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スイス人のダニエル・ヘンニ氏とチンパンジーの付き合いは長い。チンパンジーの保護活動の一環として、過去15年間にわたりウガンダの森林再生に取り組んできた。
スイス北部トゥールガウ州出身のヘンニ氏は、子供の頃からサルにとても興味を持っていた。筆箱には色々な種類のサルの名称が書かれていたし、動物園では飽きもせずに何時間もチンパンジーを眺め、家に帰っては英国の有名な霊長類学者、ジェーン・グドール博士に関する記事を読みふけっていた。なぜそんなにサルに夢中なのかと聞かれ、幼いヘンニ氏は「人間によく似ているから」と答えたという。
現在は2004年に同氏が自ら立ち上げたジェーン・グドール研究所（JGI）スイス支部他のサイトへを運営し、チンパンジーとその生息地の保護に取り組んでいる。生息地・ウガンダへの観光旅行も実施。集まった資金は環境保護に充てられる。
型破りな経歴
へンニ氏が人類学者になるまでの道のりは一風変わったものだ。同氏は現在50代。体格が良く、1992年のスイス国内選手権大会では、ヴィンタートゥールの陸上チームメンバーとして優勝した経験を持つ。そのほかチューリヒ州大会の400メートル走でも1位を獲得した。陸上のトレーニングにはげむ傍ら、製図士としての職業訓練を受け、それがきっかけで不動産の仕事に就いた。だが幼い頃からの夢を実現するために26歳で退職、人類学の学位を取得すべく再び大学に通い始めた。
こうしてJGIスイス支部を立ち上げる資格を手にした同氏は、発足手続きの際、ついにグドール氏本人との対面を果たした。
同志
「グドール氏は、私の履歴書に感銘を受けたと言っていた。もっと年上の男性かと思っていたようだ」とヘンニ氏は振り返る。「今では私の同志だ」と見せてくれた写真は、長い時を経て育まれた2人の友情を物語っていた。
この出会いをきっかけに森林の保護活動を始めることになったヘンニ氏は、次なる挑戦の地、ウガンダのジャングルへと向かった。
2006年、アルバーティーン地溝帯でチンパンジーが直面する問題の調査を行うため、ウガンダで開催された人類学の学会を訪れた。この地溝帯は中央アフリカに位置する全長1200キロメートルの渓谷で、チンパンジーの理想的な生息地だ。既に1999～2001年にかけて行われた個体数調査で、森林伐採のために生息地が縮小し、チンパンジーの数が減少したことが判明していた。
JGIのウガンダ支部はこれを受け、森林を再生し、分断されたチンパンジーの群れを再統合するプロジェクトを計画。その際、ヘンニ氏はその準備としてチンパンジーの個体数を新たにカウントする役目を申し出た。まずはセントアンドリュース大学で科学的な集計方法を学び、その後ウガンダ支部のプロジェクト責任者に任命された。
沼地とポショと豆ばかり
チンパンジーとの楽しい生活を思い描いていたヘンニ氏は、すぐに厳しい現実に直面した。待ち受けていたのは過酷な1年半だった。国際的な研究者や現地のアシスタントと協力し、（警戒して姿を見せない）チンパンジーではなく、チンパンジーが毎日木の上に作る寝床を探すために森を歩き回る日々が始まった。残された巣の数から、群れの密度を推測できるためだ。
「毎日7～21キロメートル歩いた。森が水浸しの日は、長靴に水が入らないように裸足で歩くのだが、水に沈んだとげを踏まないよう気を付けなくてはならなかった」と振り返る。
「森の奥深くまで行く時は、テントを張った。野生動物や密猟者、森林伐採者から身を守るために、キャンプには必ず2人残った。蟻まみれになり、食べ物はポショと豆だけの日が何日も続くこともあった」（ヘンニ氏）。
だが、苦労して得た結果は失望的だった。チンパンジーの個体数は前回の調査より更に減っていたのだ。そのためヘンニ氏は地元の住民にも協力を呼びかけ、チンパンジーの生息地を守る決意をした。
減り続ける個体数
ヘンニ氏のチームが収集した情報をベースに、最終的な個体数調査が2017年に終了。その結果、ウガンダのチンパンジー個体数は減少し続けていることが実証された。西部のワンバブヤ森林では、2000～2008年の間に22.5％、2008～2017年の間に31％減少。中央のブゴマ森林も同様（34.5％及び28％）。減少の主な原因は森林の伐採と都市の拡大。End of insertion
現地に関する知識は不可欠
これをきっかけに「この国や、この国に生きる人達のことをもっと知りたくなった」と言う同氏は、次第にウガンダという国とそこで暮らす人々を愛するようになった。保護活動には地元住民の協力が不可欠なことも学んだ。やがて2人の子持ちの地元女性、カルメンさんと出会い、結婚。2人は森に近いキガーガで教師1人と研究補助員らと共同生活を送った。
「地元の人々との生活を通して得たこの国の文化に関する知識がなかったら、とても多くの間違いを犯していたと思う」（ヘンニ氏）
同氏はこの地区に住む唯一の白人だった。「助手たちと町を歩いていて白人を見かけると、自分も白人であることを忘れて、こんな所で白人が何をしているのかと不思議に思った」。こうしてウガンダで2年間、森と家を行き来する生活を続けた。
破壊された森林を再生するために、何百万本もの木を植える計画だったが、プロジェクトが進むにつれ、苗が大量に盗まれていることが分かった。
「大型の養樹園を造ったが、夜間に何千本もの木が盗まれ、別の場所で転売されていた。そのため農家の土地を使い小規模で木を育てる方針に切り替えた」とヘンニ氏は言う。「今では、プロジェクトに参加する何千もの農家に毎年新しい苗が届く」
チンパンジーの森を温存できるように、別に建築資材用として植樹された木もある。
木が伐採される理由は他にもあった。「ある森では、学費の支払いが近づくと木が切られていることに気づいた」とヘンニ氏。「その家族を見つけ、学費はこちらで負担した。そのかわり植樹に協力してもらうことで森林の保護に務めた」
ジェーン・グドール研究所（JGI）スイス支部は、ブドンゴ森林とブゴマ森林を結ぶ回廊に500万本以上の木を植えるプロジェクトの資金を援助。また2009年には、キガーガの児童教育センターの設立資金も提供した。センターは現地校10校と連携し、生徒数は合計4千人以上。保護プロジェクトへの理解を深めるための説明が行われている。End of insertion
森林保護のための観光ツアー
森林保護プロジェクトを持続可能なものにするために、同氏は収入源となる観光ツアーを立ち上げた。だがこの事業には批判もあった。
「野生動物を見世物にするなというメールがよく届く」とヘンニ氏は言う。「もちろん森を保護区にするのが一番だが、観光客が来なければ、現地の人々にも政府にも森を守る資金がない」
2012年12月にスイスに帰国し、現在はトゥールガウ州にある小さなホンブルク村で家族と共に暮らす。元製図技師の同氏は木と粘土の家を自ら設計し、建設作業にも一部携わった。とはいえ、完全にウガンダでの生活に別れを告げたわけではない。年に4回程度は少人数のスイス人観光客グループを連れてサファリツアーを行っている。
少人数制のウガンダの観光ツアーにはこれまでに250人以上の人が参加した。その約8割が野生動物やチンパンジーの普及に携わるプロジェクトに貢献した。また、自身のビジネス「アフリカ・ワイルド・アドベンチャーズ他のサイトへ」では、チンパンジーやゴリラの生態を観察するトラッキング・ツアーも主催。アルバーティーン地溝帯における保護活動にも引き続き携わり、推進してきた回廊プロジェクトは必ず実を結ぶと確信している。
「地元社会と連携し、人間とチンパンジーは共存できると示す必要がある。チンパンジーが私たちの生活も豊かにすると分かれば、20年後もチンパンジーが生き残っているチャンスは十分にある」（ヘンニ氏）
ウガンダ観光省によると、観光収入は年間推定で12億9千万フラン（約1618億円）。またウガンダのエンテベにある保護団体「チンパンジー保護区と野生動物保護トラスト（チンパンジー・トラスト）」の常務取締役、ジョシュア・ルクンド氏によると、この収入の多くは国立公園の開発や、野生動物と公園の保護の強化に使用された。End of insertion
スイス版ジェーン・グドール？
15年以上にわたりチンパンジーとその生息地の保護に尽力してきたヘンニ氏だが、「スイスのジェーン・グドール」と呼ばれることには異議を唱える。
「私はただ、ジャングルに住んで木に登り、動物や森を守りたいという子供の頃からの夢を追い続けているだけだ」（ヘンニ氏）
（英語からの翻訳・シュミット一恵）
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