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ヴァリス/ヴァレー州のローヌ川を遥か下に見下ろすリーダーアルプに、スイスで最も標高の高い高山植物園がある。この高山植物園では、厳しい自然条件の中で生育する350種類以上の高山植物を観察することができる。1999年には“多様性の追跡”というテーマで自然遊歩道が新しく敷かれた。道沿いに立てられた案内番では、高山植物に関する興味深い情報が紹介され、インタラクティヴな設備で、過酷な自然条件の中で高山植物がどのように生育しているかを追体験できるようになっている。
高山植物
草原
山の草原に咲く花が色鮮やかなのは、花の色素が、強い紫外線から花を守るためである。さらに、気温と湿度が低い山には虫が少ないため、花は色鮮やかな目立つ色と時には強い匂いで虫を引き付け、受粉を促す。
牧草地
家畜が放牧される牧草地に生育する植物は、厳しい生存競争を闘っている。味の良くない植物や、硬い葉やとげのある葉を持つ植物は家畜が好んで食べないためにより多く繁殖する。また、ランのような華奢な植物は家畜に踏みつぶされてしまうため、主に、家畜に踏まれにくい石塊や岩塊のそばに繁殖している。
モレーン（氷河によって運ばれた氷堆石）
昔、高山植物園の一部は氷河で覆われていた。氷河が溶けた後のほとんどの場所には、砂と砂利を含んだ崩れやすいモレーンが残る。腐植土を含まないモレーンは植物の生育には適さない環境だが、氷河が解けて5年から8年後には何種類かの植物が繁殖し始める。まず、うっすらと苔類が生え、その後、枯死した苔が薄い腐植土となり植物が萌芽する土壌を作り、植物の生育場所の土台を築く。
地面が崩れやすいため、モレーンに生育するさきがけとなる小さな植物は、地面に固定されるためにしっかりと根を張る。植物自体の表面はつるつるしており、地面の下に長い新芽を生やし、地上に伸びて新しい葉と花をつける。
モレーンには世界で最も丈の低いヤナギ属の木も生育する。地面を這うようにして伸びる幹や地面にめり込んでいる幹からは数センチメートルの長さの枝が生えている。幹が上に伸びず、地面のすぐ近くに生育するのは、地表の熱を有効に吸収し、風をまともに受けずに水分を失わないためである。
岩塊
岩地に生える植物は生き残るために戦略的な特色を発達させた。腺毛のある葉と茎は太陽の光を直接受けず、毛と毛の間にある空気層が周りの空気よりも湿度の高い空気層となり、水分の蒸発を防いで乾燥の危険から身を守っている。また、水分を蓄えることができる厚い葉や枝を持つ植物や、水分の損失を最小限に抑えるために、ワックス状のもので覆われた葉や丸まった葉、ブラシのように毛の生えた葉を持つ植物も生育している。