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アルプス山脈は、スイスを中心にして西はフランスから東はスロベニアを超えてハンガリーまで伸びている。山脈に繁殖している植物をすべて網羅したという植物図鑑「アルペンフローラ」がこのほど、スイスで刊行された。このコンテンツは 2004/07/07 15:17
出版したのはベルンの学術書や美術書などが専門のハウプト社。100年に一度の大作であると、評判は既に高い。フォト・ギャレリーも合わせてご覧下さい。
「アルペンフローラ」の出版者マテイアス・ハウプト氏は「植物図鑑でこれほどの質の高いものは今まで出版されたことがなかっただろう。今回出版された図鑑はスイス国民に末永く親しまれるだろう」と自負する。同書はアルプスに繁殖する高山植物を言葉がわからなくとも理解できるよう、写真、地図、スケッチ、シンボルなどを駆使して紹介している。
百年に一度の大図鑑
既に同植物図鑑は「百年に1度の大作」と前評判は上々だった。全3巻で2,600ページの厚さ。扱われている植物は4,500種で6,000枚のカラー写真が載せられている。1巻目の最初の50ページは説明など導入部分で、2巻までが本文となる。3巻目は索引のみとなっている。
説明文はドイツ語､フランス語､イタリア語の3ヶ国語で書かれ、スイスで発行される多国語書籍の基準に沿っている。植物名はラテン語名のほか、俗名がドイツ語、フランス語、イタリア語､スロベニア語、英語の5ヶ国語で書かれている。
高山植物のヨーロッパにおける希少価値
同図鑑に載っている高山植物の4,500種は、ヨーロッパ全土の植物の3分の1を占めるという。そのうち500種は、アルプス地方にしか繁殖しない地域独特の植物で、氷河期をかろうじて生き延びた種類である。著者は図鑑の中で、「一定の地域にしか繁殖しない植物が数多くあり、高山植物はヨーロッパにおいて希少価値のある存在である」と強調している。
4人の著者が50万件の資料にあたる
アルプスの高山植物のすべてを網羅した図鑑を作成する計画は1950年に一度浮上したが、頓挫した。40年後の1990年、ジュネーヴ市の植物園の職員、ダヴィット・エシィマン氏が再び試みようと提案した。アルプス山脈全体の植物図鑑となると、スイスを始め、リヒテンシュタイン、フランス､イタリア､ドイツ､オーストリア､スロベニアそしてハンガリーまでを網羅することになり、気の遠くなるほど大変な作業である。
4人の著者は、およそ50万件の資料を収集し、それを一つ一つ調べ上げた。植物の写真の横には、繁殖地域が地図で示され、繁殖の環境条件、大きさと高さ、開花の時期のほか、アルプス以外でも繁殖する場合は、その情報も載せている。
しかし、「この図鑑に載っている各々の植物についての説明は、その植物のすべてを言い表しているわけではない。もっと詳しく知りたい人は、アルプスをさらに地方別に分けてそこに繁殖する植物を取り上げている図鑑を参考にすべきである」と著者の一人は語った。それほど、アルプスの高山植物は多種多様で複雑だということである。
専門家の間で共通図鑑として使われるか
「植物学者が信用して照会することができる図鑑で、専門家の間でのコミュニケーションが簡単になると思う」と語るのは、著者の一人のジャンポール・トゥリラ氏。もちろん、植物愛好家、花屋、植物学を学ぶ生徒や教える先生のほか、翻訳者にとっても、興味深い図鑑となるはずである。
スイスインフォでは、同図鑑から11種の植物を選択し「フォト・ギャレリー」に載せました。当記事右側の「関連記事」をクリックすると綺麗な花の写真が見られます。
夏のアルプスをハイキングすると、このような美しい高山植物に出会うかもしれません。
スイス国際放送 アントワネット・シュワブ （佐藤夕美 （さとうゆうみ）意訳）
キーワード
アルプス植物図鑑「アルペンフローラ」
26,000ページ
6,000枚のカラー写真
全3巻で286フラン（約2万4,300円）
ラテン語名のほか、ドイツ語、フランス語、イタリア語､スロベニア語、英語の俗名も分かる。
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