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いわゆる「新しいタイプの中毒」と呼ばれるものに、ネット中毒、ギャンブル中毒、コカイン中毒などがあり、これは従来のアルコール中毒や、ヘロイン中毒と異なる。
こうした新しいタイプの中毒患者を扱う「新しい中毒と治療センター」がジュネーブに誕生した。
このセンターはジュネーブ大学病院が創設したもので、この種の中毒患者全般を扱うものとしては、スイスで初めてのもの。
新しい患者用プログラム
ジュネーブ大学病院中毒物質科の所長ダニエル・ズリノ氏は、従来の中毒と新しい中毒があまりにも違うためこのセンターを構想したという。
ヘロイン中毒、アルコール中毒など、従来の中毒のための治療法やプログラムは、ネット中毒、ギャンブル中毒、コカイン中毒などの新しいタイプの患者には適用できないからである。
「新しいタイプの中毒患者は、まだ社会との関係を絶っていません。しかしその危険性は十分にあります。だから、初期のうちに依存の性向そのものを集中的に治療し、中毒症状の治療は後回しにします」とズリノ氏。
「ヘロイン患者の場合はそうはいきません。まず感染を治療したり、社会的側面を安定させたりといったことから始め、数カ月してから、中毒に陥った原因、背景など依存の性向を分析していくことになります」
従って、ジュネーブのオービーブ地区にある、このセンターのプログラムは短期間のものばかりである。そして今年1月初旬にオープンして以来、大麻中毒、ネット中毒の患者が大半を占める。
「立ち直る意欲を起こさせる質問」
スイスでは500万人がインターネットを使用しているといわれ、その3%から10%が中毒患者とみなされている。また15歳から25歳の青少年が一番危険だといわれている。
「ネット中毒は、費やす時間の長さの問題ではありません。1日2〜3時間コンピュータの前に座るのはたいしたことではないからです。問題はその結果、妻との関係が悪化したり仕事場で内にこもってしまったりすることなのです」とズリノ氏。
心理学者、精神分析医、看護婦、ソーシャルワーカーなど関係者は、「立ち直る意欲を起こさせる質問」という方法を使うことになるという。それは患者に、依存することの良い点、悪い点を考えさせ、それに取って代わるものの良い点、悪い点を考えさせるというもの。
「この質問方法は簡単そうに見えますが、患者自身にとっては難しいことなのです。このプロセスを通して、患者は立ち直りの決心を余儀なくされるからです。依存状態にあるうちは、この質問に答えることができません。ただ自動的に依存状態を繰り返すだけですから」とズリノ氏は結ぶ。
swissinfo、アダム・ボーモン 里信邦子 ( さとのぶ くにこ ) 意訳
補足情報
ジュネーブのセンターは、チューリヒに創設されたネット中毒患者を専門に取り扱うセンターと異なり幅広く、ネット中毒、「エクスタシー」などの人工ドラッグ中毒、ギャンブル中毒、大麻中毒、コカイン中毒、処方薬中毒など新しいタイプの中毒患者全般を取り扱う。
1週間に3日 ( 月曜、水曜、金曜 ) 、朝10時から夜7時までオープン。