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チューリヒから北東へ電車で1時間、ロマンスホルンの駅前のホテルの2階から、スウィングが洩れて聴こえてくる。｢スウィング･キッズ｣がコンサートを前に練習しているからだ。このコンテンツは 2005/02/15 08:46
スウィングはグレン･ミラーやベニー・グットマンなどで有名なジャズの一種。たばこの煙に包まれたジャス喫茶などでお酒の入ったグラスを片手に聴く音楽。こうした大人の音楽をスイスの田舎町の11歳から15歳の少年たちが演奏し、地元での評価も高い。今秋には2週間の予定で日本ツアーが企画されている。
「デュドュバドュバドュバ。デュドュバドュバドゥバッ」 スウィングの代表曲「チカ・デ・エスパニア」のメロディーを口ずさみながらキッズを指導するのは、日本人の木元大（きもとだい）さん。トランペット奏者で、地元の音楽学校の先生でもある。音楽を教えながら、優秀な生徒に声をかけビックバンドを結成したのは02年2月だった。吹奏楽の伝統があるスイスでは、学校でジャズを教えることは珍しくなく、ビックバンドも最近多くなってきた。しかし、スウィング･キッズほどのレベルの高い少年のビックバンドはそれほど多くはないと木本さんは自負している。
コンサートのギャラを旅費に充てる
指揮者の木本さんがある日、日本の知り合いにキッズの写真を見せたところ「かわいい」と言われたのがきっかけで、日本ツアーの企画がされた。子供たちのスウィングバンドに興味がある聴衆が充分集まるであろうという見込みと、技術が高いことで満足してもらえるという自信があった。
資金は親から800フラン（約７万円）出してもらうだけ。各地の主催者から宿泊費や食費の援助があるものの、スイスからの交通費や日本国内での電車代などは、コンサートのギャラで賄うことにしている。少年達の学校の休みを利用し、10月8日にある倉敷国際交流広場前夜祭のコンサートを皮切りに、神戸、京都、大津、金沢、浜松、東京などを2週間で回る予定だ。
クールだから
「演奏していてスウィングのリズムに自分が乗っていけるのがクール」と言うのは、テナーサックスのサムエル・シュトゥビ君（14歳）。木本さんが作曲した「ジャム・ウィズ・サム(サムエル）」という曲を渡された。自分に捧げられた曲の楽譜を見て、「アドリブ部分が長いね」との感想を漏らす。
最年少のマティアス・ハインツマン君（11歳）は、アルト・サックスを2年半前に始めた。サックスフォンを選んだのは「形がクールだったから」将来はプロの音楽家を目指していて、ピアノも習っている。
スウィングを演奏する理由に「クール」という言葉を連発するキッズたち。クールとは若者が好んで使う英語が語源のスラングで、かっこいいという意味。やぶにらみで楽譜と指揮者を下から見上げる姿は、「クール」なジャズマンそのものである。「日ごろの音楽に対する取り組み方が顔にも出るのです」と木本さん。
「あっ、日本語だ」
創立3年半にして海外ツアーに出る幸運に「日本旅行ができるなんて嬉しい。すごいチャンスだよ」マルセル君の顔はほころぶ。「日本の音楽家との交流もあるしね」と大人びた返事をしながら、記者の取るメモを覗いて「日本語の文字だ」と珍しそう。
ただ、スウィングキッズ毎週2、3回の練習とコンサートが年に40回。キッズたちはその他に家でも自主練習する。「学校で勉強が大変にならない限り続けたい」とドラムスを担当するマルセル・エベレ君（14歳）。木元さんによると、練習と演奏に時間が大きく取られるため、学校で勉強ができる生徒でないとバンドにはついていけないとのだ。音楽を続けるにはそれなりの覚悟がいるようだ。
しかし、キッズにスウィングを指導しながら、彼らの成長を見ていけるのがとても楽しいという木元さんは、「スウィングをまだ知らないほかの子供たちにインパクトを与えることができたなら」とツアーに対する抱負を語った。
swissinfo 佐藤夕美 (さとうゆうみ) ロマンスホルンにて
キーワード
スウィング･キッズ
02年に結成
本拠地ロマンスホルン
指導者 木元大
サックスフォン、トロンボーン、トランペット、ドラムス、ベースギターを12人のキッズが奏でる。
05年10月8日〜21日 日本ツアー
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