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死刑再導入イニシアチブを発足させたマルセル・グラフ氏は、発足を発表した翌日に撤回するという前代未聞の行動で話題を呼んだが、司法に対する圧力は緩めない構えだ。
場合によっては、やはり死刑再導入イニシアチブの署名活動に入ることも考えているという。
司法相に要求
グラフ氏は、ドイツ語日曜新聞「ゾンターク ( Sonntag ) 」紙上でエヴェリン・ヴィトマー・シュルンプフ司法相に対し、重大犯罪を犯したことが確定している犯人に関しては刑事訴訟手続きを迅速化し、開始1年後にはすべてを終了させるべきだと要求した。
これが約束されないのであれば、グラフ氏は死刑再導入イニシアチブを適切な人に引き継いでもらい、署名活動に入ってもらう考えだ。イニシアチブ委員会には多くの問い合わせが届いたという。
「私たちには強力なロビーが付いている。これらの人々は、どんな批判にさらされようと意見を変えることはない」
とグラフ氏。
イニシアチブの撤回を発表した後に委員会に届いた反応の約8割は、イニシアチブの続行を求めるものだった。
「何百通ものメールが届いた。また、電子署名用紙を印刷して記入し、委員会に送ってくれた人も大勢いた」
スイスに死刑を再導入するためのイニシアチブは先週、発表直後に撤回されたが、グラフ氏を中心とする発起人たちは反響の大きさに驚いたという。発起人の主な目的は世間の注意を喚起することだった。
同イニシアチブは、「子どもに対し、性的行為、性的行為の強要、強姦などを行った上、殺人に至った」犯人に対する死刑の執行を求めるものだ。連邦官房による公式審査を通過し、2012年2月24日までに規定の10万人分の署名を集めると国民投票に持ち込めることになっていた。
一方、このイニシアチブに対する政界の反応は否定的で、社会民主党 ( SP/PS ) 、急進民主党 ( FDP/PLR ) 、キリスト教民主党 ( CVP/PDC ) は死刑に反対の姿勢を表明した。国民党 ( SVP/UDC ) は、死刑再導入の是非を有権者に決めてもらうという考え方に好感を示した。なお、スイスでは1942年に死刑が廃止された。
swissinfo.ch、外電