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スイスの画家・彫刻家のハンス・エルニが２２日、１０６歳の生涯を閉じた。亡くなる直前まで創作を続けたエルニは、「現役で活躍する最も重要な現代アーティストの１人」と称されていた。また、愛や平和をテーマに追求した。
スイス・ルツェルン出身のエルニは、１９３０年代後半に作品の質・量だけではなく、共産主義へ傾倒したその政治的姿勢においても注目された。このため当時、作品の注文が途絶えることもあった。しかしその後、共産主義とは袂を分かっている。
画家となった当初、パリでミロ、ピカソなどと一緒に仕事をする抽象画家だったエルニは、こうした自分の政治的思想と美的表現を一緒に具現するには、抽象表現はふさわしくないと考え、具象表現を選択していく。
使われるモチーフは、母、女性、人体、自然、動物などで、愛や平和などのテーマのもとに描かれ、数えきれないほどの絵画、彫刻、ポスター、切手など、多様な素材に表現されていった。中でも壁画はエルニの代表作と見なされている。
最も有名な作品は、１９３９年に制作されたチューリヒでのスイス万博のための壁画「スイス、万民の休暇地」。全長９０メートルで計１３６枚のパネルで構成される。
また、１００歳の誕生日の２００９年には、平和への祈りを込めた全長６０メートルの壁画「すべてが動く（Everything is in movement ）」をジュネーブの国連欧州本部の入り口に制作した。
オプティミスト
「驚くべき活力の持ち主。それが絶えず新しい発見や疑問へと導き、また、現代のできごとにも批判の目を向けさせる。偏見、非寛容、極端な宗教心などを嫌い、そうしたさまざまな思いがデッサンにと形を変えて行く。しかし、彼は深いところで人類を信じているオプティミストだ」。これは、エルニについての本を出版したジャン・シャルル・ジルウ氏の言葉だ。
エルニ自身も次のように語っている。「創作を行う人で、オプティミズムに支えられたひらめきがなければ、その人は破壊されてしまう。オプティミズムが創作力を与えるからだ」
こうしたオプティミズムと共に「中庸」もエルニのキーワードだったようだ。１００歳でも水泳などで体を鍛え、ほぼ亡くなる直前まで現役だったエルニは、あるとき長生きの秘訣を聞かれこう答えている。「恐らく、極端なことを避けることだ」