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チューリッヒ在住のドイツ人資産家が私蔵美術品のための美術館を設立しようと計画しているが、資産家一家が第２次大戦中ナチ政権と関係があったため騒動が起きている。
スイス在住３０年になるフリードリッヒ＝クリスチャン・フリック氏は、チューリッヒの倉庫を買い取り自分の近現代美術コレクション約２５００店を永久保管・展示する美術館に改造する計画を発表したところ、週刊紙「ヴォッヘンツァイトゥン」がフリック一族とナチス・ドイツの緊密な関係を報道したため世論が騒ぎ出した。
フリック氏は第２次大戦中ナチス・ドイツ政権下で兵器供給会社を経営していたフリードリッヒ・フリックの孫にあたる。フリードリッヒ・フリックは戦後ナチ戦犯を裁いたニュルンベルグ裁判で強制労働者使用と占領地での略奪罪で懲役７年に処されたが、刑期終了前に釈放された。その後ドイツ有数の資産家の座に返り咲いたが、フリック一族が経営する会社はかつての強制労働者達に賠償金を払ったことはなく、またナチ政権下で強制労働者を使用していた独企業６０００社が設立した４８億ドルの包括賠償金財団にも参加していない。
孫のフリードリッヒ＝クリスチャン・フリック氏の美術館計画に対し、市営劇場ディレクターらチューリッヒ市の負ｻ事業関係者らは、ナチ政権下で犯した罪の償いをしないフリック家の私蔵美術品をスイスで展示するのは望ましくないと反対してきたが、このほどフリック美術館計画について市議会で議論されることになった。５６才のフリードリッヒ＝クリスチャン・フリック氏に、祖父の第２次大戦中の行動に対する責任を追求することの正当性にも疑問がある。
フリードリッヒ＝クリスチャン・フリック氏は１９６０年代から家業に参加、以来収集した近現代アートのコレクションは、現在チューリッヒの秘密の場所に保管されているという。