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オオカミが姿を現すたびに、スイス人はとても感情的になる。絶滅したと思われていたこの捕食動物がスイスに戻って来て以来、人々は危機感、恐れ、怒り、そして魅惑といったさまざまな感情に直面している。
１９世紀の終わり頃、反オオカミ運動の一環でスイス最後の野生オオカミが狩猟された。しかしオオカミは欧州の他の地域で生き延びていた。そして１９９５年、１頭のハイイロオオカミがイタリアからスイスに北上してきたことが確認された。現在では３０頭以上のオオカミがスイスのアルプスに生息している。
オオカミが再来してからというもの、スイスでは保護をめぐって支持派と反対派の対立が続いている。ほんの数十頭のオオカミになぜここまで騒ぎ立てるのだろうか？ちなみに他の欧州諸国では、スイスと同じ規模の国でもオオカミが何百頭も生息している。ロシアやカナダに至っては何万頭という単位のオオカミが存在している。
それは、スイスではオオカミをめぐり農家とオオカミ保護派が対立しているためだ。
「我々の先祖がこの捕食動物を絶滅させたはずだったのに、なぜ今になってオオカミが再び戻って来たのか分からない」とヴァレー州のフレン村で農業を営むヘドヴィッヒ・ツーバーさんは言う。電気柵を設置していたにもかかわらず、ツーバー夫妻の羊の群れは２度もオオカミに襲われたという。そのため３５頭の羊を夏の間放牧させるのを断念した。
「高い柵を作っても、オオカミは柵の下に穴を掘ってくぐるか、柵を飛び越えてしまう。スイスのオオカミに未来はない。オオカミは空腹を満たすためではなく、単に殺すために家畜を襲うからだ」とツーバーさんは言う。その一方で、ヤマネコには寛容な態度を示す。「ヤマネコは問題ない。動物を１匹襲えば、それからしばらくは何も起こらないからだ」
野生動物の管理
オオカミはベルン条約で保護対象になっているため、許可なしに狩猟することは禁止されている。ただし、オオカミによる家畜の被害を抑えるためにスイスでは一定の措置がとられている。例えば、スイス当局はオオカミから家畜を守るために牧羊犬を使うことを推奨している。また、農家が受けた被害は公共の財源から返済される。
万が一、個々のオオカミが常習的にトラブルを起こし、一定期間中に許容数以上の家畜を襲った場合は、射殺が許される。但し、軽率な駆除は問題を更に大きくする恐れがあるという調査結果も出ている。スイスの猟区管理の第一人者も「群れのリーダーが射殺されると、群れ全体に影響が出る」とうなずく。
「こういったケースが一番やっかいだ。群れがうまく機能していれば家畜を襲うことは少ない」と連邦環境省環境局他のサイトへのラインハード・シュニードリッヒさんは言う。但しそれは「トラブルメーカーを射殺すべきではない」ということではないとスイス公共放送（SRF）に対し回答した。
オオカミ保護派は、自然の営みの中にはオオカミが担う役割があると主張する。確かに、オオカミが捕食することでシカによる食害が抑えられる。またその結果、種の多様性が促進されるのも事実だ。
寿命：５～８年
体重：２５～８０kg
肩高：５０～１００cm
食物：シカ、カモシカ、イノシシ
生息地：主にアルプス地域だが、スイス全土で姿が確認されている
種の保全状況：軽度懸念
スイスでの生息数：３０～３５頭（３つの群れ、ペア１組、単独個体が数頭確認されている）
（英語からの翻訳・シュミット一恵）