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テロを計画した罪で今年に入りスイスで有罪判決を受けていたイラク人男性３人のうち１人が、釈放されることが決まった。だが今後、このような人物をどう取り扱うのか？スイスの情報機関や政界は頭を悩ませている。
事件を担当したミヒャエル・ラウバー連邦検事は、今年３月に有罪判決が下されて間もなく、３人の釈放後の処遇については当局がジレンマを抱えていると述べていた。
今年の初め、ドイツ語圏のスイス公共放送（SRF）の取材に答えたラウバー検事は、「テロで有罪判決を受けた者にスイス残留を許すことはできない。しかしその一方で、スイスの人道主義的伝統をゆるがすこともできない。これらを踏まえた上で、３人の釈放までに対応策を決めておかねばならない」と述べた。
過激派組織「イスラム国」（IS）の活動に関与した容疑で有罪判決が下されたのは、スイスではこのケースが初めてだった。イラク人４人がテロ計画容疑で起訴され、そのうち３人が有罪となった。残り１人は、ISとの連絡役にラジオ機器を運ぶためシリアに渡ったとして起訴されたが、釈放された。
３人のうち刑期が最も長いのは４年８カ月。しかし未決勾留期間が算入され、また再犯の可能性も低いという裁判所の判断により、最初の１人は刑期を３分の２終えた先週、釈放となった。だがSRFによると、連邦司法警察省警察局は強制送還手続きのためこの男性を引き続き拘束している。ちなみに他の２人は来年釈放される予定。
スイス軍の情報問題顧問アラン・メルムー氏は、犯人らの釈放後について、「イラクへ強制送還」「新たな証拠発見による釈放延期」「監視付きでスイス在留を許可」の３通りの可能性を示唆する。
「テロリストを積極的に引き受ける国は皆無。したがって強制送還の可能性は少ない」。なお、イラクはスイスと犯罪人引き渡し条約を結んでいない。また、イラクは「安全な国」とは言えないため、被送還者が生命の危険にさらされる恐れもある。
一方で、釈放を延期するには法的根拠がない。そのため、メルムー氏は、刑期終了後は３人が自由の身となるという可能性が最も大きいと考える。
「服役によって社会への借りは返済し終わる。それが我々の法律の理念だ。しかし、彼らについては今後も監視が必要だ」（メルムー氏）
しかし、どのような方法で監視をするのか。
スイスでは、国家の安全を脅かす恐れがあるとみなされる人物に対しては、情報機関が電子的手段を使って監視することが認められている。
法的には、受刑者は刑期を終えれば社会的地位を回復する。しかし、スイスインフォの取材に応じた連邦情報機関の広報担当者イザベル・グラーバー氏は「それでもなお、彼らは社会への脅威となりうる」と言い、「連邦情報機関は、服役中であれ刑期終了後であれ、ケースバイケースで危険人物を監視することができる」。
住民による警戒
欧州諸国では、高度に危険とされる人物の監視手段として足輪型の電子監視装置が使われているが、スイスでは、今回の３人のようなケースでの使用は禁止されている。そのためメルムー氏は、連邦情報機関の監視権限を強化するには法の整備が不可欠だと訴える。
すでに昨年、連邦情報機関にこれまで以上の諜報（ちょうほう）活動を認める新法案が連邦議会を通過している。９月の国民投票で法案が最終的に可決されれば、情報機関による私的通信の監視を強化することが可能になる。
一方でメルムー氏は、隣人や地域社会に自警団的な協力を求めるなど、型にはまらないアイデアも必要だと考える。
この案について同氏は、あくまでアイデアのひとつであって政府の公式見解ではないと強調しながらも、「監視に協力する人々には政府から謝礼を支払うことも考えられる。隣人の監視と言うと、カーテンの陰に座る老婦人が思い浮かぶが、それが意外と最強の手段かもしれない」などと語った。
メルムー氏自身が最善と考えるのは、「３人がなんらかの理由で自発的にスイスを去ること」だ。だがその「理由」の中身については触れられなかった。
テロの量刑 欧州のジレンマ
欧州刑事警察機構（ユーロポール）の調べによると、欧州連合（EU）加盟国におけるテロリストの平均懲役期間は、２０１３年で１０年間だったのが翌１４年は６年間と短縮化。欧州では受刑テロリストの扱いが重大な緊急課題となっている。
米・非営利ニュースサイトのプロパブリカに「（出入りの激しい）回転ドアの欧州の刑務所」という記事を寄稿したジャーナリストのセバスチャン・ロテラ氏はその中で、「欧州では活発な情報活動や厳しい反テロ法はあっても、下される懲役刑は多くの場合１０年以下。同じようなケースならば米国では２０年、あるいは終身刑に値する」と述べている。
ラウバー連邦検事は３人のうち主犯格のISテロリストに対し懲役７年半を求刑したが、判決は４年８カ月で欧州平均を下回った。
ジュネーブ安全保障政策センターが主導する緊急安全対策プログラムで顧問を務めるクリスティーナ・ショリ・リアング氏は、厳しい判決を下すことにより国は、テロを断固として許さないというメッセージを伝えることができるという。一方で、詳細にわたる調査で明らかになった、服役がもたらす思わぬ影響についても触れた。
例えば、パリ同時多発テロ事件の首謀者２人は、服役中に過激化した可能性が高い。ISのウェブマガジンでは、服役中に受刑者間に過激思想を拡散することについての言及がある。刑務所でテロ戦闘員の勧誘が行われていると見られる点からも、「刑務所内の実態がしっかり論議されるべきだ」と同氏は述べる。
スイス独自の問題
スイスに特有の問題もある。ショリ・リアング氏によると、外交と戦略的な情報活動の統合では、法的枠組みの衝突が生じたという。
「スイスにいる潜在的なテロリストは約４００名。彼らは、安全上の脅威になりうるとして、当局からソーシャルメディア活動などの監視を受けている。だが、その数は増え続ける一方で、いつかは増加のペースについていけなくなるだろう」（ショリ・リアング氏）
メルムー氏も、各州がそれぞれに独立した決定権を持つスイスの連邦制度は、情報の伝達・共有やテロとの戦いにおいて「多少の障害となるかもしれない」と認める。
しかし同氏は、テロリストの釈放後の扱いについては「スイスは独自の妥協点を見いだすはずだ」と確信を持っている。「それは極端な方法ではなく、一定の監視を行うといった、穏当な策となるだろう」
（英語からの翻訳・フュレマン直美 編集・スイスインフォ）, swissinfo.ch