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84歳で旭日双光章を受賞したフリッツ・デットヴィーラーさん。50年近くにわたり、スイスのほか、欧州諸国にも剣道を広めたことが認められた。「規律がない剣道はない」と、「規律」という言葉が何度も口から出る。今でも、自宅の地下にある練心道場で、週２回、地元の子どもたちに剣道を教え続けている。
1959年、パリに住む日本人がジュネーブへ柔道、剣道、空手など日本の伝統スポーツを教えに来たのがきっかけだった。たった、１週間の稽古ったが、日本の剣道に魅せられた。ジュネーブで習った剣道の素振りを、毎日繰り返した。新しい技を教えてもらえる先生がスイスに来るのは稀だ。延々と１人での練習が続いた。スイスに学生や研究者として来る剣道家などから練習を受けることができるようになったのは、剣道を始めて10年以上経ってからだった。「それまでは、『野原、畑、森、沼』剣道。初歩の初歩でした」と笑う。
スイスの剣道協会には現在、およそ800人の会員がいるが、他国と比べると規模は小さい。「剣道を始めたのにやめていく人のことは理解できません。わたしが弟子に課す規律が、厳しすぎるからでしょうか」と言いながら、首を傾（かし）げる。猫と一緒に住む家が簡素に整理されているのは、規律を重んじるデットヴィーラーさんらしい。
旭日双光章のほかに、日本剣道協会から受けた功労賞などの賞状、日本とスイスの大きな旗や日本の剣道家の写真が飾られている練心道場に立つと、かつて黙々と素振りを続けたデットヴィーラーさんの、日本への憧れ、いや、むしろ孤独さえ感じた。
swissinfo、 聞き手 佐藤夕美（さとうゆうみ）