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これまでは精神科医のみの判断で、受刑者が再犯の危険性があるかどうかを決定していたが、この11月からチューリヒの刑務所ではコンピュータ審査も導入される。
しかし「機械の判断に影響されて、精神科医が正しい判断を下せなくなるのではないか」と、批判の声も多い。
この再犯の可能性を計算ではじき出す新型コンピュータの名前はフォトレス（Fotres）。受刑者が犯罪を起こした際の振る舞いや性格など幅広い情報をインプットして分析する。
あらゆる角度から受刑者を解析
判断基準となるのは700項目。性格上の問題点や、コミュニケーション能力、計画の入念性、被害者への気持ち、性的偏愛、犯罪手段、犯罪動機、攻撃性などが含まれる。この他に前歴など40のチェック項目があり、これは現在の行動や態度よりも起きた事実に重点が置かれている。
Fotresはドイツですでに５年間の実績を積んでいる。
将来はスイス全土に
チューリヒ市法務局に所属する精神科および心理科ユニットのフランク・ウルパニヨック課長がスイスインフォに語ったところによると、このシステムの導入によって、精神科医は最終的な判断を下す前に様々な角度からの情報を得ることができる。「Fotresは、相互に関連性のあるリスクを査定し、包括的な人物像を浮かび上がらせます」
これまで精神科医の個人的な主観に頼っていた判断プロセスに客観的基準が入ってくる。ウルパニヨック課長は、チューリヒのシステムが将来、スイスの再犯リスク査定の中心的役割を担うことを期待している。
心理学の基本に反します
しかし反論も多い。チューリヒの精神科医、マリオ・クミュールさんもその一人だ。クミュールさんはFotresに頼ると正しい診断ができないのではないかと恐れている。
「どんな機械でも、人間の予想外の行動を予測するなんてできません。人間は変化する生き物です。行動もその時々によって変わりますし、まったく今までとは違った新しいことをやらかすかもしれません」
「Fotresは心理学の基本に反します。あるグループの行動を予測することはできます。でも、一個人の行動を予測することは不可能なのです。たとえば、あるグループがどこに投票するか、というようなことはある程度予測がつきます。けれども、実際、各個人が本当にどこに投票するか、ということを知るのは無理です」。なるほど、誰かが急に気が変わることは十分ありえる。
人間とコンピュータで最終判断
チューリヒ市法務局のウルパニヨック課長はこのような意見に対して、「Fotresは最終判断をするわけではありません」と反論する。「精神科医が手に入れられる情報は多ければ多いほど良い、というだけです」
「当然、コンピュータは医学診断の代わりにはなれません。Fotresの導入で、精神科医の判断が狭まるということにはならないと思います。私の経験から言えば、情報が足りない時に、判断の幅が狭まります。情報が少ないと、判断しようにも、にっちもさっちもいかなくなってしまうのです」
実際にFotresを試してみた精神科医のオットー・ホルボールさんに話を聞いてみた。彼は手放しでFotresを称賛するわけではないにせよ、一応、導入は有効だとの結論に達したようだ。
「他の機械よりずっと性能が良いと思います。査定プロセスにはまだ改善の余地があると感じましたが、将来私たちが診断をする際の助けにはなると思います」
「もちろん、このコンピュータが人間の行動を全て予測できるわけではありませんが、それについては我々の臨床判断で補うことができるのではないでしょうか」
swissinfo、マシュー・アレン 遊佐弘美（ゆさひろみ）意訳
キーワード
Fotreｓは700項目を駆使して再犯の可能性を判断する。
判断は０から４の基準で査定される。