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『Georgette Meunier』
夫の事故死のため刑務所での服役を終えたジョルジェット・ムニエは、かつて思春期に別れた兄エミールをいまだ情熱的に愛しつつも、いつか再会できるという望みをなくし絶望する。すべてに幻滅した若い主人公は、男に対する嫌悪感を急速に深めていき、一夜限りの男たちをおびきよせては、次々に冷酷に殺害していく。この儀式に魅せられ、「殺人の芸術」にさらに磨きをかけていくジョルジェット。ついには男を食い物にする本物の妖婦へと変貌をとげていく。<br /><br />監督のタニア・シュテックリン（かつてはピーター・リエヒティ監督の元で編集を担当）は、ベルリンで映画を学び、卒業制作として初の作品を発表。彼女はこの映画を、現代のブラックな大人のおとぎ話として描いた。まさしくブラックである。おびえるプリンセスは近親相姦を過去に持つ人間嫌いの人殺しになり変わり、プリンス・チャーミングはどこにもいない。おとぎ話の舞台となる王国—さびれた名もない町—は悪夢の地へとなり果てる。狂気の沙汰でありながら奇妙に笑える、驚異的な異色作。