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「気温上昇を２度未満に抑える」。この人類の挑戦ともいうべき目標を掲げて、今年末にパリで、気候変動枠組み条約締約国会議（COP21）が開催される。世界の主要大国は、２０２０年以降の気候において合意に達したいと意気込みを見せる。しかし、現在提出されている各国の温室効果ガス排出削減目標の多様さを見ると、この会議の成功は疑わしい。残された時間は６カ月だ。
子供や孫たちが将来、「２０１５年が地球を救った年だった」と思い起こせるだろうか？こんな問い自体、行き過ぎだろうか？しかし、多くの政治家や気候の専門家は、このCOP21が将来の地球の気候を決める決定的な会議になると見ている。
目標は、産業革命（１８世紀半ば）以降の世界の気温上昇を２度未満に抑えることにある。
「ドイツ・ボンで開催中の国連の作業部会で先週、意欲的な兆しが見えた。米国、欧州、中国をも含むすべての国が、パリのCOP21会議を成功させたいという、はっきりとした意思を初めて示したからだ」と、スイス・連邦環境局長のブルーノ・オベール氏はスイスインフォに対して話した。「気候変動を抑えるための目標設定などを含む、合意のカギとなる要素がより明確になってきている」とも付け加える。
「しかし、まだ各国で大きな違いがある」とオベール氏。基本３的には二つの大きな課題がある。一つは、合意のための文書づくりという法的な課題。もう一つは、削減の努力を各国にいかに配分するか？というものだ。「すべての国が同じ削減義務を持つべきか？それとも途上国と先進国の間に違いを設けるのか？もし違いを許すとしたら、中国とシンガポールを途上国と見なす、現在の立場を維持するのか？それとも二つの国の現状や責任、削減能力などを考慮し、先進国として扱っていくのか？」とオベール氏は問いかける。
２０１３年までに５０％削減
今年に入り、締約１９６カ国・地域はCOP21を目指し、それぞれの２０年以降のＣＯ２削減目標を国連の条約事務局に提出するよう求められている。その目標が妥当だと判断された場合には、包括的合意の中に取り入れられる。
スイスは、その目標を今年３月に「第１番目の国」として提出した。その中でスイスは、３０年までに９０年比５０％削減と５０年までに７０～８５％削減を掲げている。
現在、同じく提出を済ませた国は４０カ国に上り、そのうち主な国・地域の例は以下の通りだ。欧州連合（EU）は、３０年までに９０年比４０％削減と５０年までに８０～９５％削減。米国は、０５年比で２５年までに２６～２８％削減と５０年までに８０％削減。ロシアは、３０年までに９０年比２５～３０％削減を掲げている。
一方、いくつかのＣＯ２排出大国が、まだ目標を提出していない。その中の主な国がインドとブラジルで、両国は１０月前までに目標を提出する予定がない。だが、なんと言っても一番注目されているのが中国だ。米国と並んで「世界の排出大国」になった中国だが、数カ月前に「３０年までにＣＯ２排出をピークにして、その後減少に転じさせる」という考えを公表した。
約束だけでは十分ではない
以上のように各国から提出されている削減目標は、気候変動に関する政府間パネル（IPCC）の勧告と歩調を合わせて作成されている。国連の気候変動の研究者たちは、もし世界の気温上昇を２度未満に抑えたいのなら、５０年までに４０～７０％の削減が必要だと推定している。また、ドイツで開催されたＧ７サミットの首脳宣言には、「目標の一つは今世紀中の世界経済の脱炭素化」という表現が盛り込まれ、主要大国の意欲をのぞかせた。
しかし、気候変動を監視するＮＧＯ「クライメート・アクション・トラッカー (CAT)」は、経済大国は十分な努力をしていないと批判する。CATが６月初めに発表した報告書によれば、「Ｇ７とＥＵは気候変動をかろうじて安定させることはできても、３０年までに排出量を削減することはできないだろう」という。また、先進国が現在掲げる約束に従えば、気温上昇は３．６～４．２度になると指摘し、この数値で温度が上昇すると「恐ろしい結果を引き起こす」とも付け加えている。
スイスはもっと努力を
CATの研究者たちはスイスに対して「スイスの温暖化対策は、中レベルだ」と非難する。言い変えれば、スイスは「世界の気温上昇を２度未満に抑える」という目標に見合った努力をしていないということになる。
このCATなど、多くの環境団体を統括する「環境連盟（Alliance Climatique）」の考えに同調するのは、世界自然保護基金（WWF）の気候・エネルギー担当のパトリック・ホッフシュテッター氏だ。「スイス政府が掲げる削減目標は十分ではない。そもそも世界全体の温室効果ガス排出という観点から作成されるIPCC勧告の枠内に、とどまる必要はない。途上国や新興国に比較すると、よりよい政治制度を持ち、テクノロジーにおいても優れている（スイスのような）先進国は、削減目標において（IPCC勧告の枠を超えて）もっと努力すべきだ」
スイス国内のイニシアチブ（国民発議）提出のために約１０万人の署名を集めた環境連盟は、スイス政府に対し３０年までに６０％の削減と、５０年までに化石燃料を使った発電の全面的廃止を訴える。ホッフシュテッター氏は言う。「車の排気ガス削減と家庭でのエネルギー消費削減で、かなりの温室効果ガス削減ができるはずだ。スイスで重油を暖房に使う約４割の建物のうち３分の２は、古い暖房システムのままだ。それを、太陽光発電や地中熱などの熱エネルギー活用に置き換えることで、かなり違ってくる」
ホッフシュテッター氏が批判するのは、温暖化対策におけるスイス政府の態度だ。「温暖化対策はスイス政府にとって、優先順位が低い。スイスが提出した削減目標においても、具体的に国内でどのように実現していくかのシナリオが欠けている」
政府は、現存の制度や対策（例えば炭素税や建物の外気遮断性を高めるといったこと）を使って、削減目標を達成したいと表明する。しかし、２１～３０年の気候に関する政策草案は来年まで用意されないのが現状だ。
前出のオベール連邦環境局長は、「スイスの削減目標は、明確で、透明性があり、しかも意欲あふれるものだ」と繰り返す。「そもそもスイス人１人あたりの温室効果ガス排出量は、欧州平均以下だ。またスイスの電力は、水力発電と原子力発電でほぼまかなわれており、これらの発電はCO2ゼロ排出だ」と強調する。
１０日間の交渉
パリのCOP21でのスイス主席交渉官は、フランツ・ペレ氏だ。ペレ氏は、ベルンの日刊紙ブントで最近こう明言している。「フランスの首都で、気候について合意に至る可能性は高い。しかも、すべての国に対して拘束力を持つ規定を含む合意文書によっての合意だ」
しかし、残されているのはわずかな時間だ。各国の交渉担当者たちは９月と１０月の間の１０日間に、「歴史的な合意」の基盤となる合意文書の作成に向けて検討を重ねるという。
数字で見る気候変動
世界の温室効果ガス排出量: 世界エネルギー機関（IEA）によれば、２０１４年の排出量は前年と変わらず３２３億トンだった。安定した理由は、中国が石炭使用を削減し、再生可能エネルギーの供給能力を拡大させたからだという。
CO2の濃度: 今年３月、CO2の濃度は史上最高の４００ppmに達した。１９９０年には３５４ppm、２０００年には３５９ppmだった。
温室効果ガス排出大国: 中国と米国だけで、世界の全排出量の４５％を占める。
地球の平均気温: １８８０年以降、地球の平均気温は０．８６度上昇した。スイスでは、１.７５度上昇。史上最も気温の高かった計１５年の年のうち、計１４年が２１世紀の年だった。また２０１４年は、観測史上最高気温を記録した。
（仏語からの翻訳・編集 里信邦子）, swissinfo.ch