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◆ヨハネの福音書１７章３６節～３７節
17:36 イエスは答えられた。「わたしの国はこの世のものではありません。もしこの世のものであったなら、わたしのしもべたちが、わたしをユダヤ人に渡さないように、戦ったことでしょう。しかし、事実、わたしの国はこの世のものではありません。」
17:37 そこでピラトはイエスに言った。「それでは、あなたは王なのですか。」イエスは答えられた。「わたしが王であることは、あなたが言うとおりです。わたしは、真理のあかしをするために生まれ、このことのために世に来たのです。真理に属する者はみな、わたしの声に聞き従います。
17:37 そこでピラトはイエスに言った。「それでは、あなたは王なのですか。」イエスは答えられた。「わたしが王であることは、あなたが言うとおりです。わたしは、真理のあかしをするために生まれ、このことのために世に来たのです。真理に属する者はみな、わたしの声に聞き従います。
◎背景
イスラエルはローマ帝国の統治下に置かれていましたが、かなりの自治権が与えられていました。その中にあってアンナス一族が、宗教的、政治的権力を握っていました。１８章で、アンナスもカヤパも大祭司として登場しますが、正確にはアンナスは元大祭司であり、娘婿のカヤパが現大祭司です。本来大祭司職は終身制なのですが、ローマ総督の行政下、アンナスの存命中にカヤバが大祭司に任命されていましたが、アンナスも影で権力を行使していたように伺えます。
ユダヤ人の指導者たちは群集を扇動して自分たちの手でイエスを石打にして処刑することもできたのですが、あくまでも、ローマ人の手によって十字架刑にすることにこだわりました。異邦人の手によって犯罪人として辱めを受けさせ、神に呪われた者として処刑し、見せしめにすることを願ったのです。
木につるされた者は、神にのろわれた者だからである。（申命記２１：２３）
◇キリストは私たちの王（主）です。
◇私たちが恵の中に生きるために、私たちの王は呪われた者となってくださいました。
Ⅰ．キリストが治める神の国
主イエスが語られた「わたしの国」とは、「わたしが王として支配する（領土）」「王なる神の支配」という意味で語っています。それは地上のどんな王国とも、全く性質が異なるものです。この当時、世界を席巻したローマテー国は武力によって領土を拡大し、国々を制圧し、その統治下に置きました。イスラエルもまた武力によってローマの属国とされたのです。メシアが登場したのは、そのような時代でしたが、ユダヤ人たちが待ち望んでいた政治的な解放者ではありませんでした。メシアがもたらしたのは、目に見えない暗闇の支配（悪魔の力）からの解放であり、罪からの救いでした。皮肉なことに、ユダヤ人たちは神の送られたメシアを異邦人の手に渡し、十字架につけてしまったのです。
哀れみ深く、愛に満ちた王キリストが治める領土、それが神の国です。キリストは私たちの身代わりとなって呪われた者となり、十字架の上で神の裁きを一身に受け、罪のないご自身の血によって代価を払い、信じる者を無罪放免としてくださったのです。救われるとは罪赦されて神との和解の中に入れられることであり、神の国に生きること、王なるキリストのご支配のもとに生きる権利が与えられることでもあります。
◇キリストの支配される領土が神の国です。
私たちの心がキリストのご支配のもとに置かれるならば、そこに神の国が生まれるのです。私たちが、私たちの夫婦関係、親子関係をキリストの支配にゆだねるならば、そこに神の国が広がるのです。
Ⅱ．王なるキリスト
主イエスは、十字架を前にして決してご自分を偽ることをされませんでした。自分を捕らえるために来た兵士たちに「それはわたしです。」と答え、ご自身を引き渡さたのです。一方、ペテロは、大祭司の中庭まで入っていったものの、何者か問われたときに「そんな者ではない。」と言って、三度、主の弟子であることを否定しました。
「あなたは王なのか。」と問うピラトに、主イエスはご自身が王であることを否定しませんでした。カエサル（ローマ皇帝）は武力をもって諸国を支配した王です。キリストは十字架を通して現された神の愛（アガペー）を持ってご自身の民を治められる王です。弟子たちと共におられた時に、主イエスは、悪魔の支配するこの世界に対する勝利を宣言されました。ご自身の十字架の死と復活が、敵である悪魔に決定的な敗北をもたらすことを知っておられたのです。神の国はキリストともにこの世界にもたらされ、キリストの十字架の死と復活によって、決定的な勝利があたえられ、将来の完全な勝利に向かって広がり続けているのです。
哀れみ深く、愛に満ちた王キリストが治める領土、それが神の国です。悪魔の支配を打ち破られた勝利の主が治める領土それが神の国なのです。
私たちにとって、神様は義なる方、聖なる方、主なる方であり、それ以上に哀れみと愛に満ちた父なる方です。また神の国、ご自身の民を、恵を持って治める王なる方でもあります。しかし、ローマ帝国のように、力によって私たちを征服されようとは決してなさいません。キリストの十字架を通して表された愛に、私たちが答えるのを待っておられるのです。なぜなら神の国は、神の愛によって治められている国だからです。神と和解した者だけが入れられる平和の国だからです。
◇私たちの王は私たちのために敵である悪魔と戦ってくださる方です。
私たちは人間を敵として争っていないでしょうか。神様に抵抗していないでしょうか。私たちは戦うべき相手、抵抗すべき相手を間違ってはいないでしょうか。私たちが踏み出すべき第一歩は、まず神様の和解を受け入れ降伏することです。そうするならば、神様が私たちのために戦ってくださるのです。神様に負けることが勝利への第一歩なのです。
ですから、神に従いなさい。そして、悪魔に立ち向かいなさい。そうすれば、悪魔はあなたがたから逃げ去ります。（ヤコブ４：７）
◇私たちの王はご自身のいのちを代価に、私たちを買い取ってくださった方です。