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連邦経済省経済管轄局(SECO)が12月上旬に発表した報告によると、EU諸国と比較して、スイスのサービス分野での自由化が遅れていることが分かった。
特に遅れている分野として、電力、電話・通信、郵便、鉄道など、公共サービスが挙げられた。こうした分野を民間企業に移行することやサービス業全体を自由化することで、スイスの国内総生産は少なくとも一時に、2％は伸びると報告書は指摘している。
連邦内閣はスイスの景気活性政策として、国内市場の競争促進、世界経済への融合、小さな政府など６項目を掲げている。そのためには、サービス業の自由化促進が必要だとされている。SECOは自由化によるスイス経済への影響をEU諸国と比較した調査を、デンマークの調査会社に委託し、このほどのその結果を発表した。サービス業の自由化が促進されれば、スイスの景気上昇に寄与すると調査は結論付けている。
スイスにおけるサービス業の重要性
サービス業に携わる人口は、スイスの全労働人口400万人のうち、およそ300万人。また、国内総生産の72.3%をサービス業が占める。調査で比較した諸国のうち、米国が77.3％とスイスを上回るが、スイス経済がサービス業に依存している度合いは高い(経済開発協力機構・OECD資料)。また、第一次産業、第二次産業に携わる労働人口が減少している中、サービス業のそれは過去10年間でおよそ15%増加している。
スイスでは電力、電話・通信、郵便、旅客を運ぶ鉄道など公共サービスの自由化が遅れている一方、物品輸送のほか、特に金融の自由化は「優等生」だという。スイスのサービス業の取引相手国は、製造業と同様にEU諸国。EU諸国はサービス業の自由化がスイスより進んでおり、「EUスタンダード」を考慮する必要が大いにある。
SECOの報告では、国内のサービス業の自由化が成功すれば、外国からの投資もより増加するばかりではなく、他国と比較して高いスイスのサービス業の商品価格も下方修正されるであろうという。
自由化が進むと消費者にとって有利
SECOの調査によると、スイスで自由化が遅れているとされる分野の電話･通信分野で、もっとも自由化が進んでいるのはデンマーク。郵便ではスウェーデン、電力では英国だった。
特に電話･通信と電力分野での自由化が促進された場合、一時的に国内総生産を2％上げる力があり、実質賃金の上昇率は1.7％になるという。また雇用も0.6％上昇すると見ている。一方、EU諸国における自由化がさらに進んでも、スイスの自由化が進まない場合は、国内総生産は0.3％減、賃金は横ばいとなると見込む。
SECOのチーフエコノミスト、アイモ・ブルネッティ氏は「自由化や民営化を怖がることはない。他国の例を見れば分かるように、自由化により競争力を最も良い形で高めることは可能だ」と、いまだに自由化や民営化に慎重な国民に向かって訴えている。
swissinfo、 佐藤夕美（さとうゆうみ）
キーワード
サービス業が国内総生産に占める割合(OECD資料から）
米国 77.3%
スイス 72.3%
日本 67.9%
アイルランド 54.5%