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春がうっとうしくなる理由
スイスには花粉症に悩む人々が100万人以上いる。そうした人々にとって、美しい春の花の開花は問題の前兆だ。
3月20日の「全国アレルギー・デー」に、花粉症の放置は喘息 ( ぜんそく ) へと悪化することもあり得ると訴えるためにアレルギーの専門家が集まった。
真剣な問題
鼻水、目のかゆみ、くしゃみ、喘鳴 ( ぜんめい ) など、花粉症の症状はよく知られている。花粉症はスイスで最も多い種類のアレルギーだが、こうしたアレルギーのある人にとって、春と夏は惨めな季節になりかねない。さらに花粉症に苦しむ人々の15%から25%が、花粉症に関連した食物アレルギーも持っている。
全国アレルギー・デーに参加した「アレルギー、皮膚炎、喘息のためのスイスセンター ( aha! ) 」の代表ゲオルグ・シャッピ氏は、花粉症の問題を真剣に考える必要があると言う。
「何の処置もしない、または間違った処置をした場合、状況を悪化させ症状が一層重くなる可能性があります。まず鼻の問題から始まり、その次には喘息などの肺の問題に発展する可能性があるのです」
全国アレルギー・デーには、 aha! と「スイス・アレルギー学および免疫学学会 ( SSAI ) 」がスイス国内に5か所のスタンドを設置し、一般人に向けて情報を記したパンフレットを配布したほか、アレルギーの簡易テストを行った。
アレルギーの増加
スイスに生息するおよそ3500種の植物のうち約20種がアレルギーの原因と推定されている。花粉症患者の約70%がイネ科の植物の花粉に苦しんでいるが、近年ではカバノキの花粉に対する花粉症が増えつつある。
総体的には花粉症の患者が増えているとシャッピ氏は言う。花粉症患者の数は、1920年代から30年代には国民の約1%しかいなかったが、今日では約15%に増えている。現在花粉症の発生率は高レベルにあるものの、おおむね安定している。
なぜこのような変化が起きたのかについて、いくつかの説明がなされている。
「空気が汚染されている地域では、花粉がほかのアレルゲン ( アレルギー誘発物質 ) を運ぶため、空気汚染が一役かっている可能性があります。こうした地域の人々の肺はすでにストレスにさらされているため、花粉に対してより反応しやすい可能性があります」
とシャッピ氏は説明した。
チューリヒ大学病院のアレルギー科の主任ピーター・シュミッド氏は、遺伝的な特徴もあるが、現代の衛生環境も関係していると言う。
「私たちは昔より清潔な環境に住み、感染が減少しています。ある種の微生物がアレルギーの防止に役立っていることは判明しています。従って農家の子どもたちは街の子どもたちよりもアレルギーが少ないのです」
シュミッド氏のアレルギー科は、年間1万5000人の患者を診察する。寝る前に洗髪するなどのアレルギーの予防法の実施が花粉症治療の第一段階だとシュミッド氏は言う。そして症状を抑えるための医薬品も使用される。
免疫療法
花粉症の患者には、特定のアレルゲンに対するアレルギーワクチンの接種という選択肢もある。
「免疫療法によって、花粉に対し過度に反応する免疫システムを正常に機能するよう修正することができます。そのためには現在でも数カ月間から数年間、注射や抗原液の服用を続ける必要があります」
とシュミッド氏は言った。そしてさらに
「免疫療法が成功した場合、少なくとも10年から15年間はアレルギーを抑えることができます。しかし免疫療法は必ずしも必要ではないかもしれません。歳を取るにつれて免疫システムが穏やかになり、時間とともに自然治癒することもあります」
とシュミッド氏は付け加えた。
医学的な処置のほかにも、連邦気象台の「メテオ・スイス ( MeteoSwiss ) 」が作成している花粉予報で、どの程度の量の花粉が空中を飛散しているのか、また花粉の濃度が最も高い地域はどこか調べることができる。それらの情報は、メテオ・スイスの花粉情報専門ウェブサイトwww.pollenundallergie.ch で公開されている。
「この情報は、薬の服用やアルプスのような花粉の濃度があまり高くない地方へ行くなどの予防措置を取るために重要です」
とメテオ・スイスの「スイス花粉ネットワーク ( The Swiss Pollen Network ) 」の主任レグラ・ゲーリク氏は言った。
花粉予報
スイス国内に14台の花粉捕集器を設置したスイス花粉ネットワークは、花粉がどこで発生しているか、花粉がどのようにスイス国内を移動しているかを表す数値気象モデル「コスモ・アート ( COSMO-ART ) 」を最近導入し、ネットワークは一層充実したものになった。コスモ・アートは現在カバノキの花粉のテストに使用されている。スイス花粉ネットワークの目標は、花粉捕集器のある周辺地域だけでなく、スイス全体の情報を提供することだ。
この冬が厳冬だったことは、今年の花粉のシーズンの開始が非常に遅れることを意味する。
「通常はセイヨウハシバミやハンノキの花粉のシーズンは1月に始まりますが、今年は2月20日ころから始まりました」
とゲーリク氏は言った。
「その後の花粉のシーズンも少し遅れます。カバノキは普通3月末に花が咲きますが、今年は4月5日から12日ころになると予測しています」
そしてその後は？
「花粉のシーズンが花粉症患者にとって辛くなる度合いは、花粉の量に左右されます。予想するのは非常に難しいのですが、今年のカバノキの花粉の量は中程度になると予想しています
とゲーリク氏は語った。
イゾベル・レイボルド・ジョンソン 、swissinfo.ch
( 英語からの翻訳、笠原浩美 )
各月の悩みの種
1月：セイヨウハシバミとハンノキ
2月：セイヨウハシバミとハンノキ
3月：セイヨウトネリコとカバノキ
4月：セイヨウトネリコとカバノキ
5月：カバノキとイネ科の植物
6月：イネ科の植物
7月：イネ科の植物とヨモギ ( およびブタクサ )
8月：ヨモギ ( およびイネ科の植物とブタクサ)
( 出典 ) アレルギー、皮膚炎、喘息のためのスイスセンター ( aha! )
全国アレルギー・デー
3月20日に「全国アレルギー・デー」がチューリヒ、バーゼル、ザンクトガレン、イヴェルドン・レ・バン ( Yverdon-les-Bains ) 、ベリンゾーナ ( Bellinzona ) 近郊のサンタントニノ ( Sant’Antonino ) で開催された。
ペーター・シュミッド氏を含む専門家が花粉症についての情報を記したパンフレットを配布し、アドバイスやアレルギーテストを行った。この様子は、3月23日に「アレルギー、皮膚炎、喘息のためのスイスセンター ( aha! ) 」と「メテオ・スイス ( MeteoSwiss ) 」が共催したメディアコンファレンスで公開された。
スイスの人口の約15%が花粉アレルギーに苦しんでいる。最も影響を受けているのが15～20歳の年齢層。5～6歳の幼い子供も花粉アレルギーを発症することがある。専門家は、アレルギーの症状のある子供は確実にテストを受けるよう呼びかけている。
また、全くアレルギーになったことのない人が、60～70歳になって突然発症することもあると専門家は指摘する。
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