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ラウフェンブルクという町は、国境を挟んでドイツ側とスイス側に分かれている。この二つの町は、数百年も前からカーニバルの共同開催を通じて互いの結びつきを保ってきた。２０１４年、シュヴァーベン・アレマン地方一帯のカーニバルがユネスコ無形文化遺産に指定されたが、このユニークな伝統を持つラウフェンブルクもそこに含まれる。
ラウフェンブルクの旧市街、石畳を行く自分の足音が路地に響きわたる。時間は午前５時、まだ暗くて寒い。１人きりで歩いている記者の耳には、カーニバルの音楽隊が鳴らす金属的で単調なリズムがかすかに聞こえて来る。不気味な響きを持つその調べは、パレードが近づくにつれ音量を増す。音楽隊のそばまで来てみると、彼らは使い古したフライパンやのこぎりの刃といった金属を叩いて音を出しているのだった。
ラウフェンブルクのカーニバル他のサイトへは、南ドイツでもっとも古い伝統を誇る。カーニバルの中心を担うのは「漁師ツンフト１３８６他のサイトへ」と呼ばれるグループ（本来ツンフトとは中世発祥の同業者組合であるギルドを意味するが、カーニバルでは個々の仮装グループのこと）だ。ツンフトの会員になるための条件は、男性で、何年かラウフェンブルクに住んでいること。その上で入会希望の理由をツンフト総会に書面で提出し、メンバーの３分の２以上から賛同が得られれば、加入の運びとなる。
大砲の大音響とともに「鮭の水揚げ」という行事が始まる。その昔ラウフェンブルクでは鮭が大量に獲れていたが、そんな当時を思わせるように一匹の大きな鮭が小船に乗せられ川を下って来る。陸に揚げられた鮭は、太鼓が鳴り響く中、ライン川に架かる橋を渡ってドイツ側からスイス側に運ばれる。カーニバルの始まりだ。
（映像・文 Thomas Kern 独語からの翻訳・フュレマン直美）