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株式会社オハラ
有価証券報告書-第114期(2021/11/01-2022/10/31)
S100Q0GV
52180
E01170
2022-10-31T00:00:00
2021-11-01T00:00:00
2023-01-26T00:00:00
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BusinessPolicyBusinessEnvironmentIssuesToAddressEtcTextBlock
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)経営の基本方針「オハラグループは、常に個性的な新しい価値を創造して、強い企業を構築し、オハラグループ全員の幸福と社会の繁栄に貢献します」という経営理念を掲げ、全社員の行動規範としています。また、2020年度に策定したコーポレート・メッセージの実現を目指し、企業活動を進めています。(2)中長期的な会社の経営戦略及び目標とする経営指標①長期ビジョン2035当社は、1935年に創立し、2035年に100周年を迎えます。将来予測が極めて困難な時代の中で100年企業となり、さらにその先の未来でも必要とされる企業となることを目指し、2021年度に「長期ビジョン2035」を発表いたしました。長期ビジョン2035は、価値創造モデルの実践によりコーポレート・メッセージを実現することで、オハラグループと社会の持続的な発展を目指しています。また以下の経営方針、財務指標のもと、既存事業の構造改革や新規事業の創出による企業価値向上に取り組んでいきます。長期ビジョン2035経営方針『オプティクス技術への貢献』『価値協創による新ビジネス創出』『価値創造力・効率性・収益力向上』財務指標(2035年)ROE(自己資本利益率)8.0%以上②中期経営計画(第113期2021年10月期~第115期2023年10月期)長期ビジョン2035で掲げた3つの経営方針に加え、『コア組織能力・コアプロセスの強化』、『社会課題・環境問題への取り組み』を加えた5つの改革ポイントを軸に、2021年~2035年までの15年間を5つのPhaseに分けて活動を展開してまいります。第113期にスタートした中期経営計画(Phase1)では、事業構造の立て直しと財務体質の改善を進め、中期経営計画(Phase2)に向けて収益基盤を整える活動を進めていきます。財務指標(第115期2023年10月期)売上高265億円以上営業利益30億円以上ROE(自己資本利益率)6.5%以上(3)事業環境及び優先的に対処すべき課題当社グループの優先的に対処すべき課題は、デジタルカメラ市場向け光学ガラスに次ぐ、新しい収益基盤の確立であると認識しております。セグメント別の事業環境及び対処すべき課題は次のとおりです。①光事業デジタルカメラ市場は、一眼レフカメラからミラーレスカメラへの置き換えが需要を底支えしていることから、市場縮小に歯止めがかかり当面は横ばいで推移することが見込まれます。また車載、医療などの分野では、画像の高精細化の進展により、品質の高い光学ガラスニーズが高まることが見込まれます。このような状況を踏まえ、市場ニーズに合わせたガラス素材を開発し、モバイル、モビリティ、メディカル用途での拡販活動を進めます。また、ガラスモールドレンズなど付加価値の高いレンズ加工品の販売比率を高め、構造改革を進めます。②エレクトロニクス事業FPD露光装置市場は設備投資に減速感が出ていることから需要が弱含むものの、半導体露光装置市場は世界的な設備投資を背景とした需要の増加が見込まれます。光通信市場では、第5世代移動通信システム(5G)の環境整備に向けた設備投資が見込まれます。このような状況を踏まえ、半導体露光装置向け高均質光学ガラス及び石英ガラスは、設備増強を進め、旺盛な需要に応えていくとともに、半導体市場のさらなる成長に貢献していきます。今後の成長ドライバーとして注力している耐衝撃・高硬度クリアガラスセラミックス「ナノセラム™」は、モバイル、モビリティへの採用を目指します。また、リチウムイオン伝導性ガラスセラミックス「LICGC™」は、液系リチウムイオン電池の特性向上につながる添加材としての拡販を進めるとともに、全固体電池における実用レベルの特性実現を目指します。
https://disclosure2.edinet-fsa.go.jp/WZEK0040.aspx?S100Q0GV,,
株式会社オハラ
有価証券報告書-第114期(2021/11/01-2022/10/31)
S100Q0GV
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2023-01-26T00:00:00
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(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】①コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方当社は、「常に個性的な新しい価値を創造して、強い企業を構築し、全社員の幸福と社会の繁栄に貢献する」という経営理念に基づき、事業活動を行っております。この経営理念を実現するため、社内組織体制や経営管理上の仕組みを整備し、必要な施策を実施しております。また、株主、顧客、社員、地域社会等の様々な利害関係者に対して、社会の公器としての責任を果たすことが、結果として、企業価値の最大化につながるということを強く認識し、企業倫理に則して透明性及び健全性が確保された経営を行うことが、当社のコーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方であります。②企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由イ.現状のガバナンス体制を採用している理由当社は、取締役会及び監査役会設置会社であります。取締役会を構成する取締役8名のうち、独立社外取締役2名を含む半数の4名が社外取締役であります。これら社外取締役より、独立した客観的かつ多様な立場や大所高所からの経営に関する助言を仰ぐことで、より適切かつ透明性の高い意思決定が確保されるものと考えております。さらに執行役員制により、経営の意思決定及び監督機能と、業務執行機能を分離することによって、執行責任をより明確にするとともに業務執行の迅速化を図っております。また、社外取締役と社外監査役を含む監査役会は、連携してコーポレート・ガバナンスの充実に努めております。取締役会は、取締役会に意見の陳述及び助言を行う独立した任意の組織として、諮問会議を設置しております。経営に関する全般的な重要事項については、戦略的な視点から的確かつ効率的な経営判断が下せる意思決定機関として経営会議を設置しております。当社では、以上の体制が、迅速かつ透明性の高い業務執行を行う上で最適であると判断しております。ロ.会社の機関の内容当社の経営機関制度は、会社法上で規定されている株式会社の機関である取締役会と監査役会を基本とし、経営に関する全般的な重要事項については、戦略的な視点から的確かつ効率的な経営判断が下せる意思決定機関として経営会議を設置しております。取締役会は、取締役8名で構成され、原則として月1回開催されており、経営意思決定機関として当社の経営方針等の重要事項に関する意思決定を行い、取締役及び執行役員の職務の執行を監督しております。取締役会の構成員は、「(2)役員の状況」に記載の役員であり、議長は代表取締役社長執行役員です。また、当社は監査役制度を採用しており、監査役会は監査役4名(うち社外監査役3名)で構成されております。各監査役は監査役会で策定された監査方針等に基づき、取締役会をはじめとする重要な会議への出席や業務及び財産の状況調査を通して、取締役の職務執行を監査しております。監査役会の構成員の氏名は次のとおりです。原田洋宏(議長、常勤監査役)、髙木晴彦(社外監査役)、脇屋相武(社外監査役)、飯塚良成(独立社外監査役)諮問会議は、取締役会議長及び独立役員3名(独立社外取締役2名、独立社外監査役1名)で構成され、経営陣幹部(取締役を兼務している執行役員)の選解任、取締役・監査役の選任、取締役の報酬に関する諮問事項を審議し、答申を行うことにより、当社経営の客観性と透明性を高めることに寄与しております。諮問会議の構成員の氏名は次のとおりです。齋藤弘和(議長、代表取締役社長執行役員)、軒名彰(独立社外取締役)、牧野友香子(独立社外取締役)、飯塚良成(独立社外監査役)経営会議は、代表取締役社長執行役員又は代表取締役社長執行役員が指名した者を議長とし、常勤取締役を含む執行役員によって構成され、原則として毎月開催されており、機動的な経営意思決定、取締役会への提案事項の審議など経営責任の明確化、業務執行の迅速化を図っております。当社の企業統治の体制の模式図は次のとおりです。③企業統治に関するその他の事項イ.内部統制の整備の状況及びリスク管理体制の整備状況当社は、取締役会において「内部統制基本方針」を決議しております。内部統制システムの体制強化のため、2021年12月7日開催の取締役会の決議において、当該基本方針の一部を改訂しております。当該基本方針のもと、当社は各種社内委員会等を設置し、リスク管理、コーポレート・ガバナンスの充実に努めております。各種社内委員会等の概要は以下のとおりであります。・内部統制委員会当社グループにおける業務の適正性及び効率性並びに財務報告の信頼性を確保するための体制を整備、構築することを目的として、代表取締役社長執行役員を委員長とする内部統制委員会を設置しております。当委員会では、業務の有効性と効率性の向上、財務報告の信頼性の確保、法令・社内規程等の遵守、資産の保全といった内部統制の目的及び構成要素の整備・構築・運用を達成するために、その活動計画及び施策の審議、監督を行い、当社グループ間での内部統制に関する協議、情報の共有化などを通じて、システムの改善策の指示並びに実施の支援・助言等を行っております。また、内部統制委員会の機関として、専門分野ごとの分科会を設置し、当社グループ全体にわたる網羅的かつ効率的な内部統制システムの運用を図っております。・財務リスク分科会当社グループの財務報告の信頼性の確保を目的として、コーポレート担当取締役を会長とする財務リスク分科会を内部統制委員会の機関として設置しております。当分科会は、財務報告に係る内部統制の有効かつ効率的な整備・運用及び評価をすることにより、当社グループの財務報告の信頼性を確保しております。・倫理・コンプライアンス分科会当社グループ全体の倫理・コンプライアンスの遵守体制を確立し、公正かつ適正な事業活動を遂行することを通じて社会的責任を果たす企業統治を実現するために、総務担当センター長(上級執行役員)を会長とする倫理・コンプライアンス分科会を内部統制委員会の機関として設置しております。当分科会は、取締役、執行役員及び社員への倫理・コンプライアンスに関する啓蒙活動を推進するとともに、内部通報制度を有効的に機能させることにより、遵法・倫理意識の高揚と不正の未然防止を図り、当社グループの企業倫理の基本理念である①誠実な活動②社会との調和③情報の公開④環境の保全⑤社員の尊重を実現しております。・事業リスク分科会当社グループのリスク管理を効果的かつ効率的に実施するために、総務担当センター長(上級執行役員)を会長とする事業リスク分科会を内部統制委員会の機関として設置しております。当分科会はリスク管理規程に則り、グループのリスク管理に関する方針、体制及び対策に関する事項、発生しうるリスクの予見予防に係る啓蒙に関する事項、リスク管理年度計画の策定及び運用に関する事項、部門、子会社のリスクに係る総合的な調整に関する事項、危機(重大性、緊急性のあるリスク)発生時の被害極小化に係る施策に関する事項を決定並びに推進しております。また、当分科会の監督の下、部門内及び子会社内のリスク管理を組織的に行うために、部門長、子会社社長をリスク管理責任者として、担当部門、担当子会社のリスクの識別、分析、評価、モニタリング等を行い、当社グループのリスクの発生防止及び損失の極小化を図っております。・情報開示分科会当社に関する重要な財務的、社会的、環境的側面の経営関連情報の公正かつ適時・適切な開示を行うために、IR担当センター長(上級執行役員)を会長とする情報開示分科会を内部統制委員会の機関として設置しております。当分科会は、経営関連情報が開示すべき重要事実等に該当するかを審議し、情報開示体制の継続的な維持発展のために企業情報開示規程を社内に周知徹底させ、当規程の遵守のために適宜適切な措置を講じることにより、企業の説明責任を果たし、経営の透明性を確保しております。・役員連絡会当社の業務執行に関する課題やリスクについて情報を共有し、担当業務を超えて相互牽制機能を発揮することを目的として役員連絡会を設置しております。役員連絡会は、常勤取締役、上級執行役員以上の執行役員、常勤監査役(オブザーバー)を構成員とし、週1回の開催を基本としております。役員連絡会で重要な問題が認識された場合には、上記の各分科会へ報告がなされます。以上のほか、品質保証に関する方針と目標の策定、環境保全に関する方針と目標の策定、及び全社的な品質・環境活動のマネジメントを行う「品質・環境マネジメント会議」、社長の諮問機関として、職場環境で社員が被りやすい危険と健康障害を未然に防止し、健康の保持増進を図ることを目的とした基本方針の審議を行う「安全衛生委員会」及び、SDGsへの取組みを推進するための議論の場として「SDGs推進会議」を設置しております。また、当社及びその子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制として以下のとおり整備しております。a.子会社において経営上重要な事項を決定する場合は、当社の定める関係会社管理規程等に基づき、当社へ事前協議等が行われる体制を構築しております。また、業績については定期的に、業務上重要な事項が発生した場合は都度、当社に報告が行われる体制を構築しております。b.当社及びグループ各社における内部統制の構築を目指し、当社に内部統制委員会を設置すると共に、当社及びグループ各社間での内部統制に関する協議、情報の共有化、指示・要請の伝達等が効率的に行われるシステムを含む体制を構築しております。c.当社取締役、各部門長及びグループ各社の社長は、当社及びグループ各社の業務執行の適正を確保するための内部統制の確立と運用について権限と責任を有しております。d.当社業務監査室は、当社及びグループ各社の内部監査を実施し、その結果を内部統制委員会並びに当社及びグループ各社の業務執行責任者に報告し、内部統制委員会は必要に応じて、内部統制の改善策の指示、実施の支援・助言を行っております。ロ.責任限定契約の内容の概要当社と社外取締役及び監査役は、会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しており、当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、法令に定める額となります。ハ.役員等を被保険者として締結している役員等賠償責任保険契約の内容の概要当社は、当社及び連結子会社の取締役、監査役及び執行役員等を被保険者として、会社法第430条の3第1項の規定に基づき、役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しております。当該保険契約では、被保険者が会社の役員等の地位に基づき行った行為に起因して損害賠償請求がなされたことにより、被保険者が被る損害賠償金や訴訟費用等を当該保険契約によって填補することとしております。ただし、法令に違反することを認識して行った行為に起因して生じた損害等は補償対象外とする一定の免責事由を設けることで、被保険者の職務執行の適正性が損なわれないようにするための措置を講じております。なお、当該保険契約の保険料は、全額当社が負担しております。ニ.取締役の定数当社の取締役は12名以内とする旨を定款に定めております。ホ.取締役の選任の決議要件当社は、取締役の選任の決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨及び累積投票によらない旨を定款に定めております。へ.株主総会決議事項を取締役会で決議することができるとした事項当社は、剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項について、法令に別段の定めがある場合を除き、取締役会の決議によって定めることができる旨を定款に定めております。これは、機動的な資本政策及び配当政策を図ることを目的とするものです。ト.株主総会の特別決議要件当社は、会社法第309条第2項に定める決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めています。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものです。チ.会社のコーポレート・ガバナンスの充実に向けた取組みの最近1年間における実施状況財務リスク分科会では、会社法及び金融商品取引法の財務報告に係わる内部統制実施基準に基づく内部統制の維持と質の向上を進めております。当連結会計年度は、全社的統制・決算財務報告・業務プロセス・IT統制に係る内部統制について、主要なグループ会社における整備・運用状況の評価と改善を実施いたしました。倫理・コンプライアンス分科会では、当社グループ全体が倫理・コンプライアンスを遵守し、公正かつ適正な事業活動を遂行するよう、各種社内セミナーを継続的に実施しています。当連結会計年度は、ビジネスと人権及び内部通報をテーマとするコンプライアンス教育、輸出関連部門の担当者を対象とした安全保障貿易管理説明会などを開催いたしました。事業リスク分科会では、オハラグループリスク管理方針に従って、リスクマネジメントを推進しており、各リスク管理項目について定期見直しを行いました。情報開示分科会では、当社企業情報開示規程に則り、当社の経営関連情報が公正かつ適時・適切に開示されるよう、適宜委員会を開催、必要な措置を講じております。④財務及び事業の方針の決定を支配する者のあり方に関する基本方針当社では、会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者のあり方に関する基本方針については、特に定めておりませんが、当社の企業価値又は株主共同の利益を毀損するような株式の濫用的な買付等が行われる場合は、関係法令及び定款の許容する範囲内において、適切な措置を講ずることを検討いたします。
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株式会社オハラ
有価証券報告書-第114期(2021/11/01-2022/10/31)
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3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりであります。なお、当連結会計年度の期首より「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号2020年3月31日)等を適用しております。詳細は「第5経理の状況1連結財務諸表注記事項(会計方針の変更)」に記載のとおりであります。①財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が残るものの、感染対策と経済活動の両立が進み、回復基調が続きました。一方で、世界経済の先行きは、ロシア・ウクライナ情勢、中国国内のロックダウン、世界的なインフレの加速や半導体不足などの影響により、不透明な状況が続いております。当社グループの光事業の関連市場については、デジタルカメラは、ミラーレスカメラ向け交換レンズを中心に需要の持ち直しが見られ、堅調に推移しました。また、エレクトロニクス事業の関連市場については、FPD露光装置は横ばい、半導体露光装置は堅調に推移しました。なお、当連結会計年度における平均為替レートは、米ドルが127.39円、ユーロが135.64円となり、前年度に比べて米ドルが約17.7%の円安、ユーロは約5.0%の円安で推移しました。このような状況のもと、当連結会計年度の業績は、次のとおりとなりました。売上高は、光学機器向けレンズ材や半導体露光装置向け高均質光学ガラスの販売が増加したことなどから、28,304百万円(前年同期比20.3%増)となりました。損益面では、売上総利益は、高付加価値品の販売が増加したことや生産設備の稼働率が改善したことなどから、9,190百万円(同41.8%増)となりました。販売費及び一般管理費は、研究開発費や人件費が増加したことなどから、6,213百万円(同21.5%増)となり、営業利益は2,976百万円(同117.6%増)となりました。経常利益は、為替差益が増加したことなどから、3,665百万円(同111.5%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、在外子会社において特別損失を計上したことなどから、2,116百万円(同44.9%増)となりました。セグメントの業績は次のとおりであります。(光事業)当事業の売上高は、ミラーレスカメラのレンズラインナップ拡充などにより、光学機器向けレンズ材の販売が増加したことなどから、16,900百万円(前年同期比21.2%増)となりました。損益面では、光学ガラスの需要増加により、生産設備の稼働率が改善したことなどから、営業利益は1,156百万円(同55.0%増)となりました。(エレクトロニクス事業)当事業の売上高は、旺盛な半導体需要により、半導体露光装置向け高均質光学ガラス、石英ガラスの販売が堅調に推移したことなどから、11,404百万円(前年同期比19.1%増)となりました。損益面では、高付加価値品の販売が増加したことなどから、営業利益は1,820百万円(同192.5%増)となりました。②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、棚卸資産の増加による支出や有形固定資産の取得による支出があったものの、税金等調整前当期純利益を計上したほか、現金及び現金同等物に係る換算差額などにより、前連結会計年度末に比べて1,167百万円増加し、当連結会計年度末には14,134百万円(前連結会計年度末比9.0%増)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は2,303百万円(前年同期比18.8%増)となりました。これは、税金等調整前当期純利益3,524百万円(同89.2%増)や売上債権の減少による収入476百万円(前年度は2,812百万円の増加)があったものの、棚卸資産の増加による支出2,122百万円(前年度は713百万円の減少)があったことなどが主な要因であります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は1,993百万円(前年同期比155.3%増)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出1,405百万円(同74.9%増)があったことなどが主な要因であります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は760百万円(前年同期比40.0%減)となりました。これは、配当金の支払額366百万円(同49.9%増)や割賦債務の返済による支出343百万円(同4.2%増)があったことなどが主な要因であります。③生産、受注及び販売の実績a.生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自2021年11月1日至2022年10月31日)前年同期比(%)光事業(千円)18,222,259128.8エレクトロニクス事業(千円)11,618,363130.5合計(千円)29,840,623129.5(注)金額は、販売価格によっております。b.受注実績当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自2021年11月1日至2022年10月31日)受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)光事業18,801,010124.25,700,055150.0エレクトロニクス事業15,305,823128.28,139,058192.1合計34,106,833126.013,839,113172.2c.販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自2021年11月1日至2022年10月31日)前年同期比(%)光事業(千円)16,900,232121.2エレクトロニクス事業(千円)11,404,380119.1合計(千円)28,304,613120.3(注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自2020年11月1日至2021年10月31日)当連結会計年度(自2021年11月1日至2022年10月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)キヤノン株式会社4,591,58819.54,792,66016.9(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a.経営成績の分析・売上高売上高は、28,304百万円(前年度比20.3%増)となり、前年度と比較して4,782百万円の増収となりました。売上高をセグメントごとに分析すると、光事業の売上高は、16,900百万円(前年同期比21.2%増)となり、エレクトロニクス事業の売上高は、11,404百万円(前年同期比19.1%増)となっております。これは、光事業において、ミラーレスカメラ向け交換レンズのラインナップ拡充により光学機器向けレンズ材の販売が増加したことに加え、エレクトロニクス事業において、旺盛な半導体需要により、半導体露光装置向け高均質光学ガラス、石英ガラスの販売が増加したことが主な要因であります。・売上原価、販売費及び一般管理費売上原価は、19,114百万円(同12.2%増)となり、前年度と比較して2,073百万円の増加となりました。売上原価率は67.5%となり、前年度比4.9ポイント減少しております。これは、生産量の増加に伴う生産設備の稼働率改善が主な要因であります。販売費及び一般管理費は、6,213百万円(同21.5%増)となりました。これは、研究開発費や人件費が増加したことなどが主な要因であります。なお、売上高販売管理費比率は22.0%と前年度比0.2ポイント増加しております。・営業利益営業利益は、2,976百万円(同117.6%増)となりました。これは、生産量の増加により、生産設備の稼働率が改善したことに加え、半導体露光装置向けなどの高付加価値品の販売が増加したことが主な要因であります。・営業外損益営業外収益は、746百万円(同79.8%増)となりました。これは、受取配当金や為替差益が増加したことなどが主な要因であります。営業外費用は、57百万円(同14.1%増)となりました。これは、固定資産除却損が増加したことなどが主な要因であります。・親会社株主に帰属する当期純利益在外子会社において特別損失を計上したことにより、税金等調整前当期純利益は、3,524百万円(同89.2%増)となり、法人税等及び非支配株主に帰属する当期純利益を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、2,116百万円(同44.9%増)となりました。b.財政状態の分析当連結会計年度末における総資産は60,678百万円(前連結会計年度末比13.2%増)となりました。これは、現金及び預金や原材料及び貯蔵品が増加したことなどが主な要因であります。流動資産の残高は36,635百万円(同16.6%増)となりました。これは、現金及び預金や原材料及び貯蔵品が増加したことなどが主な要因であります。固定資産の残高は24,043百万円(同8.3%増)となりました。これは、投資有価証券が増加したことなどが主な要因であります。流動負債の残高は9,494百万円(同13.2%増)となりました。これは、支払手形及び買掛金が増加したことなどが主な要因であります。固定負債の残高は5,921百万円(同15.9%増)となりました。これは、繰延税金負債が増加したことなどが主な要因であります。当連結会計年度末における純資産の残高は45,262百万円(同12.8%増)となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益を計上したことにより利益剰余金が増加したことや為替換算調整勘定が増加したことなどが主な要因であります。c.キャッシュ・フローの分析当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、生産量の増加に伴う棚卸資産の増加や有形固定資産の取得による支出があったものの、税金等調整前当期純利益の改善や現金及び現金同等物に係る換算差額を計上したことなどから前連結会計年度末に比べて1,167百万円増加し、14,134百万円(前連結会計年度末比9.0%増)となりました。詳細につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。d.資本の財源及び資金の流動性当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。運転資金需要のうち主なものは、原材料の仕入等の製造費用や販売費及び一般管理費等の営業費用であり、投資目的の資金需要は、設備投資等によるものであります。これらの資金につきましては、まず営業キャッシュ・フローで獲得した資金を投入し、不足分については主に銀行借入にて必要な資金を調達しております。②重要な会計方針の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。連結財務諸表の作成にあたり、資産、負債、収益及び費用の報告に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は、実際の結果と異なる可能性があります。当社グループの連結財務諸表で採用した重要な会計方針は、「第5経理の状況1連結財務諸表等(1)連結財務諸表注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、次の会計方針は、連結財務諸表における重要な見積りの判断に影響を及ぼすものと考えております。なお、重要な会計上の見積りは、「第5経理の状況1連結財務諸表等(1)連結財務諸表注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。また、新型コロナウイルスの感染拡大の影響による会計上の見積りにつきましては、「第5経理の状況1連結財務諸表等(1)連結財務諸表注記事項(追加情報)」に記載しております。a.固定資産の減損当社グループは、固定資産の減損に係る回収可能性の評価に当たり、事業等を基礎としてグルーピング行い、収益性が著しく低下した資産グループにつきまして、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上することとしております。固定資産の回収可能価額につきまして、将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額等の見積りに重要な変更があった場合、固定資産の減損損失が発生する可能性があります。b.繰延税金資産の回収可能性当社グループは、繰延税金資産につきまして、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、事業環境等の変化により課税所得の見積りが減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
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株式会社オハラ
有価証券報告書-第114期(2021/11/01-2022/10/31)
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CriticalContractsForOperationTextBlock
4【経営上の重要な契約等】該当事項はありません。
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株式会社オハラ
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ResearchAndDevelopmentActivitiesTextBlock
5【研究開発活動】当社グループの研究開発は、高品質かつ顧客満足度の高い新製品を市場に投入していくことで、グループ全体の業容拡大に資することを目的とし、当社の研究開発部門が中心となって進めております。基礎研究の分野では、約80年にわたる光学及び特殊ガラスの製造を通じて培われた材料設計のノウハウや生産技術を基盤として、光、エレクトロニクス、環境・エネルギー等の幅広い分野において競争優位性をもった新素材の研究開発を進め、また、応用化研究の分野では、より高度・高効率な生産技術を開発することで、既存製品のさらなる高性能・高品質化かつ低コスト化・低GHG化を進めております。なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は717百万円であります。当連結会計年度におけるセグメント別の研究開発活動の主なものは次のとおりであります。(1)光事業・高屈折率、高透過率光学ガラスの開発・色収差補正に優れた光学ガラスの開発・屈折率の温度特性に優れた光学ガラスの開発・耐環境性に優れた光学ガラスの開発・コスト競争力に優れた光学ガラスの開発なお、当事業に係る研究開発費は198百万円であります。(2)エレクトロニクス事業・耐衝撃・高硬度ガラスセラミックスの開発・リチウムイオン伝導性固体電解質の開発・ウエアラブル用途等薄板成形技術の開発・耐放射線ガラスの開発・高温高速熔解技術の開発・メタバースデバイス用ガラスの開発なお、当事業に係る研究開発費は518百万円であります。
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株式会社グッドコムアセット
有価証券報告書-第17期(2021/11/01-2022/10/31)
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CompanyHistoryTextBlock
2【沿革】年月概要2005年11月不動産販売事業を目的として、東京都中野区東中野に有限会社グッドコムアセットを設立(資本金3,000千円)2006年1月宅地建物取引業免許を取得(東京都知事免許(1)第85421号)2006年5月本社を東京都中野区本町へ移転2006年5月株式会社グッドコムアセットに組織変更2007年9月本社を東京都新宿区西新宿五丁目へ移転2008年1月自社ブランド「GENOVIA(ジェノヴィア)」シリーズのマンションを販売開始2008年3月不動産管理事業の賃貸管理業務を行うことを目的として株式会社グッドコム(前身の有限会社グッドコムの設立は1991年4月)を完全子会社化2009年7月当社子会社の株式会社グッドコムにて、宅地建物取引業免許を取得(東京都知事免許(1)第90768号)2010年10月本社を東京都新宿区西新宿七丁目へ移転2011年7月当社子会社の株式会社グッドコムにて、不動産管理事業の建物管理業務を行うことを目的として、マンション管理業の登録(国土交通大臣(1)第033780号)2011年7月環境や美観を配慮した壁面緑化デザイン(現ブランド名:greenveil(グリーンヴェール))を採用2015年3月環境や美観を配慮した屋上緑化デザイン(ブランド名:skygarden(スカイガーデン))を採用2015年3月台湾台北市に当社子会社の臺灣家得可睦股份有限公司を設立2015年6月当社子会社の臺灣家得可睦股份有限公司にて、不動産經紀業に関する許可を取得2016年12月東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に上場2017年5月中国上海市に当社子会社の上海家徳可睦商務諮詢有限公司を設立2017年6月東京証券取引所市場第二部に市場変更2018年4月東京証券取引所市場第一部に指定2019年3月屋上ドッグランを取り入れたデザイン(ブランド名:skyrun(スカイラン))を採用2019年7月不動産の小口投資商品の電子取引事業を行うことを目的として、不動産特定共同事業法に係る許可を取得(東京都知事第124号)2020年2月企業経営、資本政策及び株式上場に関するコンサルティング事業を行うことを目的として、当社子会社の株式会社キャピタルサポートコンサルティングを設立2020年9月家賃債務保証事業を行うことを目的として、株式会社ルームバンクインシュアを完全子会社化2021年4月大阪府大阪市中央区に大阪支店を開設2021年7月大阪支店の開設に伴い、宅地建物取引業免許を国土交通大臣免許に変更(国土交通大臣(1)第9957号)2021年9月当社子会社の株式会社グッドコムにて、不動産管理事業の賃貸住宅管理業務を行うことを目的として、賃貸住宅管理業者の登録(国土交通大臣(01)第000911号)2022年3月不動産賃貸及び仲介事業を行うことを目的として、当社孫会社の株式会社グッドコムナビを設立2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からプライム市場に移行2022年5月REIT及び不動産ファンド事業を行うことを目的として、当社子会社の株式会社グッドコムアセット投資顧問を設立2022年7月当社子会社上海家徳可睦商務諮詢有限公司の清算結了
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株式会社グッドコムアセット
有価証券報告書-第17期(2021/11/01-2022/10/31)
S100Q0LG
34750
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2022-10-31T00:00:00
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3【事業の内容】当社グループは、当社、連結子会社4社(株式会社グッドコム、株式会社ルームバンクインシュア、株式会社キャピタルサポートコンサルティング、臺灣家得可睦股份有限公司)及び非連結子会社(孫会社含む)2社(株式会社グッドコムアセット投資顧問、株式会社グッドコムナビ)の7社で構成されております。「Purpose=不動産を安心と信頼のできる財産としてグローバルに提供し、社会に貢献する」、「Vision=21世紀を代表する不動産会社を創る」を掲げ、主要な事業として、自社ブランド「GENOVIA(ジェノヴィア)」(※1)シリーズの投資用新築マンションの企画、開発、販売及び管理に取り組んでおります。当社グループが取扱う物件には、土地を仕入れて自社ブランドマンションを開発する物件(開発物件)と、マンション建設事業主から一棟を買い取り、自社ブランド仕様に変更する物件(専有物件)があります。(※1)「GENOVIA」とは、「GENE(遺伝子)」と「VIA(VeryImportantApartment)」の2語を掛け合わせた造語であります。「GENE」は、私たちが受け継いでいきたい想いを表しております。ヨーロッパでは、築100年を超える建築物が珍しくなく、ロンドンやパリでは「住まい」そのものが人々に親しまれ、大切にされております。私たちが目指すのは、このような「長い間愛され続けるマンション」を提供することであります。「GENOVIA」シリーズの主な特徴・「人と緑が共生するエコロジーの最大公約デザイン」をコンセプトとしており、原則として、マンションのエントランス付近又は道路に面した1階壁面部分に植栽を施した壁面緑化デザイン「greenveil(グリーンヴェール)」を採用しております。なお、壁面緑化デザインが立地等により採用できない場合は、屋上緑化デザイン「skygarden(スカイガーデン)」又は屋上ドッグラン「skyrun(スカイラン)」を採用しております。・設立以来、建築地域は東京23区中心であります。・間取りは、若い世代や高齢の単身者向けの1Kが中心となり、物件の立地・開発条件に応じてシングルやディンクス(※2)向けの1LDK、2LDK等が併設されております。・主な価格帯は2,000万円台から5,000万円台を取り揃えており、顧客の所得や趣向に応じて販売しております。・投資物件としての価値を高め、空室率を低下させるため、最寄駅から徒歩10分圏内に位置するようにしており、入居者の安全性を重視し、オートロックシステムやエレベーター内防犯カメラ、ディンプル錠(※3)を設置する等、防犯面にも配慮しております。・外観やエントランス等、各物件の仕様を揃えること等で統一感を持たせており、物件及び開発用地の提供側(仕入先)にも当社グループの物件を購入する投資家側(販売先)にも建設前の段階から建設後のイメージを持っていただけます。(※2)ディンクスとは、英語の「DoubleIncomeNoKids」の頭文字「DINKs」のことであり、共働きで意識的に子供を持たない夫婦やその生活感を意味します。当該箇所では、共働きで意識的に子供を持たない夫婦のことを意味しております。(※3)ディンプル錠とは、シリンダー錠の一つであり、鍵は従来のような鍵山がなく、表面に多数の小さなくぼみ(ディンプル)があり、配列組み合わせが多く複製が困難な防犯能力の高い錠であります。当社グループの事業概要は、以下のとおりであります。なお、当連結会計年度の期首より、従来の報告セグメントの「GoodComFund」は、新規上場及び上場後IR・資本政策のコンサルティングを行う株式会社キャピタルサポートコンサルティングを連結子会社化したことにより、同社事業を当該報告セグメントに含めるとともに、名称を「その他」に変更しております。(1)ホールセール当社において、国内外の法人等に自社ブランドの新築マンションを販売しております。(2)リテールセールス当社において、国内外の個人投資家に自社ブランドの新築マンションを販売しております。(3)リアルエステートマネジメント連結子会社である株式会社グッドコムにおいて、主に当社が販売したマンションの入居者募集等の賃貸管理業務、マンション管理組合から受託する建物管理業務を行っております。また、連結子会社である株式会社ルームバンクインシュアにて、不動産賃貸借契約時に借主の保証人となる家賃債務保証事業を行っております。(4)その他新規事業として、不動産特定共同事業法に基づく小口販売事業、新規上場及び上場後IR・資本政策コンサルティング事業等を行っております。当社グループの事業系統図は、以下のとおりであります。
https://disclosure2.edinet-fsa.go.jp/WZEK0040.aspx?S100Q0LG,,
株式会社グッドコムアセット
有価証券報告書-第17期(2021/11/01-2022/10/31)
S100Q0LG
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2022-10-31T00:00:00
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BusinessPolicyBusinessEnvironmentIssuesToAddressEtcTextBlock
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。(1)経営方針当社は、Purpose=「不動産を安心と信頼のできる財産としてグローバルに提供し、社会に貢献する」、Vision=「21世紀を代表する不動産会社を創る」を掲げております。当社グループは、東京23区、最寄駅徒歩10分圏内を中心に1都3県にて、投資用新築マンションを企画・開発し、法人等や個人投資家への販売を行い、販売後の管理業務まで行っております。今後も、立地や仕様、アフターサポートなどにこだわり、投資用不動産としての価値を高め、それらをグローバルに提供することで、社会貢献していきたいと考えております。また、21世紀を代表する不動産会社になり、顧客や取引先、株主、従業員など全てのステークホルダーへの責任を果たすため、企業の継続的な発展と企業価値の向上を図ることを基本方針としております。(2)経営戦略等当社グループは、主力事業である投資用新築マンションの販売セグメントと販売後の管理セグメントで構成されております。販売セグメントについては、複数の販売チャネルの中で、経営環境に応じて、注力する販売事業を変化させ、管理セグメントについては、安定的に収益を得ることができるストックビジネスとして、販売増に伴った収益拡大が見込めます。このように、様々なチャネルによりシナジー効果を発揮し、またリスク分散することで、どのような経営環境でも安定的に業容の拡大を図るポートフォリオ経営を実施しております。さらなる発展のためには、全セグメントの底上げに加え(特にリテールセールスの収益力強化)、新規事業の推進が必要であると考えております。特に2022年5月に、株式会社グッドコムアセット投資顧問を設立し、新規事業として、REIT事業の開始に向けた準備を進めております。同事業では、当社が物件のスポンサーとなることで、当社ブランドマンション「GENOVIA」シリーズの販売を通して培った物件の仕入ネットワークを生かすと共に、仕入エリアを1都3県に拡大し、中古物件も対象とすることで、安定的な物件供給をいたします。今後は、多くの物件ポートフォリオから安定的な分配金の確保をしてまいります。また、更なる業績拡大に向け、M&Aによる事業の多角化などを積極的に推進してまいります。さらに、サステナビリティが経営の重要課題の一つであると認識しており、幅広い事業活動を通じて様々な社会課題の解決に貢献することで、当社グループの持続的成長を図ってまいります。(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループの経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、毎期業績予想として開示する営業利益の達成度合いであります。当社は、年平均成長率30%~40%の増収増益により、2030年10月期には、売上高約6,000億円、営業利益約600億円の達成を目指しております。不動産の仕入状況や、積極的なM&A等により、各期における成長率の増減が考えられますが、毎期業績予想を確実に達成し、平均30%~40%の成長を見込んでおります。また、当社の仕入は、手付金のみで仕入契約を締結する専有物件を推進しておりますが、業容の拡大により販売用不動産の取得資金の借入が増加すると見込んでおります。そのため、当該借入に係る支払利息や支払手数料等の影響を受けない本業での業績を最も重視しており、その指標は営業利益となります。(4)経営環境当社グループが物件供給している東京23区を中心とした1都3県、最寄駅徒歩10分圏内の投資用新築マンションは、世界的な新型コロナウイルス感染症の影響は小さく、安定的な賃料収入が得られる投資商品として、特に法人等から1棟単位での需要が拡大しております。日本国内の個人投資家においても同様に、老後の生活資金の不安等から、投資先の選別が行われる中、安定的な賃料収入が見込め、実物資産として価値のある不動産に注目が集まっております。このように、当社グループは複数の販売チャネルがあり、経営環境に応じて主力の販売先を選択できるため、安定的に業績拡大を続けております。仕入につきましては、価格の高止まりによる影響や競合等により厳しい状態が続いておりますが、当社の財務能力や信用力の高さを背景に物件紹介の機会等が増加し、仕入は好調に推移しております。しかしながら、新型コロナウイルスの感染拡大が主要因となり、当社グループにも悪影響を及ぼす可能性があるため、引き続き注視する必要があります。(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループでは、経営環境等を見極めながら、更なる事業拡大に向けて、特に以下の6点を重要課題として取り組んでおります。①仕入物件の継続的な確保当社グループにおいては、収益性を精査しつつ、積極的な仕入を行っております。当社グループがターゲットとする1都3県、特に東京23区では、地価上昇や建築資材の高騰等により仕入物件の確保が困難になりつつあります。当社グループは、原則、入札には参加せず、事業主、仲介業者、建設会社等から相対取引で開発用地及び物件を仕入れることを基本方針としております。また、これまでの実績を踏まえ、過去の取引先から、開発用地及び物件のリピート紹介を受けております。今後も前述の方針に基づき、マンション用地等の情報収集を強化し、既存取引先、新規取引先から多くの情報を集め、立地や価格等の諸条件を勘案しながら、仕入物件の継続的な確保に努める方針であります。②販路拡大・多様化による安定的な販売の実現自社ブランドの「GENOVIA」シリーズの間取りは、単身者向けの1Kやディンクス向けの1LDK・2LDK等が中心となっております。また、供給エリアは、1都3県であり、特に東京23区で賃貸需要の高い立地としております。日本国内の人口が減少している中、コロナ禍においても「GENOVIA」シリーズの賃貸需要は高く、今後も安定的な投資商品として需要の拡大が見込まれます。当社グループは、「GENOVIA」シリーズの販売戸数を増加し、業績の拡大を達成するために、新たな販路を確保・拡大する必要があると考えております。具体的には、ホールセールについては、1棟販売を強化するとともに、新設子会社の株式会社グッドコムアセット投資顧問にて行うREIT事業の推進など、さらなる販路の拡大を図ってまいります。リテールセールスについては、日本全国の個人投資家へ積極的にアプローチを行うため、大阪支店の設立を足掛かりに、北海道や九州地方及び沖縄県まで販路の拡大に努めております。また、長引くコロナ禍や世界及び日本経済全体の景況悪化、税制改正や為替変動等によって、国内及び海外投資家の不動産購入意欲が一時的に減退することも考えられます。しかしながら、当社グループの特徴としては、販売チャネルであるホールセール及びリテールセールスに加え、当社マンションの賃貸管理・建物管理、入居者の家賃債務保証事業を行うストックビジネスであるリアルエステートマネジメント及び上場・IRコンサルティングやGoodComFund事業を含めたその他という5つの事業ポートフォリオを確立しており、これらにより、業績の拡大・安定化を図る考えであります。さらに、当社グループは、中長期目標として、年平均成長率30%~40%、2030年10月期の決算発表までに不動産会社の時価総額ランキングの上位に入るため、現行事業の拡大やM&A等による事業の多角化にも積極的に取り組んでおります。最近では、株式会社グッドコムアセット投資顧問を設立し、REIT事業の開始に向け準備を進めており、安定的な販売チャネルの1つとするとともに、M&Aの検討も随時行っております。③人材の確保と育成強化当社グループは、定期的な研修・教育制度の充実等により、人材が成長することで、業容を拡大してまいりました。今後さらに事業の発展及び業容拡大を加速するためには、既存事業及び新規事業の全ての事業組織において、採用方針に従った優秀な人材の確保・定着及び育成が重要であると認識しております。当社グループは、業容拡大を目指して、引き続き積極的な新卒採用及び専門職等の中途採用による人員拡大により、各事業部門を底上げし、業績拡大を図る方針であります。④資金調達手段の多様化と財務体質の改善一般的な新築マンションは、用地を仕入れ、マンションを建設しますが(これを「開発物件」といいます。)、当社グループにおいては、マンション建築事業主からマンションを1棟単位で仕入れる(これを「専有物件」といいます。)場合が主となっております。専有物件の場合、当社グループは初期段階で手付金等の自己負担のみで、用地仕入資金やその後の建築資金はマンション建築事業主が負担するため、当社グループとしては、多額の先行資金をかけずに物件の仕入ができることになります。なお、販売物件の採算を考慮し、当初想定された販売期間を延長する場合は、資金調達が必要となります。当社グループは、運転資金の確保を含め、資金調達手段の多様化、財務体質の改善及び財務基盤の充実を実施しておりますが、さらなる強化に努める方針であります。具体的な施策につきましては、随時機動的に検討しております。⑤顧客本位のサービスの充実と収益の最大化当社グループでは、顧客との信頼関係構築のため、顧客のニーズに応える投資プランの提案をしております。具体的には、顧客の生命保険の代替案や年金運用、相続税対策等も考慮したうえで、豊富な物件ラインナップの中から最適な資産運用プランに基づく、物件の紹介・販売に努めております。また、顧客における賃料収入の減少リスクを低減するため、顧客と当社グループとの間で空室保証契約又はサブリース契約を締結する等、顧客本位のサービスを徹底しております。今後も、顧客との信頼関係継続のため、社員の提案・営業能力の育成に加え、コンプライアンス意識の醸成、サービスの充実を常に図る方針であります。⑥サステナビリティへの積極的な取り組み当社グループは、サステナビリティが経営の重要課題の一つであると認識しており、当社グループの事業活動を通じて、様々な社会課題に貢献することで、当社グループも持続的に成長すると考えております。持続的な成長に向け、自社ブランドマンション「GENOVIA」の壁面・屋上緑化の推進や社内外資料のペーパーレス化、働きやすい職場環境として人事・休暇制度等の拡充、各種ガバナンスの強化等を行っております。引き続き社会課題や経営課題への取り組みをサステナビリティ委員会にて検討し、実施することで、長期的な企業価値の向上に努めてまいります。
https://disclosure2.edinet-fsa.go.jp/WZEK0040.aspx?S100Q0LG,,
株式会社グッドコムアセット
有価証券報告書-第17期(2021/11/01-2022/10/31)
S100Q0LG
34750
E30726
2022-10-31T00:00:00
2021-11-01T00:00:00
2023-01-26T00:00:00
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GovernanceTextBlock
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】①コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方当社グループのコーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方は、経営の効率性と適法性を同時に確保しつつ、健全に発展するために必要な企業統治体制の整備や施策を実施することであり、Purposeである「不動産を安心と信頼のできる財産としてグローバルに提供し、社会に貢献する」を実現するためにも、株主や顧客をはじめとする利害関係者に対して公正かつ中立的な姿勢を保持・充実していくことが経営上の重要な課題であると認識しております。このためにも、コンプライアンスを重視した経営及びこれを実践するためのコーポレート・ガバナンス体制の確立が必要であり、今後も経営の透明性、迅速性、公正性及び健全性の向上を図っていく所存であります。②企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由当社は機関設計として、監査役会設置会社制度を採用しております。当社が監査役会設置会社制度を採用する理由としては、社外取締役を含む取締役会による監督機能に加え、監査役会が独立の機関として取締役の職務の執行に対する監査が機能する体制とすることで、経営の改善及び刷新を必要に応じて機動的に行えると判断しているためであります。A.取締役会当社の取締役会は、本書提出日現在、6名(うち社外取締役3名)で構成されております。取締役会は原則として毎月1回開催し、当社グループにおける経営上重要な事項の審議及び決定や、取締役の職務執行状況を監督しており、必要に応じて臨時取締役会を開催しております。また、代表取締役社長をはじめとする取締役のほか、執行役員を選任しており、実効性の高い業務執行体制の構築に努めております。B.監査役会当社の監査役会は、本書提出日現在、常勤監査役1名を含む監査役3名(いずれも社外監査役)で構成されております。監査役会は原則として毎月1回開催されております。全監査役が取締役会に出席しており、取締役の業務執行状況等について必要に応じて意見を述べる等、実効性ある監査に努めております。また、全監査役は指名・報酬委員会、リスク・コンプライアンス委員会及び独立社外取締役会にも出席しており、意思決定プロセスの妥当性の検証を行っております。なお、常勤監査役については、前述の機関への参加に加え、経営会議にも出席しております。また、監査役会は、会計監査人と四半期ごと及び必要に応じて個別にミーティングを実施し、監査役は内部監査担当である経営管理部と必要に応じてミーティングを行い、経営管理部は会計監査人と内部統制の意見交換を行う等、監査結果の報告、情報の共有化、意見交換等を行い、三者連携の強化に努めております。C.指名・報酬委員会当社の指名・報酬委員会は、本書提出日現在、取締役会の決議によって選任された社外取締役3名及び常勤監査役1名を含む監査役3名(いずれも社外監査役)で構成されております。当委員会は原則として1年に3回以上開催しており、委員全員を社外役員として、指名・報酬に係る事項等を独立性をもって審議し、客観的な助言に基づく活動を通じて適切な経営体制の構築に努めております。D.リスク・コンプライアンス委員会当社のリスク・コンプライアンス委員会は、本書提出日現在、取締役6名(うち社外取締役3名)及び常勤監査役1名を含む監査役3名(いずれも社外監査役)で構成されております。当委員会は、四半期ごと及び必要に応じて臨時で開催しており、リスクやコンプライアンスの体制整備及び問題や改善点等の把握に努めております。E.サステナビリティ委員会当社のサステナビリティ委員会は、本書提出日現在、取締役3名及び常勤監査役1名で構成されております。当委員会は、委員長を代表取締役社長とし、1年に3回以上開催するほか、必要に応じて開催することとしており、当社グループのサステナビリティに関する重要課題や推進方針等を継続的に協議することを目的としております。F.独立社外取締役会当社の独立社外取締役会は、本書提出日現在、社外取締役3名で構成されております。独立社外取締役会は、年に1回以上開催されており、東京証券取引所が定めるコーポレートガバナンス・コードに基づき、取締役会全体の実効性について分析及び評価することで取締役会の機能の向上を図っております。G.経営会議当社の経営会議は、本書提出日現在、取締役3名、常勤監査役1名で構成されております。経営会議は、代表取締役社長の諮問機関として必要に応じて適宜開催しており、「経営会議規程」に定められた経営上重要な事項を決定しております。経営会議で決議された事項については、取締役会で報告をすることとしており、業務執行に関する連携を図るとともに適正かつ効率的な経営活動に努めております。なお、機関ごとの構成員は、以下のとおりであります。役職名氏名取締役会監査役会指名・報酬委員会リスク・コンプライアンス委員会サステナビリティ委員会独立社外取締役会経営会議代表取締役社長長嶋義和◎〇◎◎常務取締役東真生樹○△○○○常務取締役森本周大郎○○○○社外取締役松山昌司○◎◎◎社外取締役小田香織○○○○社外取締役野間幹晴○○○○常勤社外監査役向江弘徳△◎○○〇△○社外監査役秋元創一郎△○○○△社外監査役菅原直美△○○○△(注)◎は議長又は委員長、〇は構成員、△は出席者を表します。会社の機関と内部統制システムを図式化すると、以下のとおりとなります。③企業統治に関するその他の事項A.内部統制システムの整備状況、リスク管理体制の整備の状況及び子会社の業務の適正を確保するための体制整備の状況当社は、会社法第362条第4項第6号に規定される「取締役の職務執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制その他株式会社の業務の適正を確保するために必要なものとして法務省令で定める体制」(以下「内部統制システム」といいます。)構築の基本方針を取締役会で定めております。(a)取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制ア.社外取締役を含む取締役会を設置し、当社グループにおける経営上重要な事項の審議及び決定や取締役の職務執行状況を監督する。イ.社外監査役を含む監査役会を設置する。監査役は、監査役会で定めた監査基準に基づき、取締役会その他重要な会議に出席及び日常の業務監査により、取締役の職務執行が法令及び定款に反していないかを監査する。ウ.取締役及び使用人は、「Purpose」及び「行動規範」に基づいて行動し、採用・教育部は、必要に応じて、コンプライアンスに関する啓蒙及び教育研修を実施する。エ.内部監査によって、コンプライアンスの状況をモニタリングし、代表取締役社長及び監査役・社外取締役に報告する。オ.法令・定款等に違反する事実を発見した場合やハラスメントに関する相談体制などについて「内部通報規程」を定めて、遵守する。カ.当社グループは、反社会的勢力との関係を一切遮断する体制を構築する。(b)取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制取締役の職務の執行状況については、法令及び「文書管理規程」に基づき作成・保存するとともに、取締役又は監査役から要請があった場合に閲覧可能な方法で保存する。(c)損失の危険の管理に関する規程その他の体制業務に付随するリスク管理は当該組織単位が行い、担当取締役及び執行役員が適切な対応を行う。リスクの重要性の度合いに応じて代表取締役社長及び監査役会や取締役会に報告を行い、必要に応じて当社と顧問契約している法律事務所に助言・指導を受ける。また、「リスク・コンプライアンス規程」に定めるリスク・コンプライアンス委員会を四半期に一度開催し、発生したリスク又は予見されるリスクについて分析と識別を行い、再発防止策又は予防策を策定し、取締役会等にその実施を求める。(d)取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制ア.取締役会は、中期経営計画及び年間活動計画等の重要な方針を決定し、定時取締役会において月次決算報告及び業務執行報告を行い、取締役の職務の効率性をレビューし、必要に応じて改善を促す。イ.取締役の職務が効率的に行われるように、「組織規程」、「業務分掌規程」及び「職務権限規程」を定め、必要に応じて改訂することで、責任と権限の所在を明確化する。(e)当社及びその子会社からなる企業集団における業務の適正を確保するための体制当社は、「関係会社管理規程」を定め、関係会社の管理は管理本部長が行うものとする。子会社の経理処理については、管理本部下の経理・財務部で支援し(一部、外部への業務委託を含む。ただし、その場合は、経理・財務部が内容確認を行う。)、それを通じて業務の適正性をモニタリングする。内部監査を実施することで、子会社の業務が適正に行われていることを確認する。(f)監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する事項及び取締役からの独立性に関する事項ア.監査役は、経営管理部の使用人に監査業務に必要な事項を命令することができ、使用人はその職務に関して、取締役等の指揮命令は受けない。イ.監査役の命令により使用人が行う職務についての人事的評価は、監査役の同意を得て行う。(g)監査役の職務を補助すべき使用人に対する指示の実行性に関する事項当社は、補助使用人に関して、監査役の指揮命令に優先的に従う旨を取締役及び使用人に周知徹底する。(h)取締役及び使用人が監査役に報告をするための体制その他の監査役への報告に関する体制ならびに報告したことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保する体制ア.取締役及び使用人は、当社及び当社グループの業務又は業績に重要な影響を与える事項について、遅滞なく監査役に報告する。また、法令・定款及び社内規程に違反した事実又は違反する恐れのあることを発見したときは、直ちに監査役に報告する。イ.監査役は、必要に応じて、取締役及び使用人に対し、取締役会以外の重要な会議等への出席、議事録、稟議書等の業務執行に関する書類の閲覧、説明及び情報提供を求めることができる。(i)その他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制ア.監査役及び監査役会は、代表取締役社長、会計監査人、内部監査担当とそれぞれ必要に応じて意見交換を行う。イ.監査役会は、必要に応じて内部監査担当を出席させ、内部監査の実施状況を報告させる。ウ.取締役会は、業務の適正を確保するための体制に係る監査役の意見がある場合は、これを審議し、その結果を監査役会に報告する。エ.監査役が、その職務執行について生じる費用の前払い又は償還等の請求をしたときは、当該監査役の職務執行に必要でないことが明らかな場合を除き、速やかに当該費用又は債務を処理する。B.責任限定契約の内容の概要当社と取締役(業務執行取締役等である者を除く。)、監査役及び会計監査人は、会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しております。なお、当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、法令が規定する額としております。これは、取締役、監査役及び会計監査人が職務を遂行するに当たり、その能力を十分に発揮して、期待される役割を果たし得る環境を整備することを目的としております。C.役員等賠償責任保険契約の内容の概要当社は、保険会社との間で、当社及び当社子会社の取締役、監査役、執行役員、管理職を被保険者とする、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を締結しており、保険料は全額当社が負担しております。当該保険契約の内容の概要は、被保険者が、その職務の執行に関し責任を負うこと又は当該責任の追及に係る請求を受けることによって生ずることのある損害を当該保険契約により保険会社が填補するものであり、1年毎に契約更新しております。ただし、被保険者の職務の執行の適正性が損なわれないようにするため、法令違反であることを認識しながら行った行為に起因して生じた損害は填補されないこととしております。D.取締役の定数当社の取締役は8名以内とする旨を定款で定めております。E.取締役の選任の決議要件当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって選任する旨及び選任決議は、累積投票によらない旨を定款に定めております。F.株主総会の特別決議要件当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります。G.取締役会で決議できる株主総会決議事項(a)中間配当の決定機関当社は、剰余金の配当について、株主への利益還元機会の充実を図るため、会社法第454条第5項の規定により、取締役会の決議によって毎年4月30日を基準日として中間配当を行うことができる旨を定款に定めております。(b)自己株式の取得当社は、自己株式の取得について、会社法第165条第2項の規定に基づき、取締役会の決議によって市場取引等により自己の株式を取得することができる旨を定款に定めております。これは、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能とすることを目的とするものであります。H.株式会社の支配に関する基本方針について当社は現時点では、当該基本方針及び買収防衛策につきましては、特に定めておりません。しかしながら、株主の皆様から負託を受けた経営者の責務として、当社株式の取引状況や株主構成の異動の状況等を常に注視してまいります。
https://disclosure2.edinet-fsa.go.jp/WZEK0040.aspx?S100Q0LG,,
株式会社グッドコムアセット
有価証券報告書-第17期(2021/11/01-2022/10/31)
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3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要は以下のとおりであります。①財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が続く中、ワクチン接種の進展や感染対策の定着により、経済活動は徐々に正常化に向かう動きが見られました。先行きについては、ウクライナ情勢をめぐる資源価格の高騰や、世界的な金融政策の引き締め等の影響により、物価の上昇、急激な円安の進行等を背景として、インフレ懸念が高まるなど、依然として不透明な状況が続いております。当社グループが属する不動産業界におきましては、都心部の土地及び建築費が高騰しているものの、国内の金融緩和政策等により、安定した収益が見込める日本の不動産に対する海外機関投資家の投資意欲は旺盛な状況が継続いたしました。当社グループにおきましては、このような経営環境のもと、東京23区を中心に「GENOVIA(ジェノヴィア)」シリーズの新築マンションとして、「GENOVIAgreenveil(ジェノヴィアグリーンヴェール)」、「GENOVIAskygarden(ジェノヴィアスカイガーデン)」及び「GENOVIAskyrun(ジェノヴィアスカイラン)」の企画・開発及び販売の拡大、顧客サポート体制の充実、ブランド力の強化等に取り組んでまいりました。新型コロナウイルス感染症の拡大によりホテルやオフィスの稼働率が低下している中、投資用マンションについては、特にホールセールにおいて、安定的な投資商品として評価され、1棟単位での販売が大きく増加している状況を背景に、売上高及び利益は過去最高を更新いたしました。また、2022年5月より、新規事業として、株式会社グッドコムアセット投資顧問を設立し、REIT事業の開始に向け準備を進めております。同事業の開始に向け、当社グループは、創業以来、東京23区を中心に新築マンションを取扱っておりましたが、仕入エリアを1都3県に拡大し、中古物件も対象とすることで、更なる業績拡大を目指し、今後は、多くの物件ポートフォリオから利益の最大化ならびに安定的な分配金の確保を目指してまいります。これらにより、当連結会計年度においては41棟、全1,369戸を販売し、仕入につきましても、22棟、全1,304戸の仕入を行いました。以上の結果、当社グループの当連結会計年度の売上高は40,048百万円(前期は34,216百万円の売上高)、営業利益は4,612百万円(前期比34.2%増)、経常利益は4,342百万円(同37.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,858百万円(同45.7%増)となりました。なお、当連結会計年度末における当社グループの財政状態は、総資産24,452百万円(前期比19.6%増)、負債12,980百万円(同15.5%増)、純資産11,471百万円(同24.6%増)となり、自己資本比率は46.9%となりました。また、当連結会計年度の期首より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号2020年3月31日)等を適用しております。これに伴い、当連結会計年度における売上高は、363百万円減少しております。そのため、当連結会計年度における経営成績に関する説明においては、売上高については前連結会計年度と比較しての増減額及び前期比(%)を記載せず説明しております。詳細は、「第5経理の状況1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表注記事項」の「会計方針の変更」に記載のとおりであります。セグメント別の業績は、以下のとおりであります。なお、当連結会計年度の期首より、従来の報告セグメントの「GoodComFund」は、新規上場及び上場後IR・資本政策のコンサルティングを行う株式会社キャピタルサポートコンサルティングを連結子会社化したことにより、同社事業を当該報告セグメントに含めるとともに、名称を「その他」に変更しております。A.ホールセール当連結会計年度では、法人等に対し、自社ブランド「GENOVIA」シリーズのワンルーム及びファミリータイプを22棟、全1,150戸販売いたしました。特に1棟単位での販売が増加しております。以上の結果、売上高は31,380百万円(前期は26,185百万円の売上高)、セグメント利益は4,654百万円(前期比49.4%増)となりました。B.リテールセールス当連結会計年度では、国内外の個人投資家に対し、自社ブランド「GENOVIA」シリーズのワンルーム及びファミリータイプを22棟、全219戸販売いたしました。以上の結果、売上高は7,240百万円(前期は6,534百万円の売上高)、セグメント損失は358百万円(前期は141百万円のセグメント損失)となりました。C.リアルエステートマネジメント当連結会計年度では、月末入居率は毎月9割超を達成したものの、順調な販売実績の反動により、未販売住戸が減少したことから、賃料収入が減少いたしました。以上の結果、売上高は1,442百万円(前期は1,545百万円の売上高)、セグメント利益は346百万円(前期比32.9%減)となりました。D.その他その他の区分は、新規上場及び上場後IR・資本政策に関するコンサルティング、不動産小口化商品販売事業GoodComFundで構成されており、売上高は35百万円(前期は計上なし)、セグメント損失は58百万円(前期は77百万円のセグメント損失)となりました。②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、前年度末に比べ3,703百万円増加し、11,656百万円(前年度末比46.6%増)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、以下のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果、3,482百万円の資金増加(前年度は9,700百万円の資金増加)となりました。主な要因は、法人税等の支払額が1,163百万円あった一方で、税金等調整前当期純利益が4,247百万円あったことによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果、255百万円の資金減少(前年度は90百万円の資金減少)となりました。主な要因は、関係会社株式の取得による支出が240百万円あったことによるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果、455百万円の資金増加(前年度は8,234百万円の資金減少)となりました。主な要因は、長期借入金の返済による支出が7,100百万円あった一方で、長期借入れによる収入が7,993百万円あったことによるものであります。③生産、受注及び販売の実績A.生産実績該当事項はありません。B.受注実績該当事項はありません。C.販売実績販売実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自2021年11月1日至2022年10月31日)販売戸数(戸)金額(千円)前年同期比(%)ホールセール1,15031,380,478119.8リテールセールス2197,240,979110.8リアルエステートマネジメント-1,442,68993.3その他-35,880-合計1,36940,100,026117.0(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、相手先別の販売実績の総販売実績に対する割合が10/100未満であるため記載しておりません。2.当連結会計年度より、報告セグメントを変更しており、前年同期比は前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で算出しております。(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。①重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づいて作成されております。連結財務諸表を作成するにあたり、重要となる会計方針については「第5経理の状況1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表注記事項」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。この連結財務諸表の作成にあたっては、必要な見積りを行っており、それらは資産・負債及び収益・費用の計上金額に影響を与えております。これらの見積りについては、過去の実績やその時点で入手可能な情報に基づき合理的と考えられる要因を考慮した上で行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、結果としてこれらの見積りと実績が異なる場合があります。また、特に以下の重要な会計方針及び見積りの適用が、その作成において用いられる見積り及び予測により、当社グループの連結財務諸表に大きな影響を及ぼすと考えております。(販売用不動産の評価)当社グループが保有する棚卸資産のうち、主なものは販売用不動産であり、販売用不動産の評価は、個別法による原価法を採用しており、事業計画上の販売見込額から販売経費見込額を控除した正味売却価額が取得原価を下回るものについては、その差額を費用処理しております。なお、当連結会計年度において、簿価の切り下げは行っておりません。当該販売見込額の見積りにおいて、過去の販売実績や、市場動向を反映した賃料収益を割引計算する収益還元法を基礎に算定した価格を参考にしているため、想定賃料、還元利回りを主要な仮定としております。なお、将来の市況悪化や大規模な自然災害による販売用不動産の被災等により、市場価格の著しい下落が発生し、事業計画が修正される等、主要な仮定に変動が生じた場合、翌連結会計年度の連結財務諸表に影響を与える可能性があります。販売用不動産の評価の詳細については、「第5経理の状況1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表注記事項」の「重要な会計上の見積り」に記載のとおりであります。(のれんの評価)当社グループは、のれんにつき減損の兆候があると認められる場合には、のれんが帰属する事業から得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額と帳簿価額を比較することにより、減損損失の認識の要否を判定しております。判定の結果、減損損失の認識が必要と判定された場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、帳簿価額の減少額は減損損失として計上しております。なお、当連結会計年度において、81,603千円の減損損失を計上しております。減損損失の認識の要否の判定及び回収可能価額の算定は、事業計画の基礎となる株式会社ルームバンクインシュアの将来キャッシュ・フロー、割引率から算定されるため、将来売上予測及び営業損益予測を主要な仮定としております。なお、将来の事業環境の変化等により、事業計画が修正される等、主要な仮定に変動が生じた場合、翌連結会計年度の連結財務諸表に影響を与える可能性があります。のれんの評価の詳細については、「第5経理の状況1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表注記事項」の「重要な会計上の見積り」に記載のとおりであります。なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、「第5経理の状況1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表注記事項」の「追加情報」に記載のとおりであります。②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容A.経営成績の分析当連結会計年度の期首より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号2020年3月31日)等を適用しており、当連結会計年度の売上高は363百万円減少し、販売費及び一般管理費は363百万円減少しております。そのため、売上高、売上総利益、販売費及び一般管理費については、前連結会計年度と比較しての増減額及び増減率を記載しておりません。(売上高)当連結会計年度の売上高は、40,048百万円(前期は34,216百万円)となりました。ホールセールの売上高は、1,150戸を販売し、31,380百万円(前期は26,185百万円)となりました。これは、投資用マンションが安定的な商品として法人等より評価され、1棟単位での販売が増加したためであります。リテールセールスの売上高は、219戸を販売し、7,240百万円(前期は6,534百万円)となりました。これは、新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言によって販売活動が制限され、想定よりも販売戸数は減少いたしましたが、前連結会計年度の販売戸数185戸に比べ、34戸増加したことによるものであります。(売上総利益)当連結会計年度の売上総利益は、7,605百万円(前期は6,109百万円)となりました。これは主に、売上高の増加によるものであります。なお、ホールセールにおいて、旺盛な需要により好条件での販売ができたため、売上総利益率は、前連結会計年度の17.9%に比べ1.1ポイント上昇し、19.0%となりました。(販売費及び一般管理費)当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、2,993百万円(前期は2,672百万円)となりました。これは主に、当社の知名度向上を図ることを目的としたテレビコマーシャルの実施等により広告宣伝費が増加したことによるものであります。一方、ホールセールにおける1棟販売の増加に伴い販売効率が向上したことから、売上高販管費率は、前連結会計年度の7.8%に比べ0.3ポイント低下し、7.5%となりました。(営業外損益)当連結会計年度の営業外収益は、59百万円となり、前連結会計年度の54百万円に比べ8.9%増加いたしました。また、営業外費用は、328百万円となり、前連結会計年度の326百万円に比べて0.8%増加し、それぞれ前期比が増加いたしましたが、前連結会計年度と比べて大きな変動は特にありませんでした。(特別損失)当連結会計年度の特別損失は、94百万円(前期は182百万円)となりました。これは、株式会社ルームバンクインシュアの連結子会社化の際に発生したのれんについて、当連結会計年度において81百万円の減損損失を計上したこと、また、不動産小口化商品販売事業GoodComFundにおけるソフトウェアについて12百万円の減損損失を計上したことによるものであります。B.財政状態の分析(流動資産)当連結会計年度末における流動資産は23,633百万円となり、前年度末に比べ3,981百万円増加いたしました。主な要因は、仕掛販売用不動産が1,477百万円減少した一方で、現金及び預金が3,703百万円、販売用不動産が1,609百万円それぞれ増加したことによるものであります。(固定資産)当連結会計年度末における固定資産は818百万円となり、前年度末に比べ24百万円増加いたしました。主な要因は、のれんが144百万円減少した一方で、関係会社株式が220百万円増加したことによるものであります。(流動負債)当連結会計年度末における流動負債は8,045百万円となり、前年度末に比べ808百万円増加いたしました。主な要因は、工事未払金が1,157百万円増加したことによるものであります。(固定負債)当連結会計年度末における固定負債は4,935百万円となり、前年度末に比べ934百万円増加いたしました。主な要因は、長期借入金が1,023百万円増加したことによるものであります。(純資産)当連結会計年度末における純資産合計は11,471百万円となり、前年度末に比べ2,262百万円増加いたしました。主な要因は、配当の支払により利益剰余金が616百万円減少した一方で、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が2,858百万円増加したことによるものであります。以上の結果、当連結会計年度末における自己資本比率は1.9ポイント上昇し、46.9%となりました。③経営成績に重要な影響を与える要因当社グループは、「第2事業の状況2事業等のリスク」に記載のとおり、事業内容、経済状況、法的規制等、様々なリスク要因が経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。当社グループは、これらのリスク要因について注視するとともに、リスクを低減できるよう適切な対応を行ってまいります。④キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容ならびに資本の財源及び資金の流動性に係る情報キャッシュ・フローの状況については、「第3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。当社グループの資金需要の主なものは、販売用不動産の取得資金であります。資金調達については、物件ごとに借入条件を勘案し、金融機関から借入れております。また、当社グループが成長を続けるためには、仕入物件の確保及び財務能力の健全性の維持が重要であると認識しておりますので、金融機関からの借入れや社債の発行、新株式発行による増資等、手許資金とのバランスを考慮し、成長原資である物件の確保、自己資本比率の上昇及び有利子負債依存度の低減により、財務能力の健全性を確保いたします。なお、当連結会計年度末及び前連結会計年度末の有利子負債依存度については、「第2事業の状況2事業等のリスク」に記載のとおりであります。
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株式会社グッドコムアセット
有価証券報告書-第17期(2021/11/01-2022/10/31)
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CriticalContractsForOperationTextBlock
4【経営上の重要な契約等】該当事項はありません。
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株式会社グッドコムアセット
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ResearchAndDevelopmentActivitiesTextBlock
5【研究開発活動】該当事項はありません。
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株式会社カナモト
有価証券報告書-第58期(2021/11/01-2022/10/31)
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CompanyHistoryTextBlock
2【沿革】年月事項1964年10月北海道室蘭市に株式会社金本商店を設立、一般鋼材・製鉄原料・機械類の販売と建設用機械のレンタルを開始1971年10月北海道苫小牧市に苫小牧出張所(現・レンタル事業部北海道地区苫小牧営業所、鉄鋼事業部苫小牧事業所)を開設、北海道地区における店舗展開を開始1972年12月社名を株式会社カナモトに変更1979年9月青森県上北郡に八戸支店(現・八戸機械整備センター)を開設、東北地区における店舗展開を開始1980年11月株式額面金額500円を50円に変更するため、株式会社室蘭鋼業(本社北海道室蘭市)と合併1983年7月千葉県袖ヶ浦市に千葉営業所(現・袖ヶ浦営業所)を開設、関東甲信越地区における店舗展開を開始1983年9月北海道苫小牧市に情報機器事業部を開設、コンピュータ・マイクロデバイス等の取扱いを開始1985年11月経営戦略の要である全店オンラインネットワークが完成1991年6月札幌証券取引所に上場1994年7月大阪府東大阪市に大阪営業所(現・大阪東営業所)を開設、西日本地区における店舗展開を開始1996年3月東京証券取引所市場第二部に上場1996年6月本社機能を北海道室蘭市から札幌市中央区に移転1998年4月東京証券取引所市場第一部銘柄に指定1999年7月㈱アシスト(現・連結子会社)の株式取得2000年10月㈱カナテック(現・連結子会社)の株式取得2001年11月第一機械産業㈱(現・連結子会社)の株式取得2004年9月㈱カンキ(現・連結子会社)の株式取得2007年2月㈱九州建産の株式取得2008年7月東洋工業㈱(現・連結子会社)の株式取得2008年11月㈱KGマシナリー(現・㈱KGフローテクノ、連結子会社)の株式取得2012年6月ユナイト㈱(現・連結子会社)の株式取得2014年3月㈱KGフローテクノが中国上海市に上海可基机械设备有限公司(現・非連結子会社)を設立2014年7月㈱朝日レンタックス(現・関連会社)の株式取得2015年1月インドネシアに設立したPTKANAMOTOINDONESIA(現・非連結子会社)が営業を開始2015年6月ベトナムにFECON・HASSYUとの共同出資によりKANAMOTOFECONHASSYUCONSTRUCTIONEQUIPMENTRENTALJSC(現・非連結子会社)を設立、営業を開始2015年7月タイに設立したSIAMKANAMOTOCO.,LTD.(現・非連結子会社)が営業を開始2015年10月フィリピンにKILTONINVESTMENTSHOLDINGSCO.,INC.との共同出資により設立したKNKMACHINERY&EQUIPMENTCORPORATION(現・関連会社)が営業を開始2016年3月㈱ニシケン(現・連結子会社)の株式取得2017年7月タイにSKADMINISTRATIONSERVICE(THAILAND)CO.,LTD.(現・非連結子会社)を設立2017年8月東友エンジニアリング㈱(現・関連会社)及び名岐エンジニアリング㈱(現・関連会社)の株式取得2017年12月中国上海市に設立した卡纳磨拓(中国)投资有限公司(現・連結子会社)が営業を開始2018年2月㈱ニシケンがケアウェル安心㈱(現・非連結子会社)の株式取得2018年7月福岡県筑後市に九州総合機材センター、福岡市東区に福岡営業所を開設、九州地区における店舗展開を開始2018年8月㈱サンワ機械リースの株式取得2018年11月マレーシアに設立したKANAMOTO&JPNELSONEQUIPMENT(M)SDN.BHD.(現・非連結子会社)が営業を開始2019年9月㈱小松土木通商(現・非連結子会社)の株式取得に伴い、セフティー石川㈱(現・非連結子会社)も子会社化2020年9月㈱ソーキホールディングス(現・連結子会社)の株式取得に伴い、㈱ソーキ(現・連結子会社)・㈱ソーキ販売(現・非連結子会社)も子会社化2020年10月オーストラリアに設立したKANAMOTOAUSTRALIAHOLDINGSPTYLTD(現・連結子会社)がMADICAPTYLTD(現・連結子会社)・PORTERGROUPNOMINEESPTYLTD(現・連結子会社)・PORTERUTILITIESHOLDINGSPTYLTD(現・連結子会社)の株式取得に伴い、PORTEREXCAVATIONSPTY.LTD.(現・連結子会社)・PORTERUTILITIESPTYLTD(現・連結子会社)も子会社化2022年1月㈱ニシケンが㈱九州建産を吸収合併2022年3月岩手県奥州市に㈱NEK(現・㈱セントラル、非連結子会社)を設立2022年4月東京証券取引所のプライム市場へ移行2022年6月㈱サンワ機械リースを吸収合併
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株式会社カナモト
有価証券報告書-第58期(2021/11/01-2022/10/31)
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3【事業の内容】当社グループは当社、連結子会社17社、非連結子会社11社、関連会社4社の計33社で構成されております。主な事業内容と当社グループ各社の位置づけは次のとおりであります。<建設関連>当社グループは国内・海外において、下表のとおり主に建設機械のレンタル・販売等の建設関連事業を展開しております。国名会社名主な事業内容日本㈱カナモト、㈱カンキ、第一機械産業㈱、㈱ニシケン、㈱小松土木通商、㈱セントラル建設機械のレンタル・販売㈱アシスト、セフティー石川㈱、㈱朝日レンタックス什器備品・保安用品等のレンタル・販売㈱カナテック仮設ユニットハウスの設計・販売㈱KGフローテクノ地盤改良工事や地下構造物建築などに利用される特殊機械のレンタル・設計製造販売㈱ソーキホールディングス、㈱ソーキ、㈱ソーキ販売一般計測機器のレンタル・販売、自動測量等のシステム構築・レンタル・販売東洋工業㈱シールド工法関連の周辺機器のレンタル・販売ユナイト㈱道路建設機械のレンタル・販売、道路工事施工東友エンジニアリング㈱トンネル工事専用機材のレンタル・販売名岐エンジニアリング㈱吹き付けコンクリートプラントの設計・製作・レンタル・販売オーストラリアKANAMOTOAUSTRALIAHOLDINGSPTYLTDMADICAPTYLTDPORTEREXCAVATIONSPTY.LTD.PORTERGROUPNOMINEESPTYLTDPORTERUTILITIESHOLDINGSPTYLTDPORTERUTILITIESPTYLTD車輛・建設機械のレンタル・販売、土木工事、ガス管敷設工事中国卡纳磨拓(中国)投资有限公司建設機械のレンタル・販売上海可基机械设备有限公司環境保全設備や地下工事用建設機械のレンタル、設計・製造ベトナムKANAMOTOFECONHASSYUCONSTRUCTIONEQUIPMENTRENTALJSC建設機械のレンタル・販売マレーシアKANAMOTO&JPNELSONEQUIPMENT(M)SDN.BHD.建設機械のレンタル・販売インドネシアPTKANAMOTOINDONESIA建設機械の輸入販売タイSIAMKANAMOTOCO.,LTD.建設機械のレンタル・販売SKADMINISTRATIONSERVICE(THAILAND)CO.,LTD.事務管理業務代行フィリピンKNKMACHINERY&EQUIPMENTCORPORATION建設機械のレンタル・販売グループ各社は当社から必要に応じてレンタル用資産を借り受けております。また、当社は必要に応じて、グループ各社からレンタル用資産を借り受けて他社へレンタルを行っております。<その他>その他の事業では、鉄鋼関連事業、情報関連事業及び福祉関連事業などを行っております。鉄鋼関連事業は当社において、鉄鋼製品など建築用資材の販売を行っております。また、情報関連事業は当社において、ワークステーション、PCサーバーなどのコンピュータ及び周辺機器等のレンタル・販売を行っております。福祉関連事業は、㈱ニシケン、ケアウェル安心㈱において、介護用品のレンタル・販売を行っております。事業系統図は次のとおりであります。
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株式会社カナモト
有価証券報告書-第58期(2021/11/01-2022/10/31)
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BusinessPolicyBusinessEnvironmentIssuesToAddressEtcTextBlock
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、当該有価証券報告書に記載された将来に関する事項については、その達成を保証するものではありません。(1)経営方針当社グループでは、「顧客の利益が我々の利益である」ことを念頭に、常に変革を求めて会社の活性化を図り、持続的に事業を推し進めることが株主をはじめとするステークホルダー全ての期待に応え、利益の拡大につながるものと考えております。そして、このことを通じ、社会に貢献できる企業集団となることを目標にグループ運営を実践しております。(2)経営戦略等当社グループは、中期経営計画「Creative60(クリエイティブロクマル)」の達成を目指し取り組んでまいりましたが、2022年12月9日に公表いたしました2022年10月期の業績結果および2023年10月期の業績予想、ならびに直近の事業環境等を踏まえ、中期経営計画の見直しを行うことといたしました。今後も、従来の重点施策「国内営業基盤の拡充」「海外展開」「内部オペレーションの最適化」への取り組みは踏襲しつつ、更にサステナビリティを意識した事業展開や様々な社会環境変化(トランスフォーメーション)への積極対応で事業のレジリエンスをより強化し、企業価値を一段と高めてまいります。また、企業価値の持続的な向上には、環境や社会のサステナビリティに関する課題に対して積極的かつ能動的に対応することが必要であるという考えのもと、サステナビリティ基本方針を策定し、それを実践していくための仕組みや体制整備に取り組んでおります。中期経営計画において「サステナビリティ経営の推進」を掲げ、従前以上にサステナビリティの考え方を経営に取り込み、環境・社会課題に関わる課題解決と当社グループの事業との更なる融合を図り、企業価値向上と持続的成長の実現をめざしてまいります。(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、中長期的な株式価値向上に向け、ROE(自己資本利益率)及び自己資本比率につきましては中期経営計画「Creative60」において公表している数値を目標にしており、更に向上を目指してまいります。なお、従前から当社で資産効率の重要指標としているROI(投下資本回収率)、レンタル用資産を始めとする新規設備投資の判断基準としているEBITDA+(減価償却他調整前営業利益)も引き続き重要な指標のひとつに据えております。一方、連結売上高、連結営業利益も企業規模、収益力を表す数値であることから、これらの順調な増加が会社の成長性を示す指標として重視しております。(4)経営環境当社グループのコアビジネスである建機レンタルの主要顧客である国内建設業界におきましては、民需による建設投資に回復の動きがみられること、政府建設投資は関連予算の執行により高い水準で推移していることから、今後のレンタル需要は一定の水準を維持できるものと考えています。ただし、長期化するウクライナ情勢や地域間格差、資材価格の上昇により経済の先行きが不透明な状況から業績へ与える影響、受注競争の激化による収益環境の悪化等のリスクに留意する必要があり、引き続き予断を許さない事業環境が予想されます。(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題新型コロナウイルス感染症や世界的なインフレの加速等の影響により景気の先行きは依然不透明な状況です。当社グループの主力事業である建機レンタルビジネスにおいては、営業エリアの特性と顧客のニーズに即応したレンタル用資産の選択が重要であります。蓄積されたデータに基づき、営業効率の極大化を目指した資産構成を構築し、きめ細かな営業体制により強靭な収益体質を確立しなければなりません。また、単なる物品賃貸にとどまらず、ワンストップで総合的な顧客サービスを行う「ゼネラルレンタルカンパニー」を志向する必要があります。①人材育成、グループ、アライアンスの強化建機レンタル業界においては、企業間競争の激化により一段と峻別・淘汰が進み、合従連衡の気運が高まる可能性があります。建機レンタル業界の主導的企業にふさわしい知識とスキルを持つ社員の育成に努め、国内外の事業拡大に即応した人材育成に取り組んでまいります。また、ゼネラルレンタルカンパニー化に欠かせない事業領域拡張のため、グループ企業との連携強化・アライアンス企業との関係強化を図り、グループ間のシナジー効果向上を実現させます。②資産戦略の深化レンタル用資産の導入においては市場ニーズを最優先させますが、近年ICT工法など国内建設需要の内容が変化しつつあることから、現時点のみならず、将来の市場性や収益性を十分に検討し、導入すべき資産の構成と適正量を決定いたします。また、資産の運用効率の向上を図るために、より一層のグループ間の連携体制の強化を進めます。③メンテナンスコストの最適化レンタル用資産の価値の維持・向上は建機レンタルビジネスにおける生命線であり、そのためのメンテナンスコストは欠かせませんが、支出にあたってはグループ内の知見を結集し、最適化することにより原価率の低減を目指します。④海外事業海外各拠点におけるパートナー戦略を含めた営業体制の強化と資産管理および収益管理を徹底することで収益の底上げを図ります。引き続き将来の成長エンジンとしての海外事業の更なる充実を目指します。
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株式会社カナモト
有価証券報告書-第58期(2021/11/01-2022/10/31)
S100Q0LI
96780
E04862
2022-10-31T00:00:00
2021-11-01T00:00:00
2023-01-26T00:00:00
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GovernanceTextBlock
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】①コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方当社のコーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方は、株主、顧客、協力会社、地域社会、社員・家族との信頼を創造して、より強固にすることが会社の持続的発展と企業価値の向上に繋がるとの経営理念のもと、事業活動を行なっております。そのために社内管理体制を整備するとともに、経営の透明性・公正性の維持向上に努め、適時情報開示と経営に対する情報のフィードバック体制を確立して、適時適切な施策を実施していくことが、当社のコーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方であります。また、当社の経営理念がより具体的に社内へ周知されるよう以下の行動指針を定めております。1変革を求め会社の活性化に総力を結集せよ会社を取り巻く外部環境は、常に変わり続けており、ひとところに留まることはありません。環境の変化に対応し、自己変革しなければ、その先に待ち構えるものは衰弱であり、倒産であります。常に活力みなぎる組織であるために、絶え間ない自己変革が必要とされます。過去の成功体験は確実に慢心という副作用をもたらします。成功はなるべく早く忘れ去り、失敗にこそ学ぶ、という心構えが我々に求められています。2我が社は利益を追求する戦斗集団であることを自覚せよ会社には、提供する商品やサービスを通じた社会貢献や、納税、雇用維持等々、様々な目的がありますが、会社が存続しなければ意味をなしません。そして、会社の存続は利潤によってのみ保証されるのであり、利潤は自ら勝ち取るものであります。しかしながら、利潤獲得のためなら、どんな手段も許されるというものではなく、会社のみならず個人個人が一社会人としてコンプライアンスを遵守し、公的存在(パブリックカンパニー)として、不正行為には一切加担してはなりません。3自主・自律の心を持て他人に頼ることなく我々の会社・我々の生活は自分自身で守る、ということであります。我々は己の力を頼りに、大きく飛躍する余地をもっていますが、一方で、失敗したからといって、誰も後始末してくれることはありません。全て自己責任であります。外部環境が悪い時こそ、自己変革の好機、それにより、競合他社に差をつける好機であります。②企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由コーポレート・ガバナンスは、企業の社会的価値を高めるための基盤となります。当社並びに当社グループの状況、規模に照らして、最良かつ発展的なコーポレート・ガバナンス体制を運営するために、現状のそれぞれの制度を導入しております。経営においては、経営の効率化と健全化、経営の意思決定は社外取締役制度の導入によって透明性を確保し、執行役員制度により監督責任と執行責任の明確化を整えております。また、取締役の任期を1年とすることで、機動的な経営体制を構築し、経営の監査については、監査役会制度を採用しております。当社は、有価証券報告書提出日現在、監査役5名のうち3名が社外監査役であり、その3名全てが独立役員であります。独立性の高い社外監査役を選任することで、経営に対する監督機能を強化するとともに、監査役の機能を有効に活用することを可能としており、コーポレート・ガバナンスの充実を図っております。また、取締役会については、当社業務に精通した8名に加え、当社の業界とは異なる経験と知識を有し、かつ独立性の高い社外取締役5名によって、迅速かつ的確な経営判断を行うことが可能であると考えております。イ.取締役会取締役会については、より広い見地からの意思決定の実施、業務執行の監督を図るため、有価証券報告書提出日現在、社外取締役5名を含む13名で構成しております。経営戦略・事業計画の執行及び監視に関する最高意思決定機関として「取締役会規則」に基づき、定時取締役会のほか、必要に応じて臨時取締役会を開催して、刻々と変化する経営状況にいち早く対応すべく努めております。また、監査役及び執行役員(取締役との兼任者を除く10名)も取締役会に出席しております。議長:代表取締役会長金本寛中構成員:代表取締役社長金本哲男、取締役金本龍男、取締役橋口和典、取締役三野宮朗、取締役渡部純、取締役廣瀨俊、取締役山下英明、社外取締役内藤進、社外取締役有田英司、社外取締役米川元樹、社外取締役田端綾子、社外取締役大川哲也ロ.監査役会当社は監査役会設置会社であります。有価証券報告書提出日現在、監査役会は5名(うち3名は社外監査役)で構成され、取締役の業務執行に対する監査を行うため取締役会に常時参加しているほか、日頃から経営者と情報交換を行う等適正な意見交換ができる環境を整えており、監査機能を果たしております。議長:常勤監査役金本栄中構成員:常勤監査役横田直之、社外監査役生島典明、社外監査役石若保志、社外監査役竹内巌ハ.執行役員制度当社では2001年から執行役員制度を取り入れ、業務執行責任を明確化させるとともに経営方針などトップダウンの指示通達の伝達機能を高め、会社の方針が全社員に周知される体制を整えております。また、市場環境の変化に即応した緻密な経営戦略の策定と併せて、各事業部・各関連会社の包括的管理を徹底しております。なお、有価証券報告書提出日現在、執行役員は17名(うち、取締役との兼務者が7名)で構成されております。ニ.サステナビリティ委員会サステナビリティ委員会は社長を委員長とし、グループビジョンである持続可能な成長基盤の構築を目指すとともに、社会と共生する「良き企業市民」として持続可能な社会の実現に貢献することを目的として設置しております。当社のコーポレート・ガバナンス体制図は次のとおりです。③企業統治に関するその他の事項a内部統制システムの整備の状況当社の内部統制システムとしましては、業務活動全般に関して社内手続規程や法律・法令の遵守状況、店舗の運営状況並びに連結子会社を含め財務報告に係る内部統制の運用及び有効性の評価・改善・是正を行う内部統制監査室、法務的課題に対応する法務室、社長を委員長とするコンプライアンス委員会、総務部長を委員長とする内部統制委員会をそれぞれ設置し、内部統制システムに対応した体制を整えております。当社の内部統制システム構築の基本方針は次のとおりであります。イ.取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制当社及び当社子会社は、コンプライアンスに関する規範として「倫理規程」を定め、社長を委員長とするコンプライアンス委員会の下、全社を挙げて法令・倫理規程遵守の体制を整備するとともに、当社の経営理念、社員行動基準を集約したハンドブックを全役職員に配付することでコンプライアンス精神の浸透を図っております。また、相談・通報制度として、窓口を社内外に設置し、社員等からの相談・通報を直接受けた際は、問題の早期解決を図りつつ、通報者の秘密を厳守するとともに、通報者が不利益を被ることがないよう万全の体制を期しております。なお、重要な法的課題に対しては社長直轄の組織として法務室を設置し、意思決定において適法な判断を行うことができる体制を整えております。ロ.取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制当社は、法令及び「文書取扱規程」、「文書保存規程」に則り文書等の保存を行っております。また、情報の管理は「内部者情報管理規程」及び「一般情報管理規程」に則り、個人情報については「個人情報保護規程」及び「個人情報保護マニュアル」に則って対応しております。ハ.損失の危険の管理に関する規程その他の体制当社及び当社子会社は、各部門が所管業務に付随するリスクを認識、評価する仕組みを整備し、事前に予防する体制を構築しております。各部門の権限と責任を明確にし、取締役会の下、組織横断的にリスク管理の状況を監督し、新たなリスクを発見できる体制を構築しております。また、経営に重大な影響を及ぼす不測の事態が発生、又は発生するおそれが生じた場合は、「有事対応マニュアル(コンティンジェンシー・プラン)」に基づき適切に対応するとともに、再発防止策を講じます。ニ.取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制当社及び当社子会社は、定時取締役会のほか、必要に応じて臨時取締役会を開催し、重要事項の決定、経営戦略・事業計画の執行及び監視に関する意思決定を機動的に行っております。当社の取締役会では、子会社の財務状況その他の重要事項の報告を受けております。経営計画は、次期事業年度及び中期の計画を立案し、具体的数値に基づいた全社的な目標を各部門の責任者に明示しております。各部門では部門目標を設定し、達成に向けて、進捗管理と具体的施策を実行しております。また、当社は、経営の意思決定の迅速化を図りつつ、監督責任と執行責任を明確化するため執行役員制度を導入し、各執行役員は取締役会から示された経営計画の達成を担うものとしております。取締役の任期は1年とし、変化の厳しい経営環境に迅速に対応するものとしております。ホ.会社並びにその親会社及び子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制当社は、当社の「倫理規程」をグループ各社へ準用するよう求め、そこで規定されるコンプライアンス委員会や相談・通報制度の対象範囲をグループ企業全体に広げ、業務の適正化が行き渡るようにしております。また、当社及び関係会社は金融商品取引法の定めに従い、良好な統制環境を保持しつつ、全社的な内部統制及び決算財務報告に係る内部統制並びに業務プロセスの統制活動を強化し、適正かつ有効な評価ができるよう内部統制システムを構築し、かつ適正な運用を行っております。なお、財務報告に係る内部統制において、各組織(者)は次の役割を確認しております。・経営者は、組織のすべての活動において最終的な責任を有しており、本基本方針に基づき内部統制を整備・運用しております。・取締役会は、経営者の内部統制の整備及び運用に対して監督責任を有しており、財務報告とその内部統制が確実に実行しているか経営者を監視、監督しております。・監査役は、独立した立場から、財務報告とその内部統制の整備及び運用状況を監視、検証しております。・内部統制監査室は、「監査規程」に則り、当社及び関係会社における財務報告に係る内部統制の有効性について経営者に代わり独立した立場で客観的に評価し、必要に応じてその改善、是正に関する提言とともに経営者並びに取締役会に報告しております。ヘ.監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する事項監査役の職務を補助すべき使用人については、監査役の要請に応じて業務補助のため監査役スタッフを置くこととしております。監査役が指定する補助すべき事項については、指名された使用人への指揮権は監査役に移譲されたものとし、取締役の指揮命令は受けないものとすることで、監査役の指示の実効性を確保しております。ト.前号の使用人の取締役からの独立性に関する事項使用人の人事(任命・異動・評定)については、監査役の同意を得るものとします。チ.取締役及び使用人が監査役に報告をするための体制その他の監査役への報告に関する体制、その他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制監査役は、取締役に対する監査を行うため取締役会に出席し、その他重要な意思決定や業務執行状況の把握のため、主要な会議や委員会へも出席します。当社及び当社子会社の取締役及び使用人は、会社に著しい損害を及ぼすおそれのある事実があることを発見したときは、直ちに監査役に報告しております。常勤監査役は、稟議書の回覧を受け、必要に応じて、取締役及び使用人にその説明を求めることができます。監査役に報告をした者は、当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないものとします。また、監査役は、代表取締役と定期的に会合を持ち、会社が対処すべき課題や監査上の重要事項について意見交換をしております。内部統制監査室は、監査終了後すみやかに、監査の結果について、代表取締役並びに監査役に内部統制監査報告書を提出します。なお、監査役及び内部統制監査室は、会計監査人や弁護士など外部の専門家と、情報の交換を行うなど連携を図っております。リ.監査役の職務の執行について生ずる費用等の処理に係る方針に関する事項監査役の職務の執行について生ずる費用の前払又は償還の手続その他の当該職務の執行について生ずる費用又は債務の処理については、当該監査役の職務の執行に必要でないと認められた場合を除き、監査役の請求により当該費用又は債務を処理しております。ヌ.反社会的勢力の排除に向けた基本的な考え方及びその整備状況当社は、「倫理規程」の中で、社会の秩序や安全並びに企業の健全な活動に脅威を与える反社会的勢力や個人・団体に対しては、毅然とした態度で臨み、一切の取引や関係を遮断し、一切関わらないこととする旨を定め、対応部署において外部専門機関などから情報を収集するとともに、社内研修など社員教育に努めております。また、有事に際しては、所轄警察署、顧問弁護士等と連携し、組織的に反社会的勢力からの不当要求を遮断、排除するものとしております。b提出会社の子会社の業務の適正を確保するための体制整備の状況当社は、グループ各社の経営管理を「関係会社運営指導規程」に基づき管理し、グループ各社から定期的に業務執行状況、経営成績及び財政状態の報告を義務付けるとともに、必要に応じて内部統制監査室の監査を行う事で業務の適正を確保しております。④責任限定契約の内容の概要当社と取締役(業務執行取締役等であるものを除く。)及び監査役は、会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しております。当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、法令が規定する額としております。なお、当該責任限定が認められるのは、当該取締役又は監査役が責任の原因となった職務の遂行について善意かつ重大な過失がないときに限られます。⑤役員等賠償責任保険契約の内容の概要当社及び一部の子会社は、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しております。被保険者は当社及び一部の子会社の取締役・監査役、執行役員とし、当該保険契約により被保険者が職務の執行に関し責任を負うことまたは当該責任の追及に掛かる請求を受けることによって生ずることのある損害を当該保険契約により填補することとしております。ただし、被保険者の職務の執行の適正性が損なわれないようにするため、故意による法令違反に係る損害賠償請求など一定の事由に対しては填補の対象としないこととしております。なお、保険料は全額会社が負担しております。⑥取締役の定数当社の取締役は20名以内とする旨を定款に定めております。⑦取締役の選任の決議要件当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席して、その議決権の過半数をもって行う旨を定款に定めております。また取締役の選任決議は、累積投票によらない旨を定款に定めております。⑧株主総会の特別決議要件当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席して、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります。⑨剰余金の配当等の決定機関当社は、剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項について、法令に別段の定めがある場合を除き、株主総会の決議によらず取締役会の決議により定める旨を定款に定めております。これは、剰余金の配当等を取締役会の権限とすることにより、株主への機動的な利益還元を行うことを目的とするものであります。⑩自己の株式の取得当社は、自己の株式の取得について、経済情勢の変化に対応して財務政策等の経営諸施策を機動的に遂行することを可能とするために、会社法第165条第2項の規定に基づき、取締役会の決議によって市場取引等により自己の株式を取得することができる旨を定款に定めております。⑪取締役及び監査役の責任免除当社は、会社法第426条第1項の規定により、取締役会の決議をもって同法第423条第1項の行為に関する取締役(取締役であった者を含む)及び監査役(監査役であった者を含む)の責任を法令の限度において免除することができる旨を定款に定めております。これは、取締役及び監査役が職務を遂行するにあたり、その能力を十分に発揮して、期待される役割を果たしうる環境を整備することを目的とするものであります。⑫株式会社の支配に関する基本方針について当社では、会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針は特に定めておりません。
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株式会社カナモト
有価証券報告書-第58期(2021/11/01-2022/10/31)
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ManagementAnalysisOfFinancialPositionOperatingResultsAndCashFlowsTextBlock
3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。なお、当連結会計年度より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号2020年3月31日)等を適用しております。これに伴い、当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度と比較して大きく減少しております。そのため、当連結会計年度における経営成績に関する説明は、売上高については前連結会計年度と比較しての増減額及び前年同期比(%)を記載せずに説明しております。詳細は、「第5経理の状況1連結財務諸表等(1)連結財務諸表注記事項(会計方針の変更)」に記載のとおりであります。①財政状態及び経営成績の状況経営成績当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大で停滞していた経済活動に回復の兆しが見えてきたものの、長期化するウクライナ情勢や原材料価格の高騰、世界的な金融引き締め等による景気後退の懸念が高まるなど、予断を許さない状況で推移いたしました。当社グループが関連する建設業界におきましては、公共投資は底堅く推移し、民間設備投資も緩やかな回復の動きが見られた一方で、半導体の供給不足や資材価格の高騰、慢性的な建設技能労働者不足等も深刻化するなど、依然として留意が必要な状況が続いております。このような状況のなか、当社グループでは、中期経営計画「Creative60」(2020〜2024年度)の3つの重点施策に基づき、国内外におけるアライアンスグループの基盤強化とシナジーの追求による一層の経営効率化に努めるとともに、実需に応じた機動的な投資戦略を推進いたしました。また、レンタル用資産の効率活用の実現とサステナブルな課題の解決に向けた組織体制を構築するなど、持続的発展と企業価値の向上に注力いたしました。2022年10月期の連結業績につきましては、売上高は1,880億28百万円となりました。利益面につきましては、レンタル需要の動向に加え、将来を見据えた人財投資による販管費の増加もあり、営業利益は132億29百万円(前年同期比9.5%減)、経常利益は137億80百万円(同10.5%減)、また、親会社株主に帰属する当期純利益は83億45百万円(同6.3%減)となりました。セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。イ.建設関連主力事業である建設関連におきましては、公共投資は国土強靭化対策やインフラ関連工事を中心に底堅く推移し、民間設備投資は持ち直しの動きがみられましたが、地域差に加え、一部の現場では資材価格の高騰による工事の遅延や進捗の鈍化等の影響もあり、本格的な建設機械のレンタル需要の回復には至らない状況で推移いたしました。また、当社グループでは、今後更なる投資の拡大が見込まれる社会資本の維持補修分野や再生可能エネルギー分野への対応力強化に努めつつ、デジタル技術を活用した建設現場のDX化と環境負荷低減の実現に向けた技術開発や業務提携を推進いたしました。これらの結果、同事業における地域別売上高の前年同期比は、北海道地区5.5%増、東北地区7.3%減、関東甲信越地区0.6%減、西日本地区0.7%減、九州沖縄地区1.1%増となりました。中古建機販売につきましては、期初計画どおりレンタル用資産の運用期間の延長を進めていることから、売上高は前年同期比15.1%減となりました。以上の結果、建設関連事業の売上高は1,704億33百万円、営業利益は115億8百万円(前年同期比11.8%減)となりました。ロ.その他その他の事業につきましては、鉄鋼関連、情報関連、福祉関連ともに堅調に推移したことから、売上高は175億94百万円、営業利益は12億32百万円(前年同期比11.0%増)となりました。財政状態当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末から15億65百万円増加し3,053億20百万円となりました。これは主に「レンタル用資産」を含めた有形固定資産が55億92百万円、「長期貸付金」が42億36百万円それぞれ増加した一方で、「現金及び預金」が85億27百万円減少したことによるものです。負債合計は、前連結会計年度末から41億29百万円減少し1,647億8百万円となりました。主な要因として「長期借入金」が31億99百万円増加した一方で、「支払手形及び買掛金」が33億68百万円、「長期未払金」が33億65百万円それぞれ減少したことによるものです。純資産合計は、前連結会計年度末から56億94百万円増加し1,406億11百万円となりました。これは主に「親会社株主に帰属する当期純利益」を83億45百万円計上及び「為替換算調整勘定」が16億57百万円増加した一方で、剰余金の配当により29億94百万円、「自己株式」の取得等により19億67百万円とそれぞれ減少したことによるものです。②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は470億47百万円となり、前連結会計年度末から85億10百万円減少しました。各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によって得られた資金は331億58百万円(前年同期比15.7%減)となりました。これは主に「税金等調整前当期純利益」は135億74百万円、「減価償却費」は319億12百万円の収入をそれぞれ計上した一方で、「レンタル用資産の取得による支出」は56億45百万円、「仕入債務の増減額」は37億36百万円、「法人税等の支払額」は49億85百万円の支出をそれぞれ計上したことが要因であります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によって支出した資金は113億31百万円(前連結会計年度末は33億73百万円の支出)となりました。これは主に「有形固定資産の取得による支出」は47億93百万円、「貸付けによる支出」は57億61百万円をそれぞれ計上したことが要因であります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によって支出した資金は308億93百万円(前連結会計年度末は287億94百万円の支出)となりました。これは主に「長期借入れによる収入」は158億94百万円の収入を計上した一方で、「長期借入金の返済による支出」は146億84百万円、「割賦債務の返済による支出」は256億86百万円、「配当金の支払額」は29億93百万円の支出をそれぞれ計上したことが要因であります。③販売の実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、下表のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自2021年11月1日至2022年10月31日)前年同期比建設関連170,433百万円-その他17,594百万円-セグメント間取引消去--合計188,028百万円-(注)「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しております。当連結会計年度の数値については、当該会計基準等を適用した後の金額となっております。このため、前年同期比増減率は記載しておりません。(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在にて判断したものであります。①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、「3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。また、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「2事業等のリスク」に記載のとおりであります。なお、当社グループの目標とする経営指標の実績値は、下表のとおりであります。前連結会計年度(自2020年11月1日至2021年10月31日)当連結会計年度(自2021年11月1日至2022年10月31日)自己資本比率41.8%43.2%ROE(自己資本利益率)7.2%6.4%EBITDA+(減価償却他調整前営業利益)57,031百万円56,241百万円②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報イ.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容当社グループのキャッシュ・フローの状況の分析については、「3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。ロ.資本の財源及び資金の流動性当社グループの運転資金需要の主なものは、売上原価、販売費及び一般管理費の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、レンタル用資産の購入及び有形固定資産の取得等によるものであります。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、割賦契約及びリース契約等の資金調達手段を活用しながら安定的な資金の源泉を確保するため、金融機関からの長期借入を行うことを基本としております。なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務等を含む有利子負債残高は、下表のとおりであります。年度別要支払額(百万円)契約債務合計1年以内1年超3年以内3年超5年以内5年超短期借入金980980---長期借入金48,57213,91325,5998,427631長期未払金(割賦)61,12221,64329,1189,645715リース債務4,6241,4442,116872189上記の表において、連結貸借対照表の1年内返済予定の長期借入金、未払金に含まれている割賦契約に係る未払金及び流動負債のリース債務は、長期借入金、長期未払金(割賦)及びリース債務にそれぞれ含めております。③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5経理の状況1連結財務諸表等(1)連結財務諸表注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。(3)経営成績に影響を与える重要な要因について「2事業等のリスク」に記載のとおりであります。(4)財務政策レンタル用資産購入等の設備投資計画を踏まえながら、より有効かつ安価な資金調達手段を模索しており、資金調達と資金運用の多様化・効率化を図りつつ、さらには受取手形等の債権について流動化等を行うことで、資産・負債バランスの軽量化に取り組んでおります。
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株式会社カナモト
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CriticalContractsForOperationTextBlock
4【経営上の重要な契約等】該当事項はありません。
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ResearchAndDevelopmentActivitiesTextBlock
5【研究開発活動】該当事項はありません。
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ウェルプレイド・ライゼスト株式会社
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CompanyHistoryTextBlock
2【沿革】年月概要2015年11月eスポーツイベントの企画・運営の受託を目的として、ウェルプレイド株式会社を東京都渋谷区に設立2017年3月本社を東京都目黒区に移転2017年6月eスポーツ市場での新たな事業機会の創造を図るため、株式会社カヤックと資本業務提携を行い第三者割当増資を実施し、株式会社カヤックが当社を子会社化2017年11月自社主催のeスポーツリーグとしてウェルプレイドリーグを開始2018年2月本社を東京都渋谷区に移転2018年3月eスポーツ選手・実況者・解説者のマネジメント業務(現パートナーソリューションサービス)開始2019年6月パートナーソリューションサービスにおいてインフルエンサーマーケティングの提供開始2020年3月パートナーソリューションサービスにおいてスポンサー仲介(エージェント業)開始2020年10月株式会社電通ライブと業務提携し、全ての世代を対象にゲームを通じたコミュニケーション開発を行うプロジェクト「PlayG-round」を発足2021年1月eスポーツイベントの企画・運営における事業展開を強化する目的で、株式会社ライゼストの株式を取得し子会社化2021年2月ウェルプレイド株式会社を存続会社として株式会社ライゼストと合併し、ウェルプレイド・ライゼスト株式会社に商号変更2021年6月本社を東京都新宿区に移転2021年6月株式会社クリーク・アンド・リバー社と協業し、ゲーム実況者やプロゲーマーをサポートするプロジェクト「OCGAMES」を開始2021年7月国内プロゲーミングチームと協業プロデュースし、eスポーツイベント「LIMITZ」を発足2021年11月eスポーツの新たな価値を創造するサービスやコンテンツを企画・開発することを目的としてビジネスデザインサービスを開始2022年7月南海電気鉄道株式会社と協業し、泉佐野市をeスポーツ先進都市とすることを目的としたeスポーツMICE(注1)コンテンツ実証事業を開始2022年11月東京証券取引所グロース市場に株式を上場(注1)MICEとは、企業等の会議(Meeting)、企業等の行う報奨・研修旅行(IncentiveTravel)、国際機関・団体、学会等が行う国際会議(Convention)、展示会・見本市、イベント(Exhibition/Event)の頭文字のことであり、多くの集客交流が見込まれるビジネスイベントなどの総称となります。
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ウェルプレイド・ライゼスト株式会社
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DescriptionOfBusinessTextBlock
3【事業の内容】当社は、eスポーツ(注1)専業の会社として「eスポーツの力を信じ、価値を創造し、世界を変えていく。」をミッションに掲げ、eスポーツの文化・価値を創造することを目的として、事業活動を行っております。当社のサービスは、(1)eスポーツイベントを企画・運営すること等によりクライアントに様々な価値を提供する「クライアントワークサービス」、(2)eスポーツ選手・実況者・解説者・インフルエンサー(注2)等の「人」のサポートを軸とした「パートナーソリューションサービス」、(3)eスポーツの新たな価値を創造していくための新規事業をつくりあげる「ビジネスデザインサービス」の提供の3つに大別されております。当社は、eスポーツ事業の単一セグメントであるため、セグメント情報は記載せず、主要なサービス毎に記載しております。(1)クライアントワークサービス当社設立当時からのサービスであり、ゲームメーカーをはじめとしたクライアントに対し、eスポーツイベントの企画・運営を行っております。eスポーツ専業の会社として対象となるゲームを愛をもってやりこみ、ゲームメーカー、参加者(eスポーツ選手等)、視聴者の三者の視点から喜ばれるeスポーツイベントをつくることを得意としております。特に、各ゲームタイトルにおけるユーザーのコミュニティ(注3)の特性を理解し、彼らが共感するストーリー作りを心がけており、コミュニティとの信頼関係を大切にしてきました。そのような中、日本一の高校生チームを決める"eスポーツの甲子園"「STAGE:0(ステージゼロ)」、㈱NTTドコモが主催するeスポーツリーグ「X-MOMENT」の「PUBGMOBILEJAPANLEAGUE」等の日本最大級の案件を担当する中で、eスポーツ領域の最先端の技術・ノウハウが蓄積され、結果として新たなeスポーツイベントの受注につながるという好循環が生まれております。また、eスポーツイベント領域にとどまらず、eスポーツ施設の運営・設計・機材調達等も行っております。2020年3月に大阪にオープンした国内最大級のデジタル教育施設「REDEE」の立ち上げに参画し、「子供たちがゲームを通してデジタル技術を学ぶための施設」というコンセプトの立案から、機材選定、施設設計及びオープン後のeスポーツエリアの管理運営までを担当いたしました。(2)パートナーソリューションサービスパートナーソリューションサービスは、eスポーツ選手・実況者・解説者・インフルエンサー等のeスポーツに関わる「人」に対して様々な収益機会を創出、提供するサービスです。メニューとしては、現在主力であるスポンサー仲介(エージェント業)をはじめ、インフルエンサーマーケティング、キャスティングの他、将来の収益上の期待が大きいクリエイターサポートがあります。具体的には、スポンサー仲介(エージェント業)は、eスポーツに関心を持つ企業や、eスポーツで活躍する「人」とのつながりを持つ当社の強みを活かし、ニーズのヒアリングから企画作成、提案、契約締結までをワンストップで提供し、最適なマッチングを実現するものです。インフルエンサーマーケティングは、クライアントが新作ゲーム等を発表する際に、その魅力をユーザーに届けるためのインフルエンサーを起用した施策の提案を行っております。キャスティングは、ゲームイベントや大会において最適な実況者・解説者・インフルエンサー等を選定しアサインするメニューです。クリエイターサポートは、㈱クリーク・アンド・リバー社と協業し、ゲーム実況者・eスポーツ選手等、ゲームというジャンルに特化した形で、YouTube向けのMCN(注4)を軸としたクリエイターサポートサービスである「OCGAMES」を提供しております。具体的には、ゲームコンテンツの許諾取得や、切り抜き動画(注5)やスポンサー獲得による収益の多角化、YouTubeにおけるトラブル対応など、チャンネルの成長をサポートしております。その中で当社は、ゲーム実況者やeスポーツ選手等のクリエイターに対してサービス説明や契約締結を行うと共に、サービス契約後はスポンサー営業、切り抜きチャンネルの管理、クリエイターからの問い合わせ窓口などの役割を担っております。このようにパートナーソリューションサービスでは、eスポーツに関わる人が活躍できる環境を整える中で、サポートを行う人数を増加させるとともにそこから生み出される価値を向上させることで収益の拡大を目指します。(3)ビジネスデザインサービスビジネスデザインサービスは、eスポーツの新たな価値を創造するサービスやコンテンツを企画・開発することを目的として、2022年10月期よりサービスを開始しております。eスポーツを他分野の領域とかけあわせたイベントを企画・運営、他業種のパートナーと組んで新規プロジェクトを立ち上げるなど新規市場の開拓を目指しております。具体的な取り組み例として、「NoBorder,TryLimitz」をスローガンに掲げ、これまでのeスポーツイベントの常識、概念、垣根を越え、多くの人を魅了するエンターテインメントの提供を目標として、有名プロゲーミングチームとeスポーツイベント「LIMITZ」の共同運営を行っております。その他、プロゲーミングチームへのスポンサー仲介も行っております。また、「eスポーツ×地域」を新領域と捉え、南海電気鉄道株式会社と協業し、泉佐野市をeスポーツ先進都市とすることを目的としたeスポーツMICEコンテンツ実証事業を行っております。(注1)eスポーツとは、「エレクトロニック・スポーツ」の略で、広義には、電子機器を用いて行う娯楽、競技、スポーツ全般を指す言葉であり、コンピューターゲーム、ビデオゲームを使った対戦をスポーツ競技として捉える際の名称であります。(注2)インフルエンサーとは、影響や勢力、効果といった意味を持つ「influence」という英語が語源で、世間や人の思考・行動に大きな影響を与える人物のことであります。(注3)コミュニティとは、インターネットなどを通じて特定の目的や話題について交流するユーザーの集合となります。(注4)MCNとは、YouTube上の複数のチャンネルと提携し、プロモーション、制作支援、視聴者の獲得や収益の分配など、契約クリエイターに対して様々な支援策を提供するサードパーティサービスプロバイダのことであります。(注5)切り抜き動画とは、公開されているYouTube動画のワンシーンをカット(切り抜き)し、再編集してYouTubeに投稿された動画です。長いYouTube動画の中から、ハイライトシーン等を切り抜きまとめることで、視聴者は動画内の欲しい情報だけを得られるというメリットがあります。当社の事業系統図は以下のとおりであります。
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BusinessPolicyBusinessEnvironmentIssuesToAddressEtcTextBlock
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、提出日現在において、当社が判断したものであります。(1)会社の経営の基本方針当社は、eスポーツ専業の会社として「eスポーツの力を信じ、価値を創造し、世界を変えていく。」をミッションに掲げ、eスポーツの文化・価値を創造することを目的として、事業活動を行っております。当社は、このような経営の基本方針に基づいて事業を展開しながら、企業価値並びに株主価値の増大を図ってまいります。(2)目標とする経営指標当社は、新興市場であるeスポーツ業界において、売上高の拡大が当面の間は同業界での企業成長を示すものと考えております。また、企業として持続的な成長と規模の拡大を行っていくためには、主力事業であるクライアントワークサービスのみならずその他サービスも含めた全社的な利益創出が重要であることから、売上高営業利益率も意識した経営を行ってまいります。(3)経営環境当社を取り巻く経営環境として、世界のeスポーツの市場規模は、2020年の1,145億円から2024年には1,957億円と2019年からの5年間のCAGR(年平均成長率)は11.1%と堅調に推移する予測となっております(出典:㈱角川アスキー総合研究所「グローバルeスポーツ&ライブストリーミングマーケットレポート2021」為替は1ドル=121円のレート(2022/4/1時点)にて再計算)。また、日本のeスポーツ市場も2020年の67億円から2024年には184億円とCAGR(年平均成長率)は28.9%の成長が予測されております(出典:「ファミ通」マーケティング速報2021年4月16日発表「2020年日本eスポーツ市場規模は66.8億円」)。なお、eスポーツ市場は主に海外が先行しており、日本においては2010年代後半から市場として認知されてきた新しい市場ですが、2021年には㈱NTTドコモのeスポーツリーグブランド「X-MOMENT」が始まるなど、規模の大きい大会が生まれてきております。コロナ禍においては、リアルなイベント・公演等の市場が大幅に冷え込んだのに対し、eスポーツにおいてはデジタル、ネットとの親和性の高さから、オンラインでの開催、観戦へ柔軟にシフトすることができたため、コンテンツ業界が新型コロナウイルスにより市場縮小に見舞われた中で、当業界は成長することが出来たと考えています。また、足許の状況としましては、東京ゲームショーが3年ぶりにオフラインで開催されるなど、徐々にオフラインで開催するイベントも増えてきており、当社主力事業であるクライアントワーク事業においても、オンラインとオフラインの長所を活かしたイベント運営を実施してまいります。また、eスポーツ市場は、中学生男子の将来なりたい職業第2位にプロeスポーツプレイヤーが選ばれる(出典:ソニー生命保険㈱「中高生が思い描く将来についての意識調査2021」)など、若い世代に人気があることも特徴となっており、今後も成長が期待できる市場であると認識しており、当社としても日本のeスポーツ市場の発展の一助となることを目指しております。(4)中長期的な会社の経営戦略当社は、eスポーツ市場の成長を適切に取り込むことでクライアントワークサービスを拡大させるとともに、クリエイター数の増加及び収益手段の多様化によるパートナーソリューションサービスの価値向上を図りつつ、そこで培ったノウハウを活かすことで、ビジネスデザインサービスとして新規事業を創出してまいります。その中で、eスポーツ領域におけるプレゼンスと信頼関係とその土台(仕組み)となる組織戦略を重要な経営戦略として進めることで、中長期的な企業価値の向上を図ってまいります。なお、当社が持続的な成長をしていくためには、日本のeスポーツ文化が一般化し、野球やサッカー等のメジャースポーツのように熱狂を共感できる世界をつくることが大切だと考えています。そのためには、ゲームメーカーからの信頼とユーザーの熱狂が得られる良質なeスポーツコンテンツを制作しつづけること、そして、eスポーツ選手等のeスポーツを取り巻く人々が持続可能な生活をおくることができる環境を整えることが必要になります。「eスポーツ」というブランドコンセプトを活かしたビジネス領域の拡大にも積極的に取り組むと共に、優秀な人材確保・育成のための創造的な職場環境の整備や経営理念の浸透、内部統制やコンプライアンス体制の強化に取り組んでまいります。(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社において認識している優先的に対処すべき事業上の課題は以下のとおりです。なお、当社の収益構造の特徴として、主にクライアントワークサービスでフロー型収益を、パートナーソリューションサービス(OCGAMES)でストック型の収益の両方を得ている点が挙げられます。現状、大部分はフロー型収益となりますが、今後ストック型収益をさらに拡大させることにより、安定的な経営を実現してまいります。また、当社では2022年12月末時点で、金融機関と1.5億円の当座貸越契約を締結しており、急な資金需要にも耐えられる体制を構築しているため、当社としては現状財務体質に重要な課題は無いと考えており、財務上の課題は記載しておりません。①コーポレートブランド価値の向上当社は、創業以来eスポーツ専業の会社として、当社のビジョンである「ゲームプレイに肯定をゲーム観戦に熱狂をゲームにもっと市民権を」という価値観を体現していくことでブランド化を進めてまいりました。具体的には、「ウェルプレイドフェスティバル」や「ゆるふわeスポーツ座談会」など能動的に多種多様なステークホルダーを巻き込んで交流を行うイベントを企画して発信するなどしております。「ウェルプレイドフェスティバル」では、様々なゲームタイトルのコミュニティリーダーと連携してeスポーツ大会等のイベントを企画・運営し、約2,000名が来場しました。また、「ゆるふわeスポーツ座談会」では、当社の人的ネットワークを活用してeスポーツ業界の最先端で活躍するプロeスポーツ選手、ゲームプロデューサーといった多種多様な方々を招き、カジュアルにeスポーツについて話をする場を提供し、幅広い来場者に参加していただきました。また、コーポレートブランドは、企業文化と密接につながっていると考えており、企業文化は評価をはじめとした組織制度が作ると考えております。「ゲームを楽しんでいるか」を評価制度に組み込むことによりeスポーツ企業としての組織の成長に努めてまいります。コーポレートブランドの価値向上は、優秀な人材の確保や当社が開催するeスポーツイベント等のコンテンツの強化につながるため、当社がさらなる成長をする上で重要であると考えております。優秀な人材の確保という観点では、当社の理念に共感していただいた上での採用応募が増えるため、採用力の強化につながると認識しております。また、当社の有するコンテンツの強化の観点では、当社の提供するサービスをまだ利用していない潜在的なユーザーへのマーケティングと既存ユーザーのロイヤリティの向上が可能と考えております。今後もeスポーツ企業として様々なサービスの提供と組織制度の構築・運用を実践するとともに、当社の活動をコーポレートサイトや各種メディア、書籍等で世の中に継続的に発信し続けることで、当社の知名度を向上させ、コーポレートブランド価値の向上を図っていく方針です。②新技術及び新規ゲームタイトルへの対応当社が属する業界では技術革新が絶え間なく行われており、近年では、スマートフォンやタブレット型端末の普及が進み、モバイルゲームのeスポーツ市場が拡大しております。このような事業環境の下で当社が事業を継続的に拡大していくには、スマートフォンに限らず、ハードウェアからソフトウェアまで様々な新技術に適時に対応していくことが必要であると認識しております。社内で新技術に対応するためのテクニカルチームを持つとともに、新技術に関する勉強会や新技術を用いた案件の発表会を開催することで、新技術に触れる機会を創出するとともにサービスへの新技術の積極的な活用を促し、新技術への対応を進めております。また、新技術と同様に新規ゲームタイトルも常にリリースされますが、新規ゲームタイトルのゲームプレイ時間を確保する文化をつくるとともに、社内のゲーム大会等で新規ゲームに触れる機会をつくることで対応してまいります。③人材育成による生産性の向上当社にとって最も重要な資産は「人」であり、優秀な人材の獲得や人材育成は当社にとって重要な経営課題の一つであると認識しております。当社は、企業理念の社内浸透やリモートワーク環境の整備及びオンライン研修制度の整備を強化し、人材育成を通じて会社全体の生産性を向上させることで、さらなる収益性の向上に努めてまいります。④健全性・安全性の維持当社は、ユーザーが安心して利用できるサービスを提供することが、信頼性の向上、ひいては事業の発展に寄与するものと認識しております。当社は、eスポーツに関連する様々なサービスを提供しておりますが、ステークホルダーが安心して利用できるように安全性や健全性を継続的に強化していくことが必要であると考えております。個人情報保護や知的財産保護等に関する安全性の強化に加え、eスポーツ選手・実況者・解説者・インフルエンサー等に対してコンプライアンス研修やコンテンツ管理に注力することで、健全性維持に取り組んでおります。⑤内部管理体制の充実当社は、今後もより一層の事業拡大を見込んでおります。そのため、今後当社の事業拡大に応じた内部管理体制の構築を図るとともに、金融商品取引法における内部統制報告制度の適用等も踏まえ、より一層のコーポレート・ガバナンスの充実に取り組んでまいります。また、当社の成長速度に見合った人材の確保及び育成も重要な課題と認識しており、継続的な採用活動と研修活動を行ってまいります。
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GovernanceTextBlock
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】①コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方当社は、持続的な成長と社会への貢献を目指していく中で、迅速かつ透明性ある意思決定を行っていくことが重要であると認識しております。その認識のもと、企業価値の拡大に合わせた意思決定体制の構築、及び経営陣・全社員へのコンプライアンスの徹底を行い、株主、取引先、従業員等のすべてのステークホルダーに対する利益の最大化を図ります。そのため、当社は経営環境の変化に迅速かつ公正に対応する意思決定機関を構築し、当社の営む事業を通じて利益を追求すること、財務の健全性を確保して信頼性を向上させること、説明責任を果たすべく積極的に情報開示を行うこと、実効性ある内部統制システムを構築すること、並びに監査役が独立性を保ち十分な監査機能を発揮すること等が重要であると考えております。②企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由a企業統治の体制の概要当社は取締役会設置会社・監査役会設置会社であり、取締役7名(うち社外取締役1名)、監査役3名(うち社外監査役3名)を選任しております。また、コンプライアンス委員会、リスク管理委員会を設置することにより、ガバナンス体制の強化を図っております。また、当社は、親子上場の子会社であることから、独立性の高い社外取締役(東京証券取引所が一般株主の保護のために確保を義務付けている独立役員に指定しております。)を選任し、経営を監督する体制を構築しております。今後も一般株主の保護を果たしながら経営を効率的に行い、社外取締役の比率を高めていく等、ガバナンス体制を引き続き向上させてまいります。(a)取締役会当社の取締役会は取締役7名(うち社外取締役1名)により構成されており、月1回定時取締役会を開催しているほか、必要に応じて臨時取締役会を開催しております。取締役会では、経営に関する重要な意思決定を行うとともに、取締役の職務の執行状況を多面的に監督・監視し、当社の経営の効率性及び透明性を確保できるよう努めております。(b)監査役会当社の監査役会は3名(全て社外監査役)で構成されており、うち1名は常勤監査役であります。各監査役は、監査役会で策定された監査役会規程、監査役監査基準及び監査計画に基づき、取締役会をはじめとする重要な会議に出席し、必要に応じて意見を率直に表明するとともに、取締役及び事業部門にヒアリングを行い、社外の独立した立場から経営に対して適正な監視を行うこととしております。さらに、内部監査人及び会計監査人との連携を密にして、監査の実効性と効率性の向上を図っております。(c)事業部長会議原則として毎週1回開催しております。事業部長会議には、社内取締役、事業部長、その他取締役が必要と認める者が参加しております。なお、常勤監査役もオブザーバーとして出席しております。事業部長会議では、各事業部門及び管理部門から業務執行状況が報告されるとともに、それに基づき計画策定・修正について討議を行っております。また、会社全体にわたる重要な情報の収集・分析結果及び各部門が直面する事業機会と課題について経営幹部が共有し協議しております。これは取締役その他の意思決定者による迅速かつ的確な経営判断に資するとともに、部署間の協力体制を促進することを目指すものであります。(d)コンプライアンス委員会当社は、コンプライアンスに関する事項の協議を行い、法令等の遵守徹底を図るため、コンプライアンス委員会を設置しております。当委員会は、代表取締役が委員長を務め、取締役1名、その他委員長の指名する者で構成され、常勤監査役及び社外監査役1名もオブザーバーとして出席しております。また、原則として、毎月1回開催しております。(e)リスク管理委員会当社は、リスク管理の検討、審議等を行うためリスク管理委員会を設置しております。当委員会は、代表取締役が委員長を務め、取締役1名、その他委員長の指名する者で構成され、常勤監査役もオブザーバーとして出席しております。また、原則として、毎月1回開催しております。機関毎の構成員は次のとおりであります。役職名氏名取締役会監査役会事業部長会議コンプライアンス委員会リスク管理委員会代表取締役谷田優也◎〇代表取締役髙尾恭平〇◎◎◎代表取締役古澤明仁〇〇取締役原田清士〇〇取締役浅野洋将〇〇取締役村田光至朗〇〇〇〇社外取締役田村征也〇社外監査役(常勤)岩﨑恵子〇◎〇(注2)〇(注2)〇(注2)社外監査役松本祐輝〇〇〇(注2)社外監査役山田洋司〇〇その他(注3)〇〇〇〇(注)1.◎は議長です。2.オブザーバーとして出席しております。3.その他は、事業部長、その他議長の指名する者です。b企業統治の体制を採用する理由当社の企業規模、業務内容等を勘案し、コーポレート・ガバナンスのあり方を検討した結果、上記の企業統治体制が迅速な意思決定を可能にし、かつ経営の透明性、健全性を確保できる最適な形態と判断いたしました。なお、当社のコーポレート・ガバナンス体制図は、次のとおりであります。③企業統治に関するその他の事項当社は、業務の適正性を確保するための体制として、「財務報告に係る内部統制の基本方針」を定め、現在その基本方針に基づき、具体的な統制活動を整備し、内部統制システムの運用を行っております。その概要は以下のとおりです。a取締役、使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制(a)取締役、使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するため、「経営理念」「コンプライアンス規程」等を制定し、役職員はこれを遵守しております。(b)「取締役会規程」を始めとする社内諸規程を制定し、役職員の職務執行が法令及び定款に適合するように担保しております。(c)コンプライアンス委員会を設置し、全役職員が法令等を遵守した行動、高い倫理観をもった行動をとることを促すとともに、研修等を定期的に実施することにより「コンプライアンス規程」等の周知徹底をしております。また、内部通報制度も確立しており、不適切な行為の兆候もしくは不適切な行為を発見した場合に報告・相談できるルートが確保されています。(d)役職員の職務執行の適切性を確保するため、代表取締役直轄の内部監査人を設置し、「内部監査規程」に基づき内部監査を実施しております。また、内部監査人は必要に応じて会計監査人と情報交換を実施しております。b取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制(a)取締役会議事録、その他重要な書類等の取締役の職務執行に係る情報の取り扱いは「文書管理規程」等の社内規程に基づき、文章または電磁的媒体に記録し、適切に保存及び管理しております。(b)文章管理部署の総務部は、取締役及び監査役の閲覧請求に対して、何時でもこれら文書を閲覧に供せるように管理しております。c損失の危険の管理に関する規程その他の体制当社は、取締役会がリスク管理体制を構築する責任と権限を有し、これに従いリスク管理に係るリスク管理委員会を設置し、多様なリスクを可能な限り未然に防止し、危機発生時には企業価値の毀損を極小化するための体制を整備しております。d取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制(a)定時取締役会を毎月1回開催するほか、機動的に意思決定を行うため、臨時取締役会を開催するものとし、適切な職務執行が行える体制を確保しております。(b)毎月1回の定時取締役会に加え、取締役会の意思決定に資すること、多様なリスクを可能な限り把握し対応するために、事業部長会議を毎週1回開催しております。e当社並びにその子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制当社子会社は存在しないため、該当事項はありません。f監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する事項及びその使用人の取締役からの独立性に関する事項特段職務を補助すべき使用人を置いてはおりませんが、監査役が使用人を置くことを求めた場合においては、以下の事項を実施する予定であります。(a)監査役の職務を補助すべき使用人は、必要に応じてその人員を確保する。(b)当該使用人が監査役の職務を補助すべき期間中の指揮権は、監査役に委嘱されたものとして、取締役の指揮命令は受けないものとし、その期間中の当該使用人の人事評価においても独立性に影響を与えないように実施する。g取締役及び使用人が監査役に報告するための体制その他監査役への報告に関する体制(a)取締役及び使用人は、監査役会の定めに従い、各監査役の要請に応じて必要な報告及び情報提供を行っております。(b)監査役への報告・情報提供は以下のとおりであります。イ取締役会での報告、情報提供ロ各事業部長等のヒアリング時の報告、情報提供等hその他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制(a)代表取締役及び内部監査人は、監査役と必要に応じて意見交換を行っております。(b)監査役は、取締役会を始め、事業部長会議等重要な会議に出席することにより、重要な報告を受ける体制となっております。(c)監査役は、会計監査人とコミュニケーションを図ることにより、監査環境を整備し監査の有効性、効率性を高めております。i現状において明らかになった課題・改善点現状において、明らかになった重要な課題はございません。j財務報告の信頼性を確保するための体制財務報告の信頼性を確保するため、内部監査人を設置し、財務報告の適正性を確保するため、全社的な統制活動及び各業務プロセスの統制活動を強化し、その運用体制を構築しております。k反社会的勢力との取引排除に向けた基本的考え方及びその整備状況(a)反社会的勢力との取引排除に向けた基本的な考え方イ当社の社内規程等に明文の根拠を設け、組織全員が一丸となって反社会的勢力の排除に取り組む。ロ反社会的勢力とは取引関係を含めて一切関係を持たない。また、反社会的勢力による不当要求は一切を拒絶する。(b)反社会的勢力との取引排除に向けた整備状況イ「反社会的勢力排除に関する規程」において反社会的勢力に対する姿勢について明文化し、全職員の行動指針とする。ロ反社会的勢力の排除を推進するために総務部を管理部署としている。ハ「反社会的勢力対応マニュアル」を整備し、反社会的勢力排除のための体制構築に取り組む。ニ取引先等について、反社会的勢力との関係に関して確認を行う。ホ反社会的勢力の該当有無の確認のため、外部関係機関等から得た反社会的勢力情報の収集に取り組む。ヘ暴力団追放運動推進都民センターの賛助会員に加入し、情報収集と社内への情報共有を行う。ト取引先との間で締結する「基本契約書」では、取引先が反社会的勢力であることが判明した場合には、契約を解除できる条項を盛り込む。④リスク管理体制の整備状況当社は、事業遂行上発生する各種リスクを的確に評価し、迅速かつ適切に対処するため、リスク管理体制の強化に継続的に取り組んでおります。事業部長会議では、各事業のリスクについて当該部門の自己分析報告にあわせ、他部門による客観的な検討も協議事項としております。更に、リスク管理を必要に応じて全社的に対処するためリスク管理委員会を設置し、リスク管理体制の基本的な対策・事業継続計画の策定、取締役会への報告等を行っております。⑤取締役の定数当社の取締役は10名以内とする旨を定款に定めております。⑥責任限定契約の内容の概要当社と社外取締役及び社外監査役は、会社法第427条第1項に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を結んでおります。当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、法令が定める額としております。なお、当該責任限定が認められるのは、当該社外取締役及び社外監査役が責任の原因となった職務の遂行について善意でかつ重大な過失がないときに限られております。⑦中間配当当社は、会社法第454条第5項の規定により、取締役会の決議によって毎年4月30日を基準日として中間配当を行うことができる旨定款に定めております。これは、株主への機動的な利益還元を行うことを目的とするものであります。⑧取締役及び監査役の責任免除当社は、職務遂行にあたり期待される役割を十分に発揮できるようにするため、会社法第426条第1項の規定により、取締役(取締役であった者を含む。)及び監査役(監査役であった者を含む。)の同法第423条第1項の責任につき、善意かつ重大な過失がない場合は、取締役会の決議によって法令の限度において免除することができる旨定款に定めております。⑨取締役及び監査役の選任決議要件当社は、取締役及び監査役の選任決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨定款に定めております。また、取締役の選任決議は、累積投票によらないものとする旨定款に定めております。⑩自己株式の取得当社は、会社法第165条第2項の規定に基づき、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能とするため、取締役会の決議によって自己の株式を取得することができる旨定款で定めております。⑪株主総会の特別決議要件当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨定款に定めております。これは、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります⑫役員賠償責任保険当社は、当社の取締役及び監査役を被保険者とする役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しております。これにより、当社の取締役・監査役等が業務に起因して損害賠償責任を負った場合における損害(ただし、保険契約上で定められた免責事由に該当するものを除く。)等を填補することとしております。保険料は全額当社が負担しております。
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ウェルプレイド・ライゼスト株式会社
有価証券報告書-第7期(2021/11/01-2022/10/31)
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ManagementAnalysisOfFinancialPositionOperatingResultsAndCashFlowsTextBlock
3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。①経営成績の状況当事業年度における日本経済は、新型コロナウイルス感染症による影響が継続しているものの、ワクチン接種の普及や各種政策の効果等により、経済活動の正常化に向けた動きが見受けられます。一方で、不安定な国際情勢等による急速な円安の進行や資源価格の高騰等により、企業を取り巻く環境は依然として先行き不透明な状況が継続しております。当社を取り巻く事業環境としましては、eスポーツ市場は堅調に拡大しており、ゲーム総合情報メディア「ファミ通」によれば、国内eスポーツ市場規模は2020年の66.8億円から、2024年には184.2億円まで拡大する見込みです。このような事業環境の中で、当社は「eスポーツの力を信じ、価値を創造し、世界を変えていく。」をミッションに掲げ、売上の多くを占めるクライアントワークサービスを主軸に、パートナーソリューションサービス、ビジネスデザインサービスの3つのサービス提供を通じ、eスポーツ市場の拡大と発展に取り組んでまいりました。この結果、当事業年度における売上高は2,050,703千円(前期比22.7%増)、営業利益は211,070千円(前期比64.5%増)、経常利益は227,954千円(前期比73.2%増)、当期純利益144,696千円(前期比75.7%増)となりました。当社の事業セグメントは単一セグメントでありますが、サービス別の売上高の概況は次の通りであります。aクライアントワークサービスゲームメーカーをはじめとしたクライアントに対し、eスポーツイベントの企画・運営を行っております。eスポーツ専業の会社として対象となるゲームに愛をもってやりこみ、ゲームメーカー、参加するeスポーツ選手、視聴者の三者の視点から品質の高いeスポーツイベントをつくることを得意としております。単なるeスポーツイベントの受託にとどまらず、コミュニティをつくり、寄り添いながらともに成長していくという経験もしており、コミュニティに信頼されるイベントづくりを心掛けております。コミュニティとの信頼関係が多数の案件獲得につながり、その中で最先端の技術・ノウハウが蓄積され、結果として高品質・高付加価値なサービスの提供が可能となっております。eスポーツ市場が堅調に拡大していく中、上期において新型コロナウイルスの感染拡大に伴う一部イベントの延期等もありましたが、下期においては延期されたイベントが順次再開されました。この結果、クライアントワークサービスの売上高は、1,400,695千円(前期比2.7%増)となりました。bパートナーソリューションサービスeスポーツ選手・実況者・解説者・インフルエンサー等に対して、スポンサー企業の紹介及びeスポーツイベントのマッチング等のエージェント業務を提供しております。eスポーツ専業の会社としてコミュニティに寄り添う当社のブランド価値を活かして、多くのeスポーツ選手・実況者・解説者・インフルエンサーとの接点、関係値を深めていき、彼らを通して影響力を拡大させております。eスポーツ市場の成長に伴い、選手・実況者・解説者・インフルエンサーの活躍の機会も増加しております。当社においては、彼らの「ゲームプレイ」や「実況」の動画を配信・投稿する活動を支援する「OCGAMES」サービスをクリーク・アンド・リバー社と協業で当期より開始しました。この結果、パートナーソリューションサービスの売上高は、520,484千円(前期比69.5%増)となりました。cビジネスデザインサービスeスポーツの新たな価値を創造するサービスやコンテンツを企画・開発することを目的として、当事業年度よりサービスを開始しております。eスポーツを他分野の領域とかけあわせたイベントを企画・運営、地方自治体と組み新規プロジェクトを立ち上げるなど、新規市場の開拓を目指しております。この結果、ビジネスデザインサービスの売上高は、129,522千円となりました。②財政状態の状況(資産)当事業年度末における流動資産は770,046千円となり、前事業年度末に比べ254,411千円増加いたしました。主な要因は、売上の増加による現金及び預金の増加155,245千円、事業拡大に伴う売掛金の増加45,450千円によるものであります。固定資産は281,125千円となり、前事業年度末に比べ24,052千円減少いたしました。主な要因は、のれんの償却による減少20,426千円によるものであります。この結果、総資産は1,051,171千円となり、前事業年度末に比べ230,359千円増加いたしました。(負債)当事業年度末における流動負債は547,048千円となり、前事業年度末に比べ56,442千円減少いたしました。主な要因は、1年内返済予定の関係会社長期借入金の減少245,000千円、事業拡大に伴う未払法人税等の増加60,648千円によるものであります。固定負債は230,005千円となり、前事業年度末に比べ142,105千円増加いたしました。主な要因は、長期借入金の増加142,105千円によるものであります。この結果、総負債は777,053千円となり、前事業年度末に比べ85,663千円増加いたしました。(純資産)当事業年度末における純資産は274,118千円となり、前事業年度末から144,696千円増加しました。当期純利益の計上144,696千円により利益剰余金が増加したことによるものであります。③キャッシュ・フローの状況当事業年度末における現金及び現金同等物は、前事業年度末に比べ155,244千円増加し、212,358千円となりました。各キャッシュ・フローの状況とその要因は以下のとおりです。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は249,888千円(前年同期は14,482千円の資金の支出)となりました。これは主に増加要因として税引前当期純利益227,954千円、前受金の増加額55,495千円等があった一方で、減少要因として売上債権の増加額64,601千円、棚卸資産の増加額37,413千円等があったことによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は16,857千円(前年同期は254,183千円の資金の支出)となりました。これは主に減少要因として固定資産の取得による支出22,221千円等があったことによるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は62,690千円(前年同期は96,211千円の資金の獲得)となりました。これは主に増加要因として長期借入れによる収入200,000千円があった一方で、関係会社長期借入金の返済による支出245,000千円があったことによるものであります。④生産、受注及び販売の実績a生産実績該当事項はありません。b受注実績第7期事業年度における受注実績は次のとおりであります。なお、当社はeスポーツ事業の単一セグメントのため、サービス別に記載しております。サービスの名称第7期事業年度(自2021年11月1日至2022年10月31日)受注高(千円)前期比(%)受注残高(千円)前期比(%)クライアントワークサービス1,655,179101.1571,731180.2合計1,655,179101.1571,731180.2c販売実績第7期事業年度における販売実績は次のとおりであります。なお、当社はeスポーツ事業の単一セグメントのため、サービス別に記載しております。サービスの名称第7期事業年度(自2021年11月1日至2022年10月31日)販売高(千円)構成比(%)前期比(%)クライアントワークサービス1,400,69568.32.7パートナーソリューションサービス520,48425.469.5ビジネスデザインサービス129,5226.3―合計2,050,703100.022.7(注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合相手先第6期事業年度第7期事業年度販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)㈱DouYuJapan265,49015.9――㈱フジテレビジョン――210,74910.3EpicGames,Inc.――208,35210.2(注)第6期事業年度の㈱フジテレビジョン及びEpicGames,Inc.、並びに第7期事業年度の㈱DouYouJapanの販売実績及び総販売実績に対する割合につきましては、当該割合が100分の10未満のため、記載を省略しております。(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社の財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって、経営者により、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や・収益・費用の数値に反映されています。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っていますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらと異なることがあります。なお、当社の財務諸表で採用しております重要な会計方針につきましては、「第5経理の状況1財務諸表等(1)財務諸表注記事項(重要な会計方針)」に記載しております。また、財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5経理の状況1財務諸表等(1)財務諸表注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a財政状態の分析財政状態の状況とそれらの要因については、「第2事業の状況3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要②財政状態の状況」をご参照ください。b経営成績の分析(売上高)当事業年度の売上高は、2,050,703千円(前期比22.7%増)となりました。eスポーツ市場の拡大に伴い、eスポーツ選手・実況者・解説者・インフルエンサーの活躍の機会が増え、キャスティングなどイベント以外の収益源の拡大が寄与しています。(売上原価及び売上総損益)当事業年度の売上原価は1,396,128千円(前期比20.1%増)売上総利益は654,574千円(前期比28.6%増)となりました。eスポーツ市場の成長による事業規模及び採用の拡大による稼働人員の増加とイベント受託の案件数増加に伴う外注費が増加したことにより売上原価が増加したものの、それを上回る売上高の増加により過去最高の売上総利益額を達成しました。この結果、売上高総利益率は31.9%となりました。(販売費及び一般管理費並びに営業損益)当事業年度の販売費及び一般管理費は443,504千円(前期比16.5%増)、営業利益は211,070千円(前期比64.5%増)となりました。eスポーツ市場の成長による事業規模及び採用の拡大で販管費が増加したものの、それを補った上で、過去最高の営業利益額を達成しました。この結果、売上高営業利益率は10.3%となりました。(営業外損益及び経常損益)当事業年度において、コロナ禍における助成金による収入が一時的に発生したこと等により、営業外収益は19,589千円(前期比175.5%増)となりました。また、支払利息により、営業外費用は2,705千円(前期比29.1%減)となりました。この結果、経常利益は227,954千円(前期比73.2%増)となりました。(特別損益及び当期純損益)当事業年度においては、特別損益は発生せず、法人税等合計として83,258千円(前期比69.0%増)を計上しました。この結果、当期純利益は144,696千円(前期比75.7%増)となりました。c資本の財源及び資金の流動性に係る情報(キャッシュ・フローの分析)各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「第2事業の状況3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要③キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。当社の運転資金需要のうち主なものは、外注費、人件費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。当社は、財政状態や資金使途を勘案しながら、必要な資金は自己資金、金融機関からの借入等で資金調達していく方針です。なお、これらの資金調達方法の優先順位等は、資金需要の額や用途に合わせて柔軟に検討してまいります。d経営戦略の現状と見通し今後のわが国の経済は、ウィズコロナの新たな段階への移行が進められる中、国や自治体による各種政策の効果もあって、景気が持ち直していくことが期待されております。また、ライブ・エンタテインメントやイベント企画、展示会運営、関連プロモーションなどは持ち直しの動きがみられ、当社を取り巻く事業環境の追い風になるものと考えております。このような状況の中、当社は、事業構造の最適化の過程で収益基盤を強化しながら、既存サービスの売上拡大と利益率向上を図る予定であります。具体的には、クライアントワークサービスにおいては、顧客ニーズに合わせたeスポーツイベントの設計を行うだけでなく、当社ならではの演出技術と安定した運営の提供により、サービスの品質向上を促進してまいります。パートナーソリューションサービスにおいては、クリエイターサポートを通じてクリエイター数を増やしていくと共に、スポンサー仲介等のメニューによりクリエイターそのものの価値を向上させてまいります。ビジネスデザインサービスにおいては、既存事業におけるノウハウを活かし、eスポーツと他領域を掛け合わせたサービスの創出、テクノロジーを活用したプラットフォームの構築を目指してまいります。今期の業績見通しにつきましては、売上高2,708,000千円(前期比32.1%増)、営業利益251,000千円(前期比18.9%増)、経常利益249,000千円(前期比9.2%増)、当期純利益165,000千円(前期比14.0%増)を見込んでおります。e経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として、当社では、①売上高、②売上高営業利益率を重視しております。売上高は当社グループの成長性、売上高営業利益率はその成長の持続可能性を測る目安として重要視しております。指標第6期事業年度(実績)第7期事業年度(実績)第8期事業年度(計画)売上高1,671,476千円2,050,703千円2,708,000千円売上高営業利益率7.7%10.3%9.3%売上高は、eスポーツ市場の堅調な成長に加え、2021年2月の株式会社ライゼストとの合併に伴う業界での影響力やサービス品質の向上等が寄与し、売上の多くを占めるイベント受託が拡大傾向にあります。また、eスポーツ市場の拡大に伴い、eスポーツ選手・実況者・解説者・インフルエンサーの活躍の機会が増え、キャスティングなどイベント以外の収益源も拡大しております。売上高営業利益は、合併による人件費増加等がある一方、売上高の増加に伴い上昇傾向にあります。f経営者の問題認識と今後の方針に関して経営者の問題意識と今後の方針については、「第2事業の状況1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。
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CriticalContractsForOperationTextBlock
4【経営上の重要な契約等】該当事項はありません。
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ウェルプレイド・ライゼスト株式会社
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ResearchAndDevelopmentActivitiesTextBlock
5【研究開発活動】該当事項はありません。
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株式会社CAICA DIGITAL
有価証券報告書-第34期(2021/11/01-2022/10/31)
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23150
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CompanyHistoryTextBlock
2【沿革】1989年7月東京都文京区音羽に、アメリカのSUNASSOCIATESINC.の日本現地法人として「株式会社サン・ジャパン」を設立(資本金20百万円)。ソフトウェア開発業務を開始。1990年12月中国江蘇省南京市に、「日本恒星(南京)電脳系統有限公司」を設立。1991年11月本社を東京都中央区日本橋浜町に移転。SUNASSOCIATESINC.が保有する当社株式を当社役職員が全額引き取り同社との資本関係を解消。1993年8月中国の大手総合エネルギー会社中国華能集団公司のグループ会社である「常州華新技術開発有限公司」(中国江蘇省常州市)へ資本参加。1994年12月中国安徽省合肥市に、中国科学技術大学科技実業総公司との合弁会社「合肥科大恒星計算機技術研究有限公司」を設立(出資比率60.0%)。1997年5月三菱商事株式会社より「上海菱通軟件技術有限公司」(中国上海市)を買収、「日本恒星(南京)電脳系統有限公司」より日本向けソフトウェア開発部門を分離し、同社へ移管。1998年6月本社を東京都中央区新川に移転。1999年2月中国江蘇省南京市に、「南京日恒信息系統有限公司」(出資比率100.0%)を設立、「上海菱通軟件技術有限公司」より日本向けソフトウェア開発部門を分離し、同社に移管。1999年3月「上海菱通軟件技術有限公司」の出資持分を一部譲渡。1999年12月中国安徽省合肥市に、「合肥科大恒星計算機技術研究有限公司」と中国科学技術大学グループ会社4社との新設合併により「科大創新股份有限公司」を設立(出資比率8.2%)。2000年11月中国安徽省合肥市に、中国科学技術大学グループ会社「科大創新股份有限公司」及びソフトバンク・テクノロジー・ホールディングス株式会社との合弁会社「安徽科大恒星電子商務技術有限公司」を設立(出資比率32.0%)し、「科大創新股份有限公司」のソフトウェア開発部門を移管。2001年3月「日本恒星(南京)電脳系統有限公司」、「上海菱通軟件技術有限公司」の出資持分及び「科大創新股份有限公司」の出資株式を全額譲渡。2003年3月日本証券業協会に株式を店頭登録。2003年4月「安徽科大恒星電子商務技術有限公司」の出資持分を追加取得し、連結子会社化(出資比率51.0%)。2003年9月「常州華新技術開発有限公司」の出資持分を全額譲渡。2004年3月中国江蘇省蘇州市に、「安徽科大恒星電子商務技術有限公司」のテレコム事業部門を分離し、同社の子会社として「蘇州科大恒星信息技術有限公司」を設立(出資比率70.0%)。2004年10月株式交換により、「株式会社ティー・シー・シー」を完全子会社化。2005年3月株式交換により、「株式会社アイビート」を完全子会社化。2005年4月株式会社サン・ジャパンから「株式会社SJホールディングス」へと商号変更の上、分社型の会社分割を行い、新設会社である株式会社サン・ジャパンに全ての営業を承継することで純粋持株会社化。2005年8月中国上海市に、子会社運営管理のために「聯迪恒星電子科技(上海)有限公司」を設立(出資比率100.0%)。2005年12月中国福建省福州市に、ATM、POS電子支払機及び税収管理レジスター等の金融関連商品の製造販売事業を営む「福建実達聯迪商用設備有限公司」を設立(出資比率51.0%)。2005年12月「アルファテック・ソリューションズ・ホールディングス株式会社」の発行済株式の全てを取得したことにより、同社及び同社子会社である「アルファテック・ソリューションズ株式会社」を完全子会社化。2006年1月中国福建省福州市にてメディア事業等を営む「福建十方文化伝播有限公司」の持分を取得し、連結子会社化(出資比率51.0%)。2006年4月株式会社ティー・シー・シーと株式会社アイビートの営業の全てを共同新設分割し、両社の営業の全てを承継させる新会社「株式会社SJアルピーヌ」を設立(出資比率100.0%)。2006年5月本社を東京都品川区東品川に移転。2006年5月南京日恒信息系統有限公司を「聯迪恒星(南京)信息系統有限公司」に商号変更。2006年5月福建実達聯迪商用設備有限公司を「福建聯迪商用設備有限公司」に商号変更。2006年8月中国福建省福州市に「福建聯迪商用設備有限公司」の子会社として「福建聯迪資訊科技有限公司」を設立(出資比率100.0%)。2007年3月「アルファテック・ソリューションズ・ホールディングス株式会社」の保有株式の全てを譲渡。2007年5月「福建十方文化伝播有限公司」の出資持分の全てを譲渡。2007年11月中国北京市に「聯迪恒星(北京)信息系統有限公司」を新設(出資比率80.0%)。2008年1月中国北京市にて、外部記憶装置を核とするシステムソリューションを提供する「北京宝利信通科技有限公司」の持分を取得し、連結子会社化(出資比率51.0%)。2008年1月中国香港にて、石油関連機関向け設備機器販売及び制御ソフトの開発・販売を営む「華深貿易(国際)有限公司」の株式を取得し、連結子会社化(出資比率51.0%)。2008年2月中国香港にて、華深貿易(国際)有限公司の親会社「LianDiPetrochemicalTech.Ltd(聯迪石化科技有限公司)」の株式を取得し、連結子会社化(出資比率51.0%)。2008年5月「福建聯迪商用設備有限公司」の出資持分の全てを譲渡。2008年6月東京都品川区東品川に「聯迪恒星(南京)信息系統有限公司」の窓口統括子会社として「株式会社リーディングソフト」を設立(出資比率89.3%)。2009年4月株式会社SJアルピーヌが株式会社サン・ジャパンを吸収合併し、「株式会社SJI」に商号変更(出資比率100.0%)。2009年7月株式会社SJホールディングスが株式会社SJIを吸収合併し、「株式会社SJI」に商号変更。2009年12月中国香港にて、ITサービス事業会社を運営管理する「神州数碼通用軟件有限公司」の株式を取得し、連結子会社化(出資比率100.0%)。2010年3月石油化学エンジニアリングサービス事業を行う「LianDiCleanTechnologyInc.」(旧LianDiPetrochemicalTech.Ltd(聯迪石化科技有限公司))の増資に伴い連結子会社(持分比率51%)から持分法適用会社(持分比率35.98%)に異動。2010年4月ジャスダック証券取引所と大阪証券取引所の合併に伴い、大阪証券取引所(JASDAQ市場)に株式を上場。2010年10月大阪証券取引所ヘラクレス市場、同取引所JASDAQ市場及び同取引所NEO市場の各市場の統合に伴い、大阪証券取引所JASDAQ(スタンダード)に株式を上場。2011年9月石油化学エンジニアリングサービス事業を行う「LianDiCleanTechnologyInc.」の株式を取得し、連結子会社化(持分比率50.8%)。2011年9月「科大恒星電子商務技術有限公司」及び「北京宝利信通科技有限公司」の出資持分の全てを譲渡。2012年7月「中訊軟件集団股份有限公司」の株式を取得し、連結子会社化。2013年1月介護システム事業を行う「CareOnline株式会社」の株式を取得し、連結子会社化。2013年7月大阪証券取引所と東京証券取引所の現物市場統合に伴い、東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に株式を上場。2013年12月介護システム事業を行う「CareOnline株式会社」の全株式を譲渡。2014年1月当社の西日本3事業を会社分割し、関連会社化(持分20%)。2014年8月「株式会社SJメディカル」の全株式を譲渡。2014年12月~2015年6月「中訊軟件集団股份有限公司」の全株式を譲渡。2014年4月~2015年10月「聯迪恒星(南京)信息系統有限公司」の全持分を譲渡。2015年6月「LianDiCleanTechnologyInc.」の全株式を譲渡。2015年6月「株式会社ネクスグループ」との資本業務提携。2015年6月第三者割当増資により資本金を5,737,135千円に増資。2015年6月「株式会社ネクスグループ」が当社を子会社化。2015年10月新株予約権の行使により資本金を6,348,558千円に増資。2015年10月決算期を3月から10月に変更。2015年11月本社を東京都目黒区に移転。2016年10月恒星信息(香港)有限公司の全株式を譲渡。2017年2月「株式会社カイカ」に商号変更。2017年2月システム開発を手掛ける「株式会社東京テック」を子会社化。2017年5月HuaShenTrading(International)Limited及びRapidCapitalHoldingsLimitedの清算結了。2017年8月システム開発の「株式会社ネクス・ソリューションズ」を子会社化するとともに、通信機器の開発及びそれらにかかわるシステムソリューションを提供する「株式会社ネクス」を持分法適用関連会社化。2017年11月第三者割当増資により資本金を8,940,292千円に増資。2017年11月当社の全額出資により、仮想通貨に関するシステムの研究、開発、仮想通貨の投融資、運用事業を行う「株式会社CCCT」を設立。2018年2月「eワラント証券株式会社」、「EWARRANTINTERNATIONALLTD.」及び「EWARRANTFUNDLTD.」の全株式を取得し、連結子会社化。2018年3月簡易株式交換により「株式会社ネクス・ソリューションズ」を完全子会社化。2018年3月資本金の額を1,000,000千円に減資。2018年3月連結子会社である「株式会社CCCT」による「株式会社シーズメン」との資本業務提携及び第三者割当増資の引受(持分法適用関連会社化)。2018年10月「株式会社フィスコデジタルアセットグループ」との資本・業務提携及び無担保転換社債型新株予約権付社債の引受。2018年12月「株式会社フィスコデジタルアセットグループ」を持分法適用関連会社化。2019年4月「アイスタディ株式会社」を連結子会社化。2019年9月「株式会社ネクス・ソリューションズ」の全株式を譲渡。2019年10月連結子会社である「アイスタディ株式会社」が「株式会社エイム・ソフト」及び「株式会社ネクストエッジ」の全株式を取得し連結子会社化。2019年10月持株会社体制への移行に伴う分割準備会社「株式会社カイカ分割準備会社」を設立。2019年10月eワラントグループの事務管理を行う「EWM(HONGKONG)LIMITED」を設立。2019年11月連結子会社である「株式会社東京テック」の全株式を同じく連結子会社である「アイスタディ株式会社」に譲渡。2020年3月持株会社体制に移行し、当社のシステム開発に係る事業を会社分割(吸収分割)により、当社の連結子会社である「株式会社カイカ分割準備会社」に承継し、当社は「株式会社CAICA」に、「株式会社カイカ分割準備会社」は「株式会社CAICAテクノロジーズ」に商号を変更。2020年3月連結子会社である「株式会社エイム・ソフト」が「株式会社ネクストエッジ」を吸収合併。2020年3月連結子会社である「株式会社CCCT」株式の一部譲渡。2020年3月~6月連結子会社である「アイスタディ株式会社」の全株式を売却。2020年8月本社事務所を東京都港区に移転。2020年9月ライツ・オファリング(ノンコミットメント型/上場型新株予約権の無償割当て)を実施し、資本金を3,193,697千円に増資。2020年11月SI事業者向け業務効率化支援サービスプラットフォームの運営を行う「株式会社CAICAデジタルパートナーズ」を設立し連結子会社化。2020年12月連結子会社である「eワラント証券株式会社」とともに、「EWC匿名組合」の運営する暗号資産ファンド及び「EWA匿名組合」の運営するアートファンドへ出資し連結子会社化。2021年3月持分法適用関連会社である「株式会社ネクス」の保有株式すべてを譲渡し持分法適用関連会社から除外。2021年3月「CK戦略投資事業有限責任組合」に出資し連結子会社化。2021年3月持分法適用関連会社である「株式会社ZaifHoldings」が第三者割当により発行する普通株式(DESを含む)の引受けを行うとともに同社の株式を取得し連結子会社化。これに伴い「株式会社ZaifHoldings」の子会社である「株式会社Zaif」及び「株式会社ZaifCapital」を連結子会社化。2021年5月第三者割当による行使価額修正条項付株式会社CAICA第2回新株予約権(停止要請条項付)を100,000個発行。2021年8月株式交付により「株式会社ZaifHoldings」の株式を追加取得(83.76%)2021年11月「株式会社CAICA」から「株式会社CAICADIGITAL」に商号変更。2021年11月連結子会社である「eワラント証券株式会社」を「カイカ証券株式会社」に商号変更。2021年11月連結子会社である「株式会社ZaifHoldings」を「株式会社カイカエクスチェンジホールディングス」に商号変更。2021年11月連結子会社である「株式会社Zaif」を「株式会社カイカエクスチェンジ」に商号変更。2021年11月連結子会社である「株式会社ZaifCapital」を「株式会社カイカキャピタル」に商号変更。2021年11月会社分割により「金融サービス事業」を統括する中間持株会社「株式会社カイカフィナンシャルホールディングス」を設立。2021年12月連結子会社である「株式会社カイカフィナンシャルホールディングス」を通じて「株式会社フィスコ・キャピタル」の全株式を取得し、連結子会社化。2021年12月連結子会社である「株式会社フィスコ・キャピタル」を「株式会社カイカファイナンス」に商号変更。2021年12月第三者割当による行使価額修正条項付株式会社CAICA第2回新株予約権(停止要請条項付)4,010個を取得及び消却。2022年3月資本金の額を50,000千円に減資。2022年4月東京証券取引所の新市場区分変更に伴い、スタンダード市場へ移行。2022年7月「EWC匿名組合」及び「EWA匿名組合」を解散2023年1月第三者割当による第3回新株予約権(行使価額修正条項付)の買取契約(コミット・イシュー)の締結
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株式会社CAICA DIGITAL
有価証券報告書-第34期(2021/11/01-2022/10/31)
S100Q0MX
23150
E05331
2022-10-31T00:00:00
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DescriptionOfBusinessTextBlock
3【事業の内容】当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、連結子会社13社、持分法非適用関連会社1社から構成されており、「ITサービス事業」、「金融サービス事業」を展開しております。また、第3四半期連結会計期間より、新規事業として暗号資産関連コンテンツの提供を行うメディア事業を開始しております。当該事業は報告セグメントには含まれない「その他」の区分に含めております。各事業の内容は以下のとおりであります。(1)事業内容事業の内容内容ITサービス・システム開発・システムに関するコンサルティング・システムのメンテナンス・サポート・暗号資産に関するシステムの研究、開発、販売及びコンサルティング・企業サポートプラットフォームの運営及びその運営に係るシステム開発、ソフトウェアの販売及びサイトの企画、制作、管理金融サービス・暗号資産の投融資、運用・暗号資産関連ビジネスを営む会社の株式又は持分を所有することによる当該会社の経営管理、グループ戦略の立案及びこれに附帯する業務・金融商品取引法に基づく第一種金融商品取引事業、投資運用業・カバードワラントのマーケットメイク業務・カバードワラントの発行業務・投資ファンドの運営・貸金業その他・暗号資産関連コンテンツの提供を行うメディア事業全社(共通)・グループ会社の管理運営業務等(2)当社、子会社及び関連会社のセグメントとの関連セグメントの名称国内海外ITサービス㈱CAICAテクノロジーズ(システム開発事業、暗号資産に関するシステムの研究・開発・販売及びコンサルティング事業)㈱CAICAデジタルパートナーズ(企業サポートプラットフォームの運営及びその運営に係るシステム開発、ソフトウェアの販売及びサイトの企画、制作、管理)金融サービス㈱CAICADIGITAL(暗号資産の投融資、運用事業)カイカ証券㈱(金融商品取引法に基づく第一種金融商品取引業、投資運用業)CK戦略投資事業有限責任組合(M&Aファンド)㈱カイカフィナンシャルホールディングス(金融サービス事業を統括する中間持株会社)㈱カイカエクスチェンジホールディングス(暗号資産関連ビジネスを営む会社の株式又は持分を所有することによる当該会社の経営管理、グループ戦略の立案及びこれに附帯する業務)㈱カイカエクスチェンジ(暗号資産の交換所運営等)㈱カイカキャピタル(暗号資産に関する投資業等)㈱カイカファイナンス(貸金業等)EWARRANTINTERNATIONALLTD.<略称:EWI>(カバードワラントのマーケットメイク業務)EWARRANTFUNDLTD.<略称:EWF>(カバードワラントの発行業務)EWM(HONGKONG)LIMITED<略称:EWM>(eワラントグループの事務管理)その他㈱CAICADIGITAL(暗号資産関連コンテンツの提供を行うメディア事業)全社(共通)㈱CAICADIGITAL(CAICAグループの管理運営)SJAsiaPacificLimited<略称:SJAP>(中間持株会社)事業系統図は、次のとおりであります。
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1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。(1)経営方針当社グループは、時流を捉え、革新的な事業を創造することを目指しています。数多くの金融システム構築で培った知見と最先端のテクノロジーに、金融事業のノウハウを融合させることで得られるIT金融としての新たなナレッジを活かしたサービスを取引先に提供するとともに、デジタル化が進む社会の中で金融と社会が大きく変貌するパラダイムシフトに合致した企業グループとして革新的な金融サービスを生み出してまいります。(2)経営環境に対する認識当社グループが創業以来手掛けてきたシステム開発事業(SIer事業)は、DX(デジタルトランスフォーメーション)化の進展により、事業構造が大きく変容していくものと考えており、近い将来、業界再編が加速し、劇的な変革に迫られるシナリオも想定しております。これらをふまえ、当社グループでは、50年以上にわたる金融機関向けシステム開発の知見を基に2016年よりフィンテック戦略を掲げ、ブロックチェーンや暗号資産分野に注力してまいりました。暗号資産交換所を傘下に持つ株式会社カイカエクスチェンジホールディングス株式会社(以下「カイカエクスチェンジホールディングス」といいます。)及びその子会社である、株式会社カイカエクスチェンジ(以下「カイカエクスチェンジ」といいます。)と株式会社カイカキャピタル(以下「カイカキャピタル」といいます。)を連結子会社化し、暗号資産分野への進出を果たしております。システム開発事業(SIer事業)のさらなる事業効率と採算性を追求すると同時に、自らが金融事業を営むプレイヤーとしてデジタル金融の世界を切り拓いてまいります。また、当社グループは、2022年10月にWeb3事業への参入を表明しており、2022年11月にZaifINOローンチパッド(一次販売)をローンチし、NFT事業を開始しております。今後は、Web3インフラサービス、ステーキングサービスの「Web3BaaS事業」、ウォレット提供、投げ銭提供の「決済代行事業」、Web3コミュニティ支援の「Web3事業支援」を推進いたします。(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題新型コロナウイルスの感染拡大を契機に、デジタル化の進展は急激に加速し、国内外を問わず企業の業務形態が大きく変わることになると認識しております。当社グループでは、日々進化・拡大するデジタル化の需要に対応すべく、スピーディーに事業を推進していくため、以下の取り組みを行ってまいります。・構造改革(経営体質の抜本的強化)当社グループは、当連結会計年度において下記の項目に該当することから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。・継続的な営業損失の発生及び営業キャッシュ・フローのマイナス・重要な営業損失・借入金の返済条項の不履行しかしながら、以下の対応策により、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。具体的には、当連結会計年度末に当社グループで保有している資金が2,671百万円あり、2022年12月23日にMSワラントによる資金調達を取締役会にて決議いたしました。またこれまで業績面、キャッシュ・フロー面で大幅なマイナスの影響をもたらしていた金融サービス事業の在り方を見直し、カイカ証券グループにて展開してきた日経平均、国内個別株、海外個別株、金銀プラチナ及び、米ドルを対象原資産とするカバードワラントの発行を停止し、サービスメニューを抜本的に変更いたします。さらに暗号資産交換所Zaifにおいては、自動売買サービス等のストック型ビジネスを拡充、Web3領域でユーティリティ性の高いコインの新規取り扱いを目指します。なお、当社グループは、2022年10月にWeb3事業への参入を表明しており、2022年11月にZaifINOローンチパッド(一次販売)をローンチし、NFT事業を開始しております。今後は、Web3インフラサービス、ステーキングサービスの「Web3BaaS事業」、ウォレット提供、投げ銭提供の「決済代行事業」、Web3コミュニティ支援の「Web3事業支援」を推進いたします。これに基づき金融機関への借入及び社債の弁済も含めた2023年度の資金繰り計画を慎重に検討したことにより、現在、当社グループは継続企業の前提に重要な不確実性は存在しないと判断しております。・人材の採用及び教育システム開発力の増強を図る上で、先端技術を有する人材の採用は重要な経営課題であると認識しております。ブロックチェーン等先端技術を有する技術者は、慢性的に不足しており、競合他社との獲得競争が激化しております。加えてIT金融企業として、金融分野の高度な専門知識を有する人材やNFTや暗号資産といった専門性の高い領域における経験や知見のある人材の採用が必要不可欠であると認識しております。当社グループでは、ヘッドハンティング会社を利用したハイスペック人材の採用や、複数の紹介会社の利用などにより採用活動を行っておりますが、今後はこれまで以上に採用活動を強化してまいります。教育面では、社内外の勉強会やセミナーを積極的に受講することを推奨する等、教育体制の拡充を図ってまいります。・Web3事業の拡大当社子会社のカイカフィナンシャルホールディングスは、Web3事業への参入を表明し、2022年11月21日に第一弾として、ブロックチェーンゲーム専門のNFTマーケットプレイス「ZaifINO」の提供を開始いたしました。「ZaifINO」において、カイカフィナンシャルホールディングスは、マーケットプレイスの運営会社という位置付けとなります。NFTの販売高に応じた販売手数料を収益源としており、1次販売に特化したマーケットプレイスとして、有力なゲームタイトルのNFTを継続的に取り扱っていく予定です。また、カイカフィナンシャルホールディングスは、暗号資産交換所Zaifの運営会社である株式会社カイカエクスチェンジを子会社に擁しております。ZaifINOの利用者によるZaifでの暗号資産の取引活性化、Zaif決済サービスのZaifINO参加企業への提供、ユーティリティ性の高いトークンの取り扱いなど、Zaif経済圏の活性化も進めてまいります。システム開発事業として創業より50年以上営んできたWeb2.0時代、2016年にフィンテック事業に注力し、ブロックチェーン技術、暗号資産関連ビジネスへ参入したWeb2.5時代を経て、この度「ZaifINO」の提供開始を第一弾としてWeb3事業へ参入いたしました。Web3においては、分散型ネットワークの基盤となるブロックチェーン、流通と決済における暗号資産が重要となります。その両方に精通し、かつ、安心安全な日本の暗号資産交換所Zaifを有する当社グループならではのスピード感でWeb3事業の拡大を実現してまいります。
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株式会社CAICA DIGITAL
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GovernanceTextBlock
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】①コーポレート・ガバナンスに対する基本的な考え方当社は、長期安定的に企業価値を向上させていくことを経営目標としておりますが、そのためには株主・投資家の皆様、ビジネスパートナー、従業員、その他多くのステークホルダーの皆様の期待にお応えし、信頼をいただくことが、当社グループが持続的に成長を遂げていくための基盤であると考えております。この考えに基づき、当社は、コーポレート・ガバナンスの充実を重要な経営課題として位置付け、法令遵守・企業倫理の徹底、迅速で的確な意思決定、効率的な業務執行、監査・監督機能の強化を図るための体制づくり・施策を推進しております。②企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由当社は、企業の健全で持続的な成長を確保し、社会的信頼に応える良質な企業統治体制を確立するために、「監査役会設置」型を採用しております。社外取締役は、企業の経営者としての豊富な経験と幅広い見識を活かし、経営の機能性を高めると共に、経営に外部視点を取り入れ業務執行に対する一層の監督機能を図る役割を担っております。本報告書提出日現在における当社の体制は、以下のとおりであります。当社グループの「会社の機関及び内部統制システム」の構成イ取締役会経営戦略の策定・業務執行に関する最高意思決定機関としての取締役会は、代表取締役社長を議長とし、毎月定例的に開催しているほか、必要に応じて臨時で開催しております。代表取締役社長鈴木伸(議長)代表取締役副社長山口健治取締役佐藤元紀取締役中川博貴取締役伊藤大介社外取締役川﨑光雄社外取締役島村和也社外取締役池田祐作常勤監査役古賀勝社外監査役杉本眞一社外監査役細木正彦ロ指名・報酬委員会取締役の指名及び取締役の報酬に関して、社外取締役を中心に審議を行うことにより、独立した立場から客観性及び透明性をもって、社外取締役の適切な関与による助言・提言を得る仕組みを構築するため、取締役会の諮問機関として指名・報酬委員会を設置しており、取締役の選任及び解任や取締役の報酬額について審議を行っております。代表取締役社長鈴木伸(議長)社外取締役川﨑光雄社外取締役島村和也ハ経営会議会社横断的な予算統制を中心に、意思決定プロセスにおける審議の充実と適正な意思決定の確保等を目的に経営会議を設け、取締役会付議事項に関して事前審議を行っております。代表取締役社長鈴木伸(議長)代表取締役副社長山口健治常勤監査役古賀勝各事業部長、総務人事部長、財務経理部長、内部監査室長等ニ監査役会当社は、「監査役会設置」型を採用しております。取締役とも日常的に意見交換を行い、独立した視点から経営監視を行っております。常勤監査役古賀勝(議長)社外監査役杉本眞一社外監査役細木正彦③企業統治に関するその他の事項イ内部統制システムの整備の状況(a)取締役及び使用人の職務執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制及び運用状況取締役会は、定時はもとより必要に応じ随時開催して取締役の意思疎通を図り業務執行を監督しております。取締役及び使用人が法令、定款及び社会規範を遵守した行動をとるための規範として、「CAICA行動規範」を制定し指針としております。また、コンプライアンス委員会において、取締役及び使用人に対するコンプライアンス意識の普及、啓発活動を実施しております。これらの活動は定期的に取締役会及び監査役に報告されております。法令上疑義のある行為等について使用人が直接情報提供を行う手段として、ヘルプラインを設置しております。当連結会計年度は取締役会による定時取締役会が12回、臨時取締役会(書面決議を含む。)が15回(うち決算取締役会4回)でありました。また、コンプライアンス委員会においては、定例委員会を1回開催しました。コンプライアンス委員会では、取締役及び使用人に対するコンプライアンス意識の普及及び啓発活動として、全社向けメールマガジンを12回配信しております。また、役員及び社員を対象としたコンプライアンス研修を実施しました。また、法令上疑義のある行為等について使用人が直接情報提供を行う手段として社内窓口及び社外弁護士を受付窓口とするヘルプラインを設置・運営しております。使用人からの通報実績の有無について内部監査室で確認しております。(b)取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制法令及び文書管理規程に従い、取締役の職務執行に係る決裁資料、稟議書及び議事録等を文書又は電磁的媒体(以下、「文書等」という。)に記録し保管及び保存するものとしております。また、当社の情報セキュリティマネージメントシステムに基づく情報セキュリティ監査を行い、これらの情報(決裁資料、稟議書及び議事録等)を安全かつ適切に管理していることを確認しています。(c)損失の危険の管理に関する規程その他の体制当社は「コーポレートリスク評価規程」に基づき、財務部門がリスクチェック表を用いた定期的なリスクの評価を実施しており、内部監査室による全社レベル内部統制評価において確認しております。情報セキュリティにおけるコーポレートリスクについては、情報セキュリティ基本方針及び情報セキュリティ管理規程等を整備し情報セキュリティ管理体制を構築しており、情報セキュリティ監査要領に基づき年1回の監査を実施しております。また、災害時には災害対策委員会を設置する旨を「コーポレートリスク管理規程」に定めておりますが、コーポレートリスクとなる災害事象は発生しておりません。(d)取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制当社は、経営会議規程に従い経営会議を設置し、代表取締役社長が経営に関する重要事項を決裁する場合及び取締役会へ上程すべき重要事項を決裁する場合の審議・検討・事前承認機関としております。また、取締役会の付議議案を事前送付することで、取締役の事前検討時間を確保しております。(e)子会社の取締役等の職務の執行に係る事項の当社への報告に関する体制当社は子会社に対する管理を明確にし、子会社の指導、育成を促進して企業グループとしての経営効率の向上に資することを目的とした「関係会社管理規程」を設けております。また、当社は子会社の経営内容を的確に把握するため、報告事項を定め、管理統括者が入手し検討を行っております。(f)当社ならびにその親会社及び子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制当社は、重要な子会社に対して当社代表取締役を取締役あるいはDirectorとして派遣しております。また、関連当事者取引管理規程及び関連当事者取引ガイドラインを整備しており、関連当事者との取引は、事前承認を取締役会に諮っております。また、内部監査室においては重点監査項目として関連当事者取引の適切性確保の確認を行いました。(g)反社会的勢力の排除に向けた体制当社は、「行動規範」、「役員規程」及び「就業規則」において、反社会的勢力及び団体との関係拒絶を明記しております。反社会的勢力からの不当要求の窓口を総務部門と定め、情報収集、予防措置及び有事発生時の対応として「反社会的勢力対策規程」及びマニュアルを整備しております。役員の選任、新規取引開始にあたっては、経歴書、インターネットもしくは民間調査会社からの情報の確認のみならず必要に応じて外部専門機関への照会を行い、反社会的勢力との関係歴を調査しております。(h)監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する事項、その使用人の取締役からの独立性に関する事項及びその使用人に対する監査役の指示の実効性の確保に関する事項当社は、「監査役会規程」及び「監査役監査基準」において、監査役が補助使用人として総務部門所属の者を指名し監査業務に必要な事項を命令することができること、監査役より監査業務に必要な命令を受けた補助使用人はその命令に関して取締役及び所属部門責任者等の指揮命令を受けないことを明記しております。監査役は代表取締役または取締役会に対して、補助使用人の独立性の確保に必要な要請を行うものとしており、総務部門所属の使用人を補助使用人としています。(i)取締役及び使用人が監査役に報告するための体制その他の監査役への報告に関する体制取締役会、経営会議及びコンプライアンス委員会等に監査役が出席し、取締役の職務遂行状況を確認しております。また、内部監査室は監査役との月次定例会議により、内部監査実施状況、内部監査室と会計監査人の2者間での内部統制評価に係る打合せ内容及び監査役と会計監査人の2者間打合せの内容等の情報共有を図っております。また、法令上疑義のある行為等について使用人が直接情報提供を行う手段として社内窓口及び社外弁護士を受付窓口とするヘルプラインを設置・運営しており、ヘルプライン受付者は監査役へ報告する体制をとっております。(j)上記の報告をした者が当該報告をしたことを理由として不利な扱いを受けないことを確保するための体制取締役及び使用人は、内部通報者保護及び個人情報保護に関連する当社規程により当該報告をした者が、不利な取扱いを受けない処置を定めておりますが、取締役会、経営会議、コンプライアンス委員会に監査役が出席し、そのような事象が発生していないことを確認しております。(k)監査役の職務の執行について生ずる費用の前払または償還の手続その他の職務の執行について生じる費用または債務の処理に係る方針に関する事項監査役会は、職務の執行上必要と認める費用について、予め予算を計上しておくことが望ましいが、緊急又は臨時に支出した費用については、事後、会社に償還を請求することができます。なお、当該費用の支出にあたっては、監査役は、その効率性及び適正性に留意しなければならないと監査役監査基準にて定めております。この方針に則り、監査役の子会社往査に必要な費用等についても、監査役の請求に従い速やかに処理しております。(l)その他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制内部監査室及び会計監査人は、監査役会と相互に連携をはかり、監査役の職務の執行が円滑かつ効率的に遂行されるよう、監査役、会計監査人、内部監査室の間での会議を四半期毎に行っており、監査の実効性を高めております。ロ責任限定契約の内容の概要当社は、会社法第427条第1項の定めに基づき、当社と取締役(業務執行取締役等であるものを除く。)、監査役及び会計監査人との間で会社法第423条第1項の賠償責任を限定する契約を締結することができる旨を当社定款第28条第2項、第39条第2項及び第44条に定めております。上記に基づき、当社と社外取締役及び監査役との間で当該契約を締結しており、その内容の概要は、当該契約に基づく賠償責任の限度額を300万円と会社法425条第1項各号に定める最低責任限度額のいずれか高い額とするものです。また、当社と会計監査人との間でも当該契約を締結しており、その内容の概要は、監査受嘱者として職務を行うことにつき善意でかつ重大な過失がないときは、当該契約に基づく賠償責任の限度額を会社法425条第1項に規定する最低責任限度額とするものです。ハ役員等賠償責任保険契約の内容の概要当社は、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を締結しており、保険料は全額当社が負担しております。当該保険契約の被保険者の範囲は、当社及び子会社の取締役、監査役、執行役員、その他重要な使用人であり、会社の要請又は指示により社外法人において役員の地位にある者も含みます。当該保険契約の概要は、被保険者である対象役員が、その職務の執行に関し責任を負うこと又は当該責任の追及を受けることによって生ずることのある損害を当該保険契約によって保険会社が填補するものであり、1年ごとに更新しております。なお、当該保険契約では、私的な利益を違法に得た行為、犯罪行為、法令に違反することを認識しながら行った行為等に起因する損害賠償請求を免責事項としており、当該役員の職務の執行の適正性が損なわれないようにするための措置を講じております。次回更新時には同内容での更新を予定しております。二取締役会で決議できる株主総会決議事項(a)自己株式の取得に関する要件当社は、自己の株式の取得について、経済情勢の変化に対応して財務政策等の経営諸施策を機動的に遂行することを可能とするため、会社法第165条第2項の規定に基づき、取締役会の決議によって市場取引等により自己の株式を取得することができる旨を定款で定めております。(b)中間配当当社は、取締役の決議によって、毎年4月30日を基準として中間配当をすることができる旨、定款に定めております。これは、株主への機動的な利益還元を可能とすることを目的とするものであります。(c)取締役及び監査役の責任免除当社は、取締役及び監査役の責任免除について、会社法第426条第1項の規定により、取締役(取締役であった者を含む)及び監査役(監査役であった者を含む)の損害賠償責任を、取締役会の決議によって法令の限度において免除することができる旨定款に定めております。これは、取締役及び監査役が期待される能力を十分に発揮しやすい環境を整えることを目的とするものであります。ホ取締役の定数当社の取締役は15名以内とする旨を定款で定めております。へ取締役の選任の決議要件当社は、取締役の選任は、株主総会において議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行い、また累積投票によらないものとする旨を定款で定めております。ト株主総会の特別決議要件当社は、会社法309条第2項に定める株主総会の決議は、議決権を行使することができる株主の議決権3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款で定めております。これは、株主総会特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります。
https://disclosure2.edinet-fsa.go.jp/WZEK0040.aspx?S100Q0MX,,
株式会社CAICA DIGITAL
有価証券報告書-第34期(2021/11/01-2022/10/31)
S100Q0MX
23150
E05331
2022-10-31T00:00:00
2021-11-01T00:00:00
2023-01-27T00:00:00
7010701017566
ManagementAnalysisOfFinancialPositionOperatingResultsAndCashFlowsTextBlock
3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度(2021年11月1日~2022年10月31日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種率向上や行動制限緩和の取組が進み、経済活動は持ち直しの動きがみられました。しかしながら、ウクライナ情勢の長期化による原材料価格や原油価格の高騰、急激な円安による物価の上昇等、依然として景気の先行きは不透明な状況となっております。当社グループが事業を展開するITサービス業界及び金融サービス業界は、新型コロナウイルスの感染拡大を契機に、新たな生活様式が定着していく中で、さらなるデジタルトランスフォーメーションが進むことが予想されます。このような状況の下、当社グループは、デジタル金融の世界を切り拓くべく、「ITサービス事業」においては、大手SIer等の既存顧客からの受注の拡大に加え、一次請けの比率向上に努めました。「金融サービス事業」においては、暗号資産を原資産とした商品の開発・販売による売上拡大に努めました。2021年11月、当社及び当社の金融サービス事業に属する子会社の商号を変更いたしました。これは、IT金融企業としてのビジョンを明確化するとともに金融サービス事業の子会社をCAICA(カイカ)ブランドへ統一することで更なる認知度の向上を図ることを目的としております。また、同日付で金融サービス事業の効率的な経営及び事業の早期拡大を目的として、金融サービス事業を統括する中間持株会社として、株式会社カイカフィナンシャルホールディングス(以下、「カイカフィナンシャルホールディングス」といいます。)を会社分割の方法により設立いたしました。また、2021年12月、当社は子会社のカイカフィナンシャルホールディングスを通じて貸金業を営む株式会社フィスコ・キャピタルの全株式を取得し連結子会社化いたしました。併せて同社の商号を株式会社カイカファイナンスに変更しております。2022年4月には、当社が発行した暗号資産であり、Zaifに上場しているカイカコインを株主優待として進呈することを決議いたしました。当社は今後もカイカコインのサービスの拡充、保有者の拡大、流通の促進を目的に様々な施策を検討・実行していく方針です。さらに、当社は当社子会社のカイカフィナンシャルホールディングス及び同じく子会社のカイカ証券株式会社(以下、「カイカ証券」といいます。)を通じて、EWC匿名組合及びEWA匿名組合に出資しておりましたが、当初の想定より人的リソースが掛かっており、今後は人的リソースを金融サービス事業の暗号資産分野に集中することにしたことから、2022年7月に解散いたしました。当連結売上高は6,442百万円、前連結会計年度比で8.3%増加いたしました。これは、株式会社CAICAテクノロジーズにおけるシステム開発が堅調であったことに加え、株式会社カイカエクスチェンジホールディングス(以下、「カイカエクスチェンジホールディングス」といいます。)、株式会社カイカエクスチェンジ(以下、「カイカエクスチェンジ」といいます。)及び株式会社カイカキャピタル(以下、「カイカキャピタル」といいます。)の連結子会社化の寄与によるものであります。利益面につきましては、当連結会計年度から本格開始している、カイカキャピタルにおける暗号資産の投融資・運用による利益が伸長したものの、カイカ証券における売上高低迷の影響、カイカキャピタル、カイカエクスチェンジにおける暗号資産価格の下落に伴う暗号資産評価損計上による売上高の悪化、及びカイカエクスチェンジホールディングス、カイカエクスチェンジ、カイカキャピタルの3社の販売費及び一般管理費の取込等の影響を補いきれませんでした。この結果、営業損失は1,389百万円(前連結会計年度は営業損失915百万円)、経常損失は1,395百万円(前連結会計年度は経常損失929百万円)となりました。また、貸倒引当金戻入額10百万円、償却債権取立益150百万円、受取和解金550百万円等、特別利益711百万円を計上する一方で、特別損失5,602百万円を計上いたしました。これは主に、当社連結子会社カイカフィナンシャルホールディングス及びその子会社において、暗号資産市場におけるステーブルコインの暴落などの外部環境の悪化等により事業計画の変更を余儀なくされ、当連結会計年度の売上及び営業利益は事業計画に比べ大幅な未達となったことから、のれん及び関連する事業資産を回収可能価額まで減額し、当該のれんの未償却残高の全額である5,126百万円の減損損失、ソフトウェアの減損損失280百万円等、計5,527百万円の減損損失をを計上したことによるものです。この結果、親会社株主に帰属する当期純損失は6,244百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失799百万円)となりました。暗号資産ビジネスを取り巻く環境は世界的なインフレが起こるなか、世界各国で急速な金融引き締めが起き、暗号資産はリスクアセットとして大きく売られ、暗号資産の価格は大幅に下落しております。追い打ちをかけるように、テラショック、セルシウスショック、FTXショックと、大規模な事件が続き、これまで以上に不透明感が増しております。こうした状況をふまえ、当社グループはこれまで業績面、キャッシュ・フロー面で大幅なマイナスの影響をもたらしていた金融サービス事業の在り方を見直しいたします。具体的には、カイカ証券グループにて展開してきた日経平均、国内個別株、海外個別株、金銀プラチナおよび、米ドルを対象原資産とするカバードワラントの発行を停止し、サービスメニューを抜本的に変更いたします。さらに暗号資産交換所Zaifにおいては自動売買サービス等のストック型ビジネスの拡充、Web3領域においてユーティリティ性の高いコインの新規取り扱いを目指します。なお、当社グループは2022年10月にWeb3事業への参入を表明しており、2022年11月にZaifINOローンチパッド(一次販売)をローンチし、NFT事業を開始しております。今後は、Web3インフラサービス、ステーキングサービスの「Web3BaaS事業」、ウォレット提供、投げ銭提供の「決済代行事業」、Web3コミュニティ支援の「Web3事業支援」を推進し、CAICADIGITALグループとして来期に向け各種施策を始動しております。セグメントごとの業績は以下のとおりであります。1)ITサービス事業CAICAテクノロジーズは、金融機関向けのシステム開発分野が好調であり、前連結会計年度を上回るペースで進捗いたしました。とりわけ、一次請けである保険会社向け案件の売上が拡大しております。また銀行向けの案件も一次請けベンダからのメガバンク案件を中心に受注が拡大し、派生案件として取り組んだクレジットカードの案件が売上に大きく寄与いたしました。非金融向けシステム開発分野は、顧客の事業拡大意欲が強く、IT投資も継続されており、新規案件の引合いを常に確保できている状況であります。フィンテック関連のシステム開発分野は、決済系のシステム開発案件を安定的に受注できております。また、受注には至っていないものの、既存顧客以外の暗号資産交換所システムの引き合いを複数件獲得し現在商談を進めております。また、CAICAテクノロジーズは、Webマーケティングを強化すべく、2022年3月にCAICAテクノロジーズのWebサイトを全面刷新するとともに、各ソリューションのランディングページのリニューアルを行いました。これらの結果、ITサービス事業の売上高は、5,240百万円(前連結会計年度比8.6%増)、営業利益は775百万円(前連結会計年度比147.6%増)となりました。2)金融サービス事業2021年3月にカイカエクスチェンジホールディングス、カイカエクスチェンジ、カイカキャピタルを連結子会社化したことに伴い、前第3四半期連結会計期間より当該セグメントにカイカエクスチェンジホールディングス、カイカエクスチェンジ、カイカキャピタルの損益を取り込んでおります。カイカ証券は商品設計、システム開発、安定運用及びリスク管理等の高度な専門知識と経験を持つスタッフを擁し、「投資をもっとお手軽に、もっと面白く」をモットーに投資家の様々なニーズを満たす金融商品を提供しております。これまでの主力サービスであったカバードワラント(eワラント)は、カイカ証券が独自に開発した取引ツール「eワラント・ダイレクト」にて直接販売を継続しておりますが、現在カバードワラント(eワラント)に代わる主力商品として暗号資産を対象とした証券化商品の開発・提供に注力しております。暗号資産を対象とした証券化商品への絞り込み及びコスト削減の観点から2022年4月、証券CFDサービスを終了いたしました。また、2022年5月より順次、eワラント・ダイレクトにおける取引画面のリニューアルを行いました。シンプルでわかりやすいUIに刷新するとともに最短3ステップの「かんたん注文」機能を追加するなど、より容易な取引が実現しております。リニューアル後は、新取引画面の操作マニュアルや新機能紹介資料、商品の専用ページをweb上で公開するとともに、動画セミナーによる新機能の紹介を行うことで、新規登録者の獲得に努めました。しかしながら、前連結会計年度にカバードワラント(eワラント)の取次先である株式会社SBI証券が新規eワラントの銘柄追加を中止したことによる売上高減少の影響を補うには至らず当連結会計年度においても低調に推移いたしました。今後は、既存商品の満期をもってeワラントの取り扱いを終了し、カイカ証券の業態転換(大幅なコスト削減、新規事業の検討)を推進いたします。カイカエクスチェンジにおける売上高は主に暗号資産交換所Zaifにおける受入手数料や暗号資産売買の損益で構成されております。当連結会計年度においては、ZaifにおけるUI/UXのリニューアルや、大量注文を処理する性能の向上等、次世代システムへの移行を進めました。次世代システムへの移行は計画どおりに進捗しており、順次提供を開始しております。なお、当該システム移行に係る開発は当社の子会社であるCAICAテクノロジーズが担っております。現在、Zaifの事業におけるストック収益の拡大策として、第一種金融商品取引業者登録を行い「暗号資産FX」サービスを開始するとともに「自動売買おてがるトレード」サービスを開始いたしました。加えて商品ラインナップの拡充を図っており、「Zaifコイン積立」のリニューアル及び対象コインの追加、暗号資産の大口取引需要に対応するため専用の問合せ窓口「クリプトOTCデスク」を設置いたしました。また暗号資産の新規取り扱いとしては、コスプレトークン(COT)に加え、ポルカドット(DOT)を開始いたしました。しかしながら、当連結会計年度は、各国の金融引き締めが加速したことやウクライナ情勢の長期化によるインフレが影響し、暗号資産はリスクアセットとして大きく売られ、暗号資産の価格は大幅に下落いたしました。こうした市場環境の中、カイカエクスチェンジが運営する暗号資産交換所Zaifにおいて、暗号資産評価損を計上したことに加え、暗号資産価格の下落に伴う取引高の減少により売上高は低調に推移いたしました。今後は引き続き暗号資産の新規取り扱いや暗号資産市場の影響を受けにくいストック型収益商品を拡充してまいります。なお、カイカエクスチェンジにおいてイニシャル・エクスチェンジ・オファリング(IEO)の実施を検討しているSkebCoin(スケブコイン)については、引き続き暗号資産交換所Zaifでの取り扱いに向け準備を進めてまいります。カイカキャピタルにおきましては、当連結会計年度より、レンディングサービスも活発化させており、ビットコイン(BTC)、シンボル(XYM)、カイカコイン(CICC)の募集を開始いたしました。レンディングサービスの募集は今後も継続的に行っていく予定です。また、暗号資産の投融資・運用につきましては、第2四半期連結累計期間までは好調であったものの、第3四半期連結会計期間以降は、暗号資産の市況悪化の影響を受け、暗号資産評価損を計上しております。暗号資産の投融資・運用につきましては、引き続き、暗号資産の価格の推移を見極め、慎重なトレーディングを行ってまいります。当社におきましては、第3四半期連結会計期間において当社発行の暗号資産であるカイカコインの一部を売却いたしました。これは、金融サービス事業の業績悪化のリカバリー策として行ったものであり、第4四半期連結会計期間においても売却を検討しておりましたが、暗号資産市場の悪化により実現いたしませんでした。これらの結果、金融サービス事業の売上高は1,373百万円(前連結会計年度比22.1%増)、営業損失は1,828百万円(前連結会計年度は営業損失704百万円)となりました。3)その他その他につきましては、暗号資産関連コンテンツの提供を行うメディア事業で構成されており、売上高は20百万円、営業利益は20百万円となりました。なお、メディア事業は第3四半期連結会計期間からの事業の開始であることから前連結会計年度比の記載はございません。財政状態は、以下のとおりとなりました。当連結会計年度末における資産合計は、前連結会年度末に比べ48,185百万円減少し、59,032百万円となりました。当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ41,941百万円減少し、53,880百万円となりました。当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ6,243百万円減少し、5,152百万円となりました。②キャッシュ・フローの状況当連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて1,577百万円減少し、2,671百万円となりました。当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における営業活動による資金の減少は、1,144百万円(前連結会計年度は2,069百万円の資金の減少)となりました。これは主に、預り暗号資産の減少額36,492百万円、預り金の減少額4,923百万円、自己保有暗号資産の増加1,091百万円などにより資金が減少し、利用者暗号資産の減少額36,492百万円、預託金の減少額5,151百万円などにより資金が増加したものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、212百万円(前連結会計年度は187百万円の資金の減少)となりました。主な減少要因としては、無形固定資産の取得による支出271百万円などによるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における財務活動による資金の減少は、229百万円(前連結会計年度は1,544百万円の資金の増加)となりました。主な減少要因としては、長期借入金の返済による支出180百万円、社債の償還による支出140百万円などによるものであります。(生産、受注及び販売の状況)(1)生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。(単位:千円)セグメントの名称当連結会計年度(自2021年11月1日至2022年10月31日)金額前年同期比(%)ITサービス事業4,249,768100.3合計4,249,768100.3(注)「金融サービス事業」及び「その他」につきましては、生産活動を行っていないため記載を省略しております。(2)仕入実績当社グループの仕入実績は、金額的重要性が乏しいため、記載を省略しております。(3)受注実績当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。(単位:千円)セグメントの名称当連結会計年度(自2021年11月1日至2022年10月31日)受注金額前年同期比(%)受注残高前年同期比(%)ITサービス事業5,990,573127.31,891,249199.3合計5,990,573127.31,891,249199.3(注)「金融サービス事業」及び「その他」につきましては、受注生産形態をとっていないため記載を省略しております。(4)販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。(単位:千円)セグメントの名称当連結会計年度(自2021年11月1日至2022年10月31日)金額前年同期比(%)ITサービス事業5,048,190104.7金融サービス事業1,373,840122.1その他20,544―合計6,442,575108.3(注)1「その他」につきましては、前年同期の販売実績がなかったため、前年同期比は記載しておりません。2主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次の通りであります。相手先前連結会計年度当連結会計年度金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)楽天グループ株式会社744,02212.5668,28410.4(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)当連結会計年度の経営成績の分析①売上高、営業利益当連結会計年度の売上高は6,442百万円となりました。売上原価は4,223百万円で、販売費及び一般管理費は3,608百万円となりました。この結果、営業損失は1,389百万円(前連結会計年度営業損失915百万円)となりました。詳細につきましては「(1)経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。②営業外収益(費用)営業外収益は17百万円となりました。これは主に受取利息6百万円によるものであります。営業外費用は22百万円となりました。これは主に支払利息7百万円によるものであります。③特別利益(損失)特別利益は711百万円を計上しております。これは主に受取和解金550百万円によるものであります。特別損失は5,602百万円を計上しております。これは主に減損損失5,527百万円によるものであります。④税金等調整前当期純利益以上の結果、税金等調整前当期純損失は6,285百万円(前連結会計年度税金等調整前当期純損失938百万円)となりました。⑤法人税、住民税及び事業税(法人税等調整額)法人税等は47百万円を計上しております。⑥親会社株主に帰属する当期純利益以上の結果、親会社株主に帰属する当期純損失は6,244百万円(前連結会計年度親会社株主に帰属する当期純損失799百万円)となりました。(2)当連結会計年度の財政状態の分析①資産流動資産は、58,223百万円(前連結会計年度比42.2%減)となりました。これは主に、利用者暗号資産36,492百万円、預託金5,151百万円が減少したことなどによるものであります。固定資産は、809百万円(前連結会計年度比87.5%減)となりました。これは主に、固定資産の減損等によりのれんが5,457百万円減少したことなどによるものであります。この結果、総資産は59,032百万円(前連結会計年度比44.9%減)となりました。②負債流動負債は、53,614百万円(前連結会計年度比43.7%減)となりました。これは主に、預り暗号資産36,492百万円、預り金4,923百万円が減少したことなどによるものであります。固定負債は、265百万円(前連結会計年度比55.1%減)となりました。これは主に、長期借入金180百万円、社債140百万円が減少したことなどによるものであります。この結果、負債は53,880百万円(前連結会計年度比43.8%減)となりました。③純資産純資産は、5,152百万円(前連結会計年度比54.8%減)となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純損失6,244百万円などによるものであります。なお、2022年3月1日に、当社の繰越利益剰余金の欠損を補填し更なる財務体質の健全化を図り効率的な経営を目的とする無償減資及び剰余金の処分を行い、無償減資により資本金が1,001百万円減少、資本剰余金が1,001百万円増加し、剰余金の処分により資本剰余金が3,114百万円減少、利益剰余金が3,114百万円増加しております。以上により、当連結会計年度末においては、自己資本比率が8.3%(前連結会計年度末10.3%)となりました。(3)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性についての分析①キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比べて1,577百万円減少し、2,671百万円となりました。これは、営業活動の結果使用した資金が1,144百万円、投資活動の結果使用した資金が212百万円、財務活動の結果使用した資金が229百万円となったことによるものであります。詳細につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。②資金需要当社グループの運転資金需要の主なものは、ITサービス事業ではシステム開発開始から顧客による検収後現金回収までのプロジェクト関連経費の支払いにかかるものであります。その主なものは、システム開発にかかる労務費、外注費であります。金融サービス事業では暗号資産ビジネスの次世代システム開発費用及び内部管理態勢強化のための人材採用費用並びに暗号資産に関する投資に関する支出であります。③資金の財源及び資金の流動性当社グループは現在、必要な運転資金、設備投資及び投融資資金については、自己資金、または借入、増資、社債の発行といった資金調達方法の中から諸条件を総合的に勘案し、最も合理的な方法を選択して調達していく方針であります。当連結会計年度におきましては、前連結会計年度に発行した行使価額修正条項付株式会社CAICA第2回新株予約権(停止要請条項付)の一部権利行使により、105百万円の資金を調達致しました。当社グループは、今後も営業活動により得られるキャッシュ・フローを基本に将来必要な運転資金等を調達していく方針であります。(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に際しては、連結決算日現在における財政状態並びに連結会計年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える見積り及び判断を行う必要があります。当社グループでは、過去の実績や状況等を総合的に判断した上で、合理的と考えられる見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は「第5経理の状況1連結財務諸表等(1)連結財務諸表注記事項連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。また、特に重要なものについては、「第5経理の状況1連結財務諸表等(1)連結財務諸表注記事項重要な会計上の見積り」に記載しております。当社の財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は「第5経理の状況2財務諸表等(1)財務諸表注記事項重要な会計方針」に記載しております。また、特に重要なものについては、「第5経理の状況2財務諸表等(1)財務諸表注記事項重要な会計上の見積り」に記載しております。なお、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定に対する新型コロナウイルス感染症の影響については、「第5経理の状況1連結財務諸表等(1)連結財務諸表注記事項(追加情報)」に記載しております。(5)経営成績に重要な影響を与える要因について当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2事業の状況2事業等のリスク」をご参照ください。(6)戦略的現状と見通し及び今後の方針について「1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりです。
https://disclosure2.edinet-fsa.go.jp/WZEK0040.aspx?S100Q0MX,,
株式会社CAICA DIGITAL
有価証券報告書-第34期(2021/11/01-2022/10/31)
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23150
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2022-10-31T00:00:00
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2023-01-27T00:00:00
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CriticalContractsForOperationTextBlock
4【経営上の重要な契約等】該当事項はありません。
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株式会社CAICA DIGITAL
有価証券報告書-第34期(2021/11/01-2022/10/31)
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ResearchAndDevelopmentActivitiesTextBlock
5【研究開発活動】該当事項はありません。
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トビラシステムズ株式会社
有価証券報告書-第16期(2021/11/01-2022/10/31)
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CompanyHistoryTextBlock
2【沿革】年月概要2006年12月岐阜県大垣市において、株式会社A&Atecnologiaを設立2008年8月本社を愛知県名古屋市中区丸の内に移転2010年5月「トビラシステムズ株式会社」に社名を変更2011年6月迷惑電話の社会問題解決を目的とした迷惑電話フィルタ「トビラフォン」を開発、販売開始2012年1月愛知県警察と特殊詐欺電話の実証実験に関する覚書締結以降、各都道府県警察との覚書締結を進め、特殊詐欺対策に関する情報提供を受ける体制を構築2012年3月第三者割当増資により資本金を30,000千円に増資2013年2月第三者割当増資により資本金を47,850千円に増資2013年2月株式会社ウィルコム(現ソフトバンク株式会社)と迷惑電話データベース提供契約締結2014年6月マカフィー株式会社とスマートフォンアプリ「あんしんナンバーチェック」用の電話番号データベース提供の覚書締結2015年1月資本準備金からの組入れにより資本金を50,700千円に変更2015年3月警察庁と特殊詐欺電話に関する覚書を締結し、特殊詐欺対策に関する情報提供を受ける体制を構築2015年7月スマートフォン用迷惑電話フィルタアプリを株式会社NTTドコモの「あんしんナンバーチェック」として、オプション契約「あんしんパック」に含めて提供開始2015年11月本社を愛知県名古屋市中区錦に移転2015年11月フィーチャーフォン用迷惑電話フィルタアプリをソフトバンク株式会社の「迷惑電話ブロック」として提供開始2016年2月スマートフォンアプリ「トビラフォンモバイルforau」をKDDI株式会社のauスマートパスプラットフォームを通じて提供開始2016年11月スマートフォン用迷惑電話フィルタアプリをソフトバンク株式会社の「迷惑電話ブロック」として、オプション契約「iPhone基本パック」「スマートフォン基本パック」に含めて提供開始2017年4月ホームゲートウェイ光電話向け迷惑電話フィルタを中部テレコミュニケーション株式会社の「あんしん電話着信サービス」として、オプション契約「光電話付加サービス割引パックPlus」に含めて販売開始2017年6月ビジネスフォン向け迷惑電話フィルタ「トビラフォンBiz光回線用」の販売を開始2017年12月ドコモケータイ(iPhone)向け迷惑電話フィルタアプリを株式会社NTTドコモの「あんしんナンバーチェック」として、オプション契約「あんしんパック」に含めて提供開始2018年3月ホームゲートウェイ光電話向け迷惑電話フィルタをKDDI株式会社の「迷惑電話発着信ブロック」として、オプション契約「電話オプションパックEX」に含めて提供開始2018年5月三重県警察本部と特殊詐欺対策に関する覚書を締結し、迷惑メール防止対策のため犯行利用電話番号の情報提供を受ける体制を構築2018年10月静岡県警察本部と特殊詐欺対策に関する覚書を締結し、迷惑メール防止対策のため犯行利用電話番号の情報提供を受ける体制を構築2019年4月東京証券取引所マザーズ市場へ新規上場2019年6月KDDI株式会社より、当社電話番号データベースを使用したアプリ「迷惑メッセージ・電話ブロック」が提供開始2019年9月茨城県警察本部と特殊詐欺対策に関する覚書を締結し、迷惑メール防止対策のため犯行利用電話番号の情報提供を受ける体制を構築2020年3月クラウド型ビジネスフォンサービス「トビラフォンCloud」の販売を開始2020年4月東京証券取引所市場第一部に指定2021年8月合同会社280blockerを完全子会社化2021年9月株式会社ageetとの資本業務提携開始2021年10月合同会社280blockerを吸収合併2022年1月AI搭載型営業ツール「TalkBook」の販売を開始2022年4月東京証券取引所プライム市場に移行2022月9月株式会社ageetを関連会社化2022年10月株式会社NTTドコモより、当社データベースを使用した「あんしんセキュリティ(迷惑SMS対策)」が提供開始
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トビラシステムズ株式会社
有価証券報告書-第16期(2021/11/01-2022/10/31)
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3【事業の内容】当社は「私たちの生活私たちの世界をよりよい未来につなぐトビラになる」を企業理念として掲げ、この企業理念に基づき、「誰かがやらなければならないが、誰もが実現できていない社会的課題の解決を革新的なテクノロジーで実現すること」を事業方針の軸としております。人々の生活に定着したスマートフォンをはじめとする身近なインターネットデバイスは、生活の利便性を高め、世界一の高齢社会に向かう日本の経済成長を持続可能にするために不可欠なツールとなっています。当事業年度は、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種が順調に進むにつれて経済活動が徐々に緩和され、観光目的での入国受け入れが開始されるなど、経済活動の持ち直しが見られました。一方で、ウクライナ情勢の深刻化に伴う原材料価格の上昇や世界的なインフレの加速、米国での政策金利引き上げによる急激な為替変動及び消費者物価指数の上昇等、景気の先行きの不透明感はますます高まっています。このような状況下、従来型の振り込め詐欺に加えて、新型コロナウイルス感染症に便乗した還付金詐欺や、ウクライナ支援を装った義援金詐欺等、世相を反映した特殊詐欺等の事案が発生しております。また、スマートフォンや携帯電話のショートメッセージサービス(SMS)を悪用しクレジットカード等の個人情報を盗み取るフィッシング詐欺、いわゆる「スミッシング」も増加傾向にあり、手口も巧妙化しております。こうした多数かつ多額の被害をもたらす特殊詐欺やフィッシング詐欺等から、自分だけでなく大切な家族や友人を守りたいというニーズは高まっており、当社は独自の機械学習サイクルを備えたデータベーステクノロジー(※1)を活用し、スマートフォン利用者が特段意識することなく、犯罪の脅威から安心安全な生活を守れるよう犯罪抑止に効果的なセキュリティ商品・サービスを提供しており、疑わしい電話番号の情報を、警察等の公的機関からの連携、サービス利用者からのフィードバック、インターネットでの情報収集等で網羅的に集積(※2)し、習慣性判定を行うAI技術で迷惑電話番号を抽出(※3)し、迷惑電話番号リストを日々最新化しております。※1デジタル技術の進化に伴い、様々な情報がデータベースにログ情報として蓄積できるようになりました。当社では、独自の調査とデータ収集活動により収集した様々なデータベースを統合・解析し、機械学習を活用した分析を行うことにより、リスク検知に有用な情報として加工する技術を有しており、このことを「データベーステクノロジー」と表現しております。※22022年10月末現在において、企業や店舗、公共施設等の電話番号情報を556万件以上、うち迷惑電話番号に関する情報を約3万件データベース化しております。また、これらの情報は日々更新され、高品質なデータベースの維持・向上に努めております。※3当社では、警察等の公的機関による情報提供、利用者からの着信拒否・許可といったフィードバック情報や、当社による独自の調査活動を通じて、電話番号ごとに迷惑度合いの点数化を行い、データベースに蓄積しております。このデータベースに蓄積された情報から、特殊詐欺など犯罪に利用された電話番号やしつこいセールスの電話番号など、迷惑電話をかける可能性のある番号を、統計や機械学習を用いた当社独自のアルゴリズムにより自動的に迷惑電話番号候補として抽出し、当社技術者が迷惑電話番号リストへの登録要否を最終判断することをもって、迷惑電話番号リストを作成・更新しております。(当社の事業展開)当社は社会問題の1つである特殊詐欺の防止に有効な商品・サービスとして、迷惑電話番号リストを活用し、利用者にとって未知の迷惑電話番号であっても自動的に着信拒否設定がなされる「迷惑情報フィルタ事業」を主要事業として展開しております。同事業は、自社の得意分野にリソースを集中するため、プロモーションや販売代金の回収については主に通信キャリアや通信回線事業者といった提携先により実施されており、顧客獲得コストの低い収益モデルとなっております。また、これらの通信キャリアや通信回線事業者、メーカー、自治体等との提携によるBtoBtoCの販路により、安定的な顧客基盤を構築しており、2022年10月末現在における迷惑情報フィルタの月間利用者数(※4)は1,500万人を超えております。※4月間利用者数は、当社製品・サービスを利用しているユーザーのうち、電話番号リストの自動更新又はアプリの起動等により、当月に1回以上、当社サーバへアクセスが行われたユーザー数です。なお、1ユーザーが複数の携帯端末等を所有しそれぞれで当社サービスの利用契約を行い、各端末等から当社サーバへのアクセスがなされた場合には、複数ユーザーとして重複カウントしております。また、月間利用者数は、当社が事業を通じて特殊詐欺被害の撲滅に貢献する上で重要なKPIの一つとしておりますが、主要な取引先である通信キャリアとの契約条件は様々であり、必ずしも月間利用者数の増減が直接的に収益に影響を与えるものではありません。また、当社の報告セグメントは単一の「迷惑情報フィルタ事業」であり、報告セグメントに属さない事業を「その他」としております。事業の具体的な内容は次のとおりです。(迷惑情報フィルタ事業)当社は、2011年6月、悪質な迷惑電話や詐欺電話を防止する「トビラフォン」を自社製品として開発し、販売を開始しました。同製品の販売以降、「トビラフォン」の電話番号データベース、迷惑電話番号解析アルゴリズムを活用して、スマートフォンやフィーチャーフォン等のモバイル端末及び固定回線向けのアプリやサービスの提供、法人向けに「トビラフォン」の機能を強化した「トビラフォンBiz」の販売を行う等、迷惑情報フィルタの新たな商品・サービス展開を行っております。当社では、常に最新の迷惑電話の活動状況に関する調査を行うことを目的とし、当社の迷惑情報フィルタの利用者が行う着信許可・拒否登録、利用者のアプリやサービスから得られるログ情報、警察等の公的機関による情報提供、及び当社の調査活動等、日々膨大なデータを収集・蓄積しております。「トビラフォン」は、これらの収集・蓄積されたデータを元に当社独自の迷惑電話番号抽出技術を用いることで、利用者に着信した電話が迷惑電話かどうかの判別を行い、迷惑電話と判別された電話番号について、自動的に着信拒否や警告レベルに応じた「危険」「警告」の表示が適用される従来にはないセキュリティシステムです。また、公的機関や法人の電話番号など公開された電話番号もデータベース化されており、あらかじめ携帯電話の電話帳に登録されていなくても、自動的に発信者情報を表示する仕組みにより、安心して通話できる社会の実現に貢献しております。当社は、これらの技術開発について積極的な研究開発活動と知財戦略を行ってきており、本書提出日現在において国内外にて13件の特許を取得しております。さらに、モバイル向けの迷惑情報フィルタ機能の向上及びユーザーへの提供価値を高めるため、2021年8月には広告コンテンツをブロックするアプリ「280blocker」を提供していた合同会社280blockerの全持分を取得し、同社を吸収合併いたしました。これにより、当社の迷惑情報フィルタ事業は、迷惑電話・SMS対策に加え、Web閲覧時の迷惑Web広告対策まで全方位でカバーできるようになっております。当社の迷惑情報フィルタ事業は、「モバイル向けフィルタサービス」、「固定電話向けフィルタサービス」、「ビジネスフォン向けフィルタサービス」の3つのサービスから構成されており、サービス別の内容は次のとおりです。①モバイル向けフィルタサービスソフトバンク株式会社、株式会社NTTドコモ、KDDI株式会社といった国内の主な通信キャリアと提携し、各通信キャリアが提供するオプションパックに含まれる複数のサービスの1つとして、当社の迷惑情報フィルタアプリを各通信キャリアのアプリという形で、エンドユーザーに提供しております。オプションパックは、「iPhoneセキュリティパックプラス」や「あんしんパック」等の名称で販売されており、他社が提供するセキュリティ対策サービスとセットで提供されております。携帯電話の利用者の多くは、携帯電話の契約を行う際に、通信キャリアの店頭でオプションパックの商品内容について対面での説明を受けることが多く、当該説明を踏まえてオプションパック加入の是非を検討しております。各通信キャリアのオプションパックに加入した契約者は当社の迷惑情報フィルタアプリをダウンロードすることで迷惑電話フィルタ機能を利用することが出来るようになるほか、モバイル端末の電話帳等に登録をしていない電話番号であっても、当社の電話番号データベースに蓄積された情報をもとに公共施設や企業等の名称を自動的に表示する機能を利用することが可能となります。また、一部の通信キャリアに対しては、当社独自のアルゴリズムにより収集・分析した迷惑メールデータベースを活用し、詐欺につながるテキスト情報を含むメールやSMSをフィルタする「迷惑メールフィルタ機能」の提供も行っております。迷惑メールデータベースは、利用者に届くメールやSMS情報を収集・分析し、迷惑URLとして出現頻度の高いURLや、迷惑メールとしての特徴を持つ本文情報から、独自のアルゴリズムにより危険な疑いのあるURL情報等をパタン抽出し、それらの情報について社内調査を行った上で構築されております。当社は、通信キャリアと定額又は従量課金による契約を締結しており、通信キャリアが提供するオプションパックの契約数又は利用者数に応じた収益モデルにより、継続的かつ安定的な収益基盤を確立しております。当社は、これら3社グループと提携することで各社の顧客基盤にアプローチすることが出来ておりますが、機種変更等による買い替えや契約内容の見直し等に伴うオプションパックへの加入需要を取り込むこと等で、モバイル向けフィルタサービスの利用者数・契約者数が増加していくことを期待しております。主要なアプリ・サービス一覧通信事業者対象機器オプションパックアプリ・サービスアイコンKDDI㈱Android・iPhoneauスマートパスプレミアム迷惑メッセージ・電話ブロック㈱NTTドコモAndroid・iPhoneあんしんセキュリティあんしんパックあんしんセキュリティ(迷惑SMS対策)あんしんセキュリティソフトバンク㈱Android・iPhoneiPhoneセキュリティパックプラススマートフォンセキュリティパックプラス迷惑電話ブロックかんたんスマホシリーズ(Y!mobile)なし(機能標準搭載)迷惑電話対策②固定電話向けフィルタサービス当社は、通信回線事業者のオプションパックとして、IP電話向けの迷惑情報フィルタサービスを提供しており、通信回線事業者のオプションサービス契約数に応じた従量課金による契約を締結しております。IP電話を利用するためには通信回線事業者が提供するホームゲートウェイ(※5)を介して、インターネットと固定電話の接続が必要となりますが、通信回線事業者が提供するホームゲートウェイに当該サービスに係るアプリケーションが内蔵されており、利用者はオプションパックの利用申し込みを行うことで、迷惑情報フィルタサービスの利用が可能となります。利用者の固定電話に着信があった際に、着信電話番号が迷惑電話に該当するかどうか当社データベースに自動的に照会をすることで判別を行い、迷惑電話と判別された電話番号については自動的に呼び出し音を鳴らさない仕組みとなっております。※5ホームゲートウェイとは、光回線によるインターネットサービスにおいて、複数の機器を相互に接続する光電話対応ルータを指します。固定電話の全体の契約数は2022年6月末時点において約5,159万件であり、契約数は年々減少傾向にあります。一方、IP電話の利用番号数は2022年6月末時点には約3,596万件であり、2025年頃にNTT東日本・西日本の交換機等が維持限界を迎えることから、従来の電話回線による加入電話から、インターネット回線を使用するIP電話への移行需要が増加しております。(出典:総務省「電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表(令和4年度第1四半期(2022年9月16日公表))」)2022年10月期において、当社のIP電話向け売上が全体の売上に占める割合は6.2%程度ですが、各通信回線事業者を通じたサービス契約数は拡大し続けております。主要なサービス一覧通信回線事業者対象機器オプションパックサービスKDDI㈱ホームゲートウェイ電話オプションパックEX迷惑電話発着信ブロック中部テレコミュニケーション㈱光電話付加サービス割引パックPlusあんしん電話着信サービス㈱オプテージあんしん電話パックあんしん発着信サービスKDDI㈱ネットワーク(CATV)オプションお得パック迷惑電話自動ブロックまた、従来の電話回線向けの製品として「トビラフォン」の電話機外付け型端末を販売しており、自治体等の実証実験事業における外付け型端末の販売・レンタルを主たる商流としております。当該実証実験は、特殊詐欺被害防止施策として自治体等が地域住民に対して「トビラフォン」を無償貸与し、その効果を検証するものであり、当社は「トビラフォン」の提供の他、パンフレットやレポートの作成、アンケートの実施等を行っております。「トビラフォン」の電話機外付け型端末は、本体正面のLED発行色によって着信電話の安全度をお知らせする機能を搭載しており、電話を取る前に一瞬で着信電話の安全度を確認することができます。またボタンひとつで、着信拒否を行うことができ、利用者の拒否ボタンは当社の管理サーバに記録され、迷惑電話判定における調査対象データの参考となります。なお、その他の商流としては、当社からエンドユーザーへの直接販売等もあります。③ビジネスフォン向けフィルタサービス「トビラフォン」にクラウドサーバにおける通話録音システムや集中型管理システムの機能を追加した「トビラフォンBiz」と、クラウド型ビジネスフォンサービスの「トビラフォンCloud」を販売しております。モバイル向けフィルタサービス、固定電話向けフィルタサービスが一般消費者(個人)を対象としている一方、これら商品は企業を対象としております。「トビラフォンBiz」は、通話情報の録音、着信履歴の管理・共有、不要なセールス電話等迷惑電話の自動拒否による業務の効率化やサービス品質の向上、コンプライアンスの強化を図ることができます。「トビラフォンCloud」は、ビジネスフォンをスマートフォンアプリとして、持ち歩きを可能とした商品で、テレワーク業務での活用が期待されます。2022年1月に販売を開始した「TalkBook」はAI搭載型営業ツールで、音声の可視化、解析を行い、効果的な話し方の学習、トークスクリプトの改善、その他報告業務の効率化等が可能となります。データベーステクノロジーを活用し、業務DX化に貢献してまいります。当社は、迷惑情報フィルタ事業における法人向け市場の開拓を目指し、機器の販売代金及びサービスの利用料を収益源としていくための準備を進めており、営業活動を行っております。(その他)ホームページの制作運営支援システム「HP4U」の販売及びシステムの受託開発等を行っております。なお、今後は迷惑情報フィルタ事業に注力する方針のため、積極的に展開はしない方針であります。<事業系統図>○迷惑情報フィルタ事業○その他
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BusinessPolicyBusinessEnvironmentIssuesToAddressEtcTextBlock
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。(1)会社の経営の基本方針当社は「私たちの生活私たちの世界をよりよい未来につなぐトビラになる」を理念として掲げております。この企業理念に基づき、「誰かがやらなければならないが、誰もが実現できていない社会的課題の解決を革新的なテクノロジーで実現する事」を事業展開方針の軸として、ITテクノロジーを活用した様々な事業の創出や展開に取り組むことで、企業としての持続的な成長を図ってまいります。(2)目標とする経営指標当社は持続的な成長に向けて、売上高、営業利益を重視しており、毎期その向上に努めることで、中長期的に成長させていくことを目指します。また、「迷惑情報フィルタ事業」に関しては、迷惑情報フィルタサービスの月間利用者数についても、中長期的に成長させていくことを重視しております。(3)中長期的な会社の経営戦略当社は、社会問題の1つである特殊詐欺の対策に有効な製品・サービスとして、独自のノウハウで収集した迷惑電話番号、迷惑URLリスト等を活用し、サービス利用者にとって未知の迷惑電話番号や迷惑SMSであっても自動的にフィルタされるサービスの展開や広告コンテンツをブロックするアプリの提供を行う「迷惑情報フィルタ」事業を基幹事業としております。「迷惑情報フィルタ」事業から得られる当社の主たる収益は、通信キャリアが提供するスマートフォン等のオプションパック契約から得られるサービス料の積上げであり、サービス利用者数が増加するほど収益が増えるストック型が主要を占めております。サービス利用者数の更なる増加のために、MVNOへの展開を積極的に行ってまいります。また、アライアンスパートナーを通じ、固定電話等に付帯する機器端末の販売や、ケーブルプラス電話のオプションサービスとしてネットワーク上で迷惑電話の着信を自動遮断するサービスの提供等を行っており、サービス料を得ております。さらに、NTT東日本及びNTT西日本の代理店・特約店でビジネスフォン向けフィルタサービス「トビラフォンBiz」の取り扱いが本格化したことにより、販売台数の増加による売上高の増加が見込まれます。その一方で、迷惑情報フィルタ事業強化のための研究開発、ビジネスフォン向けフィルタサービス「トビラフォンCloud」等の機能拡充や販売力強化のための施策を行う計画です。さらに、中長期的な企業価値の向上に向けた投資として、アライアンスパートナーと連携した技術力の強化や共同での販売促進、ユーザーニーズを把握し、随時当社製品をアップデートしていくための開発等への投資を見込んでおります。(4)会社の対処すべき課題当社は以下の点を対処すべき課題と認識しており、解決に向けて重点的に取り組んでまいります。①プライム市場上場維持基準の適合に向けて当社は2022年4月の東京証券取引所の市場区分の再編においてプライム市場を選択しましたが、「流通株式時価総額」が上場維持基準を充たしておりません。当社は、一定の株主数や流通株式数等を確保しながらも「流通株式時価総額」が基準に到達していないという結果を踏まえ、企業価値向上に向けた各種施策を確実に進めていくことが重要であると考えております。中期経営計画(2022年10月期〜2024年10月期)を設定するとともに、プライム市場の上場維持基準の適合に向けた計画書を開示しており、その中で、①中期経営計画の利益計画による企業価値向上、②IR・広報活動による投資家の認知度の向上、③資本政策による流通株式比率の向上、を基本方針と定めております。本基本方針に沿って、今後も企業価値向上及びプライム市場上場維持基準の適合に向けた各種施策に取り組んでまいります。②新型コロナウイルス感染症対応当社は、主に通信キャリアやIP電話に関する通信回線事業者のオプション契約を通じて、迷惑電話情報等のフィルタリングサービスを提供しており、2022年10月末現在、モバイルと固定電話を合計して約1,500万人の月間利用者が存在します。当社のビジネスモデルは、利用者からのストック収益を積上げるモデルのため、新型コロナウイルス感染症が急速に拡大した場合でも、当社収益にただちに影響を及ぼす可能性は低いと考えています。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う長期的な経済活動の停滞や、外出制限の長期化等により、通信キャリアでのオプション契約新規獲得数が伸び悩んだ場合、当社収益の停滞または漸進的な減少の影響が生じる可能性があります。加えて、当社従業員に感染が拡大した場合、新商品の開発遅延や営業活動の制限が生じる可能性があります。当社は、新型コロナウイルス感染症が長期的に蔓延した場合でも、様々な収益獲得手段を通じて収益の向上を目指してまいります。③携帯電話料金の引き下げ2021年3月より大手通信キャリアは、現行の料金プランより割安なオンライン専用プランを開始し、その他通信事業者も相次いで値下げを実施いたしました。携帯電話料金の引き下げに伴って通信キャリアの収益が悪化した場合等、通信キャリアから当社への契約単価の下方改定等の要請を受ける可能性があります。当社が提供する迷惑電話フィルタサービスは、事実上競合や代替サービスが存在せず、他社への代替、他社との価格競争が生じる可能性は低いと考えていますが、当社は通信キャリアに売上高の74.8%以上(第16期事業年度)を依存していることから、契約単価の下方改定が行われた場合は将来の収益に影響を与える可能性があります。当社は、アライアンスパートナー網の拡大、新規・周辺ビジネスの立上げ等を通じ、特定の取引先に売上を依存するリスクの低減化を図ってまいります。④アライアンスパートナー網の拡大及び協力関係の深耕当社はこれまで、通信キャリアやIP電話に関する通信事業者、あるいは事務機器等商社の代理店との間で、当社の迷惑情報データベースを活用したサービスを提供するアライアンスパートナーの開拓に注力してまいりました。当社が中長期的な成長を持続し、当社事業の更なる発展・拡大をしていくためには、通信キャリアや通信回線事業者等に対する提案活動を通じ、ホームゲートウェイサービスの提供に係るアライアンスパートナー網の拡大を図ること及び既存のアライアンスパートナーへの販売活動支援等による協力関係の深耕により、ビジネスフォン向けフィルタサービスの販売拡大を図ることが重要と考えております。2022年2月からはKDDI株式会社との協業によりケーブル電話利用者向けにネットワークの機能で迷惑電話をブロックするサービスを開始いたしました。また、法人向けに「トビラフォン」の機能を強化した「トビラフォンBiz」はNTT東日本、NTT西日本のセレクトアイテムに登録され、アライアンスパートナーを通じた受注件数が大幅に増加しております。今後も、アライアンスパートナー網の拡大及び協力関係の深耕に注力していくことで、より一層の事業拡大を図ってまいります。⑤利用者数の増加及び新機能の提供による収益拡大当社は、主に通信キャリアやIP電話に関する通信回線事業者のオプション契約を通じて、迷惑電話情報等のフィルタリングサービスを提供しており、今後、当社が更なる収益拡大を目指すうえでは、当社サービスの利用者数の増加、及び新機能の提供による更なる利用料収入の拡大が重要と考えております。総務省が2022年9月16日に発表した「電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表」によると、2022年6月末時点における携帯電話の契約数合計は、約2億334万契約であり、また、インターネット回線を利用したIP電話の利用番号数は約4,547万件とされております。当社の見立てでは、携帯電話の契約者数は、緩やかに伸長し、引き続き安定的に推移するものと見込んでおります。IP電話も、2025年頃にNTT東日本及びNTT西日本の固定電話用信号交換機が維持限界を迎えるとされており、IP電話への移行が一層進むものと想定されます。これに対し、当社サービスの月間利用者数は、2022年10月末現在、モバイルと固定電話を合計して約1,500万人に留まっており、月間利用者数の拡大する余地は大きく残っております。月間利用者数の増加は、売上高の拡大及び利益率の向上に直接的に影響するため、当社では、警察組織との連携により当社サービスの社会的信頼性を向上させていくほか、システムやデータベースの精度向上による利便性の向上等を推進することで、月間利用者数の増加を図り、より一層の収益力の強化を図ってまいります。また、三大通信キャリアに提供している「迷惑メッセージ対策機能」を他のサービス分野にも展開できるよう提案を進めることで、収益獲得手段を拡充し、一層の収益力の強化を図ってまいります。⑥新規・周辺ビジネスの立上げ当社の迷惑情報フィルタ事業は、通信キャリアのオプション契約に組み込まれるサービス運営を中心とするビジネスモデルに依存している状況にあります。そのため、複数のビジネスモデルを持ち、より頑強な組織へと成長していくことが、今後の発展において重要であると考えております。2021年に買収した「280blocker」により、迷惑電話ブロック・迷惑SMSブロックに加えて、迷惑広告ブロックの領域をカバーすることができました。引き続き、迷惑情報フィルタ事業で培ったデータベースのノウハウを活用し、新たな事業領域への拡張のみならず、新しいビジネスモデルの展開も積極的に検討してまいります。⑦企業買収(M&A)当社は、成長戦略の一環としてM&Aを推進しております。当事業年度においては、SIP/VoIP技術をベースとした製品の開発等を行っている株式会社ageetの株式追加取得を行い、同社を当社の関連会社といたしました。当社は、M&Aを検討する際には、当社事業とのシナジー、事業戦略との整合性、買収後の収益性、買収プロセスの透明性、買収後の統合効果を最大化するプロセス(PMI)等に留意しており、今後も、M&Aを推進し、より一層の事業拡大を図ってまいります。⑧優秀な人材の確保と組織体制の強化優秀な人材の確保と適切な配置、育成システムの構築は、当社の成長にとって最も重要な経営課題と認識しております。そのため、当社は継続的に採用活動を行うとともに、適正な人事評価を行うための評価・報酬制度を構築し、当社の企業理念、組織風土にあった優秀な人材の確保に努めてまいります。また、社員の職位、職務に応じた適切な研修を行い、人材の教育・育成を進めていく方針であります。⑨当社及び当社サービスの認知度向上当社は、今後の更なる事業展開、拡大のためには、当社及び当社サービスに対する知名度や信頼を一層向上させることが重要であると認識しております。各種新聞、雑誌において当社製品を掲載していくことや、デジタルマーケティング等の広告宣伝活動及びプロモーション活動の強化に努め、認知度向上を図ってまいります。⑩内部管理体制の強化当社は、企業価値を最大化すべく、コーポレート・ガバナンスの充実を経営の重要課題と位置づけ、多様な施策を実施しております。業務の適正及び財務報告の信頼性を確保するため、これらに係る内部統制が有効に機能するよう、一層の体制整備、運用の強化を図ってまいります。
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(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】①コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方当社は、社会へ貢献できるサービスを提供することで、継続的に収益を拡充し、企業価値を向上させ、株主を始めとしたユーザー、取引先、従業員等のステークホルダーの利益を最大化するために、コーポレート・ガバナンスの確立が不可欠であると認識しております。具体的には、実効性のある内部統制システムの整備を始めとして、適切なリスク管理体制の整備、コンプライアンス体制の強化、並びにこれらを適切に監査する体制の強化が重要であると考えております。②企業統治の体制当社は、会社の機関として、取締役会、監査等委員会及び会計監査人を設置し、その他に執行役員制度を設けております。また、取締役会の下に独立社外取締役を構成員とする指名・報酬委員会を設置することにより、指名や報酬などの特に重要な事項に関する検討を行っております。当社の企業統治の体制と各機関等の内容は以下のとおりであります。a.取締役会当社の取締役会は、取締役7名(うち社外取締役3名)で構成されており、原則として毎月1回の定時取締役会を開催し、重要な事項は全て付議し、業績の状況とその対策及び中期的な経営課題への対処について検討しております。迅速な意思決定が必要な課題が生じた場合には、臨時取締役会を開催し、十分な議論の上で経営上の意思決定を行います。なお、取締役会の構成員の役職及び氏名は以下のとおりです。議長:代表取締役社長明田篤構成員:取締役(監査等委員である者を除く。)結城卓也、松原治雄、片岡和也監査等委員である取締役田名網尚、中浜明光、松井知行b.監査等委員会監査等委員会は、独立性の高い社外取締役3名で構成されており、原則として毎月1回開催するほか、必要に応じて臨時監査等委員会を開催しております。監査等委員は、監査等委員会で定めた監査等委員会規程及び監査計画書に基づき、重要会議への出席、代表取締役社長・監査等委員でない取締役・重要な使用人との意見交換、重要書類の閲覧などを通じ、取締役の職務の執行状況について厳格な監査を実施しております。また、監査等委員は会計監査人及び内部監査責任者と定期的な情報交換を行い、会計監査人の監査計画の把握や内部監査の状況を把握することで、監査の実効性確保に努めています。なお、監査等委員会の構成員の役職名及び氏名は以下のとおりです。議長:田名網尚構成員:中浜明光、松井知行c.会計監査人当社は、三優監査法人と監査契約を締結し、適時適切な監査が実施されております。d.執行役員制度当社では取締役会の意思決定機能と監督機能の強化及び業務執行の効率化を図るため執行役員制度を導入しております。執行役員は取締役会によって選任され、重要な会議に出席する他、取締役会の決議により定められた担当業務の意思決定及び業務執行を行っております。③内部統制システムの整備状況当社は、取締役会決議によって「内部統制システム構築の基本方針」を定め、当該方針に基づき、各種社内規程等を整備するとともに規程遵守の徹底を図り、内部統制システムが有効に機能する体制を確保しております。また、内部統制システムが有効に機能していることを確認するため、内部監査責任者による内部監査を実施しております。④取締役の定数当社の監査等委員でない取締役は5名以内、監査等委員である取締役は4名以内とする旨を定款で定めております。⑤取締役の選任の決議要件当社は、取締役の選任決議について、株主総会において、監査等委員である取締役とそれ以外の取締役とを区分して、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数によって選任する旨を定款に定めております。また、その選任決議は累積投票によらない旨も定款に定めております。⑥中間配当当社は、会社法第454条第5項の規定により、取締役会決議によって毎年4月30日を基準日として、中間配当を行うことができる旨定款に定めております。これは、株主への機動的な利益還元を可能にするためであります。⑦株主総会の特別決議要件当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨定款に定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります。⑧取締役の責任免除当社は、会社法第426条第1項に基づき、取締役会の決議をもって会社法第423条第1項の行為に関する取締役(取締役であった者を含む。)の責任を法令の限度において免除することができる旨を定款で定めております。これは取締役が職務を遂行するにあたり、その能力を十分に発揮して、期待される役割を果たしうる環境を整備することを目的とするものであります。⑨責任限定契約の内容の概要当社は、監査等委員である取締役田名網尚氏、中浜明光氏及び松井知行氏との間で、その職務を行うにつき善意でありかつ重大な過失がなかったときは、会社法第425条第1項に定める最低責任限度額をその責任の限度とする旨の契約を締結しております。⑩役員等賠償責任保険契約の内容の概要当社は、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しており、当該保険契約の被保険者の範囲は、当社の取締役、執行役員及び重要な使用人として選任された管理職従業員です。被保険者が、その職務の執行(不作為を含む)に起因して、損害賠償請求がなされたことにより被る法律上の損害賠償金及び争訟費用を填補することとしております。ただし、違法行為、故意または重過失に起因する損害賠償請求については、填補されません。なお、保険料は全額当社が負担しております。
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3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要並びに経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものです。(1)経営成績の状況新型コロナウイルス感染症のワクチン接種が順調に進むにつれて経済活動が徐々に緩和され、観光目的での入国受け入れが開始されるなど、経済活動の持ち直しが見られました。一方で、ウクライナ情勢の深刻化に伴う原材料価格の上昇や世界的なインフレの加速、米国での政策金利引き上げによる急激な為替変動及び消費者物価指数の上昇等、景気の先行きの不透明感はますます高まっています。このような状況下、従来型の振り込め詐欺に加えて、新型コロナウイルス感染症に便乗した還付金詐欺や、ウクライナ支援を装った義援金詐欺等、世相を反映した特殊詐欺等の事案が発生しております。また、スマートフォンや携帯電話のショートメッセージサービス(SMS)を悪用しクレジットカード等の個人情報を盗み取るフィッシング詐欺、いわゆる「スミッシング」も増加傾向にあり、手口も巧妙化しております。こうした多数かつ多額の被害をもたらす特殊詐欺やフィッシング詐欺等から、自分だけではなく大切な家族や友人を守りたいというニーズは高まっており、当社は犯罪抑止に効果的な迷惑情報フィルタ事業に注力してまいりました。固定電話向けフィルタサービスにおいては、KDDI株式会社と共同で、国内初、専用機器不要で固定電話への迷惑電話を自動遮断する「迷惑電話自動ブロック」の提供を開始いたしました。当サービスは、KDDI株式会社のネットワーク上で迷惑電話の着信を自動遮断するため、専用機器が不要となるものです。具体的な事例としては、KDDI株式会社のグループ会社であるJCOM株式会社の「迷惑電話自動ブロックサービス」に活用されており、同社は当サービスを活かした各地元警察署との連携を推進し、安全で安心して暮らせる地域社会の実現に貢献しています。2022年10月には、株式会社NTTドコモが提供している「あんしんセキュリティ」のメニューに、当社のデータベースを活用した「迷惑メッセージ対策」サービスの提供が開始されました。これにより、国内の三大通信キャリア全てに当社の「迷惑電話対策機能」及び「迷惑メッセージ対策機能」が提供されることとなりました。迷惑電話対策アプリ「トビラフォンモバイル」は、アプリとして初めて公益財団法人全国防犯協会連合会推奨の「優良迷惑電話防止機器」に認定され、詐欺の被害防止への有効性がより一層認められました。また、迷惑広告コンテンツをブロックするアプリ「280blocker」は、認知拡大に努めるとともに、今までサービス提供を行っていたiOS版だけでなく、新たにAndroid版をリリースするための検討を行いました。従来から注力しているクラウド型ビジネスフォンサービス「トビラフォンCloud」は、回線敷設や機器を設置することなく、内線・外線・転送・グループ着信・IVR(自動音声応答)等の機能が利用できる利便性の高いサービスです。本サービスはユーザーから高く評価されており、製品利用者の評価(レビュー)をもとに顧客満足度の高い製品を選定する「ITreviewGridAward2022Fall」のPBX部門、IVR(自動音声応答)部門、IP電話部門の3部門で、最高位の「Leader」を受賞し、3期連続での「Leader」受賞となりました。法人向けに「トビラフォン」の機能を強化した「トビラフォンBiz」は東日本電信電話株式会社(NTT東日本)、西日本電信電話株式会社(NTT西日本)のセレクトアイテムに登録されたことにより、受注件数が前期と比較し大幅に増加しました。これらの他、営業トークを可視化し、データドリブンセールスを実現するAI搭載型営業ツール「TalkBook(トークブック)」を提供しております。このような各種施策により、月間利用者数(※)の増加を図り、2022年10月末現在では1,500万人を超える多くのユーザーにご利用いただいております。2022年9月30日には、当社の技術力強化の一環として、SIP/VoIP技術をベースとした製品の開発等を行っている株式会社ageetの株式追加取得を行い、同社を当社の関連会社といたしました。当社の事業及びビジネスモデルは外部からも高い評価を受けており、2021年12月には、経済産業省中小企業庁が様々な分野で活躍する中小企業・小規模事業者を表彰する「はばたく中小企業・小規模事業者300社」に選定されました。また、2022年6月には、電波利用及び情報通信の発展に貢献した団体として、「電波の日・情報通信月間」記念式典で「東海情報通信懇談会会長表彰」を受賞しました。以上の結果、当事業年度における売上高は1,681,715千円(前期比18.0%増)、営業利益は540,839千円(前期比6.7%減)、経常利益は532,225千円(前期比7.9%減)、当期純利益は322,027千円(前期比16.6%減)となりました。※月間利用者数は、当社製品・サービスを利用しているユーザーのうち、電話番号リストの自動更新またはアプリの起動等により、当月に1回以上、当社サーバへアクセスが行われたユーザー数です。なお、1ユーザーが複数の携帯端末を所有しそれぞれで当社サービスの利用契約を行い、各端末等から当社サーバへのアクセスがなされた場合には、複数ユーザーとして重複カウントしております。また、月間利用者数は、当社が事業を通じて特殊詐欺被害の撲滅に貢献するうえで重要なKPIの1つとしておりますが、主要な取引先である通信キャリアとの契約条件は様々であり、必ずしも月間利用者数の増減が直接的に収益に影響を与えるものではありません。セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。(迷惑情報フィルタ事業)迷惑情報フィルタ事業におきましては、主力サービスであるモバイル向けフィルタサービス、固定電話向けフィルタサービス及び「トビラフォンCloud」を含むビジネスフォン向けフィルタサービスにおいて、引き続きサービス基盤の強化・拡大に注力してまいりました。その結果、当事業年度における迷惑情報フィルタ事業の売上高は1,621,094千円(前期比20.4%増)となり、セグメント利益は926,287千円(前期比3.2%増)となりました。(その他)ホームページの制作運営支援システム「HP4U」や受託開発事業等を「その他」に含めております。これらの事業については、積極的には展開しない方針であり、当事業年度におけるその他の売上高は60,621千円(前期比22.5%減)となり、セグメント利益は40,295千円(前期比14.3%減)となりました。なお、全社営業利益は、各セグメント利益の合計から、報告セグメントに配賦していない全社費用を差し引いた数値となっております。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない販売費及び一般管理費であり、管理部門の人員増強や企業規模の拡大に伴う管理コストの増加等により、425,743千円(前期比16.8%増)となりました。(2)財政状態の状況(資産)当事業年度末における総資産は2,667,177千円となり、前事業年度末に比べ497,161千円増加いたしました。これは主に、現金及び預金が290,032千円増加したこと、売掛金が30,567千円増加したこと、商品及び製品が62,212千円増加したこと、前払費用が25,728千円増加したこと、工具、器具及び備品が14,716千円増加したこと、のれんが67,093千円減少したこと、ソフトウエアが25,175千円増加したこと、長期前払費用が61,899千円増加したこと及び繰延税金資産が16,084千円増加したこと等によるものであります。(負債)当事業年度末における負債合計は956,385千円となり、前事業年度末に比べ275,377千円増加いたしました。これは主に、契約負債(前事業年度末は前受金)が367,329千円増加したこと、未払金が19,161千円減少したこと、未払消費税等が12,917千円減少したこと及び長期借入金(1年以内返済予定含む)が61,924千円減少したこと等によるものであります。(純資産)当事業年度末における純資産は1,710,792千円となり、前事業年度末に比べ221,783千円増加いたしました。これは、配当金の支払いによる利益剰余金134,040千円の減少に対し、新株予約権の権利行使により資本金及び資本準備金がそれぞれ16,525千円増加したこと及び当期純利益を322,027千円計上したことによるものであります。なお、自己資本比率は64.1%(前事業年度末は68.6%)となりました。(3)キャッシュ・フローの状況当事業年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末に比べて290,032千円増加し、1,435,764千円となりました。各キャッシュ・フローの主な状況は以下のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果獲得した資金は641,680千円(前年同期は491,922千円の獲得)となりました。これは主に、法人税等の支払額が192,950千円、売上債権及び契約資産の増加が68,749千円、棚卸資産の増加が62,084千円、長期前払費用の増加が66,811千円及び未払消費税等の増加が13,025千円あったものの、税引前当期純利益を491,635千円、減価償却費を86,867千円、のれん償却額を65,884千円、投資有価証券評価損を44,467千円計上したこと及び契約負債の増加が367,536千円あったこと等によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は188,738千円(前年同期は652,300千円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産32,409千円の取得、無形固定資産111,106千円の取得及び関係会社株式42,750千円の取得等による支出であります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は162,910千円(前年同期は45,801千円の獲得)となりました。これは主に、長期借入金の返済61,924千円及び配当金133,715千円の支払があったものの、新株予約権の権利行使による収入32,729千円があったことによるものであります。(4)生産、受注及び販売の実績①生産実績当社で行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、記載を省略しております。②受注実績当社で行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載に馴染まないため、記載を省略しております。③販売実績当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(千円)前期比(%)迷惑情報フィルタ事業1,621,094120.4その他60,62177.5合計1,681,715118.0(注)1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前事業年度(自2020年11月1日至2021年10月31日)当事業年度(自2021年11月1日至2022年10月31日)販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)KDDI株式会社448,97231.5550,81332.8ソフトバンク株式会社461,55732.4428,66825.5株式会社NTTドコモ248,36617.4278,06916.5(5)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容①重要な会計方針及び見積り当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたりまして、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者はこれらの見積りについて、過去の実績や現状等を勘案し合理的に見積り、計上しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5経理の状況1財務諸表等(1)財務諸表注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。②資本の財源及び資金の流動性についての分析当社の運転資金需要のうち主なものは、人件費、通信費等の費用であります。投資を目的とした資金需要はサーバ等インフラ設備、機器や本社移転に伴う敷金の差入等によるものであります。運転資金は自己資金を基本としており、投資資金は自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。なお、当事業年度末における借入金残高は295,790千円となっております。また、当事業年度末の現金及び現金同等物は1,435,764千円であり、流動性を確保しております。③経営者の問題認識と今後の方針について「第2事業の状況1(経営方針、経営環境及び対処すべき課題等)」をご参照ください。④経営成績に重要な影響を与える要因について「第2事業の状況2(事業等のリスク)」をご参照ください。⑤経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当事業年度の経営成績については、主力事業である迷惑情報フィルタ事業のモバイル向けフィルタサービスの安定的な成長や、金融機関へのフィッシングSMSに関する情報提供を開始したこと等により、売上高は1,681,715千円(前期比18.0%増)、営業利益は540,839千円(前期比6.7%減)、経常利益は532,225千円(前期比7.9%減)、当期純利益は322,027千円(前期比16.6%減)となりました。一方で、「第2事業の状況1(経営方針、経営環境及び対処すべき課題等)」に記載のとおり、当社の迷惑情報フィルタ事業は、通信キャリアのオプション契約に組み込まれるサービス運営を中心とするビジネスモデルに依存している状況にあり、新規・周辺ビジネスの立ち上げが課題であると認識しております。そのため、中長期的な経営戦略において、通信キャリアに販路を依存しない、ビジネスフォン向けフィルタサービスの拡大を目指し、クラウド型ビジネスフォンサービスの「トビラフォンCloud」や、データドリブンセールスを実現するAI搭載型営業ツール「TalkBook(トークブック)」の販売を開始しました。また、合同会社280blocker吸収合併することにより、広告コンテンツをブロックするアプリ「280blocker」を当社が提供するサービスに追加いたしました。当社は、新たな顧客層への販売を通じた収益の源泉を獲得することで、一層の収益力強化を図ってまいります。
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トビラシステムズ株式会社
有価証券報告書-第16期(2021/11/01-2022/10/31)
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CriticalContractsForOperationTextBlock
4【経営上の重要な契約等】(1)スマートフォン・フィーチャーフォン端末向け通信キャリアとの契約相手先の名称契約の名称契約内容契約期間ソフトバンク株式会社ライセンス費に関する覚書迷惑電話データベースを使用できる仕組みの提供2017年4月1日から2018年3月31日まで(以後1年毎の自動更新)株式会社NTTドコモサービス提供基本契約迷惑電話データベースを使用できる仕組みの提供2017年12月1日から2020年11月30日まで(以後1年毎の自動更新)KDDI株式会社ソフトウエア販売契約書迷惑電話データベース及び迷惑メールデータベースを活用したスマートフォン向けアプリを、auスマートパスプラットフォームを通じて提供2019年4月15日から2020年3月31日まで(以後1年毎の自動更新)(2)投資契約該当事項はありません。
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トビラシステムズ株式会社
有価証券報告書-第16期(2021/11/01-2022/10/31)
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ResearchAndDevelopmentActivitiesTextBlock
5【研究開発活動】当事業年度における当社が支出した研究開発費の総額は30,336千円であります。セグメント毎の研究開発活動を示すと次のとおりであります。(迷惑情報フィルタ事業)当社は、迷惑情報を正確かつ効率的にフィルタするためのデータベースや各種アプリケーションに関する研究開発を進めており、当社の迷惑情報フィルタサービスに関する新たな収益機会創出を目的とした新規サービスの開発及び既存サービスの機能改善を中心に研究開発を行っております。主な研究開発の成果は次のとおりです。・モバイル向け迷惑情報フィルタサービスの機能改善・コアデータベースシステムの機能改善・ビジネスフォン向けフィルタサービスの機能改善(その他)該当事項はありません。
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株式会社土屋ホールディングス
有価証券報告書-第47期(2021/11/01-2022/10/31)
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CompanyHistoryTextBlock
2【沿革】年月事業内容の変遷1976年9月札幌市南区において株式会社丸三土屋建設を設立1976年11月一級建築士事務所の登録(北海道知事登録(石)第1064号)、一般建設業の許可(北海道知事許可(般51)石第6780号)1978年10月初めての支店である苫小牧支店を開設し、支店展開を開始1979年12月宅地建物取引業の免許取得(北海道知事石狩(1)第3105号)1982年6月株式会社土屋ホームトピア(現連結子会社)を設立1982年8月株式会社丸三土屋建設から株式会社土屋ホームに商号変更1983年12月大曲木材加工センターを竣工1984年2月財団法人住宅・建設省エネルギー機構主催の省エネルギー住宅コンクールにおいて建設大臣賞受賞1984年9月札幌市北区に本社移転1985年8月民間では初めての福祉住宅「北方圏型ノーマライゼーション住宅」のモデルハウス完成1986年10月株式会社土屋ツーバイホーム(現連結子会社)を設立1987年6月特定建設業の許可(建設大臣(現国土交通大臣)許可(特-2)第13005号)1988年5月宅地建物取引業の免許取得(建設大臣(現国土交通大臣)(2)第3717号)1989年11月株式会社土屋住宅流通及び株式会社土屋システム住宅を吸収合併1989年11月株式会社トップハウジングシステムを設立1989年11月初めての分譲マンション「エスセーナ」を発売1990年6月TOP工法の資材加工として広島工場を竣工し、操業開始1990年8月TOP工法が「低層建築構造物耐力性能評価」対象工法に認定(財団法人日本建築センターの工業化住宅性能認定委員会、木質系構造専門委員会)1991年4月企業内職業訓練校である土屋アーキテクチュアカレッジを開校1991年7月大曲木材加工センターを廃止し、石狩木材加工センターを設置1991年12月旭川市に自社ビルを竣工1993年5月日本証券業協会に株式を店頭登録1993年9月株式会社土屋ホームトピアから株式会社ホームトピアに商号変更1994年10月株式会社土屋ホーム仙台、株式会社土屋ホーム岩手及び株式会社土屋ホーム青森の株式をそれぞれ取得し、子会社とする1995年3月通商産業省工業技術院「ウェルフェアテクノハウス」の施工引渡1996年8月東京証券取引所市場第二部及び札幌証券取引所に上場1996年10月土屋ホーム札幌北九条ビルを竣工1996年11月札幌市北区北9条西3丁目7番地土屋ホーム札幌北九条ビルに本社移転1997年3月子会社である株式会社土屋ホーム仙台を清算1998年4月外断熱BES-T構法発売開始1998年4月子会社である株式会社土屋ツーバイホームが日本証券業協会に株式を店頭登録2000年6月広島工場においてISO9002を取得2000年10月株式会社アーキテクノを設立2000年10月子会社である株式会社トップハウジングシステムの清算手続完了2001年8月株式会社トップホーム浜田の株式を取得し、子会社とする2002年11月広島工場の名称を北広島工場へ変更する2003年9月株式会社土屋ホーム岩手、株式会社土屋ホーム青森及び株式会社土屋ホーム秋田(旧株式会社トップホーム浜田)が合併し、株式会社土屋ホーム東北となる2004年12月子会社である株式会社土屋ツーバイホームが日本証券業協会への店頭登録を取消し、ジャスダック証券取引所に株式を上場2008年6月株式会社新土屋ホームを設立(現株式会社土屋ホーム[連結子会社])2008年6月株式会社新土屋ホームと吸収分割契約を締結2008年6月株式会社土屋ツーバイホームと株式交換契約を締結2008年10月子会社である株式会社土屋ツーバイホームがジャスダック証券取引所の上場を廃止2008年10月株式会社土屋ツーバイホームの株式を株式交換で取得2008年11月株式会社土屋ホームから株式会社土屋ホールディングスへ商号変更2008年11月株式会社新土屋ホームから株式会社土屋ホーム(現連結子会社)へ商号変更2009年11月株式会社ホームトピアから株式会社土屋ホームトピア(現連結子会社)へ商号変更2012年11月株式会社土屋ホームを存続会社とする吸収合併を行い、株式会社土屋ツーバイホームは解散2013年3月札幌市東区に当社グループ初となるメガソーラー「土屋ソーラーファクトリー札幌」の発電事業の開始2013年8月苫小牧市に北海道内では初の市民参加型ファンドを組成したメガソーラー「土屋ソーラーファクトリー苫小牧」の発電開始2014年11月株式会社土屋ホームを存続会社とする吸収合併を行い、株式会社土屋ホーム東北は解散2015年11月株式会社土屋ホームを存続会社とする吸収合併を行い、株式会社アーキテクノは解散2017年10月株式会社新土屋ホームを設立2018年2月株式会社土屋ホーム(2018年2月1日に株式会社土屋ホーム不動産へ商号変更)を分割会社、株式会社新土屋ホーム(2018年2月1日に株式会社土屋ホームへ商号変更)を承継会社とする会社分割の実施2021年5月株式会社土屋ホーム不動産の子会社として株式会社土屋ホーム不動産販売を設立2022年1月木造4階建てマンション「LAPEACE」発表2022年4月東京証券取引所の市場の区分見直しに伴い、東京証券取引所の市場第二部からスタンダード市場へ移行2022年8月新構法BES-T019発売開始2022年12月一般社団法人省エネルギーセンター主催の2022年度省エネ大賞製品・ビジネス部門において経済産業大臣賞(ZEB・ZEH分野)受賞
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株式会社土屋ホールディングス
有価証券報告書-第47期(2021/11/01-2022/10/31)
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3【事業の内容】当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社(株式会社土屋ホールディングス)及び子会社4社により構成されており、注文・提案住宅等の施工・販売、戸建リフォーム、分譲マンション、不動産賃貸、中古住宅、住宅用土地の売買、仲介業務を主たる業務としております。当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。次の4部門は「第5経理の状況1連結財務諸表等(1)連結財務諸表注記事項」に掲げるセグメント情報の区分と同一であります。(1)住宅事業株式会社土屋ホームが、注文住宅・賃貸住宅等の工事を請負、施工監理するほか、提案住宅の施工販売を行っております。(2)リフォーム事業株式会社土屋ホームトピアがリフォーム工事の請負を行っております。(3)不動産事業株式会社土屋ホーム不動産が、分譲マンション、中古住宅、住宅用土地の不動産売買並びに仲介業務を行っております。また、株式会社土屋ホーム不動産販売が、分譲住宅の施工販売を行っております。(4)賃貸事業当社、株式会社土屋ホーム不動産及び株式会社土屋ホームトピアが、不動産の賃貸業務をそれぞれ行っております。なお、当社グループは、2008年11月1日をもって持株会社体制へ移行しており、当社が各事業会社への経営管理業務を行っております。事業の系統図は次のとおりであります。
https://disclosure2.edinet-fsa.go.jp/WZEK0040.aspx?S100Q0PX,,
株式会社土屋ホールディングス
有価証券報告書-第47期(2021/11/01-2022/10/31)
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BusinessPolicyBusinessEnvironmentIssuesToAddressEtcTextBlock
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)経営方針当社グループは、創業以来、「住宅産業を通じて、お客様、社会、会社という『三つの人の公』の為に、物質的・精神的・健康的な豊かさの人生を創造する」ことを企業使命感としております。この企業使命感に基づき、お客様第一主義を基本理念とし、社会資本の充実をもたらす住宅のあらゆるニーズに対応すべく、同業他社に先駆けて省エネ住宅及び福祉住宅の普及や商品開発などの事業展開を図ってまいりました。これまでに培った技術力により高断熱・高気密で健康的かつ地球にやさしい住宅の提供などの取組みを行っております。これらの取組みは、2015年に国連サミットで採決された「持続可能な開発目標(SDGs)」にも通ずるものと認識しており、事業活動を通して、SDGsの達成に貢献できるものと考えています。今後も、この方針は変わることのない企業の哲理として遵守し、継続した実践を行ってまいります。(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、中期経営計画(2022年10月期~2024年10月期)において、計画の最終年度となる2024年10月期に売上高380億円、営業利益12億円、ROE6.0%、売上棟数900棟を定量目標として掲げております。主力事業である住宅事業において施工回転率の高い規格住宅「LIZNAS」の売上棟数の伸長を始めとし、各事業における収益性の向上等により、目標達成に向け、業務に取組んでまいります。(3)経営環境今後のわが国経済の見通しにつきましては、新型コロナウイルス感染症については、政府による各種経済支援等の効果もあり、経済活動が正常化に向かっているものの、世界的なインフレに伴う金融引き締めや資源価格の高止まり、長期的な円安も重なり、景気の先行きについては予断を許さぬ状況となっております。当社グループの属する住宅・不動産業界におきましては、物価高による実質賃金の低下、建築コストの上昇など厳しい事業環境が続いており、足元では、住宅ローン金利も低い水準で推移しておりますが、今後の動向については注視していく必要があります。一方で、脱炭素社会の実現を背景として、2022年6月17日に建築物省エネ法が改正され、建築物の省エネが加速していき、ZEH住宅や賃貸住宅・非住宅建築物の木造化へのニーズが益々強くなっていくものと思われます。(4)中長期的な経営戦略、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループでは、これまで主力事業である住宅事業を中心に、培ってきた技術力を活かした商品を数多く開発し、事業領域・事業エリアを広げることで事業拡大を図ってまいりましたが、2018年度より事業構造の転換に着手いたしました。各事業領域での専門性の向上、グループ事業会社間でのシナジー強化を推進するとともに、ビジネスモデルの再構築を図り、「注文住宅」と「規格住宅」の2ブランド制を導入いたしました。また、中部・関西からの撤退による積雪寒冷地域への経営資源の集中など、持続的成長に向けた事業基盤を構築いたしました。これらの事業基盤を基礎とし、将来の事業環境を踏まえ、2022年10月期から2024年10月期を対象とする中期経営計画を策定いたしました。企業理念のもと、北海道の厳しい気象環境で鍛え上げられた、木の特性を活かした高断熱・高気密・高耐久の住宅建築技術を日本全国に広め、脱炭素社会の実現に貢献するため、段階的に輸入材から国産材への切り替えや提供する住宅の全棟ZEH化に向けた取組み等、住宅を通じてCO2を削減することで「豊かさの人生を創造」してまいります。また、「北海道を中心に積雪寒冷地域でのNo.1住生活総合企業へ」を基本方針として、事業環境の変化に対応し、安定した経営体制の構築に向け、住生活総合企業として、住宅・リフォーム・不動産の各事業の連携を深め、ドミナント戦略により当社グループの強みが活かせる重要地域へ集中的な拠点展開を推進することで、ブランド力の向上及びシェア拡大を図ってまいります。併せて、当社グループとのシナジー効果の期待できる他企業とのアライアンスを推進し、プレゼンスの向上を目指してまいります。セグメント別の取組みは次のとおりであります。(住宅事業)政府により、2050年までに温室効果ガスの排出ゼロを目指したカーボンニュートラル実現に向けた各種取組みが推進されており、より高い省エネ性能住宅へのニーズが高まっていることから、商品価値を高め、顧客ニーズに対応した商品の投入による業容拡大を目指してまいります。新構法「BES-T019」を投入することで、省エネ性能・耐震性能に磨きをかけ、旗艦ブランドである「注文住宅「CARDINALHOUSE」、セカンドブランドである規格住宅「LIZNAS」の販売を強化及び施工効率の向上を図るとともに、木の快適性、居住性が享受できる木造4階建てマンション「LAPEACE」の販売に注力してまいります。併せて、販管費抑制による経費削減を行い、収益力向上に努めてまいります。(リフォーム事業)住宅の省エネ改修の低利融資制度が新たに創設されるなど、既存住宅の省エネ化も新築同様に推進されており、高断熱・高効率換気を中心とした環境型リフォームに加え、新商品開発による販売を促進してまいります。さらに、既存住宅だけでなくオフィスや店舗といった非住宅分野での省エネ改修のニーズも高まっており、オフィス・店舗などの非住宅分野のリフォームを推進してまいります。(不動産事業)コロナ禍における戸建住宅への需要が一巡し、不動産取引が弱含みで推移しております。事業の中核となる不動産仲介・売買事業の更なる強化及に向け、北海道内を中心にドミナント戦略による地域内でのシェア拡大及びブランディングによる認知度の向上を通じて、不動産仲介・売買事業の強化に努めてまいります。また、不動産仲介・売買事業に付随した事業及び分譲住宅事業へ注力し、ワンストップサービスによる高い顧客価値の実現を目指してまいります。
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株式会社土屋ホールディングス
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GovernanceTextBlock
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】①コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方当社グループは、コーポレート・ガバナンスをグループ全体の最重要課題であると強く認識しており、コンプライアンス(法令遵守)とアカウンタビリティ(説明責任)を大きな柱とし、常に基本に基づいた経営に努め、社会環境の変化に対応するコーポレート・ガバナンス体制の構築に積極的に取り組むことが経営上の重要な課題と位置づけております。②企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由当社グループは、2008年11月1日付けで持株会社体制に移行しております。持株会社の機能は、事業子会社が独立性を保ちそれぞれの企業価値の最大化を図りながら、グループ全体としての相乗効果を実現するために以下の機能を持っております。a.グループ事業戦略を構築する機能b.グループ全体の使命感とコンプライアンス意識を徹底する機能c.事業子会社で適正な意思決定が行われているかを監督する機能持株会社体制への移行に伴う効果は以下のとおりです。a.「経営」と「事業」を分離することで、グループ戦略を明確にし、グループ経営資源の最適化と効率的活用、及び事業の「選択」と「集中」と「迅速化」を図ることができます。b.持株会社がグループ会社の評価・監督をすることにより、企業グループ全体のシナジーを最大化させることができます。c.ファンクション部門(財務、IR・広報)を集約し効率化を図るとともに、ガバナンスの一元化・強化することにより、コンプライアンス意識の徹底とリスクマネジメントが推進できます。d.持株会社の組織を最小限に抑えることで、企業グループ全体の戦略を機動的に発動することが可能になります。e.グループ外との提携や業界再編等に柔軟に対応できます。f.グループの経営資源を集中することにより、住宅マーケットにより果敢に進出することができます。③企業統治に関するその他の事項a.内部統制システムの整備の状況内部統制の有効性及び実際の業務遂行状況につきましては、監査役と内部監査室が連携して全部門を対象として業務監査を実施しており、その監査結果は代表取締役社長へ直接報告されております。b.リスク管理体制の整備の状況当社は社会・経済状況の急速な変化に対応すべく、子会社の代表取締役は、取締役会にて各社の状況を的確に報告を行い、監査役等の助言及び意見を受け、重要な業務執行に関する意思決定を全会一致の下で行っております。取締役会での意思決定に基づく日々の業務執行に関しては、毎月月末に開催される「グループ経営会議」に、取締役、常勤監査役及び当社グループの代表取締役が出席し、業務執行状況について詳細な報告を行っており、また、隔月月初にグループ各部門責任者も出席した「幹部会議」を召集し、取締役が指示命令を行うと共に、各部門責任者からも業務執行状況について詳細な報告を行っております。適時開示に対する基本方針は、各種法令を遵守し各種社内規程(内部情報管理規程、業務分掌規程、職務権限規程等)にしたがって、経営企画部におきまして情報の集約及び管理を行い、迅速な情報開示に努めております。また、重要な法的課題及びコンプライアンスについては、顧問弁護士と相談を行いながら必要な検討を実施し、会計監査人とは通常の会計監査のみならず、重要な会計的課題について随時相談及び検討を実施しており、会計方針等についても四半期決算及び期末決算前後には現状を踏まえて打合せを行っております。c.子会社の業務の適正を確保するための体制整備の状況子会社の経営については、その独立性を尊重しつつ、当社と子会社とが相互に密接な連携を保ち、統一された経営理念と基本戦略に従って、グループ会社の業績の向上及び事業の繁栄を目指すために「関係会社管理規程」に従い、事業内容の定期的な報告と重要案件についての事前協議を行うこととしており、当社の取締役または監査役が非常勤監査役を兼務して総括的な管理を行うとともに、当社の内部監査を子会社にも適用、実施する体制を整備し、業務の適正を確保しております。d.責任限定契約の内容の概要当社と社外取締役及び社外監査役は、会社法第427条第1項並びに当社定款第26条第2項及び第35条第2項の規定に基づき、会社法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しております。その契約内容の概要は次のとおりであります。会社法第423条第1項に基づき当社に対し損害賠償責任を負う場合において、社外取締役及び社外監査役がその職務を行うにつき善意でかつ重大な過失がないときは、会社法第425条第1項に定める次に掲げる額の合計額を当該損害賠償責任の限度といたします。1)社外取締役及び社外監査役がその在職中に当社から職務執行の対価として受け、または受けるべき財産上の利益の1年間当たりの額に相当する額として会社法施行規則第113条に定める方法により算定される額に、2を乗じて得た額。2)社外取締役及び社外監査役が当社の新株予約権を引き受けた場合(会社法第238条第3項各号に掲げる場合に限る)における当該新株予約権に関する財産上の利益に相当する額として会社法施行規則第114条に定める方法により算定される額。e.役員等との間で締結している補償契約の内容の概要該当事項はありません。f.役員等を被保険者として締結している役員等賠償責任保険契約の内容の概要当社は、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結し、被保険者が会社の役員としての業務につき行った行為に起因して損害賠償請求がなされたことにより、被保険者が被る損害賠償金や争訟費用等を当該保険契約により填補することとしており、被保険者の職務の執行の適正性が損なわれないようにするための措置として、被保険者による違法行為に起因する損害賠償金等については、填補の対象外としています。当該役員等賠償責任保険契約の被保険者は当社取締役、監査役の他、当社子会社の取締役、監査役及び執行役員であり、すべての被保険者について、その保険料を全額当社が負担しております。g.取締役の定数当社の取締役は20名以内とする旨定款に定めております。h.取締役の選任及び解任の決議要件当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨定款に定めております。また、取締役の選任決議については、累積投票によらない旨定款に定めております。i.取締役会で決議できる株主総会決議事項1)剰余金の配当等の決定機関当社は、剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項について、法令に別段の定めがある場合を除き、株主総会の決議によらず取締役会の決議により定める旨定款に定めております。これは、剰余金の配当等を取締役会の権限とすることにより、株主への機動的な利益還元を行うことを目的とするものであります。2)自己の株式の取得当社は、自己の株式の取得について、経済情勢の変化に対応して財務政策等の経営諸施策を機動的に遂行することを可能とするため、会社法第165条第2項の規定に基づき、取締役会の決議によって市場取引等により自己の株式を取得することができる旨定款に定めております。3)取締役及び監査役の責任免除当社は、会社法第426条第1項の規定により、取締役会の決議をもって同法第423条第1項の行為に関する取締役(取締役であった者を含む。)及び監査役(監査役であった者を含む。)の責任を法令の限度において免除することができる旨定款に定めております。これは、取締役及び監査役が職務を遂行するにあたり、その能力を十分に発揮して、期待される役割を果たしうる環境を整備することを目的とするものであります。j.株主総会の特別決議要件当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもってこれを行う旨定款に定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります。当社の企業統治の体制を図で示すと次のとおりであります。
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株式会社土屋ホールディングス
有価証券報告書-第47期(2021/11/01-2022/10/31)
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ManagementAnalysisOfFinancialPositionOperatingResultsAndCashFlowsTextBlock
3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。①財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による影響が徐々に弱まり、経済活動の正常化の動きがみられましたが、ウクライナ情勢の長期化やサプライチェーンの混乱に伴う資源価格の高騰、金融資本市場の変動など、依然として先行き不透明な状況が続いております。わが国経済は、個人消費の増加など緩やかな回復傾向にあるものの、不安定な世界情勢の影響や急激な円安進行に伴う物価の上昇、繰り返される感染症の拡大など景気の先行きについては予断を許さない状況となっております。当社グループが属する住宅・不動産業界におきましては、新設住宅着工戸数の「持家」は11か月連続で前年同月比を下回り、弱含みで推移し、物価高による実質賃金の低下、建築費及び住宅用地の高騰による住宅取得費の上昇など、消費マインドへの影響が懸念され、厳しい事業環境が続いております。このような状況において、当社グループは、2024年10月期を最終年度とした中期経営計画を公表し、計画達成に向けた取組みを推進してまいりました。当社グループの企業使命感「豊かさの人生を創造する」を基に、北海道の厳しい気象環境で鍛え上げられた、木の特性を活かした高断熱・高気密・高耐久の住宅建築技術を日本全国に広め、事業を通じて脱炭素社会の実現に貢献することを目指しております。当期において、中期経営計画達成に向け、木造賃貸住宅事業への参入に向けた木造4階建てマンション「LAPEACE(ラピス)」の発売開始、ドミナント戦略による重要拠点への集中的な拠点展開を行うなど各種取組みに注力してまいりました。この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。当連結会計年度末の財政状態のうち、総資産は、固定資産の減少(主に機械装置及び運搬具の減少)により、216億46百万円となり、前連結会計年度末と比較して5億51百万円の減少となりました。負債につきましては、流動負債の減少(主に未成工事受入金の減少)により95億52百万円となり、前連結会計年度末と比較して7億円の減少となりました。純資産につきましては、利益剰余金の増加等により120億93百万円となり、前連結会計年度末と比較して1億48百万円の増加となりました。当連結会計年度末の経営成績は、売上高につきましては、347億16百万円(前連結会計年度比11.8%増)となりましたが、原価率の上昇や販管費の増加などから、営業利益1億48百万円(前連結会計年度比74.9%減)、経常利益2億28百万円(前連結会計年度比64.7%減)、固定資産の譲渡に伴う特別利益3億38百万円の計上及び法人税等調整額(益)2百万円を計上しましたが、親会社株主に帰属する当期純利益は2億30百万円(前連結会計年度比51.8%減)となりました。セグメントの経営成績は次のとおりであります。(住宅事業)住宅事業の売上高は、建築コストの上昇に伴い住宅価格への転嫁を進めたこと及び非住宅物件の引合いが増加したことから222億18百万円(前年同期比3.7%増)と増加しましたが、営業損失は価格転嫁を進めたものの建築コストの上昇が先行したことによる売上総利益率の低下及び業容拡大に向けた人材投資や販促活動による販管費の増加から2億49百万円(前年同期は営業利益3億25百万円)となりました。(リフォーム事業)リフォーム事業の売上高は、受注残高が前年同期比で増加し、受注においても住宅性能向上リフォームを中心として順調に推移したことから43億79百万円(前年同期比12.6%増)、営業利益は59百万円(前年同期比42.0%増)となりました。(不動産事業)不動産事業の売上高は、新規拠点の展開及び取扱単価の増加により住宅用地をはじめとした不動産売買事業が順調に推移し、分譲住宅の販売も売上高に寄与したことから74億93百万円(前年同期比47.7%増)、営業利益は売上総利益が大幅に増加したことから5億49百万円(前年同期比49.3%増)となりました。(賃貸事業)賃貸事業の売上高は、前期に計上した大型の営繕工事売上高の反動減により6億24百万円(前年同期比5.6%減)、営業利益は1億42百万円(前年同期比10.3%減)となりました。②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ28億54百万円減少し、25億43百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動により使用した資金は、22億41百万円(前連結会計年度は24億47百万円の獲得)となりました。これは主に、販売用不動産の増加額15億34百万円及び未成工事受入金の減少額3億26百万円によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動により使用した資金は、4億43百万円(前連結会計年度は2億43百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出4億70百万円によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動により使用した資金は、1億71百万円(前連結会計年度は45百万円の使用)となりました。これは主に、配当金の支払額1億50百万円によるものであります。③生産、受注及び販売の実績a.生産実績建設業における生産実績は、施工監理、施工技術、機械力、資金力及び資材調達力等の総合によるものであり、工事内容が多様化しており、当社グループは外注に依存している割合が高く、具体的に表示することが困難であるため、記載を省略しております。b.受注実績当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)住宅事業22,700,66799.7%7,791,915106.6%リフォーム事業4,366,782101.6%1,107,55098.8%c.販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自2021年11月1日至2022年10月31日)前年同期比(%)住宅事業(千円)22,218,195103.7%リフォーム事業(千円)4,379,811112.6%不動産事業(千円)7,493,929147.7%賃貸事業(千円)624,71794.4%合計(千円)34,716,654111.8%(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a.経営成績等1)財政状態(流動資産)当連結会計年度末における流動資産の残高は、118億61百万円(前連結会計年度比0.3%減)となり、45百万円の減少となりました。これは主に現金預金の減少(前連結会計年度56億84百万円から当連結会計年度28億30百万円へ28億53百万円の減少)等によるものであります。(固定資産)当連結会計年度末における固定資産の残高は、97億82百万円(前連結会計年度比4.8%減)となり、4億97百万円の減少となりました。これは主に機械装置及び運搬具(純額)の減少(前連結会計年度6億5百万円から当連結会計年度53百万円へ5億52百万円の減少)等によるものであります。(流動負債)当連結会計年度末における流動負債の残高は、79億42百万円(前連結会計年度比6.6%減)となり、5億59百万円の減少となりました。これは主に未成工事受入金の減少(前連結会計年度30億39百万円から当連結会計年度27億13百万円へ3億26百万円の減少)等によるものであります。(固定負債)当連結会計年度末における固定負債の残高は、16億10百万円(前連結会計年度比8.1%減)となり、1億41百万円の減少となりました。これは主に退職給付に係る負債の減少(前連結会計年度7億98百万円から当連結会計年度6億88百万円へ1億9百万円の減少)等によるものであります。2)経営成績(売上高)当連結会計年度における売上高につきましては、住宅事業は、222億18百万円(前連結会計年度比3.7%増)、リフォーム事業は、43億79百万円(前連結会計年度比12.6%増)、不動産事業は、74億93百万円(前連結会計年度比47.7%増)、賃貸事業は、6億24百万円(前連結会計年度比5.6%減)となり、その結果、347億16百万円(前連結会計年度比11.8%増)となりました。(売上原価、販売費及び一般管理費)売上原価につきましては、住宅事業は、176億47百万円(前連結会計年度比7.9%増)、リフォーム事業は、29億6百万円(前連結会計年度比14.9%増)、不動産事業は、59億41百万円(前連結会計年度比65.2%減)、賃貸事業は、1億75百万円(前連結会計年度比23.2%減)となり、調整額△8億151百万円を加味した結果、258億55百万円(前連結会計年度比14.8%増)となりました。販売費及び一般管理費につきましては、主に支払手数料の増加により、87億12百万円(前連結会計年度比9.6%増)となりました。(営業損益、経常損益、親会社株主に帰属する当期純損益)営業損益、経常損益、親会社株主に帰属する当期純損益につきましては、営業利益は1億48百万円(前連結会計年度比74.9%減)、経常利益は2億28百万円(前連結会計年度比64.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は2億30百万円(前連結会計年度比51.8%減)となりました。3)キャッシュ・フローの状況当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「第2事業の状況1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(4)中長期的な経営戦略、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」に記載のとおりであります。c.資本の財源及び資金の流動性資本政策につきましては、財務の健全性や資本効率など当社にとって最適な資本構成を追求しながら、会社の将来の成長のための内部留保の充実と、株主への利益還元との最適なバランスを考え実施していくことを基本方針としております。当社グループの資本の財源及び流動性につきましては、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は25億円保有しており、運転資金を機動的に調達するため金融機関と当座貸越の約定を締結していることから、十分な財源及び流動性を確保していると考えております。d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「売上高営業利益率5%以上」を中期的な当面の目標として掲げておりましたが、「第2事業の状況1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、中期経営計画(2022年10月期~2024年10月期)において、計画の最終年度となる2024年10月期に売上高380億円、営業利益12億円、ROE6.0%、売上棟数900棟を定量目標として掲げております。達成状況に関しては、2022年度10月期からの記載となります。なお、当連結会計年度の売上高は347億16百万円、営業利益1億48百万円となり、売上高営業利益率は0.4%となりました。e.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、「(1)経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。②重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定連結財務諸表の作成にあたって用いた、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものにつきましては、「第5経理の状況1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。なお、新型コロナウイルス感染症の拡大に係る当連結会計年度の会計上の見積りについては、「第5経理の状況1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表注記事項(追加情報)」に記載しております。
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CriticalContractsForOperationTextBlock
4【経営上の重要な契約等】当連結会計年度においては、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。
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ResearchAndDevelopmentActivitiesTextBlock
5【研究開発活動】当社グループでは、「お客様の豊かさの人生を創造する」ことを不変の理念とし、お客様が永く安心して過ごすことのできる、高性能・高品質な住宅づくりを行うことが社会課題の解決に資すると考えております。お客様の財産はもとより社会資本の充実をもたらすため、省エネ住宅や福祉住宅を普及、促進することを目標とし、常時、技術開発を推進しており、「脱炭素化」へ向けた動きが加速しているなか、当社グループにおいても、環境課題と事業を一体的に推進することで「脱炭素化」社会の実現に貢献し、カーボンニュートラルのリーディングカンパニーとなるべく、更なる技術力の向上のため、研究開発活動に取組んでおります。2022年12月に、省エネ性能・耐震性能にさらに磨きをかけた新構法「BES-T019」を開発し、断熱性能基準において最高基準である性能の新商品「CARDINALHOUSEBES-T019」が2022年度省エネ大賞(製品・ビジネス部門)において経済産業大臣賞を受賞いたしました。また、非住宅分野での木材利用の機運が高まりつつあり、木造建築による大型物件の建築に対応すべく新技術の開発に取組み、当連結会計年度において、木造4階建てマンション「LAPEACE」の販売を開始するなど、新たな事業への展開を図っております。なお、当社グループにおける当連結会計年度の研究開発活動の総額34,102千円のセグメントは、全て住宅事業であります。
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株式会社ティビィシィ・スキヤツト
有価証券報告書-第55期(2021/11/01-2022/10/31)
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CompanyHistoryTextBlock
2【沿革】当社は、名誉会長であった齋藤靜枝が、栃木県小山市に、現在の「中小企業向けビジネスサービス事業」の前身として、昭和43年に有限会社斉藤経営事務所、昭和44年に大栄土地建物株式会社(存続会社)、及び昭和47年に株式会社栃木県ビジネスセンターを設立した後、昭和52年に合併し、商号を「株式会社ティビィシィ」に変更いたしました。また、関連子会社として、昭和58年に、株式会社ティビィシィ・オフィス機器、及び株式会社ティビィシィ中央経営コンサルタンツを設立し、さらに、昭和60年に、株式会社ティビィシィ病医院経営研究所、及び株式会社ティビィシィサンエスを設立いたしました。一方、現在の美容サロン向けICT事業の前身である「スキヤツト株式会社」は、昭和56年、前代表取締役社長安田茂幸の事業参画により、設立されました。その後、平成3年3月に株式会社ティビィシィとスキヤツト株式会社との合併(関連子会社4社を含む)に伴い、商号を「株式会社ティビィシィ・スキヤツト」に変更し、現在に至っております。以後の経緯は、次のとおりであります。年月概要昭和44年12月大栄土地建物株式会社(現当社)を栃木県小山市に設立昭和52年6月合併により株式会社ティビィシィに商号変更昭和56年3月スキヤツト株式会社が群馬県邑楽郡に設立(現美容サロン向けICT事業)平成2年2月スキヤツト株式会社が宮城県仙台市に販売拠点を設置(現当社仙台販売拠点)平成3年3月合併により株式会社ティビィシィ・スキヤツトに商号変更平成5年9月福岡県福岡市に販売拠点を設置平成8年2月Windows版の美容サロン専用システム「ザ・ビューティ」(※1)を発売平成11年10月業務拡大に伴い、東京都中央区に東京本社を設置平成13年7月ASP(※2)を利用したWeb予約システムのサービスを開始平成14年2月愛知県名古屋市に販売拠点を設置11月広島県広島市に販売拠点を設置平成15年7月大阪府大阪市に販売拠点を設置平成16年6月TBCシルバーサービス株式会社が栃木県佐野市に設立11月人材派遣・業務請負事業を栃木県中心に開始平成18年11月TBCシルバーサービス株式会社を子会社化し、介護ビジネスに参入(栃木県、群馬県、長野県で展開)平成19年2月栃木県宇都宮市に販売拠点を設置平成19年7月美容サロン向け来店促進システム「メールマイスター」、「予約マイスター」を発売平成21年4月美容サロン専用システム「スーパービューティ」を発売平成24年3月TBCシルバーサービス株式会社を完全子会社化平成25年1月iPad等に連携する複数のWebコンテンツシステムのリリースクラウドバックアップサービスの開始12月美容サロン向け来店促進システムとして、スマートフォン用「マイページ」を発売平成26年11月「Sacla」(クラウドを利用したサロンソリューションシステム)を発売平成27年7月美容ディーラー専用システムの後継機「i-SCAPEX」を発売11月北海道札幌市に販売拠点を設置(令和2年10月に当社仙台販売拠点と統合)平成28年4月美容サロン専用スマートフォン向けアプリ「SalonAppli(サロンアプリ)」を発売12月東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に上場平成30年3月VID株式会社を完全子会社化美容サロン向けICT事業のグループ化によるASPシステムの販売強化令和4年2月美容サロン向けSaaS(※3)型POSシステム「BEAUTYWORKS」を発売令和4年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより東京証券取引所のJASDAQ(スタンダード)からスタンダード市場に移行※1.ザ・ビューティ美容サロン向けPOSレジ顧客管理システムであり、Windows(当時はWindows95)に対応したソフトウエアシステムです。その後「スーパービューティ」「Sacla」の基礎となったソフトウエアシステムです。※2.ASP(ApplicationServiceProvider)アプリケーションソフトウエア等のサービス(機能)をネットワーク経由で提供するプロバイダ(事業者・仕組み等全般)をいいます。また、アプリケーションソフトウエア等のサービス(機能)を、それぞれのユーザーが個別のサーバーやデータベース等のシステムを利用する方式(シングルテナント)で提供する形態をいいます。※3.SaaS(SoftwareasaService)アプリケーションソフトウエア等のサービス(機能)を、複数のユーザーが同じサーバーやデータベース等のシステムを共有して利用する方式(マルチテナント)で提供する形態をいいます。[概要図]
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株式会社ティビィシィ・スキヤツト
有価証券報告書-第55期(2021/11/01-2022/10/31)
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DescriptionOfBusinessTextBlock
3【事業の内容】当社グループは、株式会社ティビィシィ・スキヤツト(当社)及び連結子会社2社(TBCシルバーサービス株式会社、VID株式会社)により構成されており、3つの事業(美容サロン向けICT事業、中小企業向けビジネスサービス事業、及び介護サービス事業)を展開しております。当社グループの事業内容は、次のとおりであり、以下の事業区分は、報告セグメントと同一の区分であります。(1)美容サロン向けICT事業美容サロン向けICT事業では、美容業界(美容サロン、サロン顧客及び美容ディーラー)向けに、ICT(注1)を活用し経営のサポートやソリューション(注2)ができる商品・サービスの提供しております。当事業では、ソフトウエアの自社開発、販売、サロン集客支援、システム及びハードウエア保守までをワンストップで行っております。全国に7拠点(宮城県仙台市、栃木県小山市、東京都中央区、愛知県名古屋市、大阪府大阪市、広島県広島市、福岡県福岡市)を設置し、事業を展開しております。なお、当セグメントは、取扱いシステムは以下のとおりです。①POSレジ顧客管理システム美容サロンのレジと連携し、顧客管理を行うシステムです。このシステムは、美容サロンの顧客の来店歴、商品購買歴及び施術内容等を記録し集計・分析できる機能を有しております。美容サロンはその分析結果と別途オプションにて提供される集客支援ツール(予約等)を利用し、来店顧客数増加やサービスの向上に繋げることが可能となっております。商品名商品の特長ユーザー層SaclaPREMIUM(サクラプレミアム)専用ソフトウエアインストールタイプの美容サロン向けPOS型CRMシステム。店舗POSレジシステムに、予約受付・顧客管理及び各種集計・分析機能を標準搭載。また多店舗経営サロンの多彩なニーズに対応すべくソフトウエアカスタマイズ(注3)を行うなど、幅広いユーザー層に対応したシステム。データはクラウドサービス対応。主にリースによる販売。(販売元:株式会社ティビィシィ・スキヤツト)単店から多店舗経営の美容サロン※他業種対応可VIDシステムASP(注4)タイプの美容サロン向けPOS型CRMシステム。導入時の簡易性やアフターサポートの効率性を確保。店舗POSレジシステムに、予約受付・集客等の顧客管理、スタッフ管理分析等を有したサロンワークに特化したシステム。全国500店舗以上のユーザーへの月額課金型システムのサービスを展開。(販売元:VID株式会社)中小規模、単店等の美容サロンAlcas(アルカス)ASPタイプの美容サロン向けPOS型CRMシステム。新規開業や小規模事業者向けの簡易システム(月額課金型)。店舗POSレジシステムに、予約受付・集客等の顧客管理、スタッフ管理分析等を有したサロンワークに特化したシステム。(販売元:株式会社ティビィシィ・スキヤツト)新規開業・小規模の美容サロンBEAUTYWORKS(ビューティワークス)SaaS(注5)型の美容サロン向けPOS型CRMシステム。店舗POSレジシステムに、予約受付・顧客管理及び各種集計・分析機能を標準搭載。売上・顧客データがクラウドで保管され、機器故障等によるデータの消失を防ぐことができるシステムでソフト管理もクラウド側で行い、常に最新のバージョンで利用可能。(販売元:株式会社ティビィシィ・スキヤツト)単店から多店舗経営の美容サロン※他業種対応可②集客支援ツール「SaclaPREMIUM」と連携する美容サロンの集客支援ツールは下記のとおりであります。さまざまな集客支援ツールにより美容サロンの集客・囲い込み支援のニーズに応えております。品目内容SalonAppli(サロンアプリ)スマートフォン向けアプリ。このアプリアイコンは美容サロンのオリジナルでも作成され、店舗でダウンロードサイトを提示し顧客にダウンロードしてもらいます。顧客が美容室コードをアプリに登録することにより会員証の役割を果たし、既存のツールである予約マイスターやマイページ(来店情報やポイント履歴)等が利用できます。予約マイスタースマートフォン、携帯、パソコン及びSalonAppliに対応したWeb上の予約システムで24時間365日の受付が可能です。メールマイスター美容サロンの顧客向けメール(来店促進)配信サービス。SaclaPREMIUMと自動連携したメールが配信できるシステムです。お客様サービスにタイムリーな情報発信ができます。ReserveWithGoogleGooglechrome(クローム)での検索結果やGoogleマップで表示される施設の情報からそのまま予約できるサービスです。楽天ポイント連携楽天ポイントを店舗で利用したり、またポイントを貯めることが出来ます。美容業界で初めてシステムと連携し、他店との差別化が可能です。③美容ディーラー専用販売管理システム「i-SCAPEX」美容ディーラー専用販売管理システム「i-SCAPEX」とは、美容サロンにシャンプー等を卸しているディーラー(卸業者)向けの販売管理システムのことで、サロン管理や在庫管理、受発注システム等のあらゆるディーラーワークをシステムでサポートします。バックヤード業務の省力化により、営業担当者がさらに効率的に提案営業する時間を確保し、売上UP・利益の確保につながります。またサロン台帳(i-salon)機能を活用して、外出先からスマホ、タブレット等による美容サロンデータ照会でスムーズな営業活動を支援します。④セールス及びサポート体制各販売拠点には、それぞれ専任の営業スタッフと保守サービススタッフを配置しております。これにより、システムが適正に稼働するようサポートするとともに、システム活用のコンサルティングを行っております。さらに、お客様向けコールセンターを設置し、お客様のお問い合わせの第一報に、業務に精通した専任スタッフが丁寧に対応します。システムの操作方法はもちろん、お客様の業務に合わせた運用方法のご提案も可能です。またシステムが動かないなどのトラブル時には、専任スタッフが、お客様先に設置している端末に、リモート(遠隔操作)による復旧作業を行い、顧客をサポートしております。《用語説明》注1.ICT(InformationandCommunicationTechnology):情報通信技術IT(情報技術)に通話コミュニケーションを加えた、コンピューターやデータ通信に係る技術の総称。注2.ソリューション顧客が抱える問題点を分析しそれを改善するために必要なソフトウエア開発やITインフラの提案、運用をセットにしたソフトウエア投資を提案することにより、問題点を解決するサービス。注3.カスタマイズユーザーの要望や使用方法に合わせて、機能・構成といったソフトウエアの仕様を変更すること。注4.ASP(ApplicationServiceProvider)アプリケーションソフトウエア等のサービス(機能)をネットワーク経由で提供するプロバイダ(事業者・仕組み等全般)のこと。また、アプリケーションソフトウエア等のサービス(機能)を、それぞれのユーザーが個別のサーバーやデータベース等のシステムを利用する方式(シングルテナント)で提供する形態のこと。注5.SaaS(SoftwareasaService)アプリケーションソフトウエア等のサービス(機能)を、複数のユーザーが同じサーバーやデータベース等のシステムを共有して利用する方式(マルチテナント)で提供する形態のこと。(2)中小企業向けビジネスサービス事業中小企業向けビジネスサービス事業は、栃木県を中心に中小企業への経営支援を実践するために、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)(注6)サービス及びビジネスサービスを提供しております。①BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)サービス:業務請負中小企業は経営資源が限られているため、経理処理等の業務を外部に依頼する傾向があります。当社はこのような企業向けのBPOサービスを提供しており、主な内容は次のとおりです。・経理代行:会計基準に則った残高試算表(月次決算)を作成・事務代行:原始証憑の整理、伝票起票、会計データ入力等のサービスを提供・その他:給与計算事務代行、各種業務請負など②ビジネスサービス中小企業の自計化(注7)や成長に伴い発生する経営上の諸問題の解決のため、税理士、司法書士、行政書士、社会保険労務士等と連携したソリューションサービスを提供しております。・リモートサービス:リモートアクセス(注8)を活用した遠隔操作により、経営指標作成等の即時対応や月次決算の早期提示等を提供・経営分析:財務数値を、収益性・成長性・効率性・生産性・安全性の観点から分析して提供・その他:事業計画作成、決算代行、助成金申請、生命保険・損害保険対応、株価算定等《用語説明》注6.BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)企業運営上の業務を専門企業に外部委託すること。総務・人事・経理に関連するデータ処理などの業務が対象となるケースが多い。注7.自計化企業自ら経理処理や会計処理等を行うこと。自計化は会計処理したデータを経営に活用することが目的。注8.リモートアクセス通信回線を通して、遠隔地にあるコンピューター等に接続すること。遠隔地のコンピューターにリモートアクセスすることによって、そのコンピューターを目の前にある時と同じように直接操作することができる。(3)介護サービス事業介護サービス事業は、栃木県佐野市、群馬県館林市、長野県小諸市において、介護付き有料老人ホームを運営し介護サービスを提供しております。なお、当社の介護サービスは介護保険法上の居宅サービスに該当し、各県から「居宅サービス事業者」の指定を受けております。①介護付き有料老人ホーム(特定施設入居者生活介護)このサービスは、特定施設サービス計画に基づき、入居された要介護者に対し、入浴、排せつ、食事等の介護及び日常生活上の支援を行い、医療機関と連携したターミナルケア(注9)も行っております。さらに、有事の際の入居者へ介護サービスの継続のため、72時間の完全介護及び96時間の生活支援を行える体制(事業継続プログラム)を整備し対応しております。②その他介護サービスその他介護サービスでは、長野県小諸市において「短期入所生活介護(ショートステイ)」「通所介護(デイサービス)」「居宅介護支援事業」を提供しております。さらに、地域の自治体と連携した「介護予防事業」を推奨しております。《用語説明》注9.ターミナルケア終末期医療や看護のこと。[事業系統図]当社グループにおける事業の系統図は、次のとおりです。
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BusinessPolicyBusinessEnvironmentIssuesToAddressEtcTextBlock
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)会社の経営の基本方針当社グループは、「ICTの提供による中小企業への経営支援を通じた社会貢献」のため、常に新しい商品、新しいサービスの開発に挑戦し、顧客の創造を事業目的としております。また、持続的な企業価値向上のため、サステナビリティ経営を推進し、様々な社会的課題からESG(環境・社会・ガバナンス)を実践し、ステークホルダーに還元してまいります。特に、ICTの提供は、DX(デジタルトランスフォーメーション)により人々の生活に変化をもたらし、豊かにしていくものと思われます。これらのデジタル革命や新技術による業務プロセスの変化に対応することで「Plus1」の付加価値を提供し、美容サロンをはじめ中小企業への経営支援を通じ、当社の企業価値向上に努めてまいります。(2)目標とする経営指標当社グループは、自己資本利益率(ROE)10%を目指すため、売上高成長率、営業利益率及び経常利益率の安定確保、1株当たり当期純利益の向上に努めるとともに、安定したキャッシュ・フローの継続に努めております。(3)中長期的な会社の経営戦略当社グループを取り巻く経営環境は、新型コロナウイルス感染症、資源価格の高騰や円安、並びに世界的な半導体不足の長期化などの不安材料等によりわが国経済への影響は当面のあいだ継続するものと判断しております。しかし、その一方で、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進が浸透し、集客手法やワークスタイルの変貌に加えデータセキュリティが重要視され、さらに電子帳簿保存法やインボイス制度への対応により企業のIT関連投資は、ますます増加していくものと見込んでおります。そのための事業戦略として、当社グループの収益の柱となるコンテンツの永久的改善と付加価値を創造し、現在、芽が出始めている新たなサービスの拡大と新サービスの開発を推進いたします。美容サロン向けICT事業では、美容サロンとお客様をマッチングするコンテンツサービスの提供による課金型ストックビジネスへと移行しております。他社とのアライアンスを推進し、お客様の経営を支援する新しいコンテンツサービスの開発をしてまいります。また、システム販売においては、IT導入補助金等の追い風による好調な受注により売上増加を図ってまいります。中小企業向けビジネスサービス事業では、「経営革新等支援機関」としてお客様の経営改善コンサルティング業務の伸長に加え、会計サービスを中心とした中小企業向けバックヤードサービスの提供により、既存顧客を中心とした継続案件による安定した収益を確保してまいります。介護サービス事業では、地域と連携した介護施設の運営により、高水準の入居率の維持による安定した収益を確保いたします。さらに、コロナ感染防止による自粛の影響の大きかった在宅支援事業(通所介護・短期入所生活介護・居宅介護支援・健康促進事業)の再構築を促進しつつ、介護保険外の在宅サービス(助っ人サービス)を強化してまいります。(4)会社の対処すべき課題①新規顧客の獲得及びお客様とのリレーションシップの強化当社グループは、ICTを活用し、お客様の経営繁栄を支援していきます。お客様の集客をはじめ作業効率を図るなどのイノベーションを実現する「DXパートナー」としての役割を期待されております。お客様の期待に応えるための、幅広いITサービス、デジタルソリューションを提供できるよう、営業体制の強化とマーケティング活動を継続的に実施し、新規顧客の獲得及びお客様とのリレーションシップの強化を図ってまいります。また、営業情報、顧客情報を共有できる社内DXの仕組みを構築し、当社企業グループ間及び各事業部門の営業社員、サービス社員、システム開発社員等のメンバーが連携し、戦略的、網羅的に幅広いお客様支援を展開してまいります。②ICTシステムの安定性の確保、及び品質向上の取り組みICT事業環境は、技術革新や変化のスピードが速く、情報漏えい・不正アクセスの増加など様々な脅威に、日々対応が求められます。一方、急速に普及しているスマートフォンやネットワーク等の利用環境の変化に対応し、これらを有効に活用できる商品に対する需要が高まるものと認識しております。当社グループでは、多様化する利用シーンに応じた商品の開発・提供に積極的に取り組み、ICTシステムの安定性及びセキュリティの確保をしてまいります。一方、システム開発等においては、予期せぬトラブルの発生による収益性の低下が懸念されます。重要度の高いプロジェクトに対しては、社内横断的に工程毎のプロジェクトの状況把握及び確認等のプロセスを経て対策を講じております。今後も継続的にプロセスの見直し、品質の向上に努めてまいります。③DXを推進し、社内外に新たな価値創造を生み出す当社グループは、DXへの取り組みを積極的に進め、社内業務プロセスのデジタル化推進・合理化による全体最適化や経営の機動性を高める仕組みづくりに取り組んでまいります。一方、当社グループの提供するサービスにより、お客様の集客や業務効率、コスト削減を支援しお客様のDX推進を進める「DXパートナー」へと変革してまいります。このように、DXを推進し、社内外に新たな価値創造を実施してまいります。④人財採用と育成環境の拡充、働き方改革の推進当社グループは、「人財はお客様へ提供する付加価値の源泉」であり、当社グループの発展を支える不可欠な存在として、競争優位性を決定づける大切な経営資源と考えております。事業戦略に沿った継続的な採用活動(新卒、キャリア)を推進するとともに、社員一人ひとりが能力を発揮できるよう、人財育成プログラムの実践と、次世代人財の育成に注力してまいります。また、働き方改革は、生産性向上につながるテーマであり、社員のモチベーションや人財採用、離職防止の面でも効果が期待できるものと捉え、『働く人の立場・視点』で環境づくりや諸制度の導入に取り組んでおります。今後も国の政策や法制度の動向を鑑み、実効性の高い諸施策を推進してまいります。⑤経営管理体制の強化(コーポレート・ガバナンス、サステナビリティ経営)当社グループは、社会発展のために果たすべき義務や役割を理解し、事業や地域貢献などの活動を通じて企業価値向上と社会課題解決の双方を実現するサステナビリティ経営を推進してまいります。また、持続的な成長と企業価値の向上を実現するため、コーポレート・ガバナンス体制の強化が重要と考え、経営と業務執行の分離により、的確かつ迅速な意思決定及び業務執行体制並びに適正な監督・監視体制の構築を図っております。また、経営の健全化、公正性の観点から、コーポレート・ガバナンスの実効性を一層強化するため、当社グループ全体で、リスク管理、内部統制、コンプライアンスへの取り組みを実行するとともに、独立社外取締役の活用など、信頼性の向上と自浄能力の増強に努めてまいります。当社グループは、これからもステークホルダーとの対話を通じ、ビジョンを実現するための成長戦略を描いてまいります。
https://disclosure2.edinet-fsa.go.jp/WZEK0040.aspx?S100Q0RH,,
株式会社ティビィシィ・スキヤツト
有価証券報告書-第55期(2021/11/01-2022/10/31)
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GovernanceTextBlock
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】①コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方当社は、「ICTの提供による中小企業の経営支援を通じた社会貢献」のため、常に新しい商品、新しいサービスの開発に挑戦し、顧客の創造を事業目的としております。この経営理念の実現のため、コーポレート・ガバナンス体制の強化を経営上の重要課題と位置付け、経営の効率性と透明性を高め、健全なる事業活動を通じ、企業価値の向上していくことが、企業経営の基本であると認識しております。当社は、この認識に基づき、独立役員の要件を満たす社外取締役及び社外監査役の選任、任意の仕組みである指名報酬委員会制度の導入など経営の監視・監督機能の強化に努めるとともに、執行役員制度による執行役員会の機能を強化し、経営と業務執行の分離による取締役会の経営上の重要事項に係る意思決定のスピードアップを図り、コーポレート・ガバナンスの充実に努めております。②企業統治の体制概要及び当該体制を採用する理由当社は会社法に基づく機関として、株主総会、取締役会、監査役会、会計監査人を設置しております。さらに執行役員制度の導入により経営と業務執行の分離を進めており、経営上の重要な意思決定を取締役会で行い、業務執行における意思決定を執行役員会で行い、意思決定の迅速化と責任体制を明確にしております。経営の監視機能では、任意の仕組みである指名報酬員会制度を導入し、ガイドラインや独立性基準の制定により独立役員の要件を満たす社外取締役(1名)及び社外監査役(2名)の選任、公正性・透明性を確保した報酬決定への意見表明、取締役会の実効性評価を行うなど経営の監視・監督機能の強化を継続することで企業統治が十分に機能する体制が整っていると判断しており、現状の体制を採用しております。a企業統治の体制及び概要当社における企業統治の体制及び各機関の概要図は、以下のとおりであります。(取締役会)当社の取締役会は、取締役5名(うち1名は社外取締役)で構成されており、毎月1回の定例取締役会のほか必要に応じて臨時取締役会を開催し、経営の基本方針、法令で定められた事項、経営に関する重要な事項(経営戦略等)、及び業務執行に係る重要事項の決定や判断が、効率的かつ慎重に行なわれております。取締役会には常勤監査役及び社外監査役が出席し、社外取締役とともに必要に応じて意見を表明し、取締役の職務執行を監査・監督しております。さらに、取締役会が認めた場合は、オブザーバーとして取締役及び監査役以外のものが出席し、意見を述べております。(監査役会)当社は監査役会設置会社であり、監査役会は監査役3名(うち社外監査役2名)で構成されており、毎月1回の定例監査役会のほか必要に応じて臨時監査役会を開催しております。監査役は、取締役会に出席し、会計監査人や内部監査担当者と緊密な連携を保ち、適宜監査役監査を実施しながら、取締役の職務執行を監査しております。(内部監査室)当社の内部監査室は、代表取締役社長の直轄部署として設置し、内部監査計画に基づく監査、及び代表取締役社長からの指示による監査により、当社及び子会社の業務執行状況を監査し、監査結果を代表取締役社長に報告、及びリスク等管理委員会において報告・協議しております。また、監査役及び会計監査人と適時に情報交換を行い、業務監査に関わる監査方法や監査結果を共有しております。(執行役員会)当社は執行役員制度を採用しており、経営及び重要事項の審議を取締役会で行い、執行役員会で業務執行に係る決議を行っております。この経営と業務執行の分離により、議案の効率的な審議と慎重な決議を遂行しております。執行役員会では、取締役会に上程する議案の審議、経営戦略や業務執行に関する進捗報告、各事業における業績報告、意見交換、及び業務遂行のための取り決め等を行っております。執行役員会は、代表取締役社長を議長として、3名以上の執行役員により定例会及び臨時会を適宜開催しております。(指名報酬委員会)当社は、任意の仕組みとして指名報酬委員会を設置しており、代表取締役社長、独立社外取締役、及び管理担当取締役で構成され、年間計画による開催及び必要に応じて適宜開催しております。指名報酬委員会では、取締役、監査役、執行役員等の候補者指名、取締役評価、取締役会の実効性評価、取締役報酬案等の各案件について審議し、取締役会に議案を上程いたします。委員長は、必要に応じてオブザーバー及び外部専門家による意見を参考に、審議しております。(リスク等管理委員会)当社のリスク等管理委員会は、代表取締役社長を委員長とし、事業責任者(常勤取締役、及び子会社取締役)、管理部門(経理部、経営企画室)、内部監査室により構成され、四半期に1回以上開催しております。リスク等管理委員会は、職務権限上の意思決定機関ではありませんが、当社に係る種々のリスクの予防、発見及び管理するため内部監査報告、内部通報報告、労務状況報告、IT統制報告、及び各事業のコンプライアンス報告等を中心に協議しております。機関ごとの構成員は次のとおりであります。(◎は議長・委員長、※はオブザーバーを表しています。)役職名氏名取締役会監査役会執行役員会指名報酬委員会リスク等管理委員会代表取締役社長執行役員長島秀夫◎◎◎◎取締役執行役員美容サロン向けICT事業事業部長福田博行〇〇○取締役執行役員経営管理本部長森信文〇〇○〇取締役執行役員経理財務本部長西尾忍〇〇※〇社外取締役独立役員富岡和治〇※〇※常勤監査役菊田清友※◎※社外監査役独立役員山沢邦明※〇※※社外監査役独立役員佐藤浩一※〇※※連結子会社代表取締役社長小原哲平※〇執行役員経営企画室長高橋栄事務局○事務局〇内部監査室長東谷秀樹〇③企業統治に関するその他の事項(内部統制システムの整備の状況)当社は業務の適正性を確保するための体制として、「内部統制システムの構築に関する基本方針」を定めており、その方針に基づき内部統制システムの運用を行っております。その概要は、以下のとおりであります。a取締役及び使用人の職務の執行が、法令及び定款に適合することを確保するための体制(a)当社が社会的信頼と責任を果たす企業集団であるためには、全役職員が、コンプライアンスの徹底が経営の最重要課題であることを認識し、高い倫理観に基づいて職務執行し、公正かつ透明性の高い経営体制を確立する。(b)法令遵守体制の監視及び業務執行の適正の確保を目的として、代表取締役社長直轄の組織である内部監査室を設置する。内部監査人は、法令及び当社規程等に従い各業務の執行を定期的に監査し、その結果を代表取締役社長へ報告を行い、かつ問題のある事項については、該当部署へ改善要請を行う。(C)コンプライアンス体制の整備を行い、全従業員が、法令、定款、社内規程及び社会規範を遵守の上社会的責任を果たし企業理念を実践するように、定期的な社内教育を行うなど周知徹底を図る。b取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制(a)取締役の職務執行に係る情報は、法令及び社内規程等に則り適切に保存・保管を行う。(b)経営に関する重要情報は、閲覧権限の明確化と周知徹底を実施し、また、社内規程等により情報漏洩の場合の責任及び懲罰について定める。c損失の危機の管理に関する規程その他の体制(a)当社は、リスク管理規程及び事業継続プログラムにより、当社の経営に重大な影響を与えるような事案が発生した場合は、代表取締役社長または取締役を責任者とし、損失を最小限に抑えるとともに早期の原状回復に努める。(b)当社の業務執行に係るリスクに関して、予見されるリスクの分析と識別を行い、全社のリスクを網羅的・統括的に管理する。(c)内部監査人による内部監査を定期的に実施し、その結果について代表取締役社長へ報告することで、リスクの現実化を未然に防止する。また、損失の危険のある業務執行が発見された場合には、その内容について直ちに代表取締役社長に報告し、速やかな改善を促す。d取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制(a)定例の取締役会を毎月1回開催し、また必要に応じて臨時取締役会を開催し、重要事項の決定、適切な業務執行が行える体制を確保する。(b)取締役の業務執行に関する権限及び責任は、組織規程及び職務権限規程により責任と権限を明確化し、適正な管理水準を維持する。また、取締役は、経営計画及び事業予算の各項目に関し、達成状況及び展開状況を管理し、業績への責任を明確にするとともに、業務効率の向上を図る。e当社及び子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制(a)企業集団の業務の適正性を確保するため、子会社取締役又は監査役として当社の役職員を派遣し、子会社の業務運営を定常的に監督する。子会社の業務執行は、関係会社管理規程により当社経営管理本部により管理を実施する。(b)子会社の取締役等の職務の執行に係る事項の当社への報告に関する体制を確保するため、子会社取締役は、重要な経営情報についてその重要性を鑑み、当社取締役会、執行役員会、リスク等管理委員会、及びその他経営に係る重要な会議のいずれかにおいて報告する。(c)内部監査室は、監査役と連携し、内部監査規程に基づく子会社の業務運営に関する内部監査を実施し、企業集団における業務の適正及び経営リスクの軽減を確保する。f監査役の職務を補助すべき使用人に関する体制及び当該使用人の取締役からの独立性に関する事項(a)監査役は監査役会規程により、必要に応じ監査役の職務を補助する使用人を置くことができ、この使用人の指揮権は監査役が有し、取締役の指揮命令に服さない。(b)監査役の職務を補助する使用人の人事は、事前に取締役と監査役が意見交換を行い、監査役会の同意を得て決定する。g取締役及び使用人が監査役に報告をするための体制、その他監査役への報告に関する体制(a)取締役は、当社に重大な損失を及ぼすおそれのある事項及び違法又は不法行為を認知した場合は、法令に従い直ちに監査役に報告する。(b)監査役は、取締役会等の業務執行の重要な会議に出席し、重要事項や損害を及ぼす恐れのある事実のほか、会議の決定事項、内部監査の実施状況等の報告を受け意見を述べるとともに、主要な稟議書を閲覧する。(c)監査役は内部統制システムの構築状況及び運用状況についての報告を取締役、内部監査人及び使用人から定期的に受けるほか、必要と判断した事項については説明を求めることができる。(d)監査役監査の実効性を確保するための体制として、取締役及び使用人(子会社取締役及び使用人を含む)が監査役に報告したことにより当該事項を理由として不利な取扱いを受けないことを確保する。さらに、監査役の職務の遂行において生ずる費用の前払い、償還の手続き及びその他の当該職務の遂行において生ずる費用、債務の処理に係る事項を整備する。hその他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制(a)監査役は、会社の業務及び財産の状況の調査その他の監査業務の遂行にあたり、内部監査室と緊密な連携を保ち、効率的・実効的な監査を実施する。(b)監査役は、会計監査人と定期的な会合、往査への立会いのほか、会計監査人に対し監査の実施経過について適時報告を求める等、監査人と緊密な連携を保ち、効率的な監査を実施する。(c)監査役は、代表取締役社長と定期的に会合を持ち、会社の課題、取り巻くリスク及び監査上の課題等について意見交換を行い、相互認識と信頼関係を確保する。i財務報告の信頼性確保のための体制(a)財務報告の信頼性の確保及び適正な財務諸表を作成するため、取締役会において財務報告に係る運用基本方針を定める。(b)財務報告の信頼性と適正性を確保するため関係諸法令に基づき、財務報告に係る内部統制システムを整備し、その維持・改善に努める。j反社会的勢力の排除に関する体制(a)反社会的勢力排除に向けた基本方針により、社会の秩序や企業の健全な活動に脅威を与える反社会的勢力に対し、組織的な対応と毅然とした姿勢で臨み、不当要求等を拒否し、反社会的勢力と関係を一切持たない。(b)平素より外部専門機関等の情報収集に努め、事案の発生時には関係行政機関や法律の専門家と緊密に連絡を取り、組織全体として速やかに対処する。(c)この基本方針を役員及び従業員全員に周知徹底し、反社会的勢力との接触を事前に防止できる体制を構築する。④リスク管理体制の整備状況当社では、持続的な成長を確保するためリスク管理規程によりリスク等管理委員会を設置し、各事業が開催するコンプライアンス委員会等の改善指導報告や、事業に係る法令等の変更確認、労務状況報告、ITセキュリティ対応、個人情報保護、適時開示情報管理及び不正要求防止について予防措置に努めております。特に、内部情報管理では、当社で取り扱う様々な情報を漏洩リスクから回避するため、内部情報管理規程により管理しております。個人情報保護法への対応には、個人情報保護方針、マニュアル等により個人情報の特定、利用等に関する各種リスクの周知、全社的な教育・社内体制の整備を行っております。また、内部通報制度(通報者の秘密管理性を確保し不利益を被らない制度)を導入し、社内及び社外のセクハラ・パワハラ等の通報窓口を設置しております。内部監査室は、内部監査において把握したリスク管理体制の整備・運用状況について、代表取締役社長及びリスク等管理委員会に報告しております。⑤取締役会で決議できる株主総会決議事項a当社は、職務遂行にあたり期待される役割を十分に発揮できるよう、会社法第426条第1項の規定により、任務を怠ったことによる取締役(取締役であった者を含む)及び監査役(監査役であった者を含む)の賠償責任を、法令の限度において、取締役会の決議をもって免除することができる旨を定款に定めております。b当社は、株主への機動的な利益還元ができるよう、剰余金の配当等の会社法第459条第1項各号に定める事項については、法令に別段の定めのある場合を除き、株主総会の決議によらず取締役会の決議によって定めることとする旨を定款で定めております。c当社は、経済環境に応じた機動的な資本政策の遂行ができるよう、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議をもって、自己の株式を取得する旨を定款に定めております。⑥取締役の定数当社は取締役の定数を10名以内とする旨を定款に定めております。⑦株主総会の特別決議要件当社は、株主総会の円滑な運営を行うことを目的として、会社法第309条第2項に定める特別決議について、議決権を行使することができる株主の議決権を3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります。⑧責任限定契約の内容の概要当社定款において、取締役(業務執行取締役等であるものを除く)及び監査役は、会社法427条第1項の規定に基づき、同法423条第1項の責任につき、善意でかつ重大な過失がないときは、法令が定める額を限度として責任を限定する契約を締結することができる旨を定めており、本書提出日現在、当社と社外取締役1名及び社外監査役2名との間で、会社法第425条第1項に定める最低限度額を限度として、責任限定契約を締結しております。なお、当該責任限定が認められるのは、当該取締役(業務執行取締役等であるものを除く)または監査役が責任の原因となった職務の遂行について善意で重大な過失がない時に限られます。⑨役員等賠償責任保険契約の内容の概要当社は、当社及び当社子会社の取締役、監査役、執行役員を被保険者として、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しています。これにより、被保険者が会社役員などの地位に基づいて行った行為(不作為を含む。)に起因して損害賠償請求がなされたことにより被保険者が被る損害賠償金や訴訟費用などを補償することとしています。ただし、贈収賄などの犯罪行為や意図的に違法行為を行った損害等は補償対象外とすることにより、役員等の職務の執行の適正性が損なわれないように措置を講じております。保険料は全額当社が負担しております。
https://disclosure2.edinet-fsa.go.jp/WZEK0040.aspx?S100Q0RH,,
株式会社ティビィシィ・スキヤツト
有価証券報告書-第55期(2021/11/01-2022/10/31)
S100Q0RH
39740
E32814
2022-10-31T00:00:00
2021-11-01T00:00:00
2023-01-30T00:00:00
8060001014432
ManagementAnalysisOfFinancialPositionOperatingResultsAndCashFlowsTextBlock
3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。なお、当連結会計年度の期首より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号令和2年3月31日)等を適用しております。そのため、前年同期比較は基準の異なる算定方法に基づいた比率を使用しております。詳細は、「第5経理の状況1連結財務諸表等(1)連結財務諸表注記事項(会計方針の変更)」に記載のとおりであります。(1)経営成績等の状況の概要①経営成績の状況当連結会計年度(令和3年11月1日から令和4年10月31日)におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の感染者数再拡大の影響や、ウクライナ危機の長期化に伴う資源価格の高騰、及び円安、並びに世界的な半導体不足の長期化などの不安材料により、景気の先行きは依然不透明な状況が続いております。当社のコア事業の属する情報通信業界では、国策として推進されている企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)が浸透し、集客手法やワークスタイルの変貌に加えデータセキュリティが重要視され、さらに電子帳簿保存法やインボイス制度への対応により企業のIT関連投資は引き続き増加傾向にあります。今後も、企業競争力の増加・業務効率化のためのIT関連投資は、中長期的な増加傾向にあるものと見込まれております。当社は、「ICTの提供による中小企業支援を通じた社会貢献」をパーパス(存在意義)とし、「Plus1」の付加価値を提供しております。当連結会計年度は、経済産業省より「DX認定事業者」「IT導入支援事業者」の選定、及び中小企業の経営力強化を支援する「経営革新等支援機関」として認定され、新たなお客様支援とビジネスチャンスの創造に寄与しております。美容サロン向けICT事業では、提供する製品やコンテンツサービスが、IT導入補助金の対象になりユーザーサロンのDX化の需要に応えております。さらに、令和5年10月より導入されるインボイス制度(適格請求書)に対応する販売管理システムの需要見込み増など、追い風と言える市場環境が継続しております。これらを背景に、美容サロン向けICTサービスの拡充と業容拡大、DX化システムの充実に伴う自社アプリケーションソフトの機能拡充、及び即戦力のキャリア人財の採用を進め、持続的な成長のための基盤整備に努めております。中小企業向けビジネスサービス事業は、中小企業支援に関する専門知識や実務経験が評価され、国の認定を受けた「経営革新等支援機関」となりました。これによりクライアントの事業計画・改善計画の策定、及び実行支援、並びに財務内容を含む経営コンサルティングの拡充に努めております。介護サービス事業では、安定した高い施設入居稼働率を確保しつつ、引き続き高いレベルでの感染防止対策を徹底し、入居者及び職員の安全確保に努めております。一方、新たなサービス提供と育成をテーマに、訪問介護事業所開設(長野県小諸市)を軸に、介護保険サービスと介護保険対象外のサービスを自由に組み合わせた「助っ人」サービスを展開し、地域の民生委員やケアマネージャーとの連携を通じて、利用者ご家族のご要望に応じたサービスを提供しております。以上の結果、当連結会計年度における当社グループの業績は、売上高2,587,750千円(前連結会計年度比4.2%の増加)、営業利益224,162千円(同23.9%の増加)、経常利益223,129千円(同23.4%の増加)、親会社株主に帰属する当期純利益は100,661千円(同16.8%の減少)となりました。なお、特別利益につきましては、当社グループが所有しておりました本社屋の土地売却に伴い固定資産売却益43,952千円を計上したほか、雇用調整助成金の収入16,213千円を計上しております。特別損失につきましては、本社屋の建物等売却に伴い減損損失56,061千円並びに固定資産売却損44,902千円を計上したほか、営業時間短縮の実施に起因する費用(人件費)34,617千円を計上しております。また、上記収益認識に関する会計基準等の適用による当連結会計年度の連結財務諸表に与える影響額は、軽微であります。セグメント別の業績は、以下のとおりであります。a美容サロン向けICT事業美容サロン向けICT事業では、収益の柱をシステム販売(物販)から保守、コンテンツ、新たな課金型サービスへ着々と移行しております。業績は、好調な受注に支えられ大口納品も順調に推移し前期実績を大きく上回る結果となりました。システム販売(物販)においてはIT導入補助金を活用したシステムの入れ替え需要も多く、2月よりDX認定事業者として取り組んできたことも業績貢献の一因として大きく作用しました。ストック型コンテンツである「Googleで予約(ReservewithGoogle)」、「楽天スーパーポイント連携」、「スマホアプリ(SalonAppli)」等のコンテンツ契約の獲得も順調に推移しております。今後も新たなコンテンツサービスを開発し、課金型ストックビジネスをさらに成長させてまいります。また美容ディーラー向けの販売管理システムにおいてもインボイス制度対応、電子帳簿保存法への対応を進め業界のDX推進の一助となっております。コスト面においては、Webを活用したサポートや商談の実施等による経費削減に努め、利益を確保してまいりました。以上の結果、当連結会計年度の売上高は1,492,420千円(前連結会計年度比6.9%の増加)、セグメント利益(営業利益)は144,776千円(同60.5%の増加)となりました。b中小企業向けビジネスサービス事業中小企業向けビジネスサービス事業では、中小企業に経理、財務等のビジネスサービスを提供しております。コア業務である経理代行等のBPO業務や認定支援機関としての中小企業への支援サービスは堅調に推移し、既存客との関係を強固なものとすることができました。一方、技能実習生受入団体並びに特定技能外国人受入事業者への支援ビジネスについては、コロナ禍による政府の入国政策が緩和されたことにより徐々に改善しておりますが大きく影響を受けた1年となりました。以上の結果、当連結会計年度の売上高は316,504千円(前連結会計年度比0.3%の増加)、セグメント損失(営業損失)は753千円(前連結会計年度は10,629千円の利益)となりました。c介護サービス事業介護サービス事業では、介護付き有料老人ホームを3施設(栃木県佐野市、群馬県館林市、長野県小諸市)及び在宅支援事業(通所介護・短期入所生活介護・居宅介護支援・健康促進事業)を1施設(長野県小諸市)運営しております。介護付き有料老人ホームでは、感染症に対応したBCP(事業継続プログラム)の再整備や入居者や社員の体調管理や衛生消毒を徹底、ICTを利用したオンラインでの面会サービスの実施等、ストレスや不安の解消により、集団感染防止と健康維持の継続に集中し、9割を超える入居稼働率を継続しております。一方、在宅介護事業においては、地域の新型コロナウイルス感染状況からお客様自身の利用控えにより一部損益に影響がありましたが、より地域に密着した運営を実施し、新規利用者の増加によりコロナ禍前の稼働率にまで回復しております。また、新たに介護の総合デパートとしての役割を強化すべく、4月よりサービス提供を開始した、お客様の個別のニーズに合わせた介護保険サービスと介護保険外のサービスを自由に組み合わせたオーダーメイド型の訪問サービス「助っ人」についても、感染症対策を徹底しながら事業を継続し徐々に利用の拡大となっております。以上の結果、当連結会計年度の売上高は759,454千円(前連結会計年度比0.8%の増加)、セグメント利益(営業利益)は69,132千円(同3.3%の増加)となりました。②財政状態の状況a流動資産当連結会計年度末における流動資産の残高は2,047,941千円(前連結会計年度末比63,296千円の増加)となりました。これは主として、現金及び預金の増加(同38,723千円の増加)、売掛金の増加(同35,676千円の増加)によるものであります。b固定資産当連結会計年度末における固定資産の残高は1,422,368千円(前連結会計年度末比307,508千円の減少)となりました。これは主として、ソフトウエアの増加(同156,173千円の増加)、ソフトウエア仮勘定の減少(同137,794千円減少)、建物及び構築物(純額)の減少(同233,149千円の減少)、土地の減少(同72,147千円の減少)によるものであります。c流動負債当連結会計年度末における流動負債の残高は655,752千円(前連結会計年度末比36,908千円の減少)となりました。これは主として、未払法人税等の減少(同24,897千円の減少)、1年内返済予定の長期借入金の減少(同22,000千円の減少)によるものであります。d固定負債当連結会計年度末における固定負債の残高は637,110千円(前連結会計年度末比67,964千円の減少)となりました。これは主として、長期借入金の減少(同63,680千円の減少)によるものであります。e純資産当連結会計年度末における純資産の残高は2,177,446千円(前連結会計年度末比139,338千円の減少)となりました。これは主として、利益剰余金の増加(同51,653千円の増加)、自己株式の増加(同188,432千円の増加)によるものであります。以上の結果、当連結会計年度末の総資産は3,470,310千円(前連結会計年度末比244,211千円の減少)となりました。③キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ38,723千円増加し1,765,709千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は253,204千円となりました(前連結会計年度は346,659千円の獲得)。これは主に、税金等調整前当期純利益159,040千円、減価償却費128,306千円、売上債権の増加額35,676千円によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果得られた資金は112,321千円となりました(前連結会計年度は113,393千円の使用)。これは主に、有形固定資産の売却による収入228,000千円、無形固定資産の取得による支出105,803千円によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は326,802千円となりました(前連結会計年度は81,049千円の使用)。これは主に自己株式の取得による支出189,674千円、長期借入金の返済による支出85,680千円、配当金の支払額48,876千円によるものであります。④生産、受注及び販売の状況a生産実績当連結会計年度における生産金額をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自令和3年11月1日至令和4年10月31日)売上原価(千円)前年同期比(%)美容サロン向けICT事業773,7821.3中小企業向けビジネスサービス事業177,1118.9介護サービス事業543,8312.4その他9,27310.7合計1,503,9992.6(注)セグメント間取引については相殺消去しております。b販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自令和3年11月1日至令和4年10月31日)販売高(千円)前年同期比(%)美容サロン向けICT事業1,492,4206.9中小企業向けビジネスサービス事業316,5040.3介護サービス事業759,4540.8その他19,3712.0合計2,587,7504.2(注)1.セグメント間取引については相殺消去しております。2.主な相手先別の販売実績については、当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。c受注実績当社グループの販売品目は、受注生産形態をとらないため、該当事項はありません。(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容当社グループの経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容は、以下のとおりであります。文中の将来に関する事項は、本書提出日において当社グループが判断したものであります。①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5経理の状況1連結財務諸表等(1)連結財務諸表注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。なお、新型コロナウイルス感染症拡大の影響に関する会計上の見積りについては、「第5経理の状況1連結財務諸表等(1)連結財務諸表注記事項(追加情報)」に記載しております。(固定資産の減損)当社グループでは、固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたって、資産のグルーピングを行い、収益性が著しく低下した資産グループについて、固定資産の帳簿価額を回収可能性まで減損し、当該減少額を減損損失として計上することとしております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定にあたって、慎重に検討を行っておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。(繰延税金資産)当社グループでは、繰延税金資産について定期的に回収可能性を検討し、当該資産の回収が不確実と考えられる部分に対して評価性引当額を計上しております。回収可能性の判断においては、将来の課税所得見込額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しております。将来の課税所得見込額はその時の業績等により変動するため、課税所得の見積りに影響を与える要因が発生した場合は、回収可能額の見直しを行い繰延税金資産の修正を行うため、当期純損益額が変動する可能性があります。(のれんの評価)のれんの評価については、「第5経理の状況1連結財務諸表等(1)連結財務諸表注記事項(重要な会計上の見積り)」をご参照ください。②経営成績の分析当連結会計年度における経営成績は、売上高につきましては2,587,750千円、売上総利益1,083,751千円、営業利益224,162千円、経常利益223,129千円、親会社株主に帰属する当期純利益は100,661千円となりました。a売上高当連結会計年度の売上高は、2,587,750千円(前連結会計年度比4.2%の増加)となりました。売上高の分析につきましては「第2事業の状況3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要①経営成績の状況」をご参照ください。b売上原価当連結会計年度の売上原価は、1,503,999千円(前連結会計年度比2.6%の増加)となりました。c販売費及び一般管理費当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、859,588千円(前連結会計年度比2.8%の増加)となりました。d営業外損益当連結会計年度の営業外収益は、2,518千円(前連結会計年度比38.6%の減少)となりました。営業外費用は、3,550千円(同15.6%の減少)となりました。e特別損益当連結会計年度の特別利益は71,579千円(前連結会計年度比50.6%の増加)となりました。これは主として、当社グループが所有していた本社屋土地の売却に伴い計上した固定資産売却益43,952千円、雇用調整助成金の収入16,213千円、資産除去債務戻入益8,500千円によるものであります。特別損失は、135,668千円(前連結会計年度比160.9%の増加)となりました。これは主として、本社屋建物等売却に伴い計上した減損損失56,061千円並びに固定資産売却損44,902千円、新型コロナウイルス関連損失34,617千円によるものであります。③財政状態の分析財政状態の分析については、「第2事業の状況3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要②財政状態の状況」をご参照ください。④キャッシュ・フローの分析各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「第2事業の状況3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要③キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。⑤資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループの運転資金需要のうち主なものは、ソフトウエア開発に伴う製造費用の他、販売及び一般管理費等の営業費用であります。必要な資金については、自己資金及び借入金による資金調達を基本としております。資金の流動性については、「第2事業の状況3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要③キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。⑥経営上の目標の達成状況当社の収益目標である自己資本利益率(ROE)10%に対して、当連結会計年度における自己資本利益率(ROE)は4.5%となりました。引き続き、厳しい市場環境に屈することなく、企業価値を高め、持続的な成長を図ってまいります。⑦経営成績に重要な影響を与える要因について当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2事業の状況2事業等のリスク」に記載のとおり、業界環境、事業内容、法的規制等様々なリスク要因があると認識しております。⑧経営者の問題認識と今後の方針について当社グループが今後、持続的な成長を果たすためには、「第2事業の状況1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の様々な課題に対処していくことが必要であると認識しております。これらの課題に対し常に最大限入手可能な情報に基づき、現在及び将来の事業環境を認識し最適且つ迅速な対応に努めていく方針であります。
https://disclosure2.edinet-fsa.go.jp/WZEK0040.aspx?S100Q0RH,,
株式会社ティビィシィ・スキヤツト
有価証券報告書-第55期(2021/11/01-2022/10/31)
S100Q0RH
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E32814
2022-10-31T00:00:00
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2023-01-30T00:00:00
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CriticalContractsForOperationTextBlock
4【経営上の重要な契約等】(固定資産の譲渡)当社は、令和4年2月7日開催の当社取締役会において、固定資産の譲渡を決議し、令和4年2月14日付で売買契約を締結いたしました。また、本売買契約に基づき、令和4月5月2日に当該固定資産を譲渡いたしました。なお、譲渡と同時に譲渡先を賃貸人、当社を賃借人とする当該固定資産についての賃貸借契約を締結し、引き続き使用を継続しております。1.譲渡の理由当社は、包括的な事業オペレーションと資本効率の見直しにより、オペレーティングコストの低減、バランスシート効率化による長期的な視点での株主価値の向上を目指しております。特に、経営環境の変化に対応できる財務体質や資本効率の向上のため、現本社屋の土地・建物を譲渡することにいたしました。2.譲渡先の概要(1)名称学校法人ティビィシィ学院(2)所在地栃木県宇都宮市大通り一丁目2番5~6(3)代表者理事長齋藤武士(4)事業の内容専門学校の経営(5)上場会社と当該法人の関係①資本関係所有株式数54,300株(所有割合:1.31%)令和4年10月31日現在②人的関係該当事項はありません。③取引関係該当事項はありません。④関連当事者への該当状況不動産売買契約時には、当社の主要株主でしたが、令和4年4月12日の主要株主の異動に伴い、当社の関連当事者ではなくなりました。
https://disclosure2.edinet-fsa.go.jp/WZEK0040.aspx?S100Q0RH,,
株式会社ティビィシィ・スキヤツト
有価証券報告書-第55期(2021/11/01-2022/10/31)
S100Q0RH
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E32814
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ResearchAndDevelopmentActivitiesTextBlock
5【研究開発活動】該当事項はありません。
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太陽毛絲紡績株式会社
有価証券報告書-第98期(2021/11/01-2022/10/31)
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2023-01-27T00:00:00
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CompanyHistoryTextBlock
2【沿革】1937年3月東京市日本橋区堀留町において当社初代社長渡邊平八郎が太陽毛絲紡績株式会社を創立し、紡毛糸の製造を開始。1941年11月蕨紡績株式会社を買収合併。全設備を川口工場に移設。1950年5月毛織工場新設。1950年12月第四紡績工場新築。紡毛カード及びミュール増設。1960年3月第一号倉庫新築(鉄筋コンクリート三階建)。1961年12月梳毛工場新築。紡毛専業から梳毛事業に進出。1963年6月日本証券業協会店頭市場に登録。1979年6月太平不動産株式会社(当時・子会社)を設立。1981年2月太陽流通株式会社(当時・子会社)を設立。1981年7月陸前太陽株式会社(当時・子会社)の紡毛糸設備を当社宮城工場として発足させ、陸前太陽株式会社は梳毛糸中心の生産体制とする。1986年10月埼玉県川口市に新工場竣工。1階2,231㎡(紡毛紡績工場)、2階1,178㎡(管理棟)。1988年10月中国・天津市に合弁で天津太陽毛紡有限公司(紡毛紡績工場)を設立。1992年9月ゼニア・バルファー社(イタリア)と企画開発と市場開拓の業務提携契約締結。1993年10月川口工場と宮城工場を統合し、宮城工場に一本化。1994年10月東京都中央区に東京営業所を開設。1995年6月中国・宜興市に合弁で宜興太陽毛紡織有限公司(紡毛紡績工場)を設立。1995年11月川口本社建物増築完了。1995年11月株式会社ユニリビング(現・株式会社アイリスプラザ)と川口工場跡地の土地建物賃貸借契約を締結。1998年6月ヤマト運輸株式会社と駐車場跡地(埼玉県川口市)の土地建物賃貸借契約を締結。2000年7月太陽テキスタイルサポート株式会社(現・連結子会社)を設立。2000年9月陸前太陽株式会社の解散を決議。2001年8月陸前太陽株式会社の会社清算手続結了。2002年11月東京営業所を閉鎖し、川口本社に営業部門を移転。2004年6月太平不動産株式会社を太陽流通株式会社に吸収合併。2004年8月日本証券業協会店頭管理銘柄の登録取消に伴い、日本証券業協会のグリーンシート銘柄として指定。2004年9月太陽流通株式会社を吸収合併。この合併に伴い、日本通運株式会社および埼玉三菱自動車販売株式会社(現・東日本三菱自動車販売株式会社)との間で締結されていた土地建物賃貸借契約を継承。2007年3月日本通運株式会社との間で締結されていた土地建物賃貸借契約を解除。2007年4月同上物件を成美堂出版株式会社との不動産売買契約により譲渡、同月に受渡し完了。2008年6月天津太陽毛紡有限公司との合弁契約を終了。2011年3月東日本三菱自動車販売株式会社に賃貸借している建物を建替え、土地建物賃貸借契約を更改。2013年6月ヤマト運輸株式会社との土地建物賃貸借契約を更改。2015年7月宜興太陽毛紡織有限公司との合弁契約を終了。2015年7月株式会社アイリスプラザと再開発事業として建設した新館店舗の土地建物賃貸借契約を締結。2015年11月株式会社アイリスプラザとの間で川口工場跡地の土地建物賃貸契約を更改。2018年1月当社株式は日本証券業協会が運営する「グリーンシート銘柄制度」が2018年3月に終了となることをうけて、みらい證券株式会社を通じて「株主コミュニティ」に登録。
https://disclosure2.edinet-fsa.go.jp/WZEK0040.aspx?S100Q0RP,,
太陽毛絲紡績株式会社
有価証券報告書-第98期(2021/11/01-2022/10/31)
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DescriptionOfBusinessTextBlock
3【事業の内容】当社グループ(当社および連結子会社)は、当社(太陽毛絲紡績株式会社)、連結子会社1社により構成されており、紡毛糸・梳毛糸・毛織物・ニット製品・コート・産業資材および手芸糸の製造・販売、繊維製品・服飾雑貨等の物流加工ならびに不動産の賃貸を主たる業務としております。当社グループの事業内容および当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。なお、次の3部門は「第5経理の状況1連結財務諸表等(1)連結財務諸表注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。(1)繊維事業―――紡毛糸・梳毛糸・毛織物・ニット製品・コート・産業資材および手芸糸の製造・販売(会社総数2社)当社が製造・販売を行っているほか、太陽テキスタイルサポート株式会社が当社および一部他社から原材料の供給を受け、紡毛糸・梳毛糸等の製造ならびに役務提供を行っております。(2)賃貸事業―――不動産の賃貸および管理(会社総数1社)当社が店舗、倉庫および不動産の賃貸および管理業務を行っております。(3)物流事業─―─物流加工(会社総数1社)太陽テキスタイルサポート株式会社が繊維製品・服飾雑貨等の物流検品・加工業務を行っております。事業系統図以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。
https://disclosure2.edinet-fsa.go.jp/WZEK0040.aspx?S100Q0RP,,
太陽毛絲紡績株式会社
有価証券報告書-第98期(2021/11/01-2022/10/31)
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BusinessPolicyBusinessEnvironmentIssuesToAddressEtcTextBlock
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)経営方針当社グループの中核会社である太陽毛絲紡績株式会社は創業以来85年、繊維事業を中心に、高品質・高付加価値製品の開発、製造、販売に努めてまいりました。この長年の信頼の蓄積は、社員一人一人の心の中にお客様に喜ばれる仕事を通じて社会に貢献するという誇りとなっております。ファッションの一翼を担っていることからも「夢・創造・信頼」を経営理念にかかげ、お取引先に対してもこの理念にかなった商品を提供することが何よりも大切との思いを経営に生かしていきたいと考えております。(2)経営戦略等当社グループは、当連結会計年度から新たな中期経営計画を策定し事業を推進してまいりました。その計画の骨子は、高級獣毛素材から紡績糸、テキスタイルや産業資材製品に加え、物流までの一貫した製品サービスを提供できるワンストップ・マルチタスクメーカーとしての強みと、国内外の提携企業との協業と情報の共有化をもって、現場から発信される発想と顧客視点にたった課題解決と企画提案を通じて「顧客価値創造企業」を目指すものであります。当連結会計年度においての事業成果は、賃貸事業は安定した収益を維持した一方、繊維事業と物流事業は主力取引先である百貨店などでのアパレル衣料品の販売不振の影響を受け、厳しい事業収益となりました。翌連結会計年度以降につきましては、「中期経営計画」のもと各事業分野において、変化の激しい時代に即応した施策の策定と実行により安定した収益体質の確立を目指すとともに、事業資産の有効活用と事業費用の効率的運用をもって財務体質の強化に努めてまいります。(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループは、今後の事業展開にあたり対処すべき課題をふまえ、以下のような施策を実施してまいります。Ⅰ.「中期経営計画」と事業施策当社は2021年12月に以下のような基本方針と経営目標等を掲げた新たな「中期経営計画」を策定し、当連結会計年度よりスタートさせております。1.経営の基本方針高級獣毛素材から紡績糸、テキスタイルや産業資材製品に加え、物流までの一貫した製品サービスを提供できるワンストップ・マルチタスクメーカーとしての強みと、国内外の提携企業との協業と情報の共有化をもって、現場から発信される発想と顧客視点にたった課題解決と企画提案を通じて「顧客価値創造企業」を目指すものであります。2.経営目標、課題①事業基盤の再構築により、経常利益率5%以上を目標とする②財務体質強化の不断の取組により、自己資本比率50%を目指す③長期的な視点で企業成長への投資と安定した株主還元を実施する④繊維部門素材、製品共同開発等一体化した製販体制での収益向上⑤管理部門事業資産等の効率的運用による財務体質強化とBCP計画策定⑥開発部門賃貸事業の長期的基盤構築と管理運営、新規事業分野開拓Ⅱ.収益・財務体質の強化とキャッシュフロー経営の推進当連結会計年度における連結経常利益率は4.2%(前連結会計年度6.6%)、連結自己資本比率は48.4%(前連結会計年度47.1%)と収益目標未達のなか財務体質は着実な改善をみることができました。また当連結会計年度における連結フリー・キャッシュ・フローは41,339千円(前連結会計年度57,280千円)、借入金残額は849,075千円(前連結会計年度888,016千円)と38,941千円減少させることができました。新たな「中期経営計画」期間におきましてもキャッシュ・フロー経営の推進による安定したフリー・キャッシュ・フローの創出と借入金の削減を図ってまいります。Ⅲ.経済・市場環境の変化への対応現在の経済環境は、新型感染症からの回復途上のなか、幾多の下振れ要因が顕在化しております。2022年10月度の消費者物価指数プラス3.6%、企業物価指数プラス9.1%は、それぞれに40年振りの高水準となっております。ここで繊維事業においても、原材料とエネルギー価格の高騰とサプライチェーン混乱によるコスト上昇は、今後の事業収益動向に大きな懸念要因となっております。このように変化の激しい事業環境のなか、国内外の取引先との密なる情報交換によって、変化する事象の事業への影響の検討評価と対策実行を進めてまいります。また社会の公器である会社の事業活動の推進にあたって、経済的価値の向上を求めるばかりでなく、社会的価値観としてESG(環境、社会、企業統治)の重要性を意識した活動とすることを行動規範としてまいります。最後に、不自由な日々が長く続く厳しい社会環境のなか経営指針にある、品質第一、お客様を大切に、働く人を大切に、を旨に創意工夫しながら業務いただいている従業員の方々に会社として感謝申しあげるとともに、すべての従業員の健康と安全を守ることが経営の責務であり、ひいてはお客様や社会への貢献になるものと行動してまいります。
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太陽毛絲紡績株式会社
有価証券報告書-第98期(2021/11/01-2022/10/31)
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GovernanceTextBlock
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方当社は、コーポレート・ガバナンスの基本は「企業経営の健全性および適法性確保にある」と考えております。そのため株主・債権者の皆様はじめ社会全体に対する経営の透明性の確保と、法に照らした行動規範を旨として経営にあたっております。また、経営環境の変化への迅速かつ柔軟に対処できるシステムの構築を重要な施策としております。(なお、当社は「会社法」における大会社に該当しないため各種委員会の設置等は行っておりません。)①会社の機関の内容及び内部統制システムの整備の状況等イ.会社の機関の基本説明当社は監査役設置会社であります。監査役は会社の持続的かつ健全な経営に資するため、監査役会規則および監査役監査基準に則し、取締役会等の重要な会議に出席し、意見を述べるほか、重要な決議書類等の閲覧、取締役会からの職務執行状況聴取など、取締役の職務執行を充分に監査する体制をとっております。ロ.会社の機関の内容及び内部統制システムの整備の状況当社の内部統制システムは、その運用状況等を確認するために、業務活動の合理性・効率性・適用性を諸規程に準拠して評価し、直轄の取締役に報告・提案し、不正、誤謬の廃絶ならびに事務の改善に資することにしております。また、これらの業務の執行にあたり、弁護士等社外の第三者から適宜アドバイスを受けることとしております。②リスク管理体制の整備の状況当社の業務にはさまざまなリスクが伴っております。これらのリスクを回避または低減するため当社では危機管理に関する社内の諸規定の基本となる経営計画委員会を設置し、全社員にリスク管理体制の周知徹底と役員および従業員の責務を明確にすることによって経営危機の未然防止を図り、また発生後は直ちに対策本部を設置し迅速、整然かつ適切な対処が可能なリスク管理体制を強化しております。③提出会社の子会社の業務の適正を確保するための体制整備の状況当社では子会社の業務の適正を確保するために、監査法人主催の研修会等に積極的に参加することにより、会計基準等の内容を適切に把握できる体制の整備に努めております。さらに、連結子会社に対し、会計基準等の内容についての研修会を実施し、経理担当者の知識・技術の向上にも取り組んでおります。④役員報酬の内容当事業年度における当社の取締役および監査役に対する役員報酬は、以下のとおりであります。区分取締役監査役計支給人員支給額支給人員支給額支給人員支給額名千円名千円名千円株主総会決議に基づく報酬530,48424,800735,284(注)1.上記人員は当事業年度支給対象となった人員を記載しております。2.株主総会の決議(1984年12月21日)による取締役の報酬限度額は年額80,000千円であり、当該報酬は会社法第361条第1項第1号に該当する報酬であります。3.株主総会の決議(1984年12月21日)による監査役の報酬限度額は年額15,000千円であります。4.上記の監査役の人数・報酬等の額には、当事業年度において社外監査役1名1,200千円が含まれております。⑤取締役の定数当社の取締役は10名以内とする旨定款に定めております。⑥取締役の選任の決議要件当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨定款に定めております。⑦自己の株式の取得当社は、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議をもって、自己の株式を取得することができる旨を定款に定めております。これは、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能とするため、自己の株式を取得することを目的とするものであります。⑧取締役及び監査役の責任免除当社は、会社法第426条第1項の規定により、取締役会の決議をもって同法第423条第1項の行為に関する取締役(取締役であったものを含む。)および監査役(監査役であったものを含む。)の責任を法令の限度において免除することができる旨定款に定めております。これは、取締役および監査役が職務を遂行するにあたり、その能力を十分に発揮して、期待される役割を果たしうる環境を整備することを目的とするものであります。⑨役員等賠償責任保険契約の内容の概要当社は、当社役員を被保険者として、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しており、被保険者がその職務の執行に関し責任を負うこと又は当該責任の追及に係る請求を受けることによって生ずることのある損害(ただし、当該保険契約上で定められた保険金を支払わない場合および免責等に該当するものを除く。)を当該保険により補填することとしております。なお、当該保険契約の保険料は、その金額を当社が負担しております。⑩株主総会の特別決議要件当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨定款に定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります。
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太陽毛絲紡績株式会社
有価証券報告書-第98期(2021/11/01-2022/10/31)
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ManagementAnalysisOfFinancialPositionOperatingResultsAndCashFlowsTextBlock
3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。なお、当連結会計年度より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等を適用しております。これに伴う、当連結会計年度の損益に与える影響はありません。また、利益剰余金の当期首残高への影響もありません。①財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、長きに亘る新型感染症の波状的な流行継続をワクチン接種の普及などの効果により規制緩和を進め、経済活動の正常化を模索するなか、2月下旬にロシアによるウクライナへの軍事侵攻といった地政学危機の出現と3月からの米国金融政策の転換など一気に激変した環境となりました。これら事象の世界経済への影響は、資源・エネルギー価格の急騰、世界各国でのインフレ、短期間での大幅な円安為替への変動といった、多くの下振れリスクの顕在化と先行きへの不透明感が顕著となっております。内閣府発表による国内総生産(GDP)年率換算の推移では、2022年1~3月期(実績)プラス0.1%、4~6月期(実績)プラス3.5%の実額544兆円超えは新型感染症以前を上回ったものの、続く7~9月(速報)マイナス1.2%は個人消費低速や外需減少などが起因した4四半期振りのマイナス成長となりました。特に製造業企業業績の回復においては、半導体不足や部品供給網混乱の継続が大きな足枷となっております。2022年10月に公表された国際通貨基金(ⅠMF)による改定世界経済見通しでは、2023年の成長率予測を21世紀において最も低い成長率となる2.7%へ下方修正し、特に米国と欧州さらには中国の経済を失速と表現しております。今後の世界経済の懸念材料としてドル高にともなう世界各国の金融市場の引き締めの連鎖と、ウクライナへ長期に亘り侵攻しているロシアへの対応をめぐる秩序ある国際協調の欠如が、新型感染症禍からようやくの回復局面を一転させて世界経済の下振れリスクを高めております。繊維業界におきましては、産業資材分野では新型感染症の流行や半導体不足によって低迷していた航空機と自動車生産の持ち直しで高機能素材の需要回復が続きました。一方で原材料やエネルギー価格の高騰によるコストアップは企業収益に大きく影響を与えております。衣料品分野では新型感染症対策の行動制限の緩和による外出機会の増加に伴って、ファッションアパレルの取扱高は回復基調で推移いたしました。この分野においても世界的な一次産品を含む衣料原材料価格の高騰、物流の混乱とコストの上昇に加えての円安為替は収益基盤を大きく圧迫する状況となっております。さらに食料品や光熱費といった生活必需支出の増加は、消費者の節約志向を強め、選択的嗜好用途であるアパレルやレジャーなどへの買い控えが懸念されております。この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。a.財政状態当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末比で5,704千円増加し3,404,362千円となりました。流動資産は、前連結会計年度末比で38,185千円減少し427,976千円となりました。固定資産は、前連結会計年度末比で43,889千円増加し2,976,386千円となりました。負債合計は、前連結会計年度末比で38,711千円減少し1,758,007千円となりました。流動負債は、前連結会計年度末比で143千円減少し409,610千円となりました。固定負債は、前連結会計年度末比で38,567千円減少し1,348,396千円となりました。純資産合計では、利益剰余金およびその他有価証券評価差額金の増加などにより、前連結会計年度末比で44,415千円増加し1,646,355千円となりました。b.経営成績当連結会計年度の経営成績は、売上高551,979千円(前年同期比1.6%減)、営業利益18,608千円(同47.2%減)、経常利益23,134千円(同37.9%減)となりました。特別利益として国庫補助金、雇用調整助成金などおよび特別損失として臨時休業等損失、事業整理損失引当金繰入額、棚卸資産廃棄処分損を計上しました。その結果、親会社株主に帰属する当期純利益は14,003千円(同48.1%減)となりました。セグメントの経営成績は、次のとおりであります。繊維事業は、当社グループの売上高の約6割を占める主力事業であります。受注高320,998千円(前年同期比7.7%減)、売上高339,015千円(同1.0%減)、セグメント利益4,844千円(同1.4%減)、在庫高307,818千円(同6.6%減)となりました。賃貸事業は、売上高199,011千円(前年同期比0.7%増)、セグメント利益100,224千円(同5.8%減)となりました。物流事業は、売上高13,952千円(前年同期比33.1%減)、セグメント利益290千円(同86.0%減)となりました。②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動によって生じた資金を投資活動および財務活動で使用しました結果、50,155千円(前連結会計年度70,911千円)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は、75,755千円(前連結会計年度70,229千円の収入)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益および減価償却費の計上、棚卸資産の減少などによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は、34,416千円(前連結会計年度12,949千円の支出)となりました。これは主に有形固定資産の取得などによるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は、60,918千円(前連結会計年度68,271千円の支出)となりました。これは主に長期借入金の返済などによるものであります。③生産、受注及び販売の実績当社グループの生産・販売品目は極めて多種多様であり、その生産形態も各事業所で幾多の品目を分担生産し、同種の品目であっても、その生産単位等は一様ではなく画一的表示が困難であるため、セグメントごとに生産規模および受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。このため生産、受注および販売の実績については、「(1)経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況b.経営成績」における各セグメントの業績に関連づけて示しております。最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自2020年11月1日至2021年10月31日)当連結会計年度(自2021年11月1日至2022年10月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)A社145,98026.03145,98026.45(注)A社との間で守秘義務を負っているため、社名の公表は控えております。(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a.経営成績等1)財政状態(資産合計)当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末比で5,704千円増加し3,404,362千円となりました。流動資産は、現金及び預金、棚卸資産のそれぞれ減少などにより、前連結会計年度末比で38,185千円減少し427,976千円となりました。固定資産は、投資有価証券の増加などにより、前連結会計年度末比で43,889千円増加し2,976,386千円となりました。(負債合計)当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末比で38,711千円減少し1,758,007千円となりました。流動負債は、1年以内返済予定の長期借入金の減少などにより、前連結会計年度末比で143千円減少し409,610千円となりました。固定負債は、長期借入金の減少などにより、前連結会計年度末比で38,567千円減少し1,348,396千円となりました。なお、借入金残高につきましては、前連結会計年度末比で38,941千円減少し849,075千円となりました。(純資産合計)当連結会計年度末の純資産合計では、利益剰余金およびその他有価証券評価差額金の増加などにより、前連結会計年度末比で44,415千円増加し1,646,355千円となりました。この結果、連結ベースの自己資本比率は、前連結会計年度末の47.13%から48.36%となり、1株当たり純資産額は前連結会計年度末の449円64銭から462円10銭となりました。2)経営成績(売上高)売上高は、物流事業の売上減少などにより、前連結会計年度に比べ1.6%減の551,979千円となりました。(売上原価、販売費及び一般管理費)売上原価は、原材料価格の高騰などにより、前連結会計年度に比べ0.6%増の367,418千円となりました。販売費及び一般管理費は、人件費の増加などにより、前連結会計年度に比べ3.6%増の165,952千円となりました。(親会社株主に帰属する当期純利益)親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ48.1%減の14,003千円となりました。b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループの経営に影響を与える大きな要因としては、「2事業等のリスク」に記載した内容があります。当連結会計年度においては、以下となります。繊維事業につきましては、新型感染症に対する行動制限解除による経済活動再開に伴い、実店舗でのアパレル衣料販売に回復の兆しがみえてまいりました。特に外出機会の増加は、ビジネスから幅広いオケージョンアイテム商材にも動きがあらわれております。一方で原材料と資源の高騰によるコスト上昇に加え、企業には資源循環への取組と適切な人権保護のサプライチェーン構築といった新たな社会的機能の装備が求められております。このような経営環境のなか、当社グループは情報力の強化と環境に配慮した活動の中で、事業収益の向上を重点課題として事業を推進してまいりました。特に設備投資等として、産業資材製品の生産能力増強と紡毛システムの省力化更新を行いました。また川口本社に設置した手横編機設備が、彩の国工場に認定されるとともに、そこで生産されるニット製品を川口市ふるさと納税返礼品に提供しております。賃貸事業につきましては、前連結会計年度と同様に安定した事業収益となりました。今後も賃貸事業の適切な管理運営による安定した収益基盤の確立を取り組んでいきます。物流事業につきましては、新型感染症の行動制限緩和の効果などから景気は緩やかな持ち直しが見られたものの、大幅な円安と資源高からの国内消費者物価の上昇が消費を下押しするなどにより、個人消費は依然として低迷する状況にあります。このような厳しい事業環境のなか、当事業では設備を有効に活用し取引先との関係強化に努めてまいりましたが、取扱高の回復を見ることはできませんでした。なお、物流事業については、大口顧客からの委託中止など当面、採算性の回復が厳しい見込みであると判断し、2022年9月の取締役会において2022年12月末をもって撤退することを決定しました。c.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループの経営陣は、収益力、有利子負債等グループの財政状態を認識し、現在の事業規模および入手可能な情報に基づき経営資源の最も効率的な運用を行い、企業価値を最大限に高めるべく努めております。経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等は、「1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」にも記載のとおり、当社グループでは財務体質の強化と事業収益の向上を最重要課題と認識し、これに努めてまいります。②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資産の流動性に係る情報キャッシュ・フローの状況当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。資金需要当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは繊維事業における原材料・製品の仕入および外注加工費用、各事業についての一般管理費等があります。また、設備資金需要としては、繊維事業および賃貸事業における建物・設備の更新のための投資等であります。財務政策当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金の活用および金融機関からの借入により資金調達を行っております。③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5経理の状況1連結財務諸表等(1)連結財務諸表注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
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太陽毛絲紡績株式会社
有価証券報告書-第98期(2021/11/01-2022/10/31)
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CriticalContractsForOperationTextBlock
4【経営上の重要な契約等】(1)1992年9月1日、当社はイタリアのゼニア・バルファー社との間に業務提携契約を締結し、企画開発力の充実と市場開拓を図ることとなりました。契約期間は、当事者の何れか一方からの契約放棄の申出があるまでであります。(2)当社は国内工場の集約に伴い生じた遊休地の有効活用を検討し、株式会社ユニリビング(現・株式会社アイリスプラザ)との間に川口工場跡地の土地、建物賃貸借契約覚書を1994年9月9日締結、1995年11月13日土地建物賃貸借契約を締結し、同月建物増築工事完了に伴い同社に引渡しました。契約期間は20年間であります。なお、2015年11月に契約期間15ヵ年で契約継続しております。(3)当社は遊休不動産の有効活用を検討し、ヤマト運輸株式会社との間に1998年6月10日土地建物賃貸借契約を締結し、同月建物新築工事完了に伴い同社に引渡しました。契約期間は15年間であります。なお、2013年6月に同一条件で契約継続しております。(4)当社は賃貸中の店舗建替に伴い関東三菱自動車販売株式会社(現・東日本三菱自動車販売株式会社)との間に2010年4月20日建物賃貸借予約契約を締結し、2011年3月18日建物新築工事完了に伴い同社に引渡したと同時に賃貸契約の実行となりました。契約期間は15年間であります。(5)当社は再開発事業として建設した新館店舗を株式会社アイリスプラザとの間で2015年7月17日土地建物賃貸契約を締結し同社に引渡しました。契約期間は15年間であります。
https://disclosure2.edinet-fsa.go.jp/WZEK0040.aspx?S100Q0RP,,
太陽毛絲紡績株式会社
有価証券報告書-第98期(2021/11/01-2022/10/31)
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ResearchAndDevelopmentActivitiesTextBlock
5【研究開発活動】特に記載すべき事項はありません。
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株式会社POPER
有価証券報告書-第8期(2021/11/01-2022/10/31)
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CompanyHistoryTextBlock
2【沿革】年月概要2015年1月東京都渋谷区に株式会社POPER設立2015年12月SaaS型教育事業者等専用コミュニケーション&業務管理プラットフォーム「Comiru」リリース2017年2月業容拡大のため、埼玉県さいたま市中央区に本社移転2019年10月業容拡大のため、東京都中央区に本社移転2020年8月教育事業者等に特化したオンライン授業・自宅学習支援サービス「ComiruAir」リリース2020年12月教育事業者等向け講師労務管理・講師コミュニケーションサービス「ComiruHR」リリース2021年6月大手教育事業者等向け基幹システム機能を提供する「ComiruPRO」をComiruの新プランとしてリリース2022年11月東京証券取引所グロース市場に株式を上場
https://disclosure2.edinet-fsa.go.jp/WZEK0040.aspx?S100Q0S0,,
株式会社POPER
有価証券報告書-第8期(2021/11/01-2022/10/31)
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DescriptionOfBusinessTextBlock
3【事業の内容】(1)ミッション当社は、「『教える』をなめらかに」をミッションに掲げ、学習塾を中心とする教育事業者等(注1)のバックオフィスのアナログ的な業務をデジタル化(DX)(注2)することで効率化を図り、講師等(注3)がより多くの生徒と向き合える「教える時間」を捻出できるよう、教育事業者等向けSaaS(注4)型業務管理プラットフォーム「Comiru」の開発・運用に注力しております。当社は、「教える」という現象の本質は、講師等と生徒の関係性にあると考えています。講師等と生徒の関係性は相互に尊重し合い、相互にオープンで、相互に影響し合うものだと当社は感じていますが、この関係性の構築には講師等の気持ちと時間に余裕が必要です。しかし、今の講師等は授業時間以外の事務作業に追われており、気持ちと時間に余裕がないため、この関係性を構築することが非常に難しくなりました。当社は、そのような講師等が「Comiru」を活用することにより、バックオフィス業務の作業時間を減らし、多くの生徒の成長や学習効果の向上に良い影響を与えられる環境を実現してまいります。なお、当社の事業は、教育事業者等向けSaaS型業務管理プラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略をしております。(2)サービス概要当社は、学習塾を中心とする教育事業者等のバックオフィス業務の生産性向上に寄与するSaaS型サービスを開発・提供してまいりました。具体的には、2015年12月に教育事業者等のバックオフィス業務の効率化及び保護者とのコミュニケーションを強化するSaaS型業務管理プラットフォーム「Comiru」をリリースしました。その後、「Comiru」と連動する形で、リモート教育をより効果的に実現しやすいオンライン授業・自宅学習支援サービス「ComiruAir」を2020年8月に、講師等の労務管理・コミュニケーションサービス「ComiruHR」を2020年12月にリリースし、サービスの拡充に努めてまいりました。各サービスの収益モデルは以下のとおりです。サービス名プラン名初期費用(教室単価)月額費用①(ID単価)月額費用②(基本料金※)追加料金----30,000円300円/生徒--応相談500円/生徒--30,000円-3,000円~(3,000分)500円(500分)-300円/講師--※1分数カウントは参加生徒と講師全ての利用時間の合算となります(例:60分の授業に講師1人、生徒3人参加の場合は240分利用)。「Comiru」サービスの収益モデルは、教育事業者等がサービス導入時の初期費用、及びその後利用生徒ID数×ID単価に応じた月額費用によって構成されております。①Saas型業務管理プラットフォーム「Comiru」バックオフィス業務の効率化及び保護者とのコミュニケーション強化のために、教育事業者等に活用して頂くSaaS型サービスです。教育事業者等における利用生徒のID数に応じて利用料を頂戴しております。教育事業者等は、以下の機能を活用することにより、バックオフィス業務に費やした作業時間や関連コストの削減が期待できます。また、各種経営数値を迅速に集計することができるようになり、早期の意思決定ができるようになります。さらに、教育事業者等は、「Comiru」を通じて保護者向けには生徒の教育事業者等での勉強の様子や進捗、今後の学習計画、及び教育事業者等からのお知らせ等を従来の手紙配布よりもタイムリーに配信することが可能となり、保護者満足度の向上に繋がることが期待できます。本書提出日現在において、「Comiru」は、教育事業者等の事業規模、利用されたい機能に応じて、「ComiruFREE」、「ComiruBASIC」及び「ComiruPRO」の3プランを提供しております。「ComiruFREE」に関しては、デジタルツールを初めて導入する教育事業者等向けに提供する無料のサービスであり、Web申込み(エントリーフォーム)の作成、見込み顧客管理、口コミ収集&掲載などの生徒集客機能にフォーカスしたサービスです。「ComiruPRO」に関しては、大手教育事業者等向けに基幹システムの機能を提供するサービスであり、一般的に在籍生徒・契約情報・問い合わせ数、請求情報、退塾数、弟妹通学率など、多岐に渡るデータを各教室で保有・管理していましたが、全データを1つのサービスで包括的に本部が一元管理することで、各教室のデータをリアルタイムで集計することが可能となりました。その結果、教室間での数値比較を通じて、状況の芳しくない教室のフォローが可能となります。これらにより、導入教育事業者等における業務時間の短縮と運営コストの低減、経営の意思決定の迅速化、及び保護者とのコミュニケーション強化による満足度の向上を実現することが可能となります。●コミュニケーション機能:専用アプリ&LINE連携:専用アプリやLINEとの連携で教育事業者等からの連絡・共有事項を保護者のスマホに直接伝達指導報告書・お知らせ:テンプレートを使うことで、品質を落とすことなく手書きよりも早く簡単に指導報告書やお知らせを作成することができるほか、保護者の既読や未読等の閲覧状況も確認可能入退室管理:教育事業者等による機器購入費やカード発行費は不要、生徒の入室・退室の情報を自動的に記録し、保護者と共有面談予約記録・管理:入会時の面談や講習会前の面談など、保護者・生徒と実施した面談内容を記録・管理●業務改善機能:請求書:教育事業者等から保護者に送付する毎月の請求書を自動で作成。入金状況の確認や未入金の再依頼も対応可能口座振替:保護者が授業料等の支払いをインターネット経由で口座引落しに設定した場合、教育事業者等から決済銀行への支払手数料を決済(注5)。教育事業者等と保護者の双方にとって面倒な書類の手続きも不要で、オンラインで完結成績管理:生徒ごとのテストの結果をデータ管理。保護者にテスト結果のデータを報告することも可能。保護者による生徒の学校成績等の直接入力も可能であり、面倒な学校のテスト結果等の回収作業も容易カード決済:クレジットカード決済にかかる決済代行業者等への支払手数料を最低1.7%(注6)で提供。これにより、教育事業者等が決済代行業者等と個別契約を締結する場合よりも安価な手数料水準でクレジットカード決済を導入可能。また、教育事業者等は請求書機能との連動で簡単に請求・管理することが可能座席管理:授業のコマ管理をサポート。季節講習も座席自動配当でより教育事業者等の業務負担を軽減分析:保護者のお知らせや指導報告書の閲覧情報、生徒の遅刻・欠席、学習進捗及び宿題の提出状況等の利用状況を詳細にデータ化。教育事業者等へのアラート機能の設定により、退会傾向のある生徒を早期に発見し、ケアすることが可能学習進捗管理:各学習計画・科目、教材ごとの学習時間やその進捗を管理し、学習計画に関して講師と保護者・生徒のコメントのやり取りが可能。●生徒集客管理機能:見込み顧客管理:見込み顧客情報のデータベース化やステータス及びアクション管理が可能口コミ収集&掲載:入会の決め手となる口コミを従来の手書きの口コミや講師の聞き込みによる方法よりも効率的・効果的に収集及び掲載することが可能Web申込み:ホームページに申込フォームを設置することで電話のやり取りを介さず、見込み顧客への対応が可能②オンライン授業・自宅学習支援サービス「ComiruAir」オンライン授業及び生徒の自宅学習をサポートするSaaS型サービスです。教育事業者等における利用教室数及び利用時間に応じて教育事業者等から利用料を頂戴しております。通常のWeb会議ツールの場合、個別生徒に合わせた画面共有やコミュニケーションが難しく、授業前後の連絡や報告も別システムを利用する必要があります。この課題に対し、教育事業者等は「ComiruAir」の以下の機能の利用及び「Comiru」との機能連携により、オンライン授業の利用だけではなく、授業の前後の業務をオンライン化することができ、より効率的なオンライン学習運営を実施することが可能となります。授業自体も生徒それぞれに合わせた画面共有やコミュニケーションが可能となり、講師等と生徒が1対1の個別指導に近い環境を実現することができます。また、生徒の自宅学習のサポートとして、動画コンテンツの視聴履歴の記録や理解度テスト、問題集の質疑応答も「ComiruAir」を通じて応対することが可能となります。●オンライン授業機能:個別対応:特定の生徒を指定して、その生徒のみと会話や画面共有、講師側からの音声切替等を行うことが可能レッスン通知:教育事業者等でレッスン作成時に、生徒個別に授業のURLを送る必要なく、自動で生徒へ通知オンライン面談:保護者面談の予約と実施及び記録は、全てオンライン上で実施●自宅学習支援機能:学習支援ルーム:生徒自宅学習時の質疑応答もオンラインで対応可能。また、対応履歴は保護者にも通知動画レッスン:動画コンテンツを指定した生徒のみに視聴させ、視聴履歴の記録や理解度テストも実施可能③講師等の労務管理・コミュニケーションサービス「ComiruHR」講師等のシフト調整、給与労務の集計、及びこれらに関連するコミュニケーションを効率的に行うSaaS型サービスです。教育事業者等における利用講師等ID数に応じて利用料を頂戴しております。教育業界の勤務形態に最適化されていない一般的な勤怠管理ツールの場合、教育事業者等に特有の授業種類別、作業種類別の賃金体系や授業時間と連動したシフト調整が難しく、アナログな集計・調整作業が必要となります。「ComiruHR」の以下の機能を利用することにより、他社の勤怠管理ツールではフォローしきれない講師等の勤怠管理や給与管理への「ComiruHR」による一元管理が可能となります。●労務管理機能:シフト管理&教室入退室管理:講師等のシフト集計から、授業単位での出勤記録、一日複数回の出退勤、事務作業時間記録などの教育事業者等特有の勤務体系に対応講師等の給与計算のアシスト:コマ給、時間給等の学習塾特有の給与形態に合わせて給与計算の基礎となるに支給額を自動で算出し、社会保険料や各種税金などの控除額を別途算出していただくことで、給与明細への反映や電子で送付可能講師等連絡:講師等への連絡もスマートフォンから簡単送信。既読/未読が確認可能<事業系統図>(3)「Comiru」サービスの特徴①教育業界に特化したサービスのUI/UX(注7)教育業界の業務管理の特性、あるいは煩雑さから業界横断型のSaaS型サービスでは、最適な管理が難しく、UI/UX面において、改善の余地が残っている状況です。当社は、教育業界に特化したサービスであり、取り分け教育業界の中でもバックオフィス等の業務が煩雑である学習塾業界にフォーカスして、サービスのUI/UXを進化し続けてまいりました。具体的には、当社代表取締役の栗原慎吾をはじめとする社内の学習塾経営経験者の知見に基づき、教育事業者の運営に最適な業務プロセスと各種機能や帳票のフォーマットを洗い出し、サービス化してまいりました。また、サービスローンチ後も、開発部門やカスタマーサクセス部門等を中心に、教育事業者等からの要望や改善要請を常にヒアリングし、絶えずアップデートし続けてきました。その結果、サービスローンチ当初は指導報告書の1機能のみの提供から、2022年10月末現在で教育事業者等の運営に必要な15機能まで拡大し、当社サービスの月間解約率は0.5%以下(2022年10月末現在)に留めることができました。②教育事業者等の要望等に合わせたスピーディ且つ安定的な開発の実現今日のデジタル経済の急速な発展により、様々な業界において、これまで作業効率化の手段であった情報システムが、重要な経営戦略の実現手段の一つとなりつつあります。これによりシステム開発は、コストパフォーマンスだけでなくタイムパフォーマンスも重要視されるようになり、当社では、少人数かつ短期間で情報システムを開発できるアジャイル手法(注8)を採用しております。一般的にアジャイル手法は、ウォーターフォール型(注9)と呼ばれる従来型の手法と比較して、業務分析や要件定義等の上流工程に関する手法が定義されていません。このため、ウォーターフォール型と比較して、プロジェクトの管理が困難であることから、国内企業においては広く活用されていないのが現状です。国内のシステムインテグレーター(注10)が提供する受託開発サービスの多くは、ウォーターフォール型のスクラッチ開発(注11)で実施されることが多く、アジャイル手法を活用する場合でもスクラッチ開発が採用されています。これは国内のシステムインテグレーターのほとんどが、これまでの豊富なシステム開発経験をもとに、ゼロから情報システムを作り上げるスクラッチ開発の膨大なノウハウを蓄積し、それらを活用したシステム開発を実施していることが要因であると考えられます。当社では、教育事業者等からの要望や改善要請のヒアリングを常に行い、当社サービスに欲しい機能や足りない機能などの情報収集を欠かさず、その要望等をスピードとテストを重視したアジャイル手法による開発で、且つアジャイル手法に不足している上流工程とテスト工程の作業を標準化した安定的なアジャイル手法によるシステム開発を実現しています。③教育業界における業務効率化・コスト削減及び売上向上への貢献教育事業者等が「Comiru」を導入することにより、保護者への連絡や請求、授業編成等のバックオフィス業務にかかる作業時間を削減することができ、請求書の送付、口座振替及びクレジットカード決済費用等の支出の削減も期待できます。また、教育事業者等の講師等は、上記業務効率化により捻出された時間を生徒への授業や、保護者とのコミュニケーションの活性化等の時間に充当することが可能となり、その取り組みにより、生徒及び保護者が教育事業者等に対して満足度の向上や信頼関係が構築され、生徒の継続学習期間の延伸、退塾率の低減が期待できます。④教育事業者等に寄り添った価格設定とAPI化(注12)によるシステムの拡張性従来の教育事業者等においては、個社ごとに独自のシステムを開発するしかありませんでした。しかし、独自のシステム開発は多額な開発コストとメンテナンスコストがかかり、IT投資の体力が限られる教育事業者等にとって、大きな負担となっていました。また、独自のシステム開発自体が難しい規模の企業においては、市販のソフトウェアにアナログのプロセスを加えて補う運用がなされてきました。こうした市販のソフトウェアは、価格的に安いものではなく予算の限られる学習塾には広く普及していなかったのが実情です。当社は、「Comiru」サービスを幅広い教育事業者等に利用して頂き、業務効率化を図って頂くために、生徒1名につき1IDを付与し、月額300円/ID(「ComiruBASIC」プラン利用時)とし、小規模の教育事業者等でも利用しやすい価格設定となっております。また、教育事業者等の社内業務のための独自のシステムやソフトウェア開発にかかる負担軽減及び当社サービスの導入ハードルの抑制のために、「Comiru」サービスの各機能をオープンAPI化しております。これにより、教育事業者等が自社の業務プロセスに合わせて、必要な部分のみ当社サービスを取り入れることができ、カスタマイズ開発を従来よりも簡単に行うことができます。以上の特徴を背景に、当社の有料契約の企業数、利用生徒のID数、及びARPU共に伸長した結果、当社のARRは堅調に成長し、事業は順調に拡大しております。項目2019年10月期2020年10月期2021年10月期2022年10月期有料契約企業数(社)5067119441,118利用生徒ID数(千ID)87147219330ARPU(円)(注13)23,49832,13640,63848,456ARR(千円)(注14)108,632235,794410,532609,923(注)1.「教育事業者等」とは、学習塾や予備校といった学習支援機関や教育機関の他、教育に携わる主体全般を指します。2.「DX」とは、「DigitalTransformation」の略称で、「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。」(「デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン(DX推進ガイドライン)Ver.1.0」経済産業省、2018年12月)を指します。3.「講師等」とは、学習塾や予備校の教員や教育機関の講師の他、講義を行う主体全般を指します。4.「SaaS」とは、「SoftwareasaService」の略称で、IDを発行されたユーザー側のコンピュータにソフトウエアをインストールするのではなく、ネットワーク経由でソフトウエアを閲覧する形態のサービスです。5.支払手数料は決済銀行に教育事業者等から直接支払いを行うため、当社の収益への計上はされておりません。6.クレジットカード支払手数料に関しては、クレジットカード決済機能を利用する教育事業者等から決済代行業者等に支払われる手数料であり、当社の収益への計上はされておりません。7.「UI/UX」とは、UIは「UserInterface」の略称で、デザインやフォント、コンピュータシステムあるいはコンピュータプログラムと人間(ユーザー)との間で情報をやり取りするための方法、操作、表示といった仕組みの総称です。UXは「UserExperience」の略称で、製品やサービスの利用を通じて得られる体験の総称です。8.「アジャイル手法」とは、現在主流になっているシステムやソフトウェアの開発の手法のひとつであり、要件定義、設計、開発、テストといった開発工程を機能単位の小さなサイクルで繰り返す手法のことです。9.「ウォーターフォール型」とは、1970年代に提唱された、大規模なシステム受託開発を行う場合の作業の流れのことであり、日本のシステム受託開発において主流となっている手法です。具体的には、まず作りたいソフトウェアの要求を全て定義して合意し、それを基に設計を全て行い、それに基づくプログラムを全て製造し、最後にそれらが正しく動作するかを検証する手法です。この手法は、作りたいソフトウェアの要求を最初に全て決定する必要があるため、要件定義後に発生する要求の変更に対応することができません。このためこの手法では、昨今の急速な社会環境の変化や技術の進化による要件の変化や新規追加に対応することが難しくなっています。10.「システムインテグレーター」とは、主として情報システムの開発、運用などの業務をシステムのオーナーとなる顧客から一括して請け負う企業のことです。11.「スクラッチ開発」とは、一般的に製品を開発する際に、すでに存在する何かを土台とせずにゼロから新たに作り上げることを指します。情報システム開発においては、システム全体をゼロから手作業でプログラミングを行うことで、新規に作成する、あるいは作り直すことを指します。12.「API」とは、「ApplicationProgrammingInterface」の略称で、ソフトウェアの機能を共有する仕組みであり、異なるサービスをAPIで連携することで、ユーザーの承諾のもとサービス間でのユーザーデータの共有等が可能となります。13.「ARPU」とは、「AverageRevenuePerUser」の略称で、有料契約企業1社当たりの「Comiru」の基本利用料(月額課金)の平均値を示しております。14.「ARR」とは、「AnnualRecurringRevenue」の略称で、基本利用料(月額課金)の1年間の積み上がり状況を示しております。
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株式会社POPER
有価証券報告書-第8期(2021/11/01-2022/10/31)
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1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。(1)経営方針当社は、「『教える』をなめらかに」をミッションとして掲げております。このミッションに基づき、学習塾を中心とする教育事業者等の講師等が煩雑なバックオフィス業務に追われることなく本来の目的である「教える」に専念できるプラットフォーム「Comiru」の開発・運営を行っております。なお、当社は「『教える』をなめらかに」というミッションの実現に向けて、人員を増強して組織体制を整備するとともに、情報管理体制を強化し、「Comiru」の安全性を担保する仕組みの改善を図ることで、同分野におけるサービス強化、新規事業の開発等に取り組んでいく方針であります。(2)経営環境と経営戦略①経営環境教育業界を取り巻く経営環境は、少子化による学齢人口の減少に伴い、市場全体が伸び悩むという厳しい状況にあります。そのため、教育業界では同業者間での生徒数確保に向けた競争が激化していくことが予測され、より一層の業務効率化と経営上の意思決定の迅速化が必要となり、当社事業へのニーズは高まっていると認識しております。国立教育政策研究所が2019年12月に発表した調査によると、学校教育の授業におけるICT(注1)の活用率はOECD諸国の中で最下位と極めて活用率が低い実態が明らかになりました。また、新型コロナウイルス感染症の流行によりパソコンやタブレットを利用したオンラインでの学習が広がり、さらに政府が推進するGIGAスクール構想により教育業界におけるICT教材導入の準備が進むなど、当業界をとりまく経営環境は大きく変化しております。このような状況の中、株式会社船井総合研究所が2021年10月に行った調査では、民間教育の業務管理市場のポテンシャル(ユーザーがICTを使用した場合の最大市場規模。以下同じ。)が500億円程度と算出され、2026年以降の民間教育におけるICT市場のポテンシャルが2,000億円程度、民間教育及び学校教育におけるICT市場全体の市場のポテンシャルが3,500億円を超えると算出されています。また、生徒数1,000名以下の中小塾等におけるバックオフィス業務はほぼシステムを利用しておらず、エクセルを活用したアナログ作業が中心であることにより、今後の普及率上昇に伴う高い成長が見込まれます。なお、学習塾以外の教育業界においても、同様の傾向がみられるため、当社は、クラウド型学習塾向け業務管理システムの市場におけるリーディングカンパニー(注2)として、市場を引き続き牽引することが重要であると認識しております。このような事業環境の中、当社は、学習塾を中心とする教育事業者向けのバックオフィス業務管理システム「Comiru」(売上高の約95%)を直販中心に展開しており、現在学習塾で多く導入して頂いております(売上高の95%以上)が、その他教育事業者への導入も増えている状況であります。また、現状他のクラウド型学習塾向け業務管理システムに比べ提供している機能が多く、利用価格も相対的に安い状況と認識しております。今後の更なる成長に向けては、業務提携や新サービスの開発等、新領域への積極的な展開を行っていく予定です。②経営戦略a.顧客基盤の更なる拡大当社の当事業年度末における有料契約企業数は1,118社(前事業年度末は944社)であり、創業以来順調に拡大し続けております。創業当初は業界展示会への出展や業界紙への広告掲載等による顧客企業の獲得が中心でしたが、マーケティングチームやインサイドセールスチームの立ち上げによるWebマーケティングの強化、自社オウンドメディア(注3)の開設やセミナー開催の強化、教材販売事業者との連携等、顧客企業へのタッチポイントを拡充してきました。さらに、既存顧客企業からの紹介が増加したことにより、顧客基盤が拡大しました。また、主要顧客である学習塾以外においても、英会話、音楽教室、プロミング教室等習い事全般の顧客事例が増え、今後も教育業界へのタッチポイントの深化、多様化を進めることで、顧客基盤の更なる拡大を進めます。(「Comiru」サービス有料契約企業数の当社分類別内訳)分類名生徒規模数※2019年10月期(社)2020年10月期(社)2021年10月期(社)2022年10月期(社)大手塾5,000人以上36912中堅塾300~5,000人14305166個人塾300人未満4866688751,028その他習い事-37912合計5067119441,118※当社は、生徒規模に応じて、学習塾を大手、中堅、小規模と分類しております。b.顧客価値の最大化当社は継続的に新規サービスをリリースしてきたほか、既存サービスの機能改善などにより、顧客価値の向上に努めました。また、大手教育事業者等においても採用しやすいサービスの投入やAPIの拡充により、顧客企業のARPUの上昇を実現しました。今後は、従来注力してきたバックオフィス業務と保護者コミュニケーション周辺のサービスに加えて、教育業界全体の業務の効率化と可視化をより多くの範囲で実現し、システムパートナーの領域を超えて、顧客企業の経営課題を解決する総合プラットフォーマーとしての価値を高め、持続的な成長と安定的な収益を実現していきます。(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社は、より多くの教育事業者等のバックオフィスの業務効率化に寄与し、講師等の「教える時間」を捻出することで、生徒の学習効果向上及び満足度向上、ひいては教育事業者等の企業価値最大化に貢献する思いであります。そのため、有料契約企業数、利用生徒ID数、ARPU、ARRを重要な経営指標として設定し、企業規模の拡大、企業価値の向上を目指しております。また、当社の持続的な成長と安定的な収益を実現するために、投資効率を計る指標として広告宣伝費/売上高比率、顧客の解約率、及び売上総利益と営業利益率を重要な経営指標として確認しております。項目2019年10月期2020年10月期2021年10月期2022年10月期有料契約企業数(社)5067119441,118利用生徒ID数(千ID)87147219330ARPU(円)23,49832,13640,63848,456ARR(千円)108,632235,794410,532609,923広告宣伝費/売上高比率(%)23.522.013.25.2顧客の解約率※(%)0.60.80.50.5売上総利益(千円)88,946176,536301,727476,244営業利益率(%)△90.9△73.5△40.8△3.1※「顧客の解約率」は、「月中に解約した有料契約企業数÷前月末時点での有料契約企業数」の対象期間の平均です。(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題①組織体制の整備当社の継続的な事業成長の実現に向けて、多様なバックグラウンドをもった優秀な人材を採用し、強い組織体制を整備することが重要であると認識しております。積極的な採用活動を推進していく一方で、従業員が中長期にわたって活躍しやすい環境の整備、人事制度の構築やカルチャーの推進等を進めてまいります。②情報管理体制の強化当社は、提供するサービスに関連して多数の顧客企業の機密情報や生徒情報、保護者情報等の個人情報を取り扱っております。これらの情報資産を保護するため、情報セキュリティ基本方針を定め、この方針に従って情報資産を適切に管理、保護しております。今後も社内教育・研修の実施のほか、システムの強化・整備を実施してまいります。③新規事業の展開現在、当社の収益の大半が「Comiru」サービスから成り立っております。今後も継続的な事業成長の実現に向けて、既存サービスの伸長に加えて、「ComiruAir」、「ComiruHR」の販売強化、「Comiru」を利用する教育事業者等の各講師が得意とする科目や空き時間等を活用した個別指導マッチングサービスの提供等により、教育事業者等の企業価値最大化に寄与する新規事業の展開を積極的に検討してまいります。④利益及びキャッシュ・フローの創出当社は、事業拡大を目指し、開発投資や顧客獲得活動等に積極的に投資を進めており、2022年10月期は営業損失を計上しております。一方で、資金繰りに関しては、第三者割当有償増資による資金調達やメインバンクを中心に各金融機関とは緊密な関係を維持できていることから、取引金融機関と長期的な借入契約を借入の都度締結しているため、現時点において財務上の課題は認識しておりません。当社の収益の中心であるSaaSビジネスは、サブスクリプション(注4)方式で顧客企業に提供しており、継続して利用されることで収益が積み上がるストック型の収益モデルになります。一方で、開発費用や顧客企業の獲得費用が先行して計上される特徴があり、赤字が先行しております。当社では、事業の拡大に伴い、ストック収益が順調に積み上がることで、先行投資として計上される開発費用や顧客企業の獲得費用が売上高に占める割合は低下傾向にあり、2021年10月期以降、売上高に占める営業損失の金額は縮小しております。一方で、SaaSビジネスにおいては、投資効率を計る指標として広告宣伝費/売上高比率、顧客の解約率が重要な指標となるため、当社ではこれを参考しながら、顧客獲得活動における投資判断をしてまいりました。当該指標を満たす場合に積極的に投資していくことが、中長期的に利益及びキャッシュ・フローの最大化に寄与するものと考えております。今後も、投資効率指標である広告宣伝費/売上高比率、顧客の解約率等に配慮しながら、サービス強化のための開発活動や、認知度向上のためのマーケティング活動への投資を通じて、中長期的な利益及びキャッシュ・フローの最大化に努めてまいります。(注)1.「ICT」とは、「InformationandCommunicationTechnology」の略称で、情報・通信に関する技術の総称です。2.デロイトトーマツミック経済研究所株式会社が発行した「ミックITリポート2021年2月号高成長続くクラウド型学習塾向け業務管理システムの市場動向」において、当社「Comiru」が、クラウド型学習塾向け業務管理システムにおける導入教室数No.1を獲得しました。3.「オウンドメディア」とは、広報誌及びパンフレット、インターネットのウェブサイト・ブログ等のメディアのうち、企業や組織自らが管理・運営し、情報を発信するメディアのことであります。4.「サブスクリプション」とは、顧客企業等の利用量に拘わらず、継続的に一定額の利用料が発生する販売方法です。
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株式会社POPER
有価証券報告書-第8期(2021/11/01-2022/10/31)
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GovernanceTextBlock
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】①コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方当社は、経営環境が変化する中において、永続的な発展と成長、持続的な企業価値の最大化を目指し、株主をはじめとする全てのステークホルダーからの信頼を得るため、経営の健全性・効率性・透明性を確保すべく、最適な経営管理体制の構築に努めております。②企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由当社は、会社法上の機関として取締役会及び監査役会を設置しております。当該機関設計を採用する理由としては、効率的な経営の追求と同時に経営監視機能が適切に働く体制の確保を図るために、当社事業内容や内部情報に精通している業務執行取締役、専門領域における豊富な知識と経験を有する社外取締役で構成される取締役会、社外監査役を含む監査役会による経営監視体制による企業統治体制が適切と判断しているためであります。(ⅰ)会社の機関の基本説明a取締役会取締役会は、代表取締役1名と取締役4名の計5名(うち社外取締役1名)で構成されております。原則毎月1回取締役会を開催する他、必要に応じて臨時取締役会を開催し、迅速かつ的確な経営及び執行判断を行うため、法令上の規定事項その他経営の重要事項について審議及び決定を行っております。なお、取締役会は、代表取締役栗原慎吾が議長を務め、取締役CTO繆仁軍、取締役COO林圭介、取締役CFO姚志鵬及び社外取締役和田圭史の5名で構成されております。b監査役会監査役会は、常勤監査役1名と非常勤監査役2名の計3名(うち社外監査役3名)で構成されております。毎期監査計画を立案し、監査計画に基づく監査を行うとともに、原則毎月1回監査役会を開催し、取締役会付議議案の内容や会社の運営状況等について意見交換を行っております。また、各監査役は原則として毎月1回開催される取締役会に出席、常勤監査役においては経営会議等の重要会議にも出席しており、取締役の職務執行を全般にわたって監視しております。さらに、重要書類等の閲覧や役職員への質問を通して、日常業務において会社法等経営上遵守すべき法規が遵守されているかどうかの確認を実施しております。なお、監査役会は、常勤監査役野口由美子が議長を務め、非常勤監査役の伊藤雅浩及び永井文隆の3名で構成されております。社外監査役3名は、社外の独立した立場から経営に対する適正な監査を行っており、当社との人的関係、取引関係、その他利害関係はありません。c経営会議経営会議は、「経営会議規程」に基づき、代表取締役栗原慎吾が議長を務め、取締役CTO繆仁軍、取締役COO林圭介、取締役CFO姚志鵬、常勤監査役野口由美子、各部のグループ長及び議長が必要と認めた者が出席し、原則として毎月2回開催し、業務執行方針の協議、業務執行状況の共有、月次報告及び取締役会決議事項を審議・協議するほか、必要と認められた事項について審議・協議しております。d内部監査当社は独立した内部監査室は設置しておりませんが、「内部監査規程」に基づき、代表取締役の指名した内部監査担当者2名により、業務の適正な運営、改善、能率の増進を図るとともに、財産を保全し不正過誤の予防に資することを目的として、内部監査を実施しております。なお、経営管理グループへの内部監査は、代表取締役が指名する経営管理グループ以外のものが実施しております。eコンプライアンス・リスク管理委員会当社を取り巻くリスクを認識し、適切に対応するため、取締役CFO姚志鵬を委員長として、代表取締役栗原慎吾、取締役CTO繆仁軍、取締役COO林圭介、常勤監査役野口由美子、各部のグループ長から構成されるコンプライアンス・リスク管理委員会を設置し、原則として四半期ごとに1回開催することとしております。コンプライアンス・リスク管理委員会では、当社のリスク管理に必要な情報の共有化を図り、コンプライアンスに係る取組みを推進する他、コンプライアンス違反の事例が生じた場合に迅速な対応、事実関係の調査、再発防止の立案等を行います。f会計監査人当社は、PwC京都監査法人と監査契約を締結し、会計監査を受けております。なお、当社と同監査法人及び業務執行社員との間には、公認会計士法の定めによる特別な利害関係はありません。(ⅱ)当社のコーポレート・ガバナンス体制の状況当社は、経営の健全性の確保と透明性を高めるため、以下の体制で組織を構築しております。③企業統治に関するその他の事項(ⅰ)内部統制システムの整備の状況当社は会社法及び会社法施行規則に基づき、内部統制システムの構築に係る基本方針を以下のとおり定めております。a取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制・コンプライアンスに対する意識を持ち、法令、定款、社内規程等に則り業務を執行する。・会社規程集を整備し、取締役及び使用人が常に目をとおせる状態を確保する。・取締役会は、法令諸規則に基づく適法性及び経営判断に基づく妥当性を満たすよう、業務執行の決定と取締役の職務の監督を行う。・内部監査及び監査役監査を実施し、職務の執行が法令及び定款に適合していることを確認する。・内部通報制度の有効性を確保するための規程を制定し、業務執行に係るコンプライアンス違反及びその恐れに関して、通報・相談を受け付けるための窓口を設置する。・法令違反行為が発見された場合には、取締役会において迅速に情報を把握するとともに、外部専門家と協力しながら適正に対応していく。b取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制・重要な会議体の議事録等、取締役の職務の執行に係る情報を含む重要文書(電磁的記録を含む)は、文書管理規程及び関連マニュアルの定めるところに従い、適切に保存、管理する。・情報管理規程及び個人情報管理規程等を定め、情報資産の保護・管理を行う。c損失の危険の管理に関する規程その他の体制・取締役会は、リスク管理体制を構築する責任と権限を有し、コンプライアンス規程及びリスク管理規程を制定・運用するとともに使用人等への教育を行う。・各業務執行取締役は、その所掌の範囲のリスクを洗い出し、常に状況を把握するとともに定期的に取締役会に報告する。・災害、事故、システム障害等の不測の事態に備え、適切な体制を整備する。不測の事態発生時は迅速かつ適切な対応により、事業への影響を最小限に抑えるよう努める。d取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制・定款及び取締役会規程に基づき取締役会を運営し、月次の定時開催及び必要に応じて随時開催をする。・取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するため、組織規程、業務分掌規程及び職務権限規程を制定する。・取締役及びグループ長による経営会議を実施し、経営状況を共有するとともに各組織の活動状況を把握し、取締役自らの業務執行の効率化を図る。e監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する事項、及び監査役の補助使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項・監査役から、監査役の職務を補助すべき使用人の設置を求められた場合には、監査役と協議の上、経営管理グループに在籍する使用人の中からスタッフを任命し、当該補助に当たらせる。・補助使用人が監査役の職務を補助するに当たって監査役から命令を受けた事項については、当該使用人は取締役の指揮・命令を受けない。・補助使用人の人事異動及び考課、ならびに補助使用人に対する懲戒処分については、監査役の同意を得るものとする。f取締役及び使用人が監査役に報告をするための体制その他の監査役への報告に関する体制・取締役及び使用人は、重大な法令・定款違反及び不正行為の事実、又は会社に著しい損害を及ぼす恐れのある事実を知ったときには速やかに監査役に報告する。・監査役へ報告を行った取締役及び使用人に対して、当該報告をしたことを理由として不利な取り扱いを行うことを禁止し、その旨を周知徹底する。・監査役は重要な意思決定の過程及び業務の執行状況を把握するため、取締役会、その他の重要な会議に出席し、意見を述べるとともに、必要に応じて取締役及び使用人に説明を求めること及び必要な書類の閲覧を行うことができる。gその他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制・監査役は、内部監査担当者、会計監査人との定期的な連絡会を設けるなど連携を深め、実効性のある監査を実施できる体制を確保する。・監査役は、必要に応じて独自に弁護士又は公認会計士その他の専門家の助言を得て、法令遵守を徹底する。・監査役が重要な意思決定のプロセスや業務の執行状況を効率的かつ効果的に把握するため、監査役会はいつでも取締役及び従業員に対して報告を求めることができ、取締役は重要な会議への監査役の出席を拒めないものとする。・監査役が職務の執行について生ずる費用等の請求をしたときは、当該監査役の職務の執行に必要でないと認められる場合を除き、速やかに当該費用の精算処理を行う。h反社会的勢力排除のための体制・当社は、反社会的勢力排除規程及び反社会的勢力対応マニュアルを制定し、対応するものとする。・当社は、反社会的勢力との関係を遮断し、社会の秩序や安全を脅かす反社会的勢力や団体には、毅然とした態度で対応する。・反社会的勢力との接触が生じた場合には、速やかに関係部署、社外関係先(警察署、顧問弁護士等)と協議し、組織的に対応するものとする。(ⅱ)リスク管理及びコンプライアンス体制の整備状況aリスク管理体制の整備状況当社は、業務上発生する様々なリスクを認識し、管理するために四半期ごとに取締役CFO姚志鵬を委員長とするコンプライアンス・リスク管理委員会を開催しております。また、不測の事態が発生した場合においても、当該コンプライアンス・リスク管理委員会を開催し、迅速な対応を行い、損害の拡大を最小限に留めるとともに、再発防止策を策定し、各部署へ指示することとしております。なお、必要に応じ弁護士、公認会計士、税理士、社会保険労務士等の社外の専門家から助言を受ける体制を整えており、リスクの早期発見と未然防止に努めております。b情報セキュリティ、個人情報保護等の体制の整備状況当社は、全ての顧客からお預かりした個人情報を保護することは社会的責務であると考えており、当社が信頼される企業であり続けられるよう、全ての役職員がこれを理解、徹底し、個人情報保護の実現を図るため継続的な努力をすることを基本方針としております。具体的には、「JISQ15001:2017個人情報保護マネジメントシステム-要求事項」及び個人情報に関する法令、その他の規範に従い、「個人情報保護規程」を制定しております。経営管理グループ法務担当者を個人情報保護管理者に任命し、個人情報の利用目的を明確に定めるとともに、個人情報の利用目的の通知、開示、内容の訂正、追加又は削除、利用の停止、消去及び第三者への提供の停止の求めに応じる手続や個人情報の取扱いに関する問合せ窓口を設けております。また、当社は、当社保有情報等の適切な活用・保全・運用に関し、役職員等が職務遂行上遵守すべき基本的事項を「情報管理規程」に定め、代表取締役栗原慎吾を情報セキュリティ統括責任者、取締役CFO姚志鵬を情報セキュリティ担当役員、取締役CTO繆仁軍をシステム部門責任者、各部門のマネージャーを当該部門の情報セキュリティ責任者に定め、情報セキュリティ管理に努めております。c反社会的勢力の排除に向けた具体的な取組み状況・反社会的勢力排除に向けた基本的な考え方当社は、企業の社会的責任を十分に認識し、市民社会の秩序や安全に脅威を与える反社会的勢力とはいかなる名目の利益供与も行わず、一切の関係を遮断するとともに、反社会的勢力に対しては弁護士や警察等の外部専門機関と緊密に連携し、毅然とした姿勢で組織的に対応することとしております。・反社会的勢力排除に向けた整備状況当社は、当社の役員及び従業員が、反社会的勢力に関与し又は利益を供与することを防止するため、「反社会的勢力排除規程」を制定し、反社会的勢力との一切の関係を排除するための体制整備その他の対応に関する事項を定めております。反社会的勢力に関する管理手続き及び反社会的勢力による不当要求への対応について、「反社会的勢力対応マニュアル」を制定しております。(ⅲ)取締役及び監査役の定数当社の取締役の定数は7名以内、監査役の定数は5名以内とする旨を定款で定めております。(ⅳ)取締役及び監査役の選任の決議要件当社は、取締役及び監査役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数の決議によって行う旨、取締役の選任決議については累積投票によらない旨を定款に定めております。(ⅴ)剰余金の配当等の決定機関当社は、剰余金の配当等会社法第459条第1項に定める事項について、法令に別段の定めがある場合を除き、株主総会の決議によらず取締役会の決議により定めることができる旨を定款に定めております。これは、剰余金の配当等を取締役会の権限とすることにより、株主への機動的な利益還元を行うことを目的とするものであります。(ⅵ)株主総会の特別決議事項要件当社は、株主総会の円滑な運営を目的として、会社法第309条第2項の定めによる決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めております。(ⅶ)責任限定契約の内容の概要当社と社外取締役及び監査役全員は、会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しております。当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、法令が定める額としております。なお、当該責任限定が認められるのは、当該社外取締役及び監査役全員が責任の原因となった職務の遂行について、善意でかつ重大な過失がないときに限られます。(ⅷ)取締役及び監査役の責任免除当社は、職務の遂行に当たり期待される役割を十分に発揮できるようにするため、会社法第426条第1項の規定により、同法第423条第1項の任務を怠ったことによる取締役(取締役であった者を含む。)及び監査役(監査役であった者を含む。)の損害賠償責任を、法令の限度において、取締役会の決議によって免除することができる旨を定款で定めております。(ⅸ)役員等賠償責任保険契約の内容の概要等当社は、保険会社との間で、当社が保険料の全額を負担する役員等賠償責任保険契約を締結しております。当社の全ての取締役、監査役及び管理職従業員を被保険者とし、これらの役職の立場で行った行為による損害賠償金及び訴訟費用等を補填します。但し、犯罪行為、不正行為等法令、規則に違反することを認識しながら行った行為により生じた当該損害は補填されない等の免責事由があります。なお、各候補者が取締役に就任又は再任された場合、各候補者は当該保険契約の被保険者に含められることとなります。また、当該保険契約は2023年12月に現行契約が満了しますが、同内容での更新を予定しております。(ⅹ)株主総会決議事項を取締役会で決議することができる事項当社は、機動的な資本政策を遂行できるようにすることを目的とし、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって、市場取引等により自己株式を取得することができる旨を定款に定めております。当社は、株主への機動的な利益還元を可能にすることを目的とし、会社法第454条第5項の規定により、取締役会の決議によって、中間配当を行うことができる旨を定款に定めております。
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株式会社POPER
有価証券報告書-第8期(2021/11/01-2022/10/31)
S100Q0S0
null
E38036
2022-10-31T00:00:00
2021-11-01T00:00:00
2023-01-27T00:00:00
8011001103683
ManagementAnalysisOfFinancialPositionOperatingResultsAndCashFlowsTextBlock
3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものです。(1)経営成績等の状況の概要①財政状態の状況(資産)当事業年度末の資産については、総資産が695,807千円となり、前事業年度末と比較し349,091千円の増加となりました。流動資産の残高は、前事業年度末に比べ302,909千円増加し、602,324千円となりました。主な増減内訳は、運転資金確保のための新株発行及び新株予約権の行使に伴い現金及び預金が291,935千円、「Comiru」の拡大に努めた結果、売上が増加し売掛金が17,337千円増加したことによるものであります。固定資産の残高は、前事業年度末に比べ46,182千円増加し、93,482千円となりました。主な増減内訳は、繰延税金資産を45,225千円計上したことによるものであります。(負債)当事業年度末の負債については、289,206千円となり、前事業年度末と比較し18,556千円の増加となりました。流動負債の残高は、前事業年度末に比べ31,907千円増加し、138,046千円となりました。主な増減内訳は、事業拡大により未払金が11,498千円増加したこと、課税所得の発生により未払法人税等が16,814千円増加したことによるものであります。固定負債の残高は、前事業年度末に比べ13,351千円減少し、151,160千円となりました。主な増減内訳は、長期借入金の返済により12,768千円減少したことによるものであります。(純資産)当事業年度の純資産については、406,600千円となり、前事業年度末と比較し330,535千円の増加となりました。その主な増減内訳は、新株発行及び新株予約権の行使に伴い資本金が161,119千円、資本準備金が161,119千円増加したことや当期純利益の計上により繰越利益剰余金が7,927千円増加したことによるものであります。②経営成績の状況当事業年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の再拡大に加え、原材料価格の高騰やサプライチェーンの混乱、ロシアによるウクライナ侵攻等、景気の先行きについては依然として不透明な状況が続いています。教育業界においては、従来から問題視されていた教育現場の労働生産性の改善意識も高まっており、新型コロナウイルス感染症を契機としたオンライン教育への急速な関心・注目の高まりや、2020年度から始まった政府のGIGAスクール構想で進められている教育環境のデジタル化といった事業環境への変化にも機敏な対応が求められる1年となりました。このような状況のもと、当社は、「『教える』をなめらかに」をミッションに掲げ、民間教育業界の中で最も通学率が高い学習塾業界にフォーカスして、そのアナログ業務を効率化するコミュニケーションツール「Comiru」の開発・運用に注力しております。今後も、更なるユーザー獲得及び顧客満足度向上のため、新機能の充実を図り、引き続き機能追加を行っていく予定です。当社の主力サービスである「Comiru」は、学習塾を中心とした教育事業者等のバックオフィス業務の効率化及び保護者とのコミュニケーション強化に貢献するSaaSであり、教育業界のIT化を推し進めることで、上記課題解決に対し貢献できるサービスです。当事業年度においては、昨年に続き、主力サービスである「Comiru」のID数及び有料契約企業数は順調に増加しました。なお、新型コロナウイルス感染症の影響によるリード及びアポイント獲得遅れや顧客企業内での検討の長期化といった影響が生じているものの、WEB広告を中心としたオンラインマーケティングの拡充や、営業体制の更なる強化に注力し、上記影響を最小限にとどめるとともに、新規顧客獲得の一層の拡大と認知向上を狙ったオンラインセミナー等のマーケティング活動を実施しております。また、大手教育事業者等向けに複数教室のKPI等を集約管理する「ComiruPRO」プランのリリースにより、「Comiru」を基幹系システムとして導入して頂く大手教育事業者も複数獲得することができました。「Comiru」は、サブスクリプション型のリカーリングモデルであり、また顧客である教育事業者等の生徒集客がID数増加を推進するビジネスモデルでもあります。これらの特長を踏まえると、新規顧客の獲得に加え、既存顧客からの追加ID獲得が重要であり、また、顧客ニーズに即した魅力的なプロダクトを提供し続ける必要があると考えております。そのために、先行的に顧客ニーズに即したプロダクトを提供するためのシステム開発人員及び営業人員にかかる人件費、並びに新規商談数獲得や認知度向上のためのマーケティング活動費用として広告宣伝費を投下し、前事業年度以降、継続的に投資を実施しております。一方、新しい生活様式、働き方のスタイルを取り入れ、対面での営業活動やセミナーなどを一部オンラインへ切り替えたことにより広告宣伝費、販売促進費、旅費交通費など一部の経費については減少しております。これらの結果、当事業年度における売上高は、「Comiru」の有料契約企業数の増加や顧客単価の上昇により665,331千円(前年同期比150.2%)となり、売上総利益は、売上高の増加及び開発部門における開発活動の効率化の取り組みにより476,244千円(前年同期比157.8%)となりました。一方で、コロナ禍において広告宣伝費及び販売管理費などが計画を下回ったため、営業損失は20,483千円(前事業年度は営業損失180,509千円)となりました。また、支払利息及び上場関連費用の計上により、経常損失が26,987千円(前事業年度は経常損失181,357千円)、システムの不具合から生じた個人情報漏洩の事故等による情報セキュリティ対策費が発生したことや法人税等及び、繰延税金資産の計上に伴う法人税等調整額を計上したことにより、当期純利益が7,927千円(前事業年度は当期純損失184,914千円)となりました。なお、当社の事業セグメントは教育事業者等向けSaaS型業務管理プラットフォーム事業のみの単一セグメントであるため、セグメントごとの記載を省略しております。③キャッシュ・フローの状況当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、505,579千円となり、前事業年度末に比べ291,935千円増加しました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果使用した資金は、13,306千円(前事業年度は158,701千円の使用)となりました。これは主に、減少要因として、税引前当期純損失27,560千円の計上、「Comiru」の拡大に努めて売上が増加したことによる売上債権の増加額13,266千円等があった一方で、増加要因として、事業拡大による未払金の増加額11,498千円、未払消費税等の増加額8,462千円、未払事業税の増加額7,023千円等の増減があったことによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は4,476千円(前事業年度は23,222千円の使用)となりました。これは主に、新サービス開始のための敷金及び保証金の差入による支出3,000千円によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果得られた資金は309,717千円(前事業年度は71,488千円の獲得)となりました。これは主に、運転資金確保のための株式の発行による収入308,000千円、新株予約権の行使による株式の発行による収入14,239千円、長期借入金の返済による支出13,038千円によるものであります。④生産、受注及び販売の実績a.生産実績当社が提供するサービスの性格上、生産実績の記載にはなじまないため、記載を省略しております。b.受注実績当社が提供するサービスの性格上、受注実績の記載にはなじまないため、記載を省略しております。c.販売実績当事業年度における販売実績は、次のとおりであります。セグメントの名称当事業年度(自2021年11月1日至2022年10月31日)金額(千円)前年同期比(%)教育事業者等向けSaaS型業務管理プラットフォーム事業665,331150.2合計665,331150.2(注)1.当社の事業区分は「教育事業者等向けSaaS型業務管理プラットフォーム事業」の単一セグメントであります。2.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択と適用を前提とし、資産・負債及び収益・費用の金額に影響を与える見積りを必要とします。経営者はこれらの見積りについて過去の実績や将来における発生の可能性等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社の財務諸表を作成に当たり重要となる会計方針につきましては、「第5経理の状況1財務諸表等(1)財務諸表注記事項重要な会計方針」に記載しております。②財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a.財政状態の分析財政状態の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要①財政状態の状況」に記載しております。b.経営成績の分析(売上高)当事業年度における売上高は、前事業年度に比べ222,451千円増加し、665,331千円(前年同期比150.2%)となりました。これは主に、主力サービスである「Comiru」のID数及び有料契約企業数が順調に増加したことと顧客単価が上昇したことによるものであります。(売上原価、売上総利益)当事業年度における売上原価は、前事業年度に比べ47,933千円増加し、189,087千円(前年同期比134.0%)となりました。これは主に、主力サービスである「Comiru」のエンジニア人員及び開発にかかる外部協力者への外注費が増加した結果によるものであります。売上原価は増加したものの、売上高も増加したことから、売上総利益は前事業年度に比べ174,517千円増加し、476,244千円(前年同期比157.8%)となりました。(販売費及び一般管理費、営業損失)当事業年度における販売費及び一般管理費は、前事業年度に比べ14,491千円増加し、496,728千円(前年同期比103.0%)となりました。これは主に、将来の成長を支える人材の確保に伴い従業員給料及び手当が10,131千円、業務委託費が25,731千円増加したことによるものであります。以上の結果、営業損失は20,483千円(前事業年度は営業損失180,509千円)となりました。(営業外損益、経常損失)当事業年度における営業外収益は、前事業年度に比べ57千円増加し、467千円(前年同期比113.9%)となりました。これは主に、消費税等調整額を451千円計上したことによるものであります。また、営業外費用は、前事業年度に比べ5,713千円増加し、6,971千円(前年同期比554.2%)となりました。これは主に、株式交付費を1,364千円、上場関連費用を4,211千円計上したことによるものであります。以上の結果、経常損失は26,987千円(前事業年度は経常損失181,357千円)となりました。(特別損益、当期純利益)当事業年度における特別利益は、前事業年度に比べ120千円増加し、147千円(前年同期比542.8%)となりました。これは、従業員の退職に伴う新株予約権戻入益が増加したことによるものであります。また、特別損失は、前事業年度に比べ1,751千円減少し、720千円(前年同期比29.1%)となりました。これは、情報セキュリティ対策費が減少したことによるものであります。当事業年度における法人税等は、前事業年度に比べ36,600千円減少し、△35,487千円となりました。これは主に、繰延税金資産の計上に伴い法人税等調整額を△45,808千円計上したことによるものであります。以上の結果、当期純利益は7,927千円(前事業年度は当期純損失184,914千円)となりました。③キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社の当事業年度のキャッシュ・フローは、「(1)経営成績等の状況の概要③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。当社の資本の財源及び資金の流動性について、当社の運転資金需要のうち主なものは、従業員の人件費、システム開発の外注費、販売費及び一般管理費の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資によるものであります。当社は、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針とし、運転資金は第三者割当有償増資及び取引金融機関と長期的な借入契約を借入の都度締結することを基本としております。なお、当事業年度末における借入金を含む有利子負債の残高は163,928千円となっております。また、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は505,579千円となっております。④経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の進捗について当社の売上高は主に教育事業者等向けSaaS型業務管理プラットフォーム事業で構成されております。当該事業は毎月経常的に得られる月額利用料が売上高の大半を占めており、その積み上がり状況の指標であるARRの拡大を経営上の目標としております。その達成状況を判断するうえで、有料契約企業数、利用生徒ID数、ARPU、ARRを重要な指標としております。ARRを高めていくためには、有料契約企業数を増やしていくことが重要であると考えております。また、当社の持続的な成長と安定的な収益を実現するために、投資効率を計る指標として広告宣伝費/売上高比率、顧客の解約率、及び売上総利益と営業利益率を重要な経営指標として確認しております。なお、過年度の各指標の推移は以下となります。項目2019年10月期2020年10月期2021年10月期2022年10月期有料契約企業数(社)5067119441,118利用生徒ID数(千ID)87147219330ARPU(円)23,49832,13640,63848,456ARR(千円)108,632235,794410,532609,923広告宣伝費/売上高比率(%)23.522.013.25.2顧客の解約率(%)0.60.80.50.5売上総利益(千円)88,946176,536301,727476,244営業利益率(%)△90.9△73.5△40.8△3.1
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株式会社POPER
有価証券報告書-第8期(2021/11/01-2022/10/31)
S100Q0S0
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CriticalContractsForOperationTextBlock
4【経営上の重要な契約等】該当事項はありません。
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株式会社POPER
有価証券報告書-第8期(2021/11/01-2022/10/31)
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ResearchAndDevelopmentActivitiesTextBlock
5【研究開発活動】該当事項はありません。
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萩原工業株式会社
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CompanyHistoryTextBlock
2【沿革】年月沿革1962年11月岡山県倉敷市水島に花莚たて糸用ポリエチレン糸の製造・販売を目的として株式会社萩原商店の水島工場を分社独立させ萩原工業株式会社(資本金15,000千円、代表取締役社長萩原賦一)を設立1969年4月岡山県倉敷市水島にある本社工場敷地内にフラットヤーン製造工場を増設1970年2月岡山県笠岡市山口にフラットヤーン製造工場を新設1970年5月東京都千代田区に東京営業所(現東京支店)を開設1974年8月本社隣接地に、ポリエチレンラミクロスシート(ターピーシート)一貫製造工場を新設1981年1月本社敷地内にカーペット二次基布(タフバック)製造工場を新設1981年7月本社敷地内にプラント製作工場(現本社エンジニアリング工場)を新設1989年1月岡山県浅口郡里庄町に里庄工場を新設し、笠岡工場のフラットヤーン製造設備及び本社タフバック工場を移設1991年7月岡山県倉敷市南畝に物流拠点として物流センターを開設1994年11月北海道札幌市中央区に札幌営業所を開設1995年3月インドネシア共和国西ジャワ州にウイハルタ・カルヤ・アグン社(インドネシア共和国)と三菱化学株式会社及び当社(当社出資比率65%)等による合弁会社ハギハラ・ウイハルタ・インドネシア社(資本金4,000千米ドル、現ハギハラ・ウエストジャワ・インダストリーズ社)を設立1995年5月ラミクロスの加工先であった岡山県笠岡市山口にある新星織布株式会社(現日本ファブウエルド株式会社)の株式を取得し当社の子会社(資本金23,000千円)とした(当社出資比率55%)1997年4月岡山県上房郡賀陽町(現加賀郡吉備中央町)にシート等の製造販売を目的として子会社かようアイランド株式会社(資本金45,000千円)を設立(当社出資比率100%)1999年7月谷山化学工業株式会社よりフラットヤーン及びモノフィラメントの製造・加工及び販売に係る事業を譲受けた2000年6月大阪証券取引所市場第二部に株式を上場2001年5月東京証券取引所市場第二部に株式を上場2002年12月中華人民共和国山東省にラミクロス製品の製造・販売を目的として子会社青島萩原工業有限公司(資本金700,000千円)を設立(当社出資比率100%)2005年1月中華人民共和国上海市に各種自動機器製品の設計・製造を目的として子会社萩華機械技術(上海)有限公司(資本金135,000千円)を設立(当社出資比率100%)2007年5月本社敷地内に本社エンジニアリング工場を新設2007年6月大阪証券取引所市場第二部上場廃止2009年4月子会社かようアイランド株式会社を吸収合併2012年6月インドネシア共和国の子会社ハギハラ・ウエストジャワ・インダストリーズ社の第二工場を新設2014年5月東京証券取引所市場第一部に株式を上場2018年2月コンクリート補強繊維の更なる拡販を目的としてEPCHoldingsPte.Ltd.(現BarChipAsiaPte.Ltd.)の全株式を取得し、子会社化2018年6月合成樹脂製品の新市場開拓を目的として東洋平成ポリマー株式会社の全株式を取得し、子会社化2018年7月コンクリート補強繊維の販売機能を統括する子会社バルチップ株式会社(資本金10,000千円)を設立(当社出資比率100%)2019年3月タイ王国バンコクに機械据付、運転指導、アフターサービスを目的として子会社ハギハラ・インダストリーズ(タイランド)社(資本金10,000千バーツ)を設立(当社出資比率100%)2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場等一部からプライム市場に移行2022年8月パラグアイ共和国シウダー・デル・エステ市に、コンクリート補強繊維の南米市場への安定供給を目的として子会社ハギハラ・インダストリーズ・イグアス社(資本金500千米ドル)を設立(当社出資比率30%、バルチップ株式会社出資比率70%)2022年9月中華人民共和国山東省の子会社青島萩原工業有限公司の解散を決議
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萩原工業株式会社
有価証券報告書-第60期(2021/11/01-2022/10/31)
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DescriptionOfBusinessTextBlock
3【事業の内容】当社グループは、当社及び子会社17社で構成され、合成樹脂加工製品関連の原糸、クロス及びラミクロス等の製造・販売及び機械製品関連の製造・販売を主な内容として事業活動を展開しております。当社グループの事業に係わる位置づけ及びセグメントとの関連は次のとおりであります。(1)合成樹脂加工製品事業当社及びハギハラ・ウエストジャワ・インダストリーズ社にて合成樹脂加工製品関連の原糸、クロス、ラミクロス及びこれらの二次製品の各種製造・販売を行っております。また、日本ファブウエルド株式会社ではラミクロスの二次加工を行っております。バルチップ株式会社及びBarChipAsiaPte.Ltd.他8社では、コンクリート補強繊維「バルチップ」の販売、ハギハラ・インダストリーズ・イグアス社では、2023年よりバルチップの製造・販売を予定、東洋平成ポリマー株式会社では、合成樹脂加工製品関連のフィルム、原糸、ラミクロスの製造・販売を行っております。なお、ラミクロス製品の製造・販売を行っておりました青島萩原工業有限公司は、2022年6月に同社の立地地点が公共事業に伴う土地収用の対象となったため、2022年7月末をもって操業を停止、2022年9月に解散を決議いたしました。(2)機械製品事業当社にてスリット&ワインダー機械、押出関連機器等各種産業機械の製造・販売を行っております。また、萩華機械技術(上海)有限公司ではスリット&ワインダー機械、押出関連機器等各種産業機械の設計・製造・販売を行っております。また、ハギハラ・インダストリーズ(タイランド)社では、当社製品の販売、据付、運転指導、アフターサービスを行っております。事業の系統図は、次のとおりであります。連結子会社ハギハラ・ウエストジャワ・インダストリーズ社、青島萩原工業有限公司、BarChipAsiaPte.Ltd.他8社、バルチップ株式会社、ハギハラ・インダストリーズ・イグアス社、日本ファブウエルド株式会社、東洋平成ポリマー株式会社、萩華機械技術(上海)有限公司、ハギハラ・インダストリーズ(タイランド)社
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BusinessPolicyBusinessEnvironmentIssuesToAddressEtcTextBlock
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末時点において当社グループが判断したものであります。(会社の経営の基本方針)当社グループは、「フラットヤーン技術を大事にしながら、常に変革し続け、世のため人のために役立つ会社であろう」を経営理念とし、フラットヤーン関連技術というコアコンピタンスを活かして、顧客のニーズに的確に応えるような製品やサービスを創造し提供していくことを通じて、社会的価値を創造するとともに自らも成長していくことを基本方針といたしております。(目標とする経営指標)2022年12月に、「飛躍に向けた原点回帰」をメインスローガンとする中期経営計画を策定いたしました。当計画は、前計画「UPGRADEForNext60」の主要戦略であった「技術を、磨く」「製品を、広げる」「市場を、創る」「社員の成長と幸福を、伸ばす」を踏襲しつつ、目標未達に終わった前計画の未達要因への対処のための「v字回復戦略」を織り込んだものとなっております。(中長期的な会社の経営戦略)2022年12月に策定した中期経営計画の内容は以下の通りです。■対象期間2023年10月期~2025年10月期の3ヶ年■メインスローガン飛躍に向けた原点回帰v(victory)字回復、そしてJ(Jump)字成長へ、「vforJ」■事業環境に対応するためのv字回復戦略(1)適正な価格の実現+そのための製品競争力強化(2)最適な生産・物流体制の構築■成長軌道に乗るためのJump戦略(1)技術を、磨く。(2)製品を、広げる。(3)市場を、創る。(4)社員の成長と幸福を、伸ばす。■数値目標(2025年10月期)(金額単位:億円)業績目標合成樹脂加工製品事業機械製品事業合計売上高26664330経常利益231033財務目標ROE8%以上D/Eレシオ0.6(会社の対処すべき課題)新型コロナウイルス感染症の経済活動への影響は徐々に軽減されているものの、依然、電力費を中心とする大幅な物価の高騰や円安の常態化は当社の事業環境にマイナスの影響を及ぼしており、コストアップへの対策が急務となっております。また、社会的課題である環境への取り組みも重要テーマと捉え、リサイクルによる循環型社会の実現が必要と考えております。このような課題に対処すべく、「『現場力』を高め、『いいモノ創り』をしよう!」をスローガンに掲げ、製造現場や営業現場に密着し、製造工程の改善やユーザーニーズのフィードバックを通じて、優位性のあるモノ創りを行い、変化する事業環境に対応してまいります。[合成樹脂加工製品事業]合成樹脂加工製品事業は、縮小が予想される国内市場を深掘りするために、売り方・作り方の変革を進めるとともに、海外ネットワークの構築を通じて海外市場の攻略を進めてまいります。グローバルレベルでの生産体制の最適化により、各市場への安定的な供給を実現してまいります。なお主力製品であるシートの加工品を生産する新たな拠点として、笠岡工場(仮称)の建設を進めております。生産能力や生産効率を高めるとともに、従来の加工製品とは異なる新たなカスタムメイド品の拡充により、事業の拡大を目指してまいります。[機械製品事業]機械製品事業は、世界的な資源循環型社会への変革の中で、国を挙げて推進しているGX(グリーントランスフォーメーション)に関連する製品力の強化に取り組んでおります。特に成長が見込まれる二次電池の部材加工に使用される機械製品については、ユーザーと連携して、最先端素材の加工技術を開発し、新規需要の取り込みに努めております。また、働き方改革を支える省力化・自動化機能を持つ機械製品の引き合いが増加しており、自動化技術への取り組みも今後一層強化してまいります。同時に、安定的な生産を目的に、海外に展開しております生産体制及びサプライチェーンの見直しを進めてまいります。[環境問題への対応]プラスチック製品メーカーとしての社会的責任を果たすべく、シートからシートへの水平リサイクルシステム「ReVALUE+」の実現を目指し、リサイクル技術の開発に努めてまいります。
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萩原工業株式会社
有価証券報告書-第60期(2021/11/01-2022/10/31)
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GovernanceTextBlock
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】(コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方)当社グループでは社会的責任を経営の重要課題と位置づけ、法令遵守に対するより一層の社内意識の向上と体制強化を図り、社会的な信頼を得るよう努めております。そのために、株主の皆様やお客様をはじめ、取引先、地域社会、社員などとの良好な関係を築くために迅速かつ正確な情報開示に努めるとともに、幅広い情報公開により経営の透明性を高めるために会社説明会等のIR活動に注力してまいります。また、株主総会、取締役会、監査役会及び会計監査人など、機能制度を一層強化・改善・整備しながらコーポレート・ガバナンスを充実させていきたいと考えております。①企業統治の体制イ企業統治の体制の概要及び当該企業統治の体制を採用する理由当社は、取締役(会)、監査役(会)制度及び内部監査制度等を採用することにより、コーポレート・ガバナンス体制を構築しております。取締役会は、原則として月1回の定例取締役会を開催し、当社及びグループ全般に係わる迅速かつ的確な意思決定と効率的な組織運営を目的とし、経営状況の確認及び情報の共有化をはじめ、法令で定められた事項や経営に関する重要事項を決定するとともに、業務執行の状況を逐次監督しております。そのほか、必要に応じ機動的に臨時取締役会を開催しており、各取締役が各々の判断で意見を述べられる独立性を確保しその効果を得ております。2023年1月26日(有価証券報告書提出日)現在の取締役会は、浅野和志代表取締役社長を議長とし、構成員は浅野和志、吉田淳一、飯山辰彦、犬飼正樹、藤田学、大原あかね(社外取締役)、西田陽介(社外取締役)の7名(うち社外取締役2名)で構成しております。なお、急激に変化する経営環境のもと、経営の迅速化、効率化及びコーポレート・ガバナンスの充実を図るため、経営監督機能と業務執行機能を分離するとともに、執行部門に権限委譲を行う執行役員制度を導入しております。監査役会は、原則として月1回開催しております。監査役は、取締役会その他重要な会議に出席し、意見及び提言を行うとともに、監査方針に従い、取締役及び使用人等からの職務執行状況の聴取、重要な決裁書及び社内資料の閲覧及び支店・子会社等の往査により、適正な監査を実施しております。さらに、会計監査人及び内部監査室とも緊密な連携を図っております。2023年1月26日(有価証券報告書提出日)現在の監査役会は、金光利文、石井辰彦(社外監査役)、三宅孝治(社外監査役)の3名(うち社外監査役2名)で構成しております。こうした取り組みにより、当社のコーポレート・ガバナンスは十分に機能するものと考え、現行の体制を採用しております。ロ企業統治・内部統制の関係図ハ内部統制システムの整備の状況当社は、取締役会において「会社の業務の適正を確保するための体制」整備の基本方針を決定し、効率的で適正な業務体制による運営を目指しております。なお、より効率的で充実した体制の構築のため、毎年1回、基本方針の運用状況等を確認のうえ、見直しの取締役会決議を行っております。また、「財務報告に係る内部統制報告制度」に対する整備については、内部統制プロジェクトにより評価体制を構築し、全社的な管理体制は、効率的かつ効果的な運営を目指して、内部監査室が事務局となり、各部門より内部監査人(全社で26名)を選出して、部門相互の内部監査を実施し、結果は事務局により、全社的な内部統制の整備・運用状況も含めて検証し、最終的に代表取締役社長により有効性の評価を行っています。ニリスク管理体制の整備の状況当社は、事業環境の様々な変化に対処するために、リスク管理の強化に取組んでおり、総務部がリスク管理活動を統括して、諸規程が常に法令に適合するとともに、社会通念と乖離することがなきよう定期的に見直しを行い、業務分掌・職務権限を明確にして、各事業部門・部門が定められた範囲で迅速に行動ができるよう社内環境を整備しております。万一、不測の危機が発生した場合は、速やかに「危機管理規程」に則り、損失の拡大防止に最善を尽くす所存であります。コンプライアンスにつきましても、「行動規範」を制定し、当社及び当社グループ企業の規範を明らかにするほか、「内部通報制度」も設け、健全な企業風土の醸成と法令及び社内諸規程遵守に取組んでおります。ホ子会社の業務の適正を確保するための体制当社グループでは、当社及び各子会社における関連規程により業務の適正を確保する体制を整備しております。各子会社の事業運営については、当社の関連する各事業の子会社管理分掌取締役もしくは関係取締役が監督するとともに定期的に取締役会に報告しております。また、国内子会社の経理実務は当社の事業支援部門が行い、在海外子会社の会計処理については、同部門が定期的に現地を訪問し実態を調査・監督しております。②責任限定契約の内容の概要当社と取締役(業務執行取締役等であるものを除く。)及び監査役並びに会計監査人である有限責任監査法人トーマツは、会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しております。当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は法令が規定する額としております。③役員等賠償責任保険契約の内容の概要当社は、役員等賠償責任保険契約(会社法第430条の3第1項に規定する内容の保険契約)を保険会社との間で締結し、株主や第三者等から損害賠償請求を提起された場合において、被保険者が負担することになる損害賠償金・争訟費用等の損害を当該保険契約により填補することとしています。当該保険契約の被保険者は当社の取締役及び監査役です。当該保険契約の保険料は全額当社が負担しています。④取締役の定数当社取締役は8名以内とする旨定款に定めております。⑤取締役の選任決議要件当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使できる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨定款に定めております。また、取締役の選任決議は累積投票によらない旨も定款で定めております。⑥株主総会決議事項を取締役会で決議することとした事項イ自己株式の取得当社は、会社法第165条第2項の規定に基づき、機動的な資本政策等を可能とするため、取締役会の決議によって、市場取引等により自己の株式を取得することができる旨定款に定めております。ロ取締役の責任免除当社は、取締役が期待された役割を十分に発揮できるようにするため、会社法第426条第1項の規定により、取締役会の決議をもって、同法第423条第1項の取締役(取締役であった者を含む)の損害賠償責任を法令の限度において免除することができる旨定款に定めております。ハ監査役の責任免除当社は、監査役が期待された役割を十分に発揮できるようにするため、会社法第426条第1項の規定により、取締役会の決議をもって、同法第423条第1項の監査役(監査役であった者を含む)の損害賠償責任を法令の限度において免除することができる旨定款に定めております。ニ中間配当当社は、株主への機動的な利益還元を可能にするため、会社法第454条第5項の規定により、取締役会の決議によって毎年4月30日を基準日として中間配当をすることができる旨定款に定めております。⑦株主総会の特別決議要件当社は、株主総会特別決議の定足数をより確実に充足できるようにするため、会社法第309条第2項の定めによる決議は、議決権を行使できる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨定款に定めております。
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萩原工業株式会社
有価証券報告書-第60期(2021/11/01-2022/10/31)
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ManagementAnalysisOfFinancialPositionOperatingResultsAndCashFlowsTextBlock
3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】経営成績等の状況の概要(1)財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国の経済は、物価高騰や円安が継続し、一部では景気回復の兆しはあったものの、世界情勢の混乱を含め、懸念材料も多く不透明な状況にありました。このような状況のもと、当社グループにおきましては、原材料価格、海上運賃及び電力費を中心としたコストの増加、並びに機械部品のサプライチェーンの混乱が収益面へ大きな影響を及ぼしており、これらの影響への対策に注力しながら事業活動を継続してまいりました。その結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高299億53百万円(前期比8.1%増)、営業利益13億77百万円(同38.9%減)、経常利益16億81百万円(同29.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は9億43百万円(同41.8%減)となりました。セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。合成樹脂加工製品事業合成樹脂加工製品事業におきましては、シート関連や土のうが流通在庫の増加及び防災備蓄の需要減少等により不調であったものの、海外向けのコンクリート補強繊維「バルチップ」、包装資材用途のメルタック、農業や工業用途のラミクロスが好調に推移し、製品値上げ効果も重なり、全体では増収となりました。一方で、原材料価格、海上運賃、電力費等の高騰、及び円安による輸入コスト上昇の影響を受け、製品価格への転嫁に注力してまいりましたが、価格転嫁が損益に反映されるまでのタイムラグの発生及び主にシート関連、土のう、粘着原反の販売量減少により減益となりました。インドネシア子会社「ハギハラ・ウエストジャワ・インダストリーズ社」におきましては、主要生産品目であるフレキシブルコンテナバッグが日本での需要減により不調であったものの、バルチップの生産は堅調に推移しました。国内子会社「東洋平成ポリマー株式会社」におきましては、原材料価格高騰に伴う製品への価格転嫁と生産品目の再編による生産効率の改善を進めたことで増収となりました。なお、中国子会社「青島萩原工業有限公司」につきましては、2022年6月、公共事業に伴う土地収用対象に指定され、同年7月末に操業を停止いたしました。その結果、売上高は255億70百万円と前期に比べ30億30百万円(13.4%)の増収となり、営業利益は11億76百万円と前期に比べ4億円(△25.4%)の減益となりました。機械製品事業機械製品事業におきましては、主力製品のスリッターにおいて、電装機器を主とする部品の長納期化、また、世界情勢や為替動向等を理由とした顧客の設備投資決定の遅れのため、当期に計画していた製品売上に遅れが生じ減収となりました。一方で、押出関連機器においては、リチウムイオン電池セパレーター増産に連動してスクリーンチェンジャーの需要が堅調、リサイクル関連機器においても、水平リサイクルに対する関心の高まりがあり増収となりましたが、全体では減収となりました。製造現場の人手不足を解消するための省人化・自動化されたスリッターの引き合いや常設しているテスト機でのリサイクルテスト依頼が増加するなど、受注環境は好転し、コロナ禍で見送っていた展示会への出展を再開する等、需要の取り込みを図りました。その結果、売上高は43億82百万円と前期に比べ7億83百万円(△15.2%)の減収となり、営業利益は2億円と前期に比べ4億77百万円(△70.4%)の減益となりました。(2)キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ20億23百万円減少し、46億73百万円となりました。当連結会計年度における活動ごとのキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益13億33百万円、減価償却費13億71百万円及び収用補償金の受取額6億26百万円を主とする資金の増加並びに棚卸資産の増加額13億7百万円及び退職給付に係る負債の減少額2億48百万円を主とする資金の減少により、10億52百万円(前連結会計年度比5億32百万円の資金減少)の資金の増加となりました。(投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、生産設備の新増設、更新及び合理化投資等の有形固定資産の取得並びに笠岡工場(仮称)の建設資金支払いによる支出47億11百万円等により、41億66百万円(前連結会計年度比25億53百万円の資金減少)の資金の減少となりました。(財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、主に短期借入金の返済による支出3億76百万円及び自己株式の取得による支出5億64百万円並びに長期借入れによる収入23億79百万円等により、7億6百万円(前連結会計年度比10億17百万円の資金増加)の資金の増加となりました。(3)生産、受注及び販売の実績①生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(千円)前年同期比(%)合成樹脂加工製品事業19,890,342123.8機械製品事業3,966,61481.3合計23,856,956113.9(注)金額は販売価格によっております。②受注実績当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)合成樹脂加工製品事業原糸2,148,826102.6120,33040.3梱包袋1,732,192143.996,31778.2計3,881,019117.7216,64851.3機械製品事業6,210,954111.75,487,951150.0合計10,091,974113.95,704,599139.8(注)1.金額は販売価格によっております。2.合成樹脂加工製品事業においてクロス、シート及び土のうは主として見込み生産のため記載を省略しております。③販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(千円)前年同期比(%)合成樹脂加工製品事業25,570,541113.4機械製品事業4,382,45884.8合計29,953,000108.1(4)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容①重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表はわが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には経営者による会計方針の採用や、資産・負債、収益・費用の計上及び開示に関する経営者の見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。なお、会計上の見積りに対する新型コロナウイルス感染症の影響については、「第5経理の状況1.(1)連結財務諸表注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5経理の状況1.(1)連結財務諸表注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。・流動資産当連結会計年度末における流動資産の残高は、222億6百万円(前連結会計年度末217億66百万円)となり、4億40百万円増加しました。これは主に機械製品事業において部品調達の遅れに伴い未完成となっている仕掛品の増加及び合成樹脂加工製品事業における原材料価格の高騰により棚卸資産(商品及び製品、仕掛品、原材料及び貯蔵品)が18億13百万円増加、その他流動資産が4億76百万円増加、受取手形及び売掛金が2億75百万円増加した一方、笠岡工場(仮称)の建設資金支払い等により現金及び預金が21億24百万円減少したこと等によります。・固定資産当連結会計年度末における固定資産の残高は、162億40百万円(前連結会計年度末130億26百万円)となり、32億13百万円増加しました。これは主に通常の設備投資に加え、笠岡工場(仮称)の工事進捗等により建設仮勘定が25億79百万円増加したこと等によります。・流動負債当連結会計年度末における流動負債の残高は、89億50百万円(前連結会計年度末81億40百万円)となり、8億10百万円増加しました。これは主に、青島萩原工業有限公司が受領した収用補償金のうち当連結会計年度に受領した6億26百万円をその他流動負債に計上したことによります。・固定負債当連結会計年度末における固定負債の残高は、35億45百万円(前連結会計年度末14億9百万円)となり、21億35百万円増加しました。これは主に設備投資資金に充当するための長期借入金の増加等によります。・純資産当連結会計年度末における純資産の残高は、259億50百万円(前連結会計年度末252億42百万円)となり、7億7百万円増加しました。これは、自己株式が増加したものの、利益剰余金及び為替換算調整勘定が増加したこと等によります。②経営成績の分析・売上高当連結会計年度における売上高は、299億53百万円(前連結会計年度277億5百万円)となり、22億47百万円増加しました。これは主に海外向けのバルチップ、メルタック及びラミクロスの販売量増加に加え全般的に製品値上げがあったこと等によります。・売上総利益当連結会計年度における売上総利益は、77億99百万円(前連結会計年度81億4百万円)となり、3億4百万円減少しました。これは主に原材料価格の高騰による製造原価の増加等によります。・販売費及び一般管理費当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、64億22百万円(前連結会計年度58億49百万円)となり、5億72百万円増加しました。これは主に海上輸送運賃の増加等によります。・営業外損益当連結会計年度における営業外損益は、3億4百万円の利益(前連結会計年度1億17百万円の利益)となり、1億86百万円増加しました。これは主に為替差益の増加、受取保険金の増加等によります。・特別損益当連結会計年度における特別損益は、3億47百万円の損失(前連結会計年度7百万円の利益)となり、3億55百万円減少しました。これは主に事業撤退損の発生等によります。・税金等調整前当期純利益当連結会計年度における税金等調整前当期純利益は、13億33百万円(前連結会計年度23億79百万円)となり、10億46百万円減少しました。・法人税等当連結会計年度における税金費用は、3億82百万円(前連結会計年度7億59百万円)となり、3億77百万円減少しました。・親会社株主に帰属する当期純利益当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、9億43百万円(前連結会計年度16億19百万円)となり、6億76百万円減少しました。この結果、1株当たり当期純利益は65円86銭(前連結会計年度111円88銭)となり、46円2銭減少しました。③キャッシュ・フローの分析当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの概況については、「経営成績等の状況の概要(2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。営業活動によるキャッシュ・フローを主に、事業支出の2か月分を目安とする所要運転資金を確保するとともに、「第4提出会社の状況3.配当政策」記載の方針による利益還元及び設備投資に充当した上で、借入金の返済による財務体質の強化を進め、将来の成長投資への備えとしております。
https://disclosure2.edinet-fsa.go.jp/WZEK0040.aspx?S100Q0S2,,
萩原工業株式会社
有価証券報告書-第60期(2021/11/01-2022/10/31)
S100Q0S2
78560
E01053
2022-10-31T00:00:00
2021-11-01T00:00:00
2023-01-26T00:00:00
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CriticalContractsForOperationTextBlock
4【経営上の重要な契約等】該当事項はありません。
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萩原工業株式会社
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ResearchAndDevelopmentActivitiesTextBlock
5【研究開発活動】当社グループにおきましては、研究開発活動は主として当社が行っております。当社の研究開発活動は、新製品開発、既存製品の改良・改善及び新技術の開発であります。合成樹脂加工製品事業におきましては製品開発部が新製品の開発、既存製品の改良・改善を担当しております。機械製品事業におきましては営業開発課と設計部が担当しておりますが、技術高度化等の開発に関してはタスクチームを編成し効率的かつフレキシブルに対応しております。研究開発スタッフは58名、当連結会計年度は研究開発費として643百万円を投入いたしました。当連結会計年度における産業財産権出願件数は18件、当連結会計年度末における産業財産権の総数は200件となっております。主な研究開発(1)合成樹脂加工製品事業主力製品であるコンクリート補強繊維「バルチップ」においては、2023年2月からの生産開始を念頭に南米パラグアイにて生産工場を新設し、拡大する需要に対し、更なる増産にて対応するとともに改良製品の生産も進めてまいります。海外向けラミクロスにおいて、特殊製織技術により貼り合わせ加工に最も重要な溶着箇所の強度を改善させ、アメリカを中心に膜材用途として更なる拡販を進めております。建設中の笠岡工場(仮称)における新規事業として、インクジェットによる新たなシート印刷加工の開発を進めております。当事業に係る研究開発費は589百万円でありました。(2)機械製品事業スリッター機器関連では、長期的に需要増が見込まれる半導体用特殊紙の設備におきまして、省人化目的の自動化した加工機を受注開発いたしました。また、当社の特許技術である食品包装の易開封装置を機能改善させ、特殊加工専用機も受注開発いたしました。押出機器関連では、将来的に拡大が見込まれるバイオマスプラスチックの造粒装置を受注開発し、新たな案件も引合いを入手しております。多くのマテリアルリサイクルに関係する展示会に出展し、自動車をはじめ各方面よりリサイクル試験の予約を受けており、関連技術の強化を今後一層推進いたします。当事業に係る研究開発費は54百万円でありました。
https://disclosure2.edinet-fsa.go.jp/WZEK0040.aspx?S100Q0S2,,
株式会社pluszero
有価証券報告書-第5期(2021/11/01-2022/10/31)
S100Q0S6
51320
E38008
2022-10-31T00:00:00
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2023-01-26T00:00:00
7010901042439
CompanyHistoryTextBlock
2【沿革】当社は、創業者であり代表取締役社長兼COOである森遼太と取締役副社長である永田基樹が、2017年6月にテクノロジーを社会で実用化することで世の中の自動化を推進していくという理念の下、AI・IoT・ロボティクス・自然言語処理・ハードウェア等の各種テクノロジーを統合的に活用したソリューション提供・開発・保守・運用及び販売、ならびに受託とそれらに付帯するコンサルティング業務を目的に当社の前身である株式会社automateを設立し、事業を起こしたことに始まります。なお、森遼太と永田基樹は、株式会社automateを設立する以前に当社の代表取締役会長兼CEOである小代義行が当時代表を務めていた株式会社ユニークで学生時代に勤務しており、その経験が株式会社automateの起業につながっております。また、株式会社ユニークは当社が2020年3月に事業譲受をした株式会社ユニプロの親会社であり、当該事業譲受の後、小代義行は当社に参画しました。設立以降の当社に係る経緯は、以下のとおりであります。年月概要2017年6月東京都世田谷区にAI・IoT・ロボティクス・自然言語処理・ハードウェア等の各種テクノロジーを統合的に活用したソリューション提供を事業目的とした株式会社automate(資本金500千円)を設立2018年7月東京都世田谷区に、様々な技術を社会で実用化することを目的として、AIを中心として、それに限らずIoT・ロボティクス・自然言語処理・ハードウェア等の各種テクノロジーを統合的に活用したソリューション提供を事業目的とした株式会社pluszero(資本金900千円)を株式会社automateからの新設分割として設立2018年8月東京都世田谷区にAIの中でも自然言語処理に特化したソリューション提供・開発・保守・運用及び販売、並びに受託と付帯するコンサルティング業務を事業目的とした株式会社formalogic(資本金190千円)を株式会社pluszeroからの新設分割として設立2018年9月AIソリューション提供開始2019年2月株式会社アビストとの同社におけるAIソリューション事業立ち上げに関する業務提携を開始2019年6月業務拡張のため、本社を東京都世田谷区北沢二丁目6番10号仙田ビル4Fに移転2019年10月株式会社formalogicを清算2019年12月株式会社アビストとの資本提携を実施2020年3月株式会社automateを株式会社pluszeroに合併して解散2020年3月株式会社ユニプロのITソリューション事業を事業譲受により取得2021年6月ISO/IEC27001:2013(ISMS)の認証を取得2021年9月「情報処理システム及び仮想人材(特許番号:第6951004号)」(注1)の特許取得2022年4月丸紅情報システムズ株式会社とネットワークオペレーションセンターの自動化に向けた業務提携を開始2022年10月東京証券取引所グロース市場に上場(注)1.「情報処理システム及び仮想人材(特許番号:第6951004号)」は、当社が開発中の「ユーザーから見て人間が対応しているように感じる対話システム」である「仮想人材派遣」及び「仮想人材派遣」を支える中核技術を指しております。
https://disclosure2.edinet-fsa.go.jp/WZEK0040.aspx?S100Q0S6,,
株式会社pluszero
有価証券報告書-第5期(2021/11/01-2022/10/31)
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2022-10-31T00:00:00
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3【事業の内容】当社は「人の可能性を広げる」というビジョンを実現すべく、「知の創発により、新しい選択肢を生み出す」をミッション、「ユニークなプロフェッショナルであれ」をバリューとして掲げております。日本の現状として、少子高齢化を好機として捉えAIやロボットの導入率を世界最高水準に引き上げ、日本の生産性を世界一にして人々の可処分時間や可処分所得を増やすことを目指しております。当社社名の由来は、かつてインドで「0」という概念が生まれたことが後の数学を大きく発達させたように、全く新しい概念やアイデアを創出することによって世の中に革新的変化をもたらすことを目指して、「pluszero」と名付けました。当社は、AIを中心としてIT・ハードウェア等の各種テクノロジーを統合的に活用したソリューションを提供する「ソリューション提供事業」を展開しております。また、関連会社は有しておらず、単一の会社で、単一の事業を展開しております。(1)ソリューション提供事業の内容①ソリューション提供事業の分類と特徴当社の「ソリューション提供事業」は、提供形態に基づいて、下表のように区分をすることができます。大分類契約形態ビジネス概要プロジェクト型請負契約準委任契約顧客の経営問題の解決や課題の達成のための相談と具体的なサービス・システムの設計・開発・保守運用までをワンストップで提供・顧客の要求仕様を満たすサービス・システムをプロジェクト単位に契約して契約の期間内に納品・顧客の経営問題に対して中長期的に向き合いながらエンジニアやコンサルタントの稼働やノウハウを安定的に提供・「サービス型」に付随して発生する開発の実施及び関連事業・サービスの立上支援サービス型ライセンス供与契約「仮想人材派遣」関連技術に関する技術情報の提供や開発ライセンス・利用ライセンスの供与「ソリューション提供事業」は、2022年10月期第3四半期時点では「プロジェクト型」が98%を占めており、「プロジェクト型」で獲得した利益に基づいて、当社が独自に定義した技術であり、特定ジャンルに限定することによって、機械が人間のように意味を理解できるようになることを目指す技術であるArtificialElasticIntelligence(AEI)に関する研究への継続投資行っております。「ソリューション提供事業」の強みとしては、下図のようにプロジェクトマネージャー(PM)を中心にして、文系・理系の知見を融合した「文理融合型」のメンバーが従事しており、様々なパターンのAIのプロジェクトに対応できるようになっていることであります。なお、「文理融合型」のメンバーの多くは大学生・大学院生を中心としたインターン生となっております。インターン生を活用する理由といたしましては、日々研究を行っているインターン生が日進月歩で技術革新が進むAI分野において、最新の知見を有しているためであります。(注)1.文理融合型人材の習熟分野の組み合わせは当社従業員の一例であり、上図は習熟分野ごとの在籍比率を示すものではありません。具体的には、文理融合型人材が当社の従業員の6割を占めることを示すものではありません。2.文理融合型の定義は、以下に記載の項目のいずれかを満たす従業員となっております。・大学或いは大学院における専攻分野は理系領域であるが、学外で文系領域を学習し、文理双方の分野において当社が定める一定以上の基準で習熟している従業員・大学或いは大学院における専攻分野は文系領域であるが、学外で理系領域を学習し、文理双方の分野において当社が定める一定以上の基準で習熟している従業員・大学或いは大学院における専攻分野が文理双方の領域に跨り、文理双方の分野において当社が定める一定以上の基準で習熟している従業員3.(注)2における理系領域は計算機科学、機械学習、数学等の領域を指しております。4.(注)2における文系領域は言語学、哲学、心理学等の領域を指しております。また、当社在籍人材の特徴として、AIやITなどの技術系に対応できる人材の割合は90%を超え、大学院生士以上の人材の割合も全従業員の40%を超えております。学習力・技術力を持つメンバーが数多く在籍することで、当社が所属する業界の技術的イノベーションへの対応と当社ソリューションへの適用が可能となり、競争力の源泉となっております。なお、当社に在籍する人員の割合は以下のとおりであります。(注)2022年3月時点の集計となります。②プロジェクト型の特徴a.プロジェクト型の概要「ソリューション提供事業」の「プロジェクト型」では、主に以下の8つの領域についてのソリューションを提供しております。当社のプロジェクト型の強みは、下図のように経営に関する「課題発見・新規事業計画」から「保守・その他」までのソリューションをワンストップで提供することでございます。これにより、各工程を分離させることなく、一気通貫でのサービスを高い品質をもって提供しております。b.プロジェクト型の事例(株式会社新興出版社啓林館との事例)新規事業立上支援の事例として、株式会社新興出版社啓林館と共に、教科書傍用問題集における学習をサポートするアプリとして「AIチューターゼロ」を開発しました。(古野電気株式会社との事例)画像処理の事例として、古野電気株式会社と無人船の自動航行に向けたプロジェクトを行いました。③サービス型の特徴a.第4世代AI及びAEIの概要当社は、第4世代AIとして、既に実現している人工知能(AI)と極めて実現が難しいとされている汎用人工知能(AGI)の間の概念として、独自に「柔軟な人工知能」、英訳として「ArtificialElasticIntelligence(AEI)」を定義し、開発に取り組んでおります。(第4世代AIの概要)国立研究開発法人科学技術振興機構(CRDS)「第4世代AIの研究開発-深層学習と知識・記号推論の融合-」によると、第4世代AIは、現在の主流である「ディープラーニングを含む統計的機械学習」を用いた第3世代AIが持つ以下の3つの限界を克服することを目的とし、その手段として「推論と検索」を用いた第1世代AI及び「ルールベースのシステム」を用いた第2世代AIと第3世代AIを融合させることで、実現を目指す次世代AIとなっております。①学習に大量の教師データや計算機資源が必要であること②学習範囲外の状況に弱く、実世界状況への臨機応変な対応ができないこと③パターン処理は強いが、意味理解・説明等の高次処理はできていないことなお、第1世代AI~第4世代AIの特色をまとめると以下のとおりになります。通称年代代表技術概要主な問題点第1世代AI1950's~推論と探索探索技術を用いて限定的な課題に対し高度な推論を実現するAI。記号推論の原型もこの頃に生まれた。解決可能な課題が限定的であり、現実世界における実用性が低い。第2世代AI1980's~ルールベースのシステム人手で辞書・ルールを構築・活用するルールベースのAI。推論に対する高い解釈性を実現することが可能である。精度の向上に膨大な工数が必要。第3世代AI2000's~ディープラーニング大量のデータからルールやモデルを構築して活用する機械学習に基づくAI。高い推論精度を発揮する。高い精度の実現には大量のデータが必要。意味理解等ができていない。推論に対する解釈性が低い。第4世代AI20XXディープラーニングと知識・記号推論の融合ディープラーニングと知識・記号推論を融合させることで、意味理解に基づく高い推論精度と推論に対する高い解釈性を両立させることを目指すAI。コンセプトが打ち出されたのが直近で、現時点で決定版となるソリューションがない。(AEIの概要)AEIとはArtifitialElasticIntelligenceの略で、柔軟なAIを意味する当社による造語となります。ナレッジグラフによる第2世代AIやディープラーニング技術による第3世代AIがはらむ課題を解決する新しいAIの枠組みとして第4世代AIという概念が昨今提唱され始めておりますが、その第4世代AIの具体的な実装として、当社が独自に開発するAI技術を総称したものであります。ディープラーニング技術までのAIとは異なるアプローチを取ることから、区別のためにAEIと呼称しております。(AEIの取り組み)当社は、AEIがある特定のジャンル内においては機械が人間のように意味を理解できるようになることを目指しております。これは、任意のジャンルにおいて自意識や全認知能力を持ち、極めて実現が難しいとされているAGIとは異なるアプローチであり、ジャンルを特定のものに限定することで実現難易度を下げるという狙いがあります。当社はAEIを開発することで、「特定のジャンルに限定することによって、人間のように意味を理解した上でタスクを実行することが可能なAI」の実現を目指しております。これまで当社はAEIの開発に集中しておりましたが、現在は並行して、業務提携先とAEIを活用したサービスの立ち上げを進めております。略称名称(英語)名称(日本語)俗称実現性説明AIArtificialIntelligence人工知能弱いAI既に実現人間の知性の一部分のみを代替し、特定のタスクだけを機械的に処理するAIAEIArtificialElasticIntelligence柔軟(な)人工知能実現可能特定ジャンルに限定することによって、人間のように意味を理解した上でタスクを実行することが可能なAIAGIArtificialGeneralIntelligence汎用人工知能強いAI極めて難しい人間のような自意識を備え、全認知能力を必要とする作業も可能なAIb.AEIと既存技術の比較AEIに関しては、BERT(注1)・GPT3(注2)に代表されるディープラーニング技術及び、知識をグラフ形式でまとめたナレッジグラフという二つの技術が、主な比較対象となります。(ディープラーニング技術)データに基づいてデータの背後にある構造や法則性を推定・推論する技術を機械学習と呼びます。ディープラーニング技術はそのような機械学習の具体的な手法の一種になります。一般的に、ディープラーニング技術では必要なデータ量が膨大となる反面、ディープラーニング技術より以前から存在していた機械学習の手法と比較すると高い推論精度を発揮することが多いということが知られております。従来はディープラーニング技術の要求するデータ量を確保することが現実的に難しかったため、その応用範囲は極めて限定的でしたが、情報化社会の発達に伴い大量のデータを用意することが比較的容易になってきました。そのため、昨今ではディープラーニング技術の研究開発が大きく前進し、その成果を利活用したサービスが普及し始めております。ディープラーニング技術を搭載したサービスはしばしば人間レベルの精度の推論が可能になることから、AI(人工知能)とみなされるようになりました。ディープラーニング技術を用いて実装されたAIは第3世代AIと呼ばれております。(ディープラーニング技術の精度向上可能性)ディープラーニング技術は、仮にデータや計算機資源が無尽蔵にあれば、多くの実用先で精度を100%に近づけることができるということが知られております。その代表的な根拠としては、①べき乗則と②普遍性定理の2つがあります。①べき乗則ディープラーニング技術においては、推論精度がデータ量や計算機性能に伴って向上していくことが報告されております。この際、精度はデータ量や計算機性能に対し比例関係よりは緩やかなペースで向上するとされており、これをべき乗則と呼びます。そのため、データや計算機資源を増やしていくことで、徐々に効率は落ちながらも確実に推論精度を高めていけることが示唆されます。②普遍性定理ディープラーニング技術は、データと計算機が十分にあれば、実用上多くの課題に対して、無限に高い精度で推論できる力(表現能力と呼びます)を持つことが数学的に証明されており、これを普遍性定理と呼びます。これら二つの根拠を併せることで、データと計算機さえ十分に用意することができれば、ディープラーニング技術は多くの課題に対して十分な精度で推論できる可能性を持つ技術であるということが示唆されます。実際に例えばBERTやGPT3と呼ばれるディープラーニング技術を用いた推論器は、非常に多くのデータや計算機資源を投入することで、機械翻訳や文書要約といった複数の課題で非常に高い精度を実現しております。(自然言語処理領域におけるディープラーニング技術の推論精度の限界)逆に、データを十分に集めることが現実的ではないようなケースでは、精度向上には限界があるとも言えます。特に自然言語処理と呼ばれる、言葉を扱うような応用領域では、本質的に推論に必要なデータを十分確保することが難しい場合が多いと考えられます。例えば、『私はリビングにいます。私はリモコンを手に取りました。私は寝室に移動しました。』という文章があった際に、リモコンがどこにあるか推論することを考えます。人間であればリモコンは寝室にあるということは明らかに分かりますが、『手に取って移動すると手に取ったものも同様に移動する』というデータがないと、計算機には正しい推論が行えません。しかしながら、そういったデータが現在あるいは近い将来に十分収集できるかというと、それは非現実的であると当社は考えております。このように、人間にとっては当然と思われるようなことであっても、計算機にとっては解くことが難しい事項が数多く存在するというのが自然言語処理領域の現状となっております。(ディープラーニング技術による推論の解釈性の問題)精度向上以外の観点では、ディープラーニング技術は一般的に推論の根拠が人間に分かるように説明ができないということも、説明責任を果たす必要があるようなユースケースでは大きな問題となります。推論の根拠がよく可視化された解釈性の高いAIは、透明性や説明可能性の高いAIとも呼ばれております。XAI(注3)と呼ばれる分野として透明性や説明可能性の高いAIの研究が進められておりますが、精度面とのトレードオフがあることや、実用上要求される粒度での推論根拠を提示することがまだ難しいことがあり、中々実用には至れていません。(ディープラーニング技術のその他の課題)他にも、個人情報やライセンス的に利用してはいけない情報等がデータに紛れ込むことで他者の権利を侵害してしまう可能性、特定の入力の際だけ異常な結果を返す(意図的な場合はバックドアと呼ばれます)可能性、データの偏りによって差別的な推論を行ってしまう可能性等、ディープラーニング技術にはビッグデータに依存して推論を構築する仕組みであるが故の問題が多く存在します。(注)1.BERTは自然言語処理領域を代表するディープラーニング技術による推論モデルの一つです。2.GPT3もまたBERT同様に自然言語処理領域での推論モデルの一つとなります。3.XAIは、eXplainableArtificialIntelligenceの略で、アルゴリズムによって自動化された処理の過程を、人間が理解し検証できるようにした人工知能のことです。具体的には構築された機械学習モデルを解析することで推論根拠の抽出を試みたり、人間による推論過程自体を機械学習によってモデル化したりといったアプローチがあります。(ナレッジグラフ)ナレッジグラフは、文章を概念毎の要素に分解後、分解された概念それぞれを「対象(点)」として、それらの「対象」を関係性に応じて「辺(線)」で結びグラフ構造にした知識基盤を利活用し、推論を行うアプローチとなります。ナレッジグラフの利点として、ディープラーニング技術では困難な推論の高い解釈性を実現することが可能です。例えば図の例では、『pluszeroはどのような街にあるか』という質問に対して、『pluszeroは世田谷区北沢にある』『世田谷区北沢の街の名は下北沢である』従って『pluszeroは下北沢という街にある』と推論過程を可視化することができます。ナレッジグラフを利用した推論技術も人手で構築・管理されたテーマ内では人間のような推論が実現できることから、AI(人工知能)とみなされております。ナレッジグラフを用いて実装されたAIは第二世代AIと呼ばれております。(ナレッジグラフの課題)ディープラーニング技術に代表されるビッグデータに基づく手法と比べ、ナレッジグラフでは一つ一つ手作業で知識基盤を構築していく必要があります。そのため、精度の向上に膨大な工数が必要となる傾向があり、実用に足る精度を出すために必要な人員コストが実用上大きな課題になります。ナレッジグラフに機械学習を融合することでこの問題の解決を目指す研究も行われておりますが、ナレッジグラフが本来持っている解釈性を維持したまま精度を高めるような仕組みを見出すには至っていません。(ディープラーニング技術、ナレッジグラフ双方の課題)ディープラーニング技術、ナレッジグラフのいずれにおいても、一般的には推論ロジックは一度構築された時点で固定化し、状況や文脈に応じてより適切な推論に変更するといった柔軟性を実現することは難しいです。(AEIのアプローチ)AEIは、ナレッジグラフを基礎に、次の3つの拡張を行ったものとなります。①ナレッジグラフの概念(グラフ上の点)の意味を表現するデータベースを保持すること②データベースに存在しない概念が現れた際には新しく意味を定義する仕組みを保持すること③データベースに存在する概念に対しても意味を更新する仕組みを保持することこれらの拡張を一部ディープラーニング技術のようなデータ駆動(注1)の手法を取り入れながら行うことで、ナレッジグラフの課題であった、推論効率(注2)と動的更新性(注3)を高めることが可能であり、ディープラーニング技術とナレッジグラフの双方の限界である精度と解釈性のトレードオフを現実的に超越できる拡張性をAEIは備えていると考えております。(注)1.データ駆動とはビッグデータに基づいて推論ロジックを構築する方式で、ディープラーニング技術のほかにもさまざまなものが存在し、一長一短な性質があるため適宜最適なものを選定する必要があります。2.推論の効率が向上すれば、少ないデータから多くの推論が可能になるため、ナレッジグラフで必要な膨大な工数を抑えることができます。①具体から抽象を一般化する(ディープラーニング技術を活用)こと、②明示的で説明可能な状態で意味を表現すること、③情報を極力欠落させないこと、④同じ意味であれば同じ表現となること、⑤文脈を保持すること、の5条件を満たす仕組みを保持することで推論効率の向上を実現します。3.動的更新とは、AIが特定のタスクを遂行する中で、AI自体の情報を随時更新していくことを指しており、(ディープラーニング技術、ナレッジグラフ双方の課題)で指摘したとおり、大部分のAIは動的更新されません。c.AEIを用いて実現を目指すサービスの内容当社は、AEIのコンセプトの下、「仮想人材派遣」をサービスとして早期に実現させることを目指しております。「仮想人材派遣」は、「ユーザーから見て人間が対応しているように感じる対話システム」である「仮想人材」を、実世界で人材を派遣しているような形で、メール・電話・チャット・テレビ会議・ロボット等を通して提供するサービスです。「仮想人材」は、特定のジャンル(限定された業界・業務範囲)において知識を持つことで、意味を理解した上で回答することが可能になります。当社は、対話システムのサービスレベルを当社の独自基準である「理解度レベル」(注1)及び「コミュニケーションの自動化レベル」(注2)で評価しており、当社が実現を目指している「ユーザーから見て人間が対応しているように感じる対話システム」に必要な「理解度レベル4」及び「コミュニケーションの自動化レベル4」を3年から5年のスパンで実現したいと考えております。(注)1.「理解度レベル」ある限定された物事に対する理解の深さの度合いを測るための当社の独自基準です。レベル0物事を知らないレベル1(断片的に)知っているレベル2(一とおり)読んだことはあるレベル3(自分なりに)話すことができるレベル4(理解したうえで)第三者に伝えることができるレベル5(理解したうえで)第三者に教えることができる2.「コミュニケーションの自動化レベル」自動車における自動運転の基準に相当するコミュニケーションの自動化の度合いを測るための当社の独自基準です。レベル0すべて人が対応レベル1選択肢のみボットが表示レベル2限定タスクの定型表現のみボットが対応レベル3限定タスクの定型・非定型表現をボットが対応レベル4特定ジャンル内の全タスクをボットが対応レベル5全タスクをボットが対応なお、「コミュニケーションの自動化レベル」の各段階における人間の関与度合いと対応内容、仮想人材が持つ「理解度レベル」及びボットが対応可能な業務の一覧は以下のとおりになります。d.「仮想人材派遣」を支える中核技術及びAEIに関する特許戦略「仮想人材派遣」には、当社独自の技術である「N4」、「PSFデータ」、「パーソナライズ要約」という3つの中核技術があり、「N4」を中心に以下の利用関係にあります。「N4」とは、NeoNon-lossnormalizedNetworkの略であり、自然言語を機械が処理可能な形に変換した際の意味の表現形式であります。「N4」の特徴としては、自然言語から変換する際に、自然言語の文章において人間が認識する情報全体(文章の意味)を欠落させずに表現でき、かつ表現の多様性を吸収し、同じ意味であれば同じ形で表現することができる点にあります。「仮想人材派遣」、「パーソナライズ要約」を実現する際には基本的に文を「N4」形式に変換すること、意味のデータベースである「PSFデータ」を動的に更新する際に「N4」形式の文を活用することからも、各技術の実現のために有効性の高い技術となっております。「PSFデータ」とは、ParametricSemanticFrameの略であり、単語等の持つ意味をパラメータ形式で表現したデータベースである「共通辞書的なPSFデータ」と「知識・経験・個性など知性に関する情報を「N4」の形で表現し、集計、集約したデータベースである「仮想人材の知性的なPSFデータ」の2種類により構成されております。「PSF」データは、主に自然言語を「N4」形式に変換する際や、「仮想人材派遣」や「パーソナライズ要約」において「N4」形式の文を意味が類似する別の文に言い換える際に用いられます。「パーソナライズ要約」とは、「N4」及び「PSFデータ」を用いた、対話相手の利用可能語彙に応じた要約・言換技術であります。具体的には、ある文を「N4」形式に変換した後、「PSFデータ」及び相手の利用可能語彙の情報を基に、対話相手の利用可能語彙に変換する仕組みとなっております。AEIに関する知的財産戦略としては、3つの中核技術(N4、PSFデータ、パーソナライズ要約)を活かした仮想人材派遣についての特許を取得済であります。中核技術の個別特許については、今後、分割出願・申請により取得予定でございます。また、米国・EU・中国へ特許を国際展開する計画もあり、PCT出願済(注1)でございます。(注)1.PCT出願は、特許協力条約に基づく国際出願であり、日本国特許庁等の指定官庁に対して出願手続きを行うことにより、条約加盟国全てに同時に出願をしたのと同じ効果が得られるものでございます。e.AEIライセンス契約の内容及び今後の収益獲得の方向性当社は、「仮想人材派遣」の実現に向けて複数の業界のパートナー企業と業務提携を行い、「仮想人材派遣」関連技術のPoCや技術を利用した新規事業の立上を試みております。さらに、2022年4月からはライセンス供与契約に基づき「仮想人材派遣」関連技術に関する情報の提供や開発ライセンス・利用ライセンスの供与を行い、売上計上を開始しております。業務提携における現在のターゲット業界と事業拡大の方向性の一例は以下のとおりでございます。また、業務提携における「仮想人材」の利用イメージとしては、丸紅情報システムズ株式会社の事例がございます。丸紅情報システムズ株式会社はITシステムの開発を手がける企業で、その子会社でITシステムの運用保守のサービスを展開しています。その中で、ITシステムの運用・保守業務を担う人間のサポート、具体的には業務のうち自動化できる部分は自動化し、そうでない場合は人間の作業効率を高めるような情報提供をするといったことを行う、「仮想人材」を提供するサービスを構築中です。ITの運用・保守業務は、失敗が一切許されなかったり、関係者のITリテラシーに応じた柔軟なコミュニケーションが求められたりすることが多いため、従来の解釈性の低いAIが適用しにくい領域でした。そのため、ITの運用・保守業務は、AEIの特長である解釈性の高さ、推論の説明可能性の高さが活きる分野であり、従来型のAIの活用では実現できなかった形のソリューションが実現可能であると考えております。ITの運用・保守業務を遂行できる人材は、恒常的に不足しており、「仮想人材」がそのような人材の支援を行うことで、一人当たりの対応できる業務量が増え、当該分野の人材不足の解消に貢献していくことを目指しております。AEIライセンス契約以外のビジネスモデルとしては、「仮想人材派遣」を支える中核技術のAPIとしての提供、AEI技術を組み込んだSaaSの展開、AEI技術を用いたサービスを広く各社が開発可能とするAEIのPaaS化、又はOEMとして提供していくことを計画しております。④事業系統図当社の事業系統図は次のとおりであります。
https://disclosure2.edinet-fsa.go.jp/WZEK0040.aspx?S100Q0S6,,
株式会社pluszero
有価証券報告書-第5期(2021/11/01-2022/10/31)
S100Q0S6
51320
E38008
2022-10-31T00:00:00
2021-11-01T00:00:00
2023-01-26T00:00:00
7010901042439
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1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】本書提出日現在における経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりであります。また、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。(1)経営方針当社は「ソリューション提供事業」の単一事業を展開しており、その対象の事業領域は、主に人工知能分野(AI)となります。事業を推進する上での方針として、収益の「継続性」と「高成長性」を実現することを重要視しながら、事業ポートフォリオを組んでいます。「ソリューション提供事業」における「ソリューション」の提供形態と収益の「継続性」と「高成長性」の関係は、具体的には下記の表のように対応しております。大分類ビジネス概要継続性高成長性プロジェクト型・顧客の経営問題の解決や課題の達成のための相談と具体的なサービス・システムの設計、開発及び保守運用までをワンストップで提供・顧客の要求仕様を満たすサービス・システムをプロジェクト単位に契約して契約の期間内に納品・顧客の経営問題に対して中長期的にコミットしながらエンジニアやコンサルタントの稼働やノウハウを安定的に提供〇―サービス型・業務提携先に対する「仮想人材派遣」関連技術に関する技術情報の提供や開発ライセンス・利用ライセンスの供与や関連事業・サービスの立上支援及びAEI基礎技術をAPIとして提供・業務提携の重点分野としては「コールセンター」、「メンテナンス」、「広告・メディア」、「製造業」を想定〇〇当社は、「継続性」・「高成長性」を重要視する中で、現在までの経営状況として、プロジェクト型の方向性に関しては、第6期以降も「継続性」を高めて安定性の高い収益を拡大していくこと、また、サービス型の方向性としては、サービスを本格的に立上げ、「高成長性」の収益を拡大していくことが、事業運営の中で特に重要視していくべき課題だと認識しております。ソリューション提供事業を、①サービス提供方法に基づく分類、②テクノロジーに基づく分類、③継続性に基づく分類にそれぞれ事業を分解すると以下のような収益構造となっております。①サービス提供方法に基づく分類ソリューション提供事業を、役務提供内容によりプロジェクト型とサービス型に分類しております。自社サービスや自社保有のライセンス利用に係る売上に関してはサービス型売上に分類し、それ以外の売上高についてはプロジェクト型売上に分類しております。これに基づく第5期事業年度(2021年11月1日から2022年10月31日まで)の売上高は、プロジェクト型712,495千円、サービス型売上は13,580千円となっており、当事業年度よりサービス型が収益化している状況でございます。②テクノロジーに基づく分類ソリューション提供事業を、当社提供サービスにより、AEI関連売上とその他売上に分類しております。これは、顧客へ提供する役務の内容として、AI技術もしくは当社が独自に研究開発を行っているAEIという技術を用いたソリューション提供であるかに基づき、当該技術を用いた売上高に関してはAEI関連売上に分類し、それ以外のものに関してはその他売上に分類をしております。これに基づく第5期事業年度(2021年11月1日から2022年10月31日まで)の売上高は、AI関連売上402,122千円(うち、AEI関連売上が76,703千円)、その他売上323,952千円となっており、AI関連売上比率は全体の55.4%となっております。研究開発進捗の結果、サービス型売上及びサービス型に付随して発生するプロジェクト型売上の合計である「AEI関連売上」の比率は、前事業年度から当事業年度の売上高にかけて、0.1%から10.6%へと急伸しております。研究開発の状況については、「第25研究開発活動」で詳述します。(注)AI関連売上は自然言語処理、動画・画像処理、数値分析及びそのための分析・推論インフラ整備を役務として提供している案件の売上を指しております。③継続性に基づく分類ソリューション提供事業を、顧客の継続性により、継続的な顧客への売上とその他売上に分類しております。第5期事業年度(2021年11月1日から2022年10月31日まで)の売上高は、継続的な顧客への売上が513,652千円、その他売上が212,423千円となっております。全社売上のうち、70.7%が継続的な顧客への売上であり、既存顧客へのアップセル及びその他売上から継続的な顧客への売上への転換を図っております。また、継続的な顧客への売上のうち、前年度と同等以上の売上を計上した継続的な顧客への売上の割合は全体の90.1%となっております。(注)1.直近四半期会計期間までに4四半期会計期間以上連続で売上を計上している顧客への、4四半期目以降の売上を継続的な顧客への売上として分類し、それ以外の顧客への売上をその他売上として分類しております。2.前年度と同等以上の売上を計上した継続的な顧客への売上に関しては、前年比で売上増減率が±5%以内の継続的な顧客への売上としております。売上高は創業以来、前年対比で堅調な成長を示しております。事業運営の中で顧客との関係性構築を重視している成果として、継続的な顧客への売上高に関して第5期事業年度(2021年11月1日から2022年10月31日まで)以降、70%を超える水準で安定しております。また、第5期からはサービス型の売上計上を開始しており、下図のようにサービス型売上比率及びAEI関連比率を高めることで、安定的な収益基盤構築を目指し、企業価値の最大化を図ってまいります。(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社は収益の「継続性」と「高成長性」の実現のために、「売上高成長率」、「売上総利益率」を経営指標として管理しております。また、「売上高成長率」、「売上総益率」の管理を通して、高いレベルの「継続性」、「高成長性」の実現のために、参考指標として、上記の「継続的な顧客への売上」、「AEI関連売上」、「サービス型売上」の比率についても、モニタリングしております。具体的には、以下の3点の視点で方針を決定し、その上で、方針の達成状況を判断しております。①「売上高成長率」を一定以上にし、「継続性」、「高成長性」の水準を一定レベル以上に維持②「売上総利益率」を高い水準で維持しながらAEIに投資を継続することで、「AEI関連売上」、「サービス型売上」の比率を増やし、中長期的に「高成長性」を実現③「営業利益」に関しては、額・率ともに中長期的な最大化を目標とし、短期的にはAEIへの投資計画に合わせて柔軟に対応(3)経営環境及び戦略AI領域においては、世界ではAI市場全体で2021年に34兆円規模に達するという推計(IDC:「IDCForecastsImprovedGrowthforGlobalAIMarketin2021」2021年2月23日発表)や、国内でも2030年に2兆円を超える推計(富士経済:「2019人工知能ビジネス総調査」」2019年6月7日発表)があります。また、総務省の平成29年度版の情報通信白書では、IoT・AIの経済成長へのインパクトとして実質GDPを2030年に132兆円押し上げる効果があることが明らかにされております。国内の労働環境をみても、10年から20年のスパンで多くの労働者が不足していくことが各種統計で推計されております。具体的には、パーソル総合研究所は2018年10月23日発表の「労働市場の未来推計2030」の中で、2030年に644万人不足すると推計し、みずほ総合研究所は2017年5月31日発行の「みずほインサイト」の中で、2020年と比較した際に、2030年で524万人、2040年では1,136万人の労働力が減少すると推計しております。また、国税庁が2019年に発表した「民間給与実態統計調査」の中で、平均年収の額は436万円となっております。二つの推計に基づくと国内だけでも、労働者の不足数×平均年収の形での概算により、10年から20年のスパンでは、約30兆円〜50兆円の何らかの形で対処すべき労働者市場が存在すると捉えることができます。そのような環境下で、弊社が研究開発、並びにサービス開発を進めている「仮想人材派遣」に対する社会的要請は極めて高いと認識しております。「仮想人材派遣」はAEIのコンセプトの下、特定のジャンルの中に限定した際に人間のようにタスクをこなせるAIを具体化した技術であり、10年のスパンでの実現性が見込まれていることから、「仮想人材派遣」のTAM(TotalAddressableMarket)(注1)は、AEIの高い相互理解が価値を発揮し、物理的な身体を持たなくても業務を完結しやすい情報通信業と教育、学習支援業の専門的・技術的職業従事者と、全産業の事務従事者と販売従事者がターゲットとした場合、TAMの累計は約94兆円となります。なお、市場規模は、職業分類及び産業分類に応じた人数に対して平均年収を乗じて計算しております。そして、「仮想人材派遣」の技術開発のレベル向上が進んでいく中で、対応可能な仕事のジャンルが増えてきて、SAM(ServiceableAvailableMarket)(注2)は、TAM×仮想人材派遣が対応できる業務の割合を乗じることで、約25.7兆円となると推察しております。そして、その流れの中で、重点的にイノベーションを起こす分野として、製造業、メンテナンス業、メディア・広告業、コールセンター業を選定して、そのマーケットに対して参入するための事業パートナーと業務提携し、かつ、AEIによる差別化を確立することによって、SOM(ServiceableObtainableMarket)(注3)の拡大を具体化することを試みております。また、最近、発表されたAIの5~10年スパンでの未来戦略を扱ったものとして、2021年2月8日刊行の「次世代AI戦略2025」や2021年6月15日実施のNEDOのシンポジウムの「人とAIの共進化に向けた今後10年間のAIアクションプラン」がございますが、いずれも「自然言語処理分野」を中心とした内容となって、AIの次の主戦場が、AEIのターゲットである「自然言語処理分野」というのが鮮明になってきております。これは、当社が時代を先取りした良いポジショニングに位置していることの何よりの証拠だと当社は捉えております。そういった流れの中で、当社は、「差別化されたサービスを開発して提供」という意味においては、創業以来、意味理解を中心とした自然言語処理分野に対して重点投資を継続しており、今後も当該領域における絶対的なリーダーを目指して戦略的に取り組んでまいります。(注)1.TAM(TotalAddressableMarket)ある市場の中で獲得できる可能性のある最大の市場規模、つまり商品・サービスの総需要のこと2.SAM(ServiceableAvailableMarket)TAMの中でターゲティングした部分の需要。国勢調査の結果の従業上の地位(8区分)、職業(大分類)の数字に基づいて、「労働者派遣事業所の派遣社員」と「雇用者パート・アルバイト・その他」の合計により、補完的雇用形態の比率を算出し、TAMの数字に乗じて計算しております。3.SOM(ServiceableObtainableMarket)実際に商品・サービスをもって市場に参入した時に、実際にアプローチして獲得できるであろう市場規模(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題①優秀な技術陣の採用及び育成当社では顧客の課題解決の最有力の手段は、「優秀な技術陣の採用・育成」だと捉えております。優秀な人材をインターンとして積極的に受け入れており、育成・抜擢を継続して行っております。その結果として、現時点でAIやITなどの技術系に対応できる人材の割合は大多数を占め、大学院生以上の人材も多く在籍しております。学習力に長けたメンバーが数多く在籍しており、世の中の技術的なイノベーションや法的規制等による変化が劇的になればなるほど、当社の強みが生きてくると認識しております。また、優秀な技術陣の確保により、新たに求められる技術への追随を短期間で行うことができ、組織としての競争力を維持することが可能となります。そのため、人材の採用及び育成は当社として重要な意味をもっており、採用・育成に係る投資を継続的にしてまいります。②営業体制の強化顧客ニーズを明確に把握し、AIを用いて顧客の課題解決を行うためには、技術面・ビジネス面に知見の深い人材が必要となります。今後の事業の成長合わせた営業体制の維持・構築が必要となることから、技術面・ビジネス面に知見のある営業人材の積極的な採用及び営業ノウハウの仕組化への投資を行ってまいります。③事業開発及び研究開発活動への対応今後の持続的な成長のためには、事業開発及び研究開発への投資を積極的に行っていくことが必須であると認識しております。AEIを中心とした自社サービスの展開(サービス型)と、他社のニーズに応えたソリューション提供(プロジェクト型)のバランスをとった事業ポートフォリオの構築が必要となります。そのため、事業活動によ得られた営業キャッシュフロー等を資金源として、プロジェクト型サービスを安定的に成長させつつ、AEIを用いた事業開発及び研究開発活動に積極的に資金を投資してまいります。④健全な財務基盤の構築優秀な人材の採用及び育成、事業開発及び研究開発活動への対応を行うために、事業資金の安定的な確保が必要不可欠であると考えております。当社のソリューション提供事業の「プロジェクト型」においては、高付加価値案件の提供により、高い売上総利益率に基いた事業開発及び研究開発等への再投資のサイクルが機能しており、資金確保については、自己資金又は営業活動によるキャッシュフローから充当していくことを基本方針としております。ただし、今後事業拡大に向けた投資資金需要に対応すべく、金融機関からの借入、エクイティファイナンス等で資金の調達していくことを検討しております。⑤セキュリティ体制の強化当社は案件によっては、顧客の重要情報等を取り扱うことが多くございます。そのため、当社の市場からの信頼性確保のためにも、厳重なセキュリティ体制の構築は必須であると認識しております。セキュリティ体制許可のために、より厳重性の高い開発環境の構築や社内研修等を積極的に実施する方針でございます。⑥内部管理体制の強化当社の今後の継続的な成長のためには、事業の成長に合わせてコーポレート・ガバナンスや内部統制、内部管理体制の積極的な強化を実施することが事業上の課題と認識しております。そのためにも、社内研修の更なる実施や、三様監査の更なる連携、内部監査の厳密化等の対応により、資金を投資していく方針でございます。⑦SDGs(持続可能な開発目標)への貢献当社技術及びソリューションにおいて、各産業の課題解決を行うことは、SDGs(持続可能な開発目標)課題とも密接に関連していると考えております。具体的には、当社のソリューション提供事業において、「すべての人に健康と福祉を」「4.質の高い教育をみんなに」「8.働きがいも経済成長も」「9.産業と技術革新の基盤をつくろう」の課題と当社ソリューションが密接に関連していると認識しております。当社の事業活動の拡大に伴い、AIを用いて顧客の事業課題の解決を推進することにより、より深く広範にSDGs課題の解決につながると認識しており、より具体的な課題解決を目指してまいります。
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有価証券報告書-第5期(2021/11/01-2022/10/31)
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E38008
2022-10-31T00:00:00
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(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】①コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方当社は、経営理念に掲げる「知の創発により、新しい選択肢を生み出す」ために経営の効率化を図ると同時に、経営の健全性及び透明性を確保し、コンプライアンスを徹底していくことが長期的に企業価値を向上させていくと考えており、それによって、株主をはじめとした多くのステークホルダーへの利益還元ができると感じております。こうした認識のもと、当社はコーポレート・ガバナンスの充実と技術革新に伴い目まぐるしく変化する経営環境に対応できる組織体制の構築を重要な課題であると位置づけ、企業価値の最大化を図ることを目標としてまいります。②企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由当社は、会社法に基づく機関として株主総会、取締役会及び監査役会を設置しております。なお、当社のコーポレート・ガバナンス体制図は、次のとおりであります。a.取締役会当社の取締役会は、取締役7名(うち社外取締役2名)で構成されており、原則として毎月1回定期的に開催し、法令、定款で定められた事項及び取締役会規程に基づき、経営に関する重要事項を決定するとともに各取締役の業務進捗報告等を行っております。また、迅速な経営上の意思決定を行う必要が生じた場合には、適宜、臨時取締役会を開催することとなっております。なお、取締役会には、すべての監査役が出席し、取締役の業務執行の状況を監視できる体制となっております。b.監査役会当社の監査役会は、常勤監査役1名、非常勤監査役2名の合計3名の社外監査役で構成されており、原則として毎月1回定期的に開催し、監査計画の策定、監査実施状況等の情報共有を図っております。また、緊急に協議すべき課題等が生じた場合には、必要に応じて臨時監査役会を開催することとなっております。また、取締役会等の重要な会議への出席、実地監査を行う他、効率的な監査を実施するため、適宜、内部監査担当者及び監査法人等と積極的な連携、意見交換を行っております。c.経営会議当社の経営会議は、代表取締役2名、常勤取締役3名及び執行役員4名の合計9名で構成されており、原則として毎週1回定期的に開催し、取締役会決議事項等の事前審議、業務執行方針の協議、業務執行状況の情報共有を行っております。なお、経営会議には、常勤監査役が出席し、取締役及び各部長の業務執行の状況を監視できる体制となっております。d.コンプライアンス・リスク管理委員会当社のコンプライアンス・リスク管理委員会は、取締役7名、監査役3名及び執行役員4名の合計14名で構成されており、原則として四半期に1回開催し、コンプライアンス・リスク管理について協議検討しております。e.内部監査担当当社の内部監査は、代表取締役会長兼CEOから命を受け、経営管理部が担当し、経営管理部長が監査責任者を務めております。ただし、経営管理部の監査に関しては、会長が指名した者を内部監査責任者としております。内部監査責任者は、原則として年度初めに当社におけるリスク要因、各部門の管理状況を考慮した基本計画を立案し、内部監査を実施後、監査報告書を作成し、代表取締役会長兼CEOに提出しております。当該報告を踏まえ、代表取締役会長兼CEOと内部監査責任者が協議し、改善等の指示が必要と判断された場合には、内部監査責任者は速やかに被監査部門の長に対して会長名にて改善命令を出します。その後の改善状況については、被監査部門の長が内部監査責任者を経由して代表取締役会長兼CEOに改善状況に関する報告書を提出し、内部監査責任者が改善処置実施状況を確認します。f.会計監査人当社はEY新日本有限責任監査法人と監査契約を締結しており、決算内容について監査を受けております。なお、同監査法人と当社との間には、特別の利害関係はありません。当社の取締役会、監査役会、経営会議及びコンプライアンス・リスク管理委員会は以下のメンバーで構成されております。(◎:議長又は委員長、○:構成メンバー)役職名氏名取締役会監査役会経営会議コンプライアンス・リスク管理委員会代表取締役会長兼CEO小代義行◎―◎◎代表取締役社長兼COO森遼太○―○○取締役副社長兼AEI事業部部長永田基樹○―○○取締役ソリューション開発本部部長兼営業部部長大澤遼一○―○○取締役CFOコーポレート推進本部部長浅川燿佑○―○○社外取締役宇陀栄次○――○社外取締役影山泰仁○――○常勤社外監査役岡本司○◎○○社外監査役棟田裕幸○○―○社外監査役小川隆史○○―○執行役員CPOソリューション開発本部プロジェクト統括部部長水原悠――○○執行役員CRO野呂祥――○○執行役員CTO堀内暢之――○○執行役員CAOコーポレート推進本部経営管理部部長山本隆史――○○③企業統治に関するその他の事項・内部統制の整備状況当社は、経営の透明性の向上とコンプライアンス遵守の経営を徹底するため、コーポレート・ガバナンス体制の強化を図りながら、経営環境の変化に迅速に対応できる組織体制を構築することを重要な経営課題と位置づけております。下記の内部統制システムの構築に関する基本方針について、2021年3月17日開催の取締役会において決議しております。(ア)取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制a.企業倫理・法令を遵守するため、「コンプライアンス規程」を制定し、取締役及び使用人が法令・定款等を遵守することを徹底する。また、コンプライアンス・リスク管理委員会を設けるなど必要な社内の体制を整備する。b.取締役及び使用人が遵守すべき方針として経営理念を制定する。c.内部通報制度に関する規定を設けた「内部通報規程」を制定し、法令や定款に違反またはその恐れのある事実の早期発見に努める。d.内部監査及び監査役監査を実施し、職務の執行が法令及び定款に適合していることを確認する。(イ)取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制a.「職務権限規程」を制定し、意思決定事項のうち、取締役会に留保される事項及び代表取締役、取締役、経営会議等に委任される事項を規定する。b.取締役会または代表取締役、取締役が決定する重要事項について、経営会議において事前協議を行う。c.「稟議規程」に基づき各階層の決裁者間で業務執行内容をチェックし、執行段階での牽制機能が働くようにする。(ウ)取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制経営に関する重要文書や重要情報、秘密情報、個人情報の扱いについて、規程を整備し、適切に保存・管理する。(エ)損失の危険の管理に関する規程その他の体制a.企業活動に潜在するリスクを特定し、平常時からその低減及び危機発生の未然防止に努める全社リスクマネジメントを推進するとともに、重大な危機が発生した場合に即応できるよう、規程を整備し、コンプライアンス・リスク管理委員会を社内に設置する。b.法令、または取引所適時開示規則に則り必要な情報開示を行うため、財務報告に関する内部統制を整備し、財務報告の信頼性を確保する。(オ)監査役への報告に関する体制及びその報告をした者がそれを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制a.当社の取締役、使用人は、監査役からの要請に応じ、職務の執行に関する事項を報告する。b.内部通報制度の窓口及びコンプライアンス・リスク管理委員会は、当社の内部通報の状況について、定期的に監査役に報告する。c.監査役へ報告を行った者に対し、それを理由として不利な取扱いを行わない。(カ)監査役の職務の執行について生ずる費用・債務の処理方針に関する事項監査役が職務の執行について生ずる費用等の請求をしたときは、当該請求に係る費用等が当該監査役の職務の執行に必要でないと認められた場合を除き、速やかに費用等を支弁する。(キ)監査役の職務を補助すべき使用人に関する事項、当該使用人の取締役からの独立性に関する事項及び監査役の当該使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項a.監査役の求めがある場合、職務を補助すべき使用人を置く。b.当該使用人は、監査役の指揮命令に従い、監査業務を補助する。c.当該使用人の任免、異動、人事考課、懲罰については、監査役の同意を得たうえで行うものとし、取締役からの独立性を確保するものとする。(ク)その他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制a.監査役は、重要な意思決定の過程及び業務執行の状況を把握するために、取締役会等の会議に出席する。b.監査役は、監査役間で分担の上、取締役や経営陣とのミーティング、事業所や拠点への往査を定期的に実施する。(ケ)反社会的勢力排除に向けた体制a.反社会的勢力とは取引関係も含めて一切の関係を持たないことを基本方針とし、取締役、及び監査役並びに使用人に方針を周知徹底する。b.反社会的勢力による被害を防止するために、警察等の外部専門機関と連帯し、組織的かつ適正に対応する。c.反社会的勢力による不当要求には一切応じず、毅然として法的対応するとともに、不当要求に対応する役職員の安全を確保する。④リスク管理体制の整備の状況当社は、市場、情報セキュリティ、環境、労務、製品の品質安全等あらゆる事業運営上のリスクに加え、災害・事故に適切に対処できるよう「リスク管理規程」を制定施行し、コンプライアンス・リスク管理委員会において、リスク対応計画やその実施状況などを含めてリスクマネジメント活動全般を管理しております。各部門の担当者は、日常の業務を通じて管理を行うとともに、不測の事態が発生した場合には、速やかに委員会に報告することとなっております。また、内部監査責任者は内部監査業務を通じ、リスクマネジメント活動の実施状況について監査を行い、その結果を代表取締役会長兼CEOに報告しております。必要に応じて、弁護士、公認会計士、税理士、社会保険労務士等の外部専門家の助言を受けることができる体制を整えており、リスクの未然防止と早期発見に努めております。⑤責任限定契約の内容の概要当社は会社法第427条第1項の規定により、取締役(業務執行取締役等である者を除く。)及び監査役と、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しております。当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、法令が定める額を上限としております。なお、当該責任限定が認められるのは、当該取締役及び監査役がその職務を行うにつき善意でありかつ重大な過失がないときに限られております。⑥取締役及び監査役の定数当社の取締役は10名以内及び監査役は5名以内とする旨を定款に定めております。⑦中間配当当社は、会社法第454条第5項の規定により取締役会の決議によって毎年4月30日を基準日として、中間配当をすることができる旨を定款に定めております。これは、株主への機動的な利益還元を可能とするためであります。⑧取締役の選任要件当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨を定款に定めております。また、取締役の選任決議は、累積投票によらないものとする旨を定款に定めております。⑨自己株式の取得当社は、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議をもって、市場取引等により自己の株式を取得することができる旨を定款に定めております。これは、柔軟な環境変化に対応することを目的とし、機動的な資本政策の遂行を可能とするため、市場取引等により自己の株式を取得することを目的とするものであります。⑩株主総会の特別決議要件当社は、株主総会の円滑な運営を行うことを目的として、会社法第309条第2項に定める決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款で定めております。
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3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要①経営成績の状況当事業年度(2021年11月1日から2022年10月31日まで)における当社を取り巻く経営環境につきましては、新型コロナウイルス感染症の収束時期は引き続き不透明な状況が継続しております。また、海外情勢についても、ウクライナ情勢を巡る軍事侵攻や米国金利の上昇による急激な円安等の不透明な市況が継続しております。そのような状況において、当社の所属する業界においては、AI等の最新技術への関心が高まっており、製造業顧客及び情報通信業顧客向けのソリューションの提供を中心にプロジェクト型の契約件数等が堅調に増加した結果、売上は順調に推移いたしました。また、当事業年度より、業務提携先に対する「仮想人材派遣」に関連する技術情報の提供やライセンスの供与、関連事業・サービスの立上支援、API化したAEI基礎技術の提供等のサービス型の役務提供を開始し、研究開発の商用化を順次図っております。以上の結果、当事業年度の売上高は726,075千円(前期比43.0%増)、営業利益127,675千円(前期は80,570千円の営業損失)、経常利益116,353千円(前期は78,687千円の経常損失)、当期純利益は120,635千円(前期は79,217千円の当期純損失)となりました。なお、当社の事業セグメントはソリューション提供事業の単一セグメントのため、セグメント別の記載は省略しております。②財政状況(資産)ⅰ.流動資産当事業年度末における流動資産合計は947,851千円となり、前事業年度末に比べ717,548千円増加いたしました。これは主に、新規上場時の公募増資、投資有価証券の売却等により現金及び預金が666,958千円増加したこと、売上高の増加により売掛金が47,662千円増加したことによるものであります。ⅱ.固定資産当事業年度末における固定資産は71,629千円となり、前事業年度末に比べ49,486千円増加いたしました。これは主に、ソフトウエア及びソフトウエア仮勘定24,914千円及び繰延税金資産29,098千円の新規計上があった一方で、定額償却により営業権が6,826千円、売却により投資有価証券が2,720千円それぞれ減少したことによるものです。ソフトウエア及びソフトウエア仮勘定に関しては、当事業年度より当社の研究開発活動である仮想人材派遣の一部について将来の収益獲得が確実になったことに伴い、その中核技術であるN4及びPSFの一部につき、資産計上を行っております。また、繰延税金資産については、将来の回収可能性を見直した結果、資産計上を行っております。上記の結果、総資産は1,019,480千円となり、前事業年度末に比べ767,034千円増加いたしました。(負債)当事業年度末における流動負債は199,211千円となり、前事業年度末に比べ75,946千円増加いたしました。これは主に、課税所得の計上により未払法人税等が47,523千円及び未払消費税が15,537千円、人員数の増加に伴い未払費用が17,849千円増加した一方で、1年内返済予定の長期借入金が返済により3,601千円減少したことによるものです。この結果、負債合計は、199,211千円となり、前事業年度末に比べ74,533千円増加いたしました。(純資産)当事業年度末における純資産は、820,269千円となり、前期末比に比べて692,500千円増加いたしました。これは主に、当期純利益の計上による利益剰余金の増加が120,635千円、会計基準の変更に伴う利益剰余金期首残高の増加が2,614千円、新規上場に伴う自己株式の処分による資本剰余金の増加が568,763千円等があったことによるものであります。③キャッシュ・フローの状況当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度から666,958千円増加し、805,616千円となりました。当事業年度末における各キャッシュ・フローの状況と、その主な要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動により獲得した資金は、114,644千円(前年同期は83,204千円の支出)となりました。主な減少要因は、ソリューション提供事業の売上規模拡大に伴う売上債権及び契約資産の増加額40,174千円(前年同期は売上債権の増加額38,337千円)、投資有価証券の売却益20,128千円(前年同期はなし)等があったことによるものであります。一方、売上規模拡大による税引前当期純利益の獲得136,481千円(前年同期は税引前当期純損失78,687千円)、人員拡大に伴う人件費増加による未払費用の増加額17,849千円(前年同期は人員拡大に伴う、未払費用の増加額25,787千円)、未払消費税等の増加額15,537千円(前年同期は売上規模拡大による、未払消費税等の増加額872千円)等があったことによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動により支出した資金は、11,921千円(前年同期は780千円の支出)となりました。これは、当事業年度においてソフトウエアの取得による資金の支出が26,606千円(前年同期はなし)、投資有価証券の売却による収入が22,848千円(前年同期はなし)、敷金及び保証金の差入による支出が8,162千円(前年同期はなし)あったことによるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動により獲得した資金は、564,236千円(前年同期は3,324千円の支出)となりました。これは、当事業年度において新規上場に伴う自己株式の処分による収入が569,250千円によるものであります。また、長期借入金の返済による支出が5,014千円(前年同期は借入の返済による支出3,324千円)あったことによるものであります。④生産、受注及び販売の実績a生産実績当社の事業は、提供するサービスの性格上、生産に該当する事項がないため、当該記載を省略しております。b受注実績当社の事業は、提供するサービスの性格上、受注に該当する事項がないため、当該記載を省略しております。c販売実績当事業年度における販売実績は次のとおりであります。セグメントの名称金額(千円)前期比(%)ソリューション提供事業726,075143.0%合計726,075143.0%(注)最近2事業年度の主な相手先別の販売実績については、売上高の10%以上に該当する販売先がないため、記載を省略しております。(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において判断したものであります。①重要な会計方針及び見積に用いた仮定当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる可能性があります。当社の財務諸表作成に際して採用している重要となる会計方針については「第5経理の状況1財務諸表等(1)財務諸表注記事項重要な会計方針」に記載のとおりであります。会計上の見積りのうち重要なものにつきましては、「第5経理の状況1財務諸表等(1)財務諸表注記事項重要な会計上の見積り」に記載しております。②経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容(売上高)当事業年度の売上高は、726,075千円(前年同期比43.0%増)となりました。主な要因は、AIに関する需要の高まりから、製造業及び情報通信業の大手企業等を中心に、AIソリューションを提供しており、前事業年度から継続顧客等を中心として契約件数及び契約単価が上昇したことによるものであります。また、前事業年度末からAEIを活用した業務提携を開始しており、当事業年度においては、AEI関連売上比率が10.6%、サービス型売上比率は1.9%と上昇した結果、売上増加となっております。(売上原価、売上総利益)当事業年度の売上原価は284,230千円(前年同期比13.6%増)となりました。主な要因は、事業規模拡大に伴う案件数の増加に伴い、労務費が増加したことによるものであります。この結果、売上総利益は441,845千円(前年同期比71.6%増)となり、売上総利益率はAEI関連売上等の高付加価値案件が増加したことに伴い60.9%(前年同期比10.1%増)となりました。(販売費及び一般管理費、営業利益)当事業年度の販売費及び一般管理費は314,169千円(前年同期比7.1%減)となりました。主な要因は、AEI実用化に伴うソフトウエア資産計上があったことによる研究開発費の減少10,634千円、事業体制強化に向けた投資が収束したことに伴う支払報酬の減少13,465千円、セキュリティ体制強化に向けた投資の収束による消耗品費の減少11,922千円、事業拡大による人員増加に伴う人件費の増加29,385千円等によるものであります。この結果、営業利益は127,675千円(前年同期は営業損失80,570千円)となりました。(営業外収益、営業外費用、経常利益)当事業年度の営業外収益は24千円、営業外費用は11,347千円となりました。営業外費用の主な要因は、東京証券取引所グロース市場上場に関する上場関連費用として11,321千円が発生したことによるものであります。この結果、経常利益は、116,353千円(前年同期は経常損失78,687千円)となりました。(特別損益、当期純利益)当事業年度の特別利益は20,128千円、当期純利益は120,635千円(前年同期は当期純損失79,217千円)となりました。③キャッシュ・フローの状況の分析各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「第2事業の状況3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりでございます。④資本の財源及び資金の流動性についての分析当社の運転資金需要のうち主なものは、ソリューション提供事業に係る営業費用(労務費、人件費、外注費)及び、研究開発費用であります。これらの事業運営に必要な運転資金に関しては、現時点では自己資金で賄っており、基本的には今後も自己資金又は営業活動によるキャッシュフローから充当していくことを基本方針としております。なお、今後事業拡大に向けて急激な資金需要が生じた場合、これらの資金需要に対しては、自己資金、金融機関からの借入、社債及びエクイティファイナンス等で調達していくことを検討しております。当事業年度末の現金及び現金同等物の残高は805,616千円であり、現状の事業運営に必要な運転資金は十分であると考えておりますが、今後も資金残高及び各キャッシュ・フローの状況を常時モニタリングし、資本の財源及び資金の流動性の確保に努めてまいります。⑤経営方針等の目標と達成状況を判断するための客観的な指標等経営方針等の目標と達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「第2事業の状況1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、管理指標としてソリューション提供事業における売上高成長率、売上総利益率を使用し、参考指標として継続的な顧客への売上比率、AEI関連売上比率及びサービス型売上比率を使用しており、当該指標の推移に関しては以下のとおりでございます。第4期事業年度(自2020年11月1日至2021年10月31日)第5期事業年度(自2021年11月1日至2022年10月31日)売上高成長率(%)32.943.0売上総利益率(%)50.760.9継続的な顧客への売上比率(%)70.770.7AEI売上比率(%)0.110.6サービス型売上比率(%)-1.9売上高成長率に関しては一定以上の成長率を確保し、投資余力を拡大することを目標としており、第4期事業年度、第5期事業年度においても高い成長率を確保できていると考えております。第6期事業年度以降に関してもAEIを活用して他社と差別化を行う他、既存顧客からのアップセル、上場等の知名度向上に伴う追加的な新規顧客の獲得により一定以上の成長率を確保していきたいと考えております。売上総利益率に関しては、一定水準以上を維持することで投資余力を確保することを目標としております。第5期事業年度に関しては、高付加価値を持つAEI関連案件を受注することで、第4期と比較して高い売上総利益率を確保することができました。引き続き、高い売上総利益率の水準を維持できるように高付加価値案件を増やしていきたいと考えております。継続的な顧客への売上比率に関しては、第4期事業年度と第5期事業年度に関しては継続的な顧客の定着及びアップセル等により、70%近い高水準を維持しております。AEI売上比率及びサービス型売上比率に関しては、実質的には第5期から管理を開始した指標となりますが、一定以上の売上高成長率及び売上総利益率により確保した投資余力をAEI関連の研究開発投資に充てることで中長期的にその数字を伸ばしてく方針でございます。⑥経営成績に重要な影響を与える要因について当社グループの将来の財政状態及び経営成績に重要な影響を与えるリスク要因については、「第2事業の状況2事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境、事業体制、法的規制等様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。⑦経営者の問題意識と今後の方針について当社は、「知の創発により、新しい選択肢を生み出す」をミッションに事業の運営を行っております。AIを軸に、当社のビジョンである「人の可能性を広げる」ことを実現していきます。当社の「AEI」が社会的に活用されることにより、社会全体の生産性が向上し、ひいては人類の可処分時間や可処分所得が増加し、あらゆる人を幸せに寄与できると考えております。そのために、当社の経営陣は、「第2事業の状況1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の様々な課題に対して、最大限にバリューを発揮し、最善の経営方針を立案するよう努めていく必要があると認識しております。
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株式会社pluszero
有価証券報告書-第5期(2021/11/01-2022/10/31)
S100Q0S6
51320
E38008
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4【経営上の重要な契約等】(1)業務提携契約相手先の名称相手先の所在地契約締結日契約期間契約内容株式会社アビスト東京都三鷹市下連雀三丁目36番1号2019年1月31日2019年2月1日から2019年2月28日までAIソリューションの提供及びAEIに関するライセンスの利用許諾(注)1.契約期間に関しては、2019年2月28日以降、1ヶ月毎の自動更新となっております。2.AEIに関するライセンスの利用許諾は2022年4月より開始しております。
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株式会社pluszero
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ResearchAndDevelopmentActivitiesTextBlock
5【研究開発活動】当社の研究開発活動は、当社の展開する「ソリューション提供事業」における収益の「継続性」と「高成長性」を高めることを目的として持続的競争優位性のあるサービスの開発・立ち上げ・収益拡大を実現するために行われており、ArtificialElasticIntelligence(AEI)というコンセプトの下、継続的に特定の分野にフォーカスして、技術検討、開発が行われております。当事業年度における当社が支出した研究開発費の総額は76,601千円であります。(1)AEI開発による研究開発活動当社は、第4世代AIとして、既に実現している人工知能(AI)と極めて実現が難しいとされている汎用人工知能(AGI)の間の概念として、独自に「柔軟な人工知能」、英訳として「ArtificialElasticIntelligence(AEI)」を定義し、その実現を目的として開発に取り組んでおります。なお、AEIの詳細に関しては、「第1企業の概況3事業の内容(1)ソリューション提供事業の内容③サービス型の特長」をご参照ください。また、開発体制としては、「第1企業の概況3事業の内容(1)ソリューション提供事業の内容①ソリューション提供事業の分類と特徴」の記載のある文系・理系の知見を融合した「文理融合型」のメンバーが中心となっており、ディープラーニングと知識・記号推論の融合という研究課題に取り組んでおります。当事業年度においては、AEI開発に向けた、仮想人材派遣の特許申請及び審査対応、並びに、中核技術であるN4、PSFデータ、パーソナライズ要約の設計及び開発を進めてまいりました。その結果、AEI開発による研究活動の総額は、55,565千円となりました。(2)シェパードシリーズ開発による研究開発活動当社は研究開発活動の一環として、サービス提供型の新形態として、シェパードシリーズの開発を行っております。「シェパード」とは、法律やガイドラインなどの一定の規制に従って広告や商品・サービス説明が記述されているかを簡易にチェックする仕組みを効率化したサービスの統一的なブランド名称であり、業界特化のサービス展開を見込んでおります。当事業年度においては、シェパードHRの開発に取り組みました。シェパードHRは、求人広告・スカウト文面が法律や業界規定に違反していないかAEIにより自動チェックすることで生産性を高めるSaaS型のシステムでございます。その特徴としては、高度で繊細な自然言語処理技術が求められる求人広告に対し、AEIを活用することで多様なテキスト表現への対応が可能となる点でございます。シェパードHRを利用することにより、従来求人広告・スカウト文面のチェックに要していた時間を短縮することができ、チェック可能な原稿数が増加することが期待されます。当事業年度における「シェパードHR」の研究開発の結果、サービスとしてβ版の提供を開始することとなりました。当事業年度における、シェパードシリーズ開発による研究開発活動に係る研究開発費は21,036千円となっております。
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エイケン工業株式会社
有価証券報告書-第54期(2021/11/01-2022/10/31)
S100Q0SD
72650
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CompanyHistoryTextBlock
2【沿革】1969年2月エーケン工業株式会社を神奈川県中郡伊勢原町に設立。自動車用フィルターの製造販売を開始。1971年10月静岡県小笠郡浜岡町に浜岡工場を新設。1972年3月本社を静岡県小笠郡浜岡町に移転。1972年7月エイケン工業株式会社に商号変更。1973年3月プレス工場増設(大型プレスラインの設置)。1973年4月神奈川県伊勢原市に東部エイケン株式会社を設立。1973年9月日本エレメント株式会社を買収(1980年3月、コーシン工業株式会社に商号変更)。1976年1月ガス機器の製造を開始。1976年4月静岡県静岡市に株式会社エイケンを設立。1978年5月神奈川県伊勢原市に株式会社ビック・イースト(現・非連結子会社)を設立。1978年8月静岡県小笠郡浜岡町にエイケン熱器株式会社を設立。1980年3月エイケン熱器株式会社を解散。1981年4月福岡県大野城市に株式会社ビックウエスト福岡を設立。1981年5月愛知県名古屋市に株式会社ビックウエスト名古屋を設立。1984年5月静岡県小笠郡浜岡町に株式会社中央ビックを設立。1992年12月コーシン工業株式会社を合併し、大山工場を開設。1994年11月東部エイケン株式会社を合併し、伊勢原工場を開設。1995年11月株式会社エイケンを合併。1997年5月日本証券業協会に株式を店頭登録。1998年10月パシフィック工業株式会社の株式取得。1999年6月本社工場が品質保証システムの国際規格ISO9001認証取得。2001年1月大山工場を本社工場に集約。2001年4月株式会社中央ビックを解散。2002年4月株式会社ビックウエスト名古屋及び株式会社ビックウエスト福岡の株式を全て譲渡することにより当社グループから分離。2003年12月伊勢原工場を本社工場に集約。2004年4月市町村合併のため、2004年4月1日付で本店所在地の住所表示が「静岡県小笠郡浜岡町」から「静岡県御前崎市」に変更となる。2004年12月日本証券業協会への店頭登録を取り消し、株式会社ジャスダック証券取引所に株式を上場。2006年4月本社・本社工場が環境システムの国際規格ISO14001認証取得。2007年9月パシフィック工業株式会社の株式を譲渡することにより当社グループから分離。2010年4月株式会社ジャスダック証券取引所と株式会社大阪証券取引所の合併に伴い、株式会社大阪証券取引所(JASDAQ市場)に株式を上場。2010年10月株式会社大阪証券取引所(JASDAQ市場)、同取引所ヘラクレス市場及び同取引所NEO市場の各市場の統合に伴い、株式会社大阪証券取引所JASDAQ(スタンダード)に株式を上場。2013年7月株式会社大阪証券取引所の現物市場が株式会社東京証券取引所に統合されたことに伴い、株式会社東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に株式を上場。2017年8月創立50周年を迎える。2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所のJASDAQ(スタンダード)からスタンダード市場に移行。
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エイケン工業株式会社
有価証券報告書-第54期(2021/11/01-2022/10/31)
S100Q0SD
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3【事業の内容】当社の企業集団は、当社、子会社(㈱ビック・イースト)及び関連会社(フジパック㈱)の計3社で構成されており、フィルター部門及び燃焼機器部門の製造・販売を主な事業として取り組んでおります。当社は子会社である株式会社ビック・イーストを、資産、売上高、損益、利益剰余金及びキャッシュ・フローその他の項目からみて、当企業集団の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に関する合理的な判断を妨げない程度に重要性が乏しいものとして、連結の範囲から除外しておりますので、連結財務諸表提出会社ではありません。当社、当社の子会社(㈱ビック・イースト)及び関連会社(フジパック㈱)の事業における当社、当社の子会社(㈱ビック・イースト)及び関連会社(フジパック㈱)の位置付け及びセグメントとの関連は、次の通りであります。なお、以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。セグメントの名称事業の内容会社名フィルター部門自動車用フィルターの製造・販売当社自動車用フィルターの販売(非連結子会社)株式会社ビック・イースト荷造包装資材の製造・販売(関連会社)フジパック株式会社燃焼機器部門ガス機器の製造・販売当社事業の系統図は次の通りであります。
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エイケン工業株式会社
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BusinessPolicyBusinessEnvironmentIssuesToAddressEtcTextBlock
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。(1)会社の経営の基本方針当社は「常に創造と革新の力を養い、勇気と決断で任務を遂行し、反省を忘れず、信頼と調和に満ちた価値ある企業集団を築きあげよう」という社是のもと、研究開発型企業として、常に高い収益性を目指し企業価値を高めるように取り組んでおります。(2)経営環境新型コロナウイルス感染症の影響が続くなか、ウィズコロナへの移行が進められており、景気の持ち直しの兆しが見られました。しかしながら、急激な円安進行及びロシア・ウクライナ情勢の長期化等による原材料価格並びに原油価格等の上昇、依然として続く世界的な半導体不足の問題等により、景気の先行きは不透明な状況で推移しました。フィルター部門においては、国内では、当社の主要市場である補修用フィルター市場に、純正メーカー、市販メーカーが入り混じって激しい競争を繰り広げており、特に価格の面では、新興国で製造された安価な商品が増加し、厳しい価格競争にも晒されております。輸出では、日本のフィルターメーカー、海外のフィルターメーカーと品質、価格等で激しい競争を展開しております。燃焼機器部門においては、コインランドリー用バーナの受注は近年減少する傾向にあります。また、新型コロナウイルス感染症の影響により、厨房機器用バーナの受注が減少傾向にありますが、当事業年度は前年並みを維持することができました。(3)中長期的な会社の経営戦略当社の事業はフィルター事業が約95%、燃焼機器事業が約5%を占めており、各事業における中長期的な経営戦略としては、以下のようなことに取り組んでまいります。①輸出売上の拡大海外市場では、日本及び海外のフィルターメーカーと品質や価格等で厳しい競争を展開しております。また、米中の通商問題を巡る緊張、ロシア・ウクライナ情勢の長期化、新型コロナウイルス感染症再拡大による海外における外出自粛要請やロックダウンの実施等により、今後の景気の先行きに懸念が生じると思われます。こうした状況のなかで今後も拡販していくために、以下のようなことに取り組んでまいります。イ既存の得意先に対し企画立案型の営業を推し進め、信頼関係を強固にするよう取り組んでまいります。ロ得意先と連携し、当社が納入していない国の開拓に取り組んでまいります。ハ自動車に関連するフィルター以外の商品を検討し、販売に向けて取り組んでまいります。②国内売上(フィルター部門)の拡大国内の販売先は、市販メーカー、純正メーカー、カーショップ、ガソリンスタンド卸商社、石油元売商社、自動車部品卸商社、建設機械用フィルターメーカー等幅広い販路を持って販売しております。今後は自動車の販売台数や保有台数は減少していくことが予測されますので、ますます競争が激化してまいります。こうした状況のなかで今後も拡販していくために、以下のようなことに取り組んでまいります。イ既存の顧客への企画立案型の営業活動を展開することで信頼関係を強固にするとともに、純正フィルターメーカーに対し、営業活動を展開するよう取り組んでまいります。ロ今後も国内物流の大半を担うトラック等の大型車用フィルター並びに高性能オイルフィルターの拡販に取り組んでまいります。ハ300tプレス及び油圧プレスを利用した部品、製品及び既存のプレス部品の受注増に向けて拡販に取り組んでまいります。ニ建設機械用フィルターメーカーとの信頼関係を構築し、営業活動を展開するよう取り組んでまいります。③燃焼機器事業燃焼機器の販売は、厨房機器メーカー、コインランドリーメーカー、ボイラメーカー等にガスバーナ及びガス器具を販売しております。ここ数年、コインランドリーの乾燥機用のバーナの受注に陰りが見え始めております。厨房機器、ボイラについては、大きな変化もなく推移しております。こうした状況のなかで今後も拡販していくために、以下のことに取り組んでまいります。イ現在開発、試験中のバーナを立ち上げ、量産に向けて取り組んでまいります。ロ各メーカーからの要望に応えられるバーナの開発に取り組んでまいります。ハ他社より生産移管されたパイプタイプバーナの生産体制を整え、拡販に取り組んでまいります。④生産効率の向上及びコスト削減輸出、国内の拡販に向けて取り組むためには、生産能力、生産効率の向上が大変重要になってまいります。そのためには、月産能力の向上と多品種小ロットの生産に対応できる機械設備の導入を含めた、生産体制の構築に取り組んでまいります。⑤研究開発活動当社は、内燃機関用及び産業機械用特殊フィルター、燃焼機器の2本柱で事業を営んでまいりましたが、10年、20年先を見据えると電気自動車の保有台数が増加し、ガソリン車、ディーゼル車は減少していくことが予測されます。そのような状況においても企業を存続させるためには、新たに第3の柱を見つけなければなりません。将来を見据え、開発部が中心となり、M&Aを含めた多方面に渡る情報収集活動、新製品の開発及び新規事業の開拓に取り組んでまいります。(4)目標とする経営指標当社は、常に高い収益性の維持向上に努め、継続的な安定成長を図り企業価値の向上に努めております。さらに、資本効率を重視した経営により企業価値を向上するためにROE(自己資本利益率)の向上を目指しております。(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題自動車の補修用フィルター市場は、今後、益々競争が激化していくことが予想されます。加えて、新型コロナウイルス感染症は国内外においてウィズコロナへの移行が進められているものの、為替の不安定感及びロシア・ウクライナ情勢の長期化等による原材料価格並びに原油価格への影響、解消について不透明である世界的な半導体不足の問題等により、今後の景気の先行きに懸念が生じると思われます。こうした状況のなかで収益を確保し、長期的な安定成長を図っていくための戦略としては、高品質・低コスト生産体制の確立、情報収集及び企画立案型の営業活動による拡販、第2の柱としての燃焼機器事業の拡販を図ってまいります。加えて、WEB会議等を利用した営業活動を取り入れることで、国内並びに海外の顧客との接点を保ちつつ、フィルター部門において国内では、今後も国内物流の大半を担うトラック等の大型車用フィルター、高性能オイルフィルター及び建設機械用フィルター等の拡販を図ってまいります。輸出では、海外への移動制限が緩和されていくなか、主要輸出先の顧客との連携を強化していくとともに、主要輸出先以外の国への営業活動に取り組み輸出拡大に注力してまいります。さらに、300tプレス及び油圧プレスを利用して加工できる部品、製品及び既存のプレス部品の受注増に向けて拡販を図ってまいります。また、国内一貫生産による製品の安定供給並びに多品種小ロットに対応できる生産体制を構築している強みを活かし、取引先の要望に沿うことにより拡販を図ってまいります。燃焼機器部門では、新規バーナの開発、バーナ部品及び熱交換器の拡販を図ってまいります。財務上の課題として、内燃機関用及び産業機械用特殊フィルター、燃焼機器の2本柱で事業を営んでまいりましたが、将来的に電気自動車の保有台数が増加し、ガソリン車、ディーゼル車は減少していくことが予測されます。そのような状況においても安定的に収益を確保するため、新たな第3の柱を開拓する等、経営基盤の強化に取り組んでまいります。
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エイケン工業株式会社
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(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】①企業統治の体制イコーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方当社は、経営の基本方針である常に高い収益性を目指し、地域社会及び株主に貢献するためには、コーポレート・ガバナンス体制を強化し、経営の透明性及び健全性を高めることを重要課題と認識しております。また、迅速かつ正確な情報開示、経営の透明性、コンプライアンス、監視機能の強化及び内部統制の徹底を図り、コーポレート・ガバナンスの充実に努めていきたいと考えております。ロ企業統治の体制の概要当社の取締役会は「(2)役員の状況①役員一覧」に記載されている取締役8名(うち1名が社外取締役)で構成されております。当社は監査役制度を採用しており、監査役会は「(2)役員の状況①役員一覧」に記載されている社外監査役4名(うち1名が常勤監査役)で構成されております。a取締役会当社の取締役会は「(2)役員の状況①役員一覧」に記載されている取締役8名(うち1名が社外取締役)で構成されており、代表取締役社長早馬義光を議長として定時取締役会を原則月1回開催するほか、必要に応じて臨時取締役会を開催し、法令で定められた事項及び経営に関する重要事項を決定するとともに、業務執行の状況を監督しております。b生経会議生経会議は、「(2)役員の状況①役員一覧」に記載されている常勤取締役7名、常勤監査役1名及び各部門の管理責任者12名で構成されており、毎月1回開催し、取締役会で決定した事項の伝達及び各部門の業務報告等情報の共有を図っております。c監査役及び監査役会監査役会は「(2)役員の状況①役員一覧」に記載されている社外監査役4名(うち1名が常勤監査役)で構成されており、各監査役は監査役会が定めた監査計画に基づき、取締役の職務執行状況を監査しております。なお、常勤監査役は取締役会のほか、重要な意思決定の過程及び職務執行を把握するため、生経会議に出席しております。また、定期的に取締役、各部門の管理責任者と面談を実施しております。d会計監査人会計監査人につきましては、有限責任監査法人トーマツと監査契約を締結し、会社法及び金融商品取引法の規定に基づく監査を受けております。なお、同監査法人及び当社監査に従事する同監査法人の業務執行社員と当社との間には、特別な利害関係はありません。当社の会社の機関及び企業統治に係る組織体制は下表のとおりです。ハ企業統治の体制を採用する理由当社の現状規模において収益を上げ健全な企業経営を行っていくためには、現在の監査役会設置会社であり、かつ会計監査人設置会社の機関設計が当社にとって最も効率的であると考えております。また、社外取締役1名、社外監査役4名を選任しており、経営監視機能の客観性及び中立性は十分確保されると判断したためであります。ニ内部統制システムの状況a取締役、使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制当社は、「倫理規程」を設け、取締役及び従業員に法令及び会社の規則を誠実に遵守することを規定しております。また、倫理規程には「会社への通報」の条文を設けており、倫理規程に違反する行為をしていることを知った時は、総務部長あるいは弁護士に通報することになっております。b取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制当社は、「文書管理規程」に基づき、文書等の保存及び管理を行っております。また、法令及び東京証券取引所の規則等の開示を定められている事項は、速やかに開示することとしております。c損失の危険の管理に関する規程その他の体制当社は、社長をリスク管理に関する総括責任者とし、各部門担当取締役とともに、業務毎のリスクを管理するため、「経理規程」、「与信管理規程」、「安全衛生管理規程」、「地震防災規程」、「緊急事態対応手順書」を定め、管理体制を確立しております。d取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制当社は、取締役会を原則月1回開催し、取締役会の開催前に招集通知及び会議事項に必要な書類を配布し、事前に会議事項の検討を行うようにしております。取締役会では、各取締役が活発な意見を交わし、十分議論して重要事項を決定しております。業務の運営については、取締役会で承認された中期経営計画及び総合予算に基づいて、取締役及び各部門の責任者は目標を設定し、その目標達成に向けて取り組む体制をとっております。e当社並びにその子会社からなる企業集団における業務の適正を確保するための体制当社の子会社については、「関係会社管理規程」に基づき所管部門が管理を行い、グループ企業全体の経営効率の向上を図るものとしております。所管部門である総務部は、リスク情報の有無を把握するために定期的に子会社の財務諸表を入手し、業績の確認及び経営指導を行います。また、取締役会に報告する体制を構築しております。f監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する体制並びにその使用人の取締役からの独立性に関する事項監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合、取締役会は監査役と協議の上、社内から人選して、監査役を補助すべき使用人として指名することができます。監査役が指定する補助すべき期間中には、使用人は取締役からの指揮命令を受けないものとしております。g取締役及び使用人が監査役に報告するための体制その他監査役への報告に関する体制取締役は、監査役が出席する取締役会等の重要な会議において担当する業務の執行状況を報告するものとしております。また、監査役はいつでも取締役または使用人に対して、報告を求めることができるものとしております。hその他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制監査役は、重要な意思決定及び業務の執行状況を把握するため、取締役会及び生経会議に出席するとともに、業務執行に係る重要な文書を閲覧し、取締役及び使用人に説明を求めるものとしております。また、経営企画室が内部監査の実施状況を監査役会に報告することにより監査の連携を図っております。監査役が、その職務を執行する上で必要な費用を請求した時は、速やかに支払いをします。ホリスク管理体制の整備状況当社は、「倫理規程」を設け、取締役及び従業員に法令及び会社の規則を誠実に遵守することを規定しております。また、社長をリスク管理に関する総括責任者とし、各部門担当取締役及び部門長と共に、業務毎のリスクを管理するための体制を確立しております。さらに、監査役監査及び内部監査の実施によって、リスクの発見に努め、必要に応じて、顧問弁護士、税理士及び公認会計士等の専門家に助言を受けられる体制を整備しております。②役員等賠償責任保険契約の内容の概要当社は、取締役及び監査役を被保険者として、会社法第430条の3第1項に規定する「会社役員等賠償責任保険(D&О保険)を保険会社との間で締結しております。当該保険契約では、被保険者がその職務の執行に関し責任を負うこと、または、当該責任の追及に係る請求を受けることによって生じることのある損害を補填することとしております。なお、当該契約の保険料は全額当社が負担しております。ただし、法令違反の行為であることを被保険者が認識しながら行った行為に起因する損害は補填されないなどの一定の免責事由があります。③取締役の定数当社の取締役は10名以内とする旨を定款で定めております。④取締役の選任決議要件当社の取締役の選任決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨を定款で定めております。また、取締役の選任については、累積投票によらないものとする旨を定款で定めております。⑤株主総会決議事項を取締役会で決議できることとしている事項イ自己株式の取得当社は、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって市場取引等により自己の株式を取得することができる旨を定款に定めております。これは、機動的な資本政策の遂行を可能とすることを目的としております。ロ中間配当当社は、会社法第454条第5項の規定により、取締役会の決議によって中間配当を行う旨を定款で定めております。これは、株主への機動的な利益還元を行うことを目的としております。⑥株主総会の特別決議要件当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件については、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款で定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的としております。
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ManagementAnalysisOfFinancialPositionOperatingResultsAndCashFlowsTextBlock
3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(業績等の概要)(1)経営成績等の状況の概要当事業年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が続くなか、ウィズコロナへの移行が進められており、景気の持ち直しの兆しが見られました。しかしながら、急激な円安進行及びロシア・ウクライナ情勢の長期化等による原材料価格並びに原油価格等の上昇、依然として続く世界的な半導体不足の問題等により、景気の先行きは不透明な状況で推移しました。こうした状況のなかで、フィルター部門の国内におきましては、自動車用フィルター業界は、自動車メーカーの生産ライン、カーディーラーに供給するフィルターメーカー(以下、純正メーカー)とカーショップ、ガソリンスタンド及び整備工場等に供給するフィルターメーカー(以下、市販メーカー)に大きく2つに分かれます。純正メーカーは、取引先の自動車メーカー、カーディーラー以外にも他の自動車メーカーのフィルターを品揃えして、補修用として市販メーカーの納入先にも販売しております。よって、自動車用フィルター市場は、純正メーカー、市販メーカーが入り混じって激しい競争を繰り広げており、特に価格の面では、新興国で製造された安価な商品が増加し、激しい価格競争にも晒されております。輸出におきましては、当社ブランド「VIC」を約40年間、海外の日本車向けに販売しておりますが、日本のフィルターメーカー、海外のフィルターメーカーと品質、価格等で激しい競争を展開しております。燃焼機器部門におきましては、プレス加工技術を活かし、1976年から風呂釜用バーナを製造するようになり、現在は、厨房機器メーカー、ボイラメーカー及びコインランドリーメーカー等にガスバーナ、熱交換器等を販売しております。当社は、コロナ禍による行動制限が緩和されつつも、再拡大への懸念が根強く残るなか、新規取引先の開拓並びに既存取引先への訪問を再開させるとともに、電話、メール及びWEB会議システム等も有効活用し、次のような営業活動を継続してまいりました。フィルター部門において国内では、付加価値の高い大型車用フィルター、既存品と差別化した高性能オイルフィルター及びプレス部品の拡販に注力すると共に、既存取引先との取引拡大に取り組んでまいりました。輸出では、主要輸出先への新製品の提案等の営業活動を強化してまいりましたが、海上コンテナ不足の問題は解消しつつも、ロシア・ウクライナ情勢等に伴う物流の混乱の影響を受ける状況が発生しました。燃焼機器部門では、取引先から依頼を受けたバーナの開発、既存のバーナ部品及び熱交換器の拡販に取り組んでまいりました。その結果、売上高は前事業年度に比べ1億51百万円増加し、69億54百万円(前年同期比2.2%増)、売上高は増加したものの、原材料価格が上昇したこと等により売上原価が増加したことが要因となり、営業利益は前事業年度に比べ2億28百万円減少し、3億39百万円(前年同期比40.2%減)、営業利益が減少したことが要因となり、経常利益は前事業年度に比べ2億25百万円減少し、3億65百万円(前年同期比38.2%減)、当期純利益は前事業年度に比べ1億49百万円減少し、2億74百万円(前年同期比35.3%減)となりました。セグメント別の経営成績は、次の通りであります。(フィルター部門)売上高に関しては、国内売上は同業者向けが減少しました。輸出売上はヨーロッパ向け及びアジア向けが増加しました。営業利益に関しては、原材料価格が上昇したこと等により売上原価が増加したことが要因となり減少しました。その結果、売上高は前事業年度に比べ1億51百万円増加し、65億73百万円(前年同期比2.4%増)、営業利益は前事業年度に比べ2億32百万円減少し、6億10百万円(前年同期比27.6%減)となりました。(燃焼機器部門)売上高に関しては、厨房機器用バーナの売上高が増加しました。営業利益に関しては、売上高が増加したこと及び生産効率の向上により売上原価が減少したことが要因となり増加しました。その結果、売上高は前事業年度に比べ425千円増加し、3億80百万円(前年同期比0.1%増)、営業利益は前事業年度に比べ3百万円増加し、35百万円(前年同期比11.9%増)となりました。(その他)灰皿等の販売をしております。売上高は前事業年度に比べ196千円減少し、795千円(前年同期比19.8%減)、営業損失は1,535千円(前事業年度は営業損失594千円)となりました。なお、財政状態の状況については、次のとおりであります。当事業年度末における資産は、前事業年度末と比べて91百万円減少し、70億47百万円となりました。主な要因は、原材料価格の高騰に伴いたな卸資産の評価額が上昇したこと等により商品及び製品が1億22百万円、売上が増加したこと等により売掛金が51百万円、新規取得により土地が42百万円、それぞれ増加したものの、借入金の返済等により現金及び預金が69百万円、売上債権の回収等により受取手形が76百万円、電子記録債権が1億67百万円、それぞれ減少したことによるものです。負債は、前事業年度末に比べ2億44百万円減少し、13億99百万円となりました。主な要因は、新規にリース物件を取得したことにより、リース債務が12百万円増加したものの、借入金の返済を行ったことにより短期借入金が70百万円、課税所得が減少したことにより未払法人税等が1億33百万円、固定資産の購入増加等により未払消費税等が56百万円、それぞれ減少したことによるものです。また、純資産は、前事業年度末と比べて1億53百万円増加し、56億47百万円(前事業年度末比2.8%増)となりました。主な要因は、配当金の支払いにより利益剰余金が1億40百万円減少したものの、当期純利益の計上により利益剰余金が2億74百万円増加したことによるものです。(2)キャッシュ・フローの状況当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は、4億93百万円(前年同期比96百万円減)となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、たな卸資産の増加額が1億55百万円となったこと及び法人税等の支払額が2億20百万円となったものの、税引前当期純利益が3億70百万円となったこと、減価償却費が2億66百万円となったこと及び売上債権の減少額が1億95百万円となったことにより、4億22百万円の収入(前事業年度は5億20百万円の収入)となりました。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の払戻による収入が11億83百万円となったものの、定期預金の預入による支出が12億10百万円となったこと、有形固定資産の取得による支出が2億70百万円となったこと及び投資有価証券の取得による支出が1億5百万円となったことにより、3億4百万円の支出(前事業年度は2億93百万円の支出)となりました。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金の返済により短期借入金純減額が70百万円となったこと及び配当金の支払額が1億40百万円となったことにより、2億14百万円の支出(前事業年度は3億3百万円の支出)となりました。(生産、受注及び販売の状況)(1)生産実績当事業年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。セグメントの名称生産高(千円)前年同期比(%)フィルター部門5,265,100104.8燃焼機器部門340,267101.5その他80165.6合計5,606,168104.5(注)金額は、平均販売価格で記載しております。(2)仕入実績当事業年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。セグメントの名称仕入高(千円)前年同期比(%)フィルター部門984,344107.6燃焼機器部門8,931161.4その他――合計993,276108.0(注)金額は、仕入価格で記載しております。(3)受注実績当社は、見込生産方式をとっているため該当事項はありません。(4)販売実績当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)フィルター部門6,573,211102.4燃焼機器部門380,792100.1その他79580.2合計6,954,799102.2(注)主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次の通りであります。相手先前事業年度当事業年度販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)ユニオンモーター㈱2,450,63036.02,712,72839.0日発販売㈱702,68310.3735,90910.6(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。(1)重要な会計方針及び見積り当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性から、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5経理の状況2財務諸表等(1)財務諸表注記事項重要な会計方針」に記載しております。財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下の通りです。①たな卸資産当社は、たな卸資産は製造原価並びに取得原価で測定しておりますが、期末における正味実現可能価額が製造原価並びに取得原価より下落している場合には、正味実現可能価額で測定し、製造原価並びに取得原価との差額を売上原価に認識しております。また、滞留するたな卸資産については、滞留期間を基に当社の規程に則り、たな卸資産の評価額を変更しております。しかし、将来の事象の結果、見直しが必要となった場合、当社の将来の業績に影響を及ぼす可能性があります。②固定資産当社は、固定資産を使用しているセグメント別にグルーピングしており、当該資産及び資産グループから得られる将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合は、回収可能価額まで減損処理を行うこととしております。減損の兆候は、主として資産グループが使用されている営業活動の営業損益が継続してマイナスとなる場合、固定資産の時価が著しく下落した場合に把握しております。減損の兆候があると判定した資産又は資産グループに関する減損損失の認識及び測定に当たっては、慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。③繰延税金資産当社は、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。(2)財政状態の分析①流動資産流動資産は、前事業年度末と比べて99百万円減少し、42億5百万円(前事業年度末比2.3%減)となりました。主な要因は、原材料価格の高騰に伴いたな卸資産の評価額が上昇したこと等により商品及び製品が1億22百万円、売上が増加したこと等により売掛金が51百万円、仕入単価上昇等により原材料及び貯蔵品が47百万円、それぞれ増加したものの、借入金の返済等により現金及び預金が69百万円、売上債権の回収等により受取手形が76百万円、電子記録債権が1億67百万円、それぞれ減少したことによるものです。②固定資産固定資産は、前事業年度末と比べて8百万円増加し、28億41百万円(前事業年度末比0.3%増)となりました。主な要因は、減価償却費の計上等により建物が35百万円、機械及び装置が33百万円、それぞれ減少したものの、新規取得により土地が42百万円、土地造成等により建設仮勘定が33百万円、それぞれ増加したことによるものです。③流動負債流動負債は、前事業年度末と比べて2億55百万円減少し、11億27百万円(前事業年度末比18.5%減)となりました。主な要因は、借入金の返済を行ったことにより短期借入金が70百万円、課税所得が減少したことにより未払法人税等が1億33百万円、固定資産の購入増加等により未払消費税等が56百万円、それぞれ減少したことによるものです。④固定負債固定負債は、前事業年度末と比べて10百万円増加し、2億72百万円(前事業年度末比4.2%増)となりました。主な要因は、新規にリース物件を取得したことにより、リース債務が10百万円増加したことによるものです。⑤純資産純資産合計は、前事業年度末と比べて1億53百万円増加し、56億47百万円(前事業年度末比2.8%増)となりました。主な要因は、配当金の支払いにより利益剰余金が1億40百万円減少したものの、当期純利益の計上により利益剰余金が2億74百万円増加したことによるものです。(3)経営成績の分析①売上高及び売上総利益売上高については、「第2事業の状況3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュフローの状況の分析(業績等の概要)(1)経営成績等の状況の概要」及び「第2事業の状況3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(生産、受注及び販売の状況)(4)販売実績」に記載の通りであります。当事業年度の売上総利益は、前事業年度に比べ2億43百万円減少し、10億41百万円(前年同期比18.9%減)となりました。主な要因は、売上高が1億51百万円増加したものの、売上原価が3億94百万円増加したことによるものであります。②販売費及び一般管理費当事業年度の販売費及び一般管理費は、前事業年度に比べ14百万円減少し、7億2百万円(前年同期比2.1%減)となりました。主な要因は、支払報酬が11百万円減少したことによるものであります。③営業利益①売上高及び売上総利益及び②販売費及び一般管理費の結果、当事業年度の営業利益は、前事業年度に比べ2億28百万円減少し、3億39百万円(前年同期比40.2%減)となりました。④営業外損益当事業年度の営業外損益は、営業外収益が前事業年度に比べ1百万円増加し、32百万円(前年同期比4.7%増)となり、営業外費用が前事業年度に比べ809千円減少し、6百万円(前年同期比10.8%減)となりました。⑤経常利益①売上高及び売上総利益、②販売費及び一般管理費、③営業利益及び④営業外損益の結果、当事業年度の経常利益は、前事業年度に比べ2億25百万円減少し、3億65百万円(前年同期比38.2%減)となりました。⑥特別利益当事業年度の特別利益は、前事業年度に比べ25百万円増加し、26百万円(前年同期比2,249.6%増)となりました。主な要因は、補助金収入が3百万円、保険金収入が21百万円、それぞれ増加したものであります。⑦特別損失当事業年度の特別損失は、前事業年度に比べ20百万円増加し、21百万円(前年同期比2,294.9%増)となりました。主な要因は、災害による損失が19百万円増加したことによるものであります。⑧税引前当期純利益①売上高及び売上総利益、②販売費及び一般管理費、③営業利益、④営業外損益、⑤経常利益、⑥特別利益及び⑦特別損失の結果、当事業年度の税引前当期純利益は、前事業年度に比べ2億20百万円減少し、3億70百万円(前年同期比37.3%減)となりました。⑨税金費用当事業年度の税金費用(法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額の合計)は、前事業年度に比べ70百万円減少し、96百万円(前年同期比42.4%減)となりました。税効果会計適用後の税金負担率は、前事業年度より2.3%減少し、25.9%となりました。⑩当期純利益①売上高及び売上総利益、②販売費及び一般管理費、③営業利益、④営業外損益、⑤経常利益、⑥特別利益、⑦特別損失、⑧税引前当期純利益及び⑨税金費用の結果、当事業年度の当期純利益は、前事業年度に比べ1億49百万円減少し、2億74百万円(前年同期比35.3%減)となりました。(4)経営成績に重要な影響を与える要因について経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2事業の状況2事業等のリスク」に記載のとおりであります。(5)キャッシュ・フローの分析当社の資金状況については、「第2事業の状況3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(業績等の概要)(2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。(6)資本の財源及び資金の流動性当社における運転資金の主なものは、商品仕入に係る費用、材料費・労務費・経費の製品製造費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資資金の主なものは、設備投資を目的としたものであります。重要な資本的支出の予定については、「第3設備の状況3設備の新設、除却等の計画(1)重要な設備の新設等」に記載のとおりであります。資金調達については、自己資金によって充当する事を基本としておりますが、必要に応じて金融機関からの借入を実施しております。(7)経営方針、経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社は、資本効率を重視した経営により企業価値を向上するためにROE(自己資本利益率)の向上を目指しております。当事業年度におけるROE(自己資本利益率)は、4.9%(前年同期比3.0ポイント減)となりました。
https://disclosure2.edinet-fsa.go.jp/WZEK0040.aspx?S100Q0SD,,
エイケン工業株式会社
有価証券報告書-第54期(2021/11/01-2022/10/31)
S100Q0SD
72650
E02232
2022-10-31T00:00:00
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7080401014989
CriticalContractsForOperationTextBlock
4【経営上の重要な契約等】該当事項はありません。
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エイケン工業株式会社
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ResearchAndDevelopmentActivitiesTextBlock
5【研究開発活動】自動車用フィルター業界は、自動車メーカーの生産ラインに供給しているフィルターメーカーが補修市場のシェアを拡大していること及び安価な海外製品が増加してきており、既存製品で対抗していくには大変厳しい状況が予測されるため、既存製品と差別化したフィルターの開発に取り組んでまいります。また、今まで培ってきた濾過技術及びプレス技術を活かし自動車用以外のフィルターの開発及びフィルター以外の新しい分野の開発にも取り組んでまいります。当事業年度における当社の研究開発費の総額は、32百万円であります。セグメント別の研究開発活動を示すと、次の通りであります。(フィルター部門)自動車メーカーの新車販売に際し、使用されているフィルターに関する情報を迅速に入手し、新製品の開発に取り組んでおります。当事業年度の研究開発費の金額は、3百万円であります。(燃焼機器部門)燃焼機器等の既存製品の一部の改善に取り組んでおります。当事業年度の研究開発費の金額は、1百万円であります。(その他・全社共通)自動車用フィルター以外で新製品を生み出すために開発部が中心となり開発に取り組んでおり、当事業年度においてガレージサウナを商品化し、翌事業年度からネット販売等を開始する予定であります。当事業年度の研究開発費は27百万円であります。
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ナトコ株式会社
有価証券報告書-第76期(2021/11/01-2022/10/31)
S100Q0TA
46270
E00915
2022-10-31T00:00:00
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CompanyHistoryTextBlock
2【沿革】年月事項1948年11月名古屋市瑞穂区高田町に名古屋塗料株式会社を設立。シンナー、酒精ニスの製造、販売を開始。1950年2月名古屋市瑞穂区二野町に移転。1956年1月合成樹脂塗料及びラッカー塗料の専門メーカーに転換。1966年5月本社工場を愛知県西加茂郡三好町(現・愛知県みよし市)に移転。1969年8月名古屋市瑞穂区二野町に卸売販売会社、ナトコ商事株式会社を設立。1971年5月三好工場内に配送センターを新設。1974年9月三好工場内に第2工場増設。1978年11月社名をナトコペイント株式会社に変更。1979年10月三好工場内に樹脂生産工場を増設。1987年4月名古屋市瑞穂区二野町に研究所を新設。1990年9月名古屋市瑞穂区二野町に直需販売会社、名古屋ペイント株式会社を設立。1991年3月群馬県新田郡笠懸町(現・群馬県みどり市)に群馬工場建設用地を取得。1993年6月日本証券業協会(現・東京証券取引所JASDAQ市場)に店頭登録。1993年8月名古屋市瑞穂区二野町にLCD用高分子化合物生産工場を建設。1994年5月名古屋ペイント株式会社がナトコ商事株式会社を吸収合併。1994年9月群馬工場内に配送センターを新設。1994年11月群馬工場内に溶剤型塗料生産工場を建設。1996年3月群馬工場内に粉体塗料生産工場を建設。1996年9月名古屋工場内にLCD用高分子化合物生産設備を増設。1997年12月名古屋工場内にLCD用高分子化合物生産の第2工場を建設。1998年11月社名をナトコ株式会社に変更。1998年11月本社を愛知県西加茂郡三好町(現・愛知県みよし市)に移転。2001年8月ISO14001全社一括認証取得。2001年12月名古屋工場内にLCD用高分子化合物生産の第4工場を建設。2003年10月中華人民共和国山東省に耐涂可涂料化工(青島)有限公司を設立。2004年7月名古屋ペイント株式会社を吸収合併。2006年9月ISO9001全社一括認証取得。2007年3月三好工場内に本社屋新設。2009年9月名古屋市瑞穂区二野町に中央研究所を改築。2011年11月大韓民国京畿道水原市に韓国支店を設立。2012年3月中華人民共和国山東省に耐涂可精細化工(青島)有限公司(現・連結子会社)を設立。2012年12月有限会社豊川シーエムシー(現・連結子会社)を株式取得により完全子会社化。2013年11月巴興業株式会社(現・連結子会社)を株式交換により完全子会社化。2014年7月フィリピン共和国バタンガス州にNATOCOPAINTPHILIPPINES,INC.(現・連結子会社)を設立。2014年10月有限会社アイシー産業(現・連結子会社)を株式取得により完全子会社化。2017年10月耐涂可精細化工(青島)有限公司が耐涂可涂料化工(青島)有限公司を吸収合併。2019年3月タイ王国バンコク都にNATOCOPAINT(THAILAND)CO.,LTD.(現・連結子会社)を設立。2021年6月ベトナム社会主義共和国ハナム省にNATOCOVIETNAMCOMPANYLIMITED(現・連結子会社)を設立。2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)からスタンダード市場に移行。
https://disclosure2.edinet-fsa.go.jp/WZEK0040.aspx?S100Q0TA,,
ナトコ株式会社
有価証券報告書-第76期(2021/11/01-2022/10/31)
S100Q0TA
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DescriptionOfBusinessTextBlock
3【事業の内容】当社グループは、ナトコ株式会社(当社)及び子会社7社により構成されており、塗料、ファインケミカル製品及びシンナーの製造・販売を主な事業としております。当社グループの事業内容及び当社と子会社の当該事業に係る位置付け並びにセグメント情報との関連は、次のとおりであります。[塗料事業]合成樹脂塗料…当社、耐涂可精細化工(青島)有限公司、NATOCOPAINTPHILIPPINES,INC.で製造し、直接又はNATOCOPAINT(THAILAND)CO.,LTD.及び特約代理店を通じて販売しております。塗料関連製品…当社で仕入れ、直接又は特約代理店を通じて販売しております。[ファインケミカル事業]高機能性樹脂・樹脂素材用コート剤等…当社、耐涂可精細化工(青島)有限公司、NATOCOPAINTPHILIPPINES,INC.で製造し、直接又はNATOCOPAINT(THAILAND)CO.,LTD.及び特約代理店を通じて販売しております。[シンナー事業]シンナー等…巴興業株式会社及び有限会社アイシー産業で製造し、直接又は特約代理店を通じて販売しております。産業廃棄物…巴興業株式会社及び有限会社アイシー産業が産業廃棄物の収集運搬及び処分をしております。以上の事項を事業系統図によって示すと、次のとおりであります。
https://disclosure2.edinet-fsa.go.jp/WZEK0040.aspx?S100Q0TA,,
ナトコ株式会社
有価証券報告書-第76期(2021/11/01-2022/10/31)
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BusinessPolicyBusinessEnvironmentIssuesToAddressEtcTextBlock
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)経営方針当社グループは、「ユニークな発想で新しい価値を創造する」ことを基本理念に、絶えず独創的、革新的な研究と技術力の向上に努め、付加価値の高い製品を開発し、これを事業基盤としてグローバルに展開を行ってまいります。事業活動にあたっては、お客様の満足度を第一とし、品質と機能において常に優れた製品、サービス、情報を提供することに努め、事業収益、経営効率の向上を図ってまいります。また、環境保護・安全の確保にかかわる活動にも積極的に取り組み、株主様並びに社会から評価される企業を目指します。(2)経営戦略等当社グループは上記経営方針に沿い、企業活動を展開してまいりますが、次の経営環境に対し、優先的に対処すべく課題に取り組むことにより経営基盤の安定と市場の拡大に努めております。①持続可能な社会の実現(SDGs実現に向けたESGやカーボンニュートラルへの対応、消費行動・ニーズの変化(価値観の多様化・グローバル化))②技術革新の進展(塗装レス技術、高効率塗装技術、デジタル技術等の多方面にわたる活用)③政治・経済の不透明・不確実性の増大(原材料の高騰及び調達不安、企業設備投資の停滞、新設住宅着工など個人消費の低迷、為替変動)④法律・規制等の遵守(世界的な環境規制の強化、製造物責任)⑤災害リスクへの対応(地震や水害等による操業停止リスク)(3)経営環境当社グループは、経営をとりまく環境として、以下のように認識しています。①環境意識の高まり(SDGs実現に向けたESGやカーボンニュートラルへの対応、世界的な環境規制の強化)②技術革新の進展(塗装レス技術、高効率塗装技術、デジタル技術による多方面での大きな変化)③政治・経済の不透明・不確実性の増大(パンデミックによる影響、原材料調達や輸出入、企業設備投資や新設住宅着工件数など個人消費の変動、為替の影響、カントリーリスク)④災害等による操業停止リスク(地震や水害などへの対策)⑤消費行動・ニーズの変化(価値観の多様化・グローバル化)(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループは、以下を重点課題として設定し、持続可能な社会の実現に向け変化するお客様のニーズを踏まえた製品開発と事業拡大、DXを活用した生産革新やサービス提供、そしてグローバル展開を加速する組織づくりをグループ全体で推進してまいります。①中長期を見据えた研究開発・製品開発「ポリマー材料技術」を根幹とし、「分散技術」「コーティング技術」「色彩技術」の4つの要素技術を組み合わせ、次世代を見据えた研究開発体制を構築してまいります。また、新たな材料・製法を活用し、機能性や意匠性、触感を追求した、独自性のある高付加価値製品を開発してまいります。②既存製品・新規製品による事業拡大・既存製品による事業拡大製品を使用するユーザーに対して、塗装工程の短縮、作業性改善、省エネなどCO2削減や生産コスト低減に寄与する製品を提供してまいります。また、機能付与された粉体塗料の普及、使用済み溶剤の回収・蒸留再生(リサイクル)などにより、環境対応製品・サービスを拡充・拡販してまいります。・新規製品による事業拡大スクリーン印刷やインクジェットインクを組合せたデザイン性の高い意匠・色彩や質感の提案、機能性フィルム、プラスチック成形用添加剤などへと製品領域を広げてまいります。また、モビリティなど今後需要が高まる分野へ積極的に展開してまいります。③グローバル展開の推進中国、東南アジアではグループ拠点の活用を推進し、市場拡大を目指してまいります。また、北米等需要増加が見込まれる地域に製品を供給できる体制を構築いたします。さらにこれら成長市場や成長分野への参入・拡大を視野に、事業・業務提携等も継続検討してまいります。④生産体制の強化成長市場・成長分野への参入・事業拡大を見据え、日本・中国・フィリピン・ベトナムの各生産拠点を最大限活かすことができるよう、グループ全体の生産体制の最適化を図ります。なお国内生産においては、現施設の利点を最大限活用すると共に、今後の生産増や高品質が求められる製品にもフレキシブルに対応可能な生産設備(省人化・自動化設備の導入、DXの活用)を備えた工場へのリニューアルや業務提携を検討してまいります。(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、独創的な高付加価値製品を開発し、生産性の向上を推進するなかで収益率を重視した経営を目指し、売上高営業利益率15%、海外売上高比率30%を目標としております。
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GovernanceTextBlock
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】①コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方当社グループは、経営環境の変化に迅速かつ的確に対応するため、経営管理体制の整備と公正で透明性の高い経営活動に努めながらコーポレート・ガバナンスの充実に取り組んでおります。②企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由イ.企業統治の体制の概要会社の機関としては、経営方針等の重要事項に関する意思決定機関及び監督機関として取締役会を、業務執行機関として経営会議を、監査機関として監査役会を設置・制定しております。当社の取締役会は、取締役8名(うち社外取締役(非常勤)2名)で構成され、毎月1回の定期開催と必要に応じた臨時開催により、法令で定められた事項及び経営に関する重要な事項等について審議・決議するとともに、取締役の職務執行状況を監督しております。なお、事業年度ごとの経営責任を明確にするとともに、経営環境の変化に機動的に対応できる経営体制を築くため、取締役の任期は1年としております。当社は監査役制度を採用しており、監査役会は、監査役3名(うち社外監査役(非常勤)2名)で構成され、毎月1回の定期開催と必要に応じた臨時開催により、監査に関する重要な事項について報告を受け、協議・決議を行っております。監査役は取締役会やその他の重要な会議への出席や、業務及び財産の状況調査をするとともに必要に応じて適切な意見を述べ、取締役の業務遂行を監査しております。経営会議は、取締役及び各部門長、常勤監査役、子会社取締役にて構成され、毎月1回の定期開催で、取締役会で決議された基本方針に基づき、当社及び子会社の経営に関する重要な事項を審議し、各部門の業務執行に関する調整を行っております。機関ごとの構成員は次のとおりであります。(◎は議長を表します。)役職名氏名取締役会監査役会経営会議取締役社長粕谷太一◎◎取締役会長粕谷健次○○専務取締役山本豊○○常務取締役粕谷英史○○取締役大野富久○○取締役水野和義○○社外取締役脇田政美○○社外取締役林克行○○常勤監査役関澤浩幸◎○社外監査役今枝剛○社外監査役内藤正明○各部門長○子会社取締役○企業統治の体制を図示すると次のとおりであります。ロ.企業統治の体制を採用する理由当社は、経営管理体制の整備や社外取締役2名を含む取締役会、社外監査役2名を含む監査役会の設置等を通じ、十分に経営の監視機能が働くと考えているため、前記体制を採用しております。③企業統治に関するその他の事項イ.内部統制システムの整備の状況当社グループは、業務を適正かつ効率的に推進し、社会的責任を遂行する上で当社グループの実情に適合した有効な内部統制システムの整備及び運用が不可欠であるものと認識しております。このため、取締役会において「内部統制システムの整備に関する基本方針」を決議し、業務執行部門から独立した内部監査室が主体となり、内部統制システムの運用状況の監視を実施しております。また、当社グループの役員及び社員を対象に「行動規範」を制定するとともに「コンプライアンス委員会」を設置し、法令・規定の遵守を図っております。ロ.リスク管理体制の整備の状況当社グループを取り巻く経営環境の変化にともない、管理すべきリスクも複雑・多様化してきており、経営の健全性維持と安定的な収益性、成長性の確保を図るためには、リスク管理体制を充実・強化することが重要であると認識し、「リスク管理委員会」を設置しております。委員会における審議・報告事項は取締役会・経営会議及び関連部署へ報告するとともに、重要度の高いリスクについては、対応策を決定し、リスクコントロールに努めております。また、危険物を取扱う関係上、特に事故防止・災害防止等の推進を図るため「安全衛生委員会」を設置し、毎月1回、討議・連絡・報告を行い、生じ得るリスクに備えて活動しております。ハ.提出会社の子会社の業務の適正を確保するための体制整備の状況子会社を担当する取締役は、毎月開催される当社の経営会議において子会社の事業進捗、重要な課題及びリスク等への対処について報告を行い、グループ全体の業務の適正を確保するための体制を整えております。また、子会社担当取締役がいない子会社においては毎月開催される当社の経営会議に子会社の取締役が出席し、事業進捗、重要な課題及びリスク等への対処についての報告を行い業務の適正を確保するための体制を整えております。④役員等賠償責任保険契約の内容の概要当社は、当社及び当社グループの取締役、監査役を被保険者とする会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しており、被保険者がその職務の執行に関し責任を負うことまたは当該責任の追及にかかる請求を受けることによって生ずることのある損害(ただし、保険契約上で定められた免責事由に該当するものを除く)を当該保険契約により填補することとしております。なお、当該保険契約の保険料は全額を当社が負担しており、被保険者の実質的な保険料負担はありません。⑤取締役の定数当社の取締役は9名以内とする旨定款に定めております。⑥取締役の選任の決議要件当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨定款に定めております。また、取締役の選任決議は、累積投票によらないものとする旨定款に定めております。⑦株主総会決議事項を取締役会で決議することができる事項イ.自己の株式の取得当社は、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議をもって、自己の株式を取得することができる旨を定款に定めております。これは、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能とするため、市場取引等により自己の株式を取得することを目的とするものであります。ロ.中間配当当社は、会社法第454条第5項の規定により、取締役会の決議によって毎年4月30日を基準日として、中間配当を行うことができる旨定款に定めております。これは、株主への機動的な利益還元を可能にするためであります。ハ.取締役及び監査役の責任免除当社は、会社法第426条第1項の規定により、取締役会の決議をもって同法第423条第1項の行為に関する取締役(取締役であった者を含む。)及び監査役(監査役であった者を含む。)の責任を法令の限度において免除することができる旨定款に定めております。これは、取締役及び監査役が職務を遂行するにあたり、その能力を十分に発揮して、期待される役割を果たしうる環境を整備することを目的とするものであります。⑧株主総会の特別決議要件当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨定款に定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的としております。
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ナトコ株式会社
有価証券報告書-第76期(2021/11/01-2022/10/31)
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ManagementAnalysisOfFinancialPositionOperatingResultsAndCashFlowsTextBlock
3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。①財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度(2021年11月1日~2022年10月31日)における世界経済は、新型コロナウイルス感染症対策と経済活動の両立が進み、持ち直しが見られたものの、世界的な半導体の供給不足によるサプライチェーンの混乱や原材料価格の高騰、ウクライナ情勢の長期化に伴う資源価格の高騰、欧米におけるインフレ加速に伴う政策金利引き上げ、中国における経済活動抑制の影響等、先行きに対する不透明な状況が継続しております。わが国経済は、新型コロナウイルス感染症に対するワクチン接種が進み、経済活動の正常化に向けた動きが見られるものの、急速な円安の進行により、資源価格や原材料価格の高騰がさらに進み、依然として予断を許さない状況が続いております。このような状況のもと、当社グループは絶えず独創的、革新的な研究と技術力の向上に努め、付加価値の高い製品の開発を行うとともに、お客様の満足度を第一とし、品質と機能において常に優れた製品、サービス、情報を提供することに努めてまいりました。この結果、当連結会計年度の財政状態、経営成績は以下のとおりとなりました。a.財政状態の状況当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,942百万円増加し、28,223百万円となりました。当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ453百万円増加し、6,138百万円となりました。当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,489百万円増加し、22,085百万円となりました。b.経営成績の状況当連結会計年度の売上高は20,445百万円(前年同期比7.3%増)、営業利益1,673百万円(前年同期比17.3%減)、経常利益2,104百万円(前年同期比5.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,514百万円(前年同期比7.7%減)となりました。セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。塗料事業金属用塗料分野では、工作機械・特殊車向けに工程短縮および機能性粉体塗料の提案が採用されたことや、中国で水性塗料を中心に新規ユーザーの開拓が進んだことで、売上高は前年同期に比べ増加いたしました。建材用塗料分野では、主力外装建材ユーザーの海外向けの商材が増えたことや内装建材向けの抗ウイルス塗料の拡販により、売上高は前年同期に比べ増加いたしました。セグメント利益は、原材料価格の高騰や物流コストの上昇などの影響を受け、前年同期に比べ減少いたしました。その結果、塗料事業における当連結会計年度の売上高は12,205百万円(前年同期比3.3%増)、セグメント利益は986百万円(前年同期比28.2%減)となりました。ファインケミカル事業PC向けのコーティング剤の需要が減少したものの、スマートフォンのアクセサリー部材へのコーティング剤や光学フィルム向けのコーティング剤が底堅く推移し、また、モビリティ(自動車関連)向けのコーティング剤の需要が旺盛であったことにより、売上高は前年同期に比べ増加いたしました。セグメント利益は、原材料価格の高騰や物流コストの上昇などの影響を受けたものの、高付加価値製品の販売が伸びたことで、前年同期に比べ増加いたしました。その結果、ファインケミカル事業における当連結会計年度の売上高は3,276百万円(前年同期比7.4%増)、セグメント利益は1,172百万円(前年同期比26.5%増)となりました。シンナー事業新規ユーザーの獲得や新商材の販売の推進により、売上高は前年同期に比べ増加いたしました。セグメント利益は、原材料価格などの高騰の影響を受け、前年同期に比べ減少いたしました。その結果、シンナー事業における当連結会計年度の売上高は4,963百万円(前年同期比18.6%増)、セグメント利益は242百万円(前年同期比32.7%減)となりました。②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より309百万円減少し、当連結会計年度末には7,131百万円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は、2,026百万円(前年同期は1,903百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益2,119百万円、減価償却費722百万円、仕入債務の増加630百万円による資金の増加と売上債権の増加223百万円、棚卸資産の増加206百万円、法人税等の支払708百万円による資金の減少によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は、2,124百万円(前年同期は1,307百万円の支出)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入368百万円、有価証券の償還による収入5,900百万円、信託受益権の償還による収入4,300百万円による資金の増加と定期預金の預入による支出761百万円、有価証券の取得による支出6,100百万円、信託受益権の取得による支出4,400百万円、有形固定資産の取得による支出861百万円、長期預金の預入による支出592百万円による資金の減少によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は、414百万円(前年同期は384百万円の支出)となりました。これは主に、配当金の支払414百万円によるものであります。③生産、受注及び販売の実績a.生産実績当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自2021年11月1日至2022年10月31日)前年同期比(%)塗料事業(千円)12,356,3944.2金属用塗料(千円)5,560,3238.9建材用塗料(千円)6,606,32710.2その他(千円)189,743△75.0ファインケミカル事業(千円)3,288,7796.9シンナー事業(千円)4,994,95819.5合計(千円)20,640,1318.0(注)1.金額は販売価格で表示しており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。2.上記の実績のうちには、外注生産によるものが各種類ごとに含まれております。b.受注実績当社グループは、主として見込生産によっており、受注高及び受注残高について特に記載すべき事項はありません。c.販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自2021年11月1日至2022年10月31日)前年同期比(%)塗料事業(千円)12,205,5863.3金属用塗料(千円)5,497,0788.0建材用塗料(千円)6,520,7699.3その他(千円)187,738△75.1ファインケミカル事業(千円)3,276,3087.4シンナー事業(千円)4,963,82518.6合計(千円)20,445,7217.3(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自2020年11月1日至2021年10月31日)当連結会計年度(自2021年11月1日至2022年10月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)ニチハ株式会社4,470,80423.54,943,28224.2(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a.財政状態の分析(資産)当連結会計年度末における流動資産の残高は19,379百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,033百万円増加いたしました。これは主に現金及び預金が160百万円、受取手形及び売掛金が171百万円、電子記録債権が104百万円、有価証券が200百万円、商品及び製品が159百万円、原材料及び貯蔵品が92百万円、信託受益権が100百万円増加したことによるものであります。固定資産の残高は8,844百万円となり、前連結会計年度末に比べ909百万円増加いたしました。これは主に建設仮勘定が993百万円減少したものの、建物及び構築物(純額)が761百万円、機械装置及び運搬具(純額)が385百万円、長期預金が741百万円増加したことによるものであります。この結果、当連結会計年度末の総資産は28,223百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,942百万円増加いたしました。(負債)当連結会計年度末における流動負債の残高は5,548百万円となり、前連結会計年度末に比べ565百万円増加いたしました。これは主に未払法人税等が166百万円減少したものの、支払手形及び買掛金が622百万円、未払金が84百万円増加したことによるものであります。固定負債の残高は589百万円となり、前連結会計年度末に比べ112百万円減少いたしました。これは主に退職給付に係る負債が36百万円増加したものの、役員退職慰労引当金が161百万円減少したことによるものであります。この結果、当連結会計年度末の負債合計は6,138百万円となり、前連結会計年度末に比べ453百万円増加いたしました。(純資産)当連結会計年度末における純資産の残高は22,085百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,489百万円増加いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益を1,514百万円計上した一方で、配当金の支払414百万円があったこと、為替換算調整勘定が451百万円増加したことによるものであります。この結果、自己資本比率は78.3%(前連結会計年度末は78.4%)となりました。b.経営成績の分析(売上高)当連結会計年度における売上高は20,445百万円(前年同期比7.3%増)となりました。この内訳といたしましては、塗料事業の売上高が12,205百万円(前年同期比3.3%増)、ファインケミカル事業の売上高が3,276百万円(前年同期比7.4%増)、シンナー事業の売上高が4,963百万円(前年同期比18.6%増)であります。概況につきましては、「第2事業の状況3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。(営業利益)売上原価は15,592百万円(前年同期比11.3%増)、売上原価率は76.3%(前連結会計年度末は73.6%)となりました。これは主に原材料価格の高騰に伴う原材料費の増加によるものであります。販売費及び一般管理費は3,180百万円(前年同期比5.5%増)となりました。これは主に物流コストの上昇による増加であります。この結果、当連結会計年度における営業利益は1,673百万円(前年同期比17.3%減)となりました。(経常利益)営業外収益は433百万円(前年同期比113.2%増)となりました。主な内容としては、為替差益345百万円であります。営業外費用は1百万円(前年同期比83.9%減)となりました。この結果、当連結会計年度における経常利益は2,104百万円(前年同期比5.0%減)となりました。(親会社株主に帰属する当期純利益)特別利益は38百万円となりました。主な内容としては、保険解約返戻金28百万円であります。特別損失は23百万円となりました。主な内容としては、固定資産処分損22百万円であります。この結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は1,514百万円(前年同期比7.7%減)となりました。②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容キャッシュ・フローの状況の分析については、「第2事業の状況3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは、次のとおりであります。2018年10月期2019年10月期2020年10月期2021年10月期2022年10月期自己資本比率(%)77.576.877.378.478.3時価ベースの自己資本比率(%)37.240.831.147.341.0キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%)11.78.111.28.98.9インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)89,709123,936477,270600,145596,953自己資本比率:自己資本/総資産時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い(注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。(注2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式総数をベースに計算しております。(注3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。(注4)有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。③資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループの運転資金需要の主なものは、原材料の購入、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要の主なものは、生産設備等の設備投資であります。これらの運転資金や投資資金は、自己資金により充当することを基本方針としておりますが、必要に応じて資金調達を行ってまいります。なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は179百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は7,131百万円となっております。④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成において、会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。なお、当社グループが連結財務諸表の作成に際して採用している重要な会計方針は、「第5経理の状況1連結財務諸表等(1)連結財務諸表注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。また、新型コロナウイルス感染症の影響に関する見積りの情報は、「第5経理の状況1連結財務諸表注記事項(追加情報)」に記載しております。⑤経営成績に重要な影響を与える要因について当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2事業の状況2事業等のリスク」に記載のとおりであります。⑥経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するため客観的な指標等当社グループは、独創的な高付加価値製品を開発し、生産性の向上を推進するなかで収益率を重視した経営を目指し、売上高営業利益率15%、海外売上高比率30%を目標としております。当連結会計年度の売上高営業利益率は8.2%(前年同期10.6%)、海外売上高比率は18.6%(前年同期20.6%)となりました。引き続き当該指標の改善に邁進していく所存でございます。
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CriticalContractsForOperationTextBlock
4【経営上の重要な契約等】該当事項はありません。
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ResearchAndDevelopmentActivitiesTextBlock
5【研究開発活動】当社グループは、地球・人にやさしい環境対応型製品の開発、業界でのシェア向上に向けた差別化商品の開発、更に各業界で要求される高度な機能を備えた高分子材料技術及び製品の開発に取り組んでおります。当社グループの研究開発体制につきましては、「ポリマー材料技術」を根幹に「分散技術」「コーティング技術」「色彩技術」の各分野にわたる長期的な基礎研究は研究所が担当しており、顧客ニーズを反映した商品企画、開発、改良が必要とされるテーマは各事業の開発部門が担当しております。当連結会計年度における研究開発費は872百万円であり、セグメントの状況は次のとおりであります。①塗料事業地球規模の温暖化対策の一環として、CO2削減に向けた取り組みが必須であると考え、当社においても低温焼付化、塗装工程の短縮、素材長寿命化、熱、エネルギー対策をキーワードに販路の拡大する商材開発に取り組んでまいりました。当事業に係る研究開発費は245百万円であります。②ファインケミカル事業水系コーティング剤やハイソリッド塗料のような環境対応型コーティング剤の開発や、新規機能性と意匠性を併せ持つコーティング剤の用途開発に取り組んでまいりました。当事業に係る研究開発費は250百万円であります。③シンナー事業有機溶剤から不純物を効率的に除去しリサイクルを推進する生産技術開発に取り組んでまいりました。当事業に係る研究開発費は0百万円であります。④基礎研究基礎研究は「ポリマー材料技術」「分散技術」「コーティング技術」「色彩技術」の4つの要素技術に特化され、得られた知見を塗料事業、ファインケミカル事業に提案しております。「ポリマー材料技術」では構造制御技術を活用した特徴ある機能性ポリマーの開発、「分散技術」では機能材の表面偏析や均一分散体の開発、「コーティング技術」では塗着効率を高めた塗装法の追求、「色彩技術」では高輝意匠や良触感テクスチャの開発に取り組みました。また、塗装レスやオンデマンド加飾の開発を促進すべく、人員を増強し、プラスチック成形用添加剤、他社製品にない特長を持ったフィルム材料やインクジェットインクの基盤確立を進めました。これら4つの要素技術は相互の連携を図るとともに、各事業部と協力し、製品の開発に取り組んでおります。基礎研究に係る研究開発費は375百万円であります。
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セルソース株式会社
有価証券報告書-第7期(2021/11/01-2022/10/31)
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CompanyHistoryTextBlock
2【沿革】当社の創業者である裙本理人(当社代表取締役社長)及び山川雅之(当社取締役)は、再生医療の産業化推進を目的として、2015年11月に東京都港区西麻布において当社を創業いたしました。当社設立以降の主な沿革は、次のとおりであります。年月概要2015年11月東京都港区西麻布に再生医療支援を事業目的としたセルソース株式会社(資本金90百万円)を設立2016年3月東京都渋谷区渋谷に「再生医療センター」として、CPC(CellProcessingCenter)を開設2016年3月「FatBankサービス」及び「血液由来加工受託サービス」を開始2016年4月「美顔器の仕入販売」を開始2016年5月MedikanCo.,Ltd.と同社医療機器製品の日本国内独占販売契約を締結2016年6月「医療機器製造業許可」並びに「第三種医療機器製造販売業許可」を取得2016年8月「医療機器販売」を開始2016年8月「化粧品製造販売業認可」を取得2017年2月「再生医療センター」において、「特定細胞加工物製造許可」を取得2017年5月「脂肪由来幹細胞加工受託サービス」を開始2017年5月「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」に即した医療の提供を支援する「再生医療等法規対応サポートサービス」を全面提供開始2017年7月「シグナリフト」ブランドの化粧品の販売を開始2018年1月「高度管理医療機器等販売業許可」を取得2018年8月多血小板血漿(PRP)を加工し長期保管を可能にするPFCフリーズドライ製法の特許取得2018年11月東京都渋谷区渋谷に本社を移転2019年6月国立大学法人大阪大学と、エクソソームを含む細胞分泌物を用いる治療法確立を目的とした「共同研究契約」を締結2019年10月東京証券取引所マザーズ市場に上場2019年11月住商ファーマインターナショナル株式会社と「脂肪由来幹細胞の分譲に関する契約」を締結し研究用途での提供を開始2020年3月不妊治療を目的とした「産婦人科」向けの血液由来加工受託サービスを開始2020年12月国立大学法人大阪大学と、脂肪幹細胞由来エクソソーム等を用いた「慢性閉塞性肺疾患治療」に関する「共同研究契約」を締結2021年6月順天堂大学と、エクソソームを用いた脳梗塞後遺症・パーキンソン病の治療について「共同研究契約」を締結2021年11月株式会社アシックス並びに株式会社ORPHEと、スマートシューズを用いた医療分野での共同研究を開始2022年4月東京証券取引所グロース市場へ移行2022年4月エクソソーム化粧品原料「セルソースExosome」を開発2022年6月ペット保険のアニコム損保を子会社に持つアニコムホールディングス株式会社と動物医療の発展に向けて再生医療等分野で業務提携開始2023年1月監査役会設置会社から監査等委員会設置会社へ移行
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セルソース株式会社
有価証券報告書-第7期(2021/11/01-2022/10/31)
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DescriptionOfBusinessTextBlock
3【事業の内容】当社は、2014年11月の「再生医療等の安全性の確保等に関する法律(以下、「再生医療等安全性確保法」)」と「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(以下、「医薬品医療機器等法」)」施行を踏まえ、再生医療関連事業の産業化推進と同業での新たな価値創出を目指し2015年11月に創設され、当事業年度は第7期となります。当社は、「再生医療関連事業」として、再生医療(※)を提供する医療機関への「脂肪・血液由来の組織・細胞の加工受託サービス」、再生医療等安全性確保法に関する再生医療等法規対応や経営管理を支援する「コンサルティングサービス」、「医療機器販売」、及び「化粧品販売その他」に取り組んでおります。再生医療関連事業における各サービスの内容及び特徴は次のとおりであります。(※)本書において「再生医療」は、「再生医療等安全性確保法」第2条第1項に定める「再生医療等」と同一の定義で使用しております。また、本書において「再生医療等」とは、かかる再生医療に加え、当社が提供する「血液由来加工受託サービス」や「FatBankサービス」を利用した治療など再生医療等安全性確保法の対象外の治療を含むものとしています。(1)脂肪・血液由来の組織・細胞の加工受託サービス①脂肪由来幹細胞加工受託サービス2014年11月に施行された「再生医療等安全性確保法」では、医療機関が、再生医療に用いる細胞の加工作業を特定細胞加工物製造許可を取得した加工施設を有する外部企業へ委託することが認められております。当社の再生医療センターは同法に基づく当該製造許可を取得しており、整形外科や形成外科等の医療機関より委託を受けて、当該医療機関が患者から採取する脂肪組織を預かり、脂肪組織由来間葉系幹細胞(以下、「脂肪由来幹細胞」(※))を抽出、培養、凍結保存する加工作業を行っております。なお、本サービスの委託者である医療機関は、患者から採取した脂肪組織を加工した脂肪由来幹細胞を公的医療保険が適用されない自由診療(以下、「自由診療」)のもとで、当該患者に対して主に変形性膝関節症の治療に用いております。当社の行う脂肪由来幹細胞の加工作業に必要な脂肪組織は、約20mLと少量であり、抽出及び培養後は凍結処理により長期保存が可能であります。したがって、医療機関は本サービスを当社に委託することにより、少量の脂肪組織の採取で当該患者に対して複数回の脂肪由来幹細胞の患部への投与が可能となるため、医療機関及び患者の負担が軽減されます。本サービスでは、委託者である医療機関からの要請による脂肪由来幹細胞の加工作業、配送並びに凍結保存の対価を収益として認識しております。(※)「脂肪由来幹細胞」とは、脂肪、骨、筋肉、血管等の様々な組織への分化能を有する幹細胞であり、主に創傷治癒・抗炎症性免疫調節・新生血管形成等の働きがあると言われております。この作用を利用し、患部等に脂肪由来幹細胞を注入することで炎症の抑制や硬化した組織の再生等の様々な効果が期待されています。また、医療業界での最近の研究から、これら作用・効果の機序として、幹細胞自身の直接作用のみでなく、幹細胞が産生する細胞外小胞(以下、「エクソソーム」)による周囲の細胞へのパラクライン効果(分泌物による近隣の細胞や組織への作用効果)が着目されています。②血液由来加工受託サービス本サービスにおいて当社は、整形外科、形成外科、産婦人科等の医療機関より委託を受けて、当該医療機関が患者から採取する血液を預かり、その血液から多血小板血漿(PRP)(※1)を作成し、活性化させ、成長因子等を濃縮し、無細胞化した後に凍結乾燥(フリーズドライ)を施した「PFC-FD」(※2)を作成する加工作業を行っております。なお、本サービスの委託者である医療機関は、自由診療のもとで当該患者に対して主に変形性膝関節症治療や不妊治療などを目的として、「PFC-FD」を用いて治療しております。現在、自己血から抽出したPRPを患部に注入し自己組織の修復を促す治療が整形外科、形成外科、皮膚科、産婦人科等で行われておりますが、本サービスにおいて、特許取得済みの当社独自技術により加工作成される「PFC-FD」は、医療機関内にて室温かつ長期間での保存が可能である点が特徴であります。本サービスでは、PFC-FDの加工作業の対価を収益として認識しております。(※1)「多血小板血漿(PRP)」とは、血小板が多く含まれる血漿の事であります。血液中の血小板は様々な成長因子を含有し、組織の治癒過程において細胞の働きを調整する機能を有しております。この作用を利用し、患部等にPRPを注入することで炎症を抑制させる等の効果が期待されております。(※2)「PFC-FD」を用いた療法は、サイトカイン(細胞から分泌される低分子のタンパク質である生理活性物質)のみを投与する療法となります。そのため、細胞加工物であるPRP療法とは異なり再生医療等安全性確保法の対象外となります。③FatBankサービス本サービスにおいて当社は、形成外科や美容外科等の医療機関より委託を受けて、医療機関が形成医療や美容医療等を目的として採取した患者の脂肪組織を預かり、脂肪組織を劣化させない超低温の環境で長期間の保管を行っております。従来、医療機関が脂肪組織を利用する医療を提供する際には、患者から都度、脂肪組織を採取しておりましたが、医療機関は本サービスを利用することで、必要な脂肪組織を安全に長期間保管しておくことができるようになります。そのため、医療提供時に患者から都度、脂肪組織を採取する必要がなくなり、医療機関及び患者の負担が軽減されます。本サービスでは、脂肪組織の凍結保存処理、配送並びに1年を超える保管に係る保管延長料の対価を収益として認識しております。(2)コンサルティングサービス①再生医療等法規対応サポートサービス医療機関が患者に再生医療を提供する場合、「再生医療等安全性確保法」に基づき、提供しようとする再生医療のリスクに応じた提供計画を事前に厚生労働大臣に提出することが義務づけられており、また、医療機関が自院で脂肪由来幹細胞や多血小板血漿(PRP)などの特定細胞加工物を製造する場合は、事前に厚生労働大臣へ届出することが必要であります。かかる法的手続きを経ない再生医療等の提供あるいは特定細胞加工物の製造は医療機関において法律違反となり、罰則が科されることとなります。本サービスにおいて当社は、再生医療を行う医療機関より委託を受けて、医療機関が患者に再生医療を提供する際に必要となる各種申請・届出業務に係る書類作成等のサポート業務を行っております。当社では、第2種及び第3種再生医療等提供計画書(※)の作成支援を行うほか、法令等により定められた各定期報告書の作成支援、特定細胞加工物製造届出の支援及び法令遵守に関する各種助言等を行っております。本サービスでは、計画書等の作成支援サービスまたは各種助言等の役務提供の対価を収益として認識しております。(※)「再生医療等提供計画書」とは、再生医療等安全性確保法第4条第1項に定める、再生医療等を提供する医療機関が認定再生医療等委員会の意見を聴取した上で地方厚生局に提出しなければならない書面です。なお、再生医療に用いられる医療技術は、再生医療等安全性確保法において、人の生命及び健康に与えるリスクの度合いから第1種から第3種に分類され、第1種はiPS細胞やES細胞などを用いた上記のリスクが最も高いもの、第2種は培養した幹細胞などを用いた医療技術等で第1種ほど上記のリスクが高くないもの、第3種は第1種及び第2種以外で最も上記のリスクが低い医療技術等とされています。②経営管理支援サービス本サービスにおいて当社は、医療機関より委託を受けて、KPI(重要業績評価指標)による経営管理手法や人材マネジメント手法の導入及び運営、並びに他の医療機関やアカデミア等との業務提携等をサポートする経営管理支援サービスを提供しております。本サービスでは、各種支援に係る役務提供の対価を収益として認識しております。(3)医療機器販売当社は、医療機関の円滑な再生医療の提供を支援することを目的とし、医療機関に対して、患者から血液及び脂肪等の組織を採取するために必要な医療機器を販売しております。当社では、世界的に販売実績のある医療機器メーカーのMedikanCo.,Ltd.と国内販売独占契約を締結するなどし、医療機関に販売する医療機器の仕入れ・販売を行っております。医療機器販売での会計上の収益認識は、一般的な機器販売と同様であります。(4)化粧品販売その他当社は、化粧品販売のビジネスモデルとしてBtoCモデルとBtoBモデルを展開しております。BtoCモデルでは、当社の再生医療センターでの脂肪由来幹細胞の研究に基づき開発された化粧品ブランド「シグナリフト」の美容液「エクストラエンリッチ」、クリーム「エンリッチクリーム」、及び洗顔ジェル「ジェリーウォッシュ」等、一般消費者向けの化粧品の製造販売を行っております。当社の化粧品は、再生医療関連事業における脂肪由来幹細胞の研究成果をもとに、肌のハリが生まれるメカニズムに着目して開発された独自成分「シグナペプチド」を配合している点が特徴であります。販売手法は自社Webサイトによる通信販売のほか、インターネットショップ、化粧品仕入販売事業者、医療機関・ドラッグストアなど店舗への販売になります。BtoBモデルでは、自社で開発した化粧品原料である「セルソースExosome」や「セルソースヒト幹細胞順化培養液」を化粧品販売事業者に提供しております。また、化粧品販売事業者からの製造委託を受けて自社化粧品原料を使用した化粧品をOEM製造並びに化粧品販売事業者への販売をしております。なお、当社が販売する化粧品及びOEM製造を受託した化粧品の製造は化粧品製造業許可を取得している外部事業者に委託しております。化粧品販売での会計上の収益認識は、一般的な化粧品販売と同様であります。<事業系統図>以上述べた再生医療関連事業を事業系統図によって示すと、次のとおりであります。(1)加工受託サービス、コンサルティングサービス、並びに医療機器販売(2)化粧品販売その他
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有価証券報告書-第7期(2021/11/01-2022/10/31)
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BusinessPolicyBusinessEnvironmentIssuesToAddressEtcTextBlock
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】本書提出日現在における経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。また、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。(1)経営方針及び経営環境当社は、2014年11月の「再生医療等安全性確保法」及び「医薬品医療機器等法」施行を踏まえ、再生医療関連事業の産業化推進と同業での新たな価値創出を目指し2015年11月に創設され、当事業年度は第7期となります。再生医療の市場規模は、世界では2030年には7.5兆円、2040年には12兆円まで達する見込みであり、その中で日本国内の売上は2030年には5,300億円、2040年には9,100億円までの成長が予測されております([参考]令和2年9月.第1回再生・細胞医療・遺伝子治療開発協議会.議事資料より)。当社は、下記のパーパス、ミッション及びバリューのもと、課題解決型企業として、研究から治療の段階へと発展してきた再生医療分野における事業及び再生医療分野事業により獲得したノウハウ・ブランディングを活かしたその他関連事業を行っております。<パーパス~当社の社会的存在意義~>●ChangeOurFuture未来を変える<ミッション~当社の社会的使命~>●FreedomofLifewithMedicalRevolutionすべての人生に自由を医療に革命を●具体的には、以下3つの社会課題の解決を通じて、社会に新しい価値を創出します。1.高齢化問題2.少子化問題3.財政問題<バリュー~当社の価値観~>●IdeasIntoRealityアイデアを現実へ●IssueDriven課題ドリブン●ZERO-BasedDecisionゼロベースで考える●SimpleandClearシンプルで明確に●RespectandFunリスペクトと楽しさを●BeHappy,MakeHappiness幸せになり幸せにしよう事業推進にあたっての経営基本方針は下記のとおりであります。①再生医療等安全性確保法に基づく自由診療の分野に注力し、確固たる事業基盤を構築する。②提携医療機関との緊密な関係性を強みとし、自家細胞治療及びエクソソーム関連治療・開発に重点的に資源投入。他家細胞治療分野においては再生医療等製品を製造する他社に対し原料供給者として協働する。③医療・患者データの収集やマーケティング支援等、提携医療機関ネットワークを駆使した再生医療のリアルプラットフォーマーとして周辺ビジネスに商圏を拡大する。④他社との事業提携を有効に活かし、自社内基盤コストを抑え、高い価格競争力を維持する。⑤人財への投資は最重要な経営課題と捉え、採用・育成に妥協は許さない。⑥将来的な海外グローバル展開を視野に、海外における再生医療に関する法令整備の動向を注視する。⑦過剰な与信リスクを抱えぬよう、取引先の信用状況等を精査し取引先管理に努める。⑧法的リスクのコントロール及びコンプライアンス遵守は経営及び業務遂行上の基本とし、業界全体の規範となる。⑨最新のITを駆使して、コミュニケーションコストをミニマイズし、徹底したスピードを追求する。⑩次の成長戦略を常に描き、足元の事業の拡大・安定化と並行して、次の布石を打つ努力を惜しまない。(2)経営戦略当社の経営戦略は以下のとおりであります。①再生医療関連事業における提携医療機関の増加と新たな治療分野の拡大②再生医療周辺の新規技術開発並びに共同研究への積極的参画による臨床応用の展開加速③学会セミナーの本格展開とアカデミア・医師等との共同治験推進④協業会社等との連携による国内営業力の強化と海外展開推進⑤再生医療関連事業により蓄積されたデータ、ノウハウを活用した新たな事業展開(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社が属する再生医療業界は端緒についたばかりであり、業界を取り巻く環境の今後の動向に不確実性が高く、本書提出日現在、当社では経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標及びその数値目標を定めておりませんが、経営指標の構成要素となり得る、売上高営業利益率(以下、「営業利益率」)、再生医療関連事業における加工受託サービス提供先の医療機関数及び加工受託件数を主要業務係数としてモニタリングしております。今後、業界動向及び当社の業績の推移等を勘案し、早期に経営指標及び数値目標を決定する予定です。(4)事業上及び財務上の対処すべき課題経営戦略を推進する上で、当社が対処すべき課題を以下のとおり認識し、その解決に向けた取り組みが必要であると考えております。①国内再生医療市場の拡大当社が展開する再生医療関連事業が属する再生医療市場は、国内外で急速に成長しております。医療機関並びに患者における認知度の拡大を背景に今後も継続的な成長が見込まれる中、当社は適切な人材や資金を投下することで、リーディングカンパニーとして再生医療市場を牽引し続けることが、当社の事業拡大や財務の安定化につながると考えております。②加工受託処理能力の向上再生医療等に係る国内外での有効臨床データの発表や当該治療方法の認知度の高まり等を背景に、当社の再生医療関連事業での加工受託件数は、順調に増加しており、今後もこの傾向は継続するものと認識しております。当社は、加工受託件数の増加にあわせた処理能力の向上のため、新規設備への投資を検討する他、外部業者への一部加工業務再委託の実施や加工業務に使用する培地や機器等の改良・増設等による作業工程の効率化等とともに、専門的な知識・技能を有する優秀な人材の採用と育成を進めております。③治療・診療データの蓄積・エビデンスの確保加工受託の実績及び医療機関等との連携による治療・診療等の実績データの蓄積・エビデンスの確保は、学会やセミナー等での展開やアカデミア・医師等との協働推進、さらには新たな事業エリアへの布石に向けて必要不可欠なものであると認識しております。当社では、かかるデータ蓄積・エビデンス確保を重要な経営課題と認識するとともに、その手法についても強化、改善してまいります。④内部統制、内部管理・法令遵守・情報管理体制の強化事業推進や外部との協業等において、当社の経営管理上の信用力向上が必要となります。そのためには、内部統制システム及びリスク管理・法令遵守・情報等に関する内部管理体制の基盤構築が重要であると認識しております。当社では、かかる内部統制・内部管理体制の強化を継続的に実施してまいります。⑤知財戦略当社の事業推進の過程や第三者との共同研究等で獲得した知的財産権の確保は、競争力の確保、将来の事業展開のために重要であると認識しております。当社では、かかる知的財産権を顧問弁理士との緊密な連携により維持・確保してまいります。⑥デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進デジタルトランスフォーメーション推進は当社の継続的なイノベーションの創出や競争優位の源泉となる無形資産投資であり、経営戦略の重要な課題と認識しております。業務プロセスやビジネスモデル、企業文化等の変革に向けて、担当部署のみならず全社員が当事者意識を持ち、デジタルトランスフォーメーションに向けての投資を推進してまいります。⑦サステナビリティへの取組み当社は、2022年11月に社長が責任者を務める「HSF経営推進協議会」を設置しました。「HSF経営推進協議会」では、持続的な成長及び中長期的な企業価値向上に向けた方針、人材・多様性の確保、ならびに気候変動によるリスク機会への対応(TCFD)等のサステナビリティについての取り組み方針を協議します。また取締役会では、「HSF経営推進協議会」による協議内容についての報告を受け、かかる方針等に加え、ステークホルダーへの開示及び対話、長期視点での投資計画等の協議・検討を行い、決定するとともに、具体的な活動状況を監督する体制としております。a.サステナビリティのための「HSF経営」の推進当社は、2022年11月の取締役会にて経営のあるべき姿として、人=Human・社会=Social・未来=Futureにフォーカスした「HSF経営」を推進することを決議しました。HSF経営の実践は、当社の社会的存在意義の体現や、社会的使命の実現に直結すると共に、持続可能な社会の実現に向けた社会課題の解決に繋がると考えております。つまり、当社の持続的成長が、持続可能な社会の成長と同期化する経営方針としてHSF経営を掲げ、推進して参ります。b.持続的な成長及び中長期的な企業価値向上に向けた方針当社は、HSF経営の実践により高い収益性を維持しながら持続的に成長していくこと目指す中で、重要な経営指標としてセルソースグロースレート(以下、「CSGR」という。)を掲げております。CSGR=売上高成長率+EBITDAマージン目標数値(以下2項目いずれも達成)・CSGR>50%・売上高成長率>20%andEBITDAマージン>20%今後も持続的な成長により中長期的な企業価値の向上を目指すために、CSGRを高い水準に維持しながら、積極的に人的資本への投資や事業基盤構築のための投資を適切に進めるほか、未来を変える新たな事業の創出や新たなパートナーとの協業、M&A等多様な戦略を実行していく方針です。c.人材・多様性の確保当社は社歴が浅く小規模組織であるため、今後の事業拡大や企業価値向上に向け、経営戦略策定から事業推進、内部管理等、すべての経営機能の維持・高度化において人材の確保が重要な課題であると認識しております。また当社が事業成長を継続するためには、従業員1人ひとりが成果を最大化し、持続的な成長を続けていくことが重要であると考えております。そのため全ての従業員に公平かつ透明性の高い評価制度を設け、優秀な人材は積極的に登用する方針です。また、人材採用も慎重かつ積極的に行って参ります。多様性確保の状況については、2022年10月末現在における管理職に対する女性比率は24.1%となっております。また取締役に対する女性比率は16.7%となっております。当社は女性や外国人の具体的な目標比率を設定しておりませんが、今後も全ての属性に対して公平かつ積極的に採用及び登用してまいります。採用においては優れた能力のみならず、人間性を重視した選考を心がけております。また、社内外での研修・教育の強化などを含む人材育成制度の整備を進めるとともに、機動的な人材活用を制度的にも実施し、人材が企業と共に、若しくはそれ以上のスピードで成長する態勢整備に努めております。これらの方針により獲得した唯一無二の人材同士が企業文化と経営理念を共有し、当社が各ステークホルダーに提供する付加価値の総和の最大化を実現する組織・態勢作りを図っております。d.気候変動によるリスク機会への対応(TCFD)当社は、気候変動に伴う事業活動への影響を把握するため、リスクと機会の分析を行っています。金融安定理事会が提言する「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」のフレームワークを活用し、以下の項目について整理を行いました。ガバナンス取締役会の監視体制気候変動関連のリスク及び機会を含む経営上の最重要事項に関する意思決定機能は取締役会が担っております。また取締役会では、社長が責任者を務めるHSF経営推進協議会における気候変動関連の協議事項の報告を受け、業務執行及びリスク管理システムの監督を行っております。評価・管理する際の経営者の役割当社の気候変動関連におけるトップマネジメントは社長が担っております。社長は、取締役会のメンバーであり、HSF経営推進協議会の責任者です。取締役会では、気候変動に関する戦略、リスク管理、指標と目標の進捗状況について、HSF経営推進協議会における協議事項の報告を受け、業務執行及びリスク管理システムの監督を行います。戦略短・中・長期の気候関連リスクと機会〇リスク:TCFDが定義するハイリスクセクターのように、長期的に大規模な事業転換や投資を必要とするような重大な気候関連リスクは認識されていませんが、当社では以下のリスクについて今後対応策を検討してまいります。・物理的リスク:気候変動に伴う製造設備地域での災害リスク、サプライチェーンの寸断リスク等・移行リスク:カーボンプライシングによるコスト増等・法令リスク:環境関連法令の厳格化に伴う遵守に向けての体制整備、設備対応等によるコストアップ等〇機会:気候変動に伴う健康寿命の変化に対応した製品・サービスの提供戦略・財務計画等に与える影響新たな規制強化が実施される可能性を念頭に置き、規制動向を注視することが必要であると認識しております。一方で、環境負荷を低減する製造プロセスの構築等、機会のポテンシャルも発生し得ると考えています。気候変動シナリオに基づいた戦略のレジリエンス多様なシナリオにおいての対策検討を実施するとともに、不確実な将来に向けてのレジリエンスを高めてまいります。リスク管理識別・評価プロセス気候変動関連リスクのうち、特に経営に大きな影響を与えるものをHSF経営推進協議会で全社リスクとして特定します。管理プロセス気候変動関連リスクのうち、特に経営に大きな影響を与えるとして特定されたリスクについては、コンプライアンス・リスク協議会において、リスク評価とリスク低減策を定期的に実施・策定し、モニタリングします。プロセスとリスク管理全体との統合状況コンプライアンス・リスク協議会には顧問弁護士がアドバイザーとして出席し、専門的知見で適宜助言を受け、取締役会へ報告します。指標と目標評価指標当社は中長期的な視点をもって環境保全活動を推進しております。しかしながら当社の事業は未だ黎明期であり、当社製品・サービスが大きく拡大していく中でも、日本の2050年におけるカーボンニュートラルに貢献して参りますが、現時点で具体的な指標・目標を定めることは難しいと考えております。現状2022年10月期における当社の電力使用量のうち、再生可能エネルギーが41%を占めております。目標と実績2050年カーボンニュートラルの実現を目指し、以下の取組を進めております。・再生可能エネルギー活用の推進・近距離補助制度及び自転車通勤の許可等による温室効果ガス排出量削減への取り組み
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(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】①コーポレート・ガバナンスに対する基本的な考え方当社では、「コーポレート・ガバナンス」を、企業が継続的に収益を上げ、持続可能性を高めるために必要不可欠な事業の根幹として位置付け、社会のサステナビリティと企業のサステナビリティの同期化の実現を目指すとともに、ステークホルダーに真の利益を提供するための組織体制構築と企業倫理醸成を図っております。また課題解決型企業として、当社の掲げるコーポレート・ミッション(当社の社会的使命)である「高齢化問題」、「少子化問題」、「財政問題(保険医療費の削減)」の解決を目指すうえで「コーポレート・ガバナンス」の充実が経営の最重要課題の一つと認識しております。同時に「コーポレート・ガバナンス」が有効に機能する為には、ステークホルダーに対して積極的かつ正確な情報を速やかに開示することが肝要と考えております。②企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由a.企業統治の体制の概要当社は、経営の重要な意思決定及び業務執行の監督を行う取締役会の経営機能及び監督機能の一層の強化、並びに業務執行の機動性・効率性の更なる向上を図るために、2023年1月より監査等委員会設置会社に移行しました。社外取締役が過半数を占める監査等委員会が、内部監査室等と緊密に連携し、中立・独立の立場から、取締役会による意思決定が適切かつ効率的に行われていることを監督しております。また、経営の監督と執行の役割分担の明確化のために執行役員制度を導入し、業務執行取締役及び執行役員により構成される経営会議に業務執行の権限の一部を委譲した上で、取締役会が業務執行の監督をしております。さらに、当社では、後継者計画を含む取締役及び執行役員の選解任及び報酬等に関する公正性・妥当性について審議し、経営の透明性の確保及び説明責任の向上を通じて当社のコーポレート・ガバナンス体制の強化を図るため、指名報酬諮問委員会を設置しております。加えて、当社の経営上の重要なリスク及びコンプライアンスを審議するための機関としてコンプライアンス・リスク協議会を設置しております。また、人(Human)社会(Social)未来(Future)にフォーカスして経営・事業変革を推進していくための機関としてHSF経営推進協議会を設置しております。イ.取締役会提出日現在、取締役会は取締役4名(監査等委員である取締役を除く。)、監査等委員である取締役3名の合計7名(うち社外取締役4名)で構成しております。取締役7名のうち業務執行取締役は社長1名のみであり、残り6名は非業務執行取締役となっております。取締役会では、当社経営の意思決定機関として法令・定款に定められた事項のほか、経営の基本方針並びに重要な事項を決定するとともに、業務執行状況の監督を行っております。取締役会は原則毎月1回定期的に開催するほか、必要に応じて臨時開催し、迅速かつ効率的な意思決定を行える体制としております。ロ.監査等委員会提出日現在、監査等委員会は、社内取締役1名及び社外取締役2名で構成されております。社内取締役1名は常勤の監査等委員であり、社内事情に精通した者が、取締役会以外の重要な会議等への出席や、内部監査室等との連携を密に図ることにより、監査等委員会の監査・監督の実効性を高めております。また監査・監督の遂行のため、監査等委員会は直接内部監査室に指示・命令をすることができます。監査等委員会は、原則毎月1回定期的に開催するほか、必要に応じて臨時に開催し、監査等委員相互の情報共有により有効かつ効率的な監査・監督を行える体制としております。ハ.指名報酬諮問委員会提出日現在、指名報酬諮問委員会は、社長及び社外取締役2名により構成され、必要に応じて随時開催されております。指名報酬諮問委員会では、取締役及び執行役員の選解任、報酬、及び後継者計画等について審議し、取締役会に対して助言・提言を行っております。ニ.経営会議提出日現在、経営会議は社長を議長とし、社長及び執行役員の合計5名で構成され、取締役会決議により委任された事項、取締役会への上程議案、その他経営上重要な事項として社規則で定められた事項を決議しております。経営会議は、原則月1回以上、議案の発生都度、随時開催し、構成員の他、常勤の監査等委員がオブザーバーとして出席するとともに、個別議案に関係する従業員が必要に応じ出席しております。ホ.コンプライアンス・リスク協議会提出日現在、コンプライアンス・リスク協議会は、社長、執行役員、その他社長が指名する役職員により構成され、原則として隔月1回開催されております。コンプライアンス・リスク協議会には、構成員の他、常勤の監査等委員及び顧問弁護士がオブザーバーとして出席し、社長の諮問を受けて、部門横断組織としてコンプライアンス及び経営上のリスクにおいて種々勘案すべき事項及び行動計画等について協議し、社長に対し必要な答申・報告・立案を行っております。へ.HSF経営推進協議会提出日現在、HSF経営推進協議会は、社長及び執行役員により構成され、必要に応じて随時開催されております。HSF経営推進協議会には、構成員の他、常勤の監査等委員がオブザーバーとして出席し、気候変動などの地球環境問題への配慮、人権の尊重、従業員の健康・労働環境への配慮や公正・適切な処遇、多様性の確保に向けた人材育成方針、取引先との公正・適正な取引、自然災害等への危機管理、人的資本・知的財産への投資をはじめとする経営資源の配分や事業ポートフォリオに関する戦略の実行など、サステナビリティを巡る課題に関する事項について協議し、社長又は取締役会に対し必要な答申・報告・立案を行っております。各機関の提出日現在の構成員は次のとおりであります。(◎議長、〇構成員、□出席者、△オブザーバー)役職名氏名取締役会監査等委員会指名報酬諮問委員会経営会議コンプライアンス・リスク協議会HSF経営推進協議会代表取締役社長裙本理人◎◎◎◎◎取締役山川雅之〇取締役(社外)村上憲郎〇〇取締役(社外)澤田貴司〇〇取締役常勤監査等委員雨宮猛〇◎△△△取締役(社外)監査等委員藤沢久美〇〇取締役(社外)監査等委員尾﨑恒康〇〇執行役員メディカルアフェアーズ本部長花木博彦〇〇〇執行役員再生医療本部長大西勝二〇〇〇執行役員コーポレート本部長杉祐次郎〇〇〇執行役員経営企画本部長細田薫〇〇〇代表取締役社長が指名する者〇□顧問弁護士△b.現状の企業統治の体制を採用している理由当社が監査等委員会設置会社へ移行した理由としては、取締役会における議決権を有する監査等委員が経営の意思決定に関わることにより、取締役会の監督機能の強化を図るためであります。また、定款の定めにより、取締役会の決議において重要な業務執行(会社法第399条の13第5項に掲げる事項を除く。)の決定の全部または一部を取締役に委任することが可能となったことから、迅速且つ的確な経営及び執行判断ができるようになりました。さらに、業務を執行しない取締役との間で責任限定契約を締結することが可能であることから、取締役がその期待される役割を十分に発揮できると考え、監査等委員会設置会社へ移行しました。また当社は、取締役会に対する十分な監視機能を発揮するため、社外取締役4名(監査等委員であるものを含む。)を選任しています。社外取締役は、それぞれ高い専門性を有し、その専門的見地から的確な経営監視を実行し、取締役会に対して的確な提言と監視機能を果たしています。また、社外取締役4名はそれぞれ、当社との人的関係、資本的関係、または取引関係その他の利害関係において当社の一般株主との利益相反が生じるおそれがなく、東京証券取引所の定めに基づく独立性を有しております。これらの体制により、十分なコーポレート・ガバナンスを構築しております。c.コーポレート・ガバナンスの体制当社のコーポレート・ガバナンス体制を図示すると以下のとおりとなります。③企業統治に関するその他の事項a.内部統制システムの整備の状況当社は、取締役の職務の執行が法令及び定款に適合する事を確保するための体制、その他株式会社の業務並びに当該株式会社の業務の適正を確保するために必要なものとして法令で定める内部統制システムの整備に関して、取締役会の決議により、以下のとおり体制の整備をしております。イ.取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合する事を確保するための体制・正しく行動すること、そのために、人=Human・社会=Social・未来=Futureにフォーカスした「HSF経営」の推進を明確にして役職員のコンプライアンス教育を進めるとともに、「パーパス」「ミッション」「バリュー」「セルソース思考22」を示すことにより、価値観の共有・組織文化の醸成を図っております。・法令を誠実に遵守し、すべてのステークホルダーに対し、誠意をもって明るく親切かつ丁寧な態度で接することを「倫理規程」に明記しております。またコンプライアンス推進体制や役職員の遵守事項などを「コンプライアンス規程」に明文化する事により、コンプライアンスに対する意識の育成とその遵守徹底を図っております。・社外の弁護士にも直接通報できる「内部通報制度規程」を定め、法令違反等の不正行為の早期発見と是正を図っております。・社会の秩序や安全に脅威を与える反社会的勢力等からの不当な要求には一切応じることなく、関係遮断を行うとともに、警察・弁護士等の外部専門機関との連携を強化し、反社会的勢力排除のための体制整備を進めております。・顧問弁護士がアドバイザーとして出席するコンプライアンス・リスク協議会において、当社事業に関連する全ての法令を洗い出し、それらのリスク評価とリスク低減策を定期的に実施・策定し、モニタリングしております。ロ.取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制・「文書保管管理規程」を定め、各種議事録やその他の重要文書等の取締役の職務執行に係る情報は適切に保存、管理しております。・文書管理の責任部署は管理部とし、管理部は文書の保存と閲覧権限を適切に設定し、情報管理を行うとともに、取締役からの要請に基づき、速やかに必要文書を閲覧に供する事ができる体制としております。ハ.損失の危険の管理に関する規程その他の体制・「リスク管理規程」を定め、当社の抱える諸リスクの分類、評価、対応、モニタリング方法等を明確化し、リスクに対する管理体制を構築しています。・コンプライアンス・リスク協議会において、「リスク管理規程」に基づき会社に発生し得るリスクを洗い出し、それぞれのリスクごとに「重大性」と「発生頻度」でマトリックス評価の上、リスク受容度を測定、その軽重に応じた対応策を実施する事としています。また、実施した対応策の進捗や効果についても同協議会においてモニタリングする事としています。ニ.取締役の職務の執行が効率的に行われる事を確保するための体制・取締役会を原則毎月1回開催し、必要に応じて使用人がオブザーバーとして出席し、業務の実施内容等を取締役会に報告できる体制をとっております。・経営の監督と執行の明確化を図るために執行役員制度を採用するとともに、経営に関する重要な事項を審議及び決議する経営会議を設置しております。経営会議は業務執行取締役及び執行役員で構成され、非業務執行取締役は必要に応じてオブザーバーとして経営会議に出席できるものとしております。・常勤の監査等委員が、取締役会のみならず、経営会議、コンプライアンス・リスク協議会、HSF経営推進協議会に出席し、役職員の職務執行状況をタイムリーに把握し経営監視の役割を効率的に行える体制をとっております。・経営会議の議案の内容及びその採否の結果は毎月実施される定時取締役会において報告され、経営上の重要な事項は取締役に共有される体制としております。・「取締役会規程」、「経営会議規程」、「組織規程」、「業務分掌表」及び「職務権限表」において、取締役会及び経営会議等の決議・承認事項並びに職務権限を明確にし、それぞれの会議体の議案が適切に配分されるようにしております。・取締役会及び経営会議の事務局を管理部とし、管理部はそれぞれの議案資料の取り纏めと事前配布などにより、議論が効率的に行われるようサポート業務を実施しております。取締役会招集通知は、遅くとも会議の3日前までに議案資料を送付、取締役からの要請等必要に応じて議案資料の事前説明を行う体制としております。ホ.監査等委員会の職務を補助すべき使用人に関する事項、当該使用人の他の取締役(監査等委員である取締役を除く。)からの独立性に関する事項及び当該使用人に対する指示の実行性に関する事項・「監査等委員会規程」において、内部監査室長を監査等委員会の職務を補助すべき使用人として定めております。・「監査等委員会規程」により、当該補助使用人が行う補助業務については監査等委員会または監査等委員である取締役の指揮命令に従うものとし、指示された業務の実施内容及び結果の報告は、監査等委員会または監査等委員である取締役に対して行うものとしております。また当該補助使用人の人事異動、人事評価、懲戒処分に関しては監査等委員会の事前同意を要することとしております。ヘ.取締役(監査等委員である取締役を除く。)及び使用人が監査等委員会に報告するための体制及び当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制・「監査等委員会規程」において、取締役(監査等委員である取締役を除く。)、執行役員及びその他の使用人は、当社における重大な法令違反その他コンプライアンスに関する重要な事実を発見した時には、速やかに監査等委員会または監査等委員に報告するものとしております。また、監査等委員会は必要に応じて、取締役(監査等委員である取締役を除く。)、執行役員及びその他の使用人に対して報告を求めることができるものとしています。・内部通報制度において、使用人は、組織的または個人的な法令違反行為等に関する情報を常勤の監査等委員に通報できることとしております。・「監査等委員会規程」及び「内部通報制度規程」により、監査等委員会または監査等委員に報告・通報した者に対し、当該報告等を行ったことを理由として、会社はいかなる不利益取扱いも行ってはならないこととしております。ト.監査等委員の職務の執行について生ずる費用の前払又は償還の手続きその他の当該職務の執行について生ずる費用又は債務の処理に係る方針に関する事項・「監査等委員会規程」において、その職務の執行に関して生じる費用、外部の専門家の助言を受けた場合の費用、職務遂行に必要な知識習得のための費用等について、会社から前払いまたは償還を受けることができるものとしております。チ.その他監査等委員会の監査が実効的に行われることを確保するための体制・「監査等委員会規程」において、常勤の監査等委員を定めるものとしています。・常勤の監査等委員は、稟議書や契約書等の社内文書を閲覧できる権限を有するとともに、経営会議、コンプライアンス・リスク協議会、HSF経営推進協議会その他の重要な会議に出席し必要な情報を聴取しています。また、適宜、社長及び執行役員と意見交換を行い相互の意思疎通を図っております。常勤の監査等委員は、かかる活動で知りえた情報を非常勤である監査等委員と共有するようにしております。・監査等委員会及び監査等委員は、会計監査人及び内部監査室と定期的及び必要に応じて随時、情報及び意見交換を行い、それぞれの監査活動の連携、実効性及び効率性の確保を行っております。④株主総会決議事項を取締役会で決議する事ができるとした事項a.取締役の責任免除当社は、会社法第426条第1項の規定により、任務を怠った事による取締役(取締役であった者を含む)の損害賠償責任を、法令の限度において、取締役会の決議によって免除する事ができる旨、及び、会社法第427条第1項の規定により、任務を怠った事による損害賠償責任を限定する契約を締結する事ができる旨、定款に定めています。これは、取締役が職務を遂行するにあたり、その能力を十分に発揮して、期待される役割を果たしうる環境を整備する事を目的とするものです。b.剰余金の配当等当社は、剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項については、法令に別段の定めがある場合を除き、取締役会の決議により定める事ができる旨を定款に定めています。これは、当社の剰余金の配当等に関する基本方針に従い、機動的な決定を行う事を目的とするものです。c.自己株式の取得当社は、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって自己の株式を取得する事ができる旨を定款に定めています。これは、経営環境の変化に迅速に対応し、機動的な資本政策を遂行する事を目的とするものです。⑤取締役の定数当社の取締役(監査等委員である取締役を除く。)は7名以内、監査等委員である取締役は4名以内とする旨を定款で定めております。⑥取締役の選任の決議要件当社は、取締役の選任決議については、議決権を行使する事ができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨及び累積投票によらない旨を定めております。さらに取締役の選任は、監査等委員である取締役とそれ以外の取締役とを区別して行う旨を定めております。⑦株主総会の特別決議の要件当社は、株主総会の円滑な運営を行う事を目的として、会社法第309条第2項に定める特別決議について、議決権を行使する事ができる株主の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款で定めております。⑧責任限定契約の内容の概要当社は、取締役(業務執行取締役等であるものを除く。)との間で、会社法第423条第1項の責任につき、善意でかつ重大な過失がないときは、同法第425条第1項各号の定める額の合計額を限度として責任を負担する旨を定めた契約を締結しております。⑨補償契約の内容の概要該当事項はありません。⑩役員等賠償責任保険契約の内容の概要当社は、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しております。当該保険契約の被保険者の範囲は、当社取締役及び執行役員であり、被保険者は保険料を負担しておりません。当該保険契約により、被保険者がその地位に基づいて行った行為に起因して損害賠償請求された場合の法律上の損害賠償金及び訴訟費用を補填することとしております。
https://disclosure2.edinet-fsa.go.jp/WZEK0040.aspx?S100Q0TB,,