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米司法当局の要請を受けたスイス警察が２７日、現職の副会長を含む幹部７人を汚職容疑で逮捕し、激震に見舞われた国際サッカー連盟（FIFA）。しかし、会長選出は予定通り今日の午後行われる。対立候補のアリ・フセイン王子（ヨルダン）を抑え５期目の当選が確実視されているゼップ・ブラッター現会長とは、いかなる人物なのだろうか？
２日前の幹部逮捕を受けて開かれた記者会見では、FIFAの報道責任者デグレゴリオ氏が、今回の事件にブラッター会長は関与していないと明言。ブラッター氏の引退を持ち出した報道陣に対して、「２９日の会長選挙で（FIFAに加盟する）２０９協会の代表がブラッター氏を再選すれば、彼は規定どおり今後４年間の会長を務める」と返した。
ブラッター氏は、今年７９歳。１９７５年のFIFA入局以来、技術委員長（１９７８年）、事務総長（１９８１年）、８代目会長就任（１９９８年）と着実にキャリアを築き上げ、これまで１７年間会長として強力にFIFAを率いてきた。
そのブラッター氏には、冷戦期に大佐としてスイス陸軍の一部隊を統率したという経験がある。ブラッター氏のバイオグラフィー「Sepp – König der Fussballwelt （ゼップ－サッカー界の王）」（２００７年出版）を執筆したブルーノ・アフェントランガーさんは、ブラッター氏が規律ある行動をとる背景には、軍隊時代の経験があると言う。「彼が軍隊から何かを学んだとしたら、それは、『警戒心を持て。２４時間気をつけろ』ということだ」
軍隊から学んだこと
ブラッター氏が入隊していたのは、１９５０年代半ばから８０年代の冷戦期の中でスイス軍が軍事的準備を進めていた時期に重なる。第２次世界大戦後の数十年間スイスは、戦略的交通路としてアルプスルートを使った旧ソビエト連邦の侵略に備え、要所の道路や橋の警備を強化し、山中に掩体壕（えんたいごう）を設置した。国は中立性を保っていたが、スイスの民間兵は戦闘訓練を続けていた。
そのような状況の中で、「私たちは塀を作り、連日２４時間休むことなく、敵が何をしているか監視を続けた」と、ブラッター氏はアフェントランガーさんに語った。「敵の動きを素早く事前にキャッチすることで、敵に対して『反応する（react）』のではなく『行動する（act）』ことができた」
２００２年の会長選挙を前に、当時の事務局長がFIFAの不正経理などを告発した際、アフェントランガーさんは連盟を擁護するブラッター氏の「好戦的な」言葉に驚いたと言う。この一件に言及したアフェントランガーさんに対しブラッター氏は「これが、私が軍隊で学んだことだ」と答えた。内部告発で危機に立たされたブラッター氏だったが、同年再選を果たし、直後に同事務局長は解雇されている。
軍で培われたネットワーク
ブラッター氏は補給部隊の大佐だった当時、その指揮下に３千もの小部隊を率いていた。補給部隊は、軍の序列では高い位置にはないが、最大規模の部隊の一つだった。ブラッター氏の旧友であるアントワン・チョップさんは、「ブラッター氏はとても人気があり、高い士気と、ユーモアのセンスを持ち合わせた優秀な指揮官だった」と語る。「軍隊で階級を上り詰めるには、能力とカリスマ性がなくてはならない。大佐になるためにブラッター氏は、その野心と能力を十分に証明しなければならなかった」
当時、ビジネス界での成功を目指す野心家にとって軍の幹部になることは、後に有利な人間関係と固い絆を築くことのできる、いわゆる「OB（同窓生）ネットワーク」に足を踏み入れることでもあった。「（事業を起こし）オフィスに座り、誰かを雇いたいと考える。そのとき頭に浮かぶのは、自分のネットワーク、特に軍隊を通して培ったネットワークだ。ブラッター氏の人間関係の多くが軍隊によるものだ。彼は、持っているものは何でも使う」（アフェントランガーさん）。
また、FIFAでのブラッター氏は、軍隊にいたときのように何事に対しても「常に準備ができており」、さまざまな困難にも直面できるよう、強力にサポートするスタッフに常に囲まれている、と話す。５選を目指す会長選挙の準備期間でも、各方面に周到に根回しをし、また自分の健康状態を証明するため定期的に医療スタッフの診断も受けていたという。
前線に立つ
反ブラッター派は、FIFAに対する長年にわたる批判や、２０２２年ワールドカップのカタール開催決定にからむ汚職疑惑などを受けて、今こそFIFAには劇的な変革がなされるべきだと主張してきた。だが専門家の多くは、ブラッター氏の再選はほぼ確実だと見ている。
アフェントランガーさんは言う。「ブラッター氏にとっては、選挙において何も驚くことはないだろう。彼は敵を良く知り尽くしており、準備ができている。獲得票数も含め、彼には全てが分かっているだろう」
「私にとって興味深いのは、会長選の数日後、数カ月後に何が起こるか、FIFAがどのように組織を再編成し、どのように新たなアイデアを実行するかを見ることだ」
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