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スイス映画が初めてヨーロッパ映画賞のドキュメンタリー賞を受賞した。受賞作は、ザンクトガレン州出身のペーター・リェヒティ監督 ( 58歳 ) の新作「虫の音」だ。
12月12日夜、ドイツのボーフム ( Bochum ) 市の多目的会館「ヤーフンデルトハレ ( Jahrhunderthalle ) 」で開催された第22回ヨーロッパ映画賞の授賞式に出席したリェヒティ監督は、栄誉ある賞の受賞を大変喜び、感無量といった様子で審査員に感謝の意を述べた。
原作は日本の小説
ヨーロッパ映画賞はヨーロッパ映画アカデミーが毎年授与する映画賞で、今年の審査員はフランス、オーストリア、ロシアからの3人が務めた。ドキュメンタリー賞にノミネートされたのは10作品。スイスからはもう1作、ファディム・イェンドレイコ監督の作品で、現在スイスの映画館で上映中の「5頭のゾウを連れた女 ( Die Frau mit den fünf Elefanten ) 」もノミネートされていた。
リェヒティ監督の受賞について、審査員は「生と死の狭間を際立った視覚的な語りで表現している」と評価した。
「虫の音 ( The Sound of Insects ) 」は日本の作家、島田雅彦氏の短編小説『ミイラになるまで』を元に作られた。絶食によって自殺をしようとする男性が書いた日記風のテキストを強烈な映像の中でイメージ化している。
リェヒティ監督はスピーチの中で審査員の「勇気ある決定」と「リスクをいとわない態度」に感激し、「ヨーロッパ映画賞はこれまでの監督歴の中で得た最高の評価だ」と述べた。
これまで同監督は「ジグナーのカバン ( Signers Koffer ) 」 ( 1996年作 ) 、「ナミビア横断 ( Namibia Crossings ) 」 ( 2004年作 ) 、「ハードコア室内楽 ( Hardcore Chambermusic ) 」 ( 2006年作 ) などを発表しており、入念に何層にも練り上げられたこれらのエッセイ的な映画で国内外の注目を浴びてきた。
swissinfo.ch、外電