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「ドイツにもっと直接民主制を！」という目標のもとに、ドイツのNGO「もっとデモクラシーを（Mehr Demokratie）」はこれまで多くのイニシアチブ（国民発議）や活動を成功させてきた。だが、スイスの例をみれば国民投票にもリスクがあると、同団体メンバーのアンネ・デンナーさんとオリヴァー・ヴィードマンさんは警告する。
デンナーさんは広報担当、ヴィードマンさんはベルリン支部の責任者だ。
swissinfo.ch： 「もっとデモクラシーを」の設立の経緯は？
アンネ・デンナー： １９８８年に緑の党と社会民主党（SPD）の党員によって設立された。目標は当初から全国レベルでの国民投票の実現だった。だがこれはいまだ実現されていない。
しかし、州レベルでは、部分的に直接民主制が導入された。いくつかの地方自治体や州では、住民投票が実施できるようになった。
swissinfo.ch： 連邦レベルでは、国民投票はどのような形で実現するべきだと考えますか？
デンナー： ３段階に分けることが理想だ。第１段階として１０万人の署名を集め、イニシアチブを成立させる。次の段階ではそれを議会にかける。もしそこで否決された場合は、２回目の署名活動を行う。ここで１００万人の署名が集まった場合は、第３段階として全国的な国民投票を実施する。
swissinfo.ch： ドイツではしばしば、直接民主制が原因でヒトラーが台頭することになったという指摘があります。
オリヴァー・ヴィードマン： 直接民主制に反対している与党キリスト教民主同盟（CDU）でさえその見解には賛成していない。歴史家は、ヒトラーの政権獲得には国民投票が背景にあったとは考えていない。それよりも、議会での手続きに原因があったとみている。
ドイツで直接民主制が頭から否定されているわけではないのは、戦後ドイツの憲法における国民投票の位置づけから分かる。それでも実際に全国レベルで国民投票が行われていないのは、冷戦時代の危惧からだ。当時は、共産主義者がこの制度からメリットを得られないようにする必要があった。
だが、大戦後７０年を経た今、「ドイツの現状は変わっていないのだろうか？国民は民主主義が運用できるほど成熟していないのだろうか？」と我々ドイツ人が自問するときが来たのかもしれない。
swissinfo.ch： スイスで行われた最近の国民投票に対し、専門家は直接民主制が行き過ぎた例だと見ています。とりわけ２００９年におけるミナレット（イスラム教の尖塔）建設禁止案、１０年の外国人犯罪者の国外追放案、また移民規制案の可決などがそうです。
ヴィードマン： そういうリスクはあるし、我々はそのことについてよく議論している。だが一方で、ドイツの現状をよく注視しなければならない。極右勢力が地方自治体や州で住民投票制度を利用したことは一度もない。ベルリン州とノルトラインウェストファーレン州ではミナレット建設禁止を求めた住民発議があったが、法的な基準を満たさなかったり、違法と判断されたりした。
swissinfo.ch： それはつまり、スイスよりもドイツの方が直接民主制のリスクに備えているということでしょうか？
ヴィードマン： 両国間には大きな相違がある。ドイツでは、発議案は住民投票にかけられる前に、上級審が憲法や国際法に違反していないかを審査する。ミナレットの設立禁止案は、憲法が保障する宗教の自由に違反するものだ。
swissinfo.ch： シュツットガルトでは、中央駅とその周辺を大々的に改造する鉄道・都市整備プロジェクトが立ち上がっていましたが、それに対し大規模な反対運動が起きました。これを受けて、「今後、ドイツにおける大掛かりなインフラ整備計画は実現不可能となるだろう」と政治家たちは述べました。１１年の住民投票で、過半数の市民が計画を支持したにもかかわらずです。こういった直接民主制に対する批判は的を射ているでしょうか？
ヴィードマン： これは認識の問題だ。世間は大規模な抗議に目を向けがちだ。そのため、「何に対しても抗議デモは起こり、ドイツでは何も建設できない」という印象を世間は受ける。だが現実は、すべての大プロジェクトは、誰にも何も言われることなく実現されている。
swissinfo.ch： 国会議員に決定権を委譲するというドイツの政治システムは問題だと思いますか？
ヴィードマン： スイスでは財政に関して国民投票が行われることがあり、一定の額を超える公共プロジェクトは強制的に国民投票ないしは住民投票にかけられる。一方、ドイツでは財政問題に関して国民に直接問う制度はない。私はこれが大きな問題だと考えている。
ほかにも問題がある。多くの州では巨大な整備計画や都市計画は住民投票にかけられることがない。ただ、例えばバイエルン州にはこうしたことに関しての住民投票がしばしば行われている。
swissinfo.ch： スイスでは、右派政党が発議した移民規制案が可決されたことによりスイス・EU間の協定に問題が生じています。直接民主制は国家政策を麻痺させうるものでしょうか？
ヴィードマン： そういう危険性はあるだろう。だが、そうだからといって、政党から発議権を奪う理由にはならない。政党も市民社会の構成要素の一つだ。とりわけ野党はこの権利が行使できるようでなければならない。
発議権が悪用される危険性が高いのは、国民投票が上から行われるとき、つまり政府や議会の多数派が主導するときだ。この場合には十分な注意が必要だ。政府は独自の政策を国民投票によって承認させようとしているからだ。
「もっとデモクラシーを（Mehr Demokratie）」
１９８８年に創設された独立機関。
ドイツにおける直接民主制の強化を目標とする。寄付とメンバーの会費によって運営されている。同団体の発表によれば７千人の会員がおり、この分野のNGOとしては世界最大。
アンネ・デンナー
ライプチヒで文化科学、歴史学及びジャーナリズム学を専攻。２００８年より協会の全国広報担当。
オリヴァー・ヴィードマン
社会学者。学生時代に、反グローバリズム組織ATTACに所属。２００６年より「もっとデモクラシーを」の会員となり、現在はベルリン支部の責任者を務める。
（独語からの翻訳・矢野正人 編集･スイスインフォ）, swissinfo.ch