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ヘイト・スピーチ研究文献（１０－４）「真実・正義・補償に関する特別報告書」の紹介（４）
４ 訴追優先戦略を通じての説明責任の強化
特別報告者によると、移行期の国家は、それ以前の大量の犯罪のため、関係者が一万人を超えるような事態となり、責任者を訴追し裁判にかけること自体が困難となることがある。司法にはそれだけの信頼性も能力も資源もない。国内法における標準的な訴追は犯行者を個人ごとに取り扱うものであり、優先戦略を採用していない。
移行期状況では法規範によるコンプライアンスが低レベルであり、違反行為は組織的に行われた複合システムの帰結であり、司法制度は困難に直面する。
抑圧や紛争の絵結果、制度が弱体化し、信頼性も能力もない。捜査は貧弱となり、起訴状も不十分であり、結果として無罪となったりする。訴追戦略が成功することはあまり見られない。
そこで採用されるべき訴追戦略は次のようになる。僅かな資源を適正に配備することによって刑事司法の実効性を高め、積極的な成果を示す必要がある。なぜ一部の事件が他の事件よりも前に手続きを進めなければならないのか、公衆や被害者に、アクセス可能で透明性のある形で説明を提示する。刑法に携わる者の仕事の正確な評価のための手段を提供する。
そこで重要なのは例えば次のようなこととなる。違反が起きないように構造を標的とした戦略が第一である。被害を受けやすい集団の状況を踏まえて、被害のパターンを適切に確認することに向けた戦略。リスク評価の発展、被疑者の特定、被害者や証人の手続きへの出頭反復の極小化などによる被害者保護。
訴追戦略の実施には困難が伴う。構造的な制約として、訴追裁量の壁、合法性原則の解釈の幅、既存の法体系における犯罪カテゴリーの不十分さ、未決拘禁される被疑者の数の多さ。こうしたことを乗り越える課題がある。