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12 度の傾斜面を行く点で世界唯一であり、スイス国内では初めての地下鉄になる、ローザンヌの「メトロM2」が9月18日開通式典を行う。このコンテンツは 2008/09/07 15:25
レマン湖畔のウシ駅から森が点在する丘陵のクロワゼット駅まで南北6 キロメートルを20分でつなぎ、市と州交通の｢脊髄｣となる、このメトロM2の開通をローザンヌ市民は心待ちにしている。
挑戦
「平均6度、最高で12度の傾斜面をどうやって上るか、これがローザンヌのメトロM2の挑戦だった」
と現場の案内をしてくれたシャルル・ジベル氏は、開口一番に言った。無人の自動操縦の地下鉄はパリ、ニューヨークなど世界におよそ20カ所あり、別に新しいことではない。しかし12度の傾斜面を通す試みは、世界でも初めてだった。
解決策は結局、山道を走る全輪駆動の大型車と同じようにタイヤの数とエンジンを増やした。4つのゴムタイヤ、エンジン、ブレーキなどから成る長方形のユニットを、平坦なパリなどでは１車両に1つで十分だが、ローザンヌでは2つ取り付け、合計16のタイヤと4つのエンジンで坂を上り、平均時速60キロを保つ。
シンガポールに150車両、ローザンヌに15車両を提供したフランスの会社「アストム ( Astom ) 」は、
「数の上では問題にならないが、ローザンヌはわが社の名刺になった。わが社の技術で12度の傾斜が上れることが証明されたからだ」
と自慢したという。
交通の脊髄
2002年、ヴォー州で行われた州民投票において、62％の賛成で地下鉄建設が可決された。ローザンヌ市以外の州民がなぜ同意したのか。
「1つには全州民が利用する『ヴォー州立大学病院 ( CHUV ) 』へのアクセス時間が極端に短縮し、便利になるからだ」
とジベル氏は説明する。連邦鉄道のローザンヌ駅からバスで45分かかった同病院が地下鉄だと5分から6分。しかも駅を出たらそこはもう大学病院の敷地内になる。
また、メトロM2はローザンヌ市のみならず、州全体の「交通の脊髄」の役を果たすようになる。連邦鉄道のローザンヌ ( Lausanne ) 駅はスイス全土の鉄道網と繋がり、次のローザンヌ・フロン( Lausanne Flon ) 駅は連邦工科大学 (EPFL /ETHL) などのある路線「メトロM1」と連絡するようになる。また北のヴェンヌ( Vennes ) 駅には1500台分の駐車場が用意され、すぐ横の高速道路を降りた州民はここで地下鉄に乗り換え市内に入れるようになる。
さらにメトロM2の建設は環境対策においても必然だった。地下鉄が走る南北の幹線周辺では、二酸化窒素 の濃度が国の基準をはるかに超えていた。市の環境関係者は地下鉄建設で1日6000台の車が市の中心部から排除できると考えている。
徹底した安全管理
メトロM2は無人の自動操縦だけに、安全管理にはかなり力を入れている。21人の技術者が交代で運行中のコンピューター管理を徹底して行い、夜中の1時から始発の朝5時までに、全車両とレールの点検が行われる。また、駅構内には27人のパトロールが絶えず巡回し、利用者の安全を図るという。
「人口25万人のローザンヌ市で、すでに延べ16万人もの人々が建設現場を見学に来て、地下鉄の完成を興味津々に見守ってきた」
とジベル氏は言う。小型だが、坂のある街の１つの公共交通の解決モデルになりそうなこの地下鉄の開通を市民は首を長くして待っているようだ。
swissinfo、ローザンヌにて 里信邦子 ( さとのぶ くにこ )
キーワード
メトロM2
レマン湖畔のウシ ( Uchi ) 駅 ( 標高373メートル ) からクロワゼット ( Croisettes ) 駅 ( 標高711メートル ) まで南北6キロメートルを20分でつなぐ。計14駅。
平均時速60キロ。ピーク時には3分間隔で運転。
2車両連結で収容人数220人。座席数56席。扉6つ。
予定年間利用者数2500万人。一時間6600人。
工事開始2004年6月17日。
開通式典2008年9月18日。
正式な開通は10月末。
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