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２月のスイスはカーニバルの季節。冬を追い払い、雪を追い払い、悪霊を追い払って春を迎える。
非キリスト教（キリスト教以前の多神教時代）の春祭り、キリスト教祭式、そして土俗習慣をルーツとするスイスのカーニバルは、派手な衣装や恐ろしい仮面をつけて悪霊を追い払うといったものが多い。独語圏スイスで有名なのは、ルツェルンとバーゼルの「Fasnacht」だ。ルツェルンでは毎年「Dirty Thusday（穢れた木曜日。今年は２月7日）」の早朝、木の面をつけた伝説のキャラクター「ブラザー・フリッチ」が湖から小舟に乗ってルツェルンの町へやって来て、彼を歓迎して集まっている群集と鼓笛隊に向かってオレンジとお菓子を投げ付けるところから始まる。穢れはスイス独語表現では「油」の意味もある。カトリック教徒の多いルツェルンの人々は、レント（四旬節、Ash Wednesday＝灰の水曜日からイースター・イブまでの日曜日を除く４０日間。敬けんな信者は荒野のキリストを記念して断食や節食を行う。）期間中の断食に備えて、脂っこい御当地ソーセージや高カロリーのファスナハト・クッキー（パリパリのパイのような揚げ菓子で、かなり油っこい）を食べ、脂肪を貯える。
Fasnachtの語源は古語の「豊穣」だという。各地のFasnachtで欠かせないのは、華やかに飾り立てた山車、鼓笛隊、そして派手な衣装と仮面だ。バーゼルでは毎年１２、０００人が参加するが、カーニバル委員会が事前に山車のテーマなどを点検するなど組織的に運営されている。バーゼルの市民らは、その年のFasnachtが終って間もなく、来年に備えて楽隊の練習を始める。プロテスタントの多いバーゼルのFasnachtはレントが始まる時に行われ、今年は２月１８日から３日間。
仏語圏スイス最大のカーニバルはパイエルヌのもので、町中で伝統衣装でのダンスパーティーが催される。伊語州ティチーノの古の伝統では、カーニバルはレント前に富裕層が貧しい人々にお腹いっぱい食べ物をふるまう、社会福祉の役割を果たすものだった。ティチーノでは今でも無料の食事をふるまう自治体がある。