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スイスは欧州連合（EU）が新規加盟国の発展を促すため設立した結束基金に計１３億フラン（約１４７６億円）を支援する。スイスのドリス・ロイトハルト大統領は２３日、欧州委員会のジャン・クロード・ユンケル委員長と会談し、同基金への拠出を表明した。一方、EU・スイスの二国間協定については進展がなかった。
EU委員長の訪問にはドリス・ロイトハルト大統領のほか全閣僚が立ち会った。公式会談でロイトハルト大統領はユンケル委員長に対し、スイス政府が結束基金への拠出に舵を切ったことを説明した。
EUの結束基金は一人当たりの国民総所得（GNI）がEU平均の９割未満の加盟国の経済的・社会的格差を目指し設立された。２０１４年～２０年の予算枠組みでは、ブルガリアやクロアチア、ギリシャ、ポーランドなど１４カ国が対象。スイスは２００６年にも、同基金に１０億フランを拠出している。
今回の資金援助にあたり、スイス連邦議会は昨年、関連法を可決。それに反対する国民投票（レファレンダム）は実現しなかった。ただしこれに相応した融資に関しては議会の承認が必要だ。
大統領によると、１１億フランを１０年間にわたって拠出し、職業訓練や若者の失業対策を重点的に支援する。具体策については支援先の加盟国と個別に条約を結ぶことになる。移民政策には２億フランを充てる。結束基金は全加盟国のためのもので、これはギリシャやイタリアの移民受け入れ策にも使われることを意味する。
駆け引きなし
ロイトハルト大統領は今回の決定について「連邦政府は政治的な利益のためではなく、良好な対外関係のために決断した」と強調した。２回目となる同基金への拠出は全く強制されたものではなく、東欧の平和と安定を促し、互いの市場参入や「スイスの利益」のために行うとする。ユンケル委員長は、スイスの同基金への拠出は単なる贈り物ではなく「きわめて具体的な計画における一つの手段」と述べた。
ユンケル委員長の訪問に先立ち、メディアなどではスイスが同基金へ資金を投じる見返りについてさまざまな憶測が飛び交った。
遅れる二国間協定締結
EUとの二国間協定に関しては前進はなく、交渉を続けることになった。大統領は記者会見で、双方とも年内の合意を目指すことで一致したものの、歩み寄りが必要な部分が２～３点あると述べた。ユンケル委員長は「すべて正しい方向に向かっている」と述べ、来春にも条約を締結する方針を示した。
排出権取引などでは前進も
一方、ロイトハルト大統領は別の分野で大きな成果を得たと発表した。ユンケル委員長の訪問中、スイスは二酸化炭素（CO2）のEU域内排出権取引制度に署名。加えて、今週ブリュッセルで開かれた欧州委員会では、難民と不法入国者の指紋データを管理するEUの「ユーロダック（Eurodac）他のサイトへ」システムを、スイスの捜査当局が閲覧できる取り決めも承認された。EUが規格・基準認証制度の相互評価に関する条約を更新するなど、その他の分野でも前進がみられた。
ロイトハルト大統領はまた、他の分野で間もなく合意に達する見通しの案件があると公表した。スイスとEUの保険条約や、連邦内務省保健局と欧州化学機関（ECHA）他のサイトへ間の提携などがそれに含まれるという。
（独語からの翻訳・ムートゥ朋子）, swissinfo.ch/go/Agenturen