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スイス連邦給水・排水浄化・水域保護研究所は１０日、毎年３００万フラン（約３億４５００万円）に上る金銀がスイスの廃水処理場から廃水や汚泥などを介して失われているという調査結果を発表した。ティチーノ州の汚水に含まれる金の濃度は「十分に高く、再利用の価値があるかもしれない」という。
同研究所は連邦環境省環境局の委託を受け、国内６４カ所の廃水処理施設を対象に、廃水や汚泥に含まれる元素を体系的、量的に評価。同研究所がこうした調査を実施するのは初めて。
計測された濃度は環境に害を引き起こすほどの値ではなく、再利用も経済的に価値がないとした。
調査によると、廃水からはほかにも、ガドリニウムや重金属ニオブなどのレアメタル（希少金属）を含む微量元素が見つかった。微量元素はハイテク、医療業界で広く使われるようになっている。例えば電子部品にタンタルや半金属ゲルマニウム、合金やコーティングにニオブやチタンが使われているほか、ガドリニウムは造影剤として、また発光塗料の原材料にもなっている。
調査の担当者は「興味深いのは、検出された元素濃度から割り出したスイスの人口一人当たりでみた元素の流量だ。金、インジウム、ルテチウムは1日当たりマイクログラム単位だが、亜鉛、スカンジウム、イットリウム、ニオブ、ガドリニウムは１ミリグラム以上、リン、鉄、硫黄は１グラム以上とばらつきがある」と話す。
また「一見すると量は多くないかもしれないが、国土全体では年間でキログラム単位に上り、かなりの量だ。銀は３千キロ、金は４３キロ、ガドリニウムは１０７０キロ、ネオジムは１５００キロ、イッテルビウムは１５０キロだ」という。
危険性は不明
また今回の調査では、元素の濃度が処理施設によってかなり異なることが判明。例えば、スイス北西部のジュラ州では高濃度のルテニウムやロジウム、金が見つかり、同調査は「おそらく時計産業から出たもの」と分析。スイス南東部のグラウビュンデン州や南部のヴァレー州では高濃度のヒ素が検出されたが、地理的な理由によるものだという。
調査の担当者は「ティチーノ州の一部地域では、下水の汚泥に含まれる金の濃度が十分に高く、再利用の価値があるかもしれない」と分析。この地域に金の精製所が複数あることを要因に挙げた。しかし、検出場所の詳細については明かしていない。
一方、調査では「廃水や汚泥に含まれる金属を再利用することは、現時点では経済的にも採集可能な金属の量を考慮してもほとんど価値がない」と結論付けた。例えば、アルミニウムや銅の流量はそれぞれスイスの年間輸入量のわずか０．２％（アルミニウム）、４％以下（銅）にしかならない。
大半の場合、これらの濃度は「生物毒性の懸念はない」といい、指定の制限値も下回っているとする。重金属の銅や亜鉛について、廃水や汚泥で高い濃度が検出された施設はわずか数カ所だった。一方、調査の担当者は、微量元素がもたらす毒性効果のリスクについては解明されていない部分が大きいとしている。
（英語からの翻訳・宇田薫）