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最新のスイス連邦警察局の年次報告書によると、スイスは世界の武装勢力や国際犯罪組織に資金調達や戦略上の拠点として利用されていることが判明した。
連邦警察の報告書によると、昨年はバルカン半島とスリランカの武装勢力の動きが特に活発で、アルバニア民族の武装勢力とタミールタイガーは、ゲリラ戦を展開する上での安全な戦略的拠点としてスイスを利用しているという。また、世界の武装過激派組織や国際犯罪組織のメンバーらは、スイスで活動資金を調達しているという。さらに、政治犯だけでなく経済犯罪組織も、スイスを拠点としていることも明らかになった。
連邦警察局のユルグ・ビューラー局長は、「スイスは国際金融センターを有する上、政治的に安定しているので、世界から人と金が集中する。中には過激派もいる。タミール人やバルカン半島の特定の民族は、すでにスイス国内に定住難民らによってコミュニティが確立されているので、武装組織や犯罪組織にとっても活動が容易だ。」という。ビューラー局長によると、タミールタイガー、クルド武装組織、コソボの各派武装勢力は、資金調達のため定期的にメンバーをスイスなど国外に送りだしている。欧州ではスイスと英国の金融センターが、マネーロンダリングの拠点として利用されているという。が、殺人や銀行強盗などの犯罪はめったに起さないので、スイス自体へのインパクトはほとんどない。ビューラー局長によると、国内安全保障当局が疑惑の組織に関する情報収集と監視にあたる一方、各国の当局とも緊密な協力体制をとっている。が、国際司法協力は各国の司法制度の差違のため、困難な場合が多いという。
同報告書によると、スイスが昨年９月１１日の米同時多発テロの戦略基地または訓練に利用されたという証拠はなく、オサマ・ビンラディン氏率いるアルカイダとスイスの関連は発見されていない。が、アルカイダのメンバーらは米国や他の欧州諸国へ移動する際、スイスを経由地としている事が多い。連邦政府は昨年１１月、アルカイダなど世界の武装組織のメンバーの入国を来年末まで禁止する条例を発効した。ビューラー局長は、スイスがイスラム過激組織のテロの標的となることは極めて少ないと見ているが、スイスに集中する国際機関が攻撃の対象となる可能性はあるとしている。そして、スイス国民でも国外へ行く機会の多い人は注意をするべきだと警告した。
さらに、同報告書は、コソボ、アルバニア、マケドニア、西アフリカ諸国の犯罪組織員が、不法にあるいは難民としてスイスに入国し、麻薬取引を行っているとしている。昨年スイスで売却された違法薬物の総額は、推定３０億スイスフラン。当局が国境で押収したマリファナは９０kg以上で、一昨年の３倍にものぼった。
が、国内安全保障を全体的に評価すると、スイスは欧州で最も安全な国の一つだという。２００１年は９７年以来初めて犯罪率が上昇し、襲撃が７％増、公務員に対する暴力および脅迫が１１％増と、暴力犯罪が増加する傾向にあるが、最も犯罪が多かった９１年の３５９、２０１件よりははるかに少なかった。また、２００１年は極右による犯罪が減少したが、特定の地域では極右グループのメンバーが急増した。一方、反グローバリゼーションおよび反ファシスト活動の影響を受け、極左メンバーが増加した。