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連邦工科大学チューリヒ校 ( ETHZ ) が開発したゴキブリロボットは、ゴキブリの習性を制御する。暗い場所が好きなゴキブリだが、ロボットの誘導があれば、明るい場所にも集まってしまう。このコンテンツは 2007/11/30 15:25
アメリカの科学誌サイエンスに掲載された論文によると、この実験を通し、ロボットが動物とコミュニケーションを取り、協力し合うことができることが分かったという。
温かく湿っぽいところが好きなゴキブリ。スイスでも、小型だがゴキブリはいる。ゴキブリは当地でも嫌われ者。普段は見かけないが、人間の食べ物を食い荒らし、小さく丸い糞を残す。病原体を運ぶゴキブリがいる証拠だ。
スパイに左右されるゴキブリ
ゴキブリがいったん家に侵入すると、駆除 ( くじょ ) するのは難しい。かれらはすばやく逃げ隠れするからだ。その生命力は、旺盛な繁殖力のほか、暗いところに隠れるという本能がなせる業である。
暗いところを好む習性は本能からのみ来るのではなく、群れの行動判断にある程度左右される。この判断は、よそ者によっても操作されるという。連邦工科大学チューリヒ校およびローザンヌ校などヨーロッパの研究グループが、こうしたゴキブリの習性についてロボットを使って証明し、このほど、サイエンス誌に発表した。
デモンストレーションの主人公は、ETHZのロボティック・インテリジェントシステム研究所が開発したゴキブリロボットで、スパイの役割を果たす。スパイの使命は、ゴキブリの群れに侵入し、群れから仲間として受け入れてもらうことから始まる。
「ゴキブリの群れからロボットが受け入れられるために、基本的な部分をクリアーする必要があります。さもゴキブリのように移動し、障害物となるほかのゴキブリを避けることもできます」
と開発に携わったロランド・ジーグヴァルト氏は言う。
匂いが決め手
ジーグヴァルト氏のゴキブリロボットは、ゴキブリの姿に変装することなく、スパイ活動を完璧にこなす。ゴキブリが発生する匂いがスパイの武器。ロボットはゴキブリの匂いがたっぷりと付いたフィリース紙をまとう。さらにスパイ活動に必要な重要な習性も身に付けている。まず本物のゴキブリと群れること。しかし、本物のゴキブリとは違うのは、明るいところが好きであることだ。
さあ、ショーの始まり、始まり。デモンストレーションでは、明るく照らされた直径1メートルの丸いかごが置いてある。かごの中には、2つの隠れ家が用意されている。すべてのゴキブリが入るほど十分に大きい。赤紙の紙で覆い、100ルックスと75ルックスに光を抑えてある場所が用意されている。最初のグループは16匹のオスで、ペリプラネタ・アメリカーナ種のゴキブリ。3時間にわたって、彼らがかごのどこを動いたかが観察された。ゴキブリは群れている限り、73%の割合で暗がりを移動した。
群れから4匹のゴキブリを取り出し、光を好む4機のゴキブリロボットと入れ替えてみたところ、暗がりを移動した割合は39%まで低下。ゴキブリは徐々に明るいところを移動するようになった。たった4機のロボットが発する化学物質に本物のゴキブリが反応し、ゴキブリ従来の走行性が変わり、危険な明るみに出てしまうのだ。ロボットの誘導力はしかも、本物のゴキブリより強いことも証明された。
人間でも可能なの？
群れの自主管理は、一貫したメカニズムで動いているわけではないと同論文は指摘する。ゴキブリロボットは群れの指導者や、おびき寄せる役割をしたわけではない。むしろ、ゴキブリの群れの中に溶け込み、ほかのゴキブリと一緒になって行動決定に加わった。
生き物と機械との間で、ある程度のレベルまで協力し合えることが証明されたのだと研究者たちは胸を張っている。この研究は今後、聴覚や視覚でのテストを行い、脊椎動物でも同じことが起こるかどうか調べるという。ただし、人間については、まだまだ遠い話のようだ。
swissinfo、ウーリ・ゲッツ 佐藤夕美 ( さとう ゆうみ ) 訳
ゴキブリ
3500種ほどあり、主に熱帯林に生息し、全長10センチにもなる。気候が比較的涼しい北ヨーロッパにも15種が生息。ブラテア・ゲルマニカ種と台所に出没するブラテア・オリエンタリス種が多い。人間の食料を食い荒らし、病原体を運ぶ。中部ヨーロッパでもゴキブリによりチフス、結核、コレラ、B型肝炎、小児麻痺などが増えてきており、害虫とみなされるようになった。
湿って温かい場所を好むので、そうした場所の掃除を怠らないことがゴキブリ発生を防ぐ第一条件。発生した場合は、強力な殺虫剤で殺すか、トリモチで捕まえるほかはない。
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