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光信一宏「フランスにおける人種差別的表現の法規制（一）～（三・未完）」愛媛法学会雑誌４０巻１・２号、３・４号（２０１４年）、４２巻１号（２０１５年）
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目次
はじめに
Ⅰ １９７２年７月１日のプレヴァン法
Ⅱ 人種的名誉毀損罪および同侮辱罪
Ⅲ 人種的憎悪煽動罪
Ⅳ ホロコースト否定罪
むすびに代えて
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憲法学におけるヘイト・スピーチ法の比較法研究は圧倒的にアメリカ法研究である。しかも、日本国憲法とアメリカ憲法の歴史的差異、構造的差異を無視して、アメリカ法の結論をそのまま日本国憲法の解釈に持ち込むという、理論的に信じがたい傾向が支配的である。学問と呼べるかどうか、かなり怪しい。ヘイト・スピーチ法としては、刑法学におけるドイツ刑法研究があるが、フランス憲法研究は少ない。独協法学の成嶋隆論文があるが、情報が古い上に断片的である。
光信は、従来からこのテーマで論文を書いていて、フランスだけでなく、スペインにおけるホロコースト否定罪の判例紹介も行っているが、本論文はフランス法の初の本格的研究と言えよう。まず、フランスにおける関連法は反ユダヤ主義に対する法規制としてかなり古くから存在し、何度も法改正が繰り返されたために複雑であることを示したうえで、現在の法体系の基本は、１９６５年の人種差別撤廃条約を批准した後、１９７２年のプレヴァン法であるとし、その制定過程を詳細に紹介する。さらに、刑法における人種的名誉毀損罪および同侮辱罪の成立要件や適用状況を確認し、次に人種差別撤廃条約批准を直接の契機として制定された人種的憎悪煽動罪の概要を示す。法律の制定過程、その間の議論、法律要件の解釈、適用上の問題点など、ていねいに整理して紹介している。
オンラインで公表されているのは、ここまでだが、おそらくその後も雑誌に続きが掲載されているであろう。続きを読むのが楽しみである。
多くの憲法学者がヘイト・スピーチについて初歩的知識もないままアメリカ法の断片的な知識を振り回して、それを直ちに日本国憲法の解釈に持ち込み、あれこれと結論を断定的に述べる傾向を有するのに比して、光信はかなり謙抑的である。フランス法に則した研究を進めるが、性急に日本法における結論を引き出そうとはしていないようだ。「むすびに代えて」においてどのように記述するのかはわからないが、おそらく強引な結論を提示することはしないだろう。いずれにせよ、アメリカ法、ドイツ法――最近はイギリス法やカナダ法の研究も登場しているが、フランス法も含めて、総合的な比較法研究が俟たれる。