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例年通り６月下旬から夏休みに入ったティチーノ州では、連日暑い夏にピッタリの熱いイベントが開催されています。山や湖、町や村などで行われる音楽やスポーツのフェスティバル、それに屋外映画館など多様に楽しむことができます。
８月１日のスイス建国記念日には、日本の夏の風物詩である色鮮やかな花火がルガーノやアスコーナの湖畔で打ち上げられ、更にお祭り気分を盛り上げます。
ティチーノの夏のイベントとして世界的に知られているのは「ロカルノ国際映画祭（イタリア名・Festival internazionale del film di Locarno）」です。１９４６年にスイス南部ティチーノ州のロカルノ（Locarno）で始まったこの映画祭は、毎年８月にロカルノの旧市街の中心部にある大広場（ピアッツァ・グランデ）で開催されます。広場には、観客用におよそ８千の椅子が並べられ、巨大なスクリーンが設置されます。作品が上映されるのは夕方から夜にかけて、ティチーノの夏の夜の空気を思う存分感じながら野外で映画を鑑賞できるという、映画好きにはたまらない最高のお祭りです。
さて、「金獅子賞」といえばイタリアのベネツィア国際映画祭ですが、スイスのロカルノ国際映画祭のグランプリは「金豹賞」という名で知られ、国際映画製作者連盟（FIAPF)にも公認されているれっきとした国際映画祭です。この金豹賞をめぐってジャンル別に世界中からたくさんの作品がノミネートされ、今までに日本からも数々の作品が出品されました。１９７０年には実相寺（じっそうじ）昭雄監督の「無情」が、その３７年後の２００７年には小林政広監督の「愛の予感」が栄誉あるグランプリ金豹賞に輝いています。その他にも、世界的に活躍する諏訪敦彦（すわのぶひこ）監督、市川準監督、青山真治監督、平林勇監督、稲住奈緒監督、綿井健陽（わたいたけはる）監督の作品が、そしてアニメ部門で高名な高畑勲（たかはたいさお）監督や富野由悠季（とみのよしゆき）監督の作品が準ブランプリ（審査員特別賞）や最優秀賞などの賞を獲得しています。ロカルノ国際映画祭は、カンヌ、ベネツィア、ベルリン、そしてモントリオールなどに続き、世界に名だたる国際映画祭として少しずつ日本でも認知されてきているのではないかと思います。特に、昨年エントリーされた作品の中に松本人志監督の「さや侍」があったこともあり、ロカルノ国際映画祭が日本のメディアでも取り上げられるなど話題になりました。
第６５回目となる今年は、建国記念日の８月１日から１１日まで開催される予定です。今回は、日本映画から三宅唱（しょう）監督の「Plyaback」が国際コンペ部門に、そしてペドロ・ゴンザレス・ルビオ監督が奈良県で撮影した「祈・いのり」が新鋭監督部門に、そしてアウトコンペ部門には酒井耕（こう）監督＆濱口竜介（りゅうすけ）監督の「なみのおと」、河瀬直美監督の「塵（ちり）」がラインナップされています。また、審査員として東京日仏学院の映画担当の坂本安美（あび）さんが招待されるなど、今年も見所が満載です。
ルガーノ大学でメディアを専攻していた頃の話ですが、映画論やドキュメンタリーの教授がロカルノ国際映画祭の関係者だという理由もあり、希望する学生は夏休み中、ロカルノ国際映画祭主催の特別授業を受講し単位を取得できるチャンスがありました。その特別授業というのは「ロカルノ・サマー・アカデミー」といって、映画祭開催期間中に映画に携わる監督やプロデューサーをはじめとする専門家のレクチャーやワークショップで構成され、未来の映画マンの育成プログラムのようなものです。とても魅力的ではありましたが、夏休み期間中だったという事と単位が足りていたという理由から、私はそのサマー・アカデミーを受講しませんでした。今思えば、もしアカデミーに参加していたらとても貴重な経験が出来ただけでなく、きっと映像に対する考え方も変わっていたのではないかと少し後悔しています。なぜならその頃ちょうど、ひとつの映像作品を脚本から編集に至るまで自分達の手で作り上げるという課題に取り組んでいる最中だったからです。そしてその頃に仲間と一緒に撮った短編ドキュメンタリー作品への評価が少し高かったという理由だけで舞い上がってしまい、スイス・ドイツ語圏のゾロトゥルン映画祭に応募までしてしまったのです。映画祭へのエントリーを期待したものの結果は当然落選。今思えばよくそんな冒険が出来たと感心してしまいます。でも映像作品を作る楽しさや大変さを仲間とわかちあえたこと、そして一生形に残るものを仲間と作れたことは素晴らしい経験となりました。
いよいよ８月１日からロカルノ国際映画祭が始まりますが、現地を訪れる事が出来る方は是非ロカルノの熱気を感じながらこの国際映画祭を楽しんでくださいね。日本からのみならず世界中の国から監督や出演者たちもロカルノを訪れ、舞台挨拶をするなど会場はとても盛り上がります。日本の作品が観客にどのような印象を与えるかという、とても興味深いものがあります。
また、ロカルノにいらっしゃれない方もスイス・イタリア語圏のロカルノで世界的に名の知れた国際映画祭が開催されているという事や、その映画祭に日本人の作品も数多く出品されるという事を知って頂けただけでも幸いです。今後、どんな作品が世界中からロカルノに集まるのかにも注目していきたいですね。
リッソーネ光子
プロフィール：リッソーネ光子（光子と書いて（かねこ）と読む）
マリンスポーツ界でアスリートやレポーターとして世界中を飛び回り、１９９８年にロケで訪れたイタリアに魅せられそのままミラノに移住。その後、縁がありスイスイタリア語圏のルガーノへ移り住んで１１年。社会人としてルガーノ大学を卒業後、同大学の大学院でメディアマネージメントを専攻。現在、イタリア語の通訳・翻訳者としてメディアやスポーツ業界の他、多方面で活躍中。インフォボックス終わり