Document ID: /fineweb-2-swissfilter-quality_10-filterrobots/filtered/00602.jsonl.gz/19

長年の不況を終え、スイスでは自称旅行者の数が1992年以来の大幅な増加を記録した。このコンテンツは 2008/09/02 15:26
ザンクトガレン大学の「公共サービス・観光研究所」が発表した調査によると、国外で休暇を過ごすスイス人旅行者は増えてはいるものの、一番人気を維持しているのは国内旅行だという。
人気の国内旅行
調査対象になった人の約88%が、2007年に最低1泊の旅行をしたことが調査から分かった。約1900の家庭が対象になった。
スイス人の旅行先ナンバーワンは、これまでと同様スイス国内だった。2007年の観光市場で国内旅行が占める割合は39%だったが、前回の2004年の調査からは4ポイント減少した。スイスが誇る冬のシーズンが国内旅行市場を長年動かしてきたが、今回の調査では、天候によっては春と秋でも国内を動き回るスイス人がいることが分かった。
全体的に見ると、堅調な景気、人口統計の変化、幅広い選択肢や価格設定が2007年の調査結果の背景にあると、ザンクトガレン大学教授で調査報告の主著者の1人であるクリスチャン・レッサー氏は言う。
「低い失業率、安定した所得、非常に良い消費者マインドという点からみると、好条件の経済的枠組みがありました。定年を迎える人たちも多く、通常、この年齢層はほかの年齢層よりもよく旅行する人たちです」
とレッサー氏は言い、付け加える。
「どのくらいの値段でどこに行くかということでは、非常に多くの選択肢と可能性がありました」
翼を広げて
旅行者の4分の1が大掛かりな移動をした外国旅行者で、ほぼ同じ割合の旅行者が飛行機で移動した。車で旅行する人の数は減少したが、鉄道利用者は市場の16%を占め、2004年よりその割合は増加した。旅行の7割が1週間以内で、3週間以上の旅行は1割だった。
調査によると、最も頻繁に旅行する人たちは、都市に住み、比較的小規模な家庭を持ち、十分な教育を受け、企業に勤める人たちだ。また、スイス人旅行者の多くは自分で下調べや計画をするという。ほとんどの旅行者が、家族、友人、インターネットに情報を求め、全旅行の7割を個人旅行が占めた。ヨーロッパのほかの国と比較しても高い割合だ。
ヨーロッパや世界中で登場している格安航空会社は、旅行者と旅行産業に発想の転換をもたらした。
「旅行が日常品になりました」
とレッサー氏は言う。
格安航空会社の運命
しかし、燃料費の値上がりが運航状況や価格に強い影響を与えた。世界的に見て、航空会社はクリスマスシーズンに約6000万席分の縮小を強いられるとみられる。
国際航空運送協会 ( IATA ) によると、ジェット燃料の国際価格は1バレル135.70ドル ( 約14700円 ) に下落したという ( 8月22日現在 ) 。先月と比べると20%以上安くなったが、それでもまだ昨年より57%も高い。年間平均1バレル142.30ドル ( 約15500円 ) の燃料費で計算すると、今年1月以降のフライト総コストは昨年より910億ドル ( 約9兆9000億円 ) 高くなったという。
格安チケットによって、以前は旅行市場の外にいた人たちが飛行機を利用して移動するようになったが、この格安チケットが最も影響を受けるだろう。
「格安チケットは無くなるでしょう」
とレッサー氏は言う。これまで格安チケットで旅行をしていた人たちは家で過ごすようになるだろう。
一方で、金銭的に余裕のある人は、引き続き旅行をすると見込まれている。このような富裕層のルート ( 例えばチューリヒ発シドニー行き ) への燃料価格の影響は、格安チケットで飛ぶ人に比べて比較的小さく、需要もそれほど大きく変化することがない。また、富裕層の旅行は職業上で築かれた関係やそこで受ける影響に左右される。
「全旅行の約2割は、旅行者個人がはぐくんでいるソーシャルネットワークによって決定されています 。ここ数年でこの傾向は増加しています。誰かに会いに行くために旅行をする人たちです」
とレッサー氏は言う。故郷を離れて働く人が増えるほど、この傾向はますます強まるという。
次の調査は2010年におこなわれる予定だ。
swissinfo、ジャスティン・へーネ 中村友紀 ( なかむら ゆき ) 訳
旅行スタイル
スイス人旅行者は忠誠心が強いとレッサー氏は言うが、人口約750万人のスイスは、特別スイス人が好む旅行先を特定できるほど大きい国ではない。
冒険好きのように見えるが、ほとんどの旅行者はリピーターだとレッサー氏は言う。
例えば、オーストラリア東部を訪れるスイス人旅行者の約7割は、以前にも訪れたことがある人たちだ。
全体的に見て、スイスの近くに滞在する旅行者が増え、隣国への旅行が好まれている。
スイス人は快適な旅を好む。昨年、スイス人旅行者の4分の1が4つ星または5つ星ホテルに滞在し、一昨年より7ポイント上昇した。
JTI基準に準拠