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バイオ燃料で車を走らせれば排ガス量を減らせることは確か。しかし、全体で見ると化石燃料よりバイオ燃料は環境への負担が大きいという研究報告が発表された。
このほど、連邦素材試験所 ( EMPA ) がこうした研究報告を発表した。バイオ燃料とはサトウキビやナタネなどから作られるアルコール燃料のことである。
EMPAの調査によると、バイオ燃料は種類によって排ガス量が化石燃料のそれの3分の1以下である。しかし、バイオ燃料の原料となるトウモロコシや大豆の栽培が環境に負担をかけるという。その影響は一部「深刻」であり、総合的に見るとバイオ燃料は環境貢献度が必ずしも高くはないことが分かった。
栽培が問題
バイオ燃料のために植物を栽培すると、過剰な肥料の使用、土壌の酸化といった影響のほか、植物の多様性も失われるという。エネルギー効率化と排ガス量の削減だけで、バイオ燃料の環境貢献度を測定することはできないとEMPAの報告書は指摘している。
ライナー・ツァー氏を中心とした研究チームは、バイオエタノール、バイオジーゼル、バイオメタンなど各種のバイオ燃料を調べた。また、使用される原料とその栽培方法も研究した。結果として、有機廃棄物を原料としたバイオ燃料は、化石燃料と比較して環境貢献度がもっとも高いことが分かった。有機廃棄物を使用すれば、栽培による環境負担がないことと、二酸化炭素の排出量が化石燃料より少ない。
限りある国内生産
さらに、国内でバイオ燃料を生産するには限りがあると研究報告は指摘している。バイオマス ( 有機物が持つエネルギー ) を有効に利用し、しかも環境を配慮して利用する必要があるという。
また、たとえばバイオ燃料を使った自動車のエネルギー効率を高めることで、バイオ燃料など化石燃料に代わる新しいエネルギーが将来、重要な役割を果たすであろうと報告書は結んでいる。
swissinfo、外電
キーワード
スイス国内を走る車のうち65%がガソリン、34%がジーゼルを使用。残りの1%がその他となっている。
2003年の統計によると、欧州共同体 ( EU ) では、バイオ燃料で走る車は全体の0.3%を占め、2005年には2%にまで上昇。2010年には5.75%にまで上げるのが目標。
アメリカはバイオ燃料が占める割合を2010年には10%にまで上げると宣言した。
バイオマス
19世紀にはバイオマスが世界の主要エネルギーだった。20世紀になり、石炭、後に石油とガスがこれに取って代わった。バイオマスの二酸化炭素排気量はゼロと換算される。木材の燃焼により発生する二酸化炭素は、植物によって吸収されるためである。
現在スイスで消費されているエネルギーの4%が、バイオマスによるもの。連邦エネルギー局 ( BFE/OFEN ) によると、バイオマスはいまだ利用され尽くしておらず、現在利用されているのは全体の3分の1だという。