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スイス東部にあるアッペンツェルでは、牛を花できれいに飾り村をのんびり歩く野外ショーで観光客を呼び込むことにした。
アルプスに放牧していた牛を冬になる前にふもとの村に移動させるのはアッペンツェルに限らないスイスアルプスの毎年の儀式。アッペンツェルの観光局は、花とカウベルで飾った牛を民族衣装を着た牛飼いが連れて村を歩き回る野外ショーとして観光の呼び物に仕立てた。
アッペンツェルでは牛追いがお正月やクリスマスより重要な年間行事となっている。夏前には山へ牛を移動し冬になる前にふもとの村に連れ戻す牛追いでは、牛の品評会もある。牛が移動するときは、牛の頭に花輪を飾り、大きなカウベルを首に付ける。牛飼いも派手な衣装でおめかしをしてヨーデルを歌いながら町を行進するのである。牧草地を求めて移動する生活に密着した儀式を
「州の伝統としてアピールしたい」
とアッペンツェルの観光局のユディット・コーラーさん。観光局は、宿泊ホテル付きのパッケージとして、牛追い見物を商品化した。
カラフルな民族衣装と農業の大切さ
アッペンツェルの男性が着る民族衣装のカラフルなことは有名。赤いジャケットには刺繍が施された上に銀のボタンが並ぶ。フェルトの帽子には、リボンが結ばれていて花が挿される。黄色い半ズボンはに白いソックス。飾り止めがついた黒い靴を履く。小さなスプーンの形をしたイヤリングをひとつ、ピアスとして耳に付けているのが印象的である。
牛はお祭り前にきれいに手入れされる。優勝した牛には一番大きなカウベルが首に提げられる。カウベルに付いている皮のベルトは刺繍がふんだんに施されているのは言うまでもない。 すべてが整うと、カウベルが鳴り響く行進が始まる。村の人たちは、自宅の窓から行進を眺めるが、行進が家の前を通ると家から飛び出し、着飾った人にワインを振舞う人もいる。正にスイスの典型であるこの行事は、アッペンツェル以外にどこにも見られない風物である。
「アッペンツェルの州都ヘリサウでは、農業はいまだ主要産業です」
ヘリサウ歴史協会のペーター･ヴィチ氏は行進の合間を縫って語ってくれた。
「農業に携わる人の数は減少しているとはいえ、国内の労働人口の1割を占める。直接農業に携わらなくとも、農業にルーツを感じる人は多い」
と説明するヴィチ氏の声は、ヨーデルとカウベルの鳴り響く騒音にかき消されそうになる。
品評会
毎年行われる品評会では、経験豊かな酪農家たちが牛を見て回り、ミルクの生産量や種牛の質など調べる。
「乳房の形が悪いからといってミルクを出さないとは限らないが、ミルクを常に出すのは形がよい乳房」
と審判のセップ・フスター氏。今年優勝した牛はナディアという。12年間でナディアが生産したミルクの量は10万リットルだった。
「品評会で酪農家は、種牛の比較ができるのがよい。自分の牛だけ見ていても、その質は分からないものだ」
とナディアの所有者であるヴィリ・プライシク氏。プライシク氏の周りには、ナディアの「秘密」を知ろうと、多くの酪農家が集まっていた。
スイス国際放送 デール・ベクテル（佐藤夕美 （さとうゆうみ）意訳）
補足情報
10月中旬まで牛と牛飼いの行進野外ショウー
花などで飾られた牛は民族衣装をまとった牛飼いと子どもたちに誘導されながら村を練り歩く
朝の8時ころから更新が始まる
観光のパッケージは98フラン（約8300円）
野外ショーの説明と3つ星ホテル1泊付き