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米国のオフショア市場で活動するスイスの金融機関が増えている。もちろん、合法的に。こうした金融機関が管理・運用する資産総額が一部では驚異的に伸びており、特にスイスの金融大手UBSの管理資産額は、過去５年間で４１％も増加している。
美しい夕焼け、チューリヒの旧市街、青く澄んだ湖に沿って走る赤い電車、そしてチョコレート。まるで絵はがきのようなスイスの映像が流れる。「経済が安定しているスイスは、世界で最も豊かな国の一つに数えられます。この国が蓄えた専門知識とそのグローバルプラットフォームを是非あなたの投資にお役立て下さい」。ビデオの中で聞き心地の良い男性の声がアメリカ英語でそう語りかける。
これはスイスの金融大手UBSの子会社、スイス・ファイナンシャル・アドバイザーズ（UBS-SFA）他のサイトへのプロモーションビデオだ。米国市場をターゲットにし、「資産情報をすべて開示する顧客のみ受け付けている」と、レネ・マーティー最高経営責任者（CEO）は説明する。同社は米国証券取引委員会（SEC）にも正式に登録されている。
UBS-SFAは２００４年に設立された投資顧問会社で、スイスを拠点に社員６３人が米国の税務署に申告済みのオフショア資産を管理している。こうした米国資産の集まるオフショア市場は機密性が高く、急速に拡大を続けている。「税金問題で米国との対立が深まって以来、大半のスイス金融機関はこのオフショア市場から撤退したが、ごく少数の金融機関はこの市場に賭ける方向を選んだ」と米リサーチ・コンサルタント企業アイテグループ（Aite Group）のスティーブン・ウォール氏は説明する。
このグループが１３年秋に発表した報告書には、スイスの銀行と独立系資産管理会社３４社が記載されている。どれもSECからオフショア市場の参入に必要なライセンスを得ている企業だ。この３４社が管理する資産総額は１２年末の時点で約１４１億ドル（約１兆４４０５億円）にものぼった。
この市場で群を抜きトップに立つのは、UBS-SFAで、管理資産額は４７億ドル。２位と３位もスイスの投資顧問会社が占めており、これら３社がこの市場の６割を独占している。
報告書には、スイスのシーズ銀行、リヒテンシュタインのカイザー・リッター、カナダロイヤル銀行スイス支社などの他にも、独立系資産管理会社５社が名を連ね、こうした企業の管理資産総額は推定１．３〜７億ドルに及ぶ。
米国ダラス支社
SECに正式登録されているスイスの資産管理会社はここ数年間で急増し、０７年にはわずか４社だったのが１３年には３４社にまで増えた。特に１０年に設立された社員２０人のフォントーベル・スイス・ウェルス・アドバイザーズ（Vontobel Swiss Wealth Advisors）他のサイトへの躍進が目覚ましい。ウォール氏によると、同社は１３年に米ダラスにオフィスを構え、SECに登録済みのスイスの投資顧問会社の中で真っ先に米国本土に拠点を置いた企業だ。
同社が米国のオフショア市場を有望視する理由に、シェールガスブームによる新たな資産が米国で生み出されていることが挙げられる。スイスインフォの推算では、フォントーベルの投資顧問会社の管理資産額は１２億８千万ドルから１３年には２７％増の１６億２千万ドルにまで増えている。
同様に、UBS-SFAも０４年の創立以来、常に２桁の成長率を達成しており、０９年から１３年の間に管理資産額は３４億ドルから４８億ドルに増加した（４１％増）。更に驚異的な成長率を記録したのはマーキュアード・ファミリーオフィス（Marcuard Family Office）だ。１３年だけでも管理資産額は５億ドルから３１億８千万ドルに上昇している（５３６％増）。
一歩先を行くスイス
金融機関が敢えてこの危険地帯に足を踏み入れる理由は何だろうか？中には米国司法機関との問題がまだ片付いていない金融機関もあるはずだ。合法的なオフショア市場ブームの追い風になっているのは、米国人がスイスに置く膨大な資産だ。彼らは最近になって脱税の疑いを晴らしたものの、いざこざを避けたい他の銀行からは敬遠されている。
「米国のオフショア市場は特にアクセスしやすいと考えられている。資産を国外に分散するというステップを米国人投資家がすでに踏んでいるからだ」とシーズ銀行の広報担当、リカルド・パイロ氏は言う。シーズ銀行では米国オフショア市場を担当する部門が１２年に設立された。
ある市場関係者は「顧客のオフショア資産を未申告のまま管理していた銀行があったのは間違いない。今、これらの顧客を合法的かつ正式に顧客として迎えようとしている」と説明する。
オフショア市場は他にもカリブ、パナマ、カナリア諸島、シンガポール、香港などがある。スイスの資産管理会社は将来的に、こうした市場に未申告の資産を預けていた投資家を顧客として取り込めるかもしれない。
ただし、米国の司法機関は最近、こうした市場に目を光らせており、今後は新たな規制が生じる可能性がある。だが、「スイスの金融企業は他国より一足早く合法的なオフショア市場での足場を固め始めた」（ウォール氏）ため、有利な立場にある。
上昇するコスト
米国オフショア市場で躍進するスイスの金融機関は、与えられたチャンスを最大限に利用できれば「中期的には５００億ドル、長期的には１千億ドルまで管理資産を増やせる」（ウォール氏）。ちなみに、米国との租税問題が発生する以前は、スイスの金融企業が管理していた米国の資産額は約８００億ドルだった。
しかし、すべてがバラ色というわけではない。マーティー氏は「市場参入関連のコストや新たな規制が増え続けている」と言う。特に１４年７月に導入された外国口座税務コンプライアンス法（FATCA）では資産の透明性が要求されるため、コストが上昇しているという。
米国人顧客を獲得したいスイスの金融企業が抱える最大の難関は、イメージの改善といえる。「私の顧客の大半は、『スイスの銀行はもうお断り』と言う」と、カリフォルニアで多数の米国人の税務問題に携わってきた税務関係の弁護士、スコット・カウフマン氏は言う。「一旦オフショア資産の納税問題を解決した顧客の望みはただ一つ。資産を再び米国本土に取り戻すことだ」
カナダが主な競合相手
米リサーチ・コンサルタント企業アイテグループ（Aite Group）の調査結果によると、米国人を対象とした合法的なオフショア市場に参入している金融企業はスイスの３４社の他にも２４カ国・合計１３５社存在する。
大半はカナダの企業で（５０社）、スイス（３４社）とイギリス（１６社）が続く。この３カ国がマーケットシェア７５％を占める。他には香港（４社）、英領バージン諸島（３社）、韓国（３社）、インド（３社）が市場に参入している。
管理資産額で比較するとUBSスイス・ファイナンシャル・アドバイザーズ（UBS-SFA）が１５位、ピクテ・ノースアメリカ・アドバイザーズ（ Pictet North American Advisors）が２０位。１位に輝くのはカナダの資産管理会社（Jarislowski Fraser）で、２０１３末での管理資産額は３５０億ドルだった。インフォボックス終わり
「クリーンな資産」への強い要求
米国オフショア市場を合法的にリードするスイスの銀行３行（UBS、ピクテ、フォントーベル）は、米国の司法機関との問題が解決済みというわけではない。
２００９年、UBSは７億８千万ドルの罰金を支払い、米国当局に顧客情報を提供することで刑事訴追を逃れた。しかし一部の社員にはまだ法廷に出頭する義務が残っている。当時資金運営部門長だったラオウル・ヴァイル氏の裁判は今秋開始される。
ピクテは米国の司法機関が捜査しているスイスの銀行１４行の中に含まれる。現在、罰金総額が言い渡されるのを待っている。
フォントーベルは米国の判断基準では「米国の税法に反しない」カテゴリー３に分類される。だが、スイス金融大手ジュリアス・ベアの社員が法廷で、フォントーベルに未申告の口座を持っていたと認めたため、同行の名前が浮上した。インフォボックス終わり
（独語からの翻訳 シュミット一恵、編集 スイスインフォ）, swissinfo.ch