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スイスのクリスマスは家族で祝う日。遠くにいる娘や息子がそれぞれ子どもたちを連れ両親の元に戻り、みんなで食卓を囲む。
この点では日本のお正月と似ているが、違いは食事。おせち料理のような定番がない。普段より少し豪華なものを食べる程度だ。最近では便利だというのでしゃぶしゃぶ風の「中国フォンデュ」も出現。ただフランスに接するジュネーブ州では、フランスのクリスマス料理の代表格「七面鳥のくり詰め」を食べる人が多い。それはどんなに素敵なものなのだろうか？
ジュネーブ市の高級肉屋「ブシュリ・ドュ・モラール（Boucherie du Molard）」では、クリスマスの１週間前にもなると、４種類の家禽（かきん）類がショーウインドーにずらりと並ぶ。七面鳥、ガチョウ、シャポン（Chapon）という去勢されたオスの鶏、プラールド（Poularde）と呼ばれる卵を産む前の肥育鶏だ。
この肉屋だけでも約５００羽がクリスマス期間中に消費されるという、これら代表的な家禽類だが、「中でも厳選された穀類とミルクで育てられたシャポンは肉が柔らかく最高だ。しかし、コンクールで優勝したシャポンはフランスの大統領に献上するといわれるくらいの高級品。庶民には七面鳥で十分。それに７、８人も食べられる七面鳥は祝いの食卓にふさわしい」と話すのはリシャール・クレサック氏（５７）だ。
クレサック氏はフランスにあるミシュランの三ツ星レストラン「ジョルジュ・ブラン（Georges Blanc）」で、１０年も家禽料理を手掛けてきた。このころ、ブラン氏と共に大阪のロイヤル・ホテルや辻学園などに行きフランス料理を教えた経験もある。
その後、フランスからジュネーブに移り、高級レストラン「ル・シャ・ボテ（Le Chat Botté）」で１５年働いた後、自分の店を一軒持った。そしてさらにこの１２月１日、今までとは全く違うコンセプトの店、「ル・セー（Le C）」をオープンした。
七面鳥のくり詰め
「ジョルジュ・ブラン」や「ル・シャ・ボテ」でクリスマスに大家族でやってくる裕福なお客に、「シャポンや七面鳥のくり詰め」を用意していたというクレサック氏に、さっそく作り方を教えてもらった。
「 まず塩水を沸騰させ、その中で七面鳥を１５分ゆでるのがコツ」。肉が水分を吸い、その後オーブンに入れても乾燥しないからだ。次いで、５分ほど水気を切る。普通に丸焼きする場合は表面に塩こしょうをし、バターを塗ってオープンに入れる。
「七面鳥のくり詰め」の場合は、中に詰め物を入れる。まずタマネギのみじん切りを炒め、七面鳥のレバーや、それだけでは十分ではないのでほかの鶏のレバー、豚肉少々を小さく切って炒める。それに塩こしょうをし、パセリのみじん切りとくり（冷凍かビン詰めのもの）を加え、それらすべてを卵で合わせたものが詰め物になる。
七面鳥の中に詰め物を入れ糸で閉じて、オープン皿の上に置き、表面にやはり塩こしょうした上からバターを塗り１４０度から１５０度でゆっくりと焼く。
「脂肪がたくさん出てくるからそれを１５分おきぐらいに匙（さじ）ですくって肉の上からかけ気長にきつね色にしていく。こうするとバターが肉に染み込んでとてもおいしい」と顔をほころばせながら言う。ただ、「焼き具合を見たくても、決して途中で肉を突き刺してはいけない。皮を破ってはならない」のだそうだ。
焼きあがるのに４、５キログラムはある七面鳥では３時間はかかる。そのころになってやっと、棒か細いナイフの先でももの所を突き刺し、透明な汁が出てきたら出来上がり。
オープンから出しアルミホイルをかぶせ１５分間置き、食卓に出す。
ところで、七面鳥は脂肪分が多いのでオープン皿の底には厚い脂肪の塊ができる。これは冷蔵庫に保存し、時々ポテトを焼くときに使うと「ウーン。これほどおいしいものはない」のだそうだ。また脂肪の下に溜まっている汁こそ、「本当においしいもので、これにワインなどを混ぜてさっと煮詰めると、実に素晴らしいソースになる」
以上は、すべての家禽類の料理に応用できるレシピーだ。
あくまで家族のために
ところで今年のクリスマス、クレサック氏がこの「七面鳥のくり詰め」をレストランでお客のために作ることはない。家で自分の家族のためにだけ腕を振るう。なぜなら開店したばかりの店「ル・セー」は２４日と２５日が休みだからだ。
「この新しい店は、新しいコンセプトに基づいてできた店だ。それはこの子のお蔭で生まれたもの」と言いながらクレサック氏が見せるのは１８カ月になるという娘の写真。
「実は、２度目の結婚でできた娘と過ごすため１年間仕事をやめた。そして色々考えた。その結果、土日は休みにして従業員にも自分にもストレスの少ない、また気取らないアットホームな店をめざしたいと思った」
また、「経済危機はすべての業界を襲った。今大切なのは、質と値段のバランス。毎日新鮮なものを仕入れ、品数は少なく、自分で作りたい季節のものを手ごろな値段で提供したい。そして危機感やストレスに悩まされる現代人がホッと一息つける場所にしたい」と語る。
クリスマスの２５日、クレサック家ではモミの木の下に飾られたプレゼントを眺めながら、小さな娘とこの義理の妹の誕生を心から喜んだという２６歳になる息子が、父親の作る「七面鳥のくり詰め」をたっぷりと味わうのだろうか。
スイスのクリスマス
スイスのドイツ語圏とフランス語圏では、クリスマスの過ごし方がかなり違う。
ドイツ語圏では、２４日の聖夜にやって来る、天使のイメージの「クリストキント（Christkind）」がモミの木の飾りとプレゼントを持ってくる習わし。
そのため、２４日の夜は簡単な食事で済ませ、子どもたちを早く寝かせる、ないしは親戚の家などに送り、その間に親は急いで飾り付けを行い、「クリストキントが今年も来たよ」と言って子どもを起こし、飾りに驚く子どもたちとプレンゼントを開ける。
２５日は、昼か夜に家族が集まって（しばしば叔父や叔母なども加わり）、「普段より少し豪華な食卓」を囲む。
フランス語圏では、サンタクロースはプレゼントだけを持ってくる。そのため、１２月に入った１週間目ごろからすでにモミの木は飾られている。プレゼントは家庭によって、２４日の夜、ないしは２５日の朝にモミの木の根元に置かれる。
フランス語圏では、食事はフランス風。２４日の夜は、生ガキやサーモン、フォワグラなどを簡単に食べ、ミサに出かけたりする。２５日の昼ないしは夜に「七面鳥のくり詰め」など、家禽（かきん）類を食べる家庭が多い。
しかし、人口の３割強が外国人のジュネーブでは、例えばポルトガル人はポルトガル風の魚料理の定番などを食べている。インフォボックス終わり
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