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スイスではここ数年、育児休業を巡り激しい議論が繰り広げられているが、実を結んだことはほとんどない。２００５年に１４週間の産休がかろうじて導入されただけだ。現在は父親の育児休業に関して様々な提案が議論されている。
スイスでは法律上、男性には子供が生まれた場合、１日程度の特別休暇しか認められていない。そこで全州議会（上院）の社会委員会は今週、父親の育児休業の導入案について協議。２０日間の父親育児休業の導入を求める国民発議（イニシアチブ）の対案として、２週間の育児休業を提案することを決定した。
だがその数日前に連邦家族問題調整委員会（EKFF）から出された提案はもっと大胆なものだった。EKFFは委託調査の結果に基づき、男性に月給の８割を給付する３８週間の育児休業を提案。EKFFは連邦議会に属さない委員会で、連邦政府に助言する機関だ。
行政機関の「夢物語」
EKFFの提案はあまりにも理想的で夢物語のように聞こえる。育児休業を数カ月に設定すれば労働力も税収入も増えるし、女性の就業率を１％上げるだけで育児休業にかかるコストをカバーできるというのだ。
しかし実際のところ、スイスでは母親の大半が子供が大きくなっても就業せず、就業するとしてもパートタイム勤務だ。寛大な育児休業でこの点が変わると言えるのだろうか？EKFFのアニヤ・ヴィデン・グエルパ委員長は、様々な研究を評価した結果、育児休業で女性の就業率が上昇することが分かったと説明する。「６４週を超えない限り、育児休業が長いほど女性の離職率が減るのです」
最低ランクのスイス
男女平等に関しては、スイスはこれまで例外的存在だった。例えばニュージーランドでは１８９３年に女性参政権が導入されたが、スイスでは１９７１年になってのことだ。
スイス人は家族のあり方に関しては特に保守的だ。「産休制度の導入が遅かったのと同じように、スイスは現在、育児休業の長さについても欧州および経済協力開発機構（OECD）加盟国の中で最低ランクです」とヴィデン・グエルパ氏。スイスより順位が低いのは米国とメキシコだけだ。「大半の国ではEKFFの提案よりも寛容な制度が採用されています」（同氏）
スイスで育児休業は夢物語のまま
しかし実現性を考えると、EKFFの提案はやはり夢物語でしかないだろう。この制度案がスイスで過半数の支持を得ないであろうことは、同委員会も認めている。「この制度案がそのまま実現されるとは私たちも思っていません」とヴィデン・グエルパ氏。
スイスでは子供を持つことは今も昔もプライベートなことと見なされている。これにはヴィデン・グエルパ氏も同意する。「家族政策は本来、国の重要な政策の一つですが、スイスでは子供に関することは個人の裁量に任せられています」。家族政策はスイスではこれまであまり重要視されてこなかった。第２次大戦以降に出産・家族政策を進めてきた周辺国とは対照的だ。
スイスの男性が子供と過ごせる時間が１日以上になるには、おとぎ話に出てくるようないくつもの障害を乗り越えていかなくてはならない。
（独語からの翻訳・鹿島田芙美）