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『The Magic of Decay... Decay of the Magic』
ステファン・ハウザー監督はバーゼルで美術史を学び、現在は美術史の専門紙<br />「Zeitschrift für Kunstgeschichte」の編集に従事するかたわら、バーゼルの美術館 Schaulager の研究チームに所属。<br />この映画の制作にあたり、ハウザー監督は時間の経過によって修復不可能なほど劣化した２０世紀初頭のフィルムを編纂。ニトロセルロースで出来た当時のフィルムはきわめて引火しやすく、今も残っているものは非常に数少ない上、それらのフィルムも相当なダメージを受けている。エクスペリメンタル映画監督 ケン・ジェイコブズ の『Tom, Tom, the Piper's Son (USA, 1969–70)』や、ペーター・デルペウトの『Lyrical Nitrate (NL, 1991) 』、ビル・モリソンの『Decasia : State of Decay (USA, 2002)』などの作品から着想を得て本作を制作、混沌とした映像から生み出されるビジュアル・マジックの世界へと誘う。パオロ・ケルキ・ウザイ氏（Paolo Cherchi Usai）の言葉にあるように、映画が "the art of destroying moving images"（動く映像を破壊する芸術）であるならば、フィルム劣化のマジックは、それが映画の筋書きにまで影響を及ぼしたとき最も効果的に現れる。ニトロセルロースの腐敗を芸術として鑑賞することは、通常の映画が映し出す幻想に観客がつい引き込まれ信じたくなる欲求に待ったをかけ、「映画の魔法」の観念に疑問を投げかける。