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スイスでも、毎年多くの発明品が登場する。ニコラ・フレイ（３９）さんが創案した新しいタイプのスキー靴もその一つ。だが、発明後の問題は発明品の市場化と特許にかかる巨額の費用だ。若いスイスの発明家の現状を探った。
「スイスの中小企業は、ネットワークという点からは非常に便利だ。誰とでも直接出会えるからだ。一方、国が狭いため当然市場も狭く投資資金が少ないという点では問題が多い」と話すのは、スキー靴の会社ダフ（DAHU）を起業したフレイさんだ。
ガールフレンドが買った高額のスキー靴は、「世界で一番履き心地の良いスキー靴」がうたい文句だった。とろこが、履き始めると足が痛くて「結局捨ててしまった」。これがきっかけとなって快適なスキー靴の開発に専念することに。
フレイさんはまず雪の中を歩く普通の靴を編み出した。その靴をそのまま、堅いスキー靴のフレームの中にすっぽりと入れスキー靴に変身させる。この新しいタイプのスキー靴は、直ちに評判を得て今ではスキーのプロたちからも支持を得るまでに成長した。
成長の第２段階
フレイさんは、起業資金と現在のオフィス空間を、フリブール州の財団フリ・アップ（Fri Up）から得た。発明家とその発明を生産につなげる若い起業家を支援するフリ・アップの条件は、企業が成長した後も本社をフリブールに構えるという点だ。
会社ダフの初期の形は、フリ・アップのお蔭でうまく整った。今、生産はイタリアで行っている。しかし今後スイスのみならず世界的にマーケットを広げようと考えるフレイさんにとって、会社は「成長の第２段階」に入った。ところが問題は資金だ。この秋には幾つかの有名スポーツ店で宣伝のイベントの企画もある。
そこで、フレイさんが興味をもつのは、ニューヨークに本社を置く「キックスターター（Kickstarter）」などの「クラウドファンディング」だ。クラウドファンディングとは、インターネット上で企画を公開し賛同者から小口で資金を募るシステム。賛同者は世界中から参加できるが、企画の方は現在アメリカとイギリスに住む人しか提供できない。
「実はスイスにも、スイス版のクラウドファンディングが存在する。だが、どれも規模が小さく、僕のようにマーケットを拡大し、生産量も増やしていきたいと考える人には十分な資金が募れない」とフレイさんはこぼす
特許の申請
スイスをベースにする会社は、まずスイスでの特許申請をする。しかし「ヨーロッパ・パテント・オフイス（EPO）」に申請することもできる。EPOに申請すれば、スイスを含む欧州４０カ国で通用する特許を得られる。
EPOには毎年３万～３万５０００件の申請がある。
一方、会社を創設したばかりの起業家には、スイスの安価な特許申請も魅力的だ。その後、１年かけ他の国々の特許を申請する。中には、スイスとEPOに同時に申請する人もいる。何年か後に、どちらかを選択すればよいからだ。
スイスの特許局には、毎年２０００件の特許申請がある。インフォボックス終わり
特許の問題
さらにフレイさんにとっての問題は、発明したスキー靴の特許の入手にかかるコストだ。
スイスでは、国の規模が小さいため、特許の単純な登録２００フラン（約２万円）と簡単なオリジナリティーのチェックに５００フランかかるだけだ。ところが、その後のプロセスで急にコストが上がる。
連邦特許研究所( IGE/IPI )で若い起業家を指導するハインツ・ミュラーさんは、発明品の市場化を目指す人すべてに、特許専門の弁護士を雇うべきだと勧めている。なぜなら、スイスは発明品が本当にオリジナルなものだという保証がされる前に特許が下りてしまう国の一つだからだという。
「スイスは、特許を持つようにと勧めはするものの、発明したものが本当に世界でただ一つの物かをチェックしない国。いわば特許に関しては、非常に遅れた国だ。だから自分で確かめるしかない」
特にフライさんのように、製品の「確実なオリジナリティーの保証」と国際的な市場を求める人には、前述の５００フランでは足りない。「ざっと計算しただけでも国際的な特許の取得に約５万フランかかった」
バーゼルで製薬関係の起業家を支援する「ビオメッド・パートナーズ（BioMed Patners）」のマルクス・ホザンクさんは、毎日のようにフライさんが抱えるような問題に出くわすと言う。最近、ホザンクさんはドイツ語圏の日曜紙NZZ・アム・ゾンターク（NZZ am Sonntag）でこう語っている。「スイスでは初期の起業のための資金提供は、非常にうまく機能している。しかし、問題はその次の段階だ。製品の生産を伸ばすには数百万フランかかる。これをスイスの現在の市場で行うのは不可能だ」
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ホザンクさんが言うように、スイスでは起業のための資金提供はうまく機能しているが、それは州のレベルで行われているからだ。
フランス語圏のヌーシャテル州はスイス・クリエイティブ・センター（Swiss Creative Centre）という財団を使い、もっと規模の小さい、地方になじんだビジネス展開を支援している。それは、デザインなど創造的なプロジェクトが中心だ。
例えば、新製品を生み出したヌーシャテルのチーズ生産者が、イベントなどでチーズを披露する盛り皿のデザイナーを探していた。すると、やはりヌーシャテルの若いデザイナーのグループが手を挙げた。
彼らのユニークなコンセプトは、絵の具のパレット状のものの上に、まずメインのチーズの入れ物を置き、横に何種類かのチーズに合う添え物を入れる小型の壺を並べるものだった。（写真参照）
「アイデアの方は簡単に湧いてくる。しかし、生産と資金調達のプロセスは長く難しい」と若いデザイナーでチーズの盛り皿のアイデアを出したレティシア・フロランさんは言う。それに、地域の人々が寄り合ってのプロジェクトなので、話がスムーズに進む。
しかし、地域を超えて販路を広げようとすると資金集めが課題となってくる。「結局個人でやるしかなく、デザイナーか盛り皿を販売する業者が資金を集めるざるを得ない」とフロランさんの仲間、アンドレイ・トゥマンさんが横から口をはさむ。
２人の女性デザイナーは、口を揃えてこう言う。「クリエイティブな部分はとても楽しい。でも次に、いやな義務の作業が始まる。それは、電話を取ってスポンサーになってくれそうな人に電話をかけまくること」
(英語からの翻訳・編集 里信邦子）, swissinfo.ch