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億万長者で不動産王のドナルド・トランプ氏が米国大統領に就任することで、「利益相反」というテーマが新たに浮上した。これはスイスにとっても大きな意味を持つ。
民主主義が機能するには、国家権力の代表者が利益相反に当たる行為をしてはならず、職務を金銭などの個人的利害から切り離すことが重要だ。
また、利益相反が起きていないかどうかを市民がしっかり認識することも大事だ。政府は実際に利益相反に当たる行為だけでなく、（誤って）利益相反に思われるような行為を慎まなければなければならない。不動産王のドナルド・トランプ氏が米国大統領に選ばれたことで、このテーマの意義は大いに増した。
スイスにも利益相反というテーマは存在する。スイス航空のグラウンディング（飛行停止）では、責任のなすりつけや、いわゆる「縁故主義」が顕著だった。また、クリストフ・ブロッハー氏は入閣時に子どもたちに会社を贈与。この件を巡り議論が勃発した。さらに、モリッツ・ロイエンベルガー氏は連邦閣僚を辞職後、スイスの建設大手インプレメニアの役員に就任。この件で同氏は批判にさらされた。このように、スイスでも市民とメディアは利益相反というテーマについて激しく、また頻繁に議論を戦わせている。
新内閣の資産は米国民の３分の１の資産に相当
トランプ新内閣には大富豪や企業家が多く、彼らの総資産は米国民の３分の１の資産に相当する。そのため、今後、利益相反問題が出てくることは必至だろう。
すべての閣僚および連邦議会議員には、利益相反に関して特に厳しいルールが設けられている（大統領と副大統領を除く）。彼らはすべての所有資産を売却し、第三者の管財人に引き渡さなければならない（いわゆるブラインド・トラストまたは白紙委任信託）。
また、贈呈品の受け取りも禁じられている。そのため、チューリヒを訪れたある米上院議員は、食堂での食事２５フラン（約２８００円）は自分で払ったと主張した。ある米閣僚はスイスのアーミーナイフを贈呈されたが、私に送り返してきた。
このような厳しいルールがあっても、少なくとも利益相反に思われてしまう行為を防ぐことはできない。米石油大手エクソンモービル前会長のレックス・ティラーソン国務長官が石油企業に恩恵をもたらす取り決めをロシアと交わしたら、市民とメディアはどう反応するだろうか？または大手ファストフード企業の元CEOアンドリュー・パズダー労働長官が最低賃金の引き上げを阻止しようとしたら？
事業は家族の手に
トランプ大統領、マイク・ペンス副大統領とその顧問にはこの厳しいルールは適用されない。トランプ氏は１月１１日に行った記者会見で、弁護士に支えられながら、哀れみを感じさせる演出で、利益相反を回避するためには何でもすると語った。だが同氏の息子たちが中核企業の経営をまかない、同氏が大統領退任後にまた企業と資産を引き継ぐことができる限り、利益相反問題はくすぶり続ける。
もし不動産業者に有利な税制が敷かれたり、ゴルフ場建設計画がトランプ氏の会社に有利になるように働けば、利益相反ましてや汚職への批判が出てくるだろう。また、顧問の活動も議論の対象になる。例えばトランプ氏の義理の息子、ジャレッド・クシュナー氏は中国の銀行と巨大取引を交わした翌日の１月１０日、ホワイトハウスの上級顧問に任命された。実際に利益相反が生じているかは分からないが、メディアと市民は今後、この問題について厳しく目を光らせることになるだろう。
スイスはそこから何を学べるだろうか？まず言えるのは、このテーマが話題から消えることはなく、大西洋を越えてスイスのメディアや政治議論に影響を与えるということだ。次に、すべての政治家が扇動的に追い回されることがないよう、有益で実践的なアプローチについて我々は積極的に議論を交わしたほうがよい。
さらに、我々は「スイス流の仕上げ」、つまりすべてにおいてより正確に、より完璧に、より労力をかけるというスイスの美徳を、利益相反問題に適用してはならない。この問題に「完璧な」解決策はない。ある程度適切な解決策があるだけだ。
本記事で表明された見解は筆者のものであり、必ずしもスイスインフォの見解を反映するものではありません。
スイス米国関係は経済重視
米国はスイスにとって経済的に重要な国の一つ。
輸出市場に関して言えば、米国はスイスの物品およびサービスの輸出先で第２位。米国の輸出市場の成長率は世界トップ（２０１１年から約５０％の伸び率）。スイスから米国への輸出額はフランスとイタリアへの総計輸出額よりも大きい。
スイスで投資を行う国の中で、米国の投資額はトップ。こうした投資は、スイスが高度な専門知識やイノベーション力を維持するのに役立っている。
米国で投資を行う国の中で、スイスの投資額は第６位。人材、市場、イノベーション力におけるグローバル競争の中で、こうした投資はスイス企業にとって大変重要となっている。
（独語からの翻訳・鹿島田芙美）