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スイス当局がスパイソフト「トロイの木馬」を利用していたことが明らかになった。同じソフトはドイツ当局もすでに使用している。
スイスの一部のマスコミがこれについて報道し、連邦司法警察省（EJPD/DFJP）がそれを認める形となった。
広報官のギド・バルマー氏は１０月１３日、「連邦とチューリヒ州の刑事局が、いくつかの重犯罪事件解明にこれらのソフトを利用した」と発表。担当の州検察および連邦検察の指示、それに強制措置裁判所の許可を得ての投入だったという。
利用されたのはコード化された内容を解読するためのプログラム。しかし、具体的なソフト名については、捜査に与える影響を考慮して言及を回避した。
トロイの木馬は、キーボードでタイプされた文字を読み取ったり、ハードディスクをスキャンしたり、コンピューターに内蔵されているマイクを盗聴器として使用したりできるプログラムだ。そのため、本来の使用目的以外に個人情報を侵害する恐れがある。
ドイツでもすでに複数の州が容疑者の監視にトロイの木馬を投入している。連邦憲法裁判所がその組織的な利用を違憲としたため、個人情報保護スキャンダルとしてマスコミに大きく取り上げられた。
法的状況の見方、一致せず
スイスの法的状況がスパイソフトの利用に十分かどうかについては意見が分かれる。利用を指示した州検察は、スイスの刑事訴訟法第２８０条に基づいての措置だと発表した。この条項は州検察に対し、容疑者の会話を盗聴したり記録したりするために「監視用の機器」の使用を認めている。
しかし、法律学においては同条項が法律的基盤として十分であるかどうかが争われており、連邦内閣は現在進められている郵便・電信電話の監視に関する連邦法改正の枠内で明白な法律的基盤を作るよう提案した。この法案は審議会で批判を浴びたが、連邦内閣は今年中に方策を決定する意向だ。
現在の刑事訴訟法は今年初めに新たに施行されたもので、連邦警察司法省によると、これ以前にはスパイソフトなど監視機器の投入についての規定があった。連邦検察が扱ったケースは、まだこの古い規定が適用されていたころに捜査が行われたという。
通常の監視には利用せず
郵便・電信電話の監視は通常、州検察の委託によって担当部門が行うが、連邦司法警察省によると、同部門がこのようなスパイソフトを利用することはない。問題のケースでは連邦刑事警察およびチューリヒ州警察が直接操作を加えたという。
郵便・電信電話の監視部主任のルネ・コッホ氏によると、２０１０年には合計およそ１万１０００件の監視が実施された。ほとんどは電話の盗聴で、インターネットの監視は約２０件に過ぎない。
また、携帯電話のGPS（全地球測位システム）データなどへのアクセスは不可能だとコッホ氏は言う。そのためには、電話器を操作したり「トロイの木馬」を送り込むなど、あらかじめ工作しておく必要がある。しかし同監視部では、法的基盤がないためそのような能動的な監視は一切行わない。
「これは、現在計画中の連邦法改正が実施された後も変わらない。連邦内閣は技術的な発展に合わせて政令を変え、新しい伝達手段に法的安定性をもたらしたいだけだ」
swissinfo.ch、外電