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武漢ウィルス肺炎がアジアから欧州や米国に広がっている。スイスでは北イタリアからの感染が広がっている。イタリアと国境を接するオーストリアは、かなり早い時期にイタリアとの国境を閉めるなど、早目早目の対応を取っている。
欧州は隣国と国境を接しているので、国境を越えて毎日仕事にやって来る人たちが多い。スイスの場合、イタリア、ドイツ、フランスからの通勤者が多い。その中には、病院や老人ホームで働いている人も多いようだ。
スイスは各州の自治権が強いので、感染が始まった当初は各州がそれぞれの対処を取っていた。例えば、ある州では50人以上のイベントや集会を禁止したのに対し、他の州では1000人以上が禁止の対象だった。しかし、これ以上各州の対策に任せていては国の危機になると判断して、連邦政府が3月16日の夕方5時に非常事態宣言を出し、その夜の12時から施行された。これにより、連邦政府の命令に各州が従う体制がとられる。国境を閉めるので、鉄道は国境までしか走らない。越境して通勤する人もかなり制限される。全国の学校が一斉休校、そして食料品店や薬局、郵便局、ガソリンスタンドや銀行を除きすべての店が休業となった。仕事へ行く人や、緊急を要する通院以外は外出を控えるようにということである。外出を控えるといっても、一日中家の中に籠っていろというわけではなく、他の人から２ｍの距離を保っていれば散歩もジョギングもできる。スーパーも普通に開いているので、食料品や日用品の買い物に困ることはない。現在は非常事態宣言が出たばかりなので、パニック買いが激しく、トイレットペーパーなどは直ぐに売り切れ状態ではあるが。
今回の非常事態宣言で、8000人の兵士に召集がかかるという。この規模は第二次世界大戦後初めての規模。スイスは徴兵制を採用しているので、現在兵役任務に就いている人たちは問題ないが、それ以外の人は普通に社会人や学生なので招集に時間がかかる。しかし、スイス軍の発表では即座に８０％の兵員と連絡が取れたという。スイス軍は医療従事者の負担を軽くするために、雑用面でのサポートをするそうだ。スイス軍のほかに民間防衛の任に就いている人たちもいるので、この人たちも当然様々な支援に入る。
多くの会社がホームオフィスを始めており、通勤する際にはマイカー出勤を勧めている。また、チームを3つぐらいに分割してローテーションを組んで出勤させている会社が多い。これにより、一人の従業員が感染しても、会社全体を閉めて隔離状態になることが避けられる。
残念ながら日々感染者（検査による結果）の数は増加している。重症者と重症化する可能性の高い高齢者や持病のある人への対処を優先する対策を取っている。これは日本の対策と同じで、医療崩壊を防ぐための対処である。スイスでも感染しているかどうかのテスト実施を増やすことが大切と主張する声が強くなってきているが、今の医療体制ではそれほどの余力が無いといわれている。検査を増やすことが感染と重症化予防に効果的に働くのか、それともむしろ医療機関の機能不全を導くのか。それぞれの国の様々な状況によって結果は分かれるのだと思う。