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中央スイスの地下に、全長500キロメートルに及ぶ貨物輸送用のトンネル網を建設する。これが「Cargo Sous Terrain（地下貨物）」プロジェクトの野心的な目標だ。スイス連邦政府が2020年10月、計画促進の足掛かりとなる法案を提出し、実現に一歩近づいた。このコンテンツは 2021/01/03 08:00
編集部注：この記事は2020年11月、英語版で配信された記事です。End of insertion
ジュネーブとザンクト・ガレン間、またはバーゼルとチューリヒ間で、現在は道路・鉄道を使って輸送されている貨物の一部が、遠くない未来に地下通路を通って自動運転の電気車両で運ばれるようになるかもしれない。この「Cargo Sous Terrain（地下貨物、略してCST）」プロジェクトにはまだ未知数が多く、現時点では「実現するかもしれない」としか言えない。
しかし、連邦政府とスイスの大企業数社が現在、この構想を支持している。CSTプロジェクトには、SBBカーゴ（スイス連邦鉄道の貨物輸送部門）、通信大手スイスコム、建設大手インプレニア、スーパーマーケットチェーンのコープとミグロも投資している。
このようなプロジェクトを進めているのはスイスだけではない。他の国々も同様のソリューションを検討している。しかしスイスのプロジェクトは「すべて民間資金によるもので、想定されるユーザーとの協議のもとで計画が進められている点が珍しい」と、地下システムを専門とする連邦工科大学チューリヒ校（ETHZ/EPFZ）のアントニア・コルナロ教授は説明する。「また、多機能のシステムになる予定なので、その分ずっと経済的だ。貨物輸送だけでなく、小包郵便とスイスコムの通信回線も含まれる。さらに24時間、週末も休みなく稼働し、ダウンタイムがない」
他国の状況
地下物流システムの開発を目的とした研究は20年前から行われている。中国では1年ほど前に、オンラインコマース大手のJD.comが「都市物流」研究のための新しい研究所を開設した。この研究所の最初の目標は、地下貨物輸送に向けたソリューション開発だ。
複数の欧州諸国では、民間企業がスイスと似たプロジェクトを進めている。オランダのTube Cargo Express、ドイツのCargoCap、英国のMoleSolutionsなどだ。いずれのプロジェクトもまだ準備段階にある。
イタリアでは、気送管の中で荷物を高速（時速1500 キロメートルという数字が出ている）で輸送する「気送（pneumatic dispatch）」の概念を新しく発展させた「Pipenet」プロジェクトが進む。この場合、紹介した他のプロジェクトで想定されているより小さな容器に小包を入れることになる。End of insertion
連邦政府が10月に連邦議会に提出した法案は、長丁場が予想されるプロセスの重要な第一歩だ。法案は無差別原則を強調している。すなわち、提供されるサービスはすべての人が等しく利用できるということだ。同時に、複数の地下貨物輸送システムを並行して建設することはないと述べている。また法案は「設備の所有者、管理者の資本およびそれに直接または間接に関係する議決権は、過半数がスイス所有でなければならない」と定めている。
民間部門の資金提供はスイス企業から
これは誰も公言しないが、CSTプロジェクトの計画立案者たちは中国企業の関心を引きすぎないよう注意を払っている。2019年3月、議会は「中国法」として知られる動議を可決した。それは「スイス企業への外国からの直接投資を管理する法的根拠」を作るよう求める内容だった。そして今からわずか2カ月前、CSTは中国の投資大手、大公（Dagong）からの資金提供の申し出を断った。
スイス政府は外国企業に所有権を握られたくはないものの、プロジェクトの資金を自ら援助することも望んでいない。それは「政府は貨物輸送市場に無差別に介入することはできないし、しない」からだ。
CSTネットワークは全長500キロメートル以上に及び、発起人は2045年頃の完成を見込む。建設費用は300億〜350億フラン（約3兆5000億〜4兆900億円）を想定している。ちなみに、ゴッタルド、レッチュベルク、モンテ・チェネリの基底鉄道トンネルを含むアルプトランジット計画の費用は約220億フランだ。
苦労の甲斐はあるはずだとコルナロ教授は考える。「貨物輸送は激増している。道路や鉄道といった従来の方法では対応しきれない。ユーザーにとってこのシステムは経済的価値があるという分析結果が出ている。そうでなければユーザーは投資しないだろう」
資金調達はこのプロジェクトにとっての多くの課題の1つにすぎない。この種のインフラプロジェクトは、地質学的問題から環境問題、自治体や民間土地所有者との間に予想される長い交渉といったさまざまな未知数の要素を考慮しなくても、予算をオーバーすることが珍しくない。
第一段階 ヘルキンゲン・チューリヒ間トンネル
CSTの目標はまず、複数の倉庫や物流設備を有するヘルキンゲンとチューリヒの区間にトンネルを建設することだ。67キロメートルのこのトンネルは地下20〜100メートルの深さを通り、約10カ所のトランシップ（積み替え）「ハブ」がある。建設費は34億フラン（見込み）で、2030年までに稼働する予定だ。
このトンネルがうまくいけば、第二段階ではネットワークをザンクト・ガレンからジュネーブという東西の軸に沿って広げ、バーゼル、ルツェルン、トゥーンといった都市を「スイス国内の主要な貨物の流れを網羅するネットワーク」に組み込むことになると、連邦政府は声明で説明している。
それから「Cargo Sous Terrain（地下貨物）」ネットワークは中央スイス全体に広がることになる。しかし最初の段階はヘルキンゲン・チューリヒ間ルートの建設だ。
トンネルには3本の穴あるいは路線がある。各方向へ1本ずつと、中間にもう1本、点検や修理、メンテナンス用の路線がある。
自動運転の車両
貨物の輸送には、自動運転の電気車両が使われる予定だ。時速30キロの一定速度で走行し、車両１台につきパレット2枚を積むことができる。必要に応じてコンテナの冷蔵も可能だ。トンネルの天井のすぐ下には、小型小包や少量の貨物の高速輸送のために倍速で走る頭上ケーブルも設置される。
このプロジェクトは道路と鉄道の負荷を減らすだけでなく、環境にも貢献すると期待される。CSTが委託したある研究によると、この「地下鉄システム」（ハブへの輸送と最終目的地までの配送を含む）は、現在の構成比（道路90％、鉄道10％）と比べて、CO2の排出量を半分に削減できる。
右肩上がりの貨物輸送
2000年から2018年までに、道路と鉄道による貨物輸送はほぼ継続的に増加してきた。キロメートル当たりメートルトン（移動距離に対する輸送重量を示す、貨物輸送の測定単位）は19％増えて279億となった。
連邦環境・運輸・エネルギー・通信省国土開発局（ARE）は、この増加傾向が確実に続くだろうと予測する。「道路と鉄道の年間交通量は2010年の4億700万トンから2030年には5億1600万トンまで増え、同期間の輸送活動は年間でキロメートル当たり270億トンから330億トンまで増えるだろう」と政府の声明には述べられている。
現在の道路および鉄道インフラへの圧力を考え、特に中央スイスのような都市化が進んだ地域で道路や鉄道をこれ以上建設することが難しいことを鑑みると、別の解決策が必要となる。Cargo Sous Terrainプロジェクトはその1つだ。End of insertion
（英語からの翻訳・西田英恵）