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水銀による健康被害や環境汚染を防ぐため、水銀の使用を国際的に規制する「水俣条約」の第１回締約国会議が、９月２４日から２９日までスイスのジュネーブで開催され、スイスが事務局に選ばれた。国際会議には、８３カ国の締約国を含む１５４の国や地域の代表が参加した。
水銀の中でも水俣病の原因となったメチル水銀は強い毒性作用があり、食物連鎖を通じて人の体内に高濃度に蓄積されると、神経系の重い障害を引き起こし、特に胎児に大きな被害をもたらす。「水俣条約」は水銀の使用や輸出入を規制し、適正な管理や処理に関するルールを包括的に定めたもので、今年８月１６日に発効。現時点で米国、中国、ブラジル、スイス、日本を含む８３カ国が批准している。今回の国際会合では、条約を履行するため、水銀の排出規準や貿易のガイドラインのほか、水銀汚染の防止措置に関する技術指針を議論した。
２８日には、ジュネーブの国際会議場で熊本県水俣市の胎児性水俣病患者坂本しのぶさん（６１）がスピーチした。坂本さんは工場排水由来のメチル水銀に汚染された魚介類を母親が食べ、体内で罹患した。坂本さんはスピーチで「水俣病は終わっていません。公害を起こさないでください」と被害の根絶を訴えた。
スイスにおける水銀規制
スイスでは近年、国内で水銀規制の厳格化に伴い、２０１５年から水銀の輸出量を１１０トン減少し、１６年は３０トンに削減した。ドリス・ロイトハルト大統領は２８日、水俣条約会議の閣僚会合で「スイスは水銀被害撲滅のパイオニアであり続けたい」と話し、「水俣条約会議は多国間交渉の歴史的功績だ」と述べた。
スイス南部のヴァレー州では、１９３０年から７６年の間に化学企業ロンザから出た水銀廃棄物５０トンが地元の運河に流れ込み、周囲の土壌を汚染。２０１０年に初めて発覚した。今年９月、州と地元の自治体、ロンザが土壌などの浄化費用として３５０万フラン（約４億６５０万円）を負担することで合意。今秋にも作業を開始する予定だ。