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「スイス人の７６％が原発に反対している」という調査結果が先月末、発表された。昨年１１月の国民投票にかけられた「脱原発イニシアチブ」は、５４％の反対で否決されたものの、原発そのものにはこれだけの人が反対しているというのだ。ところが、この発表があった日、原子力発電を支持する右派・国民党が５万人を超える署名を集め、段階的脱原発や再生可能エネルギーの促進を目指す「エネルギー戦略２０５０」に反対するレファレンダムを起こし、国民投票の実施を求めた。
「脱原発イニシアチブ」の投票結果の分析を政府から依頼されたのは、VOTO他のサイトへという調査機関だ。VOTOによれば、イニチアチブに反対した人の多くは、イニチアチブが主張していた「２０２９年に脱原発する」という「期限」に反対したのであって、脱原発そのものに反対したのではなかったという。
今回、VOTOは同イニシアチブについて投票した人の中から１５７８人を選び調査を行ったが、「反対票を投じた人の８２％は、２９年に脱原発というのはあまりに早急で非現実的だと考えたから反対した」との分析結果を出した。
ところが、やはりこの反対票を投じた人の６３％が「原発のないスイス」に賛成しており、この人たちにイニシアチブに賛成した人の数を付け加えると、なんと「７６％の人が脱原発に賛成」という調査結果になった。
また同調査は、このイニシアチブによって原発の安全性に関する意識が高まったのに対し、核廃棄物の問題がキャンペーン期間中まったく議論されなかったと指摘した。
「エネルギー戦略２０５０」に反対するレファレンダム
１１年の福島第一原発事故にショックを受けたスイス政府は直ちに、段階的脱原発を目指す「エネルギー戦略２０５０」を構想している。これは、スイスにある５基の原発を段階的に廃炉にするが、新しく原発を建設することはないとしていた。
その後、紆余曲折を経て昨年９月末に連邦議会を通過した「エネルギー戦略２０５０」では、新しい原発は建設しないものの、比較的新しい原発に対し、安全性が確認されれば運転期間に制限を設けないとした。また再生可能エネルギーの促進や省エネ推進、送電線などのインフラ整備を目標として挙げている。
原発維持を目指す右派・国民党は、昨年秋の連邦議会で「原発の運転期間に制限を設けない」という妥協案を勝ち取ったにも関わらず、その直後から５万人を超える署名を１００日以内に集め、今回「エネルギー戦略２０５０」に反対するレファレンダムを起こした。
主な主張は、この戦略で謳われている再生可能エネルギー促進は経済的負担が大きいとして歯止めをかけ、現在電力供給の約３９％を占める原子力発電をこのまま維持していこうといったものだ。
「スイス人の７６％は原発に反対」との調査結果が出た今、５月に予定されているこのレファレンダムに対し、国民はどういった回答を出すのだろうか？すべては、国民の判断とキャンペーンで何を議論の中心に置くかにかかっている。