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英国を拠点とする匿名ストリートアーティスト、バンクシーのオリジナル作品が一堂に介する展覧会が来月、スイスのバーゼルで開かれる。彫刻やシルクスクリーン作品なども多数展示され、バンクシーの20年に及ぶ風刺的で退廃的な活動に迫る。このコンテンツは 2021/02/23 14:46
スイスでは3月1日、セミロックダウンの段階的緩和で博物館・美術館が再開する見込みで、それに合わせて大規模な展覧会が複数予定されている。メッセ・バーゼルで行われるバンクシーのコレクター展「Building Castles in the Sky他のサイトへ」もその1つで、プライベートコレクション100点以上が並ぶ。
展覧会ではバンクシーの全キャリアを振り返り、いかにしてストリートアートが現代アートとして認知されるようになっていったかを紹介する。ただ展覧会は非公認で、主催者もバンクシー本人は関与していないと話す。
バンクシーが2015年に36日という期間限定で英国の海辺の町ウェストン・スーパー・メアに作った「Dismaland（ディズマランド）」の「子供に不向きな家族向けテーマパーク」も展示される。
主催者は、バンクシー作品は「資本主義、戦争、社会統制、自由」を鋭く風刺していると話す。
展覧会は、主にマスメディアによって形作られた文化の中で、バンクシーがどのような役割を果たしたかにスポットライトを当てる。例えば、バンクシーの素性は一切明かされていない。このようなスタイルの制作活動は、エレナ・フェッランテというペンネームで執筆を行うイタリアのベストセラー作家と共通している。
ひっくり返された破壊行為
バンクシーは「破壊行為をひっくり返す」という方法でアートの歴史にその名を刻んだ。ロンドンでは路上にバンクシーの新作が出ると、まず警察が真っ先に現れ、100万ポンド（約1億5千万円）近くの価値のある壁をビニールシートで覆う。作品が荒らされるのを防ぐためだ。
2000年代半ばは2週間に1度の頻度で新作が出現していた。だが今ではそれも稀になり、「野に放たれた」作品は、ほぼ即座になくなってしまう。
2018年10月には英競売大手サザビーズで、バンクシーの代表作とも言える「風船と少女」が100万ポンド（約1億5000万円）超で落札された。だがその直後、額縁に仕掛けられたシュレッダーが作動し、絵の下半分が切り刻まれてしまった。
だが切り刻まれたことで作品価値が2倍に跳ね上がり、バンクシーの代理人は新たに「Love is in the bin（愛はごみ箱の中に）」と名付けた。この作品もバーゼルで展示される予定だ。
スキャンダルと挑発はバンクシーの常套手段だ。バンクシーが初監督を務めたストリートアートのドキュメンタリー映画「Exit Through the Gift Shop（イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ）」（2010年公開）は米アカデミー賞にノミネートされたが、バンクシーは覆面の着用許可が下りなかったことを理由に授賞式を欠席した。新型コロナウイルスの感染拡大でマスク着用が求められるようになった今、このエピソードは皮肉にすら聞こえるだろう。
バンクシーは他にも、パレスチナ・ベツヘレムに建てられたホテル「The Walled Off Hotel （ザ・ウォールド・オフ・ホテル）」も手掛けた。
バンクシーはかつて、ニューヨークのセントラルパーク近くに20～30万ドル相当の価値がある自分の作品を並べ、ある年老いた男性に80ドルで売って欲しいと頼んだこともある。売れたのはたったの8枚だったが、その一件はメディアがこぞって取り上げた。そこに込められたバンクシーのメッセージは明白だった。現代アート市場での作品価値は、投機的性質を帯びた社会構成要素であり、そのパラメーターは長い間、あらゆる合理的な要因から独立して成り立ってきたのだ。
（英語からの翻訳・大野瑠衣子）