Document ID: /fineweb-2-swissfilter-quality_10-filterrobots/filtered/00719.jsonl.gz/105

ここ数年、スイスだけでなく欧州全域の山村が人口減に直面している。学校は生徒数不足で閉校し、民家は空き家に変わる。過疎化に歯止めをかけるため、スイス南部ヴァレー（ヴァリス）州のアルビネン村が、移住者１人につき２万５千フラン（約２８０万円）を支給する奇策に出た。
ローヌ谷の上、標高１３００メートルにあるアルビネン村はいかにもスイスアルプスの田舎の村といった風貌だ。だが民家は住む人がいなくなり、保養のための別荘に変わった。ベート・ヨスト村長によれば、最近学校が生徒不足で閉校に追い込まれた。２世帯が村を出て行ってしまったため、就学年齢の子供は村に５人だけ。毎日バスで２０分揺られ、近隣のロイク村の学校に通っている。
ヨスト村長いわく、この村には魅力がたくさんある。素晴らしい風景、澄んだ空気、日当たりは抜群。それに加え、人気の温泉地ロイカーバートからもわずか６キロメートルの距離だ。シオン市、工業都市フィスプにも車で３０分と近い。建設用地も十分にある。
しかし、これでは過疎化を食い止められない。しかも人口が減れば減るほど、人はどんどん出て行ってしまう。
このような悪循環をどう断ち切ればいいのか？村に住む若い人たちのアイデアはシンプルだ。つまり「お金を払って来てもらうこと」。こうして、住民のほぼ半数にあたる９４人が賛同したあるイニシアチブ（住民発議）が、村役場に届けられた。
スイス通信によると、３０日夜の住民投票では賛成７１、反対２９で可決された。ヨスト村長は「明白な投票結果」が出たことに喜びを感じていると語った。
イニシアチブの内容は、アルビネンの村の一軒家やアパートを購入、あるいは新築を希望する人に対して大人１人あたり２万５千フラン（約２８０万円）、子供１人あたり１万フランを無償で提供するというもの。ただしお金をもらえるのは４５歳未満であること、アルビネン村に最低１０年住むことという条件を付けた。
財源は特別基金を充て、村が毎年１０万フランを拠出する。金額には上限を設けない。
他の山村もあの手この手
他の山村も様々な方策で移住者の呼び込みに必死だ。ヴァレー州のブール・サン・ピエール村の村長は今夏、メディアに対し「新規の移住者で自宅を新築または改築する場合は費用の１割、最大３万フランを負担する」と発表。年齢に上限は設けないが、最低２０年間居住できる人に限るという条件を付けた。ヴァレー州のインデン村では、村内の店のクーポンを居住者に配布。トレント村ではバスの利用券などのほか、家の新築、改装も村がサポート。健康保険料の補助金も出すなど大盤振る舞いだ。
モン・ノーブル村は土地代を１平方メートルあたり１００～１２０フラン値下げした。それが功を奏し、２０１１年には８６７人だった住民が今年は１０６４人まで増えた。
こうした戦略のさきがけとなったのは１９９３年のヴェルナミエージュ村だ。この村は現在、モン・ノーブルに属する。住民が実際に増加したのを見て、サルヴァンやロイクといった自治体がこぞってまねし始めた。
さらに国境の町ゴンドでは、安い電気料金のおかげであるコンピューター会社の計算センターを誘致することに成功。かつての民間救護施設にある冷凍庫も民間会社に提供している。
税金が安いだけではだめ
イタリア語圏のティチーノ州も人口減に頭を悩ませる。州議会の議員が、田舎に残ることを決めた人に対する税の優遇措置導入を提案した。ただこれは今年、税制の公平性、普遍性の原則に反するとして州政府が却下した。
（独語からの翻訳・宇田薫）