Document ID: /fineweb-2-swissfilter-quality_10-filterrobots/filtered/00701.jsonl.gz/33

スイス人なら当然、スイスの観光地について詳しいに違いない。ところが実際アンケートを取って調べてみると、そうでもないことが判明した。
今回の調査は、スイス人にスイスの観光地について聞いた初めてのものとなった。「本物のスイス人なら自国について正しく知っているべきだ」という項目に多くの人が賛成したものの、実際にはスイス人もうわさで聞いた知識でしかスイスを知らないという事実が判明した。
「スイス人が自国の観光地をどれだけ知っていて、実際にその場所を訪れたことがあるかどうか探る調査は、実は初めての試みでした」と語るのは、スイス観光局の広報、ベロニック・カネルさん。スイス観光局はスイス連邦鉄道 ( SBB/CFF ) の協力を得て、1500人以上のスイス人にアンケートを取った。
実際に行ったことがあるのはごくわずか
「興味深いのは、『その名前は聞いたことがある』という回答は非常に多いのに、『実際に訪れた』という回答は非常に少ないことです」とカネルさんは続ける。質問条項にある12カ所の観光地のうち、半分の観光地しか知らない、というのが平均的な答えだった。
さすがに回答者のうち10人中9人は、シャフハウゼン ( Schaffhausen ) の近くにあるラインの滝については知っており、実際にその場所を訪れていた。
ベルナーオーバーラント ( Bernese Oberland ) にあるユングフラウヨッホ ( Jungfraujoch ) も当然、多くの人が知っていた。しかし、回答者の約半分はこの世界的観光地を1度も訪れたことがなかった。また4分の1の回答者は、ここを訪れたのは5年以上も前だと答えた。
スイス中央部のルツェルンにあるピラトゥス山についても、多くの回答者が「知っている」と答えた割には、実際に登ったことのある人は半分にも満たなかった。
これ以外の観光地になると、スイス人もお手上げらしい。クリュ・デュ・ヴァン ( Creux du Van ) やジュラ山脈にある天然円形劇場については、半分以上の人が「知らない」と答え、実際に行ったことがあるのは4分の1だった。
ヌーシャテル州 ( Neuchatel ) にあるアスファルト鉱山については、ほとんどの人が知らなかった。ここは100キロメートル以上を縦横に走る回廊やトンネルが観光地となっている。
「スイスは小さい国ですから、面白いと言われている場所については皆知っています。けれども、実際にそこを訪れてみようという人は限られているようです」とカネルさんは言う。「学校で習ったり、テレビやラジオで聞いたり、という人も多いでしょうね」
スイス人が訪れたいスイスの観光地
世界の観光客がスイスを目指すというのに、なぜスイス人自身が自分の国の観光地に行かないのだろう。本当のところはよく分かっていないが、コストが高いということが、まず考えられる。スイス観光局によると、特に家族連れにとっては、近隣のEU諸国のほうが、スイスの国内旅行より「お得感」があるというのだ。
「概して費用などの理性的な理由と、外国のものの方が何でも良く見える、というような感情的な理由で、国外に出てしまうようです」とカネルさんは説明する。「隣の芝生は青く見えるものですからね」
定期的に日帰り旅行をする人は、アンケートのリストにある12カ所の観光地すべてについて、比較的知っていた。彼らのお気に入りの旅行先は、スイス中央部、西部ならヴァレー州、そしてチューリヒ、そして東部全般だ。
彼らが「最も印象深かった」と答えたのは、北東のバーゼルなどより、スイス中央部の広大なアルプスの風景や歴史的建築物だ。彼らの多くは自動車で旅をする。特に家族連れにとってこの傾向は顕著だ。しかし、ドイツ語圏から来る観光客は、フランス語圏やイタリア語圏の人よりも公共の交通機関を利用する傾向が強い。
スイス人が行ってみたい観光地ベスト5は、�@グラウビュウンデン州、�Aティチーノ州、�Bヴァレー州、�Cベルン州、�Dルツェルン州だ。
この調査結果は、スイス観光局が今年の観光戦略に利用する予定だ。スイス人が1度も訪れていない、魅力的なスイスをぜひ全国にアピールしなければならない。
swissinfo外電、 遊佐弘美（ ゆさ ひろみ ）
キーワード
このアンケートの対象となったのは、ドイツ語圏、フランス語圏、イタリア語圏に渡る1509人。
ラインの滝やユングフラウヨッホにはほとんどの人が訪れたことがある一方、ツェルマットの上にあるゴルナーグラ−ト ( Gornergrat )やティチーノ州にあるモンテ・タマロ ( Monte Tamaro ) 、アルテッシュ氷河 ( Aletsch Glacier) やベルンの旧市街については、首をかしげるスイス人も多かった。
関連情報
- スイスは世界でもっとも古くから人気のある観光地の１つ。しかし、20年前にはトップ10の常連だったが、その後観光客の数は減り、現在ではアジアや中東諸国に遅れを取っている。
- スイス観光業界の総収入の半分は外国からの旅行者によるもの。
- 山間地域がもっとも潤うのは、冬季の観光シーズン。チューリヒやジュネーブ、バーゼルなどの都市については、短期滞在型に人気が出てきている。
- スイスのホテル・マネージメントスクールは依然世界でトップクラスにあるが、スイスのホテル数は減少の一途をたどっている。