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スイス連邦最高裁判所が3日、女子陸上五輪金メダリストのキャスター・セメンヤ（南アフリカ）に当面の間、男性ホルモンのテストステロン値を人為的に下げなくても競技に参加することを認める仮決定を下した。ところでなぜ、セメンヤのケースを担うのはスイスの裁判所なのだろうか。
経緯
セメンヤはインターセックス（性分化疾患とも呼ばれる）の選手。遺伝性疾患のため、通常の女性よりも高レベルのテストステロンを持つ。
インターセックスの選手に有利とならないよう、世界陸上競技連盟（IAAF）は昨年、該当する女子選手が400～1500メートルの種目に参加する際は、薬などでテストステロンを人為的に下げることを義務付ける新規定を導入した。
陸上女子800メートルで五輪2連覇中のセメンヤは、新規定の撤回を求めスポーツ仲裁裁判所（CAS、ローザンヌ）に訴えた。しかしCASは陸連の規定を支持する決定を出した。セメンヤは得意種目に出る場合、ホルモン治療を受けなければならなくなる。セメンヤはCASの決定を不服とし、上級裁判所であるスイスの連邦最高裁判所に控訴した。
スイスの裁判所がこのケースにかかわっているのはなぜ？
スイス・ローザンヌにあるスポーツ仲裁裁判所は、スイスの国内法に準拠する。このため、CASの決定を不服とする場合は、スイスの最高裁に控訴する。
最高裁の仮決定とは？
最高裁は先月31日、IAAFの新規定を暫定的に停止することを命じた。これは仮決定で、最終的な判決が出るまで、セメンヤはホルモン治療を受けずに400メートル～1500メートルに出場できる。最高裁の判決がいつ出るかはまだはっきりしない。
今後はどうなる？
もしセメンヤが最高裁判決を不服とする場合は、スイスを相手取り、仏ストラスブールの欧州人権裁判所に訴えることができる
最高裁の判決は国際スポーツにどのような影響を与える？
CASの決定を不服として連邦最高裁へ控訴した場合、最高裁ができるのは、この決定を無効とするかどうかだ。ヌーシャテル大学のアントニオ・リゴッツィ教授（法律学）は「もし無効判決―私は少なくともそう思う―の理由が公の秩序の侵害だとしたら、裁判所も間接的にそう述べるだろう」と指摘する。無効判決は例えば、裁判所が個人・その他の人権の重大な侵害が認められると判断した場合に出される。
スイス選手連盟のフィリップ・バンディ氏は「セメンヤの訴訟の判決は、国際スポーツの先例だ」と指摘する。 「判決の結果によるが、同様の事例にかかわるスポーツ連盟や選手たちはこれに従うか、そうでなければ反応しないだろう」
同等の事例は過去にあったか？
最高裁はCASの上級裁判所であるという性格上、外国のトップアスリートの訴訟を最高裁が取り扱うことはままある。いくつか例を挙げよう。
ドイツのスピードスケート選手クラウディア・ペヒシュタインは先天性の異常により、血中濃度が通常とは異なっていた。ペヒシュタインは血液ドーピングの疑いで出場停止処分を受けたことを不服として2009年、CASに訴えたが、認められなかった。ペヒシュタインは最高裁、欧州人権裁判所まで争ったが、訴えは認められなかった。
ルーマニアのサッカー選手アドリアン・ムトゥは2004年のドーピング検査で陽性となったことを受け、所属するチェルシーから損害賠償を起こされた。ムトゥはこの件で争ったが、CAS、スイス最高裁はいずれもチェルシーの訴えを支持した。
スイス連邦最高裁
スイスの最高裁はローザンヌにある。民事、刑事、行政、憲法などの訴訟を取り扱う司法権の最高機関。1848年設立。
最高裁は下級審の判決について判断する。つまり、最高裁は新たに事実を立証することはしない。法的な部分においてのみ判断する。下級審の事実認定が著しく誤っていると最高裁が判断した場合のみ、事実を訂正する。
最高裁は38人の判事、非常勤判事、書記官で構成される。判事の任期は6年で、連邦議会によって選出される。
（独語からの翻訳・宇田薫）