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ジュネーブ州に住む兵役を義務付けられている兵士は、銃器を2008年1月1日から州の保管所に無料で預けられるようになった。
他州に先駆けて行われたこの保管方法を、他州はパイロットケースとして注目している。しかし連邦政府はこのジュネーブの試みを禁止はしないが、手放しで受け入れているわけでもない。
スイスでは20～30歳の青年男子は全員、まず銃を使った3カ月の訓練を兵学校で受け、その後1年に3～4週間、トータルで260日間の兵役を行うことが義務付けられている。この期間、兵士は銃器を弾薬付きで家庭に保管してきた。しかし、近年相次ぐ銃器による殺人事件により、2007年9月、連邦議会は弾薬を兵役訓練終了後、軍の武器庫に保管することを決定した。だが、銃器の家庭外保管は見送られた。
手続きは簡単
家庭に保管されている兵役銃器による死亡事件数は、年間300件に及ぶと言いわれる。兵役銃器による殺人も増加し、自殺もその68％が兵役の銃器による。この現状を踏まえ、ジュネーブ州は、独自に保管所の設置を2007年9月5日に決定し、2008年1月1日からオープンした。
「昨日、自分のライフル銃を預けて来た。家庭で安全に保管できるという自信がなかったのでこの方法を選んだが、無料で保管してくれる場所ができたのは非常に良いことだ。これで、いくらかの悲劇が避けられればいいのだが」
と語るのは、州の軍事局長ギイ・ライフェル大佐。
実は現行の軍規でも、もし自分にとってまたは周囲にとって、家庭保管が危険である場合、60フラン（ 約6000円 ）を払って軍の武器庫に保官を頼むことができる。しかし書類にその理由を書き込むという煩雑さがある。そのためほとんどの場合、家庭で保管されてきた。
ジュネーブ州の場合は無料の上、「家庭に保官するのは安全ではない」と理由を明記した書類にサインし、兵役に付く前に取りに行くだけでよい。ただし、法的には銃器はあくまで、その個人の責任に委ねられている。
軍規に違反はしていない
ところで、今回のジュネーブ州の試みは軍規に違反はしていないという。軍規には「安全な場所に保管すること」とのみ書かれているからだ。
「軍規には、家庭に保管するようにとも書かれていない。ただ家庭保管は余りに危険性が高い。たとえ地下室に保管されていても、盗まれたり、精神的に不安定な人に使われたりするからだ。またジュネーブ州は軍規を変えようとしている訳でもない。ただ法に沿って、民間兵が無料かつ安全に銃器を保管できる場を提供しただけだ」
とジュネーブ州の上院議員ロベール・クラメール氏は今回の試みの動機を説明した。
一方、内務省のスポークスマン、マルティン・フーバー氏は、
「今回のジュネーブ州の処置は法的な規則にそぐわないと信じている。しかし、現在政府は、家庭の銃器保管に関する検討の一部としてジュネーブ州のケースを捉えながら、包括的な検討を続けている」
と語った。
他州、パイロットケースとして注目
今回の保管所には改装費として6万フラン ( 約600万円 ) かかり、1300丁のライフル銃が保管できる。ジュネーブ州には現在7500人の民間兵がおり、もし、もっと保管希望者が増えれば、場所は拡張できるという。
「スタートしたばかりの今、何人が保管を希望するかまったく不明。我々は試験場のようなもの」
とライフェル大佐は言う。
他の州はその成り行きをおおいに関心を持ってみている。2007年11月、チューリヒ州で兵役終了後の兵士が、弾薬は家に持ち帰れないと決まった矢先に弾薬を盗んで所持し、自分と何の関係もない、バス停にいた16歳の少女を狙い撃ちしたばかりだからだ。
swissinfo、シモン・ブラッドレ 里信邦子 ( さとのぶ くにこ ) 訳
補足情報
連邦議会は2007年9月、兵役終了後の弾薬は軍の武器庫に保管することを決定した。
同じく9月、社会民主党 ( SP/PS )と平和団体のNGOは、家庭に保管されているライフル銃などの小型武器、推定およそ150万丁の所有禁止のイニシアチブを発議した。
このイニシアチブには、民間兵が家庭に保存する銃器に対する禁止や、連邦の小型武器の登録に関する項目も含まれている。
5年前スイスでは、ツーク州議会の議事堂に入り込んだ男が14人の議員を殺害する事件が起こっている。
2006年4月には、女性スキーチャンピオン、コリンヌ・レイ・ベレ氏の夫が、レイ・ベレ氏とその弟を銃殺するという事件もあった。
2007年11月、兵役終了後の兵士が、弾薬を盗んで所持し、自分と何の関係もない16歳の少女を狙い撃ちし、チューリヒ州民にショックを与えた。