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スイスで校庭をのぞいてみれば、学校の制服が無いことに気づくだろう。もちろん生徒の多くが着ているデニム、パーカ、スウェットを除いての話だ。なぜスイスの学校には制服が無いのだろう？
スイスで学校の制服を目にするのは私立のエリート校くらいだ。デンマークのフレデリック皇太子とメアリー妃の4人の子供たちが来年、12週間参加する予定のレマニア・ヴェルビエ・インターナショナル・スクール他のサイトへのような学校だ。同校の制服はグレーのズボンかスカートに白のポロシャツだ。
それでも、制服の是非は定期的に話題に上る。ヴァレー州議会は今春、州の公立学校に制服を導入するという提案を圧倒的多数で否決した（スイスでは州が教育を管轄する）。制服の導入は「一歩後退」になりうる、すでに望ましい服装に関する規定が生徒たちには課せられているというのが否決の理由だ。
歴史的な経緯
「学校に制服があるのは主に、アングロサクソン系や旧英領の国々、アジア諸国だ。スイスの公立学校に制服が導入されたことは一度も無い。だから、歴史的前例が無い」と説明するのは、ドイツ語圏教職員連盟（LCH）他のサイトへの役員、ベアト・A・シュヴェンディマンさんだ。
シュヴェンディマンさんによると、学校の制服の起源は軍隊にあり、19世紀以降、平等主義の理念を表現するものとして制服は利用されてきた。他方、私立学校では、エリート校と公立校とを視覚的に区別するために制服が用いられている。しかし、「どちらの動機も、民主的で多様な社会である現代スイスの公教育制度には馴染まない」とswissinfo.chの取材に対しメールで答えた。
フランス語圏教職員連盟（SER）も制服に反対の立場だ。
ドレスコード（服装規定）
LCHは文書「服装規定に関する見解」の中で、「（制服を導入することで）どれだけ肯定的な影響があるかは極めて漠然としており、個人の自由をはなはだしく侵害することにつながりかねない。制服を作るにしても、コストの規定が存在しない」との懸念を示している。
ヴァレー州議会で指摘されたように、スイスの多くの学校は服装規定を設け、各校が服装の問題にすでに取り組んでいる。また、最高裁判所に当たる連邦裁判所は、ヒジャブ（イスラムの女性が髪を隠すために用いるスカーフ）を学校で着用することを認めた。
制服の試験導入プロジェクト
06年、バーゼルのレオンハルト校職業専門科コースで、14歳の生徒を対象に「トレンディな」制服が試験的に導入された。
「当時は、性的魅力を前面に出した若者ファッションが流行した時代だった。下着が見えるようなローライズのパンツにTバックのショーツ、（おへそが見える）丈の短いTシャツを着ていた。このような服装は異なる文化を持つ生徒や一部の教師との間で問題を引き起こした。また、面接や職業訓練など就職に際しても有利ではなかった。さらに、（服に浪費し）負債を抱える生徒がいたことも大きな問題だった」とバーゼルシュタット準州教育局の課長で、当時レオンハルト校の校長だったクリスティアン・グリスさんは振り返る。
同校が試験的に導入したのは、カーゴパンツ、パーカ、ニット帽などを組み合わせることができる制服。地元のデザイナーによるもので、諸外国で学校の制服と通常みなされるものとはまるで違った。1組の値段は730フラン（約6万9千円）だが、補助があり、保護者が全額を負担する必要はなかった。
プロジェクトから得られた教訓
ところが、この試みは6カ月で終わった。プロジェクトに対する州教育当局の支持が得られなかったこともあるが、失敗した主な理由は、生徒の目から見て学校の提案した制服がオーソドックスではなかったことだ、とグリスさんはメールの中で説明した。
「結局、生徒たちは自分の『スタイル』を身に着けたかった。また、そうしていると思われたかった。英国の制服のようなオーソドックスなものの方がもっと受け入れられやすかったのはないか」
バーゼル大学心理学研究所が実施した外部評価によると、プロジェクトの実施期間中、通常のクラスと比べて、教室の雰囲気など生徒たちの態度に明らかな影響は見られなかった（ただし、プロジェクトの実施期間が短かったことから、この結果は想定の範囲内だったと評価報告書の執筆者らは指摘した）。
その一方で、バーゼルシュタット州の当時の声明によると、大きな注目を集めたこのプロジェクトがきっかけとなって、生徒間やより広範な人々の間で「学校の服装規定や、消費者とデザイナーブランドの圧力」について議論されるようになったという。
制服に否定的な若者たち
今の生徒たちは学校の制服をどう考えているのだろうか？スイス人とアイルランド人の両親を持つ家庭が、制服のある学校と無い学校との両方を経験した。作家で、swissinfo.chの記者でもあるクレア・オデアさんの子供たちは2学期間、母親の母国であるアイルランドの小学校に通った。
3姉妹が普段通っているフリブール州の学校では何を着るかは自分で決めることができる。しかし、アイルランドではグレーのキルトスカート、白のブラウス、青色のカーディガンを着用することに慣れなければならなかった。さらに、体育の時間には学校指定のトレーニングウェアがあった。
3姉妹の意見は分かれた。「普段ならスカートは絶対はかないけれど、学校では他のみんなもスカートをはいているから気にはならなかった。毎朝着る服が決まっているのはとても楽だった」とキアラさん（13）は制服に肯定的だった。しかし、キアラさんの双子の姉妹メイヴさん（13）はそうでもなかった。「制服は無い方がいいと思う。そうすれば、みんな自分のスタイルを持つことができるから」
末っ子のアシュレーさんには天気が問題だった。制服では、寒い日は十分に暖かくないことがあり、暑い日には暖かすぎることがあった。
3姉妹の母であるクレアさんは、制服には実用的な配慮もあると感じた。つまり、もし何を着るべきかが分かっていれば、朝の支度時間を短縮することができる。それにつけても、制服は高価だったので、中古の制服があったことは幸いだった。「娘たちが普段着ているものと比べると、制服はとても古風だった。私自身は娘たち以上に制服のある生活を満喫したと思う」とクレアさんは話した。
各国の制服事情
英国、アイルランド、インド、オーストラリア、キプロスといった国々では制服は伝統だ。米国では、私立校に制服があるのはかなり一般的だが、公立校に制服は無い。日本の学校にも制服がある。中国にもある（が、よりスポーツウェアに近く、あまり人気が無い）。アラブ諸国では学校の制服があることが多い。例えば、チュニジアでは制服の着用が厳格に義務付けられている。スペインでは、私立校にだけ制服がある。ラテンアメリカでは、ブラジルなどの公立校で制服が着用されている。今のロシアに制服は無い。制服の着用は－少数の私立校や有名パブリック・スクールを除いて－1994年に廃止された。
原典：swissinfo.ch language departmentsインフォボックス終わり
（英語からの翻訳・江藤真理）