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連立与党で中道派のキリスト教民主党にとって最重要目標の一つは、健全なスイス経済の維持だ。そのためには、欧州連合（EU）との二者間協定は欠かせない。キリスト教民主党党首のクリストフ・ダルベレ氏に、同協定についての党の考えや、選挙戦略を聞いた。
swissinfo.ch： もし、たった二つだけ党の最優先課題を決めないといけないとしたら、何を選択しますか？
クリストフ・ダルベレ： まず、健全なスイス経済を維持することだ。それにはあらゆる努力をする必要がある。そしてもう一つの課題は、社会福祉制度、中でも老齢・遺族年金制度の改革だ。これが次期国会の焦点の一つになるだろうと見ている。この件ですでに政党間でのせめぎあいが始まっている。
swissinfo.ch： スイス国民が移民制限に賛成の意を示したことで、EUとの間に緊張が生まれています。このままでは二者間協定が危機にさらされかねません。協定を救うためには、どのような対策を取るつもりですか？
ダルベレ： 二者間協定の救済は優先課題だ。EUはスイスにとって最も重要な市場だからだ。スイスが協定を破棄することなど想像できない。（もし破棄されれば）それは経済と被雇用者にとって災厄以外の何物でもない。一方で、移民に制限をかけたいという国民の意志も尊重されねばならない。民主主義では国民の意志に従う義務があるからだ。この二つを上手く両立させる方法を見つけねばならない。
解決には三つの方法しかない。一つめは協定を破棄することだが、これはあり得ない選択だ。二つめは国民の決定を実現可能な方法で実行すること。最後は悪名高き憲法条項１２１a、つまり移民規制を定めた条項を撤廃することだ。
我々は、二つめ、つまり移民数を出身国別に割り当てて規制することではなく、EU側で妥協が比較的容易な、強制力の弱い「ガス抜き条項」の導入を支持している。
swissinfo.ch： もう一つの重要な問題は、スイスフラン高です。キリスト教民主党はフラン高による輸出への悪影響に対し、どのような対策を考えていますか？
ダルベレ： あらゆる人が様々な対策案を提示してきた。我が党も例外ではない。だが決定権を握るのはスイス国立銀行（中銀）であり、それ以外にそれほど多くの可能性があるとは思えない。
政治政党がすべきことは、基本的な環境整備に集中して、雇用を確保し、また創出することだ。我々はそのために全力を尽くさなければならない。スイス経済の弱点を減らし、また克服することが、スイスが今後も経済面で優位な立場を維持できる最良の政策と考えている。
フラン高とは、スイスが長年にわたって築いてきた健全な経済と優れた労働の結果でもある。今になって、その優れた政治政策に対する対価を払っている格好だが、だからといって、これまでのやり方を放棄すべきではない。また、スイス中銀の独立性は維持されねばならない。それにフラン高には例えば一般消費者にとってメリットもある。確かにフラン高は特定の産業にとっては憂慮すべき事態だが、輸入物価の下落のメリットができるだけ消費者に直接還元されるようになれば、少なくとも誰かが利益を享受できるようになる。
swissinfo.ch： この数年、イスラム教は常に議論の対象となってきました。スイスではこの宗教はどのような位置を占めているのでしょうか？
ダルベレ： 今は難しい状況だ。個人の信仰の自由は、憲法に明記された信教と布教の自由で保障されている。この憲法と基本権は今後も守られるべきだ。
だが、人間の持つ低次元な衝動が、宗教の名の下にテロリズムや犯罪を助長するようなケースでは、最大の注意が必要だ。信仰と個人の自由に関する問題は慎重に扱うべきだが、過激主義に対する戦いは強化していかねばならない。
swissinfo.ch： あなたの政党はよく「家庭のための党」と公言しています。前回の任期では具体的にどのような家族政策を実行しましたか？
ダルベレ： 我々はイニシアチブ（国民発議）を立ち上げた。これで前進があるだろうと期待している。この発議はおそらく来年初頭の国民投票で是非が問われる。我々はこの発議で、税制と社会保障上での婚姻によるデメリットの問題に終止符を打つつもりだ。既婚者が(未婚者よりも)多く税金を払い、老齢・遺族年金の受給額が少ないという状況は受け入れがたいものだ。連邦最高裁判所はすでに３０年前にこれが公正でないことを認めていたにもかかわらず、以後、何の対策もなされなかった。
また他にも家族政策で前進した点がある。例えば、国の保育制度が整っていないことを受け、我々は保育園増設プログラムを再度立ち上げた。
swissinfo.ch： 「前進」ということですが、キリスト教民主党が推進した、家族手当と教育手当を非課税とするイニシアチブは国民投票で大差で否決されました。
ダルベレ： 家族政策に関するイニシアチブがみな同じ運命をたどったのは周知の通りだ。出生率の低下と老齢化が進んでいる国が移民を減らし、なおかつ家族優遇政策に投資しないというのは憂慮すべき事態だ。移民規制の代替として女性労働力の活用を目指すならなおさらのことだ。
まず、基本方針をもう一度正しく定め、家族政策について改めて討議する必要がある。また、解決策を必死で見つけようとしている他党と連携を組んでいかなければならない。しかし、私の見るところでは、国民党（保守右派）の家族政策に対する考えは、まるで中世を思わせるようなものであり、急進民主党（中道右派）はこのテーマに何の関心も持っておらず、社会民主党（左派）は子供たちをできるだけ国に委ねればよいと考えている。つまり（他党との連携は）大変難しい。各党の関心はばらばらで、我が党だけが家族政策を優先しているようにみえる。
swissinfo.ch： しかし、家族政策にしろ他分野の政策にしろ、問題解決のためには他政党との協調は避けられないのでは･･･。
ダルベレ： 中道勢力の主力はキリスト教民主党と急進民主党で、それに他の小政党が加わっている状況だ。だが、いまのところ中道派は国民議会（下院）で過半数を占めておらず、政策を通すには力不足なのが一番の問題だ。そのために、右翼保守系の国民党、あるいは社会民主党と協調し、妥協していく必要がある。だがそれはあまり居心地のよいものではないし、正当化もしにくいだろう。
キリスト教民主党
キリスト教民主党は１９世紀の保守系カトリックの民衆運動を淵源（えんげん）とする政党。長期にわたってカトリック勢力の政治的機関だった。初期は自由主義的な思想を拒否していた。１９世紀後期まで入閣はできなかった。だがその後、社会主義が勢いを増してきたことを受け、政権与党の急進民主党に接近。こうして１８９１年にはじめて入閣を果たした。２０世紀に入ると、スイス政治の中心は急進民主党とキリスト教民主党保守が担うようになった。１９６０年代には、キリスト教民主党は総選挙で２３％の得票率を誇っていた。だが７０年代に入り、現党名に名称変更した頃から、とりわけ国民党に票を奪われる形でゆっくりと得票率を減らしていった。連立与党の中では最小の党に転落し、２００３年には二つあった閣僚議席のうちの一つを失うこととなった。２０１１年に行われた総選挙では、得票率は１２．３％にまで落ち込んでいる。
（独語からの翻訳・矢野正人 編集･スイスインフォ）, swissinfo.ch