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コロナ禍の影響でストリートミュージシャンが苦境に陥っている。1カ月前から街には路上演奏を再開する人の姿がちらほら見られるようになったが、スイスで路上演奏するには許可がいる。しかも町によって路上演奏に関する規制が異なるため、各町の規制を隅々まで調べる必要がある。このコンテンツは 2020/08/29 08:30
ストリートミュージシャンであり、米国のバンド「グレートフルデッド」の元コンサートスタッフだったジョニー・ディストーションさんにとって、コロナ時代を生き抜くことは障害物コースを走るようなものだ。しかしこうした状況は今に始まったことではない。
アコースティックギターをこよなく愛するディストーションさんは、これまで数々の「行政の壁」にぶつかってきた。1990年代後半には南カリフォルニアからパリに移り、その後はジュネーブを経てビール（ビエンヌ）に流れ着いた。そこでスイス人女性と結婚した。
公共の場での演奏には警察の許可が必要だ。許可が交付されるまでのプロセスは自治体および当地の規制によって大きく異なる。
規制が自治体間で統一されていないため、ストリートミュージシャンは毎夏、いかにスムーズに許可が得られるかを競い合う。「どの条例も隅々まで把握しておく必要がある。どの町の規制にも独自の嫌がらせがあるからだ」とディストーションさんは言う。
新型コロナウイルスの世界的流行による全般的危機で、状況はさらに困難になった。ストリートパフォーマンスの祭典は大小さまざまなものがあり、例えばヌーシャテルやベルンには「バスカーズ・フェスティバル」、ラ・ショー・ド・フォンには「ラ・プラージュ・デ・シス・ポンプ」がある。だが今年はどれも開催中止に追い込まれた。
その結果、ほとんどのアーティストがスイスの町から姿を消した。しかし数人はこの状況にもめげず、1カ月ほど前から再びスイスのあちこちで音楽を奏でている。
アフリカの打楽器は控えた方がいい
「6月末からストリートミュージシャンが再び歩行者ゾーンで演奏している」と、8月に31回目が予定されていたヌーシャテルのバスカーズ・フェスティバル実行委員会のジョルジュ・グリヨン会長は嬉しそうに語る。開催場所を例えば歩行者ゾーンからほど近いパッサージュ劇場の中庭に移すことを考えていた同氏だったが、人と一定の距離を保つことや集会の上限人数を300人にするといった規制が設けられたことで、そうしたアイデアは白紙となった。
「最近ここで演奏を再開したアーティストは、許可を管轄する警察の前で出演日に演奏しなければならない。許可が欲しければ、（アフリカの打楽器）ジャンベは一切使用しない方がいいだろう」とグリヨン氏は言う。
さらにヌーシャテルには以前から別の規制もある。「レストランからの強い要請に基づき、町の中心部ではテラスでの営業を妨げないよう正午から午後1時までの間、路上演奏が禁止されている」（同氏）
グリヨン氏はさらに別の規制に憤慨している。「ベルンではミュージシャンは問題なくCDを販売できるのに、ヌーシャテルでは禁止されているのだ」
多くの場合、CD販売で得られる利益は大きく、アーティストにとっては収入を補う手段になっている。「ブルガリアのミュージシャンは、ここで違法にCDを販売したとして400フラン（約4万7千円）の罰金を科せられた」と同氏は振り返る。
「ヴィンタートゥールでの快適な滞在をお楽しみください！」
スイスを巡るストリートミュージシャンの活動場所はヌーシャテルに限らない。ヌーシャテルのずっと東に位置するヴィンタートゥールは国内で人口規模第6位、チューリヒ州の郊外都市の中で人口規模第2位の町だ。ここで路上演奏できるのは週に1日、年間最大12日だけだ。同じ場所では1日1回、20分しか演奏できず、その後は場所を変えなくてはならない。
オーディオアンプやシンセサイザーは禁止されている。金銭を「しつように集めること」も同様に禁止事項だが、帽子や楽器ケースを置くことだけは許されている。「強引に集めるのは禁止されている」とディストーションさんは言う。ヌーシャテル同様、ヴィンタートゥールでもCD販売は禁止だ。地元の行政当局によると、CD販売は商法に該当する行為だという。
規制に従わない場合は警告、罰金または退去処分が下されることもある。ヴィンタートゥール市警察のビラには皮肉にも訪問者に向けてこう書かれている。「ヴィンタートゥールでの快適な滞在をお楽しみください！」
スイスの路上に新たな活気を与えたいミュージシャンの前には、チューリヒにも実質的に同様の壁が立ちはだかる。ここでもCD販売は禁止され、金銭を「受動的に集めること」だけが容認される。その一方で、演奏時間は30分まで許される。ストリートミュージシャンは8つの指定ゾーンで演奏できるが、日曜日は除外日だ。
病院付近では禁止
スイスのドイツ語圏にはさらに別の規制を設けている都市がある。バーゼルでは1組あたりの演奏者数は最大4人までだ。自治体のほぼ全域で演奏できるが、顕著な例外が2つある。それは病院および動物園で、これらの付近での演奏は避けなければならない。
さらに、カフェやレストランのテラス付近での演奏は所有者が許可した場合のみ可能と規定されており、この点が問題になることが多々ある。また公共交通機関の停留所では演奏が禁止されている。
バーゼルでは、チューリヒやヴィンタートゥール同様にアンプやシンセサイザーが禁止されているが、それに加えてバーゼル警察は「大音量で演奏される楽器（打楽器や管楽器）」の使用を禁止している。規定に違反した場合、80フランの罰金が科せられる。
ディストーションさんが20年前に流れ着いたビールでも、路上演奏の許可を得るには特別なノウハウが必要だ。路上演奏を監督する営業警察には、許可を出す前にオーディオサンプルを取る権利がある。パフォーマンスごとに演奏の質と音量を評価するためだ。
許可証は公演中にはっきりと見えるように置かなければならない。他の都市でも使用が禁止されているアンプに加えて、ラジオ、テープ録音、または音を再生するためのその他の技術的手段の使用も禁止される。唯一の例外は大昔の手回しオルガンで、これは規則で許可されている。
バグパイプの演奏時間を短縮
ビールでも病院や学校、教会付近での演奏は禁じられている。さらにこの地域独自の規定として、「特に耳をつんざくような音を出す楽器（太鼓やバグパイプなど）」を演奏する場合、15分を超えての演奏は禁止されている。
路上演奏の許可を得るには基本料金の25フランに加え、1日の出演日につき5フランが加算される。また、出演できるのは連続した8日間に限られ、その後は30日間休みを置かなければならない。
欧州連合（EU）加盟国以外の国出身のアーティストには許可は下りない。「こうした差別行為をフリブールで目の当たりにした」とグリヨン氏は語る。同氏はフリブールで南アフリカ出身のミュージシャンの演奏許可を求めたが、断念せざるを得なかったという。
フリブールでは実際にどう規定されているのだろうか？歩行者ゾーンでの演奏許可を警察から受けるには、16歳以上であること、滞在許可または就労許可を持っていること、そして「許容範囲の宿泊所」を証明できることが必須だ。
しかし、カトリックの伝統が比較的薄い他の都市とは異なり、フリブールでは日曜日でも午前11時から午後7時までの間なら演奏が許可される。ただし、教会や修道院、また瞑想が行われる場所などからは適度に離れていなければならない。学校や病院付近での演奏に関しては規定がない。迷惑な騒音から守らなければならないのは礼拝所だけだ。
1組あたりの演奏者数は最大3人、合唱団では最大5人に限られている。フリブールも他の地域と同様に、打楽器や特に騒々しい楽器は禁止されている。
新型コロナによる新たな制限
新型コロナへの感染拡大が懸念される今、スイスでは様々な都市で規制が強化されている。「フリブールの歩行者ゾーンでは現在、1日に3組のアーティストしか演奏できない。また水曜日と土曜日は市場付近での演奏が禁止されている」と同市のデルフィーヌ・マルバッハ広報担当官は言う。
7月末から再び路上演奏を許可するようになったローザンヌにも特別な規定がある。ローザンヌ警察はウェブサイト上で「芸術活動を装った」物乞い行為に注意を促している。条例にはストリートアーティストとして活動するための要件として、「一定の才能と技術的な手腕、そして多彩なレパートリーが必要」と記されている。
スイス・ストリートアート連盟（FARS）の会員であるジェニファー・モーザーさんは、今の時代、規定の統一化は非常に現実的だと捉える。「警察の前での試演や、異なる許可申請手続き、税金。これらすべてがアーティストの生活を困難にする。老人ホームに赴いて演奏する人もこれまでにいたが、だからといって（路上をあきらめて）方向転換しようというものではない！」