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11月30日の国民投票では、5つの課題のうち2つが麻薬をテーマにしている。1つは青少年を保護しながら大麻の合法化を求めるイニシアチブで、もう1つは改正麻薬法に対するレファレンダムだ。このコンテンツは 2008/11/24 15:25
イニシアチブとレファレンダムはスイスの直接民主制の大切な手段で、連邦、州、地方自治体のレベルで行なわれる。イニシアチブは国民発議で、今回のように連邦レベルの場合、有権者10万人の署名を集めて法改正を求めるもの。一方レファレンダムも連邦レベルでは連邦議会が決定した法律の最終判断を有権者5万人の署名を集めて国民に問う。
大麻は、アルコールやタバコと同じか？
スイスでは大麻の消費も生産も法的には禁止されている。しかし、厳しい取り締まりは行なわれず、通りで大麻のにおいがしたり、テラスに公然と大麻が育てられているといった現状がある。連邦保健局（ BAG/OFSP ）によると、16歳の青少年の約半数が大麻を吸った経験を持ち、50万人のスイス人が定期的に消費しているという。
「青少年を効果的に保護しながら、大麻を現実に即して取り扱う政策を求めるイニシアチブ」では、このように、法律では禁止しながら現実的には黙認するという矛盾に終止符を打つことが基本の考えになっている。
具体的には、大麻の所有、消費、購入を合法化し、また個人消費だけを目的にするなら栽培も許されるよう求めている。さらにこのイニシアチブは、大麻の輸出入、生産、販売に対する具体的な対策と青少年を守る対策や、消費を推進する広告などの禁止を政府が積極的に実行していくことも要求している。
要するに、大麻をアルコールやタバコと同じレベルで扱うか否かが焦点になっているが、反対派の議員は、
「非常に危険なイニシアチブだ。大麻を合法化することは、青少年に麻薬全体に対する違和感をなくさせ、コカインやヘロインの消費まで増加させることになる。またアルコールなどは大量に摂取すると害があるが、大麻は少量で精神を麻痺させる、まったく性質の違う麻薬で一緒にはできない」
と主張している。
政府もこのイニシアチブに反対している。その主な理由は、国民投票のもう1つの課題「改正麻薬法」とこのイニシアチブが相容れないからだ。つまり、「改正麻薬法」は一貫性を持つ均衡のとれた麻薬全般に関する政策なので、大麻だけが合法化され独自に取り扱われることは、この政策にとってマイナス要因になるからだ。
15年実践された「4つの柱」政策
スイスでは1980年代の終わりに、公共の場でのヘロイン消費が世界のメディアを驚かせるなど麻薬問題がピークに達した時期があった。その後スイス政府は、医者、社会福祉関係者など専門家を集めて検討を重ね、「4つの柱」といわれる麻薬問題全般を扱う政策を打ち出し、15年間実践してきた。4つの柱とは、麻薬消費の抑制と予防、麻薬販売ルートのコントロール、麻薬患者の健康管理、麻薬患者のセラピーと社会復帰からなっている。
今回の国民投票では、1951年の法律を改正して「4つの柱」政策を根付かせ、さらに、医療関係での麻薬使用をより柔軟に認めること、政府と州の麻薬対策分担を明確にすることなどを付け加えることで、多くの人の賛成が得られるような妥協案にもっていき、改正法の最終判断をレファレンダムの形で国民に問う。
改正法に反対する国民党 （ SVP/UDC ）などの主張は、「4つの柱」政策が明確に麻薬禁止を打ち出していないことにある。一方賛成派の、ある社会民主党 ( SP/PS ) 議員は
「麻薬はその消費を禁止できるにこしたことはないが、人類の歴史上あらゆる社会で存在してきたものだ。現実を見つめ、若者がこのわなに引っかからないよう対策を取るしかない」
と語り、「4つの柱」政策がすでにこの15年間で効果を発揮していることも付け加えている。
swissinfo、里信邦子 ( さとのぶ くにこ )
ヘロイン問題
「4つの柱」政策では、ヘロイン常習者に医療的な管理下でヘロインの無料配給が認められている。
これは、主にヘロイン常習者間で注射器を回して使用することから起こる感染病の危険を減らし、ヘロインを入手するために犯す犯罪を削減する目的を持つ。
ヘロイン配給は1999年の国民投票で認められたが、期限がその後10年間となっているため、今回の改正麻薬法のレファレンダムで、国民はこの政策を今後も承認するか否かを問われることにもなる。
改正麻薬法の反対派は、このヘロイン配給制も反対理由の1つに挙げている。
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