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1,401 | 110 | 88,757,427 | これと同時に、日本におけるヨーロッパ哲学の研究は、全く異なる生活現場でヨーロッパ同様にヨーロッパ哲学を扱うことは奇妙であり、伝統を汲まない、必然性を欠いたものであるといった指摘もある。日本のヨーロッパ哲学の研究者が、徹底的な議論をすることなく、むしろ議論の場を作らせず、ヨーロッパの哲学とはほど遠い、哲学とはほど遠い現状がある。西田幾多郎(1870 - 1945)は、フッサール現象学などの西洋哲学および仏教などの東洋哲学の理解の上に、『善の研究』(1911)を発表、知情意が合一で主客未分である純粋経験の概念を提起した。またその後、場所の論理あるいは無の論理の立場を採用した。彼の哲学は「西田哲学」と呼ばれるようになった。 | 歴史 | 哲学 | [
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1,402 | 110 | 88,757,427 | 井筒俊彦(1914 - 1993)は、イスラーム思想を研究し、Sufism and Taoism(1966-67、1983)では、イスラームと老荘の神秘思想を分析し、それらがともに持つ一元的世界観を指摘し、世界的にも高い評価を得た。そして晩年には『意識と本質』(1983)などを著し、東アジア・インド・イスラーム・ユダヤの神秘主義を元に、ひとつの東洋哲学として構造化することを試みた。 | 歴史 | 哲学 | [
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1,403 | 110 | 88,757,427 | 哲学と宗教は共に神の存在に関連している分野である。そのため厳密な区分は難しい。宗教と神学と哲学の境界は必ずしもはっきりしない。ただ、合理的な追求を試みる態度によって異なっている、とする人もいる。西洋哲学の萌芽ともいえるソクラテス以前の哲学の中には、それまでの迷信を排したものがある。例えばホメロスの詩は、それまでの民衆の狂信的要素を極力退けているものになっていると言われる。この点古代ギリシア人及びその哲学には二つの傾向が見られた。一つは合理的で冷静、もう一つは迷信的で熱狂的であるというものであり、彼らはその合理性によって多くの迷信を克服したが、恐怖や苦難に見舞われた際に以前の迷信が再び頭をもたげた。オルフェウスは‘清めの儀式’や天上・地獄の教義について述べていて、後のプラトンやキリスト教に影響を与えた。日本の仏教でも、例えば極楽浄土と地獄に関する教え等を説いている。 | 特徴 | 哲学 | [
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1,404 | 110 | 88,757,427 | プラトンは永遠で恒久なる存在について考えたが、彼の場合は少なからず認識といった知的なアプローチを説いた。後世においてライプニッツは、時間の絶対性の観点からして時間の始源より以前に時間を遡ることが論理的に不可能であるとし、その始源に神の座を据えたと言われる。現代では宇宙のビッグバン説や、時間の相対性といった発想が反論として挙げられるだろう。宗教や神の存在に関する知的な理解を求めた人々は、しばしば哲学的な追究をし、逆に信仰生活(実践)に重点を置いた人々は、哲学的に手のこんだ解釈やへ理屈めいた議論を敬遠したといえるだろう。同じ宗教にたずさわりながら、知的に優れ業績を残した人もいれば、実践を重んじ困っている人を助けることを日々実行する人もいれば、迷信的なものにとらわれた人もいた。 | 特徴 | 哲学 | [
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1,405 | 110 | 88,757,427 | 信仰心のあつい人は、しばしば、哲学をする人の中に、詭弁で他人を議論の袋小路に追い込む酷薄な人を見てとり、哲学者を不信の目で眺めた。ただし、知的なだけでなく、人格的にも傑出した哲学者に限れば、人々の尊敬を広く集めた。また哲学と宗教との差異として、なにがしか「疑ってみる」態度の有無が挙げられることがある。宗教ごとに性質はことなるのでひとくくりに語ることは難しいが、例えばアブラハムの宗教など)には信仰の遵守を求めるドグマ性がある、時として疑問抜きの盲信を要求しがちな面があるとして、比較されることはある。18世紀~19世紀ごろから自然科学が成功を収め神的なものに疑問符が突きつけられるようになったため、唯物論思考など神を介しない考え方も力を得てきている一方、古代から、否定的確証にも肯定的確証にも欠けるとして科学・宗教いずれの見解も留保する不可知論的立場もあり、これは現代でも支持者がいる。 | 特徴 | 哲学 | [
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1,406 | 110 | 88,757,427 | 中世哲学研究者の八木雄二は、「神について学問的分析をすることを『神学』と呼び、自然的な事柄全般についての学問的分析を『哲学』と呼」ぶのが一般的風潮であると提言したうえで、それを翻して、「哲学とは理性が吟味を全体的に行うことと理解すれば、キリスト教信仰を前提にしたあらゆる理性的吟味は、キリスト教哲学ということもできるし神学と呼ぶこともできる」と自説を主張している。つまり、哲学を理性的な吟味を行うことと定義し、その定義より神学は哲学に含まれると述べているのである。フランシス・マクドナルド・コーンフォードは著書『宗教から哲学へ―ヨーロッパ的思惟の起源の研究』で、「哲学は、神話・宗教を母体とし、これを理性化することによって生まれてきた」といった哲学史観を示している。これは今日一般的な哲学観であり、中世哲学史家のエティエンヌ・ジルソン、科学哲学者のカール・ポパー もこれと同じ哲学観を持っている。 | 特徴 | 哲学 | [
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1,407 | 110 | 88,757,427 | 哲学と思想、文学や宗教の関係について、相愛大学人文学部教授の釈徹宗は「哲学や思想や文学と、宗教や霊性論との線引きも不明瞭になってきています。」と述べている。哲学者・倫理学者である内田樹は、「本物の哲学者はみんな死者と幽霊と異界の話をしている。」と述べている。「哲学」と「思想」を峻別するという哲学上の立場がある。永井均は、哲学は学問として「よい思考」をもたらす方法を考えるのに対し、思想はさまざまな物事が「かくあれかし」とする主張である、とする。ソクラテス以来の西欧哲学の流れによれば、知を愛するという議論は、知を構築する方法を論じるという契機を含んでおり、思考をより望ましいものにするための方法の追及こそが哲学である、という主張である。 | 特徴 | 哲学 | [
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1,408 | 110 | 88,757,427 | ところが実際には「よい思考の方法」を見出したとしても、現実に適用するにあたっては「それを用いるべき」と主張の形で表出することになるため、哲学は思想としてしか表現されないことになる。このために思想と哲学の混用は避けられない。哲学と思想を区分することのメリットは具体的な使用事例で発見することができ、たとえば思想史と哲学史は明らかに異なる。通常は思想家とされない人物でも、その行動や事業を通して社会に影響を与えた場合には思想史の対象となる。これに対して哲学史の対象は哲学者の範囲にとどまり、哲学を最大限に解釈したとしても、政治家や経営者が哲学史で論じられることはない。しかし思想史においては、実務を担当し世界の構造を変えようとした人々は思想史の対象として研究対象になる、とする。一方で小坂修平は別の立場をとり、「哲学と思想の間に明確な区別はない。 | 特徴 | 哲学 | [
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1,409 | 110 | 88,757,427 | 思想は、一般にある程度まとまった世界なり人間の生についての考え方を指すのにたいし、哲学はそのなかでも共通の伝統や術語をもったより厳密な思考といった程度の違い」 であるとする。小阪はこの区別に基づき、19世紀後半から20世紀前半にかけて生まれてきた思想は分析哲学や現象学を除けば哲学の枠組みには収まらず、現代思想になるとする。一部の哲学は、理知的な学問以外の領域とも深く関わっている点に特徴がある。古代ギリシア哲学が詩と分かちがたく結びついていたこと、スコラ哲学や仏教哲学のように、信仰・世界観・生活の具体的な指針と結びついて離れない例があることなどが指摘できる。理性によって物事を問いながらも、言葉を用いつつ、人々の心に響く考えやアイディアを探すという点では文学などの言語芸術や一部の宗教と通じる部分が多い。哲学者の名言が多いのはそのためでもある。 | 特徴 | 哲学 | [
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1,410 | 110 | 88,757,427 | 例えば日本では大学の主に文学部の中の「哲学科」で哲学を学ぶが欧米には「哲学部」という学部が存在する。八木雄二は、前節で述べたように哲学を理性的な吟味を行うことと定義した上で、人文科学は「哲学によってその事実内容が真であるかどうかの批判的吟味を受けることによって学問性を明らかにする」と述べている。自然科学は数学的方法を適用することで、数学的方法を適用できない人文科学は哲学によって、それらが理性的であるかが確認でき、そういった数学的方法や哲学的吟味を受容してこそそれらは学問として認められるのだと彼は主張している(生物学のようにどちらの側面も持っていて、数学的方法に還元できない部分では哲学的吟味を受けるような学問もあるという)。 | 特徴 | 哲学 | [
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76,
96,
191,
192,
59,
34,
198,
11,
237,
9,
24,
227,
56,
197,
249,
43,
152,
92,
144,
98,
12,
102,
146,
32,
214,
204,
132,
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45,
76,
57,
135,
109,
212,
151,
88,
16,
174,
77,
114,
159,
144,
52,
172,
212,
56,
216,
32,
103,
245,
52,
247,
121,
26,
109,
113,
173,
11,
90,
68,
237,
253,
130,
80,
40,
96,
66,
211,
254,
116,
129,
184,
112,
8,
70,
120,
115,
206
] |
1,411 | 110 | 88,757,427 | 哲学を学ぶということについて、イマヌエル・カントは「人はあらゆる理性学(ア・プリオリな)の内で、ただ数学をのみまなぶことができるが、しかし哲学(Phiolsophie)をば(それが歴史記述的でない限り)決して学ぶことはできない」「理性に関しては、せいぜいただ哲学すること(Philosophieren)を学ぶことができるだけである」 という。その上でカントは「理性の学的な理論的使用は哲学か、もしくは数学のどちらかに属する」と主張している。後世の著作物の中に太古の思想との類似性が見つけられる場合、それが先哲の思索を継承したのか、独自の着想によるものかは即断できないが、明らかに以前には無い発想が述べられている場合、しばしばそれが重要な哲学的な独創性(頂点の発見)を意味していることがある。 | 特徴 | 哲学 | [
20,
83,
221,
177,
132,
214,
54,
115,
212,
84,
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25,
184,
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191,
23,
49,
109,
100,
191,
208,
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27,
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73,
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99,
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199,
241,
34,
145,
124,
148,
226,
29,
78,
178,
32,
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142,
134,
112,
45,
72,
49,
3,
101,
142,
50,
203,
48,
174,
25,
114,
147,
150,
180,
172,
216,
56,
176,
160,
39,
245,
21,
252,
121,
27,
235,
81,
165,
3,
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235,
123,
130,
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96,
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112,
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188,
116,
162,
86,
106,
51,
206
] |
1,412 | 110 | 88,757,427 | 一方で思索は極めて属人的な営みであり、思索家の死や沈黙、著作物の散逸などにより容易に否定され失われてしまうが、弟子達の著作によりその思想が後世にまで残り、多大な影響力を及ぼしているものがある。思索の継承と橋頭堡を打ち立てた先哲に対し敬意を払い続ける態度もまた哲学の顕著な特徴である。一方で、異なる学派間の対立は民衆の懐疑と嘲笑的態度、独断の蔓延とそれによる思想の貧困化につなり、戦乱が続いた時代は思想が停滞・後退した。ヨーロッパにおいて教会の権力が頂点に達した頃には、哲学はしばしば神学的な問題に用いられ、近代には先哲の批判的継承のうえに独自の哲学を打ち立てた近代哲学者たちが現れた。逆に、哲学者自身が及ぼした影響の痕跡が後世に見られることもある。哲学が専ら同時代の観察と分析に徹しているという意見もある一方で、旺盛な活動によって世に知られた哲学者もいる。 | 特徴 | 哲学 | [
4,
19,
221,
52,
167,
202,
180,
119,
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84,
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99,
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206,
11,
239,
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251,
99,
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57,
16,
98,
25,
254,
178,
33,
130,
206,
150,
32,
13,
72,
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1,
101,
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218,
16,
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13,
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222,
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148,
238,
216,
49,
48,
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53,
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120,
91,
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133,
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233,
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254,
112,
9,
184,
116,
6,
6,
122,
49,
206
] |
1,413 | 110 | 88,757,427 | 他の学問と哲学を区別する特徴となるような独自の方法論が哲学にあるかどうかというのはなかなか難しい問題である。少なくとも近代哲学においてはデカルト以来、疑いうるものを懐疑する態度、できるだけ明晰に思考する態度、事物の本質に迫ろうとする態度が哲学を特徴づけてきたといえるだろう。ただ、これだけであれば学問の多くに共通する特徴でもあるし、逆に、理性や常識を信頼するタイプの哲学が哲学でないことになってしまう。分析哲学においては概念分析という道具を手にすることで、自然科学とは異なる独自の思考形態が成立したが、これも哲学すべてを特徴づける思考形態であるとは言いがたい。三森定史によれば、科学と哲学は区別されるべきであり、科学が外観学(意識外で観察されるものを収集することで法則を立てる学問)であるのに対して哲学は内観学(意識内での観照から一般法則を導き出す学問)であるとする。 | 特徴 | 哲学 | [
5,
83,
213,
177,
134,
218,
181,
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212,
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25,
184,
51,
100,
191,
23,
49,
64,
102,
63,
209,
243,
6,
194,
25,
207,
33,
120,
99,
186,
199,
251,
35,
153,
92,
156,
66,
28,
110,
130,
128,
150,
158,
150,
96,
45,
72,
49,
135,
101,
156,
186,
74,
48,
174,
9,
114,
151,
20,
176,
140,
240,
48,
56,
224,
39,
245,
53,
189,
120,
26,
237,
113,
133,
1,
83,
92,
233,
249,
128,
80,
0,
96,
66,
147,
254,
112,
1,
188,
118,
34,
6,
106,
83,
142
] |
1,414 | 110 | 88,757,427 | また三森は大学でおこなわれているいわゆる「哲学」(哲学・学)への批判を込めて「大学での哲学研究は外観学に含まれる」 としている。哲学はその黎明期において、科学において大切でかつ難しいといわれる仮説の発明を、重要な形で成してきた。ソクラテス以前の哲学者と呼ばれるタレス、アナクシマンドロスといった自然学者はいずれも自然現象の説明を目論んだ。 | 特徴 | 哲学 | [
4,
19,
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53,
149,
206,
180,
243,
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184,
19,
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190,
23,
49,
72,
100,
166,
220,
161,
55,
194,
139,
239,
2,
76,
98,
59,
197,
249,
32,
153,
56,
20,
98,
29,
70,
162,
160,
242,
134,
140,
113,
13,
72,
17,
7,
236,
182,
50,
234,
20,
174,
9,
122,
155,
20,
18,
238,
217,
60,
16,
96,
165,
213,
21,
220,
120,
27,
253,
81,
165,
1,
74,
124,
233,
253,
195,
80,
0,
96,
67,
22,
125,
88,
11,
188,
116,
18,
71,
127,
179,
78
] |
1,415 | 110 | 88,757,427 | 19世紀までは科学(science)、自然科学(natural science)という言葉は現代的な意味で用いられておらず、それらに相当する分野を指す言葉としては「自然哲学」(natural philosophy)ないしは「自然学」(Physics)という言葉が使われており(例えばニュートンの『プリンキピア』の正式名称は『自然哲学の数学的諸原理』である)、今日的な意味での「哲学的」な自然の探求と「自然科学的」な自然の探求とは伝統的には切れ目のないひとまとまりの領域として扱われてきたが、その中においても今から振り返って、「自然科学的」な部分と「哲学的」な部分を区別することができる。そうした「自然科学的」部分は伝統的に人間の作為を含まない対象(自然)を観察、分類することを主眼としてきた。 | 特徴 | 哲学 | [
132,
83,
212,
177,
148,
158,
182,
119,
212,
85,
0,
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19,
232,
190,
55,
48,
75,
100,
63,
212,
179,
39,
194,
27,
109,
36,
40,
227,
56,
197,
249,
57,
145,
56,
148,
98,
13,
118,
162,
165,
210,
142,
132,
112,
109,
76,
81,
71,
108,
22,
54,
88,
20,
174,
9,
114,
147,
128,
16,
174,
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1,
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96,
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80,
11,
184,
114,
48,
70,
122,
243,
206
] |
1,416 | 110 | 88,757,427 | また近代に至っては実験という形で積極的に自然に介入することを重視する実験科学が登場しさらに19世紀以降には目に見えるものからその背後の秩序を推測してモデル化するという営みが科学の中心となってきた。例えば、時間について考察する哲学者は同じ問題を扱う物理学者とは違い観察や実験の積み重ねによらず結論を導くことがある。また、哲学者は物理学の成果を参照しそれを手がかりに哲学的思索を行うことはあるが、現代において物理学者が(自然)哲学の成果を積極的に参照することは少ないようである。こうした分離や性格の差が生じた理由はいくつか考えられるが、知識の取得法(方法論、データのとり方、理論の当てはめ方、論争の決着のさせ方など)が確立した分野が順次哲学から分離していった結果、哲学はデータのとれないことについて考える領域なのだという了解が後から成立してきたという事情はおそらくあるだろう。 | 特徴 | 哲学 | [
4,
87,
213,
52,
180,
222,
181,
119,
212,
213,
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96,
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21,
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78,
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35,
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25,
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226,
29,
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0,
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76,
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7,
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13,
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4,
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80,
1,
184,
118,
32,
70,
250,
113,
207
] |
1,417 | 110 | 88,757,427 | そうしたものの見方から捉えると、先の時間の例について言うなら、われわれの主観的経験や世界を捉えるためのもっとも基本的な形而上学としての時間は未だに物理学はもちろん心理学でもうまくとらえきることのできない対象でありそのために哲学的な時間論の対象となるわけである。客観的データになじまないもうひとつの領域が規範の領域、つまり「実際にどうであるか」ではなく「どうあるべきか」を論じる文脈であるが、これは自然科学というよりは、むしろ倫理学の領域であろう。哲学も決して自然科学的知見を無視するわけではないので自然科学によってもたらされる新たな発見はしばしば旧来の哲学に重大な脅威を与えてきた。またそもそも古代の哲学者が成した科学的発見が自身の手による実験によって証明されていることがある。 | 特徴 | 哲学 | [
21,
87,
213,
180,
182,
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180,
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85,
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190,
23,
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27,
239,
9,
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102,
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12,
134,
96,
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7,
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88,
129,
188,
118,
118,
70,
106,
115,
206
] |
1,418 | 110 | 88,757,427 | 自然科学が自然哲学から分化して以降、とくに近代の哲学者は自然科学者の成果を重視し両者の親和性を失わないよう不断の努力を行ってきたし、また近代においては観察や経験を重要視する哲学者たちが生まれた。また一方で、科学者たち自身が扱わないような非常に基礎的な問題(科学方法論の原理論や科学的実在論といった問題)についてはむしろ哲学者が率先して考察を行ってきた(科学哲学の項参照)。あるいは科学が他の姿をとりうる論理的・現実的可能性を論じることで一度は忘れられた仮説を再発掘する原動力となったり新しい科学理論の形を呈示したりする場合もある。歴史的に有名な事例としては全ての力が引力と斥力の二つに集約されるというドイツ観念論のテーゼが電力と磁力の統合というエルステッドの発見に結びついたといった例がある。 | 特徴 | 哲学 | [
4,
19,
221,
180,
180,
217,
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212,
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146,
7,
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18,
37,
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17,
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20,
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80,
3,
188,
214,
50,
70,
218,
115,
142
] |
1,419 | 110 | 88,757,427 | なお、近年の英米哲学では認識論の自然化を提唱したクワインのように自然主義という名の下に哲学を自然科学の一部とする動きがある。伝統的に論理学は哲学の一分野として研究されてきた。 論理学は伝統的にわれわれの推論のパターンを抽出することを目的としてきた。特に伝統的な論理学においては、前提が正しければ確実に正しい結論を導くことができる手法としての三段論法が主な研究の対象であった。推論の厳密さを重視する哲学においては論理学は主要な研究の対象であり政治や弁論術、宗教、数学や科学の諸分野において論理学は重要な研究の対象であり続けた。古代の哲学者たちはしばしば現代でいう論理学者や数学者を兼ねていた。論理学の直接の関心は推論の妥当性や無矛盾性にあり、かならずしも人間や社会や自然の諸事象が考察の焦点にならない(この点で論理学は哲学の他の分野とは性格が異なる)。 | 特徴 | 哲学 | [
5,
83,
213,
181,
150,
218,
181,
119,
212,
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109,
191,
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75,
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190,
80,
51,
162,
198,
27,
237,
33,
92,
99,
185,
213,
233,
43,
144,
124,
24,
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12,
102,
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33,
178,
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72,
19,
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90,
20,
166,
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20,
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39,
213,
51,
189,
122,
27,
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113,
133,
1,
91,
84,
233,
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128,
80,
40,
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66,
215,
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3,
188,
118,
60,
6,
122,
119,
206
] |
1,420 | 110 | 88,757,427 | もし疑いようのない前提から三段論法を用いて人間や社会や自然の諸事象についての結論を導き出すことができるならそれは非常に強力な結論となりうる。哲学者たちが論理学を重視してきたことは当然といえるだろう。しかし逆にいえば、三段論法の結論の厳密さはあくまで前提の正しさに依拠するものであり前提がとんでもないものであれば結論もとんでもないものが出てしまう。たとえば「すべてのカラスは黒い。この鳥は黒くない、したがってこの鳥はカラスではない」といった推論では最初の前提が間違いで本当は白いカラスもいるような場合、結局あやまった結論にたどりついてしまう(参照:ヘンペルのカラス)。この問題は重要で、たとえばジョン・スチュアート・ミルは三段論法が内包するこの危うさについて結論を知っていないならば、大前提の全称判断は得られないのだから、三段論法は一種の循環論証であると批判した。 | 特徴 | 哲学 | [
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1,421 | 110 | 88,757,427 | 一方彼は帰納法の四大規則をこしらえたが、それらは因果律が仮定される限り有効に用いられるものであり、まったく単純枚挙による機能にもとづいてのみ、容認しうるものであることを白状せねばならなかった。哲学的論理学においてはしばしば推論規則そのものの哲学的な正当性が問題となってきた。古典論理については排中律の是非が問題となってきたし、帰納論理についてはそもそも帰納論理なるものが成立するのかどうか自体が問題となった。こうした検討は認識論や科学哲学といった他の分野にも大きな影響を与えてきた。20世紀の初頭までには古典論理による推論の限界が明らかにされる一方でその公理系そのものを懐疑する視点から様相論理学、直観論理や矛盾許容論理などの展開も提示されている。欧米に比べ、日本では女性の哲学者はまだ圧倒的に少ない。 | 特徴 | 哲学 | [
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1,422 | 110 | 88,757,427 | 著名な女性の哲学者(思想家)としては、ヒルデガルト・フォン・ビンゲン、ローザ・ルクセンブルク、ハンナ・アーレント、シモーヌ・ヴェイユ、シモーヌ・ド・ボーヴォワール、エリザベス・アンスコム、ジュリア・クリステヴァ、ジュディス・バトラー、カトリーヌ・マラブーなどが挙げられる。広義の哲学は思索を経て何かの意見や理解に辿り着く営みであり、そのような営みの結果形成されたり選ばれたりした思想、立場、信条を指すこともある。例えば、「子育ての哲学」「会社経営の哲学」などと言う場合、このような意味での哲学を指していることが多い。また、哲学は個々人が意識的な思索の果てに形成、獲得するものに限定されず、生活習慣、伝統、信仰、神話、伝統芸能や慣用表現、その他の文化的諸要素などと結びついて存在している感受性、価値観、世界観などを指す場合もある。 | 特徴 | 哲学 | [
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1,423 | 110 | 88,757,427 | つまり、物事の認識・把握の仕方、概念、あるいは発想の仕方のことである(こうしたものは思想と呼ばれることも多い)。このような感受性や世界観は必ずしも理論体系として言語によって表現されているわけではないが、体系性を備え、ひとつの立場になっていると考えられることがしばしばある。貫成人は「モノづくりの哲学」や「料理の哲学」などといった俗な用例に着目し、哲学とはすべての物事を説明する普遍的原理を追求するものであるが、それにもかかわらずそういった哲学に違いが生まれるのは、時代・場所が異なり、哲学する人がどこまでを「すべて」に含めるかが異なることによるためだとする。 | 特徴 | 哲学 | [
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] |
1,424 | 110 | 88,757,427 | 「心」や「意識」という問題を解明してきた脳科学・計算機科学(コンピュータサイエンス)・人工知能研究開発等に関連して、神経科学者・分子生物学者のフランシス・クリックはと批判している。こうした観点において、哲学は「二流どころか三流」の学問・科学に過ぎない、と評価されている。脳科学者の澤口俊之はクリックに賛同し、次のように述べている。実際、哲学は暇(スコレー)から始まったとアリストテレスが伝えており、上記のような否定的発言も的外れではないと、科学哲学者の野家啓一は言う。また、うつ病の有無を血液(血中PEA濃度)で計測する検査法を開発し、臨床現場でも用いている心療内科医の 川村則行 は数学者・論理学者である田中一之はと述べている。計算機科学者(コンピュータ科学者)・論理学者・電子工学者・哲学博士(Ph.D. | 哲学への批判 | 哲学 | [
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1,425 | 110 | 88,757,427 | in Philosophy)であるトルケル・フランセーンは、哲学者たちによる数学的な言及の多くがと批判している。田中によると、ゲーデルの不完全性定理について哲学者が書いた本が、フランセーンの本と同じ頃に書店販売されていたが、哲学者の本は専門誌によって酷評された。その本は全体として読みやすく一般読者からの評判は高かったが、ゲーデルの証明の核(不動点定理)について、根本的な勘違いをしたまま説明していた。同様の間違いは他の入門書などにも見られる。フランセーンによれば、不完全性定理のインパクトと重要性について、しばしば大げさな主張が繰り返されてきた。たとえばという言があるが、これらは乱暴な誇張とされる。不完全性定理が一番大きな衝撃を与えたと思われる数学においてさえ、「革命」らしきものは何も起きていない。 | 哲学への批判 | 哲学 | [
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1,426 | 110 | 88,757,427 | 1931年にゲーデルが示した「不完全性定理」とは、「特定の形式体系Pにおいて決定不能な命題の存在」であり、一般的な意味での「不完全性」についての定理ではない。不完全性定理以降の時代にも、数学上の意味で「完全」な理論は存在し続けているが、“不完全性定理は数学や理論の「不完全性」を証明した”というような誤解が一般社会・哲学・宗教・神学等によって広まり、誤用されている。数学者ダヴィット・ヒルベルトは「数学に“イグノラビムス(ignorabimus, 永遠に知られないこと)”はない」と述べた。数学上に不可知は無く、全ての問題は最終的に解決されるというヒルベルトのこの見方は、「ノン・イグノラビムス」として知られている。ゲーデル自身も以下の、「ノン・イグノラビムス」的なヒルベルト流の見解を持っていた。 | 哲学への批判 | 哲学 | [
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1,427 | 110 | 88,757,427 | あらゆる算術の問題をその中で解決する単一の形式体系を定めることは不可能であっても、 新しい公理や推論規則による数学の拡張が限りなく続いていくなかで、どんな算術の問題もいずれどこかで決定されるという可能性は排除されていない。哲学等において「不完全性定理がヒルベルトのプログラムを破壊した」という類の発言がよくあるが、これは実際の不完全性定理やゲーデルの見解とは異なる。正確に言えば、ヒルベルトの目的(数学の「無矛盾性証明」)を実現するには手段(ヒルベルト・プログラム)を拡張する必要がある、ということをゲーデルが不完全性定理を通して示したのだった。日本数学会が編集した『岩波 数学辞典』第4版では、不完全性定理について次の通り記述されている。 | 哲学への批判 | 哲学 | [
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1,428 | 110 | 88,757,427 | ゲーデルも書いているように,有限の立場は特定の演繹体系として規定されるものではないから,彼の結果はヒルベルトの企図を直接否定するものではなく,実際この定理の発見後に無矛盾性証明のための様々な方法論が開発されている.哲学者は、科学とは違う日常的言語で「宇宙」や「存在」を語ろうとしてきた。しかし、量子論を創設した一員である理論物理学者ディラックは、哲学者をことさら信用していなかった。ディラックが居た頃のケンブリッジ大学で、一番の論客として鳴らしていたのは哲学者ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタインだったが、彼を含め哲学者たちは、量子波動関数や不確定性原理について的外れなことばかりを発言し記述しており、ディラックの不信は嫌悪に変わった。ディラックが見たところ、哲学者たちは量子力学どころか、パスカル以降の「確率」の概念さえ理解していない。 | 哲学への批判 | 哲学 | [
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1,429 | 110 | 88,757,427 | ディラックの考えでは、非科学的な日常的言語をいくら使っても、正確な意思疎通を行うことはできない。量子力学を説明してくれと言う家族や友人に対してディラックは、「無理です」と言って黙り込むのが常だった。どうしても説明してほしいと迫る友人に、ディラックは「それは目隠しした人に触覚だけで雪の結晶がなにかを教えるようなもので、触ったとたん溶けてしまうのだ」と返した。宇宙の背後にある「語り得ぬもの」または「無」について、ウィトゲンシュタインは「もちろん言い表せないものが存在する。それは自らを示す。それは神秘である」と述べたが、こういった哲学的考えは、理論物理学者から疑問視されている。何故なら、「語り得ぬ」はずの「無」について、科学的に言語化する手がかりが既に見つかっているからである。 | 哲学への批判 | 哲学 | [
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1,430 | 110 | 88,757,427 | 例えばペンローズの「ツイスター理論」、アシュテカーの「ループ重力理論」、ロルとアンビョルンの「因果的動的三角分割理論」等の研究が進められている。『利己的な遺伝子』の序文で、進化生物学者リチャード・ドーキンスはと述べている。前掲書の第一章ではこう述べる。また進化生物学者・社会生物学者のロバート・L・トリヴァースは、前掲書へ以下の序文を寄稿した。同時にトリヴァースは「定量的データ」による実証を強調しており、『利己的な遺伝子』を邦訳した一員、動物行動学者の日髙敏隆は「この本に書かれた内容を完全に理解するためには、数学の言葉が必要である」としている。哲学や人文学からの批判は、生物学へ、そして生物学について解説したドーキンスへ向かった。その批判は例えば、遺伝子の理論を極端に単純化して捉えつつ、遺伝子との関連が薄い事物を同列に置いていた(「遺伝子は利己的でも非利己的でもありえない。 | 哲学への批判 | 哲学 | [
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1,431 | 110 | 88,757,427 | 原子がやきもち焼きだったり、ゾウが抽象的だったり、ビスケットが目的論的だったりすることがありえない以上に」等)。批判に対しドーキンスは、前掲書の中で「利己的」等の生物学用語を挙げつつ「このような言い回しは、それを理解する十分な資格を備えていない(あるいはそれを誤解する十分な資格を備えたというべきか?)人間の手にたまたま落ちるということさえなければ、無害な簡便語法である」と反論した。彼は次のようにも記している。また前掲書中でドーキンスは、文化的自己複製子「ミーム」の理論に関してと述べている。彼によると、破壊的で危険なミームの典型例は宗教であり、「信仰は精神疾患の一つとしての基準を満たしているように見える」。なお、『利己的な遺伝子』の邦訳者の一員である進化生態学者・岸由二は、40周年記念版(2018年刊行)の後書きでこの本を「名著」と呼び、次のように評価している。 | 哲学への批判 | 哲学 | [
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1,432 | 110 | 88,757,427 | 『科学を語るとはどういうことか』の中で宇宙物理学者の須藤靖は、科学についての哲学的考察(科学哲学)が、実際には科学と関係が無いことを指摘している。私は科学哲学が物理学者に対して何らかの助言をしたなどということは聞いたことがないし、おそらく科学哲学と一般の科学者はほとんど没交渉であると言って差し支えない状況なのであろう。 ... 科学哲学者と科学者の価値観の溝が深いことは確実だ。須藤は、哲学的に論じられている「原因」という言葉を取り上げて、「原因という言葉を具体的に定義しない限りそれ以上の議論は不可能です」 と述べており、「哲学者が興味を持っている因果の定義が物理学者とは違うことは確かでしょう」としている。科学哲学者・倫理学者の伊勢田哲治は、「思った以上に物理学者と哲学者のものの見え方の違いというのは大きいのかもしれません」と述べている。 | 哲学への批判 | 哲学 | [
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1,433 | 110 | 88,757,427 | 須藤によると、学問の扱う問題が整理され分化したことで、科学と哲学もそれぞれ異なる問題を研究するようになった。これは「研究分野の細分化そのもの」であり、「立派な進歩」だと須藤は言う。一方で伊勢田は、様々な要素を含んだ「大きな」問題を哲学的・統一的に扱う、かつての天文学について言及した。「その後の天文学ではその〔哲学的〕問題を扱わなくなりましたし、今の物理学でもそういう問題を扱わない」と述べた伊勢田に対し、須藤は「その通りですが、それ自体に何か問題があるのでしょうか」と返した。対談で須藤は「これまでけっこう長時間議論を行ってきました。おかげで、意見の違いは明らかになったとは思いますが、果たして何か決着がつくのでしょうか?」と発言し、伊勢田は「決着はつかないでしょうね」と答えている。 | 哲学への批判 | 哲学 | [
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1,434 | 110 | 88,757,427 | 社会哲学者イヴォンヌ・シェラットの学術書『ヒトラーの哲学者たち Hitler's Philosophers』によると、第三帝国ナチス・ドイツは様々な形で哲学者たちと相互協力しており、アドルフ・ヒトラー自身も「哲人総統」、「哲人指導者」を自認して活動していた。シェラットは以下のように述べている。「第三帝国」という概念について、『日本大百科全書』は以下の解説をしている。シェラットによれば、「ナチ哲学者」の多くは刑罰から逃れて学界に残った。例えばマルティン・ハイデガーは21世紀でも、哲学における「スター」のような学者として見なされ続けている。かつて1933年にナチ党員となったハイデガーは、学術機関の「新総統」と公称し、また他者から「大学総統」とも呼称されるようになった。 | 哲学への批判 | 哲学 | [
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1,435 | 110 | 88,757,427 | ハイデガーが「新総統」を宣言したのはナチ党員になって三週間後の1933年5月27日、彼がフライブルク大学新総長としてハーケンクロイツを掲げる就任演説を行った時だった。ハイデガーは聴衆のナチ党員たちと同種の隊服を着ており、ナチ式敬礼をして壇上に登ると、ナチズムを「精神的指導」、「ドイツ民族の運命に特色ある歴史を刻み込んだあの厳粛な精神的負託」と呼び、ナチズムによって「初めて、ドイツの大学の本質は明晰さと偉大さと力をもつに至るのである」と述べた。ハイデガーはナチス内での出世を目指したが、彼は当世風な社会進化論者というよりロマンチック(ロマン主義的)で文化的なナショナリストであると見なされ、出世は頭打ちになった。それでもハイデガーは哲学者かつ「大学総統」として、人種的排外主義においても行動していた。彼は国民社会主義〔ナチズム〕の内的真理と偉大さ | 哲学への批判 | 哲学 | [
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1,436 | 110 | 88,757,427 | を論じたり、地方の文部大臣に「人種学および遺伝学」のポスト新設を要請して国家の健康を保全するために ... 安楽死問題が真剣に熟慮されるべきである1935年にはハイデガーが「形而上学入門」という題の講義を始めており、再びこの運動〔ナチズム〕の内的真理と偉大さを論じた。かつての同僚かつ友人だった哲学者カール・レーヴィットと対面した時も、ハイデガーはヒトラー賛美を変えなかった。レーヴィットの論考によれば、ハイデガーのナチズムは《ハイデガーの哲学の本質に基づくもの》であり、深い忠誠から由来している。そしてハイデガーの「存在」や「在る」という概念は、《形而上学的なナチズム》であるとレーヴィットは述べた。またハイデガーは自著『存在と時間』で、かつての恩師かつ友人だったユダヤ人フッサールへの献辞を載せていたが、その献辞を削除することを出版社に快諾した。 | 哲学への批判 | 哲学 | [
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1,437 | 110 | 88,757,427 | ハイデガーは「国民社会主義大学教官同盟フライブルク科学協会」から、国民社会主義〔ナチズム〕の先駆者たる党同志とも呼ばれるようになった。彼は「ナチ哲学者」たち──アルフレート・ローゼンベルク、カール・シュミット、エーリヒ・ロータッカー、ハンス・ハイゼ、アルフレート・ボイムラー、エルンスト・クリークなど──とおおよそ友好的付き合いを続けると同時に、ナチズム教育を学生全般へ実行していった。そこでハイデガーは《人権・道徳・憐憫は時代遅れの概念であり、ドイツの弱体化を防ぐため哲学から追放されるべきだ》などと論じていた。1942年の講義(ヘルダーリンの詩歌『イースター』についての講義)でも彼は、ナチズムと「その歴史的独自性」を一貫して高評価していた。かつてハイデガーの親友だった哲学者カール・ヤスパースは、ハイデガー、シュミット、ボイムラーという三人の哲学者は | 哲学への批判 | 哲学 | [
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1,438 | 110 | 88,757,427 | ハイデガーの愛人だったユダヤ人哲学者ハンナ・アーレントは、「ハイデガーを潜在的な殺人者だとみなさざるをえないのです」と公刊著作で批判した頃もあった。しかしハイデガーと再開後のアーレントは、彼の本を世界中で出版させるためにユダヤ系出版の人脈を使って努力した。シェラットいわく「ハンナは、現代哲学の様相を一変させる計画に手をつける」ことになった。ナチスの戦争捕虜だった著名なフランス人哲学者ジャン=ポール・サルトルさえも、ハイデガー哲学を自分の思想に取り入れて彼を支援した。アーレントは、ナチズムと哲学との繋がりを切り離そうとするようになった。例えば彼女は、アドルフ・アイヒマンを中心に「悪の陳腐さ」やナチスの「凡庸さ」、知性の無さを論じる政治哲学書を複数執筆していった。しかし、これはホロコースト生存者からの反発をも生むことになった。その原因は例えば、 | 哲学への批判 | 哲学 | [
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1,439 | 110 | 88,757,427 | 『ヒトラーの哲学者たち』を2014年に翻訳した、三ツ木道夫(比較社会文化学博士)と大久保友博(人間環境学博士)はと述べている。訳者らによると、人文学者がナチスという暴力を擁護したことは、ある種の「人文学の敗北」、「教養主義の挫折」である。何故なら、人間は教養を身に着けたり本や音楽に感動したりすることで素晴らしい存在になるはずだったにも関わらず、そのような人文学的人間が不条理な暴力を認め加担しているからだという。批評家ジョージ・スタイナーも次のように批判している。そんなことができる人間は、ゲーテ読みのゲーテ知らずだとか、そんな人間の耳は節穴も同然だとか、逃げ口上をいうのは偽善である。こういう事実を知ってしまったということ──このことは、いったい文学や社会とどういうかかわりをもつのか。三ツ木と大久保は「訳者あとがき」でと締めくくっている。 | 哲学への批判 | 哲学 | [
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1,440 | 110 | 88,757,427 | 社会看護学者ダンカン・C・ランドールと健康科学者アンドリュー・リチャードソンの論文によれば、ハイデガー思想などのナチ哲学へ向けられる擁護には、《哲学とは文化的に中立で政治から切り離されているもの》だという考え方が含まれている。しかしそもそもこの考え方自体が、哲学における特定の政治的・文化的な立場を有利にしようとしている。ここでは、哲学は政治的であり文化的に非中立なものだとする考え方が拒絶されている、と同論文は述べる。同論文によれば、哲学的テクストの文化的中立性や非政治性をいくら主張したところで、哲学的テクストが文化や政治に巻き起こした「行動」(action)も「行動しないこと」(inaction)も、消え失せるわけではない。 | 哲学への批判 | 哲学 | [
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1,441 | 110 | 88,757,427 | 何故なら、いかなる哲学も行動も「文化的かつ政治的」(cultural and political)であり、また、何らかの哲学や行動を選ばないこと自体も一種の文化的・政治的行動であるからだと言う。必要とされているのは「政治的・文化的な側面を我々に見えなくさせるハイデガーの解釈主義を拒絶すること」である。《哲学者(ハイデガー)たち自身についてはともかく、哲学的著作物については批判すべきでない》というような考え方は、(政治的・文化的な文脈からの)批判的研究を無視している。それは検証を無視したり、過ちを繰り返したりすることに繋がると同論文は結論している。 | 哲学への批判 | 哲学 | [
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1,442 | 110 | 88,757,427 | 大学などからの研究費という限られたパイを学者たちが奪い合うという状況もあってか「役に立つ」実学、学問の金儲けへの転用を重んじる現代では「哲学はむしろ根本的な欠陥を抱えている」「非生産的で無価値な学問分野である」、などとしてしばしば厳しい批判にも晒されている。学問分野として全面的な否定や揶揄の対象にされることが多い点も哲学ならではの特徴といえる。ちなみにこの批判の中には哲学者とされる者によって展開されるものも含まれそのような批判が一つの哲学的立場になっている場合もある。抽象的な概念を巡る定義や論争などは、証拠によって決着を着けたり、万人が合意するような立場に辿りつけたりする可能性が低く(あるいはそのような可能性が皆無で)、結論が出ないままに延々と議論だけが続く、(特に実証主義的な観点から)非生産的な学問であるとの見方もある。 | 哲学への批判 | 哲学 | [
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1,443 | 110 | 88,757,427 | 現に論理実証主義はそのような真偽の検証ができない命題や議論をナンセンスとして斥け、従来の哲学に対して否定的な立場を取った。神の存在証明を巡る中世のスコラ哲学、実存哲学などは、その典型であったといえよう(もっとも、前者は証明方法の洗練によって、論理学の発展にはかなり貢献した)。また、大学の哲学教員など現代の職業哲学者の従事する学問としての哲学は理性と言語による思考に特化しており必ずしも詩や宗教などと密接に結びついているわけではない。これに関して理性や言語による思考には限界や欠陥があり、人間の豊かな感性、感情を見落としがちであり哲学は学問分野としてそのような本質的限界、欠陥を抱え込んだ分野であると批判されることもある。また、理性や言語を重んじる価値観は近代以降の西洋の諸文化に特徴的なものであると見做して攻撃する立場もある。 | 哲学への批判 | 哲学 | [
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1,444 | 110 | 88,757,427 | 既存の哲学が「西洋哲学」中心であることや、習慣などに埋め込まれて存在していて言語化されたり、理性的な吟味の対象にならない思想を哲学の一種として扱わない傾向にあったりすることなどを、そのような価値観の表れと考え、問題視する立場もある。1990年代半ばより、ポストモダンやフランス現代思想に分類される一部の哲学者並びに思想家が数学や物理学などの自然科学の理論や用語を、その意味を理解しないままに模倣したり、読者を煙に巻いたりしていることへの批判が起こった。哲学者のこうした欺瞞を批判した最も著名な例としてソーカル事件がある。彼らの論文に用いた数学らしき記号の羅列は数学者でなくとも自然科学の高等教育を受けた者ならそれが出鱈目であることはすぐに見抜けるお粗末なものだったのである。 | 哲学への批判 | 哲学 | [
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1,445 | 110 | 88,757,427 | 森岡正博は、日本の大学や哲学教室、倫理学教室、学会や懸賞論文は制度化されており、本来答えるべき哲学的課題に向き合えていないと批判している。学会は文献学、特定個人の思想、著名哲学者の思想に偏重しており、直面した根本問題を検討することを「次の機会」に先延ばしすることに特徴があるとしている。哲学の<純粋探求>の凄みと快楽は理解するものの、それは本当に向かい合うべき問いから巧妙に逃げているのではないか、と問題提起する。古代ギリシャの時代の時代から、フィロソフィアが役に立たないと思う人がいた。アリストテレスはその著『政治学』において 次のような逸話を提示することで、そうではないと示した。彼(タレス)は貧乏であった。貧乏であることは哲学が役に立たないことを示すと考えられたので、彼はそのことで非難を受けた。 | 哲学への批判 | 哲学 | [
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1,446 | 110 | 88,757,427 | 話によれば、彼は星に関する自分の巧妙な知識によって、次にくる年にオリーヴの豊作がある、ということを冬の間に知ることができた。そこで彼は、少しは金をもっていたので、キオスとミレトスにあるすべてのオリーヴ圧搾機を使用するための、保証金を支払っておいた。競りあう人が全然いなかったために、彼はわずかの金でそれらの器械を借りたわけだ。収穫時が来て急に多くの圧搾器がそろって必要となると、彼は思いのままの高値でそれを貸し出し、多額の金をつくった。このようにして彼は、哲学者は望みとあらば容易に金持ちとなることができるが、哲学者の野心はそれ以外にある、ということを世間に示したコロサイの信徒への手紙の中でパウロは以下のように哲学を「むなしいだましごと」と称している箇所がある。 | 哲学への批判 | 哲学 | [
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1,447 | 111 | 84,967,676 | ブラックミュージック (black music) あるいは黒人音楽(こくじんおんがく)とは、アメリカの黒人発祥の音楽の総称を表す言葉。 | __LEAD__ | ブラックミュージック | [
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1,448 | 111 | 84,967,676 | 強いビート感・グルーヴ感が特徴。ブルース、ゴスペル、ソウル、R&B、ジャズ、ファンク、ヒップホップといった現在世界的に様々な形で展開されているジャンルを生み、またポップスやロック、カントリー等にも影響を与え、20世紀に生まれた多くのポピュラー音楽の源泉となった。大きく分けると黒人霊歌やゴスペルなどの宗教歌 (sacred music) と、奴隷制時代のプランテーション・ソング (work song) から現代のヒップホップまで連なる世俗音楽 (secular music) の二つに分類できるが、その分類も便宜的な機能上のものであって、実質、ブラックミュージックはすべて呼応しあいコールアンドレスポンスのように境界なく連続している。 | 概要 | ブラックミュージック | [
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1,449 | 112 | 87,045,300 | 物理学(ぶつりがく、(英: physics)は、自然科学の一分野である。 | __LEAD__ | 物理学 | [
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1,450 | 112 | 87,045,300 | 古代ギリシアの自然学「φύσις」にその源があり、英語の「physics」という言葉も、元々は自然についての一般的な知識の追求を意味しており、天体現象から生物現象までを含む幅広い概念だった。19世紀から、物理現象のみを追求する「physics」として自然哲学から独立した意味を持つようになった。物理学の古典的な研究分野は、物体の運動、光と色彩、音響、電気と磁気、熱、波動、天体の諸現象(物理現象)である。化学、生物学、地学などほかの自然科学に比べ数学との親和性が非常に強い。材料力学や流体力学は巨視的現象の法則からなる独立した物理学上の理論体系である。ここで注意しなければならないのは材料力学や流体力学はそれらの適用範囲においては、他の理論から完全に閉じた理論体系として存在していることである。 | 概論 | 物理学 | [
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1,451 | 112 | 87,045,300 | 現代の物理学は、たとえば素粒子論がある一方で熱力学があるように、巨視的現象の理論と微視的現象を記述する力学とをつなぐ理論や現象も、重要なテーマとして研究されている。一般的にこの分野では統計物理学と呼ばれる強力な手法が使われる。ルートヴィッヒ・ボルツマンらによって開発されたこの手法は、構成粒子の振る舞いを統計的に処理することによって、巨視的現象と結びつけるものである。物理学では、理論やモデルを数式として表現することが多い。「これは、自然言語で記述するとどうしても厳密さに欠け、定量的な評価や複雑な推論をすることが難しいためである。数学は非常に強力な記号操作体系であるため、推論を一連の計算として実行することが可能なことと、複雑なモデルを正確・簡潔に表現することに適している。」 | 概論 | 物理学 | [
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1,452 | 112 | 87,045,300 | 物理学の研究において最も重要なステップの一つは、物理法則を数式に表現する前の段階、観測された事実の中から記述すべき基本的な要素を抽出する行為である。電磁気学に貢献したマイケル・ファラデーが正規の教育を受けなかったため、数学的知識がなかったにもかかわらず、さまざまな発見を成し遂げたことや、ノーベル賞を受賞したリチャード・P・ファインマンが液体ヘリウムについて論じた論文やジョージ・ガモフが初めてビッグバン理論を提唱した論文には数式が出てこないことは、自然界の中に記述すべき対象を見つけ出す営みが物理学において重要なステップであるということを示している。物理学の歴史は一見異なる現象を、同一の法則の異なる側面であるとして、統一的に説明していく歴史でもあった(物理学の歴史そのものについては後述)。 | 概論 | 物理学 | [
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1,453 | 112 | 87,045,300 | 地上付近での物体の落下と月の運動を同じ万有引力によるものとしたニュートンの重力の理論は、それまであった惑星の運動に関するケプラーの法則や、ガリレイの落体運動の法則が万有引力の別の側面であることを示した。マクスウェルは、それまでアンペールやファラデーらが個別に発見していた電気と磁気の法則が、電磁気という一つの法則にまとめられることを導き、電磁波の存在を理論的に予言し、光が電磁波の一種であることを示した。20世紀に入るとアインシュタインが相対性理論によって、時間と空間に関する認識を一変させた。彼はさらに重力と電磁気力に関する統一場理論の研究に取り組んだが実現しなかった。しかし、その後も統一場理論に関する研究は他の研究者たちによって続けられ、新しく発見された核力も含めて統一しようとする努力が続けられた。 | 概論 | 物理学 | [
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1,454 | 112 | 87,045,300 | 1967年頃電磁気力と弱い力に関する統一場理論(ワインバーグ・サラム理論)が提唱され、後の実験的な検証により理論の正当性が確立した。この理論により、電磁気力と弱い力は同じ力の異なる側面として説明されることになった。自然界に存在する重力、電磁気力、強い力、弱い力の四つの相互作用のうち、上記の電弱統一理論を超えて、電磁気力、強い力、弱い力に関する統一場理論である大統一理論、重力、電磁気力、強い力、弱い力の四つの相互作用全てに関する統一場理論(例えば、超弦理論が候補)が研究されているが、実験的に検証されておらず、現在においても確立には至っていない(しばしば、上記の四つの相互作用に関する統一場理論は、既存の物理現象がその理論一つを基礎として理解できると考えられるため、万物の理論と呼ばれることがある)。 | 概論 | 物理学 | [
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1,455 | 112 | 87,045,300 | 古典的な物理学では、物理現象が発生する空間と時間は、物理現象そのものとは別々のものと考えられてきたが、重力の理論(一般相対性理論)によって、物質の存在が空間と時間に影響を与えること、物質とエネルギーが等価であることが解明されたことから、現代物理学では、物理現象に時間と空間、物質とエネルギーを含める。物理学はほかの自然科学と密接に関係している。物理学で得られた知見が非常に強力なために、他の自然科学の分野の問題の解決に寄与することも多く、生物学、医学など他の分野との連携も進んでいる。特に化学においては密接に関連する分野が多く、特に物理学的な手法を用いる分野として物理化学という分野が設けられている。生物学においても、生物の骨格や筋肉を力学的に考察したり、遺伝子レベルでの解析や進化の物理的考察を行う分子生物学がある。 | 概論 | 物理学 | [
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1,456 | 112 | 87,045,300 | 地球科学においても地球を物理的な手法を用いて研究する地球物理学があり、地震学・気象学・海洋物理学・地球電磁気学等は地球物理学の代表的な分野であるといえる。今日の物理学は自然科学のみならず人文科学・社会科学とも関係している。人文科学においては哲学との学際領域に自然哲学がある。また、心理学も精神物理学を通じて物理学と関係している。社会科学においては中学校・高等学校における教科としての物理は教育学と密接に関係しており、経済現象を物理的に解明する経済物理学は経済学との学際的分野であるといえる。 | 概論 | 物理学 | [
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1,457 | 112 | 87,045,300 | 天動説や暦の作成などの天文学が最古の物理学である。初期文明であるシュメール人、古代エジプト人、インダス文明などは太陽や月などの天体を観察した。これらの天体は宗教的に崇拝され、現代からすれば非科学的な現象の説明もされたが、これがのちの天文学や物理学へと成長する。16世紀以前のヨーロッパにおいて科学は、キリスト教的な要素を含んだアリストテレスの自然哲学が主流であった。アリストテレスは物質の振る舞いを「目的論」(もしくは「目的因」)によって説明し、例えば天体が地球の周りを回るのは回転しようとする目的があるためだとした。自然哲学は観測よりも哲学を重視したため、試行的な試験で事象を説明する現代科学とは性質が異なる。また、この時既に数学は中東やエジプトなどで発達していたが、自然哲学的な物理に使われることはなかった。 | 物理学の概略史 | 物理学 | [
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1,458 | 112 | 87,045,300 | しかし古代ギリシアにおいて実証的な考え方がされていなかったわけではなく、紀元前3世紀のアルキメデスは自然哲学では無視されていた数学を自然と結びつけ、数学や物理に数々の貢献をした。続くヒッパルコスやプトレマイオスなども幾何学や天文学を発達させた。また、アリストテレスの時代より前の紀元前5世紀にはすでにレウキッポスやデモクリトスなどがそれまでの超自然的説明を否定して自然現象には原因となる理論があるとして原子の存在などを考えていた。中世のイスラームの学者は、他のギリシャ文化と共にアリストテレスの物理学を継承した。その黄金期には観察と先験的な推論に重点を置いた初期の科学的方法を発展させた。最も注目すべきは、イブン・サール、アル・キンディー、イブン・アル・ハイサム、アル・ファリス、アビセナ等による視覚と視力の分野である。 | 物理学の概略史 | 物理学 | [
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1,459 | 112 | 87,045,300 | アル・ハイサムが書いた「光学の本(Kitābal-Manāẓir)」は視覚に関する古代ギリシャの考え方を最初に反証したばかりでなく、新しい理論を作り出した。この本では史上初、ピンホールカメラの現象を研究することで、目自体の仕組みをさらに詳しく調べた。解剖学と既存の知識を使って、どのように光が目に入り、焦点が合い、目の後ろに投影されるかを説明したのである。さらに、現代の写真撮影の開発から数百年前に、既にカメラ・オブスクラを発明した。全7冊の「光学の本(Kitab al-Manathir)」は、600年以上にわたって、東洋と西洋の中世の芸術における視覚の理論から、視点の性質への学問全体の考え方に大きな影響を与えた。 グロセテストやダ・ヴィンチから、デカルト、ケプラー、ニュートンまで、後世の多くのヨーロッパの学者や思想家が影響を受けている。 | 物理学の概略史 | 物理学 | [
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1,460 | 112 | 87,045,300 | 近世に入り、科学的研究法の発展の中で実験による理論検証の重要性が認識され始めた。16世紀後半、ガリレイは力学現象の研究を行い、落体の法則と慣性の法則を見出した。1687年にニュートンは『自然哲学の数学的諸原理』を出版した。ニュートンの示した理論は、ガリレイらの発見した法則を一般化し、包括的な説明を与えることに成功した。ニュートンの理論の中で最も基礎的な法則として、運動の法則と万有引力の法則が挙げられる。これらの法則は、天体の運行などの観測結果をよく説明することができた。ニュートン自身は力学法則を幾何学を用いて記述したが、オイラーなど後世の研究者によってそれらの理論は代数学的に記述されるようになった。ラグランジュ、ハミルトンらは古典力学を徹底的に拡張し、新しい定式化、原理、結果を導いた。重力の法則によって宇宙物理学の分野が起こされた。宇宙物理学は物理理論をもちいて天体現象を記述する。 | 物理学の概略史 | 物理学 | [
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1,461 | 112 | 87,045,300 | 18世紀から、ボイル、ヤングら大勢の学者によって熱力学が発展した。1733年に、ベルヌーイが熱力学的な結果を導くために古典力学とともに統計論を用いた。これが統計力学の起こりである。1798年に、ランフォードは力学的仕事が熱に変換されることを示した。1840年代に、ジュールは力学的エネルギーを含めた熱についてのエネルギーの保存則を証明した。電気と磁気の挙動はファラデー、オームらによって研究された。マクスウェルは1855年から1864年までに発表した3つの論文で、マクスウェルの方程式で記述される電磁気学という単一理論で二つの現象を統一的に説明した。この理論によって光は電磁波であると予言された。この予言は後にヘルツによって実証された。 | 物理学の概略史 | 物理学 | [
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1,462 | 112 | 87,045,300 | 1895年にレントゲンがX線を発見し、1896年にはベクレルがウランの放射能を、1898年にはピエール・キュリーとマリ・キュリーがウランよりも強力な放射能を持つラジウムを発見した。これが核物理学の起こりとなった。トムソンは1899年に、原子よりもはるかに小さな質量を持ち、負の電荷を持つ電子の発見を発表し、1904年には、最初の原子のモデルを提案した。このモデルは現在プラムプディング模型として知られている(原子の存在は1808年にドルトンが提案していた)。1905年、アインシュタインは特殊相対性理論を発表した。アインシュタインの相対性理論において、時間と空間は独立した実体とは扱われず、時空という一つの実体に統一される。相対性理論は、ニュートン力学とは異なる慣性座標系間の変換を定める。相対速度の小さな運動に関して、ニュートン力学と相対論は近似的に一致する。 | 物理学の概略史 | 物理学 | [
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1,463 | 112 | 87,045,300 | このことはニュートン力学の形式に沿って定式化された相対論的力学において明確になる。1915年、アインシュタインは特殊相対性理論を拡張し、一般相対性理論で重力を説明した。特殊相対論によって、力学と電磁気学の理論は整合的に説明できるようになったが、重力に関してはニュートンの万有引力の法則以上の満足な説明を与えることができなかった。一般相対論によって、重力の作用を含めた包括的な説明ができるようになった。一般相対論において、ニュートンの万有引力の法則は低質量かつ低エネルギーの領域における近似理論と見なすことができた。1911年に、ラザフォードの下で原子の研究が進展し、その時の散乱実験から、電荷を持つ物質を核とする原子像(ラザフォード模型)が提唱された。原子核を構成する正電荷の粒子は陽子と呼ばれる。電気的に中性な構成物質である中性子は1932年にチャドウィックによって発見された。 | 物理学の概略史 | 物理学 | [
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1,464 | 112 | 87,045,300 | 1900年代初頭に、プランク、アインシュタイン、ボーアたちは量子論を発展させ、離散的なエネルギー準位の導入によってさまざまな特異な実験結果を説明した。1925年にハイゼンベルクらが、そして1926年にシュレーディンガーとディラックが量子力学を定式化し、それによって前期量子論は解釈された。量子力学において物理測定の結果は本質的に確率的である。つまり、理論はそれらの確率の計算法を与える。量子力学は小さな長さの尺度での物質の振る舞いをうまく記述する。また、量子力学は凝縮系物理学の理論的な道具を提供した。凝縮系物理学では誘電体、半導体、金属、超伝導、超流動、磁性体といった現象、物質群を含む固体と液体の物理的振る舞いを研究する。凝縮系物理学の先駆者であるブロッホは、結晶構造中の電子の振る舞いの量子力学的記述を1928年に生み出した。 | 物理学の概略史 | 物理学 | [
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1,465 | 112 | 87,045,300 | 第二次世界大戦の間、核爆弾を作るという目的のために、研究は核物理の各方面に向けられた。ハイゼンベルクが率いたドイツの努力は実らなかったが、連合国のマンハッタン計画は成功を収めた。アメリカでは、フェルミが率いたチームが1942年に最初の人工的な核連鎖反応を達成し、1945年にアメリカ合衆国ニューメキシコ州のアラモゴードで世界初の核爆弾が爆発した。場の量子論は、特殊相対性理論と整合するように量子力学を拡張するために定式化された。それは、ファインマン、朝永、シュウインガー、ダイソンらの仕事によって1940年代後半に現代的な形に至った。彼らは電磁相互作用を記述する量子電磁力学の理論を定式化した。場の量子論は基本的な力と素粒子を研究する現代の素粒子物理学の枠組みを提供した。1954年にヤンとミルズはゲージ理論という分野を発展させた。それは標準模型の枠組みを提供した。 | 物理学の概略史 | 物理学 | [
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1,466 | 112 | 87,045,300 | 1970年代に完成した標準模型は今日観測される素粒子のほとんどすべてをうまく記述する。場の量子論の方法は、多粒子系を扱う統計物理学にも応用されている。松原武生は場の量子論で用いられるグリーン関数を、統計物理学において初めて使用した。このグリーン関数の方法はロシアのアブリコソフらにより発展され、固体中の電子の磁性や超伝導の研究に用いられた。 | 物理学の概略史 | 物理学 | [
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1,467 | 112 | 87,045,300 | 2018年時点において、物理学の多くの分野で研究が進展している。スーパーカミオカンデの実験からニュートリノの質量が0でないことが判明した。このことを理論の立場から理解しようとするならば、既存の標準理論の枠組みを越えた理解が必要である。質量のあるニュートリノの物理は現在理論と実験が影響しあい活発に研究されている領域である。今後数年で粒子加速器によるTeV(テラ電子ボルト)領域のエネルギー尺度の探査はさらに活発になるであろう。実験物理学者はそこでヒッグス粒子や超対称性粒子の証拠を見つけられるのではないかと期待している。量子力学と一般相対性理論を量子重力の単一理論に統合するという半世紀以上におよぶ試みはまだ結実していない。現在の有望な候補はM理論とループ量子重力理論である。宇宙物理学の分野でも1990年代から2000年代にかけて大きな進展が見られた。 | 近年の状況 | 物理学 | [
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1,468 | 112 | 87,045,300 | 特に1990年代以降、大口径望遠鏡やハッブル宇宙望遠鏡・COBE・WMAP などの宇宙探査機によって格段に精度の良い観測データが大量に得られるようになり、宇宙論の分野でも定量的で精密な議論が可能になった。ビッグバン理論及びインフレーションモデルに基づく現代のΛ-CDM宇宙モデルはこれらの観測とよく合致しているが、反面、ダークマターの正体や宇宙の加速膨張を引き起こしていると考えられるダークエネルギーの存在など、依然として謎となっている問題も残されている。これ以外に、ガンマ線バーストや超高エネルギー宇宙線の起源なども未解決であり、これらを解明するための様々な宇宙探査プロジェクトが進行している。凝縮物質の物理において、高温超伝導の理論的説明は、未解明の問題として残されている。 | 近年の状況 | 物理学 | [
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1,469 | 112 | 87,045,300 | 量子ドットなど単一の電子・光子を用いたデバイス技術の発展により、量子力学の基礎について実験的検証が可能になってきており、さらにはスピントロニクスや量子コンピュータなどへの応用展開が期待される。 | 近年の状況 | 物理学 | [
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1,470 | 115 | 88,417,147 | 新聞学(しんぶんがく)は、狭義には、新聞についての、広義には新聞以外も含めたマスコミュニケーション過程についての社会科学的研究の総称。 | __LEAD__ | 新聞学 | [
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1,471 | 115 | 88,417,147 | 1916年、カール・ビュッヒャー (Karl Bücher) の尽力により、ライプツィヒ大学に「新聞学 (Zeitungswissenschaft)」の名を冠した研究所が設立され、正式な初代代表者となったのは、1926年から1933年に代表を務めたエリック・エフェルト (Erich Everth) であった。1926年には、『Zeitungswissenschaft(新聞学)』と題した最初の学術誌が、カール・デスター (Karl d' Ester) とヴァルター・ハイデ (Walther Heide) によって創刊された。1930年代には、ベルリンのフリードリヒ・ヴィルヘルム大学にも新聞学部門が設けられた。 | ドイツ | 新聞学 | [
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1,472 | 115 | 88,417,147 | その主任であったエミール・ドヴィファート (Emil Dovifat) は、長きにわたる闘争と幾多の議論を経て、映画やラジオもすべて新聞学の研究対象に含まれるものとし、新聞学の拡張を行なった。新聞学は、コミュニケーション学の先駆けであったと考えられる。 | ドイツ | 新聞学 | [
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1,473 | 115 | 88,417,147 | 日本の大学には、もっぱら新聞学について教育する部門として新聞学科などが設けられている場合がある。1932年、上智大学の専門部に新聞科が設置された。これはその後1948年に、学制改革を経て文学部新聞学科となった。GHQの指導により、戦後の1946年には早稲田大学政治経済学部に新聞学科がつくられた(1966年に新規募集を停止)その前後、慶應義塾大学(1946年10月、新聞研究室)、明治大学(1946年、新聞高等研究科)、日本大学(1947年9月、法文学部新聞学科、のち1950年、短期大学部)、関西大学(1949年4月、文学部新聞学科)、東京大学(1949年、新聞研究所)が同時期の学制改革として続く。 | 日本 | 新聞学 | [
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1,474 | 115 | 88,417,147 | 1951年に日本新聞学会が設立され、日本におけるマス・コミュニケーション研究の中心的な学会となっていたが、1991年の決定に基づいて、学会の名称は1993年に日本マス・コミュニケーション学会へ改められた。日本新聞学会が1952年から刊行していた学術誌『新聞学評論』は、学会名の改称を受けて、1993年から『マス・コミュニケーション研究』と改題された。 | 日本 | 新聞学 | [
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1,475 | 117 | 88,597,347 | ソクラテス(ソークラテース、英語: Socrates、古代ギリシア語: Σωκράτης Sōkrátēs ギリシア語発音: [sɔːkrátɛːs]、紀元前470年頃 – 紀元前399年)は、アテナイ出身の古代ギリシアの哲学者である。西洋哲学の基礎を築いた人物の1人として、特に、西洋道徳哲学(倫理学)の伝統における最初期の道徳哲学(倫理学)者の1人として認識されている。謎めいた人物であり、ソクラテス自身は一切の著述を行わなかったため、弟子の主に彼の死後に執筆を行った古代の作者たち、特に彼の弟子のプラトンとクセノフォンの著作を通して知られている。 同年代の他の出典としては、アンティステネス、アリスティッポス、スフェトスのアエシネス(英語版)の著作がある。 | __LEAD__ | ソクラテス | [
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1,476 | 117 | 88,597,347 | 劇作家のアリストファネスは、ソクラテスの存命中にソクラテスに言及した演劇を執筆した同年代の主な作家であるが、キオス島のイオン(英語版)の断片である『旅行記』(英語: Trabel Journal)は、ソクラテスの若さに関する重要な情報を提供している。プラトンの対話篇は、古代から残されたソクラテスに関する最も包括的な著述であり、この著作により、倫理学と認識論の分野でのソクラテスの貢献が知られるようになった。ソクラテスのアイロニーやソクラテスの対話法、あるいはエレンコス(英語: elenchus、反対論証)を有名にしたのは、このプラトンが描いたソクラテスである。しかし、実在したソクラテスとプラトンの対話篇でのソクラテスの描写との違いに関しては、疑問が残されている。ソクラテスは、後代の古代の哲学者たちと現代の哲学者たちに絶大な影響を及ぼした。 | __LEAD__ | ソクラテス | [
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1,477 | 117 | 88,597,347 | 芸術、文学、ポピュラーカルチャーの中でのソクラテスの描写により、ソクラテスは西洋哲学伝統の中で最も広く知られる人物の一人になった。釈迦、キリスト、孔子と並び四聖人(四聖)に数えられる。 | __LEAD__ | ソクラテス | [
184,
83,
84,
176,
145,
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] |
1,478 | 117 | 88,597,347 | 生前のソクラテスと直接面識・交流があった人物による、ソクラテスの言行・人物像について述べられたまとまったテキストで、今日まで伝わっているものとしては、ソクラテスの死後に書かれた、がある。(他には、ソクラテス存命中に発表された喜劇作家アリストパネスの作品『雲』もあるが、こちらは戯画化された登場人物にソクラテスの名を冠しているだけで、実際のソクラテスの人物像理解にはあまり参考にならない。)後世のテキストとしては、アリストテレスの『形而上学』第1巻におけるわずかな言及を除けば、約600年後に伝聞情報をまとめた、したがって、一般的にソクラテスの人物像や思想の推定は、クセノポンとプラトンの著作を土台とし、さらにディオゲネスの『列伝』情報で補強する形で行われる。クセノポンとプラトンが描いているソクラテスの人物像は、など、概ね共通している。 | 典拠と人物像 | ソクラテス | [
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187,
95
] |
1,479 | 117 | 88,597,347 | しかし、決定的に異なるのが、クセノポンが『ソクラテスの思い出』(メモラビリア)の第4巻第7章において、ソクラテスが、といった有用性・実用性に欠けるものを学ぶことに賛成しなかった(他の哲学者たちのように、そうした「神々の領域」に踏み込むことは、不毛かつ良くない危険なことであり、その時間・労力を「人間の領分」における他の有用な学習・探求に当てるべきと考えた)と述べている点である。(同様な内容の記述は、同書の第1巻第1章などにも見られる。) | 典拠と人物像 | ソクラテス | [
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122,
53,
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70,
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51,
207
] |
1,480 | 117 | 88,597,347 | プラトンが対話篇で描くソクラテスは、クセノポンが描く場合と同じく敬神的ではあるものの、イデア論の萌芽が見える初期の『クラテュロス』の頃から徐々にプラトン自身の思想の代弁者となり、中期以降に至ってはピュタゴラス派やエレア派の徒と交わりながら、イデア論を展開したり、魂の肉体からの浄化(カタルシス)を主張したり、弁証術と並んで幾何学の教育の重要性を説いたり、宇宙や冥府の構造について盛んに言及したがるなど、イタリア半島的・アカデメイア的な哲学者然とした佇まいが顕著になるが、クセノポンが描く実際のソクラテス像は、もっと人間社会・国家にとっての有用性・実用性を重視し、実学を好んだ人物像となっている。 | 典拠と人物像 | ソクラテス | [
149,
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207
] |
1,481 | 117 | 88,597,347 | (さらに、同書『思い出』の第3巻第8章・第4巻第6章などでは、ソクラテスにとっての(個別具体的な事物の中に存する)「美・善」とは、あくまでも人間にとっての個別具体的な様々な需要の充足性と不可分に結びついた、具体的かつ相対的なものであったこと、すなわちプラトンのイデア論とはむしろ対極的なものであったことが、述べられている。)また、クセノポンはヘルモゲネスから聞いた話として、裁判前のソクラテスは、老齢によって身体・思考・記憶が衰え、これまでのような「善き生き方」を全うできなくなることへの懸念を持っていて、裁判を自分の人生の幕引きにはいい機会と捉えていたことを、『ソクラテスの思い出』や『ソクラテスの弁明』で暴露しており、そうした面には触れずに「愚かな大衆に追いやられた悲劇的な死」を印象付けるプラトンの描き方とは一線を画している。 | 典拠と人物像 | ソクラテス | [
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] |
1,482 | 117 | 88,597,347 | (また、実際にソクラテスが「老齢に引っ張られて思考・記憶が衰える」と考えていたとすると、「身体から独立した不滅の魂」を主張するプラトンの思想、中でも特に、『パイドン』等で述べられているように、全人生をかけて人間(哲学者)として最高度に魂を鍛えてイデアの想起(アナムネーシス)と身体からの浄化(カタルシス)を行ってきたはずの、プラトンが描くソクラテス像にとっては、矛盾した都合の悪い事実となる。) | 典拠と人物像 | ソクラテス | [
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1,483 | 117 | 88,597,347 | 父は彫刻家ないし石工のソプロニスコス、母は助産婦のパイナレテとされる。アテナイに生まれ、生涯のほとんどをアテナイに暮らした。彼はペロポネソス戦争において、アテナイの植民地における反乱鎮圧としてのポテイダイア攻囲戦、ボイオティア連邦との大会戦デリオンの戦い(英語版)で重装歩兵として従軍した。青年期には自然科学に興味を持ったとの説もあるが、晩年は倫理や徳を追求する哲学者としての生活に専念した。プラトンの『ソクラテスの弁明』においてソクラテスが語ったところによると、彼独特の思想・スタイルが形成されるに至った直接のきっかけは、彼の弟子のカイレフォンが、デルポイにあるアポロンの神託所において、巫女に「ソクラテス以上の賢者はあるか」と尋ねてみたところ、「ソクラテス以上の賢者は一人もない」と答えられたことにある。 | 生涯 | ソクラテス | [
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] |
1,484 | 117 | 88,597,347 | これを聞いて、自分が小事・大事ともに疎くて賢明ではない者であると自覚していたソクラテスは驚き、それが何を意味するのか自問した。さんざん悩んだ挙句、彼はその神託の反証を試みようと考えた。彼は世間で評判の賢者たちに会って問答(エレンコス,ἔλεγχος)することで、その人々が自分より賢明であることを明らかにして神託を反証するつもりであった。しかし、実際に賢者と世評のある政治家や詩人などに会って話してみると、彼らは自ら語っていることをよく理解しておらず、そのことを彼らに説明するはめになってしまった。それぞれの技術に熟練した職人達ですら、たしかにその技術については知者ではあるが、そのことを以って他の事柄についても識者であると思い込んでいた。 | 生涯 | ソクラテス | [
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] |
1,485 | 117 | 88,597,347 | こうした経験を経て、彼は神託の意味を「知らないことを知っていると思い込んでいる人々よりは、知らないことを知らないと自覚している自分の方が賢く、知恵の上で少しばかり優っている」ことを指しているのだと理解しつつ、その正しさに確信を深めていくようになり、更には、「神託において神がソクラテスの名を出したのは一例」に過ぎず、その真意は、「人智の価値は僅少もしくは空無に過ぎない」「最大の賢者とは、自分の知恵が実際には無価値であることを自覚する者である」ことを指摘することにあったと解釈するようになる。こうして彼はその「神意」に則り、それを広める「神の助力者」「神への奉仕」として、ソフィスト達のように報酬を受け取るでもなく、家庭のことも省みず、極貧生活も厭わずに歩き廻っては出会った賢者たちの無知を指摘していくことをライフワークとするようになる。 | 生涯 | ソクラテス | [
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] |
1,486 | 117 | 88,597,347 | これらの説明をそのまま鵜呑みにするならば、後世への影響のあり方はさておき、知恵の探求者、愛知者としての彼の営みそのものは、その旺盛な知識欲や合理的な思考・態度とは裏腹に、「神々(神託)への素朴な畏敬・信仰」と「人智の空虚さの暴露」(悔い改めの奨励、謙虚・節度の回復)を根本動機としつつ、「自他の知見・霊魂を可能な限り善くしていく」ことを目指すという。(彼の知の探求と神々への畏敬の関係は動機と手段の関係とも、手段と動機の関係とも言える)(古代ギリシャの伝統的な世界観・人間観では、例えばヘシオドスの『神統記』に、嘲笑的に「死すべき人間たち」という表現が繰り返し出てくること等からもわかるように、「世界を司り、恒久的な寿命と超人的な能力を持つ」神々に対し、人間は「すぐに死に行くはかなく無知な存在」「神々には決してかなわない卑小な存在」と考えられていた。 | 生涯 | ソクラテス | [
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1,487 | 117 | 88,597,347 | また、ソクラテスも影響を受けたデルポイのアポロン神託所、その入り口に「汝自身を知れ」(分をわきまえろ、身の程を知れ)や「度を越すことなかれ」といった言葉が刻まれていることからもわかるように、古代ギリシャ人にとっては、「節制」(節度)がとても重要な徳目であった。ソクラテスの思想・言動は、基本的にはこれら古代ギリシャ当時の伝統的な考え方に則り、それを彼なりに継承・反復したものだったと言える。)ソクラテスは当時、賢人と呼ばれていた政治家や詩人達、さらには手工者をはじめとして、様々な人を次々に訪ね、「アポロンの宣託の通り自分が最も知恵があるのかどうか」を検証するために対話を行なった。 | 生涯 | ソクラテス | [
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1,488 | 117 | 88,597,347 | その結果、彼らの無知に対する無自覚ぶりと、無知を自覚している自分の優越性、神託の正しさを確信し、決意と使命感を持ってその活動にのめり込んでいくこととなり、ソクラテスが賢者であるという評判が広まる一方で、無知を指摘された人々やその関係者からは憎まれ、数多くの敵を作ることとなり、誹謗も起こるようになった。更に、暇を持て余した富裕市民の息子達はソクラテスを面白がって追い回し、その試問を傍聴し、その中からは影響されて試問を模倣する者達も現れ、そんな青年達の試問の餌食となった人々もまた、ソクラテスへの憎悪を募らせることとなった。又、そんなソクラテスを、喜劇作家のアリストパネスが『雲』において、「地下ならびに天上の事象を探求し、悪事を曲げて善事となし、かつ他人にもこれらのことを教授する。 | 生涯 | ソクラテス | [
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1,489 | 117 | 88,597,347 | 」といった、自然哲学者とソフィストを混ぜ合わせたような怪しい人物として描いて揶揄し、大衆にその印象を広めたり、ペロポネソス戦争で講和を破って戦争を再開した挙句、敵国スパルタに亡命し、アテナイの敗北を招いたアルキビアデスや、その後の三十人政権の指導者となったクリティアスなどが、ソクラテスに教えを施された弟子であったと見なされていたことも、ソクラテスを攻撃する絶好の口実となった。このため、ソクラテスは「アテナイの国家が信じる神々とは異なる神々を信じ、若者を堕落させた」などの罪状で公開裁判にかけられることになった。アテナイの500人の市民がソクラテスの罪は死刑に値すると断じた。原告は詩人のメレトスで、政界の有力者アニュトスらがその後ろ楯となった。 | 生涯 | ソクラテス | [
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1,490 | 117 | 88,597,347 | しかし、ソクラテスの刑死の後、(ソクラテス自身が最後に予言した通り)アテナイの人々は不当な裁判によってあまりにも偉大な人を殺してしまったと後悔し、告訴人たちを裁判抜きで処刑したという。告訴の背景には、上記の他にもペロポネソス戦争とその後の暴政(三十人政権)など複雑な事情があったと考えられる。ソクラテスは自身の弁明(ソクラテスの弁明)を行い、自説を曲げたり自身の行為を謝罪することを決してせず、追放の手も拒否し、結果的に死刑(毒殺刑)を言い渡される。票決は2回行われ、1回目は比較的小差で有罪。刑量の申し出では常識に反する態度がかえって陪審員らの反感を招き大多数で死刑が可決された。神事の忌みによる猶予の間にクリトン、プラトンらによって逃亡・亡命も勧められ、またソクラテスに同情する者の多かった牢番も彼がいつでも逃げられるよう鉄格子の鍵を開けていたが、ソクラテスはこれを拒否した。 | 生涯 | ソクラテス | [
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1,491 | 117 | 88,597,347 | 当時は死刑を命じられても牢番にわずかな額を握らせるだけで脱獄可能だったが、自身の知への愛(フィロソフィア)と「単に生きるのではなく、善く生きる」意志を貫き、票決に反して亡命するという不正を行なうよりも、死と共に殉ずる道を選んだとされる。紀元前399年、ソクラテスは親しい人物と最後の問答を交わしてドクニンジンの杯をあおり、従容として死に臨んだ。この顛末は、弟子であるプラトンの著作『ソクラテスの弁明』『クリトン』『パイドン』にくわしく書かれている。(ただし『パイドン』は、中期の作品であり、プラトン自身の思想がかなり強く反映されている。) | 生涯 | ソクラテス | [
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1,492 | 117 | 88,597,347 | ソクラテスには、カイレポン、クリトン、プラトン、アリスティッポス、アンティステネス、エウクレイデス、クセノポン、アルキビアデス、クリティアス等々、「弟子」と看做されている人々が数多くいるが『ソクラテスの弁明』によると、ソクラテス自身は「使命を果たさんとして語るとき、誰かそれを聴くことを望む者があれば、青年であれ老人であれ、何人に対してもそれを拒むことはなかった」「(報酬を貰って教えるソフィスト達とは違い)貧富の差別なく何人の質問にも応じ、問答してきた」だけであって「かつて何人にも授業を約束したことも授けたこともなく」「いまだかつて何人の師にもなりはしなかった」と考えていた。ソクラテスの家族については、クセノポンやプラトンの著作でも一部言及されているが、ディオゲネス・ラエルティオスの『ギリシア哲学者列伝』第2巻第5章にあるソクラテスの項目に、詳細にまとめられている。 | 生涯 | ソクラテス | [
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1,493 | 117 | 88,597,347 | それによると父親は石工(彫刻家)ソプロニスコス、母親は産婆パイナレテであり、アテナイのアロペケ区で生まれ育った。妻はクサンティッペと、義人アリステイデスの娘ミュルトの2人で、クサンティッペとの間にはランプロクレス、ミュルトとの間にはソプロニスコス、メネクセノス、計3名の息子をもうけた。一夫多妻(正妻は1人らしい)だったのは、当時のアテナイの人口不足を解消するための議決に沿った措置とのこと。クサンティッペは口やかましく激情的な性格だったことが知られており、『列伝』の記述の他にも、プラトンの『パイドン』での大声で泣きわめく記述や、クセノポンの『ソクラテスの思い出』第2巻第2章での母親の口やかましさに反抗するランプロクレスを諭すソクラテスの記述、同じくクセノポンの『饗宴』第2章にてアンティステネスがソクラテスに妻クサンティッペについて問い質す記述からも、それが伺える。 | 生涯 | ソクラテス | [
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1,494 | 117 | 88,597,347 | ソクラテスの思想は、内容的にはイオニア学派の自然哲学者たちに見られるような、唯物論的な革新なものではなく、「神のみぞ知る」という彼の決まり文句からもわかるように、むしろ神々への崇敬と人間の知性の限界(不可知論)を前提とする、極めて伝統的・保守的な部類のものだと言える。「はかない人間ごときが世界の根源・究極性を知ることなどなく、神々のみがそれを知る、人間はその身の丈に合わせて節度を持って生きるべき」という当時の伝統的な考え方の延長線上に彼の思想はある。それにも拘らず、彼が特筆される理由は、むしろその保守性を過激に推し進めた結果としての、「無知の自覚」を背景とした、「知っていることと知らないこと」「知り得ることと知り得ないこと」の境界を巡る、当時としては異常なまでの探究心・執着心 、節制した態度 にある。 | 思想 | ソクラテス | [
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1,495 | 117 | 88,597,347 | 「人間には限界があるが、限界があるなりに知の境界を徹底的に見極め、人間として分をわきまえつつ最大限善く生きようと努める」、そういった彼の姿勢が、その数多くの内容的な欠陥・不備・素朴さにもかかわらず、半端な独断論に陥っている人々よりは思慮深く、卓越した人物であると看做される要因となり、哲学者の祖の一人としての地位に彼を押し上げることとなった。ディオゲネス・ラエルティオスの『ギリシア哲学者列伝』第1巻序章の記述によると、イオニア学派が始めた「自然哲学(自然学)」、イタリア学派(ピュタゴラス派・エレア派)が始めた「数理哲学・論理哲学(論理学)」に対して、ソクラテスは第3の哲学としての「道徳哲学(倫理学)」の祖に位置付けられる。 | 思想 | ソクラテス | [
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1,496 | 117 | 88,597,347 | (ソクラテスが後世に名をはせることになった理由としては、彼の弟子の中に、古代ギリシャの哲学者にして著述家であり、アカデメイアの創設者でもあるプラトンがいたこと、そして、そのプラトンが自身の著作の中心的な登場人物として、師であるソクラテスを用いたことを、挙げることができる。)また彼の弟子達の多種多様な思想展開からもわかるように、着眼点によって様々な解釈が可能な、多面的な性格を持ち合わせていた思想家であったとも言える。ちなみに、相当皮肉屋な人物であったようで、死刑が確定し、妻のクサンティッペが「無実の罪で死ぬなんて!」と嘆いた時も、「じゃあ僕が有罪で死んだほうがよかったのかい?」といったといわれる。ソクラテスの一見わかりづらい思想態度を理解するには、彼の生きた当時の時代背景や、ギリシャ世界におけるアテナイの立ち位置を知ることが、いくらか助けになる。 | 思想 | ソクラテス | [
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1,497 | 117 | 88,597,347 | まず、彼に先行する哲学者やソフィスト達は、ほとんどがアナトリア半島(小アジア半島)沿岸や黒海周辺、あるいはイタリア半島の出身であり、ギリシャ世界における知的活動は、こういった植民市・辺境地によって先導されてきたものであり、アテナイを含むギリシャ中心地域は、それと比べると、古くからの神話や伝統に依存した保守的な土地柄であったという全体像を確認しておく必要がある。ソクラテスが生きた紀元前5世紀当時のアテナイは、ペルシャ戦争を経てギリシャ世界の中心地としての地位を確立し、最盛期を迎えると共に、徹底した民主政が確立された時代から、ペロポネソス戦争の敗戦後状況による社会的、政治的混乱を経て没落していく時代にまたがっている。当然そこには、辺境地の哲学者達の知識や、優秀なソフィスト達が集まってくるし、民主政における処世術や弁論術を学ぶべく、彼らは歓迎されることになる。 | 思想 | ソクラテス | [
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1,498 | 117 | 88,597,347 | こうして古くからの神話・伝統に寄りかかった旧秩序が崩れ、徳・弁論術の講釈に長けたソフィスト達、唯物論・無神論的な自然哲学者(『ソクラテスの弁明』においては、アナクサゴラスがその代表として持ち出される)の知識などが新旧入り乱れ、アテナイの知的環境は混乱する。ソクラテスの思想は、こういった引き裂かれた知的混乱状況の中、アテナイ人としての保守性と知的好奇心・合理的思考の狭間で揺れ動きつつ、どれにも与し得ないまま、誰の意見もが無知・思い込みを孕んだ怪しいものであることの経験的発見と、神々への信仰心が独特な形で結びつくことで成立したものだと言える。そのため、彼の思想的立場は、アテナイの保守層とも、外来・辺境のソフィスト・哲学者とも合致せず、そのどれに対しても相対的で、「無知の知」を投げかける特殊なものとなっている。 | 思想 | ソクラテス | [
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1,499 | 117 | 88,597,347 | しかし、ペロポネソス戦争の敗戦とその後の三十人政権による恐怖政治に対する怨念が渦巻くアテナイでは、ソクラテスは他のソフィストや唯物論・無神論哲学者達と同類の、アテナイを堕落させた危険思想家の一人と看做され、政治的に敵視されることとなり、ソクラテスは裁判にかけられ、(死を恐れないと豪語し自説を決して曲げない姿勢が心象を悪くしたこともあって)死刑となる。ソクラテスはアポロンの託宣を通じてもっとも知恵のある者とされた。ソクラテスはこれを、自分だけが「自分は何も知らない」ということを自覚しており、その自覚のために他の無自覚な人々に比べて優れているのだと考えたとされる。その結果、彼は知者を僭称する独断論者たちの無知を暴くための論争に明け暮れることになる。 | 思想 | ソクラテス | [
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1,500 | 117 | 88,597,347 | 彼の「無知の自覚」(近年では、無知の知とは誤解で、「不知の自覚」とも訳される)を背景とした知・無知に対するこだわり(とその効用)は、『ソクラテスの弁明』の終盤、死刑が確定した後の、死についての自身の見解を聴衆に語るくだりにおいて鮮明かつ象徴的に見て取ることができる。彼はそこで、(後に弟子のプラトンがオルペウス教(ピタゴラス教団)的な輪廻転生説に嵌っていくのとは対照的に)死後のことについては一切わからないという不可知論の立場を採る (死刑確定前の弁明においても、「死後のことを知っている者など誰もいないのに、人々はそれを最大の悪であるかのように恐れる。それは自ら知らざることを知れりと信ずる無知であり、賢くないのに賢人を気取ることに他ならない。私は死後のことについては何も知らない代わりに、知っていると妄信もしない。 | 思想 | ソクラテス | [
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