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28日に行われた国民投票では、ヒト胚性幹細胞（ES細胞）を使った研究についての是非が問われたたが、66.39％が賛成し承認された。投票率は36.11％と比較的低かった。
この他、税制に関係する2項目も国民に問われた。州の税収格差を均等化する憲法改定と連邦税および付加価値税の連邦の決定権を2020年まで延長することなどを盛り込んだ新税制法案だった。2項目とも国民の大幅な支持を得て可決された。今回は政府の意向が国民に全面的に支持された。
受精卵が分裂して胚と呼ばれる卵細胞ができるが、胚を構成する細胞はあらゆる臓器や組織になる可能性を持つ多能細胞だ。この中でも代表的なES細胞を使った研究で、医学の飛躍的発展が見込まれ、現在のところ治療が不可能とされるアルツハイマー病、パーキンソン病、糖尿病などの治療にも応用が可能である。一方で、ＥＳ細胞を取り出すときに授精した胚を殺してしまうことや、そこからクローン人間が作られる可能性もあり、倫理的に問題視されているという面もある。
ES細胞研究法の規制内容
これまでスイスでは、ＥＳ細胞を利用した研究についての法律がなかった。連邦政府は新薬の開発への希望があることや、全面禁止はスイスの医学の発展に悪い影響を与えるなどの観点から、ＥＳ細胞研究法を議会に提出した。国民議会（下院）と全州議会（上院）の両議会はこれを承認したが、議会の決定に反対する複数の市民団体がレファレンダムを起こしたことから、今回の国民投票で是非を問うことになった。
連邦が提案したES細胞研究法では、１．研究の目的で人工受精をしない ２．人工授精で過剰排卵が起きた場合、不必要になった胚をES細胞の研究以外に利用しない ３．受精から7日以上たった胚からES細胞を利用しない ４．不必要になった胚を国外に持ち出さない ５．不必要になった胚やES細胞の商業取引をしないという５つの禁止項目のほか、研究を行うには、両親の同意、倫理委員会の承認の必要性などが定められている。
ES細胞研究の倫理が争点
緑の党、宗教関係者など複数の市民団体が、昨年末議会に承認されたこの法律に反対し、レフェレンダムを起こした。反対の理由は以下のとおり。受精間もない胚も人間としての権利があるので、研究のために殺すことは許されない。動物の胚で20年も研究が行われてきたにもかかわらず成果は上がらなかった。最近ではＥＳ細胞を使わなくとも、成人した人体から採集できる脊髄性幹細胞を利用し成果を収めている。よって、ES細胞研究法は不必要だ。
こうした反対の意見に対し、胚細胞研究の第一人者であるマリス・ジャコニ氏は「胚も人間だから尊重すべきだという意見がある一方で、病院での堕胎やピルなどの避妊は容認するというのは矛盾ではないか。人工授精により過剰排卵が起こり発生した不要な胚は、捨てられるだけなのか。それとも、研究目的に利用するのか。どちらが倫理にかなっているか」と発育が閉ざされた胚を研究目的に使うことは理にかなっていると主張していた。
今回の国民投票でES細胞研究法が承認されたことを受け、担当のパスカル・クシュパン内務相は、「研究に対する国民の信頼の現れだ。法律を定めることで、冒険的な研究を取り締まることもできるようにもなる。また一方で、研究に反対する人たちの意見も尊重したい」と語った。
スイス国際放送 佐藤夕美 （さとうゆうみ）