Document ID: /fineweb-2-swissfilter-quality_10-filterrobots/filtered/00638.jsonl.gz/21

2008年の北京オリンピックではロードタイムトライアルで金メダル、ロードレースで銅メダルを獲得したスイスの自転車競技選手ファビアン・カンチェラーラ、28歳。
ところが、ロードレース2位のダビデ・レベリン選手のドーピング違反が判明し、代わりに銀メダルを貰うことになった。しかし「僕にとって大切なのは、勝利したときの感動だ。すでに銅メダルで十分金メダルを獲得したような感動を貰った」と話す。シーズンオフのカンチェラーラ選手に今後の抱負などを語ってもらった。
swissinfo.ch ： 一年の中でも今がソファーにゆったりと座り、アイスクリームなどを食べる時期ですか。
カンチェラーラ ： ソファーには座るのではなく、寝そべっています。しかしそんなにぶらぶらしている時間はなく、というのもぼくには家族がいて、家族に対する責任は単に自転車に乗る以上のものがあります。つまりバランスを取るということは、自転車競技においても大切だということです。何かに集中するときとそうではないときのバランスです。およそ1年に5週間、自転車に乗らない期間があります。
swissinfo.ch ： 次のスタートまでにどれ位期間がありますか。
カンチェラーラ ： 走ったり、ジムに行ったり、マウンテンバイクに乗ったりはもう始めています。また、今日は3時間自転車で走りました。スタートはいつも大変で、大切なのは体内に「炎」を感じたときに、新シーズンを始めることです。そうすれば、悪天候でも走れます。しかし今のところ、この「炎」はロケットを発射するほど十分ではありません。
swissinfo.ch ： 来年はまず、どのレースに出場するつもりですか。
カンチェラーラ ： 毎年春にどのレースに参加し、どういう方向で行くかを決めますが、まだ来年のプログラムを見ていないし、はっきりとは分かりませんが、天候の良いときに行われるレースや、ミラノ・サンレモレースのようなクラシックレースに参加するのは間違いありません。
swissinfo.ch ： 1時間で50キロメートルを走るという目標に到達できるのは、あなただという噂 ( うわさ ) がありますが、それをどう思いますか。
カンチェラーラ ： その話はよく聞きます。そうなりたいとは思いますが、今ではない。将来可能だとしても、それには特別なプログラムを組んで練習する必要があり、現在まだその準備ができていません。いつ、どこで50キロメートルに到達するかは、色々な条件が絡みます。
swissinfo.ch ： プロの自転車競技者がドーピング違反をすることをどう思いますか。
カンチェラーラ ： みんなベストを尽くして一生懸命にやっているのに、ドーピングでごまかすのは公正ではないと思います。しかし、どこの社会でも同じことで、ごまかす人は必ず存在します。自分に正直に、また自分の行うことに満足すべきです。ごまかすぐらいなら競技をやめたほうがいいと思います。とにかく、ごまかしは、競技の世界でもっとも不正なことです。
swissinfo.ch ： 自分もやってみたいという誘惑にかられたことはありませんか。また、周囲の誰かが1日の終わりにドーピングをしていたら、どう感じますか。
カンチェラーラ ： ベストを尽くして、自転車競技の良い側面、ポジティブな面を見せたいと努力するたけです。しかし、すでに自転車競技はかなりうまくいっています。コントロールが厳しくなり、またコントロールのシステムがうまく機能しています。
それと、ぼく自身は1年365日、人々の模範にならなくてはなりません。家にいるときも、ショッピングをしているときも、絶えず人に見られています。子どもたちもスポンサーも、みんなが見ています。
swissinfo.ch ： ランス・アームストロング選手は特別に大きな心臓を持ち、筋肉に十分な血液を送ることができたという記事をどこかで読んだことがありますが、あなたも身体的に何か特別なものを持っていますか。
カンチェラーラ ： ぼくには大きな肺とたくさんの筋肉があります。しかし、大切なのは意志の力です。誰もが自転車競技者になれる才能を持っています。しかし勝とうという意志を持っていない人は良い選手になれるとは思いません。僕も自転車競技を続けるのは、勝ちたいと思うからです。
ティム・ネビル、swissinfo.ch
( 英語からの翻訳 里信邦子 )
カンチェラーラ ( Fabian Cancellara ) 選手略歴
1981年ベルン郊外ヴォーレン ( Wohlen ) 生まれ。スパルタクスのあだ名を持つ。身長1.86メートル、体重80キログラム。
2001年からプロのロードレーサーとしてマペイ ( Mapei ) チームで活躍。
2003年から2005年まではファッサ・バルトロチーム、2006年からデンマークのCSチームに所属する。
2008年の北京オリンピックではロードタイムトライアルで金メダル、ロードレースで銅メダルを獲得した。
2006年、2007年はロードタイムトライアルで世界選手権、ツール･ド･フランスでも2004年、2007年に区間優勝を合わせて3度果たした。
2009 年6月にはツール･ド･スイスでも優勝した。