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ダボス会議で知られる民間経済研究機関、世界経済フォーラム ( WEF ) が3月に発表した2007年版「旅行・観光業の競争力レポート」で、スイスがもっとも旅行・観光業で魅力のある国として世界124カ国中、1位に輝いた。
これに対して観光国として有名なフランスやスペイン、イタリアは12位、15位、33位にとどまった。また、最下位はアンゴラ、レソトなどアフリカ諸国が占め、アジアでは日本は25位、タイが43位、インドネシアが60位、中国が71位となった。
WEFの報告は観光業の競争力を測るために、安全性や清潔さ、飛行場や観光業の公共設備、環境保護政策、観光・旅行業の重視などといった13の項目をもとにこの指標を弾き出した。スイスに続いて2位はオーストリア、3位はドイツ、4位はアイスランド、5位はアメリカと続いた。
美人コンテストではない
WEFの経済学者、ジェニファー・ブランケ氏は「この調査は観光する国の美しさを競う美人コンテストではない」と説明する。旅行・観光業の発展を支える様々な要素の評価といえる。
スイスが1位にきた要因は医療設備、飲料水の清潔さ、国鉄など交通機関の充実と世界に名高いホテル・レストラン学校などが挙げられる。
また、スイスは安全面で評価が高く、ユネスコから6つの世界遺産指定区が登録されていることも大きい。さらに、環境保護に関する法整備が進んでおり、専門家から「厳しくかつ効果的」との評価を受けた。
料理の味は指標に出ない…
ベルン大学の余暇・観光研究所のハンスリューディ・ミューラー教授はこのランキングを重要で説得力があると評価するが、この報告の限界も指摘する。WEFの研究者たちは「スイスの観光プロダクト」の価値よりも、観光分野に関する投資家への魅力を測ろうとしたという。
「このため、『料理の美味しさ』などといった基準は考慮されなかった。これは投資家にとっては全く意味を成さないからだ」と説明する。確かにおいしい食事のためにスイスへ旅行するというわけではなさそうだ。
物価がハンディキャップ
これまで挙げた、スイスの多くの長所は大きな欠点である「値段の高さ」をカバーしているといえる。値段の競争力ではスイスは124カ国中115位と非常に低い。
それでも、スイスは昨年に続いて観光業の発展にもっとも適した1位の地位を守り続けることができた。2006年は宿泊数3480万泊に上り、前年比で6%伸びた。その半分弱が外国人観光客だった。
最も多い外国人観光客はドイツ、イギリス、アメリカからだが、ブラジル、ロシア、インドや中国といった国々からの観光客も着実に増えている。
スイスでもっとも人気のある観光スポットはチューリヒ、ジュネーブ、ツェルマット、ルツェルンにバーゼルだった。
swissinfo、外電 屋山明乃 ( ややま あけの )
補足情報
「旅行・観光業の競争力レポート」2007年版のランキング
1. スイス
2. オーストリア
3. ドイツ
4. アイスランド
5. アメリカ
6. 香港
7. カナダ
8. シンガポール
9. ルクセンブルク
10. イギリス
12. フランス
13. スペイン
25. 日本
33. イタリア
42. 韓国
43. タイ
60. インドネシア
71. 中国
キーワード
世界経済フォーラム ( WEF ) によれば、旅行・観光業は世界で最も大きい経済分野である。
2006年の旅行・観光業は世界の国内総生産 ( GDP ) の10.3%を生み出し、世界の雇用の8.2%、2億3400万人を占めている。
スイス観光業は2005年に230億フラン（約2兆1700億円）の収入を得た。
この収入の半分は4カ月に渡る冬の観光業から得られる。