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スイスとイタリアの国境の峠付近にある修道院で救助犬として育てられてきたセント・バーナードが売られることになった。
グラン・サン・ベルナール峠（標高2,469メートル）のサン・ベルナール修道院では、修道士の数もめっきりと減り、18頭のセント・バーナードの世話を続けるのが難しくなったためだ。
スイスには、犬を訓練して雪山での遭難者を救助する長い歴史がある。だが、ヘリコプターや探知機などの救助技術も進み、救助犬の活躍の場はすでに失われつつある。18頭のセント・バーナードは今後、新しい飼い主に引き取ってもらうことになる。
救助犬の誕生
グラン・サン・ベルナール峠道は、かつてローマへの巡礼に利用されてきたが、悪天候に見舞われることが多く、遭難者が後を絶たなかったという。１１世紀頃、この峠にサン・ベルナール修道院が建てられ、修道士たちが遭難者の救助活動を始めた。
同修道院に飼われていた犬に修道士たちが訓練を施したのが、山岳救助犬の始まりと言われる。この犬の品種が広く知られるようになったのは、同修道院で育てられた「バリー」に負うところが大きい。
1814年、遭難した兵隊に猛獣と間違えられてピストルで撃たれて負傷するまで、バリー１頭で過去最高41人の遭難者を救助した。バリーにちなんで、この犬の品種はバリー・ドッグと呼ばれたが、その後、サン・ベルナールの英語読みでセント・バーナードと改名された。
変わる役割
セント・バーナードがこれまでに救助した遭難者数は2,000人を越える。だが、こうした活躍の場も救助技術が進み、奪われることになる。「ここ50年間、セント・バーナードが人を救助したということはなくてね」とサン・ベルナール修道院のフレデリック神父は話す。
かわりに、セント・バーナードは夏に訪れる観光客の間で人気者となり、修道院の「名物」に様変わりした。しかし最近は、犬の世話が修道院の負担になりつつある。
「修道士は私を入れて４人しかいなくなってしまったんだ」とフレデリック神父はさびしそうに話す。「セント・バーナードの世話には多くの時間とエネルギーが必要でね。これ以上、自分たちの仕事との両立ができなくなってしまったんだよ」とため息まじりに話す。
スイス・セント・バーナード協会のピエール・トロワール会長によると、新しい飼い主はサン・ベルナール修道院にセント・バーナードを毎年連れてくることを条件にしている。
スイス国際放送、外電 安達聡子（あだちさとこ）意訳
補足情報
サン・ベルナール修道院：
１１世紀頃、グラン・サン・ベルナール峠（標高2,469メートル）に建てられた。この峠道はナポレオンが通ったことでも知られる。