車で搬入された。1 週間前から鼻汁と咳嗽、3 日前から夜間の発熱があったが、食欲や機嫌は良好だった。睡眠中に突然右上下肢の間代けいれんが出現したため、家族が救急車を要請した。けいれん発作は 30 分持続し、救急車内で消失した。生来健康で、発達の異常を指摘されたことはない。けいれん発作の既往もない。 意識レベルは JCSⅢ-100。体温 38.0 ℃。けいれん発作は認めないが、意識障害が遷延したため入院となった。直ちに脳波の持続モニタリングを行ったところ、左頭頂部と後頭部に棘徐波が頻発していた。人工呼吸管理下で抗けいれん薬の持続投与を行ったところ、脳波上の棘徐波は消失した。入院 6 日目の頭部 MRI の T2 強調像と拡散強調像を別に示す。 可能性が高い疾患はどれか。 | [
"a"
] |
117D34 | [
"a. ステント留置術",
"b. 脳室・腹腔短絡術",
"c. 穿頭血腫ドレナージ術",
"d. 脳動脈瘤頸部クリッピング術",
"e. 脳動脈瘤に対するコイル塞栓術"
] | e. 脳動脈瘤に対するコイル塞栓術 | 58 歳の男性。失神と頭部打撲を主訴に救急車で搬入された。友人宅で意識を消失して頭部を打撲したため、友人が救急車を要請した。付き添いの友人によると、この患者は独居で、 5 年前に脳卒中で入院治療を受けたことがあるが、詳細は分からないという。 意識レベルは JCSⅠ-2。心拍数 86/分、整。血圧 140/90 mmHg。呼吸数 18/分。SpO₂ 98 %(room air)。後頭部に擦過傷を認める。搬入直後までの記憶がない。心電図に異常を認めない。頭部エックス線写真正面像、側面像及び頭部単純 CTを別に示す。 この患者の 5 年前の既往として考えられるのはどれか。 | [
"e"
] |
117D35 | [
"a. 分離不安症",
"b. Tourette 症候群",
"c. 自閉スペクトラム症",
"d. 吃音症〈小児期発症流暢症〉",
"e. 注意欠陥多動障害〈ADHD〉"
] | b. Tourette 症候群 | 10 歳の男児。体を後方にそらす運動や無意味な言葉を繰り返し発するようになり、両親に連れられて来院した。 6 歳ごろから顔をゆがめる、首を振るなどの運動を繰り返し、突然声を発したり咳払いをしたりするようになった。 8 歳以降は拍手やジャンプなど、より複雑な運動も繰り返すようになった。汚い言葉を繰り返し発することもあるという。 この児で最も考えられる疾患はどれか。 | [
"b"
] |
117D36 | [
"a. 腋窩神経",
"b. 筋皮神経",
"c. 尺骨神経",
"d. 正中神経",
"e. 橈骨神経"
] | e. 橈骨神経 | 12 歳の男児。左上腕部痛を主訴に父親に連れられて来院した。すべり台から転落して受傷したという。 身長 133 cm、体重 28 kg。体温 36.5 ℃。左上腕中央部に腫脹を認める。左手関節の背屈ができず、左手背に感覚鈍麻を認める。左上腕骨エックス線写真を別に示す。 障害されている神経はどれか。 | [
"e"
] |
117D37 | [
"a. 血圧",
"b. HbA1c 値",
"c. 血清 Na 値",
"d. 血清 K 値",
"e. 血清 Cl 値"
] | d. 血清 K 値 | 28 歳の男性。腹痛を主訴に来院した。1 か月前からのどが乾き、夜間に排尿のため何回も目が覚めるようになった。今朝から腹痛を自覚し、食事が摂れないため受診した。 身長 174 cm、体重 65 kg。脈拍 92/分、整。血圧 88/64 mmHg。口腔内は乾燥している。尿所見:蛋白(-)、糖 3 +、ケトン体 2 +、潜血(-)。 血液生化学所見:総蛋白 8.2 g/dL、尿素窒素 28 mg/dL、クレアチニン 1.0 mg/dL、血糖466 mg/dL、HbA1c 9.5 %(基準 4.6~6.2)、Na 128 mEq/L、K 5.5 mEq/L、Cl 88 mEq/L。生理食塩液の輸液とインスリンの静脈内投与を開始した。 治療開始後数時間以内に低下が予想されるのはどれか。 | [
"d"
] |
117D38 | [
"a. 肝機能障害の進行",
"b. 甲状腺機能亢進症",
"c. 抗男性ホルモン薬治療",
"d. カルシウム拮抗薬の内服",
"e. 抗アルドステロン薬の内服"
] | b. 甲状腺機能亢進症 | 65 歳の男性。乳房の腫脹と痛みを主訴に来院した。5 年前から泌尿器科で抗男性ホルモン薬による前立腺癌の治療を受けている。 1 年前から高血圧症でカルシウム拮抗薬を、肝硬変で利胆薬と抗アルドステロン薬を内服している。2 か月前から乳房の腫脹と痛みが出現し、持続しているため受診した。 体温 36.7 ℃。脈拍96/分、整。血圧 144/80 mmHg。眼瞼結膜に異常を認めない。柔らかな甲状腺腫を触知する。心音と呼吸音とに異常を認めない。両側の乳房に腫大を認めるが、熱感や発赤は認めない。乳頭部分が下着に当たると軽い痛みがある。乳汁分泌は認めない。乳房の写真を別に示す。 この患者の乳房腫大の原因で可能性が低いのはどれか。 | [
"b"
] |
117D39 | [
"a. ICG 試験",
"b. 尿素呼気試験",
"c. 薬剤リンパ球刺激試験",
"d. α1-アンチトリプシン法",
"e. 経口グルコース負荷試験〈75 gOGTT〉"
] | c. 薬剤リンパ球刺激試験 | 48 歳の女性。倦怠感と痒みを主訴に来院した。 1 週間前から倦怠感があり、 3日前から全身の痒みを自覚し受診した。心窩部不快感、下痢および便秘はない。健康維持のため 1 年前からサプリメントを摂取していた。内服薬はない。飲酒は機会飲酒。 海外渡航歴はない。 生貝や生肉の摂食歴はない。 意識は清明。身長158 cm、体重 62 kg。体温 36.3 ℃。脈拍 72/分、整。血圧 116/70 mmHg。眼險結膜に貧血を認めない。眼球結膜に軽度黄染を認める。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。 血液所見:赤血球 490 万、Hb 14.5 g/dL、Ht 42 %、白血球 6,300(好中球 56 %、好酸球 12 %、好塩基球 1 %、単球 6 %、リンパ球 25 %、異型リンパ球0 %)、血小板 29 万、PT-INR 1.1(基準 0.9~1.1)。 血液生化学所見: 総蛋白7.4 g/dL、アルブミン 4.1 g/dL、IgG 1,210 mg/dL(基準 960~1,960)、総ビリルビン 5.1 mg/dL、直接ビリルビン 3.8 mg/dL、AST 770 U/L、ALT 620 U/L、ALP 426 U/L(基準 38~113)、γ-GT 487 U/L(基準 8 ~50)、血糖 96 mg/dL。免疫血清学所見:IgM 型 HA 抗体陰性、HBs 抗原陰性、IgM 型 HBc 抗体陰性、HCV抗体陰性、HCV-RNA 陰性、抗核抗体陰性、抗ミトコンドリア抗体陰性。腹部超音波検査で異常を認めない。 診断確定に有用な検査はどれか。 | [
"c"
] |
117D40 | [
"a. 「運動をしてはいけません」",
"b. 「小麦の完全除去が必要です」",
"c. 「抗ヒスタミン薬を登校前に服用してください」",
"d. 「アドレナリン自己注射製剤を携帯しましょう」",
"e. 「運動前にβ2 刺激薬を吸入すれば問題ありません」"
] | d. 「アドレナリン自己注射製剤を携帯しましょう」 | 13 歳の男子。運動後の呼吸困難を主訴に救急車で搬入された。昨日、給食でうどんを食べた後、午後 1 限目の体育で持久走をしたところ、全身の蕁麻疹、気分不快、咳嗽、喘鳴および呼吸困難が出現したため救急搬送され治療を受けた。1 週間前にも同様のエピソードがあったが食事制限は行われていなかった。 白血球 6,700(好酸球 5 %)。IgE 740 IU/mL(基準 170 以下)。プリックテスト:コムギ抗原液のみ強陽性。 この患者に対する指導として最も適切なのはどれか。 | [
"d"
] |
117D41 | [
"a. 第因子",
"b. HLA-B 51",
"c. フェリチン",
"d. ハプトグロビン",
"e. 血清アミロイド A"
] | c. フェリチン | 28 歳の女性。発熱を主訴に来院した。2 週間前から咽頭痛と夕方になると 39 ℃の発熱を認めるようになった。自宅近くの診療所で処方された抗菌薬を内服していたが、改善しないため紹介受診した。既往歴に特記すべきことはない。 身長165 cm、体重 58 kg。体温 38.7 ℃。脈拍 104/分、整。血圧 98/68 mmHg。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。頸部と腋窩とに軽度圧痛を伴う径 1 cm のリンパ節を複数触知する。心音と呼吸音とに異常を認めない。右肋骨弓下に肝を 1 cm 触知する。四肢に多発する小紅斑を認める。小紅斑は、発熱時に出現し解熱後に消退するという。両側の手関節と膝関節に腫脹を認める。 尿所見に異常を認めない。赤沈 46 mm/ 1 時間。血液所見:赤血球 465 万、Hb 13.8 g/dL、Ht 41 %、白血球18,100(好中球 86 %、好酸球 1 %、好塩基球 1 %、リンパ球 12 %)、血小板 28 万。血液生化学所見: 総蛋白 6.7 g/dL、アルブミン 3.4 g/dL、総ビリルビン0.6 mg/dL、AST 162 U/L、ALT 134 U/L、LD 330 U/L(基準 120~245)、ALP 88 U/L(基準 38~113)、γ-GT 32 U/L(基準 8 ~50)、CK 86 U/L(基準 30~140)、尿素窒素 14 mg/dL、クレアチニン 0.8 mg/dL。免疫血清学所見:CRP 22 mg/dL、抗核抗体陰性、リウマトイド因子〈RF〉陰性。 次に確認すべき検査値はどれか。 | [
"c"
] |
117D42 | [
"a. 座位訓練",
"b. 右手での書字訓練",
"c. 左上肢の他動可動域訓練",
"d. 歩行器使用での歩行訓練",
"e. 手すりを使用しての階段昇降訓練"
] | a. 座位訓練 | 62 歳の男性。左内包脳梗塞に対する薬物療法で入院中である。現在、発症後 5日目である。 意識は清明。血圧 128/76 mmHg。ベッド上で背もたれ角度を 90 度としても血圧の低下を認めず、神経徴候に変化を認めない。徒手筋力テストで左上下肢は 5 、右上下肢では肘屈曲 1 、手指屈曲 0 、手指伸展 0 、股関節屈曲 1 、膝伸展 0 、足関節背屈 0 であった。右上下肢に軽度の感覚障害を認める。 現時点で行うべきリハビリテーションはどれか。 | [
"a"
] |
117D43 | [
"a. 脾臓の摘出",
"b. 造血幹細胞移植",
"c. 抗 C 5 抗体の投与",
"d. 抗 CD 20 抗体の投与",
"e. 副腎皮質ステロイド薬の投与"
] | e. 副腎皮質ステロイド薬の投与 | 53 歳の女性。労作時息切れを主訴に来院した。1 か月前に自宅の階段を昇る際に息切れを自覚し、その後も症状が増悪するため受診した。 眼瞼結膜は貧血様で、眼球結膜に黄染を認める。胸骨右縁第 2 肋間を最強点とする Levine 2/6 の収縮期雑音を聴取する。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。圧痛を認めない。 血液所見:赤血球 260 万、Hb 7.8 g/dL、Ht 27 %、網赤血球 4.2 %、白血球 5,400(桿状核好中球 5 %、分葉核好中球 58 %、好酸球 2 %、単球 13 %、リンパ球 22 %)、血小板 38 万。血液生化学所見:総蛋白 7.4 g/dL、アルブミン 3.8 g/dL、総ビリルビン 5.5 mg/dL、 直接ビリルビン 0.9 mg/dL、AST 37 U/L、ALT 29 U/L、LD 740 U/L(基準 120~245)、ALP 66 U/L(基準 38~113)、 尿素窒素 18 mg/dL、クレアチニン 0.7 mg/dL、尿酸 4.5 mg/dL、ハプトグロビン 2 mg/dL(基準 19~170)。免疫血清学所見:CRP 0.6 mg/dL、直接 Coombs 試験陽性。 この患者に行う初期治療で正しいのはどれか。 | [
"e"
] |
117D44 | [
"a. 大網",
"b. 小腸",
"c. 尿管",
"d. 尿膜管",
"e. 腹直筋"
] | d. 尿膜管 | 33 歳の女性。2 か月前からの頻尿を主訴に来院した。尿を長時間我慢できず、すぐトイレにいきたくなるようになり、トイレの回数が増えた。既往歴に特記すべきことはない。 身長 162 cm、体重 56 kg。脈拍 64/分、整。血圧 132/90 mmHg。下腹部に腫瘤を触知する。内診で子宮は正常大、両側付属器に異常を認めない。 尿所見:蛋白(-)、糖(-)、潜血(-)。血液所見:赤血球 480 万、Hb 13.9 g/dL、Ht 41 %、白血球 4,400、血小板 24 万。血液生化学所見:総蛋白 6.8 g/dL、アルブミン 4.2 g/dL、 総ビリルビン 0.5 mg/dL、AST 14 U/L、ALT 13 U/L、LD 138 U/L(基準 120~245)、ALP 70 U/L(基準 38~113)、γ-GT 12 U/L(基準 8~50)、尿素窒素 14 mg/dL、クレアチニン 0.6 mg/dL、血糖 88 mg/dL、Na 140 mEq/L、K 4.0 mEq/L、Cl 106 mEq/L。腹部超音波検査で膀胱頂部に腫瘍を認めた。膀胱鏡像、腹部 MRI T2 強調矢状断像及び水平断像を別に示す。入院後、開腹腫瘍摘出術および膀胱部分切除術を施行したところ、病理診断の結果は腺癌であった。 腫瘍の発生母地として正しいのはどれか。 | [
"d"
] |
117D45 | [
"a. 防蚊対策が予防に有効である。",
"b. 原因微生物はウイルスである。",
"c. 飛沫感染でヒト-ヒト感染する。",
"d. 重症化すると多臓器不全を起こす。",
"e. 過去 10 年間に日本国内で感染した例がある。"
] | a. 防蚊対策が予防に有効である。d. 重症化すると多臓器不全を起こす。 | 45 歳の男性。発熱と倦怠感を主訴に来院した。10 日前にアフリカ中西部から日本に入国した。 7 日前から発熱、倦怠感および食欲不振が出現したため、滞在中のホテルに近い医療機関に入院した。補液、抗菌薬投与などが行われたが、発熱が持続し貧血が進行してきたため、緊急で転院となった。 意識は清明。体温 40.0 ℃。心拍数 100/分、整。血圧 92/60 mmHg。呼吸数 20/分。SpO₂ 98 %(room air)。眼瞼結膜は貧血様で、眼球結膜に黄染を認める。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、右肋骨弓下に肝を 3 cm 触知する。 血液所見:赤血球 327 万、Hb 8.9 g/dL、Ht 24 %、白血球 9,300(桿状核好中球 3 %、分葉核好中球 79 %、単球 4 %、リンパ球 14 %)、血小板 15 万、PT-INR 1.16(基準 0.9~1.1)。血液生化学所見:総蛋白 5.5 g/dL、アルブミン 2.1 g/dL、総ビリルビン 1.9 mg/dL、直接ビリルビン 1.0 mg/dL、AST 56 U/L、ALT 38 U/L、LD 653 U/L(基準 120~245)、ALP 70 U/L(基準 38~113)、γ-GT 46 U/L(基準 8 ~50)、尿素窒素 18 mg/dL、クレアチニン 1.2 mg/dL、血糖 107 mg/dL、Na 135 mEq/L、K 3.6 mEq/L、Cl 104 mEq/L。CRP 21 mg/dL。 末梢血塗抹 May-Giemsa 染色標本を別に示す。 この疾患について正しいのはどれか。2 つ選べ。 | [
"a",
"d"
] |
117D46 | [
"a. 翌日の受診を指示",
"b. 気管支鏡下の摘出",
"c. Heimlich 法の実施",
"d. 経鼻栄養チューブ挿入",
"e. 磁石付きカテーテルによる摘出"
] | e. 磁石付きカテーテルによる摘出電池誤飲症例。電池は腐食作用が強いため即座に摘出する必要あり。 電池誤飲症例。電池は腐食作用が強いため即座に摘出する必要あり。 | 11 か月の男児。パッケージから出したばかりのコイン型リチウム電池を飲み込んだため両親に連れられて来院した。 体温 36.2 ℃。 心拍数 120/分、 整。 血圧80/56 mmHg。呼吸数 32/分。SpO₂ 98 %(room air)。機嫌はよく、顔色は良好である。努力呼吸を認めず、呼吸音に異常を認めない。来院時の胸部エックス線写真の背臥位正面像と背臥位側面像を別に示す。 この患児に適切な対応はどれか。 | [
"e"
] |
117D47 | [
"a. アマンタジン塩酸塩",
"b. アムホテリシン B",
"c. アンジオテンシン変換酵素〈ACE〉阻害薬",
"d. 抗破傷風ヒト免疫グロブリン",
"e. メトロニダゾール"
] | d. 抗破傷風ヒト免疫グロブリンe. メトロニダゾール | 52 歳の男性。飲食物の飲み込みにくさと話しにくさを主訴に来院した。生来健康である。 1 週間前に台風による河川の氾濫で自宅に土石が流れ込み、サンダルを履いて片付け作業をしていたが、転倒して下腿に挫創を負った。 意識は清明。体温 37.1 ℃。脈拍 124/分、整。血圧 100/52 mmHg。呼吸数 24/分。うまく話すことができない。顔面の筋肉がこわばり開口障害を認める。下腿挫創部の周囲にわずかな発赤を認める。膿の付着は認めない。 用いるべき治療薬はどれか。2 つ選べ。 | [
"d",
"e"
] |
117D48 | [
"a. 抗血小板薬内服",
"b. 機械的血栓回収療法",
"c. グリセオール静注療法",
"d. t-PA〈tissue plasminogen activator〉静注療法",
"e. 接経口抗凝固薬[direct oral anti coagulant〈DOAC〉]内服"
] | a. 抗血小板薬内服c. グリセオール静注療法 | 80 歳の女性。左上下肢の脱力を主訴に救急車で搬入された。本日午前 6 時に起床したときから、左上下肢の脱力としゃべりにくさを自覚していたが、様子をみていた。夕方、左上下肢の麻痺が増悪したため救急車を要請した。高血圧症と糖尿病で治療中である。日常生活動作は自立しており、脳血管障害の既往や不整脈の指摘はない。 意識は清明。心拍数 82/分、整。血圧 154/82 mmHg。復唱は可能だが構音障害を認める。左顔面を含む左上下肢の不全片麻痺を認めた。来院時の頭部MRIの拡散強調像、FLAIR 像及び MRAを別に示す。 直ちに行うべき治療で適切なのはどれか。2 つ選べ。 | [
"a",
"c"
] |
117D49 | [
"a. 血糖測定",
"b. 心エコー検査",
"c. 頭部超音波検査",
"d. ビリルビン測定",
"e. 胸部エックス線検査"
] | a. 血糖測定 | 生後 1 時間の男児。在胎 38 週、体重 4,100 g、帝王切開で出生した。Apgar スコアは 8 点( 1 分)、 9 点( 5 分)。母親は 33 歳、初産で妊娠糖尿病と診断されていたが、 定期的な妊婦健康診査を受診していなかった。 体温 37.2 ℃。 心拍数140/分、整。血圧 72/48 mmHg。呼吸数 50/分。SpO₂ 98 %(room air)。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は軽度の膨隆を認める。肝臓を右肋骨弓下に 1 cm触知するが、脾臓は触知しない。皮膚は赤く、末梢性チアノーゼを認める。 直ちに行うべき検査はどれか。 | [
"a"
] |
117D50 | [
"a. 腹部 MRI",
"b. FDG-PET",
"c. 尿素呼気試験",
"d. 超音波内視鏡検査",
"e. 血中ガストリン測定"
] | c. 尿素呼気試験 | 60 歳の女性。右上腹部痛を主訴に来院した。以前から空腹時に右上腹部痛や右背部痛を自覚することがあったが、特に加療せず軽快していた。 2 日前から右上腹部痛を自覚し、徐々に増悪するため受診した。既往歴に特記すべきことはない。内服薬はない。喫煙歴はない。飲酒はビール 350 mL/日を 40 年間。家族歴に特記すべきことはない。 身長 155 cm、体重 52 kg。体温 36.1 ℃。脈拍 80/分、整。血圧132/80 mmHg。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。腹部は平坦で、右上腹部に圧痛を認め、筋性防御と反跳痛とを認めない。肝・脾を触知しない。腸雑音に異常を認めない。 血液所見: 赤血球 452 万、Hb 12.9 g/dL、Ht 40 %、 白血球8,300、血小板 18 万。血液生化学所見:総蛋白 7.6 g/dL、アルブミン 3.9 g/dL、総ビリルビン 0.9 mg/dL、AST 24 U/L、ALT 14 U/L、LD 188 U/L(基準 120~245)、ALP 86 U/L(基準 38~113)、γ-GT 38 U/L(基準 8 ~50)、アミラーゼ95 U/L(基準 37~160)、尿素窒素 12 mg/dL、クレアチニン 0.6 mg/dL、血糖92 mg/dL。CRP 0.1 mg/dL。上部消化管内視鏡検査の十二指腸球部像を別に示す。 次に行う検査はどれか。 | [
"c"
] |
117D51 | [
"a. 染色体検査を行う。",
"b. 両側に腎瘻を造設する。",
"c. 両側に尿管カテーテルを留置する。",
"d. 腎盂腎炎の予防に抗菌薬を投与する。",
"e. 99mTc-DMSA 腎シンチグラフィを行う。"
] | d. 腎盂腎炎の予防に抗菌薬を投与する。e. 99mTc-DMSA 腎シンチグラフィを行う。 | 8 歳の男児。38.8 ℃の発熱を主訴に母親に連れられて来院した。 2 歳ごろから時々高熱をきたし、自宅近くの医療機関で経口抗菌薬による保存的治療を受けていた。 尿所見:蛋白 1 +、糖(-)、ケトン体(-)、潜血 1 +、沈渣に赤血球 1 ~ 4 /HPF、白血球 50~99/HPF を認める。尿路感染と診断し、入院のうえ、セフェム系抗菌薬の点滴治療を行った。解熱後に行った排尿時膀胱尿道造影像を別に示す。 この患児について正しいのはどれか。2 つ選べ。 | [
"d",
"e"
] |
117D52 | [
"a. migraine",
"b. meningitis",
"c. brain tumor",
"d. cluster headache",
"e. subarachnoid hemorrhage"
] | d. cluster headache | A 35-year-old man complained of a sudden onset of severe headache. For the past two weeks, he woke up around 3:00 a.m. due to soreness behind the left eye. His pain continued for about an hour. Today, he visited the emergency department at 5:30 a.m. His consciousness was clear, but he appeared restless. His body temperature was 36.4 ℃. Pulse rate was 84/min. Blood pressure was 136/80 mmHg. Conjunctival hyperemia and tearing of the left eye were observed. There were no meningeal signs. MRI and MRA of the head showed no abnormalities. What is the most likely diagnosis? | [
"d"
] |
117D53 | [
"a. 骨髄検査",
"b. 呼吸機能検査",
"c. 心エコー検査",
"d. 腹部超音波検査",
"e. 頸部~骨盤部造影 CT"
] | a. 骨髄検査, c. 心エコー検査 | 69 歳の男性。びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫に対する治療のため来院した。30 年前から高血圧症と慢性腎臓病で自宅近くの診療所に通院していたが、胸部エックス線写真で縦隔腫瘤を指摘された。2 週間前に胸腔鏡下に縦隔腫瘤の生検を受け、びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫と診断され、抗癌化学療法を受けるため紹介受診した。 身長 168 cm、体重 61 kg( 3 か月で 5 kg 減少)。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。 血液所見:赤血球 451万、Hb 12.7 g/dL、Ht 40 %, 白血球 8,400、血小板 36 万。血液生化学所見:総蛋白 6.6 g/dL、アルブミン 3.5 g/dL、総ビリルビン 0.8 mg/dL、AST 25 U/L、ALT 19 U/L、LD 286 U/L(基準 120~245)、尿素窒素 38 mg/dL、クレアチニン2.1 mg/dL、尿酸 8.9 mg/dL。心電図に異常を認めない。 この患者で治療開始前に行うべき検査はどれか。 2 つ選べ。 | [
"a",
"c"
] |
117D54 | [
"a. 「MRI 検査を行いましょう」",
"b. 「円錐切除術を行いましょう」",
"c. 「抗ウイルス薬を内服しましょう」",
"d. 「子宮頸部細胞診を半年後に行いましょう」",
"e. 「ヒトパピローマウイルス〈HPV〉ワクチンで治療をしましょう」"
] | d. 「子宮頸部細胞診を半年後に行いましょう」 | 22 歳の女性。初めて受けた子宮頸がん検診で異常を指摘され受診した。 身長162 cm、体重 56 kg。体温 36.5 ℃。脈拍 72/分、整。内診で子宮は正常大で可動性良好、両側付属器を触知しない。子宮腟部に肉眼的な異常を認めない。経腟超音波検査で異常を認めない。コルポスコピィで白色上皮を認めたため、同部の狙い組織診を実施したところ、軽度異形成(子宮頸部上皮内腫瘍)と診断された。 患者への説明として適切なのはどれか。 | [
"d"
] |
117D55 | [
"a. 射精障害",
"b. 造精機能障害",
"c. 蓄尿障害",
"d. 排尿障害",
"e. 勃起障害"
] | b. 造精機能障害 | 20 歳の男性。左陰囊の腫瘤を主訴に来院した。1 年前から陰囊上部の腫瘤に気付いていた。夕方になると時々左陰囊に鈍痛を自覚することがあった。立位での左陰囊上部の写真を別に示す。破線で囲まれた部位に腫瘤を触知する。腫瘤は柔らかく、仰臥位で縮小し立位で腹圧を加えると腫大する。臥位での破線部の安静時超音波像と腹圧時カラードプラ超音波像を別に示す。 この患者に生じる可能性が高いのはどれか。 | [
"b"
] |
117D56 | [
"a. 抗菌薬単剤治療を避ける。",
"b. 治療は 6 か月間が基本である。",
"c. ヒトへ感染させる可能性がある。",
"d. 菌が検出されたら直ちに治療を開始する。",
"e. 土壌や水系などの自然環境には存在しない菌による。"
] | a. 抗菌薬単剤治療を避ける。 | 46 歳の女性。血痰を主訴に来院した。約 2 年前から咳嗽と喀痰を自覚していた。徐々に喀痰が増え、 2 日前から血痰が出現したため受診した。 身長 160 cm、体重 44 kg。体温 37.0 ℃。脈拍 80/分、整。血圧 124/72 mmHg。呼吸数 20/分。SpO₂ 98 %(room air)。右前胸部に rhonchi を聴取する。喀痰検査で Ziehl-Neelsen染色が陽性であったが、結核菌 PCR 検査は陰性であった。血液検査で抗 MAC〈Mycobacterium avium complex〉抗体が陽性であった。胸部単純 CTを別に示す。 この患者で正しいのはどれか。 | [
"a"
] |
117D57 | [
"a. 甲状腺腫",
"b. 副腎腺腫",
"c. 下垂体腺腫",
"d. 褐色細胞腫",
"e. 副甲状腺腫"
] | b. 副腎腺腫 | 3 歳の男児。急激な体重増加を主訴に父親に連れられて来院した。 身長 98 cm、体重 19 kg。体温 36.5 ℃。脈拍 120/分、整。血圧 136/88 mmHg。呼吸数 28/分。SpO₂ 100 %(room air)。肥満あり。顔面、頸部、体幹および背部を中心に脂肪の蓄 積を認めるが、上下肢は細い。全身の多毛と下腹部の皮膚線条とを認める。 血液生化学所見: 血糖 122 mg/dL、HbA1c 5.7 %(基準 4.6~6.2)、総コレステロール332 mg/dL、トリグリセリド 257 mg/dL、Na 143 mEq/L、K 3.6 mEq/L、 Cl 105 mEq/L、Ca 9.4 mg/dL、P 3.7 mg/dL、ACTH<1.5 pg/mL(基準 60 以下)、コルチゾール 26.1 μg/dL(基準 5.2~12.6)。患児の成長曲線を別に示す。 この患児の病態を生じる基礎疾患として最も考えられるのはどれか。 | [
"b"
] |
117D58 | [
"a. KL-6 低下",
"b. 拘束性換気機能障害",
"c. ツベルクリン反応陰転化",
"d. 抗 Trichosporon asahii 抗体陽性",
"e. 気管支肺胞洗浄液中 CD 4 /CD 8 比低下"
] | a. KL-6 低下 | 57 歳の女性。咳嗽、呼吸困難および発熱を主訴に来院した。昨年も 8 月に同様の症状で入院し、入院後治療せずに軽快している。1 週間前から症状が増悪したため救急外来を受診した。 体温 37.8 ℃。 脈拍 92/分、 整。 血圧 112/70 mmHg。SpO₂ 92 %(room air)。呼吸音は両側で fine crackles を聴取する。 血液所見:赤血球 335 万、Hb 12.8 g/dL、Ht 33 %、白血球 7,400、血小板 15 万。血液生化学所見:AST 25 U/L、ALT 28 U/L、LD 280 U/L(基準 120~245)、クレアチニン 0.5 mg/dL。CRP 5.8 mg/dL。胸部単純 CT で浸潤影、すりガラス陰影および小葉中心性陰影を認めた。 この患者の所見として誤っているのはどれか。 | [
"a"
] |
117D59 | [
"a. アシクロビル",
"b. イトラコナゾール",
"c. ST 合剤",
"d. ベンジルペニシリン",
"e. メトロニダゾール"
] | a. アシクロビル | 87 歳の女性。自宅で倒れているところを知人が発見し救急車で搬入された。認知機能低下と脱水症の診断で入院加療を開始した。入院 4 日目に右臀部から膝窩にかけて水疱を伴う皮疹が出現し、痛みを訴えている。 意識レベルは JCSⅡ-10。身長 158 cm、体重 41 kg。 血液所見:赤血球 288 万、Hb 7.1 g/dL、Ht 23 %、白血球 7,760(桿状核好中球 2 %、分葉核好中球 84 %、好酸球 1 %、好塩基球 1 %、単球 3 %、リンパ球 9 %)、血小板 16 万。血液生化学所見:総蛋白4.5 g/dL、アルブミン 2.2 g/dL、総コレステロール 105 mg/dL。 皮疹に対して投与すべきものはどれか。 | [
"a"
] |
117D60 | [
"a. ①",
"b. ②",
"c. ③",
"d. ④",
"e. ⑤"
] | d. ④ | 58 歳の女性( 2 妊 1 産)。不正出血を主訴に来院した。30 歳の 2 回目妊娠時に、①胞状奇胎の診断で子宮内容除去術を受けた。42 歳時に子宮頸部細胞診異常と②ヒトパピローマウイルス〈HPV〉検査陽性を指摘されたが、その後の通院を自己中断した。45 歳時に子宮頸癌ⅡB 期(扁平上皮癌)と診断され、③薬物による抗癌治療と④根治的放射線治療を受けている。治療後、48 歳時から骨粗鬆症の診断で⑤ビスホスホネート製剤が投与されている。来院時の子宮内膜組織検査で癌肉腫と診断された。その後行った骨盤部単純 MRI で子宮体部腫瘤が認められ、FDG-PETでは同部位にのみ異常集積を認めた。 ①胞状奇胎 ②ヒトパピローマウイルス〈HPV〉検査陽性 ③薬物による抗癌治療 ④根治的放射線治療 ⑤ビスホスホネート製剤 下線部のうち、今回の子宮体部癌肉腫の発生と最も関連が深いのはどれか。 | [
"d"
] |
117D61 | [
"a. 球状赤血球",
"b. 破砕赤血球",
"c. 標的赤血球",
"d. 有棘赤血球",
"e. 涙滴赤血球"
] | e. 涙滴赤血球 | 58 歳の男性。貧血の精査のため来院した。 3 か月前から続く体重減少と腹部膨満感のため自宅近くの診療所を受診したところ、貧血を指摘され紹介受診した。 胸骨右縁第 2 肋間を最強点とする収縮期雑音を聴取する。呼吸音に異常を認めない。 左肋骨弓下に脾を 5 cm 触知する。表在リンパ節を触知しない。 血液所見:赤血球243 万、Hb 7.8 g/dL、Ht 25 %、白血球 13,900(骨髄芽球 3 %、前骨髄球 3 %、骨髄球 6 %、後骨髄球 1 %、桿状好中球 3 %、分葉好中球 37 %、好酸球 14 %、好塩 基球 13 %、単球 2 %、リンパ球 18 %)、血小板 8.0 万。末梢血好中球 BCR-ABL(FISH 法)陰性、骨髄穿刺は dry tap であった。骨髄の生検組織の H-E 染色標本と鍍銀染色標本を別に示す。 この患者の末梢血でみられるのはどれか。 | [
"e"
] |
117D62 | [
"a. 着衣失行",
"b. 感覚性失語",
"c. 右同名半盲",
"d. 眼球運動障害",
"e. 左半身の感覚障害"
] | b. 感覚性失語c. 右同名半盲 | 52 歳の男性。右片麻痺を主訴に来院した。1 か月前から早朝に激しい頭痛を自覚していたが、市販の鎮痛薬を内服して様子をみていた。10 日前から右上下肢の脱力が出現し、次第に増悪したため受診した。既往歴に特記すべきことはない。 身長 172 cm、体重 68 kg。体温 36.2 ℃。脈拍 72/分、整。血圧 134/82 mmHg。呼吸数 16/分。右利き。徒手筋力テストで右上下肢共に 3 の片麻痺を認める。頭部造影MRI の T1 強調水平断像と冠状断像を別に示す。翌日、開頭腫瘍摘出術を行うこととなった。 術後新たに起こる可能性がある神経症状はどれか。 2 つ選べ。 | [
"b",
"c"
] |
117D63 | [
"a. 閉眼する。",
"b. 四肢を強直させる。",
"c. 顔色が蒼白になる。",
"d. 呼びかけに反応しない。",
"e. 頭部が前屈し両上肢が挙上する。"
] | d. 呼びかけに反応しない。 | 7 歳の女児。時々、動作が止まったり、会話が途切れたりすることを主訴に両親に連れられて来院した。成長や発達に異常を認めない。既往歴に特記すべきことはない。身体所見に異常を認めない。過呼吸時の脳波を別に示す。 この脳波所見が出現したときの症状はどれか。 | [
"d"
] |
117D64 | [
"a. 副腎皮質ステロイド関節内注入",
"b. 下肢持続牽引",
"c. 可動域訓練",
"d. 関節液培養",
"e. ギプス固定"
] | d. 関節液培養 | 74 歳の女性。右股関節痛を主訴に来院した。7 年前に右変形性股関節症で右人工股関節置換術を受けた。その後、問題なく経過していたが、半年前から右股関節痛が出現し、徐々に痛みが増悪し歩行困難になったため受診した。 意識は清明。身長 156 cm、体重 46 kg。体温 37.2 ℃。脈拍 84/分、整。血圧 132/72 mmHg。右股関節に腫脹と熱感を認め、 発赤も伴っている。 血液所見: 赤血球 370 万、Hb 10.8 g/dL、Ht 33 %、白血球 12,700、血小板 30 万。血液生化学所見:総蛋白 7.4 g/dL、アルブミン 3.4 g/dL、総ビリルビン 0.6 mg/dL、AST 17 U/L、ALT 8U/L、LD 134 U/L(基準 120~245)、ALP 144 U/L(基準 38~113)、γ-GT 16 U/L(基準 8 ~50)、アミラーゼ 70 U/L(基準 37~160)、尿素窒素 12 mg/dL、クレアチニン 0.7 mg/dL、血糖 90 mg/dL、Na 143 mEq/L、K 4.0 mEq/L、Cl 105 mEq/L。CRP 6.2 mg/dL。来院時の両側股関節エックス線写真で、右人工股関節にゆるみを認めた。 次に行うべきなのはどれか。 | [
"d"
] |
117D65 | [
"a. 抗 TPO 抗体陽性",
"b. 血清総コレステロール高値",
"c. TSH 刺激性受容体抗体陽性",
"d. 抗サイログロブリン抗体陽性",
"e. 脳性ナトリウム利尿ペプチド〈BNP〉高値"
] | c. TSH 刺激性受容体抗体陽性 | 84 歳の女性。意識障害のため救急車で搬入された。一人暮らしだが、訪れた家族が布団に横たわり呼びかけに応じないのに気付き、救急車を要請した。 意識レベルは JCSⅡ-30。身長 151 cm、体重 48 kg。体温 35.1 ℃。心拍数 40/分、整。血圧 88/40 mmHg。呼吸数 12/分。SpO₂ 92 %(マスク 5 L/分 酸素投与下)。顔面は浮腫状で眉毛の脱失がある。甲状腺腫を触知する。下腿に非圧痕性の浮腫を認める。 尿所見:蛋白+、糖(-)、潜血(-)。血液所見:Hb 7.2 g/dL。血液生化学所見: 総ビリルビン 2.0 mg/dL、AST 98 U/L、ALT 86 U/L、γ-GT 60 U/L(基準 8 ~ 50)、尿素窒素 20 mg/dL、クレアチニン 1.14 mg/dL、Na 128 mEq/L、K 4.8 mEq/L、Cl 98 mEq/L、TSH 197 μU/mL(基準 0.2~4.0)、FT4 0.02 ng/dL(基準 0.8~2.2)。心電図で徐脈と四肢誘導での低電位を認める。胸部エックス線写真を別に示す。 この患者の検査所見として誤っているのはどれか。 | [
"c"
] |
117D66 | [
"a. 瀉 血",
"b. 肝移植",
"c. 造血幹細胞移植",
"d. 鉄キレート剤の投与",
"e. エリスロポエチン製剤の投与"
] | d. 鉄キレート剤の投与 | 75 歳の男性。易疲労感を主訴に来院した。 5 年前に再生不良性貧血と診断され免疫抑制療法を開始したが改善を認めず、 4 年前からは 2 週間おきに赤血球輸血を継続して受けている。 身長 165 cm、体重 58 kg。体温 36.3 ℃。脈拍 100/分、整。 眼瞼結膜は軽度貧血様で、眼球結膜に黄染を認めない。胸骨右縁第 2 肋間を最強点とする Levine 2/6 の収縮期雑音を聴取する。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。皮膚は暗褐色。 血液所見:赤血球 200 万、Hb 5.8 g/dL、Ht 19 %、網赤血球 0.2 %、白血球 2,200(分葉核好中球 8 %、好酸球 2 %、好塩基球 1 %、リンパ球89 %)、血小板 4.0 万。 血液生化学所見: 総蛋白 6.2 g/dL、アルブミン2.8 g/dL、総ビリルビン 1.1 mg/dL、直接ビリルビン 0.8 mg/dL、AST 129 U/L、ALT 12 U/L、LD 360 U/L(基準 120~245)、尿素窒素 19 mg/dL、クレアチニン 0.7 mg/dL、 空腹時血糖 90 mg/dL、Fe 250 μg/dL、フェリチン2,500 ng/mL(基準 20~120)。CRP 0.2 mg/dL。腹部単純 CT で肝実質 CT 値の上昇を認めた。 この患者への対応で正しいのはどれか。 | [
"d"
] |
117D67 | [
"a. 血小板数減少",
"b. 血清 IgE 高値",
"c. 好中球核左方移動",
"d. 高二酸化炭素血症",
"e. 胸部エックス線写真の肺浸潤影"
] | d. 高二酸化炭素血症 | 10 か月の女児。呼吸困難を主訴に母親に連れられて来院した。3 日前から鼻汁と咳嗽が続いていたが、発熱もなく機嫌が良かったので自宅で様子をみていた。夕方から咳嗽が悪化し、呼吸が苦しそうになったという。 体温 37.0 ℃。心拍数138/分、整。呼吸数 60/分。SpO₂ 92 %(room air)。鼻翼呼吸、陥没呼吸および軽度の口唇チアノーゼを認める。呼吸音に左右差や減弱を認めない。両側肺でcoarse crackles は聴取しないが、呼気性喘鳴を聴取する。鼻腔 RS ウイルス迅速検査は陽性だった。 この患児に予測される検査所見として正しいのはどれか。 | [
"d"
] |
117D68 | [
"a. 咽頭炎の原因となる。",
"b. クラミジアとの混合感染がある。",
"c. 診断には PCR 検査が有用である。",
"d. 女性では骨盤炎症性疾患の原因となる。",
"e. ニューキノロン系抗菌薬が第一選択薬である。"
] | e. ニューキノロン系抗菌薬が第一選択薬である。 | 30 歳の男性。排尿時痛と尿道からの膿性分泌物を主訴に来院した。 5 日前に性交渉を持ち、その後痛みが生じるようになったという。尿所見:蛋白(-)、糖(-)、潜血(-)、沈渣に赤血球 0 ~ 5 /HPF、白血球 50~100/HPF を認める。分泌物の Gram 染色で Gram 陰性双球菌を認めた。 この疾患で誤っているのはどれか。 | [
"e"
] |
117D69 | [
"a. セファゾリン",
"b. バンコマイシン",
"c. クリンダマイシン",
"d. セフトリアキソン",
"e. ベンジルペニシリン"
] | d. セフトリアキソン | 71 歳の男性。呼吸困難のため救急車で搬入された。1 週間前から発熱と痰の増加を認め、呼吸困難も出現したため救急車を要請した。COPD で自宅近くの診療所に通院中である。 意識は清明。体温 37.3 ℃。心拍数 108/分、整。血 圧110/74 mmHg。呼吸数 24/分。両側の胸部に coarse crackles を聴取する。 血液所見:白血球 15,890(好中球 91 %、好酸球 0 %、単球 5 %、リンパ球 4 %)。血液生化学所見:総蛋白 7.8 g/dL、アルブミン 4.5 g/dL、AST 14 U/L、ALT 7 U/L、尿素窒素 19 mg/dL、クレアチニン 0.7 mg/dL、Na 141 mEq/L、K 4.1 mEq/L、Cl 97 mEq/L。CRP 13 mg/dL。動脈血ガス分析(鼻カニューラ 3 L/分 酸素投与下):pH 7.42、PaCO₂ 41 Torr、PaO₂63 Torr、HCO₃¯ 27 mEq/L。 胸部 CT で 両肺野に広がる浸潤陰影を認めた。喀痰 Gram 染色標本を別に示す。 この患者に開始すべき抗菌薬はどれか。 | [
"d"
] |
117D70 | [
"a. 免疫療法",
"b. 開腹手術",
"c. 放射線療法",
"d. 薬物による抗癌治療",
"e. 内分泌(ホルモン)薬による治療"
] | d. 薬物による抗癌治療 | 58 歳の女性( 2 妊 2 産)。下腹部膨満感を主訴に来院した。3 か月間に急激な腹囲増大と食欲低下を自覚した。44 歳時に左乳癌の治療歴がある。51 歳で閉経。母方のおばが卵巣癌のため死亡。 身長 154 cm、体重 44 kg。体温 36.8 ℃。脈拍 76/分、整。血圧 128/74 mmHg。呼吸数 24/分。腹部は膨隆し、上腹部に及ぶ弾性硬の腫瘤を触知した。内診で、両側付属器と子宮が一塊となり可動性不良な骨盤内腫瘤を触知し、Douglas 窩と膀胱子宮窩にも各々腫瘤を触知した。直腸指診で平滑な直腸粘膜を触知した。 血液所見:赤血球 370 万、Hb 10.8 g/dL、Ht 32 %、白血球 8,800、血小板 19 万。血液生化学所見: 総蛋白 6.8 g/dL、アルブミン3.3 g/dL、総ビリルビン 0.9 mg/dL、AST 28 U/L、ALT 40 U/L、尿素窒素 20 mg/dL、クレアチニン 0.8 mg/dL、CEA 2.8 ng/mL(基準 5 以下)、CA19-9 30 U/mL(基準 37 以下)、CA125 1,280 U/mL(基準 35 以下)。CRP 1.0 mg/dL。骨盤部 MRI T2 強調水平断像、矢状断像及び腹部造影 CTを別に示す。審査腹腔鏡(腹腔鏡下試験切除術)で、腫瘍の播種病変との癒着により骨盤内臓器の同定はできず、腫瘍生検のみ施行した。病理診断の結果は高異型度漿液性癌であった。 次に行う治療として適切なのはどれか。 | [
"d"
] |
117D71 | [
"a. 川崎病",
"b. 血友病",
"c. IgA 血管炎",
"d. 若年性特発性関節炎",
"e. 血栓性微小血管障害症"
] | c. IgA 血管炎 | 8 歳の男児。足首の痛みと足背の皮疹とを主訴に両親に連れられて来院した。 3日前から足背と下腿に皮疹が出現し、昨日から腹痛と足関節痛を訴えている。 体温36.5 ℃。脈拍 76/分、整。血圧 90/54 mmHg。両側の足背に皮疹を認める。眼球結膜に異常を認めない。咽頭発赤なし。頸部リンパ節を触知しない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、臍周囲に軽度圧痛を認める。右足の皮膚所見を別に示す。 この患児で最も考えられるのはどれか。 | [
"c"
] |
117D72 | [
"a. 腎生検",
"b. FDG-PET",
"c. 頭部 MRA",
"d. 胸部エックス線撮影",
"e. 上部消化管内視鏡検査"
] | c. 頭部 MRA | 35 歳の男性。健診で高血圧と腎機能低下を指摘されて来院した。自覚症状はない。父が血液透析を受けていたが、 1 年前にクモ膜下出血で突然死した。 胸腹部に異常を認めない。下腿に浮腫を認めない。 尿所見:蛋白(-)、糖(-)、潜血(-)。 血液所見:赤血球 444 万、Hb 12.7 g/dL、Ht 39 %、白血球 4,900、血小板 21 万。血液生化学所見:総蛋白 7.3 g/dL、アルブミン 4.8 g/dL、尿素窒素 19 mg/dL、クレアチニン 1.9 mg/dL、尿酸 6.6 mg/dL、Na 142 mEq/L、K 4.5 mEq/L、Cl 107 mEq/L、Ca 9.1 mg/dL。腹部単純 CT 冠状断像を別に示す。 この患者の治療方針を決定するために必要な検査はどれか。 | [
"c"
] |
117D73 | [
"a. 体外衝撃波結石破砕術",
"b. 膀胱尿管新吻合術",
"c. 膀胱拡大術",
"d. 腎盂形成術",
"e. 自己導尿"
] | d. 腎盂形成術 | 12 歳の女児。1 週間前から断続的に生じる左側腹部痛を主訴に来院した。既往歴に特記すべきことはない。 身長 153 cm、体重 42 kg。 体温 36.3 ℃。脈拍80/分、整。血圧 112/72 mmHg。呼吸数 12/分。腹部は平坦で、反跳痛を認めない。左の肋骨脊柱角に叩打痛を認める。尿所見:蛋白(-)、糖(-)、ケトン体(-)、潜血(-)、沈渣に異常を認めない。 血液所見:赤血球 474 万、Hb 13.0 g/dL、Ht 40 %、白血球 6,500、血小板 28 万。血液生化学所見:総蛋白 6.7 g/dL、アルブミン 4.3 g/dL、総ビリルビン 0.3 mg/dL、AST 14 U/L、ALT 8 U/L、LD 156 U/L(基準 120~245)、尿素窒素 9 mg/dL、クレアチニン 0.5 mg/dL、尿酸3.5 mg/dL、 血 糖 82 mg/dL、Na 144 mEq/L、K 4.0 mEq/L、Cl 108 mEq/L、Ca 8.8 mg/dL。腹部単純 CT で尿路に石灰化陰影や走行異常を認めない。腹部造影 CT 水平断像、造影 CT 後の腹部エックス線写真及び利尿レノグラムを別に示す。 治療として適切なのはどれか。 | [
"d"
] |
117D74 | [
"a. 帯下",
"b. 尿閉",
"c. 外痔核",
"d. 尿失禁",
"e. 子宮腟部粘膜擦過傷"
] | b. 尿閉 | 76 歳の女性( 3 妊 3 産)。大腿骨骨折のため入院中である。膀胱内留置カテーテルを抜去した翌日、外陰部の腫瘤を認めた。本人は 1 年前から外陰部のしこりを自覚していたが、日常生活に支障がないため受診していなかったという。 意識は晴明。身長 154 cm、体重 64 kg。体温 36.8 ℃。 脈拍 72/分、整。血圧 126/74 mmHg。呼吸数 14/分。胸腹部の身体所見に異常を認めない。血液所見と血液生化学所見とに異常を認めない。診察時の外陰部写真を別に示す。 この患者に認めた場合、腫瘤の用手還納を急ぐのはどれか。 | [
"b"
] |
117D75 | [
"a. 胸膜生検",
"b. 胸部 MRI",
"c. FDG-PET",
"d. 気管支鏡下肺生検",
"e. 腫瘍マーカー測定"
] | a. 胸膜生検 | 65 歳の男性。胸部痛を主訴に来院した。4 か月前から持続性の右胸部痛が出現し、徐々に増強したため受診した。40 年前から建設業に従事していた。 体温36.3 ℃。脈拍 72/分、整。血圧 128/72 mmHg。呼吸数 18/分。SpO₂ 98 %(room air)。右胸部の呼吸音は減弱し、打診で濁音を認める。血液検査所見で炎症所見は認めないが、胸水中のヒアルロン酸は 125,000 ng/mL と著明な増加を認めた。胸部エックス線写真と胸部造影 CTを別に示す。 確定診断のために必要な検査はどれか。 | [
"a"
] |
117E01 | [
"a. 横断研究",
"b. コホート研究",
"c. 症例対照研究",
"d. ケースシリーズ研究",
"e. ランダム化比較試験〈RCT〉"
] | e. ランダム化比較試験〈RCT〉RCTは、新しい治療法、薬剤、または介入の効果を評価するために設計された研究方法で、参加者を無作為に介入群と対照群(または別の介入群)に割り当て、介入の有無が結果に及ぼす影響を比較します。 RCTは、新しい治療法、薬剤、または介入の効果を評価するために設計された研究方法で、参加者を無作為に介入群と対照群(または別の介入群)に割り当て、介入の有無が結果に及ぼす影響を比較します。 | 介入研究はどれか。 | [
"e"
] |
117E02 | [
"a. 痤瘡",
"b. 脂肪肝",
"c. 骨粗鬆症",
"d. 下垂体腺腫",
"e. 子宮腺筋症"
] | c. 骨粗鬆症学生アスリートでやせと続発性無月経が認められる場合、特に注意すべき合併症は 骨粗鬆症 です。この症状の組み合わせは、女性アスリート三徴症といわれます。 学生アスリートでやせと続発性無月経が認められる場合、特に注意すべき合併症は 骨粗鬆症 です。この症状の組み合わせは、女性アスリート三徴症といわれます。 | やせと続発性無月経の学生アスリートの診療で注意すべき合併症はどれか。 | [
"c"
] |
117E03 | [
"a. 帯下の悪臭",
"b. 脾臓の触知",
"c. 子宮口の開大",
"d. 下腹部腫瘤触知",
"e. Douglas 窩の圧痛"
] | e. Douglas 窩の圧痛Douglas窩(直腸子宮窩)の圧痛は、骨盤内炎症、特にPIDにおける炎症の局在を示し、PIDの診断において重要な所見となる。 Douglas窩(直腸子宮窩)の圧痛は、骨盤内炎症、特にPIDにおける炎症の局在を示し、PIDの診断において重要な所見となる。 | 女性の骨盤内炎症性疾患を最も示唆する身体所見はどれか。 | [
"e"
] |
117E04 | [
"a. 傷病者識別のために使用する。",
"b. 我が国の規格は統一されている。",
"c. 装着はどの部位に付けても構わない。",
"d. 多数の傷病者が同時発生したときに使う。",
"e. 死亡している場合は黒色タッグを装着する。"
] | c. 装着はどの部位に付けても構わない。トリアージタッグは、右手首関節→左手首関節→ 右足関節 →左足関節→首の順でつける。 トリアージタッグは、右手首関節→左手首関節→ 右足関節 →左足関節→首の順でつける。 | トリアージタッグ〈識別札〉について誤っているのはどれか。 | [
"c"
] |
117E05 | [
"a. 急性緑内障発作 ― 散瞳",
"b. 交感神経作動薬 ― 散瞳",
"c. Horner 症候群 ― 散瞳",
"d. 動眼神経麻痺 ― 散瞳",
"e. 有機リン中毒 ― 縮瞳"
] | c. Horner 症候群 ― 散瞳Horner症候群は、交感神経の障害により、縮瞳、眼瞼下垂、および顔面の発汗減少を特徴とする。 Horner症候群は、交感神経の障害により、縮瞳、眼瞼下垂、および顔面の発汗減少を特徴とする。 | 瞳孔異常をきたす原因と所見の組合せで誤っているのはどれか。 | [
"c"
] |
117E06 | [
"a. A",
"b. B",
"c. C",
"d. D",
"e. E"
] | e. EEは喉頭鏡です。 Eは喉頭鏡です。 | 写真を別に示す。 気管挿管に用いる器具はどれか。 | [
"e"
] |
117E07 | [
"a. アトロピン",
"b. アドレナリン",
"c. ジアゼパム",
"d. ベラパミル",
"e. リドカイン"
] | a. アトロピン徐脈にはアトロピン。 徐脈にはアトロピン。 | 失神している患者の心電図モニターの波形を別に示す。 直ちに投与すべきなのはどれか。 | [
"a"
] |
117E08 | [
"a. 後天性血友病 A",
"b. 本態性血小板血症",
"c. 抗リン脂質抗体症候群",
"d. 免疫性血小板減少性紫斑病",
"e. IgA 血管炎〈Schönlein-Henoch 紫斑病〉"
] | a. 後天性血友病 A血友病Aは、凝固因子VIIIの欠乏による遺伝性出血疾患。患者は筋肉内出血や関節出血など、少しの外傷でさえも重度の出血を経験する。 血友病Aは、凝固因子VIIIの欠乏による遺伝性出血疾患。 患者は筋肉内出血や関節出血など、少しの外傷でさえも重度の出血を経験する。 | 広範な筋肉内出血の原因となるのはどれか。 | [
"a"
] |
117E09 | [
"a. 肩関節障害",
"b. 肩腱板損傷",
"c. 血栓性静脈炎",
"d. 橈骨神経損傷",
"e. 上腕動脈損傷"
] | d. 橈骨神経損傷 | 成人の三角筋での筋肉注射で、注射部位が遠位側にずれると起こりやすくなる合併症はどれか。 | [
"d"
] |
117E10 | [
"a. 歯周病",
"b. 1 型糖尿病",
"c. 悪性リンパ腫",
"d. 急性骨髄性白血病",
"e. 原発性アルドステロン症"
] | a. 歯周病正しい口腔衛生の維持、定期的な歯科検診、適切な歯磨き技術の実践などの生活習慣の改善は、歯周病のリスクを減少させることができる。 正しい口腔衛生の維持、定期的な歯科検診、適切な歯磨き技術の実践などの生活習慣の改善は、歯周病のリスクを減少させることができる。 | 生活習慣の改善で発症予防が期待できる疾患はどれか。 | [
"a"
] |
117E11 | [
"a. 無関心期 ― 目標の設定",
"b. 関心期 ― 情報の提供",
"c. 準備期 ― 行動計画の作成",
"d. 実行期 ― 罰則の設定",
"e. 維持期 ― 支援の終了"
] | c. 準備期 ― 行動計画の作成 | 行動変容のステージと患者へのアプローチの組合せで適切なのはどれか。 | [
"c"
] |
117E12 | [
"a. 穿刺針の太さは 18 G を選択する。",
"b. 動脈の走行は目視で確認する。",
"c. 皮膚に対して直角に穿刺する。",
"d. シリンジに十分な陰圧をかける。",
"e. 抜針後に穿刺部位をよく揉む。"
] | c. 皮膚に対して直角に穿刺する。 | 成人の動脈血ガス分析を目的とした大腿動脈からの採血について正しいのはどれか。 | [
"c"
] |
117E13 | [
"a. 関節リウマチ ― 中足趾節関節の腫脹",
"b. 乾癬性関節炎 ― 遠位指節間関節の腫脹",
"c. 強直性脊椎炎 ― 安静により改善する腰背部痛",
"d. Sjögren 症候群 ― 舌乳頭の萎縮",
"e. 皮膚筋炎 ― 頸部における屈筋優位の筋力低下"
] | c. 強直性脊椎炎 ― 安静により改善する腰背部痛強直性脊椎炎では、安静時特に朝方に悪化し、運動によって改善されることが特徴。これは炎症が休息中にも進行し、朝のこわばりや痛みを引き起こすため。 強直性脊椎炎では、安静時特に朝方に悪化し、運動によって改善されることが特徴。これは炎症が休息中にも進行し、朝のこわばりや痛みを引き起こすため。 | 疾患と特徴的な症候との組合せで誤っているのはどれか。 | [
"c"
] |
117E14 | [
"a. 健常者の膵臓は深吸気時に触知する。",
"b. 健常者では両側の腎臓全体を触知する。",
"c. 反跳痛は除圧時より加圧時の痛みが強い。",
"d. Murphy 徴候は患者が大きく息を吐いた時に評価する。",
"e. McBurney 圧痛点は臍と右前上腸骨棘を結ぶ線上外側 1/3 にある。"
] | e. McBurney 圧痛点は臍と右前上腸骨棘を結ぶ線上外側 1/3 にある。McBurney 圧痛点は、臍と右上前腸骨棘を結ぶ線の外側1/3の点に位置する。この点での圧痛は急性虫垂炎を示唆する。 McBurney 圧痛点は、臍と右上前腸骨棘を結ぶ線の外側1/3の点に位置する。この点での圧痛は急性虫垂炎を示唆する。 | 腹部の触診で正しいのはどれか。 | [
"e"
] |
117E15 | [
"a. 触診 → 打診 → 聴診",
"b. 触診 → 聴診 → 打診",
"c. 打診 → 聴診 → 触診",
"d. 打診 → 触診 → 聴診",
"e. 聴診 → 打診 → 触診"
] | e. 聴診 → 打診 → 触診 | 視診後の腹部診察順として正しいのはどれか。 | [
"e"
] |
117E16 | [
"a. インフォームドコンセントの取得",
"b. 研究参加希望者の適格性の判定",
"c. データの収集・解析方法の計画",
"d. 研究協力者への謝金の支払い",
"e. 治験薬剤の投与"
] | c. データの収集・解析方法の計画 | 人を対象とした介入を伴う医学研究を実施するにあたり、倫理審査前に行わなければならないのはどれか。 | [
"c"
] |
117E17 | [
"a. EDTA",
"b. ヘパリン",
"c. ワルファリン",
"d. フッ化ナトリウム",
"e. クエン酸ナトリウム"
] | e. クエン酸ナトリウムクエン酸ナトリウムは凝固系の検査(プロトロンビン時間、活性化部分トロンボプラスチン時間)で使用される。黒スピッツ。クエン酸ナトリウムはカルシウムイオンをキレートすることによって血液凝固を防ぐ。 クエン酸ナトリウムは凝固系の検査(プロトロンビン時間、活性化部分トロンボプラスチン時間)で使用される。黒スピッツ。 クエン酸ナトリウムはカルシウムイオンをキレートすることによって血液凝固を防ぐ。 | プロトロンビン時間の測定を行う血液検体に最も適した抗凝固剤はどれか。 | [
"e"
] |
117E18 | [
"a. 皮下に投与する。",
"b. 妊婦には使用しない。",
"c. 自己注射が認められている。",
"d. 不整脈がある場合は使用しない。",
"e. ショックになってから投与する。"
] | c. 自己注射が認められている。アドレナリンはアナフィラキシー反応において第一選択薬とされ、重症度にかかわらず早期に使用されることが推奨される。自己注射用のアドレナリン製剤(例: エピペン)は、アナフィラキシーの自己管理において非常に重要な役割を果たし、アナフィラキシーの兆候や症状が現れた時に迅速に使用できるように設計されている。 アドレナリンはアナフィラキシー反応において第一選択薬とされ、重症度にかかわらず早期に使用されることが推奨される。 自己注射用のアドレナリン製剤(例: エピペン)は、アナフィラキシーの自己管理において非常に重要な役割を果たし、アナフィラキシーの兆候や症状が現れた時に迅速に使用できるように設計されている。 | アナフィラキシーにおけるアドレナリン投与について適切なのはどれか。 | [
"c"
] |
117E19 | [
"a. A",
"b. B",
"c. C",
"d. D",
"e. E"
] | b. B | 食事摂取基準の指標の概念図を別に示す。 ほとんどの人が 1 日の必要量を満たすと推定される 1 日の摂取量(推奨量)はどれか。 | [
"b"
] |
117E20 | [
"a. 腎癌",
"b. 腎盂癌",
"c. 膀胱癌",
"d. 前立腺癌",
"e. 精巣腫瘍"
] | e. 精巣腫瘍肉眼的血尿は、腎臓、腎盂、膀胱、前立腺の癌など、泌尿器系の疾患に関連して見られる。精巣腫瘍は、精巣やその周囲に発生する腫瘍であり、肉眼的血尿を初発症状とすることは稀。精巣腫瘍の初期症状は、精巣の腫れや痛みなどが一般的である。 肉眼的血尿は、腎臓、腎盂、膀胱、前立腺の癌など、泌尿器系の疾患に関連して見られる。 精巣腫瘍は、精巣やその周囲に発生する腫瘍であり、肉眼的血尿を初発症状とすることは稀。精巣腫瘍の初期症状は、精巣の腫れや痛みなどが一般的である。 | 初発症状が肉眼的血尿とならないのはどれか。 | [
"e"
] |
117E21 | [
"a. 処方日数を長くする。",
"b. 薬の飲み忘れを叱責する。",
"c. 副作用の説明を省略する。",
"d. 内服回数を可能な限り分割する。",
"e. 疾病や治療についての患者の理解を確認する。"
] | e. 疾病や治療についての患者の理解を確認する。常識的に考えましょう。 常識的に考えましょう。 | 患者の服薬アドヒアランスを向上するための医師の行動として適切なのはどれか。 | [
"e"
] |
117E22 | [
"a. 僧帽弁狭窄症",
"b. 僧帽弁閉鎖不全症",
"c. 大動脈弁狭窄症",
"d. 大動脈弁閉鎖不全症",
"e. 動脈管開存症"
] | b. 僧帽弁閉鎖不全症Ⅰ音からⅡ音の間に逆流する疾患を選びましょう。 Ⅰ音からⅡ音の間に逆流する疾患を選びましょう。 | 心尖部に以下の模式図に示すパターンで心雑音が聴取される疾患はどれか。 | [
"b"
] |
117E23 | [
"a. エボラ出血熱",
"b. インフルエンザ",
"c. 鳥インフルエンザ(H5N1)",
"d. 中東呼吸器症候群〈MERS〉",
"e. 後天性ヒト免疫不全症候群〈AIDS〉"
] | b. インフルエンザスペイン風邪のことです。 スペイン風邪のことです。 | 第一次世界大戦とほぼ時期を同じくしてパンデミックがみられた感染症はどれか。 | [
"b"
] |
117E24 | [
"a. 滅菌手袋を着用する。",
"b. 感染症と診断してから実施する。",
"c. 次亜塩素酸ナトリウムで手指衛生を行う。",
"d. 患者が嘔吐している場合は撥水性ガウンを着用して診察する。",
"e. 患者の唾液が付着した木製舌圧子は一般廃棄物として処理する。"
] | d. 患者が嘔吐している場合は撥水性ガウンを着用して診察する。撥水性である必要はない。 撥水性である必要はない。 | 標準予防策〈standard precautions〉について正しいのはどれか。 | [
"d"
] |
117E25 | [
"a. 末梢神経障害で低下する。",
"b. 下肢の力を抜くように指示する。",
"c. 両上肢の随意把持努力により減弱する。",
"d. 大腿四頭筋の収縮により下腿が前方に上がる。",
"e. ハンマーのバランスのよい部分を持って診察する。"
] | c. 両上肢の随意把持努力により減弱する。これはJendrassik氏反射増強法よばれる。下肢の腱反射が増強する手技。 これはJendrassik氏反射増強法よばれる。 下肢の腱反射が増強する手技。 | 膝蓋腱反射について誤っているのはどれか。 | [
"c"
] |
117E26 | [
"a. 赤血球輸血",
"b. 鉄剤静脈内投与",
"c. 内分泌(ホルモン)薬による治療",
"d. 子宮全摘出術",
"e. 子宮動脈塞栓術"
] | a. 赤血球輸血 | 28 歳の女性( 0 妊 0 産、挙児希望あり)。息切れとめまいを主訴に救急車で搬入された。 6 か月前から月経血量が増え、夜中に夜間用ナプキンを超えて出血する回数が多くなった。最近は階段を昇るときに息切れを自覚していた。 1 週間前に産婦人科を受診し、骨盤部 MRI 検査を行った。3 日前から月経が始まり、昨晩から多量の性器出血があり、朝にはめまいが出現し起立できず、救急車を要請した。1 年前の子宮頸がん検診で異常は指摘されていないという。 顔面蒼白だが、意識は清明。身長 160 cm、体重 52 kg。体温 36.4 ℃。心拍数 120/分、整。血圧 80/42 mmHg。呼吸数 22/分。SpO₂ 99 %(room air)。 血液所見:赤血球 182 万、Hb 4.5 g/dL、Ht 17 %、白血球 6,700、血小板 21 万、PT-INR 1.0(基準 0.9~1.1)。血液生化学所見:総蛋白 6.7 g/dL、アルブミン 3.2 g/dL、直接ビリルビン0.3 mg/dL、AST 24 U/L、ALT 22 U/L、LD 138 U/L(基準 120~245)、γ-GT 17 U/L(基準 8 ~50)、尿素窒素 20 mg/dL、クレアチニン 0.6 mg/dL、Na 140 mEq/L、K 4.4 mEq/L、Cl 105 mEq/L、Fe 14 μg/dL、 フェリチン 10 ng/mL(基準 20~120)。心電図に異常を認めない。腟鏡診で腟内に多量の凝血塊を認める。内診(双合診)で子宮長は 10 cm を超えるが可動性は良好、子宮下部に弾性硬の腫瘤を触知する。骨盤部単純 MRI T2 強調矢状断像を別に示す。この患者で酸素投与、静脈路確保、心電図モニタリングに引き続き直ちに行うべき治療法はどれか。 | [
"a"
] |