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ロカルノのグランドホテルがその歴史を閉じた。建物が魅力で買いたいという手がすでに上がっているが、地元ではホテルが一体誰の手に落ちるのかが注目されている。
有力な買い手として名乗りをあげているのは、ニューヨーク･フィルム･アカデミー。ロカルノに支部を設ける予定があり、グランドホテルが格好の施設と考えられているからである。一方、アパートに改築するという可能性もあり、買い手によっては地域の生活環境が変化することも考えられる。
11月第１週の週末、グランドホテルはついにその歴史を閉じた。その前にドイツからこのホテルを訪れたバウマン一家。「過去3年間で14回来ました」今年で閉鎖されるというニュースに残念そうだ。普段なら晩秋から冬に入る前まで、一時休業するホテルだが、今年は冬になってもそのドアは閉じられたまま。バウマン一家にとっても今回が最後の滞在となる。
映画祭のロカルノに映画学校が手を上げる
現在ホテルは5人の所有者グループの手にあるが、今後建物は売却されるか、20から30年といった長期のレンタルに出される。既にニューヨークのフィルム･アカデミー(NYFA)が手を上げている。NYFAは監督、俳優、シナリオライターの養成をすることで有名な学校で、これまで欧州には、オックスフォード、パリ、フィレンツェに支部があるが、新しくスイスに支部を設けようという計画がある。
スイスへの投資を誘致する連邦経済管轄局（SECO）が、NYFAの問い合わせに答え、スイス国内の各地を提案したところ、ロカルノのグランドホテルが第一候補として挙がったという。ロカルノは1946年から映画祭が毎年開催され、他の有名な国際映画祭が催されるイタリアのベネチアやフランスのカンヌにも近い。気候も温暖であることなどが学校開校の有利な理由となっている。
改築工事費は莫大
決定が手間取っているのは、改築費の問題があるため。NYFA以外に地元のホテル専門学校などがグランドホテルの購入に触手を伸ばしているが、改築工事に掛かる費用は予想もつかないほど高くつく可能性がある。このため、例えば投資回収としては効率が良い、高級マンションへの改築という案も浮上している。グランドホテルは文化遺産として指定されていないため、改築が自由にできることも、マンションになる可能性が高いと見られる理由だ。
ホテルの所有者の代表、ジャンカルロ・コッティ氏の提示する売値は2200万フラン（約20億円）だが、このほかに改築費用が日本円なら１億円単位で必要だということが、買い手の決定を鈍らせているという。
地元では改築費を募金として集め、ホテルそのものを救済する動きも出てきた。来年6月末までに目標の2000万フラン（約18億円）に達成しないと、実現は難しいという。目標額が高すぎると認めるのは、募金の集めの中心となっているフェリックス・シュティーフェル氏。「だからといって、救済しないで傍観したとしたら後悔するから」と語る。
今年もグランドホテルは好業績を上げた。ほかの高級ホテルが次々と閉業に追い込まれ、地元で高級ホテルが少なくなれば、グランドホテルのニーズが高まるという期待もうっすらと見え隠れする募金運動だ。
swissinfo、 ゲハルト・ロブ ロカルノにて 佐藤夕美（さとうゆうみ）意訳
補足情報
＜ロカルノのグランドホテル＞
- 売却希望額2200万フラン。
- このほかに莫大な改築費が必要。
- ロカルノはホテルが次々と廃業に追い込まれ、ほとんどがマンションに改築されている。
- グランドホテルについては外資のスイスへの投資が見込まれ、文化面での活性化も期待されている。