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５月１４～１７日の４日間、チュニジアの首都チュニスで「現代直接民主制グローバルフォーラム」が開催された。フォーラムでは内容の濃い討論や、国際メディアでは報道されない生の情報が交わされた。旧来の権力者らがチュニジアで再び勢力を増している点について、高級官僚を含む同国の参加者は、監視を怠らないよう繰り返し注意を呼びかけた。
参加者は４大陸３８カ国から訪れ、総勢４５０人にのぼった。チュニジアのハビブ・シド首相をはじめ、現役の閣僚や元閣僚らが進行役を務めた。
参加者は国会議員、政党の代表者、労働組合、市民団体の代表者、知識人、民主主義の活動家、ブロガーなどさまざまだが、「チュニジアの民主化実現への道のりは長く、険しく、困難がつきまとうものになるだろう」という点で全員が一致していた。
チュニジアの民主化革命で勝ち得た最も重要な成果の一つは「権力分散」。同国新憲法の第７章に組み込まれたこの概念をめぐり、フォーラムでは中央政権から国民や地方自治体に権限を移行するための具体的な法律や実現方法などについて討論が交わされた。
高級官僚が名を連ねた開会討論では、冒頭からチュニジアの民主主義の経験の浅さが露呈した。主要政党の代表者と同席したのは、崩壊したベンアリ独裁政権で右腕と恐れられていた内務省のモクター・ハマーミ氏。政党の代表者らは、ハマーミ氏は改革を遅らせとりわけ地方選挙を妨害したとして激しく非難した。それに対しハマーミ氏は、既に内務省は権力分散の法的基盤となる四つの法案パッケージを作成したと反論。「しかしそれはあなた方の仕事ではなく、我々が行うべき任務だ」と主張する議員らに対し、そのような提案は人民議会には出されていないとハマーミ氏は再び切り返した。
この討論には、チュニジア社会の変革プロセスの根底にある矛盾がよく表れている。その矛盾とは、人々は権利、自由、状況改善を直ちに実現するよう声高に訴えてはいるが、民主主義社会では国民が積極的に責任を担うものだという意識が人々の間でまだ低いことだ。そのため、政府に責任を押し付ける受け身な反応が今も至る所で見られる。
しかし討論では他に特記すべき点があった。政党の代表者たちは激しく論争を交わしながらも、民主主義の模範としての政敵に対し敬意を表していた点だ。「厳格に反宗教を唱えるマサッル党（元共産党）のサミール・タイエブ氏のスピーチの半分は、穏健派イスラム政党ナハダのイメッド・ハマーミ氏に対する感謝と賛辞だった。タイエブ氏は、権力分散に関する新憲法第７章を作成する会議のメンバーだったハマーミ氏の功績をたたえた。正反対の立場にある政敵をここまで賞賛するなど、２年前まではあり得なかった」とフォーラムの現地主催者を務めるメディ・ベン・ミムン農学教授は述べる。
しかし、この新たに芽生えつつある民主主義の精神の前には、とてつもなく大きな問題と脅威が立ちはだかっている。これは講演者全員が口を揃え、繰り返し指摘していた点だ。
第一に、壊滅的なチュニジア経済が挙げられる。２０１３、１４年に教育大臣を務めた社会学者のサーレム・ラビアードさんは、チュニジアの国債はギリシャに匹敵すると指摘する。国債の山は１１年以降２００億ディナール（約８兆円）以上に膨れ上がり、１５年には更に７０億ディナールの国債が増える見込みだ。
第二に、国民の利をむさぼったベンアリ政権に加担して私腹を肥やした一連の黒幕の存在だ。治安部隊をはじめ、財界、経済界のエリートなどがこれに当たる。１１～１３年まで文部大臣を務めた無党派議員の知識人メディ・マブルク氏は「彼らはここ数年『投資の拒否』という形で革命と新生国家に制裁を加えている」と話す。
１４年１０月に行われた選挙以来、再び黒幕の勢力が公然と増してきた。「彼らは実際、議会で半数の議席を再び確保している。これは嫌な予感がする。反革命が起きる可能性も否定できない」とマブルク氏。だがこれには自分にも全く責任がないわけではないと付け加える。同氏が閣僚を務めていた内閣では、こうした黒幕が刑罰を受けて政界から排除されるということがなかったからだ。
第三に、現地メディアも大きな問題だ。革命の功績を見守り政治の透明性を監視する「第四の権力」であるどころか、古い世代の権力者に悪用され、公に政敵をあざけったり、情報操作が行われたりしている状態にある。「これではベンアリ政権下と全く同じ」と民間NGOのある若い広報担当は不満を漏らす。
「今ではさまざまな立場から報道が行われるようになったものの、政治問題の中核には踏み込まれなくなった」と、衛星テレビ局アルジャジーラ・チュニス支局長のロトフィ・ハッジさんは批判する。「信頼関係を築くどころか、メディアと市民の間に深い亀裂が入ってしまった。昨年だけでもジャーナリストに対して３００件以上も妨害があったのがそのよい証拠だ」
フォーラムに参加していた高級官僚などから実際に事情を聞くと、欧米で賞賛されている「実りある市民革命」というイメージが誤っていることに気づく。作家のラビアードさんは、老いたベジ・カイドセブシ大統領についてこう言う。「革命は、まるで８０歳の老人と強制結婚させられた若い女の子のようだ。政府は革命のために倒れた英雄たちをもはや代表していない」。それを修正し、次の一歩が踏み出せるかどうかはチュニジア国民にかかっている。この先の歩みはまだ長い。
破綻状態のチュニジア経済
人口１２００万人の６割以上を３５歳以下の若い世代が占めるチュニジアは、今後の発展が期待されている。
若い世代の大半は学歴も高い（大卒者）。
しかし全体の失業率は１５％。若年層の失業率はその倍の約３０％。
大卒者でも約半数（４５％、３５万人）に職がなく、将来の見通しは暗い。
２０１４年末の内務省の発表では、シリア、イラクで戦うチュニジア出身の「ジハーディスト」（イスラム聖戦士）は３千人にのぼる。現状、イスラム過激派集団のメンバーはチュニジア出身者が最多。
（独語からの翻訳・シュミット一恵、編集・スイスインフォ）, swissinfo.ch