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スイスの電動飛行機ソーラー・インパルス２は、太陽光エネルギーだけで世界一周を成し遂げるという世界記録を、今年中に達成できない見通しとなった。名古屋からハワイまでの飛行中に過熱したバッテリーの修理が必要になったためで、同機がハワイを再出発するのは２０１６年の春ごろになるという。
全行程中の最難関区間だといわれていた名古屋からハワイへの飛行は５昼夜続き、その間にバッテリーに異常をきたした。
「修復不可能な部分もあり、修理には数カ月がかかるだろう」と、プロジェクトチームは発表した。
ハワイまでの飛行中、ソーラー機は太陽光エネルギーを最大限に取り入れるために、いったん高度約８５００メートルまで上昇し、再び下降。その際、上空の冷たい空気と地上付近の熱帯気候の熱い空気との温度差が激しかったため、バッテリーが耐えられなかったとみられる。
ソーラー・インパルス計画の発案者で、操縦士でもあるベルトラン・ピカールさんは、「バッテリーが予想外に過熱したが、過剰に絶縁されていたために冷却できなかった」と、１５日に公開されたビデオで認めた。
ソーラー機は今後、米運輸省の支援を受け、ハワイ・カラエロア空港内にあるハワイ大学の格納庫で修理が行われる。
故障中だがアウトではない
プロジェクトチームは、「ソーラー・インパルス２は、ソーラー機による世界初の世界一周飛行を２０１６年に完了する予定だ。故障による遅れは、この先駆的な試みの目標に何ら影響を与えることはない」と話す。
この中断期間を利用して、機体の性能を全体的に高める一方、特に、長時間の飛行に備え、バッテリーの冷却・過熱プロセスのさまざまな方法を検討していくという。
ピカールさんは、「世界一周が１年ではなく２年かけて行われるようになっただけだ。不可能と思われていたことを実現するのは、可能なことよりも時間がかかる」と述べている。
swissinfo.ch