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安全性への懸念から今年９月に自主回収された米医薬大手メルク社の関節炎薬について、スイスのベルン大学チームが同薬の危険性は４年前から明らかだったとする分析結果をまとめた。
同大学社会予防医学部のマティアス・エッガー教授とペーター・イェニ教授が、５日付の英医学誌ランセット電子版に発表した。
関節炎薬の危険性が明らかになった時期については、同社の幹部が心臓への副作用を認識していた内容の社内メールを４年前に同僚に送っていたと、１日付で米ウォールストリート・ジャーナル紙も報じている。同社への訴訟が相次ぐ中、対応の遅れで責任が厳しく問われるのは必至だ。
「ドル箱」治療薬
問題となっているのは、メルク社の関節炎薬「バイオックス」。
バイオックスは1999年に米国を皮切りに80数カ国で販売され、昨年の売上高は約25億ドル（約2, 600億円）と、同社の「ドル箱」に成長。だが、18カ月以上服用すると、心筋梗塞や脳卒中など心臓病の発生リスクが高まる副作用が認められたため、同社は9月末に自主回収を発表した。
ベルン大学チームは今回、バイオックスを服用した患者約20,000人を対象に実施されたこれまでの研究結果と、米食品医薬品局（FDA）のデータを改めて精査した。その結果、「2000年時点で心臓病発生のリスクは明らかだった」と結論づけた。
共同研究者のエッガー教授は、「心臓への副作用のリスクが明らかになった4年前の時点で自主回収すべきだった」と話す。「なぜもっと早い対応ができなかったのか原因を解明する独立調査委員会を設置すべきだ」と主張する。
相次ぐ訴訟
これを受け、メルク社は５日、「バイオックスの安全性について、我が社は詳細な情報開示をこれまでずっと行ってきた。我が社が不都合な副作用リスクの情報を隠しているのではないかとの疑惑を断固として否定する」との声明文を出した。
バイオックスの副作用問題を巡り、同社を相手取った訴訟はすでに数百件を超えている。米証券取引委員会（SEC）が非公式な調査を始めており、米司法省も調査に乗り出す見通しだ。
スイス国際放送 スコット・カッパ— 安達聡子（あだちさとこ）意訳
補足情報
バイオックス：
米メルク社（本社・ニュージャージー州）が開発・販売した関節炎薬。
変形性関節症や慢性関節リウマチの患者に処方される。
1999年に米国を皮切りに80数カ国で販売された。昨年の売上高は約25億（約2,600億円）。