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最近、バーゼル動物園では大型の水族館プロジェクトが、またチューリヒ動物園ではゾウの新施設が公開された。これらスイスの代表的な動物園は、世界各地の自然保護プログラムにも参加している。しかし、生物をその生息地から切り離して飼育するという意味で、「動物園」というコンセプトそのものを批判する声も上がっている。
動物園は、四季・天候も問わず多くの人を惹きつける。年齢に関係なく来園者たちは、自由に動き回る動物たちに魅了され、興味をかき立てられる。スイスには約１５の動物園や自然動物園があるが、中でも圧倒的に人気なのはバーゼルとチューリヒの動物園。この二つだけで、年間３００～４００万人の来園者を数える。
一方チューリヒ動物園では、６月始初めに新しいエレファントパークがオープンした。タイの国立公園から名をとって「カエン・クラチャン」と名づけられた新しいパークは、旧舎の６倍の広さがあり７頭のゾウが飼育されている。赤ちゃんゾウも誕生したばかりだ。
パークには、水遊びが好きなゾウのために六つの水場やプールがあり、水槽横の見学コーナーからは水中を泳ぐゾウの姿を楽しむこともできる。ゾウが優雅に芸をするショーもとても印象的だ。
またゾウたちは、昼夜を問わず好きなときに、好きなところへ出入りできる。アレックス・リューベル園長は、エレファントパークをメディアに公開したときに「ここではゾウたちが家族と一緒に暮らし、社会的な生活が送れる。また、４０カ所に分散されたエサ箱に自分で食べ物を取りに行くこともできる」と説明した。「動物がほかの動物に食べられるような状況は望まないが、少なくとも自分でエサを調達し、ほかの動物に注意を払いながら生活できるように配慮した」。実際に、パーク内にはレイヨウやニワトリなども一緒に生活している。
このエレファントパークでは、従来とは違った方法でゾウの飼育を開始した。「飼育員がゾウの間を動き回って直接世話をする英語で『ハンズオン』と言われる方法をやめ、『防護下飼育』に切り替えた」とレーベル園長は話す。現在はゾウと飼育員の間に防護柵があり、飼育員は柵の開いた部分からゾウを診察したり、足のケア、採血、歯のX線撮影などを行ったりする。
この飼育法で、飼育員の安全性が高まる。「ゾウの生活空間に人間がいた場合、ゾウの間で争いや自己顕示欲が高まったときに人間が標的になりかねない。人間が一番弱い存在だからだ」と、チューリヒ動物園の動物学者ロベルト・ツィンクさんは説明する。同園では１９９５年に、休暇のためしばらくの間動物と接していなかった飼育員が戻ってきた際、ゾウが飼育員に重傷を負わせるという事故があった。
チューリヒ動物園
１９２９年、チューリヒ市郊外東部の高台にオープンしたチューリヒ動物園の現在の面積は２７ヘクタール。チューリヒ動物園株式会社（Zoo Zürich AG）は公益性を持つ株式会社で、株主は約７５００人。株式資本は２６０万フラン（約２億９６００万円）。チューリヒ市と州が株式の２５％を保有する。残りは個人株主。
２０１３年の来園者は約１００万人。同年末の動物数は４０４種３６８７点。寄付・遺贈・後援金総額は２９４０万フラン。
２０年間で動物園の４分の３が改修された。主なものは「マソアラ熱帯雨林」（２００３年）。１万１千平方メートルにわたる植物園ホールで、マダガスカルのマソアラ国立公園との共同プロジェクトにより実現した。
２００６～０７年には、インド・ギルの森から着想を得た新しい飼育場にライオンが移動。２０１２年、南アメリカ・パンタナールの熱帯性湿地を再現した屋外施設が完成し、三つある小島にはサルやノドジロオマキザル、バクなどが生息する。
「テレビのドキュメンタリー番組を見たほうがまし」
しかしバーゼルとチューリヒのプロジェクトには、賛否両論があるようだ。フランツ・ヴェーバー財団（FFW）は、まずバーゼルのオセアニウム計画に反対している。この環境・自然保護団体は「２１世紀に、もはや巨大水族館の居場所はない」と主張する。
ヴェーバー氏の娘でFFWの副会長であるヴェラ・ヴェーバーさんは「自然界について説明するという口実で、魚や動物たちを自然から引き離すなんてばかげている」と憤る。「魚は輸送される間に死んでしまう。それに、捕獲のために多くの場合毒物が使用されている。テレビのドキュメンタリー番組を見たほうがよっぽど多くのことを学べる」
これに対してバーゼル動物園のイェルマンさんは、「当園は、毒物で麻痺させて捕獲した生き物を一切購入していない。私たちはそのような捕獲法を断固として許容しない」と反論する。また、水槽で１年目を生き残れる魚は５０匹中１匹だけだとするFFWの主張もきっぱりと否定する。「それは間違いだ。サンゴ礁の魚の大半は自然の中よりも水槽での方が長生きする」
チューリヒ動物園のエレファントパークのオープンもまた、動物園の有用性に対する本質的な批判を招いた。バーゼル大学のマルクス・ヴィルト教授（哲学）は、スイスドイツ語圏の複数のメディアに対して「動物園が、動物に対する人々の興味を引きだす場所として適切かどうかは疑問だ」と答えている。
また、ヴィルト教授はドイツ語圏の日曜紙NZZ・アム・ゾンタークで「今の動物園は以前と比べてより広く、草木も青々としているかもしれない。だが、ゾウや肉食動物、また鳥でさえも、生活するためには都会の動物園が提供できる以上に広大な空間が必要だ」と明言している。同時に、生殖に至るまで動物の生活が人間によって完全にコントロールされていることも批判する。
バーゼル動物園
１８７４年、スイス初の動物園が開園。１年目の来園者は６万２千人。バーゼル市の人口は当時５万人。特に人気があったのはオオカミ、クマ、カワウソなど。
当動物園の年譜には、「動物園の責任者は、すぐに動物の飼育環境について再考しなければならなかった。高山帯の動物の死亡率が高く、また来園者が外来動物を見たがったからだ」とある。
２０１３年、バーゼル動物園（面積１１ヘクタール）の入場券・パスの販売数は１９３万枚。入園券では１５サンチーム、パス１枚の販売では１．５フランが自然保護プロジェクトに寄付される。
２０１３年の寄付・遺贈・後援金総額は１千万フラン（約１１億４千万円）。２０１２年はサル舎の新設備に２３５０万フランが集まった。
２０１３年末の動物数は６２８種７０１７点。
マダガスカルに数百万フランの支援
世界動物園水族館協会（WAZA）は、こういった批判に配慮している。「動物相と植物相に対し未来を構築する」と題する報告書で、「動物園や水族館が生物を『保管する』という意味で積極的に役割を果たさなければならないのならば、動物園と水族館は（中略）受け入れる動物の生活環境が最も快適な基準に達するよう努力することで、動物園と水族館の使命が『保管』であることを、人々に理解してもらわなければならない」としている。
ところで、スイスの二つの動物園は、この報告書のタイトル「動物相と植物相に対し未来を構築する」という点で積極的な取り組みを行っている。レーベル園長は、チューリヒ動物園が近々、世界自然保護基金（WWF）とほぼ同じ額を投じて世界各地の自然保護に努めることを強調した。その一環として、園の植物園ホールの名前の由来となったマダガスカル・マソアラ熱帯雨林の保護に３５０万フランが投入されている。また、タイとの共同事業も拡大される予定だ。
自然もまた過酷
チューリヒ動物園の生物学者マルティン・バワートさんは、ドキュメンタリー番組が西洋の人々の注意を喚起できるとは考えていない。「（動物保護に関し）人々の態度や行動を変えるためには、感情に訴えることはもちろん、人々が近に体験することが必要だ」と話す。
また、バーゼル動物園の園長は完璧な自然というイメージはある意味で「ロマンチシズム」だと言う。「多くの動物たちが、人間が交流するために作られた道路により生息圏や移動ルートを切断されるという憂き目にあってきた。例えばアフリカがそうだ。自然もまた過酷なものになりうる」
動物学者のツィンクさんは確信している。「動物園の役割はショーを見せるだけではない。動物園がなかったら、世界中で起きている自然破壊はもっと進んでいたことだろう」
（仏語からの翻訳 由比かおり、編集 スイスインフォ）, swissinfo.ch