Document ID: /fineweb-2-swissfilter-quality_10-filterrobots/filtered/00703.jsonl.gz/4

テニスの一時代を築いたロジャー・フェデラー
男子テニスのロジャー・フェデラー（スイス）の引退は、多くのテニスファンが少なからず予期していただろう。それでも15日の引退発表は大きなニュースになった。世界各紙はスイスのレジェンドをどう評価したのか。
「どこから始めたら良いのか。あなたの旅路を見届け、あらゆる意味でチャンピオンになるのを見るのは特権だった」。フェデラーがグラスコートの帝王の名をほしいままにし、8回の優勝を飾ったウィンブルドン選手権の主催者はソーシャルメディアにそう投稿した。「あなたが私たちのコートに立つ姿が見られなくなるのはとても寂しい。あなたが多くの人に思い出と喜びをくれたことに感謝する。それが今私たちに言える全てだ」
フェデラーは24年のキャリアの中で、1500試合以上に出場。プレーした国は40カ国に及び、スイスという国にとって偉大な大使の１人となった。
数字以上のもの
スポーツ誌「ESPN」のブラジル版は、他の多くのメディアと同様、若きボールボーイ（フェデラーのこと）がテニスのキャリアで「爆発」するまでには時間がかかったと振り返った。実際、フェデラーがメジャー大会で初優勝を飾ったのは21歳と遅咲きだ。
だがその後は破竹の勢いで快進撃を続け、四大大会は通算20勝、さらには世界ランキング1位連続在位週数で最長記録を誇る。ウィンブルドンでは男子最多となる8度の優勝を挙げた。
しかし、最強のライバル2人がフェデラーを追い抜いた。ラファエル・ナダル（スペイン）は22のグランドスラム最多タイトルを獲得。ノバク・ジョコビッチ（セルビア）が21でそれに続く。
だがフェデラーに関しては、数字以上の何かがある。ESPNブラジル版は「フェデラーを史上最高のテニスプレーヤーだと擁護するのは難しい。しかし、もちろん、誰にでもお気に入りはいる」と称えた。
swissinfo.chの読者はアラビア語編集部のフェイスブックにこう書いた。「競争相手が彼の記録を抜きそうだからといって、フェデラーが伝説でないとは言えない」
豪紙ジ・エイジは、フェデラーはテニスを芸術の域まで高めたと称賛。「フェデラーを生で見ることは、ある種の特別な審美を楽しむことであり、スポーツの最も理想的な姿を垣間見ることを意味する。激闘が最も純粋な芸術のスペクタクルとなった」
米国の伝説的な女子テニス選手、ビリー・ジーン・キング氏は、フェデラーはコート上での素早さ、そしてパワフルなテニスマインドを持っていたとコメントした。
仏日刊紙ル・モンドは「ロジャー・フェデラーは、テニスの素人にとってさえ、何よりもエレガントだった。第一にコート上で。このスイス人は浮遊していた。踊っていた。くるくると回っていた。40代初めでさえ、余裕のある印象を与え、流動性はまるでバレエを見ているような錯覚に陥るようだった」
朝日新聞は「フェデラーは何世代ものテニスプレーヤーにインスピレーションを与え、華麗なラケットさばきとコート上を舞うように動く優雅さで、世界中のファンを魅了した」と評した。
コート外でも
コートの上での彼の気楽さ、優雅さ、謙虚さは、コート外での振る舞いにも現れている。フェデラーが賞賛されるのは、その運動神経とゲームへの敬意だけではない。それは誰もが口を揃える。
女子テニスで四大大会18勝を挙げたクリス・エバート氏は「ロジャーは私たちに、同じスポーツに参加していることに誇りと幸運を感じさせてくれた」とし「チャンピオンの典型」だとたたえた。
「気品、優雅さ、謙虚さ。誰からも愛され、そして誰にも真似できないほどテニスというスポーツを優雅に極めていた」
一時代の終わり
多くのメディアは、フェデラーの引退を１つの時代の終わりだと表現した。女子テニスの名選手、セリーナ・ウィリアムズが引退を発表してから、わずか数週間後の出来事だった。
ブラジルの新聞Estado de Minasは、「フェデラーの退場とともに、このスポーツにおける最も輝かしい章の1つが幕を閉じる」と報じた。
先日死去した英国のエリザベス2世と比べるジャーナリストも。スイス・独語圏の日刊紙NZZのある記者はツイッターに「スイスはもはや絶対君主ではない@rogerfederer #federer」と書き込んだ。
しかし、フェデラーの名前がテニス界からすぐに消えることはないだろう。新世界ランキング1位のカルロス・アルカラス（19、スペイン）は、先日の全米オープン優勝時、「ロジャーは私のアイドルの一人であり、インスピレーションの源だ」とコメント。「このスポーツのためにしてくれたことすべてに感謝する。私はまだあなたと一緒にプレーしたい」
フェデラーは23日から25日にかけてロンドンで開催されるレイバー・カップに出場する。これが最後のATPツアーとなるため、注目が集まっている。
スイス・イタリア語圏の日刊紙コリエレ・デル・ティチーノは「今月末のレーバー・カップで彼が花道を飾るのを待つ間、テニスを新しい次元に導いた男を称賛してきたことへの確信」が現実のものとなる、と評価。この新しい次元は「気品とエレガンス、しかし残念ながら永遠ではないもの」だとした。
英語からの翻訳・宇田薫
JTI基準に準拠