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http://news.livedoor.com/article/detail/4788374/
2010-05-28T14:30:00+0900
大人になっても解決しない「お昼休み」という問題
 昨年の秋、希望の職種に転職したカナコさん(30歳/ 商社勤務)。やりがいのある仕事を得て充実した毎日を送れるだろうと思っていたのだが、思いがけない問題に悩んでいる。
 「女性社員は休憩室で一緒にお昼ご飯を食べるのですが、そのときの話題が社内の噂話や悪口ばかりで驚いています。社内不倫の話から男性社員の品定め、他の支店の女性社員の悪口など、毎日毎日よくネタが尽きないものだと感心するくらい。うんざりしています」(カナコさん)
 もちろん女性でも社外に食べに行く人もいるが、後で先輩女性から嫌味を言われたり、根も葉もない噂を立てられたりということも…。「お昼休みが近づくと憂鬱になります。30代になって、お昼休みのことで悩むとは思ってもいませんでした」(カナコさん)
 忙しい一日の中で、唯一休息できるのがお昼休みという人も多いはず。気の合う仲間と美味しいお弁当やランチサービスを食べ、楽しい会話ができたなら、午後の仕事も頑張れるだろう。でも、思い通りにならないことも多い。
 ムツミさん(29歳 医療関連)の再就職先は、女性社員はムツミさんを入れて4人だけ。長い間一緒に働いている女性3人の結束が固いのが問題だ。「休憩室が一箇所なので、お昼は一緒に食べるのですが、先輩3人の仲が良すぎて、私は話題に入れません。最初は黙って話を聞いていたのですが、だんだん居づらくなって…。今は食べ終わったらすぐに机に戻って雑誌を読んでいます」(ムツミさん)
 この会社では、新しく女性社員を入れても短期間で辞めてしまうことが多いという。1人でお昼休みを過ごせるムツミさんを見て「長く勤めてもらえるかもしれない」と上司は期待しているらしいが…。
 派遣社員のエリさん(27歳)は、以前は「1人でお昼休みを過ごすのは辛い」と感じていたが、派遣社員になり複数の会社を経験するうちに「1人の気楽さ」に目覚めたという。
 「たまに同じ課の人と社外に食べに行くこともありますけど、雑誌を見ながら自分の机で食べることが多いですね。後はメールを書いたりして過ごしています。今の派遣先は、女性同士の束縛がないのでとても気楽です(笑)」(エリさん)
 エリさんの話によると、お昼休みに皆で『昼ドラ』を見る会社もあるという。ドラマ好きのエリさんはそれなりに楽しかったが、中には、先に席をたって給湯室で時間をつぶしている女性社員もいたそうだ。
 「会社によってお昼休みの過ごし方はだいぶ違います。女性社員は必ず一緒に食べるという暗黙のルールがある会社では、それぞれ黙って携帯を見ながら食べていましたよ。7〜8人いるのにシーンとしているんです。これはかなり辛かったです。あとは、一番年上の女性社員の方が話好きで、お昼休みの間中は、ひたすら皆で彼女の話を聞かなくてはいけないという会社もありました」(エリさん)
 小学生の頃、遠足の前になると教室のあちこちで「○○ちゃん、一緒にお昼を食べようね」という約束が取り交わされていた。いつも私は、ドキドキしながら友だちのOKを待っていたように思う。先生は内気な子を心配して、リーダー格の生徒に「お昼には○○ちゃんも誘ってあげてね」などと根回しをしたり、「今回は皆で食べましょう」と声をかけたり…。
 高校に入学したばかりの姪は「すぐにお昼を食べる友達ができて良かった」と嬉しそうに話してくれた。幾つになっても、お昼休みを誰とどこでどう過ごすかは大きな問題なのだ。
 余談になるが、禁煙のオフィスが増えている昨今は、喫煙派のお昼休みの過ごし方も変わってきている。知人の勤め先では、今春からビル内に喫煙できる場所が無くなったため、仕方なく最寄り駅の喫煙所まで煙草を吸いに行くという。
 「タバコを吸うためだけに、喫煙できるカフェに毎日行くわけにもいかないですし、室内で吸っていると洋服に煙草の臭いが染み付くので、今は駅の屋外の喫煙場所がありがたいです」と知人。雨の日の昼休みは、駅までの道のりを考えると憂鬱になるらしい。(オフィスエムツー/神田はるひ)