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「新型インフルエンザは感染力が強いため、世界人口の2割から3割が感染するだろう。しかし季節性インフルエンザと同様の弱毒性。パニックに陥らず冷静に、注意深く今後の動向を見ていくことが肝要だ」と5月18日、スイス連邦保険局の代表は語った。
スイス連邦保健局（BAG/OFSP）の代表団は5月18日、ジュネーブで同日開幕した世界保健機関 ( WHO ) の年次総会出席後の記者会見で、新型インフルエンザが総会の主な議題になっていると語り、その対策とスイスでの対策を総括した。
フェーズ6か
新型インフルエンザは、WHOの5月18日GMT午前6時の発表では、世界で8829人の感染者と74人の死者が確認されている。またアメリカでは毎日150人から200人の感染者の増加を記録している。
トマス・ツェルトナー連邦保健局長は、
「1957 年のインフルエンザに似ていると考えられている。感染力は非常に強いが、季節性のインフルエンザの性質に近い」
と前置きしながら、マーガレット・チェン事務局長が「今回のインフルエンザほど、はっきりと進展が分析でき、次のステップでの対策を一緒に討議できた例は初めてだ」と語ったことを付け加えた。
主な議題は新型インフルエンザが鳥インフルエンザと結合した場合と、秋、冬に再び新型インフルエンザが大流行し、同時に季節性インフルエンザが流行した場合の対策だ。
「その1つの回答になるが、冬に流行する季節性インフルエンザのワクチン製造をまず終了し、次いで新型インフルエンザのワクチン製造に取り掛かるとWHOは決めている。また新型インフルエンザのワクチンは5月末には、その原型となるものができあがる」
とツェルトナー氏は語った。ワクチンを世界でどう分け合っていくかもテーマの1つになるという。
一方、世界的大流行 ( パンデミック) の強度を示す警戒レベル「フェーズ」の決定に関しイギリスの代表が、今回地理的な感染拡大を基準に段階が上げられたがもっと毒性を考慮に入れた判断があってもよいのではと提案。スイスもそれに賛成しているという。
今回、日本での、大発生地域からの帰国者以外の感染者の増大を受け、「フェーズ6 」への引き上げも検討されているが、そうした場合もWHOはもっと柔軟に「マイルドな6 」といった判断を行ってもいいのではないかと議論されている。
スイスでは
「スイスでは84人の推定感染者がいたが、現在確認されたのは1人。ヨーロッパでもイギリス、スペインを中心に現在17カ国、250人の感染者が確認されたが、全員がメキシコなどから帰国した人。スイスはこのように感染が広がらない時期が長ければ長いほど良いと見ている」
とビルジニ・マスレ連邦保健局ワクチン課長は語った。
感染拡大を待つ間に、他国の経験から、新型インフルエンザの最終的な性格が限定でき、状況に応じた対策を立てていくことができる。また、夏には恐らく全体に減少し、その間に秋の再発に備えてワクチンが用意できるからだという。
スイスでは国民の4分の1が服用できる量のタミフルをストックし、それの各州への配給システム、感染拡大時の状況に応じた対策、衛生教育や各州の医者の対応、企業などへの対策の指導などを行っている。またワクチンのストックの準備とワクチンを必要とする人々の限定化などを行なう計画を立てている。
「しかしこれらはすべて自動的に行うのではなく、現状に沿った柔軟な方法で対応していく」
とマスレ氏は言う。
新型インフルエンザは、新型でヒトに抗体がないため感染力が強く、世界人口の2割から3割が感染すると見られており、スイスでも感染拡大を食い止めることは非常に難しいとマスレ氏は見ている。
「しかし季節性インフルエンザと同様の弱毒性。スイス政府も国民もWHOが出すファーズやほかの情報に従い、パニックに陥らず冷静に、注意深く今後の動向を見ていくことが肝要だ」
と強調した
里信邦子 ( さとのぶ くにこ ) 、swissinfo.ch
世界保健機関 ( WHO ) の対策本部
4月23日からWHOには、公衆衛生対策センターが24時間体制で世界からのデータを集めている。
2007年に発効された国際保険規則 ( IHR ) の基づき、加盟国は国際的に脅威となる公衆衛生緊急事態をWHOに通知しなくてはならない。
公衆衛生対策センターは2004年に創設された。