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スイス通信事業大手スイスコムは今年、実験プロジェクトの成功を受け、次世代通信規格「５G（第５世代）」を一部で提供する準備を整えている。
スイスコムは今月発表した声明で、２０２０年に５Gのサービスエリアが「スイス全域」をカバーするだろうと予測した。また、５G対応の携帯電話が２０１９年初めにも世界市場に登場すると付け加えた。
昨年春、スイスコムは医療機器メーカーのイプソメド他のサイトへ（本社・ベルン）と提携。インシュリンなどの薬品の投与に用いる医薬品ペン型注入器の全製造工程に５G技術を試験導入した。原料供給から発送、配送に至るまで、５Gアンテナで全てデジタル化された。
スイスコム最高情報責任者兼最高技術責任者のハインツ・ヘレン氏はイプソメドの声明の中で「イプソメドと共同で製造工程に５Gを活用した試みは、予想以上の成果を上げた。今後に期待が持てる」と述べた。
スイスコムは、通信システムサプライヤー・エリクソンの初の５Gハードウェアとソフトウェアを今年中に自社モバイルネットワークへ組み込む見通しを示した。スイスでこうしたワイヤレス技術事業が２年も前倒しされて始まる一方、実現には規制の改正が必要だと指摘した。
規制とインフラ
スイスコムによると、５G技術の全国展開の障害の一つは「非電離放射線防護条例（ONIR）」だ。「広範囲かつ十分に効果的な新世代ネットワークを効率的に利用し、発展させる」ためには、この条例の改正が必要という。２０００年にスイスで施行されたONIRは、欧州連合（EU）と国際非電離放射線防護委員会（ICNIRP）の勧告に基づき、携帯電話用アンテナ塔など固定設備から浴びる電磁波の量に上限を設けている。スイスコムは、国内で５G技術を使えるようにするため、上限を1メートル当たり６ボルトから２０ボルトまで引き上げるよう求めている。
１月には、スイスの経済団体エコノミースイスがONIRの上限に関する報告書を発表。５Gの実用化には上限変更が必要だとの認識を示した。
「政府は最近、周波数割り当てのベースとなる規定を定めたが、他の規制条件が実用化を妨げている」とエコノミースイスは指摘。同団体は、「行き過ぎた」ONIR規制の変更に加え、通信インフラの近代化にあたり州と自治体の行政負担を減らすよう呼びかける。同団体は声明で「５Gは交通、観光、医療、研修、小売りなど、非常に幅広く多様な分野で活用が期待される。これらの技術革新は、現代的な携帯電話インフラなしには達成できない」と述べた。
他国との比較
エコノミースイスは、スイスが５G技術導入に関して他国に「遅れをとっている」と指摘する。この分野で特に進んでいるのは米国と中国で、中国は現在世界最大の５G市場だ。しかし、スイスはEUと概ね足並みがそろっている。EUは今月、高周波数帯を５Gサービスのために解放する計画に合意。２０２０年までに全加盟国２８カ国での導入を目指す。
５Gとは？
次世代通信規格「５G（第５世代）」は、モバイル通信のデータ通信速度が旧世代より格段に速くなり、最大１０ギガビット／秒に上る。これはHD画質の映画１本をわずか数秒でダウンロードできる速さだ。現在の４G技術より最大で１００倍速い。消費電力、処理能力も向上した。
連邦通信局（OFCOM）のフィリップ・ホリスバーガー氏は３月、スイス公共放送（RTS）のインタビューで、４G技術で５０ミリ秒（１ミリ秒は１０００分の１秒）かかる端末同士のデータ送信が、５G技術なら１ミリ秒で済むと語った。５Gが持つこのような高速通信はスマートモビリティー、バーチャルリアリティー（VR）、医療や工業プロセスのデジタル化など、様々な新技術に活用できる可能性を秘めている。インフォボックス終わり
（英語からの翻訳・西田英恵）