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スイスでは雇用者を通じ、子どもを持つ世帯に児童手当が毎月支給される。ところがこれは収入と見なされ、課税の対象になる。これを非課税対象にすることで、家庭の経済負担を軽減するイニシアチブ（国民発議）が、中道右派のキリスト教民主党から提出された。３月８日の国民投票でその可否が問われる。
キリスト教民主党他のサイトへはこれまで長年にわたり家族支援を政策の中心に据え、連邦議会で提案を行ってきた。しかしその成果が上がらないことから今回、イニシアチブ成立のために必要な数の有権者の署名を集め、家庭の経済負担軽減を図る。
３月８日の国民投票で問われるのは、収入と見なされる児童手当を課税対象から外すよう求めたイニシアチブ。その原案は８年前、キリスト教民主党議員のルクレチア・マイヤー・シャッツ氏から提出された。マイヤー・シャッツ氏は、家族支援団体、プロ・ファミリア（Pro Familia）の代表も務める。
提案当初、原案は法案として連邦議会にかけられた。家族支援、特に子どものいる世帯に対する減税は、スイスの各政党が中心課題の一つと見なしているものだ。しかし、マイヤー・シャッツ氏の法案は下院で反対され、上院も「上院独自の提案を行いたい」として賛成しなかった。
連邦議会で検討が重ねられている間、実は２０１３年に、家族支援に関して別に２件、憲法改正案が国民投票にかけられ否決されている。よって今回、国民は家族支援に関する３度目の投票を行う。
マイヤー・シャッツ氏の主張
マイヤー・シャッツ氏は、「我々の主な狙いは中所得世帯に活力を与えることだ。しかし、現行の手当金や税制は、全く意味を成していない」と言う。
マイヤー・シャッツ氏によれば、雇用者は現在、児童手当として年間およそ５０億フラン（約６千５百億円）を支払っている。しかし、同時にその手当金に対し国と自治体が合計で１０億フランに及ぶ課税をする。内訳は、およそ２億フランが国、残りの８億フランが自治体だ。
こうした数字があるにも関わらず、児童手当は収入と見なされ課税対象になる。そのため多くの中所得世帯が、健康保険料や託児所利用料が減額される対象から外れてしまったり、奨学金を申請する権利を失ってしまったりするとマイヤー・シャッツ氏は主張する。
イニチアチブ反対派は…
キリスト教民主党以外の全ての政党と政府は、マイヤー・シャッツ氏とは異なった見解を持つ。児童手当によって家庭の購買力は増し、また財産や収入に基づいて課税が行われるため、現行の税制は完全に憲法に沿っていると主張する。
また、左派の社会民主党議員アダ・マラ氏は「今回のイニシアチブは不公平だ。累進課税制のため、高所得世帯は低所得世帯よりもさらに得をする」と言う。
それに、「子どもがいる全家庭の約半分が連邦税を免除される低所得世帯に属しているため、連邦税では現行の税制の方が得をする。税制が変わっても、彼らには何の得にもならない」と話す。
中所得世帯のための手当
しかし、マイヤー・シャッツ氏はこうした批判を払いのけ、次のように言う。「富裕層の家庭の子どもの数は少ない。全体のわずか６％だ」
「しかし、国全体の５９％を占める中所得世帯が、低所得世帯を支援する支給金の申請をできずにいる」からこそ、「もし児童手当が非課税になれば、多くの家庭の経済状況が少し楽になる」。
他の全ての政党がイニシアチブに反対の姿勢を示しているにもかかわらず、マイヤー・シャッツ氏は勝利を確信していると言う。「我々のイニシアチブはシンプルかつ、すぐさま効果を得られるものだ。親は自分たちの状況に重ねあわせて正しい判断ができると思う。さまざまなことを総合して考えれば、イニシアチブで提案されている減税措置は彼らの消費力の回復につながるものであることがわかるはずだ」
またマイヤー・シャッツ氏はさまざまな年代でも、このイニチアチブが高い支持を得ると確信している。「自分の子どもや孫たちにとって良い改正だと、祖父母たちもわかるはずだ」
家族政策
スイスでは、子どものいる世帯への支援は各政党の中心課題の一つ。今回のイニシアチブで、ここ２年で３度目の家族支援に関する国民投票を行うことになる。
２０１３年３月の国民投票でその可否が問われた連邦憲法改正案は、仕事と家庭の両立を推進するもの。政府と州が責任を持って託児制度の改善を目指し、不足があれば政府がそれを補う。連邦議会の両院が賛成したが、国民は否決している。
また、右派の国民党が提案した「子どものいる全ての家庭に課税控除を等しく適用するイニシアチブ」も、２０１３年１１月の国民投票で否決されている。
（英語からの翻訳 大野瑠衣子）, swissinfo.ch