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イタリア・リビエラ地方からスペイン北東部まで、地中海から大西洋沿岸を５８００kmに及ぶアリの巨大群居が存在することが、スイス、フランス、デンマークの研究者らによって発見された。この巨大アリ帝国には数百万の巣があり、数十億匹のアルゼンチンアリが互いに協力しながら棲息している。このコンテンツは 2002/04/17 11:32
ローレント・ケラー・ローザンヌ大学教授は、このアリ帝国は記録のある中では最大の共同体だとswissinfoに語った。通常アリの社会では、異なる巣の働きアリは互いに攻撃的ですぐに戦う。が、このほど発見された巨大群居のアリは、それぞれ独自の女王アリを持つそれぞれの巣から来たアリ同士が相互に識別しあえる程度に遺伝的に近しく、互いに攻撃的にならず協力的なのが特徴だ。これについてケラー教授は、アルゼンチンアリが欧州に上陸して以来、社会機関に変化があったと見る。
研究チームは巨大群居を車で走破し、ポルトガル、スペイン、フランス、イタリア各地のアリを採集、働きアリが相互に識別しあえるかどかの実験を行った。「南米では、異なる群居の働きアリ同士は大変攻撃的だ。が、欧州に移ってから、識別を司る遺伝子の多様性が失われ、今では同じ群居から来たアリか異なる群居から来たアリかを識別することができなくなった。」とケラー教授はいう。ケラー氏によると、アルゼンチンアリが欧州にやって来たのは１９２０年頃で、植物を運ぶ船について来たものと思われる。
人口密度が極めて高いアリは、土着動物群に大変大きな影響を及ぼす。このような巨大規模での共同体は、生物多様性には最悪な敵だとケラー教授はいう。「対内的に攻撃性がないと、対外的には手に負えない強敵となり、他のアリの種や昆虫の９５％を絶滅させる力を持つ。」。また、まだ確認はされていないが、アルゼンチンアリは恐るべき害虫となる可能性もある。が、ケラー教授は、「このような巨大群居では、多くの働きアリは彼等が生殖・子育てで奉仕する女王アリと血縁がないため、長期的には働きアリの利他的な態度が減少し、自滅へと向かう。」という。
同研究チームは、この巨大群居とは別に、スペイン・カタロニア地方にもう一つの少し小さいアリ群居が存在することも発見した。この２つの群居の働きアリを一緒にしたところ、両者は死ぬまで戦った。が、同じ巨大群居内の異なる巣のアリ同士は、相互に攻撃性を見せなかった。
同研究チームの報告は、Proceedings of the National Academy of Science in the United States最新版に掲載。
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