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スイスのベルン美術館は8日、グルリット・コレクションの1つ、エドゥアール・マネの絵画を東京の国立西洋美術館に400万ドル（約4億4千万円）で売却すると発表した。売却費は赤字補填に充てるという。
作品はフランス印象派マネの「Marine, Temps d’orage (嵐の海)」（1873年）。東京都台東区の国立西洋美術館（NMWA）でつい最近も、貸与作品として展示されていた。
同作品はパリ在住の日本人実業家、松方幸次郎の旧蔵作品の一つ。松方氏は20世紀初頭、欧州滞在中にフランス印象派の傑作の数々を含む大規模なコレクションを築いた。これらの作品を元に日本で美術館を開きたかったのだという。
ただ、財政・政治的な理由から日本帰国を余儀なくされ、美術館の夢もついえた。松方氏はパリに約400点の作品を残していった。
1940年にナチスがパリを占領し貴重な文化財を差し押さえにかかったとき、松方コレクションはパリ近郊で、日本海軍の退役士官によって管理されていた。コレクションの保管費を賄うため、元士官はマネの「嵐の海」を含む20点を売却した。
マネの絵はその後、美術品の売却を請け負うドイツ人画商ヒルデブランド・グルリット氏の手に渡った。
フランスは1959年に残りの作品を日本に返却。国立西洋美術館は、それを機に設立された。
高価なプレゼント
マネの絵は、ヒルデブラント氏の息子コーネリウス氏から寄贈されたグルリット・コレクションの1つ。コレクションは、2012年にコーネリウス氏の邸宅2カ所から見つかったもので、1500点を超える。
美術館はウェブサイトで、マネの絵は販売記録などから「ナチス略奪芸術でないことが少なくとも高い確率で証明されている」とし、それを受けて作品の売却に「ゴーサイン」を出したと説明した。
美術館は「グルリット氏からの財産譲与によって、容認できない経済的負担が生じた場合」は、コレクションの一部を販売できると規定されており、今回がそのケースに当たると述べた。
この売却による費用は、ベルン美術館のグルリット・コレクションの受け入れに伴う約400万フランの赤字補填に充てる。
赤字は法務・コンサルタント費、作品の来歴調査費、修復作業、グルリットの遺贈作品に関する請求の処理手続きによるものという。2017年、2018年には2件の展示会が開かれ、その運営費も含まれている。
美術館はグルリット・コレクションから「金銭的な利益は得たくない」と強調。収益の余剰金は「遺贈品の今後の来歴調査だけに使う」としている。
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