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９人の戦争カメラマンが見た世界
「戦争—アメリカ合衆国・アフガニスタン・イラク」展と題した写真展を赤十字博物館で開催中。世界のトップカメラマンが集まって作ったエージェンシー「セブン」（VII）の秀作５４点。
赤十字博物館は常に第一線にいる戦争カメラマンの目を借りて、戦地で起こっている現実を観衆にさらす。戦闘の両側にいる「人間へ与える衝撃」に焦点を当て、見る人に「立ち止まって考えて貰う」のが狙い。
「戦争—アメリカ合衆国・アフガニスタン・イラク」展は同じタイトルで出版された本（ニューヨーク、De Mo出版）の220枚の写真から厳選された作品だ。「一つの出来事、三つの国、九人の視点」と題して９．１１から始まって、サダム・フセイン政権が崩壊し、アメリカ軍が駐屯するまでの出来事を追っている。
展示はまず、年表から始まる。「2001年9月9日、アフガニスタン北部同盟のマスード将軍の暗殺、9月11日、ワールド・トレードセンターの崩壊…から2003年7月13日、米国のポール・ブレナー文政行政官がイラク入りし、暫定政府が始まる」と事実関係を整理している。
美しい戦争写真は不道徳？
作品を見てまず驚くのは写真が美的なこと。ほとんど芸術写真ともいえる。むろん、戦場に転がる死体など悲惨なものもある。それでも画面構成が素晴らしい。それぞれの場面の説明（英、仏語）が正確なので「現実の写真」なのだと思い直す。
例えば、米軍と行動を共にしたゲリー・ナイトが撮った海兵軍の戦車に爆弾が落とされた瞬間を捉えたスナップがある。三角形の構成や劇的な人間ドラマがまるで、19世紀の仏の戦争画家、テオドール・ジェリコの『メヂューズ号の筏』のようだ。ジョン・スタンメイヤーの捉えた悲壮な顔をしたイラク人の顔（写真参照）はイタリアの16世紀の画家、カラヴァッジオの光と影が描いた聖人の様相だ。
赤十字博物館の学芸員、ローア・ピクテ氏は「この美しさは場違いではないかと批判する人もいます。でも、もし写真に美的なものがなければ見る人はいません。ピカソの『ゲルニカ』のように、造形的な力がなければ人々に訴えかけないのです」と説明する。
戦争と日常-それぞれの見方
戦車と白馬が共に走っている幻想的なスナップ。機械のような目をした女性海軍一隊のプール演習。ワールド・トレードセンターの崩れる瞬間。顔がすっぽり隠れるブルカ（頭から被る民族衣装）を着て写真を撮ってもらいに来るアフガニスタンの女性たち…。
そこには、戦争だけでなく、平行して続く市民の日常も映っている。イラク人捕虜、北部同盟兵士達と同時にアメリカ軍の兵士の日常が捉えられている。イラク人の死体を、顔を下にして引きずっている米兵のスナップ。「どちらかというと、米軍に批判的な目を向けている気がしますが」という質問に前述のピクテ氏は「メッセージ性が強いものよりも客観的なものを選びました。様々な人の視点からとったのも偏らないため」という。
映像なくしては記憶なし
エージェンシー「セブン」は偶然にも9.11事件の２日前に独立したカメラマンたちが創設した。戦争ドキュメンタリーで有名な米国人の戦場カメラマン、ジェームズ・ナッチウエイや英国のゲリー・ナイト、仏のアレクサンドラ・ブーラなど世界第一線のカメラマン達ばかりだ。
有名になった、ワールド・トレードセンターが瓦礫となったグラウンドゼロのスナップ（ナッチウエイ作）は撮影禁止の場所に侵入して撮った。その後、この写真は破壊の強さを見せるために、米国政府に使われるようになる。しかし、その後のアフガニスタン戦争、イラク戦争で米国政府やメディアが統制したため、使われなかった写真もたくさんある。民衆に与えるイメージ（映像）は選択されるからだ。
特定のメディアが流す厳選されたイメージだけが、「史実」として残る危険が常にある。展示会場の「子供達のアトリエ」ではこの写真展を通してメディアの役割についても考えてもらうのも狙いという。メディアのイメージが大切なのは「映像がなければ、人々の記憶に残らないからです」と語るピクテ氏。
現在、戦場慣れしたカメラマンたちでさえも危険すぎてイラク入りできない状態でいる。一体何が起こっているか、誰が外の世界に伝えていくのだろうか。
swissinfo 屋山明乃（ややまあけの）
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写真展は赤十字博物館で８月１４日まで開催中。
赤十字国際委員会に隣接する建物で１０時から17時まで、火曜休館。入場無料。子供は14歳以上入場可。
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