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先月29日の国民投票で、「責任ある企業」イニシアチブ（国民発議）が否決された。しかし、スイスを拠点とする多国籍企業は、間接的対案によって導入された新しい規則に従わなければならない。これを機に消費者がより一層重要になると経済学者のエマニュエル・フラニエール氏は見ている。このコンテンツは 2020/12/12 08:30
- Deutsch "Konsumenten werden Unternehmen, die sich falsch verhalten, direkt bestrafen"
- Italiano "Le imprese che si comportano male saranno punite dai consumatori"
- 中文 企业责任新规为消费者赋权
- Français Emmanuel Fragnière: «Les entreprises qui se comportent mal seront sanctionnées par les consommateurs»
- English New corporate responsibility rules hand power to consumers
スイスに拠点を置く多国籍企業が、外国で犯した環境破壊や人権侵害について法的責任を問われることはない。「責任ある企業」イニシアチブが先月29日に行われた全国レベルの国民投票で否決された。投票者の50.7％が賛成したが、過半数の州が「ノー」をつきつけたからだ（可決されるためには、投票者と州の両方の賛成過半数が必要）。
しかし、改正案が葬り去られたわけではない。イニシアチブの否決によって、連邦議会が作り上げた（憲法ではなく法律を改正する）間接的対案他のサイトへが施行される。より緩やかな規制だが、それでも企業に新たな義務を課すことに変わりはない。フルタイムの従業員が500人以上の企業、あるいは売上高4千万フラン（約46億円）以上の企業は、環境、社会、人事、汚職、人権に関する問題への対策について報告書を作成し、年に1度提出しなければならない。また、これらの報告書を公表しなければならない。
さらに、スイスに本社や中央管理部門を置くすべての企業は、紛争地域で採掘された鉱石や児童労働の疑いがあるモノやサービスのサプライチェーンについて、デューデリジェンス（査定）を義務付けられる。これについても、年次報告書を作成し、公表しなければならない。
「責任ある企業」イニシアチブの支持者らはこの間接的対案は甘すぎると考えている。間接的対案は、外国で活動するスイス企業に何らの新しい責任も負わせないからだ。しかし、経済学者で、ヴァレー応用科学芸術大学他のサイトへ（HES-SO）教授（リスク管理）のエマニュエル・フラニエール氏は、「非常に賢い」手段だと評価する。
swissinfo.ch：紛争地域で採掘された鉱石や児童労働に関するデューデリジェンス義務など、多くのスイス企業が間接的対案の影響を受けるのか？
エマニュエル・フラニエール：スイスは、原料取引分野において世界最大の事業拠点だ。スイスに海も港も無いとしても、スイスはすべてのロジスティクスを管理している。先月29日に否決されたイニシアチブは、この商取引に直接影響を与え、非常に困難な状況に置くところだった。間接的対案も新たな義務を導入することでこれらの企業に影響を及ぼすという点では同じだ。
swissinfo.ch：間接的対案の要請とは？
フラニエール：イニシアチブは、法改正し、違反した企業を処罰することを目指していた。他方、企業に対し、社会・環境面の総括を求める間接的対案は良い手段だと私は思う。
アフリカ・シエラレオネ紛争におけるダイヤモンドの違法取引を告発した映画、「ブラッド・ダイヤモンド」（米、2006年制作）を覚えているだろうか？この映画の影響は大きく、これらの違法なダイヤモンド採掘場はすべて閉鎖された。しかし、採掘場の閉鎖が人々に悲劇を引き起こしたことは知られていない。人々にとって採掘場での仕事は、劣悪な環境での非常に危険なものだとしても、少なくとも収入源だった。
そうだ、採掘場には児童労働者がいる。そうだ、人権が踏みにじられている。容認することはできない。それでも、法律、規則、罰則を持ち込めば、一番苦しむのは搾取されている人々だ。
「消費者に実際の価格を払う用意がなければ、鉱業や農業など一次産品市場でそこそこの賃金を提供できるわけがない」End of insertion
swissinfo.ch：企業が作成を義務付けられた社会・環境面に関する報告書は、どのような変化をもたらすか？
フラニエール：報告書は触媒の役目を果たす。報告書だが、実際に何が行われているのかを市民が見ることになるので重要だ。私の研究では、消費者の自覚が企業を従わせるということが見られた。これはまさに本質的な社会学的現象だ。もはや社会が単純に「グリーンウォッシング（うわべだけの環境への配慮）」を当てにすることはできない。
このような変化は資本主義史上初めてのことだ。変化は、イニシアチブに好意的だった国民投票の結果でも分かる。社会が変われば、不正を行う企業を直接罰するのは消費者だろう。この意味で、間接的対案は非常に賢いやり方だと思う。
しかし、強調しなければならないことは、スイスには、（11月の感謝祭明けの）ブラック・フライデーを利用してノートパソコンを半額で買いながら、人権に関するイニシアチブに賛成票を投じるような「意識高い系の中産階級」の側面があるということだ。問題はグレンコアではない。消費者自身だ。消費者に実際の価格を払う用意がなければ、鉱業や農業など一次産品市場でそこそこの賃金を提供できるわけがない。
swissinfo.ch：間接的対案によって、スイスは国際法制の先を行くことになるのか？
フラニエール：スイスは諸外国よりも進んでいる。イニシアチブに対する投票結果を見れば、企業の責任がスイス国民の優先事項の一つであることが分かる。だから、スイスは優先事項を貫き、この分野でリーダーになることができる。
スイスは「良い民主主義」とみなされているので、社会革新について議論する国になることは面白いと思う。スイス拠点の国際機関、非政府組織（NGO）、多国籍企業とともに、これらの争点に関する議論の本質をスイスは全世界に示す。
「6倍もの銅が必要になるのだから、鉱山で疲れ果てる労働者がiPhoneの開発者と同じように重要だということに気づいてほしい」End of insertion
swissinfo.ch：世界における企業責任の進展をどうみるか？
フラニエール：国連こそが、企業により大きな責任を持たせる我々の努力を結晶化させなければならないと思う。全世界でルールが確立されれば、労働条件の改善に向けて真っ先に行動するのは多国籍企業だろう。そうすることで多国籍企業はより大きな利益を得ることができるからだ。さまざまな国旗があり、異なる独立の法があり、安い価格を求める消費者がいる限り、鉱山には児童労働が発生する。
デジタル化とエレクトロニクスの発展に伴って、我々はますます多くのレアアースや銅を必要とするだろう。採掘活動への圧力が強くなり、おそらく、作業プロセスをより標準化することが可能になるだろう。しかし、課題は変わらない。生産チェーンが非常に長くても、その末端にいる人々がきちんと暮らすことができるようにするためには、どうするべきか？
40年前にある病院で起きた電気技師のストライキを思い出す。電気技師らが医師と比べてほとんど配慮されていないと感じたためだ。しかし、電気無しには何も動かすことができない。6倍もの銅が必要になるのだから、鉱山で疲れ果てる労働者がiPhoneの開発者と同じように重要だということに気づいてほしい。原料価格の引き上げは必至だ。
（仏語からの翻訳・江藤真理）