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職業軍人のいないスイスでは、２０才から３０代前半位までの男性国民は、ほぼ全員予備役兵で、交代で軍務に就く。各自、軍の装備を家に置いている。が、このところの銃犯罪の増加から、この伝統を変えようという要請が高まっている。このコンテンツは 2000/07/15 16:31
職業軍人のいないスイスでは、２０才から３０代前半位までの男性国民は、ほぼ全員予備役兵で、交代で軍務に就く。各自、軍の装備を家に置いている。が、このところの銃犯罪の増加から、この伝統を変えようという要請が高まっている。
今週、ベルン住宅街の建物に向け、極右が銃を乱射するという事件があった。３月には、クールのアパートに立てこもった若い男が、バルコニーから通行人に向けて銃を乱射、警察に狙撃され死ぬ事件があった。
１９世紀、スイス連邦の建国の父らは、軍創設にあたり、職業軍人の軍隊ではなく国民軍を創設する道を選んだ。銃と軍装を家に保管する国民兵は、有事には数時間で戦闘準備を整えることができた。第二次大戦までの職住接近あるいは同一だった時代には、単純だが有効な制度だった。が、今日、攻撃用ライフル銃をタンスの中にしまっておくという事に、異議を唱える人が増えてきた。
１９９０年、軍改革の政府委員会の一員だったローザンヌ大学の犯罪学者マルティン・キリアス教授は、銃を武器庫に戻すことを訴えたが、聴く耳を持つ者はいなかった。が、その後、軍の大改革、陸軍９５が行われ、第２弾の陸軍２１（兵員削減）も計画されている。今キリアス教授は、家に置く銃を減らすという運動を再開する時が来たと考えている。「現代の軍では、兵士は銃と軍服だけでなく、多くの装備が必要だ。近代戦の『有事』は、隊員が揃うだけでは対応できない。動員後、各地の兵器庫へ、家に置いておけない装備を取に行かなければならない。」と現行制度の非有効性を語る。
キリアス教授自身、他のスイス男性同様、兵役に就いたが、家に装備を置いておくのは、市民生活を侵されるようで大嫌いだったと言う。スイスの一般家庭に５００、０００もの軍用ライフル銃が保管されている現状は、犯罪学者の視点からすると、銃犯罪が起きて当たり前だと教授は言う。
他の西洋社会に比べ、スイスの犯罪率は低い方だが、犯罪における銃の役割は大きいとキリアス教授は言う。「スイスは世界で一番平和な国なんかじゃない。家庭内暴力の世界ランキングの高さを見てほしい。」と、教授は、家に銃があるが故の、家庭内暴力に曝されている女性の危険度の高さを訴える。暴力を振るう夫が、たとえ発射する意志はないとしても、銃を使って威したという統計上の証拠もある。
また、もう一つの問題は、スイスの自殺率の高さだ。銃がそこにあるために、絶望的な状況で、人は容易に決着をつける事ができる。キリアス教授は、自分は決して銃反対者ではないが、銃を社会にばらまくべきではないと主張する。「銃保有は、基本的には狙撃者とハンターだけとし、他は登録した人のみが家に銃を保有できるようにするべきだ。」
キリアス教授は、軍改革を構想中の今、変化を求める絶好の機会だと捉えている。そして、改革の支援は、軍の内部からも得られると考えている。「軍は、伝統に対するあらゆる挑戦に常に反対する右派の人質だ。軍にも改革支援者はいるが、彼等にイニシアティブを取る勇気があるかどうかは、私はわからない。」