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牛の除角反対、自転車専用レーンの整備…一瞬「そんなことまで国民投票で決めるの？」と驚くようなテーマではあるが、あらゆることを自らの手で決めるスイスの直接民主制は周辺国から羨望の眼差しで見られる。だがその眼差しは時として嘲笑を含む。
イニシアチブ（国民発議）はスイスの直接民主制を支える骨格だ。スイス有権者は誰でも、ひょっとしたら理想郷を作り革命を起こしかねないアイデアを提案し、世の賛否を問うことができる。それがどんなに突飛なアイデアとしても。
奇抜な国民投票にも意味がある
２５日に投票が予定される「牛の除角反対イニシアチブ」はその代表例だ。１人の酪農家が１０万人もの署名を集められると誰が信じていただろうか？アルミン・カポールさんはそれが可能だと証明した。そしてそれこそ直接民主制の中核だと、ベルンの政治学者マルク・ビュールマン氏は指摘する。だが取るに足らない内容がスイス連邦憲法に盛り込まれることも「核」の一つなのか？
全てのスイス国籍者はイニシアチブの制度を通して、個人的な関心事を世の中の関心事に高めることができる。１９７０年代に多かったのは交通整備関係のイニシアチブだ。１９７８年には日曜日の自動車走行禁止が問われたが、世論の賛同を得られず否決された。７９年に投票にかけられた歩行者・登山者道整備イニシアチブは、対案が可決され、連邦憲法に書き込まれることになった。
クローバーイニシアチブ
１９９０年に登場したのは通称「クローバーイニシアチブ」。チューリヒ郊外アフォルテンなど３カ所での高速道路の建設の阻止に加え、高速道路予算への上限を設けようとしたものだ。当時の連邦閣僚アドルフ・オギ氏は、イニシアチブではインフラ投資の根本的な意義が問われていると語った。
１９８９年にはスイス軍の撤廃というスイスのアイデンティティの屋台骨を揺るがす案件が問われた。イニシアチブ自体は否決されたものの、当時沸き起こった議論はその後さまざまな軍の改革につながった。可決される見込みの無さという意味では「奇抜なイニシアチブ」の一つだが、スイスの国家のあり方に今日まで影響を及ぼしている一例だ。
２０１２年に有給休暇を１週間延ばす案が否決されたのは、多くの在外スイス人の不評を買った。１６年のベーシックインカム導入案の否決も世界に驚きを与えた。そして今回、「スイスの牛は角を生やしているべきか」どうかが投票にかけられる。
奇抜なイニシアチブ９選
と殺禁止イニシアチブ：１９８３年８月２０日、スイス初のイニシアチブが投票にかけられ、６０．１％の賛成票で可決された。各州の動物愛護団体が発議し、ユダヤ人による動物のと殺を禁止しようとした。
自動車のない日曜日：年に１２回、自動車走行を禁止する日曜日を設定しようとする案。１９７８年５月２８日のこの投票は、反対票６３．７％で否決された。
登山道整備：歩行者・登山道の整備を連邦政府に義務付けようとするイニシアチブは、政府が対案を提出したのを受けて撤回された。政府の対案は１９７９年２月１８日に賛成票７７．６％で可決され、連邦憲法に政府の「努力義務」が書き込まれた。
高速道路建設反対：チューリヒ州アフォルテンなど３カ所の高速道路建設を阻止し、加えて道路予算に上限を設けることを提案した。スイス交通クラブが発議した４つのイニシアチブをまとめて「クローバーイニシアチブ」と呼ばれた。１９９０年４月１日の投票で４件とも大差で否決され、アフォルテンを通る高速道路は２００９年に開通した。
自動車のない日曜日（再）：「１シーズンに１日、自動車の走らない日曜日を―４年間の試行」とする提案は２００３年５月１８日に投票にかけられ、６２．４％の反対票で否決された。年に４回、全ての道路や公共の場所で自動車を禁止する日曜日を設けようとの提案だった。
ミナレット：イスラム教の尖塔ミナレットの新設を全土で禁止するイニシアチブは２００９年１１月２９日の投票で、賛成票５７．５％で可決された。
全ての人に６週間の休暇を：トラヴァーユ・スイスが発議したイニシアチブで、２０１２年３月１１日に投票にかけられた。仕事のストレスとリフレッシュのバランスを取るため、最低有給休暇を６週間に引き上げる案だった。６６．５％の反対で否決された。
ベーシックインカム：政府が無条件のベーシックインカム（生活最低保障金）を給付する制度を導入する案。２０１６年６月５日の投票で７６．９％の有権者が反対票を投じ、否決された。インフォボックス終わり
（独語からの翻訳・ムートゥ朋子）