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先日、辞任を表明したディディエ・ブルカルテール外相の後任の候補者は３人。うち２人が二重国籍だ。スイスの政界からは、複数の国籍所持に疑問を持つ声や、別の国籍をあまりにも簡単に放棄しようとする政治家を批判する声が上がり、議論が沸騰している。
スイスでは、閣僚が他国の国籍を所持していても、法的には何の問題もない外部リンク。唯一、一般的な指針として、外国の称号や勲章、および他国の公職就任は認めないと明記されているのみだ。
だが、この議論の対象は政治家だけに限らない。右派の国民党は２００４年、連邦議会でスイス国民の重国籍を禁止する提案を行った。またその４年後にも、帰化を希望する場合は元の国籍を放棄すべきと要求。しかし、両案とも可決には至らなかった。
スイスに対する忠誠
この発議から１０年近くたった今、次期外相レースで二重国籍を持つ２人が別の国籍を放棄すると表明し、この問題を再浮上させた。
中道右派の急進党党首であるカシス氏は、１０月に退任するブルカルテール外相の後任の最有力候補だ。父親がイタリア人であることからイタリア国籍も所持しているが、立候補後、これを放棄すると表明した。
スイスへの忠誠、とりわけ他国との利害衝突が発生した場合について、カシス氏は先日、スイスの公共ラジオRTSのインタビューで「政府閣僚に立候補すると決心したときに行った個人的な選択だ」と述べた。
また外交に携わる人物像についても、「大使は一つの国籍しか所持できない。それなのに、その上に立つ者が二つの国籍を所持するのはどんなものか」と語っている。
外相の後任レースに出馬した別の１人、元ジュネーブ市長のピエール・モデ氏はスイス国籍とフランス国籍を持つ。スイスインフォに対し、次のように語っている。「私はスイスで生まれてスイスの教育を受け、スイス軍の兵役を務めた。自分では完全にスイス人だと思っている。だが、家族の中にフランス出身者がいるという事実を消すことはできない。これも私という人間の一部だ」
そんなモデ氏も、政府がそれを必須と見なすのであれば、フランス国籍を少なくとも一時的に手放す準備があると表明。「国民の中にはこういうことが気に障る人もいる。それは仕方のないことだ。内閣がこれを問題視するのであれば、そして何より私の担当が外務省や防衛省になったときには、私は内閣の決定を喜んで受け入れるつもりだ」
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右派の圧力
二重国籍について、両氏が出馬前に敢えて公言することはなかった。カシス氏の意志表明は、右派政党のティチーノ同盟が発行している地元の無料新聞が、記事の中でカシス氏に公式の声明を求めたことによる。
歴史家で複数の書籍を出版しているハンス・ウルリヒ・ヨーストさんは、「国民党は二重国籍の所持者を悪いスイス人、あるいは二等のスイス人と見なしている。キャリア志向の政治家の多くが他国籍の所持を自発的に口にしないのはそのためだ」と言う。
しかし、左派と中道派からは、このような圧力に抗しなかった両氏を非難する声も上がっている。キリスト教民主党の前党首クリストフ・ダルブレー氏は「自分のアイデンティティを放棄するなど痛ましいことだ」と話す。また、自身もスイスとイタリアの両国籍を持つ社会党のアダ・マラ氏は、「何年間も母国のために働いてきた２人を、裏切り者として訴えようとするのか？」とツィッター上でコメントした。
スイスには重国籍の国民が９万人近くおり、全体の約１７％を占めている。「社会の鏡」である連邦議会にも、フランス、イタリア、スペイン、トルコなど、親の国籍を受け継ぐ二重国籍の議員は少なくない。
（英語からの翻訳・小山千早）
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ブルカルテール氏が政治界に入って約３０年。その最後の８年間は閣僚を務めた。「新たな章の幕開けの時が来た」。「辞任後の人生についてはまだわからないが、公の場に出ることはほとんどなくなると思う」と記者会見で話した。
ここ数年間、政治が私生活に占める割合は大きくなっていたという。「（政治は）魅力的だ。だがそれもあと少しで終わり」と話すブルカルテール氏に後悔はない。辞任の決意をしたのは１１日。その理由について同氏は、「新しいことを始めたい」と説明する。
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