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スイスではその昔、敵の空襲などから一般国民を守る避難用シェルターや軍事施設が数多く作られた。このような施設が現在、売りに出され人気を呼んでいる。
アールガウ州アルニにある「人気のオブジェクト」をめぐり、州建設許可局に勤める弁護士ハンス・ヨルグ・ベッティクさんの電話は鳴りっ放しだった。かつて軍の司令部として使われていた施設が売りに出されたからだ。
建物の外観はただの小屋。だが一歩足を踏み入れると、広さ約５千平方メートルの巨大な地下施設がある。ベッティクさんは電話の主について「巨大な地下娯楽室を備えた田舎の別荘にしたかったようです」と笑う。もちろん、自治体の許可は出さなかったという。
スイス公共放送（SRF）によると、スイス連邦国防省装備局（Armasuisse）他のサイトへはアールガウ州だけで既に１５０カ所、ソロトゥルン州では約３５カ所の軍事関連施設を売却した。さらにこの地域で８０カ所を売りに出す予定だ。人気は高く、すぐに買い手が見つかるという。
用途は限られる
ただこれらの施設を購入しても、出来ることは少ない。旧軍事施設の多くは農村地帯にあり、地域開発関連法によって改築が事実上認められていないからだ。しかし、ベッティクさんによれば、１９７２年以前に建てられた施設なら小規模の改築は可能だ。
しかし、個人で使用する場合は「周辺環境にいかなる影響も」与えてはならない。例えばシェルターを酒場にしたり、会社として使ったりすることは周囲の交通量を増やす原因となるため禁止。ベッティクさんは「出来ることは少ない」と話す。
それなら、人手に渡った軍事施設はいま、一体どのように使われているのだろうか。ベッティクさんが、州が最近出した旧軍事施設の改築許可を調べてくれた。結果は割と地味だった。
例えば、狩猟シーズンの監視小屋、養蜂家の倉庫、コウモリの避難場所。個人のワインセラーとして使われているところもあった。
それ以外の購入者は、単にシェルターを所有したいという純粋な欲求が理由だという。「施設を愛でる、それが目的です」とベッティクさんは話す。自治体にとっては一番簡単だ。だって、こういう人たちは改装する気がないのだから。
（独語からの翻訳・宇田薫）, SRF