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バーゼル自然歴史博物館の考古学者によって、グラウビュンデン州のエラ自然公園で、これまで知られていない肉食恐竜の足跡が発見された。足跡は垂直に切り立った岩肌の表面に40センチメートルの大きさで浮かび上がっている。大型恐竜の足跡としては最古のものだ。このコンテンツは 2010/02/01 13:33
「2億1000万年から2億500万年前の恐竜が登山用のアイゼンを履いていたわけではありませんよ。そうだったらわたしたちにも分かりますから 」とジョークを飛ばすのは発見者のクリスティアン・A・マイヤー氏でバーゼル自然歴史博物館の考古学者だ。
最高7メートルの大恐竜
グラウビュンデン州のピッツ・エラ ( Piz Ela ) 一帯にある「エラ自然公園 ( Ela National Park ) で発見された恐竜の足跡は、ほぼ垂直の岩肌にあった。中生代三畳紀 ( 2億5100万年から1億9960万年前 ) の平坦な海の底が盛り上がり、ヨーロッパ大陸で最も高所のアルプスが形成されたため、恐竜がさも垂直の壁を歩いたかのように残っている。
恐竜は原始時代あらゆる場所をのし歩いていた。足跡が残った理由をマイヤー氏は、「海岸は石灰粘土に覆われ、海の藻やバクテリアがマットとなった。マットは綿のような役割を果たし、高密度で強靭だった」
と説明する。
「数週間後にエラ自然公園で本格的な調査を始める予定です。調査をすればこの恐竜の大きさや速度などが分かるでしょう。というのも、足跡はずっと続いており、歩く速さが想定できるからです」
足跡の大きさから脚の長さを想定することは簡単だという。
哺乳類も爬虫類も体長のバランスというものがある。歩幅から歩く速さを計算することもできる。今回発見された足跡の主である大型の肉食恐竜は全長4.5メートルから7メートルあったと想定されている。
足跡を発見するには経験がものをいう。また、光の当たり具合も重要だ。壁に対して直角に光が当たると見えない。影が出ないと識別は難しい。特に興味深いのは、その大きさで
「この恐竜が生きた時代にこれほどの大きさの恐竜はまだ知られていませんでした。唯一、ドイツ北部で発掘された恐竜がありますが、これよりやや時代が下ります。この時代の恐竜の足の大きさは最高で20センチメートルです」
一般公開は8月末のみ
このほかにも、草食恐竜や中型の肉食恐竜の足跡が発見されている。
「この発見で、この時代の研究を進めることができるようになりました。大型の肉食恐竜はこれまで想定されていたより明らかに早い時期に発達していったようです」
これまで大型肉食恐竜は、ジュラ紀 ( 1億9960万年前から1億7560万年前まで ) に生きたと考えられていた。
足跡が発見された場所が今後、常設的に一般公開されることはない。そもそも、その場所に行くためには徒歩で8時間かかるのだ。
「来年と再来年には、石膏型を取る予定です。エラ自然公園やクール市の博物館で見学できるようになります」
とマイヤー氏は言う。資金的に余裕があれば、恐竜のモデルも作られるだろう。
なお、今回発見された恐竜の足跡は8月22日、23日および29日、30日の週末に限り一般公開される。
エヴェリン・コブラー 、swissinfo.ch
( ドイツ語からの翻訳、佐藤夕美 )
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