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同じようなアパートでも、外国人に対しては、スイス人より高い賃貸料が課せられている。こうした調査結果が発表になった。
「スイス･経済・統計ジャーナル ( Swiss Journal of Economics and Statistics )」に発表された報告は、ジュネーブのビジネススクールのアンドレア・バランツィーニ氏が中心となって執筆された。調査の結果、特に教育レベルが低い外国人は、地理的に集まって生活し、経済的に差別を受けており、スイスでも外国人に対する偏見があることが分かったという。
スイスの例に注目
一般的にはスイス人と外国人の家賃の差は2％とわずかだが、教育レベルの低い人だけを取ってみると、ジュネーブでは5.2％、チューリヒでは6.8％となり、その差は広がる。調査グループにとってこうした結果について「外国人の差別と分離化は予想していた」と言うバランツィーニ氏は、「家賃の差は予想より少なかったが、1年に換算すれば、1000フラン ( 約8万円 ) となり、薄給の人には負担だ」と言う。
5人に1人は外国人という西欧工業国の中でも外国人の割合が最高に高いスイスだが、こうした調査はこれまで行なわれてこなかった。スイスの住宅の3分の2が賃貸で、その割合は工業国の中でも最高であることから、賃金比較の調査には適しているという。家賃の差は、大家と店子の関係にかかわることで、外国人に対する差別の傾向をよりよく表す。とはいえ、今回の調査は、外国人の孤立と差別の実態を網羅するには小さすぎると調査担当者も認める。
更なる分析の必要性を示唆
調査は、ジュネーブ州とチューリヒ市を中心とする生活圏の2000年の人口調査を基にしている。それぞれ外国人の人口割合は33%と28%。あらゆる教育レベルの人たちがここには住んでいる。調査では、家賃とほかの要素が関連していることが明らかになった。1つは分離化で、教育レベルの低い外国人はある地域に集中して住んでいること。また、もう1つは差別で家主はある種の人種に対し高い家賃を要求していることだ。
「われわれが出した結果は、分離化、偏見、差別といった小さな断片に光が当っただけだ。このような観点から差別や分離化を見た調査は初めてだ。これまでの調査では、単に外国人とスイス人の家賃の違いを調べただけ。同じような条件のアパートやビル、隣人環境など、われわれが使った方法で比較する必要がある」
とバランツィーニ氏は言う。
「外国人の融和問題にかかわる専門家に役立つ調査だと思う。この結果が重要かどうかは、そうした専門家が決めることだが」
と調査は、スイス人と外国人の生活条件の状況や、特にその違いについてより完全な調査をするための道をつけたと自負している。
swissinfo、ジェシカ・ダシー 佐藤夕美 ( さとう ゆうみ ) 訳
家賃調査
「スイス･経済・統計ジャーナル ( Swiss Journal of Economics and Statistics )」に発表。ジュネーブとチューリヒの同じ条件のアパートの家賃を比較した。2000年の人口統計から、ジュネーブ35万2684人、チューリヒ33万8239人を対象に、教育レベルの低い16歳以上の人と外国人の教育レベルの低い人と高い人を比較。
ジュネーブにおける外国人世帯の比率は18%、チューリヒは11%。
平均家賃はジュネーブが1082フラン ( 約8万6500円 ) 、チューリヒは1221フラン ( 約9万6600円 ) だった。
チューリヒの調査対象になった物件はジュネーブのそれより古く、チューリヒの場合、1946年以前に建てられた家屋は40%を占め、ジュネーブでは29%だった。平均的な大きさはチューリヒ、ジュネーブ共にほぼ同じで、3部屋で1部屋の大きさは26平方メートル。