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ローザンヌ在住の写真家カトリーヌ・ルートネゲーさんの作品『コダック・シティ（KODAK CITY）』。ニューヨーク州の一大産業都市ロチェスターの衰退を、誇張せず淡々と写し出している。デジタルカメラの波に飲み込まれ、突然終わりを告げた銀塩フィルムとともに、この街はまるで時が止まってしまったかのようだ。
ニューヨーク州ロチェスターは、１８８７～８９年にジョージ・イーストマンが世界初の写真撮影用ロールフィルムを発明した街だ。ルートネゲーさんは、２００７年にアーティスト・イン・レジデンス（芸術家を招き滞在期間中の活動を支援する制度）でニューヨークに行った。
これまでにいくつもの賞を受けたルートネゲーさんが、ローザンヌ美術大学（ECAL）の卒業制作で手がけた「写真館を巡る旅」の続編として、コダック社の本拠地ロチェスターに興味を持ったのは自然なことだった。一企業の破綻が街の過疎化を招いた、典型的な企業城下町だ。
コダック社への立ち入り許可は簡単には下りなかった。中でも広大な工場敷地を持つ「コダック・パーク」に関しては、何通もの推薦状があったにもかかわらず難航した。だが、「あとで思い返すと、そのおかげで新しい芸術的アプローチが生まれた」とルートネゲーさんは言う。「その間にテーマを別の角度から見ることができた。それは考えていなかったアプローチ。もっと別のやり方で自分のストーリーを語りたいと。そして、銀塩フィルムの終わりがロチェスターの街と住民にもたらした影響により興味を持つようになった」
こうして、作品が１冊の写真集『コダック・シティ』にまとめられた。それは写真の歴史における、一つの時代の終わりの記録だ。ルートネゲーさんが言うように、この写真集は、「歴史的な証明。永久保存のためにホルマリンに漬けるように、一瞬一瞬を捉えて不滅にしたもの」だ。