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スイス連邦議会は、従来の武器に替わる犯罪抑制手段として連邦警察のスタンガン使用を承認した。このコンテンツは 2008/03/29 15:26
このたび全州議会 ( 上院 ) と国民議会 ( 下院 ) の両方が、テイザー・スタンガンの使用に賛成し、2年越しの論争が終わった。
エヴェリン・ヴィトマー・シュルンプフ法相は、スタンガン使用反対派に対し、その使用は特別な状況に限定すると保証した。「相手の行動を抑制する道具は銃火器の 代わりになり、特に、本人や他人を深刻な危険にさらしている人間がいる場合に使うことができます。さらにわれわれは、スタンガンの使用許可を与えられた人間の訓練を非常に重要視しています」とヴィトマー・シュルンプフ法相は連邦議会で述べた。
犯罪抑止のための新法
テイザー・スタンガンは高圧電流を放ち、相手の体を一時的に麻痺させて、地面に倒すことができる。しかしスタンガンは激しい痛みを与えるため、国連の特別委員会を含む多くの人権擁護機関が、その使用は拷問に等しいと指摘する。また、他国でのテイザー・スタンガンの使用による死亡例も報告されており、心臓病など健康問題のある相手には特に危険だ。
スイス連邦議会での両院の承認によって、連邦警察、特に連邦保安局、連邦犯罪局と国境警備隊に許されている犯罪抑止方法を規定する新しい法律の立法が可能になった。
この新法は、1999年と2001年に、警察による国外退去者の拘束中に起きた2件の死亡事件に応え、そうした悲劇の再発を決して繰り返さないためのものだ。外国人の強制退去の際にスタンガンが使われる可能性は、多くの人権擁護機関の関心を集めた。ヴィトマー・シュルンプフ法相は、航空機による国外退去の場合をスタンガンの使用からはっきりと除外し、政府が新法の草案の要綱を明確にし、連邦議会で草案を検討すると述べた。
「アムネスティー・インターナショナル ( Amnesty International ) 」などの人権擁護機関は、引き続き危惧を表明し、「スイス難民評議会 ( The Swiss Refugee Council ) 」はスタンガンの使用は死亡事件の再発につながる可能性があると述べた。また、「スイス医療ネットワーク ( The Swiss Medical Association ) 」は、スタンガンがれっきとした武器であり、場合によっては致命的な武器となる可能性を強調している。
「外国人の国外退去については、スタンガンの使用は不相応であり、可能ならばほかの方法を見つけるべきだとわれわれは考えています」
とスイス医療ネットワークのレネ・ラゲンバス氏は語った。
警察の使用
スイスの26州のうち、警察の自治権が大きいいくつかの州ではすでにテイザー・スタンガンの使用が許可されている。ベルン州はそのうちの1つで、長期にわたるテスト期間の後、スタンガンを2丁導入した。
「人質がいるようなケースのように、慎重を要し、犯人逮捕が難しい場合、特別な訓練を受けた特殊部隊のみが使用します」
と部隊の広報官、オリヴィエ・コシェ氏が述べた。スタンガンの発砲の前には上官の許可が必要だ。
実際スタンガンは、2007年初頭すでに使用されている。警察は、ピストルを手に自殺宣言をした男が、混雑したレストランの中で発砲する可能性を危惧し、スタンガンを使用した。
「他人を危険にさらしている人間がいる場合、毎回は必要ありませんが、スタンガンの使用を考慮するべきです」
とコシェ氏は述べる。
また、ラゲンバス氏は、特殊な状況に対して適切な方法を選択する能力が警察にはあると信頼を表した。
「われわれは、スタンガンを過小評価しないことが大切だと言いたいのです。スタンガンはれっきとした武器であり、致命的な凶器にも成り得えます。しかし、それを知っていることが必要であり、それを頭に入れた上で使わなければならないのです」
とラゲンバス氏は語った。
swissinfo、外電
テイザー・スタンガンの使用
「テイザー・インターナショナル社 ( Taser International ) 」によると、現在44カ国でテイザー・スタンガンが使用されている。
テイザー・スタンガンの使用は、アメリカでは珍しくないが、ほかの国々、特にヨーロッパでは、論議の的となってきた。
ほとんどのヨーロッパ諸国では、テイザー・スタンガンの個人所有は違法。
2007年にカナダで起きた一連のテイザー・スタンガンによる死亡事件は世間の注目を集めた。
テイザー・スタンガンによる死亡事件がスイスで問題になった例はない。
テイザー
テイザーの商標名は、「トーマス・A・スイフトの電気ライフル (Thomas A. Swift's Electric Rifle ) 」の頭文字から成る。
アリゾナの発明家、ジャック・コヴァーが1969年に開発し、サイエンス・フィクション小説の発明・冒険家の少年、トム・スイフトにちなんで命名。
テイザー・スタンガンは、矢じりがついた2本のワイヤーを発射し、皮膚に食い込んだ矢じりを通じて約5万ボルトの電流が最長5秒間流れる。
専門家によると、ショックが2分の1秒続くと強い痛みと筋肉収縮が起き、2～3秒で麻痺状態に陥り、倒れる。
スタンガン使用賛成派は、致命的な武器ではないと主張するが、その使用による死亡例もある。
JTI基準に準拠