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2月26日、スイス最大のUBS銀行は最高経営責任者 ( CEO ) のマルセル・ローナー氏に代わり、競争相手クレディ・スイスの旧CEOオスヴァルト・グルューベル氏をその後任に据えると突然発表した。
UBSはアメリカ人顧客の脱税をほう助したとして、アメリカ司法省から告訴され、7億8000万ドル ( 約730億円 ) の支払いと200人から300人のアメリカ人顧客の情報開示を約束し2月18日合意に至った。しかしアメリカ側はさらに5万2000人分の情報開示を求め、スイスの銀行守秘義務、及びスイスの金融システムは危機に直面している。
危険の回避と顧客の信用
UBSの取締役会はグルューベル氏を「銀行の建て直しに、多くの経験を積んでいる人物」と評価して、ローナー氏の後任に推薦した。
ローナー氏はドイツ人で66歳。クレディ・スイスにほぼ40年間にわたって勤務し、2004年から2007年にCEO を務めた人物で、クレディ・スイスグループの建て直しに貢献した後、2年前から退職していた。
UBS取締役会長のペーター・クーラー氏はグルューベル氏を、
「だれも異議を唱えられない高いリーダーシップを発揮してくれる人物だ。また現在の危機的状況の中で、危険の回避と顧客の信用を保つという２つの間のバランスを取りながら、うまく舵を切っていってくれるだろう」
と高く評価した。
政府のタスク・フォース
一方、2月25日にハンス・ルドルフ・メルツ大統領は、スイスに対する世界的な圧力に対してタスクフォースを組織すると発表し、
「スイスの税制に対する非難の声は世界的に高まっている。われわれは今、スイスとアメリカの税制に詳しい法的な専門家を必要としている。さらに銀行家、エコノミスト、外交的手腕に長けた人物を必要としている」
と訴えた。
さらに、メルツ大統領は解決策の1つとして、さまざまな国と結んでいる、銀行が外国政府の代わりに徴税すといった税制協定案をアップデイトする必要があることを暗に示した。
また、メルツ大統領は4月開催予定のG20サミットの開始前の3月にロンドンに赴き、各国の財務省の大臣と話し合いを行なう予定だ。スイス側からの同サッミトへの参加要求は拒否されている。
来週アメリカを訪れるエヴェリン・ヴィトマー・シュルンプフ司法警察相も銀行守秘義務についてアメリカ側と話し合い、ミシュリン・カルミ・レ外務相もタスクフォース に加わる予定になっている。
swissinfo