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お金と幸せが比例すると考えられていた時代はもう過ぎ去ったのかもしれない。１６歳から２５歳までのスイスの若者は、そこそこ稼げれば、大金持ちにならずとも幸せに暮らしていけると信じ、親の世代よりも良い生活が送れるとも考えている。
日差しのまぶしいベルンの昼間。連邦議事堂後ろにあるレストランのすぐそばの芝生では、若者が食べ物を持ち寄りピクニックをしている。おしゃべりや笑い声があふれる。レストランのテラスは人でいっぱいだが、２５歳以下の若者にはまだ手の届かない場所となっている。
「若いときは、お金は生きのいい魚のように指の間をすり抜ける」。バーゼル出身で時計職人の見習いをしている１８歳のゲルバーさんは冗談ぽく話す。「両親との仲があまりよくないので、家から出たい。でも独立するとなると、月にさらに１千フラン（約１１万円）必要になる」
彼女と友達とでルームシェアをすれば、月１８００フランあれば十分生活できると考えている。しかし、今後数カ月ではそれほど稼げないことは分かっているので、極端な選択肢も視野に入れている。「借金をすれば……。そうしたら家から出られる」
地に足をつけて
アメリカ大陸の国の若者を対象にした調査では、「アメリカン・ドリーム」をまだ夢見て、２１世紀のスティーブ・ジョブズになるべく、何でも挑戦していきたいと答えた人が多かった。一方、スイスでは、もう少し現実を見据え、生活と仕事の両立を優先したいと答えた人が８割いた。
gf.bernの政治学者ルーカス・ゴルダー氏はこう説明する。「スイスの社会は安全で、人は自己実現できるのと同時に経済的にも豊かになれる。また、大学に進学すればそれがスムーズに実現できることもスイス人は分かっているし、良い生活を送るには数百万フランも稼がなくてもよいことも理解している。そのため、手の届かない目標を追おうとはしない。それはポジティブなことだが、他国と比べて企業家や野心家が少ない原因になっている」
スイスの教育制度
スイスの義務教育は初等教育６年、中等教育３年の９年間。目標は言語、数学、歴史、地理に関する一般知識の習得。
その後、職業訓練または大学教育の二つの道に分かれる。若者の９割がどちらかに進む。
若者の７割は、企業での実習と学校での勉強を組み合わせた職業訓練を選ぶ。残りの若者は高校に進学し、大学に入学するための高校卒業資格を取得する。インフォボックス終わり
ローザンヌ出身で外科医志望の医学生コリンヌさん（２４）は「若いスイス人は現実的。お金を稼いで独立しようとしている」と語る。「大学に何年も通おうとする人もいれば、比較的短期間の見習いを選ぶ人もいる。でも皆、教育は大事だと思っている。私の周りで芸術家になろうとした人はあまりいない。夢見る人があまりいないのかもしれない。……少なくとも、私の知人にはいない」
スイスの教育制度では、義務教育終了後は高校・大学進学または職業訓練の二つの道に分かれており、職業訓練は大学教育同様に社会的に高く評価されている。そのため、「若者は１７、１８歳のときに見習い職を見つけ、２０歳を超えたときに比較的安定した職に就くことができる」とゴルダー氏は言う。
赤字にならない工夫
将来就く仕事の種類に関わらず、スイスの若者の多くは小さいときからお金の使い方を学んできた。
「すでに子供の頃から、毎月のお小遣いの使い道を自分で決めてきた。高いものを買うつもりなら、お菓子を買う前によく考えなくてはならない。そうやって若い人は貯金することを学んできた。子供たちにお金の管理法を教えるのはとても賢明なことだ」と、チューリヒ出身のシュテファンさん（２５）は語る。研究所に勤務しているが、政治活動にも大きな関心を向けている。
見習い１年目の１６、１７歳の給料は、月５００～８００フラン。大抵の場合、そのうちの３分の２が健康保険と生活費に消える。
借金はお断り！
若者の意識調査では、スイスの若者で何らかの借金を負っている人は４％。一方、米国やブラジルではその割合は６倍も多い。
「文化的にスイス人は節約に慣れている。家族が家計をきちんとやりくりしており、米国のように子供の学費を賄うために借金することはない」と、gfs.bernのルーカス・ゴルダー氏は説明する。
スイスインフォが取材した若者の５人中４人は、借金はしたくないと話しており、ましてや自動車やハイテク機器を買うために借金するなどとんでもないとしている。
若者とお金の関係について研究しているフリブール大学のフランチェスカ・ポグリア教授他のサイトへは、スイスには借金をして物を買う消費文化は根付いていないと指摘する。しかし、移民系の若者は、教育レベルが低かったり収入が少なかったりすることから、借金を負う傾向にあるという。インフォボックス終わり
「子供も若者も責任を持つことは当然だと思う。誰かが稼いだおかげで、お金が使えるのだと理解しなければならない。すべてにお金がかかる。……住まいも食べ物も。見習い中に稼いだお金は、全てではなくとも一部は両親に渡すのが普通だ」。そう話すのは、ベルン在住のリサさん（２０）。ファストフード店に勤める傍ら、高校卒業資格の取得コースに通っている。
将来就きたい職業はまだ未定だが、すでに経済的には独立している。ほかの若者２人とルームシェアをしており、無駄遣いを控えなければ生活が苦しくなることは承知している。
同じくベルン在住でスイス国鉄に務めるオリヴィアさん（２０）は「厳しい親の下、子供が家計に貢献することはとても良いことだ」と言う。実家暮らしだが、携帯電話の料金や公共交通の定期代は自分で払い、家計の一部も負担する。専門大学で「言語か経営学、またはマーケティング」を学ぶため、高校卒業資格を取るつもりだ。
スイスの若者は、親世代よりも良い生活が送れると思っているのだろうか？少なくとも、取材を受けた人たちはそれだけの収入は得られると信じていた。
しかし、たとえそれほど収入がなくとも道はある。前出のシュテファンさんは言う。「支出を減らせばいいだけ。月８千フラン稼ぐ人は、月６千フラン稼ぐ人よりも旅行に行けたり、贅沢できたりするかもしれない。だからと言って、（６千フラン稼ぐ人が）生きる上で大事なものを失っているわけではない。お金だけあれば幸せになれるとは限らないのだから」
（独語からの翻訳・編集 鹿島田芙美）, swissinfo.ch