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英国のベストセラー作家ル・カレの新作「The Constant Gardener」の敵役は、スイスの巨大薬品企業だ。
英国のベストセラー作家ル・カレの新作「The Constant Gardener」の敵役は、スイスの巨大薬品企業だ。
ケニアを舞台としたこの小説は、主人公の英外交官ジャスティン・カイルが結核治療薬ダイプラクサを販売する架空の多国籍薬品企業KVHに対抗するというもの。カイルは調査の結果、スイス、米国、カナダが関わるKVHがダイプラクサを一刻も早く市場で流通させるために、如何にして臨床結果をゆがめたかを発見する。臨床での一連の悲惨な死にも関わらず、KVHは新薬開発を続ける。同社のエージェントらはアフリカの人々を実験に使い、古い薬を途上国市場で投げ売りし、医学専門家や政治家等に賄賂を贈って薬の販売を促進し独占権を確保する。KVHの欧州本社の所在地がバーゼルであることは明白だ。主人公が、ライン河畔の煙突の影で次の動きを熟考するシーンがある。
冷戦下のスパイ小説で最も有名なヒーローの１人ジョージ・スマイリーを生み出したル・カレは、エピローグでKVHは架空の会社であることを明言している。が、「現実と比較したら、私の小説などは旅先からの絵葉書のように平和な話だ。」と書いている。
自身が元スパイだったル・カレは綿密な調査と取材で有名だ。その多くの作品は、「The Constant Gardener」もそうだが、名前を公表できない情報提供者の協力に基づくものとされている。「タイムス」紙の最近のインタビューでル・カレは、新作の大部分は事実に基づくものだと述べている。同紙はル・カレの「アフリカでの薬品企業の行動は破廉恥極まりない。」という言葉を引用している。
バーゼルを本拠地とする２大薬品企業ノバルティス、ロシュは、小説に関するコメントを拒否している。おそらくスポークスマンは「当社の役員らは５００ページもの小説を読破する時間がない。」とでも言うくらいであろう。
小説の書評を書いた「ファイナンシャルタイムズ」紙のデイビッド・ピリング薬学専門記者は、この小説はいくつかの事実を含んでいるが、ル・カレが十分な証拠のない申し立てを盛り込み過ぎたのが弱点だとしている。例えば、架空の薬ダイプラクサ開発で批判されたKVHは、アフリカでの販売は利益がないとの理由で先進国市場のために批判されているにすぎない。同時に、KVHは、アフリカの人々を薬品の秘密実験に使い多くの命を奪う。ピリング記者は「これらは、作者の内部抗争を表している。一方で彼は薬品企業のアフリカ搾取を批判し、また一方でアフリカでの人権無視を批判している。」と批評する。
チューリッヒの「ターゲス・アンツァイガー」紙アフリカ特派員のペーター・バウムガートナー記者（在ケニア）は、ル・カレが光りを当てた事柄のいくつかは真実だという。多国籍薬品企業は医者と共謀でアフリカの人々を搾取してきた記録があり、アフリカは必要のない薬を売り付けられたという。ル・カレは小説の中で、途上国で古い薬を投げ売りし、また非倫理的な臨床実験を行ったことに焦点を当てている。１９９７年、アフリカ、タイ、ドミニカ共和国でHIV陽性の１２、０００人の妊婦を対象とした実験が行われた。女性達を胎児へのエイズ・ウィルス感染を防ぐ薬AZTを与えたグループと、気休めの薬を与えたグループに分けた実験を行ったのは、薬品企業ではなく米政府機関の研究者達だった。