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スイス南部ヴァレー（ヴァリス）州の「雪山登山の登竜門」として知られるブライトホルン。女優の土屋太鳳さんが、少林寺拳法の小学生拳士、須貝蒼太さんと一緒に挑戦するとして日本でも話題だ。氷河に覆われたブライトホルンはスイスアルプスにある4000メートル級の山の中では最も難易度が低いと言われるが、それでも十分な注意が必要だ。山のベテランガイドらは、登頂成功のカギはクレバスと天候だと話す。
スイスの最高峰モンテローザや名峰マッターホルンと肩を並べるブライトホルン。スイス・イタリア国境のペンニネアルプス山脈にある標高4164メートルの山だ。スポーツ登山としてのアルピニズムが生まれる約30年前の1813年、スイス南部のヴァレー州周辺では最も早く登頂に成功した。
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国際山岳ガイドの長岡健一他のサイトへさんは、ブライトホルンを「ヨーロッパで雪山を登る人の登竜門」と呼ぶ。
ブライトホルンには6つの公式ルートがあるが、標高3883メートルのクライン・マッターホルン駅までケーブルカーで登り、そこから頂上を目指すタイプと、標高3029メートルのガンデック山小屋から頂上を目指すタイプの2つに分類できる。所要時間はクライン・マッターホルンからは1.5～2時間、ガンデックからは6～8時間で、前者は日帰り登山も可能だ。岩山がなく、氷河を歩くだけで登頂できるため「ヨーロッパの4000メートル級では最も簡単に登ることができる山」だとガイドらは口を揃えて言う。国際基準でも、難易度は最も低く設定されている。スイスのブライトホルンの写真
山の事故も少ない。山岳ガイドとウィンタースポーツ講師が所属する団体ZERMATTERS他のサイトへは「ブライトホルンは登山届を出さなくても登れるため公式な数字はないが、イタリア側からも含めると年間1万2千人～1万8千人だろう」とみる。それに対し、ブライトホルンでの救助件数は年間平均4、5件だ（山岳救助隊エアーツェルマット他のサイトへ）。「特にここ数年は幸運にも1件」に留まっていると救助隊長のアンヤン・トリュファーさんは話す。
だが、楽観視は許されない。ZERMATTERS所属のベテラン山岳ガイド、ヘルマン・ビーナー他のサイトへさんは「20年前、ブライトホルンの吹雪で8人の犠牲者が出た。不名誉だがブライトホルンについて今でも最も広く知られているのはこの事故だ」と話す。2016年には登山中の男女2人が滑落死する事故も起きている。
ブライトホルンに潜む危険
「天候が良ければまずは問題ないが、コンパスや最近のGPSなどのナビゲーションシステムを持っていない状態で吹雪に遭った場合は致命的だ。簡単だとは言うが、クライン・マッターホルンとブライトホルンの間には幅1.5キロの氷河が広がっているので注意が必要だ」とビーナーさん。そのような危険を避けるには、悪天候は避けるか、雪や雷雨の気配がしたらすぐさま引き返すべきだと話す。
そしてブライトホルンで最も気を付けるべきはクレバスだ。雪の下に隠れたクレバスに転落するケースは、山岳救助隊エアーツェルマットが過去に出動した理由のナンバー1で、ほとんどのケースで30～40メートルの深さに落ちている。山岳救助やレスキューのプロでもある前出の長岡さんは「単独行動は危険。登るときはザイルでつないだ2人以上のグループで行動するのがマナー」だと説く。表示された登山道を外れたり、ガイドなしで氷河の上に降りたりすることは避けるべきだ。
もちろん、4000メートル級の山を登るには高山病対策も欠かせない。事前に十分な睡眠と高所順応トレーニングは必要で、登山中はペース配分を十分に考え、頭痛や吐き気、あくびが出たら危険信号だ。
最も安全なのが、山岳ガイド付きで登ること。ツェルマット観光協会他のサイトへも山岳ガイドの随行を推奨している。
広がる絶景
そのようにして山での装備、リスク管理がしっかりできていれば、ブライトホルンで素晴らしい体験ができる。スイス在住でツアー・ハイキングガイドとして活躍する西村志津他のサイトへさんもその一人だ。「登頂時にはいつもとは違う角度から見えたマッターホルンやモンテローザの姿に感動した。天気が良い日は登っている最中にもダンブランシュ、オーバーガーベルホルン、チナールホートホルンなどが並び、絶景が広がる」