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１５０年前、雪で覆われたアルプス山脈は、誰も訪れることのない、ただの広大無辺な場所だった。その後、澄んで乾いた山の空気が健康に良いことから、肺疾患の患者が保養地として訪れるようになった。そして彼らが再び健康を取り戻す頃には、そこでの冬の素晴らしさにすっかり虜（とりこ）になっていた。スイスのウインター・ツーリズムのはじまりだった。
スイスのウインター・ツーリズムは、グラウビュンデン州のサン・モリッツとダボスの保養地が出発点だ。スイス国内だけでなく世界中から人々が訪れたが、特にイギリスやドイツからの訪問者が多かった。スケートリンクやそり滑り用滑走路の第１号が設置され、華やかなホテルが建てられた。雪上や氷上の競馬も人気を博した。スキーが行われるようになったのは、そのあとだ。
スイスの地理と、その美しい山並みの景観は、スイスがウインター・スポーツのメッカとして今日も親しまれるわけの一つだ。ピッツ・ベルニナ、アイガー、メンヒ、ユングフラウ、マッターホルンなど、名峰は数多い。
それらのスイスの山々は、年を追うごとに変化を遂げてきた。まず山道が作られ、鉄道が通るようになり、やがて山荘が建てられた。ウインター・ツーリズムはそうしてアルプスの自然環境に変貌をもたらした。残ったのはさんさんと輝く太陽の光と、透き通った空気、そして（時に人工的ではあるが）白い雪だ。
NZZ出版から２０１４年に出版された「Schnee, Sonne und Stars（雪と、太陽と、星たちと）」では、世界中の人々を虜（とりこ）にしてやまないスイスのウインター・ツーリズムの歴史が写真に収められている。
（写真：NZZ出版 文：Gaby Ochsenbein、swissinfo.ch）