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アートは無実だが、権力と制度に疑問を投げかける手段だ ― 中国の現代芸術家アイ・ウェイウェイ氏（６０）がローザンヌで記者会見を行い、先月２２日から開催中の展覧会、２年前から続けるヨーロッパでの亡命生活について語った。
「スイスは芸術家としてのキャリアをスタートした場所。この国には常に感謝の気持ちでいっぱいだ」。アイ氏の初期の作品が、ベルンのクンストハレ美術館で展示されたのは２００４年。ヨーロッパで開催された、初めての個展だ。同氏は会見に集まった記者を前に、「スイスで始まり、円を描いて再びスイスに戻ってきた。まるで私はスイス製品のようだ」と冗談を飛ばす。
例えば最上階の動物博物館では、絹と竹で作られた長さ５０メートルの竜を、動物のはく製を展示したガラスケースの上に吊り下げている。竜は古来より中国皇帝の権力の象徴とされている。アイ氏は、竜を構成する一つ一つの凧に、自身を含むネルソン・マンデラ、エドワード・スノーデンなど、投獄や強制的に亡命させられた政治活動家の言葉を記し、芸術作品として個人の自由を表現した。
新しいスケールの展示会
作品は、リュミーヌ宮内にある州立美術館、歴史・考古学博物館、地学博物館、州立貨幣博物館で同時に一般公開されている。「このような大規模な展覧会を開催するのは初めて。この展覧会用に用意された作品はまた、新しい可能性も示しているのではないか」
ルネッサンス様式の広々とした空間が特徴的な州立美術館では、同氏の代表的なインスタレーション作品「Sunflower Seeds他のサイトへ（仮訳・ひまわりの種）」をメインホールに展示。同作品は中国・江西省の景徳鎮市にある工場で１６００人の職人が１５０トンにおよぶ陶磁製のひまわりの種を手作りし、２０１０年に英ロンドンの近現代美術館テート・モダンで初めて展示された。今回はその一部である約１千万個をホールの中央に敷き詰めた。
２０１１年に中国当局に８１日間身柄を拘束された経験をもとに制作した、黄金のトリックアート作品も印象的だ。監視カメラ、手錠、Twitterロゴなどを幾何学的にデザインしている。
またアイ氏は近年、難民問題に焦点を当てた作品制作に意欲的だ。リュミーヌ宮内にある噴水の底に沈められた黒大理石のタイヤは、近年、海峡を渡る時に亡くなった難民への記念碑だ。先月には同氏が監督を務めたドキュメンタリー映画作品「Human Flow他のサイトへ（仮訳・人の流れ）」がヴェネチア国際映画祭でプレミア上映された。
祖国中国を離れ、反体制的な亡命芸術家として２年前からベルリンで暮らす同氏にとって、難民問題は制作活動の原動力だという。「何が６５００万人を祖国から遠ざけ、全てをあきらめさせるのか。この答えを探す個人的追求の旅に出ている。なぜこれが２１世紀に起こるのかを理解することは重要だ。難民は、欧州でどのような未来があるのか？欧州は難民の価値を守ることができるのか？これらは深刻な問題だ」
亡命
２０１５年以来、アイ氏が中国に戻ったのは一度だけだ。病気の母に会うためだった。氏の中国人弁護士２人は、過去５年間と１０年間、それぞれ投獄されている。「危険は常に存在する」といい、「８歳の息子を苦難に巻き込むつもりはない」と話す。
「中国政府は約束を守った。私の入国を許可したし、彼らが私に触れることはなかった。しかし、予測できないことが起こる可能性はある」
中国政府との戦いはアイ氏を今日の芸術家にした。国外では、氏は中国に対しとても批判的だ。「中国は経済的には強力だが、自国の人々を信用していない」
ローザンヌの記者会見の最後にアイ氏は芸術家への支援を心から訴え、こう締め括った。
「アートは、おそらく最も手つかずの個人の自由な活動だ。アートは無実。人間の中にある大切な『好奇心』を守ることができ、権力と制度に疑問を投げかける手段でもある」
アイ・ウェイウェイ（艾未未）
１９５７年、北京生まれ。父は著名作家のアイ・チン。１９８３年に移住した米国で芸術に興味を持ち、マルセル・デュシャンとアンディ・ウォーホルの影響を受ける。
１９９３年に中国に戻り、自身の制作活動を進めながら、「Fuck off」（上海、２０００年）などをはじめとするさまざまなの展示会のキュレーターを務め、また地下出版ネットワークを確立し他の中国人芸術家を支援。２００８年の四川大地震に伴う人道災害の隠蔽に反対したため中国当局に拘束されたが、世界的な抗議行動が起こったことから解放された。現在はベルリン在住。
（英語からの翻訳・上條美穂）