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１０日の参議院選挙では自民・公明が圧勝し、改憲勢力が議席の３分の２を超えた。スイスのメディアは、安倍政権は今後、選挙戦であえて争点にしなかった憲法改正に力を入れるのではないかとみている。
争点が争点とならなかった参院選
「安倍晋三氏は参院選で物議をかもすテーマはすべて避けていた」と書くのは、左派の有力紙ターゲス・アンツァイガーだ。安倍氏の最大の関心は憲法改正だが、国民からの反対の声を恐れて、参院選ではあえてアベノミクスの加速など経済政策を争点にしていたとみる。
そのアベノミクスを同紙は「多くの有識者が失敗とみなす経済政策」と切り捨てる。また、「消費増税は国の膨大な借金を片付けるために必要な策だが、安倍氏は参院選で消費増税延期というプレゼントを日本国民に贈った」と批判する。
自民党の高村正彦副総裁が５日のBSフジの番組で「憲法９条改正の可能性はゼロだ」と発言していたことに関し、ターゲス・アンツァイガーは「自衛隊を米国の側につかせて世界のどこかで戦争させる『安全保障関連法』を成立させたことで、安倍氏は高村氏の発言にすでに穴を開けている」とし、安倍政権下で憲法改正が着実に進められているとみている。
「好戦的」な安倍政権
改憲勢力が議席数の３分の２を占めたことで、「国粋主義的な首相が、悲願の平和憲法の改正に乗り出すことができる」と書くのは、地方紙ザンクトガラー・タークブラットだ。
同紙は、安倍氏が成し遂げたいことは何よりも憲法改正だとみる。「安倍氏はあえて、参院選では平和憲法など論争の的となるテーマを避け、国民から不人気な消費増税や原発の利用拡大には触れなかった」
集団的自衛権の行使を認めてこなかった憲法の解釈を、安倍氏は昨年改めた。これに対し、国民から大きな反発が出たため、「安倍氏は『積極的平和主義』や『集団的自衛』というぼやけた言葉を使っている。だが、これらの言葉が意味するのは、米国が海外で行う戦争に参加するということだ」と同紙は続ける。
また「日本の防衛費は政策上、国内総生産（GDP）の１％を超えてはならないと規定されているが、安倍氏はすでにそれを上回る額を防衛費に注ぎ込んでいる。首相はさらに、事あるごとに中国に対し好戦的な態度をとっている」とし、日本が戦争への道を進むのではないかと危惧する。
民主主義からの離脱か
スイス通信他のサイトへも、安倍氏は参院選で憲法改正に関するテーマをあえて避け、「経済の救世主」であるかのように振る舞ったと書いている。
同社も今回の参院選で憲法改正に拍車がかかると予想。「安倍氏は戦後の平和憲法は独立国家の憲法にそぐわないとの見解を示している」と書き、「もし自民党が憲法改正を目標にするならば、日本はじきに、民主主義的で自由な国ではなくなるかも知れない」とする有識者らの考えを紹介した。
経済政策なくして憲法改正はありえない
保守派の有力紙NZZも他紙同様、憲法改正はあえて参院選の争点にされてこなかったとみる。自民・公明が圧勝したのは、「『野党が勝てば、野党が政権についていた頃の暗黒時代に戻ってしまう』と安倍氏が国民を脅していたからだ」と書く。
安倍氏が参院選で争点とした経済政策だが、NZZによれば「この選挙での勝利を、経済政策でなく憲法改正に利用するのではないか」との危惧がエコノミストたちから出ていると指摘する。
安倍氏が主張するように、経済政策が今後の中心課題であるのならば、国際通貨基金（IMF）が要求しているような構造改革の着手は避けられない。だが、安倍氏が憲法改正に力を入れることになれば、「経済政策はダメージを受ける」とNZZは書き、次のように締めくくる。「国民が経済的に満足しなければ、（国民投票では）憲法改正に必要な賛成過半数を得るのは難しいだろう」
改憲勢力が議席の３分の２を超えたことで、憲法改正に拍車がかかる可能性があります。あなたはスイス紙が危惧するように、憲法改正が行われれば、日本は民主主義国家でなくなると思いますか？ご意見をお寄せください。