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今から半世紀前、加藤滝男ら６人の日本人登山家が、アルプス三大北壁の一つであるアイガー北壁に「Japaner Direttissima（日本直登ルート）」を切り開いた。来年はルート開拓５０周年に当たる。グリンデルワルトの郷土資料館館長で山岳ガイドでもあるマルコ・ボーミオさん（６４）に当時の様子や半世紀の間に北壁に生じた変化について話を聞いた。
１９６９年夏、加藤滝男（隊長）、今井通子、天野博文、久保進、根岸知、加藤保男、原勇（体調不良のため余儀なく途中で下山）が１カ月をかけて、ヨーロッパ・アルプス三大北壁の一つであるアイガー北壁に新ルートを開拓。「Japaner Direttissima（日本直登ルート）」と名付けられた。頂上まで最も真っ直ぐに伸びるルートで、夏季初の直登ルートだった。
アイガー北壁
スイス・ユングフラウ地方の名峰アイガー（標高３９７０メートル）の北壁は、高さ１８００メートルの直立する岩壁で、グランド・ジョラス北壁、マッターホルン北壁とともに、登攀が困難なヨーロッパ・アルプス三大北壁の一つ。天候の変化が激しく、落石も多い。３４年の初挑戦以来、多くの登山家が挑戦し命を落としたため、「死の壁」とも呼ばれる。
３５年にドイツ人登山家２人が標高３３００メートルの「死のビバーク」で凍死、３６年にはトニー・クルツら独墺４人の登山家が悲劇的な最期を遂げた。相次ぐ事故を受けて、一時はベルン州議会が北壁登攀を禁止した（３７年には緩和）。インフォボックス終わり
５０年前の日本人登山家の挑戦
６９年に日本の登山隊が切り開いた「赤い壁（Rote Fluh）」を直登するルートは、「途方もない挑戦だが面白いと受け止められた」とボーミオさんは当時を振り返る。「高さ３００メートルに及ぶ赤い壁は、覆いかぶさるように手前に張り出しており、当時の登山用具では登攀は不可能だと考えられていたからだ」。また、日本人登山家たちが採用した登攀法も注目を集めた。「それまでは数日間で一気に頂上を目指すアルパインスタイルだった。しかし、日本人登山家たちが採ったのは、ベースキャンプを設置し、テントで寝泊りしながら、ルート工作のために登っては下山し、徐々に高度を上げていくという極地法だった」とボーミオさんは説明する。
さらに、「特に赤い壁を登るために必要だった１トンに及ぶ装備も話題を呼んだ」。
変わりゆくアイガー北壁
アイガー北壁は今も変わらず登山家を惹きつけてやまないが、半世紀の間に気候の変化や登攀技術の進化があった。最新のデータによると、主に地球温暖化の影響で、２０年前と比べてスイスの雪は約２５％減少している。アイガーも例外ではない。「アイガーにある氷田は３０年前よりかなり小さくなった。夏には北壁の第二氷田が消えてしまう」とボーミオさんは指摘する。２５年ほど前は、夏や秋がアイガーに登るベストシーズンだったという。「特に９月は、昼間はまだ暖かいが、夜間の冷え込みが強くなるため、岩が凍り足場が安定した」とボーミオさんは話す。しかし、今では、「西側にある比較的新しいルートを除けば、落石の危険が大きい夏に北壁登攀に挑戦する登山家はほとんどいない」。
３８年の北壁初登攀によって拓かれたヘックマイアー・ルート（ノーマル・ルート）は、従来型の登山家たちに根強い人気がある。しかし近年は、安全確保の目的以外では道具を使わず、自分の手足だけを頼って岩壁を登るフリークライマーも多い。「登山用具や登山服が軽く、丈夫になり、その機能性も高まった。５０年前の装備では考えられなかったことだ」とボーミオさんは説明する。アイガー北壁にある３０本余りのルートのうち、約２０本は特にフリークライマーに好まれるルートだとボーミオさんは話す。フリークライミングの難易度が国際的にも認知されているフレンチ・グレードで８ａの日本直登ルートは、トップレベルのクライマーにとって大きな挑戦だ。
しかし、日本直登ルートはトップクライマーたちだけのものではない。ボーミオさんによれば、「シュトーレンロッホ（Stollenloch）と呼ばれる坑道口まで鉄道で上がると、赤い壁の下に出ることができる。この部分はオーバーハングしているため落石の危険が少ない。そのため、日本直登ルートの中でも特にこの部分は、フリークライミングの愛好家にとても人気がある」。
日本直登ルート開拓５０周年に当たる来年夏、アイガー山麓の村グリンデルワルトの郷土資料館（Grindelwald Museum他のサイトへ）では、登攀に使用された登山用具などが特別展示される予定だ。外壁に施された木彫り模様が美しい木造の郷土資料館では、アイガー登攀史に関する資料や登山用具、山村の暮らしぶりを見ることができる。