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うちわの世界
うちわといえば夏の風物詩の代表格として、昔から現在に至るまで日本人に愛され続けているもののひとつです。暑さをしのぎ、涼をとるための道具であることはもちろんのこと、その図案の美しさからインテリアや芸術品としても大切にされ、浴衣など夏の服装を彩る一部としても選ばれているのがうちわです。
うちわは、もともとは儀式や信仰、占いなどに用いられており、その材質も木材・骨・羽・葉など自然のものを生かしたものが中心でした。現在の竹骨に紙をはるかたちが生まれたのは室町時代末とされていますが、用途が庶民にまで浸透するようになるには江戸時代までかかりました。庶民層に浸透すると、現在のように涼をとる道具としてはもちろんのこと、炊事の道具（火をおこす際に使用するなど）、服装のポイントに取り入れるなどの粋な演出アイテムとして、広く愛されるようになりました。明治時代には海外からの文化が大量に流入したのと同時に、日本の文化が海外へと輸出されたことも相まって、うちわのその美しい図案がヨーロッパを中心に高い人気を獲得し、日本文化を示すもののひとつとして大きな役割を果たしました。
国内では、うちわを広告媒体として多くの商家（現在では企業）が利用し、広範囲に配布することで宣伝をうつなど、その用途はさまざまに発展し、効果をあげました。儀式の道具から日用品、そして芸術品、ビジネスアイテムへとうちわの効力は広がり続け、現在でもその利用方法はさまざまです。