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赤十字国際委員会 ( ICRC ) のヤコブ・ケレンベルガー総裁は、リビアでの活動と同委員会の立場を表明する緊急記者会見を3月10日、ジュネーブ本部で開いた。
その中で、ケレンベルガー総裁は「 今回リビアの状況こそ国際人道法の基本を再確認し、紛争の当事者のみならず国際社会もこの人道法を保障するような行動を取るようこの場で訴えたい」と語気を強めた。
国際人道法の確認
ケレンベルガー総裁はカダフィ政権側の都市を対象にした爆撃に対し、一般市民と戦闘者を区別することは国際人道法の基本だと間接的に攻撃を批判。さらに
「一般市民をターゲットにした攻撃、病院などの医療施設や医療職員、及び医薬品や食料の運搬への攻撃は禁止されている。紛争当時者がこうした禁止を再確認することを強く訴えたい」
と語った。
また、負傷者はカダフィ政権側であれ、反体制派側であれ平等に治療されることが基本だと念を押した。
カダフィ政権側の空からの攻撃に対しても、
「人道と人間の尊厳が尊重されるべきだ。国際社会はこの人道法を保障すべきときにある」
と述べ、赤十字国際委員会は政治的な発言は行わないとしながらも暗に国際社会の早急の対応を促した。
死者や負傷者の総数に関しては、赤十字国際委員会は「そうした数を語る立場にはない」とした上で負傷者は激増していると述べ、
「東部のアジュダビアで赤十字国際委員会の職員が治療した負傷者は今週だけで55人。これは一般市民が矢面に立たされている証拠だ」
と語った。
100人の医療職員
現在、リビア人を除く赤十字国際委員会の正規職員はリビアに73人送りこまれている。ベンガジに20人。そのほか、東部のアジュダビア、エジプト国境、チュニジア国境付近に53人いる。
「この数日のうちに26人をジュネーブなどから追加として送りこみ、計およそ100人を見込んでいる。戦闘は激しさを増すと想定しているからだ」
と広報担当官のクリスティアン・カルドン・ドゥ・リッヒトブア氏は言う。
これら100人は、主に外科医を中心とした医師と看護婦。自ら手術の執刀に当たると同時に現地の病院の医者たちに緊急対応のトレーニングも行う。また、ベンガジでは現地の病院を使っているが、チュニジアに近い西部では、移動病院の導入も考えているという。
トリポリには近づけない
一方、スイスインフォがベンガジの現地広報担当官ヒシャム・ハッサン氏から得た情報によれば、2週間前に現地入りした20人の医療スタッフは、3カ所の病院で働いている。
「現在、100人の重症患者を抱えている。ここ4日間で負傷者の数は激増した。医師、医薬品は十分にあるが、問題は多くの看護婦が外国人で彼女たちが本国に帰ってしまったことだ」
と言う。
また、現地の状況を東部ベンガジの南部アジュダビアから、その先のブレガまでは、医療スタッフも外国人記者たちも入れる状況になっている。しかしその先は進めない。トリポリの西部のジャウイヤなどから援助を求める電話がかかるが、どうしようもないという。
ケレンベルガー総裁もトリポリに入り活動できることを強く望んでいるが
「カダフィ政権は、トリポリの医療状況は完璧で、外部からの援助は必要ないとしている」
と語り、「トリポリの市民の状況を深く懸念している」と結んだ。
リビアでの赤十字国際委員会 ( ICRC ) の活動状況
リビアのベンガジには紛争早期の2月末から20人の職員が入っている。
現在、ベンガジのこの20人とアジュダビア、エジプト国境、チュニジア国境付近の53人を加え、計73人の職員が働いている。ここ数日のうちに100人に増える予定。
これらはリビア人を除く正規の赤十字国際委員会の職員で、医師や看護婦が中心。
一方、以上の医療援助のほかに、赤十字国際委員会の活動の一つである、逮捕者を訪問し家族との通信確保も行っている。現在ベンガジで16人ほどの逮捕者を訪問したという。
また、約10万人の本国に戻ったエジプト人のパスポートなどの書類手続きも行っている。インフォボックス終わり
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