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スイス最大の地熱発電計画を行っていたザンクト・ガレン市は１４日、経済性・安全性の観点から、計画の打ち切りを発表した。一方、地中で発見されたメタンガスは今後の利用を検討する。スイスの脱原発政策を後押しするものとして期待される地熱発電だが、同地域における地熱利用は難しいことが明らかになった。
プロジェクトの主任、フレディ・ブルンナー氏はスイス通信に対し「中止を決めたのは苦渋の決断だった」と語る一方、何もしないでチャンスを逃すよりはよかったと、今回の地熱開発プロジェクトを肯定的に評価した。
スイス北東部に位置するザンクト・ガレン市では２０１０年、住民投票で８割を超える賛成を得て、地熱開発が進められていた。
当初の計画では、地下４千メートル付近の熱水の蒸気で発電し約２千世帯に電力を供給。一方で熱水を直接利用してザンクト・ガレン市の約半数の建物（約４万４０００棟）の暖房を行う予定だった。
しかし、２月の調査発表で計画に疑問符がついた。地下の帯水層を流れる熱水の量は、毎秒５０リットルが期待されていたが、実際は毎秒６～１２リットルだと判明。また、熱水にはメタンガスが含まれていることが分かり、熱水だけを利用するという当初の計画は事実上不可能となった。
さらに地震のリスクも懸念されていた。昨年７月、掘削孔に想定外の量のガスが入り込み、マグニチュード３．５の地震が引き起こされた。作業は一時中断され、掘削孔を閉じる事態となった。
ザンクト・ガレン市はこうした判断材料を基に１４日、地熱発電および地熱による暖房配給計画を中止することを決定。地中の熱水に含まれるメタンガスの利用の是非に関しては今年半ばに判断する。
今後も地熱促進
ザンクト・ガレン市の見積もりでは、このプロジェクトに今年半ばまでにかかった費用は５５００万フラン（約６３億円）。そのうち１９００万フランは、リスク保証を請け負う連邦エネルギー省が負担する。掘削孔を完全に閉じるには、さらに２００万フランがかかる。
スイス最大の地熱開発プロジェクトが頓挫したことで、政府が進める再生可能エネルギー促進政策にどのような影響が出るだろうか。連邦エネルギー省はドイツ語圏日刊紙NZZに対し「今回のザンクト・ガレン市の決定は、政府方針である脱原発にも、（脱原発の道筋を具体的に定めた）『エネルギー戦略２０５０』にも何の影響もない」と述べている。
swissinfo.ch、外電