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『海底二万マイル』『十五少年漂流記』などで名高いジュール・ヴェルヌの全貌と同時代作家の作品などを紹介する「エスパス・ジュール・ヴェルヌ」館が、ヴォー州イヴェルドン・レ・バン市にオープンした。
この展示館の一角は、新しい現代の科学技術や冒険を紹介する場所にあてられており、10月9日、開館記念行事の一環として、2010年に世界一周の旅に出る予定のソーラーボート「プラネットソーラー号」の紹介が行なわれた。
水中、水上、地上、空中を行く、羽根の付いた潜水艦
「航海中に天気情報はどうやって知るのか。時速何キロまで出るか」といったものから「サメが襲ってきたらどうするのか」といったかわいい疑問まで、小中学生を含む観衆から、次々に質問が飛ぶ。「プラネットソーラー号 ( Planetsolar ) 」での世界一周を企画した、スイス人ラファエル・ドンジャン氏の説明会だ。
この説明会が行なわれている「エスパス・ジュール・ヴェルヌ ( Espace Jules Verne ) 」館には、ジュール・ヴェルヌの冒険、SF小説の中の記述に添って造られた、奇妙な模型の数々が展示されている。例えば水中、水上、地上、空中を行く、羽根の付いた潜水艦などもある。こうした1800年代の模型と現代のハイテクノロジーのソーラーボートのイメージが同じ空間で交錯する。
「エスパス・ジュール・ヴェルヌ 」館には、ジュール・ヴェルヌ の作品のオリジナル出版や同時代の冒険、SF小説、ジュール・ヴェルヌ作品の映画化のポスター、そして数々の模型などが並ぶ。またヴェルヌ以降のアメリカの冒険、SF作品を展示する部屋もある。二階はヴェルヌの専門研究者の閲覧室になっている。
学芸員のパトリック・ギガー氏は
「ジュール・ヴェルヌをより深く理解すると共に、彼を柱に、同世代の作家の冒険、SF小説の世界を知ることが出来る。さらに、新しい発明や現代の冒険なども紹介する場所にしたい」
と言う。
今日を信じて起き上がる
この現代の冒険をソーラーボートで実現するドンジャン氏は、
「少年のとき、アルプスの氷河が単なる後退ではなく、完全消滅している現実にショックを受けた。温暖化ガスを出さない、再生可能エネルギーをもっと活用できないかと思ったのが、ソーラーエネルギーとの出会いだった」
と発想のきっかけを語る。
兄と共同で建てたオフィスの屋根にソーラーパネルを並べ、それで全ての電気をまかない、ソーラーエネルギーは環境にやさしいだけでなく、経済的にも効率が良いことを確信した。この確信を世界へメッセージとして発信したいと、2004年に「ソーラーボートで世界一周」を企画した。
「予算の6割にスポンサーが付き、1週間前から船の建設が始まった。4年かかった夢が実現しつつある」
と喜びに声がはずむ。しかし、残り4割の資金集めは楽ではない。100人に会って1人が援助の返事をくれる現実。しかし、持ち前の楽天的な性格で毎朝今日を信じて起き上がる。未来の船に乗る、もう1人の冒険家は、1991年に千葉の銚子から一人で太平洋横断を果たしたフランス人、ジェラール・ダボビル氏だ。彼を説得したのもこのドンジャン氏の前向きな性格からだという。
全長30メートル、470平方メートルの巨大なソーラーパネルを取り付けた世界で一番大きなソーラーボート「プラネットソーラー号」は昼夜を問わず、平均時速10キロの速度で進む、120日間の旅に出る。
船乗りにあこがれながら、実際の旅には出ることなく、空想の世界で膨大な旅を実現したジュール・ヴェルヌ。そして資金集めに奔走し、技術面などの問題を一つ一つ解決して、夢を実現しようとしているドンジャン氏がいる。しかし彼の本当のチャレンジは、世界中の船舶がソーラーエネルギーなどの再生可能エネルギーを使って運行することだ。それは「早ければ早いほど良い」と力がこもった。
swissinfo、イヴェルドン・レ・バン市にて 里信邦子 ( さとのぶ くにこ )
プラネットソーラー号 ( Planetsolar )
全長30メートル、幅15メートル、重さ25トンの双胴船。
470平方メートルの巨大なソーラーパネルが屋根に取り付けてある。
２つのモーターで、平均時速10キロで走る。最高速度、時速約20キロ。
予算総額2000万フラン ( 約20億円 )
将来は200人乗りの観光船になる可能性が高い。
世界一周は2010年5月を予定している。
「エスパス・ジュール・ヴェルヌ ( Espace Jules Verne ) 」館
６万冊の冒険、SF小説をコレクションする1976年開館の「ラ・メゾン・ダイヤール( La Maison D’ailleures ) / 空想の家」の別館として、10月4日開館した。
ジュール・ヴェルヌ の作品のオリジナル出版や同時代の冒険、SF小説、ジュール・ヴェルヌ作品の映画化のポスター、数々の模型などが常設展示されている。
オリジナル本などは、予約して閲覧できる。
また、新しい発明や現代の冒険などを紹介する空間もある。
開館は、水～金曜日が14時から18時。土、日曜日が11時から18時。
月曜日と火曜日は休館。
場所、Pl, Pestalozzi 14 , Yverdon-les-Bains, Suisse
電話、+ 41 24 425 6438
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