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イスラエルとの和平を目指して、秘密裏にパレスチナのイスラム原理主義過激派ハマスとコンタクトしていたとして、今年1月スイス連邦外務省 ( EDA/DFAE ) 第4部局が注目された。このコンテンツは 2008/04/10 15:25
この第4部局の責任者、トマス・グルミンガー大使は4月9日、世界の紛争解決に仲介者として活躍するスイスの、今後4年間の計画を発表した。
連邦外務省 第4部局は、国際社会で独裁体制や戦争による政治的な暴力から人間を守る「個人の安全」を担当する。スイス連邦議会は2004年に、「人権と平和を推進する法」を採択し、第4部局の活動を支持してきた。今年3月上旬、政府は今後4年間の予算2億4000万フラン ( 約240億円 ) を確保し、 援助対象となる国と地域を決定した。
小国でも果たせる役割がある
スイスは、1993年のパレスチナ解放機構とイスラエルの間に取り交わされた「オスロ合意」で、仲介役を果たしたノルウェーにインスピレーションを受け、小国でも果たせる役割があるとして、その後、「国際紛争解決の仲介役」を外交政策の1つの柱としてきた。
2000年以来、スイスは15カ国の20にわたる紛争解決に、仲介役を果たしてきた。2002～2006年には、コーカサスのアブハジア自治共和国とグルジア共和国間紛争の仲介役を果たし、2005年にはネパールで和平推進役を務め、2006年にはスリランカでもノルウェーと共同で、タミル人武装組織「タミル・イーラム解放のトラ ( LTTE ) 」と政府間の交渉仲介役を務めた。
その背景には、連邦制に基づく民主的な中立国であり、外交面での専門性が高く、そのため世界的な信頼を得ていることなどがある。さらに、
「大国と異なり、スイスはテロ組織のブラックリストを作成しないので、テロ集団との対話も行いやすい」
と、グルミンガー大使は付け加えた。
また、スイスがほかの仲介役の国と異なる点に、NGOや民間組織、企業を積極的にパートナーとして活用することがある。
「1つの国として他国の紛争介入に限界があると判断した場合、例えば、交渉の立役者を集める際、現地のNGOが適切な場合には、彼らにその役割を依頼する」
コロンビアでも忍耐強い交渉
今後4年間の対象国と地域は、アフリカのブルンジ共和国を中心とした周辺地域、コソボを中心としたバルカン地域、国としてはスリランカ、インドネシア、ネパール、コロンビア、スーダンに決定された。
以上は、スイスが長年関係を築いてきた、また仲介者の身体的安全が確保できるといった、さまざまな基準によって選択された。
「例えばイラクの平和交渉に介入しないのは、それはスイスが今できることではないから。同じような役目を果たすノルウェーなども存在し、それぞれの国ができる専門性と役割、また関係性の歴史などがある」
と、グルミンガー大使。
例えば、コロンビアとはスペインなどと共に2001年以来、「人道的合意」を目指して、「コロンビア武装革命軍 ( FARC ) 」と忍耐強い交渉を重ねている。フランスが行った、FARC側の人質、イングリット・ブタンクール氏の解放が不成功に終わったことに関しても、
「FARCとの交渉には時間がかかる。あきらめずに可能性を探っていく努力をスイスは続ける」
と語った。
swissinfo、里信邦子 ( さとのぶ くにこ )
紛争解決の仲介
1990年代、世界の紛争は、23例が軍事的解決法をとり、42例が交渉によって解決された。
スイス連邦議会は2004年に「人権と平和を推進する法」を採択し、年間予算を約5000万フラン( 約50億円 ) に規定した。
2007年6月、政府は2008年以降4年間、紛争解決協議の仲介役を継続していく方針を決め、2008年3月上旬、予算2億4000万フラン ( 約240億円 ) を組んだ。
2000年以来、スイスは15カ国の20にわたる紛争解決協議に、仲介役を果たした。
これら20のケースでは、関係者間に立って行う公式な「仲介者」としての役割が多いが、公式な仲介に至る1つのプロセスとして、関係者に秘密裏に交渉する「推進役」や、専門家による助言、援助活動も行った。
また、連邦外務省には、570人の専門家で構成されるボランティアの平和推進グループがパートナーとして所属している。
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