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5月6日、グラールス州 ( Glarus ) で行われたランツゲマインデ ( Landsgemeinde ) では、州、地方自治体の選挙権を現在の18歳から16歳に引き下げることが決定された。被選挙権は引き続き18歳に据え置き。
多くの州で有権者の年齢の引き下げが検討される中、グラールス州のこのほどの決定は、先駆的。今後、他の州においても有権者年齢の引き下げ問題が活発に論議されることになるだろう。
グラールス州のランツゲマインデでは大雨の中、ほぼ1時間にわたる活発な意見の交換が行われた。年に1度、5月の第1日曜日に行われるランツゲマインデの今年の討議項目は、青年社会民主党 ( JUSO ) が提案した有権者年齢を16歳に引き下げる問題だった。貴賓席にはミシュリン・カルミ・レ大統領 ( 社会民主党 ( SP/PS ) 出身 ) の姿もあった。
僅差で提案が可決
「若者を信頼しよう。若者が積極的に政治に参加するようになれば、学校で習った政治の授業が実践に生かされるだろう」 ( 州閣僚の1人 ) 。「州のイメージアップにもなる」( 有権者の1人 ) 。といった支持の声がランツゲマインデの広場で聞かれた。有権者年齢の引き下げに対し、選挙権を19歳、被選挙権を20歳に引き上げるという提案はほとんど問題にされなかった。
賛成、反対数が僅差だったため、投票は3度繰り返されたが、選挙権は16歳から、被選挙権はこれまで通り18歳からと決定された。
後れを取っているスイス
結果を受けグラールス州のマリアンネ・デュルスト経済内務相 ( 急進民主党 (FDP/PRD) ) は「若者に対し大きな信頼が寄せられた。若者が積極的に政治に参加することを促すものだ」と語った。また、今回の議題提案者の1人であるミヒャエル・ペサベレ氏も「ランツゲマインデはすばらしい。今回の決定が、他の州の ( 有権者年齢引き下げの ) 原動力となれば」と語った。
ドイツ、オーストリアでは地方自治体の選挙は、有権者の年齢が16歳から。オーストリアは特にヨーロッパに先駆け、国の選挙でも16歳まで年齢を引き下げることが検討されている。スイスはこの点、後れを取っている。
ランツゲマインデとは民主主義の原型で、有権者が野外に集まり討論の末、投票が行われる。現在はグラールス州のほか、アッペンツェル・インナーローデン州でのみ行われる。
swissinfo、外電 佐藤夕美 ( さとう ゆうみ )
有権者の年齢
1848年に憲法が発布された際、連邦における選挙権は20歳からと決められた。1977年から州選挙権が徐々に18歳に引き下げられるようになった。1992年、ザンクトガレンが18歳に引き下げ、全国的に有権者は18歳からとなった。
一方、連邦における選挙権は、国民投票によって7割以上の支持があり、1991年から18歳に引き下げられた。その後、有権者年齢を16歳まで引き下げようとする動きが活発で、現在ベルン州議会が審議中。州投票も間近い。