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スイスは連邦制なので、教育制度は州ごとに決められる。そのため、日本の九州と同じ狭い国土おいて、26の州の数だけ異なった教科、授業があり、それぞれ学期の始まる日や夏休みなどの期間も違う。
政府は小・中学校から高等教育までの教育制度全般を全国的に統一するため、憲法の改正を問う国民投票を5月21日に行うことにした。
自分の出身地方に誇りを持つスイス人は多い。これが過ぎて「プチブル的な州愛精神」の象徴だと皮肉をこめて言われることもある。こうしたスイスでは、これまで州に権限があった教育制度が連邦政府によって統一されることは、州の権限の縮小につながると反対する「愛州者」が多くいるのだ。
統一することで質向上
現在の教育制度では、たとえば小学校に入学する年齢さえもまちまちで、その就学年数も州によって異なる。また、外国語の導入時期、どの外国語を教えるかといったことさえ統一されていない。
このため、転校先で別の学科を習わなければならなくなる子どもたちへの負担は大きい。また、同じ家族の中で、兄弟で違う州にある学校へ通っているため、春、夏、秋、冬とある学校の休みの時期が違ってしまうために支障が出るといったこともある。以前から、州ごとに教育制度が違うことが問題視され、統一の動きが30年前からあった。しかし、結局統一されることなく現在にまで至っている。
政府は、教育制度の全国統一化について、教育の質を向上させ、仕事などで引っ越しの多い現代の家庭の子どもに負担をかけないように、また、州同士が協力し合って教育に取り組むことを狙うために必要だと訴えている。パスカル・クシュパン内相とジョゼフ・ダイス経済相の2人が全国行脚に出かけ、州の権限を縮小することが目的ではなく、州同士が協力し合い、連邦がそれをまとめる役を勤めると各地で強調している。
統一は連邦制の危機
連邦国民議会（下院）と全州議会（上院）は、政府の提案にそれぞれ173対3票、44対1票と大差で賛成した。しかし、右派の国民党の中でも最右派のグループやフランス語圏の労働組合などが、統一反対のキャンペーンを張っている。理由は、州ごとに違う教育が受けられることこそ、教育の多角化であり、むしろ質の向上につながるというもの。
反対グループは、州の権限の縮小により、連邦制が危機に立たされるという、スイス国民の心の琴線に触れる部分に訴えることで国民投票で勝利を得たいところなようだ。「州間による教育の協調、教育の質の向上には賛成だが、全国的な統一となると民主主義が侵されるという不安がある」と労働党（PdA）のジョゼフ･チシダディス委員長は言う。
子どもたちや学生の負担軽減か連邦制かという問題に、今回の国民投票は焦点が当られている。
swissinfo、佐藤夕美（さとうゆうみ）
キーワード
＜スイスの教育制度の今後の課題＞
教育のモニター制度を全国的に敷く
教育スタンダードの設定
国語および外国語の早期導入
高等学校教育の改革
補足情報
＜スイスの国民投票＞
5月21日の国民投票は憲法改正を問う「強制的なレフェレンダム」である。憲法改正には投票者の賛成過半数と、賛成が過半数に達した州の数が13州以上（全州１、準州２分の１と計算して半数以上）に達する必要がある。また、議会の決定に異議がある場合、国民に再審議を問うことができる。これを「随意のレフェレンダム」という。この場合は、議会の決定後3カ月以内に５万人の有権者の署名を集めることにより国民投票となる。
国民の発議により憲法改正を要求することをイニシアチブと言う。18カ月以内に10万人の有権者の署名を集めることで国民投票になる。