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9月11日と12日、ワンシャン・ブロックチェーンラボ（Wanxiang Blockchain Lab、中国）の主催により、第4回となる「ブロックチェーン・グローバルサミット」が上海市で開催された。イーサリアム財団の創始者ヴィタリック・ブテリン氏はこの研究所のチーフサイエンティストを務めており、例年同サミットに登壇している。今回（2018年）は「ブロックチェーン技術の新展開」と題した講演で、「メカニズムデザイン」の視点からブロックチェーンの可能性と課題を語った。その概要をレポートする。
数学的研究が進む資源分配や制度設計
メカニズムデザインは、資源分配のルールや社会制度の設計を考える経済学の一分野である。「メカニズムは1人のためではなく、コミュニティー全体に対して価値ある生産を促し、その行動をさまざまな方法で調整する」（ブリテン氏）役割があり、近年、数学的研究が進んだため、社会のより広い範囲に適用しようという機運が高まっている。
「ブロックチェーンの技術は、あらゆるメカニズムの社会実装に役立つが、技術の限界もある。したがってメカニズムデザインとブロックチェーンを組み合わせて考えることは、学術的にも実用面でも相乗効果がある」とブテリン氏は語る。
メカニズムの例として、旧くからある「投票」「オークション」「市場」、そして最近話題になっている分散型交換所（DEX：Decentralized Exchanges）を含む「通貨交換所」や、インターネットのDNS（Domain Name System）を代替する「ENS」（Ethereum Name Service）が挙げられた。ENSにはオークションが用いられ、多くの経済理論やゲーム理論が盛り込まれているという。
また、ブロックチェーンの外でも新しいアイデアが生まれている例として、エリック・グレイ・ウェル（Eric Glen Weyl）の著書『Radical Markets』にある「過激な自由主義（Radical liberalism）」が紹介された。同書にある「二次投票」（Quadratic Voting）は投票の偏りを減らすアイデアで、非営利プロジェクトの資金調達の最適化に役に立つという。また、既存の金融市場がいかに速く売り買いするかを競う高頻度取引システム（HFT: High Frequency Trading）に膨大な費用をかけていることを批判し、「バッチオークション」にはこれを見直すヒントがあると述べた。
このほかにも「ハーバーガー税」、一定時間ごとにまとめて売買する「高頻度バッチオークション」、ブロックチェーンでも使用され始めた「自動マーケットメーカー」、2種類以上の資産を交換できる「組み合わせオークション」を次々に紹介し、「学術分野および技術の実用化をめざす人たちが一緒に考え出すアイデアには価値がある」とした。
すべてのメカニズムは「信頼性の問題」を抱えている
では、こうした新しいアイデアに対してブロックチェーンは何ができるのか。彼はそれを、「信頼性（credibility）の概念」だと語る。
オークションでも取引所でも投票システムであっても、すべてのメカニズムで信頼性が問題になる。そして、「そのメカニズムが集中的に実行されている場合は、その中央管理者を信頼しなければならない」（ブテリン氏）。
一方で、ブロックチェーン空間は、中央管理者を信用しない傾向がある。分散型取引所や、ブロックチェーン内のエコシステムをつくる公共財の調達、オークションを利用した仮想空間上の不動産売買（Virtual Real Estate、たとえばDappsの広告インターフェイス広告売買など）は、ブロックチェーンによる新しいメカニズムの例だ。
「ブロックチェーンは世界全体に提供できる大きな価値のリソースであり、新しい経済や社会的技術の実験場になっている」（ブテリン氏）。しかし、トークンの販売においては過去2年間、仮想空間上の不動産売買よりもICOに多くの関心が集まりすぎていたと、懸念すべき点も指摘された。
ブロックチェーンの問題のひとつは、マイナーとバリデータが操作できてしまうことである。これは現在開発が進んでいるPlasma（プラズマ）のような技術のもとでも同様で、「2017年には問題の多いメカニズムのICOがあり、この種のゼロサムゲームにつながった」と振り返る。
「参加者は取引を速くするために1万ドル以上の手数料を払うといったことをする。つまりHFTに数十億ドルがブロックされるという現実社会の問題を、くしくもブロックチェーンでコピーすることになってしまった。しかし、私たちはそうしたくない。ブロックチェーンの目標は、世界をよりオープンで公正なものにしようと努力することだ。正当な理由もないのに何十億ドルもの資源を無駄にしてはならない」（ブテリン氏）。
ブロックチェーンの問題を解決する視点
彼はブロックチェーンが抱える問題とその解決策について、次の4つに分けて説明した。
（1）マイナーとバリデータの操作に対する高頻度バッチ処理
シングルブロックに含めるトランザクションの選択によっては多くのメカニズムを攻撃できてしまう。解決策は、高頻度のバッチ処理である。たとえばブロック番号「1、2、3」「1、2、4」「1、2、5」など、複数ブロックを待ち、最後にこれらのトランザクションを標準化された順序で処理する。個々のブロック順には受け入れないため、ブロック生成者の1人に悪意があってもバッチ内の別の1人が正直である限り、メカニズムは正常に働く。
（2）プライバシー
メカニズム内で提供される情報は完全な非公開が前提とされるが、実際には、ブロックチェーンではプライバシーは担保されていない。プライバシーの概念を必要とするならば、VDF、閾値の複合化など、いろいろな暗号技術が使えるだろう。ゼロ知識証明もプライバシーのためのひとつのソリューションだ。
（3）シビル攻撃と投票システム
シビル攻撃は、攻撃する1人の人間が多数のアカウントを持つことによって起こる。二次投票でも、参加者1人あたり1アカウントしか持たないことが必要だ。難しい問題だが、いくつかのID管理ソリューションが出てきており、現在活発に議論されている。
（4） 共謀（collusion）とMPC
ブロックチェーンでは理論上、「私が望むXに投票してくれるなら、10ドルを支払う」と言うことができ、低コストで投票権の購入ができてしまう。こうした共謀を止めるためには、誰がどんな投票をしたかを証明できなくする必要がある。有効な対策は、マルチパーティー計算（MPC：Multi Party Computation）だ。マルチパーティー計算では、最終的な結果を除いて参加者が計算したプライベート情報を学習しないようにすることができる。信頼性の高いハードウェアを用いる方法もあるが、最近、ハードウェアへの攻撃が起きており、マルチパーティー計算のほうが優れていると考える。
信頼性の障壁を軽くする工夫
このようにブロックチェーンの問題と解決策を示しつつも、ブテリン氏はシンプルに考えることが最も重要であるとも付け加えた。
「本当は、ほかの解決策に依存せず、ブロックチェーンだけを使って何かを構築できるのなら、それでよく、ベストである」（ブテリン氏）。
彼は多くの人が関心を持つ新しいメカニズムはそれ以前のものより効率的だが、より複雑なメカニズムを正しく実行するために中央集権的な運用に頼っている現実をあらためて振り返り、次のように述べてスピーチを締めくくった。
「ブロックチェーンは、メカニズムデザインにおける信頼の問題のいくつかを解決するのに役立つが、すべての問題を解決することはできない。したがって、ブロックチェーンは、他の暗号化技術と正しく組み合わせ、正しく使用する必要がある。ブロックチェーンと暗号化技術、各種のオフラインの知恵を組み合わせれば、テクノロジーを実装する際の信頼性障壁を大幅に軽減できる」
取材・構成：錦戸 陽子