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国際人道支援機関は最悪の事態に直面している。英国を拠点とする国際援助団体オックスファムの職員が派遣先のハイチで買春していたとの疑惑が報じられたためだ。多くの人の目に現代の聖人と映っていた援助機関の職員が、一転して下劣極まりない罪人として新聞の見出しに取り上げられた。
国際援助団体大手オックスファム他のサイトへの上席職員数人が２０１１年、大地震の被災地ハイチで買春していたという疑惑は、世界中の注目と非難を集めている。
貧しい人々や弱者を助けるという名目で被災地に入ったはずの職員が、実は性的搾取をしていたというスキャンダルは、オックスファムを長年支援してきた多くの人々に嫌悪感を抱かせた。また対外援助の意義をめぐって既に白熱していた英国の議論に油を注いだ。
スイスのジュネーブにある国連人道支援機関の多くは、オックスファムを実施機関として使っているため「誰が、いつ、どの程度の規模で、そしてなぜ今まで明らかにされなかったのか」など避けては通れない質問が殺到するのを覚悟した。
迷走する議論
ジュネーブの国連人道支援機関の報道官たちは辛抱強くこれらの質問に答え、いかなる性的搾取や性的虐待も決して許されないという国連のゼロ・トレランス（不寛容）政策を何度も繰り返した。その間に世界中でこの議論が迷走し始めたことが間もなく明らかになった。
英国のタブロイド紙には「国連人道支援機関の職員が６万人レイプ」、あるいは国連人道支援機関が何千人もの「小児性愛者」を雇用していたと揶揄するセンセーショナルな見出しが躍り、いくら訂正しても簡単には取り消すことのできないダメージを与えた。
長年、国連を批判してきた元国連職員でキングス・カレッジ・ロンドン客員教授のアンドリュー・マクラウド氏が６万人という数字を割り出した方法論はまったくのでたらめだということ、マクラウド氏自身がその後、それらの見出しと距離を置いていることはさておいても、何百万という人がセンセーショナルな見出しを読んだのは事実だ。
「誰もがこんな数字はばかげていると思っている」と国連人道支援機関のベテラン女性職員は苛立ちを隠せない。「遺憾なのはそのせいで問題の本質から信頼性が損なわれていっているということだ」
国連PKO隊員か援助機関の職員か？
目下の議論の重要な問題点は、一部の国連職員も示唆するように、国連平和維持活動（PKO）隊員による性的虐待事件と人道支援NGO職員に対する同種の疑惑が混同されていることだ。
各国の主要放送局でマクラウド氏が「レイプ６万件」という数字を持ち出したとき、元はPKO隊員による性的暴行の数で、数値もはるかに小さいものだったが、何度もその数字を掛け算し、それをNGO職員に当てはめたと釈明した。１６年中に起きたPKO隊員による性的虐待事件の数（国連発表）を基に、NGO職員による事件の数はその何倍にもなると見積もったという。
ボスニア、リベリア、中央アフリカ共和国でPKO隊員が起こした性的虐待事件はいずれも記録に取られ、国連はこれらの事件をきっかけに厳格な行動規範と厳しい調査プロセスを策定した。
しかし、PKO隊員を裁く司法権は依然、隊員の出身国にある。そのため、国連が初動調査を行い、証拠を揃えたとしても、犯罪容疑のある隊員の訴追は隊員の出身国が担当する。非常に重大な容疑が掛けられても、せいぜい隊員が本国に送還される程度で終わることが何度もあった。
国連はゼロ・トレランス政策を繰り返してはいるが、PKO隊員は必要な存在だ。仮に、国連が公訴をあくまで主張し、犯罪に見合った刑罰が実際に下されるとなると、PKO隊員の派遣を取りやめる国が出てくるかもしれない。国連は胸の内にそんな恐れを抱いている。
性的虐待、性的搾取、セクハラ
一方で、援助機関の職員による性的虐待、性的搾取、セクハラ問題に対しては、国連やオックスファムのような人道支援NGOも大きな権限を持つ。
「性的虐待、性的搾取、セクハラに関する報告や疑いは一つ一つ、徹底的に調査される」と国連難民高等弁務官事務所（UNHCR）のアンドレイ・マヒチッチ報道官はジュネーブで記者に話した。「裏付けが取れた場合は、処罰と即時解雇が下される」
問題はどれほど大きいのか？オックスファムのスキャンダルが発覚したとき、援助機関職員の反応は分かれた。驚かない人がいた一方で、衝撃を受けた人もいる。その一人が、人道支援の必須基準（CHS）アライアンス他のサイトへ（人道支援に共通の基準や原則の遵守に取り組む援助機関ネットワーク）のジュディス・グリーンウッド事務局長だ。
「これまで多くの国でオックスファムと連携して活動した。今回のスキャンダルには驚き、ショックを受けた。人道支援分野で働く我々全員にとって衝撃だったと思う」（グリーンウッドCHSアライアンス事務局長）
オックスファムはCHSに署名している。CHSアライアンスの全加盟団体が性的搾取と性的虐待について明確な規則を持つことが義務付けられている。
「CHSアライアンスのメンバーは（性的虐待問題に取り組む）手段を持っていると思う。しかし、今回のようなケースがまだ起きるのであれば、それはモラルと規則を十分に適用していないということだ。援助機関職員による性的虐待は許されないこと。いずれの団体の職員であろうと、その団体には事件を調査し、フォローアップする義務がある。支援するべき人を傷つけることは、あってはならない」とグリーウッド事務局長は断言した。
スイス政府の立場
先月、スイス政府は当面の間、オックスファムへの資金提供を凍結すると発表した。ドイツ通信社（DPA）とスイスのドイツ語圏日刊紙NZZが報じた。連邦外務省（EDA）は「事件の全容解明」が終わるまで、新たな資金提供は行わないとした。インフォボックス終わり
透明性の欠如？
皮肉なことに、オックスファムの事件は、性的虐待等に関する団体の規則が機能していたことを示している。事件に関係したハイチの職員は解雇され、オックスファムは英国の監督機関に報告していた。しかし、それにもかかわらず、市民は援助機関職員に可能な限り高いモラルを期待するため、事態が誤った方向に進んだ時には、団体側はなるべく大事にならないように骨を折る傾向がある。オックスファムに対する激しい反感によって寄付金は間違いなく減るだろうが、それによって援助団体がますます及び腰になる可能性もある。
「これらの事件には適切にかつ透明性を持って対処しなければならない」とグリーンウッド氏は指摘する。「そして、適切な所轄官庁に対応を委ねる必要がある」
しかしながら、適切な所轄官庁に対応を委ねるか否かは、また別の問題だ。ハイチ政府は、ハイチにおいて売春は違法であるため、オックスファムはこの事件の対応をハイチ警察に任せるべきだったと述べた。それが適切な方法だったかもしれない。しかし、例えば、紛争地域や国が国として機能していない「破綻国家」に派遣された援助機関職員が性的虐待の疑いを掛けられた場合、派遣元の機関はどうすべきだろうか。その時点で権力を持つ現地の軍閥に通報するとしても、実際のところ百害あって一利なしだろう。
ただ人道支援分野でも性被害やセクハラを告発する「#MeToo（私も）」運動が起こり、そこから教訓を学ぶべきだというコンセンサスはあるようだ。
今後もっと多くの事件が明らかになるだろう。既に、医療・人道NGO「国境なき医師団他のサイトへ」のハイチでの活動記録について調査が行われている。
この問題を軽視しようとするのは大きな間違いだ。寄付の減少を覚悟してでも、人道支援分野は性的虐待や性的搾取の問題にどう取り組んでいるのかを公表する必要がある。また、しばしば繰り返されるゼロ・トレランス政策が実際、どのように機能しているのかをより明確に示さなければならない。
もしかすると、人道支援分野が取るべき最も勇気ある道はこれまで広めようとしてきたイメージを見直すことではないだろうか。援助機関職員も聖人ではないことを市民に伝えると同時に、いかなる性的虐待も性的搾取も許されないということを明確に示すことだ。
（英語からの翻訳・江藤真理）