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インパクトのある映像、ドラマチックな音楽、興味深い登場人物。スリラー映画のようだが、実は放射性廃棄物の安全保管という難題を扱ったドキュメンタリー映画だ。スイスでいつ終わるとも知れず議論が続いている状況が浮かび上がる。
エドガー・ハーゲン監督の映画「地球で最も安全な場所への旅（Journey to the Safest Place on Earth）」は、放射性廃棄物の処分問題を扱った批判的な作品だ。最近、ベルンで上映会が開催され、大半が原子力懐疑派だった観衆の心をいとも簡単につかんだ。理由は簡単。このドキュメンタリーは感情に訴え、適切な保管方法がまだ見つかっていないことやその難しさを、力強く単純化して示しているからだ。
数週間後、チューリヒで映画「パンドラの約束」が上映された。環境運動の偽善を批判し、原子力こそ温暖化から地球を救う技術だと謳（うた）う内容だ。アメリカのロバート・ストーン監督は原子力賛成派の観客から拍手と称賛を浴びた。
この二つの上映会は、草の根民主主義のスイスが置かれている状況を象徴している。２００２年、ニトヴァルデン州は州内の最終処分場建設を拒否した。最終処分場についての各州の拒否権は現在なくなったが、問題は解決していない。このような複雑なプロジェクトには広範な支持が必要なため、政府にはまだ、全員の協力を取りつけるという厄介な仕事が残っている。
スイスは自国で出た放射性廃棄物を保管するため、地中深くに最終処分場を建設する計画だ。現在行われている適切な用地の選定は、連邦エネルギー省エネルギー局が全て担当している。地中深くに造る最終処分場の必要条件を満たす地域は、これまでに６カ所選ばれている。
連邦政府の計画
連邦エネルギー省エネルギー局（FOE）は、地層処分場の候補地１〜２カ所を選定する３段階の過程全体の責任を負う。内閣は２０１１年末に、放射性廃棄物管理協同組合（NAGRA）の示す条件を満たす地域６カ所を承認した。大半はチューリヒの北、ドイツ国境近くにある。
２０２０年ごろまでに１カ所が選ばれる。その後、内閣と議会の承認を求め、おそらくレファレンダムによって国民の意志も問われる見込み。それから建設開始となる。稼働開始後、処分場は徐々に埋め戻され、最終的には永久に密閉される。ここまで来ると、廃棄物を掘り出すことは非常に難しくなり、費用も高くなる。
投票は早くて２０２３年
最終処分場の場所を最終決定するのは内閣だ。その内容について賛否を問う国民投票が、早ければ２０２３年に行われることになるだろう。
「廃棄計画が始まって３０年経った今、国民により広く参加してもらう必要があることが明らかになった」と、エネルギー局は国民参加型プロセスに関する１３０ページに及ぶ文書の中で述べている。「もはや『決定、公表、弁護』の戦略ではなく、現在はより透明性が高く理解しやすい参加型のアプローチをとっている」
このいきさつは、放射性廃棄物管理協同組合（NAGRA）にとって重要な教訓だった。
NAGRAの広報担当者ジュッタ・ランさんは、国民に上からものを教えるというのではなく、自分で決断できるよう質問に答えていく戦略だと説明する。「問題は、このような感情的なテーマにおいては、簡単な質問に対する簡単な答えといったものがめったに存在しないことだ」
エネルギー局は、NAGRAからの提案を地方自治体や利益団体、住民と話し合うために、市民ワークショップや討論会を２０１２年だけで１７５回も開いた。該当地域の関係者が招かれ、懸念する点を表明し実現可能な提案を行う機会となった。
隣接が問題
NAGRAが１９７２年に設立されて以降、連邦政府はその廃棄物管理計画に１２億フラン（約１３９０億円）を費やしている。NAGRAは、どのように放射性廃棄物を保管しようと考えているかを説明する「タイムライド 時空を超えた旅（TIME RIDE – a journey through space and time）」と題された展覧会をドイツ語圏で３年以上にわたって巡回開催した。
連邦政府は１０万立方メートルの放射性廃棄物を保管できる最終処分場探しを進めたがっているが、反対派にとっては安全性に関する疑問に全て答えることが先決だ。最終処分場第１号のオープンはもともと１９８５年に予定されていたが、早くても２０５０年になるだろう。
「国民と政治家の大半はその必要性を理解しているが、自分の近くには（放射性廃棄物を）置きたくないと思っている」と、コンサルティング会社MCMパートナーズの放射性廃棄物コンサルタントであるチャールズ・マコンビーさんは話す。「安全に行うことは可能だということで大半の科学者は合意しているが、盛んに活動する少数派（の研究者）が異議を唱えている」
「地球で最も安全な場所への旅」の上映会では、反対派が意見を述べた。中には、映画の紹介を行った左派社会民主党のウルズラ・ヴィースさんもいた。
「子どもや孫の世代に大きな負の遺産を残すことになる。これは技術の可能性も私たちの責任意識も超えた問題であり、把握しきれない問題だ」
引き返せる解決策
映画上映後に行われた討論会では、反原子力グループ、スイス・エネルギー基金SESのユルク・ブリ会長もヴィースさんに賛成した。「鉄製の箱を地中に埋めて、１万年、１億年後にどうなるのか、誰にも分からない。だからスイスが必要なのは、一見永久に維持できそうに見える解決策ではなく、引き返すことが可能な一時的な解決策だと私たちは主張している」
連邦エネルギー局の廃棄物処分部長、ミヒャエル・エバーゾールトさんに対しては、聴衆の反応はおおむね冷たかった。エバーゾールトさんは連邦政府の最終処分場計画を弁護し、ある時点で密閉してしまわなければ放射性廃棄物は安全とは言えないと話した。
「地球で最も安全な場所への旅」と「パンドラの約束」の上映会の様子は、まるで正反対だった。
処分方法
原子力発電所の運営者は発電に由来する放射性廃棄物の処分を担当し、ヘルスケア、工業、研究調査に由来する廃棄物の処分は政府が行う。廃棄物はスイス国内に保管されなければならない。輸出は相手がスイスの法を順守する場合に限って認められる。
スイスではこれまで、放射性廃棄物を宇宙に打ち上げたり、氷床の中に廃棄したり、深い掘削孔に注入したりといった案が検討されてきた。また、原子力発電所を持ったことのないオーストラリアで高レベル放射性廃棄物の処分を行うことを目的とした「パンゲア（Pangea）」計画にもスイスは関係していた。
１９６９〜８２年の間にスイスは大西洋に低・中レベル放射性廃棄物５３４１ｔを廃棄した。英国やロシアよりは少ないが、比較可能な国の中では最多。高レベル放射性廃棄物である使用済み燃料は再処理のため英国とフランスに送られた。
その後、海洋への廃棄が段階的に禁止され、１９７６年には英仏が放射性廃棄物を原産国に返すことを決めたため、スイスは処分計画に着手することを迫られた。
現在、スイスの放射性廃棄物は一時保管場所ツヴィラークのキャスクに保管されている。
（出典 NAGRA、連邦エネルギー省エネルギー局）
原子力ロビー団体の「核フォーラム（Nuklearforum）」と原子力産業で働く女性の会「核の中の女たちスイス支部（Women in Nuclear Schweiz）」がストーン監督の映画上映会に招いた観客の多くは原発から利益を得ている人々で、監督の意見を歓迎した。
ストーン監督の熱意と主張は、スイスに原子力が導入されたころの楽観主義を思い出させるものだ。石油やガス資源を持たないスイスは、安価でクリーンなこのエネルギー源を歓迎した。１９６９年には、現在世界最古の原子力発電所となっているベツナウ第一原発が稼働開始した。廃棄物処分は、どこか遠くで行われている限り問題にされなかった。
理想主義者？
しかしストーン監督は、今も廃棄物を問題視していない。ドキュメンタリーの１場面で、カメラがアメリカの発電所の外にまとめて置かれているキャスク（訳注 使用済み核燃料を輸送するための巨大な容器）を大写しにする。「放射性廃棄物はそれほど大きな問題ではない」と上映後ストーン監督は言い、高速炉では使用済み燃料の一部をリサイクルすることもできると説明した。また、反原子力活動家たちは、概して論理や専門知識が欠けている非論理的な理想主義者として描かれている。
両陣営が態度を硬化させていることで、処分問題の複雑さが際立つ。この問題の倫理的な影響もまた、素人、専門家を問わず、私たちの時間意識と想像力を超えている。
「倫理的問題を棚上げにはできない。透明性が必要だ」と、欧州合同素粒子原子核研究機構（Cern）およびベルン大学の原子物理学者、ユルク・シャッハーさんは話す。「廃棄物が忘却の彼方に埋められてしまうような安易で便利な解決策は求めていない」
NAGRAの処分場計画部長マルクス・フリッチさんは、約１０年後に内閣が選んだ用地をスイス国民が拒絶すれば、にっちもさっちもいかなくなるだろうと話す。
「適切な処分場が見つからなければ振り出しに戻り、放射性廃棄物を地上の一時保管場所に保管し続けなければならなくなる。そんなことをしていては、いつ何が起こるか分からない。社会は安定していない。ヨーロッパが７０年前どんな様子だったかを考えてみれば、これが良い考えでないことが分かるだろう」
処分場の調査
放射性廃棄物の最も安全な保管法は、地中深くの処分場だ。それには地質学的に安定していること、深層地下水の流れができるだけ少ないこと、地下水化学が望ましい条件であること、自然資源との対立がないことが必要だ。
ジュラ州のモン・テリ岩石研究所では、世界から集まった研究者たちが、１億８千万年前のジュラ期に浅海で形成された粘土層内に地下深層処分場を造る可能性と安全性を探る実験を行っている。
処分場に関しては、専門家は深さ約６００メートルを提案。オパリナス粘土は隔離性が高く、透水性が非常に低く、均質な構造を持ち、核種の拡散を防ぎ、また亀裂や裂け目の中にも入り込んでいくため、処分場建設の母材として適している。
専門家は、自然および人工の防壁、母岩、放射性廃棄物の形態、鉄製の容器、緩衝材、裏込材、密封材を組み合わせたシステムによって放射線を遮断することに賭けている。しかし科学者は、容器は約１万年以内に完全に腐食してしまうだろうと推定。そうなれば、核種が母岩を通して漏れ出し始めると思われる。
（出典 NAGRA、連邦エネルギー省エネルギー局）
（英語からの翻訳 西田英恵）, swissinfo.ch