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ローザンヌ美術館は「色彩のない絵画――ピエロ・マンゾーニ展」だった。去年の夏はポルトコロニアル・アートのカダー・アティアだったが、今回はコンセプチュアル・アート。
ピエロ・マンゾーニは１９３３年にイタリアで生まれ、法学と哲学を学んだ後に画家に転じた。１９５７～５８年頃から白いキャンバスを駆使したＡＣＨＲＯＭＥシリーズを制作。１９６３年、２９歳で心臓発作のため亡くなったという。フォンタナ、ブーリ、イヴ・クラインとともにコンセプチュアル・アート・シーンを牽引したが、短期間だったためもあってか、知名度は低い。
展示はいちおう年代順、そして技法ごとにまとめられていた。キャンバスにカオリンを用いた時期、最初はしわを寄せ、次に線条化し、さらにグリッドを構成する。いずれも白いキャンバス。その後、紙、うさぎの革、木綿、食用パン、各種ファイバー、パッケージ、ポリエステルなど、さまざまな素材を使って表現を試みていった経緯がよくわかる。
１９５０～６０年代にこんなことをやっていた画家がいたとは、日本ではあまり知られていないのではないだろうか。今でも同じようなことをやっている画家がいるのは、そのためかも。今は素材の種類が圧倒的に多いから新しく見えるかもしれないが、技法は半世紀前に挑戦済みだ。