{"conversations": [{"utterance": "陽も沈み、すっかり暗くなった通学路を、空と二人で歩いていく。\nといっても、並んで歩いてるわけじゃない。自分の速度でどんどん前を歩いていく空を、僕が後ろから追っていく。\n他のみんなはさっさと帰ってしまっていた。友情って美しいよね。まあ、わざと気を遣われたのかもしれないけど。\n道を歩く人もほとんどおらず、帰宅途中のサラリーマンが数人歩いている程度。\nその静けさの中、妙に響く僕達の足音が、ちょっと寂しい。\nそれは、僕と空の間に流れるどこか張り詰めた空気のせいもあるかもしれない。\n僕ら二人の間に流れる、妙に冷めた空気。嫌い合ってるだけじゃない。仲が良かった二人が、お互いを本気で無視しようとしている、そんな空気。\n猫の件は、あれからすぐに片付いた。\n両親とケンカし、かわいがっていたペットを連れて友達の所に家出。\nだけどペット不可のマンションなので、昼間、誰もいないところに残しておくわけにもいかずに連れてきたらしい。\nでも学園に持ち込めるはずもなく、下校までと校庭に隠しておいたら、鍵が壊れていて行方不明になっていたとか。\n今日もさっきまでずっと捜してたいたらしいんだけど、空はよく見つけられたよなあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大地", "speaker": "空"}, {"utterance": "そんなことをぼんやりと思いながら歩いていると、突然空が立ち止まり僕を呼んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "予想外の行動に、思わず僕も立ち止まる。\nけれどそんな僕に空は応えることなく、ただ黙ってその小さな背中を見せ続けていた。\n星座になったから、なんだろうか。僕の中にある空と何も変わっていない、小さな背中。\n空はそのままゆっくりと空を見上げて、やがて覚悟を決めたみたいに振り返った。\nその瞳が僕を、僕だけを見ている。強い意志を、僕への怒りを満たさせて、ただ真っ直ぐに僕を見上げている。\nそして、その小さな唇が、ゆっくりと震えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんで……守ったの", "speaker": "空"}, {"utterance": "尋ねるのでなく、非難するような口調の質問。一瞬なんのことかと思ったけれど、すぐに気付いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんで……あの学園にいるの", "speaker": "空"}, {"utterance": "……約束だったから", "speaker": "大地"}, {"utterance": "それが約束のことだと。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……あんな約束、もうなんの意味もなくなってることくらい分かってるのよね?", "speaker": "空"}, {"utterance": "うん、分かってる", "speaker": "大地"}, {"utterance": "その強い瞳を見つめながら僕は答える。空はそんな僕の顔を睨め付けたままそれを聞くと、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "バカみたい", "speaker": "空"}, {"utterance": "吐き捨てるみたいに言い切った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "家から一番近いから。せめてそんなくだらない理由でも言ってくれれば、わたしもまだ納得出来たのに", "speaker": "空"}, {"utterance": "それはそうであってほしかったっていう、願いみたいにも聞こえた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんで今更……守るの。殺したままにしておいてよ!", "speaker": "空"}, {"utterance": "それはそうであってほしかったっていう、祈りみたいな叫びだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "約束したのは、あなたじゃない。なのに、なんで!", "speaker": "空"}, {"utterance": "そう。その約束をしたのは僕じゃない。それを果たせる人はもういない。\n守れないと諦めていたはずの約束を別人によって果たされてしまった時、それはどんな想いに繋がるんだろう。\n空にとって、それがどれだけ大切な約束だったのか、今の僕にはよく分かる。それを、僕が果たしたところでなんの意味もないことも。\nだから僕も、そんな約束忘れようと思った。思ったけれど、結局忘れられなかった。\nその結果が、まさかこんな現実に繋がるだなんて、夢にも思っていなかったけど。\n七星さんに言わせれば、これが僕の運命ってやつなのかな。\nけれども、今これだけは言える。言っていいと思う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それでも僕は、今の自分を後悔していないよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……っ", "speaker": "空"}, {"utterance": "その時漏れた空の言葉は、聞き取れなかった。だから、どんな想いで言ったものかも分からなかった。\n空はそれからしばらく黙って僕を睨み付けると、不意に恥ずかしそうに視線を外した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "結局、わたしがきっかけを作っちゃったみたいね……大地の試験への関わり……\n本当にバカだ、わたし……", "speaker": "空"}, {"utterance": "いや、たまたま陽夏さんが選んだ試験がそれだったってだけで、別に空のせいじゃ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……ありがとう", "speaker": "空"}, {"utterance": "呟くような、本当に小さなその声に、思わず聞き逃しそうになる。だけど確かに空はいった。\n間違いなく、『ありがとう』って。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……って、何?その、この世の終わりでも見たような、いつも通りの変な顔", "speaker": "空"}, {"utterance": "いや、それいつも通りって僕泣いちゃうよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "なら言い換えてあげるわよ。おかしな顔", "speaker": "空"}, {"utterance": "空はそれだけ言うと、また背中を向けてどんどんと歩きだす。\n……今のありがとう、もしかして、さっきの猫の件かなあ……。\n律儀にお礼を言うさっきの空の姿を思い浮かべて、僕は小さく笑った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "本当に、空らしいなあ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そして慌てて小さな幼なじみを追いかける。\nなぜだろう。本当になぜか分からない。\nだけど僕は今、この十二星座候補試験、協力を引き受けてもいいんじゃないかなって気がしていた。\nこのまま空の傍にいる。それが凄く魅力的なものに思えて。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……もしかしたら、最初からこうなること計算してたんじゃないだろうな、陽夏さんと七星さん……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だとすれば、十二星座恐るべし。\n見上げてみた夜空には、当然星なんて見えもしなかった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["空", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "01_Z07_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "周囲を見回してみると、プールの中で綺麗に泳いでいる星亜の姿を見つけた。\n星亜なら、真っ先に調べに行くかと思ったけどそうでもないんだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "星亜", "speaker": "大地"}, {"utterance": "星亜は僕の呼びかけに気付いたのか、泳ぐのをやめると立ち上がり、僕の方へとやってきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いいの?聞き込みとか行かないで", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "いや、それ僕のセリフだし\n星亜こそ、こんなとこで呑気に泳いでていいの?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "別に呑気なわけじゃないわ。私なりの捜査は、ちゃんとしてるもの", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "星亜は言うと、更衣室の方へと視線を向ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なるほど。その素敵ボディを見せつけることで男達をハニートラップにかけ、あらゆる情報を引き出そうという魂胆だね!さすが星亜だ、鬼すぎるよ!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ち・が・い・ま・す!\nただでさえ他の人たちがあの周辺を探ってるのに、私まで行ったりしたらそれこそ怪しまれるでしょう\nだから、こうやって少し離れたところから様子を窺ってるの。怪しい奴がいないか", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "ああそうか。言われてみれば確かにそうだね。こうして見てるだけでも、あま姉とか頑張ってるし", "speaker": "大地"}, {"utterance": "更衣室の前では、あま姉が観葉植物の後ろに隠れて見張っていた。\n……あれだと余計警戒されるんじゃないのかなあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あと、ちゃんと保険は仕掛けてあるわ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "保険?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ええ、罠。タオルをね、わざと置き忘れてるのよ、あの入り口に", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "星亜は分かるわよね、と笑いながらウインク一つ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なるほど、さすがだね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そういうことよ。あまり大勢人が集まりすぎても、かえって警戒させるだけだもの\nとはいえ、こうして泳ぎ続けてるだけっていうのも怪しいし、適度に上がるけど", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "星亜は言いながらプールサイドの方へと向かうと、ハシゴを掴み上にあがった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕の目の前だっていうことを忘れているのか、それとも気にしていないのか、星亜の指がお尻の方へと回ると、その裾を掴んで食い込みを直し始める。\nなんていうべきだろうか。僕に向けられたままのお尻と、食い込んだ水着。その隙間に入れられた指とが妙にいやらしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "水の中にいるっていうだけで、結構疲れもするのよね", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "た、確かに、水泳っていうのは全身運動だし……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "適度に水分も取っておかないと、すぐバテちゃう", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "……糖分も……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そうね。疲労に甘い物はよく効くわ\n橘くんも、調査に必死になりすぎて、自分の体調のこと忘れないように気を付けなさい", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "…………", "speaker": "大地"}, {"utterance": "どうかした?急に静まったりして", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "橘くん?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "唐突に言葉の無くなった僕を心配したのか、星亜が後ろへと目を向ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "そして、僕が今何を見ているのかを悟ったらしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃああああっ!", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "まるで飛び跳ねるような勢いで、星亜は立ち上がり、お尻を隠した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、ななななな何を見てるのよっ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "いや、突然目の前で男として目をそらしては女性への侮辱となる光景が広がったから", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あう……そ、そういう時は、逆に目をそらすものでしょうっ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "でもそれだと、そんなに魅力ないのか、ってならない?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ならない!", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "星亜は真っ赤になりながら即答で否定した。そうか、僕を気にすることを忘れてたんだなあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あー、もう。初めて会った時といい、どうして橘くんの前だとこう……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "タイミングの神を降臨させる男、とはたまに言われます", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あ、凄いジト目になった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほんと、橘くんの前じゃあ油断一つ出来ないわね……\n私、少し休むわ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "星亜は深く溜息をつくと、売店へと足を向けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "タイミングの神様っていうのは、やっぱりいるよね、絶対", "speaker": "大地"}], "speakers": ["星亜", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "02_Z08a_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "……何をやってるんだろう、これは。\n目の前にいる姉の姿に、僕は素直に首を傾げた。声をかけるべきか、それともそっとしておくべきか、正直悩む。\nとはいえ、このまま放置しておくのもちょっと気が引ける。ここは素直に声をかけておくべきだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あま姉、何やってるの?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕は、更衣室へと向かう通路の入り口、その前に置かれた観葉植物の後ろに身体を隠したあま姉に声をかけた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大くん、し~っ", "speaker": "天音"}, {"utterance": "唇に指を当て、お静かにと注意するあま姉。もし僕があま姉の知り合いでなかったら、間違いなく怪しい人物として筆頭にあげただろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……あま姉、静かにしたところでもうやたらと目立ってるよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そんなことないわよ。このちんまい身体をいかした実に見事な隠密行動。あたしの灰色の脳細胞が導きだした完璧な作戦っ", "speaker": "天音"}, {"utterance": "いやあ、どっちかというと、七色に輝くおめでたい脳細胞って感じだけどなあ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "お姉ちゃん、そんなこと言う心ない人間に大くんを育てた覚えないわよっ\n……むう", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉は拗ねたように頬を膨らますと、頬を赤らめながら観葉植物の後ろから出てきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まったく、すっかりずるっこい子に育っちゃって。お姉ちゃん悲しい\nあー、でもやっぱりかわいかっこいいぞ、この弟めーっ", "speaker": "天音"}, {"utterance": "うわっ。あま姉、抱きつくの無し!じゃなくてやっぱり有り!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "胸なんかなくっても、この温もりでご飯三杯はいける!", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "よーし、大くんパワーを思う存分充填したところで、再び調査に入るわよ", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "これは多分、この状況に自分が気に入ってるんだな、きっと。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん、頑張って……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ここは邪魔をしないでおこう。したら多分僕の負けだ。\nそうして立ち去ろうと振り返ったところで、手すりにタオルが一枚引っかけられてるのに気付いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "タオル?これってあま姉の?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ああ、そのタオル星ちゃんのよ。ずっと置きっぱなしなの", "speaker": "天音"}, {"utterance": "忘れ物?それなら届けてあげた方が", "speaker": "大地"}, {"utterance": "んー、でも本人気付いてるみたいよ、ほら", "speaker": "天音"}, {"utterance": "視線で、プールの方を示すあま姉。同じ方角に視線を向けると、そこにはプールサイドに腰掛けている星亜の姿があった。\n時々様子を確認するように、こっちの方へと視線を少しだけ向けてくる。\nどうやらプールで泳いでるフリをして、ちゃんと更衣室の方を探っているみたいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "さすがだなあ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕も、ちゃんと調査を続けよう。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["大地", "天音"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "02_Z08b_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ええ、昨夜陽夏さんから解決した、というお話を伺いました。橘くんも、お疲れ様でした", "speaker": "昴"}, {"utterance": "いえ、あの時ここで明葉さんと白鳥さんに会えなかったら、まだ終わってなかったでしょうし", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そう言って、昴先生の淹れてくれたコーヒーをすする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そういった人達に出会ったのも、橘くんの築いてきた縁の力ですよ。ぜひ誇って下さい", "speaker": "昴"}, {"utterance": "ありがとうございます。それじゃあ、すみません。これから部室の方に行くんで、これで失礼します", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ええ、みなさんにもよろしくお伝え下さい", "speaker": "昴"}, {"utterance": "放課後、部室に集まる前に保健室へと立ち寄り、その足でまた部室へと向かう。\nまあ、陽夏さんと昴さんの関係のこともあるし、なんだかんだいっても、ここに明葉さんと白鳥さんが集まってくれてたおかげで解決もできたわけだし。\nある意味、昴先生が解決させてくれたようなもんだよなあ。いや、本当に感謝です。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にしても、さすが陽夏さん。昨日報告受けてから、全力ダッシュで昴先生のとこきたんだろうなあ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "なんていうか、本当に凄まじいカップルだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "さて、と。とりあえず報告も済んだし、部室に急ごう", "speaker": "大地"}], "speakers": ["大地", "昴"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "03_Z02_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "学生たる僕に、この街で最も似合う建物はどこだろう、と聞けばまず間違いなくみんながこう答えるはずだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "エロ本屋", "speaker": "魅流"}, {"utterance": "そうそう、あの桃色の空気が僕の灰色の脳細胞を激しく刺激して一つ上のステージへと……って違います!\n正解はここ、図書館!学問と知識のたまり場!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "まあ、大地に必要な知識はごく一部だけどな。女の身体のしくみとか", "speaker": "魅流"}, {"utterance": "すっかり、えっちいキャラにされちゃってますよ、僕", "speaker": "大地"}, {"utterance": "違うのか?", "speaker": "魅流"}, {"utterance": "まったくもって違いません!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "健康的な性少年たるもの、性に対する興味は大変重要なのです!STOP性犯罪!まずは正しい知識を持ちましょう!\nということを家で言ったら、空に凄い目で睨まれました。皐月には尊敬の眼差しされたけど。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "とりあえず、早いとこ課題の資料、探しちまおうぜ", "speaker": "魅流"}, {"utterance": "まったくもって違いません……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そんな魅流のお言葉に従い、僕達は図書館内を分散した。\n街の歴史かあ……ただでさえ来ない図書館でそんな僕の人生に永久に関わらないと思われる本のありかなんて、分かるわけないんだよなあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "漫画版三国志だとかなら全巻制覇したんだけどなあ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ま、大地ならそんなとこだろうな。期待を裏切らない男だぜ", "speaker": "魅流"}, {"utterance": "まあね。なんといっても僕だから", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だろうと思って、棚の場所は既に確認してある。こっちだぜ", "speaker": "魅流"}, {"utterance": "おお、さすが魅流。いやあ頼れる女だ、うん", "speaker": "大地"}, {"utterance": "まあ、普段の魅流はまったく女を感じさせないんで、時々性別確認したくなることあるけども。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "おし、あの棚だな。んじゃ足場押さえててくれ", "speaker": "魅流"}, {"utterance": "了解ー", "speaker": "大地"}, {"utterance": "目的の資料は結構高い棚に並んでいた。魅流は僕の支えているハシゴに捕まると上っていく。まあ、僕が見たってどの資料がいいか分からないしね。\nって、おおっ!\n思わず声をあげてしまいそうになるのを辛うじて堪えた。\n目の前に確かに存在する桃源郷。\n白に水色のストライプ。まさに男の願望の具現化ともいうべきその神秘の布地は、美少女の身体を包み込むことで更にその魅力を増す。\n魅流って、普段はまったく女を感じさせないけど、穿いてるのはしっかり女なんだなあ……。\n顔そのものは美少女なわけだし、こういう光景は実に吸い寄せられます。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "どうかしたのか?", "speaker": "魅流"}, {"utterance": "いや、別に何も", "speaker": "大地"}, {"utterance": "こういう素敵な日本の風景を少しでも長く見ていたいと思ってしまうのは、僕達男の子が生きている証だと思うのです。\n中々に肉付きのいいその場所を、実に爽やかな目で眺めやる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "魅流もさあ、やっぱり自分が女の子だってこと自覚してるんだね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "え……?", "speaker": "魅流"}, {"utterance": "唐突な僕の質問に、怪訝そうに首を傾げる魅流。が、次の瞬間、そのスカートの中へと真っ直ぐに注がれる僕の視線に気付いたらしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ば、ばかっ、見るなあっ", "speaker": "魅流"}, {"utterance": "ぼんっ、と音を立てて朱色に染まる魅流の顔。そして慌ててスカートを押さえる。\nそんな魅流の姿を見るのはもちろん初めてだ。あの魅流が見せた、女の証。それは羞恥に満ちた女の顔だった。\n懸命に隠そうとはしているものの、その手の隙間からは健康的なお尻と水色ストライプの布が確かに見える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、こらあっ、いつまで見てる気だ!視線をそらせ、早く!", "speaker": "魅流"}, {"utterance": "うーん、まさかこういう所で魅流の恥じらう姿が見られるとは……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "なんというレア。これほどの貴重なシーンは滅多にお目にかかれません。\nとはいえ、これ以上覗き込んでいると、今後のノートレンタルなどに重大な問題が発生しかねないのでそろそろやめておこう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごちそう様でした", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕は眼前の光景にしっかりお礼を言うと、ハシゴを支えつつ後ろを向いた。\n棚の陰に隠れていたせいか、どうやら他の人達には見えていなかったみたいだ。まさに僕だけの役得。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まったく。あたしのパンツなんか見て喜ぶとは思わなかったぜ", "speaker": "魅流"}, {"utterance": "ジト目で僕を睨みながら、ハシゴを下りた魅流。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうかなあ、魅流だってちゃんと美少女だしね。喜ぶ人間は少なく無いと思うよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "はぁ……まったく男ってのは難儀な生き物だな。とりあえず資料は手に入れたから行こうぜ", "speaker": "魅流"}, {"utterance": "疲れたように溜息を吐き、分厚い本を手にスタスタと歩いていく魅流。その後ろ姿には、さっき恥ずかしがっていた美少女の面影はまるでない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……魅流にも、さっきの姿が普通になる時がくるのかねえ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ほんと、美少女なのにもったいないなあ。\n僕はさっきの光景を思い起こすと、魅流の後を追いかけていった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["魅流", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "03_Z16a_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "とりあえず必要な資料は手に入ったし、あとはそれぞれが頑張るだけだ。\n僕らはそれぞれの分担を決めると、その場で解散し、それぞれの家へと向かう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あれ、星亜どうかしたの?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "他のみんながさっさと帰る中、一人残っていた星亜に気付き、ぼくは声をかける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あら、橘くん。まだ残っていたのね", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "いや、それは僕のセリフなんですが", "speaker": "大地"}, {"utterance": "他にあると便利な資料とかないか、ちょっと探してたのよ。家に帰ってから足りない、じゃ時間の無駄だし", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "ああ、なるほどね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "でも、大丈夫そうみたいね。私も、これで帰るわ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "そう言う星亜だが、ふと何かを思いだしたように僕に言う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、そうだわ、橘くん。これから一緒にモールへ行かない?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "モールへ?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ええ。明石沢さんにおいしいアイスクリームのお店を教わったんだけど、一人で行くのはちょっとね", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "へえ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "な、何?感心した風な声出したりして?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "うん、感心したんだよ。星亜って、かなり真剣に十二星座目指してるからさ、もっと固い子だと思ってた", "speaker": "大地"}, {"utterance": "寄り道、絶対禁止、みたいな?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "うん。買い食い絶対禁止、みたいな", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕らは互いに言ってから顔を見合わせ、そして同時に噴き出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうねえ、確かに昔から言われてきたのよね。星亜は優等生だとか、委員長だとか\n私としては、そこまで真面目一辺倒な生活をしてきたつもりはないんだけど、それでも姉さんを目指して必死だったのはあるから、そう思われてても仕方ないのかもね\nだけど、こう見えて中身は結構普通の女の子よ、私", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "イタズラっぽくウィンクなんてして見せる星亜。元々美人系の顔立ちなのに、その表情は妙にかわいく見えてしまう。\nかわいい美人って、ずるいよね。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "よし、それじゃあそんな星亜には思いっきり悪の道を知ってもらわないといけないよね\n大船に乗ったつもりで任せてよ。二度と這い上がれない悪の華の蜜を教えてあげるから", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そ、そこまではさすがに、ちょっとご遠慮したいかしらねえ……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "僕は星亜の手を取ると、そのまま引っ張るようにして図書館を後にした。\nお目当てのアイスを食べたあと、モールの中を二人で見て回る。\n食べながら見て回る案は、最初の最初にあっさり却下された。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "星亜、モールの中はあまり歩いたことないみたいだね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そうね。もちろんここ自体は何度か来たことあるけれど", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "星亜は少し興味深そうに周囲を見回すと、少し恥ずかしそうに言う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも実は、平日の昼間に来たのは初めてだったりするのよね", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "制服姿のカップルが多いでしょ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ええ、ちょっと驚きだわ。うちの学園って、こんなにカップルいるのね", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "まあ、今ここにいるカップルの中では、星亜のおかげで僕らが一番目立ってるけどね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あら、いつからカップルになったのかしら、私たち?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "生まれる前から愛してました!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そこまで軽い『愛してる』は初めて聞いたわ\nフフ。でもまあ、たまにはそんな気分に浸ってみるのも悪くないかもしれないわね", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "それじゃあ、ちょっとイメージチェンジなんてどう?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "イメージチェンジ?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "不思議そうに首を傾げる星亜に僕は頷くと、モールの中にある店の一つに強引に押し込んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "へえ、結構種類あるのね。あまり気にしたことなかったからどれも同じように思ってたけど、意外だわ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "かなりイメージ変わるからね。地味に重要だよ、これの選択は", "speaker": "大地"}, {"utterance": "私に合いそうなの、あるかしら", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "そうだね……これとか……こんなのもいいかな", "speaker": "大地"}, {"utterance": "モール内にあるメガネショップ。洋服によるイメージチェンジもいいけれど、こんなのもたまにはいいんじゃないかな。\n星亜は僕の選んだメガネをかけて、鏡を覗き込んでいる。\n鏡に映った今までと違う自分の姿を、興味深げに眺めていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "本当、イメージ変わるわね、これ。ちょっと新鮮な感じだわ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "星亜はそう言いながら、様々な角度からの自分を鏡に映す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うーん……やっぱり見る角度とか……それともフレームの色……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "どの自分が一番似合って見えるか、星亜はそれを一生懸命に探しているみたいだ。\nやっぱり、いつもだったら決して見られない自分の姿が、今はとても楽しいらしい。こういうところは本当に女の子だと思う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、普段からかけ慣れてないせいかしら。やっぱり変ね", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "もう一人の自分に、星亜はニッコリと笑いかけた。それに応えるように、もう一人の星亜も同じ笑顔を浮かべる。\n普段の星亜とは違うもう一人の星亜。その笑顔を見て、星亜がこんな可愛い女の子なんだっていうことを、僕は再認識した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まあ、確かにいつもの星亜とは違う感じだけどさ、美人なのは変わらないよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あら、ありがと。橘くんのお世辞って、結構普通に信じそうになっちゃうから不思議よね", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "いや、本気で言ってるんですけども……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "星亜はもうちょっと自分のスペックを気にしていいと思うんだけどなあ。\nまあ、それで天狗にならないところが、星亜の本当にいいところなんだと思うんだけど。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "今日はありがとう。自分の知らないことでも結構やってみるものね。面白い発見があったわ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "いや、僕の方こそ、星亜と二人で楽しかったよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "気がつけば、外はすっかり夜の帳が下りていた。星亜と一緒に見て回るモールは楽しくて、ついつい時間の断つのを忘れてしまった。\n何も用がなければもう少し遊んでいてもいいんだけれど、課題もあるし、皐月が夕飯を作ってくれている。\n僕は名残惜しい気持ちを抑えつつ星亜を寮へと送ると、そのまま帰宅した。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["星亜", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "03_Z17_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "訪れたその場所は、しんと静まりかえっていた。\nここは、他と違ってワイワイ騒いで遊ぶ場所じゃない。だからこそ、他じゃ聞けない意見が聞けそうな気がする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あら、橘くんもここに来たの?意外ね", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "不思議そうな顔をしながら、奥の方から星亜が姿を見せる。どうやら同じことを考えていたみたいだ。\n僕はふぁさ、と髪をかき上げると、本来の僕を見せようと星亜に答えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それは心外だなあ。僕ほどこの場所が似合う勉学少年はそういないよ。この時が凍り付いたような静寂感と閉塞感。これこそ橘大地の真骨頂", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あら、橘くんもここに来たの?本気で意外ね", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "うわー、文句の一つも言えない爽やかな笑顔", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だって、橘くんにしては随分と爽やかな冗談だったんだもの。笑わないと失礼じゃない", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "うううう、冗談じゃなかったんですけどぉ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "はいはい、それじゃあそういうことにしておきましょうか\n事件についてだけど、一応、何人か話を聞けそうな人には聞いてみたわ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "さすが、仕事早いなー", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だって、そのためにここに来たんだもの\nそれで、ここで勉強会の約束をしていたっていう人が、やっぱりその約束を忘れられていたみたい\nまあ、ここを利用してる人の数からすれば本当にごく一部だし、たまたまと言えなくもないから難しいところだけど", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "事件とはまったく無関係の偶然、とも言えなくないね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "約束を忘れること自体は決してありえないわけじゃないし。\nといっても、忘れなければいいということでもないけれど。知っていたって守れない約束はあるし。守るわけにいかない約束もある。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でもそういう事実があったことだけは間違いないわ。これが無関係かどうか、調べる手段があればいいんだけど", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "うーん、さすがにちょっと難しいだろうね。ホロスコープツリーを使うには、キーワードの絞り込みようがないし", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そうね。そもそもホロスコープツリーが使えたとして、何をもって証拠とするのか難しいし", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "ま、仕方ないよ。とりあえず、今のところは数で勝負といこう。微妙な証言だって数が集まれば立派な異変だし", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あんまりスマートとは言えないけれど、確かに今はそれしかなさそうね。私はもう少しここで話を聞いてみるわ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "手伝おうか?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ありがと。でも大丈夫よ。ここは見ての通り人も少ないから。橘くんは他の場所を手伝ってあげて", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "分かった。それじゃあ、またあとで", "speaker": "大地"}], "speakers": ["星亜", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "A04_03d_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "夕飯も終わり、少し部屋で横になっていたところで、朝、空に言われたことを思い出した。\n確かに皐月には甘えっぱなしだし、少しでも感謝の気持ちを伝えておくことは大事だと思う。\n分かってくれてるはず、なんていうのは、何もしてない人間の勝手な思い込みだしね。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "皐月、夕飯の片付けだけど……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "家事に関して今三つくらいの僕が、大した問題もなく手伝えることといえば、やっぱりこれだと思う。食器洗い。\nこれなら、手を滑らさないよう注意さえすればまず問題ないはずだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、お兄ちゃん。片付けだったら丁度終わったところですよ。お茶淹れますから、のんびりしてて下さい", "speaker": "皐月"}, {"utterance": "わあい、さすが皐月ちゃん、家事に関してすこぶる有能。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もう終わっちゃったのか。何かあれば手伝おうと思ったんだけど……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "お家の家事のことは全部任せて下さい。お兄ちゃんはテレビでも見ながら、のんびりしていてくれればオッケーです", "speaker": "皐月"}, {"utterance": "いや、最近は空も手伝ってるみたいだしさ、僕もまあ、いつもされてるばかりじゃ申し訳ないかなあって", "speaker": "大地"}, {"utterance": "全然申し訳なくないですよ。むしろ皐月は、お兄ちゃんのお世話ができて幸せいっぱい夢いっぱい、なんですから\nそれに、こういうのは適材適所が基本です。家事の大好きな私が、家事でお兄ちゃんを喜ばせるのはごく普通のことですから", "speaker": "皐月"}, {"utterance": "すみません、適材適所で戦力外。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もしどうしてもっていうんでしたら、お兄ちゃんは、お兄ちゃんにできることで、皐月を喜ばせてください", "speaker": "皐月"}, {"utterance": "僕にできること、ねえ。なんだろう", "speaker": "大地"}, {"utterance": "それほど難しくないですよ。それじゃあ、まずはその床の上に座って下さい", "speaker": "皐月"}, {"utterance": "床にって、こう?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕は言われたまま、床の上であぐらをかく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、お兄ちゃんから皐月に安らぎをプレゼントです\nえい♪", "speaker": "皐月"}, {"utterance": "皐月は言うが早いか僕の足を枕替わりに、床の上にゴロリと寝転がった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お兄ちゃん特製の、皐月のための枕です", "speaker": "皐月"}, {"utterance": "こらこら、女の子がそんな膝立てたらいけません", "speaker": "大地"}, {"utterance": "えへ、お兄ちゃんの前でだけですよ。それ以外の人の前では鉄壁の皐月ちゃんなんですから\nでも、お兄ちゃんになら、言ってくれれば恥ずかしいのガマンしちゃいます", "speaker": "皐月"}, {"utterance": "いやー、お兄ちゃん、思わず言っちゃいそうになるからちょっと勘弁してほしいなあ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "皐月がいい、って言ってるんですから、ガマンなんてする必要ありません。ささ、言っちゃいましょう、お兄ちゃん♪", "speaker": "皐月"}, {"utterance": "な、なんていう凶悪な妹!お兄ちゃん、こんな外道な妹を持った覚えありませんよっ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "でも、お兄ちゃん嬉しそうですよ?", "speaker": "皐月"}, {"utterance": "いや、皐月は鋭いなあ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "いくら妹とはいえ、皐月みたいな女の子にここまで一途に想われて懐かれて嬉しくない男なんて、そりゃあいないと思うわけで。\n……できれば後ろのアングルから見たいです。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えへへ~\nお兄ちゃんの膝枕、とっても素敵です。日頃の疲れが羽を生やして飛んで行っちゃいました", "speaker": "皐月"}, {"utterance": "まあ、この程度で皐月が喜んでくれるなら、いくらでもするけどね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "本当ですか?お兄ちゃんの膝枕があるなら、皐月はどんな仕事でもへっちゃらへー、ですっ", "speaker": "皐月"}, {"utterance": "とはいえ、誕生日には頑張り屋さんな分、ちゃんといいもの贈るから、覚悟して受け取るようにっ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あ、でしたら皐月、とっても欲しいものあります", "speaker": "皐月"}, {"utterance": "お、それはぜひとも聞いておかないとだね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "お兄ちゃんの赤ちゃん", "speaker": "皐月"}, {"utterance": "……\n皐月、さすがのお兄ちゃんでも、今の発言はちょ~っと引いちゃったかなぁ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ええーっ。私、お兄ちゃんにならいつでも捧げる準備万端なのにぃ", "speaker": "皐月"}, {"utterance": "お願いだから、せめて冗談で言ってくれないかなあ……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "皐月\n普段のあなたは、えっちな行為はいけません、と言うわりに、僕の前では遠慮無くえっちな行為してません?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "心外ですっ。これはえっちな行為じゃありません。かっこいいお兄ちゃんと、そのお兄ちゃんを一途に愛する妹とのスキンシップです♪", "speaker": "皐月"}, {"utterance": "……いや、確かに日本語って便利だけどさあ、その言い訳は通じないんじゃないかなあ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だから、お兄ちゃんとの赤ちゃんだって、決してえっちな行為の副産物じゃありません!お兄ちゃんと皐月の、愛の結晶なんですっ", "speaker": "皐月"}, {"utterance": "おお、なるほど!それなら確かに有りかもしれない!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "はい!間違いなく有りです!有りなんです!", "speaker": "皐月"}, {"utterance": "って、絶対無理ですから!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ちぇー", "speaker": "皐月"}, {"utterance": "危ない危ない。本気で説得されかかったぞ、うん。我が妹ながらすこぶる素敵に成長しおってからに。お兄ちゃん、嬉しいけど悲しい。\nとわいえ、まじめに誕生日のプレゼントは考えないとな。普段のお返しも兼ねて。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["大地", "皐月"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "A04_13_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "うわ、もう真っ暗だ。ちょっと長居しすぎたかなあ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "窓の向こうは茜色すらとっくにすぎて、既に星空が浮かんでいた。\n保健室で昴先生においしいコーヒーの入れ方についてを聞いていたら、思った以上に白熱してしまった。\nやっぱり、文化祭なんていう若者の思い出いっぱい夢いっぱいイベントについては鬼門すぎたかなあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、普段は全部皐月が淹れてくれてから気にしなかったけど、コーヒー淹れるにも色々考えないといけないんだなあ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "結局は厨房設備なんてないただの教室だし、本格的にコーヒー豆煎ったりとかは無理だろうし。\n昴先生自身に淹れてもらう、というアイデアは我ながらパーフェクトだと思ったんだけど、それだと最初から最後まで陽夏さんが居座りよね、絶対。\nそれはそれで売りになりそうだけど、十二星座にずっと見張られてる喫茶店じゃあ、僕らの方が疲れそうだし。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "とはいえ、さすがにインスタントはないだろうし。まあ、コーヒーミルくらいはどうにか持ち寄って……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "とりあえず、明日にでもクラスで相談してみよう。魅流なら二・三台くらい平気でどこかから借りてきそうだし。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ただいまー", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕はそう言いながら、恐らくはもう誰も残ってないだろう教室の扉を開けると中へと入った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "別に帰ってこなくてもいいのに", "speaker": "空"}, {"utterance": "同時に、彗ならそれだけで昇天してしまいそうな冷たいお言葉が飛んでくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あれ、空、まだ残ってたんだ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そこには、丁度カバンを手にした空の姿があった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "学園祭の準備?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "例の事件について何かないか聞いて回ってただけよ。わたしは当日の接客担当だから、事前にやらなくちゃいけないこと少ないし\nそういう大地こそ、とっくに帰ったと思ってたけど。今頃皐月が悲鳴上げてるんじゃない?", "speaker": "空"}, {"utterance": "学園祭の準備があるから少し遅くなる、とは言ってあるからね、さすがに大丈夫\nそれに、もう帰るとこだし", "speaker": "大地"}, {"utterance": "大地も当日の接客担当のくせに、何準備の邪魔してるのよ", "speaker": "空"}, {"utterance": "いやいや。コーヒーの淹れ方なんかについての講義を少々受けてただけだよ\nケーキとか食べ物に関しては色々考えてたんだけど、コーヒーなんかは簡単だと思ってたからさ、ほとんど準備してなかったんだよね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "空と星亜がいるし、お客は結構来てくれるとは思うけど、一位を目指すならやっぱりそれ以外にお店としての武器を持たないと。まあ、前に実行委員様が言ってたことだけど。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふうん。考えてはいるのね", "speaker": "空"}, {"utterance": "僕も接客担当とはいえ、それなりには参加したいからね\nよし、それじゃ帰ろうか", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕はカバンを自分の机から取り出すと、空に言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ちょっと待て。なんでわたしがあなたと一緒に帰らなきゃいけないのよ", "speaker": "空"}, {"utterance": "なんでって、帰る場所同じだし。それに女の子の一人歩きは物騒だよ?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そう返す僕に、空は大きく溜息をついた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はあ……あのねえ、わたし星座なのよ。そこら辺の格闘家襲う方が、よっぽど簡単なんだってこと、分かってる?", "speaker": "空"}, {"utterance": "まあ、それはでもほら、外見は普通にかわいい女の子だし", "speaker": "大地"}, {"utterance": "な、何言って……", "speaker": "空"}, {"utterance": "僕の言葉に、たちまち赤くなって焦り出す空。こういうところがやっぱりかわいいんだよね。\nそれに外見だって、空よりかわいい子って知らないんだけど、僕は。まあ、星亜とか輝夜とかあま姉とか、それに近い子達は何人か知ってるけど。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "べ、別に降りかかる火の粉くらい払えるわよ。正当防衛の範囲でだけど……", "speaker": "空"}, {"utterance": "うん。空なら確かにやるだろうね。どちらかというと襲った人に同情しちゃうくらい", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ああ、そういうことね。つまり、わたしじゃなくて襲った方を……", "speaker": "空"}, {"utterance": "だけどさ、その後に後悔するんだよね。傷つけちゃったことを\n僕としては、空にそんな嫌な思いはさせたくない", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……な、なによ。そういう言い方されると、文句も言えなくなっちゃうじゃない、さすがに……", "speaker": "空"}, {"utterance": "うん。傷つけて、そうして後悔しちゃうのが空だからね。どんなに肉体的に強くても、特別な力があってもさ……\nその中身は、やっぱりか弱い女の子だって知ってるから", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕のその言葉が、空の中で何かに触れた。恥じらっていたその顔が、一瞬でキツイものへと変わる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふうん……随分わたしのこと知ってるみたいじゃない。まるで昔から、わたしを知ってるみたいな話し方\nあなたが知ってるわたしは、本物じゃないのに……\n大体、その記憶だって!", "speaker": "空"}, {"utterance": "空は叫んで、そしてハッと気付いたように言葉を飲み込んだ。そのまま申し訳なさそうに俯いてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ごめん\nわたしが言っちゃいけないことだよね……", "speaker": "空"}, {"utterance": "いや、問題ないよ。空の言おうとしたことは事実だしね\nでも、それでも今の僕の本音だから。空に、これ以上嫌な思いをさせたくない", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……大地と帰ることが嫌な思いをすることだって言ったら、どうするの?", "speaker": "空"}, {"utterance": "こっそり見つからないように後つけて守ります", "speaker": "大地"}, {"utterance": "うわ、そうくる", "speaker": "空"}, {"utterance": "その僕の言葉に、空は呆れたように言うと小さく笑った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いいわ。変に覗かれてるくらいなら、横にいる方がまだマシだもん\n仕方ないから、帰ってあげる", "speaker": "空"}, {"utterance": "空はその手にカバンを握ると、軽い足取りで扉へと向かっていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほら、早く帰りましょ。皐月が暴れ出しちゃうわよ", "speaker": "空"}, {"utterance": "それは確かにまずいなあ。昔、帰るの二時間遅れて、警察に捜索願い出そうとしてた子だし", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕も慌ててカバンを手に取ると、空の後を追って扉へと向かった。\nすっかり暗くなった夜道。駅の方へと続く大通りとは違って、路地に入ってしまえば人影は殆ど見当たらない。\n道の脇に配置された街灯が、ただ静かに道を照らしている。\n今までに何度も通った道。その静寂さに何度も寂しげな思いを抱かせられたその風景。けれど今そんな風景とは違って、僕の心はどこか軽かった。\n隣に空がいる。この事実だけで、すべてが軽く感じられる。空が転校してきてから、こうして一緒に帰ったことが無い訳じゃないけれど、今は何かが違った。\n僕が空を理解したからなのか、それとも空の僕に対する感情が和らいだのか。理由は分からないけれど、明らかに以前とは違っていた。\n僕は知っている。子供の頃、空とこうして夜道を歩いたことを。小さなその手を握りしめ合って、二人で歩いたことを。\nその手の温もりと心強さを。\n今のこの空気は、どこかその時の空気に似ていた。僕の中で、僕自身が、その時のように空の温もりを求めているのが分かる。\n空はこれを、僕の本当の気持ちじゃないっていうけれど、だったらこれは空の気持ちなんだ。五年前、空が望んで、僕に植え付けた気持ち。\nその空の気持ちに応えたいって思うのは、間違いなく今の僕の本心だ。\n僕は、僕自身の意思で、それを願っている。\nその意思を、僕は少しでも見せなければいけないんだって思う。五年前、空に助けられた者として。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "空、はい", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕は隣の少女の名前を呼ぶと、そっと手を差し出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え?", "speaker": "空"}, {"utterance": "真っ直ぐに差し出されたその手を、空は不思議そうな顔で眺める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……何よ、これ?", "speaker": "空"}, {"utterance": "寒くない?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……そりゃあ、少し冷えては来たけど、寒いっていうほどのことじゃあ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "言葉で言ったところで伝わるとも思えないし、僕は黙って手を差し出し続けた。\n空は、僕の真意を掴もうとしてるのか、黙って僕をジッと見つめ続ける。\n一メートルもないはずの二人の距離が、今はとてつもなく遠く感じる。\n僕の意思が空の大きな二つの瞳に届くまでの短い時間。それが、まるで宇宙の星と星の間を移動してるくらいに長く感じる。\nひたすら真っ直ぐに空を見下ろす僕。正面から僕を見上げ続ける空。\nそして、まるで夜の空気の中に溶けてしまったような錯覚を覚える無音の空気の中で、空の手がゆっくりと動いた。\n僕の手を、静かに握ってくる空の手。\n夜気に冷えた手はひんやりと冷たくて、だけど温もりを感じた。\n昔とほとんど変わっていない小さな手。僕はそれを、優しく、だけど離れないように強く握り返す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……そういえば、昔はこんな風に手を繋いで帰ってたのよね……", "speaker": "空"}, {"utterance": "ぼそりと、空が呟くように言った。その言葉に、自然と僕の口元が緩む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、何よ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "いや、その通りだなあ、って思って\n昔の僕は、きっと今の僕と同じ気持ちで空の手を握ってたんだろうね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "さすがにちょっと照れくさい。僕は夜空を見上げるフリをして空から目をそらすと、それでも素直に言葉を紡ぐ。\n空は、えっ、とその意味を考え、やがて、照れくさそうに微笑んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そっか……同じ、なんだ。今……", "speaker": "空"}, {"utterance": "空とこんなことをしておいて、違う気持ちになるはずないね。あの環境で育った僕なら間違いないよ\n昔の僕の気持ちは分からなくても、今の僕の気持ちと同じならよく分かる", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……うん。否定しないであげる", "speaker": "空"}, {"utterance": "僕の手を握る空の手が、きゅっ、と少し強くなった。そこから空の想いが流れ込んでくるような気がして、自然と胸が温かくなっていく。\nそれが、昔の僕への想いでも構わない。空のこの気持ちを今の僕が感じている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まったく、不器用なところはそのまんまなんだから", "speaker": "空"}, {"utterance": "空は、呆れたみたいに小さく言って、そして、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大地", "speaker": "空"}, {"utterance": "いつもより、少しだけ優しく僕の名前を呼んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "分かろうとしてくれてることは認めて上げるわ", "speaker": "空"}, {"utterance": "振り返った僕の視界に映ったその笑顔。\n確信が、あった。\n間違いなくそれは、今の僕へと向けられた笑顔だった。\n今の空が、今の僕へと向けてくれた、笑顔。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["空", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "A04_15_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "川を流れる水の音が、夜の公園に響いていた。\n普段は別段気にもしないその音が、静まりかえった夜の空気の中、やけに大きく耳に残る。\nもう日が変わってもおかしくない時間。季節も冬への移行を始めたこの時期、周囲に人の姿は見えない。今この公園には、間違いなく僕達二人しかいない。\n二人の間に会話はなく、黙って夜空を見上げ続ける空の背中を、やっぱり黙って僕が眺め続ける。ただそれだけの時間が過ぎていく。\nけれどなぜだろう。そんな無意味でしかないはずの時間が、僕には妙に心地よく感じられていた。\n空と二人きりの空間。二人きりの時間。\nこの静寂に満ちた世界が、今は何よりも愛しく感じる。\n目の前にあるあの小さな背中が、いつも以上に寂しげで。だからこそ、この手でしっかりと抱きしめたい。\nだから僕は、空のもとへと足を進めた。\n黙って夜空を見上げ続ける空に、あの一言を伝えるために。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ごめんなさい……", "speaker": "空"}, {"utterance": "そんな僕へと、その背中越しに力ない言葉が飛んでくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "何が?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……結局、わたしが全部バラさせちゃった。大地のこと……\n他のみんなには、今の大地がすべてなのに……その大地を、特別扱いさせちゃった。きっと変わっちゃうよね。大地とみんなの関係……", "speaker": "空"}, {"utterance": "今にも泣き出しそうな、いや、心の中ではもう泣いてるんだろうなってわかる声。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これでもね、守りたかったんだ、大地のこと。ほんとだよ\n大地は結構適当なところあるから、わたしがしっかりものになって守ってあげて、それで二人で幸せでいるんだって、子供の頃からずっと思ってた\nなのにわたし、結局何も守れてなかったね……\n昔の大地の記憶も、今の大地の世界も……大地の何も守れなかった……", "speaker": "空"}, {"utterance": "どこまでも深い漆黒の空。そこにわずかに煌めく銀色の星々。そんな世界を見上げながら、空は自分を責め続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほんと、吸い込まれそうに暗いよね、この夜空。見える星なんてほんの少しでさ。子供の頃には、もっとたくさんの星が見えて、素直に綺麗だなあって呟けたのに", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕は空の真後ろに立つと、同じように夜空を見上げる。同じ夜空を見上げながら、僕は素直にその気持ちを言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "僕の中にあるさ、その綺麗な光景の記憶。この記憶をくれたのは、空だよね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "え……", "speaker": "空"}, {"utterance": "予想外の言葉だったのか、意外そうな空の声がこぼれ落ちた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "空は、守ってくれてるよ。数え切れないくらいたくさんの大切なものを守ってくれてる", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だから今、あの一言を伝えよう。\n本当ならもっと早くに言わなくちゃいけなかった言葉を。\n僕が、絶対に空に伝えないといけない、その言葉を。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ありがとう", "speaker": "大地"}, {"utterance": "っ!", "speaker": "空"}, {"utterance": "空の身体が、びくん、と大きく震えた。僕の気持ちを、驚きで受け止める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もし空がいなかったら、今の僕はいなかった。昔の僕が見た景色も、誰の心にも残らなかった\nこの夜空を見ても、これが普通だとしか思えなかった", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕は、僕の中にあるすべての記憶を思い起こして。そこにいるみんなの顔を思い描いて。\n万感の思いを込めて、もう一度その言葉を口にする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だから、ありがとう", "speaker": "大地"}, {"utterance": "空の身体が震えてた。小さく、微かに震えてた。そしてそのまま、震える声で言う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わたし、は……\nわたしは、守れてたのかな。大地のこと……", "speaker": "空"}, {"utterance": "もちろん", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そう、なんだ……守れてたんだ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "ああ、僕はずっと守られてた。それに、みんなだったら問題ないよ。今日はさすがに初めて聞いたせいで驚いてたけどさ、明日からは今まで通り。絶対に何も変わらない\nいつも通りに騒がしくて、ちょっとバカで、だけど退屈なんてさせてくれない優しい仲間達\nだから僕は、空にも変わってほしくない。今まで通りに僕を怒って、時々笑って、結局呆れて、だけどやっぱり最期には笑ってくれて。そんな空がいい", "speaker": "大地"}, {"utterance": "大地は、それでいいの?", "speaker": "空"}, {"utterance": "うん、それがいい", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ばか……", "speaker": "空"}, {"utterance": "迷うことなく言い切った僕への空の返答は、どこか照れくさそうだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも……\nありがとう", "speaker": "空"}, {"utterance": "言いながら、空がゆっくりと振り返る。そこにこぼれる涙と、けれど溢れるような笑顔を浮かべながら。\nそこにある微笑みは、間違いなく僕へと向けられたもの。昔も、今も、関係ない。橘大地へと向けられた、泉空の笑み。\nその、どこまでも澄んだ純粋な微笑みは、間違いなく僕だけに向けられた、僕だけの笑顔。\nその笑顔を見て、僕は改めて思う。\nやっぱり僕は、この少女が好きなんだって。\nこの少女を、僕だけのものにしたいんだって。\nそして、それを実現させるために今必要なもの。それは……。\n僕は空を真っ直ぐに見つめながら、言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ねえ、空。もし僕が、あの子から記憶を取り戻したいって言ったら、どうする?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "それは、僕が僕を取り戻すこと。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え……", "speaker": "空"}, {"utterance": "その突然の僕の言葉に、空は驚いて目を見開く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もし僕が記憶を取り戻したら、昔の僕に戻れたなら……\n僕達は、昔の僕達に戻れるのかな", "speaker": "大地"}, {"utterance": "大地……", "speaker": "空"}, {"utterance": "この先を言うのにはさすがにちょっと勇気がいる。僕の中に与えられた記憶。そして僕自身が作ってきた記憶。その両方から僕が得た感情。\n僕が僕の意思で手に入れた感情で、これは間違いなく今の僕の本心だから。\nその先の答えを想像しただけで足が震えそうになる。自分をそんな臆病だなんて思ったことはなかったけれど、どうやら空に関してだけは違うみたいだ。\nこの先の想いを空に切り捨てられること。僕は今、それがたまらなく恐い。だけどなんとなく分かる。この気持ちを伝えることが許されるのは、きっと今だけだ。\n今伝えなければ、僕も、空も、二人ともが何かを失うことになる。\nだから僕は大きく深呼吸をし、自分の心に活を入れ、必死に地面に両足で踏ん張り、空の小さな身体へと向かって、言葉を、投げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "僕は、空と一緒にいたい\nだから、もしそのための条件が昔の記憶を取り戻すことだっていうなら……今の僕を捨てて昔の僕に戻ることだっていうなら……\n僕は、記憶を取り戻したい", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……", "speaker": "空"}, {"utterance": "しっかりと空の瞳に向けられた僕の視線。その視線を、空は正面から受け止めてくれていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そんな条件、いらない", "speaker": "空"}, {"utterance": "そして小さく、けれど確かに笑いながら、その首を左右に振った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "本当は、わたしも分かってた。大地は、大地なんだって\nわたしが移したのは、所詮は七年前までの記憶でしかないの。でもそれからの七年間、大地はしっかりと生きて来て、自分の記憶をちゃんと手に入れてた\nわたしの望んだ通りの大地、だなんておこがましい考え。結局、大地は大地なのよ\nだけど、どうしても認められなかった……わたしとの時間を失った大地を認めたくなかった。認めるのが恐かった\nなのに不思議よね。あんなに許せなかったことなのに……\nそれが今、こんなにあっさり言葉になる。大地がわたしを認めてくれた。見てくれてたって分かっただけで、こんなに素直に気持ちが溢れてくる\n今までの自分が、本当にバカみたい", "speaker": "空"}, {"utterance": "空はそう言いながらも笑っていた。まるで、今までの自分を否定できることが嬉しいみたいに。\nそしてその笑顔が、少し切なげなものへと変わる。\n星明かりの下、その頬をわずかに赤らめながら、僕を見上げる空。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大地はさっき、わたしに変わってほしくないって言ったけど……ごめんね。無理みたい\nわたし、大地にもう、今までみたいな態度、とれない\n大地は、こんなわたしでもいい?大地の知っているわたしとはきっと違う、今の『泉空』だけど……", "speaker": "空"}, {"utterance": "怯えと期待。正反対の想いに、空の瞳が揺れていた。二つの大きな瞳に、空の気持ちがいっぱいに浮かび上がっている。\nその答えを言うのに悩む必要はなかった。僕の気持ちなんて、最初から決まっている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "僕が知っているのは今の空だよ。だけどそれはきっと、昔の僕が知っていた空のままだ\nだから僕は、今の空がいい", "speaker": "大地"}, {"utterance": "言って僕は、そっと空の両肩に手を置いた。そのまま、僕の想いを行動で示す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……", "speaker": "空"}, {"utterance": "既に覚悟を決めてくれていたのかもしれない。空は抵抗することもなく、素直に僕を受け入れてくれた。\nそれは思っていたよりもずっと小さくて、ずっと柔らかくて、ずっとずっと熱かった。\nただその気持さを少しだけ確かめ合う。そんな子供のキス。二人の唇を重ね合わせるだけのキス。\nただそれだけの行為なのに、身体中の血液が炎になってしまったみたいに熱く昂ぶる。\n空のその唇が、柔らかさが、温もりが、その想いが、今僕だけのものになっている。\nそれは今までに感じたことがないほど強烈な興奮になって、僕の心と身体の中を駆け巡った。\n七年前に失ってしまったもの。僕は今日それを、この手に抱きしめた。\nもちろん、すべてを取り戻せたわけじゃない。だけどそれでも、今この手の中に空がいて、こうして想いを重ね合ってる。\nそして僕達はゆっくりと唇を離した。それでもすぐ目の前。ちょっとでも屈めば、すぐにまた触れ合える距離。\nそんな目の前で、空は、はにかむように笑って言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……キスって、凄いね。身体の一カ所を触れさせるだけなのに、わたし、心臓のドキドキが止まってくれない……\n今、胸がいっぱいで……頭も真っ白で……\nもうね、本当に、これしか言えないの……\n大地、大好き♪", "speaker": "空"}, {"utterance": "聞いてる方も赤面してしまうようなその言葉を、空はやっぱり赤面しながら言った。\n僕も当然赤面したけれど、それでも恥ずかしいと思えなかった。むしろ嬉しいだけだった。\nだから僕は、そのお返しに、\nもう一度、その桜色の唇を奪った。\n静まりきった夜の公園。ただ水の流れるささやかな音と、風に揺れる葉の音だけが拡がるその場所で、\n僕達は一つになっていた。\n僕達二人が、一人になっていた。\nそれは、僕と空が前を見始めた証。昨日なんかじゃなく、明日を向いた証。\n僕達は今日確かに、新しい絆を手に入れた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["空", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "A04_42_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "今日がどれだけ特別な日なのか、寝る前に自分に100回ばかし言い聞かせ、さらにベッドの中で目を閉じてから、脳内でイメージトレーニングを一時間ばかし。\nその甲斐あってか、自然と意識が目覚めていた。\nまだ目を閉じているから時間は確認していない。だけど僕は確信出来る。\n僕の勝ちだ。\nさあ、このままパチッと目を開いて、爽やかな朝を勝ち取ろう!", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ~いち♪", "speaker": "空"}, {"utterance": "……あれ?\nそう心の中で意気込んだ瞬間、いきなり聞こえた空の声。幻聴?\nそんな僕の疑問は、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "目覚ましのない大地のために、空ちゃんが優しくモーニングしてあげにきちゃったぞっ", "speaker": "空"}, {"utterance": "そんな明るく幸せいっぱいな声で吹き飛んだ。どうやら本物みたいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "空?大丈夫起きて……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "起きてるよ。そう僕が言おうとした瞬間、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほ~ら、あっさ、だぞ~♪", "speaker": "空"}, {"utterance": "温もりという名の幸せに満ちた掛け布団が、がばっとはぎ取られた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "優しくないっ。優しくないです、それ。空さんっ!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そう叫びながら見上げたそこに立っていた空は、僕の知っている空とどこか違っていた。\n見たことのない服に髪飾り。明らかにいつも以上にかわいく着飾ったその格好に、思わず見とれてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あれ、そう?", "speaker": "空"}, {"utterance": "そんな僕の気持ちに気付くことなくニコニコと微笑み続ける空に、僕の中で、ちょっぴりイタズラ心と欲望が芽生えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でもあの……", "speaker": "空"}, {"utterance": "不意に、空が視線を逸らして口ごもる。その瞬間を、今の僕が見過ごすはずがない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃあっ", "speaker": "空"}, {"utterance": "僕はいきなり起き上がると、そのまま空の身体を捕まえて、一気にベッドの上に押し倒す。さっきまでの二人の位置が、まさに入れ替わった。\n乱れたスカートの隙間から見える下着は、やっぱり空らしくてかわいらしい。変に大人ぶっていないところが、空のかわいさの一つだと思う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、こら、大地っ。嬉しいけど、じゃなくて、服が皺になっちゃう!こ、こういうことするならまた別の日に、でもなくて、い、いいから今日はだめぇっ!", "speaker": "空"}, {"utterance": "空は予想外の事態に少しパニックモードに落ちつつも、必死に僕を拒絶しようとするけれど、どうにも全力では出来ないらしい。\nベッドの上で真っ赤になりながら固まっていた。\n僕は、そんな空の首筋に、そっと顔を埋める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あれ、いつもと違う匂いがするね。いつもだっていい匂いがするけど、今日はまた違ったいい匂い。甘い香りだ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "こ、こらぁ。そんなことされたら、思わずもっとしてほしくなっちゃうじゃない……", "speaker": "空"}, {"utterance": "うん。空、柔らかくてこうして抱きしめると丁度すっぽり収まるいいサイズで、気持ちいいなあ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そう囁きかけながら、小さな空の身体を強めに抱きしめる。あったかくて、柔らかくて、甘い香りがして……うわ、これちょっとまずいかも。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だめぇ……拒めなくなっちゃうからぁ……き、今日はデートの日で……\nあ……大地、意外に力強くて……", "speaker": "空"}, {"utterance": "空……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "大地ぃ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "耳元で響くその声は、確かに甘く濡れていた。\nその声をこぼしている小さな唇を、このままそっと塞いでしまいたい。そしてそのまま、この華奢な身体を僕の手で優しく蹂躙していきたい。そんな欲望が激しく湧いてくる。\n僕は、このままその胸へと伸ばしてしまいそうになる手を必死に堪え、どうにか顔を上げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "よし!朝の空分補給完了!これ以上は僕がもたなくなっちゃうからね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そして、そう口にして、空の上から床に降りる。うん。ここで強制的にでも身体を剥がさないと、絶対に先に進んじゃう。\n危ない危ない。自分で始めておきながら、そのままはまっちゃうところだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え……あ……う、うん、そうよね。今日はデートだもん、ほどほどにしないと……\nま、また、ぎゅってしてね……?", "speaker": "空"}, {"utterance": "空はベッドから降りると、素早く服を直してそう僕に言う。そのまま、そそくさとドアへと向かっていった。\nが、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "で、でもさあ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "不意に立ち止まって振り返る。真っ赤な顔のまま、恥ずかしそうに視線をそらすと、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お、男の子って、毎朝そんなになっちゃう、の……?", "speaker": "空"}, {"utterance": "そんなことを言い出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はい?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕はその質問に一瞬惚けて、そしてすぐに今の自分に気がついた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あのね……布団はいじゃった時から気になってたんだけど……", "speaker": "空"}, {"utterance": "健康な男の子の、朝特有の生理現象。しかもそれは、さっきの空を押し倒したことで、更なるパワーアップをしてる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……", "speaker": "空"}, {"utterance": "きゃあ~、空のえっちぃっ!!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ち、違うもんっ!そ、そんなになってるなんて、あの、聞いたことしかなかったし、ほ、本当に思いもしなかったんだもんっ!\nそ、それで、どうなの?やっぱり……なっちゃう、の……?", "speaker": "空"}, {"utterance": "な、なっちゃうんですーっ。恥ずかしい僕をこれ以上見ないでえぇっ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ご、ごめんなさあいっ!!", "speaker": "空"}, {"utterance": "慌てて前を隠す僕と、僕の悲鳴に弾けるように逃げ出す空。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぐすん。僕もうお婿にいけない……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "空に責任取ってもらおう。\n何かが違う気がするけど、きっと気のせいだ。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["空", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "A05_05_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "あれ?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "夕飯も終わって、見たいテレビ観た。とりあえず今日必要なことはこれで終えたから、そろそろ休もう。そう思っていた矢先のことだった。\n明日の時間割を確認し、カバンを開いたところで中から出てきた一枚のプリント。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……これ、なんだっけ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "どうやら科学の授業でもらったプリントみたいだ。えーと……", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "って、明日締め切りの課題じゃん!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "しまった、忘れてた。そういえばそんな話、先週の授業で聞いてた気がする。忘れたりしたら、更にオマケがドン、だっけか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いやいやいやいや、落ち着け僕。まだ慌てるような時間じゃない。今思い出せたことこそ間違いなく天啓。これからやってしまえば問題無いじゃないか", "speaker": "大地"}, {"utterance": "よーし、これくらいの問題、教科書見ながらやれば問題無し。いざおいでませ、教科書さま!!", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あれ?教科書ない?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "カバンの中をゴソゴソと漁ってみるものの、中に目当ての教科書様のご尊顔は見当たらなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ひょっとして、いつものクセで、机の中に置き忘れてきたかなあ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "こいつはまいった。プリントの問題を見るかぎり、今の僕の灰色脳細胞で解けるような問題じゃない。教科書様がなんとしても必要だ。\nとはいえ、今から学園に取りに戻るには……さすがにちょっと遅いなあ。捜査とかのためならまだしも。\n他にどうにかして教科書を手に入れる方法は……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "いけないいけない。なんでこんな方法に気がつかなかったんだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "空に借りればいいんじゃないか", "speaker": "大地"}, {"utterance": "善は急げ。僕は立ち上がると、真っ直ぐ空の部屋へと向かった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "空、いる?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ノックをしてみるものの返事はない。リビングかな?", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まあ、教科書を借りるだけだし、ちょっとお邪魔させてもらおう\n空の部屋は、相変わらず質素だなあ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "質素というか、物がなさすぎるというか。\n前に一度、この辺を空に聞いたら", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だって、居候の身だもの、わたし。そこで好き勝手に荷物増やしちゃうわけにいかないじゃない", "speaker": "空"}, {"utterance": "なんて、笑って返された覚えがある。\n別に、もう家族も同然なんだし、そんな気遣いはしてほしくないんだけどな、僕としては。\nちょっぴり寂しい気持を抱きつつ、改めて部屋を見回すと、机の上に見覚えのあるアイテムが増えているに気付いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これ、デートの時のやつだよね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕が、ゲームセンターで取ったうさぎのぬいぐるみ。それが大事そうに机の上に置かれている。\nこういうの見ちゃうと、やっぱり嬉しくなるなあ。\nあのデート、特に終わりの喫茶店での出来事は忘れられない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "空、甘かったなあ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あの時の空との一時を思い出し、僕は思わず声に出していた。空と食べたデザートの味が、いや、デザートと一緒に食べた空の味が、僕の脳裏に鮮明に思い出される。\nそういえば、あの日、帰り際の空、何か様子が変だったっけ。\n……まさかとは思うけど、実は何か病気だとか、体調あまり良くないのを隠してるとか、そういうこと……ないよね?\nそんなことまずありえない、と思いはするものの、一度考えてしまうとどうにも膨らんでしまって困る。\n特に、あるはずがない、という事故に僕らは一度巻き込まれ、引き離されてる。僕はもう二度と空と離れたくない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "調べてみようかな……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "今の僕には、ホロスコープツリーがある。もし、あの夜をこれで再生できるなら、きっと何か分かるはず。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["空", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "A05_09_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "僕の部屋のベッドの上に二人並んで座る。僕も空も初めての経験。二人ともガチガチに緊張してるのが分かる。\n空の小さな身体を今すぐにでも押し倒したい。そう思っていたはずなのに、いざその時になると身体が動いてくれない。\nこの可愛い恋人を、もっともっと大切に、優しく感じたい。感じさせたい。そんな想いで胸がいっぱいになる。\n僕はその、少し力を入れるだけで壊れてしまいそうな空の胸を、服の上からそっと触れた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "細い身体が、ぴくんと震える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめん、痛かった……?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "う、ううん、違うの。大地の手優しくて……その、気持ちよかったから……\nだから、もっとお願い……", "speaker": "空"}, {"utterance": "分かった。こんな感じで、かな……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "その、想っていたよりもやっぱり小さな膨らみを、壊れ物でも扱うようにそっと揉む。\n小さいけれど、それでも確かに膨らんでいるそこは、ふにふにと柔らかな感触を僕の手に返してくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……んうっ", "speaker": "空"}, {"utterance": "輝夜の胸みたいな強い弾力はないけれど、それでも空の胸の柔らかさだと思うだけで、自然と心が昂ぶってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "空。少しくらいなら声出しても、皐月は下だし大丈夫だよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕の手の動きに合わせて、もじもじと身体を動かす空。その感覚を、どうにかして耐えようとしてるみたいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、それは分かってるんだけど……でも、やっぱり恥ずかしくて……\nご、ごめんなさい。やっぱり萎えちゃう……?", "speaker": "空"}, {"utterance": "全然。空の身体、ふるふる震えててさ、すっごくかわいい", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だ、だって……大地の手、優しいけどいやらしいんだもん……", "speaker": "空"}, {"utterance": "それはやっぱり仕方ないことかと。男として、こんなに可愛い空と初めてこんなことをして、冷静でいろっていう方が酷です。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "僕も男だからね。一番大切な子と初めてこうなれば、やっぱり色々しちゃうんです。やだ?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だけど、だからといって本能のままに空を汚したいわけじゃない。空にだって、感じて欲しいし、喜んで欲しい。\nだから、もし空がいやがるようなら、ここでやめたい。ここまでなら、まだ辛うじて自分を抑えられるから。すっごく辛いけど。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ううん。大地にだったらいい……", "speaker": "空"}, {"utterance": "空は、そんな僕の気持ちを知ってか知らずか、小さくかぶりを振った。\n恥ずかしそうに顔を赤らめながらも必死にガマンして、僕にすべてを捧げようとしてくれるその態度が、普段以上に空を可愛く映す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、ごめん。空の、見たい", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そんな空の態度に、僕も歯止めが効かなくなってくる。伸ばした僕の手に、空は緊張に身体を強ばらせたものの、拒否はしなかった。\n僕は空の上着を掴むと、そっと上へとズリ上げる。黒い服の下から可愛らしいピンク色のブラが姿を見せた。\nその可愛らしいブラも一緒にズリ上げると、小さな空の膨らみが姿を現す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あの、やっぱり変、かな……わたしがブラしてるの……\nちっちゃいし、あまり意味ないし……", "speaker": "空"}, {"utterance": "僕に見られた、というよりも、その大きさに恥ずかしがるように言う空。羞恥に頬を染めたまま、それでもその身体を隠そうとはせずガマンしている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そう?空によく似合ったかわいいデザインだし、胸も少しくらい小さくてたってちゃんと膨らんでるし、それにこんなに柔らかくて……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あん……", "speaker": "空"}, {"utterance": "その膨らみへ、さっきまでとは違い直接触れる。服の上からじゃあ分からなかった空の体温が、その確かな柔らかさと一緒に僕の脳髄を刺激した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "中心だって敏感で、こんな風にすぐ尖っちゃって……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "その中心にある小さな突起を、そっとつまむ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃうっ……あ、や、あ、だめ、つねっちゃ……っ", "speaker": "空"}, {"utterance": "その柔らかな部分よりもずっと敏感な場所。今までとは違う固い感触と一緒に、空がその身体を震わせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こんなに女の子してるんだから、ちゃんとブラして守らなくちゃ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ん、あ、あんっ……や、あ、胸は、びりびり、きちゃっ", "speaker": "空"}, {"utterance": "その感触がたまらなく気持ちよくて、つい胸を揉み続けてしまう。\nふにふにとした柔らかさに、空の可愛らしい声。それだけで、女の子の身体がどれだけ素晴らしいかが分かってしまった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "小さい分敏感なのかも。空のかわいい声も聞けるし、空の胸、凄く気持いいよ\nこのまま、こうしてずっと揉んでたい", "speaker": "大地"}, {"utterance": "やんっ……せ、先端ばかり……ん、あ、だめ、こ、声出てきちゃう……", "speaker": "空"}, {"utterance": "ツンと尖ってきた先端を、クリクリといじり続ける。懸命にガマンをしているんだろうけれど、もう限界みたいだ。\n赤く上気した顔に、明らかな変化が浮かぶ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、あ……あふ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "その唇からこぼれる吐息は、もう充分に甘い。\n太ももに挟まれた手は、もじもじと動いて止まらない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "空って、こんな尖るんだ……凄い……ちょとつまむだけでコリコリって……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あ、ああっ……や、そこは……ひゃんっ", "speaker": "空"}, {"utterance": "ちょっと強めにつまんだ瞬間、空の背中が弓なりに反った。\n同時に、確かな快楽に染まった声が室内にひびく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "空の胸、本当に敏感なんだね……こうして触ってるだけで、感じてくれてるの伝わってくるよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そ、そんな、胸ばかり触って……あ、あう、ん、ああっ", "speaker": "空"}, {"utterance": "柔らかい乳房の感触と、固く尖った乳首の感触。同時に味わう正反対の感触と、甘く響く空の声。そして、確かに感じている空の顔。すべてが僕を昂ぶらせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、んあ……あ、んんうっ……!", "speaker": "空"}, {"utterance": "それでもどうにかガマンしようとしているみたいだけれど、壊れてしまった堤防は、もう戻りそうにない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だめ……わたし、切なくなって……ああんっ", "speaker": "空"}, {"utterance": "僕の胸の愛撫に、空の身体から力が抜けていくのが分かる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……僕も感じてる空見てたら、もう我慢できなくなってきちゃったよ\n他の場所も、いい?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……うん", "speaker": "空"}, {"utterance": "恥ずかしそうに、だけど確かに頷きながら答えてくれる空。すっかり僕に寄りかかるようになっていたその身体を、僕はそっとベッドに横たえた。\nたった一枚の布地しかない下半身は、僕の目を自然と引き寄せた。\n普段だったらこの下着を見られるだけでも幸せなのに、今は更に先がある。目の前の細い身体を、僕はじっくりと眺めていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ブラとお揃いか。かわいい下着だよね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ズリ上げられたそれと同じピンク色のショーツ。辺に大人びていないそれは空らしくて、よく似合っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大地は、子供っぽいの、いや……?", "speaker": "空"}, {"utterance": "なんで?空に似合ってるし、別に子供っぽいとも思わないけど", "speaker": "大地"}, {"utterance": "恥ずかしそうに尋ねてくる空に、僕は思ったままを即答する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱり似合ってるのが一番だし。それにさ、どーせ男で空の下着見られるのなんて、僕だけだし。だったら問題ないんじゃないかな", "speaker": "大地"}, {"utterance": "う、うん。大地がいいって言ってくれるなら……", "speaker": "空"}, {"utterance": "それに、そんなの関係無しに空の身体綺麗だし……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あ、あんまりじっくり見ないでね。わたし、こんな体型だし、自信ないから……", "speaker": "空"}, {"utterance": "この綺麗な身体を見て反応しないなんてもったいな過ぎると思う。体型がどうかなんて関係ない。空の身体というだけで、他の誰よりもいやらしく僕には見えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめん、約束できない。この身体が目の前にあってじっくり見られないなんて、我慢できない", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕は言って、その空の膨らみへと再び手を伸ばす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……やっぱり、大地の触り方、優しいよね\nだから、こうしてちょっと触られてるだけなのに、気持ちいい……", "speaker": "空"}, {"utterance": "再び手のひらから伝わってくる空の体温に、ゆっくりと撫で回す感じで手を動かす。\n柔らかい感触を味わいながら、先端の突起を軽くつまむと、空の喘ぎが小さくこぼれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、あ、はぁ……だ、め……声出ちゃう、よぉ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "空の胸、柔らかくて、反応よくて、ずっと触っていたくなっちゃうんだよね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "まるで吸い付いてくるような空の胸に、このままいつまでも揉みしだいていたい衝動に駆られてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、僕も空の全部がほしいから……こっち、いくよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "けれど、僕が今欲しいのは空のすべてだから。僕はそんな欲望を抑えこんで、空のもっと恥ずかしい場所へと手を下ろす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "ショーツの上から、空の下の唇へと指を這わした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひゃんっ", "speaker": "空"}, {"utterance": "今まで以上の喘ぎと共に、小さな身体が大きく跳ねた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ、そこ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "空の一番恥ずかしいところ……さっきのオナニーほどじゃないけど、もう濡れてるんだ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "指先に、うっすらと湿り気を感じる。そしてショーツの裾からは蜜らしきものが太ももの方まで垂れて来ていた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["空", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "A05_10h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "……ねえ、大地", "speaker": "空"}, {"utterance": "うん?何、空", "speaker": "大地"}, {"utterance": "今、わたしの前にいるのは、大地よね", "speaker": "空"}, {"utterance": "もちろん", "speaker": "大地"}, {"utterance": "わたし、大地のものになったのよね", "speaker": "空"}, {"utterance": "僕としては、空をもの扱いする気はないから、その言い方だとどうかとは思うけど、僕と空はこれからずっと一緒にいる。これは間違いないと思うよ\nでも、急にどうかした?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……わたしね、今すっごく幸せなの\nほんの一月前は、こんな幸せ考えたこともなかった。もう絶対に手に入らないはずだった\nその事に気がついたら、これって夢とかじゃないわよねって、ちょっと思っちゃって", "speaker": "空"}, {"utterance": "大丈夫。夢じゃないよ\n五年前、空が僕を救ってくれて、それから一生懸命に色々なことを頑張ってくれて掴み取った、正真正銘の現実だよ\n空は、幸せになっていいんだから。僕が、もっともっと幸せにするんだから", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……うん。わたし、もっともっと幸せにしてもらう\nだから、大地も、もっともっと幸せになってね", "speaker": "空"}, {"utterance": "もちろん。さっきみたいなかわいい空を、これから何度でも見れるんだもん。幸せに決まってる", "speaker": "大地"}, {"utterance": "え、あ、も、もうっ!\n……うん。何度だって見せてあげる\n大地が、一緒にいてくれるなら……", "speaker": "空"}], "speakers": ["空", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "A05_11_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "休み時間、どうにもアオについての考えがまとまらず、気分転換に教室を出てみた。\n情報がどうにも集まらない。多分、何か抜けてることがあるんだと思うんだけど、それが分からない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "人なのか、動物なのか、場所なのか、組織なのか、その他の何かなのか……うーん、分からない……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "窓から外を眺めてみれば、そこには青空が広がっていた。なんか皮肉っぽいなあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ~いちはっけ~ん♪", "speaker": "空"}, {"utterance": "うわっ、空?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "背後からいきなり抱きつかれ、慌てて振り返れば、やっぱり空だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "せいか~い。抱きついた感触だけで分かるなんて、大地ったら本当にえっちなんだから\nでも、それくらいわたしの身体を覚えてくれたんだって考えれば、それくらい気にいってくれたんだってことなのかな。えへへ", "speaker": "空"}, {"utterance": "そりゃあもちろん。僕にとって、空以上のものは存在しないし", "speaker": "大地"}, {"utterance": "その前に響いた声のことはあえてスルーして、僕は素直に頷いた。事実、あの夜から空の温もりとか柔らかさとか声とかは、全然忘れられそうにないし。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん。わたしもね、大地以上のものなんて無いから。そもそも、生涯大地だけだし\nでも、こんな所でどうしたの?随分珍しい場所だけど", "speaker": "空"}, {"utterance": "いや、例の『アオ』についてちょっと考えてた。気分転換も兼ねてね\nどこを捜したらいいのかなあって……実際、それが何を意味するのかも分かってないし……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そうねえ……それじゃあ、わたしが決めてあげる", "speaker": "空"}, {"utterance": "空は少し思案するように天井を仰ぐと、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "プール!", "speaker": "空"}, {"utterance": "と満開状態の笑顔で言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……はい?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だから、プール♪", "speaker": "空"}, {"utterance": "空?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だって、アオって言ったら青い海、じゃない?やっぱり。海はないから、プールで代用", "speaker": "空"}, {"utterance": "あの、空さん。その理由付けはいかがなものかと……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "さっきの、青空を皮肉だとか言ってた僕より酷いのでは……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、プールってあまり捜査に利用したりしてないし、意外に面白い情報とかあるかもよ\nそれに、もれなくわたしの水着付き", "speaker": "空"}, {"utterance": "よーし、プールいってきまーすっ!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕は空の手を握ると、ダッシュで階段を飛び降りた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え?だ、大地!?ちょっとまだ授業残ってるのに!?", "speaker": "空"}, {"utterance": "残りの授業は全部体育になりました!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "所により保健体育かもしれません。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、こらあっ、さすがにそれはまずいってばあ!", "speaker": "空"}, {"utterance": "昔の人はいいことを言いました。\n思い立ったが吉日っ!", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "痛たたた……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "まだ痛むの?まあ、見つかったのが陽夏さんだったていうのがまずかったわよね", "speaker": "空"}, {"utterance": "本気で学園からの脱出を謀ろうとした僕達は、あのあと見事に陽夏さんと正面衝突。そのまま捕縛され、脳天に素敵な一撃を食らい(注・僕だけ)教室へと連行された。\nまあ、あの時は空の水着姿に我を忘れて暴走したけど、考えてみれば当然なんだよね。\nというわけで、放課後になってから、改めて捜査という名目で来た次第です。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱり、プールっていえばデートの定番よね", "speaker": "空"}, {"utterance": "いきなりデートに変わってませんか空ちゃん!?", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まあ、男としてここ以上に嬉しいデートスポットっていうのもそうないしね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "大地、嬉しい?わたしの水着姿", "speaker": "空"}, {"utterance": "そりゃあもちろん。でも、混浴の温泉とかだったらもっと嬉しかったかな", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ばか\n温泉は、本当に押し倒されちゃいそうだからパス", "speaker": "空"}, {"utterance": "それはちょっと心外かなあ。僕ってそんな節操ない男に見られてた?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あ……その、気を悪くさせちゃったなら、ごめんなさい。だ、だって……大地、えっちなんだもん……\n大地に触られるのは、その、別に嫌じゃないんだけど……優しいし……\nだけど、他の人に見られたくないもん……。大地にだったら、恥ずかしいけどいくらでもガマンする。だけど大地以外の人に見られたら死んじゃう", "speaker": "空"}, {"utterance": "あーもう、本当にかわいいなあ、空は。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫だよ、空\n相手が空なら、温泉でなくたって、どこでも押し倒せるから、僕は", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そ、そういう問題っ!?", "speaker": "空"}, {"utterance": "大丈夫。他の誰にも見せないから", "speaker": "大地"}, {"utterance": "うわぁ、笑顔が眩しい……", "speaker": "空"}, {"utterance": "でも、空と一緒に抱き合って、っていうのも魅力的なんだけどなあ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "温かな湯船の中、ぎゅって抱き合いながら、生まれたままのお互いの柔らかさを感じ合う。それって、きっと凄いよね。\nうわ、なんか興奮してきちゃった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大地、鼻の下伸びてるー\nもう。大地、やっぱりえっち\n……お風呂に入りたいなら、家で一緒に入ればいいじゃない", "speaker": "空"}, {"utterance": "それだ!今度皐月の目を盗んでこっそり入ろう!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そうね。あの子のことだもん、もし見つかったら、きっと一緒に入ろうって言って乱入してくるわ", "speaker": "空"}, {"utterance": "え、そっち!?それ問題!?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……大問題じゃない", "speaker": "空"}, {"utterance": "いやあ、僕としては、それも別に有りかなあ、って……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あーもう。まったく、この兄にして、あの妹あり、なんだから", "speaker": "空"}, {"utterance": "衝撃の事実っ。皐月のあれは、僕のせいだったのか!?", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でもまあ、とりあえず今は二人きりなのよね\n泳ご、大地", "speaker": "空"}, {"utterance": "プールにぴったりの、まるで真夏の太陽みたいな笑顔を浮かべて僕の手を引っ張る空。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうだね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕はその手に引っ張られながら、空と一緒に水の中へと飛び込んでいった。\n…………。\n……。\n…。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふう……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕はプールサイドに腰を下ろすと、一息ついた。さすが星座。それも十二星座候補生レベル。体力も並じゃない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ついていくのが一苦労だよね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そう言いつつも、悪い気はしなかった。\n子供の頃から空はこうだった。少なくとも、今僕の中にある記憶では、あんなやんちゃ少女だったはずだ。\nその時と変わらない、昔のままの空が目の前にいる。それだけでもう、僕は自然と笑顔になった。\n僕自身の本物の記憶はないけれど、空にもらったこの記憶が僕を支えてくれている。空のくれた記憶が、僕にこうして笑顔をくれる。\n空と一緒に、こうして笑っていられる。それはやっぱり、幸せなことだよね。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だーいち♪", "speaker": "空"}, {"utterance": "不意に柔らかい感触が、僕を後ろから抱きしめてきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こら、一人で何黄昏れてるのよ", "speaker": "空"}, {"utterance": "ごめんごめん。ちょっと疲れたから一休み", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あ……ごめんなさい。わたしのペースに付き合わせちゃったら、疲れて当然よね。ちょっとはしゃぎ過ぎちゃった\nでも、疲れたなら言ってくれればいいのに。一緒に休も", "speaker": "空"}, {"utterance": "いやあ、この程度でこんな疲れるなんて、歳を感じるよね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そうね。特に精神年齢の方かしら", "speaker": "空"}, {"utterance": "あれ、おっかしいなあ。身体はともかく心はいつまでもぴっちぴち健康優良少年のつもりなんだけど", "speaker": "大地"}, {"utterance": "まったく逆だと思うわよ。だって、大地……あの時、身体の方凄かったもん……", "speaker": "空"}, {"utterance": "いや、あれはその、空が逆に凄すぎて、回復しまくっちゃってたのではないかと", "speaker": "大地"}, {"utterance": "も、もう。大地はすぐに恥ずかしい言い方するんだから……\nそれじゃあ、疲れた身体に回復薬あげちゃうわね\nえいっ", "speaker": "空"}, {"utterance": "僕を抱き締めているその腕に、より力を込める。背中に触れていた小さな膨らみが、思い切り押し付けられる形になって、かなり嬉しい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "おおう、空の、思い切り当たってますよ?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ふふーん。当たってるんじゃなくて、甘えながら、当ててるの\nだって、悔しいけど肉体的特徴では他の子に勝てないもん、わたし。だったらその分頑張らないと、大地に目移りされちゃう\nおっぱいちっちゃいけど、これなら女の子に抱きしめられてる感じは一応楽しめるでしょ", "speaker": "空"}, {"utterance": "そう言って、いかにも小悪魔的な笑顔で笑う空はかなり凶悪だと思うんだけどどうでしょう。\n空の胸だって、小さいといっても、決して無いわけじゃあなくて。ふにふにとした気持いい弾力が、僕の背中から全身に広がっていく。\nああ、やっぱり、空の、いいなあ……。\nそう、改めて認識したところで、ふと反対側のプールサイドに座って休んでいる女の子の姿が目に入った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "!?!?!?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "で、でんじゃら~す……。\nな、なんだろう、あの子の胸っ。僕らよりちょっと年上くらいであのサイズ!?どういう生活したら、あんな育つんだ!?\nぷるん、と上向いた大ボリュームに、自然と視線が吸い寄せられる。\nな、なんていう存在感……。あれって、輝夜と同じくらい……?\nで、でもまあ、うん。可愛さでは空のが遙かに……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "で、どこを見てるのよ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "ぎくうっ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "す、鋭い……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、いや、空ほど可愛い子は他にいないなあって", "speaker": "大地"}, {"utterance": "む~……\nほんと、あの子、おっぱい凄いわよね。思わず見入っちゃうくらい", "speaker": "空"}, {"utterance": "ぎくぎくうっ!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "や、やっぱり鋭いなあ、空。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えっと、そのぉ……確かにちょっと気にはなってしまったというか、あれくらい特別サイズだと男なら誰でも気になってしまうと思うわけでして……\nけ、決して、あれがいいだとか、あれくらい欲しいだとか、そんなわけでは……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ね、ねえ、大地……", "speaker": "空"}, {"utterance": "必死に弁解しようとする僕に、空のちょっと悲しそうな声がかけられる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱり、大地はおっきい方が好き?わたしだって、星座を辞めれば成長も再開するし、きっと……多分……その、約束はできないけど……\nで、でも、今よりはおっきくなると思う!大地がその方がいいっていうなら、すぐに星座辞める!やめて、一生懸命おっきくする!", "speaker": "空"}, {"utterance": "辞めないでいいよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕は言葉にすることすらもどかしく、即答した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "即答なんかして、ちゃんと考えてくれてる?", "speaker": "空"}, {"utterance": "もちろん。僕は空が好きなんだよ。無理をしてない、あるがままの空が。その空が星座としての今を選んでるなら、僕もその空がいい", "speaker": "大地"}, {"utterance": "空が今の体格なのはちゃんと理由があるし。そもそもそれだって僕を助けようとしてのもの。それを受け入れられないはずがない。\n……それに正直、空は今のままの方が可愛いなあ、なんて思ってもいたりします。というか、成長した空が想像できません……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大地……\nうん。わたし、今のままでいるね。大地が望んでくれるかぎり、ずっと\nそれに、成長が止まるっていうことは歳もとらないっていうことだし……いつか、おじいちゃんになった大地の隣に、今の姿のままのわたしがいる。これって素敵かもね\n孫じゃありません、妻です、って。みんな驚くわよね。あ、そういうのもロリコンっていうのかな", "speaker": "空"}, {"utterance": "同じ歳だよ。もし言われたら堂々と胸張って言えるね\nそうです、ロリコンです!って", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そっち言ってどうするのよ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "いやあ、そう言われても構わない、という初心表明で", "speaker": "大地"}, {"utterance": "まったくもう……\nほんと、とことん大地なんだから♪", "speaker": "空"}, {"utterance": "そう言って笑ってくれる空が眩しくて、それだけで今日の僕は満足だった。\n陽も傾き、世界の色がすっかり変わり果てた頃、僕達はようやく帰る準備を始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん、遊んだ遊んだー", "speaker": "空"}, {"utterance": "うん、堪能した堪能したー\n時々はこうして気分転換も必要だね。頭の中がちょっとスッキリした気がする", "speaker": "大地"}, {"utterance": "でしょ。まあ、わたしが言うのもなんだけど、一つのことに集中しすぎると、かえって分からなくなっちゃうもの", "speaker": "空"}, {"utterance": "空は、そのためにわざと誘ってくれたわけだ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "まあね。大地は広く考えすぎなのよ。アオが何を意味する言葉か、そこで迷っちゃってるでしょ。だから、何を捜していいのか分からない\nまずは、そこから絞ってみない?アオが何を意味するのか。今までの黒猫の言葉から、大地はなんだって思ってるのか\n捜すものが決まってないのに、見つかるはずないもの", "speaker": "空"}, {"utterance": "確かに。捜すにしたって、捜し物が何か分からないんじゃ見つけられるはずがない。\nそれがずれててもいいから、まずは何を捜すか決めないと。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "改めて考えてみれば、ソラの目的はアオの世界を広げるために、記憶を集めることなわけだから、アオっていうのはやっぱり人の名前だと思う\nうん。ここはやっぱり、人の名前として絞ってみよう", "speaker": "大地"}, {"utterance": "それでいいと思うわ。だめだったら、また別のものに絞ればいいんだもん", "speaker": "空"}, {"utterance": "なんだろう。何かが分かったわけでもないし、情報が手に入ったっていうわけでもないのに、妙にスッキリした気分だ。\nうん。空の水着も堪能できたし、今日は実にいい日だ。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["空", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "A05_15_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "窓から差し込む光はすっかり傾き、教室はいつしか茜色に染まっていた。\n部室の方にいかないといけないことは分かっていたけれど、それでもなぜか行かなかった。誰もいなくなった教室で、僕は一人でこの風景を眺め続けてる。\nいや、行かない理由は分かってた。\nこれから僕がしようとしてること。それは間違いなく、みんなの目指すものと違う。むしろみんなの邪魔になる。\nそんな僕が、みんなの中にいてはいけない気がしたから。少なくとも、今日一日は。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大地。ここにいたんだ", "speaker": "空"}, {"utterance": "不意に扉が開き、空が姿を見せる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "空?あれ、部室の方は……って、もしかして陽夏さんから捜し出せ命令が!?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "慌てる僕に、空はクスと笑う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫よ。ちょっと調べ物があるみたい、ってごまかしておいたから\n他のみんなは、いつも通りにソラのこと捜しに行ったわ", "speaker": "空"}, {"utterance": "……空は、なんでここに?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "うーん、なんでかしら。ただ、なんとな~く、ここなら大地がいそうな気がするなって", "speaker": "空"}, {"utterance": "やっぱりいたし、と笑う空。その笑顔が、今の僕にはなんだかとってもありがたかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大地こそ、なんでここに?部室にも出ないで", "speaker": "空"}, {"utterance": "いや、その……まあ、いろいろと……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "どう答えていいか分からない僕を、空はジッと見つめていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……大地", "speaker": "空"}, {"utterance": "ん?何", "speaker": "大地"}, {"utterance": "えっち、しようか", "speaker": "空"}, {"utterance": "唐突な空の言葉に、僕は思わずその意味を考え直す。えっち。アルファベットの一つ……なんて使い方をここでしても意味ないわけで。\n空が僕に言うその単語の意味なんて、一つしかない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、ここで……?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "うん。ここで", "speaker": "空"}, {"utterance": "にっこりと笑顔で言い切る空。けれどその顔は、この教室の中でも分かるくらいに真っ赤だ。その一言を言うのに、どれだけ恥ずかしいのを我慢してくれてるんだろう。\nそこにどんな想いがあるのかは分からないけど、空の想いを僕は絶対に拒絶しない。\n空が、それを望んでくれるなら。僕にそれを断る理由なんてない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん。僕も空とえっちしたいな……ここで", "speaker": "大地"}, {"utterance": "それじゃあ……しちゃおう……", "speaker": "空"}, {"utterance": "そう言って、僕らはまず唇を重ねた。軽く触れ合わせるだけのキス。\nそれはまるで、これから行うことの儀式みたいだった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["空", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "A06_05_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "こ、こうでいい、の……?", "speaker": "空"}, {"utterance": "うん。それでお願い", "speaker": "大地"}, {"utterance": "机の上に空を座らせ、ベストのボタンをとタイを外す。小さな空の身体は、それでやっと僕と同じくらいの高さだった。\n足の間から覗けるピンクの下着が、その下にあるものを想像させてドキドキする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わ、わたしから言い出したことだけど……やっぱり、ドキドキするね。こんな場所でのえっちなんて……", "speaker": "空"}, {"utterance": "誰か通らないか気になって仕方ないのか、空はキョロキョロと廊下の方へ視線を送る。\n時間的に部活動以外の生徒は殆ど帰っただろうし、部活動の方は今が旬。教室の方まで上がってくることはまずないはず。\nだけど、それでもやっぱり気にはなっちゃう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん。もし誰か来ちゃったら、空の裸をその人に見せることになっちゃうし", "speaker": "大地"}, {"utterance": "え、そこなの?", "speaker": "空"}, {"utterance": "もちろん。空の裸を他の男に見せるなんて絶対にやだし", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ここ以上に大事なことなんてありません。空の身体はあくまで僕だけのものですから。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もう。こんな時でも、大地は本当に大地なんだから", "speaker": "空"}, {"utterance": "当然。だって、空が好きになってくれたのは、こういう僕なんだから。僕は常にそれに応えるよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "うん。応えて。わたしも、そんな大地にだから、全部捧げられる……", "speaker": "空"}, {"utterance": "恥ずかしそうに言いながらも、身体から力を抜いて僕へと捧げてくれる。\nまた空の身体を見られる。そう考えるだけで震えてしまう指先を、空のシャツへと僕は伸ばした。\nボタンを全部外され、大きく開かれるシャツ。その下から、ショーツとお揃いの可愛らしい空のブラが現われた。\nそのわずかな膨らみと相まって、僕の本能を刺激する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その、こ、子供っぽく、ない……?", "speaker": "空"}, {"utterance": "全然。空に似合っててかわいいよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "むしろ、子供っぽくっても構わない。この下着を着けているのが空で、この体が空のものだっていうことが、今は一番大事なんだから。\n僕はブラの上から、その緩やかな胸を、できるだけ優しく揉みしだく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "ふに、っとした柔らかさに、僕の手が沈み込んだ。同時に、空の唇から可愛らしい声がこぼれ出る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "空の胸、柔らかい……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "うん……ちっちゃくて、ごめんね……", "speaker": "空"}, {"utterance": "全然問題ないよ。僕にとって大事なのは、これが空の胸だっていうことだけだし", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あ……ん、んぁ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "ゆっくりと動く僕の手のひらに、空が小さく喘いだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大地の手……気持いい……", "speaker": "空"}, {"utterance": "気持ちよさげなその声に、僕ももっと空の身体をいじりたくなる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こっちも、いい?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕は空いている右手を、そっと空の左膝に載せる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え……う、うん……", "speaker": "空"}, {"utterance": "その意味をちゃんと悟ってくれたのか、空は顔を赤らめながらコクンと頷いた。\nそれを確認してから、僕は空の両足を大きく左右に開かせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わ、わたし、凄い格好だよね……全部、見えちゃう……", "speaker": "空"}, {"utterance": "空自身を覆い隠すピンクの下着。初めて抱いた時に見た空の秘裂とその感触を思い出し、そこに触れたくてたまらなくなる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん。空の全部見たかったから。やっぱり、恥ずかしい?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "もちろんよ……だけど、大地にだから、ガマンする……大地になら、見られても平気……", "speaker": "空"}, {"utterance": "ジッとそこを見つめている僕の視線に必死に耐えて、足を開き続ける空。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "で、でも、やっぱり恥ずかしいよぉ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "その身体が、恥ずかしさに小さく震えているのが分かる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうやって必死に堪えて見せてくれる空、かわいいなあ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "これ以上は本当にガマンできない。僕はショーツの上から、その小さな割れ目に、そっと指を這わせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃうっ", "speaker": "空"}, {"utterance": "可愛らしい声と共に空の身体がびくんと大きく跳ねる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱり、こっちに触るの、緊張するね。空の、一番大事なところ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "うん……大地だけの場所、よ", "speaker": "空"}, {"utterance": "そんな空の言葉が自然と僕を昂ぶらせる。僕は秘裂をなぞっている指に、少し力をこめた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、あ……うう、んっ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "懸命に抑えようとしている甘い響きが、教室内に響く。\n空のそこは、ショーツの上からでも分かるくらいに熱く昂ぶり、身体を上気させていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う……あ、あふ……ん、んうっ", "speaker": "空"}, {"utterance": "声、隠さないでも平気だよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だ、だって、ここ学園で……ふあ、ああっ……こ、声聞かれたら……人、来ちゃう……っ", "speaker": "空"}, {"utterance": "それでももう、感じているのは隠し切れていない。ショーツの方もうっすらと濡れており、僕の指を湿らせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "残ってる人なんてもうほとんどいないし、いてもみんな部活中だよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "それは分かって、んくぅ……るんだ、けど……や、あ、大地の、指、入って……", "speaker": "空"}, {"utterance": "もっともっと空に感じてほしくって、僕は割れ目の間に指を埋めた。空は背筋を反らせながら、僕の愛撫を耐える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "僕は、もっと空のかわいい声聞きたいんだけど……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "で、でも、恥ずかし……", "speaker": "空"}, {"utterance": "それでも、吐息は確実に甘く湿り始めていた。あと一歩を求めて、僕は空の胸に手を伸ばす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "夕方の、少し涼しげな空気に晒される空の胸。小さな膨らみの中心は、固くピンと尖っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "空の、ツン、て尖ってる……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だ、だって……大地に触られてるんだもん……感じないはず、ない……", "speaker": "空"}, {"utterance": "乳首が立ってしまっていることを知られたことが余程恥ずかしいのか、空は僕から視線を逸らしながら言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "僕も、もっと空に感じてほしい……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だけど、そんな空の態度が余計に可愛い。割れ目の中を愛撫しながら、空いている手で胸を揉む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃうっ", "speaker": "空"}, {"utterance": "吸い付くようなしっとりとし肌に、むにっと返ってくる質感。その柔らかさを味わいながら、中心にある突起をきゅっとつまむ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ、つまむのだめぇ……か、感じ過ぎちゃって……ひ、あ、ああんっ", "speaker": "空"}, {"utterance": "びくん、と背中を弓なりにそらせて、空は大きく喘いだ。\nそのまま指でこりこりといじると、秘裂の奥から溢れる蜜がその量を増す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だめぇ……こ、こりこりってきて……あ、あふ……こ、声、出ちゃ……っ", "speaker": "空"}, {"utterance": "ぬるっとした液体が、ショーツに染みを作り、そのまま僕の指にまで絡みついた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あう、ん、んく……ふあんっ!\nや、やぁ……で、電気、びりびり、って……んく!あ、あふ……んうっ", "speaker": "空"}, {"utterance": "胸と秘裂、その両方を同時に責められて、空ももう耐えきれなくなっていた。甘い泣き声を響かせて、その身体を震わせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……凄いよ、空のここ、急に濡れてきて……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "奥からこぼれる蜜は更に量を増していく。それは一枚の布じゃあ抑えきれずに、机の上にまでうっすらと垂れ始めていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え、あ、やあっ", "speaker": "空"}, {"utterance": "空は、そんな自分の姿にたまりかねたのか、再び足を閉じてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あうぅ……やっぱり、恥ずかしい……", "speaker": "空"}, {"utterance": "空の、見ちゃだめ?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕としては、もっともっと空の恥ずかしい姿を見たい。優しく尋ねかける僕に、空は真っ赤になって上目遣いで答える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だって……あんな染み、出来ちゃって……はしたないし……", "speaker": "空"}, {"utterance": "感じてくれてる証だと思うんだけどな", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕に感じて、気持ちよくなってくれている証拠。それをはしたないなんて思うはずもない。\nそもそも僕は、空のもっともっとはしたない姿を見せてほしいわけだし。\nあえて愛撫をやめ、その大きな瞳をジッと見つめる僕に、空の顔が更に朱を増す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うん……ごめんね……もう、一度見られちゃってるのに……で、でも恥ずかしくて……", "speaker": "空"}, {"utterance": "そして、絞り出すようにして、その先を言葉にした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あの……頑張ってガマンするから……ぬ、脱がせて……くれる……?", "speaker": "空"}, {"utterance": "この状況で脱がすものなんて、それは一枚しかない。決まってる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "脱がすって……い、いいの……?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そこは空の最後の砦。それを自ら求める空にあえて確認すると、空は何も言わずに、ただ頷いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "閉じられたままの空の足。僕はスカートの奥へと両手を差し入れると、その裾にしっかりと指をかけた。\nそしてゆっくりと、ピンク色のそれを引っ張り出す。\n濡れて数本の糸を引きながら脱がされた空のショーツ。閉じられた足の向こうに、空の入り口がある。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、これでもう、隠せるものない、から……", "speaker": "空"}, {"utterance": "覚悟したから、とばかりに僕を見つめる空。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん。足、開くよ……?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "その瞳を受け止めながら、目の前の細い足に、僕は手をかけた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お、お願い、します……", "speaker": "空"}, {"utterance": "羞恥に満ちた空の声。それにより昂ぶる自分を感じながら、僕は空の一番いやらしい場所を目の前にさらけ出させた。\nまったく陰りのない、生まれたままの空の秘裂。ぴっちりと閉じ合わさったその奥からは、透明な蜜が垂れている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "空の、やっぱり綺麗だ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "一度僕に引き裂かれたとはいえ、そこは少しもくすんでいない。まるで始めての時と変わらないその割れ目に、僕はそっと両手をかける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "中、見るね……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あうう……やっぱり恥ずかしいよぉ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "ぎゅっと両目を閉じて、今にも泣きそうな声で言う空。だけど僕の行為を邪魔することもなく、黙ってそこを差し出してくれている。\n僕は空の奥をこの目に焼き付けるようと、縦筋を左右に開いていった。\n蜜に濡れきった桃色の皮肉が、その顔を覗かせる。その柔らかそうな秘肉に沿って視線を降下させると、空の女の子としての入り口が見える。\n僕によって、痛々しくも純潔を引き裂かれた、その入り口が。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あれ?空のここ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だけどそこを見て、僕は疑問を声に出していた。\nあの日、空のここを綺麗にした時、間違いなく裂けて広がっていたのを覚えている。その痛々しい絵に、より空を愛しく感じた。\nだけど、今のこの場所は……", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "初めての時と……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あう、やっぱり気付いちゃったか……", "speaker": "空"}, {"utterance": "そんな僕の反応に、申し訳なさそうに呟く空。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、やっぱり……?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "う、うん。星座の回復力で、治っちゃってる……", "speaker": "空"}, {"utterance": "言われて、僕はやっと気付いた。星座は、その力に目ざめた時点で成長が止まり、あらゆる傷を、その時点に戻そうと回復させる。\n僕が引き裂いたあの傷も、星座としての回復力が……?\n改めて、その入り口をジッと見る。そこは前回同様、小指すら入らなさそうに狭く小さい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……凄いちっちゃいままだ……これって、毎回空が痛い思いしなくちゃいけないってこと?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ごめんね……やっぱり、毎回痛がられるのとか、めんどくさいよね……", "speaker": "空"}, {"utterance": "僕としては、空が辛い思いをするのがイヤで言ったつもりだったんだけれど、空は、それでも僕のことを考えてくれていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だけど、どれくらい痛いのかはもう分かったし、頑張ってガマンするから", "speaker": "空"}, {"utterance": "そんな空の気持ちがただ嬉しい。だからこそ、より空を大事に扱いたい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、男からすれば好きな子を抱くのにめんどくさいも何もないよ。凄い気持ちいいし\nただ、その度に空に辛い思いさせるのが……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ううん。わたしは本当に大丈夫だから", "speaker": "空"}, {"utterance": "本心だと分かる声で、そう言う空。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "初めての時だって、痛かったけど嬉しかった。大地がわたしの中に入って来てくれてる証だって思ったら、全然辛くなかった\nだから、お願い。わたしのことは気にしなくていいから……その、ちょっとは痛がっちゃうかもしれないけど……\nそれでもね、わたしは本当に嬉しいから、気にしないで大地が気持ちよくなって\nわたしだってね、大地に愛されてるんだって想いで、ちゃんと気持ちよくなれるから", "speaker": "空"}, {"utterance": "空の、僕と一緒に気持ちよくなりたいっていう想いが凄く伝わってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それに……大地も男の子だもん。したい、よね……?", "speaker": "空"}, {"utterance": "そ、それはもちろん……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "わたしも、大地としたいよ\nだから、しよ", "speaker": "空"}, {"utterance": "空も、僕に抱かれたがってる。\nどこまでも澄んだ笑顔でのその言葉に、僕も空が本当に望んでくれているのを感じる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……うん、分かった", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だから、空に喜んでもらうためにも、気にするのをやめる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ま、まあ本音を言えば、空のこんな姿見ておきながらガマンなんて無理です", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そう言いながら、僕は改めて空の秘所へと視線を送る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……も、もう。やっぱり大地えっち……", "speaker": "空"}, {"utterance": "うわ……もうこんなに……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "中から溢れてくる蜜を舐められそうなくらいに顔を近づけて見させてもらう。\nいやらしくも綺麗な柔肉が、てらてらと輝くように濡れていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お願い……あ、あんまり近くでは……", "speaker": "空"}, {"utterance": "ごめん……でも、やっぱり綺麗だ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "覚悟はできても、その羞恥がなくなるわけじゃない。僕の息すら感じられる距離で、その中までじっくりと見られて、空もか細い声を上げる。\nだけど、やっぱり無理だ。こんなに綺麗な空、もっともっと見たい。\n僕はこの距離で、空の柔肉をそっと撫でた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひあんっ!", "speaker": "空"}, {"utterance": "空の、こんな熱くなってる……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "火照りきったその中で指を動かす。秘裂に沿って上下に動くその指に、中からどんどんと蜜が溢れる。\n押さえていた布も失った今、それは机の上へとポタポタ垂れていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あっ……大地の指……あ、熱くて……ひっ、んあぁっ!\nあ、はぁっ……ん、ああ……う、んあぁ……!\nす、凄い、よぉ……さっきから、ぞくぞく、ってきて……あ、んうぅっ", "speaker": "空"}, {"utterance": "空の体内の柔らかさが、直接指に感じられる。次第に白みを帯びていく蜜が指を濡らし、ぐちゅぐちゅと音を立て始めていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "空の、どんどん溢れてくるよ……もう指がぬるぬるで……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "その熱さと柔らかさに、僕は夢中になって空を愛撫し続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ね、ねえ、大地のって、どうなってるの……?", "speaker": "空"}, {"utterance": "え?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "不意に言われた空の発言に、思わず僕の手が止まった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わ、わたしばかり見られるの……ずるい、よね……\nわたしも、大地に、したい……", "speaker": "空"}, {"utterance": "恥じらいながらも向けられた空の視線は、僕の下半身へと向けられている。\n僕も当然してもらえるならして欲しいとは思っていた。だけどこれは嫌がる女の子も多いって聞いてたし、僕からは言い出せなかった。\nでも、空がしたいって言ってくれるなら……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわぁ……こ、こんなにカチカチ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "空は、イスに座った僕の目の前にしゃがみ込むと、ズボンのチャックを下ろしてそれを取りだした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うん。空の身体で、こんなになっちゃいました……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "空の身体を存分に味わっていた僕自身は、僕も驚くくらいに大きく、固く屹立している。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "初めての時に見てたけど、で、でも、やっぱり凄い……", "speaker": "空"}, {"utterance": "そんな僕のモノを恐る恐る手でいじりながら、空は好奇心いっぱいに観察していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "男の子って、こんな大きいんだ……い、痛いはずよね……", "speaker": "空"}, {"utterance": "自分の身体を貫かれた時のことを思い出しているのか、空の表情が少し歪む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、普段はそんな風にはなってないんですけどね……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "一人でする時ですら、ここまでになったことはありません。やっぱり、空のせいだと思います。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "で、でも、こんなになって、大地は痛くない、の?", "speaker": "空"}, {"utterance": "腫れ上がってるようにでも見えるのか、本気で心配してくれる空に苦笑してしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "別に痛くはないけど……その、暴発とかはしちゃうかもなあって……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あ、本当だ……先っぽから、透明なの出てる……", "speaker": "空"}, {"utterance": "空は僕をジロジロと様々な方向から眺めると、先端からこぼれているそれに、感心したような声を出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、そう説明されてしまうと……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そ、それじゃあ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "そして苦笑する僕を尻目に、恐る恐る僕の先端を舌先で舐める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぴちゃ", "speaker": "空"}, {"utterance": "うあっ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ぞくり、とした快感に背筋が伸びる。そんな僕を見て自分が失敗したと思ったのか、空は慌てて舌先を離した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ご、ごめんなさいっ。痛かったりした?", "speaker": "空"}, {"utterance": "い、いや、痛いとかじゃなくて、凄く気持ちよかった\nできれば、もっと……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "たったあれだけなのに、あそこまで大きな快感が突き抜けた。さっきの調子で続けてもらったら、いったいどれだけの快感を味わうことができるんだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うん……", "speaker": "空"}, {"utterance": "空は僕の要望を聞くと、再び恐る恐る舌先を伸ばした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぴちゃぴちゃ", "speaker": "空"}, {"utterance": "そして、ガチガチになっている僕の先端をそっと舐めていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぴちゃぴちゃぴちゃ", "speaker": "空"}, {"utterance": "空の舌の動きは拙いけれど、だからこそ頑張ってくれているのが伝わってきた。その一舐めごとに、電流みたいな刺激が脳髄へと走って行く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ど、どう……?初めてだから、強さとか分からなくて……", "speaker": "空"}, {"utterance": "う、うん。凄く、いい……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "痺れるような快感に、少しずつ何かがこみ上げてくるのが分かる。僕はそれを堪えながら、空の舌による愛撫を味わう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "よかった……", "speaker": "空"}, {"utterance": "空も、そんな僕の返答にホッとしたのか、チロチロと、舐める範囲を少し広げていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぴちゃぴちゃ\nこ、この窪んでるとことか、かな……?\nぴちゃぴちゃ", "speaker": "空"}, {"utterance": "うあぁ……で、電気みたいなの走った……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "びくん、と思わず反応してしまう僕に、空が嬉しそうに笑みを浮かべる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えへ……大地の感じてくれてる顔、かわいい\nそ、それじゃあ……もうちょっと……", "speaker": "空"}, {"utterance": "そして、大事そうに僕のものを掴むと、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んむっ", "speaker": "空"}, {"utterance": "その小さな口に、含んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くっ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "空の熱い吐息が僕を包み込み、唾液に塗れた舌が敏感な部分を刺激する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、う……だ、大地の、おっきい……ん\nん……んむ……んっ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "僕を咥えながら、ゆっくりと前後に動き始める空。慣れていないせいか時々苦しそうな顔も見せるものの、一生懸命に僕を刺激し続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ、んあ、はあっ、んくっ……んうっ\nんむ、はあっ、はあっ……ん、んあっ\nんうっ……はぁ……はぁ……ど、どう?……んうっ……ん……くっ!", "speaker": "空"}, {"utterance": "空の舌使いに、ゾクゾクとした快感が僕を包み、今にも吐き出してしまいそうな欲望が下腹部へと集まってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うん。凄く、いい……で、でも、もう……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "少しでも気を抜けば、このまま解き放ってしまいそうだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……んむ……い、いいよ、んぁ……ん……このまま……はあっ……はあっ……ふぁ……ん、んくっ", "speaker": "空"}, {"utterance": "口内の粘膜が僕の先端を擦り上げ、舌が起伏部を刺激する。湧き上がる快感は僕の意識を麻痺させ、その欲望を次々に集めていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、はあっ、はむっ……んく、んうっ", "speaker": "空"}, {"utterance": "こみ上げてくる射精感。半ば麻痺した意識の中で必死に堪えるものの、それを空の懸命な舌使いが霧散させていく。\nまるで絞りきられた弓のように、僕の中で溢れかえる白い欲望。限界にまで達した射精感に、身体が震える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ、んあ……い、いつでも、んん、んう!……はあっ……はあっ!", "speaker": "空"}, {"utterance": "甘い嬌声と一緒にこぼれる空の吐息。その熱い刺激に、僕の中で何かが弾けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ご……ごめん、い、いくっ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そしてそのまま、空の口へと放出する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ!んうぅっ!", "speaker": "空"}, {"utterance": "どくん、どくん、と何度も何度も放たれる欲望に、空が苦しそうに顔を歪める。\n僕自身驚くくらいの量が、空の口の中で発射されていた。空の小さな口では受け止めきれず、その隙間からもこぼれていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ、んく……ううううっ!\nん……んく……ん……んん!", "speaker": "空"}, {"utterance": "それでも空はできるかぎりを必死に受け止め、そして最後に、どうにか飲み込んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……えへ、苦いね、これ", "speaker": "空"}, {"utterance": "苦しげに、だけど笑いながら言う空。その口元に、溢れた白いものがついている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それに、こんなにいっぱい。ごめんね、たくさんこぼしちゃった……\n大地、初めての時もだけど、すっごくたくさん出すんだもん", "speaker": "空"}, {"utterance": "かなり苦しかっただろうに、それでも僕のことを考えて笑ってくれる空に、ただ嬉しさがこみ上げてくる。\n同時に、また自分が昂ぶっていくのが分かった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……うん、ごめん。口でしてもらうのが、こんな凄いなんて思ってなかった……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "うん。大地を感じさせちゃった。すっごく満足", "speaker": "空"}, {"utterance": "空は嬉しそうに言って、そしてまた僕自身をそっと触った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "で、でも、凄いな。これ、カチカチのまま……", "speaker": "空"}, {"utterance": "出したばかりなのにも関わらず、それはもう最初の固さと大きさを取り戻している。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱり、中に入りたい、のかな……", "speaker": "空"}, {"utterance": "それはその、当然入りたくて堪らないわけだけど……空、まだこの前から日が浅いし、また今度でも……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "今もあれだけ苦しい思いをして僕を気持ちよくさせてくれたんだ。そこまで無理をさせたくない。\nだけど空は、小さくかぶりを振るとニコッと笑って顔を上げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ううん。わたしがね、今日、ここでしたいの\n大地に、されたいの", "speaker": "空"}, {"utterance": "僕を気遣っているだけでなく、本心からだって分かる空の言葉。そんな空を、僕も抱きしめたくてたまらない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だから、お願い……", "speaker": "空"}, {"utterance": "僕は迷うことなく、頷いていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、この体勢、ちょっと恐い、ね。大地の顔見れないの……", "speaker": "空"}, {"utterance": "床に這いつくばるように横になった空。その足は大きく開かれ、中心を惜しげもなく僕に見せつけている。\n僕はその足をしっかりと支えながら、空の入り口へと自分自身をあてがっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱり、普通の体勢の方が……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "後ろからの体勢に不安を覚える空にそう提案するものの、空は少し力のない笑みを浮かべてそれを断った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、ううん、大丈夫。大地、優しいから、わたしの顔見ちゃうと多分本気でできないでしょ\n今度は、もっと気持ちよくなってほしいし", "speaker": "空"}, {"utterance": "それがやっぱり僕のことを思ってなのが嬉しい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だから、思いっきりきて、大地。大丈夫、二度目だもん", "speaker": "空"}, {"utterance": "確かに二度目ではあるけれど、空の身体は初めての時と変わらない。痛みも同じだけあるはず。\nだけど空の顔には、痛みに対する不安はなかった。ただ素直に僕を求めて、僕を喜ばせたがっている。\n本当に空は、健気に尽くすタイプなんだなあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "分かった。それじゃあ、いくよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ここで遠慮をしても意味がない。僕自身が空を気持ちよくして喜ばせるために、僕は空の中へと自分を埋めていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うぁ……き、きつっ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "前回とまったく同じ、ギチギチと痛いくらいの締め付けが僕を押し返そうとする。僕はそんな反発に負けまいと、腰に力を入れていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、痛っ……あ、あうっ!", "speaker": "空"}, {"utterance": "その瞳に涙を浮かべて、懸命に堪えようとしている空。結合部からこぼれる赤いものが痛々しい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱり辛い……?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だ、大丈夫……だから……今度は、これくらい痛いって分かって、たし……", "speaker": "空"}, {"utterance": "歯を食いしばり、僕を受け入れ続ける空。ぶつぶつと何かを引きはがすような感覚と共に、僕自身が少しずつ空の小さな身体に飲み込まれていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほ、本当にね、大丈夫だから。い、一気に、んくっ、きて……!", "speaker": "空"}, {"utterance": "これ以上ゆっくり進んでも、苦痛を長引かせるだけかもしれない。僕は空に頷くと、一気に腰を押し出した。\nぶつんっ、と何かを勢いよく引き裂いて、一気に空の中へと沈み込む。\nきゅうきゅうと僕を締め上げてくる狭い秘洞の中、僕は空の二度目の純潔を奪い取った。\nやっぱり前回同様半分ほどしか入らないけれど、それでも熱い空の体内は存分に味わえる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫、空?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "その手を握りしめて痛みを堪えている空に、そっと声をかける。空は涙を浮かべながら、僕に頷いてくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だから、平気。きて……大地", "speaker": "空"}, {"utterance": "痛みを堪えつつも、僕を求めてくれる空。そんな空に応えて、少しでも気持ちよくしてあげたい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……うん、分かった。でも、だったら……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕は割れ目の頂点にある、小さな突起に、包皮の上からそっと触れた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃあんっ", "speaker": "空"}, {"utterance": "身体の中で、最も敏感な部分を刺激され、空が背中を仰け反らせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こうやって、感じながらなら、少し楽になるよね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "できるだけ優しく、ゆっくりと撫でる。その動きに合わせるように、空は身体を震わせ、甘く喘いだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、やあ、そこ、敏感、で……あ、ああっ\nはぅ、ん……ふぁ、ああん、うぁ……ああっ", "speaker": "空"}, {"utterance": "そしてその刺激に多少慣れた頃を狙って、その小さな豆を包む皮をめくり上げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわ……ここってこんなになっちゃうんだ……凄い、ぷっくり膨れて……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そすでに充血し膨れたそれを、空の蜜に濡れた指で直接撫でる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、やあっ!そこは!うくっ、んあぁ……きゃうっ!", "speaker": "空"}, {"utterance": "空の喘ぎと共に、締め付けがきゅっと強くなる。同時に、奥から湧き出る蜜が、格段にその量を増した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はあっ……あ……あく……ん、んあぁ……っ", "speaker": "空"}, {"utterance": "……空の中、凄いヌルヌルしてきて……これならもう少し……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "明らかに痛みを忘れて感じている空。もっと感じてほしくて、僕はその豆を指で軽くつまんだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だめぇ、何か、びりびり……ん、んあ、あふっ!", "speaker": "空"}, {"utterance": "びくん、と身体を震わせて、下半身からの快感に震える空。締め付けがより力を増すものの、溢れる蜜が潤滑油となって、僕をもっと奥へと導こうとする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、か、はぁ……ん、あ、あく、はあぁ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "う、く……空、きつい、けど……動けるよ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ゆっくり、本当にゆっくりだけど、空の中を前後に動く。熱くトロトロの空の中。一本一本のヒダが、僕を逃がさないとばかりに絡みつき、締め上げる。\n擦られる僕自身に、背筋を快感が駆け上っていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、大地、が……わたしの中で、動い、て……", "speaker": "空"}, {"utterance": "そしてそんな僕に、空が甘い声で鳴く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、痛い、けど……ぞくぞくって……", "speaker": "空"}, {"utterance": "ぷるぷると震える細い肩。結合部から広がる快感は、空にとってきっと初めてのものだと思う。\n空は何かをガマンしてるみたいに、必死に葉を食いしばっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あ、ああっ、だ、だめ、大地……わ、わたし……ガマン、でき……", "speaker": "空"}, {"utterance": "けれど、身体の奥と外の突起からの二重の刺激に耐えかねたのか、何かをお願いするように僕を見たい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、やあ……っ", "speaker": "空"}, {"utterance": "もう限界。そんな声と共に、空の割れ目の中、上の方から、熱い液体が迸った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え、空……?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だ、だめぇっ、み、見ないで!音聞かないでっ!", "speaker": "空"}, {"utterance": "真っ赤になって、叫ぶようにお願いをする空。とはいえ、この状況で見るなといわれてできるわけもない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "身体に、力入んなくて……と、止まってくれない……", "speaker": "空"}, {"utterance": "僕と繋がったままの空の身体。その結合部のすぐ上から、ちょろちょろと流れる液体。それが何なのか考えるまでもなくって……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お、お願い大地、見ないで……", "speaker": "空"}, {"utterance": "いや、あの、でも……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "空の恥ずかしいその姿から、目を離せるはずもない。羞恥に埋もれた空の顔は本当に可愛くて、そんな姿に僕自身が反応してしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え……あ、大地の大きくなって……!?", "speaker": "空"}, {"utterance": "す、すみません。女の子のこんなシーン、初めてなもので……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "うう……大地のばかぁ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "ごめんなさい。でも、空のはじらう姿を見て感じるなっていうのはかなり酷だと思うんです。\nやがて、すべてを出し切ったのか、放出はゆっくりと収まった。床の上には小さな水たまりが広がっている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あの、大地……?\nわたしのこと、見損なっちゃった…?その、こんな子で……", "speaker": "空"}, {"utterance": "空が、まるで怯えるように尋ねてくるけれど、今ので見損なうような男がいたらそれこそおかしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いえ、むしろ興奮してしまったくらいですから……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "むしろ恥じらう空が見られて相当に昂ぶってしまいました。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "も、もう……大地が、あんなの好きだなんて……", "speaker": "空"}, {"utterance": "相手が空なら、どんなものでも受け入れるよ、僕", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……あうぅ……その一言で嬉しくなっちゃうんだもん……わたし、本当に大地いないと生きてけない……", "speaker": "空"}, {"utterance": "どちらかといえば、僕の方こそ幻滅とかされても文句が言えない状況だったんだけど、それをこんな風に受け入れてくれる空は本当に可愛い。\n僕は、蜜だけでなく、さっきの放尿で更に濡れそぼった空の中を、再び動き始める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あんっ", "speaker": "空"}, {"utterance": "まだまだ凄くきついけど……こうして、ゆっくりなら……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "初めの頃に比べ、少し柔らかくなったように感じる空の中、ピッタリと貼り付くように絡みついてくるそこを前後に動く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、んう……!だ、大地が動いてるの……分かる……んあっ\nあ、はうっ……な、何か、背筋、上って……んく……くふぅっ", "speaker": "空"}, {"utterance": "空、恥ずかしい思いして感じてるね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "さっきの放尿を見られたことで、逆に敏感になってしまっているのかもしれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "空の中、こんなにギチギチなのに、すっごくヌルヌルしてる", "speaker": "大地"}, {"utterance": "動く度に蜜が溢れ、外へとこぼれだす。ぬちゃぬちゃと小さな水音が響き、それが僕をまた昂ぶらせていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "僕も、もう今すぐ出ちゃいそうなくらいで……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "キツイのに柔らかい。その不思議な感覚に締め上げられて、僕はまた上り詰めかけていた。空の中にすべてを吐き出したい。そんな欲望が急速に湧き上がってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、大地って、あの、実はすっごく早い人……?その、この前も、だったし……", "speaker": "空"}, {"utterance": "聞いちゃいけないことだったらごめんなさい。そんな表情で尋ねてくる空に、思わず苦笑してしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あのねえ、僕だってこの前のが初めてで、上手いわけでもなんでもないんだから、こんな気持ちいいのガマン出来るわけないじゃない\n空の中、本当に凄いんだよ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "空の中でこんな風に締め付けられて、擦られて。これで平然としてられるような男は絶対にいないと思う。それくらい空の中は危険だ。\nううん。そもそも、空の身体が僕専用で、僕を感じさせるようにできているのかもしれない。そう思ってもおかしくないくらいに、ピッタリと吸い付いてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あは。そっか。わたしと同じなんだね", "speaker": "空"}, {"utterance": "空はそんな僕の話を聞いて、嬉しそうにわらった。\n空も、僕の抽挿に相当感じてくれているんだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、二人でもっともっとたくさんえっちして、もっともっとうまくなろ。それで、一緒にもっともっと気持ちよくなろう\nわたし、大地にもっともっと、愛されたい……", "speaker": "空"}, {"utterance": "うん。もっともっと、気持ちよくなろう", "speaker": "大地"}, {"utterance": "こんな気持ちいいこと、もっともっとしたい。そして二人で更に気持ちよくなれるなら言うことないと思う。\n少しくらいは大丈夫だろう。僕は空の中を動く速度を少し早める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃうっ……え、あ……こ、こんな、何、これ……ああ!", "speaker": "空"}, {"utterance": "きゅん、っと更にきつく締まるものの、すっかりとろけた空の中は、なんとか動くことができた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ま、まだこんな痛い、のに……あ、ぐっ……はんっ……き、気持ち、いいよぉ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "その動きに空の嬌声がこぼれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、んあっ……あ、はぁ……はぁっ!", "speaker": "空"}, {"utterance": "うく……空、す、凄く熱くて……と、溶けそう、だ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "わたし、も……うく……さっきから、何か……湧き上がって……きてっ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "溶鉱炉の中にでも突き入れてるみたいに熱い空の体内。溢れる蜜をかき分けるように、空の中を荒らしていく。\n痺れるような快感がヒダの一本一本から伝わり、僕の視界を少しずつ霞ませていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これって……あ、ああっ!身体、震えて……ふ、ふあぁっ", "speaker": "空"}, {"utterance": "教室であることも忘れて、空が大きく甘く鳴く。そんな声までもが、耳から僕の脳髄を犯していった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "も、もう、限界……っ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ぱんぱんに膨れあがった射精欲に、僕ももう抑えがきかない。空にもっと甘く鳴いてほしくて、僕は本能のまま空を犯す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あ、ああっ!だ、大地っ、大地!わ、わたし変っ!こ、こんな!", "speaker": "空"}, {"utterance": "だ、出すよ、空!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ご、ごめん、なさい!わたし……何かっ、きゃう!き、きてっ、あ、ああああ!", "speaker": "空"}, {"utterance": "確実に上り詰めてく空。その瞬間、今まで無かったくらいに空の中がきゅうっとしまった。\nその刺激に、僕はなすすべもなく欲望を撒き散らす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああっ!あああぁぁっ!", "speaker": "空"}, {"utterance": "そして、空の絶叫が教室に響き渡った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うあぁっ!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "空の中で、びゅくびゅくと僕が跳ねているのが分かる。跳ねる度に欲望を吐き出し、空の奥に熱いものを注ぎ込んでいく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、大地の、いっぱい……凄いね、大地……さっき、あんなに出したのに……\nびゅくんびゅくん、って、わたしの中で……暴れてる……", "speaker": "空"}, {"utterance": "ぼ、僕も、驚いてる……最後の空、信じられないくらい、気持ちよくて……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "既に一度だした後だなんて思えない。むしろずっと溜め込んでたとしか思えないような量が、空の中へと吹き出していく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えへ……わたしも、気持ちよかった。大地で、イッちゃった", "speaker": "空"}, {"utterance": "そんな僕のすべてを受け入れながら、嬉しそうに笑う空。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これからも、ずっと何度も、気持ちよくさせてね……", "speaker": "空"}], "speakers": ["空", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "A06_06h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "風が吹いていた。昔、空と一緒に訪れた時と同じ風。\n優しくて気持ちのいい、昔のままの風。\nその風に、無数の花が、揺れていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわぁ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "凄いね、これ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "その目の前に広がる光景を見て、僕らはただ感嘆の声をもらす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "本当に、別の風景よね、これ", "speaker": "空"}, {"utterance": "七年、か。ほんと、変わるもんだね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "別れの時に蒔いた、わずかなコスモスの種。\n再会の願いを込めた、約束の種。\nそれは、この七年で大きく広がり、あの草原の姿をあまりに大きく変えていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……再会すること。一緒に茜橋東学園に通うこと\nこの花を、二人で一緒に見ること\n全部、守れちゃったね", "speaker": "空"}, {"utterance": "僕の腕をぎゅっと抱きしめ、寄り添ってくる空。僕も、そんな空を受け止めながら、この風景をジッと眺める。\n今を生きるだけじゃあ来られなかった。\n思い出だけじゃあ見られなかった。\n過去を抱いて、今に立って、未来へ向かって。そのすべてがあって、やっと手に入る風景。\n過去でもなく、今でもなく、それらの先にある未来という道。\n立ち止まっているだけでも、振り返って見ているだけでも決して覗けないその道の先。\n僕達はそこに、たくさんの願いを敷き詰めていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ありがとう大地。約束、全部叶えてくれて", "speaker": "空"}, {"utterance": "空こそ、ありがとう。約束、全部守ってくれて", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だから僕達は、その願いの叶うことを夢見て、笑い合う。\n未来にある思い出も、きっと二人で見ているはずだから。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、次の約束は何にする?", "speaker": "空"}], "speakers": ["空", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "AEP_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "到着したところで時間を見ると、きっちり約束の五分前。うん、早すぎず遅すぎず完璧だ。\n茜橋東学園学生寮。空以外の星座関係者達が暮らす場所。星亜から指定された待ち合わせが、その女子寮の入り口前だった。\n僕は入り口の壁によりかかると、空を見上げる。きっちりと澄んだ青い空。ゆっくりと流れる雲は白く、文句無しのデート日和だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まあ、正確にはデートじゃないんだけどね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "途中で勘違いをしてしまわないよう自分に言い聞かせておく。\n普段から感じているけれど、星座関係のみんなと歩いていると周囲の視線がやたらと痛い。やっぱり、あれだけの容姿の子が歩いていれば気になって当然だと思う。\nだから、きっと今日もそうなるんだろう。しかも星亜と二人っきりだし今のうちからしっかり心構えをしておかないと。\nデートというのは名ばかりの、ただの二人で行く捜査だけれど、それでもワクワクしちゃうのは仕方ないと思う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そろそろ時間かな", "speaker": "大地"}, {"utterance": "おはよう、橘くん", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "改めて時間を確認しようとした刹那、寮の扉が開き、中から私服姿の星亜が姿を見せた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "待たせちゃったかしら。ごめんなさいね、わざわざこっちにまで来させておきながら", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "そこまで遠いわけじゃないからね、全然問題ないよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "橘君のいいところよね。そういうことを笑いながら言ってくれるから、こっちも気が楽だわ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "そうかな。でもさ、こういう時に女性をエスコートするのは男の役割だからね\nいい女は準備にも時間がかかるもんだって、アニキにもよく言われるよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あら、意外に紳士なのね、橘くんも、乾さんも。ちょっと見直しちゃった", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "今までどういう風に思われてたのかが凄く気になるなあ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そう?聞きたければ教えてあげるけど……どうする?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "実に楽しげに、クスと笑いながら言う星亜。これは聞いたら負けな気がするぞ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "謹んで辞退させていただきます", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あら、残念ね。素敵な自分を見出せたかもしれないのに", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "むしろ不適な自分が見つかりそうですから", "speaker": "大地"}, {"utterance": "正直、何を言われるのか心当たりが多すぎて困ります。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それは正しい判断かもしれないわね\nそれじゃあ、行きましょう", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "言って、僕の手を取り歩き出す星亜。その笑顔に釣られるようにして僕も並んで歩き出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、まずはどこから手をつけようかしら", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "聞き込みなんだし、やっぱり人が大勢いるところだと思うけど", "speaker": "大地"}, {"utterance": "今日は休日だもの。それこそちょっと足を伸ばせばいくらでも人がいるわよ\nまあ、この辺りで定番とするなら、やっぱりモールかしらね", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "やっぱり、そこかなあ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "一人でもいいから、約束を失ったっていう人に直接当たれればいいんだけど。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ところでさ、昨日言ってた、僕に聞いておいてほしいことって……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ちらりと星亜の方を向いて、僕は気がついた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、星亜、そこは……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そう呼びかけようとした瞬間。まさにタイミングの神が降臨した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "あまりにも絶妙過ぎるタイミングで下の通気口から吹き上がった風。それが、完全に無防備状態だった星亜の短いスカートを、思い切りまくり上げる。\n星亜の、普段は決して見ることの出来ない布地が、思い切り僕の視界へと飛び込んできた。\n清楚な、白のレース。\nあまりに突然のことに、星亜は何が起こったのかも分からず唖然と立ち尽くす。\n僕達男という種族にとって、とんでもない贈り物をばらまきながら。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃああっ!", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "が、さすがに周囲の目線から察したのか、星亜が即刻覚醒する。\n慌ててスカートを押えるけれど、吹き上がる風は広範囲な上に強く、押さえきれない。\nむしろ必死に抵抗するその表情が、より一層見ている僕らの心を昂ぶらせる。\nそして、そんな星亜の努力をあざ笑うかのように、下から吹き上げる風は、弱まろうとはしなかった。\nバサバサとスカートを捲り上げながら、猛烈な勢いで吹き上がり続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、いつまで吹き上げてるのよぉっ!", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "ほとんど半泣きに近い状態で、必死にスカートを押える星亜。なんとかしてあげたいけど、こういう時男は無力だ。\nまさか後ろからスカートを押さえるわけにもいかないし。一秒でも早く風がやむのを祈ることしか出来ないわけだけれど。\nその一方で、一秒でも長くこの状態が続くことも心の奥底でちょっぴりだけど願ってしまう。やっぱり、僕はどうしようもなく男だなあ。ごめん星亜。\nただそれでも、他の男に星亜のこの格好を見られるのは正直嫌な気がした。だから少しでも隠せるように、僕は星亜の後ろに立つ。\nそしてそれからほどなくして、星亜にとっての苦難の時間は終わりを告げた。一気に弱まり収まっていく風に、星亜のスカートがゆっくりと戻っていく。\nというか、今更だけど通風口の上からどけばすぐに解決したんじゃ……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えーと、その……大丈夫星亜?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だめ、くぢけそう……こんな辱め受けたの初めてよ……\n見た……わよね、橘くん……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "その目を潤ませて、力なく僕を見る星亜。見えなかったって言っても、さすがにこれは信じないよなあ……。\n僕はしっかりと脳裏に焼き付けてしまったさっきの光景をリプレイしながら、申し訳なさそうに頷いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……自分の不注意が原因だもの……仕方ないわよね……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "星亜は涙ぐみながら、小さく溜息をつく。ここでちゃんと原因を認められるところが星亜の凄いところだよね。\n……でも、星亜には申し訳ないけど……眼福でした。\n記憶を映像で残せる機械の発明はまだでしょうか。ああ、この記憶を記録に変えて登録したい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "橘くん……顔がニヤケてるわよ……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "すいませんっ。僕男の子なんですっ。それもすこぶる健康的なっ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "まったくもう。いくら男性だからといっても、少し橘くんはスケベすぎるわよ\nとりあえず、私も全力で忘れることにしたから橘君もただちに忘れること\nほら、さっさと調査に行きましょ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "その場から逃げるように、スタスタと早足で歩き出す星亜。僕も、その綺麗に伸びた背中を追って、歩き出した。\n……忘れろって言われても、やっぱり無理だよなあ。\n星亜には本当に申し訳ないけれど……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["星亜", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "B04_06_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "陽も沈みかけたこの時間。僕達は帰路へと就く前に、この水辺の公園、紅公園へと足を運んでいた。\n季節柄、人も少なく静かなこの場所は、人に聞かれたくない重要な事を話すのに丁度いい。そう考えたからだ。\n結局、捜査の方は思ったほど……というか、まったく手がかりになりそうなことはわからなかった。\nただ、街でも同じようなことが起きてるとわかった事だけが収穫といえば収穫だったくらいだ。\nこれに関しては、他のみんなが何か情報を入手してることを願いたい。\n僕らは川の方から流れて来る風を感じながら、誰も座っていないベンチに、適当に腰を下ろす。\nこうして見ると、すごくムードのありそうなシチューションだが、星亜の表情は真剣そのものだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それで、星亜。僕に聞いておいてほしいことってなんだったの?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……今回の候補生試験の目的よ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "そう切り出す僕を、星亜は真っ直ぐに見ながら言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "目的って、次の十二星座を決めること、じゃないの?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "それがあるのも間違いないわね。でも、それなら橘くんを巻き込んだりしないわ\nいくら七星さんの占いが導いたからって、十二星座候補試験の中心に一般人を置くなんて前代未聞よ\nしかも、十二星座が四人もこんな一つの街に集まるなんて、何かを恐れてるとしか思えない\n候補試験のためでなく、別の何かを解決するために、と考えた方が自然だわ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "その言葉には少しも迷いがなくて、もう確信してるように言い切る響きがあった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "私は、今回の事件がその本命なんじゃないかと睨んでるのよ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "今回のって、僕達が今調べてる、この事件?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ええ\n約束を無かったことにする。そんなこと、どうやったら可能にできると思う?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "それは……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "星亜の質問に、思わず言葉がつまる。\n実際、分かってはいた。一人や二人ならなんらかの偶然なのかもれない。けれど今回は違う。\n昴先生が陽夏さんに相談するほどの数が発生していて、学園外でもやっぱり起こっていた。どんな手段を使ったにせよ、答えはもう一つしかない。\nそんなことを可能にする力は一つしかありえない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……異星人", "speaker": "大地"}, {"utterance": "やっぱり、ちゃんとその可能性も考えてたみたいね。橘くんって、適当にやってるフリしてちゃんと本質も見てるのよね\nまあ、だから今回も話しておこうと思ったんだけど。味方でいてほしいから", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "味方?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ええ。私はね、今回の星座候補試験が、この事件の原因になっている異星文明品を回収するためのカモフラージュじゃないかって睨んでるのよ\n恐らくは、それなりに危険度が高いミッションなんでしょうね。そして、そんな事件の中枢に一般人を参加させるわけにはいかない\nだけど七星さんの占いは、橘くんの存在の必要さを語ってしまった。だから、十二星座候補試験を利用して、あくまでも試験の協力者として参加させた\nけど、カモフラージュであったとしても、正式に発表してしまっている以上、これが十二星座候補試験であることに変わりはないわ。その中止が言い渡されるまではね\n私は、それを逆手に取ってやるつもりなの\n橘くんを守る意図もあるのかもしれないけど、十二星座を四人も集めるほどの事件だもの\nその原因となる異星文明品を候補生が回収したとなれば、周囲の評価は相当なものになるわ\nちょっと贅沢を言えば、将来的には、あの獅子座すら追い越す逸材なんじゃないか、なんて噂話くらいは許されてもいいレベルじゃない?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "その時の光景を想像しているのか、星亜は本当に楽しそうだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なるほど。つまり、その回収を僕に手伝えってことか", "speaker": "大地"}, {"utterance": "橘くんが、中立の立場にいることは分かってるわ。だから、他のみんなを手伝うな、なんて言うつもりはないの\nでも、多分今の段階でここまで気付いてるのは私だけだと思う\nだから私は、それに合わせた捜査をするつもり", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "なるほどね。つまりこの件に関しては、僕からは何も言わずに候補生が気付いたことだけ調べるようにしてくれっていうことか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まあ、候補生の優劣を決める試験だしね。それに気付くことも大切だと思うし。いいよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ありがとう。助かるわ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "ただ、万が一の可能性として、星亜のその予測が外れているかもしれないけど……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そうね、その可能性が全くないとは言わないわ\n私自身はほぼ確信してるけど、だからってそれが事実になるとは限らないし……\nもし、この予測が全くの見当違いだったとしたら……まあ、それは私の能力が所詮はその程度だったってことよ\nもっとも、それで終わらせるつもりはないけどね", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "……星亜って、本気で十二星座になりたいんだね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "当然よ。選ばれた物だけがなれる星座。その最高峰である十二星座。私はね、追いつきたいの。そして、越えたいのよ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "越えたい?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そう、越えたい……あの、偉大過ぎる十二星座。獅子座を", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "獅子座……陽夏さんを越えたい。\nそう語る星亜の目は……どこか少し悲しげに見えたような気がした。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["星亜", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "B04_07_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "さて……今日はどこから調べようかしらね", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "うーん……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "とりあえず、例によって全員で固まっても仕方ないということで、校門で僕達は散開。\n僕は約束通り星亜と一緒に行動することにした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だけど、これで私の考えが正しいっていう可能性は高まったわね", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "確かにね。捜査を初めてまだ数日。にも関わらず、まだ手がかりが得られないことに対する十二星座の反応", "speaker": "大地"}, {"utterance": "普通の事件と比べて過敏過ぎるわ。特に姉さんの反応\nこの事件は、今までのものと明らかに違う", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "候補試験自体が、この事件を解決するためのカモフラージュ、か\nそうなると、この事件の犯人はやっぱり……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ええ、以前にも言った通り、未知の技術を持つ異星人", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "確かに、そう考えるのが一番自然だし、説得力があるよね。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "異星人が直接地球に降りてきているのか、それとも何らかの道具を送り込んできてるのか、それはわからないけど\n少なくとも、これからの捜査は異星人が完全に絡んでいることを前提にした方がいいわ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "そうだね。後は、その上でどう調査をしていくか、だけど……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そうね……異星人の仕業だとしたら、そんなわかりやすい証拠を残してくれるとは思えないし……\nやっぱり、橘くんのホロスコープに頼るのが一番確実じゃないかしら", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "当時の状況を再生か……でも、キーワードどころか、場所すら分からないからね。何かヒントがない事にはどうしようもないよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ええ、だから、今は事件の被害者本人を探すしかないと思う\nそれで一気に解決するとは思えないけど、現実として他に当てもないもの", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "だね。不謹慎だけど、被害者そのものを見つけるのはさほど大変じゃなさそうっていうのが救いといえば救いかも", "speaker": "大地"}, {"utterance": "誰か一人でもいい、何かヒントになりそうなことを覚えててくれれば……もしくは、約束を失うシーンそのものをホロスコープで見ることができれば……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "結局、方向性が決まってもやることは変わらないのか", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あら、それでも対象者をある程度絞り込めるようになっただけ、十分前進してるわよ\n当てもなく、片っ端から聞いて周るよりよっぽど効率的でしょう", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "確かに。希望があるのとないのとじゃあ、士気も違うし\nよし、それじゃ、改めて行くとしようか!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ええ。絶対に情報を掴んで見せるわ!", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "それぞれお互いに気合を入れつつ、僕達は事件の被害者を探しに町へと飛び出していった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["星亜", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "B04_10_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "……ふう", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "うーん……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "夕焼けに染まる公園で、星亜と並んでベンチに腰掛ける。\n普段なら、星亜みたいな綺麗な子と二人っきりで並んで座れるなんて、ウキウキたまりませんってとこなんだけど……。\nさすがに今日は、とてもそんな気分にはなれないなあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱり、そう簡単にはいかないか", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そうね……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "僕の言葉に星亜が小さく答える。\nとりあえず、いくつかの場所を回り、約束を忘れたという被害者も何人か見つけて会うことができた。\nけど、進んだのはそこまで。そこから先に進む情報がまったく手に入らない。\nそもそも、約束を失ったはずの被害者本人が、そのことをまったく覚えていないし認識していない。\nこれじゃあ、手がかりを聞き出すにもどうにもならない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱり、異星人もそう簡単にヒントを残していったりはしないよなあ\n干渉が禁じられてるんだし、危険を承知で来るなら慎重にもなるよね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……だけど、痕跡をまったく残さない、なんて絶対に不可能なはずよ。どこかに見落としてることがあるんだわ……いったい、どこに……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "星亜、あまり思いつめないほうがいいよ。まだ捜査も始めたばかりなんだし", "speaker": "大地"}, {"utterance": "始めたばかり……か……\n……ふう。確かにそうね、ここで考え込んでいても仕方ないわ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "そうそう、それに一人で思い悩むのもよくないよ、僕だっているんだし、一緒に打開策を考えよう", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ふふっ、そうね。協力者がいたんだったっけ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "どうにか星亜に笑顔が戻る。星亜って結構堅い子ってイメージ強いけど、笑うと普通に可愛いんだよな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "橘くん、歩き回って疲れたでしょ。ちょっと待ってて、何か飲み物を買ってくるわ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "えっ、飲み物買ってくるなら僕が……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "いいのいいの、色々お願いしてるのはこっちなんだし、橘くんは気にしないで", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "僕が止めるのも聞かず、星亜が近くにある自販機に向かって走っていく。\nそして、すぐに缶を持って戻ってきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "紅茶でよかったかしら", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "うん、ありがとう", "speaker": "大地"}, {"utterance": "星亜から缶を受けとり、プルタブを引く。\nそして、中身に口をつけると……甘さが前進に染み渡って行くようだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うえぇ……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "ん?星亜、どうかした?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "変な声を出した星亜を見ると、まるで苦虫を噛み潰したような顔で、コーヒーの缶を見つめている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そのコーヒーがどうかした?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……このコーヒー、無糖だった……間違えちゃった……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "…………", "speaker": "大地"}, {"utterance": "今の声はコーヒーが甘くなかったからか。星亜の甘党は、缶コーヒーにも有効なんだなあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もう、とてもじゃないけどこんなの飲めないわ……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "だったら、僕のと交換する?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "え、でもいいの?私のコーヒーだけど……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "僕は別に甘くないのでも全然平気だから。星亜も、砂糖入りの紅茶なら大丈夫でしょ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "うん、大丈夫だけど……本当に、いいの?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "もちろん、星亜がいいならね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ありがとう。それじゃあ、お願いしてもいいかしら", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "はい、どうぞ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕達は互いの缶を交換すると、それを口へと運ぶ。さっきまでの紅茶とは違ったコーヒーの苦みが、口いっぱいに広がった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ……おいしい", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "今度は大丈夫?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ええ。ありがとう、橘くん", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "しかし、星亜って本当に筋金入りの甘党なんだね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "べ、別に筋金入りなわけじゃないわ。ただ、甘くないものは苦手なだけよ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "それを筋金入りって言うんだってば\nあれでしょ、星亜って、玉子焼きには砂糖たっぷりでないと食べれないタイプでしょ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "え?玉子焼きって砂糖を入れるのが常識でしょ?\n砂糖の入ってない玉子焼きなんて、邪道を越えて異端だわ!", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "そこまで言いますか……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "甘い事は絶対なのっ、正義なのっ、甘ければ全てが許されるのよ!", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "ふーん。だったら、星亜の彼氏になる人は大変かもね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あら、どうして?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "だって、甘いのが絶対なら、男女関係でもひたすらに甘くなるんじゃないの?\n人目をはばからずにベタベタしたりとかさ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "なっ!なんでそんな……私は、絶対そんな風にはならないわ。人前で甘えるなんて、問題外よ\nそもそも、彼氏を作るなんて考えたこともないわ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "もったいないなあ。星亜くらいの女の子なら、それこそ告白してくる男なんて星の数だと思うけど", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そのお世辞は素直に受け取っておくわ、ありがとう。でも、そんな自然に女の子を褒められるなんて、橘くんも結構女たらしなのね\n橘くんの周りに女の子が多い理由、やっとわかった気がするわ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "いやいや、僕は常日頃から正直に感想を言うことを心がけてるだけですよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ふーん。どうかし……ら……?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "と、再び紅茶を口に含んだ星亜の顔が、一瞬で真っ赤に変わる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うそ……こ、これって、まさか!?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "星亜、どうかした?大丈夫?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ひっ、ひゃいっ!!だ、大丈夫でしゅ!!", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "……は?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "今……なんだか、星亜らしからぬ口調で何かが聞こえたような。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ち、違くて!だ、大丈夫……そう、大丈夫よ!", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "……いやあの、どう見ても大丈夫には見えないんだけど……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ほ、本当よ!本当に大丈夫!た、大したことじゃないわ。た、たかが……か、かかか……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "かかか?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "か、間接キス……くらい……で……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "首筋まで朱一緒にに染めながら、紅茶の缶を両手で握りしめ、俯いてしまう星亜。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あー、そういえばそうかも……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……間接キス……しちゃった……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "うーん、今時間接キス程度でここまで赤面するなんて……本当にこういうことに免疫がないんだなぁ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まあ、そこまで気にしないでいいと思うよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そこまでって……た、橘くんは平気なの!?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "間接キス?うん、特には気にしないけど", "speaker": "大地"}, {"utterance": "なにせ、普段の生活で慣れてますから。\nあま姉にしろ皐月にしろ、そういうのには全然頓着しない……というか、積極的に狙ってくるくらいだし。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、でも、星亜とならちょっと得した気分かも", "speaker": "大地"}, {"utterance": "と、得したって……\nも、もう……いいわ、これくらいなら……\nほ、本当にしちゃったっていうわけじゃないし……私も気にしない事にするから", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "そうそう、間接でそんなに緊張してちゃ、本番で大変だよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ほんっ!?も、もうっ!!", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "あははは", "speaker": "大地"}, {"utterance": "予想通りに真っ赤になる星亜が可愛くて面白くて、ついつい大笑いしてしまった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でもね、捜査を始めて間もないとはいえ、さすがにこのままじゃまずいと思うの", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "まずいって……なにが?異星人絡みなら慎重に動くべきだし。多少は長期戦担っても仕方ないんじゃない?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そうね。それに関しては同意よ。だけど、問題なのは姉さんね", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "姉さんって……陽夏さん?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ええ。今はまだ十二星座としての責任から必死に自分を抑えているけど、もしこのまま進展がなかったら、さすがに自分で動き出しかねないわ\n昴さんからの依頼でもあるわけだし……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "あー……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "確かに、あの陽夏さんだ。このままの調子でいければ、『昴のために私自らあ!』とか、冗談抜きで言い出しかねない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "昴さんのことになると、本気で姉さんは我を忘れるから……そうならないためにも、早くある程度の成果は出さないと", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "でもさ、現役十二星座でも双璧と言われる獅子座だし、その陽夏さんが動いてくれるなら、僕達も楽になるんじゃない?本物の異星人が相手なんだし", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そうね。その場合、私と姉さん、どっちが勝つか正面から勝負よ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "……なんていうか、対抗意識バリバリって感じだね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "当然じゃない。少なくともあの人には絶対に負けられない\nあの人を越えるのが、今の私の全てなんだから", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "その口調は、まるで敵意を燃やすかのような厳しい口調だった。実の姉へと向けられたものとは思えないほどに……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "さて、と。それじゃあ、そろそろいい時間だし、今日はこの辺りでお開きにしましょうか", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "ほんとだ、もうこんな時間だったんだ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "気がつけば、もうすぐ夜になりそうな時間になっている。なんだかんだで、結構ここに長居しちゃったみたいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そろそろ暗くなるし、送っていくよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "それには及ばないわ。私、これでも星座候補なんだから、そこらのチンピラに後れを取ったりはしないわよ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "でもさ、星座候補だろうがなんだろうが、星亜は女の子だし。遅くなったら送るのは、男の義務だよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あら、結構紳士なのね、橘くん", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "まあ、星亜と少しでも長く一緒にいたいだけなんだけどね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "も、もう。本当に当たり前のように言うのね、そういうことを\nで、でもまあ……うん。悪い気はしないけど……\nそれじゃあ、お願いしていい……?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "もちろんですとも、お嬢様", "speaker": "大地"}, {"utterance": "送られたりすることにもなれてないのか、ちょっと恥じらうように言ってくる星亜に、僕は笑顔を返す。\nそして僕は、寮へと星亜を送っていった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["星亜", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "B04_11_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "大地", "speaker": "陽夏"}, {"utterance": "え?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "休み時間、廊下を歩いていると不意に声をかけられた。今の声、もしかしなくても……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、陽夏さん!?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そうだが……なんだその反応は、どうかしたのか?", "speaker": "陽夏"}, {"utterance": "い、いえ……別に", "speaker": "大地"}, {"utterance": "最近、星亜から色々と話を聞いているせいか、なんとなく面と向かって陽夏さんと話しにくい。\n別に、僕が気にすることでは全然ないはずなんだけど……なんでなんだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いえ、急に声をかけられたから、ちょっと驚いただけですよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そうか?それならいいが", "speaker": "陽夏"}, {"utterance": "あの、それで、僕に何か用事でも?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ああ。実はお前にちょっと話があってだな", "speaker": "陽夏"}, {"utterance": "話……ですか?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ああ……星亜のことでな", "speaker": "陽夏"}, {"utterance": "えっ!?せ、星亜の!?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "おいおい、そんなに驚いた顔をするな。これでも、妹の事をそれなりには見てるつもりだぞ\nまあ、十二星座としての私を見ていれば、とてもそうには見えないだろうがな", "speaker": "陽夏"}, {"utterance": "確かに。姉妹、というよりも、星座関連の教師と生徒、って感じですし", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そうだな。私もそうあろうとしているし、星亜も私がそうであることを望んでいる……", "speaker": "陽夏"}, {"utterance": "なんだろう。そう言う陽夏さんの顔は、どこか寂しげだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まあ、それはさておき、だ。大地……最近、星亜と仲がいいみたいだな", "speaker": "陽夏"}, {"utterance": "あ、えっと……いや、その……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そう構えるな、別にそのことでどうこういうつもりはない。いや、個人的には感謝してるくらいだ", "speaker": "陽夏"}, {"utterance": "え?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "いやいや、こっちの話だこっちの\n実はだなあ、ここに星亜に関する極秘情報が一つある\nお前が聞きたいというのなら教えてやってもいいのだが当然知りたいだろうとは思うけれどもやっぱり知りたいだろう?", "speaker": "陽夏"}, {"utterance": "……つまり教えたいんですか?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "何を言うかっ。これは星亜にとって非常に大切な超極秘情報だ。それをそんなに簡単に教えたいなどと!\nそれでどうだ?聞きたいのではないか?まあどうしてもというのなら考えてやってもいいのだが……", "speaker": "陽夏"}, {"utterance": "つまり、やっぱり教えたいわけですね。\nまあ僕としても、星亜の秘密情報となれば、確かに聞きたい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぜひお願いします", "speaker": "大地"}, {"utterance": "おお、やはり聞きたいかっ。まあ本来ならばそう易々と教えるものではないのだが、大地がそこまでどうしても、と言うのなら仕方ないな、うん\n来週の月曜日、17日だ\nその日は、星亜の誕生日だったりする", "speaker": "陽夏"}, {"utterance": "星亜の誕生日?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ああ、そうだ。人がこの世に生を受けたことを祝う日だ。特に星亜は、自分の誕生日を人に教えたがらないからな。貴重な情報だぞ", "speaker": "陽夏"}, {"utterance": "そういえば、確かに星亜の誕生日とか聞いたことなかったな。それらしい話をクラスの子がしてる時でも、うまくかわしてたっぽいし。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "この情報をどう使うかは、お前次第だ。だがまあ、お前ならば間違った使い方はせんだろう", "speaker": "陽夏"}, {"utterance": "ええ、確かに貴重な情報でした。ありがとうございます", "speaker": "大地"}, {"utterance": "うむ、期待しているぞ。さらばだ", "speaker": "陽夏"}, {"utterance": "陽夏さんはニッコリ笑うと、立ち去っていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "誕生日かあ。やっぱりお祝いしないとね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "陽夏さんにも期待されちゃったし、ここはがんばらないとな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "って、あれ?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "期待しているぞって……何を?", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["大地", "陽夏"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "B04_15_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ごめん、お待たせ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕は、昇降口にいるその姿を見つけて声をかける。その声を聞いて、外の方を見ていた星亜は、僕へと振り返った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お疲れ様。用事はもう大丈夫?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "うん、もう問題無し。片付きました", "speaker": "大地"}, {"utterance": "急に呼び出されたりするから何事かと心配してたんだけど……『また』何かしたんじゃないわよねぇ……?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "いやあ、『また』を強調されるあたりに僕への信頼が表れてて素敵だよね。『今回は』何もしてないから平気だよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "よかった。『今回は』を強調するあたりに、私の信頼を裏切らない橘くんの姿が表れてて安心しちゃった♪", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "僕らは互いの顔を見合わせると、そのまま楽しげに笑った。普段からの強い信頼があるからこその笑顔で、僕らは笑った。\n……で、いいんだよねえ?今回の僕の反応。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、いきましょ。時間が勿体ないもの", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "放課後。例の黒猫の姿を見ることができたとはいえ、この広い茜橋。闇雲に捜したところで見つけられるとは思えない。\n星亜の提案に従って、僕達は寮にある星亜の部屋で、今後について少し話し合うことになっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、寮の中とはいえ星亜の部屋かあ。ちょっとドキドキしちゃうなあ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "寮の前まで送ったことはあるものの、そこから先は当然入ったことなんてない。どんな乙女の秘密が隠されているのか、今からドキドキです。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "別に大したものなんてないわよ。荷物だって、必要最低限のものしか持ってきてないもの。まあ、お茶くらいは出せるけど\nとはいえ、誰でも入れるわけじゃないけどね。橘くんだから特別", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "うん。星亜の特別って、なんか響きがいいよね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ちなみに、私の人生の中で、私の部屋に入る男性記念すべき第一号よ。第二号がいるかは知らないけど", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "言って、いたずらっぽくウィンクをしてみせる星亜。その仕草が妙に可愛らしくて、僕は思わず赤面してしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "も、もう。そんな反応されちゃったら、私の方が意識して恥ずかしくなっちゃうじゃない……\n男の人と、自分の部屋で二人きりなんて……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "いや、星亜に今みたいなこと言われたら、男なら誰だってなるって。星亜はもう少し自分の女としての魅力を知るべきだよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ほんと、相変わらずうまいんだから……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "え?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "赤面しながら、僕の手を取る星亜。その柔らかい感触が、僕の手を強く握り、そして引っ張る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こんな会話繰り返してたらいつまでたっても動けなくなっちゃうわ。行くわよ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "そんな笑顔の前に僕は一瞬呆気にとられ、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、そうだね。急ごうか", "speaker": "大地"}, {"utterance": "慌てて、星亜と一緒に歩き出した。もちろん、その手をしっかりと握り返しながら。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あれ?さっきまであんなに晴れてたのに……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "確か今日の降水確率は一日中10%程度だったはずだけど……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "さっきまで鮮やかな茜色に染まっていたはずの風景は、いつの間にやら鈍い灰色に染められていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いつ降り出してもおかしくない天気だなあ。空気にも水気があるし", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ちょっと急いだ方がいいかもしれないわね", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "そう言うが早いか、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃっ。今、何かポツリとこなかった?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "ほんとだ、ポツポツ降ってきてる。走った方がいいかも……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "狙い澄ましたようなタイミングで降り始めた。\n当然ながら、傘なんて持っているはずもない。僕達は、雨が強くならないうちにと走り出す。\nけれど雨は、そんな僕達を追いかけるみたいに、みるみるその勢いを増していった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわっ、なんだこれ!?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "今更戻っても意味ないわっ。このまま行きましょう!", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "気がつけばすっかり本降りとなった雨の中、引き返す術を持たない僕らはただひたすらに走る。\n周囲には、同じように傘を持たずに慌てている人達の姿があった。\n学園から寮まではそれほど遠くないのがこんな時本当にありがたい。全力で走ってほんの二・三分、目的地の入り口へと辿り着く。\n僕達はそのまま、逃げるように建物の中へと飛び込んだ。そして、真っ直ぐ星亜の部屋へと向かう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわぁ、本当にもう全身ずぶ濡れ……早く着替えないと風邪引いちゃう……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "星亜は言うと、胸元のタイと一緒にベストを脱ぎ、靴入れの上に置く。そのままスカートを軽く絞と、それだけで大量の水が玄関へと落ちた。\n長く艶やかな髪もベットリと濡れ、少し手で払っただけで周囲に水が飛ぶ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "昼間まではあんなに天気よかったのになあ。まさか急にあんな降ってくるなんてね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ええ。とてもじゃないけど予測不能よ。寮が近くて助かったわ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "折りたたみ傘の一つくらいカバンに入れておくべきだった……か、な……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そう苦笑しながら星亜の方へと改めて視線を送り、僕はその場で凍り付いた。\nいやその、今気付いたけど、星亜、これ凄い格好なんじゃあ……。\n濡れた白いシャツは肌に貼り付き、淡い色の下着を、クッキリとその形まで映し出していた。\nめくり上げられたスカートからは健康的な二本の足が伸び、その付け根を隠す下着までが晒されている。\n目の前で惜しげもなく繰り広げられているその夢の光景に、僕は思わず唾を飲み込んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "その音が必要以上に大きく響いたせいか、星亜が不思議そうに僕を見る。真っ直ぐに伸びた僕の視線を追うと、その先、つまりは自分の姿を改めて見下ろし……\nその顔が、ぼん、と湯気を立てながら一瞬で真っ赤になった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あの、えっと、その……\nだから、私、その、堂々と見せようとしたとか、そんなんじゃなくて……\nわ、私、そんないやらしい女じゃなくて、し、信じてほしいんだけれど……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "恥ずかしさに票表情を引きつらせながら、震える声で弁解を続ける星亜。いや、誰も星亜のことを疑ったりはしてないし。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うん。それはもちろん……その、状況が状況だったわけだし……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "わ、分かってもらえると嬉しいわ……\nえっと、それで、つまり、あの……\nご、ごめんなさいっ!!", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "星亜は床が濡れるのも構わず猛ダッシュすると、風呂場らしき扉の奥へと消えていった。\n…………。\n……。\n…。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くしゅんっ!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ご、ごめんなさい……あの、本当に大丈夫?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "ああ、平気平気。多少冷えただけで、すぐ止まるよこの程度のくしゃみ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "でも、私が橘くんにタオルも出さず放置しちゃったから……\n恥ずかしかったからって、私……本当にごめんなさい……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "あの後、さすがに僕がいたんじゃ星亜も着替えられないだろうと、僕は自分から廊下へと出た。\nちょっぴり前を通った女学生達が素敵な微笑みをくれたような気もしたけれど、あれはまあしかたないということで。\nそれから、急いで着替えた星亜に再び中へと入れてもらって今にいたるわけだけど……さすがにちょっと身体冷えちゃったみたいだなあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まあ、僕もその、非常に素敵なものを見せてもらっちゃったわけなんで、お互い様ということにしてもらえると", "speaker": "大地"}, {"utterance": "もう。初日の階段の時といい、二人で捜査してた時といい、なんで橘くんにはあんな恥ずかしいところ見せちゃうのかしら\n今まで誰にも見られたことなんてなかったのよ……?\n本当に、見られたのが橘くんじゃなかったら、私、今頃何してるか分からないわ……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "少なくとも、この状況なら仕方無い、と思ってもらえるくらいには信用してもらえてるってことかな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "恥ずかしいから、絶対他の人に言ったりしないでね", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "それはもちろん", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕だけの大切な思い出として、脳裏に刻み込んでおきます。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はい、どうぞ。温かいココア淹れたから", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "ありがとう。助かるよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "渡されたマグカップを口元に運ぶと、一口飲む。甘党の星亜らしい甘さが身体中に広がり、身体と心のすべてを温めてくれるような気がした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、ちょっと遅くなっちゃったけど対策会議を始めましょうか", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "そうだね……ずいぶん遠回りをしちゃったような気もするけど", "speaker": "大地"}, {"utterance": "本当にごめんなさいね……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "いやいや、雨が降り出したのは星亜のせいじゃないからさ、気にしない気にしない", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕が風邪を引きかけたことが余程響いているのか、星亜は今一つ元気がない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それに、対価は充分もらったし。星亜、前に言ってたじゃない。安くないってさ\n星亜のさっきの姿と引き替えに風邪の一つくらいなら、むしろお釣りを出さなきゃいけないくらいだよ\n大変立派なものを、ごちそうさまでした", "speaker": "大地"}, {"utterance": "も、もう……でも、橘くんがそう言ってくれるなら、そういうことにさせてもらうわ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "そう言って、ちょっと恥ずかしそうに苦笑する星亜。うん、これでいつも通りになってくれるのが一番嬉しい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ話を戻すけど、今週は学園祭も目の前だし、さすがに捜査に集中するのは厳しいと思う", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そうね……私たちもクラスの一員ですもの。比率は軽くしてもらえてるけど、手伝わないわけにはいかないし\nむしろ、せっかくの学園行事。やっぱり、できるかぎりは手伝って、みんなと騒ぎたいわ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "うん、同感。まあそうなると、本格的に捜査を再開できるのは、17日の振り替え休日かなって……あ、ごめん。そうか、この日はダメか", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あら、どうして?せっかく一日休みなのに", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "いや、だってさ、星亜の誕生日でしょ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "え……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "誕生日。その一言を出した瞬間、星亜の表情が引きつったのが分かった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……あれ、確か17日でいいんだよね。陽夏さんに聞いたんだけど", "speaker": "大地"}, {"utterance": "姉さんに……?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "そう、陽夏さんに。だからさ、せっかくだし、ぱーっとお祝いしようって、魅流達と話してたんだよね\nなんで十七日は、午前中はどこかに遊びに行って、夕方くらいから……星亜?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "その一日を想像し、明るく話す僕とは反対に、星亜は暗く俯いていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、ううん。なんでもないわ……ありがとう。凄く嬉しい", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "そして、無理やり作ったと分かる笑顔と共に顔を上げると、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だけど……ごめんなさい。私、誕生日を持ってないの", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "寂しそうに、そう言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え?持っていないって、どういう……?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "その言葉の意味が分からず、僕は思わず聞き返す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "本当に、言葉の通りよ。私は誕生日を忘れちゃったの。だから、持ってないのよ\nだからごめんなさい。ないもののお祝いなんて誰にもできないわ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "ないって……いや、だって誕生日なんて誰でも……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そうね、きっと私にも『あった』んだと思うわ。だけど昔にね、どこかに置き忘れて来ちゃった\nだから、もう持ってないのよ\nさ、17日からの捜査について、話しちゃいましょ。あ、ココアお代わりいるかしら?\nお代わり、欲しかったら遠慮なく言ってね。今日は本当に特別。おいしくなるよう愛情込めて淹れてあげちゃうわよ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "この話はこれでおしまい、とばかりに話題を戻してしまう星亜。\nそれ以降、この話題を出そうとしてもすぐに戻され、結局それ以上のことを聞くことはできなかった。\n陽夏さんの教えてくれた、星亜の誕生日。それが嘘や冗談だとは思えない。\nだけど、持ってないって寂しく笑った星亜。あの辛そうな微笑みが何を意味していたのか。僕には分からない。\n結局、17日は午後から一緒に捜査をすることに決まった……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["星亜", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "B04_16_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "……ここだね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ええ、間違いないわ。橘くん、ホロスコープをお願い", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "あ、うん……それはいいんだけど", "speaker": "大地"}, {"utterance": "どうかしたの?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "いや、他のみんながついてきてないみたいだなんだけどさ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "え?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "僕の言葉に、初めて気づいたように星亜がきょろきょろと辺りを見回す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "本当……みんなどうしたのかしら", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "どうする?みんなを待つ?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そうね、待ってもいいけど、まったく追ってくるそぶりも見えないし……\nいいわ、捜査の方を優先しましょ。みんなにはあとで説明すればいいし", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "分かった。それじゃあ始めるよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ええ、お願い", "speaker": "星亜"}], "speakers": ["星亜", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "B04_25_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "傾いた朱色の陽の中で、冷たい風が吹き始めていた。\n夜へと向かって少しずつ冷え始める空気の中で、のんびり散歩をしていた老人や、さぼっていたサラリーマン、遊んでいた子供達までが家路を辿り始める。\n瞬く間に静けさを取り戻した公園の中、星亜は何も言わずに、ただ僕の袖を握りしめたままで立ち尽くしていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……星亜?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "何度目になるか分からない呼びかけを星亜にかける。だけど星亜はやっぱり僕の袖を握りしめたままで、何も言わずにずっと俯いている。\nさっき見てしまったホロスコープ。そこで知ってしまった星亜の気持ち。呼びかけはしても、その先にどんな言葉を繋げればいいのかが分からない。\n僕は星亜をどう思っているんだろう。星亜にどう応えるべきなんだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……橘、くん……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "え……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "突然こぼれてきたその質問はか細くて、ともすれば聞き逃してしまいそうだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "橘くんは……空のこと……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "その先に何が続くのか、さすがに僕だって想像はつく。だから僕は、星亜の想いに応えるように、偽りのない本心を口にした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そう、だね。空は大切な人で……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そうよね……空は、強がりで意地っ張りだけど、かわいいし……橘くんにとって、大切な人よね……\nそんなことわかってたのに……だけど、だけどっ!!", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "僕の襟を握りしめていた手にぐっと強烈な力がかかる。そのまま、僕は一気に地面へと押し倒された。\n覆い被さるように僕の上に乗っている星亜。その顔が、すぐ目の前にある。ちょっと僕が顔を上げるだけで普通に触れ合ってしまいそうな、そんな距離。\nそれほど近い位置にある顔には、本気の感情が浮かんでいて、それに色取られた顔は、息を呑むほど綺麗に感じた。\nそして、星亜は僕の目を真っ直ぐに睨付けるように見ながら、その感情を叩きつけてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "橘くんが、空を大切に想ってるのも分かってる!橘くんが空に幼なじみ以上の想いを抱いてるのだって分かってる!\nこんなお願い、間違ってるのだって分かってる!橘くんと空の間に割り込んじゃいけないんだっていうことも分かってる!\n橘くんと空の間に何かあったかなんて知らない!二人の間にどんな絆があるかも知らない!\nだけど!だけどそれでも私は!", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "一瞬、何か大きなものを堪えるかのように、星亜がぐっと唇を結び……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お願い、します\nあなたの過去と、私の未来を交換してくれませんか\n私の未来のすべてを、あなたに捧げます。あなたと共に、あなたのために尽くします。他の誰よりも、あなたの一部になります\nだから……\nだから、あなたの過去を捨ててもらえませんか……?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "その声は震えていて……その純粋な心から溢れる想いで、濡れていた。\n言うべきことを言い尽くし、そして我に返ったのか、星亜の顔がこの茜色の空気よりも濃い朱に染まる。\nただそれでも、自分の意思は変わらない。自分の想いに嘘はない。そう僕に伝えるように、星亜は僕の目を真っ直ぐに見つめ続ける。\nもう何も言わない。ただ黙って、僕の言葉を待ち続けていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "その視線は何よりも重くて、想いが何よりも眩しくて、逃げてはいけないことを僕に悟らせる。\n答えを出す時なのかもしれない。僕と空の関係に、僕と空の過去に。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "前に話したから知ってると思うけど……僕と空の過去はすごく複雑だよ\nそれはきっと、星亜が思ってる以上に。それを交換するっていうことは、本当に星亜の未来のすべてが必要になるかもしれない\nこの過去は、今の僕の存在理由でもあるんだ。この過去があるから、今の僕は生きていられる\nそれを失ったら、僕は立てなくなるかもしれない。星亜は、そんな僕を支えられる?結構重いよ、僕は。一応男だし", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だ、大丈夫、私星座候補だもの。こう見えて意外に力だってあるんだから\nだから……橘くん、私の横にいて", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "星亜……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕は、そっと星亜の後頭部に手を伸ばす。\nそして……", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ!?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "顔を上げ、目の前にある小さな桜色をした唇を塞いだ。\n星亜は驚きに目を見開くけれど、抵抗はしなかった。そのままの体勢で僕を受け止め続ける。\n唇の隙間から入り込んでくる星亜の吐息が、ただ熱い。まだ僕の襟を握りしめたままのその手から、高鳴っている心臓の鼓動が伝わってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "そんな、甘くもどこか切ない時間がどれくらい続いたのだろうか。\n僕は唇の柔らかさと温もりを存分に味わい、そしてそっと解放した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……\nい、今……の……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "いきなりでごめん。でも星亜の気持ちを聞いたら、自然と体が動いてた", "speaker": "大地"}, {"utterance": "橘……くん……\n届いた、って思っていいのよね……?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "星亜のその綺麗な瞳に、みるみる大粒の涙が溜まっていく。\nそこに浮かんだ笑顔は、まるで輝いてるみたいで。今の星亜の心が、そのまま形になったみたいだった。\nそんな星亜を見つめ返しながら、僕は微笑み、そして頷く。\n僕の過去を、自分の未来で支えてくれるといった星亜。\n僕の中にある、過去という名の罪。それを未来で抱きしめてくれる人がいるなら、僕はきっと、今の僕に胸を張れる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あの……ね。もう一つだけ、お願い……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "なんでも聞くよ。何?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "今度は、私からさせて", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "そんな言葉と同時に、今度は星亜から唇を重ねてくる。\nその唇はさっきと同じで温かくて、さっきと同じに柔らかくて……。\nだけど、さっきよりずっと、甘かった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["星亜", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "B04_26_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "放課後。授業も終わり、黒猫の姿を捜しに僕達は街に出た。\n部室に入った瞬間みんなに贈られた眩しい笑顔を、僕は決して忘れないと思う。\nまあ、みんな色々とからかってきつつも、ちゃんと祝福してくれたのはやっぱり嬉しかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、この調子だと今日は見つかりそうにないね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "みんなはどうだろう。何か手がかりだけでも手に入れてないかな", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "明日はちょっと捜す場所を……星亜?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あ、え?な、何かしら", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "いや、なんか、ぼーってしてたみたいだから。大丈夫?歩き続けて疲れたかな", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あ……ご、ごめんなさい。別にそういうんじゃないから、大丈夫", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "そう?ならいいんだけど……辛かったらちゃんと言ってよ。部屋まで送るくらいはできるからさ。あ、許可さえ下りれば看病だって", "speaker": "大地"}, {"utterance": "え、橘くんの看病……ああん。こういう時に限って体調を崩さない自分の身体がちょっと恨めしい", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "いや、僕としては看病できるのは嬉しいけどさ、辛そうな星亜は見たくないから、やっぱり健康なままでいてほしいなあ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そ、そう?うん。橘くんがそう言ってくれるなら、やっぱり健康でいたい……\nね、ねえ、橘くん……?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "うん?どうかした?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あ、あの、ね……その……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "胸の前で指をもじもじとさせながら、恥ずかしそうに僕を見上げる星亜。何かを言いたいけれど、言えない。そんな感じだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "どうかした、っていうわけじゃないんだけど、その、えっと……明後日、お休みじゃない?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "ああ、うん。そうだね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "で、あの……橘くんは明後日何か予定……ある?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "明後日?えーと、明後日は確か……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "頭の中で自分のスケジュールを考え、特に何もないな、と思い至ったところで気がついた。\nああ、そうか。星亜はずっとこれを考えてくれてたんだ。だめだなあ、僕は。こういうのは男の役目なのに。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん、そうだね。明後日は確か、一日中星亜とデートするっていう予定が入ってたと思う", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あ……そ、そうよね。直前にいきなり言っても、そんな都合よく予定が空いてるわけないわよね\nそうなんだ、明後日は私とデートの……\nえ?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "うん。そういうわけだからさ、もし星亜の予定が空いてたらでいいんだけど、明後日デートしない?\n僕達が恋人同士になって最初の休日だし、家でゴロゴロしてるなんてもったいないじゃない\nよかったら、僕に星亜の時間をもらえないかなあ、なんて", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あ……\nも、もちろん空いてるわ。うん、問題ないっ。行く!行きます!絶対行くわ!", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "星亜は一瞬だけ僕の言葉の意味を考えると、すぐに満面の笑顔を浮かべてくれた。\nそして笑顔のまま、本気で嬉しそうな声で、コクコクと何度も頷く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、朝からで平気かな?昼過ぎくらいからでもいいけど……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あ、朝からでお願いします!", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "なんかちょっと焦り気味な感じの星亜の様子がおかしく、そして嬉しい。\nそんな姿を見ていると、思わず僕の方も笑みがこぼれてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "よーし。明後日は楽しい一日になることが今決定しました。そういうわけだから、明後日はよろしく", "speaker": "大地"}, {"utterance": "はっ、はいっ!こ、こちらこそっ!", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "少し恥じらいを残したその笑顔は、僕の知っている星亜のどんな表情よりも可愛らしかった。\n星亜はきっと、まだまだこんな僕の知らない魅力的な顔を持っているんだと思う。\nこれから一つでも多くその顔を見せてもらえるよう、頑張ろう。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["星亜", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "B05_01_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "確かめるように空を仰ぐ。快晴。まさにデート日和。\n僕は十八回目の確認を終えると、再び視線を道へと戻す。\n星亜とこんな風に待ち合わせる日が来るなんて夢にも思ってなかった。\nな、なんだろう。もうすぐ待ち合わせ場所だって思ったら、急にドキドキしてきたぞ。\nお、落ち着くんだ僕。なんのために待ち合わせの一時間も前に家を出た。先について落ち着くためじゃないか。落ち着いて、星亜を先導してあげないと。\n星亜とのデートだったら、前にも一度経験してる。うん、大丈夫だ。\n僕は数回深呼吸を繰り返すと、待ち合わせ場所である駅前へと急ぐ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "え?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "バッタリと丁度同じタイミングでそこに辿り着いた僕ら。顔を見合わせ、そして慌てて時間を確認する。\nやっぱり一時間前……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え、ええ!?なんでこんなに早く橘くんが!?\nい、いきなりだと絶対に上がっちゃうから、先に着いて落ち着いてようと思ったのに", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "うわ、それまったく同じ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "どうやらまったく同じことを考えてたみたいだ。僕達はその場で互いの顔を見つめ合い、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "クス", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "はは", "speaker": "大地"}, {"utterance": "やっぱり同時に吹き出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "どうやらお互い様、みたいね", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "そうだね。無理にかっこつけようとしても、無理だなこれは", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あら、私の知ってる橘くんは、普通にしてるだけで充分かっこいいわよ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "え、嘘っ。それどこの見知らぬ橘さん?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "もちろん、私のだーい好きな、橘くん", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "笑いながら、僕を指さす星亜。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そこまで信用されちゃうと、応えないわけいかないよね\nそれじゃあ、行こうか", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕は言うと、そっと左腕を差し出す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ええ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "星亜はそれに笑顔で応えると、僕の左腕に自分の右腕を絡め、ぎゅっと抱きしめた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "行きましょう♪", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "楽しげなその声と、左腕から直接伝わる星亜の温もりが、今は何より心地いい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あの、星亜さん?押し当てられる、むにゅっ、って感触が、男としては非常にハッピーだったりするのですが……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あら、私としてはサービスのつもりなんですけど", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "星亜は楽しそうに言うと、絡ませた自分の腕に、自然と力をいれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だって、デートだもの♪", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "休日のモールは、近くの住民だけでなく近隣の人達までもが訪れ、結構な混雑になる。\nとはいえ、まだ開店直後のこの時間は、比較的余裕があった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こんな時間に来たの初めてだけど、結構新鮮な感じね。空気とかも、普段と全然違う感じ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "そうだね。まあ、バーゲンなんかがある時とかは、もっと殺気立ってるんだろうけど、今日はのんびりしてる\nでも、僕としてはそれとは違った意味で別の空気を感じてるけどね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "どんな空気?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "いやあ、さっきから周囲の視線が痛い痛い", "speaker": "大地"}, {"utterance": "え?あ、この体勢……ごめんなさい、やっぱり離れた方がいい……?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "ちょっと残念そうに尋ねてくる星亜に、僕は首を左右に振った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まさか。よりにもよって相手が星亜だからね、みんな羨ましがってるだけだし\n今、見ている感じでは、星亜より可愛い子はいないね。ダントツだ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "も、もう。橘くん、相変わらず上手いんだから\nでも、だったら私、もう離れてあげないわよ、ここ\nこの場所、予約しちゃったもの。ずっとずっとずーっと、私だけの場所", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "僕の腕を掴む星亜の腕に、更に力が入る。\nぎゅうっと、自分の存在を、柔らかさを、体温を、感じさせようとするみたいに強く抱きしめてくる。\n僕の隣に星亜がいる。目を閉じてたとしても分かるその事実に、自然と胸が高鳴っていく。\n自分で一度言葉にしておきながら、思わずもう一度周囲を見回して確認してしまった。うん、やっぱり間違いない。星亜が一番かわいい。\n通り過ぎる人達が男女問わず何人も振り返るのは、絶対に星亜のせいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、星亜の隣は僕が予約で", "speaker": "大地"}, {"utterance": "永久に指定席、ね。他の人に譲ったりしたらイヤよ?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "誰がそんな勿体ないことするのかと。いくら払われたって拒否します", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ふふ。それじゃあ約束しちゃうわね。私の隣、私が腕を組むこの場所は、これからたとえ何があったとしてもずっと、ずーっと、橘くんのものよ\nでも、もうお昼時なのね。時間が経つのが少し早すぎないかしら", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "二人でただぶらぶらとモール内を歩いていただけ。それだけなのに、気付けばもう数時間が経っていた。\nいつの間にか周囲には人の数も増え、賑やかさを増している。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "どこかの店にでも入って休む?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そんな僕の提案に、星亜は躊躇なく首を左右に振った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "私はこのままでも平気……ううん、このままがいいわ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "そして僕に体重を預けるようにして、幸せそうに言う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お店に入っちゃったら、離れないといけないもの。こうしていられる方がいい……\n今日は、一分一秒でも長く、橘くんに触れてたいの。これからのこと考えると、ちょっとまだ恐いから……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "恐いって、何が?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あ、ううん、なんでもない。こっちの話よ。あくまで私の心構えの話だから、橘くんは気にしないで\n大丈夫。私、橘くんの彼女だもの。ちゃんとできるから", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "そう言いながらも、僕の腕を握る星亜の手には、ちょっと力がこもっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それよりも、アイスクリーム食べない?あれなら、橘くんとこうしながらも食べられるわ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "そうだね。でも無理な体勢で食べようとして、服に付けたりはしないように", "speaker": "大地"}, {"utterance": "う、そ、そうね。それは確かに気をつけないと\nあ、あのね、もし橘くんの服よごしちゃったら……ごめんなさいね?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "うわ、まったく気をつけるつもりなしっ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "うふふ。冗談よ。でも、確かにこの体勢だと食べにくいかもしれないわね。橘くん、食べさせてくれる……?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "口移しでいい?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "え、ええ!?く、口移しって、アイスを……?\n……で、でも、うん。橘くんがしてくれるなら……私も、それがいいわ……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "恥ずかしさを堪えつつも、健気に応えようとしてくれる星亜がたまらなく可愛い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん、分かった\n……な、なんだろうね。星亜と口移しで食べるって思ったら、アイスを買うっていうだけなのに、ヤタラトドキドキしてきた……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "私も、よ。さっきから、ううん、朝からね、胸がドキドキしたまま全然おさまってくれないの……もしかして、伝わっちゃってる……?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "うん。星亜がドキドキしてくれてるの、凄い分かるよ\nだから、もっともっとドキドキさせてあげたくなるんだよね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "も、もう、橘くんたら……\nでも、うん。もっとさせてほしい。私がどうにかなっちゃうくらいに……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "そんな星亜に、僕の方がどうにかなっちゃいそうだった。\n二人で並ぶアイスクリームの行列。ただこうして待つだけの時間が、今は楽しくて仕方がない。\nそんな二人の時間を、僕らは一日中堪能し続けていった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["星亜", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "B05_02_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "……寮までって、こんなに近かったっけ……?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "私も、今同じこと思ってた……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "楽しい時間が過ぎ去るのは本当に早かった。あんな朝早く出たはずなのに、気がつけばもう日が暮れている。\nできればもっとずっと一緒にいたかったけれど、そういうわけにもいかない。\nできるだけゆっくりと歩いていたはずなんだけれど、気がつけばもう寮に着いてしまっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、また……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "え、あ、あの、橘くん……?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "うん、どうかした?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "その、えっと……わ、私たち、今日デート、したのよね。前とは違って、恋人同士の、本物の……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "うん。凄い楽しかったよ。星亜と一緒にいられるだけであんなに変わるんだなって驚いた", "speaker": "大地"}, {"utterance": "私も。橘くんと一緒にいるだけで、見たことあるはずのものが、全部別のものに見えた\nそ、それで、なんだけど……デートってだから、その……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "なんだろう。何か言いたいみたいだけど、ガチガチの緊張状態になっちゃってる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うん。これからのためにも、私が覚悟を決めないとだめ、なのよね……\nこ、恐く、ない……恐くない……相手は橘くんなんだから……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "星亜?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あ、あの、橘くん……?\nあ、ああああ上がっていかない、の……?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "首筋まで真っ赤にして、僕に尋ねる星亜。その声は緊張しながらも妙に必死だった。\nでも、まだ少しでも星亜と一緒にいられるなら、迷う必要なんて当然ない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いいの?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "う、うんっ。恐いけど、平気っ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "恐い?何がだろう……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だから……橘くんがもしよければ……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "もちろん、大丈夫だよ。星亜とまだ一緒にいられるなら喜んで", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そんな僕の返答に、星亜の顔が少しホッとしたように見えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、それじゃあどうぞ。大したものはないけど……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "そう言って、寮の中へと入っていく星亜。あれ?今右手と右足同時に出てなかった?\n僕も女の子の部屋に入るのに緊張してないわけじゃないけど、それでも初めて入るわけでもないし。何をそんなに緊張してるんだろうなあ、星亜。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、お邪魔します", "speaker": "大地"}, {"utterance": "は、はいっ、どうぞっ!", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "この前来た時と同じ、綺麗に整頓された星亜らしい部屋。二度目とはいえ、やっぱりちょっとドキドキするなあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え、えっと、あの……その……私、こういうの初めてだから、作法とか分からないんだけれど……\nい、いきなりいっちゃっていいもの、なのかしら……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "え、何が?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だ、だから……男の子とのね、その……えっと……えっち……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……た、橘くん……?あの、ひょっとして私、何か間違えてた……?\nご、ごめんなさい。こういう時は男の人を立てるものだって知ってはいるんだけど……わ、私本当に分からなくて……お、怒らせちゃった……?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "い、いやいやいやいや、怒るなんてとんでもないっ\nた、ただ、星亜がいきなり凄いこと言い出したから……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だ、だって、デートってそういうものなんでしょ……?最後はその……二人きりで……え、えええええっち、して愛を確かめ合うって……\nこ、恐いけど……でも、それで橘くんに愛してもらえるなら……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "ひょっとして、星亜がデート中に言ってたこれからのことって……これ?\nそ、そりゃあ僕だって星亜を抱けるなんて嬉しいに決まってるけど、にしても唐突過ぎないかなあって……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱり、私じゃだめ……?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "そんなはずありませんっ。ていうか、星亜がダメだったら誰が大丈夫なのかと\nでも、本当に……?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "か、覚悟はできたっ\nつもり……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "ここで、デートでそこまではしないでいいんだよって言うのは簡単だ。だけど、それを信じて、僕のためにここまで覚悟をしてくれた星亜。その想いを無駄にできるわけない。\nそもそも僕だって、星亜を抱きたい。\nだから……だったら……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["星亜", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "B05_03_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ベッドの上に、ペタンと座り込み、恥ずかしそうに、けれど真っ直ぐに僕を見つめる星亜。\nこれからの行為に、僕も星亜も緊張してガチガチになっているのが分かる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あの……満足してもらえるものじゃないと思うけど……で、でも、全部あなたのものです……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "意を決したように、頬を赤らめながら言う星亜。その様子が可愛くて、更に緊張してしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "私、何もかも初めてで、わ、分からないから……橘くんにすべてお任せします", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "つまりは、好きにしていいっていうこと。\nこうして正面から向き合うと改めて分かる。星亜がどれだけ美少女なのかが。\nこれから、この子のすべてを僕のものにする。そのことに恐れすら感じてしまうくらいに。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "最後にあの、もう一度だけ聞くよ。星亜の身体を見て、触れて、引き返せる自身まったくないからさ\n本当に、いい?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "星亜相手に一歩でも進んだら、間違いなく僕は引き返せない。乱暴にだってしてしまうかもしれない。だから最後にもう一度だけ確認する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "か、覚悟は、できたっ\nつもり……\nだ、だから、よろしくお願いしますっ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "私も引き返すつもりはない。そんな決意を感じる星亜の言葉に、僕も覚悟を決める。\n星亜のすべてを、僕のものにするって。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん。僕の方こそ、よろしくお願いします\nその、僕も初めてだからさ、うまいわけでもないし、暴走しちゃったりして辛い思いさせちゃうかもだけど……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ううん。そういうのも全部橘くんの行為だもん。大丈夫", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "それでも僕にすべてを委ねるって言ってくれる星亜。そのことが嬉しくて、もうガマンできない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕は星亜の正面に座ると、そっと唇を重ねた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "触れるくらいの、軽いキス。ほんの数秒、互いの温もりを感じ合うためのキス。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "優しいキス……だけどちょっと震えてた……\n橘くんも、緊張してるの……?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "もちろん。言ったでしょ、初めてだって", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あまり威張れることじゃあないけど、星亜の前で無理に格好付けても意味がない。今の僕にできることで喜んでもらうしかない。\n星亜は、そんな僕の返答に、嬉しそうに微笑んでくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん……改めて納得しちゃった。これから私、橘くんの初めての人になれるんだって……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "僕は、その微笑みを合図代わりに、そっと星亜の衣服に手を伸ばす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……っ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "ブラウスのボタンを全部外し、左右に開く。白をに黒の水玉模様のブラジャー。どこか星亜らしさを感じるデザインだ。\nそして、そんなブラに覆われた二つの丘。輝夜ほどじゃあないけれど、充分に育ったその膨らみに、僕は目を奪われる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これが星亜の胸……水着の時とはさ、やっぱり何か違うね……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あ、あの、下着とか変じゃない……?\nできるだけ頑張って、橘くんの好きそうなの選んでみたんだけど……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "うん。星亜に似合ってて、それでいて可愛くて、凄くいい\nだけど、選んできたっていうことは、やっぱりその、朝から……?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……う、うん", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "もじもじとしながら頷く星亜。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "デートの後はこうなるって分かってたから……昨日の夜からその、選んでた……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "な、なんかさ、好きな子にそうまでしてもらえるって、凄い嬉しいね。それだけで結構興奮してきちゃってるんだけど、僕……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あの星亜が、僕のためにたくさんの下着を並べて選んでくれてる姿。きっと本当に真剣に選んでくれてたんだろうな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、大丈夫……私も、興奮してもらえると嬉しいから……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "星亜は、そんな僕の反応に苦笑する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えっと、それじゃあその……下も、いいかな……見せてもらって……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "えっ、わ、私があの、見せるの……?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "さすがにそれは予想外だったらしく、星亜の顔の朱が、一段と濃くなった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん。よく見えるようにお願い", "speaker": "大地"}, {"utterance": "星亜は、少しだけ、どうしよう、と考えるけれど、すぐに諦めたようにスカートの裾を握った。\nすべて任せる。自分が言ったことにちゃんと責任を持とうとするのが、やっぱり星亜だ。\n星亜は恐る恐る、自分のスカートをめくり上げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……こ、これくらいで、いいのかしら……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "恥ずかしさと戦いながら、僕にその下着を見せてくれる星亜。ブラと同じデザインの可愛らしいショーツが、星亜の三角地帯を覆い隠している。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "下も、上とお揃いなんだね。凄い可愛いデザイン", "speaker": "大地"}, {"utterance": "す、凄い恥ずかしいのよ。自分で見せるなんて、まるで恥女みたいで……あうぅ……は、恥ずかしくて本当に心臓止まっちゃいそう……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "それでも、隠そうともせずにちゃんと見せてくれる星亜が凄く可愛く感じた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もうっ。女の子にこんなことさせるなんて橘くん、ちょっと変態っぽい", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "いやその、ごめんなさい。でも、星亜の恥ずかしそうにしてる姿って、凄く可愛くて、つい", "speaker": "大地"}, {"utterance": "一見真面目で固そうに見えるけど、実はドジなところも無防備なところもたくさん持ってる可愛い女の子なんだよね。星亜は。\nそんな星亜の中でも一番可愛い姿が、恥ずかしがってる姿だと僕は自負してます。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それに、星亜の下着姿なんて、他の男からすれば望んで見られるものじゃないし", "speaker": "大地"}, {"utterance": "誰もが見たがるだろうけどね。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "当然よっ。男になんて誰が望んで見せるもんですか\nあ、でもね、た、橘くんは、いいわよ、望んでも……い、いつもってわけじゃないけど、こういう時は見せてあげる……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "それ結構際どい発言だよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "その発言の危険さを、あまり理解してないだろう星亜に、僕は笑ってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だってぇ……橘くんに嫌われたくない、から……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "そんなことで嫌いになれるほど、狩野星亜っていう子は甘くないって", "speaker": "大地"}, {"utterance": "星亜は、もっと自分に自信を持っていいんだけどな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、それじゃあ、触ってみるよ……?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕は改めて星亜に向き直ると、星亜に言う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ど、どうぞ……あの、や、優しくお願い、ね\n私、その、自分でもなくって……それがどういう感覚か分からないから……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "つまり、完全に触られたことがないっていうことみたいだ。世界で初めて星亜に触れる人間\nそう思うと、やっぱりドキドキする。\n星亜の、この綺麗な身体に触ってもいいんだって。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んうっ!", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "ショーツの上から、星亜の下半身へと触れる。同時に、星亜の身体がぴくんっと震えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめん、ちょっと強かった?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ここに触るのはいきなりすぎるかなとも思ったけど、星亜の姿を見てたらどうにもガマンできませんでした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "へ、平気っ……ちょっと驚いた、だけだから……つ、続けて……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "けれど、それでも星亜は嫌がることなく僕の好きにさせてくれる。本気で、僕のしたいようにさせてくれるんだ。\n本当に、律儀で真面目で可愛いなあ、星亜。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん……凄い。下着の上からなのに、こんなに熱いんだ……それに、柔らかい……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕は、ショーツの上から、秘裂に沿ってなぞっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、う……んんっ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "星亜はギュット目を閉じて、味わったことのない感覚に身体を震わせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うんっ……ん、く……あ、あうっ……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "女の子って、本当に濡れるんだ……少し、湿ってきた……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ショーツに、いつの間にやら染みができている。\nわずかな湿り気が、僕の指にやんわりと濡らしていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あっ、言わないで……あ、あうっ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "小さく喘ぐ星亜の声を聞いてるだけで、僕も自分が昂ぶっていくのが分かる。もっともっと可愛い星亜の泣き声が聞きたい。\nもっともっと、星亜の身体を知りたい。\n僕は星亜の上半身へと手を伸ばすと、その膨らみを覆う下着を取った。\n形のいい綺麗な二つの膨らみが外気に晒される。星亜はそれを、顔を真っ赤にしながらも必死に耐えていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "星亜、本当にスタイルいいよね……細身なのに、こんな……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "きゅっと締まったウエストに、ほどよく膨らんだ胸。魅力的なラインの腰からお尻。本当に、有名な芸術家の作った彫刻みたいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "で、でも、輝夜ほどじゃないし……男の子って、大きい方がいいのよね……?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "別に、それが好きな女の子のだったら、そんなに気にしないよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "不安そうに尋ねてくる星亜に、僕は苦笑しながら答える。だいたい、これだけのサイズがあれば充分だし、星亜は決して小さくない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほら、星亜の胸、こんなに綺麗で柔らかそう……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "その二つの丘をそっと揉む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃうっ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "星亜の、凄い……柔らかくて……すべすべしてて……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "まるで吸い付いてくるような柔らかさ。そして僕の手を押し返す、心地のよい弾力。力を入れればいれるだけ、その力が柔らかさと一緒に返ってくる。\n本当に、朝まで揉んでいても絶対に飽きないね、これ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ……は、ぁんっ……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "甘く響く星亜の嬌声。僕の手で星亜が感じてくれている。それが嬉しい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんだか手のひらに吸い付いてくる感じだよ。乳首も、ピン、て尖って……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "丘の中心にある小さな膨らみも、いつの間にか固く尖り、ツンと立っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "冗談で、あま姉に抱きしめられたりしてたけど、本当の胸ってこんなに気持ちいいんだ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "乳房を揉みしだきながら、その尖端を指でやんわりとつまむ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……あぁっ……橘くんの手、や、優しいの……\nへ、変な、感じ、して……びりびりって、痺れて……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "コリコリっとした乳首の感触が気持ちいい。僕の動きに合わせて聞こえる嬌声が、まるで有名な楽器みたいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んあ、ああっ……や、やだ……声、出ちゃ……あんっ\nか、身体から、力、抜けちゃ……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "いいよ、星亜。ガマンしないで横になって", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ガクガクと震える肩をそっと抱き寄せると、僕はそのまま星亜をベッドに寝かせる。もう力が入らないのか、星亜は素直に横になった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やぁ……この体勢、み、見えちゃう……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "う、うん。凄い……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "大きく開かれた足にめくれたスカート。星亜の一番恥ずかしい場所が、薄い布に隠されてるとはいえ、今僕の目の前にある。\nその布も星亜からこぼれた蜜が染みとなり、大切な中身の形が分かってしまいそうだ。\n横になっているにも関わらず、ツンと上を向いたままの張りのある胸。下側から見るそれは、かなりの迫力がある。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "張りのある星亜の胸とか、その、パンツの染みになっちゃってるのとか、全部……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だ、だめ、言うの無しっ。ほ、本当に恥ずかしいの……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "見ることまでは否定しないあたりが、凄く星亜だと思う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、ごめん。こんな近距離で星亜のその、見ちゃったら、中も……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "えっ!?や、やあっ、そこは!", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "僕の伸ばした手に星亜は気付くものの、遅い。僕は下半身を隠す下着を掴むと、ズリ下ろした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これが、星亜の……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "髪の毛と同じ色の淡い恥毛に包まれた一本の筋。固く閉じられた秘裂がそこにある。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、やあっ。そこだけは本当に、お、お願い、そんな風に見ないでっ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "顔の朱色を更に濃くして、星亜が叫ぶ。\n星亜自身をこんなアップで見られることが本当に恥ずかしいんだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もう感じてくれてるんだ……中の方から、透明なのが垂れてきて……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "奥からこぼれた蜜が染み出し、その周囲を濡らしていた。肌に貼り付いた数本の恥毛がいやらしさを演出している。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だめっ、本当に、だめえっ。そ、そこは汚いから、橘くんにも見られたくないのっ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "全然汚くなんかないけど。むしろ綺麗に閉じてて……女の子ってこんな風になってるんだ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "初めて見る本物の女の子、それも星亜のものに、さっきから興奮が収まらない。この奥を早く見たくてたまらない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "星亜の中、見るね……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ピッタリと閉じ合わさったその扉を、両手で左右に開く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひ、開いちゃだ、だめえっ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "トロリとした蜜が、星亜のお尻を伝ってシーツへと垂れていく。\nそして目の前に見える柔らかそうなピンク色の秘肉と、女の子としての穴が二つほど。\n一つは本当に小さくて、いじることなんてできそうにない。もう一つは、割れ目の下の方にある、閉じられた穴。こっちも入って指一本が限界だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "本当に綺麗なピンク……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "割れ目の奥に広がるその光景に思わず呟いてしまう。初めてみる女の子の中は、鮮やかなピンク色が広がる綺麗でいやらしい場所だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やだ、やだあっ。いくら橘くんでも、そこは……は、恥ずかしくて、もうわけわかんなくなっちゃうっ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "一番見られたくないはずの場所をじっくりとアップで見られて、ただ羞恥でいっぱいになる星亜。\n耳まで真っ赤になったその顔が、ただ可愛い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "汚いどころか、本当に綺麗な感じがする", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ぜ、全然綺麗なんかじゃ……っ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "透明感のあるピンク色の柔肉。それは今にもむしゃぶりつきたくなるほど綺麗で柔らかそうだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それに、こっちのヘアーって、本当に髪と同じ色なんだね……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "柔らかな恥毛を指先でいじる。ふわふわとして柔らかいそれは決して濃くなく、ほとんそ秘裂を守れていない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だめ、そんなのいじらないでっ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "柔らかくて気持ちいいよ。それに薄いから、あまり隠し切れてないし", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そういえば、これって持ってると幸運のお守りなんだっけ。思わず欲しくなってしまうけれど、さすがに星亜がどうにかなっちゃいそうなので今回はガマンしよう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "星亜自身も、きっと……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕は、そこを開いたまま、割れ目の中の肉にそっと触れた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひあぁっ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "星亜の蜜で濡れたそこは、ヌルリとしながらも柔らかい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だめっ、そこ、はっ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "凄い……こんな熱いんだ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "星亜の体温が、その柔肉を伝って感じとれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それに、いじってるだけでどんどん濡れてきて……ぬるぬるしてくるよ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "秘裂の中を上下に撫でさするだけで、星亜は耐えられずに大きく鳴いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふあ……あ、ああっ、んうっ\nや、ひぃ、あ、あうっ……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "そして、下の方に見えるその入り口に目をやる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "下のこれって、その、入り口だよね。うわ、本当に小さい……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "初めての証に守られたそこは、指一本すらも入るか妖しく見えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これ、入るのかな、本当に……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "これから僕自身をここにいれるとなったら、これじゃあ入りそうにもない。僕は、その穴に、そっと人差し指をいれてみた。\nギチギチとした星亜の入り口が、ぎちぎちと僕の指を締め付ける。それはもう痛いくらいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひぎっ……や、あ、何か、入ってっ……い、痛っ……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "ダメだ。どうにか指くらいはって思ったけれど、全然奥に入らない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱり……人差し指でもこんなきついのに……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕は星亜の中から、ゆっくりと指を引き抜いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ご、ごめんなさい……だ、大丈夫。ガマンできるから、お願い", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "そして星亜は、その行為の意味に気がついて慌てて言ってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "今のは、いきなりだったからで……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "そう懇願してくる星亜は、本気で僕を求めていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こんな後ろからでいいの……?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ベッドの上に膝立ち状態の星亜を後ろから捕まえる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ええ……だ、だって、顔を見られながらなんて、恥ずかしくて……\n私、どんな顔しちゃうか分からないから……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "覚悟はしていながらも、やっぱり怖いんだろう。どこか不安げな顔で言う星亜に、僕も言う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えっと、その、多分、今更イヤだって言われても、きっと僕は、もう止められないと思うから……\n痛いと思うんだけど、ごめん。今の僕にできるかぎりで優しくする……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ここまできてやめるつもりなんてない。星亜のすべてをもらう。星亜も、そんな僕に頷いてくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ええ、大丈夫。恐いけど……ガマンできるから\n私の初めてを、橘くんにもらってほしい……橘くん以外に、あげたくない……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "恥じらいながらも、断固とした決意がある星亜の声。\nズボンの中では、僕自身がもう押さえきれないほどに膨れあがり、星亜を求めている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん……それじゃあ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕はチャックを下ろすのももどかしくそれを取り出すと、星亜の入り口に、その尖端をあてがった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……橘くんのが、当たってる……す、凄い熱いのが伝わってくる……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "それは僕も同じだ。星亜の熱さが、割れ目の中から伝わってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "星亜、もらうよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "言って、僕は漲っている僕自身を、星亜の中へと埋めていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んうっ!!", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "明らかな苦痛の響きと一緒に、星亜の端正な顔が歪む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あくっ、ひ、あ……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "う……せ、星亜の、キツくて……か、固い……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "めりめりと音を立てそうなほどに狭くキツイ星亜の入り口。僕をねじ込んでいく度にぶつ、と引き裂かれ、赤い液体が星亜の太ももを伝っていく。\n星亜の肉を引き裂く感触。それだけで、星亜の苦痛が伝わってくるみたいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ご、ごめん……これ、痛い、よねっ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "う、うんっ、もの凄くい、痛っ……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "星亜は両目を強くつぶって、懸命に痛みを堪えている。押さえた腕にも力が入っていて、どれだけ苦しいのかがよく分かった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だけど、ガマンできる、からっ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "それでも、必死に痛みをガマンして、僕を受け入れ続けてくれている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んぐっ、は、あ、ああっ!", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "ぶつん、ぶつんと星亜の身体の一部を引きはがしなら、ゆっくりと奥に進んでいく僕自身。固く昂ぶったそれを星亜の身体は容赦無く締め上げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "く、は、ああぁっ!!", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "星亜の苦しげな嬌声と一緒に、ぶちっ、と何か大きなものを引き裂いたような感覚が下半身から伝わってくる。同時に、ぎちぎちだった入り口が、わずかに緩んだ。\nぬるり、とした液体に導かれて、僕のものが三分の二くらい、星亜の中へと飲み込まれる。\n星亜の純潔を、たった今僕が完全に奪い取ったみたいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、入った、よ。星亜の中……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕は動くのを止めると、痛いくらいにきつく締め付けてくる星亜を、存分に感じる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うんっ。凄い……私の中、に、橘くんが、いるっ\nす、すっごく、あっつい……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "星亜も苦しげに、だけど嬉しそうに、答えてくれた。\n星亜の中に僕がいる。星亜の初めての人に僕がなって、僕の初めての人に星亜がなってくれた。それが、こんなに凄いことだなんて思ってなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お、女の子の中って、こんな凄い、んだ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "今まで想像すらしたことのない感覚が、僕の全身を痺れさせている。\n一人で慰めてたことがばからしくなるくらいの快感。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あったかくって……キツク、しまって……ま、まるで絡まってくるみたい……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "熱い星亜の体内で、まるで生き物のように僕を絡んでくる星亜。その刺激に、僕は一気にすべてを吐き出してしまいそうになるけれど、どうにか堪えた。\nだめだ。このままじゃあ、僕の方がもたない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、動かない、の……?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "ジッとしたままの僕に不安になったのか、痛みをこらえつつもそっと聞いてくる星亜。動きたくても、動けないんです。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "き、気持ちよすぎて……動いたらすぐ出ちゃいそう……\nそれに、星亜もまだ辛いんじゃあ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ううん、私は平気……入るまではちょっと辛かったけど、入っちゃったらもう、ね", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "確かに、その声からはさっきまでほどの苦痛は感じなかった。それでも、決して痛くないわけじゃないんだろう。その顔は少し青ざめて見える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だから、動いて。その……すぐ出ちゃっても平気、よ?橘くんなら何度だって受け入れちゃうもの\nそれに、もっともっと気持ちよくなってほしいから……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "女の子として精一杯の発言。ここまで言わせてしまったら、僕にはもっと気持ちよくなる義務がある。\nそれに、星亜に痛み以外のものを感じてほしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "星亜……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕は一番大切なその名前を呼ぶと、ゆっくりと、再び腰を動かし始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、く……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "動き始めた僕に、やっぱり辛そうに喘ぐ星亜。反対に、僕には電流にも似た快感が走る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、あ……や、やっぱりだめ、だこれ。き、気持ちよすぎる……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ゆっくりと、星亜の中を感じながら引き抜かれていく僕。星亜の蜜と真っ赤な純潔の証が、一緒に掻き出されてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うん。橘くんが、お腹の中で動いてる……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "そして、そんな僕を星亜も身体で感じてくれていた。傘の部分まで引き出した僕を、今度は奥へと埋めていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "す、すっごく熱い……あ、ああっ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "星亜の中、こ、こんなにヌルヌルなのに……か、絡みついて、きて……あうっ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ずぶずぶと秘洞の中を進んでいく僕を、星亜の濡れそぼったヒダが締め上げる。ゾクゾクとした快感が震えになって、僕の全身を包んでいった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、頭の芯まで、ゾクゾクって……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "星亜の中に放ってしまえと、信じられないほど強い射精感が僕を襲う。このまま出してしまいたい。星亜を僕で汚したい。そんな欲望が下半身へと集まっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わ、私、もっ。い、痛いのに、びりびりって、変な感じが走って……\nき、気持ち、いいの、かも……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "苦痛とは違う、確かな何かが、その声には含まれていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひゃ……ふあ……う……ああっ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "ゆっくりと繰り返される僕の抽挿に、星亜の口から甘い響きがこぼれ出す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ……な、何か、身体の奥から湧いて……な、何、これ……\nあ、く、あう……んうっ!", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "星亜の中から溢れる蜜が急激に増したのが分かる。星亜の中を甘い蜜が満たし、僕の動きをより滑らかにする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、こんなにゆっくり、なのに……腰が、止められない……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "熱い星亜の体内に擦り上げられ、ただ快感だけが下半身から上がってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "星亜の中、ま、麻薬みたい、だ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "このままだと、もうすぐにでもガマンできなくなる。星亜の中に放ってしまう。それが分かっているのに、腰が止まらない。止めようと脳が思ってくれない。\nぐちゅぐちゅと小さな水音が響き始め、僕を耳からも感じさせていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "た、橘くん、も……わ、私、ああっ、初めて、なのに……ふぁ、ああんっ……き、気持ちよく、って……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "星亜も、同じように僕を感じていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いやぁ……ぐ、ぐちゃぐちゃ、って、いやらしい音、聞こえて……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "二人が奏でる水音に恥ずかしさから顔を染め、体内を蠢く僕に、ただ感じ続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "橘くんの……こ、これ、おかしいよぉ……っ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "だ、だめ、だ……星亜の、僕を包んで……こ、擦れて……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "擦れ合う二人の身体に、僕も星亜も何かが意識を支配していくのを感じていた。視界が白く霞んでいく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あ、はああ、んっ、う、あん、は、はあ、あぁっ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "その胸をたぷたぷと揺らしながら、星亜が鳴く。揺れる二つの丘がいやらしくて、その光景と音が、更に僕を固くたぎらせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "す、好きな人とのえっちって……こ、こんな、なんだ……っ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "痛みを忘れて、ただ僕に犯され続ける星亜。きゅう、っとしまるその秘洞が、僕から最後の抵抗を奪い取る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめんっ、僕、も、もうっ!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "わ、私もっ、なにか、が……っ!", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "う、くうっ!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "溜まりに溜まった欲望を、僕は星亜の中へと一気に打ち放った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、あ、ああああぁっ!", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "そしてそれが最後の一押しになったのか、星亜の身体が大きく弓なりに反る。\n秘洞が小さく痙攣し、達したことを教えてくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ、ああ、何か熱いの、出てる……\nた、橘くんのが、お腹の中で、びくんびくんって……や、あ、凄い、これ……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "何度も、何度も星亜の中を汚していく僕の白い欲望。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、こんな出て……星亜の中、ドロドロに……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕すら驚くほどの量を放ちながら、それでもまだ収まらない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、ぁ……はぁ……はぁ……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "ごめん、さすがに全部は無理で、半分ちょっとくらいしか入らなかった……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あ、これで、なの?お腹の中まで来てるのに……橘くんのって、そんな凄いんだ……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "達した余韻で、ぐったりとなりながら、自分の中に突き立てられたそれを確かめているような目で星亜が言う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、いや、あくまで平均くらいだと思うんだけど……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そうなんだ。男の人って凄いのね……\nでも、いいわ。私は生涯、橘くんのものしか関係ないもの。橘くんの感触だけ知れれば、それで充分", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "そう微笑みながら言ってくれる星亜が、今はたまらなく可愛い。このまま、後ろから抱きしめたくなっちゃうくらいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "どくんどくんって、まだ出てる……橘くんの、えっち……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "自分の中に、こんなたくさんのものが溜まってたなんてビックリだ。結合部から溢れたそれが、真っ赤な証と混じりながらぽたぽたとこぼれている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、星亜が気持ちよすぎるんだよ……星亜のえっち……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "こんなに凄いものを味わわされたら、身体だって反応しちゃって当然だ。凄いなあ、星亜。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わ、私、知らないわよ。自分で触ったことだってなかったんだから……\nでも……橘くんが気持ちよかったって言ってくれるなら……それもいいかも、ね", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "嬉しそうに笑ってくれる星亜。この少女に僕自身を刻み込めたことが、今嬉しくて溜まらなかった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["星亜", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "B05_04h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ふう……やっぱり連休のあとの授業は疲れるなあ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "休み時間、息抜き代わりに廊下で大きく伸びをする。\n特にこの二日は星亜とずっと一緒にいて楽しかった分、その反動が大きいみたいだ。\n本当は休み時間もずっと星亜と一緒にいたいけど、あんまりべったりして星亜の行動を妨げるのもイヤだし。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まあ、星亜との時間は、放課後のお楽しみにしておこう", "speaker": "大地"}, {"utterance": "と……ふと、一人の少女が目に入った。\nそこにいたのは、黒い服、そして白い髪の女の子。\n校庭の隅にぽつりと立っているその子がなんだか気になった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……女の子?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "遠くにいるからよくわからないけど、うちの制服を着ているわけじゃないし、部外者……だよね。\nでも、あんなところで何をしているんだろう……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えっ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "その瞬間、まるで僕が見ていたのがわかったように、その女の子の顔がこちらに向けられる。\nそして、そのまま僕の方をジッと見つめてきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……普通なら、微笑むか、手を振り返すくらいはしたかもしれない。だけど、今の僕は全くそうする気にはなれなかった。\n無表情の中にあるあの女の子の視線……それが、何故か僕を貫いてくるように思えてしまったから。\nまるで、そこにいたのは偶然ではなく、僕を見るためにいたような気がして……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "体中がぞくっとして、嫌な気分になる。不安にも似た黒い感覚が、僕の全身を包み込んでいく。そんな感じがした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "橘くん?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "えっ?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "どうかしたの?橘くんらしくない、真剣な顔だったけど……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "振り返ると、星亜がそこに立っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "星亜……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "顔色、あまりよくないけど大丈夫……?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "いや、あの子が……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あの子?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "星亜も窓の外を覗き込む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……女の子?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "そして、星亜もその子に気づいたらしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "何かしら。ジッとこっちを見ているみたいだけど……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "うん……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "うちの学園の生徒じゃないわよね。制服も着てないし、あんな綺麗な子、一度見たらそう忘れるものじゃないもの\nね、ねえ……?\n……橘くんにかぎってとは思うけど……もう浮気、とかじゃないわよね……?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "星亜が嫌だって言っても、星亜を手放す気ないよ、僕は", "speaker": "大地"}, {"utterance": "わ、私からそんなこと言うはず絶対ないわ……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "だったら無問題だね。星亜以上の女の子を、今の僕は知らないから", "speaker": "大地"}, {"utterance": "橘くん……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "星亜……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "橘くん……\nん……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "ほんの一瞬、触れるだけの軽いキス。だけどそれだけでも、星亜を感じるには充分だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "橘くんのキス、優しいから好き……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "僕としては、今度もっと激しいのもしてみたいんだけどな", "speaker": "大地"}, {"utterance": "うん。橘くんとなら、私もしてみたい……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "ポーッと、赤らんだ顔で僕を見つめる星亜。その潤んだ瞳が凄く綺麗だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "残念だけど、続きはまたあとでかな……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "うん、そうね。本当にいじわるなチャイムなんだから", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "僕たちは小さく笑い合うと、そのまま教室へと戻っていった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["星亜", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "B05_08_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "失礼します", "speaker": "大地"}, {"utterance": "おや、橘君。どうしました?どこか具合でも……", "speaker": "昴"}, {"utterance": "あっ、いえ。そうじゃなくて、ちょっと星亜を捜しているんですけど", "speaker": "大地"}, {"utterance": "星ちゃんをですか?", "speaker": "昴"}, {"utterance": "ええ、もしかしたらここかと思って", "speaker": "大地"}, {"utterance": "よく考えたら、昴先生って星亜の元想い人なんだよね。\nでも、そんな人が目の前にいるのに、全く気負いしてない……自分でもちょっとびっくりだ。\nやっぱりこれは、今の星亜は僕だけを想ってくれているという強い自信があるからかもしれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、ここには来てませんよ", "speaker": "昴"}, {"utterance": "そうですか。じゃあ別の場所を探してみます。失礼しました", "speaker": "大地"}, {"utterance": "橘君", "speaker": "昴"}, {"utterance": "保健室を出ようと振り向きかけた時、昴先生から呼び止められる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はい、何ですか?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "星ちゃんのこと、ありがとうございます。これからも、支えになってあげて下さい", "speaker": "昴"}, {"utterance": "嬉しそうに微笑みながら言う昴先生。多分、僕と星亜が付き合い始めたことも知っているんだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はい、もちろんです", "speaker": "大地"}, {"utterance": "陽夏さんと一緒に、星亜を心配し続けた昴先生。僕はそんな昴先生に向かってはっきりと言い切った。\nそして昴先生は、そんな僕に力強く頷いてくれた。\nそして僕は、その星亜を捜すため、保健室を後にした。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["大地", "昴"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "B05_10c_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "まあ、誰もいない部屋にいつまでもいても仕方ないか。他を捜そう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あら、橘くん?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "星亜?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "廊下に出ると、そこには星亜が立っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "どうしたの?私の部屋なんかで", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "いや、星亜の姿が見当たらないから、心配になって捜してたんだけど……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "え……あ、ご、ごめんなさい。そうよね、私、誰にも連絡してなかったから……", "speaker": 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"speaker": "星亜"}, {"utterance": "そうだね。まあ、ちょっと強いけど", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ええ。少しだけ寒いかも。もうすぐ冬だし", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "なら、これでどう?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あっ……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "そのまま肩に軽く置いた手を使って、星亜を抱き寄せる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……橘くん、とっても温かい", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "でしょ?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "うん……このまま少しだけこうさせてもらっていい?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "もちろん", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そして、しばらくの間、僕たちは風を受けながらお互いの温かさを感じ取っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ずっとこうしていちゃダメよね。そろそろ捜査を再開しないと", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "そうだね。充分星亜の感触は充填したし、それじゃ行ってくるよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ええ。また後で", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "そう言って星亜は僕の隣から離れ、軽やかに走っていく。\nさて、僕の方も真面目に捜さないと。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["星亜", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "B05_15a_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "一通りのところを回った後、星亜がちょっと気になったので、さっきも来た水辺の公園へと戻ってみた。\nくれぐれも、イチャつきだいからではないので念のため。\nホ、ホントウデスヨ?\n色々な場所を回って、みんなの話を聞いて、一つの推測が浮かんだから。そしてそれを確認するためにも、星亜と合流したほうがいいと思ったからだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "星亜", "speaker": "大地"}, {"utterance": "橘くん、お疲れさま。みんなの所を回ってきたみたいね。どう、黒猫見つかった?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "黒猫自体は見つかってはいないけど、そうでないものは見つけたんじゃないかなって思うよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "えっ?どういうこと?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "それを確認するためにも、ちょっとついてきてほしいんだ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕の確信めいた口調に、星亜は訝しがりながらも頷いてくれた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["星亜", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "B05_16_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "寒い……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "さすがにもう秋というよりは冬に近いだけあって、風が肌に突き刺さってくる。\nでも、ここじゃないと意味がない。\n星亜に連絡は入れている。\n乗り気じゃなさそうだったけど『来るまで待ってるから』と言って、一方的に電話を切った。\nちょっと卑怯かもしれないけど、こうでもしないと今の星亜は来てくれなさそうだったから。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふう……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "星亜はきっと迷子なんだと思う。今、自分がどこに行けばいいのかを見失ってしまっているんだ。\n誰かが教えてあげないといけない。星亜の行く場所を。\n誰かがその手を引っ張ってあげないといけない。星亜が行こうとしている場所へ。\n誰かが見ていてあげないといけない。星亜が、どこを目指そうとするのかを。\nそして、その誰かが僕でありたい。\nだから、僕は今、ここで待っている。いや、待っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "そこに、星亜はいた。\n沈みきった太陽の下、他に誰もいなくなった、ただ草木の揺れる音だけが響く寂しい公園。\nその隅にある電灯の下で、何をするでもなく、ただ一人でぽつんと立っている。\n俯き、ただ地面を見つめ続けるその姿は、間違いなく迷子の子供だった。\nだから、僕が教えてあげるんだ。星亜の行く場所を。\nだから、僕がその手を引っ張ってあげるんだ。星亜が行こうとしている場所へ。\nだから、僕が見ていてあげるんだ。星亜が、どこを目指そうとするのかを。\n僕は、迷子の少女のもとへと、真っ直ぐに歩を進める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "星亜", "speaker": "大地"}, {"utterance": "正面から見つめながら、はっきりと名前を呼んだ。星亜の肩が、遠目にも分かるくらいにハッキリと震える。\nそこにいるのが僕でないでほしい。そんな怯えるような動きで、ゆっくりと星亜の顔が上がる。\nそれは、本当にあの星亜なのかって思うほどに弱々しくて、はぐれてしまった母をただ待ち続ける迷子そのものの姿。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "橘、くん……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "ちょっと遅刻だね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "どうして、私に……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "星亜に、見せたいものがあるから", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……\nお願い……お願いだから……もう私に触れないで……私のことなんて、もう忘れて……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "ごめん。断る", "speaker": "大地"}, {"utterance": "即答した僕に、星亜の顔が絶望に歪んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんで?なんでそんなに私に拘るの?\nこんなちっぽけで、空っぽで、自分勝手な私に……\n頑張ってきた……頑張ったつもりだった……だけど、全部無駄だった\nどんなに頑張っても、どんなにしがみついても、どんなに手を伸ばしても、結局、誰も私を見てくれなかった。何も、掴めなかった……\nもう私を苦しめないでよ!\nもう私を、責めないでよ!", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "涙と一緒に溢れる叫びは、星亜の本心だ。誰かを憎むことなく、ただ自分を憎んでしまう。そんな、星亜の優しさだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "結局、ただ私は憎んでただけだった!\n恨んでただけだった!\n妬んでただけだった!", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "自分の見えない感情に苦しんで、抑えきれないその感情をただ目の前に叩きつける。\nこんなことをしたいはずがないのに、だけど湧き上がるその気持ちに潰されそうになって、それが辛くて、痛くて。\nどこかに吐き出さなければ自分が折れてしまう。だから、叫ぶ。\n僕の胸をドンドンと叩きながら悲鳴を上げる星亜は痛ましくて。そんな星亜を見ていることが悲しくて。\nだから僕は、その細い身体を力一杯に抱きしめた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な!?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "いきなりの僕の行動に、星亜は少しだけ自分を取り戻し、顔を上げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ダメだよ、星亜。いくら星座候補でも、体勢が悪すぎる\nそれに全力でやれば僕がケガするかもしれないってことを知ってるよね。躊躇してるのが分かるよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "とはいっても、さすが十二星座候補。星亜を押さえつけるため、僕はただ必死に抱きしめ続ける。\nそしてそんな僕に、星亜は叫んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんで!なんでそんなに私のそばに来るのよ!", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "何を今更だろう。少しショックだな。こんなくだらない質問を投げかけてくるなんて。\n答えなんて、最初から決まってるんだから。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だって、僕は星亜を信じてるし", "speaker": "大地"}, {"utterance": "え……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "まるで、時間が止まったみたいに、星亜の表情が凍り付く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あの、ごめん。そこでそんな驚かれたりすると、さすがにちょっと傷ついちゃうかな、僕も。今まで信じてるそぶり見せてなかったみたいでさあ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "私を、信じてる……?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "ああ、信じてる", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……なん、で……?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "僕の言葉が信じられないとばかりに、唖然としながら尋ねてくる星亜。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんでって、理由なんて必要?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だ、だって、私、姉さんのこと……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "それは違うよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "また、自分を卑下するような言葉が出る前に、それを遮る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "星亜は自分が思っている以上に頑張っていて、そして優しい\n優しいから自分を責めるんだ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "橘くん……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "ちょっと力が抜けた星亜を、さらにぎゅっと抱きしめる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もう一度言うよ。星亜のこと、信じてるから", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ばか、みたい……\n見てくれてた人、いたんじゃない……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "そんな震える呟きと一緒に、星亜の身体から力が抜けた。\nそして、僕の背中に腕を回してくる。さっきまでのような拒絶の力じゃない。しっかりと、強く、強く。僕を離さないための力で。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっと、分かった。今頃分かったの。ほんとに、本当に私ってバカみたい。遅すぎるわよね\n私がなんで橘くんに惹かれたのか。橘くんを好きになったのか\n私は、掴みたかったんじゃない……掴んでほしかったんだ……\nどんな時でも私を見て、私を信じて、私の手を掴んでほしかったんだ……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "僕は掴むよ。掴み続ける。そして星亜を支え続ける", "speaker": "大地"}, {"utterance": "星亜の気持ちに応えるように、さらに強く星亜のことを抱きしめる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "一つ、聞いていいかな", "speaker": "大地"}, {"utterance": "何?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "星亜は、陽夏さんのこと、好き?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……\n……分からないわ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "星亜は、首を力なく左右に振りながら言葉をこぼす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なら星亜に見せたいものがあるんだ。見てくれる?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "えっ……?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "星亜は僕の瞳をジッと見つめて、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "橘くんが私を信じてくれるなら、私も橘くんを信じる。だからお願い。見せて", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "そして頷いた。\n昼間見た、三つのホロスコープを再生する。\nそれは、陽夏さんに対して熱く語る星亜の姿。\nそして……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "星亜、笑ってるよね\n僕にはあの笑顔がさ、嫉妬とか妬みとかから生まれたものとは思えないんだ\n強い陽夏さんを見て、頼れる陽夏さんを見て、高みにいる陽夏さんを見て、星亜は笑ってる。喜んでる", "speaker": "大地"}, {"utterance": "私……喜んでる、の?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "もう一度聞くよ\n星亜は、陽夏さんのこと、好きかい?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "返答は無かった。星亜はただ、目の前の自分を、陽夏さんを、黙って見続ける。\n優しい目で自分を見つめる陽夏さんを、そんな陽夏さんを笑顔で見つめる自分を、ただ黙って見つめ続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "橘くん……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "何?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "私ね、姉さんみたいになりたかった……\n十二星座なんかどうでもいいから……姉さんみたいに、なりたかった……\nそっか……姉さんが十二星座になったから……私も十二星座に……なりたかったんだ……\n姉さんのことが、好きだから", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "そうはっきりと言う星亜の顔は、\nホロスコープの中の笑顔のように、眩しくて、そして綺麗だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "私の本当の想い。私は、それをちゃんと持っていたのに、自分で気付いていなかった……\nだめね、本当に。私一人じゃあとっくに倒れちゃってるわ\nだからこれからも、支えて。私の手を掴んでいてね", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "もちろん。ずっと隣で支え続けるよ\nでもさ、正直言うと、男としては少し複雑なんだよね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あら、何が?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "男としてはさ、やっぱり独占欲っていうものがあるわけで。それは、相手がいい女であればあるほど高まるわけで\nその独占したい相手にさ、目の前で他の人を好き好き言われるのは、分かっててもちょっと堪えるなあって", "speaker": "大地"}, {"utterance": "はあ、っと残念そうに溜息をつく僕に、星亜はクスと笑った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "安心していいわよ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "何を?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "姉さんは、二番", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "え……あの、それってさ、一番はやっぱり……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あら、言葉で言わせる気?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "そう言って、星亜は頬を赤らめる。静まりかえった暗い空気の中で、その朱色の肌がやけに鮮やかだった。\nそして僕達は、お互いの想いを見せつけようとするかのように、自然と身体を求め合った。\n誰もいない、月明かりに輝く公園の中、その想いをただ見せつけ合う。\n確認なんてしなくていい。ただ、自分の想いを見せることができれば。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["星亜", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "B06_07_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "そ、外でだなんて、ちょっとドキドキするわね……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "樹に寄りかかるようにして立つ星亜を、その横から愛撫する。\nすでにスカートは下ろされ、飾り気のない、だけど星亜らしい清楚でシンプルな下着が月明かりの中で晒されていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめん。やっぱり嫌……?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "さすがに外で、なんていうのは星亜のことを考えなさすぎたかもしれない。\n星亜の一番になれた。その嬉しさから突っ走ってしまったけれど、さすがに反省。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "も、もう。女の子に聞かないで", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "だけど星亜は、別に怒った風でもなく、苦笑しながら僕の顔を見る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そりゃあ、恥ずかしいし、橘くんの部屋とかのがムードあるけど……私も今、凄く橘くんに愛されたいの\n今ね、橘くんのことが好きで好きでたまらない……だから、お願い。私を愛して……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "むしろ部屋まで行くことがガマンできない。この場で僕に愛されたい。そんな星亜の想いに、僕の中での何かが、ドクン、と大きく鳴った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん。好きだよ、星亜", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そうとしか言えなかった。ただ素直に自分の気持ちを言葉にすると、僕は胸に触れていた手を静かに動かす。\n丁度手に余るくらいの大きさの膨らみ。それが僕の手の動きに合わせて、自在に形を変える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、うっ……橘くんの手……やっぱり優しい……\n優しく触られてるだけなのに……凄く気持ちいい……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "僕も、星亜の胸、気持ちいいよ……まだ服の上からなのに……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "揉めば揉むほどに返ってくる星亜の胸の感触。張りのある弾力に、思わず夢中になっちゃいそうだ。\nとはいえ、このまま僕だけ楽しんでいたって、星亜を愛することになんてなるわけがない。もっと先へいかないと。\nセーターをズリ上げ、その下のブラウスの前を開くと、星亜の膨らみが白いブラと一緒に現われる。\n形のいい膨らみに清楚な下着。星亜は本当に、男心をよく分かってるなあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "星亜の下着、やっぱり可愛いね。星亜によく似合ってて、見てるだけでドキドキする", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そ、そう?さすがに今日はあの、選んだりしてないから、ちょっと子供っぽいかもって恐かったの……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "前の下着姿も興奮したけれど、今日の星亜もまったく負けていない。この綺麗な身体を、清楚な下着がより引き立ててる。\n特に、その胸の間を通るネクタイなんて。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫、凄く可愛い。あとでもっとじっくり見させてもらおうかな", "speaker": "大地"}, {"utterance": "も、もう……でも、橘くんなら、いいわ……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "恥ずかしそうに微笑みかけてくれる星亜。僕を信頼しきってくれてるその表情が凄くいい。\n僕はそんな星亜の身体を、思うままに愛し始める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ブラの上から触る星亜の胸、凄く柔らかい。大きさも僕の手に丁度いいくらいだね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あ……は、んっ……橘くんの手に合わせて、ピリピリって電気みたいなのが走るの……\nそれが、気持ちいい……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "セーター越しとはまた違った星亜の感触。薄い布地越しには、その体温だって感じられる。\n特に膨らみの中心は、固い何かがツンとブラを内側から押し出していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "僕も、もっと星亜の身体に触れたい……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "触られれば触られるほど、たくさんの姿を見せてくれる星亜の身体。この身体をもっともっとよく知りたい。僕は胸を揉みしだきながら、覆っているそのブラをズリ上げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "正真正銘、星亜の胸そのものが夜気に震える。\n隠すものも、遮るものもないその膨らみは、まるで僕の手のひらに吸い付いてくるみたいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわ……ツンって尖ってて……な、なんか凄いね……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "少し力をいれるだけでたやすく形を変えながら、けれどゴムのような弾力で押し返してくるその膨らみ。中心の突起は、すでに固く尖っている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "橘くんが、こうさせたのよ……せ、責任取って、気持ちよくさせてね……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "うん……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "その細い身体の綺麗さに改めて目を奪われながら、僕は胸を愛撫し続けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぁ……あ……ん……っ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "あったかくて柔らかいその物体は、まるでスイッチみたいに星亜を甘く喘がせる。\nよく見れば、下半身のその下着は、股間のあたりにうっすらと染みを作っていた。感じてくれている証拠だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "星亜の胸、ふかふかで、あったかいね……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕は円を描くようにして、その丸い乳房をさらに強く揉んでいく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "た、橘くんの手、こそ……あ、ああっ……な、なにかが、ぞくって、くる……\nきゃうっ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "そのまま中心の突起を強めにつまむと、星亜が身体をびくんと揺らす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ、ち、乳首は、も、もっとやさし、く……あ、あんっ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "ごめん……まだよく加減が分からなくて……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "う、ううん。平気。それじゃあ、私の身体で上達、ね。私、きっともっと気持ちよくしてもらえる……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "その尖った突起を優しく左右に捻ると、それだけで星亜は身体を震わせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぁ、あ……う、うん、そう……それ、くらいで……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "気持ちよさげに鳴く星亜が、僕の身体に寄りかかり始める。そっと視線を下ろせば、感じてきているのか、足が小さく震えていた。\nもっと大きく感じてもらうために、乳首をつまむ指に、少し力をこめる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ、つねっちゃ……きゃんっ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "こりこりとした感触とぐにっとした柔らかさとが指先から同時に伝わり、僕をさらに興奮させた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ご、ごめん……僕も凄い興奮してきて……もう……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "え……あ、わ、私の中、に……?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "僕の言葉の先を理解したのか、問いかけ直してくる星亜。僕はその顔をまっすぐ見ながら頷いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そ、それじゃあ、お願いがあるの……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "星亜は拒絶することはなく、恥ずかしそうに、僕の下半身へと視線を向ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うわ、こ、こんなにおっきいの?そ、それに凄く熱くて……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "すっかり屹立した僕のものを取りだして、星亜は驚きの声をあげた。\n初めて見る男のものは、想像とまるで違っていたらしい。顔を赤らめながらも、興味津々に眺めている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ね、ねえ、こんなに固いのが、普段どこにおさまっちゃうわけ……?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "いや、普段はその、こんなじゃないから……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あ、そ、そうよね。いつもはもっと可愛いのよね、確か", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "マジマジと、アップで見つめる星亜。なるほど、僕は星亜にこういうことをしていたわけかあ。確かにこれは恥ずかしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、これが男の人の……た、橘くん、なんだ……なんか、先端から透明なの出てる……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "んっ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "尖端の部分を、星亜の爪が軽く引っ掻いた。痛みにも似た快感が、一瞬だけど走った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ご、ごめん、強く刺激されちゃうと、ちょっと……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あ、ごめんなさいっ。そ、そんな敏感なんだ……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "星亜は慌てて謝るものの、でも僕の顔を見上げると尋ねるように言う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "で、でも、これでおあいこよね……?お互いに、一番恥ずかしい所見せ合って……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "確かにその通りかも。普通は誰かに見せないような場所を、こうやって見せて触れ合うんだから。お互いに等しい間柄でなくちゃあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あとは、私ががんばればいい、のかな", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "星亜?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "星亜は頬を染めたまま僕をジッと眺めると、やがて意を決したようにそっと咥えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "う、うわっ……せ、星亜?そんな、無理しなくても……っ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ぴちゃぴちゃ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "さすがに全部は恥ずかしいのか、尖端だけの愛撫。だけどそれでも充分に気持ちいい。\n唾液に濡れた星亜の舌が、口の中で僕を愛撫していく。口内の熱と相まって、今までにない快感がゾクゾクと背筋を震わせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、なんか、ちょっぴり苦い、のかしら?わ、わかんない……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "尖端から滲み出ていた汁を、星亜の舌がそっと舐め取る。おいしい、と言えるようなものではないんだろう、その顔がわずかに歪んだ。\nそしてまた、その舌が僕を優しく刺激していく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぴちゃぴちゃぴちゃ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "うあ、あ、あうっ……す、凄いよ、これ……ぞくぞくってきて……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "こんなこと、練習すらもしたことないだろう星亜の、拙い動き。だけどその拙さが、かえって僕を興奮させる。\nあの星亜がそこまで僕のためにしてくれている。それだけで、僕のものは更に固さを増していった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んむっ……ん……ああ……んうっ……\nな、なんだか、ちょっと大きくなってきてない……?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "口の中で膨らんだそれに、星亜は驚きの目を向ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "せ、星亜のが、気持ちいい、から……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "薄い唇の間からもれる熱い吐息が僕にかかる。内と外、両側からの刺激が、僕の欲望を濃く高めていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "橘くん……凄く気持ちよさそうな顔してる……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "正直、口でしてもらうってことが、こんなに気持ちよくて興奮するものだなんて思ってもいませんでした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、そんな顔見てたら、私もなんだか……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "恥じらうように言いながら、星亜は右手を、そっと下の方へと下ろしていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んむっ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "僕を責めながら、自分自身をそっと刺激する星亜。恐らくは初めてだろう自分での行為に、その吐息が荒くなるのが分かった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……んく……んっ……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "僕を愛撫するその口からこぼれる嬌声は、どんどんと甘く、熱く昂ぶっていく。そして、僕に対する責めも、より激しくなっていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、あ……あう、く、ううっ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "自然とこぼれてしまう僕の快楽に、星亜の右手も動きを増しているみたいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んん、はあっ、はあっ……ん、んあっ\nん、はあっ、はむっ……んん、んうっ\nんうっ!", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "敏感な所に触れてしまったのか、星亜の身体が大きく震えた。\n余程感じているのか、星亜の下半身から、ぴちゃ、と小さく水音が響く。その指の動きを想像するだけで、僕はイッてしまいそうだ。\n下半身へと集まったものは、気を抜けばいつでも溢れてしまいそうだ。このまま星亜に出したい。そう思ってしまうものの、もっともっとこの快感を味わってもいたい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、んんっ、はむっ……んあ、んうっ", "speaker": "星亜"}], "speakers": ["星亜", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "B06_08h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "おはよう、皐月", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あ、おはようございます、お兄ちゃん♪", "speaker": "皐月"}, {"utterance": "昨日までの疲れと休みの日である安心感からか、今朝はかなりのんびりとした目覚めになっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "今日はすっかり遅くなっちゃったな……空は?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "リビングには、空の姿はない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くーちゃんなら、先ほど出かけましたよ。ちょっと調べてみたいことがあるって", "speaker": "皐月"}, {"utterance": "……そっか", "speaker": "大地"}, {"utterance": "なんとなくやっぱりな、と思ってしまった。\n昨日、陽夏さんに言われたように『好きにする』ことにしたんだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ま、空らしいって言えばそうなんだろうけど……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "調べに行くことに誘って貰えないことに、少し寂しい感じがする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お兄ちゃん、すぐにご飯食べますよね?", "speaker": "皐月"}, {"utterance": "もちろん、今日も楽しみにしてるからね、皐月", "speaker": "大地"}, {"utterance": "はいっ、ちょっとだけ待っててくださいねー", "speaker": "皐月"}, {"utterance": "皐月の元気な後ろ姿を見ながら、僕もテーブルにつく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "さて……僕はどうしようかな", "speaker": "大地"}, {"utterance": "空と同様に、僕も家でのんびりしているつもりにはなれなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃ、ちょっと出かけてくるよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "靴を履きつつ、皐月に声をかける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もう、お兄ちゃんも出かけちゃうんですか?陽夏さんは昨日、休めって言ってたと思うんですけど……", "speaker": "皐月"}, {"utterance": "皐月にも、ちゃんと陽夏さんが言いたいことは伝わっていたようだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まぁ、ちょっと気になるから回ってくるだけだよ。そんなに遅くなるつもりもないしね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ちゃんと晩ご飯までには帰ってきてくださいね", "speaker": "皐月"}, {"utterance": "うん、了解", "speaker": "大地"}, {"utterance": "それじゃあ、いってらっしゃいです、お兄ちゃん", "speaker": "皐月"}, {"utterance": "笑顔の皐月に送られて玄関を出る。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["大地", "皐月"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "C04_11_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "他のクラスもそれぞれ凝ったことはしてるみたいだけど……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "やっぱりウチほどの行列を作っているところは無さそうだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ま、子馬ちゃんのところには子猫ちゃんと子狐ちゃん、二人ほど増員があるからな", "speaker": "明葉"}, {"utterance": "やっぱり大きいですよね、あの二人……って、明葉さん!?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "返事をしてしまってから、隣に明葉さんが居たことに気づく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こっちに気づくのが余りに遅いんでな。思わず声をかけてしまったよ", "speaker": "明葉"}, {"utterance": "い、いつから隣にいたんですか……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "正直、まったく気配を感じていなかった。\nさすが十二星座というべきか……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん?子熊ちゃんと狼くんのクラスを出たところからだが", "speaker": "明葉"}, {"utterance": "なにを当然のことを言わんばかりの明葉さん。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ひょっとして、あのライブも一緒に観てましたか?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そりゃあ当然だろうああいった出し物が観たくてあちこち回ってるようなものなんだし", "speaker": "明葉"}, {"utterance": "心底楽しまれているようでなによりです……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "十二星座の衣装に加えて、この人の持つ美貌。\nそれでいて周囲に気づかせない辺り、やっぱり独自に気配を消しているとしか思えない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いやあ、実にいいな、ここの学園祭は。どのクラスにもそれなりにレベルの高い娘が居て、しかも可愛く着飾っていることが多い\n普段なら苦労してそんな服を着てもらうところなのに……今日に限っては、そんな労力が一切無しだ", "speaker": "明葉"}, {"utterance": "な、なるほど……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "この人、本当に自分に正直に生きてる人なんだなあ。\nある意味では、彗とかに通じるのかもしれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "子犬ちゃんや、子兎ちゃんのクラスもなかなか楽しめたぞ?", "speaker": "明葉"}, {"utterance": "あ、もう行って来たんですか", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ああ、アレは子馬ちゃんも観ておいた方がいいと思うぞ?青少年の夢的な意味合いで", "speaker": "明葉"}, {"utterance": "な、なんですかその気になり過ぎるキーワードは!?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "行く余裕も無さそうなのに、俄然気になってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "発想の勝利だな。一年じゃ、まずトップだろうあれは\nまあ、実際に見てみるのが一番だろうから、内容は教えないがな", "speaker": "明葉"}, {"utterance": "意地悪い笑みを浮かべる明葉さん。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "むぅ……次の休み、取れるのかな……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "もし取れるのなら、約束もあることだしぜひ行ってみよう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それで、明葉さんは次はどちらへ?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "決まってるだろう、子馬ちゃんのクラスへだ。そうでなければお前の後をついて来る意味もないしな", "speaker": "明葉"}, {"utterance": "そうでしたか……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "子馬ちゃんの格好からして、だいたいの想像は付くが……実に楽しみじゃないか。麗しき美少女達が、どんな格好をしているのか", "speaker": "明葉"}, {"utterance": "その笑顔には、明らかにエス的な意味が含まれていた。\nむしろもう「ドエス」と言ってもいいくらいの。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……歓迎しますよ。クラスの連中も喜んでくれると思いますし", "speaker": "大地"}, {"utterance": "空たちは別にしても、十二星座が来てくれること自体は普通に嬉しいことだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほほう。それはサービスも期待できるってことかな?", "speaker": "明葉"}, {"utterance": "それは僕に言われてましても……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "明葉さんが喜ぶのは女子からのサービスだけでしょうに。\nとは、さすがに口に出しては言えなかった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["大地", "明葉"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "C04_27_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "うん、思ったよりも疲れはないかな?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "朝起きるのも大して辛くはなかったし、今こうしてベッドで横になっていても眠くなっては来ない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひょっとしたら筋肉痛が、とか思ったけど", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あるいは、ここ最近歩き回っていたのが大きかったのかもしれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それなりに運動になるもんなぁ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ここ数日は茜祭のこともあって、調査の方もロクに進んではいない。\nただ、逆にそういった騒ぎがあったという報告も特になかったそうだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "事件がこっちのスケジュールに合わせてくれてる訳もないだろうけど……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ある意味ではありがたかったのかもしれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あの、お兄ちゃん。起きてますか?", "speaker": "皐月"}, {"utterance": "ん、どうしたの、皐月", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕は身体を起こして、入り口の皐月に顔を向ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そろそろ出かける時間なので……一応、声をかけておこうと思って", "speaker": "皐月"}, {"utterance": "あ、そっか。クラスの友達と打ち上げ兼ねて遊びに行くんだっけ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "振り替え休日になっている今日は、そういう目的で使われることも多い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ちゃんと夕飯の準備が出来るように帰ってくるつもりですから", "speaker": "皐月"}, {"utterance": "ははっ、たまにはゆっくり遊んできてもいいのに\n夕飯だってべつに外で食べて来てもいいんだしね、僕とかも", "speaker": "大地"}, {"utterance": "それはダメですっ!お兄ちゃんのご飯を用意するのは、私の生き甲斐なんですから", "speaker": "皐月"}, {"utterance": "相変わらず真剣な顔で答える皐月。\nお兄ちゃんは、そんなところが少し心配です。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まぁ、皐月がそう言ってくれるのは嬉しいけどね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "はい、それじゃあ行って来ますね。お兄ちゃんが出かける場合、戸締りの確認だけお願いします", "speaker": "皐月"}, {"utterance": "ああ、了解。いってらっしゃい、皐月", "speaker": "大地"}, {"utterance": "笑顔のまま、皐月は部屋を出て行った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "さて……僕はどうしようかな", "speaker": "大地"}, {"utterance": "空は朝食の後、早々に出かけてしまっている。\n以前ほどには強く拒まれることはないものの、やはり調査は一人で進めたいらしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "無理に合流しても嫌な顔されそうだしな……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "それならやっぱり、僕も一人で動くほうがいいかもしれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あま姉か、アニキにでも……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そう自分で口にしただけで、頬が熱くなるのが分かる。\n昨日のダンスの後くらいからだろうか。\nあま姉のことを考えると、すぐにこんな感じになってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……参ったな、こりゃ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "このままだと、まともにあま姉と話すのも難しくなってしまいそうだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これは、やっぱり……そういうことなのかなあ?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あま姉のことを考えると、胸が自然と高鳴っていく。\n思い浮かぶのは大体笑顔で僕を見ている姿だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……少し意識しただけで、こうなるってことは", "speaker": "大地"}, {"utterance": "かなり前から、もうあま姉にやられていたのかもしれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あま姉のこと、好きなのか僕は……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "姉としてのあま姉ではなく、女性としてのあま姉が。\nそう自覚するだけで、顔から火が出そうになるのだけれど。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……とりあえず、これはこれとして置いておこう", "speaker": "大地"}, {"utterance": "早急に結論の出せる話じゃない。\nというか、結論を出してしまうのが怖い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "多分、僕は弟だろうからなあ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "それを思うと、少し悲しいと同時に、ちょっとだけ気持ちが落ち着くのが分かった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["大地", "皐月"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "C04_29_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ま、部屋でひとり悩んでたってしょうがないしね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "悪い方、悪い方へと考えて沈んでるくらいなら、動いていた方がよっぽどマシというものだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "玄関の鍵、確認と……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "皐月に言われたように、家の戸締りを全て確認する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あれ、またもや大くんだけお出かけ?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "えっ、あ、あま姉!?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "声に驚いて振り返ると、そこにきょとんとしたあま姉が居た。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お休みだし、様子見に来たんだけど……ひょっとして誰もいなかったり?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "う、うん。空はだいぶ前に一人で出かけてる。皐月は今日、クラスの友達たちと遊ぶんだってさっき……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "へぇ、さっちゃんも遊びで出てるんだ。ちょっと珍しいかも", "speaker": "天音"}, {"utterance": "茜祭の打ち上げも兼ねてるんだって。一年生としては、ずいぶんと盛り上がってたみたいだから", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そっかぁ、なるほどね\nで、大くんも遊びに行くと……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "いや、僕はまた事件の調査でもしようと思って……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕らのクラスの打ち上げは、結果が分かってから大々的にということで、まだ予定も立てられてはいない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あれ、そっちなんだ?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "意外そうな顔をするあま姉。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん。まぁ、週末が茜祭関連で忙しかった分、なにも出来なかったなあと思って……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ふーん……なんだかここ最近、ホントに真面目モードが続くなあ、大くん", "speaker": "天音"}, {"utterance": "そういうつもりでもないんだけど……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ま、そういうことなら一緒に行こっか。あたしもなにかあるかと思って、覗きに来た訳だもん", "speaker": "天音"}, {"utterance": "なるほど、ね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "実際、週末や休みの日の定番パターンでもあるけれど。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "空はまだしも、さっちゃんまでいないのは予想外だったかな", "speaker": "天音"}, {"utterance": "まあ、たまには僕ら以外とも遊ぶのもいいでしょ、皐月は", "speaker": "大地"}, {"utterance": "放っておくと、いつまでも家事優先しちゃう子だから。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まぁ、悪い虫が付いたりしない限りは、そうかもね", "speaker": "天音"}, {"utterance": "む……そういうのは、ちょっとまだ早いんじゃないかな?皐月には", "speaker": "大地"}, {"utterance": "兄として、そんな相手なんてまだまだ許せません。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふふっ、しっかり兄バカだよねぇ、大くんも", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉は、僕の様子を見て楽しそうに笑っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うーん……やっぱりもう少し具体的じゃないと難しいかなぁ", "speaker": "天音"}, {"utterance": "二人でしばらく街中を回った後の駅前。大きく伸びをしながらあま姉が言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "確かに、ね……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "今日は、僕たち以外にとっては平日の昼間ということもあってか人出も少ない。\n情報の集まり方もイマイチな感じだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "似たような話が聞けるのはありがたいけど……結局、まぐれ当たりを待ってるのに変わりはないもんね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そうなのよねー。星座の人たち、もう少し捜査に役立つ力って持ってないのかしら", "speaker": "天音"}, {"utterance": "いるなら、多分一緒に来てる気がするもんね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "地道な捜査、と陽夏さんも言っていた以上、そういう能力に長けた人というのはおそらく居ないと考えた方がいいのだろう。\nむしろ、僕のホロスコープみたいな力が頼りなのかもしれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "七星さんの力も、細かいことには向いてないみたいだもんね", "speaker": "天音"}, {"utterance": "聞きようによっては怒られてしまいそうな気がするけれど。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……でも、陽夏さんたちに話を聞いてみるのもいいかもしれないね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ん?なにかあったっけ?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉は首をかしげて僕を見る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "単純に新しい情報もあるかもしれないし、こないだの工事現場の事故の話とか、なにか分かってるかもしれないし", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ああ、そういえばなにか調べてるみたいなこと言ってたね", "speaker": "天音"}, {"utterance": "というわけで、移動しましょう", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ほいほーい", "speaker": "天音"}, {"utterance": "足取り軽く走り出すあま姉の背中を追いかけつつ、学園へと向かう。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["大地", "天音"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "C04_30_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "今日は現場は休みなのかな……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "幸いにして、工事現場は稼動しておらず、これなら立ち入っても文句は言われずに済みそうだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、いきなり入ったりしたら通報されちゃうんじゃない?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "さすがに入り口の人には許可を貰うよ……天球議会の調査って言えば大丈夫でしょ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ああ、それもそっか……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "実際、嘘を吐いてる訳じゃないし。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大きな権力ってのは凄いよね……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "茜橋に十二星座が来ていることはすでに知られていることなので、学生証を見せた上で説明すれば、すぐに信用して貰えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まぁあの人、あたしたちのことを覚えていたみたいだし……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あ、そうか。事故の後の処理があったから、覚えてる人もいるのか", "speaker": "大地"}, {"utterance": "それなら、学生証を見せる必要もなかったかもしれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それで、ホロスコープを使うつもりなんだと思うけど……どこで使うの?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "うん、事故の時の重機がこれで……", "speaker": "大地"}], "speakers": ["大地", "天音"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "C04_32_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "うん?アレは……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "急に駆け出したあま姉が、公園の中へと走っていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ちょ、ちょっと、あま姉!?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕も慌てて、その背中を追いかける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "むぅ……残念、違ったかー", "speaker": "天音"}, {"utterance": "はぁ……どうしたのさ、急に走り出したりして?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ん?ちょうどほら、そこに尻尾の白い黒猫がね", "speaker": "天音"}, {"utterance": "えっ?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あま姉の指差した方を見ると、確かにそこには尾の先が白い黒猫の姿が。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……違うね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ただ、残念なことにピンクのリボンも無ければ、顔つきも普通の猫だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "違うわねえ、あの子は", "speaker": "天音"}, {"utterance": "いきなりだったから何事かと思ったよ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あはは、ゴメンゴメン。見つけたかなーって思ったら、もう走り出しちゃってて", "speaker": "天音"}, {"utterance": "余り悪びれた様子もなく、あま姉は苦笑する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あま姉……それだと、さっきの陽夏さんたちからの忠告を聞いてないことになっちゃうじゃないか……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "えっ?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "なにがあるか分からない以上細心の注意を払うように、って言われたのに、一人で突っ込んじゃったら意味ないんじゃないかな?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……大くん", "speaker": "天音"}, {"utterance": "僕に怒られるとは思っていなかったのか、あま姉は目を丸くして驚いている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……あま姉自身が言ってくれたように、僕だってあま姉の身になにかあったりするのは怖いんだから……\nいきなりな行動は控えて欲しいと……思うんだ、個人的に", "speaker": "大地"}, {"utterance": "言ってる内に、どんどんと気恥ずかしくなってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん……ゴメン。大くんの言うとおりだ", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉も、しょんぼりと肩を落とす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、いや……そんなに強く言うつもりはなくて……\nその、分かってもらえれば、それで。うん", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そうだよね、今みたいな行動だって危険なことには変わりないんだもんね", "speaker": "天音"}, {"utterance": "うん。最低でも二人一緒に動かなくっちゃ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "アニキが一緒にいるなら、もっと心強いとは思うけど。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あぁ、でもそっか……大くんに一本取られちゃったかあ……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "ん?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "まさか、この前大くんを怒った内容を、そのまま自分で取っちゃってたなんてね\nお姉ちゃん失格ものかな、これは……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "なんだか、思った以上にショックを受けたようだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……そんなことはないよ、あま姉", "speaker": "大地"}, {"utterance": "えっ?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉が、この前怒ってくれたから僕も自分の行動が、どんな風に相手を困らせるかってことを理解出来たんだもの\n少なくとも、お姉ちゃん失格だなんてことは……絶対にないよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "大くん……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "僕の方こそ、ちょっと生意気言い過ぎちゃったかなと思ったくらいだしね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ううん!それこそ、そんな……心配して、怒ってくれたことは、少し嬉しかったりもするし……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あたふたと慌てながらも、頬を染めるあま姉はなんだかとても可愛かった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "自分の行動がショックだったこともあるけど……大くんも、いつの間にか立派に男の子なんだなあ、ってちょっと思っちゃったし", "speaker": "天音"}, {"utterance": "そ、そう?そういう言われ方はかなり気恥ずかしいけど……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "うん、やっぱり大きい事件があると男の子は成長するんだね\nそんな姿が見れて、お姉ちゃんとしても嬉しい", "speaker": "天音"}, {"utterance": "……そっか", "speaker": "大地"}, {"utterance": "やっぱりまだ『お姉ちゃん』。\nあま姉は、僕を弟としてしか見てはくれないのだろうか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ねぇ、あま姉……ひとつ聞いてみていい?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "このままじゃ、いつまで経ってもこの関係は変わらない。\nせめて一歩だけでも、前に進めてみたかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なにかな、大くん", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉にとって……僕は、どのくらい『弟』なのかな?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "えっ……?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "予想していなかったのだろう、本当に驚いた様子のあま姉。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "突然、こんなことを言うとあま姉も驚くだろうけど……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "それでも、今のまま生まれた気持ちを抑えておくことも出来なかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "僕は、ここ最近でひとつ気づいたことがあってね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "う、うん……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "いつ頃からかはわからないけど……僕は、あま姉のことが好きになってるんだ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あ、えーと。それは……お姉ちゃんとして……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "慌てた様子のあま姉から、少し予想していた返答。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ううん、そうじゃないよ、あま姉。肉親としてのじゃなくて、一人の女性として……\n僕は、あま姉のことが好きなんだ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そのことを、出来るだけ真剣な言葉で伝える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、大くん……?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉は、その言葉に今までにないくらいの驚きを見せる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "突然のことだし、まだまだ弟としてしか見てもらえないかもしれないけど……\n僕の気持ちだけは、正直に伝えておきたかったんだ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "自分でも、こんな急な形になるとは思わなかったけれど。\n言い始めてしまったら、もう止まることはなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……それ、冗談じゃない、んだよね?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "分かってはいるだろうけれど、確認の言葉。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もちろん……冗談じゃ、こんなことは言えないよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……どうして、あたしなのかな?\nもっとふさわしい子は一杯いると思うんだけど……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "どうして、と言われても……きっかけは多分、あの事故なんだと思う。あの時、あま姉を守らなくっちゃって思って……\nそれからかな、色んなところで意識し始めたのは", "speaker": "大地"}, {"utterance": "もちろん、以前からの付き合いも含めて要因はもっとたくさんあるんだと思うけど。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それと、ふさわしい子って言われても困るかな。僕にとって好きだと思えたのがあま姉だったから……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "他の誰かを引き合いに出されても、ちょっと困ってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……大くん、思ったよりも情熱的だなぁ", "speaker": "天音"}, {"utterance": "気恥ずかしげに笑うあま姉。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そう、かな?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "突然の告白もそうだけど……そんな風に言われて嬉しくない女の子なんていないと思うよ、あたしは\n……そっか、大くんはこんなあたしを選んでくれるのか……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "うん。僕はあま姉がいい", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ふふっ、そこでそう言えちゃうのはあたしの教育なのか。それとも誰かの影響なのか……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "ひとしきり笑った後で、顔を真っ赤にしたあま姉が言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん、確かに大くんの言うように……あたしは大くんのことをいきなり『弟』じゃない男の子、として意識するのは無理かもしれないけど……\nそれでも、許してくれる?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "まさか、肯定的な返事をすぐに貰えると思っていなかった分、今度は僕の方が驚かされる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これって、すごくズルいこと言ってると思うんだけどね", "speaker": "天音"}, {"utterance": "い、いや……突然驚かせちゃったのは僕の方だし……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "むしろ今は僕だって慌てている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん、僕は今のあま姉との距離を変えられるなら……それだけでも嬉しい", "speaker": "大地"}, {"utterance": "それは、今の僕の正直な気持ち。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ありがとう、大くん。それならあたしも、大くんの気持ちを受け入れられるようにしてみる、ね", "speaker": "天音"}, {"utterance": "そう言って、あま姉は僕を背中から抱きしめる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あま姉?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ダメよ、大くん。今はこっち見ないで……多分、もの凄く顔が真っ赤になっちゃってるんだから……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "……うん", "speaker": "大地"}, {"utterance": "顔が真っ赤になってるのは、多分僕も同じなんだけど……。\nそのまましばらくは、背中のあま姉から伝わる体温を感じることに集中する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もう、まさか大くんに告白されるだなんて思ってもみなかったわよ……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "はは……びっくりさせちゃって、ごめんなさい", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ううん。驚いたのは本当だけど……嬉しいって思ったのも本当だから\nやっぱり、いきなり恋人みたいには無理だろうけど……そう思ったってことだけはちゃんと伝えておくからね?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "ありがとう、あま姉。その言葉だけでも……今の僕には充分だよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "下手をすれば、そのまま関係がギクシャクしてしまったかもしれないのに。\n突然の告白を受け入れてくれた。\n本当に、それだけでも充分過ぎるくらいに嬉しかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "よし、それじゃ行きましょうか!", "speaker": "天音"}, {"utterance": "パン、と背中を叩いたあま姉が僕の身体から離れる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もう大丈夫?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "うん、広い背中をありがとう、大くん", "speaker": "天音"}, {"utterance": "そう言って笑うあま姉は、もう普段のペースを取り戻しているようだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、今日も家には寄っていく?それなら皐月に電話しておくけど……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "んー、残念だけど今日は止めておこうかな", "speaker": "天音"}, {"utterance": "え?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ちょっと意外な返答。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "さっきの告白のこともあるしね。いきなり思い出して顔真っ赤にしたりすると、ちょっと恥ずかしいから……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あ、なるほど……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "それは確かに考えていなかった。\n僕も、空や皐月の前で思い出すのは恥ずかしいな、間違いなく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "了解。それじゃそこまで一緒に行こう、あま姉", "speaker": "大地"}, {"utterance": "うん、大くん", "speaker": "天音"}, {"utterance": "差し出した手を、あま姉が握り返してくれる。\nこれだけのことでも、確かな一歩だと言えると思えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……まさか、大くんから告白かぁ……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "慌てつつも真剣な様子は、間違いなく本気だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "本当に、なんであたしなのかな……?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "普通に考えて、大くんが選ぶべき相手は他にいると思うけど。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "嬉しかったのは本当なんだけどね\n……ね、大地。お姉ちゃん、喜んでいいと思う?", "speaker": "天音"}], "speakers": ["大地", "天音"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "C04_38_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "うーん……この辺だと、やっぱり目撃情報も少ない感じだねー", "speaker": "天音"}, {"utterance": "ため息ひとつ吐いて、あま姉は肩を落とす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まぁ、野良猫じゃないっぽい見た目だし……だからこそ、区別はつけ易いんだけど", "speaker": "大地"}, {"utterance": "それこそ、ただの黒猫という条件だったら、捌ききれない情報が集まってしまうだろうから。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ちょっと場所を変えてみよっか?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "うん、そうしようか", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あま姉の提案に、素直に頷いて移動する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こっちなら、普通に猫ちゃんが居てもよさそうだけど……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "野良猫はたまにいるもんね、こっちは", "speaker": "大地"}, {"utterance": "犬を散歩させている人が圧倒的に多いけど。\nそこは犬と猫の差なんだから仕方が無い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うーん、こういう時に動物の言葉でも理解できるアイテムがあればねえ", "speaker": "天音"}, {"utterance": "……そんなとんでもアイテムがあったら苦労しないんじゃないかな", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あま姉が、突拍子もないことを言い出す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうかな?それを言ったら大くんのホロスコープだって、充分にとんでもアイテムだと思うんだけど", "speaker": "天音"}, {"utterance": "まぁ、それは……確かにそうだね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "陽夏さんや、白鳥さんたちの力だってそういう類だよね?\nだから、ひょっとしたらそういう力に目覚めた人もいるんじゃないかなあって", "speaker": "天音"}, {"utterance": "なるほど……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "それはちょっと考えたことがなかった。\nそう言われてみれば、あるいは居てもおかしくないのかもしれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ん?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "そういう力を持った人がいたとしても、多分呼んだりはしないんじゃないかな?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そうかな?居てくれれば、今よりもずっと情報を集めやすそうだけど", "speaker": "天音"}, {"utterance": "うん、それは間違いないと思うけどね。ただ、これって空たちを相手にしてる試験な訳だし", "speaker": "大地"}, {"utterance": "おそらく、そういう要因が入ることを陽夏さんは嫌うだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、そっか!これが試験だっていう大前提を忘れてたわ", "speaker": "天音"}, {"utterance": "ぽん、と手を合わせて頷くあま姉。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "僕自身、そこはちょっと忘れがちになっちゃうんだけどさ\nだから……あるいは星亜や輝夜がそういう力に目覚めるなら、問題はないんじゃないかな?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "星座の力というものが、どんな条件で目覚めるのかなんてことは僕たちには知りようもないことだけれど。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そだねぇ……うーん、やっぱり楽をしようと思っちゃいけないってことかしらん", "speaker": "天音"}, {"utterance": "楽をする、ってことでもないとは……あれ?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ん?どったの、大くん", "speaker": "天音"}, {"utterance": "いや、今水滴が……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "来たか、と思いつつ空を見上げると顔にも少しずつ雨粒が当たり始めていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ありゃ、降り始めちゃったかー", "speaker": "天音"}, {"utterance": "今日はここまでだね。今なら家まで走れば、本降りになる前に帰れそうだし……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "よし、それじゃ大くんの家までダッシュ、ダッシュー!", "speaker": "天音"}, {"utterance": "了解、あま姉", "speaker": "大地"}, {"utterance": "手を繋いだ僕たちは、濡れ始めた地面を気にしながら帰路を急ぐのだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぅ……結構、ギリギリなところだったね、あま姉", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ちょっとでものんびりしてたら、ずぶ濡れになるところだったかな?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "玄関に飛び込む直前、というタイミングで本降りになってくれたおかげで、少しだけど全身が濡れてしまっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はい、タオル", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ありがと、大くん♪\n3分もずれてたら、お風呂借りなきゃいけないところだったかもねぇ", "speaker": "天音"}, {"utterance": "タオルで髪を拭きつつ、あま姉がポツリと漏らす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えっ……お風呂、ですか?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "空やさっちゃんはまだみたいだし、沸かしておいてあげた方がいいんじゃない?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "……うん、そだね。了解", "speaker": "大地"}, {"utterance": "残念ながら、本人には魅惑的なキーワードを口にした自覚はなかったみたいです。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "準備してくるから、適当に休んでて", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ほーい", "speaker": "天音"}, {"utterance": "まだ戻ってこないところを見ると……雨宿りでもしてるのかな?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "連絡も特に無いし、困ってることもないだろうけど。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "しばらくすれば帰ってくるでしょ……ところで大くん?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "なに、あま姉", "speaker": "大地"}, {"utterance": "久しぶりに、格闘ゲームで対戦しない?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "と、確認しつつもテレビの前にはすでに準備が終わっている。\nやる気満々ですね、お姉ちゃん。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いいんだけど……あま姉、強いからなあ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "こう見えて、あま姉はどんなジャンルのゲームも得意だったりする。\n中でも格闘ゲームに関しては、僕やアニキでもなかなか勝てないくらいなのだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そこはほら、手加減してあげてもいいんだけど?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "不敵に笑うあま姉。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふふっ、持ち主である僕がいつまでも弱いままだと思ってるのかな、あま姉は", "speaker": "大地"}, {"utterance": "コンピューターや、皐月相手に鍛えた腕を見せてやるぜ!", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "さ、それじゃあ成長した腕前ってのを見せてもらいましょうか?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "……せっかくだしなにか賭けない?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あら、本当に自信があるみたいね、大くん。あたしは良いわよ?負けるつもりもないし", "speaker": "天音"}, {"utterance": "むぅ……なんて余裕の態度だ……それじゃ、負けた方はひとつ言うことを聞くっていういつものアレで", "speaker": "大地"}, {"utterance": "了解……ふふっ、そんな賭けしちゃっていいのかしら", "speaker": "天音"}, {"utterance": "勝負!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ここ最近やりこんでいるキャラを選らんで、速攻の勝負をかける!", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "よし!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "開幕のスタートダッシュから、一気に連続技を決めて主導権を握る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あら、なかなか面白いことを……してくれるわね、っと", "speaker": "天音"}, {"utterance": "そのまま畳みかけようとしたところを、あま姉からの反撃で止められてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くそっ、さすがにそのまま押させてはくれないか", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ふふーん、まだまだ甘いよ、大くん", "speaker": "天音"}, {"utterance": "うぅ、やっぱり強い", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ほらほら、油断してるとすぐに押し切っちゃうよ~♪", "speaker": "天音"}, {"utterance": "おおっと……!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "さすがにこのまま負けるのは、持ち主としての沽券に関わってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えぇい", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あっ、そこでそう来るか、このぉ!", "speaker": "天音"}, {"utterance": "くそっ、それで返すのかよ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "マズイ、このままじゃ確実に負けてしまう。\nこうなったら、奥の手を使うしかないか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うーん、やっぱりあま姉は強いなあ……このままじゃ本当に負けそうだよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "えっ、そ、そうかなぁ?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "うーん、すこーしくらいは手加減して欲しいところなんだけどなあ、僕的に", "speaker": "大地"}, {"utterance": "うぅ……大くんに、そういう風に言われちゃうとなぁ……\nでも、これも勝負だし……とはいえ、可愛い弟の頼み、か", "speaker": "天音"}, {"utterance": "よしっ、今がチャンス!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "はっ!?\nここで甘えを聞いちゃダメなんだった!", "speaker": "天音"}, {"utterance": "えっ?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そのままあま姉が一気に必殺のコンボを決めてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いえーい!勝利っ!!", "speaker": "天音"}, {"utterance": "ぐわ……容赦ねえ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "さーってと、なにを聞いてもらおうっかなー", "speaker": "天音"}, {"utterance": "うぅ、やっぱり勝てなかったか……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "少し前までなら、あそこで手加減してあげても良かったけどねー", "speaker": "天音"}, {"utterance": "えっ?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "今は、可能な限り弟として見ないようにしてるんだから、そういう甘えはナシなんだよ、大くん", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉が、にっこりと笑って言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う……それを言われてしまうと、なにも言えません……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "まぁ、なにを聞いて貰うかは追々考えるとして……もうしばらく続けましょ、対戦", "speaker": "天音"}, {"utterance": "うん、このまま負けっぱなしじゃ悔しいしね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あま姉の台詞を嬉しく思いつつ、しばらくこのまま二人の時間が続くことを祈ることにした。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["大地", "天音"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "C05_02_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "それとなく……ってことは、あんまり探してますよーって感じで動かないってことだよねえ?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "まぁ、あんまり不自然にキョロキョロしてるのは、あんまり良くないんじゃないかな?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "それが、結構……意識してみると難しいというか……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "どうにも、不自然に身体が動いてしまう気がする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大くんの場合は、意識し過ぎなんじゃない?\n普通に遊んでるつもりで、でも視界の端に黒猫が映ったら逃さない!くらいでないと", "speaker": "天音"}, {"utterance": "そう言って笑うあま姉は、たしかに自然な感じだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "意識のし過ぎね……うーん", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ほら、そうやって考え込むから、変になっちゃうんだってば", "speaker": "天音"}, {"utterance": "な、なるほど……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "こうやって頭で考えているウチは無理なのかもしれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まぁ、今はただ一緒に街中をデートしてるくらいの感覚でいいんじゃない?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "えっ?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "黒猫さんだって、いきなり警戒を解いて出てきたりもしないだろうからね", "speaker": "天音"}, {"utterance": "そう言って、あま姉は屈託無く笑う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ま、まぁ……そうかもだけど", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ね?この試験のおかげで、全然恋人同士っぽいことも出来てないんだしさ", "speaker": "天音"}, {"utterance": "そっか、それもそうだね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕も、気持ちを切り替えてあま姉とのこの時間を楽しむことにする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃ、ショッピングモールの方にも行ってみようか、あま姉", "speaker": "大地"}, {"utterance": "うん、いいんじゃないかな", "speaker": "天音"}, {"utterance": "笑顔のあま姉の手を取ると、なんだかそれだけで足取りも軽くなる気分だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そういえば、前にここに来た時は星亜や輝夜に『デート?』って言われたんだっけ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あぁ、そうだったねー", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あの時はまだ、告白してなかったから本当にデートじゃなかったけど……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "今日なら、デートだよって言い返せるのかな?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "うっすらと頬を染めているあま姉。\nその仕草は、なんとも言えずに可愛らしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうだね、聞かれたら……ちゃんと言い返せると思うよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "誰に恥じることでもないのだから。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふふっ、嬉しいこと言ってくれるなぁ、大くんは", "speaker": "天音"}, {"utterance": "これもあま姉の教育の賜物です", "speaker": "大地"}, {"utterance": "うんうん、こうしてその成果を確認出来てお姉ちゃんは嬉しい限りです\nお、今日はなんだか良い感じの服が多いわね~", "speaker": "天音"}, {"utterance": "ちょうど入れ替えだったりしたのかな?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "んー……これなんかどうかな?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "個人的には……こっちの方が似合う気がするかなぁ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そう?でも、これだと今持ってるのと似通っちゃうのよね", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あ、そっか。ただ似合ってれば良いって訳でもないのか……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "大くんの意見を色々と聞くのも面白いけど", "speaker": "天音"}, {"utterance": "それじゃ、少し選んでみる?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "大くんのセンスに期待してみましょう", "speaker": "天音"}, {"utterance": "うぅ、プレッシャーが……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "笑顔のあま姉にアドバイスを受けつつ、いくつかの服を吟味していく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、よし、と……。もう目を開けていいわよ、大くん", "speaker": "天音"}, {"utterance": "はーい", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ど、どうかな?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "おお……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "目を開けると、そこにはいつもよりも少し派手めな衣装に身を包んだあま姉の姿。\nちょっと恥ずかしそうにしているのが、またその可愛さを強調している感じだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うーん……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "はっきり言って、思わず見入ってしまうくらい似合っている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ちょ、ちょっと大くん。唸ってないで感想を言いなさいってば", "speaker": "天音"}, {"utterance": "っと、ごめん。うん、すごく似合ってると思う\n言葉に詰まって感想が出てこなくなるくらいに、ね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ホント?良かったー", "speaker": "天音"}, {"utterance": "僕の言葉に、あま姉が嬉しそうに微笑む。\nそれだけでまた華やいだように見える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いつもよりもちょっと冒険してるから、その辺の評価が気になるところだったのよね", "speaker": "天音"}, {"utterance": "いつもと違うところが、また凄く良い感じだと思うよ。僕的に", "speaker": "大地"}, {"utterance": "リボンの印象ひとつでも、ずい分と変わるんだと思い知らされる。\nなるほど、今までの僕は確かにお洒落なんかには無頓着だったかもしれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そっか、大くん的にも気に入ってくれたのね", "speaker": "天音"}, {"utterance": "うん、ばっちり", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そうかー、ここはちょっと悩みどころかも……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "ん?どしたの、あま姉", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あ、とりあえず着替えるから待っててね", "speaker": "天音"}, {"utterance": "う、うん", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そう言ってカーテンを引くあま姉。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほい、お待たせ、大くん", "speaker": "天音"}, {"utterance": "おかえり、あま姉\nところでどしたの、悩みどころって?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕の問いに、苦笑するあま姉。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん、大したことじゃないのよ。今月はもうお小遣いも残り少ないってだけで", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あ、なるほどね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "確かに日付的にも、ほとんど残ってない時期だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "一応、貯えはあるんだけど……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "……その服、僕がプレゼントするよ。あま姉", "speaker": "大地"}, {"utterance": "えっ?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "初デートで、初めて僕があま姉の服を選んだ記念だしね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "で、でもでも、そんなに安い訳でもないよ、これ", "speaker": "天音"}, {"utterance": "僕の提案に、あたふたと慌てた様子のあま姉。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫。それでいきなり空っぽになる財布って訳じゃないし\n……なにより、僕がそうしたいって思ったんだからさ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "思っていたことを素直に口にする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大くん……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "先ほどと同じくらいに、嬉しそうな顔で微笑む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん、それなら……お言葉に甘えちゃおうかな", "speaker": "天音"}, {"utterance": "お任せ、あま姉", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あま姉の抱えた服を受け取って、僕はレジへと向かう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んー、ありがとう、大くん", "speaker": "天音"}, {"utterance": "嬉しそうに服の入った袋を抱えるあま姉。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いえいえ、どういたしまして……あま姉が喜んでくれるなら、僕も嬉しいしね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……うわ、今ちょっとドキッとしちゃったかも……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "え?そうかな……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そんな特別なことを言ったつもりもなかったけど。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うーん、大くんてばホントに天然でこういうことを言う怖い子だったのね……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "大丈夫だって、その対象はあくまであま姉だけなんだし", "speaker": "大地"}, {"utterance": "う……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "僕の言葉に、さらに顔を赤くしてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふふっ、これはあたしの方こそしっかりしなくっちゃだね", "speaker": "天音"}, {"utterance": "ん?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "さっ、次はどこに行こうか?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "そだね……今度は駅前から少し歩いてみようか、川沿いの公園辺りまで", "speaker": "大地"}, {"utterance": "うん、了解", "speaker": "天音"}, {"utterance": "そう言って、あま姉は自分の腕を僕に絡めて来る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あれ?あま姉", "speaker": "大地"}, {"utterance": "この服のお礼にね。手を繋ぐよりも、一歩前にってことで……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "う、うん", "speaker": "大地"}, {"utterance": "絡めた腕に、寄り添うようにするあま姉を感じながら、僕たちは歩き出す。\n本当に、やっと一歩前進出来た気分だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んー……結局、見つからずじまいだねぇ", "speaker": "天音"}, {"utterance": "まぁ、方針変えていきなり見つかるってのも、虫の良い話かもだし", "speaker": "大地"}, {"utterance": "結局、あのまま二人で街中を歩いたり、ウィンドウショッピングをしたり、喫茶店に立ち寄ってみたりと半分はデートコースな感じで行動。\nもちろん、それだけに気を取られることのないよう、周囲にも注意はしてみたのだけれど。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まぁ、でもだいぶ自然に周囲を探せるようになってたかな、大くんも", "speaker": "天音"}, {"utterance": "ははっ、それが今日の収穫かもしれないね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "これは、明日以降の捜索にも役に立つだろうから。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "さて……もうすぐ陽も落ちそうだし、今日は帰ろっか?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "うん。今日はこれ以上続けてると、逆に不自然になっちゃうかもだしね", "speaker": "天音"}], "speakers": ["大地", "天音"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "C05_05_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "あれ……?まだ誰も帰ってきてないみたいだね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "向こうは向こうで、捜索が長引いてるのかしら?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "家に戻っても、まだ皐月や空の姿は無かった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それならそれで、連絡くらいはして来そうだけどな……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "まぁ、銀一郎が一緒だし、向こうも自然と遊んでるように見せてるかもねー", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あぁ、それはありそうかも", "speaker": "大地"}, {"utterance": "それにアニキが一緒なら、安全性の意味でも心配は要らないだろうし。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "またゲームでもして、遊んでようか?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "んー、それもいいけど、たまには大くんの部屋に行きたいかな?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "えっ?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "朝、起こしに行った時くらいしか、入る機会がないんだもん。ダメ?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "上目遣いで、僕を見上げてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、べつに断る理由もないけどね……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "見られて困るモノが、分かりやすいところに置いてあるわけじゃないし。\n当然、皐月対策としてその辺りは万全だったりする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "よーし、さすがは大くん。それじゃ、早速れっつごー!", "speaker": "天音"}, {"utterance": "りょーかい、あま姉", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あま姉に押されるままに、僕の部屋へと向かう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふーん、夜になって入るなんてずい分と久しぶりかも……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "そうだったっけ?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "部屋の中をキョロキョロと見回しているあま姉は、どこか楽しそうだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いつもはリビングで遊んでるくらいだもん。茜橋に入ってからは、朝以外で来たことなかったんじゃないかな?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "なるほど……まぁ、それを言ったら僕だってあま姉の部屋には、もうずい分と遊びに行った覚えがないけど", "speaker": "大地"}, {"utterance": "それこそ、何年もと言えるくらいの時間で。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あぁ、そういえばそだね。いつの間にか、大くんの家に集まるのが習慣になってるし", "speaker": "天音"}, {"utterance": "アニキのところには、たまに顔は出してるけど……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "それも、ここ最近の話じゃない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "銀一郎の部屋に比べると……大くんの部屋は綺麗だよねえ", "speaker": "天音"}, {"utterance": "そこは、まぁ……ウチには皐月がいるから", "speaker": "大地"}, {"utterance": "自分の好きなものを好きなように揃えているアニキと、皐月が常に掃除を欠かさない部屋とを比べてしまうのは、少々可哀想だと思う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あんまり物も増やしてないからね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ここ最近で増やしているのは、パソコン関係や周辺機器くらいだろうし。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "パソコンか……ここにはなにか禁断のデータがあったりして?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "さて……それはどうでしょうか", "speaker": "大地"}, {"utterance": "まぁ、大くんも男の子だもんね。多少は持ってても、お姉ちゃんは驚かないけど……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "ノーコメント、かな?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "もちろん、すぐに分かるようなところには置いていないけど。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふふっ。まぁ、大くんが健全な男の子であることは疑いようもないもんね", "speaker": "天音"}, {"utterance": "久しぶりに、お姉ちゃん的な余裕の表情であま姉が笑う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、またお姉ちゃんモードになってるよ、あま姉", "speaker": "大地"}, {"utterance": "えっ、あ、そっか……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "少し慌てた様子で、自分の頬に触れるあま姉。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うーん……やっぱりちょっとした荒療治でもしないと治らないかなあ?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "荒療治?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "大くんが色々と頑張ってくれてるのに、どうもあたしの方が抜け切らないから……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "そう言って、あま姉が不意に僕の顔を覗き込む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……あ、ま姉?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ねぇ、キス……してみよっか?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "えっ……?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "その言葉に、心拍数が急上昇するのが分かる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……そういう気持ちにはならない?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "まさか……そんなわけ、ないよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "それなら……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "そのままゆっくりとあま姉の顔が近づいて来る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "ただ、唇を重ね合わせるだけのキス。\nそれだけのことなのに、身体中が熱くなる気分だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ん……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "柔らかな唇の感触と、近づいたあま姉からほのかに香る芳香。\nなんだか、頭が蕩けそうになるような感覚が走る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うふふっ、ちょっと強引だけど……ファーストキス、だよね。多分", "speaker": "天音"}, {"utterance": "うっすらと涙を浮かべて、微笑むあま姉。\nその恥ずかしさを堪えている姿が、また愛おしさを増している。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うん。こんな経験ある訳ないよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "良かった。あたしのファーストキスが、大くんのファーストキスで……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "少しか細いその声だけで、なんだか堪らない気分になってしまいそうだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "僕も……あま姉とキス出来たのが、凄く嬉しい", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そのまま、僕は少し抱き寄せる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ねぇ、大くん……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "うん?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "大くんは、本当にあたしのことを好きになってくれたんだよね?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "切なげな目が、僕を見据える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もちろん、嘘なんて言ってないよ。僕は", "speaker": "大地"}, {"utterance": "それなら……あたしも、大くんの『お姉ちゃん』を少しは卒業しないと、だよね", "speaker": "天音"}, {"utterance": "えっ?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そう言ってあま姉は、上着を脱ぎ捨ててから僕の腕を引っ張った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あっ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "バランスを崩した僕は、そのままベッドの上へと倒れ込んでしまった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ったた……だ、大丈夫?あま姉", "speaker": "大地"}, {"utterance": "う、うん……ゴメンね。引っ張ったりしちゃって……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "恥ずかしそうに頬を染めるあま姉の顔が、目の前にある。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "で、でもあま姉……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕だって、バカじゃない。そういう知識がないわけでもない。\n今、この状況であま姉がどう考えて行動したのかは凄く分かる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こんなことでもしないと、あたし自分を変えられないと思うから……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕のベッドの上にあま姉がいる。\n今も僕の胸を高鳴らせるこの人は、恥ずかしさからか、どこかぎこちなく目を逸らしていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……本当に、いいの?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "良くなかったらあたしは、ここにこうしてないと思う", "speaker": "天音"}, {"utterance": "うん……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "言葉の通りだった。\n今、この状況になったのはあま姉なりの考えなのだから。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……大くん、すごく真面目な顔しちゃってるね。ほとんど別人みたい", "speaker": "天音"}, {"utterance": "真面目って言うか……緊張なんだけどな、これでも", "speaker": "大地"}, {"utterance": "こうしていることに、どこか現実感が伴わないせいもあるのだろうか。\nなかなか上手く笑顔を作ることが出来ない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そんな顔、させちゃってるなら謝らないとダメかな?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "そんなことないよ、あま姉\n驚きはしてるけど……僕は、今、凄く嬉しいと思ってるんだから", "speaker": "大地"}, {"utterance": "激しく高鳴る動悸は、間違いなく伝わっていることだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……そう?それなら、行動して見せて欲しいかも", "speaker": "天音"}, {"utterance": "ほんの少しだけ動けない時間が、僕たちの上を流れていく。\n勇気を振り絞って、僕は、あま姉に、そっと身体をかぶせ、薄く開いた唇にキスをした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ん……ちゅっ、ちゅ……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "甘くて柔らかな唇。心の奥底から、この人に対する愛おしさが沸いてくる。\n触ってもいいんだろうか。僕は、この人に触れたくて仕方がない。\nとても好きな人だから。その人が、僕の匂いのするベッドに横たわっている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ……ふ、んくっ……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "優しく膨らんでひっそり息づいている、あま姉の胸にそっと手をかぶせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "柔らかいね、あま姉", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あっ、大くん……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "甘い囁き。まるで夢のようなに感じてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これが、あま姉の……嬉しいよ。なんだか凄く嬉しい", "speaker": "大地"}, {"utterance": "んっ、そこは、あっ、ふぅっ……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "ベストとブラウスと、ブラの生地の下に、小さく何かが尖っている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "痛くはない?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "平気、んっ、ふぁあ……あっ、あん", "speaker": "天音"}, {"utterance": "唇から漏れる、密やかな声。時々首筋が反り、くすぐったそうに微笑む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……脱がしても、いい?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "うん……大くんがそうしたいなら、いいよ", "speaker": "天音"}, {"utterance": "差し伸べる手が震えた。\nその上に、あま姉の手が添って、一つずつとボタンを外していく。\n胸元のリボンを解き、背を支えながらブラウスも解放する。\nなめらかな白い肌。ほっそりとして綺麗な、そのシルエット。\nとてもとても大事な人が、僕に全てをさらけ出そうとしていた。\n僕自身、凄く緊張しているのが分かる。\nこれだけ胸が痛くなるほど好きな人が、全てを許そうとしてくれているのだから。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あんまり、じろじろ見られると……さすがに恥ずかしいよ", "speaker": "天音"}, {"utterance": "柔らかく目を閉じたあま姉が、戸惑ったように告げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ごめん", "speaker": "大地"}, {"utterance": "謝らないで……怒ってる訳じゃないから", "speaker": "天音"}, {"utterance": "……やっぱり怖い?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "頭の上に投げ出した指先が、軽くぴくんと動いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "怖いなんて……思ってないよ\n相手は、大くんなんだから", "speaker": "天音"}, {"utterance": "少し、照れた声だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……脱がしていいよ。あたしだって、もう覚悟はできてるから", "speaker": "天音"}, {"utterance": "僕はその決意に、従うことにする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん、あま姉", "speaker": "大地"}, {"utterance": "こういう時素直だよね、大くんは\nあ……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "ブラが胸の膨らみの形を残したまま、外れた。\nふるん、とプリンのように、解放された膨らみが揺れる。\nその瞬間、あま姉が甘い溜息を吐く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ちょっと、恥ずかしいかな……やっぱり", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉の、本当に綺麗な形の胸。うっすらと頬は紅潮して、でも体はどこも小さくて柔らかくて……。\nふわっと光を吸い込むような肌合いの胸。その先端で、ピンク色の乳首が、優しくいきづいている。\nスカートを脱いで、布一枚になってしまったあま姉の姿は、夢の中でさえ見たことのない美しさだった。\nだけど……。\nあま姉のお腹には、僕の知らない傷があった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "…………", "speaker": "大地"}, {"utterance": "どうしたの、大くん?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "言葉を失っていた僕を、あま姉が不安そうに見上げていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ねえ、この傷って……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "子供の頃から、ずっと一緒で……だけど、あま姉がこんな怪我をした記憶は、一切なかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あっ、えっ、こ、これは……見たの!?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "見たっていうか、見えたっていうか……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "今更ながらに慌てているあま姉。\n痛ましい傷跡は、もうずっと以前のモノであることしか僕には分からない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これは、その……あんまり見ないでくれたら嬉しいんだけど", "speaker": "天音"}, {"utterance": "……病気、じゃないよね?いつ、こんな怪我を……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……うん、もうずっと昔の傷\n大くんと、出会うよりも……もっと前の傷だから", "speaker": "天音"}, {"utterance": "そうだったんだ……\nごめん、女の人に、傷のことなんて聞いちゃって", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ううん、あたしもずっと黙ってたから……驚かせちゃったよね", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉が、慌てる僕に優しく微笑む。\nとても不思議な、寂しげでもあり、嬉しげでもある、そんな儚さで。\n寂しそうでいて、でも力に満ちている笑顔。\nそこには、僕の知らなかったあま姉がいるようだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱり目立つ……かな?隠した方がいい?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "ううん、そんなことはないよ。このままで気にすることなんてない\nただ、ちょっとビックリして……心配になっただけだから", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そっと手を差し伸べて、あま姉のお腹の、意外と大きな傷跡に触れる。\n肉が引きつれたりはしていない。ただ、一つながりの肌が少し色を濃くしているような感じ。\nただ、これがいつできたのか、何故そうなったのか……それだけは酷く気になったけれど。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あんっ、くすぐったいよ……心配いらないわ。この傷はもう、ずっと昔の傷なんだから……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "うん……でも、やっぱり気にはなっちゃうかな", "speaker": "大地"}, {"utterance": "優しいね、大くん。でも、今はこの傷のことは忘れて?\nこんなところで止まっちゃったら、同じ覚悟が出来る日がいつになるか分からないよ", "speaker": "天音"}, {"utterance": "うん……分かったよ、あま姉", "speaker": "大地"}, {"utterance": "今はもう、ただそのあま姉の言葉に従う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "来て、大くん……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "僕の手が、あま姉の下着のゴムに掛かる。\nあま姉の微笑みも、今は影を潜めている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "指でずらしていく。あま姉は不安そうに眉を寄せ、だけど僕の行為を受け入れてくれる。\n思っていたよりするすると、コットンの下着は滑り落ちていく。布の内側が微かに湿っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お尻、あげて", "speaker": "大地"}, {"utterance": "不安げなあま姉の唇から、その刹那、溜息が漏れた。でも、僕の願い通りにしてくれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "綺麗だよ、あま姉", "speaker": "大地"}, {"utterance": "嘘……そんなとこが、綺麗な訳ないもん", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉の女の子の部分。\nうっすらとした陰りに覆われた秘所は、内側から綻びて、きらきらと濡れていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "嘘なんて吐いてどうするの……いくら僕でも、こんな時までからかったりしないよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "事実、僕は溜息を押し殺せずにいる。\nあま姉は、こんなところまで綺麗だ。溜息が出てしまいそうなほどに。\n思わず、そこにまで手を伸ばしてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そんなとこ、綺麗って言われるなんて思わなかったから……んんぅうっ、あっ", "speaker": "天音"}, {"utterance": "ふわふわと柔らかな毛を指に絡め、優しく触れる。\nその下の暖かな割れ目は、壊れ物に触れるような僕の指を、優しく、濡れた感触で受け入れてくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あんっ……んっ、んく", "speaker": "天音"}, {"utterance": "少し気まずそうに逸らした目線。押し殺した控えめな声。まるで顔に出すまいとしているかのよう。\n裏腹に、あま姉のそこだけが反応して、僕の指に熱い滴をこぼしてくれる。\n感じてくれている……その現実が、一瞬萎えかけた僕の股間を痛いほどに張り詰めさせる。\n優しくて、少し照れ屋で、僕のことをいつまでも弟扱いするこの人と……早くひとつになりたいと、そう思ってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ね……大くん?我慢、しなくていいよ", "speaker": "天音"}, {"utterance": "秘めた息の間から、か細い声であま姉が囁いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "我慢、って、なに?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "尋ね返した。あま姉が言ってるかなんて、当然わかっているのに。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もう、そんなに大きくなってる。あたしと、一つになりたいんだよね?なら、いいよ、大くん", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉……!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "片膝を立てて、あま姉は大事な場所を僕の眼前に晒す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほら、あたしも……もう、こんなになっちゃってる", "speaker": "天音"}, {"utterance": "自分で開いてくれたあま姉の、綻んだピンク色の蕾。\n僕は、そこに視線を惑わせてしまう。\n見てはいけない、昔から知っている大事な人の、大切に隠されていたところなのに、こんな風に見ていい訳はないのに。\nだけど、それは僕がこうしてずっと見たかったところ。\nこの不安そうな眼差しも、揺れる気持ちを抑えている指先も、全部が僕を受け入れようとしてくれていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……大くん、そこでずっと固まられちゃうと……その、ね?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "う、うん。ごめん……ちょっと見蕩れちゃってた", "speaker": "大地"}, {"utterance": "今はもう、思うことを素直に告げるしか出来ない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あたしも大くんと一つになって、幸せを感じてみたい……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉も、精一杯の頑張りで僕をリードしてくれようとしていた。\nその気持ちが痛いほどに伝わってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん、ありがとう。あま姉", "speaker": "大地"}, {"utterance": "大くん、あたしと……ひとつになろう?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "勇気を振り絞って、あま姉が呼んでくれる。\nそれなら、僕もちゃんと応えなくては。自分からも望んで、やり遂げなくては。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん、いくよ、あま姉", "speaker": "大地"}, {"utterance": "心臓が高鳴る。その音を自分の耳が聞き取ってしまうほどに。\nそれらを堪えながら、ベッドをきしませてあま姉の上に覆い被さる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あはっ、凄く大っきくなっちゃってるね……これ、本当に入るのかな?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "……うん、僕もちょっと驚いてるんだけど", "speaker": "大地"}, {"utterance": "自分でもまさか、こんなになるなんて思わなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、大くん……痛くても、我慢するから\nあたしの大くんのためだもん……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "僕のあま姉。これから、僕『だけ』のあま姉になる。\nそうすれば、僕も『あま姉だけの僕』になれるのだろうか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "痛かったら、ちゃんと言ってね?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "優しく当てがい、あま姉の優しい粘膜の中に、それを押し込んでいった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "く……あ、あっ", "speaker": "天音"}, {"utterance": "まだ軽く触れている程度なのに、あま姉の喉からは苦痛の声が上がる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きつくて……入らない……力、抜ける?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "息を詰めて、僕はそれだけをあま姉に望んでいる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ、それはちょっと無理、かも……くっ、頑張ってみるから、早く、んくぅうっ", "speaker": "天音"}, {"utterance": "……痛い?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そんなことは聞くまでもない。\nあま姉は首を横に振るけれど、きつく寄った眉が健気な仕草を裏切っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫だから、入って、きてっ……あくぅっ、んっ、い、いっ", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉が何かを言う度に、その喉の奥から苦しみの声が漏れた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大くん、気にしないで、もっと……早く、入ってきてっ、痛くなんてないから", "speaker": "天音"}, {"utterance": "……ごめんね、あま姉、辛くさせちゃって……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "平気だから、んんっ、可愛い大くんのためだもん……頑張っちゃうんだからっ……!", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉の、その言葉の後、秘所はゆっくりと開き、僕を受け入れ始める。\nみしみしと軋む感触。異物の進入を拒もうとしているようなきつさ。\nなのに、少しだけ開いたあま姉の中は、熱く柔らかくとろけている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……苦しそうだよ、あま姉?痛かったら、やめようか", "speaker": "大地"}, {"utterance": "いっ……いた、いたっ……くない、痛くなんてないもん\n早くっ、あたしと、一つになって……!", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あ、あっ……ごめん、あま姉、もうっ、少しだけ我慢して……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あま姉の全身をかき抱く。柔らかく、熱く、あま姉の香りがする、柔らかな髪に顔を埋めた。\n同時に、逃げようとするあま姉の腰を、しっかり両手で引き寄せていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぁ、あ、ああぁ……ああ、あぅっ!", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉が喉を震わせて叫んだ刹那、何かを突き破ったような感触を覚えたのは、僕の気のせいなのか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あま……ねえっ……!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "みしみしと軋みながら、あま姉のそこは、僕のものを受け入れていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くぁ……あぁっ……あたしの中、入って……っ!", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あと少しだから、あま姉、ごめん……!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "痛みにひきつるあま姉の唇にキスをして、そっと、奥まで体を沈めた。\nぬるり、と、熱くてきついところに呑み込まれた感触があった。\nあま姉の中にいる。そこは、とてもきつくて、濡れていて、気持ちがいい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふあ……あ……ああっ……入ってきてる、大くんが、入ってる……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "そうだよ、あま姉、今、あま姉の中にいるよ。痛くない?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "涙の滲む顔で、首を横に振ってくれる。\nそんな訳はないと、はっきりとわかっている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大くんのいるところが、ずきずきして、心臓みたい", "speaker": "天音"}, {"utterance": "やっぱり、痛いんだ、動かずにいるよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "大丈夫、これくらいなら……っくっ、我慢、できないこともないし\n大くんのためなら、頑張るって、さっきも言ったでしょ", "speaker": "天音"}, {"utterance": "そんなことを言われても、僕にはあま姉を傷つけ続けることなんてできない。\n痛がるあま姉を抱きしめて、ただこのまま、じっとしていてもいい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……でも、こういう優しい大くんも……好き……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "僕を受け入れたあま姉のそこが、きゅん、と一瞬微かに震えた。\nそれは僕の腰から首の後ろを通って脳へ、そこから全身をぞくっと震わせる、すさまじいまでの快感になった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "く……そんなの、気持ちよすぎるよ、あま姉", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あたし、別になんにもしてないの、んっ、あたしは、別に、してないから", "speaker": "天音"}, {"utterance": "そうかも知れないけど、これは。\n女の子の中って、こんなにも暖かくて、濡れてて、みっちりときつくて、胸が震えるほど幸せなものなのか。\nなら、少しでもこの中に長くいたい。あま姉と、一つになっていたい。\n熱いあま姉の中で動きを止め、何分かそうしていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大くん、もう、動いていいよ", "speaker": "天音"}, {"utterance": "少し苦痛のゆるんだ顔に、優しい微笑みを浮かべ、あま姉は僕の背に手を添えた。\n抱きしめられている。心も体も。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あま姉が痛そうだから", "speaker": "大地"}, {"utterance": "大くんに、気持ちよくなって欲しい。だから、いいよ", "speaker": "天音"}, {"utterance": "そんなことをしてしまって……いいんだろうか。今でさえ充分に気持ちいいのに。\n逡巡する僕に、あま姉が少し涙に腫れた目を細めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それっくらい覚悟してるし、痛いのだって、大くんのものになれた証拠でしょ。だから", "speaker": "天音"}, {"utterance": "わかった……じゃあ、少しだけ動くよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "微笑んでいるのに涙を帯びた、健気な表情に心の奥底を突かれてしまった。\nあれだけ痛がっていたのに、動くだなんて、苦しめる行為に違いない。だけど、それをあま姉が望むなら。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いくよ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "腰を引いた。ぬるりと抜け出たものは、うっすらと血を纏っていた。\nこれが、あま姉が僕のものになった証拠なのだろうか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、んぅうっ……あ、抜けちゃう、中が擦れちゃう……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "震える声が漏れる。同時に、きゅっとあま姉が綺麗な眉を寄せる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、あま姉……中が、ぬるぬるしてて……あっ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ひぁあっ、あっ、また中に、中に入ってくるの……!", "speaker": "天音"}, {"utterance": "ぐん、と突き入れる。あま姉の一番奥に、こりこりしたものがあるのを感じ取る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぁっ、あくっ……あんっ、んっ……ふあぁっ、大くん、気持ちいい?\nあたしの中、気持ちいい?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "ベッドが、僕の生み出す振動に軋む音を立てた。あま姉の体も、ふるふると揺れた。\n僕のことを気にしているのに、あま姉は苦しげな溜息を吐く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん、気持ちいいよ……気持ちいい", "speaker": "大地"}, {"utterance": "嬉しい、大くんが気持ちよくなってくれるの……っ、んあはっ、あ、んっ、くぅっ", "speaker": "天音"}, {"utterance": "……ずっと、あま姉、泣いてるね。痛いんだろ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "違うの、これはね、これは……嬉しいから、だから\n大くんとこうするの、嬉しいから……!あぐっ、んっ、んんっ……!", "speaker": "天音"}, {"utterance": "僕はこんなにも気持ちがいいのに、あま姉はあまりに苦しげで――。\nいや、僕が苦しめている気がする。僕のわがままを無理に通しているような。\nそんなことを考えた瞬間に、ふと快感が遠ざかっていくのを覚えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……どうして、やめるの?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "……さすがに、もう見ていられないよ、あま姉", "speaker": "大地"}, {"utterance": "腰をそっと外していく。あま姉の中にあったと思えないほど長いものが、ぬるる、とその全身を現わした。\n勿論、それは隆々とした姿を留めたままでいる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふあ……あ……抜けちゃった……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "ほうっ、と風船から空気が抜けるような深い溜息を漏らすあま姉。\nどれだけの痛みなのか。\n血が出る程とはいえ、僕には想像もつかない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大くん、まだ大きいままなのに……いいの?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉の隣に横たわると、おそるおそる身を寄せてくる。\nその姿はまるで傷ついた動物のようにも思える。\nそして事実あま姉は、傷ついてしまっている。それも、僕のわがままで。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん……大丈夫。充分気持ちよかったし、あま姉の大事なもの、貰っちゃったから", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そんなこと言うと照れちゃうってば。ね……お願いあるんだけど、いい?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "なに?『続けて』以外なら何でも聞くよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……続けては封じちゃうんだ……それじゃあ、腕枕をして欲しいかな?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "それでいいの?そんなことなら、いくらでもどうぞ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "腕を差し伸べると、あま姉はまだ少し泣き腫らした顔を、僕の上腕に擦り付けるようにした。\n僕の鼻先を、ふわっ、とあま姉のシャンプーや、肌の香り、ほのかな汗の入り交じった香りがかすめた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……いたた", "speaker": "天音"}, {"utterance": "どうしたの?やっぱり、まだ痛い?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "うん、ちょっとものが挟まってる感じが……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "ごめんね、乱暴にしちゃって", "speaker": "大地"}, {"utterance": "大丈夫、女の子ならだいたいは通らなきゃいけない道だって……覚悟はしてたもの\nあたしは、その相手が大くんだっただけ、幸せよ?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "僕も……それは充分に幸せだけどね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ただ、辛そうなあま姉を見るともう少し手前で止まるべきだったのかと、少し後悔もあった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……途中で我慢してくれて、ホントはちょっと嬉しかったかもしれない", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉が小さく囁く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……うん", "speaker": "大地"}, {"utterance": "また、いつか……続きは", "speaker": "天音"}, {"utterance": "焦らずに……ゆっくり行こうよ、あま姉", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……うん、そうだね", "speaker": "天音"}, {"utterance": "最後に、小さく口付けを交わす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……さて、さっちゃんたちが帰ってくる前に、帰らないとね", "speaker": "天音"}, {"utterance": "二人で、部屋の後片付けをした後であま姉が言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、やっぱり帰る?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "うん……さすがに、様子がおかしいってばれちゃうと思うから", "speaker": "天音"}, {"utterance": "今も、どこかぎこちなく動くあま姉。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それと、明日は家で大人しくしておくね……多分、動けないと思うし", "speaker": "天音"}, {"utterance": "ん、了解", "speaker": "大地"}, {"utterance": "原因を作った身としては、なにも言えない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "一応、シーツも洗濯機にかけてるけど……言い訳は考えた方がいいかもね?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "……まぁ、なにかしらの突っ込みはあるんだろうなあ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "普段、僕が洗濯することなんてあり得ないから。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "じゃあね、大くん。また来週", "speaker": "天音"}, {"utterance": "うん、あま姉", "speaker": "大地"}, {"utterance": "玄関先で、あま姉を見送る。\n本当は家まで送っていきたいところだけれど、それはあま姉に止められていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……あま姉のあの傷、いつか話してくれるのかな……?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あま姉と一つになれた嬉しさとは別に、そのことはいつまでも頭の中に残っていた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["大地", "天音"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "C05_06_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "それで?わざわざ俺だけを呼び出して動きたいってことは……\n天音絡みだよな?", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "さすが、言わなくても通じるね、アニキには", "speaker": "大地"}, {"utterance": "こういう時、本当に頼もしいと思える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……アニキは、僕以上にあま姉との付き合いは長いよね?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あぁ、アイツとは……お前たちと知り合う前からの幼馴染だからな", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "僕は多分、あま姉のことで知らなきゃいけないことがあると思うんだ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ふむ?", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "昨日のあま姉の一件、僕には理解出来ない叫びだった。でも、アニキはある程度納得しているよね?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……まぁ、確かに", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "否定せずに頷くアニキ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それとは別で一つ……僕は、知らなきゃいけないと思っていたことがある\nあま姉のお腹の傷。アニキは、それを知ってるの?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……っ", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "僕の言葉に、アニキが間違いようのない動揺を見せる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……見たのか、腹の傷", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "うん……あんな傷を負う怪我なんて、少なくとも今の僕の記憶の中にはない\nあの時、あま姉は……ずっと昔の傷だって誤魔化していたけど、あるいはあの傷が昨日の件に繋がるんじゃないかって……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "それが考え違いなら、それでもいい。\nただ、今は少しでもあま姉の悩みを知りたかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……なるほどな。確かに、お前の予想通り、俺はあの怪我に関しては知っている\nあの怪我を、いつ天音が負ったのかも", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "なら……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "言いかけたところで、怖いくらいに真剣なアニキの目が僕の言葉を止めさせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だが、例えばだ……あの怪我に関して、天音が俺に口止めをしていたらどうする?", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "えっ……?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "思いもしなかった、アニキの言葉。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お前が、同じように天音から口止めをされていたとして……大地。お前は、その内容を俺に話すのか?", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "何年も一緒に過ごして来て……ここまで真剣なアニキを見るのは初めてのことだった。\nそのくらいに、今のアニキは真剣で……怖い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……それが、大切な約束だったとしても……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だからと言って、僕もここで引く訳にはいかない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なにぃ?", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "それがあま姉を苦しみから救うことに繋がるなら……あま姉を、助けることが出来るなら……そう信じられることであれば、僕は、話すよ\n相手が、アニキならなおさらね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "気圧されそうになる意識を精一杯に振り絞って、僕もアニキの目を見返す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "くっ……ははっ、なるほどな。そう来るか", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "少しの睨み合いの後で、アニキは笑顔を見せる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そんな風に言われたんじゃあ、応えない訳にはいかねえよな", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "アニキ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "驚いたぜ、大地。お前がそんな風に答えるくらいに成長してたとはな", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "嬉しそうに笑ったアニキが、僕の頭をわしわしと撫で回す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわ、ちょっとアニキっ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だがな、大地。知ろうとする以上は……覚悟もしておけよ?\nお前は……天音が触れて欲しくないと思っていることを、暴こうとしてるんだからな", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "うん、分かってる", "speaker": "大地"}, {"utterance": "それが正しい行為でないということは。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なら、ついて来い。今ならそのホロスコープってヤツが上手いこと説明してくれるだろうさ\n俺が口で言うより、ずっとな……", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "そう言ったアニキを追って、僕も歩き出す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ま、幸いにしてすぐなんだけどな、これが", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "学園を降りてすぐの通学路。\nその坂道の下で、アニキは立ち止まる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こんな近くが目的地なの?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "なんの因果かここなんだよな、これが……\nさて……いや、下手な説明は後か。まずは見て貰う方が早いな\n大地、お前のホロスコープで、この場所ともう一つ『自転車事故』を入れてみろ", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "……それで、あと必要なのは……", "speaker": "大地"}], "speakers": ["銀一郎", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "C05_14_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "これって……こんな事故、僕は知らないっ!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そう叫んでも、ホロスコープに映し出されているのは間違いなく、僕とあま姉の子供の頃の姿だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お前が、ある程度予想していた通り……天音の腹の傷は、大昔の傷じゃあない\n……空が引っ越して、あの火災事故が起きるまでの二年間。その間に起きた、この事故が原因なんだよ", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "そうか、だから……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "空が知らなかった事故の怪我は、当然、僕の記憶の中にも存在していない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……この時の怪我、それなりに危なくてな。命の危険が、っていう一歩手前まではいきかけてた\n幸い、医者の対応が早かったおかげで……結果としては消えない傷跡が残るだけ、って形で落ち着きはしたんだ", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "……そっか……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "今の僕には、こうして目の前で見せられた後のことだというのに、実感が伴わない。\nどこかテレビの向こうで事故を見ているような感覚だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "天音にとっては、大切な弟を守った勲章だったらしくてな。本当に誇らしげに自慢することもあったくらいでな", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "そういえばあま姉も、この傷のことを『勲章』だと言っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ただ、それとは逆にお前がな……", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "……僕?\n僕が、どうかしたの?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "天音のそれとは正反対でな。大切なお姉ちゃんを怪我させちゃったって……そりゃもう酷い落ち込みぶりだったよ", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "どこか懐かしそうな顔で、空を見上げるアニキ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それは……うん、そうなるのは分かる気がするけど", "speaker": "大地"}, {"utterance": "まぁ、当然だよな。俺でも同じだとは思う\nそしてその後……お前は以前までと同じようには、天音に接しなくなっていったんだ", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "えっ?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "退院直後は当然としても……傷がすっかり癒えた後もな、ずっと天音のことを気遣ってた\nあぁ、もちろん責めてるんじゃないぞ?あんな怪我を目の当たりにしたんじゃ、当然の反応だろうからな", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "……うん", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ただ、天音本人にとってはそんな風に扱われるのが酷く辛かったらしくてな……ちょっと喧嘩になったりもしてたんだよ\nそして、どこかがギクシャクしたままで時間が過ぎて……今度は、あの火災事故だ", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "僕は……一度、全ての記憶を失くして……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "色々あって……戻ってきたお前は、二年間の記憶を失くしてた\nその間のことを俺や、天音、皐月は必死になって教えて、埋められるところを埋めようとしてたよな?", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "うん", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だが、この自転車事故の件だけは……天音の願いで、教えることはしなかったんだ\nこれでまた、大くんとは自然な姉弟になれるって言われちまってな……\n俺も、皐月も……それには何にも言えなかったよ", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "……そうだったんだね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "自分だけが覚えてる、あたしの勲章になるけどそれでいいんだってな。天音は、腹の傷をそんな風に呼んでた", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "くぅっ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "思わず、涙が零れそうになる。\nでも、それは今聞かされて知っただけの僕が流しちゃいけない涙だと、そう思った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だから、あま姉は……忘れていて欲しい記憶だと、そう言ったんだね……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "記憶を失くしたことで癒されることだってある、と。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、それだけのことなら……そんな場面で言い出すようなことはないと、俺は思ってる", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "えっ?でも……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "天音は……アイツは、もっと大きな傷を抱え込んでるんだよ、心にな", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "なんとも言えない、気まずそうな顔を見せるアニキ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これは、お前の記憶にも一切関係のない話だ。なにせ、出会うよりも前のことだからな\n本当は、一生教えるつもりは無かった。誰が幸せになる訳でもない、誰もが辛くなる話でしかないことだから\nただ……大地。お前は知るべきなんだと思う\nだから教えておく。例え俺が天音から恨まれることになったとしても……", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "アニキ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "それほど力の篭らない言葉なのに、今までにないくらい、僕の心に重く響く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "天音が、お前たちと出会うよりも、もっと前……アイツはちょうど弟が出来たって話で盛り上がってた", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "そのままアニキは、静かに語りだす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "当然、あの天音だからな。産まれる前から大したはしゃぎっぷりだったさ\nただ……俺も当時はよく分からなかったが、途中で母子共に順調って訳にはいかなくなっちまってな\n色んな努力もあったらしいし、逆にお袋さんまでも危ない時もあったそうだ\nそして結局……その弟はこの世に生を授かることなく、ってことになってな\nその後の天音は本当に落ち込んでてな\n楽しみにしていた弟と出会うことさえできなかったことを、あるいはおかしな感じで責任を感じてたのか、妙な感じで自分を責めてる時さえあった\nそんなのがしばらく続いた後だったか……公園で出会ったお前と空を連れて、天音が大はしゃぎして帰ってきたのは\nあの時は驚いたんだぜ?塞ぎ込んでた天音が、いきなり元通りを通り越したくらいの勢いで明るくなっててな", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "……それなら僕も覚えてる。空と一緒だったからね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……あの時、天音はお前と出会って、ようやく自分らしさを取り戻した\nアイツはもう二度と、弟を亡くしたくないって思ったんだろう\nだから『傷』なのさ、心のな。腹の傷の件で、姉弟としての関係を壊したくない。またあんなギクシャクした関係には戻りたくない\nそうしたら、また弟を亡くしてしまう……天音は、それを恐れたんだ", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "アニキから聞かされた、あま姉の過去。\nそれを知った今、あま姉がなにを恐れていたのかがやっと理解出来る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だから、あま姉はあの場で記憶を失くすことを肯定してたのか……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あぁ、俺が思うに……そういうことなんじゃないかと思う", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "うん、ありがとう、アニキ……色々と話しにくいことを教えてくれて", "speaker": "大地"}, {"utterance": "なに、俺も付き合いの長いアイツが……このままへこんでるのを見てるのも辛いところだからな", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "照れくさそうに笑うアニキ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、でもアニキ?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ん?", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "なんであま姉は、公園であっただけの僕をいきなり弟として扱ったのかな?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あれが、少しずつならまだわかるけど、あの時はまさに一瞬だったから。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あぁ……それはな。アイツの弟に付けられる筈だった名前が……『大地』だったからだよ、大地", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "その一言は、なんだか凄い説得力で……僕の胸へと沁み込んで来るようだった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["銀一郎", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "C05_15_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "アニキと別れた僕は、そのままフラフラと公園へと足を運んでいた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "一人で出歩くなって厳命されてたけど……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "今はどうにも、一人になりたい気分だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……あれ?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕とあま姉が初めてあった場所に……すでに先客がいた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……あま姉?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あれ、大くん?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉も、僕の顔を見て驚きの表情を見せる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "どうしたの、いつもならまだ候補試験で動いてる頃だと思うけど……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "うん、今日はまだ待機みたいな感じでさ……特にやることも無かったから、ちょっとブラブラとね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……そっか。でも、ダメなんじゃないの?一人で動いたりしちゃ", "speaker": "天音"}, {"utterance": "意外と鋭いツッコミ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あー、うん。少し前まではアニキと一緒だったんだけどね……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "とりあえず、嘘は言ってない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なるほどねー、ま、いいんだけどさ", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉こそどうしたの?こんな時間に一人で公園なんて……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕は出来るだけ、先ほどの話を聞いた影響を顔に出さないように意識する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん、あたしも同じかな……ここ最近はずっと動き回ってたから、家で大人しくしてるのが、なんだか変な感じで", "speaker": "天音"}, {"utterance": "なるほど", "speaker": "大地"}, {"utterance": "まさか、こうして大くんに逢えるなんて思ってもみなかったけど……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "僕もそれは同じだよ……あるいは、運命の神様の悪戯ってヤツかもしれないね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "我ながら、歯の浮くような台詞。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわー、なにかしらね。この背中のむず痒くなる感覚は……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "案の定、あま姉は呆れた顔を見せる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふふっ、でも……こうして偶然会ったのが、初めて出会った公園なんだから……\n大くんの言うことも、少しはあるのかもね", "speaker": "天音"}, {"utterance": "そう言ってあま姉は、ブランコの方へと歩いて行く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ねぇ、大くんは……初めて会った時のこと覚えてる?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "そのままブランコへと腰掛けたあま姉の質問。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん、ちゃんと記憶にあるよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "さっきもアニキとの会話にあった話だけれど。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こうして、ここに座って……ちょっとつまらなそうにしてたあたしに、大くんてば無遠慮に近づいて来て", "speaker": "天音"}, {"utterance": "えっ……あ、あれ?無遠慮だったかな?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕には、その自分からあま姉へと近づいた記憶はなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうよー?ぶすーっと一人で機嫌悪くしてるあたしに『ひとりで、そんな風にしてるなら僕たちと一緒に遊ぼうよ』って\nまさか、いきなり話しかけられるなんて思ってなかったから、ビックリしちゃったわ", "speaker": "天音"}, {"utterance": "そうだった、んだ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "内心の動揺を、あま姉に気取られないように声の震えを押さえ込む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なに、この生意気な子って思って……でも、そのままついて行ったら、そこには空もいて……誰、その人っていきなり大騒ぎになって", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あぁ、そうだったねえ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そこでようやく、僕の中の記憶とあま姉の話が合致する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんだかんだで、あの後からよね。あたしと大くんと、空と銀一郎にさっちゃんを加えて遊ぶようになって……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "子供の頃はあっという間だよね、仲良くなるのは", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ほんの少し一緒に遊んだだけで、すぐに仲良くなれるのはあの時代だけの特権なのかもしれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "懐かしいね、って思うくらいに昔のことなんだね、あの出会いも……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "……うん", "speaker": "大地"}, {"utterance": "少し寂しそうに微笑むあま姉は、そのまましばらくブランコを漕ぎ続けていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、いいの?送ってもらっちゃって", "speaker": "天音"}, {"utterance": "さすがに大丈夫だよ、そんなに遠いわけじゃないんだから", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あま姉の家への道を二人で寄り添って歩く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なら、たまには、ウチに寄って行く?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "うーん、それは凄く魅力的な提案なんだけど……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "さすがに、あまり長い時間を一人でいると後が怖そうな気がしてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、そっか……家に狼を連れ込むのはやめておいた方がいいもんね", "speaker": "天音"}, {"utterance": "僕の否定を、とんでもない方向で受け取るあま姉。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ええっ、そっちの意味で受けるの?\nまぁ……そういう危険がないとも言わないけどさ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "こればっかりは偽らざる男の気持ちだし。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほら、やっぱり……怖い狼さんに襲われないように、あたしは早く家に戻らなくっちゃ", "speaker": "天音"}, {"utterance": "少し駆け足になって先を行こうとするあま姉。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……冗談だってば、あま姉", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕も笑いながら、その後を追いかける。\n結局、公園を出てから家までの間、お互いに候補試験のことに触れることはなかった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["大地", "天音"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "C05_16_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "……こうして無駄に時間を過ごす方が、よほど無意味だってことも分かっているのに", "speaker": "大地"}, {"utterance": "今も陽夏さんを含めた十二星座の人たちは、事件の解決の為に尽力してくれているだろう。\nこんな風にして悩んでいる場合じゃないだろと、自分を叱咤する声も聞こえてくる。\nそれなのに、どうしても動く気力が、きっかけが掴めない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "僕は一体……どうしたい?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "その問いにさえ、明確な答えが見えてこない。\nその時、バァンという大きな音と共に入り口のドアが開いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えっ?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "驚いて視線を向けたその先には、アニキの姿が――", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "テメェ、大地!なにをウダウダと引きこもってやがるんだ!", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "ゴスっと、頬で大きな音が聞こえたような気がした。\nそう思った時にはもう、身体は大きく吹き飛ばされた後だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な……あ、アニキ……?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "衝撃に揺れる視界には、鬼の形相を浮かべたアニキが映る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お前の覚悟を確かめたと思ったから、色々と話してやったってのに……テメェはどうして、こんなところでいやがるんだ!", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "いや、あの……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "今のお前は、こんなところでウジウジしてる暇があるのか?そんな暇があるんだったら、やることはいくらでもあるんじゃねえのかよ!", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "僕の胸元を掴み上げて、アニキの顔が迫る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "おい、俺はお前に天音を託す覚悟で全てを話したんだぞ?\nそれなのに、次の日に学園休みましたとは笑わせてくれるじゃねえか。えぇ、おい!\n今のお前にとって、一番大事なのはなんだ?天音じゃないのか?", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "その言葉に、電流が走るかのような衝撃を受ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "お前が学園に来ないことで、アイツがどう思うのか想像できねえとでも言うつもりか?\nお前に悩みがあったのも分かる。話したのは俺だからな\nだがな、俺は確認した筈だよな?覚悟をしておけと。お前の返答はなんだった?", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "……分かってる", "speaker": "大地"}, {"utterance": "なんにも分かってねえじゃねえか!", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "アニキが僕の胸元を持つ力がさらに強くなる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お前がどう思うと勝手だがな、天音は確かに変わろうとしていたんだ\nそれを、当事者であるお前が信じてやれなくてどうすんだよ!\n一体、お前にどんな覚悟があった?\n天音が、お前の告白を受け入れた時の覚悟が、どんなものだったか想像できるだろうが!", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "昨日の話を聞いた上でなら、あま姉の想いは充分に理解出来る。\n姉弟の枠を変えようとした僕に、笑顔で頷いてくれたあま姉の覚悟が。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "テメェが天音を諦めるって言うなら、話は早い\n今度こそ、どれだけ時間をかけたって俺が天音を貰い受けるぞ?", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "アニキ……?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……それでいいんだな、大地?", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "それは、アニキからの最後の問いかけ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "冗談じゃないっ!いつまで調子に乗って好き放題言ってくれるんだっ!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "胸元の手を、僕は力を込めて握り返す。自分の口調が、昔に戻っていることを自覚しながら……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "言われなくたって分かってるさ。あま姉をアニキに渡すだって?冗談じゃない!\n僕が、あま姉を諦めるなんてことが、ある訳ないじゃないか", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ほぅ……ならどうする?口で言うだけなら、なんとでも言えるわなあ", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "挑発するように、アニキの口元が歪む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "決まってる。さっさとこんな面倒な黒猫騒ぎを片付けて、あま姉の心配を無くすだけのことだ\n僕の記憶がなんだとか、そんな話はもうどうだっていい\nたとえ、今の僕が作られた記憶を基にしてたって、その後を生きてきた年月で生まれたこの感情をこそ、僕は信じるよ\n昨日聞かされた話もなにも、全部一緒だ。どんな事実も全部飲み込んで、それでも僕はあま姉が好きだと、言ってやる", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そうだ、いくら頭の中で悩んでいたってなに一つ変えられない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だから、誰であろうと僕のあま姉を渡すなんてことはしない", "speaker": "大地"}, {"utterance": "はっきりとした意志を乗せて、アニキの目を見返す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はっ、やっと少しは目が覚めたみたいだな、おい\nだが……分かってるだろうな?次にチンタラとふざけたことしやがったら……今度こそ、追い抜くぞ、お前を", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "ああ、今度こそ本当に、了解だ。アニキ!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "フン、いい返事だ、大地!", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "次の瞬間、お互いの右ストレートが見事にクロスして突き刺さった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["銀一郎", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "C06_02_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "そ、それじゃすぐに仕度してくるから……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "大くんっ!", "speaker": "天音"}, {"utterance": "は、はいっ!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "バスルームに駆け込もうとした僕を、あま姉が呼び止める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……一緒に入りましょ?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "今まで見た中でも一番に顔を赤くしていたあま姉。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うん", "speaker": "大地"}, {"utterance": "その誘いを断れる筈もなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……こんなになっちゃうんだ?ちょっと生意気かも", "speaker": "天音"}, {"utterance": "二人で一緒に入って、シャワーで汗を流して、その合間にキスをして。\nそんなことをしている内に、僕はもう、すっかり準備完了してしまっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "生意気と言われても……男だったら誰でもこうなっちゃうんだけどな", "speaker": "大地"}, {"utterance": "風呂桶に腰を下ろした僕の脚の間で、あま姉は不思議そうにそれを見上げている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "他の子なんてどうでもいいの。あたしは、大くんの状態しか興味ないもん", "speaker": "天音"}, {"utterance": "……その言葉は凄く嬉しいんだけど……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "さっきまで顔を真っ赤にしてたのに、こっちはしっかりこんなにしちゃってるんだから……生意気って思うわよ", "speaker": "天音"}, {"utterance": "う……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "確かに、そう言われると辛いところがあるけれど。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うむ、素直な反応でよろしい……ふふっ", "speaker": "天音"}, {"utterance": "くすっと、意地悪な微笑み。そして、つん、と指先で僕の分身を弾いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大くんってばやっぱり可愛い♪", "speaker": "天音"}, {"utterance": "……生意気だけど、可愛いのか……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そう表現されるのは、男としてはちょっと微妙かもしれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふーん、それじゃ可愛い大くんを可愛がってあげようかな?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "えっ?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あま姉の僕の先端を、指で軽く突付く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわっ、あま姉っ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "いきなりの刺激にちょっと腰が引けてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん、もう充分に堅くなっちゃってるね", "speaker": "天音"}, {"utterance": "そう囁いて、微笑むと、あま姉は震えるまつげを伏せた。\nおずおずと、微かに尖らせた唇を僕の股間に近付ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あっ……あま姉……!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "んっ……ちゅっ……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あ、ああっ……!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "唇が、先端の丸みに触れただけで、ぞくぞくっと背筋を、甘い戦慄が駆け抜ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ちゅっ、んっ、ちゅっ……ふふっ、これが大くんの……ちょっと美味しいかも……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉が……僕のを……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あま姉の口が、優しく僕を包んでくれる。\nそれだけで、感じたことのない快感が突き抜けていくようだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んふ……んっ、んく……ちゅ……れろ……んふっ……んっ、ちゅぷっ\nどうかな?ちゃんと気持ち良い、大くん?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "唇が触れたまま、上目遣いに尋ねてくるあま姉。\nその艶っぽい仕草が、さらに興奮を誘う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……うん、凄く気持ち良いよ。あま姉", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……んふっ、良かった……初めてだからちょっと自信なくて……\nんちゅっ、れろっ、ぺろっ、んふっ……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉が漏らす一言が、胸を疼かせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "教えて、ちゅるっ、んうっ、んっ、んれろっ、れろ……ちゅるっ、ちゅ、ちゅぅっ……大くん?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "な、何を……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "こういう風にされるの、んっ、んふっ、好き……?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "こんな風に愛されることを、好きじゃないなんて、言える男はいないだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん……凄く好きだよ、あま姉", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そう?嬉しぃ……っんっ、ふぅっ、んっ、んちゅるっ、んっ、んぅうっ、ならもっと頑張っちゃう……\nふぅうっ、ちゅるっ、ちゅぱっ、ちゅっ、ちゅるる、ちゅっ……\nんふぅっ……れろっ、ぺろっ、んっ、れろっ……はぁ、はあっ、どんどん……おっきくなって……\nこんなに大きいの……んふぅっ、はっ、れろっ、ぺろっ、れろっ、ちゅるるっ、んっ、んふぅっ", "speaker": "天音"}, {"utterance": "瞼を閉じて、僕の表面に丹念に舌を這わせてくる。\n気が遠くなるような快感に耐えつつ、僕はそれをじっくりと味わった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぴちゃっ、ふぅっ、れろっ、ぺろっ、れろ……はぁ、はあ……あむん、ちゅっ、ちゅるっ、ちゅるる……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "狭い風呂場の湯気のなかに響く、二人分の荒い息遣いと、舌の絡まる淫らな音。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んんっ、はあ……れろっ、んれろっ、ちゅる、ちゅうぅっ……\n……なんだかこうしてると……嬉しくて……頭がぼうっとしてきちゃう……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "僕も、そうだよ……あんまり強くしたら、すぐに出ちゃいそうだ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕の言葉に、あま姉が悪戯っぽく目を開く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……それじゃあ、出していいよ?\nちゅっ、ちゅっ、ぺろっ、れろっ、んふぅっん、んんっ、んっ……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あ、あっ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "腰から、快感がむずむずとこみ上げてくる。\n足の指でさえも反応してしまう。\nどこかに掴まりたくて、思わずあま姉の髪に手を掛けそうになり、必死で抵抗する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ?すっごく硬くなってきた……ちゅるっ、ちゅぱっ、ちゅっ、ちゅるる、ん、んふぅ、んっ、んちゅっ……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "そんな僕の反応を楽しんでいるかのように、あま姉の唇と舌は激しく、僕を追い立てる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ねえ、いつでも、いいよ……んっ、ちゅろっ、ちゅっ、ちゅぱっ、ちゅっ、ちゅうぅ……!", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あ、あっ……そんなにされたら、僕……!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "もう、出ちゃいそう?大くん、いいよ?出していいから……!はぶっ、ちゅっ、ちゅるっ、ちゅっ、ちゅうっ", "speaker": "天音"}, {"utterance": "うあっ、あま姉っ……!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "次の瞬間、あま姉の柔らかな唇の間で、僕のものはびくんと弾けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぁぁあっ!?あっ……凄い……大くんのが沢山、こんなに、出てる……!", "speaker": "天音"}, {"utterance": "白いものが迸る。\nそれは、あま姉の顔に、飛び散って降りかかっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめん、あま姉……!止まらない……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "大くんの、あっつい……沢山迸って、脈を打ってて……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "嬉しそうに、白い液体を受け止めるあま姉。\n初めての行為による、驚きと満足がそこに垣間見えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "嬉しい……ちゃんと、気持ちよくなってくれた証が……こんなに", "speaker": "天音"}, {"utterance": "凄く……気持ち良かったよ、あま姉", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ちゅっ、ちゅうぅっ……こくっ、こくん……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "唇を近付けて、先端の窪みから溢れて滲むものを、吸い上げて舐め取ってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あぅっ……そこまでしなくても……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕の言葉に、あま姉は、くすっと悪戯な笑みを投げ返した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いいの、あたしがしたかったんだもの。こうして……大くんのために、好きな人に……こんなことでも、凄く嬉しいの\n大くんの為だもん。あたし、どんなことだって出来ちゃいそうだよ?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "う……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "なんとも聞いていて恥ずかしくなってしまう台詞。\nだけど、こうしてお互いにとって恥ずかしいことをしているんだってことを、実感させてくれる言葉でもあった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ちょっと苦かったけど……それがまた、面白いかな?これは……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "それじゃ今度は……僕があま姉にお返ししないと……かな?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "うん、大くん♪", "speaker": "天音"}, {"utterance": "今度は、入れ替わるようにして、あま姉を浴槽の縁に座らせる。\nあま姉の小柄な体が、フローラルな香りの湯気の中にまぎれて、なんだかとてもいとおしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……綺麗だよ、あま姉。あま姉の身体は……どこも全部綺麗だ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "うぅ……そこまで堂々と見ていいなんて、言ってないんだけど……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "油断すると閉じかけるあま姉の膝を、なんとか両手で押さえ込む。\n二度三度、ぎゅっと力が入り、ようやく閉じるのを諦めてくれたようだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ねえ、ちょーっとでいいから、手を離してみたりとか……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あれ?僕のを、さっきまでこれでもかっ、てくらい見まくってたよね?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "うぅ……それとこれとは一緒にされる恥ずかしさじゃない気がする……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉は、全身真っ赤になっている。\n年上のあま姉だけど、その姿は凄く可愛い。それを言ってしまえば怒られるだろうけど、僕はそう思った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……あま姉、この前も、見せてくれたじゃない", "speaker": "大地"}, {"utterance": "この前と、今日とはなんだか違うんだってば……\nここ、少し明るい分なんだか全部見えちゃってるみたいで……本当に恥ずかしいんだからっ", "speaker": "天音"}, {"utterance": "ふふっ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "確かに、この前なんかよりもずっとあま姉の大事なところが良く見える。\nそれに確かに、今の方があの時よりも恥ずかしく思えるのも分かる気がしていた。\n……あま姉が恥じらいを見せてくれることが、僕にはまた嬉しいことなんだけど。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、それに、んー、こうやって見られると……ほら、他のところ的にも恥ずかしいかなー……なんて", "speaker": "天音"}, {"utterance": "……そんなことないよ。どこも恥ずかしがるようなことないくらい綺麗だもの", "speaker": "大地"}, {"utterance": "うぅ……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "何故か、あま姉は過剰にもじもじして、戸惑い、唇を噛み、思い切ったように口を開いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……あのね、あたしの傷……気にならない?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "なんだ、と笑い飛ばす気にはならない。\nどんなに目立たないものであっても、女の子ならきっと気にするんだろう。\nだけど、あま姉のこの傷は、僕を守ってくれた勲章と言うべき傷だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……この傷は、僕とあま姉の絆でしょ?僕はこの傷を含めて……あま姉が好きなんだよ?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……大くん", "speaker": "天音"}, {"utterance": "この前は忘れていたことだけど……今はこうして、ちゃんと覚えていることだから", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ん……ありがとう、大くん", "speaker": "天音"}, {"utterance": "全部が全部、掛け値なしの僕の本音。\nその言葉に、あま姉はゆっくりと嬉しそうに頷いてくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いくよ、あま姉……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あっ、そんなダメっ……あ、ふあぁっ!\nあっ、あぁんっ……だ、ダメっ、ふぁっ!", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉の腿の間に顔を埋める。洗い上げられたすべすべの腿が、僕の頬を挟む。\nその抵抗さえも楽しみつつ、僕はどんどん奥に進んで行く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひゃっ、あんっ、あ、あっ、こら、そこ、舐めちゃ……んあぁっ", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉の、柔らかなふわふわの肉のスリットには、既に熱いものがたっぷりと滲んでいた。\n舌をつけると、さらに震える身体が僕を強く挟み込む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んふぁっ、あ、やだ、そこ……舐めたらくすぐったいの……\nんっ、んっ、くぅう、んあ、あ……どうしよう、あたし、本当どうしよう", "speaker": "天音"}, {"utterance": "スリットの奥へ、手前へと、舌を蠢かせて、秘裂の中を丹念に愛撫する。\n愛して撫でる。その言葉の通りに僕は舌を愛しい人の為に動かしていく。\n大好きな、あま姉だから……僕にしてくれたんように、僕もあま姉を舐め上げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あふぁ、あ、あっ、大くんに……恥ずかしいとこ、舐められてる……恥ずかしいよぉっ", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉の押し殺した涙声が、反響している。\n湯気と、あま姉の熱と、香りに、胸が詰まるようだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……どうせなら、もっと恥ずかしがって欲しいかも", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あま姉のその声は、いくらでも聞きたくなる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "喋っちゃ、んんっ、ダメっ……息が……息がかかるから……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "こうして大事な場所にキスするのなんて初めてで、自分でも何をどうしているのかわからない。\n必死で舌を蠢かせて、中にある繊細な襞や、小さく尖った何かを探っているだけだ。\nそんなことでさえ、あま姉はこんなに気持ちよさそうに喘いでくれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あああっ、あはあぁっ、も、もう、あたし、あたし……っ!\nねぇ、大くん……もう我慢できないから……あの、あたしに……あたしと、その、この前みたいに……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉は、真っ赤な顔をしながら、そう僕にせがむ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん……僕だってもう、こんなだから", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あま姉が一度絞り出したはずのモノは、今また苦しいくらいに屹立していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うぅ……顔は見ちゃダメだからね?恥ずかしいから……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "そんなに恥ずかしがること、ないと思うけどなあ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "恥ずかしいから、僕に背中を向ける……それはそれで、また非常に刺激的だということを、あま姉は気付いていないらしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ひょっとして緊張してる?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "き、緊張なんかしてないわよ?んっぅ……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "掌に、すっぽりとあま姉の丸い、愛らしい大きさの胸を収めた。\nふわふわとして、柔らかく、宝物ででもあるような気さえしてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あんまり、ヘンなとこ触っちゃ、あっ……くすぐったくてっ、んふっ!", "speaker": "天音"}, {"utterance": "濡れた膨らみの先端で、ピンク色をした乳首が硬くなっている。\nそれを優しく転がすと、気持ち良さそうにあま姉が腕の中で息を殺した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃ、いくよ?あま姉", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……うん。来て……大くん", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉の背筋にそっとキスをしてから、苦しいくらいに反り返っているものを握り、濡れたところに押し当てる。\nその瞬間、あま姉の首筋に緊張が走っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱり怖い?だったら……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ううん、大丈夫……怖くないから、大くん", "speaker": "天音"}, {"utterance": "止めようとする僕を、あま姉が引き止める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "来て?この前みたいに途中で終わらないで……あたし、大くんに愛されたいから", "speaker": "天音"}, {"utterance": "……うん", "speaker": "大地"}, {"utterance": "少し緊張する。出来る限り優しく、優しくしてあげたい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いくよ、あま姉、少し痛いかも知れないけど……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "我慢するから、ん、んんっ……!", "speaker": "天音"}, {"utterance": "少しずつ腰を突き入れて行く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぁ、あああっ……あっ……んっ……\n……あ……痛く、ない?ああっん!", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉の全身の緊張が、ふっと緩んでいく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぬるって入って来てて……んん、そんなに痛くない……みたい", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あっ……確かに、この前みたいな抵抗は……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あま姉の秘裂は、ぬるぬると優しく熱く僕を受け入れてくれる。\nむしろ、僕の方が声を上げてしまいそうなくらいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ……凄いっ、大くんのおっきいのが入ってきて、でも、痛くなくて……おなか一杯だけど、苦しく、ないっ……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉が、辛い痛みを感じていないことに安堵しながら、その熱くてきつい秘所の一番奥まで侵入していく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あっ……嬉しい、な。この前みたいに痛かったらって……凄く怖かったから", "speaker": "天音"}, {"utterance": "僕も、あま姉が辛くしてなくて、凄く嬉しい……あま姉の中、柔らかくて、でもきつくて……凄く気持ち良くしてくれる", "speaker": "大地"}, {"utterance": "本当?あたし、んんっ、嬉しい……大くんが、あたしの中に入ってる。一つになってる", "speaker": "天音"}, {"utterance": "やっと、本当にあま姉と一つになれた気がする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ねえ?あま姉、動いてもいいかな?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "うん、いいよ……大くん、優しくして……あっ!", "speaker": "天音"}, {"utterance": "刺激の強すぎるあま姉の中で、ゆっくり動き始めた。\nぬるん、と全体を擦られ、舐められるような感触に、思わず息を呑んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んあぁあっ、あっ、あはっ、ああっ、凄い……大くんが、大くんが中で……中で動いてる", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉の中、この前よりもっと柔らかくて……包んでくれてるみたいだ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "んっ、わかってくれる……?はあっ、あっ……だって、あたし、頑張って大くんを包んでるんだもの……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "痛みのない分、あま姉にも余裕があるようだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あっ、あっ、中、あっ、あんっ、この感じ……うくっ、中が、擦れて……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "どこか、変?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "不思議な何かを確かめているような声に、僕がためらうと、あま姉は、ふるふると首を振った。\nぎゅっと目を瞑って、頬を赤くしているその横顔が、酷く色っぽく思える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "続けて、大くん……もっと続けて?あたし、今こうしてるのが、凄く嬉しくて、幸せで、気持ちいいかもしれないんだから", "speaker": "天音"}, {"utterance": "うん、あま姉", "speaker": "大地"}, {"utterance": "それなら、もう突き進むだけだ。\nうっすらと赤らんで汗に潤う首筋に軽くキスをして、僕は、あま姉の弾む胸に添えた手に力を入れた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んはっ、あっ、あんっ、うあっ、あっ、あっ、あああっ……\nすご……大くん、大くんが、出入りして……こんなに、あたしの中で動いて……\nあたし、今、大くんのものになってる、大くんを、こんなに感じてる……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "くちゅっ、くちゅっと粘液を掻き回す音が、風呂場に響いた。\n唇から漏れる甘い、あま姉の喘ぎがその上に被さる。\n蕩けそうになるそのあま姉の啼き声に、ただでさえ強い興奮がさらに増していく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あっ、あんっ、あ、あっ、あああっ、どうしよう、あっ!", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉が、また首を横に振る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "どうしよう、あたし、あっ、なにこれ、あっん、あっ、あはぁっ、これ……凄く、気持ちいい", "speaker": "天音"}, {"utterance": "……う、くっ、あま姉、そんなに締めつけないで……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "熱くとろけたあま姉の中が、きゅん、きゅん、と締まって、僕に溜息を漏らさせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そんなの、あたし……なんにも、なんにもしてない……っあっ、あっ、あはっ、あっ、大くんこそ\n大くんこそっ、あっ、あんああっ、あっ、あああっ、気持ちいい、大くんが中で、動いて、どこかにあたって……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉がひゅっ、と息を呑んだ。\n手の中で動いた胸の先端が、硬く、こりこりになって存在を主張していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はうっ、大くんが……あたしの中、気持ちいいところを擦って、あたし、頭がぼうっとして……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "細い腰が、ゆらゆらと捩れている。まっすぐに立っていられなくなっているらしい。\nあま姉の一番奥の、こりこりしたところに当たる僕自身の影響なのだろうか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "僕も……あま姉の奥が、痺れて……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "はぁっ、あっ、はあ、はあっ……んああっ、あっ、ああぁはっ、あっ\nあたし……どうしよう、大くんと繋がったとこから、溶けて、壊れちゃいそう", "speaker": "天音"}, {"utterance": "僕もだよ、僕も……あま姉の中で溶けて、わからなくなったみたいで、でも気持ちいいよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "自分の鼓動が耳に痛いほどに響く。二人分の呼吸が、せわしなくもリンクしている。\n今、僕とあま姉は、こんなにも一つになっているんだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あっ、あっ、あはっ、あん、気持ちいい、こんな格好でしてるのに……気持ちいい……!", "speaker": "天音"}, {"utterance": "膝もがくがくと震えている。そのまま蹲ってしまいそうになるあま姉を後ろから支え、僕も、こみ上げてくるものを必死で堪えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひあぁあっ、あ、あああっ、どうしよう、ど、どうしよう、あたし……あたしっ、なんだか昇ってるみたいっ", "speaker": "天音"}, {"utterance": "しゃくりあげながら、あま姉が喘いだ。壁に突いた手が必死で縋り、指先がタイルを掻く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "弾けちゃいそうっ、うぁあっ、あっ、あああっ、ああっ、あはあぁっ", "speaker": "天音"}, {"utterance": "ああっ……!僕も、あま姉、いくよ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "最後の衝動を送り込みながら、思い切り突き上げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あっ……く、あああぁ、あああああっ……!", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉が、きゅうっと背を反らせた。僕と繋がったところが、きつく収縮して絞り上げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うあっ……!出る、でるっ!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ふあぁああぁあっ!熱っ……大くんの熱い、のが……あたしの中に、滲み込んでくる……!\nんあぁああっ、ああああっ、ああああっ!", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉の中で、僕自身が弾けた。\nそれを身体の一番奥で受け止めて、あま姉は叫んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "凄い、よ……あま姉", "speaker": "大地"}, {"utterance": "はぁあっ……大くん、びくびくって暴れて……んっ、本当に……暴れん坊さんなんだから……\nあんっ……凄い、沢山、出てる……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉のうっとりとした囁きに、最後の射精の勢いが増すのを感じた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あっ、まだ出て……ああ、あたしの中、大くんの出したのが滲み込んで、大くんと同じになっちゃいそう", "speaker": "天音"}, {"utterance": "……こんなに沢山出るの、自分でもビックリなくらいで……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "んっ……嬉しいな、そういうの。凄く愛されてる、って感じがする", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉は振り返り、僕はまだ荒く息を吐くその唇に、軽くキスをした。\nやがて、あま姉の中で柔らかくなった僕のものが、押し出されるようにして抜けてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ……抜けちゃった", "speaker": "天音"}, {"utterance": "……また、いつでもできるから", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ずっと繋がっておきたかったのに", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉がつまらなさそうに唇を尖らせた。\nもう、その全てが、僕には可愛くて、愛しくてならない。\n今、こんなことをしたばっかりで、欲望なんてものは消えてしまってもおかしくないのに、腕の中のこの人が愛しくて仕方ない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……どうしたの?そんな風に笑って……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "ん、なんでもないよ。ただ、可愛いなあ、って思ったんだ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ふふっ……大くんてば、生意気さん\n……大好きよ、大くん", "speaker": "天音"}, {"utterance": "くるっ、と振り向いたあま姉ともう一度抱きしめ合う。\nこの人を、あま姉を離さない……そう心に誓う。\n僕にできる全てで、必ず守っていこう。この後もずっと。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["大地", "天音"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "C06_07_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "……お邪魔しまーす", "speaker": "天音"}, {"utterance": "……よし、誰もいないね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "みんなが打ち上げで盛り上がってるところを、こっそりと抜けて戻ってきた部室。\n今なら、ここで誰かが戻ってくることはないだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……でも、大くんてばいつからこんなにえっちな子になっちゃったのかしら", "speaker": "天音"}, {"utterance": "え?でも……放課後、どうしたい?って聞いてきたのはあま姉じゃない", "speaker": "大地"}, {"utterance": "残り少ない時間の学園生活を、無駄にしたくないとも聞いたような。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ま、提案したのはあたしだけど……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "こういうのは、やっぱり勢いが大事だと思うしね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕はそのまま、部室の椅子へと腰かける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "おいで、あま姉……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "うん、大くん\n大くんのひざの上、なかなか座り心地いいかも……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉専用の特等席だもの", "speaker": "大地"}, {"utterance": "嬉しいことを言ってくれるね、大くんてば", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉は俺の首に手を回し、座り心地を楽しんでくる。\nバニー姿ではしゃぐものだから、目のやりどころが多くて困ってしまうくらいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あー、今、いやらしいこと考えてたでしょ?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "……まぁ、この格好で迫られて、そう考えない訳はないよね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ふふっ、それでどんなことを考えたのかな?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "やっぱり……まずは自分の目と手で確かめてみたいかな、と", "speaker": "大地"}, {"utterance": "まったくもう……大くんは甘えんぼさんなんだから", "speaker": "天音"}, {"utterance": "そう言いながらも、あま姉は強く抱きついて胸を押しつけてくる。\nこれだと、どっちが甘えてるのか分からない。でも、あま姉に甘えられるのは悪い気分じゃなかった。\n僕は、あま姉の背中から手を回し……可愛い乳房に触れる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……んっ……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "うん、凄く良い揉み心地だよね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……もうちょっと言い方はないの?こう……ふくよかだとか、たわわに実った……とか\n……自分で言ってて、ちょっとへこみそうだけど", "speaker": "天音"}, {"utterance": "なに言ってるのさ。重要なのは揉んで気持ち良いかどうかってこと……そういう意味で、あま姉の胸は、凄く良い胸です", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あっ、はぅ……大くん……ふぁっ……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "僕がやさしく胸に手を這わせると、あま姉は少しくすぐったそうに甘い吐息をもらした。\n吐息が僕の首にかかってちょっとくすぐったい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、感激だな……あま姉のバニー姿をこんな近くで見られるなんて", "speaker": "大地"}, {"utterance": "大くん、こういうのも好きそうだもんね。学園祭の時、貰っておいて正解だったかな?んっ……太ももくすぐったいよ", "speaker": "天音"}, {"utterance": "こんな魅力的な太ももを見せられたら、誰だって撫でたくなるってば", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕の腕の中にすっぽり入ったあま姉は、太ももに指を這わせるたびにくすぐったそうに笑う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大くん、こっち向いて?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "ん?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "んっ……ちゅっ", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉に視線を向けると、柔らかい感触が唇を塞ぐ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んんっ……んっ、あふ……んちゅっ……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "僕もあま姉の唇を吸うように、僕の唇を重ねていく。\n時々漏れる吐息が熱くて、あま姉をもっと味わいたくてぎゅっと抱きしめてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ……ふぁ……はぁっ……大くんとキスすると、身体の芯が熱くなってくるみたい", "speaker": "天音"}, {"utterance": "それは僕も同じだよ。キスをすればするほど、あま姉がいとおしくなる", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕はまた、あま姉に唇を重ねる。\n抱き寄せながら胸を掴み、そっと揉んでいく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ、んぁっ!あふ……んっ、手つきいやらしいぞ、大くん", "speaker": "天音"}, {"utterance": "そうは言いつつも、あま姉は僕の手を押しのけようとはしない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ?大くんのココ、大きくなってきてるね", "speaker": "天音"}, {"utterance": "唇を離したあま姉は、視線を落としながら紅潮した顔で嬉しそうに呟く。\nこんな格好で迫られて興奮しない訳がなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あま姉の甘い声を聞かされてるんだもの……当然でしょ?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あっ、コラ……そこで胸揉まないっ……あんっ、んっ、んくぅっ……おなか、熱くなってきちゃう……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "僕はそのまま、さらに胸を揉みしだく。\n決して大きい胸ではないけど、手のひらに収まるちょうどいい大きさの胸は、触れているだけでも気持ちがいい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ、あんっ、んっ……もっと大きかったら、大くんにもいろいろしてあげられるのに……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "いろいろって?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "それは……んっ、胸で……とか", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉は小さな声でなにか言ったみたいだけど、肝心なところは良く聞こえなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……なるほど", "speaker": "大地"}, {"utterance": "胸でする、と言われて思いつくのはやはりアレだろうか。\n確かに膨らみはあるけれど……挟むのは少々厳ししそうだ。\nでも、あま姉がしてくれる様を想像すると……ちょっといいなと思ってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……してみよっか?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "えっ?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "今、ちょっとして欲しいって思ったでしょ?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "いや、えっと……ごめんなさい。思いました", "speaker": "大地"}, {"utterance": "素直で大変よろしい。そっか……あたしにして欲しいのか", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉はりんごのように頬を赤く染めながら、いたずらっぽい笑みを浮かべる。\n僕は思わず、頷いてしまった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いいよ。してあげちゃいましょう", "speaker": "天音"}, {"utterance": "えっ、でも……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あたしを誰だと思ってるの?大くんの彼女なんだからね?\n大くんがして欲しいと思ったことは、あたしが叶えてあげたいことなの", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉に、ここまで言って貰えることが、僕はとても幸せなだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ……期待しちゃおうかな", "speaker": "大地"}, {"utterance": "うん、出来るだけ頑張ってみるね?大くんが気持ち良くなるように", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉は僕から下りると、そっと胸のパットをずらして僕の前に座った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わ、こんなに大きくなってる……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あはは……面目ない", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そんなことないってば……あたしを見て、こんなになるくらい興奮してくれてるってことだもん", "speaker": "天音"}, {"utterance": "思わず抱きしめたくなるくらい、嬉しいことを言ってくれる。\nあま姉の言葉の一つ一つが愛おしくて、こんなにも心に染みるなんて。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んー……でも、やっぱりちょっと厳しいかも", "speaker": "天音"}, {"utterance": "大丈夫……あま姉ならきっと出来るよ!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……そこまで期待されちゃうと、お姉ちゃんとして、やらざるを得ないわよね", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉は、さらに手で胸を寄せて、僕のモノを挟み込んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うまく出来るかは分からないけど……頑張るからね", "speaker": "天音"}, {"utterance": "うん、あま姉", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あま姉の乳房が、身体全体を使って押しつけられる。\n擦りあげられたモノが、心地よさにびくんと震え上がった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ……結構……難しいかも……んくっ、くぅ……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "苦心しながらも僕に胸を擦りつけてくるあま姉。\n気付けばあま姉の乳首はピンと立っていて、さっき僕とキスしてただけでだいぶ興奮していたのが見て取れる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大くん、気持ちいい……?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "うん。あま姉の胸があったかくて、すごく気持ちいいよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そっか……じゃあ、もっと気持ち良くしてあげる", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉はにっこり微笑み、さらに胸を寄せてモノを擦りあげてくる。\n柔らかな乳房に挟まれて擦られるのが気持ち良くて、また身体が震えた。\n僕のために一生懸命になってくれているあま姉が凄く嬉しい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……あ、先端がちょっと濡れてきてる……感じてくれてるのかな?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉、色っぽいからね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "もうっ……そんなおべっか使ってもダメだからね", "speaker": "天音"}, {"utterance": "そうはいいながらも、あま姉はご機嫌みたいだ。\n絞り上げてはわずかにあふれ出す汁を見て、嬉しそうに頬を緩ませる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "よーし、もっと頑張っちゃおうかな。んっ、んくっ……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉は、再び身体全体を押しつけるようにして僕のモノを擦る。\nさっきより動きが大胆になってきているのか、あま姉はいつしか腰をあげてお尻を振り始めていた。\n可愛いお尻を揺らしながら奉仕する姿に、僕の欲望はさらにかき立てられていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んふっ……はっ、はぁっ……ほんと、大くんのこれって大きいよね", "speaker": "天音"}, {"utterance": "そ、そうかな?比べたことないからわからないけど", "speaker": "大地"}, {"utterance": "別になにかと比べてるわけじゃないわよ?でも、これがあたしの中に入ったんだなって思うとね", "speaker": "天音"}, {"utterance": "自由に大きさを調整出来ないからね……あま姉には迷惑かけたけど", "speaker": "大地"}, {"utterance": "迷惑なんて……そんなこと絶対ないってば!", "speaker": "天音"}, {"utterance": "えっ?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あま姉も、思わず声を大きくしてしまったことに気づいて、顔を真っ赤にしてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……確かに、最初は痛かったけど……でも、大くんがあたしと繋がってるときは、大きい方が、凄く安心できるから……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉が甘えた笑みを見せてくれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……なにを、にやにやしてるの?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "ううん、あま姉可愛いなーって思って。襲いたいくらい可愛いよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "それに、さっきから揺れる乳房の中で、小さく尖った乳首が気になって仕方がない。\n触ったら怒られるかな……?", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あっ、ちょっと大くん!?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "僕は、あま姉の乳首に手を伸ばして指で転がしていた。\n固くなった乳首は弾力があって気持ちいい。\n僕が軽くねじると、あま姉がお尻を震わせて悶えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んぅぅっ!もう、そういういたずら禁止!", "speaker": "天音"}, {"utterance": "だって……あま姉の乳首がおいしそうなんだもの", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そう言ってくれるのは嬉しいけど、今はあたしが大くんを気持ち良くさせるんだから", "speaker": "天音"}, {"utterance": "僕はあま姉の乳首をいじってると……気持ちよくなるんだけどなぁ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だーめ。もう、仕方ないなぁ……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉は小さな口を開けると、ぺろっとイタズラっぽく舌を出す。\nそしてそのまま、僕の亀頭に舌を這わせ始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわっ、くぅぅぅっ!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あま姉の熱い舌が敏感な部分を舐め上げ、背筋を強い快感が駆け抜ける。\n僕の反応に満足したのか、あま姉は笑みを浮かべてさらに舌を這わせてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ、れるっ、れろっ……やっぱりココって敏感なのね", "speaker": "天音"}, {"utterance": "うくっ、んっ……そ、そうだね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "キャンディを舐めるみたいにペロペロと先端を舐めながら、挟んだ胸でモノを擦るあま姉。\n上目遣いで僕の様子を見ながら奉仕してくる様は、すごくいやらしくて可愛い。\nこんな姿を見せられて、欲望が高まらないわけがない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "れるっ、ぺろっ……はっ、はふぅっ……ちょっと苦いけど、熱くて……濃い味がするね", "speaker": "天音"}, {"utterance": "そ、そうなんだ……くっ!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ほらほら、もっと気持ち良くしてあげるんだから。音を上げちゃだめだぞ", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉は余裕のなくなってきた僕を見て、上目遣いで挑発してくる。\nお姉さんぶってるあたりがいつものあま姉らしくて嬉しくなる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ、あふ……はふぅっ……れるっ、ぺろっ……はぁっ……大くんの味……んっ、れるっ……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉は次第に僕の方を見ず、次第に目を細めて懸命に舐め始めた。\nまるで舐めることに夢中になってるみたいに。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぺろっ、れるっ……んっ、はっ、はぁ……れるっ……れるっ、ごくんっ……んっ……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "うぅっ……あま姉、なんか随分はげしくなってきたね……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "んっ、れるっ……だって、大くんが気持ち良さそうなんだもん", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉が身悶えするように身体を震わせると、僕のモノも揺さぶられて肉欲が高められる。\n艶めかしくお尻を振る小さなバニー姿が、さらにいやらしく僕に迫ってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ、んっ、あっ、あんっ……あたしまで、変な気分に……れるっ、んっ、んぅぅっ、れろっ、ぺろっ……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉は切なそうに太ももを擦り合わせながら、僕の亀頭に舌を這わせる。\nぴちゃぴちゃと水音を立てながら舐められて、耳でもあま姉のいやらしさを感じてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "れるっ、んちゅっ、ちゅっ、れるっ……はっ、はぁっ……大くんの、熱いの……どんどん出てくるよ", "speaker": "天音"}, {"utterance": "うっとりした表情で舌を這わせながら、あま姉がつぶやく。\n上気した頬、熱い吐息、艶めかしい胸の愛撫の全てが愛おしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くっ、ぐぅっ……あま姉、僕そろそろ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "れるっ、ちゅっ……ほら、我慢しなくていいよ……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "で、でも……今出したらあま姉の顔にかかっちゃうじゃないか", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ほら、気にしないで……んっ、ちゅっ……あふ……んんっ……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "うわっ!あま姉、そんなに強くしごかれたらっ……!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あま姉はさらに強く胸を擦りつけて、僕をイカせようとしてくる。\nいたずらっぽい笑みに負けて、本当に解き放ってしまいそうだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "我慢しないで……気持ち良いなら、そのありのままをあたしにぶつけてくれていいから……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "うぅ、あま姉……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そんな風に言われると、あま姉に甘えたくなってしまう。\n理性でなんとか耐えようとするけど、あま姉は容赦しない。\nモノを擦りながらカリを舌で責めてきて、思わず腰を上げそうになる。\n僕は逃げることも出来ないまま、あま姉の淫らな奉仕に流されていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だめだ……あま姉、もう……我慢できない!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "いいよ……我慢なんてしないで……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "くっ、うぅっ……で、出るっ!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "きゃっ!?んっ……熱い……大くんの……すごい熱いよ……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉は嫌な顔ひとつしないで、僕の樹液を受け止めてくれる。\n頬に、胸元に、僕の欲望が撒き散らされていく。\nあま姉は指で頬にかかった精液をすくうと、ぺろりとなめた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……すごく濃い……大くん、たっぷりだしちゃったね?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "……あま姉にかけたら悪いかなと思って、我慢してたから……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "もう、遠慮なんてすることないのに", "speaker": "天音"}, {"utterance": "白い液体にまみれながらも、優しく微笑むあま姉の姿に、僕はまた興奮してきてしまう。\nもっとあま姉を味わいたい、あま姉と一つになりたいという欲求が膨らんでいく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あはっ、また大きくなってきてる……さすがは大くん。元気いっぱいだね", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉がいやらしいのが悪いんだよ……もちろん、責任は取ってくれるよね?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あたしの責任なの?そっか……\nそれなら……仕方ないよね?あたしも、一生懸命奉仕してたら……したくなってきちゃってたし", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉はいたずらっぽく舌を出して笑う。\nさっきもじもじしてたのは、やっぱりあま姉も感じてたからなんだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ……うん。僕は、あま姉を抱きたいよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……うん、いいよ。来て、大くん", "speaker": "天音"}, {"utterance": "ちょ、ちょっとあま姉……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "こっちの方がより興奮するんじゃないかと思って", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉は机の上に座ると、大きく足を広げて僕と向かい合った。\n股間の布をずらしてアソコが見えるように指で広げる様に、僕は視線を外せなくなる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大くんて、目と身体は凄く正直よね", "speaker": "天音"}, {"utterance": "仕方ないだろ……あま姉の身体から、目を離せる訳ない", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕が戸惑っているのを、あま姉は楽しんでるみたいだった。\nいつもより大胆なあま姉に、僕の胸がどんどんと高鳴る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほら、あたしと一緒になりたいんじゃないの?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉は僕を誘うように甘い声で問いかけてくる。\n股布をずらして見えているあま姉のアソコは、もう妖しくきらめいていた。\n僕がそこを見つめると、あま姉の柔肉がひくひくと動き出す。\n甘い香りが、僕のところにまで漂ってきて、催眠状態になってしまいそうだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃ……あま姉、入れるよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "うん、来て……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "僕はあま姉を静かに抱きしめると、勃起したモノを濡れた秘唇に押し当てる。\n熱い秘唇に亀頭が触れると、それだけで肉欲が爆発しそうになる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くっ……!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "んっ……くぅぅぅぅぅっ!", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉の中に入り始めると、ぎゅっ締まった膣が一気に僕を飲み込む。\nしっかり濡れたあま姉の中は、僕のモノに吸い付きながらぐいぐい引き込んでいく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んくっ、うぅっ……大くんの、入ってくるっ……あっ、ああ……あくぅぅぅっ!", "speaker": "天音"}, {"utterance": "うっ、くぅっ!あま姉の中……すごく締めつけてくるっ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "大くんのが大きすぎるんだよ……あっ、あんっ、あくっ、ふぁぁぁっ!", "speaker": "天音"}, {"utterance": "僕はあま姉に導かれるまま、奥へ奥へと挿入していく。\nこれ以上入らなくなったと思った頃には、僕のモノは根本まで飲み込まれていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あふ……んっ、あぅ、あ……あたしの中で、大くんのが脈打ってるのがわかるよ……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "うん……今にも出しそうなくらい、すごく気持ちいいから", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ダメだよ、まだ……もっとあたしを感じて……もっと味わってからにしてくれなきゃ", "speaker": "天音"}, {"utterance": "うん……あま姉にも、僕をたくさん感じて、もっと気持ちよくなってもらわなくちゃね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "大きく足を左右に広げて、僕を受け入れているあま姉の淫らなポーズに、僕は興奮を抑えきれない。\nあま姉の足に手を置くと、ゆっくり腰を引いていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ、あ、あっ、あぁ……くふぅっ……んっ、んぁっ……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "きゅっと締まった膣襞は、僕の動きに敏感に反応してさらに締めつけてくる。\n敏感な部分がさらに強く擦れて、あま姉は甘い声を漏らした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あふぅんっ、んっ、んぁっ……や、すごい濡れてきちゃうっ……あっ、あくぅっ……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "半分くらい引いたところで、今度は少し強めに挿入していく。\n反り返ったボクのモノがあま姉のお腹を擦り、あま姉は腰を浮かせて喘ぐ。\n僕はあま姉の腰を机に押しつけるようにのしかかり、深い挿入を楽しんでいく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くっ、うぅぅぅぅっ!それ、きっついっ……あくっ、ふぁぁぁぁぁっ!", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉の声、もっと聞かせて……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "んくっ、はっ、はっ、はふっ、んぅぅっ……大くんっ、すごいよっ、大くんのが……あたしの中で暴れてるっ……!", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉が、普段なら絶対に見せない顔で、喘ぎ声を上げる。\n快感をじっくり楽しむように目を閉じ、僕に身をゆだねてくれる。\n僕の動きとあま姉の動きが次第にシンクロしてきて、息づかいも合わさっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あっ、あっ……あんっ、んっ……はふっ、あふっ……\nはっ、はっ、あんっ、あっ、あ……あんっ……大くん……前よりうまくなってる?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "練習なんてしてないよ。んくっ……あま姉こそ……前より、たくさん濡れてる気がするんだけど……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "股間から溢れる甘い匂いのする愛液は、僕の肉棒に絡みついてどんどん溢れてくる。\n僕が押し込む度にねちゃねちゃといやらしい音が大きくなっていってる気がしてならない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ、んぅぅっ、だってっ……大くんが、あたしの中で暴れてるんだもんっ……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "ぴんととがった乳首ににじみでた汗がまとわりつき、撫でてはすべり落ちていく。\n汗で輝くあま姉の身体がすごく魅力的に見える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "激しすぎてっ……んっ、あっ、あくっ、んんっ……おかしくなっちゃいそうだよっ……ふぁぁっ!", "speaker": "天音"}, {"utterance": "その喘ぎ声を耳にするほど僕の肉欲は猛って、もっとあま姉をかき回したくなる。\nあま姉は腕を机に置いてつっぱり、僕の突き上げを全身で受け止めようとしてくれる。\nそれでも勢いは受け止めきれなくて、机が軋んでしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はっ、はっ、はんっ、あんっ……大くんっ、大くんっ……!", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉っ、あま姉っ……!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "いいよっ、大くんっ……あっ、あんっ、大好きっ、大くん大好きっ!", "speaker": "天音"}, {"utterance": "僕もっ……くっ、あま姉が大好きだよっ!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "自分たちがどこにいるかも忘れて、互いをむさぼりあう。\n今、世界にいるのは僕とあま姉の二人だけのような、そんな風にさえ思えてきてしまう。\n荒い息づかいで喘ぎまくるあま姉に、僕は自分を抑えることが出来ない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大くんっ……はっ、はっ……我慢、しなくていいよ?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "……えっ?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あたしはっ、んっ、あんっ……大くんの辛そうな顔みたくないもんっ……\n大くんの全てを受け止めてあげるから……んっ、遠慮なせずにっ……動いてっ……んっ、あんっ!", "speaker": "天音"}, {"utterance": "幸せいっぱいの顔で、僕を包み込むように微笑んでくれる。\nまるで、僕の幸せが自分の幸せだというかのように。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ありがとう……僕は、あま姉と一緒になれて本当に幸せだよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あたしもっ……大くんと一緒になれて、んっ、んっ、あっ、あんっ、幸せ……だよっ!", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉は自ら腰を浮かせ、僕に身体を押しつけてくる。\n僕の挿入にあま姉の動きも加わって、強い摩擦が底知れぬ快感を与えてくれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くっ、うぁぁぁぁぁっ!あま姉っ、すごいっ……!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "はっ、はくぅぅぅぅっ!んっ、んぅぅっ!大くんのっ、こすれてっ、はっ、あっ、あんっ、あんっ、ああんっ!", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉の喘ぎ声のトーンがさらに上がり、僕も我慢も次第に限界が近づいてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あま姉っ、僕……もうっ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "んっ、んっ、出して……あたしの中にっ……大くんの、熱いの……欲しいのっ!", "speaker": "天音"}, {"utterance": "んっ、あま姉っ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕はありったけの力を込めてラストスパートをかける。\n昇りつめるなら、好きな人と一緒がいい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あたしもっ……はっ、はんっ!大くんと一緒がいいっ、はっ、はぅんっ、あっ、あっ、あぁっ、ふぁぁっ!", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉はもう僕の様子を見る余裕なんてないのか、必死に腰を振って甘い声を漏らし続ける。\n開いたままの口は閉じることがなく、よだれと嬌声を吐き続ける。\n僕は濡れた唇を吸い、最後の瞬間に向けてあま姉を味わい続けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ、ちゅっ、ちゅっ、ちゅくっ……ぷはっ、はっ、はっ、はぁっ、はぁっ……\n大くんのキス……頭の中、とろけそう……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "僕もだよ……あま姉", "speaker": "大地"}, {"utterance": "また唇を重ねて舌を絡めていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぷはっ、あっ、んっ、んぅぅっ……ちゅっ、ちゅっ……大くんっ、大くんっ、大くんっ!", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉……あま姉っ……あまねえぇっ!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕たちは互いの名を呼びながら、頂点へと向かって昇りつめていく。\n呼吸も、心臓の音さえもシンクロしてしまったような気分。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大くんっ、あたしっ……もうっ!出してっ、あたしの中に出してぇぇぇぇっ!", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉っ、僕の全てを受け止めてっ!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "くっ、あっ、あっ……くるっ、くるっ、あっ、はっ、はぁっ、はぁっ、あ……あぁぁぁぁぁぁぁっ!", "speaker": "天音"}, {"utterance": "僕が力を込めてあま姉を貫いた瞬間、あま姉も今までで一番背中をそらして僕のモノを締めつけた。\n限界を超えた欲望は射精となっていっきに解き放たれ、至上の快感となって広がっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あっ、出てるっ!大くんのっ、あたしの中にっ……\nイっ、ああっ!うっ、くぅぅっ、うぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ!", "speaker": "天音"}, {"utterance": "無限に繰り返されるんじゃないかと思う快感の連続に、僕はあま姉を抱きしめたまま倒れこむ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぁっ、はっ、はっ……はぁっ……あ……あぁ……っ", "speaker": "天音"}, {"utterance": "はっ、はぁっ、はぁっ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "二人とも肩で息をしていてすぐに言葉が出せなかった。\n全身を包み込むのは、満足感と心地よい疲労感。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はっ、はっ、はぁっ……す、すごいよ……大くん", "speaker": "天音"}, {"utterance": "う、うん……あま姉に……すごい気持ち良くて……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "はぁっ、はぁっ……なに、言ってるの……あたしこそ大くんに……何度も……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉が微笑んだ瞬間、繋がったままの僕のモノがきゅっと締めつけられて、また少しイッてしまった。\nどろりと僕の吐き出した精液があま姉からこぼれて、床へと落ちていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あは……また出しちゃったね", "speaker": "天音"}, {"utterance": "だって、あま姉がしめつけるんだもの", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だって……大くんが気持ちよすぎるんだもん", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉の上目遣いが、まるで兄に甘えてくる妹のように見えてくる。\nこんなあま姉も可愛いな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ、あぁ……っ!", "speaker": "天音"}, {"utterance": "僕のモノがあま姉の中でビクンと跳ね、あま姉はまた小さく震え上がった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、もしかしてまたイッた?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "うぅ……だって、大くんがあたしの中であばれるんだもん", "speaker": "天音"}, {"utterance": "それじゃ、おあいこだね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……そうね。おあいこね", "speaker": "天音"}, {"utterance": "僕たちはどちらからともなく笑いあう。\nそして、自然と惹かれ合うように顔を近づけて口づけを交わす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ……ちゅっ、れるっ、ぺろっ、ちゅっ……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉……まだ大丈夫?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "もう……大くんってばエッチなんだから", "speaker": "天音"}, {"utterance": "だって、あま姉が可愛すぎるんだもん", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そんなにがっついてると、すぐに飽きちゃうわよ?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "大丈夫だよ。あま姉の可愛いところは、僕がいくらでも見つけ出すから", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……っ!?もうっ、大くんってば卑怯なんだから", "speaker": "天音"}, {"utterance": "そうは言いつつも、あま姉は嬉しそうに微笑む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、そういうところも……好きよ", "speaker": "天音"}, {"utterance": "今度はあま姉が唇を吸ってくる。\n僕たちはこれからも、こうして肌を重ね合わせたりしながらお互いを知っていくんだろう。\nいつまでも……いつまでも。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["大地", "天音"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "C06_09_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "お待たせ、あま姉!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "候補試験も落ち着いてしばらくした後の日曜日。\n僕はあま姉と二人一緒で、とある場所へと向かう相談をしていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大くんっ!", "speaker": "天音"}, {"utterance": "初デートの時に買った、あま姉の服。\nこうして見ると、改めて似合っていると思えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん、凄く似合ってるよ、あま姉", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そう?ふふっ、そう言ってくれると凄く嬉しいかな", "speaker": "天音"}, {"utterance": "笑顔のあま姉が、くるりと回ってみせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "この服も、せっかく大くんにプレゼントして貰って……やっとお披露目だもんね", "speaker": "天音"}, {"utterance": "まぁ、あの後はホントにドタバタしちゃったから", "speaker": "大地"}, {"utterance": "終わった今だからこそ、笑顔で思い出せる。\nけれど……あるいはこんな関係が続いていなかった可能性もあると思うと、少し怖い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、だからこそこうして強い絆も生まれたんだよね?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "そう微笑むあま姉の頬に、軽くキスをする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もちろんだよ、あま姉\nさっ、行こうか?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ええっ、大くん", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉の案内に従って、切符を購入する。\n今はまだ、あま姉だけが知る場所へと。\n少し肌寒さも増す季節。\nそれでも今日は日差しのおかげか過ごしやすく感じる。\nそして、あま姉の案内で僕は『藤崎大地』くんへの挨拶へと来ていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大地……改めて紹介するね。この人が……お姉ちゃんの大切な人\n橘大地さん……通称は大くん", "speaker": "天音"}, {"utterance": "はじめまして。あま姉……お姉ちゃんとお付き合いしている、橘大地です\nよろしく、大地くん", "speaker": "大地"}, {"utterance": "自分と同じ名前の、あま姉の弟。\n今回のことが無ければ多分、知らずにいたままだった大地くんに、僕はきちんと挨拶がしたかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "凄く色んなことがあって……でも、ようやくあま姉とはちゃんと付き合うことが出来るようになりました", "speaker": "大地"}, {"utterance": "話しかける言葉は、どうしても敬語になってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ふふっ、ちょっと頼りなく見えるかもしれないけど、素敵な人なんだよ?大くんは", "speaker": "天音"}, {"utterance": "これからも、いろいろあるかもしれないけれど……僕はあま姉とずっと一緒に、楽しんで生きて行こうと思ってる", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だから大地も……一緒に、見守ってくれるかな?お姉ちゃんと大くんを", "speaker": "天音"}, {"utterance": "その時、一瞬だけ爽やかに風が駆け抜けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ふふっ、なんだか認めてくれた感じかな?\nありがとう、大地", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉は、目の前にいない大地くんに優しく微笑みかける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃ、また。大地くん", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……ありがとうね、大くん\nこうして、大地にも会いに来てくれて……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "なに言ってるのさ、僕は今後もずっとあま姉と一緒に生きるんだから。これくらいは当然でしょ?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……うん。これからも宜しくね、大くん", "speaker": "天音"}, {"utterance": "こちらこそ、あま姉", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そうして繋ぐ手が、この先もずっと離れないように。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["大地", "天音"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "C_EP_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "休み時間、気晴らしに廊下に出たところで、丁度その少女の姿を見つけた。\nこの階で見るなんて珍しいな。通り過ぎようとしてたってことは、僕らに用があるわけでもなさそうだし。\nでもとりあえず挨拶くらいはしておこうかな。僕は前を歩く少女の背中に、声をかけた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "輝夜", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "あれ?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "聞こえなかったのかな?なら今度は直接。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "輝夜", "speaker": "大地"}, {"utterance": "今度は、名前を呼びつつその肩を叩いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え……あ、大地先輩", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "さすがに今度は気付いてくれたらしい。振り返ると、いつもの笑顔を見せてくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんかぼんやりしてるけど、どうかした?そんなんじゃあ、初めてあった電車の時みたいに、その胸また掴んじゃうぞ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あ、はい、どうぞ", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "……はい?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "え……あ、きゃあっ。だ、だめですよ、もう。大地先輩、えっちなんですから", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "いや、えっちなのは否定しないんだけど、僕としても、まさか『どうぞ』って返されるは思わなかった", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あ……す、すみません。ちょっとぼんやりしてて。あの……触っちゃだめですよ……?", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "……しまった。返された瞬間にすぐ触れば許可有りだったのにっ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "一瞬でも怯んでしまった僕のバカ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そこでちゃんと止まってくれるところが、大地先輩の素敵なところです", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "甲斐性無しと言われてるのと同意義に思えてしまうのは気のせいでしょうか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも大地先輩、どうかされたんですか?ここ一年生の階ですけど", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "いや、ここ僕らの学年の階", "speaker": "大地"}, {"utterance": "はい?", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "ほら、そこ。2ーAって書いてあるでしょ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "輝夜は目の前にその文字を見つけると、慌ててきょろきょろと周りを見回した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "本当です……すみません、階を間違えてたみたいで", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "そして、恥ずかしそうに顔を赤らめる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "珍しいね、輝夜がこんな間違い", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ちょっとぼんやりしちゃってました。すみません、戻ります", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "うん、気をつけて", "speaker": "大地"}, {"utterance": "はい、ありがとうございます。それじゃあ", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "ぺこりと会釈を残して階段へと向かう輝夜。なんだろう。その後ろ姿はいつもより細く見えた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["輝夜", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "D04_01_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "それじゃあ、お疲れさまでした、大地先輩。ゆっくり休んで下さいね", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "今日もまた一日が終わった。さすがに時期が時期なので、捜査の方も少し早めに打ち切り、明日以降に備える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お疲れ。輝夜こそ早めに寝るんだぞ……って、ごめん。これからまだ衣装の製作があるんだっけ。大変だなあ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "いえ。大地先輩とみなさんのおかげで一気に進みましたから、全然楽になりました。明日の夜にはなんとか出来上がりそうです", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "うん、ならよかった\nでも、クラスのみんなのためとはいえ、それだけ大変な仕事を嫌な顔一つしないで引き受けて、しかもこなそうとしてたんだからなあ。なんの褒美もないのに", "speaker": "大地"}, {"utterance": "それでみなさんに喜んでもらえるんです。素晴らしいご褒美ですよ", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "少しも裏を感じさせない、純粋無垢な眩しい笑顔。こんなことを言ってもそれが似合ってしまうんだから、輝夜って凄いよなあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "輝夜は本当にいい子だよね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そんな子犬みたいな輝夜に、思わず手が伸びる。そしてその小さな頭を、ペットを可愛がるみたいに撫でていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "と、ごめん。つい", "speaker": "大地"}, {"utterance": "輝夜の口からもれた驚くような声に、僕は慌てて手を離す。だけど輝夜は、それを名残惜しむように小さく首を左右に振った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、いえ、別に嫌なわけじゃないんです。むしろ逆なくらいで……\n昔、よくお父さんも同じように頭を撫でてくれたのを思い出して……\n大地先輩の手、あの時のお父さんの手の感触にそっくりです……\nあの、もしよかったら、もっと……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "まるでその時のことを思い出してるみたいに、嬉しそうに微笑む輝夜。周囲の空気が、いきなり温かみを増した感じがした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、お言葉に甘えて", "speaker": "大地"}, {"utterance": "艶やかな黒髪は柔らかくて、撫でているだけでも気持ちいい。\n本心からの輝夜の微笑みに、僕も自然と嬉しくなってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大地先輩……\n今回の試験、出会えたのが大地先輩で良かった……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "僕も、候補生の一人が輝夜でよかったよ\n候補試験の手伝いなんてどうなるかって思ってたけど、輝夜に出会えて、こうして仲良くなれたっていうだけでも、充分見返りあったかな\n手伝ってよかったよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "はい。これからも試験のお手伝い、よろしくお願いします。大地先輩とだったら、私、もっと頑張っていけると思うんです", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "輝夜も、星亜みたいに十二星座を本気で目指してるの?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "私としては、星座になれるのなら十二星座まではいけなくても、って思っちゃってます\nただ、候補試験に選ばれたというだけでも光栄なことですし、選ばれた以上は頑張らないと、他の星座のみなさんに失礼ですから", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "確かにね。星座は、努力だけじゃあどうにもならないって聞くし。選ばれたからには頑張らないと\nただ、倒れるほどっていうのはだめだぞ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "はい。いつも大地先輩がいてくださるわけじゃありませんから", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "うん。それじゃあ、今日もあと少し頑張って", "speaker": "大地"}, {"utterance": "さすがにこれ以上引き留めちゃわるいしね。僕は触り心地最高の輝夜の頭から手を離すと、そう激励した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あの、大地先輩……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "ん?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "で、できればその……もう少し……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "……甘えん坊だよね、輝夜って", "speaker": "大地"}, {"utterance": "す、すみません……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "でも、可愛いから撫でちゃう", "speaker": "大地"}, {"utterance": "はうぅ……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "……これ、クセになったらどうしよう……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["輝夜", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "D04_12_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "人の姿もまばらなプールを改めて見回した。\n他のみんなは既に解散し、それぞれ思い思いの場所で楽しんでいる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大地先輩は泳がないんですか?", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "いや、どの辺がいいかなあって見てただけだよ。すぐに……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ただ一人残っていた輝夜が、無垢な笑顔で尋ねてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……泳ぐ……さ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "大地先輩?", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "い、いえ、その……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "分かってはいましたが、やっぱり凄いなあ、輝夜のプロポーション。あの胸で、あの腰で、あの尻で、あの足ですかっ。\n……一瞬空を捜しそうになってしまったけど、やめよう。あまりに酷すぎる……。\nでも、みんなの前ではまだしも、いざ二人になって見てみると思い切り意識しちゃうなあ。\n輝夜って素直でみんなに優しいから、つい自分に好意があるんじゃないかって勘違いしちゃうんだよね……。\nにしても……この顔にこのプロポーションなんだから、神様ってよく分かってるなあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "すいててよかったですね。これならしっかり息抜きにもなりそうです", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "輝夜は、そんな僕の邪な考えなんて少しも気付いた素振りを見せず、眩い笑顔で話しかけてくる。\nなんというか、僕は今、心の底から空いててよかったなあって思いました。\nこれ、他の男に見せたくないです。\nこの容姿に、このプロポーション。男からすれば視線を釘付けにされて当たり前だろうけど、やっぱり腹立たしい。\n別に彼氏でもなんでもない僕が言えることじゃないのは分かってるんだけれど、それでもやっぱり、なんかやだ……。\nとはいえ、僕自身は心の底から見たいし、これが男の独占欲っていうものなのかなあ。\n実際、僕が他の男の立場だったら、やっぱり見ちゃうだろうし。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うん……本当によかった……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "このプロポーションを、他の男に見られなくて……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あの、大地先輩?さっきからソワソワしてますけど、どうかしましたか?", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "いやその……目のやり場に困ってます\nずっと見ていたいんだけれど、見てると怒られそうな気もするし……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "輝夜は僕の説明にようやく状況を理解したらしく、顔を赤らめると両腕で恥ずかしそうに身体を隠す。\nだけど、ちょっとだけ考えると、その両腕をそっと開いた。\n白い水着に包まれた輝夜の魅惑的な身体が、再び僕へと向かって晒される。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あの、この水着、ど、どうでしょうか……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "上目遣いで、尋ねてくる輝夜に対し、答えは当然一つしかない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うん。凄いよく似合ってる", "speaker": "大地"}, {"utterance": "よかった……大地先輩に喜んでいただけるなら、選んだ甲斐がありました\nその、もしよかったら……一緒に泳ぎませんか……?", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "ぼ、僕でいいなら、喜んで……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "はい。ぜひに", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "ちょっと赤く染まった顔に浮かぶ、輝夜の恥じらった笑顔。\nここで質問です。僕は今日、プールの中から出ることができますでしょうか。\n正直、自信がありません……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふう", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕は、プールサイドへと上がると、そこに腰掛け一息ついた。\nさすがは全身運動。三十分ほど泳ぎ続けていただけでもうヘトヘトです。いやあ、普段の運動不足がよく分かるなあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "輝夜は大丈夫なのかな", "speaker": "大地"}, {"utterance": "星座候補生として、それなりの訓練はしてるらしいし、運動系は得意じゃないって言ってたけど、それでもまあ僕よりは……。\nそんな風に考えながら輝夜を捜してプールを見回してみる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あれ、いない?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "改めてもう一度。\n華麗に泳ぐ輝夜の姿を求めてプールを見回す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大地先輩", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "が、いきなり下から呼びかけられ、僕は慌てて俯いた。\nそこに、笑顔があった。\n水に濡れて、キラキラと輝くような笑顔が。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お疲れですか?休憩でしたら、一緒に休ませて下さい", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "はしごを使って、プールの中から上がってこようとしている輝夜。下から僕を見上げるその構図に、やっぱり視線がいってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いやー、この角度から見るとやっぱり凄いよね。輝夜", "speaker": "大地"}, {"utterance": "何がですか?", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "いや、それはもちろん、そのおっきなの", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あ……\nや、やっぱりその、気になります、か?", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "それはまあ、つい視線が引き寄せられてしまうくらいに……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "いえ、あの、そういうことではなくて……大地先輩、もう少し細めの方が好みなのかなって……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "あっはっは、何をおっしゃいますか輝夜さん。僕は大でも小でも、どっちでもいけます!\n空くらいのだって、あれはあれでいい!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "な、なんていいますか……コメントに困ります……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "でも、その……輝夜の見ちゃうと、そのインパクトにどうしても圧倒されちゃうけどね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……私、今初めてよかったって思ってます", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "え、何が?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あの……胸が、育ってくれて……\nその、他の女性の皆さんには怒られてしまいそうなんですけど……私、胸の大きさとか気にしたことなくて……むしろ注目されることが多くてイヤだったんです……\nでも、大地先輩が気にして下さったなら……この胸が理由になってくれるなら……よかったです\nあの、大地先輩……\n学園祭のお礼、させてもらっていいですか……?", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "いや、お礼なんて本当にいいんだけどなあ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "いえ、私が大地先輩にしたいんです", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "ここまで言ってもらって断ったら、そっちの方が失礼だよね。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "分かった。せっかくの輝夜からのお礼だしね、受け取らせてもらうよ\nただ、そんな凄いものじゃなくていいから", "speaker": "大地"}, {"utterance": "はい。あ、でもすみません。その前に、こっそりお伝えしておきたいことがあるので、屈んでもらえますか", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "あ、うん", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そう言って屈んだ次の瞬間、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "っ!?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "柔らかな物体が、僕の唇に重ねられた。\nプールの中にいたせいか冷んやりとしたその感触は、それでもすぐに熱くなる。\n紛れもない、輝夜の唇が、今僕の唇に触れている。\n輝夜が、僕に、キスをしている。\nそして、ほんの数秒後、その感触は無くなった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……私からの、精一杯のお礼です……\n私の、ファーストキス……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "いたずらの見つかった子供みたいに、恥ずかしそうに微笑んでいる輝夜。そんな輝夜を見て、僕は何も言葉が出てこない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "すみません。大地先輩のキス、奪ってしまいました", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "い、いやいやいやいや!む、むしろ奪ったのは僕になるんじゃ!?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "いえ、したのは私の方からですから", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "だ、だって、ファースト……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "はい。でも、それは気にしないで下さい。私が、お礼として大地先輩に捧げたかったんです\n大地先輩に受け取ってほしかったんです", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "でも、女の子にとって、大切なものじゃあ……そりゃあ、僕からすれば嬉しいなんてもんじゃないけど……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "いいんです。大地先輩にって、そう決めたんですから。喜んでもらえたなら、よかった\nで、でも、やっぱり恥ずかしいですね", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "輝夜は真っ赤な顔で言うと、大慌てでプールから出た。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "す、すみません、大地先輩っ。私、向こうで休んできますっ", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "そして、逃げるように去っていってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……い、いや、そりゃ逃げるよねえ……\n輝夜と、キス……しちゃったんだ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕は唇に残った感触を味わうように、ただその場に立ち尽くしていた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["輝夜", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "D04_25_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "輝夜、いる?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そう言って、大地が部屋へと入ってくる。輝夜は、震える自分の身体を落ち着かせようと深呼吸を繰り返す。\nホロスコープツリーに気付いてくれるだろうか。気付いてくれたとして、どんな答えを返されるだろうか。\n恐かった。恐くてたまらなかった。覚悟はしていたはずなのに、いざ大地を迎えてみると、そんなものはどこかに吹き飛んでしまった。\n本当なら、正面からしっかりと自分の想いを伝えたかったけれど、どうしてもできなかった。大地の前に立つ自分を思い浮かべるだけで、震えてしまい、声がつまる。\nだから、こんな手段を使った。それでも、自分の想いを伝えるという行為からは逃げたくなかった。\nこんなクローゼットの中に隠れてでも、せめてその場面、その瞬間に、この場所にいたかった。\nぎゅっと、強く目を閉じながら、ただ黙って大地が自分の想いを見つけてくれることを祈る。\n恐い。\n異性に対するこんな感情は初めてだ。憧れのようなものなら二度目。だけどあれは、相手が誰かも分からない、本当にただの憧れ。\nだけど、今のこの想いは明らかに違う。まるで自分のすべてを凝縮したかのような熱くて大きな何か。このまま閉じ込めていたら、どうにかなってしまいそうに激しい何か。\nもし断られたら、この想いを拒否されてしまったら、自分はどうなってしまうんだろう。それが恐い。\n重荷になるなら忘れても構わない。そんなことを言いもしたけれど、もちろん嘘だ。忘れてなんてほしくない。できることなら自分の想いが届いてほしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うーん。他の男子ならともかく、僕の言うこのセリフに反応がないっていうことは、やっぱり本当にいないんだなあ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "大地は自分に気付いていない。当然、このままホロスコープに気付かずに帰ってしまう可能性も充分にある。\n輝夜は天に祈るような気持ちで待つ。大地が気付いてくれることを。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大地先輩……っ", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "心の中でそう叫んだ瞬間、クローゼットの隙間から、部屋の明かりとは違う白い光が差し込んでくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大地先輩、気付いてくれるかな……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "間違いない。自分の声だ。これから行う告白の前に、不安になって呟いてしまった言葉。大地は気付いてくれた。輝夜の中に、嬉しさがこみあげてくる。\nだけども、これからだ。どんなに気付いてもらえたとしても、想いが届かなければ、それはなんの意味もない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大地先輩、いえっ、橘大地さん!\n……好き、です……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "扉の向こうで行われた告白。心臓の鼓動が一際高く、早く響く。耳の奥で、ドキドキと痛いほどに鳴り響いている。\n大地は、なんと返してくれるだろうか。やっぱり重荷として忘れられてしまうだろうか。頭の中が真っ白になり、もう何も考えられない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "僕の答えなんて、決まってるのに", "speaker": "大地"}, {"utterance": "扉の向こうから、そんな声が聞こえた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え……っ?", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "その言葉に思わず身体が反応する。心の中で声をあげる。\n大地の答え。それがどちらを意味しているのか。聞きたい。けれど聞くのが恐い。\nもし『ノー』だとしたら、自分はどんな顔を浮かべることができるだろう。どんな言葉を返すことができるだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "輝夜、見つけた", "speaker": "大地"}, {"utterance": "きゃんっ", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "唐突にクローゼットの扉が開いた。部屋の明かりが背中からクローゼットの中を照らし出す。\nそして、今一番会いたくて、一番会うのが恐い人の声。\n予想外の展開に、輝夜は驚きで凍り付いていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "輝夜、見つけた", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そこに、思った通りの人がいた。\n暗いクローゼットの中、小さくうずくまりながら、そこにいた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃんっ", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "見つかるなんて思っていなかったんだろう。純粋な驚きの声が、輝夜の口からこぼれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えっ、ええ!?\n大地先輩!?なんでここが!?", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "そうだよね。大切な想いを伝えるのに、輝夜がそれを映像任せにするわけがないよね\n懸命に勇気を振り絞って、その想いを伝えようとしてるのに、輝夜がその行為から逃げ出しちゃうわけがない\nちゃんと、ここにいたんだ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あ……\n……あの、す、すみません……私、今……大地先輩の顔、恥ずかしくて見られない……\n分かってはいるんです。こんな方法に頼るなんて、ずるいんだっていうこと……\nだ、だけど私、こんな気持ちになったのも、その気持ちを伝えるのも全部初めてで、ど、どうしても言えなくて……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "いや、分かる気がするよ\n自分の気持ちを伝えるのって、凄い難しいし、勇気のいることで\nしかもそれが、恋愛感情ならなおさらだよね。\nだから、この一度で聞かせてほしい", "speaker": "大地"}, {"utterance": "え……あ、あの、それってどういう……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "昔から思ってたんだ。こういう時は、男の方から言うべきだって\nそれも、ちゃんと正面から勇気を出して、って\nだから、ごめん。輝夜の振り絞った勇気、無駄にしちゃうかもしれないけど、改めて僕から申し込むよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だ、大地先輩……?", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "好きだ。僕の一番大切な人に、恋人に、なってくれないかな", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あ……\nは、はい……\nはい、よ、よろこんで!", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "ポロポロと、その瞳から涙の雫がこぼれ落ちていくのが分かる。\nそれは決して悲しい涙じゃないって、嬉し涙だって分かるから、僕も嬉しくなる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "私……私を、大地先輩の恋人にしてくださいっ", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "はは、いいのかな。輝夜みたいないい子をさ、僕みたいないいかげんな男がもらって\nなんか、夢みたいだ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "夢なんかじゃありません。それに、大地先輩は、いいかげんな人でもありません\n私は、大地先輩でないといやです", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "うん。僕も輝夜がいい\nありがとう、僕を選んでくれて", "speaker": "大地"}, {"utterance": "私だって。どうしたらいいんでしょう。今、嬉しすぎて、胸のドキドキが止まってくれません\n顔が火照って、でも笑ってしまって、恥ずかしくて大地先輩に見せられないんです\n大地先輩の顔が、今たまらなく見たいのに、なのに恥ずかしくて見られないんです。こんな嬉しい辛さ初めてです", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "僕だって、今もう顔がニヤケちゃってさ、大変なことになってる。だけど僕は、真っ赤になってる輝夜見たいな\n輝夜の可愛い顔を、見せてほしい", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だ、だめですよぉ。本当に、本当に今だらしない顔なんです", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "輝夜の顔で、僕が嫌になる表情なんて絶対ない。僕は輝夜の身体を後ろから抱えるように持つと、そのまま立ち上がらせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "き、きゃあんっ。だ、大地先輩?", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "ほら、笑ってる輝夜はこんなに可愛いし\nそれに、僕が理由で笑ってくれるなら嬉しいから、もっともっと見せてよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……は、はい。は、恥ずかしいですけれど、大地先輩がそう望んで下さるんでしたら……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "そうはにかむ輝夜の笑顔は、どんな宝石でもくすんでしまうような、そんな輝きを持っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でもさあ、最初に呼びかけた時に、よく出てこなかったよね。タンスの中、漁られてたかも知れないよ?\nなんといっても、僕なんだから", "speaker": "大地"}, {"utterance": "逆ですよ\nむしろ、大地先輩ですから大丈夫だって思ったんです\nそれに、あの……\n少しくらい見られてしまったも、だ、大地先輩にでしたら……ガマンできるかな、って……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "……輝夜って、本っ当に可愛いよね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "え……あ、ありがとうございます……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "この誰よりも素直で優しくて可愛い女の子を、僕は絶対に手放さない。\nこの笑顔を、絶対壊さない。\n僕は今、自分自身に誓った。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["輝夜", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "D04_32_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "……本当に、肝心なところで鈍くなるんだよな、僕は……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "消えていく映像を見ながら、僕は自分にほとほと呆れ果てる。\nあんな家族の姿を見させられて、輝夜が気にしないでいられるわけないじゃないか。\n輝夜の元気が無かったのは疲れたからとかそんな理由じゃなくて、家族との時間を思い出してしまったから。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "迂闊すぎるだろう、僕は", "speaker": "大地"}, {"utterance": "それを僕の前で見せてしまわないように、必死で堪えてたんだろうな……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……行こう。輝夜の所へ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕は公園へと向かって、真っ直ぐに駈けだした。\n家族連れの姿も、呑気に休んでいるおじさん達の姿も、カップルで笑い合う若者達の姿も、もうそこにはなかった。\nすっかり陽も沈みきった時間。そこは昼間とは違い、ただ寂しげな空気だけが広がっている。\n僕はその静かな空気を崩すことのないよう、そっと奥へと向かって歩いていく。\n公園の中心。最も開けた場所。\nそして思った通り、そこに輝夜の姿はあった。\nベンチに座り、黙って夜空を眺めている。まるで、そこに浮かぶ星々と会話でもしているみたいに。\n僕はそっと輝夜のもとへと向かうと、その隣に腰を降ろした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "若い女の子の夜遊びは関心しないよ。特に輝夜くらいに可愛い子はなおさら", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だ、大地先輩!?なんで……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "いきなり現われた僕に、輝夜は跳び上がりそうなくらいの驚きを見せる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いやあ、これでも輝夜の彼氏さんですから。輝夜がちょっと元気ないなあと思えば、元気づけるために参上するわけですよ、これが\nまあ、だからといって、何ができるかっていえば、こうやって隣にいることくらいだけなんだけどね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "本当ならこういう時、気の利いたセリフの一つくらいかけてあげられないといけないんだと思う。だけど僕には、何を言ってあげればいいのか分からなかった。\n何を言っても、すべてが中身のないその場しのぎの言葉になりそうで。\nだったら、せめて一人きりになってしまわないよう、その隣にいたいと思う。\n輝夜は、そんな僕をしばらくの間、キョトンと見つめて、\nそして、おかしそうにクスと笑った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "私は、やっぱり幸せですね。大地先輩の彼女になれたんですから\n隣にいてくれるだけで充分です。それだけで、あんなに隙間の空いていたこの胸が、とっても温かくなっちゃいました\n昔の私なら、きっと寂しいのを必死になって堪えて、一晩中こうしてお話をして……それでも隙間は埋まってくれなくて……やっぱり寂しいまま帰っていたはずですから", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "……死んだ人は夜空の星になって、ずっと見守っていてくれるんだよね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "はい。もちろん、そんなの迷信だってことくらい分かってるんですけど……\nそれでも、こうやって話しかければ、みんなに届くんじゃないかって、そう思ってしまって……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "迷信だっていいんじゃないかな。こうして見上げてるとさ、本当に届くんじゃないかって気がしてくるよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "見上げた夜空は広く、どこまででも広がっている。昔の人達は、この夜空にどんな想いを重ねて、そんな話を考えたんだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……大地先輩は、星座の持つ力について知っていますか?", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "……多少なら", "speaker": "大地"}, {"utterance": "星座後からに完全に目覚めたものは、その身体能力の強化と肉体の成長の停止以外に、常識外の特別な力を一つ得ます\n陽夏さんの、あらゆるものを破壊する力や、七星さんの予知能力のような\nそしてその力は、心が引き出すんだそうです。心の奥の奥、本当に一番深い所で、今この力が欲しい!と念じた時、その願った力が手に入るとか", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "輝夜はそこまで言うと、少しためらい、けれどやっぱり先を言う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……大地先輩は、人を生き返らせる力なんて存在すると思いますか?", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "願う力が手に入るというなら、そんな力だって存在してもおかしくない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……それが、輝夜の欲しい力?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……分かりません。人の生死を自由にできる力なんて、持ってしまっていいものか\nですが、もしあるというなら、手に入れたいとも思ってしまいます", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "大切な人を失った経験のある人達なら、それはきっと誰もが望む力なんだと思う。\nもしそんな力があったなら、どれだけ多くの人達が救われるんだろう。\nだけど、そんな力はやっぱり……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "本当に失われてしまったものを取り返す力……あるといいよね\nでも、たとえ輝夜がその力を手に入れたとしても、僕の家族は生き返らない", "speaker": "大地"}, {"utterance": "え……あの、それってどういう……\n大地先輩のご両親は、まだご存命、ですよね……?", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "僕の言葉に、輝夜は思わず首を傾げた。僕は少し考えて、だけど、その全部を話すことにする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こんな話、聞きたくないかもしれない。だけどそれでも聞いてほしい。やっぱり、輝夜には全部知っていてほしいから\n五年前、この街で起こった火災事故、知ってる?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……はい。開店したばかりのショッピングモールで起こった……\n当時の私は、この茜橋の近くに住んでいたので……よく覚えています", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "輝夜の顔が、痛ましいものに変わる。まるでその時の情景を思いだそうとするみたいに。\nこの近くに住んでいたっていうのなら、当時の状況も分かっているんだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "僕はね、あの事故の被害者の一人なんだ。それも、他の人とは違って、ちょっと特別な", "speaker": "大地"}, {"utterance": "え……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "あの日、僕はこの街で、久しぶりに空と再会する約束をしてた。オープンしたばかりのモールを案内してやろうと思って、そこを待ち合わせ場所に選んで……\nそして、事故に巻き込まれた", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そんな……あの、それじゃあ火傷とか……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "心配そうな顔を向ける輝夜に、僕は小さく首を振る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "幸いね、ケガはほとんど無かったんだ、僕は。だけど、代わりに別のものを失った", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕はそこで、あえて言葉を切った。輝夜も、その先が重要なんだって分かってくれたのか、黙ったまま僕の顔を見つめ続ける。\n僕はそんな輝夜の顔を見ながら、その先を言葉にした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "記憶をね、失った", "speaker": "大地"}, {"utterance": "記憶?あの、それってどういう……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "言葉の通りだよ。生まれてから、あの火災事故に巻き込まれるまでの記憶が、綺麗に何一つ残らず、消えていた\n思い出だけじゃない。僕が生きている間に積み重ねてきたあらゆる知識や経験。そういったものまでがすべて消えていた。ただの人形みたいになった", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そん、な……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "ようやくそれがどういうことなのか理解できたのか、輝夜の顔が青ざめる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その時だよ、空が星座の力に目ざめたのは\n僕を救うために、僕を救える力を願って、そして救ってくれた。まあ、具体的にそれがどういう力かまではよく知らないんだけれどね\n僕は子供の頃からずっと空と一緒にいたから、僕達の記憶は共有できる部分も多かった\n空は、そんな自分の記憶から僕の擬似的な記憶を作り出して、それを僕にコピーした……らしい\nまあ、それ以外の部分はさ、あま姉とか皐月とかアニキとか、父さん母さんから色々と教えてもらって新しく覚えた\nだから、ないんだ。僕の中には、僕自身が積み重ねた記憶がない。五年前からの僕しかいない\n空やみんなとの思い出も、家族のことすらも、全部他の人からもらったものばかり\nもちろん、みんなに感謝してる。特に空があの時いなかったら、僕は今、きっとこうしていないしね\nだけど、僕自身が感じて、僕自身が積み重ねてきた気持ちとか思い出とかは全部消えてしまった。僕の中にいたすべての人が、あの時死んでしまった……\n今、僕の中にいる人達は、昔の僕が知っていた人達とは、きっと別人なんだよ。あくまでも、今の僕が知っている人達なんだ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "この五年間で新たに関係を築けた人はいい。だけど、この五年で会えなかった人達のことを、僕は伝聞でしか知らない。\n昔の僕は、そんな人達をどういう風に見ていたんだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "悲しいことだし残念なことだけど……消えてしまった記憶は戻ってこないし、仮に戻ってきたって、もう過去の僕には戻れない", "speaker": "大地"}, {"utterance": "記憶を取り戻したい、とは思わないんですか?", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "前はさ、どうにかして取り戻せないか、なんて考えてたこともあったよ。だけど、今はもうこのままでいいと思ってる\n僕は、今の僕の知っているみんなを大切にしていきたいから。失ってしまった過去じゃなくて、今ここにある現在と、これからをね\n当然、僕の知ってる悲しさと、輝夜の抱いてる悲しさは違うと思うし、輝夜の方が絶対に重いのも分かってる。だから、僕が言っていいことじゃないのかもしれない\nだけど、それでもあえて言うなら……消えてしまったものは、もう取り戻せない\n取り戻せないから、大切にできるんだと思う……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "でも悲しいかな。僕達は全然未熟だから、そんな重要なことに気付くのは、いつもそれを失った時なんだ。\n無くして、もう取り戻せなくなってから、初めて気付くんだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……そう、ですよね。完全に失ってしまったものを取り返すことなんて、もう誰にもできないのかもしれません。いえ、多分できないんです", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "輝夜だって、そんなことは当然分かっていたんだと思う。輝夜も、失ってしまった人なんだから。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だけど、完全でなくてもいい……もしまた、会うことができるなら……\nただ優しく笑ってくれて、あの温かい手で、私を撫でてくれるなら……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "ただそれでも、手を伸ばしたくなる。届いてほしいと願うことがある。\nそこに、もしかしたらと思ってしまう希望があれば、期待を抱いてしまう。\n星座という、人を越えた力があるから。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "輝夜", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕は、その小さな頭を、優しく撫でた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "代わりになれるなんておこがましいことは言わない。誰だって、他人の代わりになんてなれっこないんだから\nだけど、もし僕でもいいなら、僕の手をほんの少しでも温かいって感じてくれるなら、僕はいつでもこうして輝夜を撫でるよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "空いてしまった胸の穴。そこに同じピースをはめることはできないけれど、僕の、橘大地っていうピースをはめることならできるから。\nその穴に僕をはめることで輝夜が少しでも笑ってくれるなら、僕はいくらでも輝夜と一緒にいる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……大地先輩の手も、充分温かいです。それに、優しい……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "僕の手に、そう言って微笑んでくれる輝夜。その笑顔は、僕を支えにしてくれる証みたいでただ嬉しい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、やっぱり大地先輩だったんですね……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "やっぱり?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "いえ、なんでもありません\nただ、今こうして私の隣にいてくれる人が大地先輩で、本当によかったなって、改めて噛みしめてるところです", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "本当に嬉しそうに、僕に撫でられ続ける輝夜。その顔が見ていたくて、思わず撫で続けてしまう。\nとはいえ、このままずっとここにいるわけにもいかないし、風邪を引く前に戻るとしよう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "よーし。それじゃあ今夜はここまで", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……もうお終いですか……?", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "今日はね。このままだと風邪引きそうだし\n明日からだって、望んでくれればいくらでも撫でてあげるよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ちょっと残念ですけど、分かりました。その代わり、明日もたっくさん撫でて下さいね", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "お望みのままに", "speaker": "大地"}, {"utterance": "どちらからでもなく僕らは手を握り合うと、公園の出口へと向かって歩き始める。\n夕方に別れた時のような寂しさは、今の輝夜からは感じない。\n気持ちのいい月明かりを浴びながら、僕らは夜の街を歩いていった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["輝夜", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "D05_06_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ごめん、ちょっと遅れた", "speaker": "大地"}, {"utterance": "家から全力疾走で駅まで走り抜ける。約束の時間から遅れること、約三分。やっぱり無理だったかあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いえ、たった三分ですから。私はむしろ、間に合わせるために必死で走ってきてくれた大地先輩の気持が嬉しいです\nこんなに汗をかいて……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "輝夜はポケットから、かわいらしい花の柄のハンカチを取り出すと、汚れるのも構わず僕の汗を拭いてくれる。\nハンカチから漂う清潔な石けんの香りが、輝夜の香りみたいでドキドキしてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、すぐに引くから大丈夫だよ。それにハンカチ汚れるし", "speaker": "大地"}, {"utterance": "いえ、大地先輩の汗ですから。それに、私を待たせないためにって頑張ってくれた結果です。汚れるだとか、そんなの気にしないで下さい\nむしろ、こうして大地先輩のお役に立てるのが、凄く嬉しいんです", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "恥じらいながらも嬉しそうに微笑みつつ、僕の顔の汗を拭ってくれる輝夜。恥ずかしさよりも嬉しさの方に天秤が傾き、僕は素直にされるままになる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はい、どうぞ。これで大丈夫です", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "ありがとう。輝夜ってさ、尽くしてくれるタイプだよね。男にとって、恋人にできたら一番幸せなタイプ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そんな、大げさですよ。こんなことをしたいと思うの、大地先輩だけです。他の人相手には思いません", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "輝夜を独り占めかあ……うん、自分がどれだけ幸せ者か把握できた\nよーし。それじゃあ、その幸せ噛みしめたまま、行くとしようか", "speaker": "大地"}, {"utterance": "はい♪", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "でも、待ち合わせ時間、ちょっと早すぎたかもね。お店の開店時間より相当早いよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "いえ、問題ありません。私が少しでも長く大地先輩と一緒にいたかったんです", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "そう言ってニッコリ笑う輝夜を見てしまえば、もう何も言えません。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん。だったら僕もまったく反論無し。それじゃあ、午前中はゆっくり喫茶店にでも入ってようか", "speaker": "大地"}, {"utterance": "はい、ぜひ♪", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "昨夜、風呂にも入ってそろそろ寝ようかなと思った頃、突然かかってきた輝夜からの電話。\n電車で少し行ったところに、昔家族でよく行っていたお茶屋があるらしく、そこに付き合ってもらえないかとの話。\nはっきり言ってしまえば、これはデートだ。\n輝夜と恋人同士になって、初めての本格的なデート。これを断る理由なんてあるわけがない。あったら忘れる。無かったことにする。\nそして今日、僕達は晴れて、正真正銘のデートへと踏み出した。\nいつもの休日なら混んでいるこの喫茶店も、開店直後は全然空いていた。待ち時間ゼロで席へとつくと、適当にデザート類を頼む。\nほとんど他に客がいないせいか、メニューはすぐに出てきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、お茶屋なんて今時珍しいね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そうですね。普通に買うならモールででも充分ですし。ただ、そこにしかないお気に入りの茶葉があったのを思い出してしまって\n久しぶりに、飲みたいなって思ったら、もうガマンできなくなってしまって……すみません", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "いやいや、輝夜と二人きりで出かけるチャンスを作ってくれたんだし、そのお茶屋さんには心から感謝だよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そう言って喜んでもらえると私も嬉しいです\nこうやって大地先輩と二人でお出かけできるなんて、昨日の夜は中々眠れなくて困っちゃいました\nこのまま、凄い隈とかできちゃった顔で会わなくちゃいけなくなったらどうしようって", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "ああ、それは僕も同じ。明日に備えるぞって、早めに布団に入ったのにさ、まったく意味なくて\nこのまま朝まで眠れなかったらどうしようって、本気で焦った\nでも、輝夜は眠れたみたいだね。いつも通りの可愛い顔だ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "もう、大地先輩はいつもお上手なんですから。でも、ありがとうございます。大地先輩に褒めていただけるの、何より嬉しいです", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "素直な感想言ってるだけなんだけどね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あ、大地先輩。ほっぺにクリームついてますよ", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "え、ほんと?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だめですよ大地先輩。袖で拭ったりしちゃ汚れちゃいます\nはい、動かないで下さい。今綺麗にしますから", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "輝夜はカバンからハンカチを取り出すと、僕の方に手を伸ばす。\nそして、僕の頬へと優しく触れた。\nそのまま、クリームが広がらないようにそっと拭ってくれる。その手の感触は優しくて、どこか気持ちいい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "どうぞ。綺麗になりました", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "ありがとう。ちなみに質問。そのハンカチさあ、さっき僕の汗拭いた奴、だとか……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "大丈夫です。別のハンカチですから。汗拭き用と、その他の用途のもので、複数持ってきてますから", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "いやあ、よかったよかった\n輝夜の汗拭いたハンカチなら問題ないんだけどね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "もう。大地先輩、それは変態さんっぽいですよ", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "でも輝夜の手、拭いてもらってるだけのはずなのに、なんか気持ちよかった", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そんな、普通に拭っただけですよ", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "それじゃあ、やっぱり輝夜にやってもらってるからなのかな。周囲も羨ましそうに見てたし", "speaker": "大地"}, {"utterance": "え……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "まったく考えになかったのか、慌てて周りを見回す輝夜。その顔が、みるみる赤く染まっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "す、すみません。私、つい……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "真っ赤になって俯いてしまう輝夜。膝の上に持っていってしまった手が可愛い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "僕としては、舐め取ってもらってもよかったかな", "speaker": "大地"}, {"utterance": "え、な、舐めて、ですか……?\nは、はい。大地先輩がお望みなんでしたら……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "え、あ、いや。さすがに冗談だよ。ほら、こんな公衆の面前でさ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そうなんですか?でもその……も、もし本当にお望みなんでしたら、遠慮しないで言って下さいね\n私は、大地先輩が望むことでしたら、どんなことでも叶える義務があるんです。恋人として", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "なんだろう。今までも僕の言うことならできるだけ叶えようとしてくれてた輝夜だけど、今日はいつも以上にその考えが強いみたいに見える。\nまるで、そうしないといけない、みたいに。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あの、大地先輩?なんだか残念そうに見えるんですけれど、やっぱりされたいんじゃあ……\nあの、私は本当に大丈夫ですから、お望みなんでしたら遠慮はしないで下さいね?", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "え、あ、いや、違う違うっ。うん、大丈夫だからっ\nそれじゃあ、そろそろ行こうか。もっとのんびりしてたいけど、あんまりのんびりしてると帰るの遅くなっちゃうしね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あ、そうですね。それじゃあ、行きましょうか", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "いけないいけない。このまま今の空気が続いてたら、僕が抑えきれなくなってたな。\n輝夜の、あの小さなピンクの唇……男なら誰だって興味持つし……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大地先輩……?", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "いや、ごめん。なんでもないです", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕は輝夜が手を伸ばすよりも早く伝票を取ると、レジへと向かっていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、残念だったね。今日が定休日だったなんて", "speaker": "大地"}, {"utterance": "す、すみません。私がしっかりと調べていかなかったから……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "目的の場所は、確かに向かった先に存在していた。\n『本日定休日』の札を下げつつ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、よく考えれば日曜だしね。普通のお店ならその可能性も高いのに、それに気付かなかった僕も悪いよ\nそれに明日はやってるみたいだし、もう一度行こう", "speaker": "大地"}, {"utterance": "はい……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "お店が閉まっていたことよりも、僕を無駄に連れ出したことに落込んでしまっているらしい。\n僕としては、輝夜に誘ってもらえたってだけで嬉しいし、こうして一緒にいられるだけでも充分なんだけどなあ。\nでも、どこにも寄らずに戻って来たせいで思ってた以上に時間余ってるし、これで解散っていうのも勿体ないなあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "輝夜、これから予定とかある?今日はまだ早いし、なんだったらどこか行かない?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そんな僕の質問に、輝夜の顔が明るくなる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あの、でしたら大地先輩のお家とか、お邪魔させていただいちゃだめですか?", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "僕の家?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "は、はい。まだお邪魔させていただいたことなかったので", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "あー、なるほど。そう言われれば確かに……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕としてはむしろ嬉しいくらいなんだけど、今日かあ……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あの、やっぱりダメでしょうか……?", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "いやその、僕は全然構わないんだけど……\n実は今日さ、皐月と空、いないんだよね。連休利用してちょっと遠出しちゃっててさ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕も誘われたんだけれど、懐具合がどうにも寂しかったので、今回は辞退しました。まあ、そこに輝夜からの連絡があったわけで、結果的にはむしろ大正解だったんだけど。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だから、あの……僕と輝夜二人きりってことになっちゃうわけで……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "さ、さすがにこれはまずいよなぁ。恋人同士っていう免罪符のできてしまった今、輝夜を相手に自分を抑えきれる自信がちょっとない……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "皐月さんと空さんが……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "……うん。その、健康的な男の子であります僕としてはちょっと、ね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "それじゃあ、夕飯とか大変そうですね。あの、ぜひ私にお手伝いさせて下さい", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "はい?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "むしろ嬉しそうに言ってくれる輝夜。いや、今僕が心配している件に関しては、綺麗に右から左?\nえーと……これは信用されてるってことなのかなあ。\n……輝夜の手料理はぜひ食べたいし……これは必死に自分と戦え、ということなんでしょうか、神様……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["輝夜", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "D05_10_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "お粗末さまでした\nあの、お口に合いましたでしょうか……?", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "もちろん。これが合わないなんていう奴は、むしろそっちこそ普段何を食べてるのか疑っちゃうよ、僕は", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そんな、それは大げさですよ。私もまだまだですから", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "そう、恥ずかしそうに答える輝夜。\nだけど、輝夜の作ってくれた夕飯は普通においしかった。\nレストランなんかで食べるような、なにか際立っておいしいというのではなく、また食べたい、ずっと食べたいと思わせる、そんな飽きのこない味。\n本当に、家族に食べてもらうことを考えた家庭料理。そんな味だった。\n長年、うちの家族の味を学んで来た皐月ともまた違った、あえていうなら輝夜の家の味、というべきかな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いずれさ、ずっとこれを食べられるようになるのかなって思うと、なんか嬉しいな", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だ、大地先輩……あの、それってつまり……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "もちろん、恋人同士のその先\nあ、ごめん。ちょっと早すぎたかな", "speaker": "大地"}, {"utterance": "い、いえ……そこまで考えててもらえるなんて、う、嬉しくて……はうぅ……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "僕としては、もう輝夜を手放すつもりはないから問題ないんだけど、でも、こういう反応してもらえるなら今のところ問題ないってことかな。\nうん、安心した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "すみません、紅茶の葉、勝手に使ってしまいました", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "申し訳なさそうに言いながら、僕の前にティーカップを差し出してくれる輝夜。食後のお茶付きっていうのがいいなあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "全然問題ないよ。でもよく場所分かったね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "いえ、皐月さんだったらこの辺りに置くと使いやすいんじゃないかって考えたら、やっぱりそこに", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "そこまで考えるとは、恐るべし輝夜さんの洞察力……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも本当に今日は得しちゃったかな\n朝から輝夜と一緒にいられて、クリーム拭いてもらったり、手料理まで食べたり", "speaker": "大地"}, {"utterance": "今度は舐め取るようにしますね", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "あははは……まだ覚えてらっしゃいましたか……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あの時の大地先輩、その……私の唇、ずっと見てらっしゃいましたよね?", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "あ……ごめん、別にいやらしい気持ちとかだったわけじゃないんだけど、つい……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あ、い、いえ、それは全然構わないんですっ。だってその……実は私も……見ちゃってましたから……\n大地先輩の……唇……\nすみません……私、思い出してしまって……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "その言葉に、僕の脳裏にいきなりあの感触が蘇ってくる。\nプールで、ほんの一瞬だけだったけど、でも確かに重ねられた輝夜の唇。\n冷え切っていたはずなのに、でも確かに熱かった、あの柔らかな感触を。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あの時、もう私……大地先輩以外の人のこと、考えられなくなっていました\nだから私は、あの時、大地先輩に捧げたんです\n初めての、キス……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "輝夜は下を向いてしまうと、懸命に羞恥を堪えるように言う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "よ、よしっ", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "それは、前に僕が教えた気合いの入れ方。輝夜は自分に気合いを入れると、再び顔を上げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……お、お願いが、あるんですっ", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "必死な顔で言う輝夜の身体は、わずかに震えているように見えた。もちろん寒いからなんかじゃない。多分、緊張のため。\nそのまま、朱に染まった顔で僕の目をぎゅっと見て、そして続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あの……その……\nわ、わ、わ……\nわ、私を開通して下さいっ!!", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "世界の法則が乱れた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あの、輝夜?今、自分がどんなに凄いこと言ったか分かってる……?\nいや、そりゃまあ、確かに決意はしっかりと伝わってきたけども……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "え、ええっ!変でしたか!?で、でもでも、こう言えばきっと大地先輩喜んでくれるって、明葉さんが……\nだ、だから私、恥ずかしいけど、大地先輩が喜んでくれるならって……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "い、いやあの、間違いなく心の底から喜びはしちゃったわけなのですが……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "というか、明葉さんの差し金かあ。そりゃそうだよねえ。輝夜が、そんな簡単にこんなことを求めてくるはずがない。\nそりゃあ僕としては当然輝夜が欲しいし、一日でも早く僕だけのものにしてしまいたいけど、でもそんな男の欲望で傷つけていい子じゃない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ま、まあほら、明葉さんの言うことだから……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ほ、本気ですっ\nあ、あの……確かに言い方とかはおかしかったかもしれませんが、それでも、その気持ちは本気です!\n私、大地先輩に抱かれたい……だ、大地先輩だけのものにしてほしいんです!", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "それはまるで、何かを急いでいるようにも見えた。\nだけど、その瞳から伝わる想いは確かに本物で、僕に対する真摯な想いが、痛いほどに伝わってくる。\n僕のために。そんな想いと願いが伝わってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わ、私じゃあ、だめ、ですか……?", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "……その、僕もそういう経験無いし、すっごい欲求は溜まってるから、途中でとか絶対止められないと思う……\nそれに、気持ちよくとかもできるか分からないし、その、結構酷いことなんかもしちゃうかもしれない……\nそれでも、いいの?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "もちろんです。だってそれって、私が大地先輩の特別なんだっていうことじゃないですか\n嬉しく感じることはあっても、イヤになんて感じません\nそれに、私も、その……最後までしてくれないと、イヤ、です……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "わずかに怯えながらも、はにかむように笑ってくれる輝夜。\n女の子がこれだけのことを言うのに、いったいどれだけの決意と勇気が必要なんだろう。\nだったら、僕も素直になろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "僕の部屋、でいいかな……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あ……は、はい。最高の思い出になります♪", "speaker": "輝夜"}], "speakers": ["輝夜", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "D05_11_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "あ、あの……み、見えますか……?", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "今までに見たこともないくらいに頬を上気させた輝夜。\nそんな彼女が、自らスカートをたくし上げて、僕にショーツを見せ付けている。\nなんとも言えないくらいに背徳的な感じがして、思わず背筋をぞくりとした感覚が走り抜ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うん……なんか、凄い光景……輝夜が自分で、なんて……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あの、今日は私からお願いしたんですし、私の方が尽くして当然、ですから……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "小さく震える手が、健気にスカートの高さを維持している。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、輝夜震えてるし……無理しなくても……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "い、いいえ、大丈夫です。大地先輩が相手ですから、怖くなんて……\nで、ですから、どうぞ大地先輩の好きに触れて下さい。お望みのことがあれば、なんでも……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "こら", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あまりに無理をしているのが丸分かりな台詞。\n僕は思わず、輝夜の額を軽く突付いていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え?", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "怒られるとは思いもしなかっただろう輝夜は、きょとんとした目で僕を見る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そりゃあ、僕も輝夜のこと抱きたいし抱くけど、身体だけが欲しいわけじゃないんだから。そんな無理させて抱けるわけないだろ\nその、僕だって初めてなんだから、こういうのはお互いに勉強していかないと\nだから、とりあえず輝夜、何をしてほしい?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そんな僕の質問に、輝夜は少しホッとしたような顔を浮かべた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "す、すみません……あの……電気を消してもいいですか?は、恥ずかしくて……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "そして、小さく消え入りそうな声で輝夜はお願いしてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん、分かった", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕は当然、その願いを聞きれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ありがとうございます……でも、その、見えなくなったりとかは……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "大丈夫。輝夜が頑張ってくれてるから、これでもよく見えるよ\nそれに月明かりって、なんか電気よりもよっぽどいやらしい感じするし", "speaker": "大地"}, {"utterance": "心配そうに聞く輝夜に、軽く笑って答える。\n実際、月明かりに照らされた輝夜はとても綺麗だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あうぅ……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "それじゃあ、あの……触る、よ?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕も、これ以上我慢するのは限界に来ている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、はいっ……ど、どうぞっ", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "輝夜が頷くのを待ってから、僕はその秘所に指を這わせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひぁんっ", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "指が触れると同時に漏れる、輝夜の驚きの声。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ご、ごめん。強かった?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "い、いいえ……いいえ……その、初めての感覚だったので、つい……\nつ、続けて下さい。大丈夫、ですから……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "そ、それじゃあ……うわ……本当に割れてる……\nタイツの上からでも、こんな柔らかいの分かるんだ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "服の上からでもはっきりと分かるその柔らかさと、体温。\n今、自分が輝夜の大事な場所に触れていると、思い切り自覚させられる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……ん、くっ……\nこ、これが……だ、大地先輩の、指……\nふぁ……あ……な、なんだか、変な感じ、です……か、身体が震えて……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "ゆっくりと動く僕の指に合わせて、輝夜も素直な反応を返してくれる。\n自分が輝夜を感じさせていると思うと、どんどんと嬉しくなってしまう。\n僕はそのまま、輝夜の上着に手をかけて、その胸元を露出させた。\n恥ずかしさからか、輝夜は僕の行為をただ黙って受け入れている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こうなると、大きいのがより分かるね\n手のひらになんて収まらなそう……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "目の前に現れた、ブラジャーに包まれたままの輝夜の胸。\nそれは服の上から感じていた以上のボリューム感を誇っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ど、どうぞ。大地先輩の手に、収めて下さい……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "う、うん……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "輝夜の言葉に促されるように、僕はその胸を手の平で包んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……\n大地、先輩の手……お、大きいです……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "電車の中でのアクシデント以来の、輝夜の胸。\nそして今はあの時と違い、服の上からではなく下着越しの感触。より直接に近い感触。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そんなことないよ。僕なんて、男子の中じゃあ低い方だしね。やっぱり手も\nでも、輝夜の胸は本当に大きい……ブラの上からなのに、こんなにフカフカで、それに凄い弾力……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "輝夜の胸は、想像以上に大きくてとても柔らかい。\nそれでいて指をしっかりと押し返してくるほどの弾力があった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぁ……あ……だ、だめ、です。大地先輩の手、動くと……こ、声がでちゃう……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "それほど強く触れた訳でもないのに、輝夜は大きく反応している。\nその無理に抑えようとする声が可愛くて、僕はもっと聞きたくなってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "全然平気だから、どんどん声出してほしいな。輝夜の声、聞きたい", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そんな、は、恥ずかしいですからダメ、です……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "それなら、これだとどう……?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "輝夜の返事を待たずに、僕は胸を覆っていたブラジャーをずり上げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "下着の抑圧から解放された乳房が、ぷるんと揺れる。\nそれは本当に綺麗で、ずっと見ていたくなるような、そんな胸だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "輝夜の胸……ツンって上向いてて……綺麗な形してる\n凄いね……乳首、もうこんなに……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "しっとりとして吸い付きそうな肌。\n誰もが羨むようなボリュームで、しかも形も理想的と言っていいくらいに整っている。\n上向きの乳房の先端では、薄い桜色の乳首が、少しだけその存在を主張していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んうっ……あ、や、ああっ\nだ、大地、せんぱ……そ、そんな……つまんじゃ、だ、だめで……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "こんなものを見せられて、大人しくしていられる訳がない。\n僕はその弾力に満ちた乳房を味わいながら、先端の可愛らしい乳首を指に挟む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわ……コリコリってしてる……胸も……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "初めて直接触れる女の子の胸と乳首。\nその行為に自ら興奮しつつ、輝夜の胸の感触を味わう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はあんっ", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "僕の指が、輝夜の乳房にめり込んだ。\nそれだけで輝夜は大きく身体を震わせてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ち、直接触ると、こんなに違うんだ……\n柔らかくて……吸い付くみたいで……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あ、あう……大地先輩の手が、あ、温かくて……あ、や、やあんっ", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "必死で声を抑えようとしつつも、次第にその声が大きくなり始めている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱり、収まりきらないね……うわ、本当にゴムマリみたい……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕の手の平には収まりきらない輝夜の胸。\n指がめり込み、好きに形を変えるのにすぐに元に戻ろうと押し返してくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふあ……あぅ、ん、う……あ、ああっ\nや、あ、触り方、優しくて……何かぴりぴりって……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "胸だけでも充分に感じてくれているらしい輝夜。\nこのまま胸だけを弄り続けたい欲望を感じつつも、僕は再び輝夜の秘所へと手を伸ばした。\n下着越しでなく、直接輝夜の秘所へと指を這わせた瞬間。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぴあっ", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "輝夜は今まで以上に大きな声を上げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわ、凄い反応。ごめん、やっぱりここは早かったかな……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "それは当然と言えば当然のことだけど。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "す、すみませんっ……わ、私が慣れてないだけですから、ど、どうぞ……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "申し訳なさそうにしつつ、輝夜は僕の行為を許してくれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うん……輝夜の、少しヌルヌルしてきてるね……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "指先に、輝夜の秘所から溢れた蜜が絡んでいた。\nそのことに少し驚きつつ、さらに指を這わせていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あう……い、言わないで下さい……大地先輩が優しいから、どうしても……\nあ、ああっ……や、あ、ゆ、指が……きゃうっ\nあ、あ、あ、ああっ、や、こんな……ぞくぞくって……んうっ", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "一番大事な場所には触れないように、ゆっくりと指先を動かした。\n秘所に生えた柔らかな毛も、すでに蜜にまみれて濡れているのが分かる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うわ、凄い濡れてきた……もうこんな……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "その割れ目に触れただけで、中からはトロリとした液体が溢れてきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひゃっ……あ、あふ……ん、んう……っ\nだ、だめ、です……私、指、が動く度、に……びくん、って……\nふあ、あ、ああんっ\nも、もう、た、立って……られ……ん、あ、ああっ、はうっ", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "僕の指先が触れただけで、輝夜の身体は大きく震えそのまま力が抜け落ちて行く。\nそんな輝夜を支えながら、僕は自分のベッドの上に彼女を誘った。\n今度は、僕自身が彼女をゆっくりと見て、味わえるように。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あの、こ、この位置って……\n大地先輩の、顔が……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "僕の目の前には、輝夜の大事な場所。\nそしてその目線を少しずらせば、今も揺れる大きな胸と恥ずかしそうに頬を染めた輝夜の顔がはっきりと見える。\n正直に言って、これは絶景だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うん……輝夜の濡れてるのが、凄いよく分かるよ\nタイツまで染みになって……\nそれに、輝夜の胸……凄い……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "素直な輝夜は、僕のこんな無茶なお願いにも従ってくれている。\nそれがなんだか凄く嬉しい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あんまり見ないで、下さい……は、恥ずかしくて……どうにかなっちゃいそうです……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "そんなリアクションこそが、最高に僕自身を盛り上げてくれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "まずはタイツを脱がして、そのショーツをはっきりと露出させた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱりタイツがあった方がいやらしいけど、この方が輝夜の可愛い下着、よく見えるね\nそれに、濡れちゃってるのも……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "目の前に晒されている下着は、すでに中央だけに留まらず染みが広がっているのが見て取れる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、大地先輩、えっちです……\nで、でも……大地先輩ですから……が、ガマン、できます……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "僕の言葉に、頬を染めながらも輝夜はじっとしてくれていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぁ……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "そんな彼女に答えるように、ショーツの上からゆっくりと彼女自身に触れる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "さっきより熱くて、柔らかい感じがする……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あ、ああ……だめ……電気みたいなのが、は、走って……\nんんっ!あ、あう……ん、くっ", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "今までの愛撫で、充分に柔らかくなっているのかもしれない。\nショーツ越しだというのに、輝夜は先ほどまでよりもずっと強い反応を返してくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "凄い。どんどん熱くなって、濡れてくる……輝夜、これ、下ろすよ……?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "このままでは、もう下着の役割を果たさないくらいの勢いだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……は、はい……大地先輩が見たい、なら……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "輝夜の頷きを待ってから、僕はその秘所を覆う最後の一枚をゆっくりと引き剥がしていく。\n秘所の奥から伸びた数本の糸が、凄くいやらしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわ……ほ、本当にピンク色……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "正真正銘、初めて間近で見る女性自身。\n輝夜のそこは綺麗なピンク色で、すでに溢れている蜜で光っているみたいに見えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あうぅ……あ、あんまりじっくりみないでください……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "僕の言葉に、輝夜が泣きそうな声を上げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ご、ごめん……だけど、これ、凄い綺麗で……ヘアーも薄めでふわふわしてて……\nでも、ここに入れるんだよねえ……?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "今はまだ入り口を閉ざしている、輝夜の秘所にゆっくりと触れる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃうっ!", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "これ、指も入らなそうだけど……ほ、本当にここ?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "軽く触れる程度では、ここに何かが入るなんて思えない。だけど、そこ以外にそれらしい場所は見当たらない。\n……この上の穴は小さすぎるしなあ……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "た、多分……で、でも、私も女の子ですから、大丈夫です……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "輝夜の答えも、どこか自信なさげだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、もっと濡らしておいた方がいいよね……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕はそう決意して、輝夜の割れ目への愛撫を続けていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、あ……あ、あうっ、ひ、ひぁ……ん、あぁんっ\nや、あ、ああっ……大地、先輩、指……う、動いて……んくうっ\nは、あ……あふ……ん、んあぁっ!", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "ゆっくりとほぐすように指を這わせ、そしてその隙間に指を滑らせる。\n潤滑油になる輝夜から溢れる蜜は、留まるところを知らないかのように、中からどんどんと流れ出していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "輝夜、敏感なのかな……触れば触るだけ、どんどん奥の方から蜜が出てくる……\n僕の手も、もうこんなだよ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "もはやびしょびしょになった指先を、輝夜に見せ付ける。\nその指先から輝夜は、恥ずかしそうに目を逸らした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああっ……は、ぁ……ん……はぁ、い、言わないで……あぁっ……ください……\nんあ……あ、はああっ……んく、ひ!はぁ……んっ\nあ、や、あ、こんな……っ\nだ、だめ……あ、あうっ!\nはぁ……はぁ……ん、う……はぁ……だ、大地せんぱ……だ、だめ……っ", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "愛撫を続け、次第に割れ目がほぐれ出した頃、輝夜がその動きを止める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "輝夜、どうかした?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ご、ごめんなさ、い……お、下ろして……きゃうんっ", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "急にそう言い出した輝夜。その身体が、ぷるぷると小さく震えている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、はぁっ……ん、んあ、ああ……だ、だめ、です……も、もうっ\n大地、先輩!お、おねがいっ、ゆ、許し、て……っ", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "僕の言葉に返答するよりも早く、輝夜の身体が今度は一際大きく震えた。どうやら、軽くでも達してしまったみたいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、やあんっ!", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "そして、輝夜の抑え切れない声と共に、尿道から黄金色の液体が溢れ出してくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え!?こ、これって……お、おしっこ?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕の顔に、容赦なく降りかかってくるその液体。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、言わないで下さい!お、お願いですから、どいて下さい!\nと、止められないんですっ……いや、大地先輩にかかっちゃってるっ!\nき、汚いですから、先輩、よけてくださいっ", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "思い切り慌てる輝夜。\nだけど、自分の意思ではその勢いを止められないみたいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわ……女の子ってこんなとこから、こんな風に……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "逆に僕は、初めて見る光景に目を奪われていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お願いですから、見ないでぇっ", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "その羞恥から逃げ出したいかのように、輝夜は大きく首を振る。\nそれでも僕は、その光景をじっと眺め続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、なんか綺麗……\nん……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕は、輝夜から溢れるその黄金水へとそっと口を運ぶ。\n口の中に広がる、温かな液体の味。これが輝夜の味なんだって思ったら、汚いなんて感覚もまるで感じない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え、ええ!?\nだ、だめです!や、やめて、大地先輩!\nそんな、汚いですから!お、お願いです!", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "そんな僕を見て、輝夜は必死で止めるように懇願してきた。だけどごめん、やめられない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……輝夜のだもん……平気……ん……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "へ、平気じゃないです!や、あ、し、舌が……ひゃぁんっ\nあ、ああ!やあ!大地先輩、本当に、本当にお願いです!も、もう!!", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "口の中に溢れる、塩気を含んだその液体。\n股間を濡らしていた粘性のある蜜と共に、僕はそれを口の中へと舐め取っていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……終わり、かな?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あ、あううぅ……さ、最後までぇ……\n大地先輩、ひ、酷いです。私、は、恥ずかしくて、も、もう……\n大地先輩の顔、み、見られません……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "放尿が終わって放心した輝夜は、首筋まで真っ赤になっていた。僕の今の行為が、本当に恥ずかしくてたまらなかったんだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ご、ごめん。なんだか、見てたらすごく綺麗だったから……\nその、味もそんな悪くないかなあ、なんて……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "その様子を見ると、さすがに少し悪いことをした気分になって来る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、大地先輩、変態さんですっ\nわ、私の、お、おし……なんですよ、飲んだの!", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "いや、なんだか本当にそういう風に思えなくて……ご、ごめん。なんでもしていいって言われてたからつい", "speaker": "大地"}, {"utterance": "どういう訳か、本当に汚いとかそういう風には思えなかった。\nただ、輝夜の全てを受け止めたいという気持ちだけだったんだけど……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あう……た、確かにそう言っちゃってましたけど……\n……そう、ですよね……私が言ったんですから、ガマンしないと……\n大地先輩が喜んで下さったんだって……そう思うことにします……がんばって……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "僕の目を見て、頷いた輝夜は自分に言い聞かせるようにしつつ、一応納得してくれた様子だった。\nそして輝夜は、僕の股間の上へと移動した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大地先輩の、凄い……\nこ、これが男の人、なんですね……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "すでに今までの行為で、苦しいくらいに張り詰めている僕自身。\nそれを上から見下ろすようにしている輝夜には、わずかに怯えが見えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "本当にこの体勢でいいの……?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "この体勢だと、輝夜だけに負担を強いることになりそうなんだけど……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、はい……今日は私が、大地先輩に尽くす日ですから\nあ、あの、い、いきますっ", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "僕の心配を余所に、輝夜はいきなり行動を始める。僕へと指を這わすと自分自身へと合わせ、ゆっくりと腰を降ろし始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひいっ!\nい、痛っ……あ、ああ……っ!さ、裂けっ!", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "輝夜の指に誘われた僕自身が、少しずつ輝夜の中へと侵入していく。小さな何かを引き剥がすような、引き裂くような感覚が伝わってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "か、輝夜、大丈夫!?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "同時に感じる、ゆっくりと柔らかく温かいものに包まれていく感覚。\nただ、今はそれよりも辛そうな輝夜の方が気になってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あぐ……う……は、ぁ……はぁ……あ、ああ!\nこ、こんな、に……うぐっ!\nで、でも、あ、あと少、し……だ、大地先輩、のなんだから……っ!", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "痛がる素振りを隠さない輝夜は、それでもそのまま僕を包み込もうとするのを止めない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "輝夜、そんな無茶はしないでも……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "へ、平気、ですっ!も、もう……ほ、ほらっ!", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "そう言って、輝夜の身体が一気に僕自身を飲み込んだ。\n途中に、なにかを突き破るような感覚と共に、僕は輝夜の中にいるという感覚を味わう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、入っちゃいました、よ。大地先輩……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "痛みに耐えながら、輝夜は頑張って微笑みかけてくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "輝夜……相当痛いんじゃあ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だけどその表情からは、確かな苦痛が伝わって来てしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え、えへ。痛い、ですけど……不思議です……凄く嬉しくて……\n私の中に……大地先輩が、いるんです……私、女の子に生まれてきて、よかった……\nど、どうですか?私の中……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "今も痛みを感じたままに答える輝夜。\nただ、その言葉にも嘘はないことが僕に伝わってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うん。凄い熱くて……き、きつくて……す、凄いとしか……\nなんか、輝夜が僕に貼り付いてきてるみたいで……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だから僕も、輝夜の言葉に素直に答えることにする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ……もっと気持ちよくなって、下さい……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "僕の返事に気を良くしたのか、輝夜はそのまま腰を動かし始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うあっ!\nか、輝夜、ストップ!こ、これ、凄すぎてっ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "少し浮いた腰が、ゆっくりと下ろされまた上がる。\nその繰り返しによる小さな摩擦が、信じられないような快感を僕に与えてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……き、気持ちいい、です?", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "輝夜の中が、僕の中に絡み付いて離さない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "よ、よすぎるっ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "油断すれば、すぐにでも解き放ってしまいそうなほどの快感だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あはっ。嬉しいです。私も、すっごく痛いんですけど……すっごく気持ちよくて……\n大地先輩のが、私の中を上下するだけで、も、もう、ゾクゾクって、背筋にきて……\nあ、ああっ!こ、こんな、の、初めてで……あ、ああんっ!", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "痛みと悦びの混じったような輝夜の声。\nそんな彼女が動くだけで、僕は翻弄されてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぼ、僕も、輝夜が動くだけで、ゾクゾクって震えて……こ、こみ上げてきて……\nごめんっ。本当にもう、全然押さえられ、ない!で、出ちゃうから、輝夜!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "初めて味わう快感とはいえ、自分でも信じられないくらいに早く達してしまいそうだった。\n必死で押さえ込もうとしても、輝夜の膣内の擦れが、魅惑的に揺れるその乳房が僕の衝動を押さえさせてくれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、大丈夫、です。今日は、平気、ですから……な、中で……\n大地先輩との初めて……お、奥に欲しい……あ、はあん!\nあ、ああ……!大地先輩、お、おっきのが……んっ!こ、こすれて!\nあ、ん、ああぅっ、は、はふ、ん、んあぁ!", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "輝夜は、一切の容赦なく腰を上下させ、その快感を止めてくれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あぐ!か、輝夜の何かが、か、からみついて……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だ、ダメ……おかしく、なっちゃいます……わ、私……!\nはぁ……はぁ……んっ、う、あぁ……っ!\nぞ、ゾクゾクって……あ、ああ、ひ、んあぁっ……は、はうっ……!\nあ、ああっ、はああ、んっ、くぅ、あん、は、はあ、あああっ", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "少しずつ増えてくる輝夜の蜜が、その動きにぐちゅぐちゅと水音を立てる。\nその音がまたいやらしく感じて、僕を更に感じさせていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "輝夜の中、グ、グチャグチャ、で!も、もう!\nご、ごめん、輝夜!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "輝夜の身体を存分に感じて、僕はもう限界に達しようとしていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わ、私、もっ!", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "そして、その昂ぶりが限界に達する直前、輝夜の膣内も大きく蠢き、僕を搾り取ろうとする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うああぁっ!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "その、今まで以上の快感に、僕は抵抗することもなく輝夜の中へと放出してしまっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああっ!あああああぁぁぁぁぁぁっ!", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "放出された樹液が、輝夜の最奥を撃った瞬間、輝夜も大きな声を上げて達していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……お、女の子の中って、こんな気持ちいいんだ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "想像したことはあっても、本当に味わったことのない快感が、今も僕を包んでいる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あ、あ……大地先輩から、どくどくって……\nす、凄い、です……びゅくびゅくって動いて……あ、溢れてきて……\n身体のい、一番奥まで……流れていく感じで……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "輝夜の中で、僕自身は未だに暴れている。\n自分でも信じられないくらいに、放出が止まらない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめん、まさかこんな出るなんて……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "わ、私もあの……初めてなのに、二回も……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "頬を染めながら、輝夜がそのことを告げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それだけ、僕と輝夜の相性がいいってこと、なのかなぁ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "本当のことであれば、それは凄く嬉しいことだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも……\nこれで私、大地先輩に捧げられたんですよね", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "上気して頬を染める輝夜は、僕を見つめながらにっこりと微笑んでくれた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["輝夜", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "D05_12h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "……いい天気だなあ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "公園のベンチに座り、のんびりと空を見上げる。青い空の中をゆっくりと流れていく白い雲。吹き抜ける風に揺れる草花の音。\n休日の日らしい、穏やかで、平和な一日だ。\n着替えてきたいから、という理由で輝夜は一度家に帰り、その後改めて待ち合わせることに。\nそしてその間、僕はこうして温かな太陽の光を浴びて待っている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大地先輩、お待たせしました", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "随分早かったね。もう少しゆっくりでもよかったのに", "speaker": "大地"}, {"utterance": "それだと、大地先輩と一緒にいられる時間が減ってしまいますから\nところであの、大地先輩。ベンチがお好きですか……?", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "え、それってどういう……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "その、もしよければ、あの……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "ああなるほど。輝夜の言いたいことを察して、僕はベンチから立ち上がった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ベンチなんかとは比べものにならないくらい気持ちのいいものがあるのに、こんな固いところに座っていられません", "speaker": "大地"}, {"utterance": "は、はい。そうですよね", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "輝夜は嬉しそうに言うと、キョロキョロと周囲を見る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あの、向こうの芝生なんてどうでしょう", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "うん、気持ちよさそうだし、いいんじゃないかな", "speaker": "大地"}, {"utterance": "はい、それじゃあ……きゃっ", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "踏み出そうとした瞬間、輝夜が何かに躓いたように転びかける。僕は慌てて手を伸ばすと、その身体を抱きかかえるように押さえた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……すみません", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "大丈夫?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "は、はい……その……ま、まだ何か違和感があって……あ、あぅ……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "違和感……あ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "昨日のあれか。輝夜は初めてだったんだし、そりゃあ色々残って当然だよなあ。もう少し気を遣わないとダメだ僕。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、そんなに気になるほどではないので、気にしないで下さい。その、ちょっとだけ痛むことがあるくらいなので……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "うわ、まだ痛むんだ……ごめん。もう少しうまくやれればよかったんだけど……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "いえ。これも喜びの一つですから\nそれに、初めて好きになった人がそんなに上手だったりしたら、それはそれで複雑です", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "ああ、確かに。僕も輝夜が慣れきってたりしたらちょっとショックだったかも", "speaker": "大地"}, {"utterance": "私は大地先輩ただ一人のものですから、もし慣れてしまうとしたら、大地先輩がえっちなんですよ", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "えっちですみません……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "クス。大地先輩、本当正直なんですから\nさすがにここでそういうことはできませんけど、これでよろしかったらどうぞ", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "楽しそうに笑いながら、芝生の上に座る輝夜。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もちろん、よろしいです", "speaker": "大地"}, {"utterance": "きゃっ", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "言うが早いか、僕は素早く芝生の上を転がると、輝夜の太ももに沿って頭を乗せた。縦の形の膝枕だ。\nその柔らかい枕の感触は、今まで使ってきたどんな枕よりも心地いい。\n輝夜は、かわいらしい驚きの声をあげたものの、まったく拒まない。むしろ、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大地先輩、甘えん坊さんです♪", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "嬉しそうに微笑みながら、僕の頭が収まりやすいようにと少し足を開いてくれた。\n輝夜の柔らかい太ももが、僕の頭をしっかりと押えてくれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お店の方も、あまり急いで行く必要はありませんし、のんびりとしていきましょう", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "そうだね。僕も輝夜の太ももを、じっくり味わいたい", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ふふ。お粗末ですが、どうぞ\nでもこうしてると、子供の頃家族で来た時のことを思い出します", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "この公園まで?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "はい。電車ですぐに出て来れる距離でしたから、たまにこの街に遊びに来ていたんですよ\nお母さんに膝枕してもらって、よくのんびりとしていました", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "僕達も昔はよくこの公園で遊んでたしね。もしかしたら、その時すれ違うくらいはしてたかも", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そうですね。もしかしたら、一緒に遊んだこともあるかもしれませんよ\n大地先輩みたいな楽しい人を見かけたら、お姉ちゃん、きっと声をかけてたと思います。普段は大人しいのに好奇心が強くて。興味を持つとすぐ行動しちゃうんです", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "うーん、それはどうだろう。今の僕を見れば分かる通り、昔の僕もやっぱり常識溢れる、あま姉やアニキの抑え役だったからねえ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "常識、溢れちゃってたんですか……\nなんといいますか、空さんや皐月さんの苦労が目に浮かびます", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "あれ?僕、あま姉やアニキと同レベル認定!?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "いえ、大地先輩でしたら、更なる高みを目指せます", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "褒められてない気がするのは、きっと正しいんだろうなあ。くそう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、輝夜ももっと上を目指せそうだよね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "なんのです?", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "胸の大きさ。ここから見ると凄いんだ、これが", "speaker": "大地"}, {"utterance": "え……\nも、もう、大地先輩は……本当にえっちなんですから\nでも……そんなところも含めて大地先輩なんですよね。そんな風に着飾らない大地先輩だから、大好きなんです", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "なんか、そういう風に言われたのって初めてだから照れちゃうなあ\n僕もさ、そんな風に言ってくれる輝夜が大好きです", "speaker": "大地"}, {"utterance": "大地先輩……私、とっても嬉しいです。そんな風に言ってもらえて……\nたったこれだけなのに、泣いちゃいそうですよ", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "どちらかといえば、嬉しいのは僕の方なんだけどな。輝夜みたいな子にここまで好きになってもらえるなんて、夢みたいだし\n本当に、夢じゃないよね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "夢だったら私が困っちゃいます。思わず、神様とでもケンカしちゃいます。間違いなく、現実ですよ", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "そうだよね。この柔らかい太ももの感触も、絶対に本物だ\n輝夜枕、本当に僕にぴったし合うね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "もちろんです。大地先輩専用なんですから", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "言って、笑い合う僕達。\nそれからお昼を過ぎるまでの間、僕達はこの幸せな空間を堪能しきった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "さて、と。お名残おしいけど、そろそろ行こうか", "speaker": "大地"}, {"utterance": "はい。膝枕でしたら、大地先輩が望んで下さるなら、いつでもまたやりますね", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "輝夜の手が、ちょっと恥ずかしそうに僕の腕に回される。そして僕達は、駅へと足を向けた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["輝夜", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "D05_14_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "…………。\n……。\n…。\n多少手間取りはしたけれど、目的のものも無事に手に入れ、僕達は電車で茜橋へと戻っていく。\n丁度行楽帰りの人達と重なったのか、帰りの電車は驚くくらいに混雑していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、これってさあ……\nあの日の繰り返しじゃあ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "初めて輝夜と出会った時を思い出す。\nやたらと混みまくった電車。押されて、掴んでしまった輝夜の胸の感触と、その香り。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫ですか、大地先輩……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "耳元で響いたその声に、僕は我に返った。\n動くこともままならない状況の中、ピッタリと密着しあっている僕と輝夜。とはいえ、この人の山に輝夜を飲み込ませるわけにはいかない。\n僕は最初の時同様、ドアに手をつけ必死に耐える。\nそれでも今回の圧力は前以上で、輝夜の身体を抱き止めるような形になってしまっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめん……ちょっと今回はきつくて……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そんな。大地先輩が謝る必要なんて、全然ありません\n大地先輩の方こそ、大丈夫ですか?私をかばって……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "うん、全然平気。むしろ輝夜と密着できて嬉しいくらい\nそれよりもさ、ちょっと思い出してた", "speaker": "大地"}, {"utterance": "多分、初めて会った時のこと、思い出してたんですよね", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "輝夜は言いながら、ちょっと恥ずかしそうな顔で僕の胸に顔を埋めてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "今、大地先輩、ちょっぴりだけ、えっちな顔してました\nあの時は、私だって恥ずかしかったんですからね", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "ごめんごめん。あの時を思い出すとどうしてもね。でもさ、状況的には似てない?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そうですね。でも、全然違いますよ", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "輝夜は僕の胸に顔を埋めたまま、より密着するようにと、その手にきゅっと力を込めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "私の、大地先輩への想いが……\n私、大地先輩にでしたら少しも嫌じゃありませんから……\nどうぞ、大地先輩。もっと私によりかかって下さい", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "羞恥心と罪悪感に満ちた空気の中、ただ黙って耐えてたあの時。今回はそれと違って、この状況を嬉しいと思える気持がお互いにある。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大地先輩……普段はとても華奢に見えるのに……やっぱり、男の人ですね\n胸が凄く広くて、こうしてるだけでとっても安心できます", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "そんな甘い囁きが、僕の胸元に響く。どこかうっとりとした、僕の脳髄に直接焼き付いてしまいそうな微笑みが、僕だけに向けられている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……大地先輩の心臓の音、聞こえますよ。少し、ドキドキしてくれてますね……\n私も、今すっごくドキドキしてます。大地先輩に、こうして抱きしめられて……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "僕と輝夜、二人だけの空間。お互いの心臓が、早鐘みたいに身体の奥で鳴り響いてるのが伝わってくる。\nガタゴトと揺れる車内。その度に僕の背中が後ろから押され、輝夜をより強く抱きしめる。\n輝夜の柔らかな女の子の身体が、僕を吸収するみたいに受け止めてくれる。\n押し当てられた大きな膨らみの感触。髪から感じる柑橘系の香り。輝夜のすべてが、今この腕の中にある。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "凄い混雑、でしたね", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "ほんとほんと。死ぬかと思った", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……でも、大地先輩と一緒なら、悪くないかもです", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "狭かったけれども、あれは確かに二人の世界で、時間だった。\nあの空間にいられるのなら、それも確かにいいのかも、しれない。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["輝夜", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "D05_15_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "昨日に引き続き、輝夜の部屋へとお邪魔している僕。最近は、輝夜の方からこうして誘ってくる場合が多い。\n……昨日はあんな風に素敵な光景を目にしちゃったわけだし、普通はもうちょっと警戒心とか強くなるんじゃないかなあって思ったんだけど……。\nむしろまったく気にせず着替えを持ってトイレの方に行っちゃったのはいいんでしょうか。\nいくら鍵がかかるとはいえ、普通は僕を部屋の外で待たせたりとかするんじゃないかなあって思ったりするんですけども。\n信用されてるってことなのかなあ、これ。\n蒼って子に関しては、陽夏さん達にとりあえずは任せてある。というか、危険度が不確定だからとりあえず任せろと言われた。\n当然反対意見も出たけど、あの時の陽夏さんの真剣な顔を思い出すと、何も言えなくなってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お待たせしました、大地先輩", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "そんな風にベッドの上に座って考えていたところで、トイレのドアが開き、中から着替えを終えた輝夜が現われる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "っていうか、輝夜さん?なんですか、その格好", "speaker": "大地"}, {"utterance": "はい。学園祭で、大地先輩のおかげで完成させることができた、あの服です\nあの時とは違って、今度こそ本当に、大地先輩のためだけに着ました", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "そう言いながら、心からの笑顔を僕に見せてくれる輝夜。\nこれはやばい。\n前も思ったけれど、似合いすぎてるがゆえに、思わず飛び付きたくなってしまうんですが。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大地先輩、何かお望みのことがありましたら、なんでも言って下さい。心をこめて、ご奉仕させていただきます", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "い、いやその……ご奉仕と言われましても、その……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ほ、本当にまずい……理性が激しくバトルしてて、正面から見れない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、まずはお茶淹れますね。そのあと、マッサージなんていかがですか。大地先輩、最近お疲れでしょうし\n私こう見えてもマッサージは得意なんですよ。安心して任せて下さい", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "あの、輝夜にマッサージなんかで密着されたら、僕はどうなってしまうんでしょうか……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……も、もう。大地先輩、今えっちな想像しましたね", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "う、ご、ごめんなさいっ。男というのは可愛い女の子の可愛い姿に、夢と希望と未来を詰め込む生き物なんです\n見てみたいとか、めくってみたいとか、触ってみたいとか思っちゃう生き物なんですっ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "輝夜のこの姿を見て、微塵もそんなことを考えない男は、間違いなく何か大事なものを捨てて来ちゃった人だと思います。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……構いませんよ……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "え……?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だ、大地先輩がお望みなんでしたら……私は、その……み、見られても、めくられても、触られても……ど、どうぞっ", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "か、輝夜?最近ちょっと積極的すぎない?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "最近の輝夜は本当に、健気すぎるくらいに僕に尽くそうとする。\n恥ずかしいくせに、身体もこうやって自分から開こうとするし。\n男として当然嬉しいんだけれど、でも、そのためにちょっと無理させているんだとしたら、やっぱり辛い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もしかして、僕のために無理してる?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そんな僕の本音の質問に、輝夜は迷うことなく首を左右に振った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "全部、私の意思です。私が望んでいるだけです\n大地先輩に、少しでも多くの私を触れて欲しい……もらってほしいんです", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "そう言う輝夜の言葉には、少しの揺らぎもなくて。本当に、心の底から僕のために尽くしたいっていう気持ちが伝わってきた。\n遠慮なんかせずに、僕が望むがままを伝えて欲しい、奪って欲しい。そんな想いが。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ですから大地先輩……も、もしよろしかったら……わ、私を……よ、悦ばせて、下さい……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "そんな、恥じらいながらも自ら望んでくれる輝夜の姿に、僕自身も抑えていたものが緩み始める。\nそこを明け渡すみたいにベッドから立ち上がる僕を見て、輝夜は何も言わずにその上に横になった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["輝夜", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "D05_22_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "大地先輩……\nあ、あの……いかがでしょう……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "メイド衣装に身を包んだ輝夜が、恥ずかしげに僕を見上げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ご、ごめん……ちょっとガマンできない……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "それだけのことで、僕はもう堪らない気持ちになってしまっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はい。する必要なんてありません。どうぞ、来て下さい\n私は、大地先輩のものなんですから", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "僕の言葉に応えるように、輝夜が優しく微笑んでくれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "下とお揃いなんだね、ブラ。輝夜らしくて、やっぱりいいなあ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "服から解放された胸は、その存在感を相変わらず大きく主張していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、はい。大地先輩に喜んでもらえるものを、いつも選んで……\nいつその……大地先輩に望まれてもいいように……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "なんとも嬉しくなることを言ってくれる。\n実に男心をくすぐってくれる輝夜さんだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、やっぱり、何度見ても輝夜の凄いよね……\n見ただけで、もう触りたくなる……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "メイド服という効果もあるのか、いつも以上にその欲望を抑えられない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大地先輩のために大きくなったんですよ、きっと\nですから、それは、大地先輩のものです", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "輝夜はそう言うと、少し胸を押し出すようにして、ブラジャーを外しやすくしてくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "大きく息づく胸は、綺麗な形のままで上下している。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱり、恥ずかしい……?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕が聞くと、輝夜はその頬を染めながら視線を逸らす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、はい。すみません……覚悟はできてるんですけど、それでも……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "そんな仕草がまた、僕の心を刺激的にくすぐってくれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ううん。やっぱりそうやって恥ずかしがってくれる子が僕もいいよ\nそれに、輝夜の恥じらう顔、可愛いし", "speaker": "大地"}, {"utterance": "も、もう、大地先輩は……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "軽く頬を膨らませるようにして、僕を睨む輝夜。そんな態度までもが、やたらと可愛らしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぁ……\n大地先輩の手……気持ちいい……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "何度触れても、飽きることがないくらいに輝夜の胸は柔らかくて、温かい。\n僕がどれだけ好きなように揉んでみても、その通りに形を変えていく姿はとても魅惑的だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "輝夜の胸も、凄く気持ちいい……ふわふわしてて、でも気持ちいい弾力があって……\n乳首もツンと立ってきてるし。これいじると、コリコリした感触が凄く好き", "speaker": "大地"}, {"utterance": "乳房の先端で、小さく主張する乳首は独特の固さで僕の指を楽しませてくれる。\n固くなった乳首を指で押して胸の中に沈め、また爪の先で軽く弾くようにつまむのを繰り返す。輝夜はその度に大きく反応を返してくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ん、うあっ……は、ぁん……\nはぁ……あ、あふ……んっ……んん……あ、や、つまむのは感じ過ぎて……んああっ!\nあ、ああ、はぅん……く、あ、ふあぁ……\nす、凄い、です……ビリビリって、頭の先まで……あ、ああんっ", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "胸の感じやすい輝夜は、これだけのことでも瞳をとろんとさせている。\n僕の指や、手の平が動くたびにどんどんと力が抜けて行ってしまうようだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こっちも、大分濡れてきちゃってるね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ボーっとなっている輝夜の隙をついて、秘所を覆うショーツへと手を伸ばす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、そっちは……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "ろくな抵抗も出来ないうちに、そのまま一気にショーツを下ろしてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "輝夜の、やっぱり綺麗だ……それに、もうこんなに濡れてて……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "乳房と乳首の愛撫だけで、輝夜はすっかりと出来上がってしまっているようだった。\n下ろしたショーツと、輝夜の秘所の間を銀色の糸が繋いでいる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大地先輩が濡らしちゃうんですよ、私の……\n私、大地先輩に見られてるんだって思うだけで、か、感じてしまって……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "しっかりと濡れている自分を隠そうともせずに、輝夜は僕を見つめた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "じゃあ、実際に触ったらどう?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "その視線に籠められた意図通りに、僕は指を這わせていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃうんっ!\nう……あく……あ、はう……\nはぁ……ん、ふぁ……や、あ……指、気持ちいい……です……はぁ……\nあ、ふ……んう……はぁ……ん、くぅっ……ん、んあっ", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "最初の時と違って、今はそれほどの抵抗なく僕の指を受け入れる輝夜の秘所。\nすでに柔らかくなっているそこは、僕の指を喜んで迎えているように、優しく包んでくれる。\n温かな感触を味わいつつ指を滑らせる頃には、僕の指はすっかり蜜塗れになってしまっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわ、どんどん溢れてくる……\nもうシーツの方にまで垂れてるよ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "輝夜の大事な場所から溢れる蜜は、お尻の方を伝ってシーツの方まで染みを作っている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やあんっ……い、言わないで、下さいっ!\nあ、ああ!ん、ぐ……はぁ……んうっ!", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "反論しようとする輝夜を止めるように、僕はさらに胸と秘所を責め立てていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ここ、そんなに気持ちいいんだね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "輝夜の身体からは、今まで以上に素直な反応が返ってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あんっ……だ、大地せんぱ、い……わ、私、にも……\n私も、大地せんぱい、に……ほ、奉仕したい、です……っ", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "指だけで、もうすぐ達してしましそうになっていた輝夜が、必死になって僕の行為を止める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え、で、でも……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だ、だって私、大地先輩に、その……お、おし……まで飲まれちゃってるんですよ……\n私も、大地先輩をもっと感じさせたい……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "指先を強く握り返しながら、懇願するかのような表情で僕を見上げる輝夜。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……うん、それじゃあお願いするよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "その輝夜の想いに、僕は喜んで応じさせて貰った。\n輝夜は僕の顔を跨ぐようにしてから、その顔を僕の股間へと向ける。\nいわゆるシックスナインと呼ばれる魅力的な体勢だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、大地先輩の……\nあ、改めて見ると、やっぱり凄い、ですよね……\nこ、こんなに大きくて……固いなんて……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "いや、いつもそういうわけじゃあないんですけども……\n輝夜を見て、こんなになっちゃったわけで", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕としても、輝夜の魅惑的に誘う秘所が目の前にあって、大人しくなっている訳がない\nさらに、輝夜は気付いていないかもしれないけれど、綺麗なお尻の穴までもが丸見えになっているわけで……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わ、私で、ですか……?\nそうなんでしたら、嬉しいです", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "本当に嬉しそうに答えてから、輝夜が僕のモノへと意識を向ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、それじゃあ、いきますね……\nん……\nぴちゃ", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "おずおずと伸ばされた舌先が、先端を舐め上げる。\nそれだけのことなのに、今までとはまた違った快感が走り抜けていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわっ\nす、凄いゾクってきた", "speaker": "大地"}, {"utterance": "き、気持ちよかったですか?", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "自分の胸の中で、モノが大きく跳ねたことに驚いた様子の輝夜。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うん。もっとお願い……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕は素直に続行を要求する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はい、喜んで\nぴちゃぴちゃ\nぴちゃぴちゃぴちゃ", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "輝夜の柔らかな乳房に挟まれた僕のモノを、小さくて温かな舌先が舐めまわっていく。\n乳房と舌先、その二種類の感覚が、なんとも心地よい感触を与えてくれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あう……くうっ………\nうわっ、む、胸が貼り付いてきて……し、舌が先端、まで……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "こうして味わう輝夜の胸は、また別の柔らかさがあるみたいに感じてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぴちゃぴちゃぴちゃ\nと、透明な苦いの、出てきました……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "次第に、輝夜の舌使いも大胆になっていった。愛撫する範囲が少しずつ広がり、僕の弱いところを感じ取って攻めてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "す、凄い、これ……\nこのままじゃあ、すぐいっちゃいそうで……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "今までとは違う快感に、思わずすぐに出してしまいそうだった。\n一度、気を引き締めてから、僕も輝夜の愛撫を開始する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んうっ!\nあ、や……だ、だめ、です大地、先輩……な、舐めるなんて……そ、そこはきたなっ", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "目の前にある、すでに濡れそぼった輝夜の割れ目。\nそこを縦に舐め取るようにして、舌を這わせていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "輝夜の蜜……甘い……\n輝夜の味と匂い……凄く興奮するよ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "いくら舐めても尽きないくらいに、輝夜の蜜は溢れてくる。\n口いっぱいに広がっていく輝夜の味が、凄く愛おしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、だ、だめ、ですっ、音、立てちゃ、はうっ!\nあ、あ、はあんっ!は、はうっ、ん、うあぁっ!", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "僕の舌が動く度に、輝夜は愛撫を止めて喘いでしまう。\nその啼き声が、また僕の興奮を揺さぶっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それに、輝夜の一番恥ずかしい所が丸見えになってる……うわ、あんな小さかったのがこんなになってる……\nごめん、痛かったよね、これ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "一度、僕のモノを受け入れたとは思えないくらいに小さくて綺麗な輝夜の秘所。だけどそこは、確かに引き裂かれて広がっていた。\n僕はその痛みを癒そうとするように、そっと舌で愛撫していく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、う、あっ、あああっ……舌、入って……ああっ!\nん、んぐ、う、あぁ……い、あ、ふぁ……\nだ、だめ……わ、私、も……っ", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "輝夜も、僕の舌先を受け入れて感じているのが分かる。\nただ、すぐに負けまいとして僕のモノを舐めようとする姿が愛らしかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あむっ", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "そして、ついに輝夜が僕のモノの先端を口に含んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あくっ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "いきなりの温かな感触と、わずかに当たる歯の感覚がまた別の気持ち良さを伝えてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、んむ……んぅっ……\nす、すみません……む、胸で挟んだままだと、先端しか……\nんん、んあ、はあっ……んうっ", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "口の中で舌に弄ばれつつ翻弄されていく僕自身。\n言葉を口にしようとするその行為さえ、なんらかの刺激になって僕を責めてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う……い、いや、それ気持ちいい……\n胸の弾力と……く、口の中の熱いのが……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "本当に、輝夜のどこをとっても僕の身体との相性は抜群みたいだ。その行為のすべてがこんなにも気持ちいい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……んぐ……はあっ、あっ……んぅ……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "か、輝夜、のも……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕も自分が達してしまわないよう、必死に輝夜を愛撫する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んうっ!そんな、……きゃうぅっ!", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "お互いに、自分の快感を我慢しつつ相手に奉仕する時間が続いていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、んんっ……う、うく……ひ、う……や、あ……声、出ちゃう……っ\nんん、はあっ、んあっ……\nん、んむっ……気持ちよかったら……いつでも、はあっ、んっ……ど、どうぞ……っ", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "輝夜は、僕の与える快感に必死に耐えながら僕のモノを必死で責める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "か、輝夜、こそっ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "その甘い言葉の誘惑に、僕も思わず乗ってしまいたくなる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あ、ああっ……ん、んく、ふぁ、ああっ!\n凄、い……や、だめ……ん、んあぁ!も、もう……もう……!ああぁっ!\nあん……ん、あむっ、ん、んう……ん!ん、く!んん!", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "柔らかな乳房の圧迫が増し、口内での舌先の責めが一層の激しさを増していく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、あ、あぐうっ!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そこが僕の我慢の限界だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んうっ!?", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "大きく走った快感に耐え切れず、僕は思わず輝夜の口の中に解き放ってしまっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ご、ごめんっ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ん……く……ん、ん……\nんむ……ん……ん、んくう……っ", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "でも輝夜は、そのまま僕から口を離さずに、その吐き出した樹液を少しずつ飲み込んでいく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……はあぁ……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "全てを飲み込んだらしい輝夜が、肩で息を繰り返しながら、そっとその唇を離した。\nその唇からわずかにこぼれた白いモノが、その苦しさを表してるみたいに見える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめん、大丈夫?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "は、はい……大地先輩の、ですから……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "僕の言葉に、輝夜は笑顔で返事をくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "で、でもちょっぴりこぼしてしまいました……すみません", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "い、いや、あんなの無理して飲まなくても……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "大地先輩だって、私の、その……飲んだんですからおあいこです", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "前回の件、やっぱり相当気にしてらっしゃるんですね……。すみません。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、それは……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "でも、ちょっぴり苦い、ですね、これ……\n苦いものも、ちょっと強くなっておいた方がよさそうですね", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "そう言いながら、胸に残っていた精液を指でぬぐって口に含む。\nそのなんとも言えないエロティックな仕草に、僕の昂ぶりが再び戻ってくるのを感じていた。\n僕は、抱きかかえた輝夜の身体をそのまま自分の前へと移動させる。\n後ろから、胸元に手を回しつつ、ゆっくりと輝夜の中に入って行けるように。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……大地先輩に胸を触られると、いつも溜息がでてしまいます……気持ちよくて……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "僕の手に自分の手を重ねるようにして、輝夜がささやく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "輝夜の胸、気持ちいいから、いつも触っていたくなるんだよね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "本当に、いつだってこうしていたくなる感触だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はい。二人きりの時でしたら、いつでも……\nでも、今日は、あの……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "恥ずかしそうに微笑む輝夜から、最高のお許しを貰う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん、分かってる。いくよ……?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "は、はい", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "僕は輝夜の股間にあった自分のモノを、ゆっくりと挿入していった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ、ああっ!", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "最初の時とは違い、今度は自分の加減で挿入を調節出来る。\n加えて前のような抵抗がない分、かなり楽に動作を進められる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫、痛い?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "へ、平気、です。ちょっぴりありますけど、気持ちよさの方が全然……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "そう答える輝夜の表情にも、ほとんど苦痛の色は見えない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、ゆっくりいくよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そのままゆっくりと輝夜の膣道を、奥へ奥へと押し進んでいく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、はい\nあ、は……んっ……う、あぁっ……!\nす、凄い、です……大地先輩が、お、奥まで届いて……\nんああっ!や、あ、ああんっ!そ、そこ突いたら……くうんっ!", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "輝夜の一番奥へと届いたと思った瞬間、輝夜の身体が大きく反応する。\n今までは静かに僕を受け入れてた膣内が、いきなり大きく蠢いて僕を締め付けてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うわっ!い、いきなり締まって……ご、ごめん輝夜、僕がこれ無理っ\nあ、あう……な、中から溢れて……っ!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "さらに溢れる蜜と相まって、いきなりの快感が僕の背中を走り抜けていくようだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あう、う……や、やあ……だめ、です、ああっ!", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "輝夜も自分で意識しているわけではないんだろう、僕から与えられる快感に驚いたように目を開けて、大きく嬌声を上げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、やぁっ!も、もう、ジンジンきて……だ、だめ、あ、は、ああんっ!\nお、奥、あ、当たって……あ、ああっ!や、やあんっ、き、気持ちよく、てっ\nあ、あ、あ、は、ああっ、あうっ……ん、ひ、ああ!", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "最初の痛みが無い分、気持ち良さを存分に味わっているのぁもしれない。\n僕の動きに合わせて、輝夜が陶酔したように声をあげて喘ぐ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "か、輝夜が、絡みついて……あ、あぐ……し、絞り出され、るっ\n熱い、ヒダが貼り付いて……う、あ、ああ!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そして輝夜の中もまた、僕のモノを強く締め付けてさらなる快感を与えてきていた。\nきつく締め上げ、さらに膣の肉襞が妖しく蠢いて僕を責め立てる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、はぁ……ん、く、う……は、ああっ\nわ、わたし、もう……ぶるぶるってきて……しまって、だ、大地、せんぱい……も、もう、もう!!\nんあ、あっ……はぁ……んん、んっ……くぅ!\nあ、や、やです!な、何か、白いのが、上って、きてっ\nあ、あ、ああっ、やん、あ、あう……んあっ、はあん!", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "大きく震える輝夜の身体。\nその感触を味わい尽くすように、僕も強く腰を押し込んでいく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ご、ごめん、も、もう!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "すでに我慢するなんてことは考えられない。\nどこまでも高まる快感を味わうことの方が必死だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わ、わたし、も、ですっ!な、中、にっ!", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "僕の言葉に応じるようにして、輝夜の肉襞が大きく蠕動を繰り返す。\nそこから与えられる快感に、耐えられる筈もなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "で、出るっ!!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "一番奥まで突き刺したところで、僕はもう一押しして解き放つ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あうっ、ん、あ、ああああぁぁぁ!!", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "お腹の奥で爆発するかのような勢いで溢れる僕の欲望。\nそれは驚くような勢いで、輝夜の中を満たしていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "か、輝夜の中、止まらない……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "こうして解き放つ今も、輝夜の膣は僕を搾り取ろうとする動きを止めなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、はい……大地先輩のが、な、何度も、何度も、奥で溢れて……\nあ、ああ……大地、先輩……あったかい……\n外も、中も、どっちも抱きしめられてる、みたい、です……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "放出したまま、さらに締め付けられるという快感を味わいつつ、僕は最後の一滴まで輝夜の中へと注ぎ込む。\nそんな行為を、輝夜は嬉しそうに受け入れてくれていた。\nまるで、そのすべてを感じようとしてるみたいに。覚えておこうとしてるみたいに……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["輝夜", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "D05_23h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "気がつけば、時計はもう正午近くを指していた。\n自分でも気付かないうちに、学園をサボってしまったみたいだ。当然、今更行ったって、もうなんの意味もない。\n朝、空と皐月が呼びに来てくれたような気はする。だけどよく覚えていない。\n目はずっと覚めていた。\nというよりも眠れなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "さようなら", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "あの輝夜の笑顔と声が頭の中で何度も響いて、何も考えられない。けれど眠ることもできない。\n最初から家族のもとへと行くことを考えていた輝夜。その輝夜に、僕はどう映っていたんだろう。\nボクが五年前の少年だったって気付いた時、どんな気持ちだったんだろう。それからどんな思いで見ていたんだろう。\n五年前、僕に助けられた輝夜。\n当然僕は、その時のことを覚えていない。\nだけど、もしその時僕が助けなければ、輝夜はその時から、ずっと家族の元にいられたのかもしれない。\n記憶世界。そこがどういう世界なのかは分からない。だけど、もし本当に今のこの世界と変わらない場所だっていうなら、それだってありなのかもしれない。\nそこに、輝夜の本当に望む人がいるのなら……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "輝夜にとって、僕はなんだったんだろう……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "輝夜にとって僕は、恨むべき対象だったのかもしれない。輝夜は最初から、僕を苦しめたかったのかもしれない。\n家族と一緒にいる道を閉ざしてしまった僕を。\n輝夜はそんな子じゃないってことは分かってる。輝夜が僕を愛してくれたのは全部本心だって分かってる。\nだけど……信じたいけれど、それを信じ切れない。\nそれだけ強い想いが、輝夜の中にはあった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "輝夜……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕は今、何をするべきなんだろう。ソラを捕まえて輝夜を取り戻すのか。いや、そもそもそれが可能なことなのか。可能だとして、輝夜がそれを望んでいるのか。\nもし輝夜が僕を恨んでいるなら、取り戻すなんてできるわけがない。\n仮に恨んでいなくたって、輝夜は僕よりも家族を選んだ。そんな輝夜を、家族から引きはがすなんて、僕にできるはずがない。\n輝夜の笑顔が、声が、温もりが、そのすべてが、今何よりも欲しい。\n心の中心をごっそりと持っていかれたような大きな喪失感が、僕をこの場所に縫い止めている。\nベッドの上に横になったまま、ただ時間だけが過ぎていく。何をしていいのか、何をするべきなのか分からない。\n僕は今、何をするべきなんだろう……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["輝夜", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "D05_32_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "…………。\n……。\n…。\nなんだろう、音がする。この音には聞き覚えがあるけど……なんだったっけ。\nこの音は……。\nその音に引っ張り出されたみたいに、ハッと目が覚める。周囲をキョロキョロと見回せば、そこはやっぱり僕の部屋。\n……時計が二時間ばかし進んでる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いつの間にか、寝ちゃってたんだ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "まあ、夕べから一睡もしないで輝夜のことばかし考えてたんだし、さすがに落ちもするよね……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "って、この音……ノック!?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "響き続けるその音にようやく気付く。\n僕が気付いたことを察知したのか、ノックが止むと同時、いきなりドアが開き、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "よう、大地", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "アニキが姿を現した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アニキ……?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "学園にも顔ださねえし、多分こうなってるんじゃねーかとは思ってたが……皐月も空も心配してんぞ", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "アニキは呆れたように言うと、僕の前へとやってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ごめん……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ま、話は聞いた。状況が状況だし、お前が閉じこもりたくなるのも分からなくはねえ\nだがま、今お前がしなくちゃならねえのは、そんなことじゃねえだろ\n姫を取り戻すんじゃねえのか?", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "そんなアニキの言葉にも、僕は素直に頷くことができなかった。\n輝夜の僕への本当の気持ちが分からない。それに自信がもてない。輝夜がそれを望んでくれているって思えない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ねえ、アニキ。輝夜はさ、僕のことを恨んでたのかな……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "はあ?恨む?なんでだ", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "五年前のあの事故で、僕が輝夜を助けなければ、輝夜はきっと、もっと早く記憶世界の中で家族に会えてた……\n大切な人達のいない世界で、こんなに苦しまずにすんだ……\n輝夜が僕を選んだのは、そんな僕を同じように苦しめるためだったんじゃないかって……そう思えて……\nそう思うと……輝夜を取り戻すのが怖いんだ……次は、手を伸ばしても拒絶されるんじゃないかって……\n輝夜の本心が、見えなくて……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そう、心をこぼす僕を、けれどアニキはさもおかしそうに笑ってみせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "おいおい、今更何悩んでんだ。んな暇あったらまずは自分の頭でもぶん殴るのが先だろが\nガキの頃からこうだったな。お前が何かに迷ってウジウジしだすと、俺が怒鳴って引っ張り出す", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "アニキは懐かしそうに言うと、真面目な顔で僕を正面から見た。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いいか、よく聞け大地\n姫の本心なんてのはな、姫にしか分からねえ。その姫のいない場所で何を考えたって、もう誰にも分からねえ\nけどな、それでも、どうしても知りてえっていうなら、お前自身が動くしかねえだろ\nお前が動いて、そいつを捜してみせろ。少なくともお前には、それができる力があんだろうが", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "アニキの指先が僕に向けられる。今の僕が持っている、輝夜の想いを知る手段。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ホロスコープ、ツリー……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そういうこった。いいか、よく考えてみろ。姫の言葉、姫の残したもん、姫と一緒にいた場所。きっとどこかに、姫の本心があるはずだ", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "確かにそうだ。分からないなら、分かろうとすればいい。僕にはそのための手段がある。それに、輝夜はあの時、確かに残してくれたはずだ。\n少なくとも、その本心を知るまでは、落ち込んでなんていられない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……本当だね。悩んでるくらいなら、まずは自分を殴らないと", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そして、ようやく顔を上げる僕に、アニキは呆れたように言う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ったく、懐かしいこと思い出させるんじゃねーぞ\n多少は大人になってマシになったかと思えば、まだまだだな", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "ごめん。本当だね……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "俺はこれ以上はもう何も言わねえからな。お前自身で探して、お前自身でどうするか決めろ。いいなっ", "speaker": "銀一郎"}, {"utterance": "本当に、子供の頃からアニキにはまったく頭が上がらない。いつも怒られてばっかりだ。\nでもこの人とあま姉が引っ張ってくれたから、今の僕がいる。記憶を無くした後も前も、この人達はまったく変わらない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん、ありがとうアニキ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "アニキは最後にいつも通りの笑みを僕に見せると、そのまま部屋から出て行った。\nとりあえず背中は押した。あとは自分で考えてみろ。そんなアニキの気持ちがよく分かる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、動いてみようか", "speaker": "大地"}, {"utterance": "輝夜の、僕への想いが見られる場所。それはきっと……僕が輝夜を抱いた場所。輝夜が僕に抱かれた場所。\nそして、輝夜の残してくれたあれが決め手になりそうな場所。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["銀一郎", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "D06_05_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "輝夜は憔悴しきっていて、今にも崩れてしまいそうだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……もう、会っちゃったのか……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "過去の家族に。今の輝夜を知らない、拒絶する家族達に。\n本当なら、会わせたくなかった。会う前に、どうにか止めたかった。これ以上、輝夜を傷つけさせたくなかった。\nだけど、間に合わなかった……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大地先輩、なんですか……?", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "ああ、僕だよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "この世界の大地先輩じゃなくて、私を知ってくれてる、本当の大地先輩、なんですか……?", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "ああ。過去じゃなくて、今の僕だよ\nみんなが協力してくれて、道を作ってくれた。その道を空に送ってもらってやってきた、紛れもない、現在の僕だよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そういう僕を、輝夜は、まだ信じられない、といった顔で見る。が、やがて納得したように苦笑を浮かべた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうですよね、大地先輩ですもん。これくらいは、できてしまうんですよね……\n……さっき、みんなに会って来ました", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "輝夜は、俯きながら、そう言った。どこまでも寂しげな声だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……うん", "speaker": "大地"}, {"utterance": "誰ですか、って言われちゃいました……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "……うん", "speaker": "大地"}, {"utterance": "やっぱり。僕は素直にそう思った。\n過去しかない世界に、今を生きる僕達は入れない。思い出だけの世界に明日の可能性はないんだから。\n過去の人達に、今の僕達はもう、同じ時間から外れた見知らぬ人間でしかない。\nだから、会わせたくなかった。輝夜を、その家族から拒絶させたくなかった。\nだけどそれでも、輝夜は会ってしまった。この記憶世界の中で、拒絶をされてしまった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……なんで、なんですか……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "輝夜のその口から、僕を非難するような声がこぼれる。\nそして輝夜は、僕に掴みかかるように迫ってきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんで、なんであの時私を助けたんですか!\nあの時、大地先輩が助けてくれなければ、私はみんなと一緒に死ねたんです!\nううん、もしかしたら、みんなと一緒にこの世界で暮らせたかもしれない\n大地先輩が、私を助けたりしなければ、こんな苦しい思いも、寂しい思いも、悲しい思いもしなくてすんだんです!", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "そこにあるのは、確かな僕への怒り。\n輝夜の僕への想いは分かってる。だったらきっとこの想いも、輝夜の僕への本心の一つなんだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大地先輩だって、記憶を奪われることなく、空さんと……\nなのに、なのになんで助けたんですか!", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "輝夜のその瞳から、涙が落ちていく。\n涙を流しながら、僕を本気で睨み続ける。\nだから僕は、そんな輝夜に本心を告げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "僕は、あの時輝夜を助けた自分を褒めてるよ。それこそ、今まで生きて来た中でも一番にね\nだって、そのおかげでさ、輝夜と再会できた。輝夜を好きになれて、輝夜に好きになってもらえた。その胸にだって触れたし\n輝夜は、僕を好きになって、僕に好きになられて、迷惑だった?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……そんなの……迷惑なわけ、ないじゃないですか……\n迷惑になんて、思えるわけ、ない", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "もし恨みたいなら構わない。恨んでいい\n僕の自己満足のために、輝夜が今悲しい思いをしてる。僕は輝夜に恨まれてもしかたないと思う\nだから……もしそれで少しでも輝夜が楽になれるなら、僕を恨んで欲しい", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ずるいです……そんな優しい言葉をかけられて、恨めるわけないじゃないですか……\n私だって……私だって分かってるんですっ。大地先輩のおかげで私が救われたこと!\n私を助けようとしたせいで、大地先輩が辛い思いをすることになったこと!\n悪いのは、私なんだってこと……\n大地先輩こそ、私を恨んで下さい!記憶を失うキッカケになった私を、裏切って逃げた私を、恨んで、憎んで下さい!\nそうでなくちゃ、私、大地先輩を恨めない……大地先輩を、諦められない……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "泣きながら自分を責める輝夜。輝夜はきっと、自分を許せていない。\n僕を裏切るような真似をして、だけど結局僕を求めている自分を許せていない。だからこそ、僕に拒絶されることを求めている。\nだから僕は、言う。言ってやる。\n僕をあんなにも想ってくれていながら、それでも裏切ってくれた輝夜。\nううん。まだ裏切ったなんて思ってくれている、輝夜に。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "悪いけれど、僕は断言するよ\nそれでも僕は、輝夜を許す", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そんな僕の言葉に、輝夜が凍り付いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "輝夜を許して、そして受け入れる\nだって僕は、輝夜を諦めないから。輝夜に諦めてほしくないから", "speaker": "大地"}, {"utterance": "輝夜は少しも、僕を裏切ってなんかいないんだから。\nそこに、微笑みが浮かんでいた。\nそれはまだまだ弱いけれども、確かに笑顔だった。僕の見たかった、僕の望んだ、輝夜の笑顔だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "本当に、ずるいです……ずるすぎます。そんな、恨ませてもくれないなんて……\n帰るの、我慢出来なくなっちゃうじゃないですか\n大地先輩の腕に、ずっとずっと抱かれていたいって思っちゃうじゃないですか\nあんなに必死にガマンして諦めたのに、やっぱりガマンできなくなっちゃうじゃないですか……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "微笑みが、確かな笑顔になる。\n涙に思い切り濡れていたけれど、それでも紛れもない、僕がずっと見たかった、輝夜の笑顔に。\nだから僕も、そんな輝夜に笑いかける。\n輝夜が想いを伝えてくれたように、今度は僕の想いを伝えるために。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "輝夜", "speaker": "大地"}, {"utterance": "大地、先輩……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "どちらから求めたわけでもない。あえていうなら、二人が同時に求めただけ。\n僕らは静かに目を閉じて、互いの温もりを重ね合った。\nその柔らかな温もりが、お互いの気持ちのすべてを伝えてくれている。そんな気がした。\nだから言葉なんて、もういらなかった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["輝夜", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "D06_16_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "うーん……暇だ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ソファーの上でごろりと寝返りをうつ。\n日曜日の昼間。最近はテレビもつまらないし、特に読みたい本もない。\nせっかくのいい天気、輝夜とデートでも、といきたいところなんだけど……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "空も皐月もあま姉達と約束があるとか言って出かけちゃったんだよねえ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ご丁寧に、留守番押しつけて。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "引き受けた手前、無視して外に行く訳にもいかないしなあ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕は呟くと、再び寝返りをうった。\n……宅急便?\n不意に鳴り響いたチャイムに、僕はしぶしぶソファーから下りる。\nめんどくさいけれども、これを受け取らせることが留守番の理由だったりした場合、無視すると大変なことになる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はーい、今でまーす", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕は精一杯に中にいることをアピールしつつ、玄関へと急いだ。\n言葉が出ない。\n目の前にあるその光景に、僕は何一つ考えることもできず、ただその場に立ち尽くす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大地先輩", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "そこには、少女が立っていた。\n純白のドレスに身を包んだ一人の少女。僕の心に誰よりも深く住み着いている黒髪の少女が。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "輝……夜?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "目の前に立つ純白の少女の姿に、ただ目を奪われる。綺麗だ。そんな当然の言葉しか浮かんでこない。\nウェディングドレス。この場には到底そぐわないその衣装が、けれども輝夜にはあまりに似合っている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あの、これって……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "学園祭で星亜さんのドレス姿を見たときから、憧れていたんです\nそれで、大地先輩に見ていただきたいなって思っていたんですけれど。でも、どうせならこっちのドレスの方がって、皆さんが", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "今日のみんなの外出って、もしかして……このため?", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "す、すみません。こんな形で押しかけるのは迷惑になってしまうとは分かっているんですけれど……\nど、どうしても、私のケジメと、決意を大地先輩に伝えたくて……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "輝夜は言うと、真っ直ぐに僕の目を見る。その微笑みの向こうには、確かに強い意思みたいなものが感じられた。\nそして輝夜が、その想いを言葉にする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あの……ふ、ふつつかものですが、受け取っていただけますか……?", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "それはもう、僕のもとを離れない、僕の隣にずっといるという明確な意思表示。\nその想いへの解答なんて元から決まっているし、本来なら言葉にするのもばからしいくらいだ。だけど、時にはそれが大切な時だってある。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "姫ノ宮輝夜の身も心も全部、確かに受け取りました", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あ……\nはい", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "そこに、ぱあっと花のような笑顔が開く。\n輝夜の心が、笑顔になって広がっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ただ、覚悟はしてよ。僕のものになる以上、もう絶対手放さないからね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "こんな可愛くて素敵な女の子、一度手に入れてしまったなら誰が手放すものか。\n宣言した以上、輝夜がこれからどう思おうと、僕は絶対に手放さない。手放せる自信がない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はい、私の方こそ、大地先輩から離れられる自信がありません", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "そんな僕の気持ちに、輝夜は満面の笑顔のままで、そして確かに言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ですから\n私の身も心もすべて、死ぬまで大地先……大地さんのものだと、誓います♪", "speaker": "輝夜"}], "speakers": ["輝夜", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "DEP_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "時間的に考えて、星亜が僕と会ったのはあの直後だと思う。星亜が、僕が来るのを待ってたとしたら、その間に外を見て時間を潰してた可能性は高いはず。\nその考えは間違っていなかった。僕の目の前で、あの時の光景が再び映し出される。\nそこに、星亜の姿があった。背筋をピンと伸ばし、踊り場から下の階を見下ろしている星亜の姿が。\nその星亜の唇がそっと開く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "橘大地くん?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "え?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "踊り場の下に、あの時の僕の姿があった。星亜の声に立ち止まり、振り返る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あなたが『橘大地』くんで間違いない?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "再び星亜が僕に尋ねる。だけど返事はない。\n当然だ。あの時の僕は、星亜に見惚れながらこの状況について考えていた。\nそして何よりも、その光景に心奪われていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん、眼福眼福。百億ドルの夜景っていうのは、こういうのを言うのかもしれないね。普段闇に隠れてるし\n気の強い星亜が、ピンクという可愛らしさを表す色を選んでいるっていうのが最高だね。同時に清楚さもしっかりと感じさせる\nこれって、カメラとかにも写るのかなあ。そうだ、携帯で試して……\nはうっ!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "何見てるのよ!!", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "パンツ見てます", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……そこまでハッキリ言われると、どう続けていいのか困るわね……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "それもピッタリかぶりつきの特等席で見てます", "speaker": "大地"}, {"utterance": "いいかげんにしなさいっ!", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "問答無用の蹴りに、何かが脳天までロケットで駆け抜けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、いい蹴りでした……今日もピン……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "もう一撃欲しいの……?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "大変失礼いたしました。いえ、男にとって限りなく魅力的な光景でしたもので、つい我を忘れていたようです", "speaker": "大地"}, {"utterance": "前も言ったでしょう。私は安くないの。男性の欲望を否定はしないけれど、受け入れるつもりもないわ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "さすが星座候補……見事な一撃でした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それで、こんなところで何を再生しようとしてたわけ?私なんか映しても仕方ないでしょう", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "ああそうか、丁度いいや。本人がいるなら、直接聞いた方が早いし", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そんな僕に訝しげな顔を向ける星亜に対し、僕は空に関してのことを説明する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なるほどね、そういうこと", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "なんで、もし何か見てたら教えてほしいんだけど", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ごめんなさい。残念だけど、特に窓の外は気にしてなかったわね", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "あの時のことを思い返すように思案して、星亜は小さく首を振った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そっかあ。残念、何か気になったことでもあればと思ったんだけど……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あ……そういえば……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "そんな僕の言葉に、星亜は突然声を上げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめんなさい、思い出したわ。さっきの光景のやり取りの後、空と合流して校庭を見てたんだけど、あの子、少し様子がおかしかったのよ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "っていうと?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "やたらとキョロキョロしてて……そうね、何かを探してる感じで……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "どの辺だったか分かる?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "言葉だとちょっと説明しにくいわね。実際行ってみましょ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "うん、ぜひに", "speaker": "大地"}, {"utterance": "もしかしたら、これで何かてがかりが掴めるかもしれない。そんな期待感を胸に、僕は星亜の後ろについて歩いていった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["星亜", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "HO_01_02_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "提示したキーワードを元に、そこに僕が狙っていた場面が再生を始める。\nやっぱりそうだ。校庭じゃ他のクラスも体育で使うから危険だし、部室棟は隠れられそうだけど、部室に鍵がかかってるから結局入れない。\n昇降口はそもそも隠れようが無いし、見つかる可能性も高い。なら、残っている場所はここだけ……。\nそしてあの日、僕はここに来ていた。ここに、生徒がいたのを知っていた。\nあの時、この保健室のベッドで寝ていた女の子。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "夢先生なら、今留守ですよ。すぐ戻られるそうですけど\n夢先生なら、外出中です。すぐ戻られるそうですけど\n夢先生なら、少し席を外してます。すぐ戻られるそうですけど", "speaker": "女生徒"}, {"utterance": "それだけ言って、すぐにカーテンの奥に戻ってしまった女の子。\n普段なら隠れているべきだったんだろうけど、星座候補の声を聞いて堪らずに顔を出してしまったんだとすれば、分からなくもない。\nそれに今見ると、更衣室の前で再生した映像の中に確かにいた気がする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "とりあえずは、これで解決、って思ってもよさそうかな", "speaker": "大地"}, {"utterance": "さすがに僕がいったらまずそうだし、空達にでも直接話を聞いてもらってみよう。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["大地", "女生徒"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "HO_02_06_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "そういえば空、初めて僕と会った、ここにいたんだよね。\nかけなれてないはずのメガネで変装なんてして。どんな風に隠れてたのか、ちょっと興味あるな。\nあの時の光景がホロスコープの力で浮かび上がってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ちょっと早く来すぎたかな……", "speaker": "空"}, {"utterance": "まだ校舎に入ってきたばかりなのか、キョロキョロと周囲を見ながら呟く空。\n周囲に他の人の姿は見えない。まだほとんど誰も登校してきていない時間みたいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "仕方ない、わよね。いつ来るか分からないんだもん。うん、仕方ない", "speaker": "空"}, {"utterance": "空はしまったなあ、という顔をすると、顔を赤らめながら自分に言い聞かせるように呟いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いけない。誰かに見つかる前に変装変装", "speaker": "空"}, {"utterance": "空はスカートのポケットからメガネを取り出すと。また周囲をキョロキョロと見回し始める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えっと……隠れられそうなところは……やっぱり、あの柱の陰とかかな", "speaker": "空"}, {"utterance": "空は、太い円柱状の柱に目をつけたのか、小走りで駆けだした。そして、走りながらメガネをかける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃぁんっ!", "speaker": "空"}, {"utterance": "が、空はいきなり正面から柱にぶつかると、その反動で床に転がった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "痛ぁ……メガネなんて普段かけないから分からなかったけど、結構遠近感とか狂うのね……", "speaker": "空"}, {"utterance": "ぶつけたおでこをさすりながら、痛そうに顔を歪める空。思い切り正面からいったもんなあ……。\n変装用なら伊達眼鏡でいいんじゃないかと思ってしまったけれど、これはまあ気分の問題なのかなあ。\nでも、この映像の場合、気になってしまうのはやっぱりその場所だと思う。これは男として本能的に仕方ないことなんだ、うん。\n空の一番深い場所を隠している薄い布地。それは気付いていないのか、大きく開かれた足の間で、それが惜しげもなく晒されていた。\n空らしい、というのか、あまり大人っぽくないかわいらしい下着。\nうん。変に飾ってるものより、やっぱり本人に合ってるものだよね。なんていうか……眼福眼福。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えーと、メガネは……", "speaker": "空"}, {"utterance": "空はそう呟きながら、目の前に転がっているメガネに気がついた。そのまま手を伸ばそうとして、そこでふと硬直する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わたし、この体勢って……", "speaker": "空"}, {"utterance": "どうやら今の自分の状況に気がついたみたいだ。その顔が、みるみる赤くなっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃあぁっ!!", "speaker": "空"}, {"utterance": "そして空は小さく悲鳴を上げると、慌てて右手でスカートを押さえつける。\nそしてキョロキョロと周囲を見回し、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、誰にも見られてない、わよね……?", "speaker": "空"}, {"utterance": "他の誰の姿もないのを確認して安堵した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "早く来すぎたおかげ、よね。うん大丈夫。今日のわたしはきっとついてる", "speaker": "空"}, {"utterance": "空はスカートを押さえながらうんうんと頷くと、改めて周りを見回した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ここが、茜橋東学園……", "speaker": "空"}, {"utterance": "感慨深げに呟くと、少し寂しげな表情を浮かべる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "他のどの学園に行くことはあっても、ここだけは絶対にありえないって思ってたんだけどな\nあいつが、この学園に通ってなければこんなことにならないのに……本当にどういうつもりで……\nあいつじゃあ、あの約束は果たせないのに……", "speaker": "空"}, {"utterance": "そう呟いて、空は頭の中を吹っ切るように頭を振った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "果たせない約束なんかいつまでも覚えてたって仕方ないじゃない。わたしがここに来たのは、あくまでも試験。それだけよ、うん\nで、でも、今の本当に誰にも見られなかったわよねぁ……わ、わたしの、ぱんつ……\nうう~……こんな恥ずかしい失敗、星座になってから初めて。やっぱり、この街だと気が揺るんじゃうのかなあ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "空は恥ずかしそうにそう言うと、メガネを拾いながら立ち上がった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "次はちゃんと気をつけて、メガネは大地が来てからかけよう、うん", "speaker": "空"}, {"utterance": "メガネをポケットにしまいながら、柱の陰に隠れる空。そうして、僕が来るのを待ち始める。\nそこから先は、僕が知っている流れになるんだろう。僕はホロスコープを終了させた。\nやっぱり、空も気にしてるんだな。約束のこと。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まあ、当然、かぁ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "きっと僕なんかの何倍も気にしているだろう。でもこればかりは、今の僕にはどうしようもない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん。とりあえず素敵な映像をありがとうございました、空", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕は自分を元気づけるように明るく声を出すと、その場を離れることにした。\nいやうん。早いとこ犯人の隠れてた場所を見つけてみんなに報告しないと。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["空", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "HO_02_07_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ドアの開く音が響くと、あの日の空が部屋の中へと入ってきた。\nうん、成功だ。うさぎのぬいぐるみは、あの日僕が贈ったものだし、デート用の服もあれ以降はまだ着てない。\nそれに、夕飯に部屋から降りてきた時にはもう着替えてたから、この二つのキーワードが重なるのって、実質あの時しかないんだよね。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ふぅ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "空はやっぱりどこか暗い表情のままで机に向かうと、そっとうさぎのぬいぐるみを上に置いた。\nそして、どこか苦しげに口を開く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わたし……自分がこんなになっちゃうなんて思いもしなかった……\n大地に知られたら、嫌われちゃうかな……\nはしたない子だって……思われちゃうかな……\nで、でも……もう……", "speaker": "空"}, {"utterance": "空はそのままベッドへと歩くと、その上に横になる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ごめんね……ごめんなさい、大地", "speaker": "空"}, {"utterance": "そして大きく足を開くと、その間に、そっと自分の手を伸ばした。空いてる左手は、小さな膨らみに優しく触れる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……", "speaker": "空"}, {"utterance": "空の小さな身体が、慣れない感触にか、ぴくんと震えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あう……やっぱりわたし変かも……\n大地とキスしただけなのに……パンツ、こんなに濡れちゃってる……", "speaker": "空"}, {"utterance": "惜しげもなく晒された、空のかわいらしいピンクのストライプ柄の下着。その中心は、こうして見るだけで分かるくらいに濡れていた。\n空は、その染みになっている部分を、恐る恐る、ゆっくりと指先で撫でていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……うっ。や、やっぱり変な感じ……\nで、でも、もうちょっと続けたい、かも……", "speaker": "空"}, {"utterance": "空の指が、少しずつ動きを大きくしていく。少しずつだけれど、その行為に慣れていってるのかもしれない。\nこ、これってつまり俗に言う……自慰行為、だよね……。\n空、僕とのキスで興奮しちゃって、こんなことを……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大地、わたしの部屋にいるの?", "speaker": "空"}, {"utterance": "不意に、扉の外から本物の空の声がした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、空!?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "さすがに今、この光景を見られるのはまずい。そう判断はするものの、身体が動かない。\n目の前の光景に、空の自分を慰めるその光景に、僕の意識は完全に支配されていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、やだ、おっぱい……先っぽ尖ってきてる……\nふぁ……コリコリしてて……んうっ……き、気持ち、いいかも……", "speaker": "空"}, {"utterance": "空の声が少しずつ溶けていくのが分かる。その表情が少しずつ上気していく。\n僕は、空の行為から目を離すことがどうしてもできなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お風呂沸いたから、入っちゃってって、皐月が……", "speaker": "空"}, {"utterance": "そして、空が部屋へと入ってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え?", "speaker": "空"}, {"utterance": "部屋の中で映し出されるそれに、空が凍り付いたのが分かった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、あ、あんっ。身体に触るって……こんな、気持ちいい、んだ……\nな、なにか、ぞくぞくって……きてる……", "speaker": "空"}, {"utterance": "いつしか下着のシミはより広がり、そこから空の指の動きに合わせて水っぽい音が聞こえ始めていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、これって……きゃあああああっ!", "speaker": "空"}, {"utterance": "その映像の意味をようやく悟ったのか、空が顔を真っ赤に染めて悲鳴を上げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "み、見ちゃだめっ!やだ!見るな!見ないでえっ!", "speaker": "空"}, {"utterance": "懸命に腕を伸ばして、僕の目を隠そうとする空。\nだけど僕は、空のその行為に完全に魅せられていた。必死に僕の邪魔をする空をものともせずに、黙って目の前の行為を見続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お願い、大地!だめ!本当にだめえっ!", "speaker": "空"}, {"utterance": "泣きそうな空の声に罪悪感はあったけれど、それでも僕は目を離せなかった。\n僕にとってい一番大切な女の子が、僕の名前を呼びながら、一番恥ずかしいところを自分でいじり続ける。そしてとろけるような吐息をこぼす。\n次第に濡れていく下着と上気していく頬が、僕の欲望を昂ぶらせていくのが自分で分かった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……はふぅ……凄い、こんな……\nだ、だめ……パンツ、もうぬるぬる……\nあ、ああ……やだ……身体、震えて、止まんない……こ、こんなの……", "speaker": "空"}, {"utterance": "その顔が、とろんとなっていた。最初の頃とは比べものにならないくらいに早く動く空の指。\nそれは、下着の下にある筋に沿っているのか、上下に動き続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……はぁ……やぁ、指、とまんない、よぉ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "甘く震える空の声。それだけで、僕の身体が反応しそうになる。だめだ。空に触れたい。あのささやかな膨らみを感じたい。\n下着に隠された空を、この目で見たい。そして、あの甘い声を、僕の手であげさせたい。\n僕の中の欲望が、自分でも驚くくらいに昂ぶっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あうぅ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "本物の空は、僕の隣で全身赤一色になりながら俯いてしまっていた。\n自分自身がやった行為をこうして見せられる。それは恥ずかしくて当然だろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大地……大地ぃ……わたし、もっと大地に……", "speaker": "空"}, {"utterance": "しかもその自分が、僕の名前を呼びながら喘いでいる。\nだけど、それでも僕は、空の行為から目を離せない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だめ……もう……", "speaker": "空"}, {"utterance": "空の手が、我慢の限界、とばかりに下着の裾へと伸びた。そしてそのまま、足首まで一気にズリ下ろされる。\n空の小さな割れ目が、僕の視界にはっきりと映った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、大地……だめ……見ないで……", "speaker": "空"}, {"utterance": "本物の空が、僕の隣で恥ずかしさでいっぱいの声をこぼす。\nけれど無理だと分かっているのか、その手は僕の腕を掴むだけで、それ以上の抵抗はなかった。\nベッドの上で大きく開かれた空の両足。そしてさらけ出された、幼い、まだツボミな空の身体。\nそのもっとも恥ずかしい部分には、一本の陰りも存在しない。\n生まれたばかりの赤ちゃんみたいに綺麗なその場所に、一本の縦筋がある。\n空はその淫靡な筋に手を伸ばすと、そっと左右に開いた。\nその奥から白い空自身の蜜と、思わず見とれてしまいそうに綺麗な、桃色の秘肉が顔を覗かせる。\n空の細くて小さな指が、その割れ目の奥へ、そろそろと伸びていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はんっ", "speaker": "空"}, {"utterance": "直接触れたのか、ぴくん、と跳ねる空の身体。その口からこぼれた喘ぎは、今まで以上に甘かった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "凄い……こんな、ぬるって溢れて……や、やだ……電気走る、みたい……\nあ……あ、ああ……な、何かが、背筋登って……くる……\nだ、大地ぃ……これ、切ないよぉ……\nこ、これ……あ、んうっ……大地の指、だったら……もっと凄いのかな……", "speaker": "空"}, {"utterance": "桃色の秘肉を、空の指が撫で回す。空の奥から蜜が湧き出し、お尻の方へと垂れていった。\n胸を揉みしだく手も、その中央にある突起の部分を指でつまんでいるようだ。\n空の両手が動く度、上気しきった空の顔から堪らない喘ぎ声が響く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あんっ……あ、あふ……や、あ……気持、いい……\nこんな……んうっ……すご、いよぉ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "更なる快感を求めてか、空の指が、やがて秘裂の下方、奥への入り口に触れる。\n初めて見るそこは、僕が想像していた以上に小さく閉ざされ、指一本すら入りそうにない。空はその穴の周辺をゆっくり撫でると、その入り口へと指を向かわせる。\nが、寸前でその指が止まった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……や、やっぱり……ここはだめ、だよね……\nや、破れちゃったりとか……こ、恐いし……\nでも……大地の……入るのかな……\n大地……\n大地だったら……もっと……", "speaker": "空"}, {"utterance": "空の指が秘裂の上へと向かう。その頂点の部分にある、まだ包皮に隠れた小さな突起。\nもう充血して膨らんでるだろうそれを、空は包皮の上からそっとつまんだ。そして、少しだけ力をいれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃうっ!", "speaker": "空"}, {"utterance": "空の身体が、びくんっ、と大きく跳ねた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ……ここ、すご……", "speaker": "空"}, {"utterance": "感じきった表情で、指を動かし続ける空。その淫靡な空気に、僕自身がもうもたなくなっている。\nズボンの中のそれは、今すぐにでも空を奪い取りたくて漲っているのがよく分かった。\n今、僕の隣にいるこの少女を、かけがいのない子を、本当に僕のものにしたい。抱きしめて、その温もりも柔らかさも香りも声も視線も、すべてを感じ取りたい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あのさあ、空……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕は、いつしかホロスコープを止めて、震える声で、空に声をかけていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……いい、よ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "え……?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "恥ずかしそうな、けれど確かな声が、返ってきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え、えっち……したいんでしょ。いいよ", "speaker": "空"}, {"utterance": "で、でも……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "わ、わたしだってその……男の子のそういうのに対する興味くらい分かってるもん……\nそれなのに、今みたいなの見せられたら……と、止まらない、よね……\nわ、わたしだって……こんなの見せられちゃって……\nこ、恐いけど……大地とだったら……うん、いいよ。えっち、して\nだ、だけどその……わたし、初めてだから……自分でだって、さっきの映像のが初めてだったくらいで……\nだからその……痛がっちゃうかもしれないし、凄いめんどくさいかもしれない……けど……い、いい?", "speaker": "空"}, {"utterance": "真っ赤な顔での、一生懸命な空の言葉。\n女の子の方からこれだけのことを言うなんて、相当勇気もいったと思う。僕は、そんな空を力一杯抱きしめていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あの、でもね、一つだけ、お願い……", "speaker": "空"}, {"utterance": "何?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "は、初めての時は、大地の部屋でがいいなって……その……ずっと思ってて……", "speaker": "空"}, {"utterance": "うん。僕の部屋、行こうか", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕の腕の中で、こくん、と頷く空。僕は空をしっかりと抱き寄せたまま、空の部屋から出て行った。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["空", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "HO_A05_03h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "思った通り、キーワードは問題なかったらしい。目の前にスクリーンが浮かび上がり、過去が再生され始める。\nそこには……子どもと約束をする母親の姿が映っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "この映像のどこかに黒猫が……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "星亜!あれっ!!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "映像の隅……途切れてしまうかギリギリといったところに、一匹の猫が映っている。\n黒い毛並みに、尻尾の先は白というちょっと変わった柄。\nそして、その首にはピンクのリボンが……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "間違いないわ。この猫よ……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "まるで、脳裏に刻み付けるかのように星亜が黒猫を凝視する。\nぱっと見ただけではただの猫にしか見えない。\nだけど……この猫が今回の事件に大きく関わっていることは間違いないんだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……あの猫の姿はハッキリと認識したよ。これで、あの黒猫自体をキーワードで使えると思う", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ええ。これから、あの黒猫を追う時、相当頼りになりそうね", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "星亜が本当に嬉しそうににっこりと微笑みかけてくる。\nその笑顔に思わず見惚れそうになりながら、僕は胸の奥に、そのキーワードをしまい込んだ。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["星亜", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "HO_B04_01_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "……ふう……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "えっ?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "キーワードに答えて、昨夜の映像が浮かび上がる。\nそこには一匹の黒猫の姿と……星亜がいた。\n星亜はベンチの上に座りながら、一人でぼーっと夜空を見上げている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、なんで私が……あっ!?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "僕と同じく驚いていた星亜がはっとした表情を浮かべる。\nということは、やっぱりこれは星亜に違いないんだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、嘘、これってまさか……や、やだ、だめ!\nた、橘くん!お願いだから見ないでえ!!", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "え、いや、だけど……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "普段の星亜からは考えられない慌てっぷりに首を傾げる僕の前で、ホロスコープの映像は進んでいく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あら、飼い猫かしら。自分からすり寄ってくるなんて\nふふ、どうぞ、いらっしゃい", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "そんな星亜に応えるように、黒猫はベンチの上に乗ると、星亜に頭をすり寄せた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あなたはいいわね。そうやって自分の好意を自然に伝えられて……\nでも私はだめ。どうしても自分の想いを出せそうにないの……そんなこと、今まで考えたこともなかったから……私……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "少し寂しげに微笑みながら、黒猫へと語りかける星亜。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だめっ。そこから先は本当に……た、橘くんっ!お願いだから……っ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "真っ赤になって叫ぶ星亜の前で、映像の星亜がさらに言葉を紡いでく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "私……橘くんの顔……恥ずかしくて見られない……\nそれどころか、目の前に立つだけでドキドキして……まともに話すこともできなくて……\n私、やっぱり橘くんのこと……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "……え……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "――――っっっ!!!", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "もうだめ、とばかりに星亜が顔を手で覆う。\nそして映像の星亜は、はっきりと言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "好き、みたい……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "その言葉に、当然猫は何も答えない。ただ、その深い瞳で星亜を見つめ続ける。\n静寂に包まれた夜の公園。そこに、星亜の想いだけが、確かに満ちていた。\nやがて、黒猫は星亜の告白を聞いて満足したのか、ベンチから飛び降りる。そして一度だけ星亜に向かって鳴くと、その場所から去っていく。\nそれに合わせるように、ホロスコープの映像も消えていった……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["星亜", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "HO_B04_03_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "やった、うまくいった", "speaker": "大地"}, {"utterance": "これは、一昨日、うちに星亜が来た時のかな。うん。星亜はまだこの時しか僕の部屋に入ってないからだな。キーワードとして成立したのは。\nで、星亜しか映っていないってことは、僕がジュースを取りに行って、空と皐月に巻き込まれているあの時かも。\nん……?そういえばあの時僕が部屋に戻ると、星亜、なんだか焦っていたような。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うーん……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "なんだかノゾキみたいな気もするけど、やっぱり気になるな。\nま、少しくらいいいよね。どうせたいしたことはないと思うし。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "橘くんの部屋……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "疲れたように溜息をつくと、星亜がベッドの上に座る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ここで、橘くん寝てるのよね……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "そして、枕を手に取り、そこに顔を埋めてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ふふ、橘くんの匂いがする……\n昨日、あんなにいっぱい嗅いだ、橘くんの匂い……\n私を、力強く抱きしめて……あんなに恥ずかしい思いさせて……あんなに、気持ちよくしてくれた……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "星亜は小さく縮こまると、真っ赤になって呟いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "橘くん、優しかった、な……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "そして星亜はベッドの上に、ぽてん、と横になると、切なそうに独りごちる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "男の子って、一度しちゃったら、もうえっちなことで頭の中がいっぱいになっちゃうとか聞いたことあるけど……橘くんも、なのかな……\nでも、あんなに橘くんに愛してもらえるなら……求めてほしい……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "あっ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "こ、こんな格好とかしたら、求めてくれるかしら……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "まるで昨日の僕の手でも再現しているみたいに、星亜はゆっくりと自分の服をはだけていく。\nするとその隙間から、瑞々しい肌と、上品な下着がこぼれ出す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、それで、こんな風に橘くんの手が私の脚を開かせて……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "そしてもじもじと開かれた足の間から、星亜の恥ずかしい布地が露出していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "そして手が胸へと伸び前のボタンを外すと、ゆっくりと服を左右に開く。\n隠されていた二つの膨らみが、それを包み込む下着と一緒に外気に晒される。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……やっぱりダメ……橘くんの手じゃないと、全然気持ちよくない……\n橘くんならきっと……\nあっ……んふっ……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "星亜は服の間から手を突っ込むと、ブラのホックを解く。\nブラのカップが左右に別れ、その膨らみの一部を露出させた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、ここまで見せたりしたら、橘くん……また求めてくれる、かしら……\nで、でも逆に、こんなはしたない子はイヤだとか、嫌われちゃったり……\nき、今日も、一応覚悟はしてきたんだけど……そ、そうよね。橘くん、そんな人じゃないし……\n私のこと、大切にしてくれてるから……\nだ、だけど……私、もっと橘くんが……\nえっ……!!\nえ、わ、私、何をして……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "物音にびっくりしたのか、星亜が飛び起きる", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こんなことしてるの知られたら、橘くんに嫌われちゃうじゃないっ!", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "そして星亜は、慌てて服を整え始める。\nそんな星亜の姿を見て、僕は慌ててホロスコープツリーの映像を止めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……星亜、あの時にこんなことをしてたんだ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だから部屋から戻ってきた時に、顔が赤かったんだな。\nでも大丈夫です星亜さん。僕がこれで愛想を尽かすとかそういうことは全くありません。\nむしろそこまで僕を求めてくれる星亜が、より好きになってしまいました。\n星亜の心も身体も、その両方を大事にしたいと思う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……でも、星亜にさっきみたいな格好で迫られたら、間違いなくガマンできないよね、男なら……", "speaker": "大地"}], "speakers": ["星亜", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "HO_B05_02_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "……なんていうか、対抗意識バリバリって感じだね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "当然じゃない。少なくともあの人には絶対に負けられない\nあの人を越えるのが、今の私の全てなんだから", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "まるで、敵意を燃やすかのような星亜の口調。\nでも……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "…………", "speaker": "大地"}, {"utterance": "星亜の顔には……笑顔が浮かんでいた。\nもちろん、星亜当人は気づいてないみたいだけど。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["星亜", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "HO_B06_01_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "どっちも救える道を探すわ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "星亜は淀みなく、迷う事もなくはっきりと言い切った。\n必ずそうすることができる。そう信じて疑っていないように。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もちろん生半可なことじゃあないわ。それが険しい茨の道だっていうことくらい、私も分かってる\nだけど、私は諦めない……なんとしても全員を救ってみせる\n誰も見捨てない。救う必要のある人は、必ずみんな救ってみせる。それが、私の目指す星座\n姉さんとは根本的に違うのよ。だから私は、姉さんを越える。越えて、私の考えが正しいことを証明してみせる", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "…………", "speaker": "大地"}, {"utterance": "人の命の重さに違いなんてないわ。誰かを犠牲にすることを前提にした救いなんて、絶対に間違ってる\n私は、最初から諦めたりはしない。人を救える力があるなら、すべて救ってみせるべきなのよ!", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "こんな話をしてるのに、星亜は笑っていた。\nまるで、陽夏さんのことを話すのが楽しくて仕方ないみたいに……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["星亜", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "HO_B06_02_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "おお、ホントに昨日は完敗だったからな……いつの間に、あんなに腕を上げてたんだ?", "speaker": "男子生徒A"}, {"utterance": "そりゃあね、こっちも勝負だもの。必死で練習したさ", "speaker": "男子生徒B"}, {"utterance": "騒ぎになる前、まだ笑顔で話している男子二人の姿が見える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まさかこんなに短期間で追い抜かれるなんてなあ……こっちもうかうかしてられないぜ", "speaker": "男子生徒A"}, {"utterance": "ま、その前に約束どおり、そっちのカードを譲って貰わないとな", "speaker": "男子生徒B"}, {"utterance": "満面の笑みを浮かべて手を差し出す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は?なんの話だ?", "speaker": "男子生徒A"}, {"utterance": "それに対し、本気で呆気に取られたような顔を浮かべる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "おいおい、昨日の勝負の前に約束しただろ?これの勝敗で、お互いのレアカードをかけるって……こっちだって覚悟の上で望んだ勝負なんだぞ?", "speaker": "男子生徒B"}, {"utterance": "はぁ?いやだからなんの話だよ?お前とレアカードで勝負?そんな話、した覚えもないぞ!", "speaker": "男子生徒A"}, {"utterance": "そのまま、二人は激昂したように言い争いを始める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふざけるなよ、こっちは真剣に……", "speaker": "男子生徒B"}, {"utterance": "バカやろう、こっちだってきちんとした勝負なら嘘なんて吐かねえよ!変な言いがかりするんじゃねえ!", "speaker": "男子生徒A"}], "speakers": ["男子生徒B", "男子生徒A"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "HO_C04_01_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "あははっ、ほら大くん、もっとスピード出せる?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "よぉし、あま姉がそういうなら!いっくよー!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "それもっとぉ、どんどん行け行けーっ!", "speaker": "天音"}, {"utterance": "おおっ!って……あれ?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "どしたの、大くん?坂道はすぐなんだし……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "う、うん……でも、ブレーキが効かなくって", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ええっ、ってきゃあっ!", "speaker": "天音"}, {"utterance": "うわあっ!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "危ないっ、大くんっ!", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉っ、あま姉っ!?だ、大丈夫?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だい、くん……良かった、怪我はない……?", "speaker": "天音"}, {"utterance": "ぼ、僕は大丈夫だけど……あま姉、お腹から血が……すごい量の……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だいじょう、ぶ……このくらい、お姉ちゃんは、へっちゃらなんだから……", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉、でもっ……誰か、お願いです!あま姉を、誰か、助けてっ!\n早く、救急車をっ!誰かっ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "心配、しないで……大く、ん。これくらい、なんでもな、いから", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉ーっ!", "speaker": "大地"}], "speakers": ["大地", "天音"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "HO_C05_a01_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "これは、昨日の夜の映像かな?机に向かってこの手紙を書いてたらしい輝夜の姿が映し出される。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大地先輩、気付いてくれるかな……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "少し不安そうに呟く輝夜。やっぱり輝夜は、僕にホロスコープでこの映像を見せたかったみたいだ。\nでも、なんでこんな回りくどい真似なんてしたんだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ううん。大地先輩なら、きっと気付いてくれますよね。このホロスコープツリー", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "そう言って、輝夜は椅子から立ち上がった。そのままくるりと振り返る。\nそして、本当だったら誰もいないはずの場所へ、今ここにいる僕に向かって、はにかむように微笑んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "本当なら正面から言わないといけないことなんですけれど……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "輝夜はそこまで言うと言い淀み……、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "す、すみませんっ", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "顔を真っ赤にして大きく謝った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あの、ど、どうしても正面から言えなくて……だから、こんな方法を取らせていただきました\n今から言うことは、私の本心です。嘘でも冗談でも決してありません\nで、ですが、もしこれからの言葉を聞いて、それが大地先輩の重荷になってしまうなら、忘れて下さい\nで、できればその……本気で考えていただけると、う、嬉しい、です……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "そこまで言って、輝夜は赤らんだ顔のまま、まっすぐに僕を見る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大地先輩、いえっ、橘大地さん!\n……好き、です……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "それは、紛れもない告白の言葉だった。姫ノ宮輝夜という一人の少女が、橘大地へと送った強い想い。\nホロスコープで映し出された輝夜の瞳が、僕がそこに立つだろうことを信じて、ただジッと見つめ続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "す、すぐに返事を、とは言いません。さっきも言いましたが、大地先輩に重荷になるなら……忘れて下さい……\nそれでも、もしお返事をいただけるなら……それがどんな結果であっても、お待ちしています\nよ、よろしくお願いします!", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "輝夜は最後に、もう一度深くお辞儀をすると、再び机の方へと、振り返った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、言っちゃいました……ま、まだ心臓が、こんなにドキドキして……\nあとは、この手紙をカバンと一緒にクローゼットの中にでも閉まってしまえば、ホロスコープツリーのキーワードとして使えるはず\n大地先輩なら、きっと気付いてくれますよね……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "輝夜は真っ赤になった顔をそのままに、手がみをそっとカバンにしまった。そしてすぐ後ろにあるクローゼットの中へとしまう。\nこの部屋からキーワードである手紙が消えたせいか、静かに映像は消えていった。\nドキドキと心臓が高鳴っているのが分かる。あの輝夜が、僕を好きだと言ってくれたこと。その現実が信じられない。\nだけど、今のは夢でも幻覚でもなんでもない。紛れもない現実の映像。輝夜の、僕に対する想い。それを嘘になんてしちゃいけない。\nそれが、重荷なんかであるはずがない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "僕の答えなんて、決まってるのに", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そう口にした刹那、\nぎしっ。\nクローゼットの方から、何か音がした。\n……なんだ、今の。\nネズミ、なんかここにいるはずないし、風のせいでもない。\nまさか……いや、輝夜ならそのまさかも……。\nまったく。本当に困った娘さんだ。\n僕は小さく笑うと、音を立てないように気をつけながら、クローゼットへと向かった。\nそしてそっと、その扉に手をかける。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["輝夜", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "HO_D04_02_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "……大地先輩、起きてらっしゃいますか……?", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "かわいらしい声が、真っ暗な部屋の中、小さく響いた。\n声がしたのはベッドの上からか。目を凝らすと、そこに二人分の影がある。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えーと……これってやっぱり……あの時の、だよねえ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕が、輝夜にそのすべてを捧げられた夜。輝夜を僕だけのものにした、その後の時間。僕が充足感に包まれて眠ってしまっていた時の光景だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大地先輩?", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "もう一度、同じようにかわいらしい声が響く。けれど僕はスヤスヤと心地よさげな寝息を立てて、まるで反応を示さない。\nそんな僕の横で、一人分の影がもぞもぞと動いた。長い髪がばさりと横にこぼれ落ちる。どうやら輝夜が起き上がったみたいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃっ。そ、そうでした。私、何も着てない……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "輝夜は、慌てて周囲を見回すと、ベッドの上に自分の服がいくつか散らばっているのに気付く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……大地先輩に、脱がされちゃった服、ですよね……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "輝夜は恥ずかしそうに自分の身体を隠しながら、そのいくつかを広いあげた。\nそしてショーツとキャミソール、カーディガンをごそごそと身にまとう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "せ、せめて、これくらいは隠せないと、やっぱり恥ずかしいです……\n大地先輩には、恥ずかしいところ、たくさん見られちゃいましたね", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "輝夜は恥じらうように微笑むと、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……大地先輩、失礼します", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "そのまま僕の上に覆い被さるようにして乗った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "その端正な顔立ちが一瞬だけ痛みに歪む。けれど、すぐに笑顔になった。\n輝夜は微笑んだまま、眠り続ける僕に囁きかける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱり、大きく動くとまだ少し痛みます……\n私……本当に大地先輩に捧げられたんですね……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "下腹部にそっと手を当て、感慨深げに目を細める輝夜。僕を受け入れたあの瞬間を、思い出しているのかもしれない。\nそして、再び僕へと語りかける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "本当は、少しだけ恐かったんですよ、私。すっごく痛いって聞いてましたし、それに、終わったら自分が今までとは別のものになってしまうんじゃないかって思って\nなのに、とっても不思議です。あんなに痛くて、今でもまだ痛むくらいなのに……全然後悔の気持ちが湧いてきません\n今はただ、大地先輩のものになれたことが純粋に嬉しくてたまらないんです", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "それはむしろ僕のセリフだって思った。\n輝夜を僕のものにできた。それがどれだけ嬉しくてたまらなかったか。\n今ここで、寝ている僕と交代したい。そしてその嬉しさを輝夜に伝えてあげたい。そうすれば、輝夜の決意を少しでも抑えてやれたかもしれないのに。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……とっても気持ちよさそうな寝顔ですね……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "けれど、そんな思いが届くはずもなく、バカな僕は、ただ気持ちよさそうに眠り続ける。輝夜はそんな僕の顔をじっと見つめて、クスと笑った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……大地先輩……今度は、私がもらっていいですか……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "そして潤んだ瞳でそう呟くと、そっと頭を下げる。\n桜色の小さな唇が、眠ったままの僕の唇にそっと重ねられた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "そのまま輝夜から吐息と一緒にこぼれるどこか熱い声に、僕はこの瞬間起きていなかった自分に心底腹が立った。\n起きていれば、輝夜のこの熱い想いを、そのまま受け止めることができたのに。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ええいっ。やっぱり代われ、僕!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "輝夜はそれから何も言わず、ただそのまま僕にキスをし続けた。\nそして2・3分は経ったと思う。その頭が、静かに上がった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えへ。ごちそうさまでした", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "名残惜しそうにキスを終え、恥ずかしそうに笑う輝夜。満足そうなその顔に、見ているこっちも嬉しくなってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大地先輩……大好きです\nこの気持ちだけは、絶対に嘘じゃありません。本当に本当に、大好きで大好きです", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "僕の顔を見つめながら、優しく囁く輝夜。\nそれは、僕に信じてほしいって願ってるみたいだった。そして、僕に誓っているみたいだった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["輝夜", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "HO_D06_04_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "そこに、輝夜の姿が映し出される。\n椅子に座り、机に覆い被さるようにして何かを見ている輝夜。\n離れてそれほどの時間が過ぎたわけでもないのに、その姿に胸が痛くなるほどの想いがこみ上げてくる。\n輝夜は、このペンダントに自分の想いがこめられてるって言ってた。それはきっと、こういうことなんだ。\nこれを見て、そして本当の想いを知っていてほしい。それがきっと、あの時輝夜が望んだこと……。\nあの告白と一緒だ。輝夜はわざと、このペンダントを……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大地先輩……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "聞き慣れた声が、僕の名前を呼ぶ。それは、僕の隣で笑ってくれていた姿を思い出させるには充分すぎた。\n手を伸ばして、その黒髪に触れたくなる。その頭を撫でて、嬉しそうに笑う輝夜を、そのまま抱きしめたくなる。\nだけど、それが無理だってことくらいは分かってる。目の前の輝夜は、過去の映像でしかないんだから。\nそして、その過去の映像が、僕の名前を呼んでくれた。この中にはきっと、輝夜の想いが込められている。\n僕は、輝夜を信じる事に決めたんだから。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大地せんぱぁい……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "甘えるように僕の名前を呼ぶ輝夜。他の誰にも聞かせることのない、本当に、僕一人だけのための声。\nそんな風に僕の名前を呼びながら、机の上に置かれた写真立てを指先でつつく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "誰の写真だろう……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "少し不安に思いながら後ろから覗き込んでみる。\nその写真立ての中には、僕の写真が入っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふふ。今だけこのペンダントにも、大地先輩の写真いれちゃいました。みんなにも、この人が私の大切な人なんです、って聞いてほしいから\nこの人が、私の恋人なんですって", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "そして輝夜は、そのペンダントに聞かせるように、写真立ての中にいる僕へと語りかけていく。\nああそうか。あの日輝夜に託されたこのペンダントは、やっぱり特別だったんだ。輝夜から、きっと僕への最後のメッセージのつもりだったんだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "本当。大地先輩と出会ってから、毎日が大忙しです\n毎日が楽しくて、ずっと笑ってばかりで。寂しいだとか思う暇もなくて……何度も、みんなのことを忘れかけちゃいました\n生きてることが本当に楽しい。こんな風に思えちゃうんですから\nでも大地先輩、本当にえっちさんなんですから。私、いつもいつも恥ずかしいことされちゃって……\n触られちゃったり、恥ずかしいところ見られちゃったり。大地先輩の前だと、不思議に起こっちゃうんですよね、そういうことが\nでも大地先輩になら構いません。大地先輩に、私のすべてを知って欲しい……そしてもっともっと、好きになってほしい……\nだから、大地先輩に捧げたこと、少しも後悔していません。とっても痛くて、身体が裂けちゃうかと思いましたけど、でも嬉しかった……\nあの夜、もらっちゃったのはないしょです", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "……えーと、あの夜ってあの夜ですよね。もらっちゃったって……な、何を!?", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "私、大地先輩に愛してもらえてるんですよね……あの大地先輩に……\nえへへ……大地先輩の彼女なんだって思うだけで、自然と顔が緩んじゃいます\n……だけど、本当にビックリでした。あの火災事故で助けてくれた男の子……それが大地先輩だったなんて\nあの時私、誰かも分からないあなたのこと、きっと好きになってました\nだって、あんなに一生懸命に身体を張って守ってくれちゃう男の子、女の子なら普通はときめいちゃいますよね\n結局、あれからどうなっていたか分からなかったあの人と、まさかこの街で再会できるなんて", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "そこまで言って、輝夜の顔に陰が差した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それも、記憶を、失って……\n私のせい、なんですよね。私のせいで大地先輩は記憶を失って、空さんとも……\nなのに……なのに、私は……\nなんで、なんでしょうね。私の中、こんなに大地先輩でいっぱいなのに……\n大地先輩のいない世界なんて想像もできないくらいで……楽しいことを思いだそうとすれば、まず大地先輩の顔が浮かんで……\nそれなのに、私、大地先輩を裏切ろうとしてる\n大地先輩は、私のこと許して……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "輝夜はその言葉を最後まで言い切らずに、首を左右に振った。そして自嘲めいた微笑みを浮かべる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふふ、バカみたいですね。許してくれるはず、ないのに……\n大切な記憶と引き替えに助けられて……恋人としてあんなに大事にしてもらって……あんなに優しく愛されて……\nこんなに、幸せにしてもらってるのに……\nごめんなさい……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "いつしかその瞳が、涙で濡れていた。\nその頬を伝って、ぽろぽろと大きな滴が落ちていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめんなさい……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "震える声で紡がれる言葉は、確かに僕への言葉で……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめんなさい……ごめんなさい……\n大地先輩、ごめんなさい……好きです、本当に大好きなんです……\nでも、ごめんなさい……ごめんなさい……ごめんなさい……\n私、私は、それでも……", "speaker": "輝夜"}, {"utterance": "泣きながら紡がれる言葉は、確かに僕への本心だった……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "輝夜……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "輝夜が残してくれた想いに、ただ胸が痛くなる。\n輝夜は、僕のことをこんなにも想ってくれていた。その上で、あの道を選んだ。\nなら、僕はどうする。僕はどうしたい?\nそんなのは決まってる。悩んでる暇があるなら、さっさと殴って前へ進め。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["輝夜", "大地"], "product_name": "01_StellarTheater", "file_name": "HO_D06_05_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "陽も沈み、すっかり暗くなった通学路を、空と二人で歩いていく。\nといっても、並んで歩いてるわけじゃない。自分の速度でどんどん前を歩いていく空を、僕が後ろから追っていく。\n他のみんなはさっさと帰ってしまっていた。友情って美しいよね。まあ、わざと気を遣われたのかもしれないけど。\n道を歩く人もほとんどおらず、帰宅途中のサラリーマンが数人歩いている程度。\nその静けさの中、妙に響く僕達の足音が、ちょっと寂しい。\nそれは、僕と空の間に流れるどこか張り詰めた空気のせいもあるかもしれない。\n僕ら二人の間に流れる、妙に冷めた空気。嫌い合ってるだけじゃない。仲が良かった二人が、お互いを本気で無視しようとしている、そんな空気。\n猫の件は、あれからすぐに片付いた。\n両親とケンカし、かわいがっていたペットを連れて友達の所に家出。\nだけどペット不可のマンションなので、昼間、誰もいないところに残しておくわけにもいかずに連れてきたらしい。\nでも学園に持ち込めるはずもなく、下校までと校庭に隠しておいたら、鍵が壊れていて行方不明になっていたとか。\n今日もさっきまでずっと捜してたいたらしいんだけど、空はよく見つけられたよなあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大地", "speaker": "空"}, {"utterance": "そんなことをぼんやりと思いながら歩いていると、突然空が立ち止まり僕を呼んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "予想外の行動に、思わず僕も立ち止まる。\nけれどそんな僕に空は応えることなく、ただ黙ってその小さな背中を見せ続けていた。\n星座になったから、なんだろうか。僕の中にある空と何も変わっていない、小さな背中。\n空はそのままゆっくりと空を見上げて、やがて覚悟を決めたみたいに振り返った。\nその瞳が僕を、僕だけを見ている。強い意志を、僕への怒りを満たさせて、ただ真っ直ぐに僕を見上げている。\nそして、その小さな唇が、ゆっくりと震えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんで……守ったの", "speaker": "空"}, {"utterance": "尋ねるのでなく、非難するような口調の質問。一瞬なんのことかと思ったけれど、すぐに気付いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんで……あの学園にいるの", "speaker": "空"}, {"utterance": "……約束だったから", "speaker": "大地"}, {"utterance": "それが約束のことだと。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……あんな約束、もうなんの意味もなくなってることくらい分かってるのよね?", "speaker": "空"}, {"utterance": "うん、分かってる", "speaker": "大地"}, {"utterance": "その強い瞳を見つめながら僕は答える。空はそんな僕の顔を睨め付けたままそれを聞くと、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "バカみたい", "speaker": "空"}, {"utterance": "吐き捨てるみたいに言い切った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "家から一番近いから。せめてそんなくだらない理由でも言ってくれれば、わたしもまだ納得出来たのに", "speaker": "空"}, {"utterance": "それはそうであってほしかったっていう、願いみたいにも聞こえた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんで今更……守るの。殺したままにしておいてよ!", "speaker": "空"}, {"utterance": "それはそうであってほしかったっていう、祈りみたいな叫びだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "約束したのは、あなたじゃない。なのに、なんで!", "speaker": "空"}, {"utterance": "そう。その約束をしたのは僕じゃない。それを果たせる人はもういない。\n守れないと諦めていたはずの約束を別人によって果たされてしまった時、それはどんな想いに繋がるんだろう。\n空にとって、それがどれだけ大切な約束だったのか、今の僕にはよく分かる。それを、僕が果たしたところでなんの意味もないことも。\nだから僕も、そんな約束忘れようと思った。思ったけれど、結局忘れられなかった。\nその結果が、まさかこんな現実に繋がるだなんて、夢にも思っていなかったけど。\n七星さんに言わせれば、これが僕の運命ってやつなのかな。\nけれども、今これだけは言える。言っていいと思う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それでも僕は、今の自分を後悔していないよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……っ", "speaker": "空"}, {"utterance": "その時漏れた空の言葉は、聞き取れなかった。だから、どんな想いで言ったものかも分からなかった。\n空はそれからしばらく黙って僕を睨み付けると、不意に恥ずかしそうに視線を外した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "結局、わたしがきっかけを作っちゃったみたいね……大地の試験への関わり……\n本当にバカだ、わたし……", "speaker": "空"}, {"utterance": "いや、たまたま陽夏さんが選んだ試験がそれだったってだけで、別に空のせいじゃ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……ありがとう", "speaker": "空"}, {"utterance": "呟くような、本当に小さなその声に、思わず聞き逃しそうになる。だけど確かに空はいった。\n間違いなく、『ありがとう』って。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……って、何?その、この世の終わりでも見たような、いつも通りの変な顔", "speaker": "空"}, {"utterance": "いや、それいつも通りって僕泣いちゃうよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "なら言い換えてあげるわよ。おかしな顔", "speaker": "空"}, {"utterance": "空はそれだけ言うと、また背中を向けてどんどんと歩きだす。\n……今のありがとう、もしかして、さっきの猫の件かなあ……。\n律儀にお礼を言うさっきの空の姿を思い浮かべて、僕は小さく笑った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "本当に、空らしいなあ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そして慌てて小さな幼なじみを追いかける。\nなぜだろう。本当になぜか分からない。\nだけど僕は今、この十二星座候補試験、協力を引き受けてもいいんじゃないかなって気がしていた。\nこのまま空の傍にいる。それが凄く魅力的なものに思えて。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……もしかしたら、最初からこうなること計算してたんじゃないだろうな、陽夏さんと七星さん……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だとすれば、十二星座恐るべし。\n見上げてみた夜空には、当然星なんて見えもしなかった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["空", "大地"], "product_name": "02_StellarTheaterEncore", "file_name": "01_Z07_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "周囲を見回してみると、プールの中で綺麗に泳いでいる星亜の姿を見つけた。\n星亜なら、真っ先に調べに行くかと思ったけどそうでもないんだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "星亜", "speaker": "大地"}, {"utterance": "星亜は僕の呼びかけに気付いたのか、泳ぐのをやめると立ち上がり、僕の方へとやってきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いいの?聞き込みとか行かないで", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "いや、それ僕のセリフだし\n星亜こそ、こんなとこで呑気に泳いでていいの?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "別に呑気なわけじゃないわ。私なりの捜査は、ちゃんとしてるもの", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "星亜は言うと、更衣室の方へと視線を向ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なるほど。その素敵ボディを見せつけることで男達をハニートラップにかけ、あらゆる情報を引き出そうという魂胆だね!さすが星亜だ、鬼すぎるよ!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ち・が・い・ま・す!\nただでさえ他の人たちがあの周辺を探ってるのに、私まで行ったりしたらそれこそ怪しまれるでしょう\nだから、こうやって少し離れたところから様子を窺ってるの。怪しい奴がいないか", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "ああそうか。言われてみれば確かにそうだね。こうして見てるだけでも、あま姉とか頑張ってるし", "speaker": "大地"}, {"utterance": "更衣室の前では、あま姉が観葉植物の後ろに隠れて見張っていた。\n……あれだと余計警戒されるんじゃないのかなあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あと、ちゃんと保険は仕掛けてあるわ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "保険?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ええ、罠。タオルをね、わざと置き忘れてるのよ、あの入り口に", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "星亜は分かるわよね、と笑いながらウインク一つ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なるほど、さすがだね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そういうことよ。あまり大勢人が集まりすぎても、かえって警戒させるだけだもの\nとはいえ、こうして泳ぎ続けてるだけっていうのも怪しいし、適度に上がるけど", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "星亜は言いながらプールサイドの方へと向かうと、ハシゴを掴み上にあがった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕の目の前だっていうことを忘れているのか、それとも気にしていないのか、星亜の指がお尻の方へと回ると、その裾を掴んで食い込みを直し始める。\nなんていうべきだろうか。僕に向けられたままのお尻と、食い込んだ水着。その隙間に入れられた指とが妙にいやらしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "水の中にいるっていうだけで、結構疲れもするのよね", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "た、確かに、水泳っていうのは全身運動だし……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "適度に水分も取っておかないと、すぐバテちゃう", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "……糖分も……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そうね。疲労に甘い物はよく効くわ\n橘くんも、調査に必死になりすぎて、自分の体調のこと忘れないように気を付けなさい", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "…………", "speaker": "大地"}, {"utterance": "どうかした?急に静まったりして", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "橘くん?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "唐突に言葉の無くなった僕を心配したのか、星亜が後ろへと目を向ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "そして、僕が今何を見ているのかを悟ったらしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃああああっ!", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "まるで飛び跳ねるような勢いで、星亜は立ち上がり、お尻を隠した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、ななななな何を見てるのよっ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "いや、突然目の前で男として目をそらしては女性への侮辱となる光景が広がったから", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あう……そ、そういう時は、逆に目をそらすものでしょうっ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "でもそれだと、そんなに魅力ないのか、ってならない?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ならない!", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "星亜は真っ赤になりながら即答で否定した。そうか、僕を気にすることを忘れてたんだなあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あー、もう。初めて会った時といい、どうして橘くんの前だとこう……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "タイミングの神を降臨させる男、とはたまに言われます", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あ、凄いジト目になった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほんと、橘くんの前じゃあ油断一つ出来ないわね……\n私、少し休むわ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "星亜は深く溜息をつくと、売店へと足を向けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "タイミングの神様っていうのは、やっぱりいるよね、絶対", "speaker": "大地"}], "speakers": ["星亜", "大地"], "product_name": "02_StellarTheaterEncore", "file_name": "02_Z08a_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "……何をやってるんだろう、これは。\n目の前にいる姉の姿に、僕は素直に首を傾げた。声をかけるべきか、それともそっとしておくべきか、正直悩む。\nとはいえ、このまま放置しておくのもちょっと気が引ける。ここは素直に声をかけておくべきだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あま姉、何やってるの?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕は、更衣室へと向かう通路の入り口、その前に置かれた観葉植物の後ろに身体を隠したあま姉に声をかけた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大くん、し~っ", "speaker": "天音"}, {"utterance": "唇に指を当て、お静かにと注意するあま姉。もし僕があま姉の知り合いでなかったら、間違いなく怪しい人物として筆頭にあげただろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……あま姉、静かにしたところでもうやたらと目立ってるよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そんなことないわよ。このちんまい身体をいかした実に見事な隠密行動。あたしの灰色の脳細胞が導きだした完璧な作戦っ", "speaker": "天音"}, {"utterance": "いやあ、どっちかというと、七色に輝くおめでたい脳細胞って感じだけどなあ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "お姉ちゃん、そんなこと言う心ない人間に大くんを育てた覚えないわよっ\n……むう", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉は拗ねたように頬を膨らますと、頬を赤らめながら観葉植物の後ろから出てきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まったく、すっかりずるっこい子に育っちゃって。お姉ちゃん悲しい\nあー、でもやっぱりかわいかっこいいぞ、この弟めーっ", "speaker": "天音"}, {"utterance": "うわっ。あま姉、抱きつくの無し!じゃなくてやっぱり有り!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "胸なんかなくっても、この温もりでご飯三杯はいける!", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "よーし、大くんパワーを思う存分充填したところで、再び調査に入るわよ", "speaker": "天音"}, {"utterance": "あま姉……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "これは多分、この状況に自分が気に入ってるんだな、きっと。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん、頑張って……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ここは邪魔をしないでおこう。したら多分僕の負けだ。\nそうして立ち去ろうと振り返ったところで、手すりにタオルが一枚引っかけられてるのに気付いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "タオル?これってあま姉の?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ああ、そのタオル星ちゃんのよ。ずっと置きっぱなしなの", "speaker": "天音"}, {"utterance": "忘れ物?それなら届けてあげた方が", "speaker": "大地"}, {"utterance": "んー、でも本人気付いてるみたいよ、ほら", "speaker": "天音"}, {"utterance": "視線で、プールの方を示すあま姉。同じ方角に視線を向けると、そこにはプールサイドに腰掛けている星亜の姿があった。\n時々様子を確認するように、こっちの方へと視線を少しだけ向けてくる。\nどうやらプールで泳いでるフリをして、ちゃんと更衣室の方を探っているみたいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "さすがだなあ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕も、ちゃんと調査を続けよう。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["大地", "天音"], "product_name": "02_StellarTheaterEncore", "file_name": "02_Z08b_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ええ、昨夜陽夏さんから解決した、というお話を伺いました。橘くんも、お疲れ様でした", "speaker": "昴"}, {"utterance": "いえ、あの時ここで明葉さんと白鳥さんに会えなかったら、まだ終わってなかったでしょうし", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そう言って、昴先生の淹れてくれたコーヒーをすする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そういった人達に出会ったのも、橘くんの築いてきた縁の力ですよ。ぜひ誇って下さい", "speaker": "昴"}, {"utterance": "ありがとうございます。それじゃあ、すみません。これから部室の方に行くんで、これで失礼します", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ええ、みなさんにもよろしくお伝え下さい", "speaker": "昴"}, {"utterance": "放課後、部室に集まる前に保健室へと立ち寄り、その足でまた部室へと向かう。\nまあ、陽夏さんと昴さんの関係のこともあるし、なんだかんだいっても、ここに明葉さんと白鳥さんが集まってくれてたおかげで解決もできたわけだし。\nある意味、昴先生が解決させてくれたようなもんだよなあ。いや、本当に感謝です。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にしても、さすが陽夏さん。昨日報告受けてから、全力ダッシュで昴先生のとこきたんだろうなあ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "なんていうか、本当に凄まじいカップルだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "さて、と。とりあえず報告も済んだし、部室に急ごう", "speaker": "大地"}], "speakers": ["大地", "昴"], "product_name": "02_StellarTheaterEncore", "file_name": "03_Z02_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "学生たる僕に、この街で最も似合う建物はどこだろう、と聞けばまず間違いなくみんながこう答えるはずだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "エロ本屋", "speaker": "魅流"}, {"utterance": "そうそう、あの桃色の空気が僕の灰色の脳細胞を激しく刺激して一つ上のステージへと……って違います!\n正解はここ、図書館!学問と知識のたまり場!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "まあ、大地に必要な知識はごく一部だけどな。女の身体のしくみとか", "speaker": "魅流"}, {"utterance": "すっかり、えっちいキャラにされちゃってますよ、僕", "speaker": "大地"}, {"utterance": "違うのか?", "speaker": "魅流"}, {"utterance": "まったくもって違いません!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "健康的な性少年たるもの、性に対する興味は大変重要なのです!STOP性犯罪!まずは正しい知識を持ちましょう!\nということを家で言ったら、空に凄い目で睨まれました。皐月には尊敬の眼差しされたけど。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "とりあえず、早いとこ課題の資料、探しちまおうぜ", "speaker": "魅流"}, {"utterance": "まったくもって違いません……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そんな魅流のお言葉に従い、僕達は図書館内を分散した。\n街の歴史かあ……ただでさえ来ない図書館でそんな僕の人生に永久に関わらないと思われる本のありかなんて、分かるわけないんだよなあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "漫画版三国志だとかなら全巻制覇したんだけどなあ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ま、大地ならそんなとこだろうな。期待を裏切らない男だぜ", "speaker": "魅流"}, {"utterance": "まあね。なんといっても僕だから", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だろうと思って、棚の場所は既に確認してある。こっちだぜ", "speaker": "魅流"}, {"utterance": "おお、さすが魅流。いやあ頼れる女だ、うん", "speaker": "大地"}, {"utterance": "まあ、普段の魅流はまったく女を感じさせないんで、時々性別確認したくなることあるけども。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "おし、あの棚だな。んじゃ足場押さえててくれ", "speaker": "魅流"}, {"utterance": "了解ー", "speaker": "大地"}, {"utterance": "目的の資料は結構高い棚に並んでいた。魅流は僕の支えているハシゴに捕まると上っていく。まあ、僕が見たってどの資料がいいか分からないしね。\nって、おおっ!\n思わず声をあげてしまいそうになるのを辛うじて堪えた。\n目の前に確かに存在する桃源郷。\n白に水色のストライプ。まさに男の願望の具現化ともいうべきその神秘の布地は、美少女の身体を包み込むことで更にその魅力を増す。\n魅流って、普段はまったく女を感じさせないけど、穿いてるのはしっかり女なんだなあ……。\n顔そのものは美少女なわけだし、こういう光景は実に吸い寄せられます。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "どうかしたのか?", "speaker": "魅流"}, {"utterance": "いや、別に何も", "speaker": "大地"}, {"utterance": "こういう素敵な日本の風景を少しでも長く見ていたいと思ってしまうのは、僕達男の子が生きている証だと思うのです。\n中々に肉付きのいいその場所を、実に爽やかな目で眺めやる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "魅流もさあ、やっぱり自分が女の子だってこと自覚してるんだね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "え……?", "speaker": "魅流"}, {"utterance": "唐突な僕の質問に、怪訝そうに首を傾げる魅流。が、次の瞬間、そのスカートの中へと真っ直ぐに注がれる僕の視線に気付いたらしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ば、ばかっ、見るなあっ", "speaker": "魅流"}, {"utterance": "ぼんっ、と音を立てて朱色に染まる魅流の顔。そして慌ててスカートを押さえる。\nそんな魅流の姿を見るのはもちろん初めてだ。あの魅流が見せた、女の証。それは羞恥に満ちた女の顔だった。\n懸命に隠そうとはしているものの、その手の隙間からは健康的なお尻と水色ストライプの布が確かに見える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、こらあっ、いつまで見てる気だ!視線をそらせ、早く!", "speaker": "魅流"}, {"utterance": "うーん、まさかこういう所で魅流の恥じらう姿が見られるとは……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "なんというレア。これほどの貴重なシーンは滅多にお目にかかれません。\nとはいえ、これ以上覗き込んでいると、今後のノートレンタルなどに重大な問題が発生しかねないのでそろそろやめておこう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごちそう様でした", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕は眼前の光景にしっかりお礼を言うと、ハシゴを支えつつ後ろを向いた。\n棚の陰に隠れていたせいか、どうやら他の人達には見えていなかったみたいだ。まさに僕だけの役得。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まったく。あたしのパンツなんか見て喜ぶとは思わなかったぜ", "speaker": "魅流"}, {"utterance": "ジト目で僕を睨みながら、ハシゴを下りた魅流。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうかなあ、魅流だってちゃんと美少女だしね。喜ぶ人間は少なく無いと思うよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "はぁ……まったく男ってのは難儀な生き物だな。とりあえず資料は手に入れたから行こうぜ", "speaker": "魅流"}, {"utterance": "疲れたように溜息を吐き、分厚い本を手にスタスタと歩いていく魅流。その後ろ姿には、さっき恥ずかしがっていた美少女の面影はまるでない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……魅流にも、さっきの姿が普通になる時がくるのかねえ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ほんと、美少女なのにもったいないなあ。\n僕はさっきの光景を思い起こすと、魅流の後を追いかけていった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["魅流", "大地"], "product_name": "02_StellarTheaterEncore", "file_name": "03_Z16a_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "とりあえず必要な資料は手に入ったし、あとはそれぞれが頑張るだけだ。\n僕らはそれぞれの分担を決めると、その場で解散し、それぞれの家へと向かう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あれ、星亜どうかしたの?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "他のみんながさっさと帰る中、一人残っていた星亜に気付き、ぼくは声をかける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あら、橘くん。まだ残っていたのね", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "いや、それは僕のセリフなんですが", "speaker": "大地"}, {"utterance": "他にあると便利な資料とかないか、ちょっと探してたのよ。家に帰ってから足りない、じゃ時間の無駄だし", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "ああ、なるほどね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "でも、大丈夫そうみたいね。私も、これで帰るわ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "そう言う星亜だが、ふと何かを思いだしたように僕に言う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、そうだわ、橘くん。これから一緒にモールへ行かない?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "モールへ?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ええ。明石沢さんにおいしいアイスクリームのお店を教わったんだけど、一人で行くのはちょっとね", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "へえ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "な、何?感心した風な声出したりして?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "うん、感心したんだよ。星亜って、かなり真剣に十二星座目指してるからさ、もっと固い子だと思ってた", "speaker": "大地"}, {"utterance": "寄り道、絶対禁止、みたいな?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "うん。買い食い絶対禁止、みたいな", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕らは互いに言ってから顔を見合わせ、そして同時に噴き出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうねえ、確かに昔から言われてきたのよね。星亜は優等生だとか、委員長だとか\n私としては、そこまで真面目一辺倒な生活をしてきたつもりはないんだけど、それでも姉さんを目指して必死だったのはあるから、そう思われてても仕方ないのかもね\nだけど、こう見えて中身は結構普通の女の子よ、私", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "イタズラっぽくウィンクなんてして見せる星亜。元々美人系の顔立ちなのに、その表情は妙にかわいく見えてしまう。\nかわいい美人って、ずるいよね。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "よし、それじゃあそんな星亜には思いっきり悪の道を知ってもらわないといけないよね\n大船に乗ったつもりで任せてよ。二度と這い上がれない悪の華の蜜を教えてあげるから", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そ、そこまではさすがに、ちょっとご遠慮したいかしらねえ……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "僕は星亜の手を取ると、そのまま引っ張るようにして図書館を後にした。\nお目当てのアイスを食べたあと、モールの中を二人で見て回る。\n食べながら見て回る案は、最初の最初にあっさり却下された。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "星亜、モールの中はあまり歩いたことないみたいだね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そうね。もちろんここ自体は何度か来たことあるけれど", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "星亜は少し興味深そうに周囲を見回すと、少し恥ずかしそうに言う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも実は、平日の昼間に来たのは初めてだったりするのよね", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "制服姿のカップルが多いでしょ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ええ、ちょっと驚きだわ。うちの学園って、こんなにカップルいるのね", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "まあ、今ここにいるカップルの中では、星亜のおかげで僕らが一番目立ってるけどね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あら、いつからカップルになったのかしら、私たち?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "生まれる前から愛してました!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そこまで軽い『愛してる』は初めて聞いたわ\nフフ。でもまあ、たまにはそんな気分に浸ってみるのも悪くないかもしれないわね", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "それじゃあ、ちょっとイメージチェンジなんてどう?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "イメージチェンジ?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "不思議そうに首を傾げる星亜に僕は頷くと、モールの中にある店の一つに強引に押し込んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "へえ、結構種類あるのね。あまり気にしたことなかったからどれも同じように思ってたけど、意外だわ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "かなりイメージ変わるからね。地味に重要だよ、これの選択は", "speaker": "大地"}, {"utterance": "私に合いそうなの、あるかしら", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "そうだね……これとか……こんなのもいいかな", "speaker": "大地"}, {"utterance": "モール内にあるメガネショップ。洋服によるイメージチェンジもいいけれど、こんなのもたまにはいいんじゃないかな。\n星亜は僕の選んだメガネをかけて、鏡を覗き込んでいる。\n鏡に映った今までと違う自分の姿を、興味深げに眺めていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "本当、イメージ変わるわね、これ。ちょっと新鮮な感じだわ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "星亜はそう言いながら、様々な角度からの自分を鏡に映す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うーん……やっぱり見る角度とか……それともフレームの色……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "どの自分が一番似合って見えるか、星亜はそれを一生懸命に探しているみたいだ。\nやっぱり、いつもだったら決して見られない自分の姿が、今はとても楽しいらしい。こういうところは本当に女の子だと思う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、普段からかけ慣れてないせいかしら。やっぱり変ね", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "もう一人の自分に、星亜はニッコリと笑いかけた。それに応えるように、もう一人の星亜も同じ笑顔を浮かべる。\n普段の星亜とは違うもう一人の星亜。その笑顔を見て、星亜がこんな可愛い女の子なんだっていうことを、僕は再認識した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まあ、確かにいつもの星亜とは違う感じだけどさ、美人なのは変わらないよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あら、ありがと。橘くんのお世辞って、結構普通に信じそうになっちゃうから不思議よね", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "いや、本気で言ってるんですけども……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "星亜はもうちょっと自分のスペックを気にしていいと思うんだけどなあ。\nまあ、それで天狗にならないところが、星亜の本当にいいところなんだと思うんだけど。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "今日はありがとう。自分の知らないことでも結構やってみるものね。面白い発見があったわ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "いや、僕の方こそ、星亜と二人で楽しかったよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "気がつけば、外はすっかり夜の帳が下りていた。星亜と一緒に見て回るモールは楽しくて、ついつい時間の断つのを忘れてしまった。\n何も用がなければもう少し遊んでいてもいいんだけれど、課題もあるし、皐月が夕飯を作ってくれている。\n僕は名残惜しい気持ちを抑えつつ星亜を寮へと送ると、そのまま帰宅した。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["星亜", "大地"], "product_name": "02_StellarTheaterEncore", "file_name": "03_Z17_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "訪れたその場所は、しんと静まりかえっていた。\nここは、他と違ってワイワイ騒いで遊ぶ場所じゃない。だからこそ、他じゃ聞けない意見が聞けそうな気がする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あら、橘くんもここに来たの?意外ね", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "不思議そうな顔をしながら、奥の方から星亜が姿を見せる。どうやら同じことを考えていたみたいだ。\n僕はふぁさ、と髪をかき上げると、本来の僕を見せようと星亜に答えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それは心外だなあ。僕ほどこの場所が似合う勉学少年はそういないよ。この時が凍り付いたような静寂感と閉塞感。これこそ橘大地の真骨頂", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あら、橘くんもここに来たの?本気で意外ね", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "うわー、文句の一つも言えない爽やかな笑顔", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だって、橘くんにしては随分と爽やかな冗談だったんだもの。笑わないと失礼じゃない", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "うううう、冗談じゃなかったんですけどぉ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "はいはい、それじゃあそういうことにしておきましょうか\n事件についてだけど、一応、何人か話を聞けそうな人には聞いてみたわ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "さすが、仕事早いなー", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だって、そのためにここに来たんだもの\nそれで、ここで勉強会の約束をしていたっていう人が、やっぱりその約束を忘れられていたみたい\nまあ、ここを利用してる人の数からすれば本当にごく一部だし、たまたまと言えなくもないから難しいところだけど", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "事件とはまったく無関係の偶然、とも言えなくないね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "約束を忘れること自体は決してありえないわけじゃないし。\nといっても、忘れなければいいということでもないけれど。知っていたって守れない約束はあるし。守るわけにいかない約束もある。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でもそういう事実があったことだけは間違いないわ。これが無関係かどうか、調べる手段があればいいんだけど", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "うーん、さすがにちょっと難しいだろうね。ホロスコープツリーを使うには、キーワードの絞り込みようがないし", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そうね。そもそもホロスコープツリーが使えたとして、何をもって証拠とするのか難しいし", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "ま、仕方ないよ。とりあえず、今のところは数で勝負といこう。微妙な証言だって数が集まれば立派な異変だし", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あんまりスマートとは言えないけれど、確かに今はそれしかなさそうね。私はもう少しここで話を聞いてみるわ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "手伝おうか?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ありがと。でも大丈夫よ。ここは見ての通り人も少ないから。橘くんは他の場所を手伝ってあげて", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "分かった。それじゃあ、またあとで", "speaker": "大地"}], "speakers": ["星亜", "大地"], "product_name": "02_StellarTheaterEncore", "file_name": "A04_03d_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "夕飯も終わり、少し部屋で横になっていたところで、朝、空に言われたことを思い出した。\n確かに皐月には甘えっぱなしだし、少しでも感謝の気持ちを伝えておくことは大事だと思う。\n分かってくれてるはず、なんていうのは、何もしてない人間の勝手な思い込みだしね。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "皐月、夕飯の片付けだけど……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "家事に関して今三つくらいの僕が、大した問題もなく手伝えることといえば、やっぱりこれだと思う。食器洗い。\nこれなら、手を滑らさないよう注意さえすればまず問題ないはずだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、お兄ちゃん。片付けだったら丁度終わったところですよ。お茶淹れますから、のんびりしてて下さい", "speaker": "皐月"}, {"utterance": "わあい、さすが皐月ちゃん、家事に関してすこぶる有能。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もう終わっちゃったのか。何かあれば手伝おうと思ったんだけど……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "お家の家事のことは全部任せて下さい。お兄ちゃんはテレビでも見ながら、のんびりしていてくれればオッケーです", "speaker": "皐月"}, {"utterance": "いや、最近は空も手伝ってるみたいだしさ、僕もまあ、いつもされてるばかりじゃ申し訳ないかなあって", "speaker": "大地"}, {"utterance": "全然申し訳なくないですよ。むしろ皐月は、お兄ちゃんのお世話ができて幸せいっぱい夢いっぱい、なんですから\nそれに、こういうのは適材適所が基本です。家事の大好きな私が、家事でお兄ちゃんを喜ばせるのはごく普通のことですから", "speaker": "皐月"}, {"utterance": "すみません、適材適所で戦力外。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もしどうしてもっていうんでしたら、お兄ちゃんは、お兄ちゃんにできることで、皐月を喜ばせてください", "speaker": "皐月"}, {"utterance": "僕にできること、ねえ。なんだろう", "speaker": "大地"}, {"utterance": "それほど難しくないですよ。それじゃあ、まずはその床の上に座って下さい", "speaker": "皐月"}, {"utterance": "床にって、こう?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕は言われたまま、床の上であぐらをかく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、お兄ちゃんから皐月に安らぎをプレゼントです\nえい♪", "speaker": "皐月"}, {"utterance": "皐月は言うが早いか僕の足を枕替わりに、床の上にゴロリと寝転がった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お兄ちゃん特製の、皐月のための枕です", "speaker": "皐月"}, {"utterance": "こらこら、女の子がそんな膝立てたらいけません", "speaker": "大地"}, {"utterance": "えへ、お兄ちゃんの前でだけですよ。それ以外の人の前では鉄壁の皐月ちゃんなんですから\nでも、お兄ちゃんになら、言ってくれれば恥ずかしいのガマンしちゃいます", "speaker": "皐月"}, {"utterance": "いやー、お兄ちゃん、思わず言っちゃいそうになるからちょっと勘弁してほしいなあ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "皐月がいい、って言ってるんですから、ガマンなんてする必要ありません。ささ、言っちゃいましょう、お兄ちゃん♪", "speaker": "皐月"}, {"utterance": "な、なんていう凶悪な妹!お兄ちゃん、こんな外道な妹を持った覚えありませんよっ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "でも、お兄ちゃん嬉しそうですよ?", "speaker": "皐月"}, {"utterance": "いや、皐月は鋭いなあ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "いくら妹とはいえ、皐月みたいな女の子にここまで一途に想われて懐かれて嬉しくない男なんて、そりゃあいないと思うわけで。\n……できれば後ろのアングルから見たいです。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えへへ~\nお兄ちゃんの膝枕、とっても素敵です。日頃の疲れが羽を生やして飛んで行っちゃいました", "speaker": "皐月"}, {"utterance": "まあ、この程度で皐月が喜んでくれるなら、いくらでもするけどね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "本当ですか?お兄ちゃんの膝枕があるなら、皐月はどんな仕事でもへっちゃらへー、ですっ", "speaker": "皐月"}, {"utterance": "とはいえ、誕生日には頑張り屋さんな分、ちゃんといいもの贈るから、覚悟して受け取るようにっ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あ、でしたら皐月、とっても欲しいものあります", "speaker": "皐月"}, {"utterance": "お、それはぜひとも聞いておかないとだね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "お兄ちゃんの赤ちゃん", "speaker": "皐月"}, {"utterance": "……\n皐月、さすがのお兄ちゃんでも、今の発言はちょ~っと引いちゃったかなぁ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ええーっ。私、お兄ちゃんにならいつでも捧げる準備万端なのにぃ", "speaker": "皐月"}, {"utterance": "お願いだから、せめて冗談で言ってくれないかなあ……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "皐月\n普段のあなたは、えっちな行為はいけません、と言うわりに、僕の前では遠慮無くえっちな行為してません?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "心外ですっ。これはえっちな行為じゃありません。かっこいいお兄ちゃんと、そのお兄ちゃんを一途に愛する妹とのスキンシップです♪", "speaker": "皐月"}, {"utterance": "……いや、確かに日本語って便利だけどさあ、その言い訳は通じないんじゃないかなあ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だから、お兄ちゃんとの赤ちゃんだって、決してえっちな行為の副産物じゃありません!お兄ちゃんと皐月の、愛の結晶なんですっ", "speaker": "皐月"}, {"utterance": "おお、なるほど!それなら確かに有りかもしれない!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "はい!間違いなく有りです!有りなんです!", "speaker": "皐月"}, {"utterance": "って、絶対無理ですから!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ちぇー", "speaker": "皐月"}, {"utterance": "危ない危ない。本気で説得されかかったぞ、うん。我が妹ながらすこぶる素敵に成長しおってからに。お兄ちゃん、嬉しいけど悲しい。\nとわいえ、まじめに誕生日のプレゼントは考えないとな。普段のお返しも兼ねて。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["大地", "皐月"], "product_name": "02_StellarTheaterEncore", "file_name": "A04_13_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "うわ、もう真っ暗だ。ちょっと長居しすぎたかなあ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "窓の向こうは茜色すらとっくにすぎて、既に星空が浮かんでいた。\n保健室で昴先生においしいコーヒーの入れ方についてを聞いていたら、思った以上に白熱してしまった。\nやっぱり、文化祭なんていう若者の思い出いっぱい夢いっぱいイベントについては鬼門すぎたかなあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、普段は全部皐月が淹れてくれてから気にしなかったけど、コーヒー淹れるにも色々考えないといけないんだなあ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "結局は厨房設備なんてないただの教室だし、本格的にコーヒー豆煎ったりとかは無理だろうし。\n昴先生自身に淹れてもらう、というアイデアは我ながらパーフェクトだと思ったんだけど、それだと最初から最後まで陽夏さんが居座りよね、絶対。\nそれはそれで売りになりそうだけど、十二星座にずっと見張られてる喫茶店じゃあ、僕らの方が疲れそうだし。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "とはいえ、さすがにインスタントはないだろうし。まあ、コーヒーミルくらいはどうにか持ち寄って……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "とりあえず、明日にでもクラスで相談してみよう。魅流なら二・三台くらい平気でどこかから借りてきそうだし。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ただいまー", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕はそう言いながら、恐らくはもう誰も残ってないだろう教室の扉を開けると中へと入った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "別に帰ってこなくてもいいのに", "speaker": "空"}, {"utterance": "同時に、彗ならそれだけで昇天してしまいそうな冷たいお言葉が飛んでくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あれ、空、まだ残ってたんだ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そこには、丁度カバンを手にした空の姿があった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "学園祭の準備?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "例の事件について何かないか聞いて回ってただけよ。わたしは当日の接客担当だから、事前にやらなくちゃいけないこと少ないし\nそういう大地こそ、とっくに帰ったと思ってたけど。今頃皐月が悲鳴上げてるんじゃない?", "speaker": "空"}, {"utterance": "学園祭の準備があるから少し遅くなる、とは言ってあるからね、さすがに大丈夫\nそれに、もう帰るとこだし", "speaker": "大地"}, {"utterance": "大地も当日の接客担当のくせに、何準備の邪魔してるのよ", "speaker": "空"}, {"utterance": "いやいや。コーヒーの淹れ方なんかについての講義を少々受けてただけだよ\nケーキとか食べ物に関しては色々考えてたんだけど、コーヒーなんかは簡単だと思ってたからさ、ほとんど準備してなかったんだよね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "空と星亜がいるし、お客は結構来てくれるとは思うけど、一位を目指すならやっぱりそれ以外にお店としての武器を持たないと。まあ、前に実行委員様が言ってたことだけど。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふうん。考えてはいるのね", "speaker": "空"}, {"utterance": "僕も接客担当とはいえ、それなりには参加したいからね\nよし、それじゃ帰ろうか", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕はカバンを自分の机から取り出すと、空に言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ちょっと待って。なんでわたしがあなたと一緒に帰らなきゃいけないのよ", "speaker": "空"}, {"utterance": "なんでって、帰る場所同じだし。それに女の子の一人歩きは物騒だよ?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そう返す僕に、空は大きく溜息をついた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はあ……あのねえ、わたし星座なのよ。そこら辺の格闘家襲う方が、よっぽど簡単なんだってこと、分かってる?", "speaker": "空"}, {"utterance": "まあ、それはでもほら、外見は普通にかわいい女の子だし", "speaker": "大地"}, {"utterance": "な、何言って……", "speaker": "空"}, {"utterance": "僕の言葉に、たちまち赤くなって焦り出す空。こういうところがやっぱりかわいいんだよね。\nそれに外見だって、空よりかわいい子って知らないんだけど、僕は。まあ、星亜とか輝夜とかあま姉とか、それに近い子達は何人か知ってるけど。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "べ、別に降りかかる火の粉くらい払えるわよ。正当防衛の範囲でだけど……", "speaker": "空"}, {"utterance": "うん。空なら確かにやるだろうね。どちらかというと襲った人に同情しちゃうくらい", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ああ、そういうことね。つまり、わたしじゃなくて襲った方を……", "speaker": "空"}, {"utterance": "だけどさ、その後に後悔するんだよね。傷つけちゃったことを\n僕としては、空にそんな嫌な思いはさせたくない", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……な、なによ。そういう言い方されると、文句も言えなくなっちゃうじゃない、さすがに……", "speaker": "空"}, {"utterance": "うん。傷つけて、そうして後悔しちゃうのが空だからね。どんなに肉体的に強くても、特別な力があってもさ……\nその中身は、やっぱりか弱い女の子だって知ってるから", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕のその言葉が、空の中で何かに触れた。恥じらっていたその顔が、一瞬でキツイものへと変わる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふうん……随分わたしのこと知ってるみたいじゃない。まるで昔から、わたしを知ってるみたいな話し方\nあなたが知ってるわたしは、本物じゃないのに……\n大体、その記憶だって!", "speaker": "空"}, {"utterance": "空は叫んで、そしてハッと気付いたように言葉を飲み込んだ。そのまま申し訳なさそうに俯いてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ごめん\nわたしが言っちゃいけないことだよね……", "speaker": "空"}, {"utterance": "いや、問題ないよ。空の言おうとしたことは事実だしね\nでも、それでも今の僕の本音だから。空に、これ以上嫌な思いをさせたくない", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……大地と帰ることが嫌な思いをすることだって言ったら、どうするの?", "speaker": "空"}, {"utterance": "こっそり見つからないように後つけて守ります", "speaker": "大地"}, {"utterance": "うわ、そうくる", "speaker": "空"}, {"utterance": "その僕の言葉に、空は呆れたように言うと小さく笑った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いいわ。変に覗かれてるくらいなら、横にいる方がまだマシだもん\n仕方ないから、帰ってあげる", "speaker": "空"}, {"utterance": "空はその手にカバンを握ると、軽い足取りで扉へと向かっていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほら、早く帰りましょ。皐月が暴れ出しちゃうわよ", "speaker": "空"}, {"utterance": "それは確かにまずいなあ。昔、帰るの二時間遅れて、警察に捜索願い出そうとしてた子だし", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕も慌ててカバンを手に取ると、空の後を追って扉へと向かった。\nすっかり暗くなった夜道。駅の方へと続く大通りとは違って、路地に入ってしまえば人影は殆ど見当たらない。\n道の脇に配置された街灯が、ただ静かに道を照らしている。\n今までに何度も通った道。その静寂さに何度も寂しげな思いを抱かせられたその風景。けれど今そんな風景とは違って、僕の心はどこか軽かった。\n隣に空がいる。この事実だけで、すべてが軽く感じられる。空が転校してきてから、こうして一緒に帰ったことが無い訳じゃないけれど、今は何かが違った。\n僕が空を理解したからなのか、それとも空の僕に対する感情が和らいだのか。理由は分からないけれど、明らかに以前とは違っていた。\n僕は知っている。子供の頃、空とこうして夜道を歩いたことを。小さなその手を握りしめ合って、二人で歩いたことを。\nその手の温もりと心強さを。\n今のこの空気は、どこかその時の空気に似ていた。僕の中で、僕自身が、その時のように空の温もりを求めているのが分かる。\n空はこれを、僕の本当の気持ちじゃないっていうけれど、だったらこれは空の気持ちなんだ。五年前、空が望んで、僕に植え付けた気持ち。\nその空の気持ちに応えたいって思うのは、間違いなく今の僕の本心だ。\n僕は、僕自身の意思で、それを願っている。\nその意思を、僕は少しでも見せなければいけないんだって思う。五年前、空に助けられた者として。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "空、はい", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕は隣の少女の名前を呼ぶと、そっと手を差し出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え?", "speaker": "空"}, {"utterance": "真っ直ぐに差し出されたその手を、空は不思議そうな顔で眺める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……何よ、これ?", "speaker": "空"}, {"utterance": "寒くない?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……そりゃあ、少し冷えては来たけど、寒いっていうほどのことじゃあ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "言葉で言ったところで伝わるとも思えないし、僕は黙って手を差し出し続けた。\n空は、僕の真意を掴もうとしてるのか、黙って僕をジッと見つめ続ける。\n一メートルもないはずの二人の距離が、今はとてつもなく遠く感じる。\n僕の意思が空の大きな二つの瞳に届くまでの短い時間。それが、まるで宇宙の星と星の間を移動してるくらいに長く感じる。\nひたすら真っ直ぐに空を見下ろす僕。正面から僕を見上げ続ける空。\nそして、まるで夜の空気の中に溶けてしまったような錯覚を覚える無音の空気の中で、空の手がゆっくりと動いた。\n僕の手を、静かに握ってくる空の手。\n夜気に冷えた手はひんやりと冷たくて、だけど温もりを感じた。\n昔とほとんど変わっていない小さな手。僕はそれを、優しく、だけど離れないように強く握り返す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……そういえば、昔はこんな風に手を繋いで帰ってたのよね……", "speaker": "空"}, {"utterance": "ぼそりと、空が呟くように言った。その言葉に、自然と僕の口元が緩む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、何よ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "いや、その通りだなあ、って思って\n昔の僕は、きっと今の僕と同じ気持ちで空の手を握ってたんだろうね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "さすがにちょっと照れくさい。僕は夜空を見上げるフリをして空から目をそらすと、それでも素直に言葉を紡ぐ。\n空は、えっ、とその意味を考え、やがて、照れくさそうに微笑んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そっか……同じ、なんだ。今……", "speaker": "空"}, {"utterance": "空とこんなことをしておいて、違う気持ちになるはずないね。あの環境で育った僕なら間違いないよ\n昔の僕の気持ちは分からなくても、今の僕の気持ちと同じならよく分かる", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……うん。否定しないであげる", "speaker": "空"}, {"utterance": "僕の手を握る空の手が、きゅっ、と少し強くなった。そこから空の想いが流れ込んでくるような気がして、自然と胸が温かくなっていく。\nそれが、昔の僕への想いでも構わない。空のこの気持ちを今の僕が感じている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まったく、不器用なところはそのまんまなんだから", "speaker": "空"}, {"utterance": "空は、呆れたみたいに小さく言って、そして、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大地", "speaker": "空"}, {"utterance": "いつもより、少しだけ優しく僕の名前を呼んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "分かろうとしてくれてることは認めて上げるわ", "speaker": "空"}, {"utterance": "振り返った僕の視界に映ったその笑顔。\n確信が、あった。\n間違いなくそれは、今の僕へと向けられた笑顔だった。\n今の空が、今の僕へと向けてくれた、笑顔。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["空", "大地"], "product_name": "02_StellarTheaterEncore", "file_name": "A04_15_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "川を流れる水の音が、夜の公園に響いていた。\n普段は別段気にもしないその音が、静まりかえった夜の空気の中、やけに大きく耳に残る。\nもう日が変わってもおかしくない時間。季節も冬への移行を始めたこの時期、周囲に人の姿は見えない。今この公園には、間違いなく僕達二人しかいない。\n二人の間に会話はなく、黙って夜空を見上げ続ける空の背中を、やっぱり黙って僕が眺め続ける。ただそれだけの時間が過ぎていく。\nけれどなぜだろう。そんな無意味でしかないはずの時間が、僕には妙に心地よく感じられていた。\n空と二人きりの空間。二人きりの時間。\nこの静寂に満ちた世界が、今は何よりも愛しく感じる。\n目の前にあるあの小さな背中が、いつも以上に寂しげで。だからこそ、この手でしっかりと抱きしめたい。\nだから僕は、空のもとへと足を進めた。\n黙って夜空を見上げ続ける空に、あの一言を伝えるために。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ごめんなさい……", "speaker": "空"}, {"utterance": "そんな僕へと、その背中越しに力ない言葉が飛んでくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "何が?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……結局、わたしが全部バラさせちゃった。大地のこと……\n他のみんなには、今の大地がすべてなのに……その大地を、特別扱いさせちゃった。きっと変わっちゃうよね。大地とみんなの関係……", "speaker": "空"}, {"utterance": "今にも泣き出しそうな、いや、心の中ではもう泣いてるんだろうなってわかる声。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これでもね、守りたかったんだ、大地のこと。ほんとだよ\n大地は結構適当なところあるから、わたしがしっかりものになって守ってあげて、それで二人で幸せでいるんだって、子供の頃からずっと思ってた\nなのにわたし、結局何も守れてなかったね……\n昔の大地の記憶も、今の大地の世界も……大地の何も守れなかった……", "speaker": "空"}, {"utterance": "どこまでも深い漆黒の空。そこにわずかに煌めく銀色の星々。そんな世界を見上げながら、空は自分を責め続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほんと、吸い込まれそうに暗いよね、この夜空。見える星なんてほんの少しでさ。子供の頃には、もっとたくさんの星が見えて、素直に綺麗だなあって呟けたのに", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕は空の真後ろに立つと、同じように夜空を見上げる。同じ夜空を見上げながら、僕は素直にその気持ちを言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "僕の中にあるさ、その綺麗な光景の記憶。この記憶をくれたのは、空だよね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "え……", "speaker": "空"}, {"utterance": "予想外の言葉だったのか、意外そうな空の声がこぼれ落ちた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "空は、守ってくれてるよ。数え切れないくらいたくさんの大切なものを守ってくれてる", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だから今、あの一言を伝えよう。\n本当ならもっと早くに言わなくちゃいけなかった言葉を。\n僕が、絶対に空に伝えないといけない、その言葉を。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ありがとう", "speaker": "大地"}, {"utterance": "っ!", "speaker": "空"}, {"utterance": "空の身体が、びくん、と大きく震えた。僕の気持ちを、驚きで受け止める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もし空がいなかったら、今の僕はいなかった。昔の僕が見た景色も、誰の心にも残らなかった\nこの夜空を見ても、これが普通だとしか思えなかった", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕は、僕の中にあるすべての記憶を思い起こして。そこにいるみんなの顔を思い描いて。\n万感の思いを込めて、もう一度その言葉を口にする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だから、ありがとう", "speaker": "大地"}, {"utterance": "空の身体が震えてた。小さく、微かに震えてた。そしてそのまま、震える声で言う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わたし、は……\nわたしは、守れてたのかな。大地のこと……", "speaker": "空"}, {"utterance": "もちろん", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そう、なんだ……守れてたんだ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "ああ、僕はずっと守られてた。それに、みんなだったら問題ないよ。今日はさすがに初めて聞いたせいで驚いてたけどさ、明日からは今まで通り。絶対に何も変わらない\nいつも通りに騒がしくて、ちょっとバカで、だけど退屈なんてさせてくれない優しい仲間達\nだから僕は、空にも変わってほしくない。今まで通りに僕を怒って、時々笑って、結局呆れて、だけどやっぱり最後には笑ってくれて。そんな空がいい", "speaker": "大地"}, {"utterance": "大地は、それでいいの?", "speaker": "空"}, {"utterance": "うん、それがいい", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ばか……", "speaker": "空"}, {"utterance": "迷うことなく言い切った僕への空の返答は、どこか照れくさそうだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも……\nありがとう", "speaker": "空"}, {"utterance": "言いながら、空がゆっくりと振り返る。そこにこぼれる涙と、けれど溢れるような笑顔を浮かべながら。\nそこにある微笑みは、間違いなく僕へと向けられたもの。昔も、今も、関係ない。橘大地へと向けられた、泉空の笑み。\nその、どこまでも澄んだ純粋な微笑みは、間違いなく僕だけに向けられた、僕だけの笑顔。\nその笑顔を見て、僕は改めて思う。\nやっぱり僕は、この少女が好きなんだって。\nこの少女を、僕だけのものにしたいんだって。\nそして、それを実現させるために今必要なもの。それは……。\n僕は空を真っ直ぐに見つめながら、言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ねえ、空。もし僕が、あの子から記憶を取り戻したいって言ったら、どうする?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "それは、僕が僕を取り戻すこと。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え……", "speaker": "空"}, {"utterance": "その突然の僕の言葉に、空は驚いて目を見開く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もし僕が記憶を取り戻したら、昔の僕に戻れたなら……\n僕達は、昔の僕達に戻れるのかな", "speaker": "大地"}, {"utterance": "大地……", "speaker": "空"}, {"utterance": "この先を言うのにはさすがにちょっと勇気がいる。僕の中に与えられた記憶。そして僕自身が作ってきた記憶。その両方から僕が得た感情。\n僕が僕の意思で手に入れた感情で、これは間違いなく今の僕の本心だから。\nその先の答えを想像しただけで足が震えそうになる。自分をそんな臆病だなんて思ったことはなかったけれど、どうやら空に関してだけは違うみたいだ。\nこの先の想いを空に切り捨てられること。僕は今、それがたまらなく恐い。だけどなんとなく分かる。この気持ちを伝えることが許されるのは、きっと今だけだ。\n今伝えなければ、僕も、空も、二人ともが何かを失うことになる。\nだから僕は大きく深呼吸をし、自分の心に活を入れ、必死に地面に両足で踏ん張り、空の小さな身体へと向かって、言葉を、投げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "僕は、空と一緒にいたい\nだから、もしそのための条件が昔の記憶を取り戻すことだっていうなら……今の僕を捨てて昔の僕に戻ることだっていうなら……\n僕は、記憶を取り戻したい", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……", "speaker": "空"}, {"utterance": "しっかりと空の瞳に向けられた僕の視線。その視線を、空は正面から受け止めてくれていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そんな条件、いらない", "speaker": "空"}, {"utterance": "そして小さく、けれど確かに笑いながら、その首を左右に振った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "本当は、わたしも分かってた。大地は、大地なんだって\nわたしが移したのは、所詮は七年前までの記憶でしかないの。でもそれからの七年間、大地はしっかりと生きて来て、自分の記憶をちゃんと手に入れてた\nわたしの望んだ通りの大地、だなんておこがましい考え。結局、大地は大地なのよ\nだけど、どうしても認められなかった……わたしとの時間を失った大地を認めたくなかった。認めるのが恐かった\nなのに不思議よね。あんなに許せなかったことなのに……\nそれが今、こんなにあっさり言葉になる。大地がわたしを認めてくれた。見てくれてたって分かっただけで、こんなに素直に気持ちが溢れてくる\n今までの自分が、本当にバカみたい", "speaker": "空"}, {"utterance": "空はそう言いながらも笑っていた。まるで、今までの自分を否定できることが嬉しいみたいに。\nそしてその笑顔が、少し切なげなものへと変わる。\n星明かりの下、その頬をわずかに赤らめながら、僕を見上げる空。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大地はさっき、わたしに変わってほしくないって言ったけど……ごめんね。無理みたい\nわたし、大地にもう、今までみたいな態度、とれない\n大地は、こんなわたしでもいい?大地の知っているわたしとはきっと違う、今の『泉空』だけど……", "speaker": "空"}, {"utterance": "怯えと期待。正反対の想いに、空の瞳が揺れていた。二つの大きな瞳に、空の気持ちがいっぱいに浮かび上がっている。\nその答えを言うのに悩む必要はなかった。僕の気持ちなんて、最初から決まっている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "僕が知っているのは今の空だよ。だけどそれはきっと、昔の僕が知っていた空のままだ\nだから僕は、今の空がいい", "speaker": "大地"}, {"utterance": "言って僕は、そっと空の両肩に手を置いた。そのまま、僕の想いを行動で示す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……", "speaker": "空"}, {"utterance": "既に覚悟を決めてくれていたのかもしれない。空は抵抗することもなく、素直に僕を受け入れてくれた。\nそれは思っていたよりもずっと小さくて、ずっと柔らかくて、ずっとずっと熱かった。\nただその気持さを少しだけ確かめ合う。そんな子供のキス。二人の唇を重ね合わせるだけのキス。\nただそれだけの行為なのに、身体中の血液が炎になってしまったみたいに熱く昂ぶる。\n空のその唇が、柔らかさが、温もりが、その想いが、今僕だけのものになっている。\nそれは今までに感じたことがないほど強烈な興奮になって、僕の心と身体の中を駆け巡った。\n七年前に失ってしまったもの。僕は今日それを、この手に抱きしめた。\nもちろん、すべてを取り戻せたわけじゃない。だけどそれでも、今この手の中に空がいて、こうして想いを重ね合ってる。\nそして僕達はゆっくりと唇を離した。それでもすぐ目の前。ちょっとでも屈めば、すぐにまた触れ合える距離。\nそんな目の前で、空は、はにかむように笑って言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……キスって、凄いね。身体の一カ所を触れさせるだけなのに、わたし、心臓のドキドキが止まってくれない……\n今、胸がいっぱいで……頭も真っ白で……\nもうね、本当に、これしか言えないの……\n大地、大好き♪", "speaker": "空"}, {"utterance": "聞いてる方も赤面してしまうようなその言葉を、空はやっぱり赤面しながら言った。\n僕も当然赤面したけれど、それでも恥ずかしいと思えなかった。むしろ嬉しいだけだった。\nだから僕は、そのお返しに、\nもう一度、その桜色の唇を奪った。\n静まりきった夜の公園。ただ水の流れるささやかな音と、風に揺れる葉の音だけが拡がるその場所で、\n僕達は一つになっていた。\n僕達二人が、一人になっていた。\nそれは、僕と空が前を見始めた証。昨日なんかじゃなく、明日を向いた証。\n僕達は今日確かに、新しい絆を手に入れた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["空", "大地"], "product_name": "02_StellarTheaterEncore", "file_name": "A04_42_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "今日がどれだけ特別な日なのか、寝る前に自分に100回ばかし言い聞かせ、さらにベッドの中で目を閉じてから、脳内でイメージトレーニングを一時間ばかし。\nその甲斐あってか、自然と意識が目覚めていた。\nまだ目を閉じているから時間は確認していない。だけど僕は確信出来る。\n僕の勝ちだ。\nさあ、このままパチッと目を開いて、爽やかな朝を勝ち取ろう!", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ~いち♪", "speaker": "空"}, {"utterance": "……あれ?\nそう心の中で意気込んだ瞬間、いきなり聞こえた空の声。幻聴?\nそんな僕の疑問は、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "目覚ましのない大地のために、空ちゃんが優しくモーニングしてあげにきちゃったぞっ", "speaker": "空"}, {"utterance": "そんな明るく幸せいっぱいな声で吹き飛んだ。どうやら本物みたいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "空?大丈夫起きて……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "起きてるよ。そう僕が言おうとした瞬間、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほ~ら、あっさ、だぞ~♪", "speaker": "空"}, {"utterance": "温もりという名の幸せに満ちた掛け布団が、がばっとはぎ取られた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "優しくないっ。優しくないです、それ。空さんっ!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そう叫びながら見上げたそこに立っていた空は、僕の知っている空とどこか違っていた。\n見たことのない服に髪飾り。明らかにいつも以上にかわいく着飾ったその格好に、思わず見とれてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あれ、そう?", "speaker": "空"}, {"utterance": "そんな僕の気持ちに気付くことなくニコニコと微笑み続ける空に、僕の中で、ちょっぴりイタズラ心と欲望が芽生えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でもあの……", "speaker": "空"}, {"utterance": "不意に、空が視線を逸らして口ごもる。その瞬間を、今の僕が見過ごすはずがない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃあっ", "speaker": "空"}, {"utterance": "僕はいきなり起き上がると、そのまま空の身体を捕まえて、一気にベッドの上に押し倒す。さっきまでの二人の位置が、まさに入れ替わった。\n乱れたスカートの隙間から見える下着は、やっぱり空らしくてかわいらしい。変に大人ぶっていないところが、空のかわいさの一つだと思う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、こら、大地っ。嬉しいけど、じゃなくて、服が皺になっちゃう!こ、こういうことするならまた別の日に、でもなくて、い、いいから今日はだめぇっ!", "speaker": "空"}, {"utterance": "空は予想外の事態に少しパニックモードに落ちつつも、必死に僕を拒絶しようとするけれど、どうにも全力では出来ないらしい。\nベッドの上で真っ赤になりながら固まっていた。\n僕は、そんな空の首筋に、そっと顔を埋める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あれ、いつもと違う匂いがするね。いつもだっていい匂いがするけど、今日はまた違ったいい匂い。甘い香りだ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "こ、こらぁ。そんなことされたら、思わずもっとしてほしくなっちゃうじゃない……", "speaker": "空"}, {"utterance": "うん。空、柔らかくてこうして抱きしめると丁度すっぽり収まるいいサイズで、気持ちいいなあ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そう囁きかけながら、小さな空の身体を強めに抱きしめる。あったかくて、柔らかくて、甘い香りがして……うわ、これちょっとまずいかも。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だめぇ……拒めなくなっちゃうからぁ……き、今日はデートの日で……\nあ……大地、意外に力強くて……", "speaker": "空"}, {"utterance": "空……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "大地ぃ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "耳元で響くその声は、確かに甘く濡れていた。\nその声をこぼしている小さな唇を、このままそっと塞いでしまいたい。そしてそのまま、この華奢な身体を僕の手で優しく蹂躙していきたい。そんな欲望が激しく湧いてくる。\n僕は、このままその胸へと伸ばしてしまいそうになる手を必死に堪え、どうにか顔を上げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "よし!朝の空分補給完了!これ以上は僕がもたなくなっちゃうからね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そして、そう口にして、空の上から床に降りる。うん。ここで強制的にでも身体を剥がさないと、絶対に先に進んじゃう。\n危ない危ない。自分で始めておきながら、そのままはまっちゃうところだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え……あ……う、うん、そうよね。今日はデートだもん、ほどほどにしないと……\nま、また、ぎゅってしてね……?", "speaker": "空"}, {"utterance": "空はベッドから降りると、素早く服を直してそう僕に言う。そのまま、そそくさとドアへと向かっていった。\nが、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "で、でもさあ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "不意に立ち止まって振り返る。真っ赤な顔のまま、恥ずかしそうに視線をそらすと、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お、男の子って、毎朝そんなになっちゃう、の……?", "speaker": "空"}, {"utterance": "そんなことを言い出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はい?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕はその質問に一瞬惚けて、そしてすぐに今の自分に気がついた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あのね……布団はいじゃった時から気になってたんだけど……", "speaker": "空"}, {"utterance": "健康な男の子の、朝特有の生理現象。しかもそれは、さっきの空を押し倒したことで、更なるパワーアップをしてる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……", "speaker": "空"}, {"utterance": "きゃあ~、空のえっちぃっ!!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ち、違うもんっ!そ、そんなになってるなんて、あの、聞いたことしかなかったし、ほ、本当に思いもしなかったんだもんっ!\nそ、それで、どうなの?やっぱり……なっちゃう、の……?", "speaker": "空"}, {"utterance": "な、なっちゃうんですーっ。恥ずかしい僕をこれ以上見ないでえぇっ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ご、ごめんなさあいっ!!", "speaker": "空"}, {"utterance": "慌てて前を隠す僕と、僕の悲鳴に弾けるように逃げ出す空。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぐすん。僕もうお婿にいけない……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "空に責任取ってもらおう。\n何かが違う気がするけど、きっと気のせいだ。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["空", "大地"], "product_name": "02_StellarTheaterEncore", "file_name": "A05_05_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "あれ?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "夕飯も終わって、見たいテレビ観た。とりあえず今日必要なことはこれで終えたから、そろそろ休もう。そう思っていた矢先のことだった。\n明日の時間割を確認し、カバンを開いたところで中から出てきた一枚のプリント。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……これ、なんだっけ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "どうやら科学の授業でもらったプリントみたいだ。えーと……", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "って、明日締め切りの課題じゃん!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "しまった、忘れてた。そういえばそんな話、先週の授業で聞いてた気がする。忘れたりしたら、更にオマケがドン、だっけか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いやいやいやいや、落ち着け僕。まだ慌てるような時間じゃない。今思い出せたことこそ間違いなく天啓。これからやってしまえば問題無いじゃないか", "speaker": "大地"}, {"utterance": "よーし、これくらいの問題、教科書見ながらやれば問題無し。いざおいでませ、教科書さま!!", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あれ?教科書ない?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "カバンの中をゴソゴソと漁ってみるものの、中に目当ての教科書様のご尊顔は見当たらなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ひょっとして、いつものクセで、机の中に置き忘れてきたかなあ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "こいつはまいった。プリントの問題を見るかぎり、今の僕の灰色脳細胞で解けるような問題じゃない。教科書様がなんとしても必要だ。\nとはいえ、今から学園に取りに戻るには……さすがにちょっと遅いなあ。捜査とかのためならまだしも。\n他にどうにかして教科書を手に入れる方法は……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "いけないいけない。なんでこんな方法に気がつかなかったんだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "空に借りればいいんじゃないか", "speaker": "大地"}, {"utterance": "善は急げ。僕は立ち上がると、真っ直ぐ空の部屋へと向かった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "空、いる?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ノックをしてみるものの返事はない。リビングかな?", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まあ、教科書を借りるだけだし、ちょっとお邪魔させてもらおう\n空の部屋は、相変わらず質素だなあ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "質素というか、物がなさすぎるというか。\n前に一度、この辺を空に聞いたら", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だって、居候の身だもの、わたし。そこで好き勝手に荷物増やしちゃうわけにいかないじゃない", "speaker": "空"}, {"utterance": "なんて、笑って返された覚えがある。\n別に、もう家族も同然なんだし、そんな気遣いはしてほしくないんだけどな、僕としては。\nちょっぴり寂しい気持を抱きつつ、改めて部屋を見回すと、机の上に見覚えのあるアイテムが増えているに気付いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これ、デートの時のやつだよね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕が、ゲームセンターで取ったうさぎのぬいぐるみ。それが大事そうに机の上に置かれている。\nこういうの見ちゃうと、やっぱり嬉しくなるなあ。\nあのデート、特に終わりの喫茶店での出来事は忘れられない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "空、甘かったなあ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あの時の空との一時を思い出し、僕は思わず声に出していた。空と食べたデザートの味が、いや、デザートと一緒に食べた空の味が、僕の脳裏に鮮明に思い出される。\nそういえば、あの日、帰り際の空、何か様子が変だったっけ。\n……まさかとは思うけど、実は何か病気だとか、体調あまり良くないのを隠してるとか、そういうこと……ないよね?\nそんなことまずありえない、と思いはするものの、一度考えてしまうとどうにも膨らんでしまって困る。\n特に、あるはずがない、という事故に僕らは一度巻き込まれ、引き離されてる。僕はもう二度と空と離れたくない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "調べてみようかな……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "今の僕には、ホロスコープツリーがある。もし、あの夜をこれで再生できるなら、きっと何か分かるはず。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["空", "大地"], "product_name": "02_StellarTheaterEncore", "file_name": "A05_09_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "僕の部屋のベッドの上に二人並んで座る。僕も空も初めての経験。二人ともガチガチに緊張してるのが分かる。\n空の小さな身体を今すぐにでも押し倒したい。そう思っていたはずなのに、いざその時になると身体が動いてくれない。\nこの可愛い恋人を、もっともっと大切に、優しく感じたい。感じさせたい。そんな想いで胸がいっぱいになる。\n僕はその、少し力を入れるだけで壊れてしまいそうな空の胸を、服の上からそっと触れた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "細い身体が、ぴくんと震える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめん、痛かった……?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "う、ううん、違うの。大地の手優しくて……その、気持ちよかったから……\nだから、もっとお願い……", "speaker": "空"}, {"utterance": "分かった。こんな感じで、かな……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "その、想っていたよりもやっぱり小さな膨らみを、壊れ物でも扱うようにそっと揉む。\n小さいけれど、それでも確かに膨らんでいるそこは、ふにふにと柔らかな感触を僕の手に返してくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……んうっ", "speaker": "空"}, {"utterance": "輝夜の胸みたいな強い弾力はないけれど、それでも空の胸の柔らかさだと思うだけで、自然と心が昂ぶってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "空。少しくらいなら声出しても、皐月は下だし大丈夫だよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕の手の動きに合わせて、もじもじと身体を動かす空。その感覚を、どうにかして耐えようとしてるみたいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、それは分かってるんだけど……でも、やっぱり恥ずかしくて……\nご、ごめんなさい。やっぱり萎えちゃう……?", "speaker": "空"}, {"utterance": "全然。空の身体、ふるふる震えててさ、すっごくかわいい", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だ、だって……大地の手、優しいけどいやらしいんだもん……", "speaker": "空"}, {"utterance": "それはやっぱり仕方ないことかと。男として、こんなに可愛い空と初めてこんなことをして、冷静でいろっていう方が酷です。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "僕も男だからね。一番大切な子と初めてこうなれば、やっぱり色々しちゃうんです。やだ?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だけど、だからといって本能のままに空を汚したいわけじゃない。空にだって、感じて欲しいし、喜んで欲しい。\nだから、もし空がいやがるようなら、ここでやめたい。ここまでなら、まだ辛うじて自分を抑えられるから。すっごく辛いけど。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ううん。大地にだったらいい……", "speaker": "空"}, {"utterance": "空は、そんな僕の気持ちを知ってか知らずか、小さくかぶりを振った。\n恥ずかしそうに顔を赤らめながらも必死にガマンして、僕にすべてを捧げようとしてくれるその態度が、普段以上に空を可愛く映す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、ごめん。空の、見たい", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そんな空の態度に、僕も歯止めが効かなくなってくる。伸ばした僕の手に、空は緊張に身体を強ばらせたものの、拒否はしなかった。\n僕は空の上着を掴むと、そっと上へとズリ上げる。黒い服の下から可愛らしいピンク色のブラが姿を見せた。\nその可愛らしいブラも一緒にズリ上げると、小さな空の膨らみが姿を現す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あの、やっぱり変、かな……わたしがブラしてるの……\nちっちゃいし、あまり意味ないし……", "speaker": "空"}, {"utterance": "僕に見られた、というよりも、その大きさに恥ずかしがるように言う空。羞恥に頬を染めたまま、それでもその身体を隠そうとはせずガマンしている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そう?空によく似合ったかわいいデザインだし、胸も少しくらい小さくてたってちゃんと膨らんでるし、それにこんなに柔らかくて……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あん……", "speaker": "空"}, {"utterance": "その膨らみへ、さっきまでとは違い直接触れる。服の上からじゃあ分からなかった空の体温が、その確かな柔らかさと一緒に僕の脳髄を刺激した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "中心だって敏感で、こんな風にすぐ尖っちゃって……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "その中心にある小さな突起を、そっとつまむ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃうっ……あ、や、あ、だめ、つねっちゃ……っ", "speaker": "空"}, {"utterance": "その柔らかな部分よりもずっと敏感な場所。今までとは違う固い感触と一緒に、空がその身体を震わせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こんなに女の子してるんだから、ちゃんとブラして守らなくちゃ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ん、あ、あんっ……や、あ、胸は、びりびり、きちゃっ", "speaker": "空"}, {"utterance": "その感触がたまらなく気持ちよくて、つい胸を揉み続けてしまう。\nふにふにとした柔らかさに、空の可愛らしい声。それだけで、女の子の身体がどれだけ素晴らしいかが分かってしまった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "小さい分敏感なのかも。空のかわいい声も聞けるし、空の胸、凄く気持いいよ\nこのまま、こうしてずっと揉んでたい", "speaker": "大地"}, {"utterance": "やんっ……せ、先端ばかり……ん、あ、だめ、こ、声出てきちゃう……", "speaker": "空"}, {"utterance": "ツンと尖ってきた先端を、クリクリといじり続ける。懸命にガマンをしているんだろうけれど、もう限界みたいだ。\n赤く上気した顔に、明らかな変化が浮かぶ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、あ……あふ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "その唇からこぼれる吐息は、もう充分に甘い。\n太ももに挟まれた手は、もじもじと動いて止まらない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "空って、こんな尖るんだ……凄い……ちょとつまむだけでコリコリって……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あ、ああっ……や、そこは……ひゃんっ", "speaker": "空"}, {"utterance": "ちょっと強めにつまんだ瞬間、空の背中が弓なりに反った。\n同時に、確かな快楽に染まった声が室内にひびく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "空の胸、本当に敏感なんだね……こうして触ってるだけで、感じてくれてるの伝わってくるよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そ、そんな、胸ばかり触って……あ、あう、ん、ああっ", "speaker": "空"}, {"utterance": "柔らかい乳房の感触と、固く尖った乳首の感触。同時に味わう正反対の感触と、甘く響く空の声。そして、確かに感じている空の顔。すべてが僕を昂ぶらせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、んあ……あ、んんうっ……!", "speaker": "空"}, {"utterance": "それでもどうにかガマンしようとしているみたいだけれど、壊れてしまった堤防は、もう戻りそうにない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だめ……わたし、切なくなって……ああんっ", "speaker": "空"}, {"utterance": "僕の胸の愛撫に、空の身体から力が抜けていくのが分かる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……僕も感じてる空見てたら、もう我慢できなくなってきちゃったよ\n他の場所も、いい?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……うん", "speaker": "空"}, {"utterance": "恥ずかしそうに、だけど確かに頷きながら答えてくれる空。すっかり僕に寄りかかるようになっていたその身体を、僕はそっとベッドに横たえた。\nたった一枚の布地しかない下半身は、僕の目を自然と引き寄せた。\n普段だったらこの下着を見られるだけでも幸せなのに、今は更に先がある。目の前の細い身体を、僕はじっくりと眺めていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ブラとお揃いか。かわいい下着だよね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ズリ上げられたそれと同じピンク色のショーツ。辺に大人びていないそれは空らしくて、よく似合っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大地は、子供っぽいの、いや……?", "speaker": "空"}, {"utterance": "なんで?空に似合ってるし、別に子供っぽいとも思わないけど", "speaker": "大地"}, {"utterance": "恥ずかしそうに尋ねてくる空に、僕は思ったままを即答する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱり似合ってるのが一番だし。それにさ、どーせ男で空の下着見られるのなんて、僕だけだし。だったら問題ないんじゃないかな", "speaker": "大地"}, {"utterance": "う、うん。大地がいいって言ってくれるなら……", "speaker": "空"}, {"utterance": "それに、そんなの関係無しに空の身体綺麗だし……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あ、あんまりじっくり見ないでね。わたし、こんな体型だし、自信ないから……", "speaker": "空"}, {"utterance": "この綺麗な身体を見て反応しないなんてもったいな過ぎると思う。体型がどうかなんて関係ない。空の身体というだけで、他の誰よりもいやらしく僕には見えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめん、約束できない。この身体が目の前にあってじっくり見られないなんて、我慢できない", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕は言って、その空の膨らみへと再び手を伸ばす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……やっぱり、大地の触り方、優しいよね\nだから、こうしてちょっと触られてるだけなのに、気持ちいい……", "speaker": "空"}, {"utterance": "再び手のひらから伝わってくる空の体温に、ゆっくりと撫で回す感じで手を動かす。\n柔らかい感触を味わいながら、先端の突起を軽くつまむと、空の喘ぎが小さくこぼれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、あ、はぁ……だ、め……声出ちゃう、よぉ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "空の胸、柔らかくて、反応よくて、ずっと触っていたくなっちゃうんだよね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "まるで吸い付いてくるような空の胸に、このままいつまでも揉みしだいていたい衝動に駆られてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、僕も空の全部がほしいから……こっち、いくよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "けれど、僕が今欲しいのは空のすべてだから。僕はそんな欲望を抑えこんで、空のもっと恥ずかしい場所へと手を下ろす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "ショーツの上から、空の下の唇へと指を這わした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひゃんっ", "speaker": "空"}, {"utterance": "今まで以上の喘ぎと共に、小さな身体が大きく跳ねた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ、そこ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "空の一番恥ずかしいところ……さっきのオナニーほどじゃないけど、もう濡れてるんだ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "指先に、うっすらと湿り気を感じる。そしてショーツの裾からは蜜らしきものが太ももの方まで垂れて来ていた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["空", "大地"], "product_name": "02_StellarTheaterEncore", "file_name": "A05_10h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "……ねえ、大地", "speaker": "空"}, {"utterance": "うん?何、空", "speaker": "大地"}, {"utterance": "今、わたしの前にいるのは、大地よね", "speaker": "空"}, {"utterance": "もちろん", "speaker": "大地"}, {"utterance": "わたし、大地のものになったのよね", "speaker": "空"}, {"utterance": "僕としては、空をもの扱いする気はないから、その言い方だとどうかとは思うけど、僕と空はこれからずっと一緒にいる。これは間違いないと思うよ\nでも、急にどうかした?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……わたしね、今すっごく幸せなの\nほんの一月前は、こんな幸せ考えたこともなかった。もう絶対に手に入らないはずだった\nその事に気がついたら、これって夢とかじゃないわよねって、ちょっと思っちゃって", "speaker": "空"}, {"utterance": "大丈夫。夢じゃないよ\n五年前、空が僕を救ってくれて、それから一生懸命に色々なことを頑張ってくれて掴み取った、正真正銘の現実だよ\n空は、幸せになっていいんだから。僕が、もっともっと幸せにするんだから", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……うん。わたし、もっともっと幸せにしてもらう\nだから、大地も、もっともっと幸せになってね", "speaker": "空"}, {"utterance": "もちろん。さっきみたいなかわいい空を、これから何度でも見れるんだもん。幸せに決まってる", "speaker": "大地"}, {"utterance": "え、あ、も、もうっ!\n……うん。何度だって見せてあげる\n大地が、一緒にいてくれるなら……", "speaker": "空"}], "speakers": ["空", "大地"], "product_name": "02_StellarTheaterEncore", "file_name": "A05_11_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "休み時間、どうにもアオについての考えがまとまらず、気分転換に教室を出てみた。\n情報がどうにも集まらない。多分、何か抜けてることがあるんだと思うんだけど、それが分からない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "人なのか、動物なのか、場所なのか、組織なのか、その他の何かなのか……うーん、分からない……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "窓から外を眺めてみれば、そこには青空が広がっていた。なんか皮肉っぽいなあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ~いちはっけ~ん♪", "speaker": "空"}, {"utterance": "うわっ、空?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "背後からいきなり抱きつかれ、慌てて振り返れば、やっぱり空だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "せいか~い。抱きついた感触だけで分かるなんて、大地ったら本当にえっちなんだから\nでも、それくらいわたしの身体を覚えてくれたんだって考えれば、それくらい気にいってくれたんだってことなのかな。えへへ", "speaker": "空"}, {"utterance": "そりゃあもちろん。僕にとって、空以上のものは存在しないし", "speaker": "大地"}, {"utterance": "その前に響いた声のことはあえてスルーして、僕は素直に頷いた。事実、あの夜から空の温もりとか柔らかさとか声とかは、全然忘れられそうにないし。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん。わたしもね、大地以上のものなんて無いから。そもそも、生涯大地だけだし\nでも、こんな所でどうしたの?随分珍しい場所だけど", "speaker": "空"}, {"utterance": "いや、例の『アオ』についてちょっと考えてた。気分転換も兼ねてね\nどこを捜したらいいのかなあって……実際、それが何を意味するのかも分かってないし……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そうねえ……それじゃあ、わたしが決めてあげる", "speaker": "空"}, {"utterance": "空は少し思案するように天井を仰ぐと、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "プール!", "speaker": "空"}, {"utterance": "と満開状態の笑顔で言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……はい?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だから、プール♪", "speaker": "空"}, {"utterance": "空?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だって、アオって言ったら青い海、じゃない?やっぱり。海はないから、プールで代用", "speaker": "空"}, {"utterance": "あの、空さん。その理由付けはいかがなものかと……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "さっきの、青空を皮肉だとか言ってた僕より酷いのでは……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、プールってあまり捜査に利用したりしてないし、意外に面白い情報とかあるかもよ\nそれに、もれなくわたしの水着付き", "speaker": "空"}, {"utterance": "よーし、プールいってきまーすっ!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕は空の手を握ると、ダッシュで階段を飛び降りた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え?だ、大地!?ちょっとまだ授業残ってるのに!?", "speaker": "空"}, {"utterance": "残りの授業は全部体育になりました!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "所により保健体育かもしれません。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、こらあっ、さすがにそれはまずいってばあ!", "speaker": "空"}, {"utterance": "昔の人はいいことを言いました。\n思い立ったが吉日っ!", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "痛たたた……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "まだ痛むの?まあ、見つかったのが陽夏さんだったていうのがまずかったわよね", "speaker": "空"}, {"utterance": "本気で学園からの脱出を謀ろうとした僕達は、あのあと見事に陽夏さんと正面衝突。そのまま捕縛され、脳天に素敵な一撃を食らい(注・僕だけ)教室へと連行された。\nまあ、あの時は空の水着姿に我を忘れて暴走したけど、考えてみれば当然なんだよね。\nというわけで、放課後になってから、改めて捜査という名目で来た次第です。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱり、プールっていえばデートの定番よね", "speaker": "空"}, {"utterance": "いきなりデートに変わってませんか空ちゃん!?", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まあ、男としてここ以上に嬉しいデートスポットっていうのもそうないしね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "大地、嬉しい?わたしの水着姿", "speaker": "空"}, {"utterance": "そりゃあもちろん。でも、混浴の温泉とかだったらもっと嬉しかったかな", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ばか\n温泉は、本当に押し倒されちゃいそうだからパス", "speaker": "空"}, {"utterance": "それはちょっと心外かなあ。僕ってそんな節操ない男に見られてた?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あ……その、気を悪くさせちゃったなら、ごめんなさい。だ、だって……大地、えっちなんだもん……\n大地に触られるのは、その、別に嫌じゃないんだけど……優しいし……\nだけど、他の人に見られたくないもん……。大地にだったら、恥ずかしいけどいくらでもガマンする。だけど大地以外の人に見られたら死んじゃう", "speaker": "空"}, {"utterance": "あーもう、本当にかわいいなあ、空は。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫だよ、空\n相手が空なら、温泉でなくたって、どこでも押し倒せるから、僕は", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そ、そういう問題っ!?", "speaker": "空"}, {"utterance": "大丈夫。他の誰にも見せないから", "speaker": "大地"}, {"utterance": "うわぁ、笑顔が眩しい……", "speaker": "空"}, {"utterance": "でも、空と一緒に抱き合って、っていうのも魅力的なんだけどなあ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "温かな湯船の中、ぎゅって抱き合いながら、生まれたままのお互いの柔らかさを感じ合う。それって、きっと凄いよね。\nうわ、なんか興奮してきちゃった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大地、鼻の下伸びてるー\nもう。大地、やっぱりえっち\n……お風呂に入りたいなら、家で一緒に入ればいいじゃない", "speaker": "空"}, {"utterance": "それだ!今度皐月の目を盗んでこっそり入ろう!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そうね。あの子のことだもん、もし見つかったら、きっと一緒に入ろうって言って乱入してくるわ", "speaker": "空"}, {"utterance": "え、そっち!?それ問題!?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……大問題じゃない", "speaker": "空"}, {"utterance": "いやあ、僕としては、それも別に有りかなあ、って……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あーもう。まったく、この兄にして、あの妹あり、なんだから", "speaker": "空"}, {"utterance": "衝撃の事実っ。皐月のあれは、僕のせいだったのか!?", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でもまあ、とりあえず今は二人きりなのよね\n泳ご、大地", "speaker": "空"}, {"utterance": "プールにぴったりの、まるで真夏の太陽みたいな笑顔を浮かべて僕の手を引っ張る空。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうだね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕はその手に引っ張られながら、空と一緒に水の中へと飛び込んでいった。\n…………。\n……。\n…。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふう……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕はプールサイドに腰を下ろすと、一息ついた。さすが星座。それも十二星座候補生レベル。体力も並じゃない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ついていくのが一苦労だよね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そう言いつつも、悪い気はしなかった。\n子供の頃から空はこうだった。少なくとも、今僕の中にある記憶では、あんなやんちゃ少女だったはずだ。\nその時と変わらない、昔のままの空が目の前にいる。それだけでもう、僕は自然と笑顔になった。\n僕自身の本物の記憶はないけれど、空にもらったこの記憶が僕を支えてくれている。空のくれた記憶が、僕にこうして笑顔をくれる。\n空と一緒に、こうして笑っていられる。それはやっぱり、幸せなことだよね。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だーいち♪", "speaker": "空"}, {"utterance": "不意に柔らかい感触が、僕を後ろから抱きしめてきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こら、一人で何黄昏れてるのよ", "speaker": "空"}, {"utterance": "ごめんごめん。ちょっと疲れたから一休み", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あ……ごめんなさい。わたしのペースに付き合わせちゃったら、疲れて当然よね。ちょっとはしゃぎ過ぎちゃった\nでも、疲れたなら言ってくれればいいのに。一緒に休も", "speaker": "空"}, {"utterance": "いやあ、この程度でこんな疲れるなんて、歳を感じるよね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そうね。特に精神年齢の方かしら", "speaker": "空"}, {"utterance": "あれ、おっかしいなあ。身体はともかく心はいつまでもぴっちぴち健康優良少年のつもりなんだけど", "speaker": "大地"}, {"utterance": "まったく逆だと思うわよ。だって、大地……あの時、身体の方凄かったもん……", "speaker": "空"}, {"utterance": "いや、あれはその、空が逆に凄すぎて、回復しまくっちゃってたのではないかと", "speaker": "大地"}, {"utterance": "も、もう。大地はすぐに恥ずかしい言い方するんだから……\nそれじゃあ、疲れた身体に回復薬あげちゃうわね\nえいっ", "speaker": "空"}, {"utterance": "僕を抱き締めているその腕に、より力を込める。背中に触れていた小さな膨らみが、思い切り押し付けられる形になって、かなり嬉しい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "おおう、空の、思い切り当たってますよ?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ふふーん。当たってるんじゃなくて、甘えながら、当ててるの\nだって、悔しいけど肉体的特徴では他の子に勝てないもん、わたし。だったらその分頑張らないと、大地に目移りされちゃう\nおっぱいちっちゃいけど、これなら女の子に抱きしめられてる感じは一応楽しめるでしょ", "speaker": "空"}, {"utterance": "そう言って、いかにも小悪魔的な笑顔で笑う空はかなり凶悪だと思うんだけどどうでしょう。\n空の胸だって、小さいといっても、決して無いわけじゃあなくて。ふにふにとした気持いい弾力が、僕の背中から全身に広がっていく。\nああ、やっぱり、空の、いいなあ……。\nそう、改めて認識したところで、ふと反対側のプールサイドに座って休んでいる女の子の姿が目に入った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "!?!?!?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "で、でんじゃら~す……。\nな、なんだろう、あの子の胸っ。僕らよりちょっと年上くらいであのサイズ!?どういう生活したら、あんな育つんだ!?\nぷるん、と上向いた大ボリュームに、自然と視線が吸い寄せられる。\nな、なんていう存在感……。あれって、輝夜と同じくらい……?\nで、でもまあ、うん。可愛さでは空のが遙かに……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "で、どこを見てるのよ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "ぎくうっ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "す、鋭い……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、いや、空ほど可愛い子は他にいないなあって", "speaker": "大地"}, {"utterance": "む~……\nほんと、あの子、おっぱい凄いわよね。思わず見入っちゃうくらい", "speaker": "空"}, {"utterance": "ぎくぎくうっ!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "や、やっぱり鋭いなあ、空。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えっと、そのぉ……確かにちょっと気にはなってしまったというか、あれくらい特別サイズだと男なら誰でも気になってしまうと思うわけでして……\nけ、決して、あれがいいだとか、あれくらい欲しいだとか、そんなわけでは……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ね、ねえ、大地……", "speaker": "空"}, {"utterance": "必死に弁解しようとする僕に、空のちょっと悲しそうな声がかけられる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱり、大地はおっきい方が好き?わたしだって、星座を辞めれば成長も再開するし、きっと……多分……その、約束はできないけど……\nで、でも、今よりはおっきくなると思う!大地がその方がいいっていうなら、すぐに星座辞める!やめて、一生懸命おっきくする!", "speaker": "空"}, {"utterance": "辞めないでいいよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕は言葉にすることすらもどかしく、即答した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "即答なんかして、ちゃんと考えてくれてる?", "speaker": "空"}, {"utterance": "もちろん。僕は空が好きなんだよ。無理をしてない、あるがままの空が。その空が星座としての今を選んでるなら、僕もその空がいい", "speaker": "大地"}, {"utterance": "空が今の体格なのはちゃんと理由があるし。そもそもそれだって僕を助けようとしてのもの。それを受け入れられないはずがない。\n……それに正直、空は今のままの方が可愛いなあ、なんて思ってもいたりします。というか、成長した空が想像できません……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大地……\nうん。わたし、今のままでいるね。大地が望んでくれるかぎり、ずっと\nそれに、成長が止まるっていうことは歳もとらないっていうことだし……いつか、おじいちゃんになった大地の隣に、今の姿のままのわたしがいる。これって素敵かもね\n孫じゃありません、妻です、って。みんな驚くわよね。あ、そういうのもロリコンっていうのかな", "speaker": "空"}, {"utterance": "同じ歳だよ。もし言われたら堂々と胸張って言えるね\nそうです、ロリコンです!って", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そっち言ってどうするのよ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "いやあ、そう言われても構わない、という初心表明で", "speaker": "大地"}, {"utterance": "まったくもう……\nほんと、とことん大地なんだから♪", "speaker": "空"}, {"utterance": "そう言って笑ってくれる空が眩しくて、それだけで今日の僕は満足だった。\n陽も傾き、世界の色がすっかり変わり果てた頃、僕達はようやく帰る準備を始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん、遊んだ遊んだー", "speaker": "空"}, {"utterance": "うん、堪能した堪能したー\n時々はこうして気分転換も必要だね。頭の中がちょっとスッキリした気がする", "speaker": "大地"}, {"utterance": "でしょ。まあ、わたしが言うのもなんだけど、一つのことに集中しすぎると、かえって分からなくなっちゃうもの", "speaker": "空"}, {"utterance": "空は、そのためにわざと誘ってくれたわけだ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "まあね。大地は広く考えすぎなのよ。アオが何を意味する言葉か、そこで迷っちゃってるでしょ。だから、何を捜していいのか分からない\nまずは、そこから絞ってみない?アオが何を意味するのか。今までの黒猫の言葉から、大地はなんだって思ってるのか\n捜すものが決まってないのに、見つかるはずないもの", "speaker": "空"}, {"utterance": "確かに。捜すにしたって、捜し物が何か分からないんじゃ見つけられるはずがない。\nそれがずれててもいいから、まずは何を捜すか決めないと。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "改めて考えてみれば、ソラの目的はアオの世界を広げるために、記憶を集めることなわけだから、アオっていうのはやっぱり人の名前だと思う\nうん。ここはやっぱり、人の名前として絞ってみよう", "speaker": "大地"}, {"utterance": "それでいいと思うわ。だめだったら、また別のものに絞ればいいんだもん", "speaker": "空"}, {"utterance": "なんだろう。何かが分かったわけでもないし、情報が手に入ったっていうわけでもないのに、妙にスッキリした気分だ。\nうん。空の水着も堪能できたし、今日は実にいい日だ。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["空", "大地"], "product_name": "02_StellarTheaterEncore", "file_name": "A05_15_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "窓から差し込む光はすっかり傾き、教室はいつしか茜色に染まっていた。\n部室の方にいかないといけないことは分かっていたけれど、それでもなぜか行かなかった。誰もいなくなった教室で、僕は一人でこの風景を眺め続けてる。\nいや、行かない理由は分かってた。\nこれから僕がしようとしてること。それは間違いなく、みんなの目指すものと違う。むしろみんなの邪魔になる。\nそんな僕が、みんなの中にいてはいけない気がしたから。少なくとも、今日一日は。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大地。ここにいたんだ", "speaker": "空"}, {"utterance": "不意に扉が開き、空が姿を見せる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "空?あれ、部室の方は……って、もしかして陽夏さんから捜し出せ命令が!?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "慌てる僕に、空はクスと笑う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫よ。ちょっと調べ物があるみたい、ってごまかしておいたから\n他のみんなは、いつも通りにソラのこと捜しに行ったわ", "speaker": "空"}, {"utterance": "……空は、なんでここに?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "うーん、なんでかしら。ただ、なんとな~く、ここなら大地がいそうな気がするなって", "speaker": "空"}, {"utterance": "やっぱりいたし、と笑う空。その笑顔が、今の僕にはなんだかとってもありがたかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大地こそ、なんでここに?部室にも出ないで", "speaker": "空"}, {"utterance": "いや、その……まあ、いろいろと……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "どう答えていいか分からない僕を、空はジッと見つめていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……大地", "speaker": "空"}, {"utterance": "ん?何", "speaker": "大地"}, {"utterance": "えっち、しようか", "speaker": "空"}, {"utterance": "唐突な空の言葉に、僕は思わずその意味を考え直す。えっち。アルファベットの一つ……なんて使い方をここでしても意味ないわけで。\n空が僕に言うその単語の意味なんて、一つしかない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、ここで……?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "うん。ここで", "speaker": "空"}, {"utterance": "にっこりと笑顔で言い切る空。けれどその顔は、この教室の中でも分かるくらいに真っ赤だ。その一言を言うのに、どれだけ恥ずかしいのを我慢してくれてるんだろう。\nそこにどんな想いがあるのかは分からないけど、空の想いを僕は絶対に拒絶しない。\n空が、それを望んでくれるなら。僕にそれを断る理由なんてない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん。僕も空とえっちしたいな……ここで", "speaker": "大地"}, {"utterance": "それじゃあ……しちゃおう……", "speaker": "空"}, {"utterance": "そう言って、僕らはまず唇を重ねた。軽く触れ合わせるだけのキス。\nそれはまるで、これから行うことの儀式みたいだった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["空", "大地"], "product_name": "02_StellarTheaterEncore", "file_name": "A06_05_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "こ、こうでいい、の……?", "speaker": "空"}, {"utterance": "うん。それでお願い", "speaker": "大地"}, {"utterance": "机の上に空を座らせ、ベストのボタンをとタイを外す。小さな空の身体は、それでやっと僕と同じくらいの高さだった。\n足の間から覗けるピンクの下着が、その下にあるものを想像させてドキドキする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わ、わたしから言い出したことだけど……やっぱり、ドキドキするね。こんな場所でのえっちなんて……", "speaker": "空"}, {"utterance": "誰か通らないか気になって仕方ないのか、空はキョロキョロと廊下の方へ視線を送る。\n時間的に部活動以外の生徒は殆ど帰っただろうし、部活動の方は今が旬。教室の方まで上がってくることはまずないはず。\nだけど、それでもやっぱり気にはなっちゃう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん。もし誰か来ちゃったら、空の裸をその人に見せることになっちゃうし", "speaker": "大地"}, {"utterance": "え、そこなの?", "speaker": "空"}, {"utterance": "もちろん。空の裸を他の男に見せるなんて絶対にやだし", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ここ以上に大事なことなんてありません。空の身体はあくまで僕だけのものですから。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もう。こんな時でも、大地は本当に大地なんだから", "speaker": "空"}, {"utterance": "当然。だって、空が好きになってくれたのは、こういう僕なんだから。僕は常にそれに応えるよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "うん。応えて。わたしも、そんな大地にだから、全部捧げられる……", "speaker": "空"}, {"utterance": "恥ずかしそうに言いながらも、身体から力を抜いて僕へと捧げてくれる。\nまた空の身体を見られる。そう考えるだけで震えてしまう指先を、空のシャツへと僕は伸ばした。\nボタンを全部外され、大きく開かれるシャツ。その下から、ショーツとお揃いの可愛らしい空のブラが現われた。\nそのわずかな膨らみと相まって、僕の本能を刺激する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その、こ、子供っぽく、ない……?", "speaker": "空"}, {"utterance": "全然。空に似合っててかわいいよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "むしろ、子供っぽくっても構わない。この下着を着けているのが空で、この体が空のものだっていうことが、今は一番大事なんだから。\n僕はブラの上から、その緩やかな胸を、できるだけ優しく揉みしだく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "ふに、っとした柔らかさに、僕の手が沈み込んだ。同時に、空の唇から可愛らしい声がこぼれ出る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "空の胸、柔らかい……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "うん……ちっちゃくて、ごめんね……", "speaker": "空"}, {"utterance": "全然問題ないよ。僕にとって大事なのは、これが空の胸だっていうことだけだし", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あ……ん、んぁ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "ゆっくりと動く僕の手のひらに、空が小さく喘いだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大地の手……気持いい……", "speaker": "空"}, {"utterance": "気持ちよさげなその声に、僕ももっと空の身体をいじりたくなる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こっちも、いい?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕は空いている右手を、そっと空の左膝に載せる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え……う、うん……", "speaker": "空"}, {"utterance": "その意味をちゃんと悟ってくれたのか、空は顔を赤らめながらコクンと頷いた。\nそれを確認してから、僕は空の両足を大きく左右に開かせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わ、わたし、凄い格好だよね……全部、見えちゃう……", "speaker": "空"}, {"utterance": "空自身を覆い隠すピンクの下着。初めて抱いた時に見た空の秘裂とその感触を思い出し、そこに触れたくてたまらなくなる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん。空の全部見たかったから。やっぱり、恥ずかしい?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "もちろんよ……だけど、大地にだから、ガマンする……大地になら、見られても平気……", "speaker": "空"}, {"utterance": "ジッとそこを見つめている僕の視線に必死に耐えて、足を開き続ける空。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "で、でも、やっぱり恥ずかしいよぉ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "その身体が、恥ずかしさに小さく震えているのが分かる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうやって必死に堪えて見せてくれる空、かわいいなあ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "これ以上は本当にガマンできない。僕はショーツの上から、その小さな割れ目に、そっと指を這わせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃうっ", "speaker": "空"}, {"utterance": "可愛らしい声と共に空の身体がびくんと大きく跳ねる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱり、こっちに触るの、緊張するね。空の、一番大事なところ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "うん……大地だけの場所、よ", "speaker": "空"}, {"utterance": "そんな空の言葉が自然と僕を昂ぶらせる。僕は秘裂をなぞっている指に、少し力をこめた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、あ……うう、んっ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "懸命に抑えようとしている甘い響きが、教室内に響く。\n空のそこは、ショーツの上からでも分かるくらいに熱く昂ぶり、身体を上気させていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う……あ、あふ……ん、んうっ", "speaker": "空"}, {"utterance": "声、隠さないでも平気だよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だ、だって、ここ学園で……ふあ、ああっ……こ、声聞かれたら……人、来ちゃう……っ", "speaker": "空"}, {"utterance": "それでももう、感じているのは隠し切れていない。ショーツの方もうっすらと濡れており、僕の指を湿らせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "残ってる人なんてもうほとんどいないし、いてもみんな部活中だよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "それは分かって、んくぅ……るんだ、けど……や、あ、大地の、指、入って……", "speaker": "空"}, {"utterance": "もっともっと空に感じてほしくって、僕は割れ目の間に指を埋めた。空は背筋を反らせながら、僕の愛撫を耐える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "僕は、もっと空のかわいい声聞きたいんだけど……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "で、でも、恥ずかし……", "speaker": "空"}, {"utterance": "それでも、吐息は確実に甘く湿り始めていた。あと一歩を求めて、僕は空の胸に手を伸ばす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "夕方の、少し涼しげな空気に晒される空の胸。小さな膨らみの中心は、固くピンと尖っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "空の、ツン、て尖ってる……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だ、だって……大地に触られてるんだもん……感じないはず、ない……", "speaker": "空"}, {"utterance": "乳首が立ってしまっていることを知られたことが余程恥ずかしいのか、空は僕から視線を逸らしながら言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "僕も、もっと空に感じてほしい……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だけど、そんな空の態度が余計に可愛い。割れ目の中を愛撫しながら、空いている手で胸を揉む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃうっ", "speaker": "空"}, {"utterance": "吸い付くようなしっとりとし肌に、むにっと返ってくる質感。その柔らかさを味わいながら、中心にある突起をきゅっとつまむ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ、つまむのだめぇ……か、感じ過ぎちゃって……ひ、あ、ああんっ", "speaker": "空"}, {"utterance": "びくん、と背中を弓なりにそらせて、空は大きく喘いだ。\nそのまま指でこりこりといじると、秘裂の奥から溢れる蜜がその量を増す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だめぇ……こ、こりこりってきて……あ、あふ……こ、声、出ちゃ……っ", "speaker": "空"}, {"utterance": "ぬるっとした液体が、ショーツに染みを作り、そのまま僕の指にまで絡みついた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あう、ん、んく……ふあんっ!\nや、やぁ……で、電気、びりびり、って……んく!あ、あふ……んうっ", "speaker": "空"}, {"utterance": "胸と秘裂、その両方を同時に責められて、空ももう耐えきれなくなっていた。甘い泣き声を響かせて、その身体を震わせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……凄いよ、空のここ、急に濡れてきて……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "奥からこぼれる蜜は更に量を増していく。それは一枚の布じゃあ抑えきれずに、机の上にまでうっすらと垂れ始めていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え、あ、やあっ", "speaker": "空"}, {"utterance": "空は、そんな自分の姿にたまりかねたのか、再び足を閉じてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あうぅ……やっぱり、恥ずかしい……", "speaker": "空"}, {"utterance": "空の、見ちゃだめ?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕としては、もっともっと空の恥ずかしい姿を見たい。優しく尋ねかける僕に、空は真っ赤になって上目遣いで答える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だって……あんな染み、出来ちゃって……はしたないし……", "speaker": "空"}, {"utterance": "感じてくれてる証だと思うんだけどな", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕に感じて、気持ちよくなってくれている証拠。それをはしたないなんて思うはずもない。\nそもそも僕は、空のもっともっとはしたない姿を見せてほしいわけだし。\nあえて愛撫をやめ、その大きな瞳をジッと見つめる僕に、空の顔が更に朱を増す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うん……ごめんね……もう、一度見られちゃってるのに……で、でも恥ずかしくて……", "speaker": "空"}, {"utterance": "そして、絞り出すようにして、その先を言葉にした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あの……頑張ってガマンするから……ぬ、脱がせて……くれる……?", "speaker": "空"}, {"utterance": "この状況で脱がすものなんて、それは一枚しかない。決まってる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "脱がすって……い、いいの……?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そこは空の最後の砦。それを自ら求める空にあえて確認すると、空は何も言わずに、ただ頷いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "閉じられたままの空の足。僕はスカートの奥へと両手を差し入れると、その裾にしっかりと指をかけた。\nそしてゆっくりと、ピンク色のそれを引っ張り出す。\n濡れて数本の糸を引きながら脱がされた空のショーツ。閉じられた足の向こうに、空の入り口がある。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、これでもう、隠せるものない、から……", "speaker": "空"}, {"utterance": "覚悟したから、とばかりに僕を見つめる空。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん。足、開くよ……?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "その瞳を受け止めながら、目の前の細い足に、僕は手をかけた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お、お願い、します……", "speaker": "空"}, {"utterance": "羞恥に満ちた空の声。それにより昂ぶる自分を感じながら、僕は空の一番いやらしい場所を目の前にさらけ出させた。\nまったく陰りのない、生まれたままの空の秘裂。ぴっちりと閉じ合わさったその奥からは、透明な蜜が垂れている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "空の、やっぱり綺麗だ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "一度僕に引き裂かれたとはいえ、そこは少しもくすんでいない。まるで始めての時と変わらないその割れ目に、僕はそっと両手をかける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "中、見るね……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あうう……やっぱり恥ずかしいよぉ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "ぎゅっと両目を閉じて、今にも泣きそうな声で言う空。だけど僕の行為を邪魔することもなく、黙ってそこを差し出してくれている。\n僕は空の奥をこの目に焼き付けるようと、縦筋を左右に開いていった。\n蜜に濡れきった桃色の皮肉が、その顔を覗かせる。その柔らかそうな秘肉に沿って視線を降下させると、空の女の子としての入り口が見える。\n僕によって、痛々しくも純潔を引き裂かれた、その入り口が。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あれ?空のここ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だけどそこを見て、僕は疑問を声に出していた。\nあの日、空のここを綺麗にした時、間違いなく裂けて広がっていたのを覚えている。その痛々しい絵に、より空を愛しく感じた。\nだけど、今のこの場所は……", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "初めての時と……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あう、やっぱり気付いちゃったか……", "speaker": "空"}, {"utterance": "そんな僕の反応に、申し訳なさそうに呟く空。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、やっぱり……?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "う、うん。星座の回復力で、治っちゃってる……", "speaker": "空"}, {"utterance": "言われて、僕はやっと気付いた。星座は、その力に目ざめた時点で成長が止まり、あらゆる傷を、その時点に戻そうと回復させる。\n僕が引き裂いたあの傷も、星座としての回復力が……?\n改めて、その入り口をジッと見る。そこは前回同様、小指すら入らなさそうに狭く小さい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……凄いちっちゃいままだ……これって、毎回空が痛い思いしなくちゃいけないってこと?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ごめんね……やっぱり、毎回痛がられるのとか、めんどくさいよね……", "speaker": "空"}, {"utterance": "僕としては、空が辛い思いをするのがイヤで言ったつもりだったんだけれど、空は、それでも僕のことを考えてくれていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だけど、どれくらい痛いのかはもう分かったし、頑張ってガマンするから", "speaker": "空"}, {"utterance": "そんな空の気持ちがただ嬉しい。だからこそ、より空を大事に扱いたい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、男からすれば好きな子を抱くのにめんどくさいも何もないよ。凄い気持ちいいし\nただ、その度に空に辛い思いさせるのが……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ううん。わたしは本当に大丈夫だから", "speaker": "空"}, {"utterance": "本心だと分かる声で、そう言う空。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "初めての時だって、痛かったけど嬉しかった。大地がわたしの中に入って来てくれてる証だって思ったら、全然辛くなかった\nだから、お願い。わたしのことは気にしなくていいから……その、ちょっとは痛がっちゃうかもしれないけど……\nそれでもね、わたしは本当に嬉しいから、気にしないで大地が気持ちよくなって\nわたしだってね、大地に愛されてるんだって想いで、ちゃんと気持ちよくなれるから", "speaker": "空"}, {"utterance": "空の、僕と一緒に気持ちよくなりたいっていう想いが凄く伝わってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それに……大地も男の子だもん。したい、よね……?", "speaker": "空"}, {"utterance": "そ、それはもちろん……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "わたしも、大地としたいよ\nだから、しよ", "speaker": "空"}, {"utterance": "空も、僕に抱かれたがってる。\nどこまでも澄んだ笑顔でのその言葉に、僕も空が本当に望んでくれているのを感じる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……うん、分かった", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だから、空に喜んでもらうためにも、気にするのをやめる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ま、まあ本音を言えば、空のこんな姿見ておきながらガマンなんて無理です", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そう言いながら、僕は改めて空の秘所へと視線を送る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……も、もう。やっぱり大地えっち……", "speaker": "空"}, {"utterance": "うわ……もうこんなに……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "中から溢れてくる蜜を舐められそうなくらいに顔を近づけて見させてもらう。\nいやらしくも綺麗な柔肉が、てらてらと輝くように濡れていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お願い……あ、あんまり近くでは……", "speaker": "空"}, {"utterance": "ごめん……でも、やっぱり綺麗だ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "覚悟はできても、その羞恥がなくなるわけじゃない。僕の息すら感じられる距離で、その中までじっくりと見られて、空もか細い声を上げる。\nだけど、やっぱり無理だ。こんなに綺麗な空、もっともっと見たい。\n僕はこの距離で、空の柔肉をそっと撫でた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひあんっ!", "speaker": "空"}, {"utterance": "空の、こんな熱くなってる……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "火照りきったその中で指を動かす。秘裂に沿って上下に動くその指に、中からどんどんと蜜が溢れる。\n押さえていた布も失った今、それは机の上へとポタポタ垂れていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あっ……大地の指……あ、熱くて……ひっ、んあぁっ!\nあ、はぁっ……ん、ああ……う、んあぁ……!\nす、凄い、よぉ……さっきから、ぞくぞく、ってきて……あ、んうぅっ", "speaker": "空"}, {"utterance": "空の体内の柔らかさが、直接指に感じられる。次第に白みを帯びていく蜜が指を濡らし、ぐちゅぐちゅと音を立て始めていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "空の、どんどん溢れてくるよ……もう指がぬるぬるで……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "その熱さと柔らかさに、僕は夢中になって空を愛撫し続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ね、ねえ、大地のって、どうなってるの……?", "speaker": "空"}, {"utterance": "え?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "不意に言われた空の発言に、思わず僕の手が止まった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わ、わたしばかり見られるの……ずるい、よね……\nわたしも、大地に、したい……", "speaker": "空"}, {"utterance": "恥じらいながらも向けられた空の視線は、僕の下半身へと向けられている。\n僕も当然してもらえるならして欲しいとは思っていた。だけどこれは嫌がる女の子も多いって聞いてたし、僕からは言い出せなかった。\nでも、空がしたいって言ってくれるなら……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわぁ……こ、こんなにカチカチ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "空は、イスに座った僕の目の前にしゃがみ込むと、ズボンのチャックを下ろしてそれを取りだした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うん。空の身体で、こんなになっちゃいました……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "空の身体を存分に味わっていた僕自身は、僕も驚くくらいに大きく、固く屹立している。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "初めての時に見てたけど、で、でも、やっぱり凄い……", "speaker": "空"}, {"utterance": "そんな僕のモノを恐る恐る手でいじりながら、空は好奇心いっぱいに観察していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "男の子って、こんな大きいんだ……い、痛いはずよね……", "speaker": "空"}, {"utterance": "自分の身体を貫かれた時のことを思い出しているのか、空の表情が少し歪む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、普段はそんな風にはなってないんですけどね……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "一人でする時ですら、ここまでになったことはありません。やっぱり、空のせいだと思います。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "で、でも、こんなになって、大地は痛くない、の?", "speaker": "空"}, {"utterance": "腫れ上がってるようにでも見えるのか、本気で心配してくれる空に苦笑してしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "別に痛くはないけど……その、暴発とかはしちゃうかもなあって……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あ、本当だ……先っぽから、透明なの出てる……", "speaker": "空"}, {"utterance": "空は僕をジロジロと様々な方向から眺めると、先端からこぼれているそれに、感心したような声を出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、そう説明されてしまうと……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そ、それじゃあ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "そして苦笑する僕を尻目に、恐る恐る僕の先端を舌先で舐める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぴちゃ", "speaker": "空"}, {"utterance": "うあっ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ぞくり、とした快感に背筋が伸びる。そんな僕を見て自分が失敗したと思ったのか、空は慌てて舌先を離した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ご、ごめんなさいっ。痛かったりした?", "speaker": "空"}, {"utterance": "い、いや、痛いとかじゃなくて、凄く気持ちよかった\nできれば、もっと……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "たったあれだけなのに、あそこまで大きな快感が突き抜けた。さっきの調子で続けてもらったら、いったいどれだけの快感を味わうことができるんだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うん……", "speaker": "空"}, {"utterance": "空は僕の要望を聞くと、再び恐る恐る舌先を伸ばした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぴちゃぴちゃ", "speaker": "空"}, {"utterance": "そして、ガチガチになっている僕の先端をそっと舐めていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぴちゃぴちゃぴちゃ", "speaker": "空"}, {"utterance": "空の舌の動きは拙いけれど、だからこそ頑張ってくれているのが伝わってきた。その一舐めごとに、電流みたいな刺激が脳髄へと走って行く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ど、どう……?初めてだから、強さとか分からなくて……", "speaker": "空"}, {"utterance": "う、うん。凄く、いい……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "痺れるような快感に、少しずつ何かがこみ上げてくるのが分かる。僕はそれを堪えながら、空の舌による愛撫を味わう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "よかった……", "speaker": "空"}, {"utterance": "空も、そんな僕の返答にホッとしたのか、チロチロと、舐める範囲を少し広げていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぴちゃぴちゃ\nこ、この窪んでるとことか、かな……?\nぴちゃぴちゃ", "speaker": "空"}, {"utterance": "うあぁ……で、電気みたいなの走った……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "びくん、と思わず反応してしまう僕に、空が嬉しそうに笑みを浮かべる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えへ……大地の感じてくれてる顔、かわいい\nそ、それじゃあ……もうちょっと……", "speaker": "空"}, {"utterance": "そして、大事そうに僕のものを掴むと、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んむっ", "speaker": "空"}, {"utterance": "その小さな口に、含んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くっ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "空の熱い吐息が僕を包み込み、唾液に塗れた舌が敏感な部分を刺激する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、う……だ、大地の、おっきい……ん\nん……んむ……んっ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "僕を咥えながら、ゆっくりと前後に動き始める空。慣れていないせいか時々苦しそうな顔も見せるものの、一生懸命に僕を刺激し続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ、んあ、はあっ、んくっ……んうっ\nんむ、はあっ、はあっ……ん、んあっ\nんうっ……はぁ……はぁ……ど、どう?……んうっ……ん……くっ!", "speaker": "空"}, {"utterance": "空の舌使いに、ゾクゾクとした快感が僕を包み、今にも吐き出してしまいそうな欲望が下腹部へと集まってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うん。凄く、いい……で、でも、もう……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "少しでも気を抜けば、このまま解き放ってしまいそうだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……んむ……い、いいよ、んぁ……ん……このまま……はあっ……はあっ……ふぁ……ん、んくっ", "speaker": "空"}, {"utterance": "口内の粘膜が僕の先端を擦り上げ、舌が起伏部を刺激する。湧き上がる快感は僕の意識を麻痺させ、その欲望を次々に集めていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、はあっ、はむっ……んく、んうっ", "speaker": "空"}, {"utterance": "こみ上げてくる射精感。半ば麻痺した意識の中で必死に堪えるものの、それを空の懸命な舌使いが霧散させていく。\nまるで絞りきられた弓のように、僕の中で溢れかえる白い欲望。限界にまで達した射精感に、身体が震える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ、んあ……い、いつでも、んん、んう!……はあっ……はあっ!", "speaker": "空"}, {"utterance": "甘い嬌声と一緒にこぼれる空の吐息。その熱い刺激に、僕の中で何かが弾けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ご……ごめん、い、いくっ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そしてそのまま、空の口へと放出する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ!んうぅっ!", "speaker": "空"}, {"utterance": "どくん、どくん、と何度も何度も放たれる欲望に、空が苦しそうに顔を歪める。\n僕自身驚くくらいの量が、空の口の中で発射されていた。空の小さな口では受け止めきれず、その隙間からもこぼれていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ、んく……ううううっ!\nん……んく……ん……んん!", "speaker": "空"}, {"utterance": "それでも空はできるかぎりを必死に受け止め、そして最後に、どうにか飲み込んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……えへ、苦いね、これ", "speaker": "空"}, {"utterance": "苦しげに、だけど笑いながら言う空。その口元に、溢れた白いものがついている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それに、こんなにいっぱい。ごめんね、たくさんこぼしちゃった……\n大地、初めての時もだけど、すっごくたくさん出すんだもん", "speaker": "空"}, {"utterance": "かなり苦しかっただろうに、それでも僕のことを考えて笑ってくれる空に、ただ嬉しさがこみ上げてくる。\n同時に、また自分が昂ぶっていくのが分かった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……うん、ごめん。口でしてもらうのが、こんな凄いなんて思ってなかった……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "うん。大地を感じさせちゃった。すっごく満足", "speaker": "空"}, {"utterance": "空は嬉しそうに言って、そしてまた僕自身をそっと触った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "で、でも、凄いな。これ、カチカチのまま……", "speaker": "空"}, {"utterance": "出したばかりなのにも関わらず、それはもう最初の固さと大きさを取り戻している。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱり、中に入りたい、のかな……", "speaker": "空"}, {"utterance": "それはその、当然入りたくて堪らないわけだけど……空、まだこの前から日が浅いし、また今度でも……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "今もあれだけ苦しい思いをして僕を気持ちよくさせてくれたんだ。そこまで無理をさせたくない。\nだけど空は、小さくかぶりを振るとニコッと笑って顔を上げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ううん。わたしがね、今日、ここでしたいの\n大地に、されたいの", "speaker": "空"}, {"utterance": "僕を気遣っているだけでなく、本心からだって分かる空の言葉。そんな空を、僕も抱きしめたくてたまらない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だから、お願い……", "speaker": "空"}, {"utterance": "僕は迷うことなく、頷いていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、この体勢、ちょっと恐い、ね。大地の顔見れないの……", "speaker": "空"}, {"utterance": "床に這いつくばるように横になった空。その足は大きく開かれ、中心を惜しげもなく僕に見せつけている。\n僕はその足をしっかりと支えながら、空の入り口へと自分自身をあてがっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱり、普通の体勢の方が……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "後ろからの体勢に不安を覚える空にそう提案するものの、空は少し力のない笑みを浮かべてそれを断った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、ううん、大丈夫。大地、優しいから、わたしの顔見ちゃうと多分本気でできないでしょ\n今度は、もっと気持ちよくなってほしいし", "speaker": "空"}, {"utterance": "それがやっぱり僕のことを思ってなのが嬉しい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だから、思いっきりきて、大地。大丈夫、二度目だもん", "speaker": "空"}, {"utterance": "確かに二度目ではあるけれど、空の身体は初めての時と変わらない。痛みも同じだけあるはず。\nだけど空の顔には、痛みに対する不安はなかった。ただ素直に僕を求めて、僕を喜ばせたがっている。\n本当に空は、健気に尽くすタイプなんだなあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "分かった。それじゃあ、いくよ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ここで遠慮をしても意味がない。僕自身が空を気持ちよくして喜ばせるために、僕は空の中へと自分を埋めていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うぁ……き、きつっ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "前回とまったく同じ、ギチギチと痛いくらいの締め付けが僕を押し返そうとする。僕はそんな反発に負けまいと、腰に力を入れていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、痛っ……あ、あうっ!", "speaker": "空"}, {"utterance": "その瞳に涙を浮かべて、懸命に堪えようとしている空。結合部からこぼれる赤いものが痛々しい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱり辛い……?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だ、大丈夫……だから……今度は、これくらい痛いって分かって、たし……", "speaker": "空"}, {"utterance": "歯を食いしばり、僕を受け入れ続ける空。ぶつぶつと何かを引きはがすような感覚と共に、僕自身が少しずつ空の小さな身体に飲み込まれていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほ、本当にね、大丈夫だから。い、一気に、んくっ、きて……!", "speaker": "空"}, {"utterance": "これ以上ゆっくり進んでも、苦痛を長引かせるだけかもしれない。僕は空に頷くと、一気に腰を押し出した。\nぶつんっ、と何かを勢いよく引き裂いて、一気に空の中へと沈み込む。\nきゅうきゅうと僕を締め上げてくる狭い秘洞の中、僕は空の二度目の純潔を奪い取った。\nやっぱり前回同様半分ほどしか入らないけれど、それでも熱い空の体内は存分に味わえる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫、空?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "その手を握りしめて痛みを堪えている空に、そっと声をかける。空は涙を浮かべながら、僕に頷いてくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だから、平気。きて……大地", "speaker": "空"}, {"utterance": "痛みを堪えつつも、僕を求めてくれる空。そんな空に応えて、少しでも気持ちよくしてあげたい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……うん、分かった。でも、だったら……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕は割れ目の頂点にある、小さな突起に、包皮の上からそっと触れた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃあんっ", "speaker": "空"}, {"utterance": "身体の中で、最も敏感な部分を刺激され、空が背中を仰け反らせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こうやって、感じながらなら、少し楽になるよね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "できるだけ優しく、ゆっくりと撫でる。その動きに合わせるように、空は身体を震わせ、甘く喘いだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、やあ、そこ、敏感、で……あ、ああっ\nはぅ、ん……ふぁ、ああん、うぁ……ああっ", "speaker": "空"}, {"utterance": "そしてその刺激に多少慣れた頃を狙って、その小さな豆を包む皮をめくり上げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわ……ここってこんなになっちゃうんだ……凄い、ぷっくり膨れて……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そすでに充血し膨れたそれを、空の蜜に濡れた指で直接撫でる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、やあっ!そこは!うくっ、んあぁ……きゃうっ!", "speaker": "空"}, {"utterance": "空の喘ぎと共に、締め付けがきゅっと強くなる。同時に、奥から湧き出る蜜が、格段にその量を増した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はあっ……あ……あく……ん、んあぁ……っ", "speaker": "空"}, {"utterance": "……空の中、凄いヌルヌルしてきて……これならもう少し……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "明らかに痛みを忘れて感じている空。もっと感じてほしくて、僕はその豆を指で軽くつまんだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だめぇ、何か、びりびり……ん、んあ、あふっ!", "speaker": "空"}, {"utterance": "びくん、と身体を震わせて、下半身からの快感に震える空。締め付けがより力を増すものの、溢れる蜜が潤滑油となって、僕をもっと奥へと導こうとする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、か、はぁ……ん、あ、あく、はあぁ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "う、く……空、きつい、けど……動けるよ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ゆっくり、本当にゆっくりだけど、空の中を前後に動く。熱くトロトロの空の中。一本一本のヒダが、僕を逃がさないとばかりに絡みつき、締め上げる。\n擦られる僕自身に、背筋を快感が駆け上っていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、大地、が……わたしの中で、動い、て……", "speaker": "空"}, {"utterance": "そしてそんな僕に、空が甘い声で鳴く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、痛い、けど……ぞくぞくって……", "speaker": "空"}, {"utterance": "ぷるぷると震える細い肩。結合部から広がる快感は、空にとってきっと初めてのものだと思う。\n空は何かをガマンしてるみたいに、必死に葉を食いしばっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あ、ああっ、だ、だめ、大地……わ、わたし……ガマン、でき……", "speaker": "空"}, {"utterance": "けれど、身体の奥と外の突起からの二重の刺激に耐えかねたのか、何かをお願いするように僕を見たい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、やあ……っ", "speaker": "空"}, {"utterance": "もう限界。そんな声と共に、空の割れ目の中、上の方から、熱い液体が迸った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え、空……?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だ、だめぇっ、み、見ないで!音聞かないでっ!", "speaker": "空"}, {"utterance": "真っ赤になって、叫ぶようにお願いをする空。とはいえ、この状況で見るなといわれてできるわけもない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "身体に、力入んなくて……と、止まってくれない……", "speaker": "空"}, {"utterance": "僕と繋がったままの空の身体。その結合部のすぐ上から、ちょろちょろと流れる液体。それが何なのか考えるまでもなくって……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お、お願い大地、見ないで……", "speaker": "空"}, {"utterance": "いや、あの、でも……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "空の恥ずかしいその姿から、目を離せるはずもない。羞恥に埋もれた空の顔は本当に可愛くて、そんな姿に僕自身が反応してしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え……あ、大地の大きくなって……!?", "speaker": "空"}, {"utterance": "す、すみません。女の子のこんなシーン、初めてなもので……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "うう……大地のばかぁ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "ごめんなさい。でも、空のはじらう姿を見て感じるなっていうのはかなり酷だと思うんです。\nやがて、すべてを出し切ったのか、放出はゆっくりと収まった。床の上には小さな水たまりが広がっている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あの、大地……?\nわたしのこと、見損なっちゃった…?その、こんな子で……", "speaker": "空"}, {"utterance": "空が、まるで怯えるように尋ねてくるけれど、今ので見損なうような男がいたらそれこそおかしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いえ、むしろ興奮してしまったくらいですから……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "むしろ恥じらう空が見られて相当に昂ぶってしまいました。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "も、もう……大地が、あんなの好きだなんて……", "speaker": "空"}, {"utterance": "相手が空なら、どんなものでも受け入れるよ、僕", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……あうぅ……その一言で嬉しくなっちゃうんだもん……わたし、本当に大地いないと生きてけない……", "speaker": "空"}, {"utterance": "どちらかといえば、僕の方こそ幻滅とかされても文句が言えない状況だったんだけど、それをこんな風に受け入れてくれる空は本当に可愛い。\n僕は、蜜だけでなく、さっきの放尿で更に濡れそぼった空の中を、再び動き始める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あんっ", "speaker": "空"}, {"utterance": "まだまだ凄くきついけど……こうして、ゆっくりなら……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "初めの頃に比べ、少し柔らかくなったように感じる空の中、ピッタリと貼り付くように絡みついてくるそこを前後に動く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、んう……!だ、大地が動いてるの……分かる……んあっ\nあ、はうっ……な、何か、背筋、上って……んく……くふぅっ", "speaker": "空"}, {"utterance": "空、恥ずかしい思いして感じてるね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "さっきの放尿を見られたことで、逆に敏感になってしまっているのかもしれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "空の中、こんなにギチギチなのに、すっごくヌルヌルしてる", "speaker": "大地"}, {"utterance": "動く度に蜜が溢れ、外へとこぼれだす。ぬちゃぬちゃと小さな水音が響き、それが僕をまた昂ぶらせていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "僕も、もう今すぐ出ちゃいそうなくらいで……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "キツイのに柔らかい。その不思議な感覚に締め上げられて、僕はまた上り詰めかけていた。空の中にすべてを吐き出したい。そんな欲望が急速に湧き上がってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、大地って、あの、実はすっごく早い人……?その、この前も、だったし……", "speaker": "空"}, {"utterance": "聞いちゃいけないことだったらごめんなさい。そんな表情で尋ねてくる空に、思わず苦笑してしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あのねえ、僕だってこの前のが初めてで、上手いわけでもなんでもないんだから、こんな気持ちいいのガマン出来るわけないじゃない\n空の中、本当に凄いんだよ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "空の中でこんな風に締め付けられて、擦られて。これで平然としてられるような男は絶対にいないと思う。それくらい空の中は危険だ。\nううん。そもそも、空の身体が僕専用で、僕を感じさせるようにできているのかもしれない。そう思ってもおかしくないくらいに、ピッタリと吸い付いてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あは。そっか。わたしと同じなんだね", "speaker": "空"}, {"utterance": "空はそんな僕の話を聞いて、嬉しそうにわらった。\n空も、僕の抽挿に相当感じてくれているんだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、二人でもっともっとたくさんえっちして、もっともっとうまくなろ。それで、一緒にもっともっと気持ちよくなろう\nわたし、大地にもっともっと、愛されたい……", "speaker": "空"}, {"utterance": "うん。もっともっと、気持ちよくなろう", "speaker": "大地"}, {"utterance": "こんな気持ちいいこと、もっともっとしたい。そして二人で更に気持ちよくなれるなら言うことないと思う。\n少しくらいは大丈夫だろう。僕は空の中を動く速度を少し早める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃうっ……え、あ……こ、こんな、何、これ……ああ!", "speaker": "空"}, {"utterance": "きゅん、っと更にきつく締まるものの、すっかりとろけた空の中は、なんとか動くことができた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ま、まだこんな痛い、のに……あ、ぐっ……はんっ……き、気持ち、いいよぉ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "その動きに空の嬌声がこぼれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、んあっ……あ、はぁ……はぁっ!", "speaker": "空"}, {"utterance": "うく……空、す、凄く熱くて……と、溶けそう、だ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "わたし、も……うく……さっきから、何か……湧き上がって……きてっ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "溶鉱炉の中にでも突き入れてるみたいに熱い空の体内。溢れる蜜をかき分けるように、空の中を荒らしていく。\n痺れるような快感がヒダの一本一本から伝わり、僕の視界を少しずつ霞ませていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これって……あ、ああっ!身体、震えて……ふ、ふあぁっ", "speaker": "空"}, {"utterance": "教室であることも忘れて、空が大きく甘く鳴く。そんな声までもが、耳から僕の脳髄を犯していった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "も、もう、限界……っ", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ぱんぱんに膨れあがった射精欲に、僕ももう抑えがきかない。空にもっと甘く鳴いてほしくて、僕は本能のまま空を犯す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あ、ああっ!だ、大地っ、大地!わ、わたし変っ!こ、こんな!", "speaker": "空"}, {"utterance": "だ、出すよ、空!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ご、ごめん、なさい!わたし……何かっ、きゃう!き、きてっ、あ、ああああ!", "speaker": "空"}, {"utterance": "確実に上り詰めてく空。その瞬間、今まで無かったくらいに空の中がきゅうっとしまった。\nその刺激に、僕はなすすべもなく欲望を撒き散らす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああっ!あああぁぁっ!", "speaker": "空"}, {"utterance": "そして、空の絶叫が教室に響き渡った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うあぁっ!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "空の中で、びゅくびゅくと僕が跳ねているのが分かる。跳ねる度に欲望を吐き出し、空の奥に熱いものを注ぎ込んでいく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、大地の、いっぱい……凄いね、大地……さっき、あんなに出したのに……\nびゅくんびゅくん、って、わたしの中で……暴れてる……", "speaker": "空"}, {"utterance": "ぼ、僕も、驚いてる……最後の空、信じられないくらい、気持ちよくて……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "既に一度だした後だなんて思えない。むしろずっと溜め込んでたとしか思えないような量が、空の中へと吹き出していく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えへ……わたしも、気持ちよかった。大地で、イッちゃった", "speaker": "空"}, {"utterance": "そんな僕のすべてを受け入れながら、嬉しそうに笑う空。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これからも、ずっと何度も、気持ちよくさせてね……", "speaker": "空"}], "speakers": ["空", "大地"], "product_name": "02_StellarTheaterEncore", "file_name": "A06_06h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "風が吹いていた。昔、空と一緒に訪れた時と同じ風。\n優しくて気持ちのいい、昔のままの風。\nその風に、無数の花が、揺れていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわぁ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "凄いね、これ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "その目の前に広がる光景を見て、僕らはただ感嘆の声をもらす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "本当に、別の風景よね、これ", "speaker": "空"}, {"utterance": "七年、か。ほんと、変わるもんだね", "speaker": "大地"}, {"utterance": "別れの時に蒔いた、わずかなコスモスの種。\n再会の願いを込めた、約束の種。\nそれは、この七年で大きく広がり、あの草原の姿をあまりに大きく変えていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……再会すること。一緒に茜橋東学園に通うこと\nこの花を、二人で一緒に見ること\n全部、守れちゃったね", "speaker": "空"}, {"utterance": "僕の腕をぎゅっと抱きしめ、寄り添ってくる空。僕も、そんな空を受け止めながら、この風景をジッと眺める。\n今を生きるだけじゃあ来られなかった。\n思い出だけじゃあ見られなかった。\n過去を抱いて、今に立って、未来へ向かって。そのすべてがあって、やっと手に入る風景。\n過去でもなく、今でもなく、それらの先にある未来という道。\n立ち止まっているだけでも、振り返って見ているだけでも決して覗けないその道の先。\n僕達はそこに、たくさんの願いを敷き詰めていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ありがとう大地。約束、全部叶えてくれて", "speaker": "空"}, {"utterance": "空こそ、ありがとう。約束、全部守ってくれて", "speaker": "大地"}, {"utterance": "だから僕達は、その願いの叶うことを夢見て、笑い合う。\n未来にある思い出も、きっと二人で見ているはずだから。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、次の約束は何にする?", "speaker": "空"}], "speakers": ["空", "大地"], "product_name": "02_StellarTheaterEncore", "file_name": "AEP_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "時間的に考えて、星亜が僕と会ったのはあの直後だと思う。星亜が、僕が来るのを待ってたとしたら、その間に外を見て時間を潰してた可能性は高いはず。\nその考えは間違っていなかった。僕の目の前で、あの時の光景が再び映し出される。\nそこに、星亜の姿があった。背筋をピンと伸ばし、踊り場から下の階を見下ろしている星亜の姿が。\nその星亜の唇がそっと開く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "橘大地くん?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "え?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "踊り場の下に、あの時の僕の姿があった。星亜の声に立ち止まり、振り返る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あなたが『橘大地』くんで間違いない?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "再び星亜が僕に尋ねる。だけど返事はない。\n当然だ。あの時の僕は、星亜に見惚れながらこの状況について考えていた。\nそして何よりも、その光景に心奪われていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん、眼福眼福。百億ドルの夜景っていうのは、こういうのを言うのかもしれないね。普段闇に隠れてるし\n気の強い星亜が、ピンクという可愛らしさを表す色を選んでいるっていうのが最高だね。同時に清楚さもしっかりと感じさせる\nこれって、カメラとかにも写るのかなあ。そうだ、携帯で試して……\nはうっ!", "speaker": "大地"}, {"utterance": "何見てるのよ!!", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "パンツ見てます", "speaker": "大地"}, {"utterance": "……そこまでハッキリ言われると、どう続けていいのか困るわね……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "それもピッタリかぶりつきの特等席で見てます", "speaker": "大地"}, {"utterance": "いいかげんにしなさいっ!", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "問答無用の蹴りに、何かが脳天までロケットで駆け抜けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、いい蹴りでした……今日もピン……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "もう一撃欲しいの……?", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "大変失礼いたしました。いえ、男にとって限りなく魅力的な光景でしたもので、つい我を忘れていたようです", "speaker": "大地"}, {"utterance": "前も言ったでしょう。私は安くないの。男性の欲望を否定はしないけれど、受け入れるつもりもないわ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "さすが星座候補……見事な一撃でした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それで、こんなところで何を再生しようとしてたわけ?私なんか映しても仕方ないでしょう", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "ああそうか、丁度いいや。本人がいるなら、直接聞いた方が早いし", "speaker": "大地"}, {"utterance": "そんな僕に訝しげな顔を向ける星亜に対し、僕は空に関してのことを説明する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なるほどね、そういうこと", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "なんで、もし何か見てたら教えてほしいんだけど", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ごめんなさい。残念だけど、特に窓の外は気にしてなかったわね", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "あの時のことを思い返すように思案して、星亜は小さく首を振った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そっかあ。残念、何か気になったことでもあればと思ったんだけど……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "あ……そういえば……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "そんな僕の言葉に、星亜は突然声を上げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめんなさい、思い出したわ。さっきの光景のやり取りの後、空と合流して校庭を見てたんだけど、あの子、少し様子がおかしかったのよ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "っていうと?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "やたらとキョロキョロしてて……そうね、何かを探してる感じで……", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "どの辺だったか分かる?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "言葉だとちょっと説明しにくいわね。実際行ってみましょ", "speaker": "星亜"}, {"utterance": "うん、ぜひに", "speaker": "大地"}, {"utterance": "もしかしたら、これで何か手がかりが掴めるかもしれない。そんな期待感を胸に、僕は星亜の後ろについて歩いていった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["星亜", "大地"], "product_name": "02_StellarTheaterEncore", "file_name": "HO_01_02_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "提示したキーワードを元に、そこに僕が狙っていた場面が再生を始める。\nやっぱりそうだ。校庭じゃ他のクラスも体育で使うから危険だし、部室棟は隠れられそうだけど、部室に鍵がかかってるから結局入れない。\n昇降口はそもそも隠れようが無いし、見つかる可能性も高い。なら、残っている場所はここだけ……。\nそしてあの日、僕はここに来ていた。ここに、生徒がいたのを知っていた。\nあの時、この保健室のベッドで寝ていた女の子。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "夢先生なら、今留守ですよ。すぐ戻られるそうですけど\n夢先生なら、外出中です。すぐ戻られるそうですけど\n夢先生なら、少し席を外してます。すぐ戻られるそうですけど", "speaker": "女生徒"}, {"utterance": "それだけ言って、すぐにカーテンの奥に戻ってしまった女の子。\n普段なら隠れているべきだったんだろうけど、星座候補の声を聞いて堪らずに顔を出してしまったんだとすれば、分からなくもない。\nそれに今見ると、更衣室の前で再生した映像の中に確かにいた気がする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "とりあえずは、これで解決、って思ってもよさそうかな", "speaker": "大地"}, {"utterance": "さすがに僕がいったらまずそうだし、空達にでも直接話を聞いてもらってみよう。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["大地", "女生徒"], "product_name": "02_StellarTheaterEncore", "file_name": "HO_02_06_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "そういえば空、初めて僕と会った、ここにいたんだよね。\nかけなれてないはずのメガネで変装なんてして。どんな風に隠れてたのか、ちょっと興味あるな。\nあの時の光景がホロスコープの力で浮かび上がってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ちょっと早く来すぎたかな……", "speaker": "空"}, {"utterance": "まだ校舎に入ってきたばかりなのか、キョロキョロと周囲を見ながら呟く空。\n周囲に他の人の姿は見えない。まだほとんど誰も登校してきていない時間みたいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "仕方ない、わよね。いつ来るか分からないんだもん。うん、仕方ない", "speaker": "空"}, {"utterance": "空はしまったなあ、という顔をすると、顔を赤らめながら自分に言い聞かせるように呟いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いけない。誰かに見つかる前に変装変装", "speaker": "空"}, {"utterance": "空はスカートのポケットからメガネを取り出すと。また周囲をキョロキョロと見回し始める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えっと……隠れられそうなところは……やっぱり、あの柱の陰とかかな", "speaker": "空"}, {"utterance": "空は、太い円柱状の柱に目をつけたのか、小走りで駆けだした。そして、走りながらメガネをかける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃぁんっ!", "speaker": "空"}, {"utterance": "が、空はいきなり正面から柱にぶつかると、その反動で床に転がった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "痛ぁ……メガネなんて普段かけないから分からなかったけど、結構遠近感とか狂うのね……", "speaker": "空"}, {"utterance": "ぶつけたおでこをさすりながら、痛そうに顔を歪める空。思い切り正面からいったもんなあ……。\n変装用なら伊達眼鏡でいいんじゃないかと思ってしまったけれど、これはまあ気分の問題なのかなあ。\nでも、この映像の場合、気になってしまうのはやっぱりその場所だと思う。これは男として本能的に仕方ないことなんだ、うん。\n空の一番深い場所を隠している薄い布地。それは気付いていないのか、大きく開かれた足の間で、それが惜しげもなく晒されていた。\n空らしい、というのか、あまり大人っぽくないかわいらしい下着。\nうん。変に飾ってるものより、やっぱり本人に合ってるものだよね。なんていうか……眼福眼福。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えーと、メガネは……", "speaker": "空"}, {"utterance": "空はそう呟きながら、目の前に転がっているメガネに気がついた。そのまま手を伸ばそうとして、そこでふと硬直する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わたし、この体勢って……", "speaker": "空"}, {"utterance": "どうやら今の自分の状況に気がついたみたいだ。その顔が、みるみる赤くなっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃあぁっ!!", "speaker": "空"}, {"utterance": "そして空は小さく悲鳴を上げると、慌てて右手でスカートを押さえつける。\nそしてキョロキョロと周囲を見回し、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、誰にも見られてない、わよね……?", "speaker": "空"}, {"utterance": "他の誰の姿もないのを確認して安堵した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "早く来すぎたおかげ、よね。うん大丈夫。今日のわたしはきっとついてる", "speaker": "空"}, {"utterance": "空はスカートを押さえながらうんうんと頷くと、改めて周りを見回した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ここが、茜橋東学園……", "speaker": "空"}, {"utterance": "感慨深げに呟くと、少し寂しげな表情を浮かべる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "他のどの学園に行くことはあっても、ここだけは絶対にありえないって思ってたんだけどな\nあいつが、この学園に通ってなければこんなことにならないのに……本当にどういうつもりで……\nあいつじゃあ、あの約束は果たせないのに……", "speaker": "空"}, {"utterance": "そう呟いて、空は頭の中を吹っ切るように頭を振った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "果たせない約束なんかいつまでも覚えてたって仕方ないじゃない。わたしがここに来たのは、あくまでも試験。それだけよ、うん\nで、でも、今の本当に誰にも見られなかったわよねぁ……わ、わたしの、ぱんつ……\nうう~……こんな恥ずかしい失敗、星座になってから初めて。やっぱり、この街だと気が揺るんじゃうのかなあ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "空は恥ずかしそうにそう言うと、メガネを拾いながら立ち上がった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "次はちゃんと気をつけて、メガネは大地が来てからかけよう、うん", "speaker": "空"}, {"utterance": "メガネをポケットにしまいながら、柱の陰に隠れる空。そうして、僕が来るのを待ち始める。\nそこから先は、僕が知っている流れになるんだろう。僕はホロスコープを終了させた。\nやっぱり、空も気にしてるんだな。約束のこと。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まあ、当然、かぁ……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "きっと僕なんかの何倍も気にしているだろう。でもこればかりは、今の僕にはどうしようもない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん。とりあえず素敵な映像をありがとうございました、空", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕は自分を元気づけるように明るく声を出すと、その場を離れることにした。\nいやうん。早いとこ犯人の隠れてた場所を見つけてみんなに報告しないと。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["空", "大地"], "product_name": "02_StellarTheaterEncore", "file_name": "HO_02_07_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ドアの開く音が響くと、あの日の空が部屋の中へと入ってきた。\nうん、成功だ。うさぎのぬいぐるみは、あの日僕が贈ったものだし、デート用の服もあれ以降はまだ着てない。\nそれに、夕飯に部屋から降りてきた時にはもう着替えてたから、この二つのキーワードが重なるのって、実質あの時しかないんだよね。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ふぅ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "空はやっぱりどこか暗い表情のままで机に向かうと、そっとうさぎのぬいぐるみを上に置いた。\nそして、どこか苦しげに口を開く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わたし……自分がこんなになっちゃうなんて思いもしなかった……\n大地に知られたら、嫌われちゃうかな……\nはしたない子だって……思われちゃうかな……\nで、でも……もう……", "speaker": "空"}, {"utterance": "空はそのままベッドへと歩くと、その上に横になる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "ごめんね……ごめんなさい、大地", "speaker": "空"}, {"utterance": "そして大きく足を開くと、その間に、そっと自分の手を伸ばした。空いてる左手は、小さな膨らみに優しく触れる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……", "speaker": "空"}, {"utterance": "空の小さな身体が、慣れない感触にか、ぴくんと震えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あう……やっぱりわたし変かも……\n大地とキスしただけなのに……パンツ、こんなに濡れちゃってる……", "speaker": "空"}, {"utterance": "惜しげもなく晒された、空のかわいらしいピンクのストライプ柄の下着。その中心は、こうして見るだけで分かるくらいに濡れていた。\n空は、その染みになっている部分を、恐る恐る、ゆっくりと指先で撫でていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……うっ。や、やっぱり変な感じ……\nで、でも、もうちょっと続けたい、かも……", "speaker": "空"}, {"utterance": "空の指が、少しずつ動きを大きくしていく。少しずつだけれど、その行為に慣れていってるのかもしれない。\nこ、これってつまり俗に言う……自慰行為、だよね……。\n空、僕とのキスで興奮しちゃって、こんなことを……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大地、わたしの部屋にいるの?", "speaker": "空"}, {"utterance": "不意に、扉の外から本物の空の声がした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、空!?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "さすがに今、この光景を見られるのはまずい。そう判断はするものの、身体が動かない。\n目の前の光景に、空の自分を慰めるその光景に、僕の意識は完全に支配されていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、やだ、おっぱい……先っぽ尖ってきてる……\nふぁ……コリコリしてて……んうっ……き、気持ち、いいかも……", "speaker": "空"}, {"utterance": "空の声が少しずつ溶けていくのが分かる。その表情が少しずつ上気していく。\n僕は、空の行為から目を離すことがどうしてもできなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お風呂沸いたから、入っちゃってって、皐月が……", "speaker": "空"}, {"utterance": "そして、空が部屋へと入ってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え?", "speaker": "空"}, {"utterance": "部屋の中で映し出されるそれに、空が凍り付いたのが分かった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、あ、あんっ。身体に触るって……こんな、気持ちいい、んだ……\nな、なにか、ぞくぞくって……きてる……", "speaker": "空"}, {"utterance": "いつしか下着のシミはより広がり、そこから空の指の動きに合わせて水っぽい音が聞こえ始めていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、これって……きゃあああああっ!", "speaker": "空"}, {"utterance": "その映像の意味をようやく悟ったのか、空が顔を真っ赤に染めて悲鳴を上げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "み、見ちゃだめっ!やだ!見るな!見ないでえっ!", "speaker": "空"}, {"utterance": "懸命に腕を伸ばして、僕の目を隠そうとする空。\nだけど僕は、空のその行為に完全に魅せられていた。必死に僕の邪魔をする空をものともせずに、黙って目の前の行為を見続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お願い、大地!だめ!本当にだめえっ!", "speaker": "空"}, {"utterance": "泣きそうな空の声に罪悪感はあったけれど、それでも僕は目を離せなかった。\n僕にとってい一番大切な女の子が、僕の名前を呼びながら、一番恥ずかしいところを自分でいじり続ける。そしてとろけるような吐息をこぼす。\n次第に濡れていく下着と上気していく頬が、僕の欲望を昂ぶらせていくのが自分で分かった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……はふぅ……凄い、こんな……\nだ、だめ……パンツ、もうぬるぬる……\nあ、ああ……やだ……身体、震えて、止まんない……こ、こんなの……", "speaker": "空"}, {"utterance": "その顔が、とろんとなっていた。最初の頃とは比べものにならないくらいに早く動く空の指。\nそれは、下着の下にある筋に沿っているのか、上下に動き続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……はぁ……やぁ、指、とまんない、よぉ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "甘く震える空の声。それだけで、僕の身体が反応しそうになる。だめだ。空に触れたい。あのささやかな膨らみを感じたい。\n下着に隠された空を、この目で見たい。そして、あの甘い声を、僕の手であげさせたい。\n僕の中の欲望が、自分でも驚くくらいに昂ぶっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あうぅ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "本物の空は、僕の隣で全身赤一色になりながら俯いてしまっていた。\n自分自身がやった行為をこうして見せられる。それは恥ずかしくて当然だろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大地……大地ぃ……わたし、もっと大地に……", "speaker": "空"}, {"utterance": "しかもその自分が、僕の名前を呼びながら喘いでいる。\nだけど、それでも僕は、空の行為から目を離せない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だめ……もう……", "speaker": "空"}, {"utterance": "空の手が、我慢の限界、とばかりに下着の裾へと伸びた。そしてそのまま、足首まで一気にズリ下ろされる。\n空の小さな割れ目が、僕の視界にはっきりと映った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、大地……だめ……見ないで……", "speaker": "空"}, {"utterance": "本物の空が、僕の隣で恥ずかしさでいっぱいの声をこぼす。\nけれど無理だと分かっているのか、その手は僕の腕を掴むだけで、それ以上の抵抗はなかった。\nベッドの上で大きく開かれた空の両足。そしてさらけ出された、幼い、まだツボミな空の身体。\nそのもっとも恥ずかしい部分には、一本の陰りも存在しない。\n生まれたばかりの赤ちゃんみたいに綺麗なその場所に、一本の縦筋がある。\n空はその淫靡な筋に手を伸ばすと、そっと左右に開いた。\nその奥から白い空自身の蜜と、思わず見とれてしまいそうに綺麗な、桃色の秘肉が顔を覗かせる。\n空の細くて小さな指が、その割れ目の奥へ、そろそろと伸びていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はんっ", "speaker": "空"}, {"utterance": "直接触れたのか、ぴくん、と跳ねる空の身体。その口からこぼれた喘ぎは、今まで以上に甘かった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "凄い……こんな、ぬるって溢れて……や、やだ……電気走る、みたい……\nあ……あ、ああ……な、何かが、背筋登って……くる……\nだ、大地ぃ……これ、切ないよぉ……\nこ、これ……あ、んうっ……大地の指、だったら……もっと凄いのかな……", "speaker": "空"}, {"utterance": "桃色の秘肉を、空の指が撫で回す。空の奥から蜜が湧き出し、お尻の方へと垂れていった。\n胸を揉みしだく手も、その中央にある突起の部分を指でつまんでいるようだ。\n空の両手が動く度、上気しきった空の顔から堪らない喘ぎ声が響く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あんっ……あ、あふ……や、あ……気持、いい……\nこんな……んうっ……すご、いよぉ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "更なる快感を求めてか、空の指が、やがて秘裂の下方、奥への入り口に触れる。\n初めて見るそこは、僕が想像していた以上に小さく閉ざされ、指一本すら入りそうにない。空はその穴の周辺をゆっくり撫でると、その入り口へと指を向かわせる。\nが、寸前でその指が止まった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……や、やっぱり……ここはだめ、だよね……\nや、破れちゃったりとか……こ、恐いし……\nでも……大地の……入るのかな……\n大地……\n大地だったら……もっと……", "speaker": "空"}, {"utterance": "空の指が秘裂の上へと向かう。その頂点の部分にある、まだ包皮に隠れた小さな突起。\nもう充血して膨らんでるだろうそれを、空は包皮の上からそっとつまんだ。そして、少しだけ力をいれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃうっ!", "speaker": "空"}, {"utterance": "空の身体が、びくんっ、と大きく跳ねた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ……ここ、すご……", "speaker": "空"}, {"utterance": "感じきった表情で、指を動かし続ける空。その淫靡な空気に、僕自身がもうもたなくなっている。\nズボンの中のそれは、今すぐにでも空を奪い取りたくて漲っているのがよく分かった。\n今、僕の隣にいるこの少女を、かけがいのない子を、本当に僕のものにしたい。抱きしめて、その温もりも柔らかさも香りも声も視線も、すべてを感じ取りたい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あのさあ、空……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕は、いつしかホロスコープを止めて、震える声で、空に声をかけていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……いい、よ……", "speaker": "空"}, {"utterance": "え……?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "恥ずかしそうな、けれど確かな声が、返ってきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え、えっち……したいんでしょ。いいよ", "speaker": "空"}, {"utterance": "で、でも……", "speaker": "大地"}, {"utterance": "わ、わたしだってその……男の子のそういうのに対する興味くらい分かってるもん……\nそれなのに、今みたいなの見せられたら……と、止まらない、よね……\nわ、わたしだって……こんなの見せられちゃって……\nこ、恐いけど……大地とだったら……うん、いいよ。えっち、して\nだ、だけどその……わたし、初めてだから……自分でだって、さっきの映像のが初めてだったくらいで……\nだからその……痛がっちゃうかもしれないし、凄いめんどくさいかもしれない……けど……い、いい?", "speaker": "空"}, {"utterance": "真っ赤な顔での、一生懸命な空の言葉。\n女の子の方からこれだけのことを言うなんて、相当勇気もいったと思う。僕は、そんな空を力一杯抱きしめていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あの、でもね、一つだけ、お願い……", "speaker": "空"}, {"utterance": "何?", "speaker": "大地"}, {"utterance": "は、初めての時は、大地の部屋でがいいなって……その……ずっと思ってて……", "speaker": "空"}, {"utterance": "うん。僕の部屋、行こうか", "speaker": "大地"}, {"utterance": "僕の腕の中で、こくん、と頷く空。僕は空をしっかりと抱き寄せたまま、空の部屋から出て行った。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["空", "大地"], "product_name": "02_StellarTheaterEncore", "file_name": "HO_A05_03h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "本当に悪かった。いや、別に覗こうとか思ってたわけじゃなくて、ちょっと夢見が悪くてさ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "学園へと向かう道、俺は紅と並んで歩きながら、ただ謝り続けていた。\n不幸な偶然というか、幸運な偶然というか、なんにしても、女性の着替えを見てしまうというのはやっぱりまずい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、あたしも悪かったから。状況に慣れすぎて無防備すぎたと思う。叫んでしまったりしてすまなかった\n同じ部屋に住む以上、ああいうことはいつ起こるかもわからないんだ。常に覚悟しているべきだった", "speaker": "紅"}, {"utterance": "前回同じ事をやってしまった時から約一月。大体、1~2ヶ月置きくらいでやってしまうんだよなあ。\nまあ、いつも決まった時間に目が覚めるわけでもない以上、仕方無い面はあるんだけれど。\nそれでも、紅が怒らないでくれるのはやっぱりありがたい。俺は胸を撫で下ろしつつ、店先の時計で時間を確認した。問題ない、まだ間に合う。\n『トリニティ』。それが、今俺と紅が向かっている学園の名だ。\nトリニティとは、3の意味を持つ言葉。魔と神と竜、三つの種族の強い繋がりを表わそうと付けられた名前。\n今から25年前、一つの戦争が始まった。人界、魔界、神界、竜界。四つの平行世界すべてを巻き込んだ巨大な世界間戦争。多くの者達が死に、すべての世界が疲弊した。\n滅界戦争と呼ばれるその争いは、最終的には全世界の五分の一もの土地が荒野と化し、四千万もの生命が失われたという。\nその戦争の始まりは、とある人族だった。彼は自分の欲望を満たすために各世界の実力者達をたぶらかし、戦争を起こさせた。\nそれからの苦難の歴史は、七年にも渡る。\nだが、一人の勇者の登場が、その歴史に終止符をうった。\n戦争を続け私腹を肥やそうとする罪深き者達。彼はそんな人々の存在を見抜き、世界に呼びかけ、その罪深き者達の打倒に成功。苦難の歴史を終わらせる。\nそして世界は考えた。あの勇者のような存在がもっと早く、もっと多くいたのならば、被害は遙かに減らせたのではないか。\nいや、そもそも戦争すら起こらなかったのではないか!\nならば、そんな力を持つものを作ろう。現われるのを待つのではなく、自らの手で育てよう。そうして生まれたのが、抑止力たる『力』を育てる学園。トリ二ティである。\n各世界が行き来できる空間を人工で生み出し、そこに小さな世界を作る。その結果がこの学園世界だ。\n魔と神と竜と人とが協力し作り上げたこの世界。だが、その名前の意味する数字に、俺達人族は入っていない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱり問題あるよな。若い男女が同じ部屋っていうのは……しかも相手が紅ときてる", "speaker": "姫"}, {"utterance": "なんだ。あたしが切れて刀を振り回すとでも思うのか?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そういう意味じゃなくてだなあ……その、美人すぎるんだよ。いやまあ、だからかえって抑えられるのかもしれないけどな。壁が高すぎて", "speaker": "姫"}, {"utterance": "いや……ま、まあ褒めてくれたのは素直にお礼を言っておく。その、女であるあたしが言ってはいけないのかもしれないが……あたしは良かったぞ、相手が姫で\n当然信頼もしているし、それに……\n万が一の時でもお前が相手なら諦めもつく", "speaker": "紅"}, {"utterance": "会話の内容を間違えているんじゃないかと思うような楽しそうな笑み。こういう顔を素直に見せるから問題なんだがなあ。\nまあ確かに、俺もそんなことに費やしているような時間はないんだが。\n俺達人族は、トリニティの数の中に含まれていない。それは俺達人族が、多くの命を奪った犯罪者たる種族だから……。\n平穏を望んでいただけの多くの命を奪ってしまった戦争。そのきっかけとなり、また喜々として参戦した人族の罪は重い。\nあれから十八年。人族という種族としてではなく、個人を見ようとしてくれる人達はわずかながら増えている。けれど多くの人々が俺達を見る目は、まだまだ冷たい。\nせめてもの救いは、その戦争を止めるきっかけとなったのが、やはり人族だったということ。\nその存在が、辛うじてまだ俺達に生きることだけは許してくれている。けれど、許されているだけだ。そこには差別も区別も存在している。\nその例として分かりやすいのが、俺と紅の寮生活だ。トリニティは全寮制。この世界内に作られた寮に全員が住んでいる。だが今年は寮の部屋数が足りなかった。\n結果として俺は女子寮、それも紅と同じ部屋で暮らしている。\n普通ならば若い男女が同じ部屋になるなんてありえない。けれど人族なら別に問題が起こってもいい。そんな周囲の考えが、今の状況を許している。\nもっとも、もし紅以外の相手に何か問題を起こせば、その場で俺の命が危ない。じつに危険がデンジャラス。更なる人族への侵害を許すことになるだろう。\nそんなことの無いよう、そして少しでも人族の差別を無くせるよう、今日もまた頑張るとしよう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……まあ今の俺の実力からすれば、道のりは遠いんだけど", "speaker": "姫"}, {"utterance": "とりあえず現実を呟いて、俺は苦笑する。\n……にしても紅の奴、また大きくなってたような……。\n街の路地から大通りへと出て真っ直ぐ歩けば、そこに大きな湖と巨大な城が見える。\n広がる海の中心に浮かぶさほど大きくない島、それがこの学園世界。その中心にある湖の上にそびえ立つ、まるで城のような巨大な建物。これがトリニティ。俺達の学園だ。\nその外壁から南北に伸びる長い橋のみで繋がったそれは、一種の城塞といえるかもしれない。\n俺達と同じ制服に身を包んだ生徒達が、次々に橋の上を歩いていく。その後を追うように、俺達も橋の上を渡り始める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "さすがに通い始めて一年も経てば、この視線にも慣れたな", "speaker": "紅"}, {"utterance": "苦笑しながら周囲を見回す紅。周りを歩く多種族の学園生達が、あからさまに嫌そうな顔をして横を通り過ぎていく。\nまさに犯罪者を見るような視線だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まあ、これだけ毎日あらゆる所で見られれば慣れるか", "speaker": "姫"}, {"utterance": "学園内はもちろん、街ででも変わらない。さすがに店を追い出されるとかはないが、喜ばれてないのはよく分かる。\nトリニティはその創設からもう十年ばかり経つが、その間に入学した人族で卒業までいったものはいない。\n大抵が、実力以前にこの視線に耐えかねて人界へと戻って来る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "今年の人族の新規入学者、0だったらしいな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だろうな。こんな視線を好きこのんで浴びたがる奴、いないとは言わないが少々困る\n三階級にもいないし、この世界の人族は結局あたしたち二人だけだ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "……この状況、なんとかしたいな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そう言う俺に、紅は寂しげに微笑むだけだった。気持ちは同じだが、それがどれだけ難しいことかも分かっている。\nほんと、がんばらないとなあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そういえば、先月の試験結果で退学処分になった学生の部屋。確かそこに移動希望だしたとか言ってなかったか?あれってどうなったんだ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "まだ検討中だよ。そろそろ出るとは思うんだけどな、結果\n女子寮内なのは変わらないけど、男女が同じ部屋よりはよっぽどいい", "speaker": "姫"}, {"utterance": "まあ、部屋さえ空いてるのならまず希望も通るだろ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そうなってほしいよ。俺の精神のためにも", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は祈るかのように青空を一瞬見上げると、そのまま学園の敷地へと入る門をくぐり抜けた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "紅"], "product_name": "03_Tiny Dungeon BaW", "file_name": "010102_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "朝から色々とあった一日だったが、今日の学園生活も無事終了した。放課後、寮へと続く道を、いつも通り紅と二人で歩く。\nタイミングが合えばウルル達と帰ることもあるが、基本的に階級が違えば授業の終わる時間も変わる。こちらの都合に二人を付き合わせるわけにもいかない。\nそれにウルルは竜族の人気者だ。他の友人達とどこかに寄っていくということだってある。それこそ俺達二人とは違って。\nだからこそ、俺達は二人で帰るのが基本だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "しかし来週か。それなりに準備はできてるつもりだったが、決まるとやはり緊張してくるな", "speaker": "紅"}, {"utterance": "だな。迷宮探索か……一階級の頃よりは、モンスターもレベルアップしてるんだろうな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だろうな。まあ、全学生が同時に参加だ。あたしたちだけでなく、三階級はまだしも、一階級もいる。いきなり無茶はさせないだろう\nただ、完全なパーティー制での参加だ。どういった戦い方をするのかも評価対象だろうし、気を引き締めないとどこかでハマりそうだ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "なあに。どうせ俺達はいつも通り二人でだろ。コンビプレイはお手の物だ\nまあ、どうしても俺がフォローで紅がメインになっちゃうんだろうけど。もう少し俺が強ければなあ……ほんと、いつも悪い", "speaker": "姫"}, {"utterance": "気にするな。姫が毎日頑張ってるのは知っている。それに、お前のフォロー、結構欲しいところに望んだ通りの助けが来るから、かなりありがたい\nあたしの方こそ充分助けられている。気にするな", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そう笑ってくれるのが本当にありがたい。\nこの世界にたった二人だけの人族。だからこそ俺達は常に一緒で、二人で様々な難局を乗り越えてきた。\n今回の試験もきっとそう。きっとなんとかなるはずだ。\nけれどその前に、少しでも強くなる努力はしたいと思う。こんな素晴らしい相棒をもっと助けられるように、もっともっと強くなりたいと思う。\n……今夜からノルマ、少し増やすか。\nそんなことを考えていたところで、俺達の寮が見えてくる。とはいえ、そこはあくまでも女子寮。男子寮はこのもう少し奥の方になる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……やっぱり思うんだが\nここに、ただいま、って戻るの、変だよなあ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "まあ、そればかりは諦めろ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "くすくすと笑いながら言う紅。まあ、諦めはついてるといえばついてるんですけどねえ……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "紅"], "product_name": "03_Tiny Dungeon BaW", "file_name": "010106_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "はい、書き終わったわよ", "speaker": "少女"}, {"utterance": "大量の、それこそ溜息をつきたくなるくらい大量の書類をようやく書き終え、母様の机の上にどん、と置く。\nまったく。たかが学園に入る程度でなんでこんなにもめんどくさい作業が必要になるのか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うむ、お疲れ。にしても、よくこれだけ書いたもんだのう。ウチだったら絶対途中で投げ出しているぞ", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "……あのねえ、書けと言って渡してきたのは母様でしょう。そう思うのならもう少し手続きを簡略化しなさいよ", "speaker": "少女"}, {"utterance": "書類を受け取り、パラパラと確認しながら言う母様に、思わず呆れ返ってしまう。こっちだって好きで書いたわけじゃない。\nトリニティ学園長『トリア=セイン』。父様が死んだ今、魔界の最高位であり、私の実の母。このいいかげんな人が、よく学園長なんてやれるものだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それで、編入手続きはこれですべて完了?", "speaker": "少女"}, {"utterance": "うむ終わりだ、ご苦労さん\nしかし、今まであれだけ興味がないと言っていたくせに、なぜいきなり来る気になった?はっきり言うが、お前と正面からやり合える奴なんて、よくて2・3人だぞ", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "別に、大した理由じゃないわ", "speaker": "少女"}, {"utterance": "ふ~ん", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "私の答えを聞いて、母様はニヤニヤと楽しそうに笑っている。この顔は間違いなく分かっている顔だ。だったら初めから聞かないでほしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まあ、ほどほどにな", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "やっぱり分かっている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それで、当日の試験だが、お前はどのパーティーに入るつもりだ?まあ、正直お前の力ならどのパーティーでも選び放題だろうけどのう", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "バサリ、と私の前に数十枚の書類が置かれた。どうやらクラスメイトとなる人たちの書類のようだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "今更それを聞くわけ?", "speaker": "少女"}, {"utterance": "誰のパーティーに入るかなんて最初から決まっている。誇り高き魔王の血族である私が組むのは、やっぱり私が認めた存在でなければならない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "一応、な。誰しも心変わりというものがあるだろう", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "そんなもの、私には必要無い", "speaker": "少女"}, {"utterance": "書類を手に取ると、パラパラとめくりながら中を見る。やがて一人の名前を見つけた。迷わず引き抜く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "彼と一緒に潜るわ", "speaker": "少女"}, {"utterance": "ほう", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "スッと差し出されたその書類を見て、母様が面白そうに口元を緩める。\n『ラーロン=ハデラ』。名前欄には確かにそう書かれている。私と同じ、魔王の名を抱くもの。まあ、彼の血は相当に薄いようだけれど。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんでまたこいつと?", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "決まってるじゃない。どうしても倒したい相手がいるのよ", "speaker": "少女"}, {"utterance": "地下迷宮探索試験。それは私にとっても都合のいいイベント。殺しさえしなければ、生徒にだって手を出せる。死ななければいいのだから、多少のやり過ぎは問題ないだろう。\nあの日、まだ幼かったあの日、私の刃は届かなかった。魔王の血族、その中枢。純粋な、混じりけのない真の魔王である私。その刃が届かなかった。\n笑みが浮かぶ。だめだ、抑えようとしてるのに、どうしても顔が笑ってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あの時の借り、絶対に返さないと", "speaker": "少女"}, {"utterance": "そう。そのために私はここに来た。この学園世界に、トリニティに。あの日からずっと、この時をただひたすらに待っていた。待ち焦がれてきた。\nなんの興味もなかったこの学園の生徒の中に、彼の名前を見つけた時の私の驚き。まさかこんな所にいたなんて。\nようやく、叶う、\nあの時の借りを、私の全力で返そう。\n待っていなさい。もう決して逃がしたりはしないから。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["トリア", "少女"], "product_name": "03_Tiny Dungeon BaW", "file_name": "010206_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "朝だ。窓の外には広がる蒼空と白い雲。小さな鳥のさえずりも、心地よく響いている。\n新しい週の始まり。つまりは、試験当日。\n緊張のためか夜中に何度か目が覚めたりもしたものの、気がつけば普段よりも少し早めの時間にバッチリと起床。身体の方もすこぶる快調。\n昨日まで続けられたウルルや紅との特訓も、しっかり俺の中で根を張っているそんな漲りがある。\nなんていうか、今日はいつも以上にやれそうだ。いや、やってみせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "よし。今日は頑張ろうぜっ\nこ、う……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……あ、あう", "speaker": "紅"}, {"utterance": "……………………。\n…………。\n……。\nえーと、その……つまりなんだ。今、目の前に広がるこの光景はいわゆるところの……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……う……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "いや、だから、どういうことかといいますと……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "め、女神の祝福?", "speaker": "姫"}], "speakers": ["姫", "紅"], "product_name": "03_Tiny Dungeon BaW", "file_name": "010801_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "えーと……紅さん?まだ怒ってますでしょうかぁ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "怒っていない", "speaker": "紅"}, {"utterance": "恐る恐る尋ねてみた俺への返答は、やっぱりちょっと怒っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その、本当に悪かった……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "いや、だから本当に姫に対しては怒っていない。あたしが怒っているのは、相も変わらず隙を見せてしまった、あたし自身に対してだ\nその……同じ部屋である以上、姫がどんなに気にしていてくれても、防ぎきれない時というのは出来てしまうものだし……今朝のように……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "その様子を思い出したのか、ぼん、と紅の顔が赤くなる。それにつられて、俺の頭の中でもその光景が再生されかけるが、慌てて打ち消した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だからこそ、そういう時はあたしの方でどうにかしなくてはいけないはずなんだが、どうにも姫が相手だと気が緩んでしまって……ま、まだまだだな\nと、とりあえずだ、姫の方こそ今朝のことを気にして実力を発揮できない、などということがないようにしてくれよ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "それは大丈夫だ。今回は頑張れるだけ頑張ったという自信があるしな。それに……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それに?何か秘策でもあるのか?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "いや、朝から女神の祝福もあったからな。今日はやれる気がする", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ば、ばか……\nまったく。いいか、あたしの、その……は安くないんだからな。しっかり頑張ってくれよ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ああ、約束だ。必ず今まで以上の成績を残してみせる", "speaker": "姫"}, {"utterance": "紅に向かってはっきり言い切ると、俺は頷いた。\nここ一週間の成果が、今日試される。\n俺のために頑張ってくれた、紅にウルルにオペラさん。みんなが手を貸した甲斐があったと言ってくれるような、そんな結果を出してみせる。\nシャルっていう、新しい小さな女神の応援もあることだし。今日こそは、きっと。\n俺達は確固たる決意を以て、門をくぐる。この先にある、トリニティへと向かって。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "紅"], "product_name": "03_Tiny Dungeon BaW", "file_name": "010802_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "最初のトカゲ男達を勢い任せにほぼ無傷で突破して勢い付いた俺達は、その後も順調に迷宮を進み続けていた。\nあれから何度か、少数ながらもモンスターを片付けながら辿り着いた、もういくつめかのチェックポイント。そこで俺達はやはり訝しげに首をかしげた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やはりおかしい。いくらなんでも多すぎる……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "開始から一時間でもう四割が脱落、か。普通に進んでるだけならありえない数字だな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "壁に埋め込まれた水晶玉に手をかざしながらの紅の言葉に、俺も素直に同意する。\nチェックポイントに用意された水晶玉。それは一つのパーティーによる指輪の独占がないよう監視するためと、情報伝達のために配置されている。\n基本的に、迷宮内における他のパーティーの情報は自力で入手するしかない。が、唯一の情報として脱落者数だけはチェックポイントにて確認ができる。\nこれは、わざと最低限の情報を与えることで、それをどう利用するのかという判断力を見るという目論みがあってのことだった。\nけれど、今のこの状況を学園側はどう思っているんだろうか。過去の実習や試験から考えても、この数字はおかしすぎる。\n曲がりなりにも力を得るべく集められたこの学園で、そんな簡単に脱落者がでるはずがない。みなそれなりの実力者揃いのはずだ。にも関わらずのこの結果。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "放たれているモンスターも、ここまで戦ってきた限りでは、確かに強いが対処できないほどじゃない", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ああ。ここまでの脱落者を出す原因にはならないな。だとすれば、他に考えられる理由としては二つだ\nそれだけ危険なトラップが、この先にしかけられているか、もしくは……\n桁外れな力を持ったパーティーが、意図的に他のパーティーを潰している", "speaker": "姫"}, {"utterance": "トラップは考えにくいだろうな。まだ一時間だ、そこまで奥に進めているパーティーなんてそうはいない。そこまで危険な代物を試験の前半に配置するはずがない", "speaker": "紅"}, {"utterance": "同感だ。そんな簡単に落としたら評価すらつけようがない", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だとすれば、考えられるのはもう一つの方、か", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そうだとしてだ、潰している側にどんな利点があるのか、だなあ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "この試験、指輪の奪い合いという側面は確かにある。だが基本的にはパーティー同士の戦闘というのはそう頻繁には起こりにくいはずだ。\nモンスターまで放たれているこの迷宮、消耗を早めても得はない。発生するにしても、もうすこし後、というのが普通だろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そもそも、そんなことをできる実力を持ったパーティーが存在するのか、だ。二階級の中でも名の知られた実力者となればノートやデイルだが、性格的に考えにくい", "speaker": "紅"}, {"utterance": "まあ、一組ばかり心当たりはあるけれども……もしそうなら少し厄介だな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "編入生……魔王か。ラーロンのパーティーなら確かに……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "魔族という種族は基本的に好戦的だ。それは、種族そのものが力を誇りとしているせいでもある。\nその力を誇示することで、その存在を知らしめる。それは魔族にとっては決して間違っていない行為だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だが、強者であればあるほど、勇気と無謀の違いは分かるだろう。最初から飛ばしすぎたところであまり意味はない", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅の言う通りだ。前半どんなに飛ばしたところで、負けてしまえばそこまでだ。あのラーロンでも、こんな無茶はまずしない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そんな無茶をしても問題ない力を持ってるってことか?もしそうだとすれば、俺達とは根本的に強さの次元が違う。トリニティに来る意味が分からないな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "確かに。そんな力の持ち主が今更のように学園に来ても、暇つぶしにもならないだろうな", "speaker": "紅"}, {"utterance": "結局、どれだけ考えても結論は出ない。明らかに情報が少ない以上は推論の輪を出るはずがなかった。ただはっきり言えることは一つ。\n誰かが、何かのために、意図的に他のパーティーを潰している。それも、尋常でない力を持った誰かが。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "この試験、思ってたようにはいかないかもな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "きっとこのままでは終わらない。どこかで何かが起きる。そんな予感が俺の中で確かに渦巻いていた。そして、この予感はきっと当たる。そんな確信も。\n…………。\n……。\n…。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……さすがにみんな警戒しているみたいだな。また指輪が残ってる", "speaker": "姫"}, {"utterance": "勢いは落ちたが、脱落者の数も相変わらず増えているようだからな。考え無しで進めば、あっという間にその仲間入りだ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "開始から二時間。試験も中盤に入っていると思って間違いない。すでに半数以上が脱落する中で、さすがにみんな考えるようになってきていた。\n試験結果に直接関わる、チェックポイントで入手可能な指輪。それが持って行かれなくなってきている。\n積極的にパーティーアタックを仕掛けているのなら、考えられる最初の目的は指輪だ。\nしかもこの指輪、ご丁寧に多く持てば持つほど相乗効果で特殊な魔力を発し、周囲に存在を主張してくれる。\n多く持つほど、モンスターからも他パーティーからも狙われやすくなっているという、なんとも諸刃の剣仕様。持って行くことが危険、と判断されるのもよく分かる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "皆、指輪を集めることよりも生き残ることを優先し始めたようだな。待ちの戦術に切り替えたか", "speaker": "紅"}, {"utterance": "魔王クラスの参加はみんな知ってるはずだからな。わざわざ目標になることよりも、他の誰かが倒してくれるか、疲弊待ちってところだろ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "脱落者の数の上昇が止まったところで一斉に争奪戦開始、ということになるのだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "図らずも、判断力まで試される試験らしい試験になったというわけだ。どんな奴かは知らないが、かき回してくれるもんだ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "おかげで力そのものは不足している俺でも、上位に食い込める可能性が出てきている。それは非常にありがたい。\n元々俺達は、指輪を多く集めることよりも最後まで生き残ることを優先した戦略を考えていた。どれほど多く指輪を持っていても、生き残れなければ評価はガクンと落ちる。\nしかも無理をして疲弊しようものなら、終盤に隙を突かれて奪われる可能性も高い。むしろそれを狙っていた。つまりは、他のパーティーから奪うことを。\n指輪の入手に関しては運頼みなところが大きかったのだが、それがここに来て全員同じ条件になったわけだ。そういう意味では、まさに何者か様々だな。\nまあそれも、俺達がそいつに狙われなければ、の話だけれど。狙われれば即座に終了。ゲームオーバー間違いない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "しっかし、まさかこんな展開になるとはなあ。迷宮探索っていうのは、本当に何が起こるか分からないな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ああ、闘技場でのトーナメントなんかとはまったく別ものだ。まあ、だからこそ学園側も見て見ぬフリをしているんだろうがな。この状況でも", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅は言うと、迷宮の奥へと視線を向けた。その暗闇の奥にいる誰かに語りかけるかのように。\n試験は中盤。脱落者は、きっとまだまだ増えるだろう。そして、生き残っているパーティーの強さも上がっていくはず。\nこれからは、今まで以上に注意が必要だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ところでどうする。指輪、持って行くか?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "今更だし、別にいいだろ。ここで変な色気出して狙われる可能性上げるのもばからしいし", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そうだな。なら最初の予定通り、あたしたちは生き残ることでの評価を狙おう", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そして俺達は、先の見えない迷宮を再び歩き始めた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "紅"], "product_name": "03_Tiny Dungeon BaW", "file_name": "010806_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "この階へと降りてきた瞬間、妙な空気の違いを感じた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "紅、もしかして……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "姫も感じたか。恐らくは……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅は通路の奥へと視線を送ると、言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ここが最下層なんだと思う", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ようやく、という感じだった。\n恐らくは編入生である魔王によるものだろう、積極的なパーティーアタックは、この試験を当初の予定から大きく変えた。\nすべてを覆す強大な力が、試験の内容をより高度な生き残りゲームにしたといってもいい。\nただ指輪を集めてゴールへと向かうのではなく、出来る限り存在を潜め、どのタイミングで指輪を得るか。それとも無視してゴールへ向かうべきか。\nそんな駆け引きを根底においた争い。こうなると元の力はもちろんだが、いざという時の対応力や決断力までもがより強く求められるようになってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "皮肉なもんだなあ。今まで人族として色々やられてきたせいで、そういった時の経験が積めてるなんて", "speaker": "姫"}, {"utterance": "生徒の大半は、戦うための力は鍛えていても、想定外の事柄に対する経験を積めていないからな\nまあ、おかげであたしたちが色々と有利になったのは間違いない", "speaker": "紅"}, {"utterance": "……ただ、問題は最後だな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ああ。もし相手の狙いがこちらの考え通りなら、結局最後は力がものを言うことになる", "speaker": "紅"}, {"utterance": "待ち伏せ。向こうが指輪の有無を関係無しに他パーティーを潰していたなら、それはゴール直前でまとめて奪おうという策の可能性が高い。それだけの力を持っている。\nその場合には、最後の待ち伏せをどう回避するかが問題だ。いや、そもそも回避できるのか。\n脱落した人数は分かっても、その詳しい内容は分からないだけに、実際のところはどうなのか判断しにくいところだが。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "姫はどう思う?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "まず間違いなく無差別だろうな。持ってるパーティーだけを狙ったにしては、脱落の速度が速すぎる。問答無用で近くの連中を狙わなきゃ、あれは無理だろ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "同感だな。おかげで思った以上に早くゴールへは辿り着けそうだが、その分指輪はほとんど持っていない。あたしたちが上位に入るには、生き残る事が最低条件だ\n編入生の力が実際どれほどのものなのかだけでも分かれば、まだ対策も考えられるんだが……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "いざとなれば俺が盾になってどうにか時間を稼ぐから、その間にゴールに逃げ込んでくれ。評価はパーティー毎に入るから、それで俺も助かる", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……そんなことが出来るか、といいたい所だが、正直どちらかが犠牲になるしか、あたしにも思いつかない。だが、それは本当に最後の手段だ。それは忘れるなよ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "互いの覚悟を確認しつつ、地下迷宮を真っ直ぐに歩いていく。潜り初めておよそ五時間。周囲の雰囲気や経験による勘からいっても、そろそろゴールだろう。\nそしてそれに応えるように、不意に通路に終わりが見えた。\n行き止まりじゃない、扉だ。それもかなり豪勢に作られた。今まで見かけたものとはまったく別のもの。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……雰囲気あるな。当たりか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "多分な。さて、先にいるのは果たして鬼か蛇か", "speaker": "紅"}, {"utterance": "金棒だろうと猛毒の牙だろうと当たれば痛いのは変わらないさ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "違いない", "speaker": "紅"}, {"utterance": "苦笑し合うと、奥に見える扉へと向かって足を進める。願わくば、即死だけはしませんように。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "紅"], "product_name": "03_Tiny Dungeon BaW", "file_name": "010808_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "あ~……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "寮のベッドに倒れ込みながら、特に意味の無い言葉を呟く。さっきまでやっていた日課の訓練で、どうやら力を使い果たしてしまったようだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "また、随分と疲れた声を上げるな", "speaker": "紅"}, {"utterance": "苦笑しながら、かけられる言葉が遠く聞こえる。あー、これはやばいな、落ちそうだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "おいおい、さすがにそのまま寝たら風邪を引くぞ。布団ぐらいちゃんとかけろ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ん……分かってる", "speaker": "姫"}, {"utterance": "しかし、言葉に反して身体はまどろみに沈みかけている。考えてみれば今日は実技の授業もいつもよりハードだったっけ。\nこんなことなら日課の訓練、もう少し軽めにするんだった……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "姫?おーい、生きてるかー?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "死んでる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "もう既に半分寝ている俺は、紅の言葉にとりあえず言葉を返す。そんな姿に紅は呆れつつも掛け布団を掛けてくれた。\n礼を言わなくちゃと思いつつ、既に俺の意識は半分以上夢の中だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まあ、今日はがんばったからな", "speaker": "紅"}, {"utterance": "最後に意識が完全に途切れる直前、本当に優しい声で紅がそう呟くの聞こえた……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "紅"], "product_name": "03_Tiny Dungeon BaW", "file_name": "021009_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "よっぽど疲れていたんだろう。いつもより深い眠りから意識を取り戻したのは、いつもより少し遅い時間だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "寝ぼけ頭で目の前の状況を理解するのに数秒を要する。そのために、俺の視線はそらされることもなく、目の前の光景をしっかりと凝視していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……あぅ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅の顔がみるみる紅潮していくのを見て、一気に意識が覚醒する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、いや、あの……これは決してわざとでは……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "慌てて、謝罪の言葉を吐き出すのと、紅が悲鳴を上げるのはほぼ同時。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ご、ごめんなさい!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "大慌てで布団の中に潜るが、紅の姿は完全に俺の網膜に刻まれた後だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うぅ……久しぶりに油断したぁ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "お、俺もだ……本当に、ごめん", "speaker": "姫"}, {"utterance": "布団越しの紅の言葉に改めて、謝罪する。\n俺は疲れていたし、紅は俺の眠りがいつもより深いため油断したのだろう。これは互いの油断が招いた不幸な悲劇だ。\nいやまあ、個人的には幸運な奇跡なのだが、それを口にだす勇気は俺にはありません。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "も、もう大丈夫……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "俺が外敵にさらされたアルマジロよろしく布団にくるまっている間に、どうやら着替えは終わったようだ。紅が声をかけてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お、おう", "speaker": "姫"}, {"utterance": "布団から、顔だけ出して外を見ると、既にいつも通りの格好の紅が待っていた。もっとも顔は真っ赤のままだったが。\nちょっと残念に思ったのは内緒である。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ば、馬鹿っ!そこで残念そうな顔をするな!!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "うおっ、俺としたことが顔に!?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "これも男の性か、ばっちり顔に出ていたようだ。いやしかし、このシチュエーションを望まない男は、既に男として致命的に壊れている様な気がする。\nうん、つまり俺は正常ということだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まったく、気持ちよさそうに寝ているから、もう少し眠らせてやろうと思ったら!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "なるほど。心優しき友人と、タイミングの神様に最大限の感謝だ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "馬鹿っ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "近くにあった枕を俺に投げつけてくる紅にもう一度謝って、俺はようやく布団から這い出した。\nとりあえずは、新しい一日の始まりだ。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "紅"], "product_name": "03_Tiny Dungeon BaW", "file_name": "021101_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "いつもと起きる時間がずれたため紅は既に朝食を済ませていたらしく、1人食堂に向かう。\n時間がずれた為か、食堂はいつもより閑散としていたが、顔見知りを見かけて声をかけた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヴェル、おはよう", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、ヒメ、おはよう", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "昨日から寮生活だったんだよな。何か分からないこととかないか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ええ、大丈夫。ルアンさんが色々教えてくれたから", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そっか、それなら良かった", "speaker": "姫"}, {"utterance": "できれば、寮の中をヒメに案内してほしいんだけど、さすがに女子寮内を気軽に歩くわけにはいかないものね", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "まあ、できなくはないけども、色々と監視はされることになりそうだなあ\nそういや、何でこんな時間に?朝食の時間からは少しずれてるけど", "speaker": "姫"}, {"utterance": "基本的に朝食と夕食は専属のコックによって作られたものが用意されるが、一度に集中すると数が多すぎるので、部屋ごとに時間が決まっている。\n一応時間外でも頼めば作ってはくれるが、かなり後回しにされること請け合いだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "今日はキッチンの使用許可をもらったのよ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ああ、なるほど。それでか", "speaker": "姫"}, {"utterance": "中にはやっぱり手作りの弁当などを作りたがる生徒もいる。また、料理が趣味だという生徒も少なくはない。\nそんな生徒のために、許可さえとれば学生でもキッチンは使うことができる。\nとはいえ、許可をもらったとしても寮のコックが優先してキッチンは使用する為、学生が利用する場合は、大抵朝食の時間が終わった後になる。\nその日の状況によっては、それでは学園の始業に間に合わない事もあるので、あえて自分で朝食を作ろうとする寮生は少ない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヒメも朝食はまだなの?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "あっはっは。寝過ごしたのさ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "胸を張って言われても困る……\nでもまあ、それなら丁度いいわ。もし良かったらヒメの分も作るけど、いる?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "いいのか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "1人分も2人分も、作る手間は大して変わらないもの。それに……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルはそこで一度言葉を切ると、照れたように微笑んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "昨日のお弁当、おいしいって言ってくれたから……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "こんな子に、こんな風に言われて断るバカは男じゃない。俺はもちろん男だから、全力でお願いした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "分かった。じゃあ少し待っててね", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルは嬉しそうに笑うと、そのままキッチンの奥へと消えていった。\n…………。\n……。\n…。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごちそうさまでした", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は綺麗に食べ終えた皿を前に両手を合わせると、ヴェルに向かってそう言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お粗末さまでした", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "いやいや、お粗末どころか充分うまかったよ。昨日の弁当といい、ヴェルはちゃんと料理の修行もしてるんだな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "お世辞なんて言わなくても、言ってくれればまた作ってあげるわよ?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "これを食べてお世辞で済ませられるっていうのは相当なグルメだけだと思うけどなあ。ヴェルはいい奥さんにもなれるんじゃないか", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そんな俺の感想に、ヴェルはキョロキョロと周囲を見回す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、誰もいない、わよね……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "え?あ、ああ。今ここにいるのはもう俺達だけだけど……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そんな俺の言葉を聞くと同時、ヴェルは俺の隣の席に移動すると、身を寄せて来た。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "が、頑張ったもん。ヒメに食べてもらえる日が来たらいいなって……\nよかった、喜んでもらえて……えへ♪", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "それはいつものヴェルとは違った純粋に可愛らしい笑顔で。それを見ている俺の方が赤面してしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、そうか……俺のために練習してくれたんだ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ええ。だから、もしまた望んでくれるなら言ってね。さすがに毎日は無理だけど、機会があったらまた作るから", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "本当に嬉しそうに言ってくれるヴェルに、素直に期待が膨らんだ。\n俺としては毎日でもいいんだけど、さすがにそれはヴェルに負担をかけて申し訳ない。\n次の機会を楽しみに待つとしよう。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ヴェル"], "product_name": "03_Tiny Dungeon BaW", "file_name": "021102_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ふう、さすがに疲れたな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ベッドの上に身体を投げ出し時間を見れば、もう数時間で日が変わろうという時間だった。\n残った料理はみんなで分け合い、片付けもさすがに超スーパーなメイドさんことオペラさん。手際よく終えていってくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほんっと、騒がしかったなあ。ウルルもヴェルも、普段はもうちょっと静かなイメージだったんだけどな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そうだな。あたしもちょっとビックリだった\nでも、楽しかった、だろ?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "何故、ばれた", "speaker": "姫"}, {"utterance": "思いっきり太字で顔に書いてある", "speaker": "紅"}, {"utterance": "言われて、自分が笑っている事に気がついた。\n人族として蔑まれてきた俺達の周りは、いつもどこか閉塞的だった。だけど、今はもう違う。それを、今日のみんなは教えてくれた。\nここ数日で急に変わった俺の周囲。俺はそれを戸惑いながらも、ちゃんと楽しんでいるらしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ちなみに、紅の顔にも書いてあるぞ。額に『楽』って", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……寝ている間に本当に書くなよ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "さあて、な。起きたらまずは鏡と相談してみてくれ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そんなことを言い合いながら、俺達は互いに床についた。\nどうやら俺達は本当についているらしい。だって、こんなにも。\n友人達に恵まれている。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "紅"], "product_name": "03_Tiny Dungeon BaW", "file_name": "021113_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "今夜は静かないい夜だ。聞こえるのは微かな風の音だけ。窓から漏れる部屋の明かりもいくつかは消え、眠りについているのが分かる。\n俺は寮の玄関前で、日課の素振りを続けていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "495……496……497……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "振り下ろすたびに数をカウントしながら、ただひたすら同じ動作を繰り返す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "499……500!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そうして、いつも通りの回数をこなしたところで、俺は静かに剣をおろした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぅ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "お疲れ様", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェル?いつから……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "突然横から差し出されたタオルに驚き振り返れば、そこにはヴェルの姿があった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "200ぐらいからかな。集中してたから声かけなかったけど", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "どうやら、こちらに気を使って気配を消してくれていたらしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はい、お水。一息入れるんでしょ?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ああ、ありがとう", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ヴェルからコップを受け取り、それを口に流し込む。乾いたのどにはそれが非常にありがたかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "サンキュー。一息つけた……って、ヴェル?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "コップの中身を飲み干し改めて礼を言おうとした所で、ヴェルの様子が少しおかしいことに気がつく。\nどこか元気なさげにうつむいたままのヴェルに、俺は声をかけてみた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "どうかしたのか、ヴェル", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺の言葉に、様子を伺うようにチラリと顔を上げるヴェル。そのまま周囲を見回し誰もいないことを確認すると、静かにこちらに近寄り抱きついてきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お、おい、ヴェル?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ごめん、しばらくこのままでいさせて", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "突然の事で思わず手を離してしまったコップが地面に落ちる。幸い下は芝生だったので割れることはなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめんなさい……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "不意に、悲しそうなヴェルの声が響いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "私、ヒメを守れてない……\nヒメの武器として、ヒメを最強にする。そう誓ったのに、約束したのに……\nアミアの時も今回のデイルの件も……結局ヒメを守れてない……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "俺に抱きつくヴェルの手に力がこもる。それが、ヴェルの想いを、悔しさを俺に伝えてくれた。\n俺が、自分が強くなるためと自分自身で動いてしまったことを、ヴェルはこんな形で悔やんでたんだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そんなことはないよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺はそっとヴェルの両肩に手を置いた。思っていたよりも遥かに細いその肩は、ヴェルが最強の魔族である前に、一人の女の子であることを教えてくれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヴェルは守ってくれてるよ。試験の時だって……いや、いつだって", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……ヒメはあの時、私を守ってくれた。あんな状況だったのにも関わらず……\n私も、もっと強くなりたい。ヒメみたいに、強くなりたい……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "俺を強いと言ってくれるヴェル。その言葉が俺に自信をくれる。俺に、きっとやれるっていう確信をくれる。\nヴェルが、俺に力をくれている。俺を守ってくれている。\nだっだら俺の答えは一つだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なら、俺も、そんなヴェルを追って強くなる", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ヒメ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "俺の言葉にヴェルが顔を上げる。その瞳には、涙が溜まっていた。俺のことを思って、俺のために流してくれた涙だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だから、一緒に強くなろう", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そう言って笑いかける俺に、ヴェルは嬉しそうに笑ってくれた。そして小さく頷く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん。強くなろう", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "あの勇者のように強くなりたい。そう願って毎日剣を振ってきた。だけど、今日この日。\n俺にもう一つ、強くなりたい理由ができた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ヴェル"], "product_name": "03_Tiny Dungeon BaW", "file_name": "021207_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "よ、よし……誰もいない……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "脱衣所で周囲を念入りに索敵して、私はそう呟いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "しゅ、周囲に敵影なし……清掃中の札は出したし……ヒ、ヒメが中にいることも確認済み……だ、大丈夫、何も問題無い……はず", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そう自分に言い聞かせるように呟くけれど、やはり今ひとつ踏ん切りが付かない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ええい!女は度胸って母様も言ってたし!相手はヒメなんだから大丈夫!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "しかし、いつまでもこうしていたところで仕方がない。あまり時間をかけすぎるとヒメが出てきてしまうかもしれない。私は勢いに任せて服を脱ぎ捨てた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "背中を流すだけ……ヒメの背中を流してあげるだけ。そうよ、やましいことは何もないわ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "今日の特訓でボロボロになって、今にも倒れそうだったヒメの背中を流してあげる。ただそれだけなんだから。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヒメも頑張ってるんだから……これぐらい、いいわよね?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "誰に確認するでもなく、そう呟いて脱衣所のドアに手をかける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それに、ヒメにだったら見られても大丈夫……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "私は勢いとは裏腹に、ゆっくりと脱衣所のドアを開けて中に入る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "で、でも……やっぱり恥ずかしい……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "タオルで前を隠しながらも、ゆっくりと風呂場に足を踏み入れる。ここまで来たら、あとはもう突っ走るだけ。それしかない。\n私は、一気に湯船の前に降り立った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヒ、ヒメ!びっくりしたと思うけど落ち着いて!あの……私、考えたの!頑張ってるヒメにご褒美というか……その、ねぎらいっていうか……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "しどろもどろに自分がここに来た理由を説明しながらも、視線は明後日の方向に向いてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だからその……せ、背中を…………あれ?ヒメ?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "だけど、そこまで言ったところで唐突に気がついた。いくら何でも無反応過ぎない?", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あの……ヒメ?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "恐る恐る視線をヒメがいるであろう、湯船の方へ向けてみる。\nそこには……", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あぁぁぁっぁぁ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "湯船の中で、完全にのぼせておぼれかかっている、ヒメの姿があった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃぁぁぁぁぁっ!ヒメーーーーーー!?", "speaker": "ヴェル"}], "speakers": ["姫", "ヴェル"], "product_name": "03_Tiny Dungeon BaW", "file_name": "021306_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "あれ……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "朝日を顔に浴びながらまぶたを開いた時、最初に放った一言がそれだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "も、もう朝……あれ?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "寝ぼけ頭で考えがまとまらないが、昨日の夜、風呂に入った前後から記憶が曖昧なのは気のせいだろうか。\nというか俺、いつ寝たっけ?\nそんな事を考えていると、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……姫……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "先に起きていた紅が姿を見せた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、紅。おはよう", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、う、うん……お、おはよう", "speaker": "紅"}, {"utterance": "……なんだ?何か様子がおかしくないか?", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんだ、どうかしたのか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "へ!?い、いや何でもないぞ!あたしはいつも通りだ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そう言って手を振る紅だが、やはり様子がおかしい。何というか妙によそよそしいといおうか何というか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうか?なんだか妙に顔も赤いような気がするし、もしかして調子悪いのか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "い、いや大丈夫だ!気にしないでくれ!そ、それより早く着替えないと、朝食の時間に間に合わないぞ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "うわ、もうそんな時間か!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "紅に言われて慌てて時間を確認すると、確かに朝食の時間が迫ってきていた。俺は慌てて着替えようと上着を脱ぐ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "……あの、紅さん?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "え?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "その……別に気にはしないんだけどさ、さすがにそんなに凝視されると微妙に着替え辛いというか……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ふぇ!?あ、ああ、すまない!それもそうだな。あたしは先に食堂で待ってるから!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "俺がそう指摘すると、紅は、いかにも動揺してますという珍しい声を上げて、慌てて部屋を出ていこうとする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、別にそこまではしなくても――", "speaker": "姫"}, {"utterance": "い、いいから!早く着替えてくるんだぞ!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そんな言葉を残して、扉がバタンと勢い良く閉まった。俺はそんな姿に首を傾げるばかりだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "一体何なんだ?", "speaker": "姫"}], "speakers": ["姫", "紅"], "product_name": "03_Tiny Dungeon BaW", "file_name": "021401_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "おい……!起きろ姫!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ん……んー?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ゆらゆらと身体を揺すられ、ゆっくりと意識が眠りから浮上していく。どうやらもう朝らしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こら!いい加減に起きろ!じゃないと遅刻するぞ!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "あ、あれ……?紅?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "やっと起きたか!もうあんまり時間が無い。早く準備しないと学園まで早朝マラソンする事になるぞ!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "んー……あれ?いま、何時?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "まだいまいち寝ぼけ頭のせいか考えがまとまらず、間の抜けた質問をしてしまう。紅は呆れたように嘆息すると、近くにあった目覚ましを俺の眼前に突きつけた。\nその短針と長針の位置を見た瞬間、まるで冷水でもかけられた様に一瞬で頭が覚醒する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "嘘だろ!?もうこんな時間!?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はあ……だから、さっきからそう言ってるだろう、時間が無いって", "speaker": "紅"}, {"utterance": "やばい!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は慌ててベッドから飛び起きると、大急ぎで準備を始めた。くそっ、こんなに盛大に寝過ごしたのはいつ以来だろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うわっ、馬鹿!いきなり服を脱ぐな!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "うわっ、すまない!急いでたからつい!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あまりに焦り過ぎたため、思わず紅が部屋に居るのを失念して豪快に寝巻きを脱ぎ捨ててしまった。\n紅が顔を赤くして、慌てて後ろを向く。俺はその間に素早く制服へと袖を通した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "よしっ!準備完了だ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "む、無駄に早いな……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "タイムは!?今のはかなりいったはずだ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "いや、さすがにタイムは計ってないぞ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "なんだ、残念。せっかく記録更新が狙えると思ったんだがな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "いやいやいや、一体なんの記録だ何の", "speaker": "紅"}, {"utterance": "えーと……早着替えかな?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あたしに聞かれても……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そんなくだらないやり取りをしながらも手を動かして準備を進める。\n改めて時間を確認すれば、まだぎりぎり余裕があった。これなら早朝から学園までの道のりを全力疾走という苦行をしなくてすみそうだ。\nもっとも、さすがに悠長に朝食をとってる時間は無い。朝食は抜きになりそうだが、それでも学園に遅刻するよりはマシだ。\n更に言うと、遅刻して先生の折檻を受けるのに比べれば、遥かにマシである。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "よし、何とかなった……悪いな、紅。起こしてくれて助かった", "speaker": "姫"}, {"utterance": "なに、いつもの事だ。今日に限っては、朝食に行く時に起こしていかなかったあたしも悪いしな\nあまりにも気持ち良さそうに熟睡してたから。起こし辛かったんだ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そう苦笑する紅に俺もなるほどと笑い、昨夜、ヴェルと遅くまで訓練していた事を話した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なるほど、昨日の夜やけに遅かったのはそれが原因か", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ああ、ヴェルに秘密兵器を教わってたんだ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "秘密兵器?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "驚いたように聞き返す紅だったが、さすがに時間が本格的に危なくなってきている。\nその話は後にして、俺達は慌しく部屋を出た。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "紅"], "product_name": "03_Tiny Dungeon BaW", "file_name": "021701_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "今日の朝は、昨日の疲れからか、やっぱりいつもよりも寝坊気味に紅に起こされた。それでもちゃんと朝食に間に合ったのは、自分を褒めてもいいだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "身体の調子はどうだ?姫", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ああ、大丈夫みたいだ。まだ多少疼きみたいのが残ってはいるけど、オペラさん曰くそれもすぐに消えるってさ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "紅に聞かれて軽く身体を動かしてみるが、特におかしなところはない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうか、それは良かった", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そういえば、次の試合の日程は今週末だったっけか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ああ、昨日帰りがけにヴェルが聞いてきたらしい", "speaker": "紅"}, {"utterance": "と、いう事はまだ少し時間がある。今日も特訓をノートに頼もう。せっかくデイルがくれたチャンスを無駄には出来ない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やる気は充分って感じだな", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ああ。今度こそ勝てないまでも一矢報いてやる", "speaker": "姫"}, {"utterance": "微妙に後ろ向きなところが姫らしいな", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そんなことを言う紅に笑い返しながら、俺は改めて気合を入れ直す。次こそは、きっと……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "紅"], "product_name": "03_Tiny Dungeon BaW", "file_name": "021801_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ようやく寮に帰って来た頃には、陽もすっかり暮れていた。きつかったけれど、それでも色々なものを得た一日だったと思う。\n疲れたー、と口にしながら寮に入っていくみんなに続こうとした俺の袖を、ヴェルが不意に掴んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヴェル、どうかした?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、あのね……勝ったヒメに渡したいもの、があるの……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "どこか恥ずかしそうにモジモジとしながら言うヴェル。その姿は、いつも以上にしおらしくて、可愛らしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だから、夕食の後でいいから、私の部屋に、来て……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "断る理由なんてあるわけがない。俺が分かったと頷くのを確かめると、ヴェルは小さく笑った。そしてそのまま寮の中へと入っていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "渡したいもの、か", "speaker": "姫"}, {"utterance": "なんだろうな、いったい……。\nヴェルが、勝った俺のために用意してくれているもの。当然ながら自然と期待が増していく。\n俺はそんな期待感を胸に抱きながら、寮の中へと入っていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ど、どうぞ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "お邪魔します", "speaker": "姫"}, {"utterance": "妙に緊張した声での許可を受け、俺はヴェル部屋の中へと入る。\nヴェルの部屋へ入るのは、意外にもこれが初めて。俺も少し緊張していたものの、部屋の内装はやっぱり俺達と変わらなかった。\nまあ、寮である以上は当然か。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いらっしゃい……え、えへへ……何もないでしょ、私の部屋\nどこでも構わないんだけど……う、ううん、とりあえず、ベッドの上にでも座ってくれる?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "あ、ああ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "言われた通り、綺麗にメイクされたベッドに腰を降ろす俺。\n……な、なんだろう。ここでいつもヴェルが寝てるんだと思ったら、少し……いや、やたらとドキドキしてきた。\n二人きりっていう空間はやっぱり怖いな、うん。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、それで、渡したいものっていうのは……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "う……うん……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "その視線をキョロキョロと妙に彷徨わせながら、俺の前へと立つヴェル。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えっと、あの、その、ね?だ、だから、つまり、えと……あ、あうぅ……\nか、覚悟は出来てる!うん!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルはかがむと、その細い指でそっと俺の顔に触れる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "!?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "次の瞬間、熱い感触が俺の唇を塞いでいた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……む……ん……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "熱い言葉が、ヴェルの喉からもれる。\nああ、間違いない。今俺の唇に触れているこの感触は……。\nまるで時間が止まってしまったみたいだった。\n熱く柔らかなその感触を。その一点の感触をただ味わう。\n瑞々しいヴェルの唇。頭の中が熱病にでも冒されたかのように、ボーッとなっていく。\nああ、そうだ。これが、ヴェルの……。\nそれからほどなくして、ゆっくりとその感触が離れていく。真っ赤に染まったヴェルの顔が、ドキリとするほど可愛らしかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あは……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "恥ずかしさをごまかすように笑うヴェル。けれど俺の頭は、ほとんど思考能力を失って、ただ唖然としていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あの、ね……勝利の、ご褒美……\nちゃ、ちゃんと……初めての、だからね。私の、初めての……キス……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "これが、渡したいもの……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "うん……迷惑、だった……?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ま、まさかっ。ただ、俺はまだまだ弱いから、なのにこんな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そう言う俺の唇を、ヴェルの人差し指が封じた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "デイルも言ってたじゃない。ヒメの強さは『決意の強さ』よ。戦うだけが力じゃないわ\n私を、あなたの魔法にしたのは間違いなくヒメの力よ。だからこれも、立派な力\n時として、私やデイルの力をも遙かに凌駕してしまう……奇跡の力\nヒメがヒメだからこそ、私は今ここにいるの。ここでこうして笑っていられるの\nだから、自分が弱いだなんて思わないで。ううん、むしろ逆。ヒメはね、私が持っていないとてつもない力を持っているんだから\nヒメは強いわ、間違いなく。だから、自信を持って", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "力づけるような言葉と微笑み。ヴェルのそれは、俺の心の中にスッと溶け込んでいく。\nああ、そうなんだ。俺にも誇れるものがある。自信を持っていいものがあるんだ。\nヴェルが俺の隣に腰を降ろす。そのまま俺の腕を取り、寄り添うように頭を預けてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "本当はね、試合中、何度も助けに入ってしまいそうだったの……\nヒメが傷つく度に叫んでしまいそうだった……\nだけど、それでも必死に耐えたわ。気が狂ってしまうかと思うくらいに、辛かった。だけどそれでも、必死に耐えたの……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェル……ごめん。俺のワガママで、本当に心配かけて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "本当よ……こんな思いをするのが嫌でこっちに来たはずなのに、前よりもっと辛くなるんだもの。そんなのずるいじゃない……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そう言って、ヴェルは俺を見上げた。赤い神秘的な瞳が潤んで揺れている。そこに俺の顔だけを映しながら、ヴェルは望んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だから……私にもご褒美がほしい……\nヒメの気持ちを縛りたくはないの。だから、恋愛感情がなくても構わない……\nそれでも、証がほしい。私が、ヒメにとっての永遠の力であるっていう証が\n魔族にとって、契約という言葉は何よりも大きな意味を持つわ。それがどんなものなのかは当人同士の問題。だけど、その言葉で括られた行為には絶対の意味がある\nわ、私の身体に……その契約の証を……刻んで……\nヒメの、ヒメだけの……永遠に消えない証を、刻んで……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "その言葉の意味が分からないほどに俺も子供じゃない。だけどそれは……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヴェル……いいのか……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ヴェルは、その頬を朱に染めながらコクリと頷いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヒメだから……いいの……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "その想いをはね除けられる資格は、俺にはない。その細い身体をそっと抱きしめて、俺はその先へと進んでいった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ヴェル"], "product_name": "03_Tiny Dungeon BaW", "file_name": "022403_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ね、ねえ……ヒメ……?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ベッドの端に座る俺の、その足の間に座り込みながら、ヴェルは不思議そうに首を傾げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、これがその……は、挿いるのよね?あの……私、の中に……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ズボンの中から取り出した俺のものを恥ずかしげに見つめながら、ヴェルはやっぱり首を傾げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうストレートに言われるとなんだけど……そのはずだけど……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "でも……なんか、ふにゃふにゃしてるわよね、これ……?こんな状態で、あの……挿いるの……?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ちょんちょんと人差し指で俺に触れながら、それを確かめるヴェル。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "前はなんか、あの、もっと、ぎろり、って感じだったと思うんだけど", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "い、いや……それはまだ最初の状態でして……その……ちょっといじってみたりしてくれると……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "え?あ、うん……そうよね。ヒメの大事なものなんだし……そ、それじゃあ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルは言うと、恐る恐る俺をつまみ上げる。よりにもよって先端をつままれたせいで、小さな刺激が俺の身体を走った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あうっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ご、ごめんなさいっ。わ、私、初めてだからっ。変な所触っちゃった!?痛かったとか……救急箱持ってくる!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "いやいや、違うから!その、少し気持ちよかっただけで……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "慌てて立ち上がろうとするヴェルをどうにか押さえる。どうやら、ヴェルは本当によく分かっていないらしい。\n正真正銘、ヴェルがこういう行為をする初めての相手に俺はなろうとしている。それを思うと、妙に嬉しくなってきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "気持ちいい、の?う、うん。それじゃあもうちょっと……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "んっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺の先端を優しく撫でるヴェルの指先に、やはり再び反応してしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃんっ。今、ぴくん、って動いたっ\nそ、そうなんだ。男の人のって、こんな風に……\nなんか不思議……男の人って、本当に私のと違うのね……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルはマジマジと俺のを見ると、今までよりも大きくいじり始めた。その刺激に応えるかのように、俺は固く、大きくなっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わ、うわ、わわわっ、なんか、むくむくって……すごーい。そそり立ってきたっ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "さ、さすがに実況は恥ずかしいんですけど、ヴェルさん……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、ごめんなさいっ。でもほら、ぎろり、って感じになってきたから\nうわぁ……こんな風に変わっちゃうんだ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェル自身の手で剛直したそれを、恥じらいつつも興味深げに見るヴェル。が、その顔が不意に引きつった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……あれ?\n……ね、ねえ、ヒメ……?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "は、はい?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "これ、おっきくない……?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "……ごめん。俺、凄い興奮してるから……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だ、だって、前にお風呂で見たのはあの、もうちょっと……こ、こんなに大きくなるんだ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルのたどたどしい指の動き。間違いなく、初めてであろうその動きが、逆に俺を今までにないほどに興奮させていた。\nヴェルのその細い指が俺に触れている。あのヴェルが、一生懸命に俺を感じさせようとしている。それだけで、下半身に信じられないほどの血と期待とが集まっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こんなの、本当に私に挿いるの……?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "た、多分。その、ちょっと苦しい思いさせるかもだけど……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ヴェルの中へと挿いる。その感触を想像し、更に膨らんでしまう俺の期待。ガチガチになった俺に、ヴェルが少し不安げな顔を見せる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぎろり、じゃなくて、ぎょろり、って感じよね、これ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "が、それも一瞬。ヴェルは固くたぎった俺を両手で手にとると、小さく笑った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "で、でも、うん……ヒメのだって思うと、なんか可愛くて、でも逞しくて……納得。えへへ\nそうよね……ヒメの身体なんだって思ったら、急に愛しく感じてきちゃった。あの、ね?初めてだからその、よく分からなくて……\n気持ちよくできなかったら、ごめんね", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そして、その小さな唇から、可愛らしい舌を伸ばす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "チロリと、ヴェルの熱い舌先が俺の先端に触れた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわっ、凄い、ゾクッてきた……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "と同時、俺の背筋を猛烈な勢いで電流が走り抜ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヒメの、すっごく熱い……興奮してくれてるから、なの……?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "その……ヴェルとこういうことになって期待とか興奮とかしない男って、いないと思う……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それじゃあ、ヒメもしてくれてるのね……うん。頑張る\nぴちゃ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ぴちゃぴちゃ\nぴちゃぴちゃぴちゃ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルの小さな舌が丁寧に俺を舐めていく。多分に恥らいを含んだその動きが、むしろ逆に俺を興奮させる。\n丁寧に、ゆっくりと、剛直しきった俺を愛撫するヴェルの舌。熱く濡れたそれが、俺のカリ首から先端の部分をなぞっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……どう……?どの辺がいいとか、もしあったら……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルにされてるってだけで、もうどこでもきてるよ……\nもう、たまらないぐらい……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ビリビリと走る電流が心地よく、言葉にすることすら惜しく思えた。ヴェルが与えてくれる快感が、こんなにも気持ちいいものだなんて。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うん。それじゃあもっと……\nぴちゃぴちゃぴちゃ\nんぁ……はむ……な、何か透明なの、でてきて……ん……んう……ちょっと苦いかも……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "俺の中から滲み出た先走りを舐めとるように、ヴェルの舌先が俺の割れ目をこじ開ける。その快感に、背筋が自然と伸びた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヴェルに感じて出てきちゃってるんだよ……気持ちいいから……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "うふふ。ヒメにそう言ってもらえると、すっごく嬉しい", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "口での行為を嫌悪する人も多いと聞いたことがあるけれど、ヴェルは嫌な顔一つせず、俺を喜ばせようと奉仕を続けてくれる。\nその尽くそうとする気持ちがそのまま動きに出ているのか、拙いけれどねっとりとしたその動きが、俺の最奥を昂ぶらせて止まらない。\nそんな俺の表情に、ヴェルは嬉しそうに頬を緩めると。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ……もう少し……えいっ\nあむっ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "俺の先端を、その小さな口で頬張った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわっ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "熱い吐息が、俺の一番敏感な部分に触れ、そして身体の奥へと入り込んでくる。こ、これ、やばい……っ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、んあ……あんっ……\nんん……お、おっきくて……あう……はいんない……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "その小さな口をいっぱいに広げて、俺を少しでも多く飲み込もうと懸命に頑張るヴェル。その口元からこぼれる唾液が俺自身を濡らし、なんともいやらしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……んぐ……あっ、あむ……んぅ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "あ、あぁ……ヴェルの口、あったかくて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そして、そんな口の中で、唾液に濡れた熱い舌が、俺を嘗めまわす。その度に走る電流が、俺の言葉を奪っていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うくっ!舌、そ、そこっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "んぁ……こ、この、割れてる、とこ?\nあふ……ん……ぬ、ぬるぬるって……出てくる……んんっ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そして、そんな行為にヴェルも感じているのか、その吐息が熱く甘い響きを持ち始める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だめ、だ……奥の方から、出てきて……\nヴェ、ヴェル……俺、もう……!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "下半身に熱く大きな何かが集まっていくのが分かった。ヴェルの愛撫と甘い響きとが俺を限界まで昂ぶらせ、もうガマンできそうにない。今すぐ解き放ってしまいたい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、んうっ……うん……いい、よ……あむ……わたし……ヒメの、ほしい……んむっ\nあん……んっ……好きな時、に……んう!ん、く!んんーっ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "その言葉が、俺の射精感を一気に引っ張り上げる。この小さな口の中に、俺のすべてを放ちたい。そんな欲望がもう抑えられない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、ぐうっ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は、自分の白い欲望のすべてを、ヴェルの口内へと解き放った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んく……う……ん、んう……\nんむ……ん……ん、んん……っ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "凄い……なんか、ヴェルに吸い取られてるみたいだ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "次々に、まるで際限無いかの如く噴き出す欲望を、苦しそうに、けれどこぼさないように一生懸命受け止めてくれるヴェル。\nその姿が愛おしく感じて、俺はより多くの量を解き放ってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んう、んっ……ん、くぅっ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルはそのまま俺を受け止め続けると、やがて小さく喉を鳴らし、俺を飲み干した。\n……ダメだ。もう本当にガマンできない……。\n俺は、ヴェルの口から自分を抜き取ると、少し放心気味のヴェルを、ベッドの上に呼んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……も、もう触る……の?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ああ、さっきのお返しだから", "speaker": "姫"}, {"utterance": "さっきのお返しとばかりに、今度は俺の足の間に、背中を向けて座らせる。\nヴェルの大きすぎもせず、けれど決して小さくもないその胸を、服の上からそっと触れた。そのまま、大きく開いた足の付け根、ヴェル自身にも手を伸ばす。\nヴェルの細い身体がぴくんと小さく震えた。それだけで分かるほどに、ヴェルは緊張でガチガチになっている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それに、ヴェルのこんな姿見たら、ガマンなんてできない", "speaker": "姫"}, {"utterance": "服の上からでも分かる弾力に富んだ膨らみ。それをこうして揉み続けているだけでどうにかなってしまいそうだ。恥じらいの染まったその表情が、また俺をそそらせる、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん……でも、あの……で、できたらでいいの……ヒメがしたいなら構わないんだけど……\nもしできるなら……も、もう少し優しくしてほしいなって……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "が、どこか苦しげなその声に、俺の手の動きが止まる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "何もかも初めてだから、ど、どんな風に自分がなっちゃうのかも分からなくて……\nあ、で、できたらでいいの、ほんとに。ヒメが今みたいにしたいっていうなら……うん、大丈夫だから", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "俺も初めてということもあって、少し焦りすぎた。女の子が初めてを捧げるって意味を、もっと大切に考えないと。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ごめん。ちょっと興奮しすぎてた。俺も、ヴェルの気持ちよさそうな顔とか見たいから、もし辛かったら言ってくれ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は言うと、改めてヴェルの上着へと手を伸ばした、そのまま優しく左右に開く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "二つの丘が、薄い布地に包まれたまま俺の視界へと晒された。ヴェルの頬が、ほんのりと朱に染まる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヴェルって、着やせするのかな。こんなに細い身体なのに……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そ、そんなこと……でも、ヒメは大きい方が好き?ノートとかオペラさんとかみたいに", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "あれはまあ、凄いと思うけど……これくらいのもいいな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "今は大きさよりも、ただヴェルの胸がほしい。ブラの上から、優しく揉み上げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぁ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "まるで弦楽器みたいな心地のいいヴェルの声がこぼれた。それだけで、俺の下半身はまた反応してしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほら、丁度俺の手に収まるくらいでさ、俺専用みたいだ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ……や……んうっ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ゆっくりと、優しく、円を描くように揉みしだく。柔らかさと固い弾力を伴った感触は、飽きなど来ないかのように俺を誘い続けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヒメの手、優しくて……こ、声、でちゃ……っ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "出してくれてもいいのに……防音設備、しっかりしてるし", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だ、だめ……はしたないって……は、あぁ……思われたく、ないの……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "今更思うわけないって。でも、ヴェルの胸、凄いな……ブラの上からで、こんなに柔らかい\nこれいじってるだけで、一日くらい平気で過ごせそうだ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ん、うぅっ……あ……は、ぁ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "心地よい弾力をいじるうちに、ヴェルの吐息はどんどんと熱さと甘さとを増していく。その息遣いだけで、俺も達してしまえそうだ。\n俺だけが聞くことを許された震えるような吐息。もっともっとこぼして欲しい。そんな思いから、俺はもう片方の手を、そっと下半身の方に伸ばした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……そろそろ、こっちの方も……いい?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "その言葉の意味を察して、ヴェルの顔の朱が更に濃さを増す。けれどもヴェルは迷うことなく、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ただ恥じらいに俯きながら、そう呟いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "たった一枚の心許ない布をズリ下ろすと、ヴェルの一番恥ずかしい入り口が姿をさらす。\nピッタリと閉じた、まだ開かれたことのないその入り口。そして、その入り口の光景に、俺は思わず驚きの声を漏らしていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "じ、じっくり見ちゃやだ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "必死に羞恥を押し殺しながら、そう呟くヴェル。けれども俺は、ヴェルのその場所から目を話せなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヴェルの……生えてない?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その、生まれたての赤ん坊のような、何もない光景から。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、子供みたい、よね……ごめんなさい……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "でも、その……前のお守りの時は……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "デイルとの最終戦。オペラさんのとんでもない提案。俺の勝利のために、その恥ずかしさに耐えて渡してくれたお守り。あの中身は……。\nさすがに確認なんてできていないけど、でもあの時のヴェルの反応から見ても、違うものが入ってたとは思えない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だから、その……私じゃ見つからないけど、ヒメにじっくり探してもらえば、み、短いのが一本くらいって……\nそ、それであのあと、部屋で一生懸命探したら、その……み、短い生えかけみたいなのが、い、一本だけ……あって……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "耳まで真っ赤に染めて、涙目で言うヴェル。ごめん、ヴェル。そんなヴェルの態度に、俺、かなり反応してる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱり、あんな短いのじゃ、御利益、なかったのかなぁ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "こら。俺、ちゃんと勝っただろ。間違いなく御利益あったよ。あのお守りがなかったら、きっと俺、負けてた", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺のためにあんなことしてくれる一途で健気で一生懸命で可愛い娘を、俺は他に知らない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヒメ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "だから、ちょっとお礼", "speaker": "姫"}, {"utterance": "閉じ合わさった入り口の中に、俺はそっと人差し指を沈める。瞬間、ヴェルの背筋が小さく仰け反った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひゃんっ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "熱く火照ったその場所は、既にヴェルの蜜で濡れていた。縦に長い窪みの中を、俺の指がゆっくりと上下に動く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、や、やぁ……そ、そんな、とこ……っ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ほんとに、こんな濡れるんだ……中の方から溢れてくるみたい……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "や、だめ……び、びりびり、くるの……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルの感じてる声……凄い可愛い……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "身体を小刻みに震わしながら、甘くこぼれるヴェルの嬌声。それを聞くだけで、身体の奥からゾクゾクと何かがこみ上げてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめん、もっと聞きたい……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ヴェルの身を隠している最後の下着をズリ上げる。桃色のツンと尖った先端が、ぽろんとこぼれ出て小さく揺れた。\n俺はその胸に直接触れると、親指と人差し指とで先端をそっとつまむ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やあんっ、さ、先のところは、だ、だめっ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "女の子も、こんな固くなるんだ……コリコリしてて……気持ちいいよ、ここ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ふぁ……あ……あんっ、んっ……はぁ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "少し強めにつまみながらクリクリと左右に捻る。ヴェルの身体から力が抜け、俺に寄りかかる。柔らかな乳房と固い乳首、二つの感触が俺の手の中で同時に合わさっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はう……あ、頭の芯まで、痺れちゃって……だめ……身体に力、はいんない……\nあ、あう……ん、ひゃうっ!き、気持ち、いい、よぉ……ゾクゾク、痺れて……で、でも、やめてほしく、ないの……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "うん。俺もやめたくない\n凄い柔らかいのに、適度な弾力が俺を押し返してきて……だけど、ちょっと力を込めるだけで大きく形が変わって……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "グニグニと、粘土のように自在に形のかわる膨らみ。だがそれを、弾むような弾力が押し返す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なのに、先端はコリコリ固くて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そしてちょっとつまむだけですぐに反応してくれる、敏感で固い先端。ヴェルの身体がこんなにも可愛らしくて心地いいだなんて思わなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、あ、ああんっ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "下の方も、こんなに熱くて……もうこんなにびしょびしょになってる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そして気がつけば、下半身の方もシーツにこぼれるくらいにビショビショに濡れそぼっている。\nぬるぬるするその中で指を動かせば、その最奥へと続く入り口に触れる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "入り口も、こんなに小さいんだな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それは思っていたよりも全然小さくて、指先すら入らないような大きさだった。俺はその周辺を蜜に濡れた指先でグルグルと撫で回す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やんっ、そこ、な、撫で回さないで!だ、だめっ、力はいんないの!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "その背を弓なりに反らしながら、小さく震えるヴェル。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あ、ああ、き、きちゃうっ、やだ、抑えられない!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そう叫んだ瞬間、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "勢いのある水音と共に、俺の指先をぬるま湯のような感触が包み込んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……あ……\nだめ……でちゃった……い、いっぱい……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "肩越しに見下ろせば、ヴェルの中から勢いよく何かが流れている。それは紛れもなく……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヴェル、こんなガマンしてたの……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、あうぅ……ち、違うの、これはぁ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "俺の言葉に、見られてるということを意識してしまったのか、思い切り恥ずかしがるヴェル。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、やだやだやだあ!見ないで!見ないでぇ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "慌てて足を閉じようとするものの、それが流れてる状態では閉じれない。首筋まで真っ赤に染めながら、自分の恥ずかしい格好になすすべもなく硬直する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヒメにこんなの見られるなんて……ふえぇん……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "いや、俺としては、俺だけが見たんでよかったなって思ってるんだけどな\n他のヤツになんて、絶対見せたくないし", "speaker": "姫"}, {"utterance": "正直、ヴェルのこの姿を可愛いと思ってしまっている俺がいる。けれど同時に、他の誰にも見せたくない。\nヴェルのこんな姿は、あくまでも俺だけのものにしたい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だけど、恥ずかしいのぉ……は、初めてなのに、こんなところまで見られちゃって……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "未だに止まってくれないそれから目を逸らしながら、ヴェルは涙目でそう言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……うう……ほんとに、さいあく……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そしてそれから少しして、ヴェルのそれは止まった。シーツの上に作られてしまった水たまりがヴェルのものだと思うと、ちょっと苦笑してしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、ヴェルには悪いと思うけど、その……ちょっと可愛かったかなあ、なんて思ってる俺がいたり……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ヒ、ヒメ……まさか、あの……お、お、おしっこ、とかに興味ある人……なの……?\nだ、だったらその……ヒメの好みは全部受け入れてみせる、けど……で、ででででも……本当に、時々で……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "引きつりながらも、今にも泣き出しそうな声で言うヴェル。それがなんであれ、俺が望むならガマンしようとするそれが本当に愛らしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はいストップ。俺が可愛いと思ったのは、あくまでヴェルのこと。ヴェルがしてる行為についてじゃないよ\nまあ、またヴェルのだったら、ちょっと心動くかも", "speaker": "姫"}, {"utterance": "さっきのヴェルの顔、やたらと可愛かったし。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もう……し、死んじゃうかと思うくらい、恥ずかしかったのよ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "うん。ごめん。だから、責任もって、ヴェルの全部をもらうよ。逃げないから", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺はそう宣言すると、ヴェルの身体を後ろから抱きしめた。温かい体温と大きく早いヴェルの鼓動がしっかりと伝わってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……うん", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そしてヴェルは、俺のそんな言葉に小さく頷くと、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "最後まで、もらって", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そういって微笑んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あうぅ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ベッドの上に横になりながら、ヴェルが羞恥でいっぱいの声を漏らす。\n大きく開いた足の間には、さっきのおもらしで濡れたヴェルの入り口がある。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "凄い……これが、ヴェルなんだ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "透明がかったピンク色の秘肉に、おもわずそんな感想を述べてしまう。誰にも開かれたことのないその場所は、淡く鮮やかで、とにかく綺麗だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うん……それが、私……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "決して隠そうとはしないけれど、それでもやっぱり恥ずかしいし怖いんだろう。その身体は小さく震えていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "震えてる……やっぱり、怖い?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "へ、平気。だって、ヒメが相手だもん。これはあの……そ、そうよっ。武者震いっていうやつっ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "俺の質問に、無理に微笑みながら答えるヴェル。その姿がただ可愛らしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん。ヴェルはやっぱり可愛いなあ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "え?あの、なんで今のでそうなるの?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "本気で不思議がるヴェルに苦笑で答えて、俺は一番気になっていたその場所、ヴェルの一番恥ずかしい場所に口をつけた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひゃんっ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "びくん、と大きく震えるヴェルの身体。そこは、ヴェルの蜜とおしっことですっかり濡れそぼっていた。\n蜜の甘さと、しょっぱさと、ヴェルの恥ずかしい味がする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、や、やだあっ。私さっき……お、おもらし……出しちゃったのよっ。そこ、汚いっ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "……これくらい大丈夫だよ……これが、ヴェルの味なんだ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は舌を縦に這わすと、俺自身がこじ開けるだろう初めての入り口へと辿り着いた。そこに、舌先を尖らせて、ねじ込んでいく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ふあっ!や、あ、な、中に入って……柔らかいのが……ヒ、ヒメの舌、が……\n中で、う、動いてるのっ……ひゃ、あ、ああんっ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "熱いヴェルの体温が舌先に感じられる。蠢くヴェルの体内を、俺はできるかぎり舌を伸ばして味わった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んあ、あ……ひ、んう、ふあぁ……っ\nお、お腹の中……嘗められて……ん、ああっ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "舌が蠢く度に、ヴェルは頭を振って大きく喘ぐ。そして、中から熱い蜜が噴き出してきた。俺は口をベタベタにしながらも、その味を思い切り堪能する。\nが、そんな舌での行為に、ヴェルが切なげな目で俺を見上げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お、お願、い、ヒメ……舌じゃ、やだっ……ヒ、ヒメのが、いいのっ\nヒメを、ほしい、のっ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "感じながらも、熱く潤んだ瞳を俺へと向けるヴェル。そんな仕草が愛しくて、俺ももうガマンできない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヴェル……ああ、分かった", "speaker": "姫"}, {"utterance": "すでに今までにないくらい熱く膨張した肉棒を、俺は取り出す。\nヴェル自身の口でたっぷりと愛されたそれを、俺はヴェルのキュッと閉じた入り口に押し当てた。それだけで熱さが伝わってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、ヴェルの、もらうよ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "うん……ヒメが貰って……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "初めての怖さを懸命に押し殺して微笑むヴェル。俺はそんなヴェルを奪うべく、ゆっくりと腰を前に押し出していった。\nめりめりとヴェルの身体を無理やり引き裂きながら、俺の身体がヴェルの中へと沈み込んでいく。\n初めて進入を許すそこは固く、そして狭い。何よりも、初めての証で守られ、俺を頑なに拒もうとする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ!あ、あ、う……んうっ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "身体を引き裂かれる痛みに懸命に耐え、俺を受け入れようとするヴェル。そんな想いに応えようと、俺は一切引くことなく、自分を突き出した。\nそして、ぷつん、という小さな感触と共に、俺自身の半分ほどが、一気にヴェルの中へと沈み込んだ。\nそれは紛れもない、破瓜の証。俺がヴェルを奪った証明。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、これが、ヴェルの中……っ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺を、ヴェルの身体が包み込んでいる。熱くてとろけそうなヴェルの体内で、吸い付くように無数のヒダが俺を締め付ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うああっ。す、すご、い……熱くて、ギュッて、締まって……!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "こうして中にいるだけで、俺のすべてを吸い出されてしまいそうな気持ちよさ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あは……お、お腹の中、い、いっぱいで……ヒメがいる、よぉ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "痛みを必死に堪えながら、それでも俺を受け入れてくれるヴェル。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめんっ……できるだけ、優しくしたいんだけど……ガ、ガマン、できないっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "うんっ、平気!これで、ヒメとの契約、せ、成立、だよね……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ああ……もう、絶対に破棄しない、からな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "え、えへへ……なんか、ね、すっごく嬉しい", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そんな俺の宣言に、ヴェルが笑顔で言ってくれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "涙出ちゃうくらい痛いのに、ヒメが中にいるんだって思ったら、自然と笑えちゃうの", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "身体を引き裂かれてる痛みだ、生半可はなずがない。にもかかわらず、相手が俺だからと笑ってくれる。それがたまらなく嬉しい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヒメの、すっごい熱い、よ……ヒメに焼かれちゃってる、みたい……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "俺もだよ……ギチギチって締め付けられて……搾り取られそうだ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "こうして中にいるだけなのに、今まで味わったことがないくらいに気持ちがいい。もし天国というものがあるのなら、この快感こそがそうなんじゃないかと思ってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こんなの味わったら、もうヴェルの身体なしじゃいられないっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "動いて、いいよ……?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "痛いを堪えながらも、俺の望む通りにしていいのに、と首を傾げるヴェル。だけど、俺の方もそんなことを言える状況にない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、動きたいんだけど……その……俺も初めてだから、もう耐えられそうになくて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "気持ちよすぎて、こうしているだけでも出してしまいそうだ。ちょっとでも気を抜けば、それでもう終わりだろう。\n身体の奥から、強く激しいものがこみ上げてきて、今にも爆発しそうだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ご、ごめんっ。俺、もう出る!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そっか。ヒメも私が初めてなんだ……それじゃあ、気持ちいいものにしたいよね\n好きに出していいよ……だから、動いて。ちょっとでも気持ちよくなってくれれば、私嬉しいから", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェル……それじゃあ、お言葉に、甘えて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ゆっくりと、本当にゆっくりと腰を動かす。埋まった自分自身を引き出そうとすると、ヴェルがそれを拒むように締め上げ、擦り上げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う……あ、ああっ。す、凄い、これ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そして、今度は再び埋めていく。熱く濡れた秘肉が、俺に絡みつき、締め上げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぬるぬるしてて……だ、だけどたくさんの何かが、絡みつい、て……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、あくっ……ヒメ、が、動いて……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ゆっくりと抽挿を繰り返すものの、すぐに限界が訪れる。腰の奥に何かがあつまり、それは今にも破裂してしまいそうだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱり、ダメ、だ……こんなの耐えられ、ない!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "全身がガクガクと震え、今にも先端から溢れだしそうになる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヴェ、ヴェル!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は、目の前の愛しい人の名前を叫ぶと、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、あああああっ!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その中に、熱い自分のすべてを注ぎ込んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んう!\nう、うん。ヒメのあっついのが、お腹の奥で吹き出てる……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "どくん、どくんと痙攣を繰り返し、その度にヴェルの奥へと噴き出していく俺の欲望。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "私の奥の所に当たって……あ……凄い、かも、これ……\nヒメに、私の一番深い所、蹂躙されちゃってるんだ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "う、く、ううっ……ま、まだ締め付けてきて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ヴェルの中へと解き放つ快感を、俺は存分に味わい続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヒメのが、ぴくんぴくん、てお腹の中で跳ねてるの。その度に、どっくんって……私、今凄い幸せな気持ち……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "いったいどれだけ溜まっていたんだろう。自分でも驚くくらいの量を放出し、俺は、ヴェルからゆっくりと自分を引き抜いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わ、わわっ……こぼれて、きちゃった……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "が、それと同時に、ヴェルの中から白いものがこぼれ落ちてくる。それは紛れもない、俺がたった今吐き出したものだ。\n初めての証と混ざっているのか、少しピンクがかっているのが痛々しく感じる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヒメの、すっごいたくさん……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ごめん……その、結構溜まってたみたいだ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "でも、これで私、もう初めてじゃないのよね……?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "え?あ、うん", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ヴェルはたった今、俺によって汚された。そしてその事実をヴェルは、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヒメに、捧げちゃったんだ……えへ……えへへへ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "本当に嬉しそうに受け入れてくれる。ヴェルの身体はたまらなく気持ちよかったけれど、それはヴェルがこうして心から受け入れてくれたからなんだと思う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "よっし。これでもう母様にだってバカにされないんだから。私の身体は、ちゃんとヒメのものになったんだもの\nヒメ\nありがとう♪", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そのヴェルの笑顔は、俺にとって生涯忘れられない思い出になった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ヴェル"], "product_name": "03_Tiny Dungeon BaW", "file_name": "022404h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "みんなで飲んで騒いで最後まで楽しかった宴会も終わり、シャルを送り届けると俺達も寮へと帰った。\nみんなあれだけ騒いでさすがに疲れたのか、部屋に向かいながら眠そうに目をこすっていたのを思い出す。\n紅ですら珍しく、風呂から戻ってきたらすぐに眠ってしまった。\n俺もすぐに寝たい気分ではあったけれど、いつもより遅く寮に戻ったとはいえ、風呂に『俺が入れる』時間まではまだ少しある。\nどうしたものかと部屋でボーッとしていたはずなんだが……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "気が付いたら、ここに来てたんだよなー……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "目の前にあるのは扉。当然他の部屋との違いは無いが、少なくとも自分の部屋じゃない。\n扉のすぐ脇のネームプレートには、\n――ヴェル=セイン――\nそうハッキリと書かれている。\n別に何か用がある、というわけでもないけれど、ただその顔を見たい、一緒にいたい、という衝動が、どうにも抑えられなかった。\nまあ、昨日の今日で、と思わなくもないけれど……。\nヴェルも、他のみんなと同様に、もう寝てしまってるかもしれない。その時は素直に戻ろう。\n俺は、控え目に扉をノックした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "誰?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "どうやらまだ眠ってはいなかったらしい、程なくして、そっけなくも今一番聞きたい声が返ってきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺だよ。入っていいかな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "さすがに、女の子の部屋の扉を勝手に開けるほど無神経じゃない。そんな俺の呼びかけに、中から大慌てな様子の声が轟いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "へ!?ヒ、ヒメ!?あわわわ!!ちょ、ちょっと待って!!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "すかさず続く、先ほどのそっけなさが嘘のような感情豊かな声とドタドタと何かを片付け始める音。もしかしてタイミングが悪かったかな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あの、忙しいなら出直そうか?どうせたいした……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だ、だめ!い、いかないで!!大丈夫、す、すぐに――うにゃぁ!!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェル!?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "中からやたら可愛らしい悲鳴と一緒に、何かが倒れる音と崩れる音とが同時に響く。\n本気で心配になって、扉を開けようと取っ手を握りしめるが、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "開けないで!お願い!!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "中からそう静止され、思いとどまった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫か?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "大丈夫……ちょっと荷物が崩れただけだから……すぐに片付け……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェル?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "何かに気がついたようにヴェルの声が止まる。やがて、今まで聞いたこと無いような情け無い声が絞り出された。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめんなさい……ちょっと……時間、かかるかも……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "了解……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "今にも泣き出しそうな声だったけど、それが妙に可愛いなあと思えてしまったあたり、俺もヴェルにはまってしまっているのかもしれない……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ど、どうぞ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "お、おじゃまします……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それからたっぷり十分程扉の前で待ったところで、ようやく大丈夫の声が聞こえた。俺は恐る恐る、二度目のヴェルの部屋へと足を踏みいれる。\nこうして見る分には、特に散らかってるところはない。というか、昨日入った時にも全然そんな様子はなかったんだけれど、いったい何を散らかしていたんだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルに案内され、空いてるベッドの上に腰掛ける。まずい、とりあえず来たはいいものの、特に目的があったわけでもないから話が思い浮かばない。\nというか、これじゃまるで俺がヴェルの身体を求めて来たみたいじゃないか。\n実際ヴェルもさっきから俺の言葉を待つように、ちらちらとこちらを見ている。まずい、完全に勘違いされてる。\n別に今回はそういう目的で来たわけじゃない。そりゃあヴェルが相手だし、そうなったら嬉しいなあ、なんて気持ちもないわけじゃないけれど……。\nそんなことを頭の中でぐるぐると考えていると、ふといい香りが鼻腔をくすぐった。この香りは……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もしかして、風呂から出たばかりだった?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "へ?な、なんで……?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "どうして分かったのかという顔をするヴェルに微笑み返しながら、優しくその綺麗な黒髪を撫でる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ただ、なんとなく。いい匂いがしたから、もしかしてそうじゃないかなって", "speaker": "姫"}, {"utterance": "う、うん……お風呂上りでちょっとラフな格好してたから……その", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ああ、なるほど納得した。丁度風呂から帰って来て、部屋でくつろいでいたところに俺が来てしまったので、あそこまで慌てたわけか。\nそんなの気にしなくいいとも思ったけれど、そもそも男と女では感覚が全然違う。俺だって、風呂上りのだらしない姿をヴェルには見られたくないしな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめん、タイミング悪かったな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そ、そんな事ないわ!ヒメが来てくれるだけでも嬉しいもの!むしろ私の方こそ謝らなくちゃ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "え?なんで?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だって、せっかくヒメが来てくれたのに外に放置するような事しちゃって……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ああ、なんだその事か。大丈夫、全然気にしてないから", "speaker": "姫"}, {"utterance": "で、でも……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "どうやらかなり気にしてくれていたらしい。申し訳なさそうに身体を寄せてくるヴェルに、思わずドキっとしてしまう。\n顔が近くに迫り、シャンプーの香りが鼻腔をくすぐった。それだけで、ぼうーっとしかけてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヒメ?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "あ、いや、なんでもない……\nそれじゃあ、おあいこってことでどうだ。それが一番いい", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ヒメがそう言ってくれるなら……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そういって離れるヴェルを少し残念に思いながらもほっとする。あのままだったら俺の方が色々な意味で我慢できなくなっていそうだ。\nそうして、互いの距離が少しだけ離れたところで、ヴェルが意を決したように告げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あの……もし、今日もヒメが私を求めてくれるなら……その", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そういって服に手をかけようとするヴェルを、今度は俺が止める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヒメ?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "今日は違うんだ。今日はその……別にそういうのが目的じゃなくて……\n特に何があるってわけじゃないんだけれど、気がついたら急にヴェルに会いたくなって……それで……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "こういうのを自分で言うのは照れ臭い。ヴェルから目を逸らしながら、たどたどしく言葉を続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ま、まあ男だからそういう願望が無いわけじゃないんだけども。なんていうか……ヴェルの所に来るのにそれだけを目的にはしたくないんだ。上手くいえないけど", "speaker": "姫"}, {"utterance": "自分でももっと上手い言い方があったんじゃないかと思うけれど、とにかく言いたい事は全部言った。少しでも伝わってくれてるといいんだけれど……。\n俺は、恐る恐る視線を戻す。そこには、ヴェルの優しく微笑みがあった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫、ちゃんとヒメの気持ち。伝わってるよ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そう言って、きゅっと優しく身体に手を回してくる。その温もりが、ヴェルの心そのものみたいで心地いい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、ヒメになら私はいいんだけどね", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェル……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "すこしだけ残念そうに呟くヴェルだったけれど、その顔は微笑んだままだった。互いの気持ちを本当の意味で分かり合えたみたいで、ただ嬉しい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃ、こういうのはどうかな?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "え?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "俺はヴェルの手を離させると、自分の膝の上をぽんぽんと叩いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……うん!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "それで意図を察してくれたらしい。ヴェルは嬉しそうに俺の膝の上へと腰を下ろした。\nそうて、そのまま身体のすべてを預けてくる。その重みが単純に気持ちいい。そんなヴェルを軽く抱きしめる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヒメ……あったかい……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルこそ、身体ぽかぽかだ。風呂上りだからかな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "えへ、ありがとう", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そのまま、しばらく無言の時間が過ぎる。だけど妙な安心感があり、全然苦にならない。気がつけば、無意識にヴェルの髪を撫でていた。本当に綺麗で触り心地もいい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "本当に綺麗な髪だね", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ありがと。毎日苦労して手入れしてる甲斐があるわ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "やっぱりこれだけ長いと大変?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "うん、ちょっとね。けどヒメが綺麗って言ってくれるなら全然苦じゃないわ\n昔はね、全然手入れしてなくて母様に良く叱られたわ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "学園長って、そういうところにうるさいんだ。ちょっと意外だな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ええ、髪は女の命なんだから大切にしないとダメじゃないかっって。髪を伸ばしてたのだって単純に切るのが面倒だっただけだし", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "なるほど、昔のヴェルはそうだったんだな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "でもね、ヒメに会って、ヒメを好きになって私は変わったの。ううん、ヒメが変えてくれたの\nあの日、髪の手入れの仕方を教えてって聞いた時の母様の喜びようったらもう、未だに覚えてるわ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "あの学園長がねえ。でも、ヴェルのことを溺愛してるもんな。目に浮かぶよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "でも良かった、その時母様に聞いておいて。ヒメに綺麗って言ってもらえて凄く嬉しい", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そんな話を聞くと余計にこの黒髪が、そして何よりヴェルが愛おしく感じてくる。俺はその感触を楽しむように、ヴェルの黒髪を撫で続ける。\nそうしてまたしばらく無言の時間が続いた。互いの熱を感じ合うようなゆっくりとした時間。そんな中で、今度はヴェルの方が話しかけてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そういえば、街を案内してくれるって話、すっかり忘れてたわ。あれって結局どうなったの?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "……あ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "しまった、またやってしまった。\nここ数日の間、ずっとデイルとの決闘で頭がいっぱいで、すっかり忘れてしまっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その様子だと、また忘れてたわね。酷いわ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "わ、悪い!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "さすが二度目はありえない。俺は両手を合わせると、深く頭を下げて謝罪する。本当に申訳ない。\nが、そんな俺の態度に、ヴェルはクスクスと笑い出す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふふっ、ごめんなさい、ちょっと意地悪しただけ。私自身忘れてたんだもの、気にしてないわ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "いや、だけど約束を破ったのは事実だし……それも二度も、やっぱり何か埋め合わせしたいな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "いいって言ってるのに……ま、それじゃヒメの気が済まないって言うのなら、喜んで提案に乗らせてもらうわ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "その笑顔に頷きで返し、何が出来るかを考える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "改めて案内っていうのも今更だよな……案内が必要なところなんてもう……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そうね、正直もう殆どの場所を見てしまったわね", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "広いようでいて、実際は狭いからなこの世界は……と、なると……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "案内が駄目だとすると、どこかに普通に遊びに行く事になる。埋め合わせとしては妥当な線だが、それはそれでどうだろう。もう少し何かがほしいところだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "私はヒメが一緒ならどこでもいいわよ?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "うーん……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ヴェルはそう言ってくれるけれど、できることなら今ままで以上に楽しんでほしい。俺は頭を思い切り捻りながら、考える。\n街中はもう今更、それ以外だと丘の方になるが、そこはもう特訓で嫌というほど通った場所だ。森の奥だと猛獣撃破ツアーになること必至。\n他に残っていそうな所は……そこまで考えて、俺は一カ所だけ、まだ足を運んでない場所があったのを思い出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "海!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "海?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そう、知ってると思うけどこの世界は海で囲まれてる。当然、海水浴が出来る浜辺があるんだ。そこならヴェルもまだ行った事ないよな?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そうね、確かにまだだわ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "よし、なら決まりかな。もちろんヴェルが良ければだけど", "speaker": "姫"}, {"utterance": "もちろん。ヒメの提案を断るわけないし、私自身行ってみたいもの", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そうと決まれば早速水着の用意をしなくちゃと張り切るヴェルの言葉に、思わず水着姿のヴェルを想像してしまう。\n……それは、昨日の生まれたままの姿と重なって、ただ綺麗だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "た、楽しみだな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "なに想像してるのよ、えっち……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "思わずそう呟いてしまったところを、顔を赤くしたヴェルに突っ込まれる。もっとも、ヴェルも満更でもないみたいだけれど。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あはは……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "じゃあ、さっそく明日みんなにも声をかけなくちゃね", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "いいのか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "やっぱり、ヴェルとしては二人きりを望んでるかと思っていただけに、その発言に思わず聞き返してしまう。\nそんな俺に、ヴェルはもちろんと頷くと、いたずらっぽい笑みを見せた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だって、他の子達の水着姿だって見たいでしょ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "うっ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺も男である以上、四界の綺麗所が終結しているあのメンバーの水着姿となれば、当然見たいとは思ってしまう。\nヴェルはそんな俺を見て、やっぱりねとクスクス笑った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫よ。私はヒメのものでいたいけれど、ヒメを束縛はしたくないの。ヒメが願うことを叶えるのが私の望みよ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェル……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それは強がりでもガマンしているわけでもなく、本心からの言葉だった。そんなヴェルの心遣いが素直に嬉しい。今回は、甘えさせてもうらうとしよう。\nとはいえ、ヴェルと二人きりというのもやっぱり捨てがたい。今度は二人きりを提案しよう。\n……でも俺、女性にとっては相当に酷いこと考えてるな。気をつけよう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、明日にでも皆に声をかけてみるか", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ええ、分かったわ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェル", "speaker": "姫"}, {"utterance": "何?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ありがとう", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だから気にしなくていいって。でも、あんまり他の子ばかり見てたら拗ねちゃうかもよ?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ぜ、善処します", "speaker": "姫"}, {"utterance": "くす。期待できないなー、姫はえっちだからなー", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "すみません", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ヴェルの言葉をまったく否定できず頭を下げる。ヴェルはそんな俺を見て楽しそうに笑っていた。\nああ、こういうのも尻にしかれるっていうんだろうか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、名残惜しいけどそろそろ戻るよ。時間も時間だしな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "時間を見ると、来てからもう大分立っていた。この時間なら風呂に入っても問題なさそうだ。\n正直、もっといたいって気持ちはあるんだけれど、これ以上いると本当にガマン出来なくなってしまいそうな気がする。\n俺が立ち上がると、ヴェルの手が名残惜しそうに空中を彷徨った。そして、俺の手を握る。\nそんなヴェルがたまらなく可愛くて、思わず抱きしめたくなるがどうにか我慢する。ここで抱きしめれば、間違いなく歯止めが利かなくなるだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "…………", "speaker": "姫"}, {"utterance": "…………", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "しかし、俺にこの手を振り払う事は出来そう無い。中から湧き上がってくる欲望を、必至に抑え込む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "よし……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "が、不意にヴェルが何かを決意したように立ち上がった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "これくらいは……ね", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そして、はにかむように微笑むと、その桜色の唇を静かに俺に重ね合わせる", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……っ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ん……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "それはとても柔らかくて、とても温かい。ヴェルの俺への想い、そのすべてが込められたキスだった。\n唇と唇を触れ合わせるだけの軽いもの。だけどそれだけで、俺はヴェルのすべてを抱きしめたような気持ちになる。\nやがて、ゆっくりとヴェルが唇を離していく。その温もりが、俺の身体から遠ざかっていく。その代わりとばかりに、ヴェルは頬を赤らめながら可愛らしく笑った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うふ……お、おやすみヒメ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "あ、ああ。おやすみ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それは、ほんの数秒程度。ごくごく短い触れるだけのキス。にも関わらず、俺もヴェルも耳まで赤い。だめだ、これ以上この場にいると俺の理性が爆発する。\n俺はもう最後にもう一度挨拶をするとと、名残惜しさを残しながらも急いでヴェルの部屋を出た。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ヴェル"], "product_name": "03_Tiny Dungeon BaW", "file_name": "022505_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "今の状態で一番動けるのは間違いなく無傷の俺だ。だから俺が囮となって、皆からラーロンを引き離す。\n勝つ必要は無い。時間を稼いでみんなの回復を待てばいい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こっちだ、ラーロン!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だから、あえて挑発するようにラーロンの名前を呼びその意識を惹くと、俺は全力で走り出した。\nしかし、俺は一つ失念していた。ラーロンは魔族であり、その魔力を使った遠距離攻撃が出来るという事を。さっきの波動攻撃のような。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ガアアアアアアア!!", "speaker": "ラーロン"}, {"utterance": "があっ!?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺がラーロンに背を向けた瞬間、恐ろしい衝撃が俺の背中を打ちつけ俺の身体を宙に舞わせる。\nそしてそのまま、俺は地面に叩きつけられた。受け身なんて当然取る余裕もない。衝撃で肺の空気がは全て吐き出された。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "がはっ!ゲホッゲホッ!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "苦しい、息が出来ない、そして体が動かない。そんな俺の元へ、狂った笑顔を浮かべたラーロンが近づいてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぐっ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "起き上がろうとするものの、全身に力が入らない。さっきの衝撃に武器すら手放している今の俺に、ラーロンの剣を受け止める術はもうなかった……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["ラーロン", "姫"], "product_name": "03_Tiny Dungeon BaW", "file_name": "023502A_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ちゅんちゅんと、可愛らしい小鳥の声が聞こえる。\n窓から差し込む日差しが、ボクの顔を明るく照らしていた。ああ、朝なんだ。\nなんだろう、頭の中がぼーっとして……あまり考えられない。もしかしたら、さっき姫くんに……その……よ、余韻なのかなあ……。\n姫くんの身体、たくましくて…………\nあれ?\nそういえば、姫くんは……ボクの隣に……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……いません", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そう呟いた瞬間、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お姉ちゃん、おっはよ~♪", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "アミちゃんの元気な声が、思い切り部屋の中に響き渡った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "珍しいね、お姉ちゃんがわたしより遅いなんて", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "いつも通りに元気で可愛らしい笑顔を浮かべているアミちゃん。なんだろう、何かが変です。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あれ?あの、姫くんは……?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "お兄ちゃん?お兄ちゃんがどうか……", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "不思議そうに首を傾げるアミちゃん。だけどその顔が、すぐにどこか怪しい笑顔に変わった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そっか、そっかあ。お兄ちゃんが\n……お姉ちゃん、夢でまで……えっち", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "え?ええ?えええっ?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "まだハッキリとしない頭の中で、アミちゃんの言葉の意味を必死に考える。\nう~……なんだろう、なんか今一つ頭が動いてくれない。やっぱり姫くんとの……姫くんと……姫くん!?\nそういえば、なんでいきなりあんな……だって……姫くんにはヴェルちゃんが……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "も、もしかして、今の……夢?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "自分に確認しようとしたボクの一言に、アミちゃんがニコニコ笑いながら頷いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はうんっ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ぼん、っと一気に顔が熱くなる。な、なんでなんでなんでなんで!?", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふふ~ん。お兄ちゃんとぉ、どんなことするぅ、夢だったのかなぁ", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "べ、べべべべべ別にな、な、なんでもな……くない、かもしれなぃ……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "正直でよろしい。でもお姉ちゃん、そろそろ準備しないとヤバイよ。髪の毛とか直す時間なくなっちゃう", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "きゃうんっ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ボクはベッドから飛び跳ねるように降りると、慌てて洗面所の方に向かう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "で、でも……なんでボク、あんな、夢、を……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "だけどその途中で、そんなことを呟きながら立ち止まった。\nだって、ボクがあんなことを男の人となんて……そんなことありえないのに……ボクの未来は……。\nそう考えて、不意に気がついた。\nああ、そうか。ボクと違って、姫くんは戦ってるんだ。デイルくんとの時も、ラーロンくんとの時も、実力だけで見るなら絶対に不利なのに、だけど逃げないで戦った。\n種族的にも絶対に不利で、勝てるはずのない戦いだった。だけど姫くんは逃げずに、前を向いて、人族だっていう運命と戦ってた。勝てないっていう運命と戦ってた。\nそうして、勝っちゃった。運命に、勝っちゃった。ボクなんて、戦おうともしていないのに……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もしかしてボク、姫くんに……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "その先の言葉を考えただけで、ドキドキと胸が高鳴り始める。顔の温度が上がっていくのが分かる。\nほ、本当に、ボク……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "おねーちゃーん。急がないと本当に遅刻しちゃうよー", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "は、はいっ。ごめんなさい!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "か、考えちゃダメ。うん、ダメダメ。姫くんには、ヴェルちゃんが……。\nそう言い聞かせて、慌てて準備に奔走するボク。でもなぜだろう。その間、ずっと胸が痛かった。\nやっぱり、ボクは……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["ノート", "アミア"], "product_name": "03_Tiny Dungeon BaW", "file_name": "033901_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "生徒白鷺", "speaker": "バリアリーフ"}, {"utterance": "そんな風に先生に呼ばれたのは昼休みのことだった。トイレに行こうと、一人廊下に出たところでのことだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "先生、どうかしましたか?別に今は彫刻壊したりとかしてませんよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "当然ですわ。もしまた壊してウルル様を巻き込むようでしたら、私の哀のムチが、生徒白鷺を打ち砕いておりますもの", "speaker": "バリアリーフ"}, {"utterance": "愛じゃないんだ……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ですが、中々にいい勘をしてますわね。お察しの通り、学園長がお呼びですわ", "speaker": "バリアリーフ"}, {"utterance": "げっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "いや待て、落ち着くんだ俺。まだまずいことと決まったわけじゃない。むしろ褒められたりとか……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "恐らくは、闘技場掃除のことじゃないかと", "speaker": "バリアリーフ"}, {"utterance": "終わった……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "さすが学園長……しっかり覚えてたか……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まあ、罰は罰としてしっかり受けておくことですわ。頑張りあそばせ", "speaker": "バリアリーフ"}, {"utterance": "先生は、くすくすと楽しげに笑いながら言うと、そのまま立ち去っていった。\nさて、どうしよう。一旦みんなの所に戻るか、それともこのまま学園長室に行くか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "彫刻破壊の時のこともあるしなあ……学園長室にするか", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あのメンバーだし。何かあったらとか言って、一斉に乗り込んだりしかねない。\nここは先に行って、話しだけでも聞いておこう。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["バリアリーフ", "姫"], "product_name": "03_Tiny Dungeon BaW", "file_name": "033904_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "はあ~……湯船に疲れが溶けていくぜぃ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "我ながら年寄りくさいことをいうなあと自覚はするもののしかたない。それほどまでに天国なのだから。\nハプニングはありつつも、日暮れと共にどうにか終わった闘技場清掃。当然、あんな人数で一日やったところで完全に終わるわけはないけれど、まあ、俺達の罰は終わった。\nそれから疲れ切った身体を引きずりつつも待ちに待った数時間、ようやく風呂の時間がきた。\nさすがにこればかりは好きな時間に入るわけにもいかないもんなあ。みんなが入り終わった深夜帯にしか使えないのがこんなにも恨めしかったのは初めてだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "痛っ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "唐突に、ズキン、と軽く肩が痛む。昼間のケガだ。さすがに完治までは多少の時間もかかりそうだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あんまり長湯しても、ケガによくなさそうだな……お名残おしいけども、少し早めに上がるか……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は湯船から出ると、脱衣所の方へと向いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "俺は慌てて後ろへと振り返る。\nなんだ、今のは?明らかに紅だった。しかも何も来ていない全裸状態。\nあの豊かな膨らみとか、締まったウエストとかが思い切り視界に入ってしまったわけだが……俺、風呂を使う時間とか間違えてないよな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "す、すまない。今のはあたしのミスだ気にしないでくれ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そんな俺の疑問に答えるかのように、いかにも恥ずかしげな紅の声が背後で響く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "バ、バスタオルは巻いた。これで大丈夫だとは思うが、その……できれば後ろを向かないでくれるとありがたい……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "い、いやちょっと待てっ。それ以前にだ、なんでお前がここにいる!俺、風呂入ってくるって言って部屋出たよな!?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、ああ、それなんだが……その……\n昼間の傷、完治させてなかったし、それだと洗いにくいんじゃないかって思って……\nい、いや、勘違いはしないでくれっ。べべべ別に変な意味はなくてだなっ、あたしのせいだし、その……これくらいはしないと……\nあたしに洗わせてくれないか……?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "どうやら紅は昼間のことを相当気にしてしまってるみたいだな。本来なら断るべきなんだろうけど……そうすると紅のことだ。罪悪感に潰されかねない、か。\nま、まあ、俺が頑張ってガマンすればいいだけどのことだ!うん!ここは紅のためにも引き受けて、楽にしてやるべきだろう!\n……本当にガマンできるかなあ、俺……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "へぇ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "どうかしたか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、ああ、いや、なんでもない。その、思った以上に逞しい身体つきだったんでな。ちょっと感心してしまった", "speaker": "紅"}, {"utterance": "まあ、これでもトレーニングなんかはしっかりやってるからな\nどんな技も、結局はそれを使いこなせる身体が必要になるし", "speaker": "姫"}, {"utterance": "なるほど。そういう地味で辛いものでもしっかりやっているからこそ、アミアやデイルとの戦いでも、奇跡を起こせたのかもしれないな", "speaker": "紅"}, {"utterance": "感心した風に言いながら、ウンウンと頷く紅の笑顔が、前方の鏡に映って見えた。どうやら本心からそう思ってくれているみたいだ。\nそういう影で行うものだからこそ、褒めてもらえると嬉しかったりする。\nが、その紅の表情が不意に陰る。\nその細い指が、俺の肩へとそっと伸びた。そして、傷の周囲をなぞるように動いていく。\nその感触は少しくすぐったかったけれど、決して不快なものじゃない。\nが、不意に滑りでもしたのか、その指が傷へと触れる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "痛っ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、す、すまんっ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "指の感触がふと消えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、なあ……これ完治させてもらうわけにはいかなかったのか……?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "いや、前にも言われたんだけどさ、回復系でもあまり人体に魔力を使いすぎるのはよくないらしくてさ。リバウンド、とか発生するから\n問題ないレベルにまで治したら、あとは自然治癒させた方がいいらしい", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そうなのか……この傷、残っちゃうのかな……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "どうだろうなあ。まあ残ったところで別に構わないさ。むしろ、紅にこんな傷が出来たら大変だった", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ばか……\nあたしの不注意のせいなんだから、あたしに傷が出来る方が普通じゃない……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "大事なものほど傷つかないで残っててほしいもんだろ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だ、大事なって……最近のお前は、そういう恥ずかしいことを簡単に口にしすぎるぞ\nう、嬉しいけど……\nでも、本当にすまない……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "立場が逆だったとしても、やっぱり紅なら俺を助けてくれただろ。現に今までがそうだった\nだから本当に気にしないでくれ。むしろ俺のが助けられてきた回数は多いんだ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……そうか\n……こうしてみると広いな、姫の背中。やっぱり、男なんだな\n最近のお前は、本当にどんどんと成長してしまう。必死に追いかけてはいるが、離されてしまうのも、そう遠くはないかもしれないな……\nあっ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "急いで身につけたせいで、巻き方が弱かったのだろう。紅の身体からバスタオルがはらりと落ちた。その、魅惑的な身体が、鏡の中に惜しげもなくさらされる。\n……い、いやそのなんだ……海とか着替え見た時とかで分かっていたはずなんだけど……こうして実物を目にしてしまうと……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ど、どうかした、のか?紅……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、ああいや、大丈夫だ。その、バスタオルが落ちただけで、この位置なら見られることもないからな\nしっかり洗ってやるぞ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "機嫌良く、いかにも楽しげに俺の背中を洗い続ける紅。腕を動かす度に、その豊かな膨らみが揺れるのがよく見える。\n……ごめんなさい紅さん。その、丸見えだったりします……。\n見えてる、とか教えたら、それはそれでまずいよな。見られてたって自覚させちゃうようなものだし。\nなんとか『鏡に映ってたけど俺には見えなかったー』、という方向にもっていく手はないものか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、なあ、紅", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ん?どうかしたのか?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "い、いやそのなんだ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "考えろ、考えるんだ俺!今ここでこそ紅のためになる一言を!!", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "鏡に映って俺に丸見えです!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "え?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "あ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、いや、今のは間違い!俺何も言ってない!だからうん、そうだもう一回。ほら、もう一回やり直そう!わんもあちゃーんす!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あまりの失態に慌てまくる俺の視界の中、鏡に映った紅の笑顔が、みるみるうちに真っ赤に変わっていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "つ、続けるぞっ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "が、そんな状況の中で、紅はまったく予想外の行動に移る。その身体を少しも隠すことなく、今まで通りに俺の背中を洗い始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、ちょっと、紅?紅さん!?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "べ、べべべ、別にいい!見られたところで減るものじゃないしっ\nこれくらい、昼間のお礼だ!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "首筋まで真っ赤にしながらも、必死に羞恥と戦いながら俺の背中を洗い続ける紅。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あたしの身体でいいなら、見たいだけ見ればいい……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "懸命に強がりながらもしぼんでいく声が、いかに無理をしているのかを感じさせる。\nそれでも決して手を抜かずに、俺を洗う紅。\nそして、それからしばらくして洗い終わった瞬間、紅は顔を真っ赤にしたまま、風呂場から全力で飛び出していった。\n……さて、部屋に戻った時、俺はどういう態度を取ればいいんだろうか……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "紅"], "product_name": "03_Tiny Dungeon BaW", "file_name": "034104_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "……み、見られちゃった……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "どうしよう、顔の火照りが収まらない。ど、どこまで見えちゃってたんだろう。胸までは……いや、あの角度ならまちがいなく見えていた。胸どころか下手をすれば……。\nあー、本当に、本当になんて失態。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "紅?こんな時間にどうしたの?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェヴェ、ヴェル!?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "タイミングというものは、本当に重なるものなのだろう。よりにもよって、ウルルでもノートでもなくヴェルだとは。\n姫を第一に考えるヴェルに、今の風呂でもことが知られたりしようものなら……ここはなんとかごまかすべきだな。友情を大事にするのなら。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、いや、ちょっと夜風に", "speaker": "紅"}, {"utterance": "この香り……お風呂入ってたの?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "さすがは魔界の黒翼。生半可なごまかしはきかないかっ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、いや……その……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "あら?でも、今の時間って確か、ヒメが……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルは呟きながら、何か考えるように口元に指を運ぶと、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ。一緒に入ってたのね", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "笑顔で致命的なことを見破ってくれた。この頭の回転の速さこそが、ヴェルの本当の強さなんじゃないかと、最近思うようになってきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、いや、あの、そんなことは……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "どうすればごまかせるか。頭の中で一生懸命に考えるけれど、ダメだ。考えれば考えるほど、何も出てこない。浮かばない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その……すまない……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ギブアップだ。あたしは素直に頭を下げた。ヴェルを差し置いて、やっていい行動ではなかったと思う。\nだがヴェルは、そんなあたしの謝罪に苦笑を浮かべる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "別に謝る必要はないと思うけど。紅が自分で望んで行ったんでしょう?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "それはそうだが……だけどヴェルは姫を……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "私はね、ヒメを独占したいわけじゃないの。もちろん、私はヒメのものでありたい。ヒメに大切にされたい\nだけどね、ヒメが少しでも私のことを大事に想ってくれているなら、本命でなくっても構わない\nヒメの本命が誰で、何人大切な人がいようとも問題ないわ。その大切な中の一人に、私をしてくれるなら、ね\nだって、怖いもの。無理に束縛しようとして、嫌われてしまうことが\n私ね、弱虫なのよ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そんなことをさらりと言ってのけるヴェルに、あたしは自分との差を見た気がした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヴェルは本当に姫が好きなんだな", "speaker": "紅"}, {"utterance": "もちろん。ヒメこそが私という存在のすべてよ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ニッコリと、花のような笑顔を浮かべてヴェルは答える。この少女のこんな笑顔を、いったいどれだけの人が見たことあるのだろう。\n編入初期の頃は、まだ姫への想いも必死に隠そうとしていたけれど、最近はもう素直なものだ。\nこの顔こそが、ヴェルの素顔なんだろう。姫が惹かれないわけがない。\n少しも揺らぐことのないヴェルの想い。なら、あたしの本心は……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、私はもう戻るわね。紅も早く休みなさいよ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そう言い残して、ヴェルは去って行った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうだな、今日も色々あったし、もう戻ろう\nほんと、さすがに今日は疲れたな……明日は休みだし、のんびりと……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そう呟いて、あたしは気がついた。一番始めに気付いているべきだった、その事実に。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あたしと姫の部屋、一緒……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "い、いったいどんな顔をしていればいいんだろう……下手すれば、明日もずっと部屋で二人きり……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ど、どうしよう……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "頭の中に浮かんでしまうあらぬ妄想に、たちまちのうちに顔が熱くなっていく。ええい、静まれ、あたし!\nと、とにかくだ、今日はこのまますぐ寝よう。明日も早めに起きてすぐ出かけよう。\nあたしは未だ風呂にいるはずの姫から逃げるかのように、部屋へとダッシュで走っていった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["紅", "ヴェル"], "product_name": "03_Tiny Dungeon BaW", "file_name": "034105_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "朝起きてみれば、部屋には俺しかいなかった。\n昨夜も風呂から戻ってみれば既にベッドの中に潜って寝ていたし、声をかけてみても、明らかな狸寝入りだった、まるで俺から逃げているかのようにも見える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……まあ、正直俺も何話していいか分からないしなあ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "寝る時は勢いもあって声をかけられたけれど、それが失敗しただけに尚更今はかけにくい。\nそう考えれば、これはお互いに冷静になるのに丁度いいのかもしれないな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "とりあえず、朝食行くか", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺はベッドから降りると、かけてあった着替えに手を伸ばした。\n朝食と言うには多少遅い時間に来たせいか、食堂は空いていた。俺は適当に空いたテーブルへと着くと、早速手を伸ばす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あら、珍しいですね。一人でだなんて", "speaker": "ルアン"}, {"utterance": "するとそこへ、寮の管理人こと、神界王妃ルアンさんが現われる。いつ見ても王妃には見えないなあ、この人。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いえ、寝てたら置いてかれてしまったみたいで", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そんな俺の説明に、ルアンさんはポンと手を合わせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、そういえば、ヴェルちゃんと一緒にお出かけだったものね、紅ちゃん", "speaker": "ルアン"}, {"utterance": "いやあ、今日は特にしなくちゃいけないこともないんで、のんびりしてようかなと", "speaker": "姫"}, {"utterance": "んー、だったら、ちょっとおばさんにお付き合いしてみませんか?", "speaker": "ルアン"}, {"utterance": "おばさん?誰のことです?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "姫くんは焦らすのがうまいんですね。目の前にいるじゃないですか", "speaker": "ルアン"}, {"utterance": "そう自分を指差すルアンさんに、俺はようやく気がついた。ダメだ。やっぱりこの人相手だと、どうしても近所のお姉さんに見えてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "おいしいお菓子があるんですよ。でも残しちゃったらもったいないですし、大勢でお話しながらのがおいしいですから♪\nどうでしょう", "speaker": "ルアン"}, {"utterance": "言って、ニッコリ笑うルアンさん。まあ、そうだな。どうせ用事があるわけでもないし、普段の借りを返すいいチャンスかもしれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうですね。せっかくのお誘いですし、それじゃあちょっとお邪魔します", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はい。心をこめて、おもてなししちゃいます♪", "speaker": "ルアン"}], "speakers": ["ルアン", "姫"], "product_name": "03_Tiny Dungeon BaW", "file_name": "034201_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "丘へと続く道を、ノートと二人で歩く。休日のせいか、途中で何人かの人達とすれ違ったけれど、ノートはずっと俯いたまま俺の後ろに隠れていた。\nこうして隣で見ているだけで分かる。緊張仕切っていて、ガッチガチだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えーと、ノート?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ははは、はい!!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "いや、そんなに緊張しなくていいって。ほら、学園内でだって、二人きりで会ったりとかはあるだろ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そ、それはそうなんですけど……で、でもこれ\nデート、みたいじゃありませんか?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "まあ、第三者から見たらそう見えるかも?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "かも、じゃなくてそうとしか見えないですっ\nボ、ボク、デートなんて今まで……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "でも、元々丘の方に行く予定だったんだろ?なら、それにお供がついたと思えば", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そ、それは、お母さんとアミちゃんが……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "何かを言おうとして、結局赤くなって言い淀んでしまうノート。そんな様子は、やっぱり王女とか切り札とかには到底見えない。\nまあ、ヴェルやウルルもそうだけど、強いとか偉いとかいう前に、一人の女の子なんだよな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でもまあ、最近は騒がしかったし、少しくらいは休むのもいいか。丘はそういうのにうってつけの場所だし", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そんなことを話しながら歩いているうちに、俺達は丘へと到着する。\n俺は、空を見上げるように草の上に横になった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ノートもさ、立ってないでのんびりしたら?\nそもそも、そうやって立ってるとスカートの中見えちゃうぞ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はうっ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "俺の指摘に、ノートは慌ててスカートを押さえると、そのままぺたんと座り込んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わ……結構気持ちいいです", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そう言って、風を感じるように目を細めるノート。そんなノートに見惚れていると、ノートが少し真剣な声で聞いてきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あの、姫くんに、ちょっと聞いてもいいですか?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "俺で答えられることなら", "speaker": "姫"}, {"utterance": "姫くんは、なんでトリニティに来たんですか?人族がこの世界に来ればどういう目で見られるか、分かってたんですよね?\nアミちゃんだって、最初は変な人族に会ったー、って不機嫌そうに言ってましたし", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "言われて。街でアミアに会った時の事を思い出す。確かいきなり杖を突きつけられたんだよな。\nまあ、実際はその前にも会ってるわけだけど、ノートのためにも忘れておこう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……難しい質問だなあ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、すみません。答えにくいなら……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "いや、そういう意味じゃなくてさ。どれがその回答になるのか、ちょっと俺にも判断つきにくくて\n子供心に、滅界戦争を止めたっていう勇者の話を聞いて、すっごく興奮したのを覚えてる\n五年前、魔族との間にちょっとした事件が起きて、そこに俺とヴェルは巻き込まれた。その時の様子を見て、もっと強くならなきゃって本気で思った\nみんなが無理だって言った。俺も、やっぱり無理なのかなって思った。諦めようかなって。だけどさ、それが凄い悔しかった\n今までがどうだったとか、みんながどうだったじゃなくて、俺がどうなのか、だと思ってた。ここで諦めたら、それを覆してしまうみたいで\nだからまあ、それに反抗してみたかったっていうのもある\nまあ、ただの子供の反抗期、ってところなのかなあ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "やっぱり、姫くんって強いんですね", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "俺の話のどこを聞いてそう思ったのか、ノートは嬉しそうに笑っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、つまりはただ無茶してるってだけだぞ、俺", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そうですね。無茶をしただけだったら、ただの子供だったと思います\nでも、姫くんは逃げてません。逃げないでずっと立ち向かったままで、しっかりと前に進んでます", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そのノートの言葉に、一種の憧れのようなものが混じっている気がした。俺は黙ったままノートに先を促した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ボクも、逃げてることがあるんですよ。本当は、このままずっと逃げ続けるつもりだったんですけど……\nでも、姫くん見てたら、そんな自分が恥ずかしくなってきちゃいました", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "苦笑……というより自嘲に近いかもしれない。そんな笑みを浮かべてノートが呟いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ノートくらいの強さで逃げるって、いったい何から?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そうですねえ、こういうのはなんて言えばいいのか……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ノートはアゴの先に人差し指を当てながら、空を見上げつつ思案する。が、それも大して時間はかからず、すぐにさっきまでの笑顔に戻った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうですね。運命、でしょうか", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "なんか、さらりと言われすぎて重いのか軽いのか分からないなあ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "何を言うんですか。ボクだって、ついさっきまではすっごく重く感じてたのに、姫くんのせいで軽く感じるようになっちゃったんですよ\nだから、もしもの時には、ちゃ~んと責任取って下さい", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ええっ、それ俺のせいなの!?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "もちろんです", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "俺が背負うということが嬉しいのか、ニコニコと楽しげに言うノート。ええい、仕方ない。可愛い女の子の前で強がってみせるのも男の甲斐性だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その責任がどういうものかは分からないけども、分かりました。その時にはきっちりと責任取らせていただきましょう", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺の答えに、ノートは嬉しそうに頷いた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ノート"], "product_name": "03_Tiny Dungeon BaW", "file_name": "034203_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "お待たせしました", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "戦闘服に着替えたウルルが、ゆっくりと歩いて来る。普段の妹のような姿とは違い、こうして遠くから見ているだけでも、オーラのようなものを感じる。\n間違いない、ウルルは本気だ。本気で俺と戦おうとしてくれている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっと、この時がきました。にいさまと、本気の勝負を出来る時が", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ああ、俺もずっと待ってた。ウルルと本気で戦える日を\nトリニティの中でも最低レベルだった俺が、足掻いて足掻きまくって、ウルルやみんなのおかげで少しずつ力を手に入れて……\nそして、やっとここに来た。三至宝に挑める日が", "speaker": "姫"}, {"utterance": "やれるだけのことはやったという自負はある。けれど三至宝は、他の連中とは根本的に強さが違う。今の俺で本当に通じるのか、そんな不安がじわじわと広がっていく。\nそんな俺の心の内を知ってか知らずか、ウルルは嬉しそうに笑ったままで俺に言う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "知っていましたか、にいさま。竜族には女の子しか生まれないんです。だから種族を維持するために、強い男の人を他の種族から迎え入れるんです\nそれも人族の男の人とは種族的な相性がいいらしく、出生率の低い竜族でも、かなりの確率が見込めるんですよ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ああ、知ってる。だからこそ竜族は滅界戦争でもその多くが人族に協力した。自分達の種族を守るために。\nそして、だからこそウルルは……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ウルルは、竜族の最後の王族……最後の金竜です。当然、種族を存続させていく務めがあります", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "だからこそ、ウルルは強い人族を求めていた。これからの竜族を率いることのできる、真の金竜を産むために", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はい。そして、にいさまは約束してくれました。ウルルに勝ってくれるって……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルの頬が微かに赤くなる。そう。俺は約束した。必ず勝つと。勝って、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だから、ウルルに勝って下さい。勝って、ウルルを受け入れて下さい", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "勝って、ウルルを手に入れると。\nどれだけ俺とウルルが想い合っていても、竜の王女であるウルルがただの人族と添い遂げるわけにはいかない。\nウルルは常に、種族のことを、竜族のみんなのことを考えてきた。そのために多くのものを犠牲にしてきた。\nだから俺は約束した。もうウルルが犠牲になる必要はない。それが必要だっていうなら、俺がウルルより強くなると。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もちろん勝つよ。勝ってウルルと色々したいしな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はい。勝って、ウルルに色々して下さい", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "俺の言葉を一切疑うことなく受け入れ、ウルルは笑う。そして正面から構えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "竜族の最大の力は、その一撃の破壊力です!駆け引きはいりません!この一撃だけで勝負です!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルの元に、尋常でない破壊力が集まっていくのが分かる。ヴェルの魔力によるものでも、ノートの技によるものでもない。\nウルルの、ウルルだけが持つ、あくまで単純な、力という破壊力。\n空気が歪む。ウルルの拳を取り巻くように集まり、光すらねじ曲げるほどの密度を持つ。\n周囲一体の空間が、まるで悲鳴を上げるみたいに軋み始める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "凄いな、ほんと……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "正面から、その力と対峙し、思わず呟いた。いや、その言葉しか出せなかった。\nこれから、この一撃を受けるんだ。この一撃に耐え、そしてウルルに俺の力を叩き込まなければいけない。\n本来ならありえない。人間がこの一撃に耐えられるはずがない。五体満足でいられるはずがない。\nだけどなぜだろう。緊張でノドがカラカラだ。唾すら出ない。背筋を流れる冷たい汗が止まらない。だけどなぜだろう。\n不思議と俺は、勝てる、と確信していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にいさま、行きます。竜族の金鱗、ウルル=カジュタの最狂の一撃\n竜の息吹っ!!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "瞬間、音も、色も、風も、香りも、感じられるすべてが消えた。\n押し寄せる圧倒的な破壊の力。狂った暴力が、俺のすべてを包み込もうと押し寄せる。俺はその力に、自分のすべてを込めた剣を、ただ打ち付けた。\n…………。\n……。\n…。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……俺の勝ち、でいいのかな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ウルルの細い首筋に剣の切っ先を突き付けながら、そう尋ねる。\n全身を激しい痛みが襲っていた。今にも震え、崩れそうになる膝を、ただ強がりという力で押さえ込む。\n身に纏っていた鎧は粉々に砕け、いたるところから血が流れている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はい。にいさまの勝ち、です", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "それでも、俺は生きていた。\n最強の竜ウルルの誇る最狂の一撃と正面から挑んで、俺は生きていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にいさまの、勝ちですっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "その双眸から澄んだ涙を溢れさせながら、ウルルが俺の胸へと飛び込んでくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にいさま……にいさまぁ……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ああ、この日をどれだけ待っただろう。俺も、ウルルも。どれだけ待ち望んできただろう。\nこの小さな身体が、温もりが、今間違いなく俺の腕の中にある。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これで、ウルルは俺のものだ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はい、ウルル、にいさまのものですっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "喜びに泣きじゃくるその瞳をしっかりと焼き付けながら、俺はウルルの小さな唇を奪う。抵抗はなかった。いや、むしろ求められた。\n俺達以外は誰もいない闘技場。俺とウルルの未来が決まったこの場所で、俺達はその身体を触れ合わせていた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ウルル"], "product_name": "03_Tiny Dungeon BaW", "file_name": "034404_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "闘技場の壁に寄りかかるようにして立つウルル。そんなウルルの下半身に、ズボンの上からそっと触れてみた。その小さな身体がびくん、と震えるのが分かる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ウルル……怖いか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "い、いえ、大丈夫、です。にいさまの指ですから……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そうは言いつつもガチガチに緊張しているのがよく分かる。俺を見上げるその表情に、明らかな不安が見て取れた。\nそれでも、俺を拒むことなく受け入れようとしてくれているウルルに、素直に微笑みかける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうか。ウルルは、本当にいい子だな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そ、そんなことありませんっ。ウルルがそう見えるなら、それは、相手がにいさまだから……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そんなウルルが可愛らしくて、つい指に力を入れてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "瞬間、ウルルが小さく喘いだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まだズボンの上からなのに、それでも感じるんだ……敏感なんだな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "まさぐるように動く俺の指に、ウルルは小さく身体を震わせ続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "に、にいさま……もっと、お願いします……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ああ、分かってる。俺も、今日は止められそうにないよ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そんなウルルの期待に応えるかのように、俺も興奮している自分を抑えられない。俺はウルルのズボンへと手をかけた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はうぅ……こ、子供っぽくてごめんなさい……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ズボンを降ろすと同時、可愛らしい緑のストライプが現われる。恥ずかしげに視線を逸らすウルルに、俺は苦笑した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんで?ウルルらしいし、可愛くていいと思うけどな\n俺としては、むしろここが……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "きゃうっ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "たったあれだけしか触ってないのに、もうこんな風に湿ってることのが気になるかな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "下着の上から指をウルルの筋へと埋めてやると、そこはもう熱く湿っていた。たったこれしか触れていないのに、ウルルはもう感じ始めているみたいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱり、期待してくれてたのかな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そ、それは、あの……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "もしそうなら、俺は嬉しいんだけど", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ウ、ウルルは、そんなえっちな女の子じゃ……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "俺の質問に恥じらうように頬を染めるウルル。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうか?別に隠さなくてもいいのに。ウルルは変なところで強情だから", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は、そんなウルルの秘裂の中を、下着の上から上下になぞった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひあっ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ぴくん、とその小さな身体が大きく跳ねる。ウルルはここが弱いのかもしれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほら、ちょっと上からなぞるだけで、こんな可愛い声をあげてくれるんだ\nそれじゃあ、もうちょっと", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、あう……う、あ、ああっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ゆっくりとした俺の指の動きに応えるように、ウルルが甘い声をこぼし始める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、ダメですっ。ウ、ウルルは、そんな……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "それでもやっぱり恥ずかしいのか、ウルルは自分を襲っているだろう快感に必死に耐えていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、あ、あふ………", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "それでもこぼれてしまう声は、甘くて可愛らしい。下着のシミが少しずつ、けれど確実に大きくなっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ウルルのパンツ、こんなに濡れてきてる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そ、それは、ち、違う、んです……っ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "懸命に否定をするものの、広がっていくシミはごまかせない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうかなあ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は、ウルルを隠すそのスプライトの布地へと手をかけると、そっと引き下ろした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "何もないウルルの下半身。そこに走る小さな筋が俺の視線にさらされる。\n指先でそっと開くと、熱い蜜がとろりと溢れて、俺の指へと絡んできた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もう、こんなに濡れてる……やっぱり、期待してくれてたんだな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ウルルで濡れた指先で、ウルルの秘裂の中を上下に撫でる。それだけで、ウルルは大きく仰け反った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あぁっ!や、に、にいさま……そ、そこはっ\nつ、つまんじゃ、や、です!あ、ふあ、ああっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "その一番手前にある、ぷっくりとした膨らみ。ひっそりと隠れていたそれをきゅっとつまむ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だめぇ!ウルルは、そ、そこ、とっても弱くてっ\nや、やあんっ!き、きちゃう!きちゃいます!だ、だめっ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "嫌がりはするものの、俺の手をはね除けようとはしてこない。俺はそのまま、ウルルの敏感な豆をクリクリといじる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お願い、にいさまっ、ゆ、許して、くださっ\nあああぁぁっ!!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そして、ぶるるっ、と震えたその刹那、ウルルは悲鳴にも似た嬌声を上げた。その中から、ぷしゅっ、と熱い液が噴き出し俺の指へとかかる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "軽くイっちゃった、か。ちょっと手でいじっただけなのに……本当に、ウルルは可愛いな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、は……はぁ……はぁ……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "始めての感覚に、荒い息を吐くウルル。俺はそんなウルルを抱き上げると、そっと地面へと横たえた。\nその細い足を左右に大きく開かせると、ウルルの恥ずかしい入り口が露わになる。\nその入り口を、やはり指で左右に開くと、桃色の可愛らしい秘肉が姿を見せた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ウルルの……凄い綺麗だ……淡いピンクで……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あう……ウルルの、恥ずかしい所……見られちゃってます……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そこは、ウルルの奥から溢れた蜜で、もう存分に濡れていた。何も生えていないその場所は、ウルルのすべてを俺の視界に映し出している。\nこれから俺によって開かれるだろう小さな入り口も、排泄用の小さな出口も、充血し、ぷっくりと膨らんだ豆も、そのすべてが余すところなく見えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、見ちゃった。だから、他の所も見せてくれな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ここまでくれば、ウルルのすべてが見たい。順番は逆かもしれないけれど、俺はウルルの上着の方に手を伸ばす。\nブラは無かった。上着をズリ上げただけで、その下に隠れていた控え目の丘が二つ姿を見せる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ご、ごめんなさい……ウルル、お胸ちっちゃいです……にいさまに喜んでもらえません……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そんなことないだろ。小さくてもウルルの胸だ。魅力ばかりだと思うけどな\nこの、ツンと尖っちゃってる先端だって、凄い可愛い", "speaker": "姫"}, {"utterance": "固く尖ったピンク色の尖塔。風に触れてプルプルと震えるその様子は、それだけで俺を興奮させる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それに、ウルルは竜族の中じゃあまだ若い方なんだよな。もう少し経ったら、凄い成長期に入るかも知れない", "speaker": "姫"}, {"utterance": "実際、オペラさんだって、先生だってあの体型だ。ウルルだってそうならない保証はない。まあ、それはそれで少し寂しい気もしてしまうけど。\nそんなことを考える俺に、ウルルは恥ずかしそうに尋ねてきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "も、もしそうなったら、あの……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "が、何を言おうとしているのか、言い淀んでしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "に、にいさま、の……その……ですから、あの……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "それでも、ウルルは首を左右に振って振り切ると、覚悟を決めたように言い切った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、挟んだりしたら、喜んでくれますか!?", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "つまりは、胸で、ということか。少しでも俺を喜ばせたいと思ってくれてるんだろう、そんな必死なウルルの姿に、自然と顔が綻んでしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、なるほどな。確かにそれは、選ばれた者のみに与えられる力だ\nむしろ大喜びでお願いするよ。だから、成長期に入ったらちゃんと育ててやってくれ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "男として、やはり味わってみたい、と思ってしまうのはやはり仕方がないと思う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それまでは、今しか楽しめない、この胸で楽しませてもらうから", "speaker": "姫"}, {"utterance": "が、それと同時に、今のウルルのままでもいいなあ、とも思ってしまうのは贅沢だろうか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひんっ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そのウルルらしい胸をそっと揉む。それは確かに大きいわけではないけれど、ふにふにとした独特の感触があった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ……にい、さま……む、胸は……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "小さくても、ちゃんと柔らかいし、気持ちいいよ。それに、感じてるウルルの顔が凄い楽しい", "speaker": "姫"}, {"utterance": "すべすべとしたウルルの胸を、存分に味わう。円を描くようにして愛撫しながら、その中心にあるツボミを軽くつまんだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "で、でも、そんな、のは……きゃうんっ\nや、あぁ……ウルル、つままれるのはダメですぅ……ま、またはしたなくなっちゃいますっ。やあぁ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ここも弱いのか、指先でこねるようにしていじる度、ウルルはその身体を震わせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、もう一つこっちも……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、ふあっ……ん、あ、はうんっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "乳首をいじりながら、下の唇も同時に撫でる。秘裂の中を上下に往復するだけで、ウルルの口から熱い吐息がこぼれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "凄いな……こっちいじってると、ウルルの中からどんどん蜜が溢れてくる\nこんなに小さな入り口の奥から……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "いつものウルルからは考えもできない、こんなにもいやらしいウルルの姿。もっともっと淫靡なウルルが見たくて、俺はその指を秘裂の中で一番小さな穴へと持っていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、もうちょっと上の、こっちの穴なんかどうかな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "んあっ!\nだ、だめです!そこは、あの、違う所で……お、おしっこの……!\nや、あ、だめぇっ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "突く度にぴくぴくと動く小さな出口。が、今度は寂しいとばかりに下の入り口がひくひく動く。\n俺は誘われるように、初めての穴へと口を付けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……あぁ……っ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "狭く小さな入り口を、柔らかな舌でゆっくりとこじ開けていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にい、さまの舌……や、優しい、です……\nはふ……ぞ、ぞくぞくって来て……あ、はあ、んうっ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "熱い蜜で埋まった秘洞の中を、舌を伸ばして掻き回していく。ぴちゃぴちゃと響き渡る水音に、ウルルは本気で喘いでいた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だめぇ……ウ、ウルル、飛んじゃいそう、です……\nに、にいさま……も、もう……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そして、熱く潤んだ瞳を俺を求めるウルル。それは、妹としてではなく男としての俺を求める声だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ウルル……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は、それに応えるよう口を離すと、ウルルの小さな身体をそっと抱き起こす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、はじめて見ました……に、にいさまが、そんな凶器を持ってたなんて……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "地面に伏せるような体勢で、お尻を上げさせる。ウルルの小さくも女な身体のすべてが、俺の位置からだとすべて見下ろせた。\nいやらしく濡れそぼったその光景に、俺自身も信じられないほどに固く滾っている。\nウルルは、恐らくは初めて見るであろうそれに、不安そうな声を漏す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、凶器ってのはいくらなんでも……\nウルル相手だと、あながち冗談にならない気がしてきた……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "別に自分のが特別大きいだなんて考えたことはない。けれど、いざこうして受け入れてくれるウルルの身体と見比べると、さすがに少し考えてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こんなに小さいんだな……ウルルの入り口……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "さっきは柔らかな舌だったから平気だったけど、正直指すら入るのか怪しく思えてしまう。\n本当に、ここに俺のを挿れてしまっていいんだろうか……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、はい。でも、きっと平気です。ウルルも竜族の女の子として、人族のにいさまを受け入れられる身体の持ち主です\nだから、ウルルににいさまを下さい。きっと、耐えてみせますから", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そんな俺の考えを表情から読み取ったのか、ウルルは不安そうにしながらもそう言ってくれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……本当に、いいのか……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はい。ウルルが、それを望んでるんです", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "明らかに怖がっているのは分かった。だけどそれでも、そう強く言い切ってくれるウルルの想いを、しっかりと俺は受け止める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……分かった。それじゃあ、いくぞ。ウルルの純潔、俺がもらう……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はい。にいさまがもらって下さい", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "俺は熱くたぎったそれを、ウルルの小さな入り口にあてがうと、ゆっくりと押し出していった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……く……あ、ああっ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "メリメリとウルルの膜を引き剥がしながら、俺は中へと自分を沈めていく。それは思っていた以上に固く、狭く、俺をギチギチに締め上げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、くうっ……\nウルルの中……キツキツだ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "物理的に入りきらないんじゃないか、そう思えるほどの小さな秘洞を、それでもなんとか突き進んだ。\nそして、何かをぶちんと引き裂くような感触と共に、俺の三分の一程度が、ウルルの中へと突き立った。\n赤い破瓜の印が流れ落ちていく。この瞬間、俺はウルルを俺のものにした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……は、はい……に、にいさまだけで、もう、いっぱい、です……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そして、自分の身体を引き裂かれた痛みに耐えながら、ウルルが声を絞り出す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これが……男の方で……にいさま、なんですね……\nウルル……にいさまに奪われました……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "その声は、苦しそうであったものの確かな喜びが感じられた。だからこそ、俺もしっかりとその事実を宣言する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、確かに俺が奪った。まあ、半分くらいしか入らなかったけど\nいいか。ウルルは、もう俺のものだ。忘れるなよ。ウルルは、俺だけのものだ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "この小さな少女のすべてを俺のものにした。もう他の誰にも譲る気はない。ずっと俺だけのものだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はい……ウルルは、にいさまのものです……やっと、そうなれました\nにいさま。動いて下さい。ウルルの身体を、にいさまで蹂躙して下さい……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "無理しないでいいんだぞ。俺だって、これでもう充分なんだ。", "speaker": "姫"}, {"utterance": "無視じゃありません。ウルルが、そうしてほしいんです。ウルルの身体に、にいさまのすべてを刻み込んでほしいんです", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルル……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "常に他の誰かが喜ぶことを考えて動くウルル。この状況でも、あくまで俺を考えてくれてることが嬉しい。\nだから俺も、そんなウルルの想いを無駄にしないよう、しっかりと味わわせてもらう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ガマンしすぎるな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それでも、できる限り苦痛を抑えられるようにゆっくりと動かす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、はい……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "熱く濡れそぼったウルルの体内。まるで灼熱の溶鉱炉のように、俺を内側から燃えさせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、く……あ、あうっ……\nわ、分かります。にいさまの熱いの……動いて、る……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "無数のヒダが蠢いて、俺の粘膜を包み込んだ。ゾクゾクとした電流のような響きが、背筋を一気に走り抜ける。\nダメだ。ちょっとでも気を抜けば、その瞬間で出てしまいそうだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ……す、凄、い……\nん、あ、あふっ……い、痛い、ですけど……ぴりぴりって、きます……\nウルルの身体を、電気みたいなのが貫いて……あ、あふ……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "さっき一度イッて敏感になっているのか、ウルルの口から苦痛以外の声がこぼれる。\nポタポタと、あの甘い蜜がこぼれ、地面に小さな水たまりを作る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んぐ、あっ……あふ……んん、んっ……くぅ……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "俺の動きに引っ張られるように響く、甘いウルルの嬌声。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あううっ……に、にいさまが……こんな気持ち、いいっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "とろけたようなウルルの声が耳から俺の心を置かし、下半身の唇が、俺をくわえ込み離さない。まるで吸い付くようなその快感に、腰のあたりに大きな何かが集まっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺も、だっ。ウルルの中……キツキツだけど、それでも吸い付いてくるみたいで……こ、これ、クセになる……\nい、一挿入ごとに、俺を締め上げてくるっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "キュッと詩めげてくるウルルの秘洞。奥から次々と溢れる蜜に、ほんの少しだけれども動きがスムーズになっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、あ……ああっ!に、にいさまっ!にいさまっ……ウルル、ウルル、気持ちいい、ですっ!\nも、もっと……もっと、下さい!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ぐちゅぐちゅと小さな水音を立てつつ動く俺の肉棒。それがウルルの身体を内面から刺激し、ウルルの女を引っ張り出す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああっ。もっと、もっとやるぞ!ウルルの中に、もっともっと、思いっきり、注ぎ込んでやる!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "込み上がる欲望は、今にも破裂寸前だった。視界が狭まり、すぐにでもこぼれそうだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ、あああ!うああっ!ね、根本に、きてる!も、もう!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "出して、下さい!ウルルの中に、出して下さいい!!\nん、あ、あふぁ……ん、う、くあぁっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "激しく喘ぐウルルの言葉。それと一緒に、ウルルがより一層きゅうっと締まった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あう……あ、あああああぁぁぁっ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "びくん、と弾けるウルルの秘洞。その快感に、俺も最後の枷を解き放たれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、くうぅっ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は、ウルルの中に溢れる欲望のすべてを放出していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、はぁ……にいさまが……ウルルの中で……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "荒い息を整えながらも、ぼんやりと言うウルル。その中で何度も解き放たれる大量の俺を、気持ちよさげに受け止める。\n俺もその気持ちよさに呆然としながらも、いつしか地面に出来ていた水たまりに気がついた。\nそれは止まることなく、まだウルルの中から流れ出している。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……ウ、ウルル?お前……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "にいさま、やっぱりかっこいい、です……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルは、自分がそんな行為をしてしまっていることすら気がついていないのか、小さく笑った。\nそしてその笑顔に引っ張られるかのように、俺の意識が薄れだす。\nそれはまるで、夢の終わりのようだった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ウルル"], "product_name": "03_Tiny Dungeon BaW", "file_name": "034405h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "傾き始めた陽を浴びて、世界は茜色に変わっていた。\nなんだかんだありつつも、結局あのまま二人で街中デートを楽しんだ俺達。少し静かな所に行きたいというヴェルの願いを受けて、丘へと向かって歩いていた。\n当然ながら、俺の腕にはヴェルがいる。今日のヴェルは一日中このポジションで、本当に甘えたがりだ。\nまあ、そんなヴェルを可愛いなあと思ってしまってる時点で俺の負けなわけだけれど。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "本当、こっちは静かなのね", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "街の方と違って、こっちはあまり人来ないからなあ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "絶好のピクニックコースに見えるんだけど、不思議なものね", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "森の奥の方とかには、ちょっと凶暴な獣なんかもいるから。確率的にはかなり低いけど、普通の人じゃあその一度が命取りだし", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そうね。少なくとも、陽が沈みかける時間までは普通いないわね", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "するとヴェルは、自分の言葉で何かを思い出したように周囲をキョロキョロ見回し始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "どうかしたのか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "んーと、さすがにこれくらい人目が無ければ大丈夫かしら……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そう呟くと、突如俺の近くに密着するように擦り寄ってきて、とんでもないことを言い出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヒメ、だっこー", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ぶっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あまりの希望に、思わず吹きだしてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、だっこって……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "正直、ヴェルのイメージに全然似合わない言葉だと思う。まさかここでそれを求めて来るとは思っていなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ダメ?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ちょこん、と可愛らしい上目遣いで尋ねてくるヴェル。普段の強いイメージと、この甘えん坊な可愛らしいイメージ。\n正反対のイメージが同居しているところが、この少女の最大の魅力なのかもしれない。そして、そんな子に頼まれて嫌と言える男もそうはいないだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうだな……まあ、実を言えば、俺も一度やってみたかった", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ただし、ヴェルが思っているのとは少々違うと思うけれど。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃあっ\nヒ、ヒメ?あの、これはちょっと違う気がするの……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "いや、だっこであることに代わりはないと思うけど。俺の周囲じゃあ、お姫さまだっこ、とか言われてたし\nこういうの、いや?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……なんか、私がヒメに手を回せないのがちょっと不安\nで、でも……ヒメに守られてるみたいな感じがするのは、すっごくいいかも……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "照れ笑いを浮かべながら、素直に俺へと身体を預けてくれるヴェル。そのまま顔を俺の胸へと埋めてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あの……私、重くない?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "全然。むしろ、重さと柔らかさと温かさのバランスが丁度よくて驚いてる。", "speaker": "姫"}, {"utterance": "小柄なヴェルの身体は思っていたよりも遙かに軽かった。この小さな身体が、あれだけの強さを生み出しているんだと思うと、ちょっと驚く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こんなにいいものなら、もっと早くやっておけばよかったな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "私も、姫の体温と心臓の音とを感じられるの、すっごくいい", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルは、俺の胸に埋めた顔を、更に押しつけてくると、満面に笑顔を浮かべてそう言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こんなことなら、もっと早くお願いすればよかったかな", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "別に丘に行くことが目的だったわけじゃない。ただ、こんな風に二人で甘え合える場所に行きたかっただけ。\n気がつけば俺達は、道の真ん中で抱き、抱かれながら、ただお互いの顔を見つめていた。\n陽がゆっくりと赤みを増し、徐々に紫から黒へと変わっていくけれど、気付かない。\n少しずつ冷たさを増していく風も、お互いの温かさが忘れさせてくれた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ヴェル"], "product_name": "03_Tiny Dungeon BaW", "file_name": "034902_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "今の今まで騒がしかったせいか、みんながいなくなった途端、一気に寂しくなった俺達の部屋。\nヴェルは残りたがっていたけれど、さすがにほとんど徹夜で看病してくれていたせいか少しふらついていたので、戻って休んでもらった。\nもっとも、みんなから、今夜はまだちゃんと休むこと、という命令をいただいてしまいましたが。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほんと、最近はこの部屋が妙に広く感じることがあるな", "speaker": "紅"}, {"utterance": "まったくだ。さっきまでは、あんなに狭かったのに", "speaker": "姫"}, {"utterance": "自分のベッドの上に座りながら言う紅に、俺もさっきまでの光景を思い出しながら答える。でも、その狭さを嫌だと感じない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だが、これ以上広くならないでよかった……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "不意に、紅の顔に陰が差す。紅は自分の身体を両手で抱きしめると、震えるように言葉を絞る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "何度も呼んだんだ。本当に、何度も、何度も。声が枯れそうになるくらいに、あたしも、ヴェルも……\nだけど、それでも目覚めなかった。ノートに回復魔法をかけてもらって、だけどやっぱりだめで……本当に、怖かった……\nもう、目覚めないんじゃないかって、このまま目覚めなかったらどうなってしまうんだって、そう考えたら、怖くて怖くてたまらなかった……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だから、だな……\nあの、その……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅は、恥ずかしそうに、だけどそんな羞恥を隠そうとするかのように、キョロキョロと視線を彷徨わせる。\nだけど、やがて覚悟を決めたように、真っ直ぐに俺を、少し恥ずかしげに上目遣いで見て、言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だから……目覚めてくれてありがとう\nお、お休みっ!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "言うだけ言って、そのまま布団の中へと逃げてしまう紅。まったく。せめてお礼くらいは正面から言わせてほしいんだけどなあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、お休み。俺の方こそ、ありがとう", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そう紅へと微笑みかけると、俺も布団の中へと潜り込んだ。二日間も眠り続けていたはずなのにあっさりと眠りに落ちれたのは、やっぱり安心しているせいなんだろうか。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "紅"], "product_name": "03_Tiny Dungeon BaW", "file_name": "035102_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "夜の街を紅に引っ張られるままに歩いていくと、やがて海岸に到達した。\n静かな夜の海。銀色の月の輝きに照らされ、潮の香りと波の音に包まれる。俺と紅は、砂浜に打ち上げられている流木に、並んで座る。\n空に浮かぶ月は、太陽とは違うもののまぶしく輝いて見えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "しかし今日は驚いたな。まさか今回の事件の裏で、あんな話があったなんて\n最初、お前に学園長室へ連れて行かれた時は、何をする気なんだろうと思ったが", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そうだな。俺から聞いた事とはいえ、やっぱり驚いた。まさか戦時中の兵器にまで行くとは思ってなかったし", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……お前は、それを手にしたんだよな", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅の口調が、どこか怯えたようなものに変わった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "今日、改めて思い知った。もしかしたら本当に、あたしはお前を失っていたのかもしれないって\n死ぬとか生きるとかだけでなく、あの剣のせいでお前がお前でなくなっていたのかもしれないんだって\nあたしの知っている白鷺姫という人間が、もしかしたら消えてしまっていたのかもしれないって……\nそう考えたらさ……ははは……震えが止まらないんだ。お前がいない世界で生きるあたしが……まるで想像できないんだ……\n怖くて、たまらないんだ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "いきなりなのは分かってる……姫にとって、きっと重荷になるだろうってことも……\nだけど、だけどもう、ダメなんだ……\n今だけでいいから、あたしを安心させてくれ……お前がここにいるんだって、あたしに教えてくれ……\n本当に、今、間違いなくここにいるんだって……\nお願い……姫……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "それは友人としてでも同僚としてでもない。一人の少女としての、願いだった。\nその瞳を潤ませながら、ジッと俺を見上げてくる紅。その姿に、いつしか俺も、その肩を抱きよせていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "その……やめるなら、今が最後だ。さすがに、紅を相手にして、ここから先でストップはできそうもないから……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "なら、今やめなければ、最後まで、っていうことだな……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "恥ずかしそうに微笑ながら答える紅。俺は、その最後の線を超えた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "紅"], "product_name": "03_Tiny Dungeon BaW", "file_name": "035304_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "紅の腰を抱くように手を伸ばし、その胸にそっと触れる。瞬間、紅の身体がぴくんと震えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……\n姫の手が……あたしに触れてる……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "俺の手がすべて沈み込んでしまいそうな豊かな膨らみ。けれど、それを押し返す心地よい弾力。それは本当に麻薬のような感触だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "嫌か?紅が嫌だっていうなら、俺はすぐやめる。紅の嫌がることはしたくない", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ううん……まったく逆だ\nその、恥ずかしいのは間違いないんだけど……姫に触ってもらえて凄く嬉しい……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "恥ずかしそうに声を絞り出す紅に、俺も触れる手に力を込める。服の上からなんて問題無しに、その膨らみは形を変えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あたしの身体に触る男がお前で……本当に、よかった……\nだから、続けてほしい。姫がしたいと思うことを、すべてやってほしい……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そんな紅に応えるかのように、俺はその胸をより大きくまさぐる。紅の目が気持ちよさ気に細まったのが分かった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "紅……俺も、お前の初めてに男になれるのが俺で、本当に嬉しいよ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺にとっての一番のパートナーだった紅。その、本当の意味でのパートナーに選ばれる。それは心の底から胸を張れることだった。\nその身体のすべてを見たくて、俺はそっと上着に手をかけた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その、分かってはいたけど、こうして目の前でじっくり見ると、やっぱり大きいな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "自分ではあんまり自覚はなかったんだけど、その、そうみたいだな……\n時々、変な目であたしを見て行く男がいるんだが、そいつらみんな、胸が気になるみたいで……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そりゃあ、紅くらいの容姿の子がこんな胸を持っていれば、男なら誰だって気になるだろう。\n俺だって、ふと気がつけば目で追ってしまってたこともあるくらいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、この胸は、今は姫のものだ。姫に触られるのなら構わない", "speaker": "紅"}, {"utterance": "この立派なのを触れるって、さすがに緊張するな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その胸を、今はこうして俺だけが独占できる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "……凄いな……この重量感とか、こんなにあるなんて思わなかった……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "持ち上げようとすれば、そのまま手にのしかかるたっぷりとした肉感。この重みが気持ちよくすら感じる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、ぁ……姫の手、熱い……\nん、ああっ!ひ、姫、そこはっ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ブラの上から、その頂点らしいところを少し強めにつまむ。同時に、紅の可愛らしい口から甘い声がこぼれた。\nすでに感じているのか、そこはブラの上からでも分かるほどに固く尖り、コリっとした感触を返してくれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ……んあぁっ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "もじもじと流木をいじっていた紅の手が自分のスカートへと伸びた。そして、こっちの方もと誘うかのように、自らスカートをめくり上げる。\nブラとついになった品のいい下着が露わになる。俺はガマンできないとばかりに、その布地の中へと、そっと手を忍ばせた。\n淡い茂みを掻き分けて進むと、その先にわずかに窪んだような場所がある。既にしっとりと濡れたそこは、間違いない、紅の秘肉の丘だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "さ、触られちゃった……そんな恥ずかしい所まで……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "熱い吐息をこぼしながら呟く紅に、俺もより昂ぶってくる。自然と指が沈み込んでいた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "紅のここ、凄い熱い……それに、もうヌルヌルしてきてるぞ……\n紅の奥から、どんどん熱い蜜がこぼれてきてる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ば、ばかぁ……恥ずかしいから、そういうの言うなぁ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "柔らかな秘肉は既に熱い蜜で濡れ、俺の指の動きに合わせるように、くちゅくちゅと音を立てていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、恥じらう紅も、可愛いからさ\nこのあたりも、ぷっくりと大きくなってきてるぞ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そのまま秘裂の上の方へと指を動かせば、ぷっくりと膨れた突起に指先が触れる。紅の身体の奥に隠れているそれは、しっかりと大きくなっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひゃんっ!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "一番敏感なその場所に触れられて、紅が仰け反りながら喘ぐ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、や、だめっ……そ、そこ、感じすぎて……あ、ああっ!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "大丈夫。こっちの方も忘れてないから", "speaker": "姫"}, {"utterance": "下の突起をいじりながら、俺は空いてる手で大きな丘を包み隠す邪魔な布を、その上へとズリ上げた。二つの膨らみが、ぷるんと揺れるようにして外気に晒された。\n改めて、その大きさと綺麗さに圧倒される。これだけの大きさなのに垂れたりすることもなく、ツンと上向いたそれはまさに芸術品だと思う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はうっ!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "その柔らかさを堪能しながら、更に、先端の固い部分を直につまんだ。それだけで、紅の背中が弓なりに反る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、だめ、だめだっ。つ、つままないで……感じ過ぎちゃうんだ、そこはっ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "せっかくこんなに固く尖ってるのに、そんなの勿体ないだろ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ふあ、あ、ああっ!や、あ、ゆ、指、が……だめ、あ、ああっ、す、凄いよぉ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "くりくりと左右にいじると、紅は全身を震わせながら、その快感にはまっていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ビリビリ、て来てて……お、奥の方から何か、来てるっ\nあ、あうっ、んうっ、は、ああっ……あ、ああっ!だ、だめえっ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "甘い声を熱い吐息と共に吐き出しながら、俺の愛撫にすべてを委ねる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あああぁぁぁっ!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そして、大きく仰ぎながら、紅は達した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわ……凄いな、紅……こんなスタイルしてて、ここまで感じやすいんだ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "こういう行為自体が初めてだろうにも関わらず、思い切り感じて、絶頂まで達してしまった紅。普通の子じゃ、こうはいかないんじゃないか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ば、ばかぁ……姫が、あたしの弱いところばかりいじるからだっ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "だが、恥ずかしいのか、顔を真っ赤にしながら反抗する紅。そんな紅の姿がやっぱり可愛くて、俺は苦笑してしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "悪い。基本に忠実なところばかりのつもりだったんだけどさ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そして、そんな俺の態度が気に入らなかったのか、紅はムットしたような顔で言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "むぅ……じ、じゃあ、今度はあたしの番だ……あたしに、姫を感じさせろ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "流木に座ったままの俺の前にしゃがみながら、紅は赤面しながらも俺のそれを取りだした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわ……うわぁ……お、おっきい……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅の身体を充分堪能させてもらった俺のそれは、既にいつも以上に大きくなっている。紅は両手で大事そうに扱いながら、驚きの声をあげた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "この前の風呂じゃあ、こんなになかったのに……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "男っていうのは、その、どれくらい興奮してるかでまったく大きさ変わるんだよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "紅の身体を前にして反応しないはずがない。実際、まだまだ大きくなるんじゃないかとすら思える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え?じゃあ、今こんなにおっきいのは……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅のイクところ見て、思いっきり興奮しました", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そうハッキリ告げられて、紅の頬が更に真っ赤に染まる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あたしは喜ぶべきなのか恥じらうべきなのか、どっちなんだ……\nでも、これがあたしの中に……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "俺のモノをマジマジと眺めながら、興味津々で呟く紅。が、不意に何かに気付いたように俺を見上げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、なあ、姫。あたしの身体に、こんな凄いの入るスペースなんてあるのか……?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "大丈夫だよ。女の子は、男を受け入れられるようにちゃんと出来てる。ま、まあその……結構痛みは伴うみたいだけども……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "痛み、か……でも、好きな人のものを受け入れるためなら、別にいいな……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "俺の言葉に、けれども紅は、嬉しそうに微笑んだ。そして改めて俺自身を眺める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、こんなにガチガチで、大きくて……い、痛くないのか……?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "まるで腫れてるように感じるのか、そんな風に心配してくれる紅に、おれは苦笑しながら首を振った。\n紅はそんな俺の反応に安堵の息を吐くと、そのままそっと口元へと持っていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……っ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "可愛らしい舌先が、俺にチロと触れる。ゾクゾク、っとした快感が、俺の脊髄を走り抜けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぴちゅ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そしてそのまま、裏側の筋を嘗め上げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うくっ。い、いきなりは勘弁してくれっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "一生懸命な紅の愛撫に、痺れるような快感が止まらない。俺の中から何かが溢れだしていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え?あ、やっぱり痛い、のか……?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "が、そんな俺の反応に、紅が不安そうに尋ねてきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、痛いんじゃなくてその……凄い感じるんだよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺のその答えに、今度は安心したように微笑む紅。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そう、なのか……それじゃあ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そのまま、俺のすべてを味わうかのように舌を動かしていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぴちゅ\nぴちゅぴちゅ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅の体温が舌を通して伝わってくる。同時に、俺の下半身の奥底を刺激していった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "凄い、な……こんなに熱くなって……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "あぐ……そ、そう……さっきと同じ、裏のあたり、を……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "この辺……か?\nぴちゅ\nぴちゅぴちゅ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "俺の要望に応えるように、一生懸命に舌を這わす。その懸命さと拙い舌先の動きとが相まって、俺は湧き上がる快感に身を任せていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、ああっ……そ、そう、だ……その周辺、を……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ほんとだ……姫、気持ちよさそうな顔……\nぴちゅ\nぴちゅぴちゅ\nん……あむ……これが、姫の……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "俺をじっくりと味わうようになめ回しながら、熱い吐息を絡めていく紅。その吐息に、更に俺は身体を震わせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、なんだか……あたしの方も興奮してきてしまったぞ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そして、そんな俺の反応に紅がモジモジを足をすりあわせ始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "も、もう少し……\nんむっ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そのまま、大きく口を開くと、俺の先端をしっかりと加える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う……あ、あう……\nや、やばい……凄いき、きてる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "紅の熱い口腔が、俺を絞り上げ愛撫する。その快感に一瞬で出してしまいそうになるが、どうにか堪えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、紅、もういい、から……そ、それそろ、やばい……っ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "んん、んう、あむっ……んっ\nんん、は、あっ、んくっ……\nんあ、んっ、あ、あたし……興奮して……はぁ……きて……んむぅっ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅は、嫌だとばかりに、一心不乱に俺を頭を動かす。唇に擦られ、吐息でなぶられ、舌でいじられ、いつしか俺の頭の中は真っ白になっていた。\nこみ上げる欲望が、もう限界を超えている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、紅!ほんとに、ごめん!も、もう、根本まで……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あふ……おかしい、な……んんっ……姫の……なんだかおいしいって感じて……んく、ん、んぅ……っ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そう言っても、紅は動きを止めてくれない。本当においしそうに俺を貪り続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、そんなわけ……あ、あう!く、くるっ!もう!!\nこ、紅!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だがもう限界だった。これ以上はどうにもならない。俺の下半身に集まったそれは、一気にすべてを爆発させる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……え?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……はぁ……す、すまん。顔に……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "えっと……これ、は……?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "俺から噴き出した白い塊を、ただ呆然と眺める紅。何が起こったのか、今一つ分かってないみたいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、いや、それは、その……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そうか……これが姫の……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "が、ようやく理解したのか、紅はそれを物珍しそうに眺めやる。\nそして、小さく笑った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これをガマンできないくらい、あたしで感じてくれてたんだな\nちょっと嬉しいぞ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "それはまったく予想外の反応で、今度は俺が唖然としてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、嬉しいって、おい……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "紅は笑顔のままでそっと立ち上がった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……か、覚悟はしてたんだが……それでも、さすがにょっと怖い、な……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "俺を砂浜の上に寝転がせながら、そのうえにまたがる紅。赤らんだその顔には、明らかな不安がある。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫か?なんなら別の……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "いや、これであたしにやらせてくれ。初めては……あたしからお前に捧げたいんだ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "これは、自ら自分の身体を傷つけるということ。初めての痛みを堪えながら自分で挿れろというのは、相当な覚悟がいるものだと思う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "紅……本当にいいのか?今なら……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そこから先はなし、だ。あたしが捧げると決めたんだからな", "speaker": "紅"}, {"utterance": "それでも紅は首を振ると、俺の申し出を断った。そして、最後の下着へと手をかける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、それじゃあ、脱ぐ、ぞ……\nさすがに恥ずかしいな……姫の前で、その……見えるようにしてしまうのは……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅自らの手ですべてをさらけ出されたそこは、想像以上に綺麗だった。\n淡い茂みは綺麗に整えられ、基調面な紅の性格を表わしている。チラチラと見える秘裂の奥も、綺麗なピンク色だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺は凄いいい眺めだけどな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "分かってはいるが……少しくらいは遠慮してくれ。これでもな、本当に恥ずかしいんだぞ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "女性が裸を見られるという重みは分かっているつもりなのだけれど、それでもやっぱり目が離せない。相手が紅となればなおさらだ。\n文句は言いつつも、そんな俺の気持ちを分かってもくれているのだろう。紅は嫌がりはせず、自分のそこに俺をそっとあてがった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、それじゃあ……いく、ぞ……\nうくっ……!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅が体重をかけると同時、その中に剛直しきった俺が沈み込む。苦痛に紅の顔が歪むものの、紅は止まらない。\nぷち、っという感触と共に、一気に俺のモノが飲み込まれていった。赤い純潔の証が幾筋か、俺を伝って流れ落ちる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、大丈夫か!?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "へ、平気、だ……痛いことは痛いが、それほどじゃない……は、はは、拍子抜け、だな。個人差があるというのは聞いてたが……\nだ、だがまあ、これで、あたしは捧げられたわけだな。姫、お前に。あたしの一番大切なものを", "speaker": "紅"}, {"utterance": "それでも決して楽ではないのだろう。今にもこぼれてしまいそうな涙をその目に溜めて言う紅。そんな紅の初めての男に、俺は紛れもなくなったんだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ。確かにもらったよ、紅", "speaker": "姫"}, {"utterance": "紅に伝わるよう、はっきりとそう宣言する。紅は嬉しそうに微笑んでくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はは。嬉しいものだな。本当に、本当に捧げたいと思っていた人に受け取ってもらえる。それが、こんなにだとは……\nこれで、あたしはもういい。あとは姫、お前が気持ちよくなってくれ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そう言って、紅はゆっくりではあるものの、上下に動き始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、くっ……こ、紅っ、そんな動かれると、気持ちよすぎ、て……っ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺もそんなに経験があるわけじゃない。初めての紅の中はやっぱり気持ち良すぎて、こんな風に動かれたら、一度出しているとはいえもちそうにない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……あ、あふ……あ、あう……んうっ!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "けれど紅は、そんな俺の言葉にも止まることなく動き続ける。結構な痛みがあるだろうに、その顔は満足そうだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わ、分かる、ぞ……姫が、あたしの中で、また大きく、なった……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "あ、ああ。凄い、気持ちよくって……わ、悪い", "speaker": "姫"}, {"utterance": "き、気にするな……気持ちよくなって、くれているんだろう……\nあ、ああっ……だ、だが、これは困る、な。あたしも、さっきから、ぞくりときて……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "結合部から聞こえるぐちゅぐちゅという水音が、徐々に激しくなっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふあっ……あ。あんっ……姫のが、奥に当たって……あ、はぁ……まさか、こんな、気持ちいいとは……\nク、クセになってしまい、そうだ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅が動く度に、その中から熱い蜜が俺を伝わって溢れてくる。それが潤滑油となり、俺と紅とをより密着させていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺もだ、紅……お前の中、も、もうドロドロで……俺にすいついて、くる……\nさ、さっき出したばかりなのに……また、来てるぞこれは!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ビリビリと走る電流に身体が震える。下半身へと大きな波が集まり、俺の意識を白く染めていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あぁ、ん……んあっ、か、構わない、ぞ……い、イキたいというなら……好きにっ\nんあ、あふ……ん、ああ、はあぁ……っ\nあ、あたしももう、何か来て、る……っ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅も全身を震わせながら、より早く腰を動かす。二つの胸が大きく激しく動き、より俺を昂ぶらせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、紅!出す、ぞっ。お前の中、い、いっぱい!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、ああ!頼む、な、中、に、いっぱい!\nあ!あ!ああ!だ、ダメ!もう!あ、んっ!ああ!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "激しく甘い嬌声を上げながら、紅の秘洞がキュッと締まる。その刺激に、俺もまた爆発していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あうっ、ん、あああぁぁぁっ!!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "大きく身体を弓なりにそらせながら、再び絶頂する紅。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、くうっ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺も、紅の身体の最奥へと、熱い欲望を噴き出していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "す、凄い!姫の熱いの、噴きだして!\nあ、あ、ああ……凄い……あたしの中……溢れてく……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "二度目とは思えない程の量が、何度も何度も噴き出していく。俺の熱い精を、紅は気持ちよさげに受け止めてくれていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ……そうか……。こんなにも嬉しいものなんだな\n大好きな人のすべてを受け入れられる、というのは……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "その奥から俺を溢れ出させながらも、紅が嬉しそうに笑ってくれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "紅……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "心配するな。今日のは、あたしが求めただけだ。責任だの何だの言うつもりはない", "speaker": "紅"}, {"utterance": "自分の身も心も汚したそれを受けて、紅は本当に嬉しそうに笑っている。その瞳には涙すらも浮いていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それでも嬉しいんだ。姫が、本当にここにいるんだって……それが実感できて……\nありがとう、姫……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そんな紅の言葉に、俺の方こそお礼を言いたくなる。\n俺にすべてを捧げてくれたこと、俺を想ってくれたこと、そのすべてが嬉しい。\nその場所からは、紅の温かさが伝わってくる。俺達は今、紛れもなく一つになっていた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "紅"], "product_name": "03_Tiny Dungeon BaW", "file_name": "035305h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "トリアさま", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "フォンか。今日はどうだった?", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "暴漢が手にしていたもの、まだ手にしていなかったもの、合わせて三本破壊しました", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "そうか。今日はまた随分と豊作だったようだな。ご苦労", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "……何かあったんですか?", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "……大したことじゃない。ただ、神界から正式な抗議がきたというだけさ。魔界の方にね\nだがそのために、この学園内だけでなく、魔界と神界そのものの方にも動揺が走っているようだ\n今回の被害者はもちろん、この世界に住む者達、いや、多世界の住人達の不満も、すべて魔界と魔族に向けられることになるだろう\nウチのやってきたことが、今、魔界全体を傾けてしまっている。自分としては守ってるつもりだっただけに、さすがに少々きついな……", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "……気休めに聞こえてしまうかもですけど、フォンは、トリアさまのされたことは決して間違ってないと思います\n黒か白、そんな二択で済むほどに、未来というものは簡単じゃありません\nトリアさまの選んだ道は、確かに険しいですけれど、決して間違ってはいないと思います", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "そうか。すまんな。そう言ってくれる者がいるというだけでも気が楽になる\n……しかし、人族というものは、常にこういう状況だったのだろうな\n他の世界、他の種族から常に悪とされ、睨まれ、攻撃される。まったく、自分がその立場になってようやく分かる\n強いな、あの二人は。こんな重圧の中で、自分を見失うことなく前へと進むというのだから……\n特に婿殿。常に前を見据えるあの視線は、本当に、まーくんによく似てる。ヴェルのヤツ、実はファザコンだったのかねえ\n我が娘ながら、男を見る目はしっかりと受け継いでくれたみたいだな", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "まあ、確かに不思議な存在です。姫先輩は。あの人を見てると、フォンも時々忘れちゃいそうになりますから。自分の悩みを", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "おいおい。まさかそっちの方でも、ヴェルとライバルになるつもりか?", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "さあ、どうでしょう\nでも、今回の件。正直分からないです\n甘い言葉に騙されて魔剣を握ってしまうような、おマヌケな暴漢のみなさんはともかく、賊の目的は、いったいなんなんでしょう\nばらまいてる時点で、魔剣やお金が目的じゃないと思われます。ならやっぱり、その力で今のこの状況を作り出すこと、だと思いますけど……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "この学園世界の破壊と混乱か、魔界の地位の引き下げか。それとも、魔界への侵攻理由を作るためか、はたまたそのすべてか。もしくは……", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "もしくは?", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "そのどれでもないか、だな", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "それ、答えになってませんです。フォン、がっかりきましたよ", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "ははは、そう言うな。事実分からないんだ\n特定するにはあまりに賊に関する情報がなさ過ぎる。賊の正体に関しては、何一つ分かっていないような状態だ\n悔しいが……今はただ耐えるしかない。ただ、な", "speaker": "トリア"}], "speakers": ["フォン", "トリア"], "product_name": "03_Tiny Dungeon BaW", "file_name": "035403_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "誰もいない夜の丘。俺の足の間に収まるように座りながら、ウルルはその身体を俺に預ける。\n俺はそんなウルルの身体に、服の上からそっと手を這わした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あの……ウルルの胸、ど、どうですか……?\nち、ちっちゃいですけど、それでもちょっとは膨らんでて……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "気にしないでいいよ。むしろ、ウルルはこれくらいの方が可愛いし\nそれに、ふにふにと、充分柔らかくて、気持ちいい。ほら", "speaker": "姫"}, {"utterance": "やっぱり普段ノートや紅と一緒にいるせいか気になってしまっているらしい。俺はそんなウルルに笑いかけながら、そっと胸を揉む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あんっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ヴェルや紅みたいな弾力はないけれど、それでもウルル特有の、ふにふにとした柔さが感じられる。\nこうして胸をいじっているだけでも、決して飽きそうにない感触だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それに、こっちの方も……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そして今度は下半身。足の間にある、一番恥ずかしい筋を、そっとなぞった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひぁっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "びくん、と仰け反って喘ぐウルル。その反応が可愛らしくて、俺はパンツの上からその筋を何度も往復させる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "に、にいさまの指が……ウルルのだ、大事なところ……いじってくれてます……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そして、その上部にある小さな突起を、下着の上からつまんだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……や、やんっ……そ、そこ、つまんじゃだめ、です……\nふあ、あ……は、あうっ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "やっぱり感じやすいのか、これだけでもうウルルの下着が湿ってきている。それどころか、胸の先端が、ツンと尖ってきていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ウルルは、やっぱりノーブラなんだな。乳首、立って来てるのすぐ分かるよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そんなウルルのかわいいところがどうしても見たくなる。俺はブラウスに手を伸ばすと、そのボタンを外した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルの白く滑らかな素肌が夜気に晒される。\nわずかな膨らみの中央にはピンク色の尖塔が、俺にいじってほしいとばかりに立っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほら、ツンと上向きに尖ってる", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だ、だって、ウルルのサイズだと、全然意味なくって……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "こすれて痛かったりとか、感じちゃったりとかしないの?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……た、たまに、ちょっぴり……\nオペラに相談したら、絆創膏渡されました。くすん……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "それはそれで犯罪行為ではないだろうかとすら思ってしまう。ブラウス脱がせてそんな光景広がったら、間違いなくその場で押し倒してしまいそうだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、優しく手当してあげないと……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その可愛らしい乳首の先端をそっと撫でる。それだけでウルルの身体が小刻みに震え出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んあぁっ……や、あ、ああっ……だ、だめ……な、撫でないで下さいっ……きゃうっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そしてつまむと、少し強めに引っ張った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あふっ……ん、んあぁっ……や、つまんで引っ張ったら、ウ、ウルルの乳首、伸びちゃいま、すっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ふにふにの胸の感触と、クリクリとした乳首の感触。ウルルの胸、凄く気持ちいいよ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "まったく正反対の感触を味わえる胸の感触。ウルルの女の子としての身体が、俺を楽しませてくれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……にいさまに喜んでもらえるなら、よかった……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ただ、こっちの染み、ちょっと大きくなっちゃったけど", "speaker": "姫"}, {"utterance": "気がつけば、下半身の方も大変なことになっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はうぅ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "真っ赤になって俯いてしまうウルルに苦笑しながら、俺はその汚れてしまった布に両手をかける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、こっち、脱がすよ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "え?あ……は、はい……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そして、ウルルの恥ずかしい場所をさらけ出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ウルルのここ、やっぱり何もないんだ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "以前、オペラさんの道具のせいでウルルの夢に入った時に見た場所。あの時も、ウルルのここは何もなかった。\n生まれたばかりの赤ん坊みたいに可愛らしかったそこは、実物のウルルもやっぱり同じだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はい……なんでウルルの身体、こんなに発育悪いんでしょう。しょぼん", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "でもまあ、ウルルらしくて可愛いと思うし、それに……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "言いながら、俺は秘裂に指を沈めていく。熱いウルルの秘肉は存分に濡れていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……は、ん、ああっ……だ、だめです……そんな、とこ、撫でられたら……\nウ、ウルル……ガマンできなく、なって……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "上下に、少し激しく擦り上げると、その奥からはどんどんと蜜が溢れだしてきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "しなくていいよ。こんな場所なんだし\n俺は、ウルルに思いっきり甘えてほしい", "speaker": "姫"}, {"utterance": "に、にいさまぁ……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ぴちゃぴちゃと小さな音を立て始めるウルル。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んあぁっ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "その口からは明らかな喘ぎ声が響いていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あふ……ん、あ、ああっ……や、だ、だめですぅ……ゆ、指……は、挿いっちゃう……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "俺を受け入れるための大切な入り口。初めての証で塞がれたままのその周辺を、指で撫で回す。ウルルは夜空を仰ぎながら、甘い声で鳴いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そこ、は……ん、ああ!……にいさまを挿れ、て……きゃうっ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "えーと……それって、今ウルルの座ってるところにあるやつのことでしょうか……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そこにあるものは紛れもない俺自身。それを悟ったのか、ウルルの顔が更に赤くなる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……な、なんだかカチコチになってます……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルの可愛いところあんだけ見ちゃったしな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そ、それならにいさまっ。ウルルに、あの、任せて下さいっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルは言うと、御願いしますとばかりに潤んだ瞳で俺を見上げた。その真摯な瞳に負けて、俺も頷いてしまう。\n樹に寄りかかるようにして立っている俺の前にしゃがみ込み、ウルルは恐る恐る俺のモノを取りだした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、これって、本物ですよね……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "あ、ああ。まあ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それを両手で手に取りながら、驚いたようにマジマジと見つめる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "おっきい、です……こんなになっちゃうんですね……\n夢の中では見たこともありましたけど、やっぱり本物は違います。はい", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "その夢の中に俺もいたっていうことは、言わない方がいいんだろうなあ……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、それじゃあ、ウルル、頑張りますっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "でも、無理にそんなことやらなくても……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "い、いえ。知識はウルルもちゃんとありますから。男の人が喜んでくれるんだっていうことも……\nま、まずはその……嘗めます、ね", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルは一瞬怯んだものの、それでも自分に活をいれると、震えながら舌を出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぴちゃ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "見るのも怖いのか、ギュッと目を閉じながら俺に舌先をつけるウルル。そんなに怖いのか、その目尻には涙が浮いている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お、おい、ウルル……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "味は……なんだか普通、です……\nでも、凄く熱い、です……\nで、では、もうちょっと……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "再び、勇気を振り絞って俺をチロリと嘗めるウルル。その必死さが可愛くて、かすかな感触にも思い切り感じてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぴちゃ\nぴちゃぴちゃ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "う、くっ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "濡れた舌の感触が、先端から全身へと広がっていく。その快感に、つい声が漏れる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、今のとこ、よかった", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、は、はい", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そして、俺のより感じさせようと、やっぱり頑張るウルル。舌先と一緒に被さる熱い吐息が、俺をゾクゾクと震わせていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぴちゃぴちゃ\nぴちゃぴちゃぴちゃ\nん……に、にいさま……どう、ですか……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "うわ……ウルル、結構この才能あるかも……\nウルルの舌、凄い気持ちいい……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "腰の奥の方に集まる何かを感じながら、ウルルの舌に身を委ねる。その感触はクセになってしまいそうだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほ、ほんとですか?じゃあ、ウルル、もっと頑張りますね", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そして、そんな俺の反応に気をよくしたのか、ウルルは少し積極的に動く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あむっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "まるでクレープでも食べるみたいに、ウルルの口が俺の先端を頬張った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ぐ……\nう、うわ……ウルルの口の中……あったかい……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "小さなウルルの唇にしごかれ、同時に舌で先端を愛撫される。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、んあ……んくっ……んん……\nん……んむ……はあっ、んっ……んぅ……\nんぁ……この割れてるとこ……どうでしょう……んむっ……ん……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "チロチロと蠢く舌先が、先端の割れ目をこじ開けくすぐった。猛烈な射精感が膨れあがってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くうっ……や、やばい、で、出そう……っ\nウ、ウルル、も、もう……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そんな限界ギリギリの俺の声を聞いて、ウルルは引くどころかもっと攻めを厳しくさせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……んぐ……はあっ、あっ……んぅ……\nん、んむっ……にいさまが……気持ちよくなる、なら……んっ……くう……っ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウ、ウルル!\nう、あ、ああ!も、もう!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "もう限界だ。俺はウルルを無理やりに引き剥がす。が、その次の瞬間、俺はすべてをウルルめがけて解き放っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃうっ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ドクン、ドクン、と痙攣する度に放たれる白い精。そのすべてが、ウルルの顔にかかっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え、あ、あの、これ……凄い熱くて……\nにいさまの……?", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルはその光景を不思議そうに眺めていた。そのまま逃げるでもなく、俺を受け止め続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "悪い……本当に限界だった……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そして、小さく笑ってみせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いえ、ウルル、すっごく嬉しいです。にいさま、ウルルで気持ちよくなってくれた証拠ですよね\nにいさまが、ウルルで感じてくれた……わぁい♪", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "いや、そんなに嬉しいことか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "もちろんです!だって……だってウルルは、にいさまに、ウルルで気持ちよくなってほしいんですから", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルは自分の顔を白く汚したままで、はにかむような笑みを浮かべながら俺を見上げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あの、にいさま……?\nこの先も、その……お願いします……最後まで……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そして、このまま最後まで……自分を奪うことを願ってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……多分、これ以上はもう俺引き返せなくなると思う。本当に、いいのか……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はい。ウルルには、にいさま以外いません。にいさましか、嫌です", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "一瞬迷う。本当に、俺なんかでいいのか、俺がウルルを、竜族の王女を汚してしまっていいのか。\nけれど、ただまっすぐに俺を見上げるこの瞳を見て、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ああ、分かった", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は、頷いていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、はわわ……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "樹に両手をついた体勢のウルルを、後ろから両手で抱え上げる。ウルルの両足が思い切り開かれ、その可愛らしい秘唇までがわずかに開く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あの、にいさま……こ、この格好でやるんですか……?", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "後ろからのが痛くないとか聞いたことあるし……それに、身長差とか考えると、この体勢でないとちょっと……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "夢の中でも、ウルルは痛がっていた。少しでも楽な体勢のがいいだろうし、しかも身長差を考えると、普通に後ろからやるのは難しいだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わ、分かりました……\nウ、ウルルはもう、覚悟を決めてます。にいさまの好きなように、にいさまが気持ちいいように、その……ウルルを使って下さい……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "使わないよ。こういうのは、お互いがお互いを抱くものだろ\n俺はウルルを抱くから、ウルルは、俺を抱いてくれ。心でいいから", "speaker": "姫"}, {"utterance": "お互いが気持ちよくなりたい。俺も気持ちよくなるから、ウルルにもなってほしい。そんな俺の気持ちに、ウルルは嬉しそうに微笑んでくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にいさま……\nあ、あぐっ……い、痛っ……あ、ああっ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ゆっくりと、少しずつウルルの中に進んでいく。けれどウルルの入り口はあまりにも狭く、小さすぎて中々入らない。\nこれは……夢の中の時よりも遙かに、キツイ……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "に、にい、さまっ!にいさまぁ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルも必死に痛みを堪えてはくれているけれども、自分の身体を引き裂かれているんだ、ガマンにも限界があるだろう。\nやがて、純潔の証を引き剥がし、どうにかウルルの中へと入る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、くうっ!や、やっぱり、キツイ。ウルル。挿いりはしたけど……全部は、無理だ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "とてもじゃないけれど、半分も入らない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ガマンできるか、ウルル……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はいっ。い、痛いですけど……ガ、ガマンできます!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "熱い無数のヒダが、俺を締め上げるように貼り付いてくる。俺はその快感を必死に耐えながら、ゆっくりと自分を押し込んでいく。せめて半分……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、は……んっ、んう、く、うぅっ……!\nにいさま、が……ウルルの中に、い、いてくれます……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "血まで流して相当痛いだろうに、それでもウルルは笑おうとしてくれる。そんなウルルの体内が気持ちよくないはずがない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にいさま、熱くて……あったかい、ですよぉ……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "俺は少しずつ、少しずつ、ゆっくりとウルルの中を動いていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あく……ん、う、うん……ああっ!\nや、やあ……だめ……です、声……出てっ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルの声に、わずかながらも甘い物が含まれ始める。奥から湧き出てくる蜜も、少しずつ量を増しているように思えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……ウルル、少し滑らかになってきた、か……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はい……ちょ、ちょっぴり、ですけど……びりびりって……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "くちゅくちゅと、小さな水音が聞こえ始める。同時に、ウルルからも、気持ちよさげな喘ぎが響き始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、あ、ふわぁっ!い、痛いのと、気持ちいいのが、混ざって……\nあ、あうっ……だ、大丈夫、ですにい、さま……も、もっと動い、て……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "決して痛くないはずがない。けれどそれと同じくらいに感じ始めているんだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いいのか……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はいっ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "その返事に強がり以外のものを感じた俺は、腰の動きを少し早めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああっ……ん、んあ、ふぁ、ああんっ!\nす、すご、い……びりびり、って……きてっ!も、もう……ああぁっ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルの身体が、小さく震えている。俺との摩擦に、明らかな快感を得ている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にい、さま……にいさま!な、なんですか、これっ……なにか、なにかきちゃいますっ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そして、その狭い秘洞が俺の肉棒をもやはりしごき続ける。\n熱い秘肉が絡みつき、そのままネットリと締め上げる。ゾクゾクと湧き上がる快感は、早くも二度目の限界を迎えつつあった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ウルルの中に、な、何かがきてっ……だ、だめえっ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "身体をそらせながら叫ぶウルル。同時に舌の入り口が、きゅうっ、と締まる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "へ、平気だ、ウルル!お、俺も、きてるっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それが、決め手だった。かろうじて耐えていた俺の堤防を、一瞬で破壊してしまう。もうガマンもしていられない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、一緒に、いくぞっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はいっ!あ、ああ!ひあんっ!にいさま、い、一緒に!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "いつしか大きく響き始めていた水音に合わせて喘ぐウルル。まだすべては無理でも、充分に俺を受け止めてくれるその秘洞の奥に、俺は狙いを定めていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だめで、す……もう、本当、だめ!にいさ……まっ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウ、ウルル!だ、出す、ぞ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "びくんっ、と一際大きな痙攣がウルルの身体を遅う。同時に、俺をより激しく締め上げてきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にいさ、まああぁぁっ!!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルに甘い姫で呼ばれながら、俺はその小さな身体の一番奥深くへと、自分のすべてを打ち放った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、あああぁぁ!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、あうっ……たくさん、たくさん、でてます!にいさまが、ウルルの中で跳ねて!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "二度目だというのに、止まらない。身体の奥底から溢れ出す欲望が、白い精と化してウルルの中を激しく叩く。\nそれはただ気持ちよくて、俺はウルルの身体をしっかりと抱きかかえながら、枯れ果てるまで注ぎ込む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あっついのが、いっぱい……にいさまが……いっぱい、です……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そんな俺の精を、ウルルは抵抗もせず受け止め続けた。\n出せるだけの欲望を吐き出して、ようやく俺は収まりを見せた。ウルルの中からゆっくりと自分を引き抜いていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えっと……どうかしたのか、ウルル", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はうぅ……ウルルの中から、にいさま、垂れて来ちゃいました……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "こぽこぽと音を立てながら、ウルルの中から俺の精が垂れていく。その様子を、ウルルは真っ赤になりながら眺め続けていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あー……ごめん。俺もあんなに出ると思ってなくて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "さすがにこの量は多すぎる。自分でも呆れてしまいそうだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、それはいいんです!いいですからっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "だがウルルは、そんな俺の謝罪を否定する。そして、耳まで真っ赤にしながら大声で叫んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "み、見ないで下さぁい。は、恥ずかしいんですよぉ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "夢の中でのおもらしのようにこぼれ落ちる俺の精。その光景は、確かにウルルにとって衝撃的かもしれなかった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ウルル"], "product_name": "03_Tiny Dungeon BaW", "file_name": "035604h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "雨は、月が出る頃になってようやく上がった。\n静まりきった夜の空気の中で、小さな風切り音だけが周囲に響く。\nヒメの日課だ。強くなるために、そして今日からはシャルの想いを受け継ぐために、ああして剣を振り続けている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いいんですか?見てるだけで", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "何か問題でもある?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "その存在自体には気付いてた。暗闇の方から聞こえた声に、私は振り返りもせずに答える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "結構辛いですよ、強がりを続けるのって。誰かの支えがないと", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "……そうね。あなたはそれを、身に染みて分かってるものね\nでも意外じゃない。そんなことが分かるくらいにヒメを気にするなんて", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "力の有る人は、フォン、ちゃんと認めることにしてるんです。まあ、姫先輩の場合、辛うじて及第点、ってところですけど", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "デイルに教わったのよ。男の子には恥をかかせちゃいけないって。強がってる間はいいけど、限界越えちゃった姿って、ちょっと恥ずかしいものでしょ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そうですねぇ。特に、好意を持ってる女の子の前で倒れたりするのは、すっごく恥ずかしいとフォンも思います", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "ヒメは今、その強がりを少しでも本当にしようって頑張ってるから……きっと無茶をすると思う", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "シャルちゃんを守れなかった自分を、無理に痛めつけようとしてるようにも見えますね", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "ヒメの悪いくせよ。みんな、一人で背負おうとしちゃう。できることなら、私にもわけてほしいのに……\nそれで、今日は何の用で来たのよ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "いえ、とりあえずは報告しておかないとって。ザコAさん、やっぱり完全に折れてました。心の方。まあ、姫先輩に正面から挑んで、あれだけ完璧に負けましたからね\nだから、最後のあれは、剣の力です", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "剣の?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "はい。ザコAは完全に剣にその身体を捧げていました。つまり、あの身体は魔剣が完全に掌握してたんです\nそれで、魔剣本来の破壊衝動を、最後の最後に発揮したみたいです", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "そう……本当に、最後の最後でやってくれたわ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "魔剣の方は、ミリオさん立ち会いのもとで完全に破壊しました。多分、あれが最後の一本だったと思いますから、暴漢事件の方は解決ですね", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "その代わり、やっかいなのが残っちゃったけど", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "これから世界のバランスがどう変わっていくのかは分かりませんけど、フォンは手加減しませんよ。魔族の敵には容赦しません", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "とりあえず、ヒメには刃を向けないようにしなさい。あなたの相手、めんどくさいんだから", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "フォンも、姫先輩が魔族の敵にならないこと祈ってますです。二人の相手、めんどくさいですから", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "フォンは最後にそう笑うと、また闇夜の中に消えていった。\n風切り音はまだ聞こえる。きっと、動けなくなって意識を失うまで、今日のヒメは続けるだろう。\nヒメは強くならなくちゃいけない。世界のために。そんな気がする……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["フォン", "ヴェル"], "product_name": "03_Tiny Dungeon BaW", "file_name": "036002_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "お兄ちゃん、頑張ってるよ。もう一時間以上素振りしっぱなし", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "窓から玄関の方を見下ろしながら、アミちゃんが言う。だけどその口調は、いつものアミちゃんとは違って、なんだか辛そうだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でもあれ……まるで、シャルちゃんへの贖罪みたいだね……", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "アミちゃんも分かってるんだと思う。姫くんのあれが、強がりだっていうことに。\n姫くんはきっと、これから二人分の想いを背負って戦うことになるんだろう。\n一人でも多くの人たちを、その剣で守るために。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "姫くん……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ボクも、アミちゃんの隣に立つと、玄関をの方を見下ろした。ただガムシャラに剣を振り続ける姫くんの姿が見える。\nだけど、ボクに見えるその姿はアミちゃんとは正反対だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……姫くんは、戦ってるんだよ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "戦うって……何と?", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "運命とか、未来とか……多分、そういうものと", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "その姿は、ボクには眩しく見えた。\nきっとボクは戦えない。ボクはその渦の中に飲み込まれる。みんなは、そんなボクをどんな目で見るんだろう……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ねえ、お姉ちゃん", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "不安そうに、アミちゃんがボクを見上げてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お姉ちゃんの出番、あるのかな……", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "悲しげに響いたその質問に、だけどボクは答えられなかった……。\nきっと、ある。\nその答えを、ボクは確信しているのに。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["ノート", "アミア"], "product_name": "03_Tiny Dungeon BaW", "file_name": "036003_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "あー、やっぱりちょっと身体が重いな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "誰もいない教室で制服へと着替えた俺は、寮へと帰ろうと歩き出すものの、普段とは違った身体の重みに、足をふらつかせる。\nノートにも怒られたけど、少し無茶しすぎたみたいだ。\n確かに、強く鳴ろうと無茶して、その結果身体を壊したら意味がない。自分がいかに焦っていたかがよく分かる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……だけど、やっぱり動いてないと気がすまないんだよな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "今夜もきっと、いつも通りの素振りをしてしまうんだろうなあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あの、姫くん、まだいますか?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "まだいるけど……ノートか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "突然扉の向こうから聞こえた声に反応すると、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめんなさい。お邪魔します……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "おずおずと、申し訳なさそうにノートが教室内へと入ってきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あの、姫くん……身体の方、大丈夫ですか?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ちょっとふらつくけど、まあ大丈夫だよ。心配かけて悪い\nノートも着替え終わったなら、一緒に帰るか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そう尋ねる俺に、けれどノートは、ちょっと寂しげな表情で首を左右に振った。\nそして、ゆっくりと教室内を見回していく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ノートの槍クラスの教室は見たことないけど……特に教室ごとの違いはなかったよな?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はい。教室の違いは。ですけど……全然違います\nここには、姫くんがいますから……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "それ、違いっていうのか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "苦笑しながら答える俺に、ノートの小さく笑顔を見せた。さらさらの銀髪の中に浮かぶその表情は、綺麗さと可愛らしさの両方を持っていて、とても愛らしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ボクにとっては、おっきな違いですよ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ノートがそう口にした次の瞬間、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ノートの顔が、俺の目の前へと飛び込んできていた。\nその二つの膨らみが、俺の胸へと押し当てられている。ちょっと腕を動かせば、思い切り抱きしめられてしまう、そんな距離。\n不安げなノートの瞳が、俺を静かに見上げている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ノ、ノート……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ボクも、このクラスだったらよかったです……\nそうすれば、もっと早く姫くんと出会えました……おんなじクラスで、もっと一緒にお話できました……\n姫くんと……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "俺を見上げるノートの瞳が、静かに閉じられる。\n赤らんだ頬。わずかに突き出された、桃色の小さな唇。\nそれは紛れもない、キスの誘い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ちょ、ちょっと待った。ノート?どうかしたのか?こんな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ボクじゃ、だめですか……?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "い、いや……そんなことは……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ずっと背負って、なんて言いません。だけど、ボクもこれからを決めなきゃいけない\n決めるために、その一歩を進ませて下さい……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ノートの言う意味は分からなかった。だけどその瞳も、その言葉も、すべてが本気だった。\nノートは俺の知らない何かを、これからしようとしている。それだけははっきりと分かった。\n俺のそんな考えを悟ったように、ノートは再び目を閉じる。そして、俺を待つ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は、ほんの少しだけ考え、そして静かにノートの唇を奪った……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "みずみずしい、その感触が、唇を通して俺の中に伝わっていく。\nそれはほんの数秒のことでしかなかった。そっと唇を解放すれば、耳まで真っ赤になったノートの顔がある。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……え、えへへ……し、しちゃった……しちゃいました……ファ、ファースト、キスです……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "いや、その……ノートの初めてってのは光栄なんだけど……何をするつもりなんだ……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "戦います", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "……戦い?誰とだ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "多分、本来だったらなるはずだった、もう一人のボクと、です\n姫くんのせいですよ。姫くんを見てて、ボクも決めたんです\nボクも、戦わなくっちゃって", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "その言葉の奥には、何か大きな決意があった。それはきっと、俺なんかじゃ決して分からない、深いものなんだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……俺に、助けられること、あるか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺の問いに、ノートの顔が更に赤味を増す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ありますっ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "はじらいに声すら震わせ答えると、ノートの両手が、俺の両袖を握った。そして、勇気を出すように、深呼吸を一回。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だだだ、だから……あの……\nは、初めてついでに、その……もう一つ、ボクを奪っちゃいませんか!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "……はあ!?\nい、いや、ちょっと待て、ノート。そ、それってつまり……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ボ、ボクに……戦うための勇気を、下さい……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "恐らくは、精一杯の勇気を振り絞ってだろうその言葉。懇願するように俺を見上げる瞳は潤み、小さく揺れている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……本当に、いいのか……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺の最後の確認に、ノートはこくん、と頷いた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ノート"], "product_name": "03_Tiny Dungeon BaW", "file_name": "036504_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "お、おい、ノート?それは……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "机の上に乗り、大きく足を開くノート。そのま自分の手を、恥ずかしい場所へと持っていく。\nいつものノートからは考えられない行為に、思わず尋ね返してしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、いいんですっ。姫くんは見ていて下さい!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "だがノートは、恥ずかしさを必死に押し殺しながら、その行為を続けようとする。まるで俺の記憶に、自分のすべてを焼き付けようとするかのように。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これは、ボクが姫くんに見ていてほしいんです……\nは、恥ずかしい、ですけど……こ、こんなことするの初めて、ですけど……\n姫くんに、ボクの全部を、見てほしいから……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "その身体が小さく震えているのが分かる。正真正銘の初めての行為。それをよりにもよって俺の前で見せるという恐怖によるものだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "どう動かしていいかも分からない。そんな拙い動きで、ノートの指が自分の身体をまさぐっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、なんだか、不思議な感じ、です……くすぐったいみたいな……気持ちいいみたいな……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ノートの手では包みきれないくらいに大きな胸をそっと揉みしだき、最も恥ずかしい入り口を、その白く細い指がなぞっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぴ、ぴりぴりって、ちっちゃな電気が流れて……\nで、でも……こ、こんなのくらい……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "少しずつ熱さを含んでいくノートの吐息。その指の動きが少しずつ速く大胆になっていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃぅっ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "その背をわずかに反らせながら、ノートが大きく喘いだ。敏感なところに触れてしまったのかもしれない。\nそして気付けば、ノートの清楚な下着に、いやらしいシミが広がっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ノート、濡れてきてる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "す、すみません……ボ、ボク……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "感じてきてるんだ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はい……多分……\n姫くんが見てるんだって、姫くんが、ボクのあの……えっちな姿期待してるんだって思ったら、き、急に……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "羞恥に、真っ赤になったまま俯いてしまうノート。けれどその指は止まることなく、自分の身体を攻め続ける。\n徐々に広がるノートの女としての匂いに、俺の下半身も強く反応していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、それじゃあ……その、濡れて来ちゃってるし、それ、脱いでもらえるか……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その先が、ノートのもっと恥ずかしいところが見たい。そんな欲望が抑えられず、つい言ってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それ、ですか……?\nえ、ええ!?で、でも、あの、それってつまり……ぜ、全部、見えちゃう……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "どれほどの覚悟をしていても、さすがにそれは恥ずかしいのだろう。躊躇してしまうノート。だけど、俺ももう止められない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ。ノートのその……が見たい", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ノートの目を見ながら言う俺に、ノートは小さく頷いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……は、はい。そうですよね……これから、全部見てもらうんです。それに、さ、捧げるんです……\nこ、これくらいっ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "頼りない薄い布地に手をかけると、一気に脱ぎ降ろす", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ど、どうぞ……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "淡いピンク色に輝く小さな割れ目。それを守るようにひっそりと広がった銀色の茂み。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわ……な、なんか、凄い綺麗だ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あのノートの、一番恥ずかしい場所。あまりにも綺麗で、神聖さすら感じてしまうその場所に、俺は思わず見入ってしまった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "し、心臓が破裂しちゃいそうなくらい、バクバクいってます……\nは、恥ずかしくて……死んじゃいそう、です……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "……アンダーも、やっぱり銀色なんだ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そんな俺に、更にすべてを見せようとしているのか、ノートは震える手で少しだけ自分を開いた。\nわずかに濡れた桃色の秘肉が、俺の視線の中にハッキリと映る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、はい。今姫くんが見てるのが、ボ、ボク、です……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そして、その秘肉に直接指を伸ばした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、んうっ!\nぬ、濡れて来ちゃってる……恥ずかしいのに……ボク……感じてきてる……\nふあ、あっ……んく……んん、あっ……あぅ……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "秘裂の中を上下にまさぐる白い指。その指に、少しずつ溢れだした透明な蜜が絡んでいく。それは徐々に量を増し、小さな水音を立て始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……あ、は……す、ごい……ぴちゃぴちゃって、音聞こえちゃう……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そして、いつしか恐怖ではなく快感に身体を震わせながら、ノートは俺を見上げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "も、もうダメ、です……姫くん……ボクを、触って下さい……\n姫くんに……感じさせてほしい……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "熱く潤んだ瞳でジッと俺を見上げながら、俺の愛撫を望んでいる。そのノートの姿は、神界の王女でも完全銀髪でもなんでもなく、一人の女の子でしかない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺も、もう限界。見てるだけなんてちょっと拷問すぎるよ、ノート", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺もとっくに限界だ。この少女に、この身体に触れたい。あの声で鳴いてほしい。そんな欲望で埋まりきっている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ご、ごめんなさい……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "可愛らしく謝るノートの手を取って、俺はノートを床へと降ろした。が、やはり恥ずかしいのか、降りる寸前にノートは再び下着を穿き直す。\nどうせまた脱がしちゃうんだけどなあ。そんな風に苦笑しながら、恥じらうノートの姿を堪能した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "分かってたけど……本当に凄いな、この胸……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "机を支えに立たせながら、ノートの身体を後ろから抱きしめる。\n穿き直したばかりの下着の中へと手をいれれば、そこは熱く充分に濡れていた。俺の指もすぐにビショビショに濡れてしまう\nそしてもう片方の手は、当然ながらその胸を揉みしだく。男の俺の手を受け止めきる、大きな膨らみ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ボクはあんまり好きじゃないんですけど……目立っちゃいますし……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "確かに。少し離れたところからでも目立つし、男ならまずはここに目をやってしまうだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "姫くんは、やっぱり大きい方が好き、なんですか……?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "俺は、その子に合ってれば充分だな。だから、ノートにはこの胸、凄くいいと思う\n俺の手じゃ、到底足りないサイズに、手が埋まり切っちゃう大きさ……それに、このゴムマリみたいな弾力。凄い気持ちいい", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その弾力に、少し強めに揉みしだく。すべての指が、ズブリと埋まった。柔らかさと反発力とが同居したその感触は、もう手を離したくないと思ってしまうほどだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……はぁ……ん、うっ\nだ、だったら、よかった……大きくて。姫くんが喜んでくれるなら、それで充分価値があります", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ブラの上からでも伝わる胸の感触に、思わず浸りかけてしまう。が、俺が今抱いてるのはノートの胸じゃない。ノート自身だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、ノートは胸だけじゃないからな。こっちも……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "下半身の方も、秘裂の中で指を前後にスライドさせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あっ……ん、あ、んうっ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "すっかり甘くなった声と共に、中の方からどんどんとヌルヌルした蜜が溢れ出す。下着はもう意味を成していない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こっちはもう、洪水状態だな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ご、ごめんなさい……姫くんに触られたら、本当にいきなり……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "それだけ俺を感じてくれているということが溜まらなく嬉しい。あのノートが、いまこんな格好で俺の腕の中にいるということが。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、信じられないな。あのノートの身体を、俺がこんな風に触れることができるなんてさ\nこれって、国宝級の宝じゃないか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は言うと、その胸を覆う邪魔なものを一気に上へとずらした。あまりに大きな二つの膨らみが、柔らかそうに揺れながら飛び出してくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えへへ。それはちょっと言い過ぎですけど……嬉しいです", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ノートは恥ずかしそうに顔を赤らめながらも、隠そうとしない。俺の言葉に嬉しそうに頬を緩めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こんな風に、姫くんにぎゅって抱きしめられて……今みたいに価値がある、なんて言ってもらえて\nボク、しあわせー♪えへへ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "可愛らしく笑って、俺の胸に頭を当てるノート。そんなノートに、思わず俺自身が反応してしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あれ、姫くん、どうかしたの?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "いや、今のノートが、凄い可愛かったから……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "いくらなんでも、今のはやばすぎた。まだズボンの中だっていうのに、出ちゃいそうになったぞ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほえ?\nあ、あはは……そんな風に言われたら、照れちゃいますよぉ、姫くん", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "本当にこの子は、自分の可愛らしさをどれだけ理解してくれているのやら。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、そうやって俺を惑わしてくれた罪は償ってもらいます", "speaker": "姫"}, {"utterance": "え?きゃあんっ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "俺は後ろから、ノートの胸をより強く揉みしだく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱ凄いな、これ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "もう何にも邪魔されていないそれを、直に、自在にいじり倒す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それに、このツンと尖った先端とか……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そして同時に、既に固く突き出ている尖塔を指でつまんだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……きゃうんっ……つ、つねったらダメ、です……\nや、あ……姫くん……は、激しい、です……あ、は、ああんっ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "一度動いてしまったら、もう止まらない。俺は自分の欲望のまま、ノートの胸を愛撫し続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "姫くんの手……あったかくて……あ、ダメ……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ちょっとやばいかも、俺。この胸、クセになりそう", "speaker": "姫"}, {"utterance": "まるで粘土みたいに自在に形を変えながら、だけどちょっと緩めるとすぐに元の形を取り戻す。そしてその先端からは、ツンと突き出た桃色の乳首。\n神様はよくもこんな形に女の子を作ってくれたものだと思う。しかも、それをこのノートに与えてくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……はぁ……ん、ああ……ふぁっ\nや、やあっ……ひ、引っ張らないでぇ……で、電気みたいなの走って、お、おかしくなっちゃいそうっ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ノートの口からこぼれる、まるで楽器の音みたいな澄んだ鳴き声。熱くて甘いその声に、俺の下半身はもうパンパンだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃうっ……だ、だめ、もう!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そして、そんな快感に耐えきれなくなったのかノートの膝が突然にカクン、と折れた。俺はそれを後ろから抱きしめるようにして支えてやる。\nそのまま四つん這いのような体勢で床に伏せさせる。濡れきって、既に使い物にならなくなっていた下着は脱がせてしまった。\nすぐ目の前に、ノートの綺麗すぎる縦の入り口が息づいている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、後ろからはダメですよぉ……ぜ、全部……はしたないところまで見えちゃう……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ノートの言う通り、ちょっと視線を動かせば、そこにはもう一つの可愛らしいツボミがあった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えーと、お尻の穴?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "具体的な言葉にしないで下さい!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "大丈夫だよ。ノートのは、綺麗で可愛いから", "speaker": "姫"}, {"utterance": "正直、とてもじゃないけどノートのこの姿を見て汚いとは思えない。むしろそれがどの場所であれ、綺麗としか思えない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……姫くん、余裕ありすぎです……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "だが、本人はさすがにそうはいかないんだろう。羞恥に染まりきった表情で、まっすぐに俺を見ている。\nそれでも隠そうとしないところは、俺が見たがっていると思って必死にガマンしてくれてるんだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あの、そ、そういう特殊な行為とかも、してるんですか……?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "さ、さすがにそっちは無いかなあ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そんな俺の答えにノートは微笑むと、けれどもすぐに不安そうな表情に変わった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ボ、ボク……本当に何もかも初めてだから……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そんなノートの不安を少しでもほぐしてやろうと、俺はできるかぎり優しい声で、そしてほほえみながら言ってやる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺も、その……威張れるほどの経験あるわけじゃないけども……\nできるだけ、優しくするよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はい……よろしくお願いします……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そんなノートの言葉に俺は頷くと、怒張しきった自分を取りだし、その神聖な入り口へとあてがった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、行くぞ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ……う……く……っ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "初めてのノートの入り口は狭くて固かった。突き進もうとする俺を必死に拒むものの、それでも充分に濡れていたせいか、どうにか俺を受け入れてくれた。\nぷちん、という感触と共に垂れてくる赤い液体に、俺は自分がノートを汚したんだということを思い知る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫、か、ノート……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はい……い、痛いことは痛いですけど……が、ガマン、できますっ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "目を固く閉じて苦痛に堪えるノート。けれどそんなノートとは違って、俺の方がガマンできそうにない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "悪い。俺が無理、かも……\nノートの中、す、凄いっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ノートの呼吸に合わせるかのうように蠢くヒダが、俺に絡みつき、そしてしごいていく。\nその快感が連鎖反応のように、さらなる快感を求めて俺を責め立てる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "動いてないのに……も、もう搾り取られてるみたいで……う、くっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だ、だったら、動いちゃって下さい……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そんな俺の気持ちを読み取ってか、ノートが言葉を絞り出す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ボ、ボクは平気ですからっ。姫くんが気持ちよくなってくださいっ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "大丈夫、か?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はい。思い切り、どうぞ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "実際辛そうではあったけれど、俺ももうガマンできそうにない。俺はそれでもできるだけゆっくりと、ノートの中を動き始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、う……ん、あ……あふ……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "まだ固いノートの中をゆっくりと進んでいく。熱いノートの体温が俺の先端から伝わり、俺を内部からも感じさせていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……はぁ………ん、ああっ!\nあ、ああっ……す、凄い、です……お、奥、当たって!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ノートの方も、思ったほどの痛みではなかったのか、すぐに甘い声で喘ぎ始める。\n次々に湧き出す蜜で秘洞は溢れ、俺とノートをより滑らかに結合させていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……はぁ……だ、だめ、だもう", "speaker": "姫"}, {"utterance": "王女というのは身体の方も特別なものを持っているのか、俺にピッタリと馴染んでくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゅっ、って締まって……で、でも、柔らかく吸い付いてくるみたいで……\nも、もう、耐えられ、ない……っ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "全身を震わせる快感に、一気に射精感がこみ上げてきた。今すぐこのままノートの中に注ぎ込みたい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "で、でしたら、姫、くんっ……い、一緒に、一緒、で……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ノートも、もう限界なのか視点があっていない。俺は絶頂へと向かって、腰を動かし続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ!い、いくぞっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はいっ。も、もう!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ぶるり、と大きくノートの身体が震えた。それと同時に締まる秘洞に、俺も臨界点に達する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ、ああああぁぁっ!!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "う、ああっ!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "自分でも分かるほどに熱く濃い精が、ノートの体内に注ぎ込まれていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああっ。ひ、姫くんが、何回も跳ね、て……っ\nあ、溢れ、ちゃいますよぉっ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "何度も何度も、次々と溢れてくる白いもののすべてを、俺はノートの中にぶちまけていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えーと、ノ、ノート?大丈夫か?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ようやく収まった俺自身をゆっくりと抜き取れば、真っ赤な純潔の証と、白い俺に汚された証とが一緒にこぽこぽと垂れてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぼー……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ノートはそれを、どこか嬉しそうに眺めていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "姫くんが……こぼれてきちゃってます……\nボク、本当に姫くんと……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "……ああ。本当だよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ノートの、まだ夢を見ているかのような声に、俺はハッキリと頷いた。今この場所で、俺とノートは確かに繋がった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "姫くん……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ん?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "責任、とって下さいね", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "えっ!?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "えへ、と小さく笑いながらのその言葉に、思わず驚いてしまう。いやまあ、別に取らないとかいうわけじゃなく、余りに唐突だったからですが。\nが、ノートも自分が言った言葉の意味にようやく気がついたのか、慌てて手を振った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……ち、違いますよ、違います!そう言う意味じゃありません!\nそ、そういう責任じゃないですからぁ!!", "speaker": "ノート"}], "speakers": ["姫", "ノート"], "product_name": "03_Tiny Dungeon BaW", "file_name": "036505h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "どういうつもりですか、ノート様!\n今の魔力通信、取り返しのつかないことになります!", "speaker": "ミリオ"}, {"utterance": "なってもらわないと困ります。ボクが望んだのは、まさにその状況なんですから\n魔族が、一人もいない世界を作るために", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ふざけないで下さい。神族が目指すものはあくまでも平穏です。魔族よりも優位に立った状態を維持しつつ、平和という名のバランスを取ること\nそれは、争いを終わらせることであり、相手を滅亡させることではありません!", "speaker": "ミリオ"}, {"utterance": "争い、終わるじゃないですか。戦う相手がいなくなるんですから", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "本気で言ってるんですか……", "speaker": "ミリオ"}, {"utterance": "本気ですよ。聖戦を始めるってみんなにも通告しちゃいましたし\nそれに、ボクの手で……神族の第一王女の手で魔王妃を殺されたんです。魔族だって、もう引いてはくれませんよ\nボクの首でも差し出さないかぎり\nまあ差し出したくても、ボクの首を取れる人なんていないでしょうけど。魔族にも竜族にも", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "まさか本当に、種族間戦争へと持っていくつもりですか、ノート様……", "speaker": "ミリオ"}, {"utterance": "さっき言った通りです。まずはこの学園から、そして最終的には全世界から、神界の総力をあげて魔族を滅ぼします\nただそれだけですよ。戦争なんて大それたことはいいません", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ふざけるな!その争いがどれだけの犠牲を呼ぶと思っている!\n滅界戦争がどれだけの傷を残したか分かっているのか!", "speaker": "ミリオ"}, {"utterance": "何を言ってるんですか。忘れたんですか、ミリオさん。ボクは元々そのために作られたんですよ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "なに……?", "speaker": "ミリオ"}, {"utterance": "ボクは、対魔族用カウンター兵器。そのために、ミリオさんたちが作ったんじゃないですか\n生まれ持ったその目的のために、初めから背負っていた運命の通りに、ボクは行動してるだけです\nそれを今更否定されたら、それこそ分からなくなっちゃうじゃないですか。ボクが生まれてきた意味が", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "くっ……確かに、そうだ。グラン・ルナも、憑依兵器も私達が作り出した。だがそれは、あくまでも多世界とのバランスを取るためだ\nそもそも、魔族を滅ぼせば外部の敵がいなくなる。そうなれば次に待つのは内部の敵。神族同士の争い、殺し合いだぞ!", "speaker": "ミリオ"}, {"utterance": "……よーく分かりました\nやっぱりミリオさん、ボクを否定したいんですね", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "なに……?\nが、はっ!", "speaker": "ミリオ"}, {"utterance": "否定するなら、黙ってて下さい。これはボクの、ボクのための戦いです", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "貴様……狂……って……る……", "speaker": "ミリオ"}, {"utterance": "狂ってるなら、むしろ好都合です\nそれじゃあ、行きますね。ボク、お客さまの相手をしないといけないから", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ル……ルアン、様……すみま……せん……", "speaker": "ミリオ"}], "speakers": ["ミリオ", "ノート"], "product_name": "03_Tiny Dungeon BaW", "file_name": "046703_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ベッドの上に横たわるヴェルの制服を左右に開く。薄いインナーがヴェルのバランスのいい身体を包み込み、裸よりも淫靡に見えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんだか、変な感じ……\n一度もう抱かれてるのに、初めて抱かれるみたいにドキドキしてるの……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "こんな時にこんな場所で。なのに少しも焦りがない。ただ素直にヴェルを抱いて、ヴェルと愛し合いたい。そんな気持ちでいっぱいだ。\n嬉しそうに俺を見上げるヴェルの視線が、今は心地いい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "初めても二回目も関係ないだろ。俺も、今凄い緊張してる\nむしろその、二度目なのに前の時より下手だったらどうしよう、とかさ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "上手いも下手も関係ないわよ。私、どんな形でもヒメに触られるだけで気持ちいいもの\nだから、また気持ちよくして……?私が、もう二度とヒメ無しではいられないくらいに気持ちよくして……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ああ。ヴェルを気持ちよくして、俺も気持ちよくなりたい", "speaker": "姫"}, {"utterance": "うん。私はヒメのものよ。だからヒメに愛されれば愛されるほど、私はもっともっと愛されたいって思うの\nだから、愛して。あなたの好きなように……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "その言葉だけで、下半身が熱くなる。俺はインナーの裾をつまむと、そっとめくり上げた。\nそして同時に、上の方もズリ下ろす。\nその下から、可愛らしいヴェルの下着が姿をさらす。どちらから触れるか一瞬悩んだけれど、俺はそっと下半身の方に手を伸ばした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "き、今日は下から、なんだ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "予想外だったのか、困ったように微笑むヴェル。そこには必死に羞恥を覆い隠しているのが見て取れる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "男としては、やっぱりこっちに興味を持ってしまうものでさ\nでも、やっぱり、恥ずかしいよな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ヴェルの一番恥ずかしい場所。それを薄い布地一枚で隠している、そんな場所。目の前のこの下着を降ろしてしまうだけで、俺はヴェルを見ることができる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え、ええ。でもね、あの……もっと、可愛い下着穿いてくればよかったなって……そういう恥ずかしさ、なの……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "俺なんかからすれば、充分可愛いんだけどな。シンプルなヤツって、やっぱり一番惹かれるよ\nこんな風に、触ってみたくなる", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は手を伸ばすと、下着の上から、ヴェルの恥ずかしい丘をそっと撫でた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ぴくん、と小さな反応があった。そのまま秘裂の部分を上下になぞると、ヴェルが快感に身体を震わせ始める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、は、ぁ……だ、だめ……下着、汚れちゃうから……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "それって、感じてくれてる証明だよ。俺はちょっと嬉しい", "speaker": "姫"}, {"utterance": "もう……ヒメったら、私を恥ずかしがらせるの大好きなんだから", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルは、そんな俺の言葉にすらも、恥じらいながら嬉しそうに笑ってくれる。その顔が可愛くて、やっぱりまたいじめたくなってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめん。恥ずかしがるヴェルってさ、やっぱり可愛いんだよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そして、そういうズルイこと言うのよね。私が喜んじゃうこと、知ってて。それも本心から言ってくれてるのが分かるから、また喜んじゃうのよ、私", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "それじゃあ、恥ずかしがってくれてるついでに、こっちも……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺はその膨らみに手を伸ばすとブラをズリ上げる。ヴェルの体つきからすれば充分な大きさの膨らみとピンク色のさくらんぼのような突起が、小さく揺れながら現われた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "やっぱりヴェルの胸って、綺麗だ……寝そべってるのに、こんな風にツン、って尖って……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その膨らみに、そっと触れる。ヴェルは小さく身体を震わせたものの、目を固く閉じてガマンしてしまっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "胸、恥ずかしいのか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だって……男の子って、自然と胸を見比べてるっていうじゃない……\nノートとか、オペラさんとかと比べられてるのかなって思ったら……全然だし……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そんな悩みに、つい苦笑してしまう。女の子にとっては、やっぱり切実なのかなあ。とはいえ、今この胸を見せられて、飛び付かないような男はいないだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "確かにまあ、あれくらいあると目立っちゃうよな、どうしても\nでも、ヴェルの胸だって、決して小さくないし、むしろ丁度いいと思うけど\n前も言ったけど、これくらいのサイズ、俺は好きだよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺はヴェルに微笑みかけながら、その胸を揉みしだき始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "少し強めに、円を描くように揉んでやる。大きく変わる形が、けれどすぐに俺の手を押し返し、元に戻る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふあ、あ……は、んうっ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そして時折、痛そうなまでに勃った桃色の乳首をいじる。それだけで、ヴェルの口からは甘い声が流れ始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱり、ヴェルの胸飽きないよ……\n俺が力を入れる度に形が変わって、でもこの弾力がすぐ押し戻す", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ……凄い……ヒメの手があったかくて……ビリビリって、今来てる……\nはぁ、あう……ん、あ、はぁ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "先端もほら、こんなに尖ってて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ちょっと強めに捻るだけで、ヴェルの背筋が弓なりに反る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひあっ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そのまま口に含み、軽く歯を立てる。コリっとした感触が心地いい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だめ、歯、立てない、で!刺激強くて……あ、ああん!\nや、だめぇっ……感じ、すぎちゃう!つまむのは、ふぁぁっ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "このコリってした感触、好きなんだけどな、俺", "speaker": "姫"}, {"utterance": "乳首は弱すぎるのか、大きく身体を震わせ喘ぐヴェル。その姿が、普段のヴェルとは違いすぎていて逆に愛らしい。\nこの姿を見られるのが俺だけなんだと思うと、更なる興奮が、俺の中から湧き出してくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わ、私も、好きっ……ヒメに、いじられる、のっ\nでも、感じすぎ、てっ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "……ほんとだ。いつの間にか、こんなに濡れてきてる", "speaker": "姫"}, {"utterance": "いつの間にか、下半身には恥ずかしいシミが生まれていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、汚れちゃうからな、脱がすよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ヴェルのすべてを見たい。そんな欲望が抑えられない。俺はその下着へと手を伸ばすと一気にズリ下ろす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え……?\nあ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そこには、可愛らしいヴェルへの入り口があった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱり、ヴェルのここは何もないままか", "speaker": "姫"}, {"utterance": "以前見た時のまま、生まれたばかりの赤ん坊のように何も無くスベスベの場所。その先に、体内に続くいやらしい唇が開いている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うう……子供っぽいの、嫌い……?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "まさか。ヴェルの身体だぞ。どうやったら嫌いになれるんだよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は笑うと、その唇を開き、直接指を入れた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃうっ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そのまま秘裂の中を上下に愛撫し、やがて一番敏感な突起の部分へ持って行く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ、ダ、ダメ!そ、そこは、一番敏感、で……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "もう、こんなにぷっくりしてる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "すでに大きく勃起しているそれを、ヴェルの身体の中から優しく取りだした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やんっ。む、剥いちゃ、だ、だめ……っ\nあ……ああ!背中、ゾクッて……走った、今……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ぷるぷると震えながら感じ続けるヴェル。その声と姿に、今度は俺が耐えられそうにない。\nこれから先の行為には邪魔なワンピースを脱がせてしまう。そのまま片足を抱き上げるように開かせると、ヴェルの秘裂から蜜が垂れていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんか、恥ずかしいかっこね……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "自分のすべてをさらけ出し、真っ赤な顔で言うヴェル。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺の手で足を開けるっていうのが、凄いドキドキする。ヴェルの大事な所を、俺が開帳してるんだって", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、恥ずかしい言い方しないで……\n思いっきり見られちゃってるの、すっごく恥ずかしいのよ。心臓、破裂しちゃいそうなくらいにドキドキしてて……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ごめん。でもさ、俺だって恥ずかしいんだぞ。さっきから、ずっと見てるだろ、俺の", "speaker": "姫"}, {"utterance": "取りだした俺自身。とっくに漲っているそれは、ヴェルの体内をもとめて濡れていた。そしてそんな俺を、興味津々な顔でヴェルが眺めている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あははは……\nだって、これから私の中に挿いる子だもの。やっぱり挨拶しておきたいなって……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "嫌がることもなく、そんな風に言って笑ってくれるヴェル。けれどそんな言葉に、さらに大きくなってしまった気がする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱり、おっきい……きゃっ。今、また大きくならなかった?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルの見てたら、興奮してきちゃいました……ごめん", "speaker": "姫"}, {"utterance": "も、もう……そんなに焦らなくてもいいのに……私は、いつだってヒメのものなんだから\nでも……いいわ。どうぞ、ヒメ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そして、ヴェルがすべてを俺に委ねた。俺はそのまま自分をヴェルへとあてがう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ。それじゃあ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そして、一気に腰を突き出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あくっ……あ、ああっ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ずぶずぶと、ヴェルの熱い体内へと俺が飲み込まれていく。\nきつい。そして狭い。まだ二回目でしかないそこは、当然のように俺の進入を拒むものの、すでに初めての壁はない。俺のすべては、ヴェルに突き立った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "す、凄い……焼けた鉄串みたいなヒメのが……私の身体を貫いてる……\nあ、熱くて……お腹、いっぱい……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "まだ慣れていないせいか、少し苦しげに喘ぐヴェル。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "痛くないか……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "けれど、そんな俺に、ヴェルはもちろんとばかりに笑う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うん。ちょっとだけだから平気、よ……\nでも、またヒメと一つになれた……嬉しい……私の中はどう?ヒメ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "この前も凄かったけど……き、今日は、もっと凄い……っ\nほんのちょっとだけど、柔らかくなってる感じで……す、吸い付いてくる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "熱くて、そして俺をきつく包み込む無数のヒダ。それはもう、快感という言葉以外に表せない。本当にクセになってしまいそうだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、やっぱり、すぐ出ちゃいそう、だっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "私は平気。だから、全部ヒメが望むままで", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "俺は、もう耐えられないとばかりに腰を動かし始めた。\nゆっくりと、自分のカリの部分が出てくるほどに抜き出し、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んう!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そして再び突き入れる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……あふ……ん、あっ……は、ぁ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "じゅぷ、っと水音を響かせながら、その体内から蜜があふれ出た。同時にヴェルが甘く鳴く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、ぁ……す、ごい……身体が、勝手に震え、ちゃう……\nや、あ、あうっ……う……んあぁっ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "抜いて、挿れて、とピストン運動を繰り返す。だが、少しでも動かす度に俺を締め上げ、吸い付き、刺激するその快感に、全身を電流のような快楽が支配していった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわぁ……ダメ、だ……腰が、と、止まらない……\nも、もっと、ヴェルを蹂躙、したい……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "もっとこの気持ちよさがほしい。もっともっと快感を得たい。俺の動きは自然と速く、強くなっていく。\n同時に俺を包み込む刺激も強さを増し、それが更に俺の動きを早めていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、くっ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "こ、こんな……気持ちいい、なんて……\n動けば動くほど滑らかになって……キュウって締め上げて……ヴェル、気持ちよすぎる……!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "熱いこの体内は、まるで俺のためにあるかのように思える。いつしか柔らかく、俺専用であるかのように馴染み始めたそこは、快楽の巣のようでもあった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、痛っ……そう、よかった。ヒメが喜んでくれて……\nは、あ……あぐ……ん、ううっ\nはぁ……は、あ……だ、大丈、夫……大丈夫!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……はぁ……お、俺、もう………", "speaker": "姫"}, {"utterance": "身体の中心から湧き上がってくる射精感。高まるそれに支配されながらもヴェルを蹂躙する。\nが、不意にその声に、苦痛が混じっているのに気がついた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ヴェル……?何か辛そうだけど……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "な、なんでもないわっ……ヒメは、もっともっと、楽しんで……っ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "けれどヴェルは、そんな俺に無理やり笑顔を作って答える。それはどうみても痛みを堪えているかのようだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……あ、ぐ、んうっ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そして俺はようやく思い出す。ヴェルはまだ二回目でしかない。こんなに激しく肉棒を突き立てられて、平気なはずがない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……ごめんっ。また、やっちゃうところだったな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は慌てて腰の動きを緩やかに戻す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ただ辛そうだったヴェルの顔に、安堵のような笑みが浮かぶ。やっぱり、相当辛かったんだろうな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これくらいだと、どうだ?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "う、うん……ふぁ……あぁんっ……ヒ、ヒメが、中で擦れて……\nぞ、ぞくぞく、きちゃうよぉ……!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "俺の動きを、ただ嬉しそうに受け入れ、感じるヴェル。俺が一方的に快感を味わっているだけじゃあ、こんな行為に意味はない。\n途中であってもそれに気づけてよかった。あとでちゃんと謝っておこう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "す、凄い、のっ。な、なに、これっ、白い塊みたいなの、が……あ、上がってきちゃうっ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "奥をつつくと、その度にヴェルが天井を仰ぐ。そしてこぼれる声も、その熱さが増していく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お、俺も、もうダメっ!\n止まって、くれな、い!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "響くヴェルの声と、結合部から漏れるぐちゅぐちゅという淫靡な水音。そして何より俺を包み込むヴェルの柔らかさ。すべてが重なって、俺の下半身へと集まっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あ、あああぁっ!!\nあ、あぐっ、ん、うぁ、あ、はぅ、んっ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そして、一際深くその奥を突いた瞬間、ヴェルの秘洞がキュッ、と締まった。不意のその攻撃に、俺の堤防が一気に崩壊する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うあぁっ、し、締まって……で、出る!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "こ、こんな、の、初めてっ、で!\nあ、あう、ん、ああぁぁぁっ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "俺が解き放つと同時、ヴェルの口から大きな絶頂が響き渡った。\nその声に刺激されるかのように、俺も溢れる自分をヴェルの奥へと注ぎ込む。それは、前回よりも遙かに多く感じられた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はふ……ち、力、はいんない……\nとっても、凄かった……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ベッドの上で完全に脱力しながら、俺を見上げるヴェル。前回は達しさせてあげられなかったから、凄く嬉しい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……ヴェルもイッたみたいだな……\n最後、一気にギューッてしまって、凄かった……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "うん……本当に、凄かった……\nあんなに、激しくて……空、飛んでたみたい……\nね、ねえ、ヒメ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ん?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そしてヴェルは恥ずかしそうに、俺を見上げながら言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あの……このまま……もう一回、いい……?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "俺は、ヴェルと一つになったまま、その身体を抱き上げた。インナーも脱がせ、ヴェルと肌を直接触れ合わせる。\nヴェルの身体は、思った以上に温かくて、柔らかかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "この体勢、素敵ね", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルはこの状態を気に入ったのか、嬉しそうに微笑みながら、しっかりと俺の背中に手を回している。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヒメにこんな風に抱かれたままで、ヒメを感じられる", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "俺も、いいな、これ。ヴェルの身体と中を同時に感じられる", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ヒメの身体、あったかい……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "えへ、と笑って俺に頭をすり寄せるヴェル。その行為に、俺の下半身がピクリと反応してしまった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "中も外も、どっちもあったかい♪", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "それがちゃんと伝わったのか、ヴェルは満足そうに俺を抱く手に力を込める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、それじゃあ、動くわね", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ああ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そして、ゆっくりと、今度は自分から動くヴェル。初めての行為なのだから、当然その動きは拙い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んうっ……な、なんだか、敏感になってる、みたい……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "けれども、達したばかりのヴェルは、それだけでも充分に感じてしまう。それは俺も同じで、ヴェルが一生懸命に動く度に、ゾクゾクとした震えが背筋を走った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "イっちゃったばっかりだから、かしら……あんっ……\nさ、さっきのヒメのが……こぼれてきちゃう……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そして、さっき放ったばかりの大量の精が、結合部の隙間から溢れ出す。それがまた、いやらしくて気持ちいい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、く……こ、これ、密着してる感じで……す、凄いかもっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "やがて、そんな行為に慣れてきたのか、ヴェルはもっと俺を求めようとするかのように、その動きを速めていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヴェ、ヴェル、動き、ちょっと速いっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だが、ヴェルは余程感じているのか、その動きは弱まらない。ただ必死に腰を動かし、今までにないほどの快感に身をよじる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、はぁ……ん、あ、はぁ……あく……んうっ\nあ、す、凄い、これ……お、奥から……何か、が膨らんできて……\nだ、だめっ!ヒ、ヒメ!私、びりびりきてっ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルが動く度に、ぐっちゅ、ぐっちゅとヴェルの中の精が音を立てる。俺は最奥にまで達し、コツコツとヴェルのお腹を叩いていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ダメだ、ヴェル!は、速すぎて、俺がもたなっ\nこ、こんなの!あ、あぐ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "出したばかりのはずなのに、もう次の快感が集まり始めていた。下半身の根本が、ビリビリと痺れ出す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うん……私……お腹の中、ドロドロ、で……あ、は、んうっ\nや、やあっ……と、止まってくんない、よぉ……お、お腹の奥で、こつん、こつんって……あ、あああ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "俺を力一杯に抱きしめ、それでも腰を動かし続けるヴェル。リズミカルなその動きに、ヴェルはただ甘く鳴き続けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だめ!ヒメの、気持ちいい!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "こんなの、も、もう耐えられなっ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その激しい行為に、俺もあっという間に限界に達する。ヴェルの中は蜜と精とでぐちゃぐちゃなのに、それでも俺に吸い付く力は弱まらない。\nヴェルの動きと共に俺をシゴき、昂ぶらせていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめん、ヴェル!で、出る!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、あん、ん、あ、あふ、く、あう、ん、あ、はあぁ……っ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "俺の声が聞こえているのか、いないのか、ヴェルはただ喘ぎながら、絶頂へと向けて動き続けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あ、ああ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そして、再びヴェルの秘洞が収縮する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああああぁぁっ!!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "次の瞬間、ヴェルは二度目の絶頂に達していた。その唇から、激しい嬌声が室内に響き渡る。\nそして俺も、ヴェルの最後の刺激に耐えられず、再び熱い体内に解き放った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うあああぁ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……ヒメの、出てる、ね……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "びくん、びくんと反応しながら、ヴェルの中を汚していく俺の精。とはいえ、さすがに二回分は多すぎたのか、結合部から大量に溢れだしている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お腹の中、ヒメので、いっぱい……\nヒメと愛し合うって……こんなに気持ちいいんだ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "俺に体重のすべてを預け、満足げに笑うヴェル。そんなヴェルの笑顔が、今は何より心地いい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "クセになっちゃいそう……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "俺としては大歓迎だけどな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "こんなに気持ちいいこと、俺だって何度でもしたい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん……終わったら、またしようね……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルは、ちょっとはにかむように笑うと、俺の肩に顔を埋めた。子猫のようなその行為に、俺もつい笑い返してしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もっともっとたくさん……ヒメで気持ちよくなりたい……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "うっとりとしたヴェルの声。その響きと体温が、まるで子守歌のように俺の意識を薄めていく。\n俺の意識は、その満足感と共に深い闇の底に落ちていった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ヴェル"], "product_name": "03_Tiny Dungeon BaW", "file_name": "046705h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ありがとう、ヒメ……凄く、嬉しくて、あったかかった……\n私の中に、ヒメがいてくれるのが分かる。ヒメがね、私の心を守ってくれてるのが分かるの\n大丈夫。ヒメが守ってくれるんだもん。絶対にノートを止めてみせるわ。一人の友人として……\nだから、ヒメはここで眠ってて。起きた時には、きっと全部終わってる。また前みたいな、みんなで笑える毎日に戻ってる\nそしたら、ご褒美、頂戴ね", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "私は、眠っているヒメの頬にそっとキスをすると、後ろで布団に潜り込んでるその子に振り返りながら言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もう。覗き見なんて趣味が悪いわよ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "別に見たくて見たわけじゃないですよ。むしろ、あんな甘いの見せられたフォンの身になって下さい……\nそもそも、激しすぎます。あんな行為で目が覚めちゃうなんて……\n二人とも甘すぎて、こっちが恥ずかしくなっちゃいました。見て下さい、顔まっ赤なんですから", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "羨ましかった?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ぜんぜんです。トリアさまが亡くなられた今、ヴェルさまは魔族のトップ。それを邪魔する姫先輩は、フォンの敵ですから", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "でも、そのわりにはちゃんと協力してくれたみたいね。ヒメを眠らせてくれてありがとう", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "この睡眠薬、指向性持たせた分、効果は薄いですよ。ちょっとでも抵抗されれば効きませんし、効いてもそんなに長くはもちません\nまあ、あれだけ完全に無防備な状態で受けましたから……1~2時間くらいですか?", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "その説明を受けながら、私はベッドから降りた。そして、私の戦闘服に手を伸ばす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "充分よ。その間にノートを止めるわ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "今度は、負けない。私にはヒメがくれた力がある。私の中に、ヒメがいる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヒメが私を守ってくれるように、私がヒメを守る。だから、友人と戦う手助けなんてさせない", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "……一応言っておきますけど、ノート=ルゥムは強いです。いえ、強すぎます\nフォンの力でも、ヴェルさまの力でも、どうにかなるものじゃないです\nあれを倒すには、個人の力じゃなく部隊レベルの力が必要です。魔界の方に連絡して、援軍を呼ぶべきです", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "ダメね。それだともっとたくさんの犠牲者が出るわ。これ以上、ノートに犠牲者は出させない", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "分かってるんですか。ノート=ルゥムは、トリアさまを殺した女ですよ。神界の用意した、最悪の対魔族用兵器です\nそれに、そんな情けをかけて、どうするんですか。トリアさまを殺された怒りとかはないんですか!?", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "ない……なんて言ったら嘘になるわね、当然。母様を殺されたことは悲しいし、許せない。だけど、なんでかしら……これもヒメの力かもしれないけど……\nなんとなくね、分かるのよ。ノートは戦ってる。でもそれはきっと、今私たちが考えてるようなものとじゃなくて、もっと違う何か\n私たちの、敵じゃない、って\n当然、母様の分の報いは受けてもらうわ。タダで済ませるほど、私は優しい女じゃないもの", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ただし、姫先輩以外に限る、ですか", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "もちろん♪", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "正直、フォンはもう呆れて何も言えません。すみませんが、フォンは傷も痛みますし、勝てない相手に正面から挑むほど愚かにもなれません\nここで休んでますから、頑張って来て下さい", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "最初から期待してないわよ。それじゃあ、ヒメのことは任せたわ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "もちろん、この子のことは分かってる。この子がここに残ってくれるから、私は安心してノートの元へといける。\n待っていなさい、ノート=ルゥム。魔界の黒翼が今、神界の銀月を倒しに行くわ。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["フォン", "ヴェル"], "product_name": "03_Tiny Dungeon BaW", "file_name": "046706_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "来たわよ、ノート", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "静かな、まるでこの学園から隔離でもされてるような厳かな空気の大聖堂。\nその奥に、ノートは立っていた。\nその姿は、まるで女神のようにも見える。戦いの女神のように。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "待っていました。あれで終わってしまうようなヴェルちゃんじゃないですもんね", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "手加減しておいて、よく言うわ。おかげで私のプライド、本当にボロボロなんだから", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "すみません。でも、手加減というわけじゃないんですよ。あの時、ヴェルちゃんが咄嗟に鎌で威力を削いでいなければ、間違いなく倒せたはずなんですから", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "今のあなたに褒められると、さすがに嬉しいわね", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "どういたしまして、です。でも、姫くんはいないんですか?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ええ。あなたを止めるのは私だもの", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そう、ですか……\n姫くんになら伝わるかもって思ったんですけど……やっぱり、自分勝手な思い込みはダメですね", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "なんだったら伝言受けるわよ。あとで伝えておいてあげる\n今度は、負けないから!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "八枚!?それも、黒と白……\n正反対だけど……綺麗な翼……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "これが、私の本当の力。ヒメが、あの日私にくれた力よ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そう、ですか。それがヴェルちゃんと姫くんの絆、なんですね", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そうよ。魔族としての誇りを、私は失った。よりにもよって、味方だと思っていた奴らの手でね\nその時の私には何もなかった。ただ強さしか持っていなかった。だから、その象徴を失った時、すべてが無くなった\nでもね、ヒメはそれを取り戻してくれたの。私のすべてをくれたの\n命を!誇りを!心を!この白い翼として!\n姫がくれたこの翼。姫が残してくれたこの誇り。姫が教えてくれたこの心!絶対に失わせない!\nそのすべてのこもった一撃、受けてみなさい!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "これが……魔界の黒翼っ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "その一撃を横に跳んでかわしながら、さすがにノートも顔色を変える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "できれば今ので傷くらいは負わせたかったんだけど、さすがね", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ごめんなさい。ヴェルちゃんのこと、ボク、甘く見過ぎてたみたいです\nだから、本当に本気でいきますっ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "さっきの借り、しっかり返させてもらうわよ!", "speaker": "ヴェル"}], "speakers": ["ノート", "ヴェル"], "product_name": "03_Tiny Dungeon BaW", "file_name": "046708_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ふう……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "魔力通信を切って、ボクは大きく深呼吸をする。\n回復魔法の使いすぎによるリバウンドのせいか、身体が重い。だけどこれでいい。これがきっと最後だから。\nボクは自分にそう言い聞かせながら、彼女を見た。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、ダメ……ヒ、メ……来ない、で……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そこにはすべての力を使い果たし、もうほとんど喋る力もないヴェルちゃんがいる。\nこれならきっと、きてくれるはず。ボクの願いを叶えに来てくれるはず。\nそう考えながら、ボクは自分が笑っていることに気がついた。大切な人たちを裏切って、こんな真似をしている自分への笑い。\nそう、ボクは今、おかしくてたまらない。こんな自分がおかしくてたまらない。自嘲が、止まらない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "確かに強かったです、魔界の黒翼……\nきっと、今のヴェルちゃんとボクの力はほとんど一緒。だけど最大の不運は、ヴェルちゃんが魔族で、ボクが神族だったこと\nこの相性の差は、力が拮抗しているほどに絶望的な差になるんです……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "……ヒ、メ……お願……い……来……いで……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "こんな姿になりながらも、必死に姫くんのことを想うヴェルちゃん。分かってる。こんな気持ちとくらべたら、ボクの彼への想いなんて、きっとまがい物だ。\nボクのこの心と同じ、まがい物。だけど、まがい物だって、きっと心は心。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "姫くん。信じています", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "だけど、そんなボクの心は、この広い大聖堂の空気の中にかき消えていった……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["ノート", "ヴェル"], "product_name": "03_Tiny Dungeon BaW", "file_name": "046710_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ここは……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "どうやら、無事に終点まで辿り着いたようだな", "speaker": "ローブの人物"}, {"utterance": "お前は……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そう口にした瞬間、俺の頭の中で何かが爆発した。そして、大量の様々な記憶が、凄まじい速度で展開されていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うああ!な、なんだ、これは!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "頭を押さえ、その場にうずくまる俺。アミアとの戦い。デイルとの戦い。ラーロンとの戦い。シャルの死。そして……ノートの死。信じられない記憶が、俺の中に蘇る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "今お前の中に広がった記憶、それが、たった今お前が見てきた一つ目の未来の記憶だ", "speaker": "ローブの人物"}, {"utterance": "ひ、一つ目……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そうだ。この不安定の世界の中でなら、お前はすべての未来の記憶を共有できる\nお前は、先ほど選んだ『ヴェル=セイン』に導かれし未来を最後まで終えたのさ。そして、私と初めて出会った、剪定の時間にまで戻ってきた\nさて、どうだった。その未来は", "speaker": "ローブの人物"}, {"utterance": "今のが、一つ目……\nふざけるな、なんだ今のは!なんでシャルや学園長や、ノートまでが死ななくちゃならない!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "なんだ、気に入らなかったのか?", "speaker": "ローブの人物"}, {"utterance": "当たり前だ!俺の大事な人達があんなに死んだ!みんなが悲しんだ。そんな未来をどうやって気にいれっていうんだ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "なるほどな。だがまあ、安心しろ。今のはまだ一つ目だ。あと二つも残っている\n勿論、お前が望むのなら今の未来を本物の未来として確定させてもいい", "speaker": "ローブの人物"}, {"utterance": "お断りだ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "こいつの言うことを肯定したくはないけれど、今見ていたものが夢や幻術の類とは思えない。\n……この手の中に、残ってる。ノートに降ろした、最後の感触……。\n本当に、未来の一つだっていうのか……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "では、二つ目といこうじゃないか\n残る扉は『ノート=ルゥム』と『ウルル=カジュタ』\nさあ、選べ。どちらを次の導き手に選ぶ?", "speaker": "ローブの人物"}, {"utterance": "……未来を、まるで洋服でも選ぶみたいに言いやがって……\nああ、いいだろう。選んでやるよ!俺が次に選ぶのは!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "目の前に浮かぶ二つの扉。俺はその一つの把手を、力一杯に掴んだ――。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["ローブの人物", "姫"], "product_name": "03_Tiny Dungeon BaW", "file_name": "EP02_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "儀式兵器、というものがある。魔力も身体能力も他種族に劣る俺達人族が、その他種族と戦える力を得るために作り出した個人武装だ。\n人族の身体能力は、竜族に遠く及ばない。だが、魔力を制御し魔法を扱う能力は、実はそれほど悪くない。その技術は、神族ほどではないにせよ、近いものはある。\nだが、圧倒的に足りないものがあった。それが、魔力を生み出す能力。\nそう、人族は、魔力を制御し魔法扱うことは出来ても、その肝心の魔力を作り出すことができない。どんなに便利な道具があっても、エネルギーがなければ動かない。\n人が生きるのに水と食料というエネルギーを必要とするように、魔法を扱うには魔力というエネルギーがいる。けれど人族には、それを生み出す力がない。\nそのため、人族の先祖は考えた。人がその能力を持てないのなら、その能力を持つ道具を作ろうと。\n大気の中に溶け込む魔力を集め、増幅する変換器。魔法儀式によって生み出された、その能力を持つ兵器を儀式兵器と呼ぶ。\nそれは儀式によって持ち主と深く繋がり、持ち主以外には決して扱えない専用武装となる。\n人族の戦士は、戦士となることを決めた時点で、まずこの儀式によって儀式兵器を得ることから始まる。\nこの武器を手に入れることで、人族は初めて魔法を扱う力を得るのだから、それがどれだけ重要なことなのかは言うまでもない。\nだからその日、俺は朝から期待でいっぱいだった。どんな武器にするかは、持ち主のイメージで決められる。絶対に剣にしよう。そう決めて、デザインも懸命に考えてきた。\nなんといっても、これから生涯のパートナーとなる武器を手に入れるわけだ。それくらい熱をいれるのは当然のこと。\nだけどこの時の俺は、当然知らなかった。この儀式を襲う、あの事件を……。\n始まりは突然すぎて、よく覚えていない。\n儀式に集まっていたのは、俺も含めて二十人程度だったと思う。そのうち、後ろの方にいた人達の悲鳴が、唐突に響き渡った。\n慌てて振り返った俺達の前に、その少女がいた。俺と同じくらいの、まだ子供と言っておかしくない魔族の少女。\n赤い瞳に、長い黒髪。手にした鎌は少女の身体よりも遙かに大きく、黒い刃を不気味に輝かせていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "人族は、邪魔……いらない……", "speaker": "少女"}, {"utterance": "その言葉に、感情はなかった。ただ冷たく、どこまでも冷たく。冷気の塊をそのまま背筋から埋め込まれたような怖気が、全身を貫く。\n圧倒的だった。戦うまでもない。この場にいるだけで充分に分かる。圧倒的な、力の塊だった。\n人族の衛兵達が、武器を持って立ちふさがる。けれども、その誰もが、目の前の子供の魔族一人に叶わない。その黒い刃が振るわれる度、悲鳴と真っ赤な鮮血とが花開く。\n女の子が、歩いて来る。今日、儀式兵器を手に入れ、戦士としての道を歩み始めるはずだった俺達。そのすべてが、今これから閉ざされる。\n逃げようとする子達も何人かいたけれど、ダメだった。女の子の背後から、もう数人の魔族が現われ、すべての道を塞いでしまう。\n悲鳴があがった。泣いてる子がいた。腰を抜かし、座り込んでしまっている子。失禁してしまっている子もいた。黒い刃が、絶望という言葉をまとって歩いて来る。\n悔しい。心からそう思った。決して折れてやるもんか。俺から負けを認めてやるもんか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "き、きみの、名前は……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "声が震えてるのが自分で分かる。情けなかったし、恥ずかしかった。だけどそれでも、絶対負けを認めないって、そう決めたから。\nなけなしの勇気を集めて、無表情な女の子を睨み付ける。可愛い子なのに、その可愛らしさが、今は逆に怖い。まるで冷たい彫像みたいに整いすぎてて、怖い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふうん。逃げないんだ", "speaker": "少女"}, {"utterance": "お、俺からは負けを認めないって、決めたから、さ……。怖いけど……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そう。でもまあ別にいいわ。どうせ死んじゃうんだもん。教えてあげる\nヴェル=セインよ\nさあ、これでいいわよね。死んじゃいなさい、人族", "speaker": "少女"}, {"utterance": "人形遊びはもう飽きたとでもいうように、つまらなそうに俺達を見ながら、少女は、ヴェルは鎌を振り上げた。\nそして、少女の手にした鎌が、真っ直ぐに振り下ろされる。その軌道上にある空間そのものを切り裂いていくかのような強烈な斬撃。\n身体は動かない。まるで時間の流れが止まってしまったかのような世界の中で、目の前の少女の鎌だけが、ゆっくりと下りてくる。\nただ真っ直ぐに俺へと目がけて、黒い刃が下りてくる。\n触れればすべてを破壊するだろう暗黒を、俺は言葉も無く、かわそうとすることすらできずに眺めていた。\nそれは、今から五年前の話。\n戦争を起こした種族として蔑まれる人族は、一部の魔族や神族からは、生きていることすら汚らわしいと言われていた。\nそんな一部の魔族が暴走し起きた忌まわしい事件。その日、人界で行われていた儀式は全部で十カ所。そのすべてを同時に襲ったテロ行為。\n目的は、一人でも多くの人族を殺すこと。世界の汚物である人族を、一人でも減らすこと。\nそうして送り込まれた魔族の精鋭達によって、多くの未来有る人族が殺された。\nその儀式は『血の儀式』として、人族と魔族、どちらの歴史にも刻まれることとなる。\n首謀者達は、魔王妃トリア=セインの手によって捕縛されたものの、どのような罪が下されたかは発表すらされていない。\nその事件の裏で何があったのか。そもそもどのような事件だったのか、その真相を知るものは、ごくわずかだ。\nけれど、多くの血を流されたにも関わらず、それに対して受け身にまわることしかできなかったこの事件は、人族の立場を改めて自覚させるものとなった。\nただ、確かに言えることが二つ。\n俺は生きている。\nそして、この事件は俺の運命を大きく変えた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "少女"], "product_name": "03_Tiny Dungeon BaW", "file_name": "P02_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "姫くん……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "気がつけば、ボクに覆い被さるようにして姫くんがいた。ああ、そうだ。ここは姫くんの部屋。\nなにげなく遊びに来て、だけど気がついたら、いつの間にか、こんな風になっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ノート……あ、あの……俺は……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "やっぱり、こういうことに慣れてないんだと思います。緊張して、どこか焦ってるような感じの姫くん。でも、それはボクだって同じ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ボ、ボクは……姫くんだったら……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "男の人との経験なんて、今まで手を繋いだことだってない。だからボクは精一杯の言葉を返す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺も、ノートとなら……いや、その……ノートを抱きたい", "speaker": "姫"}, {"utterance": "嬉しい……本当に嬉しい。今すぐにでも泣いちゃいたいくらいに嬉しい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん。やっと、やっと言ってくれたんですね。ずっと、ずっと、待ってた", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ごめん。だけど今のは、本当に嘘偽りのない俺の気持ちだから……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "姫くんからの直接の言葉。その真摯な瞳が、本当に本当の気持ちだって教えてくれる。怖いけれど、ボクもそれで決心がつきました。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "信じます。ボク。姫くんを信じる", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "今、この場所で、ボクのすべてを姫くんに捧げます。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ノートの、凄いな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "少し不器用な姫くんの手が、ボクの上着を左右に開く。下着と一緒に、胸が姫くんの前に露わになる。\n恥ずかしい……今まで男の人になんて見られたことなかった。だけど今は、恥ずかしいけれど見られたい、そんな不思議な気持ちでいる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、そうかな……でもボクは、別に大きくなくっても……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "今まで知らない男の人たちからも、いっぱい恥ずかしい視線を浴びてきたボクの胸。ボクはあまり好きじゃない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺は嬉しいな。ノートが俺のために大きくしてくれたみたいで", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だけど、姫くんはそう言ってくれた。よかった……ボクを、ボクの身体を姫くんが喜んでくれる。だったら間違いない。\nボクのこの身体は、姫くんに喜んでもらうために、今まであったんだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、そうなんだ。うん……だったらボクも嬉しい。姫くんのためのですよ、これ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そんなボクの言葉に、姫くんの手がそっと伸びてくる。そして、ボクの胸に優しく触れた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あう、んあ……ひ、ひう……んあぁっ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "男の人のおっきな手。それが、ボクの胸をゆっくりと、でも大きく揉む。くすぐったいような、痺れるような不思議な感覚が走ってきて、自然と声がでちゃってた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふあ……あ、う……ん……あふっ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "恥ずかしいのに……だけど、姫くんに触られてるんだって思ったら、声が止まってくれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ノートの、柔らかい……俺の手に収まらないよ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "でも、姫くんの温かさは伝わるよ……\nだから、もっと触って……もっと伝えて……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "もっともっと、触ってほしい。姫くんにだから、触ってほしい。ボクのそんな懇願に、姫くんはしっかりと頷いてくれた。\n下着をズリ上げられて、胸をそのまま姫くんに見られてる。恥ずかしいはずなのになんでだろ、それだけで気持ちよく感じる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "すごい……ピンク色のが、ツン、て立って………", "speaker": "姫"}, {"utterance": "み、見られちゃった……見られちゃったよ……ボクの、裸……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "姫くんが、まじまじとボクを見つめてる。ああ、すっごく男の人の目だ。だけど、嫌じゃない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "凄い綺麗だ……銀の髪が広がって、その中に滑らかな肌と、ピンク色の突起が浮かんで", "speaker": "姫"}, {"utterance": "見られるだけじゃ、やだ。お願いだから、触ってください……ボクをもっと、感じて下さい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こんなの見たら、もう忘れられない……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ど、どうぞ……見るだけじゃなくて……色とかだけじゃなくて、全部を、覚えて\nボクのすべてを忘れないで下さい……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ノート……ああ、分かった。ノートのすべてを、俺が受け取るから", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ボクの願いを受け入れて、姫くんの手がボクを触る。ボクの身体をいじっていく。おっきくて嬉しいって言ってくれた胸を、たくさんいじってくれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひゃうっ……あ、あんっ……あ、あんまり強く、つねらないで下さい……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "恥ずかしいくらいにツンってなっちゃった先端を、姫くんがつまむ。ああ、やだ、こりこりしないで……か、感じ過ぎちゃいます。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめん。このたっぷりの弾力と、コリコリってした先端の固さがすごい気持ちよくて", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そして先端をつまみながら、胸全体の方も揉み続ける。なんだろう、身体の奥の方からジンジンってあったかいのが溢れてきて……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわ……胸に、手が吸い付くみたいだ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "んっ、あ、はあっ……はぁっ、ああ、んっ、あうっ!\nな、なんか、変、です……胸の先っぽから、びりびりってきて………あ、頭の中が白く、なるの……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ダメです……身体が震えちゃいます。これ、きっと、気持ちいいってことですよね。姫くんを、ボクが感じてるってことですよね。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "感じてくれてるんだ、ノート", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はい。もっと、もっと、感じさせて、下さい……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "もっと、もっともっと感じたい。姫くんに気持ちよくされたい。\nだけど、こんなにあったかい気持ちになれるなら、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ボク、姫くんをもっと感じさせてあげたい………", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ボクももっと、姫くんを気持ちよくしてあげたい。\n前に、アミちゃんに教えてもらったことがあります。こ、こうやって胸で……その、すると、男の人は喜んでくれるって。\nあの時は、そんな行為が信じられなくて、恥ずかしくって、最後まで聞けなかったけど。こんなことなら、ちゃんと教えておいおてもらうべきだったかも。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわっ……ノートの胸、あ、熱くて、柔らかくて……まるでノートに守られてるみたいだ………", "speaker": "姫"}, {"utterance": "初めてみる姫くんは、な、なんかとっても大きくて……ちょっと触るの怖かったけど、だけど姫くんのだって思ったら、なんだか可愛く思えてきました。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ボク、やり方とか知らないから、あの……気持ちよくなかったら、言って下さい、ね……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "触ってみた姫くんは、すっごく固くて熱かった。それをボクので挟んでみたら、なんだかとっても不思議な感じで。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、動きます……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "うあぁっ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ちょっと動いてみただけで、姫くんがとっても気持ちよさそうな顔をしてくれた。それが嬉しくて、恥ずかしいけど、ボクも頑張って動いちゃいます。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ノートが、は、貼り付くみたいで……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "姫くんのが、大きくなってきます\nボクの胸にこすられて、大きくなってるみたい……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "あんなにおっきかったのに、もっとおっきくなるなんて驚きです。これ、いったいどこまでおっきくなっちゃうんでしょうか。\nそれに、最後は確かこれをボクの中に……あ、あうぅ、は、挿いるんでしょうか、これ……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それに、さきっぽのところから、何か出てきてるよ……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "姫くんのさきっぽの、小さく割れたところから透明な液体が滲み出てくる。\n大丈夫なのかなって思っちゃったけれど、感じると女の子だってこんな感じになっちゃうわけだし、きっと男の子も……。\nだったらこれって、姫くんが感じてくれてる証拠……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ちろ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そう思ったら、ボクは思わず、それを舌先で嘗めちゃってました。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわっ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ちょっと、苦いんだね……姫くんの……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "今まで味わったことのない、不思議な味……だけど、姫くんの味。\n今の姫くん、とっても感じてくれたみたいだから、もっと頑張ろうって思います。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぴちゃぴちゃ\nぴちゃぴちゃぴちゃ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "下半身に口をつけるなんて、ちょっと抵抗あったけど、でも姫くんが喜んでくれるなら大丈夫。\n姫くんの顔を見ながら、姫くんが感じてくれるところをそっと嘗める。胸もちゃんと動かして、姫くんにいっぱい気持ちよくなってもらうんです。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、く……か、下半身が、し、痺れて……\nうわっ……ゾクゾク、きたあっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "小さく震えながら感じてくれる姫くんの顔がとっても可愛くて。それに合わせるように、たくさんの透明なのが、出てきます。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "どんどん、たくさん出てきます……姫くん……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "それだけ感じてくれてるんだって思ったら、とっても嬉しくなってきました。う、うん。とっても恥ずかしいけど、もっと頑張れます。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、もっと頑張りますね……\nあむっ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "その可愛らしいさきっぽを、口に含む。本当はもっと思いっきり咥えるんだって聞いたことあるけど……ごめんなさい。今はこれでいっぱいいっぱいです。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うあぁっ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だからその分、一生懸命頑張ります。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、んあ……んくっ……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "く、口の中に、飲み込まれ、て……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "唇で挟みながら、一生懸命に顔を動かす。舌でも嘗めながら、姫くんを感じさせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、はっ……はぁ……はぁ……もっと、もっと強くないと、ダメ、ですか……?\n姫くんの中から、透明なおつゆ、出てきて……ボクの、ぬるぬるです……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ボクの顔、姫くんでいっぱい汚れちゃってます。だけどその代わり、姫くんもいっぱい気持ちよさそう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、あむ、んはあっ……んうっ\nん……んむ……あっ、はあっ……んぅ……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そのおつゆを吸い上げながら、唇でこする。胸で、下の方を頑張るのも忘れないように。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、あ、ああ!だ、だめだ!どんどん、吸われて……\nノート、気持ちよすぎる!\nダ、ダメ、だ!俺、どんどん奥から湧き出して、も、もう、ガマンでき、ないっ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はいっ、ど、どうぞっ!ボクの、口の中、に!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "姫くんのが、ボクの口の中でぷくって大きくなる。もしかして、って思ったその瞬間、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んああっっ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "たくさんの姫くんが、ボクの口の中に溢れてきました。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん!く!!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "こ、こんなにたくさん出るものなんですか?の、飲んであげたら喜ぶとか、アミちゃん言ってましたけど、で、でも、こんなにたくさん……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……ん……んむ……んうっ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "口の中いっぱいに流れこんでくる姫くんを、どうにか受け止める。こ、これ、飲むにもすっごく濃い感じがして……", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ……ノートの口の中に、俺、流し込んでる……胸に包まれながら、ノートの中に……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "でも、そんな気持ちよさそうな姫くんの声聞いちゃったら、やっぱり頑張らなくっちゃって思います。\nす、すっごく苦しいけど……で、でも……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んう……ん……んんんくっ……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "少しずつ少しずつ、どうにか飲み込んでいって、そして、最後に残ったのを……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え、えへへ……姫くんの、飲んじゃいました……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ちょっとこぼしちゃいましたけど、でも何とか頑張れました。姫くんのとっても不思議な味で……。\nその、決しておいしいとか言える味じゃなかったですけど……で、でも、とっても幸せな味でした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いっぱい、いーっぱい、出ちゃいましたよ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "なんか、ノートがその……俺のを飲んでくれてるってだけで、凄い興奮した……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ああ、こんな風に言ってもらえるなんて。それだけで頑張った甲斐があります。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ボク、姫くんのなら、構いません", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "だ、だから、その……次は……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "姫くんなら、受け入れられます。だ、だから……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ボクを、気持ちよく、して下さい……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん。俺もノートの中に……ノートに……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "またベッドの上に横になるボク。姫くんに言われるがままに、足を開いて……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、足、開いちゃいました……み、見えます、か……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "す、すっごく恥ずかしくて、顔から火がでちゃいそうなくらい……だ、だけど姫くんに……見てほしい。ボクを……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、見えるよ。ノートらしい、清楚な下着が、凄く綺麗で", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あうぅ……も、もっとちゃんとした下着とか穿いてくるべきだったでしょうか。で、でもボク、そんな凄いの持ってません……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ここが、ノートの入り口……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "きゃうんっ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "姫くんの指が、ボクの、その……恥ずかしいところを下着越しに指でなぞる。それだけで、背筋がゾクゾクって震えちゃいます。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、そ、そこ、なぞられちゃうと……ゾクって、きちゃいますっ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ノートの割れ目の中に、俺の指が挟まってくよ……凄い、あっつい……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そして、その指がゆっくりと、ボクを押し割っていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……はぁ……んくっ、う、ああんっ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そのまま上下に動く姫くんの指。だ、だめ……下着越しなのに……凄い震えちゃう。し、下着、汚れちゃうっ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひ、姫くんの指………だ、だめっ、きちゃう!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ノートの邪魔なの、脱がせちゃうよ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "優しい声でボクに語りかけながら、その手がボクの洋服に触れる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、はいっ。ボク、姫くんに、なら!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そして気がついたら、下着だけの姿になっていました……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "このスタイル、本当に、女神みたいだ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "す、少しずつ脱がされていくのって……え、えっち、ですね……\nボク、ドキドキしちゃって……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "本当に、一番深いところまで覗かれていくみたいで、すっごく恥ずかしい。だけど、それがやっぱり嬉しい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱり、隠してないと恥ずかしい?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あの、恥ずかしいことは恥ずかしいんですけど……でも……姫くんになら見て欲しい、です……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ああ、姫くんに、全部見られちゃうんだなって、それが嬉しい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だから、あの、ぬ、脱がせて下さい……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "だから、恥ずかしいのを堪えて、一生懸命にお願いしました。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "分かった。でも、まずはノートに気持ちよくなってほしいな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "姫くんはそれに応えてくれて、でもあくまで優しく、そう言ってくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああんっ……や、あ、はあんっ、んうっ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "姫くんのあったかい手が、ボクの身体をまさぐっていく。ボクのあらゆる所に触れていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "気持ち、いいです……はぁ……ああ……ふ、震えちゃう……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "特に胸はお気に入りみたいで、いっぱいいっぱい好きにされちゃう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ノートの、気を抜くとほら、簡単に押し戻されちゃう\nそれに、乳首、こんなに大きく、固くなって……\nさっきとは全然違う", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だ、だって、あ、あう……ん、姫くん、が……ボク、気持ちよくさせ、るんだもんっ……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "まるでオモチャをいじってるみたいに、ボクの胸を揉みしだく姫くん。握ったり、円を描いてみたり、上下に動かしたり……その度に恥ずかしい声がでちゃう。\n胸をこんな風にいじられると、こんなに気持ちいいなんて、ボク、知らなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ダ、ダメだよう……ボク、どんどんいけないこと、覚え、ちゃう……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "これからもっともっと、気持ちいいことを知っちゃう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "じゃあ、その一番いけないところ、見るよ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そんな姫くんの言葉に、ボクは期待するように言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うん。見て、いけないところ。ボクの、一番奥!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そして、気持ちよくして。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これが、ノートの……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "最後の下着を下ろされて、ボクを隠していたものが全部なくなる。一番恥ずかしいところに空気が当たってるのが分かる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、そうです。ボク、の……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "いっぱい濡れちゃって、はしたないことになっちゃってるボクの恥ずかしいところ。その場所を、姫くんがジッと見てる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あんまりじっくりは、み、見ないで……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "は、恥ずかしいよう……今までとは比べものにならないくらい、恥ずかしい……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "凄いな、入り口とか、こんな小さいんだ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "姫くんの指が、ボクを左右に開く。本当に奥の奥まで、見られちゃってる。アンダーのお手入れしておいてよかった……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ここから、本当に溢れてきてる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "姫くんがこれから挿いってくるはずの場所。その入り口にそっと触れながら姫くんが言う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "姫くんの、入るかなぁ……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "あんなおっきいの、本当にボクの中に挿いるのかな……あんなおっきなのが挿いる穴、本当にボクにあるのかな……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ボ、ボク、姫くん以外には、やです。姫くん入らなかったら……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "大丈夫。むしろノートのここって、俺を受け入れるためだけにあるんだ\nだから、俺のは絶対に大丈夫。少し、ガマンしてもらうだろうけど", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そんな姫くんの言葉がすっごく嬉しかった。そうなんだ。ボクは、姫くんを受け入れるためにだけにあるんだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんで、いいかな。ノート", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はい。姫くんになら、全部覚悟できてます……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "大丈夫です。そのためだったら、ガマンだってできます。してみせます。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、あ……は、く、ああっ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "姫くんが、挿いってくる……まるで身体を引き裂かれるみたいな痛み。今までたくさん戦ったり訓練とかしてきたけど、そのどれよりも痛い。\nだ、だけど……こ、こんなに痛いのに、それが嬉しい。もっともっと挿いってきてって思う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、大丈夫……です……!い、痛い、ですけど……姫くんの痛み、ですから\n姫くんが、ボクのお腹を掻き分けて、は、入って、きます!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ぷちぷち、って、何かが裂けてるのが分かる。そして少しずつ、姫くんが挿いってくる。\nそして、一気にボクの奥へと突き刺さった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "挿いり、きった……くうっ!ノート……キ、キツくて……ああ!\nで、でちゃいそう、だっ。こんなに熱いのに、ピッタリ、貼り付い、てっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "苦しそうな、だけど気持ちよさそうな姫くんの声。ボクも痛いし苦しいけど、でもすっごく幸せなのは変わらない。\nボクの中に、姫くんがいる。姫くんが震える度に、ボクの中から電気が走ってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ……!姫くんの、熱いの……こすれて……ダ、ダメ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "大丈夫、か?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そんな姫くんの気遣いがすっごく嬉しい。男の人って、これで動いて気持ちよくなるって話なのに、ボクを思ってか動かない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え、えへ……へ……大丈夫、だよ。ぜ、全然、平気。だから、もっとっ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "だけど、ボクはやっぱり姫くんに気持ちよくなってほしいから。こんなに痛い思いをしたんだから、もっともっと気持ちよくなってほしいから。\nそして、そんなボクの気持ちが通じたのか、姫くんは頷くとゆっくりと動き始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あう……ん、あ、ひぐ……んあぁっ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "な、なに、これ……っ。姫くんがちょっと動くだけで、気持ちいい。痛いのに、頭の奥まで気持ちよさが走る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お、奥に……はうんっ……当たっちゃう、よぉ!!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "こつ、こつ、って当たる度にノートの身体が震えるんだよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "一番深いところに姫くんが当たる度に全身が痺れる。気持ちよさに震えちゃう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それで、締まって……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、や、ああん!は、あ、ん、んん、あっ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "姫くんに抱かれることが、こんなに気持ちいいだなんて。も、もっと好きにしてほしい。姫くんが思うままに、ボクを汚してほしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ご、ごめんっ。ノート!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "うん、い、いいよ……ボクは、ね……姫くん専用の、家なんだか、ら!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ノートの中、熱くて……ぐちゃぐちゃ、で……\n腰が、止まらなく、て!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "姫くんが動く。思いっきりボクの中で動いて、そして大きく仰け反った。姫くんがボクの一番奥に届いて、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うくぅぅぅっ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そして、その中から、とっても熱い何かが、噴き出してくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あはは………姫くんのが、どくんどくん、て、流れ込んでくる………\nす、凄い熱いよ……うわ、うわ、うわー", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "凄い……さっきもあんなに出したのに、まだこんなに。ボクのお腹の中いっぱいに広がっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、なんか、幸せ……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "姫くんの想いが、ボクの身体に染みこんでくるみたい。痛いけど、それ以上に幸せな気分……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ノート……ありがとう……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そんな姫くんの言葉に、思わず涙がこぼれそうになる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ううん。ボクの方こそ……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "お礼を言うのはボクの方。だって、だって姫くん……", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だって、だって、姫くん、ボクを選んでくれて……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ヴェルちゃんだって、ウルルちゃんだって、紅ちゃんだっているのに、だけど、ボクを……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ノート"], "product_name": "03_Tiny Dungeon BaW", "file_name": "P03h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "部屋に入ると、紅が髪を梳かしているところだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんだ、随分早かったな。もう少しゆっくりしてくるものと思ってたんだが……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そんな紅の言葉も、今の俺の耳には届かない。俺はまっすぐ自分のベッド向かうと、何も言わずに潜り込む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お、おい、姫?どうしたんだ?\n姫?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ダメだ、もう寝よう……寝てしまおう。目覚めればきっと、すべてが夢になっているさ。\nああそうだ……全部夢だったんだよ、夢だったのさ!", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もうお婿にいけません……", "speaker": "姫"}], "speakers": ["姫", "紅"], "product_name": "04_Tiny Dungeon BoD", "file_name": "012404_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "トリニティの敷地内に存在する大聖堂。なんらかのイベントや演説などで、主に神族がよく使う場所ではあるが、普段の人の出入りは決して多くない。\n静謐な空気の漂うそこは、傾き始めた陽の光によって茜色に染まり、より神秘さを強調した空間となっている。\nそんな室内に、男が一人、立っていた。\n奥の祭壇前に立ち尽くし、真っ直ぐ正面を睨み付けている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なぜだ……", "speaker": "ラーロン"}, {"utterance": "怒りに震える声を絞り出し、その男、ラーロンはギュッと強く拳を握った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なぜだなぜだなぜだなぜだ!\nなぜ私が!魔王の血族たるこの私が!あんな人族のゴミごときになめられなければならない!\n魔王だぞ!広大なる魔界においても、その比類なき力によって恐れられる魔王の血族!希有にして偉大なる血を持つこの私が、なぜ人族ごときに!!", "speaker": "ラーロン"}, {"utterance": "大聖堂そのものを揺るがすような叫びと共に、ダンッ、と力一杯祭壇に拳を振り下ろす。\nそこには、自らのプライドと誇りとを打ち砕かれた、一人の矮小な魔族がいるだけだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あんな下郎の一匹程度、私の手で潰すのは容易い。だが問題は、下郎につきまとう至宝達……\n竜族の王女に、神族の銀月……それにセイン様。さすがに三界の王女が相手では、私でもどうにもならん\nくっ……どうにかしてあの下郎を跪かせることはできないか……\n奴個人が相手なら、なんの苦労もなく捻り潰せるものを……そうだ、あの程度の力など……っ", "speaker": "ラーロン"}, {"utterance": "ラーロンは忌々しげに吐き捨てると、姫とデイルの戦いを思い浮かべる。\nその攻撃をデイルにかわされ、弾かれ、魔法の直撃をくらい、剣を振り下ろされ……。\nそこでラーロンは気がついた。必要以上に強く握り締められた自分の拳に。まさか、と開いてみれば、そこには大量の汗。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これは、そんな……\nありえん……そうだ、ありえん!私が!この私が!あの人族如きに脅威を感じているなど!!", "speaker": "ラーロン"}, {"utterance": "叫び、記憶の中にいる姫の姿を切り裂くかのように手刀を払う。それでも、姫の姿は消えてはくれない。\n今までは路傍の石のように、興味に抱くことすらなかった。ただの邪魔な、蹴飛ばして排除するだけの存在だった。\nそれが今は、幻を振り払うことすらできない。\n分かってはいた。いや、分かってはいる。だがそれでも、それでも決して認めるわけにはいかない。自分が魔王の称号を持つものだからこそ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "クッ!なぜに私がここまで心乱されねばならない!なんという不愉快さだ……", "speaker": "ラーロン"}, {"utterance": "内から溢れる不快さに顔を歪めるラーロン。そして、そんなラーロンの姿を一人の少女が隠れながら覗いていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "認めているからこそ、ですか。なんだかんだ言いつつも、心の中ではもう敗北してしまってるんですね\nなるほど。やっぱり、この扉での使い道はなさそうです\nそれじゃあ、この扉はこの扉らしく動きましょう", "speaker": "?"}, {"utterance": "少女はクスと笑うと、いつの間にか姿を消した。\n赤く輝く大聖堂の中、ラーロンは、そんな少女の姿など少しも気付くことなく、ただその場に立ち尽くしていた……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["ラーロン", "?"], "product_name": "04_Tiny Dungeon BoD", "file_name": "012604_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "498!\n499!\n500!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その一振りが終わると、俺は静かに素振り用の木刀を下ろした。\n日課の素振り。正直、今の学園の状況を考えると気休め程度でしかないとは思う。ただそれでも、何かをしていないと落ち着かない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺の気にしすぎ……だったらいいんだけどな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それでも、こういう嫌な予感っていうのはよく当たると、昔から相場が決まっている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "かといって、今の俺達に何かができるわけでもなし……か", "speaker": "姫"}, {"utterance": "何かをしないといけない。何かをしたい。そんな気持ちはあるけれど、それを行える力がない。本当に歯がゆいもんだ。\nとりあえず、今から無理をしても意味ないし、今日はこのくらいにしておこう。\n汗を拭くためにタオルを取ろう振り返る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "随分頑張ってるんだね", "speaker": "?"}, {"utterance": "そこに、俺の知らない少女がいた。\n基本的に、この寮の方まで街の人達がくることはほとんどない。ということは、まずこの寮に住んでいる学園の生徒なんだろう。\nけれど、この寮に住んでそこそこの時間が過ぎているにも関わらず、俺はこの少女を見たことがなかった。\nまあ、女子寮ということもあるから俺もそんな頻繁に寮内を歩いてるわけでもない。たまたま見逃してる可能性も充分にある。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめん。初めて見るけど、君はトリニティの生徒?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "どうだと思います?", "speaker": "?"}, {"utterance": "ニッコリと笑って、俺の質問をはぐらかす少女。なんだろう、凄く存在感がないというか、つかみ所がない。そんな感じがする……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えーっと……その、とりあえず、それを隠してくれると助かるかな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それ、ですか?", "speaker": "?"}, {"utterance": "俺の言葉の意図が分からないのか、キョトンと首を傾げる少女。あー……そうだな。こういう時はむしろはっきり言ってあげるべきか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その……見えてる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "見えて……\nっ!", "speaker": "?"}, {"utterance": "ようやく察してくれたらしい。少女はこんな夜でも分かるくらいに顔を赤らめると、慌てて足を閉じた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えっと……見、見られちゃってたんだよね……?", "speaker": "?"}, {"utterance": "ま、まあ、こんな時間だし、その、周囲も暗いから……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "でも、見えちゃってたんだよね?", "speaker": "?"}, {"utterance": "……少し", "speaker": "姫"}, {"utterance": "むう……色々と責めたいところなんだけど、ちゃんとすぐ注意してくれたし、今のはどう考えても悪いの私……\nまあ、仕方ないかな", "speaker": "?"}, {"utterance": "少女はペロリと舌を出すと、可愛らしく笑った。\nなんていうか、本当につかみ所がないな、この子。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こんな時間も頑張ってる白鷺くんに、ちょっぴり犬に頸動脈噛まれたと思ってプレゼントです", "speaker": "?"}, {"utterance": "いや、それ死んでる!死ぬのと同じレベルの覚悟がいるプレゼントってなんだ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "でも、女の子としては、お嫁さんになれないほどの辱めをうけちゃいましたから", "speaker": "?"}, {"utterance": "その、本気で覗こうとか考えたわけじゃなくて、あくまで見えたのは偶然で……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そんな俺の言い訳に、けれど少女はクスと笑った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめんなさい。ちょっとした冗談です。恥ずかしかったのは事実だけど、隠れて見たりとかしないでちゃんと注意してくれたから", "speaker": "?"}, {"utterance": "少女は言うと、立ち上がる。そして、丁寧に頭を下げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "とりあえず今日はご挨拶。ゲームはもう始まってるから、お手柔らかにお願いしますね", "speaker": "?"}, {"utterance": "ゲーム?それってなんの……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "意味が分からず慌てて尋ねる俺だが、少女は微笑んだまま何も答えず、そのまま街の方へと立ち去って行った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "寮の子じゃないのか……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "一体今のはなんだったんだろう。ゲームと言われても意味が分からない。俺はもう見えなくなってしまった少女の背を追うように、暗い道をただ眺めていた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "?"], "product_name": "04_Tiny Dungeon BoD", "file_name": "012904_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "図書室のある塔から渡り廊下へと出ると、すっかり赤く変わった陽光に包まれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "少し調べてただけなのに、あっという間にこんな時間だ。本腰いれるなら、やっぱり休日に来ないとダメだな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "つーか、本が多いってのもいいことばかりじゃないねえ。目的のもの見つけるだけで一苦労よ", "speaker": "デイル"}, {"utterance": "確かになあ。こんな本があればいい、くらいにアバウトだったのにあれだけかかったし。でもまあ、次はもうちょっと楽にみつかるだろ。アミアもいるだろうし", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ぜひそうあってほしいところよ\nしっかしまあ、姫さんも可愛いねえ。恥ずかしくてトイレに行くこと言えないとか", "speaker": "デイル"}, {"utterance": "それくらいで変に思ったりなんかしないんだけどな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "まあ、それでも言えないのが恋する乙女ってもんでしょ。おっと、もう乙女じゃないのかねぇ?", "speaker": "デイル"}, {"utterance": "言っとくけどな、まだ何もしてないからな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あらら、そいつはもったいない。姫さんも可愛そうにねえ\nま、『まだ』ってことは受け入れる覚悟はあるみたいだし、今後に期待しましょ", "speaker": "デイル"}, {"utterance": "あのなあ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ちょい待ち", "speaker": "デイル"}, {"utterance": "言い返そうとしたところで、デイルが俺を手で制す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんだ、どうかしたのか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あの子、どう思う?", "speaker": "デイル"}, {"utterance": "デイルは、中庭の方を見下ろしながら、真面目な顔でそう言った。その視線を追ってみれば、少女らしき人影が中庭を歩いている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……どう見てもあれ、制服じゃないな。かといって、教師にも見えない", "speaker": "姫"}, {"utterance": "この学園内の女の子についてはほとんど面識があるのよね、俺様。けれど、あの子は見たことがない", "speaker": "デイル"}, {"utterance": "学園内をうろつく見知らぬ少女、か\n……ウルルとオペラさんが出会ったっていうローブの賊。確か声からしても少女だったって言ってたよな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だねえ……", "speaker": "デイル"}, {"utterance": "断定はできない。けれどその可能性はかなり高いと言わざるを得ない。俺達は慌ててその場から走り出した。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "デイル"], "product_name": "04_Tiny Dungeon BoD", "file_name": "013204_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "全力で走り中庭へと飛び出してみれば、既に少女の姿は見えなくなっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "さすがにそこまで遠くには行けてないはずだ。探すぜ姫っち!", "speaker": "デイル"}, {"utterance": "分かってる!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "かといって、こっちが見つかっては逃げられる可能性もある。俺達は周囲に気を配りながら、少女の姿を探す。\n少なくとも、渡り廊下の上にいた俺達にあの子が気付いてたとは思えない。見つけられたのも偶然だった以上は、向こうがわざと見つけさせたということもないだろう。\nだとすれば、俺達に注意して隠れた、とも思えない。近くにいるはずだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "デイル、見つけたぞ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そしてその考え通り、少し先を歩く少女の後ろ姿を見つける。あの黒い服、間違いない。さっきの少女だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "闘技場の方に向かっているみたいだな……どうするよ姫っち", "speaker": "デイル"}, {"utterance": "……ここで逃すとやっかいなことになるかもな。とはいえ、相手はウルルを手玉にとった程の相手だ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "姫さんと紅っちの力も欲しいところだが……呼びに行ってる間に見失っちゃいそうなのよねえ", "speaker": "デイル"}, {"utterance": "なんだよな。だから、あの子から目を放すわけにはいかない……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は少し考え、そして決めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺があいつの後をつけるから、デイルはヴェルと紅を連れてきてくれ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "大丈夫か?", "speaker": "デイル"}, {"utterance": "みんなが来るまで手は出さないさ。俺も自分の力は知ってる", "speaker": "姫"}, {"utterance": "分かった。んじゃ、また後でな", "speaker": "デイル"}, {"utterance": "俺達は二手に別れると、それぞれの役割を果たすべく動き出した。\n目の前の少女は睨んだ通り闘技場の中へと入っていく。俺もその後を追って、見つからないように闘技場へと向かっていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あそこは、比較的入りやすい地下迷宮への入り口がある……地下からどこかへ向かう気か……?", "speaker": "姫"}], "speakers": ["姫", "デイル"], "product_name": "04_Tiny Dungeon BoD", "file_name": "013205_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "食堂に入り思い切り伸びをしながら、甘い臭いを思いっきり吸い込む。恐らく朝食のパンに使うジャムの香りだろうか。\nそれに連動するように腹の虫が鳴き声を上げる。俺は例の如く一番最後に起こされ、既に朝食を終えた二人を部屋に残して朝食に来ていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あれ?紅?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "キッチンから朝食の乗ったトレーを受け取り、どこか適当な席に着こうとしたところで、窓際でぼうっとしている紅を発見する。\nめずらしいな、この時間ならとっくに朝食を終えて部屋に戻ってるはずなのに。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "むう……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "近くの席に座り、じっと視線を送ってみたが。何か考え事をしているのか、こちらに気がつく様子はない。\n声をかけようとしたところで一瞬考えてしまう。理由は当然昨日の一件だ。\nあの後俺は、悲鳴をあげた紅から逃げるように部屋を後にして、そのまま部屋に逃げ込んだ。\n当然ウルルやオペラさんから何かあったのかと心配されたが、真実を話せるわけも無く、一人風呂場で水を被って落ち着いた所で床に付いた。\nまあ、その後も目を閉じれば目の前にちらつく例の映像に悩まされ続けたわけですが……なんといっても全開だったし……。\nその結果、必然的に寝付く時間も遅くなり見事今朝も最後に起こされた、と。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふむ…………", "speaker": "紅"}, {"utterance": "かといってこのまま眺めているだけと言うのも悲しいので、意を決して声をかける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "おはよう", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ん?ああ、おはよう", "speaker": "紅"}, {"utterance": "……なんだか想定していたリアクションと違うぞ?上の空というか、かけられた言葉にとりあえず返答しただけな感じだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "どうかしたのか、紅。何か考え事か?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ああ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "悩みごとなら相談に乗るぞ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ああ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ダメだこりゃ、完全に自分の世界に入ってしまっている。何を考えているのかは分からないけれど、紅がここまで考え込むなんて珍しいな。\nしかし、このままでは埒明かない。少々荒療治になる、仕方ない、切り札を切ろう。\n俺は周囲を見渡し、近くに人がいない事を確認すると、その耳元で囁いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そんなにショックだったのか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ああ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "パンツ見られたの", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ぶふっ!!げほっ!げほっ!!な、ななな何を言い出すんだ急に!?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "口に運んでいたコーヒーを思い切り噴き出し、むせかえる紅。うん、これこそ期待通りの反応だ。素晴らしい。\nちなみに自分で言っておいて何だけれど、俺自身死ぬほど恥ずかしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "って、姫?いつからいたんだ?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そこから既に気付いてなかったのかよ!?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "うっ……すまない、考え事をしていて、つい", "speaker": "紅"}, {"utterance": "珍しいな、紅がそこまで考え込むなんて。相談ぐらいならいつでも乗るぞ、水臭い", "speaker": "姫"}, {"utterance": "いや、個人的な事だから", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そんな事を気にする仲か?これでも俺はお前の事は相棒だと思ってるんだ。それに俺も随分個人的なお願いを聞いてもらったし、遠慮するなよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "実際デイル戦や迷宮探索をはじめ紅には色々な所で世話になっている。特訓に付き合ってもらったのだって1度や2度じゃ無い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そう、だな。お前には聞いてもらった方がいいかもしれないな……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ああ、任せろ!あ、でも金銭関係は勘弁、今月は俺も厳しいんだ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ぷっ、安心しろ、金銭関係でお前に期待はしていない", "speaker": "紅"}, {"utterance": "まあ、だよなあ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そんな冗談を言い合いながら互いに笑うと、すっかり吹っ切れたのか、いつも通りの紅に戻っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "実はな、フォンに勝つ方法を考えていたんだ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "フォンに?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ああ。フォンに限った話じゃないけれど、世の中あたしより強い奴はいくらでもいる。昨日の戦いで思い知ったんだ、自分の未熟さを", "speaker": "紅"}, {"utterance": "……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "やっぱり、言葉や態度には出してなかったけれど、多少は負けた事を気にしていたんだな。\n考えてみれば、自分にとって絶対の自信があった『神速』を初見であっさり破られたんだ、俺だったらもっとあからさまにへこんでいたと思う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あたしはもっと強くなりたい。そのために周囲の意見を振り切ってここまで来たんだから", "speaker": "紅"}, {"utterance": "なるほど、それで当面の目標をフォンに決めたのか", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ああ。会った事もない、もっと言えば本気で戦った事のない格上の相手を想定しても仕方ないからな。まずは、フォンに勝つにはどうしたらいいかを考えていたんだ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "もっとも、そのフォン自身が全世界合わせてもトップレベルなんだけどな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それで?何かいい案は出たのか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "半ば分かりきった事を、俺はあえて尋ねた。紅もそれを分かっているらしく、首を軽く横に振った。\n当然といえば当然だ。もしそんなものが思いついていたなら、こうして悩む必要も無い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "頭の中でどう戦術を練っても勝てる気がしない。イメージの中ですら勝てない相手に実践で勝てるわけも無い", "speaker": "紅"}, {"utterance": "その気持ちは痛いほど分かる。俺もデイルとの決闘前にやったイメージトレーニングは散々な結果だった。一度負けた相手にイメージの中で勝つのは、実は結構難しい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だから、どうしたものかと思ってな。勝ちたい相手がいるのにどうしても勝ち手が見えないんだ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そういって肩を落とす紅に俺は一瞬だけ考えると、あっさりと答えを出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だったら特訓だな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "何?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "俺がデイルと決闘した時、紅達が特訓してくれただろ。それと同じ事をしよう", "speaker": "姫"}, {"utterance": "けど……特訓といっても何をすればいいか……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "とりあえず身体を動かしてるだけでもいいんだ。ただじっと座って考えるよりきっといい考えが浮かぶ\n俺だって、勝ち手どころ勝ち目すら見えない状態で特訓して、実践からあのカウンターを習得してデイルに勝ってるんだ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そうだ。身体を動かしていた方が何もできずに悩んでいるよりずっといい。身体というのは、努力すればしただけしっかり答えてくれるものなんだから。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうだな……特訓か、いいかも知れないな。このままじゃどうせ袋小路だ。実際に身体を動かせば見えてくるものがあるかもしれない", "speaker": "紅"}, {"utterance": "少し沈んでいた紅の瞳に光が灯る。どうやらやる気になってくれたようだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "当然俺は手伝うぞ。言いだしっぺだしな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ああ、むしろこっちからお願いしたい、頼む", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そういって差し出して来た手を握る。そうと決まれば善は急げ、さっそく今日の放課後からだな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、でもこれはあたしと姫だけの秘密にしてもらってもいいか?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "え、なんでだ?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "みんなに手伝いを頼んだ方が効率がいいような気がするんだが。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "今はオペラさんの依頼や、筆記試験の準備で忙しいから。迷惑をかけたくない", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ああ、確かに今の時期はな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それに……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅は一旦言葉を切ると、少しだけ恥ずかしそうに続きを言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ちょっと気恥ずかしいしな", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅にしてはちょっと意外な理由に、思わず驚いてしまう。\nとはいえ、言われて見れば確かにそうかもしれない。俺の時のような切羽詰まった状態でもなければ、特訓してくれと面と向かって言うのは少し照れ臭いだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なるほどな、分かった。これは俺達だけの秘密だな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、ああ。そうしてもらえると助かる", "speaker": "紅"}, {"utterance": "俺の返事に、紅は安心したように微笑んだ。そんな紅に、俺は冗談めかして尋ねる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ちなみに、俺はいいのか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あー、お前はその、なんだ……えーと", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅は言葉を選ぶように少し悩むと、やがて照れ臭そうに外を見ながら答えてくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お前は、相棒だからな", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そっか", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺はその言葉に笑顔を返すとし、手元に残った最後のパンを口の中に放りこんだ。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "紅"], "product_name": "04_Tiny Dungeon BoD", "file_name": "023801_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "特訓といえばここと言った感じで、すっかりおなじみになってしまった丘に、俺は紅と二人で訪れていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "少し雲行きが怪しいな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ああ。まあ今日はそれほど長く居るつもりも無いし、大丈夫だろう", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そうだな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "少々雲行きが怪しくなった空を見上げながら二人で話す。最悪森に駆け込めば、多少の雨なら防げるだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それで、付き合うとは言ったものの、実のところ何も考えて来てなかったりするんだが、まずどうする?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "まったく、そんなことだろうと思ってた。まあ、その辺は実は少し昼間も考えていたんだ\nやっぱり、今更新しい技能を一から修得するのは難しい。特訓するなら長所をより伸ばす方向で進めるのが正しいと思う", "speaker": "紅"}, {"utterance": "確かに、それは俺も同意だ。元々紅は一極特化型の剣士だしな。やっぱり持ち味の、速度を生かす方向でいくのか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "フォンとの戦いでも猛威を振るった風系魔法と剣術による高速戦闘を主体とした戦闘方法は、やはり紅に一番向いたやり方だと思う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、だが今までと同じやり方ではダメだ。少なくとも単純に速度を上げているだけじゃ今が限界だ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そうなのか?俺はてっきり今より速度を上げる方向性で行くのかと思った", "speaker": "姫"}, {"utterance": "正直今のあたしじゃ『神速』を超える速度での高速戦闘は無理だな。あれ以上速度を上げたら体に負荷がかかりすぎて間違い無く自滅する\nあたしがもう少し2刀を制御出来ていれば、あるいは可能かもしれないけれど、少なくとも今は無理だ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "言われてみれば確かに。今の状態でも戦闘終了時に立ち上がる事が困難なほど疲労するんだ、あれ以上の加速を行えばどうなるか分かったものじゃない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だから今後の目標は、あたしの持ち味である速度を活かしたまま、新たな戦闘スタイルを確立する事だ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "なるほどな。けど新しい戦闘スタイルの確立なんて、そう簡単にいくか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "実際デイルとの一戦でカウンター一つ習得するのにあれだけ苦労した。それが新しい戦闘スタイルとなれば、それこそ一から探し直しだ。\n完成がいつになるかなんて予想もできない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まあな。確かにそう簡単にはいかないと思うが、実は一つ試してみたいと技があるんだ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "新技か?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そんな大それたものじゃないさ。風魔法のちょっとした応用なんだが……まあ、口で説明するより見てもらった方がいいな。ちょっと離れてくれ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ああ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "紅の言葉に従って数メートルほど後ろに下がる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "よし、それじゃ行くぞ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そう言って紅は静かに刀の柄を握ると、ゆっくりと魔力を溜めてゆく。そしてそれが充分に溜まりきったところで、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "『風の回廊!』", "speaker": "紅"}, {"utterance": "魔法名と共に力を解放する。\nこの魔法は……デイルも使っていた『風の翼』と同じタイプの魔法?\nデイルは俺との決闘の際、自身の足元に風魔法を放ち、その反動で大ジャンプをして見せたけれど……これも同じものか?\nしかし、次の瞬間紅が取った行動は俺の予想を遥かに上回っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はっ!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "え?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "デイルと同じように大ジャンプをした紅が、掛け声と共に何も無い空間を蹴る。それと同時、まるで見えない壁でも蹴ったかのように軌道が変わった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "よし!もう一つ!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そうして更にもう一回、二回と何も無い空間を三角蹴りの要領で蹴りながら昇っていく紅。かなりの高さまでいったところで効力が切れたのか、地面に落下してきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、やっぱりまだ5回が限界か", "speaker": "紅"}, {"utterance": "凄いな、今の。一体どうやったんだ!?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "紅が地面に降り立つと同時、俺は紅へと駆け寄った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "デイルも使っていた、風系の魔法を推進力に使った空中移動技だ。まだ半端にしか使えないけど", "speaker": "紅"}, {"utterance": "いや、充分すごいって。これを使えばただの地上戦だけじゃなくて空中戦もカバー出来る。あらゆる角度からの攻撃は、今まで以上に対処しづらくなるはずだ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ああ。当面の目標はこの魔法を戦闘に使えるレベルまでスムーズに発動できるようになる事と、使用回数を増やす事かな", "speaker": "紅"}, {"utterance": "最終的に『神速』使用中に今の技を絡めれば、かなりに有利に戦闘を進められるはずだ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それにしてもさすが紅だ。前々から器用だとは思っていたが、相当細かい魔法制御力が無ければあれほど自在に宙を蹴る事は出来ないはずだ。\nやっぱりまだまだ紅には追いつけそうに無いな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ありがとう。実際に見てそう言ってもらえると自信がつく。しばらくこれを使った戦闘方法を研究してみようと思うんだが協力してくれるか?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "もちろん。何が出来るか分からないけれど、出来る限りの事は手伝わせてもらうさ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺の答えに満足してくれたのか、笑顔で頷く紅に俺も自然と笑っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……やはり体力の消耗が激しいな", "speaker": "紅"}, {"utterance": "やっぱり連発は難しいか……それに強化魔法発動中に使うと、どうしてもまだ発動が遅れるな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "根底となる術式がかなり変わってるからな、こればっかりは仕方ない", "speaker": "紅"}, {"utterance": "あれから数十分。色々な状況を想定しての『風の回廊』を見せてもらいながら、俺達はいくつかの弱点や欠点を洗い出していた。\nそれをもとに、戦闘に組み込むにはどうすればいいのか意見を出し合う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "初見の相手なら、わざと空中から突っ込んで相手の攻撃を誘いつつ、『風の回廊』を使って相手の攻撃を回避。技後硬直に攻撃を叩きこむって手もあるな\n普通は落下中は無防備だからな、相手の油断を誘えるはずだ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "なるほど、そういう使い方もあるのか", "speaker": "紅"}, {"utterance": "二人で話し合いながら、少しずつ形にしていく。そんな話し合いの途中だった、ぽつりと背中に冷たいものが落ちてきたのは。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……まずいな、降ってきたか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "え、雨か?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そう言って紅が空を見上げた直後、雨粒の量が一気に増える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわっ、これは一気にくるぞ!紅、森の中に退避しよう", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ああ。このままここにいたらまずそうだ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そうやって話しているうちにも、どんどん雨足は強くなっていく。\nそして案の定、ものの数分で土砂降りとなった。俺と紅は慌てて森の中に逃げ込むが、それでも全身ずぶぬれ状態になっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわ、また一気に来たな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そうだな……雰囲気的ににわか雨っぽいからすぐに止むとは思うが", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そうだな、仕方ないからここで暫く雨宿りを……!?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "紅の言葉に答えながら振り向き、俺は引きつった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん?どうした?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "今の自分がどのような状態にあるのか気がついていないのか、笑顔でそう聞き返してくる紅。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、いや……その……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "全身濡れきった紅の服は身体に否応無く張り付き、そのラインをはっきりと浮き出させている。何度か着替え姿を見てしまっているが、やっぱり凄いスタイルだ……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "おい、顔が赤いぞ、大丈夫か?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "い、いや何でもない!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "思わず凝視してしまってから、紅の言葉に我に返り慌てて顔を逸らす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんだ?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "しかし、どうやらその行動が逆に不信感を抱かせてしまったらしい。紅は小首をかしげると、俺が見ていた場所を見下ろした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "!?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そして顔を赤くすると同時、その胸を両手で隠す。正直ホッとしたものの、少し残念だとも思ってしまうあたり俺も反省しないとだな……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わ、悪い……見るつもりは無かったんだけど……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "い、いや……あたしの不注意でもあるし……その、な……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そ、それにしても凄い雨だな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そ、そうだな!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "いたたまれない雰囲気に耐え切れず、話題を変えようとするものの、一度意識してしまったものはそう簡単には払拭できない。結局微妙な空気が続いてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "出来るだけ紅の方を見ない用に、必死に視線を逸らす。しかし、紅はそんな俺の姿をしばし無言で見つめると、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、なあ姫……そんなに見たいの、か……?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "いきなり爆弾を破裂させた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な!?い、いきなり何を!?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、いや!違う!変な意味じゃなくてな!!その、えーと……ほ、ほら、今日は付き合ってもらったからそのお礼と言うかなんていうか、えーと!!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "自分で言っていて恥ずかしかったのか、紅にしては珍しいぐらいの慌てようだ。そんな紅に、俺は何を言っていいのかも分からず黙ってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、そうだ……うん……姫になら……別に、これくらい……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "が、その沈黙をどう捉えたのか、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "って、ちょっとま……!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "紅は、その頬の赤味をさらに強めながら、両手を胸から離した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……っ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "その豊かな双丘が、再び俺の視界に入る。\n羞恥に身体を震わせながら、それでも俺にその姿を晒し続ける紅。\n間違いなく美少女と言っていい紅の恥じらう姿に、男である俺が何も感じないわけがない。脳内で膨れあがる欲望を、俺は必死に抑え込んだ。\nそれでも、目の前の光景からは目が離せなかった。そこにある宝物のような光景を、脳に焼き付けようとするかのように凝視する。\n紅が、そんな俺の視線から逃げるかのように、わずかに身をよじる。その瞬間、俺の中で何かが弾けた。\n俺は、慌てて紅から視線を逸らすと、それに気がついた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、紅!雨止んだぞ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "へ?あ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "どうやら予想通りただの通り雨だったらしい。先ほどまでの土砂降りは、嘘の様に収まっていた。綺麗な青空が広がっている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、この格好じゃ風邪引きそうだし。今日のところはこれくらいにして寮に帰らないか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……あ……あ、ああ!そうだな。今日は充分特訓したし、今日のところはそろそろ帰ろう", "speaker": "紅"}, {"utterance": "よし、それじゃこのまま寮に……!?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "どうし……!?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そうして寮に帰るべく歩き出そうとした瞬間、突如背筋に悪寒が走った。\n雨に濡れた身体が発したものじゃない。もっと異質で攻撃的なそれは、明らかに身体の外側から俺達に向けて放たれたものだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "紅……感じたか……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ああ。なんだ……今の殺気みたいな冷たい視線は……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "気のせいとは到底思えないほどはっきりと感じ取れた殺気。いまのは一体。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まさか、今日の授業でやったモンスターか……?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "こんな街の近くでか?確かあのモンスターの縄張りは森の中でもかなり奥の方だったはずだぞ?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "口では否定したものの、向けられた殺気は決して人間のものではなかった事を、俺は本能的に察知してた。\nけれど、もしモンスターだとしたら何故こんな街道付近まで来たんだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "殺気は一瞬……襲ってくる気配も無い……それどころか、もう気配すら消えてる……一体なんのために", "speaker": "姫"}, {"utterance": "まさか、警告のつもりか……?これ以上近づくなっていう……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "モンスターにそんな高い知能があるというのは聞いた事が無いが、紅の言葉を否定する材料を今の俺は持ち合わせていなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "とにかく今は寮に戻ろう……あまりここに長居してもいいことはなさそうだ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そうだな。どちらにしろ今日はもう帰るつもりだったんだ、すぐに離れよう", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そう二人で確認するように頷くと、俺達はその場を後にした。幸いな事に、その殺気はあれ以降感じられる事はなかった……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "紅"], "product_name": "04_Tiny Dungeon BoD", "file_name": "023805_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "はあ……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "姫達と別れてから少し後、トリア学園長に報告をすませ一人学園を出たフォンは、寮に戻らずに広場のベンチに腰を下ろしていた。その口から大きため息がこぼれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もう、なんだってフォンがこんなふうにイライラしないといけないんですか……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "誰ともなしに呟いて再びため息。口では悪態をついているものの、気分が悪い理由なんて自分自身が一番分かっている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "分かってるんです……さっき姫先輩たちにした事は全て幼稚な八つ当たりってことぐらい……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "突如現れた少女の言葉に動揺した挙句、恐らく侵入者だったろうその少女を取り逃がした。そんなこと、本来のフォンからすればありえない失態だ。\nしかもその結果、そんな情けない姿を見られた姫に理不尽な怒りをぶつけてしまった。フォンは自己嫌悪に襲われながら、三度溜息をつく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あーもう、イライラします!あんな事があった後じゃ、寮に戻りづらいじゃないですか!", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "分かっていても消えないわだかまりに一人ぼやくフォン。\n普段から魔界の重要案件を担当し、歳以上に大人びて見られるフォンだが、やはりまだまだ歳相応な少女だ。\n分かっていても自分ではどうしようも出来ない感情だってある。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あー、フォンちゃんだー!", "speaker": "シャル"}, {"utterance": "は?フォン……ちゃん?", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "一人悶々と考えては落ち込みを繰り返していたフォンだったが、不意に後ろから投げかけられた元気な声に顔を上げる。\n自分をちゃん付けで呼ぶ人間にはほとんど心当たりが無いので振り返ってみると、そこには神族の少女が一人立っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱりそうだ。こんにちわ、フォンちゃん。あ、でも今はもうこんばんわですよね", "speaker": "シャル"}, {"utterance": "えーと、あなたはシャルちゃん……でしたっけ?", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "確か、以前姫に紹介をされた少女だと思い出すフォン。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん、そうだよ!偶然だね", "speaker": "シャル"}, {"utterance": "そうですね……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "前回会った時は軽く挨拶しただけで、ろくに挨拶も交わしてなかったはず。にも関わらずこの態度。随分と積極的な子だなとフォンは思う。\nまあでも、このくらいの子供といえばこんなものなのかも知れない。自分だってこれくらいの時は……と、そこまで考えて思わず顔をしかめてしまった。\n少し古い記憶が、頭の中に浮かび上がる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "どうしたの?", "speaker": "シャル"}, {"utterance": "え?", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "なんだか寂しそうな顔してたから", "speaker": "シャル"}, {"utterance": "そう言いながらフォンを見上げてくる少女。フォンを本気で心配してくれているのが分かり、自然に笑みを浮かべてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫ですよ。ちょっと疲れてただけですから", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "そう言うと、フォンはその頭を静かに撫でた。姫がシャルに向かって行なっていたように。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……えへ", "speaker": "シャル"}, {"utterance": "頭を撫でられるのがよほど好きなのか、気持ち良さそうに目を細めるシャル。気がつけば、自然と微笑んでいる自分にフォンは少し驚いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ありがとう。やっぱりパパの友達は優しくていい人ばかりだね!", "speaker": "シャル"}, {"utterance": "パパ?ああ、姫先輩のことですか", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "うん!シャルの優しいパパ!", "speaker": "シャル"}, {"utterance": "そういえば以前もそういう風に呼ばれていたなと思い返す。あの時はろくに理由も聞かなかったけれど、何故パパなんだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それにしても、何故パパなんですか?", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "えへへ、それはね", "speaker": "シャル"}, {"utterance": "自然とこぼれたフォンの疑問に対し、シャルは嬉しそうにラーロンにいじめられた時からの顛末を語って聞かせてくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうですか、姫先輩がそんな事を", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "うん、それとね!それとね!!", "speaker": "シャル"}, {"utterance": "目を輝かせながら姫やヴェル達との思い出を語るシャル。そしてそれを、いつの間にか笑顔で聞いている自分に気付く。\n何故だかは分からない、だけど何か心が暖かくなるような不思議な気分だ。フォンはいつしか時間を忘れて、シャルの思い出話に耳を傾けていた。\nそれからどれだけ時間が過ぎただろう、気がつけば風も大分冷たくなっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわ、もうこんな時間だ!早く帰らないとママに怒られちゃう!", "speaker": "シャル"}, {"utterance": "本当ですね、つい聞き入ってしまいました。お詫びに家まで送りますよ", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "うん、ありがとう", "speaker": "シャル"}, {"utterance": "フォンはそう言ってシャルと手を繋ぐと、夕焼けに染まる街中を歩き出す。\n歩きながらも楽しそうに今日友達とどう遊んだかを語るシャルの言葉に、フォンは静かに耳を傾けた。\nこの時フォンは気付いていなかった。トリニティに編入してから数日、姫達の影響を受けた自分の中に、今までと違う感情が芽生え始めている事を。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["シャル", "フォン"], "product_name": "04_Tiny Dungeon BoD", "file_name": "023906_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "授業も終わり、今はすでに夕方。俺はいつも通りオペラさんの依頼を遂行するため、フォンの監視を続けていた。\n昼間の一件以来教室にフォンは戻ってこなかったけれど、どうやらいつも通り学園内の見回りは行っているらしい。遠目にフォンの姿が見える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱり聞いた通り、特に怪しい事をしている風には見えないですね", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ああ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そして俺の傍らにはウルルがいた。今日の放課後、突然自分もフォンの監視を手伝いたいと言ってきた。\n理由を尋ねる俺に、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱり……昼間のことです。理由は分かりませんけど、フォンさんは竜族を憎んでます……一体なんで、自分の血を否定してまで竜族を憎むのか知りたいんです", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルは真剣そのものの口調でそう言った。単なる好奇心ではなく、竜族の王女としての使命。そんな強い意志を感じた俺は、ウルルと一緒に動くことにした。\nとはいえ、今までがそうだったように今日もフォンに不信な態度は見られない。いつも通り周囲の結界をチェックして回るだけだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "今日は外も回るみたいだな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "追いましょう、にいさま!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ああ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "いつもは学園の敷地内だけを回っているフォンだったが、今日は何か別の用事があるのか早々に学園を出て行ってしまう。\n俺とウルルもそれを追って、学園の敷地外へ向かっていった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ウルル"], "product_name": "04_Tiny Dungeon BoD", "file_name": "024002_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ベッドの上にペタンと座りながら、ウルルが不安そうな顔を浮かべている。\nウルルは、言うべきかどうか悩んでいるかのように口を開きかけると、やっぱり閉じてしまう。そんな逡巡を何度か続け、やがて決意したとばかりに俺を見上げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あの、にいさま……?にいさまは、竜族と人族の関係を知っていますか?", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "出生率とかのことか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はい、そうです。竜族には女の子しか生まれません。だから種族を維持するために、他の種族から男の人を迎え入れるんです\nそれも、人族の男の人とは相性がよくって、出生率の低い竜族でもかなりの確率が見込めます", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "だからこそ、竜族は滅界戦争でも人族に協力していた", "speaker": "姫"}, {"utterance": "竜族は他の種族に比べて大きな問題を抱えている。それが、今ウルルが言った出生率の問題だ。\n同一種族だけでは子孫を残すことも出来ず、多種族との間であっても、子供の生まれる確立は低い。だからこそ竜族の個体数は、他の種族と比べて著しく少ない。\nいくら寿命が長いとはいっても、新しい命が生まれなければ、もうそこまでだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ウルルとにいさまが、その……お、大人の関係になってしまうと、にいさまが人族だからこそ、色々と勘ぐってしまう人たちが出てきちゃうかもしれません……\nで、でも、にいさまは気にしないで下さい。これからの行為は、そんな種族がどうこうとかいうものじゃなくて……\nウルルが、にいさまと一つになりたくて行うんです", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "俺とウルルが身体を重ねる。それは互いを求め合ったからではなく、ただ金竜の子孫を残すため、と見る人もいるということ。\nそれは竜の血を残すという意味で、決して間違った行為じゃない。けれどウルルは、それをはっきりと否定した。\nこれはあくまでも、俺がウルルを、ウルルが俺を求めてくれたという行為。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……分かった。ウルルがそれを望むなら", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ウルルを求め、ウルルを受け止める。俺はハッキリと覚悟を決めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あの、ウルル、おっぱいあまり大きくないので……き、期待とかはしないで下さいね\nウルル、身体の方は本当にまだまだで……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "左右の肩から制服をズリ下ろす。薄いインナーの下にはウルルの可愛らしい膨らみがある。大きいとは思っていないけれど、だからといって、それを変とも思っていない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "平気だよ。俺は発育のいい身体が見たいんじゃなくて、ウルルの身体が見たいんだから", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は別に、大きな胸が見たいわけじゃない。あくまでも、ウルルの身体を見られるということが重要なんだから。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "むしろ、これでとんでもなく発育のいい身体とかがでてきたらこっちが困る", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それはそれで色々とへこんでしまう発言なんですけど……\nで、でも、ウルル、今すっごくドキドキしています\nにいさまとあの……その……ずっと願っていたことですけど……まさかそれが本当に叶っちゃうなんて……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルは可愛いしがんばりやだからな。ウルルに本気で望まれたら、断るような男はいないよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "実際、ウルルのことを悪く言っている奴なんて、他種族にすらほとんどいない。男として、こんな子に懐かれたなら当たり前で喜んでしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、そんなことないですよぉ。ヴェルさまとかノートさまとか紅さんとか、みんな美人で強くてスタイルも凄くて、ウルルよりもよっぽど凄い方たちです\nそんな方たちと比べられてしまったら、やっぱり……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "大丈夫。ウルルにはウルルのいいところがたくさんあって、そこを見てる奴もいる。俺みたいに", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ウルルがヴェルたちをそんな風に思っているなら、ヴェルたちだってきっと同じように思っている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にいさま……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "俺は頷いてウルルに応えると、インナーをズリ下ろした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はわわわわ……ほ、本当にちっちゃいです……ごめんなさい", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "どうやらブラをしていないらしい。その可愛らしい膨らみが、ぽろん、と現われる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そんなこともないだろう。それに、少しくらい小さくても、可愛らしくて綺麗だ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "まだ幼いとはいってもきちんと膨らんだ胸。その中央には桃色の可愛らしい突起。それは充分に魅力的だし、俺を興奮させている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "この中心についてる、桃色の尖塔とか、ついばみたくなっちゃうぞ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "にいさまがしたいなら、い、いいですよ……\nどうぞ、お好きに……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "どこまでも可愛らしく、恥ずかしそうに俺を見上げるウルル。正直、これはズルイだろう。他の誰にもない、ウルルだからこその可愛さだ。\n今すぐにでも押し倒してしまいそうな自分をどうにか宥め、俺はウルルの愛らしい胸にそっと触れた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふあぁ……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "決して大きいとはいえないけれど、それでも柔らかな感触が指先から伝わってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほら、ぷにぷにしてて、いい感触だ。触ってて凄く気持ちいい", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そのまま中心へと指をずらせば、すでに硬くなり始めた乳首へと触れる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "この乳首だって、こんなに硬く尖ってて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それを親指と人差し指でそっとつまむと、ウルルはビクンと背筋を大きく反らした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、や、あ、ああんっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そのまま二本の指で弄ぶと、ウルルは大きく喘ぎ始める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やぁ、にいさま、そ、そこはつねっちゃいや、です!だ、だめです!ウルル、そこ敏感、で!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "敏感なのに、普段はブラもしてないのか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そ、それは……あの、あまりいいのがなくて……窮屈で苦しいですし……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "俺に愛撫をされながら、苦しそうに答えるウルル。その吐息は充分に火照っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もしかしたら、普段それで擦れたりしてるからかもな。ここが敏感なの\nウルルの身体、思ってた以上に気持ちいいよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "幼い胸の感触と、小さく敏感な尖塔をたっぷりと味わいながら、ウルルの震える声を聞く。それだけで、俺は充分に興奮していた。\nけれど、やっぱりその先、ウルルの一番深い部分を感じたくなる。俺は視線を下へと移すと、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "多分、こっちの方も……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ウルルに尋ねた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いいか……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あう……は、はい……\nにいさまが望んでくれるなら大丈夫……です……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "羞恥でいっぱいの声で許してくれるウルルに感謝しつつ、俺は制服をはぎ取った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はうん……こ、こんな格好、恥ずかしいです……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "俺の膝の上で大きく足を開かれて、ウルルは耳を垂らす。\n最後の下着をも脱がされて、ウルルの女の子としての入り口は既にさらけ出されている。今からそこに、大きく怒張した俺が入っていくことになる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫だよ、誰も見てないし……それに、これだと後ろからしっかりとウルルを抱きしめられる", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それは……はい……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "俺の腕の中にすっぽりと収まってしまうウルルの身体。だからこそ、しっかりと抱きしめてあげたいと思う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あの……ウルルの身体、本当ににいさまを受け入れられるでしょうか……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "大丈夫だよ。今まで触れてみてよく分かった。ウルルは、立派な女の子の身体をしてる\n俺の事だって、絶対に受け入れられる", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はい", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "確かにウルルのそこは、初めて目にしてみて驚きもしたけれど小さい。だけど、ウルルの身体は充分に女の子になっている。\nだったらきっと平気なはずだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ただ、少し苦しいかもしれないけど……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "念のため、そう確認する俺に、ウルルは小さく首を振った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "痛いのだったら大丈夫です。にいさまと繋がる証ですもん。ガマンできないはずありません\nだから、お、お願いします……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "恐る恐る、だけど決して嫌がらないウルルに俺は頷くと、そっと俺自身を小さな入り口にあてがった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……う、ああっ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ゆっくりと、本当にゆっくりとウルルの中に俺が埋もれていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫か、ウルル……ウルルのここ、凄いきつくて……中々奥に……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "みっちりと閉じたウルルの入り口は想像以上に小さく、その中への侵入を頑なに拒んでいた。\nそれを強引に引き剥がしながら、無理やりに奥へと入り込んでいく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は……はい、平気、ですっ。身体が、ひ、引き裂かれるみたいですけど……でも、にいさまが入ってきてるのも、わ、分かります、からっ\nにいさまが入ってくるのが、嬉しい、んですっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "数本の赤い筋が、俺を伝って流れてくる。俺によって刻み込まれている痛みを必死にガマンしながら、ウルルは俺を受け入れていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ……俺も、ウルルの中に入れるのが嬉しい\nまだ先端だけしか入ってないけど……ウルルの、きついかわりに凄い気持ちいい……\n全部入れたら、どうにかなっちゃいそうだ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "熱いウルルの体温が、直接俺へとまとわりついてくる。痛いくらいの締め付けと共に、俺を痺れさせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え、えへへ……にいさまが喜んでくれるの、嬉しいです", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そしてウルルは少し強引に笑うと、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だから、い、一気に、にいさまっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そう求めてきた。\n痛みよりも、早く一つになりたい。そんなウルルの気持ちが伝わってくるようで断れない。俺はウルルの腰をしっかりと押さえ込んだ。\nそして、一気にウルルの中へと突き上げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う……くっ……うあぁ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ウルルの入り口をこじ開けるようにして、俺はウルルを貫いていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "っ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルは、痛みによる悲鳴を一瞬あげかけて、けれどもすぐにそれを飲み込んだ。\n入り口だけでなく、ウルルの中自体がひどく狭い。硬く滾った俺は、半分程度しか入ってくれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……にいさまが……入ってきます……うわ、うわ、うわ!そ、れだけなのに、ぞくぞくってきて、背筋が反っちゃう……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "けれどそれでも、ウルルは痛みをこらえながら嬉しそうに言った。\n俺はそんなウルルを後ろからしっかり抱きしめると、更に自分を進めていく。できるかぎりゆっくりと、確実に。\n出来るだけ痛みを紛らわそうと胸を愛撫しながらの挿入。徐々に増えていくウルルの蜜に、俺はどうにか奥へと進むことができた。\n吸い付くようなウルルの膣壁に絡みつかれ、沈んでいく毎に背筋から電流を浴びたような痺れが走る。\n一気に放ってしまいそうになる自分を必死に堪えていると、やがて少し窪んだ壁にぶつかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にいさまの……おっきいのが奥に……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "荒い呼吸を繰り返しながらのウルルの言葉に、俺も理解する。ウルルの一番深い場所に辿り着いたんだと。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "不思議……すっごく痛いのに、すっごい気持ちよくって……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルの身体も、凄いぞ……ギチギチにキツイのに、だけど俺をこんな深くまで飲み込んで……しかも吸い付いて離してくれない……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "にいさま、も、もっともっと、ウルルを気持ちよくして下さい……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "苦しそうに、辛そうに、けれどどこかうっとりとしたように言うウルル。俺はウルルの割れ目の先端、一番敏感な豆をきゅっとつまむ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、この一番敏感なところとかどうだ……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "きゃうっ!\nい、今の凄かったです。身体中が痺れて……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "びくん、と震えるウルルの身体。すっかり充血して大きくなったその突起は、自らを守ってくれている包皮から、既に半分ほどはみ出ている。\nそれを指先でゆっくりと撫でてやるだけで、ウルルはピクピクと震えながら切なげに喘ぐ。ウルルの中から蜜が一気に湧き出し、秘洞の中を満たしていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なら、そのまま動かすぞ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そしてゆっくりと、ウルルの中を動き始める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……やぁっ。にいさまが、お腹の中、で動いてっ……ひんっ。そ、そこつまんじゃだめ、です!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "抜き出される肉棒と一緒にこぼれてくる熱い蜜。俺はそれを指に塗りたくると、敏感な突起を包む包皮をそっと剥き上げた。ウルルは大きく鳴くと、びくんと震える。\nそのまま突起を直に愛撫しつつ、今度はウルルを再び突き上げる。内部に溢れていた蜜が再びぐじゅ、っと押し出され、ウルルの中から溢れ出した。\n熱い蜜に濡れながら、ウルルの身体で直接しごかれる俺自身。身体が自然と震え、言葉を出すことすら辛い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だめえ!お、お腹の中と、そ、外がどっちも痺れて……!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "クリトリスつまむと、ウルルの中がキュッて締まるんだよ。それで動かすと……俺の方も締め上げられて……\nこ、こんなの、ガマンできるはず、ないだろっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それでも、脳髄に突き刺さるような快感がガマンできず、俺はウルルの中を動き続ける。\n断続的に襲いかかってくる射精感をずっと堪えているものの、それももう限界が近い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、は、あうっ……だめ、だめですっ、身体に力はいんなくって……\nや、あ、ああ!出、出ちゃうっ!ちから、はいら、ない!\nんく……あ、はぁ……や、やあ!ゾクって、き、きちゃう!きちゃったら、もう!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "全身をガクガクと揺さぶらせながら感じ続けるウルル。そして悲鳴のように声をあげる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だめえっ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "え?ウルル?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ウルルの中から勢いよく溢れだした熱い液体。それは床に小さな水たまりを作っていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あうう……ご、ごめんなさい……ガマンしたかったのに……\n汚いのに……こんな場所でいっぱい……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "余程ガマンしていたのか、それは中々収まってくれなかった。チョロチョロと音を立てながら放物線を描くその光景は、俺にとって当然初めてのもので衝撃的すぎる。\nそれからしばらくして、ウルルのそれはようやく収まった。ウルルは真っ赤になったまま、俯いてしまっている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "結構ガマンしてたんだな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あうう……\nウルル、はしたない子になっちゃいました……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "いや、そんなに気にするな。あとでちゃんと片付ければ大丈夫だよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "で、でも……あんな恥ずかしいとこ、見せちゃって……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルの恥ずかしいところだったら、俺は大歓迎だけどな。可愛いし", "speaker": "姫"}, {"utterance": "まあ、女の子のあんなシーンを見ることがあるなんて、夢にも思わなかったけど。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "に、にいさま……すっごいえっちです、それは……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "男っていうのは、好きな子にはどうしてもそうなっちゃうんだよな……その、抑えようとしても\nだからまあ、今のも実は結構興奮を……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "正直言うと、見ている間に少し大きくなっちゃいました。\n俺は再びウルルの身体を押さえると、抽挿を再開させる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひゃんっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "再び最奥に辿り着いた俺に、ウルルが大きく感じる。大分慣れてきたみたいだ。\nとはいえ、この身体だ。まだまだ無理はさせられない。俺はゆっくりと動かし続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……にいさまの、さっきよりおっきいかも、です……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "いや、男からすれば女の子の恥ずかしがっている姿というのは、とんでもない興奮剤でもありまして……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "にいさま、変ですよぉ……ん、あ、あうっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "気にもしない子のだったら絶対そんなことないけどさ。ウルルのだから、だよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺の動きにしっかりと感じ、喘ぎ続けるウルル。俺の方も、必死に堪えてはいるけれどもう限界だ。\n俺だって、別に経験があるわけでないんだし。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、あっ……あん、んっ……くぅ……\nにいさま、の……お、奥まできて……はう、あ、ああんっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "お、俺も……凄いのが根本の方にまできてて……いつまでガマンできるか分からないっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ぐちゅ、ぐちゅ、と往復させる度に水音が部屋いっぱいに響く。そしてその度に、視界が白く霞んでいった。\nどうやら、俺ももう限界らしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ウルルも、ですっ。にいさまが、いっぱい、いっぱいウルルを貫いて……ジンジンって痺れて……や、あ、もうっ!\nい、一緒が、いいです!ウルル、もうダメですから、一緒、がっ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "わ、分かったっ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ウルルの願いに応えようと、最後に、本当に最後の力で必死に堪える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……ああっ!に、にいさまっ!も、もう!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ぶるっ、と大きく震えるウルル。同時に、その膣が強く締まった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、くうっ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ひ、あ、あう……あ、あああああぁぁぁっ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "うあああぁ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ビクビクと秘洞を痙攣させながら達するウルル。同時に、俺もウルルの中に熱い欲望を撃ち出した。\nそれは小さなウルルの中を逆流し、結合部から溢れ出す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……にいさまが、ビューって噴き出して……ウルルの中にいっぱい、です……\nにいさまぁ……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ドクドクとウルルの中に溢れ続ける白濁液。絶頂の快感と共にそれを受け止め続けるウルルを背中から強く抱きしめ、俺はウルルを更に汚し続けた……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ウルル"], "product_name": "04_Tiny Dungeon BoD", "file_name": "024206h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "もぞ。\n……ん?\nもぞもぞ。\n……んん?\nもぞもぞもぞ。\n……んんん?\n温かで柔らかな布団の中。なんだろう、布団が妙に動いている気がする。\nまさか心霊現象が、などということもあるまいし。俺は襲いかかってくる強敵睡魔をどうにか引き剥がすと、そっと目を開いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んー……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そこには、トイレにでも行った帰りなのか、ウルルの姿があった。眠い目を可愛らしくこすりながら、ベッドの中へ入ろうとしている。\nって、なんでこっちのべっどに!?ウルルは向こうでオペラさんと一緒だろう!\n声をかけて間違いを知らせるべきか、と思うものの、眠そうなウルルの姿を見ると、さすがに可愛そうにも思ってしまう。\nそうして躊躇していると、ウルルは布団の中に潜り込むことは諦めたのか、俺の上にぼすん、と覆い被さった。\nって、ちょっと待てウルルっ。\nウルル自体は小さいし軽いので、小動物に乗られてるような感覚でしかないのだけれど、問題は思い切りしがみついてきていることだ。\n身体は小さくても年齢的には充分大人。しかも立派な女の子。その柔らかさとか、いい匂いだとかが、俺の全身を侵食していく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んー……にいさまの匂いです……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "……寝ぼけているだけだとは思うけれど、なんてピンポイント。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えへへぇ……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "スリスリとその頬をすり寄せ、安心しきった表情で眠り続けるそれは、実に愛らしい。\n俺の脳裏に、この身体を抱きしめた、あの夜の光景が浮かび上がる。\nこの少女の身体も心も声も、すべてを独り占めにしたあの夜。あの時の愛らしさが、俺の胸いっぱいに溢れそうになる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にいさま……だぁい好きですよぉ……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "それは、あまりにも信頼仕切った無防備な姿と声だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まったくもう……本当に幸せそうだな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その小さな身体にそっと手を回す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "本当に困った子だな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "けれど、だからこそ愛らしい。ただまっすぐに俺を好いて慕ってくれる子。\nできればこれからも、この子のこんな笑顔を見続けていきたい。\n俺はその寝顔を存分に堪能すると、やがて静かに目を閉じた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ウルル"], "product_name": "04_Tiny Dungeon BoD", "file_name": "035704_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "そこは地獄絵図だった。\n緑に満ちていたはずのその丘は真っ赤に染まり、その中に見覚えのある何かが転がっている。\nそこにいる、たった一匹のモンスター。俺達なら、みんなで挑めば間違いなく倒せる、そんなレベルのモンスター。\n決して挑めなくないはずのモンスター……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "シャル……ちゃん……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "そしてその場に立ち尽くす、フォン。\n遅かった。遅すぎた。俺達がその場に辿り着いた時、もうすべては終わっていた。\n二度と取り返すことの出来ない大切なそれは、本当に取り返すことの出来ない場所へと言ってしまっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんだ、よ……なんだよ、これは……\nなんで、こんなことに!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あの優しかった少女の顔が頭に浮かぶ。あの可愛らしい声が耳に響く。だけども、それは返ってこない。\n目の前にいるたった一匹のモンスターによって、俺達はそれを奪われてしまった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "運命は変わりません、ですか……\n変えられたはずなのに……変えたと思っていたのに……\nあはは、は……本当に、そうなのかもしれないですね……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "フォンが、手にしていたハーケンを振りかぶる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そこの汚らわしいモンスター。だったらあなたも……一度死んだあなたもその運命に従いなさい", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "その声は、ゾッとするほど冷たかった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["フォン", "姫"], "product_name": "04_Tiny Dungeon BoD", "file_name": "035902_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "その夜は、まるで音がしなかった。\nシンと静まりかえった、どこか切り離されてしまったかのような世界。\nただ暗い無音のその世界に、俺は一人の少女を見つけた。\nただ唖然と空を見続けるフォン。まるでその夜空の中から、誰かの星を探そうとしているみたいだ。\nだけど俺達は知っている。この広い夜空のどこにだって、そんな星はないことを。\nシャル=ルトルという、あの明るくて元気だった少女は、この地上にも、この夜空にも、どこにもいないんだっていうことを。\n本当に迂闊だった……なんで気づけなかったんだろう。獣が一匹でなかったことに。\nそもそも、なんで今日だったんだろう。俺達だって、つい先日同じ場所に行ったじゃないか。その時に現われてくれてれば、きっとシャルを守れたのに。\n怒りなのか、悔しさなのか、悲しさなのか、憎しみなのか。名前の付けようがないドロリとした暗い感情が自分の中で渦巻いている。\nでも俺は、その感情を必死に隅へと追いやるとフォンの隣に立った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……なんだ。暗い顔してるなあ。フォンらしくない", "speaker": "姫"}, {"utterance": "残念ですが、フォンはいつもこの顔ですよ。取り外して交換したことも、修正したこともありませんから", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "そうか?普段はもっとこう胸張って『フォンの美貌は永遠です。それが昨日と違うというならあなたの目こそ交換か修理が必要なんじゃないですか?』くらい言うだろ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ちなみに、全っ然似ていませんよ", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "あれ?結構頑張ったと思うんだけどなあ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "まったくもう。フォンを元気づけようというのなら、もう少し気を遣った何かを考えてきて下さい", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "いや、別に元気づけようとかいうつもりでやったわけじゃないし", "speaker": "姫"}, {"utterance": "パパ、でしたね。随分と懐かれていましたし、可愛がってもいたんじゃありませんか", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "パパ。その一言で、心臓が大きく跳ね上がったような気がした。けれどそれを必死に包み隠す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "姫先輩の方がよっぽどショックを受けているでしょうに、それをガマンしてフォンを元気づけようなんて、100億年ほど早いです。おかしな人です", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "……いやまあ……男っていうのは、ヤセ我慢をしなくちゃいけない生き物なんだよ\nここってところでかっこをつけるためにさ、悔しいことでも悲しいことでも辛いことでも無理やりガマンして、それで笑わないといけないんだ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……本当にやっかいな生き物ですね。しかもえっちで汚らわしいときてるんですから\nでしたら、他に元気づける相手がいるんじゃありませんか?例えばウルルさんとか", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "ウルルにはオペラさんがついてるよ。それにあの子のことだ。俺がいると、逆に俺を慰めようとする……逆に辛い気持ちにさせるよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "なるほど。それで、今一番姫先輩を必要としているのはフォンだろうと思ったわけですか。まったく……\nまったく……変なところで鋭いんですから……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "言うと同時、フォンは俺に力一杯しがみついてきた。その瞳に涙が浮かぶけれど、それでもフォンは泣かない。\n俺の服を力いっぱい掴んで、必死に泣くのを堪えている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "守れる力、持ってたんですよ、フォン。守れたはずなんですよ……絶対に\n守れたはずなのに、守れなかったなんて……フォンは、どれだけマヌケで無能な大バカ野郎なんですか……\nシャルちゃんに……どうやって謝ったらいいんですか……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "その声は震えていた。今にも泣き出したいものを、無理やり飲み込んでいるかのように。\n泣いてすべてを押し流すのではなく、守れなかった自分をひたすらに責め続ける。それこそが、フォンなりの責任の取り方なんだろう。\n誰も悪くなかったはずだ。みんな何かを頑張っていたはずだ。だけどそれでも守れなかった。\nまるで、それが運命だったとでもいうように、シャルの命は俺達の手をすり抜けて、まっすぐに落っこちてしまった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "教えて下さい……フォンには何ができますか?フォンは今、何をしたらいいんですか?この大バカ野郎は、どうすればシャルちゃんに許してもらえますか……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "忘れないでいてあげること……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は、フォンを抱きしめるように、その頭に手を回す。もういいんだと言ってあげたくて、責任という束縛から解放してあげたくて、ギュッと胸に抱き寄せる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "シャルは確かにいたんだ。そして明るく笑ってくれていた\nだから、その笑顔を憶えていてあげること。シャルっていう存在をなかったことにしないこと\nそして、いなくなってしまったその事実に、頑張って耐えること\n多分それが、今の俺達にできる一番のことだ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そんなの……そんなの言われなくたって……忘れられるわけないじゃないですか……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "だったら、今まで通りでいいんだ。今まで通りのフォンでいることが、きっとシャルへの想いになる", "speaker": "姫"}, {"utterance": "う……あ……あうぅ……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "フォンの肩が小さく震える。俺の身体にしがみつき、その声を押し殺し、ただ小さく身体を震わせる。\n俺にもフォンにも、もう言葉はいらなかった。ただ自分の中にいるシャルを、できるかぎり思い出す。それだけで充分だった。\n静まりかえったその夜に、小さな嗚咽が響き渡る。\nそれはあまりに突然で、あまりに唐突な、一人の少女が死んだ日。\nシャル=ルトルという少女が、その短い生涯を終えた日。\nだけどそれでも、悔しくて悲しくて切ないけれど、俺達の日々は続いていく……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["フォン", "姫"], "product_name": "04_Tiny Dungeon BoD", "file_name": "035903_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ヒメの顔、ちょっとおかしい", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルの身体に覆い被さるようにして見下ろす俺の顔を見て、ヴェルは小さく笑った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、そうか?まあ、確かにデイルみたいな二枚目っていうわけじゃないけれど……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "確かにまあ、ヴェルみたいな美少女に釣り合うような顔だとは思っていないけど。こういう場面で言われると、さすがに少し傷つくというか……。\nそんな俺の考えを察したのか、ヴェルは微笑んだままでその首を左右に振った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ううん、違うの、そういう意味じゃなくて……私にとって、ヒメよりかっこいい男の人なんていないんだから\nただ、すっごく緊張してるのかな、って", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "いや、そりゃあ当然じゃないかと……ヴェルとその、こういうことをするんだし……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "今俺の目の前で、ヴェルがベッドに横たわっている。これから、俺と身体を重ねるために、横たわっている。そう考えるだけで拍動が早くなる。\nよく見れば、迷宮にいた時とは下着が替わっていた。風呂に行った時に穿き替えたのか……。\nこれからもっとヴェルの身体を見るんだ。ヴェルに触れるんだ。そう考えるだけで、身体が強ばってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヴェルは緊張してないのか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そんな俺の質問に、ヴェルは微笑んだまま言い切った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もちろんしてるわ。胸を触ったら一緒に感じてみて。すっごいドキドキしてるんだから\nだけどね、緊張なんかよりも、嬉しさの方が遙かに強いの\nやっと、ヒメと一つになれる……ヒメのものになれるって思ったら、そっちのドキドキの方が強くて", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "笑顔のままで、本当に嬉しそうに答えてくれるヴェル。そのまま、まっすぐに俺の目を見て続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヒメ、これだけは憶えておいて。これからの行為で私を喜ばせたいって思うなら、決して気を遣わないで\n私の身体でヒメが喜んでくれること。ヒメが精一杯私を愛してくれること。それが一番嬉しいし、気持ちよくなれるんだから", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "本心からそこまで言ってくれるヴェルがたまらなく愛しく感じる。この身体を自分のものに出来る喜びで胸がいっぱいになる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……分かった。その、上手になんてできないと思うけど……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "思うがままにそう言おうとする俺の唇を、ヴェルの人差し指が封じた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はい、ストップ。もう言ったそばからこれなんだから\n言ったでしょ、気を遣っちゃダメって", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そうだった。それじゃあ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "うん♪", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "俺のセリフを最後まで聞くまでもなく察したヴェルは、当然とばかりに頷いてくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、なんだか不思議ね。こんなの、海で見せた水着姿と変わらないはずなのに……凄く恥ずかしい", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そっとズリ下ろした服の下から、白い肌と清楚なブラジャーとが姿を見せる。\n際立って大きい、というわけではないけれど、それでも充分な大きさを持つ二つの膨らみは、俺の視線を奪うには充分すぎた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "相手がヒメじゃなかったら、絶対耐えられない行為だわ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "恥じらうように視線を逸らすヴェルの姿が、俺の心を大きくくすぐる。可愛い。素直にそうとしか思えなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺も、水着見るのとは違った感動みたいなものが……\nヴェルの下着姿っていうだけで、なんだか凄い興奮する", "speaker": "姫"}, {"utterance": "他の誰も見ることのできないはずの姿。俺のすぐ下に広がる光景は、全世界のどんな風景よりも価値があると思う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん……恥ずかしいけど、好きなだけ見ていいから……\n見て、それで触って……ヒメの手を感じたい……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "羞恥に身体をよじりながらも、俺に見えやすいようにとヴェルは隠すこともなく俺の視線に耐え続ける。\nその姿は俺を興奮させるに充分すぎた。俺は手を伸ばすと、その膨らみにそっと触れる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ブラの上からなのにも関わらず、ふっくらとした柔らかさが手に伝わってくる。細身な身体にも関わらず、ヴェルのそれはしっかりと存在を主張していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "触ってみると、思ってたよりも大きいんだ、ヴェルの……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "膨らみを包み込むようにしながら、ゆっくりと手を動かす。柔らかさと適度な弾力とが合わさって、これだけでも満足できてしまいそうなくらい気持ちいい。\nそして何よりも、膨らみを通して感じるヴェルの鼓動。大きく速いそれは、俺に触られることを歓迎しているみたいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "凄い柔らかくて……ほんとだ、ドキドキ言ってるのが分かる", "speaker": "姫"}, {"utterance": "へ、変な感じ、ね……ゾクゾクってくるんだけど、全然不快じゃなくて……もっと触ってほしい", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "広がる初めての感覚に戸惑っているのか、ヴェルは強く目を閉じたまま必死にそれに耐えている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もっと強くてもいいから、ヒメが好きに触って", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "けれど決して嫌がったりはせず、俺の手を受け入れてくれた。その柔らかくて張りのある感触は、クセになってしまいそうになる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あんまり触ると、クセになりそうだ。乳首、もしかして尖ってきてる?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "な、ないしょ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "恥ずかしそうに答えるヴェル。けれどそこはもう、ブラの上からでも分かるほどに、硬く尖っている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ブラの上からでも分かるよ、ほら", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ひんっ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "人差し指で、その尖塔をブラの上からこする。それだけで、ヴェルは小さく身体を反らして鳴いた。\n俺はそのまま、再び胸を揉みしだく。ゆっくりと、その感触を味わうように大きく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……ん、う……んく……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "やっぱり、そういう声って聞かれたくない、のかな……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ん……ち、違うの……ガマンしてないと、隣の部屋とかに聞こえちゃい、そうで……あ、んうっ\nヒ、ヒメ以外の人、に……聞かれたくない、から……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "俺の拙い手の動きに、しっかりと感じてくれているヴェル。それを賢明に堪える姿がたまらなく可愛く見える。\nけれど、その声が聞けないのはやっぱり残念だ。あの綺麗な声で喘がれたら、どんなに興奮してしまうだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ちょっと残念かな。ヴェルの声、俺好きだから……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そ、そういう言い方、ずるい……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ちょっと拗ねたように言うヴェルに微笑み返すと、俺はブラの隙間に指を入れる。そしてそのまま、上へとズリ上げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "完全に晒されてしまった自分の胸に、ヴェルはわずかに身体を震わせる。柔らかそうな膨らみが、それに合わせて微かに揺れた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……やっぱり、直接見ると違うな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "瑞々しくも滑らかな肌。その中心でツンと尖った桃色の突起。少しも崩れていない二つの丘は、まるで彫刻か何かみたいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "張りがあって、ツンて上向いて……\nちょっと触れると、フルフル震えてる", "speaker": "姫"}, {"utterance": "けれどそれは、彫刻なんかとは間違いなく違う。直接触れてみたそれは柔らかくて、温かくて、すべすべとしていて。芸術品だけれど、芸術品なんかじゃない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もう……ヒメって意外にいじめるの好きなのね。すっごく恥ずかしいんだから", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ごめん。恥ずかしそうにしてるヴェル見てると、つい\nそれに、出来れば声聞きたいし", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は言うと、その胸の先端を軽く指でつまんだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "それだけで、ぴくんとヴェルが反応する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、だめ……つねっちゃ……コリコリとかさせちゃ、ダ、ダメ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そこが弱点なのか、指でコリコリと捻るだけでヴェルは大きく喘いだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヴェルってここが弱いんだな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ふぁ、あ……や、あ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "柔らかな乳房を楽しみながら、硬い乳首の感触を味わう。余程弱いのか、ヴェルは今までのガマンもどこへやら、小さく喘ぎ続けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だめっ……ヒメの手が直接触れてるっていうだけで……か、感じちゃって……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルの胸……ただ柔らかいだけじゃなくって、しっかりした弾力があって……こうして揉んでるだけで楽しくなるな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺の手のあらゆる動きに応えて、自在に形を変えるヴェルの胸。その度に元の形に戻ろうと適度な弾力を俺の手を押し返してくる。\nその感触と乳首の触感とが相まって、このままずっといじり続けていたいと思ってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "も、もう……でもヒメの手、あったかいのね……\n気持ちよくて、背中の方が震えてきちゃう……ん……ああっ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "頬を赤く上気させながら、恥じらうように言うヴェル。その声には甘い震えが混じっており、更に俺を求めていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "で、でも……あの……胸だけ、なの……?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "まさか。ヴェルのすべてを触らせてもらおうって思ってる", "speaker": "姫"}, {"utterance": "チラリと、恥ずかしそうに視線を自分の下半身へとヴェルは持っていく。当然、俺だって男である以上、ヴェルのそこに興味がないわけがない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その、足開いてもらっていいかな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そんな俺の願いに、ヴェルは恥じらいながらもゆっくりと応えてくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これで、どう?よく見える……?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "大きく開かれたヴェルの足。薄い下着には小さなシミができており、その向こうにあるものがうっすらと見えてしまう気がする。\nここにヴェルの恥ずかしい場所がある。そう思うだけで、自然とそこを凝視してしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ……その、もう濡れてるんだ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あう……だ、だって……ヒメがあんなに胸をいじるから……\n結局声も出ちゃったし……ヒメに触られてるってそれだけで私……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "真っ赤な顔で、懇願するように俺を見上げるヴェル。その表情はむしろ逆効果で、より興奮してきてしまった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺も、ヴェルが俺の手で感じてくれてたんだって思っただけで、その……凄いことになってる", "speaker": "姫"}, {"utterance": "え?あ……うん……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そんな俺の言葉に、ヴェルはそっと俺の下半身へを目をやった。恥ずかしさからか、瞬時に顔を逸らしてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、そうよね……これからが本番だもん……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "それじゃあ、その……ヴェルの、見せてもらいます", "speaker": "姫"}, {"utterance": "これからのことを想像したのか、ヴェルの身体が緊張で固くなる。俺はそんなヴェルの下着へと手を伸ばすと、ゆっくりズリ下げていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "何もない柔らかそう下腹部の向こう、その先端から綺麗な筋が一本伸びている。そこから透明な蜜がわずかにこぼれ、シーツの方に垂れていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あんまりじっくりとは見ないで……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "隠そうとはしないものの、さすがに恥ずかしさでいっぱいなのか、その声が震えている。とはいえ、こんな光景を目の前にして、見ないでいられるわけもなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これがヴェルのなんだ……でも、その……\nは、生えてないんだ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "大人ならば、本来あって当然の茂み。けれどヴェルのそこには何もなかった。そのために、ただでさえ恥ずかしいだろうその場所が、何にも隠れることなく見えている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ご、ごめんなさい……やっぱり赤ちゃんみたいでいや?\nこれだけはあの、どうしてもダメ、で……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "い、いや、全然平気。ただ驚いただけで\nむしろ、ヴェルのことがよく見えていいかも", "speaker": "姫"}, {"utterance": "も、もうっ。ヒメが相手じゃなかったら、舌を噛んで死んでるくらいの恥ずかしさなんだから", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "つまり、俺しか見てないってことだろ。うん。俺以外の相手には見せたくないな、やっぱり", "speaker": "姫"}, {"utterance": "男としてのワガママではあるけれど、ヴェルのこんな姿を他の誰かが見るというのは耐えられそうにない。\n本当に、俺一人のものにしたくなる。男の独占欲っていうのはやっかいなもんだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "相変わらずずるいんだから。そんなこと言われちゃうと、私、恥ずかしさより嬉しさのが出ちゃうのよ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "けれどそんな俺の言葉に、ヴェルは嬉しそうに微笑んでくれた。それが俺に対して心を許してくれている証なんだと思うと、本当に嬉しい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん……俺も嬉しい。これからヴェルと一つにって思ったら、凄い心臓がやばくなってきたし", "speaker": "姫"}, {"utterance": "うん。ヒメにだったら全然怖くない", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "それじゃあ、その前にもう少しだけ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "最も恥ずかしいだろうその場所を、俺はそっと左右に開いた。現われた鮮やかなピンク色の柔肉に、俺は人差し指で優しく触れる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あんっ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ぴくんと身体を震わせて、可愛らしい声でヴェルが鳴いた。そのいやらしい秘裂の中を、じっくりと眺める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヴェルの入り口、こんなに狭いんだ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "秘裂の下の方に空いた小さな穴。まだ誰も通したことのないそこは、俺の小指すら遮るくらいに狭い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、ひくひくいって、中から蜜を垂らしてる", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そしてその入り口の向こうから、トロリとした蜜が次々と垂れてくる。こうして見られているだけで、ヴェルは感じてくれてるみたいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やあっ。もう、そうやってまたいぢめるんだからぁっ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ごめん。でもヴェルのここ、柔らかくて凄く熱くなってる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ヒメの手で熱くされちゃったのよ……\nあんっ……や、あ、んうっ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "桃色の柔肉を優しく撫でる。それだけでヴェルの口から甘い喘ぎがこぼれた。熱く濡れそぼったそこをいじる度、ヴェルは身体を震わせて鳴き続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、は……だ、だめぇ……頭の中が痺れて……わ、分かんなくなっちゃう……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "奥から溢れる蜜は白みを帯びて、ネットリと俺の指に絡みついてきた。そのまま秘裂の中を、ヴェルの一番恥ずかしいそこの感触を楽しむ。\nふと目をやれば、秘裂の上部にある突起が包皮の隙間から顔を覗かせているのが見えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ここもぷっくらしてきてる……一番敏感なとこが……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その可愛らしい豆を、濡れた指でそっとつまむ。それだけでヴェルは、大きく背中を反らして喘いだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃうんっ\nひ、あ、だめっ……そこ、は、本当に……こ、壊れちゃうっ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "その反応が心地よくて、つまんだ突起を少しいじる。刺激が強すぎるのか、ヴェルは頭を大きく振って反応した。俺は慌てて指を離す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめん、ちょっと強かったか\n……でも、これだけ濡れてれば平気かな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "垂れた蜜がシーツにシミを作るほどに、ヴェルのそこは蜜にまみれていた。問いかけるようにヴェルを見ると、ヴェルは小さく頷いてくれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えへへぇ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "互いに服を脱ぎ捨てると、決して大きくない、むしろ小さいとまで感じるヴェルの身体を抱きしめるように身体に乗せる。\n俺の胸にヴェルの胸が押し当てられ、その心臓の鼓動が直接伝わってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん。この体勢、素敵。ヒメに抱きしめられたまま一つになんて、想像しただけでイっちゃいそう", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "本当に嬉しそうな笑みを浮かべながら、俺と一つになることを望んでくれているヴェル。その笑顔を見ているだけで、むしろこっちが放ってしまいそうだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺なんて、このヴェルの胸の感触だけで果てそうなんだけど", "speaker": "姫"}, {"utterance": "さっきからね、ヒメの硬いのがお腹の方に当たってるの。すっごい熱くなってるの分かる\n私でこんなに興奮してくれたのよね", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ちょっと恥ずかしそうに、だけど嬉しそうに言うヴェル。それだけで俺の興奮はピークに達してしまう。ダメだ、このままだと挿れる前にいってしまいかねない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それどころかもう限界です", "speaker": "姫"}, {"utterance": "もう、ダメよ。その時は、ちゃんと私の中でお願い", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "すっかりいきり立ってしまった自分を、ヴェルの秘裂の中で上下させる。わずかに窪んだ小さな入り口を見つけると、俺はそこに自分を固定した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ああ、行くよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "緊張を含ませた笑顔を向けるヴェルに頷き返すと、俺は腰に力を入れ、ヴェルの中へと押し込んでいく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……うく……んうっ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "やっぱり狭い。ミチミチと肉を押し開くような感触と共に、ヴェルが苦痛の声をあげる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫か、ヴェル?そんなに痛いなら一度止めて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "うん。すっごく痛い……でも痛いっていうことは、夢、じゃないのよね……\nお願い……このまま一気に……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "それでも賢明に痛みを堪えながら俺を求めてくれるヴェル。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "せっかくヒメが抱いてくれてるのよ……私、ヒメとの時間を、何も無駄にしたくない……\nへ、平気、だからっ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "俺を抱きしめているヴェルの手に力がこもる。俺はそんなヴェルの思いをしっかりと受け止めると、黙って腰に力をこめた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ぐうっ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ぶつんっ、と何かが引きちぎれる感触と共に、一気に抵抗が緩くなる。狭い秘洞の中を俺自身が半分ほど潜り込んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、入った……?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "あ、ああ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "痛みのためか、今一つ状況が分からず恐る恐る尋ねてくるヴェルに、けれど俺も満足な言葉を返せない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヒメ……?あの、もしかして私の中……ダメ?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そんな俺の態度に、不安そうに尋ねてくるヴェル。とはいえ、そんなはずがない。むしろまったくその逆だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、いや……ヴェルの中、狭くて……す、凄くて……\n耐えてるので精一杯、なんだよ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "中にいるだけで全方位から締め付けられる。しかも熱く濡れそぼったそこは、ヴェルの体温が直接感じられる。\nただでさえ興奮しきっていたところでのこれだ。暴発してしまいそうな自分を押さえ込むのだけで精一杯だ。頼むから、お互いに慣れるまではこのままで……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そう、なんだ……それじゃあ……えいっ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "が、そんな俺の願いに気付いているのかいないのか、ヴェルは自分から腰を動かすと、俺を更に奥へと埋めようとする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、こら、動くなっ。痛いんだろ、ヴェル!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "う、うん。でも、この方が男の子って気持ちいいのよね……?だ、だったら、ガマンするっ\nあ、う……ん、んん!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "その目に涙の雫を溜めながら、強引に腰を落としていくヴェル。俺の肉棒はより深くヴェルの中へと沈み込み、その快感が全身を痺れさせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、いやだから!俺の方がまずいんだって!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はぁ……ん、うぅ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "危うく出してしまいそうになった自分を、ギリギリでガマンする。それでも、ヴェルは腰を動かすのをやめようとはしない。\nゆっくりと、本当にゆっくりとだけれども、自ら腰を動かして、俺を刺激し続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うん。好きな時にイっていいから。何度でも気持ちよく……なって\n私もね、痛いけど、気持ちいいから\nヒメと一つになるって凄いね……心の中からジンジンきて……全身が感じちゃってるみたい\n私を……あ……こんな風に、させられるの……世界中探したって……んう、ヒメだけよっ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "痛みの中に確かな甘さを含ませた声が耳に響く。\n一つになった下半身からはぐちゅっ、ぐちゅっと淫靡な水音が聞こえ、耳元では震える嬌声。俺の全身が快感に震えてるみたいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、ああっ。ダメだっ。ほ、本当に、もう!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ヴェルを貫いた先端から、ビリビリとした震えが背筋を通って脳髄に突き刺さる。必死に押さえようとするものの、もうどうしようもない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……ん、あ、ふあぁっ。じ、じゃあ、もうちょっと頑張れば、はぁん……ヒメ、イっちゃうのねっ\nが、がんばる……んあっ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルが言うと同時に、その秘洞がキュッと締まった。その瞬間、俺に絡みついていた無数のヒダが、俺を一気に締め上げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "き、急に締まって……で、出る!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "いきなり全身を貫いたその快感を、今の俺がガマンできるはずがない。俺の奥に溜まっていたすべての欲望が、ヴェルの熱い体内へと吐き出されていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "う……く……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "うわ、うわ、うわぁ……凄い……これがヒメの、なんだ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "どくん、どくん、と放たれている熱いそれを、ヴェルは嬉しそうに受け止めてくれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……あ、ああっ!お、お腹の奥に……あ、あっついのがいっぱい……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "誰にも汚されていなかったヴェルの体内を、俺がこうして汚しているんだと思うと、申し訳ないと思うと同時に、何かが満たされていってしまっているの感じる。\nヴェルのすべてを、今俺のものにしたんだ。そんな喜びが湧いてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヒメがびゅくん、っていく度に、たくさん溢れて……は、あぁ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……大丈夫か、ヴェル。あんな無理に動いて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "うん……それどころか、すっごく幸せ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "本心から嬉しそうに笑いながら、ヴェルは俺の胸にその頬を乗せた。そして甘えたように頬ずりをしてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめん。ヴェルの方はあんまり気持ちよくなかっただろ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "もう……さっきから笑顔が収まってくれない私の顔を見なさい。これで気持ちよくないわけないじゃない\nむしろヒメの方こそ、収まってないみたいだけど?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "いつの間にか、ヴェルへの射精は収まっていた。けれどいきり立った俺は、少しも萎えた気配がない。むしろヴェルの中で更に大きくなったようにすら思える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ヴェルが気持ちよすぎまして……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "さすがにこれは恥ずかしい。視線を逸らしながら言う俺を、けれどヴェルは笑顔で見上げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だったら素直に言えばいいのに。あ、むしろ私の方から言った方がいいのかしら\nもう一回……お願いします", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "……すみません。また大きくなってしまったみたいで……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ヴェル"], "product_name": "04_Tiny Dungeon BoD", "file_name": "036005H_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ただでさえ人が訪れることのすくない大聖堂。陽も静まりきった夜ともなれば、まず人はいない。\nけれど今は、その大聖堂に二つの人影があった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "どうでした?", "speaker": "少女"}, {"utterance": "恐れ多いというべきなのか祭壇の上に座った少女は、笑顔で目の前の少女に問いかける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……別に", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "フォンはただ静かに、冷静すぎる声で答えた。その答えに満足したのか、少女は笑顔のままで言葉を繋げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "残念ですけど、運命なんてこういうものなんです\nどれほど願ったところで壊れるものは壊れますし、できないことはできません。人は不老不死にはなれませんし、動物の言葉はしゃべれません", "speaker": "少女"}, {"utterance": "少女は静かに祭壇から降りると、まっすぐに出口へと向かって歩き出した。\nが、途中一度だけ立ち止まると、振り返ることもなく寂しげに言葉を紡ぐ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あとはあなたの本心にお任せします", "speaker": "少女"}, {"utterance": "そうして、今度こそ少女は大聖堂から姿を消した。その静寂が、より深さを増したようにフォンには感じられる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……本心、ですか。そんなもの、もうなんの意味もないのに……\nそんな行為には、もうなんの意味もないのに……\nなんの意味もないって、分かってるのに……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "あなたがお母様のようにならないように", "speaker": "少女"}, {"utterance": "でも、運命という言葉は、確かに存在するようですね……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "まるで自嘲するかのような笑みと共に、フォンは呟いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だとするなら、それは受け入れるべきなのかもしれません\nたとえ、どんなに無意味だとしても……", "speaker": "フォン"}], "speakers": ["フォン", "少女"], "product_name": "04_Tiny Dungeon BoD", "file_name": "036006_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "気がつけば、もう日付も変わろうとする時間。白鷺さまも日課の素振りに出て行かれて、部屋には私と就寝寸前のウルルさまだけ。\n今日は本当に大変な一日でした。\nフォンさまの突然の襲撃。皆さんへの、バーストブレスを始めとした機密の説明。\n説明することは問題ありません。今の竜族には、何一つ後ろめたいことはないのですから。\nですが、ウルルさまにあのことを思い出させてしまいました……。\n説明を求めている時のあの不安でいっぱいの顔。私の裾を持つ指も、震えていました。\nあれは決してウルルさまの罪ではないのに。これ以上、ウルルさまが苦しむ必要はないのに……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ねえ、オペラ……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "布団の中から不意に聞こえたウルルさまの声に振り返ると、私はすぐにベッドへと向かう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "どうかしましたか、ウルルさま。おねしょでしたらすぐに着替えないとダメですよ。なんでしたら私が着替えさせて差し上げ……はぁ……はぁ……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "ち、違うよっ。ウルル、もうおねしょなんかしないもんっ。てゆーか、オペラ、息遣いが怖いよ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ちぇー。せーっかくウルルさまをこの手で脱がせてはぁ……はぁ……汚れてしまった部分を拭いて差し上げてはぁ……はぁ……あー、もう辛抱たまりません!\nウルルさま!私が許しますからパーッとやっちゃいましょう、おねしょ!!", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "や、やらないようっ。オペラ目が怖い!こわいよぉ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "はっ!いやあ、いけないいけない。もう少しで我を忘れてしまうところでした", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "とっくに忘れてたようにしか見えなかったけど……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "もしそうだとすれば、すべてウルルさまの可愛らしさがいけないんですよ♪", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "すっごいさらりと責任転嫁したよね……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "いえいえ。ですが、本当にどうしましたウルルさま?何か怖い夢でも見ましたか?", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "冗談はここまで。真面目に尋ね直す私に、ウルルさまは落ちこんだ顔で言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ねえ、オペラ。お母さんがいなくなったら、やっぱり悲しいよね……\nウルルには、言う権利なんてないけれど……だけど……それでも悲しかったよ……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルさま……ウルルさまにだって、悲しむ資格は充分にあります。私たちに遠慮なんてしないで、本心のままに悲しんで下さい", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "オペラ……ううん、平気。ウルルは、自分で決めたから。だけど、フォンさんは自分の意思じゃないんだよね。決して望んでたんじゃなかったんだよね……\nだったら、やっぱりウルルはその罪を償わなくちゃいけないんじゃないのかな。オペラや竜族のみんなは悪くないよ。だって、他のみんなを守るためだったんだから\nだけどウルルは気付かなかった。フォンさんにそんな悲しい想いをさせていたのに、ウルルはそんなこと知ろうともしないで……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルさまは知ろうとしなかったんじゃありません。知ることができなかっただけです。私たちが、そうしたのですから\n確かに、フォンさまにとっては悲しい事件だったとは思います。ですがそれでも、私たちは何も間違ったことはしていません。それだけは決して忘れないで下さい", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "そう。今回の件で、私たち竜族は何も間違った行動はしていない。竜族を……ウルルさまの残してくれた竜族を守るためには仕方のなかったこと。\nあの条約違反の非人道的兵器。もしその情報をあの時点で流されていたなら、きっと竜族は再建できなかった。\nウルルさまが、あれだけの覚悟をもって守って下さったこの竜族を、あそこで終わらせるわけにはいかなかった。竜族は生き延びなければいけなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ウルルさまは何も悪いことはしていません。そしてそのことは、フォンさまだって分かっているはずです\nですから、安心してお休みになって下さい", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "オペラ……うん。ありがとう", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そう弱々しく笑って、ウルルさまは目を閉じた。優しいウルルさまのこと。今ので納得はしてくれないだろう。\nだけどそれでも、私たちは言い続ける。ウルルさまは何も悪くない。\nそうだ。ウルルさまは、決して悪くない。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["ウルル", "オペラ"], "product_name": "04_Tiny Dungeon BoD", "file_name": "036105_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "正直、ここに来るのにはまだ抵抗があった。\nこの丘で、あの少女は、シャルは死んだ。その事実がどうしても脳裏を掠める。それだけで心臓を鷲掴みにされたような息苦しさが襲ってくる。\nだけど今は落込んでいる時じゃない。あの時と同じような失敗はもうしたくない。これ以上、大事な人を誰も失いたくない。\nシャルの死を、悲劇の連鎖の始まりにしちゃいけない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫か、姫……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ああ、大丈夫だ。紅の方こそ、顔色あまりよくないぞ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……ここは特別すぎる場所だからな……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "呟くように言って、丘全体を見渡すように紅は視線を巡らせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だが、それを理由に立ち止まってたら、シャルに顔向けが出来ない。始めよう、姫", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ああ、始めよう", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺達は訓練用の剣を抜くと向かい合った。\nそして、同時に踏み込み、訓練を開始する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "さすが、だな。ギアを上げられるとついていくので精一杯だ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "姫の方こそ。こっちは全速で裏に回ろうとしてるのに視線がついてくる。振り切れない", "speaker": "紅"}, {"utterance": "まずは全力で打ち合うこと十分ほどを三本。俺達は草原の上に座ると、荒れた息を整える。休憩は長くは取らない。身体が冷えたら元も子もないし。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そう言ってもらえるのは嬉しいんだが、やっぱりまだまだだな。紅にはまだ余裕が感じられるし、持久戦になったらこっちのが先に力尽きる\nそれに、紅には魔法がある。それを本気で交ぜられたら防戦一方になりそうだ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そうだな……姫は魔法が使えない。魔族や神族ほどの大々的な使い方は出来ないにしても、その差は長期戦になるほど確実に出る", "speaker": "紅"}, {"utterance": "人族は、自ら魔力を生成する能力を持たない。操り、使用する技術はあっても、魔力がなければ発動自体が不可能だ。これは種族の特徴として仕方がない。\nけれど、竜族のような身体能力を持たない人族が魔法無しで他の種族とやり合うのは不可能に近い。だからこそ人は考えた。魔法を使う方法を。\nそうして作られたのが儀式兵器。儀式によって、魔力を生成する力をもった武器を作り出し、この武器から供給される魔力をもって魔法を使う。\n個人と深く繋がり、生涯に一つしか作ることのできないこの武器を、だけど俺は持っていない。人族の戦士の中でただ一人、俺はこの武器を持っていない。\nただ一人、魔法を使うことができない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だから鍛えるなら短期戦用、それも一発逆転に繋がる何かがいいんじゃないか", "speaker": "紅"}, {"utterance": "一撃必殺か?けれど竜族のような力も、神族のような魔法の補助も、魔族のような魔力の破壊力への転換もない……\nこうして考えると、本当に無い無い尽くしだな、俺は", "speaker": "姫"}, {"utterance": "分かっていたはずなんだが、改めて思い知らされたその事実に、つい苦笑してしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だからといって、諦めるつもりもないんだろ?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "もちろん。無いなら仕方ないさ。あるものを使ってどうにかする方法を考えるまでだ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "決意の力……デイルがそんな風に言ってたな。姫の持つ力のことを\n本当にその通りだな。姫を見ていると、諦める前にやることがあるっていうのを思い出すよ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ただ生き残るのに必死なだけさ。さて、その何にも持っていない白鷺さんが、どう強くなるかですが、ここはやっぱりカウンターしかないのかもしれない", "speaker": "姫"}, {"utterance": "同感だな。あれなら、相手の勢いを利用する上に、攻撃直後の無防備を狙うために威力も飛躍的に向上する。一撃必殺とはいかなくても、逆転への布石にはなるだろ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "初見で受け止められたあの技を、どう強化するのか……速さをいきなり上げるのなんてまず無理だろうし……タイミングと体重移動による威力の上昇、しかないか\n受け止められてもダメージがいく、くらいのものに出来ればな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だったら、使い方を変えてみたらどうだ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "使い方?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ああ。カウンターを決められないなら、最初から決められないことを前提とした使い方をすればいい", "speaker": "紅"}, {"utterance": "いや、カウンターを決めないカウンターってどんな使い方だよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それを考えるのは姫の仕事だ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "一番重要なとこ投げつけた!?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "実際、ただでさえ初見で受け止められているんだ。今のままではもう通じないだろう。だったら、更にその裏をかくくらいのことはしないとな", "speaker": "紅"}, {"utterance": "確かに……まあ、色々試してみるか。悪いが協力頼む", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ああ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "休憩終了。俺達は再び向かい合うと、今度はカウンター重視での特訓を再開させた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あれ?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "不意に何かが頭に当たった気がした。まさかと思って手のひらを差し出してみれば、やっぱり何か冷たいものが落ちてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "雨、か?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "みたいだな", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そう言って曇り空を見上げるが早いか、雨は急激にその強さを増した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "って、これシャレにならなくないか!?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "とりあえず森に!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "あまりにも唐突なその雨に、俺達は森の中へと逃げ込んだ。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "紅"], "product_name": "04_Tiny Dungeon BoD", "file_name": "036202_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "まいったな……まさか、こんな急に", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それほど長くは降らないと思うが……傘無しで出ていられるレベルでもないな。やむまで特訓の再開は無理そうだ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "天気だけはどうにもならないな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は恨めしそうに空を見上げる。遠くの方は若干明るくなっているが、この場所がそうなるまではまだまだかかりそうだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まったく。ここでこんな風に雨宿りするのは二度目だな", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そうだな。こうも続くと呪われてるんじゃないかって疑いたくなる", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あの時も特訓中に突然の雨で、こうしてここに逃げたんだっけ。\nそれから……\nえーと……うん。大変素敵なものを見せていただきまして……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "おい。まさか思い出してるんじゃないだろうな……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "な、何をだ?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "不機嫌そうな紅のセリフに、強引に俺はこちらへと引き戻される。\nそこには、頬を赤らめながらもジト目でこちらを眺める紅の姿があった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まったく……こういう時には本当に実感する。姫も男なんだって", "speaker": "紅"}, {"utterance": "いや……その、ごめんなさい\nとはいえ、お察しの通りに俺も男なわけで、普通の女性ならまだしも、紅のああいう姿となればどうしても脳裏に刻まれてしまうので……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……ま、まあ、そう言われると嫌な気はしないが……そ、それでも恥ずかしいんだからな", "speaker": "紅"}, {"utterance": "でも前回のは、最後紅の方から見せてただろ。ああいう行為されると、俺だって自分を抑えるの大変なんだぞ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "う……\nな、なあ……『あたし』のだから見たいのか……?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "恥ずかしそうに、もじもじとしながらそんなことを聞いてくる紅。こんな風に正面から聞かれると困ってしまうんだが……やっぱり正直に答えないとまずいよな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "少なくとも、誰のでもいいっていうわけじゃない……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は言いながら、視線を逸らして照れを隠す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……それじゃあ、あたしは姫の中で特別なんだって、自惚れてもいいのかな……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "唐突なその言葉に、思わず視線を戻してしまう俺。そこには、頬を真っ赤に染めながら、俯いてしまっている紅の姿があった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "紅、お前、何を言って……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……こ、この環境のせいだから。決して、その……そういう関係を望んでとかじゃない……\n姫が……こんな空気を作り出すから悪いんだからな……\nだから……あたしも変になってしまったんだ……姫の……せいで……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅は言いながら、胸元のリボンへと手を伸ばす。そしてそれを解き始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お、おい待て、紅!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……待たない。だって、姫が悪いんだから……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "恥ずかしさのためか、紅の手が震えている。それでも紅は、リボンを解く手を止めはしなかった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "紅"], "product_name": "04_Tiny Dungeon BoD", "file_name": "036203_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "はらり、と解かれたリボンの下、左右に別れたブラウスから白い下着が姿を見せる。\n俺の手にも余るだろう豊かな胸。それが今、下着越しとはいえ紅自身の手で俺の前に晒されていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "どうだ、姫……これが、あたしの身体だ。触りたいなら触ってもいい……もっと見たいなら……見てもいい……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "お前にそう言われて、いいです、なんて断れる奴がどれだけいると思ってる", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そもそも、紅レベルの女性が、全世界合わせてでもどれだけいることか。しかも、その紅自身にせがまれてガマンの出来る男なんていうのはまずいない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "他の奴らなんてどうでもいいんだ……あたしが今のセリフを言う相手は、すべての世界を合わせたって一人きり。今あたしの目の前にいる、お前だけなんだから", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そして、その紅にこんなセリフを言われるということが、どれだけ幸せ者なのか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だから、お前の言葉で言ってくれ。あたしにこれから何をさせたい?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "俺は……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "正直、男としてならこの豊かな身体を抱きしめてしまいたいという欲望でいっぱいだ。けれど、俺は既に二人ものとびきりの少女を奪ってしまっている。\nその俺がここで紅を望んでしまうのは、紅のためにも絶対に許されることじゃない。\nけれど、ここで断るのは、これだけの覚悟を見せてくれた紅に恥をかかせることでもある。どう言えば紅を傷つけずに止めることが出来るのか、それが分からない\nそんな俺の逡巡を見て察したのか、紅は申し訳なさげに微笑んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……すまない。ちょっと卑怯だったな、今のは。姫がそんな簡単に選べるはずないのに\nだから、変更だ。あたしは、姫に触ってほしい。姫にもっと、あたしの、その……恥ずかしいところまで全部見て欲しい……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そして、まっすぐに俺の目を見る。逃げないでほしい。そう俺に懇願するように。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "選べなんて言わない。ただのあたしの願望だ。お願い、できないか……?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "どこまでもまっすぐで、どこまでも真剣で……そんな紅の瞳を、俺は裏切れない。\nもしもの時はどんな罰でも受けよう。俺はそう決意をすると、その身体に手を伸ばした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そっと触れただけで、その胸の中に手が埋まる。と同時に、紅の口から小さな鳴き声がこぼれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "下着越しなのに……触れられただけでゾクってきた……女が身体を捧げるって、凄いことなんだな……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "改めて悟ったのか、羞恥に頬を染めながら言う紅。けれども、俺を拒否するどころか、その身体を隠そうとすらしない。俺はそのまま、紅の胸をゆっくりと愛撫する。\n男の手に余るほどの胸。その胸を出来るだけ優しく揉みしだく。柔らかさと適度な弾力とが、俺の手に感じられる。\n触れているだけで、気持ちがいい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "紅の胸、本当に大きいな……揉もうとしても、俺の手に収まってくれない……\nそれに、こんな重くて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "持ち上げようとするだけで、たっぷりとした重みが手にかかる。当然嫌な重みじゃない。ペットが乗ってきた時のような心地のいい重みだ。\n俺は、むしろその重みを楽しむように、その丘をいじり続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う……あぁ……な、なんだか、身体の奥の方が……ビリビリきてる……\nくすぐったい、ような……痺れる、ような……これが、気持ちいいってことなのか……?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "俺は女の子の気持ちは分からないけど……紅の今の顔見てると、そうなんだって思う。一生懸命ガマンしてるけど、やっぱり気持ちよさそうだし……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "小さく震えている紅の身体。それは紛れもなく、紅が感じてくれている証だと思う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうか……それじゃあ、素直にこの感覚に委ねた方がいいのかな……\nふぁ……あ、はぁんっ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "やがて、紅の小さな唇から、甘い旋律が響いた。\n自分が味わっている感覚。それを素直に受け入れた紅の口から、甘く切なげな喘ぎが漏れる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "頭の奥が、直接痺れる、みたいだ……もっと、もっと触ってほしくて……声が、出ちゃう……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "その声が頭の奥に届くだけで、俺もゾクゾクと痺れてしまう。確実に興奮していく自分を抑えながら、俺は紅の乳房を掻き回し続けた。\n自在に形を変えながらも、俺の手を押し返す強い弾力。その感触は、まるで魅了の魔法の効果でもあるかのように俺を夢中にさせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "姫の手があたしの胸を掻き回すだけで、身体の奥の方がジンジンして……\nも、もっと奥まで触ってほしくて……たまらなく、なっちゃう……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "胸を愛撫され続けながら喘ぐ紅。その頬を上気させながら、切なげな瞳で俺を見る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……は、ん、んう!だ、ダメ……胸だけじゃ、もうイヤ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そして、更なる快感を求めてか、その先をねだり始める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んあ、ああ!お、お願い……もっと恥ずかしいとこ、も……ひゃんっ!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "俺自身、もう止められそうにない。紅のもっと奥を、紅の身体のすべて見たい。そして触れて奪いたい。俺は紅の戦闘服へと手を伸ばした。\nズリ上げられたブラの中から、震えるように柔らかな双丘がこぼれ出てくる。ツンと上向きの乳首は硬く屹立し、触れてほしいかのように存在を主張していた。\n落とされたスカートの下からはブラとお揃いのショーツが姿を見せていた。長く細い健康的な足と相まって、一層いやらしく見える。\n俺は、そんな紅の身体を見渡すと、吸い込まれるようにその胸へと手を伸ばした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これが、紅の胸なんだな……凄い……ちょっと力いれると指が沈んで……でも弾かれる", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ブラの上から触れた時よりも遙かに柔らかく、そして熱い感触。強い弾力の中に指が沈み込み、そして弾こうとする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "乳首もこんなに硬く尖って……触ってくれって言ってるみたいだ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "う、うん……触ってほしい。姫の手で、あたしの身体のすべてを温めてほしい……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "嘘偽りなく、本心から願ってくれる紅。恥じらうように身をよじりながらも俺を求めてくる紅の姿が、たまらなく愛おしい。\n俺はその胸に、まるで赤ん坊のように顔を埋めた。そして、硬く尖った桃色の突起を口に含む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はあっ……あ、ああっ……ち、乳首噛んじゃ、やだぁ……\nあ、赤ちゃん、みたいだ……ミルクなんて、出ないよぉ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ん……ミルクは出なくても、紅の味がする……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "軽く力をいれて乳首を噛むと、コリコリとした感触が返ってきた。俺は片手でその膨らみを揉みしだきながら、もう片方の胸の乳首を口で責める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "コリコリしてて……紅の可愛い声が聞こえて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ふあ、あ……んくっ……はぁ……ああ!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "俺を感じて紅が周囲へと響かせる喘ぎ声。それが激しくなってきたところで、俺はそっと胸から手を離した。そのまま、こんどは下半身の方へと持って行く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んあっ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ショーツの上からその中心へと触れてみると、ヌルっとした感触が指に伝わる。どうやらもう濡れているらしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そんな、いきなり、そっち……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "秘裂にそって指を前後に動かすと、それだけで湿り気が広がっていくのが分かる。ショーツ越しにも関わらず、俺の指に紅の蜜が絡んできた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "凄い……もうこんなに湿ってる\n指で押すと、ぬるぬるしたのが染み出てきて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、やぁ……押し開かれちゃう……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そのまま、秘裂の中へと指を押し込む。ジュワッと、その奥から熱い蜜が湧き出てくるのが感じられた。\n俺はそのまま、ショーツもろとも紅の割れ目の中を愛撫する。立っているのも辛いのか、樹にしがみつく紅の手に、強い力が加わっているのが分かった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だめ、だめなの……ジンジン痺れて……こぼれていくのが分かって……\nあ……はあ……は、ん、ああっ……ひ、姫の指が……気持ちいい……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "指を動かせば動かしただけ、奥から蜜が溢れてくる。気がつけば、俺の指はもう紅でネットリとなっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "下着の意味、もうないな……どんどん垂れてきて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "う、うん……もういらないから……姫が、脱がせて……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "どこかうっとりとした声で願う紅。俺は頷くと、紅のツボミを隠す小さな布をズリ下ろした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわ……なんか凄いたくさんこぼれてきた……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "同時に、紅の身体から、ポタポタと蜜が垂れてくる。ショーツとの間にも細い蜜糸を何本も走らせ、紅がどれだけ感じていたのかがよく分かった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぴったり閉じた中から……こんなに糸まで引いて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だって、姫が悪いんだ……こんなにあたしを気持ちよくさせて……胸の中まで、姫でいっぱいにさせて……\nお願いだから、もっと触って……姫が触ってくれてないと……ジンジンしてるのがとまんないの……\nもっとゾクゾクして、感じたいの……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "切なげに鳴く紅に応えるように、俺は秘裂の中へ直に指を入れる。熱い柔肉は濡れそぼり、指を前後に動かすだけで、くちゅくちゅと音を響かせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……あ、あん、ん……はぁ……あぁっ!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そのまま、紅の中へと続く入り口に触れる。指を入れることすらためらわれる狭い穴。その中に入れることはせず、周囲をゆっくりと撫で回す。\nびくん、と大きく背中を反らせながら、紅は喘いだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "も、もうダメ……お腹の中が……熱くてたまらなくて……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "最後の一線を、その先を望んでくる紅。俺も紅と同じように、下半身が熱くてたまらない。もうとっくに限界まで滾っている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その……俺のもずっとガチガチになってて……\n紅が、欲しい……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そう願う俺に、紅は少し驚いた風な顔をすると、やがて嬉しそうに笑ってくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "姫……初めて求めてくれた……うん。もらって欲しい。あたしを奪って、中に来て", "speaker": "紅"}, {"utterance": "樹に両手をついて屈む紅の腰を、俺は後ろからしっかりと掴んだ。すっかりいきり立った自分を、紅に見せるかのように、その足の間から通してみせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、それが姫、なんだ……おっきい、な……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "自分の足の間から伸びるそれを、自分の中へと入ってくることになるそれを、紅は不安げな目で眺める。\n紅にとって、恐らく初めて見るだろう男性は、いつもとは比べ物にならないほどに固く大きく怒張していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "普段は全然なんだけどな……紅の身体がよすぎて、いつもより凄いことになってる", "speaker": "姫"}, {"utterance": "でも、触れてるだけなのに分かるよ。すっごく熱くて……すっごく硬くなってる\nこれが、あたしの中に入るんだ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "秘裂の間に挟まるように位置している俺。紅の熱さが直接伝わってくる。このままじゃあ、更に大きくなってしまうんじゃないだろうか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "少し痛いかもしれないけど……その、俺も上手いとかいうわけじゃないし……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そう、だな……実を言うとちょっと怖いんだ……\n初めてを失っちゃうのと……痛いのと……その両方の不安とで……\nだから、一気にきてくれ。途中でイヤだとか言っちゃわないように\nあたしを確実に奪っていってくれ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "分かった。それじゃあ、その……いくぞ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "怖くてもやめるとだけは言わない紅。そんな紅に応えるように、俺は自分を紅へとあてがう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うん……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅が、覚悟できたとばかりに頷くのを確認して、俺は紅の中へと潜りこんでいった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うあぁっ!\nあ……く……や、やっぱり痛い、な……ぶちって引き裂かれたぞ……今……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "初めての紅の入り口は、思った以上に固く、狭かった。けれどそこを、紅が願った通り強引に通り抜ける。\n紅の初めてを力尽くで引き裂き、その中へと埋もれた俺自身。無理やりに広げられたそこはまだ狭く、ギチギチと俺を絞めつけてくる。\n真っ赤な液体が、俺や紅の足を伝って垂れていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ……それに紅の中狭くて、俺も痛いくらいだ……\nまさか俺の、ちぎり取るつもりじゃないだろうな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "うぐ……姫なんて……はぁ……あたしを引きちぎったくせに……\n本当に痛いんだぞ、これ……こんなに痛いだなんて……もう絶対忘れられないじゃないかぁ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "その目に涙を浮かべながら、紅はそれでも、どこか嬉しげに見えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "忘れなくていいよ……俺だって、絶対憶えてる、し……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そう俺が伝えた瞬間、紅が小さな声を出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "うわ……なんか、奥の方から凄い蜜が溢れて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "紅の中から、ジワっと大量の蜜が湧いてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ばかぁ……姫が、あんなに嬉しいこと言うから……は、反応しちゃったじゃないか……\nいいよ、もう……\n姫の、んっ……好きなように動いてくれ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "潤滑油代わりの蜜でいっぱいになった紅の中。確かに今の状態なら、少しくらいは動けるかもしれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "姫が忘れないでくれるなら……より記憶に残ってほしいから……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "……ガマンできなくなったら言ってくれな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺はそう忠告だけすると、ゆっくりと自分を動かし始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う……あぁ……姫がズズズって動いてる……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "狭い紅の中から、ゆっくりと自分を引き抜いていく。それだけで紅の膣壁が反応し、俺の粘膜を刺激した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "紅の方こそ、俺に合わせて動いてくる、ぞ……\nぴったり貼り付いて……う、ああっ……一往復もしてないのに……背筋までゾクってきた……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺を逃がさないとばかりに絡みつき、絞め上げ続ける無数のヒダ。俺の動きに合わせて蠢くそれは、気持良すぎる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、これ、すぐ限界来る、ぞ……ひ、ああ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "どうにか抜けるギリギリまで引き出すと、今度はゆっくりと押しこんでいく。じゅぶじゅぶと音を立てる蜜を掻き分けながら、俺は再び紅の中へと埋もれていった。\n吸いついてくるかのような紅の秘洞。熱く湿ったヒダにしごかれ、何かが俺の中を駆け上ってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ!あ、あぐっんうっ……ふぁ……んはぁ……\nお腹に、熱い串を刺された、みたいだ……\n身体中が、熱くて……あ、んはぁっ!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "俺も、溶岩の洞窟を突き進んでるみたいだよ……紅の中、熱くてトロトロになってて……\n熱い蜜が、紅の中からどんどん溢れてくる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "頭の中がボーッとしてきた。まるで紅にすべてを吸い取られているみたいに、俺は無我夢中で紅を犯し続ける。\n垂れる蜜。響く音。伝わってくる熱さと痺れ。そのすべてが俺を感じさせ、腰を動かさせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ……いやらしい音、聞こえる……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ぐちゅぐちゅと水音を響かせながら紅の中を蹂躙し続ける俺。その動きに合わせるように、中から蜜がぽたぽたとこぼれていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぐちゃぐちゃっていって……あたしの中で、姫のが暴れてる……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……うん。紅の中、気持よすぎて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "いや、あ、ダメ、な、何かが……や、やあ……っ\nぞ、ゾクゾクって……きて……ひ、んくっ……は、はうっ……!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "痛みを快感が勝ったのか、紅自身がゆっくりと腰を動かし始める。二人の腰がぶつかり合い、その刺激が更に快感を高めていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うあ……腰、止まらない……っ\nも、もうすぐにも出そう……だ、だめだ、もう!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺の根本に溜まった欲望を、もう押えきれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、大丈夫っ……平気だから……イ、イッていいから……っ\n姫を、あたしのお腹いっぱいに……んあ、ああっ!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "感じながらそう叫ぶ紅。俺は一気に自分を最奥へと突き入れた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、いく、ぞ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そして、そのすべてを紅の中へと解き放つ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うぐっ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "んあぁ!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "放たれた白濁液が、勢い良く紅の奥へと溜まっていく。出す、という行為がどれほど気持ちいいものなのか、俺は思い知らされた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、熱いのが、ドクドク、って……あ、奥に流れてる……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……な、なんかたくさん、迸って……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "うわぁ……み、満たされていってる……あ、ああっ……\n姫が本当に、あたしのお腹……いっぱいにして……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅は達しはしなかったものの、ドクドクと流れこむ俺を、少し苦しげに受け止め続けてくれた。\n呆れるほどの量を紅の中に放ち、ようやく収まったそれを、俺はゆっくりと紅の中から引き抜いた。\n俺の白い欲望と紅のいやらしい蜜。そして赤い初めての証とが混じりあい、紅の太ももを伝っていった。その光景が妙にいやらしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふふ……もうおしまいなんだ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "どこか満足気に言う紅。俺にあれだけ汚されておきながら、そこには少しの後悔も感じられない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、出過ぎなんだよ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "うん……あたしの中に収まらないで、垂れていってるの分かるよ……\n姫のがたくさん、あたしの中からこぼれてる……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "その、ちょっと乱暴だったけど、大丈夫か?血も……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ああ、平気だ。むしろ乱暴にされてよかったと思ってる。だって、こんなに余韻が残ってるから……\nありがとう、姫。あたしの願い、聞いてくれて", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そう言って、紅は本当に満足そうに笑みを浮かべた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "紅"], "product_name": "04_Tiny Dungeon BoD", "file_name": "036204h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "……こうして男の人の前で脱ぐっていうのは恥ずかしいものですね", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "メイド服のボタンに指をかけながら、オペラさんは恥ずかしそうに言った。外そうとするものの、俺の視線が気になってしまうのか、モジモジとためらってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "冗談で見せるフリくらいは簡単なんですけれど……本気だとそうもいかないみたいです", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "オペラさんさえよければ、俺が脱がせますけれど……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "メイド服を脱がせるなんていう機会はまずない。俺は少しの期待を込めて言ってみるものの、オペラさんは首を左右に降った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それはいけません。年上の魅力溢れるお姉さんメイドたるもの、こういうところではやはりリードいたしませんと\n年下の可愛らしい美少年を、手取り足取り腰取りと導く優しいお姉さん……という設定はいかがです?大変萌えるかと思われますが", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "それは照れ隠しなのか、その顔には恥じらいが浮かんでいる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まあ、その設定はともかく……そうですね。誰かにリードされるオペラさんなんてオペラさんらしくないかと。お任せします", "speaker": "姫"}, {"utterance": "かしこまりました。それでは……その……あ、あはははぁ……やっぱり恥ずかしさは消えませんね", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "オペラさんはニッコリと笑うと、再びボタンに手をかける。が、やはり困ったように苦笑した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それでも、白鷺さまがお相手なら、逃げるわけには参りません", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "それでも、このままではダメとばかりに、思い切って外し始める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、いかがでしょうか……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "左右に開かれたメイド服の中から、清楚な下着に包まれた双丘が姿を見せた。\nもっと大人っぽい下着を想像していた分驚いたけれども、こういう可愛らしいところがオペラさんらしいなとも納得してしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……その……分かってはいたんですけれど、大きいですね……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺の手に収まると思えないほどの二つの膨らみ。それは下着越しであっても、俺の目を惹き付けるのに充分だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "白鷺さまの場合、ウルルさまとの情事がありますし、小さい方が好みなのではないかとも思っていたのですが……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "別にそこまで胸のサイズにはこだわりませんよ。その、オペラさんの胸にだって充分興奮してますし", "speaker": "姫"}, {"utterance": "むしろ、これだけのものを見せられたら、男なら『触れてみたい』くらいは思ってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "正面からそう言われてしまいますと、やはり恥ずかしいものですね……\nそれでは、あの……ど、どうぞ……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "笑顔の裏に羞恥を押し込めながら、その胸を突き出すオペラさん。俺は破裂しそうな心臓を必死に抑えながら、そっと手を伸ばした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "……やっぱり、凄いボリュームですね……手に収まりきらない……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "少し力を込めるだけで、指が膨らみの中へと沈んでいく。そして力を抜くと押し返される。そんな心地よい感触を味わいながら、俺はその膨らみの愛撫を続ける。\nゆっくりと揉みしだきながら、徐々に円を描くように手を動かしていくと、オペラさんの口から甘い吐息がこぼれ始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う……ん……白鷺さま……結構慣れていますね……いつの間にこんな……\nウルルさま相手では……あ……胸を触る練習は無理でしょうし……\nやはり、ヴェルさま……んく……ですか……?", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "はしたないと思っているのか、声を押し殺し、その感覚に耐えるオペラさん。けれど小刻みに震える身体が、ちゃんと感じていることを教えてくれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "さすがにそこまで触り慣れてはないんですけど……今だって、試行錯誤しながらですし……\nオペラさんの胸、ブラ越しなのに凄い触り心地がよくて……つい乱暴にしそうになっちゃうんですよ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "紅やノートにも全然負けていない大きさ。思い切り揉みしだいてしまいたい。そんな欲求が湧き出してしまう胸だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "白鷺さまがお望みなら、それでも……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "そう言ってはもらえるものの、初めてのオペラさんにさすがにそこまで乱暴にはできない。\n俺は少しだけ強めに、その乳房を味わい始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、はぁ………や、やっぱり慣れすぎ、です……声が、ガマンできませ、ん……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "さっきまでよりも大きく、強く形を歪ませる乳房に、オペラさんは頬を上気させながら喘ぎ始める。\n今まで飲み込んでいた声も、もう抑えきれないらしい。耳から脳髄へと届くその響きは、より俺を興奮させる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "オペラさんにそう言ってもらえると嬉しいですけど、俺が慣れてるんじゃなくて、オペラさんが敏感なんですよ。ほら……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ブラの上からでも分かるほどのそそり立った突起を、そっと指でなぞる。それだけで、オペラさんはびくん、と身体を跳ねさせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふあぁっ……や、だ、だめです……そんな、先端の方、は……\nあ、んうっ……か、身体が、浮いてしまいそう、です……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "そのままブラ越しに指で突起をつまみ上げる。小さくクリクリと捻ると、オペラさんは更に甘い声で鳴き始めた。\n乳房とは全然違う、コリコリとした固い感触。触っていることが、ただ楽しい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あの……で、できれば……その……直接……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "やがて、全身を奮わせながら呟くオペラさんに、俺はブラへと手をかけた。\nその包みの中から、大きな球体が二つこぼれ落ちてくる。反動でふるふると震えるそれは、見ているだけで俺に興味を抱かせた。\nその中心にある突起と共に、ツンと上を向いた膨らみは理想の形で俺の前に晒されている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あまりじっくりは見ないで下さい……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "す、すみません。凄い綺麗だったんで", "speaker": "姫"}, {"utterance": "もう……そんなことを言われても何も出ませんよ……\n男の人に肌を見られるのは初めてなんです……まさか、こんなに恥ずかしいだなんて……\n白鷺さま相手でなければ、悲鳴をあげているところです……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "そんな恥じらうオペラさんの姿は新鮮で、ついつい口元が緩んでしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "オペラさんの悲鳴だったら聞いてみたいですけど……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "悲鳴をあげるのは男の人の方ですから", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "……すっごい納得しました……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……これもまあ、恥じらいの一つと見れば……。\n取り合えず、許可されていることに素直に感謝しよう。俺は胸を撫で下ろすと、外気に晒されたままの乳房に手を伸ばした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んんっ……直接触られると、こんなにビリビリとくるんですね……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "吸い付くような弾力に滑らかな肌の感触。こうして触れているだけで、夢中になってしまいそうな感触が伝わってくる。\n手のひらを通じて伝わってくるオペラさんの温もりに、俺は貪るようにその乳房を揉みしだいた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……はぁ……ん、く……声、漏れてしまうほど気持ちいい、です……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "オペラさんの胸が、気持ちよすぎるんですよ……触るの止められないです……\nこんなに簡単に形を変えて……なのにすぐに戻ったりとか", "speaker": "姫"}, {"utterance": "少し強めに握り締めても、それは好き勝手に形を変えて、そしてすぐ元に戻る。その弾力を楽しみながら、今度は乳首を直接つまんだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ここもコリコリしてて、ずっと触りたくなっちゃいます……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ああっ!そ、そこは、やぁ……し、白鷺さまっ、もう少し……よ、弱く……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "素直に喘いでくれるオペラさんに感動しながら、俺はその尖塔を赤ちゃんみたいにそっと咥える。そして軽く歯を立てた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふあ、あ、ああ!か、噛んじゃいやぁ……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "クニクニとした柔らかさと、コリコリとした硬さ、二つが合わさった感触が脳髄に染み渡る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "オペラさんのそんな声、初めて聞きました。すごく可愛いですよ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "白鷺さまが出させてるんじゃないですか……私、こんなの初めて……で……\nや、ああっ。頭の中が、飛んじゃいそうでっ", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "両方の乳首を少し強めに責めながら胸を弄ぶ。オペラさんは身体を震わせながら、感じるままに喘いでくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あう……ん、あ、あああああっ!", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "そして、唐突にびくん、と小さく跳ねる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "軽くイっちゃったみたいですね……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……もう……白鷺さまのいじわる……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "初めてだろう感覚に息を荒らげるオペラさん。綺麗というよりも可愛いが似合う人だなと、つくづく思い知らされた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "次は私の番ですからね……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "そして、拗ねたように言うと、こんどはその場にしゃがみ込む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いかがですか。私の胸で包まれた感触は……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "あ、あったかくて……吸い付いてくるみたいで……ゾクゾク震えがきます……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "硬く漲っている俺を、オペラさんの温かな双丘が包み込んでいる。\n熱く怒張したそれに柔らかな乳房がシットリと貼り付き、気持ちいい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうでしょう、そうでしょう。と言ってもその、初めてですので、お世辞にも上手に、とは言えないんですけれど……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "オペラさんはちょっと満足げに言うと、そのまま俺に視線を落とし、頬を赤らめた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にしましても、そのぉ……し、白鷺さまって、随分と猛々しいんですね……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "オペラさんの胸のせいでこうなってるんですよ……普段は全然です", "speaker": "姫"}, {"utterance": "さっきあれだけ楽しませてもらった上に、こんな風に包まれているんだ、萎えるはずがない。むしろ大きくなっているくらいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こうなったらすぐには回復しませんから、オペラさん、ちゃんと責任取って下さい", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺の身体全体が期待感に満ちあふれてる。これでおしまいとなったら、さすがに気が狂ってしまいそうだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お任せ下さい、と言いたいところではあるのですが……その、正直未知の物体すぎまして……\nとりあえず、できるかぎりの奉仕はさせていただきます", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "オペラさんは、小さく可愛らしい笑みを浮かべると、そっと舌を伸ばし始める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……\nぴちゃ", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "熱い舌が、俺の先端にそっと触れる。唾液に濡れた舌は、俺の表面をゆっくりとなぞり始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぴちゃぴちゃ\nぴちゃぴちゃぴちゃ\nいかがでしょう……場所とか、強さとか言っていただければ……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "は、はい……そのままで……な、なんか、頭の奥がゾクゾクきてます。うわ……こ、これ、凄い……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "先端から、背筋を奮わせるような感触が上っていく。それだけで、俺の下半身へと何かが集まってくるような気がした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんだか、先ほどまでより大きくなった感じがします……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "オペラさんの舌が気持ちいいから。そう言いたかったものの、オペラさんの舌による快感のせいで言葉が出ない。俺は黙って身体を震わせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぴちゃぴちゃ\nぴちゃぴちゃぴちゃ", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "オ、オペラさんの、胸と舌、が、凄……熱くて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "少しずつ大きくなっていく舌の動き。自然と漏れてしまう快感に、俺の中で射精感が急激に高まっていく。\nまるで、この舌に吸い上げられてるみたいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……んあ………はぁ……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "そしてオペラさんは、ゆっくりとその乳房をも動かし始める。\n熱い膨らみ包み込まれた俺。その先端を、熱く濡れた舌が丁寧に刺激していく。\nそんな行為にオペラさんも感じ始めているのか、次第に吐息が荒くなっていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぴちゃぴちゃ\nぴちゃぴちゃぴちゃ\nんむ……んく……あむ……ヌルっとしたものが出てきました……んぁ……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "自然とこぼれだしてしまう先走りを、オペラさんの舌先が拭い取るっていく。そして更に絞りだそうとするかのように、乳房で激しく俺をしごく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あの、胸の方、でも……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はい……んう……\nこの先端……の方を………ん……はぁ………", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "こじ開けるかのように俺の割れ目へと、オペラさんの舌先が入ってくる。ゾクッとした快感がほとばしり、大きな波が駆け上ってきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う……あ……力、入らなくて……が、ガマンができ……ないです……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "肉棒の中ほどまで、俺の欲望が昇ってきているのが分かる。俺は必死にそれを抑え込むものの、力が入ってくれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "凄い……白鷺さまの、こんな……あむ……固くなって……んう……っ\nぴちゃぴちゃ\nぴちゃぴちゃぴちゃ", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "先端から、裏の方にまで赤い舌先が伸びていく。俺の先端からこぼれたそれは、オペラさんの唾液とまじって胸の方にまで垂れていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、こみ上げて、きて……もう……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "んくっ……んあ……はぁ……ああ……んむっ……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "垂れていったそれで滑りのよくなった俺を、豊かな膨らみが上下に激しくしごいていく。\nもう限界へと達していた俺に、その刺激をガマンすることは出来そうにない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……あん……うむ……んん……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "熱く甘い吐息と共に再び俺の割れ目を刺激するオペラさん。その瞬間、俺の堤防は崩壊した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あう……う、くっ……ほ、ほんとに、あ、あああっ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "きゃあぁっ", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "賢明に溜めていた欲望が、一直線に噴き出していく。目の前にあったオペラさんの綺麗な顔を、勢いよく汚していった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え?あ、あの、これって……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "いきなりのことに驚くオペラさん。俺はその綺麗な顔に、これでもかというほどの白濁を吐き出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "白鷺さまの……?", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "す、すみません……もう抑えられなくて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ふふ。こんなに熱いんですね……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "そんな俺の反応に、オペラさんはクスと笑う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんていいますか、私の力で白鷺さまをイかせた、というだけで誇らしいものがありますね", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "どうやら、さっき軽くでもイかされてしまったことを根に持っていたらしい。してやったりとばかりに俺を見上げてきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんていうか、本当に全身が痺れて……逆らえませんでした……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "よかった……まずは一つクリアですね", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "少し放心気味の俺に、オペラさんは安堵したかのよう言う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それでは、本番の方も……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "そして、更にその先へと行くために俺を床へと押し倒した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あの、本当にこの体勢でいいんですか……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はい。こういうのは経験豊富なお姉様にお任せ下さい\nすぐに気持ちよくして差し上げますから", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "その恥ずかしい場所を俺の顔へと見せながら、オペラさんは俺へとまたがる。\n既に存分に濡れている下着は、オペラさんのそこの形が分かるほどに透けていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いやでも、確かオペラさん初めて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "おっといけません。まずはこちらを脱がないと……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "その強がりをごまかすように、オペラさんはその下着へと手をかける。が、俺の視線がそこに集中しているのに気がつくと、またモジモジと顔を赤らめた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う……あの、さすがにそんな風に凝視されてしまうと、恥ずかしくて……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "す、すみません……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "視線を背けた俺に恥じらったまま、オペラさんはその下着を脱ぎ捨てた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、いかが、でしょう……\nあ、あははー……こ、こんなにも恥ずかしいものだったとは……お、お願いですから……あまり見ないで下さい……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "オペラさんの女性の部分が、俺の本当に目の前にある。淡いアンダーヘアを自らの蜜で存分に濡らしながら、俺にそのすべてを晒している。\nひくひくと蠢くそこは、とにかくいやらしいと思った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "すみません。それはちょっと聞けないかと……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "他の誰のものとも違って見えるそこを、俺はどうしても凝視してしまう。\nいやらしくて、けれど柔らかそうで、気持ちよさそうで。俺はそっと両手を添えると、左右に開いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "オペラさんのここ……綺麗ですね……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "トロリ、と垂れてくる熱い蜜。すっかり濡れそぼったそこは、淡いピンク色だった。\nそのピンク色の肉壁の中に、出すための小さな穴と、俺を受け入れるための、やっぱり狭く閉じられた穴がある。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "も、もう……白鷺さま、本当にスケベです……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "男だったら、誰でも見ますよ。こんな、綺麗でいやらしいところ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "女性にとって一番恥ずかしくて、一番いやらしい場所。そこをこうして眺めているだけで、俺の肉棒はもう限界まで怒張していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "さっきあんなに出したのに……またこんなに硬くされて……\nそ、それでは……いきますね……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "オペラさんは俺自身をそっと手に取ると、自分の入り口にへとあてがった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うぐっ!", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "そして、一気に腰を落とす。何かがぷちんと裂け、そのまま俺を半分ばかし飲み込んでいっった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うあ!オ、オペラさん!?そんな、一気になんて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "きつい初めての穴が、俺をキュッと締め上げる。\nオペラさんはその眉間を歪ませながら、それでも笑顔を浮かべている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、これはまた……結構な……\nだ、大丈夫、です……少しばかり、想定より上でしたけれど……\nで、ですがこれで、白鷺さまのヤンチャなものが……私に……突き立ちました……\nい、いかが、でしょう……?", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "笑顔のままで、その痛みごと俺を受け入れながら訪ねてくるオペラさん。熱く蕩けたその身体は、気持ちいいとしかいいようがなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "凄くいい、です……\n熱いオペラさんに締め付けられて……と、溶けそうです……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "無理やりに広げられた秘洞は俺をガッチリとくわえ込み、締め上げている。\nここにいる。今はただそれだけで充分に気持ちいい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "私の身体は気に入っていただけたみたいですね、よかった……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "けれど、オペラさん的にはそれだけでもダメらしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でしたら……いきます", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "覚悟を決めたように言うと、ゆっくりと腰を動かし始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……あ……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "オ、オペラさん?あまり無理しなくても……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ゆっくりと抜き出されていく俺に、オペラさんの赤い筋が絡んでいるのが分かる。今の今まで処女だったオペラさんは、それがどうしたとばかりに無理やり腰を動かし続けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、いえ、これくらいなら大丈夫、です……は、あ……白鷺さまのが、わ、私の内側をこすって……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "秘洞の中にある無数の壁が、俺と擦れ合い、互いを痺れさせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、だ、だめっ。ブルブルきて……か、身体が、震えちゃう……!", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "あぐ!そ、そんなに速く、されたら……っ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ゾクゾクと駆け上ってくる快感に、出したばかりなのにも関わらず、再び大きな波が溢れ始める。\nこのままオペラさんの中へと思う存分解き放ちたい。そんな期待が胸の中をグルグルと回っていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……も、もっと……白鷺さまで、もっと私を……はぁ……ゾ、ゾクゾクさせて、下さいっ", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "擦れ合うそこは、いつの間にかオペラさんの熱い蜜を溢れさせていた。\nオペラさんが動く度に、ぐちゃぐちゃと水音を立てながらポタポタとこぼれていく。そんないやらしい様子が、俺の目の前で行なわれている。\nそれだけで俺は興奮し、昂ぶっていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こんな、に……男女の営み、が……こんなに感じてしまうもの、だなんて……\nい、いかがですか……白鷺、さま……!", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "苦痛と快感とを織り混ぜながら鳴くオペラさん。ぐっちゃ、ぐっちゃと動き続けるその腰に、俺は限界寸前だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぜ、全部吸い上げられそう、ですっ。も、もう、身体の抑えがききませんっ\nオペラさんが、俺をキュウキュウって締め付けて……も、もう噴き出しそうっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "正直、もう寸前まで俺の白濁液は辿り着いている。あとはもうほんのわずかでも気を抜けばいい。それだけで、このオペラさんの体内を存分に汚すことができる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え、ええ、どうぞっ。い、いつでも、私の中、に!", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "そしてオペラさんは、早く出してほしいとばかりにより動きを速めだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……はぁ……んあっ、く、んんっ、ひゃうっ\nし、白鷺さまとの結合部……も、もう、ぐちゃぐちゃに、なって……\nん、ああっ……あ、うっ……んあっ……!", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "っ!そ、そんな急に締め付けられたら……!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ん、んう、ふあ……あ、あ、ふぁ……\nはぁ……はぁ……ん、ううっ!あ、あ、ああっ", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "ぎゅうっと、突然にオペラさんの体内が締まる。その刺激に今の俺が耐えられるはずもない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うあああああっ!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ん、あ、は、ん、んうううぅぅぅ!!", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "大きく背筋を反らせて震えるオペラさん。それと同時に、俺も自分のすべてを熱い体内へと発射していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "す、凄い……こんな、波みたいなものが……お、押し寄せて……\n白鷺さまが……噴き出して、ます……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "と、止まらない、です……\nどんどん、溢れて、きて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "一度出した直後だっていうのに、後から後から溢れてくる。その欲望のすべてを、俺は片っ端から解き放っていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "白鷺さまの、熱くて……激しくて……\n本当に、私の中を犯し尽くしてます……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "そしてそのすべてを、オペラさんの身体は受け止めてくれた。\nゆっくりと俺を抜き取ると、ぱっくりとひらいたその穴から、白いものがぼたぼたとこぼれてくる。\n今放ったばかりの俺と、オペラさんの蜜とが混ざり合ったものだ。\nそして、その余韻を噛みしめるかのように、オペラさんは俺に微笑んでくれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こんなに凄いことを、愛し合う男女というのはするわけですね……\nすべてを包んで、包み込まれて……\nとっても、安心します……\n私を包んで下さったのが白鷺さまで、本当によかった……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "その言葉に俺は、こちらこそ、と微笑み返した。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "オペラ"], "product_name": "04_Tiny Dungeon BoD", "file_name": "036403H_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "にいさま、どうかしたんですか?なんだか難しい顔をしてますけど……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "え?そうかな……別に何もないんだけれど……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "部屋のベッドで横になっていたんだが、いつの間にやら、さっきのオペラさんとの会話のことを考えていたみたいだ。\n心配そうに俺の顔を覗き込むウルルに、オペラさんの言葉のいくつかが被ってくる。\n大切な人達のために重い決断を下したウルル。この小さな身体の子の中には、どんな強さがつまっているんだろう。そう考えると、自分の小ささがよく分かる。\n少なくとも俺は、オペラさんからこの子を託された。なら、ウルルが常に隣にいられる場所を作るのも俺の役割。\nこんな風にウルルに気を遣わせたらそれこそ本末転倒だ。注意しないとな。\n表情をほぐすように顔を揉みほぐすと、俺はウルルに笑顔を返す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "よし、これならどうだ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はい、いつものかっこいいにいさまです♪", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ニコニコ笑顔で、さも当然のように言われると、さすがに恥ずかしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "さて、と。それじゃあ、いつもの行ってくる", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺はベッドから降りると、照れを隠すようにウルルに背中を向けた。そして素振り用の木刀を握る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はい、頑張って下さい", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "フォンとのことがあるにも関わらず、あんな過去を背負っているにも関わらず、それを思わせない笑顔を見せるウルル。まったく、とんでもない子だ。\n俺も負けられないな。ウルルみたいに、本当の意味で強くならないと。\n木刀の重みを確かめると、俺は部屋をあとにした。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ウルル"], "product_name": "04_Tiny Dungeon BoD", "file_name": "036405_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "婿殿っ", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "昼休み、一人遅れて休憩室に向かう俺を呼び止めたのは、学園長だった。\nなんだろう。いつもどこか余裕ありげな学園長が、なんだか慌ててるように見える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "どうかしたんですか?なんだか焦ってるみたいですけど……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そう察してくれるのなら話が早い。つい先ほどなんだが、フォンの姿を見かけた", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "その一言で、俺の中でもスイッチが入れ替わった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "フォンを!?どこでです!?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "中庭の方だ。部屋の窓からどこかへ向かって行った。さすがにまだ中庭にいるとは考えにくいがな", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "……最近のフォンの所在、学園長は知っていたんですか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "残念ながら、ノーだ。ここ数日のあいつは、完全に姿を消していた\nこれからは魔族ではなく、フォン=テルム個人として動くので遠慮無く切り捨ててほしい。そう言い残してな", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "やっぱり、それだけの覚悟を決めている、ということですね……\nそのフォンが学園に現われた……でも、ヴェルやノートがいることも分かっているはずなのに……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "なんらかの勝算があるのか、もしくは闇雲にぶつかるつもりか……なんにせよ、目的も無しに戻って来るとは考えにくい", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "すみません。俺、すぐにウルルの所に行きます!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ああ、頼んだ。ウチら魔族がおおっぴらに動いてしまうわけにはいかないが、かといって今竜姫殿を失うわけにはいかん", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "はい!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "とりあえず、今の時間なら休憩室にみんな集まっているはずだ。俺は焦る心を必死に抑え込みながら、走り出した。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "トリア"], "product_name": "04_Tiny Dungeon BoD", "file_name": "036501_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "窓の外には分厚い雲が広がっていた。月の輝きも星の光もすべて隠され、ただべったりと闇が貼り付いている。\n俺はベッドの上に座ったままで、その夜の世界を窓越しに眺めていた。\n右手には、小さな温もり。すぐにでもこぼれてしまいかねないその命を、俺はしっかりと握りしめていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にい、さま……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "静かで抑揚のない、まさに無感情な声が俺を呼ぶ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ウルル……起きたのか……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "窓の外から視線を移せば、いつの間に目覚めたのか、ウルルはその目を開いていた。けれどそこには感情がない。\nただ暗く冷たい目が、空虚に空間を見つめている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ここ……ウルルの部屋、ですか……?", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ああ、そうだよ。言っておくけど、着替えさせたのは俺じゃないからな。ちゃんとヴェルと紅に頼んだぞ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ヴェルさまと……紅さん……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルは確認するように呟くと、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "オペラじゃ、ないんですね", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "どこか心を置き去りにしたような声で言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ああ、違う", "speaker": "姫"}, {"utterance": "隠したって意味がない。俺は、それが残酷な行為であることを知りつつも、あえてハッキリと答えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱり……本当、なんですね", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そこに冷たい微笑みを貼り付けてウルルが呟く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "オペラ……もう、いないんですね……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "自嘲に満ちた微笑みを浮かべて、ウルルが夢を現実にする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ああ。いない", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は、そんなウルルの目をしっかりと見て、その現実に頷いた。\nその手が震えている。怯えか、怒りか、悲しみか、どんな感情からは分からない。もしかしたら、そのすべてなのかもしれない。\nウルルの身体は震えていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "また、です。また殺しちゃいました……\nとうさまと、かあさまと一緒です。また、ウルルが殺しちゃいました……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "諦めにも似た、苦笑気味の言葉。その言葉に、どれだけの想いが込められているのか、俺には想像もできない。\nウルルが背負っているものは、俺が今まで背負ってきたものとは重さが違いすぎる。俺なんかが分かったフリをすることすらもおこがましい。\nだから俺は、ウルルの言葉を否定しない。ウルルがやってしまったことなんだから。\nだから俺は、ウルルの言葉を受け入れる。ウルルがやってしまったことを、すべて受け入れる。そのすべてを聞き入れる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "とうさまとかあさまを殺して……今度はウルルのせいでオペラも殺して……\nウルルは、みんなを守りたかったんです。大好きな竜族のみんなを……誰も失うことなく……ただ守りたかった……っ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "その声が少しずつ震えていく。ウルルの心を吸って、濡れていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だけど……だけどウルルは……\n結局ウルルは誰も守れない……誰かを犠牲にするだけで……結局何も……できないんですっ\nう……あ……あああっ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "声を押し殺し、ウルルは泣いていた。こんな時にかけてあげられる声を、俺は持っていない。\n何もしらない俺が、形だけの言葉なんてかけられるはずがない。ウルルの心に、言葉を届けられるはずがない。\nだけどそれでも、こうして隣にいることならできるから。ウルルを一人にさせないことならできるから。\n俺は、その小さな手をしっかりと握る。俺がいる。そう伝えるように。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にい……さまぁ……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "涙に濡れた瞳でウルルが俺を見上げる。そんなウルルに、俺は優しく微笑みかけた。\n決して止めないから、今は泣いていい。その涙もすべて承知の上で、俺はウルルの隣にいるから。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "オペラ……オペラ……オペラァ!!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルは泣いていた。泣き続けた。\nまるでその姿を隠そうとするみたいに、夜空に月は現われなかった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ウルル"], "product_name": "04_Tiny Dungeon BoD", "file_name": "036508_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "にいさま、お早うございます♪", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "え?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ウルルの明るい声に起こされれば、いつもの起床時間になっていた。どうやら、あのまま落ちてしまっていたらしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "早く準備しないと、朝ご飯食べる時間、なくなっちゃいますよ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "あ、ああ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "本当にいつも通りの元気なウルル。いや、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えーっと、忘れ物は……ない、よね……オペラ……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "元気なフリをしているウルル。\nその声が、肩が、小さく震えているのが後ろからもよく分かる。\n昨夜、ウルルは存分に泣いたはずだ。だけどまだまだ足りないんだろう。ウルルとオペラさんの間には、それだけの絆があった。\nそれでも、ウルルは泣くのをやめるのを選んだ。それはきっと、竜族王女としての責任から。\nウルル=カジュタたという少女としてでなく、竜族王女としての自分を選んだ。逃げない事を選んだ。\n俺は立ち上がると、そっとウルルの背後に回る。そして、その両肩に手を置いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "に、にいさまっ?", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "とりあえず、朝食行こうか。腹減ったし", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ウルルがどの道を選んだとしても俺には関係無い。オペラさんとの約束通り、そして俺自身の願い通りにその隣にいるだけ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、はいっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルがこうして無理やりにでも笑おうっていうなら、俺も一緒に笑うだけだ。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ウルル"], "product_name": "04_Tiny Dungeon BoD", "file_name": "046601_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "授業終了のチャイムが鳴り響き、担当の教員が資料をまとめ教室を立ち去って行く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん~~~~~~", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルは思い切り伸びをすると立ち上がった。そのまま、廊下で待ってくれている彼女を迎えに行く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お待たせしました、オペラ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そしてぴょこんと廊下に飛び出ると、横を見た。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そして気がつく。そこにはもう誰もいないことに。改めて思い知る。常に横にいてくれたその存在が、もういないことに。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だめ……泣いちゃ、だめ。ウルルは……ウルルは笑っていないと……\n泣く権利なんて……ないんだから……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "溢れ出しそうになる涙を必死に拭う。そして無理やりに笑顔を作る。今のその顔を、他の人達が笑顔と捉えてくれるかは微妙だが。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ウルル様……", "speaker": "バリアリーフ"}, {"utterance": "そんな風に自分の顔と悪戦苦闘をしていると、背後から声をかけられた。ウルルは慌てて振り返る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はい?どうかしましたか、バリアリーフ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "自分は今笑えているだろうか。大丈夫、笑えているはずだ。そんな不安と戦いながら、ウルルはバリアリーフを見上げる。\nそこには、心配そうに自分を見つめるバリアリーフの姿があった。\nこの顔は、つまりそういうことなのだろう。オペラのことを知っている。心配をかけている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "申し訳ありません、ウルル様……学園長がお呼びですわ", "speaker": "バリアリーフ"}, {"utterance": "その沈痛な表情と口調から内容を察したのか、一瞬だけれどもウルルの表情が陰った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "分かりました、行きましょう", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "けれども、ウルルはすぐに持ち直すと、バリアリーフに笑いかける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ウルル様……辛いようでしたら無理せずとも構いませんわ。学園長には私の方から……", "speaker": "バリアリーフ"}, {"utterance": "ううん。こういうのは引き延ばしちゃダメだから。それに、ウルルなら大丈夫。ほら、こんなに元気♪", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "……そう、ですのね。分かりました。それでは参りましょう", "speaker": "バリアリーフ"}, {"utterance": "バリアリーフも、そんなウルルに微笑んでみせる。それはいつもとは違ってどこか弱々しかったけれど、それでも精一杯の微笑みだった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["バリアリーフ", "ウルル"], "product_name": "04_Tiny Dungeon BoD", "file_name": "046603_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "街灯の光すらも消え、街の広場は完全に静まりかえっていた。\n日付も変わり、みんなが眠りについているはずの時間。けれど俺は、広場のベンチに座りながら黙って夜空を見上げていた。\n明日、いや既に今日か、ウルルはフォンと戦う。まずまちがいなく金竜の力をもって。フォンを倒すために。\nそして、例え勝ったとしてもウルルは苦しむんだろう。両親の時同様に。\nそれはオペラさんが一番望んでいなかったことだ。させてはいけないことのはずだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だけど、今更止められるはずもない、か", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ウルルもフォンも、どちらも大切な者を奪われ、失った。今更何も無しで終われるはずがない。無関係の第三者が口を挟めるはずもない。\nこれはもう、ウルルとフォンの問題じゃなくて、竜族としての問題になってしまっている。\n竜族のトップに立つ者としてすべてを背負おうとしているウルル。\n竜族に母親を奪われ、その復讐をすることが自分の運命だと決めつけたフォン。\n戦いを止めるだけなら難しくはない。場所と時間が分かっているんだから、そこにみんなで乗り込めばいい。\nヴェルにノート、紅にデイルにアミアに俺。これだけの戦力があれば、さすがにフォンといえども抵抗するのは無理だろう。\nけれどそれは、なんの解決にもなりはしない。結局は力でねじ伏せるだけ。ウルルもフォンも、その心にあるものを解きほぐすことはできないだろう。\n竜族とフォンの因縁。結局これを終わらせることができるのは竜族のみなんだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱり、一つしかないよな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "今のこの状況。その中で俺が出来ること。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "『祝福』ですか?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "え?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "いきなり背後から聞こえたその単語に、思わず振り返る。\nそこには、優しく微笑むノートが立っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "竜族の『祝福』なら、オペラさんが望んでた通りになりますよね", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "クスと笑いながら、当然のように俺の隣に座るノート。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ノートは知ってるのか、祝福のこと……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "別に内緒にされてるわけでもないですから。竜族の特性として、詳しい人なら知ってて当然なんですよ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そうなのか!?俺、オペラさんに聞かされるまでまったく知らなかったんだけど", "speaker": "姫"}, {"utterance": "男の人が生まれてこない竜族。それがどうして種族を維持してこられたのか、それを考えれば", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "……言われてみればまあ、確かに", "speaker": "姫"}, {"utterance": "オペラさんに初めて聞かされた時には、それはもう驚いたもんなんだけど……そうか、知ってる人は知ってるんだな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えーと、ていうことはヴェルなんかも知ってるのかな?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はい。紅ちゃんなんかも知ってますよ。姫くんがとる行動、これしかないだろうって苦笑してました", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "バレバレですか……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "今回の件、強引にでもハッピーエンドにしようっていうなら、もうそれしか考えられないですし\nだけど、それを行うにはウルルちゃんに納得してもらわないと不可能ですよ。出来ますか?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "少し真剣さの混じった口調。そう。祝福はウルル本人が望んでくれなければ、俺がどう足掻いても意味がない。\nすべてを背負うつもりでいる今のウルルを説得できなければ、そこで終わりだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "正直、どうすればいいかは分からないけれど……やってみせる", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そう、ですか", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ノートの表情が、少し悲しげに陰る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ボクとしては、姫くんがそこまで傷つく姿を見たくありません。こうしてる今だって、泣いちゃいそうなんですから……\nヴェルちゃんや紅ちゃんと一緒に、本気で止めることだって出来るんですよ……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "……ああ、分かってる。だけど、これは本当に俺にしかできないことだ。頼むからやらせてほしい", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そうだ。今祝福を受けられるのは俺しかいない。それが色々な面倒を引き起こすことにもなるのは分かっている。\nだけどそれでも、やるしかない。オペラさんは俺にウルルを託した。ウルルはまた悲しい想いを背負おうとしている。フォンは自分が望んでもいない想いに取り憑かれた。\nそのすべてを受け止めるには、俺の頭じゃこれしか思いつかないし、これしか俺にできることはない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もし……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そんな俺の決意に、ノートはポツリと呟いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もしボクに何かあった時でも、同じように助けてくれますか……?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そして自分の言葉に驚いたように、慌てて両手を振る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ご、ごめんなさいっ。今の忘れて下さいっ。姫くんは、大事な人の順番なんか関係無く、助けようとしてくれる人ですもんね", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ノート。そんなの……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "当たり前だ。そう繋げようとした俺の言葉を、ノートはその細い指で封じた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "で、でも……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そしてその頬を少し赤らめると、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん、決めました。少しだけ意地悪させて下さい。姫くんのお願いを聞く、これが交換条件です", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "俺の胸に強く抱きつく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ノ、ノート!?何、を……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺の顔のすぐ真下に、ノートの端正な顔がある。小さくて、サクランボのように赤い唇が、やたらと輝いているように見えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "竜の祝福を受けるっていうことがどういう意味か、ボクも分かってます。でも、だからこそ……\n姫くんが、本当の意味でウルルちゃんのものになっちゃう前に、ボクにも、ちょっとくらいは今後の権利をくれてもいいと思うんです", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ノートはジッと俺の目を見つめたまま、その顔を近づけてくる。\nそして直前でその目が閉じられた。あとは任せます。そう言うかのように。\n思わず言葉すら失ってしまうような、端正な顔立ち。きめ細やかな白い肌。柔らかそうな頬。長いまつげ。女神という言葉が本当によく似合う。\nそのノートが自らこの先を望んでいる。けれど、交換条件なんて理由でしてしまっていいのか。それが俺の心の中で楔となっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ボクじゃあダメ、ですか……?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "どこまでも不安そうなノートの声が、その赤い唇の向こうからこぼれてくる。それは、このままで終わることを怖がっているようにも聞こえた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ダメなはずないだろ……ただ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だったら、その言葉の先はいりません。ダメじゃないなら、それだけでボクにとっては充分理由になります", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "再び目を開き、ノートが俺を見上げる。そこには、期待という言葉が微笑みになって俺へと向けられていた。\nそうして、またノートの目が閉じる。俺はゆっくりと顔を下ろすと、ノートの可愛らしい唇に、自分を重ねていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "どこか満足げなノートの声が漏れる。それはほんの数秒だけの軽い行為だった。けれどそれだけで、俺の胸の中に熱い何かが溢れてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……いい、ですよ……あの……もっと先のこと、も……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "恥じらいに満ちたその声が何を言っているのかは分かっている。ノートは微笑んだまま、ギュッと俺の服を掴む。\n逃げないで。そう俺に言っているみたいだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "本当に、心配なんです。いくら祝福を受けたって、相手はあのフォンちゃんなんです……\nだから、簡単に負けられないんだって、勝ったよって伝えないといけない女の子がいるんだって、そんな枷をはめさせて下さい……\nボクの想いが、姫くんの力になれるように……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "気がつけば俺は、ノートのその細い身体を、力いっぱいに抱きしめていた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ノート"], "product_name": "04_Tiny Dungeon BoD", "file_name": "046606_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "……本当にいいのか?その……俺も男だから、正直ノート相手に指一本でも触れたら、もう抑えられなくなる", "speaker": "姫"}, {"utterance": "街灯に背を預けるようにして立つノートに、俺はもう一度確認をする。これが本当に最後の確認。もし一歩でも進んでしまえば、俺はきっと自分を止められなくなる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、ボクの方から触ってしまえば、もうガマンしないでもらえますね", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "けれどノートは、俯きながらも少しも迷う事なく、微笑んだままでそう言い切った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや……そうなるかな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ボクだって女の子です。こんなこと、なんの覚悟も無しに言えません\nボクは姫くんだから……姫くんにだから言ってるんです。もし姫くん以外の男の子が相手だったら、絶対にできません\nそれとも、あの……や、やっぱりボクなんかの身体じゃあダメですか……?\nアミちゃんくらいの身体じゃないと、興味が持てないだとか……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "本気で不安そうに尋ねてくるノートに、さすがに苦笑してしまう。この際アミアの身体をどう思うかは別として、さすがにノートに興味が持てないなんてことはない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "申し訳ないですが、俺は身体でなくどんな人かで見ますので……そもそも、ノートの身体でダメだなんて男として間違ってる", "speaker": "姫"}, {"utterance": "少なくともその……これだけ立派なものを目の前にしたら、たとえ小さい方がいいと言ってる男だって興味を持ってしまうだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "よかった……だったら、問題無しですね\nこれ以上迷うなら、ボクの方から触っちゃいますよ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "はにかむように笑いながら言うノート。どうやら俺の完全敗北らしい。俺はそっと、ノートの肩に手を伸ばした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あう……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "スカートがストンと落ちると同時、可愛らしいピンク色の下着が月明かりの中に現われる。\n同時に、ノートの頬までもが恥じらいに染まった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、これはあの……やっぱり恥ずかしい、ですね", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "悪いけれど、今更ダメって言ってももう無理だぞ。触っちゃったからな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はい。それは言いません。頑張ってガマンします……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "俯いたまま、必至に羞恥に耐えるノートの姿は、思わず見とれてしまうほどに可愛かった。\n一番女性である箇所を隠している小さな下着。こんなノートの姿を見られることが驚きであり、当然男として嬉しくもある。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、アミアのいたずらとかでは何回か見たことあるけど、こうして見る下着って、なんか印象違うな\n凄くいやらしく見える", "speaker": "姫"}, {"utterance": "実際、ノートの下着を見るのは初めてじゃない。アミアのイタズラもあるし、この前の丘の時みたいなこともある。\nだけど、そういったハプニングで見るのとは、まったく違って見えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、それは姫くんがえっちな目で見てるからだと思います……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "確かに、そうかもな。今の俺、こういうこともしちゃうし……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "下着の上からノートの秘裂にそっと触れる。そのままゆっくりと指を前後に動かすと、ノートはギュッと目をつぶってその感覚を堪えようとする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……く……ふあぁっ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "小さく流れてしまう喘ぎをノートは懸命に飲み込もうとするものの、どうしても漏れてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "下着の上からでもそんなに感じてくれるんだな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "当たり前です……好きな人の指なんですから……\n好きな人に、その指で、恥ずかしいところを触られてるんですよ……感じない女の子なんていません", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ノートにそんな風に言われると、ドキっとしちゃうな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その身体を小さく震わせながら俺の指を感じてくれているノート。その姿は普通に可愛らしくて、よりいじってしまいたくなる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……う……んうっ……あ、あう……\nや、あう……声、でちゃ……んんっ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "くにくにと指を動かす度に響く、くぐもったノートの声。そして少しずつ、指先に湿った感触が広がっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "声をガマンしてるのは、やっぱりここが街中だから?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そ、それもあります、けど……姫くんに聞かれちゃうのも、恥ずかしいんです……\nはしたないって、思われたくないから……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そんなこと絶対思わないよ。むしろ奥ゆかしいなって思ってる", "speaker": "姫"}, {"utterance": "こんなに清楚な印象の子ってそうはいないと思う。さすが神族なのかな、と思ったものの、やっぱりすぐに思い直した。\nこれは神族だからじゃなくて、ノート=ルゥムっていう少女だからだ。ノートの持つ可愛らしさだ。\nやがてゆっくりと指を離すと、そこには大きめのシミが広がっていた。ノートの中から溢れたもので出来たシミだ。\n俺は下着の上から、そこにある割れ目を少し左右に開いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あんっ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "今まで押さえられていた蜜が垂れてきたのか、そのシミが更に広がる。俺はそのまま、秘裂の上の方にある突起のような部分を撫で回す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふあ、あ、ああ……や、あ……だめ……そ、そこ敏感、すぎて……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "下着越しでも分かるくらいに濡れてきてる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "湧き出してくる蜜にシミが更に広がっていく。下着越しに触れている俺の指にも、染み出した蜜が絡んでくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……下着、汚れちゃう……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "それじゃあ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "この布の向こうにあるノートの秘所。ノートのそこはどんな形をしているのか、俺の興味は最大限に膨れあがっていた。\n下着の両サイドに手をかけると、そのままズリ下ろす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "すっかり濡れきったそこから、数本の蜜糸が伸びている。ネットりとしたその糸は、ノートが感じてくれていた証拠でもあった。\nそして、綺麗に手入れのされた淡い銀色の茂み。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あううぅ……あ、あんまり近くで見ないで下さい……\nか、覚悟はしてても……恥ずかしいんですよぉ……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "真っ赤になって羞恥をガマンするノート。ここを見られるって言うことは、やっぱりそれだけ重大なんだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめん。でもその……綺麗な銀髪だから……ノート、あんまり濃くないのかな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ボク、あの、薄いみたいで……こ、子供っぽいですか?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "いや……こんないやらしい形してて子供っぽいっていうのはさすがに……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は秘裂に指を入れると、そのまま左右に押し開いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひあんっ\nあ……だ、だめ……開いちゃだめ、です……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ノート……凄い熱い……それにもうこんな\nちょっと開くと、どんどん垂れてくる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ノートの中から、更にたくさんの蜜がこぼれ落ちてくる。割れ目の中に覗くピンク色の肉壁は、すっかり火照って熱く昂ぶっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……ん、く……姫くんの、指が……ボクをなぞって……ぞくぞくって、震えちゃう……っ\nやぁ……お腹の中が、ジンジンして……姫くん……も、もう……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "いつの間にか、ノートの足がガクガクと震えている。もう立っているのもキツイ、そんな目で俺を見上げていた。\n俺はノートを支えるように、その腰へと手を回す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ここ、でいいのかな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はい、そこ……です……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "街灯に寄りかからせたノートの腰をしっかりと支えながら、俺はその片足を抱え上げる。\n恥ずかしい割れ目がわずかに開き、そこから熱い蜜が足を伝って地面へと垂れていった。\n俺は充分に怒張した自分自身を、その入り口にへと軽くあてがう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "触れてるだけなのに、姫くんが凄い熱い……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "その、かなり濡れてるし、できるだけゆっくりいくけど、それでも辛かったらちゃんと言ってくれ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "大丈夫です。だって、姫くんに捧げる瞬間なんですから、痛いのだって憶えておきたいですから", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "覚悟を決めたように俺を見上げながら言うノート。それでもその目には、どこか不安そうな色が浮かんでいた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "痛いのも、気持ちいいのも、姫くんがボクにくれるすべてを記憶したいんです。だから、気にせずにきて下さい", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "にも関わらずそう言い切るノートに俺は頷くと、ゆっくりと腰を押し出していく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んうっ……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "う、わ……ギチギチで……進まない……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ノートの入り口は、思った以上に狭く、固かった。できるだけ負担のかからないようにとゆっくり進ませるものの、中々入っていってくれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あう……う……!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "その目に大きな涙の雫を浮かべながら、必至に耐えるノートが痛々しい。それでもその身体は、俺を中々受け入れようとはしてくれなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめん、ノート。かなり苦しいかもっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "へ、平気、です……ああ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ギチギチと俺を締め上げるその入り口を、少しずつ広げながら奥へと進む。ゆっくりと、ノートの身体を傷つけながら、俺を埋めていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "も、もう少し……っ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ん……くっ……ひ、ぐ……う……ああっ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "大きく何かを引き裂いたような感覚と共に、俺を締め上げていた圧迫感が急激に弱まった。そのままノートの中に、俺自身が半分ほど沈み込む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、入りました……か……?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "あ、ああ……凄いきつくて全部じゃないけど……なんとか……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "初めての証に守られていた時ほどではないものの、異物を初めて受け入れたノートの秘洞は充分に狭い。熱く火照った無数のヒダが、ピッタリと俺をまとわりつく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、今お腹の中にあるのが、姫くんなんですね……\nえへ……すっごいあったかいです", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ノートは、身体の中にあるそんな俺の感触に、嬉しそうに微笑んだ。まだかなり痛いだろうにも関わらず見せてくれた笑顔が本当に嬉しい。\n俺は、少しでもノートの苦痛を軽くしようと、その胸に手を伸ばす。そして、シャツとブラとを同時にズリ上げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ほんと大きいな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "いつの間にか育っちゃいました……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "目の前でふよふよと揺れているその膨らみに、思わず目を奪われてしまう。\n俺の手では到底収まりきらないふくよかな胸。その頂点で、つまんでほしいとでもいうようにツンと尖った桃色の乳首。\n白い膨らみと桃色のツボミとが、俺の目の前で揺れていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "姫くんは、これくらいのサイズとかダメですか……?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "いや、大きさとか別に気にしない方だと思うけど……でもなんていうか、こうして見てるとそれだけで触りたくなっちゃうな。このサイズだと", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ど、どうぞ。今のボクの身体は、姫くんと一つになってますし、全部姫くんのものでもありますから……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "それじゃあ、お言葉に甘えて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺はノートと一つになったまま、その膨らみにそっと手を添える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……姫くんの手、気持ちいい……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "うわ。胸って、こんな重いものなんだな……ずっしりした感じがある", "speaker": "姫"}, {"utterance": "下からそっと持ち上げてみると、その心地いい重みが俺の手にのしかかる。胸って、こんな重いものなのかと、改めて驚かされた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それに、やっぱり俺の手で収まりきらない", "speaker": "姫"}, {"utterance": "言いながら、手からはみ出るほどの膨らみを存分に揉みしだく。指全体が埋もれてしまう柔らかさが心地いい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は……あ……んうっ。姫くんが……ボクの胸で遊んでます", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ああ、凄い楽しいよ、これは。たっぷりした胸と、その中心でツンと尖った先端……\nいじってると、凄いクセになる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "柔らかな膨らみの中心にある固い突起。乳房を揉みしだきつつ、その突起を人差し指と中指の間で挟み込む。それだけでノートは背を反らし甘く喘いだ。\n同時に俺を飲み込んだままの秘洞も同じようにキュッと締まった。思わず出してしまいそうになるのを、必至に堪える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あんっ……ふぁ、ああ……いい、ですよ。姫くんが望むなら……ひ、あ……ずっといじってても……\nボクも、凄い気持ちいい、です……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "温かくて柔らかなノートの身体。このまま本当に、ずっと揉み続けていたくなる。俺は乳房に顔を埋めるようにして、その尖塔を口に挟んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あんっ。そんな、赤ちゃんみたいですよぉ、姫くん……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ノートの言う通り、赤ちゃんにみたいに吸い上げながら、軽く歯を立ててみる。\n思わず背筋を反らしてしまうノート。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん!あ、あの、なんか今……ボクの中の姫くんが、大きくなったような……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ごめん。さすがに俺も興奮してる。収まってくれなさそうで……\nていうか、中にいるだけでも温かくて、で、出そう……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "熱いノートの体内は、俺を締め上げたままだ。実際、これだけでもイってしまいそうなほどに気持ちがいい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "じゃあ、遠慮しないで下さい。ボクの方も、大分慣れてきましたから、少しくらいなら……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "その言葉に、押さえていた欲望が顔をもたげる。ノートの中を動きたい。もっと味わいたい。そんな気持ちが一気に膨れあがった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、それじゃあ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は狭いノートの中を、ゆっくりと動き始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "す、凄いな、これ……気持ちよくって……背筋が震えっぱなしだ……っ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "突き立った肉棒を、ゆっくりと引き抜いていく。それを拒むかのように俺を締め上げるノートのヒダ。ゾクゾクとした快感が、下半身から駆け上ってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ボクも、お腹の奥があ、熱くて……奥の方からジンジンした何かが広がって……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "引き抜きかけたそれを、今度はもう一度ノートの中へと沈めていく。まだまだキツく動きにくいものの、ノートの熱い蜜が潤滑油となって俺を受け入れてくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、これ、凄い、ですっ\nあ、はぁ……はぁ……ん、う、ああっ。お腹、貫かれてるみたい、です!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ぐちゅぐちゅと、わずかに響き始めるいやらしい音。ノートの身体に俺のすべてを包みこまれながら、抽挿を続けていく。\nドロドロに溶けたノートの中は、休むことなく俺を責め続けていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お、俺も、ノートに搾られてるみたいで……くう!す、吸い付いて……もう!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "瞬間、押さえ込んでいた堰が唐突に崩壊した。いきなり限界を迎えたそれは、ノートの中に一気になだれ込んでいく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うあああ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ん!\nあ、あっついのが、お腹の中に出て……っ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ノートの最奥めがけて、俺の身体の奥底から熱いものが噴き出していく。何度も何度も放たれるそれを、ノートはその身体で受け止め続けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ま、まだたくさん出てきますっ。こんなにたくさん……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "お、俺も、こんなに溜まってたのか……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "止まらない。まるでノートに吸い取っているみたいに、俺の身体から白いものが吐き出されていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫、です……全部ボクの中で……\nあ、う……姫くんが、広がってく……ジンワリって……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "大量に放たれた俺の欲望は、その隙間から溢れだして地面へと垂れていく。ノートは大量のそれを、どこか気持ちよさげに受け止め続けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う!く……っ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……止まりまし、た。これで全部出切りましたか……?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "あ、ああ……ごめん、許可も取らずに中に……\nすぐ抜くからっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "え、あ、あの……まだ抜かないでほしい、です……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "え?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、あのあのそのそのだってだって……姫くんがボクの中にいてくれるの、すごく嬉しくて……\n姫くんにもっと感じてほしいし……それに……\nボクももっと、姫くんに感じさせてほしいんです……\nもしいいなら、このままであの……もう一回……ダメですか……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "すべてを出し切ったと思っていた俺は、ノートのそんな言葉にすっかり硬度を取り戻していた。\nまだノートを感じていられる。そう思うだけで、更に滾っていくのが分かる。\n俺はノートに街灯を両手で掴ませると、背中から両手でその身体を抱え上げた。ノートの体重もが加わり、より深く俺はノートの中へと埋もれる。\nノートの蜜と俺の白濁液とでまみれた秘洞。俺はその中をゆっくりと、だけど大きく動き始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あ……はぁ……ん、んあぁ\nい、いいです……姫くんが、ボクのお腹を掻き回して……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ノートの方も慣れてきたのか、その口調に痛みはほとんど感じられない。\n俺とノートとが混じりあったいやらしい音が、俺達の動きに合わせてぐちゃぐちゃと響く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺も、凄くいい……ノートの中、熱いままで……ぐちゃぐちゃ音立てて……\nすっごく気持ちよくて、すっごくいやらしい……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "静まりかえった夜の街。こんな場所で、こんないやらしい音を立てながら、俺達は身体を重ね合っている。そう考えるだけで、俺は興奮しっ放しだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヒメくんが悪いんですよぉ……こんな……ああ、んく、はあっ……こんな、気持ちいいから……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "熱く蠢くノートの中を、俺は前後に犯し、そして汚し続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ボク、こんなえっちな子じゃないはず、なのに……\n頭の中……えっちなことでいっぱい、です\nもっと、もっともっと、ボクにいやらしいこと、して下さいっ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そんなノートの願いに応えるべく、俺は腰の動きを徐々に速めて、強くしていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひ!あんっ、あ、ひゃ、ん!!や、あ、は、激しい、ですっ。お腹の中、が、痺れて!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ごめん。腰が止まってくれなくて……俺もノートでもっともっとしたくて!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "気がつけば、俺はノートの一番深い部分にまで辿り着いていた。そこにある壁をつつきながら、一心不乱に腰を動かす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……さっきあんな出したのに、また出そうだ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺の根本には、またジンワリと何かが集まってきている。ビリビリと震えてしまう快感が背筋を走り、俺の身体を震わせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふあ、あ、ひぐ……ん、ああん!ボク、も、な、何か来そう、ですっ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ノートも、もう声を抑えてなんていられないのか、感じるままに喘いでいた。\nあの神界の第一王女が、汚れの無い銀色の少女が、今は俺に後ろから突かれながら淫靡に喘いでいる。俺はただただ腕の中の少女を犯し続けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ、ああ!なんですかこれ!知らない何かが……あ、や、やあん!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "う、く、あぐ……あ、あと少し……少しでもう、いく、から……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "き、きます!きちゃいまし、た!あ、あ、ああっ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ノートの身体がぶるり、と震える。それと同時に、俺を大きな波が襲った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、ああああっ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ひ、あ、や、あ、あああああああぁぁぁっ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "再びノートの中へと欲望を解き放つ。ついさっき、ここにあんなにも出したばかりなのに、まだこれほど出るとは思わなかった。\nそしてノートも、今度は達してしまったらしい。少し放心したかのような表情で、さっきと同じように俺を受け止めている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……すごい、です……これが……\n姫くんが、またたくさん……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "はぁ……気持ちいいと……はぁ……こんなにたくさん出るもんなんだな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ドクドクと放たれる俺の欲望が、ノートの中から溢れ、こぼれていく。今日この身体を、俺はどれだけ汚したんだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんか、空に浮いてるみたいな気持ちです……\nボク……なんでこんな気持ちいい……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "俺もノートの中に放ちながら、この柔らかな身体の余韻を味わい続ける。\nが、そこでようやく気がついた。ノートのその状況に。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ノート?あの、お前もしかして……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺とノートが繋がっているそのすぐ上、女の子の別の穴から、温かな液体が地面へと向けて流れている。\nそれは間違いなく、ノートの……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はい……?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ノートは、俺の指摘にもしばらく呆けていたが、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え……ええっ?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "やがて、その意味を理解したのか一瞬パチクリと瞬きすると、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ、ああ!み、見ないで下さーい!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "真っ赤になったまま悲鳴をあげた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あううう……な、なんで、こんな……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ノートからこぼれるそれは中々止まってはくれず、周囲に響くその音に、ノートはただ頬を染めて視線を逸らす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "多分、気が抜けちゃったとか……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "お願いです。目を閉じてぇ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "必死になってそう懇願するノートだけれど、どうしても見てしまう俺がいる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えーとその、なんというか……こういうのもまた……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "姫くん……えっちすぎます……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "いやあの、男としてはやっぱり気になってしまうものでして……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え、えへへへ……\nあ、あの……大変お恥ずかしい姿を……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "それから少ししてようやく収まったそれに、ノートはごまかすような笑みを浮かべる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、俺からすれば恥ずかしいっていうより、可愛かったかなあ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "当然ながら、放尿している姿が、というよりも、それに恥じらっている姿が、だけれど。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "で、できれば忘れてもらえますと……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ごめん。凄い焼き付いちゃった……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ですよね……こんな強烈なの……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "女の子のあんなシーン、生涯で何度目にすることやら……。\nとはいえ、色々な意味でお互いに忘れられない一夜ではあったと思う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はうぅ……なんで最後の最後にあんな……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "お互いに身なりを整え、静まりきった夜に俺達は並んで湖を眺める。\nちなみに、ノートはスカートの下は穿いていない。さすがにまあ、溢れさせすぎてしまって、穿くに穿けなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まあ、俺的にはいいものを見させていただきましたなわけだけど", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あんなシーンに興味があるなんて、姫くん、変態さんです……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "別にそんな興味があるわけでもないんだけどなあ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "真っ赤になって俯いてしまうノートに、俺はごまかすように答えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ま、まあ、あれはボクが悪いので、姫くんのせいじゃないんですけど……\nでも、せっかくの姫くんとの初めてが、あんな記憶になってしまうなんてガッカリです……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "はあ、と溜息をつくノートに、つい苦笑してしまう。別に俺の中では嫌な思い出になったわけじゃないし、むしろノートが可愛かったなあ、と思ってしまったほどだ。\nとはいえ、いつまでもノートとの思い出に浸っているわけにもいかない。実際、俺にはまだやらないといけないことがある。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……なあ、ノート。今のだけど……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そう切り出す俺に、ノートは、はいと頷くと笑顔を浮かべた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これで、交換条件成立ですね。明日の件は任せておいて下さい\nだから、姫くんはウルルちゃんの方をしっかりとお願いしますね。ちゃんと祝福をうけて下さいよ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "あ、ああ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "とはいえ、祝福の内容を考えると、さすがに色々と申し訳なく思ってしまう。つまり俺は、みんなを……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "クス。今後の責任とか考えてるなら、大丈夫です。ボクたちから望んでることなんですから", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "……ボク達?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はい、ボクたちです\n女の子のネットワーク、甘く見たらダメですよ♪", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "……みんな全部分かってるってことですか……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ノート"], "product_name": "04_Tiny Dungeon BoD", "file_name": "046607h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "これから起こることの前触れのように、何一つ問題も起こることなく、今日の学園は終わりを告げた。\nあまりにも平和で、ここ数日の出来事がすべて夢だったんじゃないかと思えるような平穏な一日。\nけれどその平穏は、もう終わりだ。今日という一日はこれから始まるのだから。\n茜色に染まった大聖堂の中を、少女が一人、奥の祭壇へと向かって行く。\nやがて祭壇へと辿り着くと、その少女は跪いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "とうさま……かあさま……オペラ……\nウルルがみんなにこんなことをお願いするのはずるいと思います。だけど……\nどうか、ウルルが竜族の王として胸を張れるよう、力を貸して下さい", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "大聖堂の中、静かに響き渡るウルルの願い。大丈夫だ。その願いはきっと叶う。\nだって。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その祈りを叶えにきたよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺が叶えてやるんだから。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それから、その三人の言葉を伝えに", "speaker": "姫"}, {"utterance": "に、にいさま!?", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "突然後ろから現われた俺に、ウルルは跳び上がるように驚き振り返った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にいさま、なんでここに……それにその服……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "いや、ウルルが来る前からここに座ってただけなんだけどな。ウルルは真剣すぎて気付かなかったみたいだけど\n服については、ウルルだってもう何度も見てるだろ。俺の戦闘服だよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そうあっさり答える俺に、ウルルの顔が険しいものへと変わる。過去に何度か見たことのある表情。けれど、決して俺に向けられることはなかった顔だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……何を考えているんですか、にいさま。ウルルはこれから戦いに向かいます。これはウルル一人でなくては意味がないんです。にいさまに助けていただくことはありません\nそれにさっきの言葉。叶えるって、どういうことですか。三人の言葉って!\nとうさまも、かあさまも、オペラも、みんな大切なウルルの家族です!それをいじることは、たとえにいさまでも許せません!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ギュッと、その拳を握り締めるウルル。家族に対する言葉は、ウルルにとってまさに逆鱗だったんだろう。相手が俺でも、本気で戦おうとしている。\nけれど、俺も引けない。こうなることは分かっていた。この上で、俺はウルルに勝たなきゃならない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "今のウルルを、オペラさんは望んでいなかったよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は席から立ち上がると、ウルルが出口へと向かう道を塞ぐように立ちはだかる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "むしろウルルにそうさせないために、あの人はずっと戦ってたんだ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "な……何を根拠にそんなことを言うんですか!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "俺はウルルをオペラさんに託された。あの人の想いもだ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "オペラが、にいさまに何を託すっていうんですか!にいさまに、ウルルの何が分かるっていうんですか!\nどいて下さい、にいさま。ウルルはこれからフォンさんとの戦いに向かうんです\nこれ以上ウルルの邪魔をするなら、竜族を率いる者として、本当に容赦はしません!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そうだ。あの夜、俺はウルルをオペラさんに託された。\nけれど、オペラさんが俺に託したウルルは、今のウルルじゃない。\nだから俺は、いつものウルルを取り戻す。オペラさんが守ってほしいと願ったウルルを、取り戻す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "行かせない。だから、始めよう", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そして本当に、守ってみせる。\n俺は剣を抜き放つと、その切っ先をウルルへと向けた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ウルル"], "product_name": "04_Tiny Dungeon BoD", "file_name": "046701_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "行かせない。だから、始めよう", "speaker": "姫"}, {"utterance": "剣を構える俺の前に、ウルルは明らかに怯んでいた。俺に対しての攻撃、それを間違いなく嫌がっている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なぜですか!なぜにいさまが邪魔をするんですか!これはウルルにとって必要なことなんです!ウルルがこれからも竜族のみんなを率いていくために!\nウルルが、みんなを守れる本当の王になるために!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルが本当に王になる。これは俺も賛成だよ。けれどウルルは勘違いしてる\n本当の王としての証だったら、ウルルはとっくに持ってるんだ。こんな戦い、必要ないんだよ\nウルルがみんなを守るために背負った罪。それだけで充分なんだよ。それ以上のものを背負うことなんて、誰も望んでないんだ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ウルルの表情が、まさか、という驚きにはっきりと変わった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にいさま……知ってるんですか……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "震えるウルルの言葉に、俺ははっきりと頷いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、知ってるよ。ウルルが竜族のみんなを守るために、一番大切な人達を犠牲にしたこと。その小さな肩に、なによりも大きくて重い罪を背負ったこと\nオペラさんが教えてくれた。そのすべてを受け止めて、ウルルを守ってほしいって\nだからウルルは、もうこれ以上苦しんじゃいけない。ウルルのその金竜の力は、もう誰かを倒すために使っちゃいけない\nウルルにとってのそれは、守る為の力だろう?竜族を導くための力だろ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "で、でも……でも……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "オペラさんがなぜ命がけでウルルを守ったのか、考えてくれ。オペラさんは、ウルルにもう苦しんでほしくないんだよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "誰かの命の感触なんて、これ以上ウルルに憶えてほしくないんだ。だからこそオペラさんは、自分を犠牲にした。\nそうだ、今ならはっきり分かる。オペラさんは、自分達が奪ってしまったフォンのお母さんの命、その引換えに自分の命を差し出したんだ。\nウルルとフォン、二人を閉じ込めている黒い檻を破壊するために。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ウルル……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……ダメ、です……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "けれどウルルは、その頭を強く左右に振った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、ダメです!ウルルが奪ってしまったっていう事実はもう変わりません!\nとうさまも、かあさまも、オペラも、フォンさんのお母さんも!全部!全部自分が奪った命です!\nどれも、誰かにとってかけがえのない、たった一つの命なんです。それを奪ったウルルは、どんな顔でフォンさんに言うんですか!\nもう終わりにしましょう、なんて!\nウルルとフォンさん。竜族と魔族。これはもう、謝って終わる問題じゃないんです。竜族の王であるウルルが、そのケジメをつけないと……\nいえ、違いますね。ウルル、今はっきりと分かりました。竜族としてのケジメだとか、そういうんじゃないんです\nウルルはただ……オペラを殺したフォンさんが許せないんです。フォンさんは悪くないんだって、先に悪いことしたのはウルルなんだって分かっていても……\nそれでも、自分の中の黒い気持ちが消えてくれないんです\nだから、フォンさんと戦いたいんです。それぞれの大切な人を奪われた怒りだとか憎しみだとか悲しみだとか、そういうのを全部ぶつけたいんです\nオペラの仇をとりたいんです!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "それは、竜族王家のウルルではなく、一人の少女としてのウルルの本音だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "どいて下さい、にいさま。ウルルの邪魔をするっていうなら、にいさまであっても倒していきます", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "今までとは違った空気がウルルを取り巻く。本当の心に気付く事で、ウルルの中に本当の決意が芽生えていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "本心が聞けてよかったよ、ウルル。それでいいんだ。ウルルはもう少しくらいワガママでもいいんだよ\nそれが間違っていたなら、俺が止めてやるからさ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そして俺達は向かい合った。\n抜刀した俺にウルルも構えを取る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これが最後の警告です……どいてください、にいさま!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "悪いけれど、何度聞かれても答えは変わらない", "speaker": "姫"}, {"utterance": "躊躇すらなく言い切った俺の言葉に、ウルルの瞳が一瞬だけ迷いに揺れる。けれど、それも別の何かに押しつぶされるようにすぐ消え去った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "金竜の力を開放します……もう、誰にもウルルは止められません……たとえ!にいさまでも!!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "速いっ!?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "今までに見たことの無いほどの速い踏み込み。それだけでウルルが本気な事が分る。\nそしてウルルは、まるでだだっ子のように泣き叫びながらその拳を振るった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわああ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ぐあ!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "咄嗟に剣を盾にするが、それでも思い切り後ろへと吹き飛ばされ地面に転がった。衝撃に息が詰まる。剣が折れなかったのが奇跡のような一撃だ。\nこれが、竜族の攻撃力。\nしかもウルルの攻撃はこれで終わらない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これで!!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "くそっ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "慌てて地面を転がってそこから退避すると、一瞬前まで自分の身体があったところにウルルが拳を振り下ろす。\nそれだけで地面が砕け、クレーターが穿たれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これは、一撃でも喰らったらやばいな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "転がった状態から起き上がりながら思わず呟くが、その言葉すら最後まで続かせてもらえない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なら、今度こそ終わりです……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "起き上がった直後に高速で踏み込んできたウルルがそう呟く。次の瞬間、俺の胸に掌底が打ち込まれていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "が……!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それだけで息が詰まり言葉が止まる。しかしウルルはここから更に、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "気鱗開放", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "掌に集めたありったけの気鱗を、密着状態から爆発させた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "がはっ!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺の身体が、まるで紙くずのように吹き飛ばされる。そのまま地面に打ち付けられると、バウンドして壁に叩きつけられた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "もう吐き出す息すら肺に残ってない。俺はそのまま重力に引かれるまま地面に倒れた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だから……言ったじゃないですかぁ……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "俺に一撃を食らわせた体勢のまま、ウルルが言う。震える声で、泣いているような声で。\nダメ……だ。さすがに、金竜の力は違いすぎる。嫌と言うほどに思い知った。これでもウルルは手加減をしている。相手が俺というだけで、全力を出し切れていない。\nにもかかわらず、この力……とてもじゃないけれど正面から敵う相手じゃない。少しでも気を抜けば、このまま意識を持っていかれてしまいそうだ……。\nどう、する……どうする俺。ウルルにこんな力を使わせて、こんな風に俺を殴らせて、こんな風に泣かせて……どうすればいい……。\nああ、そうだな。当然だ。やっぱりダメだ。このまま行かせてなんてやらない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "何を……言ったって……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺はウルルを睨み付けながら、その場に立ち上がる。既に全身が悲鳴を上げているが、そんなのは知らない。俺は必死に立ち上がり剣を構える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "構えろ……ウルル!まだ終わってない!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そ、そんなボロボロの体でウルルを止められると思ってるんですか?", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "当然だろう。むしろウルルの方こそ、そんな力で俺を止められると思ってるのかよ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "強がりでウルルは止められません!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "さほどよりも更に速い一撃。既に膝が笑っている俺には回避すらままならない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はああああ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ぐっ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ウルルの拳がみぞおちに直撃する。こみ上げる嘔吐感を飲み込み、倒れそうになる身体でどうにかウルルから距離をとろうとする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "今度こそぉ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ぐああ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "けれどそんなのはウルルが許さない。その回し蹴りが脇腹へと命中する。体が宙を舞い、設置されている椅子へと落下した。やたら派手な音を立てて椅子が砕けちる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ど、どうですか!もう終わったでしょう……!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "残念……まだだよ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "今度は踵を返す暇さえ与えない。俺は再び立ち上がる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "何で……何でぇ……!!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "何度でも立ち上がる俺の姿を、ウルルは怯えるような目で見る。そして一歩、また一歩と下がっていく。\nああ、分かってる。今ウルルが見てるのはきっと俺じゃない。ウルルが恐れているのは俺じゃない。\n俺の後ろに立って、ただ悲しい目で見ているだろうオペラさんだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "オペラさんが……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "身体がふらつく。けれど大丈夫。信じられないけどまだ歩ける。\n一歩を踏み出してみる。うんいける。全然歩ける。\n剣を握り締める。ああ、平気だ。今から五百回の素振りだって問題ない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "オペラさんが、なんで命がけでウルルを守ったのかさ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺はそのまま、ただまっすぐ、ウルルのもとへと歩いていく。\nウルルは怯えたままだ。金縛りにでもあったかのように、立ち尽くしている。\nだから俺はそのままウルルの前に辿り着くと、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "思い出してあげてくれ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その頬を、ぺち、っと叩いた。\n力なんて何もこもっていない。痛みなんてきっとない。だけどきっとウルルは痛がってる。\n俺がウルルに打ち込んだのは、痛みじゃなくて、言葉だから。思い出だから。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "オ……ペラ……\nあ……あああああ!!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルが、すべての想いを集めるように吠える。そして、その右拳を握り締める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だって……だってだって……オペラ、死んじゃったんですよ!殺されちゃったんですよ!\nウルルが、殺したんですよ!\nだ、だから……だから、ウルルは!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "しゃくり上げるように泣きながら、ウルルがその拳を振り上げる。\n俺は何もしなかった。かわすことも、何かを言うことも。ただその場所に立ったまま、振り下ろされる拳を見てる。\nそれは吸い込まれるかのように、俺の胸へと叩き込まれた。\nウルルのすべての想いを、力を込めたその拳は……\nどうしようもなく軽かった。\nウルルのその膝が、ガックリと崩れ落ちる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんで、ですか……なんで諦めてくれないんですかあ!\nにいさまのこと殴るの、もう嫌です!痛いんです!胸の奥がズキズキして、本当に痛いんです!\nもう、殴りたくないですよぉ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "その双眸からポロポロと涙をこぼして叫ぶウルル。ごめん。守るなんて言っておきながら、結局泣かせてしまった。\nだけどそれでも俺は笑ってるウルルが好きなんだ。だから今は泣いてほしい。明日からまた笑うために。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にいさまは……ずるい、ずるいです……\nウルルが……にいさまのこと……平気で殴れるわけないのに……\nなのに、あんなに、あんなに痛い言葉で殴って……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "泣き続けるウルルに、俺は笑いかける。そして、その頭を撫でてやる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめんな。だけどさ、それでいいんだよ。それがウルルなんだよ\n誰かを自分から殴るなんて、そんなのウルルじゃない。ウルルである必要がないんだ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それじゃあ……それじゃあ、どうしろっていうんですか!このまま何もしないなんて……そんなのできません!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "分かってる。竜族としてのケジメが必要だっていうんだろ。フォンのためにも、決着を付けなくちゃいけないって\nだから、俺が戦う", "speaker": "姫"}, {"utterance": "え?", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "いきなりの俺の申し出に、ウルルが目を丸くする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺が、竜族の代表としてフォンと戦う。だから、そのための祝福を俺に欲しい", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ウルルはようやく意味を悟ったのか、その顔を一気に赤く染めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あの、にいさま?意味を分かって……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "分かってる。女性しか生まれない竜族が、その伴侶に捧げる『祝福』\nその伴侶に選んだ相手に竜族としての力を授け、自分と同じ竜族へと作り替えてしまう。一生涯で一人にだけしか起こせない奇跡\nウルルに『祝福』されれば、俺は金竜という存在に変わる。ウルルの祝福相手、竜王としての存在に\n竜族の王は、子孫を残すという相性の良さから、代々人族が選ばれ、祝福され、受け継いできた\n竜族の王としてフォンと戦うなら、俺以上の適任者はいないはずだ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そ、そうですけど……でも、あの、その……だから、それは……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "その……ウルルの祝福が竜族にとってどれだけ重要かは分かってるつもりだ\nだけど俺は、オペラさんに託された者として、一人の男として、ウルルを守りたい", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ウルルは赤らんだままの顔で、俺をジッと見る。それからしばらくして、小さく頷いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……はい……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "俺は、そんなウルルの手を取ると、そっと立ち上がらせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それではあの……これからにいさまと『祝福』の儀式を行います……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "それはつまり、身体を重ねる必要があるということ。ウルルはその頬を赤らめたまま、恥じらうように説明を続けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "祝福は、確かに身体を重ね合うことから始まりますが、ただ身体を重ねればいい、というものじゃありません……\n竜族が、身体を重ねながら、ああ……この人になら、って心まで本当に捧げた時に初めて起こせる奇跡……\nでもそれは、竜族としてその人を縛ることも意味してます。だからウルルは……にいさまには捧げないって決めてたんですよ……\n王女であるウルルの祝福は、そのまま竜王への道に繋がっちゃうから……\nにいさまは……本当にいいんですか?人族を捨ててしまって、本当に……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "……俺は、滅界戦争から多くの人を救った勇者になりたくて剣を取ったんだ。俺がなりたいのは勇者で、人族じゃない……\nそれに、こんなに身近にいる大切な人を守れないで、勇者になんてなれるはずがないだろ\nだから、勇者を目指す俺に、まずはウルルを守らせてくれ。俺にとって本当に大切な人を、まずは守らせてくれ\nその……俺じゃあまだまだ頼りないとは思うけれど……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そんなわけありません!\nウルルは……にいさまが……にいさまだけにしか……\nだから、ずっと一人でって決めて……覚悟して……\nでも、にいさまは自分からウルルを守りたいって言ってくれました。すっごく、嬉しいです。本当に、本当に、嬉しすぎておかしくなっちゃいそうなくらい", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そうか。それじゃあ、頼むなウルル", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はいっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "でも……フォンのお母さんは、なんで父親に祝福をさずけなかったんだろうな……そうすれば同じ竜族になれただろうに……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "フォンさんのお母さんは、多分わざと祝福を授けなかったんだと思います\n種族間の壁っていうのは、ウルルたちが思っている以上に高くて厚いんですよ、きっと。にいさまみたいに望んでくれる人は、たとえ愛し合っていても本当に一握り……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "……だったら、俺達は越えないといけないよな。その壁を", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はい、大丈夫です。にいさまとだったら絶対にっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そう言って見せてくれた笑顔は、本当に数日ぶりに見た、ウルルの笑顔そのものだった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ウルル"], "product_name": "04_Tiny Dungeon BoD", "file_name": "046703_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "これが、にいさまの……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ズボンから取りだした俺を、ウルルは恥ずかしそうに両手でそっと持つ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、そんなマジマジと見なくても……その、前も見てるはずだし……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あの、前の時は必死だったので、そんな余裕なかったんです\nそれに、こんな状態じゃなくて……も、もっと凄い凶器みたいでしたっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "まあ、風呂場の時もその……反応しちゃってたしなあ。疲れのせいで……。\nウルルはそのまま、マジマジと色々な方向から俺を見る。いや、こういうのかえって恥ずかしいんですけれど。\nそして納得したのか、ウルルはニコっと笑って言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だけど、これだとちょっとかわいく感じます。えへへ。よろしくお願いしますね、にいさま", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "な、なんか普通に言われるより照れるな、それ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そ、それであの……これってどうすれば……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "えっと、興奮すると自然になっていくので、擦ったりとか色々いじってみてくれれば……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "どうしていいのか分からず、俺を凝視し続けているウルル。苦笑しながら教えた瞬間、ウルルの目が真剣になった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、はいっ。頑張ります\nえ、えっと、こんな感じで……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そしてゆっくりと俺をシゴキ始める。\nウルルの小さな手がゆっくりと上下に動く。どこかたどたどしいその動きが、むしろウルルの一生懸命さを表わしてるみたいで俺を興奮させた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うん……いい感じだ……\nう……うあ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "うわぁ……本当にムクムクってなってきました……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "変に慣れていないからこそ、余計に感じてしまう。これからのことも想像し、俺はあっという間にいつも以上の大きさになる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あう……こ、こんなにおっきく……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "すっかり怒張しきった俺に、ウルルが驚いたような声を出す。まあ、大きくなったどころか、前回、初めてやった時くらいの大きさになってるしなあ……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "可愛らしかったにいさまが、凄い凶器みたいです……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ま、まあ……この後の行為のこととか、ちょっと期待しちゃってる分もある、かな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あの熱くてキツイウルルの中へと再び入る。それを考えただけで、あの時の快感までもが脳裏に蘇ってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いつもよりも結構キてるかと……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "でも、これもにいさまの一部で、ウルルと一つになるためのものなんですよね\nだ、だったら、頑張らないと、です", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルは自分に言い聞かせるように言うと、その可愛らしい舌を、チロリと出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んう……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "熱い柔らかなものが、俺の先端にそっと触れる。瞬間、俺の背中に電気が走った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわ……びく、ってきた……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あの、大丈夫ですか?", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ああ。凄い良かったから続けてくれ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はいっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "俺の感想に、ウルルは嬉しそうに笑うと、再び俺を舐め始める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぴちゃ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "う……あ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ウルルの舌が、俺の亀頭をゆっくりと舐めていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぴちゃぴちゃ\nぴちゃぴちゃぴちゃ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "まるで壊れ物でも扱うような動きで、俺を刺激していくウルル。舌の熱さが俺の肉棒からジンワリと染み込み、俺をゾクゾクと震わせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……ど、どうです、か……気持ちよくないです……?", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "あ……う、く……\nい、いや、凄くいい……そのままで……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "女の子が、恥じらいながら俺のものを口で攻めている。これだけでも充分に興奮できるシチュエーションなのにも関わらず、相手はウルルだ。\nウルルがこの小さな口で、俺を気持ちよくさせようと一生懸命になっている。それだけでも何かがキてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、はいっ……それじゃあ……ん……\nぴちゃぴちゃぴちゃ\nん……んく……あむ……んっ、何か、ヌルってしたのがにいさまから……\nんん……ちょっと変な味、です……んう……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "その快感から漏れ出した先走りを舌ですくって、ウルルがわずかに顔を歪める。それでも後から後からこぼれてくるそれを、ウルルは嫌がることなく舐め取っていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぴちゃぴちゃ\nぴちゃぴちゃぴちゃ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "一生懸命に俺を愛撫するウルルの舌で、俺の肉棒は唾液と先走りにまみれてヌラヌラと光っている。\n俺の反応を見ながら、気持ちいい場所を探っていくウルルが、いやらしくて可愛らしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んく……ウルルの、凄く熱くて、気持ちいい……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "に、にいさまのも……すごく熱い、です……んん……\nも、もうちょっと……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "更に昂ぶり、熱くなる俺の先端を、ウルルは一生懸命に口を開き咥えこんだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んむっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "いきなりウルルの口内へと迎え入れられ、その熱さに腰が震える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うぁ……熱い吐息が……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ん……んぅっ……\nん……こ、この、割れてるところ……んむ……ここから……ヌルヌルが……ん、んん……でてきて……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "頬と舌とが俺を全方位から責め上げ、封じ込める。駆け上がってくる快感に、足の力が抜けていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んく、ん……あはっ……んうっ\nん……ふあっ、あっ……あぐぅ……\nん、んむっ……す、少しまたおっきく……んんっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "コツを掴んできたのか、少しずつ大胆に口を動かし始めるウルル。けれど限界までいきり立った俺は、ウルルの口に入りきらない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んん……口、に……はあっ、んあっ……入らない、です……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "頑張って少しでも咥えようとしてくれているものの、どうしても今が限界だった。\nウルルは残念そうに、俺の先端を様々な方向から刺激し続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はむっ、んあ、あうっ……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "あ……うぐ……ウ、ウルル!俺、もう……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "身体の芯の方から湧き上がった欲望が、下半身へと集まっていく。それを吸い出そうとするかのようなウルルの口に、俺は耐えられそうもない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あむっ、ん……へ、平気、です……んく……このまま、で……っ\nん……ん、むっ、んう……!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "あ……ああ!ん、くうっ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "むしろそれを望み、より口を激しく動かすウルルに、俺の堤防は白旗を揚げた。\n俺はガマンし続けた大量のそれを、一気にウルルの口へと解き放つ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んうぅっ!!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "勢いよく噴き出したそれにウルルが顔を歪める。ドクドクと溢れるそれを、こぼさないようにと口で受け止め続けるが、小さなウルルの口では不可能だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……んく……んく……んくうっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "その唇の端から溢れさせながら、それでもなんとか、できるかぎりの量を喉の奥へと流し込んだ。\nウルルが俺の精を飲み込んでいく。その光景に、どうしても興奮を隠せない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫か、ウルル?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……にいさまの、いっぱい出ました……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "やがて、ようやく収まった俺の肉棒を口から離し、苦しそうに空気を求めるウルル。その口から、溢れた白い精が垂れていくのが妙にいやらしく見えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "すっごく熱いのが、いっぱい……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ごめん。ウルルの口が気持ちよくって……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "いいえ、にいさま。ウルルには遠慮なんてしなくていいです\nウルル、にいさまのたくさん受け止められて、嬉しかったですから", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そう言って、嬉しそうに頬を赤らめるウルル。そのまま恥じらうように視線を逸らすと、俺の顔を見上げながら言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ですから、あの……今度はウルルも気持ちよくして下さい……\nあ、あの、にいさま?こんな後ろからで……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "この方が、ウルルの可愛いところがよく見えるから", "speaker": "姫"}, {"utterance": "地面に四つん這いにさせながら、そのお尻を上げさせる。突き出されるような形になったウルルのお尻が可愛らしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あう……ぜ、全部見られちゃいます……\nで、でも、にいさまになら……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ごめん。なんかウルルの本当に全部を知りたくて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はい……ウルルはもうにいさまのものですから、にいさまが見たい場所は全部見せちゃいますっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "羞恥と緊張から身体をガチガチにさせながら、けれどはっきりと言い切ってくれたウルル。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん。それじゃあ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は、そんなウルルのズボンへと手をかけ、ズリ下ろした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、なんか、この体勢だと確かに、すごいいやらしく見えるな……\nウルルのお尻が、なんだか凄く触りたくなる", "speaker": "姫"}, {"utterance": "可愛らしい下着に包まれたウルルのお尻。張りのあるそれは、見ているだけでも楽しく感じる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あんっ……も、もう、にいさま、すっごくえっちです……\nでも、失敗しました。こうなるなら、もっとオシャレとかも考えてれば……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "いや、変に大人ぶるよりも、この方がウルルらしくて可愛いからいいと思うぞ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そ、そうですか?ならいいんですけど", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "それじゃあウルル、触るぞ……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はい。にいさまの好きなように……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "俺は、もうガマンできないとばかりに、その瑞々しいなだらかな曲線へと手を伸ばした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "下着の上から、その曲線を撫で回す。そしてそのまま、秘裂の上を指でなぞった。ぴくん、とウルルの身体が小さく反応する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、あ……ん、ああっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "秘裂に沿って、少し激しく指を動かす。ウルルの呼吸がわずかに荒くなり、その声も甘さを含み始めた。\nそして続けているうちに、下着に小さなシミが生まれてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふあ……あ……にいさまの指……すっごく優しくて、ぞ、ぞくぞくしちゃいます……\nや、あぁ……な、中からはしたないのが出ちゃって……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "少し強めに秘裂を押すと、中からウルルの蜜がジワっと溢れだした。下着のシミが大きく広がっていく。\n俺はシミの上から、秘裂の中へと指を押し込んだ。俺によって広げられた入り口へと、下着ごと指先を挿入する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んあ、あ、ああっ……お腹の奥の方が……あ、熱くなってきて……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "うん……下着の方もこんなに塗れてて、指に絡んでくる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "下着越しに染み出してくる愛液。指に絡んだそれはネットリと熱い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "脱がすよ。ウルル……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はい……ど、どうぞ……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "頃合いと見た俺は、ウルルの下半身を大聖堂の荘厳な空気の中にさらけ出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱり、ウルルのすっごく綺麗だ……割れ目も、こんなに小さくて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "何も生えていない、可愛らしいウルルの股間。そこには、中から漏れた蜜で濡れた一本の筋がある。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ウルルの全部、見られちゃってます……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "一度汚した場所ではあるものの、あの時はここをしっかりとは見られなかった。ドキドキと速まる鼓動を落ち着かせながら、俺はその小さな割れ目を左右に開いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、やあ……開いちゃうのは、は、恥ずかしすぎて……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "大丈夫だよ。ウルルの、ほんと綺麗だから……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "こぼれる熱い蜜と共に、ピンク色の肉壁が姿を見せる。薄く透明がかったピンクは鮮やかで、思わず見とれそうになってしまった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "すっごい鮮やかな桃色で……それが蜜に濡れてて……すごくいやらしい……\n奥の方から蜜がトロトロ出てきてる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "一度俺を受け入れ広がったそこは、まだ少し痛々しい。けれどその奥からは、次々と蜜が垂れてきている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にいさまがウルルをそんな風にさせてるんですよ……\nにいさま、責任とって下さいね……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ああ。ちゃんと気持ちよくなってもらう。こことか……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は言うと、ウルルの一番敏感な豆を、キュッとつまんだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひゃんっ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "瞬間、ウルルは大きく背筋を反らして鳴いた。同時に、大量の蜜がこぼれ出す。\n俺は、その蜜で指を濡らすと、そのままクリトリスを撫で回す。前回よりは少し強めに。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、そ、そこ、いきなりは……きゃうっ\nあ……は……あふ、ん、んんっ……!\nやあぁっ……こんな、びくびくってきて!あ、ふあぁん!背筋、そっちゃい、ます!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "相当に感じやすいのか、大聖堂中を響かせるような大声で、ウルルは甘く喘ぐ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ウルルの中から、ポタポタ垂れてきてる……こういうの大洪水っていうのかな……\nこんなに濡れてるの、初めて見た……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ふあ、あ、ああ!にいさま、指、ダメ、です!\nひ、あ、あふ……だ、だめぇ!おかしく、なっちゃうっ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "感じて、大きく膨らんでくるそこを、更に強くいじった。早くウルルの中に入りたいとも思ったけれど、目の前で喘ぐウルルが可愛くて、少し意地悪を続けたくなる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ここもぷっくりしてきて……ウルルって、どこでも触る度に反応あって、それが凄く可愛いんだよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だ、だってだってだって!にいさま、が!にいさまが感じさせるんですっ!!\nや、あ、ああ!もっと、もっと下さい!に、にいさまが欲しい、です!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ビクビクと身体を震わせ懇願するウルル。その姿に、俺ももうガマンできそうになかった。\nウルルの小さな身体を背中からしっかりと抱きかかえ、自分を、その入り口へと押し当てる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、挿れるけど、大丈夫かウルル?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ……は、はい……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "二度目とはいっても、まだ少し辛いだろう。その苦痛を和らげようと、俺はウルルの胸を片手でいじる。\nふにふにとした柔らかな感触が気持ちいい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にいさまの指が……気持ちいい、です……\nウルルの、小さいですから……ごめんなさい……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "少しうっとりとしながらも謝るウルルに苦笑する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こんなに柔らかくて気持ちいいんだけどな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺はそう言い返しながら、その可愛らしい胸を少し激しく揉みしだいた。\nそのまま、乳首を指の股に挟み込む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "乳首も、いつの間にかこんなに硬くなってて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ふあ、あ、きゃうっ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "それじゃあ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ウルルが、胸からの快感に身体を震わせているそのうちに、俺はウルルの体内へと自分を押し進めていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ……んん!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "まだ少し苦痛を感じさせる声でウルルが喘ぐ。ウルルの中は前回同様にキツく、俺を容赦無く締め上げてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "く……前みたいな抵抗はないけど……でも、やっぱりキツイ……平気か?ウルル", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はい……前よりは全然……だ、だから、にいさま、動いて下さい……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "それでも苦しいのは間違いないんだろう、その目尻に涙を浮かべながら言うウルル。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん。それじゃあ、ゆっくりいくから……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺はゆっくりとウルルの中を動き始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……んく……う、あ、ああっ……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "んう……や、やっぱりウルルの中、凄い、な……\nもう濡れそぼってて……溶鉱炉みたいに熱い……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ドロドロとした蜜でいっぱいのウルルの中。それの助けを借りて、ゆっくりと動く俺。\nその動きに合わせて、ウルルは甘い声で喘ぐ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "に、にいさま、のも、です……んあ……ふぁ………\nあ、はぁっ……あく……ん、あぁ……\nま、前よりも……にいさまを感じ、ます……気持ちいいのが、背筋、走って……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "その言葉には確かに苦痛もまじっていたけれど、それよりも強い甘さが感じられた。明らかにウルルは感じている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、もう少し平気かな……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は、確認するように言うと、少しずつ腰の動きを速めていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、んう……ふぁ……ああっ……!\nに、にいさま、が……奥に、あ、当たって……ますっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "少しずつ、けれど確実にリズミカルになっていく腰の動き。ウルルの中からは粘着質を帯びた蜜がこぼれ、ウルルの嬌声は大きくなっていく。\nしっかりと俺に絡みついた無数のヒダは、その動きに合わせるように、俺をシゴき、感じさせていた。\n腰の奥が震え、今日二度目になる射精感が、俺の肉棒の根本に集まっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こんなの……んあ、あぁ……んっ、あうっ……っ\nだ、だめ……あ、頭の中、が……し、白くなって……あ、ふあ、ああ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "う、あ、ああ!ウルルの中……し、締め付けて、くる……!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ずちゅずちゅと淫靡な音と共に響くウルルの喘ぎ。下半身を締め付ける快感と、脳髄を痺れさせる甘い声。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、やめ……絞りとられ、そうで……うああ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "今すぐにでも中に放ってしまいそうになるのを、辛うじて抑える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にいさまっ、をっ!ウルルに……あ、あく……んああっ!\nにいさまが……にいさま、ウルルの中、掻き回し、て……うあ、ああ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "それでも、熱いウルルの中は気持ちよくて、腰は止まってくれない。そのキツイ秘洞の中を、ただガムシャラに犯し続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にいさまっ、もっと、ウルルに……く、下さい……んああっ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ブルブルと身体を震わせながら、ウルルは俺を求め続ける。俺自身も、ウルルの身体を求めて動き続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "も、もう、だ、だめです!な、何かきて……やあぁっ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "瞬間、ウルルの秘洞が強く締まった。その刺激に、俺のガマンも崩壊する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、あ、ああっ……はふ……ん、う……あ、ああああああっ!!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ん、くう!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "達したウルルの絶叫と共に、俺もまたすべてを放出していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふあ、あ、あああ……にいさまの熱いのが……た、たくさん出てきて、ます……\nウルルに……ウルルにいっぱい注がれて……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "二度目とは思えない量が、何度も、何度もウルルの中へと解き放たれる。欲望を放つ心地よさに飲み込まれながら、俺は自分をウルルの一番深い場所へと突き立てていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふああぁ……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そして、その欲望と引き換えに、何か大きな力を自分の中へと吹き込まれていくように感じた。\nすべて出し終えた俺を、ウルルの中からゆっくり抜き取る。と同時、ウルルを満たしていた俺の精が、ごぽ、っと音を立てながらこぼれ落ちた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほえ……にいさまの、こぼれちゃってます……ウルルから……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……ウルル平気か?放心してるけど……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はい……\nでも……これが祝福、なんですね……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "垂れていく俺をボーッと眺めながらウルルは呟く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にいさまに、ウルル、心も全部持ってかれちゃいました……\n相手がにいさまで、本当によかったです……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そんなウルルを、俺はもう一度強く抱きしめた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ウルル"], "product_name": "04_Tiny Dungeon BoD", "file_name": "046704h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "あ……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "目が覚めると、目の前にフォンの顔があった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あれ?えーとみんなは……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "さあ。フォンが来た時にはもう誰もいませんでしたよ\nまあ、そういうタイミングを選んだんですけど……\nまあ恐らくは、ひ弱な姫先輩がぽっくり逝ってしまったので、起こすのはかわいそうだとこっそり帰った、というところでは", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "あー……その可能性は高いなあ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "実際、身体の重さはまだ取れていない。竜族の力の使い方を、まだ分かってないせいもあるんだろう。\nそれに、治癒魔法じゃ体力までは回復しないし。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まったく。やっと起きたと思えば……フォンに勝ったとはいえ、やっぱりまだまだ頼りないです", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "えーと……もしかしてフォンも、心配して様子を見に来てくれた、のか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "なんでフォンが姫先輩の様子を見に来なくちゃいけないんですか?", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "……今ここにいるのはなんなのかと……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "う……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "まあ本音を言うと、さっきいなかったから、ちょっと期待してた", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あまり大勢いる場所でのその……こういう行為は苦手なんです……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "拗ねたようにそんなことを言うフォンは、普通に可愛かった。俺は自然と浮かぶ笑みをそのままに、素直にお礼を言う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ありがとう", "speaker": "姫"}, {"utterance": "べ、別にお礼を言われるようなことじゃあ……その……もともとフォンによるケガなんですし……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "フォンはそっぽを向いたまま黙ってしまった。そんな態度はやっぱり可愛くて、どうしても口元が緩んでしまう。\nこうして椅子に座っているかぎりは、まだ帰ってしまうつもりはないらしく、それは俺にとっても嬉しいことだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……一つ聞いてもいいですか?", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "それから数分の空白をおいて、フォンはボソリと口を開く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "?何を?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "なぜ、フォンを叩かなかったんですか?", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "いや、充分叩いたと思うけど。それも、その……女の子の顔……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "まったくです。あれで顔の形が変わりでもしていたら、責任の一つも取らせたんですけれど……まあ、幸いこの通り、何も問題ありませんのでそれはいいです\nフォンが言いたいのは、なぜヴェルさまたち全員でフォンを倒さなかったのか、ということです\n今回の件、決着をつけるだけならフォンを倒せばそれでおしまいでした\n竜王という支えが出来た以上、ウルルさまだって、少しくらい時間がかかってもどうにか収まったでしょう\nだったら、闘技場でフォンを取り囲んでいたあの戦力。あれに姫先輩が加わってフォンをフルボッコにする。場合によっては性的暴行まで加えて精神までへし折る\nいくらフォンでも、あのメンバー相手に勝てるとは思えません。なのに、姫先輩はそれをしなかった\n自分が、いいえ、自分だけが尋常でなく痛い思いをする手段を選んで剣を握った\nなぜ、なんですか……?", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "その済んだ翡翠のような瞳が俺をまっすぐに見下ろしている。\nそれは、どことなく俺の答えに対する期待みたいなものが感じられた。\nだから俺は、素直に答える。今更隠す必要もない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それだと、フォンが救われないだろ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はい?", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "いや、だからさ、ウルルには当然笑っていてほしかったけど、同じようにフォンにだって幸せになってほしいんだよ\nフォンのお母さんは、自分のすべてをかけてもフォンを守ろうとした。竜族の兵器から\nだったら、フォンには幸せになる義務があるはずなんだ。だから、みんなで倒すなんて選択肢、最初から無かった", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺の答えに、フォンは数回パチクリとまばたきすると、\n顔を真っ赤に染めて、慌てて視線を逸らした。\nそして、呆れたように溜息を一つ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はあ……まったくもう、本当にどうしようもないです。ダメです。ダメダメすぎます", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "いや、そこまでダメダメ連呼しなくても……さすがにへこむぞ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "違います!ダメなのは姫先輩ではなくて……その……\nまったく……まさかこんな人をここまで本気で好きになってしまうとは……\n本当に、フォンはダメダメです……\nとはいえ、まあ……現時点では竜王の最有力候補なわけですし、フォンにとっては逆に好都合?", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "フォンは、俺をチラリと見ると、嬉しそうに笑った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "何言ってるかなあ、この娘さんは", "speaker": "姫"}, {"utterance": "まあ、どうせヴェルさまやノートさんが素直に納得するとも思えませんし。まだまだドタバタしそうではありますが", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "あはははは……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "まるでさっきの騒動を見ていたかのような推測。お見事です。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まあ、正妻はウルルさまで構いませんので、とりあえずは二号さんということで", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "え?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "楽しげな笑みはそのままに、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "幸せにして下さい", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "フォンは恥じらうように目を閉じると、その小さな唇を俺に重ねた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "どこまでも甘い、まるで果物のような吐息が、俺の身体に染み渡っていく。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["フォン", "姫"], "product_name": "04_Tiny Dungeon BoD", "file_name": "046707_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "な、なんでしょう、これは……なんだか、すっごくドキドキしてます……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "ベッドの上に横になりながら俺を見つめるフォン。暗い部屋の中、月明かりに浮かぶその顔は、不安と恥じらいで満ちていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ま、まだ、脱いでも触られてもいないのに……こ、これが視線で犯されている、というやつなのでしょうか……?", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "そこにはいつもの毒舌もなく、むしろ女の子としての可愛らしさが感じられる。\n本来の可愛いフォンの姿が、俺の視界に広がっている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "姫先輩、フォンのこともう犯してます……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "……そうかも。こうして見下ろしてるだけで、なんか期待しちゃってるし", "speaker": "姫"}, {"utterance": "き、期待とか……あの……フォン、ちっちゃい、ですよ……?", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "そんなフォンの言葉に、俺はつい口元が緩んでしまう。確かにまあ、服の上から、それも横になっている状態を差し引いても、その膨らみは大きいとは言えない。\nとはいえ、むしろこれだからフォンらしくていい、とも思えた。この絶妙なバランスだからこそ、フォンは可愛いんじゃないかと思えてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、それはそれで趣がといいますか……可愛らしくていいなあ、と", "speaker": "姫"}, {"utterance": "うっわ、可愛いとか言ってますこの人。そうでした、姫先輩、ウルルさまともう……なんという守備範囲の広さでしょう", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "いかにもな照れ隠しを言葉にし、ぶつけてくるフォン。そこには皮肉も嫌味も感じられない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ですがまあ……姫先輩に喜んでもらえるというなら……むしろ喜ぶべきなのかもしれません。その性癖も……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "フォンは言うと、まるでその先を望むかのようにチラと俺を見上げてきた。その言葉に応えるように、俺はその服へと手を伸ばす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、いかが、でしょうか……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "大きく左右に開かれた上着の下から、その膨らみを包み込んだ可愛らしい下着が現われる。\n同時に露わになる白い肌。肩から鎖骨にかけてのラインに、俺は思わず息を飲み込んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや……うん、すごくいいと思う。別にそこまで卑下するほど小さくもないし……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "これで小さくない、ですか……どうやら姫先輩は本当の本気でそちら側なのですね。僥倖です", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "まあ、小さくない、というかフォンに似合ってる、という意味でなんだけれど。\n本人的には結構気にしていたのか、そんなフォンの物言いがおかしかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "で、では、その……ど、どうぞ。今からこの身体は姫先輩のものです。姫先輩のお好きに……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "好きにしていいの……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "じ、常識の範囲内でしたら、どうぞお好きに!", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "……なぜ言い直すかなあ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は小さく苦笑すると、目の前の小さな膨らみに出来るだけ優しく触れた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひっ", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "と同時、小さな悲鳴にも似た声と共に、フォンの身体が微かに跳ねる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、なんですか、今の。何かビリって……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "恐らくは自分で触れたこともないんだろう。初めての感覚に慌てるフォンの膨らみを、俺は何も言わずにブラの上から揉んだ。\n小さくても確かな柔らかさが、薄い布越しに指先へと伝わってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……こ、これ、変です……姫先輩が触るだけで……ピリって、きて……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "俺の力じゃなくて、フォンが俺で感じてくれてるんだよ。ほら、こんなに柔らかくて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ゆっくりとブラごと胸を揉みしだきながら、俺は先端があるだろう場所にそっと指を伸ばした。\n既に硬く尖り始めた感触が、そこにはある。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "先の方も、硬くなってきてる", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ひんっ", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "乳房の感触とは明らかに違う硬い感触。柔かさの中にあるそれがワンポイントになって、俺をより楽しませてくれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……そ、そこダメ、です……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "まだ直接触れてるわけでもないのに……感じやすいのかな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺の手に合わせるように甘い声をこぼすフォン。気持ちよさげなその声は、心地よく俺の耳へと届いていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あの、直接だともっと凄い、んですか……?", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "それはまあ、もちろん……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だ、だったら、直接お願いします……姫先輩の指……もっと感じたい……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "それは俺も同じだった。フォンのこの身体をもっと、直接触れて感じたい。感じさせたい。俺は頷くと、俺達の接触を邪魔するその布地をズリ上げた。\n可愛らしい膨らみが、小さく震えながら晒される。その中心には、ツンと尖った桃色の突起。\nそれは暗い部屋の中で、幻想的に浮かび上がって見えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あう……あ、あんまり見ないで、下さい……やっぱり、ちっちゃいですよね……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "普段は特に気にしていたようにも見えなかったんだけれど、いざ見られるとなるとやっぱり気になってしまうらしい。\n本当におかしくないんだけどなあ。フォンらしくて。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まあ、どちらかといえば小さい、かな。でも、綺麗だと思う\n肌とか白くて、こんなにきめ細かくて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "言いながら、その滑らかな膨らみにそっと手を這わす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぁ……あんっ。姫先輩の指、あ、あったかい……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "それに反応してか、フォンはその身体を、ぴくん、と小さく震わせた。直に触るその場所は、確かに小さいものの柔らかく温かい。\nまるで俺の手に吸い付くようにピッタリと合わさるその肌を、俺はゆっくりと揉みしだく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "吸いついてくるみたいに滑らかで……この先端もこんなにキュッて尖って", "speaker": "姫"}, {"utterance": "や、あ……本当です、ね……直接の方が、いっぱいビリビリします……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "そのまま硬い先端を直につまみ上げると、フォンの羞恥に満ちた、だけど気持ちよさげな声が部屋に響いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "姫先輩に犯されてるんだって感じが……う、んっ", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "あくまでも従順に俺の手を受け入れるフォン。あのフォンが今、俺の手の中で弄ばれている。それだけで、俺は充分に興奮していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、フォンは今俺に犯されてる。だから、もっと奥の方も……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そんなフォンをもっと辱めたい。もっと鳴かせたい。そんな意地の悪い考えが芽生えてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、こんな格好するんですか……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "ベッドの上で、大きくその細い足を開くフォン。その足の間には、一番恥ずかしい場所を覆う最後の堤防がある。\nその薄く心許ない下着を、俺はじっくりと観察させてもらった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "フォンって、水着もそうだったけど、下着の方も可愛らしいの穿いてるよな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "姫先輩は、黒いのとかのがいいですか……?", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "恥ずかしそうに尋ねてくるフォンに俺は苦笑する。もしここでその方がいいと言えば、間違いなく今後はそれを穿いてくるんだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺は似合ってればいいって思う方だから、今のままのフォンがいいかな。可愛いけど似合ってる", "speaker": "姫"}, {"utterance": "変に背伸びをして大人ぶったフォンというのは今一つ想像できない。やっぱりフォンは、今のままでいいと思う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、次もこんなの穿いておきます……\nでも……どうせ脱がされちゃうんですよね?", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "この後のことを想像しているのか、少し不安そうに尋ねてくるフォン。その言葉に、俺はむしろ期待を抱いてしまうものの、どうにか抑え込む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ。でも今は、もう少し穿いたままで", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そう言うと、俺はショーツの上からフォンの一番恥ずかしい部分へと触れた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んうっ!", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "フォンの口から可愛らしい声が響く。それは、上下に動く俺の指に合わせて、更に大きく流れていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、やぁ……む、胸よりも、なんだかぞくぞくって……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "身体の奥から広がるその感覚にまだ慣れていないのか、フォンの身体が小さく震える。俺はその反応を楽しむように、秘裂の部分をゆっくりとなぞり続けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もう、少し湿ってきてるけど……やっぱり胸よりいい?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "やがて、ショーツの中央部分が湿り気を帯び始める。それは、紛れもなくフォンの身体が俺に反応している証だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わ、分かり、ません……どっちも不思議な気分で……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "俺の指を、決して嫌がることなく感じ続けるフォン。そんなフォンをもっと感じさせたいと、俺は下着の上から秘裂に指を食い込ませた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、ああっ……ゆ、指ごと、食い込んできて……はあっ", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "フォンの中から大量の蜜が溢れ、ショーツに大きなシミを作る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "やっぱり分かるのかな。うん、中から一気に出てきて……下着の上からでも凄いぬるぬるしてる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ショーツの上からフォンをいじる度に、ヌルヌルとした蜜は量を増し、そのシミを広げていく。\nショーツ越しにも関わらず、俺の指はフォンの蜜で濡れきっていた。その奥の形すらもがうっすらと透けて見え、ショーツはもうなんの存在価値もない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こんな、シミみたいに……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "や、やだぁ……み、見ないで下さい……汚いです……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "フォンで濡れた指を、その眼前に見せてやる。指を開いてみれば、その間を細い蜜の糸が伸びていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、フォンはもうこんなだけど……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ひ、姫先輩のせいです……姫先輩のせいで、こんなに……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "フォンは、そんな俺の手から恥ずかしそうに目を逸らすと、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まるで、お漏らしみたいに……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "真っ赤になって呟いた。自分の身体の変化が、相当に恥ずかしいみたいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫だよ。違うのは分かってるし……それに、感じてくれてるって意味だし", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そんなフォンの可愛らしさに、俺のガマンも限界寸前まできている。俺はフォンのショーツをつまむと、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だから、そろそろ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "静かにそれをズリ下ろした。フォンは身体を硬く強ばらせていたものの、一切邪魔をすることなく、ただ脱がされていく自分の下着を見下ろしていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……あう……あうう……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "柔らかそうな下腹部の下、赤い茂みがうっすらと茂っている。そしてその先、フォンの女の子としての入り口があった。\nヴェルよりも幼い身体つきをしているのに、薄いとはいえちゃんと生えている。女の子の身体の不思議に、改めて驚かされた。\n俺はフォンの入り口に両手の親指を添えると、ゆっくりと左右に開いていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……これがフォンの……ほんと綺麗だけど、いやらしい形だ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "誰にも見られたことすらない、桃色の肉壁。その下の方には、フォンの奥へと続く、小指の先程度の小さな穴がある。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、いやらしいのは姫先輩の視線です……やぁ……そんなに近くで見ないで下さい……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "その頬を真っ赤に染めて、必死に羞恥を耐えるフォン。けれど身体は小さく震えている。これは、さっきまでとは違う。恐らくは怯えのためだろう。\n男に、一番恥ずかしい場所を初めて見られる。その事実にフォンは確かに怯え、けれど同時に、その視線に感じてもいた。\nフォンの小さな入り口の中から、透明な液体が垂れてくるのがハッキリと見える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だめぇ……見られてるだけなのに……こ、こぼれちゃう……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "俺は、その液体を人差し指ですくうと、そのまま親指と合わせ、開いてみた。細く透明な糸が、さっきと同じように伸びていく。\nけれどその粘着力はさっきよりもかなり強かった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "凄い……フォンの身体の中からどんどん溢れてくる。糸も少し引いて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ち、直接見せないで下さいっ", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "恥ずかしがるフォンの反応が見たくて、俺はそれを再びかざしてみせた。フォンはいやいやをするように顔を逸らす。\nが、すぐに拗ねたような目で俺を見ると、怒ったように言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、それよりも!見てるだけじゃなくて、もっと……あるじゃないですかっ", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "うん、そうだな。ごめん。フォンの綺麗で可愛らしいから、つい", "speaker": "姫"}, {"utterance": "可愛いってなんですか、可愛いって……もう……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "そういう態度のことだよ、と言いそうになるけれどどうにか堪える。フォンのことだ、もし言っていたら、むくれてしまうに違いない。\n俺はフォンの秘裂へと触れると、そのまま割れ目の中で上下に動かした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひうっ!\nうぁ、ああっ……ぐ、ぐにぐにしないで……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "フォンの恥ずかしい場所は、熱く火照っているようだった。\nすっかり濡れそぼったそこを指でこする度、フォンは頭を振りながら甘く喘ぐ。その声を聞くだけで、俺は充分に興奮していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "フォンのここ、ちっちゃいのかな……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "フォンの体格同様に、思っていたよりも小さな秘裂。そこにある桃色の柔肉をいじりつつ、俺はそっと秘裂の頂点の部分に指を這わせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やあっ。そこは、一番敏感、なんです!も、もっと優しく……!", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "まだ包皮に守られ、その一部を覗かせただけの小さな突起。そこに触れた途端、フォンの身体がビクン、と大きく跳ねる。\nその敏感な突起は、もっと触って欲しいと望んでるかのように、興奮し充血していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だめ、ですっ。やめないで……そ、そうです。優しければ別に……ん、あ、はあんっ", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "さすがに初めての子には刺激が強すぎるかと指を離すが、フォンはそれを嫌がり、むしろ懇願してきた。\n俺はフォンの蜜を充分に塗りたくった指で、その突起を優しく撫でる。\n小さな身体をぴくぴくと震えさせながら、フォンはその刺激を味わっているかのようだった。\n身体からこぼれる蜜は白みを増し、俺の指の動きと共にピチャピチャと音を立てる。同時にフォンの声も甘さを増し、気持ちよさげに小さく喘いでいた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "フォンのここ、凄い温かいな。それに、音もいやらしく聞こえる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はぁ……あう……お、お腹の方が、ジンジンってきて……\nな、なんだかむずがゆい気分、です……ダ、ダメ、こんな、の……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "トロトロと垂れてくる蜜が、俺の手をベタベタにしている。熱いフォンの身体はその小さな入り口を俺に見せたまま、俺を見上げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんでこんなに……姫先輩が欲しいんで、しょう……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "甘く荒い息を吐きながら、フォンは潤んだ瞳で俺を見つめる。そのまま数秒視線を空中にさまよわせ、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひ、姫、先輩っ!", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "覚悟を決めたように俺を呼んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いいのか?初めてでこんな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はい。フォンはされるままというのは嫌いですから。奪われるんじゃありません。フォンがあげるんです", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "俺の上にまたがるように乗りながら、フォンははっきりと言い切った。\n自らをスカートをめくり上げ晒したその入り口からは、白く甘い蜜がポタポタと垂れてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それとも、姫先輩は従順な乙女を力尽くで、がお好みですか?そちらがよければ……その……それでも構いませんが……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "いや、これでいいよ。俺も、フォンはされるままの子だと思ってないから", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それに、女の子を無理やり、というのは好きになれない。そんな形で身体を重ねても、気持ちよくなれるとは思えない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はあ……困ってしまいますね、これは", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "そんな俺の言葉にフォンは深い溜息をつくと、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "フォン、姫先輩に何を言われても嬉しくなってしまうみたいです……こんな、心まで蹂躙されてしまっているなんて……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "小さく微笑んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いいです。それならそれで、フォン自ら動いてその愛情と忠誠を示すまでですから", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "言って、目の前で硬く怒張したそれへと視線を落とすフォン。その笑顔がたちまちのうちに引きつった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にしても、これが男性の……グロテスクです……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "いやあ、そういう言い方されるとちょっとへこむかも。一応、俺の一部だし", "speaker": "姫"}, {"utterance": "分かっています。姫先輩の一部である以上、それがどんなものであろうとも愛してみせます", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "覚悟を決めたように言い切り、ちょん、と俺に触れるフォン。その刺激に俺のものがわずかに動き、フォンは慌てて手を引っ込めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃんっ。な、なんか今、ぴくっていいましたよ、これ!?", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "ごめん。フォンにつままれて、ちょっと感じてしまいました", "speaker": "姫"}, {"utterance": "唐突なさっきのフォンの行動に、俺はさらなる怒張を見せた。その反応に、フォンは素直に驚いてみせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "へ?な、なるほど……色々と不思議なギミックがあるわけですね……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "フォンは感心した風に俺のものを眺めた後、もう一度、恐る恐る手に取った。フォンに握られてると思うだけで、少し危ない。\nそしてそれを、自分の入り口にくちゅり、とあてがった。熱いフォンの体温が、直接俺に染み渡ってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、いきますね\n姫先輩が、清らかな乙女であるはずのフォンを、その硬くて大きなもので引き裂き汚す瞬間です", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "間違ってないけど凄い言い方だなあ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "フォンの生涯ただ一つのものを、今差し上げます……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "さすがに怖いのか、少し不安そうに言ったあと、フォンはゆっくりと俺をその身体に埋め始める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……くっ!", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "ぷつん、と何かを引き裂くような感触と共に、俺は一気にフォンの身体に沈み込んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あは……は、入りました……入ってます、よね、これ……?", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "赤い筋のようなものをその結合部から流しながら、フォンが笑って見せる。その目元に浮かんだ雫は、決して偽物なんかじゃないだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ……フォンの中、凄い熱いよ……\nだけどキツキツで……フォン、大丈夫か……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "熱くドロドロになったフォンの体内。初めて異物の侵入したそこは痛いほどに狭く、俺を力一杯に締め上げてくる。\nここにいるだけで放ってしまいそうなそれは、間違いなく気持ちいい。けれど、あんな一気に挿入したフォンは、そうはいかないだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そこでフォンの身を気にして下さるあたり、やっぱり高評価です\nた、確かにちょっぴり痛いですが、想像していたほどではありませんから問題なし、です", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "顔を歪めながらも笑ってみせるフォン。そこには確かに苦痛はあるけれど、どうやら本当にガマンできる程度みたいだ。少しホッとする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "むしろこんなにあっさり入ってしまうあたり、女として何か負けてしまったり勘違いされてしまってないかと不安だったりもするのですが……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "そんなフォンの言葉に、俺は思わず呆れてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そんなことで疑うほどバカじゃないです。それにフォンの中……凄い気持ちいい、し……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "粘膜越しに伝わってくるフォンの体温は、俺を焼き尽くそうとしてるように熱い。そして、ギュッと俺を締め上げる無数のヒダ。\nここは、いるだけで純粋に気持ちいい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そう言っていただけるなら……安心、です。姫先輩のものも、フォンの身体を貫いて……\nフォンの身体の奥、に……熱くて太い串を刺されたような……これが、姫先輩……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "まるで身体の奥で俺を感じるように微笑むフォン。そしてゆっくりと、腰を上げ始める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ぐ……っ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それだけで、何かを搾り取られそうになるほどの快感が、俺の肉棒から発した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、動いた方が気持ちいいって、聞きました、が……んっ", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "が、さすがに辛いのか、フォンは顔を苦痛に歪める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、それはもちろん……で、でも、初めてだし無理は……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "慌てて気遣う俺だが、そこで改めて気がついた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "って言っても、フォンだし、無理だよな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はい♪よりよい方法があるのに、あ……それをしない、なんて……はぁ……んう!", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "ゆっくりと、試すように腰を動かしていくフォン。ぴりぴりとした摩擦が、そのまま快感となって俺の亀頭から脳天へと背筋を走っていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ……が、頑張ってみます……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "そして、まるでテストが終わったかのように言うと、一気に抽挿を開始させた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んあぁ!", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "ぞくり、とした快感が走った。\n同時にフォンが、思い切り背筋を反らす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うあぁ!フォ、フォン!いきなり速いって!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "な、なんですか……この、頭に突き刺さる、ようなビリビリ、は……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "明らかに快感を含んだ声をあげながら、フォンは腰を上下させ続ける。その度に無数のヒダが俺を刺激し、擦り合う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひ、姫先輩は、フォンの中でこすれ、て……んあ、あ、はあっ\nダ、ダメ……声が……は、あ、んくうっ!身体……震えちゃい、ます……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "すっかり溢れた蜜が潤滑油となり、俺達をスムーズに繋げてくれていた。ぐちゅぐちゅといやらしい水音が周囲に響き、それが更に俺達を興奮させる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、うぐ……これはまずいって、フォン!こ、こんなの、すぐに……\nだ、だめ、だ!頭が、白くなって……!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "フォンの中を蹂躙しているんだという征服感。それが俺の快感をより増幅させていた。初めてのフォンの中は狭く、まだ固い。けれどそれでも、俺を懸命に刺激してくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……あ……ん、ふぁ、あ、ああっ……い、痛みと気持ちよさが、重なって……んく、あ、んんっ", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "それはフォンも同じなのか、体内で蠢く俺に、甘い声を流し続けていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぞくぞく、きて……あ、これ、凄いかも……んあ……あぐ、う、ああっ\nす、凄……深い、ですっ……んあぁ!ふあ、あ、はぁ……コツンって、あ、当たって……痺れ、て……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "一番深い場所。その子宮口だろう場所にコツコツと当たる度、フォンは更に大きく身体を震わせた。\n背筋を走る痺れるような快感に、俺の根本へと欲望が集中しいく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……あぐ……フォンが、擦れて……だ、だめ、だって!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "もういつでも出せてしまいそうなそれを、必死に押さえつける。\n出したらここでこの快感が終わってしまう。まだこれを感じていたい。感じ続けたい。そう思わせる程に、フォンの身体は危険だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ど、どうぞっ……いつ、でもっ……あ、はぁ……あんっ\n姫先輩の、なら……ぜ、全部……受け止められ、ます!ガマンはやめて、下さいっ", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "そんな可愛らしい言葉が、更に俺を興奮させる。この小さな身体の中に、すべてを解き放ってしまいたい。そんな欲望を滾らせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "フォンも、も、もう、飛びそうで……ひ、ぐ、あ、ああっ……あああ!", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "唐突にフォンの秘洞が締め付けを増した。ただでさえ限界寸前だった俺がそれを耐えられるはずもなく……", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、あ、あぐっ!フォ、フォン!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は、フォンの中へと一気にすべてを解き放っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、あああああぁぁっ!", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "そしてフォンもまた、それを待っていたかのように全身を奮わせながら達してしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、く……!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "こ、この熱いの……姫先輩、です、か……?\nな、何度も、何度も……びゅーって感じに……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "びゅくんびゅくんと痙攣しながら、フォンの中に何度も放たれていく俺の白い欲望。それはフォンの狭い中をたちまちのうちにいっぱいにしていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わ、悪い……止まらなくて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "フォンの中、溢れそう、です……あ……\nふあぁ……姫先輩が……こんなに凄いだなんて……\nこれは確かに……参ってしまいそうです……他のみなさんもきっと……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "放たれる俺をどこかうっとりとしながら受け止め続けるフォン。その物言いに、さすがに俺も自分を擁護する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、言っておくけども、これで落としたりしたわけじゃないぞ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "フォンはもちろんですとばかりにクスりと笑うと、そっとお腹を撫でながら言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、不思議です……これは多分、他の男性とでは気持ちよくなれない……そんな感じがします……こんなに気持ちいいのに……\nこれはもう、姫先輩としか無理みたいですね……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "そして、俺に可愛らしく微笑んでくる。それは、これを見られるならもうどうでもいい、と思ってしまえるほどに魅力的な笑顔だった。\n事実、再び反応してしまった俺に、フォンは呆れたように、けれど優しく笑ってくれた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["フォン", "姫"], "product_name": "04_Tiny Dungeon BoD", "file_name": "046708h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "では、二つ目といこうじゃないか", "speaker": "ローブの人物"}, {"utterance": "そのローブの人物は、あっさりと言い放った。\nノートやシャルに学園長、俺の周りにいた大切な人達が三人も死んだ未来。それを、まるでトランプか何かの結果みたいにバッサリ切り捨て、言い放った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "残る扉は『ノート=ルゥム』と『ウルル=カジュタ』\nさあ、選べ。どちらを次の導き手に選ぶ?", "speaker": "ローブの人物"}, {"utterance": "……未来を、まるで洋服でも選ぶみたいに言いやがって……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "心底腹が立つ。こいつはいったいどういうつもりで、何のために俺達の未来を弄ぶのか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、いいだろう。選んでやるよ!俺が次に選ぶのは!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だったら、見てやろうじゃないか。そして少しでも抗ってやろうじゃないか。\n目の前に浮かぶ二つの扉。俺はその一つの把手を、力一杯に掴んだ。\n選んだ扉は――", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ウルル=カジュタの扉", "speaker": "ローブの人物"}], "speakers": ["ローブの人物", "姫"], "product_name": "04_Tiny Dungeon BoD", "file_name": "P01_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "夕食後、一息だけ付くと、俺は約束通りノートの部屋へと向かう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ノート、いるかな?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "軽く扉をノックしながら呼びかけると、返事はすぐにきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、はいっ。開いてますから、どうぞ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "余程緊張していたのか、裏返った声に苦笑してしまう。俺はドアノブを掴むと、静かに扉を開いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめん、少し遅くなった", "speaker": "姫"}, {"utterance": "い、いえ。ボクの方こそ、あの、いきなり呼びつけて……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "部屋にはノートしかいなかった。アミアは気を利かせて、友達の部屋にでも行ったのかな。\nそのしゃべり方からも、ガチガチに緊張しているのが分かる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "と、とりあえずその……どうぞ……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "少し長くなる、ということなのか、ノートはベッドの上に俺を座らせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それで……き、聞いて欲しいこと、なんですけども……あ、あの……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "俺の隣に座りながら、何かを言おうとするノート。けれど、いざ踏み込もうとしたところで、やっぱり引いてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……そんなに、言うことが辛いような話なのか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……正直に言うと、怖いです。姫くんのボクを見る目が……今までと変わってしまうんじゃないかって……\nボクの正体に関わる話ですから", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ノートの正体……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "言葉の意味が分からずに、思わずノートの身体を見回してしまう。けれどどうしても、普通の女の子にしか見えない。\nそんな俺の疑問に気付いたのか、ノートは寂しげに微笑むと、ゆっくりと首を左右に振った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "25年前に起こった滅界戦争の被害は相当なものでした。多くの命と、多くの大地……三世界の王すらもが、その戦争による傷や被害によって亡くなりました\nそれぞれの世界の住人たちも他世界の住人に対する恐怖を抱き、戦争は終結したとはいえ、他種族に対する猜疑心はそう簡単に消えません\nその恐怖は、戦争終了後も、他種族に対する強力な兵器の研究、という形で残されたんです", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "残された……?いや、ちょっと待った\n確か、戦争の終結時に結ばれた世界間条約で、あまりにも危険で凶悪な兵器と、それに対する研究はすべて破棄の上で禁止されたんじゃ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はい。確かに破棄され、そして禁止されました。あくまでも、表向きは……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "表向き?それじゃあ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ノートの言葉に、思わず聞き返してしまう。その言葉が本当なら、つまりはどの世界も……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "恐らく、本当に破棄し研究を止めたのは、ウルルちゃんが受け継いだ竜界だけだと思います。他の二世界は……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "確かに、あのウルルがトップである以上、竜界がそんな危険な研究を許可するとも思えない。でもそれなら、学園長やルアンさんだって……。\nそんな俺の考えを打ち消すように、ノートは再び首を左右に振った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ウルルちゃんを中心に完全に一枚岩となっている竜族と、他の種族は大きく違います\nどれだけトップが強力な力を持っていても、同じように種族を支えている上層部の方たち、その意見を完全に無視はできません\n事実神族は、とある非人道兵器の研究を続け、そして完成させました", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "完成させた?その、他種族用の危険な兵器を?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はい。神造魔道生物、実験番号NO10\n憑依兵器、ノート=ルゥムを", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "わけが分からなかった。ノートが今、何を言ったのか、その意味がまったく分からなかった。\n神造魔道生物?憑依兵器?実験番号?NO10?どれも意味が分からない。何一つ意味が分からない。\nもしかしてノートは、自分がその危険な兵器だ、そう言ったのか?\nただ唖然とノートを見つめる俺に、ノートは肯定するかのように頷いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "圧倒的な魔力を武器に戦う魔族に対し、神族の力の源は、信仰です。一人ではなく、多くの仲間と共に戦うことによる集団心理。みんなとだったら怖くない\nその心理を逆手に取り、常に大勢と共にある、と心に刻み込むことで死に対する恐怖を極限まで薄め、潜在能力を引き出した兵士へと変える。それが憑依兵器\n非人道的ではありながらも、神族の力の源を利用したこの兵器は、大きな期待がかけられていました\nでも……失敗でした\nさっきも言いましたけど、神族の強さは信仰です。集団心理です。仲間意識です\nこの憑依兵器を使うと、心に刻まれたその意識が、心の深奥、魂を侵食してしまい、解除ができなくなるんです。残るのは、常に大勢と共にあるという錯覚だけ\n結果、統率不可能な状態となりました。一人しかいないのに、大勢いると錯覚して突撃してしまう神族たち……\n大勢であることが強さなのに、一人で挑めば勝てるわけありません。各個撃破されちゃうんです\n結果、研究は凍結されました", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "戦争は、闘技場で戦うような一対一のものとはまるで違う。大勢の戦士の中に一人で飛び込むなんて無謀、余程のトップレベルでもなければ死ににいくだけだ。\nそれはもう、兵器なんかでなく、ただの自殺願望にすぎない。そんな研究が凍結されるのは当たり前だろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "本当なら、その研究はそれで完全に消滅するはずだったんです。ですが、改めて始まったあるプロジェクトが、それを再び蘇らせることになってしまいました\nそれが、グラン・ルナプロジェクト", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "グラン・ルナ……完全銀髪……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "言葉のままのプロジェクトです。ここ数百年生まれていない、神界の希望にして切り札、グラン・ルナ。生まれないのなら、自分たちで作ってしまえ、というものです\n戦争中、かなり早い時期から研究されてたらしいんですよね、そのプロジェクト\nその結果は言うまでもありませんよね。ここに、ボクがいるんですから", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "笑顔で伝えられたその言葉に、思わず息を呑んだ。作られた。さっきノートが言った言葉の意味がようやく繋がる。けれども、それは……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "神王さまと神王妃さまの遺伝子情報を元に、様々な人工的改造を施し、試験管の中で作られた神造魔道生物。実験番号NO10。それがボクなんです", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そんなことが可能なのか……?正直、信じられないレベルだな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そして、作られた存在であるというのが重要でした。魂というものを持たない存在。それが持つのは、魔法で作られた、計算による偽物の感情表現\n偽物の心しか持たない人形には魂なんてありません。憑依兵器を使おうとも、侵食されることがない。持ってないからしようがないんです\nそしてあと一つ。憑依兵器として統率が可能となっても、力が弱ければやはり無意味なんです。だって、引き出す潜在能力がないんですから\nだからこそ、このプロジェクトは最適でした。神界の伝説にして英雄とまで言われるグランルナの力。そのすべてを引き出された最悪の兵器\nその力は、想定されていたものを遙かに上回っていました……恐らくは、あの黒翼すらも軽々と上回るほどに……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ノートの話は、常識から言えば信じられるものじゃない。だけど、ノートがそんな嘘をわざわざ話すとも思えない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "どう、ですか……?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "小さな声で、怯えるように俺を見上げるノート。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "今の話は、全部真実です。こう見えてもボク、神界の最高の技術で作られた……お人形、なんですよ\n神族の敵を、殺すための……\nボクのこと……どう見えますか?こうして二人きりでいて、怖いと思いませんか?\nボクが今その気になれば、姫くんなんて、3秒もあれば殺せちゃうんです", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "あはは、と自嘲の笑みを浮かべながら言葉を続けるノート。俺はやっと理解した。\n人を殺すために作られた自分に……ノートはずっと怯えてきたんだ。\n普通の人とは違う自分。簡単に人を殺せる自分。ただの人形である自分に。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まったく思わない", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だからハッキリと言い切ってやる。嘘でも冗談でもない、本当の気持ちを。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほえ……?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "俺の答えに、ノートは思わず不思議そうに首を傾げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ノートの話は信じるよ、全面的に。ノートが作られた存在だっていうのも、兵器だっていうのも。そんな嘘をつくはずがないもんな\nだけどさ、どこからどう見ても、怖いとは思えない", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だ、だって、ボク……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そう。今俺の目の前にいる女の子は、確かに兵器だ。簡単に人も殺せる\nだけどそれ以前に、ノートだ。俺のよく知ってるノート=ルゥムだ\nだれがどう見たって、ごく普通の女の子だろ。ちょっと……どころじゃない、凄い力を持った女の子。それだけだ\nそんなの、ヴェルやウルルだって同じだろ。彼女達だって、その気になれば簡単に人を殺せる。だけど、殺さない\nそれは、どんなに凄い力を持ってたって、ヴェルだからだよ。ウルルだからだよ\nそれから、ノートだからだ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ぽろり、と、唐突にノートの瞳から涙がこぼれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あれ?す、すみません。ごめんなさい。本当に、いきなりこぼれてきちゃって……\nな、なんでなんでしょう……止まって、くれません……あれれ……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "いいよ、泣き止まないで。泣きたいだけ泣いちゃっていい\n女の子っていうのは、泣いてもいいんだよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、あは……あはは……そ、そうなんですね……ボク、女の子……なんですよね\n女の子で、いいんですよね……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "泣きながら、俺にしっかりとしがみつくノート。それはまるで、今までの分を取り返そうとしてるみたいな涙の量だった。\n憑依兵器だなんて言われても、正直実感は湧かない。だけど、戦争中の話から考えれば、それがどんなに酷い兵器なのかは想像できる。\n自分が、そんな存在だと知った時、ノートはどう思ったんだろう。もし俺が、人を殺すために生まれたんだと聞かされたら、それをさせられたら、どうなるだろう。\n俺が思ってる以上に、きっとノートは苦しんできたはずなんだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "姫くん……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "やがて、ようやく泣き止んだノートが、そっと顔を上げて俺を呼ぶ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お願いが……あります……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "真っ赤になって、恥ずかしそうに言うノート。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ボクを、受け入れて下さい。女の子としてのボクも、兵器としてのボクも、グラン・ルナとしてのボクも……ボクの身体も心も、全部受け入れて、下さい\nボクの力に、なって下さい。ボクがこれからも、ノート=ルゥムでいるために。誰かを殺すために作られた、そんな運命と戦っていくために", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "いや、あの、それって……つまり……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ボ、ボクの初めて、を、捧げます……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "お、俺でいいのか……?俺みたいな人族に、神族の第一王女が、その……純潔を……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "純潔だけじゃありません……ボクの全部を、です……\n姫くんになら、ボク、大丈夫ですから……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "恥ずかしそうに、えへ、と笑うノート。そんな笑顔に逆らえるはずがない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ノートのすべてを受け入れて、これから一緒に戦っていく。誓うよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……はい。ボクも……誓います", "speaker": "ノート"}], "speakers": ["姫", "ノート"], "product_name": "05_Tiny Dungeon BfY", "file_name": "012403_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ベッドの上にぺたりと座りながら、俺をジッと見ているノート。\n俺にすべてを捧げると言いはしたものの、やっぱり恥ずかしくてたまらないらしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その……無理に今日でなくても……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "こういうのは無理にするものでもないし、また覚悟ができた時にすればいい。少なくとも今日は、ノートに対し誓うことができた。\nけれど、そんな俺の言葉に対し、ノートは首を左右に振った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、いえ、大丈夫です……\nか、覚悟は出来てるんですよ?ほ、本当なんです。で、でもあの……や、やっぱり恥ずかしくて……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そう恥じらいを必死に堪えようとするノートは可愛くて、思わずそのまま抱きしめたくなってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、それからその……ボク、ちゃんと出来るでしょうか……兵器なのに……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そして、そんな下らない理由で不安がるノート。目の前にいるこの可愛い女の子を見て兵器だなんて言う奴は絶対にいるはずがない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫だと思うけどな。その、胸とか見る限りは……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その大きな膨らみへとわざと視線を送りながら、俺は言った。本当に立派な膨らみだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はうぅ……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ノートは赤くなりながらも、意を決したようにスカートを握る手にキュッと力を込めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、それじゃあ姫くん……見て、下さい……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そう言って、恐る恐るその短いスカートをめくり上げていく。\n白いスカートの下から覗く黄色い布地に、俺の目は釘付けになっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ご、ごめんなさい……あまり可愛いの持ってなくて……\n見てもあんまり面白くないと思うんですけど……で、でも、どうぞ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "余程恥ずかしいのか、その手が小さく震えていた。俺を見ることもできないのか、視線もあらぬ方向を向いている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや……その、結構興奮してる\nやっぱり、ノートが自分から見せてくれてるっていうのが……凄い……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "けれど、その恥じらってる姿が、俺を逆に興奮させていた。\nあのノートの下着というだけでも結構なものなのに、よりにもよってノートが自ら俺に見せている。これで興奮するなっていう方が難しい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、恥ずかしいんですよすっごく。でも、姫くん、だから……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ノートにとって、この行動は本当に羞恥の限界だろう。だけど男としても俺は、もっと先まで求めたい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "できれば……上も……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そんな俺の希望に、ノートは小さく震えながらも頷いてくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ど、どうぞ……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "上着の上半身部分が緩み、中から下着に包まれた膨らみが姿を見せる。なんていうか……思ってた以上に大きいな……凄い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱりノートの凄いな……まだブラがあるのに、こんな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "思わず口にだしてしまった俺の感想に、ノートは真っ赤になったままで小さく尋ねてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "男の人って、やっぱり胸の大きさとか気になっちゃうんでしょうか……\nその……みんな、最初にボクの胸、見るんです……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "確かにまあ、これだけ立派なものになれば服の上からでも目立つし、しかも持ち主が普通の女の子でなく、ノートとなればなあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ノートの場合、大きいだけじゃなくて可愛いから", "speaker": "姫"}, {"utterance": "こんな子がこんな立派な膨らみを持って歩いていれば、俺だってつい目をやってしまう。\nそして、それだけのものが、今俺の目の前にある。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあその……少しだけ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は、下着の上から、そっとノートの胸に手をやった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃっ……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "触れた瞬間、ノートの口から小さな悲鳴のような声が漏れた。俺は慌てて手を引っ込める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱり、いや?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だ、大丈夫、です。ちょっと驚いてしまっただけで……\n姫くんの手、ですもん", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "羞恥でいっぱいいっぱいになりながらも、ノートは抵抗しない。ギュッと固く目を閉じて、一生懸命に俺を受け入れようとしている。\nそんなノートの姿に嬉しくなりながらも、俺は改めて手を伸ばした。\nふかっ、という感触と共に、その膨らみの中に指が埋まる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "触ってみると、凄いな……その……沈み込むっていう感じで", "speaker": "姫"}, {"utterance": "こんなに柔らかいものなんだ……それに、柔らかいだけじゃなくて、押し返される感じがして……触ってて、気持ちいい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、なんだか、変な感じ、です……他の場所……こうなっちゃうんでしょうか……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "俺に触られて、やっぱり何か感じているらしい。俺の手が動く度に、小さくピクピクと震えている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "どれくらいかは分からないけど、多分……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ノートの言葉に、俺の中で他の場所に対する欲望が膨らんでいく。\nノートの身体を、一番恥ずかしい場所までも、全部見て、触りたい。俺はノートの細い身体を、そっと抱き寄せた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……や、あ……そこ……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "服を脱がせ、ノートの身体を抱きかかえるように後ろから手を回す。\n下着の中へとそっと手をいれると、そこには柔らかな草むらと、縦に割れた唇の感触とがあった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわっ。ノートのここ、こんな熱いんだ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その唇をそっと指で押し開くと、ノートの熱が伝わって来る。そのまま、グニグニとした柔らかな秘肉を上下に撫でた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んくっ……あ、あんまりそこは、いじらないでぇ……\nそ、そこ触られてると……ボク、へ、変な子になっちゃいそう、で……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "恐らくは、初めての感覚を懸命にガマンしているんだろう。俺のなすがままになりながらも、こぼれそうになる声を抑え込むノート。その反応が、更に俺を興奮させる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ノートはこっちの方が好き?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そんなノートの反応に、俺は下ではなく、上に意識を集中させた。\nズリ上げたブラの下から、大きな球体が二つこぼれ落ちる。俺はその桜色の先端を、少し強めにつまみ上げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……や、やんっ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "さすがに敏感な場所なのか、ノートはびくんと身体を震わせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "つ、つままないで……くださ、い……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "どうやらこっちはかなり敏感みたいだ。俺がつまんだ乳首をこねるたび、その背を小さく反らして喘ぐ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめん……でも凄い硬くなってるから……こんな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そして突起を軽く爪弾くと、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んあぁっ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ノートは大きく背を反らし、天井を仰いだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "凄い……今、この中からいきなりたくさん蜜が出てきた", "speaker": "姫"}, {"utterance": "下の唇から溢れた蜜が、一気に俺の指と下着を濡らす。俺はそのまま、濡れた指先で秘裂を上下に刺激した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ、ああんっ。び、びりびりって来て……背、背中が震えちゃい、ます!\nん、う、あ、ああぁんっ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "胸と秘裂、両方からこみ上げる刺激に、さすがに耐えられなくなったのか、ノートの口から甘い声がこぼれ始める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こっちも、こんなビショビショになってる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ノートの中から溢れた蜜で、もうすっかり濡れそぼっている秘裂。下着も思い切り濡れて、透けて見えそうなほどになってしまっている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ご、ごめんなさい……でも、あの……お、おもらしじゃなくって……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "真っ赤になって、慌てて弁解しようとするノートが可愛い。さすがにこれがそれじゃないことくらいは分かっている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん、分かってる。ノートが、感じてくれてる証だから……\nでも、ここがこれだけ濡れるってことは、その先も……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "この下着の中にある、ノートの本当に恥ずかしい部分が見たい。そしてノートを奪って一つになりたい。ズボンの中の俺は、自分でも驚くくらいになっている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……はい……姫くんが、見たいなら……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そしてそんな俺の希望に、ノートはいやがることなく頷いてくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、この格好……すごく恥ずかしい、です……\nこんなに足……開いちゃって、はしたない……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ベッドの上に、転がるようにして横になるノート。大きく開いた足の間には、形すら分かるほどに濡れてしまっている下着があった。\n恥ずかしそうに、けれど不安げに俺を見上げるノートが、本当に初々しい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめん。俺も、ノートのが見たくて、ちょっと焦ってる\n凄い興奮してて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はい。男の子が女の子の裸を見たいのは普通、ですから……\nでも、ボクが見せるのは、姫くんだけ、ですからね……?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "お願いですから信じて下さい。そんな目で俺に訴えてくるノート。大丈夫。ノートはそんなことを気安く出来る子じゃないっていうことくらい分かってる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もちろん。他の奴になんか、むしろ見せたくない", "speaker": "姫"}, {"utterance": "このノートの姿は、あくまでも俺だけのものだ。だから、ノートのすべてを、今俺だけのものにする。\n俺は、ノートの最後の下着に手をかけると、一番恥ずかしい場所をさらけ出させた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これが、ノートの……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "淡い銀色の草むらに守られるように、ピッタリと合わさった割れ目が縦に走っている。\nそこからは透明な蜜が溢れ、下腹部にそって垂れていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ピッタリ閉じてて……女の子のって、ちょっと綺麗だな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そんなこと、ないです……そこは汚いです……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "目を固く閉じて、必死に羞恥と戦うノート。その全身が小さく震えている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その……中、見るよ?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は……はい……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "俺はノートの秘裂に両手を添えると、そっと左右に開いた。濡れた桃色の秘肉が、その奥から姿を見せる。\nこれが、ノートの……。女の子にとって一番恥ずかしいその入り口を、俺はついじっくりと眺めてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あう……じ、じっくりと見ちゃ、いや、です……ボク、恥ずかしくって……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "それでもノートは隠そうとしない。その手をベッドの上で開き、俺の視線を耐え続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こんな小さい所に入れるんだな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "秘裂の下の方に、狭くて小さな入り口を見つけた。そこはノートの初めての証で、キュッと狭まっている。本当に、ここに入れて大丈夫なのか……?", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、大丈夫、です。女の子は、好きな男の子を受け止められるように、出来てるんですから……\nですから、大丈夫……ですよね……?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "いや、俺に聞かれてもその……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺も初めてである以上、なんとも言えない。こうして見る限りでは無理なんじゃないか?とも思ってしまう。\nだけどノートの言った通り、女は男を受け入れられるようになっている。だったら、ノートだって俺を絶対に受け入れてくれるはずだ。\n俺はすっかりいきり立った自分を取り出すと、その入り口へとあてがった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う……ぐ……っ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ノートの身体を強引に押し開きながら、俺のものが埋まっていく。真っ赤な純潔の証が垂れてくるが、ノートはその痛みを必死に堪えてくれていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "す、凄い抵抗、だけど……入ってく……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "固い感触が俺の侵入を必死に拒んでいるけれど、それは少しずつブチブチと引き剥がされていく。徐々に広がっていくそこに、俺は無理やり入っていった。\nやがて、俺の一番大きな部分がその箇所に辿り着く。念のためノートを見てみれば、ノートは涙ぐみながらも頷いてくれた。\n俺は腰に力を込めると、一気に突き下ろす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……ああっ!!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ぶつんっ、と大きな感触と共に、俺の半分くらいが一気に中へと沈み込んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ご、ごめん、ノート……あ、熱くて、気持ちよくって……もう、途中で止められそうにない……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はい……大丈夫、ですっ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "目に涙を浮かべながら、無理に笑ってくれるノート。ノートの中は本当に狭くて、俺をギチギチと締め付けてくる。けれど同時に熱くって、俺に貼り付いてくるみたいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、痛いのが、こんなに嬉しいなんて……初めて……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そんなノートの中を、まだ少しずつ進んでいく。少しでも奥に行きたい。ノートのすべてを奪いたい。そんな気持ちで腰を押し出していく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ううっ……んう!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "やがて、もう限界、という所まで辿り着く。ノートの最奥の入り口。その壁へと先端が触れた。同時にノートが、痛みと共に喘ぐ。相当に苦しいみたいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、入った、けど……動けない……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そして、俺も動けない。俺を完全に包み込み、しっとりと貼り付いたノートのヒダ。少しでも動けば、そのすべてが同時に俺を刺激してくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "動かしたら俺、すぐにいっちゃいそうだ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "とてもじゃないけれど、初めての俺に耐えられそうな刺激じゃない。\nけれどノートは、そんな俺の反応に、小さく笑ってみせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くす。そ、それじゃあ、ボクが動いちゃいますよ……?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "い、いや本当に勘弁して下さい。俺だってその、初めてなんで……\n入れてすぐとか……プライドが……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "でしたら、姫くんの好みで、自由にどうぞ。ボクは大丈夫ですから", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "動いてほしい。そんな希望をこめた目で俺を見上げるノート。俺も、ノートをもっと味わいたい。この気持ちよさをもっと知りたい。\n俺は少しずつ、そしてゆっくりと腰を動かし始めた。電気みたいな刺激が下半身に走るが、それを必死に堪える。さすがにまだ早すぎる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……はぁ……はぁ……んっ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "熱いノートの中をどうにか動いていく。少しでも激しくすれば自分の方がイッてしまいそうになる秘洞の中を、それでもどうにか動いていく。\n実際ノートの中は気持ちよすぎて、まずいと分かっていても腰が動きを止めてくれない。この気持ちよさを味わいたくて、つい動かしてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "平気、か?ノート……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はい……姫くんが、ゆっくり動いて……んっ……くれるから……\n身体の奥の方から……震えちゃうみたいな……気持ちいいのが……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "時折身体をブルッと震わせながら、俺を感じ続けるノート。俺もその表情を見ながら、少しでもノートが感じてくれそうなところを探していく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、そ、そこっ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "うぐっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ちょっとザラッとしたところを擦った瞬間、ノートの秘洞が強く締まった。危うく出そうになった自分を、必死に押さえつける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ノ、ノートの中……キュッ、って締まって……!\nう、く……こんなに気持ちいいんだ……ノートっ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それでもまだ動く俺を、無数のヒダが貼り付きながら擦り上げる。ゾクゾクと背筋を駆け上っていく快感に、俺はもう限界だろうことを察した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ボク、も……身体の芯が、響いて……ん……ああ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "さっきノートが一番感じた箇所を中心に動くと、奥の方からジンワリと蜜が湧いてくるのが分かる。それが潤滑油となって、俺の動きは自然と速さを増していった。\nぴりぴりと伝わって来る快感に、俺はただ腰を動かし続ける。もうガマンできないことも承知の上で。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、やんっ……姫くん、ちょっと……激しいで……す", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "悪い……も、もうガマンできそうに、なくて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "奥の壁をコツコツ突くと、それだけでノートが弓なりになる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひんっ!あ、やあ!奥に当たると……こ、声でちゃう!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "甘い響きを奏でながら、俺を締め付け、そして俺を感じるノート。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ダ、ダメです!奥、は!!あ、や、ああっ!はあんっ!\nボ、ボク、初めてなのに……気持ち、よくって……やあ!何か、きちゃう!!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "俺はもう、ガマンすることすら忘れ、ただひたすらに、少し乱暴にノートを味わう。ノートの初めてを蹂躙する。\n下半身へと集まっていく欲望と、そこから全身を巡っていく快感。俺とノートがぶつかり合う度に響く音までが、今は気持ちよく感じた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひ、あ、あ、ああっ!ん、や、あ、はあんっ!!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そして、視界が思い切り霞み始め、自分の中で何かがドクン、と跳ねる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ノート……凄く、いい……も、もう、俺……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ん、あ、ああ!あああああああっ!!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "全身をピンッ、と伸ばし、絶頂の声をあげるノート。同時に締まるその秘洞の刺激に、俺は溜め込んでいたものを一気に解き放った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うぐっ!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "や、あ、なんですか、これ……身体の奥に、熱いのがいっぱい流れ込んできて……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "どくん、どくん、と俺のものが痙攣し、その度に熱く濃い液体を放っていく。なんで、こんな量が……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "姫くんの、なんですよね、これ……や、あ、凄い!\nたくさん……たくさん噴き出して……!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "自分の体内に放たれていくそれを、ノートは受け止め続ける。そんなノートの中に、俺はまだとまらない精を吐き出し続けていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめんっ……と、止まってくれないっ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ふあぁ……こ、こんなにたくさん……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ノートはそんな俺を、ただその全身で感じてくれていた……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ノート"], "product_name": "05_Tiny Dungeon BfY", "file_name": "012404h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "はー……姫くん、いっぱい堪能しちゃいましたあ……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "えーと……ごめんなさいっ\nその、俺も初めてで、ノート気持ちよくって……ついついたくさん……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "気にしないで下さい。ボクも、姫くんがいっぱい感じられて嬉しかったです\nそれに姫くん……あんなにたくさんボクを求めてくれて……\n姫くんの前で、ボク、気持ちいい女の子になれました", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "いや、その……女の子があんなにも気持ちいいものとは……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "姫くんがボクを受け入れてくれるかぎり、ボクも姫くん受け入れちゃいます\nまた、したくなったら……言ってくれれば……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "……ぜひお願いします……\nとはいえ、こんな気持ちいいこと、あまりやりすぎるとクセになりそうなので、出来るだけガマンの方向で", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そうですね。ボクもついつい求めちゃいそうですから", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ノートは言うと、俺の腕の中で満足そうに目を閉じた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "今夜は、今までにないくらい安心して眠れそうです……\n姫くん……あったかいから……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ノートの方こそ\nあったかくて……柔らかい……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺達は互いの身体と心をしっかりと抱きしめながら、そのまま眠りに落ちていった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ノート"], "product_name": "05_Tiny Dungeon BfY", "file_name": "012405_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "俺とノートの部屋はそれほど離れていない。そのおかげか、誰にも見つかることなく部屋の前へと戻って来ることができた。\nできた、はいいんだが……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "紅になんて言おう……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "いつも通りの紅なら、もう起きていておかしくない時間だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えーと……た、ただいま……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "できるだけやんわりと、紅を刺激しないように静かに声を発しながら部屋へと入る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひ~~~~~~~め~~~~~~~~~~", "speaker": "紅"}, {"utterance": "あ、終わった。\n不機嫌にも程がある、まさに不機嫌MAXな声が、部屋いっぱいに響き渡った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……はい", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ギギギギと油の切れた歯車のような音と共に振り向く俺。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "朝帰りとはどういうことだ……?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "うわー、本気で怒ってるなこれは。目が血走ってる……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "するならするで、そう言っていくべきだろう。ただでさえ、昨日あれだけの試合をした後なんだ。姫をよく思わない魔族は少なくない。どれだけ心配したと思っている!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そう言われて、初めて気がついた。そうか、そういう考えもあったのか。\n試合内容はともかく、俺がデイルに勝った、という結果を快く思ってない魔族は多いはず。もしそれが何か行動に移していたら……。\n確かに迂闊だったな。紅が心配して怒るのも当然、か……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、本当に悪かった。俺も、昨日の時点では朝帰りをするつもりなんてなかったんで……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "こっちは、いつでも駆けつけられるように、寝ずに待っていたっていうのに……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "え……徹夜、なのか紅?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "思わず尋ね返した俺に、紅は顔を赤くして視線を逸らしながら言う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……し、仕方ないだろう!誰かに襲われるなり、何かの事件に巻き込まれたなら助けが必要になるだろうし……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "本気で心配してくれてたんだな、紅。事情が事情だったとはいえ、本当に申し訳ないことをした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "本当に悪い。ちょっと考え足りなかったよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そもそも、いったいどこに行ってたんだ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "え?いや、あの……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "まずいな。さすがに本当のことを言うわけにはいかないし……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なぜそこで黙る。まさか本当に女の部屋で一晩過ごしてきた、なのか……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "い、いや、まさかそんな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "しどろもどろになりながら、必死で理由を探す俺。が、そんな視界の端に時計が映る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "と、とりあえず朝食行かないか?もうあんな時間だし……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……むう。随分とあからさまな逃げだが、確かに時間もないし仕方ないな……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "明らかな不満を顔に浮かべつつ、それでも扉へと向かう紅。さて、本当にどうごまかそう。\n本当のことを話すには、ノートとの話のことも言わなくちゃいけなくなりそうだし、さすがにそれだけは絶対できない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "どうした。行かないのか、姫?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "悪い。着替えてから追うから先行っててくれ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "分かった", "speaker": "紅"}, {"utterance": "とりあえずは、朝食食べながら考えよう。俺は紅の背中を見送ると、制服に手を伸ばした。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "紅"], "product_name": "05_Tiny Dungeon BfY", "file_name": "012502_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "そうだな。正直、疲れた。今日はさっさとベッドで寝てしまおう", "speaker": "姫"}, {"utterance": "正直言えば、こうして立っているだけでも結構辛い。今更どこかに移動したくもない。最短で部屋に戻って眠らせてもらおう。\n俺は鉛のように感じる足を引きずりながら、自分達の部屋へと戻った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……紅の奴、さすがにもう寝てるよな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "昨日も俺のせいで徹夜だったらしいし、さすがに今日は眠りの邪魔をしないように気をつけないと。\n俺はドアの取っ手を掴むと、中の様子を窺うように、少しだけそっと開けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ドアの隙間から見えるその光景に、俺はその場に凍り付く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……く……な、なんだか……変な感じ、だ……\nほ、ほんとに……ぴりぴりって痺れて……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "目を擦り、それが幻覚でないことを確かめる。頬をつねってもみたけれど、痛い。やっぱり現実だ。夢でも幻覚でもない。\nあの紅が、今俺の目の前で自慰行為を行なっている……。\nどう反応していいのかが分からず、俺はただ隙間から見える行為をジッと眺めていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、あん……だめ……身体が熱くて……ゆ、指が、勝手に……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "部屋の中からは、小さな喘ぎ声がこぼれてくる。普段の紅らしからぬその甘い声に、俺も自然と興奮していた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "紅"], "product_name": "05_Tiny Dungeon BfY", "file_name": "012511a_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "そうだな。汗も結構かいたし、どうせなら風呂に入ってしっかり疲労を抜こう", "speaker": "姫"}, {"utterance": "この時間なら、もう俺しかいないはずだ。俺は部屋へは向かわず、真っ直ぐに大浴場へと向かっていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……え?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はい?", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "脱衣所から浴場への扉を開けようとした瞬間、勝手に横へと開いたドア。そして目の前に、バスタオル一枚しか身につけていない美女が現れた。\n長い髪は濡れて肌に貼り付き、その滑らかな肌は上気し桜色に染まっている。\n思わず見とれてしまいそうな裸の美女は、同じく裸の俺の姿を見て固まっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "し、ししし白鷺、さま!?", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "その声……オペラさん!?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "な、ななななぜに今このような時間にこんな場所に!?", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "い、いや、それはむしろこっちのセリフで。今はもう、俺が入っていい時間ですから", "speaker": "姫"}, {"utterance": "こ、ここここんな時間まで一体何をしてやがったんですか!よい子はとっくにベッドでお休みタイムですよ!?", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "真っ赤になりながらもご立腹モードのオペラさん。いつも余裕綽々の態度の人だから、なんだろう、こういう恥じらいの態度が凄く新鮮に見える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、大体ですねえ、こういう所で女の子と正面衝突したら……子?とか疑問符浮かべましたね今……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "そうオペラさんの目が細くなった瞬間だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はい?", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "つい手を滑らせたのか、慌てて隠したのであまりしっかり持っていなかったのか、バスタオルがパサリと床に落ちる。\nその身体を隠していた唯一の物体が無くなった。ということは、思いっきり丸見え状態なわけで……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あうあうあうあうあうあうあうあう……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "その豊かな二つの膨らみも、ツンと上向きのピンクの尖塔も、下半身の縦筋も、そこを守る淡いヘアーも。\nすべてが丸見え状態なわけで。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にゃっ、にゃにゃああああ~~~~~~~~~!!", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "ぼんっ、と顔を朱に染めて、意味不明の言葉を叫ぶオペラさん。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "み、見るな見るなら見ない時見るならあ!!\nわ、私の身体はウルルさまと将来のご主人さまのためにあるんですから!そんな劣情に塗れた汚らわしい視線で見ないで下さい!!", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "いや、いくら俺が男だからって、そこまで無節操じゃありませんって!そりゃオペラさんレベルの人のなら見たくないはずはないですけど、嫌がるものを強引には……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だ、だってだってえ!そ、そそそそこ!そこがそんなにそそり立つ戦闘状態!!", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "あ。\n本当だ、なんか愚息がいつの間にやらビルドアップしてらっしゃる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、いやこれは、その、男ならオペラさんの裸を見たりすれば当然こうなる生理現象でっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "い~~~や~~~~~!目でレイプされるううううううう!!", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "今にも泣きそうな悲鳴と共に逃げ出すオペラさん。脱衣所へと飛び出してくるオペラさんとは逆に、俺は慌てて風呂場へと入った。そして磨りガラスのドアを一気に閉める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "す、すみません!決して悪気や変な意思があって見てしまったわけでは!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "い、いえ、あの……私の方こそ取り乱しまして……\nコホン。ま、まあ、ぶち込まれたりしたならともかく、見られた程度で減るものでもありませんし、仕方ないですね\nそ、その……大至急、記憶から消して下さい。明日の朝にテストしましてもし残っているようなら、問答無用で記憶消失魔法、鉄塊100トンくん、の出番となります", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "いや、それ魔法じゃなくて明らかな物理攻撃ですから", "speaker": "姫"}, {"utterance": "い、いいんです。乙女の柔肌をああもじっくり嬲るように舐めるように見物したんですからっ", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "な、なんか酷い言われようではあるけれど、仕方ないか。女性の裸を見てしまったのは事実だし。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "で、ですがその……お互い様、な部分も多々あると思われますので……し、失礼致しました!", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "そうして、オペラさんの気配はドアから離れていった。ドタバタと慌てるような音が脱衣所から聞こえていたけれど、やがてそれも収まり、シンと静まりかえる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……着替えて出て行った、のかな?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "なんていうか、驚いた。\n裸のオペラさんと正面衝突もだけれど、あのオペラさんが、あんなにも狼狽する姿が見れたことに。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひょっとしてオペラさん……耳年増?", "speaker": "姫"}], "speakers": ["姫", "オペラ"], "product_name": "05_Tiny Dungeon BfY", "file_name": "012511b_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ん……ああ……これが……女の身体、なんだな……\n凄い……身体の奥がジンジンして……、あ、熱くなって……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅の細い指が、下着の上から秘所をなぞり続けている。まるで一番感じる所を探しているみたいに、秘所の上をさまよい続けていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……な、なんかぬるぬるしてきて……\nだ、だめ、だ……下着、汚れちゃう……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "やがて、紅の白い下着に染みが浮かんでくる。どうやら紅は、本当に感じているみたいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ゆ、ゆび、止まらない……こんなに汚れちゃってるのに……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "指の動きは止まるどころか、より激しさを増していく。染みはどんどんと拡がり、間近で見れば、透けてしまってるんじゃないかというほどだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああんっ!こ、ここ、凄い……下着の上からで、こんな……\n……直接なら……もっと凄いの……かな……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "やがて紅は、下着の裾から指先を入れてはすぐ引き戻すを繰り返し始める。\n恐らくは、紅にとってもこの自慰行為は始めてなんだろう。だから、直接触るということが少し怖い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "…………ちょっと横から、くらいなら……平気だよな……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "けれど紅は、意を決したようにそう呟くと、下着の裾をわずかにずらし、その下にあるものへと指を伸ばした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んあぁ!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "秘裂に指をわずかに埋め、紅がぴくんと跳ねる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "す、凄い……全然違う……ぜ、全身が震えちゃう……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "秘裂の中を上下に動かし、感じ続ける紅。その指には、もう大量の蜜が絡んでいた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こんなにヌルヌルで……びりびりってきて……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "やがて、かなり下の方へと行った指がピタリと止まる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……こ、ここに、男の子を入れるんだよ……な……?\n指一本くらいなら……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "どうやら、紅への入り口らしい。男を受け入れたことなんてないだろう紅は、興味はあるものの、入れて大丈夫かが分からないみたいだ。\nそれでも、その中指の先端を、そっと埋め始め……、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んぐっ!ゆ、指先だけなのに……こんな痛い……ダ、ダメ!裂けちゃう……!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "すぐに引き抜いた。指先一本でもダメなんだ……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも……入り口の周り、とかなら……あ……あふ……ん!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅は中へと入れることは諦めたのか、今度はその入り口の周りをそっと撫で続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、それからさっきの……凄かったとこ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "それと同時に、親指でクリトリスらしき場所を刺激し始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……は、あ、んうっ……はぁ……いい……こんなに濡れて……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "その声が、確実に快感に濡れていく。更なる高みを求めて、紅の指が激しさを増す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んあ、あ、ああっ……もっと……もっと感じたい……う、うん、そんな感じ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "くちゅくちゅと、小さな水音が聞こえ始めていた。紅は一心不乱に、ただ快感を得ようと指を動かす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "き、きちゃう!きちゃいそう、だ!へ、へんなもの、が!!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "やがて、紅は天井を仰ぎながら、大きく喘ぎ出す。どうやらもう達してしまいそうらしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ん、あ、は、ん、ああっ、あああっ\nあああああっ!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "それからほどなくして、紅は全身をピンと張りながら絶頂した。\nと同時、紅の秘裂の中から、黄色がかった液体が噴き出す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……なんか、気持ちよくて……凄い……でちゃった……\nベット、汚しちゃった、な……\nでも、気持ちいいから、いいや……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "初めての絶頂は、紅にとってよっぽど衝撃的だったらしい。ただボーッと虚空を見つめている。\nその股間から、小水が出てしまっているにも関わらず、紅は動かなかった。\nそしてその光景は、俺にとってもあまりに衝撃的だった。あの紅のこんな姿をジックリと眺めてしまった……。\nそしてつい、扉を押してしまう。扉は小さな音を立てながら開き、俺の姿を隠すものはなくなった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "当然ながら、紅が俺の存在に気付く。その表情が一瞬で引きつった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、いや、その……別に隠れて見てたわけじゃなくて……戻ってきたら……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "慌ててごまかそうとするものの、そんな言葉が今の紅に届いているわけがない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "み、見ちゃった……のか?あ、あたし、の……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "真っ赤になって、呆然と口を動かす紅。もう言い逃れもごまかしもきかないだろう。俺は素直に頭を下げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その……ごめん……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、あうううううっ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "同時に、紅の目から涙が溢れ出す。その顔を耳まで赤く染めながら、錯乱したかのように叫び出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、やだ、止まって!止まってくれないと、あたし!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "必死になって言うものの、その股間から流れているものは止まってくれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お願い、見ないで!お願い!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "あ……ご、ごめん!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "悲鳴にも似た紅の言葉に俺も慌てて我に返るものの、男としてどうしても目の前の光景から目が離せなかった。\nそれから十秒ほど……紅のおしっこが止まるまで、俺はその光景をしっかりと目に焼き付けてしまっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……あ、あたし……こんな汚らしいとこ、見られて……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "排尿シーンなんて屈辱的な光景を見られれば誰だって泣きたくもなるだろう。紅はその目にいっぱいの涙を溜めながら呟いていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "べ、別に悪いこととは思ってない、から。その……男だってそういう欲求あるんだし、女の子にだって、なあ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ここまで見てしまった俺が何を今更、という感じではあるけれど、それでも必死にフォローをする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お、おしっこしてるところまで……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "けれどそんなフォローがきいてくれるような状況ではまったくなかった。\nとりあえずこういう場合は、お互いに忘れるしかない。時間の助けを借りるのが一番だろう。今の精神状態でどうにかなるはずがない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "と、とりあえずだ。今日はもう寝よう。それで、全部忘れよう!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺はそれ以上何も言わず、ベッドの中へと潜り込んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うう……なんで……あたし……うう……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "反対側のベッドでは、恐らくは紅が後片付けをしているんだろう。小さな嗚咽が響いている。\n……その……本当にごめん、紅……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "紅"], "product_name": "05_Tiny Dungeon BfY", "file_name": "012512h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "朝だ。\n昨夜はやっぱり相当に疲れていたらしい。ベッドに入って目を閉じた瞬間に意識を失い、気がついたら今だった。\n身体の方はまだ少し鈍い感じもするけれど、無理をしなければすぐに回復するだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "よし、それじゃあ起きるとするか", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そう口にしてベッドから降りた瞬間、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ひ、姫!?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "丁度朝食から戻ってきたらしい紅と目があった。\n正直、気まずい。昨夜の紅のあの行為……。\n紅もその若い女の子だし、ああいう行為があってもおかしくないとは思う。まあ、俺達男にだってそういう性欲あるし。\nただ、その真っ最中を、思いっきり目の前で見てしまったというのはさすがに……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ。その……お、おはよう……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "お、おおおおはよう!その、あの、本日はお日柄もよくいい天気で一部所により雨が降るでしょう!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "どうやら紅の方は気まずいどころか軽いパニック状態みたいだな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えーと、紅?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "す、すまない!昨夜は本当にその……あたしもどうかしてたんだ!\nまさか、あの……姫で、あんな行為……でも!し、信じてほしんだが、あんなのは、昨夜のが本当に初めてで……あんな、いかがわしい……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "いや、別にいかがわしいとは思わないよ。男も女も、その……色々あるし。だからまあ、そんなに自分を責めないでくれ\nとりあえず、昨夜のことは俺も何も見なかったことにするから、紅も忘れてくれ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "姫は、それでいいのか……?あたしをもっと責めないで……自分をあんないやらしい行為に使われたのに……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "言っただろ。俺は何も見なかった", "speaker": "姫"}, {"utterance": "姫……あ、ああ、分かった。その……あたしも忘れる", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅は少しホッとしたような顔を見せると、そのまま小さく呟いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "姫……ありがとう……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "とにもかくにも、これで今まで通りだ。今日からまた、頑張っていくとしよう。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "紅"], "product_name": "05_Tiny Dungeon BfY", "file_name": "012601a_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "なるほどな……もう少し自分に有利なポジショニングを考えながら戦わないとダメか……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "図書室で借りてきた本を、ベッドに横になりながら読みふける。\n閉館ギリギリまで居座るのもどうかと思ったので、少し早めに学園を後にしたわけだけれども、やっぱり隣にノートがいないとちょっと寂しさを感じるな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "贅沢すぎる悩みだなあ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "苦笑しながら呟くと、俺は再び本へと意識を戻す。さすがにノートが勧めてくれた本だけあって参考になる。\nとはいえ、さすがにこれだけ連続してると、さすがに……。\n眠くなってくる……。\nなあ……。\n…………。\n……。\n…。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "帰ってたのか姫", "speaker": "紅"}, {"utterance": "部屋へと戻ってきてみれば、いつの間に帰ってきていたのか、姫の姿があった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんだ、寝てるのか。まったく布団も掛けずに、風邪を引いても知らないぞ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅は笑うと、布団を掛けてやりにベッドへと歩いていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まったく、気持ちよさそうな顔をして", "speaker": "紅"}, {"utterance": "少しくらいはまあ、いじっても許されるだろう。紅は姫の顔を覗き込むと、その頬を人差し指で押した。ぷにぷにとした感触は結構気持ちいい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "むっ。男のくせにこの張りのある肌。なんかむかつくぞ。こいつめこいつめ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ぷにぷにと、その頬を押し続ける紅。姫の意外に端正な顔立ちが自分の指で崩れるのが、見てて結構楽しい。\n紅はその顔を見つめながら、その頬を人差し指でそっとなぞった。そのまま、唇へと持って行く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……姫……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ドクン、と胸が高鳴った。なんだろう。こうして見ているだけで、何か引き寄せられそうになる。\nその赤い唇から、目が離せない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヴェルに、ノートに、ウルル……相手は三人とも王女、か\nあたしなんて、人族の、ただの戦士見習い……比べることすらおこがましい、か……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "気がつけば、紅はその唇へと、自分の顔を近づけていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……姫……ちゃんと寝てくれてるか?実は起きてました、とかじゃないだろうな?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "反応はない。気持ちよさげな寝息だけが、室内には響き渡っている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……一度、だけだ。一度だけでいい。姫……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "恐る恐る、その唇を近づけていく。今ならまだ止められる。そう心の中では思っているものの、身体はまったく止まろうとしてくれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そして二人の唇は、しっかりと重ね合わされた。\n姫の熱い体温が、唇を通じて伝わって来る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……む……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "その感触を貪るかのように、紅は姫の唇を味わい続けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その息苦しさからだろうか。紅の感触のせいだろうか。姫がゆっくりと目を開く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん!?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そして、自分の目の前にある紅の顔に、姫は目を見開いた。\n重ね合わされた唇。眼前にある紅の顔。自分が今、紅とどういう状態にあるのかを理解する。\nなぜこんな状況にあるのかは分からない。けれど、自分が今、紅をキスをしているのは、紛れもない事実だ。\n姫は、言葉すら発することもなく、その状況を呆然と受け入れ続ける。\nやがて、ようやく満足したのか、紅がゆっくりとその顔を上げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふふ……姫の唇、もらっちゃった……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "どこかうっとりとした声で呟きながら、紅はその口元を緩ませる。\n姫とキスをした。その行為を、言葉で染み渡らせる。\nが、ここまで来て、ようやく紅は気がついた。姫が目を覚ましていることに。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あれ……?姫……起きて……\nぴいっ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "思い切り可愛らしい声で、紅は驚きの悲鳴を上げた。\n見られていた。思い切り見られていた。自分が姫にキスをしていたことを。\n自分の唇の感触を、思い切り感じ取られてしまった。\nかあっ、と一瞬で顔が熱くなる。頭の中が、恥ずかしさでいっぱいになる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "紅……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "さっきまで自分と重なっていた唇が、自分の名前を呼んだ。それだけで充分だった。\nそれだけで、紅はもう耐えられなくなっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ご、ごめん、なさい……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "羞恥で今にも泣き出しそうな声でそう言うと、紅は全速力で部屋から逃げ出していってしまった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "紅……今のは、いったい……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は一人部屋に取り残され、呆然と呟いた。唇には、まだ確かな熱さが残っている。紅の熱さだ。\n間違いない。自分は紅とキスをした。キスをしていた。\nそして、改めて理解した瞬間、一気に身体中が熱くなってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……俺、どんな顔で紅と会えばいいんだ……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "この夜、紅はヴェルの部屋に泊めてもらったらしく、この部屋には戻ってこなかった。\nホッとしたような……逆に困ったような……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "紅"], "product_name": "05_Tiny Dungeon BfY", "file_name": "012702_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ん……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "窓から差し込む光に一瞬意識を浮上させるが、寝起きのまどろみがそれを許さない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん~……眠……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "おーい、いい加減おきないと朝食を食べ損ねるぞ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "やたら遠くから紅の声が聞こえるけれど、それに答える間も無く意識が沈んでいく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こらこら!二度寝したらもう帰ってこれないぞ!起きろ姫!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "あ、あと……3分", "speaker": "姫"}, {"utterance": "子供か!?そんな定番な言い訳が通用するか!いいから起きろ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "往生際の悪い俺に痺れを切らしたのか、紅が俺の身体を思い切り揺さぶってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "じゃ、じゃあせめて、300秒でいいから……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "さっきより増えてるじゃないか!というかもう起きてるだろう……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "う、ばれたか……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "さすがに観念して目を開くと、ジト目の紅が視界に飛び込んできた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "おはよう、紅", "speaker": "姫"}, {"utterance": "おはよう姫。どうだ?時間ぎりぎりまで惰眠をむさぼっていた気分は?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "悪くない、できればもうちょっと……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "思わずそう呟いた俺に紅は軽く嘆息すると、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "少しは反省しろー!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ぬおっ!?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "シーツをつかみ、思い切り俺をベッドの外に叩き出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "目は覚めたか?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "はい、これ以上ないほどに……というか、いつもすみません……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "まったく、お前は普段はわりとしっかりしてるのに、なんで朝だけはこんなに弱いんだ?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "痛てて。うーん……何でだろう?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "というか男子寮にいた頃はここまでではなかったような気がする。\nまあ、あの頃は一人部屋だったし、自分でしっかり起きないと間違いなく遅刻確定だったからな。しっかりせざるを得なかったと言った方が正しい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "心のどこかで紅に起こしてもらいたいと願ってるのかもしれないな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "なんだそれは?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "いや、男のロマンの一つだし、女の子に朝起こしてもらうっていうのは", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そういって一人納得する俺に、呆れ顔の紅が言葉を返す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くだらないこと言ってないで、さっさと着替えろ。本当に朝食を食べ損ねるぞ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "うおっ!それは困る!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ぬあぁ!?だからっていきなり脱ぐなー!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "あ、すまない!ついあせって……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "紅が顔を赤くして慌てて後ろを向くのを見て、俺は謝りながらも苦笑する。毎度のことながら騒がしい一日の始まりだ。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "紅"], "product_name": "05_Tiny Dungeon BfY", "file_name": "023001_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "はあ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "広場のベンチで一人座り込みながら、紅はため息をついた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まあ、焦っても仕方ない事だとは分かっているんだがな……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "夕日を見上げそんな事を呟く。理由は簡単で、最近少し伸び悩み気味の自分に悩んでいる。それだけだ。\nこの手のスランプに特効薬は存在しないのは知っている。そして焦らなければいずれ時間が解決してくれる事も理解はしている。\nだから、普段の紅なら姫にでも軽く愚痴をこぼして、それで終わってただろう。しかし今の紅は少し違っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "姫……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "自然とそう言葉が出る。ここ最近、メキメキと力をつけてきている姫。そんな姫と自分を比べて、紅は焦っていた。\n当然姫が悪いというわけでも、紅が悪いというわけでもない。\nただ、姫と紅はメンバーの中では誰よりも付き合いが長い。しかも少し前まで、紅は姫を守っていると自負していた部分がある。\nそれがここ最近実力をつけてきた事で、もう守る必要が無くなってきてしまった。いや、むしろ自分が守られる場面すら出てきている。\nそれは、姫が自分から独り立ちして離れて行ってしまうのではないか、という不安にまで繋がってしまっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "分かってる、自分の考えすぎだって事ぐらいは……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そう呟いても拭いきれない漠然としたな不安。自分はこんなに脆かったのかと自嘲気味に笑ったところで、不意に声がかけられた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、紅ママ発見!", "speaker": "シャル"}, {"utterance": "ん?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "聞き覚えのある元気な声。顔を上げると、その金髪を揺らしながらシャルが紅に駆け寄ってきていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こんばんわ、紅ママ", "speaker": "シャル"}, {"utterance": "ああ、こんばんわ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "姫のことをパパと呼び、自分の事をママと呼んでくれる女の子。いつも元気な彼女が、紅の顔を見るなり首をかしげた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "どうしたの?少し寂しそうだよ?", "speaker": "シャル"}, {"utterance": "え?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "その言葉に紅は思わず驚いた。勤めて笑顔でいようとしていたつもりなのに、あっさりと見破られてしまった。自分はそんなに酷い顔をしているんだろうか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "今日は一人?パパは?", "speaker": "シャル"}, {"utterance": "ああ、今日は一人なんだ、ごめんな", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ううん、シャルは紅ママも大好きだもん、あやまらなくても全然OKだよ!", "speaker": "シャル"}, {"utterance": "そういっていつも姫にするように、シャルは紅へと抱きついた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "おっと", "speaker": "紅"}, {"utterance": "えへへ、紅ママも大好きだよ", "speaker": "シャル"}, {"utterance": "そっか、ありがとう", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ほお擦りしてくるシャルの頭を撫ぜている間に、紅は自分の中から不思議と不安が消えて行くのを感じる。\nああ、なんだかこの子を見てると、自分がつまらないことで悩んでいた事が、馬鹿らしくなるな。\nその腕の中の温もりに、紅は小さく微笑んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ありがとう、シャル", "speaker": "紅"}, {"utterance": "え?なにが?", "speaker": "シャル"}, {"utterance": "はは、こっちの話さ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "?", "speaker": "シャル"}, {"utterance": "自然と出たありがとうにシャルは首を傾げるが、紅はそれに答えることなく、ただ笑顔で頭を撫で続けていた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["シャル", "紅"], "product_name": "05_Tiny Dungeon BfY", "file_name": "024202_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ふう、すっきりした", "speaker": "姫"}, {"utterance": "誰ともなしに呟いて、廊下を進む。\n訓練を少しがんばりすぎたか、風呂に入っている間に完全に消灯時間が過ぎてしまったらしい。廊下は真っ暗だ。\nこんな時は、さっさと部屋に戻って寝てしまうに限る……と思ったところで、不意にお腹が小さく鳴った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "訓練があるからって夕食を抑えすぎたかな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あまり食べ過ぎると、どうしても動きが鈍くなる。今日は少し気合をいれて訓練に望もうと、夕食を少なめにしていた。\nどうやらそれが災いしたらしい。この時間になって、結構小腹が空いてしまったみたいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "今更食堂に行っても水ぐらいしか飲めないしなあ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "とは言ったものの、一度意識してしまうと腹に何かを入れたくてしかたなくなるのは人間の性だろう。\nさてどうするか……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "おや、白鷺さま。こんな時間まで訓練ですか?", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "あ、オペラさん\nいただきます!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はい、召し上がれ", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "オペラさんに両手を合わせ、作ってもらった料理を口に運ぶ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、おいしい……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ふふ、当然です。メイドさんの料理がまずいなどあってはならないのですから", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "ええ、本当においしいですよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "腹が減っていたというのもあるけれど、それを差し引いてもクオリティの高い料理に頬が緩む。\nとてもわずかな時間で作ったものとは思えない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふふ、そんなにおいしそうに食べてもらえると作った甲斐があります", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "料理を口に運ぶ俺を見ながら、嬉しそうに微笑むオペラさん。\nはっきり言って、運が良かったとしか言いようがない。\n丁度管理人室から出てきたオペラさんに事情を話してみたところ、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それなら、私が簡単なものをお作りしましょうか?", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "と、言ってくれたので甘えてしまったわけだけれど、あんな簡単に作っていたのに、これだけのものが出来るんだから、やっぱり凄いなあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、本当にすみません。わざわざ作ってもらっちゃって", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ふふ、本当に簡単なものですし、このくらい何でもありませんよ", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "いや、でも本当に美味しいです。こんど何かお礼しますよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "くす、本当に白鷺さまは律儀ですね。まあ、それが言いところでもあるんですけど\nでも、本当にお礼をもらうほどの事はしてませんので。気にしなくていいですよ", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "それでも食い下がろうとする俺に、オペラさんはいたずらっぽい笑みを浮かべると意外な事を言ってきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうですね、それじゃあ時間外労働の残業手当てでももらいましょうか", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "え?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そういって笑顔のまま口を軽くあけるオペラさん。\nえ、この体勢ってもしかして。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "残業手当代わりに、白鷺さまが食べさせてください", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "いや、残業手当って……というか、自分の料理じゃ無いですか", "speaker": "姫"}, {"utterance": "もう、分かっていませんね。こういうのは男の人にしてもらうからいいんじゃないですか。誰が作った料理かなんて些細な問題です\nささ、遠慮なさらず", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "そういうものなのかなあ。首をかしげながら、俺は箸で料理を一つ摘むと、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、はい。あーん", "speaker": "姫"}, {"utterance": "と、オペラさんの口元に運ぶ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あーん", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "うわ。初めてやったけど、思いの外照れるなあ、これ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はい、良く出来ました", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "そういって笑うオペラさんだが、やっぱり俺と同様に恥ずかしかったのか、頬が少し赤くなっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あはは、初めてしてもらったんですけど、結構照れますね", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "あれ?結構ウルルにやってませんでしたっけ?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "いえ、あれは私がウルルさまにしている方ですので。してもらったのは今日が初めてです", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "確かにまあ、こんなこと誰かにやってもらう機会なんて普通無いからなあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はあ、それも男の人になんて、初体験です\nオペラの初めて、白鷺さまに捧げちゃいました", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "いやいや、いちいち誤解を招くような言い方をしないでください", "speaker": "姫"}, {"utterance": "照れ隠しなのか違うのか、そんな事を顔を赤らめてもじもじしながら言い出すオペラさんにツッコミを入れる。\n……意外に本気だったりして?", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ありがとうございました。おかげでぐっすり眠れそうです", "speaker": "姫"}, {"utterance": "お役に立てて何よりです", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "その後綺麗に夜食を平らげると、手伝う暇もなくオペラさんが完璧に食器類を片付けてくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、おやすみなさいオペラさん", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そういって食堂を出ようとしたところで、オペラさんの声が俺を呼び止める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "白鷺さま、あまり根を詰めすぎないようにしてくださいね", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "え?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "まあ、私が言わなくても、心の底から白鷺さまを心配して見守ってくれる方もいらっしゃいますし、平気だとは思いますけどね", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それじゃあ、白鷺さま。おやすみなさいませ、よい夢を", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "俺が言葉の意味を考えている間に、完璧な動作で一礼したオペラさんは食堂を出て行ってしまった。\n……何が言いたかったんだろうなあ、オペラさん……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "オペラ"], "product_name": "05_Tiny Dungeon BfY", "file_name": "024404_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "放課後、俺は戦闘服姿で闘技場へと足を踏み入れた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "放課後ヒメ一人で闘技場に来て、戦闘服で。他のみんなには内緒でお願い", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "昼間の授業でヴェルに耳打ちされた通り、他のみんなには何も言っていない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヴェル?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その姿を求めて周囲を見回す。が、その瞬間、背筋を怖気が走り抜けた。俺は慌てて前に飛ぶ。\n同時に、すぐ背後に何かが振り下ろされた。その余波だけで吹き飛ばされそうになるのを、かろうじてバランスをとって堪える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くっ、誰だ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "剣を構えながら素早く振り返れば……、\nそこには、戦闘モードのヴェルが立っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヴェ、ヴェル?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "何も言わずに私と戦って、ヒメ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "愛用の黒い鎌を手に、真剣な目で俺を見るヴェル。それは冗談でもなんでもない。むしろ本気で俺を殺そうとしている……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "どういうことだ……?誰かに脅されてるとか……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "違うわ。私は脅されてもいない、洗脳なんかもされてない。あくまでも私自身の意思でお願いしてる\nたとえイヤだとしても、ヒメに選択権はないわ。だって、私が勝手に襲うんだもの", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "素早い踏み込みと共に、一気に横へと薙ぎ払われる黒い鎌。ゴウッ、と信じられない風切り音が響き、咄嗟に飛んだ俺の胸を掠めていく。\nヴェルの身長よりも長いヴェルの鎌。それを片手で、あの速度で振り回されれば、距離なんてほとんど関係無いに等しい。\nあの攻撃を見切るには……やっぱり真眼しかないか……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "遅い!私の前で動きを止めていられる余裕があるわけないでしょう!!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "な!?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だが、それ以上にヴェルの刃は早かった。真眼を使うにも、そもそも使う暇がない。使おうと一瞬でも動きを止めれば、間違いなくそこを狙い撃ちにされる。\n普段はその魔力を使った破壊力に目が行きがちだけれど、本気で戦うとなれば、ここまで速く、広いのか、ヴェルの攻撃は!", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そのまま逃げ続けられるだなんて思わないでね", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "完全に逃げの一手のみの俺に対し、ヴェルの冷たい言葉がかけられる。けれど、その通りだ。この攻撃をこのままかわし続けられるとも思えない。\n少しでもかわし損ねてしまえば、そのまま怒濤の連撃に巻き込まれる。それくらい、ヴェルの攻撃の回転は速い。\nやるしかない、な。\nここに来て、俺は腹を括った。\n真眼を使う余裕はない。だったらそれを使わず、今まで培ってきた技術だけでなんとかするしかない。まずは相手の動きをよく見ろ。そしてその先を予測しろ!\n大きく振りかぶるヴェル。俺は一気に懐へと飛び込むと、ヴェルの刃ではなく、その柄を受け止める。\n刃を受け止めるよりも威力は下がるし、ヴェルの鎌程の大きさなら、かえって攻撃しにくい場所のはずだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふうん。少しまともになったみたいね", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "その顔に、嬉しそうな笑みが浮かぶ。けれど、それも一瞬。\nヴェルは自分から後ろに跳ぶと、そのまま横に薙ぎ払った。が、ヴェルが跳んだその瞬間に俺も予測して背後に跳んでいる。\n黒い刃は俺に届かなかった。\n……なんだ、これ?\nあのヴェルの動きに、ついていけてる?いや、そんなに高いレベルじゃない。だけど、ギリギリで対応ができてる。\nさっきまでみたいにただ防戦一方ではなく、ヴェルの動きに合わせた戦い方が出来ている。ここ最近の不調さが嘘みたいだ。\nいったいなんで急に……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "当然よ。真眼のことばっかり考えて、普通の戦い方を見失ってるんだもの", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "え?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "真眼が凄い技術だっていうのは分かるわ。だけど、それはあくまで技術の一つ。それを使う前に、相手の動きをよく見て、動かなくちゃ\n最近のヒメは、自分の動きを完全に忘れてしまっていた。それじゃあ、動けるわけもないわ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "……そうか。真眼のことしか考えなくなってたんだ……それじゃあ、ダメに決まってる", "speaker": "姫"}, {"utterance": "当然だ。今まで培ってきたあらゆるものを捨てていたんだから、上手く動けるわけもない。真眼だって、うまくいくわけがない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まさか、ヴェル。それを教えるために……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だ、だって、その……最近のヒメ、ずっとノートとの特訓ばっかりだから……私に出来ることなんてこのくらいしかないし……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "……そうか。本当に周囲を見られなくなってたんだな、俺は……。こんなに心配してくれてる子がいたのに。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめんな、ヴェル……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ヒメ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "俺は心からの謝罪を口に、ヴェルの頭を撫でる。ヴェルはそれを、本当に嬉しそうに受け入れてくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヒ、ヒメ!?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "が、不意に何かに気付いたのか、いきなり俺の腕に抱きついた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヴェル、どうかしたのか……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "こんなところに、傷が出来てる……!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "それは、今のヴェルとの戦いの中で、ヴェルの鎌をわずかに掠ってできた傷だ。多少血は出ているものの、たいしたことはない。\nけれどヴェルは、その傷を見て今にも泣きそうな顔になった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめんなさい!ごめんね、ヒメ!ああ、こんなに血が滲んで!!\nああ、痛い!?大丈夫!?ま、待っててすぐ消毒を……な、舐めるといいのよね、確か……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "い、いや、大した傷じゃないし、すぐ治るから平気だよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だ、だって……だってえ!!私が……私がヒメにケガを……ごめんなさい、ごめんなさいヒメ……わ、私、奴隷にでも犬にでもなるから許して……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "なんていうか、ヴェルは本当にヴェルだなあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ねえ、ヒメ……あのね……わ、私、ヒメへの想いだったら、絶対にノートに負けない!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "してヴェルは、俺を見上げたままで言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヒメがノートとその、仲良くするのはいいの。別に。だけど……だから、私にも、ノートと同じくらいのヒメの温もりを注いでほしい……\nノートがヒメを好きだっていうなら、私は絶対に、それ以上にヒメが好き\n私の方も、少しでいいから見てほしい……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "潤んだ瞳で俺を見上げ続けるヴェル。それがヴェルの本当に真摯な想いだっていうことがよく分かる。疑うことすらおかしい。\n本当に……なんでこんなに愛しいんだろうなあ、この魔族の少女は。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヴェル……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そんなヴェルの身体を、俺はしっかりと抱きしめる。ああ、ヴェルの匂いがする……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヒ、ヒメ?あの……今動いたばかりで汗臭いから……その……シャワーを……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "恥ずかしそうに身体をよじるヴェルだけれども、俺はその身体を離さない。しっかりと抱きしめたまま、ヴェルのすべてを堪能する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これだってヴェルの匂いだよ。凄くいい匂い……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ……う、うん……\nえへへ……ヒメも、ヒメの匂いがするね……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "俺にその身体を完全に預けるヴェル。俺はそんなヴェルを、更に強く抱きしめた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ヴェル"], "product_name": "05_Tiny Dungeon BfY", "file_name": "024702_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "しっかりと抱きしめたヴェルの身体に、背中から腕を回す。\n一つはヴェルの形のいい膨らみへ。もう一つは、ヴェルの恥ずかしい下半身へと。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……っ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "その両方を服の上から愛撫すると、小さな声がその口からこぼれ落ちた。\nノートや紅ほどではなくても、立派に女の子をしているヴェルの膨らみ。その柔らかさを手のひら全体で感じながら、先端の突起を指でいじった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヴェルの胸、もう硬くなってきてる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だ、だって……ヒメが触ってるんだ、もんっ\nヒメに触られたら、す、すぐこうなっちゃう……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "俺の手が動く度に、甘い喘ぎを上げるヴェル。俺の手を素直に受け入れて、そのまま感じてくれている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もしかして……こっちの方、も……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺はヴェルの耳元で囁くと、そっと下半身の方に触れている手を動かした。縦筋に沿うように優しく上下に。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んあっ……だ、だめ……ヒメの手っていうだけで……ビリビリ、きちゃう……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "その小柄な身体を震わせながら、俺にすべてを預けてくれるヴェル。喘ぎ声の可愛らしさに、俺も自分の昂ぶりを押さえられない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺も……ヴェルの身体っていうだけで、凄い興奮してる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "う、うん……ヒメの……か、硬いの、当たってる……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ズボンの中で怒張した自分を、ヴェルのお尻に擦りつける。この先のことを想像したのか、ヴェルの頬が更に赤味を増した。\nこの身体にもっと触れたい。俺はそんな欲望に自分を任せると、ヴェルの服を右胸の部分からそっと脱がす。そのままブラもズリ上げると、その膨らみを直に揉んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃあっ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "いきなりの直接愛撫に、ヴェルが驚きの声をあげる。けれど決して嫌がることはなく、俺はその胸の柔らかさを堪能させてもらう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あの……胸はあまり見ないで……\nノートとか紅に、勝てる気しないの……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そうかな……俺の手に丁度いいし……綺麗な形してる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "少し悔しげなヴェルの言葉に苦笑すると、俺はじっくりとその胸を味わう。確かに大きさではノートには叶わないけど、気持ちよさでは決して負けていない。\n手のひらに吸い付くような胸の張り。ツンと上向いた乳首に、自在に形を変える柔らかな膨らみ。一日中揉んでいても飽きない気がする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヒメは……大きい方がいい……?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "大きさは気にしないかな……ただ、その子のっていうだけで興奮するし……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "今はこの、ヴェルの胸が凄く好きだ。俺は固く尖ったその尖塔を、少し強めにつまんだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……ん……ふあぁっ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "思わず大きく出てしまった喘ぎ声に、ヴェルは慌てて口を閉じる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "せ、先端は……感じすぎちゃうから……だ、だめ……っ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "相当感じるのをガマンしているのか、必死に口を押さえるヴェル。そんなヴェルの可愛さを堪能しながらも、俺はコリコリした感触を指先で存分に楽しむ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んうっ!!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "背を反らし、それでも声を抑えようとするヴェル。無理に抑えないで、むしろもっとたくさん聞かせてほしい。俺は左手の指を、そっと下着の裾から忍ばせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……んく……う……ああん!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "秘裂に直接指先を埋めると、ヴェルはガマンしきれなくなったのか、可愛らしい鳴き声を聞かせてくれた。俺はそのまま、下半身の布を横へとずらす。\nそしてそのまま、秘裂の中を前後させた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……ヒメの、指……\nふあぁ!!や、あ、ああ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "俺の指に、大きく喘ぎながら全身を震わせるヴェル。秘裂の奥の方から、熱い蜜が垂れてきて俺の指を濡らしていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヒ、ヒメの、指……あ、熱くて……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルのここもだよ。なぞってるだけなのに、凄い……火傷しそうだ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "柔らかいヴェルの秘肉の感触をプニプニと楽しみながら、熱いレールの中の指を動かす。\nどんどんと湧き出す蜜で、秘裂の中は洪水のような状態だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それに、中からどんどん溢れてきてて……くちゅくちゅって音し始めてる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "いや……い、言わないで……恥ずかしい、の……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ごめん……恥ずかしいついでに……ヴェルの、見たい", "speaker": "姫"}, {"utterance": "突然の俺の申し出にヴェルは顔を真っ赤にしたまま戸惑うものの、やがてこくん、と頷いてくれた。\n四つん這いになったヴェルを後ろから眺める。その丸みを帯びた女性らしいお尻と、それを包み込む薄い布地に、どうしても目がいってしまう。\n正直、今すぐかぶりつきたいとまで思ってしまうくらいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヒメの視線……凄い熱く感じる……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そんな俺の視線をしっかりと感じ取っていたのか、ヴェルは恥ずかしそうにそう言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ……ごめん。その……こんな角度で見るのって凄い興奮して……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "お尻の方が好き……なの……?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルのお尻のラインとかは好きだけど……入れる場所としてっていうなら分からないなあ……経験無いし、さすがに……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "この形は凄くいいなあ、なんて思っちゃうけれど、さすがに性行為の対象としてはどうだろう。\nまったく興味がない……というわけでもないんだろうけど、率先してここに入れたい、とはさすがに思わない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ヒメがしたいなら……その……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルとしても、さすがにお尻を使うというのは怖いんだろう。それでも不安を飲み込みながらそれを受け入れようとしてくれるのは嬉しかった。\nだけど、少なくとも今日はそんなことをするつもりはない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、今日は普通に前がいい、かな……ヴェルとのその……初めてだし……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ヴェルの初めてを、変な思い出にはしたくない。だから今日は、少しでもヴェルに感じてもらいたい。\n俺はヴェルの下着に手をかけると、ヴェルが頷いてくれるのを待って、そっとズリ下ろした。\n目の前に、ヴェルの女の子の入り口がある。ヘアはまったく生えていない。生まれたばかりの赤ん坊のようなその丘に、綺麗に閉じた縦の筋があった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヴェルのここ……ピッタリ閉じてる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だ、だって……ヒメしか……入れないもん……\nで、でも、お願い……あんまり見ないで……私……恥ずかしさで震えて……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "本当に誰にも見せたことのない場所。ヴェルはその秘密の場所を俺に見せながら、羞恥に震えていた。\nけれど、やっぱり言葉で言うだけで、決して隠したり塞いだりしようとはしない。俺に、そのすべてを見せてくれる。\nこの秘裂の中にあるヴェルの恥ずかしい穴。そのすべてを見て、いじりたい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめん。俺、ヴェルのもっと奥が見たい……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "桃色の秘肉が。割れた秘裂の向こうに広がる。\nまだ少しも穢れていない、くすんでもいない綺麗なピンク色。間違いなく俺が、ここに触れる初めての男だろう。\n排泄のための小さな穴と、俺を受け入れるためのやっぱり小さな穴とがよく見える。\n俺は口を近づけると、その秘肉にそっと舌を這わせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……ヒメの舌、が……\nだ、だめよ、ヒメ……そ、そこは……きたな、い……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "感じているのか、俺の舌の動きにヴェルの吐息が甘さを帯びる。俺はそのまま舌を動かし、ヴェルを味わっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……これが、ヴェルの味なんだ……\n何かピリってきて……でも、甘く感じる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ジワジワと湧いてくるヴェルの蜜。俺はそれを舌ですくいとり、存分に味わった。\nそして、ゆっくりと舌を下げていく。秘裂の先端部分、包皮に守られたその場所へと。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……はぁ……ん、んん!や、あ、ダメ!そ、こ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "舌先を尖らせ包皮の中に差し入れると、ヴェルは背中を弓なりに反らして喘いだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こんなに膨らんで……固くなってる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "既にぷっくりと充血したそこは、固く大きくなって俺を待っていた。そのまま舌先で責め続け、包皮を剥き上げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ、はあん!そ、そこ、は……き、きちゃうの!で、出そうに、なっちゃう!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "凄い……一気にこんなに出てきた……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "一気に溢れてきた蜜に、思わず驚きの声を出す。俺はそれを掬い上げるように舐めながら、再び舌を入り口の方へと持っていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "身体が、熱くて……こ、こぼれて、きちゃう……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "全身を震わせて感じているヴェル。今度はその入り口に、舌を差し入れていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、ああん!ヒ、ヒメの舌、が……入って……!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "すっかり濡れきったヴェルの中を、俺の舌で存分に味わう。熱い膣壁を舐めるたび、淫靡な水音と共にヴェルが背を反らせながら鳴いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふあ、あ、やあん!わ、私の中……ぴちゃぴちゃって音して……\nヒ、ヒメ!お願……わ、私、そこはヒメ、で……!!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "あまりの蜜の量に、いつの間にか俺の口もベタベタになっていた。そして、ズボンの中の俺自身も、もう限界に達している。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その……それじゃあ、ヴェル……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は、ヴェルとの一線を越えるべく、自分を取りだした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヴェル、大丈夫か……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "入れやすいようにスカートを脱がせ、俺はヴェルを壁に寄りかからせた。その状態で、ヴェルの左足を抱え上げる。下からみれば、さぞ凄い光景だろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え、ええ……私に、ヒメが当たってる……やっぱり、恥ずかしい……\nでも、嬉しい。やっと、ヒメにあげられる……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "俺はもういつでもいける状態にある。そしてこれからの行為に、ヴェルは少しも不安がることなく笑ってくれていた。\n俺に捧げる。そのことを本気で喜んでくれている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その……俺ももう相当興奮してて、いいか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ええ……来て、ヒメ。私の中に……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "俺はいきりたった自分をヴェルの入り口にそっとあてがうと、ゆっくりと腰を突き出していった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う……くうっ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "狭い入り口を強引にこじ開けながら、俺がヴェルの中へと侵入していく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "す、凄い……ヒメので、い、いっぱい以上に、広がってる……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヒダを引き剥がし、初めて異物を受け入れるそこを、無理やり広げて進んでいく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くっ!ヴェルが……凄い締め付けて、くる……\nまだ先の方だけ、なのに……!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ようやく先端が入っただけにもかかわらず、ヴェルは俺をしめつけてくる。熱いヴェルの体温が、粘膜を通じて伝わってきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、一気にきて、ヒメ……私の中、に……ぜ、全部いれて……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そこから赤いものを垂らしつつ、ヴェルが懸命に痛みを堪える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "私のそこ、はね……ヒメを収めるための、ものなんだ、から……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "苦しげに、だけど願うかのように言うヴェルに、俺も頷き返した。このまま少しずつ行っても苦しいだけだ。一気に行ってしまった方が……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ……行くよ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺の言葉に、ヴェルが大きく息を吸い、止めた。俺は一気に全力で腰を突き出す。\nぶつんっ、と固い感触と共に、俺が半分ほどヴェルの中へと入り込んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、うあぁ!!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "……キ、キツイ、けど……入った……\n大丈夫か、ヴェル……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "え、えへへ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "心配する俺に、けれどヴェルは笑顔を浮かべる。当然痛いんだろうけれど、それをすべて飲み込んで、嬉しそうに笑っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん……私の中いっぱいに……ヒメが、いる……\nようこそ……ヒメ。私の中、に", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "俺がヴェルを奪ったこと。ヴェルと俺が一つになったこと。それを心から喜んでくれている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "気持ちいい……?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "あ、ああ……凄く、いい", "speaker": "姫"}, {"utterance": "熱いヴェルのヒダが、俺にピッタリと貼り付き締め付けている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、いれてるだけなのに、グニグニって動いて……お、俺を、刺激してく……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "すべてが独立した生き物みたいに、ヴェルが呼吸するたび動いて俺を刺激する。\nその度にビリビリと電気のような快感が背筋を走り、俺の射精感を高めていった。\n正直、少し気を抜けば今すぐにでも出してしまいそうだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん……感じて、私を……\nいっぱい、いっぱい動いて、いいから……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "だけど、そんなことを言われたら、黙ってなんていられるはずがない。\n天国みたいなヴェルの体内。この気持ちよさをもっともっと味わいたい。ヴェルも、もっともっと気持ちよくしてあげたい。そんな気持ちが俺の腰を動かした。\nゆっくりと、ゆっくりとヴェルの中を動いていく。熱くて狭い秘洞からゆっくりと肉棒を抜いていき、途中でまた埋めていく。\n熱い肉ヒダが捲れ上がっては、また押し込められていくその感触は、もうやみつきになりそうだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ……ん、んあっ!\nヒメのが……私の中、掻き回してる、みたい!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "痛みの方は慣れてきたのか、ヴェルも明らかに気持ちよさげな声を上げ始めている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、頭の先まで、ゾクッ、って来ちゃう!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "少しずつ増えてきたヴェルの蜜に、俺自身も、更に深くまで進めるようになっていた。ヴェルの身体の最奥まで、ずぶずぶと怒張したそれを押し込んでいく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺も……気持ちよくって、さっきから震え、とまらないよ……\n腰が勝手に動いて……も、もう……吸い取られそう……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "下半身には、いつでも暴発しそうなほどの欲望が溜まっている。だけど、まだだ。まだヴェルを味わい足りない。俺はヴェルの中へと一気に突き立てた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、そこ!ふ、深くて、いいのっ!\n一番深いところ、に……ヒメが当たって……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "奥の壁にごつん、と強めに当たった瞬間、ヴェルが大きく空を仰いだ。俺はそのまま加速させながらヴェル責め続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、やだ!も、もう、変なの、き、きちゃって!\nい、いろんなのが、湧き上がってきて……と、とまんないよぉ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルの全身がぷるぷると震えていた。ヴェルの方も、もうそろそろ限界みたいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、あ、はぁ……ん、んう!き、気持ち、いい……ん、ああ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そして俺も、さすがにこれ以上はもちそうにない。更に動きを速めながら、一気に絶頂までもっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お、俺ももう、出る……ヴェルの中で……いいか?中に、出したい……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "うんっ……うん!中に、来て!中じゃなきゃ、やだぁ!!\nあ、あく……ん、んあ、ああ、あああっ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルの甘い嬌声が耳元で響く。全身が麻痺したみたいに感覚がない。ただヴェルと繋がった下半身だけが、今にも爆発しそうなほどに熱い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、くう!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そして、俺はヴェルの中へとガマンしていたすべてを一気に注ぎ込んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひ、あ、あ、あああああああああああ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "と同時に、ヴェルは大きく弓なりに背をそらしながら、思い切り絶頂の声をあげる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……ヒメのあったかいのが……いっぱい……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ドクドクと俺の中から噴き出す精が、ヴェルの中を満たしていく。同時に、何か温かいものが俺にかけられているのに気がついた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……ヴェルのも、あったかいのが……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そっと視線を送って見れば、ヴェルから温かい液体が噴き出して、俺にかかっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え……あ……わ、私……出ちゃって、る……?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "それが何かは考えるまでもなく明らかで、ヴェルの顔がぼんっ、と真っ赤に染まると、その目に大粒の涙が溜まっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、やあ!ダメ!ごめんなさい、ヒメ!違うの!これは、違うの!\nお願い、見ないで!止まってえ!!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "さすがのヴェルも、これを俺に見られるのは想定外だったみたいだ。\nただ申し訳ないものの、なみだ目で必死になるヴェルの姿が俺にはやたらと可愛く映ってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、なんか、不思議な感じだな……ヴェルの中から温かいのが噴き出して……俺にかかってる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ガマンできなくなるくらいにヴェルが感じてくれた、ってことなんだろうな。これはこれで、まあいいんじゃないかと。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え、えへへ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "それから少しして、ヴェルの放出は止まった。ヴェルはどうしていいか分からないのか、恥じらいに染まった顔でごまかすように笑っている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "た、たくさん……あの……出ちゃった……\nほ、本当に恥ずかしいとこまで、見られちゃった……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "その……うん、か、可愛かったと思う。だから……まあ、その……気にせずに", "speaker": "姫"}, {"utterance": "恥じらうヴェル可愛いし、これはこれで得した気分かもしれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え、えへへへへぇ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "余程恥ずかしかったんだろう。ヴェルはそれからしばらくの間、ずっと笑っていた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ヴェル"], "product_name": "05_Tiny Dungeon BfY", "file_name": "024703h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "放課後、すでに人のいなくなった休憩室に一人で向かった。\n授業終了後、いつの間にか俺の机に入っていた一通の手紙。その指定に従い、俺は一人で休憩室を訪れるとその姿を探す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "結構早かったですね", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "投げかけられた声に驚くこともなく視線を向ければ、そこには差出人、フォンの姿があった。テーブルに肘をつき、こちらを見上げている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、女性を待たせるのもあれかなと思って", "speaker": "姫"}, {"utterance": "呆れました。てっきり逃げ出すかヴェルさま辺りを連れてくると思ったんですけど、まさか本当に一人で来るとは……\n想像以上のお人好しなのか、思った以上のお馬鹿さんなのか判断に困ります", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "手紙に書かれている通りに動いたのにこの言われようは、さすがに理不尽じゃないかなあ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は苦笑しながらフォンのいるテーブルへと足を向ける。\n毒舌ではあるけれそ、その裏側には気遣いのようなものも感じる。正直、この子の毒舌は嫌いじゃない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "警戒心が足りないって言ってるんです。最初に会ったときにフォンが言った事をもう忘れたんですか?", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "いや、さすがに覚えてるよ。あんなインパクトのある出会いを簡単に忘れられる奴は、そうそういないと思うよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "何せ初見でいきなり、俺が魔界のマイナスになるかどうか見極める、なんて言われたんだから。\nフォンの職業的にそれはつまり、マイナスになった時点で消去対象になる、という事だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それで、わざわざ俺を一人で呼び出したって事は、答えが出たのかな?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "察しはいいみたいですね。助かります", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "フォンはそう言って軽く笑う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まあ、でも安心した。この様子じゃいきなり殺される事はなさそうだ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そうですか?いくらここでもあなた程度、誰かが来る前に三枚に下ろすぐらい、わけないですよ", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "実際その通りだ。実力では俺は、フォンに逆立ちしてもかなわない。そして、今言った通りのことを本当に行えるだけの力を、フォンは持っている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、俺はそうかもしれないけど、ここで俺を殺せば学園長に迷惑がかかるだろ。少なくとも、フォンはここでは絶対に手をだしてこないと思っただけだよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "フォンは魔界はもちろんだけど、それ以上に学園長個人を尊敬してる節があるし、その顔に泥を塗る事は絶対しないだろ?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺の予想にフォンが少しだけ驚いたように嘆息する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "本当、物事を察する能力は人並み以上にあるようですね\n姫先輩の言う通りですよ。フォンは少なくとも、今この場で何かをする事はありません", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "それじゃあ?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ええ。少なくとも今は姫先輩が魔界にマイナスを持たらすように見えませんでしたから\nまあ、ヴェルさまを魔界から引き離したっていう、個人的な恨みはありますけど", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "いやあ、俺は人畜無害な事には定評があるからな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "フォンの言葉に冗談交じりにそう返す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "良く言います。女性にとっては天敵に近いケダモノのくせに", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "その一言に俺の笑いが凍りついた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え?あれ?もしかして……知ってます?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あれを一日中見せられれば嫌でも気づきます。それに今日の実技の授業で、ヴェルさまの動きが少しぎこちなかったですし", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "ああ、デイルといいフォンといい、世の中隠し事ってのはできないもんだなあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まったく不思議な人です", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "え?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そんな言葉と共に、フォンの顔が笑顔に変わるのを見て思わず驚く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "見た目はただの人畜無害な人族なのに、妙に人を惹き付ける魅力を持っていて\n三界の至宝を手篭めにしながらそれを誇ろうとも、利用しようともしない\n野心と呼べるようなものは持っていないくせに、向上心は人一倍\n不器用で直ぐに壁にぶつかるくせに、気がついたら壁を乗り越えている\n鈍感のようで、肝心な部分への察しは異常に良くて、最終的に確信をつく洞察力を持っている", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それは非常に的確な俺の分析だった。俺自身には見えてない部分までしっかり見抜かれている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "職業柄いろんな人を見てきましたけど、姫先輩みたいなタイプは出会ったことはないですね。人族の中でも希少種中の希少種ですよ", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "それは褒められてるのか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "少なくとも見ていて退屈をしないという一点においては、評価していますよ", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "その評価はあんまり嬉しくないなあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くす。それじゃあ帰りましょうか", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "自分の最終的な評価に複雑な表情をする俺を見て、フォンは笑いながら立ち上がった。\nそして、そのままスタスタと出口にまで歩いてゆく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "っと、待ってくれよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "言いたい放題言うだけ言って去って行くフォンに苦笑しながら、俺はフォンの背中を追いかける。\nすると、唐突にフォンが振り返った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "っと、言い忘れてました", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "ん?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "今度はどんな辛辣な言葉を浴びせられるのか、そう覚悟する俺に、けれどフォンは真面目な顔になって頭を下げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "最初に会ったときの暴言は訂正して謝罪します", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "え?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それだけです。さあ、帰りましょう", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "そうして、再び俺に背を向けて歩き出すフォン。\n俺は、完全な不意打ちに硬直してしまっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もしかして……それを言うためにわざわざ呼び出したのか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "誰ともなしに呟いた一言に、フォンは答えなかった。まったく回りくどい事をする子だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "フォンも俺の事を言えないぐらい変わってるよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "思わず笑ってしまった俺の言葉にも、フォンは何も反応を示さなかった。\nけれどその顔は、きっと夕陽に負けないくらい赤かったんじゃないかと思う。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["フォン", "姫"], "product_name": "05_Tiny Dungeon BfY", "file_name": "024802_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "さすがに午前中で終わりだと早く感じる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "すまないが、今日は遠慮させてもらう\n最近どうにもスランプ気味なんでな。ちょっと丘の方で色々と試してみたいんだ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "放課後。今日はこれからどうするか、という話をしていたところで、紅はそんなことを言い出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "特訓だったら相手もいた方がいいだろ。付き合おうか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "いや、本当にダメだったらお願いするところだが、今はもう少し一人で挑戦してみたいんだ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そうか……分かった。無茶はしないでくれよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺達はそう言って別れると、紅の背中を見送ってから、街へと向かった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "紅"], "product_name": "05_Tiny Dungeon BfY", "file_name": "035501_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "動く気力はもうなかった。その場に座りこみながら、ただ茜色の空を見上げる。\n誰も何も言わなかった。みんながみんな、ただその場で自分の無力を噛みしめる。\n終わった……とは思えなかった。何が終わったのかも分からなかった。\n結局、俺は何も守れていない。シャルは死んだ。ついさっきまで、あんなにも元気だった命が、今はもうこの手のひらからこぼれ落ちている。\nあれから、一時間も経っていないのに……たった数十分の時間で……こうも簡単にこぼれ落ちた。\nそして、その最後の剣を、ノートに振るわせてしまった。\nシャルに守られたアミア。シャルを止めたノート。シャル自身。そのすべてを守れなかった。\nそして……。\n俺は気を抜けばすぐにも崩れ落ちてしまいそうな足にどうにか活を入れ立ち上がる。そのまま、その隣に立った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……誰のせいでもないし、ここにいるみんなのせいでもある。誰か一人が背負えるようなものじゃないぞ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ただその場に立ち尽くし、黙って笑う少女の、その隣に立った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ……分かってる……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "分かっているはずがなかった。分かることができるはずがなかった。\n微笑みながらのその言葉には、ただ自嘲の想いだけが込められている。\n助けられるチャンスがあった。アミアが襲われたあの時、自分に力があったなら……。\n今の紅の心には、きっとその言葉しかない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……紅だけじゃない。俺も、ノートも、アミアも、みんなも、ここにいる全員が同じことを思ってる\n紅だけじゃない", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ああ……分かってるよ……\n本当に……分かってるんだ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "微笑みの中、静かに流れていく涙。\nその涙にかけられる言葉を、俺達の誰も持ってはいなかった……。\n空がただ……赤かった……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "紅"], "product_name": "05_Tiny Dungeon BfY", "file_name": "036303_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "誰も元気がないのは、寮に帰ってきてからも同じだった。\nそれは、現場にいた俺達だけでなく、この寮に住むほぼすべての人達が、だった。\n今回の事件がこれから何をもたらすか、なんとなくでも予感しているのかもしれない。皆が部屋へと閉じこもり、寮全体が、まるで幽霊屋敷みたいに静まりかえっている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……紅、大丈夫か?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "椅子に座り、ぼーっと外を眺め続ける紅に声をかけてみる。が、返事はない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "おい、紅?本当に大丈夫か?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "え?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "今度は呼びかけながら、その肩に手をやる。紅は我に返ったみたいに、慌てて振り返った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……すまない。ちょっと疲れただけだ、問題ない", "speaker": "紅"}, {"utterance": "俺の顔を見て、自分が心配されていることに気付いたらしい。無理に笑って元気を見せる紅。空元気なのが分かるだけに、辛いな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あたしなら、本当に大丈夫だ。むしろその……アミアの方が辛いはずだし、そっちに行ってやってくれないか", "speaker": "紅"}, {"utterance": "本来なら、生体コアとして狙われていたのは神界王女である、アミアだった。けれどシャルにかばわれ、あんな形になってしまった……確かに、辛いだろうな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……分かった", "speaker": "姫"}, {"utterance": "けれど、俺には紅の方が今は脆く見えてしまった。本当に、今すぐにでも折れてしまいそうなほどに。それでも、この笑顔の前に、俺は言ってやれる言葉がない。\n俺は、アミアを元気づけるべく。部屋を後にした。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "紅"], "product_name": "05_Tiny Dungeon BfY", "file_name": "036304_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "へへーん。お兄ちゃん、押し倒しちゃった", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "頬を真っ赤に染めたまま、無理に強がるようにしてアミアが言う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "おいおい、これが、たった今まで泣いてた少女のすることか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺のその言葉をあえて聞き流して、アミアがこちらを見つめてきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だってお兄ちゃん、わたしを元気づけに来てくれたんでしょ?\nだったら、わたしも元気になってみせなくちゃダメじゃん", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "そう言って精一杯に強がった顔を見せるアミア。そんな姿に、アミアの強さを感じた気がした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんか、凄い理屈だけれど……でも、アミアらしいな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "正直、その勢いにはうなずくしかない。俺は素直に苦笑する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でしょでしょ", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "そんな俺に嬉しそうに笑うと、アミアはスカートへと手をかけた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アミアちゃんの下着姿だよ。どう、興奮する?", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "焦りを隠さないままにスカートを脱ぎ捨てたアミアは、水色のシンプルな下着を、俺に見せつけるように腰を前に出す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もうちょっと大人っぽい下着だったらなあ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "けれども、なんとも必死な姿は、どうしても苦笑の方が勝ってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そんなのわたしらしくないじゃん。そういうのは、お姉ちゃんにお任せで、わたしは可愛らしさを押し出してくの", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "それは確かに、アミアの言う通りだ。アミアはあくまでもアミアでいてもらわなくちゃ困る。アミアはアミアでいてほしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それに……これからすることに大事なのは、この下だもんね……", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "アミアは更に言ってから、今まで以上に顔を赤く染めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……見たい……?", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "ともすれば泣きそうに聞こえてしまうアミアの恥ずかしさに震える声。笑顔の裏で、必死に辛い気持ちを押し込んでいるんだろう。\nこんな姿を見せられて、拒絶出来るはずもない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、見たいな。アミアのそこ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "アミアは、俺の返事に安堵したように頷くと、意を決したように下着に手をかけた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん……そ、それじゃあ、脱ぐね……", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "少しずつ、本当にゆっくりと下ろされていく水色の下着。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "さ、さすがにこれは、恥ずかしいんだよ……本当に……", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "途中で止めそうになりながらも、そのまま気丈に下着を下ろしきったアミア。そこに、女の子にとって一番隠しておきたい場所が晒されている。\nかすかに震える小さな身体。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、分かるよ。アミア、震えてる", "speaker": "姫"}, {"utterance": "今、神界第二王女の秘所が、こうして自分の目の前に晒されている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こんなところ見せるの、初めてで……わたし、変じゃないかな……", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "いつもの悪戯好きのアミアからは想像も出来ないような表情で、そんなことを訊ねてくる。こんな表情、少しずるいんじゃないだろうか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "変どころか、凄い綺麗だと思うぞ……毛とかも凄く薄くて……綺麗な筋だ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "アミアの身体に似合った、とても小さな女性器。\n申し訳程度に、うっすらと覆う陰毛がかえって淫靡な印象を与えてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "も、もう……それ、褒め方変だよう……", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "それでもおかしくないと言われたことで安堵したのか、その声は少し嬉しそうだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あんっ……", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "軽く触れただけの指先に、小さな身体が驚いたように反応する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、何今の……?いきなりビリッ、ってきた……", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "姉をからかう姿とは裏腹な、無垢な表情を見せるアミア。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アミアは、触るのも初めてか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "う、うん……だってさ、や、破れちゃったりしたら、怖いよね……", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "俺の問いに、素直な返事が返る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "普段の態度と違って、この時のアミアは夢見る乙女になるんだな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "こんな一面を見せられると、アミアへの愛おしさが急増してしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お、おかしい……?", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "当然、そんなはずはない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まさか。むしろ嬉しいよ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そう頷いてから、もう一度秘所へと手を伸ばした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、や、あうっ", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "俺の指先が這う度に、アミアはその都度身体を震わせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、んうっ\nな、なんか、凄いね……これ……", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "決して小さくない水音を立て始めた自分の秘所を、どこか不思議そうに見つめるアミア。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わたしの中から、湧いてきてるんだ……", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "ああ……ほら", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そのアミアの目にわかりやすいように、指の間で糸を引く愛液を見せつける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……お兄ちゃんの指のせい、だよ……絶対", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "自分の身体に起きる初めての経験に、アミア自身がさらに興奮しているのが分かる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、俺の指で感じてくれてるアミアのせいだよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "こんな会話の間にも、俺の指を濡らす愛液の量は増え続けていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺の指、こんなに濡れてる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "これだけ濡れているなら充分だろう、そう思った俺は少しずつ顔を見せ始めていたその場所へと指を伸ばす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、ああんっ!そ、そこつまんじゃダメ!", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "恐らくは触れるのも、触れられるのも初めての場所。その弱点とも言うべき場所に触れられた途端、アミアの身体は大きく震えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ここいじってると、もっと大きくなってくる。ほら……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その反応が楽しくて、俺はさらなる刺激を送るべく指を這わせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あ、ああ!び、敏感、すぎて……んあぁ!", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "小さな豆部分を、少しずつ突くように触れる度に、アミアが可愛らしい声をあげて鳴く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "も、もう!今度はわたしの番!!", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "そのままの快楽に身を委ねるのを怖く感じたのか、アミアは俺の手を強引に掴んで止めさせた。\n一度俺から離れたアミアは、上着の前を開いてから俺に向き直る。\nそのまま俺のズボンを強引に脱がせると、自分の胸を押しつけるように上に乗った。そして、今はまじまじと、さらけ出された俺自身を見つめている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "へえ……これがお兄ちゃんのなんだあ……結構可愛いね", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "男からすると、可愛いと言われて嬉しい気はしないんだけどなあ。それ、かなり奇妙な褒め方だ。\nもっとも、臆せず観察しているアミアにしてみれば精一杯の強がりなのかもしれないけれど。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まだ興奮しきってないだけだよ。してる最中にもっと大きくなる", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そう強がってみせるものの、先ほどからのアミアの可愛らしい姿と声に、充分とは言わないまでも、元気にはなっている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "またまたあ。これでも充分おっきいじゃん。わたしの中、入らなそうだよ?", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "俺の言葉を真に受けたのか、アミアは更に目を見開いて胸元にある肉棒を観察する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それで、本当にやるのか……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "先ほどからのアミアの姿勢。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もちろん。男の人って、挟んでもらうの好きなんでしょ", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "それがアミアの提案による、パイズリの姿勢だった。\nもちろん、アミアの言う通り挟んで貰えるのが嫌いな訳はない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……挟めるのか……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "嫌いな訳はないけれど、アミアの胸でそれが可能かというと……難しい問題だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "む……いいじゃんっ。それじゃあ本気見せてあげる!", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "無理だろ?という俺の疑問をのを感じ取ったのか、アミアは少しムッとした表情を見せた後で自分のブラに手をかける。\n晒されるアミアの小さな乳房。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほらね。これでも集めればそれなりに……ギリギリだけど……", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "それを自分の手で無理矢理に集めると、俺のモノを挟むように押しつけてきた。\n綺麗なピンク色の乳首が、アミアの頑張りに合わせるように小さく揺れる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、確かにあったかくて気持ちいいよ……胸の感触とか、凄いいい……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ふわふわとした柔らかい感覚が俺自身を包んでいる。\nその柔らかさと温かさ確かに気持ちいい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ……始めます……", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "俺の答えにひとまず満足したらしいアミアは、そのまま胸元を擦りつけるように動かし始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……う……んんっ……", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "ぷにぷにとした感触が、俺自身を挟んでゆっくりと移動していく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、なんだか凄い、ね……これ……わたしも気持ちいいかも……", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "全力で胸を挟み込んでいるアミアも、どこか興奮したように頬を上気させている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺もちょっと驚いてる……アミアの胸で、ちゃんと挟まれてて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "正直、こんな形でもパイズリをして貰えていることに軽い感動を覚えるくらいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あぐ……う……す、凄い……気持ち、いい……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "一生懸命なアミアの奉仕が、いつにない刺激になって走り抜ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほ、ほらみてよ……やっぱり凄い、でしょ……", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "そんな俺の反応に気を良くしたのか、アミアは笑みを見せつつ動きを加速させていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……お兄ちゃんの、先っぽから何か出て……んっ!ぬ、ぬるぬるしてる……", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "刺激を受けて敏感になっていた俺の先端から、先走った汁がアミアの胸元を汚していく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んあ!動き、滑らかで……ぞ、ぞくそくって、来てる……!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ぬるぬるとした滑らかさが加わり、自分自身にどくん、と血が流れ込んでいく感触があった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわっ……本当にお兄ちゃんの、おっきくなってきた!", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "先ほどよりも力強くなった肉棒を、どこか愛おしそうに見ながらアミアは胸を擦りつけてくる。\n大きく挟めない分、工夫した動きでアミアの乳房が俺のモノを弄ぶ。\n時折ぶつかる堅い感触は、アミアの乳首なんだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、く、うう!ダ、ダメ、だ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "アミアの一生懸命さが、全力で俺の中を駆け抜けていく。\nそんな俺の反応を自分の行為が起こしている事が嬉しいのか、アミアの動きは休むことなく続いていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "も、もう、出る!出るから、アミア!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "制止の言葉をかけても、アミアは聞く様子も見せない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわあ……な、なんか膨らんできて……", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "限界を迎えた俺はそれでも我慢しようとして……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、あああああぁ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あっけなく、精を放出していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え、ええ!?これって、こ、こんな勢いよく出るの?それも、こんなにいっぱい……", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "アミアは自分の胸元と顔が白く汚れていく様子を、どこかあっけに取られたようにして見つめていた。\nアミアの乳房の心地良さを存分に味わった俺自身は、満足そうにその樹液を撒き散らしている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、それにまだびゅくん、びゅくん、っていって噴き出してる……", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "収まらない様子をどこか楽しそうに見ながら、感想を口にするアミア。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う……くうっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺的には、アミアの思い通りにされてしまったようで、少しだけ悔しい気がする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それが、男なんだよ……仕方ないだろ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "とはいえ、どうしたって男は、こんな時の女の子に勝てる訳もない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えへへぇ。お兄ちゃんをイかせちゃったもん", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "ようやく放出の収まった肉棒を見ながら、満足そうな微笑みを見せるアミア。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "驚いたか、アミアちゃんのすーぱーてくにっく!", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "ああ、本当に驚いたよ。アミアの胸でもこんな気持ちいいんだ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そこは素直に同意するしかない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うっわー、お姉ちゃんのおっぱいならどれほどだろう、って顔だー", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "いや、さすがにこんな時に、他の子のことを思い浮かべるほど不躾ではないつもりなんですけど……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、それじゃあ、さあ……こっちなら、どう?おっぱいじゃあ絶対勝てないけど……でも、こっちなら……", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "それでもアミアは、その仮想敵をも勢いにしてさらに恥ずかしい姿勢をとろうとしていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あんまりみないでね……その……この格好、すっごく恥ずかしい……", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "突き出された真っ白なお尻と、先ほどまでの行為でビショビショになっている秘所。\nそのすべてを俺にさらけ出す姿勢のアミアは本当に恥ずかしいんだろう、頬だけでなく、全身を紅潮させている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、こんなに見えちゃうなんて、聞いてないよぉ……", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "今になって、自分の取っている姿勢の凄さを自覚したらしいアミア。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アミアの全部が見られて、俺は凄く嬉しいけどな。アミアの割れ目の中、ほら、凄い綺麗で", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺に向かって突き出されている秘所に、ゆっくりと指を這わせる。\n最初は堅く閉じていたであろうアミアの女性器も、指で押し広げることが出来るくらいには柔らかくなっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひ、広げて見ないでよぉ!", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "感触で状況を把握したのか、軽い悲鳴が上がる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、それで、どう?お姉ちゃんとその……比べて……", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "アミアに取って、そこはどうしても気になってしまう問題らしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん……凄い小さいな、入り口……本当に大丈夫か……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "姉妹としての話ではなく、単純にアミアの身体の小ささの方が気にかかる。\n女性としての身体付きのノートと比べれば、ずっと小さい……それでも淫靡に濡れるその入り口。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "平気。うん、大丈夫……だと思う", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "俺の確認に、アミアは気丈に頷いて見せた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だから……お願い、お兄ちゃん……", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "そこまで聞いてしまったら、俺としてもすべきことは一つだ。\nしっかりといきり立っていたモノをアミアの秘所にあてがう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……あ、う……ううっ!!", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "充分に濡れていたアミアの柔肉は、それほどの抵抗なく先端を飲み込んでいく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、はいって……くるっ", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "ただ、すぐにそれ以上の侵入を拒むように、先に進むのが困難になる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、なにこれ!すっごく……うぐぅっ!!", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "下手に長いこと苦しめるよりはと、俺は一気にアミアの膣内を刺し貫いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほ、本当に狭いな、ここ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "アミアが頑張ってくれたこともあり、充分以上に怒張していた俺自身は、しっかりとアミアの中へと収まっている。\nアミアの秘所からは、愛液に混じって初めての証である赤い雫も流れ落ちていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも……きつくて……貼り付くみたいで……気持ちいい……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "きつく包み込むような感触は、動かなくてもぞわぞわと気持ち良さを伝えてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……はぁ……ほ、ほんとだ、ね。わたしの身体、ちゃんとお兄ちゃんが入ってる……", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "苦しそうに呼吸を荒げながらも、飲み込んだ俺のモノの感触を、アミアは感じ取っているようだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お腹、お兄ちゃんでいっぱい、だよぉ……こ、こんなに奥の方まで……んん!!", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "動かずにいたアミアの中で、微かに柔らかく蠢くような感触。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫か……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、あんまり大丈夫じゃない、けど……お兄ちゃんのが、すっごい熱い", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "苦痛の方が勝るだろう状況の中で、アミアは別の感触を感じつつあるらしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お腹の中から……頭のてっぺんまで……なんか、響くの……", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "どこか陶然とした様子で、その感触を受け入れている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺も、アミアのがぎゅうって締め付けてきてて……少し動くだけでもゾクッてくる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それに伴って、アミアの膣動の柔肉が小さく蠢くようにしながらも、俺の肉棒を締め付けてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "身体が震えて……また、出しちゃいそうだ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "実際、こんな締め付けを続けられていたら、それほど長くは持ちそうもない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "さっきの熱いやつ、だよね……う、うん……いいよ。わ、わたしの中に出しても……", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "そんな風に嬉しいことを言ってくれるアミア。\nその言葉を受けて、俺は抽挿を開始する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……お兄ちゃんが、出てって……ま、また入ってくるっ!", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "少しも楽にならない狭い膣道を、引き抜き押し入れるようにしてかき分けていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ダ、ダメ、だよぉ……身体の内側が、みんなゾクゾクって震えて……びりびりって、で、電気走って……!", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "先ほどまでよりも激しい蠢きに、こちらの感じる気持ち良さも強くなってきている。\nそしていつの間にか、アミアのあげる啼き声からも苦痛の色が薄れていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ、だ、だめ!ち、力抜けてきちゃう……", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "言葉の通り少しずつ力は抜け、その感触に身を委ねつつあるアミア。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、やあっ!!", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "その気の弛みか、押し寄せる快感に負けたのか。\nアミアの尿道から、黄金の液体が勢いよく放たれていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え?あ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "み、見るなあ!見るのなし!これやり直し!", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "自分が何をしているのかを気付いたアミアが、今までとは違う羞恥の声をあげる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "生理現象だもん!し、仕方ないんだからね!!", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "見るなと言われても見てしまうものは仕方がない、と思わず言いかけてしまうけれど辛うじて飲み込んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "って、あれ?お、お兄ちゃんの……お、おっきくなってる!へ、変だよお。わたしのこんなの見てっ", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "アミアの放尿という衝撃シーンの影響を、敏感に感じ取ったらしい。\n言われる通り、さっきまで以上に俺の肉棒は怒張を増しているみたいだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、その……この行為っていうよりも、恥ずかしがってるアミアが、なんか可愛くて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "こんな風に身体を重ねる状態にあってさえ、普通は見れない様子を見て、さらに愛おしさを感じていたのは事実としか言えない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だって、本当に恥ずかしいんだからあ!", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "それでもアミアにしてみれば、恥ずかしい格好で恥ずかしいところを見られていることでしかないんだろう。\nいくら止めようとしても思うように止まらないその放尿を、顔を真っ赤にしながら耐えている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いっぱい出たみたいだな、アミア……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、あははは……", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "ようやく収まったところで、アミアは照れ笑いを浮かべる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ど、どう?アミアちゃんのこんな格好、普通は絶対見られないんだからね\nお兄ちゃんだから……なんだから……", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "そんな風に言われてしまえば、当然悪い気はしない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ、分かってる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺も出来る限り優しく頷く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だから……もう一度、お願い……", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "仰せのままに、とばかりに俺は挿入を開始した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……さっきのおしっこのおかげかな……な、なんだかちょっとスムーズ……", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "終始恥ずかしがっていた為なのか、アミアの中の愛液は比べものにならないほどに溢れていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ……アミアの中、すっごいぐちゃぐちゃで……熱い……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "これだけ濡れていれば、さっきよりも勢いをつけて動かせる。\nその動きに合わせて、部屋中にくちゅくちゅという音が響いていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やあっ。み、水音立てないでっ!いやらしいよお!", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "自分の秘所から上がる音に驚きながらも、アミアはその動きから与えられる感触を受け入れていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "で、でも……あんっ、あ……あふっ!!", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "気付けば、アミアの方も俺の動きに合わせるようにして腰を動かしている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うく……す、凄い、いい……アミアの恥ずかしい所見ながらとか……本当に興奮、する……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "普段とのギャップもあるんだろう、可愛い声を上げるアミアの姿を見て興奮しない訳がない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お兄ちゃんが……わたしのお腹こすって……ん、ああっ!こ、これ、凄いよぉ……頭の中、真っ白になっちゃう……", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "苦痛の声の消えたアミアに、俺も我慢することなく激しく挿入を繰り返す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お兄ちゃんが動くと……背、背筋がゾクってきて……ん、ああ!!\nダ、ダメ!もう!もう、い、いっちゃうよお!!", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "ビクッと震えたアミアの身体と、その時の激しい膣肉の動きが、限界まで来ていた俺の肉棒を妖しく包み込んで締め上げる。\n瞬間、俺は引き抜くことも出来ずにアミアの中へと精を解き放った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あ、あ、ああ!あああああああ!!", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "熱い精液を身体の奥に受けたアミアは、それと同時に激しく震えながら大きな声をあげた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、一番奥、に!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ドクン、ドクンと撃ち放たれる精液が、アミアの膣内を埋め尽くすように流れこんでいく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ、熱いのが奥にあたって……これ、き、気持ちいい、かも……", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "アミアの妖しく蠢く柔肉はまだ足りないとばかりに俺を容赦なく締め付ける。\nお腹の奥に、熱い液体をぶつけられるアミアはどこか惚けたような表情を浮かべつつ、その感触を味わっているみたいだった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "アミア"], "product_name": "05_Tiny Dungeon BfY", "file_name": "036307ah_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "あ、あの、姫くん?ここで、ですか……?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "芝生の上に横たわるノート。\nその顔には、少しの困惑と驚きが見て取れる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめん。俺、今、すぐにノートを抱きたい\n他の場所になんて行ってられない。今すぐ欲しい", "speaker": "姫"}, {"utterance": "で、でも、あの……だ、ダメです。ボク、帰ってきてからも着替えてなくて……汗くさいですから……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "実に女の子らしい、ノートの拒絶理由。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "平気だよ、ノートの汗の臭い、俺好きだから……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そんなことは気にしないと、俺はそのままノートの鎧を外しにかかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほら……いい匂い……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "近づいたノートの身体から香る体臭は、汗臭さというよりもノートの香りの方が強い。\nこんな香りを気にする男なんてきっといないだろうと思うほどに。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やんっ。だめです、姫くん……は、恥ずかしい……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "それでもノートは恥ずかしいのか、まだ警戒を解いてはくれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もっと恥ずかしがってくれていい。そんなノートも、全部俺のだから……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "たまにはこんなノリもいいかと、素直な気持ちを口にしながらノートの服を脱がす作業を続けていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひ、姫くん……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "俺の言葉が嬉しかったのか、強ばっていたノートの身体から力が抜けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "上着と一緒に下着も一気に下ろすと、解放されたノートの乳房が上下に揺れてその存在を示す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ノートの胸……やっぱり凄い……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "何度見ても、このボリュームには圧倒されてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ボ、ボク……初めてじゃないのに……姫くんにはもう全部見られてるのに……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "俺の視線から恥ずかしそうに目を逸らしつつも、胸元を隠すようなことはしない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "で、でも恥ずかしくって……まるで初めての時みたい……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "羞恥に頬を染めるノートは、それだけで愛おしさを感じさせてくれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それだけ、俺との行為を大事にしてくれてるんだよ……\n俺も、こうやって恥じらってくれるノートが、凄い可愛い……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "我慢出来なくなった俺は、外気に晒されているノートの胸にゆっくりと手を伸ばした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、ああっ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "プルンとして柔らかな感触が手に返ってくる。\n吸い付くようでいて柔らかいこの感触は、どうしたって癖になってしまうだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ、ダメっ……食べたらダメですっ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "手の平に収まりきらないノートの乳房を、俺はそのまま口へと含む。\n口の中に広がるノートの汗の味を感じながら、すでに堅くなりつつある乳首を歯で軽く噛むようにして舌先で味わう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "コリコリって感触が凄い楽しい……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "口の中で弄ぶノートの桃色の乳首。\n刺激を与える度に少しずつ堅さを増すそれにさらに吸い付き、刺激を与えていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それに、この大きな塊が、俺の手を全部埋めてくれる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "こうして口でその先端を弄っているのに、ノートの乳房は俺の手の平で様々に形を変えている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ、ああっ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "乳首と乳房、二重に刺激を与えられるノートの身体からは、一気に力が抜けつつあった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だめ……だめ、です姫くん……ボ、ボクにも……\n姫くんにさせてください……\nボクがされてばかりじゃ……いやです……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そう言ったノートはゆっくりと身体を起こしながら、俺の身体に指を這わせてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……これが、姫くん……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "先ほどまでの行為で、しっかりと大きくなっていた俺の肉棒。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お、思ってたより、ずっとおっきい、です……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "それをノートは、まじまじと小さな驚きも含めて見つめている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ま、まあ……もう大きくなっちゃってるから、だけど……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "こうして、誰かに見つめられることのない部分だけに、感じる気恥ずかしさも普段以上だったりする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こんなに硬くなって……ボクの中に入ってたんですね……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "おそるおそるといった感じで、俺自身に優しく触れたノートが感想を口にする。\nなんとも恥ずかしくなる評価ではあるけれど……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "姫くんの……なんだか、とっても強そうです", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そう言って、ノートは楽しそうに微笑んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ……姫くん。よろしくお願いしますね……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ゆっくりとした動きで伸ばされた舌が、そのまま俺のモノへと近づく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んう……………\nぴちゃ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ノートの暖かい舌先が軽く触れただけで、小さな快感が背筋を走り抜ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "今、姫くん、ぴくん、ってなりました", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "その反応が嬉しかったのか、ノートが楽しそうに目を細めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ。気持ちよかったから……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "やっぱり、姫くんも、ボクと同じなんですね\nきもちいいところを刺激されると……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そうして今度は、さっきよりも躊躇なく舌を這わせてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぴちゃぴちゃ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "アイスキャンディでも舐めるかのような調子で、ノートの舌が肉棒の先端を舐め取っていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぴちゃぴちゃぴちゃ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "それだけのことなのに、少しざらついた感触と共に気持ち良さが駆け抜けていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う……あ、あう……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "いつもは気弱なノートに攻められるおかしな感覚に、いつも以上に敏感になってしまっているのかもしれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……姫くんの……あっつい……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ノートの舌先が這う度に、反応する肉棒。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んむ……ぴちゃ……あふ……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "その反応と、さらに堅くなる様子に気をよくしたのか、ノートの舌先の動きも激しさを増してきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ボクの、身体、も……な、なんだか切なくて……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "う……あ、ああっ……\nす、凄い勢いで……こみ上げてる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ノートの舌先に翻弄されているだけで、解き放ちたいという欲求がどんどんと大きくなっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぴちゃぴちゃ\nん……あむ……ん……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "絡みつくように動くノートの舌。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……姫くんの、匂い、が……して……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そして、そのままノートは、俺のモノを大きく開いた口で咥えこんだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んむっ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "温かなノートの口の中に、一気に包み込まれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……んくっ……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "口内に含まれたままに、ぞわりと動く舌先。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ううっ……い、今の、電気、走った……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "軽く当たる歯の先と、舌と、ノートの頬とでそれぞれ違う感触が走り抜けていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……あっ、あむっ……あぅ……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "口元からわずかに溢れるノートの唾液。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……ん、くっ、んん……!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "それを気にした様子もなく、一心不乱に俺の肉棒を含み続けるノート。\nその様子を見ているだけで別種の快感が俺の身を包んでいく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んん……お口、に……はあっ、んっ……い、いっぱい、です……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "舌で包むようにしたり、頬の内側に擦りつけてみたりと色々と試していたノートが、とろんとした表情のままで俺を見上げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うう……ノートの舌も口も……あ、熱すぎて……溶けそう……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "先ほどから与えられる強い刺激に、耐えていられるのもそろそろ限界だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うああっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ……はむ……ん……ボ、ボク……もう……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "物欲しそうに奥まで飲み込まれた肉棒は、その刺激に耐えることも出来ずに一気に解放感が高まってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ノ、ノート!は、離してくれ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "咄嗟に引いた腰の動きで、なんとかノートの口からは解放される。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……え……?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そけれども、そのまま。\n驚きの表情を浮かべていたノートの顔へと、勢いよく解き放ってしまっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うあああっ!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "きゃあっ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "あっという間に白く汚れていくノートの顔。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぇ……?ふええ?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "自分に降り注ぐ白い液体と、未だに収まらずに精を吐き出す俺の肉棒を、少し唖然としたままに見つめている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、熱いのがいっぱい……これ、姫くんですか……?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "自分を汚す精液に指先を伸ばし、ノートはその感触を確かめる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ご、ごめん……もう限界、だった……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "事前に止められなかった俺は、素直に頭を下げることしか出来ない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これが姫くんの、なんですね……えへ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "けれどノートは、自分の行為が起こした結果に、満足げに笑ってくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "たくさん、たくさん、いただいちゃいました", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "自らを汚したその液体すらも、ノートには勲章になるみたいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こんなにあったかいのを……ボクで感じてくれて、こんなに、なんて", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そんなノートを見ているだけで、俺自身がまた熱く漲ってくるのを感じる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ノート……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺はそのまま、素直にノートを求める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はいっ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ノートもまた、そんな俺を素直に受け入れてくれた。\n俺の上へと跨りつつ、そのスカートをめくり上げて見せるノート。\nいつになく妖しく微笑む姿が、なんだかとてもエロティックに感じる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "姫くんの、全然萎えてくれません", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "肉棒に押しつけられたノートの股間。\n水玉のショーツには、先ほどまでの行為で濡れていたのだろう、小さくない染みが広がっている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "当然だよ。ノートとこういう行為してるんだ。ずっと興奮しっぱなしなんだし……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ノートの美しい裸体を前にして、萎える理由があるわけない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ボクも、姫くんで興奮しっぱなし、です", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "俺の言葉に、同様に頷いてくれるノート。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "姫くん……いい、ですか?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "股間へと手を伸ばしたノートは、俺の頷きを待ってから肉棒の先端を自分へと導いていった。\n横にずらされたショーツの下から露わになるノートの秘所。\nすでに濡れそぼっていたそこは、怒張していた俺の肉棒を大きな抵抗も無く飲み込んでいく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う……あう……っ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ゆっくりと腰を下ろすだけの動作で、ノートの温かな柔肉に包まれていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ノートの、中……凄い……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "すでに充分に出来上がっていたのか、溢れる愛液と柔らかく蠢く膣道が俺のモノを充分に締め上げてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、熱すぎて……灼熱地獄みたいだ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "気を弛めれば、すぐにでもまた解き放ってしまいそうだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひ、姫くんも、熱くて……う……あぁ……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ノートの方も少し苦しげにしながらも、その声には喜びの色が滲んでいる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ノート、平気か?痛みとか……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はい……少しだけ、苦しいですけど……で、でも……んぅ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そう返事を返しつつ、ノートの腰は少しずつ動き始めている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "姫くんが……ボクの中にいるだけ、で……気持ちいい……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "小さな動きの中でも、妖しく動く膣肉は搾り取るように絡みついてきていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だから……今度は、ボクが……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ゆっくりとした動きで大きく腰を浮かせるノート。\nそしてそのまま、腰を下ろす。\n最初のうちこそ恐る恐るだったその動きが、次第にペースを増していく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う……くっ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "急に与えられた、恐ろしいほどの快感が背筋を電気のように走り抜けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ノート……す、少し速く、て……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "このままでは、すぐにも解き放ってしまいそうだと制止の声をかけるけれど、ノートの方は聞いてくれるつもりはないらしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、はい……ボクも感じちゃって、ます……!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "自分が好きなように動くことで、自分自身にも俺にも刺激を与えていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "で、でも、遠慮無く……ボクを感じ、て……っ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "それが嬉しい様子のノートは、容赦なく腰を動かし続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あ、あふ、んっ、はああ、んっ、あっ、あうっ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "上下に動かすだけではない、時折円を描くように動くその腰使い。\nノートはこんなところでも技巧派らしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ノートの中……トロトロで……う、ああ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それほど回数をこなしていない筈なのに、ノートの蜜壺はまるで俺の弱い所を知っているかのように締め上げてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ま、まるで、生きてる、みたい、だ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "このままじゃノートにだけ任せきりになると思い、俺もノートの腰の動きに合わせて自らを突き上げていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……ボ、ボクも……真っ白、です……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "俺自身の行為も加わったノートは、全身を悦びに振るわせている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "姫くんが……奥に、当たって……ボ、ボクを、突き上げて……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "コツン、コツンとノートの一番奥に届く肉棒の先端。\nその感触に弱いのか、最奥を突きあげるごとにノートの秘所からは愛液が溢れ出してくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あぐっ、ああっ、んあ、ひ……はぁんっ、んうっ……!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "同時に淫靡に蠢く柔肉が、これ以上ないほどに俺自身を締め付けてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "も、もう!姫くん、しか……か、考えられ、ません!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "その言葉に応えるように、俺も限界を忘れて突き上げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "姫くんの硬いのが……ボクを……貫いて……あ、ああ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "蕩けるような表情を浮かべたノートの言葉と共に、搾り取ろうとするかのようにその膣肉が蠢いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お、俺も、もう、ダメ、だ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "もう我慢するのは不可能だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ノート!出したい!ノートの中に!もう!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はい!はい!きて、きて下さい!姫くん!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ノートの返事を聞いた直後に、俺は最後の一刺しとばかりにノートを突き上げると、その最奥に解き放った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、あ、あ、ああ!あああああああ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ドクドクと吐き出される白い欲望。\nお互いの行為で生まれた熱流が、ノートの最奥で暴れ回る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うああっ!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "吐き出された熱い液体をさらに搾り取ろうと、激しくうねるノートの柔肉。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "姫くんが、溢れてきます……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ノートは自分の秘裂から溢れだした白い液体を見て、嬉しそうに微笑む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ……すっごい幸せ……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "欲望を吐き尽くした筈の肉棒は、ノートの中で未だにその堅さを維持したままだ。\nその事を感じ取ったノートは、妖しく微笑むとゆっくりとまた腰をくねらせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もっと……もっと……姫くん、ください……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "その言葉を受けて、俺はもう一度自分の腰に力を込めた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ノート"], "product_name": "05_Tiny Dungeon BfY", "file_name": "036307bh_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "はぁ……はぁ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "いくつ振ったのかはもう分からなくなっていた。\nはっきりしているのは、いつもの数の三倍は、相当前に超えたということだけ。\n日課の素振り。少し数を増やそうと思ったのはいいけれど、始めてみればどうにも止まってくれない。\n強くなりたいと思う。強くならなければいけないと思う。\nそれが、何もできなかった俺が背負える、唯一の責任。\n自分がもう少ししっかりしていれば、なんて事を言うつもりはない。自分の力でどうこうできたようなことではなかったから。\nあれを自分の責任だなんていうのは、あまりにもおこがましすぎる。\nだけど、だからこそ悔しい。何も出来なかった自分が、ただ悔しくて、情けない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まだまだ……足りない……よな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "落ち込んでる暇があるなら、少しでも強くなる。それが、俺の選んだ道だ。\n今は、それ以外何も考えないでいい。ただ強くなるためだけに、振り続けろ……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……姫、頑張ってるな……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "部屋の窓から中庭で剣を振り続ける姫を見下ろし、紅は呟いた。\n最初に降り始めた頃からどれくらい経ったんだろう。一時間できかないことは間違いない。\n強くなるため。ただそのために剣を振る姫を見て、紅は寂しげに微笑む。\nそれは、自分には出来ないことだと分かっているから。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なあ姫……あたしにも教えてくれ\nあれだけ自分の無力さを見せつけられて、なんで正面から立ち向かえるんだ?なんでまだ立てるんだ?\nあたしは……分からない。これから何をすればいいのか……どうやって強くなればいいのか……\nあたしに、何ができるのか……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "自嘲の笑みを浮かべながら、疲れたように呟く紅。窓の外で剣を振り続ける姫とは、まったく正反対の光景がそこにはあった……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "紅"], "product_name": "05_Tiny Dungeon BfY", "file_name": "036404_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "それじゃあまあ、トレーニングでも行ってくるかな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "放課後。自分の部屋へと帰ってきた俺は、早速出かける準備をする。\nせっかくだし、ノートかヴェルにでも頼んで実戦形式、というのも悪くないかもしれない。\nそんなことを考えていたところで、不意にノックの音が響いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "すみません。姫先輩、いらっしゃいますか?", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "……フォン?", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわ、こりゃまた随分とあるなあ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "訪れたヴェルとフォンの部屋。そこに置かれた段ボールの量に驚かされる。\n引っ越しの荷物の片付けをしてしまいたいので手伝ってほしい。そんなフォンの頼みを引き受けたはいいけれど、これは結構驚いた。\nフォンが来てから一月近く経つし、フォンの几帳面な性格なら、結構片付けてそうに思ったんだけどな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まだこんなに開けてない箱あったのか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "といいますか、ほとんど開けていなかったんです。最低限必要なものだけ取りだして\n正直に言えば、フォン、この世界に長居するつもりはありませんでしたので\nすぐに戻るなら、開けてしまうと面倒じゃないですか", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "まあ確かに。それなら、そのまま送り返した方が早いしなあ\nでも、それじゃあ?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "この箱を開ける気になった。それはつまり、この世界に長期滞在する気になった、ということだ。\n俺の質問の意図を察したフォンは、少し恥ずかしそうに笑って頷いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はい。トリニティを卒業するのもまあ、悪くはないかなと思ってしまいました\nい、一応言ってはおきますが、別に姫先輩とか、皆さんと一緒にいることを楽しいとか思ってしまったわけじゃないですよ", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "まあ、そういうことにしておこうか", "speaker": "姫"}, {"utterance": "しておこう、じゃなくて、それが真実なんですっ", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "こういう分かりやすいところが、やっぱりフォンの可愛いところだよなあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "よしっ。それじゃあ、頑張って片付けていきますか", "speaker": "姫"}, {"utterance": "なんかすっごくムカツクいなされ方をしたような気もしますが、まあよろしくお願いします……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "そんなフォンの態度にクスと笑いつつ、俺は早速目の前の箱を開け始めた。\nそしたら、こんなん出てきました。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な!ななななな何を広げているんですかあ!!", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "い、いや、わざとじゃないぞ!?目の前の箱を開けたら、こういうのがいっぱいだっただけで……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "フォンのイメージによく合った、可愛らしいデザインの下着がいっぱい入った箱。\nなんていうか、どうやら宝の山を掘り当ててしまったようです。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "じっくり眺めてないで下さい!!", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "フォンは大慌てになりながら、横からぶんっ、と下着を奪い取る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まったくもうっ。このえっち大魔神が", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "いや、今のは本当にわざとじゃないって。目の前の箱にいきなりなんて、回避のしようがないだろ\nそういうのは、箱に書いておいてくれ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "う……姫先輩らしからぬ正しい意見。仕方ありません、ここはフォンの方が引きましょう……\n本当にもう……姫先輩はえっちすぎます", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "おかしいなあ。今の行動に俺が責められるべきところはなかったと思うんだけど……不幸な事故だし。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "むう……お気に入り見られちゃいました……恥ずかしい……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "……と、とりあえず片付け続けるとしよう。えーと、別の箱……別の箱……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "って、またですか!?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "きゃああああああああああああああ!!", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "しかも今回のはちょっと派手系?いや、似合わなくはないと思うけど、フォンにはさっきくらいの方が……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほ、本当に、何をしてくれやがってるんですかあ、姫先輩!!", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "いや、違う!これも不幸な事故だ!何が入ってるか分からないんだから、仕方ないだろう!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "姫先輩、えっち過ぎます!卑猥すぎます!強姦魔です!!", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "そこまでですか、俺!?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "で、ですから、いいかげんジックリ眺めてないで、さっさと返して下さい!!", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "フォンは再び、横から凄まじい勢いでふんだくっていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "姫せ~んぱ~い。姫先輩は、フォンの下着を物色しにきたんですかあ♪", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "まあ、待て、落ち着けフォン\nこれは何者かの罠だ。誰かが俺を罠にはめようとしているんだ\nこの段ボールに下着をしまった誰かが、それをあえて俺に取らせようと……\nあれ?ということはフォンが俺に……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "んなわけあるかあ!!", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "ですよねえ……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "とにかく……それ以上フォンの下着を物色するようなら、今度こそ変態扱いしますから気をつけて下さいね……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "ていうか、下着は下着で一つのダンボールにまとめておいてくれ……複数でなく……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "し、仕方ないじゃないですか。フォン、デザインの方向毎に分けてたんですから……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "……本当に几帳面なんだなあ……。\nでもまあ、女の子の下着を平然と広げてしまったのは確かに俺の落ち度だ。本当に気をつけよう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、気を取り直して……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は、今までのとは少し離れた所にあるダンボールを選ぶと、慎重に開け始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……えーと……ピンクのふりふりリボン付きブラ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ひ~~め~~せ~~ん~~ぷぁ~~い~~♪", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "……ほんと、ごめん……", "speaker": "姫"}], "speakers": ["フォン", "姫"], "product_name": "05_Tiny Dungeon BfY", "file_name": "036503_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "さすがに時間が時間のせいか、電気の灯っている窓は一つもない。みんな就寝したんだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……はぁ……はぁ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は、すっかり荒くなった息を整えながら、軽い足踏みを続ける。走った後にいきなり止まるのは身体に悪い。\n丘と寮の間を十往復。さすがに少しきつかった。完全にハーフマラソンクラスの距離だ。もう足踏みをしているだけでも辛い。\n出来るだけゆっくりと水を飲みながら、身体に染み渡らせていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "できれば、もうちょっと動かしたいところだけれど……さすがに限界、か……\n少しずつ……慣らしていかないと、な……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "とりあえず、今日はここまでだ。明日に備えて寝てしまおう……。ふらつく足を懸命に押さえつけ、俺は部屋へと戻っていった。\nさすがに紅も寝てるか。\n電気も消え、室内を照らしている明かりは窓から入る月明かりのみ。\n俺は暗い部屋の中を、何かに躓いたりしないよう慎重に自分のベッドへと向かう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "本当に、もうダメだ……限界……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そしてどうにか辿り着くと、俺は布団へと潜り込む。瞬間、俺は意識を失った。\nお休みなさい……紅に、心の中でそう呟く事も許されず……。\n姫が自分のベッドにこもり、夢の世界へ落ちたことを確認すると、紅はムクリと起き上がった。\nそのまま、姫へと視線を送る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "本当に、姫は真っ直ぐだな……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "自分の無力を感じているのは紅だけじゃない。姫だって同じはずだ。そもそも、魔法が使えないという点で、姫は紅よりも厳しい場所にいるのだから。\nにも関わらず、姫はこうして前を向いている。自分が強くなれると信じている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あたしは……そこまで自分を信じられない……\nなあ姫……あたしは本当に、どうしたらいいんだろうな……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "静まりかえった部屋の中、小さく悲しげな呟きが響く。\nだけど、その言葉に対する答えは、ない。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "紅"], "product_name": "05_Tiny Dungeon BfY", "file_name": "036504_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "に、にいさまの怪獣さん……こんなになっちゃいました……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "すでに立派と言えるほどに元気になってしまった、俺の肉棒。\nウルルは、それを恐る恐るといった感じながらも、ジッと見つめている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、ウルルさんに洗って頂いたり、ジッと眺められたりしてるからでして……\n男というのは、それだけで興奮して、こんな風になれちゃう生き物なのです……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "我ながら、本当に情けない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふわぁ……凄いです……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "いつの間にやら、ウルルの指が俺のモノに絡んでいた。\n意識しているのかしていないのか、その指が動く度に俺の方も元気になってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "で、でもできれば、あんまりジックリ見ないでほしいなあ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "これ以上元気になってしまうのは、いろいろな意味でも宜しくない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわぁ……すっごい硬くて……すっごい熱いです……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そんな俺の願いなど一切聞き入れられるはずもなく、ウルルは肉棒全体の感触をその細い指で確かめ始めてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あの、これ痛かったりしないんですか?な、なんか苦しそう、です……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "くにくにと、強すぎない程度の圧力で肉棒を弄るウルル。\nその好奇心に満ちた瞳と、上気した頬からは気のせいではない色気を感じてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、別に痛くは……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "むしろ、気持ちいいくらいだし、とは口にしない。いや、できない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これが、女の子の身体に入っちゃうんですよね……?", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "すでに、そうしたことに使われていることを知るウルルは、なぜか少し力を強めて握りしめた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ま、まあ、そうなります……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺の返事を聞いたウルルは、そのまま握っていた手を上下に動かし始める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う……くっ……ウ、ウルル、ダメ、だって!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "突然与えられたその刺激は、予想以上の快感を伴って背筋を駆け抜けていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、やめっ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だからといって、このままこの快感を受け入れている訳にもいかない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え、えへへへ……ウルルも、これくらいは知ってます。にいさまの……あの……見てみたいです……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "止めようとする俺の言葉を聞き流すウルルは、どういう訳か的確な強さと締め付けで、俺の肉棒を擦り続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "この先っぽの部分から出ちゃうんですよね……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "いつものウルルとは違い、その声には艶っぽい響きがあった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えい、えい、えい!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "一生懸命なウルルの動きに、早くも陥落しそうになっている俺の肉棒。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、透明なの、出てきましたよ?", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "先走り汁の様子を見て気をよくしたのか、ウルルはさらにペースを上げて擦りあげた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ウ、ウルル……本当に……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "一気に強まる刺激に、抵抗することも出来ずに高まる射精感。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もう……だ、だめ、だ!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そのまま、俺はウルルを引き離すこともなく、一気に放出してしまった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃあん!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "肉棒の先端から飛び出した精液は、ウルルの顔と両手を白く汚している。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "に、にいさまから……飛び出してきました!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "自分に降り注いだ白濁液を、物珍しそうに見るウルル。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわ……あったかいです……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "顔に張り付いたそれをぬぐい取りながら、ウルルはどこかうっとりとしているようだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……はぁ……だ、だから言ったんだよ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "病み上がりのせいか、自分でも驚くほど早く放出してしまっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いいから、早く洗って、もう出た方が……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "いつまでも精液に汚れたウルルを見ているのは、精神衛生的にも非常によろしくない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも……にいさまの……まだ硬いです……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そう思っていたのに、ウルルの瞳は俺の意に反した光をたたえている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……あの、もしかして……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "に、にいさま?あまりじっくりと見るのはいやですよ……?", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "メイド服のままで、胸元をはだけてスカートをたくし上げているウルル。\n今まで見たこともないウルルのあられもない姿。アミアのいたずらによるようなものではない、本当のあられもない姿。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ついさっきまで、俺をジックリ見てたのは誰だっけ?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その少し怯えたよう頬を染めるウルルに、ちょっと意地悪な問いかけをしたくなる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あうぅ……ウルルです……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "涙目になりながら、ウルルは律儀に答えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "で、でも、その代わり、こうしてウルルの全部も見せちゃうんですから、おあいこです", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そう、こんなウルルの恥ずかしい姿を見せるのは、彼女自身からの提案だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "どちらかというと、俺は得した気分だけどな。ウルルの、こんなに可愛いところが見られて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "こんなところを、オペラさんたちに見られたらそれこそどんな目に遭わされるかわからないけど。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にいさま、ちょっとえっちです……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そう言いながらも、ウルルは覚悟を決めたように一度目を閉じてから、俺を見上げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルの目線に応えるように、俺は下着の上に指を這わせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ、ダメ、ですっ……そこは、きたないところ、で……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "指先の動きに敏感に反応しつつ、ウルルが少し逃げるように腰を動かす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そんなことないよ。汚いどころか、ほら、こんなにウルルを気持ちよくしてくれてる", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そうはさせじと、俺はさらに指を強めに這わせていく。\n次第に、下着の上からでもはっきりと分かるように染みが広がってきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふあ……あ、ああっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "下着の上からでも分かる割れ目に沿うよう上下に動かしたり、その頂点を軽く突いたり。そんな俺の指の動きに合わせて、ウルルは可愛らしい声を漏らす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にいさまの指、が……やんっ!そ、そこ、びくん、って来ちゃいます!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "下着の上からでも分かるぷっくりとした膨らみを軽く突くだけで、ウルルの全身に震えが走った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "胸も、こんなに敏感で……ちゃんと尖ってる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "どうやらブラはしていないらしく、晒され続けていたウルルの胸。\n先ほどまでの行為と今の状況で、すでに充分と言っていいほどに乳首は堅く尖り、その存在を主張していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "おっぱいは……ち、ちっちゃいですから……ああんっ。こりこりしないで……んう!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "乳首を摘む行為を恥ずかしがるウルル。\nその姿が可愛くて、俺はさらに強い刺激を乳首に与えてしまう。\n下着の染みがだいぶ大きくなってきたところで、ウルルは下着を脱いでみせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これでやっとおあいこ、かな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "今、俺の目の前に晒させるウルルの女の子自身。\n小さいながらもヒクヒクと動く割れ目は、今は愛液を湛えて淫靡に光っている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、はい……ウルルの恥ずかしいところ、見えちゃってます……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "羞恥からか、ウルルの閉じた目蓋はふるふると震えているみたいだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "に、にいさまの指が……撫で撫でしてきて……ふあ、あ、ああ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "優しく、強くなりすぎないようにして、ウルルの秘所へと指を這わす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "凄いな……ウルルの熱い蜜が、どんどん溢れてくる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "下着の上からとは比べものにならない刺激の強さに、ウルルの秘裂からは愛液がどんどんと溢れだしていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺の手、もうこんなになってるぞ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "秘所を弄っている指先は、もうグショグショと言っていいくらいになっている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぁ……あ、あんっ!そ、そっちの穴はだめ、です!お、おしっこの!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "どこを弄っても素直に反応を返すウルル。\nその様子がすごく可愛らしくて、つい色々なところへと指先が伸びてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃうん!そ、そこは、つ、つままないでえ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "すでに小さく顔を出している豆状の部分に触れると、ウルルは今までにないくらいに身体を震わせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ん、あ、ああ!はぁん!!に、にいさま!?な、何か、きちゃいます!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そこを中心にして乳首と交互に弄り続けていると、ウルルの身体にキュッと力が入る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふあ、あ、あああ!や、あ、ダメ!来ないでえ!!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ビクビクッ、と痙攣したウルルの身体。\nすぐに力が抜けると、秘所からは先ほどまで以上の愛液が溢れてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、ああっ!!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "太ももに触れただけでも、強く反応を返すウルル。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……びくん、って痙攣したな。軽くイッちゃたか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺の問いかけに、ボーッとしたままの顔で返事を返す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぁ……な、何か、ふわふわ、してます……\n頭がぽーっと、して……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "自分の行為がウルルをこんな風にしたんだと思うと、再び俺の肉棒へと力が漲ってくるのが分かった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にいさま……もっと、下さい……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "俺はウルルのその言葉に、しっかりと頷きを返した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あの、にいさま……?さっきの怪獣さんが……ウルルに入るんですか……?", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルを寝かせ、その正面へと座る俺。\n今もウルルの中へと入ろうとする肉棒は、先ほどまでのウルルの痴態のおかげでしっかりと反り返っている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、そうなるのかな……\nま、まあ、あそこまで大きくなってるのかは知らないけど……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "自分としては、先ほどと比べて差があるようには感じられないけれど。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ウルル、ちゃんとにいさまを受け入れられるでしょうか……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "不安げに肉棒を見るウルルに、俺は優しく頷いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きっと大丈夫だよ。ウルルだって、女の子なんだから", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はい……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "その言葉を噛みしめるように頷いたウルルは、着ていたメイド服を脱ぎ去った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ウルルの身体……凄い綺麗だ。肌もすべすべしてるし……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "メイド服の下に隠されていたウルルの肢体。\n先ほどまでと違い、まぶしいくらいの白い肌の綺麗さがやけに目に映える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……にいさまの怪獣さん、またおっきくなりました……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ぴくん、と動いた肉棒を目ざとく見抜いたウルル。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にいさま……ウルルの身体で興奮してくれてるんですか?", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "自信なさげに、そんなとんでもないことを口にする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ごめん。今、凄い興奮してる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "こんなに綺麗な身体と、小さくとも形のいい胸、薄いピンク色の乳首、そして淫靡に濡れて光る秘所。\nこの姿を見せられて興奮しない男はいないと断言していいはずだ。\nもちろん、そんな役を他の誰に譲るつもりもないけれど。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ウルルもです。にいさまを受け入れるんだって思ったら……胸のドキドキが止まってくれません……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "男なら誰が聞いても嬉しい台詞だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ウルルの、もらうよ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "逸る気持ちを抑えこみつつ、俺自身をウルルの秘所へと近づけていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、はい……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルも、ほんの少しの怯えを見せたあとに、頷いてくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、ううっ!!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "肉棒の先端にウルルの愛液を塗りつけてから、ゆっくりとウルルの中へと沈めていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、痛く、ないっ。痛く、ない!です!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "最初の方こそ素直に入ったものの、そこから先はゆっくりとしか進んでいけない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にいさま、が……入って、きて!!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "じわじわと、少しずつウルルの柔肉を押し広げていく感触。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うく……ウルルの入り口……ちっちゃくて……硬くて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "まだ誰も受け入れていない秘所は、その侵入を拒んでいるみたいだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "で、でも……凄い、熱い……!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それでも、先端から伝わるウルルの体温は少しずつでも一つになりつつあることを実感させてくれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、一番太いところ……いく、から", "speaker": "姫"}, {"utterance": "一番の抵抗を受ける部分を、力を込めて一気に押し広げていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、う……う、あああ!!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "みりっというような感触と共に、ようやく深いところへと辿り着いたみたいだった。\nしばらくして、ウルルの秘所からは初めての証としての赤い雫が流れ出してくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……やっぱり半分くらいしか入らない、かな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それでも、挿入した部分をウルルの膣道は優しく、そしていやらしく締め上げてきている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも……凄い、気持ちいい……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "動かないままでいても、充分に気持ち良くなってしまいそうだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "に、にいさまが、ウルルを貫いて、ます……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルが痛みを堪えながらも、お腹の中の感触を確かめている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あっついのが、ウルルの中で……い、息づいてます……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そんなウルルの反応を見て、俺はウルルの感触をもっと味わうために抽挿を開始する。\nゆっくりと出し入れを開始してすぐにあがるウルルの声。それには痛みに混じった悦びの色があった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ!にいさま……すごい……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "まだまだ狭い膣道は、溢れる愛液の中であっても勢いよくは動かせない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ウルルの中……ごりごり、って!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "それでも出来る限りの緩急を付けて肉棒を動かすと、ウルルの柔肉もそれに合わせるように襞を搦め付けてくるようになる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、いや……むしろ、ウルルが俺に、吸い付いて……うあ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "とても初めてとは思えない妖しい動きで、俺の肉棒を締め付けてくるウルルの秘所。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "も、もう少し、力、抜いてくれ……ウルル!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "けれどおそらくは、ウルルの意志でどうにか出来ることじゃないだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だめ、だ!も、もう出る!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あっという間に、再び射精感がこみ上げてきていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヒダが全部、別の生き物みたいで……俺の全部を一斉に責めて……!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "狭く感じるウルルの膣内は、その襞が意志を持つかのように蠢いて俺自身を絞り上げようとする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あう!に、にいさまから……電気のもとみたいなのが……は、走って!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルの柔肉に翻弄される俺は、最早自分の意志で止めることも忘れて、一心不乱に与えられる快感を享受していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ、ああん!ウルルの身体、勝手に、反っちゃいます!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "気付けば激しく動いている俺の腰の動きに、ウルルの方も合わせて動いていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "びくんびくん、って、ふ、震えて!!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "絞り上げる俺自身を、さらに受け入れるように蠢くウルルの柔肉。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、いいよう!にいさま、気持ちいい、よう!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "苦痛混じりな、ウルルの歓喜の声。\nそのさえずりに操られるように、俺はさらに動きを強めていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "痛いのに、気持ちよくって……ウ、ウルル、もう!!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルの両腕が、俺の首にしがみつくように回された。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だめえええっ!!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "密着感の上がったその瞬間に、ウルルの身体が大きく震える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "も、もう、出る!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それと同時に襲ってくる今まで以上の肉襞の蠢きに、抵抗することも出来ずに俺はウルルの中へと解き放っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……ああ……凄い……にいさまのあっついの……ウルルの中で何度も……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "一度出しているとは思えないくらいの量が、ウルルの最奥へと吐き出されていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "た、たくさん注ぎ込まれてきちゃいますよぉ……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルの小さな膣内では収まらないその量は、すぐに秘裂の入り口から溢れだしてきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ウルルの、中……にいさまでもう、いっぱい、です……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "白濁液を吐き出される度、小さく震えるウルルの身体。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺も、止まってくれない……ウルルの中にとにかく出したくて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "自分でも驚くくらいに、ウルルの中への放出は続いていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ウルルのお腹……にいさまに占領されちゃいました……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そう言ったウルルは、けれど嬉しそうに微笑んでいた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ウルル"], "product_name": "05_Tiny Dungeon BfY", "file_name": "036604h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ふう……ほんと、完全に忘れてた", "speaker": "姫"}, {"utterance": "以前、対複数の戦闘を学ぼうと思って、ノートに選んでもらった本。図書室に返しにいくのをすっかり忘れていた。\n返却期間を一月近くも過ぎれば、そりゃあ怒られるというものだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "しかも、図書室の管理人さん、魔族で、人族のこと嫌ってるんだよなあ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "思い切り頭ごなしに怒鳴られまくりました。まあ、忘れてた俺が悪いんだし、何も言い返せないんだけれど。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にしても、まさかこんな時間になるとはなあ。みんなに先に帰ってもらって正解だった", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は重いため息を吐き出しながら、教室へと戻った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あれ?\n紅?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そこには、先に帰ってもらったはずの、紅の姿があった。他の生徒は誰もいない。オレンジ色に染まった部屋の中、紅が一人、ボーッと外を眺めている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "紅?まだ帰ってなかったのか", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は紅の下まで歩きながら呼びかけた。紅は、びくん、と驚いたように反応すると俺へと振り返る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひ、姫……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "こんな時間まで一人でどうしたんだ?てっきりもう帰ったと思ったのに", "speaker": "姫"}, {"utterance": "い、いや、その……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅は言うべきか少し逡巡し、やがて覚悟を決めたのか、俺の顔をしっかりと見上げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なあ、姫。あたしは、そんなに必要ないかな……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "どうかしたのか?いきなりそんな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "答えてくれ!あたしは、本心が知りたいんだ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "……そんなの、必要に決まってるだろ。紅がいてくれたから、俺はここまで来れたんだ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "本当、か?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ああ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "本当に、本当なんだな……?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "間違いなく\n本当にどうしたんだ、いきなりそんな質問。紅が最近思い詰めてたのは分かってたけど……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あたしは……あたしは、何をしていいのか分からないんだ……\n二度目の暴走事故……あたしは弱くて、何もできなくて……だけどそれでも、姫もみんなも、誰もあたしを責めてくれない……\nあたしは、こんなにも自分の弱さが憎いのに、誰もあたしの弱さを叱ってくれない……\nそれってさ、まるで、あたしには最初から期待してない……そう言ってるみたいじゃないか!\nあたしなんて、最初から頭数に入ってない。だから、関係無いって!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅……違う。俺もみんなも、誰だってそんなことは……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ああ、そうだ!それは本当だ!ヴェルやノートとは比べものにならない!ウルルのような人望もなければ、アミアのような魔法も使えない!\nフォンとも、デイルとも、オペラさんとだって……あたしは比べものにならない……\nなあ……あたしは、どうしたらいいんだ?何をしたらいいんだ?\nこんなにも弱くて頼りないあたしを……どうやって叱りつければ……いいんだ……?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "その目に大きな涙を浮かべ、俺に答えを求める紅。それはまるで……。\nまるで、俺みたいだった。\n昨日、ウルルに叱られた俺自身。弱い自分が憎いのに、それを責めることを許されない。\n誰かに責めて欲しいのに、誰も自分を叱ってくれない。\nもしウルルがいなかったら……俺もいずれは、この紅みたいになってしまっていたのかもしれない……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……悪い。俺も紅も、同じ想いでいたはずなのに、俺は紅の気持ちを理解できてなかったんだな……\n本当に、ごめん……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "姫……?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "俺もさ、同じだった。何もできなかった自分が憎いのに、誰も悪くないって俺自身までかばって……それが許せなくて、自分で自分を痛めつけてた\n俺には、ウルルがそれを叱ってくれた。だから紅には、俺が叱ってやらなくちゃだよな\nまったく同じ想いを持ってた、もう一人の俺なんだから\n俺が言われた言葉を、今度は紅に伝えるよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そう微笑む俺の次の言葉を、紅は期待に満ちた目で待っていた。こんなにも紅は苦しんでいたんだな。本当に、なんで分かってやれなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "無力な自分が許せないなら強くなれ。強くなって、そんな自分を消してしまえ。それが、弱かった自分に対する一番の復讐だ!\n自分が望む自分になれ!他の誰よりも遙かに強い、そんな自分になってみせろ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "強く……なれ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ああ、強くなろう。俺もなるから、紅も一緒に", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……そうか……あたしは、自分に復讐していいんだな。弱い自分を貶して……消してしまっていいんだな……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "瞳に溜まった涙をこぼしながら、紅は笑顔を作っていく。そして、力一杯俺を抱きしめた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……なら、これが最後だ。これが本当に、最後の弱いあたしだ\n誰かに頼らないとこんなにも弱い、悲しいあたしだ\n姫の力で……姫が、弱いあたしを叱ってくれ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "耳元で、涙に濡れた声で囁く紅。それが何を意味するかは、すぐに分かった。\n本当にいいのか。そんな疑問が一瞬俺に問いかけてくるが、俺はその声を振り払う。\nその一歩を踏み出すのにそれが必要だって紅がいうなら……それは他の誰でもない、俺だけの権利だ。\n紅の思った以上に華奢な背中を、俺はしっかりと抱きしめた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "紅"], "product_name": "05_Tiny Dungeon BfY", "file_name": "036702_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "こ、これでいい、か……?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "机の上に乗り、足を開く紅。スカートも大きく捲れ上がり、その下着が余すところなく晒されている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……紅の下着……初めて見るわけじゃないのに……なんだか凄く興奮してる、俺……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "実際、着替え中を覗いてしまったことは一度や二度じゃない。同じ部屋での生活を始めた直後は、それこそ毎日のように何かを見てしまっていた。\nなのに、そんな時とは比べものにならないくらい、興奮してるぞ、俺……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あたしだって……恥ずかしくて、顔から火が出そうなんだ……\nこ、こんな風に、自分から見せるだなんて……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "恥ずかしさから目も合わせられないのか、紅は視線をそらしたままだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "紅は強気なようでいて尽くすタイプだからな。こういう事も自分から見せてくれる", "speaker": "姫"}, {"utterance": "バ、バカっ。これは、姫がこうしろって言ったんじゃないか……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そのお願いを聞いてくれるのが、紅の可愛いところなんだよな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その、見てるだけだと正直辛い。少し、触るぞ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は言うと、下着の上からそっと指を這わした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ぴくん、と紅の身体が小さく震える。秘裂の上あたりを軽く撫でただけなんだけど、結構敏感なんだな、紅……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "自分でした時と比べて、どう?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は指を上下に動かしながら紅に聞く。紅は少し気持ちよさげに答えてくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん……凄く、ぴりぴりきて……お腹の奥の方に、ジンジンきてる……\nあ……姫の指が……す、凄い、気持ちいい……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅のここ、もう熱くなってきてる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "秘裂の奥の方から湧き出す熱い何かを布越しに感じる。同時に、湿り気を帯びてきているのも。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それに、少しずつ湿って……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "い、言わないで……恥ずかしい……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "自分でも分かっているんだろう。俺の言葉に恥じらう紅。その姿が、更に激しく俺を興奮させた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめん。恥ずかしがってる紅、可愛いから……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "指を動かす度にジワジワと広がっている下着のシミ。俺は紅の恥じらう姿が見たくて、あえてそれを言葉にする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほら、もうこんなに染みが……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "み、見ないで……あたし、どんどん感じてきてて……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "でも、どんどん広がってきてる……紅の中から溢れてきてるんだ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それはシミどころか、下着越しに俺の指にも絡み始めていた。俺が紅を感じさせた結果なんだと思うと、これだけでもドキドキしてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "姫が……あたしに触ってるのが、姫だから……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そんなことを言ってくれる紅の言葉が可愛すぎて、本当にガマンができなくなる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "紅の、見るよ……もうガマンできないから……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "俺は、紅が頷くよりも早く、その下着をズリ下ろした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "紅の……綺麗な色だ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "綺麗に処理された茂みと共に、しっかりと閉じた紅の秘裂がある。それを開くと、鮮やかなピンク色の壁が広がった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、やだ……見ないで……は、恥ずかしくて……死んじゃう……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "目に涙をいっぱいにため、羞恥に今にも泣きそうな紅。だけどそれでも隠そうとはしない。俺が見ることを手で止めようとしない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "無理だよ、紅。こんな綺麗な割れ目の中、もう、ずっと見ていたい……\n紅の恥ずかしい穴とか、入り口とか、みんな見える……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "一番敏感な突起や、小さな排泄用の穴。そして、俺を受け入れるための入り口。すべてが見える。\n一番身近にいた少女の、一番恥ずかしい所に、俺は一気に昂ぶっていく。\n柔らかそうな桃色の秘肉に、指で直接触れる。熱い紅の体温と柔らかさとが、指先から伝わってきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふあ、あ、ああっ!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そのまま上下になぞってやるだけで、紅は身体を仰け反らせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ、だめ!ゆ、指、動かさないで!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅の奥から、蜜がどんどん湧いてくる。それは徐々に粘りけを持ち始め、ぴちゃぴちゃと音を立てた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "紅のここ、もう熱く火照ってる。紅の中は、どれくらい熱くなってるんだろう……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "わ、わかんない、よう……姫が触るせいで……あ、頭の中、ぐっちゃぐちゃで……\nき、気持ちいい……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "俺の指が動く度、紅の口から淫靡な喘ぎがこぼれる。\n俺の指を素直に感じて、紅は全身を震わせていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "紅……俺のも、もう……凄いことになってる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そして、紅のそんな姿に俺ももういっぱいいっぱいになっている。このままだと、いつ暴発するかも分からない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え……あ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅は俺のズボンを見ると、驚いたような顔を浮かべ、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だから……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "う、うん……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そして、恥ずかしそうに頷いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、こんな体勢でするの……?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "立ちながら壁に手をついている紅の片足を抱えあげる。ズリ下げた制服からはブラに包まれた胸がこぼれ落ち、その存在を示していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ち、ちゃんと入る……のかな……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "不安そうに呟く紅を安心させようと、俺はその耳元で優しく言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫。ちゃんと俺を受け入れられるように、紅の身体はできてるよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そして、ノートほどではないけれど、その豊かな胸を優しくいじる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほら、胸もこんなに硬く尖って……\nちゃんと、女の子の身体だ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "う、うん……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "それじゃあ、入れるよ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "紅の入り口に自分をあてがうと、そっと尋ねる。紅は恥ずかしそうに、けれどハッキリと頷いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん……きて、姫。姫のを全部、あたしに埋めて\nあ、あう……んん!!\nひ、姫の硬いの、が……入って……くる!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "狭い紅の秘洞の中に、いきり立った俺を埋めていく。小さく狭まった入り口を少しずつ切り開きながら。俺は腰を前へと押し出していった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ……少しずつだけど……紅に入ってる!\n紅の中、あ、熱すぎて……凄い……溶けそう!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "まだ先端しか入っていないにもかかわらず、紅の熱い膣壁が俺を締め上げる。\n誰も侵入したことのない固い秘洞を、俺の怒張した肉棒が征服していった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あう……んん!!\nあ、はは……ほ、本当に身体がさけちゃってる、感じだ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅の入り口からは、始めての証が垂れている。紅の純潔を、俺が力尽くで引き裂いた証だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あたしの身体を……姫が引き裂いたんだな……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ああ、俺が裂いた。俺が、紅の身体を傷つけた", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ハッキリと宣言する俺に、紅は痛みをこらえ、嬉しそうに微笑んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん……姫で、よかった……\nこんなに痛いのが……逆に嬉しく感じる……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "俺もその言葉が嬉しくて、俺はもっと紅を感じさせてあげたくなる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ブラをズリ上げた瞬間、中から俺の手にも収まらない塊が、ぼよん、と飛び出てきた。\nノートほどではないけれど、それでも充分すぎる大きさの胸。大半の女子からすれば、羨望の眼差しだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "紅の胸、凄いな……その……たまにだけど、目で追ってたことある……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "姫のすけべ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅の胸がいやらしいからだよ……だから、追いたくなる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "こんなものを目の前で揺らされたら、男なら普通気になるはずだ。けれどその胸が今、俺のものとして俺の手の中にある。\n俺は出来るだけ優しくその胸を揉みしだく。紅が少しでも痛みを忘れて気持ちよくなれるように。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……姫の手、あったかい……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ツンと尖った尖塔をつまみながら、その土台となっている膨らみの中に手を埋める。そして、下半身は紅の中をゆっくりと前後する。\n下半身から湧き上がってくるゾクゾクとした快感に震えながら、俺もまた必死に耐えていた。\n俺に絡みつくように貼り付く紅の秘洞。その無数のヒダがそれぞれバラバラに俺を締めつけ、刺激してくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くっ……紅の締め付け、凄くて……それに、生き物みたいに……も、もう……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ああ……いつでもいいぞ……あたしの中に、姫のいやらしいもの、たくさん出してくれ……\n姫の全部を受け止めたいんだ……\n姫が、欲しいんだ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅の、そんな切なげな言葉に、もう何も考えられなくなる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お、奥に!一番奥に、出すぞ、紅!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は、自分の肉棒を一気に紅の中へと突き入れると、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う……あああっ!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "んっ!!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そのまま、熱いものを解き放った。俺の紅に対する欲望が、一気に溢れて奥へと流れ込んでいく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "す、凄い……熱くてドロドロしたのが……お、奥に向かって噴き出して……\nき、気持ちいい……姫の……気持ちいいよぉ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅の中、よすぎて止まらない……な、なんか、身体の奥からどんどん出てくる感じで……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "びゅくん、びゅくん、と噴き出していく白い欲望。それは、俺の身体のどこにこんなに溜め込んであったんだ、と驚くほどに吐き出されていく。\nきゅっ、と締め付けてくる紅に絞り出されて止まってくれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あはは……溢れちゃいそうだな……勿体ない……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅はそんな俺を苦笑しながら受け止めてくれた。けれど達しなかったこともあってか、一つのお願いを言ってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、なあ、本当に、いいのか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "服を脱ぎ去り、四つん這いになった紅。そのいやらしい部分が全部見えている。\n俺に汚されたばかりの秘裂からは、俺が注いだ白濁が垂れてきていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "た、頼む……あたしのすべてを汚してほしいんだ\nそ、その……姫も抵抗あるとは思うんだけど……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "自らそんな体勢を作りながら、俺に頼み込んでくる紅。その内容にはさすがに驚いたけれど、紅のすべてを、というなら断れるはずがない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや……その、紅がいいっていうなら、ぜひ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……もしかして姫……お尻の方が好き、なのか……?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "あのなあ。正真正銘、こっちに入れるのは初めてだぞ、俺……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ヴェルの時にも言われたけれど、別に特殊な趣味を持っているつもりはないんだけどなあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、そうなのか。それじゃあ、頼む", "speaker": "紅"}, {"utterance": "どこか切なげに俺を見つめる紅に、俺は頷き返す。本当に始めての場所だ。俺は紅のアナルの方へと自分をあてがうと、慎重に挿入していった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……う……ん、ああっ!!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "前の抵抗とは全然違う、入り口の締めに俺も思わず悲鳴をあげかける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、入り口の締め付けが……前の方の比じゃないっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あぐ……う、あああ!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ギュッと閉じた入り口をこじ開け進んでいくが、紅は苦しいのか、必死に耐えていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "紅、苦しいなら……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "へ、平気……っ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "それでも、今更止めるという考えは紅にはないらしい。その目に涙を浮かべながらも、俺を飲み込んで行く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、それよりも……これで姫の……こっちの初めては、あたしの、だよな……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "懸命に笑顔を作りながらのその言葉に、紅への愛しさが増していく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ああ、紅のものだよ\nその代り、紅の初めても俺のものだ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "う、うん。あたしの初めては、全部、姫の、だ……!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そんな紅に応えるように、俺は半分ほど埋まった自分を、ゆっくりと前後に動かし始めた。\n前の方とは比べものにならない入り口の締まり。それに対して奥の方の壁は、どこかフニフニとして柔らかい。\nその強弱が、かなりの刺激となって俺を感じさせていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……あ、ん……す、少しずつだけど……ビリビリって、来てる……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "それは紅も同じなのか、奥の方から少しずつ蜜らしきものが湧き出してくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ……こっちの方も濡れるんだな……\nちょっとだけ、動きやすくなった", "speaker": "姫"}, {"utterance": "前の方の蜜とはちょっと違うみたいだけれど、それでも紅が感じてくれてる証みたいで嬉しくなる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、入り口の締め付けが、すごくて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ただ、それでもやっぱり入り口は凄い。ゆっくり前後に動かそうとしても、その力で押し戻されかけてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うん……あたしは平気だから……もっといいよ\nもっと強く……動かして……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "その頬を少し上気させながら紅が言う。俺はその言葉に従うように、力をこめて腰を動かしていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……ふあ、あ、ああ!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "徐々に加速していく俺の肉棒に、紅の嬌声も少しずつ大きくなっていく。\n前の方とは違う快感に身を震わせながら、俺は紅の体内を責め続けた。\n下半身から流れてくる電気のような快感に、俺も次第に堪え切れなってきている。\nそして紅の方も、崩れ落ちそうになる身体を必死にこらえて、感じていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、や、やだ、凄い!こっちも、感じるんだっ\nお尻……じんじんきて……き、気持ちいい", "speaker": "紅"}, {"utterance": "背筋を反らし、身体を震わせ、甘い喘ぎを教室中に響かせている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺も……凄い昂ぶってきてる……\n入り口はキツイのに……奥の方はフニフニしてて……う……あ、ああ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "下半身の根本の方に、さっきあれだけ出したものがもう集まってきているのが分かる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、なんだろう、これ……んあっ……身体の奥、が麻痺、してるみたいで……ん、くふうっ!\nぞ、ゾクゾクって……しびれ……あ、ひ、んあぁっ……!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅の声と身体の両方が俺を感じさせていく。ゾクゾクと背中を駆け上る快感と、このまま解き放ってしまいたい欲望とが合わさって、腰の動きは止まってくれそうにない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、紅……俺も、ま、また出そう!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、ああ!あたしも、だ!な、何か、きて……き、きそう!!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "さっきは達せられなかった紅が、今度こそ上り詰めようと喘ぎ続ける。いつの間にか、紅自身もその腰を動かし始めていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "く、くる!あ、ん、んんっ、ひぁ、ああっ、ふあぁっ!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "更に激しく俺を求める紅に、俺もただ紅を貫く。意識はすでに快感によって支配されていて、抑えることなんてできそうもない。\nやがて紅の秘洞の方がキュッ、と締まったのが分かった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああっ!あああああぁぁぁぁぁぁっ!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "その直後、紅は大きく背を反らしながら、絶頂の悲鳴を上げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うああぁ!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それと同時に、俺も紅の中へと解き放つ。今日二回目の報酬。\n前と後ろ。紅のすべてを俺が汚した瞬間だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "姫……本当に不思議な奴だな、お前は\n強くなれ……もし違う誰かに言われてたら、あたしには届かなかった。だけど姫が言ってくれたから、こんなにも素直にあたしの心に染みこんだ……\n姫の……あなたの心だったから……\nなあ、姫?やっぱりあたしには、お前が必要だ……\nでも、今のあたしじゃノートやヴェルには敵わないから……その隣には立てないから……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "だから、待ってて。あたしは、絶対に強くなる。姫の隣に立てるように。\n姫の力になれるようになる。\nそしてこの日、白川紅は姫の前からその姿を消した……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "紅"], "product_name": "05_Tiny Dungeon BfY", "file_name": "036703h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ノートとアミアのおかげで元気も出てきたし、朝食も済ませた。せっかくだし、部屋の片付けでもするかな。\n最近はトレーニングとかにかまけてて、あまり掃除もしてなかったし。\nよし。せっかくの休日だ。今日は一日掃除を頑張ろう!俺は、むん、と意気込むと自分の部屋の扉を開けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほえ?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "あれ?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "なんだろう。間違いなく俺と紅の部屋であるはずのその場所に、着替え途中の美少女が一人。\nしっかりと実った女性らしい胸の膨らみと、キュッとしまった細いウエスト。そして下半身へと流れていく理想のライン。\nそれらを、申し訳ない程度の可愛らしい下着が、必死に隠そうと頑張っている。\nもしかしてとは思うんだけど、着ようとしてる服は、メイド服か?\nにしても、やっぱりヴェルってスタイルいいよな……それでいて可愛らしいあの顔立ちは、なんていうか男の理想っていう感じで見とれてしまう……。\n俺とヴェルは、しばし唖然としながら、互いに見つめ合っていた。\nそして。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、はわわわ~!!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェ、ヴェル!?なんで俺の部屋で着替えなんか!?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "同時に驚きの声をあげた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ち、違うの!これはあのその、理由があるんだけど決してヒメのベッドでヒメの匂い嗅いでたら陶酔しちゃって時間とられちゃって慌てて着替えてた、とかじゃなくて!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "いやその……大変分かりやすい説明ありがとうございます……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ええ!?ち、違うの!だから、あの、その、えーと……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そこまで無理して理由を探そうとしなくていいんだけれど、慌てるといっぱいいっぱいになっちゃうあたり、ヴェルだよなあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、それよりもだ。あの……非常に目の毒で、ついずっと見続けたくなっちゃうんで早く隠してもらえると……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "え?あ……きゃあああああああ!!\nあ……でもよく考えたらヒメなのよね、相手は。え、えへへへ……\nヒメにだったら見られても別にいいかな、なんて……ほら、あの……もっと恥ずかしいところも見られちゃってるんだし……\nで、でででもやっぱり恥ずかしいから、そのね?あんまりジックリとは見ないで、チラチラと、くらいにしてくれると嬉しいかな、なんて……\nい、イヤじゃないのよ、本当。相手がヒメなら私、どこ見られたって大丈夫だもん\nた、ただそれでも、ちょっぴり恥ずかしいかな、なんて……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "その……俺個人としては本当に嬉しい一幕だったりするんだけれど……\nとりあえず、収拾つかないから、それを着るのか、脱いで私服になるのか、ハッキリしてもらえると嬉しいかな、って\nはい、着替えスタート!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はいぃっ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "で、そっちの服ですか……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ビックリするくらい似合うな、ほんと……王女様のはずなのに。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめんなさい、お騒がせしました……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "その……着替え途中だった理由はさっき聞いたんでいいとして", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、あれはその、本当に違うのっ\n全部、姫のマクラが悪いのよ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "……違くないようですね、ヴェルさん……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、なんでそんな格好を?見たところ、オペラさんに借りてきたみたいだけど", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ううん。これ、フォンとの相部屋を了承した報酬。母様がオペラさんに頼んで作ってもらってくれたのよ\nこれでヒメのお世話をすればバッチリだ!!って♪メイド服の嫌いな男なんていません!とも力説してたわね。母様も、父様に頼まれて何度か着たみたい", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "……本っ当に大丈夫なんだろうか、魔界の将来……。まあ、確かに、嫌いじゃないけれど……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にしてもオペラさん、やっぱりとんでもないわよね。なんでこんなにもピッタリな私のサイズ知ってるのかしら……最後の、ニヤリ、って笑顔が忘れられないわ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "いや、その理由に関しては凄く怖い気がするのであえてスルーしておこう。触れたらとんでもない猛毒持った蛇が出てきそうな気がする……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……そうね、同感だわ\nそれで、あの、理由なんだけど……怒らないでね……?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "申し訳なさそうに、上目遣いで俺の様子を伺うヴェル。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "紅がいなくなって、もう三日でしょ?ヒメ、目に見えて落ち込んでたし……何かしてあげたいなって思ってたところに、その、母様の言葉が浮かんで", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "……メイド服の嫌いな男なんていません?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ええ。それでヒメのお世話をすれば、少しくらいは元気づけられないかなって……\n私が紅の代わりだなんて、おこがましいとは分かってるんだけど……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ふう……さすがにこれは怒れないなあ。みんなに心配かけるほど落ち込んでる俺を元気づけるため、なんて理由言われたら。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめん、ヴェル。心配かけさせて\nその、本当のことを言わせてもらえると、凄く嬉しい。ヴェルが、そこまで俺のために何かをしようって思ってくれたことが", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ヒメ……それじゃあ、あの……ヒメのために、お世話……していい……?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "メイド姿のヴェルにだなんて貴重な経験、なんか結構照れくさいものはあるけど。ヴェルがいいなら、ぜひ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "きゃっほーう♪ヒメのお世話よ、ヒメのお世話ー♪", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "満面の笑顔で、その場に跳び上がるヴェル。いや、俺のお世話ってそんな嬉しいもの?", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあヒメ、なんでも言いつけて。これでも花嫁修業は頑張ってきたもの、家事全般問題無しよ\nその……床の準備とかでも……ヒメがそれがいいっていうなら……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "いえ……すみませんが部屋の掃除と片付けでお願いします", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はーい。ヒメのお部屋のお掃除ー♪", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そして、鼻歌なんて歌いつつ、本当に楽しそうに掃除を始めるヴェル。なんていうか……妙に様になってる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ねえねえ、ヒメ。今のうちに聞いておきたいんだけど", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ん?どうかした?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あの、ね。もし、えっちな本とか見つかっちゃったら、見ないフリした方がいい?\nそれとも、ちゃんと整頓しておいた方がいいかしら。ジャンル別とか……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "一冊も持ってませんから安心して下さいっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "え?でも……それだと、ねえ?男の子って、そういうオカズがないとダメだって……どうやってるの?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ほんと、どういうところからそういう話を聞いてるんだ、ヴェルは?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "もし苦しかったら言ってね?私だったら、その、ね?ヒメがお願いしてくれるなら……うん、実物のオカズになっても……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "はい、そこまでー。終わらないから次いこうねー", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、はい。ごめんなさい", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そうして再び掃除モードに入るヴェル。まあ、ああいう知識を与えてるのは、まず間違いなく学園長だろう。\n魔王と魔王妃って、ほんと、いったいどういう性生活送ってたんだ……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ねえ、ヒメ。お掃除終わったら、次は洗濯とトイレ掃除とアイロンがけと膝マクラしながらヒメの耳のお掃除、どれがいい?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "……耳の掃除でお願いします……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "こういう時、自分が男であることを実感します。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はーい。でも、どのみち全部やっていくんだけどね", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "全部やってくの!?\nにしても、ほんっと、似合い過ぎてるなあ。ヴェルのメイド服。\nつくづく思いますわ。\nこれでいいのか?王女っ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふふふ~ん♪", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "あ、いいみたいだ。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ヴェル"], "product_name": "05_Tiny Dungeon BfY", "file_name": "037002_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "手加減は抜きだ!初めから全力でいかせてもらう!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そんな宣言と共に踏み込んでくる紅の攻撃に俺はなんとか反応し、受け止める。\n俺はすかさずやり返しながら、笑みと共に紅へと言葉を投げつけた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "当然だ。手加減なんかしたら怒るぞ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺の言葉に紅は一瞬迷ったような顔を見せるものの、すぐに表情を引き締め間合いを外す。\nそして、再び超高速の踏み込みと連撃を放ってきた。\nずっと受け続けてきた紅の攻撃。その連撃になんとか反応するものの、それは俺の知っていたものよりも遙かに速かった。\n真眼は、まだ習得にはとてもじゃないけれど至っていない。けれど、そのための訓練は決してムダじゃなかった。こうして、紅の攻撃を防ぐことができている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くっ、あいかわらず速いな!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "しかし、あくまで防げているだけだ。さすがに反撃をする余裕はない。\nそんな俺を見て、紅は楽しげに笑った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "この程度で根を上げないでくれ?まだまだこれからだ!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "その言葉と共に、紅の連撃の速度が上がり始める。ただでさえ防戦一方だった俺は、更に追い詰められていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "!?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "しかも、そんな紅の周囲に翠の魔力光が漏れる。これは、ノートとの戦いの時と同じだ。魔装陣による無尽蔵の魔力を使っての自己強化。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "神風・5連\n穿て・穿孔\n駆けよ・隼\n抉れ・螺旋", "speaker": "紅"}, {"utterance": "限界以上にかけられた強化と付加魔法を絡めての連続攻撃。これをあそこまで受け続けたノートの凄さを改めて思い知る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぐはっ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "とてもじゃないけれど、俺に受けきれるものじゃない。俺は吹き飛ばされると、そのまま壁に身体を打ち付け倒れる。\n紅の得意とする高速戦闘。それに絡めるようにして連続で放たれる魔法攻撃。これは確かに、人を越えている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "けど……!まだだ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "全身に走る激痛を堪え、俺はどうにか立ち上がった。だがそれを予想していたんだろう。紅は更に魔法攻撃を連発してくる。\nそれはことごとく俺の身体を傷つけていくものの、俺はギリギリのところで急所を避け続けた。吹き飛び、叩きつけられるものの、倒れるたびに何度でも立ち上がる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くっ……何故倒れない!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そんな俺にいらついたように、紅が呟く。俺は確かに、既にいつ倒れてもおかしくないほどの傷を負っている。\nけれど、無理だ。こんな攻撃じゃあ、俺に勝つことなんて出来ない。勝たせてなんてやるわけがない。\n俺は紅をまっすぐ見ながら、ハッキリと伝える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "紅の魔法の使い方が下手になったからだよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "え……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "その言葉は紅にとって余程意外だったんだろう。まだ戦闘中にも関わらず、その動きを止めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "確かに、一度に使える魔法の数も増えた。連射も可能。威力も段違い\nでもだからって無秩序に乱発したらダメだろう。ギリギリで回避する余地がいくらでもある\n紅の技は、どれも自分の力不足を補うために徹底的に最適化されていたはずだ。こんなのは紅の技じゃない", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そうだ。かつての紅は自分の弱さをまっすぐ見つめ、それを克服するために努力し続けていた。勝つために考え、勝つために使いこなそうと鍛えていた。\nだけど今の紅は違う。これじゃあ、ただ手に入れた力に溺れているだけだ。何も考えず、使いこなそうともせず、ただ撒き散らしているだけだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぐっ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "俺の言葉に紅が目をそらす。でもダメだ。こんな偽物の紅を俺に見せつけておいて、こんな程度で許してやれるはずがない。\n俺はかつての紅の姿を脳裏に描きながら、たたみかけるように語りかける。今の紅に、本当に紅を思い出させるように。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "紅の技はどれも状況に応じて使い分けるからこそ、その効力を発揮するように最適化されている\nそんなものを連発したって宝の持ち腐れだ。そんなの、紅自身が一番良く分かってるはずだろう!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺には、少なくとも今の紅の姿が、紅が目指していたものだとは思えない。紅なら、もっと上にいけるはずだ。こんな程度のはずがない。\nそんな俺の言葉を否定するように、紅は弱々しく頭を振った。まるで自分に言い聞かせるように、必死で言葉を搾り出す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ちがう……力におぼれていない……あたしはただ、強くなるために……!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "だったらなぜ、俺程度を倒せない!俺程度にここまで粘られる!以前のお前なら、とっくに俺を倒せてるはずだ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それでも逃げようとする紅に、さすがに俺も頭にくる。俺は誤記を強めると、本気で怒鳴った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "目を覚ませ紅!お前がずっと探してた強さはこんな偽者の力じゃないだろう!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "けれど、それでも紅は頭を振り続ける。俺の言葉を否定して、偽物の力にしがみつこうとする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だったら見せてやる……姫、あたしが望んだ最強の力を!あたしが本当に求めた力を!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "その言葉と同時に、紅はこの戦いで初めて二刀を抜いた。今まで以上に強い魔力光が、薄暗い迷宮を翠色に染め上げる。\nまだ俺の言葉は届かない。届いてくれない。いいだろう。だったらとことんまで付き合ってやるだけだ!", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だから最初から言ってるだろう、見せてみろって。建前なんかどうでもいいんだ。今の紅の本気を俺に見せろ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そんな俺の声に応えるように、紅が二刀を構える。それは俺も良く知っている、紅の切り札の構えだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "高速戦闘特化術式・神速……改!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "『神速』。周囲の魔力を二刀の儀式兵器を共に使うことで限界まで集め、それを全て加速の強化につぎ込む事によって限界を超えた速さを引き出す紅オリジナル術式。\nそれが魔装陣による無尽蔵の魔力によって強化されればどうなるか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "完全開放!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "俺はそれを、この身体で思い知った。\n紅の身体が消え、それとほぼ同時に俺の背後へと現れる。\n直後、俺は血を噴き出しながら倒れていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なっ……見え、ない……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "姿を追えないとか、視線が追いつかないとか、そんなレベルじゃない。『紅が動いたこと』を認識する事が出来なかった。\nそれは瞬間移動にすら近いもの。完全に人間の限界を超えている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これを解放した以上、もう誰もあたしに追いつけない\nだからすまない姫、ここで倒れてくれ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "倒れている俺を見下ろしながらそう呟く紅に、少しだけむかついた。\n確かに凄い技だ。俺の贔屓目を除いても、世界に通用するほどのものだろう。だけど違う。これは、紅が自分の力で放っているものじゃない。\n魔装陣の力を借りて、ただ無理やり放っているだけの技。紅の努力が生み出したものじゃない、借り物のの力。\nそんな力を振りかざし、勝った気になっている紅にむかついた。だから俺は立ち上がる。こんな技で誰が倒れていてやるものか。\n血を噴き出しながら立ち上がる俺に、紅の表情が驚愕に固まる。俺はふらつきながらも両の足で立ち上がると、紅に向かって言い切った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "この程度の技を相手に諦める程度の覚悟だったら、最初からこんな所、来たりしないよ\n神速・改か。確かに凄い技だけれど……凄いだけだ。この程度なら簡単に追いつける", "speaker": "姫"}, {"utterance": "遠のきかける意識に渇をいれ、俺は再び剣を構える。それを見て紅の顔に一瞬恐怖のようなものが浮かんだ。だがすぐにその表情を吹き飛ばすと、再び構えを取る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "負け惜しみを!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "再びの神速・改。紅の体が消え、俺の身体に傷が増える。それも今度は一つ二つじゃない。全身の至る箇所から同時に血が吹き出る。\nでも、それだけだ。所詮は傷が増えただけ。俺は負けてもいないし死んでもいない。だからまた、当たり前のように立ち上がる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "悪いけど効かないな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "完全に強がりだ。そんな事誰が見ても明らかだっただろう。けれどそれでも俺は笑う。紅に向かってわっらいかける。そんな俺に、紅は酷く動揺した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やめろ……やめてくれ、姫……これ以上戦ったら本当に……そうしたら、あたしは!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅、俺の諦めの悪さ……知ってるだろう?デイル戦を思い出せ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そうだ。あの時、ヴェルに教えられた言葉。それがこの胸にある限り、俺は絶対に自分からは倒れない。立ち上がれるかぎり何度でも立ち上がってやる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺は、絶対に自分からは倒れない!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は振るえる手で再び剣を紅へと向ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぐっ……う、うわあああああああ!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "どこか悲しげな絶叫と共に、紅が俺へと剣を振るう。けれどそれでも、俺は折れない。\n剣を握っている感触なんてとっくにない。いや、痛みすら感じているのかも分からない。震える足を地面に縫い付けるのに必死で、戦える力なんてとっくに。\nけれどそれでも、俺は紅から目を離さない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "何故だ!なんで倒れてくれない!もうとっくに限界のはずだろう!ふらふらで、立っているだけでも怪しいじゃないか!なのに……\nなんで立ち上がる!何で!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "泣くよう叫ぶ紅に、俺は苦笑を浮かべると、あっさりと答えを返す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "決まってるだろう。紅が弱いからだよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "なっ!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "こんな攻撃じゃ何度攻撃されても俺を倒せない", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あたしは強くなったんだ!なのになんで!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "駄々をこねる子供の様に、紅が必死に俺の言葉を否定する。そして、怯えるように二刀を構える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "違う、紅は紅のままだ。今俺がこうして立っているのが何よりの証拠だよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ああ、いいさ。言葉で言って分からないなら教えてやる。俺が、白川紅っていう女について教えてやる。\n俺は全ての力を振り絞り、剣を構えた。一撃でいい。一撃あれば充分だ。その一撃だけは、絶対に外さない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "違う!あたしは変わったんだ!だから、だから!だから倒れろ!白鷺姫!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "絶叫と共に再び紅の身体が消えた。そして、俺の背後に現れる。\n俺の動体視力を超え、決して捕らえる事の出来ない攻撃。けれど俺は自分でも驚くぐらい冷静に言葉を紡ぐ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "嫌だね……ここで俺が倒れたら、お前を、白川紅を、いったい誰が救うんだ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そして、その一撃が、紅の身体を確実に捉えていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぐっ……がはっ!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅が血を吐いて膝をつく。致命傷ではないものの、戦闘を継続するのは難しい、決して小さくない傷を抑えながら。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あれだけ食らって、やっと見えたよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "バカ……な、神速状態のあたしに、姫が攻撃を当てられるはずが……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "本気で信じられないという風に呟く紅に、俺は肩を竦めながら向き直る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それはさすがに見くびりすぎだぞ。俺だって日々成長してるんだ。まあ、亀みたいにゆっくりだけどさ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "まさか……真眼……?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その言葉にはあえて答えない。すると紅は自分の言葉を否定するように首を振った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そんな、ありえない……姫の真眼はまだ未完成のはずだ!まだ攻撃の完全予想レベルには及ばないはずだ!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "俺はその言葉に苦笑しながら答える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その通りだよ。俺の真眼はまだ未完成で到底使い物にならないレベルだ。だけど……\nだけど、紅が相手だったら話は別だ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "なに……?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "忘れたのか?俺がトリニティにいる間ずっと、誰とコンビを組んできたのか。誰と背中を合わせて来たのか", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……それは……あたし……だ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ずっとコンビで戦ってきたんだ。紅の攻撃の癖も得意なところも苦手なところも全部知ってる\nたとえ能力が上がっても、根底にあるものは変わらない。だって白川紅には違いないんだからさ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺の言葉にしばらく呆然とした紅は、自嘲気味に小さく笑った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はは……だからか。だから、なのか……\nだからお前は立っていられたのか……だからあたしに、攻撃を当てられた……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "その姿は紅だった。俺の知っている白川紅だった。だから俺も傷の痛みをこらえながら軽く笑う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まったく、気付くのが遅いんだよ。いつもの紅だったら、とっくに気がついてたぞ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あは……あはははは。俺がこうして立っているのが何よりの証拠……か。そうだな、本当にその通りだ。なんで気がつかなかったんだ、あたしは……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "もし、紅が本当に変わってたなら、俺は多分、最初の一撃で戦闘不能になってるよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "姫……お前は本当に強くなったな……それに比べて、あたしは……\n強くなったつもりだった……けれど実際には……弱く、なってた……\n認めるよ姫。あたしにはお前の心は折れそうもない……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "再び小さく笑った紅が負けを認める。俺はそんな紅に手を差し伸べるように声をかける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なら、戻ってこい、紅", "speaker": "姫"}, {"utterance": "しかし、紅は俺の手を握らず頭を振った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だけどな、あたしにも意地があるんだ……今までのけじめをつけないと", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そして紅は立ち上がると再び刀を握る。その姿に俺は思わず声を上げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "紅!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "次の一撃に、あたしはあたしの全てをかける……受け止めて、姫……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ただまっすぐに俺を見つめる紅。その目は間違いなく紅のままで……俺の知っている、俺の求めていた白川紅の目のままで……。\nだから俺は、無言で剣を構えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ありがとう、姫\nさあ、行くぞ!これがあたしの……白川紅の最後の一撃だ!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "なんとなく、予感はしていた。\nもしかしたら、最初から知っていたのかもしれない。分かっていたのかもしれない。\n俺と紅の道が交わることはもうない……そんな風に。\nだから、こんな結末も……予想はしていた。\nしていた、けれど!", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……紅……お前……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……ごめん、姫……あたしもさ……分かってたんだ、最初から\nこの道に行けば……もう……姫と並べないって……\nだけど、それでも……夢を、見たかった……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅の手から、刀が落ちた。カラン、と小さな音を立てて、床で跳ねる。\nそして紅は、その両手を伸ばした。震えるその両腕で、俺の背中を、しっかりと抱きしめる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふざけるなよ……俺だって、お前と並んでいくつもりだった。だからこうして取り戻しに来たんだ\nなのに……なんでこんな道を選ぶんだよ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はは……分かっちゃったからさ……\n……あたしじゃあ、お前を奪えない。だから、あたしが奪われてやる……\nこれで、あたしはお前のものだ。もう永遠に、誰にも奪えない……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ただ笑顔で、俺を抱きしめ続ける紅。俺は、そんな紅の華奢な背中を、力一杯に抱きしめた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はは……さすがにちょっと、痛いぞ姫……\nでも……あったかいな……\nこんなにあったかいのに……なんで離れていっちゃたんだろうな、姫は……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "違うだろ、紅……俺じゃない、お前だよ。離れていったのは……\n俺はいつだってお前の隣にいたのに……お前が自分から、離れていったんだ……\nお前が……俺を置いてけぼりにしたんだよ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "涙が溢れてくる。どんなにこらえようとしても、止まってくれない。ただ涙が溢れてくる。\nそれでも俺は、笑った。笑ってやった。笑ってないと、悔しすぎた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ……そうだな。お前が離れていくんじゃない。あたしが、お前から離れていっちゃったんだ\nあたしが、自分から……\nすまないな、姫……だけど、本当に……ありがとう……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "その声が、急激に小さくなっていく。俺に回された腕から、力が抜けていく。\nそして静かに、その腕が落ちた……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "紅……\nおい……紅……!紅!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "分かってる。もう返答なんてないってこと。もう二度と、あの声は聞けないってこと。\n俺の腕の中にあるこの温もりも、あっという間に冷たくなってしまうってこと。\n白川紅という名の、俺の最高の相棒が、今、いなくなってしまったこと。\n俺は紅を抱きしめながら、けれどしっかりと焼き付ける。\nこいつの笑顔を。こいつが俺に残してくれた、その、最後の顔を。\nそしてその笑顔が……今回の事件の……すべての結末だった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "紅"], "product_name": "05_Tiny Dungeon BfY", "file_name": "047712_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "やたらと早く感じた一日。HRが終わると同時、俺はヴェルに腕を掴まれ全速力で学園を離脱した。\nそして、こうして二人きりで街を歩いている。\n当然のように、ヴェルに抱きしめられた右腕が、ヴェルの体温とか柔らかさとかが押しつけられて結構凄い。\nヴェル……細いのにそこそこあるんだな……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ちょっと待ってて", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルは言うと、不意に俺から離れていった。なんていうか、今まであった温もりがなくなるとちょっと寂しくも感じる。\n右腕に押しつけられていた膨らみの感触は、ヴェルの女らしさを充分感じさせてくれていた。\nその感触を思い出しながら、俺は広場のベンチへと腰を下ろす。同じように笑顔を浮かべている人達を眺めながら、ヴェルの帰ってくるのを待った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヒ~メッ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "うわぁ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "突然頬に押しつけられた冷たい感触に、俺は思わず飛び上がる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふふ。大成功、ヒメを驚かせちゃった", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルは、その手に冷たいジュースを二本持ちながら嬉しそうに笑っていた。なるほど、このジュースを押しつけられたのか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はい、どうぞ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そのジュースを俺に渡しながら、ヴェルは俺の隣へと腰を下ろす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ねえ、ヒメ。これを買いに行った途中で、丁度欲しかったものを売ってる、いいお店を見つけたのよ。一緒につきあってもらっていい?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ああ、それはもちろん\nなんといっても、今日はヴェルへのお詫びもこめてだもんな。お姫様の望むがままに", "speaker": "姫"}, {"utterance": "やった♪前から思ってたの。ヒメだったらどういうの選ぶのかな、って", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "選ぶ?アクセサリーか何かなのか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そうね、そんなものって思ってもらっていいわ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ニッコリと笑うヴェルにつられて、つい頷いてしまう俺。\nだが、この時の俺は知るよしもない。これこそが、ヴェルのしかけた大きな罠だったということを。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あの、ヴェルさん……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ちょっと待っててねヒメ。う~ん……こっちの可愛らしいストライプと、こっちのちょっと大人向けの奴……うん、このへんかな", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルは少し考えると、くるりと振り返り、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヒメ、どっちが見たい?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ストレートに言い放った。\nそう。ここは女性用の下着売り場。ここと比べれば、水着売り場の方がよっぽどましだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ど、どっちと申されましても……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ヴェルのこの姿を見れば、俺がただの付き添いであるっていうのは分かってもらえるとは思うけれど、にしても空気が重い。\n店中の人が、全員俺を睨んでるように思える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こっちの紐のはセクシーだし、ストライプは可愛いと思うのよね\n私はどっちでもいいと思うんだけど、やっぱりヒメが喜んでくれる方にしたいじゃない", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "当り前のように言うヴェル。嬉しいんだけど恥ずかしい。正直、まともに考えられない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えっと……その、どっちも似合うと思うし、ヴェルの好きな方でいいんじゃないかなあ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "私の好きな方?そうね、だったら……\nヒメの、脱がしてみたい方でいいわ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "恥ずかしそうな照れ笑いで言い切るヴェル。なんていうか、ここまで俺のために言ってくれるのは本当に嬉しい。\n嬉しいんだけれど、それと恥ずかしいのは別問題だと思うんです……。\n今のヴェルの発言に、近くにいた女性客の目が一段怖くなったように思える。\n……ここはもう、素直に観念して選んでみるか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、そうだな……確かにまあ、両方ともその悪くはないと思うし、ヴェルには似合うと思う……\nヴェルって結構、素振りとか可愛いイメージあるから、そのストライプのとかでもイメージ合うと思うし\nでも、顔立ちは結構美人系だから、その紐の方も悪くないよな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "な、なんだか、ヒメに改めてそんな評価されると照れちゃうわね……えへ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "でも、悩むぞこれ。ヴェルって美人なのに可愛い系だからなあ……いっそ、両方合わさったのとか……いや、むしろどっちの方向でもない奴?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "どっちでもない?それって、つまり、もっとその……き、際どいのがいいってことよね……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "え?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "う、うん。あんまり凄いのは流石に恥ずかしいんだけれど……で、でもヒメが喜んでくれるのが一番だから", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "い、いや、そういう意味じゃなくてだな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "が、頑張るっ。がんばって、つけてみる、ね\nえっと……こ、こういうのとか、どう?透けちゃってるけど……それかこっちの、ほとんど全部紐みたいなやつ、とか……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "自分が身につけた時のことを考えているのか、真っ赤になってちょっと泣きそうにまでなってるヴェル。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、さすがにそういうのは俺も勘弁してほしい", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それならこっち……って、これ股間の部分とか空いちゃってるけど、下着の意味あるの!?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "いや、俺に聞かないでくれっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そ、それとも……これは下の処理をちゃんとしないと……って、そもそも私そんなの必要ない……で、でも……さすがにこれって……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ごめんなさい。本当にごめんなさい。すみません、そういうヤバイのは許して下さい。ちゃんと選び直しますから", "speaker": "姫"}, {"utterance": "白鷺姫、完全敗北。\n結局俺は、ヴェルの示した二つの中から、これを選んで事なきを得た。\nほんと、これって男にとって拷問だよなあ……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふふ~ん♪ヒメに選んでもらっちゃったぁ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "なんて思っていても、ヴェルのこんな笑顔を見たら何も言えないわけで……。\n……ていうか、さっきの下着を穿いてるヴェルとか、想像したら危険な気がする。\n今夜、ちゃんと眠れるかなあ、俺……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ヴェル"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "011102_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "目が覚めると、部屋の電気は既に消えていた。\n夕飯も、風呂も終わって、軽く一休み、のつもりでベッドで横になったんだが……そのまま眠ってしまったみたいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "時間は……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "日付が変わったばかり。紅も既に眠ってしまっており、隣のベッドから安らかな寝息が聞こえる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヴェル、まだ起きてるかな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "寮に戻って来た時にヴェルに言われた言葉。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あとで見せたいものがあるから私の部屋に来て", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "……もしかしたら、待たせてるかもしれないしな。起きてるかだけでも、確認しにいくか", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は紅を起こさないように、静かに部屋を出た。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヴェル。俺だけど、まだ起きてるか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ヒメ!?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "もし寝てたら起こすとまずい。そう考えての少し控えめなノック。けれども、ヴェルからの反応は一瞬だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "良かった、もう来てくれないかと思ってたから", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "扉はすぐに開き、中から嬉しそうな表情でヴェルが迎えてくれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "悪い。風呂上がって少し横になってたら落ちてた", "speaker": "姫"}, {"utterance": "昨日の疲れが残ってたのかもしれないわね。かなり無茶してたから", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "かもなあ。まさかあんな簡単に落ちるとは思ってなかったよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "でも良かった……ヒメがちゃんと私の約束覚えてくれてて……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "さすがに忘れないって。ヴェルには迷惑かけまくってるしな\nそれで、見せたいものって?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "う、うん……とりあえず、座って", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルに勧められるまま俺はベッドへと腰を下ろし、笑いかける。\nそして、そんな俺の横に、ヴェルは並んで腰掛けた。並んだ、というよりは寄りかかった、と言った方が正しいくらいの距離。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヒメ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "熱い想いの込められた視線が、下から俺を見上げる。その赤い瞳に、一瞬心のすべてを封じ込められような気がした。\nそして、その身体を、ヴェルは強く俺へと押しつけてくる。細いんだけれど、ちゃんと女性らしい膨らみや柔らかさが、強く押しつけられる。\n心地よい温もりと甘い香りとが俺の全身を包み、俺の思考を麻痺させていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヴェ、ヴェル!?その……俺も男だから、こんな風にされるのはもちろん嫌じゃないんだけれど……\nさ、さすがにこれ以上は俺も抑えられなくなるっていうか……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ヴェルみたいな子にこう攻められて、何もしないでいられるような男はまずいないだろう。女性に興味を持てない男であっても無理なんじゃないだろうか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "私もね、分からないの。自分でもビックリするくらいに積極的になっちゃってて……\nこれ以上進むの、本当は恥ずかしいし、怖い……\nだけど、その……今日、進まないと、誰かにヒメを取られちゃいそうな気がして……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルの目は、一瞬たりとも俺から離れない。ただ一直線に俺を見上げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "今ここで私を選んでほしい、なんてことは言わない……\nだけど、お願い。私に、刻んで。ヒメを……ヒメに一瞬だけでも愛されたんだっていう傷を……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そしてその瞳が、俺を魔法にでもかけたみたいに引き込んでいく。\n魔界の王女で、最強の魔王の血族。けれど、小柄で愛らしい一人の少女。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……本当に、いいのか?俺がその……もらっちゃっても……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "違うもん。ヒメじゃないと、やだ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "その言葉に抵抗できるような強さは、俺の心に備わっていない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "分かった……ヴェル……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺はヴェルの想いに応えるように、その瞳を見ながら頷いた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ヴェル"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "011103_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "な、なんか、ドキドキするね、やっぱり", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "その深紅の瞳で俺を見上げながら、わずかに頬を赤らめるヴェル。その表情の可愛らしさに、俺は思わず言葉を失う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヒメは……どう……?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "それでも、嬉しそうに笑ってくれるヴェルに、たまらない愛しさを感じた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺もだよ。なんか、凄く嬉しい……\nこれからヴェルに、その……触れていいんだなって思うだけで……その、もう凄いことに", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そんな俺の言葉に、ヴェルは本当に嬉しそうに顔を輝かせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まだ見せてもないのに?ふふ。それじゃあ、どんどん誘惑しちゃおうかな", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そして、その上着を大きく左右に開く。\n決して大きすぎるということはない、けれど小さいわけでもない。俺にとってはまさに丁度いい大きさのヴェルの膨らみが、下着と共に視界に広がる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ど、どうかな……今日、ヒメに選んでもらった奴。初めての時は、これって決めてたの……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "微笑みながらもその言葉に恥じらいを含ませてヴェルが尋ねてくる。その膨らみは自然と俺の目を惹き付けて、そのまま理性を奪いかねない。\n見続けたらダメだ。そう自分に言い聞かせようとするものの、身体はまったく聞いてくれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うん……やっぱり、着てると全然違う……その、もっと見てたい……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ただの布ではなく、ヴェルの一部と化したそれは、店で見た時よりも遥かに魅力的で、いやらしく見える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いいわ……もっと見て、ヒメ。私をもっと", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "俺の視線に気がついたのか、ヴェルは恥じらいながらも決して隠そうとせず、俺に晒し続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "恥ずかしいけど……ヒメにだったらいいの。恥ずかしいのに、それが嬉しいの。イヤじゃないの", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そんなヴェルの健気さが、俺の興奮を更に高める。この子は本当に、どれだけ可愛いのか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、でもね、触る前に、欲しいかな", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そのまま、更に先へと進もうとする俺を諫めるように、ヴェルの甘えるような声が響いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルは、そっとその目を閉じると、小さく口を突き出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヴェル……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ちゃんと、キスから……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "初めての女の子らしい、可愛らしい願い。それはヴェルの可愛らしさを引き立たせ、更に俺を興奮させた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ……それじゃあ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "間近で見ると、より目立つヴェルの綺麗さ。小さな顔に薄い唇。長いまつげ。今からこの子の唇を奪うんだ。そう考えるだけで自然と緊張してしまう。\n当然ながら、キスだなんて今までしたことはない。これが初めての経験だ。俺は狂ったように鼓動を繰り返す心臓を必死に抑え、そっとその肩に両手を置いた。\nぴくん、とヴェルが小さく震える。それだけで分かった。ヴェルも緊張しているんだと。\n俺はゆっくりと顔を近づけると、静かに唇を重ねた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……んむ……ん……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "甘いヴェルの吐息が唇に重なる。それは本当に重ねただけ。互いの唇を合わせただけのキスだった。\nけれど、それだけで、充分な興奮を互いへと与えてくれた。\nゆっくりと唇を離し、今度は、その膨らみへと手を伸ばす。\n柔らかな固まりが、優しく触れただけなのに容易く形を変える。その柔らかさにまず驚いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……ヒメの手だ……\nふぁ……あ……凄い……こんな優しく触られてるだけなのに……全身が感じちゃってるみたい……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そして、そんな軽い愛撫に、ヴェルは反応し感じてくれている。\nその感触と反応がたまらなく気持ちよくて、俺は更に腕を動かしていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "身体中が震えちゃって、力が抜けちゃう……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルの身体、柔らかくて……凄く大切にしたくなる……\nこうやって軽く触れるだけで、凄い興奮してる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ブラの上からでも分かる、先端部分の硬い感触。ツンと尖ったそこは、早く触ってほしがってるように思えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ほんとだ。ヒメの凄い", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ズボンの上からでもはっきりと分かるほどに膨らんだ俺自身に、ヴェルが嬉しそうに言う。自分の身体で俺がこれだけ興奮していること、それを喜んでくれているんだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ズボンでももう抑えきれないんだな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "も、もう、いっちゃう……?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そんな俺に気を遣ってか、ちょっと怖そうにヴェルが言う。俺は小さく頭を振って、それを否定した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、もう少しヴェルを楽しみたい……その、どこまでガマンできるか分からないけど", "speaker": "姫"}, {"utterance": "こんなに綺麗な身体を、見せつけられて、もう一気に最後までなんて考えられない。もっとヴェルの身体を見たい。触りたい。\nそんな俺の気持ちに、ヴェルは嬉しそうな笑顔を浮かべた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん、嬉しい。もっと私を味わって。たくさんたくさん、ヒメを感じさせて\nみ、見える……?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ベッドの上に横になり、その両足を抱え上げるヴェル。\nズらされたブラの下にある柔らかそうな膨らみと、めくれたスカートから覗く、ショーツに隠された恥ずかしい場所。\nはじらいながらも俺にすべてをさらけ出してくれるその姿は、俺の目を完全に縛り付けていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、思い切り見えてる。色々なところが凄く興奮する……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その身体のあらゆる場所が、俺にとっての見たい場所だ。これから、この身体のすべてが俺の知るところになる。興奮が収まってくれそうにない・", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、恥ずかしいとこいっぱいすぎて、私も、あ、あはは……いっぱいです……\nご、ごめんね。こんなにはしたなくなっちゃってて……こ、こんなに感じちゃう子だったのね、私って……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "いや、俺でこうなってくれたんだなって思うと逆に嬉しいよ。俺だけが、ヴェルのはしたないところ知ってるんだから\nその、こんな風に乳首が尖っちゃうんだってところとか", "speaker": "姫"}, {"utterance": "きゃんっ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ツンと尖った桃色の可愛らしい先端を軽くつまむ。それだけで、ヴェルは可愛らしい声をあげた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "す、凄い、今の……電気、走っちゃった……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ちょっと強かったかな……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ううん……もっとしてほしい。もっと、ヒメにメチャクチャにされたい……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "俺も、もっとヴェルに触りたい……いいかな?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "いいかな、じゃないわ……してくれなきゃヤダ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "それじゃあ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その可愛らしい懇願に、俺も黙ってはいられなかった。乳首を人差し指と中指の股に挟みながら、その膨らみを揉みしだく。\n温かなゴム鞠のような感触の中に俺の手が沈んでいく。そのあまりに心地よい感触に、自然と手の動きが大きくなっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……や、ああっ……す、凄い……っ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そんな俺の手に、身体を震わせながらも小さく喘ぐヴェル。その声が可愛らしくて、下半身がさらに昂ぶっていくのを俺は感じていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いっきに濡れちゃったな……ここ、凄い", "speaker": "姫"}, {"utterance": "気がつけば、ヴェルのショーツの中心に軽い染みができている。俺に感じてくれたヴェルがこぼした染みだ。そのいやらしさに思わずジッと眺めてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああん……そ、そういうのはあまり見ないで……恥ずかしすぎて……\nヒメが、私をはしたなくするのよ……もう、ひどい……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そうは言いながらも、顔は俺を非難していない。俺は苦笑しながら、そこを覆い隠す小さな布地にそっと手を伸ばした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめん。じゃあ、こうするよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "初めて見る女性のその場所に、思わず唾を飲み込んだ。\n何もない、生まれたての赤ん坊みたいなその丘に、綺麗な筋が一本走っている。ピッチリ閉じたそれは、俺がヴェルの初めての男である証明に感じられた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……こ、子供っぽくてごめんなさい……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "どうやら、天性のものらしいその場所を見られ、ヴェルは真っ赤になりながら視線を逸らす。\n確かに、大人ならば多少なりとも生えているものなんだろうけれど、だからといって別に不快には感じない。\nむしろ、ヴェルのすべてを余すところなく見ることができて、綺麗だとすら感じた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん……その、何もなくて、綺麗なこと、だよな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "も、もう、なんでそこだけ……やっぱりヒメも、変だと思う……?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "まさか。むしろその、こことか凄くハッキリ見えるし……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それを示すように、俺はヴェルの、まだ硬い扉をそっと左右に開いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぁあんっ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "目の前に広がる、透明感ある桃色の肉壁。思わず見とれてしまうほどに綺麗でいやらしいその場所を、俺はそっと指でなぞった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……そ、そこ、凄い、の……身体が、は、跳ねちゃうっ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "うん……ヴェルの中からも凄いたくさん出てきた……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "元々、少し濡れてはいたものの、更なる蜜がヴェルの奥から滲み出してくる。それは俺の指にまとわりつきながら、ヴェルの秘裂全体に広がっていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、てらてらとピンク色に光って、凄い綺麗だ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ん、あ、はぁ、んっ……すごい……お腹の奥の方が……ムズムズってきて……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "温かい肉壁を少し強めに押しながら、指を上下に動かし続ける。中にある二つの穴の周りは、特に重点的になぞった。その度にヴェルの身体がピクピクと震える。\n俺を受け入れるための入り口は、狭く封じられていた。まだ誰も受け入れたことのない、本当に初めての証。\nその中に自分を埋めたい。ヴェルを奪いたい。そんな欲望が俺を満たしていく。その入り口に指を添え、ゆっくりと埋めようとしたところで、ヴェルが甘く鳴いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヒメを、ほしがっちゃってる……ヒ、ヒメェ……お願い、も、もうっ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "指ではなく、俺が欲しい。そんなヴェルの言葉に、俺ももう限界だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、なんか凄い体勢だよな、これ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "後ろから、強引に押し倒すような体勢。ヴェルのいやらしくも恥ずかしい場所のすべてが、一切隠されることなく晒されていた。\n高く突き上げられた下半身。その中心部にある入り口に、俺は自分を押し当てる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ええ……でも、私は嬉しいわよ。ヒメに強引に求められてるみたい\nヒメの顔が見えないのはちょっと怖いけど……でも、ヒメの力強さを感じるもの……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "あくまでも俺のすべてを感じてくれながら、ヴェルは笑顔のままで言った。その言葉が、更に俺を昂ぶらせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お願い、ヒメ。私を……もらって", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "もうガマンできない。俺は頷くと、ヴェルの体内へとゆっくり自分を突き入れていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……う、く……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ぶつぶつと何かを引き剥がしながら、俺がゆっくりとヴェルの中へと埋もれていく。\n驚くほどに硬く怒張したそれがヴェルの身体に食われていく様は、見ているだけで発射してしまいそうになるほどいやらしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、はぁ……は、入って、くる……ヒメのが……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルの中……す、凄い……こんなに狭いのに……の、飲み込まれてく、みたいだ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "初めてのヴェルの中は、まるで溶鉱炉みたいに熱くて、入ってきた俺をそのまま溶かそうとする。ヴェルの中で溶けてしまいそうな快感が広がってくる。\n男に慣れていないその中はまだ硬いものの、それでも充分に濡れているせいか、俺を確実に受け入れていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、大丈夫だから……も、もっと奥まで、お願、い……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "痛みを必死に堪えながら、更に俺を求めるヴェル。そんなヴェルに応えるように、俺はゆっくりながらも腰を押し出していく。\nやがて、一際強い抵抗が、俺を引き留める。確認するようにヴェルを見る俺に、ヴェルは涙目で頷いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヒメのを、ぜ、全部下さい……っ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そんな健気な言葉に頷き返すと、俺は体重をかけ、一気に腰を押し出す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ぶっつ、と、何か硬いものを引き裂いたような感覚。抵抗が一気に弱まり、俺はそのままヴェルの奥へと入り込んだ。\n圧倒的な快感の中に、自分が包まれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、入った、ぞ、ヴェル……奥まで……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ここに入れているだけで辛い。ガマンしていることが辛い。そんな快感と戦いながら、ヴェルへとできるだけ優しく声をかける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うん……え、えへ……私の中、ヒメでいっぱい……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルは痛みに涙を浮かべながら、それでも喜びに満ちた声をくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ……もう、ぎちぎちで、本当にいっぱいだ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "限界まで広がったヴェルの中。そこいっぱいに俺が収まっている。俺をギチギチに締め付けている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん……あげられた。また、ちゃんとヒメに私を……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ファーストキスに続くヴェルの初めて。俺は、二つもヴェルの初めてを奪った。\nけれどこれだけじゃ足りない。もっともっとたくさん。ヴェルのすべての初めてを、俺のものにしたい。そんな独占欲が俺を満たしていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん、いいわ、ヒメ。今度は、ちゃんと気持ちよくなって……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そんな俺の気持ちを察してか、更に俺を求めてくれるヴェル。俺は一瞬考えたものの、ヴェルの気持ちに応えようと、本当にゆっくりと自分を動かし始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……は、あん……ヒメの、熱いのが、動くの分かる……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "熱く濡れたヴェルの中から、ゆっくりと自分を引き抜いていく。俺を締め付けるヒダの一本一本がこすれて気持ちいい。\n俺だって初めてだ。こんな快感にそう耐えられるわけがない。身体の奥から、一気に何かがこみ上げてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お腹の中で、前後、して……んあ、ああんっ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "あ、ああ……奥の方とか、かなり濡れてきて……熱いのがまんべんなく絡んで……と、溶けそうだ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それでも、この気持ちよさを少しでも長く味わっていたい。そして、ヴェルに気持ちよくなってほしい。そんな男のプライドで必死に耐える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぁ……は……あうっ、んっ……んっ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "半分くらい出た自分を、再び埋めていく。ヴェルの身体で擦りあげられ、ゾクゾクとした快感が背筋を駆け上っていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あぁ……あ、頭の奥まで、真っ白になっちゃって……だめ……身体に力、はいんない……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "少しずつ、少しずつ、慣れてきたのか柔らかくなり始めたヴェルの中。大量の蜜を潤滑油代わりに、腰の動きを速めていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あう……ん、んん!も、もっと、きてっ!気持ち、よくって……だめ!な、なんか、きちゃうっ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ぐちゅぐちゅと蜜が泡立ち音を立てる。ヴェルの甘い喘ぎが室内を見たし、俺を耳から興奮させる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ゾ、ゾクゾクって……!!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "全身を震わせながら、俺を受け入れ続けるヴェル。明らかに高く、速くなっていく嬌声に、俺の腰の動きも自然と速くなっていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ、あ、ああっ、ひ、ぐ、うあぁっ!!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルの身体が大きく弓なりに反り、その秘洞が一気に収縮した。その快感に俺のガマンも爆発する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ひ、んああっ、ああああああっ!!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "で、出る!んぐうっ!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "高く響くヴェルの絶頂。それと同時に、俺もヴェルの中へと吐き出していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ、熱いのがい、いっぱい……な、何度もきて……\nヒメが、注がれて、くる……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "びゅくん、びゅくん、と痙攣しながら、ヴェルの中へと吐き出されていく白い欲望。その快楽は耐えようがなく、俺は言葉すら発せずに浸り続けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えへへ……まだ出てくる……凄いね、ヒメ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "力つきたように放心しながらも、嬉しそうに微笑んでくれるヴェル。その中に、俺は自分を注ぎ込み続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その……俺も初めてでして……溜まっちゃってたのかな、と……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ヴェルの初めてを俺のものにした。ヴェルを俺の手で汚した。その喜びが、胸の中に広がっていくのが分かる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ううん、嬉しい。こうやって、ずっとヒメを感じられるんだもん……\nヒメ……私ね、全然足りないの。もっともっとヒメが欲しい。ヒメを感じたいし感じさせたい\nだからこれからも……もっともっと、私を愛してね……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "これほどまでに俺を好きになってくれた少女。強くて、可愛くて、健気で、甘えん坊で……惚れた弱みか、いいところが多すぎて数え切れない。\n何があっても決して手放したりしない。裏切ったりしない。ヴェルを感じ続けながら、俺はそう誓った。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ヴェル"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "011104h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "珍しく、いつもの時間よりも早く目が覚めた。\nベッドの上で身体を起こし、窓へと目をやる。眩しいほどの明るい日差しが、部屋の中へと注がれている。\n俺はベッドから降りると手早く着替え、今度はカレンダーへと視線を移す。間違いない。今日だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いよいよ今日、か", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ああ、今日だ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "自分を鼓舞するように言ったところで、背後から同じような声がした。当然振り返らなくっても分かる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "紅", "speaker": "姫"}, {"utterance": "おはよう、姫。体調の方は問題ないみたいだな", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ああ、万全だ。あの三人のチームを相手にするんだし、体調不良だなんてもったいない真似できないさ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "人族の二人が魔族のトップと一緒になって", "speaker": "紅"}, {"utterance": "神族のトップ二人と、魔族のエースクラス相手に戦うわけだ。一月前は予想すらできなかった", "speaker": "姫"}, {"utterance": "勝てる自信は?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "さてね。はっきり言って、やってみないと分からない", "speaker": "姫"}, {"utterance": "てっきり、勝てるわけない、とか言い出すと思ってたんだが、随分と大きく出るじゃないか", "speaker": "紅"}, {"utterance": "俺一人ならそうだろう。けれど今日は、ヴェルと紅がいる。俺の力が届かなくても、俺を囮に、二人の一撃をいれてもらえば勝てるかもしれない。\nむしろ、向こうが俺の力を見て油断してくれれば尚更いい。\nアミアとの勝負があったとはいえ、二人からすれば俺との実力差は相当だからな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "よし、それじゃ準備して行くとするか", "speaker": "姫"}, {"utterance": "模擬戦は午後になる。だがそれでも、少しでも早く学園に行きたい。そんな気持ちで俺はいっぱいだった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "紅"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "011901_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "あれからほどなくして話は終わって、みんなそれぞれの部屋へと戻っていった。\nカミシアは、今夜は俺達の部屋で預かることとなり、今は紅の布団で、紅と一緒にぐっすりと眠っている。\nあの、可能性の世界で出会っていたローブの正体。それはあまりに意外で、けれどその寝顔はあどけなく、シャルの面影が残っていた。\n俺はベッドの中で横になりつつも、どうにも眠れず寝返りを繰り返す。\n昼間の疲れは残っているはずなのに、逆に精神が冴えて休もうとしてくれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "姫……まだ起きてるか?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "暗闇の中、不意に聞こえた声に俺は顔を向ける。そこには、まだ眠っていなかったのか紅が静かに立っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、起きてるよ。紅の方こそ、寝てなかったのか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は答えながら身体を起こす。そんな俺をさけながら、ベッドの端に腰を下ろした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その……気になることがあってな……どうにも寝付けなくて……\nなあ、姫……その、ちょっとだけ時間をもらっていいか……?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "どこか思い詰めたような重さのある声に、俺はベッドから出ると紅の隣に腰を下ろす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……記憶が戻ってから、ずっと頭の中にこびりついてて……本当に、どうにかなってしまいそうだった\nあたしはやっぱり、ここからじゃないと、この扉は始められないらしい\n前の扉で、あたしは本当にバカをやった。お前やみんなを信じないで、一人で突っ走って……ノートに、あんなことまで……\nしかも挙げ句の果てには、お前の手まで汚させた……謝ってすむこととは思っていない。だけど、それでも言わせてくれ……\nごめんなさい……本当に……ごめんなさい……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "その瞳には後悔によるものか大きな滴が浮かんでいた。\n俺達を信じず、自分が置いていかれていると思い込み、触れてはいけない力に手を出した紅。\nノートの心の奥にある一番の闇を人々の前に晒し、その心を苦しめた。\n紅は結局は自分の弱さを理解し、認めて、俺の手によってその命を絶った。\nもちろん、あの時の記憶は俺やノートの中にある。\n紅もそれを取り戻し、自分の犯してしまった罪の重さを苦しんでいたんだろう。\nだから、それを精算しないと先に進めないんだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "別に謝ることなんて何もないだろ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は、そんな紅に微笑みながら言ってやる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、でもあたしは……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "前の扉の時はまだしも、この扉の紅は、まだ何もしてないんだぞ\nやってもいないことで謝られたって困るだろ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "三つの扉、三つの未来。そこでは色々なことがあった。何人も死んで、何人も泣いた。\nだけどそれは、この未来のことじゃない。この未来では、まだ誰も死んでいないし泣いていない。\nだから、俺は紅に謝罪なんて求めない。俺がここで紅に求めるものはただ一つ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それに、この扉のお前はさ、俺の最高の相棒でいてくれるんだろう?もちろん、最後まで", "speaker": "姫"}, {"utterance": "姫……\nああ……もちろんだ。約束する。絶対だ\nあたしはもう、お前を、白鷺姫とその仲間達を裏切らない", "speaker": "紅"}, {"utterance": "涙の溜まった瞳で真っ直ぐに俺を見つめ、紅は言った。力強く頷きながら、涙でかすれさせながらもハッキリと。\nだから俺も、笑顔のままで頷き返す。その頭へとポンと手をのせ、ただ笑う。\n紅はそんな俺の手を嫌がらず、やっぱり、笑ってくれていた。\nそうだ。前の扉で何があっても、そんなのはもう関係ない。\nこの世界は、未来は、そんなすべてを振り切った、本当の幸せな未来に向かうんだから。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "紅"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "021902_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "朝日が瞼ごしに瞳を照らし、俺の意識をゆっくりと浮上させていく。\n無意識に瞳をこすりつつ、久々に紅に声をかけられる前に起きられたかな、などと寝ぼけ頭で考えながら、俺はゆっくりと瞳を開けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お、おう……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "え?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "開いた瞳に広がる光景に頭が一瞬真っ白になり、その後嵐のように他の扉の記憶が蘇る。\nそうだった。俺が紅の力を借りずに起きるという事は、それすなわちこういうイベントのフラグだった。\nだが、今更思い出しても何もかも遅い。\nくっ、早急になにかフォローをしなければ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え、えーと……お、おはよう?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、うん……おはよう?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "しかし混乱していた為、何故か疑問系で挨拶をするという意味のわからない事をしてしまった。\nし、しまった完全に対応を間違えた。\nやはり起き抜けに小難しい事を考えるものじゃない。紅も思考が止まっているのか、混乱しつつも挨拶を返してきたが。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あれ?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "その一言で我に返ってしまったのか、一気に顔が紅潮していく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、その……ごめん", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ひぅ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そんな紅に、冷や汗をだらだらと流しながら謝罪の言葉を口にするも時既に遅し。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃああああああああ!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅の悲鳴が周囲に響き渡り、俺はベッドの中への待避を余儀なくされた。\nそれから俺は、紅の着替えが終わるまでベッドの中で震えながら待ち、声をかけられてようやくベッドから這い出す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "本当にすまない", "speaker": "姫"}, {"utterance": "い、いや。あたしも大声出してすまなかった\n昨日の事で色々考えていて、姫の事まで意識が回らなかった", "speaker": "紅"}, {"utterance": "開口一番に謝罪した俺に頬を赤くしながらも許してくれる紅に、改めて胸中で感謝する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、それは俺もわかるよ\n昨日は俺も中々寝付けなかったからな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "全ての記憶が蘇った事と、カミシアの説明。正直今でも全てを理解しているとは言い難いし、にわかには信じられない話ではあった。\nしかし、自分の中にある別の扉の記憶が、否定を許さない。\nそんな事を一晩中考えていた。正直眠りに落ちたのはかなり遅かった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうか、姫もか", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ああ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "口ぶりから紅もそうだったのかと思った直後、紅は思いついた様にジト目になる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "考え事で寝不足な割には、今日にかぎって、よくあたしに起こされる前に起きれたな", "speaker": "紅"}, {"utterance": "あ、あはは……本当、人体って不思議だな~", "speaker": "姫"}, {"utterance": "紅の視線から逃げる様に視線をそらし、冷や汗を流しながらそんな言葉で言い訳する。実際自分でも不思議なのだ。なぜ俺は妙な所でタイミングの神様に愛されているんだろうか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まあ、いい。今回はあたしの不注意も悪いしな", "speaker": "紅"}, {"utterance": "いや、ほんと悪い", "speaker": "姫"}, {"utterance": "軽く嘆息して許してくれる紅にもう一度謝る。それ見て、紅は苦笑しながらぽつりと言葉を返した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まあ、どうせお前には着替え以上の事を見られてるしな", "speaker": "紅"}, {"utterance": "え?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "え?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "完全に無意識だったのか、自分で言っておきながら、自分の台詞に驚いた様に紅が固まる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あれ?あたし……今……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "自分が言った言葉を頭の中で反芻し、ようやく意味に気がついたのか、紅の頬がみるみる紅潮していく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えと、あの……紅……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、あう……そ、そうだあたし……別の扉では、ひ、姫と……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "一体何を想像しているのか、否、思い出しているのか俺でもわかる。というよりそんな紅の態度に俺の方も違う扉での紅との行為を明確にイメージしてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "う、うわあ!な、何を思いだしているんだ姫!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "あ!い、いや。これはその違うというか何というか!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "うわああ!や、やめろ!思い出すな!想像するなあ!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "頬に熱を感じる。恐らく今の俺の顔はゆであがった蛸の様になっているだろう。\nもっとも、それは紅とて同じだが。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、紅こそ!な、何を思いだしたんだ!?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、あたし!?あ、あたしは!\nあうぅぅ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "苦し紛れに言い返してしまったが、完全に失敗だ。紅は先ほどよりさらに顔を紅くしてうつむいてしまった。恥ずかしさからか、目に涙すら浮かんでいる。\nというか、俺自身今の発言は自爆もいいところだ。俺も今現在死ぬほど恥ずかしい。\nそうして、しばら互いに真っ赤になって、あうあう言い合っていたが。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "さ、先に食堂にいってくる!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ついにこの空間に耐えきれなくなったのか、紅は完全に裏返った声でそう宣言すると。俺の返答も聞かずに部屋を飛び出してしまった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お、おう……お、俺もすぐに行くよ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "もはや聞こえないであろうが、勢い良く閉じられた扉に向かって俺は呟いた。\nその後、ベッドに座り込み、顔の赤みが消えるまでに、俺が相当の時間と苦労を要したのは言うまでも無い。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "紅"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "022001_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "はあ、色々な意味で疲れた\nいや、弱気になったら駄目だ。ここは気合いを入れて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "相変わらずパパは背負い込み過ぎだよ?そんなに背負い込むと、そのうち潰れちゃうよ?", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "そんな事を言ったって、これは性分みたいなものだからなあ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ま、そんなパパだから、みんなついてきたのかもしれないけどね", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "まあ、そう言ってくれると……と?は?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ん?どうしたのパパ?", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "か、カミシア!?どうしてここに!?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "パパ、お約束とはいえ、気がつくの遅すぎ", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "いや、そんな事より、なんで、この時間にカミシアが!?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "何でも何も、私は寮の人間じゃない、いわば部外者だよ?他のみんなと一緒の時間に入れるわけないじゃん", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "あ、いや、確かにそうかもしれないけど!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ふふ、パパったら恥ずかしがっちゃって。パパにだったら別にかまわないのにな~", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "お、女の子が軽々しく、そんな事言っちゃいけません!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あはは~ごめんなさーい\nパパ、背中流すよ", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "どうせ断ってもするんだろ?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "パパってばわかってるね", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "ま、それなら抵抗するだけ無駄だし、お願いするよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺の言葉にカミシアは嬉しそうな笑顔を見せると。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "らじゃー", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "そう可愛く言って俺の後ろに回り、ゆっくりと背中を洗い始めた。\nしばらく無言でカミシアが背中を洗うのに任せていると。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ねえ、パパ", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "今までと違い、真面目な声色が俺の耳に届いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん?なんだ?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "今は二人きりだから、ちょっとだけ本音をこぼしちゃうね", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "……そうか。聞こえてないフリとかした方がいいか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ふふ。それ、聞いちゃったら意味無いよ", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "それもそっか", "speaker": "姫"}, {"utterance": "本当はね、ずっと寂しかった。こうして一緒にいたかった\n可能性の世界で、初めてパパに会ったときから、ずっと、ずっと、ずーっと我慢してたんだよ?", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "声をかけたい、抱きつきたい、パパって呼びたい\nなでて欲しい、褒めて欲しい、ぎゅってして欲しい\nそんな事をずっと我慢して、今ようやく叶ったの。だから、いいよね。二人きりのときぐらい甘えても", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "俺の許可なんていらないさ、カミシアの好きにすればいいよ。俺はそれを絶対に否定したり、ましてや拒絶したりしない", "speaker": "姫"}, {"utterance": "パパ……", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "そして、今度は絶対に全部を護って見せる。お前が自由に笑って過ごせる世界をな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ありがとう", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "まあ、俺一人の力なんて微々たるものだけどな。それでも俺には、俺達には仲間がいるんだ。何かあったら相談してくれ、言いたいことがあったらぶちまけてくれ\n俺達はそれを絶対に拒否したりしない、それが仲間ってものだからな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……うん、ありがとう\n私の命を……ううん、みんなの命を諦めないでいてくれて", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "ああ", "speaker": "姫"}], "speakers": ["カミシア", "姫"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "022006_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "風はなかった。いつも以上に静かに感じる夜の闇の中、紅はその場に立ち尽くし、人影を求めて周囲を見回す。\n幸い月は出ている。真っ暗闇ということはない。\nそれでも、ここは森が近い。奥から野生の獣が出てくることもたまにだがある。\n気を抜くことなく少しずつ進みながら、紅は探し続けた。\nそして、丁度森との境界の辺りに、黒い人影を見つける。こんな時間に理由もなくこの場所に来る人なんてほとんどいない。まず間違いないだろう。\n紅はまっすぐそこへと進むと声をかけようとして、そして、固まった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……姫……?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そこにいた待ち人は、紛れもない白鷺姫その人だ。紅は唖然としながら、改めて周囲を探す。\nノートがどこかに隠れているんじゃないのか、そう考えながら見回すものの、やはり姫以外の人影はない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "紅?なんでお前がここに……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "いや、姫こそなんで……あたしは、ノートに呼ばれて来たんだが……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ノートに?いや、俺もノートに呼ばれたんだぞ。話があるからって", "speaker": "姫"}, {"utterance": "え?それって、どういう……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そして、気がついた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ノートに、謀られた……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "どうやら、最初からこれを狙っていたらしい。紅は、ただその場に立ち尽くすだけだった……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "紅"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "022303_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "月が綺麗だった。\n風はなく、雲もそれほど多くない。地面に降り注ぐ銀色の光を放ちながら、月はただ静かに自分達を見下ろしている。\nノートは、何も言わずにその月を見上げていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "今頃どんな顔してるのかしらね", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルちゃん……気づいてたんですか?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ええ。あなたのしそうなことだなーって。それで、本当に良かったの?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルの質問に、ノートは素直な笑みを浮かべた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "友だちですから\n前のあの扉で、ボクも過ちを犯しました。結局は自分を信じられないで、姫くんの気持ちを踏みにじって……あの力を、制御も出来ずに使ってしまいました\nでも、姫くんは、そんなボクを救ってくれた。ボクは、姫くんに救ってもらえました\nだから、今度は紅ちゃんの番です。紅ちゃんが、ちゃんと救ってもらわないといけないんです", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "……そう。ええ、そうかもね\n私も昔、ヒメに救ってもらった。ヒメは人の心に強引に踏み込んできて……そして、優しく撫でてくれるのよ。気がついたら、その心を満たしてくれてる\n紅も、一度ヒメにしっかりと撫でてもらわないとダメよね。心の中を", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "はい。それに、ボクも紅ちゃんと一緒なんです\nヴェルちゃんは、もう吹っ切れたって言ってくれましたけれど、それでも謝りたかった\n最初の扉の時に、ボクのわがままにみんなを巻き込んで……それに、トリアさんまで……\nだから……本当にごめんなさいっ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "今まで押し込めてきた気持ちのすべてを凝縮したように、ノートは本心から頭を下げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まったく……もう吹っ切れたって言ったのに……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルは、そんなノートに苦笑を浮かべると、先ほどまでのノートと同じように、月を見上げた。そこに、過去の映像が浮かんでると言うかのように。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そもそもあれは、バカな魔族上層部のツケよ。魔剣っていうね。それに、あなたはちゃんと代償を払ったじゃない", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルの脳裏には、ちゃんと残っている。\n自らすべてを受け止め、すべての怒りと恨みと共に死んでいったノートの姿が。\n死にゆくときの、笑顔が。\nだからこそ、その行為に対する怒りはもうない。ただ一つを除いては。\nヴェルは、キッとノートを睨むと、強い口調で言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "私が怒ってるとするなら、それはヒメを巻き込んだこと。ヒメに、あんな辛い役割を押しつけたこと、それだけよ\nだから、この扉の私たちはヒメのために戦うの。ヒメを絶対に悲しませない。ヒメが望む通りの未来を作る\nそれこそが、あなたのするべきたった一つの謝罪よ\nもちろん、出来るわよね", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "当然、とばかりに微笑むヴェル。その微笑みに、ノートもまた笑顔を浮かべた。そうだ、出来ないはずがない。出来るに決まっている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はい。それこそ、ボクの望むことですから", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "自らがすべてを賭けて叶えたいこと。それがやれないはずがない。\nあの人族の少年が、みんなのためにやってきたこと。それと比べれば、どんなに簡単なことなのか。\nヴェルとノートは、微笑んだままで月を見上げた。\n暗い夜空の中で銀色に光る月。黒翼と銀月。二つ揃っているからこその美しい夜空。\n二人はそれを、ただ黙って見上げ続けた。\nその少年を、ただ信じながら。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["ノート", "ヴェル"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "022304_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "なるほどね、お互いノートに呼び出されたってことか。つまりノートは、俺と紅を会わせたかった、ってことだな\nしかしまあ、なんでいきなり……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……理由は分かってるんだ。すまない……あたしのせいだ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "俯きながらこぼす紅を見て、俺は理解した。いや、納得した、という方が正しいかもしれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱりな……まだ、気にしてたか……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ごめん……姫は、謝らなくていいって言ってくれたのに……だけど……それでもあたしは……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "なんとなく、分かってたよ。前の会議した時もだけれど、紅はいつもノートから一歩下がってるように見えたから", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あたしは、ノートの心を傷つけてしまった。ノートが一番触れられたくない、一番辛くて苦しんでるところを、卑劣にも責めてしまった。それは、絶対に許されない\nだから、謝りたかった。だけど……ノートは来てくれなかった\nあたしは、やっぱり許してはもらえないのかもしれないな……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "違うよ。逆だろ、普通", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……どういうことだ?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ノートは怒ってる。自分がまだ怒ってると、そう信じてる紅に怒ってるんだ\nだからまあ……うん。多分……俺の気持ちも読まれてたんだろうなあ\n俺は前に、謝る必要なんてないって、何もお前はしてないって言った。でも、それじゃあダメなんだ\n何もなかった、じゃない。必要なのはきっと、許してやることだったんだ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "姫……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "なんて言ったところで、素直に受け入れてくれる紅じゃないよな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ああ……たとえ許してもらえても、あたしが、あたしを許せないから……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "まずハッキリ言っておくとな、紅。気安くお前の気持ちが分かる、なんて俺には言えない\n紅の気持ちは紅だけのものだし、紅の心を覗けるわけでもない。紅と同じ苦しみを受けたわけでもない\nだけどさ、あの記憶が戻ってから俺の手にも時々蘇るんだ。ノートを切った時の……紅、お前を貫いた時の感触が……\nお前は、それを俺のせいじゃないって言ってくれてる。自分が悪いってさ\nでも、それでもやっぱり忘れられない。お前を、俺自身の手で殺してしまった、あのどうしようもない悔しさは……\nだから、お前の気持ちは分からないけれど……忘れられない辛さだったら、分かるよ\n分かるから、許すよ、紅。辛いもんな。ずっとずっと背負い続けるのって。俺だって、こんな感触をいつまでも引きずっていたくない……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……姫……本当にいいのか?あたしは……あたしを許しても……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そうだな。どうしてもタダで許されるのはイヤだっていうなら……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "んん!?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "俺は、紅の身体を無理やり抱き寄せると、その唇を奪った。\n紅の目が驚きに見開かれる。けれども俺は、その身体を離さない。\n紅の気持ちを俺は知っている。そして、その気持ちを受け入れることが紅を許すことになるなら、俺は、紅をもらい受ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そして、紅の全身から力が抜けていった。\nそれは、俺にすべてを捧げて、俺のすべてを受け入れるという証。\n白川紅という少女を、もう二度と俺から逃げられないように、そのすべてを抱きしめる。\n俺はそのまま、紅の身体を近くの樹へと押しつけた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "紅"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "022305_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "あ、あの……どう、だ……?あたしの、その……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅自身の手で恥ずかしそうにめくり上げられたスカート。その奥にあるピンク色の下着に、俺の目は吸い寄せられていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ……やっぱり、ドキドキするな。紅のこんな姿見るの……それに、自分から見せてくれてるわけで", "speaker": "姫"}, {"utterance": "よかった……今日、お気に入りの穿いてて……\nか、勘違いしないでくれよ……別に、こうなること分かってて選んできたとかそういうんじゃなくて……ほ、ほんとにまったくの偶然で……\nそれに、は、恥ずかしいんだからな!こんな風に見せてるのだって!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "自分の発言の意味に気づき、慌ててごまかそうとする紅。その姿は、いつもの紅と違って女の子そのものだ。\n普段は強気な紅の、女としての可愛らしい姿。そのギャップが、俺をより興奮させてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、もちろん分かってるよ。俺だから、なんだよな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "う、うん……姫、だから……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そして、そんな紅の姿が、俺のためだけにあるのだということ。それだけでたまらなくなり、俺は紅の女の子の身体へと、そっと手を伸ばした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "足の中心。紅の中へと続くピッタリと閉じた秘裂。そこに、少しだけ指先を埋めてみる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "紅のここ、柔らかい……こんなに食い込んで……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "んうっ!!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "熱くて柔らかな丘の中心。その割れ目に沿って、そっと指を動かすと、紅の身体が小さく震えた。\nけれども懸命にガマンしてるのか、その声はこぼれてこない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そんな無理しないでいいんだぞ、紅。ここには俺しかいないんだし", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だ、だってっ、恥ずかしいじゃないかぁ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "俺は、そんな恥ずかしい紅の声とか、もっと聞きたい……今はなんだか紅の全部を感じたい気分なんだ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "紅の恥ずかしい声が聞きたい。心の底から湧き出る欲望に乗っ取って、俺は紅の秘裂の中を指先でまさぐり続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んあぁっ!ず、ずるいっ……そんな言い方されたら……ひゃんっ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "身体を小さく震えさせながら感じる紅。俺の指が次第に湿っていくのが分かる。紅の中から滲み出てきてるみたいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "少しずつ濡れてきてる……紅、感じてくれてるんだな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だ、だって……姫の指、なんだ、もん……姫の指が、あたしの身体に触ってきて……\n姫だっていうだけで、身体が震えちゃって……\nや、あ、ああんっ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "俺はそのまま指を動かし続けると、紅はさすがに押し殺せなくなったのか、大きく喘いだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だめっ、そんな、さわり方が優しすぎて……か、感じちゃうっ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "シミ、広がってきた……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ば、ばか、いうなぁ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "余程恥ずかしいのか、紅の頬の赤みが増した。俺は指を離すと、そのショーツの裾にそっとかける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……このままだと汚れちゃうし……いいか……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "紅は何も言わず、ただこくん、と頷いた。\n淡い黒のヘアの奥に、綺麗な筋が一本走っていた。ピッタリと閉じながらも、わずかに濡れたそこは間違いなく紅の女性の部分だ。\n紅は懸命に羞恥を堪えているのか、視線を逸らしたまま俺と合わせようとしない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……実は、前の記憶の覚えてるんだけどさ……やっぱり、綺麗だな……\nもっと見ていいか……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "見るな、って言っても見ちゃうんだろ……姫は、すけべだから……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そう言う紅の口調に、非難はなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ……紅の、もっと見たい。本当に綺麗だから……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は紅のその場所に顔を近づけると、今度は直接、秘裂の中に指をいれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふあっ!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "柔らかい肉壁が、ぐに、と歪む。それと同時に、紅が気持ちよさげな声で鳴いた。\nそのまま秘裂に沿って撫で続けると、奥から滲み出てきた蜜で、ぴちゃぴちゃと音がし出す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、やあ……お腹の中、むずむずして、きて……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そして紅は、その快感を堪えるように身体を小さく震わせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ……姫の指が……そ、そこは敏感で……きゃうっ!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そのまま、奥への入り口の周囲を丹念に撫でる。そこは弱いのか、紅は空を仰ぎながら、喘ぎ出す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……どんどん濡れてくる、紅のここ……\nもうこんなにヌルヌルしてきて……凄い熱くなってる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "や、やあ……そこばっかり……だめ、や、あ、ああん!そ、そこは……や、だめっ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅の蜜をたっぷりと指に絡ませての愛撫。肉壁を激しくこすられて、紅は激しく身震いをする。\nもっともっと感じさせたい。俺はそう考えると、一番敏感な突起を求めて、割れ目の再頂部へと指をやった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こんなにぷっくりしてきて……もう、つまめそうだ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "覆っている皮の中から、少しだけ顔を出していたその秘芯を、俺はそっと指でつまむ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はうんっ!や、あう、んうっ!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "瞬間、一際大きく紅が跳ねた。\nやはりここが一番弱いのか、明らかに反応が変わる。\n俺はその突起を、今度は指先で撫でまわした。感じすぎるのか、紅は苦しげに喘ぎながら、その全身を震わせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やあっ、そこ、ばっかり……感じすぎて……や、やあ!\nお、お願い、姫……胸の方、も……\nそこばかりは、やぁ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "切なげなその声に、俺も蜜でビショビショになった指を離す。そして、その願い通りに上の膨らみへと目標を変えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "何度見ても思うけど……凄いよな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "上着を肩からズリおろすと、ショーツとお揃いのブラに包まれた膨らみが夜気に現れた。\n男なら、まずは目を奪われてしまうだろう、服の上からでも分かるボリュームをもった紅の胸。思わず俺も凝視してしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ば、ばかぁ……\n自然とこうなっちゃったんだから……し、仕方ないじゃないか……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "恥ずかしさのこもった声で言うものの、紅は隠そうとしない。恐らくは懸命に堪えているんだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "紅は、大きいのはイヤなのか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だって……変な目で見られるし……動くときにも邪魔になるし……\nでも、姫がそんなえっちな目で見るから……イヤって言えない……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "正直言えば、大きい方が好き、というつもりはない。もちろん男として、大きい子に目がいってしまう場合はあるだろうけれど、それで決めるつもりもない。\nあくまでも紅の胸だから。紅の胸だからこそ、その大きさに興味を持ってしまう。\n紅の胸だからこそ、見たいとも思うし、触りたいとも思う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん。紅の胸、凄く立派で、圧倒される……\nいい、よな……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "う、うん……今は全部姫のものだから……好きにして……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "拒否されない。そう分かっていた上での意地悪な質問。頷いてくれた紅の胸へと、俺は手を伸ばした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ど、どうだ……?変じゃない、よな……?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "恥ずかしそうに微笑みながら、紅が尋ねてくる。答えはもちろん、頷くしかない。\nズリ上げられたブラの下から、二つの膨らみがこぼれ出る。それは反動で大きく揺れると、その存在感を俺にしめした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "実物だと、更に大きく見える……先端も硬く尖ってて……紅の身体って本当にえっちだ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ずっしりとした重みのありそうな膨らみ。きめ細かな肌は柔らかそうで、触れたら戻れなくなってしまいそうな気もする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ばか……そんなこと言うなら、触らせないぞ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "褒めたんだって。一度見たら、目が離れてくれないんだよ、この胸……\n触っていいよな……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……うん", "speaker": "紅"}, {"utterance": "本当に、可愛らしい少女のようになっている今夜の紅。いや、元々紅は、こういう可愛らしい女の子なんだろう。\nそれを普段は上手く出せていないだけ。だからこそ今夜の俺は、そんな本来の紅を思う存分かわいがってあげたいと思う。\nそのピンと立った乳首に、俺は直接口をつけた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んあぁっ!\nや、ば、ばかっ、咥えるなんて言ってないじゃないかあっ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "すっかり硬く尖ったそれを、軽く甘噛みしていじる。コリっとした感触が伝わり、それが気持ちいい。\nもう片方の胸は片手でしっかりと愛撫をしながら、俺は紅の乳首を存分に味わっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やん、あ、ああん!コリコリ、しないでっ。し、痺れちゃってっ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "こんなになるまで感じてくれてるんだ……ピンって尖って……コリコリしてて気持ちいい\nこんなに柔らかい胸の先端が、こんなに硬いなんて……ずるいよな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "愛撫していた手の方で、もう一つの乳首をキュッとつまむ。瞬間、紅の喘ぎが激しくなった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んあっ、あう、ん、んあぁ!や、あ、ああ!つまむのいやぁ……感じ、すぎちゃうっ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ああ、知ってる。前もここが弱かったよな、紅", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ふあぁっ!だめだっ、や、ああ!びりびり、来る!\nだめ、や、あ、ああ!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "執拗に胸を責められ、紅はただ感じ続ける。\n快感に身体を震わせ、何も考えられないような状態なんだろう、その目がどこかトロンとしていた。\nそのまま少し下へと目をやれば、紅の股間から、ポタポタと蜜が地面へと垂れていく。\n地面にできている黒いシミが、妙にいやらしく感じた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……凄い……紅の下の方から、トロトロになったのが垂れてきてて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "やあっ。言うな、言うなぁ!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "真っ赤になって、恥ずかしがる紅。けれど、その下半身から垂れるそれは止まらず、胸の愛撫を続けると、激しく喘ぐ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふあ、あ、ああん!だめ、もうだめ、きてる……きちゃう……くるようっ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "その足が、ガクガクと揺れている。もう立っているのも辛い位の状態なんだろう。俺はそんな紅を支えるようにしながら、口での愛撫を続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やあ!おねが、い……か、噛むのは……あ、あ、ああっ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "更に激しい喘ぎが響き、紅は大きく背を反らした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んああああああぁぁぁ!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そして、びくんっ、と大きく身体を跳ねさせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわ……イってる紅……凄い可愛い……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だ、だめ、見るなぁ……身体が、ぴくぴくいって……や、力、はいんない……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "本当に感じやすいよな、紅……小さい方が感度がいいって聞くのに、こんなに大きくてこれだなんて", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あたしの弱いとこ、みんな知ってるくせに……\nそこばかり責めて……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ちょっと拗ねたような目で俺を見る紅に、さすがに少し罪悪感が湧く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめん。ここじゃあまだ初めてなのに、ちょっといじめすぎた", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ふん。本当に悪いって思ってるなら……次は、その……優しく……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "それでもこう言ってくれるあたり、紅は本当に可愛いと思う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……いいか、紅?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "樹に紅を寄りかからせながら、その足を抱え上げてしっかりと抱き合う。\nこれから、紅の中へと入る。そう考えるだけで昂ぶる自分がさらに大きくなってしまいそうな気がするけれど、必死に抑え込んだ。\nそして紅は、そんな俺に正面から、嬉しそうな笑顔を向けてくれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんだろう……なんだか、凄く嬉しい……\n多分、身体が知ってるんだ。姫が、あたしを気持ちよくさせてくれるって。あたしを喜ばせてくれるって\nだから、平気だ。どれくらい痛いのかも分かってるから……\nでも、優しくな……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "俺の耳元で囁くように言う紅。こんな風に言われたら、本当に気持ちよくさせてやらないとって思う。とはいえ……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "できるだけ頑張るよ……その、実はさっきから結構パンパンで、痛いくらい……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "まったく、しかたないやつだな。このすけべ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅は呆れたように言うものの、すぐに笑顔になった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いいぞ……あたしを奪って、姫\nあ、く……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "硬く閉じられた紅の中へと、俺自身を入れていく。\n何も通したことのないその入り口を、ぶつぶつと引き剥がしながら、俺はその中へと入っていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "く……だ、大丈夫か、紅……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、ああ……痛い、けど……平気、だ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "その表情からも、かなりの苦痛を堪えているのが分かる。けれど紅は、俺を求め続けていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "姫が、ぎちぎち、って入って、きて……あたしのを貫いてくのが……わかる、ぞ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "俺は絶対に途中でやめたりはしない。必ず、最後まで紅を奪う。\n熱く滾った紅の中に、少しずつだが確実に俺が挿入されていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺も、紅の熱いのに、少しずつ飲み込まれていって……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それは入ってくる俺を捕まえ、絡みついていくような感覚。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ……まだ先の方だけなのに、凄い、気持ちいい……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "一度憶えてしまったら、本当に離れられなくなりそうな快感が、紅の秘裂からは感じられた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、それじゃあ、もう平気だから……お、奥に、きて……っ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "俺の背中に回された腕に、ギュッと力が入る。それは、覚悟が出来た、ということだろう。\n少しずつ進めて長引かせるよりは、一気にいってしまった方が、確かにいいかもしれない。\n俺は頷くと、腰に思い切り力を込めて押し出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、ああっ!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅の悲鳴にも似た声と、硬い何かを切り裂いたような感覚が、俺が紅を奪ったことを確認させてくれた。\n抵抗のなくなった、その狭い道を、そのまま一番深いところまで一気に進む。\nギッチギチに狭い道ではあったけれど、一度達する程に濡れていた紅の秘洞は、俺を受け入れてくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、はは……うん、感じる、ぞ……あたしの一番深いところに、姫のが、ある……\nまた、あげちゃった、な。あたしの初めて……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ああ……紅の初めては俺のものだよ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "好きな男にあげるっていうのは、本当に幸せなものだな……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "痛みは全然引いてないだろうにも関わらず、紅はそれでも笑顔を浮かべる。\nそんな紅を気持ち良くしてやりたい。俺はそう考えると、まずは動くのをやめた。\nただ一つになり、抱き合っているだけ。わずかな間ではあったものの、そんな時間が過ぎる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……あ、ああ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そんな中で、不意に紅が小さく声をあげた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫か?痛いなら……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "抜いた方がいいのかもしれない。そう思った俺の確認を、紅は首を振って否定する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、平気だ……痛みもあるけれど……今はそれ以上に、気持ちいい……", "speaker": "紅"}], "speakers": ["姫", "紅"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "022306h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "……よしっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "額に浮いた汗を拭い、手元の自作アイテムを見る。作り慣れているとはいえ、今回は数も必要なので、それなりに大変だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "へえ、良くできてるね", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "そう言ってもらえれば、がんばった甲斐があるよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "後ろからひょいと顔を出したカミシアが完成品を見て、感心した様に声をだす。\n俺から見れば、市販品と比べて拙い部分も多いのだが、それでもやはり、そう言ってもらえれば嬉しいし自信もつく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "日課をこなしながら、アイテムも自作して。大変だねパパ", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "まあな。だけど俺は他のみんなと比べて戦闘力が低いから、こういったことでみんなに貢献しないとな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "もう、またパパはそんな事言って", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "カミシアは、俺の言葉に呆れながら机から離れると、ベッドに腰掛け少しだけ強めの口調で言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いい、パパ。自分を過小評価しすぎるのは良くないよ", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "え?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "自分を過小評価しすぎるとね、それは諦めに繋がって、最後には逃げに繋がるの。自分はどうせ出来ない、どうせダメだ、ってね。パパだって経験あるでしょ?", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "……ああ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "以前ヴェルに指摘された事だ。どうせ自分じゃ周りの誰にも勝てないと諦めて、無意識のうちに自分の弱さに甘えていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もちろん、自分を過大評価しすぎるのだって良くないよ?うぬぼれや油断に繋がるからね。あのゴミなんかいい例", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "ゴミって……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "一瞬誰のことかと思ったが、恐らくラーロンの事だろう。いや、カミシアがラーロンの事を嫌っているのは知ってるけれど、ここまでだとはなあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "要はバランスだよパパ。何事も、過ぎたるは及ばざるがごとしってね", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "確かにちょっと卑屈になってたかもな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "パパは充分がんばってるし、良くやってると思うよ。これは私だけじゃ無くてみんな思ってる事だと思う。身内のひいき目を除いてもパパは良くやってる\n私が保証するよ", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "胸を張ってそう言い切るカミシアに、俺も笑顔になる。そこまで信じてくれている言葉を、どうやって否定出来ようか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だからパパ、自分を信じて。そして、パパの力を信じてる私たちを信じて。今すぐには無理かもしれないけど、それはきっとパパの力に繋がるはずだから", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "カミシア……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "真剣な言葉で語るカミシアに、俺はしっかりと頷いた。\nそうだな。ここまで頑張ってきた努力が無駄な訳が無いし、俺には俺にしか出来ない事がある。\nそれを否定することだけは絶対にやめよう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ありがとうカミシア、なんだか自信がついたよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "うん、良かった", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "そう言って笑顔を向けてくれるカミシアを見ながら、俺は胸中でカミシアの言葉を反芻すると、様々な決意を固め直した。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["カミシア", "姫"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "023202_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "え?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "扉を開けた瞬間、そこにいる女性の姿に思わず声をあげてしまった。\n長い紫色の髪。頭から伸びた兎の耳。そして何よりも、優しげな微笑みを浮かべた、その端正な顔立ち。\n夕焼けの中に浮かぶその姿に、思わず見とれてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱり、白鷺さまでしたか", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "その唇からこぼれる声は、やはり俺の知るものだった。けれど、あまりに普段と違うその姿に、つい疑問の声を漏らしてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えーと、その……オペラさん……ですよね?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あらん、こんな絶世の美少女、世にそう何人もいるわけないじゃありませんかあ\nあ、いい年してちょっと無茶しすぎですよぉ……とか思ったりしない方がいいですよお。具体的には原因不明の謎の死とかしたくないなら", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "ああ、間違いなくオペラさんだ。ちょっと色々ビックリしたけどオペラさんだ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "少々気になる言い方ではありますが、そこはまあ目をつむりましょう。はい、制服の謎のウサミミ美少女、オペラ=ハウスでございま~す\nいえ、図書館の方からこちらへ歩いてくる姿が見えたので、これはやるしかあるまい、と張り切って準備させていただきましたっ\n可愛いですよね、わ・た・し♪", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "なんていうか、誰が見ても誰に聞いても、100人中120人がオペラさんと答えるだろう。うん、良かった。間違いなくオペラさんだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "兎狩りとかいかがですか。中々に上物だという自負あるんですよ、この兎", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "いえ、間違いなく綺麗ですけども……ていうか、全然現役で通じちゃいそうなところが怖いですが……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あらん。白鷺さまったら、しょ・う・じ・き", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "正直も何も、事実だとは思う。常日頃の言動が、どうしてもその雰囲気を完膚無きまでに破壊しているけれど、この人、凄い美人なんだよな。\nこうして大人しくしているだけならば、紛れもない美女だ。兎は寂しいと死んでしまう、なんていう話はよく聞くけれど、この姿なら、それにも納得してしまう。\n普段の姿を思い出すと、一瞬で消え去るけど。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ですが、この格好は少々危険ですね。本当に昔を思い出してしまいます", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "オペラさんは言うと、静かに目を閉じた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "昔って、トリニティが出来たのは本当に最近ですよね?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ええ。ですから当然竜界でのお話ですが……竜界にも、一応普通の学園はありましたからね。まだ若いころ……おっとぉいかんいかーん!", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "……うん。ほんとオペラさんだわ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まだ竜界におりました頃、私もそういうところに通っていた時期がある、ということです\n友人たちと語り合ったり、そこらに出現するノラモンスターぼこったり……ああ、楽しくもあり、無茶をやった時期でした", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "この人が言うと、モンスターであっても相手に同情したくなるのはなぜだろうか。その光景を想像し、思わず苦笑してしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ですから、多分この服のせいです。今から起こることは、全部この服のせい", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "が、不意に真剣みを増したその口調に、俺は小さく驚いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "この服が、私の気持ちを色々と感傷的にさせるせいなんです……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "そして、驚く俺の目の前で、オペラさんは微笑んだまま、そっと上着を左右に開いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "オ、オペラ……さん……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その豊かな二つの膨らみが、包みこんだ薄い下着と共にさらけ出される。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だから、言いましたよね。兎狩りとか、いかがですか、と", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "た、確かに……で、でもその……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "見ちゃいけない。そう思いはしても、どうしても目がその場所へと惹き付けられてしまう。\nその深い谷間を、覗き込みたくなってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "野暮はいいっこ無しです、白鷺さま……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "そんな俺を、オペラさんは咎めることもなく、微笑んだままで見つめてくる。その頬が赤いのは、決して夕日のせいだけじゃない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "私だって女です……大きな事を成し遂げた殿方に惹かれても、別に不思議ではないでしょう……?\nですからこれは、私からのご褒美です。そして、私へのご褒美でもあります\n愛にも様々な種類があるんですよ。与えられることを喜びとするもの。与える事を喜びとするもの……\n私のそれは、後者です。与えられなくても構いません。ただ私が愛した方々に、私の愛を与えたい。与えさせてほしい\nそれとも、私では満足できませんか?ウルルさまのような若くて貧弱でペッタンコでツルッツルの超ぷにぷにボディでしか反応しません?", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "こんな姿を見させられて、まったく反応しない男はさすがにいないだろう。\nウルルのような身体が好きな男であっても、間違いなく惹かれてしまう、そんな魅力をもった身体だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "さ、さすがにそれはないです。その……目のやりどころに困るレベルで……実際、綺麗すぎて困ってるんです", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ふふ。白鷺さまは、そういう言葉を時々ストレートに出すから怖いですよね\nですが、嬉しかったのでもう一段ご褒美です……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "そんな言葉と共に、オペラさんはブラをズリ上げた。その膨らみの先端、桃色の突起が、ツンと自己主張するかのように震えている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いかが、ですか?以前、一度白鷺さまには捧げたことがありましたが、その時以外誰にも見せても触らせてもおりません。白鷺さまだけのものです", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "……あの、冗談とかじゃ、ないんですよね……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "普段、周囲をからかいまくっているオペラさんだけれど、自分を女としてさらけ出すことが苦手なのはよく知っている。\n現に今、オペラさんの肩は小さく震えていた。\n一生懸命に羞恥と戦いながら、俺にその身をさらしている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ええ。この服のせいで過去にあてられてしまった、ただそれだけです。今、この一時だけの夢、ですねきっと\nふふ……でも、心を許した殿方の前だからこその、この恥ずかしさと嬉しさ。いいものですね\nさあ、白鷺さま。ここまでした女に恥をかかせるつもりですか?", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "そんなオペラさんの言葉にのって、俺はその双丘にそっと手を伸ばした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……オペラさん……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ……ん、そう、です……白鷺さまの好きなように……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "触れると同時、オペラさんは小さく身体を揺らした。柔らかな膨らみがわずかに揺れ、俺の指を沈み込ませる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "白鷺さまの手、大きいですね……やはり男の人、ということなんでしょうか……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "温かな膨らみに、少しだけ力をいれて指を沈ませる。適度な弾力が指を押し返し、その感触が気持ちよく、俺は更に力を込める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、あ、はぁ……困ってしまいます……触られるという行為がこんなに気持ちいいと、クセになっちゃうじゃないですか……\nふぁ……あ……あん……いかが、ですか。私の胸、は……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "言葉もありません……吸い付くみたいな弾力で……ただ夢中になっちゃいます……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ゆっくりと、その感触を楽しむように手を動かす。\nわずかな力の機微を敏感に察して、自在に形を変える柔らかな丘。硬く尖ったその先端は、触れられるのを待っているみたいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふふ……そう言っていただけると、自分にも女としての価値があるんだって嬉しくなります……\nでしたら、私ももう少し女になってみましょうか……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "そんな言葉と共に、オペラさんはそっと足を開く。薄い布地に隠されてるとはいえ、女性にとって一番恥ずかしいハズの場所が目の前で開かれている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "さあ……こちらの方も、どうぞ……\nさすがの私も、こういう行為には精通していませんので……白鷺さまが望むままに……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "……ここまできたら、俺も遠慮しません。俺の好きなように、オペラさんを楽しませてもらいます", "speaker": "姫"}, {"utterance": "この光景に、俺ももうガマンしようがなかった。女としてのオペラさんを、男として楽しみたい。そんな欲望が全身を支配している。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はい。私もそれを望んでいますから", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "そして、そんな俺を、オペラさんは少しも否定しようとしなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……ん、なんだか不思議な感じが、びりびりと……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "オペラさんの女の場所を、下着の上からそっとなぞる。気持ちよさげな声と共に、指へと伝わってくるオペラさんの熱。\nその熱い秘裂を、俺はゆっくりなぞり続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は……あ……ん、ふぁ……あ……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "熱い吐息をこぼしながら、俺の指に合わせて喘ぐオペラさん。その声を聞いているだけで、俺は自分の昂ぶりを抑えられなくなる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ずるいですよ、その声。もう、直接じゃないとガマンできそうにないじゃないですか……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "で、でしたら……直接どうぞ……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "そんな俺の欲望を、オペラさんは嫌な顔一つせず受け入れてくれた。\n俺は、言葉を返すのももどかしく、目の前の邪魔な布地へと手を伸ばす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "オペラさんの……入り口……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "さ、さすがにこれは……少しきますねぇ……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "邪魔な下着を俺に脱がされ、その恥ずかしい割れ目を俺へと惜しみなく見せびらかすオペラさん。\n誰にも触れられたことのないそこは、ピッタリと閉じ、まるで誰かに開かれるのを待っているみたいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "前の記憶はあくまで別の記憶ですから……ここでは初めてなわけですし……\nへ、変なところとか、ないといいんですけど……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "……そうですね。それじゃあ少し確かめてみましょうか", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は両手を伸ばすと、オペラさんのピンク色の唇を、そっと左右に開いていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃっ……ほ、本当にもう白鷺さまは……いきなり……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "それと同時に、オペラさんの体内から透明な蜜がこぼれてきた。\nそれはオペラさんの身体を伝って、そのまま机の上へと垂れていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あまり奥の方は見ないでいただけると……さすがにその……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "桃色の肉壁。その奥からこぼれてくる大量の蜜。俺を興奮させるには充分な光景だ。しかもそこからは、オペラさんの女の匂いが溢れている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺の自由にしていいってことでしたし。オペラさんの恥ずかしがる姿なんて、そんな見られませんから、ここはジックリさせてもらいます", "speaker": "姫"}, {"utterance": "も、もう。白鷺さま、時々いじわるになりますよね……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "でも、オペラさんはそれを求めてるみたいですよ。中の方から、もうこんなに溢れて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "垂れてくる蜜は止まりそうにない。奥の方から次々と滲み出し、おねだりするかのように垂れていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はしたない女は、その……お嫌い、ですか……?", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "そうですね。でも、これは決してはしたない行為じゃありません", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は、オペラさんをもっと感じさせようと、その包まれた豆へと指を伸ばした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んあぁっ……あ、や、白鷺、さま……い、いきなりっ", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "オペラさんの身体に隠された、小さくも敏感な突起。皮の上から少しいじる度に、オペラさんは小さく喘ぐ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "この敏感なところ、こんなに大きくして……見られるだけで感じてました……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ぷっくりと充血したそれを、オペラさんの奥から表に晒す。小さく喘ぐオペラさんをそのままに、俺は顔を近づけると、そっとその突起を噛んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ、か、噛んじゃっ、だめっ", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "ぴくん、と小さく跳ねるオペラさん。同時に、奥の方から大量の蜜が溢れてきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、は、んんっ……し、白鷺さま、は……どう触って、くれるのか、とか、想像、してたら……ん、ああっ\nだ、だめ……だめです、そこ……あ、や、はあんっ!", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "その感じやすい突起を舌先でいじると、その度にオペラさんは身体を震わせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、そこばっかりいじっちゃ、だ、だめぇっ。ひ、あ、や、んくっ、い、んああぁっ", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "大きく、大きく喘ぎながら、その蜜を溢れさせ続けるオペラさん。刺激的な蜜は、俺の顔までもビショビショに濡らしていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だめ、だめっ、ほんと、に!や、あ、ああんっ", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "オペラさんって濡れやすいんですか?中からどんどん溢れてきて、もう机までこんなにビショビショです", "speaker": "姫"}, {"utterance": "意地悪っぽく言いながら、大きく膨らんだ突起を指をつまむと、オペラさんの背が大きく弓なりに反った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "し、白鷺さま、の、い、いじわるっ。あ、はあ……んっ\nも、もう、指じゃっ……お、くが……おくが、切なくて……あ、ん、ああっー!!", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "すみません……乱れるオペラさん見てたら、俺ももう……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はい……構いません……白鷺さまを……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "一分一秒早く、と俺を求めるオペラさんに応えるように、俺はオペラさんを机から下ろした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふふ……白鷺さまの、ズボンごしでも分かりますよ……もう凄くなっちゃってますね", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "もうパンパンに膨らんだそれを、ズボン越しにこすりつける。それだけで、オペラさんは嬉しそうに身体を震わせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "白鷺さまの凶暴さを具現化したようなものが、その奥にあるわけですね……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "否定できません。その……今俺凄い昂ぶってて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "すっかり濡れきったこの入り口。きつく閉じられたこの奥へとねじ込むと、どれだけの快感が得られるんだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はい。乱暴で構いません。一気に奪って下さい\n女として一番隠すべき場所を、こんな姿で晒しているんです。私も、それを求めてるんですから", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "……はい。それじゃあ、オペラさん……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "もうガマンできない。俺はそれを取り出すと、オペラさんの中に思い切り突き入れていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んうっ!", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "す、すみません……本当に、一気に……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "濡れきったそこは、わずかな抵抗はあったものの、予想以上にスムーズに俺を飲み込んでいった。\nぶつん、と小さな感触と共に、その奥の方へと沈み込む。\n熱く火照ったオペラさんの体温が、粘膜を通じて俺を包み込む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、大丈夫ですよ。これを望んだのは私ですから\nそれより、いかがですか?私の女の中は……白鷺さまは、今私を女にしたんですよ", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "意識ごともっていかれそうです……熱くて……もうヌルヌルで……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "きゅっ、と俺を包み込むように締め付けるオペラさんの体内。キツクて、けれど吸い付くようなその感触で、すべてを吸い出されそうな感覚に陥りかける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でしたら、動いて下さい。白鷺さまの思うままに……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "俺は、そんなオペラさんの言葉に言われるがまま、腰をゆっくりと動かし始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……ん、あ、ああんっ……ふ、ふるえちゃい、ます……背筋をゾクゾクしたものが走って……\n白鷺さまの……大きくて……あ、ふあっ", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "初めて男を受け入れるそこは、まだまだ初々しい固さを持っていた。けれどそれが、少しずつ、本当に少しずつだけれど、解されていく。\n俺に絡みつくように貼り付き、ぎゅうぎゅうと擦りあげる。腰を一往復させるだけで、俺は解き放ってしまいそうになった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、ダメです、オペラさん、の……は、貼り付きながら締め付けて……う、動かす度に……う、あ、あ!\nも、もっと、欲しいです……これ、もっと気持ちよくなりたいっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だけど、この快感をもっと味わっていたい。まだ終わりにしたくない。そんな想いで必死にガマンする。\nオペラさんの中を前後に蹂躙していく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ど、どうぞ……もっと、もっと、激しく……私も、全身が痺れて……あ、ああっ\nひっ、あ、あ、はあんっ!す、凄い……白鷺さま、が、ごつごつあたって……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "奥の更なる入り口へと、わざと強めに叩き付ける。その度にオペラさんの口から喘ぎがこぼれ、蜜が湧き出す。\n俺の腰に合わせて掻き出される蜜は、オペラさんの足を伝って床へとこぼれ、もう水たまりのようになっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ、ああんっ。ふ、震えが、止まらないっ。お、奥の方から……何かが、きちゃうっ", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "ぐっちゅぐっちゅと淫猥な水音が教室中に響く。根本から脳へと伝わってくる刺激に、俺は全身を震わせていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お、俺も、です……オペラさんに絞られて……もう、こらえるの無理!\nだ、だします。だしたい……この中に……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "熱くてヌルヌルとしたオペラさんの体内に、思う存分俺の欲望を注ぎ込みたい。俺の意識は、もうそれ一色に染まっていた。\nただ真っ白い欲望に埋まっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、はいっ。ど、どうぞきて、ください!わた、わたしも、ほしいっ、白鷺さま、が!", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "その言葉に背中を押されるように、強く、激しく腰を打ち放つ。\nパンパンと、腰と腰とかがぶつかる音が流れ、床にピチャピチャと蜜をこぼした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、あ、ああんっ、い、ふぁ、あ、あ、ああ\nき、きますっ、きちゃうっ、お、大きくて、まっしろなのが……あ、や、ああっ", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "そんな叫びにも似た喘ぎと共に、オペラさんの身体が、ぎゅっ、と締まった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああああああっ!!", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "うああっ!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そのいきなりの収縮に耐えられず、俺も一気に爆発させる。熱く濃厚な欲望が、オペラさんの最奥へと、何度も、何度も放たれていく。\n俺は腰を思い切り突き入れると、その一番深い部分へと思う存分射精を続けていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……最後の最後まで、白鷺さまは凄いですね……\n私の奥に、たくさん……たくさん、注がれてるの分かります", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "びゅくん、びゅくん、と痙攣を繰り返しながら放たれる俺の欲望。俺自身、どうやったら止まってくれるのか分からない。\nオペラさんの中にあるというだけで、無限に絞り出されている気分だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いったいどれだけ出す気ですか?", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……すみません、気持ちよすぎて、奥の方から溢れるみたいで……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それはやがて、結合部から溢れて床へとこぼれ出す。その心地よさに、俺はただ酔っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふふ。もう、こんな素敵に愛されてしまったら、一時の夢、とか言いたくなくなっちゃうじゃないですか\nまたいつか、この寂しい兎のこと、かわいがっていただけます?", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "は、はい……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "この快感がまた味わえるのか。その期待が更に俺を昂ぶらせたようだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でしたら、更に磨き上げておかないといけませんね。この身体", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "その変化に気がついたのか、オペラさんは頬を上気させながらも笑っていた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "オペラ"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "023503h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ふう~……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ようやく空いた風呂に肩まで浸かり、今日一日の疲れを洗い流す。\n今日は、色々やられもしたけれど、頑張れたとは思う。あのオペラさんを倒せたのは、間違いなく大金星だ。\n本当に、みんな頑張ってくれたおかげだな。\n明日は恐らく、ラーロン達のチームとやり合うことになるだろう。実際、相当な強敵なのは間違いない。先生を倒したくらいだし。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……俺の指示一つで結果も変わっちゃうんだよな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ミリオさんとの戦いを思い出す。どんなに強い戦士でも、必ず倒す方法はある。一対一ならまだしも、チーム戦ではそこを狙う方法はいくらでもある。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヴェルやノートでも、俺の指揮が間違えばやられてしまうことだってあるんだ……身を引き締めないとな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は両手で頬をピシャン、と叩くと身体を洗うために湯から上がった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうですね。でも、これは忘れないで下さいね、姫くん。ボクもヴェルちゃんも、どんな結果であれ、姫くんの指揮を信じて戦います\n姫くんが一生懸命に考えて出した指示なら、喜んで従いますよ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "……そうか。うん、俺も頑張るよ。だから、明日も頼むな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はい♪", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "…………あれ?\nいきなり吹き出した違和感に、俺はぐりん、と全力で振り返った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ノート!?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、は、はい……きゃあっ。ひ、姫くん、ぞうさん!ぞうさんダメです!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "うわあっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は慌てて湯船の中に再び飛び込んだ。そのままタオルを取ると、急いで腰に巻く。\nこれでよし。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、なんでノートがここに?み、水着まで着てるってことは間違えてじゃないよなっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、あの、お背中流しに来ました。今日は姫くん、お疲れ様かなって", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "いやいやいやいや、大丈夫です、はい大丈夫。その、気を遣わせて悪いんだが、平気なので戻ってもらえれば……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そう逃げようとする俺の背に、ふと重みがのしかかる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "肩越しに振り返れば、湯船の端に腰掛ける俺の背に、ノートがその背中をもたれさせていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その……本当のことを言うなら、背中を流すっていうのはただの言い訳なんです。そう言わないと、ボクが動けなくなっちゃいそうで……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "……何かあったのか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "どこか真剣な色のする言葉に、俺は素直に聞くことにした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いえ……あった、というわけじゃないんですが……あの……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "もじもじと身体を揺らしながら、ノートは必死に何かを考えているようだ。\nが、やがて決心がついたのか、その揺れが収まる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あああ、あの、姫、くんっ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "あ、ああ。なんだ……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ボクのこと、抱いてください!!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "…………………………………………え?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だ、だだだだめ、ですか?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ダメもなにも、なんでいきなり!?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……寂しいんです。姫くんとの繋がりが欲しいんです\n前の扉では、どこでもボク……だ、抱いてもらってましたっ。それが、姫くんに愛してもらってるって証みたいで……\nで、でも、この扉では、みんな姫くんのことが大好きで……だけど、その証がもうなくなってて……\nもしかしたら、ボクだけなのかな、って不安になっちゃって……姫くんとの距離が離れていっちゃうみたいに思えちゃって……\nだ、だから……ここでも……\nボクのこと、傷物にして下さい!!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "いや、だからなんでそんなに必死!?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "しっちゃかめっちゃかにして下さい!!\nに、ににに肉奴隷に……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ストーップ!ストップ!そこまで!それ以上はもういいからっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、あの……それじゃあ?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "……俺で、いいのか?ある意味、ノートにとってはその……やり直せるって意味でもあるんだぞ。証が無くなったっていうのは", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……ボクの秘密を知りながら、泣きながら願いを聞いてくれた男の子がいいんです\n……ボクの心の奥に、人としての心を見つけてくれた男の子がいいんです\nだから、ボクは、姫くんがいいです", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "背中越しに感じるノートの微笑み。そこには、俺に対する信頼と好意が感じられた。\n俺を包もうとする、優しい空気があった。\nどうやら負けらしい。こんな風に俺を想ってくれる子を突き放せるほど、俺は人間嫌いにはなれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ここでいいのか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はい。充分です", "speaker": "ノート"}], "speakers": ["姫", "ノート"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "023618_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "壁に手をつかせたノートの水着に脇から手を入れ、その驚くくらい大きなものを両手で掴む。\n他の扉で触れた経験はあるとはいえ、やっぱり大きい。俺の手で掴み切れないボリュームに言葉を失う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……姫くんの、手が……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そんな俺の手の感触に、ノートは小さく身体を震わせた。その反応がノートらしくて可愛らしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめん。どうしても最初はここに目が……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "い、いえ、望んだのはボクですから……だ、大丈夫です。むしろ、それで姫くんが気持ちよくなってくれるなら……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そんなノートの言葉に甘えるように、俺は水着の中の手を動かした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ……ノートの胸、凄い柔らかい……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ふかふかの絨毯に埋めた時のように、十本の指が沈んでいく。それを戻そうとする弾力が気持ちよくて、俺はひたすらに胸を揉み続けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぁ……あ……そこ、は……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "その口からこぼれる小さな喘ぎと共に、膨らみの先端が硬く屹立していくのが分かる。それを小さくつま弾くだけで、ノートは大きく鳴いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もう硬くなってきてる……やっぱり、敏感なのか……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そ、それもありますけど……やっぱり、姫くんだからです……\nん、あ、あう……姫くんの手がって思うだけで、ボ、ボク……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "囀りのような喘ぎ声を耳に、ただひたすら胸を揉みしだく。その感触は麻薬のように俺の意識を支配し、浸らせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "不意に、喘ぎとは違った声がノートからこぼれた。そして、自分の下半身の方へと視線を送ると、恥ずかしそうに顔を赤らめる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "どうかしたか?えっと、少し強いとか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "い、いえ、そうじゃないんですっ。その……ボクの身体が、ちょっといやらしくなってしまって……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "いやらしく……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はうぅ……ごめんなさい、これ以上は聞かないで下さいぃ……本当に、恥ずかしくて……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "真っ赤になったまま、チラチラと自分の下半身を気にするノートに、なんとなくその理由を察した。\n俺で感じてくれた証明だと思うのだけれど、それが恥ずかしいというなら仕方ない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……分かった。でもそれなら、そんなの気にしてられないように……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ふえっ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "濡れてしまったことくらい気にしてられないようにしてあげたい。俺は水着をズリおろした。男の手に余る巨大な膨らみが二つ。ドン、とさらけ出される。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……やっぱり、凄い\nこの水着、ちょっと小さいんじゃないか?なんか、更に大きくなったみたいに見えるぞ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ずっしりと重さを感じる膨らみは、水着越しの時より更に大きさを増したよう感じた。\nそんな俺の感想に、ノートは恥ずかしそうに頷いてみせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、はい。実はその……最近、また少し……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "……一部の子が発狂しそうだなあ。でも、凄いこれ……\n押さえつけてるものがなくなったら、更に大きくて、柔らかくて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "重力に引かれて下へと向かう膨らみを手で掴みあげる。密度の濃さを感じられる重さと、自在に形の変わる柔らかさ。\nそして、ツンと尖った先端とを楽しむべく、両手で存分に揉み続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……は、んっ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "俺に胸を責められ、喘ぎ続けるノート。乳首を指先でつま弾くと、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃんっ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "可愛らしい声で鳴きながら、背中を反らす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もう、こんなにコリコリだ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "コリコリに屹立したそれを指先でいじれば、ノートは余程感じるのか、身体をモジモジと揺らし始めた。\nそして、量を増した蜜が、その足を伝って垂れていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、や……そこ、敏感で……あ、は、はあんっ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "こんなに柔らかいのに、その先端が、こんなに硬くて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ふぁ、あ、あう……はあんっ\nや、あ、あう……ち、力、抜けちゃいま、すっ。ぞくぞく、きちゃって……あ、ああんっ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "俺達二人しかいない大浴場に、ノートのかわいらしい喘ぎ声が大きく響く。その乱れ具合は俺を興奮させ、自分でも気づかないうちに、下半身をガチガチに硬くしていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "で、でも、あの、ん、ああっ……ひ、姫くんの、か、硬いのあたって……ふあぁん!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "……その、我ながら結構凄い……いい、か?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "気づいてしまえば、もう耐えられそうにない。この怒張し切ってしまったものを、ノートの熱い体内に収めたい。\nノートの初めてを奪い、そのまま蹂躙したい。そんな激しい欲望が俺を支配する。\nそんな俺に、ノートはこくん、と小さく頷いた。\n……おかしいなあ。\n気がつけば、俺はノートにマウントポジションを取られていた。\nあのまま、最後まで俺が先導するつもりだったのだけれど、今日のノートはいつもと違い積極的だった。\nボクがします。そう言い切ったノートに勝てず、御覧の有様である。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふふ。本当に凄くなっちゃってますね……姫くんの", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "我ながら節操のない息子で……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "当然だろう。目の前に惜しげもなくさらけ出された大きな二つの乳房。それがノートの動きに合わせてフルフルと揺れる。これを見させられて反応しないわけがない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それだけ、ボクに興奮してくれてるってことですから\nそれに、この子が今からボクの中に……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ノートは言いながら俺のものを見ると、恥ずかしそうに、自分の水着の股間部分へと指を持っていく。\nそして、それをそっと横にずらした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あんまり、見ないで下さいね……?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "横にずらされた水着の部分には、綺麗に閉じられたノートの秘裂がはっきりと見える。\nその周りにうっすらと生えそろった銀色の柔らかそうなヘアーが、その光景をさらに淫靡に見せていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうは言われましても、男の子なものでどうしても……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "この扉では、まだ誰の目にも触れていないノートの秘所。これに興奮しないでいられるわけがない。自分のものが更に反応してしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……なんか、またちょっとおっきくなりました……\nでも、こうしてあてがってるだけなのに、凄い熱いです……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ああ、俺もだ。入り口でこれなら、ノートの中入れたら溶けちゃいそうだな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺自身と触れているノートの秘裂を通じて、その体温が伝わってくる。熱くたぎったそれは、入った瞬間俺に火をつけそうだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だったら、ボクはヤケドしちゃいそうですね", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ノートは微笑みながらそう言うと、俺の上に、そっと跨った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……う、くうっ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "苦痛に顔を歪めながら、ノートはゆっくりと腰を沈めていく。\n結合部から流れてくる赤い血と、明らかな苦痛の混じった声が、俺を不安にさせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う……だ、大丈夫、か、ノート……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "自分を限界以上に広げながら、俺を飲み込んでいくノート。そのキツさに俺も顔を歪めてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、はい……平気………痛……へい、き……っ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "だがそれでも、ノートはやめることなく俺を受け入れていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あまり無理はするなよ?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "へ、平気、ですっ。こ、ここで出来なくちゃ……も、もう……\nごめんなさいっ、ち、力、いれますっ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ガマンすること自体辛いのか、ノートは一気に押し込むことにしたらしい。俺の胸に両腕を当てると、強引に力をいれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んんっ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "う、ああっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ぶっつ、と何かが引き裂かれ、俺のものがノートの中へと深く入り込む。熱く滾った火洞の中は、俺を痛いほどの力で包み込んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……は、入りました、ね……姫くん……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "まだ残っているはずの痛みを必死に堪え、それでも本当に嬉しそうに笑ってくれるノート。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ。ノートに、入ってる", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は、そんなノートの気持ちを嬉しく思いながら、ノートの身体をじっくりと味わう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "す、凄い……狭くて、ギチギチなのに……あ、熱くて", "speaker": "姫"}, {"utterance": "姫くんに……またあげられました。この扉でも……姫くんに……\n不思議です……それだけで、痛みが薄らいできちゃいました……嬉しい方が強いんですね", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "他の三つの扉でも、俺はノートを抱いた。ノートに捧げてもらった。そして、最後の未来となるはずのこの扉でも。\nそれを、こうして喜んでくれるノートに、今はただいとおしさを感じる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "す、少し動いてみますね……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そして、まだ痛みが残っているだろうにも関わらず、ノートは俺の上で無理やりに動き始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、ああっ!締め付けが凄くて……も、もってかれそうっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "締め付けるようなキツさの中で、ノートがゆっくりと上に動く。それだけで、無理やりに吐き出してしまいそうになるほどの快感が走る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……はぁ……あぁん!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "だ、大丈夫、か?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ダメかも、です……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ゆっくり、ゆっくりと動き続けるノート。そこに痛みは浮かんでいるものの、こぼれ出す嬌声には甘さが含まれていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、く……は、ああ……ん、んっ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "俺をギッチギチに締め付けながら、上下運動を繰り返す。ノートの中はいつの間にか大量の蜜で溢れており、グチグチと淫らな水音を立て始めていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ボク、初めてなのに……か、感じちゃうんですっ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "全身を震わせながら、動き続けるノート。気持ちよさそうなその嬌声に、俺も昂ぶりが抑えられなくなっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぁ、あ……や、ああんっ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ノ、ノート、す、少し抑えて……っ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "懸命に堪えてはいたものの、ノートの中は気持ちよすぎた。もうどうにも抑えられそうにない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺の方がもたないっ。も、もう出そうなんだっ。キツくて!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ごめんなさい!で、でも、止まらないんですっ。身体が、姫くん覚えてるみたいで……や、ふあ、あ、あああっ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "他の扉で得た快感をそのまま貪るように、ノートはその動きを速めていく。\n繋がった粘膜を通して駆け上ってくる、ゾクゾクとした快感に、俺の視界はもう真っ白になっていた。\n今にも出てしまいそうなそれを、ただ堪えることにすべてを注ぐ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひぐ、ん、くうっ……ボ、ボクの身体、姫くん用に、改造されちゃった、みたいで……あ、や、はあんっ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "一番深い部分にコンコンと当たる度、ノートは激しく鳴いた。その声に、俺の下半身が更に痺れる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、ぐ、ああ!ごめん、ノート!ほ、本当にもう!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "もう、無理だ。これ以上こらえたら、俺がおかしくなってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ボクも、です!ボクも、何か一気に来て!!\nん、あ、ああっ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "一際強く、ノートが動く。その瞬間、俺の中で欲望が爆発した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああああんっ!!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "同時に、ノートは背を弓なりに反らしながら、大きく喘ぐ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、ああっ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "う、あ……熱いの、いっぱい、出てますっ。ま、まだ出てくるっ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "必死に抑え続けてきた白い欲望が、ノートの最奥へと向けて撃ち放たれる。\n凄まじい勢いで放たれていくその快感に、俺は言葉も出なかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほぇ……あ、溢れてきちゃってます……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "あまりに大量に出続けるそれが、結合部から溢れ出す。その様子を、ノートはボーッとした表情で眺めていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ……まだ出てて……ノートに絞り出されてます……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ボ、ボクのせいですか……?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ああ、間違いない。締め付け凄くて……気持ちよすぎる", "speaker": "姫"}, {"utterance": "姫くんのせいですよぉ……ボクを前の扉でこんな風にしちゃったんです……きっと……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "正直、否定できないところが怖い。今までの経験が一つになったことで、そっちの方まで育てられてしまったという可能性も否定はできない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぁ……姫くんのいっぱい……幸せ……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "けれどノートは、それすらも嬉しそうに受け止めてくれた。\n自分の中に吐き出され続けるそれを、本当に幸せそうに、ただ受け止め続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えへへ……それじゃあ、綺麗にしますね", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "その、そこまでしなくても……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "いえ。これからもボクを気持ちよくしてくれるんですから", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ようやく出きった俺のものを、今度はちゃんと綺麗にしたい。そう言って、ノートは俺の足の間に身体をいれていた。\nまだ萎えきってない俺のものにそっと手を添え、恥ずかしそうに微笑む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "で、でも……やっぱり大きいですね……これ、本当にボクに入ってたんですか……?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "まあ、さっきよりは落ち着いてるから……もっと大きかったんじゃないか?さっきは", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ふえぇ……やっぱり姫くん、凄いんですね……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そう言って素直に感心してくれるノートに、本当に俺だけとなんだなあ、と改めて納得した。\n男の独占欲か、今はそれが本当に嬉しい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あむっ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そして、ノートの小さな唇が俺の先端を咥える。瞬間、ゾクリ、とした快感が背筋を走った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわっ……ノートの口、あったかい……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ん、んむ……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "あ……う……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ん、んぐ……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そのまま目を閉じて、まるで味わうみたいに俺の先端をノートの舌が攻めていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あん、んう……ん、ん……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "自分自身の欲望で汚れたそれを、丁寧に綺麗にしてくれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、く……ノート……そ、そこ、ゾクってきて……う、あぐっ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "鈴口をこじ開けるかのように入って来たノートの舌に、俺は思わず声をあげた。\n少しでも俺を綺麗にしようと、丹念に丹念に舐め取ってくれるノートの舌が、今はただ気持ちいい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あむ……ん……姫くんの……味します……ん……\nんむ……ここ……?ん……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "うあぁっ……ノート、そこ、ダメだ!綺麗にどころか、ま、また……\nくっ……うう!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "敏感な粘膜部分を、ねっとりとしたノートの舌がなめ回す。それは、出し切ったはずの俺の欲望を、再び湧き上がらせていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、んん、んあ……あん……ん……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "あ、あう……も、もう……!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ノートの舌先でこじ開けられた鈴口に、ノートの熱い吐息が吹きかけられる。俺の限界は、その瞬間に吹き飛んでいた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んん!?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ノートの口の中へと、俺は再び放出する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、んんーっ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "完全に予想外だったのか、ノートは驚くような顔で俺を見上げた。その表情に罪悪感を憶えるものの、欲望は収まってくれそうにない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う……くっ……ううっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "どくどくと湧き出すそれを、俺はノートの口内に放ち続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……ん、ん……んう……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "が、その大量の精液を、ノートは静かに飲み込み始めた。目を閉じて、まるで味わうように少しずつ飲んでいく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ノート?その、無理は……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "んむ……あむ……ん、んうっ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "俺の言葉が届いているのかいないのか、けれどノートは、少し辛そうな顔をしながらも、最後まで俺を飲み込んでくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぷは……い、いっぱい、出てきました……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "思い切り出し尽くし、すっかり大人しくなった俺から口を離し、ノートは苦しそうに息をする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "へ、平気か?その、無理して飲まなくても……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "え、えっと……飲んじゃダメでしたか……?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ちょっと不安そうな表情で俺を見上げるノート。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え、いや、そういうわけじゃないけれど……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それどころか、こっちはとっても嬉しかったわけで。\nそんな俺の言葉に、ノートは恥ずかしそうにしながらも小さく微笑んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え、えへへ……姫くんのでしたから、つい……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "この王女様、本当に可愛いなあ。その顔を見て、俺はそんなことを考えてしまった。\nどうやら、この扉でもこの関係は続けさせてもらえるようだ。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ノート"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "023619h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "大世界杯で学園世界全体が盛り上がる中、その喧噪から離れた森の中にミリオは立っていた。\nそこは学園世界全体を使った大世界杯の中で、いくつか存在する立ち入り禁止区域だ。\n表向きの理由は凶暴なモンスター等の縄張りになっているという理由だが、実はこの禁止区域の設定には、本来の目的が隠されていた。\nそれの目的はずばり、学園襲撃犯を誘導し、発見する事。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やはり、誰かが踏み行った形跡がありますね……", "speaker": "ミリオ"}, {"utterance": "ミリオは足下にある、不自然に地面をこすったような後を見ながらそう呟く。それは何者かが足跡を消した後だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "索敵魔法には反応無しですか。もう既に移動した後か……それとも何らかの手段で無効化しているか……\nあとは自分の目で確認するしかありませんね", "speaker": "ミリオ"}, {"utterance": "既に手元のアイテムに魔力を流し、魔力通信で学園には痕跡発見を伝えてある。もしこれで自分に何かあれば救援がくるだろう。\nちなみに魔力通信を使ったと行っても、学園とかなり距離が離れているため音声は送ることは出来ず、せいぜい特定の音を発信器から出させる程度のことしか出来ない。\nしかし、音の種類を変える事は出来るので、音の種類や組み合わせ等である程度状況を伝えることは可能だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "げっ!?お前は", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "見つけましたよ、学園襲撃犯", "speaker": "ミリオ"}, {"utterance": "痕跡を追って森を歩く事を数十分、ミリオは森の奥まった場所で、のんきに昼寝を決め込もうとしていた、襲撃犯を見つけ出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "マジかよ、どうやって見つけやがった", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "足と目を使って、です。普通のことでしょう?", "speaker": "ミリオ"}, {"utterance": "よほど自分が発見された事が意外だったのか、ゲンは驚いたように訪ねると、ミリオは当たり前のようにしれっと答える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だー、まさか索敵魔法使わず見つけようとか考える馬鹿がいるとはな、そいつは想定外だぜ", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "あなたが何らかの手段によって、索敵魔法や追跡魔法を無効化していたのは、ずいぶん前からわかっていました\nそれ故に、通常の捜査では発見が困難だと言うこともね", "speaker": "ミリオ"}, {"utterance": "魔法が発展している今の時代、基本的に捜索等の調査は索敵魔法に頼っている者は多い。\n実際、索敵魔法を使った方が効率が良く発見率も上がるのだが、少々それに頼りすぎるきらいがあるのも否定出来ない。\nそれ故に、魔法を無力化する事の出来る相手の発見はどうしても難しくなっている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "おい、ちょっと待て、つーことはこの馬鹿騒ぎも……", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "ええ。本当の目的は、貴方の活動範囲を狭めるためです\nただの住人ならばともかく、一般生徒にはあなたが顔を知れ渡っていますからね。学園世界中に生徒達が溢れているこの状況では、活動範囲が限られているでしょう?", "speaker": "ミリオ"}, {"utterance": "そういう事かよ。たくっ、おかしいと思ったぜ。そこら中生徒だらけだってのに、都合良く生徒が来ない区画があんだからよ", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "ええ。その為に拠点の配置や、立ち入り禁止区域の設定など、かなり気をつかいました\nまあ、その結果、あなたは見事に私達の目論見通りに動いてくれたわけですから。苦労が報われたと言ってもいいでしょう", "speaker": "ミリオ"}, {"utterance": "この大世界杯の真の目的に気がつき、ゲンは思わず頭を抱える。まさかこれほどの規模で捕獲作戦が展開されるとは予想も出来なかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はっ、俺はさしずめ、ねずみ取りに掛ったネズミって所か\nこんな馬鹿げた作戦、誰の発案だ?いや、一人しかいねえか。こんな突拍子も無い手を思いつくとなりゃあ、トリアちゃんしか居ねえわな\nそれと、ルアンちゃんも噛んでんな。トリアちゃんだけじゃ、ここまで繊細な設定はできねえだろうし", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "あなた……何者ですか?あのお二方をそのように気安く呼ぶ者は、四界中でも希でしょう", "speaker": "ミリオ"}, {"utterance": "あまりにも自然に飛び出した名前に、ミリオは思わず聞き返してしまう。しかし、それを聞いてゲンは苦笑するように、そして自嘲するかのように軽く笑う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なに、ちょっとした昔なじみさ。もっとも、本人達は俺の事を覚えちゃいねえだろうがな", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "昔なじみ……?", "speaker": "ミリオ"}, {"utterance": "おうよ、お前の事もよく知ってるぜ。サン=ミリオ", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "!\nあなた、本当に何者です?", "speaker": "ミリオ"}, {"utterance": "初対面の相手から飛び出た自分の名前に、思わず動揺してしまう。なぜなら自分はまだ名前を名乗っていないからだ。\nその動揺を表に出さずに、ミリオは再びゲンに問いかけると、ゲンは困ったように頭をかいた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はあ、昔なじみに自己紹介。こればっかりはいつになっても慣れねえな\n俺はゲン、通りすがりの勇者崩れだよ。覚えなくても別にいいぞ", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "ゆう……しゃ……?", "speaker": "ミリオ"}, {"utterance": "あっさりと自分の素性を喋ったゲンに、ミリオは訝しげに顔をしかめる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "馬鹿な、世迷い言で惑わそうとしても、無駄ですよ\n続きは連行した先でじっくり聞かせてもらいます", "speaker": "ミリオ"}, {"utterance": "当然まともな答えが返ってくるとはミリオ自身思っていなかったが、それでもこちらを馬鹿にしたような言葉に、少しだけ怒りを覚える。\nよりにもよってトリニティを襲った人間が、滅界戦争を救った勇者などと名乗るとは、冗談にしても笑えない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あー勘弁してほしいな。娘が家で晩飯のカレーを作って待ってるんでね。任意同行なら拒否させてもらうぞ", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "拒否権があると思いますか。抵抗するようなら力ずくでも連れてこいと言われていますので、手加減出来ませんよ?", "speaker": "ミリオ"}, {"utterance": "あくまでも人を喰った物言いに、ミリオは威嚇するように得物を構える。そこまでしてもゲンは余裕の笑みを崩さない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱ、そうなるよなあ。まあいいか、ちょうど退屈してた所だ\nこういう時はやっぱ、こういうのかい?俺を連れて行きたかったら俺を倒せってな", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "ならば、その望みを叶えて差し上げます!", "speaker": "ミリオ"}, {"utterance": "おう、かかってきな!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "ゲンの言葉にミリオは強化魔法を連続発動、身体を限界まで強化すると、一気にゲンに向かって踏み込んだ。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["ゲン", "ミリオ"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "023706_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "姫達が戦っていたエリアとそれほど離れていない森の中に、轟音が響き渡る。\nその正体は学園襲撃犯であるゲンとそれを捕縛するために戦うミリオの戦闘だ。既に互いに何度もぶつかり合いを繰り返しているが、戦況はゲンが優勢であった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お前もこりねえな。何度やっても無駄だ!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "限界ぎりぎりまで身体強化魔法をかけた上での雷撃を纏った突撃槍の踏み込みを、ゲンはこともなげに弾く。\nすでに幾度くりかえしたかわからないやりとりだが、ミリオの攻撃は一度としてゲンの体に届いていない。\n高い戦闘力だけでは無い。ミリオとて滅界戦争では英雄と呼ばれて差し支えの無い戦果を上げた者の一人だ、単純な戦闘力では決してゲンには劣っていない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くっ!やはり!!", "speaker": "ミリオ"}, {"utterance": "隙見せんじゃねえ、殺しちまうだろ!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "ぐっ!", "speaker": "ミリオ"}, {"utterance": "それでも展開は一方的であった。ミリオの攻撃は届かず、逆にゲンの攻撃がミリオの傷を増やしていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぜあああ!!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "振り下ろされた根性刀をランスで受け止めるが、その威力に地面を削りながら後退を余儀なくされる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ただの人族がここまでやるとは。あなたは本当に何者ですか!", "speaker": "ミリオ"}, {"utterance": "信じられない重さの一撃に痺れる腕に、舌打ちをこらえる。強化魔法さえ問題無く発動されていれば受け止められたはずの一撃だ。\nしかし、何故か踏み込みと同時に強化魔法はおろか、突撃槍が纏っていた雷すら消滅してしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だから、勇者崩れだって言ってんだろ!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "また、そのような戯れ言を!", "speaker": "ミリオ"}, {"utterance": "再び飛び込んでくるゲンの一撃を、今度は受け止めずに受け流す用にしてこらえる。\nこんな攻撃をまともに受け続ければ、いずれ限界が来てしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ちっ、一緒に肩を並べた奴に言われると、結構ダメージでけえな", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "なにを!", "speaker": "ミリオ"}, {"utterance": "なんでもねえよ!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "そう叫び、大上段から振り下ろされる一撃には、今まで以上の力が込められているのがわかった。\nミリオは内心で冷や汗をかきながら、あれは受け止めきれないと判断する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "おらあ!!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "当然防御魔法で受けられれば問題は無い。むしろ神族にとってはそれこそが本領だ。\nだからミリオはとっさに防御魔法を発動、それも本来必要な量の数倍の魔力をつぎ込み、実体を持つほど高密度圧縮した魔力障壁を生み出すが。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "無駄だって言ってんだろ!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "しかし、その魔力障壁もあっさりと砕けちる。いや、攻撃に耐えられなかったと言うより、攻撃が当たる直前に形を維持できずに消滅するのだ。\n今の障壁はかなりの魔力を篭めていたので消滅こそしなかったが、相当量の魔力が霧散し密度が薄くなったため、簡単に砕かれてしまった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぐあっ!", "speaker": "ミリオ"}, {"utterance": "ミリオはこの結果をある程度予想していたおかげで、ランスでの防御を併用することでなんとか直撃は防ぐことが出来た。\nそれでも、その威力は絶大で後方に大きく吹き飛ばされた。\n受け身を取り素早く立ち上がりながら、もはや間違い無いとミリオは有ることを確信する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やはり……魔力が霧散する……攻撃魔法はおろか、強化魔法まで効力を失う。いったいどんな力を使っているんだ!", "speaker": "ミリオ"}, {"utterance": "信じられない事だった。こんな特殊能力聞いた事も無い。歴戦の勇士であるミリオでさえ、受け入れるのに時間が掛ったほどだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "おらあ!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "ゲンはミリオには理解出来ない事を言うと、軽く笑いなが再び踏み込んでくる。\n恐ろしいまでの踏み込み速度だ。ミリオほどの実力者で無ければ、反応も出来ずに真っ二つにされているだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "っ!", "speaker": "ミリオ"}, {"utterance": "魔法攻撃無しでここまで俺とやり合える辺り、さすがだぜミリオ", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "再びゲンの攻撃を紙一重でかわしたミリオに、ゲンはお世辞無しに賞賛を送る。\n実際魔法を使えたとしても、ゲンの太刀をここまで受けられる者は少ない。それを魔法が使えない状態で行う事が、どれほど困難かは言うまでも無い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "けどな、そろそろお開きにしようぜ。そろそろ晩飯の時間だしな", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "この期に及んで戯れ言を!", "speaker": "ミリオ"}, {"utterance": "あくまでも余裕を崩さず、人を喰ったようなゲンの言動にミリオが語気を強めるが、ゲンは動じた様子も無い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺としたら大まじめなんだけどな\nまっ、安心しろ、殺しはしねえよ!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "そういって再びゲンが構えを取る。さきほどよりさらに力がこもっているのがはたから見てもわかる。\nしかし、ミリオとてこのままただで終わる気等全くない。槍を構え、はっきりと告げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あまり嘗めないでいただきたい!", "speaker": "ミリオ"}, {"utterance": "このまま守りに入ったら間違い無く負ける。そう考えミリオは先ほど考えていた策を実行する。\nぶっつけ本番になるが迷っている暇は無い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ!?", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "魔法名の発声と共に、殆ど即興で作り上げた術式を展開。ミリオの後方に巨大な魔法陣が生まれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あなたの周囲の魔力が消えるのはわかった。だが慣性まで消せない。ならば解は単純!", "speaker": "ミリオ"}, {"utterance": "ミリオの背中が、言葉が終わると共に膨大な風を吹き出した。それによって自身を吹き飛ばすように一気に加速する。\nそれを見てゲンは笑う。さすがミリオだと。\nこの短時間で、少ない情報をつなぎ合わせて、限りなく正解に近い答えを導き出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "相変わらず厄介な男だぜ!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "膨大な風に押される事で生まれた加速によって押し出されながら、ミリオがゲンに迫る。\nその加速を生み出している魔法陣自体はゲンの特殊能力によって間合いに入った瞬間に消滅するだろう。\nそれでもミリオの言葉通り、一度発生した慣性までは消すことが出来ない。つまり突撃の勢いは殆ど変わらないのだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くらいなさい!", "speaker": "ミリオ"}, {"utterance": "ゲンの間合いに入り魔法陣は消滅するが、それと同時に絶妙なタイミングでミリオは地面を蹴り、加速を維持した。\n一直線な攻撃だが、かわされてもかまわない。その場合は素早く反転し、同じ事を繰り返せばいい。その準備は出来ている。\nここに来て、ミリオは始めて勝機を見いだした。\nしかし", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だがな!勝つのは俺だ!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "ゲンは迫るミリオに根性刀を”向けず”刀身を消した状態で地面へと向けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なに!?", "speaker": "ミリオ"}, {"utterance": "ゲンの叫び声と同時に、根性刀は地面に向かって勢いよく伸び、ゲンはその勢いを利用して大ジャンプを行った。\nそれによって、ミリオは標的を失い、決死の突進は失敗する。その直後、頭上から威圧感と共に声が振ってきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これが!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "ぐっ!", "speaker": "ミリオ"}, {"utterance": "突撃によって生まれた慣性がここに来て裏目に出た。ミリオは想定された再加速地点まで殆ど回避する行動を取ることが出来ない。\nそして、ゲンの攻撃はミリオが再加速する地点に完璧に狙いを定めている。つまり回避は不可能だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "がああああああ!", "speaker": "ミリオ"}, {"utterance": "落下と共にゲンの全体重が乗った根性刀の一撃を、ミリオはとっさにランスを盾にすることで直撃を防ぐ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "とめられるかよおおお!!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "ぐっ!!ああああああ!!", "speaker": "ミリオ"}, {"utterance": "だが強化魔法がキャンセルされているが故に、衝撃に耐えきれず、後方に大きく吹き飛ばされた。\nそして、そのまま大木にぶち当たり、結構な大きさの大木が軋みを上げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "さすがミリオだぜ、あの一撃をとっさに防ぐとはな", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "地面に着地したゲンは、木に体重を預けてかろうじて立つミリオを見て、本気で感心した声を上げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まあ、それならもう追ってはこれないだろ", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "ぐっ、ま、まて……!", "speaker": "ミリオ"}, {"utterance": "ゲンはミリオの静止も無視して、森の奥に消えようとした瞬間。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なに!?", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "突然近くで爆発が起こり、それに意識を向けた。それを見たミリオは最後の好機とばかりに全ての魔力をランスに篭め。\n先ほど自分に発動させた加速魔法をランスに発動させ、弾丸の如く打ち出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "しまっ!?", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "完全に不意打ちだったため、ゲンはその一撃に対応仕切れずに、根性刀を盾代わりにする事しかできなかった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["ゲン", "ミリオ"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "023708_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "さすがに昨日は出来なかったけれど、日課の素振りとトレーニングも今日からは再開。こういう地道な訓練ほど、あとで大きく響くことは思い知らされたばっかりだ。\nあんまり休むことを覚えてしまうと、本当にやらなくなってしまうからな。こういうのはちゃんと続けておかないと。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふう……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そして、予定通りの回数より少しだけ多くした素振りが終わった。\nあまり多くしすぎると身体を壊しかねないが、慣れきってしまえば余り意味がない。適度に負荷はかけないと。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お疲れ様です、どうぞ", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "オペラさん?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "いつからそこにいたのか、俺が一息つくのを待っていたのだろう。タオルを持ったオペラさんがそこには立っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ありがとうございます。でも、ウルルのところにいなくていいんですか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "白鷺さまに、お話しておきたいことがありまして……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "……もしかして、昼間の件、ですか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "食堂で、少し歯切れの悪かったウルルの姿を思い出す。みんなの前であえて言わなかったということは、ウルルが秘密にしたがっているということか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "実は、ここしばらくのことなのですが、寝ている時のウルルさまの様子が少しおかしいんです\nどうやら悪い夢を見ているらしく、ほぼ毎日うなされていまして……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "うなされて?いったい、どんな夢を?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それが、何度か尋ねてはみたのですが、覚えてないと笑うばかりで", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "起きた瞬間内容を忘れてしまう夢っていうのは多いけれど、それでも毎晩うなされるような夢だ。完全に忘れてしまえるものか?", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それはいつくらいからなんです?今の話しぶりからすると、世界杯の前からみたいですが", "speaker": "姫"}, {"utterance": "私が気づいたのは、カミシア様がいらして少し経ってからです。ただ、迷宮試験の頃には、そんなことはありませんでしたので……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "つまり、他の扉の記憶を取り戻してから、ということですか……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "オペラさんは暗い顔で頷いた。\n前の扉では、ウルルも辛い思いをしている。特にフォンと戦ったあの扉。それが引き金になって、竜族についての何かを思い出したという可能性もある。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "本当はもっと早くお話したかったのですが、世界杯が控えているのに白鷺さまの心を乱すわけにはいきませんでしたので……", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "オペラさんの気遣いに頭が下がる。確かに、もし世界杯前で聞いていたら、この件が引っかかって、俺は力を出し切れなかったかもしれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もしかしたら、その夢がウルルが金竜の力を出し切れない理由になるのかもしれませんね……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はい。少なくとも、私はそう考えています", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "……ウルルの昔のことを考えると、下手に踏み込めば更に苦しめることにもなりかねない……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "竜族の仲間を守るため、あえて自らその手で両親を手にかけたウルル。それがトラウマになっていないはずがない。\nもし見ている夢がそれに関係するのなら、逆効果になってしまうことも……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "分かりました。ですがウルルのことですから、自分から夢の内容を教えてくれるとは思えませんね", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はい……常に周囲のことを気にかけている方ですから", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "ウルルは、みんなに迷惑かけたくないと、自分の中に押し込んでガマンしてしまう子だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "とりあえずは、もう少し様子を見ましょう。もしかしたら、何か寝言で言うかもしれませんし、そうなった教えて下さい\n俺も気にかけておきますので、チャンスがあれば聞いてみます", "speaker": "姫"}, {"utterance": "お願いします。他の誰に言えなくても、白鷺さまにだけは話して下さるかもしれません", "speaker": "オペラ"}, {"utterance": "そうであってほしいと思った。\nあんな過去を持っているからこそ、そこから開放してあげたい。もし、俺の手でそれが叶うなら。\nそっと寮を見上げる。恐らくはウルルの部屋であろう明かりのついた窓を見て、俺は心の底からそう思った。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "オペラ"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "033804_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ふと気がついてみれば、さっきからアミアの姿を全然見ていない。\n恐らくはどこかで遊んでいるんだろうし、あれでノートよりもサバイバルにむいてたりするので心配する必要はないと思うんだけれど、やっぱり気になる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "嵐の前の静けさって言うもんな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あのイタズラ娘が長時間姿を見せないとか、一体何を企んでいるのやら。\nそれに、本当に何か困ってる状態にあることも考えられる。あれで神界の王女だったりもするわけで、やっぱり心配でもあるな。\n俺は、アミアの姿を求めて、砂浜を歩き始めていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "およ?お兄ちゃん何やってるの?", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "探し始めること数十分。俺達のいる砂浜から離れた岩場の奥、そこにある小さな砂浜のような場所にアミアはいた。\nこんな奥にいたんじゃ、向こうからはまったく見えないよなあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それは俺のセリフだ。こんな奥の方で何やってるんだ?心配したぞ\n誰かをイタズラで苦しめてるんじゃないかって", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ズコーッ。そっち?そっちの心配なの!?", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "まあそっちもあるけれど、ちゃんと安否の心配をしてもいた。本当に、こんなところで何やってたんだ?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "えへへ。実はね、お兄ちゃんを待ってた。こうしてたら、心配して探しに来てくれたりしないかなあって。ほんとに来てくれるんだもん。濡れるっ!って感じだよ", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "女の子がそういうこと言うもんじゃありません。でも、俺なんか待ってどうしたんだ?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "もう。ダメだよお兄ちゃん。昨日のことなのに、もう忘れちゃった?\nわたし、お姉ちゃんに敢闘賞でお兄ちゃんへとあげられちゃったんだから", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "いや、あれは冗談みたいなものだろ。いくらなんでも……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "慌てて否定しようとする俺を、けれどアミアは大きな溜息で制止する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ~……ほんと、お兄ちゃんは分かってない。分かってないよ", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "呆れたように言いながら、俺を真っ直ぐに見る。いつものような遊びの顔でなく、真剣な目で。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わたしだってさ、他のみんなと同じで他の扉の記憶、戻ってるんだよ?忘れてないんだよ?\n最初の扉で、あんなに辛い思いしながらお姉ちゃんの願いを叶えてくれたこと。前の扉で、お姉ちゃんを兵器なんかでなく、人として救ってくれたこと\n忘れて、ないよ", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "そういうアミアの顔は、いつもの強気な笑顔ではなく、拒絶されることを心配しているような、一人の女の子の顔だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わたしだってさ、女としての好意をお兄ちゃんに持ったっておかしくないでしょ\nこれでも、随分ガマンしてたんだかんね。お姉ちゃんより先に告白しちゃダメだって\nだけど……もういいよね。お姉ちゃん、叶ったから、今度はわたしの番\nやっぱり、こういうところでの告白って、女の子って感じするでしょ。それから、その後の行為も記憶に残るし", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "……その後の行為って……お前、まさか", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺の疑問に、アミアはニヤリ、と笑った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "言っておくけど、もしここでお兄ちゃん逃げ出したら、わたし一生処女だよ。もう絶対他の誰にもあげないからね\n一人の女の子の未来を壊したくなかったら、ここで素直にもらってあげなさい。これ、男のかいしょー、だよね?", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "いや、そんな脅し聞いたことないぞ、おいっ。それに女の子なら、もうちょっと自分を大事にだなあっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "大事にしてるから、じゃん。本気で好きな人だけにあげちゃおうってことだもん。他のヤローなんかには見せてもあげないって意思表示。ね、大事にしてるでしょ", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "ニコニコしながら言うアミア。けれど、俺はふと気づいた。その手が、小さく震えていることに。よく見ればその足も。\n一見、強引すぎ、そしてふざけてるようにも思えるアミアの言葉。だけど、もしそれが全部自分を鼓舞するための演技なんだとしたら。\n本当に頑張って、俺に想いを伝えているのだとしたら。\nあー、くそ!どうして俺の周囲の女の子は、こんなにいい子ばかりなんだか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……俺は男だから、いきなり、やっぱりヤダ、とか言い出されても止められない。それでもいいのか……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ちょっぴり強引に、って、なんだか燃えない?それだけ惚れられてるんだー、って♪", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "少しも怯む様子を見せないアミア。どうやら、本当に本気らしい。これはやっぱり俺の負けか。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "アミア"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "033902_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "アミアは、岩に両手をつくと、その小さなお尻を俺の方へと向ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うん……いざってなるとやっぱりちょっと恥ずかしいかな。お兄ちゃんも、目が野獣みたいになってるし……", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "さあどうぞ、という体勢ではあるのだけれど、その顔には恥じらいがあった。当然ながら、こんな行為をすることに相当な羞恥があるのだろう。\nけれど、俺が尻込んでしまわないように、勇気を出して明るく努めてくれている。ここで引いてしまったら、間違いなくアミアに恥をかかせることになるだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まあ、男は狼っていうしなあ、否定はしないよ。実際、これからの行為に興奮もしてるし\nアミアの身体を早く見たい、触りたい、って思ってしまってるし", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は、自分の欲望に素直になることにした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……うわぁ、お兄ちゃんろりこんだったんだ……", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "その定義は発育の悪さを示すものじゃないだろ普通……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "アミアの身体が今一つ発育が悪いのは認めるが、それは決して年齢のせいじゃない。年齢的には、俺が興奮したって充分問題ないはずだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、どうぞお兄ちゃん。稀少中の稀少種と呼ばれるわたしの素敵ボディに溺れちゃうといいよっ", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "そんなアミアの発言に頷きながら、俺はそっと、その小さな膨らみへと手を回した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あん……っ", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "決して大きくはないものの、ふに、っとした小さな柔らかさが指先に広がる。それと同時にこぼれた声は、俺を充分その気にさせられるくらいに可愛かった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "少し強かったか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "う、ううん……その、ちょっとビリ、ってきたから……不思議だよね。前の扉でも一回経験あるのに、やっぱりドキドキしてるよ、わたし", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "そんなの俺だって同じだぞ。なんていうか、ちゃんと気持ちよくなってもらえるか不安だし", "speaker": "姫"}, {"utterance": "逆に言えば、前の記憶があるからこそ怖いところもある。前みたいに気持ちよくなってもらえなかったらどうしようと思ってしまう。\nなので、前の記憶には頼ることなく、この扉のアミアに気持ちよくなってほしいと思う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……や、んん……も、もうお兄ちゃんっ……ち、乳首ばっかだめぇ", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "でも、ちゃんと硬くなってきてる……ほら、コリコリしてきて", "speaker": "姫"}, {"utterance": "柔らかな感触を楽しみながらも、その中心の尖った部分を指先でいじる。そのコリコリした感触が気持ちいい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ、んあぁっ!", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "そんな喘ぎと共に、じわぁ、と小さなシミが水着に浮き出てくる。どうやら、俺が思う以上に感じているみたいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アミア……胸弱いんだな……その、染みできてる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "なっ!?み、見ちゃダメっ。それはさすがに恥ずかしいっ。染みとかはダメっ", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "そ、そうなのか?それじゃあ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "慌てて隠そうとするアミアに驚きながら、だったらと俺は、アミアの水着に手を伸ばした。\nそのまま一気にズリおろすと、アミアの女の子の入り口が目の前に現れた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あはは……そ、そうなっちゃうよね、やっぱり……", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "染みが出来る以上は当然なのだが、そこは既に濡れており、太ももを伝って垂れていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんていうか、アミアの、その……綺麗だな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そ、そりゃあ当然、だよ……一度も触ったこともないんだから……あ、で、でも、ちゃんと毎日洗ってるからね!?綺麗だよ!?", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "そ、それは分かってる、うん", "speaker": "姫"}, {"utterance": "綺麗に閉じられた割れ目は少しのくすみもない。周囲にはヘアーの跡もなく、自分で処理したとかではない、天性のものだろう。\n何も隠すもののないその場所は、生まれたての赤子のような姿を俺にさらしていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、やっぱり変だよね……生えてきてくれないとか。わたし、本当に成長してくれないなあ", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "どうやら少し気にしているらしい。だが、そんなアミアに、俺は苦笑しながら言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、ここがその……生えてれば大人とか、そういうわけじゃないと思うし……生えて無くても大人な人はたくさん……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そ、そうだよね。ヴェルさんもそうだしっ。わたしだって、ヴェルさんくらいになれるよね!", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "……確かにヴェルはその……まったくないですが……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そこでヴェルの名前が出てきたことに少し驚く。いやまあ、寮にいる以上は一緒に風呂にも入ってるわけだし、知ってて当然か。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん、自信ついた!さあお兄ちゃん、いっちゃおうっ", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "けれども、アミアにとってのヴェルはそれなりに納得のいく発育レベルの女性のようだ。\nそれで納得できるならまあいいやと思いつつ、俺はそっとその秘裂に指を差し入れた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あんっ……あ……ふあぁ……お兄ちゃんの指、す、すごいね……\nや、あ、ああ!じんじんきて……足の力、ぬ、抜けちゃうよ……", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "左右に開いた秘裂の中は、綺麗な桃色一色だった。その柔らかい肉壁を、指で上下になぞっていく。\nそれだけでアミアは身体を震わせ、その中から次々と蜜を垂らしていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アミアも凄いぞ……その、中からこんなに垂れてきてて……\n凄い、熱い……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "熱く上気したその中を上へと向かい、秘裂の頂点へと達する。そこに隠されている小さな突起を、俺は皮の上からつまんだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、はぁ、はぁんっ!お兄、ちゃん……そこは、ああん!", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "アミアの背中が大きく弓なりになると同時、その中から大量の蜜がこぼれてくる。それはポタポタと砂の上に落ちていった。\n余程敏感なんだろう。皮の上からクリクリといじるだけでアミアは大きく喘ぎ、その小さな身体を震わせる。\n俺はアミアのもっと乱れた姿が見たくなって、そこを強く攻める事に決めた。皮の中から、小さな秘芯を剥き出してやる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やあん、剥き出さないでっ、敏感すぎて……や、あ、ああ!", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "今までよりも遥かに大きな喘ぎ。ガクガクと足を震えさせながら、アミアは俺にいじられ続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だめ、そこばっかは、ほんと、に!あ、や、んあ!", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "限界とばかりに声をあげ、けれども無理やり止めようとはしない。\nこぼれる蜜はどんどんと量を増して、俺の手はヌルヌルに塗れていた。それでも俺は、ぷっくりと充血したその突起を責め続ける。\nアミアは必死に耐えようとしながらも、結局耐えられずにその場に膝から崩れ落ちた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いっひっひぃ。水着の上からでも分かるよ、お兄ちゃん。がっちがちですなあ", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "そりゃあまあ、アミアのあんなとこをあんな風にしてたら誰でもなります……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ニンマリと笑いながら、よつんばいで俺の股の間に入り込んだアミア。\n水着の上から、すっかり硬くなった俺のものを、ツンツンといじっている。\n少しイジメすぎたのか、アミアはお返しさせないと悲鳴あげちゃうぞ、と俺を脅迫し、今のこの状況をゲットした。\n感じてるアミアが可愛すぎるのがいけないんだ、と言ったらちょっと嬉しそうにしたものの、やっぱり許してはもらえませんでした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その報いを受けてもらいましょう。今度はわたしが、こんなとこをこんな風にしちゃう番なんだから\nさあ、いざ出じ~ん!", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "楽しそうに笑いながら、アミアは俺の水着に手をかける。脱がされるっていうのは結構恥ずかしいものだなと思いつつ、俺はアミアによって水着をはぎ取られた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわっ!ほんとすっごい!?", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "……うん、ほんとにすごいです、今……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "パンパンに硬く尖った俺のものが、押さえを失い天へと向かって屹立する。\nガチガチになったそれを見て、アミアも驚きの顔を浮かべた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "前、胸で挟んだ時はこんなじゃなかったよぉ……これはずるい!詐欺だっ", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "確かに前の扉のあの時よりも、格段に大きくなっている。それを恐る恐る眺めながら、アミアは声を出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、こんなんわたしに入ってくるの!?", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "いや……今までの経験からすると、もう少しくらいは大きくなるかもなあと……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "男の人って、やっぱすごい……", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "心の底から感心するような声でアミアは言うと、おっかなびっくり手を伸ばしてきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、それじゃあその、ちょっと失礼しまして……\nん……", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "うくっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺をそっと片手で持ちながら、その先端に舌を伸ばすアミア。そのわずかな感触に、俺は思わず声をあげてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱり、熱くて硬いね……えっと、こ、この辺、かな……\nぴちゃ", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "それは、アミアにとって間違いなく初めての体験。\n男のものに口をつけるなんて、詳しい方法を知っているわけもなく、それでも、俺を感じさせようと懸命に舌を動かしていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……あう……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ぴちゃぴちゃ", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "その健気さが、というわけでもないけれど、一生懸命なアミアの舌使いは、俺を確かに感じさせていた。\n下半身から広がってくる電流のような快感が、俺を確実に昂ぶらせていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぴちゃぴちゃぴちゃ\nえ、えへへ……なんか、猫になった気分。どう、お兄ちゃん……", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "あ、ああ……ゾクゾクきて……ちょっと、やばいかも……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "お、出てきたよ……ん……", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "その気持ちよさに、下半身も反応してしまっているらしい。こぼれた先走りをアミアは恥ずかしそうに舐めとりながら、更に舌の範囲を広げていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぴちゃぴちゃ", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "はぁ……な、なんかヤバイかも、これ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ん……変な味……よく分からないけど、苦い感じ?でもそっか、これがお兄ちゃんの味なんだ……\nなら、もう少し味わってみたいかな……", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "アミアは言うと、今度は今までよりも大胆に、俺の先端をその口で咥えてみせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あむっ\nん……も、もっきぃほ……\nん、んぐ……あむっ……", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "う、あ……ああっ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その小さな唇が俺の敏感な先端を挟み、そのまま熱い吐息を吹きかけてくる。\nそれだけで腰が浮いてしまうような快感が、俺の全身を走った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ア、アミア……そ、そこっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そのまま、口腔で舌が蠢き、たっぷりの唾液で俺の粘膜を責め立てる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んん……こ、この辺……?あむ……ん、んむぅ……\nん……ん……あぐっ、む……んぅっ……", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "だ、ダメだっ、腰が、浮いて……う、ああ!も、もう奥から来てるっ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "どこで憶えた知識なのか、小さいながらも頭を前後に動かして、その口内の粘膜で俺をしごいていく。\n舌と吐息とで敏感にされた俺を、さらに激しい快感で責め立てる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あむ……苦いの、ぬるぬるいっぱいでてきた……ん……んうっ……あむっ", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "奥の方からこぼれ始める欲望が、俺の根本の部分へと集まっていた。全身が震え、今にも暴発してしまいかねない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アミア、ストップ!も、もうっl", "speaker": "姫"}, {"utterance": "どうにかアミアを止めようとするものの、アミアは夢中になって俺を味わい続けている。その行為がもたらす快感は、もう俺の限界を超えていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うああっ!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それは、奔流のような勢いをもって、アミアの口内へと噴き出していった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んんっ!?", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "突然のことに、アミアは驚き目を開ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……んん……ん、くっ", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "そのまま、すぐにでも吐き出すかと思ったのに、アミアは吐き出すどころか、そのすべてを飲み込もうと喉を嚥下し始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あむ……ん……ん、ん、んうっ", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "さすがにその量はアミアの口に対して多すぎたのか、その端からこぼれて落ちる。\nけれどそれでも、アミアは俺から口を離すことなく、その白濁を飲み込み続けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぷはぁ……お兄ちゃん、多いよぉ……何日溜めてたの、これ?", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "やがて、ようやくすべてを飲み込んだアミアが俺から口を離した。\nその口元からこぼれる白い液体が、妙にいやらしい。というか拭いてほしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "別にそこまで溜めてたつもりは……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その、つい数日前に……なわけですし。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、これがお兄ちゃんの味なんだよね。前はこんな風に味わえなかったし、ちょっと新鮮\nお姉ちゃんはたくさん味わってるの?", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "そういうこと聞かないでください……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "つい先日味わっていただいたばかりです……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ま、お姉ちゃんだもんね。あのご奉仕大好き、がしないわけないかぁ……", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "さすが妹というべきか、完全に読まれてますよ、ノートさん。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にしても、全然ちっちゃくならないね、これ……", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "あれだけ放ったにも関わらず、最初の頃と変わらない硬度を持つ俺に、アミアが驚きと呆れの混じった声を出す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まあ、クライマックスに期待しちゃってますもので……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は困ったように、そう言った。\n岩に腰掛けた俺の上に、背中を向けた体勢でアミアが座る。\n未だ大きいままの俺を眺めて、アミアは恐る恐る言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うん……前の時はなんとかなったけど、今回、平気かな……ほ、ほんとに入るの?これ……", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "ああ、大丈夫だ。でもその、最初はさすがに、な", "speaker": "姫"}, {"utterance": "女の子は、好きな相手のものを受け入れられるように出来ている。とはいえ、初めての時、それもアミアくらいに小さな身体の持ち主はどうしても苦しむことになる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あはは……ちょっと怖いかなあ……さすがのアミアちゃんも、ちょっと弱気\nで、でも、逃げたりはしないから、いいよっ。むしろ、欲しいし\nお兄ちゃんを、わたしに教えて欲しい……", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "不安のこもった声で言いながらも、アミアは逃げたりしないで俺を受け入れようとしてくれていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺も、その……もう引き返すのとか無理っぽい……\n凄い、興奮しちゃってるから", "speaker": "姫"}, {"utterance": "正直、アミアの恥ずかしい場所を間近で見ただけでも充分にやばい。俺はさっきから痛いくらいに反り返ってしまっている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うん、いいよっ。ど、どうぞ、わたしの初めて、もらっちゃって!", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "恐怖と不安を強引に吹き払うように、アミアは元気よく言い切った。このまま引き延ばしても、更にアミアを不安にさせるだけだ。\n俺は、一気に前へと進むことにした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う……くっ", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "物理的に俺のものより小さいんじゃないか。そう思える秘洞の中に、ゆっくりと俺を埋めていく。\nぶちぶちとアミアを引き裂いていく感触と共に、俺はアミアの中へと確かに入り込んでいった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、大丈夫か?アミア、前よりきつくて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "お兄ちゃんのが、おっきすぎるんだよ……だ、大丈夫じゃ、ないですっ", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "その目に涙すら浮かべ、必死に痛みに耐えるアミア。秘洞の入り口はすでに限界以上に広げられ、幾本の赤い筋が、俺を伝って下へと垂れていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だけど、分かる、からっ。お兄ちゃんが、少しずつ入ってきて……うぐう!", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "確実に沈み込んでいく俺の肉棒。けれど先端直後の、一番キツイ場所が、その中へと入り込もうとしていた。\nどうやら、ゆっくりじゃあ押し込めそうにない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめん、一番太いとこいくっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "本当の初めてをもらうため、俺は謝りながらも腰を突き上げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え?あ、ああっ!い、痛っ!や、あうっ!", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "必死にその痛みに耐えようとするアミアだが、その抵抗はかなり強い。このまま一気にいくのは厳しそうだ。\n俺は、少しでもアミアの痛みを紛らわせるために、その胸へと狙いを定めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃうんっ。お兄ちゃん、不意打ちダメだよっ。や、あ、乳首は、わたし……", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "俺はアミアに許可を取ることもなく、いきなりブラをズリ上げると、その胸を直接攻める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "先端のコリコリしてるのもいいけど……膨らみの方もちゃんと柔らかくていいな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "既に痛そうなほどに尖っている桃色の先端を、キュッとつまむ。それだけでアミアは大きく顔をあげた。\nそのままコリコリとした感触を楽しみながら、小さな膨らみの方も味わわせてもらう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大きくないけど、ふにふにして気持ちいい……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ノートや紅のような強い弾力はないけれど、充分に女の子した気持ちよさがそこにはあった。\n乳首をつまみ、そしていじりながら、その乳房を優しく揉みしだく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぁ……あ、ああんっ。身体、ふるえちゃうよぉ……背筋のとこ、びくびくって……ああっ!", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "胸が弱いのは最初の愛撫の時に分かっている。アミアは今までにないほどに大きく鳴き、その蜜で下半身を満たす。\nそう甘く喘いでいるうちに、俺は少し無理やりに自分をねじ込んでいった。\nそして、一際強い何かを切り裂く感触と共に、俺の肉棒が、アミアの奥へと一気に潜り込んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "く……アミアの中、ちゃんと入ったぞ。これ、ほんときつい……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "や、あ、ああっ。深いよぉ……そ、そんな、奥までお兄ちゃんが、きて……", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "一番深いところへと挿入できたはいいものの、あまりのキツさに、俺もこれ以上動かせそうにない。\n痛いほどの締め付けと、充分に火照ったアミアの熱とが、俺の思考を白く染め上げている。\n気持ちいい。下半身から痺れのように広がってくる快感に、俺は支配されていた。\n最奥にある、更に奥への入り口。そこを軽く叩きながら、胸をさっきと同様に愛撫する。肉棒から伝わる快感と、指から伝わる胸の感触とが心地いい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だめぇっ。そこ、赤ちゃんの入り口で……きゃうっ。お、オッパイと同時は、やだぁ!\nわ、わけわかんなく、なっちゃう!", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "そんな俺の同時の攻めに、アミアはただ鳴いていた。痛いはずなのに、それすら忘れるほどの甘い嬌声を響かせて乱れていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺も、わけわかんない……アミアの中、熱くて、きつくて、なのにぐちゃぐちゃで……\n胸の方も、この感触、やめられない……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "すべてを絞りとろうとするかのような秘洞の快感は、俺の思考を完全に奪っていた。\nこの身体をとにかく貪りたい。そんな欲望の下に、ガマンすらできない程の狭い膣内を強引に動かしていった。\nビリビリとした電流のような快楽が俺の身体を震わせていく。その快楽が、俺の身体をただ動かし続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "も、もう、頭の中……考えられなくて……で、でそう、だっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "や、あ、はぁんっ!あ、当たってる、当たってるってばぁ!", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "ゆさゆさと揺するようにしてアミアの中を上下する。溢れる程の蜜でいっぱいになったそこは、少しずつ柔らかさを得、多少スムーズに動くようになっていた。\nアミアの一番深い場所を、俺は何度も何度もコツコツと突き上げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "電気みたいの、走って……頭の中、ちかちかしてるっ……んあぁ!こ、声が、とまんないよっ\nす、凄い、凄いよっ……へ、へんなの、来てるっ。じんじん、って来て……や、あ、も、もう!", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "アミアは背中を弓なりに反らせながら喘ぎ続ける。結合部からは淫靡な水音が響き、その音が俺達を獣みたいに駆り立てる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひ、あ、あうっ……ん、んあぁ!ひゃ、ひ、ひぐっ!\nんあ!あ、ああんっ!や、やだ、も、もう……む、無理だよ、これぇ!", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "そして、限界は唐突に訪れた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺も、もう……う、うああっ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ただただ欲望に従って動き続けていた俺は、もう堪えることすらできずに、いきなりアミアの中へと精を放つ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひ、あ、あう、んんっ!き、くる……あ、ああああああっ!!", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "それと同時に、アミアも一際大きく身体を震わせると、そのまま絶頂へと達してしまった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う……く……凄い、なんか、でまくってる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "びくんびくんと小刻みの痙攣を繰り返すアミアの秘洞。その動きに合わせるように、俺はアミアの中へと放ち続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うん……熱いのが奥にびゅー、びゅーって、当たって……噴水みたい……", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "どこか放心したような表情で、俺を受け止め続けるアミア。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、ああんっ。あ、あたると感じちゃう、よぉ", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "力なく、そんなことを言うアミアだが、そんな声が、また俺を刺激した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひっ、で、ですぎだよ、おにいちゃぁん!", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "どうやら、俺もビックリするくらいの量が、俺の中には溜まっていたらしい……。おかしいなあ。この前だってあんなに……だったのに……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いやぁ、いっぱい出たねえ、お兄ちゃん。もうわたし、お腹いっぱいだよ", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "えへへ、といつもの笑顔で言うアミア。ほんと、俺が一番ビックリだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、うん、我ながら凄いなあ、と……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "でも、嬉しかったよ。これでわたしも、お兄ちゃんの正式な奴隷だね", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "いや、だからその言い方やめなさい", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だってぇ、この女は俺のものだ、って傷つけられちゃったんだよ。それは奴隷っていうんじゃないかなぁ", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "お前、フォンと違って完全にからかってるだろう", "speaker": "姫"}, {"utterance": "せいか~い。でも、お兄ちゃんに傷つけられて嬉しかったのは本当。お兄ちゃんは?わたし、どだった?", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "……すっごいよかったです", "speaker": "姫"}, {"utterance": "よろしい。にひひ", "speaker": "アミア"}, {"utterance": "そう言って、嬉しそうに笑うアミア。そこに、俺と関係をもったことによる後悔は微塵もなかった。\n俺はそれを心の中で喜びながら、同時に、しっかりと心に刻み込んだ。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "アミア"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "033903h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "しまったな、予想以上に遅くなった", "speaker": "姫"}, {"utterance": "図書館で少し調べ物がしたかったので、みんなには先に帰ってもらって色々と見ていたわけだが、気がついたら閉館時間寸前だった。\n進入禁止区域にさえ入らなければ、特に学園から追い出されたりはしないものの、みんなに心配をかけてることだろう。少し急ごう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あれ?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "早足気味の速度で階段を下りていると、前の廊下を見覚えのある小さな生徒が通っていくのが見えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ウルル?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はい?あ、にいさま", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "声をかけてみれば、ウルルは笑顔で立ち止まってくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "珍しいな、一人か?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "いえ、ちょっと移動教室に忘れ物を取りに行ってただけですから、教室の方でオペラが待ってくれてます", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "オペラさんか。そういえば、昨日言ってたな。ウルルが最近うなされてるって。\n聞くなら、今がチャンスかもしれない……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なあ、ウルル。ちょっと聞いてもいいか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は階段を降り、ウルルに並ぶと口を開いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、はい。何かあったんですか、にいさま?", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "いや、もし答えにくいなら言わなくても構わない。だけど、ちょっと心配になってさ\n最近、夜にうなされてるらしいな。オペラさんが心配してた", "speaker": "姫"}, {"utterance": "え?い、いえ、全然そんなことは……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "慌ててごまかすように手を振るウルルだが、真剣な俺の目に気づいてか、申し訳なさげに俯いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ごめんなさい。ウルルの態度が、にいさまを悩ませてしまっているんですね……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "いや、俺はまだ聞いたばかりだし、ウルルが言いにくいっていうんならそれで構わないさ。ただ、オペラさんはかなり前から心配していたみたいだからな\n俺に言えなくても、オペラさんには相談してあげてもいいんじゃないかと思うぞ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……心配させてるのは分かってるんです。ただ、これは全部ウルルが受け止めなくちゃいけないことだから……\n……そうですね。にいさまには聞いてもらっても……いえ、にいさまだから聞いてほしいです\nオペラを待たせているので、ゆっくり歩きながらでもいいですか?", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ああ、もちろんだ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "すれ違う人のほとんどいない静かな廊下を歩く俺とウルル。俺はウルルの速度に合わせてゆっくりと進みながら、ウルルの言葉を待った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お昼の時に出ていましたけれど、もし今魔剣の暴走があっても、ヴェルさまやノートさまだったら簡単に対応できちゃいますよね", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そしてウルルはゆっくりと、少し寂しげに俯きながら話し出す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "トリアさまやルアンさまとすら対等で……魔界と神界の王女としてふさわしい力をもっていて……\nでもウルルは、竜界の王女なのに、なんの力もありません。にいさまのお役に立てません……\n世界杯でも、ウルルはにいさまの盾になることくらいしかできませんでした……フォンさんを押さえることも、できなくて……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルだって、金竜の力を持ってるだろう。あの力は、そこらの戦士じゃ到底太刀打ちできるものじゃないぞ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "前の扉でミヤと戦った時、ウルルは金竜としての力を、まだ完全とはいえないまでも見せてくれた。あの力は相当なものだろう。\nけれどウルルは、そんな俺の言葉に首を左右に振った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……今のウルルには、金竜の力は使えません", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "使えない?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "予想外の答えに、俺は自然と驚きを漏らす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……そういえば、昼にフォンが言ってたな。金竜の力を解放した今のウルルなら、もっと力を出せるはずだって", "speaker": "姫"}, {"utterance": "言われてみれば、ミヤと戦った時のウルルの破壊力は、もっと凄かった気もする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、なんで……封印は、前の扉の時に解除したよな……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はい……でも、今はダメなんです……どうしても、使えないんです……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "前の時は、ウルルの意思による封印だった。けれど今回のそれは、自分の意思じゃない、そんな口ぶりだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ウルルは、あの力を使ってもいいって思っていました。竜族のみんなのためになら、にいさまのためになら、きっとって\nだけど、ダメだったんです。ウルルは、拒まれていたんです……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "確信めいたその口調に、ようやく俺は思い至った。ウルルに、拒まれているとハッキリ思わせ、言い切らせるもの。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もしかして、それが、夢、か?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺の確認に、ウルルはコクンと頷いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……見ている夢は、あの時の夢です。ウルルがこの手で、父様と母様を手にかけた時の……\n……あの時の光景が、正確に、何度も何度も繰り返される、そんな夢です……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "それを聞いて、俺は息を飲み込む。間違いない、ウルルにとっての最大のトラウマ。\nこれ以上踏み込んでいいのか悩んでしまう。俺なんかの考えで好きに言っていいことじゃない。\n前の扉で、ウルルは悟った。竜族のみんなが支えてくれていると。だからこそ、このトラウマも竜族のみんなの力で吹っ切ったと思っていた。\nけれど、そんなことはなかった。考えてみれば当然なのかもしれない。\n奪ってしまった命そのものに、許されていないのだから。\n既に死んでいる人達に許してもらうなんて、出来るはずがない。だからこそこの問題は、ウルルの中で生き続けるんだろう。\nけれど……だけどそれでも、俺は思う。許されないわけがないって。親が子供を許さないなんて、そんなことあっちゃいけないって。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "実は、ウルルは覚えていないんです。いえ、知らないんです。父様と母様の命を奪った時のことを……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "知らない?どういうことだ?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ウルルは、怖かったんです……大好きだった父様と母様の命を奪う。それが必要なことだと分かっていても、怖かった……\n必要だからっていって、父様と母様を本当に殺せてしまう自分が、怖かった……\nだからあの時、ウルルは怖くて、目を閉じていました\n二人の部屋に入ったウルルを、父様も母様もしっかりと抱きしめてくれて……もっともっと戦争は続くんですか?って尋ねたウルルに、大丈夫だ、って笑ってくれて……\nでも、ウルルは知っていました。それがウソだって。もっともっと沢山の人が死ぬんだって。こんなこと、続けさせちゃいけないんだって\nだからウルルは、怖くても、哀しくても、目をぎゅって閉じて……\nそうして、気がついた時には、終わって、いました……\n一番受け止めなくちゃいけないその瞬間を、ウルルは逃げたんです\nだからウルルは知りません。あの最後の瞬間、父様と母様が、どんな顔で自分を見ていたのか。どんな言葉を、ウルルにぶつけてきたのか……\nだけど、だけどだけどっ、この手にはしっかり残っていたんです!父様と母様の、命の熱さが!真っ赤な血が!むせ返るような血の匂いが!\n二人の身体を貫いた時の……感触が!!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "その両手を持ち上げ、ジッと見下ろすウルル。ウルルの視界の中では、今もその手は赤く濡れているのかもしれない。\nその日から、拭えていないのかもしれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "父様も、母様も、最後に何かを言っていたはずでした。何かを聞いたような、そんな余韻が残っていました。だけど、その言葉が残っていない\n覚悟していたつもりだったのに……どんな言葉でも受け止めて……それが、どんな呪いの言葉でも、受け止めて……それを抱きしめていくんだって思って……\nなのに、肝心のそこの言葉を、顔を、覚えていないんです。怖くて、辛くて、悲しくて、ウルルはその光景から逃げてしまったんです……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "あまりに衝撃的な光景に出会った時、人はその記憶の一部を失うことがあるらしい。だけどそれを、ウルルを、誰も責めることはできないだろう。\nそれだけの衝撃を受けながらも、竜族のためにと必死に立っていたこの少女を。\nそれに、今だからこそ俺も分かる。ウルルは、これだけ打ちのめされておきながらも、その目の輝きを失っていない。\n自分の心をこれだけ蝕まれておきながら、まだ必死に戦っている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……取り戻せる、そう思ってるんだな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だから俺は、口元を綻ばせながら、そう言った。そしてウルルは、力強く頷いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "怖かったから目を閉じていました。何も見ていませんでした。見ていなかったものは、思い出せません\nだけど、聞いていたはずの言葉なら、声なら思い出せるはずなんです\nウルルは、それを思い出したい……あの時とはもう違います。にいさまが、みんなが、ウルルを支えてくれているから\n今のウルルは、どんなに怖くても、逃げずに受け止められるはずです\n今日はまだ思い出せません。まるで、拒まれてしまっているみたいに、頭の奥の扉が閉じられてしまっている。そんな感じがするんです\nだけど、絶対開けてみせます。父様と母様の最後を、この胸にやきつけます。それが、どんなに悲しいシーンでも……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "最後の言葉が思い出せない。取り戻せない。それはきっとウルルにとって、拒まれていると感じているんだろう。\n両親から与えられた力だから、拒まれていると感じている間、自然と心がブレーキをかけてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……強くなったよな、ウルルは", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺はできるかぎり優しく語りかけながら、その頭を撫でた。前のウルルなら、間違いなく立ち止まってしまっていたはずだ。\nそれはきっと、自分の行動は正しかったと信じているから。多くの竜族の仲間が信頼してくれていることが、その証明だと分かっているから。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にいさまのおかげです。にいさまが、その身体をもって、ウルルにみんなの存在を思い知らせてくれましたから\nとうさまとかあさまの最後の言葉。それはきっと、これからのウルルに必要な気がするんです\nだから、にいさま。もうちょっとだけ時間を下さい。ウルル、絶対に、絶対に、追いつきます。ヴェルさまにもノートさまにも追いついて、にいさまの力になります!\nだから、なりましょう。ゲンおじさんにも、ミヤさんにも勝って、勇者さまに", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "眩しい笑顔で、その言葉をくれるウルル。まったくもって困ったものだ。\n元気づけたい。そう思って声をかけたはずなのに、逆に俺が元気をもらってしまった。\n本当は、辛くて泣き出したくてたまらないはずなのに。きっと出来ると信じて、無理やりにでも笑顔を浮かべて。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、なるさ。当然", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だったら、次は俺の番だ。ウルルが言葉を取り戻す助けになって、ちゃんと元気を渡してやる。\n俺達は二人とも、笑顔のままで廊下を歩いていった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ウルル"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "034004_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ん?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "学園からの帰り道、ちょっと買い物に行ったみんなを待っている間、そこに一人の見知った顔を見つけた。それは、本来ならばこんなところにいないはずの人物。\n俺は、その人物にゆっくり歩み寄った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こんなところにいていいのか、ラーロン?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "広場から、真っ直ぐトリニティを見つめているラーロン。その背中には、いつもの傲慢な気配は感じられなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……貴様か", "speaker": "ラーロン"}, {"utterance": "ラーロンは、ゆっくりと振り返ると俺を確認し、またトリニティへと視線を返す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "とっとと帰れ、今は貴様なんぞと遊んでいられる気分ではない", "speaker": "ラーロン"}, {"utterance": "まあ、長居する気はないけどな。ずっと学園休んでる奴が、こんなところで何してるのかは気になるだろ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "体調不良で寮で寝込んでいる。クラスの中ではそう言われているが、それを本気で信じている奴はさすがにいない。\n恐らくは学園長すらも信じていないだろう。にも関わらず、あえて何も言うことなく好きにさせている。それは何を意味しているんだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ただ考えていただけだ", "speaker": "ラーロン"}, {"utterance": "あると思っていなかった返答に、俺は心の中で驚いた。無視されるか罵倒されるかのどちらかだと思っていたんだが。\nそしてラーロンは、視線を動かすことなく言葉を続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "私からは答えてやった。今度は貴様の番だ。私の質問に答えろ", "speaker": "ラーロン"}, {"utterance": "お前から俺に質問だなんて、天変地異の前触れでもなければいいんだけどな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ふん。この『魔王の血族たるラーロン=ハデラ』直々の質問を受けることが出来るのだぞ。その程度ですんでたまるか", "speaker": "ラーロン"}, {"utterance": "……その呼び名は、たしかにみんなが呼んでいる。本当に、今までのラーロンとは違うな。何があったんだ……?", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いいか、簡潔に答えろ\n貴様は、なぜ剣を手にした", "speaker": "ラーロン"}, {"utterance": "また随分と変なことを聞くもんだな。それを聞くと何かあるのか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ふん。貴様は黙って私の質問に答えればよいのだ。さあ、早く言え", "speaker": "ラーロン"}, {"utterance": "その質問の意図が、今一つ分からなかった。けれど、内緒にしておく必要があるわけでもない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……憧れたから、だな。勇者っていう存在に\n誰もが出来なかったことをやってのける存在。みんなを守って、悪を倒す。そんな正義のような存在に、子供ながらに憧れた\nあいにく、昔みたいに純粋な心で、悪だの正義だのは言えなくなったけれど、それでも、世界を救ってみせたその存在に、憧れた\nま、そんな単純な理由だよ。別に特別な何かがあったわけじゃない", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……そうか……", "speaker": "ラーロン"}, {"utterance": "本当に、貴様らしい下らん理由だな、なんて笑われるかと思ったんだが、やっぱり今日のラーロンはおかしかった。\n笑うこともなく、俺の話を真剣な顔で受け入れているように見える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふん、私はもう戻る。貴様はいつまでもここにとどまっているがいい", "speaker": "ラーロン"}, {"utterance": "そしてラーロンは最後に俺を一瞥すると、そのまま男子寮の方角へと立ち去っていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あいつ、やっぱり何か変わったよな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "大世界杯での戦い方。その結果を受け入れた態度。そして、今。\n魔剣の時のような、追い詰められてるような危険な変化じゃない。けれど何かが違う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……とりあえず、今日ここでラーロンと会ったことは言わないでおこう……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は、みんなを待つためにベンチへと座り直す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "が、その時になってようやく気づき、振り返った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あいつ、一度も『下郎A』って呼ばなかったぞ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その視線の先にはもうラーロンの姿はない。\n本当に、何がどうなってるんだ……?", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["ラーロン", "姫"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "034103_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ふっ!\nはっ!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "今日はどうにも落ち着かない日だった。ウルルの夢について、昨日の夜に、風呂でアミアに言い切られたことが頭の中で繰り返されている。\nそこに、俺なりの答えが見えている、そんな気がする。けれど、あくまでもアミア一人の答えでしかない。その答えを押しつけられるはずもない。\n俺なりの答えは出ているのに、その答えが正しいといえるのかが分からず、その不快さに心がずっとざわめいて気持ちが悪い。\nその不快さを少しでも忘れるために、いつもなら夜に行っている日課を、俺は夕方からずっと続けていた。\n素振りを続ける俺を、何人かの寮生が不思議そうな顔で見ていったが、それも特には気にならない。\nただただ、無心で降り続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やあっ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "最後、全力の一撃を振り切り、俺は静かに呼吸を静めていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヒメ?こんな時間に素振りなんてどうかしたの?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そこに、丁度戻ってきたらしいヴェルが姿を見せた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、お帰りヴェル。いや、ちょっと気晴らししたくなってさ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "素振り用の木刀を壁にかけ、タオルで汗を拭きながらヴェルへと笑いかける。\nだが、ヴェルは、それだけで何かを感じたらしい。不服そうに腕を組んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まったくもう。本当にいつまで経っても直らないのよね、その悪いクセ。何かあるなら、一人で抱え込まないで相談してね、っていつも言ってるのに", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "え?あ、いや、別に何かあったというわけでは……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あんまり相談してくれないと、私だって拗ねちゃうんだからね。拗ねて、ヒメの布団に忍び込むわよ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "それはさすがに困るなあ。ちなみに相談したら?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "もちろん、嬉しさのあまりに興奮して、夜、ヒメの布団に忍び込むわ♪", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "答え一緒ですか", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ヴェルらしい、予想通りの回答に思わず苦笑してしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、そうだな……ごめん。ほんと、ヴェルには隠し事できないな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ええ。そもそも一人で悩んで答えの出ないものを、そのまま一人で悩み続けてどうにかなるわけがないわ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "まったくだ。それに、ヴェルにだったらこの質問に重みがある。\n不快にさせるかもしれないけれど、ここは甘えさせてもらおう。\n俺はヴェルを正面から見据えると、その質問を投げかけた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もしもだ、もし俺が、俺の願いのために、いきなりヴェルを殺そうとしたらどうする?\n殺したくなんかないけれど、それは俺にとって本当に大事な願いで、苦しいけれども、ヴェルを殺すしか手がない。そのために、手を下そうとしたら", "speaker": "姫"}, {"utterance": "私を……?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "俺をヴェルがどれだけ慕ってくれているかは分かっている。分かっているからこそ、この質問がどれだけ酷いものかも理解している。\nだけどそれでも、昨日のアミアの答えを俺が理解するためには、他の人にも、ウルルにも伝えるためには、必要だと思った。\nそして、その質問が本当に俺にとって必要だと察してくれたんだろう。ヴェルは俺に正面から、笑顔で答えてくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もちろん、恨むわけないじゃない", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "その答えはあまりに意外で、けれど、予想通りだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だって、本当に大切にしている人が、その願いを叶えるために苦しみながら襲ってくるんでしょう\nそれってつまり、ヒメが私を大切に想ってくれているからこそ、苦しんでくれるのよね\nだったら、笑うわ。ヒメの願いが叶うことを祈って、最高の笑顔を見せてあげる。その行為が、ヒメのこれからの苦しみにならないように、ね", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルは、それでいいのか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ええ。もっとも、相手がヒメだから……私が心から愛してる人だから、だけど\nきゃあっ、愛してる、だってっ。はっきり言っちゃったあっ♪\nでもでも、時には素直に言い切っちゃうのも大事よね、うん。今回は言って正解だと思うの。だって私の本心だしっ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "恥ずかしそうに、けれどキャピキャピと首を振るヴェル。そんなヴェルの姿を見ながら、俺は考えていた。\n心の底から愛してる人……だったら、竜王と竜王妃にとってのウルルだって一緒なんじゃないか?\n昨日のアミアの答えだって、つまりは一緒だ。\n本当に大好きな人の決めたことだからこそ、結果でなく、想いを受け止める。\nすべての人にこの考えを当てはめることは難しいと思う。生きているからこそ、そこには感情があるんだから。\nけれどそれでも、信じたいと思った。\n実の娘に向けられた、竜王と竜王妃、二人の想いを。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……殺された方はさ、殺した方のことをどう思うかな。愛してる人に殺されたその人は……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そんなの、嬉しかったに決まってるじゃない。自分を殺すことで、愛した相手が生き残って幸せになってくれるのよ。望まないでどうするのよ\n生きて、幸せになってほしい。これは、本当に愛した相手に対する、誰しもが共通して持つ想いのはずよ\nもちろん、殺す方だってそう思っていたはず。二人の想いがぶつかって、片方が生き残った。それだけよ\nもっとも、私だったら二人一緒に生き残って、ず~っと守り続ける道を選んじゃうけど。ね、ヒメ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "……そうだな。それが俺も一番だと思う", "speaker": "姫"}, {"utterance": "本当にその道を選べない人はいる。最初の扉で、俺は選べなかった。選べる力を持ってなかった。\n最善の道を知っていたって、選べない人達は大勢いるから、だから今行ける道の中で懸命に足掻くしかない。\nウルルが選んだ道だって、そういうことだ。\nその道を今更否定することはできないから、一人で歩いているその手を、繋いでやりたいと思う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ありがとうな、ヴェル。おかげで俺自身が納得できた。胸を張って、教えてやれそうだ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そう言う俺に、ヴェルは満足そうに頷いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん、それじゃあせっかくヒメが相談してくれたんだもの。今夜、忍び込みにいくから楽しみにしててね", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "続いてたのか、その話!?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "もちろん♪", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "眩いばかりのその笑顔は、誰がどう見ても間違いなく本気だった。\nその夜、俺が厳重に鍵をかけてから眠りについたのは言うまでもない。\nドアの外から、カリカリとドアを削る悲しげな音と声が聞こえてたのは気づかなかったことにした。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ヴェル"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "034202_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "放課後。既に誰もいない教室で、俺は窓の外を眺めながら待っていた。\nみんなには、どうしてもの用がある、とだけ言って先に帰ってもらった。だから今日は、なんの問題もなくここで用を済ませることができる。\nそして、オペラさんにも朝のうちに説明はしておいた。その上で、お任せします、という許可をもらっているので心配ない。\nもっとも、失敗したら分かっていますよね、と素敵な笑顔のオマケ付きだったので、その場合については出来るだけ考えないようにしよう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そろそろかな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "約束の時間の五分前。ウルルのことだ、多少早めに着くよう動くだろうから、もう来る頃だ。\nその予想の正しさを証明するかのようなタイミングで、小さく扉が叩かれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あの、にいさま……?", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "静々とドアを開けて、ウルルがぴょこんと顔を見せる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "入っていいよ。ちゃんとドアは閉めてな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、はい", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "俺の言葉に素直に従い、ウルルはドアを閉めると奥にいる俺の下へとやってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あの、ウルルに何かご用ですか……?", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "わざわざ俺の教室にまで呼び出しての用事。ウルル的には、思い当たるものがないので不安なんだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ。ちょっと話したいことがあってさ。でも、他の人がいたらさすがにまずいと思ってな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "話したいこと、ですか?", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "キョトンとした顔で、不思議そうに小首を傾げるウルル。\n本音を言えば、この話をウルルにするのは少し怖い。結局は、ウルルのトラウマを、またほじくり返すということなのだから。\nそれでも、もし俺が思った通りなら、ウルルの苦しみを少しくらいは和らげてやれるんじゃないか、そう思う。\nそして、その通りなんだという確信が、俺にはあった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "覚えてるか、ウルル。最初の扉の時に、俺がノートを殺したこと", "speaker": "姫"}, {"utterance": "いきなりの内容に、ウルルの表情が少し固くなった。俺が何を言おうとしているのか、恐らく分からないんだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、はい、もちろんです……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "あの時俺は、アミアの目の前でノートを殺した。恨まれて当然だと思ってた。同じ目に遭わせてやりたい、そう思われても文句は言えないって思ってた\nだけど、アミアの奴は言うんだよな。俺がどんな想いでノートを手にかけたかは分かってるって。ノートを解放してくれたことを、むしろ感謝してるって\nヴェルにも聞いてみた。もし俺が、どうしても必要な願いを叶えるために、お前を殺さなくちゃいけなくなったらどうするかって\nヴェルの奴、苦しんでくれるっていうことは、それだけ自分のことを大事に想ってるってことでしょ、だってさ\nだから、俺をその後で苦しませないために、最高の笑顔で死んであげる、だと", "speaker": "姫"}, {"utterance": "にい、さま……それは……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "さすがに気づいたらしい。俺が何を言いたいのか。何を伝えようとしているのか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、そうだ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だから俺も、それを肯定するように頷いてみせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "悪い。聞きたくない話だと思う。だけど、ハッキリ言うぞ\nウルルの両親は、きっと、自分からお前に殺された", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その一言と共に、ウルルの顔が凍り付いたのが分かる。ウルルにとっては、その胸を引き裂くような辛い話だろう。だけど、それでも俺は言い続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "竜王と竜王妃。最強の力を持つ王が二人だぞ。それが、金竜の血を引くとはいえ、未熟な王女に簡単にやられるわけがない\n仮に不意をついて一人を倒せたとしても、もう一人は絶対に無理だ\n二人が二人とも、ウルルのためなら死んでもいいって、そう思ってなきゃ絶対に無理なんだよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そんな……そんなのって……で、でも!だったらなんで、ウルルの中には何も残っていないんですか!\nとうさまが、かあさまが、ウルルを思ってくれたなら、きっと、ウルルに何か残してくれたはずです!\nなのに……なのにウルルの中には……ただ怖くて、辛くて、悲しいって気持ちしか……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "本当に、ないのか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そうだ。この結論に至った時、俺は疑問に思った。ないはずがないんだ。\nこの子のためなら殺されてもいい。そんな気持ちを抱ける親が、その死に際に、何も残さないはずがない。辛い気持ちだけを残すわけがない。ヴェルも言っていただろう。\n笑って死んであげる、って。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "声でなくてもいい。見たものでなくてもいい。思い出してみるんだウルル。きっと何か残ってる。二人が、ウルルのために残した何かがあるはずだ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "とうさまとかあさまが……残して、くれたもの……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "自分の中を懸命にまさぐるウルル。その中にあるもの、与えられたものを必死に思い起こしているんだろう。\nその顔は、今にも泣きそうな子供のようで、捨てられた子猫のようだった。\nすがりつく何かを求めて、必死に鳴いている。まさしく、か弱い子猫そのものだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ウルル……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そんなウルルの姿が切なくて、俺は強くその身体を抱きしめる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にい、さま……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "大丈夫だ。ウルルはもう一人じゃないこと、分かってるだろ。だから、そんなに悲しそうに探すな\n焦らずにゆっくりと、お前の中にある温かい何かを辿っていけばいいよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そんな俺の言葉に安心したのか、ウルルの身体から力が抜けていく。\nウルルはゆっくりと目を閉じると、俺にその身を預けてきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はい。ごめんなさい、にいさま。ウルル、ひとりぼっちだって勘違いしそうになってました\nウルルは、こんなに温かいものを知ってるんです。まるで、ずっと前から知ってたみたいな……\nえ?", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "唐突に、ウルルの目が見開いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ウルル……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……あった……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そしてその双眸から、ツウっと滴がこぼれ落ちていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にいさま……あった……ありました……\n二人とも、ウルルに、残してくれてました……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "その小さな身体が震え、こぼれる涙はポタポタと地面へ落ちていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "とおさまも、かあさまも、あったかかったです……しっかりと、抱きしめてくれて……\nはい、覚えてますっ。あの時、とうさまは、かあさまは、ウルルをしっかりと抱きしめてくれてました。その身体が冷たくなるまで、二人はずっと、ずっと……\n見えていなくても、聞こえていなくても、その温かさだけは、伝わって、いました……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "多分きっと、二人は笑顔で死んでいった。\n自らの意思で、竜族の仲間達を助けるために決断したウルル。その強い心を持つほどに成長した自分の娘を、きっと心から誇って、笑顔で死んでいったはずだ。\nウルルは、自分を抑える必要なんてない。両親が信じたように、自分自身のままでまっすぐ進んでいけばいい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫だ。みんな、ウルルのこと大好きだからさ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺の言葉に、コクコクと頷くウルル。\nウルルのやったことが正解だったのかなんて分からない。分かるわけもない。だけど、みんなが認めてくれたのだけは間違いない。\nそう、その被害者であるはずの二人まで。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にいさま……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そして俺の腕の中で、ウルルがそっと俺を見上げる。その瞳には強い願いが浮かんでるように見えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にいさま……お願いです。お願いですから、このまま……\nこのまま、この温かい気持ちをウルルの思い出にさせて下さい", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "自分の気持ちを、今の気持ちで埋め尽くしたい。そんなウルルの願いに、俺は自分でも驚くくらい素直に頷いていた。\nこのウルルの願いは、俺自身の願いでもあったんだろう。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ウルル"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "034302_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "あ、あの、にいさま……どうぞ……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルが、そのスカートをゆっくりと上に持ち上げていった。その下から可愛らしいピンク色のショーツが姿を見せる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ウルルは、こんな身体ですから、にいさまは満足できないかもしれません……\nで、ですから……見て下さい。見て、ダメなら……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ああ、たくさん見させてもらうよ。でも、絶対にダメってことはない", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ウルルは確かに、ノートや紅のような大人の女性、と言っていいスタイルをしているわけじゃない。けれど、だからこそウルルならではの可愛らしさを持っている。\nそれは決してマイナス要素なんかではなく、充分すぎる魅力だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ウルルの身体も、充分に可愛い。ほら", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それを伝えるように、俺はウルルの女性としての場所に下着の上からそっと触れた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……んっ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "小さな秘裂が押し広げられ、指が薄い布地ごと沈み込む。その奥にある肉壁へと触れた瞬間、ウルルは小さく押し殺したような声をあげた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんだ。ガマンなんてしないでいいのに……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "こ、ここは学園ですから……誰かに聞かれちゃったら……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "この時間だし、各部屋の防音はしっかりしてるよ。鍵もかけた", "speaker": "姫"}, {"utterance": "で、でも……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "恥じらいに顔を染めるウルルの可愛らしさに、俺は自然と笑顔になった。それと同時に、少しいじわるをしてみたくもなる。\nオペラさんがウルルを色々といじるのは、やっぱりこういう感情からなんだろうなあ。ウルルが可愛くて大好きだからこそ、つい。\n俺は秘裂に挟まれている指を、少し強めに上の方へ運んだ。その最頂部にある秘められた突起の部分を、少し強めに押す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んんっ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "いきなり広がる快感に必死に耐えるウルル。そのまま、その場所を少し長目にいじってみるものの、ウルルは頑張って声を押し殺し続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……ん、んく……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "俺はウルルの声が聞きたいんだけどな……それじゃあ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そんなウルルだからこそ、本当の感情が聞きたい。俺は制服の肩の部分へと両手を載せると、そのままズリおろした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "っ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ブラすらされていない、可愛らしい膨らみが二つ、俺の目の前に現れる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ウルルの胸可愛らしくていいな。でも、ちゃんと膨らんでる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "服の上から見るよりも、ちょっとだけ大きめな膨らみ。ウルルらしい、ちゃんと女の子した膨らみの中心には、桃色の突起が可愛らしく息づいている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う……く……ん、んっ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "その膨らみを、両手で優しく包み込んだ。まるで揉みほぐすみたいに、優しく満遍なく手を動かす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふにふにと柔らかくて……先端も、こんな風にツンとしてきて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ……う、うぁぁっ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "柔らかくて温かな物体が、俺の手の中で押しつぶされながら形を変え続ける。その中心の突起が、ツンと上を向き、その硬度を増していく。\n手のひらの中心部でその突起をいじっってみれば、独特のコリコリした感触が伝わってきて気持ちいい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こんなに、コリってしてる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その感触をわざと言葉にしながら愛撫を続けると、ウルルの嬌声は次第に甘さを増していった。その身体が小刻みに震え始める。\nやがてハッキリと目に分かるほどのシミがショーツに生まれる。胸と同時にそちらもいじってやると、耐えきれなくなったのか、ついにウルルは大きな声で喘いだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、や、ああっ!\nに、にいさま、ダ、ダメですっ……声、でちゃうからっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "少し激しく、リズミカルに胸を揉みしだく。それと同時に、乳首と、下半身の突起とを同時にいじる。\n強めにつまんでやるだけで、ウルルは下着のシミを大きく広げ、そして大きく鳴いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、いいよ。出しても大丈夫だから\nたくさん、ウルルには感じてほしい……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はい……ウルルも、ちゃんとにいさまを感じたい、ですっ……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "その快感に浸り始めているのか、どこかトロンとした目で言うウルル。そんなウルルに満足しながら、俺はそっとウルルの体勢を変えさせた。\n机の上に突っ伏すように立たせながら、そのスカートを大きく捲る。その体勢に、ウルルは恥ずかしそうに俺に尋ねてきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、後ろから、ですか……?", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルはいやかな?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "い、いえ……にいさまのお顔が見られないっていうのもあるんですけど……後ろからだと、あの……へ、変なところまで見えちゃいそうで……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "この状態で下着を下ろせば、間違いなくウルルのすべてが見える。それを分かっているからこその恥じらいだろう。\nけれど、だからこそ俺もこの体勢を選んだ。ウルルのすべてを余すところなく見たい。そして触れたい。だから俺も素直に言い切る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺は、ウルルの全部を見たい。どこを見ても変だとは思わないし", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……あの、にいさまがいいのなら、ウルルも、全部見て欲しい、です……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルはそんな俺の欲望を察してくれたのか、頬の赤みを更に強めながらも、素直に受け入れてくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ウルルの身体……その、あんまり発育よくないのでつまらないかもですけど……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "大丈夫だよ。ウルルは可愛いんだから、そんな子の身体を見てつまらないなんてことはないから", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はい。でしたら……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "覚悟を決めての言葉に、俺はウルルのショーツをズリおろす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ど、どうでしょう……ウルルの、一番恥ずかしいところ、です……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "さっきの軽い愛撫でこんなに感じてくれてたのか……凄い、綺麗だ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ピッチリと閉じられた、可愛らしい小さな割れ目。けれどそこからは透明な蜜が滲み、数本の糸が下着と繋がっていた。\nさっきまでの愛撫は、やっぱり充分に感じてくれていたらしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あの……にいさまに見られるって思ったら、それだけで急に……ご、ごめんなさい……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "いや、俺を相手に感じてくれたってことだから", "speaker": "姫"}, {"utterance": "この未来においては、まだ誰にも開かれたことのないウルルの可愛らしい扉。俺はそれを、ゆっくりと左右に広げていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃんっ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "たくさんの蜜がこぼれると同時。ピンク色の鮮やかな肉壁が割れ目の中に広がっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、や、やあ……な、中はダメです……恥ずかしすぎて……!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そんなウルルの声は、俺を更に興奮させていく。ウルルをもっと辱めたい、可愛がりたい。そんな気持ちが、俺を動かす。\n俺は秘裂へと顔を近づけると、その濡れそぼった肉壁に舌を這わせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……ウルルの味がする……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ……は、はぁ……や、し、舌は、ダメです。そこは、きたないです、よぉ……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "びくん、と身体を反らせながら、ウルルが可愛らしく喘いでいく。\n決して汚くなんかないその縦の空間を、俺は存分に味わっていく。\n特に尿道の周りと、そして、これから入るだろう入り口の周辺を。\nゆっくりと、こじ開けるようにその奥へ舌を差し入れていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んあぁ!お、奥の方、きて……や、やあ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ん……ウルルのここ、おいしいよ……あとからどんどん蜜がこぼれてくる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その奥から、大量の蜜があふれ出した。舌ですくってもすくってもすくいきれない大量の蜜。\nウルルの味で満ちた甘く感じるそれを、俺は存分に味わった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、や……だって、にいさまの舌が……ひ、あ、あぐ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そして、蜜に塗れたその舌先を、奥から抜くと再び動かしていく。\n割れ目の一番先端。ウルルの一番敏感な場所が隠れたその場所に。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひゃあっ!!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "舌先で皮をかき分けるようにして、それに触れる。瞬間、ウルルの身体が跳ねた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だめですっ。そ、そこの奥には、敏感なところが、か、隠れてて……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ん……ぷっくりしてきてる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "充血し、大きく膨らんだそれを丹念に舌で愛撫する。\nウルルは身体を震わせながら、ただ喘ぎ続けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……あ、ああん!びくびくって、身体が……や、やああっ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "奥からこぼれてくる蜜も更に量を増し、俺の顔をビショビショに濡らしている。\nこれだけの状態になれば、もういけるかもしれない。俺はそっとウルルの下半身を解放した。\n床の上に寝かせたウルルの下着を完全に抜き取ると、俺はその両足を大きく開かせる。\n小さな割れ目がぱっくりと開き、そのすべてを惜しげもなく晒していた。今から俺は、この奥までも俺のものにする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ウルル、大丈夫か?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はい……平気、です。ウルルにも、他の扉での記憶、ありますから……\nど、どれくらいのものか分かってますから……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そう言うものの、やはり怖いのか、ウルルはギュッと両目を閉じたまま身体を硬くしていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大分濡れてるから、ある程度は平気と思うけど……できるだけゆっくり入れるから", "speaker": "姫"}, {"utterance": "い、いえ、大丈夫ですっ。にいさまのやりたいようにしちゃって下さい!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "それでも、それを決して口に出さずに俺を受け入れようとしている姿が健気で愛しい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……それじゃあ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はいっ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "すっかり昂ぶってしまって、痛いぐらいに怒張したそれを、俺はウルルの小さな入り口にそっとあてがう。\nそして、ゆっくりと押し出していった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひ、ぐ、ううっ!!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "小さな入り口を強引に広げながら、俺がウルルの中へと進んでいく。真っ赤な純血の証が、その結合部から流れてくる。\nあまりのキツさに、前へと進めていくことすら困難なウルルの秘洞。ウルル本人の苦痛は、男の俺じゃあ想像もできない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、痛い、です、にいさま……い、いえ、なんでも……あ、あう……うう!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "けれど、それを必死に耐えているウルルを見ると、ここで止めたらいけない。ウルルをもっと苦しめる。そんな思いでいっぱいになる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、大丈夫、です……だ、だいじょう、ぶっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "涙を浮かべながら、必死に耐えるウルル。俺は心を鬼にして、その狭い道を突き進んでいく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめんな、ウルル。あとすこし、だから……\n本当に……きつくて……俺、も……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "この秘洞にいるだけで、痛いくらいの快感が伝わってきていた。少しでも気を抜けば、挿入が終わる前に達してしまいそうなくらいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うう……んっ!んぐっ!!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "あ、あとちょっと……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は必死に耐えながら、それでも少しずつウルルの中を進んでいく。\nそして最後、俺の一番太くなった部分が、ぶづん、という感触と共にウルルの中へと入り込んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んああっ!!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "……通った、よ……ウルル……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ……は、はい……あ、う……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "小さくても、充分に女の子をしているウルルのそこは、俺を奥の方まで導いてくれた。熱く火照った無数のヒダが、全力で締め上げるように俺に貼り付いている。\nそれだけで、搾り取られているような快感が俺を支配していた。\nウルルはそんな俺を、小さな深呼吸を繰り返しながら、どうにか受け入れている。\nまだ相当だろう苦痛を少しでも紛らわせられたら。俺は、さっき剥き出しにしたばかりの突起に、そっと指を伸ばした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ……にい、さま……そこはぁ……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルの蜜をたっぷりと指につけ、その腹で敏感な突起をなで回す。それだけでウルルは再び身体を震わせ、可愛く鳴き始めた。\nゆっくりとゆっくりとなで回し、気持ちよさげな嬌声が響き始めたところで、今度はちょっと強めに指で挟む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひゃあんっ!か、身体が、跳ね、ちゃうっ!あ、んああっ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "びくん、と大きく跳ねるように身体を震わせ、ウルルが喘いだ。秘洞の中が、一気に蜜で溢れていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "凄いな……この突起いじったら、中からどんどん溢れてきた……\nほら、もう少し……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それに合わせて、ゆっくりと腰を動かし始めた。今までの苦痛に満ちた声とは違う、どこか甘い響きが、ウルルからこぼれてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、や、やあんっ!お腹の奥が……や、ぞくぞくって……!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "くっ!き、急に、中が締まって!や、やばい、これ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "と同時に、いきなりウルルの中が小さく締まった。ただでさえ小さい秘洞が、ギチギチに俺と貼り付き、俺をしごきあげる。\nゾクゾクと震えるような快感が下半身から俺を登り、脳髄までも痺れさせる。\nゆっくり、ゆっくりと動かしていたはずの腰が、徐々に速度を増していく。たっぷりの蜜で濡れたその中は、俺の動きをスムーズに流してくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ、に、にいさまっ、にいさまぁ!お腹の中、ごりごりして……!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "一本一本が別の生き物のように、俺を捉え、責めてくるウルルのヒダ。まだ固いものの、それは俺を快感で染めるには充分すぎた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ひゃ、あ、ふぁ……な、なにか、きちゃいますっ、きちゃうっ、あ、やあっ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "いつしか一切の苦痛を忘れて、ウルルは喘いでいた。ただ甘く響くその声に、俺は自然と興奮を増し、ウルルの中を激しく前後する。\nその快感と引き替えに下半身へと集まってくる射精感は、もう抑えられそうにない。\nそして、心地いい鳴き声を奏でていたウルルが、その背を弓なりに反らす。同時に、ウルルの秘洞がまた強く縮まってきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うああ!ここで、またそんな締められたら!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "に、にゃあ、あ、あああああああっ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "弾けるように、達するウルル。その秘洞がびくびくと痙攣を始め、俺の限界という堤防を破壊する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "も、もう無理、だ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺はウルルの中へと、その熱い欲望を放出させていた。\n頭の中が真っ白になるほどの快感が、俺の全身を震わせていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……お腹の中……あ、あったかい、です……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "荒い息を吐きながら、ウルルは自分の中に注がれていくものに意識を向ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にいさまから、たくさん、注がれてきて……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "あ。ああ……ごめん、ちょっと止まらなくて……その……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あとからあとから溢れてくる欲望はそう簡単には止まらず、ウルルの中へどんどん放たれていく。\n小さなウルルの体内はすぐにいっぱいになり、結合部からごぼごぼと溢れていた。その様子が、妙にいやらしくてまた興奮しそうになってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にいさま……いっぱい……いっぱい、凄かった、です……\nとっても……あったかくて……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "初めての痛みと懸命に闘いながら、俺を受け入れてくれたウルル。その言葉に喜びが含まれていることが、今の俺には本当に嬉しい。\n俺はウルルの中に注ぎ込みながら、その頭をそっと撫でてやった。\nウルルは気持ちよさげに目を閉じると、小さく笑う。そんなウルルに、俺も自然と笑顔を浮かべていた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ウルル"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "034303h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "日課も終えて、俺はただ何気なく月を見上げていた。\n本当に、ただなんとなく、その月を見上げていたかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヒメ……?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そんな俺を窓からでも見かけたのか、ヴェルが心配そうに声をかけてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヴェル、まだ起きてたのか", "speaker": "姫"}, {"utterance": "汗、そのままにしておくと風邪引くわよ?早くお風呂入って戻った方が……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェル……勇者の条件ってなんだと思う?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "え……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ずっと考えてたんだよな。世界杯の最後、ゲンに言われてから\n一人でなるものじゃない……じゃあ、みんなで一緒にどうやってなるのか。そもそも、どれくらい強ければなれるものなのか……\nでも、一つ分かった気がする", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ウルルと両親の件。ノートの憑依兵器、真名の件。魔装陣なんて求めるほどに追い詰められてしまった紅。そして、殺人機械だったヴェル。\nみんな、俺と関わることで、それぞれの過去や未来と向き合うことになった。\nどれも見ないでよかったはずのもの。忘れていられれば、気づかないでいられれば幸せだったもの。なのに、俺と関わり、向き合うことになってしまった。\nそれでも、みんなは立ち向かっている。過去を受け入れ、それをずっと背負う覚悟を持って。\nなら俺も、みんなを変えた覚悟を、みんなの変わった未来を受け止める覚悟がいるんだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "勇者っていうのは、覚悟を持つ必要があるんだなって\n何かを変える覚悟を持って、その上で動くからこそ、その覚悟に人が惹かれるんだと思う", "speaker": "姫"}, {"utterance": "勇者が動けば、きっと何かが変わる。それがいいことなのか悪いことなのかは分からない。けれど、変えてしまったことを受け入れる覚悟が、きっと必要なんだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ヒメは勇者になるのよね?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ああ、そうだな。なれるかはまだ分からないけれど、なりたいと思う。そのために、俺はここまで来たんだから", "speaker": "姫"}, {"utterance": "迷うこともない即答。そんな俺の答えに、ヴェルは少し俯くと、やがて顔を上げて言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なら……私の翼を、受け取って。ううん、返させて\n勇者になるのなら、絶対に力がいるわ。なら、儀式兵器は絶対に必要よ。魔法の力を無しに戦うなんて、絶対に限界がある!\n本当は……分かってた。この翼は、ヒメの大切な儀式兵器。それを私が持っていたら、いつかヒメを追い詰めることになるって……\nだから……っ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そんなヴェルの言葉を、俺はそれ以上言わせなかった。その唇に人差し指を立てる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それはもう、ヴェルのものだよ。俺が望んで捧げたんだから\n俺の強さに関しては、俺の技量不足が原因だ。儀式兵器の有無じゃない\n技量の無い俺が儀式兵器の力に頼ったところで、きっとゲンには勝てないだろうな……それは、兵器に頼っただけの、俺自身のものじゃない力だから\nだからヴェル。ずっと俺の傍にいてくれ。俺の力で、いてくれ\n俺が守った……そして俺を守ってくれる力でさ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……いい、の?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "それがいい", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……うん。誓うわ。私は未来永劫、ヒメ、あなたのものよ。あなたを守り、あなたに勝利を与える力", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そして、大切な俺の仲間、だ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "覚悟しよう。俺の大切な仲間達、その未来を受け止める覚悟を。\nこれからの戦いに巻き込み、傷つけるだろう覚悟を。\n前へと進み、多くの未来を変えてしまう覚悟を。\n少なくとも、これがなければゲンには届きもしないはずだから。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ヴェル"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "034502_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "少し待って下さいね。今、薬を用意しますから", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "フォンは薬棚へ向かうと、今の俺に必要な薬をいくつか抜き出した。\n色々危険な任務もしているはずだから、薬の知識もきっと必要なんだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "かなりやられたみたいですね、少し染みるかもしれませんがガマンして下さい\n……すみません姫先輩、フォンがもっと速く駆け付けられれば、こんなには……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "……いや、これは俺のせいだよ。俺がバカだったからだ\nもう少し、やれると思ってた。他の扉での特訓や経験で少し強くなれたし、最近はチーム戦とはいえ、たくさんの強敵にも勝ってきた\nだから、ミヤが相手でも、勝てはしなくても、もっとやれると思ってたんだ\nけれど、違ったよ。ただの自惚れだった……まったく届いてなんていなかった\n俺には、そんな大それた力なんて……なかった。本当に……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "情けなかった。覚悟を決めた、なんて思っていながら、ゲンの覚悟の方が遥かに上だった。\n大勢の人のために、大切な人を失う選択。それと比べれば、俺の覚悟なんてどれだけ小さいものか。\n考えていなかった。その背負った期待に応えられない、なんてこと。\n背負った期待に応えるためには、力がいる。力のない覚悟なんて……ただの自己満足だ。\n力の無い俺には、結局は何も変えられない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "悪い、フォン……一人にしてもらえないか……今は、辛いんだ\nこんな情けない自分を見られてるのが……本当に辛いんだ。情けない……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "気を抜けば今にも泣き出してしまいそうな程に、心が沈んでいる。滲み出てきそうな涙を必死にこらえ、フォンに頼む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "嫌です。お断ります", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "けれどフォンは、はっきりと断った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "今の姫先輩は、一人になってはダメです。きっと、もっと自分を見失ってしまいます", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "見失いなんてしないよ。元々、何もなかったんだ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そんなこと、ありませんっ", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "力なくこぼす俺を、フォンがいきなり抱きしめる。温かく、そして強い力が俺を懸命に抱き留める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "フォン……!?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "覚えておいて下さい。これが姫先輩のやったことです。この温もりが、姫先輩だからできたことです\n竜にも魔にもなれず、ただ中途半端な存在でしかなかったフォンに、その両方を受け入れさせてくれました。フォン=テルムという存在を作ってくれました\n姫先輩がいなければ、フォン=テルムという存在はありません。この温もりは、温かさは、姫先輩がいてくれたからあるんです\n力が無い?じゃあ、どうやってフォンを救ったんですか?竜王の力なんて関係ありません。心の無い力にだったら、あの時フォンは負けませんでした!\n大丈夫です。持ってます。ちゃんと持ってますよ、姫先輩。それもたくさん。両手で抱き留められないくらいにたくさん\nその力に救われたフォンが言うんですから絶対ですよ", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "フォン……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "姫先輩がくれたものを、今度はフォンが姫先輩に差し上げます\n姫先輩が、白鷺姫という誰よりも強い存在だっていうこと、教えてあげます……\nだから……少しでいいから取り戻して下さい", "speaker": "フォン"}], "speakers": ["フォン", "姫"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "034603_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "どうぞ、姫先輩……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "ベッドの上に横になり、恥じらいながらも大きく足を開くフォン。その顔には笑みが浮かんでおり、俺にきてほしい、そんな気持ちが込められていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "フォンは、姫先輩のおかげで、こういう気持ちを知りました。ですから、姫先輩の好きなようにして下さい……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "フォン……本当に、いいのか?その、俺のために無理してるなら……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "とまどう俺の言葉を遮るように、フォンは小さく首を振る。そして、やはり笑顔のままで言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "無理じゃありません。姫先輩の好きにされることが、フォンが一番喜ぶことですから", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "前は、されるがままってイヤって言ってなかったか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "奪われるんじゃない、あげるんだ、とも言いましたよね\nですから、あげるんです……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "真っ直ぐに俺を見上げるフォン。心から俺を想ってくれているその言葉が、本当に嬉しかった。\n今はただ、俺を必要だと言ってくれる人の温もりが欲しい。そんな想いに背中を押され、俺はフォンの小さな身体に覆い被さった。\nフォンにとっての一番恥ずかしいだろうその場所を横へとずらすと、フォンのその場所を覆い隠す、可愛らしい下着が顔を出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いきなりそこですか。さすが姫先輩ですね。乙女の恥じらう場所を分かっているといいますか", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "フォンは決して嫌がりはしないものの、その顔には当然のように恥じらいが浮かんでいる。俺のためにガマンしてくれているのがよく分かった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でもでも、あまりジックリは見ないで下さいね", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "と言われるものの、さすがにそれは無理というものだろう。\nフォンのような子の、こんな姿、男として視線をそらせるはずがない。しかも、その下着の中心部には、既に小さなシミが生まれていた。\nそんな俺の視線に気づいたのだろう、フォンは恥ずかしそうに視線を逸らしながら言う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "姫先輩とこれから、というだけでその……も、もう、身体が反応してしまって……\nえ、えっとその……決して普段からこういうことを期待しているえっちな女の子、ではないんですよっ\nほ、ほんとですっ", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "必死に弁解しようとするフォンの姿は普通に可愛らしい。初めて会った時の、笑顔だけれども完全にこちらを信用していなかった姿とは雲泥の差だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ、分かってる", "speaker": "姫"}, {"utterance": "心を開いてくれたフォンは、こんなにも可愛いんだと、改めて納得する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でもその……こうなると気になっちゃうよな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "この、小さな下着の下に隠されている、フォンの姿。こんなシミが出来るほどに濡れてしまっているその場所が見たい。そして触れてみたい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え?あ……はい、でしたらどうぞ。今のフォンは、姫先輩のために存在します……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "フォンは、俺の言葉の意味を正確に察すると、嫌がりもせずに頷いてくれた。\n服とは別の方向へとずらされた下着の下、フォンの初々しい秘裂と、淡い赤色のヘアーとがあった。\n女の子にとっての一番見せてはいけない場所。フォンも笑みを浮かべてはいるが、必死に羞恥を堪えているのが分かる笑みだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……これが、フォンの……その、やっぱり紅いんだな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はい。髪と同じ色、なので……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "柔らかそうな紅い糸は本当に薄く、秘裂をほとんど隠せていない。既に濡れてしまっているのがよく分かる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "で、でも、あまり……い、いえ、大丈夫です。平気ですっ。ど、どうぞお好きに", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "さすがにこの状態で平然とはしていられないらしい。それでも、あまり見ないで欲しい。そんな言葉を飲み込んで俺にすべてをさらけ出してくれる。\n俺は吸い込まれるように、フォンの秘裂へと指を伸ばした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、あぁっ……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "綺麗な筋を指で左右に開くと、その中から熱い蜜がこぼれ落ちてきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……凄い、中の方から、一気にこぼれてきて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "姫先輩が、フォンをそうするんです……こんなに恥ずかしいのに……もっと、してほしいって思わせて……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "そんな切なげなフォンの声にたまらなくなり、俺はそのままフォンの秘裂の中を指でいじり始める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、あ……んうっ!", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "透明がかった、鮮やかなピンク色。フォンの割れ目の中は本当に綺麗で、同時に、熱く柔らかかった。\n上の方にある小さな穴と、下の方にある、キュッと狭められた穴。そして、割れ目の頂点部分にある、まだ小さな豆粒。\nどれも女の子にとって見られたくない、恥ずかしい場所。俺はそのすべてを堪能させてもらいながら、割れ目の中をいじり続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……フォン、どんな感じ……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そう尋ねる俺に、フォンは小さく震えながら、気持ちよさげに言ってきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぞ、ぞくぞく、して……それが、むずむずってなって……\nあ……き、気持ちいい、です……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "奥からどんどんと滲み出てくる熱い蜜。それは、フォンの身体を通じて、下の方へと流れ落ちていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……だめ……垂れていっちゃう……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "うん……シーツまで", "speaker": "姫"}, {"utterance": "少しずつ少しずつ、シーツに垂れてきたフォンの蜜がシミを広げていく。どれくらいの量がこぼれているのか分かっているんだろう。\nフォンは真っ赤になりながら、俺に言ってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……お漏らしじゃないんですよ……?", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "ああ。分かってる。でも、フォンは敏感なのかな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "割れ目の頂点に隠れた、敏感な豆粒。ぷっくり膨らんできたそれは、その先端を可愛らしく外に覗かせていた。\nそれを、人差し指の腹で撫でてやる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んくっ……あ、そ、そこ、は……っ", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "それだけで、フォンの口からこぼれる鳴き声が甘くなった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、ん、ああんっ!だ、だめ、です……そこ、いじられると、力、はいんなく……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "集中的に、爪弾くようにいじると、フォンは激しく身体を震わせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "中の方に隠れてるのに、大きくなってきてるの分かる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "さっきまでと比べると、明らかに大きくなっているのが分かった。フォンは確実に感じてくれている。この突起を、更にいじりたい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これ……出していいかな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "え?あ、あの、それはさすがに……きゃうんっ!か、感じ、すぎちゃうん、です!", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "剥き出そうと皮の部分を指でつまんだ瞬間、フォンが許しを求めるかのように言ってきた。そんなフォンの態度は珍しい。\nその可愛らしさに、少しだけ意地悪をしたくなってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ、ああんっ!ご、ごめんなさい、姫先輩っ!そこはあっ!", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "……もう、こんなぷっくりしてるんだ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "きゅっ、とつまんで剥き出すと、フォンは思い切り顔を上げた。そして髪を振り乱すようにして喘ぐ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やあんっ!だ、だめ、だめです!ほ、ほんと、に……あ、ああっ、いやぁ!", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "余程感じてしまうんだろう。フォンは大きく身体を反らしながら、激しく喘ぐ。\nぷっくり膨らんだそれは、いじればいじるほどに大きさを増し、やがて小指の先端くらいの大きさになっていく。\nそれを、ちょっと強めにつまんだ瞬間。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "フォンの中から、温かい液体が勢いよく噴き出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あう……見ないでくださいっ\nダメなんですっ、力はいんなくて……が、がまんできなくてっ", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "泣きそうになりながら、必死に懇願するフォン。けれど俺は、突然のことに今一つ頭が回ってくれない。\n秘裂の中にある小さな穴。そこから噴き出す少し黄色がかったその液体を、俺はただ呆然と眺めていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、今だけは、見ないでくださいっ", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "そんなフォンの悲痛な叫びが、養護室の中に響き渡った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うぅ……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "あれから、かなりの量を噴き出して、フォンのそれはようやく収まった。\nあまりの恥ずかしさのためか、フォンは涙ぐみながら俯いてしまっている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その、ごめん。そこまで弱いとは", "speaker": "姫"}, {"utterance": "まさか小水まで噴き出してしまうほどだなんて、思ってもいなかった。さすがに申し訳ないと謝る俺に、フォンはちょっと落ち込んだように言う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いえ……責めてるわけではないので……\n姫先輩が、それを見たかったというなら……受け入れます……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "あれだけの光景を見られながらも、俺の希望を優先しようとするフォン。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "よ、喜んでもらえましたか……?", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "そんなフォンの姿は、純粋に俺を興奮させた。この子をもっと感じたい。この子をもっと感じさせたい。そんな思いでいっぱいになる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、その……はい\nフォンが頑張ってくれたおかげで、大変に……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "普段ならば決して見ることのない、乙女のあんな姿。別にそっち方面の趣味があるわけではないのだけれど、フォンの姿、というだけで、昂ぶってきてしまう。\n俺は、もっと激しくフォンを求めることにした。\n俺はベッドの端へと座ると、その上に、フォンを座らせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あの、姫先輩……?フォンから言うのもなんですが、さっきのその、粗相のあとでこの体勢っていうのは……その、汚いのでは……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "ちゃんと拭かせてもらったから大丈夫", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……まさかあのあとに、更なる恥じらいが待っているとは夢にも思いませんでした……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "さすがに申し訳ないと思い、綺麗にするだけでも、とやったわけだが……結果的にはとんでもなく興奮してしまう結果に……。\nそのせいか、俺のそれは、ガチガチに昂ぶってしまっていて、収まってくれそうにない。\nしかも後ろから回した手で、その乳房をそっと包み込む。思ってたよりもちょっとだけ大きな感触が、俺の手のひらから伝わってきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、あの……フォンの胸では、あまり楽しくないんじゃないかと……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "そんなことないぞ。ちゃんと女の子の胸してるし、気持ちいい。ほら", "speaker": "姫"}, {"utterance": "言いながら、俺はその膨らみをそっと揉む。むにゅん、という擬音のよく似合う感触が、俺の手のひらを包み込んだ。\nそのまま、服の上からでも分かるくらいに尖ってしまっているそれを、キュッとつまむ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んんっ!", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "フォンのここは結構敏感らしい。それだけで天井を仰ぎながら、ちょっと大きく喘いでくれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "先の方も、こんな硬くなってるし", "speaker": "姫"}, {"utterance": "フォンの胸をそんな風に言ってくれたのは、姫先輩が初めてですね", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "どこか嬉しそうなフォンの声。それは単純に、俺以外の誰もこの胸を見たり触れたりしたことがないからだと思う。\nこうして触れてみれば、本当に気持ちよくて、ずっと触っていたくなるような所なのに。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ……下の方も……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "胸だけでなく、こっちの口も。フォンのすべてを味わいたい。そんな想いで口にする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はい、どうぞ", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "フォンは少しも嫌がることなく、けれどちょっと恥ずかしそうにそう言ってくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……くっ……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "狭い入り口から、フォンの中へと自分を埋めていく。\n恐らくは自分で触れたこともないんだろうそこへの進入は、さすがに苦しいのかフォンは少し辛そうな表情を浮かべていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫か?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "以前の記憶では、それほどでもなかったはずなんですが……今回は少し……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "固く閉じられたフォンの入り口。体位のせいか、そこは以前のものよりも少し固く感じる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめん。もう少し楽な体位での方がよかったかもな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そう謝る俺に、けれどフォンは無理に笑顔を作りながら首を左右に振った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "で、でも平気です。これくらいの痛み、戦いの傷と比べれば大したことはありませんから", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "そして、自ら強引に腰を沈め始める。\nその固い扉を前に通らない俺を、無理やり自分から貫かせようとする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お、おい、フォン……無茶は……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そんな俺の言葉を聞こうともせず、懸命に痛みを堪えながら力を入れるフォン。\nやがて、ぶぢんっ、と固い何かが引きちぎれ、フォンの中へと肉棒が一気に半分ほど呑み込まれていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う……あ……んんっ!はぁ……は、入りました、よね……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "結合部から、赤い鮮血を垂らしながら、それでも嬉しそうに笑おうとするフォン。そんなフォンに応えるように、俺は頷くと行為を続けることに決めた」", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ……フォンの中、やっぱりキツキツで……凄い、よ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "根本どころか全体を締め上げてくるフォンの秘洞。熱い体温が触れた粘膜越しに伝わり、俺を内側から興奮させていく。\nそれと同時、俺とフォンが二人とも、もっと気持ちよくなるために、俺はフォンの服を掴んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "押しこめてるの、ちょっともったいないから……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "内側へと服をずらされ、その中からフォンの程よい膨らみがこぼれ出た。俺の手に充分収まるその膨らみを、俺は二つ同時に揉みしだいていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……や、あんっ!", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "手のひら全体と指を使っての愛撫。人差し指と中指の股に乳首を挟み、キュッと強くつねってやる。\nフォンの身体が大きく跳ねて、更に大きな嬌声がこぼれた。\nそのまま乳首を責めつつ、乳房の方も激しく揉み続ける。その柔らかい感触に、思わず時間を忘れてずっと揉み続けていたくなってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……む、胸って……こんなに感じるもの、なんですね……\n背筋、伸びちゃいます……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "痛みよりも快楽が勝り始めているのか、そんな甘い言葉がこぼれてくる。そんなフォンの首筋にキスを降らせながら、俺はフォンを求め続けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、あ、ああんっ!", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "フォンの胸、ふにふにして、凄くいい……先端の方もピンって尖って……\nコリコリいじるのが楽しいな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "相当感じてきているのか、フォンの蜜はその量を増し、結合部からこぼれ始めていた。\n俺はそれを頃合いと見ると、秘裂の突起の方へと手を伸ばす。すっかり大きくなったそれと、胸の先端で突き立っている尖塔とを同時に責める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぁ、あ、ああ……や、あ、下の方まで、同時にいじるのはっ", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "瞬間、フォンの秘洞が収縮した。それと同時に、堪えていた欲望がどくんと溢れそうになる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわっ。一気にきつくなったっ。それ、まずいからフォン!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、頭の中が、わかんなく、なっちゃいますっ", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "胸と秘裂。両方の敏感な部分を責められて、フォンは大きく身体を震わせながら鳴き続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "全身が痺れて……ゾクゾク震えて……あ、あ、ああっ!\nき、きますっ!あ、あの凄いのが、またきて……あ、や、あ、あ、ああっ!", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "大きく天井を仰ぎ見て、フォンは必死に快感を堪えていた。けれどそれももう限界らしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、あああああああっ!", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "な、なんだ、この締め付け!も、もう無理!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "つんざくような鳴き声と共に達するフォン。それと同時に、フォンの秘洞が思い切り俺を責める。\nその唐突な快感は、俺のガマンをあっさり抜けていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "姫先輩も……イっちゃったんですね……\nあついの……出てます……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "絶頂の余韻で、どこかぼんやりと話すフォン。そんなフォンの中に思い切り注ぎ込みながら、俺も答える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ……最後にあんな締め付けられたら、もう無理だよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "でも、残念です。姫先輩を……フォンの中で気持ちよくしてあげられませんでした……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "ガックリと、寂しげに言うフォン。確かに、フォンの中でイッた、というよりも胸の愛撫でイッてしまったフォンに無理やり搾り取られた、そんな感じだったかもしれない。\nそれでも、俺自身は充分気持ち良かったんだけれど……表情を見る限り、フォン的にはやっぱり悔しいみたいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……だったら、これでどうだ?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "なら、もう一度、今度はフォンと一緒に気持ち良くならせてもらおう。俺は新たな体位でフォンとさせてもらうことにする。\nなんといっても、俺自身が、いつの間にやら次のラウンドを期待して回復してしまっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え?あ、あの……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "俺はベッドの上にフォンを膝立ちにさせると、その後ろからその両腕をガッチリと掴んだ。\nフォンはいきなりの俺の行為に、何をしているのか分からない、といった表情で俺を見ていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "さっきのだと痛くて感じられそうになかったから……\n一度イッってるし、今度は平気なんじゃないかなと", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ま、待ってくださいっ。でも、フォン、イったばかりで身体が……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "思いきり敏感になっている状態。だけど、そんな時だからこそ、経験の少ないフォンでも、より感じることが出来るかもしれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いくぞ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺はそう考えると、半ば強引にフォンの中へと自分を埋めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひゃうっ!", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "自分の身体の中に入ってくる俺の感覚に、フォンは背筋を反らせながら声をあげた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うく……さっきよりは入りやすかったけど……でも、キツイ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ずぶずぶと飲み込まれていく俺の肉棒。初めての時と比べれば、濡れているのもあり全然スムーズだけれど、やっぱりまだまだ固い\nそれでも、フォンの熱い体温で包まれたその中は、天国といっていい快楽を俺に送り込んでくる。\nギチギチと締め上げてくるようなキツイ秘洞は、相変わらず俺に痺れるような快感を与えてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫、か……フォン……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ……で、でも、平気、です……あんまり、痛くないです……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "心配げな俺の質問に、けれどフォンは、どこかトロンとしたような目で答えた。さっきイッた感覚が、まだ残っているのかもしれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "むしろ……姫先輩の熱いのが……お腹の中を感じさせて……ムズムズって、気持ちいいのが……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "それじゃあ、少し動くから……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そんな言葉に大丈夫と確信して、俺はフォンの中を動き始めた。さっきと違い、少し強めに動いていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、や、ああっ。こ、これ!あ、ああっ!", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "と同時に、フォンが大きく喘いだ。やはり敏感になりすぎているのか、俺の動きに合わせながらも、想像以上に感じてくれている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お腹の中から、か、身体中にびりびりって……だ、だめ姫先輩っ。フォン、感じすぎ、て!", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "途端にあふれ出す蜜が、無数のヒダと共に俺に絡む。潤滑油代わりの蜜は俺の動きを更にスムーズにし、フォンとの接触をより気持ちよくしてくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺も、だよっ。キツイのに、濡れてるせいでスムーズで……俺に絡みつくフォンが、必死に絞りだそうとしてくるっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "さっきと同じ、狭くキツイ秘洞は、俺から更に多くの精を搾り取ろうとしているみたいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、やばいっ。も、もう、出そうっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "さっきあれだけ出したのにも関わらず、俺はもうその充填を完了していた。この気持ち良すぎるフォンの中に、また思い切り吐き出したい。そんな想いでいっぱいになる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ、ああ、んぐっ!ま、また、イッちゃう……き、きてる、す、凄いのが……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "溢れる蜜と水音の中で、フォンはただただ甘く喘ぎ続けた。\nガクガクと身体は震え。今すぐにでも達してしまいそうな雰囲気。けれどフォンは、それを必死に堪えようとする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や。ダメ、だめ、ですっ。もっと、もっと姫先輩で、気持ちよくなりたい……っ\nま、まだイきたく、ないっ", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "懸命に耐え続けるフォンの中が、少しずつだけれども柔らかくなっていく。ただ締め付けるだけだったフォンのヒダが、今度は俺に吸い付き始めた。\n腰を前後させる度に、下半身から痺れるような快感が登ってくる。\nさっきのがまだ残っているのか、フォンの秘洞はピクピクと小さく痙攣していた。その中を、俺は激しく前後する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "フォンの中、いい、これ!もっと、感じてたいけど……で、出る!も、もうっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だ、だったら!い、一緒に!フォンも、一緒、でいいですか!?姫先輩と、い、一緒が!", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "恐らくは、もう限界なんだろう。ただただ高く鳴き続けるフォン。俺はそんなフォンが逃げられないようにガッチリと掴んだまま、ラストスパートとばかりに奥を突いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ!お、俺も一緒に!うぐ!で、出る", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺の精は、すでに根本から先の方へとこぼれ始めている。ダメだ。もう限界だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あああ!だめ……ガマン、できないっ!", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "まるで虚空を彷徨うようなフォンの視線。もう、意識すら満足に残っていないのかもしれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひ、あ、あああああああああんんっ!!", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "そしてフォンは、思い切り天井を仰ぎながら、再び絶頂へと達した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もう、出、る!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そして俺も、再びフォンの中へと自分を爆発させる。\n今度こそ、フォンの中の気持ちよさによる爆発だ。\nフォンの最奥部へと向かって、俺は次々と自分を注いでいく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ま、またこんなに、出てますよ……姫先輩……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "さすがに二度も連続で達したためか、フォンの言葉に力はなかった。\n身体の方もダランとし、俺に両腕をもたれたままでボーッとしている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ……でも今度は、フォンの身体のせいだよな、絶対……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だったら、嬉しいです……", "speaker": "フォン"}, {"utterance": "吸い付くようなフォンの体内。あの感覚は異常だった。もしもう一度やれば、フォンの身体は更に激しく進化するのかもしれない。", 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"そう、ニンマリ笑いながら言うと、カミシアはトタタタと廊下を消えていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……まったくもう、気が利く小悪魔に成長したなあ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "嬉しくもあり可愛くもあり怖くもあり、だ。\nだけど、その気持ちはありがたくいただこう。大切な仲間達の中でも、一番隣にいてほしい彼女と、今夜は過ごしたい……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["カミシア", "姫"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "034703_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ヒメ、お待たせ♪", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ああ、ヴェル。悪いないきなり呼んで、って、ええ!?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "可愛らしいメイド姿で現れたヴェルに思わず叫んでしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うふ。可愛いでしょ。オペラさんに借りちゃった\nなんといっても、偉大なる新たな勇者さまの、最初の伝説前夜。愛する女としては、それなりのご奉仕の気持ちをね\n似合うかしら", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "いや、もちろん似合ってる。ていうか、予想もしてなかったから驚いた……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "なら、大成功ね。どんなことしたらヒメ喜んでくれるかなー、って色々考えてたんだから\nさあ、ご主人さま。この専属メイドが、心から愛してさしあげます……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そう艶っぽく言いながら、しな垂れるように、俺へと抱きついてくるヴェル。それだけで心臓が一気に速まった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ねえ、ヒメ。私はあなたに誓ったわね。未来永劫あなたのものだって\n私、本当に、あなたを好きになって良かった。あなたのものになれて良かった\nだから。受け止めてね。あなたの覚悟を持って、私の未来を受け止めてね", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ああ。ヴェルこそ俺の隣にいてくれ。俺の覚悟の象徴になってくれ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺達は自然と唇を合わせると、そのままベッドの上へと倒れていった……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ヴェル"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "034704a_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "姫くん!大丈夫ですか!無事ですか!夜伽をお命じですか!?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "思い切り慌てながら入ってきたノートに、思わず目を見張る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、なにごと!ていうか最後の危険だから抑えなさい!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だ、だって、アミちゃんが、お兄ちゃんが苦しそうに、もう暴発しちゃいそう!一分一秒争うから、早く来てくれっ、辛い!って言ってたって!!\nぼ、暴発って聞いたので、あの、その……最近、ご無沙汰しちゃっているのかなって……男の人は、そういうの辛いって聞いたことありますし", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ああ、うん、確かにそういう時は辛いかなあ。ていうかアミア、後で説教だ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あの、違うんですか……?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "……違……わないかもしれないなあ。その……出来たらいいなあ、なんて思っちゃってはいるし……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "えへへ。穿き替えて来て良かった……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "だ、だけどな、今更遅いって雰囲気かもだけど、本当の目的としては、突入前の夜に、ノートと色々話して、明日への気持ちを高めたいなあ、っていうことで……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だったら、アミちゃんの言うこと、正しかったんですね♪", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "笑顔で、ぽん、と手を合わせるノート。うーん、間違ってはないんだけども確かに……でも正解点はあげたくないなあ……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それに、ですね……あの……こ、こういうこと言うのは女の子としてダメなのかも、なんですけど……\nボクも……姫くんに愛されたかったので……\nボクの方が、暴発寸前だったかも、です……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "……恥ずかしそうに爆弾発言をしてくれるノート。そんな姿と言葉の内容のギャップにドキッとしてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……いいですか、姫くん……?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "否定は到底できそうになかった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ノート"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "034704b_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "にいさま、お呼びですか?", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "扉を開けて、ウルルがちょこんと姿を見せる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ。悪いな、わざわざ来てもらって", "speaker": "姫"}, {"utterance": "いえ、にいさま直々のお呼び出し、となればどこにでもウルル来ちゃいますっ\nオペラも、ハンカチ振りながら送り出してくれました", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "あの人、絶対に色々分かってやってるよなあ……。\nオペラ=ハウス。前勇者のパーティーでありながら、今俺達の下にいてくれる心強いメイドさん。\n心……強い……メイドさん……。\n心強くはあるけど、不安の種でもあるからなあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それで、にいさま。どうかしたんですか?お部屋に呼ぶなんて珍しいですけど", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ああ、いや、大した用事ってわけじゃない。ただ、明日の前に、ウルルと普通に色々話して、気持ちを高めておきたいって思っただけだ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そういうことでしたら、はい、ウルルもです。にいさまと、色々お話したいって思ってました\nにいさま", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルは言うと、笑顔で真っ直ぐに俺を見る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ウルルと出会ってくれて……ウルルの手を握ってくれて、ありがとうございました\nにいさまがいてくれなかったら、きっとウルルはずっと昔のウルルのままで、オペラや竜族のみんなに、ただ甘えていただけだったと思います\nにいさまが、ウルルの未来を変えてくれました", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "俺の方こそ。ただの弱い人族でしかなかった俺だけど、あの日の夜、ウルルに出会えたおかげで救われた\nこの世界でも、こんな友人がいてくれるんだって思えた。紅がいて、そしてウルルが出会ってくれて、そのおかげで今の俺がいる", "speaker": "姫"}, {"utterance": "えへへ。でも、今はもう、友人じゃイヤですよ……?", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ちょっと恥じらいつつも、上目遣いで俺を見上げるウルル。その表情は可愛らしい少女で、けれど、貪欲に俺を求める大人の女性にようにも見えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ……俺も、もうそんな目じゃウルルを見られそうにないし", "speaker": "姫"}, {"utterance": "知らない人が見たら、凄く危ない人間に見えるんだろうなあ、俺は。今のセリフもあるし。\nだけど、そんなのはもういいや、と割り切れる。それくらいに、俺はウルルに隣にいてほしいと思ってる。\n俺とウルルは、そのまま、素直に友人以上の行為を求めていった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ウルル"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "034704c_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "俺は、部屋へと戻ると紅が戻ってくるのを待つことにした。\n今、この時間、紅と一緒にいることで、強い何かをもらえる。そんな気がしたから。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "姫、戻ってたのか", "speaker": "紅"}, {"utterance": "やがて、髪のリボンを解き、その黒髪を揺らしながら紅が部屋へと入ってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お帰り、待ってたんだ……って、紅?戦闘服なんか着て、どこか行っていたのか?明日は突入だっていうのに", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ああ、ちょっとアミアに相談があってさ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "アミアに?また珍しいな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "何か出来ることはないかと思って、少し特訓をしてたんだが、ちょっと思いついたことがあったんでな、相談に乗ってもらったんだ\n思っていた以上に凄いんだな、アミアは。元になる技術があるなら簡単だ、とか言って、数時間でやってくれたよ\n姫の方こそ、どうせ何かやっていたんだろ。いつもの日課とか", "speaker": "紅"}, {"utterance": "全部お見通しか", "speaker": "姫"}, {"utterance": "休んでろ、って自分で言っておきながらそれだしな。ま、姫らしいよ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅は苦笑しながら、俺の隣、ベッドの上に腰を下ろした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……なあ、姫", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ん?どうした", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あの、その……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅はモジモジと指を絡ませると、恥じらいを浮かべながら尋ねてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "待っていてくれた、っていうのは……やっぱりその……し、したいから……?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "……えーと……俺としては、ちょっと二人きりでいられたらくらいに思ってたんだが……うん、そういう流れになるかも……最終的には", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そ、そうか……良かった。あたしも、姫に力を分けて欲しいって思ってて……姫と……したかった……\n明日、あの人たちに挑むんだもんな……そう思うと、怖くなる。姫が隣にいないと、泣きそうになる……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "……俺はずっと、紅の隣にいるよ……間違えてないよな?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ああ、もちろんだ。あたしはもう間違えない\nだけど、その未来を掴むために必要な覚悟はある。ここでその覚悟まで捨ててしまったら、それこそ、また間違いの道を進むことになる\nだから、その覚悟を刻んで欲しかったんだ。姫の手で……あたしの身体の中に……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "俺も同じだ。今この時だけは、紅と一緒にいたい……そうすればもう少し強くなれそうなんだ\n大切なみんなの中でも、今だけは、紅の温もりとか匂いとか柔らかさ、とかが欲しかった", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……結局、したかったんだな。このすけべ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "えっと……すみません、男なもので。決意の時っていうのはやっぱり……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ふふ。もちろん、いいよ。言っただろ、あたしも欲しかったって。だから、して?姫……", "speaker": "紅"}], "speakers": ["姫", "紅"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "034704d_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "なあ、本当にこれでするのか……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ええ。今日の私は、ヒメにご奉仕するためのメイドさんだもん。ヒメは私にたくさんされながら、私にしたいことをすればいいの", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ベッドの上で上下逆さな状態で重なりながら、俺達は、互いに秘所を目の前においていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "で、でも……あんまり近くでは見ないでね。恥ずかしいから……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そう言われても、こんな近距離にヴェルの……があれば、男なら誰だって見たくなって当然だろう。\nこの下着の下に、ヴェルの一番恥ずかしい場所がある。それを考えるだけで、俺の下半身は大きく怒張していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そういうヴェルは俺のをたっぷり見てるんだけどなあ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "これはその……お、お世話になるからご挨拶を……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルの手で、既にさらけ出されている俺のそれを、ヴェルはマジマジと見つめていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……これ、もっと大きくなるのよね?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ま、まあ、ヴェルのを見たりいじったりいじられたりすれば当然……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺の回答に、ヴェルは一瞬引きつるものの、すぐに自分に言い聞かせるように呟きながら立ち直った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うん。大丈夫。ヒメのだもの、絶対平気\nそれじゃあ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルは、覚悟を決めるように一回り大きく深呼吸をすると、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あむっ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そのまま、俺の先端を口に咥えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、わ……ヴェルの口の中……あ、あったかい……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ヴェルの吐息が俺を包み込むと同時に、唾液に濡れた舌が、俺をなめ回し始める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……こ、こんな感じ?あん、ん……\nん……あむ、む……んぅっ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "どこが一番俺が感じるか、それを探るかのように、様々な場所を、頬を染めながら愛撫していく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ……舌が、す、凄くいい……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ヴェルの小さな口いっぱいに頬張られた俺を、ヴェルの熱い舌が辿々しくなめ回していく。その快感は凄まじく、一気に射精感が湧き出してきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あむ……ん……もっと、頑張る……ん……わね……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "う……く……っ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺に奉仕しようと、慣れない舌で懸命に頑張るヴェル。それだけでも俺を興奮させるには充分だ。\nしかも、今俺の目の前にはヴェルの恥じらう場所が突き出されている。\nその下着姿だけでも目に焼き付きかねないのに、その下の部分すらもがうっすらと見えるようだ。その興奮は相当だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "じ、じゃあ、俺も……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "このまま見てるだけで満足できるはずもない。俺は下着の上から、ヴェルの秘所を左右に開いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "それだけで、ヴェルは俺から口を離し、小さく喘ぐ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ、だめ、ヒメ。あんまりやられちゃうと、し、集中できなくて……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "俺も好きにしていいんだよな。だから、お互い気持ちよくなろう", "speaker": "姫"}, {"utterance": "も、もう……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "真っ赤になりながら、ヴェルは再び俺を咥える。けれど俺も、ただ奉仕されるだけじゃあガマンできない。\n自分の行為で感じてしまっていたのか、それとも、俺が開いたことで中の蜜がこぼれてしまったのか、ヴェルの下着にはヴェルの形にシミが出来ていた。\n俺はその上から、ヴェルの一番敏感な豆粒を、ぐりぐりといじる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あんっ……や、そ、そこ、は……上からぐりぐり、だめぇっ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "やっぱりここは本当に弱いらしい。ヴェルは再び俺を離すと、大きく喘いだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ち、力はいんなく、なっちゃう……っ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そんなヴェルが可愛らしすぎる。メイド姿のヴェルの、もっと恥ずかしい姿が見たい。俺はそんな欲望に素直になると、ヴェルの下着をズリおろした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃんっ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "さらけ出された自分のものに、ヴェルが可愛らしい恥じらいの声を出す。\n左右に開かれたそこは蜜に濡れ、テラテラと輝いて見えた。そのまま、下ろされた下着との間に、数本のいやらしい糸が引かれている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あれだけでも感じてくれてるんだ……ちょっと糸引いてるのがやらしい……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "や、あ、見ないでっ。そ、そういうのはダメ!汚いからっ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "全然平気だよ。それに、こっちももうこんなに濡れて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "秘裂の中に舌を這わせる。同時に、ヴェルは大きく天井を仰いだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふあっ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そのまま、秘裂に沿って舌を動かしながら、一番前の部分へと持って行く。\nそして、奥の方に隠れた突起を、舌でほじくり返すように愛撫した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、や、だめぇ……そ、それは一番敏感……やぁ、出さないでっ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "身体を震わせながら、必死に耐えようとするヴェル。それでも、蜜の量は増え、響く嬌声も更に甘くなっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "も、もうっ。だったら、わ、わたし、だって……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "さすがに、やられっぱなしではダメだと察したのか、ヴェルは必死に堪えながら、俺への愛撫を復活させた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んむ……あん……んぅっ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "亀頭の部分をたっぷりの唾液と共になめ回し、そのまま裏の方へと向かう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あむ、む……んんっ!!や、ああんっ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そして今度は、舌先で鈴口を。先走りを舐め取り、更にその奥にあるものまで残さぬように吸い上げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……し、舌先、は……くうっ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "目の前にあるヴェルの秘裂と、下半身への強烈な愛撫。俺の興奮は最大限にまで高まっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んんっ……あ、あむ……んぅっ……んん!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "俺の愛撫を耐えながら、ヴェルは俺を感じさせようと必死に口を動かしていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う……く、あ、も、もう!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その拙い動きが、逆に俺を感じさせる。そして何より、ガマンするよりもヴェルの口へと解き放ちたい。そんな欲望が俺を支配していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "俺はヴェルの中へと、思い切り欲望を放出する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あう……と、止まらない……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その量は、考えていたよりも遥かに多く、ヴェルの口いっぱいに噴き出されていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、んぐっ、ん!んん……ん、うっ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そしてヴェルは、少しも迷わずにそれを飲んでいく。\nさすがに量が量なせいか苦しそうではあるものの、ヴェルは一生懸命に、俺を飲み干していった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……凄いたくさん……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "やがて、ようやくすべてを飲み干したヴェルが、俺から離れる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "で、でも、ヒメの……飲んじゃった……え、えへへ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "恥ずかしそうに、けれど嬉しそうに笑うヴェル。なんていうか、本当に奉仕の似合う子だなあ、と思う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "無理しないでいいのに……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "無理じゃないもの。私がね、飲んでみたかったの。ヒメのことは、全部知っていたいもの", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "相手が俺だから。そんなヴェルの気持ちは本当に嬉しくて、出し切ったはずの俺を、再び興奮させていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それでは、ご主人様……いかがでしょうか", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "まったく目が離せません。凄い光景です", "speaker": "姫"}, {"utterance": "相も変わらずご奉仕モードのヴェルは、萎えようとしない俺を、やっぱり自分から満足させようと騎乗位の形に跨った。\n自ら捲ったスカートの中、下着はもう脱ぎ去っており、その濡れた割れ目がハッキリと見える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えっち。あ、あんまり近くでは見ないでね……恥ずかしくて動けなくなっちゃうから……\nでも、さっきあんなに出したのに、もうこんななのね……ヒメ凄い……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "この体勢のせいで、更に興奮してしまっている自分に改めて驚く。さすがのヴェルも、それを見てちょっと驚いていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "目の前でヴェルのこんなの見させられて、ならない方がおかしいだろう。これからの期待もあるし……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そ、そう?それじゃあ……応えないと、よね", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "このヴェルの中にまた入れる。ヴェルの身体を味わうことが出来る。その期待だけでも、俺の昂ぶりは凄かった。\nそんな俺の答えが嬉しかったのか、ヴェルは可愛らしく笑うと、俺を自らの入り口へとあてがう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、頼む", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それじゃあ、ご主人様の……寵愛、いただきます……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そして、しおらしくそう言うと、俺を飲み込み始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "く……ん、んっ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "前回ほどではないものの、やはりキツイ入り口を、怒張しきった俺がズブズブと入りこんでいく。\nヴェルはそれを、少し苦しそうに受け入れていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まだ痛むのか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ううん、痛みはほとんど……まだ、私の身体が行為に慣れてないだけ。この世界じゃあ、まだ二度目だもん", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "確かに。一度いれただけで慣れるはずがない。つい先日までは、本当に未経験の身体だったわけだし。\nだけどそれでも、ヴェルは腰を止めようとはしなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でもね……う、くっ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "その一番深いところまで、俺を一気に埋めてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほら、大丈夫、でしょ。私の身体が、ヒメの身体を受け入れないはずないもの♪", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "俺が入りきった瞬間、まるですべての苦痛が無くなったかのうように笑顔になるヴェル。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お味の方は、どう?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そんな質問への答えはもちろん決まっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……すぐにでも出そう……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "まるで俺のためだけにある場所のように、俺の感じる場所、弱い場所をピッタリと締め付けてきている。\nこうしてジッとしているだけでもかなり辛い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もう、私のご奉仕を何もされてないのに出さないでね。寂しくなっちゃうから", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルはクスと笑いながら言うと、その胸元へと手を運んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……それじゃあ、こちらの方も、どうぞ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そうして開かれたメイド服の中から、ヴェルのバランスのいい膨らみが、ブラに包まれたまま姿を見せる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大きさじゃ、ノートや紅に負けるけど、形とかは結構いいと思うの", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ちょっと恥ずかしそうに言いながら、対抗してか、その胸を突き出すように見せるヴェル。\nそれは大きいとかそれ以前に、ヴェルの胸だという価値を持っている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もちろん。ヴェルの胸、俺は凄い好きだよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は腕を持ち上げると、下からヴェルの胸を揉む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、んっ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "柔らかい膨らみが、俺の手の中で大きく形を変えると同時に、ヴェルの口から甘い鳴き声がこぼれた。\nその可愛らしい声をもっと囀らせたい。そんな気持ちで、俺は円を描くようにヴェルの胸を揉みしだいていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "も、もう……その優しい触り方、ず、ずるい……\nこの触り方されると……わ、私、凄い、感じちゃって……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ああ、分かるよ。触った瞬間、中が凄い濡れた", "speaker": "姫"}, {"utterance": "結合部から、蜜が溢れているのが見える。もしこのまま腰を動かせば、驚くくらいの快感が襲ってくるだろう。それを考えると少し怖くもある。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "私の身体は、ヒメっていう存在に感じちゃうんだもん……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "あくまでもそんな可愛らしいことを言ってくれるヴェル。その言葉が、更に俺を興奮させ、腕の動きを大きくさせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……あ、い、いい……ヒメの指が……私の胸を撫でていくの……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "膨らみの表面を撫でさするように愛撫しながら、中心にある固い突起の部分を爪弾いてやる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぁ……と、飛んじゃいそう……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "それだけでも、ヴェルは気持ちよさげに身体を震わせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、されてばかりじゃあ、奉仕の意味ないものね……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルは笑みと共に言うと、腰を大きく上下に振る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うあ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あまりに激しい快感が走り抜け、思わず放ってしまいそうになるが、どうにかそれを抑えこんだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、いきなりそんな激しいのかっ。あ、あやうく出るとこだったぞ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だがヴェルは、そんな俺の言葉を聞かずに、腰を動かし続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んんっ……こ、これ、凄くてっ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "思い切り濡れているためか、前の扉での経験の蓄積のせいか、ヴェルは感じながら、懸命に腰を動かし続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "私の中で、お、大きくなってく……あ、ああんっ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "な、や、やめっ。ただでさえこんなギチギチに締められてるのに!う、あ、ああ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "容赦のないその責めに、俺は必死に自分を抑えようとするものの、正直どれだけもつか分からない。\n今すぐに放ってしまってもおかしくない、それほどの快感だ。このままじゃあ、ヴェルが達するまでも保ちそうにない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だったら、こっちの方、も……\nう、わ……失敗したぁ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "直接胸を、と考えブラをズリ上げさせたものの、はっきり言って大失敗だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヴェルに合わせて揺れまくって……い、いやらしすぎて興奮する……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ブラの下からこぼれ落ちた膨らみは、ヴェルの上下運動に合わせてブルブルと揺れてしまう。\n俺の位置からのその光景は、あまりにもいやらしすぎた。見ているだけで肉棒が反応しているのが分かる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……あ、ああ……ヒメが奥にあたると、凄いの……ぞくぞくって、背中が震えて……声が、でちゃう……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "だがそれでも、何もしなければもう達してしまう。俺は必死に手を伸ばすと、その揺れる胸を、直接掴んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んん!あ、また!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "動きに合わせて揺れる胸を揉みしだきながら、その尖塔を指先でつねる。ヴェルは激しく天井を仰ぎ見ると、喘いだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だめっ!つねっちゃ、や!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "それでも動きは決して緩くならない。ぐっちゃぐっちゃと響くいやらしい水音に、俺の理性もいつしか沈み込み、ただ愛撫し、されるだけとなる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……ああん!!や、あ、い、いかがです、か、ご主人さま……わ、わたしのお味、は……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "最高に決まっている。けれど、そんな言葉すら言うことができなかった。\n俺はただ、一秒でも長くこの快感を味わいながら、同時にヴェルを感じさせるために堪え続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "も、もう……あ、あ、ああっ……や、あ、だ、め!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "だが、そんなヴェルの方も、やはり保たなかったらしい。ガクガクと震えながら、その背を大きく反らし、そして、喘いだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、や、あ、ああああああああっ!!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "びくんびくん、と激しく痙攣するヴェルの秘洞。その反応に耐えられるような力はもう残っていない。\n俺は耐えに耐えきった証を、思い切りヴェルの中へと解き放った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……ご主人さまの、いっぱい……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "どこかうっとりとしたような表情で、ヴェルが俺を見下ろしている。そんなヴェルの姿に見とれながら、俺も欲望を吐き出し続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もっと……もっと下さい、ご主人さまぁ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "白いそれは、ヴェルの中では既に入りきらず、結合部からあふれ出している。\nそれでもまだ吐き出し続ける快感。俺とヴェルは、互いの身体がもたらすそれに、染まりきっていた……。\nそれからしばらくたち、少し回復したところで、俺はヴェルをベッドの上に寝かせていた。さっきはヴェルに頑張ってもらったから、今度は俺のターンだ。\nケープとリボンとニーソだけ、というあられもない格好。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あの……本当に、これで……?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "しかも、自分の手で、その恥ずかしい場所を開かせている。こうして見ているだけで、俺の下半身がまた昂ぶっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ。今のヴェル、凄いいやらしいよ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だ。だって……こんなところ、じ、自分でだなんて……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "さすがに真っ赤になって恥じらうヴェル。それでも、俺のためだからといって隠そうとしないところが本当に可愛い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヒメがたくさんこぼれちゃって……あ、見ないで……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルと俺、二人の身体から放たれたものが、ヴェルのそこからボタボタとこぼれ落ちていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、隠そうか……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は、ヴェルのあられもない姿にすっかり回復しきっている俺を、そっとあてがった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んん!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "その最奥まで、抵抗もほとんどなく俺が飲み込まれていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "さすがに今回はスムーズに入ったな。こんなに濡れてるんだし……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "三度目で慣れてきたのか、それともさっきの行為で濡れているためか。\nどっちにしろ、今のヴェルはもう準備が出来ているということだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……だめ……ヒメがお腹にいるだけなのに……わ、私、ぞくってきちゃう……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "特に動いているわけでもないのに、ヴェルは気持ちよさげに身体を震わせる。俺の方も、こうして中にいるだけで震えてしまいそうになる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ……動くぞ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ん……あ、はぁ……ああ……んうっ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "熱く濡れきったヴェルの中を、ひたすらに前後する。絡みつくようなヒダを引き剥がしながら抜くと、今度はそれを捕まえるように押し込んだ。\nその度にさっきの行為の証がぐじゅぐじゅと溢れだし、淫靡な音をまき散らした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だめっ!イったばかり、だから……も、もう……!やあ!び、敏感すぎてっ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "始めから強めの運動に、ヴェルは大きく喘ぎ、叫ぶ。\nそれだけ感じてくれてることが嬉しくて、俺は更に動きを強める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひゃんっ!や、あ、ああ!くる、もうきちゃうのっ!ダメ!ダメ!!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "俺もだ……ヴェルの中、さっきより熱くて……ドロドロで……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "更に溢れてくる蜜と上昇するヴェルの体温のせいで、そこはもう灼熱の壺だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "精神ごと溶けそう、だ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺のすべてが溶けて、そのままヴェルと混じってしまう。そんな快感が全身を包む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わ、わたし、もう、溶けてる……や、ヒメが、気持ちよくて……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルはもう限界だった。さっきあれだけ激しく動いたせいもあるのかもしれない。\nそしてそれは、俺も同じだ。俺のためにあると言って間違いないだろうヴェルの秘裂。その中を全力で蹂躙し続ける。\n身体の奥から溢れてくる射精感に、もう意識は支配され、このままヴェルを犯したい。俺の欲望で塗りつぶしてやりたい。そんな考えでいっぱいになる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヒメ、ヒメ!ごめんなさい!も、もう!や、あ、あ、ああ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ただ熱く、甘く喘ぎ続けるヴェル。その顔は快感に満ちていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、出すぞ、ヴェル!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はいっ!出して!お願い!ああ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルの秘洞が強く締まる。それと同時に、俺は一番深い部分へあたるようにと、思い切り腰を突き出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うあああ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そして、今日三度目の爆発が、ヴェルの中へと放たれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああああああああああああぁぁぁぁっ!!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルも大きく身体を震わせながら、今日二度目の絶頂に達していた。\n俺はそんなヴェルの中に突き立ったまま、びゅくん、びゅくんと痙攣しつつ、更なる欲望を放っていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え……ヴェル……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "と同時、俺は気づいた。ヴェルの身体から吹き出している、その液体の存在に。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え?あ、や、やあっ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "放心しかけていたヴェルだが、俺の言葉に気がついたらしい。\n秘裂の中、上の小さな穴からちょろちょろとこぼれている、温かな液体。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、なんで、や、ダメ!ダメ!止まって!\nご、ごめんなさいっ。やぁ、からだに力、はいんない……だめ、いやあ、見ないでっ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "必死に止めようとしているものの、どうやら身体が完全にイッてしまっているらしい。それは止まらず、俺の身体にこぼれ続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あう……や……いやぁ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "俺の射精もまだ止まってはいない。俺はヴェルの中へと白い欲望を放ちながら、ヴェルのちょっとだけ黄色い液体を浴び続けていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……え、えへへ……ヒメ、いっぱいでた、ね……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "あ、ああ……三度目なのになあ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺とヴェルの放出は、お互いほぼ同時に終わっていた。\nそしてヴェルは恥じらいから、俺はそんなヴェルに何を言っていいかわからず、微妙な空気が流れている。\nいやまあ、ヴェルのだし、イヤということはないわけで……しかもああいう恥ずかしいシーンを見れるというのは男としては悪くない気もしてしまうわけで。\nとはいえ、ヴェルの方はさすがにそうはいかないようで。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その……いっぱい、かけちゃった……わよね?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "い、いやその……ま、まあ、大丈夫じゃないかなあ\nヴェルのだし、その、いやじゃないから……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "え、えへへ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "お互いになんと言っていいのか本当に分からず、俺達はただ苦笑しあっていた。\nとりあえず、シーツ交換しないと。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ヴェル"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "034705ah_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "え、えへへ……やっぱり、いざとなると恥ずかしいですね……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ベッドの端に腰掛けながら、ノートは恥ずかしそうに俺を見ていた。\nなんていうか、初めてじゃないとはいえ、まだ二回目だ。慣れてるわけでもないし、女の子であるノートは恥ずかしいに決まっている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "で、でも、決してイヤじゃないので、その……姫くんにお願いしてもいいですか……?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "それでも、こういうことを言ってくれるということは、本当に俺を想ってくれているということなんだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "服の脱がし方とかよく知らないけど、いいのか……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はい……お願いします", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "恥じらいながらのその言葉に、俺は興奮を隠せなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……こんなアップで見ることになるとは思わなかった……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "苦労しつつもノートに教えてもらいつつ上着を脱がせば、ギュッと中身の詰まったような豊かな乳房と、それを包み込む清楚なブラとが姿を見せた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "下着つけてこれなのか……はは……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その迫力に思わず呟いてしまう。そんな俺の反応にノートは顔を赤らめた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、はい。なぜか育っちゃいました……もうちょっとアミちゃんにあげられればな、って思ったことも……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "それ言うと、多分アミア凹むから注意な", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その場でノートのこと押し倒しそうだもんな、アミアなら。\nだけど、本当に凄いな、これ……。\nこれだけのものを見て触れるのが俺だけだということが、改めて嬉しく感じる。本当に、俺のためにあるみたいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まるで俺のために大きくなってくれたみたいで嬉しいな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、だったら、ボクも嬉しいです。姫くんに喜んでもらうためなら……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "何気ない俺の言葉に、小さく笑ってくれるノート。本当に嬉しそうなその笑みは、俺を赤らめさせるのには充分すぎた。\n俺は、その膨らみをそっと包むように揉み上げてみる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "小さな喘ぎと共に、手にずっしりとのしかかる重量感。これなら本当に肩凝るだろうなあ、なんて思ってしまうほどだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ブラの上からでも、こんなに柔らかい……\n本当に、この胸を俺が好きにしていいんだよな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "これだけのものを持っているノートみたいな美少女、そういないだろう。それを、俺が自由に楽しませてもらえる。それだけで心躍るものがある。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "姫くんだから、ですよ。それに、この前だって、お風呂でもう好きにしてます。クス", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "……そうでした、すみません。あの時はちょっと興奮しすぎまして……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "今日は、いいんですか……?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "……いいのか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "何かを期待するかのような目で俺に尋ねてくるノート。期待に、思わず聞き返してしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "忘れちゃいました?ボク、お母さんから姫くんにプレゼントされちゃったんです。ボクの身も心も、どこだって全部姫くんのものなんですよ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "微笑みながら、自分を差し出してくれるノート。その微笑みは、正直ずるすぎた。\nその薄いブラを上へとズリ上げると、魅力の凝縮した膨らみが、まさにポロン、とこぼれ落ちてきた。\nなめらかでいて、そして柔らかそうなその乳房に、思わず見とれてしまう。\nその先端も、この先を期待するかのように硬くなっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……乳首、もうこんなになってるんだ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はう……ごめんなさい……はしたない子です", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "俺に指摘され、しょぼんとしてしまうノート。こういうところがノートの魅力だと思う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、むしろ可愛いし\nそれに……やっぱり直接見るのは凄いな……大きさもだけど、柔らかそうだ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は吸い寄せられるように、その膨らみへと手を這わせた。そのまま静かに揉みしだいていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……は、んんっ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "俺の手よりも大きな膨らみが、軽い力で簡単に形を変えていく。\nその弾き返そうとする弾力と、手がそのまま埋まってしまいそうな柔らかさ。相反するその感触に、俺はその胸を楽しみ続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ……姫くんの手は、優しくて、あったかくて……でもちょっと強めなところが好きです……\nもっと……愛してほしくなります……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そんな俺の愛撫に、ノートは気持ちよさげな声で応えてくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、俺もノートのこの胸、大好きだ。もっともっと、ずっと触っていたくなる\n本当に、手が吸い付くみたいで離れてくれない……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "これだけのボリュームにこの柔らかさ。一度触れたら、本当に離したくなくなる。\nこのままずっと揉み続けていたい、そんな欲望の赴くままに、俺はノートの胸をもてあそんだ。\nが、そんな俺を、ノートは甘く喘ぎながらも遮ろうとする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、あ、ああ……で、でも……あふ……そ、そこだけでいいんですか……?\nボ、ボクはもう……んんっ……し、下の方も……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "女の子にとっての一番の神秘とも呼べる場所。ノートのその場所を、男が気にしないでいられるはずもない。\nしかもそれを、本人の口から言われてしまっては、さすがにガマンもしきれなくなる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そう言われちゃうと、ガマンできなくなるよな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は、ノートのすべてを楽しませてもらうことに決めた。\nベッドの上に、押し倒すようにノートを横にさせる。そのままスカートの部分を取り除いてしまえば、ノートらしい清楚な下着が姿を現した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もう、こんななんだ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その中心部分は、すでにシミが出来ており、少し広がりつつあった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふえぇ……い、言わないで下さい……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ああ、そうか。さっきのはしたないって……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……はい。ごめんなさい……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "さっき胸を晒した時点で、既にこうなっていたってことか。そういえば、穿き替えてきたとか言ってた気がするし……それがもうこんなに。\nそれだけ、俺との行為を期待してくれていたってことか……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、全然嫌なことじゃないから。でも、だったらこの下はもっと……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そう考えただけで、俺の下半身が昂ぶっていく。\n予想してしまったら、もうダメだった。この薄い布の下、ノートの一番隠したい場所を、間近で見たい。\nその白い下着へと、俺はそっと手をかけた。\n横にずらせば、ノートの綺麗な秘裂と、銀色の柔らかいヘアが顔を覗かせる。\nけれどもそこは既に染みだした蜜で塗れており、ヘアも貼り付いてしまっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわ……もうびしょびしょになってる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、あまり見ないで下さい……\nそこは……あの、は、恥ずかしいです……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "さすがにこことなると、胸のようにはいかないらしい。顔を真っ赤に染めながら、視線を逸らしているノートが可愛らしい。\nそれでも拒否することなく、羞恥に耐えながら見せてくれている。ノートにとっては相当なことだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、凄い綺麗だけどな……ほら……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は、そんなノートに微笑みかけながら、そっとその秘裂に指を押し入れた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んあぁっ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ノートの小さな唇から、強い喘ぎが響いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……あ、ああんっ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そのままちょっと上下に動かすだけでたくさんの蜜がこぼれ、ノートの声が激しくなっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ちょっと開くだけでこんなに溢れてくるんだ……凄いぬるぬるになってる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はぁ……あ、んんっ!姫くんの指だから、ですっ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "柔らかい肉壁をさすりながら、俺は指を下降させていった。そこにあるのは、俺によって開かれたノートの入り口。\n俺はその周りを、焦らすようにゆっくりと撫でていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "も、もっと、姫くんに……ふぁ、ああんっ!や、あ……感じさせて……んあぁ!ほしくて……!!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ああ……なら、これはもういらないよな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、う……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "横にずらしていただけのショーツを、俺は完全にはぎ取った。ある、というだけでも安心感は違ったのか、ノートの顔はより真っ赤に染まっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もう、あんなだったし……それにこれからは……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はい……メチャクチャに、して下さい……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "俺は、その言葉に応えるように、ノートの中へと人差し指を埋めていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ゆ、指、入れちゃ……っ\nは、あ……や、ああんっ!!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "埋もれていく指に合わせるように、ノートが激しく喘いでいく。そして、中から溢れてくる蜜の量も、格段に増えていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まだまだ溢れてくる……それに、ここもこんな膨らんで……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そのまま親指で割れ目の頂点部分、隠れた敏感な突起をいじらせると、ノートは身体を弓なりに反らせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、う、あ、や、ふぁ、あ、あああっ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そしてそのまま、人差し指の抽挿を繰り返す。少し速めに、そしてリズミカルに。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ、あぐ!き、きて……ゾクゾクって……き、きてて……あ、や、ああっ!\nダメ、ダメ!も、もう、真っ白で……ん、あ、ああっ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "びくびくと身体を震わせ、その乳房を揺らしながら、ノートは激しく声をあげた。肌が上気し、こぼれる蜜がシーツを汚していく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こことか、この前、凄く感じてた……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ぷっくりと膨らんだ敏感な突起を、更に強くなぞりあげる。瞬間、ノートの身体が大きく跳ねた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひっ、あ……は、あ、ああっ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "大きく天井を仰ぎ見ながら、感じ続けるノート。その股間からはピチャピチャと水音が響き、もう感じきっている。\nその身体をすべて俺に任せ、俺の指が動くままを、素直に感じてくれている。\nそして、一際大きく、ノートが鳴いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あああああああっ!!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "え?うわっ。す、凄い……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そして、絶頂と同時に、ノートが吹いた。\n大量の潮が、ノートの奥から吹き、シーツをビショビショにする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "聞いたことあったけど……こんなに吹くんだ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "初めてのその光景に、俺は想わず呟いていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ノート、本当に大丈夫か?凄く辛そうにも見えるけど……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ベッドの上で四つん這いになったノートに、改めて尋ねてみる。ノートは、イッた直後のせいか、まだどこかポーッとしていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……だ、大丈夫です……むしろ、その……あ、あんなところを見せちゃって……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "それでも、さっきのがさすがに恥ずかしかったんだろう。俺と目を合わせようとせず、真っ赤になったままで俯いてしまっている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……でも正直、興奮した。おかげでその……ここはこんななわけで……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "前回以上に、硬く怒張したそれを、ノートの入り口へとそっとあてがう。もう限界と言ってもいいくらいに昂ぶっており、このままじゃ収まってくれそうにない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いいか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はい……でも、その、イってしまったばかりでちょっと敏感みたいで……\n優しく、して下さい……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "俺は頷くと、ノートの中にゆっくりと入っていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……あ……は、入ってくる……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "初めての時とは違い、ノートはキツイながらも抵抗なく俺を受け入れてくれた。\n前回同様狭い秘洞に俺の肉棒が遠慮無く沈み込んでいく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "凄い……姫くんが……ボクの中に……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "熱く火照ったその中は、先ほどまでの行為による蜜で充分に濡れており、俺をしっとりと受け止めてくれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ノートの中……もうドロドロで凄い……\nギチギチにキツイはずなのに……ずぶずぶ入っていっちゃう……濡れたまま、俺を締め付けてきて……\nうぁ……本当に、溶かされてるみたい、だ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "この中にいるだけで、ノートの身体に取り込まれてしまいそうな快感。少しでも動こうとすれば、容赦なく搾り取られてしまいそうな気がする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ボ、ボクも、ですっ……姫くんの、熱い、のが……お腹の中をかき分けて……\nあ……ダメ、です……も、もう感じちゃって……背筋の震えが……止まってくれない……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "一番深い部分へと辿り着くと、それだけでノートの身体が震えた。\n前よりも柔らかさを感じるこの場所は、俺を感じさせるためにあるとしか思えない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "動かすぞ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺はゆっくりと腰を動かし始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひゃああんっ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "この濡れ具合なら、と思い、少し強めに動かすと、途端にノートが声をあげる。\nキツイのにスムーズに動ける体内。抜こうとする俺をノートのヒダが貼り付きながら絞り、入ろうとする俺を、キツク締め上げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だめです、これ……か、感じすぎ、ちゃうっ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "二人の粘膜部分が互いを擦りあい、俺達は快感に身体を震わせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、ああっ……ぶるぶるって、お腹の奥が震えて……や、あ、ああんっ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "お、俺も……これ、も、もたないっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ゾクゾクと身体が震えて、勝手に射精感が高まっていってしまう。今すぐにも発射してしまいそうになる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こんなキツイのに……ぬるぬる締め付けてきて……し、搾り取られる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ひ、あ、ひゃ、ん、んんっ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "激しく、甘く鳴き続けるノート。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ、も、もう、イ、イっちゃう……イっちゃいますっ!\nい、一番深いところが、コツコツって……あ、あ、ああっ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "その奥に俺の先端がぶつかる度に、大きく仰いだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ダメぇっ。も、もう、ガマン、できな……や、あ、い、いい、ですっ!気持ち、いい!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そんなノートの声が、俺の方も昂ぶらせていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺も、もう、イク!が、ガマンとかしないで、も、もう出す、ぞ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "もうガマンなんてしていられそうにない。すぐそこまで来ている限界に、俺はただ従うことに決めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はいっ、はい!も、もう、下さい!お腹の中に、ひ、姫くんをっ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "白く狭く染まっていく視界の中で、ノートのいやらし声だけが聞こえてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、ぐ、あ、あひ、きゃうんっ……あ、あう、ん、あ、ああっ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そして、一際強く、その最奥へと打ち付けた瞬間、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひ、あ、ああああああああああっ!!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ノートは達した。激しい嬌声が響き渡る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、くうっ!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それと同時、俺も熱いノートの体内へと、同じように熱い欲望を放出させていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふえ……す、凄かった、です……\n力、入りません……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "どくどくと溢れる精をノートの中へと注ぎ込み続ける。\nノートはそれを受け止めたまま、ただ放心していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お、俺も……その、まだ止まらない、し……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "お腹の中、入り切りません……姫くんの愛情は、いつも満タンです……\nでも、気持ちいい……です", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "その量が多すぎて、結合部から溢れ出す。\nそれでもノートは、俺の放出を気持ちよさげに受け止め続けていた。\nそして、ようやく収まったそれを、ゆっくりと引き抜いていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……やっと、か", "speaker": "姫"}, {"utterance": "正直、いきなり激しくやり過ぎた気もする。かなりきつかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あう……た、たくさん、溢れてきてる……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そんなノートの言葉に、え、と見下ろせば、俺が抜き取られ、ぱっくりと開いたままのノートの中から、二人の混ざり合った液体がこぼれ落ちてきていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えっと、何か拭くもの……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だ、だめです。さすがに、あの、そこまでやられちゃうと。ボク、恥ずかしくて……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "でも、俺の所有物なんだろ?動けないみたいだし……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……もう。姫くん、ずるい言い方ですよ、それ……\nで、でも……だったら、お願いします……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "真っ赤になって、それでもどこか嬉しそうに言うノート。俺はその願いを承ると、近くにあったティッシュの箱を手に取った。\n終わった時のノートの顔は、羞恥で死んでしまいそうなくらいだったことは付け加えておこう。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ノート"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "034705bh_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "その……これで、いいですか……?", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "リボンとベストを脱いで、ベッドの上に横になるウルル。恥ずかしそうに俺を見上げるウルルは、いつもよりどこか大人っぽく感じた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんていうか、このウルルを脱がしていくってだけで、興奮しちゃうな……俺、ロリコンとかじゃないはずなんだけど", "speaker": "姫"}, {"utterance": "もう。にいさま、ウルルは充分大人ですよ。160歳なんですから", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "あー、そういえばそうでした", "speaker": "姫"}, {"utterance": "正直、ウルルを見てると今一つそんな感じがしない。人族と変わらないように見えちゃうんだよな。\nまあ、そんな可愛いところが、ウルルの一番の魅力なんだろうけれど。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ま、まあ、竜族の中では、かなり若い方ですけど……\nあの、初めての時は、ウルル、痛がってしまって、にいさまもあまり気持ちよくなかったと思うんです\nですから、今日は、存分にウルルを楽しんで下さい。ウルル、どんなアブノーマルな行為でも、にいさまだったら受け入れて見せますっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "……そのセリフ、オペラさんに習っただろ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "うにゃっ!?ど、どうして分かったんですか!?内緒にって言われてたのにっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そりゃあねえ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ほんと、相変わらずだなあの人は。お願いだから真っ直ぐ育ってくれよ、ウルル……。\n俺は心の底からそう祈ると、ウルルのブラウスに手をかけた。\n左右に開かれたブラウスの下からは、ウルルの可愛らしい胸が覗く。正直、ブラをつけてないというのがかなりポイントだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えへへ……ちょっと、恥ずかしいです……\nちっちゃいですけど……ちゃんと女の子してますよ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ああ、もちろん分かってる。それに……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は笑顔で言うと、その膨らみを優しく揉んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にゃんっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ここが、こんな風に感じやすいっていうことも", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は言うと、そのまま胸を愛撫し続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……ん、はぁんっ……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ふにふにとした感触は健在で、片手でも収まるくらいのサイズが本当に丁度いいと思う。\nその先端で息づくピンクの先端。俺はそれを指でつまむと、クリクリとつねった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、さ、さきっぽだけいじるのは、ず、ずるいですよぉ……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "いや、こっちも充分楽しむつもりだよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "片手で乳首をいじりながら、もう片方の手で、もう一つの胸を揉みしだく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こんなに柔らかくて……気持ちいい……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "出来るだけ優しく、そして楽しむように手を動かす。ウルルの体温が柔らかさと一緒に手のひらを通じて伝わってきて心地いい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……ん、あ……にいさまの手が……き、気持ちよくて……すごいです……\nふぁ……あ、ああん……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そして、そんな俺の愛撫に、ウルルが可愛らしく鳴く。その声を聞くだけでも、下半身が反応してしまいそうだ。\n……竜族の人達の気持ちが本当に分かるな。\nそんなウルルの、もっと恥ずかしい姿を見たい。俺は不意に湧き上がってきた欲望に素直になると、今度はそのスカートへと手を伸ばす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……も、もう、にいさま。いきなりはずるいです……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ちょっと恥ずかしそうな顔で、けれど決して嫌がらずに俺へと微笑んでくれるウルル。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、もっと大人な下着の方が興奮しますか……?", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "いや、そういうのは絶対にウルルには似合わないんじゃないかなー、と。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "オペラに、部屋を出る前に穿き替えさせられたんですけど……にいさまだったら絶対こっちだって……違うのにすればよかったですか……?", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "いや、こっちでピッタリだとは思うんだけど……俺だったらっていうのは後で戦う必要があるなオペラさん\nむしろオペラさんの方だろ。これが見たかったの", "speaker": "姫"}, {"utterance": "でもまあ、こういう可愛いのこそ、やっぱりウルルだよな。凄く似合ってて、可愛い。\n実際、目の前のウルルの姿に興奮してしまっているのは事実だ。\n幼さではなくて可愛さ。これがウルルの最大の武器だと思う。実際、俺もその魅力にハマッてしまっている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、こっちも少し、な", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その可愛らしいショーツに隠れた大人の場所を、少し楽しませてもらおう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、はい……どうぞ……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そんな俺の行為を、ウルルは拒否しなかった。\nショーツの上から、その小さな割れ目をそっとなぞる。と同時に、ウルルの身体が小さく震えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……今、びくん、てきちゃいました……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "恥ずかしそうに言うウルル。俺はそのまま、まだ幼い秘裂の中をゆっくりと味わっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にいさまの指で……身体がふるえちゃいます……ん、あ……は……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "淡い嬌声をこぼしつつ、本当にか細く身体を震わせるウルル。その秘裂のあたりのショーツが、少しずつ湿ってくるのが分かった。\nそれはやがて湿り気ではなくシミとなり、くちゅ、っという音を立て始める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん……これなら……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "もう充分に濡れている頃だろう。俺は確信すると、その可愛らしいショーツを少しズリ下ろした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んんっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "俺の視界にそこが晒されると同時、ウルルは羞恥からか、目をギュッと閉じて身体を硬くした。\nピッチリと閉じきった秘裂からは透明な蜜が滲み出て、周囲を濡らしている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "少しだけ、もう濡れてるな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "下ろしたショーツとの間には、既に数本の糸が張っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、はい……にいさまを受け入れるため、ですから……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "……この中、触ってもいいか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はいっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "恥ずかしいのを必死に堪えながらの肯定。俺は、その割れ目の中へと直接指を這わせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああっ!!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "充分に火照ったそこは、敏感になっていたらしい。ウルルが一際大きな喘ぎ声をあげた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……もうこんなに熱いんだな、ウルルの中……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "熱く濡れそぼったその中を、上下に、上下に指でなぞる。それだけでウルルは身体を震わせ、可愛らしく喘いでいった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、あ……はぁ……はぁ……あ、びりびり、ってきます。す、凄い……\nにいさまの指も、あ、熱くて……きゃうんっ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "割れ目の中全体を、まるでかき回すみたいに指で責める。尿道の穴や、秘洞の入り口。その周辺もたっぷりといじり、そしてまたかき回す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ウルルの中、かき回されちゃって……や、あ、どんどん、出てきちゃうっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ああ、凄い……ウルルの中、もうトロトロだ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "すっかり粘着性の高くなった蜜は、俺とウルルの間にも糸を張った。ウルルの未成熟な体型が見せる女としての身体。その光景に、俺はより昂ぶってしまう。\n女としてのウルルを感じてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "に、にいさまは、どうですか……?\nにいさまのは、もう……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ああ、俺ももうガチガチだよ。ウルルの身体をこれだけ触ってるんだ、ならなきゃおかしい", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ズボンの中で、痛いほどに硬くなっている自分自身。さすがにこのままなのはちょっと辛い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "で、でしたら、あの、ウ、ウルル、にも……っ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルは、いつになく強い口調で、俺にそれを求めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あはっ。にいさまの、です", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "熱く滾った俺をズボンから取り出し、ウルルは宝物のように大切に両手で持った。\nなんていうか、既に少し先走ってしまっているのが恥ずかしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その……無理はしないでいいんだぞ?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "いえ、ウルルがやりたいんです\nちゃんと、にいさまのすべてを知っておきたいんです", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルはむしろ嬉しそうに言うと、俺のそれを口元へと運んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "で、では、頑張ります。もしおかしかったら言ってください", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そして、そっと、その可愛らしい舌を伸ばす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぴちゃ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "その熱く濡れた舌先が、俺の敏感な先端部分を這う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわ……ぞくって、きた……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ぴちゃ……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そしてゆっくりと、その範囲を広げていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぴちゃぴちゃ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ざらざらとした舌の感触が俺の亀頭部分をゆっくりとなめ回し、ゾクゾクと背筋を震わせていく。\n股間の根本部分に、何かが徐々に込み上がっていくのが感じられた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ど、どうでしょう?", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "俺への愛撫を続けながら、チラリと上目遣いで聞いてくるウルル。正直、気持ち良すぎてあまり声を出せそうにない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ……熱いウルルの舌が……たまらない……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "どうにかそれだけ言うと、ウルルは本当にニッコリ笑い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えへ。よかった、それじゃあ……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "更に舌の動きを激しくする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぴちゃ\nぴちゃぴちゃ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "あ……うく……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "敏感な部分だけでなく、裏側の筋の方までじっくりと責めていくウルル。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これ……ほんと、凄いな……ゾクゾクして……たまらない……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ドクドクと集まってくる欲望に、自然と声を漏らしてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぴちゃぴちゃ\nぴちゃぴちゃぴちゃ\nはぁ……ん、んむ……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "本当に丁寧な、丁寧なウルルの舌での愛撫。その舌が動く度に、俺は身体を震わし、喘いでしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぴちゃぴちゃぴちゃ\nにいさまの……凄い、です……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "気がつけば、俺の肉棒はさらに大きくなっていた。それをウルルは、一生懸命に愛撫していく。\nそして、その先端を口に含んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あむっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "う、ああっ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その小さく可愛い唇で俺の亀頭を挟みながら、じっくり舌で舐めていく。唇と舌の感触とが同時で俺を責め、俺は今にも欲望を吐き出してしまいそうになった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んむ……あむ……ん……んん……\nん……ん……あぐっ……この、割れてるところ……気になります……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そしてついにというか、やっとというか、ウルルの舌先が鈴口へと進入してきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああっ……そこ、は\nう、くっ!や、やばい、から、そこっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ん……ここ、ですね……ん……あむ……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "まるでそこから精を吸い出そうとでもするかのように、ウルルの舌先がそこをこじ開けようとする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あん……ん……んむ……チロ……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "少しでも残っているものがあるならと、その舌先が奥へと進んでくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほ、ほじくらないでくれっ!た、耐えられ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "んぐ……ん……んむ……あむ……んん……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そして、そこから吸い出すような吸引。俺の中で、何かが確実に崩壊した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ!だ、だめ、だ……ウ、ウルル!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "もうどうにも耐えることもできず、その口の中へと俺はその欲望を放出する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んぐぅっ!!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "あ、あう……と、止まらない……もう……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "いきなり噴き出したそれをウルルは苦しげに受け止める。けれども、俺の放出は終わってくれそうにない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ……んう!あむ……んうぅ!!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "大量に噴き出すそれを、ウルルは、懸命に飲み込んでいった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……ん、んむ、んうっ……あん", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "少しずつ、少しずつ、苦しそうにしながらも、けれど結局最後まで、ウルルは飲み干してくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にいさま、たっくさん出ましたね", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "さすがに出し尽くし、少し小さくなった俺を持ちながら言うウルル。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫か?量もだけど、その、飲まなくても", "speaker": "姫"}, {"utterance": "にいさまの愛情です。無駄にはしません♪", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "う……いや、そういう笑顔向けられると……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "本当に可愛いよな、ウルルは……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はえ?", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "あ……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にいさまの、またまたおっきくなっちゃいましたね♪", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "面目ない……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ウルルの笑顔を向けられた瞬間、俺のそれは、再び大きさを取り戻していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いえ。それじゃあ、今度こそ、ウルルの身体でスッキリさせてあげちゃいます\nあ、あはは……この格好、いくらにいさまにでも、正面から見られるのは恥ずかしいですね……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ベッドの端に座った俺の上に、ウルルは背中を向けて座っていた。\n大きく開いた足の間には、ウルルの可愛らしい割れ目がある。正面からなら、そのすべてを余すところなく見られたことだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ご要望とあらば鏡でも用意するけど?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はにゃっ。ダ、ダメです!ダメ、絶対っ!ウルル、恥ずかしさで固まっちゃいますっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "冗談だって。でもまあ、そんなウルルの姿も見てみたいけどな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "も、もう、にいさまは……\nど、どうしてもというんでしたら……一度だけなら……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "よし、言質は取った。今度は本当に見させてもらおう。\n俺はその時のウルルを想像すると更に自分を昂ぶらせ、ウルルの身体を抱き上げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……あ……くぅっ……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ゆっくりと、ゆっくりと、ウルルの小さな身体に、俺の肉棒を挿入していく。\n初めての証はもう無いとはいえ、ウルルの身体の小ささは変わらないし、そもそも、この扉においてはまだ二度目でしかない。\n決して楽な行為じゃないだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "辛いか……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ちょ、ちょっとだけ、です。この前とくらべれば全然……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "その口調からは、かなり辛そうに感じられたのだが、ウルルはそれを必死に隠す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "慣れてないだけですから、にいさまが動いてくれれば、むしろ早く馴染んでくれると思います\nですから、ウルルを思いっきりむさぼっちゃって下さいっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そんなウルルに応えるには、ウルルの言うとおり、俺に早く馴染ませることだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……分かった。思い切りいただくよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は少しずつ、ウルルの身体の中を動き始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……そ、そこ、いい、です……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ゆっくりと上下に動きながら、ウルルの中の感じるところを探っていく。\nもっとも、ウルルの身体は相変わらず狭くて気持ちいい。俺にもそんな余裕があるわけではなく、気を抜けばすぐに達してしまいそうだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "このへん、か?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "少しずつ動かしながらの確認。その中で、ウルルはびくん、と身体を跳ねさせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、ああっ。は、はい!あ……あんっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "どうやら、当たったらしい。俺はその箇所を中心に、ウルルの中を動いていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ウルルの中……確かにまだ硬いけど、ちょっとほぐれてきたかな。俺に吸い付くみたいになってきて……正直、やばいかも……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ……はぁ……ん……ウルルも、にいさまが動くの……わ、分かってきました……っ\nお腹のなか……ぐにぐに、って動いて……全身が、震えちゃいます……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "俺の動きと共に、甘く喘ぐウルル。同時に、大量の蜜が奥から更に湧き出し、俺の動きをより激しくさせていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、や、やあんっ。い、いっぱい、ウルルの中……出てきて……!\nん、あ、ああっ!!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "結合部から溢れるほどの量の蜜。それは俺が動く度に中からこぼれ、そしてシーツや床の方へ垂れていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "本当に凄いな……中から溢れてきてる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "や、や、ああんっ!そ、そこは、やっ、ああ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "で、でも……このきつさなのに、柔らかく吸い付いてくるとか……ず、ズルイだろ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "吸い付き、離れようとしてくれないウルルの体内。動く俺にしっかりと吸い付いて、絞り取ろうと刺激してくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "動かす度に、搾り取られるみたいで……う、うああ!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "動く程に流れる電流のような刺激に、俺はもう、耐えているだけでいっぱいだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "に、にいさまぁ……ウ、ウルル、もうっ……!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "これ以上は無理、そう言いたげなウルルの声。それを聞いて、俺は更に動きを速めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "むしろ、俺が限界っ。い、いくぞ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はいっ。も、もう、あ、ああんっ!や、ふ、深いです、よぉ……!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "一番深い部分に、コツコツと当てるような抽挿。当たる度にウルルは背を反らし、可愛らしく鳴き続けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、そんなとこ、ごりごりしちゃ……あ、だめ!も、もう!!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そんなウルルの声に、どこにそんな余裕があったのか、更に俺は大きくなる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、やあ!にいさま、お、おっきくなっちゃ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そして、それがきっかけであったように、ウルルの秘洞が一気に縮小した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、だめです!あああああああああああああっ!!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そして、思い切り悲鳴のような絶頂へと達する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こっちも、ここで締まったら……うああ!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺も、その最後の快感に耐えることはできず、そのままウルルの中へと解き放っていた。\n何度も、何度も、ウルルの奥の壁に叩き付けるような勢いで放たれる俺の精。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にゃあんっ。にいさま、たくさん、たくさん、出てます!あ、す、凄い!\n熱いのが……あ、溢れてぇ!!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "それを受けて、ウルルは更に感じて、喘いでいた。\nそれからしばらくして、ようやく出し尽くした俺は息をついた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にいさま……またいっぱい出ちゃいましたね", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルも、放心しながら、どこか嬉しそうに言ってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ウルルに出させられた気もするぞ。なんだ、後半の気持ちよさ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "にいさまだって……あんなに気持ちいいとか、あんなに激しくつついたりとかずるいです", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "罰として、次は鏡用意しておこう", "speaker": "姫"}, {"utterance": "うにゃあ!?", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "俺の真剣な発言に、ウルルは悲鳴のような声をあげた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ウルル"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "034705ch_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "こ、こうでいいのか……?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ベッドの上にペタンと座り、恥ずかしそうにスカートを捲る紅。その下に見える下着に、俺の目は吸い寄せられていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……にしても、姫は変態なんじゃないだろうな……初めての時も、こうやってあたしに捲らせただろう……\nあ、あたしだって、恥ずかしいんだからな……姫がどうしてもっていうから……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "いや、恥ずかしいのはもちろん分かってるんだけども……その、紅の恥じらう姿が可愛いくてつい、な", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……そういうことを言えばなんでも納得すると思ったら大間違いなんだぞ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ちょっと拗ねたように言う紅。けれどそれが本心でないことは分かっている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、それで……次は何をしてほしいんだ……?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "次の瞬間、こんなことを言い出す紅を、俺は心から可愛いと思った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、なんか、凄いな……上着脱いだら、いきなりそのボリュームなのか……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "さすがに今の服では色々と脱がせにくいと思い、上着だけでも、と思ったらこれだった。\nシャツの上からでも分かる大きさに、さすがに驚く。普通は下着や何かでどうしても押さえつけられるもんだけどなあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "紅、結構着やせするタイプか", "speaker": "姫"}, {"utterance": "べ、別にそんなことはない、と思うぞ……その、特に何かしたわけじゃないし……\nもう、そんな目で見ないでくれ……は、恥ずかしいじゃないか……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ジッと見ている俺の視線が恥ずかしいのか、紅はそわそわと落ち着かない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "上着が一枚なくなっただけなのに、なんでこんなに……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "少しずつ剥がされていくっていうところに、特別な何かがあるんじゃないか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……姫、お前やっぱり変……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "言っておくけどな、紅。紅ぐらいに可愛い子が一枚でも服を脱げば、俺でなくても視線を送るぞ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "これは間違いなく正論だと思う。恐らくは、男が生まれ持つ本能みたいなものだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それに、その胸だ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "か、可愛い……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅は、俺の言った言葉に、少し感動しているようだった。\n恥じらいに頬を染めながら、どうしても視線を逸らしてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あんまりジッと見ないでくれ……恥ずかしい……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "けれど、こんな乙女な紅を見られるのは、恐らく俺くらいだろう。こんな可愛い紅を見逃したくない。\nそうして見ていると、紅の恥ずかしい部分に、ジワッとシミが広がって来ているのが見えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "紅って、見られると興奮したりするのか……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あたしにそんな趣味はない……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "でも、その、ほら……シミになってる", "speaker": "姫"}, {"utterance": "え?あ……あう……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "言われてみて、初めて気がついたらしい。紅は慌ててスカートを下ろし、隠そうとするが、すぐに思い直したのか、再びスカートをあげた。\nそして恥ずかしさに頬を染めつつ、俺を拗ねたように睨む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、これは、その……うう……姫の視線がいやらしいからだ……\n姫がいやらしいから……あたしも、つい反応してしまって……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "さすがにちょっと意地悪をしすぎたかもな、と思う。実際、俺を求めてくれていたのだから、少しくらい敏感になっていてもおかしくないかもしれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめん。ちょっと焦らしすぎたのかな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そ、そういう意味じゃあ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ここは素直に紅の期待に応えよう。そう決めると、俺はショーツの上から紅へと触れた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぁ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "シミの上から、紅の秘裂の中へと触れる。それだけで、紅はぴくっと身体を震わせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ、あんっ。ひ、姫っ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そのまま円を描くようにかき回すと、紅は甘い喘ぎを響かせ始める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もう大分しっとりしてきちゃってるな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その濡れ具合を確かめるかのように、俺はショーツの裾から指をいれると、そのままヘアをかき分け、秘裂へと辿り着かせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……そ、そこ、は……やぁ……ゆ、指、隙間からいれないでっ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "……中はもうこんな熱くなってるけど……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "直接触れたそこは熱く火照って、いつでも来て欲しい、といえる状態になっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……あ、ああっ!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "直接紅の中を愛撫してやると、紅は激しく喘ぎ出した。奥の方からも多くの蜜が湧き出し、ショーツのシミをたちまち広げていく。\nそしてそのまま、女の子にとって一番敏感な突起を上から擦る。感じすぎるのか、即座に苦しげな喘ぎがこぼれ始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お、おねがい、い……そこ、こ、こすらない、でぇ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "えっと、どこをやめてほしいって……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だ、だから、その……ち、ちっちゃなとこ……\nああんっ、こ、こぼれちゃうっ\nああ、や、ダメ!だから、その……ぷっくり膨らんじゃったところよっ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅……またシミ広がった……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "紅の場合、恥ずかしさが快感に繋がっているのかもしれない。その頬の赤みが強まる度に、下の蜜の量も増えていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あんまり、みないで……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "それがシミのことだと察した俺は、だったらと、紅をベッドに押し倒した。\n正直言えば、俺もいつでも問題ない、という状態だったのを必死に堪えていた。\n紅のスカートとショーツをはぎ取り、自分のを取り出してみせると、紅が驚きの目で俺のそれを見る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……姫の、す、凄すぎない、か?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "なんだろう。紅の可愛いところを見ていたせいかもしれない。いつの間にやら、自分でも驚くくらいのものに成長してしまっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そんな大きいのが、あたしの中に……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "あ、ああ。紅は、この前これを受け入れてくれたんだ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "な、なんか、納得した……そんな凄いなら、奥、届くよな……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "よく考えてみれば、他の扉でも、紅はあまりジックリと俺のこれを見たことなかったような気がしたな。\n改めて見て、恥ずかしくなってしまったのか、紅は視線をそれから逸らしてしまっている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、それじゃあ……い、入れるのか?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "正直、すぐに入れろと俺の息子さまは騒いでるんだが、俺としては、もっと紅の身体が見たい\nこれ、いいか……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "やだ、って言っても脱がせるんだろう……?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅が本気でいやがるなら、しない", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……ばか", "speaker": "紅"}, {"utterance": "やっぱり、紅は可愛いなと思う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱり凄いな、紅の。横になってるのに、こんな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ボタンを外し、左右に開いたブラウスの下から、その巨大な膨らみを表に出す。\n重力にも負けずに、その形を保っている胸。これは本当に、一種の凶器のような気がした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "凄い、柔らかそうだ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、あまり見るな……こ、こんな姿、恥ずかしくて……\n下だけ脱がせるとか……もう、姫はどうしてこうなんだ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ごめんな。紅って恥ずかしがってるとこ、本当に可愛いから、つい", "speaker": "姫"}, {"utterance": "いつも通りじゃない格好を見てみたかった、というのが正解だ。事実、今の紅の姿に、俺は尋常でないレベルで感じてしまっている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それに、スタイルいいからさ、他じゃあまり見られないような姿見せてくれるんでつい", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……だったら、ノートのがあたしよりも……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ノートはノートだよ。俺は今、紅を抱きたい。だから、紅の姿が見たい", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ノートのスタイルも確かに魅力的だけれども、だからといって紅に魅力がない訳じゃない。\n少なくとも今の俺は、紅の恥じらっている姿が見たい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うう……今、すっごく嬉しくなっちゃったじゃないかぁ……\nだめっ、下の方、見ないでっ。い、今ので、あたし……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "だったら、こっちの方かな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "どうやら濡れてしまったらしい。俺は頷くと、まずはブラの方へと手を伸ばした。\nズリ上げたブラの中からこぼれ出る二つの膨らみ。いつも通りの重量感あるそれに、まずは視線を奪われる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "見とれちゃいそう、だよ……\n柔らかそうで……なのに張りがあって……先端も、こんなにツンって", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……姫は、大きい方が好きなのか……?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "どうだろう。あまり大きさを気にしたことってないんだよな、実は。でも、紅のこれは、大好きだ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "言いながら、その膨らみをいきなり掴む。それは瞬時に形を変形させた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃあっ。ば、ばか、いきなり触って……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ほら、大きいだけでなく、こんなに敏感だからさ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そのままゆっくりと揉みしだいていくと、紅は小さく喘ぎ始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それに、見てるだけでもう限界みたいだ、俺……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ガチガチになった俺自身が、もうどうしようもならなくなってしまっている。\nこれを早く入れたい。そして紅の中を味わい尽くしたい。そんな欲望でいっぱいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ……あたしも、その……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そして、紅も同じ気持ちだったんだろう。その秘裂からは、かなりの蜜がこぼれて、シーツにシミを作っていた。\n俺は紅に最後まで言わせることなく、その入り口に俺をあてがう。\nそして、奥へと貫いていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、うぅっ!\nは、入って、きたっ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "まだ少し硬さの残る紅の中を貫いていく。\n初めての時のような抵抗はなかったものの、それでもギチギチにキツイことには変わりない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫か……?結構濡れてたから平気だとは思うけれど……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "へ、平気、だ。ちょっとだけ痛かったけど……初めての時より、全然……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "確かに、入れてしまった今、紅の口調に苦痛はほとんどない。俺は安堵すると、ゆっくりと紅の中を動いていく。\nまるで紅の中を探るかのように、ゆっくりと。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うん……姫の、大きいの、感じる……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅の、凄いぞ……まだ二度目なのに、もう、俺のにピッタリと張り付いてくるみたいで……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "こっちの経験も、記憶といっしょに継承されてるのかな……\nま、まだ二回目なのに……だ、だめ……凄いびりびり、きてる……\nあ、はぁ……だ、だめっ。お願い、姫、う、動いて……っ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "どうやら、大人しい動きではガマンできなくなったらしい。\nそれは俺も同じだ。紅の中をもっとしっかり味わって、そして一緒に気持ち良くなりたい。\n俺は、紅の中を動いている自分を少し激しくする。と同時に、それがかなり効いたのか、紅は俺を力いっぱいに締め付ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うぐっ。こ、紅、締めすぎっ。俺が、すぐいっちゃうって、これっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だ、だって……んあぁ!姫の、熱くて……や、あ、へ、変なの来だしたっ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "充分に濡れた紅の中を、激しく動く。紅の中は熱く、俺を体内から溶かしそうだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……ひゃん、んう、ああっ……お、奥のほう、とんとんってきて!\nだ、ダメ!は、激しいっ。か、身体が、びりびり、きちゃうっ!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "奥をトントン、と打つたびに、紅は大きく背を反らせた。そのまま響く甘い強制に、俺の興奮も止まらなくなっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、あ……紅の、凄いよ……絡みつくみたいで……腰が止まらない……っ\nし、自然に動いちゃって……うああっ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "紅の中を、ただ激しく、強く、前後に動く。\nたっぷりの蜜で濡れた秘洞の中は、俺の強引な動きでもスムーズにしてくれた。紅の中で激しい水音を立てながら、ただ蹂躙していく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んんっ!や、あ、らめっ!ひゃあんっ。そ、そこはダメ!頭の中が、し、白くなって!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そして、その激しい動きに、紅は激しく身体を震わせていた。身体の奥から伝わってくる快感に、ただ激しく喘ぐ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ、ああんっ!身体、震えちゃう!や、あ、こつこつ当たって……も、もう!\nひ、あ、ああっ、はう、ん、んんーっ。だ、ダメ、指先まで震えて……も、もう!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "悲鳴にも近い大きな喘ぎ。ここぞとばかりに力強く突き入れたそれに、紅は大きく背中をしならせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くっ、急に、締まって!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ひ、は、あ、ああああああああっ!!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そして、激しい喘ぎと共に、紅は絶頂へと達し、全身を痙攣させた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……姫の、熱いの……流れてこない、の……?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "放心しながら、紅は不思議そうに俺を見る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ……凄い危なかったけど、なんとか……\n本当に、搾り取られるかと思った……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "姫……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "どこか残念そうに呟く紅。どうやら、俺が出さなかったことを、自分の力不足とでも思っている目だな、これは。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ……今度はあたしの番、だな", "speaker": "紅"}, {"utterance": "やっぱり。そう思うよりも早く、紅は俺を押し倒した。\nまとっていた服をすべて脱ぎ捨てて、紅は俺の上に跨った。その顔には、恥じらってはいるものの、嬉しそうな笑みが浮かんでいた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫か、紅?無理しなくても", "speaker": "姫"}, {"utterance": "無理なんかじゃないぞ。今度は、あたしが姫を感じさせたいんだ\n初めての時といい、今といい、いつもあたしがしてもらってばかりだし\nだから、その……あたしにも奉仕、させてくれ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅がそう言ってくれるなら……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ああ、任せてくれ。それに、この体勢気持ちいいんだ。姫にぎゅってしてもらえて", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そう言われてしまうと何も言えない。俺も、紅と思い切り抱き合えて、この体勢、実は幸せだったりする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ……えっと、これ、だな……うわ、硬くて熱い……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅は後ろ手に俺のものを探ると、実際に触れて驚いた。が、すぐに立ち直り、自分の入り口にへともっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、いただきます……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そして、一気に自分の中へと呑み込ませた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う……く……本当に、大きいな姫は……い、いっぱいいっぱい、だ……っ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "限界にまで大きく広がった紅の秘洞全体に貼り付くように、俺が紅の中へと埋もれている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うあぁ……凄い……紅に飲み込まれて……\nんく……危うく、入れた瞬間出すところ、だった……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "温かい紅の身体が、俺にシットリと貼り付き、締め付けてくる。わずかでも動く度に、ゾクっとした快感が俺の脳髄へと走った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、動くから、な……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そして紅は、俺の身体に回した両腕でしっかりと抱きつくと、その腰を動かし始める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、あ……よい、しょ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ゆっくりと持ち上がる紅の腰。これ、後ろから見たら凄い光景なんだろうなとも思うものの、下半身から伝わる快感が、すぐにその余裕を消した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……ふ、深い、これ……今までと……ぜ、全然違うっ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "半分ほど抜き出したところで、今度は腰を下ろし始める紅。俺の肉棒は最奥まで届くと共に、その壁を突く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ぐ……根本、まで入って……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "根本まで、俺のすべてを飲み込み、しごいてくる紅の身体。その気持ちよさに、俺は意識を吸い取られそうな感覚に陥るものの、どうにか耐える。\nそれは紅も同じなのか、荒い喘ぎ声をこぼしながら、懸命に腰を動かし続けていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……あ、んくうっ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "その奥からは、すでに多くの蜜が垂れていた。潤滑油代わりとなり、俺達の行為を更に激しくさせている。\n紅が腰を上げ、それが俺の腰とぶつかる度に、ぐちゃ、っという水音を響かせながらあふれ出す。その音だけで、俺は自分をさらに興奮させていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ、だめ……い、イヤらしい音が響いて……や、あ、ああんっ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅も、そんな行為に、自分をより興奮させていた。甘く鳴き続けながら、俺をギュッと締め上げる。\n締め付けられながらシゴかれる俺の肉棒は、より大きく、硬くなっていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、あ、ああ……こ、紅、締めすぎっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だ、だって、気持ちよく、って……あ、は、んああっ\nす、凄いこれ……あ、や、あ、あたし、こ、これ、好き、かも……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "自分から腰を強く下ろし、俺をその奥の壁へと当てる。その度に紅は天井を仰ぎ、気持ちよさげに鳴いた。\nそれが余程気に入ったのか、何度も何度も繰り返す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "す、凄い深いとこ、トントンってされ、て……や、やあんっ。頭、し、しびれて……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "お、俺も、もう、で、出そうで……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "同時に、無数のヒダによって絡みつかれた俺は、その激しい快感に達してしまいそうになる。\nそれでも、この快感を終わりにしたくない、その一心で、俺は耐えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ……も、もっと……もっと、いく、ぞ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、あ、ああっ!だ、だめ、や、い、いっちゃう!またいっちゃう!!\nで、でも、や、やだっ。今度は、姫と……姫がい、いっしょに!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "その様子から、紅が限界寸前なのは分かった。けれども、さっき俺を達せられなかったせいか、ギュッと目を閉じ必死に耐える。\nそして、更に腰の動きを激しくすると、俺をイカせようと必死になった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ!お、俺も、一緒に!も、もう!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その激しさに、俺の堤防が一気に壊れる。根本の方からこみ上げてくる射精感はとっくに限界を過ぎていて、鈴口から勝手に漏れてしまっているんじゃないかとすら思った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、う、ううっ!ま、まだか、姫!?あ、あたし、もう!\nく、狂っちゃいそう、で……お、お願い……はやく……いかせ、て……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "う、あ、あ、で、出る!もう、出る!い、いくぞ紅!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、は、や、あう、う、んぐ……ひ、あ、ああっ、はんっ\nあ、あ、ああっ、あああああああああああああっっっっ!!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "うあああああっ!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺と紅は、同時に達した。俺は紅の中へと、たっぷりと溜まったそれを吐き出し、紅はそれを受け止め、キュッと秘洞を痙攣させる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、熱いのが……姫が、い、いっぱい、溢れて……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ドクン、ドクン、と何度も放たれる俺の精を、紅は力いっぱいに俺を抱きしめながら受け止めていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ、奥に流れ込んで……あ、あ、あああっ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "その体内へと注がれる俺に、何度も何度も身体を震わせながら。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……はぁ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "平気か、紅……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、ああ……凄い……姫の、まだびゅくんびゅくんって……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "結合部から、ゴボゴボと溢れる俺達の混じり合った液。その量が、今の行為の激しさを物語っているような気がした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あたしの中に、たくさん流れてきて……幸せ……\n姫……明日、全部終わったら……またしよう……?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "俺に力いっぱい抱きつき、俺の胸にその頭をぽてん、と乗せ、紅は言った。その態度が可愛くて、俺はまた反応しそうになる。\nというか、まだ紅の中で収まってないし。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いっぱい、いっぱい……朝までずっと……姫の腕の中にいたい、な……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ああ……終わったら、俺も紅を抱きしめたいよ\nこうして、紅をたくさん味わいたい……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "今、俺の腕の中にある温もり。紅とこうしているだけで、本当に幸せな気持ちになる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん……いっぱい、味わって……。あたしを、いっぱい、愛して、ね……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "その時は覚悟してくれよ。俺はそう心の中で呟いて、紅へと微笑みかけた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "紅"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "034705dh_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "その……念のため、最後に聞いておくけれど、本当にしないとダメ、なんだな……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ベッドの上に、完全に無防備な状態で横になるカミシアに、俺は改めて尋ねる。\nカミシアは、笑顔のままでダメだよ、と頷いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん。私の魔法はパパのためにしか発動しないから。ちゃんと接触して、その人のあらゆるデータを称号させて、パパだって認識させないとダメなの\nちなみに、キス程度じゃ情報不足だから無理", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "……この行為で情報収集って、どこからそんなの集めたんだ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "えへへ。他の扉では随分お楽しみでしたね、パパ", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "……今後は本当に注意します……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "なんというか、今まで色々な行為を、どこまでかは知らないけれど見られていたのかと思うと、顔から火が出そうになる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でもね、この行為でパパと結ばれることで、私はパパに今日一日だけの魔法をかけてあげられる\nそれは、パパのこれまでの努力を、そして、これからの努力を繋ぐ魔法。パパが今のパパのままでいる限り、きっとゲンに勝てる魔法", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "そう言うカミシアの瞳は本当に真剣で、心から俺のことを想ってくれているのが分かった。\nあのゲンにも通じるという魔法。それがどういうものかは分からないけれど、俺はカミシアを、カミシアだからこそ信じたい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、パパ。消えゆく娘に最後の思い出のプレゼント、よろしくね♪", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "笑顔で、あっけらかんと言うカミシアに、俺も自然と微笑んでしまっていた。\nスカートをめくり上げ、その細い両足を開かせる。その外見からすると、少し大人っぽくも感じる下着。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あはは……着替えの時とかは平気だったのになあ……こういう時だと、こんなに恥ずかしいんだ、これ。ママたちの気持ち、ちょっと分かっちゃった", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "雰囲気のせいか、いつもなら俺に見られたって笑って終わらせるカミシアなのに、妙に恥ずかしそうにモジモジと身体を動かしている。\nその態度が、逆にこれからの行為を、俺に強く認識させていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺の方は、背徳感が凄いぞ……でも、ここだけの話、それで興奮しちゃってもいるんで、相当自己嫌悪だ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ふふ。ダメだよ、パパ。これがきっかけで変な趣味に目覚めないでね", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "さすがにそれはない\nと思う……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "もしカミシアが本当に血の繋がっていた娘だったら、俺は本気でそういう趣味に落ちてしまっていたかもしれない。\nそれぐらい、今の俺はこれからの行為に興奮していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "服の上から、その胸にそっと触れてみる。わずかながらも、ふにっとした柔らかい感触が手に伝わってきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫か?嫌な気持ちになったりとか……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ううん、それは全然平気。むしろ嬉しくてドキドキしてるから", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "実際の感覚に嫌がったりはしないか、そんな不安を抱きつつ確認してみるが、カミシアは、少しも拒否しようとはしなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、そっか……感じるって、こういう感覚なんだな、ってちょっと驚いてる\nなんか、小さな電気みたいなのが、ぞくって走って……うん、気持ちいい……", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "ゆっくりと、優しく、撫でるように胸の愛撫を続けていく。その感覚に、カミシアは心地よさそうにそう言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なら、もう少しいくぞ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は、このまま続けても問題無い。そう判断すると。少し強めの愛撫に変えていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……あ……パパの手、優しい……気持ちいい、よ……", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "そんな愛撫を素直に受け入れてか、カミシアは小さな喘ぎをこぼし始める。\nその下着には、いつの間にか小さなシミが浮かんでいた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "女の子って、こんな気持ちになれる生き物だったんだね……初めて知っちゃった……\nもっともっと……凄い気持ちになれるのかな……", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "気持ちよさそうなカミシアの言葉に、俺も嬉しくなってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺は男だからなあ……でも、そういう行為の時には、どんどん気持ちよくなっていった\n多分、女の子も同じじゃないかな……そうなるように頑張るし", "speaker": "姫"}, {"utterance": "うん……それじゃあ、どんどん気持ちよくなっちゃおうか", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "更に先の行為を求めるカミシアに、俺は素直に従った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あはは……ほんと不思議だぁ。すっごく恥ずかしい", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "まだまだ未成熟の身体を覆い隠す、赤いベビードール。幼さと淫靡さとが一つになったその光景に思わず息を呑んでしまう。\n恥じらいながらも微笑む、カミシアの整った顔立ちと合わさって、心臓の鼓動が自然と高まっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大好きな人に本気で見せるって、凄いことなんだねえ\nだけど、決して不快じゃない……恥ずかしくて隠したいのに、もっと見せたい、とか思っちゃうって不思議だなあ", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "だったら、もっと恥ずかしいところに行くけど平気か?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "もちろん。この恥ずかしいのがね、きっと好きって意味でもあると思うんだ", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "だから、この恥ずかしさが嬉しい。そう笑い続けるカミシア。俺も、カミシアとこんな関係になれることが普通に嬉しい、そう感じる。\nだからこそ、もっと恥ずかしくさせてあげたい。そんな欲望が俺の奥から生まれ始める。\nその下半身の小さな下着を脱がせると、何も無い場所に、小さな縦の秘裂があるだけだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んん……", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "そこはわずかながらに濡れており、透明な蜜が、その中から滲み出て光っている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、なんていうかその……正直、言葉がない……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "も、もっとその……大人っぽい方がパパはよかった?私だとそこ……何もないし……", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "そういうのは別に気にしないかなあ……色々な人がいるし", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そういうのは個性でもあるし、少なくとも俺は、どういう身体だから、じゃなくて、誰の身体だから、で気になってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうだよね。ママの中にもいるし", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "そんなカミシアの言葉に、俺は数人の姿を思い浮かべ、思わず噴き出しそうになってしまう。\nほんと、人それぞれだよなあ。\n俺は改めて納得すると、カミシアの可愛らしい秘裂にそっと指を伸ばした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……ふあぁ……す、凄いこれ……あ、や、やぁ……", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "秘裂を押し開きながら指を入れると、優しくさするように撫でる。\nそれだけでカミシアは頬を上気させ、内側からの蜜の量を増やしていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、んか、身体の奥から滲んできちゃう……むずむずして、止まらないよぉ……", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "桃色の可愛らしい皮肉をさすり続けるだけで、カミシアはその鳴き声をどんどんと甘く変え、蜜をトロリとしたものに変えていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ、もっと、もっと触って、パパっ。や、あ、もっとムズムズさせてっ", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "……濡れやすいのかな……もう下にまで垂れてきてる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "お尻の方を伝わって、シーツの上に垂れていくたくさんの蜜。それは、カミシアの身体が充分に女であることを示していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だめだよ、パパ……もう、ダメ。そこだけじゃ辛いの……もっと色々……", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "少し辛そうな、切なげな声で望んでくるカミシア。その声だけで、俺の下半身も昂ぶっていってしまう。\nその興奮を少しでも静めようと、俺はカミシアの最後の下着を取り去った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "全部、見られちゃってる……パパに全部……\nおっぱい、もうちょっと成長すると思ったんだけど……", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "可愛らしい膨らみの上に、ツンと尖った尖塔が二つ載っていた。\nまだまだ幼い身体つきながらも、女として働いているそれを、俺は指で軽くつまんでみる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あんっ。乳首、だめっ", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "それだけで、カミシアの小さな身体が跳ねた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "小さいと感度いいって言うけど、カミシアは本当なのかもな\n大丈夫だ。充分気持ちいいよ、この胸も", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そう優しく言いながら、小さな膨らみをそっと揉みしだいていく。\n俺の手のひらに収まりながら、その動きに従って形を変えるそれは、ノートや紅のものほどではないにせよ、心地いい感触を俺に送ってくれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひゃ、あ、んんっ……あ、ああ、震え、ちゃうよぉ……お腹の奥が、あ、熱くて……", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "片方の胸を片手で揉み続けながら、もう片方の乳首をそっと唇でついばむ。それだけでカミシアの嬌声が更に高くなった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、だめっ、これ、奥の方から……な、なにか、きそうっ、来るっ", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "コリコリッとした感触を唇で楽しみながら、カミシアを存分に感じさせていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ひ、ああっ、あああっ。だめ、どうしたら、いいのかわかんない!も、もう!", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "自分の奥から湧き上がる感覚に振り回されているのか、カミシアはただ喘ぎ、感じ続ける。\nその身体が小刻みに震え、やがて大きく突っ張った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、あああっ!!", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "そして、一際高い鳴き声が、その小さな唇から発せられた。\n胸中心の愛撫に、どうやら達してしまったらしい。\n初めての絶頂、カミシアはベッドの上で力なく身を投げ出していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "へぇ~、ふぅ~ん、うわ~", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "ベッドの上に四つん這いになりながら、カミシアは興味深げに俺のそれを眺め続ける。\nさっきのカミシアの痴態にすっかり固くなってしまっているそれを、カミシアはそっと両手で掴み、その全体を眺めていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "すっごいねえ、こんなになっちゃうんだねえ。お風呂で見たのとは全然違うなあ\n朝勃ち、だっけ?あの時って、やっぱりズボンの下ってこうなってるの?", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "ま、まあな……でも、その……本当にするのか?さすがにこれは無理しない方が……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "私の、あんな瞬間ジックリ見たんだし、今度は、私がパパの同じような瞬間を見る。うん、問題なし、でしょ", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "どうやら、さっきの瞬間を見られたのが本当に恥ずかしかったらしい。カミシアとしては、俺のそれを見ることで平等、としたいようだ。\n俺としては、むしろ嬉しい行為ではあるのだけれど、したい、と言ってくれるのなら、まあ……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ……", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "カミシアは、一度こくん、と唾を嚥下すると、その可愛らしい舌先をちろりと口から出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "う……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "カミシアの熱い舌先が、俺の敏感な先端を舐める。ぴくり、と走る小さな快感に、俺は思わず声をあげた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん……なんだか不思議な味。でも、凄い熱いね。このさきっぽのとことか\nぴちゃぴちゃ", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "既に昂ぶってしまっている俺の先端をカミシアは舌で舐めると、その周辺へと広げていく。\nビリビリとした電流のような快感が、俺を素直に感じさせていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぴちゃぴちゃぴちゃ", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "たどたどしくも熱心な舌の動き。身体の奥の方から、猛烈な射精感が湧き上がってくるが、俺はそれをどうにか静めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……う……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "なんだかよく分かんないなあ、これ\nぴちゃぴちゃ", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "俺の肉棒を味わうように舐め続けながら、カミシアはチラリと俺に視線を送ってきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……どう……?気持ちいい……みたいだね。顔見たら分かっちゃった", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "それだけで充分分かったのだろう。カミシアの表情が嬉しそうに明るくなる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……ああ……すごくいい……ゾクゾク、きてる", "speaker": "姫"}, {"utterance": "背筋を走るその快感に、俺は下半身をこらえるだけで精一杯だ。気を抜けば、たちまち出してしまってもおかしくない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん、それじゃあ……\nあむっ", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "うくっ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "カミシアは、そんな俺の反応に満足したのか、今度は俺の先端をいきなり口へと含んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……あむ……ん……", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "そして口の中で、更に丹念に俺のを味わっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……む……んぅっ……", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "大量に唾液が俺にまぶされ、熱い吐息と共に熱い舌の感触が俺を包んでいく。\nその舌先が俺の鈴口へと進入してくると、たまらず俺は背を弓なりに反らしていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ……やばいっ、カミシア、そ、そこはちょっとっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あむ……ここ……?", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "そこが喜んでもらえる。そう考えたのか、カミシアは重点的にそこを責めてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うあっ!だ、だめだ、カミシア!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その刺激に耐えきれず、俺の奥からこぼれだしてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……んんっ……ん、なんか、苦いお汁でてきた……んむ……\nあむ、これ……ん……先走り、って……んむ……いうやつ?", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "カミシアはそれを、舐め取ると、更に噴き出させようとするかのように、吸い上げ始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……む、あぐっ……んぅっ……\nあん……む……ん?おっきくなった……?", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "ゾクゾクとした快感が止まらない。今にも暴発しそうな下半身を必死に抑え続けるものの、さすがにもう限界だった。\nいや、もう抑えていたくない。この快感の中に、すべてを吐き出してしまいたい。そんな感覚が俺の脳髄を支配する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、あ、あ、も、もう……ああっ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そして俺は、その欲望をカミシアの口内へと解き放っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んんうっ!!", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "いきなり放たれた精液の奔流に、カミシアが苦しげに声をあげる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "カミシア、は、離せ、いいからっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "さすがに今のはまずかったかと、その口から抜こうとするものの、俺をしっかりと握ったカミシアの手がそれを許してくれなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……んぐ、ぐ、んうっ", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "カミシアは、自分の口の中へと放たれる大量のそれを、どうにか飲み込んでいく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あう……苦ぁ……あんまりおいしくないね、これ", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "やがて、ようやく射精の収まった俺のそれから、最後まで飲み続けていたカミシアが口を離す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "無茶して飲み込むからだ。まったく", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その口元に白いものをつけながら苦笑するカミシアに、俺の方も呆れてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だってぇ、パパのだったらおいしいかな、って", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "誰のでも同じだ。っていうか、だからといって他の人の試したりするんじゃないぞっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "えへへ、パパ、嫉妬?", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "正直言えば、それもある。こんな行為を他の誰かとさせたくない。してほしくない。そんな気持ちが間違いなく俺の中では渦巻いていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫だよ。私はパパにしか男の人興味ないもん♪", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "だからこそ、そんなカミシアの言葉に、俺はより一層興奮してしまったわけで……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いよいよだね、パパ", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "その小さな身体をしっかりと抱きしめながら、俺はカミシアの入り口へと自分をあてがう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その……本当にいいのか?まあ、今更無理って言われても俺が辛いけど", "speaker": "姫"}, {"utterance": "いいも何も、これやらなきゃ魔法かけられないし。そもそも、ここまでやらなくちゃウソでしょ\n私が、パパとこういう関係になることを望んだんだから", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "俺の最後の確認に、カミシアは、何を今更、と笑顔で返してくる。俺は、その答えに安心している自分の存在に気がつくと、それ以上聞くのをやめた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……分かった", "speaker": "姫"}, {"utterance": "うん。それじゃあ、いっきます♪", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "俺の答えをしっかりと聞いて、カミシアはその腰を下ろし始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……あう……", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "その狭い通路の入り口を、ゆっくりと俺の肉棒が広げていく。\n小指すら入るのか怪しかったその場所を、思い切り滾ってしまった俺の欲望そのものがこじ開けようとしている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、これ、思った以上に、痛い、ね……", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "ぶちぶち、と嫌な感触を残しながら埋もれていくそれを、カミシアは思い切り強く俺を抱きしめながら堪えていた。\n熱い鮮血らしきものが、俺を伝っていくのが感じられる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そこまで、だよ。私は、絶対、平気。最後までやるんだもん……", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "大丈夫か。そう聞こうとした俺に、カミシアは最後まで言わせてもくれなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だから一気に……いくね……", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "むしろ覚悟を決めたようにそう言うと、一気に力を入れて腰を下ろす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……ああっ!!", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "ぷつん、という感触と共に、その抵抗が一気に緩まる。そしてカミシアの身体の中へと、俺のそれがずぶっと飲み込まれていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……う……今度は、俺が辛いな……カミシアの中、きつすぎて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "想像以上に狭い秘洞の中。カミシアの身体そのものが、俺の肉棒を締め付ける。\nこうして、このまま抱き合っているだけでも、そう保たずに達してしまいそうだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え、えへへ……凄いでしょ……調教しがいがあるよね", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "痛みを堪えながら、そう笑うカミシア。そんなカミシアに、俺も苦笑しながら返す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そういうセリフはもっと成長してからいいなさい", "speaker": "姫"}, {"utterance": "可能性の世界で生きた年齢的にはパパより上なんだけどなあ", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "えへへ、と笑うカミシアの可愛らしさに、俺は更に昂ぶってしまったらしい。俺は少しだけ、腰を動かしてみた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……なんか、パパ、動いた", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "身体の中で動くそれに、カミシアが敏感に気づく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ……少しずつ、な", "speaker": "姫"}, {"utterance": "カミシアの声に、特に辛そう、という色はなかった。俺はそのままゆっくりと、カミシアの中を上下させていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ん……な、なんか凄いかも、これ……", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "こすれ合う俺とカミシアの粘膜に、互いの身体を小さな電流が駆け上っていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "さっきよりも、びりびりとか、むずむず、強い……あ、こ、これ、きちゃいそう", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "少し動かすだけでも、強烈な快感が俺の神経を支配する。俺は必死に自分を抑えながら、カミシアの中を味わっていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、はぁ……ああっ", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "カミシアの奥の方から、たくさんの蜜があふれ出すのが分かる。それは更に俺達の動きをスムーズにし、互いを感じさせていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "す、凄い、よパパの!あ、熱くて硬いのが……", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "蜜のおかげで比較的動きやすくなったカミシアの秘洞の中。その狭い通路を、俺は懸命に貫いていく。\nそこから伝わる快感に、カミシアの声がどんどんと大きくなっていく。同時に、俺を掴む手の力も増していった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お腹の中、ごりごり、って……!", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "い、いや、むしろされてるの俺……!\nギュウギュウに締め付けられて……で、でも、気持ちよくて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "カミシアが感じれば感じるほど、俺を締め付ける力も強くなっていく。動かす度に、俺はすべてを吐き出してしまいそうになる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "カミシア!ちょっとストップ!やばい!俺がまずい!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "や、無理!無理だよ、これ!", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "いつしか、カミシア自らが腰を動かすようになっていた。\nまだゆっくりで拙いものの、少しでも気持ち良くなりたい、気持ち良くしたいと動き続ける。\nそれは、俺が抑えられる限界を遥かに超えていて……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "き、気持ちよくて……痛いのに、それが、いいのっ\nや、あ、ああんっ!やだ、ま、また来そう!", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "いつしか激しい水音を伴って、俺達は互いに腰と腰とを叩き付け合っていた。\nもはや快感だけが身体を支配していて、腰を動かす以外は何も考えられない。\nカミシアを味わうことしか考えられない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もう、限界、だ。根本まできてて……う、く!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "これ以上、ガマンもしたくなかった。最後まで放ってしまいたかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぁ、あ、ああっ!\nあ、ああっ。んあ、ひゃあん!い、いいっ、くる、きちゃう!", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "カミシアも、ただひたすらに喘ぎ続け、気持ち良くなろうと動き続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "も、もうっ!", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "そして、不意に思い切り背を弓なりに反らした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああああああっ!!", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "キュウッ、と秘洞が思い切り狭まり、絶頂の声が響き渡る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "で、出るっ!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺もその快感に抗うことはできず、そのまま全力で撃ちだしていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え、えへへ。イっちゃった……", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "俺のすべてをその小さな身体で受け止めながら、カミシアが嬉しそうに笑みを浮かべる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ……凄かった……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "正直、後半気持ち良すぎて、何も考えていなかった。\nこれで成長してしまったら、いったいどんな身体になってしまうんだろうか、この子は。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "パパの凄いねえ。お腹の中でまだ硬いよ", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "出せるだけのものは出したはずなのに、俺はなぜかまだ萎えてくれていない。それほどまでに、カミシアの中が気持ち良すぎる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、これでデータ称号完了。もう大丈夫だよ\n今日一日は、私の加護がパパにあるから", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "その言葉に、俺は気がついた。さっきから自分の中にあった、この不思議な違和感に。\n紛れもない自分なのに、だけど自分じゃない。そんな不思議な違和感。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……そういえば、さっきからまさか、って違和感を感じるんだが、もしかしてこれが、その魔法なのか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "うん、そう。それが私の魔法", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "そして、俺はハッキリと認識した。この違和感が自分のものである、と認識した瞬間に、俺はその力を確かに手に入れていた。\nこれがカミシアの魔法……カミシアが俺にくれた力。\nこれなら、確かに……俺は、ここまで……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ありがとう、カミシア", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は素直に感謝の言葉を述べていた。\nカミシアが俺にくれたのは、力だけでなく、これからの可能性。これからの未来を、俺に信じさせてくれる力だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ううん、それは私のセリフだよ、パパ\nありがとう。私の、シャルのために戦ってくれて。シャルのために、未来に挑んでくれて\n前の三つの扉でも、出来るなら力になりたかった……でも、あえてならなかった。この瞬間の奇跡のために。パパなら、何かの奇跡を起こしてくれるんじゃないかって\nだけど、そのためにたくさん悲しい思いをさせちゃった……\nごめんね、パパ", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "娘のために父親が頑張るってのは当然だろ。ゲンだってそうだ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "パパ……だったら、娘がパパの勝利を願うのも当然だよね\nパパ。勇者っていうのは、きっと、覚悟を持つ者のこと。多くの人達の未来を変えてしまう覚悟\nでもね、それが必ず正しい未来とは限らない。きっと、苦しい未来や悲しい未来になる人もいる\nだけどそれでも、立ち止まらない者。正しい未来へと変える覚悟を持つ者こそが、勇者っていうんだと思う\n少なくとも、私はそう思ってる。だからパパは、パパが思う勇者になって", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "……ああ。必ず勝って、なってみせるよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は笑うと、カミシアを抱きしめながらその唇に軽いキスをした。\nカミシアは嬉しそうに笑い、そしてもう一度、今度はカミシアの方からのキスをくれた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["カミシア", "姫"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "034802h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "誰もいない、静まりかえった闘技場。ここにはモンスターの姿もなく、古代兵器もおかれていない。\nまるで舞台のように用意されていた特別な空間。間違いない、ここにいる。ヴェルは自分の予想が正しかったことを確信した。\nそして、それを示すかのように、一人の女性が奥から姿を見せる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ウチの相手は、やっぱりお前か、ヴェル", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "ええ。歳を弁えない母親のお遊びを諫めるのは、娘の役目でしょ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "余裕めいた、楽しげな笑顔を浮かべるトリアに、ヴェルも笑顔で答える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "母様の力は狭い場所じゃあ発揮しきれない。多分ここだと思ってたわ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ああ、正解だよ。だがまあ、なんだろうなあこれは。さっきから年甲斐もなく胸のトキメキがとまらんのだよ\n幼い頃、少し道を間違えていた可愛い娘が自らの道を得、そして親を越えようとしている", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "はあ……何がトキメキよ。本当に歳を考えてほしいわね", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "うむ、確かにそうだな。毎日毎日婿殿に胸ときめかせて、ヒメー♪だっこー♪キスしてー♪抱いてー♪孕ませてー♪などとやってるお前にはかなわん", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "そ、そそそそんなこと言ってないわよ!!……たまにしか\nでも、いいわ。母様がヒメの道の邪魔になるというのなら、その壁、粉々に砕いてあげる", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ああ、そうだ。むしろ砕いてくれねば困る。勇者や英雄なんて称号は、さすがに少々重くてなあ。いいかげん肩がこる", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "トリアは肩を回すような仕草をしながら言うと、その懐から小さな水晶玉を取り出し、見せる。\n恐らくは、あれがゲンへと続く道を塞ぐもの。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それから、殺す気でこい\nお前が思っている以上に、この壁は厚くて高い。そうでなければ到底届かんぞ。なあに、娘とのじゃれ合い程度で死ぬほどヤワじゃないから安心しろ\nいいか、くれぐれも失望はさせてくれるなよ?", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "こっちのセリフだわ。負けても、歳のせいだけにはしないでよ\nだから、安心して負けなさい。老後の面倒は、死ぬまできっちり見てあげるから!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルは言うと、漆黒の鎌を大きく振るう。そして、魔族の頂点の戦いが始まった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["トリア", "ヴェル"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "044802a_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "誰もいない、静まりかえった闘技場。ここにはモンスターの姿もなく、古代兵器もおかれていない。\nまるで舞台のように用意されていた特別な空間。間違いない、ここにいる。紅は自分の予想が正しかったことを確信した。\nそして、それを示すかのように、一人の女性が奥から姿を見せる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほう。ウチの相手はてっきりヴェルが来るかと思っていたんだがなあ", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "ヴェルには、もっと大きな役目がありますから。ここはあたしの役割です", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ヴェルは、姫と共に地下へと向かった。姫を最後まで護るために。だから、そんな二人の道を作ることこそが自分の役目だ。紅は正面からトリアへと言い切る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……なるほど。婿殿と奥に行ったか。いや、実に感慨深いじゃないか。幼い頃は感情もほとんど見せず、ただ人を傷つけることでしか充足を得られなかった……\nそんな子が、笑顔を覚え、悲しみを知り、想い人と共に親越えをしようとしている。婿殿はもちろん、お前たち友人にも本当に感謝するばかりだ\nそのお礼、というには少々安いかもしれないが、ウチ直々の個別授業だ。受けていけ", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "あの、トリア=セインの個別授業です。安い、なんて言ったらバチが当たりますよ\nあたしの実力であなた程のレベルに挑む。正直、足の震えが止まりませんが、今はこれも武者震いだと思うことにします", "speaker": "紅"}, {"utterance": "はっきり言えば、紅とトリアでは実力差がまだありすぎる。普通に戦うのならば決して勝てない戦いだ。\nけれどそれでも挑まなくてはいけない。白鷺姫の、次代の勇者の一員として、ここにその力を示さなくてはいけない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うむ。それくらいでなくては困る。恐怖すら楽しんでみせろ", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "そしてトリアも、そんな紅の挑戦を正面から受け止めた。\n無論、殺す気はない。これは倒すための戦いではないのだから。けれど、負けてやるつもりもない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だが、やれるか白川。ウチを倒せなくては、ゲンへの道は繋がらんぞ", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "トリアは言うと、その懐から小さな水晶玉を取り出した。恐らくは、それこそが姫の道を塞いでいるもの。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あたしは以前、間違いを犯しました。そしてその時、姫の隣で姫を追い続けるって約束しましたから……\nあいつがあたしの遙か前を歩くなら、あたしは走ってでもその隣に並んでみせます!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "あっはっはっは。いいぞ、白川。そうだ。男なんてのは、女から追いかけて捕まえるもんだ。思い出すねえ、まーくんとの乱れに乱れた愛欲の日々をっ\nなら、始めるとしようか!追いついてみせるがいいぞ、白川!ウチではなく、婿殿にな!", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "紅の瞳に迷いはない。ならば、試す価値もある。トリアは心から愉快に笑うと、その武器たる鉄扇を取り出した。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["トリア", "紅"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "044802b_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "神族にとって、トリニティにおいて特に神聖とされる場所。\nモンスターも、古代兵器の姿もない。静けさと清らかさとを保ったままのその場所へと、ノートは足を踏み入れた。\nあの人と戦う場所として、ここ以上にふさわしい場所は他にない。ならばきっと。そんな想いが、ノートの足をここへと運んだ。\nそして、そんな想いを正面から受け止めるように、偉大なる神族の王妃が姿を見せる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いらっしゃい、ノートちゃん", "speaker": "ルアン"}, {"utterance": "お母さん……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "その端正な顔立ちの中に、清らかな笑みを湛えて、ルアンは前へと歩いてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まさかこんな形でノートちゃんと戦う時が来るとは思ってもいなかったけれど……\nでも、今はそれがとっても嬉しい。ノートちゃんが、自分の意思で、自分のために、私を越えようとしてくれてることが\n正直、怖かったわ。ノートちゃんが、あの力に振り回されてしまわないかって。望んでもいないことのために、けれど義務だからって使ってしまわないかって\nだから、嬉しかった。ノートちゃんがあの力を、愛の力だって言ってくれたことが", "speaker": "ルアン"}, {"utterance": "はい。今のボクには、こんなボクでも支えてみせるって言ってくれる人がいますから", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ノートは、忘れない。自分の願いを受け止めて、自分を殺してくれた少年のこと。自分の心を守り、救ってくれた少年のこと。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だから、もう大丈夫。ありがとうございます、お母さん", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "だからもう、あんな力に負けはしない。湧き出す黒い心に乗っ取られることもない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だけど、大丈夫?こう見えてもね、お母さん、本気を出すとまだまだ頑張れちゃうわよ\n決して手は抜かない。それは逆に失礼だもの。そんな私を、越えられる?", "speaker": "ルアン"}, {"utterance": "越えてみせます、絶対に。それはボクの誓いで、約束ですから\n姫くんがボクの心を支えてくれる。だからボクは、姫くんの進む道を誰にも邪魔させない。それがたとえお母さんでも、壁になるなら、砕いてみせます!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そう。ならもう言うことは何もないわ\nただ真っ直ぐに、私を越えて行きなさい。みんなと一緒に", "speaker": "ルアン"}, {"utterance": "はい。ノート=ルゥム。白鷺姫の、今、剣として!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "あの夜のヴェルとの誓いを思い出す。姫の望む未来を作るため、自分は全力で戦う。\nノートは、母への感謝と、姫への想いの両方を胸に、その剣を抜いた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["ルアン", "ノート"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "044803a_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "神族にとって、トリニティにおいて特に神聖とされる場所。\nモンスターも、古代兵器の姿もない。静けさと清らかさとを保ったままのその場所へと、紅は足を踏み入れた。\n神王妃ルアン=ルゥム。あの人が待つ場所として、ここ以上に相応しい場所はない。紅は確信していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あら。紅ちゃんが、私のお相手なのかしら?", "speaker": "ルアン"}, {"utterance": "そして、その想いに応えるように、銀色に輝くような女性が立ち上がる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ええ。ノートでなくて申し訳ありませんが、ノートは、姫と行ったので", "speaker": "紅"}, {"utterance": "姫を最後まで護るため、地下へと向かっていったノート。紅は、そんなノートに託されてこの場所へと来た。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そう。ちょっと残念ではあるけれど、でも母親として嬉しくもあるわね\n自分の運命や義務なんかのためでなく、自分で選んだ大切な人のために戦ってくれる……\n本当、親の知らないところで勝手に成長していくものね、子供って", "speaker": "ルアン"}, {"utterance": "憑依兵器として生まれたノート。そのノートを本当の娘として愛し、育ててきたルアン。だからこそ、今のノートの姿を心から喜んでいる。\n紅には、その気持ちが痛いほどに分かる気がした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめんなさいね、ちょっと耽ってしまったみたい。それじゃあ、始めましょうか", "speaker": "ルアン"}, {"utterance": "ええ。ノートと比べれば物足りないとは思いますが、あたしも姫の隣に並ぶことを選びました\n絶対に、あいつの行く道を開いてみせます", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ノートの想いは充分に知っている。その重さも、強さも理解している。けれど、だからといって自分も負けているつもりはない。\nノートと同じだけの想いを持って、今ここにいる。紅は偉大なる神王妃を前に、正面から言い切ってみせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫よ。こう見えてもね、紅ちゃんのこと、結構高評価してるのよ、私達\nだから、本気でいくわ。神界王妃としてでなく、前勇者の一員として", "speaker": "ルアン"}, {"utterance": "ならあたしは、次代の勇者の一員として\n白川紅、参ります!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "戦乙女ルアン=ルゥム、全力で受けて立ちます!", "speaker": "ルアン"}, {"utterance": "切り開く者と護る者。二人の戦いが、荘厳なる大聖堂の中で今始まった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["ルアン", "紅"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "044803b_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "数匹のモンスターを倒しつつもウルルが向かった場所、そこは、ウルルにとって思い出深い場所でもあった。\n最初の扉の時に、アミアと戦った場所。\n自分が本当の意味で、初めて誰かのために戦った場所だった。試されるのなら、ここになるんじゃないか。そんな予感が、ウルルをこの場所へと誘った。\nそして、それを望んでいたかのように、一人の竜族がウルルを出迎える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やはりウルル様なのですね、私の下へいらしたのは……", "speaker": "バリアリーフ"}, {"utterance": "バリアリーフ……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "本当に、世界は酷なことを望まれるものですわね。この私に、ウルル様へその拳を向けろ、などと……", "speaker": "バリアリーフ"}, {"utterance": "複雑な想いをその瞳に浮かべながら言うバリアリーフ。ウルルは、そんなバリアリーフの正面に立つと、ハッキリと言う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫。分かってるよ、バリアリーフ。あなたが、前勇者としてここに立っていること\nだから、全力でお願い。ウルルは、きっと乗り越えるから", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルさま……大きくなられましたね……本当に……\nウルルさまばんざーい!ウルルさまばんざーい!!ウルルさまばんざーい!!!\nああ、私、大声で称え、叫びたい気持ちでいっぱいです!", "speaker": "バリアリーフ"}, {"utterance": "叫んだよね!?今思いっきり大声で叫んだよね!!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "申し訳ありません。なんといっても、そこに可愛らしいウルルさまがいらっしゃるものですから", "speaker": "バリアリーフ"}, {"utterance": "理由になってないよね!?それ絶対理由になってないよね!?", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルさまの成長、しかとこの目、この耳にて確認致しましたわ\n大世界杯において敵対し、そしてまたここでも……そのお咎めはあとでいくらでも受けましょう\nですが今この場では、竜族のバリアリーフ=クリートとしてではなく、前勇者の一人バリアリーフ=クリートとして……\n次代が勇者、ウルル=カジュタに、この私から挑みましょう!", "speaker": "バリアリーフ"}, {"utterance": "負けないよ、バリアリーフ。ウルルは、守られるためにいるんじゃないから\nウルルは、みんなを守るために、いるんだから!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "それこそが、姫と出会って、ウルルが得た最大のもの。誰かを守るという、ハッキリとした意思。\nそんなウルルに心からの笑顔を浮かべ、バリアリーフは構えをとった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["バリアリーフ", "ウルル"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "044804a_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "そこが、ウルルにとって特別な場所であることは聞いていた。\nウルルが、初めて誰かのために戦った場所。第一の扉において、アミアと戦った、特別な場所。\nバリアリーフがウルルを見極めようとするならば、ここしかないと思っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なるほど……ここに来たのはあなたでしたか、生徒白川", "speaker": "バリアリーフ"}, {"utterance": "その場所へと辿り着いてみれば、思った通り、バリアリーフが待ち受けていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はい。若輩者ではありますが、全身全霊を持って挑みに来ました", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ウルルは姫と共に地下へと向かった。なら、そのウルルの代わりとなって、この場所を勝ち抜くのが自分の役目だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふふ。自らの意志にて、勇者となりに来た者が自らを若輩などと呼んではいけませんよ、生徒白川\nそれにしましても、ウルルさまにこの拳を向けなくてよくなったこと……喜ぶべきでしょうか。それとも悲しむべきでしょうか……\nいえ、ここは喜びべきとしましょう。生徒白鷺と共に中心へと向かったウルルさまの成長はもちろんのこと……\nこの私に挑む生徒の成長すらも、この身にて感じることができるのですから", "speaker": "バリアリーフ"}, {"utterance": "……先生が、あたしたち人族にも公正でいて下さったのは、ゲンさんを……勇者とは何かを知っていたから、なんですか?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ええ。一人の力など、それより大きな力に出会ってしまえばそこでおしまいですもの。すべてを一つに集める勇者の存在。そこに種族の壁など邪魔なだけですわ\nよろしいですわね、生徒白川\n今この場で私の前に立ったからには、その存在は同等。そう私は思っていますわ。無論、全力にてお相手しましょう!", "speaker": "バリアリーフ"}, {"utterance": "はい。あなたのおかげで掴んだ力を、今、限界以上にお見せします!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "どこまでこの人を相手にやれるのか、正直不安だらけだ。だがそれでも、今はそのことを忘れることにした。\n今考えることはただ一つ。必ず勝って、姫達の行く道を開いてみせる。紅は二刀を手に、駆けた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["バリアリーフ", "紅"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "044804b_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "もう!次から次へと、ゲテモノ魔法ばっかり!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "トリアの言葉と共に現れた巨大な魔法陣から、巨大な門が出現し轟音を立てながら開く。\nそこから噴出した溶岩の波を見て、ヴェルは思わず声を上げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ゲテモノとは酷いなあ、せめて個性が強いと言ってくれ", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "ヴェルはそんな自分を見ながら、実に楽しそうに話すトリアを睨み返し、魔力を込めた鎌を門に向けて振りぬく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はあああ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "魔力の波が噴出した溶岩を押し返し、巨大な門を吹き飛ばす。それと同時にヴェルはトリアに向かって走り出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "おお、こいつも砕くか!なら!", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "しかし、トリアはあくまでも余裕を崩さずに、鉄扇をヴェルに向ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "その言葉と共に空間から突如現れた無数の腕が、ヴェルの体を拘束した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、これがゲテモノじゃ無くてなんだってのよ!!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そうか?慣れると結構可愛いぞ?", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "体をがっちりと拘束される不快感に耐えながらトリアを睨みつけるが、その程度でひるむトリアではない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それに、さっきからそのゲテモノを突破出来ないのは誰かな?", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "むしろ、その程度かという視線に、ヴェルは怒りと共に一気に魔力を放出する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぬぐぐ、こんなものおおおおお!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "魔力によって強引に拘束を吹き飛ばすが、そこに狙い済ましたようにトリアの魔法が炸裂した。\n不可視の斧がヴェルに向かって空気を切り裂きながら迫る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まだ、まだ!!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "それをヴェルはとっさに鎌をふるって打ち砕く。魔力と魔力がぶつかりあい、轟音を周囲に響かせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふん、ウチがゲテモノ魔法なら、お前は相変わらずの馬鹿魔力だな", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "バカ魔力って言うな!!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルは、攻撃を打ち砕いたヴェルに呆れつつも笑顔で話すトリアにようやく肉薄する。あとは攻撃を一撃でも与えれればいい。\nさしものトリアも、ヴェルの魔力の込められた一撃をまともに喰らってしまえば、ひとたまりも無い。\nしかし、迫り来る鎌にトリアは動じる事も無く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひょいっと", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "なっ!?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "まるで舞の様に体を軽くひねると、ヴェルの鎌を回避。さらにその勢いのまま、鉄扇がヴェルの体を打ち、ヴェルが悲鳴を上げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "接近戦なら勝てると思ったか?残念だったな\nウチは接近戦の方が強いぞ?", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "仕切りなおしとばかりにヴェルの間合の外に逃れたトリアの言葉に、ヴェルは油断無く鎌を構え直すと。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そんなこと、嫌って程知ってるわよ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そう叫びながら再びトリアの元へ踏み込んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はは、だろうなあ。子供の頃からウチには接近戦では勝てた事がなかったからな", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "魔力が宿った鎌が振るわれ、それと同時に周囲に衝撃波が奔るが、それすらも即座に範囲を見切ったトリアによって避けられる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ちょいさ", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "さらにそこから再び踊りのように体を回転させると、その足をヴェルの腹へと叩き込んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あぐっ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "不意に襲った苦痛にヴェルの動きが止まる。それを見逃すほどトリアは甘くなく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほれ、もう一つ", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "きゃ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "鉄扇による打撃が、うつむいたヴェルの額を打った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "相変わらずふらふらと……落ち着かない", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "とっさに思い切り顔を引いたため、そのまま意識を刈り取られる事は無かったが、頭を揺らされ朦朧としかける意識を気合でねじ伏せ、距離をとる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そりゃそうだ、何せウチの本領は舞だ。若い頃は魔族軍の中じゃアイドルだったんだぞ?\nまあ、アズロ姐やルーにゃんにはかなわなかったがな", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "そう言って笑った後、今度は自分から踏み込んでくるトリアを、ヴェルは迎え撃つ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "今度こそ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "独特な歩法で、まるで滑るようにこちらの間合に踏み込んで来たトリアに、ヴェルは鎌を下から跳ね上げるようにして魔力を飛ばした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほい、はずれだ。そしてこれはお返しだ", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "だが、今までがそうであったように、再び攻撃は空を切る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そう、何度も!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "しかし、ヴェルも馬鹿では無い。振り上げた攻撃はフェイクであり、ヴェルはそのまま鎌を反転、魔力をまとわせて振り下ろそうとするが。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほう、そうくるか。ならこれはどうだ?", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "トリアは再びの歩法で、滑るようにヴェルの鎌の内側へと、より深く踏み込んできた。\n殆ど密接するような距離だ、この距離ではさすがに鎌を振り下ろせない。その動揺が一瞬の動きの硬直を生んでしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "動きを止めるな馬鹿、そこはそうじゃない", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "きゃ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そんなヴェルを叱るように強い口調で言ったトリアの手が、ヴェルの体を掴む。\nそして自らの舞に巻き込むようにくるりと一回転すると、その勢いでヴェルを地面に転がした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あああ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "続けざまにトリアが生み出した闇魔法がヴェルの身体を包み込んだ。\nヴェルは、その直後の爆発によって吹き飛ばされ地面を転がるが、なんとか立ち上がる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヴェル、お前は魔力に頼りに過ぎる。それでいてその力を全然使いこなせてない\nまあ、お前ほどの力なら、何も考えずに魔力を振うだけで大抵の奴には勝てるだろ", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "そんなヴェルを見て諭すように話すトリアを睨みつけながら、ヴェルは頭を必死に回転させた。\nどうすればトリアに勝つことが出来るのか。勝つために何が必要なのか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうよ、今までもそうしてきたもの、これだからだってそうするつもりよ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "それでいい。ウチはお前の生き方を否定してるんじゃない。ただ少しだけ前に進めと言っている!", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "言葉と共に踏み込まれ、さらに振るわれた鉄扇を、なんとか鎌を盾にする事で防御する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くっ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "しかも今度はそれで終わらない。舞のように繰り出される連撃が、次々とヴェルの身体を傷つけていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お前は賢い子だ。ウチの子だからな", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "余計な自画自賛いらない!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そんな連撃の一つをぎりぎりで回避すると、大降りの一撃をはずされ、トリアがバランスを崩した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "おっととと!", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "もらった!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "それを好機だと思い、ヴェルはすかさず鎌を振るうが。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんつってな", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "バランスを崩したかに見えたトリアの膝が跳ね上がり、攻撃モーション中のヴェルの腹に突き刺さった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃん!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そこから発生する連撃に、ヴェルは再び防戦一方となる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まあ、とにかく考えるんだな、自分の魔力の使い道をな\n今まで無意識にやってたことを意識するだけで良い。それだけでお前はもっと強くなる", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "え?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "いままでと違い、すこし優しい言葉にヴェルが思わず間の抜けた声を上げてしまうと、トリアはにやりと笑った後に大きくヴェルから距離をとった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "さあ、敵に塩を送るのはこの辺にしておくかな。さあヴェル、お前の進化を見せてくれ", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "そういって鉄扇を二つ広げて構えるトリアから、強い魔力光が生まれる。それと同時に周囲の温度が確実に上昇する。\nしかし、上がる周囲の温度とは対照的に、それを見た瞬間、ヴェルの背筋に冷たいものが走った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あれは!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "炎舞。\n滅界戦争中、トリアが好んで使い、多大な戦果を上げた必殺魔法。ひとたびトリアが戦場で炎をまとって舞い踊れば、その地には草木一本残らないとまで言われていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お前も知ってるとは思うが、炎舞の威力は他の魔法とは比べものにならない威力だ。まともに喰らったら、いくらお前でも死ぬかもしれんな", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "……死", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ストレートな言い回しと、確実に上がっていく周囲の温度に、ヴェルは初めて明確な死のイメージをした。\n自分は今、死の淵に立たされている。もしこの状況を打破できなければ、自分は確実に死ぬと。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ちなみに魔力での相殺もできるような代物じゃないからな。防ぎたければ他の手を考えろ", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "……くっ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "確実に近づく死に身体が振るえ、足がすくむ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "さあ、行くぞヴェル。この試練を乗り越えて成長しろ!", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "それでもなんとか自分を奮い立たせ、ヴェルは大きく叫んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もう、勝手なことばかり言って!\nいいわ……私だって、なんの覚悟も無しにここに立ったわけじゃ無いのよ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そうだ、自分は負けてはいけない。姫の為に、全てを乗り越える最強の魔法でなければならない。\nならばここで逃げることは許されない。ヴェルは全身で魔力を意識しながら、まっすぐにトリアを見た。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "さあ、全てを無にする煉獄の舞!耐えられるか!", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "その直後、トリアを中心に炎の渦が周囲に放たれる。それは膨大な熱量を持ってヴェルに襲い掛かった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くっ!あああああああ!!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "今まで体験したことの無いほどの熱が肌を焼く。防御のために張った魔力なぞ気休めにもならず、ヴェルは思わず苦痛の声を上げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "負けない、負けない!絶対に負けない!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "しかし、それを飲み込み叫ぶ。気を失いそうになるのを必死に堪え、自分自身に呼びかける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "私はヒメの最強の魔法なの!それが、それがこんな所で立ち止まってる訳にはいかないのよ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そう。炎舞がトリアの最強魔法なら、こっちは白鷺姫の最強魔法だ。ならばこそ負けられない。ヒメの最強魔法である自分が、他の魔法には絶対に負けられない。\n必ず勝つ。自分の為に、そして姫の為に。今までの自分で勝てないなら、新しい自分を創造してでも必ず勝つ。それこそがヒメの最強魔法。\n大魔法ヴェル=セインだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あああああああああ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "なに!", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "その瞬間、自分の中で何かのピースがカッチリとはまったような気がした。\nそして気がつけば、ヴェルは周囲に展開された膨大な炎を吹き飛ばし、立っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "自分の力の高まりを感じながら、つぶっていた目をゆっくりと開き、トリアに向き直る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "自分の魔力の波にウチの炎を巻き込んで消滅させたか", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "そう。単純に魔力を放出したのでは無く、魔力を意図した形で周囲に流す事で、より効率的に相手の攻撃を消滅させる事が出来た。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わかったわ、ええ意識しろってそういうことだったのね!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "今までの、ただ単に膨大な魔力に頼りそれを放出するのとは違う。目的を明確にし、それにあった形で魔力を流す。今までのヴェルに足りなかったものだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふふ、一歩前に進んだかヴェル!ならその力をもっとみせてくれ!", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "娘の成長を実感し、トリアは嬉しそうに笑うと再び鉄扇を構える。\nそれと同時に、再び現れる炎を、今度は冷静に観察できた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "炎の波……単純な魔力放出じゃ相殺は不可能。あれを突破するためには……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "もはや今のヴェルは立ち止まらない。何をすべきかは分かった。ならば後は実行に移すだけ。そこに恐れも迷いも存在しない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほう、正面から!", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "力をただぶつけるのでは無く、指向性を持たせた魔力で切り裂く……!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "手順を確認するように呟きながら、迫りくる炎の波に向かって鎌を一閃させる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "おお!", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "それと同時に鎌から放たれた魔力は刃状になり、炎の波を引き裂き消滅させる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なるほど、今まで無意識にやってたことを意識する。こういう事ね", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ふふ、そうだ。お前はもっともっと強くなる。こんな所で立ち止まっていては勿体ない。だからまずはウチを越えて見せろ", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "もはや疑うべくも無い。自分の娘はたった今一つの壁を越えて、新たな境地に足を踏み入れた。嬉しいと感じる反面トリアは思う。\nもっと先を見てみたいと、この娘がどれほどの進化を遂げたのかを確かめたいと。だから遠慮も容赦も無く、掛け値なしの全力の魔力をつぎ込み叫ぶ。\nいままで見た事が無いほどの魔力光が、トリアが全力である事を如実に物語る。周囲を紅い光が照らし、発動もしていないのにトリアの周囲に陽炎ができる。\nそれでも今のヴェルは動じない。いかなる脅威も、今の自分には意味をなさない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "感謝するわ、母様。私の中にある可能性に気がつかせてくれて\nだから、そのお礼に今の私に出来る全力を見せるわ。受け止めてね母様、これが今の私よ!好きな人の為に強くなった、ヴェル=セインの強さよ!!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "鎌を強く握り、全力に対して全力で応える事が感謝の印であると、言葉どおり真正面からトリアの攻撃を受ける構えを見せる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "さあ!こい!!", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "トリアの言葉と共に、全力の炎舞が放たれる。それはかつて無いほどの威力をもって、ヴェルに襲い掛かる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はあああああああ!\nせいやああああああああ!!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "トリアから放たれた、巨大な火球。ヴェルはそれから一切目を背けずに思い切り鎌を振りかぶると、一気に振り下ろした。\nその一撃で発生した魔力は、まるで意志をもつかのように収束し火球を貫くと、その先にいるトリアまでをも飲み込んだ。\nそれと同時に彼女が保有していた水晶が、盛大な音をたてて砕け散る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふふ……さすがだヴェル", "speaker": "トリア"}, {"utterance": "魔力の奔流に吹き飛ばされ、地面にたたきつけられて気絶する瞬間も、トリアの表情は、娘の成長を喜ぶ笑顔のままだった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["トリア", "ヴェル"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "044805a_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "風の力を使い、ノートはルアンに向かって一直線に突き進む。そんなノートにルアンは動揺も無く手をノートへと向ける。\nそれと同時に手のひらから光の楔が出現、ノートに向かって高速で射出された。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "強化魔法で加速していただけに、避けきれないと判断したノートは、とっさに防御魔法を発動させる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あらダメよ、動きを止めちゃ", "speaker": "ルアン"}, {"utterance": "しかし、光の楔を受け止めた防御結界に、追撃とばかりに雷が突き刺さる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "それによって防御結界に無数のヒビが入り、その結界を打ち砕いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "続いて", "speaker": "ルアン"}, {"utterance": "それに動揺するノートに向かい、さらにルアンは追い打ちをかける。魔力光が輝くとほぼ同時に魔法名を発する。\nそれと同時にノートの足下に魔法陣が出現、その内側だけを超重力が襲い、ノートの動きを束縛する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "術式解析……術式破壊!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "しかし、ノートもすぐさまその術式を解析、魔力剣を魔法陣に打ち込んで、術式を破壊した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふふ、やるわね", "speaker": "ルアン"}, {"utterance": "お母さんこそ、さすがです。全く近づけない……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そこで一度仕切り直しとなり、互いに距離を離したまま、互いに言葉を投げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "私と戦うということは、いかに私の魔法を突破し、防御を抜いて攻撃を届かせるかの勝負になるわ", "speaker": "ルアン"}, {"utterance": "一度護る対象を決め、護る事に専念したルアン=ルゥムの防御は、トリア=セインにも破壊出来なかった……教科書の通りですね", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "かつて滅界戦争時代、ルアンは神族の中でも突出した防御力を持つ事で知られていた。\n特に神王の親衛隊になってからは、それが顕著で、あらゆる攻撃から神王を守り抜いた手腕はもはや伝説になっている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ええ。旦那様を背中に護っていて、誰かに突破された事は一度もないわ\nそして、今の私はその時と同じ気持ちで戦ってるわ……これがどういう事かわかるわよね?", "speaker": "ルアン"}, {"utterance": "そういって微笑むルアンに、ノートはしっかりと頷いた。その理由はノート自身が良くわかっている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なるほど……生半可な攻撃が通用しないわけです", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "私の旦那様に対する思いは、今も少しも衰えていないわ\nさあ、ノートちゃんは私の旦那様への愛を乗り越えられるかしら?", "speaker": "ルアン"}, {"utterance": "自分も同じ理由で負けられないのだ、ルアンの言葉に共感出来ない訳が無い。それでもルアンの言葉に、思わず苦笑してしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まったく、戦いの最中にのろけないで下さい。戦いにくくなっちゃうじゃないですか", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "あら、ノートちゃんに言われたくないわ。普段から姫くんの話題でのろけまくってるじゃない", "speaker": "ルアン"}, {"utterance": "そ、それとこれとはちがいます!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "いきなり姫の事に話題を振られ慌てて否定するが、ルアンは再び小さく微笑んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふふ、同じよ。ノートちゃんの姫くんを思う気持ちが、私が旦那様を思う気持ちを上回れば、きっと私を突破できるもの", "speaker": "ルアン"}, {"utterance": "姫くんを、想う気持ち", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ルアンの言葉に、もう一度自分の胸の内を振り返り、どこにも否定する要素がない事に軽く赤面する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ねえ、ノートちゃん。お母さんにあなたがどれぐらい、誰かを好きなったか、見せてくれる?", "speaker": "ルアン"}, {"utterance": "そんなノートを見て、再び構えを取りながら、ルアンはノートに問いかける。\nノートは、そんなルアンの瞳を見据えると。しっかりと頷いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はい!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "うん、いい返事ね。お母さん嬉しくなっちゃうわ", "speaker": "ルアン"}, {"utterance": "ノートの言葉に満足して頷くルアンを見て、こちらも笑顔になりつつも気を引き締めて魔法を発動させる。\n身体強化の魔法であり、かなり強力で身体への負荷もばかにならないが、ルアンに勝つために手段を選んでいる暇など無い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "行きます!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "全身強化を施し、さきほどまでより格段に良くなった動きで。ノートがルアンに迫る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これ以上近づけさせないわ!", "speaker": "ルアン"}, {"utterance": "しかし、そんなノートに、光によって編まれた鎖が迫る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それはもう見ました!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "!", "speaker": "ルアン"}, {"utterance": "ソートはそれに対して一喝すると、その全てを回避して見せた。\n何故そんな事が出来たかと言えば単純で、その拘束魔法を幾度かこの戦闘中に目撃していたからだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "動きを完全に見切ってる!?", "speaker": "ルアン"}, {"utterance": "そう。ノートは攻撃を喰らう度に、その攻撃を覚え、戦いながら分析することで少しずつルアンの攻撃に対応していく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なら、これでどう?", "speaker": "ルアン"}, {"utterance": "そうして、再びルアンの間近まで迫るが、やはりルアンは動じずに今度は手を振り上げた。\nそれと同時に光によって作られた楔が空中に現れる。それも先ほどと同じような一つでは無く、複数が同時に現れた。それを確認するとルアンは手を振り下ろす。\nそれと同時にに、まるでそれぞれが意志をもつかのようにノートを追尾する。\nしかし、今度はノートがルアンを驚かせる番だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "闇よ、惑わして", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "幻術!?", "speaker": "ルアン"}, {"utterance": "周囲が一瞬で闇夜に落ちたように光を失う。ルアンもノートを見失い、楔はでたらめに地に刺さった。\nルアンはすぐさま幻術を打ち破るが。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "居ない!", "speaker": "ルアン"}, {"utterance": "そこにノートの姿は無い。そう思った刹那、背後に気配を感じた。その気配は紛れもなくノートだ。\n背後にいるノートが魔力剣を振りかぶるのがわかる。\nルアンは冷静に魔法を発動させると、直後に降り注いだ光がノートを撃ち貫いた。\nしかし、そこでようやくルアンは気がついた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ダミーシルエット!?", "speaker": "ルアン"}, {"utterance": "ボクたちの師匠はミリオさんですから", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "撃ち抜かれたノートが、かき消えるように消滅する。そして、そのすぐ後ろから本物のノートが現れる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "貰いました!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "完璧なタイミングだとノートは思った。この機会を逃さずに一気に決める。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["ルアン", "ノート"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "044806a_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "てやあ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "かけ声と共に踏み込んだ拳をバリアリーフが避ける。それは空を切ったあと壁にぶち当たり、頑強なはずの学園の壁に幾重ものヒビを走らせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "さすがに金竜の拳、直撃すればただではすみませんわね!", "speaker": "バリアリーフ"}, {"utterance": "そんなウルルの一撃を見て感嘆の声をバリアリーフが上げる。実際ウルルは経験差がかなりあるバリアリーフと良く戦っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "しかし、やはりまだ大振りですわね!", "speaker": "バリアリーフ"}, {"utterance": "あぐっ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "いかに金竜の力とはいえそも、経験差というのは簡単には覆すことができない。\nウルルの攻撃は紙一重でかわされ、その攻撃に正確にカウンターがたたき込まれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はっ!", "speaker": "バリアリーフ"}, {"utterance": "さらにカウンターで浮いたウルルの足に、バリアリーフの鞭が絡まる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "しまっ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "はあ!", "speaker": "バリアリーフ"}, {"utterance": "バリアリーフの意図に気がついた時にはもう遅い。鞭によって振り回され、壁へと叩きつけられた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃん!\nうう、こんな使いかたも出来るなんて", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "それでも気鱗のおかげで、どうにかダメージを最小限にとどめる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "私の鞭は、本来他種族用ですが、ただ打撃するだけが鞭の運用ではありませんわ", "speaker": "バリアリーフ"}, {"utterance": "でも、ウルルは負けない!ううん、絶対に負けられないんだ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "再び構えをとるバリアリーフに、ウルルもなんとか起き上がり、構えを取る。\nすでに幾度も地面に倒れされているが、ウルルはその度に起き上がった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "さすが金竜と言うべきでしょうか、気鱗の出力も半端じゃありませんわね……先ほどからいくら攻撃を打ち込んでも決定打になりませんわ", "speaker": "バリアリーフ"}, {"utterance": "正直、ウルルの実力じゃバリアリーフにはかないません……\nだからこそ、この金竜の身体体が持つポテンシャルに、頼らざるを得ないんです", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そう、自分の実力では勝てない事など、百も承知だ。それでも戦えているのは、自身が竜族でも規格外の存在である、金竜であるが故だ。\n高い身体能力に、強固な気鱗。これらがまだまだ竜族としては未熟なウルルと滅界戦争経験者であるバリアリーフとの実力差をかろうじて埋めている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "自らの実力を正しく判断出来るのは、優秀な戦士の証ですわよ", "speaker": "バリアリーフ"}, {"utterance": "そんなウルルにバリアリーフは笑顔でそう語りかける。事実それはお世辞ではなく、バリアリーフはウルルを正当に評価していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それにウルルさまがもつ不屈の闘志は非常に厄介ですわ。何度地に伏しても立ち上がるというのは誰にでもマネできることでは有りませんから", "speaker": "バリアリーフ"}, {"utterance": "ウルルは竜族のみんなを背負っていく金竜ですから\nそれに、どんな逆境にも負けず、決して膝を屈せず、絶対に折れない心を持っている人がウルルのそばにはいますから", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ふふ、いまさりげなく惚気られましたわね", "speaker": "バリアリーフ"}, {"utterance": "はい!この想いが有る限りウルルは絶対に倒れません", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ここまでははっきりと肯定されると、もはやすがすがしさすら、感じられますね", "speaker": "バリアリーフ"}, {"utterance": "ウルルの言葉に軽く苦笑した後、バリアリーフの眼光が再び鋭くなる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "では、その想いの強さを見せて下さい", "speaker": "バリアリーフ"}, {"utterance": "もちろん!絶対に負けないよ!!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そうして再び始まる撃ち合いだが、やはりバリアリーフの変幻自在の鞭と竜族の腕力によってウルルは少しずつ追い詰められてゆく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はあ!", "speaker": "バリアリーフ"}, {"utterance": "バリアリーフの振った鞭がウルルの腕に絡みつき、不意打ちだったこともあり対応仕切れなかったウルルの身体が、バリアリーフの間合いに引き込まれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "せい!!", "speaker": "バリアリーフ"}, {"utterance": "あぐっ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そして、直後に放たれた足が次々とウルルの身体を捕らえた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぐっ……ああ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "しかし、ウルルは気鱗を纏い、防御に専念することで、なんとかその攻撃を凌ぎきる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やはり、これだけやっても決定打にはなり得ませんか", "speaker": "バリアリーフ"}, {"utterance": "そうして、攻撃が途切れた直後に、全力の一撃を放つが。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はあ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "それにやはりあの拳は厄介ですね……", "speaker": "バリアリーフ"}, {"utterance": "その行動を読んでいたバリアリーフ簡単に避けられてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "一撃……全力の一撃が入れば……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "いかに金竜の気鱗に護られているとはいえ、既にウルルの疲労は限界に近づいていた。\nそれでも、それでも必死にウルルは勝機を探し、全力の一撃をいれるタイミング模索する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なら、少々強引ですが、その気鱗、はがさせて貰います!", "speaker": "バリアリーフ"}, {"utterance": "!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "バリアリーフの踏み込みに危険なものを感じ取ったウルルはとっさに防御を固めるが。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はああああああ!", "speaker": "バリアリーフ"}, {"utterance": "そんなウルルにかまわず、バリアリーフの気合いと共に鞭が振われる。\nしかも、その攻撃は一撃に留まらず、次々とウルルの身体を打った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "鞭の連撃……!?", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "一発一発はそれほどの威力は無いが、連続した攻撃は気鱗を弾き、気鱗の密度を下げてゆく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、ああああ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "これで!どうです!!", "speaker": "バリアリーフ"}, {"utterance": "そして、気鱗の防御力が薄くなった場所に、バリアリーフの蹴りが突き刺さった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃあああああ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "完全に入りましたね", "speaker": "バリアリーフ"}, {"utterance": "完全なクリーンヒット。この戦いが始まってから、バリアリーフが始めて明確な手応えを得た。\nウルルの身体が吹き飛ばされ、地面をバウンドしながら壁まで飛び、そのまま壁に叩きつけられる。\nその光景に、バリアリーフは勝利を確信した。\nしかし。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "負けない……負けられないんだ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルは、それでもゆっくりと立ち上がった。\n全身傷だらけで、足が震え、視線すら定まっていない。しかし、それでもしっかりと立ち上がった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くっ、これでもまだ起き上がりますか!まったく生徒白鷺は厄介な事をウルルさまに教えくれたものです!", "speaker": "バリアリーフ"}, {"utterance": "立ち上がったとはいえ、既にウルルの体は疲労と傷でボロボロだ。しかし、ウルルはここに来てようやくある一つの勝機を見いだした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "バリアリーフ……ウルル、覚悟を決めました", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "え?", "speaker": "バリアリーフ"}, {"utterance": "いや、勝機を見いだしたと言うよりは、ある覚悟を固めたのだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "小手先の技術じゃバリアリーフにはかなわない。だから、ウルルは初めからこうするべきでした……それを出来なかったのはウルルの弱さです\n自分自身を信じられなかった、弱さです", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "拳を固め、おぼつかない足取りながら、しっかりと構えを取る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ウルルさま……一体何をするきですか!", "speaker": "バリアリーフ"}, {"utterance": "でも、もう覚悟は決まりました。にいさまの為にカミシアちゃんの為に、ウルルの事を友達って呼んでくれるみんなのために……!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そう言うとウルルは、全身から力を放出するように気鱗を放出させる。その膨大な出力は、それだけでウルルの周囲の壁にヒビを走らせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぐっ、なんていう密度の気鱗……けれど、これだけの気鱗を放出すれば肉体への負荷もそうとうですわよ!", "speaker": "バリアリーフ"}, {"utterance": "言ったはずです……ウルルは覚悟を決めたと!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そう言ってウルルが一歩踏み出す。それを見てバリアリーフは鞭を振うが。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "避けない!?", "speaker": "バリアリーフ"}, {"utterance": "バリアリーフの攻撃を見ても、ウルルは一切アクションを起こさなかった。それにより鞭はウルルに命中したが、高密度の気鱗によって弾かれる。\nそれを見てバリアリーフは気づく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まさか気鱗全開でごり押しをするつもりですか!馬鹿な、いくら金竜といえど、どれほどの負荷がかかるか!", "speaker": "バリアリーフ"}, {"utterance": "行きますよバリアリーフ、そして見ていて下さい……これがウルルの覚悟です!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そう言ってウルルが大きく踏み込む。もちろんバリアリーフも鞭を振って迎撃するが。やはり気鱗に弾かれて意味をなさない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くっ、気鱗の層が厚すぎますわ!これでは四肢に巻き付けることも!", "speaker": "バリアリーフ"}, {"utterance": "はあああああ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "さらにウルルが近づく、いまのウルルに接近戦を挑むのは危険だ。そう判断して距離を置くも、鞭が効かない以上、距離を取った場合バリアリーフは攻撃手段が無い。\nしかも、ここは橋の上。スペースは限られていて、逃げ場も無い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ならば!", "speaker": "バリアリーフ"}, {"utterance": "!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "再びの鞭の連撃、先ほどウルルの気鱗を抉った攻撃だ。ダメージを与えるのではなく、負荷を与えることでウルルが力尽きるのを狙った攻撃だが。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "むだ……です!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "!", "speaker": "バリアリーフ"}, {"utterance": "ウルルの歩みは一切衰えず、やがてウルルは、ついにバリアリーフを間合いに捕らえた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はああああ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "しまった!", "speaker": "バリアリーフ"}, {"utterance": "回避しようと思えば回避出来た一撃だ。しかし、ウルルから発せられる威圧感に、バリアリーフは一瞬回避すら忘れてしまった。\nそれは致命的なまでの隙。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これが全力全開の!!\nドラゴン!ブレス!!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "くっ!!", "speaker": "バリアリーフ"}, {"utterance": "とっさに防御を固めるバリアリーフだが、金竜の拳はバリアリーフの気鱗をたやすく弾き飛ばし、その防御の上からたたきつける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぐっ、あああああああ!", "speaker": "バリアリーフ"}, {"utterance": "はあああああ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そしてその状態のまま、さらにウルルの気鱗が爆発するように弾け、その衝撃によってバリアリーフはなすすべ無く吹き飛んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はあ……はあ……や、やりました……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ぐっ、さすが一族を束ねる金竜の全力……私、一瞬みとれてしまいましたわ……", "speaker": "バリアリーフ"}, {"utterance": "バリアリーフ、大丈夫!?", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "あまり大丈夫とは言えませんが……偉大なる金竜の息吹を見られたと思えば安いものです", "speaker": "バリアリーフ"}, {"utterance": "倒されたというのに、バリアリーフの顔は笑顔だった。そしてその足下には砕け散った水晶のかけらがある。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あなたの勝ちですわ、ウルルさま。私はウルルさまのような金竜に仕える竜族であることを誇りに思います", "speaker": "バリアリーフ"}, {"utterance": "ありがとうございます。バリアリーフ", "speaker": "ウルル"}], "speakers": ["バリアリーフ", "ウルル"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "044807a_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "たく、数だけは多いねえ、このザコちゃん達は、っと", "speaker": "デイル"}, {"utterance": "ふん。所詮は数頼み。この程度の敵ならば、生徒を解放さえすれば完全に駆逐できる", "speaker": "ラーロン"}, {"utterance": "次々に現れるモンスター達を倒しながら、デイルとラーロンは生徒達の隔離先を探し続けていた。\nある程度のあたりはつけてあるとはいえ、広いトリニティの敷地内。英雄クラスが相手ではないといえ、二人の負担はかなりのものがある。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "しかもこいつら、元々訓練用に学園内で確保されていたやつらばかりだ。確信した。あのゲン達に手駒はもうない", "speaker": "ラーロン"}, {"utterance": "確かにねえ。でも、あの古代兵器は結構やっかいよ。さっき倒した奴\n魔力が少々足りてないのか、前の扉の時よりは少し弱かったけども", "speaker": "デイル"}, {"utterance": "我々二人で倒せた。それがすべてだ。それ以上も以下もない!", "speaker": "ラーロン"}, {"utterance": "こんな状況であっても不遜な態度を変えることのないラーロン。その姿に頼もしさを憶えながら、デイルは苦笑した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それよりも気づいているか?", "speaker": "ラーロン"}, {"utterance": "ん?あー、妙な結界の反応が強まってるってことかい?", "speaker": "デイル"}, {"utterance": "そうだ。こんな意味不明な結界の反応を私は知らん。だとすれば答えは一つだろう", "speaker": "ラーロン"}, {"utterance": "ビンゴってとこだろうな。恐らくはこの先に、生徒達を隔離している結界がある", "speaker": "デイル"}, {"utterance": "どうやらようやく、のようだ。厄介な英雄達は他の仲間が抑えている。だったら、生徒達さえ解放できれば、あとは指揮次第でどうにかなるはずだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "よし、ならば行くぞ。この程度のザコなど敵にもならんが、さすがにこの数が学園中にばらまかれているとなるとやっかいだ", "speaker": "ラーロン"}, {"utterance": "あいよっ。そんじゃあ、ちゃちゃーっと片付けちゃいますかねえ!", "speaker": "デイル"}, {"utterance": "再び現れたモンスターをなんなく倒し、二人は目指す場所へと足を速めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "って、言ってるわけにもいかなくなっちゃったようなんだけどさあ……", "speaker": "デイル"}, {"utterance": "目的の場所はもう寸前。だが、そこに配備されていた一体の古代兵器に、二人はやむなく足を止める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こいつは、さっき入り口で出てきたのと同じタイプか!", "speaker": "ラーロン"}, {"utterance": "……どうするよ。こいつ、間違いなく強いぜ。さっきまでの古代兵器とはレベルが違う……", "speaker": "デイル"}, {"utterance": "向かい合うだけで伝わってくる死の予感。こいつと戦えば、そんな未来が自分達を待っている。そう思わせる圧力がある。\nさすがのデイルですらも、その圧力の前には一歩下がらざるを得ない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "どうするもなにも、決まっているだろうが。あのメイドは一人でこいつを相手にしているのだぞ", "speaker": "ラーロン"}, {"utterance": "あのー、メイドちゃん一応前勇者で英雄クラスだってこと、分かってますかー?", "speaker": "デイル"}, {"utterance": "メイドが前勇者ならば、私達は現勇者だ。以上、何か問題があるか!", "speaker": "ラーロン"}, {"utterance": "……いや、まったく無い。まったくもってその通りだ", "speaker": "デイル"}, {"utterance": "だが、それだけの相手を前にしても、前を向き続けるラーロンに、デイルは笑みを浮かべる。\nただの無謀を口にしているわけじゃない。自分達ならきっと出来るという自信。そして、勇者の一員としての誇りがあるからこその言葉。\nそれは、尊敬、という言葉を与えるに充分なものだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ただでさえ手駒が少ないってのに、何もないところにこんなボスクラスを置くわけないやね", "speaker": "デイル"}, {"utterance": "うむ。ならばこの先に、生徒達の隔離結界があると見て間違いないだろう", "speaker": "ラーロン"}, {"utterance": "なあ、ラーロン", "speaker": "デイル"}, {"utterance": "なんだ。今忙しい。軽口なら後にしろ", "speaker": "ラーロン"}, {"utterance": "あてにしてるぜ。世界杯の時みたいなビシッとした活躍、頼んだからな", "speaker": "デイル"}, {"utterance": "……貴様もなっ", "speaker": "ラーロン"}, {"utterance": "ニヤリと笑い合う二人の戦士。圧倒的な力を持つ兵器に対し、二人はその剣を抜いた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["ラーロン", "デイル"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "044808_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "随分と静かなんですね。白鷺くんのフォローにいけず、もっと焦るものだと思っていたんですけど", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "この戦いの最後を決めるのはヒメよ。だったら、その会話に口を挟むなんて無粋以外のなにものでもないじゃない\nそれに、元々私がここに来た理由は一つ。あなたにヒメの邪魔をさせないため", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "白鷺くんが、一人でお父様に勝てる、そう思ってるわけですか?一途な人は好きですけれど、現実は見るべきです。結構無慈悲なものですよ", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "ええ。無慈悲な現実なんていくらでも見てきたわ。あなたのおかげで、母親殺されたり、友人殺したり、もう散々よ\nだけど同時に、それを覆す力も私は見てきたの\nだから黙って見てなさい。あなたのご自慢のお父様が、私のヒメに負けるところを\nそして、思う存分見てもらいなさい!あなた自身が、私に負けるところを!", "speaker": "ヴェル"}], "speakers": ["ヴェル", "ミヤ"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "044811a_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "むしろ、ミヤちゃんの方こそ、助けに行けるなんて思わないで下さいね", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "それこそ、杞憂以外のなにものでもありません。お父様が負けるはずありません。そして、私も絶対に負けませんから", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "互いに譲れない物がある、信じている人がいる。だがら互いに全力でぶつかり合う。\n会話を終えて、一瞬の静寂の後。ノートとミヤの二人は同時に動き出した。\n自身に強化魔法をかけ、全速で駆け出すノートの前に、魔法陣が展開される。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "結界魔法!?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ミヤが結界光と呼ぶ魔力砲だ。魔法陣に収束した魔力が膨大な力を持って放たれる。世にも珍しい設置型の砲撃魔法。\n魔法陣から放たれた結界光に、ノートは防御魔法を発動し、迷わずに飛び込んだ。\n結界光はノートの防御魔法にぶち当たるが、それの破壊には至らない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "さすが神族の最高傑作ですね、この程度じゃびくともしませんか", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "生半可な魔法はボクには効きません", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そうして、再び駆け出すノートだが、ミヤの余裕は崩れない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうですね。でも、だったら壊れるまで打ち続けるまでです", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "ミヤがタクトを振うと同時に、周囲に複数の魔法陣が一斉に展開される。\nその数は一つや二つでは効かない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これほどの魔法陣を一気に制御するなんて!?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "いくら、神界の銀月でも、これだけの数をくらって無事でいられますか!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "そう宣言して、ミヤがタクトを振り下ろす。同時に全ての魔法陣が発光し、一斉に結界光を発射した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "風よ、導いて!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "それに対して、ノートは速度強化を発動。魔法陣の配置を即座に認識すると、降り注ぐ結界光を次々と回避してゆく。\nたしかに結界光は強力な魔法だが、一度設置された魔法陣の位置や角度を変更できないという弱点を持っている。\nそれが分かれば、射線を瞬時に見切り、回避すること自体はそれほど難しく無い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "さすがに早いですね", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "防ぎきれないのならば、先に本体を狙えばいいだけです!ミヤちゃんを止めれば魔法も止まります!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "攻撃を回避しながら、確実にミヤの元にノートは接近する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その通りです\nけど、それはちょっと難しいと思うな", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "そうして剣の間合いまで接近するが、相変わらずミヤの余裕は崩れない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "雷よ、剣に宿って!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ノートは付加魔法を用いて剣に雷を宿すと、回避のそぶりすら見せないミヤに魔力剣を振り下ろした。\nかなりの魔力を圧縮した一撃だ、生半可な結界程度なら切り裂く力を持っている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほらね?", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "!?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "しかし、ノートの剣はミヤに届く直前に結界に阻まれて止まっている。\nそれも普通の結界ではない。それはノートには覚えがある防御結界だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これは……多層結界!?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "同じ空間に結界を何層にも渡って展開し、どのような強攻撃の勢いも殺してしまう高等技術だ。\n神族の力有る者でもせいぜい十層程度だと聞くが、今目の前にあるものは、優に五十層はあるだろうという分厚さをしている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そういうこと。だから私に直接攻撃するのはちょっと難しいかな", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "くっ、こんな分厚い多層結界をどうやって", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そんなことより、後ろに注意だよ?", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "多層結界に気をとられた一瞬の隙に、ノートの後ろに新たな魔法陣が生まれる。しかしそれはこちらを砲撃するためではない。\n周囲を飛び交っている結界光の一つがその魔法陣に当たると、その角度を変えて、ノートの方へと迫る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "この砲撃、互いの魔法陣で反射するんですか!?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "良く避けられました。でも、それもいつまで続くかな?\n全方位、予想不可能な魔力砲の雨あられ", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "単純に直線的に発射されるだけの結界光なら、回避は出来る。しかし互いの魔法陣を当たる事に角度をかえながら乱反射する結界光は、さすがに避けきれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃあ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "だから、ノートはしかたなく防御魔法を発動して、直撃を防ぐしか出来なかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱり堅いですね。亀さんになられたら攻撃が通りません\nなら、こんなのはどうですか?", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "そんな!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "一つの力でダメなら二つをまとめてってね", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "周囲からの攻撃に身動きが出来ないノートの目に、信じられない物が映る。二つの結界光が一つに合流、より大きな砲撃となって再射出されたのだ。\nその光景に、ノートは強化魔法等に使っていた魔力すらも防御魔法にあてて、より強固な防御魔法をくみ上げる。\nそれでも、合流した結界光の一撃に、防御魔法が軋みを上げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "凄いなあ、これも防いじゃうんだ", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "その光景に感心した様に言うミヤだが、小さく微笑むと再びタクトを振う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、だったら", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "そ、そんな!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ここまでくればもうわかるよね?二つでダメなら三重でいってみよう", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "その言葉通り、三つの結界光が合流し、一つの大出力の魔力砲撃となる。二つで軋みを上げたのだ、あれの直撃は耐えられそうに無い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うう……きゃあ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ノートは防御し切れないと判断すると同時に、すぐさま回避行動に入ったが、周囲はいまだ結界光が降り注いでいる。まともな回避は出来ずに結界光がノートを襲う。\n幸い直撃はさけられたが、それでも先ほどの一撃で大分消耗していた防御魔法は、それだけで砕け、その余波によってノートは吹き飛ばされた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くす、さあ私は何重までヘキサピラーを重ねられるでしょう?", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "そう小さく笑い、再びタクトを振ろうとするミヤに、ノートは決死の覚悟で再び踏み込んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "?", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "強化魔法を使い、一気にミヤに肉薄して剣を振うが。再び多層結界に防がれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "同じ失敗を繰り返すなんて、ノートちゃんらしくないですよ?\nいくら、その魔力剣が優秀でも、この多層結界を破壊しきるには出力がたりません", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "まだ、まだです!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ノートはミヤの言葉には耳を貸さずに、魔力剣をより強く多層結界に押しつけて、なんとか貫通させようとする。\nしかし、多層結界は破壊されたそばから再生を繰り返し、ノートの剣を押し戻していった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あるいは、ヴェルちゃんレベルの魔力の炸裂だったら危なかったかもしれないですけど、攻撃力に特化していない神族にはこれを突破することは不可能です", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "確かに、力押しでこの多層結界を破壊しようとすれば、ヴェル並の魔力が必要だろう。しかしノートはそれとは別の方法で結界の突破を試みていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱり……このパターン!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "それじゃあ、そろそろ終わりにしましょうか!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "しかし、それを黙ってみてるほどミヤも甘くは無い。複数の魔法陣を召喚し、そこから一斉に結界光が迸る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃあ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "今度こそ、その堅い防御を撃ち抜きます", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "再び振り出しだ。ノートはなんとか防御して、結界光から身を守るが。\nついに四重にまで重ねられた結界光を前に動揺を隠せない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、ダメ!もう、少し……なの、に!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "?何をたくらんでるのか知りませんが、これで終わりです!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "きゃあ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "四つに重ねたヘキサピラーの一撃が、ついにノートの防御を撃ち抜く。直撃こそしなかったものの、ノートは吹き飛ばされ壁にたたきつけられた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "とどめ、です!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "!!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "強く打ち付けられた衝撃で身体が言うことを効いてくれない。そんなノートに、ミヤが今まで以上に複雑にタクトを動かす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "四つが最大だと思いましたか?残念でした。これが私の全力です", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "ミヤのタクトに操られ、五つの魔法陣が互いの光りによって繋がり、一つの巨大な魔法陣となる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "防御を……!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "いまだ身体の自由が利かないノートは、再び防御魔法を展開しようとする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "無駄です、今までの戦闘であなたの魔力値の計算は終わりました。この一撃は防げません", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "そんなノートを見て、ミヤは断言した。この一撃は防げないと。\nたしかに、四重の時点で防ぎ切れなかったのだ。五重の結界光を普通の防御で防げないのは分かっていた。\nそれでもかまわず防御魔法を発動しようとするノートにかまわず、ミヤはタクトを動かしながら宣言する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これが私の必殺技です!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "!!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "光が全てを埋め尽くし、その中にノートが飲み込まれた。ミヤは勝利を確信し微笑むが、その笑顔が驚きに変わる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "驚きました……", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……くっ……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "驚きの理由は単純だ、ノートが無事だったことだ。ノートの魔力を計算し、確実に打ち貫ける力を使ったはずだったのだが。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まさか、あの土壇場で私と同じように防御魔法を多重展開するなんて", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "そう。ノートは結界光の射線上に、複数の防御魔法を複数展開することで威力を減殺させて、ぎりぎりの所で、ミヤの攻撃を耐えきった。\nもっとも、完全には防ぎ切れず、全身ボロボロで足下もおぼつかない様だが。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それでもさすがに無事にとはいかなかったみたいですけどね", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "はい、正直立ってるのも辛いです……でも、それでも、やっとわかりました", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "何がわかったんですか?", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "疑問を投げかけるミヤに、ノートはにっこり笑って返した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "この勝負、ボクの勝ちです", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "直後、ミヤはノートの雰囲気が変わったのを感じ取る。これはかつてノートの扉で発生した現象と同じだ", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "この力の高まり……ノートちゃん、真名に目覚めて", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "はい、カミシアちゃんにシャルちゃんの名前をいただきました\nいただいたというよりは、気づかせてくれたという方が近いかもしれませんけど", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "その言葉にミヤが声を荒らげる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "今までは本気では無かったんですね!?", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "そういうわけじゃ無いですよ。こうして勝てる確信が持てるようになるまでは必死でしたから\nでも、今ならはっきり言えます、ミヤちゃん。あなたの負けです", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "はっきりとそう宣言されて。ミヤは頭を振って否定する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そんな話、信じられると思いますか!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "タクトが振われ、魔法陣がノートへと狙いをつける。しかし、ノートは動揺した様子は無い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "無駄です!もうボクにヘキサピラーは通用しません!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そんな戯れ言に耳を貸すほど子供じゃありません", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "ミヤは、そんなノートの言葉にかまわずタクトを振い、結界光を発射しようとするが。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "ノートが突如魔法陣に向かって斬撃を繰り出した。すると魔法陣はその形を失って、結界光を発射する前に消滅する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、そんな馬鹿な、空間に直接展開している魔法陣が切れるなんてありえません!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "結界光の魔法陣は、空間に直接展開してはいるが、実体が有るわけではない。一度空間に展開された魔法陣を破壊する手段は殆ど無いはずだ。\nたしかに実体剣では無く、魔力によって生成されている魔力剣ならば多少の干渉は出来るかもしれないが、それでも切り裂かれるなんて事はあり得ない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いくら魔力剣でもそんな事ができるわけが!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "目の前で起こった現象が理解出来ず声を荒らげるミヤに、ノートはあくまでも冷静に解説した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "正確には切ったわけじゃありませんよ。魔力に魔力をぶつけて破壊しただけです", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "それこそあり得ません!一度展開した魔法陣を壊すには、全く同じ魔力を正面からぶつけなけ……れば", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "ノートの説明にあり得ないと答えるミヤの言葉が途中で途切れる。ノートが持っている剣の特性と、神族の最高傑作である完全銀髪の力量に考え至ったからだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ま、まさか……", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "その通り。魔力剣を媒介に、全く同じ魔力を魔法陣に流し込みました\n攻撃を観察しながら、ミヤちゃんの魔力を計算するのは大変でした", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そう答えるノートを見て、ミヤの表情にこの戦闘中に始めて明確な恐怖が浮かぶ。\nノートの言っている事は口で言うことは簡単だが、千本の針に一度も失敗せずに糸を通すような物だ。\nしかもそれを超高速でかつ正確に行わなければならない。そんな芸当、どのような種族でも不可能だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ありえない!そんな、絶対に!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "理解は出来ても納得はできない。ミヤはノートの行いを否定するようにタクトを振うと、再び魔法陣を多数展開する。\nしかし、それすらもノートは一振りの元に消滅させてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それも既に計算済みです!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "どうしてですか!たとえ同一人物が発動した魔法陣でも、使用する度に僅かに違いがでるはずです。なのに!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "簡単な話です。その度に再計算して微調整を繰り返しているだけですよ。大本のデータさえあれば、その都度計算を行えます", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ミヤの言葉に当たり前だと言うように答えるノート。その存在に背筋が寒くなる。自分が相手にしている者は一体どれほどの存在なのか、ミヤはようやく理解した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そんな……そんな……\n膨大な魔力に常軌を逸した術式演算能力……これはもう、神族という枠組みすら越えてます、これが真名に覚醒した、完全な神界の銀月の力……", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "真名と生きる目的を得て、愛する者の為に剣を取った神界の銀月が、どれほど恐ろしい存在であるかを、ミヤはここにきてようやく正しく理解した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "と、言うわけで覚悟して下さいねミヤちゃん。もうあなたの攻撃はボクには届きません\nボクの勝ちです", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "改めて宣言してミヤに剣を向ける。その行動には、やはり勝利を確信した故の余裕があった。\nミヤはそんなノートを睨みながら、語気を強めて言葉を返す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふざけないで下さい!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "そして、タクトを高速で振るい、今まで以上の数の魔法陣を展開させる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いくら魔法陣を破壊できると言っても、破壊にはその剣での接触が必要です!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "そうです", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "それに、一度発動してしまった魔法を止める事も出来ない!違いますか!?", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "その通りです", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "しかも、使用するのには毎回膨大な魔力が必要になります!これから導き出される結論はただ一つです", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "多重展開による飽和攻撃", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ミヤの言葉を先読みして、ノートがあっさり答える。この状況で、大量の魔法陣に囲まれながらも、ノートにはやはり動揺は見られない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いくら魔法陣を破壊できるとしても、これだけの数を一遍には破壊できません!だからまだ私の負けは決まっていません!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "その言葉は、まるで自分に言い聞かせているようにも聞こえる。そんなミヤに、ノートは小さく頭を振った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いえ、ボクの勝ちは揺るぎません", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "その言葉にミヤの表情がこわばる。そして怒りに満ちた視線と共にタクトを振り下ろした。\nすべての魔方陣が一斉に発光した瞬間、ノートは強く地面を蹴る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もうボクには、ミヤちゃん本人を狙うことが出来るんだから!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "加速魔法によって一気に接近してくるノートに、ミヤは慌ててタクトを振う。\nそして、そのタクトによって、今までノートを苦しめていた多層結界が展開される。\nしかも、その多層結界は今までと違い、多層結界を多重召喚することで、より強固な防御を生み出していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "無駄です、その結界はすでに解析済みです!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "しかし、それを見てもノートに動揺は一切無い。剣を振り上げながら、積み上げた術式を展開する。\nそう言って振り下ろされたノートの魔力剣が、何重にも重なった強力無比な絶対防御を易々と砕く。\nさきほどまで、あれほど強固だった結界も、今ではガラスよりも脆い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "ボクの、勝ちです!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そういって向けられたノートの手に魔法の光が宿る。結界を失ったミヤにはその一撃を防ぐ手段は残されていなかった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["ノート", "ミヤ"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "044811b_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "にいさま……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "さすがに心配ですか?でも大丈夫です。恐らくは一瞬で終わると思いますから、それほどのケガもしません\n一撃で気を失って、終了です", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "……そうなってほしいと思ってるんですか?", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "……どういう意味です?", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "ウルルには、ミヤさんがにいさまを恐れているように見えます\nにいさまなら、もしかしたら……そう思っているように", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ありえませんよ、ウルルちゃん。お父様と白鷺くん、二人の間にある実力差は絶対です", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "でも、にいさまは言ったんです\n勝つって。だからきっと勝ちます。ミヤさんが、そんなにいさまを怖がっているなら、にいさまを止めたがっているなら、ウルルが止めます。邪魔をさせません!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "……でしたら、私もですね。お父様の邪魔は、絶対にさせません", "speaker": "ミヤ"}], "speakers": ["ウルル", "ミヤ"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "044811c_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "二対一、を想定していたわけじゃないんですね", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "人数を増やしたところで、ゲンさん相手じゃどうにもならないさ。あの人をどうにかできるとしたら、それこそ本当に姫だけだ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "だったら絶望的じゃありませんか?お父様と白鷺くん、その実力差は絶望的ですよ", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "実力差、か……そうだな、ゲンさんと姫の間には、あまりに開きすぎた溝がある\nけれど、覚えておくといい。姫はそれを、仲間の力で埋めるんだ\n姫以上にずるい奴はそういない。だからきっと、今回もやらかしてくれるよ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "……本当に、前の扉の時とは違いますね。焦りがありません\n白鷺くんを信頼し、ただ真っ直ぐにそこを目指す。本当に女の子してるんですね、紅ちゃんは", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "否定したって今更だな。ああ、そうだ。姫の前では、あたしは女になってしまう\nだけど、それが嬉しいんだ。偽りのない、あたしをさらけ出せているみたいで\nそれじゃあ、始めよう。あたしとミヤ、お互いに大切な男を守るための、女同士の戦いだ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そうですね。でも気をつけて下さい。私のお父様への想いは、まともに受けると胸やけしますよ", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "はは、白鷺パーティーなめないでくれ。もう、一緒にいるだけで溜息つきたくなるような連中でいっぱいだ", "speaker": "紅"}], "speakers": ["紅", "ミヤ"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "044811d_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ヒメ、お願い私に力を貸して", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "負けられない。お父様のためにも", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "互いに譲れないものの為に今ここに立っている。そしてそれを互いに理解しているからこそ、互いに全力の力をぶつけ合う。\nそこに理屈は無く、ただ大事な人を護るために力を振う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "行くわよ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "正面からの踏み込み……くす、ヴェルちゃんらしいですね\nでも、それはちょっと危険ですよ", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "そう言って踏み込んだヴェルの目前に魔法陣が展開される。\nミヤが結界光と呼ぶ魔力砲だ。魔法陣に収束した魔力が、膨大な力を持って放たれる。世にも珍しい設置型の砲撃魔法。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "撃ち抜きます", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "はああああ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "間合いに入る前に放たれた魔力砲がヴェルへと迫る。それに対してヴェルは全力の一撃でもって応えた。\n走りながら下から跳ね上げるように鎌を振う、すると膨大な魔力が地面を刃の様になって奔った。\nそれは結界光に直撃すると、一瞬の均衡の後、魔力砲に食い込み、魔力砲を。\n”縦に引き裂いた”", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "!?", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "うん、行ける!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "より強力で密度の濃い魔力が魔力砲を引き裂き、押し割りながら前進する。その魔力の波の後ろを追走するようにヴェルは駆け抜ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "魔力砲を割るほど高密度な魔力の波動\n一体、どれほどの量の魔力を圧縮すればこれほどの力が!?", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "そうして魔力の波は突き進み、やがて結界光を生み出す魔法陣にたどりつくと、その魔法陣が力を失うのと同時に、ようやく霧散した。\nミヤにこそ届かなかったが、これでミヤを護るものは無くなった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くらいなさい!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "噂以上のバカ魔力ぶりです!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "しかし、ミヤに動揺は無い。冷静にタクトを振うと、自分の前に結界を生み出した。\nヴェルはその結界にたたきつけるように鎌を振り下ろした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "無駄よ!目一杯の魔力を篭めたわ!この程度の結界砕き割る!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルの宣言通り、ヴェルの一撃で結界はあっさりと砕け散った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でしょうね、一枚では到底防ぎきれません", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "貰ったわ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルは勝利を確信して鎌をさらに押し込む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ええ、一枚ならね", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "!?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "しかし、その一撃は何故か途中で勢いを失い、やがて完全に静止した。\nその理由は単純で、展開された結界が一枚ではなかったからだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "一撃で二十枚と言ったところですか、さすがですね", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "多層結界!?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "同じ空間に結界を何層にも渡って展開し、どのような強攻撃の勢いも殺してしまう高等技術だ。\n神族の力有る者でもせいぜい十層程度だと聞くが、今ヴェルの目の前にあるものは、優に五十層はあるだろうという分厚さをしている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "今のでヴェルちゃんの魔力量はわかりました。次は同じようにはいきませんよ", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "くっ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ミヤの言葉と同時、ヴェルを挟み込むように二つの魔法陣が出現する。\nヴェルはそれを見ると同時、すぐさま羽を揺らし、普通ではあり得ない距離のバックステップをする。\nその行動とほぼ同時に、ミヤの砲撃が一瞬前までヴェルのいた位置に放たれる。一瞬でも判断が遅れていたらあの一撃をまともに食らっていただろう。\nしかし、同時にヴェルは訝しげに眉を上げる。あの位置で砲撃が激突すれば大爆発を起こし、術者自身を傷つけかねないのだが。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "へえ、そんな使い方も出来るんですか、やっぱり羽って便利ですね……でも", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "なっ!?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "私の魔法も結構便利なんですよ", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "ヴェルは信じられないものを見て目を見開いた。\n互いにぶつかり本来は爆発して対消滅する筈の魔力砲撃が、交差した位置で新たな魔法陣となって収束している。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そう、こんな風にね", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "しまった!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "一つにまとめられた魔力砲撃はより巨大な一撃となって、ヴェルに放たれる。\n先ほどよりも範囲が広い砲撃にヴェルは回避をあきらめた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もう一度切り裂く!\nはああああああ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルは瞬時に限界まで鎌に魔力を注ぎ込むと、気合いと共に振り下ろし、再び魔力の刃を作る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "言ったはずですよ、ヴェルちゃんの魔力量は想定済みです", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "放たれた魔力の刃を見てミヤが呟く。そしてその直後に先ほどと同じように魔力の刃と魔力砲撃が激突したが。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "嘘!?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "今度はほんの僅かな拮抗すらなく、魔力砲撃に魔力の刃は飲み込まれ霧散した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うぅ!\nあああ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "それを見て、すぐさま回避行動にはいる。ヴェルは魔力障壁を作りながら羽を動かし、思い切り横に跳んだ。\nなんとか直撃はさけたのもも、しかしかすっただけで魔力障壁は持って行かれ、砲撃の熱が肌を焼く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "良くさけました。なら次はこれです", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "ミヤは楽しそうにタクトを振ると、ヴェルの目の前に再び魔法陣が現れる。今度は一つだが、先ほどの経験から迎撃より回避を優先した。\n結界光は見たかぎり、一度展開した魔法陣の位置や角度の調整は行えないようだ。ならば展開された射線上から離れれば当りはしない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "よしっ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルの予想通り、一直線に放たれた結界光をヴェルはなんとか回避する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "回避に専念すれば避けられる。後はあの砲撃の合体さえ気をつければ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "後ろ、危ないですよ", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "え?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "その言葉と同時にヴェルの背後、言い替えれば、放たれた砲撃の射線上に新たな魔法陣が出現する。\nヴェルはそれを確認した瞬間、冷や汗が流れるのを感じる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まさか!?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "はい、そのまさかです", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "砲撃は新たな魔法陣に直撃して”反射”。角度を変えてこちらに迫ってきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もう!次から次へと!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "砲撃が一つなら魔力攻撃で相殺出来る。\nその考えは正しかったようで、最初と同じように、ヴェルの魔力をうけた砲撃は割り砕かれて消滅する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "本当に厄介ね……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ふふ、楽しんでいただいてますか?", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "正直退屈だわ、もうちょっと刺激がほしいかしら", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "殆ど強がりだったが、今のヴェルはとにかく少しでも会話を長引かせて、考える時間が欲しかった。\nミヤは戦闘を開始してから殆ど動いていない。おそらく純粋な魔導師タイプなのだろう。肉弾戦が出来るほどの身体能力は無いはずだ。\nだが、それ故に結界を使う魔法を覚え、自らを何重にも守り、その上で動かずに敵を攻撃出来る手段を確立したのだろう。\nなんとかして接近し、本体に一撃でも入れればそれで終わりなのだが、その一撃が果てしなく遠い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうですか、それは大変です。ならもっと楽しみましょう", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルの言葉を聞き、ミヤは楽しそうに笑うとタクトを振って一度に複数枚の魔法陣を展開して見せた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ちょっと本気をだしちゃいますので、簡単に壊れないでくださいね?", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "冗談じゃないわね!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ミヤの言葉にヴェルは、結界光が放たれる前に全力疾走を始めた。それは回避が目的ではない。\n一点突破によるミヤへの接近だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃ、がんばって下さいね", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "ミヤがタクトを振り下ろすと同時に周囲の魔法陣に一斉に光がともる。ヴェルがそれらに視線を送った瞬間、全ての魔法陣が一斉に光を放った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くっ!\nああ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "それらの光を、時には迎撃し、時には回避しながら走るが、次々と降り注ぐ結界光に、少しずつ追い詰められていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はあ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "さすがのヴェルちゃんでも全ては避けられませんよね。それに", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "連続攻撃に疲弊し、動きが鈍ったところを狙い澄ましたようにミヤがタクトを振う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ちい!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "収束し、より太くなった結界光をなんとか回避するが、回避した砲撃はさらに新たな結界光と合流した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な!?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "二つを重ねられるんです。当然三つもいけますよ", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "ミヤの言葉通り、三つの結界光が融合し、範囲と出力を増大させる。\nそれはもはや、ヴェルの魔力で防ぐことが不可能なレベルの魔法攻撃だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うう!ああああ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "しかし、初めから迎撃が不可能だと理解できたからこそ、なんとか回避することが出来た。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "おお、凄いです、それを避けるんですね。やっぱり翼の存在って偉大です\nで・も。これは避けられますか?", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "そう笑顔で話すミヤに、ヴェルは背筋が寒くなるのを感じる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お約束よね……二重があって三重があったのなら……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルがそう呟いた瞬間、ミヤはとても楽しそうにヴェルに答えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はい、リクエストにお答えします♪", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "ミヤのタクトが振られると同時に、四つの結界光は一つに収束。周囲を照らす極光となり、一気にヴェルに向かって発射された。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そのリクエスト、全然ありがたく!ないわ!\nはああああ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "迫り来る結界光に対し、ヴェルは魔力を翼に集め、一気に解放することで加速する。ぎりぎりの所で結界を避け、ミヤへと向かった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "周囲に轟音が響き渡り、完全に回避したにも関わらず、全身が衝撃に揺れる。\nそれでも羽を動かし、地面を全力で蹴った。\nそして、ようやく肉薄したミヤに、全ての魔力をつぎ込む程の勢いで魔力収束させた一撃を叩き付ける。\n全身全霊の一撃に、多層結界がものすごい勢いで砕けていく。\nしかし、それもやがて勢いを失っていき、四分の三を過ぎた辺りで止まってしまった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "一気に四十二枚を叩き割るなんて……さすがの私も今のはちょっとひやっとしました", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "これでも……だめなの!?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "さしものヴェルでも全身全霊を篭めた一撃を防がれ、絶望が顔に浮かぶ。その隙を見逃さずに、ミヤは結界をヴェルにぶち当て、間合いを再び離す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ここまで多層結界を破壊したのはヴェルちゃんが初めてです\nだからそんなヴェルちゃんに敬意をはらって見せちゃいます\n私のとっておきを!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "楽しそうに宣言したミヤがタクトを振う。それによって生み出された光景に、ヴェルは驚愕に固まった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "!?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ミヤの周囲に五つもの魔法陣が生まれ、それらが光によって繋がれながら、より大きな魔法陣となる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これが最大です、魔法陣同士をつなげ一つの巨大な魔法陣となす。これぞ必殺", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "これまでとは比較にならない範囲と出力に、ヴェルは回避も防御も出来ない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃあああああああ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "膨大な光がヴェルを飲み込む。あまりの威力に轟音すらない。ただただ迷宮を振動させ、やがて光が消えた頃には、地面に倒れたヴェルの姿だけがあった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "終わりですね……さすがのヴェルちゃんでもあれの直撃を受ければ立ち上がれないでしょう", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "倒れたヴェルを見ながら、ミヤはあっさりと呟いた。こうなることは最初からわかっていた事だ。\nだから、驚くには値しない。そう考えてミヤはヴェルの事など気にせずに、ゲンと姫の戦いへと視線を向ける。\nその瞬間。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "さて、お父様は……", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "……ない", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "耳に届いたヴェルの声に、ミヤはこの戦闘中始めて動揺した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "……た……な、い", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "一瞬聞き間違いかとも思ったが、視線を送った先で、ヴェルはボロボロになりながらもゆっくりと立ち上がろうとしていた。\nそれを見て、胸中でありえないと呟く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "直撃をくらった筈……意識が残ってるはずが", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "先ほどの一撃は掛け値無しに自分の全力だ。実際手加減が出来るような相手でなかった。だから殺すつもりで放ったはずだ。\nそれの直撃をうけて動けるはずが無い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……全然、たり、ない!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "しかし、事実としてヴェルは立ち上がる。その光景にミヤはとっさに魔法陣を展開。\nボロボロのヴェルに結界光を打ち込んだ。今度こそとどめをさすために。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まだ!足りない!!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "!?", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "だがその結界光はヴェルに届く直前、なんらかの力にぶつかり、力を失って霧散してしまう。\n目を疑ったが、それでもその行為で、ヴェルがどうして致命傷を受けなかったのか理解は出来た。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そういうことですか、全身から魔力を放出して威力をある程度相殺したんですね……なんて無茶を、加工無しの魔力は体を傷つけるのに", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "これくらい、しないと。あなには、勝てそうにないから……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "かつて、他の扉でミヤが大聖堂に結界を張って、ヴェル達を閉じ込めたとき。そこから強引に抜け出すためにオペラが使ったのと同じ手だ。\nもっとも、敵の魔力砲撃を打ち消すほどの魔力放出など、ヴェルレベルの魔力と八翼の制御力が合ったからこそ可能な芸当だ。\nしかも、ミヤが言ったとおり、加工無しの魔力は放出時に自身を傷つける為、そう何度もつかえる技では無い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、何度繰り返そうと同じですよ?ヴェルちゃんじゃ私に勝てません", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "そこまで理解して、ミヤは恐るるに足りないと判断した。\n所詮は悪あがき、結果がわかる戦いの決着が先延ばしにされただけだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうね……多分今までの私じゃ無理だわ。勘違いしてたもの", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "しかし、ヴェルは自嘲気味に笑ったあと、ミヤを見る。\nその視線に、ミヤは思わず首をかしげてしまう。ヴェルの視線には一切の諦めが含まれていなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "勘違い?", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "何故か今のヴェルは油断してはいけない気がする。ミヤは結界光をいつでも発動できるように身構えると、ヴェルから視線を離さずにそう問いかけた。\nその問いに、ヴェルは、今度は不敵な笑みで答える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ええ、貴方を倒すのに必要なものは魔力の大きさじゃない\nどんな大量の魔力をぶつけようと結界はやぶれないわ。だから違う、私に足りなかったのは魔力じゃない……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そう。いかに強大な力で有ろうと、ミヤの結界の前には無力だ。多層結界を始め様々な結界に阻まれ、力を分散され、流され、本来の威力を発揮出来ずに霧散する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それは……?", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "だがヴェルは、ミヤの結界光の合体ととっさに行った魔力放出によって、有ることに気がついた。\nそれは、ただ魔力を垂れ流すだけでなく、一つに束ねたり、魔力に指向性を持たせる事でより効率的かつ高威力の魔力を生み出せることに。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "私に足りなかったのは膨大な魔力を制御する力。私の中にある膨大な魔力と、儀式兵器から供給される無尽蔵の魔力を制御して、一つに束ねる能力", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "今まではただその膨大な魔力を相手に叩きつけるだけで勝利できた。しかしこの相手は人生の中で初めてそれが通用しない敵だ。\nだからこの相手を倒すためには、現状から後一歩だけ自身の成長……いや、進化が必要だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうだとして、一体どうするつもりなんですか?それがわかったところでどうにもなりません", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "確かに、ミヤの言うとおり、魔力制御能力などは、一朝一夕にどうにかなるものでは無い。\n特にヴェルは生まれもっての膨大な魔力と、儀式兵器から常時供給される無尽蔵とも言える魔力を体内にため込んでいる。\n魔力制御は、その大きさに比例して制御が難しくなるのだ、ヴェルが今まで魔法を使わなかったのは使う必要が無かったこともあるが。\nヴェルの場合は、大きすぎる魔力を自身が制御しきれていなかった為、使えなかったと言っても差し支えはない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くす、そうでも無いわよ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "え?", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "しかし、そんなミヤの言葉にヴェルは小さく笑ってみせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いい事教えてあげるわ。魔族の羽はね、魔力の制御装置にもなってるの。羽の数が多ければ多いほど、より大きな魔力を制御できる", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "それはその通りで、魔族の翼は魔力量の大きさを表す象徴では有るが、その本来の役割は体内に眠る魔力を制御する為のものだ。\nつまり、ヴェルの場合、八翼もの翼を持ちながら、それでも制御出来ないほどの魔力を内側にため込んでいることになる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だからなんだって言うんですか?今この場で羽が成長すると?そんな奇跡が起きるわけが有りません", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "ミヤの言葉は事実で、確かに本人の成長によって翼の数が変わる事はあるが、それはそう簡単に起きる物じゃ無い。\nしかし、それでもヴェルは笑顔を崩そうとしない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "奇跡は起きるものじゃなくて、起こすもの……姫の言葉よ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルは自分にも言い聞かせる様に呟き、ミヤを見る。\nそしてそれと同時に大量の魔力が周囲に吹き出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうね、あなたに勝つのに奇跡が必要なら、起こしてみせるわ!今ここで!!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "な、何を!!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "一体何をする気だと動揺するミヤの前で、ヴェルは自分自身に意識を向け、語りかける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "さあ、目覚めなさい!貴方がヒメの魂の一部であるなら、私の……私とヒメの願いに応えられるはずだわ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "まさか、儀式兵器……くっ!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "その光景を見て、ミヤはある可能性に思い至った。\nヴェルの背中に有る翼は、姫によって与えられた儀式兵器だ。そして儀式兵器はある特性を持っている。\n持ち主の魂の成長によって、自身も成長し、進化するという特性を。\nまさかとは思ったが、ミヤはヴェルの行動に危険なものを感じて再び魔法陣を展開。その全てをヴェルへと向ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "かつて私の命を救ってくれた大切な羽、ヒメの一部であり、私の一部。あれからずっと一緒だった大切な半身……だから、だからお願い", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "しかし、そんなミヤにかまわずに、ヴェルは自身に語りかけ続ける。実際に変化は起こっていないが、ミヤの中の不安は大きくなり続けていた。\nだから、油断も容赦もなく、ほぼ全力の一撃をヴェルに向かって発射する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "私の呼びかけに応えて!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そうして放たれた一撃は、ヴェルの願いを消し飛ばそうかというように、周囲に光をばらまきながらヴェルの身体を光の中へと飲み込んだ。\nすでにその身体はボロボロだったのだ。この一撃が直撃すれば、いかにヴェルで有ろうとも耐えられない。\nはず、だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な!?そんな、ありえません!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "……ありがとう、私たちの願いに応えてくれて", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ミヤの放った結界光は、ヴェルの身体から出た新たな光によってかき消される。さきほどと同じように魔力放出による威力の相殺だが、その威力が桁違いに上がっている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そんな……いまこのタイミングで、儀式兵器が進化するなんて……", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "まるで奇跡。かしら?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "この土壇場で、十翼に覚醒したヴェルを見て動揺するミヤに、ヴェルは笑顔で言葉を返す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だとしても!何度やっても結果は同じです", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "いかにヴェルが十翼に覚醒したとはいえ、ミヤのすることは変わらない。\n今までだってこの力で勝ちをもぎ取ってきたのだ、相手がどんな力を持とうと絶対に勝つ。\nその決意と共に、複数の魔法陣がミヤの周囲に展開される。しかしヴェルはその光景に動揺した気配は無い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "感じる……力を、自分の中に溢れる魔力を。ちゃんとわかる、制御出来る", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "何かを確認するように呟くヴェルに、ミヤは一切の容赦無く、結界光を撃ち放つ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "魔力を集めて、放つイメージじゃ無くて……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "複数の結界光が迫る中、ヴェルはそう呟きながら鎌を構えると。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "斬るイメージで!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "言葉と共に鎌を振り抜いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そんな……一撃であれだけの数のヘキサピラーを……", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "鎌が振り抜かれたと同時に放たれた魔力は、結界光をことごとく切り裂き、その全てを消滅させてしまった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わかってきたわ、なるほどね。こうして使ってみると、今まで自分がどれほど無駄に魔力を使ってたか思い知って、へこむわね", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "くっ!ならこれならどうです", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "自嘲気味に笑ったヴェルに、ミヤは複数の魔法陣を展開。さらにそれらを連結させて一つの魔法陣を編み上げる。\nミヤの持つ最強魔法であり切り札。いかに十翼といえどこの一撃をくらえば無事ではすまない。\nしかし。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "無駄よ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ミヤの切り札は、その一言と共に振られた鎌から放たれた魔力によって術式を破壊され、その意味を失い、放たれる事なく霧散した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そんな……ありえない。魔法陣は空間そのものに展開しているのに……それを魔力攻撃で砕けるはずが……", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "そうね、普通は無理ね。でも、わかっちゃったのよ。やり方が", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "その言葉と共にヴェルの身体から大量の魔力が噴き出す。\nいや、噴き出してるのではない。膨大な魔力がヴェルの身体を包むことによって、周囲の空間そのものを、陽炎のようにゆらしている。\nそれを見てミヤはまさかと思う。空間そのものに展開されている魔法陣を破壊するために。\nそれが存在する”空間ごと”切り裂いたのかと。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめんなさい、最初に謝っておくわ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そう言いながらゆっくりとヴェルは鎌を構える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "制御方法はわかったけど、まだ扱い慣れてないの……勢い余って消し飛ばしちゃったらごめんね", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "!!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "ヴェルの攻撃を防ぐために、ミヤは全力で多層結界を展開する。それも本来なら一つで事足りる筈の多層結界を、多重召喚することで、より強化な結界を作り出す。\nしかしその光景を見ても、ヴェルは余裕の態度を崩さなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "無駄よ、何十、何百、何千の結界を重ねても、この一撃は防げないわ!\nなぜならこの一撃は!それが存在する空間そのものを割り砕く!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "!!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "くらいなさい!!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そういって放たれたヴェルの一撃は、文字通り空間を割り砕き、不快な音を周囲にばらまきながら一直線にミヤの所まで届いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃあああああああ!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "展開されていた多層結界を、存在してた空間ごとえぐり取る。\nミヤに直撃こそしなかったものの、砕かれた空間が元に戻ろうとする大量のエネルギーが、巨大な爆発を巻き起こした。\n結界を砕かれ無防備だったミヤに、その爆発をさける術は無かった……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["ミヤ", "ヴェル"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "044813a_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "互いに向かい、緊張が高まっていく。\n互いに譲れない想いがあり、助けになりたいに人がいる。その人の為に、これからもその人と歩いて行くために、互いの信念をぶつけ合う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "行きます!金竜の拳!止められるものなら止めてみて下さい!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そう宣言し、ウルルは地面を蹴ってミヤに向かって一直線に最短距離で接近を試みる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "じゃあ、とめてみましょうか", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "そんなウルルの前に魔法陣が展開される。\nミヤが結界光と呼ぶ魔力砲だ。魔法陣に収束した魔力が、膨大な力を持って放たれる。世にも珍しい設置型の砲撃魔法。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "結界魔法!?", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "魔法に弱い竜族だからって容赦はしませんよ?", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "望む所です!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "小首をかしげて小さく笑いながらのミヤの言葉に、ウルルは声を張り上げて答える。\nもとよりそのつもりだったんだ、いまさら言われるまでも無い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "避けます!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "もともと竜族と魔導師の戦いは、魔導師側はいかに魔法を当てるか、竜族側はいかに魔法を避けて接近し、一撃を与えるかの勝負になる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "へえ、パワータイプの割りには結構動けるんだね", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "どんな強力な攻撃も!当たらなければ意味がありません!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "たしかに結界光は強力な魔法だが、一度設置された魔法陣の位置や角度を変更できないという弱点を持っている。\nそれが分かれば、射線を瞬時に見切り回避すること自体は、今のウルルならそれほど難しく無い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうその通りだね。だから当てに行くよ", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "ウルルの言葉にミヤはあっさりと頷くと、タクトを素早く振う。すると、複数の魔法陣が一斉に周囲に展開された。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんて数……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "行くよ!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "周囲に展開された魔法陣に、ウルルが一瞬あっけにとられた瞬間、ミヤが手にしたタクトを振う。\nそれと同時に一斉に魔法陣に光が宿り、結界光が発射された。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわっ!あわわ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "凄いなあ、全部紙一重で避けてる", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "竜族をなめないで下さい!魔法が苦手なら苦手なりに戦い方は色々有ります!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "しかし、それでもウルルは全ての魔法陣の位置を正確に把握すると、縦横無尽に駆け回りながら、結界光を回避し続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、これはどうかな", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "ウルルがぎりぎり回避した魔力砲を、別の魔法陣が受け止める。するとそれは反射するように向きを変え、再びウルルに襲いかかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "!?\n魔力砲が反射した!?", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "その挙動は完全に予想外で、ウルルは即座にこの回避をあきらめた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "避けられるか――え?", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "回避出来るタイミングではない筈だった。だからミヤは結界光の直撃を明確にイメージしていたのだが。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はああ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "突然の砲撃にウルルはとっさに地面に拳を打ち込むと。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "せいやー!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "床の一部をそのまま引きはがし、盾代わりにした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "無茶苦茶です、迷宮の床を盾代わりにするなんて!\nていうか、ここの床はそう簡単には壊れないようになっているはずじゃ!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "あり得ない光景に、ミヤが初めて動揺を見せる。正直に言えばミヤは侮っていたのだ。魔法が苦手な竜族が自分に勝てるわけなど無いと。\nしかし、いまウルルが行った行動が、ミヤの意識を根底からひっくり返した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "本気になった金竜に壊せないものなんてありません!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "くっ", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "そうして、ついにウルルが自らの間合いにミヤを捉える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ようやく拳が届く位置にきました!\nいきますよ!!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルは拳を握りしめ、金竜の力全開で腕を振りかぶった。\nしかし、ミヤもそれを黙って見ている訳では無い。すぐさま防御結界を展開し、ウルルの攻撃に備える。\nだがウルルは防御されてもかまわないと思っていた。なぜなら。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "どんな防御結界だろうと打ち砕きます!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そう、どんな防御だろうと、金竜の一撃ならば打ち砕けると信じているからだ。\n掛け値無しの全力の一撃。いかなる防御も打ち砕き、その先の敵に致命傷を与える、文字通りの必殺技。\nそれはミヤが展開した防御結界を打ち砕き、その先のミヤに打ち込まれる。\nはずだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ウルルちゃんの言うとおりですね", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "え!?", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "どんな強力な攻撃だろうと。当たらなければ、関係有りません", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "そんな。ドラゴンブレスでも打ち砕けない結界なんて", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ミヤの言うとおり、ウルルの拳はミヤには届かなかった。何層にも重ねられた結界の半ば以上に食い込んだ所で止まってしまっている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "一撃で三分の二も持って行かれたのは焦りましたが、これならば安心ですね", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "多層結界。\n同じ空間に結界を何層にも渡って展開し、どのような強攻撃の勢いも殺してしまう高等技術だ。\n神族の力有る者でもせいぜい十層程度だと聞くが、今目の前にあるものは、優に五十層はあるだろうという分厚さをしている。\n必殺の一撃を受け止められ、ショックを受けるウルルだが、その隙をミヤは見逃さなかった。\nすぐさま魔法陣を、ウルルを挟み込むように展開する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "それを見て、さすがのウルルも我に返る。いまは落ち込んでいる場合ではないと。\nウルルはすぐさま後方に大きく跳んで、両側からの結界光を回避するが。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そんな!二つの魔力が一つに!?", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ぶつかり合った結界光は、新たに現れた魔法陣によって一つにまとまり、より出力が高く、範囲が広い魔力砲として、再射出される。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くっ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "今のタイミングの攻撃をかわせるなんて、さすが竜族ですね", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "かなり危ないタイミングだったが、ウルルは全力で地面を蹴り、身体を床に投げ出してぎりぎりの所で回避に成功する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、どんなにがんばってもウルルちゃんに勝ち目はありませんよ。だってウルルちゃんの必殺技でも私の結界は壊せなかった", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "いえ、諦めません!一度でダメなら壊れるまで何度でも叩きます!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "暗に諦めろと言っているミヤに対して、絶対に諦めないと告げてやる。\n実際、一発の竜の息吹で破壊出来なかったからといっても、やりようは幾らでもある。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くす、そんな暇あるかな?", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "あ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "しかし、ミヤはそんなウルルをあざ笑うかのようにタクトを振うと、今度はウルルを囲む様に三つの魔法陣を出現させる。\n当然避けるためにその場所を移動するが、ウルルは嫌な予感を抑えられなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "今度は三つ!?", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルが感じた予感通り、三つの結界光が融合し、ウルルに向かって射出される。\n今度も何とか避けるが、その範囲の広さに、避けたにも関わらず結界光の熱がウルルの肌を焼いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これぐらいで驚いてちゃだめですよ。まだままだ増えますから", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "させません!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "さらに魔法陣を展開しようとするミヤに、ウルルは再び地面の床を引っぺがすと。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はあ!\nドラゴンインパクト!!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "それに対して掌低を打ち込み、インパクトの瞬間に気鱗を解放。その結果、ミヤの方へと結界光すら防ぐ硬度の迷宮の床が高速射出される。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんどやっても無駄です。私の結界は破壊できません!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "しかし、不意をついたその攻撃もミヤの多層結界を破るには至らない。\nそれどころか時間すら稼げずに、再びウルルを囲む様に四つの魔法陣が展開される。\nさすがにここまでくれば、この先の結末も予想できる。ウルルは少しでも離れるために全速力で走り出すが。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、きゃあ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "発射された結界光はウルルのすぐ近くに着弾。直撃こそしなかったが、そのエネルギーはウルルを吹き飛ばしダメージを与えるには充分な威力が篭められていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ここまでくれば当たらなくても、余波だけでダメージは与えられます\nこのままじゃじり貧ですよ", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "結界光の余波に吹き飛ばされ、地面に倒れるウルルにミヤはそう語りかける。相手に、はもう起き上がる力は無いと思っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "負けない……ウルルは絶対に負けないんだから!!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "!これだけやってまだ立ち上がるんですか!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "しかし、ウルルは絶対に諦めないとばかりに、ボロボロの身体を引きずりながらも立ち上がった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あたりまえです!ウルルのそばには、どんな逆境でも、絶体絶命のピンチでも、決して諦めない心を持った人がいるんですから\nウルルがこの程度で折れちゃったら、笑われちゃいます", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そして、まだまだ戦えると構えを取りながら、ミヤに自身の決意を語る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "白鷺くん……", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "そうです!にいさまが一緒に戦ってくれている限り、ウルルの心は絶対に折れません!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "その言葉にミヤは軽く嘆息すると、この相手はどんなに痛めつけようとその命がある限り決して諦めないと理解した。\n生きている限り、諦めさせるこはできないと理解した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そう……なら、仕方ないですね!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "だから、二度と起き上がれないように全力の一撃で勝負を決すると。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そんな……五つの魔法陣が一つに……!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ミヤのタクトに操られ、五つの魔法陣が互いの光によって繋がり、一つの巨大な魔法陣となる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これが私の切札です。威力は今までの比じゃないですよ?\n魔力耐性が低いウルルちゃんに直撃すればひとたまりもないですよ。これでもまだ諦めないんですか?", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "これが最後通告だとばかりに、答えが分かりきっている質問をミヤはウルルに問いかける。\nそのミヤの予想通り、ウルルの瞳に映る闘志は少しも揺るがない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "言ったはずです、ウルルは諦めませんと\nむしろ決心が決まりました……ウルルは次の一撃に全てをかけます!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "いや、むしろミヤの全力を前にして、ウルルの雰囲気が変わる。\nそれはある決意の元に、ウルルが覚悟を決めた瞬間だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なにをやっても無駄だよ、ウルルちゃんの拳じゃ私の結界はやぶれません", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "ミヤはウルルが何をする気かは分からなかったが、少なくともこちらに多層結界が有る限りはウルルに勝ち目は無いと考えていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……使う前に謝っておきます", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "え?", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "しかし、ウルルは何を思ったのか、ミヤに向かって謝ってきた。\n一体どういう事だと訝しむミヤに、ウルルは拳を強く握りしめながら、語る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もしかしたらウルルはミヤさんを殺してしまうかもしれません", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "な!?", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "そうウルルが言った直後、目に見える程の密度の気鱗がウルルから吹き出す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "最初にウルルがミヤさんに近づけたとき、これを撃てなかったのがウルルの弱さです。もしもこの一撃が誰かの命を奪ってしまったら、そう考えるのが怖かったんです\nでも、ウルルはもう迷いません!にいさまの為に、そしてウルル自身の為に!この一撃はウルルの覚悟の証です!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "その言葉と共に、吹き出す気鱗の密度はどんどん上がっていく。それだけじゃない。今まで戦っていたウルルとはその雰囲気が全く違う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、なんですか……この、威圧感。こんな威圧感、以前戦った時は感じなかったのに!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "その目に見られているだけで、ミヤは呼吸が荒くなり冷や汗が吹き出すのを感じる。\nそしてミヤは気がついた。ウルルが今まで纏っていた気鱗の全てが、その拳一点にすべて収束して行くのに。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これが、ウルルちゃんの本当の力……竜族を導く金竜……", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "そんな味わったことの無い、恐怖にも似た感情にミヤが混乱していると、ウルルはゆっくりと構えをとった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いきますよ……この一撃……こころして受けて下さい!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "くっ!言ったはずです。どんな攻撃も当たらなければ意味はないと!そもそもあなたは私の元にたどり着けません!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "その言葉と共にウルルが駆け出す。その姿自体はさっきまでと同じなのに、まるで死が近づいてくるような威圧感が迫ってくる。\nミヤは振るえる心を落ち着かせ、タクトを振った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "この一撃で終わりです!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "この一撃が通れば、いかに金竜といえどひとたまりもない。今度こそ終わりだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はああああああああ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そうミヤが思った瞬間、彼女は信じられない光景を目撃することになる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、そんな!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "ウルルが気合で地面を蹴ると、地面が一気に隆起する。おそらくありったけの気鱗を地面に流し、その反動で床の一部を持ち上げたのだろう。\nそして、五つを束ねた結界光がその隆起した床に阻まれ、ウルルにまで届かない。\nそれによってウルルを迎撃する手段を失ったミヤの元に、ウルルが一気に走り込む。\nミヤはとっさに多層結界を複数召喚し、自身の守りを鉄壁となす。\nしかし、やはりウルルはそんな結界など一切気にせずに、拳を振り上げ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "受けて下さい!これが、これこそが竜族の最強種たる金竜の秘技!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "全力を篭めた一撃をそのミヤの多層結界へと打ち込んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "竜の咆吼!!!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "竜の咆吼\n己の心を爆発させて放つ、最恐の物理破壊力。使い手である竜を破壊してまで放つ一撃。\nその自身が持つ全ての気鱗を一点に集中、それを全力で叩きつける竜族の秘技。\n全ての気鱗を使った全力攻撃のため、使用後は疲労困憊と気鱗喪失により完全無防備になってしまうかわり、ありとあらゆるものを破壊する最強の物理破壊攻撃。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "受け止め……!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "その竜の咆吼をミヤは多層結界で受止めようとするが、ウルルの拳が触れた瞬間、一瞬にして三分の二もの結界が砕け散る。\nそれだけなら問題無いが、ウルルの拳はそれでも一切の勢いを失わず、さらに結界を破壊しながら食い込んでいく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はああああああああああ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "切れない!?そ、そんな!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "ああああああああ!!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "再生すら追いつかない威力の一撃に、結界はやがてウルルの気合と共に軋みを上げ始め、ついにはヒビが結界全体に走り始める。\nミヤは何とか結界を維持しようと魔力を注ぎ込み、その修復を試みるが、修復したはしから次々と崩壊が起こり、ウルルの拳の前進を止める事が出来ない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……ああ……もう、む、無理!!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "そして結界の維持が限界に近づいた瞬間、ウルルは目を見開くと最後の押し込みだとばかりに、声を出して叫んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "砕け!ちれえええええええええ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "きゃああああああ!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "それによりついに多層結界は崩壊。ウルルの拳がミヤを捉えた。\n幸い結界を破壊したことで大分威力が減っていた事もあり、打ち込まれた拳がミヤを殺してしまうことは無かったが。\nそれでも大ダメージで有ることに変わりなく、ウルルの一撃にミヤは迷宮の橋まで吹き飛ばされ、壁に叩きつけられた所でようやくその動きを止めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "言ったはずです。全力の金竜の拳に、打ち砕けないものなんて存在しないと", "speaker": "ウルル"}], "speakers": ["ウルル", "ミヤ"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "044813c_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "絶対に譲れない想いがある、絶対に護りたい人がいる。だから絶対に負けられない。そんな想いは互いに変わらず、だからこそぶつかり合う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、お互いに負けられないですね", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "当然だ、負ける気なんて一切無い", "speaker": "紅"}, {"utterance": "でも残念ながら、紅ちゃんでは私に勝てないですよ", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "何?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "突然に、ミヤに勝てないと言われ、訝しむ紅に、ミヤは慌てて言葉を訂正する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、いえ。紅ちゃんが弱いわけじゃ無いですよ。ただ、これは単純に相性の問題です", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "相性だと?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "はい、だから残念ですけど、紅ちゃんに勝ち目はありません", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "そう笑顔で言われて、さすがに紅はカチンときた。刀を引き抜き、いつでも踏み込めるように身構える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "始まる前からずいぶん余裕だな。そんな事、やってみなければわからないだろう", "speaker": "紅"}, {"utterance": "わかってしまうんですよ、これが悲しいことに。それをすぐに証明します", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "そう言ってミヤは、手に持っていたタクトを構え、そして振り下ろす。\nすると、ミヤと紅の間に魔法陣が展開する。\nミヤが結界光と呼ぶ魔力砲だ、魔法陣に収束した魔力が、膨大な力を持って放たれる。世にも珍しい設置型の砲撃魔法。\nそれに対し紅も魔法発動、もはや定番となった加速魔法だ。\n紅は自身を加速させて、一気に自らの間合いに走り込む。それを迎撃するように結界光が放たれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なっ!?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅は自慢の速さを生かし、結界光が放たれる一瞬前に、ミヤに肉薄し刀を振った。本来ならそれで勝っておかしくないすばらしい動きだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "さすがですね。まさかヘキサピラー発動前に肉薄されるとは思いませんでした。さすがのスピードです\nけど、これでわかりましたか?", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "しかし、紅の刀はミヤには当たらず、その直前にミヤが生み出した結界に阻まれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くっ!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "多層結界。結界を幾重にも重ねたこれを、パワーが乏しい紅ちゃんでは突破できません", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "多層結界とは、同じ空間に結界を何層にも渡って展開し、どのような強攻撃の勢いも殺してしまう高等技術だ。\n神族の力有る者でもせいぜい十層程度だと聞くが、今紅の目の前にあるものは、優に五十層はあるだろうという分厚さをしている。\n確かにこれを破ってミヤに攻撃を当てるのは難しそうだと紅が考えた瞬間、ミヤは笑顔でタクトを振った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なに!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ミヤがタクトを振うと同時に、周囲に複数の魔法陣が一斉に展開される。\nしかも、それらは紅を囲む様に配置されている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そして、自慢の速さも、数の暴力の前には意味をなしません", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "そう言って、ミヤがタクトを振り下ろすと同時に、全ての魔法陣が一斉に発光する。\nそれを見て紅は強化魔法を再発動。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くっ!なめるな!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅は素早く周囲を見回し、魔法陣の配置を即座に認識すると、降り注ぐ結界光を次々と回避してゆく。\nたしかに結界光は強力な魔法だが、一度設置された魔法陣の位置や角度を変更できないという弱点を持っている。\nそれが分かれば、斜線を瞬時に見切り、回避すること自体は難しく無い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "さすがですね、これだけのヘキサピラーの攻撃をかわすなんて", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "この速さはあたしの誇りだ。いままでずっとこの力でピンチをくぐり抜けてきた!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "でも、今回は無理です。紅ちゃんでは私をたおせませんよ", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "言っただろ!そんな事はやってみないとわからない!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "全ての結界光を避けながらの問答に、声を荒らげる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふふ、その不屈の精神は尊敬します\nなら、これならどうです?", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "高速で移動する紅を捉えきれない結界光だが、紅がかわしたうちの一本の射線上に新たな魔法陣が生まれ、結界光を受けとめる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、魔力砲が反射した!?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "すると、結界光はその角度を変え、突如紅へとその方向を変える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "かわせますか?", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "タイミング的に回避は難しいが、紅は高速戦闘を得意とする風使いだ。\n紅は即座に風の力で、身体を反射した結界光の射線からはずす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "おお、あれを避けるとはやりますね", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "本当に感心した声をあげるミヤを見据え、紅は二刀を引き抜くと再びミヤに迫る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "確かに多層結界は厄介だ!けどな、一撃で全てを壊せないなら壊れるまで連撃をたたき込むだけだ!\nはあああああああ!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そして、その間合いに捕らえると共に一気に飛び込み、加速魔法を利用した連撃をお見舞いする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "!\nすごい、一息で十枚の結界を破壊するなんて……けど", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "くっ、再生速度が速い!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "多層結界は破壊されたそばから修復されます、残念ながらそれを上回る速度でなければ完全破壊はむりです", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "ミヤの言葉どおり、連撃をたたき込んでもすぐに修復されてしまい、攻撃がミヤにまで届かない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ちっ!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "攻撃を終えた紅を挟むように、再び魔法陣が展開される。\nだが、それが発動する前に紅はすでに移動している。向こうに攻撃が届かないように、ミヤの攻撃も紅をとらえることは出来ない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "今度はこんなのはどうでしょう", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "なに!?二つの魔力砲が一つに!?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅を挟んでいた魔法陣から放たれた結界光が、紅が一瞬前まで居た地点で激突すると、そのまま一つの結界光に束ねられる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "確かに広範囲だが!遅い!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ミヤの言葉と共に射出されたそれは、確かに他の結界光より高威力で広範囲だが、合流というワンテンポを挟む以上紅には十分回避出来る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わかってます、だからより範囲を広げます", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "な!?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "しかし、ミヤはそれを予想していた様で、タクトを振うと、結界光をさらに追加した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くっ!一体何本までまとめられるんだ!?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "三つを束ねた結界光を何とか回避するが、完全には避けきれずに熱が肌を焼く。これ以上範囲が広がるようなら危ないが、ミヤの表情を見る限り、まだ上がありそうだ。\nこれ以上範囲が広がるようなら危ないと紅は冷や汗が吹き出るの感じる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふふ、当ててみます?正解者には豪華景品をプレゼントです\n魔力砲という名前のね", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "紅の危惧をあざ笑う様に、結界光はさらに新たな結界光に合流、その範囲を広げて、紅に襲いかかる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ダメだ!避けきれない!?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "必死に回避運動を取るが、このままだと避けきれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "終わりです!\n無駄です、その程度の盾では防ぎきれませんよ!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "悪あがきと分かっていても、紅は防御魔法を発動する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "っ!!\nきゃあああ!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ミヤの言葉通り、風の盾はたやすく魔力砲によって破壊され、紅はその反動で吹き飛ばされた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だから、言ったでしょ?相性が悪いって", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "必死の回避運動のおかげで直撃こそしなかったが、逆に言えば直撃しなくてもこれだけのダメージを受けるということだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あまり長引かせるのも可哀想なので、これで決めちゃいますね", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "ミヤのタクトに操られ、五つの魔法陣が互いの光りによって繋がり、一つの巨大な魔法陣となる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぐっ、馬鹿な……まだ、集まるだと……?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "さっきの問題の答えです。これが私の全力です", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "四本の時点でこれほどのダメージが受けたのだ、あんなものを受けたら、間違い無く紅は戦闘不能になる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これで終わりです!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "ダメだ!あたしは……負けられないんだ!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅は迫り来る結界光を回避するために、力を解放する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "光が走り、紅がいた場所を焼き尽くすが、その場所にすでに紅の姿は無い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "驚きました……あの状態からまさか避けた上に反撃までしてくるなんて……\nそれが紅ちゃんの、切札。神速ですか", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "紅は直撃する直前に神速を発動。結界光を回避しミヤに起死回生の攻撃を仕掛けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……くっ、これでも壊しきれないのか……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "だから言ってるじゃないですか、相性が悪いって。まあ、さすがに単純な連撃で半分以上の結界を壊されるとは思いませんでしたけど", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "結果はごらんの通りだ。神速を使ってもミヤの多層結界を破壊しきれなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "相性が悪い……か、確かにそうだ、あたしはパワーも無ければ他のヴェルやノートのように膨大な魔力だって持っていない", "speaker": "紅"}, {"utterance": "神速が通用しないとなると、この後に紅に残されたものは一つだけだ。\n紅は覚悟を決めるとミヤに向き直る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だからこそ、この速さに全てをかけてるんだ。最初に言っただろ?この速さはあたしの誇りだ、それだけは絶対に否定させない!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "その言葉と共に紅から大量の魔力が吹き出す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "!\n何をするつもりですか!?", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "本当の切札を切る", "speaker": "紅"}, {"utterance": "え?", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "良く言うだろ。切札は最後まで取っておくべきだって。実際その通りだな、おかげで確信が持てた\nあたしの考えは間違っていない!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "驚くミヤに不敵に笑って答える。そう、先ほどの神速で一つ勝機が見えた。あとはそれを自分が出来るかどうかだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "紅ちゃんの切札の神速は私には効きませんよ、それは何度やってもかわりません", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "神速はこの前までの切札だ。言っただろ?本当の切札を切るって\nこれが、あたしの……あたしが仲間と一緒に作り上げた!新しい切札だ!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "右腕を掲げ、そこに刻み込まれた術式を起動させる。直後、膨大な魔力が紅の身体を満たし、周囲に溢れる。\nミヤはその術式に見覚えがあった。それは一つの前の扉で、ゲンが紅に与えた力に良く似ていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それは……まさか、魔装陣……?", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "魔装陣。人体に直接術式を刻み込み、自分自身の身体を媒介に周囲の魔力を無尽蔵に扱う事ができる術式。\nしかし、欠点として自身の身体を媒介にしているが故に、常時供給される膨大な魔力に肉体と精神が耐えきれずに少しずつ術式に蝕まれていく。\n人界に伝わる禁忌の術式で、前回の扉では紅は自ら望んでその禁忌に触れ、最後は姫によって命を絶たれた。\nまさか、自分に対抗するために再び禁忌に触れたのかと、ミヤは思ったが。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そう見えるか?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅は平然とこちらを見返している。かつて見た魔装陣とはどこか違う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いえ、違いますね。魔装陣独特のまがまがしさを感じません。それは一体……", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "真・魔装陣。あたしはそう呼んでる", "speaker": "紅"}, {"utterance": "真・魔装陣……?", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "ミヤの疑問に紅はそう答えた。聞き覚えの無い単語にミヤが首をかしげる。\n当然といえば当然だ、真・魔装陣という名前は、紅が姫と共に考えてつけた名前なのだから。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "外部からでは無く内部から……自身に宿る全ての力を魔力に変換し、一時的に魔装陣並の出力を得ることが出来る", "speaker": "紅"}, {"utterance": "なるほど。確かにそれなら魔装陣のように、外部から強制的にもたらされる負荷によって肉体や精神が崩壊するのを防げるかもしれませんね", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "紅の説明にミヤがなるほどと納得する。これは魔装陣を改良し、肉体や精神の負荷を最小限にして発動できるようにしたものである。\nアミアに相談し試行錯誤の末に完成した、紅の新たな切り札だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "しかし、所詮はまがい物です。出力も持続時間も本物には及ばず、体力を魔力に変換するのであれば、使った後使用者は動けなくなるほど疲労する\n正直、本物に及ばない欠陥品です", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "新たな切り札と言っても万能な訳では無い。ノートの扉での悲劇を繰り返さないように細心の注意を払った結果、ミヤの言ったとおりの欠点が残ってしまった。\nしかし、それで良いと紅は思う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "かもしれない。けど、あたしにとってはこれこそが正しい力だ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そう。この力は自身の為に使うのでなく、仲間の為に自身を見失わずに振るえる力だ。それだけでかつての魔装陣とは比べものにならない程意味がある。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だから、真・魔装陣ですか……それで?それを使って私を倒せると?", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "ああ、倒せるさ。さっき神速を使ったときに確信した。あたしの考えは間違っていない!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ミヤの疑問にはっきりと答える。それが気に入らなかったのか、ミヤはタクトを振うと魔法陣を展開した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あなたが何を考えているのかはわかりませんが!どんな手を使おうと紅ちゃんは私に勝てません!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "再び五つの魔法陣が連結し、一つの巨大な魔法陣を生成する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それはどうかな……今度はさっきの様には行かない!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "それを目の前にしながらも紅は落ち着いていた。目を閉じ、自らの内側に刻まれた術式を解放する。\n紅が真・魔装陣が発動するとほぼ同時に、ミヤが生み出した巨大魔法陣から結界光が放たれる。\n極大の光が迫る中、紅は自らの力をすべて解放した。\nやはり、紅にとって切り札となるのは神速だ、この術式で得る速さに何度も救われてきた。\nだから今回勝利を手に入れるのも、この術以外にあり得ない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "馬鹿の一つ覚えですよ!どれほど高速の連撃であろうと多層結界は破れない!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "それは!どうかな!!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "結界光を回避し、再びミヤに斬りかかる紅に、ミヤが無駄と叫ぶ。\n再び多層結界が紅とミヤの間に出現し、その攻撃を防ぐが、紅はかまわず連撃をたたき込み続ける。\n何度も、何度も、何度も。神速・光によって速度を極限まで上げた連撃を結界に叩きつけ続ける。\nすると、ものの数秒でミヤの顔が驚愕に染まった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なっ!そんな馬鹿な!?", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "単純な……話だ!一度の破壊で壊れないのなら、壊れるまで破壊し続ければいい!破壊が再生されるなら、再生を上回るスピードで攻撃すればいい!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そう。先ほどの神速で、紅は確信した。神速レベルの連撃を叩きこみ続ければ、この結界を破壊し尽くせると。\n問題は持続時間で、通常の神速は持続時間が短い。しかし、真・魔装陣の力を借りた神速・光ならば、持続時間も攻撃速度も通常の神速とは桁違いだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぐっ!この速度……さっきの比じゃない!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "このままでは危険だと判断したのか、ミヤは多層結界を多重召喚。ただでさえ厚い結界がさらに分厚くなるが、それでも紅の連撃は一切止まらない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "むだ……だ!どんなに結界を重ねようと!その全てを破壊し尽くす!!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そ、そんな再生が追いつかない!?こんな速度人間にだせるわけ……", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "紅は多重展開された多層結界に対して、さらに速度を上げて対抗する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ま、まさか……真・魔装陣の力を使って神速の重ね掛けを!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "ぐっ……ああああああ!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ただでさえ負荷の大きい魔装陣を使用して、さらに上級クラスの身体強化魔法の重ね掛け……あなたは、死ぬ気なんですか!?", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "全身に痛みが走り、負荷によって意識が飛びそうになる。それでも紅は攻撃をやめない。\nそして紅はミヤの言葉に、にやりと笑う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "冗談じゃ無い……今度こそは!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "だ、だめ!結界を維持できない!!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "今度こそは!!生き延びるつもりだ!!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そうはっきり宣言し、限界まで速度を上げる。もはや紅の姿は常人には認識できない速度にまでなっている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "そして、ついに紅はその速度のまま全ての結界を破壊し尽くした。これでもはやミヤを護るものは何も無く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃああああああ!!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "紅の一撃は確かにミヤの身体を捉えた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["紅", "ミヤ"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "044813d_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ぜああ!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "っ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "大降りの一撃を何とか受け流す。いくら能力があるといっても純粋な力は向こうが上だ。\nだから、俺は決して正面から受けず、力を受け流す事によって防いでる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ちっ、マジで技術は一級になってやがる。普通の奴だったら今ので剣ごと叩き割ってやったんだがよ", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "だろうな。剣技はもちろん、その馬鹿みたいなパワーと何より、根性刀だったか?その儀式兵器が合わされば怖いものなんて無いだろうな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そう褒めんなよ、褒めたってなんにもでねえぞ!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "そう言いながら振り下ろされる根性刀をバックステップで回避する。\nわかっては居たけど、なんて間合いの広さ。ゲン自身の踏み込み技術も合わせて、こちらの間合いの外から一瞬で剣が迫ってくる様はさすがに恐怖を覚える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "おら!どうした!随分おとなしいじゃねぇか!逃げ回ってるだけじゃ勝てねえぞ!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "純粋な力では向こうが上、打ち合いは分が悪い……なら!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "なに!?", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "振り下ろされた根性刀に俺は剣を当て、軌道をそらす。力はそれほど必要無い、ただ力の流れる方向を少し変えるだけで、後は本人がその方向に振り下ろしてくれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "打ち合わず流せばいい!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "こいつ!!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "大型の剣は間合いと威力に優れ、対峙した相手にそれだけで威圧感を与えるが、その大きさ故の弱点も多い。\nその代表的なものがこれだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "この距離なら剣は振れないな!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その大きさ故に内側に入り込まれると剣をまともに振るえなくなる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はあ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "なめんな!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "俺は一気に踏み込むと、ゲンに向かって剣を大上段から振り下ろした。しかし、わかりやすいモーションにゲンがバックステップで回避しようとする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "読み!通りだ!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "なに!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "俺は大上段から振り下ろす途中、実は強く握ってなかった片手を離すと、そのまま突きのモーションへと移行した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ちぃ!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "突然の軌道の変化に動揺するゲンだが、さすがというべきか強引に身体を捻る。俺の突きは腕をかするに留まった。\n反対に、俺の身体は伸びきり隙が出来る。それを好機と感じたのかゲンは体をひねりながらも俺の首を狙って根性刀を振るう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "首貰った!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "しかし、その行動も予想の範囲内だ。俺は突きが外れた時点で身体を沈めていた為、根性刀は俺の髪の毛を数本切るに留まった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんだと!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "これにより攻防は終了、互いに距離を取り態勢を整える。\nいったん仕切り直しだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "てめえ、俺と打ち合いながら。間合いと剣速を測ってやがったな", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "ああ、もう大体覚えた", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ちっ、真眼か。厄介な能力だぜ!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "そういってゲンが踏み込んでくる。相変わらず化け物じみた踏み込みだ。剣の間合いと合わせてかなりの驚異だが。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ここだ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "上段からの振り下ろしと見せかけた横凪のフェイントを、俺はバックステップで回避する。\nもうゲンの間合いは覚えた、そう簡単には喰らわない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はあ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はっ!かかりやがった!なっ!!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "がはっ!?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "剣を回避し、再び剣の内側に飛び込もうとした俺の横腹に、ゲンの放った蹴りがめり込んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "おらああ!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "突然の事態に混乱する暇も無く、続いて再び下から跳ね上がるように根性刀が迫る。\n心臓が高鳴り世界の速度が落ちる。俺は瞬時に太刀筋を読んで、ぎりぎりで回避するが。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふんっ!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "がっ!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "今度は拳が俺の頭を揺らした。\nなんだ、一体なんで。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "目の良さが仇になってんぞ", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "せあ!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "顎に一撃を貰い、揺れる視界の頭上から根性刀が迫る。俺はまとまらない思考ながら、危険と判断。\n後ろでは無く、前へ倒れ組むように飛び込んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なに!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "ぐっ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ゲンの横を通り過ぎ、前転するように転がって立ち上がると、そのままゲンから距離を取った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ちっ、惜しかったぜ", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "ぐっ……なんで……!?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "理解を超える事態に、思わず俺はゲンに尋ねてしまう。\n俺はほぼ完全にゲンの動きを読んでいた、にも関わらずその俺の予想を飛び越えてゲンはこちらに攻撃を当ててきた。一体何が起こった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ?なんでもなにもねえ\n真眼で動きが読まれるなら、読まれてるってわかった上で動けばいい。簡単だろ?", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "俺の質問にしれっと答えるゲンに絶句する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それにお前、目が良すぎだ。いちいち根性刀に反応しやがって、根性刀以外からの攻撃がおろそかになってんぞ", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "確かに理論上は可能だ。読まれて避けられるとわかるなら、避けた先に拳を打ち込めば相手は勝手にその場所に飛び込んできて攻撃に当たってくれる。\nしかし、言うほど簡単な事ではないし、なによりそれを行うにはこちらの動きを完全に予想しなければ不可能なはずだ。\n真眼に近い事を、ゲンは経験と勘によってやってのけたということになる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぐっ、めちゃくちゃだ……!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "お互いにな", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "思わず呟いてしまった言葉に、ゲンがにやりと笑いながら言葉を返す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こちとら戦場でガチの命の取り合いしてたんだ。これぐらいの事は出来るって事だよ", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "その言葉にはっとなる。俺は一体何を油断していたんだ。\nいくら二十年後の力を得たところで、経験値は圧倒的にゲンの方が上なんだ。滅界戦争を集結させた勇者がそう簡単に手の内を明かすわけが無い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……そうだな。剣速と間合いを見切った位で油断してた……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "おうよ", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "だから、もう油断は絶対しない。持てる全ての技術を、今この場でゲンの行動を読み取る事に捧げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あんたに勝つにはその一挙手一投足、その全てを読み切らないと駄目だ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はっ!やれるもんならやってみろ。言っておくが、甘くねえぞ?", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "上等!\nはあ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "脳が焼き切れそうな程に集中し、ゲンの一挙手一投足を見逃さないようにしながら踏み込む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふん、おせえ!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "カミシアの力によって身体能力も上がっているはずなのだが、そんな俺に、ゲンは簡単に反応してみせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わかってる!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ!?", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "しかしそれは読んでいた事だ。踏み込みから、攻撃すると見せかけて大降りの攻撃を誘い、振り下ろされた直後の隙を狙うが。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これで!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "うぜえ!伸びろ!根性刀!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "ゲンは振り下ろす途中で、軌道を強引に切り替え、突きのモーションへと移行する。\nまずい、あの動きは。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "根性刀!星穿ち!!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "よけっ!られる!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺の読み通り、ゲンは一直線に俺に向かって伸ばした根性刀による突きを慣行するが、俺はそれを紙一重で回避する。\nこんどこそ出来た隙に飛び込むが。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ちっ!消えろ刀身\nせいやあ!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "ゲンは即座に根性刀の刀身を消すと、踏み込んできた俺に向かって、カウンターで拳を当てに来た。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぐっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それを回避する為に速度が緩み、その隙にゲンはバックステップで後退すると、その着地と同時に根性刀を地面に向けて叫ぶ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "伸びろ!根性刀!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "上!?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "根性刀が地面に突き去り、そのままの状態で勢いよく伸び、ゲンが大ジャンプ、俺の上へ落下してくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あああ!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "意識の全てを集中させ、落下してくるゲンの攻撃を避ける事に専念し、何とかその一撃を回避するが。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "からの!星砕きだあああ!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "その回避直後に、流れるようにゲンは星砕きのモーションに移行。回避はとてもじゃないが間に合わない。\n俺は覚悟を決めると、迫り来る刀身に向けて剣を振り上げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぐっ!まけ……るっ、かあああああああ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "全身の筋肉を連動させ、信じられない力で振り下ろされた根性刀の一撃を、なんとか横に流す。\n結果、根性刀は俺のすぐ横に振り下ろされ、直撃はしなかった。\nしかし、その際の衝撃波が俺を吹き飛ばす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くそっ、またそいつか!\nまさか星砕き流すとはな。たいしたもんだぜ", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "その言葉にはお世辞抜きの賞賛の響きが含まれているが、それに反応を返している余裕は今の俺には無い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "肩で息をしながら、それでも視線だけは絶対にゲンから外さない。\nようやくだ、ようやく見えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だが、完全には流せなかった上に今までのダメージも蓄積してるだろ?次は決めるぜ!確実にな", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "俺はにやりと笑うと、剣をゲンに向けてはっきりと宣言した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "今の一撃で決められなかったのは残念だったな……もう、読み違えない", "speaker": "姫"}, {"utterance": "なに!?", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "自信満々に言い切る俺に、さすがのゲンも驚いた声を上げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "完全に見えたぞ……!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そう、全て見えた。剣速や太刀筋だけじゃない、筋肉の動きから細かい癖まで。一連の行動をすべて真眼で見据え、その全てを記憶した。\nもう絶対に間違わない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ちっ!ほざけえええ!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "一つ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺の言葉にゲンが得意の踏み込みからの振り下ろしで攻めてくるが、俺はそれをこともなげに回避する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "!\nちょろちょろ、動くな!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "そこにからさらになぎ払いにくるのは見えている。俺は後ろに跳ばずあえて前に飛び込み、先ほどと同じようにゲンの横を転がって背後に回る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "二つ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "!?\nそこか!!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "背後に回った俺に対し、振り向きざまに逆袈裟の振り上げがくるが、俺はそれを弾き軌道を書き換えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "三つ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "こいつ……俺の動きを!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "さらに、逆袈裟の振り上げを囮にした蹴りの一撃を、軽く後ろに跳んでかわす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これで四つ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そして……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "伸びろ!根性刀!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "根性刀を振り上げた状態から、一気に刀身が伸びる。この態勢は。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "五つ目!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "星砕きのものだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "根性刀!星砕き", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "ここだ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "予想通り、俺を叩き潰すために根性が振り下ろされる直前、俺は逃げずにゲンの懐に飛び込んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "!?", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "読みきった!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "馬鹿なっ!!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "根性刀が振り下ろせない間合いの内側で剣を振う。完全に意表をついた形になったので、俺の剣はついにゲンの身体を捕らえた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "があああああ!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "くっ、浅い!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "しかし、さすがと言うべきか、ゲンはとっさに攻撃を中断し、身体を反らし致命傷を避ける。\n結果、俺の剣はゲンの身体を抉ったものの、決定打を与えるには至らなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、さっきの借りは返したぞ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ぐっ……お前、俺の動きを……", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "ああ、誘導した。六手目で必ず大振りの一撃になるようにな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "信じられないものを見るような目で問いかけてきたゲンに、はっきりと告げる。真眼と技術の集大成だ。\n相手の動きをすべて読み切り、さらにこちらの立ち回りを工夫し、相手の動きを誘導する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……こいつ!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "さあ、もう一度だ……それで、決着だ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺の言葉に、初めてゲンの目に動揺の様なものが映る、そして確認するように尋ねてきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いま、お前の目には何が見えてやがる……", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "その質問に、俺は少しだけ逡巡すると、ゲンを見据え、はっきりと声にだした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……未来、かな?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……はは\nはははっははははーはっはっはっ!おもしれえ!面白いぜお前!!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "俺の言葉に最初はぽかんとしたものの、すぐさまゲンは楽しそうに笑い出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いいぜ、てめえが未来を見据えてるってんなら、俺はそれに乗ってやった上で叩き潰してやる!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "そうしてひとしきり笑ったあと、今まで以上の気迫と共に根性刀がこちらに向けられる。\n恐らく次のぶつかり合いが最終決戦になると、ゲンも悟ったのだろう。互いの集中力が高まっていき。\nそれが最高潮に達したとき、俺は一歩を踏み出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "行くぞ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "こい!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "俺はある決意を固めながら一歩を踏み出した。\nゲンの十手目。それが決着を分ける一瞬だ。俺はそれまでに全ての攻撃を避け続けなければならない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぜああ!!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "っ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "まずは一手目、踏み込みからの振り下ろし、それを剣でぎりぎり流す。\nこの時点で想定より威力が高く、俺は後の手順に修正を加える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふんっ!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "そして、二手目。\n一手目の振り下ろし直後に放たれる蹴り。こいつをバックステップで避ける。\nそしてそのまま流れるように三手目。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "伸びろ、根性刀!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "俺のバックステップに合わせるように、星砕きがくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "星砕き!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "ぐっ!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それを地面に身を投げ出し回避。ここでの一撃はゲンに取って隙になりえるが。\n攻撃が当たらないとみるや根性刀の刀身を消し、柄だけになった根性刀をこっちに向ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "伸びろ!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "っ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そして、すかさず根性刀、星穿ちだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "星穿ち!!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "これが四手目。\n俺は身をひねって、まるで矢の様な速度で飛んで来た刀身から飛び退く。そこから五手目。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でああああ!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "ぐあああ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "刀身をのばした状態からのなぎ払いに移行。これは回避出来ないと判断して、剣を盾にするが、盛大に吹き飛ばされる。\n地面を転がりながら、なんとか受け身をとると、次の瞬間。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "っ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "根性刀を地面に向けて大跳躍。当然そこからくる六手目は星堕としだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "根性刀星堕とし!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "あああ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "再び地面を転がってぎりぎり回避する。\n衝撃に全身が悲鳴を上げるが、俺はすぐさま立ち上がる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まだっ、おわらねえぞ!伸びろ根性刀!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "根性刀を壁に突き刺しそれを推進力にした、体当たり。\n七手目だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "がはっ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "剣を使い、なんとか防御したものの、防御の上からでもかなりの衝撃をうけ吹き飛ばされる。\n集中しろ、一瞬でも判断を誤れば俺は死ぬ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これでどうだ!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "気合を入れ直す俺に、大上段から根性刀が振り下ろされる。\n八手目。俺は迫り来る根性刀を流す為に剣を振り上げるが、剣と根性刀が触れ合う直前に根性刀の刀身が消える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くっ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "大丈夫、想定通り。そしてここからの九手目は。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そして、伸びろ!!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "神速の突きだ。\n俺はそれを予想していた為、思い切り体をひねり、回避する。\nそれでも完全には避けきれず、根性刀が俺の胸を浅く裂き、血が噴き出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なに!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "ぐううう!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "痛みをこらえながら、ゲンへと走り込む。普通の相手ならばこの隙を逃さず切り込めばいい。しかし相手はあのゲンだ。\n運命の十手目がくる!", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なめるなあああああ!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺の横にあった根性刀の刀身が消え、柄だけになった根性刀が振り上げられる。\nきた、これを待っていた。限界ぎりぎり、なりふりかまっていられない、全力の振り下ろし。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぜああああ!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "読み切ったぞ!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "十手目、全力での振り下ろし。俺はそれにカウンターを合わせる。\nやはり俺が最後に勝利を掴むとしたらこの技以外にあり得ない。\nしかし、全てがスローモーションに見えるほどの集中力の中、俺は考えていた。\nこれで本当に勝てるのか?\n普通の相手ならいざ知らず、相手は勇者ゲンだ。様々な逆境に立ち、その全てを切り飛ばしてきた男が、ここで終わるか?いや、否だ。\nこの男は、俺が全てをかけて読み切った計算を。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺の!!勝ちだ", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "易々と飛び越えてくる!", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺の剣が根性刀に触れ、その軌道を書き換える直前、刀身が消えたのだ。\nゲンは剣と触れ合った一瞬で俺の目的を看破、軌道を書き換えられる前に刀身を消したのだ。\nこれによって俺のカウンターは不発、俺には致命的な隙が出来る。\nはずだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや!俺の勝ちだ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "なに!?", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "俺は初めからカウンターを狙っていなかった。ゲンなら俺の目的を看破し、俺の思惑すら飛び越えてくれると信じていたからだ。\nだから、カウンターをするふりだけを見せて誘った。\n故に俺の体は動く。そして逆に根性刀には再展開が必要。これはあまりにも致命的過ぎる差だった。\n俺はカウンターと見せかけた剣を、そのまま振り下ろした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "がああああああ!", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "完璧な手応えが剣を通じて腕に伝わる。俺は今、勇者ゲンに勝利した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "馬鹿……な?", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "勇者ゲン。信じていました。あなたなら、俺の思惑を飛び越えて、逆転の一手を打ってくると", "speaker": "姫"}, {"utterance": "もし、俺があそこでカウンターを見破らなかった、どうするつもりだった……お前、死んでるぞ", "speaker": "ゲン"}, {"utterance": "まあ、その時は俺の負けでした", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ははは……なんだい、結局俺の……がんばり、すぎ……かあ……", "speaker": "ゲン"}], "speakers": ["ゲン", "姫"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "044814_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "すべてが終わり、地上へと出た時にはすっかり陽が傾いていた。\nあれだけいたはずのモンスターや古代兵器は、デイルとラーロンによって指揮された生徒達と、前勇者軍団との戦いが終わり戦線復帰したみんなによって駆逐されていた。\n前勇者として敵対していた学園長達は、ごめんね♪と笑顔のお詫びを一つだけ残し、元気いっぱいで去っていった。\n戦ったみんな曰く、やっぱ化け物だ、あの人達、だそうである。ほんと、よくみんな勝てたな、あんなのに。\nそして、ゲンとミヤとの戦いの顛末を聞いたみんなは、俺達の勝利を喜びつつも、微妙な表情を浮かべていた。\n世界の奴隷となったゲン。けれど大切な人を想い、自らを犠牲に勇者で有り続け、最後には奴隷の鎖すら引き千切ったその生き様を、俺達は決して忘れない。\nゲン自身が死んだことで、記録の相殺は無くなった。過去のツケ分があるだろうけれど、そこまで多くの記憶を奪えるとは思えない。\nこれからはきっと、俺達の記憶の中にその偉大な名前を刻んでいく。\nミヤは何も言わなかった。ただ黙って、学園長の預かりとして連れていかれた。\nまた何かしでかすんじゃないかとみんなは心配していたけれど、ゲンが自らの意思でねじ曲げて作った未来だ。きっと素直に受け止めることだろうと、俺は思う。\nこうして、俺の試練はどうにか終わりを迎えた。\nヴェルとの再会を始めとして、三つの未来を経験し、そして四つ目の扉……。\n長い長い剪定者としての道は、どうにか終わったようだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んーーーーっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "さすがに、今日はみんなボロボロだ。ご飯だ、お風呂だ、睡眠だー、と騒ぎながら寮へと戻るみんなを一番後ろで眺めながら、俺は大きく伸びをする。\nすると、不意に誰かが俺の裾を引っ張った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お疲れ様、パパ", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "そこには、笑顔のカミシアがいた。てっきり先陣切って帰ってるものと思っていたけれど、最後まで残っていたらしい。\n思えば、この子が始まりだった。あの不思議な世界で、いきなり剪定者だと告げられ、そして戦いの中に投げ込まれた。\nだけどその裏で、いや、ずっとずっと遥か昔から、この少女はずっと俺を見て、信じてくれていた。\nその力が、俺を最後に導いてくれた。俺に力を与えてくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お疲れさま、カミシア。ありがとうな。お前がいてくれなかったら……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ただ思うがままに礼を言おうとする俺。だがその瞬間、カミシアの身体が、一瞬薄くなったように思えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お前、今……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その先を続けようとして、俺は唐突に悟った。このゲームは終わった。そして、俺が選ぶべき扉も決まった。\n未来が、定まったんだと。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "行く、のか……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "うん……これでゲームはおしまい\n未来は、可能性は定まった。だから、私もミヤも、消えていく。本来の世界に生きる、本物のシャルとミヤとが、生きていく。定まった未来に従って\nだから、バイバイ、だね", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "考えても、いなかった。いや、考えないようにしていたのかもしれない。\nそうだ。この未来の中で生きるのは、あくまでもシャルなんだ。カミシアじゃない。カミシア自身が言っていたことだ。\n自分はシャルだけれども、シャルは決して自分じゃないと。\nだったら、こうなることは当然じゃないか……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……そう、だな。お別れ、だな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それなら、しかたない。俺は目の前の少女を見つめながら、静かに言った。\n役目を終えて、世界の未来を、自分の未来を勝ち取って消えていく少女。それはカミシアだけでない、ミヤも一緒のはずだ。\nだけど、本当にいいのか。これで終わりで、別れでいいのか。\n確かに、本当なら正しい。未来も定まり、カミシア達の存在は必要なくなった。\n可能性は現実へと代わり、実在の二人が生きていく。\nカミシアでないシャルと、俺の知らないミヤとが生きていく。それは絶対に喜ばしいことで……。\nけれど……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "聞いてるか、世界!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "え?パパ……?", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "気がつけば、俺は空へと向かって叫んでいた。いきなりの俺の行動に、カミシアが目を丸くしている。\nこの声が届いているのか分からない。傍から見ればバカみたいに見えるかもしれない。だけどしょうがないじゃないか。俺にはこれしか思いつかないんだ。\nこの意思を伝える方法が、これ以外に考えられないんだから。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "たった今から俺は、未来を選んだ剪定者としての権利を行使する!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そうだ。俺の願いを、今この世界に伝えるためには。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "可能性の世界の住人、カミシアとミヤ、二人の現世界への別人格としての存在固定だ!\n過去に触れるわけじゃない!できないとは言わせない!あれだけの責任との引き替えだ、必ず叶えてみせろ!!\n二人とも、俺の未来に必要な大切な仲間だ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "出来るだけの大声で、肺の中にある空気をすべて吐き出すように叫んでやる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、なにを言って……", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "悪いな、勝手に決めて。色々考えては見たんだけれど、これしか思いつかなかった", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……分かってるの?自分が望んだこと……", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "もちろん。ま、仕方ないだろ。未来への干渉とか言われても、他にいいのが思いつかないんだ\nゲンみたいに、自分を犠牲にした力なんて特にいらないし……可愛い女の子との出会いを、なんていったら、幸いもうたくさんいてくれる", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それでも、だめだよ、パパ\nパパは剪定者として、あんなに重い責任を背負った。だったらちゃんと、自分のためにその願いは使わなくちゃ\nもう、次代の勇者なんだよ。そのために必要なことを、考えなくちゃ", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "必要なことだろ。勇者っていうのは一人でなるもんじゃないんだ\nお前だって、もう勇者なんだ。俺のパーティー抜けて、どこに行くつもりだ\n別人なんだろう?お前とシャルは", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そうだ。俺は覚えているんだ。自分はシャルだが、シャルは自分ではない。はっきりと言ったその言葉を。\nだったら、カミシアだって生きていてもいいじゃないか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……うそつきなんだから。もっといい願いなんていくらだってあるくせに……", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "嘘つきじゃないぞ。本当に浮かばないんだ。これ以上の願いが\nだから、俺にとっては最高の願いだよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そうだ。俺が今、心の底から願っていること。叶ってほしいと思っていること。\nこれからの未来を本当の意味の大団円にするためには、この少女の笑顔が必要だ。ミヤだってそうだ。なんといっても勇者直々の御願いだったんだから。\nそれを失ってまで叶えたい願いなんて、俺の中には存在しない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "本当に……パパはバカなんだからぁ……", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "そうだな、それは本当に否定できない", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その眩しい笑顔と正しい言葉に、俺は苦笑を浮かべるしかできない。\nけれどこれで本当に終わり。\n四つ目の扉は、今、可能性なんかじゃなく……。\n現実に、なった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["カミシア", "姫"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "044817_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "むう……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "どうした、ヴェル?そんな膨れて", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だって、またヒメと一緒の時間が削られちゃいそうなんだもの\nこれが、ヒメの勝ち取った幸せな結果だっていうのは嬉しいんだけど、ちょっと寂しい……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そんなヴェルの姿は、ヴェルには悪いけれどちょっと可愛い。\n俺は、そんなヴェルの頭に手をやった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え、ヒメ……?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "その、なんだ。これからも色々と面倒をかけることにはなると思うんだけれど、これだけは、覚えていてほしい\n今こうなったキッカケをくれたのはヴェルなんだ。あの事件のことを忘れず、一途に俺だけを追ってきてくれた\n始まりは、ヴェルなんだ。だから、忘れないでくれ\n俺にとってはみんなが大切で、もし許してもらえるのなら、これからもこの仲間達で進んでいきたい\nだけど、その中でも特別なのは……俺の隣にいてほしいのは、ヴェルなんだってこと\nみんなが好きで大切だけれど、その中の一番は……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……ヒメ……それ、ほんと……?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ああ。ヴェルは、いやか?そういうの……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ううん。全然いやなんかじゃない\nヒメ♪", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "はにかむような笑みをその顔いっぱいに開かせるヴェル。\n始まりは、あの悲しい事件。けれどそれはこの学園での再会へと繋がって、俺の未来そのものを切り開いてくれた。\n勇者の称号を、暫定的にも引き継いだ今、俺はこれからも戦っていくだろうし、今よりもっと強くならないといけない。\nそれでも、この笑顔だけはずっと俺の隣にいてくれて、俺を優しく、けれど厳しく見守ってくれていると信じてる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これからも、よろしくな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "私こそ。いつまでだって、ヒメと一緒よ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そうだ。俺はあの日、たしかにこの翼を手に入れた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ヴェル"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "EP02a_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "そして、いつしか騒ぎ始める女性陣。ある意味いつも通りの光景に俺は苦笑する。\nいや、いつからこれがいつも通りになったんだろう。こんな光景、昔は考えられなかったはずだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にいさま", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルル?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "不意に、俺の手を握った小さな感触。ウルルが、その両手でしっかりと俺の手を握りしめていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えーと、どうかしたか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "いえ。にいさま、なんだか楽しそうだったので", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "楽しそう?ああ、なるほど。そうだな。確かに楽しんでるな、俺は", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ああ、そうだった。この手だったっけ。最初に握ったのは。\nこの世界で、人族として必死にしがみついて……そんな中で出会った、他種族。\n初めて、その手を握ったその少女は小さくて、どこか怯えてて……俺よりずっと強いはずなのに、だけど守ってあげたいな、って思った。\nそうだ。きっとそこが始まり。守ってあげたい。勇者を目指して剣を振り続けてきた俺が、本当の意味でそう思った、初めての女の子。\nこの手と、この笑顔と、この子と出会って、俺は誰かを守るっていう気持ちを知ったんだと思う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なあ、ウルル", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はい。どうかしましたか、にいさま", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルはさ、これからも俺の隣にいてくれるか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そんな俺の質問に、ウルルは最初意味が分からないとばかりにぽかんとし、やがて、満面の笑顔になった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そんなの、当り前ですよ、にいさま♪", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "俺が守って、俺を守ってくれる少女。俺は、自分の手を包んでくれているその小さな手を、そっと握り替えした。\n多分これからも、俺達がこの手を離すことはないと思うから。\n多くの大切な仲間達と一緒にいながら、それでもこの手を、きっと握っているはずだから。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ウルル"], "product_name": "06_Tiny Dungeon BoS", "file_name": "EP02c_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "この世は、五つの世界と、四つの種族で出来ていた。\n魔界。魔族と呼ばれる、魔力を破壊の力に使うことに長けた種族が住む世界。\n神界。神族と呼ばれる、魔力にて様々な奇跡を起こす種族が住む世界。\n竜界。竜族と呼ばれる、魔法が使えない代わりに、身体能力に長けた、女性だけの種族が住む世界。\n人界。人族と呼ばれる、魔力を生み出せない代わりに、様々な知恵にて乗り切ることに長けた種族が住む世界。\nそして、五つ目。学園世界、トリニティ。\n魔族、神族、竜族と、三つの種族がその知恵と力を結集し作り上げた世界。\nかつては、世界を守護する勇者を生み出す場所として存在し、魔族、神族、竜族、人族。四つの種族が、その心を持って繋がり続けた世界。\nけれど今は、あと一つ。\nその存在を求め、争い続ける奇跡の少女が、共に住む世界。\nこの世は、五つの世界と、五つの種族で出来ている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いいかげんに諦めたらどうですか、リンセ", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "夕暮れに染まる草原の中、鋭い剣撃の音を響かせながら、二人の少女が刃を振るい合う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "私の辞書に、諦める、という言葉は載ってはいますが黒く塗りつぶされています!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "共に銀髪。獣を思わせる耳を持ち、その背からはそれぞれ十翼、八翼の翼が伸びている。\nウェディングドレスを思わせる服に身を包み、その身の丈に合わない巨大な剣を、自分の腕のように振り回す少女。\n猫のようにしなやかな動きと共に二本のククリナイフを、疾風のような速さで振るう少女。\nどちらも、その技量は尋常なものではない。かなり高位の戦士であることが分かる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……辞書に落書きをしてはいけないと何度も言ったはずなんですが。どうしてこうもイタズラ好きなんですか、あなたは……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "もちろん、お父さまとお母さまたちの教育のたまものですね♪諦めたら全部終わっちゃうんですよ\nニコも、えっちな単語に赤線引いたりしてないで、もっと有意義に使うべきです", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "そ、そんなことはしていません。主さまに対してそんな妄想、失礼です", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "あ、動揺しましたね。しかも、お父さまを相手にとは、なんてチャレンジャー\nお母さまたち全員を相手にしようだなんて、さしもの私も裸足で逃げ出す大偉業ですよ。その無謀な勇気が羨ましいです", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "はあ……リンセこそ、気づいていないとでも思っているんですか。時々主さまの部屋に忍び込んで、ベッドに潜り込んで悦に浸ってニヤケ笑いを浮かべているくせに\n姫さまたちに見つかればどうなるか、ご相談してみるのもいいかもしれません", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "絶対ダメです!あれは私の密かな楽しみ、趣味なんですから。お母さまたちに見つかれば、その場所を取られてしまうじゃないですか!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "まるで学園帰りの友人同士のような会話を繰り広げながら、けれどもその剣撃は決して緩まない。\nむしろ速度を、圧力を増し、更に激しく、重くなっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なぜです……ニコはまだ存在しない者。リンセの方が生き残るべきなのは考えるまでもないでしょう。自殺願望を隠し持っていたとでもいうんですか", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "それこそ今さらですよ。私はお父さまの娘なんです、二者択一の選択肢なんていりません", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "その考えには称賛します。主さまが行ったことを考えれば、笑い飛ばすわけにもいきません\nですが、リンセにその選択肢は見つけられなかった。違いますか", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "だからって、私は諦めたりはしてあげないんです!私の辞書のその言葉は、とっくに黒塗りモザイク化しちゃってますからね", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "叶える手段もないのに言い続けるのは、ただのワガママです!", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "言葉と共に振り払われる刃から、対の衝撃波が放たれる。が、リンセはそれをまさしく気合いで受け止めた。\nリンセの全身を覆う、薄いオーラ。竜族の持つ気鱗とそっくりなそれが、必殺の威力を持つはずの衝撃を儚く霧散させる。\nと同時、リンセは、次は自分の番とばかりに手にしていた巨大な剣を両手で振りかぶった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お父さまの力強さ!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "言葉には、魔力を導き、安定させ、増幅させる力がある。その技名によって輝きを増した光の刃を、リンセは力の限り振り下ろす。\n地面に叩きつけられた剣が、ドズンッ、という地震のような震動を放ち、巨大な光の刃を放つ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "相変わらずの力が抜けるその魔法名、変更したらどうですか。主さまへの献身!", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "軌道上にあるものすべてを粉々に砕きながら真っ直ぐに襲い掛かる光速の刃を、だがニコはさけようともせず防御力強化の魔法で受け止めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お父さまか主さまかの違いしかないじゃないですかっ", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "尽くすか尽くされるかの違いがあります。ニコは尽くすことこそが想いの証と考える女です", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "私だって尽くす女ですよっ。それはもう、食事時のあ~ん、から、お休みされる時の膝枕うちわまでっ", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "そうして、二人は間合いを詰める。再び接近戦での撃ち合いが始まった。\n放たれる刃は紛れもない命がけのもの。にも関わらず二人の間でかわされる会話には、悲壮感はもちろん緊張感すら感じない。\n友人同士の仲のいい会話。小猫同士のじゃれ合い。もし見ている者がいたのなら、そんな微笑ましさすら感じてしまったことだろう。\nそれでも、その戦いは紛れもなく、互いの命を容易く奪えるレベルのもの。\n速度による手数の多さはニコのが上。だが、破壊力はリンセの方が遥かに上。その一撃をまともに食らえば勝敗は決するレベルだ。\n完全に受けに回りながらも、リンセはその一撃のチャンスを虎視眈々と狙っている。\n襲い来る無数の刃と、食らえば終わる必殺の一撃。どちらも、そのプレッシャーは変わらない。\nいや、相手の攻撃をその手数によって封じ続けなければいけないニコの方が、むしろ重かった。その焦りは徐々に積み重なり、やがて致命的な判断ミスへと繋がる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あっ!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "ニコの放った軽いフェイント。だがその誘いにのせられ、リンセの体勢が大きく揺らぐ。そのスキをつき、放たれる二本の刃。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "この機会、いただきます!", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "千載一遇、恐らくは、この戦いにおける最後のチャンス。\nそう思ってしまった判断ミスが、勝敗を分けた。\nこの体勢ならばここへと打ち込んでくるだろう。仕掛けたリンセの予想通りの場所へと狂い無くニコのナイフが向かっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "しまっ……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "自らが誘導されたことに途中で気が付きはしたものの、もう遅い。渾身の力で繰り出した一撃は、止めることも、軌道を変えることもできない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あうっ!", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "横に払われたリンセの大剣が、ニコのナイフを弾き飛ばした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これで、おしまい!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "そのまま、勢いよく剣を振り上げるリンセ。背中の十翼が、リンセの持つ莫大な量の魔力を、フル稼働で制御する。\n空間すらも歪んで見えるほどの力が、その光の刃へと集まっていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヴェル母さま直伝!空間力割り、です!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "その破壊力は知っている。この距離では、かわしたところでその余波によってやられるだけ。武器もない今、モーションを止めることも不可能。\nニコは覚悟を決めると、両腕を前で交差させ、気鱗を全開にし防御態勢に入る。\n世界が、吹き飛んだかのようだった。\nリンセの一撃が、ニコの身体を、空間ごと砕き、破壊する。気鱗なんて関係ない。存在する時空ごと、根底から破壊する最狂の一撃。\n全身が粉々に砕かれるような衝撃に身体を大きく震わせて、ニコはその場へと崩れ落ちた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "私の勝ち、ですね。ぶい", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "……本当に、何から何まで正面からですね、リンセは……技の名前まで\nいつの間に、空間破壊だなんて……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "ふふ。だって、かっこいいじゃないですか。あんなかっこいい技、憶えなくっちゃもったいないです\nせっかく、お父さまとヴェル母さまからいただいた十翼なんですから", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "強大な魔力によって、あらゆるものを破壊する。それは確かに魔族の真骨頂だ。だが、空間そのものを砕くほどの魔力など、本来ならば制御できるはずがない。\nそれがたとえ、純粋たる魔王の血族であったとしても。\nそれは、無限の魔力を生み出し、それを制御しきれる器だからこそ。人族の至宝、儀式兵器としての力を持った、十枚の翼。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "約束、ですよ。勝った方が、扉を選んでいいって", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "……分かってます。でも……\nあなたは、自分が生き残る扉を選ぶべきなんです。ニコのことなんか考えずに……\nだから、最後の抵抗です。もしこれでニコを選ぶのなら……絶交です", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "……むう、そうきましたか。相変わらずずるっこい手を使ってきますね、本当に", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "それであなたを守れるのなら本望です", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "ふう……分かりました", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "え……本当に……?", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "はい、本当です。ニコの一途さはよく分かっていますし、このままじゃあ、ニコを選んでも一生口も利いてくれなくなりそうですからね", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "リンセは、諦めたようにガックリとうなだれると、そう言った。そして、ゆっくりと空を見上げ、声を張り上げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "剪定者として、世界に決断を申し上げます!\n私、リンセ=ホワイトキャッスルが生き残る扉を、これからの未来に!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "何か、歯車の軋むような音がした。そしてそのまま、今度は何かがガッチリとはまり込む、そんな音が。\nこの瞬間、未来は確かに定まった。\nリンセとニコ。未来を定めるゲームの参加者。剪定者と可能性の世界の住人としての争いは、剪定者、リンセ=ホワイトキャッスルの勝利として、確かに終わった。\nその確かな結末に、ニコは心からの笑みを浮かべる。これでいい。自分は直に消滅するだろう。けれどその代わりに、リンセには確かな未来が約束された。\nこの、真面目で一直線で無鉄砲でイタズラ好きで小悪魔めいて子供っぽくてお馬鹿でどこか抜けていて……。\nだけど、親友。このわずか数日間の出会いの中で、こんな自分の手を、強く温かく包み込んでくれた、大切な親友。\nその、未来を、自分なんかが奪わずにすんだ。彼女を守ることができた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これでいいんですよね、ニコ", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "はい……ありがとう、リンセ。ニコの最後の願いを、叶えてくれて……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "涙混じりの言葉に、リンセは優しく微笑むと、気にするなと、そっと首を左右に振る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "さて、扉を選んだ今、私は剪定者としてのご褒美をいただけるはず、でしたよね", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "はい。過去、そして今定めた未来の扉内を改ざんするものでなければ、どんなものでも、世界が認める限り……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "そう改めて教えたところで、ニコは背中に冷たいものを感じた。\n目の前の少女が、笑っている。それもいつもの礼儀正しい、お嬢様のような笑みじゃない。ニヤリと、イタズラをする子供のような、何かを企んでいる笑顔。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……リンセ、何を企んで……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "うっふっふ~♪何も企んでなんかいませんよ。ただただ、私が今、とってもとーってもとーーーっても叶えてほしいお願いが一つありまして\nその瞬間がきたのだと、乙女な私の心臓が、どきどきわくわく高鳴っているだけです", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "未来を確定した剪定者には、その責任の重さに対する褒美が与えられる。\nそれは、ルールに則ったものならば、絶対だ。視界を埋め尽くす財宝であっても、世界中の人々からの尊敬であっても、想い人の心であっても。\nリンセは再び空を見上げた。そうして、その願いを、求めるものを、高らかに宣言する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "私は、たった今、私自身が選んだ扉の剪定に対し、一からのやり直しを求めます!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "な、何を!?", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "それは、存在の可能性があるかぎり悠久の時を生きる、可能性の世界の住人であるニコにとっても初めて聞く願いだった。もちろん、予想すらしたことがない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "私、怒ってます。他でもない自分自身に\n私もニコもどちらも生き残って幸せになれる……そんな、第三の扉を生み出せなかった自分に。お父さまの娘でありながら、こんなにも不甲斐ない自分に\nでも仕方ありません。これは、私がまだまだ未熟であるということ\nそして、お父さまがそれほどまでに素晴らしい、男性の中の男性である証明。私なんかよりも遥かに素晴らしい人だという証明ですから\nですから、私は考えました。私が未熟であるからニコを救うことができないというなら……", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "ま、待って下さい!リンセ、あなたはまさか!", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "大丈夫♪この時のために、カミシアちゃんとミヤちゃんに頼んで、時空移動の魔法は準備万端です", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "そんなこと……過去を変えるなんて、世界が許すはず……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "私の剪定をやり直す許可は、剪定者の褒美としてルールの範囲内です。そして、これから変えるのは私たちの過去じゃありません\nお父さまたちにとっての、未来です", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "凜とした、強い決意の込められた瞳と共に言い切るリンセ。その意思の光の前に、ニコはもう何も言うことができなくなった。\nそうだ。この強さこそが、自分がリンセ=ホワイトキャッスルという少女に惹かれた理由。\n本来ならば争い、蹴落とすべき相手でありながら、自分の存在なんかよりもその未来を守りたい、そう思ってしまった。この強さに、見惚れてしまった。\nこの強さを作り上げた方々に、四種族の姫たちに、そして何より、父親である勇者に、憧れてしまった。信じてしまった。\n確かに、あの方なら。過去に一度、ルールそのものを作り替えてしまったイレギュラーな剪定者。\n白鷺姫。主さまならば、できるかもしれない。リンセの、この無茶苦茶な願いを、本当に叶えてくれるかもしれない。\nニコ自身が心の中で思っていた本当の願いを、叶えてくれるかもしれない。\nいつしかニコは、差し出されていたリンセの手を握っていた。\nリンセが叶えてしまったありえない願いに対し、世界はきっと何かの強制力を動かすだろう。歴史を狂わすことなく、あるべき流れに戻そうとするだろう。\nだから、行こう。そんな世界を相手にしても、決して引くことのないあの方のもとへ。\nリンセは、真っ直ぐにニコを見つめていた。そしてニコも、その視線に応えるように頷いた。\nリンセもニコも助かるハッピーエンド。リンセが諦めることなくそれを目指すというのなら、自分もそれを最善とする。\nそして同時に、誓いを立てる。\n自分の目指す未来、それは、リンセ=ホワイトキャッスルが笑顔で暮らす、そんな未来なのだということを。\n小さな黒点が、瞬時にその大きさを増した。それはまるで膨張し続ける宇宙のように、二人のいる空間を飲み込んでしまう。\nこの世界、この時代から、二人の姿は消失した。\nけれど、二人は確かに繋がっている。\n何も見えない漆黒の世界の中、リンセの指から伸びる、遥か彼方へと続く一本の光の糸。\nその先にいる、自分達の可能性と。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["ニコ", "リンセ"], "product_name": "07_Endless Dungeon", "file_name": "010100_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "姫の姿が見えた。まだ幼い兄の姿が。そしてその隣に自分がいる。やはり幼い自分が。\nそんな二人を見て、皇女は理解する。ああ、あの時の夢を見ているんだ、と。\nあの時のことはよく憶えている。今から十年近く昔の話だ。まだ幼く、周囲へ挑む力なんて持っていなかった頃。だけど、大人ぶってみたかった、そんな頃。\n家族が家にいなくなるという日、両親が皇女に一緒に行こう、と説得するが、皇女は頑なに拒んだ。\n子供扱いされたくなかったから。一人で留守番くらいできると、そう自慢をしたかったから。\nだけど、現実はそうならなかった。\n一人きりの家は、幼い自分にとってはお城みたいに広く感じて。静まり返った家で響く音は、まるで怪物のうなり声のようだった。\n当然、誰を呼んでも返答はない。懸命に家の中を探しても誰もいない。皇女は本当に一人ぼっちだった……。\n夜になって陽が沈むと、その怖さはさらに増した。風の音が幽霊の声に聞こえた。だから、押し入れの奥に毛布にくるまって隠れてしまった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だれか、きてよぉ……こわいよぉ……おにいちゃん……おにいちゃあん!", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "ずっと泣いていた。押し入れの襖を開けば、そこに幽霊がいそうで怖くて出られなかった。\nトイレにもいけず、おもらしまでして、だけどただ泣いていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "みこ、もう平気だよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "襖の向こうから、そんな声が聞こえた。優しい声だった。ゆっくりと襖が開いて、そこにはお兄ちゃんがいた。\nホッとして、皇女はまた泣いてしまった。今までよりも、もっともっと大きな声で。\n兄は、そんな皇女を優しく抱きしめた。自分の服が汚れてしまうことも厭わずに、ただ優しく、力強く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫だよ……もう本当に、大丈夫だから……怖くても、また見つけ出すから……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そんな兄の声が嬉しくて、心強くて、皇女もまた、姫をギュっと抱きしめ続けていた……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……いけない、寝ちゃってたみたいっ", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "目を覚ました皇女は、慌てて時計を確認する。が、それはこの世界に入った時より、一秒たりとも進んではいなかった。\nあれから、どれだけの時間が経っただろう。時の止まってしまったこの世界では、それすらも分からない。時間という感覚が完全に狂ってしまっている。\n自分がどれだけ寝てしまっていたのかも分からない。ただ、こうしてまだ生きていることは確からしい。皇女はほっと胸を撫で下ろす。\nどれだけ待ったのか、どれだけ待てばいいのか。もう何も分からない。そもそも、なぜ自分がこんな目に遭っているのかが不明だ。\nこの学園に来てまだ三日。特別な何かをした憶えもない。なのになんでこんな……それも、たった一人で……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……姫にぃ、来てくれるよね……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "その場にうずくまりながら、幼い頃のことを思い出す。たった一人での初めての留守番。あの時のことを。\nあの時の、あの言葉があるからまだ頑張れる。寂しいけれど、怖いけれど、なんとかしがみついていられる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……さすがに、ちょっと寒いな……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "服は囮として使ってしまった。闘技場の更衣室にまで行ければ、まだ制服が残っているかもしれない。けれど、次にあの甲冑騎士と出会ってしまえば逃げられる保証はない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "どう、しよう……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "ただ小さく呟いた、その瞬間だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、なに!?まさか……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "外部からの攻撃によるものだろう。大聖堂の厚く頑丈な大扉が、爆発と共に粉々に吹き飛んだ。その爆音に、皇女は思わず立ち上がってしまう。\nそしてそこには、思った通りに奴が立っていた。\n巨躯なる殺意の存在が。\n慌てて周囲を見回し、逃げ道を探る。けれども唯一の出入り口に、あの騎士が立っている以上ここからの脱出は出来そうにない。\n隠れることだけを考え、いざという時の対応に関してを忘れていた。これは皇女にとって致命的なミスだった。実戦での経験の無さが出てしまったと言うべきか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やるしかない……必撃!", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "瞬時に儀式兵器を展開させ、唯一効果があるだろう攻撃を繰り出す。だがその一矢を、甲冑騎士は手にした剣でいとも簡単に打ち払った。\n鎧のパーツをガチャガチャと打ち鳴らしながら、一歩ずつ確実に迫ってくる甲冑騎士。皇女は壁伝いに逃げようとするものの、すぐに追い詰められる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や……こない、で……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "恐怖からか、足に力が入らない。ずるずるとその場に崩れ落ちてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……う……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "ただ恐怖に怯えるだけの声をこぼしながら、目の前の騎士を見上げる。\n頭の中が真っ白になり、何も考えられない。そもそも身体が震えて動いてくれない。\n怖い。胸の奥からただその言葉だけが湧き上がってくる。恐らく自分は殺される。この目の前の騎士によって、いとも簡単に。\n何故死ななければいけないのか。何故自分なのか。もう何も分からない。\n自分に確実にのしかかろうとしている、死という名の不条理が、今はただ恐ろしい。\nいつしかその股間は濡れ、床に小さな水たまりをつくっていた。けれどそんなことすら今の皇女は分からない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やだ……死にたく、ない……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "震えが止まらない。ただ怖くてたまらない。騎士が持つその長剣が振るわれれば、それで自分の命はあっけなく終わりを告げる。\n冗談でも、夢でもなんでもなく、本当に終わるのだ。白鷺皇女、という一人の人間の生が、あっけなく終わりを遂げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "たす、けて……\nたすけて……姫にぃ……お兄ちゃん!!", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "ああ、任せろ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "え……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "その声は、確かに本物だった。自分の心の中でだけ響いた幻聴なんかじゃない。\n確かに今、この耳に届いた。この身体全体を震わせた。\nそうしてもう一度。今度のその声は、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "皇女!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "紛れもなく、白鷺皇女、その少女の名を呼んだ。\n皇女の視線が、その声の先へと向かう。そこには確かに、今一番待ち望んだ人の姿があった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お兄……ちゃん……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "その顔が、瞬く間に笑みへと変わる。絶望が希望へと一瞬で裏返る。\n同時に、甲冑騎士も反応していた。その注意を皇女から姫へと移動させるがもう遅い。自らの危険を顧みず、ただ全力で走る姫は、瞬く間に甲冑騎士との間合いを詰めていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺の妹に何をしてる!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その勢いを乗せた全力の振り下ろしが、甲冑騎士の身体を弾き飛ばした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "良かった、間に合った……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は泣きながら怯えていた皇女と甲冑騎士の間へと素早く身体をいれる。幸い、こちらの先制攻撃は上手く決まってくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お兄ちゃん気をつけてっ。そいつ、強い上に、固い!", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "大丈夫、任せろ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ここの扉の壊れ方からして、こいつの攻撃力の凄さは想像できる。そういう奴を調子に乗せていいことはない。ここは、俺のペースで押し切るのみ!\n俺は、体勢を立て直したばかりの甲冑騎士へと肉薄すると、その肩の関節へと鋭い突きを放つ。\nいくら全身を強固な甲冑で覆われていようと、関節部まで覆っては動けない。しかも肩をやられれば攻撃すらできなくなる。\n甲冑騎士は、当然のごとく、わずかに身体を動かして鎧で受け止めようとした。最小の動きでの回避となれば、そう動くに決まっている。\nそして、決まっているなら当然それは読んでいる。俺は、最初からそのつもりだった突きを途中で止めると、素早く引き戻し、二段突き。首を狙った。\nさすがに驚異を感じたのか、甲冑騎士は後ろに跳んでどうにか防ぐ。が、その動きに合わせて俺も跳んでいた。間合いは変わらない!\nそんな俺を振り払いたいのか、その長剣を薙ぎ払う甲冑騎士。だがそれも読めている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "悪いが、妹の前でかっこ悪いところは見せられないんだよ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は身体を低く沈めると、下からその長剣を切り上げ軌道を大きく逸らす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うおおおおおおお!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そうして出来た懐の空間。すかさずそこへと踏み込むと、視界確保のために防御の薄くなるフェイスガードへと全力の突きを叩き込んだ。\n硬質な物体がひしゃげる確かな感触。甲冑騎士の巨体が、そのまま背中から床へと叩き付けられた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "姫にぃ……すごい……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "とりあえず、正体を晒してもらうぞ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そのヘルムを奪い取るため、俺は巨体へと一歩近づき、\nその刹那、甲冑騎士の発した激しい光に慌てて跳び退る。\nその光が消えた後に、巨体の姿は何も残っていなかった……。\n念のため周囲の気配や魔力を探るものの、やはりなんの痕跡も感じられない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "逃げた、かな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "姫にぃ……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "無事か、皇女", "speaker": "姫"}, {"utterance": "剣を収めながら、俺は皇女へと振り返る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんか、凄い格好だなあ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "し、しかたない、じゃない……本当に、死んじゃうかもって、思って……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "必死に泣くのを堪えているのが分かる震え声。そこからも、皇女がどれだけ怖い思いをしていたのかが伝わってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめんな、待たせた。でも、もう大丈夫だ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は笑顔で言い切ると、皇女へと手を差し伸べる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん♪", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "そして皇女も、笑顔で俺の手を取った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、さっきの騎士、なんだったの……?", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "ハッキリとは言えないけれど、多分可能性の世界の関係者、だろうな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "可能性の……世界……?", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "後で、みんな揃った所で説明するよ。そろそろ戻されるだろうし", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そう言ったのとほぼ同時、まるで狙っていたようなタイミングで世界が歪む感触がくる。\nそしてそれが過ぎ去った時、空気が変わっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え?あ、あれ?時計が動いてる……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "とりあえず、元に戻れた、か……\nミヤとカミシアには、後でお礼言っとかないとな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、あの、姫にぃ?", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "ん?どうかしたか", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その……改めて、本当にありがとうね。来てくれた時、すっごく嬉しかった……あの時の言葉、守ってくれて……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "どういたしまして", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はにかむような笑みと一緒に送られてくる皇女の感謝の言葉に、俺は当たり前だと笑顔を返す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あー……でもなんだ……制服、闘技場の方にあって良かったな\nその、やっぱりまあ間に合わなかったみたいだし……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "が、落ち着いたところで気がついてしまった。その、シミに。\n皇女の顔が、凄まじい勢いで赤く染まっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……お、お兄ちゃんの……\nばかああああああああああああああああああ!!", "speaker": "皇女"}], "speakers": ["皇女", "姫"], "product_name": "07_Endless Dungeon", "file_name": "010307_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "俺は扉の前で少しだけ迷っていた。このまま、声をかけるべきか、それともあえてそっとしておくべきか。\n混乱している可能性もある。もしそうなら、そんな時に声をかけることで、より不安を強めてしまう場合も……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、ここは力づけてやるべき時だよな。むしろ放置の方が不安になるはずだ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺はそう決めると、そっとドアをノックした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "皇女、いるか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "姫にぃ、いきなりどうかしたの?", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "俺を部屋の中へと通しながら、皇女が小首を傾げる。その様子は、俺が思っていたよりも普通そうだ。\nとはいえ、皇女は昔から強がりなところがあるからなあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、ちょっとな。カミシアはいないのか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "うん、ちょっと用があるって出て行った\n二人の試験の方はもういいの?", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "ああ、軽く見せて貰ったけど、結構とんでもないぞ二人とも。皇女にとってはかなり厳しいライバルの登場だな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、あはは……ライバルも何も、第五の種族とかもう何がなんだか……\nそもそもほら、あたし、あの甲冑騎士にも全然歯が立たなかったでしょ", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "あの時の戦闘は、皇女にとって精神的にもかなりの傷を残してしまったらしい。\nそもそも、皇女の武器である弓は前衛職が他にいてこそだ。皇女一人じゃ厳しくて当然だろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……大丈夫だ。必ず強くなれる。いや、この学園が強くしてくれる\n守ってやるから、頑張れ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "えっと……ひょっとして心配してくれてる?", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "ひょっとしなくても心配してる。入学早々、こうもいろんなことが起きてるわけだしな……\n色々不安になって当然だ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "頭の上にそっと手を乗せ、優しく言ってやる。皇女は何かを確かめるように俺を見上げ、そして力なく笑った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……正直言うとね、ちょっと怖い。ううん、すっごく怖い\nもしまた、あの甲冑騎士に襲われたらどうなっちゃうんだろうとか、このまま全然強くなれなかったらどうしようとか……\nなにがなんだか分からないことだらけで、どうすればいいのかも見えなくて……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "いつものお前らしくさ、前だけ見てればいいよ。どんなに怖くても分からなくても、いいからちゃんと強がって前を見てろ\nあとは、俺達が守ってやる。皇女は、皇女がやらなきゃいけないことだけをしっかりやればいい\n大丈夫だ、って言ったろ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "まだ幼かった頃の約束。それに期限なんてない。約束したからには、守り続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お兄ちゃん……\nうん、ありがとう", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "俺は、そんな皇女の言葉を確かに受け取り、心の中でもう一度誓う。\n絶対に、守ってみせる。\nみんなが幸せでいられる未来へと、導いてやる。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["皇女", "姫"], "product_name": "07_Endless Dungeon", "file_name": "020403_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "はあ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺はベッドの上に横になると、思い切り深く溜息をついた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まったく……俺の意思は一切関係無しで進むんだからなあ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "昼間の突発バトルロイヤル。まあ、戦ってみたい、という気持ちや行為の否定はしないが、なぜそこで、俺とのデートなんて景品が出てくるのか。\nまあ、オペラさんだから、と言ってしまえば本当にそこで終わってしまうんだが。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんだ、明日のニコとのデートがそんなに楽しみなのか?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "どうやら風呂に行っていた紅が戻ってきたらしい。石けんのいい香りが、わずかに鼻に届いた。\nそのまま、向かいのベッドがギシっと揺れる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、デートそのものには文句を言うつもりはないよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "決まった以上、それはさすがに失礼だしな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ただ、そうなった理由が問題だろ\nそもそも、紅だってあのバトルに参加してたよな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それは仕方ないだろう。最近の姫は、忙しいからって全然デートも何もしてくれなかったし\nみんなそれなりに思ってはいたってことだ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "う……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それを言われると、確かに弱い。入学式の準備や、寮の移動どうする、といった話し合いなんかで、ここのところ全然自由な時間がなかったからな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だけどな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺はベッドの上で起き上がると紅へと向き直り、\nそして固まった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "どうかしたか?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "いや、えーと……その格好はいったい……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "いや、恥ずかしながら、替えの下着を忘れていってしまって", "speaker": "紅"}, {"utterance": "……ひょっとして、その格好で風呂から戻ってきたのか!?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ああ。元々のは洗濯にいれてしまってたし、まあ女子寮だから、急いで戻れば\nさすがに、ちょっと恥ずかしかったけどな", "speaker": "紅"}, {"utterance": "バスタオル一枚を巻いただけの姿で、紅ははにかみながら笑う。\n元々、人族離れした紅のスタイルだ。その胸の膨らみ部分が実になまめかしい。ちょっと身体を反らせば、その先端部分がはみ出してしまいそうな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なあ、姫。さっきから、その……視線を感じるんだけど", "speaker": "紅"}, {"utterance": "う……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "もしかして……見たいのか?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ちょっと楽しげな、意地の悪い笑みを浮かべて尋ねてくる紅。この顔は、間違いなく分かってて言っている。\n男として、紅を目の前にしてだ、当然だろう。\nまあ、それをどれだけ抑制できるかが大事なわけだけど……と考えた所で、俺の脳裏に逆の考えが浮かぶ。\n妙に余裕めいた紅の笑み。これはむしろ、ただの照れ隠しとみた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "当然だろう。男で、紅の身体を見たくない、なんて言う奴はどこかおかしい\nそれくらい、紅の身体が綺麗だからな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、う……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "予想通り、こっちの素直な返答に真っ赤になってしまう紅。\n元々、こういう方向の話に対してはそんなに免疫の無い子だ。必死に堪えていたようだけれど、一度崩れてしまえばこの通り。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、そうか……あ、ありがとう……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "羞恥に染まった顔が、本当に可愛らしく、もうちょっと意地悪をしたくなる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それで、見せてくれないのか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "え?あ、う……べ、別に姫になら……構わないんだけど……\nだけどその、改まって言われると……あう……や、やっぱり恥ずかしくてだな……\nだ、だめっ。そんなにジッと見られちゃうと……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "自分から本当に見せることも出来ず、紅は完全に固まってしまう。普段の凛々しさとは逆のこうした部分が、紅の女らしさを感じさせてくれる。\nまあ、あんまりいじめても、だしな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ少し出てるから、その間に着ちゃってくれ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はい……すみません……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "顔から湯気を出している紅の姿に苦笑しながら、俺はベッドから立ち上がった。\nでもまあ、おかげでなんとなく気も楽になったし、明日のデートの行動、ちょっと本気で考えてみるかな。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "紅"], "product_name": "07_Endless Dungeon", "file_name": "020505_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ふう……今日はこれくらい、かな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は日課の鍛錬を切り上げると、荒い呼吸を落ちつかせていく。\n今日は思った以上に身体が動いてくれた。この感覚を忘れないようにしていけば、もう一手分踏み込めるようになるかもしれない。\n真眼は、相手の動きを読んで、その読みに合わせて瞬時に身体を動かす必要がある。動けなければまったく無意味だしな。\n逆に言えば、動くことができるなら、多少は無茶な手でも打てるということ。\n相手の攻撃を受けるを、かわすに。かわすをカウンターに、と対応の手を引き上げられる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "破壊力っていう切り札がないからなあ、俺は", "speaker": "姫"}, {"utterance": "細かな攻撃の積み重ねが、俺の戦い方。それほど多くはやってこないチャンスを確実に掴むために、やっぱり鍛錬は必要だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "とりあえず、汗を流していくかな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "時間的にはもう問題ないはずだ。俺は真っ直ぐに風呂へと向かっていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふう……少しのんびりしすぎたかな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "いつもよりかなり長湯をしてしまった。紅の奴も、もしかしたらもう寝てしまってるかもしれない。\n部屋へと急ぐ中、不意に食堂の電気がまだついているのが目に入る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あれ?こんな時間に電気ってついてたか?\n……誰かまだいたりするのか……あ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "何気なく立ち寄ってみたそこに、俺は彼女の姿を見つけていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まあ、頑張ってるもんな、色々と……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……すぅ……すぅ……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "俺の手の中で静かな寝息を立てるノート。\n起こしてしまわないようにできるだけ注意をしながら、俺は彼女を部屋へと運んでいく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱり大変なんだろうな、管理人なんて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ルアンさんの代理として、寮のことをノートは今取り仕切ってる。トリニティの学生として頑張りながらの仕事だ。俺達が知らないだけで、実際相当な負荷だろう。\nノートはただでさえ頑張りすぎるところがあるからなあ。まあ、その結果が食堂で寝こけている、っていうのはいいことじゃないけど。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んう……お掃除、しないと……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "夢の中でも働いてるのか、このお姫さまは", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ノートらしい寝言に苦笑しながら、俺はノートの部屋へと歩いていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……むにゃ……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "できるだけ起こさないように気をつけてはいたんだが、やっぱり歩きながらは無理だったか。ノートは小さく身を震わせると、その目をぼんやりと開いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あれ……えっと……ここはぁ……\n……姫くん、ですか……?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ああ。今部屋に向かってるところだから、眠ってていいぞ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "部屋、ですか……?\nはわぁ……ボク、姫くんにだっこ、されてますよぉ……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "まだ寝ぼけているんだろう。そのぼんやりとした物言いが妙に可愛らしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ボク、たしか食堂で……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そう。食堂で寝ちゃってたんだよ。だから今、こうして部屋に強制連行されてるところだ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はぁ、そうでしたか……それで、おひめさまだっこ……\nえへぇ……姫くんにおひめさまだっこ……\nはわっ!?\nあ、あの、これって……?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "どうやら理由はともかく現状は把握したらしい。ノートが、その意識を覚醒させた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "言った通りだ。ノートの部屋まで運んでるんだよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "で、でででも、あの、ボク、だっこされてて……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "頑張ってた女の子は、お姫さまとして扱われる権利があるからな。気にせず休んでなさい", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はい……\nあの……重く、ないですか……?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "全然。ノートはスタイルいいから、正直もっと重いと思ってたよ\nだからまあ、安心して運ばれろ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はい……お願いしますね……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "赤らんだ笑顔を浮かべ、言われた通り俺の腕に収まるノート。\n戦闘の時の凛々しさを感じる姿とはあまりに違う表情だけれど、こっちがノートの本当の姿だっていうことを俺は知っている。\n王女、ではなく、あくまでも女の子。そういうところに俺も惹かれているわけで。\n……でも、意識してみると本当にスタイルいいな……ていうか、柔らかい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "姫くん……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ん?どうかしたか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "いえ……ありがとうございます", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "どういたしまして", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺はノートの感謝を素直に受け取り、そのまま部屋へと運んでいった。\n管理人の仕事は手伝えないからな。こういうことで少しでも喜んでくれるなら、また運んでやろう。\n腕の中にある笑顔に、俺は素直にそう思った。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ノート"], "product_name": "07_Endless Dungeon", "file_name": "020804_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "砂浜には、小さな波と戦うニコの姿があった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うう……そーっと……そーっ\nはにゃあっ!!", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "そっと海の中に入ろうとしては。押し寄せる小さな波を怖がり引き返す、の繰り返し。\nなるほど。海の中に入るタイミングが掴めないのか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ニコは、ひょっとして海初めてなのか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、主さま!?す、すすすすみませんっ。変なところをっ", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "いや、変どころかかなり可愛かったけど", "speaker": "姫"}, {"utterance": "か、かわっ!?\nあうぅ……主さまは、すぐにそうやってニコを辱めます……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "辱めた覚えはないんだけどなあ。それで、やっぱり初めて?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はい。実は……\n波が、こんなに怖いものだなんて知りませんでした。自然の力はあなどれませんっ", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "まあ、慣れないとタイミング掴むの難しいかもなあ。俺も経験あるから分かるよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "主さまもですか?", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "ああ、子供の頃にね。何度もアタックしては、波の直撃をくらって跳ね返されたりね\nでも、意外に海に入っちゃえば平気だったりするんだよな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そういうものですか……なるほど\nな、なら、ニコ、頑張って突撃しますっ", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "ニコは言うと、海を思い切り睨み付けて、タイミングも計らず突撃した。というか、丁度やってきた高波へと、ただ真っ直ぐに突っ込んでいく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お、おいニコ!それはちょっと!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ふみゃああっ!!", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "そして当然ながら、思い切りのまれてこちらへと返ってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はにゃぁ……と、とんでもない目に遭いました……やっぱり海はイジワルです……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "浅瀬でひっくり返ったままで、目を回しながら言うニコに、俺は思わず笑ってしまった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うう……ですがせっかくの主さまの教え……このまま負けたままでは……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "再び起き上がったニコは、浅瀬にペタンと座り込んだまま、やはり海を睨み付け、不意に首を傾げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えっと……これはもしかして……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "そして、いきなり水着の上半身を脱ぎ始める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "って、おい、ニコ!?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はい?", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "俺の呼びかけに、ニコはきょとんとした顔で振り向いた。\n両肩を抜いた水着はおへそのあたりまでずり落ち、その豊かな二つの膨らみを、惜しげもなく晒している。\nうわ、やっぱりニコ大きいな。\n身体が小柄なだけに、そのギャップが凄い……。\nそれに、凄い柔らかそうで、その先端も綺麗な薄桃色……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あの、主さま……?", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "って、じっくり見てる場合じゃなかったな。ニコ、思い切り見えてる!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "見えてる、ですか?あの、何が……\nはにゃああああああっ!!", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "自分がどんな姿でいるのかようやく思い出したのか、ニコが悲鳴をあげる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああああの、ここここれ、は!!", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "いいから、早く隠す!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、ははははいっ!!\n……主さまに、バッチリ見られてしまいました……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "その胸を両腕で必死に隠しながら、ニコは涙目で俺を見上げる。\nその真っ赤な顔が可愛い、と思ってしまうのはやっぱりまずいだろうか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そもそも、なんでこんな所でいきなり脱ぎだしたんだ?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その、水着の中に貝殻が入ってしまっていて……それを取りたいと……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "あー、さっきの高波くらった時か。そういうのは取らないと気持ち悪いもんなあ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "すみません……お見苦しいものをお見せしました……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "いやいや、お見苦しいどころか、俺としては本当に結構なものを……\nって、悪い。ニコは見られたんだし、喜べるはずないよな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あの……主さまは、ニコのを見て喜んだんですか?", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "悪いけども、まあ、俺も男なので……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "で、でしたらっ", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "ニコは、顔を真っ赤に染めたまま言うと、その手を再び解放した。\n豊かな双丘が、ふるん、と揺れる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ど、どうぞ、存分に……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "いや、存分にって……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺はもちろん嬉しいけれど、恥ずかしそうなニコの顔を見ると、どうしても罪悪感が……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、いかがでしょうか……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "えっと……す、素晴らしい、です", "speaker": "姫"}, {"utterance": "大きく柔らかそうで、それでいて張りのある膨らみ。こうして見ていると、自然と手が吸い込まれてしまいそうになる。\nだめだ俺。さすがに触ったりまでは許されない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あうう……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "そんな俺の視線を、ニコはギュッと目を閉じて耐え続ける。\nさ、さすがにこれ以上は……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うん。もう充分。凄い堪能させてもらったから、本当に隠してくれっ\n凄い楽しませてもらったから!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そんな俺の訴えに、ニコは再び胸を隠した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ご満足いただけましたか……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "恥ずかしそうに俯くその表情が、俺の罪悪感をより深める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その……ありがとうな。ニコの胸、凄い綺麗だった……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はい……お見苦しいものをお見せしました……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "恥ずかしさで、完全にいっぱいいっぱいになってしまっている。これは、俺はいない方がよさそうだ……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、俺は他のみんなも探すからこれで……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それだけ言って、そっとその場を後にする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん……凄い眼福ではあったんだけど……落ち着いたところでちゃんと謝っておこう", "speaker": "姫"}, {"utterance": "とりあえず、他の誰かを探してみるか。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ニコ"], "product_name": "07_Endless Dungeon", "file_name": "021003_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "砂浜から少し奥に行った岩場の中にウルルはいた。そこでぴょこぴょことなにかをやっているウルルに、俺は声をかける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ウルル、何してるんだ?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、にいさま。はい、カニさんを捕まえてました", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ああ、カニか。このあたりだと結構いるのか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はい。結構いるんです。意外にすばしっこいので、中々捕まえられないんですけど", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルは言って、持ってきていた小さなバケツを見せてくれた。その中では、三匹ほどの小さなカニがジッとしている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にいさまは、どうかしたんですか?こんな所にまで\nこっちは、ウルル以外誰もいませんよ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "いや、ウルルの姿が見えなかったから探してたんだけど……まあ、そのウルルがいる場所が、たまたまここだった", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ウルルをわざわざ、ですか?ありがとうございます、にいさま\nでしたら、みんなの所にもどりましょうか", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ニッコリと笑い、ウルルは立ち上がる。\nが、わずかに凹んでいた砂へと足を取られ、その身体を大きく傾かせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃあっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ここは、砂浜とはいえ岩に囲まれている。このまま転べば、どこかを打ち付けることも……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "危ないっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は咄嗟に腕を伸ばすと、その小さな身体を思い切り引き寄せていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……に、にいさま……?", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "大丈夫だったみたいだな……よかった", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺の腕の中にすっぽりと収まっているウルル見下ろしながら、俺はホッと胸を撫で下ろした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にいさま……ありがとうございます……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "甘えるように、その頭を俺の胸へと寄り添わせながら、ウルルは俺を見上げていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、間に合って本当によかったよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "にいさまの腕の中は、やっぱりあたたかいですね\n本音を言っちゃいますと、少し寂しかったです", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "……そう、かもな。最近は皇女のこととか、色々変わった環境のことで手一杯で、みんなのことをちょっとおざなりにしてたかもしれない……ごめん", "speaker": "姫"}, {"utterance": "いえ。にいさまが色々大変だったのは、みんな分かってますから\nで、でもですね?その、こういう場所で、ウルルだけが、っていうのもちょっと、えへへ、ではあるんですが……\nち、ちょっとだけ……にいさまを独り占めしてもいい、ですか?", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "恥ずかしそうに俺を見上げるウルル。その言葉が、ただ一緒にいたい、という意味でないのはよく分かる。\n周囲には誰もいないし、みんなとはかなり離れている。少しくらいなら……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、分かった", "speaker": "姫"}, {"utterance": "頷く俺に、ウルルは笑顔になった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ウルル"], "product_name": "07_Endless Dungeon", "file_name": "021004a_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "砂浜の方に、紅の姿は見当たらなかった。俺は奥の方にある、岩場に囲まれた方へと向かってみる。\n岩場に囲まれているから行きにくいけれど、こっちの方にも小さな砂浜はあった。\nそこで休みながら泳ぐこともできなくはない。\nそして、予想通りそこに紅はいた。妙に艶めかしい格好で。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うーん……確かにこっちに飛んだはずなんだけどなあ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "なんていうか、スタイルいいだけに突き出されたおしりとかやばいんですが、紅さん。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えっと……紅?何やってるんだ?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "え?ああ、姫か。誰かと思ったぞ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "俺の呼びかけに気がついた紅は、その場で立ち上がった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こんな方までどうかしたのか?岩が多いし、遊ぶにはあまり適してないぞ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "いや、紅の姿が見えないんで、ちょっと探してたんだが……\nそうしたら、妙に男を誘ってるかのようなポーズの紅がいたんでさ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "なっ……\nば、ばか……誘ってなんかいない。その……あたしにはお前がいるんだし……\nさっき、髪を直そうとしたところで風にリボンを飛ばされてしまってな、こっちに流されたんで探しに……\nま、まあ……姫が誘ってくれるというのなら、コホン……別に、ここでも……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "いやいや、いくらここなら見えないと言っても、ちょっと向こうにいけばみんながいるわけで", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、そ、そうだったな……ちぇっ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "うん、本気で残念そうな顔されても困ります。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、リボンってあれだろ、いつもの白い", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ああ。まあ、無くなったら仕方ないんだが、この世界に来た時に買ったものなんでな、ちょっと愛着もあるんだ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "だったら、俺も手伝うよ。そんな遠くには飛ばされてないんだろ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "いいのか?すまない、助かる", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅は再び、さっきの危険なポーズで周囲を探し始める。\nまったく……もう少し自分の魅力を自覚するべきだよな、紅は。そんな格好でお尻をふったりとかされると……。\nって、まずいな。思わず見惚れてしまいそうになる……いや、むしろ反応しそうになる……。\n俺も真面目に探すとしよう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、なあ姫……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "反対側へと行こうとした俺を、紅の声が引き止める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "さっきの話、なんだが……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "さっきの?どれだ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その……も、もし本当にだ、あたしが誘ったりしたら……姫はのってくれるのか?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "それは、つまり……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あたしは、その、このままこっち向いてるから……姫が何をしようとしても分からないから……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅の言葉に、俺はその場で固まってしまう。紅がそれを求めている。だったら俺はどうするべきか……。\n紅が見せるその切なげな表情に、俺の天秤は一瞬で答えを出した。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "紅"], "product_name": "07_Endless Dungeon", "file_name": "021004b_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "砂の上にぺたんと座り込みながら、ウルルは真っ直ぐ俺を見上げてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にいさまと……久しぶりですね", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そうだな。まあ、ウルルだけでなく、みんなとあまり、だったんだけども……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そうですね。みんな言ってましたよ。ちょっと寂しい、って", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "う……や、やっぱりちゃんとご機嫌伺いした方がよさそうだなあ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺としては、みんなを大事にしたいと思っている以上、だれか一人を優先はしたくない。かといって、みんなと、となると身体がもたない。\nそれに、身体が目的、みたいに思われたくない、というのもあって控えてたというのはあるんだけれど。でも彼女達からすれば放置されてるようなものだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はい、ぜひしてあげてください。みんな、にいさまのこと信じてますけど、形で示してほしがってます", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "うん。みんなには感謝の気持ちをこめて、何かお礼をしていくとしよう。もちろん、その最初に行うべきは。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうだな。それじゃあ、まずはウルルから……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "目の前のこの少女にだ。\n俺はウルルの水着の肩紐をそっと下ろした。その下から、ウルルの慎ましやかな、けれど確かな膨らみがこぼれ出る。\nウルルはその頬を赤らめながらも、微笑んだまま俺を見上げていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "恥ずかしいのに……なんだか嬉しいです\nにいさまが、こうしてまたウルルの身体に興味をもってくれてる……\nあの、ウルルのおっぱい、まだちっちゃいですけど……どうぞ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そう言って、自分の身体を差し出してくれるウルル。大きさでいうなら確かに小さいけれど、ウルルの胸、ということが何よりも重要だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうだな。確かに小さいけど……でも俺は好きだよ。ウルルの胸だし", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺はそう微笑みかけると、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それに……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その膨らみへと手を伸ばす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "例え小さくても、確かな柔らかさと温もりとが俺の手の中に広がった。\nふにふにとした感触を楽しみながら手を動かせば、ウルルの口から可愛らしい喘ぎがこぼれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほら、こんなに敏感で。声で俺を楽しませてくれる", "speaker": "姫"}, {"utterance": "も、もう、にいさま、その言い方はイジワルですよ……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ごめん。感触の方も、ちゃんと気持ちいいよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺の手のひらにあっさり収まる大きさ。けれど、それでもやっぱり女の子の胸で、こうしていじれば心地よい感触を返してくれる。\n紅やノートみたいな、大きい胸ともまた違った感触。俺はその感触を存分に楽しみながら手を動かし続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふあぁ……にいさまの手……ウルル、大好きです……\nあ……ん、ふぁ……ああ……\nはぁ……からだ、ぴりぴりって、きてます……んんっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "やがて、その中心にある突起が、固く尖って俺の手のひらを刺激し始める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん……先端も、ツンて尖ってきてるよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "柔らかな感触の中心にそびえる固い突起の感触。コリコリとしたその感触が気持ち良く、俺はそれを手の平で転がすようにして愛撫する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふあぁっ……あ、ああっ……!\nあ、はぁ……ふぁ、ああ……お、おっぱいの先端から、電気、はしっちゃってます、よぉ……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "乳房と乳首とを同時に攻められ、ウルルはその快感にただ喘ぐ\nその反応が可愛らしくて、俺は手のひらを離すと、ちょっと強めに乳首をつまみ直した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひ、あ……ん、んあぁっ……や、やあ……そんなつまんじゃ、や、です……っ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "びくっ、とウルルの身体が震え、それこそ心地よさげな声を出す。それを聞いてしまったら、このまま終了なんて勿体なくてできない。\n俺は乳首をつまんだまま、左右に捻る。コリコリした感触が指先から伝わってきて心地いい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、こんなに固くなって……コリコリってしてる\n声も出て……凄く感じてるんじゃないか", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だ、だって、にいさまが……は、ああんっ……え、えっちないじり方……んきゅっ……んあ、はうっ\nに、にいさま……お、お願い、します……も、もっと他も……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ずっと乳首をいじられ続け、ウルルが切なげな瞳で俺を見た。太ももをもじもじとさせながら、真っ直ぐに俺を見上げている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んうっ……あ、んんっ……おっぱいだけ、は……切ないです……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "うん……もじもじさせてたから、もう少しかなとは思ってた", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そんなウルルの願いを聞き入れて、俺はそっと手を離す。もちろん、これで終わりじゃない。もっと違う場所を攻めるためだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、もっといやらしいところを……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はい……ウルルのえっちなとこ……お、お願い、します……\nえ、えへへ……や、やっぱり、いざってなると恥ずかしい、ですね……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "俺に言われるがまま、岩に手をつくようにして四つんばいになるウルル。うん、後ろから見るとかなりの絶景だと思う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これだと、その……全部見えちゃいます……ウルルの、一番見せちゃダメなとこ……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "恥ずかしさをごまかすように、えへへと笑うウルル。ウルルの言う通り、一番恥ずかしい場所が、完全に丸見えになる体勢だ。\n事実、胸を弄られたことでシミになった場所が、目の前にハッキリと見えていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん。全部見える体勢だな。だから、凄い楽しみだ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "も、もぉ……にいさま、どんどんえっちになってますよぉ……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そうは言われても、ウルルの恥ずかしい場所を見られるとなって、喜ばない男っていうのはそういないだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ウルルは俺に見られるの嫌か?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "い、イヤじゃなくて……は、恥ずかしいんです……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "当然、俺に見られるのは初めてじゃない。それほど多くないとはいえ、俺とウルルは既に関係を持っている。\nだからといって、完全に平気、というわけでもないらしい。いや、女の子ならそれは当然だろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうだな。だったら、変に焦らすよりも……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "このまま少しずつ脱がせていくよりは、一気の方がよさそうだ。俺はウルルの水着に手をかけると、そのままズリ下ろす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あうぅ……い、いきなりすぎます……\nぜ、全部見えちゃって……うう……ウルル、必死なんですよ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "しっかりと濡れそぼった秘所と、その上のお尻の穴。俺の場所からは、そのどちらもがハッキリと見えていた。\nいきなりさらけ出されたためか、ウルルは恥ずかしさで視線をそらせてしまっている。決して俺と目を合わせようとしない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめん、でもそのおかげで、凄い眺めになってるよ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ピンク色の可愛らしい秘所が目の前にある。秘裂の間からは既にかなりの量の蜜が溢れ、下へと垂れていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もう、こんなに濡れてるし", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そして、そのすぐ上にあるもう一つの穴。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お尻の方も……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そ、そっちは絶対ダメですっ。えっちなところじゃなくて、きたないところなんですっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "さすがに、そこは本当にイヤらしい。見られることすらも拒否するウルルに苦笑しながら、俺は秘裂の方へと視線を動かす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "分かった。それじゃあ、こっちの方を……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そして、そのスジに沿って、ゆっくりと指を動かした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んあぁっ!な、なぞっちゃだめ……です……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "指先からウルルの熱さが伝わると共に、その蜜が絡んでくる。可愛らしいウルルの鳴き声を聞きながら、俺は指先を秘裂の中に埋めていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にいさまの指、あ、あついです……ふぁ……ああ……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そして、そのワレメの中を上下に動かす。ぐにぐにとした秘肉の感触が心地いい。\nそのまま上の方へと指を運べば、ウルルの中へと向かう秘洞の入り口に辿り着く。俺はわざと焦らすみたいに、その周辺をいじくった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……ん、んああっ!そ、そんな焦らすみたい、な……せ、背中がぞくぞくして……あ、ああっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "甘い声で喘ぎながら、背中を弓なりに反らすウルル。俺は、その入り口まで指先を運びながらも決して入れない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ウルルのここ、凄い熱くなってる……指入れたら、溶けちゃいそうだ……\nそんなとこから、いやらしい蜜がどんどん垂れてきて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "焦らされることで感じているのか、どんどんと湧き出す蜜。指を伝って、そのまま垂れてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふ、あ、あふう……っ。にい、さまが……そうさせて……んああっ!\n頭の奥、まで……しびれちゃって……ひ、んぐ……ああああっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "秘裂の中をかき回され、ただ感じるウルル。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なら、もう少し……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は両手の親指を秘裂にあてがうと、そのまま左右に思い切り開いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわぁ……中からトロって溢れてきた……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "内部に溜まっていた蜜が、一気にこぼれ出す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、ひ、広げちゃだめ、ですうっ……そ、そんな奥まで見るの、いやぁっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "蜜に濡れ、テラテラと光って見える桃色の秘肉。その奥には、俺によって広げられた秘洞が見える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ウルルの、綺麗なピンク色だよ……ジッと見てたくなるくらいに綺麗だ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "や、だめ、だめですっ。そんなじっくり……は、恥ずかしくて……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "俺はジックリとウルルの中を鑑賞させてもらうと、その先端部分に指を伸ばした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃううっ!そ、それは本当に、つ、つまんじゃ……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "包皮の中に隠れた可愛らしい突起を、その上から軽くつまむ。それだけでウルルは高く喘いだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひぃっ、あ、あぐ……んああっ!び、びんかん、すぎて……ひぎっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そのままクリクリと軽くこねくり回すと、ウルルは全身を震わせて激しく喘ぐ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あ、ああ、やあ……き、きもちよすぎて……んあ、ああっ……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "やがて、快感から少し大きくなったそれが、包皮の中から少しだけ顔を見せた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん、綺麗に出てきたよ、充血して\nぷっくりしてて、本当に可愛いな、これ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その先端を、俺はチロリと嘗める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やあんっ……な、なめないでくださいっ……それは、や、あ、それダメ、ですっ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "びくん、とウルルの身体が激しく跳ねた。それでも嘗め続けると、ウルルは更に激しく鳴き続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、あ、あ、ああっ……あ、頭、真っ白に、なって……きもちいい、です……\nも、もう、やあっ……な、なにも分からないですっ……ん、あ、ああんっ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "秘肉がひくひくと痙攣するように動き、もうイキかけてるのを教えてくれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひくひくして……凄い気持ちよさそうだ。いいよ。イっちゃっても", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ただ気持ちよさげに喘ぐウルルの姿に、俺は秘洞の中へと指先を突き入れた。熱いウルルのヒダが、俺の指を締め付けてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ひぐ……ん、ああっ……はぁ、ああ……ん、んぐっ。あああっ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そのまま入り口付近で前後に動かすだけで、ウルルは震え、快感を味わい続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "に、にいさ……ま……も、もうきちゃ……っ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "やがて、ウルルは唐突に大きく空を仰いだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んうううううっ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そして、達してしまう。周囲に聞こえるのを恐れてか、必死に声を呑み込んで。\n開かれた秘裂の中、その生々しい秘洞の入り口が、びくびくと震えるのが分かる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "凄い……びくんびくん痙攣してるのが見える……\nそんな無理して声を抑えなくてもいいぞ、ウルル。離れてるからみんなには聞こえないよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ん……ううっ!!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そう言っても、ウルルはただ必死に自分の身体を支配する快感に耐え続けた。その秘洞の奥からポタポタと蜜を垂らし、どうにか声を押し殺す……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "今度は、ウルルの番、ですね", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "水着を完全に脱ぎ捨てたウルルは、上機嫌で俺の上にまたがっていた。\n大きくその足を開き、自らの女性としての口で俺を呑み込もうとしている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にいさまの、すっごいおっきくなってます。それにかっちかちです", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルの手で取り出されたそれは、もう限界レベルで怒張していた。\n固く、大きくそそり立ち、ウルルの中へ入りたいと必死に主張している。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ウルルが頑張って、楽にしてあげちゃいますね", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "正直、俺今、凄い興奮してるよ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ウルルが声を押し殺しながらイってしまう光景。あれは少し衝撃的だった。だからこそ、このままウルルの中へと入って、その熱さの中で果ててしまいたい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、ウルルの中にどうぞっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルはそっと身体を持ち上げると、俺の肉棒に上から自分を押し当て、そして一気に呑み込んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、あぁ……ん……にいさま、入ってきます……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "経験があるからといっても、ウルルの中は充分に狭い。熱く濡れそぼった無数のヒダが、柔らかく、まるで吸い付くように俺を締め上げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、ウルルの奥に、こんな熱いものが……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "自分の身体を奥へと貫く肉棒に、ウルルは確かに感じながら腰をゆっくり動かしていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うぐ……ウルル、相変わらず凄い締め付け、だ……それも、中もうこんなトロトロで……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "存分に濡れているそこは、俺の動くのを少しも阻害することなく、むしろ心地よくしごいていく。\nこみ上げてくる射精感を、俺は必死に堪えながら、ウルルの中を味わっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……はぁ……はぁ……ん、く……すごい……にいさまが、ウルルの中、出たり入ったりするのも……丸見えです……\nああ……ウルルが呑み込んで……またずずず、って出て来て……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "目一杯まで開かれたウルルの小さな入り口。それが、俺の肉棒を気持ちよさげに呑み込んでいく。その光景は、ウルル相手だからこそより淫靡に見えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも……これだと、ちょっと足りないかも……んああ!で、です……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "更に激しく腰を動かし始めるウルル。その快感を存分に味わいながら、一生懸命に俺を咥えていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、はぁ、ああ……ん、んんっ!\nえへへ……ど、どうです、か……にいさまっ\nにいさまが、う、うるるを、出たり入ったり、出たり入ったり……ふぁ……あ、ああ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルの身体に全力でしごかれ、凄まじい勢いで欲望がこみ上げてくる。このまま一気に放ってしまいそうなのをどうにか堪え、俺は全身を震わせる。\n結合部から上ってくる痺れるような快感。それは俺の頭の中を、ただ白く染め上げていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "す、少し弱めてくれ、ウルル!う、ウルルの身体の中でしごかれて……す、凄い気持ち良すぎる……\nウルルのヒダ、が……俺に絡みついて……う、あ、ああっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "無数のヒダが俺へと絡みつき、同時に俺のすべてを刺激する。それは気持ち良すぎて、ある意味拷問にすら感じられた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にいさまの、か、固いままで……ウルルのお腹の中、こしこし、して……ああんっ\nあ、あ、あ、ああ……にいさまが、い、いいですっ……き、気持ちいい……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "そしてウルルも、そんな自分の動きに身体を震わせる。ウルルの身体が上下に一回動く度、その中から大量の蜜が、じゅぷ、と音を立てて溢れ出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ウルルのい、一番奥……はぁんっ……ひ、あ、んうっ!奥、に、こつん、こつんって当たって……う、ウルル、背中が反っちゃい、ますっ\nウルルの中から……じゅぷじゅぷって、きゅうっ……あ、熱い蜜がこぼ、れて……ふあぁ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "自らの最奥に俺を打ち付けるようにしながら、ウルルはその行為に夢中になっているようだった。あまりの刺激に、俺ももうどうしようもない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……う、ぐう……も、もう、無理、だっ……ウルル……お、俺、もう……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "えへ……えへへ……い、いつでも……にいさま……\nあぐ、ん、ふあぁ……ウルルの、中に……にいさまがウルルのお腹の中、を……ひゃあんっ!こ、こすって……\nあ、あ、はぁ……んんっ……く、あ、ああ……っ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルの喘ぎが熱く苦しげに変わる。ウルルももう限界なんだろう。ただ達するために、必死に腰を動かし続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ウルルも……ああ……ま、またきちゃっ……あ、ああっ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "全身を震わせ、ぐちゃぐちゃと水音を立てながら、陶酔しきったような顔でウルルは俺を求め続けた。\nその刺激に、俺ももう何も考えられない。ただウルルの身体の気持ちよさだけを感じながら、その一番深い部分へと放つために必死に堪える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "す、すごい、です……もう、まっしろ、で……や、ああ……も、もうわかんないっ\nい、いっちゃう……!ウルルも、いま、あああんっ……んくうっ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "きゅうっ、とその秘洞が俺を締め付ける。その衝撃に俺は耐えることを完全に放棄した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、いく、ぞウルル……一番深い、と、ところで……あ、うぐ……っ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そのまま一気に最奥へと突き入れると、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、あ、ああああああっ!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺はすべてを放出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、や、あ、ああああああああああっ!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "びくん、と身体を震わせながら、ウルルが絶頂の衝撃に大きく喘ぐ。同時に、秘洞の上の小さな穴から、熱い液体が噴きだした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわぁ、なんだ、今の……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ふあぁ……う、ウルル……今、飛んじゃいました……あ……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルは気づいていないのか、ただ放心したような表情で俺を受け止め続けている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にいさまの……あっついの、ウルルの中にたっくさん出てます……\nああ……も、もっとぉ……", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "う、く……ウルルが、ギュウって最後に締まって……う、ああっ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "痙攣しながら、もっと、もっと、と俺を求めるウルルの身体。俺はその中へと、すべてを注ぎ込んでいった。\nそして、俺の射精がようやく収まった頃、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "って、あ、ああああの!", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルはさっきの自分の行為に気づき、その顔を真っ赤に染めていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": 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"地の文"}, {"utterance": "姫の手……あ、あふ……あたしの身体、しりすぎ、だ……んはぁ!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅が特に感じるいくつかの場所。俺は秘裂の中にあるその一つを、執拗に指で責めていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほら、もうシミになってきた……水着の中はもう濡れちゃってるんだ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "水着越しに浮かび上がる大きなシミ。紅の中から湧き出た蜜が、感じている証を目で見せてくれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "指でコシコシこするだけで、ぬるぬるしたのが絡んでくる", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そのまま強く刺激を続けているだけで、シミが広がり、俺の指を濡らしていった。同時に紅が身体を震わせ、快感を声にする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、は、はぁ……ん、く、ううっ……ぞ、ぞくぞくきちゃって……ああ……\nも、もっとして……姫ぇ……あ、あたしでもっと、楽しんで……ふあぁ……い、いい、よ、そこ……あ、ああんっ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "その甘い声に、俺の欲望も刺激される。目の前にある魅力的な身体に興奮し、この身体のすべてを見て、いじりたい。そんな思いが押さえられない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん……俺も、紅でもっと楽しみたい。だから、もっと", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は紅の返答も待たずに、その水着を強引に取り去った。\nしとどに濡れたワレメが、俺の視界にバッチリ映る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……み、見られちゃってる、よね……?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "濡れた黒いヘアーが周囲に貼り付き、ワレメから滲み出た蜜が、太ももを伝って垂れていく。その光景だけでも興奮が収まらない。\n一番恥ずかしいその場所を見られ、紅は真っ赤になりながら視線を逸らす。その表情がまたたまらない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ……紅の濡れそぼってて、凄いやらしい……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ひ、姫のせい、だもん……\nみ、見てもいいから……き、気持ち良く、して……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "可愛らしいその物言いに、俺はつい笑ってしまう。そして、興奮してしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "分かった。ちゃんと気持ち良くするから", "speaker": "姫"}, {"utterance": "言いながら、秘裂をそっと左右に開いた。ピンク色の肉が蜜に濡れ、怪しく輝き俺の目を惹き付ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ほんと、凄いな、ここ。こんなに濡れて、いやらしく光ってて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そのままジックリと観察すれば、ぷっくりと膨らみ顔を覗かせた小さな突起と、排出用の小さな穴。\nいやらしい秘肉と、一番深い所へ続く、俺を受け入れるための秘洞の入り口とが存分に楽しめる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ピンク色の肉壁が、柔らかそうに覗いてる……奥への穴も開いてて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そ、そこ開いたの、姫じゃないかぁ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "羞恥にまみれた紅の声。それがまた俺を刺激し、俺は紅が恥ずかしがるその場所を直接愛撫し始めた", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふあぁ!あ、んぐ……はあぁん!あ、や、開いちゃだめっ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "秘洞の入り口をぐにっと広げ、そのまま指を埋めていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひいっ!あ、ゆ、指入ってきてる、よぉ……んく、う、あ、ああっ!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "濡れそぼったそこは、特に引っかかることもなく俺の指を受け入れ、そのままきゅうっと締め付けてきた。\nその締め付けを心地よく感じながら、ちょっと強めに指を出し入れする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んぐ……ん、あ……頭の中、が、しびれ、ちゃう……あ、んうっ……ん、んん!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ぐちゃぐちゃと、中からこぼれ出す蜜の音と、更に甘さを増す紅の声。ズボンの中の俺が、痛いくらいに自己主張をしているのが自分で分かる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "紅、ひくひくしてる。もうイキそう?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ひくひくと、痙攣してるかのように蠢く桃色の肉。その光景はただいやらしく、俺を興奮させた。同時に、紅がイキそうなのも教えてくれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だめ……も、もう、あたし……き、気持ち良くって……はぁ……はぁ……\nおねがい……ゆ、指じゃやだっ……ひ、姫が、いい……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "快感に溺れながら、それでも切なげに俺を求め出す紅。その卑怯さに、俺の興奮も限界に達していた。\nこのまま、紅の中へと自分をねじ込みたい。そして激しく喘がせながら、その中で達したい。湧き上がる欲望が、俺を突き動かす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうだな……こんな熱くて、トロトロで……俺も入れたいよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "けれどそれでも、俺は自分を抑え込んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、その前に一つ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "紅にどうしてもやってみてほしかったことが一つ。それを思い出し、ねだってみることにする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、これでいいのか……?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "固く、大きく怒張しきった俺の肉棒を、紅が恥じらいながら、その大きな胸で挟み込む。\nこれだけのものを持っているのに、実は紅にはやってもらったことのない行為。その胸の柔らかさに、俺は感動に似た快感を覚えていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ……紅の胸、ふかふかで、すごくいい……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "昂ぶりきった俺を包み込む、温かな乳房。紅くらいの大きさがなければ味わえない快感だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひ、姫のもその……た、大変ご立派で……あの……\nそれで、このまま動けばいい、のか……?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅も、今までの行為の中ですら見慣れない大きさになった俺に驚きながら、不安そうに見上げてくる。\n今まで行ったことのない行為。それにとまどっているんだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ。そのまま紅の胸で頼む", "speaker": "姫"}, {"utterance": "がんばるけど……あの、なるだけ早く頼む、な?\nその……途中で止められちゃって……せ、切ないんだ……お腹のあたりがずっとうずいて……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "視線を少し下にずらせば、その股間の辺りが凄いことになっているのがよく分かった。こぼれた蜜が砂浜に染み込み、色が変わってしまっている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ……こんな凄い胸でやられたら、俺もその、もたないと思うから", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺の言葉に頷いて、紅はゆっくりと俺をしごき始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……しょ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "あ、く……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ……そんなに気持ち良かったか?まだちょっと動いただけなんだが……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "俺の見せた反応に、紅は嬉しそうに笑顔を見せる。\n肉棒全体を、吸い付くような感触で包み込む紅の胸。秘洞の中とは違った、深い柔らかさと張りのある弾力とが合わさって、驚くくらいの刺激をくれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ……凄くいいぞ、こ、これ……\n紅の、あったかくて柔らかい固まりが、俺に完全に密着して……ああっ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "紅の胸が動く度、俺のすべてが同時に震える。電気のような痺れる快感が背筋を走り、声をあげてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あますところなく、刺激して……うあ……気持ちいい……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そうか……それなら……ん、く……こ、こんな感じ、で……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そんな俺の反応を素直に喜び、紅はより強く胸を動かし始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……姫の、ちょっと出て来た……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "その気持ちよさに震えていると、自然と先走りがこぼれだす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ……さっきから、ぞくぞくしっぱなし、だからさ……\n奥の方から、何かがせり上がってくるみたいな、感じ、だっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は湧き起こる射精感に耐えながら、ただ紅の胸が与えてくれる快感を堪能し続けていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん、分かるよ……姫のさっきよりも大きく、固くなってる……\nそれに……すっごい熱い……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "一生懸命に俺をしごきながら、嬉しそうに言う紅。目の前で上下に動くその膨らみに、けれど俺の欲望は増していく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、紅……もう少し激しく……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "こ、こんな感じ、かな……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そんな俺の願いに応えるように、紅は更に激しく胸を動かす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ん……あ、あたしも、なんだか……はぁ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "同時に、俺の肉棒に擦られてか、紅の顔が上気していく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "姫のとこすれて……ん、くうっ\nあ……はぁ……や、やだ……あたし……興奮してきちゃってる……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "激しく動く胸と俺との間で走る刺激に、紅は吐息を熱くした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ……紅も熱くなってる……んくっ……あ、ああっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その動きと熱に俺の先走りは量を増し、紅の胸で広げられ滑りをよくしていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だめだ……も、もう、イキそうに……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "更に速さを増していく紅の動き。俺は自分を堪えるのでいっぱいいっぱいになる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……ひ、姫のヌルヌルで、ぐ、ぐっちゃぐちゃになってきてる……\nう、く……す、すべりよすぎて……んああっ!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "いつしか、紅の座っている砂浜のシミも広がっていた。自分の動きに快感を増し、甘い嬌声を響かせていく。\n既に根元に集まっている欲望を、俺は必死に堪える。この快感をもっと味わっていたい、そんな思いでガマンするものの、もう限界だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、はぁ……ん、くぅ……ひ、姫のなんだか膨らんで……", "speaker": 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"ば、ばか……こんな恥ずかしいこと……姫から頼んでくれなきゃ絶対やだ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "それは、頼めばやってくれる、ということだろう。本当に母性に溢れるというか、尽くすタイプだよなあ、紅は。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "で、でもその……まだこんなおっきいままだし……次はあたし、でいい……?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そして、もう限界なんだとばかりに、俺を上目遣いで見上げてくる紅。広がった砂浜のシミが、どれだけ感じているかを教えてくれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ。俺も、紅に挿れたい", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺自身、もうガマンは出来そうにない。濡れてしまったその場所から、俺達は少しだけ場所を移した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "紅の、さっきより凄いな。もうビショビショだ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺の精液を洗い流し、砂浜の上に寝転がる紅。その腰を持ち上げながら、まんぐり返しの体勢で大きく足を開かせる。\nワレメは、中から溢れた蜜でグショグショに濡れ、まだかまだかと俺を待っている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だって、姫があんな風に焦らしたから……\n結構辛いんだぞ……ばか", "speaker": "紅"}, {"utterance": "可愛らしく、けれどちょっと拗ねたような紅のお叱り。俺は、さっきから昂ぶったままのそれを、濡れた秘裂へと押し付ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめん。それじゃあ、もういいか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "うん……いつでも平気……早く、きて……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そんな紅の声に、俺は一気に自分を突き入れた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、うぅん……っ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "充分以上に濡れたそこは、抵抗すらなく俺のすべてを呑み込んでいった。\n中から蜜が、ぶじゅ、っと溢れ、奥の壁へと一気に到達する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、一気に……奥、に……ん、あぁ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "奥にコツン、と当たった瞬間、紅は身体を震わせ、甘く喘ぐ。熱く滾った紅の中。柔らかな無数のヒダが俺に吸い付き、逃がさないとばかりに締め上げてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……あ……あは……姫の、おっきい……あたしの一番奥まで、きちゃってる、よぉ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "俺は、まずは緩く腰を揺さぶる。奥をこんこんと軽くつつきながら、久しぶりの紅の中を味わっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ……奥のところにこんこん、って当たってるぞ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、きゃんっ……そ、それ、だめっ。ぞく、ってきちゃうっ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "奥へと当たる度に、仰け反るように喘ぐ紅。緩い振動に揺さぶられたヒダは俺を刺激し、その快感を俺は楽しむ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "紅の中……こんなに熱くて……もうトロトロだ……挿れてるだけで気持ちいい……\n俺にピッタリ馴染んで……ギュウギュウ締め付けてる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "熱い紅の体内が、俺を搾るかのように締め付ける。動きを決して阻害せず、だけど激しい快感を送って来る。まるで、俺に合わせたオーダーメイドみたいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……う、うん……もう、身体が姫の、憶えちゃったのかも……その、形、とか……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "それはつまり、完全に俺だけに征服されたということ。この身体が、俺に屈服しているということ。それが嬉しくて、俺は腰の動きをどんどんと速めていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "凄い……中からどんどん溢れて……はぁ……はぁ……腰が、止まらない……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "柔らかな締め付けがくれる快感に、俺は腰を止めることも緩めることもできなくなっていた。\n紅の中を前後に、時に円を描くようにして動き、ただ存分に味わいつくす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うんっ……あ、あたしも、気持ちよくって……あ、も、もっと激しく……っ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "中からはとめどなく蜜が溢れ、淫靡な音を振りまいていく。紅は快感に酔いしれるように、甘い声で鳴き続けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふあ、あ、ああんっ……やぁ……お、音が、やらしい……はぁんっ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "うく……あ、あぐ……お、奥から……また、きてるっ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そして、再びの強い快感が、奥から噴き出した。\nあれほどの量を吐き出したばかりにもかかわらず、さっきと変わらないくらいの強い射精感が根元へと集まっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "も、もう、出そう、だ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺はそれを必死に耐えながら、更に紅を味わうために動き続けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あぐっ……や、やあ……ま、まだ、だめっ!\n姫、をもっと……もっと、ほしい……ん、んああっ……あふっ!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そして紅も、そんな俺をただ感じながら、感じ続けるために俺を求める。\n俺も紅を求めてただただ腰を動かし、この身体を味わい続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あたし……もう、姫しかわかんな、い……んあっ……はぁ……\nも、もう、きてる……きてる、のっ……ん、ああっ!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "全身を震わせ、激しく喘ぐ紅。もっと俺を求めようとでもいうのか、更に締め付けが強まり、俺を締め上げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、うう……ま、また締め付け、が……悪い、も、もう無理……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "全身を支配する快楽のことしか、もう考えられない。このまま紅を汚し続け、その中までも染め上げる。ただそのために腰を動かす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くうっ……あ、ああ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ふ、あ、ああ……はぁ……はぁ……んぐ……んん!だ、め……もうのぼって、きちゃ、う……\nひぐ、あふ……んく……あ、あ、ああ……も、もうっ!!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "びくん、と大きく紅の身体が跳ねた。同時に、俺も腰を奥へと突き立てると、一気に自分を解き放つ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う……ああああっ!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "やあああああああああっ!!", "speaker": "紅"}, {"utterance": "周囲に響く、紅の絶頂。俺はそんな紅の中に、何度も何度も精液を放ち続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ……姫の、ふ、噴き出して……あっつい……\nんん……あ、ああ……た、たくさん、出てるよ……すごい……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "二度目ともは思えない量に、紅の中から精液がこぼれ出す。それでもまだ俺から搾り取ろうと痙攣を続ける穴の感触を、俺はただ感じ続けていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……うぐ……ま、まだ、出る……\nはは……こんなにたくさん、溜まってたかぁ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ……うん、姫……気持ちいい……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "体内を打ち付ける俺の欲望の勢いに、紅も、ただ気持ちよさげに声をもらしていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……あはは……すごい、姫……たくさん出し過ぎて、垂れてきちゃってる……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "その中から肉棒を引き抜けば、同時に大量の精液が中からこぼれてきた。\n本当、よくこれだけ出せたもんだ……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "たっぷり紅に吸い取られたからな……俺、当分勃たないかも……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "へぇ……どうせ今晩にはもう反応するくせに……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そう皮肉げに返してくる紅に、俺はただ苦笑した。はい、まったく否定できません。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんだったら、構わないんだぞ……夜、もう一回……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "とはいえ、これをもう一回やったら、本当に倒れかねません、俺。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "さすがに、体力持たないので勘弁して下さい……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "まったく……\nでも、また……してよ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "ちょっと拗ねたように、だけど最大限の期待をこめての紅の言葉に、俺は笑顔で頷いていた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "紅"], "product_name": "07_Endless Dungeon", "file_name": "021005bh_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ウルルとの情事を終え、まだしばらくカニと戯れるというウルルを残して、俺は荷物置場に戻ってきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふう……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "シートの上に腰を下ろして一息つく。泳ぎまくった後に、ウルルとのあれだ。さすがに疲れるな、という方が無理だろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にしても、みんなは元気だよなあ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "浅瀬で騒ぎまくってる姿は微笑ましくもあり、恐ろしくもあった。\nヴェルとフォン、絶対にやりあってるだろあれ……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんとなく嫌な予感がするな……向こうが俺に気づく前に、一旦離れた方がいいかもしれん……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺はそっと立ち上がると、その場から静かに姿を消した。\n浜辺の奥の方にある草むら。あそこならまず人が来ることはないだろうし、そこで少しみんなの様子を窺おう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はい?", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "あれ?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そこには既に、先客がいた。\nそれも、驚くような姿の先客が。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "白鷺くん?え?あの、なんでこんな所に……", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "その予想外の遭遇に、ミヤはポカンとした顔で俺を眺めていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、ミヤの方こそこんな草むらで何を……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "私はその、泳いでたらちょっと冷えてしまったので……", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "言われて見れば、ああなるほど。ミヤの立っている場所に、小さな水たまりができている。\nそして、水着のパンツを引き上げている途中のその姿。そこから推測できる結末は一つ!", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……えーと……あの、その……\nもしかして……小用でしたでしょうか……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その俺の一言で、ミヤの時間が動き出す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、なななななななななななんで白鷺くんがいるんですかあ!\nえ?あれ?わ、私もしかして、一番見られちゃいけないシーンを見られちゃいました!?\nし、してるところ見られちゃいました!?", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "あ、あわわわわわわわわ!見てない!そこは本当に見てない!\n俺が見たのは、今目の前のこの光景だけだ!\nパンツ履きかけのミヤだけだから!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "履きかけ!?私、今途中ですよね!?一番大事なところ、丸見え!?", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "ごめんなさい。それはバッチリ見えてます", "speaker": "姫"}, {"utterance": "って、否定して下さいっ!\n白鷺くん今、女の子にとって、その尊厳に関わる危険なシーンの目撃者なんですよ!\n私は、他のみなさんと違って、まだ白鷺くんに抱かれてもないんですよ!見られてもないんですよ!\nいわばこれが、初めて見られたシーンなんですよ!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "す、すみません、ごめんなさい!全くの偶然なんです!まさかこんなところでおし……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その先の言葉はダメです!!私は美少女なんですから、そういう行為はしないんです!!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "い、いや、しないといっても現に……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "悲鳴あげますよ……白鷺くんに無理やり覗かれたって証言しますよ\nきっと他のみなさん、ヴェルちゃんとかノートちゃんとか、私も、って言い出して大騒ぎですよ", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "本当にごめんなさい。そうなると俺の身体が保ちそうにないのでなんとかお許しを", 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"021006a_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "それで慌てて帰ってきたのか", "speaker": "紅"}, {"utterance": "いや、あれ以上いるのは男としてさすがにどうかと……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "今の姫なら、むしろそういうのは慣れてそうなんだけどなあ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "まあ、比較的そういうのを見させてもらってることは否定しないけどもな\nだからといって、慣れるかといえばそんなことはないぞ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ふ~ん。最近は、あたしの着替えシーンに当たっても、結構平然としてるイメージなんだけどなあ\nむしろ、じっくりと見られてる感じかな?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "……その、俺も男なわけでして、女の子のそういう姿を見たくない、なんていうことはまったくなく……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だったら、リンセのも見てくればよかったんじゃないか?", "speaker": "紅"}, {"utterance": "あくまでも分かった上で、そう攻撃してくる紅。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんか、今日は随分と厳しいですね、紅さん……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "さあ、どうだろう。あたしは別に厳しくしてるつもりはないんだけどなあ\nでもまあ、厳しくしたくなる自分たちの気持ちは理解できるぞ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "紅は、一目でわざとやってます、と分かる笑みを浮かべながら言うと、そのままベッドの上に寝転がった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "どうだ、姫", "speaker": "紅"}, {"utterance": "いや、どうだと言われても……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "なんて返しつつも、それが意味することを俺は正確に理解していた。\nその表情が、その瞳が、女として俺を求めている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まったく……こちらから求めてもすぐそれだ\nまあ、妹が来たり、娘が来たり、挙げ句の果てに超美少女から腹上死を求められ、そっちに目が行くのは分かるんだが\nはっきり言って、最近の姫は、ちょっとあたしたちへの優しさが足りないっ、と思うぞ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "……いや、冷たくしてるつもりはないんだけども……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ないんだけれど、言われてみれば確かに、最近はあまりみんなと二人きりになったりしていない気がする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "優しくもしてなかった、かもなあ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そうだろう。そうなると、あたしたちとしても、ちょっとくらいはイジワルをしたくなる", "speaker": "紅"}, {"utterance": "クスクスと笑いながら、からかうように言う紅。だが、その笑みもすぐに止まり、潤んだ瞳が俺を見上げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だけど、出来ることなら、あたしのことももう少し見てほしい\nこれでもその……女の子のつもりなんだ。かっこいい男の子には甘えたくもなるんだぞ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "いや、悪い。ただその、あまりベタベタするのも苦手でさ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そんな俺の言葉に、紅は拗ねたように頬を膨らませた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "む~。あんまり放置するとな、あたしにだって考えあるんだぞ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "普段見られない紅の顔。女の子らしいそれに、純粋に可愛いと思ってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "毎日、姫の布団占領してやる\nそれで、毎日毎晩顔を埋めて、姫の匂いを堪能しちゃうぞ。それはもう、胸いっぱいに", "speaker": "紅"}, {"utterance": "う……それはさすがに恥ずかしい、な……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それが嫌なら、あたしとしてはこれくらい求めてもいいと思う\nん", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そっと目を閉じ、その薄い唇をわずかに突き出す紅。それが何を求めてるかは一目瞭然で。\nそれをしてしまっていいのか一瞬とまどうものの、俺は覚悟を決めると、その顔へと覆い被さった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……む……んん……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "その唇へと自分の唇を重ね合せ、柔らかな感触を存分に味わう。\n舌でわずかに唇を開かせ、そのまま中へと舌を差し入れると、紅の舌と絡み合わせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あむ……ん、あ、はむ……", "speaker": "紅"}, {"utterance": "その柔らかい感触をむさぼり、熱い吐息を楽しみ、紅という存在を味わう。\nわずか数十秒の濃密な時間。俺達は互いを存分に混ぜ合うと、静かに唇を離していった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふふーん", "speaker": "紅"}, {"utterance": "……その、これだけでいいのか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "うん、満足だ\nというのは嘘で、本当ならもっと……その、欲しいなって思ってる\nだけどまあ、充分に優しくしてくれたから、ガマンする", "speaker": "紅"}, {"utterance": "悪いな。これ以上やると……俺も歯止めが……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……望んでくれるなら、別にいいんだぞ……?\nなんて、あんまり姫を独り占めするのは、ヴェルたちに悪いしな\n姫が落ち着いて、みんなと頑張れるようになったら、だ", "speaker": "紅"}, {"utterance": "他の男性陣からしたら嫉妬の嵐だっていうのは分かってるんだけどな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "クス。まあ、あたしたち全員を平等に愛さないといけないっていうのも、それはそれで大変だろうしな\n普通の男じゃ、絶対もたないだろう", "speaker": "紅"}, {"utterance": "魅力的だけれど、あまりに個性的な面々。だけどその全員が俺を求めてくれて、そんな全員を俺も求めている。\nだれか一人を切ることも、誰か一人だけを見ることも、もうできそうにない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まあ、せいぜい頑張ってくれよ、姫", "speaker": "紅"}, {"utterance": "そう言って、可愛らしい笑みを浮かべる紅。\nどれだけ大変だと分かっていても、こういう顔を見せられたら頑張るしかないよなあ、ほんと……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "紅"], "product_name": "07_Endless Dungeon", "file_name": "021104_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "んふふふふ~ん♪", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "なんか、随分ご機嫌だな、ヴェル。さっきまではあんなに疲れ切ってたのに", "speaker": "姫"}, {"utterance": "当たり前じゃない。だって、ヒメと二人っきりでデートなのよ。疲れなんてどっかの別の世界に吹っ飛んでいっちゃったわ\n今頃はきっと、母さまにくっついて、ひいひい言わせてる頃ね", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "全部終わったとは言わないが、どうにかある程度先が見えてきたところで、今日の準備は終わりにした。\nまあ、かなりいいところまではいったから、あとはどうにかなるだろう。\nとはいえ、ここのところの業務もあってか、ヴェルは精神的にもかなり参っていたようなので、クラインズポットへの寄り道を持ちかけたら、もうこの通り。\n俺の腕を抱き、ピッタリと寄り添って歩くヴェル。まあ、俺もその、ヴェルの感触とか凄い嬉しいわけだけれども、やっぱり少し恥ずかしい。\n特に今は、まだ俺達のことをよく知らない新入生達が、興味本位の視線を向けてきてるからなあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫よ。もし新しい子たちが何か言ってきたら、その場で静かにさせてあげるから", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "物理的に、は勘弁してくれよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ヒメがそう言うなら、直接は当てないようにするわね", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "今のヴェルなら、余波だけで大抵の相手は倒せるからなあ……意識を失う、でなくて、命的な意味で。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "フォンは置いてけぼりで可愛そうだけど、今日は二人きり、を譲れないから仕方ないわよね", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "まあ、その辺は、また今度フォンと二人でデートするってことで納得してもらったよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それはそれでちょっと妬けちゃうけど、その分私も二人きりを楽しめるってことだもん。仕方ないわよね\nその分、今日はたっくさんヒメの愛を感じさせてもらっちゃうから、よろしくね", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "満面の笑顔で、更に強く俺の腕を抱きしめるヴェル。うん、こういう顔をされたらまあ、応えるしかないよな、男として。\n俺はヴェルに笑顔を返すと、一緒にクラインズポットへの道を歩いていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふふーん。今日はケーキセット、って決めてたのよね。ヒメとの甘い一時に、あま~いケーキ。至福よねえ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルは甘いものを食べる時、本当に幸せそうな顔で食べるよな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あら、甘いものに限らないわよ。私にとっての最大の調味料は、ヒメだもの。ヒメと一緒に食べる時は、なんだっておいしいの\nまあ、その中でも特に、甘いものが素敵なのは否定しないけど\nああ、でも今日のケーキどっちもおいしそう。こんなの迷っちゃうじゃない、ずるいっ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "本気で困るヴェルの姿に、自然と笑みが浮かんでくる。\n魔族の王女といっても、やっぱり普通の女の子だ。見ていて本当に可愛らしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、俺の注文もヴェルが決めてくれ。それで交換すれば、二種類食べられるだろ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "いいの!?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "もちろん。ヴェルがおいしそうに食べてる姿が見られるわけだろ。俺だけの特典だ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "も、もう、ヒメったら。際限なく私にヒメを好きにさせる気よね", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "それからしばらくして運ばれてきたケーキを、俺達は分け合って食べた。\n予想通りというか、予定通りというか、食べさせて、ときたのはまあ仕方ないだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふふーん♪", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "えっと、俺の顔に何か付いてるとか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ヒメの顔が、私の目の前にあるのよ。それはもう、見つめるしかないじゃない\nもう、ヒメったら。顔立ちまで私好みなんだもん。本当にずるいんだから", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルの好意は、いつも真っ直ぐで、俺に防御する暇を与えてくれないから困る。\nヴェルの方こそ、こんな美少女だとかずるいよな。ずっと見ていたくなる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ねえ、ヒメ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ん?なんだ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "好きよ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ニッコリとした笑顔から放たれた必殺の言葉。\n正面からのその攻撃に、俺は何も言えない。ただ、頬が明らかに熱を持っていくのが分かる。\nさっきの言葉ですら直撃だったわけだが、これはもう即死レベルだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えっと、その……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "どう返していいか分からなくなり、俺は必死に考える。が、やっぱりまあ返せる言葉はこれしかなさそうだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……うん、俺もだ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "えへへ~♪", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "俺の返答に、ヴェルは更に機嫌良く笑う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ちなみになんだけど、ヒメがさっき言ったこと正解よ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "さっき言ったこと?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "動かないでね", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "え……ヴェル?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ヒメったら、口元にクリームついてるのよ。お茶目さん", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "小さく笑いながら、スッと伸ばされたヴェルの右手の指が、俺の口元のクリームを拭っていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そして、それをちょっと恥ずかしそうに嘗め取った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えへへ、食べちゃった\nヒメの口元についてたやつなのよね。これも、間接キスの仲間入りできるかしら", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "別にその……間接でなくても、直接してるし", "speaker": "姫"}, {"utterance": "さすがにこれを言うのは少し恥ずかしいと思ったけれど、それでも言っておきたくなった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうよね、やっぱり直接の方がいいわよね\nねえ、ヒメ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルは、俺をはにかむような笑みで見ると、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んー……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そっと目を閉じ、その桜色の唇をわずかに突き出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えっと、こんな所で?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "人目もそれなりにあるし、そもそもヴェルはかなり目立つ存在だ。こんな所でキスなんかしたら、間違いなく広められる。\nそれを恐らく分かっていながら、ヴェルはその体勢を変えようとしない。\nそして何より、その小さな唇を、俺自身が欲しいと思ってしまっている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……軽くだぞ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "んむ……\nえへへ。ヒメにもらっちゃった♪", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ほんの数秒、軽く重ねる程度のキスだった。それでもヴェルは、嬉しそうに笑っている。\n間違いなく、店内の結構な人達に見られたとは思うけれども、まあ、この笑顔がもらえたならいいか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヴェルは、時々凄い甘えん坊になるからな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そうなの。私、ヒメに関しては思いっきり甘えん坊なのよ。だから、ちゃんと甘やかしてね\nなんだったら、もう一回、する?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "あー……これ以上はその、キスで済まなくなりそうな気がするから却下", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そうね。するにしても、ヒメ以外の人には見せたくないもの、私。他の場所で、がいいかな", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "いや、それかなり爆弾発言だからな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それから俺達は、陽が暮れるまでこの場所でイチャイチャを繰り返し、周囲に甚大な迷惑を与えてから寮へと帰った。\n……反省はしているけれど、後悔はしてません。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ヴェル"], "product_name": "07_Endless Dungeon", "file_name": "021202_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "……なんだろう。弱いけど、なんだか涼しい風が吹いてる……。\nそういえば、頭の下に、なんか柔らかいものが……。ああ、うん。こういう時のパターンだと、誰かに膝枕とかしてもらえてるんだよな。\n本当にそうだったら、いいなあ……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お目覚めですか、主さま", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "……え……ニコ?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ぼんやりとした意識の中、視界に写るのはニコの姿。安心したような微笑みを浮かべ、うちわで俺を優しく扇いでくれている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "よかった。意識が戻られたなら、もう大丈夫そうですね", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "俺、どうしたんだ……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "お風呂の中でぐったりされてて……多分のぼせたんだと思いますが", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "……ああ、そうか。俺はあのまま湯船の中で……前のルルウの時と同じになっちゃったんだな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "悪い、すぐ起きるから……\nあ、れ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "慌てて起き上がろうとするものの、視界が揺れる。頭が重い。俺は、再びニコの膝の上に戻ってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "無理はダメです。しばらくはこのままで休んで下さい", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "どうやら、ニコの言う通りみたいだ。\n優しげなニコの声に、俺はもう少しだけ甘えることにした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "悪いけど、そうさせてもらうよ。重くて申し訳無いけど", "speaker": "姫"}, {"utterance": "好きなだけ休んで下さい。むしろ、主さまの寝顔を堪能できる特等席です", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "それは俺にとっても同じだろう。頭の下のこの感触を楽しめる上に、ここから見上げると分かるニコの予想外の膨らみ。着やせするタイプみたいだな。\n……って、あれ?着やせ?", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ひょっとしてニコ、今下着姿、とか……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "すみません、はしたない姿で……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "俺の指摘に、ニコがその頬を赤らめる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "浴場に入ったところで、ぐったりしている主さまを見つけまして……慌ててしまって……\nさ、さすがに下着だけは身に着けましたが", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "い、いや……俺の方こそ申し訳無い……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "この状態だと、どうしても視界に入ってしまう。\nこんな大きさなのに、スポーツブラとか、大丈夫なんだろうか……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あれ?風呂でっていうことは、俺は……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "まさか、と思い視線をどうにか下へと送る。そこには、ちゃんと服を着ている俺がいた。\n……どうやって……?", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あの……主さまは……たたたたた大変ご立派なものをお持ちで!\nそれはもう、天に向かってそびえ立つバベルの塔みたいで、さ、さすがにそのままでは、お運びできなくて……\n失礼だとは思ったんですが、ニコが……すみませんっ、すみませんっ", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "真っ赤になって謝ってくるニコ。つまり、この服を着せてくれたのはニコで、ニコには全部見られたっていうことで……。\nしかも、運んだっていうことはもしかして。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ここ、ニコの部屋か?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はい。状況的に、主さまの部屋へ運ぶと不必要な問題が発生しそうでしたので\nリンセも、カミシアさんのところに遊びに行きましたし", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "さすがの判断、というべきか。竜族の血も継いでるニコなら、俺一人くらい運ぶのは楽だろうしな。\nまあ、今回の件に関しては完全に俺の不注意だ。むしろ、こんないい思いをさせてもらってるんだもんな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ニコのおかげで助かった。ありがとうな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "え……あ、はい……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "お礼を言われたのが意外だったのか、ニコは一瞬驚きの顔を浮かべたものの、すぐに恥じらうような笑みで頷いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、あんな時間でまだ風呂入ってなかったんだな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はい。それでリンセが戻ってきたので、てっきり主さまも、と……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "まあ、本当はすぐに出ればよかったんだけども……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "お、お察しします", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "できれば察しないでほしいなあ、と思いつつも、思い切り昂ぶってる状態を見られてしまってるわけだし、仕方ない。\nとりあえずは、もう少しこの天国を味わわせてもらおう。急ぐ必要も無いしな。\n俺は身体の力を抜くと、再びニコに身体を預ける。\nニコはそんな俺に微笑みかけたまま、心地よい風を送り続けてくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……このまま朝まで寝てたくなるな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ニコは構いませんよ", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "そうも躊躇無く言われてしまうと、本当にしたくなってしまう。本当に危険だぞ、この枕は。\n結局、俺がこの魔力から逃れられたのは、一時間ほどが過ぎてからだった。\n当然、俺の理性を限界まで振り絞ってどうにか、だったわけで……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ニコ"], "product_name": "07_Endless Dungeon", "file_name": "021303_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "静か、だった。\n元々この世界の夜、とりわけ寮の周辺は静かだ。\n街の方までいけば、酒に酔い騒いでいる者もいなくはない。けれど、この周辺では騒ぐ者はまずいない。\nそんな一人きりの場所で、ルルウは静かに夜空を、月を見上げていた。\nまるで、そこに誰かがいるかのように、会話でもしているかのようにただ見上げる。\nさっきのみんなとの会話のせいだろうか、少し……本当に少しだけれど、センチメンタルになってしまった。\n家族のことを……あの人のことを思い出してしまった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ゲンくん……", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "暗闇の中に浮かぶ、銀色の光。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ルルの行動は、正しいですか?それとも、間違っていますか?\nゲンくんは今、ルルに何を望んでくれていますか?", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "答えを求めて問いかける。その輝きのどんな変化も逃さぬように、真っ直ぐに見上げ続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふふ……", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "答えは、ない。\n自然と、ただ寂しさだけの微笑みが浮かんでいた。\n返答がないことは分かっていた。彼はもういないのだから。例え夜空の星になっていようが、月になっていようが、自分の前に現れてくれることはもうない。\nそのどうしようもない現実が、固まりのようにルルウの胸を圧迫する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お話、してたの?", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "ウルルお姉さま?", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "背後からの呼びかけに振り返れば、そこにはウルルが笑顔で立っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はい……といっても、向こうからは全然答えてくれないんですけれど\n殿方なんて、勝手なものですね。散々ルルにお世話をさせておきながら、あっさりいなくなってしまいました", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "ルルウは、困ったように笑うと再び月へと顔を向けた。ウルルも、そんなルルウの隣へと並ぶと、同じように月を見上げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ルルウちゃん、聞いていいかな", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "笑みを浮かべながらのウルルの問い。ルルウは再びウルルへと視線を送った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ルルウちゃんは、今何を求めているの?", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "何を、ですか?あの、それはどういう意味で……", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "うん。こんな、世界の果てみたいな場所に来てまで、何が欲しいのかな、って\nにいさまへの復讐って言ってたけど、あれって多分、目的じゃないよね\n何か欲しいものが他にあって、どうすればもらえるのかが分からないからとりあえず色々やってみる……ウルルには、そんな風に見えたんだけど", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "それは、ルルウにとっては驚きの質問だった。\n自分の感情はできるだけ見せないようにしていたはずだ。にも関わらず、はっきりと言い当てられてしまった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……なぜ、そう思われるんです?", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "簡単だよ。だって、ウルルもそうだったから", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "お姉さまも、ですか?", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "うん。ウルルも、父さまと母さまが何を思ってくれていたのか、ウルルに何を求めてくれていたのか、分かってなかった……\n分かってなかったから、迷って、自分を責めて、気がついたら二人がウルルに求めていないことをやろうとしてた\nさっきの家族の話をしてる時のルルウちゃんの顔、その時のウルルとおんなじだったから", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "まるで心臓を杭か何かで貫かれたような気がした。自分の心の奥底を、あっさりと覗き込まれた。\nそして何よりも、ウルル自身が自分と同じ思いを味わっていた。それはルルウにとっても衝撃だった。\nだから、だろうか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "分からないんです、ルルには", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "気がつけば、ルルウは本心をこぼしていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え?", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "自嘲気味な笑みを浮かべるルルウに、ウルルは不思議そうに小首を傾げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ルルにとって、ゲンくんはもう一人のお父さまでした\n竜界を出て、ゲンくんの元で二十年近くもの間一緒に暮らして……奥さまを失い、お嬢さまとも一緒に暮らせない。そんなあの人を一生懸命に支えて……\nゲンくんがどう思って下さっていたのかは分かりませんが、ルルにとっては紛れもない家族だったんです\nそれがいきなり娘を助けてくる、なんていう言葉だけ残して旅だってしまって……\n俺のことは忘れるはずだ、なんて言っていたはずなのに一向に忘れてくれなくて……ただ一人になった寂しさだけを残していって……\n分からないんです。ゲンくんが、いったいどんな思いで逝ってしまったのか。何を見ながら亡くなったのか……\nゲンくんは、本当に満足して逝けたんでしょうか。何を思って逝ったんでしょうか……\nそれが、分からなくて……だから、何をしていいか分からないんです。ルルが何をすれば、ゲンくんは喜んでくれるんでしょう\n姫くんに復讐をすればいいんでしょうか。それとも、本当に全部忘れたことにして、普通の少女として生きるべきなんでしょうか。彼は、ルルに何を望んでくれたんでしょう\n全然、分からなくて……だからルルは、それが知りたいんです。教えてほしいんです", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "そっか……それが、ルルウちゃんの本心だったんだね", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "すみません、ウルルお姉さま。ルルウは、一人では何も見つけ出せないんです", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "にいさまだったら、教えてもらえるかもって思ったの?", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "……それも、分かりません。何も分からないから、ただ動いてみただけ。思慮が浅すぎますね、ルルは", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "どこまでも自分に呆れている。そんな口調で答え続けるルルウ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫。きっと分かるよ", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "だからウルルは、ルルウにハッキリとした答えを出した。\n少しの疑問もない、月の寂しい輝きを打ち消す太陽のような笑みを浮かべて、言い切った。\nウルルは、知っていたから。ルルウが、その答えを手に入れられると、そう分かっていたから。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……お姉さま……?", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "そんなウルルの顔を、ルルウはポカンと見下ろしていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫。ルルウちゃんは、きっと分かるから", "speaker": "ウルル"}, {"utterance": "もう一度、笑顔のままで繰り返す。なんの根拠もないはずの笑顔と答え。だけど、なぜだろう。ルルウも不思議と納得していた。\n自分のしたことは間違っていなかった。自分はきっと、欲しかったものに手が届く。\n自分でも意味の分からない不思議な確信が、胸の奥に生まれていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……これが、ウルルお姉さま……", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "ルルウは、小さく微笑んでいた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["ウルル", "ルルウ"], "product_name": "07_Endless Dungeon", "file_name": "021502_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "お父さま!何も言わずにこのリンセにさらわれて下さい!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "って、本当に何も言わないうちに関節決めて引っ張るんじゃない!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あー……でも、いざこうして手を握ったら少しばかり欲望出てきちゃいました……ちょっと寄り道いいですか?", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "いやこれ、手を握ってる、じゃないから。腕を固めてるから\nそれに、いいも何も、理由も目的すらも分からないのに何を答えろと?そもそもどこに寄り道する気だ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "体育用具室ってどこでしょう", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "絶対却下だ、寄り道禁止。いいから今すぐ目的地に行って説明しなさい", "speaker": "姫"}, {"utterance": "リンセは、いかにも残念そうにはーいと答えると、そのまま俺を引っ張って廊下を走り抜けていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……それで、こんな所まで引っ張ってきて、なんなんだ?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そうして連れてこられたのは、塔へと続く渡り廊下の上だった。\nただでさえ人通りが少なく、しかも通常の休み時間。周囲には誰の姿も見当たらない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えへ。ちょっとその、他の人とかに聞かれたくなかったので", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "それはつまり、真面目な相談がある、ということ。未来に関することなのか、それとも……。\n素直に話を聞こうと口を紡いだ俺を真っ直ぐに見て、リンセは尋ねてきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お父さま、昨日ニコと何かありましたか?", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "ニコ?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その名前を聞いて、俺はすぐに昨夜のことを思い出した。あの、唐突な提案。\n何かあったと言っていいのかは分からないが、部屋で会話をしたのは間違いない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まあ、少し話をしたくらいなら……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "なるほど……ということはやっぱりそれですね", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "腕を組み、真面目な顔でうんうんと頷くリンセ。さっぱり話は見えないが、ニコに何かあったらしいということか?\nやがてリンセは、真剣な顔のまま俺を見上げ、そして言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お父さま、もう一人娘が欲しいと思いませんか。それも可愛くて、おっぱいおっきい子", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "念のために言っておくけど、この時代の俺は、一人も娘いないんだけど……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "どうせすぐできます♪二十年ちょいも経てば、むしろいっぱい。あ、ギリギリ片手で数えられますよ", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "そのもう一人がニコのことだっていうのは分かるんだが、いきなりどうかしたのか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "いえ、昨晩、部屋に戻ってきたニコがどうにも落ち込んでる風味なので、これはお父さまと何かあったのかな?と推測しました\nニコは、本当にもう頭の中身の120%がお父さまへの愛で埋め尽くされちゃってる、可愛いけれどちょっぴり痛い子なので……", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "それをリンセが言っちゃうんだ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そもそも落ち込むって……昨日のあの会話だぞ?", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ニコは、前も少し話しましたけどちょっと特別な立ち場の子なので。両親と呼べる存在も今はいないんですよね\n隠してはいますけど、それを凄い寂しがってます。お父さまへの献身も、ひっくり返せば、お父さまの家族になりたい、みたいなもので\n娘も妻も愛人も、家族であることに変わりはないじゃないですか", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "すっごい暴論だなそれ……とくに最後のはちょっと違うだろ\nでもまあ、今ので分かった。ニコにとって、甘えさせてくれる存在になれないか、ということだよな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "さっすがお父さま、パーフェクト!です。あ、私にとっての甘えさせてくれる存在も大歓迎ですよ", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "リンセは充分甘えてるだろ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "海でのことなんかも思いだし、俺は小さく笑う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぜんっぜん足りませんっ。もっともーっと、それはもう蜂蜜練乳ガムシロップの砂糖漬け、くらいの甘さを求めてます", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "本当に、未来の俺とみんなは、どれだけ甘えさせてるんだろうなあリンセのこと。\nまあ、こんな子にこれだけ思われれば、悪い気しないのは当然だけど……でも娘だろ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ま、まあ、ニコも甘える、と言ったら変かもしれないけれど、もう少しくらいワガママ言ってきてもいいんじゃないかとは思うな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "多分、そういう経験がないから分からないんだと思います。なので、ここは一発これ以上ないくらいに甘やかしていただければっ", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "なるほど、経験がない、か。そう考えてみれば、昨日のあれもニコなりの愛情表現なんだろうな。ただ、その加減が少し分からない……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうだな。一度俺の方から甘えてもらえるよう動いてみるか", "speaker": "姫"}, {"utterance": "さすが、お父さまの愛はまさに全方位無限大、ですね", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "なんだろう、あまり褒められてる気がしない、というか、男としてどうなんだろうそれ……。\nでも、そんなことをわざわざ頼みに来るくらい、ニコのことを思ってるんだな、リンセは……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お、お父さま……そんなに熱い視線を送られたら……こんなところでなんてそんなダメ……じゃないですよ。お望みでしたらぜひ……", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "いや、そこでモジモジしないように。二人は本当に仲がいいんだって思っただけだ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "もちろんです。私にとって、なくてはならないお友だちですから。胸には時々殺意憶えますけど……", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "女の子の胸に対する業は本当に深いなあ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "リンセだって、決して小さくはないだろうに……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "とりあえず、今夜にでも部屋に行くよ。それでいいよな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はい。肌を磨いてお待ちしてます♪", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "……リンセが磨いてどうするつもりだ、と思ったことはあえて言わなかった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "リンセ"], "product_name": "07_Endless Dungeon", "file_name": "021701_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "はふう……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "ベッドの上に横になりながら、ニコは小さく声をあげた。\n姫が部屋へと戻ってから、わずか十分程度。にも関わらず、それはもう二桁以上の回数に及ぶ。\n姫に抱かれていた感触が、姫の体温が、姫の手の優しさが、まだ全身に残っているようで消えてくれない。むしろ、全身が火照っている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "充分、お父さまを満喫できたようですね", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "満喫、といいますか……その……知ってしまったら物足りないといいますか……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "うんうん、それでいいんですよ。それが、甘えたい、とか、もっと傍にいたい、とかいう感情ですから\nまあ、思ってた以上にお父さまが優しかったのが、個人的にはちょっぴり不満ですが。私にもあれくらいしてくれていいと思います\nでも、その服にして正解だったでしょう?", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "……そう、ですね。こういう女の子らしいものは似合わないと思っていましたが……\nあ、すみません。このままだとシワになっちゃいますね", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "ニコは慌てて起き上がると、着ていた服を脱ぎ始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "が、何かに気づいたように、その顔が真っ赤に染まる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん?どうかしました?", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "い、いえ、その……な、なんでもない、です……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "ごまかすように視線を逸らしながら、太ももをモジモジと擦り合わせるニコ。その様子に、リンセは、得心いった、とばかりに頷いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あー……まあ仕方ないです。なんといっても、あのお父さまに抱かれていたわけですから、女であれば生理的にそうなってしまうものかと", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "ち、ちちち違いますっ。な、なんでもありませんっ\nあの……お、お風呂に行ってきますっ", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "ニコは真っ赤になってリンセの言葉に首を振ると、慌てて服を着て部屋を出ていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "下着、新しいの持っていかないでいいの?", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "もちろん持っていきます……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "ニコもやっぱり女の子でしたか。それを自覚したとなると……うーん、サービスしすぎたかなあ\nでも、こうしないと、ニコってすぐ自己犠牲しちゃうしなー\nまあ、一人増えるくらいお父さまにとっては今さらですしね、問題ありません。となると……", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "リンセは独りごちると、小悪魔めいた笑みを浮かべた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["ニコ", "リンセ"], "product_name": "07_Endless Dungeon", "file_name": "021703_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ふう……いいお風呂でした……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "お風呂上がりのその肌を上気させながら、ニコは部屋へと戻っていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……まさか、ニコの身体があんな風になってしまうだなんて、予想外でした……\nリンセには気づかれてしまったみたいですけど……ち、ちゃんと履き替えましたし、大丈夫ですよね……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "汚れてしまった下着に関しては、あとで見つからないように洗っておきます。そう心の中で確認しながら、階段を昇っていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……でも、リンセのことですから絶対にからかってきますね……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "どうやって追求を逃れるか、頭の中で色々考えるが、さっさと布団に潜ってしまうのが一番。そういう結論へと落ち着いた。\n周囲に言いふらしたりするような子ではないと、そこには安心する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だけど、主さまの手のひら……気持ち良かったです……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "思い返すだけで、自然と頬が緩んでしまう。が、慌てて首を振って吹き飛ばした。また風呂に行くことになっては困る。\nニコは表情を引き締めると、自分の部屋へと向かっていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "リンセの奴、遅いなあ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "再びリンセに呼ばれた俺は、リンセとニコの部屋でただ待っていた。\n俺を室内に入れるだけ入れて、すぐ戻るのでちょっとだけ待ってて下さい。そう言って出ていってしまってから、もう十五分ほどが経っている。\n誰もいない女の子の部屋で、こうして男一人待っているというのは、正直落ち着かない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "戻りました。今夜はもう……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "そして、ようやく扉が開いたかと思うと、リンセではなくニコの方が部屋へと入ってきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、ニコのが早かったか。風呂かな?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、主さま!?なんで!?", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "驚きに、その手から、持っていた袋が床へと落ちる。まあ着替え類でも入っているんだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、リンセに呼ばれたんだけれど、ちょっと待っててくれって出ていったきり戻ってこなくてさ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "リンセ……よりにもよって主さまを待ちぼうけさせるなんて……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "まあ、適当にタンスの中を漁ってて構いませんよー、とは言われたけど", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はうっ。あの、漁っていたんですかっ?", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "さすがにしません、そういうことは", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そ、そうですよねっ。失礼しましたっ", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "真っ赤になって、緊張したように奥へと入ってくるニコ。いや、ここ自分の部屋なんだし、もっと普通でいいだろうになあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、ニコも知らないってことは、リンセの奴どこ行ったんだか……\nニコも色々あるだろうし、俺も一度部屋に戻った方がよさそうだな。リンセが戻ったら伝えておいてくれるか", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はい……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "立ち上がり、扉へと向かう俺を、けれど少しだけ何か考えていたニコが呼び止める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あの、主さま?\nお、恐らくはなのですが……ニコのためにやったことなのではないかと……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "ニコのため?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "言われて、昼間の学園での話を思い出す。甘え方を教えてあげてほしい。それでさっきも一度ここへ来た。\nつまりリンセは、まだ足りないって考えてるのか?今度は、俺とニコの二人きりで何かしろと。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うう……確かにその、思っていなかったとは言わないですが……でも……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "リンセに、何か言ったりしたのか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "い、いえ……そのですね、ニコが望んでいながらも、抑え込んでいた願いがあるにはありまして……それを叶えられるようにと、気を遣ったんじゃないかと……\nも、もう少し甘えさせてほしいって……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "ああ、なるほど。さっきのでリンセの奴、それに気がついたのかな\n別に構わないけれど、どんな風に甘えたいんだ?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "聞き返す俺に、けれどニコは顔を赤く染めたまま俯いてしまう。\nそのまま指をモジモジと絡めながら、自分に問うように何かを呟いていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、いえ……でもそんなことが許されるはず……だ、だけどそれは……\n確かにその、最後のチャンス……なんですけど……うう……はしたないです……\nですが、リンセが気を遣ってくれて……それに、ニコの気持ちも……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "えっと、ニコ?どうかした?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "い、いいいえ!どうもしていません!!\nひ、一つ質問なんですが、友人がくれたチャンスに対し、それを使えば友人に迷惑がかかるかもしれません。これは、使うべきなのでしょうか……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "随分と唐突だなあ……まあ、俺なら使う。それを期待して、友人はくれたはずだからな。応えなかったら、ガッカリさせることになるだろ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "少なくとも、仲間を信じるっていうことはそういうことのはずだ。俺は、そう思ってる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もっとも、期待に応えた上で、その迷惑っていうのを覆せる方法っていうのがあるなら、当然そっちをやるけどな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "迷うことなく言い切った俺の顔を、ニコはしばしポーッと見つめた。そして、諦めたように溜息をつく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はあ……ダメですね。ニコの完全な敗北です……\n本当にもう、ずるいです……あんなことを人に教えて……ニコが、どういう想いを抱いていたかを知っているくせに……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "そうして、大きく深呼吸。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、主さまっ", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "ニコは、赤らんだ頬を俺に向け、勢いよく俺を呼んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "今夜だけ、あと一つだけ、甘えてもいい、でしょうか……っ", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "あ、ああ、それはもちろん。それで、どんな風に?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "で、でしたら……\n女に、してください……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "言葉の意味を追いかけ損ね、俺は思わず固まっていた。\n女にしてください。その言葉が持つ意味には、どういったものがあったか。実はニコは男だった、なんていうふざけた答えがここで出るわけもない。\nそれはすなわち、身体の繋がりのことであり、抱いてほしい、ということ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……冗談で言ってる、なんてことは当然ない……んだよな?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はいっ", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "い、いや、でもそれはさすがにいきなりすぎないか?ほら、甘えるってことすら、さっきやっとだったわけで……\nああ、うん。デートだって、あの一回しかやってない。身体を捧げるには、さすがに急すぎるだろう\n吊り橋効果……というには状況違うけれど、何か違う感情をさ、そっちと勘違いしちゃってるんじゃあ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "いえ。勘違い、なんていうことだけは絶対にありません", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "はっきりと、俺の目を見ながら言い切るニコ。その視線に、俺は何も言えなくなってしまう。\nニコの想いが本気だということが伝わってしまったから。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ただ……ニコはそんなに長くないので……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "長くない?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それがどういう意味なのか分からず問い返す。けれどニコは、何かを悟ったような笑顔を浮かべるだけで、答えてはくれなかった。\nそしてニコは、明らかに緊張した動きでベッドの上に上がると、俺に背を向けて座り込んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お願い、します……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "恥ずかしさに声を震わせ、俺を見るニコ。\nそんなニコの願いを断ることは、俺には出来なかった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ニコ"], "product_name": "07_Endless Dungeon", "file_name": "021704_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "はうう……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "ベッドの上に座り込んだまま、ガッチガチに緊張しきっているニコ。その顔は、恥ずかしそうに俯いたままだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫かニコ?そんな無理にしようとしないでも……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ここまで固まってしまっているとさすがに厳しいんじゃないかと思って声をかけてみるが、ニコは全力で首を左右に振った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、いえ……これは決してイヤというわけではなく……た、ただただ恥ずかしいだけでして……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "あくまでも、このまま進めてほしいと願うニコ。そんなニコの姿に、俺は苦笑してしまう。なんていうか、やっぱり可愛いな、この子は。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "す、すみません。どうにも自分から脱ぐのは無理、そうなので……ぬ、脱がしていってもらえますか……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "本当に、いいんだな?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "念には念を入れて、本当に最後の確認。ニコは固まったまま、それでも頷いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ど、どうぞ、好きなように……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "その言葉を受け入れて、俺はそっとニコの両肩に手を置いた。\n動けそうにないニコの願い通りに、俺の手で脱がしていく。まずは上着の前を開き、そっと下ろした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あう……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "細い肩が、その下から晒される。強く抱きしめれば折れてしまいそうな、本当に華奢な身体。\nそして、男女関係とは無縁だったと分かるその初心な反応に、俺の胸が自然と鼓動を早めていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "本当に細いな、ニコの身体……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "お、お粗末ですみません……もっと見て楽しい身体なら……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "い、いや、胸とかその……普通に大きいと思うし……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "正直、この小柄な身体にこの胸は、他のみんなからしてもズルイと思うんじゃなかろうか。ギャップという意味では、ノート以上の迫力を感じる。\nしかも、その胸を覆う下着は、シンプルなスポーツブラ。その質素さに、逆に抱きしめたくなってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そのサイズでスポーツブラとか、大丈夫なのか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "この方が動きやすいので", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "色気的なものよりも、そういう所を重視しているのがニコらしい。だからこそ、やっぱり可愛い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あの、やっぱりこれだと触りにくかったりとかしますか?", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "それでも、俺を気遣うように尋ねてくるニコ。まあ、これからの行為のことを考えれば特に支障はないはずだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えーと、いや、その際には脱がさせてもらうし……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ……そ、そうですよね、その時には脱ぐ、んですよね……はう……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "本当に、こういうことにまったく免疫がないんだなあ。だけど、そんな子に俺はこれから触れるわけで……。\nできるだけ優しく、ゆっくりと慣れてもらいながら進めていこう。俺は、残っていた上着を、そっと脱がせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あの……ニコの身体、こ、興奮してもらえそうですか……?", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "そんなゆっくりとした俺に逆に不安になったのか、ニコが恐る恐る視線を向けてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あまり魅力的な身体ではないと思うので……ひ、必要でしたらもっと強引にでも……\n主さまのされたい、どんなことでも、う、受け入れますので……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "なんていうか、ああもう……この子は本当に分かっているのかいないのか。こういう態度が、逆に俺を興奮させるから困る。\n本音を言えば、今いきなり押し倒して、そのまま一気に剥ぎ取ってすらしまいたい。けれど、初めての行為を、そんな記憶にさせたくない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、こうやって一枚ずつ脱がせてるだけで、俺、結構興奮してるんですが", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それに、こういう子が少しずつ脱いでいく姿っていうのは、本当にくるものがある。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "女の子を脱がせていくとか……普段はないし……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "面倒、じゃありませんか……?", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "むしろ、清楚さを感じて嬉しいけどな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "男として、こんな恥じらう姿を面倒と感じる奴はそういないだろう。むしろこの初々しい反応がいい。\n俺は笑顔で言うと、今度は下半身の方へと手を伸ばした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はうぅ……も、もう少し大人っぽいの、買っておくべきでした……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "ブラとお揃いの白いショーツ。これといった飾り気はないけれど、だからこそニコらしくて似合っている。\n黒いニーソックスとの対比に、凄くそそるものがある。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんでニコ、こんな子供っぽいもので……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "別に、派手ならいいっていうものでもないぞ。ニコらしくていいと思うけど", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、ありがとうございます……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "ちょっと落ち込みかけるニコだが、本心からの俺の言葉に、恥ずかしそうにお礼をこぼした。うん、ちょっとやばい。\n本気で、この子のすべてを抱きしめたいって思う。そのすべてを見て、俺のものにしたくなる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その、俺もかなり興奮してきちゃってるから、見せてもらっても大丈夫か?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、ははははいっ。見苦しいとは思いますが、す、好きなところを開いたり広げたり覗き込んじゃったりどうぞっ", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "真っ赤になったままで、大慌てで返してくるニコ。そんな姿に笑いながら、俺はその小さな身体を、そっとベッドの上に横たわらせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、いかがでしょう、か……ニコは……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "見えるように、という気遣いなのか、それともさっきの状態からやっぱり動けないのか、その足も少し開いて、ニコがすべてを俺にさらけ出そうとしている。\n飾り気のない、心許ない薄布に隠された女の子としての肢体。柔らかそうな、けれど戦士として鍛えられ、ほどよく締まった身体が、目の前にあった。\n恥ずかしさのためだろう。俺をまっすぐ見上げるその瞳には小さく雫が浮かんでいた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱり綺麗だな、ニコの身体。白くて、滑らかで……\n凄い、触りたくなる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "誰にも汚されたことのない白い肌。その感触を味わいたい。触れたらどんな声を出すのか聞いてみたい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "構いませんので、思う存分にど、どうぞっ", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "そんな俺の欲望に、ニコは自分を抑え込むかのように強い言葉で言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "本当に大丈夫か?その、涙まで浮かべてるから……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "す、すすすすみませんっ……これは、イヤだからではなく、は、恥ずかしくてどうしても……\nでも、本当にイヤじゃないんです……ニコは、主さまだけの、と決めてましたから、むしろ嬉しいです……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "こんな子にここまで言われて嬉しくないはずがない。この子のすべてを、今から俺のものにできる。そんな歓喜が、俺の心を奮わせ興奮させる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうか……じゃあ、もう聞かないな。お言葉に甘えさせてもらう", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は、ブラの裾へと指を入れると、そのまま上にズリ上げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あっ……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "小柄な身体に似つかわしくない、大きな双丘。それが桃色の先端とともに姿を見せ、小さく揺れる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "正直、ちょっと驚いてる。大きさもだけど、横になってるのにこんなに形保って……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "これだけの大きさなのに、重力に逆らうようにして、まだ充分に形を保っていた。ニコの呼吸に合わせて揺れるそれに目が離せない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "凄い張りがありそうだ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "触りたい。思い切り強く揉みしだいてみたい。そんな気持ちが一瞬で俺の心を支配する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "き、鍛えていたので、もしかしたら胸にも筋肉ができたのかも……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "いや、それはさすがにないだろ。ニコの女の子としての身体だよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は苦笑すると、今度はそのまま下の方へと視線を移動した。ニコにとって、女の子にとって一番恥ずかしいその場所。\n一番いやらしいその場所を見たい。ニコの奥まで見てしまいたい。そんな気持ちと共に、ショーツの脇へと指を入れた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その、それじゃあこっちの女の子の方も……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そ、そっちもいくんですねっ", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "自分にとっても一番恥ずかしいその場所を見られる。そのことにニコの身体が更に緊張する。けれど、それでも足を閉じたりはしなかった。\n俺が脱がせるのを邪魔しようとはせず、枕を力いっぱいに握りしめて、その恥ずかしさをガマンしている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "か、覚悟は完了、です……どうぞ、い、一気、に……っ", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "その言葉に俺は頷き、言われた通り、一気にショーツを脱がせてみせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゅう……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "その頬を真っ赤に染めながら、ニコは目をぎゅうっと閉じて、必死に羞恥と闘っていた。\n綺麗に閉じ合わさった、明らかに誰にも触られたことのない秘裂。その周りには産毛一本生えてはいない。完全に肌のみだ。\nその綺麗な光景に、俺は思わず唾を飲込む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ニコのここは、手入れしてるから……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "こ、子供みたいで、すみませんっ。か、完全にそれが素の状態です!", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "恥ずかしさに震える身体を、それでも一切隠そうとせず、ただ俺へとさらし続けるニコ。\n男として一番気になるその場所を、俺はどうしてもジックリと見てしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ですが、中の方は大丈夫なので……う、受け入れられますので!!\n多分……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "あ、いや、別に変なことじゃないから。他にもこういう子いるし……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "むしろニコらしい、と思ってしまった。この秘裂の奥には桃色の秘肉と、ニコの体内へと続く狭い入り口とが存在している。\nそれを確認するように、少しだけ、そっと秘裂を開く。ニコの身体が小さく震え、その奥に綺麗な薄桃色の壁が見えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それに、薄いピンク色で、凄い綺麗だ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はいっ。ニコのを見るのは、主さまが初めてなので、感想を聞くのも初めて、です……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "ニコの言葉に、この子のすべてを征服したい、そんな独占欲が湧き上がってくる。同時に、これからこの子のすべてを貪るんだという期待が膨れあがる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これがニコの身体です……あとは存分に……っ", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "俺はその言葉を待っていたかのように、豊かな双丘へと手を伸ばした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぁ……な、なにか今、小さくピリって……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "その膨らみを軽く握っただけで、ニコの口から甘い声がこぼれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "軽く揉んだだけなのに、ニコは敏感なんだな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "吸い付くような感触の中、俺の指が膨らみの中へと沈み込む。同時に、強い弾力がそれを押し返す。\nその心地よい感触に、俺はただ揉みしだき続けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……は、ん、んう……せ、背中の方を、電気みたいなものが走って……\nふぁ、あ、こ、これが主さまがくれてる快感、なんでしょうか……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "桃色の先端がツンと尖り、屹立していく。その光景と手の平を包み込む柔らかな弾力がただただ気持ちいい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くすぐったいような……でも、このまま身を委ねたくなるような……ん、ああっ・……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "まあ俺は女じゃないからハッキリとは分からないけど、恐らく", "speaker": "姫"}, {"utterance": "この手から伝わるニコの身体の気持ちよさ。なら、ニコが感じているというのもきっと同じだろう。\n俺の手の動きに合わせて、自在に形を変える丘。本当に病みつきになってしまいそうだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わ、分かります……気持ち、いい……かもしれません……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "本当だ……ニコ、少しだけど濡れてきてるよ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "今まで綺麗に閉じられていただけだったその場所から、わずかに蜜が滲み出しているのが見える。ニコが確かに感じてくれてる証拠だろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、はしたないところを……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "いや、もっと濡れてくれないと困るかな。もっと衝撃的なことを、これからするわけだし……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そうでないと、きっとニコが辛いだろう。俺は、更に感じてもらうためにも、手の動きを激しくする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ニコにはもっと感じてもらわないと……素直に感じてくれていいからな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ……は、はい……ん、あふっ!", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "そんな俺の言葉を素直に受け入れ、ニコはより甘い嬌声をあげた。\nその声の可愛さに、俺はもっともっと感じてもらおうと、片方の手を股間の方へと下ろしていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゅうっ!", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "秘裂の中へと指を埋めた瞬間、ニコはびくん、と身体を反らせて鳴いた。\nその中は確かに濡れ始め、そして熱く昂ぶってきている。俺は秘裂に沿って、指を上下に動かしていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、そこ、は……は、あ、ああっ……\nそ、そんなに感じる場所、なんですかっ……んく、あ、ああんっ", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "柔らかい秘肉の感触と、続々と湧き出す熱い蜜。それを指先で感じながら、ニコの恥ずかしいその場所を存分にいじり続けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "自分でも触ったこと、ないんだ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そ、そんなはしたないこと、は……ひぐ、ん、んあぁっ……きゃう!", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "喘ぎ声が甘さを増し、ニコの足が自然と開いていく。それはもっと強い快感を求めているように感じられて、俺は指を秘裂の上へと移動させた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だめ、です……身体が、反応、しちゃう……あ、あう……\nぞくぞくって、震えて……はぁ……はぁ、ん……んくぅ……あ、あああっ!", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "そして、包皮に隠されたその突起を指で押す。同時に、ニコの身体が大きく跳ねた。\nその奥から、蜜が吹き出すように湧いてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "も、もう無理、ですっ。これ以上はっ……や、やあっ!", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "そのまま秘裂の奥、初めての証で守られたその周辺を焦らすように撫で回すと、ニコは更に激しく嬌声を上げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "指は、いや、です……・主さまで、お願、い……主さまのもの、でっ!!", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "そんなニコの声に、俺ももうガマンできなくなってくる。充分に怒張したそれでニコと繋がるべく、俺はズボンを脱いでいく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふあぁ……そ、それが主さまの、なんですね……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "ガチガチに怒張したそれを見て、ニコが不安げに声を漏らす。\n以前に風呂で見られてしまっているが、さすがにここまでの状態ではなかったはずだ。怯えるのも仕方がない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あうぅ……お、おっきい……そ、それになんだか凶暴そうで……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "その、ニコのこんなの見させられたら、俺も興奮するわけで……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "目の前にある、ニコの綺麗な秘所。こぼれる蜜が光って、本当に艶めかしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "も、もしニコで受け止められなかったら……主さまは気持ち良くなれずに、自分の右手で……\nそ、そんなのはダメですっ、イヤですっ\nど、どうぞ……き、きて下さい……主さまは、ニコの中で……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "俺は、ニコの妄想に苦笑しながらも、その入り口へとそっと自分を宛がった。くちゅ、と小さな水音がもれ、熱い体温が伝わってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その、ニコの身体小さいし、結構痛いかもしれないけれど……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だ、大丈夫です。ニコは、痛みよりも主さまがほしい……どうぞ、ニコの中へ……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "その不安と恐怖を押し殺して、ただ真っ直ぐに俺を見つめるニコ。その潤んだ瞳に興奮しながら、俺はゆっくりと腰を押し出していった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……くっ……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "唇をきゅっと引き締め、俺の侵入に必死に耐えるニコ。狭い扉をみちみちと無理やり押し開きながら、少しずつ肉棒が入っていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱり、キツイ、な……みちみちっていってて……ガマンできるか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……こ、これくらいの痛み……ん……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "まだ幼い入り口は固く、俺を懸命に押し返そうとしている。それでも俺を拒むことはできなかった。俺はニコを味わう興奮を抑えながら、前へと進んでいく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、一気にどうぞ……今は、ニコで気持ち良くなることだけ……か、考えて……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "苦しげな、だけど本心からと分かるその言葉に、覚悟を決める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ごめん。ちょっとだけ、食いしばってくれ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ニコの細い腰をガッチリと押さえると、俺は力いっぱい腰を突き出した。ぶちっ、という感触と共に、ニコの体内へと一気に半分ほど俺が呑み込まれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ……くう!!", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "純血を引き裂かれた痛みを必死に堪えながら、それでも苦しげに声をあげるニコ。その体内の熱さと締め付けが、俺を一瞬で快感に包み込む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うぐ……は、入った……ぞ……\n凄い……ニコ、熱くて……ギュウッて、握りしめるみたいに締め付けてきて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "少しも動いていない、それも半分くらいが入っただけの状態なのにもかかわらず、凄まじい射精感が俺を襲う。\nニコのヒダに包まれているだけで、気持ちよさに達してしまいそうな気がする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ニ、ニコも……主さまが感じられて……これだけでゾクゾクきてしまって……\nい、いかがです、か……ニコは気持ちいい、ですか……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "痛みを堪えながらのニコの言葉。出来るだけ気を遣ってあげたいと思うもののできそうにない。全力で堪えていないと、直ぐにでも発射してしまいそうだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ……こうしてるだけで、もう出そうになる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "でしたら、どうぞ……動いて、もっとニコを楽しんで、下さい……んぐっ……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "自分を省みず、あくまで俺を気持ち良くしようとするニコ。動かない俺に、自分から動こうとするものの、痛みからかその眉間に皺が寄った。\nだったら、ニコにももっと気持ち良くなってもらわないとダメだ。俺は、秘裂に隠れる突起を、再び包皮の上から指で撫でた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃうっ!", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "それだけで、ニコは一際高い嬌声を上げながら、その奥から蜜を湧き上がらせる。\n俺はそのまま包皮を捲りあげると、ぷっくりと充血した豆を直接つまむ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひ、あぐ……そ、そこはダメで……あ、つ、摘まむのは……や、あ、ああっ", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "摘まんだまま捻ってやると、ニコは甘く激しく喘ぎ始める。大きく天井を仰ぎながら、小さな突起からの快感に、ただ身体を震わせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あう……だめ……ち、力はいらな……あ、ああ、ひぎっ!", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "凄い……中の方、一気に濡れてきた。これならもっと……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "秘洞の奥から熱い蜜が溢れてくるのが分かる。蜜でぬめったそこは、今なら奥まで突き入れられそうだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、う……こ、こんなトロトロになってきて……やばい、腰が勝手に……\nニコの中、ぬるぬるで……奥まで……ふぅ……んっ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺はそのまま、再び一気に腰を突き出す。狭くキツイ秘洞が、けれども蜜によって俺を受け入れ、そのまま俺のすべてを呑み込んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぁ、んきゅっ……あ、主さまが、に、ニコの身体の中を、ごしごししごい、て……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "その刺激に、ニコがびくん、と身体を跳ねさせる。そのままゆっくりとピストン運動を開始すれば、無数のヒダが俺に引っかかり、電気のような刺激に腰が震える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああっ!お、おく、届いて……っ!ひ、響いて、きちゃいます!こつん、こつんって……!", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "その快感に、ニコも更に喘ぐ。その体内を前後に蹂躙されながら、痛みも忘れただ感じていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、だ、だめ……ガマン、できない……気持ちいい、です……も、もっと……もっとごしごしして……!", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "熱いニコの身体にしごかれながら、俺は徐々に動きを速めていく。一突きごとに広がる快感の波が忘れられず、ただそれを求めて俺は腰を動かし続けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お、お腹の中から、気持ちいいの、ひ、広がって……ふぁ、あ、ああ……な、なにか、キテ……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "ニコも、そんな動きに合わせるように、どこまでも甘く可愛らしい声で鳴き続ける。蕩けた瞳が俺を見上げ、その視線がまた俺を興奮させる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ニコが、俺を包んで……全方位からしごかれてるみたいだ……\nうぁ、ああ……も、もう、出したい……ニコの中に、このまま……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ぐちゅぐちゅと響き渡る淫靡な音に脳髄が灼かれ、俺はただ快楽を求めて腰を動かす。\n白い大量の欲望が既に根元に集まり、今にも暴発しそうだ。けれど俺は、この快感を少しでも長く味わいたくて、懸命に堪え続けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こんなきっついのに……あたたかいのに、呑み込まれてるみたい、だ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ニコの身体に呑み込まれているような感覚。頭の中は既に真っ白に染まって、ただニコを見つめてその奥へと突き入れ続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、はひ……どうぞ、な、中……ニコに、下さい……\nふぁ、ああ……だ、だめです……も、もう……あ、や、まだイっちゃいたく、ない……・", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "ニコも、その身体をビリビリと震わせて、その体内から広がる快感にただ身を任せていた。\n肉棒がその最奥へと突き当たる度大きく喘ぎ、ただ心地よさげに鳴き声をあげる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お願い、です……もっと、もっとこのままで……あ、んぐ、んんっ……ひ、ひぐ……や、やら……っ\nあ、あ、あ、ああああっ!だめ、やだ、き、きちゃ、う!", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "嬌声と共に、秘洞が一際強く締まった。その快感が、俺の限界を一気に突き破る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺も……も、もうクル!\nニ、ニコ!い、いく、ぞ!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "もう無理だ。俺はそのすべてを、ニコの中へと解き放った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んう!ふわあぁ!!", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "同時に、ニコがその背を弓なりに反らせて大きく鳴く。絶頂へと達して、その膣を痙攣させた。\nそんなニコの最奥へと、俺は溜まった精液を放ち続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、どくどくってきてます……お腹の中に、あったかいのがシャワーみたいにかけられて……\nや、あ、これ……す、すごい……だめ……だめぇ……クセになっちゃう……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "びゅくん、びゅくんと痙攣を繰り返しながら放たれる精液。その度にニコは、快感に満ちた声を漏らす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あ、あ、あ、お腹の中、気持ち、いい……っ", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "うぐ……ニコが、きゅうって締め付けてきて……だ、だめだ、どんどん搾られてく……!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そんなニコの声に更に刺激され、俺はそのすべてを、一滴残らずニコの中へと発射した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あぁ……お腹の中が、あったかくて幸せ、です……\n主さまの……全部が素敵でした……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "すべてを放出しながらも、俺はまだニコの中へと留まっていた。その温かさと気持ちよさが、俺とニコから解き放ってくれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ニコも、すごかった……ていうか、こうしてるだけでもまたその、大きくなってて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そうこうしているうちに、俺は再びその大きさを取り戻していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふふ……主さま、元気なんですね……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "力なく、だけど嬉しそうに俺を感じて、そして見つめてくるニコ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "どうぞ……動けなくなるまで、注いで下さい……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "そんな優しい声に、俺は再び興奮していた。\nこの快感を、また味わえる。その喜びからニコへと微笑みかけると、ニコも笑顔で頷いてくれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "動けなくなったら……このままお休みになっていいですから", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "その言葉に背中を押され、俺は再び目の前の身体へと手を伸ばしていた……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ニコ"], "product_name": "07_Endless Dungeon", "file_name": "021705h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "あ、あの、こうでいい、ですか?", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "その……ここでいいのか?部屋とか移動した方が……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "寮の壁へとその手を付き、俺に後ろからその身を任せようとするルルウ。そのいきなりの行為に驚く俺に、けれどルルウは小さく首を振った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、大丈夫です……ここでお願いします……\n今してほしいんです……少しでも時間を空けたら、全部煙みたいに消えちゃいそうで……", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "ここがどこなのか、ルルウは分かってる。それでも、俺を見つめながら、必死に求めてくる。\nそんなルルウの姿に、俺も覚悟を決めた。\n白鷺姫として、ルルウの心の穴を埋める。その想いを受け止めると答えたからには、その必死な願いだって受け止められなくちゃいけない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……分かった。ただ、まだそんなに遅くないし、あまり大きい声を出すと……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "が、がまんしますっ。姫くんに、それはもう口では言えないようなすっごい卑猥なことをされたとしてもがんばります!\nですから、どうぞ思う存分お好きなように!", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "ルルウは、まるで気合いでも入れ直すみたいにそう言って、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも……少しだけでも優しくしていただけると嬉しい、です……", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "けれどもすぐに、恥じらうように俯いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "分かった。思いっきり優しくする", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そんなルルウの本当の気持ちに俺は苦笑を浮かべつつ、ハッキリと言い切った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……な、なんででしょう……姫くんの視線が、凄く恥ずかしいです……", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "まずは、その目の前にあったスカートをズリおろした。\n黒いストッキングの下にすける清楚な薄青の下着。それだけで俺の欲望に火が入る。そして、そんな姿を見られ、ルルウの白い頬が朱に染まった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こちらから迫った時は、まだガマンできたのに……今はもう最初から……", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "義務とかじゃなくて、ちゃんと自分の本心の行為だから、じゃないかな\nルルウ自身が、自分のためにやってる行為だから……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "自分を押し殺すことなく、ありのままでの行為。だからこそ、ルルウの本心が前に出ている。\n恥ずかしがり屋の、男にその身体を見せることすら大変な、ルルウ=カジュタという少女の本心が。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "かもしれません……ゲンくんのためとかではなく、ただルルを抱いてほしい……そう思っての行為なので……\nうう……み、見ても構いませんので、あまりじっくりはご勘弁を……", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "そんな自分の気持ちを素直に受け入れ、真っ赤になりながら懇願してくるルルウ。\nそれでも必死にガマンして、決して隠そうとしたりはしない。そんなところが健気で可愛いと思う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "残念だな。俺は凄いじっくり堪能したいのに。でもまあ、その代わりに", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺はわざと意地悪くそう言うと、その肉付きのいいお尻と、股間の食い込んだ部分へと手を伸ばした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……ああ……っ!", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "張りのあるお尻の柔らかさと、まだ固い秘裂へと指が埋まる感触とが伝わってくる。同時に、ルルウの口から、小さな喘ぎがこぼれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "すごい、姫くんの指に合わせて、ル、ルルの背中を痺れるような感覚が……\nああっ……身体が震えてしまって……な、何かすごい、です", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "お尻をゆっくり撫でさすり、その張りを堪能しながら、股間の指をそっと前後に動かす。それだけでルルウの身体が小さく震えた。\nわずかな、けれど確かな喘ぎを漏らして、ルルウが顔を上気させていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "感じてくれてるんだな。なら、もっと", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そのまま、股間の指の動きを速めていくと、そこの熱が徐々に高まっていくのがよく分かった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……はぁ……はぁ……へ、変な感じです……その、股間の部分がなんだか熱くて……むずむずと……", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "そして、俺の指先が間違いない湿り気を感知し始める。それはルルウの身体が感じ始めている証明だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "少しずつ濡れてきてる……シミになってきた……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "す、すみませんっ。ルル、はしたなくて……", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "まさか、はしたないはずがないだろ。俺との行為に感じてくれてる証明なんだから", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は苦笑しながら、更に強く指を押し込んだ。下着ごと、ルルウの秘裂の中へと指がめりこんでいく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それに、ルルウのいやらしいところの様子がよく分かるようになったし", "speaker": "姫"}, {"utterance": "さっきまでとは全然違う、熱を持ったその中で、俺は更に強く指を動かす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ……や、ああっ、そんな、だめ、です……下着、汚れてしまいます……っ", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "奥の方から染み出す蜜が量を増し、俺の指へと下着ごしに絡み始める。このままだと、確かにビショビショになっちゃいそうだな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なら……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は、ルルウの腰に手を伸ばすと、ストッキングとショーツとを一気に引き下ろした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これなら、問題ないかな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ルルウの一番恥ずかしいその場所が、思い切り俺の視界に晒される。\nピッタリと閉じられた秘裂の合間から、透明な蜜の糸が垂れていた。その上には、きゅっと締まったお尻の穴までもがハッキリと見える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "問題は、ないのですが……でもその……\n全部、見られてしまってます……よね……?", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "うん。ルルウの一番見せたらいけない場所が、前も、後ろも全部\nピッタリ閉じ合わさって、どれだけ大事にしてたかよく分かるかな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "最初の頃からずっと言っていた。ルルウは初めてだ、と。今まで決して晒されることのなかった、女の子の一番大切な場所。それが今、完全にさらけ出されていた。\n見たいと思っても見られるはずのないそれが、すべて見えている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、はい……仮にも竜王家の血を引く娘です……貞操は守ってきました……\nでも、姫くんになら……勇者さまになら……\n恥ずかしいですけれど、き、拒否は絶対にしません……どうぞ、お楽しみ下さい", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "首筋まで真っ赤になりながら、それでも懸命に絞り出されたルルウの懇願。俺は、そんなルルウの気持ちを受け止めて、その下半身をガッシリと掴んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はあんっ!", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "女の香りの漂うその場所へと顔を近づけると、俺はそっと舌をねじ入れた。瞬間、ルルウが背中を反らせ、一際高い声をあげる。\nそのまま、ワレメに沿って舌を前後に動かすと、ルルウは身体を震わせながら喘ぎ始める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ……熱いのが、し、舌が入って……ひ、あ……ふああっ!", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "甘いルルウの蜜が、その奥からどんどんと湧き出し、俺の口と、そして顔とを汚していった。俺はまだ足りないとばかりに、秘裂の中を攻め続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お、お腹の中が、痺れて……や、あうっ……んん!", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "ポタポタと垂れ始める蜜を存分に味わい、そのままルルウの初めての入り口をなめ回す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "中からどんどん蜜が溢れてくる……。ワレメの中、もうびちゃびちゃだ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そしてそのまま、ぷっくりと尖り始めた豆を、その皮をこじ開けるようにしてなめてやる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "き、気持ちいいんですっ……姫くんの……舌と指、が……\n何かが、奥から溢れて……あ、ああっ!!", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "湧き出す蜜は更にその量を増し、同時に、ルルウが更に大きく身体を反らす。その足が、かくかくと震えていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やあ……ご、ごめんなさいっ……も、もう立ってられなっ\nんうぅっ!!", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "びくんっ、とその身体が小さく跳ねた。どうやら軽くイッてしまったらしい。そして、そのままずるずると壁に沿って地面にへたれ込んでいく。\nうん、この体勢ならむしろ……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、俺の方をお願いできるかな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺の願いに、ルルウは少し放心しながら、けれどしっかりと頷いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、これがその……殿方の、なんですね……け、結構グロテスクな感じが……", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "風呂なんかで軽く見られたりはしているはずだけれども、ここまで間近で見たのは初めてだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……すごい、熱くて……固いです……\nこれがルルの中に……思ってたより大きいんですね……", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "しかも以前見られた時より、遥かに興奮し怒張している肉棒に、ルルウは驚いていた。\nが、残念ながら、俺のこれはまだマックスに達してはいない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その、さっき見せてもらったルルウのおかげでそうなってるんだけども……ごめん。これ、間違いなくもっと大きくなる", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はい?これよりも?", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "風呂の一件で、それなりに大きくなることを想像はしていたんだろうけれども、どうやらかなり甘かったようだ。\nルルウは、ぽかんとした表情で、俺のそれを再び凝視する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ここから見える胸とか、その細い指の感触とか、結構やばくて……\n実は凄いガマンしてる", "speaker": "姫"}, {"utterance": "こんな半裸状態で俺のものを真摯に見つめる美少女。これで興奮しない男なんているわけがない。俺の中で、肉体的な欲望が渦巻いている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "できたら、手で……いいかな?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その細い指で俺をしごいてほしい。気持ち良くしてほしい。そんな俺の希望にルルウは一瞬驚いた顔をして、けれどすぐに頷いてくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、はいっ。姫くんのでしたら大丈夫です\nそれでは僭越ながら……えっと……", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "たどたどしい手つきで、そっと俺を握りしめる。ルルウのあの指が俺を握りしめている。それだけでも更に興奮するには充分すぎた。\nその上で、ルルウはそっと手を動かす。ゆっくりと、前後に、弱々しく。どうすればいいか分かっておらず、だけど一生懸命に。\nピリピリとした快感が、そこから俺の脳天へと走り始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う……い、いい……っ\nそ、そう……もう少し強めでも……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "わ……不思議な感触、です……で、でも確かに、なんだかムクムクと……", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "温かくて柔らかなルルウの手。それが俺を擦り続ける。その快感に、俺の肉棒は、瞬く間にその大きさを増していった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あう……本当に、大きい……", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "目の前で、より固く大きくなった肉棒に、ルルウの頬が赤く染まる。それでも、ルルウは手を止めようとはせず、一生懸命に俺をしごき続けていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その、恥ずかしいんですけれど、見ているだけでドキドキしてしまうくらいなんですが……", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "ああ……ルルウの手が気持ち良くて、俺も今、メチャクチャに興奮してるから……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "最初の頃よりも強めに握られているそれは、俺の腰をゾクゾクと震わせていく。正直、このままずっと続けていてほしいくらいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "さっきよりも全然固くて……こ、これがルルに入るんですよ……ね?\nそれで、前後に激しく……あう……そ、想像ができません……", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "そもそも、本当にこんなものが入るのか。ルルウの顔にはそんな疑問が浮かんでいた。さっきまでの大きさならなんとか、そう考えていたんだろう。\nけれど、そんな疑問の中でも、ルルウは俺の顔を見て嬉しそうに微笑む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、姫くんが気持ち良くなってることだけは、よく分かりました……", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "いや……俺としては、もっと気持ち良くしてほしいんだけど……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "確かに、これだけでも充分に気持ちいい。だけど、これはまだ手でしごいているだけだ。ルルウには、もっともっと俺を気持ち良くしてほしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もっと、ですか…………あっ", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "そんな俺の言葉の意味に、ルルウは気づいてくれたらしい。経験はなくとも、知識だけは充分のようだ。本当に、どこで勉強してきたのやら。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……こ、こう、ですよね……", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "そして、その小さな唇の中からこぼれた赤い舌が、俺の先端をチロリと嘗める。その快感に、俺の下半身が小さく震えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "殿方が喜ぶ行為として、昔本で見た覚えが……", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "ま、まあ確かに、最近の本は結構過激なのが増えてきたから、知識だけならそういうのでも……なのか?", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、むぅ、んぁ……本当ですね。姫くんの顔が、さっきよりも気持ちよさげです\nそれに、腰がどんどん浮かんできて", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "案外、本の知識もあなどれないらしい。チロチロと蠢く舌先が、俺の亀頭を懸命に刺激し、その裏側にまで舌をはわす。\nそれだけでも、充分に気持ちいい。その先端に、欲望が集まっていくのが分かる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、ぁ……ルルウの舌、やばい……俺もゾクゾクってきて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ……姫くんの中から、何か出て来て……", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "ゾクゾクとした快感と一緒に、先走りがこぼれ出す。ルルウはそれを、嫌な顔一つせず嘗め取ってくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、ちょっと変な味、ですね", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "そうして、その供給口である先端のワレメをこじ開けようとする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……そ、そこ、は……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "この、割れてるところ、ですか……?ん……", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "細く尖らせた舌先をその入り口へと差し入れ、その内側から俺を刺激する。その快感に、今にも射精してしまいそうになる自分をかろうじて堪えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫、ですよ……姫くんのなら……んん……あ……\nま、また大きく……凄い……こんなに逞しい……", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "そうして、その刺激と興奮に、俺は更に自分を固くしていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あむ……", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "その小さな唇を開き、俺の先端をそっと咥えるルルウ。口内の熱さが、俺の粘膜を通じて刺激してきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うぐっ……ル、ルルウ!そ、それちょっとヤバイっ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "んむ……あむ……んちゅ……姫くんの……んむ……大きくて、お口にいっぱい……", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "頑張って咥えようとしてくれるルルウだが、さすがにその口には入りきらない。可能な限り咥えて、その口と舌とで俺を愛撫する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あむ……んん………でも、この味……ぷは……あん……ルル、好き、です……ちゅぷ……", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "たっぷりの唾液で濡れた舌が、俺の先端を存分に味わっていく。電流のような刺激が俺の背筋を走り、射精感を高めていく。\n先端だけでなく、その側面から裏側まで、懸命に舌を這わし、咥えるルルウ。その快感に、俺の欲望はもう根元にまで達していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……し、舌先が……も、もう……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そして、それを吐き出させようとするかのように、再び舌先をねじ込んでくる。瞬間、どくん、と俺の身体が跳ねた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ルルウ!く、口から出してっ……もう!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "んん……ちゃぷ……あ……んむ……どう、ぞ……お口でちゃんと……あむ……んん……", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "もう限界へと達していた俺を察してか、ルルウは離すことなくすべてを受け入れようと更に大きく俺を咥えた。\nその熱い吐息と舌の感触が、俺の堤防を容易く破壊する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、あ、あああっ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "んぐっ!", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "次の瞬間、俺はルルウの口内へと一気にそれを解き放っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……んうっ……うく……", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "その大量の精液を、ルルウは必死に口に含む。収まり切れないそれをこぼしながら、だけど必死に、飲み込もうとしてくれていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くっ……と、止まら、ない……!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "んむ……ん、んん……", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "そして、ようやく苦しげな声と共に、ルルウは俺の欲望を、その喉の奥へと流し込んでいく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んちゅ……ん……", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "そのまま、尿道に溜まっていたものまで綺麗に吸い出すと、ちょっと苦しそうにしながらも、俺を口内から解放した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぷはぁ……すみません、予想より全然多くて、こんなにこぼしちゃいました", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "その赤い唇からこぼれる白い糸。それは何よりも淫靡な光景だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、いや、そんな無理に飲もうとしないでも……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "でも、殿方は飲まれたいのでは?大丈夫です。姫くんのですから、とっても美味しくいただけました♪", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "そう言って、嬉しそうに笑ってくれるルルウ。その笑顔に、復活していく自分のそれを俺は自覚していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はあ……こんなに熱くて濃いものだったんですねえ……\nそれでは……今度はこれを、ルルの中に……", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "少しだけ愛おしそうに俺を撫で、ルルウは切なげに俺を見上げた。\n大きく足を開いて俺の上に座るルルウ。この身体の中に俺が入るというだけで、俺は興奮しきっていた。放ったばかりの肉棒も、すっかりさっきの大きさに回復している。\nそして、この体勢ならやらないといけない、とばかりに、ブラの上からその双丘を揉みしだいていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……姫くん、胸を揉むの上手、ですね……やっぱりノートさんや紅さんで……?", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "ま、まあ、どれくらいの力なら喜んでくれるか、とかはね……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ブラの上からとはいえ、その柔らかさと弾力には少しのかげりもない。ツンと固くなった先端の感触と共に、俺はその感触を存分に楽しむ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、あ……ん、ふあぁ……気持ち、いいです……あんっ……身体が痺れる感じで、姫くんの手、勝手に求めてしまう……", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "俺もだよ。ルルウの胸、凄い揉み心地良くて、手が止まらない", "speaker": "姫"}, {"utterance": "柔らかな乳房の感触と、その中心にある固い尖塔。それだけでたまらない。ルルウも、心地よさげに声を出す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んあ……あふ……そ、そうみたいですね……姫くんの、またさっきみたいにカチカチです……\nこんなに大きくて固いのが、本当にルルの中に……\nあの……ルルの入り口、こんなに大きくないですよね……?", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "ちょっと不安げに尋ねてくるルルウ。確かに、もう少しほぐしてからでないと、ちょっと辛いかもしれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だから、ちょっと辛いかもしれない。平気か?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そんな俺の質問に、ルルウは笑顔を浮かべて言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はい。ちょっと怖いですけど、平気です。ルルを、姫くんで傷つけて下さい。それがきっと、永遠の証になりますから……\nう……ぐ……\nあ……はぁ……ひ、姫くんの先端が、入ってこようとして、ますっ", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "固く閉じたその入り口に、俺は自分をねじ込んでいく。固い入り口を強引にこじ開けながら、それはルルウの中へと少しずつ埋もれていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫じゃないと思うけど……ごめん、ガマンしてくれ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はい。予想ほどじゃないです、から……安心して下さい……っ", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "身体を引き裂く痛みを懸命に堪え、苦しげに答えるルルウ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、く……る、ルルの……思い切り広げられようと、しちゃってます、ね……", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "あ、ああ……凄い、狭くて……でも、もう少し……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "少しずつルルウの中へと俺が入っていく。やがて、ブツッ、といった感覚と共に、一気に奥へと潜り込んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んんっ!\nは、はいってきまし、た……っ!", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "ルルウの初めての証を破り、その中へと入った俺。それを、狭い秘洞が思い切り締め上げてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱり、やばいな、ここ……熱くて、ギチギチに締め付けてくる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……う、動いて平気、ですよ……ルルは、全然……は、激しく……お願いします……", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "その声は本当に苦しげで、このまま動かすのは正直難しそうだ。もう少し、俺を身体に慣らさせないと無理だろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え?あ、きゃっ……ち、直接っ?", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "俺は、そのブラをズリ上げると、柔らかな乳房を直接揉みしだいた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん、ルルウの乳首、カチカチだ。つまむとこんなにコリコリ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "きゃうっ!あ、はう、あんっ……や、それは感じすぎ……てっ", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "ツンと尖ったその先端を、乳房と共につまみあげる。コリコリに固くなったそれを捻るだけで、ルルウの口から一際高い声がこぼれた。\nそのまま、乳房を揉みしだき、その柔らかさを堪能する。柔らかさと固さ、それがこんな風に同居しているというだけで、奇跡の物体といえるだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひ、あ、はあんっ……だ、ダメですっ。つ、摘ままないでぇっ", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "感じすぎるのか、切なげに喘ぐルルウ。けれどそれに反して、身体は俺を受け入れ始めていた。秘洞の中を、熱い蜜が覆っていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、ルルウの中、凄い濡れてきたぞ……ほら、ぐちゅぐちゅいってる", "speaker": "姫"}, {"utterance": "小さく、軽く揺り動かすだけで、そこは淫靡な水音を響かせ始める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、だ、ダメですっ。音は立てない、で……んあ、ああっ……はぁんっ!", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "この調子なら、少し動いても大丈夫かもしれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "少し強く動くから……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺はそう言うと、ゆっくりと下からルルウを突き上げていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひ!あ、んぐ……はぁ……あ、あん……っ", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "さっきまでギチギチだったそこは、どうにか動ける程度に潤っていた。\n熱い無数のヒダが蜜と共に俺を包んで、ゆっくり動く俺を刺激する。が、同時にルルウも、自分の体内から広がる快感に甘く喘いでいた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あ、んんっ!す、すごいです、これ……お、お腹の中からビリビリって、ひ、広がって……\nんああっ!あ、あ、ああっ……だめ……頭の中、が、まっしろ、に……ふぁ、ああん!", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "ゆっくり、少しずつ動きを大きくしていく。その度に、激しい快感が俺の身体を震わせた。\n固かったその中が、わずかながらにほぐれ、柔らかさを持ち始める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ……ルルウの中、最高だよ……!たくさんのヒダが少しずつほぐれて……俺に、からみついて……っ\n本当に、搾り出されるみたいだ……も、もう、爆発しそうで……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "こんなにも狭くて熱い中、入ってるだけでも出そうになってしまってやばい。その快感に懸命に耐えながら、俺は腰を突き上げ続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はい……はいっ……そ、その時は中に……んあん!んきゅっ、ひ、ああっ!るる、の中に……!", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "痛みはもうほとんどないのか、俺の腰に合わせるように、ルルウも腰を反らせ、大きく喘いでいた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、や、やあっ……き、きちゃいますっ!こんな、なにかのぼって……!", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "が、ただでさえ狭いその秘洞が、まるで何かを堪えるような声と共にきゅっと締まった。その刺激に、思わず出そうになるが、どうにか堪える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んんう!!や、あ、ダメ!い、いまは……あああっ!", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "懸命にこらえながら、身体を震わせるルルウ。未だ強く締まったままのそこは、俺の刺激をより強める。\n一突きする度に背筋が震え、先端から欲望がこぼれそうになった。そして、力が抜けそうになる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひ、姫、くん……!ごめんなさい、る、るる……!う……く……んん!!\nあう……ん……う……うう……も、もう、無理、です……!", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "苦しげな、だけど甘い喘ぎと共に、更に身体を震わせるルルウ。俺ももう無理だ。もう、力がほとんど入らない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ、俺も無理、だ……。このまま、ルルウの中に……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だ、だめぇ!も、もぉ!!", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "そんな小さな悲鳴と共に、ルルウの身体が更に強く締まる。そして、その衝撃に耐えられず、俺は一気にルルウの中へと放出していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うくぅっ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "やあああああああああああああっ!!", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "大きく身体を反らし、絶頂に達するルルウ。その秘洞が痙攣し、そして同時に温かな液体がその上の部分から噴き出していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え?ルルウ……これ……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ふあぁ……姫くんが、中でドクドクって……気持ち、いいです……", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "びゅくん、びゅくん、と痙攣しながら、ルルウの中へと吐き出し続ける俺。\nルルウはそれを放心したようにただ受け止め続ける。そして、ルルウの身体から噴き出し続けるそれも止まってくれそうにない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……ルルも、でちゃって……ああ……力、はいりません……", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "すべての力を使い果たしたように、ルルウはただ呆然と、そんな自分の様子を眺めていた。\nそれは地面に、小さな水たまりをつくっていく……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お腹の奥まで、姫くんでいっぱい……はぁ……動けません……\nあー……えーと……その、ですねえ……", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "それから少しして、俺の放出とほぼ同時にルルウのそれも出きったらしく止まった。\nルルウは、ただ恥ずかしそうに笑っている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……姫くんになら見られてもっていうこと、でしょうか……", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "確かにまあ、女の子のこういうシーンは、余程特別なことでもなければまず見られませんが……それだけ心を許された、と思うべきでしょうか……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え、えへっ♪", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "俺の腕の中でごまかすように笑うルルウに、俺もただ苦笑するしかなかった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ルルウ"], "product_name": "07_Endless Dungeon", "file_name": "021905h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "迷宮内は、静かだった。\n学園の行事や授業で使われているタイミングでもないので、誰の姿も見当たらない。物音すらしない。\n試験中というわけでもないから、モンスター達も放されてはいない。\nたまにいる、迷い込む生徒のことを考え、トラップなども、特別な倉庫に向かうような道でもなければ解除されているはずだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ただまあ、広さに関してはどうにもならないんだよなあ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "言わば、今の地下迷宮は、広くて複雑なただの迷路でしかない。幸い、中の配置は半年前から変更されてはいない。\n俺は目的地へと向かって、真っ直ぐに走っていく。\nミヤがどの辺まで潜ってしまったかにもよるけれど……ここに入ったってことは、やっぱり目的地はあそこしかないはずだ。\n俺とゲンさんが戦った、あの広間。勇者ゲンが亡くなった、あの……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ルルウだけじゃないんだよな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そう。ルルウはゲンさんの仇として、俺を狙った。まあ、方法があれだったが。\nけれどルルウがそうなら、ミヤだって俺を恨んでてもおかしくないんだ。\nゲンさんの意思もあって流してくれていたけれど、あの時の光景を思い出して、また、っていうことだって……。\nけれど、それでも俺は行かないといけない。あの時、あの場所で、あの結末へと導いた俺が、ミヤの押しとどめている本心を受け止めるために。\nそうしないと、ミヤは本当の意味で、ゲンさんの、父親の願いを受け止められないはずだから。\n奥とはいえ、そこまで深い場所だったわけじゃない。モンスターの邪魔さえなければ、地図も頭に入ってる今、走ればそれほど時間はかからない。\n思った通り、そこにミヤはいた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "白鷺くん?どうしてここに……", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "ミヤは、俺がいきなり現れたことに驚き、目を見張る。そんなミヤの元へと、俺はゆっくりと足を進めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "姿が見えなくなったからさ……その、気にしてたんじゃないかって思って", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……ルルちゃんのこと、ですか", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "まあ……ルルウをキッカケにした、ゲンさんのこと、かな……\nもし、ルルウと同じで俺のことを恨んでるなら……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "恨んで?白鷺くんを、私が、ですか?", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "ミヤはキョトンとした表情で俺をしばし眺め……やがてその意味を理解したのか、ぽん、と手を叩き、思いっきり深く溜息をついた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はあ……心配してくれたことは嬉しいんですけど、そういう風に思われていたというのは、さすがにちょっとショックですね\n多分、ルルちゃんと私とを重ねてしまった……いえ、こういう場合、気にしてくれたわけですから、重ねてくれた、と言うべきですね、結果だと思うんですけど\nこの半年、私は白鷺くんを、ずっと自分の目で見続けてきたつもりですよ。その上で、傍にいることを選んだつもりです\n怒りだとか恨みだとか、そんなくだらない感情でいたわけじゃありません", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "ミヤは、俺を叱りつけるような口調で、そう言った。その上で、小さく笑う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ですから、私とここで戦って、わざと攻撃を受けよう、とかは無しですよ?", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "う……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ミヤの想いを受け止める方法として、それを考えていたのは事実だ。それで、ミヤの気持ちが多少なりとも晴れるなら、と。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "白鷺くんは、すぐに自分を犠牲にしようとする悪いクセがありますから。それは直してもらわないと困りますよ\nそもそも、お父さまが死んだのは私のせいです。あの時、状況も考えず、制御すらできないような力を使おうとして、そして失敗……", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "その瞬間を思い出すように、目を伏せるミヤ。けれどすぐに、俺へと向けて笑顔を浮かべる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "むしろ白鷺くんは、お父さまは奴隷なんかではなく勇者なんだと、お父さま本人に自覚をさせてくれました\nあの人にそんなことを出来るの、白鷺くんだけです。お父さまの意志を継ぐ者として、ちゃんと胸を張って下さいね", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "その……ごめん。そうだよな。ミヤはもう、俺の仲間でパーティーの一員なんだから、もっと信じないと\nいや、頼りにはしてるんだぞ、これは本当に", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ええ、それは分かってます。白鷺くんに頼られるというのは、これ以上ないくらいにドキドキしますから\nでも、そうですね。せっかく王子様が追ってきてくれたんです。お姫さまになるのも悪くありません\n白鷺くんの優しさを、利用してもいいですか?", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "それが、ミヤの救いになるなら", "speaker": "姫"}, {"utterance": "迷うことなく即答、ですか。ふふ、やっぱり優しいですね、白鷺くんは\nそれじゃあ遠慮無く。白鷺くんの、私に対する負い目を思いっきり利用させてもらいますね", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "利用……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はい。白鷺くんの意思でなくて構いません。ただ私に脅迫されてしまったからだと思って下さい。カウントにも入れなくて構いません\n実は、白鷺くんのおかげで大切な人を失った私は、ちょっと思い出してしまって困ってるんですよ", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "ミヤはニッコリと楽しげに笑い、全然困ってない声でそう言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "一緒にいた時間は短かったです。だけどその分、あの人は私を大切にしてくれた。思うがままに笑って、全力で剣を振り私を守って、自由気ままに道を歩いた\nあの人の隣にいた自分を、一緒に食事をしていた自分を、大きくて愉快な笑い声を、頼りがいのある逞しい身体を……すべてを、思い出してしまって\nだけどそのどれも、もう手に入らないのに", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "涙を堪えるように虚空を見上げ、そこに浮かぶあの人の姿を懐かしみ、けれどただの思い出だと思い知らされる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "この胸の中に、確かにいたんです。ゲン、というあの人は。でもそこはポッカリと空いてしまって……風が吹く度すっごく寂しくて……\nだから……だから、今この場所で、その穴を埋めて下さい\nお父さまのいなくなってしまったこの穴を、白鷺姫、という男の子の存在で埋めて下さい", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "ミヤはそう笑いながら……けれども確かに涙を浮かべて、言った。\n俺は、力尽くでミヤを抑え込む。ミヤは予想外のその行為に、小さく驚きの声をあげる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これから、ここで行われる行為は、全部俺の意思だ。俺が欲しいと思ったから、こうしてる", "speaker": "姫"}, {"utterance": "驚きに染まったミヤの瞳を真っ直ぐ見つめ、俺はハッキリと言い切った。\nミヤは涙の浮かんだその瞳を、笑みへと変えて尋ねてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もらって、くれますか?", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "目の前の細い身体をしっかりと抱きしめ、俺は言葉の代わりに行為でもってミヤへと答えた。\nミヤにとって初めての場所とするにはあまりに色気がないけれど、薄暗い地下迷宮で、俺達は肌を重ね合わせる。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ミヤ"], "product_name": "07_Endless Dungeon", "file_name": "022202_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "あ、あんまりじっくりとは……見ないで下さい……", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "大きく足を開き、そのスカートの中を晒すミヤ。紫色のそれは、ミヤの雰囲気にも合っていて、俺の欲望を大きくそそる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "悪いけど、それは聞けないかな。俺は、ミヤをよく見たい", "speaker": "姫"}, {"utterance": "恥ずかしそうに、もじもじと足を動かすミヤ。けれどその奥にある下着から目を離すことなく、俺はじっくりと堪能させてもらう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "し、白鷺くん、本当にえっちです……\n視線、ずっと下着にいってます、よね……?", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "こういう状況で目がいかなかったら男じゃないよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ミヤの一番恥ずかしいその場所。それが薄いたった一枚の布地で覆われている。それをこんな形で見せられて、目がいかないわけがない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そもそも、これからいやらしいことをするんだから", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そ、それはそうなんですが……か、覚悟もできてたつもり、なんですけど……", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "男女のそういう経験が一切ないミヤ。その初々しい反応が可愛らしく、俺は興奮している自分を抑えられそうにない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃうっ", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "その下着の上から、恥ずかしいワレメをそっとなぞる。それだけで、ミヤは悲鳴にも似た可愛らしい声で鳴いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え?あ、あの、今の、は……", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "どんな感じがした?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "よ、よく分かりません……その、ちょっと痺れたような……\nあ、でも、くすぐったかったような気も……", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "自分でも触れたことがないらしい。その初めての感覚にとまどうミヤに、ちょっと意外さを憶える。\n比較的大人びてるミヤなら、もう少し知っていても、と思っていただけに、これは嬉しい誤算なのかもしれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、もう少し……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は言うと、できるだけ優しく指を動かす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぁっ……や、あ、なんですか、これ……", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "その秘裂の上をまさぐるように指を動かし、ワレメの中に押し入るように指に力をこめた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……く、へ、変な感じです、これ……っ。や、やぁ……頭の方まで、何かチリチリって……っ", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "そこから感じられる感覚に驚きを浮かべながら、ミヤは全身を強ばらせる。下着越しに感じるミヤの感触を味わいながら、俺はできるだけ優しく諭す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "触られて、感じてるんだよ。その、力抜いて、受け入れてみて", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はい……んうっ……や、あ、む、無理です……ち、力抜けませ……んあぁっ", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "それでも、未知の感覚に怯えるように返すミヤ。俺はそんなミヤに教えるように、更に指を動かしていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、身体の方は反応してくれてる……ほら、下着、濡れてきてる", "speaker": "姫"}, {"utterance": "徐々に湿り気を帯びてくるミヤの秘所。そこにはいつしか、小さなシミができていた。\nミヤの恥ずかしいその場所を、下着越しに教えてくれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え……そ、あ、み、見ないで下さいっ。き、汚い、です……", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "ミヤが感じてくれてる証拠なんだけどな……それに、濡れるのは女の子として当然だし", "speaker": "姫"}, {"utterance": "で、でも、あの……汚れちゃいます……", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "濡れる、という感覚に実感が持てないのか、そうとしか答えられないミヤ。だったら、直接分かってもらうしかないだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、もっと恥ずかしくなるけど……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺はいきなりミヤのスカートの中へと手をいれると、その下着をズリ下ろした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あの……これは……凄く恥ずかしい、です……", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "そこを完全にさらけ出され、ミヤは羞恥から視線を逸らす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "見られちゃってます、よね……?その、私の、あ、あそこ……", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "それでも隠そうとだけはしないのは、覚悟のためか、緊張で分かっていないのか。\n綺麗に整えられたヘアと、ピッタリ閉じた縦筋。その中からは蜜が染み出し、床へと垂れていっている。\nそこは本当に綺麗で、思わずこのまま見ていたくなってしまうほどだ……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、思い切り見てる。少し濡れてて、でもピッチリ閉じてて……中、見るよ?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はい……見ないと、その、できないですもんね……", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "羞恥に固まりながらも、どうにか頷いてくれるミヤ。俺は秘裂の両側にそっと指を添えると、静かに開いていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ……あ、あんまり開かないで下さいっ。で、できれば見るのも最小限でっ", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "誰にも汚されたことのない場所が、確かに開かれる。透明がかった薄いピンクの肉と、その中に見える小さな穴。\n一番感じるだろう突起は、まだ包皮の中に隠れて出てこない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱり、ミヤの凄い綺麗だ……鮮やかな、サーモンピンクっていうのかな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "し、白鷺くんっ、わざと言ってますよねっ。そ、そんな恥ずかしい言い方!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "まあね。でもミヤ、その方が感じるみたいだからさ……ほら、濡れてきてる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "比較的冷静なイメージのあるミヤの慌てる姿は、実は結構可愛いと思う。だからこそ、こういう時にはついいじめてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、それって、私が変態みたいな……", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "そんなことないぞ。見られた方がドキドキするって人は少なくないし", "speaker": "姫"}, {"utterance": "事実、広げて見られることでミヤの蜜は増しているように思えた。\n奥の方からたらりと湧き出し、お尻の方へと垂れていき、床に落ちていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だからミヤも、ほら……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は、ミヤに更に気持ち良くなってもらうため、その秘肉へと直接触れた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、あ……ん、んくっ……な、なんですかこれ、さっきよりも……", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "濡れた桃色の肉を、撫で回すようにして優しく愛撫する。\nくにくにとした柔らかな肉の感触と、そこから伝わるミヤの体温。俺はそれに満足しながら、秘所全体をいじっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……はぁ……う、んあぁ……ぞ、ぞくぞくきて……あふ……い、いやな感じがしません……", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "明らかに気持ちよさげな嬌声を上げながら、ミヤが身体を震わせる。\n赤く上気したその表情は、ただでさえ端正なミヤの顔立ちを、より綺麗で可愛らしく見せていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぁ、ああ……し、白鷺くんの触ってるところ、が……んっ!気持ちいい……", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "ミヤのここも、どんどん熱くなって、中から凄い勢いで溢れてくる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "秘所の下の方、純血の証で狭められた穴の中から、とろりと透明な蜜がこぼれ出ている。それは、俺を求めてヨダレをこぼしているようにも見えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほら、もうこんなにぐっしょりだ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だからこそ、更に強く、俺はミヤを愛撫する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んあぁっ!は、はい……分かります……私、か、感じちゃってる……身体が、ふ、震えて……はぁんっ……", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "熱くなった秘肉は蜜で濡れそぼり、俺が撫でさする度に、ぴちゃぴちゃと小さな水音を立てる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "も、もっと、触ってほしい……ん、あふ……", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "ミヤの声は熱さを増し、その吐息もただ艶めかしくなっていく。\nそれが耳に心地よくて、もっともっと聞くために、俺は秘裂の上の包皮を押した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……んんっ!!そ、そこ、は……きゃうっ!!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "一番敏感なその突起をいじられ、ミヤの嬌声が一気に激しくなる。わざと強めにいじってみれば、ミヤの身体が自然と弓なりになっていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ、だめ、そこもっとや、優しく……んあぁっ!か、感じすぎて……ひ、あ、ああんっ!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "こんなにぷっくり大きくなって……包皮の中から顔が見えてる……ほら……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "充血し、そこからはみ出すくらいに大きくなったクリトリス。その一部を直接摘まむ。\nそれだけで、ミヤは大きくのけぞった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んあっ!す、すごい……こ、こんな痺れて、あ、ひぐ……ん、あ、ひんっ", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "全身を包む刺激に快感を覚え、ミヤはただ下半身を濡らし続けた。そして、そんなミヤの姿に、俺も興奮を隠せない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "し、白鷺、くん……お、奥の方が……きゅん、ってきて、て……はぁ……んん!\nあ、あの、も、もっと……ください……ん、ああっ……し、芯の方、まで……ひゃあっ", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "そんなミヤの言葉に、今の俺が抑えられるはずもなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "分かった。それじゃあ……本番の方を……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その身体を蹂躙するために、ミヤの服へと手を伸ばす。\n上着を脱がされ、ブラだけになったミヤの姿。思っていたより豊かな膨らみを、その上から感じながら、俺は片足を抱き上げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あの……な、なんだか凄いものが当たってるんですけど……", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "壁に手をついた姿のミヤに、俺は怒張した自分をこすりつけていた。中から溢れる熱い蜜を、自分へと塗りたくっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、これが白鷺くんの、なんですか?その、予想よりすごいと言いますか……お、おおきくて……", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "初めて見るらしい男のそれに、ミヤは不安げな声をもらす。これが自分の中に入る姿を想像できない、そういうことだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、それが俺のだよ。これから、ミヤの中に入る", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だから俺は、それをハッキリと告げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "本当に、こんなになっちゃうんですね……は、初めて見ました……\n……み、見てるだけで、なんだかドキドキします……", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "女にとって、生涯に一つだけのもの、それを今から失うということに対してか、ミヤの顔から不安は消えない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いいかい?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "やっと、奪ってもらえますね。はい", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "できるだけ優しく尋ねる俺に、ミヤもまだ固い笑顔を作って、そう答えてくれた。\n俺はゆっくりと、ミヤの中へと自分を押し進めていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うぐっ……痛!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "まだ固い扉を強引に押し開いて、俺がミヤの中へと入っていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、く……んんうっ!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "ミヤは、身体を切り開かれる痛みを懸命に堪えようとしているものの、その顔から苦痛はまったく消えそうにない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、これは思ってたより……辛い、ですね……っ!思い切り、ひ、広げられ、て……", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "ごめん、少しだけガマンしてくれ……思ってたより、固くて、狭い……っ\n少しずつ、進めてる、から……う、く……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ぶつ、ぶつ、と確かに広がっていくミヤの入り口。けれどそこは、中々俺を受け入れてくれない。\nそれでも俺はミヤを自分のものとするため、その中へと無理やり自分を埋めていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、はい……だ、だいじょう……んっ!\n白鷺くん、の……す、少しずつ、はいって……はぁ……はぁ……んんっ\nく……あ、あはぁ……!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "ぶつっ、と今までよりも強い感触と共に、少しだけ俺が沈み込んだ。まだ全然入りきっていないその秘洞は狭く、締め付けは痛みすら感じる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、はいり、ましたよね……どれくらい……?", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "うぐ……ミヤの中、せ、せまくて……三分の一、くらいかな……でも、徐々にならしていけば……\nす、少し動かすだけ、で……うくっ……凄い、刺激が……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "なんとかもう少し、そう思って腰を進めようとするものの、そのキツイ締め付けが、今にも達してしまいそうになる刺激を送ってくる。\nそしてミヤも、初めての痛みに、苦しげにうめいた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……ご、ごめんなさい、あの、少しだけ、ま、待って……", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "入り口はどうにか越えたものの、ミヤはかなり辛そうだ。このまま一気に押し込むよりも、少し感じてもらった方がいいだろう。\n俺はそう考えると、下半身ではなく上半身へと意識を向ける。胸を包み込んだそのブラを、いきなりズリ上げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え?あ、や、そ、そっちいきなりっ", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "二つの膨らみが唐突に取り出され、小さく揺れる。充分な女らしさを持ったそれを、俺はそのまま揉みしだいた。\nマシュマロのような柔らかさと、その奥にある弾力とが、俺の手に信じられない気持ちよさをくれる。\nそのまま柔らかさを堪能しつつ、その中心でツンと自己主張している尖塔を、俺は指先に捕らえる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、やぁ……せ、先端は、ダメですっ!あ、ああ……う、ん……あふっ\nきゅうっ……つ、つままない、でぇ……はぁんっ……ひ、あ、んあぁ!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "手を動かし、そのふかふかの感触を楽しむ度にこぼれる甘い声。本当に、胸っていうパーツは卑怯だと思う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ミヤの胸、ふかふかで……本当にマシュマロみたいだ……\n手に吸い付いてきて……だけど、弾力で弾かれて……気持ちいい……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その乳首を優しくいじりながらも、乳房を少し弱めに揉みしだく。俺の手の中で好き勝手に形を変えるそれは、まさしく女の子の象徴のようだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "このまま揉み続けていたくなる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "んはぁ……あ、ああ……や、だめ……や、優しすぎて……おかしくなっちゃいますよぉ……\nき、気持ちいいんです……あ、はぁ……ああっ……ぞ、ぞくぞくが止まらなくて……", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "そして、下半身の方に熱い蜜が湧き始める。\nギチギチだった秘洞に蜜が増え、その全体を覆い始めた。ぬるぬるとした感触が、そのヒダから感じられる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "中の方から、一気に溢れてきた……これなら、もう少し……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ゆっくりと、できるだけミヤに負担をかけないように少しずつ腰を前進させた。\nズズッ、という感触と共に、俺がミヤの中へと埋もれていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あはぁ……白鷺くんが……な、中の方にずずって……んんっ\nふぁ、あ……熱くて固い棒みたい、なのが……わ、私の奥の方、こ、こすれて……", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "俺がミヤを感じているように、ミヤも俺を感じてくれている。そのお腹の中を蹂躙していく俺を、確かに感じてくれていた。\nそれに伴い、更に蜜は増え俺の動きを助けてくれる。\nまずは負担の少ない弱振動で、俺はミヤの中を刺激した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んぁ、あ、きゃうっ……ん、んあぁ!せ、背筋、びくん、って!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "それと共に、ミヤの喘ぎも激しくなる。次々と蜜が湧き出し、結合部からこぼれていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ミヤの中から、どんどん溢れてくる……濡れやすいのか?\nでも、これなら……あ、くっ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は今度こそゆっくりと、ミヤの中を前後に動き始める。けれど濡れたおかげで動けるとはいえ、ギチギチにキツイままのそこは、俺にとっても刺激的すぎる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "キツキツで……お、俺がもたない、かも……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "少し引っ張りだそうとするだけで、全身を痺れるような快感が襲う。俺はこみ上げる射精感と戦いながら、ミヤの中の蹂躙を続けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、動いて……んああっ!お、奥、入って!ひ、あ、ああっ", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "ゆっくりと引き抜かれていく俺の動きと、そこから再び奥へと入り込む動き。ミヤはそのどちらにも反応し、背中を反らせて喘ぎ続けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こんこん、って……やぁ……つ、つつかないでぇ……ひ、あ、あぐ……んんっ!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "最奥の部分を軽くつついてみるだけで、可愛らしい鳴き声が、迷宮の広間内に響き渡る。\n溢れる蜜が俺の動きに合わせてじゅぷじゅぷと音を立て、そして足を伝って垂れていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……こ、こんな、締め付けて、なんて……あぐ……う、うあぁっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その熱い締め付けに刺激され、俺はもう達する直前だった。このまま、ミヤの細い身体の中へとぶちまけたくてたまらない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ミ、ミヤ……も、もう……いい、か?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ふぁ……あ……は、はひ……初めて、なのに気持ち良くて……はぁ……ん、ああっ!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "けれど同時に、もっともっとこの身体を蹂躙し続けていたい、そんな思いが腰を動かさせる。\n俺の動きに合わせるように、ただただ喘ぐミヤ。その膣はヒクヒクと蠢き、こちらも限界が近いことを伝えてくれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "も、もう……き、きちゃいそう、です……あ……や、そ、そこっ!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "ミヤの一番感じるところを探るように、俺もその快感と戦いながら、その体内を貪っていく。\n別々の生き物のように、俺をバラバラにしごくミヤのヒダ。俺はその快感の前に、必死に腰を動かし続けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひぐ、あ、ひゃ、ん、うぐ……ひ、あ、ああっ……お、奥から響いて……う、く………ん、あ、ああっ!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "できるならミヤもイカせたい。自分が果ててしまうだけでなく、ミヤを感じさせたい。そんな気持ちで、背筋を上ってくる刺激を懸命に堪えながら、俺はミヤの中を犯していく。\nミヤはもう寸前にまできてくれている。けれど俺も同じだ。もうこれ以上は耐えられそうにない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ミヤの中、あ、熱くて……も、もうっ……\nうぁ……は、あ……い、いくぞっ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はいっ……ん、あ、ああっ……も、もう……だめ、き、きて、る……!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "俺が叫ぶと同時、ミヤもまた大きく天井を仰いだ。狭い秘洞が更にキュッと狭まり、俺を一気に刺激する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くぅ……ん、あああっ!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "瞬間、俺はミヤの中で爆発した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひ、あ、んあああああああああああっ!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "同時に、ミヤもまた激しく達する。大きく背中を弓なりに反らし、自分の中に放たれる精液を、ただ感じる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、なにか熱いのがお腹の中に、どくどく、って……\nこ、こんなにたくさん……?ふぁ、あ……き、気持ちよくって……ああっ……", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "びゅくん、びゅくんと、俺の肉棒が痙攣し、その度に大量の精液を奥に向かって解き放つ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んんううううっ!!", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "ミヤはそれを一番奥深い場所で受け止めながら、ただ激しく喘ぎ続けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……も、もう出ない……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "徹底的にミヤの中へと放ち、ようやく収まった俺の射精。ミヤの締め付けの前に、本当にすべてを搾り取られてしまった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ミヤ、きつすぎて……すごかった……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "わ、私もすごかった、です……すごくい、痛くて……", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "そう言いつつも、ミヤは笑っていた。\n力が入らないのか、俺に支えられた状態で、ただ笑っている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも……なんだか嬉しい、ですね……これが、白鷺くんのなんだな、って……\nあは……これからも、お願いします、ね……", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "満足げなその笑みに、俺は苦笑しながらもハッキリと頷いた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ミヤ"], "product_name": "07_Endless Dungeon", "file_name": "022203h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "あー、やっと昼飯が食える……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "先生直々のお説教からようやく解放された俺達は、校舎へと向かってとぼとぼと歩いていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "痛っ……", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "あ、悪い。もう少しゆっくり歩いた方がいいな。大丈夫か?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、す、すみません……その、まだ白鷺くん、入ってるみたいで……\nその、ちょっとジンジン……", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "さっき、の初体験をしたばかりだ。当然、その衝撃はまだ残ってるだろう。普通に歩くのもまだ辛いかもしれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えっと、なんなら抱っこでもしてこうか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "うふ。それはすごく魅力的なんですけど……さすがにここでやると、色々勘ぐられちゃいますよ", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "あー……そうだな。さすがにそれはまずいか……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "授業中、抜け出しての学園内での行為。バレたらさすがに……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "にしても、長い説教だった……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ふふ。どうせだったら、何をしていたのか、ということも説明するべきだったかもしれませんね\nそうすればバリア先生も、私と白鷺くんの愛の深さに涙して、そこで終わりにしてくれたかもしれません", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "いや、どう考えても、神聖な学舎で何してくれてるんですか二人とも、で物理的説教に移行、のパターンだろそれ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そうなった時は、私と白鷺くんのラブラブパワーで勝利をもぎ取ります♪", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "そう笑顔で言い切るミヤ。この顔は本気だな。\nいやまあ、もしもの時は、俺も全力で戦うけれど……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ですが、これで、お父さまの全部を、白鷺くんは本当に受け継いじゃったことになりますね♪", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "え?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "私の中のお父さまの居場所を、白鷺くんは奪い取っちゃいましたから\nだから、これで本当にすべてのはずですよ\nこれからは、勇者白鷺姫の冒険、ですね", "speaker": "ミヤ"}, {"utterance": "……ああ、そっか", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あの人が残してくれたものを、俺は受け継いだ。けれどそれはあくまでも受け継いだだけ。俺が、ゲンさんになれるわけじゃない。\nそのすべてを受け継いだ今、これからは、俺自身の何かを、そこに積み重ねていかないといけないんだな……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうだな。これから先は、俺の番だ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そう言う俺の顔を覗き込みながら、ミヤは本当に嬉しそうに笑ってくれた。\n追伸。今日一日、ミヤは妙に機嫌良く、俺にべたべたしていた。\nおかげで、みんなの視線がそれはもう痛かったです。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ミヤ"], "product_name": "07_Endless Dungeon", "file_name": "022205_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ふう……みんなには悪いけど、やっぱり夜に大浴場を独り占めできるのは贅沢だよな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "日課の訓練を終えて一風呂浴びた帰りに、しみじみと呟いていたところで、俺はふと気がついた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんか、小腹が減ったな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "夕食はしっかり食べたはずなのだが、訓練で動いたせいだろうか、それとも一風呂浴びて気が抜けたせいだろうか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "とは言っても、今の時間じゃさすがにな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "何かつまめるものがあればいいなと思うものの、既に消灯前で食堂も閉じてしまっている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "仕方ないか……ま、あまり寝る前にモノを食べるのは良くないしな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あら?姫くん", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "お?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "自分に言い聞かせるように呟いて、部屋に戻ろうとしたところで、丁度上から降りてきたルルウと目があった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お疲れ様です、お風呂上がりですか?", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "ああ、今丁度上がったところだよ。ルルウは?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "お恥ずかしながら、脱衣所に忘れ物をしてしまって", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "あ、そうなのか", "speaker": "姫"}, {"utterance": "思わず、何を忘れてきたのかというデリカシーの無いことを聞いてしてしまいそうになり、慌てて質問を飲み込む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ええ、髪を結ぶリボンなんですけど。見ませんでしたか?", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "悪い、気がつかなかった", "speaker": "姫"}, {"utterance": "なるほど、リボンか。確かにああいう小物は脱衣所に忘れがちだよな。\nまあ、俺の場合、迂闊に忘れると日中は自分で取りに行けないので、毎度毎度忘れ物が無いかかなり入念にチェックする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いえ、気になさらないでください", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "もし脱衣所になかったらノートに聞いてみるといいぞ。落とし物とかは寮長が管理する事になってるから", "speaker": "姫"}, {"utterance": "普段であればルアンさんが保管しておいてくれている。今の寮長代理はノートなので、ルアンさんに変わって管理してくれているはずだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わかりました、ありがとうございます", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "俺の言葉に軽くお辞儀をするルルウに笑顔を返して、入れ違いに階段を上がろうとした時だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ところで姫くん", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "ん?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "さっき、食堂を覗いてましたけど、もしかしてお腹減ってるんですか?", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "見られてたか", "speaker": "姫"}, {"utterance": "くすっ、降りてくる時にちょっとですけどね。なんだかお腹をすかせた子犬みたいな顔をしていたので", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "うわ、それは恥ずかしい", "speaker": "姫"}, {"utterance": "自分では気がつかなかったけれど、軽く食堂を覗きこんだ時に、俺はそんな顔をしていたらしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もしよろしければ、ルルが何か作りましょうか?", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "え?いいのか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ええ、勿論です。むしろこのまま空腹状態で放置していくなんて、ルルのプライドが許しません!", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "た、頼もしいな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ええ、ちょっと準備してきますので食堂で少々お待ち下さい", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "わ、分かった", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その勢いに押されつつ頷くと、ルルウは風のように階段を駆け上がっていった。\n一瞬そこまでがんばらせるのは悪いと思ったけれど、そう言ったところでルルウは納得しないだろう。\nそれに、腹に何かを入れたかったのは事実だしな。ここは素直にルルウの言葉に甘えるとしよう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "おお……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "キッチンから漂ってくるいい匂いに思わず声を上げてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふふふ~ん♪", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "この匂いはたまらないなあ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ですよね、やっぱり料理中に漂う香りも料理の一部だとルルは思うんです", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "鼻唄混じりにフライパンを動かしながら、手際良く調理をするルルウに感心しながら後から眺める。\nちなみにルルウがメイド服なのは、本人曰くご奉仕をする以上この服装以外にありえないかららしく、先程部屋に戻ったのは着替える為だったらしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "さすがに手際いいなあ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ふふん、この服を纏っている時のルルウに失敗はありません", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "褒められたのが嬉しかったのか、ドヤ顔で答えるルルウ。さすがと言うべきか、多少料理から目を離していても、まったく危なげない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ちなみに何を作ってるかは……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "内緒です", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "あ、やっぱり", "speaker": "姫"}, {"utterance": "何が出てくるかワクワクしながら待つ時間、これがまたいいんです", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "その意見には充分共感できる。いい匂いがする食堂で料理が出来るのを待つ時間もまた楽しいものだ。\nまあ、調理を始めてからほぼずっとルルウの後ろ姿を眺めていたので、何を作ってるのか大体予想ついているんだけれど、ここは言わぬが花というものだろうな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はは、ルルウはきっといいお嫁さんになるよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そんなルルウの姿を見ながら、何気なくそうこぼすと、ルルウは頬を赤らめる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お、お嫁さんだなんて……そんな、勿体ないですよ", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "そう口では謙遜しているルルウだが、俺の言葉が余程嬉しかったらしく、えへへと可愛らしい笑顔を浮かべている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まだまだオペラさんたちには負けてしまいますし、ルルなんて全然ですよ", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "いや、あの人を基準にすると、大抵の人がまだまだになっちゃうから", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あの人の場合、料理に限らずありとあらゆる意味で規格外なお方だからな。あの人に勝てないからって落ち込んでいたらキリがない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でもまあ、身内の贔屓目を除いても、ルルウはすごいと思うぞ?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "も、もう褒めてもなにも出ませんよ、えへへ~", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "そう言って嬉しそうに笑うルルウを見れただけでも、褒めた甲斐は充分にあると思うけれど、これもまあ言わぬが花だろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はい、完成です!ルルウ特製オムライスです", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "へえ、これは美味そうだなあ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "簡単なものですが、と言いながらルルウが差し出してきたのは、予想通りオムライスだった。\n形も良く綺麗に卵に包まれており、匂い一つとっても食欲を大いに刺激する。\nそして、とどめとばかりにケチャップで俺の名前とハートマークまで入った、非の打ち所がない完成度のオムライスだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "夜食ということで、塩分控えめ、ご飯少なめでお作りしました", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "悪いな、そこまで気を遣ってもらって。ほんと、ルルウはいいメイドさんだ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "くす。もう、本当にお上手なんですから", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "照れたように笑いながらも、まんざらでもなさそうに言うルルウに、こちらも嬉しくなる。\nちなみにルルウが言った通り、オムライスは若干小さめだが夜食としては充分だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、さっそく\nいただきますっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はい、どうぞ召し上がれ♪", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "スプーンでオムライスをすくって口に運ぶ。見た目に違わず、味も完璧で思わず声が出てしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これは美味いなあ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "喜んでもらえて良かったです", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "いや、本当に美味いよ。これは夜食としてじゃなくて、もっとしっかり食べたくなる", "speaker": "姫"}, {"utterance": "なら、今度はお昼にでもお作りしますよ", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "ああ、是非頼むよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そう言って俺は、スプーンを止める事なくオムライスを口に運び、あっという間に完食してしまった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、本当に美味かった。ごちそうさま", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はい、お粗末様でした", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "お辞儀を一つして、こちらの食器を下げるルルウに、俺は慌ててついていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺が頼んだんだし、後片付けぐらいは俺が自分でやるよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "いけません。食器の片付けまで含めてルルの仕事です。これはゆずれません", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "でもなぁ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "さすがに悪いと思ったのだが、こちらを振り向いたルルウに上目使いで言われてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それとも姫くんは、ルルからお仕事を奪う気ですか?", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "そ、それは反則だろ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そう言われたら何も出来なくなってしまうが、ここまでしてもらったのに、何も返さないというのもやはり気になる。\nそんな感情が顔に出ていたのか、ルルウはくすりと笑うと一つの提案をしてきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ今日のお礼代わりに、今度一緒にルルの手作り料理を食べて下さい", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "それじゃあ、お礼を返すどころか、むしろ積み重なってるような?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "いいえ、新しい料理の試食をお願いするので、充分に助かりますよ。要は新作の実験台です", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "ウィンクを一つしながら冗談めかして言うルルウに、俺は苦笑しながら頷いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "了解した、それでルルウが満足するならいくらでも", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はい、ありがとうございます♪", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "実験台と言っていたルルウだが、彼女が作る料理の時点でおかしな物が出てくるわけもない。やっぱりお礼どころか、借りを積み重ねてしまっているように思う。\nけれど、ルルウの本当に嬉しそうな笑顔を見て、彼女がそれで喜んでくれるならいいか、と俺は思った。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ルルウ"], "product_name": "07_Endless Dungeon", "file_name": "030203_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "あれ?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "開幕と同時、景気付けとばかりに放ったヴェルの一撃は、闘技場の地面を抉り、周囲に爆煙をばらまいた。\n周囲から歓声に代わって悲鳴が上がり、特に神族からはノートを心配する声も上がっている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "挨拶代わりだったんだけど、ちょっとやり過ぎたかしら……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そんなことないですよ、さすがヴェルちゃんです", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "っ!?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "思わず呟いたその一言に、返ってきた声の位置は自分の真後ろ。\nヴェルはすぐさま振り返ると、魔力を込めた鎌を振り下ろす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "光よ、ボクを護って", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "しかし、振り向きざまの一撃は、ノートの展開した防御魔法にあっさりと阻まれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "さすがね、避けた素振りも防御した様子もなかったから、さっきので吹き飛んじゃったかと思ったわ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "はい、いきなりだったんでびっくりしました。また威力を上げましたね", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ノートこそ、魔法に磨きがかかってるわよ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルはそう言いながら後にバックステップすると、鎌を振り下ろし衝撃波を飛ばした。そしてすかさず振り下ろした鎌を跳ね上げると、衝撃波を重ねる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "風よ!ボクを導いて!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "やっぱり、闇雲に攻撃するだけじゃだめね!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "かなりの広範囲の魔力攻撃だったのだが、身体強化魔法を使用したノートにあっさりとかわされてしまう。\n今のは恐らく、速度強化。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、今度はボクの番です!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "素直にやらせると思う!?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "高速移動を行い、ヴェルの周囲を螺旋状に走って接近してくるノートを見て、ヴェルは思い切りその場に鎌の柄を叩きつけた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これで!どう!!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "っ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "それと同時に、波紋の様にヴェルを中心にして魔力攻撃が全方位に広がっていく。\n範囲を優先した為にそれほど威力は無いが、これでは避けようもなく、足を止めて防御に専念するしかない。\nヴェルはそこに追加攻撃を叩き込もうと構えるが、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "光よ!道を繋いで!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "え!?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ノートは魔法で空に伸びる光の道を造ると、それを駆け上がり地面を奔る魔力の波紋を回避した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "言ったはずです、今度はボクの番だと!\n裁きの鎖!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "しまった!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "空へと駆け上がるノートを見て、次の対応を迷ってしまったのがまずかった。ノートの魔法名の宣言と共にヴェルの足下に魔法陣が描かれ、そこから無数の鎖が出現する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くっ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "とっさに飛び退き全身を拘束されるのは防いだものの、鎖の一本がヴェルの足を捕らえる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こんな、鎖!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルは即座に鎖を断ち切ろうと鎌を振り上げるが、それより先に上空に発生した強い魔力光に反応して顔を上げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "光よ、罪を裁いて!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "空を覆うほどの巨大な魔法陣から、自分に向かって魔力砲が発射される。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "回避は無理!ならっ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "足の拘束を破壊している暇は無い、ヴェルはそう判断すると全力で上空に向かって鎌を振り上げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "正面から切り裂くだけよ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "極限まで練り込まれた魔力の刃、それが魔力砲を中央から真っ二つに切り裂いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "…………さすがです", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そっちこそ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "上空から落下して、離れた位置に着地したノートが賞賛の言葉を贈る。それに応えて笑うヴェル。\nあれだけの攻防があったにもかかわらず、二人とも汗一つかいていない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "今の技、ルアンさんのよね、いつの間に使えるようになったの?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "あの事件以降、色々教えてもらってるんです。きっと役に立つって。まだまだ未熟ですけどね", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "あんな魔法見せつけておいて未熟って、相変わらず力任せな私への皮肉かしら?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "くす。ヴェルちゃんだって、最近は単純な魔力攻撃だけじゃなくて、色々な事ができるようになってるじゃないですか\nボクの砲撃を消し去った一撃だって、あれだけの魔力を圧縮して制御するのは、かなり大変ですよ?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "最近、母さまがうるさいのよ、ウチが特訓してお前をもっと強くしてやる~って", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルは笑いながら、足に巻き付いた鎖を鎌の柄で叩く。それだけで鎖は砕け、消滅した。\nかなりの規模の戦いを見せつけておきながら、談笑でもするかのように気軽に話す二人。\n既に会場内は静まりかえっていた。圧倒的なまでの力と力のぶつかり合いに、誰もが応援も歓声すらも忘れてしまっていた。\nそして、呆然と事の成り行きを見守る観客の耳に信じられない言葉が入ってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、準備運動はこの辺にして", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "はい、身体も温まってきましたし、遅れはとりません!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "あれだけの行為が準備運動扱い。誰もが驚きに耳を疑った瞬間だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "さあ、見せつけてあげましょう、白鷺姫の大魔法・ヴェル=セインの力を!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "私の中にある真名に誓って、この戦いに勝利を!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ヴェルの周囲に魔力の嵐が吹き荒れ、その背中に十枚からなる黒白の羽が出現する。\n反対にノートの周りは酷く穏やかだった。まるで周囲の魔力がノートの意思に添うように動いているかのように、ヴェルが発生した魔力の波すらノートには届かない。\n会場のあちこちから、今度はため息が漏れる。あまりに常人離れした力と、その美しさに、誰もが見とれてしまっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "今度も初手は頂くわ!せいやあ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そう宣言してからのヴェルの行動は早かった。その場で鎌を振り、衝撃波を飛ばすと同時にその魔力の波動を盾にする形で追走する。\n攻防を両立しつつ相手に近づく優秀な技だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "魔力圧縮……雷よ剣に宿って\nさっきのお返しです!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "くっ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "しかし、迫る魔力の波動にもノートは動じることなく正面に構え、剣に雷を宿らせると、そのままヴェルの波動を真っ向から切り裂いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "この程度じゃ牽制にもならないわね!\nけどっ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルは魔力の波動が切り裂かれると同時に、地面を蹴って方向転換、素早くノートの側面に回り込む。\nそれに対してノートは、すぐさま防御魔法を展開する事で対応する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "光よ、ボクを護って", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "はああ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "しかし、それでも構わないとばかりに打ち込まれる魔力の刃。\n十翼解放状態で膨大な魔力を注ぎ込む事で、並大抵の防御は貫くことが出来るはずだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くっ、かったい!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "裁きの雷!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "きゃあっ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "だが、ヴェルの渾身の一撃は、ノートの展開した盾に阻まれ、カウンター気味に放たれた白い雷がヴェルに襲い掛かる。\n飛び退いて直撃を防いだものの、肌を雷がかすり、激しい痛みがヴェルを襲っていた。\nヴェルは冷や汗を流しつつ、後に後退して少しだけ距離を取る。\nさすが真名解放状態のノート。魔法の発動時間も威力も範囲に関しても、他の神族とは段違いだ。改めてその強さを理解する。\nヴェルは背中の黒白の羽に意識を集中、ありったけの魔力を刃に乗せる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これならどう!?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "光よボクを護って!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "無駄よ!どんな固い防御だろうと!この攻撃の前には!\nはああああ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "くっ、ダメ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ヴェルが鎌を振り下ろすと同時、周囲に耳障りな音をまき散らしながら、空間にヒビが入った。それは一気に広がり、亀裂が走り、そしてヴェルの叫びと共に砕け散る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃあああ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "空間割砕、ヴェルが例の事件で取得した空間そのものを破壊する技の派生の一つ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "離れた箇所に、その莫大な魔力を直接たたき込み、文字通り空間を割り砕く大技。\n対象が存在する空間ごと砕かれるため、いかなる防御も意味をなさない。しかも、砕けた空間は元に戻ろうとする際に、激しい爆発のエネルギーを発生させる。\n消耗は激しいものの、魔力攻撃を主体にして闘うヴェルにとって、魔法防御が得意なノートの防御を問答無用で突き破る数少ない手段の一つだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "手応えはあった……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "空間が戻る過程で起こる爆発により出来たクレーターには、ノートが倒れている。\nそれを見て会場内の神族が悲鳴を上げるが、ヴェルは構えを解かない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "けど……さすがにこの程度じゃ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "はい、終わってあげられません", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そうよね!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "反応しながら背後に現れた気配に、ヴェルは振り向きざまに鎌を叩き込む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くっ、これもなの!?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "確かにそこに立っていたはずのノートは、けれどヴェルの攻撃を受けると同時に消滅した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ダミーシルエット、大分様になってきました", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "それは神界の宰相であるミリオが滅界戦争時代に好んで使い、今も多用する、実体を持った分身を生み出す幻術系の魔法。\nかなり高度な魔法だが、ミリオを師として学んだノートとアミアも使用出来る。\n最初に空間割砕を直撃させたのも、背後に立っていたのも、魔法によって生み出された分身だった、ということだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "この距離なら、空間割砕は使えませんよね?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "相変わらず厄介な技!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "今度は側面に現れた気配に思わず叫んでしまう。\nノートの言った通り、空間割砕はある程度距離がある対象にしか使用出来ない。\n空間が戻る際に発生する爆発が、強力すぎるが故に自分自身をも巻き込んでしまう。そのダメージはさすがに小さくない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "距離はもう取らせません!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "クロスレンジは不利……ね!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルは接近戦が苦手なわけではない。どちらかといえばパワーで圧倒するタイプだろう。\nけれど、真名解放状態のノートにはその力もすべていなされてしまう。さらに、身体能力も強化魔法でブーストされているとなれば明らかにこっちが不利だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くっ、だめ離せない", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "たたみかけます", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "鎌より小回りが利く上に、ある程度間合いを変化させる事ができる魔力剣に防戦一方になるヴェル。\nだが、さすがにこのままではまずいと、少々強引な手段にでる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "離れないなら、こうするまでよ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ふき、とべえええ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルは自分の足下に魔力を打ち込み、ノートと自分との間に魔力の爆発を発生させる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃあ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "爆風そのものを防げても、衝撃までは殺せないでしょ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "その爆発に、ノートは後ろへと吹き飛んだ。\n自分自身も衝撃によって傷つくが、相手の気勢をそげる上に、距離をとって仕切り直せる。この程度のダメージでノートとの距離を仕切り直せるなら安いものだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "相変わらず、なんて思い切りの良さ……でも", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ダメージ自体は軽微だ。ノートはヴェルを真っ直ぐに見つめたまま、すぐに立ち上がる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "だがその瞬間、ヴェルの背後に突如として気配が生まれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "化かし合いでは、ボクに分があります!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "後!?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "目の前にいるにも関わらず、背後から聞こえてくるノートの声。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "また、ダミーシルエット!?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルは背後からの危険な気配に、すぐさま地面を蹴ると羽も使って大きく横へと飛んだ。\n同時に、一瞬前まで自分の背中があった場所を、見慣れた魔力剣が薙ぎ払っていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はああああ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "恐らく分身だろうと確信しながらも、ヴェルは魔力を込めた鎌を背後から現れたノートへと叩き込んだ。\nだが、その一撃を、その分身は受け止めた。ただ実体があるだけのダミーならこんなことは不可能だ。それはつまり……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うそっ!?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "残念ですが、ボクは本物です!\n裁きの鎖!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "それじゃ、あそこにいるのは!?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ノートの鎖で拘束されながら、ヴェルは視線をもう一人の、つい先程まで正面から打ち合っていたノートに向ける。\nそこには、やはりもう一人のノートの姿があった。\nヴェルの攻撃を受け止められるノートが二人、今この闘技場にいる。ただの分身なんかでは決してありえない現象。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ダミーシルエットの発展型、ダブルシルエットです。虎の子の新技ですよ?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "!?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ノートの言葉にヴェルは理解する。今まで闘っていたノートは、本物のノートが作り出した分身……いや、もう一人の自分自身だったということを。\nつまり本体と同等の強さを誇る分身を、遠隔操作する魔法、それがダブルシルエット。\n当然、操作にはそれなりの集中と技術とを必要とするだろう。今まで通りの動きを同時に、というのは不可能なはず。\nけれどもこれで、前と後ろ、右と左。まったく正反対の方向からの突然の攻撃が可能になる。そして、マックスの動きでなければ、同時攻撃すらも可能。\nそれが、どれだけ不利な状況を生み出すか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そんなのってありなの!?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そう叫ばずにはいられないノートの新技に動揺するヴェルに、二人のノートが同時に両手を向けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これで決めます!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "くっ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ノートは大規模魔法を放とうとしている。それを察して離脱を試みるものの、全身をがっちりと裁きの鎖で拘束されてしまっているため身動きが取れない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "無駄です、その鎖は直撃すれば古代兵器すら拘束します。いくらヴェルちゃんでも……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "諦めないわ!ヒメに教えたこと、私が守れなくて……どうするのよ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "!?\n術式緊急展開!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ヴェルの言葉にただならぬ気配を感じて、ノートは準備中の魔法を緊急展開する。\n威力は多少落ちるだろうけれど、一秒でも早く撃たなければまずい。そんな予感がノートを無理にでも動かす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大規模必滅魔法……神よ、十字にて罰して!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "魔法名の宣言と共に、ノート本体と分身との両方から膨大な量の魔力砲が放たれた。\nそれはヴェルを飲み込んで交差し、巨大な十字架を描く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああああああああああ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "これなら!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "滅界戦争時代、ルアンが神王と共に行使した、神族における最大レベルの対個人用大規模攻撃魔法。\nダブルシルエットを使う事で、ノートは一人でこの術式を再現してみせた。\n分身の操作に結構な魔力と意識をとられているため、威力こそルアン達が使用したものより落ちているが、それでも直撃すれば対象を間違いなく灼きつくす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あああああ!砕け、ちれええええ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "しかし、光の十字架が完成したその直後、ヴェルを中心に半径一メートル圏内の空間が砕け散った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、そんな!?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "空間が戻る時に発生する爆発が、天高く火柱を作り、闘技場全体に衝撃波を飛ばす。\nそれに煽られ、ノートは分身共々、闘技場の壁に叩きつけられた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、なんて……無茶を……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "その痛みに顔を歪めながら、ノートはゆっくりと立ち上がる。その火柱を真っ直ぐに見つめながら。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まるで、怪獣ですね、この力は", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "怪獣なんて、酷い言われようね……あなただって、ダブルシルエットなんてとんでも魔法用意しておいて", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "火柱の中心から、炎を消し飛ばしながら、ヴェルがゆっくりと出てくる。\nさすがに爆発中心点にいただけに多少のダメージは負っているようだが、戦闘に支障があるようには思えない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "割砕した空間に発生する爆発現象まで、コントロールできるようになったんですね", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そうでなければあの爆発に自身の身体が耐えられる訳が無い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "練習中の技だったから出来るかどうかは賭けだったけどね", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "土壇場でそれを成功させちゃうあたり、やっぱりヴェルちゃんは凄いです", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "くす、ノートに褒めてもらえると素直に嬉しいわ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そう言ってヴェルが鎌を構え直し、ノートも剣を構える。\n互いにもう手の内は見せ合った、後は死力を尽くして闘うのみ。\nそして、今回先に動いたのはノートの方だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ダブルシルエット展開!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "単純に考えて二対一と変わらないわよね……やっぱりずるいわそれ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そう言いながらヴェルが無造作に鎌を振るうと、その空間に傷が入り爆発を起こす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "空間を割って、こっちの防御を無効化してくるヒトに言われたくありません!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そしてヴェルの空間攻撃を避けながら、ノートは分身体を遠隔操作して、魔法攻撃で援護させつつ、再びヴェルに接近しようと試みる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "当たるわけにはいきません!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "今度こそ終わりにするわよ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "互いの攻撃が交差する毎に、空間が軋み爆炎が周囲に奔る。\n再び会場内が悲鳴と歓声に彩られる中、戦いは最終局面に入った。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["ノート", "ヴェル"], "product_name": "07_Endless Dungeon", "file_name": "030509_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "迷宮試験も終わり、最後の大イベントも終わった。\n甲冑騎士の出現の時にはどうなるかとも思ったけれど、それ以降は大きな問題もなく、トリニティは静まり返っている。\n今、この学園には誰もいない。俺と、\n彼女を除いては。\nとはいえ……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えーと……ノート?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はい、なんでしょう姫くん", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "呼ばれるのを待っていました、とばかりに笑顔を返してくるノート。俺はそんなノートの姿を改めて見直し、そしてその疑問を口にした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その、なんでナース服?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、これですか?あの、風邪を引いた時の看病のことを姫くんがとっても感謝してくれてたってアミちゃんが言ってたので……\nじゃあ、ボクからも感謝をって思って選んでみました。えへ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "相変わらず、ノートの天然さは卑怯だなあ……もう何も言い返せません。\nていうか、アミアのあの声援、間違って解釈されてるんじゃないか?", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、それで、ですね。あの……あの、その……ご褒美のこと、なんですけど……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "もじもじと、指先と指先をつんつん突き合わせながら言ってくるノート。思い切り期待されてるのがよく分かる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫、忘れてないよ\nノートもヴェルも、凄い戦いだった。あんな戦いを見せてくれたんだ、俺もちゃんと報いないとな\nまあ、ヴェルには悪いけど、今日の俺は、ノートの貸し切りだ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ……は、はい♪", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "えーと……それで、ここでいいのか……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "静かなのはいいんだけれど、なんていうか、ちょっと荘厳すぎて落ち着かないというか……まるで天上から誰かに覗かれてそうな感じが。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はい。やっぱり大聖堂は、神族にとっても特別な空間ですし……そこで祝福されながらって素敵だなって……\nあの、姫くんは、やっぱりやりにくい、ですか?もしそうなら、ボク、他の場所でも……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "上目遣いで、申し訳なさそうに尋ねてくるノート。うん、ダメだな、これ。俺の負け。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いいや、構わないよ。天上の連中に、俺とノートの関係をたっぷり見せつけるっていうのも面白そうだ\nそれじゃあ、ノート……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はい。どうぞ、姫くんのお好きなように……\nえへへ。姫くん、貸し切りです♪", "speaker": "ノート"}], "speakers": ["姫", "ノート"], "product_name": "07_Endless Dungeon", "file_name": "030511b_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "え、えへへ……姫くんと……すっごく久しぶり、ですね……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ちょっと恥ずかしそうな笑みを浮かべ、俺を見上げるノート。これだけで興奮してしまうあたり、俺もノートを求めていたんだと思う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうだな。ごめん、最近は自分の方で手一杯で、ちょっとみんなのこと見れてなかったな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "いいえ……それでも、ちゃんと気遣ってくれてること分かってますから\nそれに、姫くん、いざという時は絶対に守ってくれますもん", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "こんな風に言ってくれる女の子が俺の目の前にいて、俺を心から思ってくれている。嬉しくないはずがない。\nそして、そんな子と、これからいやらしい行為をするんだと思うと、今までのガマンが嘘のように、自分を抑制できなくなる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はは……なんか、そんな風に評価されるとちょっとこそばゆいな\nだけど……その評価を裏切らないように頑張るよ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は本心からそう答えると、もう待てないとばかりにノートの服に手を伸ばした。\n胸の部分のボタンだけを外してみれば、そこから圧倒的な質感を持った膨らみが二つ、可愛らしいブラと共に姿を見せる。\nこの膨らみを、これから俺の思うがままに出来る。その興奮を思わず世界に感謝してしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あの……できるだけ可愛いブラ選んでみたつもりなんですけど……ど、どうですか?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "……うん。もちろん、いい", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ノートによく似合った色合いの、だけど決して派手じゃないブラ。それは本当にノートにぴったりだ。\nこの子の下着姿を見られるというだけで、世界中の男達に恨まれても仕方ないくらいだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それに、ノートの胸、やっぱり綺麗だ……こんな大きいし……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺の手のひらからもこぼれてしまう大きさの膨らみ。その圧倒的な存在感に、どうしても目が吸い寄せられてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "姫くんも、やっぱり大きいのが好き、ですか?だったら、嬉しいです……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "大きさに関しては特に気にしない派だったはずなんだけれど、これを見てしまうとどうしても否定できない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "自分では、大きさなんて気にしてなかったんですけど……むしろその、戦う時とかに、ちょっと視界が……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "あー……それだけ大きいと、やっぱりあるか", "speaker": "姫"}, {"utterance": "足下を見る時なんかはどうしても影響するだろうし、動く時にも重くてちょっとありそうだよなあ……。\nでも、やっぱり思ってしまう。ノートは大きいままでいいんだって。\nこの二つの山を、早く見て、そして触れたい。そんな自分の欲望に、俺は素直になる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ……実物、いいかな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はい……ボクは姫くんのお人形さん、ですから。その……お好きにして下さい……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "恥ずかしそうに頷くノートのブラに、俺はそっと手を伸ばした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あは……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ズリ上げたブラの下から、メロンを思わせる物体が二つこぼれ落ち、大きく揺れる。ノートは顔を赤らめながら、恥ずかしそうに視線を逸らした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "も、もう何度も見られたり触ってもらったりしてるのに……や、やっぱりすごく恥ずかしい、です……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "それほど多くなくても、何回か身体は重ねている。それでもノートは、その清楚さを失わない。その反応が逆に俺を興奮させる。\nこんなノートだからこそ、感じさせて喘ぎ声を聞きたくなる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、そうやって恥ずかしそうにしてるノート、可愛いよ。その表情見たさに、イジワルとかしたくなる", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あうぅ……姫くん、時々イジワルです……\nで、でもでも、姫くんのイジワルだったらボク……ちょっといいかも……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "この子は本当に、尽くす子だと思う。これを計算でなく、全部天然で言ってるから凄い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ノートって、やっぱり弄られるの好きだよなあ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そんなノートに苦笑しながら、俺は目の前の固まりをそっと掴んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……んん……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "男の俺の手でも持ちきれない巨大な物体。簡単に指が埋まる柔らかさと、ゴム鞠を思わせる強い弾力。\nちょっと強く握ってみるだけで、その気持ちよさが手のひら全体に伝わってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "姫くんの手の感触……久しぶり、です……はぁ……ん、あぁ……\nあったかくて……身体の奥の方から、ぞ、ぞくってきて……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そのまま胸全体を優しく揉みしだく。ノートの大きな乳房は、それに応えてくれる肉感を持っていた。それを揉むこと自体がたまらなく気持ちいい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ノートの胸も、すごくいい……柔らかくて、俺の手なんて全部埋もれて……\nだけど、強く跳ね返してきて……手が、すごく気持ちいい……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "滑らかな肌が俺の手に吸い付き、そしてたやすく形を変える。けれど、ちょっと力を緩めれば、すぐに元の綺麗な形を取り戻す。\n恐らくは、丸一日揉んでいても飽きないだろう。それほどの気持ちよさと魅力が、この胸にはあった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぁ……あ、あふ……姫くん、手が優しいです……ボ、ボク……声、出ちゃう……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "いいよ、好きなだけ出して。ノートの声、俺も好きだから", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は乳房を揉みしだいたまま、その中心にそびえる桃色の尖塔を軽くつねった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああっ……や、さ、さきっぽ、つねったら……ひんっ……あ、あうっ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "その声色が、明らかに変わる。小さな突起から伝わる刺激に、ノートは甘い嬌声をあげた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふあぁ……か、身体が、しびれちゃい、ます……ん、く……ふあっ……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "こんなにも柔らかい胸の先端には、こんなコリコリとした固い突起。一度でこんな正反対の感触を楽しめるものなんて他にない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……はぁ……はぁ……い、いいです……気持ち、いい……は、ぁ……も、もっと、強くても……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ほんとノートの胸、いいな……こんなに好き勝手してるのに、すぐに元に戻って……揉みしだくのが気持ちいい……\nそれに、柔らかいところだけじゃなくて、こんな固いところもあって……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ツンと尖った乳首を、ちょっと強めにつまんでやる。コリっとした感触と共に、ノートは大きく身体を震わせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひゃっ、あ……ん、んうっ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "こんなに尖って……コリコリしてる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "柔らかさの中にあるその感触がやめられない。ちょっと激しく胸を貪る俺に、ノートは甘く喘ぎながら、やがて足を震わせだす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あん……ん、あ……はふ……ん、んん……あ、あの、ボクもう……足が……んあぁ……\nはぁ……あぐ……ん、は、ああ……ひゃ、ん……っ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "もう立っていられないのか、ノートは倒れ込むようにして、俺に抱きついてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、ノート、ここに……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺はそんなノートを支えると、そのまま祭壇へと寄りかからせた。\n祭壇の上に横になり、大きく足を開くノート。スカートも思い切りずり上がり、ブラとお揃いのショーツが惜しげもなく見えていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……姫くんの視線が、その……ボ、ボクのに……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "その中心。ノートの一番恥ずかしい場所には、もうシミができていた。今までの胸への愛撫に、本当に感じてくれていたんだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あの、少しはしたなくなってるの、分かるんです……だ、だからあんまりジックリとは……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そう言われはするものの、俺はどうしても視線を外せなかった。男として、気にならないはずがない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん……少し湿ってるって分かるよ……でも、ノートのここ、綺麗だから大丈夫だ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ノートのその綺麗さは俺自身がよく分かっている。だからこそ、シミを作ってしまう程に濡れたその場所を早く見たい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だから、ほら……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そのショーツに手をかける俺を、ノートは恥ずかしそうに見つめながらも決して止めはしなかった。\nだから、そのまま脱がせてしまう。隠されていたノートのワレメが、俺の前にそのすべてを晒す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、やっぱり、そこ……気になっちゃいますか……?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "うん。ノートの一番恥ずかしい所だし……男として一番見たくなっちゃう場所だからなあ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "可愛い女の子のこの場所が気にならない男はいないだろう。綺麗で、そしていやらしい場所。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほら、綺麗に閉じてて……少しだけ蜜が染み出てる……ノートのここ、いいな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "閉じたワレメの間からは蜜がこぼれ、その周囲を濡らしていた。銀色の淡いヘアーが、ピッタリと肌に貼り付いている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "き、恐縮、です……あうぅ……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そんな俺の説明に、ノートは真っ赤になって俯いてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱり、恥ずかしい?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はいぃ……そ、そこはやっぱり、姫くんにでも恥ずかしい、です……でも、大丈夫ですから、ど、どうぞ……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "どうにか羞恥を呑み込んで、俺に大切な場所を晒し続けるノート。俺はそっと、ワレメの中に指を埋めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あふ……ん、あ、ああ……ゆ、指が……ん……うぁ……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "すっかり濡れそぼった谷の中、桃色の秘肉を撫でるようにして、俺は指を動かしていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ノートのここ、凄い熱くなってる……それに、柔らかくて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "すっかり火照ったその中を味わいながら、くちゅくちゅと水音を立てつつ前後に動かす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ、あ、ああっ!じ、上下にこすっちゃ、だ、だめです……っあ、や、ああっ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ちょっとかき回すように秘裂の中を愛撫すれば、奥から湧き出した蜜が、俺の手をベトベトにしていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん……少しずつ蜜が増えてきて……ぬるぬるしてきた……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "秘肉を、人差し指の腹で軽く叩く。それだけでぴちゃぴちゃと、淫靡な水音が響いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほら、もうこんなに……ちょっと叩くと、音がする……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あんっ……ひゃ、あ、え、えっちです、その音……あ、や、んあっ……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "自分の身体がもたらした現象に、ノートは更に恥じらいながらも甘く喘ぐ。\n秘裂の中を蠢く指に、ノートはその身体を震わせ、ただ素直に喘ぎ始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひうっ……あ、そ、そこ……じ、焦らさないでくださ……い……あぁんっ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そして俺は、ノートの秘裂に手を添えると、思い切り左右に開く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、ひ、開いちゃだめっ……んあぁ!!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "中から大量の蜜がこぼれだし、透明がかったピンク色の秘肉が視界へと映し出される。\nたっぷり濡れたそこは灯を反射して輝き、ただいやらしく見えた。\nそして、秘肉の奥にある入り口。俺を受け入れるための狭い穴へと、そっと人差し指を埋めていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふあ、あぁ……や、ゆ、指がはい、って……んっ、くうっ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "じゅぷ、っと中から蜜を溢れ出しながら、指をすべて呑み込んでしまうノートの身体。\n熱いノートの体温と、狭い秘洞とが、俺の指を存分に味わっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ノートの中、指一本なのに、きゅうきゅう締め付けてくる……。だけど吸い付いてくるみたいに柔らかくて……\nうわ……中から熱い蜜どんどん溢れて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そのまま中をいじり続けた。\n指先で無数のヒダを擦り上げ、内側からノートを攻める。その刺激に、ノートも激しく喘いで声をあげた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、はぁ……ん、きゅうっ……や、あ、ひ、姫くぅん……ぼ、ぼくっ……あ、ああ!\nき、きちゃって、るんです……っ……う、く……はぁ……んあうっ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "その刺激に懸命に耐えるノート。けれどその目はもう虚ろで、ただ快感に身を任せていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ、だめっ……お腹の中から、びりびりって……あ、はう……そ、そこは……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "入り口のちょっと奥。そこで指先を曲げて刺激する。ちょっとザラザラとしたそこを撫でられた瞬間、ノートは更に激しく喘ぎ、その身を大きく震わせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひいんっ!や、だ、だめぇ……そこ、んあぁ!!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "凄いひくひくしてるよ、ノートのここ……もうイキそう?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "たくさんの蜜が秘洞の中からこぼれだし、ノートは俺の愛撫にただ身を任せる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひ、ひゃい……い、イキます……も、もう……ん、あ、はぁっ……\nうく……んあぁ……お、大きいの、きて……っ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "もう分からない。そんな目で俺を見ながら、ノートが歯をくいしばる。瞬間、その秘洞がきゅうっと縮まった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふあああぁぁっ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "そして、ノートが大きな喘ぎ声を響かせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわ……一気に締まって……中から……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "びくんびくんと秘洞を痙攣させながら、ノートは祭壇の上に身を投げ出す。\n達してしまった快感に力も入らず、ただその余韻に身を任す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……あう……ああぁ……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "ノートは、苦しげに、だけど気持ちよさげに喘いでいた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "当ててるだけなのに、ノートの凄い熱くなってるのが伝わってくる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ナース服を脱ぎ、まさしく下着だけになったノートの腕を後ろから捕まえ引っ張った。\n今までの行為ですっかり屹立してしまった俺自身を秘裂へと押し付け、ノートの熱さをそのまま堪能する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふわぁ……あ……姫くんのが、ボクに……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "その固い感触に、ノートはまだどこか上の空状態で反応した。俺はそのまま、自分をノートにこすりつけるように、ゆっくりと前後に動かす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……だめ、です……ボク、イったばっかりで……あの……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "本当にいいのか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "わざとイジワルをしてやると、ノートは慌てて首を振った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ!こ、こすりつけちゃダメ、です……あ、や、ダメです……っ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "自分の秘所で動いている俺のものに刺激をされながら、それでもノートは求めてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "姫くんの、ほ、ほしい、です……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "俺自身の挿入。俺も正直ガマンの限界だ。早くノートの中に入って、この素晴らしい身体を味わいたい。\n俺は自分をノートの入り口にへとあてがうと、そのまま一気に突き立てた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んあぁっ!!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "自分のお腹の中に、一気に俺を突き入れられ、ノートが快感の声をあげる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あぐ……姫くんが、は、入ってきまし、たっ!\n熱いのが、お、奥に……ん、あ、ああっ……や、か、感じすぎ、ちゃうっ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "久しぶりのノートの感触に、俺の身体が歓喜していた。\n充分に濡れそぼったそこは、俺を容易く受け入れると、俺に吸い付いてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ……ノートの中、凄くいい。熱くて、トロトロになってて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "狭くて柔らかな秘洞。その無数のヒダが別々の生き物のように、俺を包んで締め上げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うく……凄い、吸い付いてきて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "まだ入れただけでしかないのに、すべてを吸い出されそうになる。俺はその快感をどうにか堪えると、腰を動かし始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひぁ、ああ……だめ、き、気持ちいいの、とまらない、です……っ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "突き入れるたびに、ぐちゅ、っとその中から熱い蜜が溢れ出す。熱いノートの体温に灼かれながら、俺はノートの奥を叩くように突き上げていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "も、もう、こんな、の……すぐイっちゃう……!ひ、あ、ああっ!\nやぁ……奥、つ、つつかないで……んあぁっ……ぞ、ぞくぞくが、止まってくれないっ……ひぁ……あ、ああんっ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "全方向から俺を締め上げ、しごき続けるノートの身体。その刺激が俺の脳髄を痺れさせ、腰を加速させていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺も、腰が止まらない……ノートの中、必死に俺を締め付けてきて……\n柔らかいヒダがさ、俺をきゅうきゅうって搾って……あ……はぁ……すごい、いい……\nああ……これがノートの中なんだな、って……う、くうっ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "まるで俺専用とアピールしているかのように、俺の肉棒を隙間無く包むノートの秘洞。しっとりと吸い付いてくるヒダの感触に、もう達してしまいそうになる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ……はぁ……はう……お腹の、中……もうぐっちゃぐちゃで……ひ、あ、あう……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "それを必死に堪えながら動き続ければ、ノートももう限界のようだった。全身をガクガクと震わせ、ただ激しく喘ぎ続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "も、もう、頭の中、まっしろ……んあああぁっ!も、もう、どうでもいい、ですっ!\nもっと、もっとボクを、好き、に……はあぁんっ……もっと、感じさせて、くださっ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "俺も、そんなノートを感じることだけを考え、ひたすら腰を動かす。結合部から溢れる熱い蜜といやらしい音が俺をより興奮させ、この中に放つことしかもう考えられない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んあぁ……は、はう……ん、く、ひぎ……んくぅっ……!ん、あああっ!!\nや、あ、は……だめ、も、もうキテる……も、もっと、このままで……んあ、あう……ん、ううぅっ!", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "俺の根元に集まった欲望は、もう爆発寸前だった。出したい。何も考えず、このままノートの中に放ちたい。ガマンすることが、もう本当に辛い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺も、もう……このまま、出したい……いいか、ノート……っ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はいっ……はいっ!こ、このままじゃなきゃ、ヤ、です!ぬ、抜かないで……んきゅうっ\nふあ……あ……ああ……あ、あは……も、もう、ボク、む、無理で……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "う、くっ……じ、じゃあ……奥にだ、出すぞ、ノート!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "これ以上はもう無理だった。ガマンをしたくない。俺は、一番奥へと向けて思い切り腰を突き出す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あああっ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "瞬間、すべてがノートの体内へと向けて爆発していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んあああああああぁぁっっ", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "一番深い部分の壁へと向けて噴き出す俺の精液。その刺激と共に、ノートは思い切り背中を弓なりに反らし、悲鳴のような鳴き声をあげた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……う、うぐ……と、止まらない……っ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ドクドクと溢れる精液を、ノートがひたすら受け止め続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はう……う、ああ……ひ、姫くんが……びゅーって、ああ……\nな、何度も……いっぱい……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "その一番深い口へと向けて、何度も何度も俺は放出を繰り返す。\nそれからどれくらい経ったのか、俺はすべてをノートの中へと注ぎ込み、今はただノートの感触を味わっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……ボクのお腹の中……姫くんでいっぱい、ですよぉ……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "放心しながらも、嬉しそうに言ってくれるノートの言葉に、思わず反応してしまいそうになる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ……俺も凄い気持ちよかった……\n一気に全部出し切った感じで……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "すごく……姫くんに愛されてるなって……感じちゃいました……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "その中に大量の俺の精液を溜めながら、それをお腹で味わうような、そんなノートの言葉。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あの……またたくさん、して下さいね……?", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "もちろん。こんな気持ちいいこと、絶対またしたくなるから", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はい……えへへ……", "speaker": "ノート"}, {"utterance": "躊躇無く言い切った俺に、ノートは幸せそうに笑ってくれた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "ノート"], "product_name": "07_Endless Dungeon", "file_name": "030512bh_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "…………", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "日付も変わろうかという深夜の丘、そこでルルウは一人月を見上げていた。\n周囲に人影は無く、ただ静かに草の揺れる音だけが聞こえてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "良かった、来てくれたんですね", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "相変わらず人影は無い。ルルウ自身も気配すら感じていない。\nけれど、そこに居る事は分かっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "一応気配を消してた筈なんですけどね", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "ええ、とてもお上手でしたよ、ただし上手すぎて違和感を感じてしまっただけです", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "恐らく幻術系の魔法で気配を遮断していたのだろう、闇の中からゆっくりとニコが姿を現した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、良かったです。来てくれなかったらどうしようかと思いましたから", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "…………", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "ニコは戦闘服を身に纏い、気配遮断をしてルルウに近づいていた。もし普通に呼び出しに応じただけなら、そんな事をする必要は無い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その様子だと、手紙は読んでもらえたみたいですね", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "ニコの装いに特に驚きもせず、ルルウは笑顔でニコに問いかける。ニコはこくりと小さく頷いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "出来る事ならルルの勘違いであって欲しかったんですけれど、どうやらその格好を見る限り、当たりだったみたいですね", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "迷宮試験の終了直後、ルルウは一通の手紙をニコのカバンにへと潜ませていた。\n内容は単純明快、“甲冑騎士について話がしたいので今夜会って欲しい”それだけだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ずいぶん単刀直入ですね", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "いえ、そうでもないですよ?もしルルの勘違いであれば単純に甲冑騎士について話し合って終わりにしましたもの\n実際文面だけ見れば、ただ甲冑騎士についての相談があるのか程度で、正体について言及されると思うヒトは少ないんじゃないでしょうか\nもっとも、甲冑騎士の正体に心当たりがあるヒトなら、話は別ですが", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "…………なるほど、ニコははめられた訳ですか", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "そう、ルルウはわざと曖昧な文章をニコに送った。普通に見れば何てことのない手紙だが、胸に一物を抱える者が見れば、深読みせずにはいられない文章だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こういうテクニックも色々教えてもらっていましたので", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "ルルウの言葉にニコは軽く肩をすくめる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "参考までに、なんで気がついたのか教えてください", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "甲冑騎士の戦い方です、ニコちゃんの癖が出てました", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "癖、ですか?", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "ええ。戦闘方法なんかは結構しっかりごまかしていたみたいですけど、戦術や標的の選びかた、攻撃の順番、距離の取り方や好みの間合い\nこういった、長年の訓練で染みついてしまった癖は簡単には消せませんからね", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "ルルウの言葉にさすがのニコも絶句してしまう。たった一回の戦闘でそこまで完璧に見切られるとは夢にも思っていなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "驚きました?ルルに戦い方を……いえ、生き方を教えてくれた人は、そういった事が本当に得意な人だったんですよ", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "……良い師に恵まれたんですね", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "ええ、本当にそう思います", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "ニコからの純粋な賞賛に、ルルウはゲンの事を思いながら笑顔で頷いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、残念ながら教わった技術のおかげで、友達を疑う事になってしまいました", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "違っていれば、ルルの勘違いであれば、どんなにいいと思ったか……\nけれど、気づいてしまった以上確かめない訳にはいかなかった\nそして、自分の考えが正しかった事も、今分かってしまった……そうなった以上、何もしないわけにはいきません", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "ルルウはニコをまっすぐ見つめて問いかける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "教えていただけませんか?なぜあんな事をしたのか", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "…………", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "ルルウの言葉には優しさが含まれていた。ここで罪を認め、真実を話してくれれば手を貸すと。\nしかし、ニコはゆっくりと首を横に振る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "どうしても、ダメですか?", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "出来ません", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "今度は言葉による否定、そしてニコは無言で武器を構えた。\nルルウはそれを見て肩をすくめる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ニコちゃんの真意はルルには分かりません、きっと深い事情があるんでしょう……けれど", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "そう言ってルルウは自らの得物を手に取った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あなたが、ルルの仲間を……姫くんを傷つけるなら、それを黙って見過ごすわけにはいきません\nだから……無理矢理にでも聞かせて貰いますよ、あなたの真意を!", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "力強い言葉と共に斧を構えるルルウ、ニコも殺気を放ち、自分が本気であることを示す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……はあっ!", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "先に動いたのはニコの方だった、相手の武器はバトルアックス。リーチと破壊力では圧倒的に相手の方が上だ。\nだからこそ先に動き、その懐に飛び込もうと考えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "無駄です!", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "しかし、ルルウはその場から動くことなく、バトルアックスを力任せに地面に振り下ろした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "!?", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "その衝撃で吹き飛ばされたつぶてが、ニコの全身を打つ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はあっ!", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "そうして動きが鈍ったところに、殺気と共に横薙ぎに払われたバトルアックス。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うっ、ああ!?", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "ニコはとっさに防御魔法を展開して護ったものの、防御魔法ごと後に大きく弾き飛ばされた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "さっき言いましたよね?ニコちゃんの癖も戦い方も把握済みです!", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "くっ!主さまの怒り!", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "今の一瞬でニコは接近戦は不利と悟ると、魔法戦を主体にした遠距離戦に切り替える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はあああ!", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "!?", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "しかし、その魔法攻撃はあっさりとバトルアックスの一薙ぎで打ち払われた。生半可な威力のすべてを打ちのめす圧倒的な物理的パワー。それが、ルルウにはある。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "距離を取るだけじゃルルに勝てないですよ!", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "そう宣言するなり、ルルウは地面を震脚の要領で打ちつけ、地面に落ちていた拳大の石を浮き上がらせると、それをバトルアックスでニコに向かってフルスイングした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なっ!?", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "慌てて避けるニコの横を、砲弾もかくやという速度で石が飛んでいく。\nあんな物の直撃を受ければ、下手すれば四肢がちぎれ飛ぶ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "驚いている暇はありませんよ!", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "くっ、主さまへの忠誠!", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "ニコはすかさず身体強化魔法を発動させる。\n全ての特徴を併せ持つ第五種族であるニコは、元々竜族並の身体能力を持っている。\nそこに強化魔法を重ね掛けする事で、既存の竜族以上の身体能力を発揮できるはず、なのだが……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ムダです、ニコちゃんの動き、全部見えてます!", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "その動きは、すべてルルウによって押さえられていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "近づけない……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "幻術魔法等も多用し、相手の死角からバトルアックスの間合いの内側に飛び込もうとするのだが、例外なく回り込んだ先に狙ったようにバトルアックスが飛んでくる。\nこれではもし迂闊に間合いに踏み込めば、上半身と下半身が泣き別れすることになる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これじゃあ!", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "はあっ!", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "ぐうっ、きゃああ!", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "何とか間合いの内側に飛び込んでも、竜族の気鱗に物理攻撃は阻まれ、更に竜族の身体能力による膝蹴りや拳が容赦なく飛んでくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "っ!!", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "あら、残念", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "こちらを掴もうと飛んで来た左手から離脱するために、思い切り後方にジャンプする。ようやくつめた間合いが、再び空いてしまった。\nもし今の左手にどこかを掴まれていたら、間違いなく竜族の握力で握りつぶされていただろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "強い……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "冷や汗を流しながら思わず呟く。\n決して侮っていた訳ではないが、ここまで圧倒されるとは思っていなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はい、ルルは強いですよ。なにせ元勇者直伝ですからね", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "そう言って笑うルルウを見て、ニコはこのまま闘えば自分が負ける事を自覚する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "認めます、今のままではニコは貴方に勝てません", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "なら、出来れば真意を話してくれるとありがたいんですけど……ルルもこれ以上はあまり闘いたくありません", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "すみません、それはできません……だから、これからニコも覚悟を決めます", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "ニコの瞳に今までにないものが映る。それは危険だ。ゲンによって鍛えられた直感が、ルルウの中でそう告げる。\nその輝きに、ルルウは何が起こってもいいように警戒を強め身構えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "どんな手を、どんな手段を使っても、ルルウ……あなたに勝ちます!", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "!", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "そして、そう宣言したニコの背中に、その覚悟を示すように八翼が展開される。\nそれは、ヴェルさえ除けば、紛れもない魔族の最高峰。歴史に名の残るような偉大な魔族しか持たないはずの、偉大な翼。\n八翼。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "かつての、ヴェルさんと同じ八翼ですか", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "はい、これがニコの全力……ニコの、全てです!", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "言葉通り全ての力を解放したニコ。その周囲に起こった異変にさすがのルルウも目を見開いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そんな、これは……", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "それは、決してありえないはずだった。ニコの力で、能力で、出来るはずのない攻撃。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いきます……たとえルルウ、貴方を殺す事になったとしても……ニコは!", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "くっ!!", "speaker": "ルルウ"}, {"utterance": "そうして地面を蹴ったニコに、今度はルルウが圧倒される番だった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["ニコ", "ルルウ"], "product_name": "07_Endless Dungeon", "file_name": "030600_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ふう……相変わらずみんな、すごい積極的なアタックだったなあ\nでも、みんな姫にぃのことを想ってるからこそ、の態度なんだよね……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "ついさっきまで食堂で行われていたやり取りに、皇女は溜息をついた。\nそして、なんで自分が溜息をついたのかに気がつき、慌てて顔をあげる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……あたし、嫉妬してるのかなあ……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "実家にいた頃、姫を見ていた異性は自分だけだったはずだ。姫のいいところを、魅力を分かってるのは自分だけだって思っていた。\nけれどもここでは、たくさんの女性が、それも自分なんかより遥かに美人で、強くて、なんでもできるような人たちが、姫だけを一途に見ている。\n姫にとって、兄にとって自分は必要ないのかもしれない。そんな気持ちが、胸の奥にある。当然、姫自身は絶対に否定するだろうけれど。\n姫の視線を、ちょっとでもいいから自分に向けたい。見てほしい。想ってほしい。こう考えることはワガママなんだろうか……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あたしも、もう少し何か姫にぃに……って、あれ?これって何か危なくない?なんていうか今の……その、恋する乙女的な発想じゃあ……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "発想どころか、顔そのものが見事に恋する乙女だぞ", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "きゃああっ!カ、カミシアさん!?い、いったいいつの間に?", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "もちろん、皇女が好き好きお兄ちゃん、な顔で、どうしたらこの恋心に気づいてもらえるかなー、とクネクネしてたあたりから", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "そ、そんなことはやっていませんっ", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "いやあ、そんなオーラが全開放出だったからなあ。それはもう丸わかり", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "慌てて反論しようとするも、考えていたことが考えていたことなだけに、皇女は言葉に詰まってしまう。\nそのまま真っ赤になりながら、諦めてベッドに腰を下ろした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ねえ、カミシアさん。姫にぃってさ、やっぱりヴェルさんとか、みんなのこと好きなんだよね", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "それは間違いないな。なんだかんだいって、パパはみんなをちゃんと愛してくれてるぞ。だから私たちも、安心してパパに一途でいられるわけだ", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "……その中にはさ、その……異性へのって意味じゃなくて、あたしのことも入ってるのかな。妹として……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "私としては、むしろ異性への意味としてくんずほぐれつしたい、の方が楽しそうなんだが\nまあ、肝心の皇女本人が、あくまで妹としてを望むならそれも良さそうだな\nで、なんだか妙に自虐的っぽいが、何かやったのか?", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "やったというか、何もやってないというか……昨日も、迷宮試験のこととか、おめでとうすら言えなかったし", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "むしろ、妹なんだから気軽に言えばいいだろうに", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "意味が分からん、とばかりに小首を傾げるカミシアに、だが皇女は、恥ずかしそうに人差し指をつんつんとつつき合わせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんていいますかそのぉ……変に妹であるせいで、そういうところで言いにくいというか、一歩引いちゃうというか……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "ああ、なるほど。逆なのか", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "妹だからこそ、特別な関係でなさすぎて、そういう特別な言葉を言いにくい。確かにそれはあるかもしれない。カミシアは理解した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だったら、改めて皇女が出来ることで何かお祝いでもあげればいいんじゃないのか?妹だからこそ、変な勘ぐりもなく受け取ってもらえるだろう\nまあ、身体を差し出すというのが一番安上がりだろうけれどな。パパはそういうの、押しまくると意外に受け取ってくれるぞ\nそういう弱さが、パパの可愛いところなんだよなぁ……あー、まただっこしてほしいなあ", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "安上がりどころか、一番高くつきますから、それ!生涯で一つだけのものを差し出せとか、そんな……その……まあ、確かに特別な感じは……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "ふふーん。皇女も満更ではない、と。ま、誰が見ても、それなりのブラコンみたいだしなあ", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "う……否定はできない、かも……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "子供の頃から一番身近にいた男性。そして何より、一番自分を見て、守ってくれていた存在。\nここに来るまで、そんな意識をしたことはなかったけれども、こうして改めて考えてみると、納得せざるを得ない自分がいる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "妹だからこそ特別なことができない。妹だからこそ簡単にできる。どっちも正解だろうな\nただまあ、私たちからすれば、皇女の立ち位置は羨ましいかぎりだぞ。何もしなくたって、パパに意識してもらえる立場なんだから\n私たちの場合は、意識してもらうのに何らかの行動がいる。その結果が、今の状態というわけだ。まあ、妹としても、たまには何かしていいと思うけどな", "speaker": "カミシア"}, {"utterance": "……そっかぁ……そうだよね。すること自体はおかしくないよね", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "妹としてでもいいから、何かしてあげられること。皇女は少しだけ考え、そしてベッドから立ち上がる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ちょっと、姫にぃのとこ行ってくる", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "そう言って部屋を出て行く皇女を、カミシアは笑顔で見送った。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["皇女", "カミシア"], "product_name": "07_Endless Dungeon", "file_name": "031602_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "おじゃましまーす", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "皇女の方から俺の部屋に来るとか珍しいな。何かあったのか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "うん。久しぶりにね、張り切ってみようかな、って思いまして", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "何かいつもよりも楽しげに、俺の部屋へと入ってくる皇女。けれど、その笑顔に、どこか恥ずかしそうなものが混じって見えるのはなんだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "張り切る?何かするつもりなのか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "この世界、結構温かいけどさ、夜はやっぱり肌寒くもなるし。姫にぃだって、カーディガンくらい持っててもいいよね", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "ああ、確かにそうだな。夕方とか、軽く外出るのに便利だし", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はい、ばんざーい", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "……えーと、何をなさるおつもりですか、皇女さん", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あたしの趣味、忘れた?編み物\nまあその……ちょっと作ってあげてもいいかな、って思ってね……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "ああ、そういえばそうだったな。マフラーとか手袋、作ってもらってたっけ、思い出した\nでも、カーディガンとか難しくないのか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ちゃんと上達してるもん。そもそも、あたしが今着てるこれ、自分で作ったやつだよ", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "そうなのか!?てっきり買ったものだと……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "こうして見ても、市販のものとしか思えない。昔作ってたのは、まだ結構不揃いだったりほころびだったり目立ったもんだけどなあ。\nいや、本当に凄い上達だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ま、まあ、そういうことだから、はい、ばんざーい!", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "は、はい!ばんざーい", "speaker": "姫"}, {"utterance": "んしょ、っと", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "両手をあげた俺に抱きつくようにして、皇女が自分の両手を俺の身体に回す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お、おい、皇女?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ちょっとジッとしててね、サイズ測るから……ん\nな、なんか姫にぃ、着やせするタイプ?思ってたより逞しいんですけど……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "いや、サイズ測るのはいいんだけど、その、この体勢だと……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "皇女の胸が、思い切り俺の身体に押し当てられる形になってるんですが。\n正直、ちょっとやばくないか、これ?\nダメだ俺……いくらなんでも相手は実の妹。それも、あくまで好意によるサイズ測定だ。変な気になるな。さすがにそこまで俺も堕ちてはいないはずっ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん……やっぱり姫にぃ、男の子だよね……こんなにおっきいんだ", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "ま、まだか、皇女……?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あっ……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "見下ろす俺と、見上げた皇女の目とが思い切り合う。瞬間、皇女の顔がぼん、と真っ赤になって固まった。\n元々、あまり男との付き合いとかなかったし免疫ないとはいえ、この反応はさすがにちょっと弱すぎないか?\n兄として少し心配だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "姫にぃ……\nあ、あの、えーと、これってつまり……\nあ、あはは……そうだよね、抱き合っちゃってるんだ、あたしたち……うん、なんだか……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "俺を真っ直ぐに見つめ続ける皇女。その顔に恥じらいが浮かび、そしてそっと目を閉じた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "姫にぃになら……い、いいよ……\nん……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "赤らんだ頬に、その小さな唇をわずかに突き出し、俺を待つ皇女。\nその唇は瑞々しく、そして柔らかそうで、俺の視線を否応なしに引き寄せる。\n思わずこのまま重ねてしまいそうになるその欲求を、俺は懸命にはね除けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、いいよじゃないだろっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "いたいっ", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "その脳天に、俺は少し強めのチョップを落とす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "姫にぃ、ひどいーっ", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "当たり前だ。正気に返れ\n俺達は兄妹。いいか?思い出せ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "分かってるけど、でも叩くことはないと思うのっ", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "そうじゃなきゃ、そのまま戻ってこなかっただろうお前は", "speaker": "姫"}, {"utterance": "むう……雰囲気的にはありかなーって思ったんだもん……\n少しくらいいいじゃない……あたしだって女の子なんだし、そういうのに憧れたって……\nそりゃさ、ここのみんなと比べれば全然だけど、あたしだって、そこまで悪くはないと思うの……少しくらいは、その気になってくれても……自信なくしちゃう……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "拗ねたように視線を逸らしながら、何かをぶつぶつと言い続ける皇女。\nああでもしないと、俺もやばかったんだ。緊急事態だったんだし許せ。皇女だって、こんな形で、よりにもよって兄妹相手にキスとか嫌だろうに。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えっと……それで、サイズの方はどうなんだ?もういいのか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "とりあえず、大体分かったからもう平気", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "まだ怒っているのか、皇女は視線を逸らしたまま俺から離れると、ムスっとした口調で言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "とりあえず、そんなにはかからないと思うけど、出来たら持ってくるから", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "ああ、楽しみに待ってるから、頼むな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そうして、皇女はソソクサと部屋から出ていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ほんと危なかった……皇女のやつ、自分が結構美人だってこと分かってるのか?\nいや、分かってないな、あれは", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺の方でハッキリと教えてやった方がいいのかもしれない。\n俺は、疲れきった身体を、ベッドの上へと投げ出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うう……残念だったなあ、とか思っちゃってるあたしがいる……ほんと、どうしよう……\nあたし、もしかして本気だったりするのかなあ……", "speaker": "皇女"}], "speakers": ["皇女", "姫"], "product_name": "07_Endless Dungeon", "file_name": "031603_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "さあ、どこからでもかかってきなさい!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "身の丈より巨大な漆黒の鎌を構えるヴェル。それに相対するは、同じくその身を超える魔力剣を振りかぶるリンセ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それでは遠慮無く!最初から全力全開で!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "並大抵の相手であれば、その刃を無造作に振り下ろすだけで決着がつく。全力で闘えば地形だって変えられるだろう。\nそんな二つの力がぶつかった時、一体何が起こるのか。そんな恐怖と期待が入り交じった空気の中、先に動いたのはリンセの方だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "空間割砕!せいやあああ!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "っ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "対象がいる場所を、空間ごと割り砕きあらゆるモノを破壊するリンセの切り札。いきなりの大技だ。\nかつてニコに放った力割りとは違って、離れた箇所を叩き割る遠距離型空間破壊。\nこの攻撃の前に、あらゆる防御は無意味となり、回避しても空間が元に戻るときに発生する爆発に巻き込まれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "本当に最初から全力ね!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "いきなりのその技を、ヴェルはすかさず横にかわす。だがその後の爆発が、その小柄な身体を呑み込んだ。\n文字通り必殺、いや必滅の一撃。出せば大抵の相手はその一撃で終了する、そんな技だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "…………", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "リンセは自分の母親の強さを、恐ろしさを知っている。たとえ十翼を開いていなかったとしても、油断も容赦もしない。最初から殺すつもりで闘っている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これで、終わってくれるなら……どんなに楽でしょうね", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "相手が翼を出さないでいてくれるなら好都合、本気を出される前に潰すぐらいの覚悟がなければ、ヴェルには太刀打ち出来ない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その思い切りの良さ、私好きよ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "やっぱり!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "爆発で発生した黒煙を切り裂くように、放たれた魔力の波動が一直線に迫る。リンセはそれを回避して、すぐさまこちらも魔力刃を飛ばそうとする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "反応が鈍いわよ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "!?", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "しかし、リンセが気がついた時には、ヴェルはすぐ目の前まで迫ってきていた。\n既にヴェルの鎌はこちらを間合いに捉えている、防がなければやられる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くっ!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "そう判断してリンセは攻撃を中止、魔力剣を使ってヴェルの鎌を受け止めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "思い切りはいいけど、ちょっと行き当たりばったりすぎるわね。空間攻撃はあなたが思ってるほど使い勝手のいいものじゃないわよ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "至近距離で言われて冷や汗が流れる。さっきの一撃で終わるとは思ってなかったが、一体どうやって無傷で防いだのかリンセには見当もつかない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はああ!せいっ!!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "相変わらずの馬鹿力、これで神族並の制御能力と魔族並みの魔力を持ってるんだから本当に反則よね", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "とにかくこのままペースを握られるのはまずいと、リンセは竜族の力を使って強引にヴェルの黒鎌を弾き、そのまま羽の力も使って大きく背後へと飛び退いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "一体どうやって、あの空間割砕を無傷で!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "一応私も使えるしね、弱点も対処法も知ってるわよ。例えば、単純に空間を割り砕くだけの攻撃は、威力は高い分命中精度が悪いとかね", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そう言いながら、再び鎌を振るうヴェル。今度は範囲攻撃では無く、刃状に圧縮した魔力刃を飛ばしてきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それでも、あの爆発範囲を無傷でなんて!?", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "魔力剣でヴェルの魔力刃を弾きつつの問いかけに、ヴェルはこともなげに答えを返してくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "簡単。空間割砕による爆発に合わせて魔力を放って相殺しただけ。自分が使うからどれぐらいの魔力を込めれば相殺できるか知ってるもの", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "!?", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "そのヴェルの言葉にリンセは背筋が寒くなるのを感じた。\n今ヴェルが言った事が事実なら、ヴェルへの空間割砕は直撃させなければその効力を充分に発揮出来ないということだ。\nかといってヴェルが言った通り、空間割砕は命中精度が悪く、止まっている標的ならともかく動いている敵に直撃させるのは困難を極める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なら、接近戦で!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "リンセは気持ちを入れ換えると、一気に前に出た。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あなたを見てると昔の自分を見てるみたいね", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "神族としての力を生かし、自身に強化魔法を施し倍加した竜族の力を、ヴェルに向かって叩きつける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "力はあるのに、それを制御出来ずに振り回すだけ。昔の私がそうだったけど、それじゃダメ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "はっ!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "振り下ろされた刃はヴェルに紙一重でかわされるが、それは想定済みだ。すぐさま二の太刀を放つ。\n魔力剣には普段以上の魔力を込めている。たとえ防がれても押し込めるだけの力は込めた、まともに当てることができればヴェルの鎌だって砕けるかもしれない。\nけれど、そんな状況でもヴェルは余裕を崩さない。わずかに動いてかわしてみせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "魔力に物を言わせた身体強化、でたらめに魔力をつぎ込んで威力を上げた魔力の剣、確かに強力よ……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "たあああ!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "限界まで高めた身体能力を前に、いつまでも避け続ける事はいくらヴェルでも無理だ。だから半ば強引な攻めをリンセは続ける。\nしかし、幾度目かの攻撃をかわされた直後。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "けど、それだけじゃ勝てない", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "え?", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "どんなに強力な力を持っていても、ただそれに頼るだけじゃ、より強い力を持つ相手に負けるだけよ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルが無造作に振った鎌の一撃がリンセの魔力剣の腹を打つ。\nたったそれだけの事で、あっさりと魔力の刀身は半ばから折れ、砕け散った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、そ……", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "絶対に折れる筈のない刃、むしろ相手の鎌を砕くつもりで魔力をつぎ込んでいた刃があっさりとへし折れた。\nその事実は自身が思っている以上にリンセを動揺させる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はあ!!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "あ、しまっ――きゃあっ!!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "そして、その一瞬とはいえ呆然としてしまった隙をつかれた。\n下から跳ね上げられるように振られた鎌から発生した魔力の波動に、リンセは大きく吹き飛ばされ地面を転がる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぐっ、お父さまの怒り!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "それでも、何とかギリギリ防御魔法の発動が間に合ったため、致命傷は防げた。\nだからリンセは転がりながらも、ヴェルに向かい攻撃魔法を放つ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "無駄よ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "しかし、その魔法も、ヴェルが鎌を一振りするだけで、魔力の波に飲まれて消滅する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なん……で?", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "行き当たりばったりの攻撃、思いつきの魔法、その場しのぎの戦術。それが通用するのは格下と闘ってる時だけよ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そう言いながら放たれる魔力の波動、リンセは慌てて起き上がりその場から離脱した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くっ、本当にどうやって!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "剣を砕いた事?簡単よ。魔力の圧縮が甘かったから、内側に私の魔力を流し込んだだけ\nあの手の剣って内側から攻められるのに、意外と弱いのよね", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そ、そんなことが……", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "できるわけ無いとは続ける事が出来なかった。どんなに言葉で否定しようと目の前で起こった事実は消えない。\nここまでくれば認めざるを得ない、自分とヴェルとの間にある深い溝を。\nヴェルはまだ十翼すら開いていないのだ、この調子で勝てる訳が無い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それでも、それでも私は負ける訳にはいかないんです!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "だから自分も覚悟を決めよう、いまここにある深い溝を埋める為に。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はあああああ!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "気合だけで勝てるほど私は甘くはないわよ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "分かってます!だから!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "魔力剣の刀身を再構成、そこにありったけの魔力を込める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "空間割砕!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "そしてそのまま剣を振り抜き、ヴェルがいる空間を割り砕く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "一度失敗した技を……やけでも起こしたの?", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "しかし、この技はヴェルには通用しない、今回もあっさり避けられる。だが、構わない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はい、半分!正解です!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "砕け!砕け!砕けえええ!!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "二の太刀、三の太刀と、避けられても構わないとばかり、力任せにリンセは周囲の空間を割り砕いていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぐっ、何て無茶を!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "さすがのヴェルも、リンセのこの行動に冷や汗を流す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これが私の覚悟です!ヴェル母さまを倒すには自分の命をかけてもまだ釣り合いませんから!!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "リンセ、あなた……", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "本来この技は連続で行うような技ではない。なにしろ空間を破壊するほどの威力の一撃だ、一回打つだけで並の魔導師なら失神する程の魔力を消費する。\nそれに消耗するのは魔力だけじゃない、精神力や体力も一撃毎に大量に消費する。しかし、それを理解しながらもリンセは剣を振るのをやめない。\n接近戦の技量ではどうにもならないことは、たった今思い知らされた。なら、接近戦用の力割りは使えない。\n遠距離用の、割砕で倒すしかない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうです、最初から力の差は歴然なんです。それなのにヴェル母さまを殺すつもりで闘う、なんて思ってた私が馬鹿でした!\nあのヴェル母さまですよ?死ぬ気で闘ってようやく相手になるかどうかの相手です!母さまを殺すつもりで挑むなら、最初から私も命をかけて闘うべきだったんです!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "空間を割り砕くという荒技の連発に肉体が悲鳴を上げるが、それを竜族特有の強靱な肉体で押さえ込み、魔族の力で全身から絞り出すように魔力を集める。\nそして神族並の制御力を駆使して、危ういながらも何とか連続空間割砕を行使。そして儀式兵器の翼で周囲の魔力を体内に供給し続ける。\nその強引な力の使い方に、身体は明らかに悲鳴を上げていた。全身の筋肉が悲鳴を上げ、引き千切れるかのような痛みが走り続ける。\nだが、それでもリンセは止めるわけにいかなかった。\nあの少女の、自分に対する覚悟を知ったから。だから自分も、その覚悟に見合う必要がある。\n肉体が内側から壊れ、血反吐を吐きながらも、ただ力を振るう、勝つために。\nヴェルと自分の間にある溝を、自分の命を消費してでも埋めるために。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はあああ!まだ、まだあああ!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "くっ、あああ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "さすがにこれだけの空間割砕の連発には、ヴェルも完全には対応しきれない。その爆風に煽られて、地面に叩きつけられた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、れ、でえええ!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "っ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そこに更に迫る空間の割砕。ヴェルは地面を転がるようにして回避するが、直後に起こった爆発に再び吹き飛ばされる。\nもはや、魔力で相殺する余裕すら与えない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぐ、ううう……ああっ!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "痛みに腕が止まりかける。急激な魔力の消耗に気が遠くなる。周囲から強引に取り込んだ魔力が肉体を内側から傷つけ、さっきから吐き気がとまらない。\nそれでもリンセの腕は止まらない。ヴェルが動けなくなるその瞬間まで絶対に攻撃をやめない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "自分が未熟なんて百も承知です!私じゃヴェル母さまに逆立ちしたって勝てないことぐらい痛いほどわかってます!それでも、それでも……!\nそれでも私にだって負けられない理由が!意地があるんです!だ、から!絶対に負けません!絶対に!!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "負けず嫌いな所まで、そっくりね……あ、これは私に限らないか", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "爆風に煽られながらも立ち上がるヴェルに、リンセが再び剣を振りかぶる。それを見てヴェルは優しく笑った。\n娘を優しく抱き止める母親のように、ただ優しく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "見せて貰ったわあなたの覚悟と全力。だからそれに応えてあげるわ、私の全力で!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "割り、砕けええええ!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "立ち上がったヴェルの、その背中に十枚の翼が出現する。しかし、リンセは構うもんかと再び空間割砕を放つ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "せいっ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "えっ!?", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "しかしリンセは、次の瞬間驚きに目を見開いていた。\n自分の一撃をかわしたヴェルが、リンセによって割砕されたはずの空間を、更に大きな割砕で上から破壊する。\n当然、空間の回復が次の爆破を発生させようとするが、ヴェルはその爆破すらをも操り、指向性を持たせてしまった。まったく無関係の方向へと爆風が飛ぶ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "動きを止めない!死ぬわよ!!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "!?", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "ヴェルの言葉にはっとした直後、今度はヴェルの空間割砕が襲ってくる。リンセは慌ててかわすが、指向性を持った爆風がリンセの身体を吹き飛ばした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぐ、ううう!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "リンセは、なんとか羽を動かし、どうにか姿勢を保ち地面に着地する。そして、再びヴェルに向かって空間割砕を放った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "無駄よ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "しかし、それをかわしたヴェルが、再び割砕を重ねると、そこから自分に向かって爆炎が放たれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "割砕の上書き……そ、そんな事までできるなんて", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "割砕の恐ろしさは、その破壊力もだが、空間回復時の爆発範囲にある。なら、回復前に自らの割砕で再破壊し、その爆発の方向を操作してしまえばもう意味はない。\nそしてヴェルには、その爆発の操作が可能だった。自らの技を磨き上げているからこそ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こんなのまだ序の口。鍛錬を積んでちゃんと技の特性を学んで鍛えれば、こんな事だって出来るわ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ヴェルが無造作に鎌を振った瞬間、リンセの目の前に一本の線が引かれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "!?", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "リンセが慌てて距離を取ると、空間に走った一本の線を境に、景色がスライドするようにずれ動いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な!?", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "そしてそれが、時間を戻すように元の位置に戻った瞬間、リンセを巻き込んで爆発が起こる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃあああ!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "今のは割砕じゃなくて割断。割砕より威力は落ちるけど精度は高いし消耗も少ない", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "くっ、まだ……まけ、ない!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "リンセは思い知る。能力だけじゃなく、空間を制御するという技術の知識においても、自分はまだヴェルには遠く及ばなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫、リンセも使えるようになるわ。ただ、それは今じゃないだけ。今のリンセじゃ鍛錬が足りないわ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ぐっ、うう!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "何度空間を割砕しても返される。何処に逃げても割断の力が追ってくる。\nそれでもリンセは諦めない、絶対に自分から戦いをやめない。\nこの覚悟だけが、唯一ヴェルに勝っていると信じているから。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まだ、まだ……まだぁ……", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "だからこれからの貴方の為にも、この技を見せるわ", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そう言って、ヴェルは鎌を振りながら踊るように空間に何かを描いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "次の一撃は掛け値なしの全力よ。今の私が出来る最高最大の一撃を見せてあげる!全力で避けなさい、じゃないと死ぬわよ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "!!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "リンセはヴェルが何をしているのか気がついたその瞬間、全身の力が抜けるのを感じた。\nあれは無理だ、あんなこと絶対に出来ない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "空間を削って魔法陣を……", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "そう。本来割り、砕き、断つ事そのものを攻撃手段とするはずの空間攻撃。しかしヴェルはその技術を使い、空間の断層によって巨大な魔法陣を形作っていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "断層陣……試作一号……起動!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そしてその魔法陣を目にした瞬間、耐えようのない恐怖がリンセを貫いた。この場にいたら死ぬと。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これが空間制御魔法の到達点よ!", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "そう言ってヴェルは自分が描いた魔法陣へと鎌を振り上げると、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "しっかりとその目に焼き付けなさい", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "躊躇わずに、その巨大な魔法陣を斬りつけた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "っ!!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "ヴェルの一撃により魔法陣は中央から斜めに割断され、今までと同じように景色がずれる。\nそれが元に戻った瞬間、凄まじい音と共に魔法陣が砕け、周囲が光に包まれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まさか、そんな……空間が戻る時のエネルギーを、全部魔力に転化して……", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "空間は破壊されると凄まじい力で元に戻ろうとする。その際にその力は爆発という形で現れる。\nしかし、あの魔法陣はその爆発力を全て魔力に転化しているのだ。\n単純な爆発現象であの威力だ、あれを束ねて指向性を持たせて解放したらどうなるか……答えは単純。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひっ、きゃああああ!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "巨大な魔力の奔流となり、飲み込んだあらゆるものを消滅させる威力となる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これ、作ったはいいけど、威力高すぎて使いどころなかったのよね。良かったわ、試す機会ができて", "speaker": "ヴェル"}, {"utterance": "ノートとの戦いでも、使いどころを狙ってはいた。これなら、ノートの防御魔法すらも間違いなく粉砕できると。\nけれども、さすがノートと言うべきだろう。最後まで、使う隙すら与えてもらえなかった。\nだから、これが本当の初お披露目。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃああああああああああ!!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "リンセは命からがらこの一撃を回避したものの、その余波だけでボロ切れのように宙を舞った。\nちなみに余談だが、この一撃はその後も威力を全く失わずに直進を続け、あやうく世界の壁を突き破りそうになったという。\n以後、この技の使用の一切が禁止になったのは言うまでもない。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["リンセ", "ヴェル"], "product_name": "07_Endless Dungeon", "file_name": "031801_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "んっ……", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "想像以上に細かったその身体を抱きしめながら、俺は右手でそっと胸を揉む。同時に、リンセの口から小さな喘ぎがこぼれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その、これ以上だと本当に止められないから……いいんだな?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はいっ。お父さまのお好きに、ど、どうぞ……", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "本当に最後の確認。俺も男として、これ以上進んだらもう抑えることはできそうにない。けれどリンセは、俺を拒むことなく、ただその身体を差し出し続ける。\n緊張と不安とで全身を強ばらせながら、それでも拒否の意思だけは、絶対に見せようとしない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "どうぞって言うわりには、リンセ、緊張でガチガチだけどな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "イ、イヤなわけじゃあ絶対にありませんからっ。た、ただその……どうしたらいいのか、わ、分からなくて……", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "真っ赤になりながら、ただ必死なリンセ。そんな姿がたまらなく可愛く感じる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "素直に感じてくれればいいよ。たとえば、この胸とか……どうだ?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺はできるだけ優しく囁くと、もう一度、その胸を揉んだ。今度はさっきよりも優しく、そっとまさぐるように。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……な、なんだか電気みたいな……", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "俺の手の動きに合わせるように、リンセは身じろぎ、気持ちよさそうに小さな声をこぼした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぁ……ふ、不思議な感じが、して……", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "決して小さくはない柔らかな感触が、服の布地越しに俺の手に伝わってくる。ゆっくりと動かす手に合わせて、それは自在に形を変えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん。リンセの身体が俺を感じてくれてるんだよ。だから、もっと力を抜いて", "speaker": "姫"}, {"utterance": "む、難しいですけど、やってみます……", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "それでも、中々緊張はほぐれない。まあ当然だろう。女の子にとって、一生に一度しかない初めて。それを、ここで捧げようとしているんだから。\nけれど、そういう時だからこそ、出来るだけ気持ち良くなってほしいと思う。俺はリンセの心を解きほぐすように、その胸の膨らみを愛撫し続けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、ああ……な、なんだか気持ちいい、です……んっ……", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "それじゃあ、これ、脱がせるよ。そのために、せっかく直してくれたんだしな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そして、少し力が緩み始めた頃を見計らい、あえて言葉にする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はい、ど、どうぞ……", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "そんな俺の言葉への返答を待ってから、俺はそっとリンセの戦闘服を脱がせていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あう……", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "脱がされた服の下から、やはり白一色のインナーが姿を見せる。\n思った以上に飾り気の少ない質素な下着。戦闘服の下だったことを考えれば当然なのかもしれない。\nけれど、そんな下着を月明かりの下にさらけ出し、リンセは羞恥に顔をより赤く染めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、なんだか、これはとっても危険です……脱がされるっていう行為が、こんなに恥ずかしいだなんて……\nやっぱり、もう少し勝負的な下着をつけてくるべきでした……", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "この状況で出てきたその感想に、俺は思わず苦笑する。これはこれで、リンセの清楚さを表してていいんじゃないだろうか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうか?リンセらしくて可愛いけどなあ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そう言って俺は、リンセの首筋へと顔を埋めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……リンセ、いい匂いする……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "リンセは、化粧のようなものはほとんどしていない。だからそういった不快なものじゃない、リンセの香り。髪から漂う淡い柑橘系の香りと、リンセの身体の甘い匂い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃっ……あ、あの、私ヴェル母さまと戦った後なので、その、汗臭いかとぉ……", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "そんな俺の行為に、リンセは身体を身じろがせる。けれど俺は、構うことなくその首筋を堪能し続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "全然平気だよ。むしろ甘い匂いだ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そうして、胸をまさぐっていた手で、今度は下着の上から固い先端を探すと、きゅっとつまみ上げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んあぁっ……お、お父さま……指が……あ……\nきゅうっ!あ、乳首は、弱くて……", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "胸からの刺激に、リンセのその身体が小さく震える。そして可愛らしい喘ぎをこぼし始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "直接、いいか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "お望みでしたら……ど、どうぞ……", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "俺の質問に、恥ずかしそうに答えるリンセ。ここからが行為の本番だということを察しているんだろう。\n俺は、下着の胸を覆っているその部分をズリ下ろした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、は……んんっ!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "綺麗な形の胸が二つ、そのすべてをさらけ出す。直接震える乳房は温かく、そして柔らかい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お父さまの、指、あ、あったかいです……ん、ああっ", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "優しく、けれど大きく手を動かして、その柔らかさと張りのある弾力を堪能する。さっき摘まんだ時に分かったけれど、その乳首はすでにツンと固く尖っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "リンセの身体こそ……あったかくて、柔らかい……ここは固いけど", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だから、乳房を揉みしだきながら、その尖塔を指の股で挟み、ちょっと強く刺激する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃうっ、ん、ああんっ!乳首、ほ、ほんとに弱く、て……!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "びくっ、と身体を震わせて、リンセが喘ぐ。甘さの含まれ始めたその声に、俺も興奮し始めていた。\n指を押し返してくる弾力を存分に楽しみながら、揉みしだき続ける。その声は大きさを増し、リンセは俺へと身体を預けてきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "胸だけで、こ、こんな……はぁ……ん、んんっ", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "それじゃあ、他の場所でも感じてみるか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "は、はいっ……お願い、します……", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "充分に感じ始めているリンセを促してみれば、リンセは少し苦しげに頷いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、こんな格好で、ですか……?", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "森の入り口にある樹へと両手をつかせ、足を開かせる。このまま脱がせればすべて見える格好。それに、リンセは首筋まで顔を真っ赤に染めていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺だって、リンセの恥ずかしいところ、じっくり見せてほしいからな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ショーツは既に濡れて、小さなシミができている。このまま、そのすべてを見たい。そんな期待を持ってとらせた格好だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いやかな?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "さすがに、初めての子にはちょっと辛いポーズかとも思ったが、リンセは懸命に羞恥をこらえ首を振った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、それだけは絶対にないですっ\nなので、ど、どうぞ好きに蹂躙を……", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "恥ずかしさに声を震わせるリンセ。俺は、少しでも気持ち良くなってもらうために、その身体をそっと愛撫し始める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふあ……そ、そこ、ぞくぞく、きて……", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "湿ったショーツの上から、リンセの秘裂の部分をそっとなぞった。同時に、心地よさげな喘ぎがこぼれてくる。\n女の子にとって一番恥ずかしい場所の愛撫。けれどリンセは、それを当然のように受け入れていた。\n快感と恥じらいとに歪むその表情に、俺も更に興奮していく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ここ、もう濡れてシミができてる……本当に胸、感じやすかったんだな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "言いながら、秘裂の上部へと指を動かし、一番敏感だろうその突起の部分の上でゆっくり回転させる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、そ、そこも、気持ちいい、です……\nう、あ……ああ……や、身体が震えてきちゃって……ち、力抜けて……", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "甘い嬌声と共に、その身体を震わせるリンセ。奥から蜜が湧き出し、ショーツのシミをより広げていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "凄いな……軽くいじってるだけでどんどん濡れてくる……もうこんなに", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それは、ショーツ越しでも指に絡んでくるほどの量だった。気持ちよさげに喘ぎつつ、俺の指を受け入れ続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、い、言わないで下さい……わたし、へ、変なんです……\nふぁ……ああんっ……こ、こんな風に、なっちゃう……んんっ……ですね……\n恥ずかしい、のに……あ……も、もっと触ってほし、い……", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "その身体を上気させながら、更に俺を求めてくるリンセ。俺も、もっとリンセの恥ずかしい姿を見たい。もっとこの子で興奮したい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "分かった……下着もこんなになっちゃってるし、そろそろ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺はそんな自分の気持ちを受け入れ、リンセのショーツをズリ下ろす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひゃあぁっ!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "誰にも見せたことのない、見られたことのないリンセの性器。それが今、ハッキリと俺の目の前にあった。\n淡い銀色の草原で守られたその秘裂は、本当に綺麗な縦筋になっている。\n俺はそれを、そっと左右に開いた。中から蜜がトロッと垂れ、そして淡いピンク色の肉壁が姿を見せる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん……リンセの、凄い綺麗だ。薄桃色で……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "や、やあ!やあああ!説明は無しでお願いしますっ。こ、これ、思ってた以上に恥ずかしくて!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "悲鳴のように大慌てになるリンセ。女の子にとっての一番恥ずかしい場所だ、ある程度心の準備をしていても、それは恥ずかしくて当然だろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お父さまにならいつでもって思ってたのに、あ、あううっ!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "そんなリンセの姿に愛らしさを感じながら、俺はその秘裂からそっと手を離した。その唇が再び閉じ、リンセの奥を綺麗に隠す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも本当に綺麗だぞ……ヘアも薄いし、口もピッタリと閉じてて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "こ、言葉責めはダメです、お父さまっ。は、恥ずかしすぎますっ", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "そんなリンセの反応が可愛くて、どうしても少しいじめてしまいたくなる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、感じてるみたいだな。凄い濡れてきてる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺はそう囁きながら、秘裂の中へと指を埋めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んああっ!!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "同時に、リンセが今まで以上に大きく喘ぐ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ひ、んんっ!ぞ、ぞくぞくが、とまりません!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "そこは既に熱く火照り、リンセからこぼれた蜜で濡れそぼっていた。その中を、指で前後にしごいてやる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん……どんどん溢れてきてて……ほら、くちゅくちゅって音するくらいに……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ぴちゃぴちゃと淫靡な水音と共に、蜜が足を伝って垂れていく。そして、俺の指の動きに応えるように、リンセも可愛く鳴いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んきゅっ、あ、あふ……い、いやらしい音、しますっ。あ、あ、ああっ", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "そうして、再びそこを左右に大きく開く。リンセの恥ずかしい穴がすべて丸見えだった。\nその中の一つ、俺がこれから自分を挿入させようとしているそこは、純血の証でしっかりと守られていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん……リンセの初めての証がよく見える……キュッて閉じてて……自分でしたことも?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そ、そこはお父さま専用ですっ……さ、触ったことも……んああ!!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "尋ねながら、その周辺を焦らすように撫でれば、リンセは背を仰け反らせて嬌声をあげた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "せっかくだしな、リンセの綺麗な身体、全部見せて欲しい", "speaker": "姫"}, {"utterance": "この身体を見せてもらうのに、邪魔なものはいらない。俺はそう判断すると、リンセの答えも聞かず、一気に剥ぎ取った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわ……本当に綺麗な肌だな……白くて、透き通ってるみたいだ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "銀色の月明かりに映える白い肌。それは滑らかで、まるで白磁の陶器を思い出す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だって、お父さまに見せるもの、ですから……ずっと綺麗に磨いて……\nケガしても、すぐに治癒魔法とケアを……", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "その努力が、あくまでも俺のためだということに本心から嬉しくなる。\nこの綺麗な身体が俺だけのものだということ。それを喜ばない男はいないだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん……その努力の成果がちゃんと出てる。こうして撫でても滑らかで……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それに感謝するように、俺はそっと背中を撫でる。そのまま腕からお腹、そして太ももと全身を味わっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふあぁっ……あ。あふ……身体が震え、て……\nや、あ、な、何か変な気持ちが……上ってきちゃう……っ", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "それだけでも、リンセは気持ちよさげに喘いだ。その身体を震わせながら、全身で俺を受け入れるように、ただ甘く喘いでいく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "も、もっと……お父さま、もっとお願い、します……ひゃうっ!\nた、多分ですけど……わたし、ひ、あう……きもち、いいです……んああっ", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "すっかり興奮した様子のリンセに、俺も自分を抑えられない。この身体をもっともっと攻めたくてたまらない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "分かった……それじゃあ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は、その秘所へと、そっと口を近づけていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やあっ!そ、そこはちがっ!き、きたない、です!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "蜜まみれになっているその場所を、舌で嘗め回す。甘いリンセの蜜を存分に楽しみながら、その秘肉を徹底的に刺激していく。\nそして、すっかり膨張したその豆のような部分を、指できゅっと摘まんでみた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひぐ、ん、んああっ!そ、それ摘ままないでっ!あああっ!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "その身体を仰け反らせ、大きく喘ぐリンセ。秘所からこぼれる蜜はその量を増し、ポタポタと舌へと落ちてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "綺麗な突起だなぁ……こんなにぷっくりして……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ふぁ、あ、あぐ……それ、だめ……感じすぎ、て……ああん!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "それを包皮の中から取りだし、優しく撫でてやれば、リンセはただ激しく声をあげた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "奥の方からポタポタ垂れてきてる……リンセ、濡れやすいのかな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "わ、わかりま、せん……でも、あ、あぐ……きゅうっ!!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "人差し指で、初めてのその穴を撫で回す。リンセは切なげに鳴きながら、ただ蜜を溢れさせていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひ、ひぐ……んああっ……お、お父さまの指……だ、だめ、わたしもう……\nお、おねがいします……お父さまを……ください……!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "もう耐えきれない。そんなリンセの言葉に俺も頷く。俺ももう限界だ。ズボンの中のそれは、はち切れそうなくらいに怒張している。\n俺は、リンセを奪うために、それを取り出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふふ……ついに、です。ついに、お父さまに……", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "すっかり準備の出来たそこを俺にさらけ出しながら、リンセが期待に満ちた笑顔を俺へと向ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その、本当にいいんだな?まあ、ここでやっぱりダメって言われても、もう無理だけど……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "もし、やっぱり怖いです、と今言われたとしても、俺は自分を抑えられる自信がない。恐らくは、このまま最後まで行ってしまうだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はい……お父さまが来てくれる……そう思うだけで、その……もっとたくさん濡れてきちゃってます……", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "そしてリンセも、俺を拒否することはなかった。むしろ早くしてほしいとお尻を振って俺を待つ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん、本当に凄いな……ポタポタ垂れてきて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ですから、お願いします。一気に私の中に……\nいつかきっとって、ずっと願ってました……", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "未来の娘、という関係を忘れて、今だけは男と女の関係になろう。俺はそんな覚悟のもと、自分をそっとあてがった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……いくぞ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そして、リンセの中へと腰を突き出していく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、くうっ!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "ぶつ、ぶつ、といった感触と共に、リンセの中へと入っていく。そこは既にできあがっており、熱くキツイ。\nこうして少しずつでも前へと進んでいく度に、電流のような刺激が俺の脳髄へと届く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うく……やっぱり、きつい……っ。大丈夫か、リンセ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "へ、平気、です。痛いのは覚悟してましたから……", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "そしてリンセは、そんな俺を辛そうに、けれど嫌がることなく受け入れていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "で、でも、お父さまの固いものが……お腹の中、入ってきて……\nうぐ……んっ……お父さまのが、分かります……ど、どうですか、私の中……", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "みちみち、っと、閉じていた秘肉を強引に押し広げながら埋もれていく俺。熱いリンセのヒダが、俺を迎え入れるように包み込む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "凄いあったかくて……気持ちいいよ……\nギュウギュウ締め付けてきて……搾り取られそうだ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "やがて、俺のすべてがリンセに包み込まれる。動いてもいないのに、リンセの身体が勝手に蠢き、俺からすべてを搾りだそうとしていた。\n処女特有の固さはあるものの、この締め付けは気持ちよすぎる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "リンセの方は辛いんじゃないのか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そんな俺の分かりきった質問に、けれどリンセは笑ってくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えへ……もちろん大丈夫ですよ……こんなのへっちゃら、です……", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "まるで痛みなんかないかのように、本当に嬉しそうに笑ってくれる。ここまで俺を慕ってくれていた。その事実が、本心から嬉しい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お父さまが、奪ってくれたんですよ……それを痛がってなんて、いられません……\nむしろ、喜びでいっぱい、です\nどうぞ、お父さま。動かないのも、辛いですよね……", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "そうして、俺を笑顔で促してくれる。俺はその笑顔を受け入れると、そっと腰を動かし始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ……それじゃあ、ゆっくり……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ん、くうっ……あ、ああっ……", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "喜びと痛みと快感と、そのすべてが含まれたような声で、リンセが喘ぐ。\nできるだけゆっくりと動かし、リンセの負担を軽くしようとはするものの、正直まずい。リンセの体内のすべてが俺を刺激し、とてもじゃないけれど長持ちしそうにない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふ、不思議です……痛い、のに……気持ちよくて……\nお父さまがくれる、す、すべての刺激が……きゃうっ……ん、んああ!き、気持ちよくってっ", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "けれど、そんな俺の動きにリンセは素直に感じてくれていた。お腹の中を俺に肉棒で蹂躙されながら、ただ喘ぎ、蜜をこぼしていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ど、どうですか、おとうさまっ……き、気持ち良くなってくれて、ますかっ", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "あ、ああ……本当に凄い締め付けで……気を抜いたら、まずいくらいだ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その気持ちよさから自然と速まりそうになる腰の動きを必死に抑える。けれど、とてもじゃないけれど抑えきれない。\n無数のヒダが俺を別々に刺激し、快感に浸らせていく。ゾクゾクとした刺激が、背中を通って頭を痺れさせていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、く……ちょっと動かすだけ、で、キュウキュウ締め付けてくるっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その気持ちよさを味わっていたくて、俺はとにかくリンセの中を動いた。ただ腰を動かして、この快感に浸っていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "よ、よかった……ん!あ、はあっ!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "そして、そんな俺の動きに、リンセも高く鳴く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふあ、あ、そ、そこ……感じ過ぎちゃ、う……!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "結合部から蜜を溢れさせながら、リンセが喘ぐ。甘い嬌声とぐちゅぐちゅといやらしい水音とが響き合い、俺達をより興奮させていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひぐ、あ、ああ……ぞ、ゾクゾクきて……や、やあっ\nだ、だめ、ですお父さま!そ、そこコツコツって……ひ、んああ!こ、声出ちゃう!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "奥の壁を強く叩くように肉棒で打ち付け、その刺激を楽しむ。その度にリンセが背中を反らせ、大きく喘ぐ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お腹の奥、響いて!んきゅうっ!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "くっ……奥の方挿すと、蜜が凄い溢れて……あぐ……う……気持ちよくて、腰が自然と速まってく……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "固かったリンセの秘洞が少しずつほぐれ、俺に吸い付いてくる。それが腰の動きに合わせて俺をより痺れさせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……少しずつだけどほぐれてきてて……吸い付いてくるみたい、だ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は、その快感が欲しくて、更に速く腰を動かす。限界はもう目の前に見えていた。頭の奥が痺れて、もう何も考えられない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あ、ああ!そこ、コシコシされちゃう、と……んああ!\nい、いいです、おとうさま……は、初めてなのに、こんなに気持ち良くて……あ、あふっ", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "ただパンパンと腰を打ち付ける音と、くちゅくちゅとこぼれる水音、そして何よりも高く響くリンセの嬌声。それだけを感じて、腰を動かす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お腹のおく、から……ぞくぞくってきて……な、なにかが上ってきそうで……\nひ、ぐ、んああああっ……あ、は、はぐ……んん!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "あ、ああ……俺も、もう……根元にまできてて……っ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "もう無理だ。既に根元まできているその欲望を、俺はこらえられそうにない。\nリンセのこの熱い身体の中に、全力で解き放ちたい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、はいっ……なか、中に、一番奥におねがい、します!\nおとうさまの、を……おとうさまを、注いで、下さいっ……!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "そんなリンセの声に、ラストスパートとばかりに俺は腰を動かす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んぐ、あ、ふああっ!ひ、あ、ああん!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "い、いくぞ、リンセ……!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あ、はぁ……ん、ふあぁ……お、奥、つついて……んあ、あ、ああっ!\nあ!ああ!んあああ!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "そして、その一番深いところへと自分を突き出すと、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぐっ!で、出る!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "一気に放出させた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、ああああああああ!!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "同時に、リンセの体内がきゅうっ、と締まり、リンセが達する。その刺激の前に、俺はただドクドクと自分を注ぎ込んでいく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "く、うっ……し、締まって……うああっ!\n搾り取られる、みたいだ……!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "痙攣し、俺から限界まで搾り取ろうとするリンセの身体。それが心地よくて、俺は抜くことすら忘れていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……お父さまの、熱いのが……お、奥にたくさん……\nや、あ……きもちい、い……すごい……", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "そうして放たれ続ける俺の精液を、リンセは心地よさげに受け止め続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……お父さまの、あったかいです……", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "それからしばらくして、ようやく俺の放出は収まった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "リンセの中こそ……最後、こんなに締まるとか……凄い、出たぞ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "よかった……いっぱい、もらえました……", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "驚くくらいに出たそれを、ただ笑顔で受け止めるリンセ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こんなに気持ち良くしてもらえて……とっても素敵、です……", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "そんな嬉しそうな声に、俺はただ笑顔で応えるしかできなかった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "リンセ"], "product_name": "07_Endless Dungeon", "file_name": "031803h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ん~、風が気持ちいいです♪", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "こら、裸で何やってる。風邪引くぞ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "えへっ。ちょっとの間、この余韻を味わっていたかったんです\nだって、お父さまったら、一度どころかあんなに……うふふ、素敵でしたあ", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "さっきまでのことを思い出してか、顔を赤らめながらもニコニコと笑うリンセ。なんていうか、改まって言われると恥ずかしいものがあるな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まだ中にお父さまがいて下さる……そんな感じが残ってるんですよ。ずっと残ってくれてたらいいのになあ", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "いいから、服を着なさい。いくらなんでも全裸でこんな風に当たってたら、間違いなく風邪引くぞ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はーい", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "少し風に当たって満足したのか、リンセは素直に服を拾った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お待たせしました。寮に戻ったらお風呂入らないとですね。お父さまの証を洗い流さないといけないのは残念ですけど\nあ、お待たせするのもなんですし、どうせなら一緒に入っちゃいませんか。ここまでいってしまったら、お風呂の二回や三回どんとこい、です", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "匂いとか残っちゃってるだろうしなあ……まあ、ここまできたら確かに今さら、か", "speaker": "姫"}, {"utterance": "どうせリンセとは、既に一回一緒に入ってるんだし。\nでもまあ、その前にこれだけは聞いておかないとな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なあリンセ。お前は未来の剪定者なのか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はにゃっ!?", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "その反応だけで充分分かる。俺の考えは間違ってなかったらしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え、えっとそのぉ……", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "俺は、ニコの生い立ちだとか反応だとかから、ニコが可能性の世界の住人なんじゃないかって思ってた\n否定する材料も多かったんだけどな、とりあえずはそう決めつけることにしたんだよ。その場合、リンセがどの立ち位置になるのか……\n同じ時代からやってきたんだ。可能性の世界の住人。そのペア。対戦相手となる剪定者しかないよな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "リンセは、しばし視線を空中にさまよわせ、けれど決心したのか俺と正面から向き直った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "さすがお父さま、大正解です\n私とニコは、お互いの存在を賭けて、未来で争ってました", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "それは、どういう争いだったんだ?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "第五種族の未来、ですね。ニコが言うには、私、魔法によって母さまたちに宿った四人の命を合わせた結果生まれたんですけど、それってつまり試作品なんです\nバラバラな種族の生命。それを一つに結びつけた生命はあまりに強くて安定していません。生命そのものの繋がりが弱いらしいんですよね\nそこに子供を作ろうと他の人の遺伝子を受け入れると、繋がりが解けて子供の命と引き替えに死んじゃうんだそうです\nけれど、第五種族という存在はその子にちゃんと受け継がれて続いていく……そのちょっと先に、ニコがいるんです", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "子供を産まずにリンセが生き残るか、子供を産んで、リンセが死ぬ代わりにニコへと未来を繋ぐか……そういうことなのか", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ニコって、バカなんですよ。本当なら、素直に私が子供を産む未来へ導いて、自分の存在を守ればいいのに……ちょっと仲良くなりすぎちゃいまして\n気がついたらあの子、私が生き残る未来を守ろうとしてたんです。子供なんか産まなくていいって\nおかしな話ですよね。私を守ろうとするニコと、ニコを守ろうとする私。立場が逆転しちゃったんです\n私はニコを守りたかった。だけどニコはそれを許してくれなくて……だったらもう二人で生き残るしかないじゃないですか。なんといっても、お父さまの娘なんですから!", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "だけど、その扉は見つからず……それで過去に飛んできた、そういうわけか。その扉を見つけ出す方法を求めて", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はい。第四の扉を作り出してすべてを守ってみせたお父さま。そんなお父さまと一緒にいることで、その方法に少しでも近づけたらって", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "相談しろ、って言っても無理だな。過去を変えることになってしまう。俺が未来を変えるしかない……\nでも、だからといってなんでこんな強引な……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "……ニコが、私を守ろうとしてくれてます", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "ニコが?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はい。あの子は、私を守るために、未来をねじ曲げようとしてる……", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "甲冑騎士、か。\nなぜかは分からないけれど、皇女の対戦相手である可能性の世界の住人……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だから、私が、私の力で未来を変える必要があったんです。あの子に、大丈夫だって言ってあげる必要が", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "それが、なんで俺とその……肉体関係を結ぶ必要が……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "カミシアちゃんとミヤちゃんと相談したんです。どうすれば私は、死ぬことなくニコに命を繋げるかって\n私は、四つの命をお父さまの遺伝子で安定させてます。つまり、既に持っているお父さまの遺伝子なら……\nお父さまとの間に生まれる子供なら、私の命も問題なく大丈夫なはず!という結論に達しました。そのシミュレートも済んでます", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "そういうことか……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "今やっと分かった。だからこそリンセは俺を求めたし、俺にその理由付けをさせるために、ヴェルに挑む必要があった。\nこの子は、この子なりにずっと、大団円の扉を探し続けていたわけだ。その方法はともかくとして。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なるほど……このガムシャラに突き進むところ……やっと実感が湧いたよ。まさしく俺の娘だな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "えへ♪はい、お父さまの生き方、戦い方は、ぜ~んぶ母さまたちから聞いてますから", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "その屈託のない笑顔に、俺も苦笑を浮かべるしかできない。未来の俺とみんなは、本当にいい子を育てたらしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、良かったのか?結局お前は、自分を犠牲にしたんだぞ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "いえいえ、全然まったく犠牲になんてしてませんよ?むしろこんな私得な方法、どこのボーナスタイムだとびっくりしました\nだって私、元々お父さま以外の男の人とする気なんてなかったんですから。他の人とだなんて気持ち悪い\nいいですか、父親は、娘の初めてを奪う義務があるんですよ♪", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "いや、ないぞ!ないからなそんな義務!絶対にない!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その屈託のない笑顔に、俺は恐怖を感じるしかできない。未来の俺とみんなは、本当にとんでもない子を育てたらしい……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それで……皇女の対戦相手も、ニコなのか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "尋ねる俺に、けれどリンセは首を左右に振った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "分かりません。だけどあの子は、前に言ってました。私がこの時代に来たことで、世界が動いたって……\nだから、多分……", "speaker": "リンセ"}, {"utterance": "リンセを守るために、裏で何かを企んでる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "なんだろう、激しく嫌な予感がする。前にも一度抱いたことのある感じだ。あれは、いったいいつの……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "戻ろう。それでニコと話す必要があるな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それから寮へと戻った俺達は、けれどニコと会えなかった。\nニコは既に姿を消してしまっていたから……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["姫", "リンセ"], "product_name": "07_Endless Dungeon", "file_name": "031804_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "闇の帳の中に浮かぶ、巨大な城。眼前にそびえるその建物を、ニコは黙って見つめていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……今夜、でしょうね……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "誰にでもなく、ただ呟く。あえていうならそれは、自分に対する覚悟の確認。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……可能性の扉が、もう開きます。そうなれば、妹さまはもう選ぶだけ……\nだから、選ばせません。絶対にっ", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "その拳を強く握り、ニコは言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そのためならニコは……なんにでもなります\nそれが、他の誰の命と引き替えになっても……どれだけ恨まれても……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "そしてニコは、トリニティへと背中を向けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "どうかしたの、ニコ?こんな時間に外で待ち合わせとか\n姫にぃが探してたみたいだけど……まあ、内緒で、っていう話だったから、このことは言わないでおいたけど", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "既に寮生も全員が寝入ってるだろう時間。\n寮の前で待っていたニコに会うために、皇女は外へと出ていた。\n話があるからと姫がニコを探していたのは知っている。そして見つからなかったことも。リンセが心配していたことも。\nだからこそ、今ここにニコがいることへの疑問はあった。とはいえ、友人を裏切りたくはない、というのも本心だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ありがとうございます。妹さまには、どうしても見てもらわないといけないものがあったので", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "あたしに?姫にぃにじゃないんだ", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "はい。主さまも関係はあるのですが、ここでは妹さまだけでお願いします", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "そう言って、ニコはそっと右手を挙げた。\n瞬間、世界からすべての音が消える。いや、ありとあらゆる生命の気配が消える。\n風も、匂いも、色すらも、二人の周囲から消え去っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え?こ、これって……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "その風景に、皇女は見覚えがあった。それはあの日、あの甲冑騎士に初めて襲われた日、自分があの世界へと紛れ込んだ時に見たもの。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まさか……やっぱり、ニコ、なの?", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "ニコが可能性の世界の住人じゃないか、という予想は姫から聞いていた。けれど、ニコが自分を襲う理由は見つからない。なによりも、友人だ。\nだからこそ、あえて外していた、違う、と決めつけていた可能性。\nけれども、今目の前の光景は、決定的な真実だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これから、未来の剪定が始まります\n今回の扉は二つ。あなたは、その可能性を見て、経験し、選ばないといけません……本来ならば", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "未来の扉。その中には、これから進む未来がある。剪定者は、その未来を自ら体験し、そしてその中から現実となる未来を選ばなければならない。\nいうなれば、未来の扉とは、未来の選択肢。そして、剪定者とその対戦相手は、この未来に対するある程度の干渉を許される。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ですが……今回は選ばせない\nまずは見てきて下さい。一つ目の未来を。あなたが、何かを失う世界です", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "ま、待ってよ。結局、何が目的なの?ニコはいったいどうしたいわけ?", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "……ニコは守りたいだけです。この、世界という名の凶悪な運命から、あの子を……", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "その言葉と共に、皇女の背後に二枚の扉が浮かび上がった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "妹さまが、この可能性の世界でニコと会っていたことは、またこの場所に戻ってくるまで忘れます\nだから、安心していつも通りの生活を続けて下さい", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "そして、そのうちの一つがゆっくりと開いていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……みなさんが、あの子を大切にしてくれることを願ってます", "speaker": "ニコ"}, {"utterance": "な、何よそれ!いったい何なの……!?", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "白く変わっていく視界の中で、ニコは確かに笑っていた。ただ優しげに、笑っていた……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["皇女", "ニコ"], "product_name": "07_Endless Dungeon", "file_name": "031805_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ニコは疲労で、リンセは泣き疲れてどっちも爆睡、か。また、らしいといえばらしいけれども", "speaker": "姫"}, {"utterance": "一緒のベッドで、抱き合うみたいに眠ってたよ。ほんと、家族なんだね、二人は\nだけど、本当に良かった。そんな二人が、別れたりしないですんで……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "夜。昼間の騒ぎが嘘のように、今日の夜は静かだった。\n俺と皇女の二人しかいない室内。これからのある用事のため、紅には部屋を空けてもらっている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……なあ、本気なのか?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "うん、何が?って、まあ一つしかないよね、この状況でその質問\n姫にぃはさ、あの二人の仲を引き裂きたいの?", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "そんなわけあるか", "speaker": "姫"}, {"utterance": "だったら、悩む必要もないじゃない\nあたしが姫にぃと関係を持って、そっちの可能性への扉を開く。そしたら、その扉を選んで終了、でしょ。この剪定者ゲーム", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "確かにそうなんだけれども、その、やっぱりな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "リンセが生まれる道を作るにはそれしかないとはいえ、兄妹という関係で、本当にいいのかと何度でも考えてしまう。\n特に、男と違って女には失うものがあるだけに。\nけれど、そんな俺の不安なんて問題外、というように皇女は笑っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それにね、あたしのお兄ちゃんが姫にぃじゃなかったら、絶対に無理だったと思う\n姫にぃだから、なんだよ。姫にぃに、もらってほしいから……それとも、あたしじゃ不服?", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "不服じゃないから悩んでるんだよ……その、身内の贔屓目を差し引いても、お前は結構美人だと思うし……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "よし、だったらいいじゃない\n言っておきますが、恥ずかしいのはあたしの方だからね。姫にぃに、その……全部見せたげるんだから", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "そう言う表情には、確かに後悔なんて微塵もない。これ以上は、皇女を悩ませるだけか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうだ。一応聞いておくけど、姫にぃ、そこそこ経験あるんだよね……?", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "あー、まあ、一応はな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あたし、ちゃんと初めてだから、優しくお願いね", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "ちょっと恥ずかしそうに笑って、皇女はベッドの上へと横になった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["皇女", "姫"], "product_name": "07_Endless Dungeon", "file_name": "040007_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "あは……な、なんだか変な感じだね……まさか姫にぃとこんな……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "皇女はただまっすぐに俺を見上げながら、ちょっと照れくさそうに微笑んだ。\n今まで、妹としてしか見ていなかった少女。けれど、初めて女として見る表情に、俺は思わずドギマギしてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それは俺のセリフだぞ。その……本当にいいんだな?間違いなく俺達は血の繋がった……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "はい、そこまで。言ったよね、あたしのブラコンなめんな、って", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "本当に最後の抵抗。尋ねる俺に、けれど皇女はあっさりと、それが当たり前というように最後まで言わせてもくれず返答する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まあ、二人の愛を燃え上がらせるスパイスみたいなもの……でいいんじゃない?その背徳、って言葉", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "リンセといい皇女といい、俺の周囲の女性達は、なんでこんなにもサッパリしてるんだろうなあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だからまあ……うん、お願いします\nお兄ちゃんとなら、絶対後悔しないから", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "あくまでも笑顔のままで、そう言い切る皇女。これはもう認めるしかない。俺の負けだ。\n確かに、本来ならあってはいけないことなんだろうけれど……だけどそれが必要で、そしてそれを心から望んでくれるというなら……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……分かったよ。お前がそう言うなら、俺も覚悟を決める", "speaker": "姫"}, {"utterance": "なんといってもこれは、皇女とリンセとニコの、未来を背負う行為なんだから。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、いかがでしょうか", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "大きく左右に開いたチュニックの下から、下着姿の皇女が姿を見せる。それほど派手さのない下着は皇女らしく、その身体によく似合っていた。\n皇女は恥ずかしそうに微笑んだままで尋ねてくるが、一言で言えば、綺麗、だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめんね……その、あんまりすごい下着持ってなくって。できるだけ頑張って選んだんだけど、やっぱり子供っぽいかなあ……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "細身の、けれど確かに女の子をした身体。そして、それを包み込む清楚な下着。その姿に文句なんて言えるはずがない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "むしろこれくらいのがお前には似合ってるよ\nこれでとんでもない大人な下着が出てきた方が驚いて萎える", "speaker": "姫"}, {"utterance": "なんか、子供っぽいって言われたような気もするけど……まあいいかな。少なくとも気に入ってもらえたってことだもんね", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "本心からの俺の言葉に皇女は楽しげに笑って答える。そして、その全身から力を抜いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あんまりスタイルよくないけど、いいよ、触っても……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "それじゃあ、お言葉に甘えて", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そんな皇女の想いを受け止めながら、俺は眼下の身体へとそっと手を伸ばした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "その胸の膨らみへと手が触れた瞬間、皇女はその身体をぴくん、と反応させ、小さく声をこぼした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、なんか、ビリッてきた。ちょっとだけど……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "初々しいその反応。恐らくは自分で触れたこともほとんどないだろう。だからこそ、その感覚に少し驚いている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "強かったか?なんならもう少し弱く……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "へ、平気ですっ。そのまま、どうぞ……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "ちょっと不安げながらもそう言ってくる皇女に、俺はそっと手を動かし始める。\n大きい、とは言えないもののちゃんと膨らんでいる二つの丘。それを優しく撫でるように揉んでいく。\n手のひらいっぱいに広がる柔らかさ。その感触を味わいながら、胸全体を揉みしだく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……う、く……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "恥ずかしいのか、懸命に声を押し殺す皇女。無理に抑え込むなんて、正直勿体ない。俺は下着越しの胸の感触を楽しみながら、促してやる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "声に出してもいいぞ……そんなに一生懸命ガマンしなくても……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "が、ガマンなんてしてません……んうっ!", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "本当に強がりだな、お前は。でもまあ、俺としてはぜひとも感じてもらいたいので……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それでも必死に強がる皇女に呆れつつ、ちょっと強引にそのブラへと手を持っていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え?あ、きゃあっ", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "そして、一気にズリ上げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "も、もう姫にぃ……こんな無理やり……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "滑らかな膨らみが取り出され、皇女の身体の上で小さく揺れる。その柔らかそうな質感は、見ているだけでまた触れたくなってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "悪い。どうしても見たかったんでさ……綺麗な胸してるな、お前", "speaker": "姫"}, {"utterance": "え、えへへ……その、あんまおっきくないけど……\n紅さんとか、ノートさんとかと比べるのはナシだからねっ", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "さすがに、ノートも紅も関係なく、これを他の誰かと比べる気はない。あくまでも皇女の胸として、俺はこの膨らみを楽しんでいる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "誰とも比べないよ。比べるとしたら、子供の頃のお前とだな\n一緒に風呂入ってた時は、あんなにぺたんこだったのに……いつの間にか、ちゃんと女になってるんだからなあ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "二年前に家を出た時も、まだぺたんこだったイメージなんだけども……本当に、女になっちゃったんだな。俺の妹としてでなく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "姫にぃだって、そうなんでしょ。昔はその……かわいかったよね、ゾウさんみたいで", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "さあ、どうだかなあ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そんな皇女の追求を俺はごまかしながら、再び胸へと手を伸ばす。今度はブラ越しなんかじゃなく、直接触るために。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んあっ……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "この感覚にも少しは慣れただろう。俺はさっきよりもちょっとだけ強く、そして激しく胸を揉みしだく。\n柔らかさと弾力とがバランスを取り合い、俺の手に心地よい圧力を返してきた。俺はその感触を味わい続けるために、その膨らみを攻め続ける。\nそして、その動きに耐えきれなくなったのか、その唇から甘い鳴き声が漏れ始めた。もうガマンもできないらしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ず、ずるい、よ……こんなごまかし……ふあぁっ", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "やっぱり、直接の方がいいな……さっきより全然柔らかい……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "膨らみの中へと指がめり込んでいく感触。直接伝わる快感と体温を存分に楽しみながら、その中央に色づいている乳首を指先でいじる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ……や、乳首、だめ……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "その身体が小さく震え、気持ちよさげな声で喘ぐ皇女。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うん……さっきより、き、気持ちいい、よ……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "甘い声と共に、その乳首がツン、と立ってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほら、先端もこんなに尖ってきて……んむ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "それを軽く唇で噛んでやると、皇女が大きく天井を仰いだ。そのまま舌で愛撫すれば、ただ感じている嬌声が響く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひゃうっ、や、あ、な、嘗めちゃ、だめぇっ", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "その声を心地よく聞きながら、皇女の胸を攻め続ける。指と舌とでいじる度に、その嬌声は甘さを増し、やがてショーツにシミを浮かべていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ちゃんと感じてるんだな……濡れてきてる……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "濡れ始めたその場所に視線を送りながら、そっと指で触れてみる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、や、だめ……それは生理的なもので……んあぁっ!", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "じっとりと湿ったその場所に指を押し付けながら、ゆっくりと前後に動かした。それだけで皇女は身体を震わせ、大きく喘ぐ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あたしがいやらしいわけじゃ、ない……はぁ、んだから……ああんっ", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "分かってるよ。俺だってその……もうなってきてるしな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "こういう行為をすれば、互いに感じるのは当然だ。俺だって、ズボンの中はしっかりと興奮してしまっている。\nだからこそ、ここまでなった皇女をもっと感じさせたい。もっと感じたいと思う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぁ、あ……や、き、気持ちいい、のかなこれ……んく、あ、ああんっ", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "秘裂に沿って指を動かし続ければ、いつしかその蜜は、下着越しに俺の指にまで絡んでいた。\nその身体は熱く火照り、女としての快感を得始めているのがよく分かる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だめ、だ……あ、あ……こ、声、でちゃっ……ん、ああっ", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "皇女はただ素直に俺の指を感じて、その蜜を増やしていった。自然とシミが広がり、下着を汚していく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "凄いな、どんどん広がってくる……脱がすぞ、皇女……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その光景に、俺もすっかりと興奮していた。この下着の下にある光景、皇女の恥ずかしいその場所に対する興味が止められない。\n俺はショーツに手をかけると、ゆっくりとズラしていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んんっ……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "その両目をぎゅっと閉じたまま、女の子としての自分を見られる羞恥に耐える皇女。\nギリギリのところで止めてはいるけれど、あと少しでも下ろせば、皇女の一番恥ずかしい、見せてはいけない場所がさらけ出される。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、なんか、すごい罪悪感だな……妹の下着脱がすとか……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そのギリギリの光景に、俺は更に興奮を憶えていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ば、ばかぁ……そんな風に焦らされる方が恥ずかしいんだからっ\nひ、一思いにやってよぉ", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "そう抗議する皇女に、可愛さを感じる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、でもこうやって必死に恥じらいと戦ってる皇女も、ちょっと可愛いなあ、なんて思ってしまってるわけだ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "姫にぃのえっち……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "恥じらいに満ちたその声に俺は満足すると、今度こそ一気に、ショーツをズリ下ろした。\n淡い恥毛に守られるようにしながら、綺麗な縦筋がそこにはあった。濡れた恥毛が肌へと貼り付き、凄くいやらしい光景だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……皇女の、綺麗だな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "自然に出てしまったその言葉に、皇女は恥ずかしそうに笑ってごまかす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あはは……見られちゃってるね……あたしの一番えっちな場所……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "……見られてるだけで感じてるのか?なんかどんどん蜜が増してるんだけど……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ピッチリと閉じたその場所から、透明な蜜が滲みでてくる。皇女のその恥ずかしいはずの姿を、俺は凝視してしまっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うん……姫にぃがね、あたしの見てるって思ったら、なんだかドキドキが凄い激しくなって……\nちょっとこれ、やばいかも……うん、ここにきて確信しちゃった\nあたし、やっぱり姫にぃのこと、好きなんだって。男の人としてね、大好きだって……・", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "耳まで真っ赤になりながらの皇女の告白。こんな状況で言うのは少しルール違反だろう。俺の中にある皇女への気持ちから、完全にたがが外れてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ね、ねえ……これから、もちろんもっと凄いことしちゃうわけなんだけど……その前に、一ついいかな……\nあたしもその……姫にぃの、見たい……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "そんな皇女の希望に俺は頷くと、ベッドの上に腰を下ろした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、これがあの、ぞうさんですか……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "ズボンの中から、すっかり怒張した俺のものを取りだして、皇女が固まる。\n子供の頃に見せ合っていた頃とはまったく別ものになってしまったそれ。こんな状態のものを見るのは、当然初めてだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんか、すっごい物体に……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "それを、そっと握りしめながら、皇女が怯えるように凝視する。うん、さすがにこうも見られると少し恥ずかしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まあ、俺もその、興奮状態だからな……通常はもうちょっと違うんだけど……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "すっごい熱くて……固い、ね……こんなの、あたしに入るのかなあ……\nえっと、とりあえずこうすればいいんだっけ……?", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "皇女はしばし俺を眺めたのち、唐突に舌先で嘗め始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、む……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "んあっ、み、皇女?お前……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "濡れた舌先で嘗め上げられ、ゾクリとした快感が背筋を走る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だって、男の人ってこうされるの気持ちいいんでしょ……?\nあたしだけ気持ちいいのは、フェアじゃないし……で、でもなんか変な味だね……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "亀頭の部分を味わうかのように、ゆっくりと嘗め回していく皇女。そのたどたどしい動きが、今はかえって気持ちいい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "む、無理にそんなしなくても……う、ああっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その快感に、俺の下半身は如実に反応していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、なんかまたちょっとおっきくなった……?", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "皇女は驚きつつも、そのまま俺への愛撫を続けていく。俺のすべてを知ろうとしてるみたいにジックリと、円を描くみたいに舌を動かしていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あむ……ん、んく……うう……やっぱり変な味する……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "ちょっと眉根を寄せつつも、舌の動きは止まらない。その熱い快感に、俺は確実に昂ぶっていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、はぁ……無理、しないでいいからな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "でも、なんか負けたみたいで……ん、んん……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "その舌先が、俺の鈴口をチロチロと攻め始める。ゾクゾクと痺れるような刺激に、俺の中から先走りがこぼれ出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んはぁ……い、いっぱい出てきてる、ね……これが男の人の……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "皇女はそれすらも、嫌な顔せず嘗め取っていく。その舌の刺激に次々と滲み出す先走りの液と皇女の唾液とで、俺の肉棒はベタベタになっていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あむ、ん、んむ……も、もうべったべたに……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "その舌が、やがて先端から裏側の方へと回っていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、うぐっ!や、やばい、これ……凄い、きてる……っ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "裏筋に沿って蠢く舌に、俺は自然と声を荒らげていた。身体の奥底から大きな快感がこみ上げ、根元の方に何かが集まっていくのが分かる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、そう……そこのところを、下から……んああっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "うん……今気持ちよさそうな声、した……こう、だね……はむ……んん……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "そんな俺の反応が嬉しいのか、皇女は更に大きく動いていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……ん、んん……あたしも、なんか変な感じになってきちゃった……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "いつしかその行為に皇女自身が興奮してしまっていたのか、その顔は赤く上気していた。\nそうして、熱い吐息をこぼしながら、俺をそのまま味わっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んむ……んちゅ……こんな変な味なのに……姫にぃの味って思ったら……ん、あふ……\nも、もっと欲しい、かも……ん、むぅ……あ、あん……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "休むことなく与えられるその快感に、俺ももう限界だった。必死になって抑えてるこれを少しでも緩めれば、その瞬間、一気に吐き出されるだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "み、皇女っ……も、もう俺……無理だから、はなれ、て……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "さすがにもう抑えられそうにない。一生懸命に俺を愛撫し続ける皇女へと言うが、その舌の動きは少しも緩まらなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あぐ……う、ああっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "根元へと集まったそれは、もう決壊寸前だ。俺はどうにか堪えようとするものの、脳髄へと響く快感がそれを邪魔してくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、あむ……んむ……ちゅ……んく……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "そうして、再び鈴口へと差し入れられた舌の熱さに、俺の身体がびく、っと震える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、ああああっ!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "次の瞬間、溜まりに溜まっていたその欲望が、凄まじい勢いで放たれていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃあっ!!", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "抑えのなくなった精液は、そのまま皇女の顔へと噴き出していく。いきなりの熱い液体を顔にかけられ、皇女は驚きに顔をしかめた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え、な、なに?いきなり、こんなたくさん……\nあ、もしかしてこれが……うわ、あったかい……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "そしてそれの正体に思い至ったのか、感心するかのような声で、呟いていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うふ……なんか、いっぱいかかっちゃったね……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "その顔にかかった精液を拭いもせずに、皇女は笑っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こんな風にでちゃうんだ……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "自分が俺をイかせたということが嬉しくてたまらない、そんな笑顔で、まだ固いままのそれを愛おしそうに眺めている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……\nお前、本当に初めてか……?凄い、気持ち良くて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "もう、当たり前じゃない。見せるのも、見るのも初めて……全部、お兄ちゃんが持ってっちゃうんだからね。あたしの初めて", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "それで、あの気持ちよさとか、将来的に有望すぎて怖いな、ほんと……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だけど、すごいね……なんか、全然ちっちゃくならないよ?", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "つんつんと、興味深げに俺をつつきながら尋ねてくる皇女。それもまあ仕方ないだろう。これから皇女の中へと入っていく、その期待感が俺をずっと興奮させている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まあ、皇女の中に入るのを期待しちゃってるから、かなあ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そっかぁ……うん、いいよ。それじゃあ、お迎えしてあげるね", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "そんな俺の回答に、不安と期待、その両方が入り交じったような声で皇女は言った。\nカーディガンも脱ぎ身軽になると、皇女は再びベッドに横になった。\nその足を大きく開き、その恥ずかしい場所を俺へと見せつけてきている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あんまり見ないでね……やっぱり恥ずかしい……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "覚悟は決めていても初めてなんだ、やっぱり平気なはずもない。皇女は恥ずかしそうに俺を見上げていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、見るなっていうのもちょっと拷問かなあ……皇女の綺麗だし……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "濡れそぼったそこは少しのくすみもなく、ジッと見ていたくなるほどに綺麗でいやらしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "自分で、とかは?", "speaker": "姫"}, {"utterance": "ない、です……だって、初めてのが破れちゃったりしたら怖いし……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "やっぱりそうか。さっきまでの反応から恐らくそうだとは思っていたけれど。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なら、正真正銘、俺が初めてなんだな……ここに入るの", "speaker": "姫"}, {"utterance": "誰一人、見ることも触れることもしていない皇女にとっての秘密の場所。そこを、俺がこれから汚す。\nたった一人の妹を女にするんだという事実に、俺は背徳感と期待感と、その両方を抱いていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "さっきのあれ、が入るんだよね……大丈夫、かな……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "不安げに、そう呟く皇女。俺はその頭を撫でながら、できるだけ優しく言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "少し痛いかもしれないけど……ガマンしてくれな", "speaker": "姫"}, {"utterance": "う、うん……どうぞ……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "その顔に不安を浮かべたまま、けれど拒否することなく皇女は俺を求めた。俺は皇女に怒張したままの自分をあてがうと、そっと中へと埋めていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う……ぐ……ううっ!\nす、少しじゃない、よぉ、これ!", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "思った以上に皇女の入り口は固くて狭かった。みぢ、みぢ、と皇女の身体を強引に押し広げながら、少しずつ俺を進めていく。\n赤い純血の証が流れ、皇女は必死に痛みを堪えるが、その顔は苦痛に満ちていた。\nこのキツさ。ゆっくりいくよりも、一気に押し込んでしまった方がいいかもしれない。皇女も、痛みが長く続くよりは一瞬の方がいいだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ……思ったより、狭くて……い、一気にいくから……悪いっ", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺はそう判断すると、皇女の下半身をしっかりと押さえた。\nそして、強引に皇女の中へと肉棒を突き入れる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひぃっ!あ、あう……姫にぃの、ばかぁ……あ、あとで甘えるからねっ", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "一際大きな苦痛が、皇女の口から響き渡る。それでも皇女はその痛みを必死に耐えて、どうにか俺を受け入れてくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ……好きなだけこい……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "初めての証を引き裂いて、俺は皇女に包まれている。充分に濡れたそこは熱く、ジッとしているだけでも俺をゾクゾクさせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "皇女の中……もうトロトロだ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "俺は皇女の中へと埋もれたまま動かずに、その快感をじっくりと楽しむ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う……あ……だ、だめ、うごか、ないで……うあ、ああ……お腹の奥から、な、なにかきてる……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "が、皇女が呼吸をする度に秘洞がわずかに蠢き、俺を刺激した。同時に皇女も、俺に内側から刺激され、切なげに喘ぎ出す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "痛いのに……や、あ、なんか気持ち、いいよ……あ、あう……\nやん……む、むずむずってきて……ふあ、あ、ああっ……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "自然に蠢く皇女のヒダ。ただでさえ狭い秘洞に攻められているのに、この攻撃は厳しすぎる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お、おい、俺は動いてないのに、なんだ、これ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "常に擦り続けられているような快感が、肉棒から脳天へと送られていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "皇女のヒダがか、勝手に動いて……くうっ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "んぐ……あ、ああ……ひ、姫にぃ……いいよ動いて……気持ち良くて……も、もっと欲しい、の……っ", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "そして、皇女もその快感を堪えきれないのか、ただ俺を求め始める。\n痛さよりも気持ちよさが勝ってしまったのか、その声は切なげだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "分かった……けど、こんなきっついの、俺もそんなもたないからな……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "このままでいても多分長くはもたない。俺は、皇女の中をゆっくりと動き始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひぐ、あ、ああっ!", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "同時に、強い刺激が走ったのか、皇女が背中を反らすようにして大きく喘ぐ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ひぐ、ん、ああっ……お、お腹の中、すごい、よぉ!", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "蜜に濡れたその中を、俺は欲望のままに動いていく。熱く火照った無数のヒダが俺を締め上げ、動く度に俺を震えさせる。\n同時に皇女も、その体内を俺にこすられ、震えながら甘く喘いだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごりごり、ってこすられて……ひぃ、あ、ああんっ!\nやあっ!お、奥は、だめ!し、痺れちゃうっ!", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "ぐちゅ、ぐちゅ、と溢れる蜜がこぼれ、俺の動きをよりスムーズにし、速めていく。徐々にほぐれ始めたヒダは吸い付くように俺に絡み、快感が俺の意思を支配していく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くう!とろとろの皇女の肉が……か、絡みついてくるみたいで……\nやばい……凄い、気持ちいいっ!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "その気持ちよさ以外にはもう何も考えられない。ただ皇女の中を動き、シビれる快感に身を任せる。再びの射精感が奥底から湧き上がり、その根元を熱くする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひゃ、あ、ああ!あ、あたしも、気持ちいいよ、あ、姫にぃ!", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "俺の腰の動きに合わせ、喘ぎ、震える皇女。その胸が目の前で揺れ、俺の視界をも興奮させる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あぐ……な、なんかね、き、きそう、なの!もう、きちゃってるの!", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "同時に、全身を包む快感を堪えきれないのか、ただ激しく喘ぎ続ける。その嬌声に刺激され、俺は更に腰の動きを強めていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ、ああ!こ、こんなの知らない、よお!やだ、だめ、む、無理!", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "こつ、こつ、と奥の壁へとあたる度、皇女の嬌声が高くなる。下半身から湧き上がる快感に身を任せ、皇女は絶頂へと突き進んでいた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺も、もう!皇女!だ、出す、ぞ……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "そして俺も、もう何も考えられない。ただ皇女の中で解き放ちたい。達して、皇女を俺の欲望で汚したい。そんなことしか思い浮かばない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、はい、どうぞ!な、中で!\nあ、や、あぐ、んあ、あ、あ、ああっ、すごい……い、いいよ……あたし、もう!", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "俺を求める皇女の言葉を受けて、俺は一番奥まで腰を突き出す。同時に皇女の秘洞がぎゅう、っと締まり、その刺激を耐えることもできず、俺は自分を爆発させた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、ああああっ!!", "speaker": "姫"}, {"utterance": "自分の先端から、熱いものが一気に皇女へと流れ込んでいく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふああああああああぁぁぁぁっ!!", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "そして、同時に皇女も達する。背中を大きく弓なりに反らし、嬌声と共に全身を痙攣させていた。\nそれと共に、結合部の上にある小さな穴から、温かな液体が噴き出す。皇女の中から流れるそれは、俺の身体を濡らし、シーツまでも汚していった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お、お兄ちゃんのが、な、中に……あ……い、いっぱい……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "けれど、自分がそんなことをしてしまっている、という自覚がないのか、分からないほどに感じてしまっているのか、皇女は体内に放たれる俺を、ただ呆然と感じ続けている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "み、皇女?う、く……あの、な、お前今……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "え……?", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "俺に声をかけられ、皇女はぼんやりと俺を見る。\nそして、今自分がしてしまっている粗相に気がついた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あの……これは、だから……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "耳まで真っ赤に染めながら、泣きそうな顔で俺を見る皇女。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やぁ……力、はいらなくて……と、とめらんない、よぉ……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "イってしまった反動か、全身に力が入らず、どうにも止められないらしい。温かいその液体が、皇女から俺へと浴びせられ続けている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、なんで姫にぃにはこんなのばっかり見られちゃうの……\nお、お願い、見ないでください……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "これ以上ないほどの羞恥の表情。けれど、目で見るのをやめたとしても、その温かさとか音とかは消せないわけで……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その、見ないのはいいんだけど……温かいのがかけられ続けてて……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "あたし、緩くなんてないよ……ほ、本当に今が特別で……\n姫にぃが、あんなに突くからあっ", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "なんていうか、必死な皇女が本当に可愛いと思えてしまった……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その……申し訳ありません……すべて台無しにしまして……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "それから少しして、ようやく出し切ったのか、粗相はどうにか止まってくれた。皇女は俺と目を合わせないように、その視線を逸らしている。\nま、まあ、それも仕方ないか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ま、まあ、気持ち良かったってことでいいんじゃないかなあ……\nその……そういうことやっちゃった子、他にもいるし……", "speaker": "姫"}, {"utterance": "うう……あたしの初体験がぁ……", "speaker": "皇女"}, {"utterance": "どうにかフォローしようと奮闘する俺の言葉が聞こえているのかいないのか、皇女はただ羞恥に埋もれてしまっていた……。\n……決して忘れない初体験、ということでどうにか……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["皇女", "姫"], "product_name": "07_Endless Dungeon", "file_name": "040008h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "……ん~", "speaker": "和登"}, {"utterance": "俺はベッドからもぞもぞと這い出ると、思い切り伸びをする。うん、実にいい朝だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "っても、もう昼すぎだけどねぇ……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "時計を見ながら自分自身にツッコミを入れる。俺の言葉通り、部屋の時計は既に十二時半を過ぎていた。\nいや、昨日うかつにヤリ込み色の強いRPGを始めたのがまずかった。あれもこれもとクエストをクリアしている内に、気がつけば夜が明けかけていたのだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぁ~……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "しかし、起きたのが昼過ぎといっても焦る必要はまったくない。これが平日だったりしたのなら絶望に膝をつくところだが、幸い今日は日曜日だ。\nその上、明日の月曜は祝日なので、明日も休みだ。まあ、だからこそこれだけの無茶ができたわけだけど。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……トイレ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "俺はもう一度伸びをすると、回らない頭でそう呟いてトイレへと向かう。\nさすがにここで二度寝なぞしようものなら貴重な休日を寝て過ごすことになりそうなので、俺はトイレ後に顔を洗おうと決めて、のそのそと廊下を歩きトイレに向かった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え?", "speaker": "静音"}, {"utterance": "……は?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "目の前に広がる光景を、俺が正しく認識するのには相応の時間を要した。当然と言えば当然だろう。何せ完全に予想外の光景が眼前に広がっていたのだから。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "し、静音?なんでここに?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "あ、あれ?か、和登……?な、なんで?", "speaker": "静音"}, {"utterance": "体と脳みそがフリーズした状態のまま、間の抜けた質問を投げかけてしまう。静音も静音で俺と似たような状態なのか、同じような質問を返して来る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、なんでも何も、ここ俺んち、そして俺んちのトイレ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "何か大事な行為を置き去りにしたまま、求められるまま静音の質問に答える。そう、ここは紛れもない俺の家だ。そして、今日は一日俺しか家にいないはずである。\nだから、トイレに入る前にノックという行為を省略して開けてしまった事を、責められるいわれは無いと思うのだがどうだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、うん、でも……鍵、かけたのに……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "昨日鍵壊れた", "speaker": "和登"}, {"utterance": "再びの質問に簡素に答える。そう、家のトイレの鍵は昨日ものの見事にお亡くなりになり、現在は鍵をかけてもちゃんと閉まってくれないのだ。\nちなみに、今日業者を呼び、直して貰うつもりだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、そうなんだ……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "うん、そうなんだよ……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "静音の質問に機械的に答えるのもそろそろ限界だ。いくら寝起きといってもこんな光景を見させられれば目も覚める。\nそしてそれは。\n相手だって同様だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はうぅ!!", "speaker": "静音"}, {"utterance": "あかん……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "互いにほぼ同じタイミングで我に返る。そしてそれと同時に訪れたのは、同じタイミングでのパニックだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や!ちょっ!!み、みないでぇ!!", "speaker": "静音"}, {"utterance": "あ、いや!すまん!まさか入ってると思わなくて!つか、俺ってばなにやってんだ超ねぼけてた!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "言い訳とかいいからぁ!早くしめてぇ!!うっ、とまんないよぉ……!", "speaker": "静音"}, {"utterance": "は、はい!申し訳ありませんでしたあああ!!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "悲鳴にも似た静音の言葉に、慌てて扉を閉める。というか、寝ぼけてたにしてもボケすぎだろ俺。常識的に考えて、すぐさまこの行動をとるのが最善手だったはずなのに。\n俺は自分のうかつさを呪いながら、全速力でその場から待避した。もはや眠気も尿意もどこかに吹き飛んでしまった。それがいい事かどうかは判断が分かれるところだが。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……いい事かな?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "一瞬、先ほどのシーンが鮮明に蘇りそうになり、俺は慌てて頭を振って邪念を振り払うと、そのまま洗面所に飛び込んだ。\nやっぱり、顔を洗った方がよさそうだ……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["静音", "和登"], "product_name": "08_Impury", "file_name": "0250_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "家にいつものメンバーで集まった翌日。今日は祝日なので、前々から雅に頼まれていたある約束を果たす為に、俺は雅の家へとやって来ていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、開けるよ……?", "speaker": "雅"}, {"utterance": "…………", "speaker": "和登"}, {"utterance": "い、いい?本当に開けちゃうよ?", "speaker": "雅"}, {"utterance": "…………………", "speaker": "和登"}, {"utterance": "いくよ!いくよ!よーし開けちゃうよ!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "………………………", "speaker": "和登"}, {"utterance": "やっぱり、今度に……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "えーいじれったい!さっさとあけんかーい!!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "きゃーっ!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "今日買ってきたある物の箱の前で正座しながら、無意味やたらに気合を入れている雅に全力でツッコミをいれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まったく、携帯電話の箱開けるだけに、どれぐらい時間かける気なんだ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そう。今日は以前から雅に密かに頼まれていた、携帯電話の相談を受けるために伊吹邸にやって来たわけだ。\n雅は知っての通り、超がつく機械音痴だ。当然、携帯電話にも苦手意識を持っていて今まで所持していなかった。\nしかし今のご時世、携帯を持たないのは流石に不便だと学園に通っていて痛感したのか、雅自ら携帯電話を買いたいので選ぶのを手伝ってくれと相談してきたのだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あうっ……だって、初めてだから緊張しちゃって", "speaker": "雅"}, {"utterance": "まったくこの子は。今日び小学生だってスマートフォンとガラケーを二台持ちする時代ですよ?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "すまーとふぉん……から、けー?", "speaker": "雅"}, {"utterance": "うん、難しい言葉使って悪かった。とりあえず電源入れてがんばろうか", "speaker": "和登"}, {"utterance": "あ、はーい!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "本気で分からないと首を傾げる雅に頭を抱えつつ、俺は一つ一つ丁寧に操作方法を説明していった。\nのだが。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もうだめだー", "speaker": "雅"}, {"utterance": "はっや!まだ十分ちょっとしか経ってないぞ!?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "早くも頭から煙を吹き出して倒れる雅に、俺は全力でツッコミをいれることになった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だってボタンが多すぎてどれがどれだかわからないよ……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "いや、それボタンめっさ少ない方だから、らくらく携帯だから", "speaker": "和登"}, {"utterance": "雅にどの携帯がいいのか相談された時、俺は当然ボタン数が少なく、ほとんど通話とメールの機能しかついてない機種を選んだ。\n正直な話、年頃の女の子に老人や子供向けの携帯を持たせるのは抵抗があったが、雅が最新携帯など使いこなせるわけがないのも分かっていたので、結局らくらく携帯となった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "むう、ボタンなんて三つか四つでいいのに", "speaker": "雅"}, {"utterance": "あらこの子、普段どうやって電話かけてるのかしら", "speaker": "和登"}, {"utterance": "今主流のスマートフォンなら、ある意味でボタンは三つか四つですむかもしれないが、間違い無く雅が言いたいのはそういうことではないだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "へ?だってダイヤル回せばいいから、ボタンなんていらないよ?", "speaker": "雅"}, {"utterance": "しまった。そういえば、この子ん家まだ骨董品級の黒電話使ってたー!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "この家は、今や完全に絶滅種となり果てたダイヤル式の黒電話を保有している数少ない家庭の一つだ。\nおやっさん曰く、何度も買い換えようとしたらしいが、雅と茨木姐さんにこれでいいと押し切られ、結局今も使い続けているらしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "少し休憩したらまたがんばるよ!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "このペースで休憩挟んだら、まともに使えるようになるにはいったい何日かかるやら……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "それじゃあ、もっとがんばれるように、気合入れて休憩しなきゃ", "speaker": "雅"}, {"utterance": "なんだか逆に疲れそうだな、それ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "むんと可愛らしく両拳を握り、無意味に気合を入れる雅に思わず苦笑する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いいの!とにかく、休憩!\nえいっ!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "うおっ!?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "何をするのかと思ったら、油断していた俺の膝にコロンと、いわゆる膝枕状態で寝転がった。\n雅の奴、相変わらずスキンシップが直接的というか、こちらの予想を軽く上回る行動を取ってくるな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えへへ……こうやってかずくんを補給することで、私のやる気は十倍になるのだ", "speaker": "雅"}, {"utterance": "ちょっと待て、これって俺がまったく休まらないんだが……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "というか補給って……。\nこの子は一体俺から何を吸収しようというのか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えー……だめ?", "speaker": "雅"}, {"utterance": "ちっくしょうあざといなー!いいに決まってるだろー!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "上目使いでこちらにお願いしてくる雅に、ほとんど無意識で返答してから、はっとなった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ありがとう、かずくん♪", "speaker": "雅"}, {"utterance": "本当に嬉しそうにお礼を言う雅を見て、甘え上手な奴だなと思う。\nまあ、こうして女の子を膝枕して悪くないと思ってしまう俺も、相当駄目な奴だと思うけど。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まったく、その代わり休憩終わったらちゃんとがんばれよ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "うん!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "結局俺は雅の可愛さに心折られ、休憩の間、膝を貸すことを約束してしまった。\nまあ、これで雅のやる気が出てくれるならいいかと、自分に言い訳をして。\nしかし、十分後。その判断が間違いであったことを思い知らされる事になる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……すぅ", "speaker": "雅"}, {"utterance": "……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "えへへ……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "……おい", "speaker": "和登"}, {"utterance": "すぅ……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "……おいこら", "speaker": "和登"}, {"utterance": "……かずく~ん", "speaker": "雅"}, {"utterance": "確かに休憩するとは言ってたが、まさかガチで熟睡モードに入るとは予想外です", "speaker": "和登"}, {"utterance": "膝の上でまったりした雅は、いつの間にかぐっすりと寝入ってしまい、俺は雅を膝に乗せた体勢のまま、動きを封じられてしまった。\n当然ながら、俺は雅を起こそうとするが、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……だめぇ?", "speaker": "雅"}, {"utterance": "この子寝言まであざといわ!?いいですとも!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "これである。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……えへへ~", "speaker": "雅"}, {"utterance": "こいつ、本当に寝てんだろうな……?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "あまりにも気持ちよさそうに眠る雅を起こす事を、俺の中の良心が邪魔をする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "すぅ……すぅ……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "結局俺は、雅を起こす事を諦めて、自立的に起きるのを待つ事にした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はあ……まあ時間はまだあるし、ゆっくりでいいか", "speaker": "和登"}, {"utterance": "どうせゆっくり教えないと覚えられそうにないしな。\nその代わり、起きたら地獄の特訓で、絶対に涙目にさせてやる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……でへへ", "speaker": "雅"}, {"utterance": "ゆっくりした結果がこれだよ!!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "気がつけば、状況が何一つ改善しないまま、空は茜色に染まっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……すぅ", "speaker": "雅"}, {"utterance": "熟睡モードはともかく、まさか数時間ガチで目を覚まさないとは予想外だった……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "一体どんだけ眠かったんだこの子は。さすがの俺もこれ以上は黙っていられないぞ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くっそ……今度こそ、叩き起こしてやる!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そう思って、雅の肩を揺すり強引に起こそうと手を伸ばした瞬間。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "かずく~ん、だいすきぃ~", "speaker": "雅"}, {"utterance": "あざとすぎる!でも悔しい、めっちゃかわいい!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "結局俺はこの日、ほぼ一日中雅の膝枕になるという、役得だが罰ゲームだか分からない状況のまま一日を終える事になった。\nちなみに携帯電話に関しては、翌日俺が召喚した鬼教官(静音)によるスパルタ授業によって、なんとか電話とメールの使い方を覚えさせる事に成功したことを補足しておく。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["雅", "和登"], "product_name": "08_Impury", "file_name": "0253_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "そうして始まった、美琴さんからの調査依頼から数日後。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん~……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "俺は一人屋上で、スマホ内のメモを見ながら渋い顔をしていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "美琴さんに安請け合いしたはいいけど……思った以上に厄介な事件だな、これ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "渋い顔をしている理由は単純で、少々例の事件の調査が難航しているからだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "正直ちょっと舐めてたな……思いの外複雑だぞ、この事件", "speaker": "和登"}, {"utterance": "最初は噂の広がり方から見て、ある程度本腰を入れて調査をすれば、すぐに犯人の当たりぐらいはつくと思っていた。\nしかし、世の中そう上手くはいかないもので、すでにかなりの範囲に広がってしまった噂を遡って発信源を特定するのは、予想以上の労力を要した。\nそれでも苦労して噂を遡るうちに、俺達はある可能性にたどり着いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "多分ネット内のどこかが発信源だとは思うんだけど……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "俺は改めて作成したメモを眺める。そこにはいくつかの証言から、発信源がネット内のあるHPの可能性があるというまとめが書かれていた。\nしかし、いくら探してもそのHPが見つからず、俺達の調査はそこで暗礁に乗り上げてしまったのだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん~、何か前提条件が間違ってるのかな……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "おや、先客がいたか", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "あれ?美琴さん?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "屋上に誰もいないことをいい事に、独り言を呟きながら状況整理していた俺に、思わぬ人物から声がかかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふふ、君も気分転換かな?", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "まあ、そんな所です、ちょっと例の調査が行き詰まっちゃって", "speaker": "和登"}, {"utterance": "なるほどな。それで頭を冷やしにきたわけか", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "君も、って事は美琴さんもですか?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ああ、そろそろ資料とにらめっこするのも飽きたのでな。少し外の空気を吸いに来た", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "俺の言葉に、美琴さんは苦笑しながら肩をすくめる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はは、なるほど。お疲れ様です", "speaker": "和登"}, {"utterance": "調査依頼の後、美琴さんは部室にもあまり顔を見せなかったが、どうやら生徒会の方が忙しいからだったようだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くすっ、それじゃあ行き詰まってる君に少しアドバイスだ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "え?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "どうやら、俺はだいぶ辛気くさい顔をしていたらしい。美琴さんが軽く笑いながら俺にアドバイスをしてくれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "問題は一つの方向からではなく、多角的に見ると解決にたどり着きやすいぞ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "多角的に?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ああ。君達パト部の最大の武器はフットワークの軽さだ。学園組織でありながら、学園のルールにがっちりと縛られてはいない\n我々生徒会や教師達は、あくまでも学園組織としてしか動けないからな。見え辛いものもある\nだが、君達なら学園という規律に縛られすぎず自由な活動が可能なはずだ。それを忘れてはいけないぞ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "真剣にアドバイスしてくれる美琴さんの言葉を、俺は胸中で反芻しながらよく考える。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["美琴", "和登"], "product_name": "08_Impury", "file_name": "0256_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "かずくん……起きてる?", "speaker": "雅"}, {"utterance": "雅?どうしたんだ?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "おやっさんと静音が帰り、俺が部屋でうとうとし始めた頃、雅が俺の部屋に顔を出した。\nてっきりおやっさんと一緒に帰ったと思ってたのだが、どうやら一人残っていたらしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ごめんなさい!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "雅はしばらく言葉に迷うように黙っていたが、突如頭を下げて謝ってきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え?なんで雅が謝るんだ?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "私の……せいだから……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "謝られる理由に心当りがなく困惑する俺に、雅は自分のせいだと呟くが、俺はやっぱり理由が分からず首を傾げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、今回の事は雅のせいじゃないだろう?多分瘴気の影響で体内の妖力が活性化したせいで……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "うん……でも、多分それだけじゃない……最後にかずくんを抱きしめた時に感じたの……私の力がかずくんの体に影響を与えてるって", "speaker": "雅"}, {"utterance": "影響?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "多分、血を与えた本人が近くにいるせいで、かずくんの中にある狭間の者の血が活性化してるんだと思う……\nだから、あんなに簡単に暴走状態に陥った……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "なるほど、そういうことか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だから、ごめんなさいか……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "自分が近くにいたせいで、俺の覚醒が早まった。俺を守るつもりが、自分のせいで逆に迷惑をかけてしまったと。\n恐らく雅はそう言いたいんだと思う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それに……私、覚悟してきたつもりだったのに……いざ暴走したかずくんを前にしたら、何も出来なかった……\nちゃんと狭間の者について勉強して、知識を身につけて。戦う事が出来るように訓練して、覚悟だって決めてきたはずなのに。いざって時に動けなかった", "speaker": "雅"}, {"utterance": "でも、最後は俺を助けてくれたじゃないか", "speaker": "和登"}, {"utterance": "あれは、正気に戻ったかずくんを見て、がんばれただけだよ……最初の時はパニックになって、頭の中が真っ白だった", "speaker": "雅"}, {"utterance": "……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "再会してからずっと安定してたし、この前暴走した時もしずちゃんが鎮めてくれた後は平気だったから、私根拠もないのに安心しちゃってたんだ……\nかずくんなら、このままずっと覚醒しないで、妖力を暴走させることもなく過ごせるんじゃないかって\n馬鹿だよね……無責任だよね……私の勝手でかずくんを狭間の者にしちゃったのに……\nこんな私じゃ……かずくんの側にいる資格、ないよね……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "雅の瞳からぽろぽろと涙がこぼれる。それを見て俺は心の底から思った、この子を守りたいと。そして、そのためにずっと一緒にいたいと。\nだから俺は雅に向かい、笑顔で言い放った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ばーか", "speaker": "和登"}, {"utterance": "え?", "speaker": "雅"}, {"utterance": "雅、お前は馬鹿だよ。そんな事で悩むなんてさ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そ、そんなことって!わ、私は真剣に!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "そんな事さ。雅は、俺の側にいる資格ないなんて言ったけど、俺の側にいるのに資格なんているわけないじゃん\nなにせ、俺にとって雅はずっと側にいて欲しい人なんだから", "speaker": "和登"}, {"utterance": "え……ええ!?", "speaker": "雅"}, {"utterance": "それにさ、もう何度も言ってるけど、俺は自分が狭間の者であることを疎ましく思った事は一度もないよ。それどころか感謝してるぐらいだ\nそれを勝手に決めつけて、側にいられないとか言うのは、ちょっとだけ傲慢だぞ。相手の事を考えてないんだからな", "speaker": "和登"}, {"utterance": "でも、私は!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "それでも納得出来ないのか、雅が少し声を荒らげる。\nしかし、逆に俺はそんな雅をまっすぐ見つめながら、ゆっくりと言葉を紡ぐ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まあ、納得出来ないかもしれないな。けどな、本当なんだ。俺は狭間の者になれた事を、この血を雅から貰った事を誇りに思ってる", "speaker": "和登"}, {"utterance": "それだけじゃない。雅は俺の命以外も救っているんだ。俺はそれを、軽く微笑みながら指摘する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それに雅は俺の命を救ってくれると同時に、静音だって救ってるんだぞ?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "しずちゃん……?", "speaker": "雅"}, {"utterance": "ああ。もしあの時俺が死んでたら、あいつのことだ、自分のせいで俺が死んだって一生後悔しただろうな。だから、雅は静音の心も救ってるんだよ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そう、雅が救ったのは俺の命だけじゃない。今俺を支えてくれている、静音や俺の両親の心だって救ってるんだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それに狭間の者になった後、雅はずっと俺を信じてくれただろ?さっき根拠のない安心って言ったけど、それってつまり俺を信頼してたからこそだろ?\n一人の女の子にそこまで信頼されてるんだ、こんなに嬉しい事はないぞ。まあ、つまるところ俺が雅の信頼を裏切っちまった形になるんだが……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ち、違うよ!かずくんは悪くないよ!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "俺の言葉を慌てて否定する雅に、俺は笑顔で即答する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そっか、雅がそう言うなら、間違いないな", "speaker": "和登"}, {"utterance": "……あ", "speaker": "雅"}, {"utterance": "ちなみに、雅も悪くないぞ。俺が言うんだから間違いない。つまり誰も悪くないって事だ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "……くすっ\n何それ、めちゃくちゃだよかずくん", "speaker": "雅"}, {"utterance": "いいんだよ、当事者同士が互いを悪くないって言ってるんだから。少なくとも俺達の間じゃどっちも悪くないってことで", "speaker": "和登"}, {"utterance": "本当に……昔からかずくんは……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "そこで雅も根負けして、落ち込むのが馬鹿らしくなったのか、その顔に微笑みが戻る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……でも、ありがとう", "speaker": "雅"}, {"utterance": "うん、やっぱり雅は笑顔が一番似合うな。泣き顔なんかよりずっといい", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そ、そうかな……?", "speaker": "雅"}, {"utterance": "ああ。でも、泣き顔ってのもそれはそれで、興奮するけど", "speaker": "和登"}, {"utterance": "あぅ……もう、こんな時まで……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "はは、ごめんごめん。でも、今はともかく昔はよく静音に振り回されて涙目になってたよな。初めて会ったときも迷子になって泣いてたし……覚えてるか?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ふと昔の事を思い出して尋ねると、雅はこくりと頷いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん、もちろん覚えてる。お父さんに連れられて人里に初めて下りてきた時の事は、本当によく覚えてるよ……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "懐かしいなと思いながら過去を回想する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、確か夏祭りの夜だったな。道ばたで泣いてるお前を静音が見つけて、おやっさんを探すって口実でお前を連れ回して遊んだっけ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "あの日ね、人里に話し合いに来てたお父さんに、私ねだったの。お祭りに行きたいって。でも、お父さんもお母さんも話し合いに忙しくて、私は一人で夏祭りに行ったんだ\nけど、鬼の私を珍しがる人達の視線に耐えきれなくて、その視線から逃げる様に走ってるうちに迷子になっちゃって……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "あの時の雅は人見知りだったからな。今じゃあすっかり、くそ度胸が身についてるけど", "speaker": "和登"}, {"utterance": "あの頃は何かっていうと、すぐ涙目になって俺や静音の後ろに隠れてたのに。本当によく成長したもんだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "子供の頃は立場のせいで、あんまりお友達もいなかったし、みんなして私のこと特別扱いするんだもん。人見知りにもなっちゃうよ\nけど……そんな、私を変えてくれたのも、かずくんとしずちゃんだよ?私の事を普通の女の子として扱ってくれて、みんなと変わらず遊んでくれた、二人のおかげ", "speaker": "雅"}, {"utterance": "あの時の静音はやんちゃだったからな~", "speaker": "和登"}, {"utterance": "当時の静音のお転婆っぷりは凄かったからな。男顔負けのやんちゃさで、俺達を西へ東へと振り回していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それもあるけど。やっぱり、一番の理由は……会うためにがんばったからかな\nあの夏祭りの夜。寂しくて悲しくて泣くことしか出来なかった私に手を差し伸べてくれた男の子に会いに行くには、人見知りなんて気にしてられなかったんだ", "speaker": "雅"}, {"utterance": "雅……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "それがね、私の初恋……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "照れ笑いをしながらも、まっすぐにこっちを見て雅は言い、俺もその視線を正面から受止めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その初恋は……今でも続いてる、のか?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "…………うん、まだ続いてるよ。あの時の気持ちは離れてからもずっと衰えなくて、再会したらもっと強くなって、今この瞬間もずっと、続いてる", "speaker": "雅"}, {"utterance": "ありがとう……雅がそう思ってくれてることが、凄く嬉しい", "speaker": "和登"}, {"utterance": "うん……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "雅がここまで言ってくれてるんだ、ここで俺が応えなければ男じゃないな。\nそう思い、俺はしっかり雅を見つめながら言葉を紡ぐ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もう何度も言ってる通り、雅は俺にとって命の恩人だし、俺は自分の中に流れてる血を誇りに思って生きてる\nけどな、そんな事とは関係なしに、最近は雅が隣にいてくれることに安らぎを覚えてたんだ\nこんな日々がずっと続けばいい、雅とずっと一緒にいたいってな", "speaker": "和登"}, {"utterance": "……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "けど、だからこそ傷つけたくないとも思ってる。このままお前と一緒にいれば、いずれ雅に取り返しのつかない事をしてしまう可能性だってある\nというより、今回だって一歩間違えばそうなってたんだ\nけど、それでも一緒にいてくれる覚悟があるのなら……俺も覚悟を決めるよ、雅。一緒に、行けるところまで行こう", "speaker": "和登"}, {"utterance": "かずくん", "speaker": "雅"}, {"utterance": "俺達は見つめ合い、どちらともなく抱き合うと、そのまま口づけを交わす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ん", "speaker": "雅"}, {"utterance": "……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "それは唇同士が触れ合うだけの、弱々しく、まだ相手の拒絶を恐れるかのように震えが残るキス。\nそれでも、互いの気持ちを理解するには十分な触れ合い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そうして、互いに唇を離して見つめ合う。俺は潤んだ雅の瞳を見つめながらはっきりと告げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お前の事が好きだ。雅", "speaker": "和登"}, {"utterance": "はい、私もずっと前から貴方が大好きです!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "俺の言葉に笑顔のまま再び抱きついてきた雅を、俺はしっかりと抱きとめた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["雅", "和登"], "product_name": "08_Impury", "file_name": "a310_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "雅、大丈夫か?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "う、うん、平気だよ", "speaker": "雅"}, {"utterance": "いや、明らかに緊張してるだろ、がっちがちじゃないか", "speaker": "和登"}, {"utterance": "気丈に振る舞う雅だが、体が密着しているだけに緊張が丸わかりだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、そそそ、そんな、こと、ない……よ?", "speaker": "雅"}, {"utterance": "いや、落ち着けって……やっぱり、急すぎたか?怖いなら今度に", "speaker": "和登"}, {"utterance": "う、ううん!大丈夫!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "本当か?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "うん、嬉しいのは本当だし、今日ちゃんと結ばれたっていう確かな証拠が欲しいの……だからお願い、かずくん", "speaker": "雅"}, {"utterance": "……わかったよ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "で、でもあの……一応勉強はしてきたけど、その……は、初めてだから何か間違っちゃったらごめんね……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "べ、勉強!?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "不安そうな瞳とは裏腹な、聞き捨てならない単語に、俺は思わず聞き返してしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うん……お母さんが、必ず必要になるからしておけって……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "あの人は本当に……\nまあ、でもそこまで覚悟が決まってるならもう何も言わないよ。俺も出来る限り優しくするから", "speaker": "和登"}, {"utterance": "うん……そ、それじゃあ、よろしくお願いします……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "そう言って目を閉じた雅に、俺はそっと唇を近づける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "んむ……んん", "speaker": "雅"}, {"utterance": "心なしか先ほどより深く、そして長いキスに、雅の緊張が少しずつ緩和していく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "んむ!?", "speaker": "雅"}, {"utterance": "俺はそんな隙を見計らって、雅の着物の襟から中に手を入れた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んん!……む、ぁ", "speaker": "雅"}, {"utterance": "不意打ち気味の行為に、雅が驚いたように目を見開く。俺はそれを見て、そっと唇から口を離した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んん……はぁ、はぁ", "speaker": "雅"}, {"utterance": "やっぱり、着物の時は下着、つけてないんだな", "speaker": "和登"}, {"utterance": "……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "襟から手を入れて、手に感じた素肌の感触に思わず呟くと、雅は恥ずかしそうにこくりと頷いた。\nそれを見て可愛いなと感じた時には、ほとんど意識せずに手を動かしていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……あ、やん", "speaker": "雅"}, {"utterance": "慣れない感覚なのだろう、雅の体がぴくんと動き、小さく声を上げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "柔らかいな", "speaker": "和登"}, {"utterance": "んや……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "俺はすべすべで柔らかい雅の肌の感覚を楽しむ様に服の中で手を動かしながら、雅に尋ねる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……見て、いいか?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "瞳を見ながら告げる俺に、雅は再びこくりと頷く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "おお……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "俺がそっと着物をはだけさせると、形の綺麗な乳房と、その頂点で小さく自己主張する桃色の突起が顔を出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、やっぱり、ちょっと恥ずかしいね……\nその、変じゃないかな?", "speaker": "雅"}, {"utterance": "いや、とんでもない。凄く綺麗で、かわいいよ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "なるべく微笑みながらそう呟いて、俺は意識して優しく愛撫を始める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んん……あ、ありがとう", "speaker": "雅"}, {"utterance": "うわ、やっぱり、超柔らかい……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "思わず呟いてしまった言葉に雅が顔を紅くする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、や……あん……\nお、おっぱい……あんまり大きくなくて、ごめんね……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "ん?いや、別にそんなこと全く気にしてないから大丈夫だよ。俺にとっては今こうして触ってるおっぱいが最高のおっぱいだ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "雅の胸は丁度揉みやすい大きさなので、手のひらで全体を包み込むように揉むと非常に具合がいい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひゃうん!ち、乳首、つまんじゃやぁ……あんっ", "speaker": "雅"}, {"utterance": "っと、ごめん強すぎたか?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "丁度いい具合だったので、つい手のひらに感じた突起を指と指の間でつまんでしまったわけだけど、少し強すぎたか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ううん……大丈夫。ちょっとびっくりしただけ……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "ごめんごめん。なんだか触って欲しそうにしてたから", "speaker": "和登"}, {"utterance": "中に手を入れた時から分かっていたが、雅の乳首は俺の掌の中で、既に小さくもハッキリと自己主張していた。\n俺がそれを指の腹で優しく転がしながら指摘すると、雅は視線をそらしながら小さく呟く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、やあ……も、もう……えっち", "speaker": "雅"}, {"utterance": "そ、その台詞、破壊力高いな……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "?", "speaker": "雅"}, {"utterance": "本当に、この子は自覚なしに爆弾を落として、こちらの理性を吹き飛ばしにくるのだから侮れない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "と、ともかく、胸の事は気にしなくていいよ。俺は胸の大きさとか気にしないし", "speaker": "和登"}, {"utterance": "でも……あん、ひゃうん……だ、だからぁ、ち、乳首コリコリしちゃ……やあ", "speaker": "雅"}, {"utterance": "うん、やっぱり雅の胸が一番だ、手触りもいいしね", "speaker": "和登"}, {"utterance": "実際この感触は非常にくせになりそうで、雅さえ許してくれるなら、何時間だって触っていられそうだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "も、もう……かずくんなんだか、手慣れてる……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "まさか。ぶっちゃけ緊張でがちがちだよ……雅の前だから強がってるだけ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "実際こういう場面で男がリード出来ないのは、なんだか寂しいものがある。爆発しそうな心臓を必死に押さえつけて、無理やりに平静を保っているのが現状だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、そうなんだ……ひゃん!か、かずくん、もう胸はいいよぉ……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "そうか?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "それより……その……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "雅が恥ずかしそうに視線をそらしたのを見て、俺は皆まで言わさずに小さく頷いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ど、どうぞ……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "ああ……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "雅が着物の帯を外して、ベッドに寝転がる。俺はその姿を純粋に美しいと感じ、動きを止めてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "かずくん?", "speaker": "雅"}, {"utterance": "あ、ああ。悪い、見とれてたよ……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "雅の体に思わず見とれていたものの、その言葉に我に返る。\nそして、そんな気恥ずかしさをごまかすために、俺は雅と再び口づけする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……ちゅぱ……かず、くん", "speaker": "雅"}, {"utterance": "ぷはっ……雅……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "互いに慣れてきたおかげか、キスは回を増す事に濃厚になっていく。今回は互いの体温を混ぜ合わせる様に唾液を交換する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ちゅぱ……む……んん", "speaker": "雅"}, {"utterance": "そんな行為の最中に、俺は雅の着物を左右にはだけさせる。そこには月並みな表現だが、染み一つない肌が広がっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ちゅ……んむ……ぷはぁ……\nはぁ……はぁ……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "互いに呼吸が続くギリギリまで求め合い、そして唇を離すと、唾液が俺と雅の唇を繋いで細い線となって伸びていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "雅……触っていいか?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "律儀に聞いてしまった俺に、雅はくすりと笑う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くすっ……いまさらだよ、かずくん", "speaker": "雅"}, {"utterance": "っと、言われてみればそうだな", "speaker": "和登"}, {"utterance": "雅に言われて、俺もやっぱり緊張してるなと改めて自覚する。俺は、そんな照れ隠しに愛撫を再開する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、遠慮無く", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ふぁ!あ、やん……ま、また、おっぱい?んぁ……かずくん、おっぱい好きすぎ", "speaker": "雅"}, {"utterance": "先ほどより気持ち強めに胸を揉むと、柔らかさの中にも確かな弾力があるのが分かる。その感触に、俺は相変わらず揉むことに夢中になってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "違うぞ、雅。おっぱいが嫌いな男なんていないぞ、それが好きな女の子のならなおさらな", "speaker": "和登"}, {"utterance": "あ……そ、そうな、ん……ひゃん……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "先ほどより強いせいか、俺が指を動かすたびに、雅がぴくりと反応する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうなんです", "speaker": "和登"}, {"utterance": "で、でも……おっぱいだけじゃ、やだ、よ?", "speaker": "雅"}, {"utterance": "俺の言葉に、顔を羞恥いっぱいに染めて、涙目になりつつもそう聞いてくる。\n俺はその台詞に、無意識につばを飲み込んでしまった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ……分かってる……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "瞳を潤ませた雅と視線を合わせたまま、俺は胸への愛撫を続け、そのままゆっくりともう片方の手を雅の下腹部へと下ろしていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……ん", "speaker": "雅"}, {"utterance": "下着の上から触れてみると、指先に僅かに湿り気を感じる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "雅、濡れてる?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "だ、だって……大好きな人に、触って貰ってるんだよ……?こう、なっちゃうよ……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "相変わらず瞳を潤ませたまま、恥ずかしそうに喋る雅に心臓が高鳴る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お、お前はいちいち、破壊力が高いなぁ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "?", "speaker": "雅"}, {"utterance": "いや、何でもない……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "俺は苦笑しながら、なるべく優しくと自分に言い聞かせて、下着の上から雅の秘所を愛撫し始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ‥‥ふぁ……あ、やん\nん、あ……ふあ……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "指を動かす度に少しずつ下着のシミが広がり、雅もそれが分かるのか、恥ずかしそうにしている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "凄いな、どんどんあふれてくるみたいだ……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "や……はず……か、しい……あ、ひゃうん!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "俺の指が、下着の上から雅の敏感な所をこする。すると、雅は驚いた様に声を上げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ここ、硬くなってる", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ひや……そ、そこ、だめぇ……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "そこを軽く撫でるだけで可愛らしい反応を示す雅に、俺は小さく問いかける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "痛い?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "い、痛くは――ひゃ、あ、ああん……んん", "speaker": "雅"}, {"utterance": "俺の指で感じる雅を見て、俺は思わずゴクリとつばを飲み込んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "雅、直接……見ていいか?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "……いいよ\n私の全部……見て、かずくん", "speaker": "雅"}, {"utterance": "そう言って微笑む雅に頷き、俺はそっと下着を下ろした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……おお", "speaker": "和登"}, {"utterance": "や、やっぱり恥ずかしいよ……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "基本的に他人、特に異性には絶対に見せない部分をさらされ、雅は恥ずかしそうに手で顔を覆う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫、すっごく綺麗だから", "speaker": "和登"}, {"utterance": "あ、あう……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "あと、すっごい濡れてる", "speaker": "和登"}, {"utterance": "下着を下ろした時に、愛液が少しだけ糸を引いたのを思い出して、興奮する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やー!い、いわないでぇ!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "さすがに雅もそれは恥ずかしいのか、嫌々と首を振る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、続けるぞ?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "しかし、そんな雅に笑顔を見せつつ、俺はゆっくりと指を雅の秘所に近づけた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……ちょっと、ま――\nひゃんっ!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "パンツの上から触ったときと同じように、注意して優しく触ると、雅は先ほどより感じたらしく、体をぴくんとはねさせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、大丈夫か?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "あ、やん、きゃ……な、なんか……やんっ……で、電気がは、はしるみ、みたい……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "下着の上から触ったときとは段違いの反応に、俺は意識して先ほどより優しく触れる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃ、あ、んん、ふあっ!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "すごく熱くなってるな……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "俺は露わになった雅の割れ目に、少しだけ指を沈みこませて、そう呟く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ……やっ、あん!ふあぁ……ふにゃ!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "そして、俺は雅の意識が下に向いているのをいい事に、そっと顔を雅の胸に近づけると。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "か、かず、くん……ちょ、ちょっと、まっ……きゃうん!ち、ちくび、なっ舐めちゃ……やんっ!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "しっかりと立った乳首をぺろりと舐め、更に唇ではむっと咥えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、下だけじゃ寂しいかなって思って……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ふぁ!そ、そのままで、しゃ、しゃべら、やあん!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "んむ……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "す、すっちゃ、らめっ。あ、やあん!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "声を上げる雅に、俺は気持ち秘所を愛撫する指を強くして、口で行なう乳首への愛撫にも力を入れ始める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あっ、あっ、きゃう!いやらぁ、そ、そこ、いじっちゃ……きゃうん!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "大丈夫、力抜いて……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "クリトリス周辺を重点的に攻めながら、俺は小声で雅にそう話しかけるが、雅は感じすぎているのか、いやいやと首を振る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、そんなことぉ。あ、うんん、い、いわれてもぉ、ふぁああ!\nあっ、きゃう、あ……ぴ、ぴりぴりするっ!あ、やあん", "speaker": "雅"}, {"utterance": "もしかして、いっちゃいそう?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "今までに無い強い反応に、俺は更に動きを強める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ん、わ、わかんなっ、きゃうっ!ま、まって!まってぇえ!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "俺は声を上げ続ける雅に、その大きく膨らんだクリトリスをそっとつまんだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あっ!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "その刺激に、ぴくりと雅がのけぞり、その秘所から小さく愛液が吹き出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、んくっんんんん!!\nん……はぁ……はぁ……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "ひとしきり痙攣したあと、雅は脱力して荒い呼吸を繰り返す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、大丈夫か?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "う、うん……で、でも、こんなの、初めてだから……びっくり、した……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "わ、悪い。ちょっと調子に乗りすぎた", "speaker": "和登"}, {"utterance": "もう、酷いよぉ、待ってって、言ったのに……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "い、いや、あまりにも雅がかわいかったから", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ふん……だ、そんな言葉に騙されないん、だから……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "どうやら機嫌を損ねてしまったようで、ぷいっと可愛らしく拗ねる雅に、俺は謝り倒そうと頭を下げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "本当に申し訳ない", "speaker": "和登"}, {"utterance": "だーめ、許してあげない。だから……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "しかし、雅はこちらの謝罪を見てくすりと笑う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "えいっ", "speaker": "雅"}, {"utterance": "のわっ!?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "次の瞬間、俺はあっという間に雅に押し倒され、そのまま馬乗りされてしまっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "今度は私の番、なんだから……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "ちょ!?み、雅さん?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "かずくんばっかりずるいよ。私だってかずくんに、してあげたいんだから!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "い、いや、でも。なんていうか、初めては男らしくしっかりとリードしてだな……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "さすがというべきか、鬼の力で押さえられると身動きがとれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くすっ。だーめ。言ったでしょ、許してあげないって……今度は私がかずくんを攻めちゃうんだから", "speaker": "雅"}, {"utterance": "いたずらっぽく笑う雅だが、その表情からはやはり羞恥の色が見え隠れしている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、雅、初めてだろ……いきなりは", "speaker": "和登"}, {"utterance": "大丈夫、かずくんがやさしくいじわるしてくれたから……もう、準備できてる……よ", "speaker": "雅"}, {"utterance": "そう言うと、雅は俺の心配を余所に、ゆっくりと腰を下ろしていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くっ……うぅ……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "うっ……み、みやび……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "流石に痛みがあるのか、雅の顔に苦痛が浮かぶ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うぅ……は、入ってくる……かず、くんが……\nふぁ、あ、あっつい……や、やけどしちゃいそう……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "熱いのはこちらも同じだ。雅の中に進入する為にペニスが強い圧迫感を覚え、雅の熱が俺自身へと伝わり頭がぼうっとなる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぐっ、雅。無理はするなよ?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "くすっ……無理なんてしてないよ……あぅ……だって、かんじる……もん、かずくんが、私の……なかに", "speaker": "雅"}, {"utterance": "どう見ても無理をしているようにしか見えないが、雅本人がああ言っている以上任せるしかない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、んく……も、もうちょ、っと……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "雅が汗の滲んだ顔でそう呟いた瞬間、俺のペニスが雅の中で何かに触れる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あたってる……かずくん、わか、る?", "speaker": "雅"}, {"utterance": "ああ、お前がずっと守ってきたものだな", "speaker": "和登"}, {"utterance": "その問いかけに言葉を返すと、雅はこくりと頷いて、嬉しそうに微笑んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん、かずくんに捧げる、ために、大切にとっておいたよ。受け取って", "speaker": "雅"}, {"utterance": "ほんとうに……いや、愚問だよな\nああ、貰うよ、雅の純潔", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そうして腰を下ろした雅に合わせて、俺も少しだけ腰を浮かせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くっ……あうっ!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "直後、何かを突き破る感触と共に、いままで進入を阻んでいた壁が消滅する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……はい、った……よ", "speaker": "雅"}, {"utterance": "ああ……大丈夫か?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "えへへ……さ、さすがにちょっと、痛いよ。で、でも、それ以上にかずくんを、受け入れる事が出来て、しあわせ……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "……んぐっ、さ、さすがにきつい……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "きついとは言っても、苦痛に感じるわけじゃない。締め付ける感触と温かさは、ずっと感じていたいぐらいだ。\nしかし、それゆえに、少しでも気を抜けばそれだけで射精してしまいそうで、俺は必死に耐える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んあっ……あはっ、かずくんのが、中でぴくんって動いたのが……わかる", "speaker": "雅"}, {"utterance": "き、気を抜いたら、出ちゃいそうだからな……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "きもち……いいんだね、かおみれば……わかるよ、えへへ、嬉しいな……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "お、おい、本当に無理はするなよ……?お前が痛がってるんじゃ、俺の嬉しさも、半減だからな?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "うん、だい、じょうぶ……まだ、ちょっと痛いけど、それいじょうに。あったかい……から", "speaker": "雅"}, {"utterance": "そう言ってお腹をさする雅の顔は、苦痛こそ未だ多少残っているものの、本当に幸せそうだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だから、もっとあったかく……なろ?", "speaker": "雅"}, {"utterance": "雅は熱っぽい声でそう言うと、ゆっくりと腰を浮かせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……あっ、ん\nんく……あぁ……ん", "speaker": "雅"}, {"utterance": "そして、その後に再びゆっくりと腰を落としていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うおっ……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "たった一度その動きをしただけで、俺のペニスはその気持ち良さにぴくりと動き、それに合わせ雅もぴくりと反応する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あんっ……ふぁ、な、にこれぇ……な、なかぁ、こすれて……い、痛いのに、あんっ、それだけじゃ、ない", "speaker": "雅"}, {"utterance": "こ、これは、マジで油断したら……すぐに", "speaker": "和登"}, {"utterance": "あ、やっ、かず、くん……きもちいい?", "speaker": "雅"}, {"utterance": "雅に聞かれるが、こちらにそれを答える余裕はない。なにしろ、俺は既にこみ上げてくる射精感に堪えているのに精一杯だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あんっ、す、すごい……ふぁ!かずくん、がわたしの、なかで動いてる……かんじ、ちゃう", "speaker": "雅"}, {"utterance": "雅!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "雅も痛みが徐々に別のものに変わってきたのか、少しずつ腰を上下するストロークが速くなっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ん、ふあ!んあ!んくっ、やあ……こ、こし、と、とまらな、く。きゃうん!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "雅っ!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ふあああ!か、かずくん!?そ、そんなに動いたら!んきゃ!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "そして、そんな状況で、俺もただされるがままになってることに我慢が出来なかった。俺は自ら腰を持ち上げると、雅を攻め始める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んにゃ!あぁん!ふああああ!す、すごい、わ、わたしはじ、めてなのに……ふぁああ!か、かんじ、ちゃうぅ!\nあんっ、ふぁああ!きゃうん!ら、らめぇ\nかずくん!ふあぁ。かずくぅん!ふあああ!ああんっ!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "雅!くっ!!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ふああああ!も、もうっ、もうわたしっ!んああっ!!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "もはや互いに動かす事以外考えられず、ただ夢中で動かしているため、その時はあっという間に訪れる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お、俺も、そろそろげんか――", "speaker": "和登"}, {"utterance": "んあ、ああん、きゃうん、ふあん!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "腰の動きは速くなり、俺と雅は互いに絶頂へと向かっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぐっ、ちょ、ちょっとまて、雅!こ、このままじゃ!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "しかしそこで、俺はこのままではぎりぎりに抜くという選択肢がとれない事に気がついた。慌てて雅に伝えるが、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃうっ、い、いいよっ!ちょうだい!ふあああああ\nわ、わたしの、な、なかに、ひゃうん、あんっ、んん……な、なかに", "speaker": "雅"}, {"utterance": "そう言って雅は、更に膣の圧力を強めてきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "み、雅!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "んく!ふ、ふああああ!かずくん!かずくんっ!!かずくぅんっ!!!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "俺が限界を迎えるのとほぼ同時に、雅の声も高くなる。\nどうやら力をいれたせいで、より強く膣内の内壁がこすられて締まったらしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もっ、もう、私っ!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "そうして俺と雅の二人は、そのまま絶頂へと押し上げられた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、ああああああああああん!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "んぐっ!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "雅の絶頂と同時に、俺は抗う事もできず、その中へと出してしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あっ……んん、で、でてる……か、かずくんのが、私のなかに……\nあ、あつ……い……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "膣中で飛び出る精液を感じているのか、雅が幸せそうな顔でお腹を押さえる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "み、雅……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "はぁ、はぁ……え、えへへ……うれしいなぁ……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "いや、すまん、中に……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ううん、平気……今日大丈夫な日だし、それに……かずくんの全部を、うけとめたかったから", "speaker": "雅"}, {"utterance": "雅……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "かずくん……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "そうして、俺達は自然と互いを抱き寄せ、再び唇を重ねた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["雅", "和登"], "product_name": "08_Impury", "file_name": "a311h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "モンスターキングダム。妖怪と人間が共存するこの島で、あえて西洋妖怪をモチーフに建造された、白夜島最大のテーマパークだ。\n白夜島の一大観光産業であり、ここを目当てに白夜島を訪れる人々も多い。\nただし、規模が大きく観光地になることが前提の為、少々入場料が高く、学生の身分である俺達にとってはおいそれと遊びに来られる場所ではない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "…………", "speaker": "和登"}, {"utterance": "しかし休日の今日、俺と雅はここに遊びに来ていた。ある筋からペアチケットを譲り受け、それでデートして来いと尻を叩かれたからだ。\nもちろん俺も雅も小躍りしそうな勢いで喜び、地面に頭をこすりつけんばかりに礼を言ってチケットを受け取った。\n何故ならこのモンスターキングダムは、観光地としてはもちろんだが、それ以上にデートスポットとしても有名で、カップルになった以上は一度は足を運んでおきたい場所なのだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お待たせ!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "おお、メイドさん", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そんな休日のテーマパーク内でそわそわしながら待つ俺の前に、ようやく雅が姿を現す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えへへ、可愛い?", "speaker": "雅"}, {"utterance": "くるりと回りスカートを翻す雅に、俺は両手を使ってサムズアップする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "グッド、とにかくグッドだ!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "うん、ありがとう♪", "speaker": "雅"}, {"utterance": "俺に褒められて嬉しかったのか、雅はまぶしいと感じるほど満面の笑顔を浮かべる。\nもはや、それだけでここに来た意味が……いや、ここまで生きてきた甲斐があるというものだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、それなんの仮装なんだ?一応西洋妖怪がモチーフなんだろう?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ちなみに何で雅がこんな格好しているかというと、これもアトラクションの一つで、西洋妖怪の衣装を着て一日遊ぶ事が出来るのだ。\nなので、雅の衣装も何かしらの西洋妖怪がモチーフのはずだが、正直メイドの格好をした西洋妖怪が思い至らない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えーと、女性版フランケンシュタインの怪物だって", "speaker": "雅"}, {"utterance": "……え?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "雅からもたらされた意外な回答に、俺は思わず聞き返してしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "女性版フランケンシュタインの怪物", "speaker": "雅"}, {"utterance": "一瞬何かの聞き間違いかと思ったが、どうやら本当にそれで間違いないらしい。\nフランケンシュタインの怪物って確かあれだよな、マッドサイエンティストが作った人造人間。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それが、なんでメイド?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "メイド型ロボット的な?", "speaker": "雅"}, {"utterance": "う~ん、謎だ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "謎だね", "speaker": "雅"}, {"utterance": "あ、でもあれか。怪力って意味じゃ雅にぴったりか", "speaker": "和登"}, {"utterance": "テーマパーク側の意図は分からないが、そう考えればある意味で雅にぴったりなコスプレかもしれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、そんな女の子っぽくない肩書きが被るのはやだよ!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "鬼にとって!女子力とは、せんとうりょくと読む!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "読まないよ!?", "speaker": "雅"}, {"utterance": "でも、俺達の知り合いって女子力=戦闘力な子多くないか?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そんな事言ってると、しずちゃんに怒られるよ?", "speaker": "雅"}, {"utterance": "確かに、どこから伝わるか分からないから、この辺にしておこう", "speaker": "和登"}, {"utterance": "もし本当に聞かれたりしたら、間違いなく安綱で三枚に下ろされてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それにしても、本当にそれもらっちゃっていいのか?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "うん、貸衣装の使用者が今日で七のゾロ目なんだって", "speaker": "雅"}, {"utterance": "本来は、レンタル品であるこれらの衣装は帰るときには返さなければならない。\nしかし今回はなんと、雅が言った通り、利用者が七のゾロ目だった為に新作の貸衣装を一つプレゼントしてもらえたのだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "考えてみればすっごい確率だよな。これも兄貴と蓮華ちゃんのおかげかな?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "うん、多分そうかも", "speaker": "雅"}, {"utterance": "ちなみに、先ほど言ったさる筋というのは黒部兄弟と大樹だ。\n商店街の福引の中にここのペアチケットがあったので、黒部兄弟によって幸運補正を限界までブーストした大樹が、ゲーム運体質を使って引き当てたらしい。\n確かに広義の意味では福引きもゲームなので、大樹のゲーム運体質が反映されるのはわかるが、正直反則すれすれの方法だ。\nそして恐らく、今日入場する時に使ったチケットにも、黒部兄弟の幸運補正のブーストがかかっていたため、このような幸運が起こったのだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "今度感謝しないとな", "speaker": "和登"}, {"utterance": "だね", "speaker": "雅"}, {"utterance": "とりあえず、お土産を期待していると言っていたので、雅と二人でパト部のみんなにお土産を買って帰るつもりだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ幸先良かったし、このまま今日は遊び倒そうな!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "うん♪", "speaker": "雅"}, {"utterance": "笑顔で俺の腕に抱きついてくる雅に笑顔を返し、俺達は最高の一日にするために歩き出した。\n西洋妖怪をテーマにしたテーマパークであるモンスターキングダムの中央には、このパークの象徴でもあるドラキュラ城が建てられている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫か?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "う、うん……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "そのシンボルは実はただの飾りではなく、内部に入る事が出来る。\nそして、その内部は日本でも最大級のホラーハウスになっている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だから、怖いならやめようって言ったじゃないか", "speaker": "和登"}, {"utterance": "だ、だってモンスターキングダムに来たら、これだけは絶対入らないと損するって……みんなが", "speaker": "雅"}, {"utterance": "まあ、確かにここのメインアトラクションだしな……俺も興味あったし", "speaker": "和登"}, {"utterance": "だ、だよね?", "speaker": "雅"}, {"utterance": "けど、雅が怖いなら無理しなくてよかったのに", "speaker": "和登"}, {"utterance": "正直、どんなに有名なアトラクションでも、本人が楽しめなければ意味がない。\nだから子供の頃から少々恐がりな雅に、俺は入る前から何度も大丈夫なのかと聞いたのだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ば、馬鹿にしないで!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "しかし、雅はそんな俺の言葉に、気丈に振る舞う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "私はこれでも鬼にゃんだよ", "speaker": "雅"}, {"utterance": "噛んでる噛んでる!やっぱり、めっちゃびびってるじゃん!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "震えを強引に抑えようとしたためか、雅が肝心な台詞を盛大に噛む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、怖くないよ!最強の鬼の娘として、西洋妖怪に負ける訳にはいかないの!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "しかし、それでも往生際悪く強がろうとする雅だが、いまさら何を言っても無駄である。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、たかがホラーハウスに、そんな戦争に赴くような覚悟しなくても……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "と、とにかく全然こわ―\nひゃあああああ!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "はい、お約束頂きました~", "speaker": "和登"}, {"utterance": "案の定びっくりギミックによって、雅が盛大に悲鳴を上げる。\n最強の鬼の娘とは、一体何だったんだろうか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、こっちにこないでぇ!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "い、いや、落ち着いてみや――うぐっ!?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "わりとガチでびびりまくっている雅を、何とかなだめようとするが、直後雅の腕に力がこもる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いやああああ!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "ちょっ、み、雅さん!?腕!腕が!!めちゃ――いてててててててて!!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "かずくん助けて!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "どうやら恐怖のあまり力が入ってしまっているらしく、鬼の腕力によって俺の腕が絞め上げられる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "むしろ俺がたすけっ、ぎゃあああ血が、血が止まるぅ、ほ、骨が軋むぅ!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "きゃあああ!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "いやあああ!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "結果、俺と雅は二人仲良くドラキュラ城内に悲鳴を轟かせる事になった。\nまあ、俺と雅では、悲鳴の種類が違うのだが。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はっ!?\nお、お恥ずかしい所を……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "そうして、ひとしきり叫んだ雅は、ようやく我に返ったのか、体の力を抜いた。\n大見得切った手前、恥ずかしかったのか、雅の顔が赤くなっているが、正直今の俺にはそれを気にする余裕などない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "で、でも不意打ちは卑怯だよ。あんな風にされたら驚かない人なんていないもん", "speaker": "雅"}, {"utterance": "…………", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そ、それにかずくんだって、結構大きい悲鳴あげてたよ?", "speaker": "雅"}, {"utterance": "………………", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ふふ、平気そうな顔して、かずくんだって実は……あれ?", "speaker": "雅"}, {"utterance": "……………………", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そこでようやく雅は俺の様子がおかしい事に気がつき、視線をすっと上げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あれ?か、かずくん!?", "speaker": "雅"}, {"utterance": "腕が……腕がもげるぅ……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "きゃあ!かずくんごめんなさい私つい!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "そして、俺の顔が真っ青になっているのに気がつき、そこで再び悲鳴を上げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふっ、愛する者の手で逝く……男のロマンだぜ……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "いやあ!かずくん死んじゃだめー!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "うん、雅が一番怖かった", "speaker": "和登"}, {"utterance": "うう、ほんとにごめんね", "speaker": "雅"}, {"utterance": "まあ、別に怪我したわけじゃないからいいけどさ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "けど死ぬほど痛かったのは本当だ。正直な話、気絶して倒れなかった事を褒めて欲しいぐらいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "とりあえず、次からは強がらずにちゃんと言いなさい", "speaker": "和登"}, {"utterance": "はーい……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "そういや、再会した時も雅には絞め殺されかけたな", "speaker": "和登"}, {"utterance": "しょんぼりする雅を見て、再会した時のことを思い出す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、今ここでそれを思い出すの!?", "speaker": "雅"}, {"utterance": "いえ、強烈に脳内に刻まれておりまして……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "むしろ、あれを忘れろと言うのが無理な話だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だって、あの時は不安と期待でいっぱいいっぱいで……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "はは、分かってるって。冗談だよ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "もう、いじわるだよ、かずくん", "speaker": "雅"}, {"utterance": "しゅんとなったり頬をふくらませてみたり、ころころと表情が変わる雅を本当に可愛いと思う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だって、雅がかわいいからつい", "speaker": "和登"}, {"utterance": "え?ほんと?えへへ、嬉しいな", "speaker": "雅"}, {"utterance": "ちょろいっ!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ちょろいとか言わないで!かずくん限定だけど、ちゃんと自覚してるから!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "本当にころころと表情が変わって面白いし、可愛いな雅は。\nそう思いながら、俺は雅に尋ねる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はは、それで雅、今日は楽しかったか", "speaker": "和登"}, {"utterance": "うん、すっごく楽しかった!誘ってくれてありがとうかずくん!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "満面の笑みに満足して、俺は思わず雅を抱き寄せると、間近に迫った雅の顔に笑顔で告げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、俺もだ雅", "speaker": "和登"}, {"utterance": "かずくん……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "雅……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "……ん", "speaker": "雅"}, {"utterance": "そして俺と雅は、そのままの流れで優しく口づけを交わす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "また、かならず来ようね", "speaker": "雅"}, {"utterance": "ああ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そう約束し合い、俺はもう一度雅を抱きしめた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、そういえば、そのメイド服持って帰っていいんだよな?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "うん、そうだよ", "speaker": "雅"}, {"utterance": "つまり……でへへ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "だ、台無しだよかずくん!!", "speaker": "雅"}], "speakers": ["雅", "和登"], "product_name": "08_Impury", "file_name": "A314_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "おーい、雅。来たぞ?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ある日の休日、俺は雅から呼び出されて、雅邸へやってきていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん?こっちにいないって事は、部屋の方か?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "今日はおやっさんも用事があって帰ってこないらしく、閉店の文字と共に閉まっていた扉から中に入る。\nちなみに鍵はというと、先日雅自身から合い鍵を一つ渡されている。\nなんでも、恋人同士になったら、互いの自宅の合い鍵ぐらいは持っているもんだと、おやっさんに言われたらしい。\nなんというか、おやっさんは一体どういう恋愛を経て茨木姐さんと結ばれたのか、非常に興味のある言い回しだ。\nなお、おやっさんの方針にならい、俺の家の合い鍵も雅に渡してある。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "雅、いるか?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "一階にいなかったので恐らく部屋の方だろうとあたりをつけ、階段を上って雅の部屋の前に行くと、軽くノックしながら問いかける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、うん。開けていいよ", "speaker": "雅"}, {"utterance": "やっぱ、こっちにいたのか", "speaker": "和登"}, {"utterance": "すると、予想通り中から雅の声が聞こえてきたので、俺は躊躇わずに襖を開けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ちっす~", "speaker": "和登"}, {"utterance": "お帰りなさいませ、ご主人様", "speaker": "雅"}, {"utterance": "間違えました", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ああ、まってよかずくん!!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "なんの脈略もなく出現したメイドさんに、思わず帰ろうとした所で、雅がこちらの腕を掴む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……なにやってるんだ?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "えっと、ほら……この前のデートの時にかずくん言ってたから……その、こういうの好きなのかなーって……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "ああ、そういえばこの前のデートの時、帰り際にそんなことを言った気がする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、確かにそうだけど……あれは半分以上冗談で", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そ、そうなの?", "speaker": "雅"}, {"utterance": "いえ、嘘です。めっちゃ好きです!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "なんとかごまかそうとしたが、上目遣いになった雅の視線に耐えきれず、俺は頭を下げながら、大好きだと宣言する。\n実際破壊力高いよね、メイド服って。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "よ、良かった!この前のデートのこと話したら、あーちゃんが“これはもうご奉仕しかない!”って言うから", "speaker": "雅"}, {"utterance": "あの人はもう……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "一体雅にどんな事を吹き込んだんだ、あの人は。非常に嫌な予感しかしない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その……だめかな?", "speaker": "雅"}, {"utterance": "全然問題ありません!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "顔を赤くした雅の上目遣いに、俺は再び、ほとんど無意識のうちに即答する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えへへ……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "それを見て嬉しそうに笑う雅に、俺はきっとこの子には、色々な意味で今後も勝てないなと、自覚した。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["雅", "和登"], "product_name": "08_Impury", "file_name": "A315_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "じゃ、じゃあ、どうぞ……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "そう言ってスカートをめくり上げる雅だが、いきなりの事で正直戸惑ってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "どうぞ、って言われても……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そ、その、お好きなようにご主人様", "speaker": "雅"}, {"utterance": "……どこで覚えてきたんだ、そんな言葉", "speaker": "和登"}, {"utterance": "え?あーちゃんとみこちゃんとしずちゃんでご奉仕について調べた時に……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "小首を傾げながら答える雅に、俺は思わず頭を抱えてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんか、ものすごい偏った知識埋め込まれてそうだけど、怖いからソースは聞かないでおくよ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "……?", "speaker": "雅"}, {"utterance": "とりあえず、ご主人様は勘弁して。いつも通りでいいよ、なんか調子狂うしね", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そう言いながら俺は雅の股間に指を当て、愛撫を始める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……う、うん……\nじゃ、じゃあ……いつも、どおりかずくんで……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "うん、やっぱり、雅にはそう呼んでもらわないとしっくりこないな", "speaker": "和登"}, {"utterance": "俺は下着の上から雅の秘所を触りながら、笑顔で答える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ん……か、かずくん……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "雅、もう濡れてきてるよ、もしかして期待してる?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "特殊な格好でのプレイ故か、雅の下着には既に小さく染みが出来ている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や……は、はずかしいよ……や、ん", "speaker": "雅"}, {"utterance": "恥ずかしそうに目をつぶって、俺の指に合わせてもじもじと足を動かす雅に、俺はすこしだけ意地悪な事を言う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "雅って以外とえっちだよな", "speaker": "和登"}, {"utterance": "んん、か、かずくんのほうがえっちだよぉ", "speaker": "雅"}, {"utterance": "俺の言葉に、今度は羞恥に頬を染めながら、視線で抗議してくる雅。\n表情がころころ変わる様はやっぱり可愛い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まあ、男だしね", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そう言って、俺は少しだけ指に力を入れる。ぴくんと雅の体が震え、声が漏れた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっ……んん。で、でもぉ、えっちなかずくんも、私は、すき", "speaker": "雅"}, {"utterance": "……うん、相変わらず不意打ちで爆弾を投げてくるな雅は", "speaker": "和登"}, {"utterance": "?", "speaker": "雅"}, {"utterance": "雅の反撃がカウンター気味に入り、逆に俺の方が赤面して悶絶する。これを完全に計算抜きでやってくるのが、この子の恐ろしい所だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まあ、でも少なくとも、今の状況じゃ、雅の方がえっちだよ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "あっ、やん……こ、こすれ、ちゃうぅ……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "そして俺はさらに反撃とばかりに、今度は雅の敏感な所を中心に愛撫する。\n息が荒くなり、さらに広がってくる下着の染み。それを見て、俺はそっと雅の下着に手をかけた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "脱がすぞ?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "雅は、そんな俺に小さくこくりと頷いた。\n既に十分濡れた雅の秘所が、空気にさらされる。俺は、今度は直接愛撫を開始する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "しかし、その途中で雅がじっとこちらを見つめているの気がつき首を傾げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん?どうした?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "か、かずくんだけ、あ、ん……ずるい", "speaker": "雅"}, {"utterance": "そ、そう言われてもなぁ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "いきなりそんな事を言われたので、少し動揺して指に力が入ってしまう。\nくちっ、と水音が鳴り、雅が恥ずかしそうに顔を伏せた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっ、はうっ……わ、わたしも、かずくんにしたい……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "え?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "一瞬雅が何を言っているのか分からず、首を傾げてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だから、い、一緒に……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "雅……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "が、すぐになんとなく分かり、俺も赤面する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あうっ、や、やっぱり私、えっちかも", "speaker": "雅"}, {"utterance": "自分から言いだした事がよほど恥ずかしかったのか、顔から湯気でも出さんばかりの雅に、俺は笑顔で答えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺はえっちな雅も大歓迎だよ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ん、ありがとう……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "そうして雅に具体的にどうしたいのか聞いてみたのだが……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ま、まさかこうなるとは。雅は俺が思ってた以上にえっちだ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "その答えは、完全に俺の予想を裏切るものだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だってぇ、お互いにするにはこうするしか……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "しかも、知識があるわけじゃなくて、天然でこの体勢になるあたり、恐ろしい子だ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そんな俺の感想を余所に、雅は俺のペニスをズボンから取り出すと、目が離せないとばかりに凝視している。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、それにしても……か、かずくんの、す、すごい", "speaker": "雅"}, {"utterance": "さすがに、まじまじと凝視されると、照れるな……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "息遣いすら感じられる距離で見られている為、さすがに照れる。\nというか、雅さん。いきなり予告なしに、つんつんするのは勘弁して頂けませんかね。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、こんなのが、私の中に入っちゃうんだ……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "ただでさえ雅の大事な場所が目の前にあるのだ。ちょっとでも油断すれば暴発しかねない。\nだから、出来ることなら不意打ち気味に触ったりつついたりは、本気で遠慮して頂きたい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、この前だって見ただろ?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "う、うん……で、でもあの時は、緊張してて、それどころじゃなかったし……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "緊張してそれどころではない娘さんに、俺は馬乗りになられた訳か。\nなどと突っ込むと十中八九雅がパニクるので、俺は言葉を飲み込み雅に問いかける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうか……っていうか雅、お前これからどうすればいいのか、わかるのか?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "だ、大丈夫!ちゃんと練習してきたから!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "何を見て、どう練習してきたのかは、聞かないでおいてやるよ……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "今度は一体誰の入れ知恵だ。茨木姐さんか、それともパト部の女性陣の誰かか。\nそんな事を考えている間に、雅がむんっと気合いを入れる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "じゃ、じゃあ……い、いきます\n……ん", "speaker": "雅"}, {"utterance": "先ほど入れた気合とは裏腹に、始まりはひどく優しいものだった。\n舌先で亀頭の周りをぺろぺろと舐める、それだけの簡単な行為。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うっ、お……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "しかし、それだけにも関わらず襲ってくる、充分以上な刺激に、俺の脳みそはとろけそうになる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え?あ、大丈夫?な、なにか変だった?", "speaker": "雅"}, {"utterance": "俺の声に舐めるのをやめて尋ねてくる雅に、俺はどうにか大丈夫だと返す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、大丈夫。恥ずかしながら、慣れてないもんでびっくりしただけっす", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ほ……良かった、じゃ、じゃあ続けるね", "speaker": "雅"}, {"utterance": "俺の言葉にほっとしたのか、雅が行為を再開する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……ちゅ……ぺろっ", "speaker": "雅"}, {"utterance": "こ、これは想像以上に……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "雅が一舐めするごとに、頭が痺れる。よく電気が走ると表現されるが、正直それがすごく理解出来る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くすっ、気持ち……いいんだ。反応みてれば、わかるよ?", "speaker": "雅"}, {"utterance": "あ、ああ、すっげぇ、気持ちいい", "speaker": "和登"}, {"utterance": "嬉しそうに言う雅に、隠していてもしょうがないと素直な感想を告げると、ほっとした声が聞こえてきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "よかった……ん、ちゅ……はむ、ぺろ\nぺろ、んちゅ、ぺろ、ちゅ", "speaker": "雅"}, {"utterance": "ん", "speaker": "和登"}, {"utterance": "雅の舌に這われる度に、恥ずかしながら気持ちよさに腰が動く。そんな反応を見て、雅が楽しそうに笑う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぺろっ、えへ、かずくんのここ、ぴくぴくしてる、かわいい", "speaker": "雅"}, {"utterance": "ん~、女の子にそこをかわいいって呼ばれるのは男として、複雑な気分", "speaker": "和登"}, {"utterance": "?", "speaker": "雅"}, {"utterance": "まあ、雅が何か深い意味をもって言っているのではないと分かっているので、あえて何も言わないが。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぺろ、ちゅ、はむ……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "こ、このままじゃ……よしっ、ならこっちも", "speaker": "和登"}, {"utterance": "一生懸命続けてくれている雅には悪いが、正直このまま続けられたら、間違いなくやばい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……あっ!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "だから俺は意識をそらすためにも、目の前の秘所に舌を這わせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん", "speaker": "和登"}, {"utterance": "あ、やっ、んん、やん……か、かずくんっ……あぁ、そ、そんな、やん。急に……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "表面に舌を這わせ、さらに口づけしたりして、雅の秘所を攻め続ける。\n雅は今までの愛撫とは違った感覚に、フェラを中断して感じている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やられっぱなしも面白くないからな。反撃だ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ふぁ、で、でも、そ、そんなとこ、やんっ!な、なめたらぁ、だめぇ", "speaker": "雅"}, {"utterance": "そっちだって、俺の大事なもの舐め回してるんだから、おあいこだよ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "はうっ!くっ、口つけたまま、しゃっ、しゃべらないでぇ!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "俺はあえて雅の秘所に口をつけたまま、返答する。\nすると、雅はぴくんぴくんと何度も反応する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あっん、やん、ふぁ、んん……あ、あん!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "ほらほらっ、俺ばっかりじゃくて、雅もがんばって……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "俺はあえて挑発するような言葉を用いつつ、強めに舐めたり吸ったりして、雅を攻める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だってぇ……やっ、あん、ひゃう!\nこ、こんなんじゃ、ひゃん!で、できな、きゃんっ!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "完全に攻守が逆転した形になり、雅が俺の行為に全身を震わせる。\nしかし、さすがの雅もこのままではダメだと思ったのか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あむっ!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "今度は思い切り俺のペニスを口に含んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うっ、おお!?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "突然温かい口内に含まれ、俺は思わず声を上げてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んむ……あむっ、ぺろ……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "先ほど俺がしたように、行為に集中することで気を紛らわそうというのだろうが、先ほどよりも攻め方が濃厚になっている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くっ!ま、まけないぞ!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そんな雅に俺も少しだけ対抗意識を出すと、雅への愛撫を再開する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んんー!んむ、はむっ……ぺろっ……ちゅっ", "speaker": "雅"}, {"utterance": "ん!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "んむ、あむ、かふくん……れろ、んちゅ", "speaker": "雅"}, {"utterance": "互いに貪るようにして大事な所を攻め続ける。その結果、俺達は一気に絶頂へと近づいていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "み、雅!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "んん、あうっ、んむっ!んん!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "ぐっ、や、やばい……も、もう俺……!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ひひよっ、んむっ、ひょうらい……んん!あ、あらしも!も、もう!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "互いにもう限界が近づき、より攻め方が濃厚になった次の瞬間。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うおっ!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "んむんん、んん!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "俺達はほぼ同時に、絶頂に達した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んむうっ!!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "ギリギリまで我慢していたためか、かなりの量が雅の口内に放出されるが、雅は口を離さなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "み、雅……?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ひくひくと痙攣する雅の秘所を眺めながら、放心状態のまま雅へと問いかける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……あむ……う、うむ……んんっ\nんく、こくん、んむ……\nこ、れが……かず、くん……の", "speaker": "雅"}, {"utterance": "俺が出してしまったものを飲み込み、俺と同じように放心状態のままで雅が呟く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "無理して飲まなくてよかったのに……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "だってぇ……かずくんの、味……ぜんぶ、しりたかったんだもん……\nむしろ、のみこみ、きれなくて、ごめん、ねぇ", "speaker": "雅"}, {"utterance": "その言葉に、俺はお手上げだと言わんばかりに、苦笑した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あーだめだ、やっぱ、雅には勝てないや", "speaker": "和登"}, {"utterance": "?", "speaker": "雅"}, {"utterance": "相変わらず自覚がない雅だが、すぐにあることに気がつく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……あ、かずくんの、また", "speaker": "雅"}, {"utterance": "ああ、いまの雅の言動で、また我慢出来なくなっちゃったよ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "えへ……うれしい、な", "speaker": "雅"}, {"utterance": "そう笑顔になる雅に、やっぱり勝てないなと俺は改めて実感した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、この体勢で、するの?", "speaker": "雅"}, {"utterance": "あ、ああ。やっぱ不安か?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "今日は前回と違った体位を試してみたくて雅に提案したのだが、雅が少しだけ不安そうなのを見て、改めて大丈夫かと尋ねてみる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ちょ、ちょっとだけ……かずくんを抱きしめられないのがちょっとだけ\nでも、大丈夫だよ?", "speaker": "雅"}, {"utterance": "そう答えてくれた雅にありがとうと礼を言って、ちゃんと気持ち良くさせてあげようと胸中で誓った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わかった、ちゃんと優しくゆっくりするからな", "speaker": "和登"}, {"utterance": "うん、ありがとう", "speaker": "雅"}, {"utterance": "それじゃあ、いくぞ?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "俺は雅が驚かないように、そう声をかけてから挿入を開始する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あっ\nふあっ、か、かずくんのが、は、はいって……ひゃん!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "先ほどまでの行為もあったおかげか、雅の秘所は十分過ぎるほどに濡れていて、俺のモノをすぐに受け入れてくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ、結構濡れてるから、前より、すんなり入ったな……それじゃあ、このまま動くぞ?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "あ……ん、やあんっ!か、かずくんのが、……深く、まで……あ、やん", "speaker": "雅"}, {"utterance": "俺は、初めはゆっくりとを心がけて、腰を前後させる。というか、相変わらず雅の中が気持ち良すぎて、初めから勢いよくやると、間違いなくすぐに出てしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ、ん、やぁ!お、ぴっぴくぴくしちゃ、ああん!\nひ、あ、やあ……あ、や、やん、くっ、くせに、なっちゃい……そう!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "一度絶頂を迎えた後だからだろうか、雅の反応が以前より素直で激しい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぐっ、こ、これは、すっごいな!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そして雅の反応がいいため、雅が声を上げる度に膣内がきゅきゅっと締まり、俺のモノを刺激する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "か、ず、くん!あっ、やぁ!ふぁっ!ひゃあ!\nす、しゅご、いい……こ、これぇ、あつくって、んん、すご、いっ\nあっ!やあ、こ、これぇ。すっ、すぐに、きっ!ああ!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "後ろから攻められ快感に声を上げる雅が、急に何かに気がついた様に顔をはっと上げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あっ!か、かず、くんっ!ちょ、ちょっとまっ、やあんっ!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "す、すまん、み、雅、待ってと言われて待てるほど、冷静じゃない!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "実際俺も、少しでも気を抜けばすぐに出てしまいそうなのだが、かといって腰を止めることはもはやできなくなっている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だっ、だめぇ。こ、このまま、じゃぁ。んあっ!やぁん!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "何かに耐えるように必死でこちらに訴えかける雅だが、もはや答えてる余裕すら今の俺にはない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "も、もう、無理だ!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "あっ、やっ!だっだめぇ!いっ、いまぁああ、んん!いっちゃったなら、でっ!んんっ!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "どうやら雅も絶頂が近いらしく、それならばタイミングを合わせようと、俺は更に腰の動きを激しくし、強くなった快感に酔いしれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あっ、やぁ、も、私もっ。んん!むっ、むりぃ!\nやっ、やっ、やぁん!も、む、むりぃ!でっ、でちゃうぅう!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "雅っ!!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そして俺と雅は、ほぼ同時に絶頂に達した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっあああああああああああ!!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "二人とも派手に絶頂を迎えるが、その直後に俺の下半身に生温かいものがかかる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん?おおっ!?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "何事かと思って下を見て、俺は思わず声を上げてしまった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぁんっ、やっやっ!み、みないでぇ!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "み、雅……お前", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ふぇええ!と、とまらっ、とまらないよぉ!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "どうやら、終盤に待ってくれと繰り返した理由は、これを我慢していたからみたいだ……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ううっ、やぁ……は、はずかしいぃ……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "そして、ひとしきり恥ずかしがった後、雅のお漏らしはそこでようやく止まった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だから、待ってっていったのに……かずくんの、ばかぁ", "speaker": "雅"}, {"utterance": "あー、いや……なんといったら言いか……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ううっ、みられたぁ、お漏らししちゃったの、みられたぁ", "speaker": "雅"}, {"utterance": "よほど恥ずかしかったのか、羞恥全開で涙目になっている雅を、俺はなんとかフォローしようと無い知恵を回す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、大丈夫だ!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "な、なにが?", "speaker": "雅"}, {"utterance": "その結果出来てきた言葉は。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お漏らししてる雅もばっちり可愛かったから、個人的には全然問題ない!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "などという、非常に頭の悪い台詞だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もっ、もんだいだよぉ!か、かずくんのばかぁ!!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "はい、馬鹿ですみません。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["雅", "和登"], "product_name": "08_Impury", "file_name": "A316h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "おやっさんが本土に行ってしまってから丁度一週間、俺は研究所でいつも通りに検査を受けていた。\n短期間に二度も覚醒しかけたことで、ここ最近は週末に検査を受ける事がお決まりのようになってしまっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お疲れさまです赤城君。具合はどうですか?", "speaker": "敬吾"}, {"utterance": "はい、大丈夫です。体調なら、前よりいいくらいですよ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "診察台から起き上がり、笑顔で敬吾さんに答える。\n前回の検査の時もそうだったが、ここ最近は本当に体調がいい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうですか。検査結果も非常に安定しています。もうそろそろ、検査のペースを元に戻してもいいかもしれませんね", "speaker": "敬吾"}, {"utterance": "あ、本当ですか。だったら助かります", "speaker": "和登"}, {"utterance": "はは。本音を言ってしまえば、最近の赤城君の肉体的変化を研究するために、毎日通って欲しいぐらいなんですが", "speaker": "敬吾"}, {"utterance": "彼女持ちの俺にそれは拷問なんで、マジ勘弁してください", "speaker": "和登"}, {"utterance": "実際のところ、この検査のおかげで週末にデートに行けない為、前の様に月1~2回のペースに戻して欲しいのが本音だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "しかし勿体ない。先日も言った通り、より詳しく研究し解析すれば、より高度な生命体への道が開けるかもしれないというのに", "speaker": "敬吾"}, {"utterance": "敬吾さんの目つきが変わるのを見て、俺は失礼だと思いつつも、内心でまたかとため息をついてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "前も言いましたけど、俺そういうの興味ないんで", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そうですか、残念です……人類をより高みへと押し上げるきっかけになるかもしれないのですが……", "speaker": "敬吾"}, {"utterance": "人類を、より高みにですか?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そういえば前回も超越者がどうこう言ってたが、敬吾さんは具体的にはどういうものを目指しているんだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ええ、私の夢であり目標です。進化の袋小路にいると言われる人間、そして妖怪をより高いステージに導くことが", "speaker": "敬吾"}, {"utterance": "へぇ、そんな目標があったんですね", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ええ、長年の夢です……人類は今こそ進化すべきだと私は思っています。そして、そのきっかけとなるものこそ、狭間の者であると私は考えています", "speaker": "敬吾"}, {"utterance": "狭間の者が?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ええ。妖怪という踏み台を超えて人間を超越し、新たな生命へと進化するステップだと", "speaker": "敬吾"}, {"utterance": "いつもよりテンションが高く、身振り手振りまで交えて語る敬吾さんだが、その言葉に俺の心は動かず、むしろ冷え切っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "妖怪を踏み台……あんまり好きじゃないですね、そういう表現", "speaker": "和登"}, {"utterance": "しかし、完全覚醒した狭間の者は、血を与えた妖怪を凌駕する能力を持っています。これこそが、人間が潜在的に妖怪をも超える存在になれるという証明になりませんか?", "speaker": "敬吾"}, {"utterance": "でも、最終的には制御出来ずに己を滅ぼすじゃないですか。俺には分不相応な力に振り回されてるだけにしか思えませんけどね。俺なんか実際そうですし", "speaker": "和登"}, {"utterance": "正直な話、覚醒による暴走の恐怖に常に怯えている俺にとっては、敬吾さんの言葉を理解することは出来なかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それは未だ我々人類が力の制御方法を知らないだけです。いずれその制御方法を身につければ、確実に人間と妖怪を超越した高みへたどり着けると信じています\nそして全ての者が同じ領域に立てば、今のように人だ妖怪だ狭間の者だと不毛な争いをする必要もなくなるでしょう", "speaker": "敬吾"}, {"utterance": "……ん~、言いたいことは分からなくはないですけど、やっぱり俺は共感できませんね\nそれにその理論だと、そこにたどり着くまでには結構な脱落者が出るんじゃないですか?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "実際、妖怪から血を受け取った全ての人間が狭間の者になるわけではない。中には血を取り込んだ時点で拒絶反応を起こして死んでしまう場合もある。\nそんな危険で不安定な存在である狭間の者に、全ての人類が進化するまでどれほどの犠牲者がでるか、正直想像も出来ない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ええ、選民とまではいきませんが、進化について行く事が出来ない者は淘汰されるでしょう。しかし、私はそれは必要なことだと思います\n弱者ほど上にいる者達を妬み蔑み、足を引っ張り、群れをなして強者を引きずり下ろそうとするものですから。進化の過程でそれらが淘汰されるのは当然のことです\n赤城君、貴方だって狭間の者という力あるものとして、力なき者達の理不尽な仕打ちを受けてきたのでしょう?だったら私の考えも理解できるはずです", "speaker": "敬吾"}, {"utterance": "先ほどより熱の籠もった言葉だったが、俺はその言葉に今度こそあからさまに顔をしかめてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あー、無理っす。さっきも言ったように確かに言いたい事はわからなくはありませんけど、俺は賛同できません。特に弱者云々の辺りは正直どん引きもいいところです\n別に犠牲の果てに進化があることを否定する程偽善者じゃありませんけど、犠牲を顧みずに弱者と切り捨てる理論は嫌いです\nなにしろ、俺自身が強くも何ともない弱者ですからね。俺は一人じゃ絶対に生きていけない事を理解してる人間なんで", "speaker": "和登"}, {"utterance": "事実、俺は今でも沢山の人に迷惑をかけながらも、それに向き合って生きている。そして、それは俺だけではなく、生きている以上大なり小なり全ての者に言える事だ。\nそんな中で弱者だとか強者だとかの理論は、個人的には滑稽でしかないと思っている。\nどんな強者だって、最強の妖怪だって、一人では生きていけないのだから。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……そうか、残念だ。君ならば賛同してくれると思ったのだが", "speaker": "敬吾"}, {"utterance": "別に否定はしませんよ。実際人類を高みにとか、平等な存在にとかは凄いことだと思いますし。ただ、そこに至る過程と理論辺りが、俺が純粋に嫌いです", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そうか、残念だよ……本当に残念だ", "speaker": "敬吾"}, {"utterance": "今日はもう帰りますね", "speaker": "和登"}, {"utterance": "本当に残念そうに呟く敬吾さんに、俺は帰る事を伝える。\n敬吾さんは凄い人だと思うが、やはり研究者モードに入ると、どうにも苦手だな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、それではまた", "speaker": "敬吾"}, {"utterance": "いつも通りの表情に戻った敬吾さんに一礼して、俺は研究室を後にした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やれやれ、彼ならば私の同士として、良き理解者になってくれると思ったのだがな……所詮は俗世に染まった者か\nまあ、いい。ならば当初の予定通り、実験の生け贄になってもらう", "speaker": "敬吾"}], "speakers": ["敬吾", "和登"], "product_name": "08_Impury", "file_name": "A402_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "う……ううん……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "お目覚めですか?", "speaker": "敬吾"}, {"utterance": "意識を取り戻した雅が、ゆっくりと瞳を開く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "そして自分が置かれている状況に、絶句する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お目覚めは快適ですか、お姫様", "speaker": "敬吾"}, {"utterance": "け、敬吾さん……?", "speaker": "雅"}, {"utterance": "拘束され動く事が出来ない状態で、状況が飲み込めず動揺する雅に、敬吾は芝居がかった動作で一礼する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "手荒なご招待になってしまって、申し訳ありません", "speaker": "敬吾"}, {"utterance": "これは……一体……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "ふふ、あなたには、赤城君を呼び寄せる為の餌になってもらいますよ", "speaker": "敬吾"}, {"utterance": "え、さ……?", "speaker": "雅"}, {"utterance": "言葉の意味が分からないと首を傾げた雅だが、すぐに敬吾の言葉の中に聞き捨てられない名前が含まれている事に気がつき声を荒らげる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "かずくんに何をする気!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "殺気すら篭めて放った言葉を、敬吾はさらりと受け流すと、あっさりと目的を話す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "彼には、私の実験の生け贄になってもらいたいんですよ", "speaker": "敬吾"}, {"utterance": "じ、実験?", "speaker": "雅"}, {"utterance": "ええ。この島全てを舞台にした、実験の生け贄にね", "speaker": "敬吾"}, {"utterance": "敬吾が具体的にどんな目的をもって動いているか雅には分からなかったが、それが良くない事で、それによって和登に危害が及ぶという事だけははっきり理解できた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、なにをする気か知らないけど、そんな事させない!!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "だからすぐさま敬吾を止める為、この拘束を外そうと体に力を込める。鬼である雅には、普通の鎖ならば少し力を入れるだけで引きちぎる事が出来るはずだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "無駄ですよ、その鎖は特殊な合金製の物を私が妖術で強化したもの。いくらあなたでも引きちぎる事は不可能です", "speaker": "敬吾"}, {"utterance": "しかし、敬吾の言う通り鎖は強固にして頑丈で、雅の力を持ってしても引きちぎる事は出来なかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くっ……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "理解できましたか?", "speaker": "敬吾"}, {"utterance": "……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "そう尋ねてくる敬吾を、力無く見返すことしか出来ない雅。それを見て満足したのか、敬吾は寒気のする笑顔で続けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "理解できたら、おとなしく待っていてください。彼のことですから、この研究所に必ず現れるでしょうからね", "speaker": "敬吾"}, {"utterance": "そう言い残して、敬吾は雅に背を向けて扉へ向かう。\nそんな敬吾に、雅は片目を開けて、小さく舌を出した。さっきは、あえて本気を出さなかった。確実に脱出をするために。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["敬吾", "雅"], "product_name": "08_Impury", "file_name": "A404_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "事件が終わってから数日。あれ以降は特に大きな事件も起きず、俺達はいつも通りの日常を過ごしていた。\n狭間の者として覚醒しかけた事によって研究所に通う日こそ増えたが、それ以外は特に変わったことはなかった。\nこの日までは。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "一年の赤城です", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ああ、入ってくれ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "失礼します", "speaker": "和登"}, {"utterance": "その日の昼休み、俺は美琴さんに呼び出され、昼食もそこそこに生徒会室にやってきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "正直、美琴さんに生徒会室に呼び出されたってだけで嫌な予感しかしません", "speaker": "和登"}, {"utterance": "入ってくるなり失礼だな君は……まあ、あながち間違ってはいないのが悲しい所だが", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "ああ、やっぱりなんかトラブルですか。しかも俺一人だけ呼び出した時点でかなり最悪な部類のトラブルですよね", "speaker": "和登"}, {"utterance": "君の察しの良さはさすがだな。まさにその通りだよ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "俺はやっぱりかと思わず嘆息しそうになるのを飲み込み、美琴さんに勧められるまま席についた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それで、一体何が起こったんですか?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ああ、実は先日の事件の続報が入ってきた", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "!\n犯人が目を覚ましたんですか!?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "だとしたら朗報とも言える。犯人の意識が戻る事によって、あの事件に関する謎が少しでも解けるならばそれに越したことはない。\nしかし、事態は俺の想像を越えて動いていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、それより悪い", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "え?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "今回、わたしたちの学園で起きたことと同様の事件が別の場所でも発生したのだ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "!?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "未だ学生達には伏せられているが、数日中には学園から注意喚起の指示が出るだろう", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "ちょ、ちょっと待ってください。同様の事件って、具体的にはどんな事が起こったんですか?そもそもどこで!?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "想定外の事態に、俺は混乱しつつも美琴さんに説明を求めると、とりあえず落ち着けとばかりに紅茶を差し出されてしまった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その辺りは順を追って話そう", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "はい、お願いします……でも、間が悪いですね。ようやく例の噂も収束しかけてたのに", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ああ、まったくだ……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "生徒会のがんばりもあり、例の噂はただの都市伝説として風化しかけていた。そこに同じような事件が起これば、どうしたって注目を集めてしまうだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "事件が起こったのは一昨日の夜だ。道で挙動不審の男を見かけた警察官が職務質問を行った所、突如男が暴れ出し逃亡。その後の流れはほぼわたしたちの時と同じだ\n追ってくる警官を妖力で攻撃し、通常ではあり得ないほどの身体能力で暴れ回ったそうだ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "そして捕まえた後、意識不明に?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ああ。男は散々暴れた後に、糸が切れた人形の様に意識を失い、今も目を覚ましていないそうだ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "確かに流れは俺達が追った事件と同じだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "幸い今回の加害者は学園とはなんら関係のない者ではあったが、今回の事件によって違法薬物の存在がさらに濃厚になった", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "今度は犯人から、何か検出されたんですか?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ああ、今回は決定的だ。違法薬物でも使わない限り、絶対にあり得ない現象が確認されている", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "どういうことですか?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "意味が分からずに首をかしげる俺に、美琴さんは自身も信じられないといった風に口を開く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "今回捕まったのは“人間”なんだ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "は?……はあ!?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "美琴さんの言葉の意味が一瞬分からず、間の抜けた声を上げてしまう。だがすぐにその意味を悟って、俺は思わず大声を上げていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ちょ、ちょっと待ってくださいよ。さっき美琴さん、犯人は妖力で反撃しながら逃げたって……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "わたしも酒呑童子さまから直接話を聞いた時には耳を疑ったよ……しかし、事実だ。病院に搬送されて検査を受けた男性は正真正銘、純粋な人間だったそうだ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "わざわざ純粋という言葉を強調したということは、その男の血縁者の中にも妖怪はいなかったのだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、納得しました。確かにそれならば、違法薬物かなにかでも使わない限り不可能な現象ですね", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ああ、今は警察の方でも大混乱だ。妖怪、人間に関わらず、服用することで妖力と高い身体能力を得て暴走するような代物が本当にあるのだとしたら大変な事になるとな", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "確かに美琴さんの言う通りだ。そんな物が本当に実在するとすれば、必ず力を欲する輩がその薬を求め始めるだろう。\nだから俺は神妙な面持ちで美琴さんに尋ねた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それで……俺達はどうすればいいんですか?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "恐らく俺だけを呼びつけたのも、パト部の依頼を通じて俺達が今回の件に深く関わっているからだろう。\n俺は黙って美琴さんの返答を待つが、美琴さんは言いづらそうに口を開く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、なにもしなくていい……というより、今回の事件はわたしたちにはどうすることも出来ない", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "……学園側からの指示ですか?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ああ。今回の件に関して、生徒不干渉の指示を出した。君を呼んだのも、パト部のメンバーが暴走しないように抑えて欲しいからだ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "まあ、確かに話が大きすぎますし、そもそも違法薬物、もしくはそれに類するものが関わっている事件に生徒を関わらせたくはないでしょうしね", "speaker": "和登"}, {"utterance": "君が冷静で助かったよ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "まあ、なんとなく予想はしてたんで……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "苦笑しながらそう話す俺に、同じく美琴さんも苦笑しながらそうかと返す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "実際生徒会も、しばらくの間は持ち物検査や見回りで風紀の取り締まりを強化する形で、前回の事件のようなことを未然に防ぐ事を目的に活動するだろう\n和登くんの方は、今までと変わらずにパト部の活動を続けてくれ……ただ……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "今回の事件に関する情報があったらすぐに“美琴さん”に報告します。それで大丈夫ですか?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "くすっ。本当に君は察しが良くて手間が省ける", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "そう褒めてくれた美琴さんに俺も笑顔を返す。\nそれにしても、思った以上に大事になってしまったな。これはもはや学園だけの問題じゃなくて、この研究都市全体の問題になりつつあるぞ。\nまあ、だからこそ、美琴さんはしばらくの間、様子を見ることに決めたんだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "話は以上だ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "はい。それじゃあ、また放課後に部室に集まるんで、その時にでも遊びに来てください", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ああ、そうさせてもらうよ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "それじゃあ、失礼します", "speaker": "和登"}, {"utterance": "俺は小さく頭を下げると、生徒会室から出て歩き出す。今し方聞かされた話は、俺にとってもかなりショッキングなニュースだった。\n俺は廊下を歩きながら、今の話を整理しつつ呟いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "人間が妖力を持つ……か", "speaker": "和登"}, {"utterance": "自分のように禁忌に触れる以外の方法でそんな事が可能なのだろうか。そんな事を考えながら、俺は教室へと足を速めた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["美琴", "和登"], "product_name": "08_Impury", "file_name": "b306_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "おい、どうしたんじゃ、静音。帰って来るなり部屋に閉じこもって", "speaker": "安綱"}, {"utterance": "安綱、あんたは知ってたんでしょ?", "speaker": "静音"}, {"utterance": "なんじゃ、藪から棒に?一体なんの話じゃ?", "speaker": "安綱"}, {"utterance": "今回の事件が過去の事件に似てるって……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "……", "speaker": "安綱"}, {"utterance": "それに、お母さんが行方不明になった土砂崩れは単なる事故じゃないって", "speaker": "静音"}, {"utterance": "…………誰に聞いたんじゃ?", "speaker": "安綱"}, {"utterance": "おやじさん……今回の事件が、昔お母さんが消えた事件に似てるって。それで過去の事件についても聞いたわ", "speaker": "静音"}, {"utterance": "あの馬鹿鬼が!静音に話をするときは、我か静雄に相談せいとあれほど言っておいたじゃろうが!", "speaker": "安綱"}, {"utterance": "……何で言ってくれなかったの?", "speaker": "静音"}, {"utterance": "……はぁ\n黙っていたのは悪かった、我もそろそろ話すべきだと思っていたんじゃが……踏ん切りがつかなくてのう", "speaker": "安綱"}, {"utterance": "……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "正直な話な、怖かったんじゃよ……過去を話して、おぬしに責められるのがな……", "speaker": "安綱"}, {"utterance": "別にそんなことしないわよ。話を聞く限り、あんたは悪くないみたいだし", "speaker": "静音"}, {"utterance": "だがの、後悔せずにはいられぬよ。我はあの場にいて、初音に握られておったのじゃぞ?にもかかわらず、守る事ができんかった\n我にもっと力があれば!初音がいなくなる事も!お前が悲しむ事もなかった!そう思わずいられんのじゃ……\nじゃから、静音……おぬしに真実を話す事が怖かった。責められ……嫌われるのが恐ろしかった", "speaker": "安綱"}, {"utterance": "そうね。今はともかく、子供の頃だったら、あんたの気持ちを考えずにわめきちらしてたかもしれないわ\nけど、今はもう違う。あたしだって成長するのよ?むしろ話されずにいた方がショックだわ", "speaker": "静音"}, {"utterance": "ああ、そうじゃな。おぬしの成長を信じる事が出来なかったのも我の弱さじゃ。許してくれ", "speaker": "安綱"}, {"utterance": "だから、許すも何も別に怒ってないわよ。あんたは、お母さんがいなくなっちゃった後も、ずっとあたしの側にいて支えてくれたんだもの。怒れるわけないじゃない\nあたしに話さなかったのも、あたしを思っての事だって、理解してる", "speaker": "静音"}, {"utterance": "そうか……それを聞いて肩の荷がおりた気分じゃ\nしかし、なら何を考えておるのじゃ?こんな風に部屋に籠もって", "speaker": "安綱"}, {"utterance": "おやじさんに言われたのよ。これ以上今回の事件にかかわるなって", "speaker": "静音"}, {"utterance": "そういうことか……おぬし、今回の事件とかつての災害、その二つの背後にいたであろう黒幕の事を考えておるな", "speaker": "安綱"}, {"utterance": "別に復讐しようなんて大それた事を考えてるわけじゃないわ。ただ、このまま自分の知らないところで、全てが終わっちゃうのが嫌なだけ\n事件の黒幕には必ず法の裁きを受けて欲しいと思ってる。だから、その為に出来ることをあたしはしたいの", "speaker": "静音"}, {"utterance": "そのことは、和登たちには相談したのか?", "speaker": "安綱"}, {"utterance": "してないわ。言えば和登たちは絶対に手伝ってくれる……けど、それはあたしのわがままに和登たちを巻き込むことになるわ。迷惑をかけたくないのよ……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "まあ、おぬしならそう言うじゃろうな。ならばどうする、我らだけで事件を調べるか?", "speaker": "安綱"}, {"utterance": "え?", "speaker": "静音"}, {"utterance": "なんじゃ、その意外そうな顔は。まさかおぬし、我にまで迷惑かけたくないから関わるなというつもりじゃないじゃろうな?", "speaker": "安綱"}, {"utterance": "あ、ううん。もとから、安綱には手伝って貰うつもりだったけど。その、止めないの?", "speaker": "静音"}, {"utterance": "なんじゃ、止めたらやめるのか?", "speaker": "安綱"}, {"utterance": "安綱の言葉に、静音は首を横に振る。それを見て安綱はやっぱりなと苦笑した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "おぬしの頑固さは初音ゆずりじゃからな、我の言葉程度で止められるとは思っておらん\nそれに、黒幕に思うところがあるのは我も同じじゃ", "speaker": "安綱"}, {"utterance": "安綱……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "安心せい。何があろうと我だけは静音、お前の味方じゃ", "speaker": "安綱"}, {"utterance": "ありがとう……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "とりあえず、情報集めじゃな。和登達を頼れないとなると、我らだけで地道に足で探すしかないの", "speaker": "安綱"}, {"utterance": "分かってるわ、さっそく明日から始めましょ", "speaker": "静音"}, {"utterance": "そうじゃな、善は急げじゃ", "speaker": "安綱"}, {"utterance": "絶対に引きずり出してやるわ……待ってなさい", "speaker": "静音"}], "speakers": ["静音", "安綱"], "product_name": "08_Impury", "file_name": "B308_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "つ、疲れたぁ……\n確かに関わるなって言われてたけどさぁ……お説教たらい回しはきついぜ、おやっさん……\nああ、もう駄目だ。頭はたらかねぇ……一眠りしよっ……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "和登~いないの~?\nって、なによ……いるじゃない\nあ、寝てるのか……\nお~い、か・ず・と~", "speaker": "静音"}, {"utterance": "……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "駄目だ、熟睡してる\nなによもう、人がせっかくお詫びとかお礼とか謝罪とか、色々と覚悟決めてきたってのにも~……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "まあ、でも寝てるうちにお詫びとかお礼とか謝罪とか……その他もろもろやっちゃおうかな~", "speaker": "静音"}, {"utterance": "……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ここまでやって、まだ起きないのか……どんだけ熟睡してんのよ", "speaker": "静音"}, {"utterance": "……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "まさか、狸寝入りしてるんじゃないでしょうね?", "speaker": "静音"}, {"utterance": "…………", "speaker": "和登"}, {"utterance": "本当に、寝てるかどうか、キスでもして確かめてやろうかしら\nって、まずい。思考が変な方向に飛びそうになった……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "……ふがっ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "っ!?", "speaker": "静音"}, {"utterance": "……すぅ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "こいつ、やっぱり起きてるんじゃないでしょうね!\nもういいわ、そっちがその気なら本当にあんたが寝てる間に、お礼とお詫びとかすませちゃうんだから……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "この前の夜の事も、今日の事も色々含めて、その……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "ん?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "え?", "speaker": "静音"}, {"utterance": "ん~しずね?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "な、なななななな!?", "speaker": "静音"}, {"utterance": "んん?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "何でこのタイミングで起きるのよ馬鹿ー!!", "speaker": "静音"}, {"utterance": "ふぉっ!?\nな、急になんだよ!?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "それはこっちの台詞よ!やっぱ、あんた狸寝入りしてたでしょ!", "speaker": "静音"}, {"utterance": "いや、何のことだよ……というか、お前こそいつの間に?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ほ、本当に寝てたの?", "speaker": "静音"}, {"utterance": "いや、意識戻ったのはたった今だけど……はっ!?まさかお前俺が寝ている間にいやらしいことを!?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "す、するわけないでしょ!馬鹿!ばかばかばかぁ!", "speaker": "静音"}, {"utterance": "ばかばか言うな!自覚してるんだから!そんなにばかばか言われて、なんかプラシーボとかそんな効果でこれ以上馬鹿になったらどうする気!?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "しるかぁ!", "speaker": "静音"}, {"utterance": "その後、十分以上にわたって言い合いを続けた俺達は、互いの息が上がった所でようやく落ち着いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "……で、結局なんの用なんだ?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "……そ、そうね、いい加減本題に入りましょ", "speaker": "静音"}, {"utterance": "おう", "speaker": "和登"}, {"utterance": "今日はね……その、お礼を言いたかったのと、謝りに来たの", "speaker": "静音"}, {"utterance": "……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "昨日和登に注意されたばかりなのに、単独行動したあげくにみんなに迷惑かけて……ごめんなさい", "speaker": "静音"}, {"utterance": "俺が言ったこと、わかってくれたか?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "うん……本当は昨日和登に言われた時点で分かってはいたの……けど、どうしても、受け入れられなかった\nだって、それを受け入れたら、今までの自分の生き方を否定しちゃうような気がして……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "けど、今日分かっただろ?一人でいようとみんなでいようと、本人が望むと望まざるとに関わらず、迷惑っていうのはかけちゃうもんだ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ええ、思い知ったわ。童子切の巫女だ天城の巫女だなんて言われても、所詮はあたしなんて単なる小娘にすぎないんだって、今日嫌って程思い知らされた\nもしあの時、和登達が来てくれなかったらと思うと、本気でゾッとする。今でも震えが止まらなくなるもの\nあたしは、一人じゃ何も出来ない。けど、それを補ってくれる仲間がいる。迷惑をかけても受け入れてくれる、背負ってくる仲間がいるって、今日ちゃんと認識した", "speaker": "静音"}, {"utterance": "取り返しがつかない事になる前に、間に合って本当に良かったよ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "……うん。ありがとう\nそれと、勝手な行動して、ごめんなさい", "speaker": "静音"}, {"utterance": "分かってくれたなら謝る必要なんてないし、仲間として当たり前の事をしただけだから、お礼も必要ないよ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "……仲間", "speaker": "静音"}, {"utterance": "ん?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ねえ、和登……あんたにとって、あたしってただの仲間?", "speaker": "静音"}, {"utterance": "は?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ううん、仲間なのは分かってる。あたしが知りたいのはもっと深い関係。和登とあたしって、どんな関係?\n友達……幼なじみ、それとも親友?あんたにとって、あたしって……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "し、静音?どうしたんだいきなり?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "あ、ごめん……急にこんな事聞いて。変だよね……でも、なんだか急に知りたくなっちゃって……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "えーと、やっぱ、答えなくていいや!今の質問は忘れて!", "speaker": "静音"}, {"utterance": "俺にとって静音は……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "え?", "speaker": "静音"}, {"utterance": "親友で……幼なじみで……俺にとって生きる希望で……そして", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そして……?", "speaker": "静音"}, {"utterance": "大切な、ひと……かな?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "っ!!", "speaker": "静音"}, {"utterance": "うん、静音には色々な言葉が当てはまるけど、これが一番しっくりくる。俺が絶対に失いたくない、失っちゃいけない大切な人だ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "なん……で?", "speaker": "静音"}, {"utterance": "なんでもなにも、静音がいなかったら俺は今ここにいないからだよ。言っただろ、生きる希望でもあるって\nあの日、周囲の奴らの悪意と敵意に屈して、死ねば全部終わって誰にも迷惑かけないですむなんて、ガキの浅知恵で馬鹿な事考えた俺を……叱咤激励してくれた\n死ぬなんて言うな馬鹿って言って、俺が周りにかけるであろう迷惑を、全部自分が背負うって言って、生きる希望をくれたのはお前だろ?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "あ……だから昨日、あんなに怒って……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "そういうこと。お前にだけは誰かに迷惑をかけることを、否定して欲しくなかったんだ\n誰かに迷惑をかけ続けなければ、生きている事すら許されなかった俺に、生きていていいって気づかせてくれた大切な人には", "speaker": "和登"}, {"utterance": "!!", "speaker": "静音"}, {"utterance": "静音?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "あ、あう……え、えーと……ご、ごめんなさい!!", "speaker": "静音"}, {"utterance": "って、おい!!\n行っちまった……たくっ、あいつは本当に……妙な所で弱いなぁ\nで、でも俺……勢いに任せて言っちまったけど、すげえ恥ずかしい事を語ってたような……\nていうかあれって、もしかしなくても……俺、静音に……\n告白してね?", "speaker": "和登"}], "speakers": ["静音", "和登"], "product_name": "08_Impury", "file_name": "B313_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ど、どうしよう……な、なんか顔見てられなくて飛び出しちゃったけど……\nああ、駄目だ……あたし、やっぱり、和登のことが……\nす……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "うふふふふふ~♪", "speaker": "雅"}, {"utterance": "きゃあ!?", "speaker": "静音"}, {"utterance": "もう、駄目だよしずちゃん、あそこで逃げ出しちゃ。あれはどう考えても告白する流れだったよ?", "speaker": "雅"}, {"utterance": "な!?み、雅!あ、あんた見てたの!?", "speaker": "静音"}, {"utterance": "見てたというか、見ちゃったというか……かずくんの様子見に来たら、先にしずちゃんがいたというか", "speaker": "雅"}, {"utterance": "ど、どこから見てたの?", "speaker": "静音"}, {"utterance": "しずちゃんが寝ているかずくんにキスしようとしてたところ辺りからかな?", "speaker": "雅"}, {"utterance": "ほとんど最初からじゃない!!って、キスはしてないわよ!?", "speaker": "静音"}, {"utterance": "うん、それは見てたから知ってる。もう、後ろから応援してたのに、しずちゃんてば本当にここぞって時にへたれるんだから", "speaker": "雅"}, {"utterance": "うっ……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "しずちゃん、かずくんのこと好きなんでしょ?だったら、ガツンとぶつからなくちゃ。かずくんって優しいんだから、そんなんじゃいつまで経っても今と変わらないよ", "speaker": "雅"}, {"utterance": "それは、そうなんだけど……\nと、いうか雅!あんたはそれでいいの?あんただってその……和登の事……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "うん、大好きだよ!もちろんLIKEじゃなくて、LOVEの方だよ?", "speaker": "雅"}, {"utterance": "だったら!", "speaker": "静音"}, {"utterance": "でも気にしないで。私は別に側室でも構わないから♪", "speaker": "雅"}, {"utterance": "そくっ!?", "speaker": "静音"}, {"utterance": "まあ、側室は冗談にしても、私はね、かずくんの近くにいられるだけで幸せなの。かずくんが少しでも私を想ってくれるだけでいいの\nだから、誰かのLOVEを奪ってまで、かずくんに愛されたいなんて思わないよ。その子がかずくんが選んだ相手で相思相愛なら文句なんて一つもない\nそれが、親友のしずちゃんなら、なおさらだよ", "speaker": "雅"}, {"utterance": "雅……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "確かに悔しくないって言われたら、ちょっぴりだけ嘘になるけど。それでもこの気持ちは本当だよ\nだからしずちゃん、私の事は気にしないで。むしろ、私の事を気にして身を引いたりしたら怒るからね!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "ありがとう雅……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "お礼はなしだよ、しずちゃん。私はむしろ、しずちゃんを応援してるんだから", "speaker": "雅"}, {"utterance": "うん、うん!", "speaker": "静音"}, {"utterance": "よしっ!それじゃあ、今から私の家で作戦会議だね!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "へ?作戦会議?", "speaker": "静音"}, {"utterance": "そ。かずくんにどうやってロマンチックな告白を決めるかのね!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "えええええ!?いきなりそこまで話がとぶの!?", "speaker": "静音"}, {"utterance": "全然とんでないよ。さっきの会話の続きをもっとロマンチックな所でするだけだもん。あれはもう、かずくんの方は準備OKって感じだもんね", "speaker": "雅"}, {"utterance": "か、和登が!?", "speaker": "静音"}, {"utterance": "うん、あれはもう半分告白しちゃったようなもんだもん。きっと今頃かずくん、部屋の中でもだえてるよ\nだから、その熱が冷めないうちに決着をつけちゃおう。鉄は熱いうちに打てって言うしね", "speaker": "雅"}, {"utterance": "ちょっ、だ、だからって!きゃあ!ちょっと引っ張らないで!わっかった!逃げないから!逃げないから。はーなーしーてー!", "speaker": "静音"}], "speakers": ["静音", "雅"], "product_name": "08_Impury", "file_name": "B314_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "き、来たわね……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "おう、こんな時間にいきなり神社に呼び出されたぞ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "うっ……ごめんなさい。話し合いが予想以上に長引いちゃって……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "話し合い?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "あ、ううん。何でもない", "speaker": "静音"}, {"utterance": "それで、どのような用件でしょうか?というか、なんで巫女服?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そ、それはその……雅に勝負服でいけって言われて……なんだかんだで一番気合入るのってこの服だし……それで……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "うん、とりあえず雅が裏で絡んでるって事は分かった", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ぎくり", "speaker": "静音"}, {"utterance": "はは、本当に静音はわかりやすいなあ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "う、うるさいわね。これでも一応自覚してるんだから!いちいち突っ込まないで!", "speaker": "静音"}, {"utterance": "ごめん、ごめん", "speaker": "和登"}, {"utterance": "あーもう!調子狂う、せっかく覚悟決めて来たのに!", "speaker": "静音"}, {"utterance": "変に気合入れるより、そっちの方が静音らしくて俺はいいと思うぞ?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "むう、でも……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "そんな事より、本題本題", "speaker": "和登"}, {"utterance": "う、うん……えーとね、きょ、今日は月が……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "早い早い早い!それ言うの早すぎる!いくら本題っていってもそれ核心だから!いきなり言っちゃ駄目だから!!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "どうやら相当テンパってるらしく、いきなり核心に触れようとした静音を慌てて止める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あうううう!", "speaker": "静音"}, {"utterance": "はあ……だから静音、変に気合入れなくいいから、いつも通り、いつも通りでいこう!ほら、なんかボケとツッコミがいつもと逆転しちゃってるし", "speaker": "和登"}, {"utterance": "というか、今時「月が綺麗ですね」なんて、伝わらない相手にはまったく伝わらないぞ。\n夏目漱石の逸話なんて、今どれくらい知られているのやら。\n恐らく雅からの入れ知恵なんだろうけれど、なんにせよ使うタイミングが早すぎる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "とりあえず、まず深呼吸から始めよう!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "う、うん……すーはーすーはー", "speaker": "静音"}, {"utterance": "落ち着いたか?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ちょっとは……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "よし、それじゃあもう一度聞くけど、なんで俺は呼ばれたの?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そ、それは……その、あ、あたし……あたし!", "speaker": "静音"}, {"utterance": "……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "あたし!あなたの事が好きです!!付き合ってください!", "speaker": "静音"}, {"utterance": "OK", "speaker": "和登"}, {"utterance": "い、いきなりで、こんな事言ってもびっくりするかもしれないけど……\nえ?", "speaker": "静音"}, {"utterance": "え?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "い、今なんて?", "speaker": "静音"}, {"utterance": "いや、だからOKって。俺も静音のこと大好きだから、むしろ恋人になりたいって思ってたし", "speaker": "和登"}, {"utterance": "な、なんでそんな落ち着いてるの!?", "speaker": "静音"}, {"utterance": "え?い、いやだって……呼び出された時点で何となく状況察してたし……というか、この状況で告白以外のことを想定することの方が難しいし", "speaker": "和登"}, {"utterance": "え?ええ!?", "speaker": "静音"}, {"utterance": "あとほら……今日の夕方、俺、なんか勢いで告白じみたことしちゃったし……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "あ、ちなみに勢いとは言っても、嘘偽りは一切ないからな!むしろ本音も本音だし!お前が好きな事も全部本当だからな!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "じゃ、じゃあ……い、いいの?あたしが和登の恋人になっても……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "断る理由が一ミリもない。むしろ、俺の方からお願いしたいくらいだ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "……\n和登!!", "speaker": "静音"}, {"utterance": "おっと!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "俺は胸に飛び込んできた静音をしっかりと抱きとめた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "良かった!本当に良かった!不安だったの……いくら雅に言われても!和登を信じてても!本当に和登があたしを受け入れてくれるか!", "speaker": "静音"}, {"utterance": "焦ったのは俺の方だぞ。なにせ告白まがいのこと口走った直後に、お前が逃げ出しちまうんだから。こちとら振られたんじゃないかと、気が気じゃなかったんだぞ?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そ、それはその……ごめんなさい。なんかあの時あたし、パニクっちゃって……あんたの顔見てられなくなっちゃって", "speaker": "静音"}, {"utterance": "まあ、いきなりあんな事口走った俺も悪いんだから、おあいこだよ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ありがとう……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "それにしても、ずいぶんと電撃的な告白作戦だな。雅の入れ知恵か?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "う、うん……雅は少しでも早いほうがいいって、じゃないと和登に先を越されるからって", "speaker": "静音"}, {"utterance": "げっ、完全に行動を読まれてる……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "え?じゃあ、本当に?", "speaker": "静音"}, {"utterance": "ああ、明日告白するつもりだったんだ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "あ、あははは……なんだぁ、だったらやっぱりこんな緊張することなかったじゃない……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "だから、最初からそう言ってるのに", "speaker": "和登"}, {"utterance": "くすっ", "speaker": "静音"}, {"utterance": "はは", "speaker": "和登"}, {"utterance": "緊張も解けたのか、腕の中で静音がそっと目を閉じた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "和登……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "静音……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "互いの名前を呼び合い、俺達はそっと唇を重ね合う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ん", "speaker": "静音"}, {"utterance": "……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "それは唇と唇が触れあうだけの浅い口づけだったけれど、キスをしている間は、まるで脳が溶けてしまいそうな程濃密な時間に感じた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "はぁ……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "大丈夫か?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "唇を離した後も、どこか放心状態な静音に俺は問いかける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、うん……大丈夫。なんか、幸せすぎてぽーっとしてた", "speaker": "静音"}, {"utterance": "そ、そうか……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ね、ねぇ、和登……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "ん?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "知ってるかもしれないけど……今日、家に誰もいないの……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "え?あ、ああ……確か、静雄さん昨日から本土だっけ?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "だから……その……ね?", "speaker": "静音"}, {"utterance": "その言葉の意味が分からないほど、俺も子供じゃない。俺は静音の目を見て確認を取る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いいのか?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "うん、お願い……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "その瞳に迷いがない事を感じ取り、俺はしっかりと頷いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わかった", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そうして、俺達はもう一度だけ月夜で互いの唇を重ねた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ん", "speaker": "静音"}, {"utterance": "……", "speaker": "和登"}], "speakers": ["静音", "和登"], "product_name": "08_Impury", "file_name": "B315_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ベッドに寝転がって、不安そうにこちらを見上げる静音に、俺は首を傾げながら聞いてみる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "緊張してる?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "べ、べつに、き、緊張なんか……してないわよ", "speaker": "静音"}, {"utterance": "本人はそう言っているが、瞳は不安そうに揺れているし、よく見れば小さく震えてもいる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "めっちゃ緊張してんじゃん", "speaker": "和登"}, {"utterance": "う、うるさいわね!だって、しょうがないじゃない!初めてなんだから!", "speaker": "静音"}, {"utterance": "俺の追求に静音はやけくそ気味に言葉を返してくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺だって初めてだよ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そんな静音に苦笑しながら告げると、静音はジト目になってこちらを見返してきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そのわりにはずいぶん落ち着いてるじゃない……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "いや、ほら。自分より緊張してる奴がいると、なんか冷静になれるみたいな感じ?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "実際俺も、心臓が痛いぐらいに高鳴っているし、失敗しないか不安で仕方がない。\nけれど、目の前で自分以上に緊張している静音を見ると、俺ががんばらなきゃなと思ってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "むう、なんかずるい……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "ずるいと言われましても。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "と、とにかく!こういう時はまず、キスだよな?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "俺は、ともかく空気を変えようとそう言うと、そんな気持ちを察してくれたのか、静音はこくりと小さく頷いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "多分……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "よしっ!それじゃあ、いくぞ!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "う、うん!ば、ばっちこーい!", "speaker": "静音"}, {"utterance": "互いに何故か無駄に気合いの入ったかけ声と共に、キスを慣行しようとした結果。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あくっ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "あいたっ!", "speaker": "静音"}, {"utterance": "俺達は思いきり互いの歯をぶつけ合ってしまった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "す、すまん!勢いがつきすぎた", "speaker": "和登"}, {"utterance": "いはい!あがこつんて……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "互いに口を押さえて、痛みに苦しむ俺達だが。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぷっ……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "くすっ", "speaker": "静音"}, {"utterance": "どちらともなく吹き出し、笑顔になる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はは……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "なんだか無駄に緊張しちゃって……馬鹿みたいね", "speaker": "静音"}, {"utterance": "そうだな、全然俺達らしくなかったな", "speaker": "和登"}, {"utterance": "俺達はひとしきり互いに笑い合う。すると、いつの間にか緊張も解けていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、恥ずかしいし緊張もするけど……相手は和登なんだし、いつも通りでいいわよね", "speaker": "静音"}, {"utterance": "ああ、俺もいつも通りでいくよ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "互いに自然体が一番、そう結論付けて、俺と静音は肩の力を抜く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、まず仕切り直しから……ん", "speaker": "静音"}, {"utterance": "そう言って、静音がすっと目を閉じた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、そこからだな……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "んん……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "互いに唇を重ね、ゆっくりと気持ちを落ち着けていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん!\nぷはっ……はぁ、はぁ", "speaker": "静音"}, {"utterance": "先ほどより長く濃厚なキスの隙に、俺は静音の巫女服をはだけさせていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "露わになった白い肌に、俺は思わず言葉を失ってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、何よ……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "いや、綺麗だなって思ってさ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ばか……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "純粋な感想を言ったのに、真っ赤になってそっぽを向かれてしまった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ありがと", "speaker": "静音"}, {"utterance": "が、その後でぼそりと呟かれた言葉に、俺の頭はくらくらしてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっばい……お前可愛いな", "speaker": "和登"}, {"utterance": "きゅ、急にそんなこと言うなぁ!", "speaker": "静音"}, {"utterance": "どうやらストレートな言い回しに弱いらしく、恥ずかしそうに声を荒らげる静音に和みながら、俺は静かに告げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……触るぞ?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "え、あ……!", "speaker": "静音"}, {"utterance": "いきなりの言葉に静音は一瞬戸惑うが、俺はその了承を待たずに、そのままブラの上から静音の胸を揉んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっ、んんっ!", "speaker": "静音"}, {"utterance": "あ、ごめん、痛かったか?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "想像以上のボリュームと弾力に、思わず力が入りすぎたのかと、俺は慌てて手を離す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ううん、大丈夫。ちょっとびっくりしただけだから\nつ、続けて、いいよ……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "あ、ああ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "静音の了承に俺は頷くと、今度は優しさを意識しながら胸へと触れる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ……んん、ぁっ……あぁ、ん", "speaker": "静音"}, {"utterance": "さっき少しだけ触った時も思ったけれど、やっぱり予想以上のボリュームだ。手の平に収まりきらない胸を、俺はなるべく優しく愛撫する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "…………", "speaker": "和登"}, {"utterance": "んん、あっ……やっ、ん……んん", "speaker": "静音"}, {"utterance": "胸を触る楽しさに、無言のまま愛撫を繰り返してしまったが、しばらくして静音の様子が少しおかしい事に気がついた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もしかして声我慢してる?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "え?そ、そんなことないわよ?", "speaker": "静音"}, {"utterance": "目を見て言いなさい、そういう台詞は", "speaker": "和登"}, {"utterance": "俺の台詞にわかりやすく視線をそらす静音。本当にわかりやすい奴だな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "むぅ……だ、だって、は、恥ずかしいじゃない……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "でも、えっちな静音の声、もっと聞きたいな", "speaker": "和登"}, {"utterance": "な、なんか、すごくえっちな台詞だね、それ……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "た、確かに……!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "特に意識せずに言った台詞だが、確かに非常にエロスだ。\nなどと一人で感動している俺に、静音が小声で突っ込んでくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ばか", "speaker": "静音"}, {"utterance": "い、いいから!続けるぞ?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "その静音の台詞を可愛いと思ってしまい、このままでは理性のタガが外れそうだったので、俺は慌てて話題をそらす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、うん……\nあっ、んん、やぁ……ん", "speaker": "静音"}, {"utterance": "そうしてしばらくブラの上から愛撫を続けていたのだが。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "やはり、これだけは物足りないと思ってしまうのは、男の悲しい性だろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……?", "speaker": "静音"}, {"utterance": "だから俺は静音が脱力して油断している間に、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……あっ", "speaker": "静音"}, {"utterance": "ブラをずりあげて、その豊満な胸を解放した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱり綺麗だ……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ブラの圧力から解放された胸が、その柔らかさを誇示するように小さく震える。その頂点には、今までの愛撫によって出来たピンク色の突起が自己主張していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あっやっ、んん……やんっ", "speaker": "静音"}, {"utterance": "そんな静音の胸と頂点の突起を、手のひら全体で転がすように愛撫する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふ、不意打ちは、ひっ、きゃうん……ひ、卑怯よ!", "speaker": "静音"}, {"utterance": "うわ、凄い……超なめらか、めっちゃ柔らかい", "speaker": "和登"}, {"utterance": "俺は静音の言葉もろくに耳に入らず、思わずそう呟いてしまった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、やん、んん、ふぁ……や、んん", "speaker": "静音"}, {"utterance": "静音……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "な、なによ……?", "speaker": "静音"}, {"utterance": "今度は何をする気だとこちらを見つめる瞳に、ちょっといたずらっぽく告げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "乳首、たってるよ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "あ、きゃんっ!", "speaker": "静音"}, {"utterance": "そしてそのまま不意打ち気味に乳首をつまみ、指で転がす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だからぁ……不意打ちは、や、やめ……あんっ", "speaker": "静音"}, {"utterance": "静音の体が、俺の指に合わせてぴくん、ぴくんと小さく震える。それに合わせるようにして、豊かな膨らみが形を変える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめん、つい……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そ、そう……きゃうん、いい、つつ……あ、あんっ。こり、こり、するなぁ!ひゃうん、つ、つまむなぁ!", "speaker": "静音"}, {"utterance": "静音の反応に、俺の中にある理性も決壊しそうになるが、必死でこらえる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "…………", "speaker": "和登"}, {"utterance": "だが、正直これだけではやはりまだ物足りない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "俺に執拗に乳首を攻められて脱力する静音に、俺は静かに告げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "静音", "speaker": "和登"}, {"utterance": "?", "speaker": "静音"}, {"utterance": "下も……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "その言葉と同時に袴に手を伸ばそうとするが、静音がその手をそっと止めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、まって……そっちは、その……自分で脱ぐから", "speaker": "静音"}, {"utterance": "え?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "俺が何で?と首を傾げると、静音は恥ずかしそうにうつむいて答える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だって……恥ずかしいし……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "あ、ああ、わかったよ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "正直、自分で脱がしてみたいというのもあったが、上目遣いで見つめてくる静音に、俺は気がついたら頷いていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、はい……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "袴を脱ぎ、再びベッドの上にぺたんと座り込む静音。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "おう……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "あ、あの……何度も言うようだけど、は、初めてだから……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "未だ不安そうな静音を安心させるように、俺はしっかり頷いて言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "分かってる、出来る限り優しくするよ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "う、うん……お願い", "speaker": "静音"}, {"utterance": "そう小さく微笑んだ静音に近づくと、俺はそっと秘所に指を伸ばした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……ん……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "あ、濡れてる……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "指に触れた感触に俺が思わず呟くと、静音は下を向いてうつむいてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はっ、恥ずかしい、から……あ、んん……言わ、ないで……あっ", "speaker": "静音"}, {"utterance": "これぐらいで大丈夫?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "俺は静音に確認を取りながら、ゆっくりと指を上下に動かした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、あ……やっ、ん……ふぁ……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "大丈夫かと見つめる俺に、静音は身をゆだねるように脱力していった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫そうだな……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "う、うん……あ、んんっ。やっ、あっ……ん", "speaker": "静音"}, {"utterance": "また、声我慢してる……気にしなくていいのに", "speaker": "和登"}, {"utterance": "しかし、やはり声を聞かれるのは恥ずかしいらしく、必死で我慢しているのがわかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっ、ん……だ、から、んん……はずかしい、ふぁ……の", "speaker": "静音"}, {"utterance": "これはいくら言っても無駄だと思い、俺はあることを思いつく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "よし、そっちがその気なら……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "っ!", "speaker": "静音"}, {"utterance": "俺は下着をずらすと、静音の秘所を直接愛撫し始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あっ!やっ……ふぁ!やっあっんん", "speaker": "静音"}, {"utterance": "ぴちゃ、と水音が聞こえ、静音が今まで以上にはっきりと反応を示す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "その反応に大丈夫かと聞くが、静音はしっかりと頷いてくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うん……あっ!やっあん、ふあっ、ああっ、んん\nあっ、やっあっあっ、やん……あはっ……やっ!", "speaker": "静音"}, {"utterance": "すごいな……どんどんあふれてくる", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ぴちゃ、ぴちゃ、と水音をわざと響かせるように指を動かし、その度にぴくんと動く静音の反応を楽しむ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あっ、やっん!い、いうなぁ、ば、ばかぁ……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "それに、すっごく熱い……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "あっ、やっ。んんん……あっん、やっ……ふぁっ\nやぁっあん……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "俺は静音の声に浮かされるようにして、静音の秘所を攻め続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "静音?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "あ、ふっあ……あっああっんんん、やぁっあんっ", "speaker": "静音"}, {"utterance": "そして、静音は一際大きく反応すると、そのまま脱力してしまった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "平気か?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "どうやら軽くイってしまったらしい。俺の問いかけに、静音は小さく頷く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、うん……へいき……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "熱に浮かされたようにぽおっとしている静音を見て、俺はそろそろ自分の理性が限界であることを悟る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "静音……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "……?", "speaker": "静音"}, {"utterance": "その……いいかな?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そっと静音に尋ねる俺に、静音も意味が分かったのか一瞬だけ驚いたが、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "!\nう、うん……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "最後にはしっかり頷いてくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あんまり、見ないで……\nは、恥ずかしい……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "ベッドに横たわり足を開いた静音を見て、俺は一瞬だが思考を停止させてしまった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "…………", "speaker": "和登"}, {"utterance": "その……へ、変じゃない、かな?", "speaker": "静音"}, {"utterance": "不安そうにこちらを見上げて聞いてくる静音に、俺は慌てて首を振る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、全然変じゃない!むしろ綺麗だ!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そっか……なら、良かった", "speaker": "静音"}, {"utterance": "それを聞いて静音が安心したように笑顔になる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "も、もう、準備は出来てるから……きて", "speaker": "静音"}, {"utterance": "本当にいいんだな……?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "その言葉に、俺は最後の確認として尋ねるが、静音は苦笑しながら答えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いまさらすぎ……いいに、きまってるし……その、かずとじゃないとやだ", "speaker": "静音"}, {"utterance": "確かに愚問だったなと笑う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わかった、なるべくゆっくり挿れるな……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "俺は自分のモノを静音の秘所に押しつけ、最後にもう一度静音を見て、静音が小さく頷いたのを確認してから、ゆっくり腰を前進させた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……いたっ", "speaker": "静音"}, {"utterance": "挿入時の痛みに静音が僅かに顔を歪める。\n当たり前だ。十分に濡れているとはいえ、静音は初めてなんだ、痛くないわけがない。\n逆に俺の方はといえば、まだ先っぽの方しか入っていないのに凄い快楽だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "俺はともすれば、一気に腰を動かしてしまいそうなのを必死に自制しながら、ゆっくり腰を前に突き出していく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んんっ……あっ、やっ、んん……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "ここだ……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そして、俺はかなりの時間をかけて、静音の純潔を守る場所へとたどり着いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、うん……和登の当たってるの、わかるよ", "speaker": "静音"}, {"utterance": "それじゃあ、行くぞ……力抜いて", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ここからが本番だと、俺は静音に力を抜くように言う。静音は恥ずかしそうに、けれど意識して力を抜いてくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うん……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "そして俺は、それを確認してから、そのまま腰を前に突き出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "あっ!やっんんん!!", "speaker": "静音"}, {"utterance": "途中で何かを破る感覚が伝わり、静音の秘所から鮮血が流れてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あっ……す、ごい……はいってる……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "ああ、全部入ったぞ……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "う、うん……わかる、お、おなかの中に、和登がいる……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "大丈夫か?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "静音は痛みに涙を浮かべながらも、笑顔になった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まだ、じんじんするけど……けど、大丈夫。痛いより、嬉しいの方が、大きい、から……\nで、でも……動くのは、もう、ちょっと、まって……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "静音の言葉に、俺は安心させるように笑顔を見せる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、大丈夫……静音が落ち着くタイミングでいいぞ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "正直に言うと、入れているだけでも相当気持ちよく、今うかつに動くとすぐに出てしまいそうだったので、個人的にもありがたい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うん……あり、がとう", "speaker": "静音"}, {"utterance": "俺達はしばらく繋がったまま抱き合い、互いの体温を混じり合わせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "…………", "speaker": "静音"}, {"utterance": "…………", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そして、互いに呼吸が収まるぐらいまで待った頃。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あっ、今ぴくんって動いた……やっぱり動きたいんだ", "speaker": "静音"}, {"utterance": "ぎ、ぎくり", "speaker": "和登"}, {"utterance": "静音に今の気持ちを看破されて、俺は思わず視線をそらした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くすっ、もう動いてもいいよ……痛み、だいぶ落ち着いたから", "speaker": "静音"}, {"utterance": "本当に平気か?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "うん、平気……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "じゃあ、ゆっくり動くな……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "う、うん", "speaker": "静音"}, {"utterance": "俺の確認にこくりと頷いた静音に頷き返し、俺はゆっくりと腰を動かし始める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あっ……っ、やっ、あん……やっあん\nあ、ああ……う、ご、いてる……な、なか、で", "speaker": "静音"}, {"utterance": "やっばいな……気持ち、良すぎて、気を抜いたらすぐにでちゃい、そうだ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "動き出してすぐに感じた射精感を我慢し、小声で呟く。\n静音の中は初めてというだけに、かなりの圧迫感がある。けれどそこに不快感はなく、むしろ動く度に俺のペニスを刺激してくるので、射精を堪えるだけでもう必死だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ん……よ、かった、和登がきもち、よさそう、で", "speaker": "静音"}, {"utterance": "あ、ああ。静音は、平気、か?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "う、うん……まだ、ちょっと、い、いたい、けど、大丈夫……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "確かに、まだ少しきつそうだが、静音の言葉に甘い響きが混ざり始める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あっ、んんっやっあ……ふぁあ\nも、うちょっと、速くても、大丈夫……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "見ると、静音の秘所は先ほどより濡れ、滑りも良くなっている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうか……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "俺は静音の言葉に頷くと、静かに腰の速度を速めていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あっ、やっ……んん、きゃっあん", "speaker": "静音"}, {"utterance": "それによって甘い声を上げ始めた静音の声と一緒に、俺自身も高まっていく。\nすでに射精感を抑えるのも限界だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっ、ふぁ、あっ……す、すごい、あ、ああん!", "speaker": "静音"}, {"utterance": "し、ずね!お、おれ、そろそろ!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "う、うん、だ、大丈夫っ!きっ、きて……!", "speaker": "静音"}, {"utterance": "静音の言葉に、俺は最後に強く腰を静音に打ち付ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "し、しずね!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そして、ギリギリのタイミングで静音の中から引き抜いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、あ、ああっ!!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "あっ!あっんん……あっつい……はぁ、はぁ!\nうわぁ……和登まみれになってる……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "本当にギリギリだったため、静音に盛大にぶっかけてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ご、ごめんっ。その、抜くのが精一杯で……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "別に、抜かないでもよかったんだけどな……和登なら……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "いや、でもさ、静音、結構痛そうだったし……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ええ、すっごい痛かった。もう、体を引き裂かれちゃうかと思った。あ、実際引き裂いたのよね\nだけどね、それ以上に、すっっっごい、幸せだった", "speaker": "静音"}, {"utterance": "そう言って、静音は満足そうにお腹を撫でる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "和登……あたしに傷をつけてくれて、ありがとうね", "speaker": "静音"}, {"utterance": "そして、俺を見ながらにっこりと笑ってくれた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["静音", "和登"], "product_name": "08_Impury", "file_name": "B316h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ん~、遅いな……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "俺は駅前の定番待ち合わせスポットで、何度も時計を確認しながら静音の到着を待っていた。なぜなら今日は念願の、恋人になってから初めてのデートだからだ。\n少し早く出過ぎた事もあって、まだ十分程度しか待ち合わせ時間を過ぎていないにも関わらず、相当な時間待っているような気がする。\nそんな事を考えて、俺もちょっとわくわくしすぎだろう、と苦笑していた所に声がかかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お、お待たせ……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "ああ、来た……おおっ!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "振り向き、静音を見た瞬間に声を上げてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その、デートなんだから、おしゃれしてけって、みんなが……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "そこにいたのはいつもとは違う雰囲気の服装に身を包んだ静音で、俺は思わず見とれてしまいそうになるのをこらえて親指を上げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いいじゃん。似合ってるよ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ほ、本当……?", "speaker": "静音"}, {"utterance": "ああ、いつもの格好より女の子してて、新鮮で可愛いぞ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そっかな。えへ、ありがとう", "speaker": "静音"}, {"utterance": "そういえばこの前、女性陣に静音が拉致られたが、あれの目的はこの服を買うためだったのか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "よし、じゃあ、さっそく行くか", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そう言って俺はさりげなく腕を差し出すと、静音は嬉しそうに笑った後、自然に腕を絡めてきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ねえ、今日はどこに行く予定なの?", "speaker": "静音"}, {"utterance": "それはついてからのお楽しみ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "……?", "speaker": "静音"}, {"utterance": "俺の言葉に首を傾げる静音に笑顔を向けつつ、必ず気に入るはずだと告げて、俺達は目的地行きのバスに乗り込んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ここ、一度行ってみたいって言ってただろ?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そうしてついた場所がここ、白夜島最大のテーマパーク、モンスターキングダムだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "モンスターキングダム……覚えてて、くれたんだ", "speaker": "静音"}, {"utterance": "モンスターキングダム。妖怪と人間が共存するこの島で、あえて西洋妖怪をモチーフに建造された、白夜島最大のテーマパークだ。\n白夜島の一大観光産業であり、ここを目当てに白夜島を訪れる人々も多い。\nただし、規模が大きく観光地になることが前提の為、少々入場料が高く、学生の身分である俺達にとっては、おいそれと遊びに来られる場所ではない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "当然!って、まあ、半分は俺が行きたくて覚えてたんだけどな", "speaker": "和登"}, {"utterance": "だから、初デートでは必ずここに来ようと、もうずいぶん前から決めていたのだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くすっ、和登らしいね", "speaker": "静音"}, {"utterance": "さあ、今日はここで目一杯楽しもうぜ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "あ、うん!", "speaker": "静音"}, {"utterance": "そう言って再び差し出した腕に、静音は抱きつくように腕を絡めると、本当に楽しそうに頷いてくれた、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まず最初はなにから行くか……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "パンフレットを見ながらどこに行くか悩んでいると、静音がより体を密着させて地図を覗き込む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まずは、定番から攻めましょ!", "speaker": "静音"}, {"utterance": "お、おう!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "腕から伝わってくる静音の体温と、二つのふくらみにどぎまぎしつつ、俺は頷いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "定番というと……ドラキュラ城だよなやっぱ!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そう言って俺はパークのシンボルであり、モンスターキングダムの中心に位置する巨大な城を指差した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そう、それ!!", "speaker": "静音"}, {"utterance": "西洋妖怪をテーマにしたテーマパークであるモンスターキングダムの中央には、このパークの象徴でもあるドラキュラ城が建てられている。\nその内部には実は入る事が出来て、日本でも最大級のホラーハウスになっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お、思った以上に怖かったわね……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "ほとんど抱きつく形で俺にしがみついている静音だが、正直その姿を俺も笑うことが出来ない。\n何故なら。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "び、びびってねえし!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ちょう、びびってるじゃない", "speaker": "静音"}, {"utterance": "静音に言われた通り、俺も超びびっていたからだ。\nいや、正直最近のホラーハウスを舐めていた。最後の方なんて二人で涙目になりながら、ずっと叫んでいたような気がする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "つ、次はじゃあ、あれ行こうぜ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "俺はとりあえず気分を変えるためにも、次のアトラクションを指差した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ジェットコースターね!いいわよ!", "speaker": "静音"}, {"utterance": "ひゃあ、良かったな!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ジェットコースターに乗り、テンションが上がりまくりの状態で外に出る。\nいや、さすが国内でもっとも複雑なレールという謳い文句を掲げるだけの事はある。右に左に縦横無尽に走り回るコースターのスピード感は、やはりいい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "…………", "speaker": "静音"}, {"utterance": "静音?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "いっそ、もう一回乗ろうかと提案しかけた所で、静音がぷるぷる震えていることに気がつく。\n俺が瞳を覗き込むように見つめると、ようやく我に返ったのか、静音は慌ててぶんぶんと手を振った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "び、びびってないわよ!", "speaker": "静音"}, {"utterance": "お前もか……\n次はもう少し落ち着いたの行こうな……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "どうやら静音はあまり動きの激しいアトラクションは得意ではないらしい。俺がそう提案すると、静音は小さくこくりと頷いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうね……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "とりあえず、ほい、手", "speaker": "和登"}, {"utterance": "まあでもその前に腹ごしらえかなと思い俺が手を差し出すと、先ほどまでの青ざめた顔はどこへやら、静音一瞬で笑顔に戻る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うん!", "speaker": "静音"}, {"utterance": "昼時は、パーク内にある小洒落たレストランで食事を取った。静音はメニューと俺の顔を交互に見ながら尋ねてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "本当にいいの?おごりなんて言って?別に払うわよ?", "speaker": "静音"}, {"utterance": "こういう時ぐらい、かっこつけさせてくれ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "まあ、あんたがいいって言うならそれでいいけど♪", "speaker": "静音"}, {"utterance": "俺が胸を叩いてそう言うと、静音は嬉しそうに笑った後、鼻唄混じりに料理を選び始める。\n正直な所、そうやって楽しそうに料理を選んでいる静音を見るだけで、お腹いっぱいな気分だが、それはあえて口には出さないでおく。\n多分互いに照れ合って、料理どころではなくなってしまうだろうから。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、食事の後はどこ行く?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "次はね、えーと", "speaker": "静音"}, {"utterance": "俺の言葉に静音は少しだけ悩んでから、そうだ、と笑顔を浮かべた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えへへ……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "昼食後、静音の要望でいったパーク内のみやげ屋さん。そこで買ったぬいぐるみを抱いて、静音は心底嬉しそうに笑っている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お前って本当にぬいぐるみ好きだよな", "speaker": "和登"}, {"utterance": "その姿を微笑ましいと思いつつそう尋ねると、静音は少しだけ拗ねたような上目遣いでこちらを見てきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なによ、悪い?", "speaker": "静音"}, {"utterance": "いや、可愛いと思うぞ?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "静音の言葉に即答すると、その顔が一気に真っ赤になる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、そう?\nあ、あんたって時々ストレートに不意をついてくるわよね", "speaker": "静音"}, {"utterance": "そうか?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "俺がきょとんとすると、静音は軽く嘆息した後に再び破顔する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まあ、なんにせよ、喜んでもらえたみたいで良かった", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そして本当に嬉しそうにぬいぐるみをぎゅっと抱きしめると、上目使いのままで静音は呟いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん。ありがとう", "speaker": "静音"}, {"utterance": "いや、やっぱストレートの破壊力が高いのはお前の方だわ……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "たった一撃でTKOを食らった俺の言葉に、静音がくすくすと笑う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くすっ、それじゃあ、一勝一敗ってことで", "speaker": "静音"}, {"utterance": "どんな基準で勝ち負けついてるんだ?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "さあ、なんとなくよ、なんとなく", "speaker": "静音"}, {"utterance": "ま、お前がそれでいいならいっか", "speaker": "和登"}, {"utterance": "うん♪", "speaker": "静音"}, {"utterance": "楽しい時間はあっという間に過ぎるものだ。気がつけば、もう陽は沈み夜になっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふう、遊び倒したわ", "speaker": "静音"}, {"utterance": "だな、俺も流石に疲れたわ……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ベンチに座り、イルミネーションが点灯するパーク内を眺めながら、心地よい疲労に身をゆだね、互いの体を預け合う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも……楽しかった", "speaker": "静音"}, {"utterance": "ああ、俺も楽しかったよ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "本当に夢のような時間だった。最初から最後までずっと楽しかった。\nそれは恐らくこの場所だからじゃない。きっと静音と一緒だったから……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん……ありがとう。今日は連れてきてくれて", "speaker": "静音"}, {"utterance": "おう、また一緒に来ような", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そうね、必ず来ましょ", "speaker": "静音"}, {"utterance": "互いに、再びここに来ることを誓いつつも、今日という日の終わりが近づいているのを自覚して、しばし俺と静音は無言になる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "…………", "speaker": "和登"}, {"utterance": "…………", "speaker": "静音"}, {"utterance": "正直まだ別れたくない、もっと一緒にいたい。俺は意を決して口を開く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……あ~", "speaker": "和登"}, {"utterance": "しっ", "speaker": "静音"}, {"utterance": "しかし、言葉を紡ぐ前に静音の人差し指がこちらの唇に触れる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "言わなくても分かってるから……その、多分あたしも同じ事考えてるから", "speaker": "静音"}, {"utterance": "……そっか", "speaker": "和登"}, {"utterance": "うん、そうだよ", "speaker": "静音"}, {"utterance": "俺と同じ気持ち。そんな静音の言葉に俺は嬉しくなって、自然とその体を抱きしめていた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["静音", "和登"], "product_name": "08_Impury", "file_name": "B317_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "あ、あんまり見ないでよ……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "いや、それはさすがにご無体っていうものじゃないかなあ……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "モンスターキングダムから俺の家に移動したあと、特になにも言わずにベッドに座った静音を凝視していると、恥ずかしさに顔を紅くした静音に注意されてしまった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "静音のこんな可愛い姿、そう見られないんだし", "speaker": "和登"}, {"utterance": "この前、おもいっきり見たくせに……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "前回の事を思い出したのか、恥ずかしさにぷいっと視線をそらす静音に、俺は笑顔になる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だってほら、静音のだろ。何度だって見たいよ\nそれとも、ダメ?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "……そういう言い方がずるいのよね、和登って……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "俺の言葉に静音は軽く嘆息した後、こちらを向く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、その……す、少しだけだからねっ。あんまり近くで見たりとか……ダメだから……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "努力するって約束する", "speaker": "和登"}, {"utterance": "……する気ないでしょ、絶対……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "俺の言葉に呆れつつも、静音はゆっくりとスカートをまくり上げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……静音、もしかして、もう濡れてる?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "言うなばかぁ!だから見られたくなかったのよ!", "speaker": "静音"}, {"utterance": "俺の指摘に静音が羞恥全開で声を上げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だって、和登とその、こんなことするってなったら、それだけで……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "うん。凄く嬉しい", "speaker": "和登"}, {"utterance": "静音が言い終わる前に、俺は微笑みながらそう言って頷く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "静音が、俺にそんな風に感じてくれるってだけで、俺もその……凄く興奮する\nだから……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "俺はそう言って、優しく静音の下着に触れる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んんっ……や、な、なんか和登の触り方、優しい……\nこ、こんな触り方、ずるいよぉ……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "目をきゅっと瞑り、俺が指を動かす度にぴくん、ぴくんと反応する静音の耳元で、ささやくように呟く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "静音のここ、少しずつ熱くなってきてる……\nシミも大きくなってきてるみたいだ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "やっ、言うなぁ……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "やはり言葉にされるのは恥ずかしいのか、静音がいやいやと頭を振る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ごめん、やっぱりガマンできない", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そんな静音の可愛い姿を見ていたら、理性なんて簡単に吹き飛んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え!?き、きゃあっ", "speaker": "静音"}, {"utterance": "俺は不意打ち気味に静音の下着を掴むと、そのままするっと脱がしてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ば、ばかぁ!いきなり何するのよっ", "speaker": "静音"}, {"utterance": "驚きと怒りと羞恥心とがまぜこぜになった表情で、静音が俺を見る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "静音の、やっぱり綺麗だな……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "しかし、俺は今静音の秘所に見とれているため、ほとんど頭に入ってこなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だから、あんまり近くで見ないでって……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "それじゃあ、いただきます", "speaker": "和登"}, {"utterance": "俺は静音の言葉をあえてスルーすると、静音の秘所に口づけした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ!!", "speaker": "静音"}, {"utterance": "俺のいきなりの行動に、声を上げる静音。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひ、あ、やあっ!ダメ!そんなとこ、き、汚いからっ", "speaker": "静音"}, {"utterance": "静音の大切な所だぞ。汚くたっていいよ……ん……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "俺を止めようと頭を押してくるが、俺は構わず静音の秘所に舌を這わせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひ、あ、ああんっ", "speaker": "静音"}, {"utterance": "慣れない感覚に、静音が一際大きく反応する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ば、ばかぁっ。そこは、あ、否定してよっ!ん、ああ!\nだ、だめっ!何、これっ!体、ふ、震えちゃうっ", "speaker": "静音"}, {"utterance": "俺の頭を押す手にも力が入らないのか、もはや触れているだけになり、俺の舌に合わせてびくびくと震えている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……奥の方から、どんどん溢れて……凄い、すくいきれない……んむ……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ひ、あ、ふあぁ……や、あ、あうっ!\nだ、だめ……あ、や、ああんっ!ぞくぞくって、か、からだが……震えて……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "すごい……ひくひくいってるよ……静音、感じてる?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "全身の動きと同じように、秘所もひくひくと反応する。俺は特にそれが強くなる場所を探して、そこを重点的に舌で攻める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ、んくっ……ひ、ふああっ!\nお、おねがい、も、もう……\nひ、あ、あぐっ!や、だめっ、き、きちゃ、うっ……いやあっ", "speaker": "静音"}, {"utterance": "そして、静音に限界が近づいてきたのを感じて、俺は静音のもっとも敏感な場所に吸い付いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああああああああっ!", "speaker": "静音"}, {"utterance": "その瞬間、静音の声と共にぷしゃっと愛液が噴き出す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわっ、凄い量が溢れてっ!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "そうして静音は体を数回痙攣させたあと、くたっと脱力した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えっと……イっちゃったかな?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "……ばかぁ……からだにちから……は、はいんない……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "よほど刺激が強かったのか、静音はその場でしばらく放心していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その……本当にやるの?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "当然よっ。あたしばっかりやられて、ずるいもの", "speaker": "静音"}, {"utterance": "静音は、先ほどイかされた仕返しとばかりに俺をベッドに座らせると、俺のペニスを取りだしながらそう言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だから今度は、あたしが和登を恥ずかしい目に遭わせるのっ", "speaker": "静音"}, {"utterance": "いや、正直言うと凄い嬉しいんだけどさ……\nなんだか、おっかなびっくりだから……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そう。別にしてくれることに関しては文句はない。むしろ嬉しいのだが、どうにも先ほど俺のモノを取り出してから、静音はびびり気味だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "し、仕方ない、じゃない……男の子のをこんな近くで見るなんて……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "あの、静音さん、そう言いつつ、つんつんと突いたり、息を吹きかけるのをやめて頂けませんか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、なんだか、あたしの知ってるのと全然違くない……?", "speaker": "静音"}, {"utterance": "俺のモノをしばらく凝視した後、静音は何を思いだしたのか、そんな事を言ってきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そりゃまあ、お互いのを見せっこしてたのはもう十年も前だし……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ああ、そういえばそんな事もあったな。家族ぐるみの付き合いだったこともあって、普通にお風呂なんかにも一緒に入ってたし。\nまあ、今その事実が周囲の人達に知られたら、大惨事になること請け合いだが。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その、怖いなら……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "だ、大丈夫よ……するっ", "speaker": "静音"}, {"utterance": "俺の言葉を遮るように静音は気合いを入れると、上目使いで聞いてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だって……和登、嬉しいんでしょ?", "speaker": "静音"}, {"utterance": "ここでこの顔は正直ずるい。そんな顔をされたら、黙って頷く以外の選択肢がないじゃないか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "俺が頷いたのを見て、恐る恐るといった感じで静音が俺の亀頭を舌先で舐める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、く……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "たったそれだけの動作にも関わらず、俺は思わず声を出してしまった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え、えっと、あたし変なとこ舐めちゃった?", "speaker": "静音"}, {"utterance": "いや、むしろ反対。ぞくってきた", "speaker": "和登"}, {"utterance": "俺の出した声に、不安そうに見上げてくる静音に苦笑しながら、大丈夫だと告げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、そう。よし、間違ってない間違ってない……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "すると、安心したように、静音は行為を再開した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぴちゃ", "speaker": "静音"}, {"utterance": "あ……う……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ぴちゃぴちゃ", "speaker": "静音"}, {"utterance": "な、なんだこれ……凄い、ぞくぞくって……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "静音が舌を這わせる度に脳がとろけそうになり、腰が勝手に反応する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "へえ……そんなに感じるんだ、これ……ぴちゃ……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "そんな俺の反応を見ながら、静音は続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぴちゃぴちゃぴちゃ", "speaker": "静音"}, {"utterance": "こ、これヤバイ、かも……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "うわ……聞いてた通りだ。なんか、変なの出て来た……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "静音があふれてきた先走りを見て、興味深げな顔をする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぴちゃ", "speaker": "静音"}, {"utterance": "そして、少し迷った後に、それを舌先で舐めとった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う……やっぱり、おいしいものじゃないみたいね……苦い、のかな?\nでも、もう少し……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "そりゃ当たり前だと告げる前に、静音は小さく口を開き。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ちゅっ", "speaker": "静音"}, {"utterance": "うああっ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "俺のモノの先を小さく咥え込んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……腰がちょっと動いたわよ。そんなにいいの?", "speaker": "静音"}, {"utterance": "俺の反応が予想以上だったのか、静音が目を丸くする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ……もっと、その……大きく咥えてほしい……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "う、うん……だ、だけどこれ……入る、かな……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "俺の言葉に静音は頷いた後に、先ほどより大きく口を開く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……んむ……\nお、おっきひ……っ", "speaker": "静音"}, {"utterance": "そしてそのまま、俺の亀頭全体を包むように咥え込んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う……ああっ!\n静音の口、すごいあったかくて……う、あ、ああ!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "正直、少々刺激が強すぎるぐらいだが、それも含めて頭が変になりそうなほど気持ちがいい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……こことか、どう……?ん、んむぅ……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "あ、ああ……凄く、いい……\n腰がゾクゾクって、きて……\nう、くうっ!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ん………あむっ、んぐ……んっ……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "俺の反応を一つ一つ引き出しながら、静音が口の中で俺のペニスに舌を這わせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んむ……和登の……あむ……ぐ……んんっ……凄い、熱くて……\nんむ……ん、う、うう……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "ひと舐め事にこみ上げてくる射精感に、俺はそろそろ我慢の限界を感じる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あぐ……し、静音っ、も、もういい、から!\nこ、このままだと、ヤバイっ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "しかし、静音は俺の言葉に耳を貸さず、一心不乱に続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、んむ、ん……んう……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "そして、そんな静音の行為に、ついに俺は限界を迎えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほ、ほんとに、もうっ!\nうぐっ!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "結果、俺はペニスを引き抜く余裕もなく、静音の口内に思い切り射精してしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んむうっ!!", "speaker": "静音"}, {"utterance": "突然の射精に静音は驚いたようだが、それでも離さずに口内で精液を受け止める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……あむ……う、うむ……んんっ\nぷはぁ……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "そうして俺の射精が収まった頃にようやく口を離すと、抗議するようにこちらを見上げてきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ち、ちょっと、何よこれ……多すぎない?", "speaker": "静音"}, {"utterance": "いや、それだけ気持ち良かったということで……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "だからって、いきなりこんなに出されてっ", "speaker": "静音"}, {"utterance": "いや、だから俺は途中で何度も言ったじゃないか、そろそろ危ないって。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もう……全部飲んであげると男の子は喜ぶっていうから、覚悟してたのに……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "いや、それだけ静音と俺の相性がいいってことじゃないかなあ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "……本当に、そう思ってる?", "speaker": "静音"}, {"utterance": "もちろん", "speaker": "和登"}, {"utterance": "疑いを込めた視線を送ってくる静音に、俺は即答して頷いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だったら、許してあげる。その代わり、あたしでもっと気持ち良くなってね", "speaker": "静音"}, {"utterance": "そう言って静音は、俺に覆い被さる様に抱きついてきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "初めてじゃないとはいえ……や、やっぱり恥ずかしいかな……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "やっぱり、無理しないで普通の体位の方が良かったんじゃないか?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "個人的には非常に嬉しいが、行為二回目にしてこの体位は難易度が高い気がする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いいの。今日は、あたしが和登を喜ばせるって決めたんだから", "speaker": "静音"}, {"utterance": "しかし、静音の決意は固いらしく、なら仕方ないと俺は納得する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そっか。だったらさ、喜ばせるついでに、もう一つお願いしていいかな?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "……なんだかすっごく嫌な予感がするんだけど……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "静音がこちらにジト目を向けるのを笑顔で受け流し、俺は言葉を続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、変なことじゃないって。ただほら、せっかくなんだしさ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そう言って俺は、静音の答えを聞かずに、服とブラを一気にまくり上げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱり、静音の凄いな……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "……えっち", "speaker": "静音"}, {"utterance": "特に抵抗らしい抵抗はしなかったが、静音は恥ずかしそうにこちらを睨んでいた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それだけ、静音の胸が魅力的なんだって。男として見たくなっちゃうんだよ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "本当にそれだけ……?", "speaker": "静音"}, {"utterance": "この体勢で動いていただけると、とても素敵な光景に出会えます。それはもう激しく上下にぽよんぽよんと", "speaker": "和登"}, {"utterance": "静音に問い質されて、本音をさらりとこぼす。それを聞いて静音は深いため息をついた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もう……ほんと、あたしなんでこんなにえっちな奴を好きになっちゃったんだろう", "speaker": "静音"}, {"utterance": "むしろ、俺のために育った、と考えてほしいなあ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "それを嬉しいって思っちゃってる自分がちょっとイヤなのよ……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "静音は視線をそらして顔を紅くしながらそう答える。相変わらず静音は可愛いな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも……それじゃあ、いくわよ?", "speaker": "静音"}, {"utterance": "そうして静音は、ゆっくりと腰を下ろしていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……あ、ああっ", "speaker": "静音"}, {"utterance": "大丈夫か?まだ二度目だし、辛いなら……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "やはり多少の痛みがあるのか、少しだけ顔を歪ませた静音に尋ねるが、静音は首を横に振った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "へ、平気……ちょっと、う、く……きつい、だけだから……\n和登がね……あたしの、中に……いるの……ん……和登……熱い……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "ペニスを全て飲み込んだ状態で、嬉しそうに笑った静音がこちらに尋ねてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "和登は……ど、どう?あんっ", "speaker": "静音"}, {"utterance": "う、うん……気持ち良すぎて……溶けそう……\n静音が、絡みついてくるみたいで……あ、あはは……やばいかも、これ……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "正直気持ちが良すぎる。先ほど一度射精していなかったら、正直この時点で射精していたかもしれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "動く、ね……和登……", "speaker": "静音"}, {"utterance": "あ、ああ……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "静音の言葉に頷き、俺も次に来るであろう刺激に備える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……う、くぅんっ", "speaker": "静音"}, {"utterance": "しかし、少し静音が動いただけで、そんな心構えが全く役に立たないことを思い知らされた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うあっ。こ、これやばいっ……気持ち、よすぎっ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "あ……ん、ああんっ!あ、あたし、も……和登の、深く、て……\nや、あ、ん、んくっ!お、奥に当たると、ぞくぞくって、きて……\nひ、あ、やあ……だ、だめっ、こんなの憶えちゃったら、や、あ、ああ!", "speaker": "静音"}, {"utterance": "お、俺もヤバイ、かも……こんなの、もつわけないっ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "正直、静音が動く度に強烈な射精感が襲ってくる。少しでも気を抜けば、その瞬間にすべてをはき出してしまうだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あ、ああ……和登が、あたしの中、ぐちゃぐちゃって動いて……\nあ、ふあ……ひ、ん、くうっ……や、あ、体、震えて……と、とまんないっ\nな、なにか、きてる、きてるよぉっ!や、あ、はぁんっ!だめ、腰が、う、動いちゃうっ!", "speaker": "静音"}, {"utterance": "しかし、俺は少しでも長くこの快感を味わっていたくて、必死に射精を我慢し腰を動かす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だめだっ。俺も、あ、頭の中真っ白……う、うああ!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "和登……和登ぉ!!お願い!あ、あたしの中に……ひ、ふあっ、ああん!\n和登が、ほ、欲しいよぉ……あ、ああ、ああああっ!!", "speaker": "静音"}, {"utterance": "静音の言葉と共に急激に膣内が締まり、俺も一気に我慢の限界を迎える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お、俺も……静音の中で……も、もう!!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ひ、あ、は、あううっ!ん、んんっ!!や、やあっ!", "speaker": "静音"}, {"utterance": "で、出るっ!!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ん、あ、ああああああああああああああっ!!", "speaker": "静音"}, {"utterance": "そして俺達は、二人同時に絶頂を迎えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くっ!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "以前とは比べものにならない快感に、二人で抱き合いながら絶頂の波が収まるのを待つ。\nそうして、ようやくそれが落ち着いた頃、静音がぽつりと呟いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "和登って、やっぱりえっちよね\nううん、すっごくえっちだ\nさっきあんなに出したのに、またこんなに……ほら、溢れてきてる", "speaker": "静音"}, {"utterance": "もはや直前で引き抜くという発想すらなく、俺は静音の中にありったけの精液をはき出してしまった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "静音の方こそ、どれだけやらしい体してるんだよ。射精止まらなくて、本気で焦ったぞ、俺", "speaker": "和登"}, {"utterance": "でも、気持ち良かったでしょ?", "speaker": "静音"}, {"utterance": "そっちこそ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "やっぱりさ、相性いいんだね、あたしたち", "speaker": "静音"}, {"utterance": "当然だろ。なんたってさ、俺と静音なんだから", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そう二人で言い合い、俺達は互いに笑う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ねえ、和登", "speaker": "静音"}, {"utterance": "ん?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "たくさん、えっちしようね。それで、お互いの相性を確かめ合いましょ", "speaker": "静音"}, {"utterance": "その言葉に俺は、もちろんと即答した。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["静音", "和登"], "product_name": "08_Impury", "file_name": "B318h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "思いっきり楽しんだモンスターキングダムを後にして、俺達は二人並んで歩いていた。\n以前よりも距離が近い、そんな風に感じるのは、やっぱり美琴さんの昔を知ることが出来たからなのかもしれない。\nとはいえ、少し深いところに触れすぎてしまったせいか、俺達の間に会話はなかった。\n嫌な空気があるわけじゃない。ただ、少し照れくさかった。今のこの状況で何かを話せば、また何かが変わってしまうんじゃないかという、そんな恥ずかしさがあった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、なあ、和登くん……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "だが、そんな沈黙を耐えかねたのか、明らかに夕日によるものとは違う色で頬を染めながら、美琴さんが口を開く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その……すまないが、最後に一箇所だけ付き合ってくれないか?", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "一箇所と言わず、何カ所でも付き合いますよ。なんでしたら一晩中でも", "speaker": "和登"}, {"utterance": "……凄くいかがわしく聞こえてしまうのは気のせいか?", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "やだなあ、期待してるに決まってるじゃないですか。美琴さんみたいな美少女が相手ですよ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "褒めてもらって喜ぶべきか、その回答に身の危険を感じるべきか、分からないぞ……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "それは当然、両方でいいかと。美少女たるもの男相手に無防備はいけません。恋人相手ならともかく", "speaker": "和登"}, {"utterance": "まったく、君という男は", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "美琴さんは呆れたように言うと、小さく笑った。そして、ゆっくりと歩き出す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "学園、ですか?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "迷い無く歩いていた美琴さんの足が止まったのは、学園の前だった。\n通い慣れたその入り口で立ち止まり、静かに校舎を見上げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……少しね、問いかけてみたかったんだ\nわたし自身と……それから、何よりも君に", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "美琴さんは、その先の言葉を音にしようとして、けれども少し躊躇した。それだけで、どんなことを聞いてこようとしているのか推測ができる。\n本当に聞いていいのか、そんな戸惑いを表情に浮かべ、けれども自分を落ち着かせるように小さく深呼吸をすると、改めて俺を見る美琴さん。\n真っ直ぐに俺を見上げたまま、覚悟を決めたようにその小さな唇を開いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "和登くん。君は、自分自身の危険さを誰よりも分かっている。分かっているからこその、今の生き方なんだろう\n人間とあやかし、その中間に立ち、その両方へと手を差し伸べる\nだが、もし少しでも間違ってしまえば、その両方の悪意が君を襲うことになるだろう\n君を都合のいい悪と決めつけ、武器を、力を振りかざし、殺そうとするだろう。自分たちの命と考えを守るために、だ\nそうなったとしても、君は今の生き方を続けていくのか?\n人間とあやかし……その両方を守り続けていくのか?", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "ええ、そのつもりです", "speaker": "和登"}, {"utterance": "それは、ほぼ予想通りの質問。迷うことなんて少しもない。俺はそれが当たり前とばかりに、ハッキリと頷いていた。\n人間とあやかし、俺の周りにはその両方が常にいてくれた。\n静音が、雅が、いてくれた。\n俺にとって大切な二人。その間に境界なんてない。どっちも同じ、ただ大切な幼なじみだ。人間だろうが、あやかしだろうが関係ない。\nだから、俺が守ろうとするなら、力になろうとするなら、やっぱりどっちも同じだ。\nそれに……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺が狭間の者になった時、やっぱり両方いたんですよ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "人間とあやかしが?", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "いいえ。俺を助けようとしてくれた存在と、俺を殺すべきだと言っていた存在と、です", "speaker": "和登"}, {"utterance": "あまりにあっさりと言い切った俺に、美琴さんが言葉を失う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まあ、どちらかといえば後者の方が多かったんですけどね。自分達の命がかかってるわけですし、過去の例を考えれば当然でしょう\nだから、そのことを恨む気なんてまったくありません\nむしろ、嬉しかったんですよ。その当然に逆らって、俺を助けようとしてくれた人達がいたことが", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そうだ。自分達が危険になることすら呑み込んで、俺を信じてくれた人達が確かにいた。そういう人達がいてくれるんだ、その事実が俺に生き続けることを決意させてくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "殺せと助けろ、両方いるのなら、やっぱり自分にとってプラスな方を信じたいじゃないですか\n俺は、人間にもあやかしにも、どちらにも俺を助けろと言ってくれる人達がいるんだって、そう信じることにしました\nだから、俺を助けようとしてくれたどちらも助けたい。守りたい", "speaker": "和登"}, {"utterance": "俺は忘れていないから。あの時、俺を助けるために必死になってくれた雅と静音。それからたくさんの町の人達を。\nそんな俺の言葉を聞いて、美琴さんは笑っていた。\n小さく、けれど確かに。嬉しそうに、笑っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっと、分かったよ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "そしてそのまま、嬉しそうに、言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "自分の危険さを知りながらも笑い続ける君に、なぜあんなにも腹が立ってしまったのか……\nわたしは、怖かったんだ\n人間とあやかし、その両者による新しい世界。わたしはそれを目指していながらも、いつしかその自信を失っていた\nだからこそ、それを本当に叶えてくれるんじゃないかと、君に期待をし……\nそれを裏切られてしまうことが怖かった\nそして、やはり裏切られたと思ってしまった\nまったく……本当に自分勝手だな、わたしは", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "自嘲するような笑みと共に、そう言う美琴さん。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "君は、わたしにとって初めての……わたしの想いを間違っていないと証明してくれる、希望だったんだ\nわたしも……もう一度、今度は君のように信じてみたい", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "言うが早いか、美琴さんは俺と密着するかのように前に出た。その真剣な瞳が、すぐ下から俺を射貫く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "美琴、さん?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "……すまない。どうやらわたしは思っていた以上に自分を抑制できなかったらしい\nこんな気持ちは初めてで……もう、我慢できそうにないんだ……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "その二つの紅玉が閉じられた刹那、温かな感触が俺の唇へと重ねられた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "っ!?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ん……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "あまりに唐突な出来事に、俺は反応できない……いや、反応はできた。\nけれど、唇から伝わってくる美琴さんの吐息が……まるで美琴さんの想いすべてがこめられているかのように熱くて、動けない。\n唇から染み渡ってくる想いと柔らかな感触とが脳髄まで伝わり、俺の心にまで甘く染み渡っていく。\nこのまま、この人のすべてを味わっていたい。そんな官能的な欲望が俺の体を支配する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……む……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "まだ足りない。そんな想いのこもった唇が、俺を求め続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……はぁ……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "それは茜色の光の中で一分近くも続き、ようやく、名残惜しそうに離れていった……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えへ……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "朱色に染まった顔に恥じらいと笑みとを浮かべ、美琴さんは俺を見上げ続ける。\nその表情は、思わず見とれてしまいそうなほどに可愛らしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あの、美琴、さん……?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "すまない。どうしても、君とキスがしたくなってしまった\n君が欲しくて……君をわたしで染めたくて……たまらなくなってしまった\n初めてだったんだが……うん、いいものだな。なんていうか……心がポカポカとしてくる感じだ\n恋人たちが何度もしたくなるのもよく分かる……\nうん……胸の中がすっごく満たされた感じで……なんていうのか……幸せだ\n君はその……どう、だった?\nわたしとじゃあ、やっぱりイヤ、だったか……?", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "そんなことあるわけないですよ\nむしろ光栄というか……気持ちよすぎてその……\nもう一回、リクエスト有りですか……?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そ、そうか。それはよかった……\nだ、だが、今日はダメ、だ\n実はその、わたしももう一度くらい、と思ってしまっているのだが……心臓がドキドキしすぎていて……\nもう一度してしまったら、破裂してしまいそうで……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "そんなに、俺との……よかったですか?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "いや、その……確かにそうなんだが……そうハッキリ言うのはだな、やっぱり恥ずかしい……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "……シッポ、さっきからバッサバサ動いてますよ?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "はにゃっ!?\nい、いや、これは……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "あ、また動いた", "speaker": "和登"}, {"utterance": "はにゃぁ……\nし、仕方ないじゃないか……勝手に動いちゃうんだから……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "ええ。すごく可愛いです", "speaker": "和登"}, {"utterance": "はにゃにゃっ!?\nば、ばかぁ……そんな、恥ずかしいことをあっさりとだなあ……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "可愛いものは可愛いんですから仕方ありません。むしろこんなに可愛い美琴さんの存在がずるいです", "speaker": "和登"}, {"utterance": "か、可愛いなんて言っちゃだめぇっ\n君に言われたら、わたし、う、嬉しくて……\nくぅん……だ、だめ……シッポ止まんないよぉ……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "なんていうか、今日一日で俺の中の美琴さん株が上がりまくりなんですが。\nもちろん可愛いのは知っていたけれど、まさかここまで可愛い物体だったとは。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうですね、今日はここまでにしておきましょう。俺も限界です", "speaker": "和登"}, {"utterance": "げ、限界って、なんの……?", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "無理やりにでもお持ち帰りして色々したくなっちゃいます", "speaker": "和登"}, {"utterance": "はにゃっ♪\n……う、うん、そうだな……ここまでにしよう\nお持ち帰りという言葉に、嬉しいって思ってしまった……このままだとわたし、流されちゃう……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "流されて下さって結構ですともっ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "……すけべ……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "そうして、俺達はここで別れた。うん、強がっては見せたけど、俺の方がいっぱいいっぱいです。\nていうか……明日以降、まともに美琴さんと話せるかなあ、俺……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["美琴", "和登"], "product_name": "08_Impury", "file_name": "C308_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "……美琴さんの唇……柔らかかったなあ……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "翌朝、もう登校時間寸前だっていうのに、俺はボーッとしていて動けなかった。\n理由はもちろん、男の子ならきっと分かってくれるはず。昨日のあれだ。\n昨夜家に帰ってきてからも、ずっと残っているあの光景。\nあの時の感触、温度、声……そのすべてが残ってる。\nなんていうか、この記憶だけでその……オカズにできてしまいそうなくらい鮮明に。\n寝ている時ですら、まるでビデオを再生してるみたいに繰り返されてたくらいだからな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うう……ダメだ。なんかもう、ずっと美琴さんのことばっかり考えてるぞ俺……\nこれで本人に会ったらどうなっちゃうんだろうな、俺……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "欲望を抑えきれなくなってしまうかもしれん。場合によっては、今日くらいは会わないようにした方がいいかもしれないな……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん?静音か?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "にしては珍しいな、ちゃんとチャイム鳴らすなんて。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お、おはよう……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "って、美琴さん!?\nな、なんで?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "その……少しでも早く会いたいなって……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "それでわざわざ、住所を調べて?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "うん……やっぱり迷惑だった……かな……?", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "い、いやいやいやいや。迷惑だなんてことはこれっぽっちもないですっ。むしろ嬉しいくらいでっ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "嬉しいのは確かなんだけれど、ちょっとヤバイかもしれないなあ。\nちょっと過剰に美琴さんのこと意識しちゃってるし……お、落ち着け俺。円周率を数えるんだ。\n円周率はπ……美琴さんのπは……。\nうん、ちっちゃいぞ。手のひらサイズで可愛らしい……って、ちっがーう!!", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "か、和登くん?どうした!?いきなり壁に頭を打ち付けたりして……うわ、血が出てるじゃないかっ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "いえ、すみません。ちょっと取り乱しまして……外部的要因にて賢者を目指しました", "speaker": "和登"}, {"utterance": "け、賢者?", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "ええ、賢者です", "speaker": "和登"}, {"utterance": "よかった、意味を分かってくれてないみたいで本当によかった。訝しげに首を傾げてる美琴さんが可愛くて本当によかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ところでだな、もうそろそろ時間的にもまずいと思うんだが……い、一緒に登校、しないか?", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "うう……この恥じらいと断られたらどうしよう的な怯えの含まれた、まさしく小動物的表情。卑怯だぞ生徒会長!こんなの、男なら回避不可能じゃないか!", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "よ、喜んでっ。というか、すぐ用意してきますんで40秒ほどお待ちを!!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "俺はダッシュで家の中へと駆け込むと、食いかけの朝食もそのままに、鞄を取って再び飛び出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん……な、なんか不思議な感じだな……\n友人と一緒の登校というのは別に初めてなわけじゃないんだが……妙に足がフワフワする", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "美琴さんと並んで歩く初めての登校。二人で歩くというのはもちろん初めてじゃない。なんたって、昨日、この道を歩いたばかりだ。\nなんだけど、妙にくすぐったいというか、緊張するというか……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺もその……同じです。不思議な感じで……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そ、そうか……君も、か……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "それだけ言って、俺達の会話は昨日同様になくなってしまう。\n美琴さんはその顔を耳まで赤くして俯いているし、俺も妙に顔が熱いのは気のせいじゃないだろう。\nそうしてそのまま、ほとんど会話もないままに、俺達は学園へと向かっていった。\nだけど、決して不快な空気じゃなく、隣にお互いがいる、ただそれだけで、妙に温かい気持ちになれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……もう、着いてしまった、か", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "なんか、あっという間でしたね……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "うん……だけど、わたしは楽しかった。また、迎えに行ってもいいかな……?", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "ええ、もちろん。大歓迎です", "speaker": "和登"}, {"utterance": "それじゃあ……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "そう笑顔を残し美琴さんは駆け出そうとして……けれどすぐに立ち止まり、振り返る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その……昨日は、ありがとう", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "言い残し、今度こそ駆け出す美琴さん。\nその言葉は、デートに関するものというよりも……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "最後のあれ……に関してなのかな……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "呟いてみて失敗した。あの感触が再び頭の中で膨らみ始める。\nこのままだと俺、欲求不満で死んじゃうかもしれん。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["美琴", "和登"], "product_name": "08_Impury", "file_name": "C309_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "か、和登くん!?", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "待ち合わせ時間の三十分前。そこに立つ俺の姿を見つけた美琴さんは、驚きの声を発した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、なんでここに!?まだ三十分も前だというのに……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "お早うございます、美琴さん\nまあ、俺も一度やってみたかったんです。彼女を待って、大丈夫今来たとこ、って奴", "speaker": "和登"}, {"utterance": "むう……まったく、君の来るの待ってソワソワしている、そんな乙女の気持ちを味わってみたかったのに\nだがまあ、仕方ない。今回は完全にわたしの負けだ。こうなったら言うしかないな", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "美琴さんは悔しそうに言うと、小さく咳払いを一つ。俺を見上げながら、その言葉を……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えっと、そ、その……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "言おうとして、顔を真っ赤に染めた。\n定番ではあるけれど、いかにもデートなそのセリフは、やっぱりちょっと恥ずかしいらしい。\n何度も何度もチラチラと上目遣いで俺を見ては視線を逸らし、深呼吸をすること数回。やっと覚悟を決めたのか、俺の真正面に立つと、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ま、待った……?", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "恥ずかしそうな上目遣いで、そう言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いいや、今来たとこ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "それに返す俺の言葉ももちろん定番。だけどその定番が、今は妙に嬉しかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うん……なんだかすっごく実感が湧いてきた\n和登くんを待ちながら、ドキドキワクワクソワソワもいいけれど、遅れちゃった、待っててくれるかな、許してくれるかな、というのも乙女っぽいぞ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "別にいつも通りでいるだけで、美琴さんは充分乙女っぽいんですけどね", "speaker": "和登"}, {"utterance": "むう……も、もう、君はすぐにそうやって、わたしの心をドキドキさせるっ。ずるいぞっ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "顔真っ赤にしてこういうこと言ってくれちゃうところが、本当に可愛いんだよなあ。\n最近になってよく分かったけど、美琴さんは基本、誰かを引っ張るよりも、引っ張られたいタイプだ。\n学園でのあの姿は虚勢。やらなくちゃいけないから仕方なくやってるだけのただの仮面。\n本当の美琴さんは、頼れる誰かにとことん甘えて、連れていってほしがる可愛い子狐だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "前のキングダムの時は思いっきりはしゃいで動きまくりましたけど、今日はゆっくりと、二人っきりでいるのを楽しみましょうか", "speaker": "和登"}, {"utterance": "うん。それ、すっごくいい♪\nせっかくの二人きりのデートだもん。それも恋人としての\n思い切り……甘えさせてほしいな……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "思い切りって、最近は結構甘えん坊ですよね、美琴さん", "speaker": "和登"}, {"utterance": "う……そ、そんなこと、ないもん。ちゃんとガマンしてたはずだし", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "ガマンって、キングダムでの子狐モードでも結構鼻血ものだったんだけれど、もしかしてもっと上があるのか!?", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だからその……ほ、本当に、和登くんのことしか見えない風になりたいな、って……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "俺すらも未だに知らない、俺のことしか見えない美琴さん……。\nやばい、全力で見たいっ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "おーけー、かもーん。どんな美琴さんでも受け止めましょうっ。さあ来いっ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "わはー♪", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "言った瞬間、本当に、子供そのものの笑顔で、俺の胸へと飛び込んできた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まさか物理的に受け止めることになるとは", "speaker": "和登"}, {"utterance": "だって、和登くんの全身を感じたかったんだもん♪", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "まあ、俺も美琴さんの全身を感じられて非常に得してますが", "speaker": "和登"}, {"utterance": "小柄な美琴さんは、本気で俺の腕に収まりきってくれるので、実に抱き心地がいい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "白子が、美琴さんを抱き枕カバーに入れて抱きしめたいとか言ってましたけど、今すっごいその気持ちが分かります", "speaker": "和登"}, {"utterance": "カバーなんか無くったって、直接抱き枕になってあげるぞ?こっちの方が、お互いに温かくって気持ちいいもん\n和登くんの体は、意外にたくましくって安心しちゃうんだ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "シッポがぱたぱたと上機嫌に動きまくる。ああ、こういうところが本当に可愛いなあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "美琴さんの体は柔らかくって、もうぎゅっとすると気持ちが良すぎます", "speaker": "和登"}, {"utterance": "うん、もっとぎゅってしていいぞ♪わたしもしちゃうからっ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "ええい、この殺人子狐め。こうしてやる、こうしてやる", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ふわ……頭なでなで、気持ちいい……和登くん、もっと……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "さらさらで柔らかな美琴さんの髪。その髪ごしに頭を撫でていると、本当に気持ちいいのか、時折耳がピクピクと動く。うん、可愛い。\nシッポだけでなく、こんなところも動くんだなあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これ、クセになっちゃいそう……和登くん、君、なでなでのプロになれるぞ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "これで稼いでいくわけですか?需要あるかなあ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "もちろん、わたしが買い占め。他の人になんて、この快感をあげたりしないもん", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "なるほど、だったら美琴さんも、なでなでされる方のプロになれますよ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "和登くんが、永久就職させてくれるの?", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "当り前。他の誰にも触らせんっ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "和登くんにずっとなでなで……\nはっ。あ、危ないよそれっ。わたし、今気持ち良すぎて痙攣しちゃいそうだった", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "ふふーん。そうだろそうだろー\nって、あれ?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "俺達は、ふとそれに気がつくと、そっと周囲を見回した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……美琴さん。なんだか、凄い殺気に満ちた視線、感じません?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "う、うん……その……ちょっと、周囲の人の目が痛いかなあ、なんて……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "……たった今、俺も同じことを思っていました", "speaker": "和登"}, {"utterance": "お互いに目の前の人物しか目に入っていなかったのが、思いっきり災いしました。\n老若男女、周囲にいるすべての方々が、俺達二人を、それはもうあたたか~い目で見守っていてくれてます。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "と、とりあえずその……移動、しようか……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "賛成です", "speaker": "和登"}, {"utterance": "俺は美琴さんの体をひょいっと持ち上げると、そのままダッシュで逃げ出した。\nいやぁ、次からはちゃんと周囲に気を配ろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "むぅ……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "あの、なぜにそんな不機嫌?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "だって、もう一日終わっちゃうんだぞ。せっかく和登くんと二人っきりなのに……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "なるほど。それは確かに不機嫌にもなりますね。ここは一つ、妖術でまた昼に巻き戻すとか", "speaker": "和登"}, {"utterance": "……どんな法則組み合わせればやれるかな……念動で星を動かす?いやそれよりも光を掴んで逆転させるか、もしくは月にも太陽と同じような輝きを……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "って、本気で考えてるっ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "当然だ。わたしと和登くんの時間を邪魔するものは、排除する必要がある\n次期九尾筆頭候補として、なんとしてでも昼夜逆転の妖術を構築してみせる", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "この人だったら、本気でやっちゃいそうだから凄いよなあ……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でもまあ、この分、また次のデートで取り返せばいいですよ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "……またデート、してくれる……?", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "美琴さんがイヤだと言っても、俺が強引に連れていきますけどね", "speaker": "和登"}, {"utterance": "うん、それいい。和登くんに強引に……ちょっとワクワクする", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "美琴さん、本当に引っ張っていかれるのに弱いですね……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "和登くんにだけ、だぞ。他の人だったら、断固拒否だ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "そう言って、美琴さんは嬉しそうに俺へともたれかかってくる。\n次のデートをどこにするか、頑張って調べておこう。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["美琴", "和登"], "product_name": "08_Impury", "file_name": "C312_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "俺は生徒会室の床の上へと座り込むと、美琴さんのその小さな体を、しっかりと腕の中に抱え込んだ。\nそして、その恥ずかしさの象徴ともいうべき二つの場所を、左右の手で服の上からそっと撫でる。\n女の子特有の、いや、美琴さんの体の柔らかさが、それほど厚くない布地を通して指先へと伝わってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……う……か、和登くん……?その、い、いきなり触るのはどうかと思うんだけれど……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "その感触に反応してか、美琴さんは、恥ずかしそうにその体を小さく震わせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こんな風に抱きしめやすい小さな体が、俺の腕の中にあるんですよ。俺のものにしたくなって当然じゃないですか", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ピッタリと密着した体から、その体温までもが伝わってくる。同時に漂ってくる、美琴さんの甘い匂い。俺は完全に興奮しきっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ていいますか、俺のブレーキはもう、さっきの美琴さんの言葉で壊されちゃったんで\n今日はとことん美琴さんを堪能することに決めました。覚悟して下さい", "speaker": "和登"}, {"utterance": "う、うん……和登くんが触りたいのなら……がまんする……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "そんな俺の言葉に、美琴さんも嫌がりはしなかった。俺の手を止めたりすることはなく、ただ顔を真っ赤に染めて受け入れてくれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だけど、あの……やっぱり恥ずかしい……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "……あ、ダメだ。これ可愛すぎる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……すみません、それ逆効果です。恥じらう美琴さん、ちょっと可愛すぎてっ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "え?あ、きゃあっ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "言うが早いか、俺は美琴さんの制服を、素早く左右に開いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、やだ……あんまり見ないで……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "まだつぼみと言える淡い膨らみが、それを隠す最後の下着と共に晒されている。\n初めて見る美琴さんの姿。自分の中で、この子にもっと触りたい、そんな欲望が一気に膨らんでいくのが分かる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ちっちゃいから、だめ……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "余程気にしてるのか、さすがに隠そうとするその手を止めて、俺はその可愛らしい下着姿を堪能する。\nなんていうか……大きくなくてよかったって思ってる自分がここにいます。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫ですよ……むしろ、可愛すぎてその……俺、興奮してます……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "和登くんは、ちっちゃくても平気なの?ほら、静音くんとか、あんなに……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "美琴さんの胸なら問題ありません。小さくても、ほら、こんなに柔らかい……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "んうっ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "ブラの上から、その小さな膨らみをそっと揉んだ。と同時に、美琴さんの唇から可愛らしい喘ぎがこぼれる。\nその声に押されるようにして、俺は中心にあるまだ小さな突起の部分をそっとつまんだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、や、はあんっ。つ、つまんじゃ、やっ……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "ああ……美琴さんのおっぱい、凄くいいです……ふにふにってした感触もだし、敏感ですぐ反応してくれるところとか……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "乳房の感触と共にその突起をいじり続けると、徐々に固くなってくるのが分かる。同時に、美琴さんの声にも、より甘い物が混じり始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……あ、ふぁ……だ、だって、和登くんの手、が……その、いやらしくて……\nな、なんでこんなに、し、しびれちゃう、の……?", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "可愛らしい声と震える小さな体が、俺の脳髄を痺れさせる。こんな下着姿じゃあ、もう満足できそうにない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "美琴さんの、もっと見たいです……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "俺は言うと、美琴さんの返事も待たずにブラへと手をかけた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、や、だめっ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "そして、一気にズリ上げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……美琴さんの……ピンって固くなってる……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そこにあるのは、お世辞にも大きいとはいえない、だけどちゃんと膨らんだ女の子としての二つの膨らみ。\nそしてその頂点にある、固く尖った桃色の尖塔。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だからあの、わたし本当にちっちゃくて、女の子っぽくない……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "失望しただろう?とばかりに言う美琴さんだが、そんなはずがあるわけない。失望どころか、俺の興奮はさっきから天井知らずだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そんなことないですよ。こんな柔らかくて、ここだって、女の子そのもので……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "はっきりと言い切って、そして今度は下の口へと下着の上から指を押し込む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひゃんっ。あ、だめっ、そこ、一番恥ずかしいっ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "小さくて固い秘裂が割れ、俺の指がわずかに中へと埋もれた。俺はそのまま、美琴さんの恥ずかしい割れ目の中をゆっくりと上下にさする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そこは、い、いじっちゃ、やっ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "さすがに恥ずかしいのか、美琴さんの口から、ちょっと強めの声がこぼれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やだって言ってても、ほら、もう湿ってきてます……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "それでも、体は正直と言うべきなのか、奥から湧き出してくるもので下着が湿ってくる。\nいつしかそこには、大きめのシミが広がっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "熱いのと、ヌルヌルしてきてるのが、下着の上からでも丸わかりです", "speaker": "和登"}, {"utterance": "あ、はぁ……へ、変な気持ちに……なって、きちゃうっ……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "俺の指の動きに合わせるように、美琴さんの呼吸が荒く、そして熱くなっていくのが分かる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "体が、ぶるぶるって震えて……せ、切なくなって……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "美琴さんが女の子だから、ですよね。胸も、恥ずかしいところの方も、どっちも柔らかくて……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "美琴さんの、女の部分。この指の下にある熱くなったその場所を、どうしても見たい。美琴さんのすべてを知っておきたい。そんな欲望をもうガマンできそうにない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "美琴さん……あの、俺、見たいです。美琴さんの……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "うにゃっ?み、見たいって、あの……こ、ここ……?", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "そんな俺の懇願に、美琴さんは更に顔を赤らめ、少しだけ考えてから……、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……う、うん……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "そう小さく頷いてくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "見せなきゃ、和登くんにもらってもらえない、よね……\n脱がせて、くれる……?", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "その恥じらいを必死に押し殺しての願い。今にも弾けてしまいそうな興奮をどうにか抑えて、俺は美琴さんの下着へと手をかけた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あうぅ……あうううぅ……\nだ、だめ……顔から火が出ちゃう……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "美琴さんのその場所には、小さな割れ目以外何もなかった。\n淡いかげりすらもない、まるで赤ん坊のようなその場所を、俺は指で直接押し開く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "凄い……下着の上からとは全然違う感触……美琴さんに、直接触ってる……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "美琴さんの熱い体温が直接伝わってくる。すっかり濡れそぼったそこはヌルヌルで、溢れた蜜が床へと垂れていった。\n初めてのその場所はまだ少し固く感じたけれど、それでも内部の方は充分に柔らかい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふあっ……あ、や、やあぁっ。指、が、かき回して……あ、ああぁんっ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "軽くいじってるだけなのに、どんどん濡れてきます……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "その中の指を小さく上下に動かすだけで、美琴さんは更に体を震わせ、その奥からより多くの蜜をこぼし始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぁ……や、あ、ああんっ!な、なにこれ……体が、ふ、震えちゃって……\nいやぁ……恥ずかしくて、こ、怖いのに……も、もっといじってほしくて……\nん……あ、あふ……う、あ、ああっ!", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "ぴちゃぴちゃと淫靡な水音が室内に小さく響く。それは、女の子ってこんなに濡れるものなのか、と驚くくらいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "美琴さんのここ、もうビショビショだ……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "いや、もしかしたら、美琴さんが普通より濡れやすいのかもしれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……あの、美琴さんの、もっとちゃんと見てもいいですか?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ふぇ?ちゃんとって、あの、まさか……?", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "この恥ずかしい場所がいったいどうなっているのか、この目でもっとハッキリ見たい。\n俺の指の感触に、どこかポカンとしている美琴さんに対して、俺は頷いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、やぁ……近すぎるよ、和登くん……\nだ、だめ、そんなにじっくり見ないでっ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "床に這いつくばらせた状態の美琴さんの下半身を、両手でしっかりと抱きかかえる。\n本当にすぐ目の前にある美琴さんの秘所を、俺はマジマジと眺めていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "美琴さんの、綺麗だ……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "どこか透明感のあるピンク色の柔肉。その奥の方に、初めての証をしっかりと残した、美琴さんの中へと通じる入り口が見える。\n少しお腹側へと視線をやれば、更に小さな入り口と、ぷっくりと、可愛らしく膨らんで頭を覗かせた突起が見える。\nあえて言うなら、後ろの穴までも丸見えだ。女の子にとって何よりも恥ずかしい三つの箇所が、今、息すら吹きかけられそうな場所にある。\nとてもじゃないけれど、これ以上は抑えられそうにない。俺は、蜜で濡れそぼったその割れ目に、そっと口をつけた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、や、やあんっ。お願い、口つけないでっ。き、きたないよぉっ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "月並みなセリフですけど、美琴さんの体に汚いとこはありません。なんだったら、お尻の方も……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "だめっ!それは絶対だめ!", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "それだけは絶対にイヤ!と首を振る美琴さんに、俺も素直に頷き返す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "分かりました。それじゃあ、こっちの割れ目の中を……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ふぁ、あ、ひぐっ!あ……ん、はあん!", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "舌で美琴さんの柔肉をそっと撫でる。どこか甘い味のする蜜が、大量に口の中へと入り込んだ。\nこれが美琴さんの味……そう思うだけで舌が止まってくれなくなる。俺は少し乱暴に、美琴さんの中を味わい続けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お、音立てないで……い、いやらしいよぉ……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "ぴちゃぴちゃと、そこで舌を動かす度に、美琴さんの体がブルブルと震え、その喘ぎが大きくなる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "美琴さんの、すごいおいしいです……舌で掬っても掬っても溢れてきて……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "う……んうっ!お、お願い、和登くん……も、もう……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "やがて、美琴さんの喘ぎがどこか苦しげなものに変わってくる。\nぷるぷると震える体は更に多くの蜜をこぼしており、感じていることには変わりない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほ、ほんとに、わたし……これ以上、は……\nや、やめて……お願い……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "どこか必死な美琴さんの懇願。けれども、目の前のいやらしい光景にすっかり溺れてしまっている俺に、その願いを聞き届ける余裕はなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめんなさい。美琴さんの綺麗で、甘くて、やめられそうにないです", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ただ必死に、それが本能であるかのように、美琴さんのいやらしい口を攻め続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、そんな……で、でもダメなのっ。ほんとに、げんか……い……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "視線のちょっと先にある、美琴さんの小さな方の穴が、キュッと震えたように見えた。\nその光景が、俺に小さなイタズラ心を囁かせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……んむ……ん……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "俺は舌先で、その小さな出口を攻め立てた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、やあぁっ!", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "瞬間、そこから勢いよく、熱い液体が迸り出す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んむ……て、え?これ……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "だめ、見ちゃだめえっ。お願い、見ないで!", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "悲鳴のような叫びと共に、美琴さんの中から噴き出す黄色い液体。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "この温かい水……こんな、小さい穴から……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "それは間違いなく……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……女の子の……こんなの、初めて見た……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "お願いだから……やだ、見ないで……見ないでぇ……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "その液体は勢いを弱めることなく、俺の制服に降りかかりながら床に水たまりを作っていく。\n初めて見る、女の子のその光景はあまりに衝撃的で、俺は身動き一つすることができずに、その一点を見つめ続けていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だって、だって、体に力入らなくなっちゃって……\n和登くんの舌が……お腹の中、いじるから……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "ただ羞恥に満ちた声で、必死に言葉を絞る美琴さん。俺からすれば、その態度自体が可愛すぎる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "美琴さんの、すごい温かいですよ……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "まだ降りかかる美琴さんのそれに、ついそんな感想を呟いてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ばかあっ!変態っ!", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "飛んできたのは、そんな必死めいた叫びだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふええん……だ、だから、だから、やめてって……言ったのに……\nこんな、汚い……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "それから数十秒ほど経って、ようやく美琴さんの粗相は終了した。\n美琴さんのそこも、俺の制服も、床までもがびしょ濡れになっている。\nまさか美琴さんがここまでガマンしてたなんて思ってもいなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その、ほんとすみません。でも俺、美琴さんのだったら、汚いとか思いませんから", "speaker": "和登"}, {"utterance": "事実、それでしとどに濡れた美琴さんの秘所は、ただ綺麗なままだ。\n……これ、本当におしっこなのか?ちょっとくらいなら……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひあっ!ば、ばかばかあっ。今、舐めたっ。汚いのにっ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "やっぱり、思い切り怒られました……。\n美琴さんで大きな水たまりの出来てしまった床をさけ、俺はその小さな体を抱え上げると、壁へと押し付ける。\n美琴さん、本当に軽いなあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、それが、入るの……?", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "既にズボンから取り出された状態の俺は、さっきの粗相の件もあり、思い切り興奮状態になっていた。\nそれをチラと見下ろした美琴さんが、さすがに不安な声を漏らす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "多分……なんて言っても、俺も初めてなので……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "これを入れること自体は間違いないわけだが、美琴さんのこの小さな体に本当に入るのか、と言われるとちょっと怖くもある。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんか、おっきくなりすぎてて痛そうなんだけど……平気?", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "ええ、それは全然。ただ、興奮しすぎてて……もう保たないかも……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "初めてのセックス。しかも相手は美琴さんで、あんな興奮する姿を見させられて、普通でいられるはずがない。\nいつ暴発してしまってもおかしくないくらいに、俺のそれは滾っている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いい、ですか?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "早く、今すぐ入れたい。そんな気持ちを必死に抑え、美琴さんの初めての入り口にそっと押し当てる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……うん。いいよ、和登くん……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "そんな俺の気持ちを察してか、それとも美琴さんも求めてくれているのか、ちょっと恥ずかしそうな承諾の返事に、俺はゆっくりと腰を突き出していった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……い、痛っ……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "先端がわずかに押し入ったところで、急に強い抵抗が俺をとどめる。同時に、美琴さんから苦痛の声が響いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "き、きつ……なんだ、これ……固くて……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "想像していた以上にきつくて、そして固い。俺はそこに、懸命に自分を押し込んでいく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あぐっ!う、んあっ!!", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "ぷちぷち、と何かを引き裂いていくような感触。大きな滴を浮かべた美琴さんの苦痛の声に、俺はその場で腰を止めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫、ですか、美琴さん。すみません……中々、入らなくて……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "大丈夫だ……痛いのは、分かってたから、な。だから遠慮無く……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "それでも無理やりに笑おうとしながら、美琴さんが続きを促す。俺は頷くと、再び挿入を開始した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん!くうっ!", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "あ、あと少し、ですから……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "んんーっ!!", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "俺の首に回された腕に、一際強い力が入る。が、次の瞬間、ぶちん、と大きな感触がして、一気に抵抗がなくなった。\nそのまま、美琴さんの狭い秘洞へと、一気に半分くらいが潜り込む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ふぅ……半分ですけど、入りましたよ、美琴さん……\n凄い……熱いのがぎゅうぎゅう締め付けてきて……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "粘膜を通して直接伝わってくる美琴さんの体温。そして、俺にピッタリと貼り付き、締め付けてくるたくさんのヒダ。\n内と外、その両側から美琴さんが俺を攻め立ててくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん……まだ痛いけど……平気だ。わたしも、和登くんを感じるよ……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "その表情にまだ辛さを残しながらも、美琴さんは少しホッとしたように言ってきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お腹の中に、本当に和登くんがいるんだな……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "はい。俺を美琴さんが呑み込んでて……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "俺が美琴さんを感じているように、美琴さんもお腹の中で俺を感じてくれている。そう思うと、ちょっと熱いものがこみ上げてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱり、動かないと苦しいのかな……?\n男の子は、たくさん動いて、その……出すものなんだよね?", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "確認するように、俺を見上げてくる美琴さん。確かにその通りなんだけれども……今それをしてしまうと俺がやばいかも……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いえ、このままでも気持ち良すぎて……う、動いたらすぐに出ちゃいそう……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "話に聞いてる以上に、女の子の中はきつくて、気持ちいい。一人でしている時とは比べものにならない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だったら、もっと感じてほしいな。わたしも、痛いだけでなく、気持ちいいから……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "けれども、こんな言い方をされてしまっては、俺の方こそ動かないわけにはいかない。俺だって、本当はこの体をもっと味わいたいんだから。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それに、今の和登くんの顔、可愛いし。もっと感じてる顔、見たいし。くす", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "言いましたね。美琴さんこそ、もっと恥ずかしい顔見られてもしりませんよ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "俺は明らかな強がりを言うと、ゆっくりと腰を動かし始める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うく……な、なんだ、これ……美琴さんが……絡みついて、くる……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ただでさえキツく貼り付いた美琴さんが、動こうとする俺を押さえつけるように絡みつき、締め上げてくる。\nこ、これはまずいっ。ほ、本気で出ちゃいそうだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……ん、う、んあぁっ……す、凄い……和登くんが動くと……お、お腹の中に、響いて……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "だが、そんな俺の動きに反応して、美琴さんが甘い喘ぎを漏らし始める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んあ、は、やあっ……頭の奥が、びりびりって……ふあんっ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "その声の可愛らしさに、俺は必死に堪えながら、更にゆっくりと秘洞の中を動いていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あ、ああ……だめ、これ……和登くんが、わたしの中、ぐちゃぐちゃにして……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "美琴さんの蜜とさっきの小水とが混ざり合い、俺とこすれてぐちゅぐちゅと音を立てる。\n同時に、それが潤滑油代わりとなって、まるで俺の形ピッタリに合わさっているような美琴さんの中を、どうにか動かさせてくれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んあああっ!き、気持ちいいのが、駆け上ってくるのっ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "お、俺も、です……美琴さんが目一杯締め付けて……絞り取ろうとしてる……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "必死に、美琴さんから伝わってくる熱い快感すらも堪えながら、どうにか動き続ける。\nにもかかわらず、肉棒全体から染み渡ってくるかのような快楽が、俺の脳髄を痺れさせて止まらない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "も、もう、出ますっ。俺、出ちゃいますっ。がまん、できない!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "も、もっと……もっと気持ち良くして……っ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "甘くとろけたようなその声に、俺の中で完全に火がついた。もう構わない。このまま全力で美琴さんを味わって、そして達しよう。\n狭くて、まだ半分程しか進めないその中を、俺は全力で動き出す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふあ、はぁん……あ、ああっ……和登くん……和登くぅんっ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "ギリギリのところまで抜き出しては突き入れ、無数のヒダに締め上げられ、しごかれ、その甘い喘ぎに脳髄を焼かれる。\nぐっちゃぐっちゃと響き渡る水音と共に、美琴さんの中から大量に滴が、ポタポタと床に落ちていく。その光景すらもが、ただいやらしい。\n美琴さんのすべてを味わうために、俺はただ前後に動き続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひ、は、はう……んぐ、あ、あう……あ、あ、あ、あ、あああああっ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "ぐ、あ、も、もう!!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そして、美琴さんの締め付けが急激に強さを増した。その感触が、俺の一切の抵抗を突き破る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うあああああっ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "俺は、美琴さんの中にすべての欲望を解き放っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああああああああああああっ!!", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "同時に、美琴さんの体が激しく震える。熱い喘ぎが響き渡り、達したことを教えてくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "熱い、熱いのが、い、いっぱい奥にぃ……っ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "体の中に注がれる液体を感じながら、美琴さんはその体を痙攣させ続けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あは……あはは……和登くんが、たっくさんわたしの中にいる……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "自分の中での、驚くくらいの量の射精がようやく終わり、美琴さんが小さく笑いながら言う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……たっぷり、絞り取られちゃいました……\nこれ、クセになっちゃいそうで、ヤバイです……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "正直、気持ち良すぎた。こんな快感知ってしまったら、一人でなんてとてもじゃないけどもう無理です。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん、本当にそうだな……和登くんに抱かれるというのは、こんな幸せなことだったんだ……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "そして、そんな俺の言葉に、美琴さんも嬉しそうに賛同してくれる。\n俺との初めての行為を、美琴さんは気持ち良く受け取ってくれたらしい。それが俺も嬉しい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あの、立てます、か?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "まだ美琴さんの中に入ったままのこれ……正直言えば、まだ抜きたくなかったりする。だって気持ちがいいんだもん。\nとはいえ、それが美琴さんの負担になるなら……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "無理……全身が痺れて……うん、気持ちいいんだ……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "けれど、そんな俺の質問を、美琴さんはあっさりと否定した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だから、もう少しだけ……和登くんを感じさせて……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "そのまま、俺に抱きついたままの腕に、そっと力を込めてくる。それを受けて、俺も美琴さんの体を改めて抱え直した。\nとりあえず、もう少しくらいはこのままでも良さそうだ。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["美琴", "和登"], "product_name": "08_Impury", "file_name": "C314h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "和登くん、洗濯物の方は終わったぞ。他に何かあるかな?", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "俺の方も、今風呂掃除終わりましたから、もう大丈夫です。お茶でも飲んで休みましょう", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ああ、だったら和登くんは座っていてくれ。わたしが淹れるから", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "美琴さんは言うと、軽い足取りでキッチンへと向かっていった。\n美琴さんとの同居……でなくって同棲が始まって最初の休日。\n美琴さんに色々覚えてもらおうと、掃除や洗濯物などの一斉片付けに入ったのだが、美琴さん、思った以上に花嫁さんスキル高いんですが……。\nちなみに、洗濯物、下着とかあるけど、俺のと一緒にしちゃって平気なのかな……と尋ねたら、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "和登くんのだぞ、全然大丈夫だ。必要なら……その……わたしのも和登くんが洗ってくれて構わないから……もちろん、和登くんが大丈夫ならっ、だけど", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "というドッキドキの返答が返ってきた。\nうん、俺の制御が効かなくなりそうだから、洗濯は基本美琴さんにやってもらおう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お待たせ。置いてあったティーカップとティーバッグ、勝手に使わせてもらったが大丈夫だったかな?", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "ええ、平気です", "speaker": "和登"}, {"utterance": "しかも、こういうことも嫌な顔一つせず、むしろ楽しそうに自分からやってくれる。ああもう、なんという女子力か。\n美琴さんは、紅茶の乗ったトレイをテーブルに乗せカップを配ると、そのまま俺の隣に腰掛ける。\nなんていうか……本当に新婚さん気分だなあ。\nちなみに、料理スキルも決して低くなく、早速作ってくれた手作り料理は実に幸せな味がしました。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でもこうなると、美琴さん用のティーカップとか、他にも色々と買い揃えた方がいいですね", "speaker": "和登"}, {"utterance": "うん……そうなると本当に新婚さん気分だな。カップとか、歯ブラシとかタオルとか並べて置いたりして……うふふふふふ♪\n和登くんは、子供とか何人くらい欲しいかな?", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "舐めてもらっては困りますね。昔から人生ゲームでは、孕ませのかずちゃん、と呼ばれた俺ですよっ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "…………", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "あれ?なんでそこで離れちゃいます?なんか、人一人分くらいのスペースが出来ちゃいましたよ?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そうか、和登くんは大家族派か……これはわたしも体を鍛えないといけないかな……そんなにたくさん産めるだろうか……\nでも、大勢で賑やかな家庭か……たしかに楽しそうだ……\nう、うん。わたしも頑張るから、和登くんも頑張ってくれっ。とりあえず、今晩はうなぎあたりがいいかな?", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "それってつまり、今晩オッケーってサインですか!?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "え?あ、いや違うぞっ。その、これからのための下準備というやつで……\nで、でも、確かにそう思われてしまってもしかたないな……ご、ごめんなさい。また変な期待をさせてしまったみたいで……\nだ、だけどだな、わたしも本当にイヤなわけじゃなくて……実は結構、夜とかその、寂しいなって思ってしまったり変な夢を見てしまったりだとかあって……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "真っ赤になりながら、胸の前で指先をちょんちょん合わせつつ、恥ずかしい暴露を始める美琴さん。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なでなでなでなで", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ふにゃっ!?", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "あー、やっぱ可愛いなあ、美琴さんは。なでなでえいえい", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ふにゃぁ……ず、ずるいぞ和登くん……。君の手は、なんでこんなにも気持ちいいのだ……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "それを言うなら美琴さんの頭だって、なんでこんなに気持ちいいんですか。手が止まりませんよ。えい、えい", "speaker": "和登"}, {"utterance": "はにゃっ。はふぅ……も、もう少し強めで……その……お願い……\nあ……ん……あ、はぁぁ……と、溶けてしまいそうで……\nあううう……が、がまんだ、がまん……だ、だけどもう……うう、それでも気持ち良くってやめられないよぉ……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "なでなでされながら、妙に足をパタパタとさせる美琴さん。なんだかちょっと震えているような……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "美琴さん、何かガマンとかしてます?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "え?あ、その、えっと……\n実は……さっきからだな、あの……\nお、お花を摘みに行きたいのを、ずっと我慢、していて……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "は?お花を摘み……って。トイレ!?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そ、そんな大きな声で言わないでくれっ。も、もちろん小さい方なんだぞ、本当だっ\nだ、だけども、君の手があまりに気持ちよくて……も、もうちょっとガマンできるかなと思っていたのだが……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "す、すみませんっ。気持ちよくて、つい\nそ、それじゃあ、あの、大急ぎでどうぞ……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "それがだな、あの、いや、だから、そのぉ……\nあ、あんまり大きく動くと……ちょっと……あううううぅぅ……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "どうやら本格的にレッドゾーンらしい。美琴さんは真っ赤になってその場でうずくまってしまう。\nというか、これは聖美琴という誇り高き妖狐にとって、生まれて最大のピンチなのでは!?", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わ、分かりました!俺が今すぐ連れて行きます!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "このまま美琴さんに、そんな恥ずかしい真似をさせるわけにはいかない!俺は立ち上がると、後ろから美琴さんの両足を抱え上げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はにゃっ!?\nか、和登くん!?ま、待ってくれ!こ、ここここれはいくら何でも恥ずかしすぎる!!", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "ガマンして下さい!事は美琴さんの尊厳に関わります!急ぎましょう!!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "た、確かにそうなんだけれども、だ、だけどこのポーズはいくらなんでもっ……いや、ま、待ってぇ!", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "羞恥に今にも泣き出しそうな美琴さんの声。けれども俺は心を鬼にしてその声を遮断すると、リビングを飛び出した!\nそう。その目的地、大いなる安らぎの場所!完全なる個室!\nトイレへと向かって!", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ま、間に合いましたよ美琴さん!さあどうぞ!!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ど、どうぞって何!?和登くん!?君はまさか、このままの体勢でわたしに……そ、その……し、しろと!?", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "急いで下さい!もう本当に限界なんでしょう!?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "い、いや、確かにそうなんだけれども、いくらなんでもこれはその……お、女の子としての恥じらいというものが……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "早くっ。ここまで来て間に合わなかったりしたら、それこそ悔やみきれませんよっ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "あ……や、うぅ……\nほ、本当に、もぉ……げ、限界……\nだ、だからぁっ。下ろしてっ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "美琴さんが必死になって何かを言っているらしい。けれども、美琴さんの尊厳を守るんだ、という使命に満ちた俺には届いていない。\n俺は美琴さんがしやすいように、しっかりと両足を支えて安定させてあげる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わざとかっ、わざとなのか和登くん!?", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "どうしたんですか美琴さん!早く!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "うわあんっ。違う、本気だあ!本気でわたしのこと心配してこんなことしてるっ\nお、お願いだからっ。ほ、本当に……\nも、もうダメぇっ。や、あ、でちゃうっ\nげ、げんかいっ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "その下半身を震わせながら、美琴さんは一気に下着をズリ下ろした。\nその刹那。\n美琴さんの体の奥から、わずかに黄色みがかった液体が、ぷしゃあ、っと勢いよくほとばしった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……はあぁ……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "余程ガマンしていたんだろう。それは少しも勢いを弱めることなく、目の前に向かって流れ続ける。\n美琴さんも安心したのか、その口からは安堵の吐息がこぼれている。\n危なかった。あと一秒でも美琴さんが下着を下ろすのが遅れてたら、もう完全に終わっていた。\n良かった……なんとか美琴さんの尊厳を守ることが出来た……本当に良かった……。\nそれから数十秒が経過したところで、美琴さんによる放出は完全に停止した。\nどうやら無事に出し切ったらしい。美琴さんの尊厳は、ここに完全に守られた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "良かったですね、美琴さん", "speaker": "和登"}, {"utterance": "あううううううううう……\n……良かったけど……良くないもん……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "はい?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "涙混じりのその声に、俺は思わず首を傾げ……。\nそしてようやく、理解した。今自分のいるこの状況を。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……えーと……俺の腕の中にいる美琴さんから、勢いよく、しーしー?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "だめえっ。言葉にしないで!", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "す、すいません!!\nあの、えーと、つまりですねえ、美琴さんを守りたくて必死だったというわけで……\nそれだけはご理解いただけると嬉しいなあ、なんて……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "脂汗を流しながらの必死に弁解。そんな俺の心をしっかりと理解してくれたのか、美琴さんはその口を開いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "和登くんの、ばかあっ!!", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "誠に申し訳ありませんでした……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "あれから俺は慌ててトイレから飛び出すと、身だしなみを整えてから出てきた美琴さんにただただ頭を下げるのみで。\nこうして、完全な土下座モードで、ただひたすらに謝るしかできないわけで。\nそしてそんな俺を、美琴さんは非常に冷たい目で見下ろすばかりで……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……和登くん、ああいうのが好きなの……?", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "め、めっそうもございませんっ。あの時はただただ必死だっただけで……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "恥ずかしかった……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "まったくもってごもっともで……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "恥ずかしくて恥ずかしくって、死んじゃうかと思った\nあんな姿見られて、音まで聞かれて……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "そ、それに関しましてはご安心を。俺も必死だったのでまったく記憶に残っておらず……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ぎろりっ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "失礼致しました……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "おかげで、確かに尊厳は守れたかもしれないけれど……別の大切なものを失った気がする……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "平に、平にお詫びを……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "いやらしい気持ちは本当にこれっぽっちもまったくなかったわけですが。いや、真面目に。\nただ、完全に周囲が見えなくなっておりました。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まさか和登くんに、こんな趣味があったなんて……\n変態", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "これに関しては俺のプライドのためにも否定したいところだけれど、今言い返したら火に油注ぐよね、絶対。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あぶらあげ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "は?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "バツとして、今日の晩ご飯はあぶらあげ天国っ。おいなりさんに、あぶらあげの煮物に、あぶらあげのお味噌汁に……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "あの、ひょっとして、あぶらあげ使ったものだけ……ですか?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "何か文句が?ぎろりっ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "あるわけもございませんっ。早速買って参ります!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "二丁目の朝日屋のじゃなきゃダメだぞっ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "かしこまりましてございますー", "speaker": "和登"}, {"utterance": "文句は言うまい……そこが思い切り反対側。うちから徒歩で30分以上の場所だと分かっていても……今だけは何も言うまい……。\nこんなことなら……ちゃんとさっきの光景、記憶しておけばよかった……ちくしょう。\n俺は自らの甘さを悔やみつつ、財布を片手に家を飛び出していった。\n……これからはほんと気をつけよう……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["美琴", "和登"], "product_name": "08_Impury", "file_name": "C316_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ふう……いいお湯でした……あれ?美琴さんまだ部屋に行ってなかったんですか?体冷えますよ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ああ、うん。せっかくだし、君と一緒に部屋に行こうと思ってね。どうせ一緒なんだし、その方がいいだろう?", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "一緒って……あの、もしかして今日も?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ダメかな……?", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "ダメも何も、ああくそ、この目で頼まれたら断るなんてできるはずがないのにっ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "頑張れ俺の理性……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "和登くんを抱きしめていると、安心できるんだ。まるで、わたしだけの場所、みたいで", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "まあ、まるで、じゃなくて、正真正銘美琴さんだけの場所ですけどね", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ふふ、そうだな。そう言ってくれると嬉しい", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "俺の方は、昨日の美琴さん思い出すとその……俺自身がかなり危険な状態に……ってこら、思い出すな俺!!\nうわ、マジでやばい。押しつけられた胸の感触とか、可愛らしい寝顔とか、チラとはみ出てた先端とか……いや、だから思い出さないでくれ俺ー!!", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "どうかしたのか?なんか、わたしとの距離を広げようとしているような……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "いえいえいえいえ!決してそのようなことは!べ、別になんでもありませんっ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "この状況で、実は昨夜は邪なこと考えていましたー、なんてバレたら間違いなく軽蔑ものだっ。\nごまかせっ、そして落ち着け俺の体!!", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "和登くん……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "み、美琴さん……?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ジッと俺を見つめていた美琴さんの手が、いきなり動いた。\nそれは真っ直ぐ、問答無用で、今一番触られたくない場所へと触れる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うにゃあっ!", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "うわあ!さ、触ったらダメですっ。こ、これはその……せ、生理現象なんですごめんなさいっ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "な、なんていうか、その……思った通り、君の大切なところが凄いことになってるぞ……?だ、大丈夫、なのかな?これ……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "だ、大丈夫です!ガマンできますから!\nていうか、少々お時間下さいっ。その、すぐに静めて参りますのでー!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "……ダメだ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "はい?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "静めるというのは、その……他の女の子を見て、し、しちゃうっ、のだろう?", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "えっと……ま、まあ、そういうことになっちゃう、ですかねえ……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "なら、ダメだ。イヤだっ。わたし以外の女の子で君が気持ち良くなるだなんて、そんなのイヤだっ\n和登くんをそういう気持ちにさせるのは、わたしでなくちゃイヤだっ!\nだ、だだだ、だから!\nシよう、和登くん。今から、ここで", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "シようって……あの、それって……もしかして!?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "いつもワガママばかり言って、ごめんなさい\nでも和登くんがここまでガマンしてくれているんだ……わたしだって、少しくらいは頑張らなくちゃ怒られてしまう\nそれに……君とその……するのがイヤなわけじゃないんだ。むしろ、もっと愛してほしい、愛したいっ\n本当は、いつも思ってた……昨日の夜だって、隣で眠る君の事を想って、ずっとガマンしてた\n和登くんに、気持ち良くしてほしい……君といっぱい……えっちがしたい……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "熱く潤んだ瞳が、下から俺の顔を覗き込んでいる。その表情は、美琴さんであって、美琴さんじゃない。\nまるで発情期の獣みたいに、ただ俺を求めている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "部屋、行きますか?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ううん……ここがいい。今すぐに触ってほしいから……移動する時間が耐えられない……\n和登くん……お願いだから、わたしを君の好きにして。乱暴でいいから……君がやりたいように……", "speaker": "美琴"}], "speakers": ["美琴", "和登"], "product_name": "08_Impury", "file_name": "C320_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ふふ~ん。和登くんの膝、ゲットだ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "上機嫌のまま、美琴さんはソファーへと俺を押し倒す。そのまま、俺の上へと乗ってきた。へえ……このネグリジェ、シッポの部分にちゃんと穴空いてるんだなあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺の好きにしてほしいとか言ってませんでしたか?なんか、逆転してるような……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "もちろん、和登くんの好きにされてしまうつもりだぞ\n今から和登くんは、わたしのこの未成熟な体を徹底的に、完膚無きまでに、好き勝手に、蹂躙するんだ\nわたしは和登くんに、信じられないくらいに恥ずかしい行為を強要され、そして、忘れられないほどの快感と共に、君のペットにされてしまうんだな", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "その恥ずかしいはずのセリフを、ちょっと頬を赤らめながら言い切るあたりが、美琴さんの可愛いところだと思う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "とりあえず、美琴さんが俺のペットになりたがってるのは、把握しました。望むところです", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ふふ。それじゃあ、今からわたしは君の従順なペットだ。かわいがってくれないと泣いちゃうぞ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "大丈夫ですよ。こんな可愛いペット、俺無しじゃいられないくらいにかわいがりますから", "speaker": "和登"}, {"utterance": "他のペットならまだしも、この可愛い子狐さんに関してなら自信がある。俺は、思う存分かわいがるために、早速手を伸ばした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その……従順なペットとしては、嫌がったりはしないけれども……いきなりこれというのはどうだ……\nわたしだって、恥じらいはするんだぞ……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "思い切りズリ上げたスカートの下から、淡い紫の下着が全開とばかりにさらけ出される。美琴さんは、耳まで真っ赤にしながら、俺を抗議の目で見上げてきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、この角度からだとどうしても気になっちゃいまして", "speaker": "和登"}, {"utterance": "……すけべ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "否定しようがありません", "speaker": "和登"}, {"utterance": "こんなに可愛い子狐が、こんな格好で、好きにして下さい、と来てるのに、いやらしいことしないでいられるわけがない。\nそれに、そう言う美琴さんだって、スカートを直して隠そうとしない。ちゃんと俺に見せようとガマンしてくれている。\nやっぱり、こういうところが可愛いなあ、ほんと。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そんなすけべなご主人様は、こうしてやる", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "などと思いながら、ニヤニヤとその可愛らしいお尻からシッポのあたりを眺めていたところで、美琴さんの手が予想外のところへと伸びてきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ちょっと、あの、美琴さん!?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "うわっ。な、なに、これ?も、もうこんなになって……?", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "美琴さんによって取り出された俺自身は、これからの行為への期待で、見事に臨戦態勢となっていた。\n思い切りそそり立っているその光景に、取り出した張本人が唖然となっている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、なんか、その、初めての時よりも凶悪になってるんじゃあ……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "まあ、あの時はこんな目の前で見られたわけじゃないですからね……体勢的にも苦しかったし……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "あんな風に抱えられた状態じゃあ、実際にどういう形だったのかなんてよく分からなかっただろう。\nそれをこんな近くで見れば、驚くのもよく分かる。俺だって、美琴さんのをあんな間近でみた時は驚いた。こんなに綺麗でいやらしいんだ、って。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、俺がこんなになってるのは、間違いなく美琴さんのせいですよ。そのお尻とか、ペット発言とか、期待しちゃうじゃないですか", "speaker": "和登"}, {"utterance": "むう……わ、分かってるもん……だから取り出したんだし……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "どうやら、俺が何を言いたいのか分かっているらしい。いや、そもそもそれをするために、美琴さんは俺を取り出したんだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えっと、その……それじゃあ……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "美琴さんはもじもじと恥ずかしそうに体を揺すると、そっと俺自身へと舌先を伸ばした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぴちゃ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "うわっ……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "美琴さんの熱い舌先が俺へと触れた瞬間、小さな電気みたいなものが背筋を駆け抜けていった。\n気持ちいい。そう言うしかないその感触に、思わず声がもれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぴちゃぴちゃ\nこ、こんな感じでいいのかな……?", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "そんな俺の反応が気になるのか、美琴さんは恐る恐る俺を舐めながら、そっと視線を投げてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、はい……ああ、美琴さんの舌……気持ちいい……\nなんか、背筋がぞくって、きます……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "その舌の拙い動きが逆に俺を興奮させて、実際の感覚以上に俺を反応させていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うん……良かった", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "美琴さんはちょっとホッとしたように言うと、改めて俺のそれを眺め直す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だけど、これが和登くんの……それじゃあ、今度はこのあたりを……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "そして、より反応しそうな場所、その裏筋の辺りへと、舌を這わしてきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぴちゃぴちゃ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "美琴さんの唾液による、いやらしい音。それと共に流れる電流のような快感が、俺の体を震わせていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぴちゃぴちゃぴちゃ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "うぁ……凄い、なんか、震えが止まんない……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "美琴さんのその攻めに、俺は何も考えずにすべてを任せていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わたしも……和登くんの匂いで、なんだか興奮してきてる……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "そして、美琴さんの舌の動きが、少しずつ大胆になっていく。\n美琴さん自身が、女としてこの行為を感じ始めているのかもしれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、なんか、先端から出て来たけど……これ、平気なのかな……?", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "そして、当然のごとく滲み出ていた先走りへと、そっと舌先を伸ばすと、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぴちゃ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "当然のように舐め取り、味を確かめる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んん……な、なんか、苦いぞ……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "その、先走りってやつです……んあ……気持ちいいと、出てきちゃうんで……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そ、そうなんだ……なら、もっと……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "それが、俺の気持ちいい証、と聞いて嬉しかったのか、美琴さんの舌が更に大きく動き始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぴちゃぴちゃ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "先端から裏の方まで。そして鈴口の部分にまですら入り込み、こじ開けようとしてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んくっ……あ、そ、そこです!うわ、なんか急に、きてるっ\nうあ、ぐ……も、もう、腰が浮いてっ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "下腹部から込み上がってくる快感に、俺は自然と腰を突き出し、更なる行為を美琴さんに求めていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぴちゃぴちゃぴちゃ\nん……はぁ……和登くんのが、どんどん熱くなってる……ぴちゃ……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "それに応えようと、口の周りを唾液でベトベトにしながら攻めてくる美琴さん。付け根の部分にある猛烈な欲望を、俺は必死に抑え込む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それに、最初の時より、膨らんで……ん、はぁ……\nぴちゃぴちゃぴちゃ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "そして、俺の顔を見てここが感じると知ったのか、再び鈴口へと舌先を侵入させる。\n直接伝わってくるその快感に、俺の堤防はいとも容易く決壊した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、そんなとこまで……あ、あ、あああっ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "必死に堪えようとするものの時既に遅し。一度決壊したそれを戻すことは叶わず、俺は溜まっていたそれを、勢いよく噴き出していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うあああああああっ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "うわっ。な、なに!?", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "たった今まで攻めていた場所から噴き出した大量の白い液体に、美琴さんが驚きの声をあげる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "き、きゃあぁっ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "当然のように避ける間もなく、俺の欲望は美琴さんの顔や体を白く汚していった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これが、和登くんの精液……?\n熱いし……うん、なんだか興奮する匂い……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "髪に顔に体に……自らにかかったそれをちょっと恥ずかしそうに眺めながら、それでも美琴さんは嬉しそうに微笑んだ。\n俺を気持ち良くさせ、吐き出させたこと、それが本当に嬉しかったらしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……美琴さんの舌……ちょっと上手すぎます……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ふふ……そう言ってくれると、とっても嬉しい……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "その満足そうな笑顔が、今度は俺の欲望を刺激する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だから、今度は俺の番、かな?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "俺の味わったこの快感を、今度は美琴さんに感じさせてあげたい。\n美琴さんに、もっと恥ずかしいことをしてあげたい。そんな欲望を。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……は、はい……お願いします、ご主人様……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "俺がどんなことを望むのかも考えようとせず、美琴さんはただ嬉しそうにそう答えてくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "和登くんは、本当にいつもわたしに恥ずかしいことをさせるんだ……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "そして、実際に俺の命令通りの行動をし、恥ずかしそうに視線を逸らす。\n目の前に立って、自らたくし上げ。自分自身で見せる、という行為が、美琴さんの羞恥心を思い切り煽っている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "自分で見せるだなんて……あんまり顔を近づけないで欲しい……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "ネグリジェの中からさらけ出された二本の細い足。そしてその上にある、ネグリジェとお揃いの淡い色をした可愛らしい下着。\n美琴さんらしい、そこまで派手とはいえないデザインが、むしろ好ましい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃ意味がないじゃないですか。そうやって恥ずかしがる美琴さんの体が見たいので", "speaker": "和登"}, {"utterance": "和登くんは、やっぱり本物のすけべだな……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "ちょっとだけ拗ねたように言う美琴さん。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だけど、その……君に見られてるだけで、わたしもちょっと興奮、してる……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "けれどもすぐに、そんな恥じらった言葉を繋げてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それなら……もっと興奮して下さい", "speaker": "和登"}, {"utterance": "俺はその言葉に素直に興奮すると、やはり美琴さんにも興奮してもらうため、その下着にそっと手をかけた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お、お願いっ。あんまり、見ないで……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "前回同様、俺の目の前に再びさらけ出された、一番恥ずかしい場所。しかも今回は自ら見せている形だ、恥ずかしくないわけがない。\n俺への愛撫の時から既にこうだったのか、そこはもう濡れており、下着との間に細い糸を伝わらせていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……前も思ったんですけど、美琴さん、生えてないんですね……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "何もない、まさしく生まれたての赤ん坊のようなその場所。ただ可愛らしい縦の筋があるだけのそこは、いやらしさよりも可愛らしさが目立つ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だって……わたし、発育あんまり……\nやっぱり、こんな子供っぽいのは、ダメ……?", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "俺の言葉に不安になってしまったのか、怖々とそんなことを聞いてくる美琴さん。俺はまさか、と首を振った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いいえ。むしろ。すっごい興奮します……なんだか、いけないことしてるみたいで", "speaker": "和登"}, {"utterance": "美琴さんのこの場所を見て、子供っぽいなんて感想を抱くわけがない。むしろ好ましいとさえ思ってしまった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "美琴さんの一番恥ずかしい場所、いじりますね", "speaker": "和登"}, {"utterance": "だから俺は、それを証明するかのように、そこへと指を伸ばす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "秘裂の中へと軽く指を埋めると、美琴さんの体が小さく震えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "和登くんの指……気持ちいい……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "そのまま小さく前後に動かすだけで、美琴さんは甘い声をこぼしてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "美琴さんの割れ目の中、温かいですね……それに、柔らかい", "speaker": "和登"}, {"utterance": "その反応が嬉しくて、俺は少しずつ指の動きを大きくしていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、あ……ふぁ……んん", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "少し、濡れてますね。やっぱり、俺の舐めてて感じてました?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "指を伝って垂れてくる美琴さんの蜜。そんな俺の質問に、美琴さんは恥ずかしそうに頷いて答えてくれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……うん。和登くんのだって思ったら、体の奥が熱くて……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "俺は、その答えを最後まで聞くことなく、美琴さんの奥へと、ついこの前開通したばかりのその場所へと指を押し込む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、ああんっ……や、あ、あまり奥は、だめ……んあぁんっ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "どんどん蜜がこぼれてきます……おいしそうなのが……\n聞こえますか?くちゅくちゅ、って音を立て始めて……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そのまま美琴さんの中を指で小さくかき回す。中からどんどんと湧いてくる熱い蜜が、俺の指でいやらしい水音を立て始める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ、ああんっ。言わないで……恥ずかしいのに……もっと、気持ち良くなってきて……\nふぁ……ん、く、あ、ひいんっ!", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "……凄い、もう下に垂れてきてる……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "奥をいじられ、急激に増えた蜜は美琴さんの太ももをつたい、そのまま床へと垂れていった。\n俺はそこで緩めることなく、更に美琴さんを攻めていく。\n美琴さんの中で指を出し入れし、少しでも激しい反応を見せてくれる場所を探していく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……あ、あああっ!だ、だめ……足が、がくがくってきて……\n気持ちいい、の……んあぁ……も、もっと、いじって……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "だが、その場所を見つけるよりも先に、俺はもっと面白いものを見つけてしまう。\n女の子の一番敏感な突起。それが、ぷっくりと充血し、美琴さんの包皮の中から、少しだけ顔を覗かせていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こうですか?この、小さな膨らみ……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "すかさず俺は、その突起を空いてる手の指先でなぞる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃあんっ!や、あ、そこは、感じすぎ、ちゃってっ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "同時に、びくん、と美琴さんの背が跳ねる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ、ああんっ。奥から、き、きちゃうっ!くるっ!", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "美琴さんの中、あったかいです……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "体の中を攻める指の快感と、体の外の敏感な突起からの快感。その両方の刺激に、美琴さんは頬を上気させ、その体を震わせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぁ、や、あ、はあんっ!だ、だめ、激しい、よおっ……あ。んあ、ああんっ\n頭の、ね、奥の方が……ちりちり、ってしてて……わ、わたし、もう……っ!", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "美琴さんの中が、きゅうっと絞まる。この前と同じだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああああああああああああああっ!", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "次の瞬間、美琴さんは大きく体を震わせながら、絶頂へと達していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え?うわぁっ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そのもう一つの穴から、またもや温かな液体を噴き出させつつ……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "美琴さん、また!?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そこから噴き出す黄色がかった液体。どうやら美琴さんは、絶頂すると、ちょっとこっちが緩くなってしまうみたいだ。\n幸い、というべきなのか、今回はそれほど溜まっていなかったらしく、すぐに収まった。\nだが、やはり美琴さん的にもショックではあったらしく、涙目で顔を真っ赤に染めている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あの……わたし……\nい、イっちゃうと……そっち弱いみたいで……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "そして、本当に申し訳なさそうに、どうにか言葉を作り出す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ご、ごめんね、和登くん……また、ひっかけちゃった……\nその、床もすぐに掃除するから……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "美琴さんの粗相を正面から浴びた俺のズボンは、前回同様に凄いことになっていた。\n幸いなことに、俺にかかったせいでソファーへの被害はないみたいだ。\nまあ、今更こんなことを気にするつもりもないし。ていうか、むしろこのズボン貴重じゃね?", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "美琴さんのですから、気にしてません。むしろ、可愛い姿を拝めました", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ば、ばかぁ……あんな姿、は、恥ずかしすぎて、わたし……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "俺が相手だから、大丈夫です。また期待しておこうかな。ちゃんと着替えも用意して", "speaker": "和登"}, {"utterance": "半分冗談で、半分本気だ。正直、あの状態の美琴さん、可愛いと思ってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……やっぱり和登くん……すけべで、変態だ……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "そうかも。ていいますか、そういうことを言われると、もうちょっといじわるしたくなっちゃうかなあ……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "言うと、俺はニヤリと笑いながら立ち上がる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はい?あ、あの……和登……くん……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "そんな俺の態度に、美琴さんは顔を引きつらせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、やだっ、ダメっ、こんなのっ。外から、み、見えちゃってるっ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "すべてを脱がせてしまった美琴さんを、俺は片手で抱きかかえるようにしながら、そのまま窓へと押し付ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫ですよ。こんな時間だし、庭もあるんだから、壁に登りでもしないと見えません", "speaker": "和登"}, {"utterance": "俺だって、美琴さんのこんな姿を他の奴に見せてやるつもりはない。だけど、こうして恥ずかしがる美琴さんを見ると、可愛くてついいじわるをしたくなってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "で、でも……こんなの露出狂みたいで……\n胸だってちっちゃいのに、こんな風にして……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "どうやら、ガラスに押し付けられているのが気になるらしい。むしろそれがいいと思うんだけどなあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "胸は問題ないって言ったはずなんですけどね。ほら、こんなに柔らかくて気持ちいい", "speaker": "和登"}, {"utterance": "俺は言うと左手で、ガラスに押し付けていない方の胸をそっと揉んだ。そしてすっかり固く尖っているその先端を、きゅっとつまむ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふあぁ!あ、つ、つまんじゃダメっ。感じすぎ、ちゃうっ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "びくん、と大きく体を反らせる美琴さん。俺はその反応に満足すると。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ……こっち、いきます", "speaker": "和登"}, {"utterance": "その小さな入り口にあてがった自分を、そっと押し入れていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んくっ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "前回のような抵抗はないものの、それでもまだ美琴さんの中は固くて狭い。\nけれど、思った以上に濡れそぼっていたせいか、美琴さんは素直に俺を受け入れてくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "凄い……さっきのお漏らしの分もあるせいか、もうびしょびしょですよ……\nこんなにきつくて、キュウキュウに狭いのに、一気に半分くらい入っちゃった……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "前回ではどうにか入った限界の場所。今回は受け入れる態勢ができているのか、もう少し奥までいけそうだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だけど、大丈夫です?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "とはいえ、やっぱりまだ二度目。あまり無理はさせたくない。俺と美琴さん、二人ともが気持ち良くなれなきゃ、意味はないと思うから。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うん……前の時みたいな痛いのは無くて……でも、ちょっと苦しい……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "まだ二度目ですしね、さすがに", "speaker": "和登"}, {"utterance": "うん……でも、すぐに慣れると思うから、和登くんの好きなように動いてくれ……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "なら今回は本当に無理をせずに……そう思ったところで、美琴さんは予想外の懇願をしてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "実は、お腹の中に和登くんがいるというだけで、その……体が、熱いの……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "恥ずかしそうに、だけどチラチラと俺を見ながら言う美琴さん。どうやらそれは本当みたいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、胸も含めてゆっくりと", "speaker": "和登"}, {"utterance": "だったら、焦らずゆっくりと、お互いに気持ち良くなれるように。俺はそう考えながら、ゆっくりと動き始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……あ、そ、そこいい……そこ擦られると、声、出ちゃう……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "熱い美琴さんの体の中を、ゆっくりと前後する。俺のためにあるとしか思えない程にピッタリなその秘洞は、前回以上に俺に貼り付き、締め上げてきていた。\nけれども少しは慣れたのか、ちょっとだけほぐれたような柔らかさを見せ、更にしなやかに俺を包み込んでくる。\nそして、その刺激は美琴さんも同様なんだろう。その小さな口からは、もうわずかながらも甘い喘ぎがこぼれ初めていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺も、凄くいいです……正直、余裕ないくらいに……\n美琴さんの中、やっぱり気持ちよすぎ……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "和登くんこそ……あ、ああんっ……だめ、奥から、電気みたいに、痺れて……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "ぐちゅ、ぐちゅ、と小さな水音を響かせつつ美琴さんの中を動いていく。\n抜こうとすれば、それを嫌がるように締め上げ。奥に進もうとすれば、それを妨げるようにやっぱり締め上げてくる。動く度に俺をしごくそのヒダは、まるで芸術品だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うん。平気だから、もうちょっと強くがいい……わたしの中、もっと、もっと荒らしてっ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "その言葉を素直に受け入れて、俺は徐々に動きを速めていく。同時に、少しずつ奥の方へと進めていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、は、んんっ。ぶるぶるって、き、きちゃうよぉ……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "言葉通り、ぶるぶる、っと全身を奮わせる美琴さん。その快感が、粘膜を通じて俺にも伝わってくるみたいだ。俺も背筋のゾクゾクが収まらない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……美琴さんが、俺を締め上げて……思いっきり攻めて、くる……\nも、もう、いつでも出せそう、ですよ、俺……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "それでも、どうにか堪えつつ、美琴さんの中を蹂躙し続ける。少しでも長く、この快感を味わうために。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["美琴", "和登"], "product_name": "08_Impury", "file_name": "C321h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "帰ってきてみれば、部屋に明かりがついてるのが分かった。多分美琴さんだろう。\n俺より早く帰ってきているなんて珍しい。いや、その珍しいことをしないといけなくなった、ってことかもしれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……やっぱり、一度本気で話すしかないんだろうな", "speaker": "和登"}, {"utterance": "俺と美琴さんとの関係。俺達二人にとっては、これ以上ないくらいに幸せな日々で……当然のように、これからもずっと続くと思っていて……。\nだけど、そんなことはやっぱりなくって……。\n俺は家に上がると、リビングへと直行した。そこに美琴さんがいるはず。\nそしてドアを開けると同時に、\nソファーの上でうずくまる美琴さんの姿を見つけた……。\nその姿にはいつもの凜としたオーラはなく、ただガックリとうなだれている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "覚悟はしていたが……はは……思ってた以上に、辛いな……\nここを出て、元の関係に戻るだけ……ただの先輩と後輩に……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "恐らくは、俺がいない間にまた聖の方から連絡があったんだろう。\n美琴さんが懸命にはね除けてくれているのは分かる。けれどそれだって、限度がある。その限度を、俺は今日、白子に聞いたばかりだ。\nそして、その限度が、もう目の前にあるんだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ダメだよ……戻りたくない……\nうん、そうだ。このまま頑張ってここで籠城していれば、聖の方が折れて、わたしは和登くんと幸せに♪\nなんてなるわけがないな。きっと、狭間の者であるということを利用して、和登くんに手を出すに決まっている\n……このままここにいるわけには……いかないんだ、それは分かってる……\n分かってるけれど……やだ……やだよう……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "力なく、まるで泣いてるように呟く美琴さん。俺は、その姿に声をかけることは出来なかった。\nただ静かに扉を閉じると。背中を壁に預け、静かに天井を仰ぐ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "答えなんて、もう一つしかないんだよな……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "美琴さんと、俺と、聖と……その全員が納得する形の解決なんて、恐らくはもう無理だ。だったら……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だったら、誰が一番苦しまない結末を選ぶか、しかないじゃないか……", "speaker": "和登"}], "speakers": ["美琴", "和登"], "product_name": "08_Impury", "file_name": "C323_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "か~ずと、くん♪", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "夕食が終わると同時、美琴さんは俺の隣に、いや、俺の膝の上へと乗ってきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "美琴さん?あの、今日はまた随分と近い、ですね……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "今日の生徒会活動はちょっと大変だったんだ。だからこうして、和登くんを吸収しないと干からびてしまうんだよ\nん~~~~~~、やっぱり和登くんはいいなあ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "まったく、あんまり甘えてくると、頭なでなでしますよ。それはもう、達してしまうくらいの凄いなでなでを", "speaker": "和登"}, {"utterance": "それはいいな。うん、ぜひやってくれ。ご所望だ♪", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "はいはい。ほーらほらほら", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ふわぁ……な、なんか、このまま飛んでしまいそうな気分だ……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "ふっふっふ。言ったでしょう、凄いなでなでだと。なでなでなでなでーっ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ふにゃあ……いい気持ちだにゃぁ……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "ちなみに結構前から思ってたんですけど、美琴さんって妖狐ですよね?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "うむ。もちろんその通りだにゃぁ……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "時々挟まるその言葉、猫ですよね……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "え?\n…………そ、そんなことない……コン?", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "……あの、わざとじゃないですよね、今の……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ごめんなさい。今のはわたしも無理だと思う……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "本当に、美琴さんは美琴さんだなあ……。\n夕方の、あの凹んだ姿。あんな姿はもうさせたくない。やっぱり、今のこっちの美琴さんでいてほしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "和登くん?どうしたんだ、急にそんなギュッとしてきたりして……\nわたしは嬉しいから、もっとしてほしいけど", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "俺も嬉しいから、もっとしちゃいます。ほんと、美琴さんの体はおいしいなあ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "……なあ、和登くん", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "え?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "和登くん。わたしはね、君がいてくれれば、それでいいんだ\nただこうして、君の隣で、君と一緒に、君の温もりを感じていられれば、それでいい。他の何を失ったって、これがあれば大丈夫なんだ\nだから、わたしは君を守るよ。絶対……絶対だ。絶対に、守るよ……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "言いながら、愛おしそうに俺の胸に頬を押しつけてくる美琴さん。\nそんな美琴さんは俺にとっても愛おしくて。これからも、ずっとずっと、自由に笑っていてほしくて。\nああ、分かってる。俺が守りたいのは、間違いなくこの人だ。\nこの人が無事でいてくれるなら……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["美琴", "和登"], "product_name": "08_Impury", "file_name": "C324_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "さあ、本日もお楽しみのランチタイム、いってみましょう~♪", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "ほとんど恒例となっている生徒会室でのランチタイム。机の上に置かれた小さな弁当箱を前に、飛鳥は浮かれまくっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふふ。今日はまた随分と楽しそうじゃないか", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "それはもちろん。学園生活の最大の楽しみ、お昼ご飯ですよ", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "さあて、本当にそれが理由かな?わたしには他にあるような気がしてならないんだが……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "他って、何?", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "さてね。だが、最近のあーちゃんは、以前にも増して楽しそうだからな", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "そうかなぁ?んー……ああ、確かにそうかもね。ここんところ、妙にウキウキしてる感じがするし", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "なるほど。和登くんのおかげ、というわけか", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "そうそう、かずくんの……って、なんでそこでかずくんの名前が出てくるわけ!?", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "は?いや、むしろわたしの方が聞き返したいくらいなのだが……なぜ出てこないと思う?\n最近のあーちゃんは、和登くんの前だと分かりやすすぎるほどに表情が変わるぞ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "え!?うそ、ほんと!?", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "もちろん本当だとも。わたしだけでなく、そこそこにめざとい者なら大抵気づいてると思うぞ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "あっちゃー、失敗したなあ。でもね、ほんと、まだそういうわけじゃないんだ。ただちょっと気になって、一緒にいると楽しくて、一緒にいられなくなると寂しくなって\nこれから会えるんだ、って思うとウキウキするくらい?", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "……充分すぎるほどに、そういうわけだと思うぞ……\nまあ、自覚出来てないあたり、確かに『まだ』なのかもしれないが", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "はあ、と呆れたように溜息をつく美琴に、飛鳥も乾いた笑いしか浮かばない。\n飛鳥はなんとか話題を変えようと考え、そしてあるキーワードを思い出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そういえばさあ、みこっちゃん、狭間の者って知ってる?", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "それは本当に軽い気持ちだった。\nあくまで軽い気持ちで、ただそれがどういうものなのかを聞いてみたかった。\nそれを知れば、和登のことをもっと知ることができるんじゃないか。そんな気持ちからの質問だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "狭間の者だと!?", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "だが、返ってきた反応は、飛鳥が思ってもいなかったほどに強いものだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その名前をどこで聞いた、あーちゃん!", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "え?あの、なんか凄い反応なんだけど、どうかしたの、みこっちゃん?", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "どうかしたもなにも、狭間の者だぞっ。当然だろう!", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "えっと、その……クラスで話してて……そんな人が昔いたらしいって話題がちょっと出たから……みこっちゃんなら何か知ってるのかな?って", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "踏み込むのはまずい。咄嗟にそう判断した飛鳥は、和登の名前を慌てて呑み込みごまかした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……本当に本当だな?そういう話題が出ただけ……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "う、うん。ほんとにほんとっ", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "ならいいが……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "あの、それってさ、そんなにヤバイもの……?", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "まさか知らないのか?妖怪ならば知ってて当然の危険な存在だぞ", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "う、うん。ほら、うちの両親、どっちかっていうと人間の生活よりだから……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "ああ、そういえばそうだったな。だがそれにしたって、まさか狭間の者を知らないとは……", "speaker": "美琴"}, {"utterance": "美琴は呆れたように溜息をつくと、その説明を始めた。\nかつて、狭間の者と呼ばれた存在、妖怪の血の呪いを受けた人間達による、妖怪達の大殺戮の話を。\n生きることを許されない、見つけ次第すぐにでも滅ぼさなければいけない、生きる悪夢。その話を。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……あはは……なんか、とんでもない話、聞いちゃった……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "足が重い。さっきまでの自分が嘘のように、今は自分のすべてが重い。\nあの時、和登と静音が慌てていた理由がよく分かった。\n自分が狭間の者である。そんな話を聞かれて、平然としていられるはずがない。\nだが、なぜだろう。和登が狭間の者であり、狭間の者がどれほどに恐ろしい存在なのかもよく分かった。けれど、和登に対する気持ちが揺れてくれない。\nそれどころか、飛鳥の胸の奥では、さっきから高鳴りがやんでくれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "かずくん……すごいな……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "気がつけば、自然とそんな言葉を呟いていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あたし、何浮かれてたんだろう……あたしの悩みなんて、かずくんと比べれば全然大したことないのに……\nなのに、そのかずくんと自分を比べて、一緒だ、なんて喜んでた……\n……かずくん、なんであんなに明るくいられるんだろう……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "部活動での和登。そして五郎たちと一緒にいる時の和登。飛鳥の知る和登は少なくとも、後ろ向きになったことはない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あー……これはやばいかもしれないなあ……あたし……本気かも……", "speaker": "飛鳥"}], "speakers": ["美琴", "飛鳥"], "product_name": "08_Impury", "file_name": "D305_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "あ、あの……これ、恥ずかしすぎるよ……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "ええ……俺もその、見てるだけでメチャクチャ興奮してます……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "まず人が来るはずもない、自然公園の奥の奥。その草むらの上に横になった飛鳥さんの体を、しげしげと眺めて呟く。\n大きく開かれた、ブルマからのびるすらりとした両足。ズリ上げられた体操着の中からは、飛鳥さんらしい可愛らしいブラが、その膨らみを包み込みながら露出している。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "飛鳥さんの体って、こんないやらしかったんですね……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "それだけじゃない。この恥じらいながら俺を見上げる表情が、いくらなんでもいやらしすぎる。これだけでご飯五杯はいけそうな勢いだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それは、かずくんの方だよ……こんな格好させられたら、も、もう恥ずかしすぎてどうしていいかわかんない……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "羞恥でいっぱいいっぱいになっている飛鳥さん。そんな飛鳥さんに、俺も自分を抑えることが不可能なレベルになっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "じゃあ、俺に任せてくれてればいいです", "speaker": "和登"}, {"utterance": "それって、まさかかずくん、経験豊富……?", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "いえ、完全初めてですよ。ただ、飛鳥さんに気持ちよくなってほしいって思うことに関しては自信がありますから", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そうだ。俺も早く飛鳥さんで気持ち良くなりたい。この体のすべてを見て、すべてに触れてみたい。だけど、それだけじゃダメだ。\n飛鳥さんが好きだ。その気持ちだけは絶対に忘れないようにしないといけない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……かずくん、本当にときどきズルイよ……。そんなこと言われたら、任せちゃっていいな、って思っちゃう……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "そんな想いを察してくれたのか、飛鳥さんは、俺を見上げながら困ったようにそう言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……いいですか?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "……うん。だから、優しくお願い、ね……?", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "そんな飛鳥さんの想いを受けて、俺はそっと目の前の少女へと手を伸ばした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "凄いマニアックなやり方するんだね、かずくん……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "なんか、こっちの方がいやらしそうなんで……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "その結果がこれである。\nあえて脱がせるのではなく、横にずらすことでその中身を見ようというこの行為。\nやってみたら、なんか、本当にやばかった気がする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "優しくしてくれるって約束、もうどっかにいってるよう", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "忘れてませんよ。ちゃんと飛鳥さんには気持ち良くなってもらおうって思ってます\nだけど、俺も飛鳥さんの体を色々見たいんです。好きな人の体だから……\nダメ、ですか……?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そんな俺の言葉に、飛鳥さんは諦めたように溜息をついた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……覚悟はしてたけど……実際に見せるってなったら、恥ずかしさが違うんだもん……\n……だから、あんまりじっくり見ちゃやだからね……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "その恥じらいをより強くして、飛鳥さんは俺に言った。\nそんな飛鳥さんを裏切らないように、俺は下着の上からそっとその場所に触れる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んんっ!", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "ぴくん、と体を震わせる飛鳥さん。この反応、なんか本当に本当の意味で初めてっぽい……?", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、そこってこんな感じがしちゃうんだね……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "もしかして飛鳥さん、自分でも触るの初めて?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "念のため、と思って尋ねる俺に、飛鳥さんは小さく頷いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん……興味はあったけど、恥ずかしいし、怖かったから……\nでも、平気だよ。恥ずかしいだけで、イヤな感じとかしないから。かずくんの指だもんね", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "そこまでして守られてきた飛鳥さんの体に触れる。それが本当に神聖な行為に思えてきて、うれしくなった。\n俺は再び、やっぱりできるだけ優しく、そこに触れる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あう……んうっ", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "なんか、その……感動、です。飛鳥さんの、ここに触れるなんて……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "薄い下着に覆われた、けれど確かに飛鳥さんの女の子の部分。\nその縦の筋にそって、上下に指をなぞらせる。\nそれに反応し、ぴくぴくと震えながらも声を押し殺す飛鳥さんは、もう卒倒ものの可愛さだった。\nけれど、可愛いからこそやっぱり……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、やっぱり、もっと見たい……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "え?", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "俺ははっきりそう言い切ると、飛鳥さんのブルマへと手を伸ばす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、嘘っ。待って、待ってーっ", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "ズリおろされたブルマの下からは、今度こそ完璧に、飛鳥さんの下着がさらけ出されていた。\nブラとお揃いのピンクの水玉柄が、飛鳥さんに似合っていて本当に可愛い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いきなりこのレベルは、あの、あたしの心臓が保たないっていうか……\nで、でも、もっと凄いことしようとしているわけだし……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "この格好は、飛鳥さんにとっても相当に恥ずかしいらしい。けれどそれでも、これからの行為のことを考えて必死に耐えようとしてくれている。\n女の子が、そこまでして俺に体を見せようとしてくれている。その事実がたまらなく嬉しい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "かずくんにだからだよ!?かずくん以外にはこんなの見せないんだからあっ!", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "そして、耳まで真っ赤にして叫ぶ飛鳥さん。当然だ。こんな綺麗なものを、他の誰にも見せてやるものか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "当然です。俺以外になんか見せてやりません\nそれじゃあ、改めて……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "俺は、ここまでしてくれた飛鳥さんに応えようと、再び指を伸ばした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……や、あ、そこ……ぴりぴりって……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "秘裂に沿って、さっきよりも少し強めに力をいれて動かしていく。\nやっぱり感じているらしい。飛鳥さんは恥じらいながらも、その表情は少し気持ちよさそうだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ここ、ですか?うわ……少し力いれると、中に潜っちゃいそうだ……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "秘裂を押し開くように指を押し込むと、下着ごとその中へと指の腹が埋没していった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……あ、はぁ……んんっ", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "飛鳥さんの口からこぼれる喘ぎが耳に気持ちいい。俺はこれを乱してしまわないように、優しく、優しく秘裂の中の指を動かした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "かずくんの手、優しい……気持ちいい、よ……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "俺もその、飛鳥さんの感触に、ハマっちゃいそうです……。この体を、もっといじりたい……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "熱い体温が、布地の下の柔らかな肉壁から伝わってくる。この感触をもっともっと味わいたい、そんな欲望がどんどんと湧いてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん……いいよ……かずくんにあげるって、決めたんだもん……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "その頬を上気させながらの飛鳥さんの言葉。その言葉に、俺の興奮が止まらなくなってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぁ……あ、ん、んっ!や、あ、そこは、ダ、ダメっ", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "秘裂の上部。一番敏感な突起があるであろうそこを、下着ごしに強めにつまむ。それだけで飛鳥さんは体を反らせて鳴いてくれた。\n下着が、少しずつ湿ってきているのがはっきりと分かる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ん、ああ……う、く……かずくん……み、見ないで……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "不意に、その奥からジワっとわいてきた蜜が飛鳥さんの下着に染みをつくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "飛鳥さん……感じてくれてるんだ……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "その染みた部分はわずかに透けて、飛鳥さんの形を俺に見せてくれている。それをわかっているのか、飛鳥さんは更にはずかしそうに言う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、恥ずかしいよぉ……お願い、見ないで……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "それでも、決して隠そうとはしない飛鳥さんが、俺にはたまらなく愛しい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その、ごめんなさい、無理です。いやらしい飛鳥さん、もっと見たい……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "この布地の下を、直接見たい。飛鳥さんのすべてを直視したい。その欲望が、もう止まらなくなっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うう~……かずくん、ずるい。あたしだけ、こんな恥ずかしい思いするなんて……\nかずくんにも、同じことを要求するーっ", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "けれどそんな俺の期待を、飛鳥さんの要求がはね除ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "へっへーん、知ってるんだから。男の子って、こういうのされるの好きなんだよね", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "草むらに座らせた俺にのしかかるようにして、飛鳥さんは取り出した俺をじっくりと眺めていた。\nどうやら、いわゆるパイズリ?をしようとしてくれているらしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "らしいですね。俺は初めてなんで、本当に気持ちいいか分からないんですけど……\nでも、男の夢でしたので、マジで嬉しいです", "speaker": "和登"}, {"utterance": "なんといっても、飛鳥さんくらいのサイズがないと、やっぱり難しいだろうしなあ、これ。選ばれた男だけが味わえる、まさに特権!", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも……へぇ……男の子ってこんなになるんだね。これなら、あたしの中に入っちゃうっていうのも分かるかな……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "飛鳥さんは、すっかり興奮して怒張した俺をマジマジと見つめながら、妙に納得していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん……面白い形。それに、かずくんのこれ、絶対におっきいよね", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "やっぱり、こういう好奇心旺盛なところ、飛鳥さんだと思う。初めて見てるにも関わらず、これだもんなあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、いい?", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "ええ、お願いします……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "んしょ、っと……やっぱり、こうしないと挟めないもんね……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "俺の返答に、飛鳥さんはちょっと恥ずかしそうにブラをズリ上げた。\nその張りのある膨らみが、先端の桃色の部分と共に目の前に現れ、俺は思わず感動してしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これなら見られちゃってもおあいこだし", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "つまりは、見られる理由が欲しかったっていうところなんだろう。\nただ見られるだけじゃあ、羞恥が抑えられそうにない。だから無理やりこういう行為にでることで、自分を納得させようとしてくれてるわけだ。\nそんな飛鳥さんにちょっと感動しつつ、俺は目の前の大きな膨らみを見つめてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "飛鳥さんの胸……綺麗ですよね……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "なんていうか、本当に綺麗だ。白くてなめらかそうで張りがあって……それに柔らかそう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あはは、なんか改まって言われると、やっぱりちょっと恥ずかしいかな。でも、ありがと\nだけどこれ、かずくんのものなんだよ。かずくんに喜んでもらうためにあるんだから", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "飛鳥さんは、えへへ、と恥ずかしそうに笑いながら言うと、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "その膨らみで、俺を挟んでくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわ……あっつい……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "初めて触れるその感触に、さすがに驚きを見せる飛鳥さん。俺も、そんな飛鳥さんの感触に、素直に感動していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "飛鳥さんも……凄い柔らかくて、気持ちいいです……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "なんか、さっきよりちょっとおっきくなってるような……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "明らかにさっきとは変わったそれを、飛鳥さんは怖々と眺めている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ま、まあ、興奮してますから……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "え?あ、じゃあ、あれからまだおっきくなるんだ……凄い……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "どうやら、さっきのが本当に限界だと思っていたんだろう。ていうか、俺もまさか更に大きくなるとは思わなかった。\nやっぱり、飛鳥さんの胸のせいだよな、これ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これ、噛みついてきたりしないよね……?", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "むしろ、飛鳥さんの方が噛みつかないようにお願いしますね……その、俺の大事な息子なもので……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "う、うん。気をつける。それじゃあ……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "さすがに、初めての行為は怖いらしい。飛鳥さんは恐る恐る、その先端に舌を伸ばした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……\nぴちゃ", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "熱い飛鳥さんの舌が、俺の先端へと触れた。同時に、びりっとした刺激が、俺の中を駆け上る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "な、なんか変な味、する……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "飛鳥さんは、両目をぎゅっと閉じながら、俺を胸で押さえ込みつつ舌を這わしていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぴちゃぴちゃ\nぴちゃぴちゃぴちゃ", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "濡れた舌の感触が、俺の亀頭を嘗め回していく。\n今まで味わったこともない快感が、そこからゾクゾクと伝わってきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわ……これ、ほんと気持ちいい……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "まさか、こんなに気持ちいいものだったなんて思いもしなかった。これはしてほしくなるわ……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "胸の感触と、飛鳥さんの舌の愛撫が……う、くっ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ぴちゃぴちゃ", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "あ……う、んくっ……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "少しずつ慣れてきているのか、飛鳥さんの舌の動きは大胆になっていく。\n本当に先端だけだったものが、徐々に俺全体へと広がっていく。\nそんな飛鳥さんの行為の前に、いつしか俺の中からも先走りがこぼれ始めていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、なんか出てきてる……ちょっと苦い……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "飛鳥さんはそれを、躊躇なく舌で舐める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、うん……俺も感じてるから、先走りが……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "男の子も濡れるんだね……ちょっと発見……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "そんなことに感心しつつ、舌を動かし続ける飛鳥さん。俺の下腹部の方に、確かな快感が集まっているのが分かった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぴちゃぴちゃぴちゃ", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "んっくっ。飛鳥さん、舌使い、上手い……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "俺の声から、どこが感じる場所かを読み取ったのか、飛鳥さんの舌が的確な場所を攻めてくる。\n裏筋にそって舐め上げてくるその動きに、俺はびくんと大きく体を震わせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……あたしも、ちょっと変な気分……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "その頬を上気させながら、飛鳥さんが小さく呟く。その吐息は熱くなっており、飛鳥さん自身の快感を表していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、なんか、かずくんの舐めてたら……あたしもすっごいドキドキしてきちゃってる……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "そして、自分を慰めるかのように、俺を挟んだ胸を動かし始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぴちゃぴちゃぴちゃ", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "相変わらずの舌の動きと、俺をしごく二つの膨らみ。その刺激が、俺の快感を急激に膨らませていく。\nその柔らかな乳房は形を変え、俺を完全に包み込んでいた。それが飛鳥さんの手によって上下に動き、俺の肉棒全体を擦りあげる。\n温かくも柔らかな、まるでゴム鞠のようなその感触に、俺はたちまちのうちに発射寸前まで追い込まれていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うあっ!ごめん、飛鳥さんっ。俺も、もう、ヤバイっ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そ、そうなの?それじゃあ、もうちょっと頑張る……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "抑えるどころか、飛鳥さんは更にその動きを加速させた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、いやっ、このままだと、もう!!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "俺を包み込んだまま動き続ける二つのゴム鞠と、俺の先端を這いずり回り、電気のような刺激を送ってくるその小さな舌先。\nそれは、俺にとって抗いようのない快楽を送り込んでくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぴちゃぴちゃ", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "裏筋に沿って上下し、やがてカリ首のあたりを旋回する舌先。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぴちゃぴちゃぴちゃ", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "それはそのまま亀頭へと向かい、先端の鈴口へと差し込まれてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……ぐ……も、もう無理!!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "その刺激が、致命的だった。\n瞬間的に達した俺は、勢いよくその欲望を噴き出させる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃあっ\nえ、あ、これって……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "突然噴き出したそれに、飛鳥さんが思わず驚きの声をあげるが、すぐに理解したのか、むしろ興味深げな顔で、それを観察していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……だから言ったのに……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "すごぉい……本当に、こんな風に出るんだ……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "痙攣しながら噴き出すそれを、飛鳥さんは感心したように眺め続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あはは……かずくん、いかせちゃったね\n顔にかけられちゃった", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "噴き出した俺をその顔に浴びせられながら、飛鳥さんは苦笑を浮かべていた。\nどうやら、かけられたことよりも、俺をイかせたことが嬉しいらしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まったく……ここまでされちゃったら、今度は俺の番ですよね\n飛鳥さんに、思いっきり恥ずかしい思いさせないと", "speaker": "和登"}, {"utterance": "なんといっても、ここまで至近距離で見られた上に、射精までさせられたんだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "今度は俺が、同じ事を要求します", "speaker": "和登"}, {"utterance": "次は俺が見たって問題ないだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あの、お手柔らかに……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "俺の決意に、飛鳥さんの笑顔が引きつった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うう……お手柔らかにって言ったのに……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "いやあ、ほんとにすごい眺めだなあ……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "その光景に、俺は改めて感嘆の声を上げる。\n四つんばい状態にさせた飛鳥さんを、その後ろからジックリと見る。なんていうかこの格好、飛鳥さんの恥ずかしい場所が本当に全部見えちゃうな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あの、もうちょっと普通のかっこじゃ、だめ……?", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "ダメです。今日は思い切り飛鳥さんを辱めると決めました", "speaker": "和登"}, {"utterance": "うう……こんなかっこ、あたし、もうお嫁にいけないかもしれない……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "俺のとこ以外にどこいくつもりですか", "speaker": "和登"}, {"utterance": "あー……改まって言われちゃうと、恥ずかしいね……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "というわけで、そんな飛鳥さんに罰です", "speaker": "和登"}, {"utterance": "飛鳥さんのすべてを見たい。そんな俺の欲望も既に限界だ。俺は飛鳥さんの下着へと手を伸ばすと、一気にズリおろした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んんっ", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "そして、飛鳥さんのすべてが目の前に晒される。\n本当にごくわずかな、淡いヘアと、そのすぐ下にある一本の縦筋。その光景に、俺は想わず唾を飲み込んでしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これが、飛鳥さんの……うわ、本当に筋だ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "い、言わないでよぉっ。羞恥の限界と戦ってるんだからっ", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "ギュッと両目を固く閉じながら、その恥じらいと戦う飛鳥さん。その表情が、また俺を興奮させる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まあ、俺のも間近でみたわけですから、おあいこですし", "speaker": "和登"}, {"utterance": "分かってます!だから頑張って耐えてるんだからあっ", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "俺は、そんな飛鳥さんへとそっと顔を近づける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……飛鳥さんの、いい匂い", "speaker": "和登"}, {"utterance": "やっ、嗅ぐなあっ。お願いだから、やめてえっ", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "本当に、少しも不快にならない、飛鳥さんの女の香り。\n俺は、手を伸ばすと、その秘裂をそっと左右に開いた。その中から、熱い蜜が垂れてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、俺の舐めてて興奮してたんですね……結構濡れてます……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そのまま、ピンク色の飛鳥さんの中を観察していく。\n女の子が持つ三つの穴。そのすべてが、余すところなく完璧に俺の前にある。\n今まで見たこともない、女の子の体が、それも飛鳥さんの体が、今こんなにも目の前にある。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……これが、飛鳥さんの初めての証……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "狭く小さな穴の形に閉じられた、飛鳥さんの入り口。今からここを俺が開くんだ。そう思うだけで、またイってしまいそうな興奮がある。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、いきますよ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ど、どうぞっ", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "覚悟を決めた飛鳥さんの言葉。俺は、一度発射したにも関わらず、またすっかり興奮しきっている俺の息子を、そっと飛鳥さんへと押し当てた。\nそして、ゆっくりと挿入を開始する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、くうっ!", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "うわ……キツくて……凄い抵抗……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ぶちぶちとした感触ともに、ゆっくりと進んで行く俺自身。けれども予想以上に強いその抵抗と、苦しそうな飛鳥さんの声に、俺は途中で止めてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "飛鳥さん、大丈夫ですか……?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "う、うん……ちょっと痛いけど、が、ガマンできるっ", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "けれども、飛鳥さんはその痛みを堪えながら、俺を受け入れてくれていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だから、いいよっ。もっと一気に、きてっ", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "俺に奪われることを希望してくれていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ……いきます!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "それに応えるかのように、俺は飛鳥さんの腰をしっかりと掴むと、一気に腰を突き出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、く……い、うぐっ……んん!", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "強い抵抗と共に、俺を押し返そうとする飛鳥さんの壁。けれどそれも、ほんの一瞬だった。\nぶちん、と何か強い感触と共に、俺は飛鳥さんの中へと呑み込まれていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はいっちゃった……ね……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "自分の中にあるその感触が信じられないのか、飛鳥さんが呆然と呟く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え、ええ……飛鳥さんの中……締め付けが凄くて……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "けれど、それは間違いない。あの飛鳥さんの中に、間違いなく、俺はいた。\n熱い秘洞の中、飛鳥さんの柔らかなヒダが、俺をキュウキュウと締め付けている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "かずくんこそ……あたしのお腹の中、いっぱいいっぱい、だよ……\nん……あ、あまり強くは動かないで、ね……ちょっと苦しい……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "限界まで広げられた飛鳥さんの入り口。そして、始めての感触に俺自身、今にもイってしまいそうな状態だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ええ……俺も動いたら、敗者になってしまう……\n熱い壁が、俺を包み込んでて……こ、こうしてるだけでもっ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "出来ることなら、早くこの中を味わいたい。飛鳥さんの中で自分を解きはなってしまいたい。\nそんな自分を、俺は必死になって抑え込む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん……ゆっくりならいいから、動いて。それで、気持ち良くなってほしいな……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "けれど、そんな俺の気持ちを察してか、飛鳥さんはちょっと恥ずかしそうに言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "好きな時に、イっちゃっていいから……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "そんな飛鳥さんに頷くと、俺はゆっくりと自分を動かし始める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んあ……あ。はぁ……あ、熱い棒が、お腹の中で暴れてるよ……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "ビリビリと伝わってくる快感を堪えながら、飛鳥さんの中をゆっくりと動く。\n飛鳥さんの体温と、貼り付くような無数のヒダ。そのすべてが、俺を今すぐにでもイかせようと攻めてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "かずくん動く度、お腹の奥がね、きゅん、って甘く痺れるの……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "すいません、こっちは必死です。飛鳥さんが、俺を思い切り締め上げてて……動く度にしごいてきて……\nだけど、気持ち良すぎて、腰が……止められない……\nく、あ……はぁ……はぁ……うあぁ!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そして、そんな俺の動きに、飛鳥さんの体も徐々に慣れてきているのか、蜜の量を増やしていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひゃんっ!そ、そこは、や!か、感じすぎて……腰、跳ねちゃうっ", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "秘洞の中を満たす大量の蜜が潤滑油となって、俺の動きをわずかながらにスムーズにしてくれていた。\nくちゅくちゅと小さな水音と共に、飛鳥さんの中を快感で満たしていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……ああ……体中がしびれてるみたい……ぞくぞくってきて……あ、ああんっ", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "けれども、本当にもう無理だ。さっき出してもらったにも関わらず、また、もう達してしまいそうになっている。本当に、どれだけやばいんだこの中は。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "も、もう、限界……このまま、出しますからっ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "俺は腰の動きを更に強めると、一番奥まで突き立てる。\n一番深い部分にあるその壁に、コツン、コツンとあててやる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、や、ひゃっ……あ、あ、ああっ、かずくんが、お、奥に当たって……や、頭の中、びりびりきてて……な、なにか、登って来てるっ……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "びくん、と大きく飛鳥さんの背が反った。\nそのまま、一段と激しい喘ぎで鳴き叫ぶ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だめ!なにこれ!あ、ああんっ!も、もう……や、ああ!き、来ちゃうっ、よお!!", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "もうガマンすることを放棄した俺の抽挿。押し当てるようなその動きに、飛鳥さんはその体を一際大きく震わせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "飛鳥さん!出します!!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そして、俺は一気に中へと放出する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひ、あ、あああああああああああああっ", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "同時に、飛鳥さんも絶頂の声をあげた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、なんか、キてる!だめ!や!なにこれっ!!", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "自分の中で放たれたその感触に、飛鳥さんは悲鳴にも似た快感を叫んでいた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……かずくんが……いっぱい流れてきてるよ……?", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "うく……飛鳥さんが気持ち良すぎて、止まってくれないんですよ……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "びゅくん、びゅくん、と痙攣を繰り返しながら、飛鳥さんの中に俺が解き放たれていく。\n飛鳥さんはそれを、まだ心ここにあらず、といった表情で見つめていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんか、凄いのきちゃってて……\nでも、そっか……あたし、かずくんに奪われちゃったんだ……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "まだボーッとした顔を俺に向けながら、それでも俺を受け止め続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ええ、傷ものにしました。俺専用です", "speaker": "和登"}, {"utterance": "うん……かずくん専用かあ……だったらいいかな……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "そんな俺の宣言に、飛鳥さんは放心しながらも、はっきりと言い切ってくれた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["和登", "飛鳥"], "product_name": "08_Impury", "file_name": "D327h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "放課後、部室で待つこと一時間。飛鳥さんは姿を見せなかった。\n昨日の帰り際の表情が気になって仕方ない。夜には携帯に電話もいれたのだけれど、真っ直ぐ留守電行きだった。\n兄貴に聞いたところでは、ちゃんと学園には来ていたらしいし、こっそり覗いた下駄箱には、飛鳥さんの靴が入っていた。\nつまりは、まだこの学園内にいるっていうこと。\nにも関わらず、部室に姿を見せない。飛鳥さんのことだから、きっと昨日のことを気にしているんだろう。\n捕まえられなかったとはいえ、飛鳥さんが追いかけていなかったら生徒手帳は取り返せなかったはず。飛鳥さんだからこそ、あいつは手帳を落としていった。\n本当なら胸を張っていいくらいなんだけどなあ……とはいえ、昨日の件で飛鳥さんが落ち込んでいるのは間違いない。\nだったら、こちらから迎えに行くだけだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……行くべき、だよね。これであたしが行かなかったら、かずくんとか余計にいろいろ背負っちゃいそうだし……\nうん、そうだ!行こう、部室!\nって、ちょっと待ってあたし!\n本当に行っていいのかな……みんな妙に気を遣って、部室内の空気が悪くなるとか……\nうん……今日くらいは控えた方がやっぱりいいかも……\nで、でも、これで行かなかったら明日以降だってどうなるか……\n……うう……やっぱり、どんな顔して行けばいいのか、分かんないよ……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "いえ、いつも通りの普通の笑顔でいいですよ。その方が可愛いですから", "speaker": "和登"}, {"utterance": "え……って、かずくん?!", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "どうも。あまりに来ないので無理やり迎えに来ました\n昨日の失敗の件で、行くべきか行かないべきかずっと悩んでいた、と……\nなんていうか、完璧に予想通りな……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "放課後の教室で、一人悩み続けていた飛鳥さん。あまりに予想通りすぎるその行動に、さすがに俺も溜息をこぼす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あう……だ、だけどね、あたしにとってはすっごい重要な問題で……\nそれに、ちょっと色々、思うところもあって……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "問題?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "飛鳥さんにとっての問題……とすれば、一つしかないよな。ハーフとしての自分……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ね、ねえ、かずくん……一つだけ、酷い質問をさせてもらっていい……?", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "まあ、なんとなく予想はついてますけど、どうぞ。へい、かもーんっ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "俺の返答に、飛鳥さんは周囲と何度もキョロキョロ見回し、本当に誰もいないことを確認してから、小声で言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "かずくんは、狭間の者、なんだよね……?", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "予想通りのその質問に、俺は頷く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ええ、間違いなく", "speaker": "和登"}, {"utterance": "あたしもさ、ハーフだから、子供の頃とか色々あったんだ……本当に色々あってね、すっごい苦しくて、辛くて、何度も泣いちゃったりした\nだけど、そんなあたしの悩みなんかより、何倍も、ううん、何十倍、何百倍も大変なことをかずくん、背負ってきたんだよね\nなのにかずくん、それを見せないでいる。それどころか、自分みたいな人達を助けられるような部活を始めてる\nなんで、そんなに強いの?かずくんは、何をよりどころにできたの……?", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "……あんまり、いい話じゃないですけど……それでも聞きたいですか?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "……お願いします", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "俺が狭間の者になった時、殺せっていう人達と、なんとか助けたいって言ってくれる人達と、その両方がいました\n雅や酒呑童子のおやっさん、それに静音……そんな人達のおかげで俺は生きられることになったんだけれど、それでも迷ってた\n自分がもし暴走すれば、そんな、自分を助けてくれた人達すら手にかけることになる。そんな自分が生きてていいのかなって……\nそうやって悩み始めたら、本当に辛くて、苦しくて……生きてることがイヤになってきた……\nそんな俺を見かねてかな……静音が約束をしてくれたんですよ\nもし俺が狂って暴れたなら、他に被害を出させないように、俺を殺してくれるって\nそして雅も、静音と同じ約束を……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "殺すって……ええ!?ほ、本気なの!?", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "ええ、もちろん。その約束が、俺は本当に嬉しかった。これで俺は、大事な人を手にかけないですむんだって……\n何よりも、決してそんなことになるはずがないって、二人が俺を信じてくれたってことだから", "speaker": "和登"}, {"utterance": "……そんな約束してたんだ……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "うん。今の二人はその約束を忘れないで、俺の傍にいてくれてる。俺を守るためにね\nだから俺は、笑っていられる", "speaker": "和登"}, {"utterance": "やっぱり、かずくん、凄いな", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "俺?いや、すごいのは静音と雅の方だよ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ううん。そんなことないって。確かに二人も凄いけどさ、その約束の意味を、かずくんちゃんと分かってる\nそうだね……かずくんだってそこまでのことをしてるのに、あたしだったらもっと……\nあたしも、勝たないと……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "飛鳥さん……?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ううん、なんでもない。おかでげ決心ついたから、とりあえず今日は部室行こっか♪", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "どうやら飛鳥さんの中で吹っ切る何かを見つけたらしい。\nけれどなぜだろう。俺には嫌な予感しかしなかった……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["和登", "飛鳥"], "product_name": "08_Impury", "file_name": "D334_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "午前中の天城神社には、他の参拝客の姿は見あたらなかった。\nいつもなら、二・三人くらいはいてもおかしくないだけに、ありがたい。飛鳥は真っ直ぐ本堂へと向かうと、正面に立つ。\n財布を取り出すと、中から十円玉を取り出し、だがぶんぶんと頭を振ると引っ込める。そして、覚悟を決めたかのように、一万円札を取り出した。\nそのまま、お賽銭箱の中へと放り込むと、力一杯祈り始める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……お願いします。どうか、勝たせて下さい。本当の本当にお願いです……お願いだから勝たせて……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "時間にして、十分は祈っていたかもしれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お願いします!", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "飛鳥は、最後に一際強く願うと、そっと目を開けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "飛鳥お姉ちゃん?", "speaker": "蓮華"}, {"utterance": "え?", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "随分熱心にお祈りしてましたね。どうしたんですか?", "speaker": "蓮華"}, {"utterance": "れ、れんちゃんっ?あー、今日バイトだったんだ……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "はい", "speaker": "蓮華"}, {"utterance": "ニッコリと笑う蓮華。その素直な笑顔の前には、どうしても隠し事ができない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ちなみに、しずっちは……?", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "周囲を恐る恐る見回しながら尋ねる飛鳥に、蓮華は笑顔のままで答える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "丁度お買い物に出かけています。今は、れんげしかいません", "speaker": "蓮華"}, {"utterance": "そっか……よかった……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "その答えに、飛鳥はホッと胸を撫で下ろした。正直、あまり聞かれたくない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えっと……みんなにはしばらく黙っててくれるかな?", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "あ、はい。飛鳥お姉ちゃんがそう言うんでしたら", "speaker": "蓮華"}, {"utterance": "勝負をね、することにしたの。かずくんを賭けて", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "勝負、ですか?飛鳥お姉ちゃんが珍しいですね。でも、和登さんを賭けてっていうのは……", "speaker": "蓮華"}, {"utterance": "試したいの。あたしにも、本気が出せるのかどうか\nもしこれで負けたなら、かずくんと別れて、もう二度と姿を見せない", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "え?", "speaker": "蓮華"}, {"utterance": "あまりにあっさりと紡がれた言葉に、蓮華はキョトン、と首を傾げた。が、すぐにその言葉の意味を理解する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、飛鳥お姉ちゃん、それ、本気で言ってるんですか!?", "speaker": "蓮華"}, {"utterance": "うん、本気", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "あっさりと、微笑みながらの回答。蓮華は言葉を失ってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あたしね、かずくんの隣にいたいの。そこは他の誰にも渡したくない。本当に、あたしだけの場所、あたし専用の席にしたい\nだけどね、今のままじゃ無理。はっきりとね、分かった。あたしは、あたしが思ってる以上に、心が逃げてる\nかずくんを失いたくない。失ったらきっと、あたしはダメになっちゃうと思う。どんなメチャクチャになっちゃうのか、想像もできない\nだけど、それくらいの制約をかけないと、きっとあたしは本気を出せない\nずっと、かずくんの隣に立てない", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "前も言ってましたけど、逃げてるって、それ、どういう……\nその、何があったかはお兄ちゃんから聞いてます。だけど、あれは飛鳥お姉ちゃんのせいじゃないって……", "speaker": "蓮華"}, {"utterance": "あたしね、昔、負けちゃったんだ", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "蓮華の言葉を遮るように、飛鳥は言い切った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "れんちゃん、知ってるよね。付属時代、あたしが陸上をやってたこと", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "も、もちろんですっ。みんなから期待されてたのに、でも、突然あっさりと辞めちゃって……", "speaker": "蓮華"}, {"utterance": "あの頃のあたしは、まだ本気だったもんね。ただひたすら走って、走って、少しずつでもタイムが上がっていくのが凄く嬉しかった\nたとえハーフだって、本気で頑張れば純血にも勝てるんだっ。どうだ凄いだろうっ、て思って。毎日がすっごく楽しかった\nそうして、あたしはついに目指していたタイムを、会心のタイムを出すことができた\nやってやったぞ!って心の中で叫んでね、自分が本当に誇らしかった。ハーフの自分を、初めて褒めてあげることができた\nなのに、そんなあたしのすべてを賭けたタイムは、その一ヶ月後、いとも簡単に抜かれちゃった。隣のクラスの、純血の烏天狗の子に\nそしたらさ、急に怖くなっちゃったんだ\n頑張って頑張って、それでもまだひたすらに頑張って、本気を出して……それを簡単に覆されちゃうことが\nあたしの努力とか全力とか、そういったものが全部、一瞬で無かったことにされちゃうのが……\nその時から、あたしは何に対しても本気を出せなくなった。出そうとしても、心が勝手にブレーキをかけちゃう\nだってほら、全力じゃなければさ、言い訳できるじゃない。今のは全力じゃなかったから、抜かれたって仕方ないよねー、って。自分自身に\nそれであたしは、陸上部を辞めた", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "それが理由だったんですか?飛鳥お姉ちゃんが陸上部に入らないの……", "speaker": "蓮華"}, {"utterance": "うん。今もね、その恐怖は残ったままなんだ。本気を出してるつもりでも、本気を出せない……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "もしかして、この前の失敗って……", "speaker": "蓮華"}, {"utterance": "蓮華の質問に、飛鳥は寂しげに微笑んだまま、申し訳なさそうに頷いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もし、なんて意味無いのかもしれないけど、それでもね、思う\nもしあの時、あたしが全力で走れたら、捕まえられたんじゃないか、って\nかずくんの役に立てたんじゃないかって……\nだからあたしは、挑戦するの。自分が、昔の自分みたいに全力を出せるように\n今のままじゃあ、あたし、かずくんの隣に胸張って立てないもん", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "その、気持ちは分かりますけど……あの、いったい何と勝負するつもりなんですか?ちゃんと飛鳥お姉ちゃんに勝ち目があるんですよね?", "speaker": "蓮華"}, {"utterance": "付属時代にね、あたしのベスト記録抜いた烏天狗の子がさ、すこし前にまた結構な記録出したんだって\nなんと、陸上部のベスト記録!\nあたし、それに挑むつもり", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "ええええええええええええ!?\nま、待って下さいっ。いくらなんでも、それは!", "speaker": "蓮華"}, {"utterance": "うん、分かってる。あれから趣味のレベルでしか走ってないあたしが、ずっと本気でやってきた人にいきなり挑んで勝てるわけない\nだけど、それくらいの相手に挑まなくちゃ、あたしはこれからも、きっと本気になれない", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "で、でも、でもでもでもでも、それで負けちゃったら……", "speaker": "蓮華"}, {"utterance": "今にも泣き出しそうな蓮華に、飛鳥は申し訳なさそうに言う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん……これは本当に、あたしのワガママで……だけどね、やっぱりあたしは、かずくんの隣にいたいんだ\n恋人だから、って特別枠に置かれるんじゃなくて、あたし自身がかずくんの助けになりたい。隣に立って、一緒に頑張りたい\nだけど、今のままじゃそれは出来そうにないの。だって、かずくんは本当に一生懸命、本気でパト部を頑張ってる。人間と妖怪の間に立ってる\n本気を出せない人が、そんなかずくんの隣に立つわけにはいかないよね", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "飛鳥お姉ちゃん……", "speaker": "蓮華"}, {"utterance": "学園最速、なんて言ってたけど、それ、ただの虚勢。自分にね、あたしは本気出せばそれくらい凄いんだぞぉ、って言い訳してたの\nだから、今度は言い訳無し。絶対に、全力で挑んでみせる", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "そう言い切る飛鳥の決意は強すぎて、蓮華にはもう何も言うことが出来なかった。\nだから、今言えるたった一つの言葉を。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "頑張って下さいね、飛鳥お姉ちゃん……", "speaker": "蓮華"}, {"utterance": "無理やりの笑顔で、言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん。ありがとね、れんちゃん", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "そう返す飛鳥の笑顔に、迷いはこれっぽっちもなかった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["蓮華", "飛鳥"], "product_name": "08_Impury", "file_name": "D335_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ん?メールじゃなくて着信か", "speaker": "和登"}, {"utterance": "机の上のクレイドル上で鳴り響くそれに、俺は読みかけの本を閉じて机に向かう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "飛鳥さんから?こんな時間にどうしたんだろう", "speaker": "和登"}, {"utterance": "俺はかけてきた相手を確認すると、携帯を手に取った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はい、あなたのかずくんです", "speaker": "和登"}, {"utterance": "お邪魔しまーす……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "いらっしゃいませー", "speaker": "和登"}, {"utterance": "キョロキョロと、物珍しそうに周囲を見回しながら飛鳥さんが部屋へと入ってくる。\nどうも一条戻り橋であんみつを堪能中、おやじさんに俺の部屋の話をされて、一度上がってみたくなったらしい。\nそんなに慌てなくても、飛鳥さんだったらいつでも歓迎なんだけどなあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "へえ……ここがかずくんの部屋なんだ……男の子の部屋って、もっと散らかってるって聞いてたんだけど……\nあ、やっぱり、ああいう本はベッドの下なの?", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "いや、そこの本棚", "speaker": "和登"}, {"utterance": "……青年向けコミックスが、普通に並んでるよぉ……かずくん、すごい……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "そういうのは、隠すからいけないんですよ。最初から堂々と出してれば、見つけた方だって苦笑しておしまいだって", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ここうん年かけての俺のコレクション!誰に見せても納得のレベルを取り揃えている自信があるぞ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ま、まあ、確かにそうかなあ……おしまいっていうか、苦笑してその話題から逃げたいって思うし……\nでも……こうして見ると、かずくんの好みってほんとバラバラなんだね……\n貧乳に巨乳、妹に姉、SとM……は見なかったことにして……制服ものとか結構あるんだ……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "最近だと、飛鳥さんに似てる女優が出演してるAVとか探してますけどね", "speaker": "和登"}, {"utterance": "それは、ちょっといやだなあ……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "ええ、幸い、まだ見つかってません。まあ、飛鳥さんレベルに可愛い子が出てるAVっていうのはそうはないでしょうし", "speaker": "和登"}, {"utterance": "褒められて嬉しいんだけど、対象が対象なだけに、複雑です……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "飛鳥さんは困ったように苦笑すると、改めて部屋の中を見回した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、そっか……あたし、かずくんの部屋にいるんだよね、今\nえへへ……なんか、嬉しいな。特別になれた気がしちゃう", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "いや、気がしちゃう、じゃなくて、特別になってるんですけどね、飛鳥さんは", "speaker": "和登"}, {"utterance": "少なくとも、恋人、という関係は、他と比べて充分特別だと思う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……かずくん……あたしたち、今二人きり、だよね……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "そんな俺の気持ちを正確に受け止めてか、飛鳥さんはちょっと恥ずかしそうに頬を赤らめた。\nそして、何かを決めたかのように言ってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それも、かずくんの、彼氏の部屋で二人きり……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "……飛鳥さん。俺もその、若い男なので、そういう欲望って実はすごいです", "speaker": "和登"}, {"utterance": "その意味するところは、俺にも充分理解できた。だからあえて尋ねる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だから、もしそれ以上を言っていいなら、本当に止められませんよ?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "……かずくんは、求めてくれる?", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "相手が飛鳥さんなら、何度でも", "speaker": "和登"}, {"utterance": "だったら……かずくんの言葉で、求めてほしい……\nあたしも……待ってるから……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "飛鳥さん……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そんな飛鳥さんの気持ちを無碍にできるほど、俺はまだ落ちぶれてはいない。\nいや、そもそも、断れるはずがない。俺だって、同じことを願っているんだから。\nだからこそ俺は、真っ直ぐに飛鳥さんの視線を受け止めると、正面から言葉を返す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あなたを、抱きたいです。今、ここで", "speaker": "和登"}, {"utterance": "俺の言葉、正直な想いを、ただ真っ直ぐに。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["飛鳥", "和登"], "product_name": "08_Impury", "file_name": "D337_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "これで、いい?", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "俺の希望に応えるように、飛鳥さんは机に軽く腰掛けると、片足を椅子に乗せて持ち上げた。\nスカートの中がわずかに見えるけれども、まだだ。今はまだガマンだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "飛鳥さん、そういう格好似合いますね……なんだか、凄い押し倒したくなります", "speaker": "和登"}, {"utterance": "自分から見せるかのようなその体勢。本当に、今すぐにでも押し倒したくなってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それ、褒められてるのかなあ……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "当然。それくらいいい女、ってことですから。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、見えちゃってる……?", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "少しだけ。でも、これから全部見れちゃうんだって思うと、すっごくドキドキします", "speaker": "和登"}, {"utterance": "飛鳥さんは、そんな俺の言葉に、やっぱり顔を赤らめながら言う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "かずくんだけだからね……あたしの全部が見られるの……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "前も言いましたけど、俺以外には見せませんよ……\nだから今日は、普段見られない飛鳥さんを……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "前、着替えを覗いてしまった時から気にはなっていた。出来るなら、また見てみたいって。\n俺は手を伸ばすと、そっと髪留めを解く。\nばさり、と音を立てて、飛鳥さんの長い髪が降りた。そこには飛鳥さんであって飛鳥さんでない、そんな少女が舞い降りている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……飛鳥さん、ストレート似合いますね……凄い美人……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そ、そうかなあ?走るのにちょっと邪魔だから……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "いつもストレートでもいいんじゃないですか。確実に注目浴びますよ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "じゃあ、やっぱりやらない。これは、かずくんのためだけの髪型にするから", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "そう言われちゃうと、これも他の男に見せるのが勿体なくなります", "speaker": "和登"}, {"utterance": "ていうか、その言い方は本当にずるいと思う。他の奴に絶対に見せたくなくなるじゃないですか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ今日は、俺が脱がせる日で……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "だから今日は、俺が完全にリードする。飛鳥さんを、俺が俺の意思で、俺だけのものにする。\nベルトを外し、スカートを脱がせると、その下からはブルーの下着が姿を見せた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あははは……やっぱり恥ずかしいよう……かずくん相手じゃなかったら、あたし絶対恥ずかしさで死んじゃってる", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "いや、本当に絶景ですね。一日中見てても飽きない", "speaker": "和登"}, {"utterance": "本当に、ずっとこのまま見ていたい気分だ。ていうか、出来ることなら俺の前ではずっとこのままでいてほしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そんなに見られてたら、あたしがガマンできなくなっちゃうって", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "けれども飛鳥さんは、そんな俺の希望を全開の羞恥ではね除ける。\nだったらまあ、仕方ない。せめてこの時だけでも存分に楽しませてもらうってことで……。\nそして今度は、上着のチャックを下ろし、左右に開く。押さえつけられていた膨らみが、本来の形をさらけ出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん……なんか、一枚ずつ剥がされていくって恥ずかしいね……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "これから、もっと恥ずかしくなってもらうんですから……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "俺は耳元でそう囁きながら、膨らみに手をやった。その大きさに、つい強く掴んでしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……かずくん……おっぱいの揉み方、ちょっと乱暴……", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "すみません。飛鳥さんの胸、強く揉んでも押し返してくるんで、それが気持ち良くて", "speaker": "和登"}, {"utterance": "俺は慌てて手を離すと、今度はそっと、円を描くように優しく揉みしだく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "飛鳥さんの胸……凄くいいですよね", "speaker": "和登"}], "speakers": ["和登", "飛鳥"], "product_name": "08_Impury", "file_name": "D338h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "や、やっと落ち着いたな……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "うん、ようやくだよ", "speaker": "雅"}, {"utterance": "研究所の一件から約一ヶ月後、俺と雅は自宅のリビングで、久々にまったりとした時間を過ごしていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ここ最近、研究者やらマスコミやらで大騒ぎだったからな", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そうだね……まあ、かずくんの体が凄い事になっちゃったんだから、仕方ないけど……", "speaker": "雅"}, {"utterance": "あの日、敬吾の言葉に従い雅が俺の中に血を流し込み、俺はそれを受け入れた。\n一体何が起こるか一切の予想がつかない中、雅は最後まで俺の側で手を握り続け、俺はその手のぬくもりだけを頼りに意識を繋いだ。\n結果、あの場に警察を含めた様々な人達が踏み込んできた時には、俺は人間でも妖怪でも狭間の者でもない存在に変わってしまっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いやぁ、まさか本当に新人類になっちゃうとはおもわなんだ……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "わ、私も、こんな事になるなんて想像出来なかったよ", "speaker": "雅"}, {"utterance": "正直な話、どうしてこのような現象が発生したのかは、今のところ皆目見当がつかないらしいが、狭間の者がこのような変化を遂げたのは歴史上初めてなのは確からしい。\nその為、事件が終わってからの一ヶ月間は本当に休まる暇もなく、身体検査やらインタビューやらを受け続けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まあ、でもおかげで妖力は安定、暴走の危険も無くなって万々歳だけどな", "speaker": "和登"}, {"utterance": "うん、あの時はどうしようかと思ったけど、かずくんが無事で本当によかったよ", "speaker": "雅"}, {"utterance": "ちなみに、研究者達がどうしてこのような現象が起こったのか分からないと首を捻る中、雅だけは愛の力だと譲らなかったことを補足しておこう。\nまあ、雅は俺を、俺は雅を、互いを信じているからこそ、あの時俺は助かった。そう思えば確かに愛の力と言えなくはない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "少しだけ悔しいのが、結果的にあいつの理論が正しかった事を証明しちゃったことかな", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そう。狭間の者が人類の進化の過程であるという敬吾の理論は、皮肉な事に俺自身の体で証明されてしまった事になる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ある意味で、かずくんの命の恩人だもんね", "speaker": "雅"}, {"utterance": "すっごく複雑な気分だけどな……\nまあでも、あの人もまっとうな方法で研究を続けてたら、いつかたどり着いたかもしれないのにな", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そうだね。一人でがんばらず、私たちみたいに仲間を見つけて、間違いを止めてくれる友達がいれば良かったのにね", "speaker": "雅"}, {"utterance": "許せないし、絶対に容認はできないけど、それでも少しだけ思う。違う出会いをしていればって", "speaker": "和登"}, {"utterance": "うん", "speaker": "雅"}, {"utterance": "まあ、だから、今この瞬間、平和に雅といられることぐらいには、敬吾さんに感謝してもいいかなって思うよ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そうだね、その部分だけは、私も同じ", "speaker": "雅"}, {"utterance": "二人でソファーに座り、俺はふと考える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、これで妖力の暴走に怯えることも、定期的に研究所に通う事もなくなったわけだ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "つまり、一緒にいられる時間が増えるってわけだね!", "speaker": "雅"}, {"utterance": "それは恋人同士としては嬉しい話だが、それだけではない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まっ、そういう事だ……それと、研究所に行ってた時には使えなかった時間を有効活用したいな", "speaker": "和登"}, {"utterance": "なにか当てがあるの?", "speaker": "雅"}, {"utterance": "今まで誰にも話していなかったが、雅にならいいだろうと、俺は自分の中の考えを話す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ちょっと、勉強をがんばってみようと思ってさ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "え?どうしたの急に?", "speaker": "雅"}, {"utterance": "いや、まだ思いつきの域を出ないんだけどさ。俺もやっぱり親父やお袋みたいに、研究者を目指してみようかなって思って\n自分自身を知りたいってのもそうなんだけど、敬吾さんの言ってた人類の進化について、自分なりに調べてみたいんだ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "……そっか、目標が決まったんだね", "speaker": "雅"}, {"utterance": "ああ。本気で研究者を目指すんなら、今から勉強しないとまずいからな", "speaker": "和登"}, {"utterance": "じゃあ、私はそんな風にがんばるかずくんを支えるね\n横にいて、一緒に歩いて、それで何かあったら、私がかずくんを守るの", "speaker": "雅"}, {"utterance": "そう楽しそうに言う雅に、俺は優しく微笑んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうだな……そうしてくれると助かる", "speaker": "和登"}, {"utterance": "うん", "speaker": "雅"}, {"utterance": "きっと、長くて大変な道だけど、雅といっしょなら、どこまでも行ける気がするよ", "speaker": "和登"}, {"utterance": "私も、かずくんにだったら、どこまでもついていくよ", "speaker": "雅"}, {"utterance": "はは、それじゃあ、とりあえず。今後もよろしくな、雅", "speaker": "和登"}, {"utterance": "もちろんだよ、かずくん", "speaker": "雅"}], "speakers": ["雅", "和登"], "product_name": "08_Impury", "file_name": "EPA_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "時計を見ると待ち合わせ時間まで、あと五分。\n念のため、周囲を見回せば、それらしい姿は見つからない。\nさすがに二度も同じことはしないだろう。そう自分に言い聞かせながら待ち続ける。\nそして、待ち合わせ時間まで、あと三分。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "か~ずくん、おっ待たせ♪さあ誰だっ", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "いや、お待たせも何もないでしょ、飛鳥さん!?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "あはは。おはよ、かずくん。だけど、よく分かったよね、今ので", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "もし本気で分かるはずがないと思われてるなら、俺、どれだけ悪い彼氏だったんだろう……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "あああ、ごめんねごめんね。落ち込まないで。ちょっとした茶目っ気のつもりだったのっ\nえっと……そ、そうだ。はい、抱きしめてあげるから。むぎゅ~", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "……\n…………\n……………………\n…………………………………………\nって、幸せだけど死にますって!呼吸困難で!!", "speaker": "和登"}, {"utterance": "でも、このまま幸せに包まれていたい、と思ってしまうから危険なんだよなあ、飛鳥さんの胸。\nこれ、男を亡き者にするには紛れもなく最強の技だろ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こういう場合の死因も、腹上死っていうのかな?", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "まあ、同じくらいに幸せな気はしますけれど……", "speaker": "和登"}, {"utterance": "それじゃあ、行こっ", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "飛鳥さんは、素早く俺の腕を取るとギュッと抱きしめる。久しぶりの飛鳥さんの体温が、俺の心に染み渡ってくる感じだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でもさぁ、かずくん。あたしのお詫びって、本当にこれでいいの?", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "嬉しそうに微笑みながら、だけどどこか不安そうに飛鳥さんが尋ねてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いいって、何がです?", "speaker": "和登"}, {"utterance": "かずくんの気持ちを無視したお詫びにデート、だなんて、むしろあたしにはご褒美になっちゃうよ?", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "いいのいいの。俺にとっても、ちゃんとご褒美になってるわけですから\n両方にご褒美なお詫びって、素敵じゃないかな", "speaker": "和登"}, {"utterance": "今この腕にある温もりと柔らかさ。これ以上のご褒美がどこにあるというのか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん……そうだね。さすが、かずくん", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "そんな俺の答えに、飛鳥さんは満足そうに笑ってくれた。\nさすがは飛鳥さん。今の言葉が冗談でもなんでもなく完璧に真実であることを理解してくれている。\nそれにまあ、こうしてるだけで俺の目的は果たされるわけだし。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、今日もちゃんと着てきてくれたんですね、その服。前、あんなに気にしてたから、ちょっと心配してました", "speaker": "和登"}, {"utterance": "むむ~……かずくんでしょ、可愛くて似合ってるって言ってくれたの\nあたしは、自分の恋人の言葉をちゃんと信じるんだからね。これで着てこなかったら、あたしがかずくん信じてないってことだもん", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "いやあ、実に恋人甲斐があります", "speaker": "和登"}, {"utterance": "少なくとも俺は、可愛くて似合ってる、という言葉を否定した覚えはない。\nむしろ自信を持っている。ていうか、普通の男だったら、この飛鳥さんに惚れないわけがない。\nだから俺は、満足そうに笑いながら、その先をつきつける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だからまあ、今日はとりあえず島中を歩き回るつもりでいるので、よろしく", "speaker": "和登"}, {"utterance": "島を?あたしは別にいいけど、かずくんはそれでいいの?", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "まあ、それが目的なわけなので\n俺と、俺の可愛い彼女の姿を、島中で記録させる", "speaker": "和登"}, {"utterance": "島中で……?", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "それで、自覚してもらうんで。誰が俺の恋人なのかってことを\nなので、よろしく", "speaker": "和登"}, {"utterance": "そう。これこそが俺の本当の目的。もう二度とあんなことを出来ないように、する必要すら感じさせないように、この島中すべてを使って飛鳥さんに理解させる。\n俺が、この可愛いハーフの少女を手放す気がないってことを、心の底から分からせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あはは……また、凄いというのか、かずくんらしいというのか、何考えてんだこいつ、というのか……\nうん♪確かによろしくされました♪", "speaker": "飛鳥"}, {"utterance": "そうして返ってきた答えは、この笑顔。\n俺の気持ちをすべて受け止め、理解して、その上で受け入れてくれた、その証。\nハーフの少女と狭間の者。中途半端な男女同士の、中途半端でない恋物語は、きっとこれからも続いていく。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["和登", "飛鳥"], "product_name": "08_Impury", "file_name": "EPD_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ふー……やっぱり、鍛錬の後の風呂は最高だなあ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "昼間の依頼を片付けた俺達は、そのまま城へと帰還。いつも通りの鍛錬を終え、風呂で汗を流す。\n本来なら、王族やそれに認められた人だけが入れる大浴場。俺達はそれを自由に使う権利を与えられ、こうして幸せを満喫している。\nなお、当然ながら混浴じゃない。男女別にはなっていないが、時間交替制にすることで、変な間違いなど起きないようにしている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やはり、風呂はいいものですね。人間はこういったものをいきなり発明するので侮れません", "speaker": "レイ"}, {"utterance": "まあ、こいつを除けばなんだけども。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、ブレイブギアだって、遥か昔の人間が作ったものだろ", "speaker": "新"}, {"utterance": "さあ、そのあたりは分かりかねます。私はオリジナルギアの中でもかなり後期に作られましたからね。最初に誰がギアを作ったのか、そんな知識は持ち合わせておりません\nま、そんな無駄な知識、まったくもって不必要ですが。いえ、アイスのおいしさとお風呂の気持ち良さ、まずはここからでしょう、ええ", "speaker": "レイ"}, {"utterance": "ブレイブギアの存在理由を完全放棄してるだろ、その発言", "speaker": "新"}, {"utterance": "ブレイブギアのサポートAI、というわりにはちゃんと実体もあるし、妙に人間くさいし、本当に謎だよなあ、レイのやつ。\nそもそも、小さいとはいえ思い切り女の子の身体なんだし、一緒に入るのはダメだ、と何度も言ってるんだがまったく聞いてくれない。\n俺と繋がってるから、鍵かけても平然と瞬間移動でやってくるしなあ……。\nさすがに俺も諦めましたよ……まったく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "しかしレイ……何度も言ってるけどな、せめてタオルで隠せ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "ここまで完全にさらけ出されると、さすがに目のやり場に困る。人間じゃないんだ、サポートAIなんだ、って言い聞かせてもちょっと無理が……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あら、マスターは私の身体に興味がおありですか", "speaker": "レイ"}, {"utterance": "そんな俺の心の葛藤を分かった上で、小悪魔っぽく笑みを浮かべるレイ。いや、まさしくそのまま小悪魔だよな、こいつ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "私はマスターの所持品ですからね、マスターが好きにする権利があります\nふふ。なんでしたら、全部見てもいいんですよ。それこそ奥の奥……この最深部まで", "speaker": "レイ"}, {"utterance": "いかにもな言い回しに、俺は湯船に浸かりながら溜息をついた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "申し出はありがたいが、断らせてもらう\nそもそもだ、お前も女なら、もっと自分を大事にしろ。所持品だとか言うな。気軽に見せるな\n少なくとも俺は、お前をそんな風に見た憶えはない", "speaker": "新"}, {"utterance": "では、性処理用の玩具として見ていると……マスター、さすがにそれは私も引かざるを得ません\nこのサイズ相手というのは……私壊れてしまいます", "speaker": "レイ"}, {"utterance": "俺はお前を、あくまでも仲間として見てる。それじゃダメか?", "speaker": "新"}, {"utterance": "あら……なんとも真面目なご回答", "speaker": "レイ"}, {"utterance": "レイは少し驚いたように言うと、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ですが、仲間、という回答には満足いたしました", "speaker": "レイ"}, {"utterance": "ニッコリと、本心からの笑顔を浮かべて見せた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そのように返されてしまっては、私も今以上にマスターに尽くさねばいけませんね\nマスターの更なる力となれるよう、全力を尽くしましょう", "speaker": "レイ"}, {"utterance": "だったら、教えてほしいことがあるんだが", "speaker": "新"}, {"utterance": "なんなりと、マイマスター。私のすべてをさらけ出しましょう。どんなえっちな質問でもどんとこい", "speaker": "レイ"}, {"utterance": "昼間言ってたフルドライブモードって奴なんだが", "speaker": "新"}, {"utterance": "真面目な質問きてしまいましたかあ", "speaker": "レイ"}, {"utterance": "俺の質問に、レイは起き上がるとふわりと浮き上がった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "昼間説明した通りではあるんですが……そうですね\nここはブレイブギアというものに関しまして、マスターでも分かるように細かくかみ砕いて分解し構成しなおして変換をかけて説明いたしましょう\nこの世界はエーテルと呼ばれる物体に満ちており、それをギアによって変換することで、様々な現象を発生させます\nブレイブギアは、そのエーテルを装着者自身の身体に直接流し込み、それによって装着者の身体能力を数倍にも引き上げます\nその際に、エーテルが身体を流れやすくするための『エーテル・サーキット』というものを構築するわけです。それが最初の承認となります", "speaker": "レイ"}, {"utterance": "あの、エラー、とか出た時のことか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そのサーキットによってエーテルを効率よく使用できるようになるわけですが……それと引き換えに、エーテルの体内浸食も進みやすくなる……\nつまりは、エーテルによる負担が大きくなります。そのため、普段は適度なセーフティをかけさせていただいているわけですが\nそのセーフティを一時的に外し、100%の出力状態を発揮するモードを『フルドライブモード』と呼称しています", "speaker": "レイ"}, {"utterance": "なるほど、まさしくすべてを出し切る全力モード!ってわけだな", "speaker": "新"}, {"utterance": "ですが、セーフティを解除する以上、その負担は相当なものとなります。長時間の使用は不可能、とご理解下さい", "speaker": "レイ"}, {"utterance": "デメリットがあってこその、まさに一発逆転必殺技か。いいね、まさしくヒーローのための技だろっ。燃えるぜ!\nで、その長時間ってのは、大体どれくらいなんだ?", "speaker": "新"}, {"utterance": "マスターの、エーテル制御能力次第ですね。無論私もサポートしますが、それだけではどうにもなりません\nつまりは、マスターが私を上手く使いこなせるようになるほど、その時間は延長されると思って下さい。ちなみに現状ではよくて3秒程度かと", "speaker": "レイ"}, {"utterance": "ちょっと待て。それ、ほとんど使えないってことじゃないのか?", "speaker": "新"}, {"utterance": "はい。ですから、私をもっと手なずけ、虜にし、使いこなして下さいね", "speaker": "レイ"}, {"utterance": "言って、楽しげに笑うレイ。けれどその笑顔の奥には、俺への信頼や期待のようなものが感じられる気がした。\nだったらまあ、応えるしかないな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、任せとけ。今までのどのマスターよりも上手く、お前を使いこなしてやるぜ", "speaker": "新"}, {"utterance": "その言葉、証明してみせて下さいね", "speaker": "レイ"}, {"utterance": "レイはそのまま俺の肩に乗ると、頬に、軽い口づけをくれた。\n勝利の女神の口づけ、っていうべきなのかもな、これも。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["新", "レイ"], "product_name": "09_Sekai", "file_name": "0203_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ふわぁ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "今日は朝から依頼もなく暇だった。鍛錬をしようかとも思ったけれど、あれはやりすぎると逆効果だ。決まった時間に決まった量のが望ましい。\n結果、こうして部屋のベッドで寝転がっていたら、最大の敵睡魔に襲われ、こうして激しい戦いを繰り広げている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……あー……これはやばいなぁ、かなり劣勢だ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "このままボーっとしていたら、間違いない、負ける……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "よし、動こう!", "speaker": "新"}, {"utterance": "俺は、そんな睡魔に立ち向かうため、強引に立ち上がった。とりあえずは何かやることが必要だ。図書室で、何か面白そうな本でも借りてこよう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふう……やっと仕事も一段落つきました……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "堅苦しい正装から私服へと着替え、ルミネは休憩時間をブラブラと城内散歩に使っていた。\nアウロラは研究で忙しい。灯やシエル、ルナも交えてお茶会でも、と思ったのだがルナは訓練に、灯とシエルは街の方へと出かけてしまっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "小説の方も、最近は今一ついいセリフが浮かばなくて進みませんし……ぽっかりと時間が空いてしまいました……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "時折、すれ違うメイド達が立ち止まり頭を下げる。何かいい時間潰しはないかと考え……そして気がつく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん。こういう時こそ、アラタさまとお話しですね♪", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "途端に軽くなった足取りで、ルミネは新の部屋へと歩き出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アラタさま、失礼いたします……ね?", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "数回のノックに返答はなかった。ルミネはそっと扉を開くと、中の様子を伺うように声をかける。\nけれどもそこに新の姿は存在しなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あう……こちらも外してしまいましたか……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "部屋の中へと入りながら、ルミネはガックリと肩を落とす。\n今日は朝からタイミングが悪い。どうやらそういう日のようだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……でも、ここがアラタさまのお部屋……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "よく考えてみれば、最初の召喚の時に少し見せてもらっただけで、この部屋をじっくり見たことはなかった気がする。\n乙女の探究心、とでもいうべきか、ルミネの中でちょっとした好奇心が湧いた。\nベッドの上へとちょこんと座り、部屋の中をキョロキョロ見回していく。\nここで普段新は寝ているのだ、そう考えただけで顔が赤らんでしまうのは、さすがに少し意識しすぎというものか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ここで毎晩、アラタさまが……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "とはいえ……。\n陶酔したような表情で呟くルミネが、そのままぽてん、と横になったのは、周囲を意識しなさすぎ、というべきだろうか。\nここの図書室は、ルミネの影響か、勇者が活躍する冒険譚がかなり充実している。\n俺はそこから面白そうなものを数冊借りて、自分の部屋へと戻っていく。\nヒーローを目指す者として、やっぱり王道勇者ものっていうのは大事だと思うわけだ。というか、燃える。\nこれを読んで眠くなる、なんていうことは流石に考えられない。\n俺も、こんな物語の一つになれるような、そんな活躍をしてみたいもんだ。\nそんなことを考えながら、俺は戻ってきた部屋の扉を開け、\nそのまま言葉を失った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "すー……すー……すぴぃ……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "俺のベッドの上で、安らかに眠っている美少女。それは紛れもない姫さまで。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こういう場合、やっぱり起こさないとまずいんだろうなあ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "一国のお姫さまが、男の部屋で寝てるというのは、やっぱりイメージ的にもまずいんじゃないかと思ったり。\nとはいえ、起こすにはちょっと気持ちよさげなんだよな。\n普段の公務で疲れてるんだろうし、少しくらいは休ませてあげたいとも思う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まったく、可愛い顔で寝ちゃってまあ", "speaker": "新"}, {"utterance": "でへへっ……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "…………前言撤回", "speaker": "新"}, {"utterance": "その口から唐突にこぼれた声が、俺の穏やかな気持ちを一瞬で吹き飛ばした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えへ、えへへ……そんなぁ、だめですよぉ……\nご褒美はぁ、お姫さまのぉ……えへぇ~……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "本当にどんな夢みてるんだ、これ……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほ、放置しておいたらやっぱりまずい……よなあ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "このまま見てるのも面白いんじゃないか、と思わなくもないけれど、なんか精神衛生上よくない気がする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "仕方ない、起こすか……おーい、姫さまー", "speaker": "新"}, {"utterance": "むにゃ……?", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "呼びかけながら、小さめに身体を揺り動かすこと三十秒ほど。姫さまの目が、ゆっくりと開いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お、起きたか。大丈夫かー、姫さまー", "speaker": "新"}, {"utterance": "んう?……えっと……あれ……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "寝ぼけているのか、ぼーっとした視線で俺を見上げる。\nそのままゆっくりと視線をさ迷わせ……、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、アラタさま!?", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "ようやく状況を把握したらしい、恥じらいに満ちた悲鳴が、室内に響き渡った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、これはその……\nえっと、あの、ですから……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "どうやら懸命に理由を探しているようだが、これはさすがに無理じゃないかなあ……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、そうですっ。わたし今、瞬間移動の魔法を……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "そんな慌てふためく姫さまを、俺はただ、微笑ましく見つめていた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["新", "ルミネ"], "product_name": "09_Sekai", "file_name": "0207_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "昼過ぎ頃になって、無性に外の空気を吸いたくなってくる。\n物語自体は面白いんだが、やっぱりずっと読み続けてると、ちょっと飽きてくるな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "軽く気張らしでも行ってくるか……", "speaker": "新"}, {"utterance": "そう考え、大通りをブラブラと歩いてみた。\nさすがは王都、驚くくらいの人達がひしめいている。俺は、そんな人達にぶつからないよう気をつけながら、のんびりとした足取りで進む。\n考えてみれば、こんな風にゆっくりとこの街を散策したのは初めてかもしれない。\n周囲をじっくりと見回しながら歩けば、\nそこに、見覚えのある姿があった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あれ、新くんだ。新くんもお散歩?", "speaker": "灯"}, {"utterance": "灯?ああ、そういえば街に出てたんだったな。まあ、暇つぶしみたいなもんだよ\nシエルと一緒だったんじゃないのか?", "speaker": "新"}, {"utterance": "シエルちゃん、エアリーさんから緊急のヘルプ頼まれて行っちゃったんだ", "speaker": "灯"}, {"utterance": "なんか、便利道具扱いされてないか?シエル", "speaker": "新"}, {"utterance": "あはは……でも、本人は喜んでるからねえ……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "それが更にやばいような気がするんだけどもなあ……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まあいいか。んじゃ、灯は今暇なんだよな?", "speaker": "新"}, {"utterance": "うん。ヒマヒマ星人です。だからとっても新くんに構ってほしいヒマヒマ", "speaker": "灯"}, {"utterance": "あー、はいはいヒマヒマ", "speaker": "新"}, {"utterance": "俺は妙な灯の口調に苦笑しつつ、一緒に歩き出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "相変わらず凄いな、ここ", "speaker": "新"}, {"utterance": "王都でもっとも賑やかであろう中央市場。その熱気に、俺は思わず一歩引いてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まあ、安売り商店街?みたいな場所だからね、ここ", "speaker": "灯"}, {"utterance": "王都には、普通の店も当然ある。だがここは、灯も言った通りまさしく安売り商店街。様々な品物が、通常の店よりもかなり安く購入できる。\nとはいえ、安いからこそ激戦区。常に大勢の客で賑わっているため、ここでいいものを買うにはそれなりの覚悟が必要。\nぶっちゃけ、スーパーの朝市お母さまバリヤーの中に突入できるか、というものだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、この時間なら大分落ち着いた方じゃないかな。午前中とか、本当に戦争だし", "speaker": "灯"}, {"utterance": "灯の言う通り、一部の人気店を除いてはそこそこの落ち着きが見える。中には、店主が暇そうにしている店すらあった。\n俺と灯は、混雑している店の周辺をあえて外し、比較的空いている店を覗いていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "へえ……ギアも売ってるんだな。これは……電灯みたいなもんか?", "speaker": "新"}, {"utterance": "うん。日常用の、簡単なものなら普通に買えるんだって。まあ、ちょっぴり高いけどね", "speaker": "灯"}, {"utterance": "ま、そりゃ仕方ないだろうなあ。使い捨てじゃないわけだし", "speaker": "新"}, {"utterance": "さすがに攻撃呪文のギアなんかはこういう市場では売っていない。専門の店で、ちゃんとした身分証明をしないと購入できない。\nもし街中で使われたりしたら大惨事だもんな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こっちのアクセサリーって、なんかこってるの多いよね", "speaker": "灯"}, {"utterance": "いくつかの店を回り、小さなアクセサリーを売ってる店を見つける。\n向こうの世界のものとは材質もデザインも違っていて、なんだか面白い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわぁ……これ綺麗……わわっ、こっちは可愛いよ~", "speaker": "灯"}, {"utterance": "やっぱり女の子というべきか。灯はそこに並んだ商品を見て、きゃあきゃあ騒いでいる。\nそして、中でも特に気に入ったのか、端の方に置かれていた銀色のペンダントを灯は手に取った。\nちょっとふるぼけた感じのする、だけど決して派手すぎない、灯に似合いそうなペンダント。灯はそれを、どこかうっとりしたような顔で眺めていた。\n……金額的には決して高くない。というかむしろ安い。勇者稼業で、ある程度稼いでる身からすれば、問題無く買える値段だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "確かに、灯に似合いそうだな。買っちゃったらどうだ?", "speaker": "新"}, {"utterance": "そう勧める俺に、けれど灯は苦笑しながら小さく首を振る。こういう時の灯はあれだ。自分にはこんなの似合わない、そう思ってるな。\n灯の奴、結構可愛いくせに、自分にあまり自信持ってないから、こんな時は一歩も二歩も引いてしまう悪いクセがある。\n……仕方ないな。こんな灯の姿を見て放っておくとか、さすがにありえない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "親父さん、これもらえるか", "speaker": "新"}, {"utterance": "え?新くん?", "speaker": "灯"}, {"utterance": "俺は灯の手からそのペンダントを取り上げると、親父に値札ピッタリの金を渡す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ま、まあ、灯にはいつも迷惑かけてきたからな……", "speaker": "新"}, {"utterance": "照れくさいのをガマンしながら、それをそっと灯の首にかけてやった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あの……だけど……いいの……?", "speaker": "灯"}, {"utterance": "むしろ、頼むから受け取ってくれ。これで突き返されたりしたら、明日から恥ずかしくて外歩けない", "speaker": "新"}, {"utterance": "新くん…………うん。ありがとう♪", "speaker": "灯"}, {"utterance": "灯は少し迷って、けれど俺の気持ちを受け取ってくれて、満面の笑顔を浮かべてくれた。\nまあ、こんな笑顔がもらえるのなら、送った甲斐はあったよな。\nむしろ、お釣りがくるくらいだ。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["新", "灯"], "product_name": "09_Sekai", "file_name": "0208_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "はあ……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "灯は、少なくとも、この一時間で25回目の溜息をついた。\nおよそ二分ちょっとで一回の割合。さすがにこれは多いんじゃないかと思う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "灯、どうかしたのか?", "speaker": "新"}, {"utterance": "え?あ、ううん。ごめんなさい。別になんでもないから", "speaker": "灯"}, {"utterance": "あはは、と慌てて笑顔を浮かべながら、両手をぶんぶんふって否定する灯。間違いなく、何かありました、と言っている。\nまあ、その理由もなんとなくは想像がついている。はっきり言うなら、ホームシックだ。\nこっちの世界にやってきて、もう数週間。最初は物珍しさや好奇心、ノリと勢いでごまかしていたかもしれないけれど、慣れてしまえばそうもいかない。\n心の奥底に押し込んでいたはずのそれが、表へと出始める。正直、そろそろかな、とは思っていた。\n灯は、子供の頃の経験のせいで、こう見えて結構忍耐強い。だから必死にガマンして隠そうとしているんだろうけれど、この様子を見ればバレバレだ。\n元の世界への帰還方法は、残念ながらまだ見付かっていない。様々な文献を調べたり、召喚の儀式の再構築や、新しいギアの製造案なんかも出してくれてるようだけれど。\n俺も灯も、この世界を嫌っているわけじゃない。むしろ楽しい場所だ。けれど、それでも故郷とはやっぱり違う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……やっぱり、気晴らしに騒ぐのが一番だよな、こういう時は……", "speaker": "新"}, {"utterance": "俺は小さく呟くと、椅子から立ち上がった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "丁度、ハーブを採ってきてくれって依頼がある。気分転換にもなるし、外の空気吸いに行こうぜ", "speaker": "新"}, {"utterance": "え?あ、新くん?あの、ご、ごーいんだよ?", "speaker": "灯"}, {"utterance": "俺は灯の手を取ると強引に立たせ、そのまま引っ張るようにして部屋を飛び出した。\n深く考えたって仕方ない。まずは寂しいのを忘れるくらいに動くことだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えっと、ハーブ採りにいくんだよね?場所とかは分かってるのかな?", "speaker": "灯"}, {"utterance": "ああ、森のちょっと奥の方らしい\n別に危険、というわけじゃないんだが、歩くと少し距離あるから、念には念を入れてってことで依頼を出したそうだ", "speaker": "新"}, {"utterance": "うん、そうだよね。森の中なんて、獣でも魔物でも、いつ出たっておかしくないし", "speaker": "灯"}, {"utterance": "まあ、出たところで俺にとっては大した相手じゃないからな。ピクニック気分でのんびり行こう", "speaker": "新"}, {"utterance": "そんな会話を続けながら、俺達は森へと足を踏み入れる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん……草木の香りがいっぱいだぁ……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "思わず、そんな声をあげる灯。\n木漏れ日に照らされる道は明るく、吹き抜ける風に草木がざわめき、その香りを広げていく。それはまるで、香りのシャワーの中にいるみたいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ホントに凄いな。身体の中から浄化されていくような気分だ", "speaker": "新"}, {"utterance": "ずっと思ってたけど、やっぱりこっちは自然が多くていいよね。近くに、大きな湖もあるっていうし", "speaker": "灯"}, {"utterance": "ああ、この森を抜けた先にあるらしいな。魔物も出ないから、暑い時とか泳ぎに行くこともあるらしいぞ", "speaker": "新"}, {"utterance": "よし、新くんっ。私を肩車!", "speaker": "灯"}, {"utterance": "えーと、なぜに?俺にはその思考回路が理解できなかったんだが……", "speaker": "新"}, {"utterance": "この森ちょっと高台だし、肩車してもらえば視線が高くなるよね。そうすれば風景も変わるし、もしかしたらその湖も見えるかも", "speaker": "灯"}, {"utterance": "いや、さすがにそれは無理だろ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "高台たって、山や丘みたいになってるわけでもなし、そもそもこれだけの樹だ。肩車くらいじゃどうにも……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふふ。何事も挑戦だよ、新くん", "speaker": "灯"}, {"utterance": "思わず嘆息してしまった俺だが、灯の楽しげなその声に、まあいいか、と苦笑する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうだな。もしかしたら見えるかもしれないし、やってみるか\nそれっ", "speaker": "新"}, {"utterance": "俺は、灯の足の間に頭を入れると、一気に立ち上がった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわっ、こんなに高いよ。やっぱり背が高いっていいなあ、憧れちゃう", "speaker": "灯"}, {"utterance": "頭の上から聞こえる灯の声。俺は頭を両側から挟み込む太ももの感触に少し顔が赤らむが、俺は慌ててその邪心を吹き飛ばした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それで、どうだ。何かいいもの見えるか?", "speaker": "新"}, {"utterance": "うーん……はあ……残念だけど、やっぱり見えないなあ、湖", "speaker": "灯"}, {"utterance": "本気で言っていたのか、心底残念そうな灯の声。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だったら、直接見に行くか。みんな誘ってさ", "speaker": "新"}, {"utterance": "あ、うん、そうだね。みんなで遊びにいけばいいんだ", "speaker": "灯"}, {"utterance": "その光景を想像してか、楽しげに笑う灯を肩に乗せたまま、俺は森の道を歩いていく。\n寂しさを吹き飛ばしてくれる楽しさ。この世界にはそれがたくさんあることを自覚しながら。\nそして、そんな喜びが、俺にその言葉を言わせてしまった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……でもこれ……結構いい足腰の鍛錬になるな……", "speaker": "新"}, {"utterance": "新くん、それどういう意味かな……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "心臓に突き刺さるような、冷たい言葉がジト目と共に降ってきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "同時に、俺の笑顔も固まった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "私が重いっていうことかな?太っているってことかな?肩車してるとそのまま地面に沈み込んで動けなくなりそうっていうことかな?", "speaker": "灯"}, {"utterance": "そ、そこまでは言ってないぞ、さすがにっ", "speaker": "新"}, {"utterance": "慌てて否定する俺の言葉。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "胸もないくせに重さだけは超一流だこのデブ、ってことかな♪", "speaker": "灯"}, {"utterance": "だが、知ったことじゃないとばかりに更に笑顔の言葉が襲い掛かる。もっとも、その笑顔には間違いなく青筋が浮かんでいることだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え、えーとですねえ……そういう意味ではなくてその……", "speaker": "新"}, {"utterance": "さて、ヒーローとしての生き方を目指してから間違いなく最大のピンチ。俺はどうやってこのピンチを乗り切ればいいでしょう。\nというか、乗り切る方法あるのか、これ?", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "新くん♪答えてほしいな♪", "speaker": "灯"}, {"utterance": "あ、うん、分かった。ないわこれ、そんな方法。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["新", "灯"], "product_name": "09_Sekai", "file_name": "0215_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "代行者についてもう少し調べられないかと思い図書室に来てみれば、そこにはアウロラの姿があった。\n白衣を纏っているということは研究者モードみたいだけれど、何を調べてるんだ?", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アウロラ、調べ物か?", "speaker": "新"}, {"utterance": "俺の呼びかけに、アウロラは読んでた本から顔を上げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アラタじゃない。ルミネたちとの話は終わったの?", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "ああ、終わった。てか、それを知ってるってことは、アウロラが今読んでる本って……", "speaker": "新"}, {"utterance": "ええ、勇者の歴史に関するやつよ。代行者とやらに関して、少しでも分からないかと思ってね\nルミネたちも、できるかぎりの書物で調べたみたいだけど、人によっては感じ方とか変わるじゃない。だから、あたし的にも調べてみようと思って", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "なるほどな。確かに、他の人ならスルーしても、研究者としてのアウロラの視点からなら、何か感じるものがあるかもしれない\nそれで、何か分かったか?", "speaker": "新"}, {"utterance": "うーん、正直言うとこれっていうのはないわね。まあ、気になることがないわけでもないんだけど……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "と、いうと?", "speaker": "新"}, {"utterance": "その前に一つ聞きたいんだけど、ブレイブギア……レイは、代行者と会ったことってあるのかしら?", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "さっき聞いたかぎりじゃ、知らないって言ってたな。データにすらも入ってないって。まあ、これは意図的に与えられてない可能性があるって言ってたが", "speaker": "新"}, {"utterance": "なるほどね。じゃあ、レイの前の世代の対魔王ギアってことね……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "アウロラは少し考え、そして俺を見た。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "分かってると思うけれど、勇者は高い身体能力を持っている。そして、代行者はそんな勇者に対抗できる力を持っている\nなら、その勇者が持っているギアに対抗できる力はなんなのかしら", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "……勇者が魔王に対して強力なギアを持つように、代行者も勇者に対抗できるギアを持っている……ってことか?", "speaker": "新"}, {"utterance": "ええ。なので、そういうギアに関する何かがないかなー、なんて思って調べてたのよ", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "代行者本人でなく、その代行者が持っているだろうギアについての調査。確かに、研究者であるアウロラならではの視点だ。\n代行者に関してのデータがなかった以上、レイに聞いたとしても多分無駄だろう。ギアのデータだけを持っているとは思えない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "よし、そういうことなら俺も手伝おう。確かに、代行者に関しては調べてもギアに関しては見逃されてた可能性高いしな", "speaker": "新"}, {"utterance": "だからといって、何か情報が得られるとは限らないわよ", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "分かってるって。んじゃ、それっぽい本を探してみますかね", "speaker": "新"}, {"utterance": "俺は、伝承や神話関係の本を求めて、大量の本棚との格闘を始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふう……", "speaker": "新"}, {"utterance": "読み終わった本を閉じて、疲れたように息を吐く。そのまま眉根を軽く揉みほぐした。\nあれから数時間、それなりの数の本を漁ったものの、これといった成果はない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アウロラの方はどうだ?", "speaker": "新"}, {"utterance": "残念ながら、ね", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "アウロラはそう言いながら肩をすくめ、そして本を閉じた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "さすがは勇者を倒すための存在、というところかしら。情報の隠蔽もしっかりしてるみたいね", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "人類にとっての希望であるはずの勇者。それを倒す、倒せる存在がいるというのは人類にとってもいい話じゃない。\nだとすれば、できるかぎりその情報が残らないように隠蔽するのが普通だろう。\nとはいえ、人の口に戸は立てられない。細かい部分はともかく、存在そのものは残ってしまったようだけれど。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "とりあえず、今日はこのあたりで切り上げるか。もう誰もいないし", "speaker": "新"}, {"utterance": "本を片付けようと立ち上がりながら室内を見回せば、俺とアウロラ以外に誰も残っていなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうね、あんまり根を詰めても、逆に見逃しちゃったりするし", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "アウロラも、同じように本を片付けるため立ち上がる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、不思議よね。勇者を倒す存在だなんて、誰が生み出したのかしら……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "そこだよな。勇者を倒したいと思う存在といえば魔王なんだろうけれど、ルナの話じゃ、役目を果たさない勇者を排除する存在、ってことだしな", "speaker": "新"}, {"utterance": "役目を果たさない、つまりは勇者として戦わない。それはむしろ、魔王にとっては願ったり叶ったりのはずだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ええ。そう考えると、やっぱり人間側の誰か、としか思えないのよね。戦わない勇者に業を煮やして……\nでも、人類が勇者を倒せるような存在を生み出せるとも思わないし……勇者に対抗できる人類なんて、勇者しかいないんじゃない?", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "そんなアウロラの言葉に、俺はふと思いつく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なるほど、その可能性があるか。つまり、代行者の正体は、勇者の亡霊である、と", "speaker": "新"}, {"utterance": "は?あんた何言ってるの?", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "役目を果たせずに死んでしまった勇者が、役目を果たして幸せな勇者に嫉妬して生み出した、とかだったらどうだ\nああ、いや待てよ?それならむしろ……その勇者の亡霊そのものが、嫉妬して現れてるとか", "speaker": "新"}, {"utterance": "ち、ちょっとやめてよっ。そ、そんな非科学的な話っ", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "いや、ギアなんて魔法が存在する世界で非科学的とか……", "speaker": "新"}, {"utterance": "い、いるわけないでしょ亡霊なんて!なんといっても亡霊なのよ!そ、そそそそんな、あああありえないから!!", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "俺としては軽い思いつきのつもりだったんだけれども、思った以上にアウロラの食いつきが凄い。凄いというか、慌ててる?\nいつもと雰囲気の違うアウロラの姿に、俺はちょっとだけいたずらをしてみたくなった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なるほど……ということはだ、その代行者に殺された勇者の怨念なんかが、この城に残ってたりするかもな……", "speaker": "新"}, {"utterance": "わざと押し殺し気味な声で言う俺。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ば、ばばばばっかじゃないの!そんな怨念なんて……!!", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "その声に過剰反応したアウロラは、全力で腕を振り、その腕が、机の上に詰まれていた本を横から叩いた。\nドドンッ!!バサッ、バサアッ!!", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃあああああああああああああああ!!", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "それなりに厚みのある本が一斉に崩れ落ち、かなりの音が周囲に響く。同時に、やたらと可愛らしい悲鳴をあげて、アウロラが思い切り俺の腕に抱きついてきた。\nそのまま、尋常でない力で抱きしめてくるため、その柔らかい物体が全力で俺の腕へと押し付けられる。うわ、なんだこの感触っ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いやあ!!こないで!祟らないで!呪わないでー!!", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "涙すら浮かべて、本気で叫ぶアウロラ。なんというか、こういうの苦手な人だったのか、アウロラは。\nむしろ全然大丈夫バッチコーイ、なタイプと思っていただけに驚きだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お願いします!なんでもします!脱ぎます!だからやめてー!あっちいってー!!", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "ガクガクと震えながら、もはや錯乱状態レベルのアウロラ。いや、ここまでの反応をするとは思ってなかった。\nうん。実に新鮮で、可愛さすら感じるな、このアウロラは。なんかもうちょっと怖がらせてみたくなった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お、おい、アウロラ?お前、後ろ……!", "speaker": "新"}, {"utterance": "きゃあああああああああああああああ!!", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "視線をアウロラの背後へ送りながら、呆然とした表情を作り言った俺。瞬間的に、アウロラの悲鳴が再び迸り……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うぎゃああああああああああああ!!", "speaker": "新"}, {"utterance": "アウロラは、俺の腕を全力で抱きしめると、そのままあらぬ方へと捻っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "すとっぷ!すとーっぷだ、アウロラ!まじでこれはヤバイ!関節は勘弁!!", "speaker": "新"}, {"utterance": "必死に宥める俺の声をアウロラが認識してくれるようになるまで数分間。俺はまさに地獄を味わっていた……。\nやっぱり、ヒーローたる者、こういうことをしたらダメだな……。\n本を崩したのはアウロラ自身だとはいえ、からかおうとしたのは本当に申し訳無い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お、落ち着けアウロラ!机の上の本が崩れただけだからっ", "speaker": "新"}, {"utterance": "俺はアウロラの頭を撫でながら、落ち着かせようと声を荒げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え?あ、ほんとだ……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "崩れた本を指さしながらの俺の必死な訴えに、アウロラはどうにか落ち着きを取り戻してくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "よかった……本当に、幽霊が部屋にいるのかと……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "崩れた本の山を見て、どうにか状況を理解したらしい。アウロラは心の底から安堵したように言葉を搾り出した……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えっと……やっぱり怖かった……とか?", "speaker": "新"}, {"utterance": "うう……し、仕方ないじゃない……怖いものは怖いんだから……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "ああいや、その通りだと思うぞ。誰にだって怖いものの一つや二つはあるわけだしな、そんな恥ずかしがる必要もないだろ", "speaker": "新"}, {"utterance": "ほんと?ほんとにそう思ってる……?", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "ああ、本当だ。こういうのは理屈じゃないからな。だからその……", "speaker": "新"}, {"utterance": "俺は、俺の腕を間に挟んでいる二つの丘にチラリ目をやり、言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それを解放してくれると助かるかな、なんて……", "speaker": "新"}, {"utterance": "にゃうっ", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "俺の言うところを正しく理解したアウロラの顔が、ぼん、と赤くなる。けれどもその腕は離れてくれようとしない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えっと、アウロラ……?", "speaker": "新"}, {"utterance": "あうう……そ、その、ね……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "視線を俯かせながら、可愛らしく、恥ずかしそうに口を開くアウロラ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、腕がこわばっちゃって……動かない……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "いや、どんだけ緊張してたんだよ、本当に……", "speaker": "新"}, {"utterance": "アウロラらしいというべきか、それともらしくないというべきか。そんなエルフの少女の姿に、俺は苦笑するしかできなかった。\nまあ、普段と違う可愛らしい姿が見れたという点では、ありがとうございました、というべきかもな。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["アウロラ", "新"], "product_name": "09_Sekai", "file_name": "0221_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "その日は体力を回復させるため、魔王城へ泊まっていくことにした。\nブレイブギアの回復促進力とシエルの治癒魔法でだいぶ回復はしたけど、今日のアレはちょっと無茶しすぎだった。\nそれに、シエルとふたりだけでゆっくり過ごしたかったし……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……は、はううう", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "でも、さっきからシエルは照れてしまって、中々こっちを見てくれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "シエル", "speaker": "新"}, {"utterance": "は、はう!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "声をかけるとシエルは耳と尻尾をびくんと反応させて、慌てて距離をとってしまう。\nでも、少し離れると尻尾が嬉しそうにぱたぱた揺れるんだよな。\n名前を呼ぶだけで喜んでくれてるってのはそれでわかるんだけど……そろそろ、もうちょっとくっつきたい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "シエル、こっち向いてくれよ", "speaker": "新"}, {"utterance": "う、うう……だ、だって……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "そんなに恥ずかしそうにしてても、尻尾が嬉しそうだぞー", "speaker": "新"}, {"utterance": "……はっ!!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "ほーら。今だってパタパタしてるじゃないか", "speaker": "新"}, {"utterance": "う、ううう……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "恥ずかしさのあまり、ぱたぱた動き続ける尻尾を恥ずかしそうにぎゅうっと抱きしめるシエル。\nそんな仕種がまた余計に可愛くてたまらないと思ってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そんなことしてたら、余計に可愛いだけだぞ", "speaker": "新"}, {"utterance": "か、からかわないでくださいー!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "抱きしめられた尻尾がまたぱたぱた動く。\n嬉しくてたまらないと全身で伝えているみたいで、それだけで一層愛しさがあふれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こっち向いてくれよ、シエル。そろそろちゃんと顔が見たい", "speaker": "新"}, {"utterance": "う、う……わ、わかりました……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "ようやく観念したのか、シエルは尻尾を抱きしめるのをやめてそっと俺に近付いて来た。\nでも、この微妙な距離感が、なんとなく寂しいし、もっとくっつきたい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なあ、シエル……せっかくお互いの気持ちがわかって、今はふたりきりなんだしさ……その、もっとシエルとくっつきたい\nそれに気持ちだけじゃなくて、身体も繋がりたいっていうか、その……あれだ。今のこの距離じゃ足りない", "speaker": "新"}, {"utterance": "あ、ああ、あの……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "思い切って自分の気持ちを素直に伝えると、シエルは真っ赤になってしまった。\nだけど、さっきより距離を縮めて俺に身体を擦り寄せてじっと見つめてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わ、私も……アラタさんともっと一緒にいたいです。それに、ぎゅうってしてもらいたい……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "うん……", "speaker": "新"}, {"utterance": "あ……うふふふ。アラタさん……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "恥ずかしそうに、だけどはっきり伝えてくれたシエルの身体を抱きしめる。\n抱きしめられたシエルは嬉しそうに俺に抱き着き、素直に身体を擦り寄せてくれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぎゅうって……気持ちいいです。ふふふ……アラタさんのにおいがします", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "うん。シエルとこうしてると気持ちいい", "speaker": "新"}, {"utterance": "気持ちいいの一緒ですね", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "抱きしめられながら、シエルがパタパタ尻尾を揺らす。\n無防備に身体を擦り寄せられると、その身体の感触に鼓動が速くなってしまう。\nそれに、こんな風にしながら気持ちいいなんて言われると……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……!", "speaker": "新"}, {"utterance": "どうしたんですか、アラタさん?", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "あ、いや。あの、ひとつ気になることに気付いてしまってだな……", "speaker": "新"}, {"utterance": "気になること……ですか", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "不思議そうに俺を見つめてシエルが首を傾げている。\n無防備この上ない。いや、無知そのものの表情。その表情を見つめて更に気になってしまうこと。\nそれは、シエルが男女の営みのアレコレを知っているのだろうかということだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "シエル、その……いきなりこんなこと聞くのもなんだけど、キスって知ってるか?", "speaker": "新"}, {"utterance": "きす……ですか?", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "えっと、さっき俺とした唇をくっつけるやつ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "あ!さっきのアレですか?あの、最初はビックリしましたけど、途中から気持ちよくなりました", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "さっきの感触を思い出したのか少し頬を染めて、嬉しそうに微笑みながらシエルは答える。\nこの様子じゃ……シエルは何も知らないに違いない。\nつーか!こんな純粋な娘に身体も繋がりたいとか、なんてことを言ってしまったんだ俺!!!\nこのままコトに進んじゃったら、知らない間に色々しちゃうみたいな感じになるところだったのか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あれ?あの、アラタさん、どうしたんですか?わ、私何かヘンなこと言っちゃったんですか?ご、ごめんなさい!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "あ、あ!違う違う。シエルのせいじゃないんだ!俺が悪いんだよ。だからそんな顔するな", "speaker": "新"}, {"utterance": "耳と尻尾を寝かせて申し訳なさそうに謝るシエルを慌てて抱きしめ、頭を撫でてやる。\n少しだけ元気になったのか、耳はすぐに元に戻って尻尾もパタパタ揺れる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あの、私……アラタさんがしたいことなら、なんでも受け入れられます。だから、もっと色んなこと教えてください", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "シエル……", "speaker": "新"}, {"utterance": "私、アラタさんとだったらなんでもできる気がするんです。だから……私の知らないこと、いっぱい教えて欲しいです", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "じっと俺を見つめてそう言うシエルは、心から俺を信じている表情だった。\n今まで、これほどまでに俺を信じて、すべてを委ねてくれた子がいるだろうか……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "シエル、本当にいいんだな?", "speaker": "新"}, {"utterance": "はい。アラタさんに全部教えて欲しいです", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "あまりの甲斐甲斐しさに、これ以上自分を抑えることはできないと感じた。\nだけど怖がることや嫌がることはしたくない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なるべく優しくするから……シエルの全部を、俺にくれるかい?", "speaker": "新"}, {"utterance": "はい。アラタさんにもらって欲しいです", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "ありがとう、シエル", "speaker": "新"}, {"utterance": "しっかりと頷いたシエルを抱き上げ、そのままベッドへと運んで行く。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["シエル", "新"], "product_name": "09_Sekai", "file_name": "1305_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ベッドの上に座ったシエルは不安げに俺を見つめていた。\n初めてのことに、どうすればいいのかわからないんだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あの、アラタさん、私はこれからどうすれば……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "大丈夫だよ。全部、俺が教えてあげるから", "speaker": "新"}, {"utterance": "は、はい。アラタさんのこと、信じてます", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "健気にそう言うのだが、その表情はやっぱりまだ不安そうなままだ。\nそんな不安を和らげてあげようと、シエルの髪や耳、頬や首筋をそっと撫でてあげる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……ん……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "くすぐったい?", "speaker": "新"}, {"utterance": "ちょ、ちょっとだけ。でも、撫でてもらうの、気持ちいい……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "不安そうだった顔が少しずつ落ち着いていく。\nその表情を見つめ、頬を撫でたままゆっくり顔を近付けると、シエルもそっと目を閉じた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、んんっ……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "唇を重ね、触れるだけのキスを何度も繰り返す。\nシエルも自分から唇を押し付け、互いの唇の感触を何度も伝え合う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、ん……はあ、あ……アラタさん……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "うん……", "speaker": "新"}, {"utterance": "唇が触れる度にシエルの身体から少しずつ力が抜けていくのがわかる。\nそのシエルの頬や身体を撫でながら、何度もキスをし、舌先でゆっくり唇の隙間を開かせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ……んっ", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "初めての感触に驚いたようなシエルだったが、舌先を絡ませ音を立てて動かすと徐々に力が抜け始めた。\n気持ちいいのだろうかと強く舌先を吸い上げると、シエルの身体がびくりと反応する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……んっ!ん、アラタさん……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "シエル、ん……もっと、いい……?", "speaker": "新"}, {"utterance": "もっと……?ん、いい……です", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "繰り返される口付けの感触にうっとりしながら、シエルは素直に頷いてくれた。\nそのまま、手のひらをそっと動かして服の上から胸を揉む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ!ん、んっ……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "柔らかな感触をじっくり確かめるように胸を揉み続けると、シエルは小さく震える。\nだけど、恥ずかしがっているのか声を出さず、ぎゅっと唇を噛むようにして口を閉じてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "シエル、声出していいんだよ", "speaker": "新"}, {"utterance": "だ、だって……なんだか、は、恥ずかしいです。あ、んぅ!こんな風に触られたこと、ないから……あっ", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "軽く唇を重ねて、何度も胸を揉む。\nそれでもやっぱり緊張は中々和らがず、シエルはますます身体を硬くしてしまうばかりだった。\nだけど、もっともっとシエルを感じたいと欲張りになる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これ以上はだめ?", "speaker": "新"}, {"utterance": "あ……だ、ダメじゃ、ないです……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "じゃあ、もっと……", "speaker": "新"}, {"utterance": "あっ!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "胸元を曝け出させると、シエルは顔を真っ赤にして視線をそらしてしまった。\nだけど、目の前に現れたふたつの柔らかそうな膨らみは魅力的で仕方がない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "キレイだよ、シエル……すごくキレイだ", "speaker": "新"}, {"utterance": "そ、そんなこと言われても、どうしたらいいのか……と、とっても恥ずかしいです", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "シエルは何もしなくていいんだよ。ただ、俺のことを全部受け入れて欲しい", "speaker": "新"}, {"utterance": "アラタさんを全部……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "そう、ゆっくりでいいから", "speaker": "新"}, {"utterance": "そう言いながら手のひらをそっと伸ばし、直接胸に触れる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……あ、んっ", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "さっきまでと触れられる感触が違うのか、シエルが敏感に反応して声を出した。\nそのまま、柔らかな感触を下から持ち上げるように揉みしだく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ……ふぁあ、あ……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "下から持ち上げ、円を描くようにしながら胸を揉み続けると、シエルは何度も震えて声をあげる。\nその声をもっと聞きたくて胸を揺らして揉み続け、時々乳首を指先で弾いてみる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああっ!ふぁあ、あっん、ん!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "摘み上げた乳首は刺激を受ける度に硬くなり、シエルの声もどんどん大きく甘くなっていく。\nその反応と甘い声を楽しみながら、何度も胸を揉み乳首を摘んでやる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、はあ、はあ……アラタさん、なんだか身体が、ヘンな感じがします……!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "ヘンじゃないよ。すごく可愛い", "speaker": "新"}, {"utterance": "そ、そんなこと……言われたら……あぁっ!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "まるで言葉にも反応するようにシエルが震える。\nそれに、こんなに可愛いシエルの姿を見ていたら、これだけで終わらせるなんてのは無理だ。\nもっともっと、この先を望みたくなる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……アラタさん、おしまい……?", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "手のひらを離してじっと見つめると、とろんとした表情で見つめられる。\nその表情すら可愛くて、やっぱりもっとシエルが欲しくなる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "おしまいじゃないよ。次はもっと別のこと……大丈夫?", "speaker": "新"}, {"utterance": "ん、ドキドキするけど、大丈夫です", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "じゃあ、今度はこうして……", "speaker": "新"}, {"utterance": "え……あ、ああの!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "優しく身体を支えながら、ベッドの上でシエルを四つんばいにさせる。\n不安げな表情を和らげるために頬や髪を撫でてみるけど、シエルの表情は変わらない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、このままでいいんですか?あの、じっとしていればいいんですか?", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "大丈夫だよ。じっとしててくれれば、それでいいから", "speaker": "新"}, {"utterance": "は、はい。わかりました\nひゃん!!!!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "じっとしているシエルのスカートを勢いよく脱がす。\nすると驚きすぎたのか、尻尾を大きく膨らませてしまった。\nあまりにわかりやすい反応に思わず苦笑するしかない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、な、なななな、何をするんですかアラタさん!!!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "いや、何って……これからすることにスカートは必要ないから……", "speaker": "新"}, {"utterance": "だ、だからってこんなことするなんて!!!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "じゃあ、俺がスカートの中に潜り込む方が良かった?", "speaker": "新"}, {"utterance": "そ、それはそれで困ります!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "じゃあ、これでいいんじゃないかな", "speaker": "新"}, {"utterance": "驚き震えているシエルだったけど、その下着を見ると薄っすらと濡れ始めているのがわかる。\nその濡れた部分へ、そっと指を這わせて触れてみる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああっ……!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "ここ、もう濡れてる", "speaker": "新"}, {"utterance": "そ、そんなの、知らないです……!だ、だって、身体が勝手に……あっ!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "濡れた秘部を指先で軽く突くと、シエルが身体を震わせる。\nしかも、指先を動かす度に秘部はひくつき、奥から更に愛液があふれだして下着を濡らして行く。\n伝わる感触が気持ちいいのか尻尾はへにょっと寝てしまい、その様子や仕種、声に俺の興奮が高まっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んんっ……そんなところ、触っても、あ、ああっ!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "触られるの嫌?嫌ならやめるよ", "speaker": "新"}, {"utterance": "んんっ……い、嫌っていうか、き、気持ちいいけど、なんだか恥ずかしくて……ドキドキして……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "嫌じゃないなら、このままじっとしててくれるかい?", "speaker": "新"}, {"utterance": "わ、わかりました。アラタさんに、全部教えて欲しいから……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "ああ、それじゃあ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "指先をそっと動かして、下着の上から何度も秘部を撫でる。\nじんわりと濡れた下着の上から刺激を続けると、その奥から更に愛液があふれだしてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ……!は、んぅう……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "初めての刺激にシエルは全身を震わせて感じている。\n甘い声を漏らして震える姿に俺の興奮は増し、秘部へ刺激を与えるだけで身体が熱くなる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、アラタさん……わ、私の身体ヘンです……。だ、だって、こんなに全部熱くて……溶けちゃいそうで……\nこ、こんなこと、初めて……ひぁあっ!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "割れ目の上で指先を往復させ、時々クリトリスを探り当てて軽く擦ってみる。\n一瞬大きくなった刺激にシエルは素直に身体を反応させ、更に愛液を増やしていた。\nぐっしょり濡れた下着を見ていると、やっぱり直接触りたくなってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ちょっと、じっとしてて", "speaker": "新"}, {"utterance": "あ、ああ……アラタさん……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "下着をずらすと、濡れた秘部が丸見えになっていた。\nでも、シエルは今までのように慌てた様子も恥ずかしがる様子もない。\nその表情は、まるで何かを期待しているように見える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アラタさん、こんな風になるの……ヘンじゃないですか……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "変じゃないよ。これでいいんだ……シエル、ここ気持ちよくなった?", "speaker": "新"}, {"utterance": "あ、ああっ……んっ!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "濡れた秘部に直接触れて緩い刺激を与えながら聞いてみると、シエルは素直に頷く。\n恥ずかしそうに、だけどもっとその先を期待しているような視線に、俺の身体が熱くなっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "怖がらなくても、全部素直に受け止めてくれれば大丈夫", "speaker": "新"}, {"utterance": "全部、素直に……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "ゆっくりと指先を動かし、濡れた秘部を何度も撫でる。\n割れ目の上で往復させていた指でクリトリスに軽く触れて擦り、時々秘部の浅い部分へ指先を進ませる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぁあ、ああっ!はあ、は……あっ!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "俺の言葉を素直に聞き入れ、シエルは大きく甘い声を出す。\n震える身体を必死に支え、刺激を受ける度に秘部をひくつかせては愛液を大量にあふれさせる。\n何度も何度も指先を動かし、愛液をかき出して濡れた指先をクリトリスに擦り寄せる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んぁああっ!あ、ああっ!気持ちいい、です……あ、あ、こんなに、なっちゃうの…あっ!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "シエルに気持ちよくなって欲しいから、そのままでいいんだよ", "speaker": "新"}, {"utterance": "はあ、はあ……アラタさん、アラタさん……!ん、ああっ、はあ、あ……!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "柔らかで熱い感触。\nその感触を指先だけで味わうのは我慢の限界だった。もっともっと深くシエルと繋がりたい、ひとつになりたい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アラタさん、私……身体の奥が、いっぱい熱くて……なんだか、もっと……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "もっとして欲しい?", "speaker": "新"}, {"utterance": "は、はい。これ以上のことが何かあるなら、もっと……アラタさんにして欲しいです", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "何もわからないなりに、シエルの本能がこの先を望んでいる。\nいや、俺を望んでくれているのだとわかると嬉しくなった。\n一旦指先を離し、シエルの身体を起き上がらせて下着を脱がせる。\nそして、自分の服を脱いで、シエルの身体を上にまたがらせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あの、アラタさん、これ……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "さっきまでのシエルへの愛撫だけで既に反応し、大きくなってしまっている肉棒を秘部へ押し付ける。\n裸になっていることや、肉棒の慣れない感触のせいでシエルは落ち着きなく俺を見下ろす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、それに、あのアラタさんの……ど、どうしてこんな風に……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "シエルが好きだからだよ。だから、こんな風になっちゃったんだ", "speaker": "新"}, {"utterance": "あ……わ、私と一緒だからですか?だからこうなるんですか?", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "そうだよ。これから、シエルとひとつになりたいんだ……大丈夫?", "speaker": "新"}, {"utterance": "だ、大丈夫です。これから何をするのか全然わからないですけど……私、アラタさんを信じてます", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "ありがとう、シエル。嬉しいよ", "speaker": "新"}, {"utterance": "これから何が起こるのか全然わかっていないのに、なんて健気なことを言ってくれるんだろう。\nシエルを決して怖がらせないように気をつけながら、まずはそっと肉棒を秘部に擦り付ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あ……!アラタさんのが、当たって……あんっ!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "肉棒を擦り付けるだけで秘部はひくつき、また奥からじんわり愛液があふれる。\nその感触を受け止めるだけで肉棒を脈打たせてしまい、こらえ性のない自分に思わず苦笑する。\nだけど、その柔らかな感触をもっと受け止めたくて、更に腰を揺らして秘部へ擦り付ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぁあ、あ……はあ、あ、あ……!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "身体を揺らしてシエルも俺を感じようとしてくれていた。\nその姿に、今すぐにでもシエルのすべてが欲しくなる。\nだけど、焦らないようにゆっくりと腰を動かし、先端をそっと秘部へと近づけ奥へと進ませる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、んっ!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "僅かに進んだ肉棒の感触にシエルが表情を歪ませる。\nかなりの痛みもあるようで、つらそうな表情を見ていると心苦しくなってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "シエル、辛いならやめるから……無理しないでくれ", "speaker": "新"}, {"utterance": "ふぁあ、あ……はあ、はあ……あ、い、いやです……。私、アラタさんと……んっ", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "いやいやと首を振りながらシエルが俺を受け止める。\n無理をして欲しくないのに必死に頑張って俺を受け入れてくれようとしているシエルが、ますます愛しくなった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わかった。じゃあ、もっとゆっくり……", "speaker": "新"}, {"utterance": "ふぁあ、ああっ!あ……はあ、はあ……アラタさ、んっ!ん、んっ……!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "俺は、少しでも痛み以外を受け止めてくれればと、痛みに耐えるシエルの身体をそっと撫でる。\nそんな気持ちに気付いてくれたのかそれとも無意識か、シエルは身体の力を抜いて更に奥まで届きやすいようにしてくれる。\nそのままゆっくり、だけど確実に奥深くまで肉棒を届かせてシエルの中を感じる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あ……う、ああ……!アラタさん、アラタさん……!私、わた、し……はあ、あっ!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "ん……大丈夫、もうちょっと……!", "speaker": "新"}, {"utterance": "……んぁあ!あ、あっ!ふぁあ、ああっ!あ、奥まで……ひ、ぁあ!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "奥まで届いたとわかった瞬間、動きを止めてシエルの身体をしっかり支える。\nそしてゆっくり腰を突き上げて、その深い部分の感触を確かめた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "シエルの中に、全部入ったよ", "speaker": "新"}, {"utterance": "全部……アラタさんのが、全部私の中にですか?", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "そうだよ、だから今度は少しずつ……こうやって……", "speaker": "新"}, {"utterance": "んっ!んんっ……あ、ああっ!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "何度も腰を突き上げてシエルの身体を揺らす。\n肉壁を擦りながら奥へ何度も届かせる度、シエルは身体を震わせて必死そうな表情をする。\n少しでもそれを和らげようと動きをゆっくりにしたり、腕や脚を撫でてやったりする。\nそうしているうちに、少しずつだがシエルの身体は初めての異物感に慣れ始めて来ていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はあ、はあ……あ、ああっ……!アラタさん……んっ!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "シエル……!", "speaker": "新"}, {"utterance": "わ、私の中にアラタさんがいるの……わかります、いっぱい……この奥までっ", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "ああ、そうだよ。俺とシエルは今、ひとつになってるんだ", "speaker": "新"}, {"utterance": "アラタさんとひとつに……あ、あ、どうしよう……。嬉しい、私、こんなこと……あっ!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "何度も腰を突き上げ肉棒を奥へ届かせ、締め付けられる度に背中を震わせ、それでも動きを止めずに奥へ届かせる。\nひとつになるということの意味がわかり、痛みも和らぎ感じ始めたシエルが嬉しそうな表情を浮かべる。\nその表情を見上げながら、脈打つ肉棒を更に奥へ届かせて深い部分を何度も刺激する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アラタさん!あ、あぁ、ふぁあっ!こんな風に、なるんですね……私、ああ、あっ!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "そう、だよ……ひとつになったら、こうやって……!", "speaker": "新"}, {"utterance": "次第に愛液の量も増え、動きがスムーズになる。\n奥に届く度に締め付けは強くなり、その度に肉棒は脈打ち先端からはカウパーがあふれ出す。\nその感触を受け止めてシエルも震え、慣れないなりに無意識に腰を揺らしていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はあ、は……あ、あっ!奥、こんなに熱くて、あっ!気持ちいいの、あ、ああっ", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "はあ、は……あ、シエル……!", "speaker": "新"}, {"utterance": "アラタさん好き……大好き!好き……好きです……!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "ああ、俺もだよ。好きだ、シエル……!", "speaker": "新"}, {"utterance": "互いの気持ちと身体をひとつにしながら、何度も腰を突き上げる。\nけれど、繰り返されるリズムと強くなるばかりの刺激にもう限界が近かった。\nシエルの中の感触をもっと味わいたいのに、これ以上はもう無理だと身体が伝える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "シエル……もう、これ以上は……!", "speaker": "新"}, {"utterance": "あ、あっ!アラタさん、何が……あ、ああっ!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "耐え切れないと悟り、しっかりとシエルの腰を掴んで一気に奥へと突き上げる。\n瞬間、シエルの全身が大きく震えて、今まで以上の強さで肉棒が締め付けられた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "っく……シエル!!", "speaker": "新"}, {"utterance": "深い部分まで届かせた肉棒が、シエルの中で大きく跳ねた。そして勢いよく、その中いっぱいに精液を吐き出してしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぁ、ぁああぁっ!あ、アラタさん、あ、ああああっ!!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "そしてシエルも、俺に合わせるように全身を大きく震わせ、精液を受け止めながら絶頂を迎えた。\nまだびくびくと震える肉棒は、絶頂を迎えた膣内でまた締め付けられて最後まで精液を絞り取られてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ……ああぁ……!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "すべてを受け止めたシエルは嬉しそうに微笑みを浮かべて俺を見つめる。\nそんなシエルを見つめ返し、そっとその頬を撫でてやる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アラタさん……私達、ひとつになってたんですね", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "ああ、そうだよ。間違いなく、俺とシエルはひとつだった", "speaker": "新"}, {"utterance": "あ……ふふ。嬉しいです……アラタさん大好き", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "ああ。俺もシエルが大好きだよ", "speaker": "新"}, {"utterance": "幸せそうに微笑みを浮かべるシエルを見つめ、また頬を撫でると嬉しそうに尻尾が揺れていた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["シエル", "新"], "product_name": "09_Sekai", "file_name": "1306h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "コトを終えた俺達は、心地よい気だるさを感じながら裸のままベッドで横になっていた。\n隣で横になるシエルに視線を向けると、じっと俺を見つめているシエルと目が合った。\nまだ感触が残っているのか、シエルは嬉しそうに自分のおなかを何度もさすっていた。\nそんな仕種が嬉しくて、でも恥ずかしい。だけど、間違いなくひとつになったのだと実感できる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あの、アラタさん……私、すごく恥ずかしかったし、はじめのうちは少し痛かったです\nけど、最後はとっても気持ちよくて、あんなの初めてでした", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "そっか。嫌じゃなかったなら良かったよ", "speaker": "新"}, {"utterance": "い、嫌だなんて全然思わなかったです!でも、あの……あれはどういうものだったんですか?", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "……っ!", "speaker": "新"}, {"utterance": "シエルに言われて初めて、アレがなんだったのか教えるのを忘れていた事に気付いてしまった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あれはだなあ、あの、えーっと……", "speaker": "新"}, {"utterance": "はい。なんですか?", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "じっと見つめられると恥ずかしさが募り、どう答えればいいのかと考え込んでしまう。\nでも、俺はシエルにちゃんと色々なことを教える義務がある!\nシエルも俺に全部教えて欲しいって言ってたしな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "シエル、さっきのことだけど……", "speaker": "新"}, {"utterance": "はい。あれはなんだったのか教えてください", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "あれは、人間が子供を作る時にする行為で、好き合っているもの同士、普通は夫婦が行う行為だ", "speaker": "新"}, {"utterance": "へっ!??!?ふ、ふ、ふふふ、夫婦、ですか!!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "ああ、そうだ。夫婦が子供を作るためにするのがさっきのだ", "speaker": "新"}, {"utterance": "じゃ、じゃあ、あの、わ、私とアラタさんは夫婦ということなんですか!??!?", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "顔を真っ赤にして慌てた様子で言うシエルを見ていると、なんだか微笑ましい気持ちになってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、そうだよ。シエルは俺の大切なお嫁さんだ", "speaker": "新"}, {"utterance": "あ、あ……アラタさん……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "俺のお嫁さんじゃ嫌?俺はシエルじゃないと嫌だよ", "speaker": "新"}, {"utterance": "嫌なんかじゃないです。私は、アラタさんのお嫁さんです", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "瞳に涙を浮かべながら微笑みを浮かべたシエルが身体を擦り寄せて抱き着いてくれる。\nその柔らかで温かい身体を抱きしめて、髪や耳を何度も撫でてやる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺もシエルがいい。シエルじゃないとダメなんだ……ずっと、俺と一緒にいてくれるかい?", "speaker": "新"}, {"utterance": "はい。私はアラタさんのお嫁さんなんです。だから、ずっと一緒なのは当たり前です", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "抱き着き擦り寄ってくるシエルの身体の感触に、また下半身が反応してしまう。\nついさっきしたばかりなのに……そう思うけど、好きな子がこうしてくっついて来て反応してしまうのは自然なことだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "シエル……", "speaker": "新"}, {"utterance": "あ、アラタさん……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "そんな風に考えながらじっと見つめ、俺はそっとシエルの上に覆い被さった。\nそんな俺を見つめたシエルは、今度は自分から目を閉じて俺の口付けを受け入れてくれた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["シエル", "新"], "product_name": "09_Sekai", "file_name": "1307_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ふう……さすがにちょっと、疲れたな……", "speaker": "新"}, {"utterance": "夜の鍛錬を終えて、部屋へと戻る途中。昼間の勇者稼業と、思った以上の大騒ぎになり、長居してしまったライジング・サン。\nそれらのせいで、日課の鍛錬の時間がかなり後ろへと回ってしまった。今はもう日付が変わる寸前の時間だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あー、アラタだ。こんな時間にどうしたの?もしかして寂しくて眠れないとか?", "speaker": "シャイン"}, {"utterance": "さすがにそんな歳じゃないぞ。あえて言うならウサギでもないからな\nただ夜の鍛錬してただけだ。シャインこそどうしたんだよ", "speaker": "新"}, {"utterance": "ぼくはちょっとノドかわいちゃっただけ。なんで飲み物もらおっかなーって。それじゃねー", "speaker": "シャイン"}, {"utterance": "ぱたぱたと元気いっぱいに駆けていくシャイン。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、おい、走るなぶつかるぞ", "speaker": "新"}, {"utterance": "そんな俺の言葉は聞こえていないのか、シャインは足を緩めることなく廊下を走る。その勢いにスカートが大きく翻り、見えてはいけないはずの布地がチラっと見えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……まったく。でもまあ、そうだな。丁度いいし、俺も何か飲み物もらってくか", "speaker": "新"}, {"utterance": "あれ?またあったねアラタ", "speaker": "シャイン"}, {"utterance": "ああ。俺も飲み物もらおうと思ってな", "speaker": "新"}, {"utterance": "それじゃ、ぼくが一緒にもらってきてあげるよ。冷たいお茶でいい?", "speaker": "シャイン"}, {"utterance": "ああ、頼む。でもなシャイン、廊下は走るなよ。誰かにぶつかったらケガさせるし、スカート思い切りめくれてたぞ", "speaker": "新"}, {"utterance": "あれ、ほんと?それは気をつけるね。よかった、見られた相手がアラタで", "speaker": "シャイン"}, {"utterance": "いや、よくないっての。そういうのは見せるな", "speaker": "新"}, {"utterance": "呆れたように言う俺に、シャインはちょっと首を傾げると、やがてニッコリ笑った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そっかあ、アラタって女の子のそういうの、見たことないんだ。まだまだ子供なんだね", "speaker": "シャイン"}, {"utterance": "なんでそーなる……", "speaker": "新"}, {"utterance": "見たことないどころか、シエルとは既にその先の関係にまでなってるんだけどな……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、だったら……ぼくが少しだけ協力してあげるよ。アラタ、お姉ちゃんのご主人様でもあるし", "speaker": "シャイン"}, {"utterance": "シャインは自分の頭の中で勝手な状況を作り上げると、テーブルの上に腰を乗せた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はい……アラタにだったら、ちょっとくらいいいよ", "speaker": "シャイン"}, {"utterance": "そして、自らスカートをめくり上げ、その中身をさらけ出す。\nショーツに包まれた下半身と、思っていたよりも肉付きのいい太ももが、俺の視界に映し出される。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、いいよ、じゃないからっ。今すぐ隠せっ。女の子がやっていい行為じゃないからっ", "speaker": "新"}, {"utterance": "だから、アラタにだったら、って言ったよね。誰にでも、なんてしないし\nそれにこの程度だったら、減るものでもないしね", "speaker": "シャイン"}, {"utterance": "笑顔で言い切るシャインに、俺はなんとなく理解した。この子はやっぱり、まだ子供なんだ。\nだから、自分が今やっている行為について、多分理解できていない。そもそも、羞恥がどういうことかすら理解できてないんじゃなかろうか……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、なあ、シャイン……", "speaker": "新"}, {"utterance": "あ、あは……", "speaker": "シャイン"}, {"utterance": "だが、どうにかしてその行為の意味を理解させようと思った俺の前で、シャインの視線が恥ずかしそうに横に動いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……う、うん。どんな感じかな……?", "speaker": "シャイン"}, {"utterance": "本能的なものなのか、俺にジッと見られてその頬を染めるシャイン。けれど、その表情がやばかった。\n最高級のビスクドールみたいに整った顔立ちをしているシャインだ。それの、こんな恥じらうような表情に、男としての俺が何も感じないわけがない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あー……いや、その、だから……", "speaker": "新"}, {"utterance": "何を言っていいか分からない。今すぐ視線をそらし、この部屋から立ち去るべきだ。俺の理性はそう言ってるわけだが、なぜか視線は動いてくれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あらた……?\nあの、ね……まだ、だめ……?満足、できない……?", "speaker": "シャイン"}, {"utterance": "恥じらいの中からどうにか搾り出したようなシャインの声。潤んだ瞳が、お願いしますとばかりに俺を見ている。\nその瞳に俺はしばし動けなくなり……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いえ、もう充分です!充分だから隠して下さい!勘弁して下さい!!\nほんと、悪かった!", "speaker": "新"}, {"utterance": "俺は慌てて視線を逸らした。\nそして、シャインもテーブルから下りる。その表情は思い切り恥じらいに染まっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、やっぱりその、見せちゃうとかダメかもだね、うん……\nぼ、ぼく、走らないように気をつけるから……そ、それじゃお茶とってくるから待っててっ", "speaker": "シャイン"}, {"utterance": "恥ずかしそうに、そそくさと調理場へと向かうシャイン。\n羞恥を教える、という一つの目標は成功したらしい。\n引き換えに、俺の顔は未だに熱を持っているわけだが。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "すまん、シエルッ!これは断じて浮気とかじゃないっ。うん、違うんだ!", "speaker": "新"}, {"utterance": "とりあえず、デートのやり直しを提案してみよう……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["新", "シャイン"], "product_name": "09_Sekai", "file_name": "1404_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "デートのやり直し……ですか?", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "俺の言葉を、可愛らしく頭をこてん、と傾けながら復唱するシエル。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ。この前の、結局ドタバタして途中で終了になっただろ。なんで今度は、ちゃんと二人きりでやりたいなと", "speaker": "新"}, {"utterance": "あの、それはつまり、もう一度アラタさんとデートができる、そういうことですか?", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "言葉の意味を理解したのか、シエルはその顔を輝かせながら俺に詰め寄ってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ。もっとも、今回で最後じゃないぞ。俺はシエルと何度だってデートがしたいんだからな\n今回のは、あくまでも前回のやりなおしだ。というわけで、どうだ?", "speaker": "新"}, {"utterance": "も、もちろん問題ありませんっ。やり直ししましょうっ。二人ででかけましょう!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "というわけで、今度こそ二人きりでのデートを成功させようと、俺達は二人で街を出た。\n昨夜のうちにレイにも話してあるので、今日は城でシャインと姉妹仲良く大暴れしているだろう。\nまあ、事情を話した瞬間、向こうから、私明日は離脱します、と思い切り嫌そうな顔で言い切られたけれど。\nあの湖の周辺なら魔物もそう現れないだろうし、もし現れたなら、レイは呼べばすぐに来てくれる。問題もない。\nそうして、俺達は二人きりでこの湖を再び訪れた。\n当然ながら、水着姿。シエルのスタイルがよすぎて、ちょっと視線のやりどころに困ってしまうわけだが、ま、まあ、今さらだろう。\nそうだ。俺は見る。シエルのこの、女神の彫像もかくやという、素晴らしい肢体を徹底的に拝むんだ!", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えへ。アラタさんに見てもらえるの、ちょっと恥ずかしいけど嬉しいです♪", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "……ごめん。ほんとごめん。暗い欲望に落ちかけてごめんなさい。その純粋な笑顔が俺を洗い流してくれました!!", "speaker": "新"}, {"utterance": "あ、アラタさん!?何をやってるんですかあ!?", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "いきなり頭を近くの樹にガンガンぶつけ始める俺の姿に、シエルが慌てたように声をあげる。\nごめんなシエル。驚かせただろうけれど、俺にはこれが必要なんだ……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "おーし!血抜きしてスッキリだ!よし、改めて遊ぶぞ、シエル!", "speaker": "新"}, {"utterance": "は、はい", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "シエルの手を取り湖へと向けて走り出す俺。シエルも、慌ててそれについてくる。\nそのまま俺達は、水の中へと足を踏み入れた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃあっ。やっぱり冷たいですっ", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "この前、灯に泳ぎを習ってたみたいだけど、泳げるようになったのか?", "speaker": "新"}, {"utterance": "俺の質問に、シエルはえっへん、とその大きな胸を思い切り張ってみせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アカリさんとの過酷な特訓によりまして、なんと私、犬かき、という泳法で10メートルも泳げるようになったんですっ", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "おお、そいつは凄いぞ、頑張ったなシエル!", "speaker": "新"}, {"utterance": "はいっ、私頑張りました。うう……アカリさんの特訓は本当に厳しくて、水に顔をつけて30秒もガマンしろだとか……はあ……よくぞ生きていたものです", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "人によっては色々と思うこともあるだろうが、シエルなんだからこれでいいのだ。シエルが苦手なことを思い切り頑張った、という事実は変わらないんだから。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、ですね。アラタさんさえもしよろしければ、アラタさんにも泳ぎを教わりたいなって\nアラタさんに教えてもらったもの、が欲しいんです", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "いや、そんな必死な顔しなくてもいいって。俺がシエルの頼みを断るわけないだろ", "speaker": "新"}, {"utterance": "俺の腕をぎゅっと掴み、真剣な顔で頼んでくるシエルに、俺は苦笑しながらさらりと返した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "よし、俺に任せとけ、シエル!俺がお前に、ちゃんと泳ぎ方を伝授してやる!\nよし、そうだ。俺がしっかり手を握ってるから、怖がらずに足を動かせ", "speaker": "新"}, {"utterance": "は、はいっ……アラタさん、手、離しちゃ嫌ですよっ", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "俺の腰程度の深さの場所。そこでシエルは俺の手をギュッと握りながら、一生懸命にバタ足を行っている。\n話を聞いてみると、どうやらシエルは顔を水につけるのが怖いらしい。それをなんとかしようと、灯はそこを中心にやったらしいけれど……すっかり逆効果になっていた。\nまあ、魔王城の中で生まれて、水になんて浸かったこともなかった子が、いきなり潜れとか言われても難しいだろうなあ。\nというわけで、いきなりクロールだの平泳ぎだのバタフライだの教えるのは却下した。\n今より少しでも水に慣れてもらうため、ここは水泳教室の定番、バタ足だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほらシエル。少しでいいから、顔を水につけてみて", "speaker": "新"}, {"utterance": "は、はい……あの、分かってはいるんですけれど……あうぅ……や、やっぱりちょっと怖いです……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "俺がついてるから、平気だって", "speaker": "新"}, {"utterance": "俺がついてる。その言葉に、健気に下を向こうとするシエルだが、どうにも恐怖心に勝てないようだ。\nここは、ちょっとくらい無茶をさせた方がいいか……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめん、シエル!これもお前のためなんだ!", "speaker": "新"}, {"utterance": "え?ひ、きやああああああ!!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "突然に手を離す俺。そのまま少しでも水につけられれば……と思ったわけだが、そこでシエルがとんでもない底力を見せた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、アラタさああああああん!!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "思い切り延ばされたシエルの腕が俺の身体を掴み、そのまま一気に抱きついてくる。\nむぎゅうっ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うおおっ!", "speaker": "新"}, {"utterance": "俺の下半身へと押し付けられた二つのマシュマロ。弾力と柔らかさに富んだそれは、本気で俺の男を刺激する。\nあの夜の、あの、溶けてしまいそうな柔らかな感触が蘇る。それにより一気にそそり立ってしまいそうになる、俺の理性。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "し、シエル!大丈夫だから!そこ、足着くから、落ち着けぇ!", "speaker": "新"}, {"utterance": "嫌です!離したら沈んじゃいます!溺れちゃいます!アラタさんと一緒じゃないとダメなんです!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "ダメだ、完全に錯乱状態だ。俺の言うことを全然理解できていない。\nというか、そんなに強くしがみつかれたら、もっと強く押し付けられてしまうわけで!それはすなわち男としての尊厳がががが……!\n耐えろ!耐えるんだ俺!光島新はヒーローなのだから!色欲に負けることなかれえ!!\n結果報告。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "オレ……スゴイガンバッタ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "は、はは……男って、弱い生き物だよな。つくづく思い知ったよ……女の子の身体、すげえ……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、アラタさん、大丈夫ですか!?", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "ああ……大丈夫、だ……ちょっとね、精神的に消耗しまくっちゃっただけだから……", "speaker": "新"}, {"utterance": "あの状態で、それでも必死に耐えきった俺。だが……さすがに四連続で抱きつかれたらもう無理です。\n溺れかける度に大慌てになって、俺に全力で抱きついてくる。男としては尋常で無い嬉しさなわけですが、でもそこですぐに求めちゃうとか、やっぱ最低だしな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "と、とりあえずだ……シエルも多少はバタ足が出来るようになってきたことだし、そろそろ練習をやめて、普通に遊ばないか", "speaker": "新"}, {"utterance": "これ以上は俺の自己申告制賢者タイムも限界なんだ。ごめん、シエル。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はい。アラタさんの提案でしたら、文句ないです", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "そして、いつもの眩しい笑顔で簡単に受け入れてくれるシエル。くそ、ほんと可愛いなあ、この犬耳少女は……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "よし。それじゃあ陽が沈むまで、徹底的に遊びまくるぞ!", "speaker": "新"}, {"utterance": "はい。遊びまくっちゃいましょうっ", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "そして俺達は、水際ではしゃぎ始める。シエルとこの場所にいられること。ただはしゃぐこと。それが本当に楽しくて。\n気がつけば、もう日が傾いていた。\n赤く染まった砂辺で、俺達は寄り添い合いながら、その水面を見つめている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……アラタさん……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "海とは違い、波の音すらしない静かなこの場所に、シエルの声が小さく響く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん?どうした?", "speaker": "新"}, {"utterance": "触れ合う肌の熱の心地よさを味わっていた俺は、その声に顔を上げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "今日は……楽しかったですね……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "何かを確かめるかのように尋ねてくるシエル。風が吹くだけで消えてしまいそうな儚さをそこに見て、俺は察した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、すげえ楽しかったよ", "speaker": "新"}, {"utterance": "そう、ですよね……楽しかったですよね", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "もちろんだ。また二人で来ような", "speaker": "新"}, {"utterance": "その肩をしっかりと抱きしめて、言う。言ってやる。\nこんな時間を経験したことのない、今この時間すら夢なんじゃないかと思ってしまっている少女に、はっきりと。\n生まれたばかりの、ただ死ぬためだけにいる少女。\n本当なら、こんな幸せを知ることすら許されない少女。幸せになんて絶対になれなかったはずの少女。\nだからこそ、この幸せが信じられない。信じたいけど、信じられない。掴んだ手のひらからこぼれ落ちてしまうんじゃないか……そんな恐怖に怯えている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "また泳ぎ方……教えてくれますか……?", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "もちろんだ。今度こそ、バタ足で向こうの岸まで行かせてやるからな", "speaker": "新"}, {"utterance": "……はい……アラタさん……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "え?あ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "その小さな身体が、俺をギュッと抱きしめてきた。その存在のすべてを俺に預けるように、全身で俺を抱きしめる。\nその体温が、柔らかさが、シエルという存在が、今とにかく愛おしく感じる。\n一人の男として、この少女を支えてあげたくなる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あの……これ……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "……すまん、シエル。これはその……一人の男として当然の生理現象なので気にしないでくれ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "シエルを一人の男として支えたい。その想いは止められそうにない。心だけでなく、身体までが反応してしまっている。\n困ったように視線を逸らす俺を、シエルはジッと見つめて……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……あの、アラタさん。ちょっとこっちに来て下さい……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "俺の手を両手で持つと、そのまま立ち上がった。\nその顔を夕日以上に真っ赤に染めて、近くの木陰へと引っ張っていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お、おい、シエル……?", "speaker": "新"}, {"utterance": "あ、アラタさんのここ……とっても、その……窮屈そうです……\nま、また……この前みたいなことしたい、ってことですよね……?", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "…………ああ。その、俺は今、すっごくシエルを抱きしめたい……", "speaker": "新"}, {"utterance": "その瞳に負けて、俺は素直に自分の想いを言葉にする。それを聞いて、シエルも恥ずかしそうに微笑んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "私も、です……私も、アラタさんに、もっともーっとギュッてして欲しいです……\nしてもらえます……か?", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "そんな、精一杯の誘惑に抗えるはずがない。抗いたいとも思わない。俺はシエルをその想いごと抱きしめる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……俺達、まだまだ初心者だしな。その、できるだけ優しくするから……", "speaker": "新"}, {"utterance": "はい。いーっぱい優しくして下さい", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "俺はシエルの華奢な身体を抱きしめると、そっと唇を重ねた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["シエル", "新"], "product_name": "09_Sekai", "file_name": "1407_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "緊張してるか?", "speaker": "新"}, {"utterance": "は、はい……その、こんな所でだなんて初めてですから……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "俺は、シエルの身体を後ろからそっと抱きしめながら、耳元で囁くように尋ねた。シエルは、その身体をガチガチに緊張させながら言ってくる。\nビキニタイプの水着しか身につけていないシエル。その肌の温かさが、抱きしめた腕と背中に密着させた胸から直接伝わってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、で、でも嫌なわけじゃないんですよ。アラタさんにギューってしてもらえるだなんてむしろ嬉しいくらいでっ\nですから、その、遠慮はしないで下さい。私でいっぱい気持ち良くなってもらえると……う、嬉しいです", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "恥ずかしそうに、けれども、これは嘘じゃありません、と必死な気持ちをこめたシエルの言葉に、俺も自然と口の端を緩めてしまっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "分かった。俺も、シエルでいっぱい気持ち良くなりたい。だから……", "speaker": "新"}, {"utterance": "そんなシエルに、俺の中の想いも膨れあがっていく。また、シエルと一つになりたい。シエルに俺を感じてほしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んうっ……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "その豊かな胸を優しく揉むと、シエルの口から、小さな喘ぎがこぼれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "シエルの、大きいよな。凄い気持ちいい", "speaker": "新"}, {"utterance": "は、はいっ……お気に召したなら、う、うれしい……ん……です……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "さっき言ったことを示すように、俺の手を決していやがらないシエル。俺はそのまま、水着の上からシエルの膨らみを味わっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "で、でも、できたら直接……あ……アラタさんの……んっ……手の感触、か、感じたい、です……っ", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "が、それでは満足できなかったらしい、そんなシエルの言葉に、俺は頷いていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん……綺麗だ、シエルの胸……", "speaker": "新"}, {"utterance": "ズリ上げた水着の下からこぼれる、シエルの双丘。それは、緊張からかふるふると揺れていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "喜んでもらえて、う、嬉しい、です……でも、あ、あんまり見ないで……下さい……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "その頬を赤くし、ぎゅっと目をつむっているシエル。そんな恥じらいの様子が可愛らしく、俺はあえて尋ねてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まだ恥ずかしい?", "speaker": "新"}, {"utterance": "はい……あ、アラタさんでなかったら、ガマンも無理ですっ", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "それは、俺だからなんとかガマンできるということ。あくまで俺だけを見てくれているシエル。本当に、この女の子はなんて健気なんだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、それも気にならないようになろう", "speaker": "新"}, {"utterance": "なら、思う存分感じて欲しい。俺で気持ち良くしてあげたい。俺は、その胸を直に掴んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぁ……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "凄い……少ししか力をいれてないのに、指が簡単に沈んでく。シエルの胸、やっぱりとんでもないな……", "speaker": "新"}, {"utterance": "俺の手のひらでも収まり切らないような豊かな膨らみ。手のひらすべてが埋もれてしまいそうなその感触に、俺は手を動かし続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それにこの弾むような感触……手が止められない……", "speaker": "新"}, {"utterance": "俺の握力を押し返そうとする張りのある弾力。その柔らかさと相まって、俺は夢中でその感触を味わった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……ん、んあぁ……アラタさんの手、あ、あったかくて……はぁんっ\n身体が、び、びりびり痺れちゃいます……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "その唇からこぼれる甘い囁きに、俺の身体の奥底がビリビリと震える。それに操られるかのように、俺は左腕をシエルの下半身へと伸ばした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひあっ!?", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "水着の中へと侵入させた指を、俺は真っ直ぐに秘裂へ向かわせる。既にぬるりと湿ったそこに触れた瞬間、シエルはびくんと身体を震わせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ、あっ……あ、アラタ、さん……そこ、はっ", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "ちょっとだけ湿ってる……シエル、濡れ始めてたんだ", "speaker": "新"}, {"utterance": "秘裂に沿って指を優しく前後に動かしながら、シエルの耳元で小さく言う。瞬間、奥の方からとろりとした蜜が滲んでくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、それは、あの……違……くないですけれど……んあんっ……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "それに、シエルのここ、もう熱くなってて……ほら、奥の方から少しずつ垂れてきた……", "speaker": "新"}, {"utterance": "二本の指でそこを開くと、更に多くの蜜がこぼれてくる。俺は指をその蜜に塗れさせながら、最奥への入り口へと人差し指をあてた。\nそしてゆっくりと、埋没させていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あ……ああっ……ゆ、指が入っ……て……は、あ……っ", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "俺の指は、少しの抵抗もなく熱い秘洞へと呑み込まれていく。シエルはその感触を、身体を震わせながら耐えていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひぁ……あん、ああっ……だ、だめですアラタさん……お、奥の方から、ぞくぞくって……ふあぁっ", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "まだ一度しか俺を受け入れていないシエルの身体。けれど、俺の指によって広がっていく感触に、シエルは自然と喘いでいた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "シエルの先端……凄いコリコリになってる……", "speaker": "新"}, {"utterance": "同時に、胸の先端もツンと尖っていく。俺の愛撫による刺激に、シエルはその身体を感じさせていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こんなに柔らかいのに先端はツンと尖って、弄りたくなっちゃうに決まってるだろ", "speaker": "新"}, {"utterance": "左手で秘洞の熱さと狭さを味わいつつ、右手は柔らかな乳房を揉みしだく。同時に人差し指と中指の間で、固くなった突起をキュッと摘まんだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふあ、あ、はうんっ……つ、つまんじゃだめ、ですっ……びくんって身体……あ、ああっ", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "柔らかな感触の中央に鎮座する固い感触。それが俺の手を飽きさせることなく動かさせ続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、はうっ……だ、だめえっ!ゆ、指が、お腹の中かき回して……ひう、あ、はあんっ!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "快感にその身を震わせるシエル。そのお腹の中を指でかき回せば、奥からはぐちゅぐちゅと音を立てながら、熱い蜜が垂れてきていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "シエルの中から、どんどん溢れてきてる……\n悪い、シエル。俺ももう、ガマン無理だ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "下半身から聞こえるいやらしい水音と熱さ。上半身から伝わる柔らかさとコリコリした感触。俺の息子は、今にも水着からはみ出してしまいそうだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はう……か、固いのが、当たってます……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "近くの樹にシエルの両手をつかせ、そのままバックの体勢で俺の肉棒を水着の上から押し当てる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "悪い。俺も興奮してて、もうガチガチで……", "speaker": "新"}, {"utterance": "シエルの水着は、すでに溢れた愛液でビショビショに濡れていた。俺は、肉棒を上下に揺らしながら、シエルの熱と感触を味わっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "水着越しなのに、凄い熱いぞ、シエルの……", "speaker": "新"}, {"utterance": "それは、シエルが俺を求めているように感じられた。早く入れて欲しい、そう願っているように。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、はい。アラタさんの熱いの、凄く感じます……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "けれど俺は、おあずけをするかのように水着の上からシエルを楽しむ。ガチガチになっているそれを、ぐりぐりと押し当てる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んあぁっ……ぐ、ぐりぐりはダメですっ……あ、ああ!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "水着ごと、シエルの中に俺の先端が潜り込みそうになる。熱い柔肉の感触が薄い布地越しに俺の先端を刺激した。\nこの柔らかく吸い付く秘洞の中で、俺の固い肉棒を包ませたい。そんな欲望に、俺の頭の中が白く塗りつぶされていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "シエル……俺、入れたい……", "speaker": "新"}, {"utterance": "ひゃんっ……は、はい、私も入れて欲しいですっ……ど、どうぞっ", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "俺の期待に満ちた願いに、シエルもまた甘く濡れた声で返事をくれた。\n俺は脱がすのももどかしいとシエルの水着を横にずらし、露わになったピンク色の入り口に、自分を一気に突き立てた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んううっ!!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "ずぶずぶ、っと一気に沈み込んだ俺に、シエルは少し苦しげな声をあげる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "悪い、痛いかシエル?", "speaker": "新"}, {"utterance": "だ、大丈夫、です……まだ二回目だから慣れてないだけで……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "まだ二度目の挿入。男を受け入れるのに決して慣れていない未熟なそこは、狭くキツイ。けれども、無数のヒダはしっかりと俺を包み込んでくれていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ち、ちょっと違和感があるだけですから……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "もう逃がさないとばかりに、俺に吸い付くようにして締め上げてくる快感。その感触に、やはり経験のほとんどない俺は、もう出してしまいそうになる。\nけれど、そんな簡単にこの快感を終わらせたくないと、必死に耐えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ど、どうぞ、好きなように動いて下さいっ", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "にも関わらず浴びせられるシエルの言葉。この快感を知ってしまった今、この魔法の呪文から逃れる術はない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ、分かった……", "speaker": "新"}, {"utterance": "俺は今にも暴れてしまいそうな自分を懸命に抑えながら、ゆっくりとシエルの中を動き始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "シエルの中、すげえ温かい……それに、キツくて!\nう、く……あぐ……う、ああ!!", "speaker": "新"}, {"utterance": "1ミリの隙間すらなく俺を包み込んでいるシエル。それは俺が腰を動かすだけでゾクゾクした痺れを運んでくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……や、やっとアラタさんが……アラタさんが入ってきてくれて……んああ!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "同時に耳から侵入してくる甘い声。正直、長く、どころか全然保ってくれそうにない。今すぐにでも暴発してしまいそうだ。\nだからこそ俺は、余裕なんてありませんと、必死にシエルの中を動いていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お、お腹の中が、アラタさんでいっぱい、に……\nんあぁ……あ、はぁ……あ、アラタさんが、動い、て……ああんっ!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "俺の腰の動きに合わせるように、その奥から溢れてくるシエルの蜜。俺はそれを潤滑油に、更に激しく腰を動かしていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "シエルの中、もうぐちゃぐちゃになってる……\n動くたびに、熱い蜜が溢れて……ぬるぬるで、溶けそう……っ", "speaker": "新"}, {"utterance": "熱くトロトロになってきたシエルの体内。その灼熱の快感に、俺の腰は勝手に速度を増していった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ……ああ……お、音が聞こえちゃいますっ……え、えっちな音が、して……はうっ", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "ぐっちゃぐっちゃと水音を立てながら、俺達は互いの腰を打ち付け合う。ぱんぱんと身体を叩き付け合い、溢れた蜜が地面へと垂れていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アラタさんの熱い、のが……ひぐ……あ、あふぅ……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "ごめん、シエル……シエル気持ち良すぎて……もっと動きたい……っ", "speaker": "新"}, {"utterance": "俺に貼り付き、ぎゅっと締め上げてきているシエルのヒダ。無数のそれにしごかれながら、俺は懸命に耐え続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、はい、どうぞっ。アラタさんの、したいよう、に……あ、はぁん!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "そこに追い打ちのようなシエルの言葉。俺は何かに弾かれたかのように、一切の躊躇なく腰の動きを速めていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぁ、あ、ああっ!お、奥に当たって……んあああっ!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "シエルの最奥。コリっとした少し固い入り口に俺の先端があたる。その度にシエルは大きく身体を反らして、一際強く喘いでいた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ、あふ……あ、当たるたび、に、全身が、し、痺れて……ふあああっ", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "ああ……シエル、気持ち良すぎる……こんなにぬるぬるなのに、きゅうきゅう締め付けて……も、もう、ガマンできなっ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "トロトロになった膣内を、ただ快感を求めて前後に動く。こみ上げてくる欲望を、俺は自然と受け入れていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "シエル……シエル……俺、もう、イクっ!", "speaker": "新"}, {"utterance": "今にも破裂してしまいそうなその欲望に、俺の下半身が自然と震える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひ、あ、ああ……や、あ、アラタ、さん……私もなんかき、きます!\nあ、ああ……あああああ……お、奥の方から、な、波みたいなの、が……ああっ!!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "一際高く、甘く喘ぐシエル。その身体は快楽に打ち震え、その瞳は快楽に潤んでいた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アラタ、さん!い、いっしょにきて下さい!わ、私、も、もう!!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "ああ、一緒に……一緒にいこう!シエル!!", "speaker": "新"}, {"utterance": "ただ感じ続けるシエルに、俺もただ獣となって腰を振る。爆発的に膨れあがったその快感をそのまま受け入れ、俺は一気に自分を引き抜いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うああああああああっ!!", "speaker": "新"}, {"utterance": "同時に、俺の先端から白い欲望が炸裂する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふああああああぁぁぁぁぁぁぁ!!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "シエルもまた、びくんっ、と大きく身体を震わせ、全力で喘いでいた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……なんだか、あったかいのがいっぱいかかって……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……すげえ……こんなに、出た……", "speaker": "新"}, {"utterance": "俺の精液で汚れたシエルの身体をぼんやりと眺めながら、俺は呟いていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱり、シエルの身体よすぎるだろ……ほんとに飛ぶかと思った……", "speaker": "新"}, {"utterance": "荒い息を整えながら、けれども達する瞬間の快感、その余韻に浸る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アラタさんから、凄いのがたくさん……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "シエルもまた、ぼーっとした表情で俺を眺めていた。その背にかけられた俺の欲望を拭おうともせず、ただ余韻に浸っている。\nそんなシエルの視線を受けてか、俺の肉棒は、まだ少しも萎えていない。まるで、まだ終わりじゃないとでも語りかけるかのように。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "私、アラタさんにたくさん汚されちゃいました……凄く、気持ちいい、です……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "俺達はぼんやりと互いの顔を見つめ合い……そして同時に頷いた。まだ、終わってない、と。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "シエル、いいか?", "speaker": "新"}, {"utterance": "は、はい、大丈夫です。アラタさんの……もっと欲しいですから……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "俺は、シエルを大きめの岩の上に横たわらせると、その左足を抱えるようにして、自分をあてがう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "で、でもあの、この体勢……い、いっぱい見え過ぎちゃって……あうう……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "大きく開かれた足の間には、わずかに開いた秘裂とその中身がよく見えた。\nピンク色の柔肉と、お漏らしでもしたかのように溢れた蜜。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ。シエルの全部が見える。思いっきり見てるよ、俺", "speaker": "新"}, {"utterance": "そのすべてをじっくりと眺めながら、俺は肉棒を更に固くしていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "びしょびしょに濡れたシエルの、恥ずかしいところ……すげえいやらしい", "speaker": "新"}, {"utterance": "アラタさんが見たいっていうなら……頑張ってガマンします……\nですから、その……また気持ち良くして下さいね……?", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "シエルの甘い声で紡がれる欲望に、俺は自分を抑え付けることを諦めた。いや、これは絶対に無理だろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ。一緒にまた気持ち良くなろう", "speaker": "新"}, {"utterance": "そう言って、俺は再びその中へと自分を突き入れる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んあああっ!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "まだ敏感なままなのか、背中を反らし、快感の声で俺を受け入れるシエル。そのキツさは、初めての時からまったく変わっていない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、くうっ……や、やっぱり凄い締め付けだな……っ", "speaker": "新"}, {"utterance": "はぁ……あ、ああん……お、大きいのが、お、奥までっ", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "熱い秘洞の奥の奥まで、俺は一気に自分を進ませた。その衝撃を、シエルは気持ち良さげに受け入れる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んあ、ああ……や、あ、んっ……こ、声、出ちゃいます、よぉ……っ", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "そうして、ゆさゆさと腰を揺らすように動かしながら、シエルの感触を存分に味わう。\nやはり隙間無く俺を締め付け続ける秘洞。その内部の無数のヒダが、俺を全方位から細かくしごく。\n蜜で濡れそぼったヒダは、俺を撫でるように擦りあげる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……あ、熱くてトロトロのシエルが……俺を包んで……んあぁ!", "speaker": "新"}, {"utterance": "あらゆる敏感な場所を同時に責められ、出したばかりのはずの俺は、また湧き上がるその感覚を必死に抑え込んだ。\nここで出したら、この快楽がもう終わってしまう。まだだ。まだ味わっていたい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、この体勢、やばいっ!ぞくぞくきてる!", "speaker": "新"}, {"utterance": "や、あ、ああんっ……奥、あ、あたってますっ!コンコン響いて……ひぎ、あ、ああっ", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "俺と同様に、シエルもまたこの体位に今まで以上の大きな喘ぎをあげていた。\n深く突き入れ、奥の入り口をコツコツと叩く度、その身体がびくんと揺れて悲鳴にも似た嬌声が響く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "電気の槍みたいなのが、私、突き上げて……あああっ!!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "うぐ……あ、ああっ……腰、止まらないっ。も、もっと打ち付けたい!", "speaker": "新"}, {"utterance": "そして俺は、もうただ夢中になって、腰を打ち付けていた。湧き上がる射精感はとっくに限界ギリギリで、少しでも気を抜けばその場で溢れてしまうだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うあぁ……あ、頭痺れて……も、もう出る!出したい!", "speaker": "新"}, {"utterance": "いや、むしろ出したい。この熱いシエルの中に、とにかくすべてを注ぎ込んでしまいたい。俺は息を荒げながら、もはや真っ白になった頭で腰を動かす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "シエル!も、もう、イク!イクぞ!", "speaker": "新"}, {"utterance": "は、はいっ!わ、私も、へ、変になっちゃいそう、です!あん、や、あああっ!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "シエルもその身体を震わせながら、ただただ喘ぐ。結合部から広がる快感にすべてを任せ、淫靡に水音を響かせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ、ダメ!が、ガマン、できません!もう!もう!あ、あ、あああああ、!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "そしてその瞬間、シエルの秘洞が一気に収縮した。その刺激を、俺は耐えることが出来ない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うおおおっ!", "speaker": "新"}, {"utterance": "ふああああああああっ!!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "びくん、と大きく身体を揺らせて達するシエル。俺も、その熱いものを、シエルの中へと遠慮無く迸らせていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あっついのがたくさん、な、中に来てっ……あ、ああん!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "びくびくと痙攣を続けるシエルの秘洞。俺の肉棒もまた、びゅくんびゅくんと震えながら、何度も何度も白い欲望を撃ちだしていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふあ……あ、ああ……ぞくぞく、きてます!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "くう!ほ、本当に搾り取られてるみたい、だっ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "イった衝撃から痙攣を続けるシエルの体内。その動きが、俺から限界以上に吐き出させようと俺を刺激する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あぐ……うう……うあ……っ", "speaker": "新"}, {"utterance": "ああ……アラタさん……すごい……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "俺は結局、今日二度目だというのにもかかわらず結合部から溢れるほどの量を放ち、ようやく収まった。\nそして、絶頂の余韻か力なく横たわるシエルの中から、そっと抜き出していく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え?", "speaker": "新"}, {"utterance": "瞬間、挿入していたわずかに上の部分から噴き出した黄色い液体に、俺は思わず声をあげた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ほえ……?", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "シエルはまだ余韻の中にいるのか、自分の状況を分かっていない。\nとはいえ、このちょろちょろと噴き出している温かな液体の正体は、間違いなくあれだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "し、シエル?その、えっと、この温かいのって……", "speaker": "新"}, {"utterance": "当然ながら、女の子のこんな光景、見るのは初めてだ。俺は慌てる自分をどうにか抑えつつ、シエルに声をかける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふえええええっ!?", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "そして、シエルは唐突に我に返った。\n自分が今してしまっていることを瞬時に察したんだろう、その頬は真っ赤に染まり、引きつっている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ、ダメ、うそですっ!\nあ、アラタさん!?み、見ないでくださあい!生理現象なんです!わざとじゃないんですー!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "そのまま慌てて弁明に走るが、力が入らないのか止めることはできないらしい。俺は目の前のその光景を、ただマジマジと見つめてしまっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……これが女の子の……", "speaker": "新"}, {"utterance": "れ、冷静に見てないでくださいーっ!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "そう心からの叫びをあげるシエルだが、本気で恥じらうシエルの表情の可愛さもあって、結局それが終わるまで、俺は見続けてしまっていた……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あうううう……ばっちり見られてしまいました……こんな粗相のシーンを……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "涙目で俺を見上げながら言うシエル。いや、見続けてしまったことは本当に申し訳ないと思う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アラタさん、ひどいです、きちくです、おにあくま、まおーですっ。見ないでって言ったのに……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "だからこそ、こんな批判も仕方ないとは思う……いや、魔王はお前だからな、シエル。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "い、いやその……男と違ってなんか可愛いな、なんて……", "speaker": "新"}, {"utterance": "とはいえ、こんな感想を抱いてしまうのも、やっぱり仕方ないと思うんだがどうだろう。男がするのとは違った、美少女ならではの可愛さというものが……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ううううう……泣きたいのに、アラタさんに可愛いって言われちゃったら、もう喜ぶしかないじゃないですかあ……\nむう……アラタさんの……ずるっこ……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "ああもう、本当に可愛いなあ、俺のお嫁さんは!", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["シエル", "新"], "product_name": "09_Sekai", "file_name": "1408h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "俺達は、また湖を見つめていた。\n裸のまま、互いの心をつなぎ合わせた余韻をしっかりと抱きしめて、寄り添い合いながら見つめている。\nさっきまでよりも心の距離を近づかせて、俺達は、まるで一つの存在になったかのようにピッタリとくっつきながら、ここにいた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あの、アラタさん……その、前からずっと聞きたかったことがあるんです……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "いや、今さらそんな改まることないだろ。なんだって聞けばいい", "speaker": "新"}, {"utterance": "急にしんみりとした口調で尋ねてくるシエルに、俺はわざと、いつも通りに気楽な口調で返す。\nけれどシエルは寂しげな空気をまとったまま、俺の顔を見上げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もし、元の世界に帰る方法が見つかって、そっちに戻ったら……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "その時点で、さすがに俺にも分かった。シエルが聞きたがっていたことが。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "戻ってしまったら……もう、この世界には帰ってこないんですか……?", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "…………どう、だろうな。それが可能だっていうなら、帰ってきたいと思う……けれど、それが出来るか分からないから……", "speaker": "新"}, {"utterance": "でしたら、帰らないで下さい……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "心を搾り出すようなシエルの言葉。その瞳の端には、小さな雫が浮かんでいる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "帰らないで、このままここにいて下さい……ずっとここに……私のそばにいて下さい!\nアラタさんがいなくなってしまったら……私……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "俺も、シエルとは離れたくない。ずっと一緒にいたいと思う", "speaker": "新"}, {"utterance": "それは紛れもない本心だ。シエルと離れるなんてこと、もう想像すらできない。けれど……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "けれど、俺には向こうの世界での生活がちゃんとあるんだ。だから、その後どうするにしても、一度帰らないといけない。待っててくれる人達もいるはずだから\nそれに、灯がいる。灯にも、家族や友人がいて……きっとみんな心配してる", "speaker": "新"}, {"utterance": "……そう、ですね。アラタさんやアカリさんのことを心配してる人たちもたくさんいるんですよね。そして、戻ってくるのをきっと待ってる……\n私の気持ちだけ押し付けちゃダメですよね……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "いや、そんなことないさ。むしろ俺は嬉しかったよ。シエルが、そんな風に自分の気持ちを言ってくれたこと。俺にぶつけてくれたこと\nだから、ここに誓うよ。勇者として、ヒーローとして誓う。絶対に違えない\n俺は、必ずここに帰ってくる。どんな手を使っても、どんな奇跡をたぐり寄せても、だ\n当然だろ。ここにはさ、俺の大切なお嫁さんがいるんだ。ここはもう、俺の帰るべき場所なんだよ", "speaker": "新"}, {"utterance": "アラタさん……っ", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "俺の誓いに、シエルの顔が笑顔に変わる。希望を見出した子供のように、喜びに満ちた笑顔に変わる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それに、ここには俺を、ヒーローの助けを求めてる人達が大勢いるからな。その願いに応えないわけにはいかないだろ。帰ってこない理由がない", "speaker": "新"}, {"utterance": "はい……本当にそうですね。帰ってこないはずがありません\n私、ずっと待ってますから。ずっとずっと、信じて待ってますから。ちょっとくらい時間かかっても大丈夫です。私は魔王ですから、いつまでだって待ってます", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "大丈夫だ。そんなには待たせない。いや、すぐに帰ってくる", "speaker": "新"}, {"utterance": "その決意を伝えるように、俺はシエルの身体を強く抱きしめた。\n俺のすべてで、シエルに応えてみせる。かならず帰ってくる。\n俺の想いを受け取ってか、シエルは笑顔のまま、俺にその身体を預けてきた……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["シエル", "新"], "product_name": "09_Sekai", "file_name": "1409_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "早いもので、あれから三ヶ月もの時間が経っていた。\nマザーシステムの、新たな管制人格となったシエルによって、システムは問題無く稼働中。\nけれども、勇者と魔王、そして代行者に関するあのシステムだけは、やはりシエルによって終了させられた。これで、新たに魔王が生まれるということはないだろう。\n魔物達は、マザーが消滅と同時にその進行をやめ、そのまま森や山岳地帯などの奥へと消えていった。こちらから干渉でもしないかぎり、まず姿を見せることはない。\n世界は、相も変わらず、平和なままだ。\nそして、俺達は……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アラタさん、いらしてたんですね", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "ああ、さっき戻ってきたよ。この子も……うん、元気そうだな", "speaker": "新"}, {"utterance": "はい。毎日はしゃぎまくって、アウロラさんが悲鳴をあげてます\n博士さまが、色々と調べたそうな目でチラチラ見るのが、ちょっと怖いですけど", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "あー……博士は多分本気だから、近づけさせないようにしないとな", "speaker": "新"}, {"utterance": "はい。でも、ルミネさまとルナさんが、本当に可愛がって下さってるので", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "なら安心だな。いざとなったら、ルナがたたき切ってくれるだろ", "speaker": "新"}, {"utterance": "あの日、マザーが消滅したあの時、シエルはその人格の基礎となる部分を自分の身体で受け止めていた。\nさすがに記憶に関する部分はデータが膨大すぎてどうにもならなかったが、それでも、マザーの中枢部分を掬い上げることはできた。\nそしてその人格を、新しく作った身体へと移し、新しい生命を生み出した。\n今度こそは、それぞれ別の存在として仲良く生きていきたい。そう言って、シエルは自分の子供のようにこの子を育てている。\nそして、この子がシエルの子だというのなら、当然ながら俺の子でもあるわけで。\nこの子を不幸にするというのなら、それが誰であれ、ヒーローの存在をしっかりと教えてやろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "みんなに挨拶してきたけど、ソル達は戻ってきてないのか?", "speaker": "新"}, {"utterance": "いえ、三日ほど前に一度戻られてましたよ。そのまま一日ほど休んで、またシャインさんと一緒に旅立ちましたが", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "ほんと、自由気ままな奴だなあ", "speaker": "新"}, {"utterance": "誰にも縛られることのないあの男と、彼に懐いていた少女の顔を思い浮かべて、俺は笑った。\nソルとシャインは、あれから一月ほど経ったところで旅に出た。なんでも世界を改めて見てみたいらしい。\n今の自分達の価値観で、昔とは違った目で見てみたいんだとか。とはいえ、ちょくちょく戻ってきているあたり、なんだかんだいってこの国が気にいっているみたいだ。\n他のみんなは変わらない。相も変わらず元気で愉快で賑やかで、まさしく平和を体現している。\nそして、俺と灯は、元の世界へと帰っていた。\nマザーシステムによる管理がなくなったことで、逆召喚……いわゆる送還は問題無く行えるようになった。\nむしろ、そのシステムを利用して、比較的自由に行き来できるゲートを博士が作ってしまったのはさすがに驚……かなかったな。なんといっても博士だし。\nとはいえ、向こうの世界の技術なんかを簡単に広めたりしたら色々とバランスが崩壊しかねないので、基本的には俺と灯しか使っていない。\n俺と灯は元の世界へと帰り、けれど週末や長期休みになるとラグナギアへと戻って来る。未だに勇者としても活躍中だ。\nまあ、元の世界の根回しが済んだら、むしろこっちに移り住もうと思っている。\n灯に至っては、俺のいる所が自分のいる所だと言い切っており、一緒に移り住む気満々だ。私は側室でいいからねとか言っているし……いや、いいのかそれ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも……平和だな", "speaker": "新"}, {"utterance": "俺は、シエルに抱かれて眠るその子の頭をそっと撫でた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はい、とっても平和です", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "シエルも、心から幸せそうな笑顔で、そう答える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、それでですね、アラタさん。私、この子を育てていたら、本当にもう一人子供が欲しいなって思っちゃいました\n私、アラタさんとの子供が欲しいです!", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "いや、シエル?それ凄い爆弾発言だって分かってるか?", "speaker": "新"}, {"utterance": "どこまでも無邪気なシエルの発言に、俺の方が困ってしまう。シエルは本当にシエルのままだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はい。でも、私はアラタさんのお嫁さんですし、問題ありませんよね", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "……まあその、それはそう、なんですが……", "speaker": "新"}, {"utterance": "あまりにもストレートな発言すぎて、俺も笑うことしかできない。その発言は、俺だって幸せすぎる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アラタさん。ずっとずっと、大好きですから", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "そして、完全なまでの敗北。勇者でありヒーローであるはずのこの俺を、ここまで完璧に負かせられる存在なんて、間違いなくシエルだけだ。\nだからまあ、負けたものの義務として、俺もハッキリ宣言しておこうと思う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、俺も大好きだ、シエル", "speaker": "新"}, {"utterance": "世界は、きっとこれからも、間違いなく平和なままだ。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["シエル", "新"], "product_name": "09_Sekai", "file_name": "1414_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "それじゃあやるぞっ。勇者のためのその1、ギアの特訓だ!", "speaker": "新"}, {"utterance": "お、おー……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "声が小さいぞ灯、そんなんで勇者が務まると思ってるのか", "speaker": "新"}, {"utterance": "お、おぉーー!\n…………はぁ", "speaker": "灯"}, {"utterance": "数日後、ギアの外装修復が終了した俺達は試しに起動してみようということで草原へと来ていた。\nしかし何故か灯のテンションが低い。\n本当にどうしたんだろう。新しい装備や武器やコスチュームを手に入れたら普通、最高にハイってヤツになるんじゃないだろうか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んじゃ灯、さっそく起動してみてくれ。やり方はわかるか?", "speaker": "新"}, {"utterance": "え~~っと、多分……確かこう『動け~』って念じればいいんだよね?", "speaker": "灯"}, {"utterance": "そうそう、そんな感じ。考えるな、感じるんだ", "speaker": "新"}, {"utterance": "わかった、それじゃあやってみるね。ふー……\n………………", "speaker": "灯"}, {"utterance": "灯は綺麗になったペンダント……ギアを握り、目を瞑って静かに集中し始める。\nその静謐な雰囲気に、俺も周りの雑音が消えたような錯覚に陥った。\nそして、徐々に空気が張りつめていく。\nギアも反応し始め、この前と同じように薄く光り始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いいぞ灯、上手く起動し始めてる", "speaker": "新"}, {"utterance": "うん、わかった……なら……\n………………", "speaker": "灯"}, {"utterance": "灯を中心に風がざわつき始め、草がなびく。\n強まっていく風に合わせ、ギアの光もどんどん強くなっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "………………", "speaker": "灯"}, {"utterance": "灯の額に薄く汗が浮き出る。しかしそれを拭おうとはせず、気にしたそぶりも見せない。\nそれくらい集中して、真剣だということだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ん…………", "speaker": "灯"}, {"utterance": "そして小さく声を出し、ペンダントの光が一際大きくなった時――、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "………………", "speaker": "新"}, {"utterance": "足元から吹く風がスカートをめくった。そりゃもうばっさぁという感じで。\nというか今もめくれている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "………………", "speaker": "新"}, {"utterance": "ふむ、白か。\n飾り気のないシンプルなものだが、灯らしいと言えば灯らしい。\nこう、無駄にお洒落で着飾るんじゃなくて素材勝負というか、結構シンプルな服をよく着てる印象がある。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ…………", "speaker": "灯"}, {"utterance": "………………", "speaker": "新"}, {"utterance": "……うん、何と言うか。ドキドキだな!\n昔から知ってる灯の下着を見てもそんなに興奮しないんじゃないかと思ってたけど。\nむしろ幼馴染だからこそのドキドキか、ドキドキなのか。\n斬新というか、新鮮というか。想像通りと言ったら想像通りのものだが。\nいやそんな頻繁に見てるわけじゃないけど。いくらスキンシップが旺盛な灯でもそんなはしたないことはしないし。\nそれでもまあ、見えてしまう時は見えてしまう、ということだな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "………………", "speaker": "灯"}, {"utterance": "当の本人は全く気付いてない様子で、今も風にスカートめくられ放題。その集中力は素晴らしいな、見習いたいくらいだ。\nっていやいや!俺は何をまじまじと見てるんだ。灯がそんなに頑張ってるのに失礼すぎる。\nそれに勇者やヒーローのすることじゃないっ。\n男だけど勇者。ヒーローだけど男だとしてもだ(多少混乱中)。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あー灯、集中してるところ悪いけど一つ言っておかないといけないことがある、というか出来た", "speaker": "新"}, {"utterance": "……ん……なに、新くん……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "声をかけられても目を瞑ったまま。スカートもめくられたままだ。\nそんな姿を見てると気にせず頑張ってほしいと思うけど……ここはちゃんと言わねば!灯のために!", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "よし、俺も男だ。遠まわしに言うと灯も恥ずかしいと思うし、はっきり指摘しよう\nパンツ見えてる", "speaker": "新"}, {"utterance": "へぇええっ!?う、うそっ!?", "speaker": "灯"}, {"utterance": "いやマジで。勇者嘘つかない", "speaker": "新"}, {"utterance": "ってちょ!新くんっ、もしかしてさっきから!", "speaker": "灯"}, {"utterance": "すまん、最初からばっちりだった", "speaker": "新"}, {"utterance": "なな、なんでそんな冷静にっていうか……!\n見ちゃだめえぇえぇぇえぇぇぇぇぇっっっ!!", "speaker": "灯"}, {"utterance": "本当に悪い、もっと早く言えばよかったな。ちょっと言いづらくて", "speaker": "新"}, {"utterance": "謝るのはいいからっ、あっち向いてて!", "speaker": "灯"}, {"utterance": "その手があったか!また悪い、気づかなくて", "speaker": "新"}, {"utterance": "本当に思いつかなかった。\nそれほどまでに俺の目と意識を釘づけにする灯のパンツ、恐るべし!", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うぅ……よりによって何で今日なの……特訓だって言うから汚れてもいい地味なのはいてきたのに……\n……こんなことなら前買った可愛いのにすればよかった……っ", "speaker": "灯"}, {"utterance": "………………えーっと、灯さん?\nおっと。また意識を刈り取られるところだった、恐るべし!!", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "じゃあ今日はこの辺で終わりにしとくか", "speaker": "新"}, {"utterance": "ごめんね新くん、ちゃんと発動できなくて……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "謝ることじゃないって。俺が無理矢理誘ったんだし、それに途中でいろいろあったしな。集中力が途切れたんだろう", "speaker": "新"}, {"utterance": "そっ、それは言わないでよ、もう……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "あの後何回か試したけど結局最後までギアを発動させることは出来なかった。\nずっと集中し続けるのも疲れるし、別に今すぐ使わないといけないなんてこともないので今日は切り上げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "………………", "speaker": "灯"}, {"utterance": "残念そうな、申し訳なさそうな顔をする灯。\nう~ん……確かに俺も、灯が勇者としてギアを使えるようになったら嬉しけれど、そこまで気にする必要ないんだけどなあ。\nなので俺は、下を向いてる頭にぽんと手を乗せて、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まぁこの前みたいな状況じゃないんだし、絶対に使わないといけないってこともないからな、ゆっくりやっていこう", "speaker": "新"}, {"utterance": "言いながらニカッと笑いかける。\n本当に灯が気にする必要なんて全然ないんだから。\nさらにぽんぽんと頭を撫でる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "新くん…………\n……えへへ。ありがと、励ましてくれて", "speaker": "灯"}, {"utterance": "気にするな。勇者として当然の行いだ", "speaker": "新"}, {"utterance": "と灯も笑い返してくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んじゃ腹も減ったし帰って晩飯にしよう。よく修行してよく食べてよく寝る。これも勇者に必要なことだしな", "speaker": "新"}, {"utterance": "そうしよそうしよ。よし、ならお城まで競争だ。とぁー!", "speaker": "灯"}, {"utterance": "おっとフライングか灯、それは勇者として見逃せない行為だな。逃がすかーっ", "speaker": "新"}, {"utterance": "と俺達は、二人はしゃぎながら駆け出していく。\nだけどやっぱり、灯はどこか沈んだ顔をしていて。\n帰るまでそれは変わらなかった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["新", "灯"], "product_name": "09_Sekai", "file_name": "2303_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "灯か?入っていいぞ", "speaker": "新"}, {"utterance": "新くん?私。今だいじょ……ってえ?なんで私ってわかったのっ?", "speaker": "灯"}, {"utterance": "はっはっはっ。そりゃ勇者として日々鍛えてるからな。灯が部屋から出たところから気づいてたぞ", "speaker": "新"}, {"utterance": "それはもう勇者とはちょっと違うような気も……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "まぁ冗談だけど。幼馴染だからな、なんとなくわかるさ\nそれよりほら、中入れよ", "speaker": "新"}, {"utterance": "あ、うん……それじゃ、おじゃまします", "speaker": "灯"}, {"utterance": "ということで特訓をしたその日の夜、俺は急な来訪者を部屋に招き入れた。\nおずおずと言った様子で入ってくる灯。普段はもっと気軽に入ってくるのに、本当にどうしたんだろう。\n適当にくつろぐように促すと、灯はベッドの上へ座る。俺はそれと向かい合うようにイスに。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それで。なんだ、話って", "speaker": "新"}, {"utterance": "えっとね……今日の、特訓のことなんだけどね……その、あの……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "灯は言おうかどうか迷ってるように口を開いては閉じを繰り返し。\n視線を逸らして言葉を探してるようで。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "別に慌てる必要ないからな。落ち着いて話してくれればいい", "speaker": "新"}, {"utterance": "あ、ありがとう、新くん……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "そして一つ息をついてから目を閉じて、それからゆっくりと話し始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……今日さ、ギアの特訓したよね。それで、全然上手くいかなくて……\n………………\nあれって多分、私のせいだと思うの……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "灯のせい?別にそんなことないだろ。気にしすぎだって\nレイも言ってただろ?灯にも勇者の資格があるって", "speaker": "新"}, {"utterance": "ううん、違うの。そういうことじゃなくて……\n……私が勇者に、ヒーローになりたいと思ってないから、ギアが起動しなかったんだと、思う……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "勇者になりたいと思ってない?\n確かに灯が自分から『勇者になりたい』って言ってるのは聞いたことないけど。\nでもそれと『なりたいと思ってない』というのはちょっと違うよな。\n俺は黙って続きを待つ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "私は……新くんみたいに強くないから……私みたいに弱い人間が、ヒーローになれるはずないから……\n……ギアを使う時にもそう思っちゃって……そんなこと考える私が、勇者になる資格なんてあるはずないって、そう考えちゃって……\nだから、動かなかったんだと、思う……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "…………", "speaker": "新"}, {"utterance": "初めて聞く灯の気持ち。\n悩みなんてなさそうな、なんて思ってないけど。\n……いつも明るくて、元気で、見ていて楽しい女の子。\n灯は、俺の幼馴染みはそんなことを考えていたのか……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……だから、私はいいの。勇者にも、ヒーローにもなれなくて\n新くんが活躍してるところを、見守るだけで充分だから\n……それを、言いに来たんだ……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "そう言って笑う。\nだけどその笑顔はいつもと全然違って悲しそうに。\n儚げで、今にも消えそうで。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺は思わないよ、灯が弱いなんて", "speaker": "新"}, {"utterance": "だから俺はそう答える、当たり前のことを。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ソルを倒せたのは灯がいたからこそだし\nきっと灯だったら、俺と同じくらい強い勇者にもヒーローにもなれるさ", "speaker": "新"}, {"utterance": "新くん……それは……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "嬉しそうな、寂しそうな表情で見返されて。\n俺は構わず続きを言う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だけど、灯がなりたくないって言うのなら俺はその気持ちを尊重する\n勇者ってのは、ヒーローってのは誰かに無理矢理やらされるものじゃない。そんなの英雄じゃない\nだから灯がやりたくないっていうなら、無理にやらなくていい", "speaker": "新"}, {"utterance": "……っ…………", "speaker": "灯"}, {"utterance": "本当にそう思う。\n灯が勇者になる必要なんてない。だって、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これからも俺がヒーローで、灯を、みんなを守るから\nだから灯がそう言うなら、思うなら、背中を見ていてくれ\n俺の雄姿を見守っていてくれ。それだけで俺はヒーローになれるから", "speaker": "新"}, {"utterance": "灯がヒーローをしたくないと言うならそれでいい。\n灯が勇者になりたくないと言うならそれでいい。\n俺が灯を守ればいいだけだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "新くん……その台詞って……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "あぁそうだな。あの時と一緒だ", "speaker": "新"}, {"utterance": "俺がヒーローを目指すきっかけとなった、あの時と同じ台詞。\n口に出すのも、思い出すのも腹ただしいくらい嫌な。\n自分の無力さを思い知らされた出来事。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "………………", "speaker": "灯"}, {"utterance": "………………", "speaker": "新"}, {"utterance": "……………………\n改めてお礼を言わせて新くん。ありがとう、私を助けてくれて", "speaker": "灯"}, {"utterance": "礼なんて言うことじゃないだろ", "speaker": "新"}, {"utterance": "とぶっきらぼうに返してしまう。\n面と向かって言われるのが恥ずかしいわけじゃない、決して。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お礼を言うことだよ。だって私、新くんがいなかったら何も出来ずにただいじめられて……\n新くんがいるから、今こんな風に笑えるんだもん", "speaker": "灯"}, {"utterance": "そう。灯は昔、かなり酷いいじめを受けていた。\n原因はおそらくだけど、その性格なんだと思う。\n小さい頃の灯は気が弱くてすぐ俺の背中に隠れるような女の子だったから。\n子どもというのは残酷で、そういう対象を見つけると攻撃する。\nまぁ、からかいというか、気を引きたいっていうのもあったんだろうけど。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……むしろ悪かったな。気付くのが遅れて", "speaker": "新"}, {"utterance": "教師から見て見ぬふりをされ、灯の両親にも心配させないように相談もせず、一人で必死に耐えていた。\n結局俺が知ったのはギリギリまで追い詰められてからで。\nその後全力で暴れていじめをやめさせた。だけど俺が気付けなかった間、灯が苦しんだことに変わりはなく。\n思い返すと胸をかきむしられるような怒りに襲われる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "謝らないで、新くん……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "そんな俺の気持ちを見透かしてか、無意識のうちに強く握った拳に手を重ねられる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "新くんが変わらずにいてくれたこと。それが何より嬉しかったんだから\n助けてくれた時も私の手を握って、『これから俺がヒーローになるから、今度から絶対に守るから心配するな』って……\n『灯は後ろから俺の背中を見てればいい』って。だから私、安心して前を向けるようになったんだ。前を見れば新くんがいるから\nまた、心から笑えるようになったんだ……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "ああ、その時からだ。俺がヒーローを、人を守る存在を目指すようになったのは", "speaker": "新"}, {"utterance": "口先だけじゃない。本物に、本当のヒーローに。\n例え誰かに笑われてもいい。\n俺がヒーローになることで傷つく人がいなくなるなら、それでいい。そんな風に、心の底から思ったんだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そんな新くんを私はずっと見て来たから。これからも見ていきたい\n新くんがヒーローを続けるなら、活躍するところを全部見たい\nだからもう一回言うね?", "speaker": "灯"}, {"utterance": "一度目を伏せて。\nまるで重大な告白をするように、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "私はヒーローになれなくていいから。だからそこを、新くんの後ろを……\n私だけの特等席にさせて", "speaker": "灯"}, {"utterance": "照れくさそうにそう言った。\n小さくはにかみながらの笑顔で。\nもちろん俺はその問いに、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わかった。灯がそう言うなら", "speaker": "新"}, {"utterance": "俺自身も昔を思い出して、改めて誓う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺はこれからもヒーローを目指す。灯が満足してくれるヒーローになる。だから逆に頼む\nずっと見ていてくれ、特等席で", "speaker": "新"}, {"utterance": "真っ直ぐに灯を見つめながら。\n灯も真っ直ぐに見つめ返しながら、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うんっ!", "speaker": "灯"}, {"utterance": "嬉しそうに、満足気に。\n力いっぱい、頷いてくれた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["新", "灯"], "product_name": "09_Sekai", "file_name": "2304_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "灯か?鍵開いてるから勝手に入っていいぞ", "speaker": "新"}, {"utterance": "お邪魔、します……\n……えっと新くん、今大丈夫かな……?相談したいことが、あるんだけど……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "全然大丈夫だ。むしろ大丈夫じゃなくても灯のためなら大丈夫るしな", "speaker": "新"}, {"utterance": "日付も変わろうとする夜更け過ぎ、愛する恋人がやってきた。\n夜、二人以外いない部屋、付き合いたての恋人。\n……そういう意味ではあんまり大丈夫じゃないけど……イケる、俺は我慢できるっ。\n二人でベッドの上に座ろうともだ!", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それでどうした相談って?もう私勇者やめる!とか言わないでくれよ?", "speaker": "新"}, {"utterance": "言わないよそんなの。だって今とっても楽しいもん、新くんと一緒に勇者することが\nでね、相談なんだけど……正確には、相談じゃないんだけど……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "???", "speaker": "新"}, {"utterance": "イマイチ要領を得ないな。相談なんだけど相談じゃない?", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "灯、それってどういう――", "speaker": "新"}, {"utterance": "やぁっ!", "speaker": "灯"}, {"utterance": "尋ねようとした瞬間、思い切り抱きつかれる。\n昔の俺なら避けただろうが今は違う。\n俺は、真正面から抱きとめた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ……ぁ……っ……んぅ……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "柔らかい灯の、さらに柔らかい二つの膨らみをむにむにと押しつけられる。\nいつもは涼しい顔でしてくるくせに、今日に限っては頬を真っ赤にして、恥ずかしがってるようで……。\n……落ち着け光島新……こんなのはいつものスキンシップじゃないか。そう、いつも通りの、うん。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ど、どう……?新くん……?", "speaker": "灯"}, {"utterance": "どうって言われても……いつも通り灯の感触が気持ちいいとしか言いようがないな", "speaker": "新"}, {"utterance": "そっか……気持ち、いいんだ……\n……な、ならさ……む、むらむらとか……こう、私のこと……お、襲いたくなるとか……そういう気持ちに、ならない……?", "speaker": "灯"}, {"utterance": "お、襲いたくなるって……", "speaker": "新"}, {"utterance": "正直なってるけど、言えるわけなくて。\n……でも、何で灯はいきなりそんなことを聞いてくるんだ?", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もしかして何かあったのか灯?不安なこととか。それを伝えようと遠まわしに……", "speaker": "新"}, {"utterance": "と俺は聞いてみるも……、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……はぁ、そうだよね。新くんはそういう人だよね……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "と盛大にため息をつかれてしまった。\nなんだ?本当に何かあったのか?\n灯は俺の体から離れて、改めて向き直り、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "………………\nねぇ新くん……私って、魅力ない?女の子として、興奮しない……?", "speaker": "灯"}, {"utterance": "少し寂しげにそう言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、興奮……っ?", "speaker": "新"}, {"utterance": "俺は、そんな灯の言葉にまた戸惑い慌ててしまう。\n本当に、なんでそんなことを……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……今日さ、姫さまやアウロラさんたちと話して、聞かれたんだ……私と新くんって、そういうことしてないのかって……\n言われてみれば私たちって、恋人同士になってちゅうもぎゅうもいっぱいしたのに……その先の雰囲気とかあっても、しなくて……\n……だから、私に魅力がないから……新くんもそういう気持ちにならないんじゃないかって、そう思ったの……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "灯……", "speaker": "新"}, {"utterance": "胸も大きくないし……お尻だって小っちゃいし……背だって、中途半端で……\nあはは……自分で言ってて納得してきちゃった……こんな私じゃ、新くんも興奮してくれないよね……?", "speaker": "灯"}, {"utterance": "目の端に涙をためて、声を震わせて。\nスカートをぎゅっと握りしめ、そんな不安を口にする。\nどんどん顔が下に向いていく。\n溜まった涙が、手に落ちそうになって、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そんなことない", "speaker": "新"}, {"utterance": "俺は灯の体を強く抱きしめる。\n安心させるために、涙を止めるために。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめんな、灯を不安にさせて", "speaker": "新"}, {"utterance": "謝るために抱きしめる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめんな、灯にそんなこと言わせて……灯は何も悪くないから……\nむしろ原因は、俺の方にあって……", "speaker": "新"}, {"utterance": "新くんの……方……?", "speaker": "灯"}, {"utterance": "そうだ。俺の相談も、ちょっと聞いてくれるか?", "speaker": "新"}, {"utterance": "……うん。聞かせて?新くんの相談", "speaker": "灯"}, {"utterance": "灯も抱きしめ返してくれる。俺を安心させるために。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ちょっと、言うの恥ずかしいんだけどさ。今までは灯のこと、絶対にそういう目で見ないようにしてきたんだ……\n前も言ったけど灯の気持ちには気づいてたから……俺がそういう気持ちになったら、すぐ転んじゃうだろ?", "speaker": "新"}, {"utterance": "確かに……新くんが『ぱんつ見せろ!』とか言ってきたら見せちゃうね、光を超える速度で。そんな人じゃないから好きになったんだけどさ", "speaker": "灯"}, {"utterance": "それもどうかと思うけど……まぁそれでだ。いざ恋人同士になってもその癖が抜けなくてズルズルって来たわけで\n……ここからが恥ずかしい話なんだけど。最近は灯に抱きつかれたりするたび、気持ちが強くなってきてるんだ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "……え?それって……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "そうだ……今だって、すごい我慢してるんだぞ?灯を抱きたいって気持ちを\n……でも、それをぶつけたら灯を傷つけて、嫌われるかもしれないから……", "speaker": "新"}, {"utterance": "そう告げる。\n俺の欲望を、剥き出しで。\nそんな俺の恥ずかしい告白を聞いた灯は、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な~んだ。良かった、新くんが私をちゃんと女の子として見てくれてて\nそこまで、私を求めてくれてて……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "くすりと、嬉しそうに笑った。\nどちらともなく、お互い体を離してから、見つめ合う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "しよ?新くん……さっきも言ったけど私、新くんに抱かれたいから……\n新くんと、繋がりたい……通じ合いたい……\n……新くんに、愛されたい……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "潤んだ目で、優しい目で、愛おしい目で言ってくれる。\n俺も、同じように返す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……しよう、灯……\n俺も一緒だから。灯を抱きたい、繋がりたい、通じ合いたい……\n……灯を、愛したいから……", "speaker": "新"}, {"utterance": "うん、それじゃあ……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "そして俺たち二人は慎重にゆっくりと、\nより深く、気持ちを確かめ合うために、\n一歩先へと進んでいった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["新", "灯"], "product_name": "09_Sekai", "file_name": "2312_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "えへへ、やっぱり緊張するね……嬉しいんだけど、こうやって改まると……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "俺も、かなりドキドキしてる……今から灯を抱くんだって思うと……", "speaker": "新"}, {"utterance": "ほんとに?新くんも?どきどきしてるの?", "speaker": "灯"}, {"utterance": "もちろん、こういうことするの初めてだからな", "speaker": "新"}, {"utterance": "決して興味がなかったわけじゃなく、ただ単に目指すものがあったからそっちを優先していただけで。\n……時々感じる灯の柔らかさはちゃんと意識していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……そっか、新くんも初めてなんだ……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "あぁ……意外だったか?", "speaker": "新"}, {"utterance": "ちょっと、ね……みんなを守る、ヒーローの新くんだもん。女の子にモテたりさ……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "全然そんなことなかったぞ?みんな友達って感じで。それに灯以外の子は気にしたことなかったし", "speaker": "新"}, {"utterance": "それは新くんが気づかなかっただけだよ。まぁそこが魅力なんだけどね、自然に優しいっていうか……私も安心できたし", "speaker": "灯"}, {"utterance": "これは褒められてるのか?正直鈍いと言われてるようにしか思えないけど……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふふ……でも嬉しい。ということは私たち、初めて同士なんだよね……?\nよかった、私の初めてを、新くんの初めてに捧げられて……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "言いながら愛おしく笑う灯。\n……そうだな。灯が褒めてくれるなら素直に受け取ろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ね、新くん。キスして、キス……新くんの柔らかくて、強くて、優しい唇で、ちゅって……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "そんなのお安いご用だ。むしろさせてくれ。灯の唇の感触、味わわせてくれ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "それじゃあ、お互いに……んっ", "speaker": "灯"}, {"utterance": "灯の肩に手を置き、唇を合わせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ……ちゅ……んんっ……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "ん、ん……ちゅ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "むにむにというか、ぷにぷにというか。とにかく柔らかくて……。\n……あぁ。すごい、気持ちいい……。\n唇が、脳がとろけそうだ……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んぅ、んんっ、んぅぅ……ちゅ、んちゅぅ……ちゅっ……んっ……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "吐息を感じながら一旦体を離して。\n見つめ合いながら、お互い何となく笑い合う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……えへ、えへへ……なんか、すごかった……さっきのちゅう……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "……うん、すごかった……本気で、KOされるところだった……", "speaker": "新"}, {"utterance": "私も、ふわふわして……どうしてかな?今から、しちゃうからかな……いつもよりも、ずっと気持ちよくて……\n……新くん、もう一回……ううん、もっと、ちゅうし、んっ……ちゅ……ちゅっ", "speaker": "灯"}, {"utterance": "言われる前に唇を塞ぐ。\n俺も、もっとしたいから……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ……灯……っ", "speaker": "新"}, {"utterance": "もっと深く、もっと先へ……もっと奥に……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あふっ……あら、たくっ……んっ……ちゅぷ、ちゅろ……れろ……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "舌を口の中に侵入させる。\n別にそういうことを知ってたとかじゃなく。\nただ、もっと感じたくて……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "っ……っあむぅ……むぅ、新くんの舌……むちゅ……じゅる……ぃ、いい……っ……きもち、いぃよぉ……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "んっ……灯の舌も、気持ちいいぞ……んっ", "speaker": "新"}, {"utterance": "そのまま唾液を交換するように舌を混じらせ絡ませる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "じゅ、じゅず……あらたくん……っ……っあらた、くんっ……ちゅっ、ちゅるっ……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "どんどん興奮が高まってくる。\n舌でこれだったら……もし触ったら……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……灯……そろそろ服、脱がすな……?", "speaker": "新"}, {"utterance": "んっ、ちゅっ……ぅん、いいよ……脱がして……新くんに、脱がしてほしい……\n……新くんに愛してもらえるんだって、思わせて……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "……あぁ。灯を愛したいから、それじゃあ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "灯にバンザイをしてもらって上着を脱がす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "………………", "speaker": "灯"}, {"utterance": "………………", "speaker": "新"}, {"utterance": "たった一枚上着がなくなっただけなのに。\n灯との距離がぐっと近くなった気がして。\n魅力が増して、愛したいって気持ちが増して……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "も、もぅ新くん、じっと見過ぎ……さすがに、恥ずかしぃよ……\n……やっぱり私の胸が小さいから……だよね……?", "speaker": "灯"}, {"utterance": "あ、あぁ……い、いやすまん……見惚れてただけで……", "speaker": "新"}, {"utterance": "渇いた唇と喉を濡らして言う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……何か、さらに可愛くなったっていうか……綺麗になったっていうか……", "speaker": "新"}, {"utterance": "ふぁ、ふわぁ……あ、ありがとう……\n………………\n……ど、どうしよう新くん、私……何言われてももう……嬉しくて、恥ずかしくて……うれしい……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "くっ……なんて可愛いんだろう、俺の彼女は……。\n今すぐ押し倒したくなる衝動をなんとか抑える。\n……よく我慢出来たな、昔の俺は……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "じゃ、もっと灯に恥ずかしくなって、嬉しくなってもらうからな?", "speaker": "新"}, {"utterance": "う、うん……して……新くん……っぁっ……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "ゆっくりと胸に触れる。\nドキドキという心臓の鼓動が、大きさが手の平を介して伝わる。\nうぉぉ……感動というか、何と言うか……。\nそのまま壊れ物を扱うように優しく揉み上げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぅっ……んっ……はぁっ……あ、っぁ……っんっ……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "意識してたけど意識しないようにしてた胸の感触。\n服の上からでもわかる。その柔らかさと暖かさ。\n幸せな感触というのが、一番近い……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "っあ……はぁ……んっ……ぁっ、っぁ……んっ……んっ……\n……んぅ……新くんの、手……さわりかた……すっごぃ、やさしくて、きもちよくて……はぅ、やらし、ぃぃ……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "っと悪い……がっつき過ぎたか?", "speaker": "新"}, {"utterance": "っん、ううん……違うよ……やらしいのが、いいの……それが気持ち、いいの……だから、だからぁ……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "…あ、あぁ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "結局、気持ちよくていいってこと、だよな……?\n心地よさそうに目を閉じながら、俺の手を受け入れてくれてる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……新くんも、きもちいい?私の胸、小さいけど……さわって、喜んでくれてる……?", "speaker": "灯"}, {"utterance": "あぁ……柔らかくて、むにむにしてて……すごい気持ちいいぞ\nそれに灯はさっきから小さいって言ってるけど、この大きさがいいっていうか……\n……俺の手にぴったりで……なんか、いい", "speaker": "新"}, {"utterance": "……なら、よかった……新くんが、満足してくれたな……んっ……あぁ、あっ……\nはっ……あんっ、あっ……はぁっ……あ、ん、あっ……っ", "speaker": "灯"}, {"utterance": "どんどん荒い、甘い声になっていく……。\nそんな声を聞くたび、俺もくらくらして。\n……もっと、いっぱい感じさせたい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、んぁ……っあ……はぁ……私の、胸……むにゅむにゅぅ、って……こえ、でちゃう……とまら、なっ……あっ", "speaker": "灯"}, {"utterance": "手の平で揉んで、挟んで、押して……。\n引っ張って、すくって、つまんで……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あっ……んうぅ……あぁっ……ちょ、ちょっと、ま……あっ……って……っぇ……この、ままじゃっ", "speaker": "灯"}, {"utterance": "……お、おぉ、悪い……夢中になってた", "speaker": "新"}, {"utterance": "んぅ……んっ……っはぁ……も、もう……新くんだけ、ずるい……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "ずるいって……まぁ、確かにずるかったかもしれないけど……", "speaker": "新"}, {"utterance": "でしょ?私だけ、気持ちよくされて……その……す、すっごく、気持ちよくされそうになって……\n……私だって……新くんのこと、気持ちよくしたいんだから……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "なんて可愛く拗ねたように言う。\nと言われても……と言うことはえっとつまり……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だから今度は私の番……私が、新くんのを……\n保健の授業で、習ったけど……こんなおっきくなるんだ……おぉぉ……今、びくって……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "興味津々と言った様子で俺の前、ペニスの前に跪く灯。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……先っぽが濡れてて……ん、これががまん汁ってので……すんすん……はぁ、それでこれが……新くんの匂い……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "観察しながらいろいろ感想を言われる。\n……うむ、何とも恥ずかしい!のはまぁいいとして、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "本当にいいのか、やってもらって……もちろん俺は嬉しいんだけど", "speaker": "新"}, {"utterance": "……うん、全然かまわないよ……私がやりたいんだから……新くんが嬉しいなら、私も嬉しいし……\nじゃあ、させていただきます……っ", "speaker": "灯"}, {"utterance": "あぁ……よろしく頼む", "speaker": "新"}, {"utterance": "なんて気合を入れた感じで握る灯。\n小さくすべすべした手の感触がペニスに伝わる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "っ……な、なるほど……こういう感触、なんだ……\n思ったよりも、硬くないっていうか……ぶにぶにしてて……変な、感触……\n……それに……すごい、熱い……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "うっ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "突然きゅっと力を込められ思わず声が出てしまった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "っごめん新くんっ、つい力入れちゃって……痛かったよね?", "speaker": "灯"}, {"utterance": "……いや、大丈夫。その、気持ちよくて出ただけだから……", "speaker": "新"}, {"utterance": "そ、そっか……気持ちよかったんだ、さっきので……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "そして考え込むように見つめてから、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……それじゃあ、するね……もっと、気持ちよくなって、新くん……私が、するから……\nんっ、しょ……ん、しょ……んっ……ん、んぅ……はぁ……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "手を上下に動かし始める。\nいわゆる手コキってやつで……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……これで、いいかな……新くん?気持ちいい……?", "speaker": "灯"}, {"utterance": "お、おう……あぁ……気持ち、いいぞ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "いかん、どもってしまった。\n人に……灯にやってもらったら気持ちいいだろうとは思っていたけど、明らかに想像以上で……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ほんとに?ほんとにほんと……?私に気をつかってくれてたりとか……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "っしてないしてない……っ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "そんな余裕ないし……!もちろん男の意地で言わないけど。\nというかその上目使いも卑怯すぎるぞ灯!", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "よかった……それじゃあ続けていくね……\nもっと速くとかゆっくりとか……強くとか優しくとか……してほしいことがあったら遠慮なく言ってね……ん、しょっと……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "っ……ぁ……ぁぁ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "そう言って本格的にコスりあげていく。\n根本から持って、皮を伸ばすように動かし。\nカリのところまで行ったら今度は逆におろす、それの繰り返し。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "っ……はあ、はぁ……ぁ、新くんから、お汁……垂れてきてる……私の手で、感じてくれてるんだ……\n……手まで垂れてきて……ぬちょぬちょってして、ぐちょぐちょってして……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "あぁ……めちゃくちゃ感じてる……めちゃくちゃ気持ちいいから……\n……っそれも、すごい、いぃ……っ", "speaker": "新"}, {"utterance": "ペニスから卑猥な音が立つ。\n灯の手に垂れた我慢汁が潤滑油になって快感が加速して……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふふ……それに新くん、気持ちよさそうな顔して……声も出して、かわいい……♪\n……ならさ……手だけでこれなら、こうしたら……ぺろっ……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "っ!ちょ、灯……お前……っ", "speaker": "新"}, {"utterance": "んちゅ……だめ、だった……?勝手に、舐めちゃ……んれる……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "ダ、ダメっていうかその……逆に灯はいいのか……そんなの舐めて、汚いとか……", "speaker": "新"}, {"utterance": "思うわけないでしょ……?私からしたんだし……ちゅ、それに新くんから言われても、喜んで舐めたよ……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "よ、喜んでって……", "speaker": "新"}, {"utterance": "それはまた変な勘違いしそうだ。\n灯がめちゃくちゃえっちな女の子だとか。\n実際そんなわけないんだけど。俺のことを想ってくれてるだけで……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……んむぅ、それよりどう?きもち、いいかな……?さっきのちゅうの時……私の舌、きもちいいって言ってくれたから、やってみたんだけど……ぺろ", "speaker": "灯"}, {"utterance": "もちろん、文句のつけどころがないっていうか……灯の気持ちが伝わってくるっていうか……\n……かなり気持ちいい……", "speaker": "新"}, {"utterance": "えへへ、そっか……なら、このまま舌でも、ぺろぺろしていくね……れろっ、ぺろぺろっ……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "よろしく……うっ", "speaker": "新"}, {"utterance": "ペニス全体は手でシゴかれて、先は舌で刺激される。\nちろちろと尿道をかすめて……っ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "れる、れるれる……んっん……ちゅぱ……っ……先っぽから、またお汁……流れて……ぺろれろっ……\nんっぅ……んぅんぅ……舐めるたび……ぃっぱい出てくる……新くんの、えっちなお汁……っ", "speaker": "灯"}, {"utterance": "灯はまるで我慢汁を止めようとでもするかのように必死に舐める。\nその度に我慢汁は出て、舐められ、出て、舐められを繰り返す。\n反比例して快感はペニスへと蓄積されていく……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ、はぁっ……はぁっ……匂いも……すごく、濃くなってきて……ぁぁ……新くんの……おちんちん……っちゅぷ、れろ……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "灯も興奮してるのか熱に浮かされたような表情。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、灯……もっと激しく。やってもらえるか……?", "speaker": "新"}, {"utterance": "気付くとそんなことを口にしていた。\nこのままイきたい。灯に最後までしてもらいたくて……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "っふぅ、はぅ……う、うん……わかった……もっと激しくだね……?だったら、こうして……\nあむっ……んっ……んじゅ……ちゅちゅ……じゅるっ……っ", "speaker": "灯"}, {"utterance": "…………っ!", "speaker": "新"}, {"utterance": "ペニスがぬめりを帯びた熱さに包まれる。\nそれは咥えられたからだとすぐにわかるも、今回は止めることはせず。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぃ、いい……そのまま、最後までやってくれ……もうすぐ俺、イきそうだから……", "speaker": "新"}, {"utterance": "うん……っ……っうんっ……っわかった……!ならこのまま、するから……イって……っ\nんっ、ふっ……ふっ……んんっ……じゅぽ……んっ……じゅぼっ……んっ、ふっ……ちゅぽ……っ", "speaker": "灯"}, {"utterance": "手の動きが激しくなる。\nちょうどいい強さで握られシゴく速さが上がる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はむ……ちゅ、じゅ、ぢゅぢゅっ……!ぢゅぞっ……ちゅるっ……ちゅぷ……っ\nじゅぢゅっ……ぢゅるっ、ぢゅ……っ……っはぁっ……ずぽ、じゅぽ……っ", "speaker": "灯"}, {"utterance": "口の動きが激しくなる。\n柔らかい唇にしごかれ舌が亀頭を這い回る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "むぅ、ふぅ……!口から、あらたくんのおしる……っ……こぼれちゃっ……!じゅるるるッッ!\n……なかにも……っ……いっぱいたまって……じゅっちょ、ぢゅっちょ……じゅぽっ……!", "speaker": "灯"}, {"utterance": "生暖かい水の感触。\n口内に溜まったツバを飲みこみながら吸われるのがたまらなく気持ちいい……!\n頭を振るたびに水が飛ぶ。顎に我慢汁と灯の涎が垂れる。\n灯の、下品ともいえる姿が……!", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "っ……ん、灯……もうすぐ出そうだから、離れて……", "speaker": "新"}, {"utterance": "んっぐ、んっ、んんっ……!ぐっぽ、じゅっぽ、ぢゅぼっ……!ぢゅぢゅるっ!", "speaker": "灯"}, {"utterance": "行為に集中して聞こえないのか、そのままフェラと手コキを続ける。\n……やばい、このままだと口の中に……!\n知ってか知らずか責めてるように一段と激しく……!", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はむ、あむっ……っあぁっ、はぁっ……あらたくんのぶるぶる、ふるえてぇ……っ……っあぁっ\nんっ、んっ、んうっ!んんっ、ぅんぅ……!んぅぅっ!ん、んっ、っぅんっ!", "speaker": "灯"}, {"utterance": "あ、あかりっ……もうっ!", "speaker": "新"}, {"utterance": "んぬぅ……!んうふぅ!ふっ、ふぅんっ……!んん~~っ……じゅるるっ、じゅぶっ!\nぐぽっ!ぐっぽっ!じゅる、ぢゅぢゅぢゅっ~~……!じゅるるるるッッッ!\nんんぅ!?んっっ……!ん、ん~っんっ~~……ッッ!", "speaker": "灯"}, {"utterance": "結局間に合わず、快感に勝てずそのまま射精してしまった。\n口の中を満たすくらいの量を出す。\n快感を解放できた満足感と、罪悪感が途端に込み上げるも……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぷはぁっ……!びっくりしちゃった……今のがしゃ、しゃせぇって、言うんだよね……?\n……すごい、あんなにいきおいよく出るんだ……口から外れちゃって全部のめなかったし……ごめんね新くん……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "何故か灯は笑いながら言ってくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、そんなのは別にいいっていうか……むしろ俺の方こそすまん……初めてなのに口の中に、しかもいきなり出して……", "speaker": "新"}, {"utterance": "くす……そんなの謝ることじゃないよ……ガマンできないくらい私の口、気持ちよかったってことでしょ……?\nむしろよかった……ちゃんと新くんが満足してくれたみたいで……安心しちゃった……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "灯……", "speaker": "新"}, {"utterance": "愛しさが湧き出てくる。\nこんなに俺を好きでいてくれて、想ってくれて。\n……だから今度は、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "繋がろう……次は二人で一緒に、気持ちよくなろう……", "speaker": "新"}, {"utterance": "頬に手を添えながら。\nこの想いに応えたい。\nこの気持ちを伝えたい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……うん。来て、新くん……私のここに、新くんのを入れて……\n二人で一緒に、気持ちよくなろ……\n……はぅぁ……す、すごいよね……この格好……もう、全部見られちゃう……みたいな", "speaker": "灯"}, {"utterance": "あぁ……灯のこと、全部見れるぞ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "ベッドに寝転びながら恥ずかしそうにはにかんでる灯を見つめる。\n全てさらけ出す、いわゆる正常位ってやつで。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "どうする?灯が恥ずかしいなら、違う恰好で……", "speaker": "新"}, {"utterance": "ううん……恥ずかしいけどこのままでいいよ……このままがいい……\n……新くんに、私の全部見せたいし……新くんの全部も見たいから……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "灯……\n……じゃあ見てくれ、俺の全部……見せてくれ、灯の全部……", "speaker": "新"}, {"utterance": "……ん、どうぞ……見て、さわって……私を、感じて……\n新くんに、気持ちよくしてもらってる私を……いっぱい……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "……わかった、たっぷり感じさせてもらうから……灯も感じてくれ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "ブラをずり上げて灯の全てを出させてもらい。\nさらに愛撫も開始。\nあらわになった、生の胸を揉ませてもらう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はっ……あっ、あっ……あんっ……っああっ……っはんっ\n……ふっぁ……きもち、いいよぉ……あらたくん……わかる……?見てくれてる……?", "speaker": "灯"}, {"utterance": "見てるよ、ちゃんと……灯の、感じてくれてる顔……", "speaker": "新"}, {"utterance": "っだい、じょうぶ……?私、へんな顔してない……?はぁっ……感じすぎて……だらしない、顔……あんっ", "speaker": "灯"}, {"utterance": "全然……可愛くて綺麗だぞ……もっと、乱れてほしいくらいだ", "speaker": "新"}, {"utterance": "っ~……っそ、そう……?なら、もっと……やって……?もっと、私をえっちに……っあっ!", "speaker": "灯"}, {"utterance": "言われるまでもない。\n胸から乳首へ移動、指で挟んですりすりと刺激する。\nするとみるみるうちに硬く勃ち始める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "っっあんっ!あ、あっ、ああぁ……!それっ、あらたくっ、それぇ……っ!", "speaker": "灯"}, {"utterance": "まるでそれがスイッチのように大きな声が上がる。\n擦るたび、つまむたび、少し力を込めるたび、体がびくんと跳ねる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぅ……!はわっ!はんっ……!あ、はっ、っあ……っ!んん~ぁっあ!\nっ~っっ……ど、どう?あらたっ~っ……くん?いま私……えっちなかお……してる……?", "speaker": "灯"}, {"utterance": "ん、してるぞ……顔だけじゃない、声も、体も……全部、えっちだ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "っ……っそぅ、なのぉ……新くんに、さわられるたびに、かんじて……んああぁっ\nかおもっ……声も、体も……きもちも……ぜんぶぅ、えっちになって……っ……あっ、はあっ\n……ぅぅ……せつないよぉ……おなかのおくが、きゅんきゅんして……せつないよ、新くぅん……っ", "speaker": "灯"}, {"utterance": "灯……!", "speaker": "新"}, {"utterance": "今すぐ挿入したい!\n灯のここに、俺のものを入れたい!\n……そんな欲望を何とか押し込み……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……下着、脱がすな……", "speaker": "新"}, {"utterance": "……うん……うん……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "腰を上げてもらい、しゅるりと脱がす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁぁ……うぅぅ……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "薄い茂みの下、ぴったりと閉じた灯の部分。\n愛撫のおかげか濡れていて、てらてらと光っている。\n……今からここに……。\nそう思うとごくりと喉が鳴る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……あぁぁ……見られてる……私の、あそこ……新くんに……っ\nっさすがに……っ……ちょっとっ……っっ……っはずかし、くて……っ", "speaker": "灯"}, {"utterance": "それはそうだよな。\n俺だって正直恥ずかしいし、女の子の灯ならなおさらだ。\nだから俺は、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……灯……んっ", "speaker": "新"}, {"utterance": "ん、新くん……ん、ちゅ……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "何も恥ずかしがることはないと。今から灯をもらうと。\n安心させるため、宣言するようにキスをする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……落ち着いたか?", "speaker": "新"}, {"utterance": "……うん、少しおちついた……ありがと、新くん……キスされて、違う方向にどきどきしちゃったけど……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "なんて軽く笑ってくれて。どうやら効き目はあったようだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "じゃあ、入れるからな……痛いって話だし、無理そうだったら……", "speaker": "新"}, {"utterance": "言わないよ、止めてなんて……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "そう即答される。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……だって、新くんに愛してもらえるんだもん……そんなの言ったらバチが当たっちゃうよ……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "むしろバチが当たるのは灯の気持ちに答えなかった俺の方だと思うけど……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……じゃあ、新くん……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "あぁ、行くぞ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "そして俺自身を灯にあてがい、一気に貫く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "っっ~~っっ!!つぅ……~~っ!", "speaker": "灯"}, {"utterance": "ブチブチと引き裂く暴力的な感覚。\nベッドに流れる純潔の証。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "っぁ……ん~~っっ……んくっ……っっ……!", "speaker": "灯"}, {"utterance": "先端に感じる窮屈さ。\nそれら全てが、灯と通じたと教えてくれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……入った、入ったぞ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "っっ~……っわかるよ……私の中で、新くんを……感じる、から……\n……ありがとう、新くん……愛して、くれて……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "目に涙を浮かべながらそう言われる。\n……違う、そうじゃない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それは俺の台詞だ……ありがとう灯、受け入れてくれて……", "speaker": "新"}, {"utterance": "そのまま二人、お互いを感じ合う。\n俺は灯を、灯は俺を。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ん、新くん……動かないで、いいの……?", "speaker": "灯"}, {"utterance": "あぁ、こうしてるだけでも気持ちいいしな", "speaker": "新"}, {"utterance": "……ふふ、嘘ばっかり……だって新くんの、私の中でびくびく動きたそうにしてるもん……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "うっ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "確かに、入れてるだけで気持ちいいのは本当だ。\nだけどもっと感じたいっていうのもある……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いいよ、動いて……ううん、動いてほしいの……新くんに私を、感じてほしい……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "灯……いやでも……", "speaker": "新"}, {"utterance": "それに私だって、新くんを感じたいんだ……だからお願い……感じさせて、ね?", "speaker": "灯"}, {"utterance": "そうか、何を言ってるんだ俺は。\n灯と俺は対等で、その灯がしてって言ってるんだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……なら、動くな?", "speaker": "新"}, {"utterance": "ん、うん……ありがと……っ……んっ……んくっ……っぁ……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "そして俺は腰を動かし始める。\nもし立場が逆だったとしたら俺も同じことを言うだろう。\nなら気づかう方が、灯の気持ちを無駄にすることになるから……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "く、はぁ……きもちいいよ、新くん……私の中、出たり、入ったりして……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "……俺も気持ちいいぞ……灯の中ぐにぐにして、俺のを締めつけてくれる……", "speaker": "新"}, {"utterance": "あ、あは……なら、嬉しい……気に入ってくれたなら……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "と言っても単純な刺激の強さではさっきのフェラと手コキの方がいいかもしれない。\nだけど、ここでは灯の気持ちが直接伝わる。心と心が繋がってるから。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ねぇ、新くん……もっと、動いて……いぃよ……\n……私もさ、気持ちよくしてもらって……結構濡れてたから……思ったより痛くないから、だから……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "……わかった。もっと、だな", "speaker": "新"}, {"utterance": "もう聞き返さない。\n腰の動きを加速させ、深く突いていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……はっ……っん……っっ……あ、あっ……っ\nっ……ぁあ……すごい、感じるよ……新くぅん……っあ", "speaker": "灯"}, {"utterance": "……そうか、ならもっと、もっと感じてくれ", "speaker": "新"}, {"utterance": "灯が俺を感じるように、俺も灯を感じられるから。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁっ、はぁっぁ……はぁぁっ!あ、んっ、あっぁ!ぁぁ……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "痛みを堪えながらの声が、気持ちよさそうなものに変わる。\n出し入れするたび膣内の愛液の量が増えてるのがわかる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あんっ……っあ……!すごっ……んんくっ……あっ!あらたくんがっ……おくまで……あっ!", "speaker": "灯"}, {"utterance": "ぬちゃぬちゃといやらしい水の音が部屋に響く。\nざわざわとせわしなく灯の膣内が蠢く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "っあんっ……はぁぁ、っ新く、ん……あらた、くん……!あ、あ、っあ……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "灯っ……灯っ!", "speaker": "新"}, {"utterance": "お互いの名前を呼び合う。\n結合部から溶けあうような錯覚に陥る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "っあぁ……灯、そろそろ俺……", "speaker": "新"}, {"utterance": "快感が溜まってきたというのもある、けど。\n何より灯と一緒に果てたくて……っ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "っんくぁっ……っ私も……私も、もぉすぐ……ッイ、イっちゃ……っイっちゃ……!", "speaker": "灯"}, {"utterance": "それならと、灯の腰をぐっと掴みラストに向けてスパートをかける。\n奥を突いて壁を擦る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひゃぅぁ!あぁんっ、あんっ、んあぁんっ!そこ、そこぉ……きもちいぃよぉ……!", "speaker": "灯"}, {"utterance": "ここか……?ここが、いいんだな……っ", "speaker": "新"}, {"utterance": "お腹の方を刺激すると膣内がきゅっと締まり、俺のモノも刺激される。\n二人の絶頂のために重点的に突いていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "っっ~~ぁああぁっ!ごつごつって……あらたくんが……あぁっぅ!あうあぅあっ!", "speaker": "灯"}, {"utterance": "頭の中が真っ白になっていく。\n考えられるのは、目の前にいる灯のことだけ……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あんっ、クる、クルッ……!んぅ~……!っ……キちゃぅあぁっ~~っ!!\nっあ、あっ、あ、あっ!あんっ!ふあ、ああ、ああぁ、あぁ……んああぁっっっ!\n……~~ぁぁああぁぁああぁぁぁっっ~~~っっ……っっ!\nっはぁっ……はぁぁ……っ……はぁ、はぁぁ……\nあった、かぁぃ……あらたくんの……せぇし……くちに、だされたときよりも、もっと……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "はぁ、はぁ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "荒い呼吸を繰り返しながらペニスを引き抜く。\nごぼりと音がしそうな勢いで精液が垂れ落ちた。\n……二回目だというのに、我ながらよく出したもんだな……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ありがとう灯、大変だったろう……", "speaker": "新"}, {"utterance": "そして白い精液に混じる赤い血の色を見て。\n初めての痛みに耐えて俺を迎えてくれたことを改めて認識する。\nだけど灯は笑いながら、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふ、ふふ……うれしい……これで私、新くんに身も心も、ささげられたんだよね……?", "speaker": "灯"}, {"utterance": "あぁ……俺の身も心も、灯のものだ……俺たちは、ずっと一緒", "speaker": "新"}, {"utterance": "はぁ……そっかぁ、ずっといっしょかぁ……えへへ、幸せすぎだよ♪", "speaker": "灯"}, {"utterance": "痛みなんてなかったように、満足そうに笑う。\n俺と結ばれたことを幸せだと言ってくれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "灯……俺も幸せだ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "ベッドに寝転がったままの灯に覆いかぶさる。\n幸せをもっと感じたくて。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……新くん……ちゅ、ちゅっ……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "二人抱き合いながら、幸せを感じ合いながら。\n初めての夜の、最後のキスを交わした。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["新", "灯"], "product_name": "09_Sekai", "file_name": "2313h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "う~ん……流石に不味いよな、このままじゃ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "どしたの新くん?何が不味いの?", "speaker": "灯"}, {"utterance": "俺の瞳に映る自分の姿を見るかのように近づいてくる灯。\n手を伸ばせばすぐ抱きしめられて、顔を近づければキス出来る距離。\nどこまでも無防備な姿は、俺を信頼してくれてるってことだけど。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あのな、この前えっちしてからな、灯ってずっと同じ生活してるだろ?\n夜は俺の部屋に来て、喋ったり、イチャイチャしたりして、眠って。朝に部屋へ戻るって生活", "speaker": "新"}, {"utterance": "うん、してるねぇ……え?もしかしてそれが不味いの?", "speaker": "灯"}, {"utterance": "不味いな。だってどんどん好きになって、ハマって、今もこんな風に俺の腕の中にいて\nこのままだと毎日でも灯を求めてしまいそうになる、灯に溺れそうになる", "speaker": "新"}, {"utterance": "本当に困ってしまう。\nこのままじゃ灯を離したくなくなってしまうから。\n一瞬だって視界から逃がしたくないから。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……別に私はいいよ。新くんが求めてくれるなら毎日だって、全然♪\nむしろ私はもう新くんに溺れてるから……\n新くんのこと求めてるし、求めてほしいって思ってるもん……言うの恥ずかしいけど", "speaker": "灯"}, {"utterance": "……っ!", "speaker": "新"}, {"utterance": "っと危ない危ない。\nその言葉を聞いて灯と愛し合いたくなったけど必死に我慢する。\nいくらお互いがお互いを求めてるからと言って、毎日してたら節操がなさすぎる。\nよし、なら今日から出来るだけがんば……、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ねぇ、新くん……そういう話したら私、新くんを感じたくなってきちゃった……\n………………だめ?", "speaker": "灯"}, {"utterance": "…………", "speaker": "新"}, {"utterance": "だ、大丈夫かな……俺……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["新", "灯"], "product_name": "09_Sekai", "file_name": "2315_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "……んっ……", "speaker": "シャイン"}, {"utterance": "最初に感じたのは冷たさだった。\n肌に感じる冷たさ。\nどうやらぼくは床に寝転がってるみたいで。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んん……ここ、は……?", "speaker": "シャイン"}, {"utterance": "見たこともない、誰もいない、冷たい部屋で目を覚ました。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "…………うぅ……", "speaker": "シャイン"}, {"utterance": "頭が重い。中も、動きも。\n痛む場所を押さえながら辺りを見渡す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……どこ……?ここ……?", "speaker": "シャイン"}, {"utterance": "広い部屋に一人。\n心細くなって話しかける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だれか、だれかいないの……?\nねぇ、ソ――つっ!?", "speaker": "シャイン"}, {"utterance": "何故かわからない。\nその名前を呼ぼうとすると頭に痛みが走った。\nなんで……?理由がわからない……。\n……話しかける?一体誰に?", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "…………!", "speaker": "シャイン"}, {"utterance": "待って、その前に……!", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ぼ、ぼくは……ぼくは……\n…………ぼくは、だれ?", "speaker": "シャイン"}, {"utterance": "自分が誰かもわからなかった。\n必死に思い返そうとするも、思い返そうとする記憶自体が見つからない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんで……?どうして……?なんでわからないの……?", "speaker": "シャイン"}, {"utterance": "聞いてみるも答えてくれる人は誰もいない。\nただ、今唯一わかることは……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ぼくを。呼んでる……?", "speaker": "シャイン"}, {"utterance": "姿は見えない。\n声も聞こえない。\nだけど、通路の奥から誰かが呼んでる気がする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……んっ……", "speaker": "シャイン"}, {"utterance": "そしてぼくは導かれるように歩いて行って。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……わからない、わからないけど……", "speaker": "シャイン"}, {"utterance": "空中に浮かんでるパネルに触れる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "知ってる、気が……", "speaker": "シャイン"}, {"utterance": "瞬間、画面に並んでる文字がすごい速度で流れていく。\n音まで聞こえそうな速さで目の前を通過していく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "エラー確認。エラー確認\n魔王、シエル=アルカの生存確認。代行者、ソル=イクリプスの消滅確認\n勇者、ヤマナシアカリおよびコウジマアラタの生存確認。エラー、エラー、エラー\nエラー確認。勇者システム、続行不可能と判定\n…………承認しました。これよりプログラムの実行に移ります", "speaker": "???"}, {"utterance": "………………", "speaker": "シャイン"}, {"utterance": "何だろう。ソルって名前、聞いたことがある気がする。\n懐かしくて、愛しくて。それで悲しくて……。\n同時に、ぼくの中にたくさんのデータが流れ込んでくるのがわかる。それはまるで、失ったぼくの何かを再生させているみたいで。\n忘れてしまったものを、再び与えてくれているようで。\nそしてぼくの意識は深く、落ちて行った……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……んっ……", "speaker": "シャイン"}, {"utterance": "最初に感じたのは冷たさだった。\n肌に感じる冷たさ。\nどうやらぼくは寝転がってるみたいで。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……うぅ……\n……ここは……ママの部屋だ……なんで、ぼく……", "speaker": "シャイン"}, {"utterance": "冷たい部屋で目を覚ます。\n頭が重い。中も、動きも。\n痛む場所を押さえながら……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "っっ……!あ、あぁぁ……あぁぁっっ……!\nソルッ……ぁぁ……ッソル……!", "speaker": "シャイン"}, {"utterance": "懐かしさと、愛しさと、悲しさを込めて大好きな人を呼ぶ。\nもう届かないことがわかっていても。\n声を震わせながら呼ぶ。目から落ちた水が床を濡らす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あぁぁ……あぁぁ……", "speaker": "シャイン"}, {"utterance": "……悲しい。悲しいけど。\n今はこんなことしてる場合じゃない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……アラタ……あんただけは、絶対に許さない……!", "speaker": "シャイン"}, {"utterance": "憎しみを込めて、怒りを込めて。\nこの思いが少しでも届くように。\n今はもう聞こえる。\nぼくを呼ぶママの声が。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "今行くよ、ママ……ソル……", "speaker": "シャイン"}, {"utterance": "そしてぼくは闇の中に溶けていった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["???", "シャイン"], "product_name": "09_Sekai", "file_name": "2403_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "新くん入るよ", "speaker": "灯"}, {"utterance": "扉の外から聞こえた愛しい声を、俺は当然受け入れる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめんね、明日朝早いのに。今日さ、一緒に寝ていい?", "speaker": "灯"}, {"utterance": "全然いいぞ。丁度俺も話があったし\nというかどうした?そんな改まって", "speaker": "新"}, {"utterance": "話し合いの結果、行くなら当然早い方がいいということで救出は明日。\n準備を手早く済ませあとは寝るだけといった時、灯がそんな風にやってきた。\n今までは好きな時に来て『一緒に寝ようよ』という感じだったのに。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いやー、新くんの睡眠の邪魔しちゃ悪いとおもってさ。大事な日だし、だから我慢しようと思ったんだけど……\n……でも、シエルちゃんがいない部屋に一人で寝るのは何か嫌でさ……\n寂しいっていうか……認めたくないっていうか……それでつい来ちゃった", "speaker": "灯"}, {"utterance": "灯……", "speaker": "新"}, {"utterance": "あっ、もちろん新くんにも会いたかったから来たんだよ?ホントだよ?", "speaker": "灯"}, {"utterance": "なんでもなさそうにそう言うけど。\n顔と声の端からは不安が漏れていて。\n昼はみんながいたから良かったけど、夜になって一人になっていろいろ考えてしまったんだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……そんなの気にしないって。ほら、とりあえず座ってろ。何か飲み物持ってくるから", "speaker": "新"}, {"utterance": "わーい、ありがとー。それじゃあお言葉に甘えさせていただきます", "speaker": "灯"}, {"utterance": "二人の定位置となったベッドに座る。\nその間に俺はポットのお湯を使って紅茶を作り、一緒に座る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……うん、美味しいっ。新くんの私への愛情がたっぷり入ってるね", "speaker": "灯"}, {"utterance": "当たり前だろ。もう入れ過ぎて零れまくってるくらいだしな", "speaker": "新"}, {"utterance": "なんて笑い合いながら一緒に飲む。\nよかった、少しは元気になってくれたみたいで。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それで?新くんの話ってなーに?", "speaker": "灯"}, {"utterance": "あぁ、明日のことでな", "speaker": "新"}, {"utterance": "正直今の灯に言おうか言わないでおこうか迷ってたんだけど。\nカップを置いて、灯の空いている手を握る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "明日はシエルとソルの二人と、多分一緒に戦うことになると思う\n当然楽に勝てるような相手じゃない、かなり苦戦すると思う。それくらい今日感じた二人のプレッシャーは凄かった", "speaker": "新"}, {"utterance": "うん、確かにすごかったねシエルちゃんも、ソルさんも。怖いくらいの迫力だった", "speaker": "灯"}, {"utterance": "だろ。そんな二人に俺達もバラバラに戦っちゃダメだ\nだから二人に勝つには俺と灯のコンビネーションが鍵になる\n灯。向こうは一人と一人だけれど、こっちは二人だ。二人でシエルを連れて帰るぞ", "speaker": "新"}, {"utterance": "新くん……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "俺達は一人じゃない。一人と一人でもない。\n二人だから。だから戦える、勝てる。\nシエルを救える。シエルを救う。\nそう伝える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……うん、そうだね", "speaker": "灯"}, {"utterance": "にっこりと笑ってくれて。\n灯もカップを置いて、手を握ってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "身も心も一つになった私たちに勝てない相手も、出来ないこともないよね。絶対シエルちゃんを連れて帰ってこよ", "speaker": "灯"}, {"utterance": "灯の顔に笑顔がともる。\nよし、もう大丈夫だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうだな、身も心も一つに……\n………………", "speaker": "新"}, {"utterance": "……やばい。そういえば最近ずっと魔王城で寝泊まりしてて。\nというかイチャイチャはしてたけど、エッチはあれからやってなくて……。\n思わずその言葉に反応してしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "?どうしたの新く――っ!", "speaker": "灯"}, {"utterance": "……心も……体も。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "…………", "speaker": "灯"}, {"utterance": "俺の考えに気づいてしまったのか、目の前には耳まで赤くなった灯の顔。\n拒否するような、誘うような上目使い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "………………", "speaker": "灯"}, {"utterance": "握り合った手から体温を感じる。どんどん高くなってるように感じる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……新くん…………", "speaker": "灯"}, {"utterance": "何度も味わった唇で俺の名前を呼ぶ。\n声は小さく、でもはっきり耳に届く。\n灯の全てが俺を興奮させる。\n……あぁ、もうこれダメだな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぅ……正直に言うぞ灯。俺は今、すごい抱きたい\n流石にこの状態で我慢するのは無理だ", "speaker": "新"}, {"utterance": "初めての時のようにはっきり口にする。\n灯が欲しいと。愛したいと。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "新くん……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "灯も同じように、優しく微笑んでくれて。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふふ……私も、一緒だから……私も、おんなじ……\n新くんがこんなに近くにいるのに、我慢するなんて無理だよ……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "二人の距離が近くなる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "灯……んっ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "唇を重ねる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ……ちゅっ……んっ、っちゅ……っん、ん……ちゅぅ……\n……んぅ……ちゅぱ……ちゅ、ちゅぷっ……ん、んっ、んぅぅ……ぅん……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "合わせるだけのキスからお互いの唇をついばむように。\nそして舌を絡ませ合って。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……しよ、新くん……?また、いっぱい……深くまで、繋がろ……?", "speaker": "灯"}, {"utterance": "……うん、繋がろう灯……奥まで、深く……", "speaker": "新"}], "speakers": ["新", "灯"], "product_name": "09_Sekai", "file_name": "2408_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "……久しぶり、だね……えっちなことするの……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "だな。キスとか抱きついたりはしてたけど", "speaker": "新"}, {"utterance": "……えっと、どうしよっか……どういう風に、したら……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "そうだな……まずは灯をめちゃくちゃ気持ちよくしたい", "speaker": "新"}, {"utterance": "お互いを高め合うためまずは灯から。\n灯にふれてる時点で俺も興奮するだろうけど。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なら大変だ……新くんにしてもらうだけで私、すっごく気持ちよくなっちゃうもん", "speaker": "灯"}, {"utterance": "なんて少し似たようなことを言ってくれて。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そう言われるとやる気が出てくるな。なら頑張るからすごくすっごく気持ちよくなってくれるか?", "speaker": "新"}, {"utterance": "えへへ……すごくすっごく気持ちよくしてくれるのかぁ……どれくらい感じちゃうんだろ、なんだかこわいなぁ", "speaker": "灯"}, {"utterance": "そう冗談めかして笑いながら、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……じゃあ、お願いします……いっぱい気持ちよくして", "speaker": "灯"}, {"utterance": "灯はスカートをゆっくりたくしあげていく。\n恥ずかしそうに。焦らすようにするすると……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はい……どうぞ……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "大事な場所を隠す下着から白い太ももが伸びる。\nスカートの影とのコントラストが目を引いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やっぱり灯って足きれいだな……前から思ってたけど", "speaker": "新"}, {"utterance": "ありがと……新くんに褒められてうれしい……♪\nあ、ねぇねぇ……下着は、どうかな……?これ、新しく買ったやつなんだけど……可愛い?", "speaker": "灯"}, {"utterance": "もちろん可愛いぞ。むしろ灯に似合わないものがない\n色も、灯の髪と同じで。うん、いいな。俺の好きな色だ", "speaker": "新"}, {"utterance": "ぅ、ぅわぁ新くん……その発言ちょっと変態チックで、私的にはストライクすぎだよ……まぁ、らしいけどさ", "speaker": "灯"}, {"utterance": "そうか?思ったことを言ったんだけど……", "speaker": "新"}, {"utterance": "灯自身も判断に困ってる反応だな。\n確かに褒め言葉として微妙っぽいか。\nでも灯は喜んでくれたみたいだし、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、さわっていくな……", "speaker": "新"}, {"utterance": "……うん、さわって……私の大事な、新くんを大好きなところ……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "久々ということでまずは軽く下着の上から軽くふれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ……っぁ……っぁ……ん、ぁぁ……\n……っは……新くんの指が、すりすりって……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "どうだ、気持ちいいか?", "speaker": "新"}, {"utterance": "うん……気持ちいいよ、久しぶりの……新くんの指……新くんの、優しい、さわり方……んっ", "speaker": "灯"}, {"utterance": "灯のここも柔らかくて、気持ちいいぞ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "っ……ふぅ、ふっ……んっ……な、なら……もっと、もっとさわって……?はぁっ……ぁっ\nはっ、っ、あっ……あ、ぁ、あぁ……ぁ、ぁ、ぁっ……!", "speaker": "灯"}, {"utterance": "下着越しに熱がこもっていく。指先に湿り気を感じる。\n灯も興奮してきてくれたみたいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あっふっ……あ、あ、あぁ、あらたく、んっ……そこぉ……っ", "speaker": "灯"}, {"utterance": "ん、ここがいいのか……?", "speaker": "新"}, {"utterance": "何回もなぞっているとある一部分に突起を感じる。\n布を押し自己主張をする小さな突起、クリトリスだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、そこ……が、ぃいって、言うか……はぅっ……はっ、あっ……!\nひゃっ……ぅゃっぅ……からだ、びりって……!ん、んっぁぁ……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "灯の膝ががくがく揺れる。それほどすごい刺激なのか。\n下着の染みもどんどん広がってきて、これなら……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……灯、下着脱がしていいか?", "speaker": "新"}, {"utterance": "っはぁ……ぃぃ、よ……脱がして……私の、えっちなとこ……んっ、さわって……っあぁ……\n……っ~……私も、ちょくせつ……新くんのゆびが、欲しいから……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "……ん、それじゃあ下させてもらうな", "speaker": "新"}, {"utterance": "許可ももらい、濡れ始めてしまった下着をおろすと……、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "………………", "speaker": "新"}, {"utterance": "………………", "speaker": "灯"}, {"utterance": "割れ目の部分と下着に愛液の橋が出来た。\n目の前でてらてらと照明を反射する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……え、えへへ……もう、びしょびしょだね……私のあそこ……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "ここまで濡れてるとは思ってなかったけど。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "嬉しいよ……それだけ感じてくれたってことだろ?", "speaker": "新"}, {"utterance": "ん、だよ……新くんがさわった時から……ううん、新くんの前で、下着見せる、その前から……\nお腹の奥が、きゅうぅってして……えっちな水が、流れてるのわかったもん……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "俺も……もうさっきから興奮しっぱなしだ", "speaker": "新"}, {"utterance": "そう、なの?私の感じてるところ見て、大事なところさわって……興奮してくれたの……?", "speaker": "灯"}, {"utterance": "そうだ、灯がいやらしすぎてな……\nだからもっと感じて、気持ちよくなってくれ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "うん……なら新くんのために頑張って、もっとやらしくなるね……がんばらなくても、いっぱい、感じちゃうけど……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "おう、たっぷり感じてくれ。俺ももっと……", "speaker": "新"}, {"utterance": "頷いてからゆっくりと膣に指を入れていく。\n何の抵抗もなく全部入る。むしろ引きこまれていくみたいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぁぁあ……っあ……キ、キたぁ……新くんが……っ……ぁぁ……んっ", "speaker": "灯"}, {"utterance": "ぐにぐにと指を掴むように中が騒ぐ。\n上下に揺するたびに愛液が腕を伝い垂れてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "っ出ちゃう……出ちゃってる……あ、あっ……っああぁ……っ\n……えっちな、声だけじゃなくてぇ……っ……くちゅくちゅって、あぁ……あそこから、えっちな音も……ぉっ", "speaker": "灯"}, {"utterance": "あぁ……どんどん溢れてくる。こうやって……", "speaker": "新"}, {"utterance": "そのまま円を描いていく。\nペニスほどの長さも太さもないから指で出来ることを。\n中で曲げて壁を優しく擦っていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ゃあぁぁ~……中、かきまわされて……やぁぁ……んゃっ……ゃあぁっ……あんっ!\nふっ、ふぅ……んっ~~んっ……あっ、あっ……あ、あ、あっ!", "speaker": "灯"}, {"utterance": "灯の口から高い喘ぎ声と涎が漏れる。\n目もとろんと落ちてくる。\nさらに穴の上、灯が反応したところも。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あんっ!ぁ、っああ!そんなはげしっ~っ……あらた、くっ……っんっあぁっ", "speaker": "灯"}, {"utterance": "俺が灯をこんな風にしてるんだ。\nこんなに乱してるんだ……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁはぁっ……だめぇ……や、ゃめ……っ~て……新、くんっ……このままだと私、イっちゃうからぁ……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "……イってくれよ、そのためにやってるんだ……俺も嬉しいし", "speaker": "新"}, {"utterance": "っんっは……ちがうのぉ……私、イく時は……新くんと、つながって、イきたくて……\n……それに、次は……私の番……もうたっぷり気持ちよくしてもらったから……今度は私が……したい、の", "speaker": "灯"}, {"utterance": "……灯……", "speaker": "新"}, {"utterance": "正直灯が感じている姿を見て俺もかなり興奮してる。\nズボンをせり上げるくらい膨らんで痛いくらいだ。\nでも灯も気持ちよくしたいし……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……なら、してもらえるか……?でも、俺も灯を愛したいから……こういう恰好で……", "speaker": "新"}, {"utterance": "ぅぅ……うぅぅ……うぅぅぅ…………", "speaker": "灯"}, {"utterance": "どうした?変な声出して", "speaker": "新"}, {"utterance": "ベッドに寝転がりお互いの性器を目の前に、いわゆるシックスナインの形だ。\nふりふりと揺れる綺麗なお尻の向こう、下半身の方からうなっている声が聞こえる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、当たり前だよぉ……だって私のあ、あそこが……新くんの、こんな……っ……顔の前に……\nんっ、ぁっ……や、ゃぁ……息が、かかって……んっ……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "俺もまだ足りないからな、灯を気持ちよくするの……", "speaker": "新"}, {"utterance": "そう言ってくれるのは、嬉しいけど……で、でも、あんまりしちゃ、ダメだからね……?激しくやられたら、イっちゃうから……\n……今は、私が新くんを……れろ……\nれろ、ぺろ……ぺちゃ……ちろちろ……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "舌の暖かさと弾力をペニスに感じる。\nぞくりとした刺激が股間から背中に伝わる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、んっ……ちゅぱ……ぺろ、れろっ……\n……ふはぁ……久しぶり、新くんの匂い……新くんの味……れろ、れろぺろ……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "絶え間なく続く刺激から思うに、丹念にフェラをしてくれてるんだろう。\n……それは嬉しいんだけど、見られるのは恥ずかしくて舐めるのは恥ずかしくないのがちょっとした疑問。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "れぉ……やっぱり、可愛いね、これ……私が舐めるたび、ぴくぴくってして……\n……新くんは強くて、たくましくて、かっこいいのに……ふるふる、ふるえて……ちゅ、れろれろ……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "灯のお気に召したなら、何よりだ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "可愛いって言われるのはちょっとショックだけど。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……んぅ……んんぅ……ちゅちゅ、ちゅぱ……ちゅぷ……ぺろぺろ、ぺちゅ……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "カリの溝を舐められるたび耐えがたい快感が襲ってくる。\n……とそこで気づいた。さっきよりも灯のソコが濡れていて。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっふっ……れろ、ぺろ……ちゅぱ、ちゅぱちゅぱ……ん、んっ……んん、ふぅ……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "舐めることで灯も興奮したんだろうか。\nよし。俺も負けてられない、そこに向かって舌を伸ばす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃあっ、ひゃぅん……!あ、新くん……そんな、いきなりぃ……はんっ!", "speaker": "灯"}, {"utterance": "やられっぱなしは、嫌だからな……れろ……ちゃんと灯も気持ちよく……", "speaker": "新"}, {"utterance": "あぁ……!新くんの、舌が……っ!ゃんっ……あそこ、舐めてぇ……ん、ゃあぁ……あんっ……っ\nっ~~だ、だめぇ……だめぇぇ~……そんなとこ、舐めた……っっ……らぁぁ……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "れろ、灯だって……俺のを舐めてるだろ?おあいこだ……れろ", "speaker": "新"}, {"utterance": "気にせず愛撫を続けていく。\n舌に唾液をまぶし、灯がしてくれたように舐め上げ、そして転がす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん~~っやぁぁ……!舌、はいってきて、るっ……!あっ、あぅっ、んああぁっ!", "speaker": "灯"}, {"utterance": "舐めても舐めても愛液が出て、口だけじゃなくて顔もべたべたで。\n灯はこんな風に俺を愛してくれたんだな……そう思うとより熱が入る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひゃあぁっ!ああっ!音、立てて、吸っちゃ……!や、やだやだっ……そんな、じゅじゅってっ……!\n……っっ……!っだ、だめだめぇ……私が……新くんをいっぱぃ……っ……かわいがって……あむっ!\nんっん~~っ!ちゅぱ、ぺろっ、れろろぉ……!ちゅぷぷっ……!", "speaker": "灯"}, {"utterance": "灯のフェラが再開される。\n俺の愛撫に耐えるためか、さっきよりも激しく……っ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "っちゅぱ……ちゅちゅちゅっ……!ちゅじゅ……はぁ……あっ……ぺろれぉ……!\nちゅるちゅるっ……はぁ、すごぃ、濃くなってきた……味も、においも……ちゅ、ちゅ、ちゅっ", "speaker": "灯"}, {"utterance": "こんなに懸命に愛してくれる灯を俺ももっと愛したい。\n気持ちよくなった証を早く出すため、快感をそのまま受ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "れるっ……もうすぐ、だよね……?ちゅる、もうすぐ、なんでしょ……ちゅぱちゅぱぁ……っ", "speaker": "灯"}, {"utterance": "あぁ……れろ、もうすぐ出そうだから……", "speaker": "新"}, {"utterance": "俺も灯を高めるのは忘れず、でも要望通り達しないように舐め続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "っん、ん、んっ……!はぁっ……っちゅぱっ……れろれろぉっ……っちゅろっ……ん~~っ\n……ここっ……ここぉ……ぱくぱく口、開いて……私の舌、ほしそうにして……んぅぺちゃっ", "speaker": "灯"}, {"utterance": "っっ……っ", "speaker": "新"}, {"utterance": "尿道口をほじくるように責められる。\n痛みにも似た気持ちよさが一気に絶頂へと向かわせる……っ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ちゅろ……んっ……ぺろれぇろっ、んんんちゅっ……!ちゅぷぁ……!\n……ままぁ、このままぁ……出してもらうからね、新くん……新くんの、あついの、い、っぱい……かけてっ……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "顔に……わかった、灯がそう言うなら……", "speaker": "新"}, {"utterance": "灯が望むなら。\n射精のためペニスに意識を集中させる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ……ちゅるっ……ちゅるっ、れろっ……ちゅちゅっ……ちゅぱっっ\nっちゅっ、ちゅっる、ちゅぱっ……んぅ~っ、んっ……っれりゅるるっ……!", "speaker": "灯"}, {"utterance": "……っあぁっ。出る、出るぞ……灯っ", "speaker": "新"}, {"utterance": "れろっ……んんっ、だしてぇ……いっぱぃ、ぴゅぴゅってっ……あらたく、のぉ……せぇし……!\nっちゅろ、ちゅぷ、ちゅろ、っちゅぷっ、ちゅちゅちゅ~~~っっ!\nきゃぁああぁっっl!?はぁぁぁあぁぁぁ………………!\nっん~っん~~……はぁぁぁ~~……あぁぁぁ~~……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "言われた通り灯の顔に射精する。白い快感をたっぷりと。\n灯も少しだけ反応してひくひくと動き、ちろりと一滴垂れる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……はぁ……こんなんなんだ……あらたくんの、しゃせぇって……すごぃ、はくりょく……はぁぁ……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "はぁ、ふぅ……ってこの間も見ただろ?", "speaker": "新"}, {"utterance": "……だって、あの時は口のなかだから……よく見えなかったし……ん……\nんっ……すん、すんすん……はぁぁぁ……やっぱり、新くんのにおい、好き……安心する……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "うっ……卑怯だろ、そんな台詞……っ。\nそんなこと言われたら……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わあぁ……新くんの、ぴくんって動いて……また、おっきく……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "あぁ……もう、灯を愛したくてたまらないんだ\nだから灯、今度は俺に……俺自身で、気持ちよくさせてくれ", "speaker": "新"}, {"utterance": "……うん、気持ちよくして……私の中、新くんで全部満たして……\nえへ、新くんの顔……すごい近い……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "ベッドの上に座り、裸になって二人抱き合う。\n灯は俺の肩に手を回し、俺は灯の腰に手を回し。\n一番お互いを……、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん、感じる。灯の全部、感じられる……", "speaker": "新"}, {"utterance": "一番お互いを感じようと……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……私もわかるよ……新くんの目に、私が映ってて……ふふ、こんな風に見えてるんだ……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "わかるか……?俺がどんな風に見てるか……", "speaker": "新"}, {"utterance": "当たり前だよ……私のこと、好きって……たくさん好きって、伝わってくる……\n……じゃあ、新くんはわかる……?私が今、何を想ってるかって……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "あぁ、こうだろ……?", "speaker": "新"}, {"utterance": "んっ……ちゅ……んっ……んぅ、新、くん……っ……ちゅぅ……\nっ……ちゅっ、ちゅっ……ちゅぱ……んぅぅ……っ……あっ、はぁぁ……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "軽く触れあうだけのキスを何度も交わす。\n唇を合せるたび愛しい気持ちを送り送られてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "灯……ちゅっ……んっ", "speaker": "新"}, {"utterance": "っん……ちゅっ、新くん……新くんっ……ちゅぷ、ちゅ、ちゅっ……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "ゆっくりと丹念に、気持ちを交換し合う。\n今から繋がる部分を静かに擦り付けあう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぁ……ぁぁ……んっ……ちゅ、んっ……ぁぁ……っあ……んぅ……\n……ん、よかった……ちゃんと伝わって……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "まぁ俺がしたかっただけってのもあるけどな……", "speaker": "新"}, {"utterance": "ふふ、それでいいんだよ……新くんがしたいことが、私のしたいことだから……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "なら灯のしたいことが、俺のしたいことなんだな……", "speaker": "新"}, {"utterance": "だよ……だからさ、新くん……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "……あぁ、わかってる……", "speaker": "新"}, {"utterance": "二人のしたいことが、二人のしたいこと。\nもう我慢できない。\n俺は灯を、灯は俺を……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……感じ、させて……?新くんを今すぐ……深く、深く……もう、我慢できなぃ……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "……あぁ", "speaker": "新"}, {"utterance": "そして俺を灯にあてがい、一気に挿入する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んん~~~ッッッ!あぁ~~ぁぁ~ぁぁっ!\nっ~~キた、キたぁ……キたぁっ……!新くんが、私の……~~っ中にっ……!", "speaker": "灯"}, {"utterance": "入れた瞬間力強く握られる。\n膣のヒダが俺の全てを刺激する。\nどれだけ灯は俺を愛してくれてるんだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "灯……わかるだろ、俺のが、中で悦んでるの……", "speaker": "新"}, {"utterance": "ひゃぁぅ!ぁっ、ぁ、ぁぁぁっ!さ、さっきも、今も、どくんって……!ぁあっ……!", "speaker": "灯"}, {"utterance": "声が上がる、声を上げる。\nそんな灯を、もっと近くで触れたくて、もっと近くで見たくて、もっと近くで感じさせたくて。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んぅ~~っうぅ!ちゅぱ、じゅるっ……ちゅちゅ……ぁぁっ!", "speaker": "灯"}, {"utterance": "ペニスを挿入したまま、今度は舌を絡ませ合う。\n腰を上下に動かし、舌を溶け合わせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぁ、ぁあ、ぁぁぁ……っ!あらた、あらたくぅ……っっぁっ……ちゅぱっ……ちゅぷる……!", "speaker": "灯"}, {"utterance": "灯の喘ぎ声が舌を通して伝わる。\nどれだけ感じてくれるかがわかる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ、ふっ……んうぅ、ふぅぅ……!ちゅる……あぁぁ……また、びくって、びくびくって……っ!\nはぁ、はぁ……っ……さっきの、すご、かったぁ……すごい、やら、しくてぇ……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "そうか……?どの辺がやらしかった……?", "speaker": "新"}, {"utterance": "イ、イジワル……ッイジワルゥ……新くん、そんなこと、聞くなんて……\nはぁぁっ!あっ!あ、あっん……!はっん、はっ……はぁぁ!", "speaker": "灯"}, {"utterance": "灯の感じたポイントを聞き、再びそこを攻める。\n無暗に速くではなく、激しく奥に深く入るように意識して。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あっ、はふっ……!ゃぁあぁん!奥にっ……はっ、はっぁ……!おくにぃ、ごつごつってぇ……!", "speaker": "灯"}, {"utterance": "こんな感じ、か……?", "speaker": "新"}, {"utterance": "っ~んっ~~っ!そ、そう……っ……こんな、っ~~感じっ!はぁっ、はっ、はんっ!\nやだぁっ!だめぇっ!がつん、がつんっ……ってぇ……突かれるたびぃ……あっ、あぁ、あぁぁっっ!", "speaker": "灯"}, {"utterance": "目の前の灯の顔がくしゃくしゃになる。\n苦痛ではなく、我慢できない快楽によって。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ほら、ちゃんとキスも……んぅ", "speaker": "新"}, {"utterance": "んっ、んっ、んっ……!ちゅっ、っちゅぅ……!んぅぅぅ!", "speaker": "灯"}, {"utterance": "唾液が二人の間につぅーっと落ちる。\nすでにぐちょぐちょの結合部に垂れる。\n新たな潤滑油となって刺激になる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "っっ……はぁむ、あむっ……むむぅっ……ちゅる……ちゅむ、あむっぅ……!", "speaker": "灯"}, {"utterance": "……俺、もう出したい……灯の中に、出したい……\nいいか、出して……?灯は、気持ちよくなったか……?", "speaker": "新"}, {"utterance": "っちゅぅ、なったよ……もう、今すぐ私……イっちゃうくらいに……\nあらたくんにぃ……きもちよく、してもらったもん……だから、あとは新くんがぁ……イ、イ……イくだけぇ……っ", "speaker": "灯"}, {"utterance": "わかった……それじゃあ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "あぁんっ、あん、っああぁっんっ!ふっ、ふぁぁっ……ぁぁぁああっ!", "speaker": "灯"}, {"utterance": "最後の時まで動くだけ。\n灯と混じって交わるように。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぁぁぁぁああっっ!新くんの、目の中の私っ……こんなに、えっちな顔してぇ!あぁぁっっ!\nしゅごっ……すごっ……~ぃ……!こんなに、新くんを……感じて、はんっ!", "speaker": "灯"}, {"utterance": "俺だって、感じてるよ……っ……灯を、全部……\n灯の、目の中の俺……すげぇ、気持ちよさそうで……っ", "speaker": "新"}, {"utterance": "そうだよぉ……新くん、すっごい……しあわせっ……そうにぃっ……!\n私が……私、なんだよね……?新くんを、しあわせにしてるの……!", "speaker": "灯"}, {"utterance": "当たり前だろっ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "持っている灯の腰を俺へ押しつける。\nより深く奥まで、灯に届くように。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃぅんっ!あっんっ!あぁっぁ!ぐぅぅって……っ……ふはぁっ!", "speaker": "灯"}, {"utterance": "……俺も、そうなんだよな……?灯を幸せに……", "speaker": "新"}, {"utterance": "そっ~~っ……っ!だよぉっ……!新くんを感じて……!新くんに気持ちよくされてぇっ……!\n私……!しあ、わ……っ……~~せっ!ひゃあぁぁんぅ!", "speaker": "灯"}, {"utterance": "言葉と呼応するかのように中が巻き込む。\n灯が俺を絶頂へと導いてくれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あっ、あぁっ、あぁぁっ、ああぁっ!イ、イき、そうっ!私、イっちゃいそう、新くんっ……!", "speaker": "灯"}, {"utterance": "……いいよイって、イってくれ……俺も、ほんとすぐイくから……", "speaker": "新"}, {"utterance": "ん~~っ!や、やだぁ!やだやだぁっ!こ、ここまでキたら……っ……新くんと、一緒にっ!", "speaker": "灯"}, {"utterance": "灯……", "speaker": "新"}, {"utterance": "俺だってそうだ……灯と一緒に……", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……それじゃあ、一緒にイこう。俺たち二人で……", "speaker": "新"}, {"utterance": "……ぅぅん、うんっ……!あっ、はっ、やっ、ひゃあぁぁんっ!\nはげしくぅ!あらた、くぅんっ……はげ、しくぅっ!", "speaker": "灯"}, {"utterance": "深く奥まで届くようには変わらない。それに速さをプラスする。\n乱暴と思えるくらい激しく、だけど気持ちを込めて……!", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぅっ、はっ、はぁっ……!はぁぁぁっ!あうあぅあぁぁ!\nイ、イくッ!イクイクッ!イっちゃぅ、イっちゃぅっぅ!", "speaker": "灯"}, {"utterance": "灯の膣がぎちぎちに締まる。痛いくらい締まる。\n俺も、もう……!", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "イく、ぞ……イクぞ灯……灯に気持ちよくしてもらった想い、いっぱい出すから……!", "speaker": "新"}, {"utterance": "あぅ、あぅあぅっ!あぁぁぁっ!出してっ~~っ出し、てぇぇっっ!\nっ~~私もっ~~っ……っキッ~~っっ……ああぁぁっっっっ!\nあんっ、あんっ、あはっ!あっ、あ、ああぁ……んゃやぁあぁぁぁあぁぁっっっっっ!!\nんんああぁぁぁああぁぁぁぁ~~~~~~っっ……はぁぁぁぁ~~~~っっ…………", "speaker": "灯"}, {"utterance": "ペニスに力を込め、一滴も残さないように搾り出す。\nそれが灯の、俺の気持ちだから。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あぁぁっっ!あらたくぅんっ……あらた、くんっっっっ~~~~っっ!\nはぁ……はぁぁ……!ふぁぁ、はぁぁぁ……!", "speaker": "灯"}, {"utterance": "はぁ……はぁ、はぁ……はぁっ……っ!", "speaker": "新"}, {"utterance": "二人、荒い息をし合う。\n二人で、鼓動を感じ合う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……はぁぁ……すごい、新くんを、感じちゃった……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "ふぅ……俺も、灯を感じた……", "speaker": "新"}, {"utterance": "くす……こんなに感じるなら、私たちの相性、ばっちりってことだよね……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "あぁ、俺たちは無敵の勇者……最強のカップルだ", "speaker": "新"}, {"utterance": "なんて言いながら笑い合って。\nでもそれは本当の気持ち。\n俺たち二人は無敵で最強の恋人。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あらた、くん……", "speaker": "灯"}, {"utterance": "灯……", "speaker": "新"}, {"utterance": "そうして俺たちは心地よい気だるさの中、唇を重ねて。\n深く濃く結びつき、深い眠りに落ちて行った。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["新", "灯"], "product_name": "09_Sekai", "file_name": "2409h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "はぁ……はぁっ……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "息を切らしながらマザーの元へ走るシエル。\nその動きに、その目に一切の迷いはなく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……わかる。私なら出来る……ううん、私にしか出来ない……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "アラタたちにはああ言ったものの、シエルには一つの確信があった。\nそれは魔王の力に覚醒した時から感じていたもの。ある種の万能感。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "止まりなさい、魔王シエル。今すぐ止まりなさい", "speaker": "システム"}, {"utterance": "はっ……はっ……はっ……", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "騒がしいアラーム音と対照的な冷たい声がシエルに警告を発す。\nしかし当然、その歩みを止めることはない。\n今のシエルの覚悟を止めることは出来ない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……警告無視。直ちに防衛攻撃に入ります", "speaker": "システム"}, {"utterance": "宣言通り、壁が開いて魔法攻撃が飛んでくる。\nだがしかし……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "無駄です", "speaker": "シエル"}, {"utterance": "完全なる魔王となったシエルにはそんな攻撃など一切効果なく。\nシエルは通路を走り続けた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["シエル", "システム"], "product_name": "09_Sekai", "file_name": "2415_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ソルとの決着もついて、俺達にも平穏な日々が戻っていた。\nでも、ソルという明確な刺客が襲って来たことを考えると、ただのんびり日常を過ごしているわけにもいかないだろう。\nしかし、そもそもわからないことが多すぎる気がする。\n何故、代行者は勇者を倒さなければいけないのか。ただ人類を護るためなら、代行者が魔王と戦えばいい。\nどうして、この世界には魔王が繰り返し生まれ続けてしまうのか?\n魔王を倒さないまま元の世界に帰る方法は本当にないのか?\n二度も召喚されてこの世界、ラグナギアに来たせいで、勇者と魔王、それに代行者ってものに疑問が浮かぶんだよな。\nこれまでの勇者はどういう人たちで、どう魔王と戦ったんだろうか。それを代行者はどう見ていたんだろう。\n……魔王に勇者に代行者、か……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "改めて色々調べた方が良さそうだよな", "speaker": "新"}, {"utterance": "まあ、その為にはまず手っ取り早くあいつに聞いてみるのがいいだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "おーい、レイ。聞きたいことがあるんだが", "speaker": "新"}, {"utterance": "どうかしましたかマスター?私の3サイズならヒミツですよ", "speaker": "レイ"}, {"utterance": "それは特に聞きたくない。俺が聞きたいのは歴代の勇者のことだ\nブレイブギアとして一緒に行動して来たレイなら知ってるだろ", "speaker": "新"}, {"utterance": "歴代の勇者……そんなことを聞いたのはマスターが初めてです\nそんなことを知ってどうするんです?", "speaker": "レイ"}, {"utterance": "勇者と魔王、それから代行者っていう存在に疑問が沸いたんだ\n過去の勇者を知ることで、その疑問を解く手がかりになるかと思ったんだよ", "speaker": "新"}, {"utterance": "なるほど。ですが、過去の勇者のことはよく覚えていません。そもそも、私は最初からいたわけではありませんし\nですから、私が誕生する前は他のギアが使われていたはずです", "speaker": "レイ"}, {"utterance": "そうなのか?", "speaker": "新"}, {"utterance": "まぁそれでも、かなりの年月、稼働しているのは間違いないですが", "speaker": "レイ"}, {"utterance": "具体的にどれくらい?", "speaker": "新"}, {"utterance": "女性に年を聞くとは、マスターったらさいてーですねっ♪", "speaker": "レイ"}, {"utterance": "そうですか……", "speaker": "新"}, {"utterance": "少なくとも前々回の勇者は30年前って話だから、そのくらい前からは存在しているんだよな。\nしかし、レイからは役に立つような情報は得られそうにないな。\nとなると他にそういうことに詳しそうな人物となると……アウロラと博士だろうか。\n勇者召喚の研究をしていたくらいだから、きっと色々詳しいに違いない。ふたりに話を聞きに行ってみよう。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["新", "レイ"], "product_name": "09_Sekai", "file_name": "3302_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "さあ、それでは次の勇者様についてお教えいたしますね", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "は、はい……", "speaker": "新"}, {"utterance": "図書室に俺を連れて来た姫さまは、歴代勇者と魔王に関する資料を見せながら怒涛のように語り続けていた。\n次に聞かせてもらう勇者の話で既に10人目になるが、その勢いはとどまることをしらない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あれ?この勇者って、もしかして俺と同じ時代の人間なんじゃないのか?", "speaker": "新"}, {"utterance": "え、そうなのですか?", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "ああ、この文献に残されてる服装とかがなんとなくそれっぽいんだ", "speaker": "新"}, {"utterance": "ちょっと待ってください!これは……確かに、そのように見えますね!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "さっきの勇者は俺達の時代よりも少し前かなって気がしたけど、この勇者は明らかに同じ時代の人間だな", "speaker": "新"}, {"utterance": "すごいです、アラタさま!ここに来て勇者様について新しい発見があるなんて思いませんでした\nああああ……本当にステキ!勇者様のことを、勇者様自身から教えてもらえるなんて", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "あ、あはは。そうか……じゃあ、この勇者についてもっと教えてくれる?", "speaker": "新"}, {"utterance": "はい、もちろんです!アラタさまと同じ時代から来たこの勇者様は……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "最初は姫さまの勢いに気圧されていたものの、勇者のことを語るその表情は夢見る乙女そのもの。\n話を聞いているうち、そのあまりにも可愛らしい表情が段々微笑ましく思えるようになっていた。\nそれに、いくつかの話を聞いているうちに気付いたことがある。\n歴代の勇者はどうもバラバラの年代から召喚されているようで、俺達と同じ時代の人間もいれば、それ以前の人間もいた。\nそれどころか、どう考えても俺達の時代より未来から来た人間もいたようだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "――というわけで、この勇者様については終了になります", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "ありがとう、姫さま。しかし、歴代の勇者に関連性みたいなものは見受けられないんだな", "speaker": "新"}, {"utterance": "そうですね……。共通点は、アラタさまのいた世界から召喚されたということぐらいでしょうか", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "うう~ん……", "speaker": "新"}, {"utterance": "一体勇者ってなんなんだろうか……?話を聞いて何かわかるかと思ったけど、余計にわからなくなってきたぞ。\n勇者同士の関連性もなくて、呼び出される時間も決まっていないなんて、一定の法則すらなさそうだ。\nそれに、どうして魔王は定期的に生まれるかは残されている伝承だけじゃさっぱりわからない。\n代行者についてもそうだ。何も触れられていない文献もあるし、しっかりと残っているものもある。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "何かわかるかと思ったけど、謎は深まるばかりだな……", "speaker": "新"}, {"utterance": "ご安心ください、アラタさま。これはまだまだ伝承の一部です\n勇者様の伝承は他にもたくさんありますから、そのすべてをお話いたします!\nそうすれば、何か謎を解く鍵が見付かるかもしれません。さあ、次はこちらの女勇者様のことをお話しますね!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "あ……は、はい。お願いします", "speaker": "新"}], "speakers": ["新", "ルミネ"], "product_name": "09_Sekai", "file_name": "3304_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "今日も、いつものように図書室で姫さまに勇者と魔王の伝承を聞かせてもらっていた。\n今日聞かせてもらっているのは、姫さまが一番好きだという話だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これは『白銀の騎士』という物語で、いつも通り勇者様が召喚されるところから始まるんです\n召喚された勇者様は、清く強く、そして勇ましく活躍されました。まさに英雄の名に恥じぬような方でした", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "すごいな。この世界の勇者になるのにふさわしい存在だったんだ\nでも、どうして白銀の騎士なんだ?", "speaker": "新"}, {"utterance": "それは、その勇者様の纏う鎧はまぶしいほどに白銀に光り輝いていたという話があるからなんです\nこの本の挿絵にも勇者様のお姿が描かれています", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "なるほど、それで白銀の騎士か", "speaker": "新"}, {"utterance": "姫さまが見せてくれた本の中には、確かに真っ白に輝く勇者の姿が描かれていた。\nでも、ひとつ気になることがあった。その勇者の隣に美しい女性の姿が描かれていたからだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "姫さま、この女の人は?", "speaker": "新"}, {"utterance": "この時代のクラウンの王女様です。大変お美しい方で、まるで運命だったように勇者様と恋に落ち、結ばれたそうです\n結ばれたふたりは将来の約束もしたんですよ。ロマンチックですよねえ\nそれと、その王女様は勇者様が戦場に立つ時、常に傍らに寄り添っていたんだそうです", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "将来を約束したふたりは力を合わせ、遂に勇者は魔王を打ち倒したそうだ。\nだが、魔王を倒したということは、勇者が元の世界に帰らなければいけないということだ。\n勇者は必ず王女のためにこの世界に戻ってくると約束し、元の世界へと帰って行った……というところで物語は終わっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わたし、このお話にでてくる勇者様が、白銀に輝く鎧を纏って戦う姿が特にかっこよくて大好きなんです!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "この勇者が持っていたのって、俺が今持ってるブレイブギアと同じもの?", "speaker": "新"}, {"utterance": "はい、そうですね。アラタさまがお使いのブレイブギアは歴代の勇者様がお持ちになっていたものですから", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "じゃあ、ブレイブギアのフルドライブはこんなに輝くってことか", "speaker": "新"}, {"utterance": "それが……全力で発動した際に、全身を覆う鎧に変化するだけで、今も昔もブレイブギアにそんな現象は確認されていないんです", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "なに!?そうなのか??ああ、でもおとぎ話みたいなもんだしなあ……\nでも、俺もこんなにかっこよく輝くような鎧を身に着けて戦ってみたかったのに", "speaker": "新"}, {"utterance": "はい。わたしもアラタさまなら、この白銀の鎧がとてもよくお似合いになると思うんです", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "はは、ありがとう\nそれにしても、この王女様はずいぶん勇ましい人だったんだな。勇者と一緒に戦場に立って戦うだなんて", "speaker": "新"}, {"utterance": "それが、この王女様については本当に謎の多い方なんです\n歴代のどの王女様を見ても、この方のように前線で戦うような方はいなかったんです", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "そりゃまあ、普通は王女は城にいるものだろうからなあ", "speaker": "新"}, {"utterance": "はい。だから、この王女様は存在しないのではないかとか、本当は王女様ではなかったのではないかと……色々憶測されているんです", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "でも、そうするとこの勇者の伝承自体も本当だったのかってことになるよなあ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "だからわたしは、この王女様も勇者様もちゃんと存在していた方だと思うんです\n白銀に輝く鎧を身に纏う勇者様も、前線で戦う勇ましい王女様も、きっといらっしゃったに違いありません", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "そうだよな。こんなにしっかりした物語として残されているんだから……これ、ちょっと読んでみていいかな?", "speaker": "新"}, {"utterance": "はい、もちろんです!あ、こちらの本の方が挿絵も多くてわかりやすいかと思います", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "本当?ありがとう、姫さま", "speaker": "新"}, {"utterance": "薦められた本を手にして読み始める。\nそこに描かれているのは、本当にまっすぐで清く正しく、そしてそれにふさわしい強さを持った勇者だった。\n王女様がこの勇者に恋をしたのもよくわかる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アラタさま……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "……姫さま、どうかした?", "speaker": "新"}, {"utterance": "え!い、いいえ、なんでもありません!\nあ、あの……わたし、ずっとこの王女様に憧れていたんです", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "憧れて……?", "speaker": "新"}, {"utterance": "はい。こんなにステキな、優しくて強くてかっこいい勇者様に出会って、そして恋をしてみたいって……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "夢見るような表情を浮かべる姫さまを見ていると、召喚された勇者が俺で良かったんだろうかと思ってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あー。実際に召喚されたのは俺だけど、姫さまの夢を壊したりしてないか?ほら、伝承の勇者と全然違うし", "speaker": "新"}, {"utterance": "そんなことはありません!アラタさまは、まるでおとぎ話に出てくる勇者様みたいです!\n優しくて強くてかっこいい人で、わたし……本当に夢の中にいるみたいで……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "それは褒めすぎだよ姫さま……", "speaker": "新"}, {"utterance": "アラタさま……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "…………", "speaker": "新"}, {"utterance": "じっと俺を見つめて頬を染める姫さま。\nそれは勇者に憧れる夢見る少女の表情じゃなかった。\nしっかりと俺を見つめて、ひとりの男として俺に憧れてくれている表情。\nこんな風にまっすぐで純粋で、一途に俺を見てくれる姫さまに俺も惹かれているのは間違いなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、の……わたし……!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "……!", "speaker": "新"}, {"utterance": "じっと見つめあっていると、姫さまは気持ちを抑えきれないとでも言うように俺の身体に抱きついて来た。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あの……あの……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "抱きつく腕の力は強く、しっかりとした意思のようなものが伝わる。\nだけど何を伝えればいいのかわからないようで、ただ黙ってしまっていた。\nそんな姫さまに対して、愛しいって気持ちが大きくなるような気がして……ゆっくりと、その身体を抱きしめた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "ずっと勇者に憧れていた姫さまのこと、話を聞いてよくわかったよ\nいつからか、勇者についてキラキラした目で語る姫さまのことが気になって仕方なかった\nその憧れを壊したくなくて、どうしたら姫さまの想う勇者でいられるかって考えてた", "speaker": "新"}, {"utterance": "アラタさま、わたしは……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "でも、いつからかな……姫さまは、勇者としてじゃなくて、光島新として俺を見ててくれたよな", "speaker": "新"}, {"utterance": "は、はい!わたしは、勇者様としてでなくて、アラタさまご自身を……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "ありがとう。その気持ちがとても嬉しくて、俺は……その気持ちを受け止めたいって思うようになってたんだ", "speaker": "新"}, {"utterance": "アラタさま……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "目の前の現実が信じられないのか、姫さまは驚いたように俺をじっと見つめていた。\nだから、抱きしめる腕の力を少しだけ強くして、囁くように優しく伝える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "姫さま……いや、ルミネ。姫としてではなく、俺は一人の女性として君を愛したい", "speaker": "新"}, {"utterance": "ああ……アラタさま……本当に、わたしで……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "君じゃないと、ダメなんだ", "speaker": "新"}, {"utterance": "じっと見つめて真剣に伝えると、ルミネは瞳に涙を浮かばせながら嬉しそうに微笑んでくれた。\nそして、もう一度強く俺に抱き着いてくれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わたし……わたしも、アラタさまを一人の男性としてお慕いしておりました", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "ありがとう、ルミネ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "いいえ、わたしの方こそありがとうございます、アラタさま", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "嬉しそうに微笑みながら俺を見つめるルミネ。\nそんな姿を見ていると、この微笑みが消えないようにいつまでも守ってあげたいと心から思えた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["新", "ルミネ"], "product_name": "09_Sekai", "file_name": "3309_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ルミネの身体をゆっくりベッドに寝かせ、その上に覆いかぶさる。\n恥ずかしそうにしたルミネは俺を見ていられないのか、目をそらしてしまった。\nだけど、そんなところすら可愛いと思ってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ルミネ……愛してる", "speaker": "新"}, {"utterance": "あ……アラタさま、わたしもです。あなたを、愛しています", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "ああ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "そのままゆっくり顔を近付けると、ルミネはそっと目を閉じた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んん……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "そっと唇を重ね、触れ合うだけのキスを繰り返す。\n伝わってくるのは柔らかな唇の感触。その感触を確かめるように何度も唇を重ねながら、優しく頬を撫でる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……ん、あ……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "ルミネ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "はあ……あ、ちゅぅ……ん、アラタさまぁ……んっ、んぅ\n好き。好きです……アラタさまが、んん", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "俺もルミネが好きだ……んっ", "speaker": "新"}, {"utterance": "んっ、嬉しい……ん、はぁ", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "何度もキスをしていると、ルミネも自分から唇を押し付けてくる。\nそれが嬉しくて、また何度も同じことを繰り返して、お互いに柔らかさを伝えあう。\nこうしているだけで、もっともっとルミネが欲しくなってしまう。\nだけどそれは、こうしてキスしてくれているルミネも一緒に違いない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ルミネ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "アラタさま……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "唇を離して見つめると、恥ずかしそうに頬を真っ赤に染めたルミネと視線が重なる。\n俺は、ルミネがようやくこっちを見てくれたのが嬉しくて、微笑みながら何度も頬や耳元、髪を撫でていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んんぅ……くすぐったいです", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "あんまり可愛いから、たくさんこうしたくなったんだ", "speaker": "新"}, {"utterance": "そ、そんなこと言われたら、恥ずかしいです……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "でも、本当のことだよ。俺は、もっとルミネが知りたい……いい?", "speaker": "新"}, {"utterance": "は、はい……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "少しだけ緊張したように、だけどしっかり俺を見つめたままルミネは頷いてくれる。\nその姿を見つめながら、そっとスカートを脱がし始める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、う……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "スカートを脱がせるとルミネは恥ずかしそうにまた視線をそらしてしまった。\n俺の方も見ているだけで少し恥ずかしくなってしまう。\nだけど、あまりにも綺麗なその姿に胸の鼓動は速くなって、もっともっとルミネの色んな姿を知りたくなる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ルミネ、すごく綺麗だ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "そんな、あ……!アラタさま……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "足の先からゆっくりと撫でていき、太ももへ辿り着かせてそのままゆっくり撫でてやる。\nルミネは手のひらの動きに合わせてびくびく身体を震わせ、頬を染めて時々ちらちらと俺を見つめる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、んっ!あ……あ、の、くすぐったい……んっ", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "……じゃあ、こうしたら?", "speaker": "新"}, {"utterance": "え!あ、ああっ!そ、そっちは、あんっ!!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "太ももを撫でていた手のひらを少し動かし、指先を脚の付け根へ移動させて秘部を軽く突いてみる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぁ!あ、あっ……!そ、そんなとこダメぇ……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "だめ?どうして?", "speaker": "新"}, {"utterance": "だ、だって!そんなところ……さ、触ったこともないのに!あ、あっ!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "秘部を軽く突くだけでルミネは顔を真っ赤にし、全身を大きく震わせた。\n誰にも触れられたことのない場所に触れられ、初めての感触に感じているのかと思うと興奮してくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "誰も触ったことがないから、俺が触るんだよ", "speaker": "新"}, {"utterance": "ん……!本当に、全部アラタさまが……は、初めてだから……あんっ!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "その言葉が嬉しく、そして興奮が増していく。\n何度も指を動かし割れ目を撫で、往復させた指先でクリトリスを探り当てて強く押してみる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひゃん!んぅ!あ、ああぅ!そ、そこ、あ……ヘンな、感じが、ああっ!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "クリトリスを刺激させる度にルミネは震え、甘い声がどんどん増えていく。\nおまけに、指先にはじんわりと濡れた感触が伝わってきていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あ……いやぁ、アラタさまぁ……そんなこと、いっぱいダメぇ……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "本当に?でも、ほら……こうしたらルミネは", "speaker": "新"}, {"utterance": "ひ、ぁあっ!あ、んぁあ!!だ、だめぇ……あっ!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "指先の動きに合わせてルミネは何度も震え、そして濡れた感触を指先へと広げていく。\nいつの間にか下着はしっとり濡れ、そのせいで指先の滑りをよくし、刺激を伝えやすくなっていた。\n震える身体はまるでもっと刺激を求めているような気がした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はあ、は……あ、ああっ!アラタさまぁ……か、身体が熱くて、わたし……あっ!\nこんなの、どうしたらいいのか……ぁあっ!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "怖がらなくても大丈夫だから……俺にもっとルミネのこと、教えてくれるかい?", "speaker": "新"}, {"utterance": "あ、アラタさまにわたしのこと……ん、もっと、知って欲しいです。だから、もっと……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "じゃあ、このまま……", "speaker": "新"}, {"utterance": "あ、あの、わたし、どうしたら……あ、ん!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "身体を起き上がらせて座らせると、恥ずかしそうに見つめられる。\nそのまま少し脚を撫でると、その感触にもルミネは反応した。\n少しゆっくりと脚を撫で、軽く秘部に触れるとまた身体が反応した。\nその反応が可愛くて、つい繰り返してしまう。数回軽く秘部を突くだけでルミネは震えて甘い声を漏らした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぁあ!あ、ああっ、そ、そんなに何度も……あっ!ああぁんっ!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "可愛いな……もっとしたくなる", "speaker": "新"}, {"utterance": "そ、そんなことばっかり言われたら、恥ずかしいのにわたし……あ、もっとされたく…んぅ!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "真っ赤になって感じる姿を見つめながら、ゆっくりと上着を脱がせて下着だけの姿にしていく。\n恥ずかしさと気持ちよさが混じっているらしいルミネは、抵抗もできずされるがままになっていた。\n下着だけになったルミネは更に恥ずかしそうにし、どうしたらいいのかわからない様子だった。\nそんな姿が可愛らしく、そして晒された素肌はとても綺麗だと思った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ルミネ、すごく可愛い", "speaker": "新"}, {"utterance": "こ、こんなの、恥ずかしくてたまらないです。でもわたし……全部アラタさまに知って欲しい", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "ああ、ルミネのことを俺に教えて欲しい。知らないことがないくらい全部教えてくれ", "speaker": "新"}, {"utterance": "はい。アラタさまに全部……見て欲しい", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "恥ずかしがりながらもはっきり口にしたルミネ。そんなルミネに俺は口付けると頬に触れ、ゆっくり身体を撫でていく。\n身体のパーツをひとつずつ確かめるように、脚から腹部へ、そして胸元をなぞる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んんっ……そ、そんなところも……ああ、でも……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "下着の上からそっと胸に触れると、柔らかさが伝わってくる。その柔らかさを直に確かめるため、ゆっくり下着をずり上げた。\n形のよい乳房が露になると、ルミネの顔が更に真っ赤になっていく。\nルミネはあまりの恥ずかしさに目を開けていられず、目蓋を閉じてじっとしていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫だから、そのままじっとしていて", "speaker": "新"}, {"utterance": "は、はい……あ、あぁあっ!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "耳元で囁いてからそっと、乳房に触れる。\n下着の上から触っていたよりもはっきりとした柔らかさが伝わり、思わず頬が緩んでしまう。\nこんなにも柔らかくて、そして何よりも気持ちいい。もっともっとこの感触を知りたいと大きく手を動かしていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はあ、あ……あ、アラタさまの手、大きくてあたたかい……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "ルミネの胸は柔らかくて気持ちいい。もっと触りたくなる", "speaker": "新"}, {"utterance": "いい、です……アラタさまには、わたしの全部に触れて欲しいです。だから、もっと……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "わかったよ、ルミネ。もっと君の全部に触れさせて", "speaker": "新"}, {"utterance": "ふぁあ!あ、ああっ!アラタさまぁ、あ、ああっ!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "手のひらをゆっくりと何度も動かし、乳房を揉みしだく。\n乳房は柔らかに動き、手のひらの中で形を変えながらその感触を伝えてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はあ、はあ……は、あ……!あ、んっ!また身体が熱くて、んん……奥まで、じんじんしちゃう……!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "乳房を揉み続けていると、ルミネの声がどんどん甘くなる。\n伝わる感触と目の前で変わる表情、そして甘い声に俺は気持ちの高ぶりが抑えられない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アラタさまぁ……あ、ああっ!こんなになるなんて、わたしどうして……あ、んっ!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "ルミネ、大丈夫だから。我慢しないで、もっと声を聞かせて欲しい", "speaker": "新"}, {"utterance": "戸惑っている姿すら愛しいと思ってしまう。\n恥じらいも戸惑いも、感じる姿もすべて、俺が初めてなのだと思うと興奮が増してしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、はい。こんなに、奥まで身体が熱くなるなんて……んっ!初めてで……あ、ああっ!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "何度も乳房を揉みしだき、時々指先で乳首を軽く撫でる。\nルミネはそれにも大きな反応を見せて身体を震わせ、頬は更に赤くなって瞳は潤んでいく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はあ、はあ……アラタさま、好きです。大好きです……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "それに、こうしてルミネのいやらしい姿を見ていると、俺自身も我慢できなくなってしまいそうだった。\nそんな俺の気持ちに気付いているのか、ルミネはまるで誘うように身体を揺らす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アラタさまぁ……あ、わたしもっと……触って欲しいです。もっと、アラタさまのこと……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "ルミネ……俺も、もう我慢できそうにない", "speaker": "新"}, {"utterance": "え……我慢……?なにを、我慢できないのですか?", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "ルミネが欲しい……", "speaker": "新"}, {"utterance": "そっと囁くように伝えると、その意味をすぐに理解したらしいルミネがもじもじしはじめた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……!わ、わたし、あの、うまくできないかもしれないです、でも、あの", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "いいんだよ。俺だって、その……失敗したらごめんな", "speaker": "新"}, {"utterance": "情けないことを言っていると思ったのに、ルミネはほんの少し嬉しそうな表情を浮かべた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "一緒、ですか?アラタさまもわたしと一緒……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "そう、一緒だよ。だから、失敗したらごめんって。でも、ルミネが欲しいんだ。いいかい?", "speaker": "新"}, {"utterance": "は、はい。わたしに、アラタさまのすべてをください……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "俺の全部も、受け止めてくれ", "speaker": "新"}, {"utterance": "ルミネの下着を脱がせてしっかりと腰を抱き寄せ、既に硬くそそり立つ肉棒をさらけ出す。\nすると、ルミネは先ほどまでと違い、その表情を不安げなものに変えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……!あ、あの、アラタさま……そ、それがあの、わ、わたしの中に?", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "ああ、そうだよ。その、ちょっと怖いかもしれないけど……大丈夫?", "speaker": "新"}, {"utterance": "わ、わかりません。でも、アラタさまのことは全部、受け止めたいです", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "不安げな表情のままでありながら、健気なことを言ってくれるルミネ。\nそのあまりの健気さにまた鼓動が速くなり、肉棒はそれだけで脈打った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "無理はして欲しくない。ダメそうだったら、すぐに言って欲しいんだ", "speaker": "新"}, {"utterance": "はい。わかりました……無理は決してしません", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "じゃあ、少しずつ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "不安げな身体をしっかり抱きしめ、濡れた秘部に肉棒を擦り寄せる。\nゆっくりと擦り付けていくと、愛液があふれる秘部で小さく音がした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ……あ、なんだかヘンな感じが、あっ!さっきと、違う……んっ!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "秘部に擦り付けられる感触にルミネは不安げに身体を震わせる。\n怖がらせないように、負担をかけないようにと思っているはずなのに、こんな仕種を見ているとすぐに欲しくなってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ルミネ、ちょっとだけ力をぬいて", "speaker": "新"}, {"utterance": "は、はい。わ、わかりました", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "頷き答えるルミネの身体を抱きしめなおし、濡れた秘部に先端を擦り寄せる。\nそして、そのままゆっくりその奥へと肉棒を進ませた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……んっ!!ん、あぁ……アラタさまぁ……!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "……っ!", "speaker": "新"}, {"utterance": "痛いほどに締め付けられる感触に、思わず眉間にしわが寄る。\nルミネの秘部からは破瓜の鮮血が流れ、酷く辛そうな表情で俺に抱き着いていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "無理はしないって……約束だ", "speaker": "新"}, {"utterance": "あ、あ、いや……いやです、このまま奥まで……!ちゃんと、一緒がいいですっ\nだって、この感触も、痛みも……全部アラタさまのもの。だから、このままがいいんです", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "辛いはずなのに、瞳に涙を浮かべながらルミネは首を振る。\nそれほどまでに俺を受け入れようとしてくれているのが嬉しくて、その頬をそっと撫でてから更に腰を動かす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、んっ!んぅ、んぁ……あ、アラタさま、あ、また……奥へ!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "ルミネが俺を受け入れてくれるなら、俺はしっかりと抱きしめる", "speaker": "新"}, {"utterance": "嬉しいです……アラタさま、ん!んんっ!!わたしも、ちゃんとアラタさまをっ", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "強く締め付けるルミネの中に、ゆっくりと肉棒を進ませていきながらその身体を何度も撫でる。\n痛みを少しでも和らげることができるように、負担にならないように。\nそう考えながら、何度も肌を撫でながら肉棒を進ませた。\nゆっくり進んだ肉棒を奥まで届かせ、ルミネの耳元に唇を寄せてそっと囁く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はあ、は……ルミネ、全部入ったよ", "speaker": "新"}, {"utterance": "あ……あ!奥に、なにか……アラタさまの、あ!あっ、ぜんぶ……本当に!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "ああ、そうだよ。ちゃんと、全部入ってる", "speaker": "新"}, {"utterance": "ひゃん!ん、ああ!あ、アラタさまが、ああ!嬉しい、わたしのなかに全部!あっ!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "軽く腰を揺らして肉棒の感触をゆっくりルミネに伝えると、ルミネは嬉しそうな表情を浮かべて身体を震わせる。\nその表情を見つめ、二度三度と腰を揺らすと、その度にルミネは震えて抱き着く力を強くする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あっ!本当にふたりで、いっしょになって……わたし、幸せです", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "ああ、俺もこうしてルミネとひとつになれて幸せだ\nルミネ……もっと、いい?もっと君を感じたい", "speaker": "新"}, {"utterance": "はい。わたしも、もっとあなたを感じたいです。もっと深く、ひとつになりたいです", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "ああ、ふたりでもっとお互いを感じ合おう", "speaker": "新"}, {"utterance": "互いの感触を確かめ合うように、しっかりと抱きしめ合い、奥へ更に進ませるように腰を動かす。\n出入りする肉棒が秘部の中で締め付けられる度、愛液のあふれるいやらしい音が響いていく。\nそして、辛そうにしていたルミネの表情は少しずつ柔らかになっていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、んぁああ!あ!奥まで、いっぱい……届いて!わ、わたし!あ、ああっ!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "怖いならやめる……って言いたいけど、もう無理そうだ", "speaker": "新"}, {"utterance": "い、いいんです。わたしがこうして欲しいって、お願いしたから、だから!\nあ、ふぁあ!もっと、奥まできてください。アラタさまで、いっぱいになりたいんですっ!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "ああ、わかったよ!", "speaker": "新"}, {"utterance": "ひあああっ!!あ、ああっ!アラタさまぁっ!!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "可愛らしく告げられた言葉に背中がぞくりと震えた。\n俺はしっかりとルミネの身体を抱きしめ直すと、今までよりも大きく腰を揺らして肉棒を何度も奥深い場所へと届かせる。\n奥まで届く度に秘部内はひくつき、肉棒を締め付ける力を強くした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はあ、は、ああ!あ、あっ!アラタさま、アラタさま!あ、奥……あん!ん、ああ!気持ち、よくて!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "ああ、俺も一緒だよ。だから……もっと!", "speaker": "新"}, {"utterance": "ふぁあ!あん!一緒、あっ!アラタさまと一緒、なんですね!わたし、ああっ!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "肉棒を締め付け、愛液の量を増やしながらルミネが大きな声をあげる。\n秘部内で締め付けられる度に肉棒は脈打ち、先端からはカウパーが溢れて中を満たしていく。\n何度も何度も腰を動かし、肉壁を擦って刺激を与え続ける度、ルミネの反応は大きくなった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、んぁあ!あ、ああっ!アラタさまぁ、あっ!奥が、なんだか、ヘンなんです!わたし、なんだかあっ!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "んんっ!俺ももうすぐ……!大丈夫だから、そのまま受け止めて……!", "speaker": "新"}, {"utterance": "あ!あっ!このまま、アラタさまを受け入れ……あ、ふぁあ!奥から!あ、ああっ!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "びくびくとルミネの全身が震えていた。\n俺は絶頂が近付いているのだと気付き、しっかり身体を抱きしめて勢いよく腰を突き上げる。\n強くなる締め付けに逆らうよう、何度も何度も突き上げては引き抜いてを繰り返す。\nそして何度目か、最奥まで肉棒を突き立てた瞬間、びくびくと大きくルミネが震えて肉棒を強く締め付けてきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もう、わたし……わたし、だめ!あ、あっ!アラタさま、ふ……あぁあぁああっ!!!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "……く!!", "speaker": "新"}, {"utterance": "その締め付けの強さに耐え切れず、秘部の中で肉棒を脈打たせながら俺も全身を震わせる。\nそしてそのまま、肉棒から勢いよく精液を吐き出してルミネの中いっぱいに注ぎこむ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ……!中がいっぱい……熱い、の……!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "はあ、はあ……ルミネ……!愛してる、ルミネ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "嬉しい、アラタさま……わたしも、あなたを心から愛しています", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "ああ……一緒だよ、ルミネ。すべてを受け止めてくれて、ありがとう", "speaker": "新"}, {"utterance": "アラタさまも……わたしにすべてをくださって、ありがとう。わたし、とても幸せです", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "最初に言っただろ、そんなのは俺も一緒だよ", "speaker": "新"}, {"utterance": "あ……はい!ふたりで一緒です", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "幸せそうな笑みを浮かべて俺を見つめるルミネ。\nそんな笑みを見つめていると、胸が熱くなるようだった。この笑みをずっと見ていたいと、守りたいと心から思えた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["新", "ルミネ"], "product_name": "09_Sekai", "file_name": "3312h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "翌朝の朝食は、ちょうどルミネも一緒だった。\nデートに誘うなら今がいいタイミングかもしれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ルミネ、ちょっといいかな?忙しいならまた後でもいいけど", "speaker": "新"}, {"utterance": "どうしたんですか、アラタさま。今からは執務がありますけど、午後からなら空いていますよ", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "あ、じゃあえっと手短に……あのさ、えっと……", "speaker": "新"}, {"utterance": "はい", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "改めてデートに誘おうと思うと、照れくさくなるもんだな。\nでも、ちゃんとデートに誘わないと。みんなにも散々からかわれたし。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その、ルミネと一緒に出掛けたいなと思ってさ", "speaker": "新"}, {"utterance": "お出掛けですか?それなら、アカリさんやシエルさま……あ、お姉さまを誘ってみんなでも楽しそうですね", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "ああ!い、いや、そういうんじゃないんだ!!あの、ふたりだけでさ……デートできたらって思って", "speaker": "新"}, {"utterance": "で、デート……ですか!!!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "ああ、そうなんだ。俺達、ふたりだけで出掛けたことがなかったなあと思って", "speaker": "新"}, {"utterance": "ふ、ふあああああ……!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "俺の提案を聞くと、ルミネは耳まで真っ赤になってしまった。\nそしてすぐにぶんぶんと首を縦に振る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はい!はい!行きます!!デート、すぐ行きましょう!デートしたいです!アラタさまとデート!!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "ちょ、ちょっと待って落ち着いて!あの、ほら!今から執務があるってさっき言っただろ", "speaker": "新"}, {"utterance": "……は!そ、そうでした!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "だから、ちゃんとルミネが丸一日休みの日に、思いっきりデートしようと思うんだ", "speaker": "新"}, {"utterance": "そ、そうですね。それがいいと思います……ちょっと、浮かれすぎてしまいました", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "いや、今までこういう話をして来なかった俺のせいだよ。だから、デートの日は思いっきり楽しんで欲しいんだ", "speaker": "新"}, {"utterance": "アラタさま……!はい、わたしもアラタさまとたくさん楽しみたいです\nでも、丸一日お休みの日はもう少し先ですから……今から楽しみにしてますね", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "そうか。じゃあ、その日までに何か色々考えたいけど……", "speaker": "新"}, {"utterance": "早とちりにしょんぼりするルミネの頭を撫でて、なんだか申し訳ない気持ちになる。\nそれに、ルミネの目は今すぐにでもデートに行きたい!と言っているようだった。\nちゃんと恋人同士になったんだから、こういう話を前からしておくべきだったんだよな……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ルミネ、やっぱり予定変更!今日の午後、ルミネの予定さえよければ街に行こう!", "speaker": "新"}, {"utterance": "え?え、でも、丸一日……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "いいんだよ。今までデートして来なかったんだから、何回しても足りないくらいだ\nそれに、短時間だけでもルミネと一緒にいたいし", "speaker": "新"}, {"utterance": "あ……はい!わたしもアラタさまと少しでも一緒にいたいです!\nこうなったら、午後の予定はなんとしてでも空くように頑張りますね!!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "それは嬉しいけど、無理とかはしないでくれよ。ルミネの身体が何よりも大事なんだから", "speaker": "新"}, {"utterance": "ありがとうございます、アラタさま。でも大丈夫です。アラタさまとのデートのためですから", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "わかったよ。じゃあ、俺も楽しみにしてるから", "speaker": "新"}, {"utterance": "こんなに喜んでくれるなら、もっと早く誘ってあげればよかったな……なんで気付かなかったんだろう。\n俺もルミネと出掛けるのが楽しみだし、今日の午後と休みの日のデート、めいっぱい楽しまないとな。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["新", "ルミネ"], "product_name": "09_Sekai", "file_name": "3316_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "あれから一週間。俺達は時間を作るべく必死に仕事を片付けまくり、その結果、遂に待ちに待ったデートの日を掴み取った。\n俺は、以前に行った湖に二人きりで行こうと決めていた。今日は二人でめいっぱい遊んで泳ぐつもりだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いいお天気でよかったですね、アラタさま", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "ああ、そうだな", "speaker": "新"}, {"utterance": "それに、今日は本当にふたりだけですし", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "微笑みを浮かべて俺を見つめる水着姿のルミネはとても魅力的だった。\nまじまじ見るのも失礼かと思って、あんまり見ないようにしてるんだけど……。\n肌の露出が多いせいか、ついついあの夜のことを思い出してしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……あ", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "えっと……", "speaker": "新"}, {"utterance": "でも、それは俺だけじゃないらしい。\nルミネもちらちらと俺を見ては顔を真っ赤にしている。きっと同じことを思い出しているんだろう。\nお互いに目をそらしては困ったように視線をさまよわせる。\nだけど、せっかくのデートがこれじゃあダメだよな。\n心の中でひっそりと気合いを入れて、ルミネの手を強く握る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ルミネ、せっかく来たんだから泳ごう!", "speaker": "新"}, {"utterance": "あ!は、はい!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "手を握りながら言うとルミネも笑顔で頷いてくれる。\nふたり一緒に湖の中へと入っていくと、冷たい水が気持ちいい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫か、ルミネ?冷たくない?", "speaker": "新"}, {"utterance": "はい、大丈夫です。ひんやりしてて気持ちいい", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "ああ、俺もだ。よし!ふたりでいっぱい遊ぼう", "speaker": "新"}, {"utterance": "そうですね、そうしましょう!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "しばらくは、湖の中に入ってふたりで水遊びを楽しんだり、軽く泳いでみたりした。\n湖の水は澄んでとても綺麗で、なんだかすごく贅沢な時間を過ごしている気持ちになる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は~。それにしても本当にいいとこだなあ", "speaker": "新"}, {"utterance": "そうですね。以前来た時にとても楽しかったから、アラタさまと一緒に来れて嬉しいです", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "俺もすごく楽しくて、ルミネと来れたのが嬉しいよ", "speaker": "新"}, {"utterance": "うふふふ……一緒なんですね、わたしもっと嬉しくなってしまいます……あ!アラタさま、あっちにも……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "ん?あっちに何か……", "speaker": "新"}, {"utterance": "きゃあああっ!!!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "ルミネ!?", "speaker": "新"}, {"utterance": "別の場所に移動しようとした瞬間、ルミネは足を滑らせて転んでしまい尻餅をつくような状態になった。\n慌てて駆け寄ると、ルミネは恥ずかしそうに真っ赤になって立ち上がる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、大丈夫、ですから……!あの、ちょっと転んだだけなので……は、恥ずかしい……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "本当に?どこか痛んだりはしてないか?", "speaker": "新"}, {"utterance": "このくらいなら平気で……んっ!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "立ち上がったルミネは恥ずかしさのせいか、足早に歩き出そうとした。\nだが、すぐに足を止めて眉間にしわを寄せる。もしかしたら、足を挫いてしまったのかも。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だめだ、無理はするな!", "speaker": "新"}, {"utterance": "きゃっ!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "痛そうな表情をしたルミネを抱き上げると驚いたように見つめられる。\n落とさないようにしっかり身体を支えていると、ルミネは慌てたように身体を動かす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ダメだ、ルミネ。じっとしてないと危ないから", "speaker": "新"}, {"utterance": "でも、あ、あの、わたしは大丈夫ですから。ここまでしていただかなくても……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "大丈夫じゃないよ。足、挫いたんだろ?", "speaker": "新"}, {"utterance": "は、はい……そうです", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "じっと見つめながら言うと、ルミネはようやく素直に頷いた。\nその事実にホッとして、しっかりと身体を抱き直してやる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ルミネに怪我をさせたなんてわかったら、ルナや王様に怒られちゃうからな\nそれに……痛い思いをさせるなんて、俺が耐えられない", "speaker": "新"}, {"utterance": "あ……アラタさま……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "何も心配しなくていいから、じっとして落ちないようにしっかり掴まってくれるかい?", "speaker": "新"}, {"utterance": "は、はい……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "返事をしてから俺に掴まるルミネの身体を抱き上げたまま、湖からあがる。\nどこかで休んだ方がいいだろうと周りを見つめ、ちょうどいい木陰があることに気が付いた。あの場所がいいだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "少しじっとして。痛むなら、ちゃんと教えてくれ", "speaker": "新"}, {"utterance": "木陰にルミネの身体をおろし、そのまま足首の様子を見る。\n足首にそっと触れながら、痛みがないかを確かめるが腫れもないようだし大したことはなさそうだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫みたいだね", "speaker": "新"}, {"utterance": "はい。少し痛むけど、休めばすぐに平気になると思います", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "わかった。応急処置をしておくから、しばらく一緒に休もう", "speaker": "新"}, {"utterance": "足首に応急処置をし、ふたりで木陰に並んで座る。\n時々、ルミネの足に視線を向けると応急処置の跡が気になって仕方なかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アラタさま、どうかしたんですか?", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "自分がいたのに、ルミネにこんな怪我をさせて申し訳ないと思ってさ……ごめんな", "speaker": "新"}, {"utterance": "そ、そんな!わたしの不注意が原因なのですから、謝らないでください。わたしの方こそ、心配かけてごめんなさい", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "お互いに申し訳なさそうな顔をして頭を下げる。\nそして、顔を上げた瞬間目が合い、ふたりで一緒に笑い出してしまった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふふ……一緒に謝ってしまいましたね", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "ははっ……ふたりで謝ってちゃしょうがないよな。謝るのはこれで終わりにしよう\nせっかく来たんだ、ルミネの足が大丈夫そうならもう一度湖に入ろう。今度は、しっかり手を握ってね", "speaker": "新"}, {"utterance": "はい。わたし、アラタさまに掴まって離れません", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "一日中湖で遊び倒し、すっかり日も暮れていた。\n遊びすぎたせいで体力も使い切って、随分疲れてしまった。\nルミネは疲れた様子で俺の膝の上に寄りかかるように座って、俺はそんなルミネを抱きしめながら湖のほとりに足をつけて座る。\n湖面には大きく美しい月が映り込み、きらきらと輝いていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "綺麗ですね……夜の湖がこんなに綺麗なんて知りませんでした。とても幻想的で、なんだか胸がソワソワします", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "ああ、そうだな……", "speaker": "新"}, {"utterance": "もたれかかるルミネの髪を撫で、湖面を見つめ続ける。\nとても静かで、神秘的で、このまま時が止まってしまうんじゃないかと錯覚する。\n何もない、音もほとんど聞こえない空間で、俺達だけでふたりきり……。\nそう意識すると、胸の鼓動が速くなって、密着しているルミネの柔らかさが気になってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アラタさま……わたし、このままずっとふたりで……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "ルミネ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "顔を上げたルミネは更に身体を密着させ、熱い瞳で俺を見つめる。\n触れ合う肌の感触、熱い瞳、そしてルミネの声……その全てが、俺の全身を刺激していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ルミネ……好きだよ", "speaker": "新"}, {"utterance": "あっ!ん、アラタさまぁ、あの、あ……っ", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "もう、我慢の限界だった。\nこれだけ近くにルミネがいて、じっとしているなんて俺には無理だ。\nそっと手を動かして柔らかな胸を揉み、そして既に反応を始めている肉棒を押し付ける。\n伝わる感触に気付くとルミネはもじもじするが、その姿が余計に俺を刺激する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こうしてルミネに触れていたら、我慢できなくなったんだ。もっとルミネを感じたい", "speaker": "新"}, {"utterance": "もう……アラタさまのえっち", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "仕方ないよ。好きな子とこんな風に一緒にいたら、そうなるものなんだから……いいかい?", "speaker": "新"}, {"utterance": "わたしも、もっとアラタさまを感じたいです。だから、このまま……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "ありがとう、ルミネ", "speaker": "新"}, {"utterance": "囁くように答えてから、そっと頬に口付ける。\nするとルミネは耳まで真っ赤になってしまった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["新", "ルミネ"], "product_name": "09_Sekai", "file_name": "3319_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "膝に座っているルミネの肌をゆっくり撫でる。\n恥ずかしそうに赤くなる頬にそっと口付けながら、ゆっくりと全身を撫でていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んん……アラタさま、ちょっとくすぐったいです", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "くすぐったいだけ?", "speaker": "新"}, {"utterance": "も、もう……そんな風に言わないでください", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "わざと意地悪に聞くと赤い頬が更に赤くなる。\nその答えだけで、ただくすぐったいだけじゃないとすぐにわかる。そう思うと、もっとルミネに触れたくなってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ルミネ、可愛い……", "speaker": "新"}, {"utterance": "あ……んっ!アラタさま、あ……あ、ふぁあ", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "手のひらを何度も動かすとルミネが何度も身体を反応させる。\nその反応がもっと見たくて、ゆっくりと腹部や胸元、脚の付け根や腕を撫でていく。\nルミネの肌は白くキレイで、それが月の下で更に映えるような気がした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ……!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "ゆっくりと水着の上から胸を揉む。\n柔らかな感触を楽しみながら手のひらを動かし続けると、ルミネの身体が何度も小さく震える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、アラタさま……あ、あの……こ、こんな場所で……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "だめ?恥ずかしいならやめるけど", "speaker": "新"}, {"utterance": "あ、あの、それは……恥ずかしいけど、だめじゃないです。もっと、触ってもらいたいです", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "真っ赤になったルミネは困ったように小さな声で答えた。\nその姿もたまらなく魅力的で、もっとルミネに触れたくなる。\nその思いのままゆっくり手を動かし胸を揉み続けると、膝の上に座っているルミネがまた反応した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、はあ……は、あ……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "恥ずかしさを必死に隠したような顔。\nもっと見たいのに中々素直になってくれず、けれどその表情すらも興奮を高めて仕方ない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "今はふたりだけだし、もっと声を出しても大丈夫", "speaker": "新"}, {"utterance": "は、はい。あ……んっ", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "俺の言葉でようやく素直になったのか、ルミネが小さく何度も声を漏らし始める。\nその甘い声をもっと聞きたくて、何度も手のひらを動かして胸の柔らかさを確かめ、軽く腰を突き上げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ふぁあ……あ、アラタさまぁ……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "ルミネの反応が可愛くて、身体が反応しちゃうんだ", "speaker": "新"}, {"utterance": "囁くように言いながら手のひらを何度も動かす。\n水着の感触がもどかしいけれど、それでもそのまま胸を揉んで、指先で乳首を探り当てる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぁあっ!んっ……あ、ああっ", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "指先で乳首を何度も擦りながら胸を揉み続ける。\n下から持ち上げて軽く揺らして、手のひらいっぱいに包み込んで揉みしだく。\n何度も柔らかな感触を受け止めるうち、ルミネの呼吸は荒くなり声もどんどん甘くなっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、うれしい……わたし、アラタさまにもっと触って欲しくて……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "大胆な言葉に小さく笑みを浮かべる。\nもっとなんて言われると、遠慮ができなくなる……なんて考えながら、水着の上部分をそっとずらした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あっ!あ、そんな……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "もっといいんだよね?こんなに柔らかくて気持ちいいから、直接触りたいんだ", "speaker": "新"}, {"utterance": "も、もう……そんなこと言われたら……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "恥ずかしそうな表情をするけど、決して俺を拒絶しない。\nそれどころか、言葉には出さないけれど、もっとして欲しいとおねだりしているように見えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ありがとう、ルミネ", "speaker": "新"}, {"utterance": "あ、んっ!ん、んああ……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "頬や耳元に軽く口付けて、ゆっくり胸を揉みしだく。\n直接伝わる柔らかな感触に思わず頬は緩み、そのまま何度も手のひらを動かし続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はあ、はあ……あ。アラタさまの手、あたたかい……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "ルミネの胸は柔らかくて気持ちいいよ。それに、少しドキドキしてる?", "speaker": "新"}, {"utterance": "ん……だって、アラタさまがこうして触ってくれているのが嬉しくて……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "じゃあ、もっとしてあげるから", "speaker": "新"}, {"utterance": "ふぁ、あぁっ!あ……ん、んんっ!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "手のひらを動かして何度も胸を揉みしだく。\n柔らかい感触とルミネの反応を楽しみ、強弱をつけながら胸を揉み続けて乳首を指先で摘む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ここも気持ちいい?", "speaker": "新"}, {"utterance": "は、はい……あ、あっ!あ、そんなにくりくりしちゃ……あんっ!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "摘んだ乳首を指先で何度も刺激すると、ルミネの反応は更に大きくなる。\n刺激を受けた乳首は硬くなり、もっと触って欲しいと主張しているように思えた。\nだから何度も摘み上げ、扱くように刺激を与え続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぁあ、ああっ!は、んっ……アラタさまぁ、あ、は……おっぱい、気持ちよくて……んっ", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "うん。ルミネが気持ち良さそうだから、俺も嬉しいよ。それに、もうこれだけじゃ我慢が……", "speaker": "新"}, {"utterance": "あっ!アラタさまの、おっきくなって……あんっ!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "そう言いながら腰を突き上げ、肉棒をお尻に擦り付ける。\n感触に気付いたルミネは身体を震わせ、恥ずかしそうに少し視線を向ける。\nその表情を見つめて微笑みを浮かべ、耳元に唇を近付けて囁く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ルミネ、一緒に気持ちよくなろうか", "speaker": "新"}, {"utterance": "アラタさまと一緒に……?あ、あの、どうやって……ですか", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "何も心配しなくていいから、俺の言う通りにして", "speaker": "新"}, {"utterance": "は、はい……あ、ああっ!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "膝に乗せたルミネの身体を少し持ち上げ、そのまま身体を横にしてルミネをその上に乗せる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひゃ!あ、あ、あの……あの、アラタさま!こ、こんなのって、あの、あの!!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "すでに勃起している肉棒を取り出しルミネの前に晒すと恥ずかしそうな声が聞こえた。\nそれにしても、目の前にルミネの可愛いお尻が揺れてるっていうのはいい眺めだな……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふたりで気持ちよくなるなら、これが一番かなと思ってさ", "speaker": "新"}, {"utterance": "あ、あの、でも、わたしこんなのどうすればよいのか……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "ああ、そうかそれじゃあ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "あ、あの、アラタさま一体なにをされるおつもりなのです……あ、あっ!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "慌てた様子のルミネを見つめて小さく微笑み、水着に手をかけてゆっくり脱がしていく。\n水着を脱がして秘部を晒すと、ルミネのソコは既に愛液でぐっしょりと濡れていた。\nおまけに脱がされた恥ずかしさにも感じているのか、まるで俺を誘うようにひくついている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ルミネのここ、可愛いな……", "speaker": "新"}, {"utterance": "い、いや……そんなにじっと見ないでください", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "でも、こんなに可愛いと目が離せなくなる", "speaker": "新"}, {"utterance": "小さく笑みを浮かべながら、ひくつく秘部に指を這わせてゆっくりと往復させる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、ひゃあ!あ、ああ、んっ!そ、そんなに……触っちゃ、あぁあっ!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "気持ちいい?", "speaker": "新"}, {"utterance": "は、は、い!ふぁあ、あ……はあ、気持ちよく、なります……あ、んっ!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "指先を動かし割れ目をなぞる度にルミネの身体は反応し、愛液はどんどんあふれ出す。\n聞こえる声とその反応、ひくつく秘部を見ていると俺自身の身体も反応する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ルミネ……俺のも触って", "speaker": "新"}, {"utterance": "え!え、あ……は、はい……わ、わかりました", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "少しおびえた様子でルミネの手が動き出した。\nそっと触れられた瞬間、肉棒はその感触を受け止めてビクンと脈打つ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひゃ!あ……あ……い、今、びくってなりましたよ。だ、大丈夫なんですか", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "心配しなくていいから、そのまま触ってみて", "speaker": "新"}, {"utterance": "は、はい", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "不安げにゆっくりとルミネの手が動く。\n根元から先端へと伝っていく感触にまた肉棒が脈打ち、先端から透明の汁があふれ出した。\nその様子をルミネはじっと見つめているのか、肉棒には時々ルミネの吐息がかかる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はあ、あ……男の人のって、こんな風に……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "好きに、触っていいから", "speaker": "新"}, {"utterance": "え!?あ、あ、あの、わたしはその、そういうつもりでは!あの!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "いいんだよ。俺の全部はルミネのものなんだから", "speaker": "新"}, {"utterance": "あ、アラタさまぁ……わたしの全部も、アラタさまの……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "嬉しそうな声が聞こえ、秘部がまたひくついた。言葉にも反応してくれているのだと嬉しくなって、また濡れた秘部を撫でる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひゃん!!あああっ!そこ、あんまり触ら……れ、ひあ!あ、あっ!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "ん……ひくひくして可愛い", "speaker": "新"}, {"utterance": "は、ふあああ!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "目の前でひくつく様子にたまらなくなり、唇を近付けて軽く口付ける。\nそれだけでルミネは大きく反応し、また秘部から愛液があふれ出す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んんっ、ん……はあ、は……", "speaker": "新"}, {"utterance": "あああっ!あ、ふぁあ、あ……そんなに何度も、あ、ああっ!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "舌先を動かして秘部を何度も舐め、時々指先でクリトリスを突いてみる。\n刺激を与える度にルミネは震えて声を漏らし、触れるだけの肉棒に微妙な感触が伝わってきた。\nでも、正直これだけじゃ物足りない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、んんっ。ルミネも、舐めてくれるか?", "speaker": "新"}, {"utterance": "え?え、あの、あ、アラタさまのを、ですか?", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "そう。そうしたら、もっと気持ちよくなれるから", "speaker": "新"}, {"utterance": "あ……あ、の。はい、わかりました……\nん、んんっ……ん、ちゅう……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "言われた通りに素直にルミネは肉棒を舐め始める。\nもどかしい、少しくすぐったいような感触に肉棒が脈打ち、その度に先端から汁があふれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はあ、は……あ、んむ。びくびくして、ん……アラタさま", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "ルミネがしてくれるから、気持ちいいんだよ……んっ", "speaker": "新"}, {"utterance": "そんな、ああ……嬉しい、アラタさま。んんぅ、わたしも気持ちよくて……はあ、はあ、あっ", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "舌先を動かし、手のひらや指先を使ってお互いを刺激していく。\nゆっくり何度も伝わる感触に全身が反応し、無意識に腰も動き出していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、んっ。ちゅ……ちゅう、はあ、は……アラタさまの、こんなに……んっ", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "はあ、ルミネも……ここ、すごくエッチだ", "speaker": "新"}, {"utterance": "あ、んぅ!ん、だって、アラタさまとこうしていたら、わたし……とても、ヘンな気持ちになって……はあ、はあ\nああ……こんなこと、とても恥ずかしいのに。あ、んっんっ……止められなくて……あ、んむ", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "気付けばルミネも腰を揺らし、俺の身体に胸を押し付けながら肉棒を舐めていた。\nお互いの身体を全身で感じて、何度も刺激しあう。\n聞こえるいやらしい音と声、伝わる感触に何度も肉棒は反応して汁はどんどんあふれていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んんっ、んっ!は、んむ……ん、んっ。アラタさまぁ、アラタさま……好き、大好きぃ\nん、ちゅぅ……ちゅ、は、ふ……んむ、んっ!いっぱい、もっと……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "ルミネの奉仕は激しくなり、気付けば時に肉棒は吸い上げられ、それが止まるかと思うと先端を舐められていたりする。\n必死になっているらしいルミネは自分がしていることに気付いていないらしい。\n何度も腰を揺らして胸を押し付け、全身で俺を感じようとしていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ルミネ……はあ、あ……それ、すごい気持ちいい", "speaker": "新"}, {"utterance": "んっ、んっ……は、ふ。う、あ……あ、わたしもとても気持ちよくて、もう……んっ!\nもっと、したくなってしまって……んんっ!ちゅ、ふ……はあ、はあ", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "舌先が動く度に腰が揺れる。\nルミネの秘部を刺激しようとするけれど、与えられる刺激につい敏感になってしまう。\n腰を揺らしながら何度も舌先を動かして秘部を舐め、あふれる愛液をすくって音を立てる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああっ!アラタさま、ふぁああっ!あ、んっ!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "ルミネ可愛い……ん、もっと声聞かせて", "speaker": "新"}, {"utterance": "ん、あっ!あ、はあ、はあ……アラタさまも、もっとたくさん……んっ", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "びくびくと肉棒が脈打つ。\n伝わる感触に背中がぞくぞく震えるのがわかった。\n俺の腰の動きに合わせるようにルミネは舌先を動かし肉棒を咥え、強く吸い上げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ!ん、あぁ……あ、はあ、はあ……んっ!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "強く吸い上げられた瞬間、全身が大きく震え、その刺激に耐え切れず肉棒は大きく脈打ち、そして……。\nルミネの顔目掛けて勢いよく精液をあふれさせてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃっ!あ、ああ……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "ご、ごめん、ルミネ……我慢できなくて……", "speaker": "新"}, {"utterance": "顔いっぱいに、アラタさまのが……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "顔いっぱいに精液を受け止めたらしいルミネは驚いているようで、申し訳なさでいっぱいになる。\nだが、すぐに肉棒の根元や先端を軽く撫でられてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "る、ルミネ、なにを……!", "speaker": "新"}, {"utterance": "だって、こんなにたくさん……アラタさまが気持ちよくなってくださったからですよね?", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "それは、そうだけど……", "speaker": "新"}, {"utterance": "とっても嬉しいんです。わたし、アラタさまを気持ちよくできたんだって思ったら……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "何度も先端を弄られ、根元を軽く扱かれるとすぐに肉棒が反応してしまう。\nそれに、俺の肉棒を弄るルミネの秘部はひくひくして、今すぐにでも入れて欲しいと言っているように思えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アラタさまぁ……わたし、あの、その……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "恥ずかしそうにしているルミネが何を求めているのかはすぐにわかった。\nだからゆっくり身体を起こし、その向きを入れ替える。\nルミネの身体を寝かせてその上に覆いかぶさり、強く手を握る。\nうっとりした表情のルミネも、俺の手を強く握り返した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ルミネ……好きだよ", "speaker": "新"}, {"utterance": "はい。わたしもアラタさまのことが大好きです", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "ああ、同じだ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "……んん", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "ゆっくり顔を近付けるとルミネは黙って目を閉じた。\nその唇に何度も口付け、頬や目元にも唇を落としていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……んんっ……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "口付けるだけでルミネの身体は小さく震え、その表情や声にまた興奮が高まっていく。\n唇を重ねたまま、硬くなった肉棒を濡れた秘部へ擦り付けるとルミネの声が少しずつ甘くなる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、んぁ……あ、ああっ……!はあ、は……あっ!アラタさま、あんっ!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "ルミネ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "肉棒を擦り付ける度にルミネの反応は大きくなり、秘部からはとろとろと愛液があふれ出す。\n待ちきれないようにひくつく秘部の感触に背中を震わせ、また何度も口付けを繰り返す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、はあ……は、あ、これじゃいやです……んっ!ちゃんと、中に……あっ!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "ああ。俺ももう、これだけじゃ我慢できない", "speaker": "新"}, {"utterance": "待ちきれない様子のルミネに小さく笑みを浮かべると、少し腰を浮かせる。\nそしてそのまま、ルミネの中へゆっくりと肉棒を進ませていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……んっ!ん、んっ!!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "肉棒を進ませていくと、ルミネが少し辛そうな表情を浮かべる。\n俺を受け入れるのはまだ二度目だ。辛くて当然かもしれない。\nだからゆっくりと慎重に、肉棒をその先へ進ませた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はあ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "あ、ああ……奥へ、ゆっくり…!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "ちゃんと、俺のがわかるかい?", "speaker": "新"}, {"utterance": "は、はい。アラタさまのが、わたしの中へ進んでくるのが……わかります", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "まるで答えるように、ルミネの中がひくついた。\n進んでいく肉棒がそれに合わせて締め付けられ、中で脈動しまた俺を刺激する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "このまま、もっと……んっ!", "speaker": "新"}, {"utterance": "伝わる感触と刺激に、たまらず腰を大きく動かし強く手を握った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああっ!ふぁあ、あっ!いきなり、そんな……あ、あぁっ!!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "ごめん、でも……ルミネの中が、気持ちよくて!", "speaker": "新"}, {"utterance": "はあ、は、あっ!あ、あっ、あんっ!嬉し……い、アラタさまっ!あ、あん!あ!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "腰を大きく前後に揺らし、内側へと何度も届かせて深い部分を先端で擦る。\n奥まで届く度にルミネは大きく震え、内側の締め付けを強くして俺を離してくれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アラタさま!あ、ふぁああっ!奥、いっぱいにこんな、あ、んっ!気持ちよくて、わたし、あ!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "俺もだよ……また、ふたりで一緒に……", "speaker": "新"}, {"utterance": "は、はい!もっと、気持ちよく……あ、んぁああ!アラタさまと一緒がいい、ふぁあ!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "奥まで届く肉棒を強く締め付け、俺の動きに合わせるようにしながらルミネが腰を揺らす。\nそして、握り合う手のひらの力は互いに強くなり、まるで全身でお互いを欲しているようだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アラタさま、あ、ああっ!好き、好きです!あ、ふぁあっ!わたし、あ、あっん!\nこんなに好きで、あ、ふぁあっ!こうしているのが幸せで……ああっ!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "ああ、好きだよルミネ。好きだ……んっ!", "speaker": "新"}, {"utterance": "もっと感じたい。もっと奥まで届かせたい。乱れるルミネを見つめていたい。\n愛し合う度に欲張りになって、何度も何度も奥へ肉棒を突き上げながら唇を重ねる。\n触れ合う口付けはすぐに舌先を絡めた濃厚なものになり、それに合わせるように腰の動きが激しくなる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、ひあぁ!あ、ああっん、ん、う!こんな、何度もいっぱい……来ちゃ、あああっ!\nあ、おなか……いっぱいになって、あんっ!アラタさまのおっきくて、あっ、あんっ!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "締め付けられる感触が強くなり、愛液がどんどん増える。\nルミネは全身を震わせて俺を受け入れ、また強く手を握った。\nさっきイッたばかりのせいか、すぐにまた全身が震え、締め付けられる強さに耐えられなくなってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……!ルミネ、もう……!", "speaker": "新"}, {"utterance": "わたしも、あああ!もう、あ……アラタさま、一緒に……あ!ふぁああっ!!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "何度目か奥まで肉棒を届かせた瞬間、声をあげながらルミネが強く手を握った。\n途端に中で強く肉棒が締め付けられ、本当に耐えられなくなってしまう。\n奥へ届かせた肉棒を引き抜くように腰を引くと、そのまま勢いよくルミネの身体いっぱいに精液があふれ出す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぁ、あぁあああっ!あ、あ、アラタさまぁあ……!!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "そしてルミネは全身で精液を受け止めながら、大きく身体を震わせながら絶頂を迎えてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ……こんな、身体いっぱいにアラタさまのが……あ、あ……!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "はあ、はあ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "絶頂を迎えたルミネの手を強く握って呼吸を整える。力なく握り返される手のひらの感触に思わず笑みが浮かんだ。\nだが、ルミネは俺を見つめて少し不満げな表情になる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ルミネ?", "speaker": "新"}, {"utterance": "も、もう……どうせなら、中に出してくださればよかったのに……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "いや、さすがに前もそうだったし……どうかなって思ったんだけど……", "speaker": "新"}, {"utterance": "だって、アラタさまのものは全部欲しいです。だから中が良かったのに", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "可愛いことを言うルミネに嬉しくなってしまう。\nでも、精液でどろどろになってる姿も嬉しいなんてことも思ってしまうわけで……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、アラタさまと一緒に気持ちよくなれて幸せです。アラタさま……大好き", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "ああ、俺もルミネが大好きだよ", "speaker": "新"}, {"utterance": "はい", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "微笑みながら見つめるルミネの表情に、またしたくなってしまったけれど……さすがに我慢だな。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["新", "ルミネ"], "product_name": "09_Sekai", "file_name": "3320h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "激しく愛し合い、俺もルミネもとても幸せな気持ちに満ちていた。\n隣に座るルミネを抱き寄せると、満足そうに寄り添って俺を見つめてくれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アラタさま……は……っくしゅんっ", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "ごめんなさい、わたしったら。ああうぅ……恥ずかしい", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "謝ることはないよ、俺の不注意だ。こんなに遠くまで出て来て、いつまでも湖の側にいると風邪をひいてしまう", "speaker": "新"}, {"utterance": "そんな……それなら、アラタさまのお身体も心配です", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "お互いに心配しあって顔を見合わせていると、どちらともなく笑みが漏れた。\n思わずそのままくすくすと笑いあう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そろそろ帰ろうか", "speaker": "新"}, {"utterance": "そうですね。もうちょっと、ふたりきりが良かったですけど", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "それは同じ気持ちだよ。また時間を作ってデートしよう", "speaker": "新"}, {"utterance": "はい", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "すっかり遅くなってしまった帰り道。\n周りは暗く夜道では何が起こるかわからない。俺がしっかりルミネを守らないといけない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "夜は何が起こるかわからないから、俺から絶対に離れないようにしてくれ", "speaker": "新"}, {"utterance": "はい!わかりました、アラタさまっ", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "嬉しそうに頷き答えるなり、ルミネは身体全体で俺の腕に抱き着いてくる。\nその嬉しそうな表情と、伝わる柔らかな感触に思わず笑みがこぼれてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "おいおい、ルミネ。これじゃあ、何かあってもすぐに対応できないぞ", "speaker": "新"}, {"utterance": "でも、アラタさまが絶対に離れないようにしてくれって言いました!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "うん。確かに言ったな", "speaker": "新"}, {"utterance": "だから、いーっぱいぎゅうってして離れないんです", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "まったく……", "speaker": "新"}, {"utterance": "少し苦笑するものの、こうしてルミネがくっついてくれるのは嬉しくてたまらない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わかった。じゃあ、俺から離れずに歩いてくれよ", "speaker": "新"}, {"utterance": "もちろんです。わたし、ずっとアラタさまから離れません", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "微笑みを浮かべるルミネと一緒に、ふたりでゆっくり歩きながら王城へ向かった。\n少し帰るのは遅くなるかもしれないけど……初めてのデートなんだから、このくらいはいいよな。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["新", "ルミネ"], "product_name": "09_Sekai", "file_name": "3321_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "まったく……休めって言ったはずなんだけどなあ", "speaker": "新"}, {"utterance": "俺は扉の前に立つ人物の姿に、苦笑しながらそう言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "とりあえず、入っていいよ", "speaker": "新"}, {"utterance": "すまなそうな顔で俺を見上げるその少女を、部屋の中へと迎え入れる。\nルミネは魔王城で勇者の真実を知った時、あまりにも大きなショックを受けていた。\nでも、昼間のルミネは一見するといつも通りで、それが強がっているように見えたのが気になった。だから少しでも立ち直るための時間をとってほしかったんだが……。\nいや、だからこそ、なのかもな。そうだからこそ、一人でいられなかったのか……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "明日は遂に最終決戦になるかもしれないんですね", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "部屋にあがったルミネは、ベッドの上に座ると、俺を見上げながら尋ねてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ。魔王城からシステム中枢に辿り着ければそうなるだろうな。決して油断はできない\nだから、ルミネも絶対に無茶をしないでくれよ", "speaker": "新"}, {"utterance": "そうですね。わたしも決して無茶はいたしません。アラタさまと一緒にいます", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "ああ、俺から離れないようにしてくれよ", "speaker": "新"}, {"utterance": "今もルミネは、一見いつも通り話をしている。\nでも、どこか強がっているように思えてならない。もしかしたら、胸に何か抱えているものがあるのかもしれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ルミネ……何かあるなら、ちゃんと俺に話して欲しい", "speaker": "新"}, {"utterance": "アラタさま、急になんですか?何かなんて、そんなものわたしは……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "ルミネのことにはなんでも気付けているつもりだよ。だから、隠さないで欲しい\n思っていることがあるなら、ちゃんと教えてくれないか", "speaker": "新"}, {"utterance": "…………", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "最初こそルミネは微笑みながら俺に答えていた。\nけど、俺が真剣な顔をして見つめると、そっと目をそらす。それだけで、何かあるのだとすぐにわかる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ルミネ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "アラタさまは決戦が終わったら、どうされるのですか?他の勇者様と同じように元の世界に帰ってしまわれるのですか?\nでも、元の世界に帰ってしまわれれば、もう二度とラグナギアへは戻って来られないのではありませんか……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "それは……", "speaker": "新"}, {"utterance": "元の世界に帰ってからラグナギアに戻って来た勇者様は今までにはいません。だから、アラタさまも……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "話しながらルミネの目に涙が溜まり始めていた。\nきっと、それをずっと考えていたけれど、俺の負担になってはいけないと我慢していたのだろう。\nだけど、俺が話して欲しいと言ったばかりに……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "今は、アラタさまが元の世界に帰る方法を探しています。でも、それで永遠に会えなくなってしまうのは絶対に嫌です!\nでも……アラタさまをこの世界に引き留め続けるわけにはいかないこともわかっているんです\nだって、巻き込んでしまったのはわたし達なのですから\nでも、そう考えると、わたしはもうどうすればいいのかわからなくなってしまうんです……!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "悲しげにうつむいてしまうルミネ。\n俺は、ルミネにこんな顔をさせたいわけじゃない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ルミネ、こっちを向いてくれないか……?", "speaker": "新"}, {"utterance": "でも、アラタさま……わたしは本当にどうすればいいのかわからなくて……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "ちゃんとこっちを向いて、俺の話を聞いて欲しい", "speaker": "新"}, {"utterance": "うつむいたままのルミネの頬を撫で、そっと上を向かせる。\n目元に溜まった涙を拭い、真剣にルミネを見つめた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺はルミネを愛してる。だから、そんな風に悲しんでいる顔は見たくないんだ\nそれに、自分の愛する人を悲しませて何がヒーローだ。俺は絶対にすべてをあきらめない\n以前の勇者の話と同じだよ。二者択一、どちらかを選ばなければいけない話", "speaker": "新"}, {"utterance": "はい。あの時の勇者様は、一方だけを選んで涙を流されました", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "あれと同じだよ。愛する人を悲しませて元の世界に帰るのか、愛する人のために帰るのを諦めるのか\nでも、そんなもんはどっちもクソくらえだ!だから、俺はどっちも諦めない", "speaker": "新"}, {"utterance": "じゃあ、アラタさまはもしかして……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "ああ!本当のヒーローなら選択はひとつ!愛する人のことは手放さないし、元の世界に帰ることも諦めない!\nどちらかを切り捨てるなんてことは始めから考えていないさ\n俺はルミネを悲しませたりはしないし、こんなふざけたシステムなんか打ち破ってみせる!", "speaker": "新"}, {"utterance": "……アラタさまっ!", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "……!", "speaker": "新"}, {"utterance": "俺の言葉を聞いたルミネは、いきなり抱きつき身体を擦り寄せて唇を重ねた。\n突然の口付けに驚き、一瞬動きが止まってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "だけど、その唇の感触、漏れる吐息、抱きつく身体……ルミネのすべてからその喜びが伝わってくるような気がした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ルミネ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "伝わるルミネの気持ちごと包み込むように、しっかりとその身体を抱きしめる。\nそのまま、何度も唇を重ねあう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……んん……", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "触れ合うだけの優しい口付け。\nだけど、それだけで互いの気持ちが伝わり合うような気がした。\nこの気持ちを、伝わる全てを、ルミネを守り続けたいと心から思えた。\n何度も唇を重ねてからゆっくりと離すと、目の前には満面の笑みのルミネがいる。\nそれは俺の大好きな表情だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アラタさま、愛しています", "speaker": "ルミネ"}, {"utterance": "ああ、俺もルミネを愛してる", "speaker": "新"}, {"utterance": "互いに微笑みを浮かべ、どちらともなく唇を近付ける。\nそして俺達はまた、何度も口付けを繰り返した。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["新", "ルミネ"], "product_name": "09_Sekai", "file_name": "3410_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "終わった。\n草の上に倒れ、もう動かないソルの身体が少しずつ崩れるように小さな光のカケラになって、微かな風に吹かれては舞い上がる。\nそして、空に届く間も無く消えていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……", "speaker": "新"}, {"utterance": "俺はソルの最後を見届けた。\n倒れた草に残された形だけが、この世界にソルがいた証だった――。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アラタ、アラターッ!", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "アウロラの声に、我に返る。\n駆けて来る姿が近づくと、怒っているような顔が見えた。\n楽勝だと言ったほどには、楽にいかなかった自覚はある。ダメージは軽くない。\nそれでも、目の前で立ち止まったアウロラに、笑みを見せた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "勝ったぞ。ちょっとキツかったけどな\nて、え?", "speaker": "新"}, {"utterance": "アウロラは、俺の両腕を掴むと頭の天辺から爪先まで、穴の開きそうなほど、眺め回した。\nそして、ふっと息をつく。\n怒ったような表情がゆるんで、きれいなエルフの顔に戻った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "良かった", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "何が?", "speaker": "新"}, {"utterance": "アラタも、ギアも、酷いダメージは受けてないから", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "ありがとな、心配してくれて", "speaker": "新"}, {"utterance": "アウロラの顔に笑みが浮かぶ。\nその笑みに、俺も笑顔で応えた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["アウロラ", "新"], "product_name": "09_Sekai", "file_name": "4301_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ソルは……消えたのね", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "ああ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "ソルは消えた。でも。\n俺の視線が向かう先を、アウロラの目が追う。\n草の上に残った窪み。その脚の部分にギアが落ちていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "シャイン……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "壊れてないな", "speaker": "新"}, {"utterance": "言ってから、気付く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "シャインも大丈夫だよな", "speaker": "新"}, {"utterance": "アウロラに振ったが、返事が無い。\n研究室にいるときよりも、よっぽど深刻な顔をしたエルフがそこにいた。\n分からない、と言って、アウロラはギアの横に腰を落とす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "シャイン、聞こえる?シャイン!", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "応答は無い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もしかして、ソルがいなくなったから機能停止とか?", "speaker": "新"}, {"utterance": "それは、壊れたって言うの!レイを見る限り、勇者がいなくても消えたりしないし\nそりゃ、敵のギアだから、動かれて攻撃されても困るんだけど", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "封印するのか?レイみたいに", "speaker": "新"}, {"utterance": "アウロラは首を振った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "封印できるか分からないし、できるとしても、この状態じゃ無理よ\n正常な動作が保証されない状態で封印したら、何が起こるか分からないでしょ", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "……なら壊すのか?", "speaker": "新"}, {"utterance": "そうであってほしくない。そんな願いと共に俺は口にした。\n無抵抗な相手、いくらギアとはいえシャインという人格を持ってる。\nそれを壊すなんて答えを、出来ることなら選んでほしくない。\nアウロラは真剣に悩んでいた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "敵だけど貴重なギアだし。持ち帰って調べたいことも一杯あるけど\nでも、稼働すると敵だし……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "マスターのソルが消えたのに、まだ俺達を攻撃するのか?", "speaker": "新"}, {"utterance": "するかも。可能性だから、攻撃しないかもしれない", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "そうか。また敵になると決まったワケじゃないんだな\nもし攻撃してくるなら、そのときは俺がどうにかする。だから、持って帰ろうぜ", "speaker": "新"}, {"utterance": "そうね。そのときは任せるから", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "アウロラは頷いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "じゃ、決定だ", "speaker": "新"}, {"utterance": "俺はギアを拾い上げると、しっかりと握り締めた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["アウロラ", "新"], "product_name": "09_Sekai", "file_name": "4302_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "その晩、アウロラは一人、森の中を歩いていた。\n苦しくて、苦しくて、息が詰まりそうで、自分の部屋の窓を開けても、まだ苦しくて。\nたまらなくて、城を出て森に来た。それでも、苦しさは変わらない。\n里から来た使者の言葉と態度に、胸を塞がれてしまったのだろう。\n自分が里を出て来た時と、何も変わっていないエルフ。\n変わってほしいと願っても相手にされず、変えるためのきっかけを求めて飛び出した。\nでも、そのきっかけも手に出来ないまま使者の姿に憤ったところで、自分のプライドが邪魔をして、役に立つような言葉一つも口に出来ない。\nエルフのプライド。嫌いでたまらないものが自分の中にある、認めたくない事実。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "エルフだから……あたしがエルフだから", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "そして、森の中を彷徨って、少し開けた場所に来て、力尽きたように座り込む。\n闇に呑まれかかるアウロラの心には、もう何も映らない。暗い森も、夜の空も。\nそして、近寄る気配も分からなかった。\nただ、草を踏み分けて来る足音は聞こえる。警戒する必要の無い、聞き慣れた足音。\nその足音は、アウロラの真後ろで立ち止まると、背中合わせに座った。\n森の夜風に冷え切ったアウロラの背に、温もりが伝わる。\n見なくても聞かなくても、それが誰か、エルフの優れた感覚で分かっていた。\n背中合わせに座っているだけの時間が、流れる。\n伝わる温もりに暖められて、少しだけ、アウロラに力が戻った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あんた、何しに来たのよ", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "アウロラが城を出るとこ見かけてな、ついて来た", "speaker": "新"}, {"utterance": "……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "ちょっと心配になっただけだ。気にすんな", "speaker": "新"}, {"utterance": "新の明るい声に闇が薄らぐ。\nするとアウロラの息苦しさも、いくらか和らいだようだった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["アウロラ", "新"], "product_name": "09_Sekai", "file_name": "4307_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "あんた、何しに来たのよ", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "アウロラらしい声に安心する。\n俺は苦笑しながら正直に答える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アウロラが城を出るとこ見かけたんで、付いて来た", "speaker": "新"}, {"utterance": "……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "ちょっと心配になっただけだ。気にすんな", "speaker": "新"}, {"utterance": "板のように硬かったアウロラの体が、背中越しにほんの少しだけ柔らかくなった気がする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "心配することなんて無いわよ", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "そうだな。でもまあこれは俺の性分だ。助けてって言ってる人がいるなら、必ず駆け付ける\n助けを求めてるのが誰だって関係ない。人間だって、エルフだって……\nもちろん、アウロラだってな", "speaker": "新"}, {"utterance": "ちょっと、誰も助けてなんて言ってない。そこ勘違いしないでよ", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "そうだな。アウロラは言わない、そんなことは。それが、アウロラって女の子だ\nだけどそれでも、俺には聞こえたんだよ。お前の心が、そう言ってるのが", "speaker": "新"}, {"utterance": "日が暮れて城に戻ってきたとき、跳ね橋の上でアウロラとすれ違った。\n俺がいることにも気付かないアウロラの思い詰めた顔を見たとき、その声が聞こえた。\n微かな、消えてしまいそうな声だったが、確かに聞こえた。誰か助けて、と。悔しそうに歪んだその顔が、瞳が、助けを求めていた。\nそんな俺の言葉に、アウロラは口をつぐむ。それは、確かな肯定。自分の心を認めた行為。\nそのまましばし逡巡し、やがて、その心を言葉として迸らせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あんた、見てたでしょ、昨日も今日も。エルフの振舞いが、どれだけ酷いか\nでも、あれがエルフなのよ。そして、あたしも同じ。エルフだわ\nエルフなんて助ける値打ちが無い。そう、あたしを助ける必要なんて、あるわけ無いのよ\n助けたって、感謝もしない、お礼もしない。当たり前としか思わないんだから\nそれでも助けるの?", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "吐き出すように言うアウロラに、俺は頷いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、助けるよ", "speaker": "新"}, {"utterance": "自信満々で答える。\nでも、アウロラは首を振った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "どうして?なぜ、そんな事が言えるのよ?ヒーローは、バカなの?", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "確かに、バカだ。大バカだろう。それは認めておこう。\nでも、それはそれ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺は、感謝とか、お礼が欲しくて、ヒーローやってるワケじゃない\n助けが必要なヤツを放っておけないだけなんだ\n俺は信じてる。エルフっていう種族を\nきっとその心の中では、俺達に助けを求めてるって", "speaker": "新"}, {"utterance": "嘘っ。あいつが、助けて、なんて思うもんですか", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "そんなことはないさ\nアウロラとみんなが城に帰ったあと、俺は、ずっとあいつについてった\n手助けはさせてもらえなかったけれど、それでも俺は後ろについて、ずっと見ていたんだ\n行く先どこでも断られてさ、それでも止めない。普通なら嫌になるだろ\nそれが何十回断られても、折れないで、次の店へ行くんだ", "speaker": "新"}, {"utterance": "単に、プライドのためよ。任された仕事をやり遂げたいだけ。失敗は恥なのよ", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "違うさ。自分のためだったら、それこそ途中で諦める。自分の依頼に応えようとしない人間達がバカなんだ、そう決めつけて\nけれど、折れない。諦めない。それは自分のためじゃないから。エルフの里のためにやってるんだ。みんなのために", "speaker": "新"}, {"utterance": "……そうかしら?", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "ああ。分かってるんだよ。ここで必要なものを手に入れないと、里が危ない、って\nだから精一杯、いや、それ以上に頑張ってる。必死になっている\nただ、要領は悪いよな。それは、あいつが一番分かってるだろ\nそれでも、ああいうやり方以外できないんだ。変えられないものがあるんだ\nそれがきっと、エルフとしての生き方", "speaker": "新"}, {"utterance": "生き方なんて、変えられるわ。あたしは、変え――", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "アウロラの声が途切れる。そして俯いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "エルフの里とクラウンの間には、他の国があるんだろ?", "speaker": "新"}, {"utterance": "アウロラは、俯いたまま頷く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なのに、ここに来た。もっと近い国があるはずなのに、このクラウンに来た。それは多分、アウロラがいる国だからだと思う\nアウロラが暮らしてる人間の国。エルフが人間と、人間がエルフとうまくやってる国\nそんなクラウンだったら、自分達を助けてくれるって信じて、来たんじゃないのかな", "speaker": "新"}, {"utterance": "まさか", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "言っただろ、俺はエルフを信じてる。だってさ、アウロラもエルフじゃないか\nだから信じてる。アウロラがエルフだから。きっと、アウロラと同じ想いを持てるはずだから", "speaker": "新"}, {"utterance": "……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "だったら、助けなきゃいけないだろ?", "speaker": "新"}, {"utterance": "アウロラの背が小刻みに震えた。俺の場所からその顔は見えない。けれど、どんな顔をしているのかは簡単に分かる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "助けて……お父様とお母様を、里のみんなを、エルフを、助けて……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "俺は、思い切り強く頷いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、任せろ。なんてったって俺はヒーローなんだぜ", "speaker": "新"}, {"utterance": "……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "だから、みんなの“助けて”には、必ず応えてみせる!", "speaker": "新"}, {"utterance": "アウロラが、笑い声をもらす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふふ、あんた、どんだけバカなのよ", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "俺も笑った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ははは、確かにバカかもな\nでも、それでアウロラを助けられるなら、バカでもいいさ", "speaker": "新"}, {"utterance": "ほんと、バカよね……ヒーローなのに", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "ヒーローだから、だ", "speaker": "新"}, {"utterance": "今のアウロラの表情も、手に取るように分かる。だから俺も、はっきり笑う。アウロラと同じように。\n夜の森が、真昼のように明るく見えた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["アウロラ", "新"], "product_name": "09_Sekai", "file_name": "4308_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "疲れた……。\n湖の向こうって、あんなに広かったか?おまけに、魔物はちゃんと出るし。\n数は少なかったものの、自称側近クラスがいたから、ちょっと派手なヤツを使った。\nブレイブギアの回復力があっても、城に帰って来たときには、クタクタになっていた。\nとにかく、自分の部屋に戻って休みたい。\nそれなのに、ただでさえ長い城の廊下が、メチャクチャ長い気がして嫌になる。\nそれでも、誰かの手を借りたいという怠け心を叱咤して歩いて行く。\nようやく研究室の前まで辿りついたとき、中からアウロラが出て来た。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アラタ、お帰りなさい――どうしたの?", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "いや……どうもしてない……", "speaker": "新"}, {"utterance": "そう言ってる端から、身体がよろける。だがここは踏ん張るしかない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫だ……ちょっと長い行程だったからさ、膝が笑ってるだけだよ", "speaker": "新"}, {"utterance": "疲れてるのね、マッサージしてみる?", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "そんなアウロラの思いがけない提案に、俺は驚いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いいのか?", "speaker": "新"}, {"utterance": "ええ。エルフの里直伝のマッサージ、効くわよ", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "ありがたい。じゃあ、研究室で――", "speaker": "新"}, {"utterance": "俺達は研究室に入った。が、博士の姿がない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "博士は?", "speaker": "新"}, {"utterance": "実験に使う道具を買いに行ったわ", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "そっか。じゃ、そこの長椅子で……", "speaker": "新"}, {"utterance": "だめよ。ちゃんと寝ないと、マッサージしにくいから\nアラタの部屋でいいでしょ", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "俺はアウロラの言うまま、自分の部屋に入った。アウロラが続いて上がり込む。\nそして、言われるまま、ベッドにうつ伏せになった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "じゃ、お手柔らかに頼むぜ。痛いのは好きじゃないんで", "speaker": "新"}, {"utterance": "あら、難しい注文ね。痛くないマッサージなんて、存在しないか、効かないかよ\nでも、気を付けるから、痛過ぎるなら言ってね", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "わかった", "speaker": "新"}, {"utterance": "じゃあ……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "アウロラはベッドに上がると膝立ちする。そして、脚を開いて跨るように、両膝で俺の腰を挟んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、これは……男の人と、ベッドに上がって、こんな格好してるあたしって、まるで――\nいえ、そんな邪なことじゃ無いのよ、これは。絶対に、違うから\n疲れたアラタを、癒すためのマッサージ……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "えーと……まだ、でしょうか……?覚悟決めて待たせていただいてるのですが……", "speaker": "新"}, {"utterance": "ははは、いい心掛けね\n何を妄想してるの、ルミネじゃあるまいし。あたしが、バカみたいじゃない\nただのマッサージごときで――", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "何か小声で言っていたらしいアウロラだが、何か決意でもしたかのように深呼吸する音が聞こえると、その手が俺の両肩を掴んだ。\nそして、細い指先が、肩の筋肉を突き刺すように、めり込んでくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぅうあっ!", "speaker": "新"}, {"utterance": "不覚にも、声を洩らした。でも、下手な魔物の一撃より、強烈だ。\nそして、華奢なエルフの体のどこに、こんな力があるのかと思うくらいの強さで、筋肉が揉みほぐされる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "酷い……まるで石だわ。毎日トレーニングしてるのに", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "柔軟性もあるはず、なんだが――っ!", "speaker": "新"}, {"utterance": "アウロラの指が横に動くと、新たな痛みに遭遇する。声は堪えたが、涙がにじみ出た。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ストレッチングとか、リラクゼーションはしてるの?", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "たまに。でも、このとこ――っっ、忙しいんで、やってない", "speaker": "新"}, {"utterance": "そのせいよ。まったく……肩もだけど、首も――", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "!", "speaker": "新"}, {"utterance": "痛さで声も出ない。でも、アウロラの指は情け容赦なく、マッサージを続ける。\n首が終わると、背中、そして腰。\n今度は、脚のマッサージよ、と言って、アウロラは身体の向きを変えた。\nちらっと、その後ろ姿をみた瞬間、首の動きが軽いのに驚く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんだこりゃ!首も肩もメチャクチャ軽いぞ!さすが、エルフの里の直伝だ", "speaker": "新"}, {"utterance": "振り向いたアウロラが、笑顔で言う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ありがとう。じゃ、ここからが本番よ。脚の力を抜いて", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "ああ。――っうぅぅ!", "speaker": "新"}, {"utterance": "アキレス腱の少し上を揉まれた瞬間、目から火花。笑って誤魔化す余裕も無い。\nでも、真剣にやってるアウロラに文句は言えない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "力を抜いて!痛いだけだし、筋を痛めるのよ", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "わかっ……た", "speaker": "新"}, {"utterance": "アキレス腱からふくらはぎ、膝の周囲、それから足首と土踏まずまで、まんべんなくマッサージすると、アウロラは息をついた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぅ……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "ありがとう。マジ楽になった", "speaker": "新"}, {"utterance": "まだ、終わってないわ。上半身の仕上げをしないと", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "言いながら、アウロラはまた、身体の向きを変える。\nそして、肩を掴んで揉み始めた。前屈みになって垂れた髪が、顔に当たる。\nくすぐったいんだが、いい香りがする。揉み方も今度は痛くなくて、気持ちいい。\nが、そのまま寝落ちしそうな気持良さが、不意に途切れた。\nアウロラの動きが止まってる。\n首を回して見上げると、アウロラの顔に疲れが見えた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "一休みさせて。あと少しなんだけど……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "言うなり、力を抜いたのか、アウロラは俺の背中に座り込む。\n柔らかな尻が、俺の背中に密着した。\nもちろん、その間に俺の服とかアウロラの下着とかあるわけだけれども……超ヤバイ。\n妄想が、暴走モードに突入してしまう。年頃の男子には、これを止めることが出来無い。\nどうしよう、どうしよう、どうしよう。\nアウロラの、柔らかい尻どころか、両脇を太腿で挟まれて、吐息が耳にかかる。\n俺の体の一部が、当然の反応を示した。\nせめて接触面積を減らそうと、動いてみても、事態は改善しない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アウロラ、ちょっと……どいて……", "speaker": "新"}, {"utterance": "まさか、あたしが重いって言うなら、怒るわよ", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "重くないっ、アウロラ全然重くないから――", "speaker": "新"}, {"utterance": "?", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "その、アウロラの……体がさ、くっついてて……それは、嫌じゃないんだ。でも、その、心臓が、バクバクしてて……苦しいから……", "speaker": "新"}, {"utterance": "アウロラの顔が、さっと赤くなる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ばか……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "その表情も可愛くて、その上、困ったように身体を振るからたまらない。\nもう、腰がベッドから持ち上がりそうなほどに反応してしまっている。\nうつ伏せだから、かろうじて冷静を装えているが、それも、もう、限界だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "も、もう大分楽になったから、マッサージ、終わりでいいぞ", "speaker": "新"}, {"utterance": "でも、後少しで終わるから――", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "本当に、これ以上は無理だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "頼むっ!今日のところは終わりにしてくれ!", "speaker": "新"}, {"utterance": "困ったような顔になったアウロラに、頭を下げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お願いだ。俺を助けると思って――", "speaker": "新"}, {"utterance": "アウロラはため息をついた。でも、俺の上からどいてくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "じゃ、今日のマッサージは、お終い――あら、起きないの?", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "ごめん、今は起きられない……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "このまま寝たい。マジ、疲れてる", "speaker": "新"}, {"utterance": "アウロラは大きく頷いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "じゃ、お休みなさい。明かり、消しとくわ", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "アウロラは明かりを消すと、俺の部屋から出て行った。そして、研究室からも出て行く。\nその気配が遥か先へ消え去って、ようやく俺は、ため息をついた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぅ……俺、これからどんな顔をして、アウロラに会えばいいんだか……", "speaker": "新"}, {"utterance": "せっかく親切でマッサージしてくれたのに、あんな気持ちになるとは不覚も不覚。\n仲間に対して、そして女性に対して、余りに失礼だ。\n彼女とか恋人とかが相手なら、いいのかも知れないが……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アウロラって、仲間だよなぁ……?", "speaker": "新"}, {"utterance": "灯や、姫さま、ルナ、シエルと同じというか、違うというか。\nただ、このところ、アウロラといる時間が長いような気がする。\nもちろん、研究とか調査とかなんだけど、いつもアウロラから声を掛けられている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、仕事だし、俺が手伝うのは仲間としても当然だし", "speaker": "新"}, {"utterance": "でも、一緒に作業しているときのアウロラは、楽しそうな顔をしていることが多い。\n前みたいな、ツンツンした態度も無くなってる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もしかして、俺のこと……なんてあるわけないよな。でも……嫌われてはいない……よなあ?", "speaker": "新"}, {"utterance": "そう考えると、ほっとする。悪い気もしない。\n途端に瞼が重くなって、俺は静かに目を閉じた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["アウロラ", "新"], "product_name": "09_Sekai", "file_name": "4312_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "どうにか、アウロラを部屋まで連れ帰って、ベッドに寝かせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "じゃ、お休み", "speaker": "新"}, {"utterance": "そう言って部屋を出ようとした瞬間、アウロラが身体を起こす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まっ……て。こっち……きて", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "えっ?おい、大丈夫なのか?", "speaker": "新"}, {"utterance": "いいから……ここ、ここへきて", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "ろれつの回らないまま、手でベッドの縁をポンポン叩く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はやくぅ、はやく……きてぇ", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "まったく。拗ねた子供みたいな、わがままだ。でも、悪い気はしない。\n俺はそんなアウロラに苦笑を浮かべながら、ベッドサイドへ近づいた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ここ、ここに、すわるの", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "酔っ払いに逆らっても仕方無いから、言われたままに座る。\nすると、アウロラは嬉しそうな顔をしてにじり寄り、俺の膝の上に腰掛けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、の……", "speaker": "新"}, {"utterance": "慌てる俺にかまわず、アウロラは俺に抱きつくと、頬をすり寄せてくる。\n火照ってるほっぺたは、いまにも融けそうなほど柔らかかった。\n横目に映るその顔は、とても幸せそうで、見てる俺も幸せな気分になる。\nでも、膝の上の腰と太腿の感触とか、首もとから漂ってくる甘い香りとか、まして押し付けられてる胸のふくらみとか、かなり危ないレベルだった。\n自分自身との激しい戦いを心の中で繰り広げてはいるけれど、ズバリ言って劣勢だ。これはさすがに本気でヤバイ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ア、アウロラ、このままだと……いろいろまずいから、降りてくれ", "speaker": "新"}, {"utterance": "むぅ~、やぁだっ", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "が、そんな俺の懇願に対し、アウロラは駄々をこねるように、かえって強く抱きついてきた。\n突き放す、なんて出来ないから、理性を総動員して必死にこらえる。\nけれど、それも時間の問題だ。このままだと……うん考えたくないことに……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "頼むっ、アウロラ……って、あれっ?", "speaker": "新"}, {"utterance": "静かな寝息が耳許をかすめる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "寝ちゃった……", "speaker": "新"}, {"utterance": "さっきまでの駄々っ子ぶりも、普段の強気なところも、影を潜めてしまったらしい。\nただ素直で、優しい寝顔が、俺の腕の中にある。\nずっとこのまま、見つめていたい。ただ、抱き締めていたい。それだけでいい――。\nそんな想いが俺を満たすと、何かしたい気持ちが自然と消えた。\nそっと、緑色の髪を撫でる。\nああ、そうだ。これは、とても大切なものなんだ。俺にとって、とても大切なもの。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アウロラ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "俺は、アウロラをそっとベッドに寝かせると、静かに部屋を出て行った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……あれ、アウロラ?", "speaker": "新"}, {"utterance": "翌朝、トレーニングを終えて広間に来た俺は、待ち構えていたアウロラに掴まった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アラタ……昨日のこと、忘れて欲しいの。あの、その、あたしの部屋での……こと\nお願いだから", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "アウロラは、その顔を真っ赤にしながら俺に詰め寄ってくる。うん、まあ気持ちは分かる。いつもとまるで違ったあの姿は、本人にとっては恥ずかしいよな。\n俺もヒーローとして……いや、男として、できることなら忘れるべきだ。それが優しさ、気遣いというものだろう。\nだが、残念なことにそれは不可能というものだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あー……悪い。それ無理だ。あんな可愛いアウロラ、記憶に深く刻み込まれすぎてて、忘れられそうにない。むしろ気を抜くとすぐに浮かんできて困ってる", "speaker": "新"}, {"utterance": "ばっ、ばっ、ばか!アラタのバカ!", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "アウロラは、顔を真っ赤にして、その場から逃げるように立ち去った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……まあ、そうなるよなあ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "うん、アウロラの気持ちは分かってるぞ。分かってるんだが……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺も男ってことなんだろうなあ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "俺はつかれたように溜息をついた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["アウロラ", "新"], "product_name": "09_Sekai", "file_name": "4314_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "あれから3日ほどが過ぎた。広間でバカと言われた俺は、その後、アウロラに会うことが出来ていなかった。\nあの直後に、王様から隣国へ魔物退治に行ってほしいと依頼されたのと、出先で更に、その隣の国の魔物退治も引き受けてしまったからだ。\nようやく帰ってきた俺は、とりあえずアウロラの顔を見ておきたい、そう思って、まず研究室へと顔を出す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うっす、戻ったぞー", "speaker": "新"}, {"utterance": "元気そうだな。ブレイブギアの調子はどうだ?", "speaker": "アーベン"}, {"utterance": "ああ、絶好調だよ。絶好調過ぎて、レイがはしゃぎ過ぎだ", "speaker": "新"}, {"utterance": "それは使用上の支障にはならんだろ。うるさいだけで――", "speaker": "アーベン"}, {"utterance": "んで、アウロラは……", "speaker": "新"}, {"utterance": "アウロラは研究室の隅にいて、何かしている。\nこの前までは、俺の姿を見ると飛んできたのに、今は、しらんぷりだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "飲み会の後、何かあったのか?", "speaker": "アーベン"}, {"utterance": "いや、何かってほどのことは……", "speaker": "新"}, {"utterance": "ま、それはそれとして、アラタに一つ、頼みたいことがある\n帰って来て早々で、申し訳無いが", "speaker": "アーベン"}, {"utterance": "なんだ?", "speaker": "新"}, {"utterance": "新しいギアの実験なんだが、さすがに研究室内では出来ないレベルなんでな、外でやることになった。で、その手伝いと護衛を兼ねて、アウロラ嬢に付いて行ってほしい", "speaker": "アーベン"}, {"utterance": "そりゃ、いいけど……", "speaker": "新"}, {"utterance": "俺は、またアウロラを見る。\nでも、アウロラは、こっちを見ようとしない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なるべく人気の無い場所、王都から離れた場所でやってほしい。それから実験の項目が多いので、日帰りは無理だから、野営の用意をして行ってくれ", "speaker": "アーベン"}, {"utterance": "わかった。でも、アウロラは……", "speaker": "新"}, {"utterance": "もう一度、アウロラを見る。今度は、ちらっと俺を見るが、すぐに、そっぽを向いてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫だ。これはアウロラ嬢の仕事だからな。分かってるさ", "speaker": "アーベン"}, {"utterance": "俺は頷くと、キャンプ道具を取りに自分の部屋へ向かった。\n王都から出て、街道から外れた森の手前の草原で、実験の場所を決める。\n実験室を出てから、ずっと会話らしい会話も無しに来たが、博士の言う通りちゃんと仕事だと分かっていたらしい。アウロラから、実験に対する様々な指示が飛んでくる。\nその指示通りに、新しいギアや実験の道具を出して実験を始める頃には、俺達の間の気まずい空気は消えていた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["新", "アーベン"], "product_name": "09_Sekai", "file_name": "4315_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "気まずい空気が消えたせいか、実験は予想より順調に進んだ。\nそれでも王都を出たのが遅かったから、実験が終了するころには日が西に傾いていた。\n夜の移動は危険だから、野営することにする。\n天候の悪化も考えて、森へ移動して、少し開けた場所を野営場所に決めた。\n日が落ちる前にテントを張って、簡単な食事を用意する。\n間食する間も惜しんで実験していたせいか、二人とも空腹で、たちまち完食してしまった。\nその後片付けも終わって、俺達は調理に使った焚火を囲む。\n森の中は静かで、薪のはぜる音だけが大きく響いていた。人の生活という気配がまるでない森の中。ここには今、俺とアウロラしかいない。\n静寂に包まれたこんな場所で、二人きりでいることを、俺はようやく意識する。\n揺れる炎に照らされたアウロラの顔は、美しいというよりも神秘的で、自然と目を奪われてしまう。\n綺麗なことは知っていた。けれどなんだろう。こんなにも綺麗だっただろうか。ここまで神秘的な綺麗さを持っていただろうか。\n俺は、ただ無言でその顔を見つめていた。意識して黙っていたわけじゃない。けれど、言葉が出ない。俺は、ただアウロラを見つめていた。\n沈黙は、それからしばらく続いた。そして、突然、破られる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ね、変なこと、しないわよね?", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "は?", "speaker": "新"}, {"utterance": "いきなりの質問に、俺はびっくりして聞き返していた。\n今度は、アウロラの方がパニくった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あの、あのっ、それ、違う、違うの!疑ってるとか、一緒にいるのがイヤとか、そういうのじゃなくてっ\nあの、その、アラタがイヤなんじゃなくて、アラタならいいから……って、なに言ってるの、あたしっ!ごめん、忘れて、なんでもないから――", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "不器用だな、と思う。その不器用なところまで可愛くて、たまらない。俺は自然と口元を緩めていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "安心してくれ。大切な人を悲しませるなんて、ヒーローどころか男として失格だ\nだから、そんなことはしない。アウロラを悲しませるようなことは、決してしないよ。大切だからこそ、約束する", "speaker": "新"}, {"utterance": "アウロラは目を見開いて、俺を見た。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それって……あたしのこと――", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "俺は、アウロラに笑みを返す。それでいいと思った。多分それこそが、俺の今の本心だろうから……。\nそのとき、森の奥の方から、魔物らしき雄叫びと、獣の咆哮が響いて来た。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["アウロラ", "新"], "product_name": "09_Sekai", "file_name": "4316_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "っぅう――!", "speaker": "新"}, {"utterance": "何が起きたか理解するより早く、目の前の魔物が襲いかかって来る。\n無我夢中で、右手を前へ突き出した。攻撃にはならない。防ぐしか出来ない。\n魔物は力任せに、俺を押しつぶそうとする。\n背中の痛みに邪魔されて、気合いが散る。その背中に、魔物と違う気配が迫った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アウロラ……ヤバっ……!", "speaker": "新"}, {"utterance": "視野の隅に、見覚えのある小さな光が見えた。アウロラの弓だ。俺の後ろの獣を狙っている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "この獣が!動くなっ!", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "アウロラ!やめろぉっ!", "speaker": "新"}, {"utterance": "気力を振り絞っての叫びに、アウロラが慌てて弓の構えを解いた。獣からも、俺を狙っていた荒々しい気配が霧散する。\nそして俺は、再び気合いを入れ直した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うりゃぁあああああっ!", "speaker": "新"}, {"utterance": "魔物を一気に押し返し、立ち上がると右手の拳をぶち込む。\nそれに耐えることももちろんできず、魔物の体は、粉々に砕け散った。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["アウロラ", "新"], "product_name": "09_Sekai", "file_name": "4319_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "つぅうう……", "speaker": "新"}, {"utterance": "魔物は吹き飛ばしたが、なけなしの力は尽きた。右腕の装甲が勝手に解ける。\nどうにか立ち上がりはしたものの、それも一瞬。俺はまた地面にへたり込んだ。\n情けないザマだが、背中の痛みがハンパ無い。\nブレイブギアの発動中でも、意識していないところは無防備同然なんだと思い知る。\nこれからは、少しは気を付けないとな……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アラタ!アラタ!", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "駆け寄って来るアウロラの目が、警戒するようにさっと獣の様子を窺った。\n獣は、まだ魔物がいたあたりに向かって、威嚇の声を上げている。\n俺は、もう一回力を振り絞ると立ち上がる。よろける体を、アウロラが支えてくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫?あの獣、追い払わないと――", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "大丈夫だ。一人でいい", "speaker": "新"}, {"utterance": "俺は、ゆっくりとアウロラの手を払って、攻撃の意思はないと示すように、両手を広げて獣に近寄る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "驚かせて悪かった。ブレイブギアが何かなんて、お前には分からないものな", "speaker": "新"}, {"utterance": "獣は警戒したまま、俺の匂いを嗅いだ。俺は、動かずに待つ。\nすると今度は獣の方から俺に近付き、周囲を回ると背後で立ち止まった。\nそして、背中の傷を舐め出す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぅおっ、痛っ、たたっ、たい……", "speaker": "新"}, {"utterance": "ダイレクトに傷をいじられて、俺の顔が歪む。でも、痛みは少しづつ薄れてきた。\n荒い痛みが取れたところで、獣は俺から離れた。\nそして、姿を消そうと下草の茂みに近付くと、茂みから小さな獣が二匹、転がり出た。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "子供……魔物から、子供を守るために必死だったのね。それを、あたしったら――", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "まとわりつく二匹の子供を連れて、獣は森の奥へと去って行く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アウロラだって、一生懸命だったんだろ。俺を守ろうとして", "speaker": "新"}, {"utterance": "ええ。アラタが襲われてると思って……アラタは、子供がいるのに気付いてたのね", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "いや、全然", "speaker": "新"}, {"utterance": "苦笑を浮かべて答える俺に、アウロラは唖然としたように尋ねてきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なら、なぜ、あの獣を守ろうとしたの?", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "……なんとなく、かな。妙に必死な感じがして……護らなきゃいけない感じがした。だから、護るって決めた", "speaker": "新"}, {"utterance": "自分が死ぬかも知れないのに、傷ついてまで、護る必要なんてあるの?", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "ある。俺が自分で決めたんだ。ヒーローになるって決めたとき、それも一緒に決めた\nみんなを護るのが勇者の務めだろ。みんなってのは、人間だけじゃない\nたとえ、護る相手から石を投げられたって、一回護るって決めた相手は最後まで護り抜く\nそりゃ、俺だって人間だから、裏切られたら悲しいさ。でも、この間も言ったろ\n俺は、感謝とか、お礼が欲しくて、ヒーローやってるんじゃないって", "speaker": "新"}, {"utterance": "そうだったわね。それがヒーロー、それがアラタ、なのね", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "アウロラは、優しい顔をして頷いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ヒーローって、素敵ね", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "お、わかってくれたか", "speaker": "新"}, {"utterance": "少しだけ、ね。さ、早く戻って傷を手当てしないと", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "アウロラに腕を取られた俺は、その感触にかなり幸せな気分になりながら、野営の場所へと戻っていった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["アウロラ", "新"], "product_name": "09_Sekai", "file_name": "4320_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "野営の場所に戻って、アウロラに傷の手当てをしてもらう。\n手当が終わったときには、すっかり日も暮れて、あたり一面の闇だった。\n日が沈んだときに騒いでいた鳥達も寝静まったのか、また、焚火のパチパチと爆ぜる音だけが響く。\nその焚火の前で、俺とアウロラは、並んで座っていた。\n向かい合わせに座ってたとき以上に、二人きりだってことを意識する。\nアウロラもそうなのか、思い詰めたような顔で、俺を見た。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アラタ、ヒーローとして誰かを助けるために、護るために、自分を犠牲にしてでもやり抜くアラタのこと、信じているし、素敵だって思うの――でも\nもしアラタに何かあったら、アラタがいなくなってしまったら――\n考えるだけでも怖い……そんなこと、あってほしくない。だから、無茶はしないで", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "それはきっと、アウロラの本心。ようやく素直な言葉が聞けた。\nだから、俺も素直に言う。俺の本心を、アウロラに向ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アウロラ、俺にとってさ、ヒーローを目指すっていうのは絶対なんだ。それは俺が俺であるっていうのと同じ意味で……\nもしやめてしまったら、俺はもう俺じゃなくなる。だから、悪い。俺はこれからも無茶をする\n心配してくれるのは本当に嬉しい。心配させるのを本当に悪いと思う。でも、これだけは無理なんだ\nだから……だから俺が、いつでも必ず、無事に帰って来られるようにしてほしい\nアウロラ……俺の、ヒロインになってくれ", "speaker": "新"}, {"utterance": "それって……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "俺は、アウロラの目を見据える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヒーローにはさ、ヒロインが必要なんだよ。何があっても必ず帰って来るために\nヒロインが待ってるその場所にこそ、ヒーローは帰って来るんだ。そして――\n最後はめでたし、めでたし。ハッピーエンド。二人は末永く幸せに暮らしました、だ", "speaker": "新"}, {"utterance": "アウロラは、ちょっと怒って、ちょっと泣いて、半分くらい笑ってる顔になった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんとなく分かるけど……もっと普通の、分かりやすい言葉で言って", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "そんなアウロラの、女の子としての要望に、俺はちょっと反省して、言い直す。\nただ俺の想いを、真っ直ぐに、分かりやすい言葉で放つ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺は、アウロラが好きだ。俺の大切な人になってくれ。俺の帰るべき場所に――\n俺の、たったひとつの、お願いだ", "speaker": "新"}, {"utterance": "アウロラは飛び切りの笑みを浮かべて頷いた。\nその顔が、俺に近付く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アラタ――", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "目を閉じて、近寄せられる唇に、俺は唇を重ねた。\n柔らかで甘い感触に、頭がクラクラする。\n思わず、息継ぎするみたいに、唇を離した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "微かに開いた目が、その中断を責める。\n俺は、もう迷わずに、強く深く、口づけした。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["アウロラ", "新"], "product_name": "09_Sekai", "file_name": "4321_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ね、ねえ、アラタ……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "アウロラは俺の前に立ち、真っ直ぐに俺を見つめてくる。その顔はほのかに赤らみ、瞳は潤んでいた。\n短いスカートの裾をきゅっと握り、やはり羞恥のせいなのか、体は小さく震えていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あたしは、あたしのすべてをあなたに見せたい……あなたに見て欲しい……\nあなたのすべてを欲しいと願っている以上、あたしのすべてを見せなくちゃいけないと思うから……\nアラタは、見てくれる……?", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "真っ直ぐに俺を見つめたまま訪ねてくるアウロラ。迷う必要なんてまったくない。俺は躊躇なく頷いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "当然だ。俺はアウロラのすべてが欲しいと思ってる。だから、見たい。アウロラの全部を", "speaker": "新"}, {"utterance": "うん……ありがとう。そ、それじゃあ……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "アウロラはその体を震えさせたまま、そのスカートをそっとめくり上げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あんまりその……近くで見ないで、ね……恥ずかしいの……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "清潔な白い布地。そして、赤いリボンが可愛らしさを加えている。\n可愛い、というよりは美人、という感じのするアウロラに対して、この下着はちょっと意外だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "けれど、それがダメ、なんてわけじゃない。俺の視線は、その逆三角形を描く布地と、そこから伸びる長い脚に、完全に吸い寄せられてしまっている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "も、もう……なによその返事。むしろ近づいてきてるじゃない……だから、恥ずかしいのよ……っ", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "わ、悪いっ。でもその、こんな綺麗なの見させられてガマンしろとか、無理だろ\n初めて会った時から思ってたけどさ……\nアウロラ、お前って本当に可愛いよな", "speaker": "新"}, {"utterance": "なあ!?", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "言った瞬間、アウロラの顔が今まで見たことないものに変わった。その口から、本気で信じられない、といった叫びがこぼれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "か、かかか可愛い?あ、あたしが?ど、どこ見て言ってるのよ!", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "全部だが何か?", "speaker": "新"}, {"utterance": "これは紛れもない俺の本心だ。嘘偽りのない本音。むしろ、このアウロラの姿を見てそう思わない奴がどこにいる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お前の顔も、身体も、このちょっといやらしいくせに可愛らしさを持った下着の趣味だとかも含んで全部だ", "speaker": "新"}, {"utterance": "じ、冗談よね?あたし、そんな風に言ってもらったことなんてないし……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "むしろ、言われてたのをこの調子で全部はね除けてたんじゃないかと思う。\nアウロラは、外見も能力も全部一級品なのに、自分に対する自信がちょっとなさ過ぎる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、本気だ。その、もっと本気で言っていいなら、このまま顔を埋めてしまいたいくらいに目が離せない", "speaker": "新"}, {"utterance": "だから俺は、何度でも褒めよう。俺の本心を、少しくらい引かれることになったとしても全部さらけ出したいと思う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ば、ばか……顔とかはその、変態チックだからダメだけど……触るくらいなら……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "そんな俺の欲望に、アウロラは真っ赤になりながらも、その先を許してくれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アラタだもんね……うん、いいわよ", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "俺のためだけに、その体を差し出してくれる。俺の中で、本当に何か……ガラスの容器みたいなものが割れる音がした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んんっ……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "恥じらいに緊張しきったその体に、俺はそっと手を伸ばした。\n今まで抑え込んできた思いが、理性という名の容器が割れたことで、一気に噴き出してしまっている。\n触れたことのない、女性の体。それも、一番好きな、心から綺麗だと思う女性の体に、今触れられる。\nカラカラになったノドを、どうにか唾を嚥下することで潤しながら、俺はそっと、その体に触れた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……凄い……こんな熱い……", "speaker": "新"}, {"utterance": "女性にとって一番大切で、一番恥ずかしい箇所。白い下着によって隠されたその場所を、俺は布地の上からそっと触れた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それにふにふにして……これがアウロラの……", "speaker": "新"}, {"utterance": "少し力をいれただけで、そこは左右に小さく開き、下着ごと俺の指先を受け入れる。熱さと柔らかさとが同時に伝わり、俺は感動に海に沈みかけていた。\nこれが、女の子……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あんまり乱暴にはしないでね……?その、見せるのも触らせるのも初めてだから、ちょっと怖い……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "あ、ああ……えっと、これくらい?", "speaker": "新"}, {"utterance": "その感触に暴走寸前になってしまっていた自分に気づき、俺は慌てて指先から力を抜く。\nアウロラも気持ちよくなってくれますように。そんな気持ちをこめて、俺は指を前後に動かした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぁ……あ、う、うん……なんかぞくってきて……うん、い、いい感じかも……\nあ……うく……ん、んんっ", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "アウロラの口からこぼれる甘い呻き。アウロラがこんな声を出すなんて、正直想像もしたことがなかった。\nけれど、今、アウロラは俺の指先で感じて、こんな声を出してくれている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわ……湿ってきた……", "speaker": "新"}, {"utterance": "そして気がつけば、下着の一部分の色が変わっていた。わずかな湿り気が指先に感じられる。\nそれは、アウロラの体の中から、そういったものが湧き始めているということだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "女の子って、こんな風に濡れるのか……", "speaker": "新"}, {"utterance": "あ、あたし、感じちゃってるのかな……?", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "どうやら自分で触れたこともないらしい。この状況を今一つ理解しきれていないアウロラの言葉に、俺はつい苦笑を浮かべてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんだか不思議な感じが背筋走ってて……お腹の方が、むずむずってするの……\nアラタの指が、不快じゃない……もっと、もっと触ってほしいって思っちゃってる……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "そう言っている間も、俺は指の動きを止めていない。できるだけゆっくりと、懸命に自分を抑えながらだが、動かし続けている。\nその指先が与えている刺激に、アウロラは確かに今までにない感覚を抱いているみたいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ。今のアウロラの顔、なんだか気持ちよさそうだ。俺もその……興奮してきてる", "speaker": "新"}, {"utterance": "恥じらいだけでないもので赤く染まったその顔に、俺も興奮が収まらない。\nアウロラが俺で感じてくれている。これだけで、俺は下半身がガチガチになっていくのが分かる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん……でもその前に、お願い、アラタ……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "そして、更にその先へ行ってみようと考えた俺のその前で、アウロラは小さく言うと、そっと目を閉じた。\nそれが求めるものが何かくらい、俺にも分かる。アウロラとのキス。俺は興奮で真っ白になりかけた頭を振って落ち着かせると、その両肩にそっと手を置いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んむ……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "そして、小さな桃色の唇へと、そっとついばむように俺の唇を重ねる。\nその柔らかさに驚きながら、俺はアウロラを求め続けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、うむ……ん、ちゅ……んむぅ……ちゅる……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "ここまでやってしまって本当に大丈夫だろうか。そんな不安はあったが、既に自分を抑えられそうになかった俺は、舌で唇をこじあけ、そっと中へと差し入れた。\nアウロラは一瞬驚きに体を固めたものの、抵抗はせず、俺を受け入れてくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あむ……じゅ……んん……ちゅぷ……ん……んむ……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "互いの舌と舌をそっと絡め合い、味わっていく。\n二人とも稚拙な動きだったとは思うものの、それでも、その心地よさを求めて唇を重ね続けていった。\nそうして、後ろ髪を引かれながらもどうにか唇を離せば、二人とももう止められそうにないほどに昂ぶっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アウロラの胸……凄いな……こんな柔らかいものなんだ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "背後にあった樹にアウロラを寄りかからせるようにしながら、俺は右手をアウロラの胸へと運ぶ。\n俺の手いっぱいに広がる張りのある膨らみ。服の上からなのにもかかわらず、この柔らかさ。俺はゆっくりとその手を動かしていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……アラタの手、大きいのね……\nその、ね……あんまり強くはしないで、ね……?", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "その大きさと張りから、つい力いっぱい揉みしだきたくなってくる。けれどそれをどうにか堪え、俺は柔らかな果実の感触を堪能する。\n左手で愛撫を続ける下半身は、もう下着越しにも分かるほどヌルヌルとした蜜が染み出していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、分かってるよ。でも、上も下もその、どっちも未知の感触で……\n触ってると、とめられなくなる……クセになるぞ、これ", "speaker": "新"}, {"utterance": "灯とのおふざけなんかで触れてしまったことはある。けれどこれはもう次元が違った。\nこの豊かな感触は、俺の手を心から幸せにしてくれる。指を動かせば動かしただけ形を変え、けれどすぐに戻ろうとする。そして指先から伝わる温もり。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "褒めてくれてるのよね?", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "もちろん。だからその、少しだけ、な", "speaker": "新"}, {"utterance": "俺の手は、もはや自分の意思では止まってくれそうにない。だからこそ、少しだけ強くさせてもらう。\n女性らしいその膨らみを、俺は存分に味わい始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……あぁ……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "そして、アウロラも俺の手に慣れてきているのか、甘い喘ぎをこぼし始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、あぁ……ん、んむ……ふぁ、ああ……き、気持ち、いい……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "その中心部にある物体がツン、と尖り、手のひらを適度に刺激してくれる。柔らかさと固さの両立。なんてずるい物体だろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "先端とか、ちょっと突き出てきてるな……感じてるか?", "speaker": "新"}, {"utterance": "う、うん……感じちゃってると思う。アラタの手、魔法とかかかってないわよね……んあぁっ……頭の奥まで、震えちゃいそう……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "むしろ、魔法がかかっているのはアウロラの声だと思う。その気持ち良さげな声を聞いているだけで、俺の興奮は際限なく高まっていく。\n歌で漁船を引き寄せる魔物でもあるまいし、なんて淫靡な魔法だろう。\nこの体をもっと見たい。そして直接触れてみたい。そんな欲望が頭の中で囁き、俺は躊躇なく白旗を揚げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃあっ……あ、アラタ?ダメとは言わないから、脱がせる前に一言言ってよっ", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "ズリ上げた服の下から、二つの山がこぼれ出る。反動でフルフルと揺れるその光景に、俺は一瞬見とれてしまった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、ごめん。その、触ってたら突発的に見たくなってさ", "speaker": "新"}, {"utterance": "いやらしくも気持ち良さげで、その上綺麗。これが女性の……いや、アウロラの体なんだと思ったら、自然と目が吸い寄せられる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アウロラの、綺麗だな……滑らかそうで、ピンクの先端はおいしそうで……\nうん、本当に綺麗だ", "speaker": "新"}, {"utterance": "滑らかな白い肌。その中央でツンと上向く桃色の尖塔。ただ、綺麗、という言葉しか出てこない。ずっと見ていても決して飽きたりしないだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "も、もう……そんな食い入るように見て……\nこのスケベ……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "そう言うアウロラの口調は、けれど怒っているようには聞こえなかった。恥ずかしい。そんな思いに溢れた言葉は、男にとって危険すぎる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "この胸をじっくり見ちゃいけないなら、スケベで充分だ\nそもそもアウロラだって、こんなに尖らせてるじゃないか。感じてくれてるんだろ", "speaker": "新"}, {"utterance": "その乳房をたっぷりと味わいながら、指の股で乳首を摘まむ。コリっとした固い感触と共に、アウロラは体を振るわせていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "下の方だって、どんどん広がってるし", "speaker": "新"}, {"utterance": "そしてこちらも洪水状態と言っていいだろう。下着越しに広がる蜜は俺の指へとまとわりつき、ちょっとでもこの布をずらせば、たちまちこぼれていってしまうだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う……し、仕方ないじゃない。アラタの手、き、気持ちいいんだもん……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "そんなアウロラの懇願を受けて、俺は手の動きを更に強く、大きくする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああんっ!\nあ、や、だめっ……いきなりそんな強く……んあぁっ", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "びくん、と大きく体を震わせてアウロラが鳴いた。\n手のひら全体を使って揉みしだく俺の動きに、アウロラは素直に快感の声をこぼしていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "この胸の感触も、股間の熱さも、どっちも凄いな……胸とか、一日中触っても飽きないぞ、絶対に", "speaker": "新"}, {"utterance": "上と下、どちらからも熱いアウロラの体温が指先へと伝わってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "凄い……どんなに力をいれても、すぐに押し返される", "speaker": "新"}, {"utterance": "マシュマロのようだ、と言い出したのは本当に誰なのかと思う。だけど、それ以上の言葉は俺にもまったく思いつかない。ただただ、いじり続けていたい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひぁ、ああ……ん、あ、ああんっ……や、やあ、つまんじゃだめっ!び、敏感すぎて……はううっ", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "その先端を指先でつまみ引っ張れば、それだけで下半身の蜜が量を増した。そのまま左右に捻ると、喘ぎ声が激しさを増す。\n俺は下着の裾からそっと指をいれると、そのまま秘裂へと向かわせる。\n淡い叢の感触をかき分けながら、秘裂の中に指を埋めさせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぁ、ああ、あぐ……ん……はああんっ!あ、や、だめ、指が、かき分けてきて……っ", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "秘裂の中を前後に蠢く指の動きに、アウロラの表情がだんだんと柔らかくなっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あらた……お願い……も、もう平気だから……だから、あのその……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "けれど、そんな刺激の中で言われたその言葉に、俺は指の動きを止めてしまう。\nそれは当然、俺も願っていること。このまま最後までいってしまいたい。そういうこと。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いいのか……?俺、今本気で興奮してるから、絶対止まらないぞ", "speaker": "新"}, {"utterance": "うん……むしろ止まっちゃやだ……い、いっぱいね、愛して……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "一度だけ。本当に一度だけ、全力で自分を抑制しながら確認を取る。けれどアウロラは少しも否定することなく、逆に俺を求めてくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "分かった。それじゃ俺は、もう本気でアウロラのこと愛するから", "speaker": "新"}, {"utterance": "アウロラのすべてを俺のものにする。俺の中で確定した瞬間だった。\n俺は柔らかな草むらの上へと、そっとアウロラの体を横たえる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "この体勢、絶対見えちゃうわよね……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "横になりながらも形の崩れない胸。大きく開かれた足の間にある、淫靡に濡れたシミ。それを見ているだけで荒くなる鼻息を必死に抑える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "どこがだ?", "speaker": "新"}, {"utterance": "……あたしの、一番恥ずかしいところ……こ、こんなに大きく足開いてだとか……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "恥ずかしそうに視線を逸らしながら言うアウロラの姿に、俺は興奮しっぱなしだ。\nアウロラの言う通り、この白い布地を脱がせてしまえば、そこにはアウロラの女性の部分がある。一番恥ずかしいその場所が、すべて明らかになってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん、凄い興奮する。アウロラの一番見せてほしいところが目の前にあるとか", "speaker": "新"}, {"utterance": "それで……これからどうする、の?あたしのデータベースだと、もう食べられちゃうんだと思ってるんだけど……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "俺はアウロラにはっきり頷いてみせた。耳まで赤くなりながら、それでも必死に頷いてくれたアウロラは、あまりに愛しすぎる。\nだから俺は、その邪魔な下着を一気にズリ下ろした。\n髪と同じ、明るい緑色の淡い叢。それは綺麗に閉じた叢から滲み出てくる蜜によって濡れ、肌へと貼り付いていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……凄い綺麗だな、アウロラのここ。ちゃんと手入れしてるんだ", "speaker": "新"}, {"utterance": "そのいやらしい光景に見とれながら言うと、アウロラは恥じらいに満ちた目で俺を見上げてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "と、当然じゃないっ。いつ、どんな感じで見られちゃったりするかも分からないし……実際、アラタには今見られてるし……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "間違いなく、俺以外の誰も見たことのないはずの場所。その中にある入り口に、俺はこれから自分を埋めるんだ。そう考えると、そこへの興味が止まらない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "中、見せてみて", "speaker": "新"}, {"utterance": "俺はアウロラの答えを聞くのももどかしく、その秘裂を左右に開いた。\n薄い桃色の肉壁が顔を見せ、大量の蜜が地面へと向かって垂れていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひあっ。あ、あんまり大きくは広げないで下さいい!", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "うわぁ、綺麗な色だ……それに、こんなぐちゃぐちゃに濡れてたんだな。下着越しでも凄かったけど", "speaker": "新"}, {"utterance": "話には聞いていたけど、本当にこんな濡れるんだ。その濡れたピンク色の肉壁を、俺はじっと眺めてしまう。\nそれだけで興奮してしまうのか、ジワジワと蜜の量が増していくのがよく分かった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あのね……出来たら、もう……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "そして、じれたようにせがんでくるアウロラ。俺はハッと我に返ると、慌てて自分のズボンへと手をかける。\nそして、もはや破裂しそうに膨れあがったそれを、そっとアウロラへとあてがう。早く入れたい。ここがどんな場所なのかを知りたい。\n確認するようにアウロラの目を見れば、小さく、恥ずかしそうに頷いてくれた。俺はもう待てない、とばかりに一気に腰を突き出していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んんうっ!!", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "ぶつんっ、と何かを引き裂く感触と共に、俺のものがアウロラの奥へと入り込んだ。赤い液体が隙間からこぼれ、ツーっと下に垂れていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、大丈夫か、アウロラ。思ったより血が出てるみたいだぞ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "う、うん、平気……痛いけど……はぁ……これくらいならガマンできる……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "そう言うものの、その表情はやっぱり痛みに歪んでいた。それでもガマンしようとしてくれていることがたまらなく嬉しい。\n熱いアウロラの肉に包まれた俺は、その狭さと気持ち良さに、ただ翻弄されていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、それより……アラタは、どう?あたしの、初めての味は", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "あ、ああ。正直、凄い、としか出ない……うあぁ!こ、こんなキツイのに……もうトロトロになってて……", "speaker": "新"}, {"utterance": "俺を包み込んでいる無数のヒダが、動いてもいないのに俺に貼り付き、アウロラの呼吸に合わせて細かく動く。\nまったく経験のない俺にとっては、それだけで信じられない拷問だ。今にも出してしまいそうで、まったく余裕がない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひあっ!か、絡みつくっ!む、無理、だっ。ガマン無理!", "speaker": "新"}, {"utterance": "ふふ……気に入ってくれたなら……ん……よかった……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "アウロラの中がこんなにも気持ちいいものだなんて。ある程度の想像はしていたけれど、ここまでだなんて思いもしなかった。\nたまらなく気持ちいいけれど、気持ちいいことが辛い。こんなのは初めてだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "動きたいなら、いいわよ……?ガマン、できるから", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "そ、それじゃあ、ゆっくりな……", "speaker": "新"}, {"utterance": "このままじゃあ耐えられない。だったらむしろ、動いて一気に達したい。俺はそう考えると、余りに幸せな拷問器具の中を、ゆっくりと前後させ始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ……あ、アラタが……分かる……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "まだちょっと固さの残るアウロラの中。そこはあまりに狭く、そして心地いい。懸命に耐えながら動く俺の顔を見ながら、アウロラも熱い吐息を吐いていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……あ、ああ……痛いのと一緒に、ぞくぞくって甘い感覚が、背筋走って……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "痛みよりも気持ち良さの方が勝っているのか、俺の動きに合わせるように、アウロラは背筋を震わせ、甘く鳴いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああっ……や、あ。身体の奥の方から……不思議な感覚、が……\nんうう!あ、や、はぁん!な、なんか、身体、が……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "しとどに濡れたその中は、どうにか俺を受け入れてくれる。キュッと締め付け続けるそこを動くのは、今の俺には余りに刺激的過ぎる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はあ……悪い、アウロラ……俺、もう無理だ……\nお前の、良すぎる!こんなの、さっきまで童貞だった俺にガマンしろとか、不可能だろ!", "speaker": "新"}, {"utterance": "もう根元にまでこみ上げてきているそれをただ耐える。まだまだこの心地よさを味わいたいけれど、そんなのはどう足掻いても無理だろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うあぁ……あ、あああ……も、もうダメ、だ……さっきから何かがドクドク溢れて……", "speaker": "新"}, {"utterance": "体の奥から何かがこみ上げてきて、俺の股間へと集まっていく。溢れるそれは今にも爆発しそうで……むしろ爆発させろと囁いてきていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あたしも、よ……アラタが動くと、お腹の中がめくれるみたいで……んああ!か、快感が背中走って……!", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "初めてなのにかかわらず、アウロラは感じてくれていた。甘く濡れたその声に、俺の動きが自然と速まっていってしまう。\nそれが自分の終わりを早めるものだと分かっていても、もう止められそうにない。\nアウロラの中をもっと感じたい。そして果てたい。俺はアウロラの奥へと向けて腰を打ち付けていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "さっきから、変なのがすぐそこまで来てて……あ、や、やあ!い、いっちゃうっ!もうガマンとか、無理!", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "全身を小刻みに震わせ、俺を感じ続けるアウロラ。俺はその中を無理やりに動き、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "も、もう限界だ!アウロラ!", "speaker": "新"}, {"utterance": "ひぎ、ん、あ、ああ……ぞくぞくが、も、もう……あ、ああ……あはぁ!!", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "う、くうう!!", "speaker": "新"}, {"utterance": "達する寸前に、引き抜いた。爆発したかのように噴き出した白い精液が、その滑らかな肌へと降りかかる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああああああああっ!!", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "そしてアウロラも、足先をピン、と反らせながら絶頂へと達していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やぁ……あ、熱いのが、いっぱいかかって……あ、凄い……アラタのあっつい……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "痙攣しながらドクドクと吐き出し続けていくそれを、アウロラはただ呆然と眺めていた。\n俺も、俺の欲望がアウロラを汚していく光景を、まるで夢でも見ているような心地でずっと見下ろしていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも……ふふ。アラタったら、こんなにたくさん出してくれちゃって\nそんなにあたしの身体、良かった?", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "徹底的に吐き出し、どうにか収まった俺の爆発。アウロラは、白に塗れた自分の姿を見て、どこか楽しそうに笑っている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……ふう……はぁ……良すぎて、死ぬかと思った……", "speaker": "新"}, {"utterance": "搾り取られる、だとか言うけれど、その意味がやっと分かった。本当に、死ぬまで動かしてしまいかねない。\nはっきり言って、こんな気持ちいいものを俺は知らない。またしたい。俺の中では、早速そんな願望が生まれていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふふ、そうなんだ。あたしもね、アラタのそれ……すっごく良かった\nお互いこんなに良かったんだし……また、しましょうね", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "心から嬉しそうに言ってくれるアウロラ。その笑顔が、また俺を興奮させる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、またしような。今度はもう少し別の箇所を使って……", "speaker": "新"}, {"utterance": "次はもっともっと違った感じ方が出来たらと思う。\nいや、今度こそ、もっとアウロラを感じさせたい。アウロラの体のすべてを感じたい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "も、もう……変な行為はやめてよ、ほんと……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "そんなアウロラの言葉に、俺に楽しげな笑みで返していた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["アウロラ", "新"], "product_name": "09_Sekai", "file_name": "4322h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "俺とアウロラの一日は、シャインを中心に回るようになった。\n日中は、魔物の出現も減って少しはヒマになった俺が主に面倒を見て、朝と夜はアウロラが世話をする。その間も、可能な限り俺は二人のそばにいるようにした。\n昼間は、城の庭園で遊んだり、図書館で本を読んだり、散歩に連れ出したりする。\n前は四六時中一緒にいたがったアウロラも、研究作業を進める為には一人の方が効率的だと悟ったらしい。\nシャインを研究室に連れて行くのは、シャインについての調査を行うときだけだった。\nなんせ、シャインが研究室にいると、それを口実に博士が逃げ出す。\nアウロラもその辺が分かっているから、俺が魔物退治に出かけるときとかは、自分の部屋に戻ってシャインを見ながらデータ整理なんかをするようにしている。\nシャイン中心世界は、夜になっても変わらない。\nアウロラの部屋には、シャインのために入れてもらった簡易ベッドがある。\nしかし、シャインは使わない。シャインは『ママと寝る』のがお気に入りだ。\nその結果、簡易ベッドは俺の寝床になった。\nまぁ、たまに、アウロラが簡易ベッドを使うこともあるけれど(俺と一緒に)。\nそういう時も、シャインが起きる前にアウロラは自分のベッドに戻る。\nそして、朝が来る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "パパ、起きてよ。朝だよ!", "speaker": "シャイン"}, {"utterance": "……", "speaker": "新"}, {"utterance": "もう、パパっ。朝のお散歩、行く約束だよ!", "speaker": "シャイン"}, {"utterance": "……ああ", "speaker": "新"}, {"utterance": "もう、ねぼすけなんだから!ねぼすけのヒーローなんていないよ!", "speaker": "シャイン"}, {"utterance": "痛いところを突かれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "すまん……起きる", "speaker": "新"}, {"utterance": "少し寝不足かも知れないが、起きて着替える。\nシャインは、まだ寝てるアウロラの頬にキスした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ママ、行ってくるねー。帰ってきたら、起きてね", "speaker": "シャイン"}, {"utterance": "さ、行くか", "speaker": "新"}, {"utterance": "うん", "speaker": "シャイン"}, {"utterance": "俺とシャインは手をつないで、早朝の散歩に出発した。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["新", "シャイン"], "product_name": "09_Sekai", "file_name": "4328_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "夜になってシャインの熱はいくらか下がった。\n苦しそうな呻き声も減って、俺達はようやくひと息つくことにした。\nとりあえず今はシャインを静かに寝かせておいてやりたい。俺達は今だけあえて隣の客室へと移動する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これで、落ち着くよな", "speaker": "新"}, {"utterance": "俺の楽観的な見通しに、けれどアウロラは眉間にしわを寄せた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうならいいんだけど……熱が下がっても、意識が戻っても、もし……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "アウロラは、深刻な顔をして、俺を見る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "また敵になってしまったら、敵に戻るのを止められなかったら、どうすればいいの?\nシャインは、アラタを殺そうとするし……そうなったら、アラタだって戦うでしょ", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "否定は出来ない。俺を殺すために牙を剥くシャイン。確かに、俺一人を守るならどうにでもなる。けれど、もしその力が周囲にも広がるのなら……その時俺は……。\n黙ってる俺に、その気持ちを察してか、アウロラのため息が聞こえた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "戦えば、アラタか、シャインか、どっちかが……あたし、そんなの嫌\nアラタやシャインのいない世界で、生きることなんて……無理、絶対無理!", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "アウロラは思い詰めた顔をして、続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アラタとシャインがいて、あたしがいて……それが、とっても大事なの", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "ああ、分かってるよ、アウロラの気持ちは。でもな\nシャインの記憶が戻ったからって、必ず俺達の敵になるって決まった訳じゃない\nそれに、もし、シャインが敵になったとしても、俺には出来ないことがある\nシャインを倒すとか、俺が倒されるとか――アウロラに悲しい思いをさせるとか\nだから、ちょっと大変そうだが、シャインは俺が取り戻す。俺が俺であるために――\nそしてなにより、父親として", "speaker": "新"}, {"utterance": "アラタ……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "必ず、取り戻す。俺とアウロラの大事な娘だ", "speaker": "新"}, {"utterance": "俺の気持ちのすべてを乗せての言葉。アウロラはそれを正面から受け止めてくれて、そして小さく頷いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アラタはヒーローだもの。きっと、シャインを守ってくれるって、分かってるわ\nでも、怖いの。怖くてたまらない……アラタ、あたしを助けて……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "アウロラは俺に抱き付く、と言うより、しがみついてきた。その体は小さく震えていた。\n冷たい水に手を浸けてたせいか、いつもより冷たく感じるその身体を俺は抱きしめる。\n俺の、一番大事なもの。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "助けるよ。アウロラも、シャインも", "speaker": "新"}, {"utterance": "アウロラは深く息を吐くと、顔を上げ、キスして来た。\n今、アウロラに必要なもの。アウロラが求めているもの。\n俺は、キスしながら、なお強くアウロラを抱きしめた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["アウロラ", "新"], "product_name": "09_Sekai", "file_name": "4334_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "なあ、本当に無理はしないでいいんだぞ?", "speaker": "新"}, {"utterance": "で、でも、やってもらえたら嬉しいんでしょ……?", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "アウロラは、ベッドに腰かけた俺の上に覆い被さるような体勢で、その大きな二つの膨らみを下着越しとはいえさらけ出していた。\n今からしようとしてくれていることは、本音を言うとめちゃくちゃやってほしい。アウロラの胸で、なんていったら、気持ち良すぎてどうなってしまうのか。\nだけど、その恥じらいっぷりからすると、内面では相当な戦いが繰り広げられてるんじゃないだろうか。羞恥心と俺への愛とで。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そりゃまあ……でも経験あるわけじゃないから、どこまで気持ちいいのかも分からないしさ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "だとすれば、俺の勝手で無理にやらせるのも申し訳無い。だから言ってみたんだが、アウロラは羞恥を思い切り顔に貼り付けながらも、その首を左右に振った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だったら、すっごく気持ちいいかもしれないわよね。ほ、ほら、せっかくね、こんな胸持ってる子が彼女になったわけでしょ\nなら、使わせないと勿体なくない……?あたしは、あたしの持ってるもの全部を使って、アラタを気持ち良くさせたい……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "ここまで女の子に言わせて断るとかさすがにないだろう。男がやっていいことじゃない。だから俺は、素直になることにした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……分かった。なら頼むよ", "speaker": "新"}, {"utterance": "実のところ、その胸への期待からとっくにはち切れそうになってる肉棒を、アウロラの前へと披露した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわっ……な、なにこれ……おっきぃ……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "えーと……俺の息子さんです……。前の時、見てなかったか?", "speaker": "新"}, {"utterance": "こ、こんな目の前じゃなかったし、あの時は、アラタと繋がることでいっぱいいっぱいで……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "入れるとき、しっかりと見られていたとは思うけど、確かに今のこれは、あの時よりも遥かに大きいように思う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……熱くて……カッチカチ、なのね……これがあたしの中に入ってたんだ……信じられない", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "アウロラは、大きく反り返った俺を見て、呆然と呟いていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これが相手じゃあ、本当に頑張らないとダメね……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "それでも、逃げたりしないで俺を喜ばせる方向に気持ちを持っていってくれるあたり、俺の恋人は本当に最高だと思う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "とりあえず挟んでみたけど……どう……?", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "ズリ上げられたブラの下から、その豊満な膨らみが惜しげもなくさらけ出される。しかも、その中心には俺の肉棒がしっかりと挟まれていた。\n柔らかな乳房が俺の竿の部分にしっかりと貼り付き、その温かさを伝えてくれている。こうしているだけでも、興奮で出してしまいそうだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ……正直気持ちいい。アウロラの大きな肉がピッタリ貼り付いて……これでしごかれたらどうなるのか、ちょっと期待してる", "speaker": "新"}, {"utterance": "事実、俺の肉棒は、挟まれる前より更に大きくなっている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、そう。期待してくれてるんだ……\nなら、いくわね……ん……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "大きくなった俺に、ちょっと照れくさそうな顔を見せながら、アウロラはゆっくりと体を前後に動かしていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う……く……", "speaker": "新"}, {"utterance": "アウロラの大きな柔肉が俺にピッタリと貼り付き、上下にしごいていく。ゾクゾクとした刺激が、下半身から背筋を駆け上っていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うあ……思ってた以上に、これ、凄い……ふかふかのおっぱいが、俺の全体を包むみたいに……", "speaker": "新"}, {"utterance": "温かくて柔らかくて大きくて……天国にいるっていうのは、まさしくこういう気持ちなんじゃないだろうか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふふ、そっか、気持ちいいんだ……じゃあ、もうちょっと頑張る", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "そんな俺の反応に、アウロラはちょっと困ったように笑ってくれる。そして、更に動きを速めていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、っしょ……ん……っしょ……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "う……あ、あぐ……アウロラの、凄い柔らかくて……す、吸い付いて、くる……", "speaker": "新"}, {"utterance": "ピッタリと竿に吸い付き、俺を前後に包み込むアウロラの凶器。先端のピンク色の突起は固く尖って、今感じていることを教えてくれていた。\n当然俺も、その心地よさに体を震わせ、すべてを任せる。その先端から、先走りが漏れていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アラタの……凄い脈打って……うん、もっともっと気持ち良くしてあげる……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "それを見てなのか、アウロラはそっと俯くと、俺の先端をそっと口に咥えてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あむ……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "温かな吐息が、俺の敏感な先端部分を刺激する。瞬間、びくん、と俺の体が跳ねた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うぁ……あぐ……アウロラの口の中、あったかくて……ああ……舌が……", "speaker": "新"}, {"utterance": "竿を巨大な乳房でしごかれながら、先端部分をアウロラの口が犯していく。\n小さな口で咥えながら、その舌先で更に責めあげる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……あむ……れろ……ん、ん……んちゅ……\nはぁ……んむ……ちゅぷ……あん……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "あ……やばっ、こ、腰が浮いて……ううっ!!", "speaker": "新"}, {"utterance": "もっとだ。もっとたくさん咥えて、嘗めてほしい。俺はそれを求めるように腰を突き出してしまう。\nそれを理解してくれたのか、アウロラは頭を動かしながら、口で先端をしごき始めた。\n胸と口、二つの快感で責められ、俺は体を震わせていた。根元の部分へと、大きな固まりが集中していくのが分かる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、やばいアウロラ!お、俺、もう!!", "speaker": "新"}, {"utterance": "んむ……ちゅ……れろ……あむ……んん……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "今にも爆発してしまいそうな快感の中、分かっているのか、アウロラの愛撫は止まらない。鈴口を舌先でこじ開けられ、熱い吐息を注ぎ込まれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……あむ……ちゅぷ……ああ……ちゅぱ……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "汗で湿った乳房が吸い付くように竿を締め上げ、その全体をしごき続ける。\nこみ上げてくる欲望は、すべてをこのまま出してしまえと俺に囁いてくる。\n俺は必死に堪えようとするものの、体はそれを望んではくれなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほ、ほんとに、もうっ!!\nうあああああっ!!", "speaker": "新"}, {"utterance": "思い切り圧縮されていたその欲望が、アウロラの口の中へと、勢いよく注ぎ込まれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んん!?\nん、んー!!んむう!?", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "ドックドックと溢れるそれはアウロラの口では収まり切らず、そのまま胸の方へとこぼれていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "と、止まらないっ!", "speaker": "新"}, {"utterance": "俺の意思を無視して放たれ続けるそれを、けれどアウロラは懸命に受け止めようとしてくれていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んく……ん……んうっ……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "そして苦しげに、けれど愛おしそうに、できるだけの量を呑み込んでくれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んぷはぁ……っ", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "苦しそうに息をしながら、俺の肉棒をアウロラが解放する。名残惜しかったけれど、これは仕方ない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……マジで、凄かった……", "speaker": "新"}, {"utterance": "凄かった、じゃないわよっ。いきなり、あんな凄いのたくさん……\nも、もう……出すならそう言ってくれなきゃ……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "すまんっ。気持ち良すぎてガマンできなかった", "speaker": "新"}, {"utterance": "なんといっても、一気に俺の堤防を破壊してしまうほどの快感だった。アウロラに奉仕をされている。それだけで俺は、思い切り感じてしまうのかもしれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もう……だ、だったら……次はあたしの番、よね……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "アウロラは、仕方ないとばかりに俺を見つめると、そのままちょっと恥ずかしそうに言う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アウロラのここ……もう濡れてるぞ", "speaker": "新"}, {"utterance": "ベッドの上で、後ろからアウロラを抱きしめる。右手は胸に、そして左手はその股間へと。\nけれど、今日初めて触れたその場所は、既に思い切り濡れていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あうう……い、言わないで……恥ずかしいんだから……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "いやでもさ、これって俺のをしながら感じてくれてたってことだよな……?", "speaker": "新"}, {"utterance": "俺に対する奉仕だけで濡れてしまうとか。しかもこの濡れっぷりは相当だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だから言わないでって……もう、そうよ……仕方ないじゃない。アラタのなんだもん……\nアラタが感じてくれてるって思ったら、あたしもその、うずいちゃって……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "その言い方は本気でずるいだろう。だったら俺も、存分に可愛がってあげないといけない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほんと、アウロラって可愛いよな", "speaker": "新"}, {"utterance": "俺は後ろから微笑みかけるように言うと、その秘裂をいじめ始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んんっ!", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "下着の上からちょっと指を押し込んだだけで、アウロラは体をビクンと震わせた。同時に、少し開いた秘裂の中から、大量の蜜がこぼれ出す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……や、だめ……そ、そこなぞっちゃ……っ", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "そのまま上下になぞっていくと、秘裂の先端部分にある小さな膨らみを見つける。\nまだ剥かれていない、けれど敏感な豆。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぷっくりしてきてる?下着の上からでもつまめるくらいだ", "speaker": "新"}, {"utterance": "充血し、膨らみ始めたそれを、俺はそっと二本の指でつまんでみる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひゃうっ!あ、だ、だめっ……か、からだが震えて……!", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "が、途端にアウロラの体が弓のように反れる。そして、熱く甘い声を奏で始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んあ、はぁ……あ、ああ……ん、くぅ!", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "アウロラ、濡れやすいのかな。なんか凄いシミが広がって……", "speaker": "新"}, {"utterance": "奥から次々に湧き出してくるそれに、下着はすでにぐしょぐしょになり、ねっとりとしたものが俺の指にも絡んでいた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だって……んあぁ……そ、そんなとこ弄られたら……んああ!", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "俺は下着をそっと横にずらすと、秘裂へと直接指を伸ばす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひゃんっ!あ、ゆ、指はだめっ……あ、あ、あああっ", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "ぴちゃ、っと小さな水音を立て、俺の指が秘裂に埋もれる。同時にこぼれた蜜は、そのままシーツに染みを作り始めていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわ……奥の方から溢れてきた……もうこんな熱くなって……", "speaker": "新"}, {"utterance": "んぁ……あ、ああんっ……だめ、も、もっと優しく……あ、はぁん!", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "そして熱く濡れそぼった楕円形のその中を、俺はちょっと強めにいじり続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ……ぞくぞく来てる……ふぁ……ああ……こんな……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "気持ち良さげな声をあげ、アウロラはただ鳴き続ける。その体を俺へともたれかけさせ、ただ俺の指からの刺激に、体を投げ出していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アラタの指……んくっ……ま、魔法みたい……ああ!て、抵抗できな、い……ああっ", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "俺は秘裂の最下層へと指を滑らせると、そこにある入り口の周りをくるくると弄らせる。そして、先日開いたばかりのその中に、ゆっくりと指を埋めていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アウロラの中、指一本なのにきっつきつだ……それに、こんなぐちゅぐちゅ音立てて……", "speaker": "新"}, {"utterance": "きゅーっ、と締め付けてくるアウロラの秘洞。大量の蜜を溜め込んだそこは、指を動かす度に、いやらしい水音をたてていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわ、吸い付いて……こんな中に入れたら、すぐ出ちゃうぞ", "speaker": "新"}, {"utterance": "あ、ああ……んああぁ!や、やあ、そこ押しちゃだ、だめ……あ、はう!", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "指の第一関節くらいまでを埋め、そこでちょっと指を曲げてみる。ザラッとした感じの場所に触れた瞬間、アウロラは大きく天井を見上げ、鳴いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あ、あ、ああああ……く、くるっ!な、波みたいなのが……あ、や、やあんっ!\nも、もうっ……あ、あひ……んあ、あ、ふあぁ!", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "細い体が小刻みに揺れ、その長い脚がピンと伸びる。そしてそのまま、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああああああああああ!", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "アウロラの体が跳ねた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……はぁ……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "なんか、思いっきり跳ねたけど、大丈夫か……?", "speaker": "新"}, {"utterance": "どこかボーッとした表情で、ただ真っ直ぐに股間を眺めているアウロラ。まだイッた余韻から目覚められないようだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あう……すごかった……な、なんか一気に電気みたいなのが、はじけて……\nもう……だめ……アラタのほしい……よぉ……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "そして、その感覚から初めての時を思い出したのか、ねだってくる。\n可愛い恋人にねだられたというのなら、それを断るバカはいないだろう。俺は任せておけ、と頷いていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ね、ねえ、本当にこんな格好でやるの……?", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "耳まで真っ赤になりながら、助けを求めるように尋ねてくるアウロラ。残念ながら、これは決定事項だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ダメか?後ろから抱きしめられて俺としては凄く良さげなんだけど……", "speaker": "新"}, {"utterance": "ベッドの上で四つんばいにさせたアウロラに覆い被さるように、俺は後ろから抱きしめる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ダメってことはないんだけど……やっぱり、アラタの顔が見えないの、怖い……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "大丈夫だ。その分、こうやってしっかり抱きしめてるから", "speaker": "新"}, {"utterance": "そう言いながら、俺は出したばかりの息子をまた取り出す。後ろから見る扇情的な光景のせいか、すでに前回同様の固さを取り戻していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うん……ぎゅーってお願い、ね……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "俺はアウロラの体を背中からしっかり固定すると、俺のそれを、入り口へとあてがった。\n俺はゆっくりと、アウロラの中へと腰を突き出していく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んあぁ……っ。は、はいって、くる……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "ズブズブとアウロラの中へと沈んでいく俺の肉棒が、早速快感に悲鳴をあげた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うく……アウロラの中、す、凄いな……あう……この締め付けっ\nトロトロなのに……うあぁ……す、吸い付いて、生きてるみたい、だっ", "speaker": "新"}, {"utterance": "熱く濡れそぼったそこは俺の肉棒をたやすく呑み込み、けれどピッタリと吸い付いてくる。\n無数のヒダが、別の生き物のように俺へと貼り付き、キュッと締め付けてきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ……アラタのおっきいのが、お腹いっぱいに……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "秘洞をいっぱいに占有している俺を感じて、甘い吐息をこぼすアウロラ。その色っぽさに、肉棒が更に固く、大きくなった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んあぁっ……な、中でまた少しおっきくなったぁ……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "その声に、明らかな気持ち良さを感じた俺は、ゆっくりと腰を動かし始めた。まだ二度目ではあるけれど、挿入時の苦痛はもう大丈夫そうだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あふ……い、いいよぉこれ……あ、あはぁん……アラタが、お腹の中で動いてる……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "アウロラを存分に感じようと、俺のすべてでアウロラのお腹の中を擦りあげる。同時に、アウロラのすべてが、俺をしごいてきた。その快感に、俺も声をあげてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ、だめっ、激しっ……あ、あたしまだ敏感、で……ん、はぁ!", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "さっきイってしまった直後のためか、まだゆるやかな動きにもかかわらず、アウロラは大きく喘いでいた。\nゆっくり、けれど奥の方まで届かせようと押し込めば、コリっとした感触の何かに突き当たる。瞬間、アウロラがその背を弓なりに反らして喘ぎ始める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お、奥まで届いて……あふ……ん、あ、ああ……だめっ、かき回しちゃ……あああ!", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "その声に誘われるように、俺は少しずつ腰の動きを速めていった。ぐちゅぐちゅと水音が響き始め、周囲にいやらしい響きを撒き散らす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……動く度に、俺に絡んで……し、搾られる……っ!\n俺の全部を一気にしごいて……う、うああ!ぞくぞくきて!や、やっぱり無理!もう!", "speaker": "新"}, {"utterance": "だが、動けば動く程アウロラが俺を締め付け痺れさせる。快感は震えとなって俺を刺激し、少しずつ俺の思考を塗りつぶしていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、はぁ……はぁ、んん……だめえ!奥の入り口、あ、当たって……んぐ、あ、あああ!", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "最も深い場所にあるその入り口を、コツコツと軽く刺激しながら、でも激しく腰を振る。その快感からかアウロラは、全身を震わせ鳴き続けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、だめ!も、もう!お願い、ゆ、ゆっくりっ。でないと、あ、ああ!\nお腹の中、が、全部震えて……ふあぁ!ああ、や、あ、あああああああ!", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "更にきゅうっと締まるアウロラの秘洞に、先ほど大量に出したはずの俺の精が、再び集まり始める。\nこの熱い胎内に注ぎ込んでやりたい。この中で果てたい。そんな欲望が湧き上がり、俺に更に激しく動くよう命令していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アウロラ!な、中に出すからっ!中に出したい!も、もう無理!", "speaker": "新"}, {"utterance": "ただただ快楽を求めて動き続ける俺。懸命にその弓を引き絞りながら、俺はアウロラを責め続けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え?あ、うん、うん!な、中がいい、あたし、も……ちょうだい!い、いっぱい、おねがい!!", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "そしてアウロラもそれを求める。俺はこれが最後と更に激しく腰を振り、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ひぎ、あ、あう……ん、あ、あ、あ、あ、ああああ!", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "そしてアウロラの最奥へと改めて突き入れた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、あああああああああああ!", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "う、あああああああああああ!", "speaker": "新"}, {"utterance": "俺とアウロラ、二人が同時に解き放つ。おもいっきり収縮し、痙攣しているアウロラの秘洞。その最奥へと引き絞った精液を撃ち放っている俺。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ……たくさん出てる、出てるよぉ!\nどっくんどっくんって……あ、あ、あ、お腹の中の入り口に、びゅーってかかって……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "一番深い場所にあるそこへと、俺の白い欲望が何度も何度も放出される。アウロラはそれを胎内で受け止めながら、更に快感に打ち震えていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くう……アウロラの、思いっきりしまって……全部呑み込んでく……", "speaker": "新"}, {"utterance": "一滴も残させないとでもいうように、きゅっきゅと締まるアウロラのそこに、俺は自分のすべてを注ぎ込む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あっついの……き、気持ちいい……!", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "アウロラはそれを、快感の中ですべて呑み込んでいった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "さ、さすがにもう出ない……", "speaker": "新"}, {"utterance": "それから数分ほどして、ようやくすべてを出し切った俺は、ゆっくりとアウロラの中から自分を抜いた。\n注ぎ込んだ大量の精液が、収まり切らないとばかりに、太ももを伝って垂れてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……はぁ……こぼれちゃってる……\nこんなにいっぱい出されちゃうなんて……ああ……すごくいい……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "自分の中からこぼれ落ちていく刺激にすら、アウロラは感じていた。そして、開いたワレメの中から垂れてくるその光景に、俺は思わず見入ってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわ……こぼれ落ちてくの……すげえエロイな……", "speaker": "新"}, {"utterance": "あのぉ……なんだか凄い人ごとっぽく聞こえたんですけどぉ……\nこんなにたくさん、あたしの中に出しちゃって……出来ちゃっても知らないからね……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "あー、いや、その……ほんと気持ちよかったもんでついノリと勢いで……\nアウロラも気持ちよさそうだったしさあ……", "speaker": "新"}, {"utterance": "もう、このけだものさんは……", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "恥ずかしそうに俺をジト目で睨むアウロラ。俺はそんなアウロラに、ただこれしか言い返せなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、その時はちゃんと責任とりますんで……", "speaker": "新"}], "speakers": ["アウロラ", "新"], "product_name": "09_Sekai", "file_name": "4335h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ママ!お願いだから、勇者の排除は止めて!", "speaker": "シャイン"}, {"utterance": "シャインは叫んでいた。二つの感情に挟まれ苦しみながらも、それでも叫んでいた。\nギアとしての自分でなく、一人の少女として叫んでいた。ただ当たり前のように湧き上がるその感情を声にして。\nアウロラの体が吹き飛ばされたあの瞬間、シャインは理解してしまった。\n自分は、知ってしまったのだと。あの温かな世界と時間と人達を。だからこそ、もう断ち切れない。あの日だまりの中で笑っていたい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アラタも、アウロラも、世界の敵になんて絶対にならないよ!一緒にすごして、ぼくは分かったの!ぼくたちは、仲良く暮らしていける!", "speaker": "シャイン"}, {"utterance": "シャイン、それはあくまでも、あなた個人の意見、願望でしかありません。世界は一部の個体によって動いているのではないのです", "speaker": "マザーシステム"}, {"utterance": "それでも!それでも可能性はあるよ!だって、アラタたちみたいな人がいるんだって分かった!みんな優しかった!\nそれなら、きっと他の人たちだって!話し合って、協力しあえば!お願い!", "speaker": "シャイン"}, {"utterance": "私も、同じ事を考えた時期があります。遙か昔……遠い記憶の彼方の話ではありますが……\nですが、無理でした。人は力を得ると変わっていく。他者を蹴落とし、更に上へと行こうとする……だからこそ、すべての人を平等に……\n同一の敵の存在によって、同じ立場におかねばならないのです。そのために、この勇者システムは必要。システムを動かし続けるためにも、コウジマアラタの排除は必須です\n一人になり、寄り添う者を求めたあなたの感情は理解できます。ですが、安心なさい。あなたのための寄り添う者、マスターを、ソルを再生成しましょう", "speaker": "マザーシステム"}, {"utterance": "違うよ……ママ。ソルのことは大好きだけど、それはもう、ソルじゃない。同じ形をした別の何かだよっ\nぼくがほしいのは、そんな器じゃない!\nぼくは……ぼくを愛してくれて、ぼくを受け入れてくれる人達と一緒にいたい……そんな人達を信じたいの!\nソルがいなくなっちゃって、悲しかった。悔しかった!だからもう、あんな気持ちになりたくない!パパもママも、みんなも失いたくない!\nパパたちにも、ママ……マザーにも、誰にも戦ってほしくない!", "speaker": "シャイン"}, {"utterance": "シャイン……あなたは私の生み出した娘の一人。だからこそ、母として、あなたの気持ちは理解してあげたい。ですが、不可能です", "speaker": "マザーシステム"}, {"utterance": "ママ!!", "speaker": "シャイン"}, {"utterance": "私は、世界を、その世界に生きるもの達を守る役目を担う存在。娘の願いよりも、その使命を優先しなければなりません\nさあ、私に委ねなさい。あなたの中にあるデータを元に、ソルを再生成しましょう\nあなたに勇者は必要ない。あなたはこれからもマスターであるソルに寄り添い、ソルと共に、この世界を見守っていけばいいのです", "speaker": "マザーシステム"}, {"utterance": "やだ……やだよ!絶対やだ!!ぼくはもう……パパたちとなんて戦えない!!", "speaker": "シャイン"}, {"utterance": "……ならば、仕方ありません……やりたくはありませんが、データを強制収容します", "speaker": "マザーシステム"}, {"utterance": "床に立つシャインの周囲を、青白い光の壁が囲う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ママ!お願い、分かって!ぼくの話を聞いて!昔とは違うよ!今だったら……!", "speaker": "シャイン"}, {"utterance": "代行者用ギアの、格納準備を終了。シャイン、あなたの格納を開始します", "speaker": "マザーシステム"}, {"utterance": "マザーシステム本体に設けられたドアが開く。シャインを囲んだ光の壁は浮き上がり、その開口部に向かって移動した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ママ!お願い!お願いだから――", "speaker": "シャイン"}, {"utterance": "光の壁が開口部から中に入ると、ドアが閉じた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "格納を終了。データの収容準備に入ります", "speaker": "マザーシステム"}, {"utterance": "光の壁がシャインに密着すると、意識を浸食する。\nもう、シャインには為す術が無い。何も出来ない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめんなさい。パパ、ママ……", "speaker": "シャイン"}, {"utterance": "必死で思い浮かべるアラタとアウロラの顔が、次第に薄らぎ、闇に消えた。その頬に、一筋の涙をこぼしながら。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["マザーシステム", "シャイン"], "product_name": "09_Sekai", "file_name": "4337_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "博士の激闘は続いていた。その侵入を執拗に防ごうとする端末に対し、俺では何をしているのかも分からない速度で入力を続けている。\nかなりの苦戦を強いられているらしいが、その口元に楽しげなニヤリ笑いが浮かんでいるあたり、さすが博士と言うべきか。\nこの状況で、俺達の役に立つデータは何か、必要な情報はどこにあるのか――\nそんな、博士の悪戦苦闘は数時間にも及んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アラタ、とりあえず、二つ、肝心な事が分かった。その一は、マザーシステムが、世界を司るシステムだという事だ。その二は――\n魔王城を含む、マザーシステムのマップだ。これで、本体のある場所へ行ける", "speaker": "アーベン"}, {"utterance": "シャインは、そこにいるのか?", "speaker": "新"}, {"utterance": "行けば分かる。実証あるのみだ。それにマップを見る限り、他にそれらしい場所は無いからな", "speaker": "アーベン"}, {"utterance": "分かった。出発だ", "speaker": "新"}, {"utterance": "マップを書き写したノートを持って、博士と俺は、マザーシステム本体に向かう通路に踏み出した。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["新", "アーベン"], "product_name": "09_Sekai", "file_name": "4339_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "勇者と代行者が激しく戦っているその脇で、エルフと人間が端末の操作を始めたことに、マザーシステムは気付いていた。\n自らと直接繋がったその端末には、あらゆる制限が存在しない。しかも最大級のアクセス権を持ち、最大深度の情報にまで触れることができる。\nしかも、エルフと人間が入力している言葉から、その目的がマザーシステム自身にとって有害であり、排除すべきだと判断出来た。\nマザーシステムは、防衛システムを起動する。\n遠距離魔法の光の矢が一斉に、エルフと人間に向けて放たれた。だがその矢は、彼らの手前ですべて消し飛ぶ。そこには今までで最弱の魔王が立っていた。\nいや、最弱ではあるが、マザーシステムにとって一番危険な魔王が立っていた。\nしかも、自らの意思で立ち向かおうとしたことで、完全に魔王としての自分を受け入れている。それがシエルに、魔王としての力を使う鍵を外させていた。\nその力を使うことが出来るのなら、魔王は自在にあらゆる魔法が使用できる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ソル、端末を操作しているエルフと人間を排除しなさい。殺しても構いません", "speaker": "マザーシステム"}, {"utterance": "了解です。マザー", "speaker": "ソル"}, {"utterance": "ソルは、新への攻撃をいきなり止めると、アウロラ達の方へ走り出した。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["ソル", "マザーシステム"], "product_name": "09_Sekai", "file_name": "4344_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "破壊に夢中なソルの背後に、近付いていく。不意打ちは嫌いだが、この際やむを得ない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヤァっ!", "speaker": "新"}, {"utterance": "渾身の一撃をソルの背に、首の付け根にブチ込む。俺の拳と、半分壊れた機械との間で、ぐしゃっと、潰れる感覚がした。\nでも、その潰れた部分が、反発するように盛り上がると、ソルの身体が跳ね返るように振り返った。その衝撃に、俺は弾き飛ばされる。\nすかさず飛び掛かってくるソルを、間一髪で避ける。でも、カウンターを入れるより速く繰り出される蹴りは避けられず、左腕の装甲で受け止めるしかなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "マスター、左腕の防御力70%ダウン。回復には90秒かかります、その間は左腕で受けないで下さい!", "speaker": "レイ"}, {"utterance": "分かった、悪いが回復の方頼む!", "speaker": "新"}, {"utterance": "だが言ってる俺が、続けての蹴りによろけてしまう。そこに、遠慮無い一撃が入った。一瞬、息が止まる。でも、ソルの攻撃は止まない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "全身のダメージ上昇中。危険領域入ります!このままではダメージの新記録達成ですよ、おめでとうございます、マスター", "speaker": "レイ"}, {"utterance": "嬉しくない記録だな!!", "speaker": "新"}, {"utterance": "無駄口を叩いてる間にも、ソルの攻撃を喰らう。大ピンチ、て、ヤツだな、まったく。\n笑えない、が、笑うしかない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "レイ、俺がお前を受け取ったときのこと、覚えてるよな", "speaker": "新"}, {"utterance": "どうしましたか、マスター?現実逃避するくらいでしたら、いっそのこと自爆でもして花を咲かせる方がいいかと", "speaker": "レイ"}, {"utterance": "誰が現実逃避なんかするかって。ヒーローってのは、絶対に諦めちゃいけないんだ。だからこそ……こんな時こそ余裕を見せるのさ\nあの時言っただろ、ヒーローってのは……たとえどんなピンチに落ちようとも……ノリと気合いと根性で、なんとかするもんなんだってな!\nうおりゃああああああああああああああああああああ!!", "speaker": "新"}, {"utterance": "すべての防御をすてて、俺は拳を握りしめる。\n痛いのはガマンしろ。飛びそうになりそうな意識は繋ぎ止めろ。足が動かないなら無理に動かせ。\nノリと気合いと根性ですべてを呑み込み、俺は必殺の右拳を、ソルへと叩きこむ。\nその身体が、壁へと吹き飛んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "すべてガマンして、ただ気合いでの一撃とか、とんでもないですね、このマスターは……", "speaker": "レイ"}, {"utterance": "うおりゃぁぁぁぁっ!", "speaker": "新"}, {"utterance": "俺は、当然この機会を見逃さない。再び身体を起こそうとしているソルの元へと、一気に飛び込んだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これで、決める!!", "speaker": "新"}, {"utterance": "右手の拳に全力を込めて、ソルの体に打ち込む。生身を貫く不快な感覚は、その向こうの壁に当たって、止まった。\n手を引くと、ソルの体は何を言うこともなく、そのまま床に崩れ落ちた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……あいつとお前が別人ってのは分かってるつもりだが、それでもこれだけは言っておくぞ\nシャインのことは、任せとけ", "speaker": "新"}, {"utterance": "無数の光になって消えていくソル。その口許に、一瞬、笑みが浮かんだように見えたのは、きっと俺の気のせいだったろう……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["新", "レイ"], "product_name": "09_Sekai", "file_name": "4348_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "終わった。俺は荒い息を必死に整えながら、改めてマザーシステムを見上げた。\n暴走したソルは倒したが……マザーシステムは見るだけで分かる。破損箇所が酷すぎる。これじゃあ、もう……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "で、ソルは消えたが、また作って、俺を排除するって言うんなら、二、三日後にしてくれないか?", "speaker": "新"}, {"utterance": "……本来なら、そうするべき、なのでしょうね……世界のためにも……\nですが、残念ながら、それはもう無理のよう、です……", "speaker": "マザーシステム"}, {"utterance": "ソルによる破壊と、俺とソルの戦いの余波。やはり、マザーシステムへのダメージは、思っていた以上に深いみたいだ……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……悪い。時間、かけすぎちまったみたいだな……\nもう、ダメなのか?", "speaker": "新"}, {"utterance": "ええ……私はもう、無理、でしょう……ですが……世界は、終わらせません……\n本当に……口惜しいかぎりではありますが……この先は、あの子に託します……\n……あなたと共にいた研究者に、伝えなさい……\n『シエル』。私の……管理者権限……パスワード……\n決して……ほろぼさせ……ない………………", "speaker": "マザーシステム"}, {"utterance": "その言葉を残して、マザーは何も話さなくなった。だが、まだかろうじて動いているみたいだ。\nけれども、俺達の知っている、あのマザーシステムは、もう死んでしまったのかもしれない……。\n……本当はあんたも願ってたんだろうな。誰も犠牲にならない、誰も苦しまない、誰かを信じていればいい、そんな結末を。\nあんたがなんで、そんなパスワードにしたのかは分からないが……それでもそこに感じるよ。あんたの願いを。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……だからさ、あんたが本気でこの世界を守ろうとしていたことだけは、ちゃんと憶えておくよ\nもう少しやり方が違っていたら、きっとあんたも、ヒーローだ\n……じゃあな", "speaker": "新"}, {"utterance": "俺は、寂しげなマザーに背を向けると、このラストステージを後にした。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["新", "マザーシステム"], "product_name": "09_Sekai", "file_name": "4349_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "マザーシステムの部屋を出たアウロラ達は、魔王城から出ると城門の外まで出て、駐屯していた兵士達と合流した。\nアーベンは、事情を聞いて加勢を志願する兵士達をなだめ、待つよう説得した。そして、皆が、石造りの橋の向こうに建つ城門の、その向こうに覗く魔王城の正門を見守る。\nその一番前に立つアウロラは、祈るように、シャインを胸に抱く腕を堅く組んでいた。\n午後の陽が、西に傾いて行くにつれ、その表情に不安の色が広がる。\n信じる気持ちと、生身で傷つく事もあるヒーローの実の姿を知っているからこその恐怖が、アウロラの胸の内でせめぎ合う。\nその瞳に溢れそうになる涙を堪えているのは、シャインがいるからだった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "帰ってくる。必ず、帰ってくるわ。あいつ、ホントにバカだから。世界一のバカだから\nシャインのパパはね、世界一のパパだから、帰ってくるわ。シャインのために――", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "待つ者達が疲れて座ったり、寝転んだりしても、アウロラは立ち続けた。\nやがて西に傾いた日が山の端にかかり、夕映えの光がアウロラの髪を茜色に染めたとき、魔王城の正門の暗がりの中に、その姿が現れた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アラタ――", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "よろけるように歩く、その姿に向かってアウロラは走った。そして、城門を出たところで力尽きたように倒れかけるアラタに飛びつくと、その体を受け止める。\nもはや踏ん張る力すらないのだろう。その体は、受け止めたアウロラの体ごと、地面へと崩れた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "どれだけ無茶したのよ。馬鹿、馬鹿、馬鹿!", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "涙が溢れ出るまま、アウロラは新の肩に顔を埋める。そこにある確かな温もりを全力で受け止めながら、ただひたすらに声をかける。\nそして……。\nそして、落日の色に輝く髪を、新は撫でた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……ただいま", "speaker": "新"}, {"utterance": "その言葉に、アウロラの顔が上がると、そこに笑みが浮かぶ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "おかえり……おかえりなさい", "speaker": "アウロラ"}, {"utterance": "涙と笑みに濡れた言葉で、アウロラはしっかりと口にする。\n新の帰ってくる場所として、全力でその姿を受け入れる。\nヒロインの待つその場所に、確かにヒーローは帰ってきた。\n抱き合う二人に最後の輝きを投げ、日はゆっくりと沈んでいく。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["アウロラ", "新"], "product_name": "09_Sekai", "file_name": "4350_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ん……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "愛用の腕時計がアラームを鳴らしている。\n召喚時、身につけていたおかげで異世界から持ち込むことのできた数少ない品だ。ソーラー電池式だったおかげで、三年経った今でもなんの問題もなく使えている。\n目覚まし時計、なんてものは当り前で存在しないこの世界。朝の五分を黒胡椒と引き換えにしてでも欲しい俺としては、マジ助かっている。\n今日は入学式だ。俺自身が関係しているわけじゃあないが、遅刻はまずい。頑張って起きるとしよう……。\nと目を開いたら、フロウラさんのロイヤルスマイル。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "………………………おはよう", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "はい、お早うございます♪", "speaker": "フロウラ"}, {"utterance": "えーと、ここで何をしてらっしゃる?", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "ユウキさまの寝顔を堪能していました。何か、朝の準備でお手伝いできることがあればと", "speaker": "フロウラ"}, {"utterance": "朝起きたらこの守りたくなるような最高の笑顔。これはいい。むしろ素晴らしい。ほんと、最高の目覚めを演出してくれる。\nただ問題は……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ちゃんとさ、施錠してたと思うんだけど、俺……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "はい。ですので、先日フランさまから習った、ぴっきんぐ、という技術で", "speaker": "フロウラ"}, {"utterance": "お前ほんとに王女か!!", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "今は、ユウキさまの所有物です", "speaker": "フロウラ"}, {"utterance": "本当にもう……まったくもってもうだぞ、この王女はっ。\nこっちがどれだけ必死に自分を抑えてると思ってる。こんな欠点0の美少女相手だぞ、本当に辛いんだからな。\nこれが本気で俺への好意、というならマジ遠慮しないんだが……フロウラのこれはむしろ謝罪だからな。さすがにそれを理由には抱けません。\nリムすらもとりあえずは自重してくれたのになあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "とりあえず、手伝いは大丈夫だから、フロウラも部屋に戻って支度しなさい", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "あの、私でしたら大丈夫ですよ。素直に言っていただければ", "speaker": "フロウラ"}, {"utterance": "素直って、何を言えと?", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "その……男性は朝が辛い、とお兄さまが……", "speaker": "フロウラ"}, {"utterance": "恥じらうように顔を赤らめ、その視線をずらすフロウラ。それが行き着く先は、まさか、と思ったもののやっぱりお約束で……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん。今日もマイサンはすこぶる元気でいらっしゃる", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "鎮めるために、きっと私の手が必要だ、と教えてもらったのですけれど……お、お使いになります、か……?", "speaker": "フロウラ"}, {"utterance": "とりあえず、ハイレンのバカを後で張り倒すことだけは確定した……\nお使いになりませんので、どうぞお部屋にお戻り下さい", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "あの、本当に遠慮は必要ありませんよ……?", "speaker": "フロウラ"}, {"utterance": "いえ、本当に間に合ってますので", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "俺は半ば強引に、フロウラを部屋から追い出すのに成功した。\n日本にいた頃には、こんな展開あり得るわけがない、なんて作者をこき下ろしてたもんだが……いやあ、まさか自分に本当に訪れるとは。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くそ、本当にハイレンの奴。妹に何を教えてやがる。よりにもよって、フロウラの手と口でだなんて……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "……………………ちょっと勿体なかったかも、なんて思ってないやい。\nとりあえず、今日は一人で通学することにしよう。なんていうか、色々怖いです。俺の周囲の女の子。\n据え膳食わぬは、なんて言うけども、そこに恥じらいって必要だよな、やっぱり。いや、恥じらってはいるんだけれど、覚悟決めすぎ?", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うーむ。俺って実は、かなりなへたれ化してるんだろうか……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "だとしたらかなりショックである。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["悠樹", "フロウラ"], "product_name": "10_Runabout", "file_name": "0110_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "学園前についたところで、そこにいた人物の姿に俺は首をかしげてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "フラン姉、こんなところで何やってんだ?別に学園関係者じゃないよな", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "え?……って、ユウ!?な、なんでここに!?", "speaker": "フラン"}, {"utterance": "珍しく本心からの驚きを見せるその姿に、俺の中で嫌な予感が一気に膨らむ。\nこの人、昨日からちょっと行動不審すぎるだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんでもなにも、俺はここの生徒なんだが", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "あー……そ、そうよねえ、うん。ここにいて当然だもんねえ、知ってた知ってたー。うふふふふー", "speaker": "フラン"}, {"utterance": "うんうん、理解してくれて何よりだ。で?いったい何を企んでる", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "むむー。何よ、その物言いは。まるであたしがよからぬことを考えてるみたいに聞こえるわよ", "speaker": "フラン"}, {"utterance": "そう聞こえてるなら俺の語学力は正しいってことだな。事実そう言ってるんだよ\nたった今の自分の態度振り返ってみろ。フラン姉だったら得意のニヤリ顔で、ほーらお姉さんに話してごらんなさい、男のままでいたかったら……とか言ってるだろが", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "えーと………………………………………………ニヤリ……", "speaker": "フラン"}, {"utterance": "そうそう、その顔", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "うん、そうね。確かに言ってるわ。言わなきゃあたしじゃないじゃないっ\n付け加えるなら、聞かれたからって素直に答えるのも、あたしじゃないわよね", "speaker": "フラン"}, {"utterance": "うわっ、開き直った!", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "そうね、あえて言うなら……\nがんばんなさい、ユウ♪", "speaker": "フラン"}, {"utterance": "そう言いながら、満面の笑みを浮かべるフラン姉。そして、顔を顰める俺を前に、ダッシュで走り去っていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……冗談抜きに何やらかしていったんだ、あの歩く活火山は……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "消え去っていく背中を唖然と眺めながら、俺はただ呟いていた……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["フラン", "悠樹"], "product_name": "10_Runabout", "file_name": "0111_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "放課後、悩みに悩み抜いた結果まだ悩んでる俺は、こうしてとある教室の前を行ったり来たりしていた。\n悩みというのは簡単。アイカ先輩に、兄の最後についてを話すべきか、だったりする。\nアイカ先輩が兄であるランザ部隊長を尊敬してくれているのなら、あの人の最後を、あの人のしてくれたことを、しっかりと話しておくべきだと思った。\nけれど、貴族社会というのは実に複雑怪奇で発酵の上腐りきった社会である。兄妹だから仲がいい、なんていう常識はありえない。\n今時一般家庭ですら、家族の間に殺意が平然と飛び交うのだから、貴族の間なら尚更だろう。もし、自分が後継者になれたことをありがたく思っているのなら……。\n教えることが必ずしもいいことになるとは限らない。いらない波風を立たせることにもなるだろう。しかも、俺の正体もばらした上で、というオマケ付きだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うーむ……俺個人としては、やっぱり知っていてほしいんだよなあ、あの最後を……\nとはいえ、それがキッカケで色々悩ませたりしちゃうのは本意でもないし……\nけど、話すということは、あの美貌にもう一度会えるというわけでもあり……お近づきになれちゃったりするととってもハッピー\nだが、それで機嫌を損ねたりしちゃったら、それこそ逆に嫌われかねないしなあ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "一か八か挑むべきか、もう少し確実な情報を求めて引き下がるべきか。\n素直にヘタれるか……それともフラグブレイカーへの一歩を踏むか……なんという究極の選択!これもすべて、アイカ先輩が美人なせいだ!", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そういや、アイカ先輩まだいるのか?", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "すっかり失念してたが、とっくに帰ってるって可能性もあったんだよな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こんだけ時間潰して、もう既にいませーんとかだったりしたら……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "結構、あいつ何やってんだ?って感じの素敵視線もいただいてたし、俺、大敗北になりかねない?", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "とりあえず、まだ残ってるのかだけコッソリ確かめてみるか……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "俺はドアへと歩み寄ると、中に残っている人達に気づかれないよう、そっと手を伸ばした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あら?", "speaker": "アイカ"}, {"utterance": "はい!?", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "瞬間、スッとドアが開いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えっと……ユウキさん?どうかなさりましたの?", "speaker": "アイカ"}, {"utterance": "ど、どういうタイミングで出てくるんじゃ、この人は!\nくっ。ハッキリ俺だと認識されてしまった以上は、ここで逃げ出すわけにもいかん。ということは……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えっと、その……け、今朝のお礼を言いたかったので……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "ここは素直に正面からアタックあるのみ。変に逃げればただの不審者だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あら、そのためにわざわざ?律儀ですのね", "speaker": "アイカ"}, {"utterance": "クスクスと、可愛らしく笑うアイカ先輩。うわ、この人美人なくせに可愛いぞ。フロウラとはまたベクトルの違った可愛い美人って感じか?", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いえ、美人に受けた恩は意地でも返せ、そうでない人に受けた恩は可能なら返せ、が我が家の家訓になる予定なので", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "予定、ですのね。つまりあなたが残す、と", "speaker": "アイカ"}, {"utterance": "ええ。そしてもちろん、アイカ先輩は意地でも返す方です", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "ふふ。そう言っていただけるのは嬉しいですわね、ありがとうございます\nお礼のお言葉、確かにいただきました。これでもうお気になさらず", "speaker": "アイカ"}, {"utterance": "アイカ先輩、五大貴族の長女なのに全然偉ぶらないな。これは、このまま特攻かけて、ランザ部隊長のことを聞き出す方がいいかもだな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あの、もしよろしければ何かお手伝いできることとかありませんか。お礼だけでは何も返せてませんし", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "あら、そこまで気にしていただくことではありませんわよ。そもそも、私が出なくても問題なかったでしょうし", "speaker": "アイカ"}, {"utterance": "いえいえ、そんなことは。それに、ここで引き下がっては意地でも返せという家訓に背くことになっちゃいますし", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "強引な俺の言葉に、アイカ先輩は口元に細い指をあて、わずかに考える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そう、ですわね。今から少しお時間ありますかしら?", "speaker": "アイカ"}, {"utterance": "あ、はい。特に予定はないので……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "でしたら、少し付き合っていただけません?一人ではちょっと寂しいと思っていましたの", "speaker": "アイカ"}], "speakers": ["悠樹", "アイカ"], "product_name": "10_Runabout", "file_name": "0120_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "開いた口が塞がらない、というのはこういうことを言うのでしょうね", "speaker": "マイネ"}, {"utterance": "礼拝が始まり、集まっていた人達は皆神殿の中へと入っていった。\n本当ならマイネ先輩も参加する予定だったらしいが、さすがの状況に、俺が呼び止めるとここに残ってくれた。\nスキャナとニケは、空気を読んでくれているのか、あえて何も言わずに隣に座っている。\nフラン姉も、俺を心配してか、礼拝を他の人に任せてここにいてくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "アイカ先輩、笑ってくれてましたけど、本心じゃないですよね", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "ええ。全然吹っ切れていないでしょうに……あんな強がりを。まったく……\nですが、安心しました。あの子は、迷ってはしまったけれど、見誤らなかった\n切り捨てていいものを、分かっていた", "speaker": "マイネ"}, {"utterance": "そう言って、誇らしげなマイネ先輩は、やっぱりいい人だ。というか、アイカ先輩の事を好きすぎるんじゃないか、この人。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "マイネ先輩。アイカ先輩は、なぜあんなにあの泉にこだわっていたんですか?\nその、お兄さんが関係あるみたいでしたけれど……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "あのバカの発言から考えれば、それくらいは分かるしまず間違いないだろう。とはいえ、アイカ先輩の未来をしばるとは思えないんだよな、あのランザ部隊長が。\nマイネ先輩は、俺の質問に悲しげな顔を浮かべた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ランザ様の……あの子のお兄様の遺したものだったから、です", "speaker": "マイネ"}, {"utterance": "……そのお兄さんが、求めたんですか?あの泉を戻すために、バ……ラード先輩の力を借りるように", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "まさか。ランザ様は、自らの夢に妹を巻き込むような方じゃありませんよ\nランザ様は、常に未来を求めていました。魔との戦いも、終わった後が大事だと。終わった後に人々が笑えないようなら、たとえ戦いに勝ったとしても負けなのだと\n誰しもが今を生き延びることに必死だった時代に、あの方だけは未来のために動いていました", "speaker": "マイネ"}, {"utterance": "確かに、そうだったな。勝つんじゃなくて、勝って生き残ろう。そうしてこれからの時代を見よう。あの人は檄を飛ばす時、常にそう言っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ですが、笑うためには、そのための何かがいると……だから、そんな場所を作りたい。その象徴に、この泉は出来る。いえ、してみせる。そう言い続けて……\n最後の戦場に向かう時も、アイカに笑顔と共に言っていました。必ず戻るから、そうしたら一緒にこの泉を、みんなの笑顔の元に、未来の象徴にしよう、と", "speaker": "マイネ"}, {"utterance": "だけど、戻ってこなかった……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "マイネ先輩が、悔しげに頷く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そしてアイカは、ランザ様の想いを引き継ぐことにしました。ランザ様の想いと共に、自分がこの場所に笑顔を取り戻してみせる、と\n最後の笑顔に応えること。それがアイカの……ランザ様に対する手向けなんでしょうね……", "speaker": "マイネ"}, {"utterance": "……そういうこと、ですか……ランザ部隊長の……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "え?確かにランザ様は部隊長でしたが、なぜそのことを……?", "speaker": "マイネ"}, {"utterance": "マイネ先輩が訝しげに尋ねてきていたようだが、俺の耳には届いていなかった。\n思い出す。俺も、思い出す。あの人が残してくれた最後の笑顔を。その後を託した、あの後ろ姿を。\nランザ部隊長と、その部下達の、未来に向かう心強い背中を。\n傷だらけになりながら、最後まで俺達と共に戦い、この世界を救った男の笑顔を。\n未来か……そうだよな。俺もスキャナもハイレンもフラン姉も、みんな魔王を倒すことに必死だった。倒せば世界は救われるんだって、そう思ってた。\nだけど実際のところ、そんなことはなくって……魔王を倒した瞬間に、権力者達は、自分の利益のために周囲を食いつぶし始めた。\n魔王を倒した後のことを、俺達はみな、他の人達に押し付けていたんだ。\nもしあの時、その未来を俺も見ていることができたなら、スキャナとだってあんな風には……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺は甘かったなあ……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "あの時俺達が託されたものっていうのは、俺達が思っていた以上に重いもの、だったんだな……。\nそれを考えずに、他人に押し付けて逃げた俺と……その想いの尊さも分からずに脅迫材料に使うバカ、か……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "…………なんだろうな……笑いたいのに……自分を笑ってやりたいのに、笑えないわ……ほんと……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "なあランザ部隊長。あんたこそさ、生き残らないといけなかったよ。生き残って、それで一言でも言ってくれたなら、いくらだって力を貸したのに。\nいや、きっと今だって言いたいだろうな。妹を助けるために、みんなに笑顔になってもらうために、きっと言いたいよな。\nブチン。\nそしてその時、俺は聞いた。その音を。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひゃあっ", "speaker": "マイネ"}, {"utterance": "同時に、妙に可愛らしい悲鳴も聞こえた。\n俺はいったいどんな顔をしていたのだろう。分からない。ただ、目の前にいたスキャナとニケが顔を青ざめさせ、フラン姉すらもが引きつっていた。\nそう、俺は確かに聞いたのだ。その音を。\n自分自身の中で、何かが切れた、その音を。\n自分自身に対する、その音を。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["悠樹", "マイネ"], "product_name": "10_Runabout", "file_name": "0127_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "あのあと、トロンも誘ってみるかと部屋に行ってみたが、見事にいなかった。多分ナンパにでも行ったんだろう。あいつ、女好きだし。\nというわけで、俺達は二人きりのまま、こうして街に出ていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "せっかくの休みだっていうのに、みんな大変だなあ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "珍しいよね、ここまでみんなの用事重なっちゃうのって", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "だよなあ。ま、そういう時もあるってことにしておこう", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "そう言い切って歩く俺の裾を、不意にスキャナが掴んだ。振り返れば、申し訳なさそうな顔で俺を見上げている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、やっぱり……私と二人だと、まだダメ、かな……?", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "いや。別にそんなことはないぞ。言ったと思うけどな、少なくともお前のことは、ちゃんと友人だって思ってる。友人と遊びに行くのを嫌がりはしないさ\nただまあ、あの賑やかな連中だからさ、いなくなるとギャップがな", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "あー、確かにそうだね。すごく寂しさ感じる\nでも、ありがとうねユウキ。友人としてでも、私のこと受け入れてくれて……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "……思うことはあるけどさ、あれをお前一人の責任だなんて言うつもりもないよ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "俺は言うと、スキャナの頭に軽く手を乗せた。その顔がたちまち愛らしい笑顔に変わる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うんっ。ごめんね、立ち止まらせて。デートの続き、しよっ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "改めて言っておくが、これはルビィの友達を見るための行動だぞ?デートとは違うからな", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "分かってますよー。だけど、二人きりでデートっぽいし。友人同士だけど、私がそう思っちゃうのはいいよね", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "言って、えへ、と可愛く笑うスキャナ。ああくそ、俺はどうしてこうもこいつの笑顔に弱いんだ。全部可愛すぎるこいつが悪い。そうしておこう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えっと……ごめんね", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "スキャナは小さな声で謝ると、そのまま強引に腕を組んできた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "前の時はニケもいたけど……今日は二人っきりで\n嫌なら離れるけど……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "ま、それなりの役得はちゃんともらってるからな", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "見て分かる通りにスキャナの胸は小さい。フロウラと比べると殆ど公開処刑な感じで小さい。\nそれでも、ちゃんと女の子をしているそれは、スキャナが思い切り抱きしめている分、俺の腕にギュッと押し付けられている。\nその感触と温もりは、充分以上に捨てがたい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だからまあ、その分の料金と思えば安いもんだ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "うんっ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "その可愛らしい容姿を満面の笑顔に変えて、更に強く俺の腕を抱きしめるスキャナ。\n男っていうのは、どうしてこうも可愛い女の子の笑顔に弱いのか。あとおっぱい。\nそして俺達は、街の中を歩いていく。すれ違う男達がやたらと羨ましそうな視線を投げてきたが、どうだ羨ましいだろう、という顔で応えてやった。\nまあ、スキャナと一緒にいるときは当然のことだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ユウキ、ユウキ、ほら、この服凄い綺麗", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "うん、そうだなー。確かに綺麗だなー。でも綺麗すぎてスキャナには似合わないなー", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "あうっ。わ、分かってますよーだ\nでも、覚悟しておいてよ。こういう大人びた服の似合う素敵なレディになって、ユウキのこと、もう一回落とすから", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "無駄な努力はやめておきなさい。私、未来見えます。ごめんなさい", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "ぐぬぬぅ~", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "正直に言えば、お前は美人系なんかにならなくていいんだよ。今のままで充分可愛いし、それがお前なんだから。\n俺は心の中でそんなことを呟くが、あえて言葉にはしてやらない。\nむしろ、自分で気づけ。なんたって、旅の途中で何度も言ったことなんだから。\nそうして俺達は街中を歩き回る。ルビィとその友達に会うために。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そういえばユウキ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "ん?なんだ?", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "ルビィさんとお友達って、どこにいるの?", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "あ……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "俺は、自らのバカさ加減を思い知った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "と、とりあえずだなあ……ルビィの店、行ってみようか……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "……そうだね、あはは……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "俺達は、ごまかすかのように、路地内を歩き始めるのだった……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["悠樹", "スキャナ"], "product_name": "10_Runabout", "file_name": "0202_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "へえ、弁論大会かあ。なんか面白そうな名前だね", "speaker": "トロン"}, {"utterance": "うーん、面白くなるかは正直微妙な気がするなあ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "夜。トロンに誘われた俺は、こうして露天風呂へとつかりながら、今日決めた行事についてを説明していた。\nにしても、まさかの男同士の風呂映像とか、何かおかしな気はするがそれは忘れよう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "つまるところはさ、『自分がみんなに伝えたいことを、自分の言葉で発表する』ってことでいいとは思うんだけど\nあんまり堅苦しいこと語られても眠くなるだけだと思うんだよなあ。教育とは何か!とかいきなり語られてもわけわからんだろ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "ああ、それはそうだねえ。でもさ、語りたいことなんてみんなバラバラだろうし、結構面白い話とか出てくるんじゃないかなあ\nたとえば、女体の素晴らしさについて!!とかさ", "speaker": "トロン"}, {"utterance": "お前、マジ天才じゃね?それなら間違いなく最後まで聞いてられる自信あるわ俺\nでもなるほどな。そういうことを語る場になる可能性もあるんだな……それなら面白い弁論なんかも出て来そうだ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "弁論、というか、主張大会、みたいなイメージにしちゃえば、トロンとかルビィみたいなのが色々やらかしてくれそうな気がする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それで、どうやって競い合わせるんだい?", "speaker": "トロン"}, {"utterance": "まあ、生徒数からいえば数百人いるからな。そんなの全員分聞いてなんていられないし、まずは予選としてクラス選抜ってとこか\nで、勝ち残った代表が全員の前で読んで、決選投票。俺の学校だと、そんな感じだったと思う", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "なるほどね。後はまあ、賞品だよね。それ次第でみんなの盛り上がりも変わるだろうし", "speaker": "トロン"}, {"utterance": "うーん……スキャナの勝利のキスを頬に、とかどうだ?", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "うん。すっごく盛り上がると思うけど、男として最低の烙印押されるからやめた方がいいと思うなあ、僕は。ユッキは、知らない男にスキャナ様がキスしてもいいの?", "speaker": "トロン"}, {"utterance": "スキャナがトロンにキスかあ。\n……………………。\n…………。\n……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "てめえ、ぶっころーす!!", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "ストップ!ストーップユッキ!想像力逞しすぎるよ!", "speaker": "トロン"}, {"utterance": "そ、そうか、俺の想像だったか、よかった……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "……ユッキってなんだかんだいって、スキャナ様のこと独占したがってるよねえ", "speaker": "トロン"}, {"utterance": "……うーむ。やっぱり完全には吹っ切れてないってことなんだろうなあ……いかんいかん。真面目に吹っ切らないと", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "まあ、二人の間に何があったのかは聞かないけどさ、相当色々あったみたいだし\nでもまあ、僕が見る限りは、吹っ切れなさそうだけどねえ", "speaker": "トロン"}, {"utterance": "……そんなことは絶対にない…………と思う", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "そう言う俺を見るトロンの顔は、実に楽しそうだった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["悠樹", "トロン"], "product_name": "10_Runabout", "file_name": "0210_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "う~ん……ここはやっぱり、おっぱいの大きさでいくべきか……いやだけど腰からお尻にかけてのラインというのも捨てがたい……", "speaker": "トロン"}, {"utterance": "いっそのこと、脚線美、っていうのはどうだ?太ももとかさあ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "うん、確かにそれも素晴らしいね。さすがユッキだよ!\nでもそうなると、また選択肢が増えちゃうなあ……う~ん、どうしよう", "speaker": "トロン"}, {"utterance": "夜、俺達は寮の俺の部屋で、弁論大会の原稿についてを考えていた。\n結局、大会は全員参加。まずはクラス内で予選を行い、クラスでトップをとったものが講堂で全校生徒を対象に発表という、予定通りの流れに決まった。\nまあ、つまりは、俺も何か発表するものを考えないといけないわけで。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うーん……爆だ……じゃなかったケーキの作り方、とかやったらダメかなあ……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "なんのことかは分からないけど、すっごく危険そうな気がするからやめておいた方がいいと思うよ", "speaker": "トロン"}, {"utterance": "やっぱりか。ならば俺も女体の神秘で挑むかなあ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "僕が巨乳で、ユッキが貧乳について、とかどうかな?", "speaker": "トロン"}, {"utterance": "ナイスアイデアだトロン。やっぱお前凄いわ!", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "かくて、今日も平穏な夜は過ぎていく。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["悠樹", "トロン"], "product_name": "10_Runabout", "file_name": "0212_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "寮へと戻ってきた俺は、あったか視線をすべて精神力ではね除けながら、まっすぐ女子棟に向かった。\n許可の無い夜遅くの女子棟侵入は厳罰対象だが、昼間であればそれほど問題はない。当然、不法侵入なんかした場合は地獄を見るだろうが。\n俺は、ルビィの部屋の前に立つと、軽く扉をノックし、声をかける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ルビィ、いるかー。ユウキだけど、ちょっと話があるんだがー", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "どうやら中にいたらしい、反応はすぐに返ってきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ユーキさんですか?ちょっとだけ待って下さーい。今……", "speaker": "ルビィ"}, {"utterance": "分かった、お邪魔しまーす", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "え?", "speaker": "ルビィ"}, {"utterance": "おお……神よ……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "あえて聞かなかったフリをして飛び込んだルビィの部屋。そこには、期待に等しい光景が広がっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あれ?あの、ちょっと待ってって言いました、よね?", "speaker": "ルビィ"}, {"utterance": "言ったっけか?いや、聞こえなかったなあ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "ベッドの上に座り、靴下を穿こうとしているルビィ。その下半身には、本来あるべきものが無く、下着しか身についていなかった。\nうん。ズバリ言おう、パンツ丸見えってやつである。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ピンクの水玉か……ルビィらしくて実に可愛いではないか、うん", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "はわわあ!?\nな、なんで中に入ってるんですかあ!待ってって確かに言いましたよ!!", "speaker": "ルビィ"}, {"utterance": "ようやく状況に把握が追いついたらしい。その顔が一瞬で沸騰する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いやあ、すまんすまん。できるだけ早く話したいことがあったもんで、つい急いてしまったようだ\nこんな素敵な場面に遭遇してしまった、どうしよおー", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "思いっきり棒じゃないですか!!早く出ていって下さいよ!", "speaker": "ルビィ"}, {"utterance": "ルビィよ……お前の言い分はよく分かる。だが、俺の言い分も一つ聞いてほしい", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "聞いてる余裕なんてありませんっ。とりあえず出ていって下さいっ。あとで聞きますから!", "speaker": "ルビィ"}, {"utterance": "いいか、ルビィ\n怒られると分かっていても、男には戦わなければならない時があるんだ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "…………それで納得させられると思いましたか……?", "speaker": "ルビィ"}, {"utterance": "やっぱダメか", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "実に冷たいジト目で返されました。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まあほら、こういう時は変に慌てたら負けかなって", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "そ・れ・で!\nいつまで見ているつもりなんですかー!!", "speaker": "ルビィ"}, {"utterance": "はっはっは、さすがに限界か。実にすまんかった!", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "これ以上は土下座でも許されなくなるな、と思った俺は、素直に部屋を飛び出していった。\nというわけで、改めて部屋に入り直した俺様、絶賛土下座中です。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほんとにもう……あそこまでバッチリ眺めていくだなんてっ", "speaker": "ルビィ"}, {"utterance": "大変失礼致しました。男としての欲望があらゆる面で勝ってしまいまして", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "そんなこと言って、最初から狙ってましたよね、部屋に入るタイミング……", "speaker": "ルビィ"}, {"utterance": "うん、はっきり言うと、ちょっと期待した。まさか叶うとは思ってなかったが", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "全力で股間踏みつけていいですか……", "speaker": "ルビィ"}, {"utterance": "やめてっ。子孫残せなくなっちゃう。まじそれ危険だからお願いやめてっ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "男性最大の弱点だ。それだけは断固として死守しなければならない。\nルビィ=ストロム……なんて恐ろしい攻撃方法を考えるんだっ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はあ……仕方ありません。一応初犯な上に被害は最小限ですんだ、ということで今回は許してあげます\nでも次はほんとに無いですからね……", "speaker": "ルビィ"}, {"utterance": "ふふーん。そのセリフ、次の俺の言葉を聞いても言えるかな?", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "……なんでしょう、あたしのお宝アンテナが、なんかびんびんきてるんですけれど", "speaker": "ルビィ"}, {"utterance": "いやな、俺の世界のアイテム、簡単な雑貨類だったら教えてもいいかなって", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "何が欲しいんですか!あたしですか分かりましたこの清らかな身体をもってけドロボー!!", "speaker": "ルビィ"}, {"utterance": "あ、うん。食いつき良すぎて逆に引いたわ……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "ですが覚悟して下さいよ。この歳まで守ってきた乙女の一番大切なものですからね。当然対価はお高いですよぉ", "speaker": "ルビィ"}, {"utterance": "そういうエロは好かんっ。それはこんな交渉で貰ってしまってはいけないものだ!\nこういう時に得られるべきエロは、もっと健全な……そう、清楚で清純で清らかでなくてはいけない!", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "……あの、エロスに健全って……何言ってるか分かってますか……?", "speaker": "ルビィ"}, {"utterance": "いやあなんかさ、ルビィ相手だとそこまで求めると負けみたいな……見たいけど、成人向け行為は別物、みたいな", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "なにげに酷いですよね、それ……\nふふーん。いいでしょう、教えてさしあげようじゃありませんかっ。女の子の柔らかさを!とーっても甘いミルクのような香りを!\nさあ、どんとこーい!です", "speaker": "ルビィ"}, {"utterance": "ふう……そこまで言うのなら仕方あるまい。大賢者として、挑まれたからには買わなくてはいかんな", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "あ、ごめんなさい。やっぱ無しで。ユーキさんガチっぽいです", "speaker": "ルビィ"}, {"utterance": "そこまで全力で拒否されると、やっぱり少し堪えるなあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ま、とりあえず、こいつを見てくれ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "俺は準備しておいたその物体をルビィへと手渡した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これはなんですか?ろうそく、ですよね", "speaker": "ルビィ"}, {"utterance": "魔法で光を補えるようになってから、日本以上に使われなくなったようだが、この世界においてもロウソクというものは存在していたらしい。\nとはいえ、子供でも使えるライトの魔法と比べれば、特別な儀式の場合でもなければ使われることはまずない。\n見たことがない、という子供もそこそこにいるらしいのでちょっと驚いた。\nだがまあ、そんなロウソクを、日本の知識だ!なんて言うつもりは当然ない。言ったらさすがに笑い者だろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺の国で、アロマキャンドルって呼ばれてるやつだ。とりあえず、火をつけてみてくれ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "そう。それはアロマキャンドル。香りを売り物にしているものとしては香水なんかがあるが、あれとは根本的に用途が違う。\n言われるがままに、キャンドルへと火をつけるルビィ。明かりの魔法とは比べものにならない小さな火がゆらめき、やがて不思議な香りを広げていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え?なんですか、この香り。なんだか、凄い爽やかでいい香りが……", "speaker": "ルビィ"}, {"utterance": "ロウソクの中に、香りの元が詰まってると考えてくれ\nで、この香りが、気持ちを落ち着かせてくれたり、集中力を高めてくれたりするわけだ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "香りに、そんな作用が……", "speaker": "ルビィ"}, {"utterance": "香りの成分に関する研究なんて、この世界ではまずされていない。そして今このタイミングだからこそ、このアイテムは宝の山となる可能性を秘めているのだ!", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "魔との戦いもまだ終わったばかりだからな。こういった心を落ち着けさせてくれるものって喜ばれるんじゃないかって思ったんだよ。どうだ?", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "はい。やっぱり辛い思いをした人は多いですし、心の余裕を欲しがってる人もたくさんいます。だからこそ、みんな神殿の礼拝なんかに行くわけで\n……なるほど。この香りで、その心の余裕を生み出すわけですね!?", "speaker": "ルビィ"}, {"utterance": "そういうことだ。つまりこの商品の本当の売りは、心にある!", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "うわぁ……うわぁっ。これはチャンスです!まさに商売のチャンス!\nあの、これを作るのって難しいんですか!?", "speaker": "ルビィ"}, {"utterance": "若干手間がかかる程度で別に難しくはないよ。まあ、魔法の便利さを改めて思い知ったけどな", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "香りの素、いわゆるエッセンシャルオイルをどう作るかって思ってたんだが、これが思った以上に簡単だった。\nぶっちゃければ、魔法って便利!\n一番使われるのは、水蒸気蒸留法ってやつなんだが、花びらや葉なんかを蒸留釜で熱して、その上気を冷やすことで液体にする。\nこの上澄みがエッセンシャルオイルだ。下の方はフローラルウォーターと呼ばれる化粧水になる。当然こっちも売り物にする予定だ。\nそして、この工程を、魔法なら実に簡単にできてしまう。\nなんたって、熱だろうが気体だろうが自由自在に操れるわけだからな!\n潰して搾れば圧搾法による作成だってできちゃうんだぜ。\n熱する、動かす、冷やす、かき回す、潰す、搾る、などなど。そんな工程がメチャクチャ楽に、それも早くできる。\nとりあえず、魔法で作りました、の一言でいけるからな。まあ冗談でもなく本当にその通りなんだけどさ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "な、なるほどっ。その程度の魔法であれば確かに使える人も大勢います。値段も相当抑えられそうですね……", "speaker": "ルビィ"}, {"utterance": "これならルビィの店に置くにも丁度いいんじゃないかって思ったんだが……どうだ?", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "ふふ……ふふふふふふふふふ……いけますっ。これはいけますですよ、ユーキさん!この商品。いただきますよぉ!!", "speaker": "ルビィ"}, {"utterance": "勝ち誇った顔で、高笑いを始めるルビィ。どうやら相当気に入ってくれたらしい。\nまあ、これでルビィの夢が少しでも近づくというのなら、俺としても喜ばしい限りだ。出した知識としても、ほんと大したことないものだしな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ユーキさん……ありがとうございますっ。どうぞ、あたしを好きにして下さいっ", "speaker": "ルビィ"}, {"utterance": "いや、パンツ見せてくれるだけでいいです", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "…………そこはちゃんと受け取るんですね……", "speaker": "ルビィ"}, {"utterance": "その後、思いっきり恥ずかしがりながらも、ルビィさんはきっちり下着姿を見せて下さいましたとさ。\nパンツよりも、その表情に大いに萌えてしまったことはナイショである。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["ルビィ", "悠樹"], "product_name": "10_Runabout", "file_name": "0220_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "死刑執行寸前の死刑囚の気持ちというのは、まさにこういう状況を言うんだろうか。\n俺は床に正座をし、ただ静かにそれを待つ。\n俺は全てを受け入れる覚悟を決めていた。何を言われようとも、何をされようとも、受け入れよう。\nそうだ、今の俺は紛れもなくただの犯罪者。何かを言い返す権利もない。ただただ謝罪をし、断罪される存在なのだ。\nああ……なぜに俺はあんな罪深い行動に走ってしまったのか。トロンの言葉にのってしまった自らの弱さが憎らしい。\nおっぱいのおっぱいによるおっぱいの形に惹かれてしまった心の弱さよ……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ユウキさま……よろしいですか?", "speaker": "フロウラ"}, {"utterance": "そして訪れた執行人に、俺は静かに顔をあげる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "どうぞ……鍵は開いております……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "俺はただ静かに、罪人として言葉を紡いだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "失礼します……", "speaker": "フロウラ"}, {"utterance": "その顔をわずかに赤らめながら、フロウラが静かに部屋へと入ってくる。当然ながらその赤らみは、俺に覗かれかけていたというせいだろう。\nフロウラ一人で来たことからすれば、やはりあのフラン姉の残した装置は、フロウラだけに告げるで留まってくれたらしい。\nそうでなければ、俺は今頃首を晒されていることだろう……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ユウキさま……", "speaker": "フロウラ"}, {"utterance": "普段のフロウラらしからぬ、わずかではあるものの怒りを感じる声。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "何も言い返すことはありません。ただただこの通り、謝罪の意を示すのみです", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "俺はその場で額を床にこすりつけるようにして土下座した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ユウキさま……私、これでも結構本気で怒ってるんですよ……", "speaker": "フロウラ"}, {"utterance": "はい……それはもう理解しております。うら若き乙女が、その恥ずかしい姿を覗かれようとしていたわけで……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "私のを見たいのでしたら、なぜ、素直に言って下さらなかったんですか!!言って下されば準備をしていたのに!", "speaker": "フロウラ"}, {"utterance": "本来ならば憲兵に突き出されてもおかしくない事件……ってあれ?何かニュアンス違くない、今の?", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "常に言ってますよね。お望みでしたら、って。なのに、なんで言って下さらないんですか、もう", "speaker": "フロウラ"}, {"utterance": "あのー。俺が覗こうとしたことを怒ってらっしゃるのでは……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "はい、とっても怒ってます。言ってくださればいいのに、わざわざ覗こうとするだなんて", "speaker": "フロウラ"}, {"utterance": "……えーと、なんだろうこの、間違ってないんだけど間違ってる感。\nフロウラはまっすぐに俺を見ると、恥ずかしそうに視線を逸らした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "とりあえず、ユウキさまがその、今私の身体を見たいと思われるほどに欲求を不満に偏らせていることは理解しました……\nそれを解消させて差し上げるのも、わ、私の女としての役目であり、喜びだと……思います……", "speaker": "フロウラ"}, {"utterance": "フロウラは顔を首筋まで真っ赤に染めると、そのシャツへと手をかける。\n今の言葉とその行為が何を意味しているのかは明白で。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ち、ちょっと待ったフロウラ!", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "フロウラは、俺の抑止を無視して、その服を脱ぎ捨てた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "す、すみません……こんな至らない身体で……\nユウキさまとしては、まだ物足りないものかもしれませんが……", "speaker": "フロウラ"}, {"utterance": "恥ずかしそうに、けれど惜しむことなく、その身体と下着とを晒すフロウラ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "…………すごっ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "それは物足りないとかいうものじゃない。すでに、俺の知っているあらゆる女体とレベルが違う。\nなんだこれ。これが女性の身体だっていうのなら、日本で俺が見ていたグラビアとかいったいなんだったんだ?\nあれ?もしかしてあれって、ゴブリンさんとか、オークさんとか、リザードマンさんだとか、そういう存在だったのかな、もしかして。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やばい……綺麗すぎて、目が離せん……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "やっぱり、王女って特別なのかな。人間とはちょっと違う種族だったりするのかな。\nいや、まじで凄い、これ……。\nその豊かな双丘と、そこからの差が激しい、本当に内蔵入ってるの?と聞きたくなってしまうくびれ。\n更には、そこから再び柔らかな曲線を描く、ひきしまったお尻。これは、凄い。\nそうか、これが女なのか。これが女なんだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その、フロウラ?えっと、いいのか?こんな……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "それでも、これが女性にとってどういう行為なのかは充分に分かっている。だから、恐る恐る尋ねる俺に、フロウラは無理するように小さく笑った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はい……こうして捧げるのも、当然のことですから……", "speaker": "フロウラ"}, {"utterance": "その言葉に、改めて愕然としてしまう。俺の所有物。フロウラはこんな状況になっても、頑なにそれを守ろうとしてるんだな……。\nこんな恥ずかしい思いをしてまで。\nいやまあ、確かに素晴らしい光景で、これを見てしまえばちょっとばかりの欲求不満なんて消し飛んでしまうレベルなのは間違いない。\nこのまま、かぶりつきで一晩中でも眺めていたい。そう思わせるだけの芸術作品だろう。フロウラという少女の存在。それは間違いなく一つの芸術だ。\nとはいえ、それをこんな表情で出されてしまっては、やっぱり心苦しい。充分以上に堪能させてもらったし、さすがにこれ以上は……。\nこのままにはできないだろ。俺はベッドからシーツを取ると、それをフロウラの身体を隠すようにかけてやる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え?ユウキさま……?", "speaker": "フロウラ"}, {"utterance": "俺の行動に驚いたのか、フロウラが俺の顔を見上げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、もうこれ以上ないほどに充分堪能しましたので\nほら、そのままだと風邪引いちゃうかもしれないだろ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "ですがその、いいんですか?まだ下着姿ですし……", "speaker": "フロウラ"}, {"utterance": "ひょっとして、その下も見せるつもりだったのか?", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "男の方は、自分の手で脱がせていきたいものだ、とお兄さまの助言を……", "speaker": "フロウラ"}, {"utterance": "うん。何一つ間違ってはいないんだけど、毎回毎回どうしてこうも悪いタイミングで助言してるんだ、あいつは\nとりあえず、もう充分だ。これ以上は俺も目のやり場に困ってしまうんで、その、服を着てもらえると……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "やっぱり、ユウキさまはお優しいですね", "speaker": "フロウラ"}, {"utterance": "必死になる俺に対し、フロウラが自然に口元を緩ませる。ああ、うん。そういう笑顔だったら、もっと見ていたくなっちゃったかもなあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ちなみにそれ、風呂覗きに行こうとして捕まった馬鹿にかける言葉じゃないぞ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "ふふ。それでも私は、その言葉しか今は思いつきません\nユウキさま、ありがとうございます", "speaker": "フロウラ"}, {"utterance": "うう……これでお礼を言われると、俺の方がいたたまれないので勘弁してくれ……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "そんな俺の姿を楽しそうに眺めてから、フロウラは、そっと脱いだ服に手を伸ばした。\nシーツで身体を隠したまま、ちょっと着づらそうにしながらも、それを身につけていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "すみません。大変お騒がせしました", "speaker": "フロウラ"}, {"utterance": "いえいえ、こちらこそ本当に結構なものを……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "ですがユウキさま。女性のお風呂を覗く、というのは決して褒められたことではありませんよ\nもしガマンできないというのであれば、次は本当に言って下さいね", "speaker": "フロウラ"}, {"utterance": "その怒られ方も大変おかしいとは思うのですが、覗きダメ絶対!という考えには賛同いたします。ほんと、ごめんなさい", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "フフ♪", "speaker": "フロウラ"}, {"utterance": "改めて土下座をする俺の姿に、フロウラはクスと笑うと、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それでは、今日はこれで失礼します", "speaker": "フロウラ"}, {"utterance": "どこか楽しげな足取りで部屋から去って行った。\n一刻も早く、さっきの光景は忘れてあげるべきだよなあ。女の子なんだし。\nとはいえ、あんなもの見せられちゃったら、当分は消えてくれないよなあ……。\nフロウラさん……立派なオカズ、ありがとうございました……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["悠樹", "フロウラ"], "product_name": "10_Runabout", "file_name": "0223_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "スキャナ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "きゃあっ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "校庭の隅にある樹の根元に、隠れるように座っていたスキャナに声をかける。スキャナは、心底驚いたような声をあげて振り向いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え?ユウキ?どうしたの、クラスの人たちと帰る準備してるんじゃ……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "ああ、誰かさんが手間さえかけてくれなければ、そうしてるはずだったんだがな", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "誰かさんって……もしかしても私の事?", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "他に誰がいる", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "俺は言うと、スキャナの前にしゃがみ込み、その細い足へと手を伸ばす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃんっ\nユ、ユウキ?あの、女の子の足にいきなり触ろうだとか、やっちゃダメだと思う", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "お前が、俺に触られるのをそこまで嫌がるんだ。やっぱ思った通りかよ\nったく……いいから足見せろ、というか見るからな", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "うう……隠してたつもりだったんだけど……もしかして、バレバレでした……?", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "スキャナは諦めたようにその右足を伸ばすと、申し訳なさそうに俺を見た。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "安心しろ、お前の偽装は完璧だったよ。ハイレンやフラン姉すら気づいてない。まず間違いなく、俺だけだ\n魔王討伐の旅の中で、お前のやせ我慢は飽きて一周してゲンコツ付で説教くれてやるくらいに見たからな。俺にだけはバレバレだ\n触るぞ、少し痛いかもしれないがガマンしろ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "んっ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "思った通りだ。右足首に軽く触れただけで、我慢強いスキャナの顔が歪んだ。靴と靴下を脱がせてみれば、真っ赤に腫れている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まあ、色々と聞きたいことはあるが……とりあえず、ほら", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "俺はスキャナに背を向けて、その前にしゃがみ直す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えっと……ユウキ?", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "とりあえずは養護室だ。連れていってやるからおぶされ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "それから少しだけ迷うような時間が空き、背中にスキャナの重みが乗った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あの、重くてごめんなさい……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "その言葉、フロウラあたりに言ってみるか?ダークロイヤルスマイルが顕現するぞ。あいつ、ただでさえ胸に重りを二つもつけてるんだ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "それはそれで羨ましいなあ……うう", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "そして俺は、できるだけ揺れないように気をつけながら、養護室へと向かっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それで、やったのはやっぱりあの時か?バトン受け取る時の", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "うん……どうにかかわしはしたんだけど、ぶつからないようにしたせいで、ちょっと無理しちゃって……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "そんなんで、ゴールまでほとんど顔色変えずに走りきるとか、お前のやせガマンスキルおかしいだろ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "まあ、最後の加速の時、ほんの一瞬だけ顔に出してたけどな。限界まで走った上での加速のせい、って認識されたみたいだけど。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そもそも、なんでさっさと擁護室行かなかった。いや、フラン姉もいたんだし、治癒魔法使える人間呼べば良かっただろう", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "だって……こんな学院の行事で勇者が簡単にケガをしたとか、みんなの夢壊しちゃいそうだったから……\n治癒魔法とか使ってるところ見られちゃってもまずいし、校庭からみんないなくなるまでぐらいならガマンできるかな、って", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "お前なあ……はあ……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "さすがに呆れて溜息がとまらん。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お前は、他人のために自分を捨てすぎなんだよ。いくら勇者だからって、限度あるだろうに", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "あはは……その、考えてやってるわけじゃないんだよ?ただ、そういう方向に自然と動いちゃうっていいますか……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "そもそも、あの時だってそのせいでああなったんだぞ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "返す言葉もないです、はい……ごめんなさい……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "頼むからさ、もう少し自分を労ってくれ……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "えへへ。私は、ユウキが労ってくれればいいよ……\n今、こうしてくれてるみたいに", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "背中の方から、スキャナが笑ったらしい気配が感じられる。\n本当にもう、この女は。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……とりあえず、今おんぶしてる姿は見られまくってるだろうから……ああして指差されたりしてるしな", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "うん、ちょっとだけ恥ずかしいね……嬉しさのが何倍も上だけど", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "ケガしたってことは隠しておきたいんだろ。リレーで勝ったご褒美として権利を勝ち取った、とかいうことにしておけ。いいな", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "はいっ。ユウキとイチャイチャおいしいです", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "まあ、名誉の負傷だ。今日は許そう", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "俺は苦笑しながら、改めて前を向いた。\n正直に言うと、背中に押し付けられている、ちっちゃいながらも女の子しているスキャナの感触とか、気にならないわけじゃない。\nだけど今は、それを楽しもうっていう気にはならなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ねえ、ユウキ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "なんだ?", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "ごめんね、ありがとう……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "改めて、後ろから言葉が飛んでくる。ホッと、安心したかのような、嬉しそうな声。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ユウキが来てくれて、実はとっても嬉しかったです。結構ね、足、辛くて……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "……当然だ。あんな腫れてる状態で全力疾走しやがって", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "閉会式とか、ずっと立ちっぱなしだったろうに。やせガマンってレベルじゃないぞ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……大丈夫か?出来るだけ揺らさないようにしてるつもりだけど", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "うん、平気。ユウキパワーのおかげで痛みなくなっちゃった", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "なんだ、その不思議なパワーは……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "あはは。だけどユウキの背中……やっぱりおっきいね", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "そうか?俺の体格、別にマッチョってわけでも、そこまで背が高いってわけでもないぞ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "ううん、とってもおっきい。いつもいつも私の背中を守ってくれた、何よりも頼りになるおっきい背中、だよ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "……そうか。その言葉に、俺の口の端が自然と緩む。\n旅の中、何度背中を預け合っただろう。それがスキャナにとって、大きいと感じてもらえたのなら、俺にとっては誇りみたいなもんだな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……そういや、忘れてたな。スキャナ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "はい、なんでしょう?", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "……リレー優勝、おめでとうな", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "あ…………\nうんっ♪", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "俺に抱きつくスキャナの腕の力が、少し強まる。\n俺はその感触を心地いいと思いながら、スキャナと一緒に歩いていった。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["悠樹", "スキャナ"], "product_name": "10_Runabout", "file_name": "0236_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "というわけでだ、恥ずかしながら、どこに行くのか素直に相談することにした", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "うん。そういうの決めるの、なんだかウキウキしちゃうよね", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "意を決して部屋を尋ねた俺に対するスキャナの回答は、むしろ嬉しそうな声で返ってきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "朝はここから一緒にいけばいいし、お昼をどこにするかで、向かう地区も変わっちゃうしね\nお勧めの串焼き屋さんとか教えてもらったんだけど、大通りからちょっと離れてるらしいの", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "さも当然、とばかりに楽しそうに言ってくれるとか、ほんと、俺ももう少し素直になるべきだったかな。スキャナのことは、一番分かってるはずなんだから。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えっと、どうかした、ユウキ?", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "……いや、なんでもない。でも、ここから一緒でいいのか?向こうの世界だと、待ち合わせもデートの醍醐味、とか言ってあえてバラバラに家を出るという話が", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "うーん、それもいいかもですね。だけど今回は、少しでも長くユウキといたいから……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "可愛らしく頬を染めるスキャナ。くそ、本当にどこまであざと可愛いんだ、こいつは。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ちなみに、スキャナが行ってみたい場所とかはあるのか?", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "……うん、あることはね、あるの。だけど……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "だけど、どうかしたのか?遠いとか、危険とか……まさか裸の男が大量に迫ってくるとかじゃなかろうな!?", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "ちーがーいーまーすーっ。私が興味のある男の人はユウキだけなんだから、そんな場所行きたがりませんっ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "そうか。俺としてもそんな所はさけたかったからな、安心した。それで、どこなんだ?", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "うん……あのね、どうしても観たい演劇があって……今、すっごい人気なんだけど……でも、ユウキが退屈しちゃうかもしれないし……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "なるほど演劇か。でも、そんな人気ある劇なら、チケットがヤバイんじゃないか?", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "それは平気。ツテがあって、言えば手に入るから……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "うん、なら悪くはないな。俺が決めるならただ街をぶらつくだけになってただろうから全然有意義だし、面白そうだ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "い、いいの?演劇で", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "思い切り身を乗り出してくるスキャナに、苦笑してしまう。まったく、俺がそういうのに興味が無いと決めつけてたな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "問題ないよ。これでも本読んだり創作物を見るのは好きなんだ。途中で寝たりもしないから安心しろ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "あ……う、うんっ。ありがとう♪", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "それが本心からと分かったのか、スキャナが満面の笑みを浮かべる。そんなスキャナの姿に、俺も自然と口元を緩めていた。\nここまで喜んでくれるんだしな。デートも悪くはないか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "てことは、広場にある国立大劇場でいいのか?", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "う、うん。そこじゃないと、人気がありすぎてお客さん入りきらなくなっちゃうから", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "そういうのの情報は全然集めてなかったな。いったいどんな演劇なんだ?今さらノーは言わないから、安心して情報ぷりーず", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "え、えっと……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "普通に尋ねた俺に、けれどスキャナはちょっと困ったように表情を強ばらせた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "歴史上のね、とある大きな戦いを舞台にした、一組の男女の強い愛の物語……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "なるほど。確かに悪くなさそうだな", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "ちょっと言い淀んだ感じなのが気にはなるが、嘘をついても仕方ないだろうしな。\nまあ、当日の楽しみにしておくか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "よし、それじゃあチケットの手配は頼む。あとは上演時間に合わせて、昼飯の時間とか、その後の予定なんか決めておくか", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "うんっ。それでね、美味しい紅茶のお店がこっちで、ここは反対側になっちゃうんだけど、ケーキがすっごい美味しいらしいんだっ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "実に楽しそうに様々な店の情報を教えてくれるスキャナ。\nこのデートのために集めた情報なのか、寄り道の為にあつめていたのかは分からないが、とりあえず、当日は中々に大変な一日になりそうだ。\n……まあ、俺もワクワクし始めているのは内緒にしておこう。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["悠樹", "スキャナ"], "product_name": "10_Runabout", "file_name": "1301_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "デートも無事終わり、俺はベッドの上に寝転がっていた。\nなんというか……何もする気がおきない。何か嫌なことがあったとか、凹んでるとか、落ち込んでるとかそんなんじゃない、むしろ逆だ。\n妙に心が満たされており、今はそれを噛みしめたい。そんな気分だったりする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……やっぱり、スキャナの奴可愛かったな……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "羞恥120%の演劇鑑賞の後、俺達は昼飯に行き、そして買い物などをしてから大道芸人を見学。そして店に入って紅茶を堪能、というルートで周り、ついさっき返ってきた。\nスキャナの表情を見る限り、最後まで楽しんでくれていたと思う。少なくともごまかしたりしていなかったのは、付き合いの長さからよく分かった。\nむしろ、問題は俺の方だろう。\nこうして横になり、天上を眺めているわけだが……。\nスキャナの顔が、やたらとちらついてしまっているわけで。\nああくそ……俺はまだスキャナのことを許したつもりも、よりを戻すつもりも更々ないはずなのに。\nしかも困るのは、この状態を俺自身が満足してることだ。これはもう、今日はさっさと寝てしまってリセットかけた方がよさそうだ。\nそう考えたところで、不意にノックの音がした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ユーキ、部屋におるのじゃ?", "speaker": "ニケ"}, {"utterance": "ニケか?待て、今鍵開ける", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "俺は、頭を振ってスキャナの存在を吹き飛ばすと、ベッドから起き上がった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "珍しいな、ニケが一人で俺の部屋に来るとか", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "うむ。さっきスキャナが帰ってきたと聞いたのじゃ。それで確認に来たわけなのじゃが……\nまさか本当に帰ってきているとはのう……", "speaker": "ニケ"}, {"utterance": "ガッカリじゃ、と溜息をつくニケに、俺は首を傾げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なぜそこで落胆されなきゃならんのだ。門限だってあるし、当然だろ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "てっきり今夜は帰ってこないものと思って、その辺を全部ごまかす準備をしていたのじゃがなあ……", "speaker": "ニケ"}, {"utterance": "おいっ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "もちろん、他のみなも納得の上で協力を申し出てくれたぞ。アリバイ方面もシナリオきっちり練っておいた\nのじゃが、ものの見事に無駄にしてくれたのじゃよ……はあ……", "speaker": "ニケ"}, {"utterance": "お前は俺をいったいなんだと思っているのかねえ……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "デート=肉体関係、という考え方はいけないと思います。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "男というのは、いざとなれば全員腰振りマシーンじゃと母上には聞かされていたのじゃが?", "speaker": "ニケ"}, {"utterance": "お前の親父さんにすげえ同情したくなったよ!", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "いったいどんな激戦の上で結ばれたんだろうなあ、ニケの両親。\n……もう聞くわけにもいかないのが悲しいところだけどな……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まあ、あの勇者さまは一見積極的じゃが、現状一番奥手、とも言えるからのう。攻めるだけ攻めるくせに、肝心の一歩は決して踏み出さん\n理由は分かるのじゃがそのぉ……見ていてこっちが溜息つきたくなるのじゃよ……", "speaker": "ニケ"}, {"utterance": "その理由が分かってるなら、俺が手を出さない理由も分かるだろうに", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "いーや、全然分からん。なんといってもユーキは性欲の権化じゃし", "speaker": "ニケ"}, {"utterance": "ちょっと待とうか、何その評価。俺様こう見えて、未だに女の子に手など出したことありませんぞ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "……………………ヘタレ", "speaker": "ニケ"}, {"utterance": "うぐう!!", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "こ、この吸血鬼、一言で致命傷狙ってきやがった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まあ、理性的なことは女として評価するのじゃが……時としてそれは、ただの臆病になってしまうからの。気をつけるのじゃ\n大事にされるのは嬉しいが、されすぎるのも切ないのじゃぞ\n芸術品は箱にしまっておくばかりでなく、時としてちゃんと眺めてくれなくてはの\nでは、お邪魔したのじゃ", "speaker": "ニケ"}, {"utterance": "ニケは笑いながら言うと、そのまま部屋を出ていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……俺の背中を押しにきたのか、スキャナの手助けしにきたのか、ただからかいにきたのか、さあどれだ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "なんともいえないなあ……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["ニケ", "悠樹"], "product_name": "10_Runabout", "file_name": "1303_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ここは、恥を忍んで相談するしかあるまい。半日悩んだ俺の答えは、これだった。\nとはいえ、恋愛経験なんかほとんどないクラスメイトや、同じ男の視点しかもてないハイレンなんかはダメだろう。\n他に相談出来そうな人……国王陛下とお妃様、なんて案もあったが、さすがに、ちわー、ちょっと男女関係の相談のってよー、なんて行ったらさすがに問題になりそうだしなあ。\n他に、頼れそうな人材は……。\nというわけで消去法で選ばれたのがこちら、我が魔法の師匠であります。\n……恋愛経験なんかはほとんどなさそうだが、人生経験だけは豊富そうだしな。神殿でいろいろな人の相談とかも受けてるみたいだし。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まあ、出来る事ならさけたかったが、今回に関してはまじにこれしか候補がおらん。仕方あるまい", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "頼みに来た方が随分な言い方してくれるじゃない。少なくとも、ヘタレのDT君よりはよっぽど人生歩んでるわよ……処女だけど……", "speaker": "フラン"}, {"utterance": "処女なのかよ……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なによその、所詮はこいつもか、みたいなジト目。あたしたち司祭は女神さまに心身ともに捧げてるから仕方ないのよ", "speaker": "フラン"}, {"utterance": "女神さまは百合かもしれない的発言は問題あると思いますよ、司祭様。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それで、そのDT君はあたしに何を相談に来たのかしら。まじめな相談にはまじめに回答、があたしの信条だから、安心して話しなさい", "speaker": "フラン"}, {"utterance": "ああ、分かってるよ。普段はともかく、まじめな時のフラン姉は頼りになるからな", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "そのまじめな時があまりないのが問題なんだが。\n俺は、スキャナに対する自分の反応と、それに対する戸惑いについてを話す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なるほどねえ……なんていうか、ユウらしいというのか、もう……\nそんな、自分でもとっくに答え分かってるような悩みを、わざわざ人に聞かないと認められないとか……DTどころか自慰行為に近いわね。好きなの?オナニー", "speaker": "フラン"}, {"utterance": "それを嫌いな男なんていません!と高らかに訴えたいが、間違いなく今後が悲しくなるからやめておこう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、俺としてはマジな質問なんだけどさ……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "はあ……前に似たようなこと一度言ったけど、あえてもう一度、ハッキリ言うわよ\nユウさ、スキャナがもうずっと離れていかない。永遠に他の男の物にはならない。そう思ってるでしょう!", "speaker": "フラン"}, {"utterance": "ズビシィッ、とフラン姉の細くて長い人差し指が、俺を指した。\n一言目から、実に的確に俺の胸を抉ってくる。言われて実感したが、確かにその通りだ。だからこそ俺は、スキャナに対して危機感をきっと抱いていない。\n……それが男として最悪だと分かっていながら。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、別に説教してるわけじゃないわよ。恐らくはその通りだと思うし、それをスキャナが選んで、望んでるんだから\nそれに、姫さまと違って、あれは負い目とか謝罪からじゃない。本気であなたを好きだから、前と同じように愛してほしいって思ってるからの行動だろうし", "speaker": "フラン"}, {"utterance": "それに落ち込む俺を引き上げるように、フラン姉が言葉を続ける。どうやら言いたかったことはそれが中枢ではないらしい。\nフラン姉は真っ直ぐに俺を見て、少し寂しげな目をして言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ただね、それって辛いのよ\n報われるかも分からない想いを抱えて、自分以外の人のもとにいってしまうかもしれない人をずっと想い続ける。本当に苦しいのよ\nこれは、お願い。イエスかノーか、あなたの答えがどちらでもいい。だけど、せめて考えてあげて。あの子のことをあなたがどう想っているのかを", "speaker": "フラン"}, {"utterance": "フラン姉は、俺に決して強制はしなかった。ただ、スキャナの気持ち知り、考え、その上であいつの気持ちに甘えることなく、俺の答えを出せ。そういうことだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ま、男の子の独占欲っていうのもあるとは思う。あんな子が他の男とベッドで前後運動とか、それはもう腸煮えくりかえるわよねえ", "speaker": "フラン"}, {"utterance": "あ、まった、それヤバイ。一瞬でも思い浮かべただけで、マジで殺意湧きかけた。そんなことはないって分かっているのに……いや、この考えがダメなのか", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "そうそう。ほら見なさい、ちゃんと分かってるんじゃない", "speaker": "フラン"}, {"utterance": "そうか……その光景が、もしかしたら今後本当になるのかもしれない。俺は、それを忘れちゃいけないんだな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "加えて言うなら、仮に他の子がダメでも、あの子がいる。もしそんなつもりでいるのなら、やめてあげて。可哀想すぎるから\nでもま、ユウの国よりは気楽でいいとも思うのよ。だってほら、ここは養えるなら何人奥さんいてもいいし", "speaker": "フラン"}, {"utterance": "うん、そこでさりげなくこっちの国のがいいわよアピールですかいな", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "気になる子がそんなにいるのなら、全部囲っちゃうくらいの甲斐性見せてごらんなさいな", "speaker": "フラン"}, {"utterance": "うぐぐ……それは男としてなんとも魅力的なお言葉。それを嫌悪されるどころかお勧めされるとは", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "いい男の子孫は多ければ多いほどいいもの。後の世のためにも。推奨することはあっても、それを否定なんてナンセンスよ", "speaker": "フラン"}, {"utterance": "こういったあたり、日本とかとは根本的に考え方が違うんだな。\nまあ、こっちはちょっと気を抜けばそのまま天上の世界へ一直線だ。強い者が勝ち取っていく。そういう弱肉強食的な考えが当然になるのも仕方ない。\n何かを得たいのなら、まずは自分の価値を示せというわけだ。\n幸いにして、俺はその力を、価値を持っていた。だからこそ、強者としての立場から、欲しい物を好きに得ることができる。\n……それは、奪い取ったものなのか、望まれて手に入れたものなのか、その境界をきちんと把握できるだけの心は必要になるのだろうけれど。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "とりあえず、なんとなくは分かったよ。少なくともさ、俺はスキャナを他の誰かに取られたくない。俺の傍にいてほしい、そう思ってる", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "だけど、裏切られたことに対する怒りがないわけでもない、だからそうすればいいのか悩んでしまっている。そう言いたいんでしょ?", "speaker": "フラン"}, {"utterance": "正解。我ながら子供っぽいとは思うし、これはきっとただ拗ねてるだけなんだとは分かってるんだけれど……それでも思ってしまうのだから仕方ないね", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "でもまあ、ちょっぴりでも背中叩いた甲斐はあったわね。ユウがそうやって前を向いてくれるのは嬉しい限りよ", "speaker": "フラン"}, {"utterance": "そんな俺の気持ちも分かった上で、フラン姉は笑ってくれた。\n実際のところ、フラン姉の言った通りなんだろうな。俺は自分で答えも分かっていたはずなのに、誰かに言ってもらえなければ、その答えを認識できなかった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "とりあえず、色々とスッキリはしたよ。さすがは処女、恋愛に関する貪欲さは人一倍のようで", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "あら、なんだったら、ユウのDT、食べてあげましょっか", "speaker": "フラン"}, {"utterance": "それ、フラン姉のがダメージ大きくね?", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "俺は苦笑しながらそう言うと、お礼の言葉を残して神殿を後にする。\nああは言ったが、答えは実際のところ出ているんだ。\n俺が怒っていることを知り、それを罪として背負いながらも、俺と共に居たいと好意を持って接しようとしてくる彼女。その姿に、怒り以外のものを感じないのか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……感じないわけがないじゃないか……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "多分……これこそが、俺にとっての幸せだったんじゃないかと思う。\nこの世界に来て、最初に掴んだ……俺の幸福。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["フラン", "悠樹"], "product_name": "10_Runabout", "file_name": "1312_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "ひょっとして、後つけてたか?", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "神殿を出た目の前に立っていたその姿に、俺は呆れたように肩をすくめた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まあ、色々と悩んでいたようじゃからの\nじゃが、どうせなら姫に相談してくれればよかったのじゃ。こう見えて、ユーキの知り合いの誰よりも年上なのじゃ", "speaker": "ニケ"}, {"utterance": "年上でも、恋愛経験はもちろん、山奥に閉じこもって人生経験すらそんななさそうだからなあ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "あはは……ぐうの音も出ないのじゃ……", "speaker": "ニケ"}, {"utterance": "まあ、その分、俺達とはまったく違った経験はたくさん持ってそうだけれど。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えーと、それで、もしかして心配かけてたか?", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "そうじゃなあ……心配、というのか、期待、というのか……\n幸福は、見つかったかの?", "speaker": "ニケ"}, {"utterance": "俺の雰囲気から、とっくに分かってはいるんだろう。ニケはどこか嬉しそうに俺を見上げながら、尋ねてきた。\nだから俺も、それに答えるように笑顔で頷く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ。俺は多分……スキャナのことがまだ好きなんだと思う", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "ふふん。多分、などとつけるようではまだまだなのじゃ", "speaker": "ニケ"}, {"utterance": "ぐぬぬ。気付け、照れ隠しだ。あんな風に拒絶しちゃった以上、俺だって、それを却下できるそれなりの理由を見いだせないと踏み込めないんだよっ\nただ……その理由を本気で見つけたい。そう思ってる……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "なるほど、プライドじゃな。簡単なことなのに、男というのは大変じゃのう", "speaker": "ニケ"}, {"utterance": "男ってのは、気になる女の前では格好を付けたがる生き物なんだよ……嫌われたくないからな", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "だったら、ユーキでも分かるように教えてあげるのじゃ\nあの魔王討伐の旅、もし一緒に行ったのがスキャナでなく姫だったら、ユーキは姫に惚れてくれたかの?", "speaker": "ニケ"}, {"utterance": "意味深な質問ではあるが、今の俺が出せる答えは一つしかない。俺は考えるまでもなく、即答した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……嫌いにはならなかった、だろうな……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "そして、そんな俺の答えに、ニケは満足気に頷く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほれ、その言い回しが自分でも理解できてる証拠なのじゃ\n確かに、姫とユーキでもそこそこの関係にはなれたじゃろうが、あそこまで熱烈な関係は無理だったのじゃ", "speaker": "ニケ"}, {"utterance": "それだけの関係を、俺とスキャナは築いたということか。ニケレベルの女性とでも築けなかったほどの絆を、俺とスキャナは……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そこそこの関係にはなれたんだな", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "うむ。姫のプライド的にそこは譲れん", "speaker": "ニケ"}, {"utterance": "何か霧でも晴れたような気分の中、愉快な気持ちが湧いてくる。俺はいつも通りに笑っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まあ、仕方ないな。でもまあ、俺も保証してやる。間違いなくそのレベルにはなったよ。ニケもいい女だからな", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "その言葉だけで、第三夫人くらいまではガマンしてあげてもいい気になれるのう", "speaker": "ニケ"}, {"utterance": "ああ、そうだな。こう言われて改めて納得できる。\n確かに俺は、スキャナでないとダメだった。俺の一番は、スキャナでしかなれなかったんだ。それは間違いなく、今も変わっていない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まったく……フラン姉もニケも……いや、ハイレンにフロウラに他のみんなもか。ちょっと俺達に気を遣いすぎだろ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "ま、お節介どもがたまたま集まってしまったということじゃな。まったくもってうるさいことなのじゃ", "speaker": "ニケ"}, {"utterance": "お節介ねえ……でもニケは、なんでこんな直接的にまで俺とスキャナの背中を押すんだ?", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "第一夫人が決まらねば、二番目以降も無理なのじゃ\n少なくとも、今一番その座に近いのはスキャナじゃろう?", "speaker": "ニケ"}, {"utterance": "にぱっと眩しい笑顔を浮かべるニケに、俺はもう呆れればいいのか、笑えばいいのか……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "吸血一族の王族として、姫は強い子を残さねばならんからな。ユーキ以外の血など考えられん", "speaker": "ニケ"}, {"utterance": "そう言って、ニケはその頬を恥ずかしそうに染めた。そのまま視線を逸らしてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それにまあ……山奥にこもっていた姫にとって……その……初めての友人、なのじゃ。同世代の……", "speaker": "ニケ"}, {"utterance": "なるほど。むしろこっちが本心か。色々口ゲンカしてるところも見るけれど、やっぱり、親友同士、なんだな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ニケ……\nお前、三百歳オーバー。同世代ってのはさすがに……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "言うな!!なのじゃあ!", "speaker": "ニケ"}, {"utterance": "真っ赤になって叫ぶニケに、俺はつい笑ってしまう。ここはやっぱり女の子だ、と思っておこう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ありがとな。俺の友人としても、スキャナの友人としても、両方から礼を言うよ\nおかげでさ、これ以上ないくらいにハッキリした。完璧に理解できたよ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "朝、スキャナに聞けなかった理由。そこにあった不思議な違和感。あの感情の正体。\nつまりはまあ、単純明快。俺はただ、怖かっただけなんだ。\nスキャナは俺を裏切った。だけど同時に、俺もスキャナを裏切っていた。\nあの時の、スキャナの気持ち。それを俺が問うことで、スキャナがそれを自覚してしまったら。俺を裏切り者だったと思ってしまったら。\nそれが原因で、スキャナの俺への想いが消えてしまったら。別の誰かのもとへと行ってしまったら。それが、怖い。\nスキャナが、俺の隣からいなくなることが怖い。いなくならないでほしい。ずっと傍にいてほしい。\n俺にとっての帰る場所、この世界での幸福になってほしい。\nなんともまあ、自分勝手なことだ。ほんと、最低にも程があるだろ、俺様よ。\nこのお詫びは、精神的にする方向で。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "おかげでまあ、今なら言える気がするよ。いや、言わなきゃいけないんだな", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "俺は、スキャナが好きだ。スキャナを愛している。\n今なら、ハッキリとスキャナにそう言える。でも言えるから聞きたい。\nあいつが、俺をここまで愛してくれる理由を。それがどんなものでも構わない。ただ、知りたい。\nそれを知れば、胸を張って、あいつを受け入れられるような気がするから。\nあいつがそこまで好きになってくれた俺自身を、幸せにしてやれる気がするから。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うむ。ここのところヘタレキングなユーキじゃが、今度ばかりはかっこいいユーキを期待しておるのじゃ", "speaker": "ニケ"}, {"utterance": "任せておきなさい。レベルアップした俺様をお見せしよう\nでもまあ……思ったよりも遥かに人生経験豊富か……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "年齢のこと言ったら、大声で泣くのじゃ……", "speaker": "ニケ"}, {"utterance": "俺は慌てて口を閉じた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["ニケ", "悠樹"], "product_name": "10_Runabout", "file_name": "1313_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "フラン姉、そしてニケと話して、俺の気持ちは固まった。\nこれに関しては、やっぱり男として、俺から話をするべきだろう。そして、俺の気持ちをハッキリと伝える。\n伝えた上で、スキャナがどういう答えを出すのか、それはもう、あいつの気持ちに任せたいと思う。それに対して何か言ってはいけないはずだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あー、やっぱ俺、ヘタレだなあ。手が震えてる", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "想いを伝える。そう考えただけでこれとか、ほんとダメだな俺は。だけど、スキャナもきっと同じだったはずだ。\nあの入学式。再会のキス。あいつは、どれだけの想いと勇気を振り絞ってあんな行動に出たんだろう。俺ならきっと出来ない。心から頭が下がる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あれ、ユウキ?一人でこんなところにいるとか、珍しいね", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "え?", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "そんなことを想いながら歩いていれば、まさかの本人との遭遇だった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "スキャナ?いや、お前こそ一人でとか珍しいな", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "うん。ちょっと学院で必要な小物を買いに出たんだけど、酷いんだよ、ニケ、いつの間にかどっか行っちゃってて", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "あー、ごめんなさい。それは間違いなく俺のせいです。\nだけど、これは丁度いい機会なのかもしれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えっと……もし暇だったらでいいんだけども、少しさ、二人で話さないか?", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "ユウキから誘ってくれるなんて、珍しいね。うん、喜んで", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "俺の誘いに、スキャナは小首を傾げつつも、二つ返事で頷いてくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だったらその……二人でね、行きたい所があるんだけどいいかな", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "ああ、構わない", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "スキャナからの提案を受け入れて、俺達は二人並んで歩いて行った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "行きたい所って……ここなのか?", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "そこは、王都から出たすぐ先にある草原だった。\n昔と違って魔も出ることのなくなった平和な草原。見晴らしもよく、獣なんかに襲われることもほとんどない場所。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん。デートの時もね、ここに行くか悩んだんだ。だけど、あの時はどうしても演劇の方を観たかったから", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "そう言って、スキャナは草の上に座った。俺も、その隣に腰を下ろす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こうしてるとほら、旅の最中のことを思い出さない?", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "そうだな……あの時は、こんな場所でよく野営をしたっけか……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "長い旅の中、当然、町や村で毎日過ごせたわけじゃない。こんな場所でのキャンプの方が遥かに多かった。\nあの時はこんな風に、並んで空を見上げていたっけか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "多分、私とユウキ、今同じことを思ってるよね", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "そうだな。あの時は、よくこうして話したっけ……そんなところじゃないか?", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "えへへ……うん、当たり。私もね、そう思ってた\n……二年かあ……長い旅だったよね……ほんと、よく達成できたと思う", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "ほんとだよな。最初に突きつけられた時はどうなることかと思ったけどさ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "私一人じゃ、絶対無理だったよ。ハイレンがいて、フランがいて……何より、ユウキがいてくれて。そのおかげでゴールに辿り着けた……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "懐かしいあの頃を思い浮かべるように、スキャナは空を見上げる。あの時と、広がる夜空は何も変わっていない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……なあ、スキャナ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "今なら聞けるんじゃないか。俺は意を決して、正面から尋ねる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その、正直言うと、こんなこと聞くのは男として情けないんじゃないかって思う。だけど、どうしても聞きたい\nスキャナは、なんでここまで俺のことを好きでいてくれるんだ?\nあの旅の中、気がつけば俺達はいい関係になってた……でもそれは、スキャナが俺を受け入れてくれたからだったと思う", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "俺の率直な質問に、スキャナはちょっと顔を赤らめて、困ったように笑った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そういう風に改めて聞かれちゃうと、ちょっと恥ずかしいね……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "やっぱり、長い旅の中で一番近くにいた、ってことなのか……?", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "ううん。ちゃんとね、理由があるよ。なんとなく、なんていいかげんな理由じゃ無い。ユウキだからこそっていう理由がちゃんとあるの\nあはは……ちょっと恥ずかしいんだけど……その、言わなくちゃダメ?", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "できることなら", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "それじゃあ……その、笑ったりしたらヤダよ。勇者として、ちょっと情けないから……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "スキャナはしっかりと俺を見据えたままで、でも恥ずかしそうに言った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "私ね、怖かった。勇者だとか言われたって、そんなの突然すぎてわけがわからなくて\nなのに、いきなり剣を持たされて、旅に出ろ、みんなのために戦えって強引に引っ張り出されて……\n覚えてる?旅立ってちょっとした時の、初めての戦闘", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "ああ、覚えてるよ。演劇にもなってたっけな。あんな恥ずかしいだけの戦闘、よくまあ選んだもんだ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "もちろんね、魔物のことは知ってた。この世界が、戦いの中にあるってことも……だけど、怖かった。勇者だとか聖剣だとか、そんなの関係なくて、命の奪い合いが怖かった\n周囲のみんなは、ただ期待を私に押し付けて……勇者としての力を見たがって……それがプレッシャーになって、もっと怖くなった\nでもね、そしたらユウキが言ってくれたんだよ。任せておけって。思いっきり得意げな笑顔で……声震わせて", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "あー、うん、それは覚えてるな……てか、震えてたか?俺としては会心の演技だったと思ってたんだが……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "うん、思い切り震えてた。だけどね、だから嬉しかった\nこの世界よりも遥かに争いのない、ただ平和な世界。そんな世界から、見知らぬ人達を守れ、なんて強引に召喚されちゃった人が、必死に怖いのをガマンしている\nガマンして、勇者だ、なんて言われてる私を、むしろ安心させようとしてくれてる。それって……勇気だよね\nフランに、言われたことがあるんだ。勇者なんていったって、そんなのはただの称号。勇者だから死なないわけじゃない。勇者だから誰よりも強いってわけじゃない\n怖がったっていいし、逃げたっていい。弱くたって悪くない。だけどそれでも、勇気だけは持ち続けろ。それが勇者だってことだって\nもっとも、それが一番難しいことなんだけどね、って笑ってたけど", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "勇者。その称号に誰もが憧れ、期待する。確かに、その称号は女神が力を与えてくれた証だ。それを持つだけで、確実に強くなる。\nだけどそれでも、人のままだ。ただの人間。切られれば痛いし、苦しいし、当然死にもする。\nなのに誰もがそれを忘れ、勇者という種族だというようにその強さを求める。それは、一種の呪いのように、当時の俺には見えた。\nだから俺は、そんな称号を与えられただけの小さな女の子を、ただ守ってあげたいとそう思ったんだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あの時のユウキは、大賢者だとか異世界人とかそんなの関係なくて……ただ一生懸命に私を守ろうとしてくれてた\n勇者の力をまだ使いこなせてなかった私にとってね、そんなユウキは、本当に頼もしかった\n勇者でなくて、一人の女の子として守ってくれるユウキが、本当にかっこよかった\nユウキは間違いなく、私にとっての勇者さまだった\nだから私ね、あの時からずっと、ユウキのこと見てた。私の勇者さまを、ずっと、ずっと追い続けてた", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "ちょっと恥ずかしそうに、だけど心から嬉しそうに、スキャナは言った。\nその顔を見ているだけで自然と魂を奪われてしまう、そんな可憐な、本心からの笑みだった。\nああそうか。この小さな勇者は、本物の勇者は、俺のそんなちっぽけな勇気を見てくれていたのか。\n誰よりも勇気を振り絞って、他のみんなを助けなければいけない存在だからこそ、そんな自分を守ってくれる勇者に憧れた。\nこんな小さな、可愛らしいただの貴族令嬢。なのに、その小さな背中に誰もが勇者であることを願った。押し付けた。\nだけど、俺が……俺だけが、彼女にとっての勇者になった。その背中を守ろうとした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そっか……スキャナは、そんな俺を見てくれていたんだ……\n大賢者なんかでなくて、ただ恐がりの、可愛い女の子の前でかっこつけたがっただけの、泣きそうな自分を懸命に堪えてた、そんな俺を……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "大賢者さまなんて、どうでもいいよ。だって、そんなのただの称号だもん\n私が好きなのは、ユウキだよ。大賢者さまなんかじゃないよ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "嬉しくて、泣きそうだ。\nスキャナは本当に、こんな俺を、俺自身を好きになってくれていた。\nそうか。演劇のあの場面。あれは、スキャナにとって本当に大切な場面で……俺とスキャナの、本当の意味での始まりのシーンだったんだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だから……だからね、ユウキ……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "スキャナが、改めて俺を見る。その顔を俺は知っていた。その顔はあの時の、あの初めての戦場で、小さな女の子が浮かべていた顔。\n不安と恐怖と、それを懸命に包み込む勇気とが混ざり合った顔。\nその顔で、スキャナは俺へと言葉を紡ぐ。願いを、口にする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だから……お願いします。もう一度……もう一度だけ……\n私、『スキャナ=フォン=タニム』の、勇者になってくれませんか……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "一人の女の子が、一人の男に願う、最大級の期待。\n世界で唯一人、あの魔王すら倒した最高の英雄として称えられる、偉大な勇者。\n人々を守り、人々を救い、人々の盾になる。誰しもが彼女を賞賛し、称え、その強さに憧れる。本当は、こんなにも小さくて可愛らしい、ただの女の子でしかないのに。\nああ、そうか。そうだよな。だったら一人くらいいたっていいだろう。\nそんな、ただの女の子を守ろうとする、意気地無しの勇者がいたって……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺なら、絶対にお前を守ってみせる。今度こそ、そう信じてくれるか?約束してくれるか?", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "あの時、スキャナはそう思ってくれなかった。だから、俺を巻き込むことを恐れ、逃げてしまった。\nだけど俺だって、できることなら守りたかった。守ってくれると、最後まで信じてほしかった。信じ続けてほしかった。\nだからもう一度、今度こそ俺を信じてほしい。信じてくれるのなら……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん、信じる。ううん、ずっとずっと信じてた\nだけど、前は……怖くなっちゃった。私の勇者さまが……いなくなっちゃうかもって……\nでももう、迷いません。もし何かあったなら、ユウキを頼ります。ユウキに甘えます。ユウキに守られます\nだってユウキは……ユウキだけが、私の勇者さまだから……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "心からの想いに満ちた、その約束。それを聞けたからこそ、俺はこの言葉を返す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、任せろ\n絶対に守るから。それがたとえなんであっても。約束、だ\nこの約束があるかぎり、俺は大賢者なんかでなく、お前の勇者になる\nだから、ずっと俺の隣にいてくれ。俺は、お前を……スキャナ=フォン=タニムを……愛してるから……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "スキャナの大きな瞳から、涙がこぼれるのが分かった。\n悲しいから、寂しいからじゃない。嬉しいからこそ流れる、涙。\nスキャナはその笑顔を俺に向け、言う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はい。あなたが私を望んでくれるかぎり……私はずっと、あなたを愛します……", "speaker": "スキャナ"}], "speakers": ["悠樹", "スキャナ"], "product_name": "10_Runabout", "file_name": "1314_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "なあ……本当に、こんな場所で本当にいいのか?女の子にとって初めてってのは、すげえ意味あるんじゃないかと思うんだが……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "夜の草原。女の子の初めての夜だ。もっといい場所があるんじゃないかと思う。けれどそんな俺の不安を、スキャナは笑顔で取り払った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん。むしろここがいい。ここだと、思い出せるから……あの旅のこと", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "……ああ、そういうことか……確かに、こんな場所での野宿とか、思い出しそうだ\nだとすれば……そうだな。ここ以上に、俺達がやり直すに相応しい場所なんて、ないな", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "二年にも渡る長くて辛かったあの旅。けれど、あの旅があったから、俺とスキャナは出会えた。出会ってこんなにも愛し合えた。\nなら、あの想いを形にする今この瞬間を迎えるのに、この二人きりの星空の下以上の場所なんてないのかもしれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はい。だからここで、この場所で、私をあなたのものにして下さい。あなたに傷つけられたという永遠の称号を下さい", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "分かった……その、俺も初めてで経験とかないから……何かあったら言ってくれ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "俺にすべてを、その心も身体も純潔すらも捧げようと、いや、むしろ奪って欲しいと、嬉しそうな笑顔で言うスキャナに、俺はハッキリと頷き返した。\nそして、その身体を覆い隠す無粋な衣装を、ゆっくりと脱がせていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あは……やっぱり凄い恥ずかしいね。脱がされちゃうのって……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "脱がせた衣服の奥から、可愛らしいピンク色の下着が姿を見せた。同じようにピンク色に頬を染めながら、スキャナは恥ずかしそうに俺を見上げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、うん。恥ずかしいのに、嬉しいです。ユウキが、私を見てくれてる……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "恥じらいに満ちた笑みと共に、夜の空気に浮かび上がるスキャナの肢体。薄く小さな下着だけで隠された胸と股間に、どうしても視線が吸い寄せられてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや……悪い、目が離せない。すべすべの白い肌とか、柔らかそうな身体のラインに、ピンク色の可愛らしい下着とか……\nスキャナお前、俺を殺しにきてないか?", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "成熟している、とは確かに言えない身体。けれど、小柄だからこその可愛らしさと、背徳感のような気持ちが、俺を自然と興奮させていた。\n早く脱がしたい。脱がせて、その下の女性としてのすべてを見たい。俺の下半身へと血流が集まっていくのが自覚できる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "悩殺できたら嬉しいな、なんて考えてはいました、実は……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "そんな俺の気持ちを分かってか、分かっていないのか、スキャナは恥ずかしそうに言った。\n何時こうなっていてもいい。そんな覚悟の元に、下着も選んでいた、ということか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "で、でもね、この身体、全部ユウキのものなんだよ。だから、その……ど、どうぞお好きにっ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "そして、続いたその言葉が、完全に俺の頭からブレーキを外す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "…………それじゃあ、いいんだな……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "微笑んだまま、黙って頷くスキャナの下半身に、俺は飛びつくように手を伸ばした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわ……えっと、スキャナお前、ここ、何も……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "最後の衣服にしては、あまりに頼りなかったその布地は、簡単にズリ下ろされた。\nそして、その下にあったのは、ただただ綺麗な一筋の線。無毛な恥丘の中心に、それを分かつ裂け目が綺麗に入っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、はい……何もない、です……ごめんなさい、子供みたいで……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "いや、むしろ綺麗な筋がくっきりと見えて……余計いやらしいかも……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "両目を恥ずかしさからギュッと閉じ、その身体を小さく震わせながら、けれどスキャナは自分にとっての一番恥ずかしい場所を隠さない。\n初めて見る女性のそこを、ただ雄として見つめる俺の視線を、懸命に羞恥を堪え受け止めている。\nそんなスキャナの姿に、俺は当然のように更なる欲望を抱いていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "開いてみてもいいか……?", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "この奥を見たい。スキャナの身体の奥を、それこそ本当に恥ずかしいその場所を、すべて晒して俺の記憶に残したい。\n俺の欲望に、スキャナはその顔を耳まで赤く染めながら、頷いて答えてくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ユウキのものだよ……は、恥ずかしすぎてもう何がなんだか分からないけど、ガマンできますっ。大丈夫……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "それじゃあ……う、うわっ……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "もう止められるわけもない。伸ばした両手で、俺はその深い筋を、少し強引に左右へと開く。\n柔らかそうな桃色の秘肉が、そこには広がっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わ、私の、他の人と比べて変?ダメ、かな……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "不安げなスキャナの言葉に、俺は即座に首を振る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、他の人のなんて知らないから、比べようがない。とりあえずその……スキャナの、綺麗で、エロイ……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "こうして見ているだけで興奮が収まらない。いやらしい桃色の肉壁に、自然と手が伸びてしまう。スキャナの、このいやらしい場所に、触ってみたくてたまらない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぁっ……!", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "熱く柔らかな感触が指先から伝わると同時、スキャナの可愛らしい唇から、反射的に声がこぼれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えっと、痛かったりとか……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "ううんっ。な、なんかね、すっごい電気みたいなのが走って驚いただけ\nもっといいよ、触って……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "思わず引っ込めてしまった俺の指を更に求めるように、スキャナは俺をまっすぐに見上げながら言う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "この身体に、あの場所にまた触れる。俺は自然とわき上がるつばを飲み込みながら、再びその桃色の壁へと触れる。\nそして、ゆっくりと指を上下に動かした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……ああっ、ん、くぅっ……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "聞いてるだけで下半身が反応してしまいそうなスキャナの声。指先を上下に、優しく撫でるように動かす度に、スキャナは鳴いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、んんっ……ユ、ユウキの、なんかすっごいっ……あうっ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "その声と連動するように秘肉が蠢き、俺を興奮させていく。息が荒くなっていくのを抑えようともせずに、俺はスキャナのいやらしい谷底を指先で味わっていった。\nそれからさほどの時間もかからずに、透明な蜜がじんわりと溢れ出す。\n熱く火照ったその身体の奥底から、俺を受け入れるための潤滑油が、俺をねだるかのようにこぼれだした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "すごいな……どんどん濡れてくる……\n女の子って、こんな濡れるものなのか……?", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "次から次へと溢れ出し、秘裂の中を濡らしていくスキャナの蜜。その量に俺は思わず訪ねてしまっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わ、わかんな、いっ。そんなとこ、は、初めてなんだ、もんっ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "そう甘い声をあげながら答えてくれるスキャナ。俺はまさかと思いながらも、続けざまに訪ねていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もしかして、自分でとかも経験ないのか?", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "お、おっぱいの方はあるんだけど……そっちは、こ、怖かったから……\nあっ、あんっ……ん、んうっ……\nでもね、それで良かったって思ってる。だって、ユウキが初めて触ってくれたんだもん", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "自ら慰めたこともない、恥ずかしい場所。おそらくは、洗う時と用をたした時くらいしか触れたこともないその場所を、俺は、正真正銘初めて感じさせるために触れている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわ、なんかそのセリフ、頭の中、ガツン、っていった……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "それは間違い無く俺のためだろう。俺がスキャナと繋がる時まで、大切にしておきたい。そんな想いで、触れるのをガマンしていた。\nなら、ようやくその場所で感じられる今こそ、思い切り気持ちよくなってほしい。\n俺は、スキャナの両足を両腕で更に開かせ押さえつけると、その間に顔をうずめた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んあぁっ……や、あ、な、舐めちゃやぁ……っ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "秘裂の中を、俺の舌で味わっていく。上下に動かし、左右も、その上部にある包皮の中も。\n出すためにある小さな穴はもちろん、その下の、俺を受け入れるための閉じられた穴すらも存分に味わっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "汚いよ、ゆうきっ。だ、だめぇ!", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "スキャナが懸命に俺の頭をその両腕で押し退けようとするが、感じてしまって力の入らない状態では到底不可能だ。\n身体の奥からこぼれてくる大量の蜜を、俺は構うものかとなめ回す。\nスキャナの一番恥ずかしいこの場所を、余すところなく味わい尽くす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "汚いどころか、スキャナの、凄い美味い……\n中からどんどん湧いてきてて……ん……ちゅむ……んん……っ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "綺麗な、白みがかった初めての証。その隙間から、先端を尖らせた舌を沈めていくと、スキャナの身体がぴくん、と跳ねる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぁ……あ……はあんっ、や、あ、そこ、だめ!\nひ、あ……ユウキの舌、あ、熱くて……背中、ぞわぞわって……ふあぁっ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "そのまま、スキャナの膣内を舌で堪能すると、湧き出す蜜が次第に白さを帯び、ねっとりとしたものに変わり始めた。\nそれを口の周りをべたべたにしながらも、まるで水飴でも舐めてるみたいに俺は舐め尽くす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ヒクヒクって動いて……凄いな、これが女なんだ……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "相当に感じているのか、ヒクヒクと蠢き始めたピンクの秘肉が、ただいやらしく見える。\n俺は舌を引き抜くと、今度はそっと人差し指を埋めていった。\n膜で守られたその場所を、ゆっくりと、少しずつほぐすようにして進めていくと、スキャナが背中を反らすようにして声を上げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、やあっ……凄い、お腹が……じんじんって、きてて……んあ、んんっ……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "熱く、そして十分にぬかるんだ秘洞の中。キュキュッ、と強い締め付けが俺の指を襲ってくる。痛みすら感じるほどの締め付けだ。\nここに俺を入れたなら、どれほどの快感を得られるんだろう。そんなことを考えながら、ゆっくりと指を動かしていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ゆ、指だめっ……お願い、ゆうき、のでっ……ん、くうっ……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "だが、そんな指を拒否するように、スキャナが嫌々と首を左右に振った。言いたいことは分かっている。スキャナは、俺を望んでくれている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ……俺ももうガマンできない。ここに、入れたい……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "そして、言われるまでもなく、俺ももうガマンできそうにない。ズボンの中は、すでにはち切れそうなほどになったそれで、パンパンだ。\n俺は、ズボンの中からそれを取りだした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なあ、本当に大丈夫なのか?自分から、なんて", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "うん。多分こっちの方が、入れ方調整できるんじゃないかなって思うの", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "草原に足を投げ出すように座った俺。そんな俺の上に、俺と向かい合うようにしてスキャナが座っている。\n俺に入れられるのではなく、俺を入れたい。俺に捧げたい。スキャナはそう言って、あえてこの体勢を求めた。\n何よりも、こうして見つめ合いながら一つになれるのがたまらなく嬉しいんだと。そう言われてしまえば、俺も拒否なんてできるわけもない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……痛くてガマンできなくなったら、すぐ止めろよ?", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "ただでさえ小柄な身体のスキャナだ。初めての挿入は、かなりの負担になるだろう。\nそう心配して言った俺に、スキャナはいたずらっぽく微笑んで、そして言う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめんね、やだ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "おい", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "予想外の返答に、思わずツッコミをいれてしまう俺に、けれどスキャナは笑ったままで。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "どんなに痛くても、ユウキがくれるものだもん。余すところなくいただいちゃいます\nだから、ユウキは遠慮無く私を楽しんで", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "本当に嬉しそうに、そう言ってくれた。ああもう本当に、こいつはどこまで俺を好きでいてくれるのか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふふ……夢みたいです。こうして、ユウキと一つになれる……本当は、もう無理だって思ってた……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "それこそ、俺のセリフだろう。こんなにも俺を愛してくれて、受け入れてくれる女の子、そして、俺が愛おしく感じる女の子。今までもこれからも、絶対に他にはいない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺もだ。だけどついにこうして、一つになれる", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "そんな最高の女の子と、スキャナと、俺は今一つになる。今度こそ本当に、一つになれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん……それじゃあ、いくね", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "そうして、スキャナは躊躇せず、その腰を下ろし始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……んく……う、ああぁぁぁっ!", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "その身体の中に、わずかに埋もれた俺の先端を、固い抵抗が拒絶する。\nぶちぶちと、引きはがしていくような感触と共に、少しずつ中へと入っていく肉棒。熱くきつい感触が、それに食らいついていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くうっ……き、きついのに……包まれてる、みたいで……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "うぅっ……んっ……あ、あくっ……痛っ……んんっ!!", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "だが、やっぱりスキャナのそこは狭い。その愛らしい美貌を痛みに歪めながら、必死に堪えているはずの痛みを声としてもらしてしまっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "スキャナ、無理なら……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "それでも必死に腰を下ろし続けるスキャナに声をかけようとするが、スキャナは痛みを堪えながら首をぶんぶんと左右に振った。\nその入り口を無理矢理に広げながら、怒張しきった俺の肉棒が、その小さな身体の中へと飲み込まれていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、大丈、夫……も、もう少しで……んっ、あぁぁぁぁっっ!", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "そして、ぶつ、ん、と一際強い感触と共に、その抵抗が小さくなった。そのまま、一気にスキャナのお腹の奥へと、肉棒が埋もれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "入っ、た……けど……これ、凄すぎて、俺がヤバイっ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "まるで溶鉱炉みたいな熱い秘洞の中、ぬるっとした無数のヒダが、俺の肉棒を余すところなく、ぎゅうっと締め付けてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……こ、こんな、熱くて……ヌルヌルしてて……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "それはスキャナの苦しげな呼吸に合わせるように蠢き、中に埋もれただけの肉棒を、甘美なまで責め立ててくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んっ……うぅぅっ……は、あぁ……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "だが、そんな俺の凶器を体内へと突き入れられたスキャナは、苦しげに顔を歪めていた。\nその苦痛と引き替えに、俺を気持ちよくさせようとしてくれている。そんなスキャナの姿がたまらなく愛しく思えると共に、スキャナにも気持ちよくなってほしいと思う。\n俺は両手を伸ばすと、目の前の邪魔な下着をズリ上げ、その可愛らしい膨らみとツボミとを取り出していた。\n決して大きいとはいえないものの、しっかりと存在している女の子らしい膨らみ。その先端は肌色に近いピンクに染まった、やはり小さな突起。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……や、ダメ、ユウキっ……私のちっちゃいから……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "痛みを堪えながらも、それでも気にしているその場所を俺に見られることを嫌がるスキャナに、俺は苦笑してしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうだな。だけど、言うほどでもないぞ。可愛いし、それに……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "もちろん、こんなにも可愛らしく柔らかそうなものを、俺が悪く思うわけもない。なんといってもスキャナの身体だ。\n俺は躊躇なく、その二つの膨らみを、優しく揉みしだく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぁっ……あ……ああんっ……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "温かいスキャナの温もりと共に、まさしくマシュマロのような感触が手のひらいっぱいに広がる。ふにふにと手を動かせば、その弾力がそれを押し返そうとしてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほら、こんなに柔らかい。弾力もちゃんとあって……凄い気持ちいいよ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "人差し指と中指の間で突起をつまみ、きゅっ、と強めに絞めながら、俺は胸を揉み続けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んぁっ……あっ……凄い、ユウキの、もっとおっきくなって……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "スキャナの口から、ようやく痛みとは違った声がこぼれはじめ、それと同時に、俺の肉棒もまた、スキャナの中で更に硬度を増していく。\n手のひらから伝わってくる気持ち良さと、下半身から伝わってくる、俺を包み込む快感との二重の攻撃。正直、これはやばい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "スキャナの中、どんどんヌルヌルしてきてるぞ……愛液がすげえ出てきてて、奥の方までもう……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "そしてスキャナもまた、胸と秘洞とを同時に責められ、その蜜を増していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うん……ユウキのおかげだよ。痛いのも大分平気になったから、動くね", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "大分ぬかるんだその中は、どうにか痛みも落ち着いたらしい。\nスキャナは、俺の肩に掴まったまま、ゆっくりと身体を動かし始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁっ……あっ……あんっ……んうっ……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "ずずず、と俺のすべてを刺激しながら、スキャナの秘洞が蠢いていく。抜けそうになると、離さないとばかりに締め付け、埋もれていけばきゅっきゅと包み込む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やばいっ……ぜ、全方位からこすられて……ぞ、ぞくぞく、きてるっ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "自分でしていた時とは比べものにならない快感が、腹の奥から一気に脳天へと駆け抜けていった。\nそして少しずつ少しずつ、スキャナはその動きを大きくしていく。\n奥から溢れてくる本気の蜜に、スキャナの体内は更に具合をよくしていった。前後に蠢く度に、結合部の隙間から、ぐっちゅぐっちゅと白い蜜がこぼれてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やあっ……お、奥にコリコリって……んあ、あぁぁっ……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "スキャナは自分から気持ちいいところを探るように、その身体に俺を押し当て、腰を動かす。最奥の壁へとぶつかった瞬間、その背中を弓なりに反らした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "全身が、し、痺れちゃって……ひゃあっ……ん、あ、ああっ……ユウキが、私のこと、ずんずんって……あ、あ、ああっ……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "腰の速度を増しながら、更に激しく動かしていく。下がり始めた奥の口へと肉棒が何度もぶつかり、そのたびにスキャナの唇から嬌声が響く。\nそして俺も、熱い快感と声、淫靡な水音の前に限界を迎えていた。\n白い欲望が根本へと達し、今にも破裂してしまいそうなそれを懸命に堪える。けれど俺を締め付ける熱く濡れたスキャナの口が、それを許してくれない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ごめん、スキャナっ。俺もう、無理だっ\nうあ、あ、ああっ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "これ以上はもう、どうしようもない。俺は思わず叫びながら、一緒にイキたいと、結合部のすぐ上にある、そのぷっくりとふくらんだ突起へと手を伸ばした。\nまだ包皮から顔を出しただけの未熟なそれを、半ば強引に剥きだし、つまむ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わ、わた、しも……ひぐっ……んあぁっ……や、あ、その突起、いじっちゃ……や、あ、あ、あああああぁぁぁぁっ!", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "瞬間、スキャナは大きく空を喘いで、悲鳴にも似た声を上げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んああああああぁぁぁぁぁぁぁぁっ!", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "達すると同時に、スキャナの身体が一際強く俺を締め上げる。俺から絞りだそうとするかのようなその快感に、俺もまた、スキャナの中へと吐き出していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うあぁ!!やばい、これ、搾られてるみたいだ!", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "痙攣し、何度も何度も俺を締め付けるスキャナに、俺もまた、幾度も放ち続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふあぁ……あ。ふあぁぁっ……\nあ、あっついのが、びゅーびゅーって、何度も、奥、に……あんんんんんっ!!", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "何度も何度もスキャナの奥の口へと白い精を叩きつけ、それでもまだ収まらない。まるで自分が底なしになってしまったかのような感覚だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "まだ止まらないのかよ、俺!ど、どれだけっ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "う、うんっ、いいよ……いいから、たくさん頂戴っ。ユウキの……あああっ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "そう喘ぎながら、更に俺へとねだってくるかのようなスキャナの身体。俺は初めて知るその心地よさに、枯れ果ててしまうんじゃないかと思うほどの量を放っていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……や、やっと、止まった……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "あまりに出し過ぎたためか、わずかに緩んだ結合部からコポコポとこぼれるそれを見ながら、俺は呆れたように呟いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あは……お腹の中ね、ユウキでいっぱい……うん、なんか、すっごいよ……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "そしてスキャナは、そんな俺の精を味わうかのように、妖艶な笑みを浮かべて俺を見る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも、これで私、お腹の中までユウキのものだね……\n心も、身体も、お腹の中も……全部全部、ユウキのものになれた……嬉しい……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "ああ、スキャナの全部は、俺のものだよ。これで、俺とスキャナはもう、離れない", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "スキャナの心も身体も、その身体の奥底までも、すべて俺が汚してやった。これでスキャナは俺もものだ。そのすべてを俺がもらってやった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん……ありがとう、ユウキ……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "俺と一つになったまま、ただ嬉しそうに言うスキャナ。そんなスキャナに、俺もまた、笑っていた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["悠樹", "スキャナ"], "product_name": "10_Runabout", "file_name": "1315h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "はは、凄い絶景だな、これ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "ベッドの上で、前後逆さに重なり合う俺達。いわゆる、69の体勢だ。\nお腹の辺りに押し当てられた、小ぶりながらも気持ちのいい膨らみの感触。そして何よりも……。\nすぐ目の前にある、下着に包まれたスキャナの可愛いお尻と、恥ずかしい丘とが実に目の保養だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "み、見てもいいけど……あんまりじっくりは、だめだよ……は、恥ずかしいから", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "恥ずかしそうに、そう言うスキャナだけれども、俺はつい先日、この中身までじっくりと拝見させていただいている。むしろ味わわせてももらっているわけで。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "既にこの中まで見てるんだけどなあ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "そ、それでもなの……やっぱり、見られるのは恥ずかしいから……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "苦笑する俺に、やっぱり恥ずかしそうに返すスキャナが、本当に可愛い。\nただでさえ可愛すぎるスキャナが、こんな風に恥じらう姿。それはもう可愛すぎるというものだろう。何度言っても言い足りないくらいに可愛い。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん、そうやって恥じらってくれるスキャナ、可愛いな", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "も、もう……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "そして、それだけ恥じらいながらも、下着越しとはいえその大事な場所を決して隠そうとはしない。羞恥を堪えて見せてくれている。\n本当に、今すぐにでも目の前の丘へと顔を埋めてしまいたいくらいだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それで、その、取り出しちゃっていい、の……?", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "そんな、スキャナの恥ずかしい場所に集中しきっていた俺を、その魅力的な言葉が呼び戻す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、頼むよ。正直、このスキャナのお尻と、これからの期待で、もうパンパンです", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "ズボンの上からでも丸わかりなほどのテントを張ったそれは、正直昂ぶりすぎて痛いほどだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うん。それじゃあ……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "そして、その昂ぶった肉棒を、スキャナの小さな手が、たどたどしく取り出してくれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はわっ……な、なに、これ……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "天に向かって怒張したそれを見て、スキャナが驚きの声を出す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺の息子で、スキャナとの子作りアイテムです", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "で、でもでも、すっごいおっきくて、固そう、なんだけど……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "これから、スキャナのその手で優しくしごかれる。それを想像するだけで昂ぶりまくったその成長ぶりは尋常じゃない。\n自分でする時なんかとは、それはもう比べものにならない膨張レベルだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、本気で興奮してるからな。多分、いつもより大きい\nでも、この前見なかったけか?", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "あの時は、こんな間近じゃなかったし、チラっとだったから……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "スキャナは恥ずかしそうに俺のそれを持ちながら、興味津々と眺め回し、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "で、でも、ユウキの大切な所、だもんね……うん、が、がんばりますっ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "覚悟を決めたように、恐る恐る舌を伸ばした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……ちゅ……ぺろ……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "熱く濡れた舌先の感触が、俺の肉棒を怖々と舐めあげていく。いつもとは違う柔らかな感触に、ゾクゾクとした快感がわき上がってきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、く……な、なんか凄い、な……痺れるみたいな感じで……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "な、なんだかしょっぱいような、苦いような……へんな味……?", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "ゆっくりと丁寧に、俺の先端を舐め続けるスキャナ。その赤い舌先がチロチロと蠢く様は、見ているだけで俺を更に興奮させていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、大丈夫?痛いとかそういうのない?", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "スキャナはそう訪ねてくるが、正直、痛いどころか気持ちよすぎる。このまま先端を責め続けてもらうだけでも、もう達してしまいそうだ。\nけれど、昂ぶった俺の肉棒は、まるで子供みたいに、もっと全体を舐めてほしいと、俺に感覚で訴えていた。俺は当然のようにそれを受け入れる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いや、正直気持ちいい……その、もっと色々な所を頼む……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "う、うん。それじゃあ……あむ……ん……んちゅ……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "俺の要望に応え、先端だけでなく、竿全体を少しも嫌がらずに舐めていくスキャナ。その動きに合わせるように目の前のお尻が小さく動き、更に俺を熱くさせる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぺろ……んん……凄い、熱いね……ちゅ……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "う、あぁ……そ、そう、そこの筋のところ……んくぅっ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "裏筋に沿うように動く赤い舌。その熱い感触に、根本から強い射精感が湧き上がってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えへ……なんだかユウキの、可愛く見えてきちゃった……んちゅ……あむ……んん……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "本当に美味しそうに俺の肉棒を責め続ける舌の動きは少しずつ大胆さを増していく。\n俺の反応から的確に弱い部分を見つけ、そこを重点的に責めるそれに、長くは保たないだろうことを確信する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "スキャナの舌、すげえいい……このままだとすぐ出ちゃいそうだ……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "だとすれば俺も、スキャナに思い切り感じてもらいたい。そして、この身体を味わいたい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ、俺も……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "俺は、目の前の可愛らしいお尻を両手で掴むと、そのまま股間へと顔を埋めた。\nその感触を顔いっぱいに味わいながら大きく息を吸えば、いやらしい女の匂いが鼻孔へと入ってくる。\nどこか甘酸っぱいスキャナの秘所の香りを存分に堪能すると、俺は後ろ髪を引っ張られながらも顔を離した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え?あ、ふあぁっ……だ、だめユウキ……それ、はうっ……わ、私ができなく、なっちゃうっ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "しましまの下着の上から、フニフニとしたワレメを弄る。くにくにと秘裂の中を指で虐めると、スキャナは俺を責めることも忘れ、大きく喘いだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああんっ……あ、ひんっ……は、あぁ……そ、そこなぞっちゃ、だめぇ……ああんっ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "スキャナのお尻もあそこの部分も可愛くて、見てるだけとか無理だ……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "すぐ目の前のこれを、何もしないでなんていられるわけもない。そもそも、そんなの男として失格だ。\n俺は片手で、その小ぶりなお尻を揉みながら、下着越しにワレメを責め続ける。\n布越しに感じる柔らかいお尻の感触と、熱く火照りだした秘肉の感触。そのままクニュクニュといじってやれば、じんわりと染みが浮かんできた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ、んあぁ……っ、ほ、ほんとに、できなく……はぅんっ……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "本当に感じてるんだな……パンツにシミできてきた", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "スキャナの入り口からしみ出してくるいやらしい蜜。それはどんどんと量を増し、下着越しに俺の指へと絡みついてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だめぇ……あんまり、見ないで……はぁっ……ああ……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "いじればいじるほど大きくなるスキャナの快感の声とパンツの染み。そして鼻に届く淫靡な香り。俺は自分が更に大きくなっているのを感じていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "これを見ないとか、無理だよ……凄い、どんどん広がってく……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "その奥がうっすらと透けて見える。スキャナの一番恥ずかしい形が、このしましまの下着越しに分かる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "このままだと、ビショビショになっちゃうな……脱がすぞ、スキャナ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "や、あ、恥ずかしいよぉ……っ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "そう言われても、男としてもうガマンできる筈が無かった。俺はその神秘の下着に手をかけると、そのままズリ下ろしてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "スキャナのここ、やっぱり綺麗だ……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "ぴったりと閉じたワレメを指で開くと、そこには鮮やかな桃色の壁があった。\n自分の体内からこぼれたいやらしい蜜で濡れた、ピンクの秘肉。それはあまりにも美味しそうで、今にもしゃぶりつきたくなる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "濡れて、テカテカ光ってる……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "い、言っちゃやぁ……ユウキだからガマンするけど、お願いだからあ、あんまり近くで見ないで……\n恥ずかしくて、死んじゃう……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "目の前で晒されたそれを、スキャナは隠さない。けれど恥ずかしさは相当なものらしい。その身体が小さく震えている。\n既に前回、あれほどまでに堪能させてもらった場所なのに、前回以上に恥ずかしがっている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "この前の時は、あんなに見せてくれたのに?", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "あの時は、勢いがあったのっ……は、初めてユウキと結ばれるって……嬉しくて……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "なるほど。それに対して今は、状況を考える余裕が出来てしまっている、ということか。\nとはいえ、だからといってこれを見るなというのはあり得ない。いや、これを味わわないということがありえない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そっか。じゃあ、また忘れさせてあげよう", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "俺は、再びその股間へと顔を埋めると、舌先で秘裂の中を味わっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "きゃうんっ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "同時、一際高い声でスキャナが鳴いた。\n俺はそのまま秘肉をたっぷりと舐めあげると、今度はその入り口へと舌を持って行く。\nついこの前、俺自身によって開かれたそこは、俺の舌をなんの問題も無く受け入れる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひゃ、あ……んくぅっ……し、舌、入って、きて……や、あ、んああっ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "既に濡れそぼったその内部を丹念に舌先でねぶり、湧き出る蜜を堪能する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うむ……ぴちゅ……ちゅぱ……スキャナの蜜、甘酸っぱくて、おいしいな", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "やあんっ。恥ずかしいの知ってて、ユウキ、わざと言ってるよね……ふあぁぁ……っ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "当然。でも、本当に凄いぞ……奥からどんどん溢れて……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "スキャナが恥ずかしがるように、あえて音を立てながら味わえば、溢れる蜜は更にその量を増した。\nそんな蜜を指ですくうと、俺はそのまま包皮の中からちょこっと顔を出しただけの突起をなで回した。\n秘洞の中を舌で蹂躙し、クリトリスを指先でいじる。スキャナは身体を大きく震わせ、もはや俺を責めるなんて到底できそうにない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ……はぁんっ……だ、だめ、わたしもう、無理……っ。き、気持ちいい、よぉ\n背中が、ぞ、ぞくぞくってして……はぁ……んっ、ううっ……あ、ひぁぁぁっ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "その甘い声が聞きたくて、俺は更に音を立て、蜜を吸う。同時にクリトリスを少し強めにつまんでやると、スキャナは背筋を弓なりに反らし、声を上げた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ぴちゃぴちゃって、音立てちゃ、やあぁ……わたし、か、感じちゃって……も、もう……っ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "中からこぼれてくる蜜はねっとりとし始めて、本気の蜜になり始めていた。\nぱくぱくと、呼吸をするかのように桃色の秘肉がひきつり始め、達する寸前なのを教えてくれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん、イキそうだったらイッていいぞ……スキャナの蜜、これクセになってやめられない", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "んぁ、ああ……はうんっ……そ、そんなぁ……んあ、あ、ああっ……だ、だめ、わたひ、も、もう……っ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "スキャナは一際大きく身体を震わせ、それでも必死に耐えようとするが、俺は突起を包む皮を剥きあげ、きゅっとつまみ上げた。\n瞬間、スキャナの中から蜜が吹き出し、秘洞が大きく収縮する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、はぁんっ……うく……あ、ああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "そして、スキャナは大きく声を上げながら、絶頂へと達した。\nその入り口ではない、むしろ出口である小さな穴から、透明な液体が噴き出し、俺の顔へとかかる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわ、スキャナ凄いな、少しだけど噴いた", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "はぁっ……はぁっ……ああ……わ、私……ちから、はいんない……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "俺の上にぽてん、と倒れ、荒い呼吸を繰り返すスキャナ。達してしまったその秘裂の入り口が、ひくひくと痙攣しているのがなんともいやらしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、いいぞそのままで。今度はそのままの格好で思い切り楽しむから", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "そして、そんなものを見てしまったからこそ、今度はそこへと俺を入れたい。今度は俺も、達したい。\n俺のそれは、天へと向かってそれはもう固く張り詰めている。正直、今すぐにでも溜まった欲望を吐き出してしまいたいくらいだ。\nけれども、吐き出すなら、その場所は決まっている。スキャナの小さな身体の奥、そこ以外には考えられない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え……あの、何を……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "俺は、力無く倒れ込んだスキャナの身体を、両足を開くようにして抱え上げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ…うん……本当に、ユウキは女の子を恥ずかしがらせる天才です……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "ベッドの端に座りながら、思い切り足を広げさせ、その秘部をさらけ出させた状態でスキャナを抱え上げる俺。\nスキャナはまだ達した衝撃から立ち直れていないらしく、俺に全身を預けきっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "このまま下ろすから、スキャナ、自分の入り口に俺をあててくれるか?", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "う、うん……んくっ……ユウキの、熱くて……おっきい……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "両足を抱えている今の俺じゃあ、そこに手を伸ばせない。スキャナは小さく頷くと、滾った俺にそっと手を伸ばした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こ、こんなの本当に、入る、のかな……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "前回同様に、可能な限りに怒張したそれを、スキャナは恐る恐る自分の入り口へとあてがう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫だよ。現にこの前、入ったろ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "俺は実物を見てしまい不安がるスキャナに、できるだけ優しくそう囁いて、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それじゃあ……いくぞ、スキャナ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "ゆっくりと、その小さな身体を下ろしていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んあぁっ……あぁ……ユウキの、あ、熱いのが……お腹の中、入って、きて……ふあぁっ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "膜の破られたそこは、まだ少し固さを持ってはいたものの、さしたる抵抗もなく俺をズブズブと飲み込んでいく。\n熱くぬめった秘洞は、まだほとんど男に慣れていないながらも、ヒダの一つ一つがバラバラに俺へと絡みついてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "くうっ……分かってたけど、スキャナの中……狭くて、でも、ヒダが蠢いて……うあぁ……凄すぎて……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "こうして入れてるだけなのに、スキャナの呼吸に合わせるように個々に蠢き、俺をそれぞれに刺激する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こんなの保たない、から……う、動くぞ、スキャナっ!", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "このままでいるだけでも達してしまいかねない。俺はスキャナを抱える両腕に力を入れると、突き上げを開始した。\n既に濡れそぼった秘洞内から、ぐちゅ、ぐちゅ、っと蜜が吹き出してくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふあぁ……ユウキが、私の中、ずぼずぼって、動いてっ……ひぐ、あ、んきゅうっ!", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "強い締め付けに意識を持っていかれそうになるほどの快感。それを必死に堪えながら、俺は最奥の壁に、こつんこつん、と自分の先端を打ち付けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁっ……はぁっ……あ、ああんっ……お、奥にあてちゃ、だめっ。頭の中、し、痺れて……きゅうんっ!", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "その度にスキャナは大きく身体を震わせて可愛く鳴いた。その潤んだ声が、俺の股間に直接響くかのようだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ……奥に当てる度にスキャナ可愛く鳴くから、もっと鳴かせたくなるな……\nうぐ……あ……ああ……ほんとに、ピッタリ絡みついてきて……くぅ……っ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "ぴったりと張り付いてくるかのようなスキャナの膣壁。俺の肉棒そのものの形になったかのように、それは俺に絡みついてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、や、はぁん……っ。だ、だって、わたし、の……ユウキ専用、だから……ああっ……ん、ふぁぁっ……き、きっとね、ユウキの形になっちゃってるっ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "きゅっ、きゅっ、と俺を締め付けてくる無数のヒダが、俺が動く中、少しずつ柔らかくなっていくのが分かる。\n隙間なく吸い付いてくるその感触は、まだ、たった一回だけの行為なのに、本当に俺ぴったりの形になってしまったかのようだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だから、ユウキの、こんな……あっ。んきゅっ……気持ち、いい……っ\nんああっ、そ、そこなのっ。も、もっと、そこ……はぁんっ!", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "奥の方、少しざらついたその場所を、ぐりぐりと刺激する。そこが相当に感じるらしく、スキャナは俺に抱えられながら、背中を反らして大きく喘ぐ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、く、ここ、だなっ。ああ、いくぞ、もっと思い切り……っ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "そして奥から湧き出してくる、ねっとりとした白い蜜を潤滑油に、俺はズンズンと腰を突き動かした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うんっ、うんっ……そこっ……あ、ふあぁ……や、あ、き、きちゃうよぉっ。お、おっきいのが……っ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "更に激しくなっていくスキャナの喘ぎ声。それに合わせ、俺の射精感もどんどんと激しくなっていく。\n既に、いつ噴き出してしまってもおかしくないレベルだ。股間の根本が痺れ、快感で何も考えられなくなっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ああ、俺も、だ。俺も、もう、出る……出るからスキャナもい、いっちゃえっ!", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "もう、爆発寸前だ。俺はこれが最後とばかりにスキャナの奥を突き上げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひ、ひゃいっ……い、イク、ね……も、もう、お腹の奥が……きゅんっって!あ、あ、んああっ!ユウキ、き、きてっ!", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "スキャナの秘洞が、きゅうっ、と強く収縮した。そして大きく天井を仰ぎ見る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、くうっ!!", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "ひゃ、あ、あ、はあああああぁぁぁぁぁっ!!", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "俺がスキャナの中で爆発するのとほぼ同時に、スキャナが大きく身体を震わせる。\nきゅううっ、と俺を締め付けるその快感に、俺の中から白い欲望が勢いよく放出され続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふあぁ……あ、頭の中、ぽーってして……\nあ、熱いの、お腹の中に、たくさん……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "それを、自分の一番深い位置で受け止めながら、スキャナは気持ち良さげに身体を震わせていた。\nその熱い体内に、何度も何度も俺は精を放つ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はぁ……はぁ……あ、ああ、出てるぞ……まだまだ、出そう、だ……\nスキャナの中にいると、永遠に出続けるんじゃないかって、勘違いしそうに、なる……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "限界なんて無いかのように、吐き出される欲望。スキャナはそれを力無く、けれども嬉しげに飲み込み続けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……うん……ほんとだ……ぜんぜん、とまんない、ね……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "そして、それから更に数十秒、ようやく俺の放出が収まった頃、スキャナは笑った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でもね……えへへ……ユウキにこんなに愛してもらえて……幸せ……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "結合部の隙間から、俺の精と自分の蜜とで混じった液体をこぼしながら、その快感を受け止めつつ言う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "いつか、ユウキの赤ちゃん、抱きたいな……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "いやまあ……そんな遠い先じゃないんじゃないかなあ……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "そして俺も、そんなスキャナの言葉に笑っていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん、そうかも……だって、私のお腹の中、こんなにユウキでいっぱいだもん……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "毎回この勢いで出してたら……というか、今回で孕んでたっておかしくない量だろう。\nまあ、もしそうなったら、それはそれでやっぱり幸せな気がする。\n俺をしっかりくわえ込んだまま笑うスキャナに、俺もただ幸せな笑顔を返す。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["悠樹", "スキャナ"], "product_name": "10_Runabout", "file_name": "1320h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "スキャナ!!", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "スキャナの部屋へと入るや否や、俺はスキャナの身体を強く抱きしめていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え?あれ、ユウキ?どうかしたの……?", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "いきなり抱きついてきた俺に、スキャナが困惑する。まあ、当然だよな。だけど俺は抱きしめないわけにはいかなかった。\nさっきのフラン姉達のあの会話。元の世界に帰れるかもしれない。\n今なら間違いなくスキャナを選ぶ俺だが、さっきのあの会話は、そんな俺の前からスキャナがいなくなる。そんな想像をさせるに充分だった。\nだからこそ、この感触を改めて腕の中に収めたくて、俺は広場からここまで必死にガマンをしていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん……やっぱりスキャナの感触いいなあ……あったかいし、柔らかいし、サイズもピッタリ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "も、もう、ユウキったら……どうかしたの?", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "ダメだ。俺はこの子を失いたくない。離れたくない。\nやっと手に入れた、この世界の帰る場所。俺はここでいい。ここがいい。俺は手放してたまるかとばかりに、スキャナを抱きしめる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……いや、とにかくスキャナの存在を感じたかったんだよ……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "そうなんだ……うん、私もね、とっても嬉しいんだけど……着替える時間だけもらっていい?\nずっと歩いてたし、その、汗とか……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "まあ、そうまで言うなら仕方ない。俺はスキャナを愛でたいんであって、辱めたいわけじゃないしな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "分かった。着替える間だけ待つ。出来るかぎり迅速によろしく", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "うん……私も、ユウキに抱きしめてもらうの好きだから……急ぐね", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "そうして、俺の腕から解放されたスキャナは、洋服の入ったチェストへと向かう。\nそのまま、チラチラと俺を気にするも、やがて開き直ったかのように、こちらに背を向けたまま脱ぎ始めた。\n……うん。細いスキャナの身体と下着との組み合わせが実に萌える。\nスキャナは素早くいつもの部屋着に着替えると、俺の方へと戻ってきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お待たせ……もう、ユウキじっと見てるんだもん……恥ずかしかったです……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "スキャナであればどんな姿であっても見る。俺の絶対正義だ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "きゃっ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "言うが早いか、俺はスキャナを抱き上げると、そのままベッドへと向かっていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "え?ええ?えええっ?えっと、いきなり……?", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "だめかな……?", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "う、ううん。ユウキが私を求めてくれるんだもん、嫌がることなんてない\nだけどその……帰って来たばかりだし、お風呂入ってこないと、ちょっと汗臭い、かも……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "大丈夫。構わないから、このまま……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "うう~……私は構っちゃうんだけど……でも、うん。ユウキが今がいいっていうなら……\nだ、だけどね、本当にね、幻滅したりとかしないでねっ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "むしろどうやったらスキャナに幻滅出来るのかを教えてほしいな。あの試練をくぐり抜けた俺達に、障害になるものなどこの世には存在しない!", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "だ、だけどやっぱり女の子として、好きな男の子の前では気になっちゃうんですっ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "大丈夫だよ。ほら、こんなにいい匂いだ……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "俺はスキャナをそっとベッドの上に寝かせると、その胸に顔を埋めて匂いを嗅いだ。\nスキャナの香りが、胸いっぱいに広がっていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あうう~……恥ずかしいけど……うん……私も、ユウキに気持ち良くしてほしいから……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "そんな恥じらいに満ちた笑顔に、俺はスキャナへの愛しさが爆発していくのを感じていた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["悠樹", "スキャナ"], "product_name": "10_Runabout", "file_name": "1323_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "スキャナのお尻、可愛いな", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "後から縦セタを思いっきりズリ上げて、その可愛らしい丸い物体を取り出した。\n四つん這いの体勢で、プルンと突き出されたそれは、前回の時以上の迫力で俺に迫っている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うう……後ろからなんて、恥ずかしいよ、ユウキ……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "でも、この丸みを帯びた形が分かって凄いいいぞ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "緑の水玉パンツに包まれたお尻は、いやらしさよりも愛らしさと清楚さを感じて、このまま顔を埋めてしまいたいくらいの存在感だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もう、ユウキ、すっごくえっちだ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "スキャナのお尻見てそんな気分にならないとかおかしいだろ。それにほら、一番恥ずかしい場所の食い込みもはっきりと", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "お尻の割れ目のすぐ下には、一番恥ずかしい秘裂の食い込みがはっきりと見えている。当然ながら、お尻の割れ目の中には、三つめの穴もあるわけで。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あう~……この体勢だと、本当に全部見えちゃうよぉ……\nあの、ね。汚いとことかは、あんまり見ないで……ユウキに、幻滅されるの、や……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "そんなスキャナの言葉と態度が実に可愛い。本当にもう、このちっちゃな勇者は俺を何回萌えさせれば気がすむのだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "するわけないだろ。こんなに可愛らしいものを見せられて", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "俺は当然のように言うと、目の前の双丘をなで回す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふあぁ……っ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "下着越しながらに感じるその肉の感触を堪能する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん……柔らかくて、ボリュームあって、凄くいい感じだ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "胸とは違う柔らかい感触。厚みのあるその感触は、飽きることなくずっと触っていたくなる感じだ。\nパンツを脱がせてしまって、直に触りたい。そんな期待が胸の奥に湧き起こる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はあ……ん……ユウキの手……あ、んあっ……だめっ、なんか、響くのっ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "ただなで回しているだけの俺の手に、それでもスキャナは甘く喘ぐ。心地いい声に下半身を昂ぶらせていきながら、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……うん、この感触に、それから……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "俺は、いやらしい秘裂の上へと指を向けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひゃんっ……や、あ、そこ、だめっ……んあぁっ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "割れ目の中に下着ごと指を埋めるようにして、そのまま前後に動かす。熱いスキャナの体温と、秘肉の柔らかさとが下着越しにも伝わってきた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そこ、び、びんかん、だから……し、下着の上からでも……んあぁん……っ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "下着越しなのに、熱くなってきてるの分かるよ。ワレメの中……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "秘裂の中を何度も往復し、少しずつ湿ってくるのを感じながら、そのまま一番上の部分にある可愛らしい豆を、包皮の上からいじくってやる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……ん、あぅ……そ、そのね、お豆さんは、だ、だめ……っ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "身体を小さく震わせて喘ぐスキャナ。その身体の奥から、熱い蜜が一気に量を増した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほんとだ。ここ弄ってたら、一気に濡れてきた。もうシミになってる", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "み、見ないで……恥ずかしいよぉ……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "恥ずかしそうに身をよじるスキャナ。その姿に愛おしさが増し、更に大きく指を動かす。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺の指で感じてくれてるってことだし、まったく問題ないよ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "だ、だって……ひゃ、あふ……んっ……後ろから、なんて……はぁ、あぁ……犬、みたいで……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "下着を通して染み出てきた蜜が、指に絡みつく。俺は親指と人差し指とを数回合わせ、その間に伝わる糸を確かめると、それを舐めあげた。\nそして、またその股間に顔を埋め、存分に香りを楽しんだ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "やあんっ……か、顔うずめないでぇ……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "スキャナのいい匂いだ……雌の匂いがする……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "この匂いをかぐの、なんだかクセになりそうだ。それくらいスキャナの発情した匂い、いやらしすぎる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "それは、ユウキが私を発情させてるから、だもん……っ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "恥ずかしそうに身をよじらせて、お尻を震わせるスキャナ。俺はそのお尻を両手でがっしりと捕まえると、その股間にしっかり顔を押しつけ、大きく息を吹きかけた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "き、気持ちよくなっちゃって……あ、ああんっ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "ぶるる、と身体を震わせるスキャナ。奥から染み出してくる蜜が、その染みをさらに広げていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "こんなシミになっちゃってるし……ごめん、やっぱガマン無理", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "やっぱり、下着越しなんかじゃもう無理だ。直接、スキャナの俺だけの場所を味わいたい。俺は、この薄い布地をズリ下ろす。\nつるんとしたすべすべなお尻と一緒に、蜜の染み出したワレメまでが俺の視界にハッキリと映る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うう~……お、おしりの方は見ないで……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "その可愛らしいお尻を突き出しながらも、可愛らしく恥じらうスキャナ。お尻の穴を見られるのは、そこまで恥ずかしいらしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "じゃあ、こっちのツルツルな筋の方はオーケー?", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "俺は意地悪く言いながら、そのワレメの方へと視線を送る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、恥ずかしいけど、ユウキが見たいなら……そっちはガマンです……\nで、でも、そっちもあんまりじっくりは見ないでねっ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "はっきりと許可いただきました。懸命に恥じらいを堪えながら、女の子の一番恥ずかしい所を見せてくれるスキャナは、本当にちょっといじめてあげたくなってしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "分かってるって……うん、透明な蜜がとろーりってこぼれてきてて……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "やあんっ。見るのはいいけど、説明はだめえっ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "わざと言った俺の説明に、期待通りの反応が返ってくる。俺は満足げに頷きながら、そっと指を伸ばした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "凄い手触りだ……柔らかいのに張りがあって……小ぶりですべすべで……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "ん、ああっ……あ……っ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "今度は、そのお尻を直に撫で、揉んでやる。その肉感と柔らかさはやみつきになってしまいそうで、スキャナもまた、気持ち良さげに喉を震わせた。\nそしてそのまま、ワレメの方へと手を滑らせていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "どんどん、蜜が溢れてくる……おいしそうだ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "人差し指と中指とで秘裂を開くと、中からくぷ、っと溜まっていた蜜が垂れてきた。\nその蜜を指に塗りたくり、そのままスキャナの中へと沈み込ませる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、やあんっ……ゆび、は、入って……ふあぁっ……ん、ふあぁんっ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "きゅうっ、ときつい締め付けが指を挟み込む。既に熱く濡れそぼっているその中を、俺はゆっくりと前後に指を動かした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "このワレメの中……いや、もう無理だな。もっと深いとこまで……っ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "くちゅくちゅと、指を抜き出す度に大量の蜜が垂れ、スキャナの声が甘くなる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、はぁ……ぬ、ぬぷぬぷしちゃ、ふぁ、あ、はぁ……だ、だめ……んっ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "小さく震えるお尻と、ヒクヒクと蠢き始めた秘肉に、今度は俺の方が耐えられそうもない。\n俺は指を引き抜くと、代わりに俺で貫くべく、スキャナの身体をベッドに横たえた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あはは……何回見られちゃっても、な、慣れないね……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "パンツも完全に脱がせ、大きく開かせた足。その間には、既に濡れそぼった秘裂が、惜しげもなく晒されている。\nスキャナはやっぱり恥ずかしそうに、けれどそこを隠す事無く俺を見上げていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうか?俺は何回見ても、スキャナのここ綺麗だって思ってるぞ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "何もない、つるんとした恥丘に、綺麗な縦筋。ちょっと開けばまるでくすんでいない桃色の肉壁。間違い無くここでしか拝めない絶景だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "も、もう……えっちなとこだけじゃなくて、あの……私も褒めてほしい……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "そう拗ねたような声を出すスキャナだが、正直、それこそ俺にとっては難しい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "スキャナが綺麗なのはもう俺の中で当たり前のことだからなあ……普通の言葉で褒めるのは難しいというか……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "今のスキャナを褒められるような言葉を、残念ながら本気で俺は持っていない。\nけれど、そんな俺の言葉で満足したのか、スキャナは嬉しそうに笑った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふふ。そういうのをね、普通に言ってくれればいいんだよ。ユウキの言葉っていうだけで、私嬉しくなっちゃうから", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "……ほんとだ。なんか、ここの濡れ具合が強くなってきた", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "俺に褒められた、それだけで感じてしまったらしい。秘裂から垂れる蜜の量が、さっきよりも増している。\nそして、俺のその指摘に、スキャナは恥ずかしそうに視線を逸らした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あうぁう……そ、そこは詳しく見ちゃだめです……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "うん、そんな態度もまた俺にとってはヤバイのです。俺は、もはやズボンの中に収めておくことすら辛いそれを、スキャナの前に取り出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、そうだな……見てるだけでその、こうなっておりまして……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "ふわ……凄い、ね……かっちかち……うん、いいよ。私の中、どうぞ……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "どうやら予想以上の状態だったらしい。俺を見て一瞬目を丸くしたスキャナは、けれどすぐに小さな笑みを浮かべて、俺を誘ってくれた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……ユウキの、入って、くる……んん……あ、ああつくて……おっきぃ……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "狭い膣洞を広げながら、固く太く怒張した俺が、その熱い体内へとゆっくり入っていく。\n柔らかなヒダが吸い付き、侵入してくる俺を逃がさないというかのように締め付けてくる。その快感に満たされながら、俺はスキャナの一番深い所まで、自分を押し進めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お、お腹の奥まできちゃうよ……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "奥の柔らかな壁へと辿り着いたところで、俺は一度動きを止めた。熱くドロドロになったその中にいるだけで、スキャナによって搾り取られてしまいそうになる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うう……スキャナも、相変わらずにきつくて……もうトロトロになってるぞ……\nやばいっ……も、もう出そうだ……俺も、そんな経験あるわけじゃない、から……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "スキャナとの経験も、まだ数回。それだけでこの気持ち良さに抗うのは到底不可能だ。俺は必死になって、爆発しそうな自分を押さえ込む。\nまだこの中を、この身体を、スキャナを楽しみたい。味わいたい。そんな思いで、どうにかガマンする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "私もね……お腹の中から、じんじんって感覚が、広がって……は、あんっ……からだ、震え、ちゃう……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "熱い視線で俺を見つめながら、熱い吐息を吐くスキャナ。俺もスキャナも、互いにこのままではいたくない。もっともっと、感じたい、そう思っている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "スキャナ、う、動くぞ……?", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "う、うん……っ……大丈夫だから、お、思い切り……あ、んあぁ……おもいっきり、いいよっ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "俺は、スキャナの両足を抱えるように押さえると、そのまま腰を動かし始めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひゃあっ……ユウキが、あ、ああっ……そこ、や、だめっ……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "最初はゆっくりと前後に動かし、やがてスキャナの中でぐりぐりと膣壁を責める。それだけで蜜の量がグンと増え、スキャナの嬌声が高くなる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ここ、だめなのか?じゃあ、こんな感じで……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "それはもっと欲しい、ということ。スキャナの震えるその場所を中心に、俺は腰を動かし突き入れる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んん……っ。や、あ、そこ、か、感じ過ぎちゃうから……お願いっ……あ、ああんっ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "奥まで突き入れる寸前にある、ざらざらとした場所。そこを狙い打つだけで、スキャナは背中を弓なりに反らして大きく喘いだ。\nそして、奥の方から更なる蜜が湧き出してくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほんとだ……奥の方から、なんかトロリとした液体が出て来た感じがする……奥の方まで潤んできて……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "秘洞の最奥まで、しっかりとぬかるできたのを確認し、俺は奥へと突き入れる。スキャナの声が、更に甘く変わった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひうっ……ん、あふっ……ユ、ユウキ、は、激しくなった……んうぅ……す、少しゆっくり……あ、ああっ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "悪い、無理っ。俺もいっぱいいっぱいで……すげえ気持ちよくて……\n奥の方入れると、締め付けが更にっ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "ぎゅううっ、と俺を締め付ける力が強まり、逃すものかと俺のすべてをしごいてくる。\n奥から溢れる濃い蜜を潤滑油に、俺はただただスキャナを責めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あふ、ん、んあぁ……あ、はう……ユウキに、ずぽずぽってされちゃうと……はあんっ……身体、しびれて……\nも、もっと欲しくなっちゃう、よぉ……い、いいっ……んあぁ……き、きて、奥、まで……ああっ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "激しく喘ぐスキャナ。それに連動するように、すっかり柔らかくなった秘洞が俺をしっとりと締め上げる。\n込み上がる射精感を抑えるのに、俺はただ必死だった。\nもう出してしまいたい。スキャナの体内を白く染めたい。そんな欲望と、このとろけてしまいそうな快感をもっと味わっていたいという欲望とがぶつかり合う。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あ、あ……こんこん、ってあたってる……あたって……んああっ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "パンパンと音を立てながら、俺は強く激しく、腰をスキャナに打ち付けていく。その度にぐっちゃぐっちゃ、と音を立てて、蜜がスキャナの中から溢れ出した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ、だめ、感じちゃうのが、と、止まらなくて……ん、あ、ふあぁ……お腹の奥、から……きもちいの、溢れてっ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "シーツの上にぬるい水たまりを作りながら、スキャナが大きく首を振って悶え続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺も、だ……スキャナがきゅうきゅうって締め付けてきて……中もうトロットロで……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "そして俺も、震える身体を必死にこらえ、その爆発を抑え続ける。けれどもう、限界だ。いつ暴発してもおかしくない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うぐ……あ、ああ……いい……も、もう、出そうだ……っ\nいいか……いいか、スキャナ?中、出してっ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "どうにか声を絞り出せば、スキャナは当然とばかりに頷いた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うんっ!いいよ、いつでも、いいよ……あんっ……あ、ふあぁ……っ、ユウキのえっちなの、た、たくさん、出してっ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "今すぐにでも欲しいというように、コクコクと激しく首を振るスキャナ。\nその桃色の唇が、ヒクヒクと蠢いているのが分かる。もうすぐにでもイッてしまいそうな状況だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わたし、も、もう……んあぁっ……や、あ、い、いっちゃうっ……あたまのなか……まっしろ……ふあぁ、ああんっ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "もう……出す、出すぞ、い、一番奥に……っ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "すっかり下がってしまったスキャナの奥壁へと、俺は一気に自分を突き入れた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、はぁ……ん、あ、ああっ……い、いくの……いく、も、もう……あ、ああ、ああっ……ゆ、ユウキぃ……っ!!", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "そして、大きく身体を逸らしたスキャナの最奥に、", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、あああああっ!", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "そのすべてを解き放った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はあああああああああああああんっ!!", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "同時に、スキャナの口からも絶頂の声が響き渡る。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぁ、あ……すごい、あっついの、きてるよ……ユウキの……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "きゅうううっ、と締まるその秘洞に、オレのすべてが搾り取られていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "た、たくさん、ちゅーって、あたって……あ、あ、らめ、またいっちゃう……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "大量の熱い欲望を、その子宮口にへと吹きかけられ、何度ものけぞるスキャナ。そして俺も、きゅっきゅっと収縮を繰り返すスキャナに、幾度も爆発させていった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ま、まだ出るぞ……スキャナが、搾り取ろうとしてるせいで……うぐ……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "う、うん、出して……わたし、ぜんぶ、欲しいから、ユウキの……ん、あぁ……\nお腹の奥、ユウキでいっぱい、な、なっちゃう……ん、あはぁ……っ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "びゅくん、びゅくん、と痙攣を繰り返し吹き上がる白い欲望を、スキャナの小さな身体は喜びながら飲み込んでいった。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うわ……なんか、溢れてきたな……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "やがて、ようやく爆発の収まった俺をゆっくりと抜き取れば、ぽかんと開いたままのスキャナの中から、凄い量の精がぼこぼことこぼれ出す。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん、垂れていっちゃってるの、分かる……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "そしてそれを、スキャナはちょっと恥ずかしそうに感じていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "なんか、もったいないね。せっかくユウキが私にくれたのに……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "いや、そんなプレゼントみたいに言われてもなあ……にしても凄いな、こんないっぱい……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "出してる時も驚きだったけれど、こうして目で見ると更にびっくりだ。こんなに大量に、俺って出るものなのか。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "全部、ユウキが私で感じてくれた証だよ。えへへ、なんだか嬉しい……\nだから、またちょうだいね……今度は、もっとたくさん……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "それでも更なる量を求めるスキャナ。それは本当に嬉しそうな、俺を想ってくれている笑顔で……。\n俺は、ぜひともお願いします、とスキャナの身体を優しく抱きしめた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["悠樹", "スキャナ"], "product_name": "10_Runabout", "file_name": "1324h_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "それで、随分いきなりだったけど、どうかしたの?", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "事が終わって、裸体の上で縦セタのみという素晴らしい格好で、スキャナが尋ねてくる。\nまあ、入ってくるや否や、いきなりだもんな。気になるか……。\n正直、これを言うべきかどうか迷ってしまうところではあるんだが……まあ、俺は帰る気ないわけだし問題もないだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "その、な。さっき、神殿行った時にさ……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "俺は、フロウラとフラン姉が話していた内容をそのまま伝える。俺が、向こうの世界に帰れるかもしれない、ということを。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ほ、本当なの、それ!?", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "まあ、盗み聞きにはなっちゃったけれども、内容的にもまず間違いないだろ。勘違いするような要素はなかったし", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "そう、なんだ……よかった……おめでとう、ユウキ!", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "スキャナは、俺に帰れる手段が出来たことを心から喜んでくれた。でも、だからこそ、これも正直に伝えないとダメだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ただし、行き来できるのは一度だけ。向こうに帰れば、俺はもう二度とこっちには来られないらしい", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "え……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "だからさ、俺は戻るつもりはないよ。こっちの世界には、スキャナ、お前がいるからな\n今さら、お前と別れるとか、俺には無理だし", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "ユウキ……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "俺の断言に、スキャナの顔が嬉しそうにほころぶ。が、すぐに寂しげなものへと変化した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でも……家族とか、友達とか、向こうの世界にいるんだよね……?", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "……ああ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "……いいの……?", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "……寂しくないか、って言われれば寂しいのは確かだな。本心を言えば、帰りたいって気持ちも確かにある。やっぱり……故郷だからな……\nだけどその代わり、俺はこっちに家族を作るつもりだから", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "きゃあっ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "俺は言うと、スキャナをしっかりと抱きしめた。将来の、家族を。\nその確かな温もりと柔らかさとが、俺の中から寂しさを払拭してくれる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、あの……その家族って、その……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "真っ赤な顔で、俺を見上げるスキャナに、俺は笑顔で答える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "家族になってくれるだろ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "そして俺は、再びベッドの上にスキャナを押し倒した。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ユ、ユウキ?も、もう……うん……きて……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "二回戦の開始である。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["悠樹", "スキャナ"], "product_name": "10_Runabout", "file_name": "1325_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "今日は、一日中ユウキと一緒だね", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "ベッドの上で俺の隣に座り、寄りかかりながらスキャナが言う。\n俺はそんなスキャナの肩をしっかりと抱きしめながら、その重みを楽しんでいた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そうだな……まあ、最近は結構一緒にいたから今さらな気もしなくはない", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "うう~……そう言われると、ちょっと残念な気になってきちゃった……これは由々しき問題かもしれない", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "ふーむ。とはいえ、一緒にいる時間を更新しても、それほどのインパクトはもうないぞ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "その気になれば、休みの日限定だが本気で丸一日も可能だしなあ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "だ、だったら更なる接近を試すべきかもしれません、うんっ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "具体的には?", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "え?あ、あの……えーっと、その……ユ、ユウキの膝の上、とか……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "俺の質問に一生懸命に考えたスキャナは、申し訳なさそうに俺を上目遣いで見上げた。どうやら却下されるものと思ったらしい。\nだが甘い。今の俺はスキャナをとことん甘やかすと決めている!そもそも、そんな嬉し恥ずかし密着イベント、却下するはずがなかろうに。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "よし、それいってみよう", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "ええ!?い、いいの?", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "むしろ、それをダメだと思う理由が分からん", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "苦笑する俺に、そうかなあ、とやっぱり苦笑するスキャナ。とはいえ、それはスキャナにとっても願ったり叶ったり。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "そ、それでは、お言葉に甘えまして……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "スキャナは、俺の膝の上に横になって座ると、ちょっと照れくさそうにピッタリと身体を寄せた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えへへ……ユウキとぴったり……うん、ユウキの身体、あったかいね", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "それはスキャナも一緒だろ。しかもメチャクチャ柔らかくて触り心地がいい。さわさわ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "ん……あ、あんっ。も、もう、ユウキの手、優しいから……気持ち良くなっちゃうよ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "俺はなってくれて構わないんだけどな。求めてくるスキャナ可愛すぎるし、どこ触っても気持ちいいし、声がまた興奮するし", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "あ、あはは……その……い、今はダメっ\nユウキとのえっちも、気持ちよくって素敵だけど、今はこうして甘やかしてもらうんだって決めたんだもん", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "ああ、いいよ。思い切り甘やかしてあげよう。えっちは後でいくらでも出来るからな\nそれはもう、記憶が飛ぶほどの快感を……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "お、お手柔らかにお願いします……ユウキのその……おっきくってかたくって、私、自分、わからなくなっちゃうから……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "うーむ、それは難しいかもしれないなあ。スキャナこそ、締め付けるわ、吸い付くわ、柔らかいわ、あったかいわ、とろけそうだわで……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "わーっ、わーっ、そ、そこまで、そこまででお願いーっ。き、聞いてて私の方が恥ずかしくなっちゃうっ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "それは残念。でもまあ、スキャナが俺にとって最高というのは間違いない\nとりあえず今日はこうやって、甘える子犬とイチャイチャ楽しみますかね", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "うんっ。甘えちゃいま~す。くぅ~ん♪", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "ああもうこの子犬、可愛すぎるだろう。やっぱ押し倒しちゃうか", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "も、もうっ。今はダメだよぉ……よ、夜とかならその……いいかも……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "うん、深夜は深夜でまた楽しませてもらおう。ほーれ、しっかり抱きつけ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "は~い。落っこちないよう、しっかり抱きしめてくださいねー♪\nうふふん。こういうのが、素敵な思い出になって、ユウキに残ってくれたら嬉しいな", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "ほほう、ならこれから更に期待だな。もちろんスキャナの事だから、もっともっといっぱいくれるんだろ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "それはもちろんなんだけど、うーん……むしろ私が、たくさん貰っちゃうことになりそうだよぉ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "それはそれで有りだろ。こうしてるだけで、俺も充分楽しいしな", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "うん……そう言ってくれると嬉しい", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "ニッコリと笑ったままで、俺の胸にその頬をすり寄せるスキャナ。その甘えん坊な姿に、俺の口元の笑みは、まったく戻ってくれそうになかった。\n結局、今日は身体を重ねるようなことはなく、最後までこうしてスキャナの甘えっぷりを楽しませてもらい続けた……。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["悠樹", "スキャナ"], "product_name": "10_Runabout", "file_name": "1330_converted.jsonl"} {"conversations": [{"utterance": "見て、ユウキ……ど、どうかな……えっちで、興奮してくれるかな……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "そのスカートを大きく捲り上げ、隠すべき場所を晒すスキャナ。恥じらうような視線で俺をまっすぐに見上げながら訪ねてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "スキャナのこんな格好見て、しないわけないだろ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "強く抱きしめればそれだけで折れてしまいそうな、勇者とは到底思えない華奢な身体。その下半身には、ピンク色の可愛らしい下着しか残されていない。\nその薄い布地の下には、スキャナの女の子としての恥ずかしい場所がある。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "私ね、これからユウキの前で、私一人でえっちなことするから……\n私の恥ずかしいところを、私からユウキに見せるから……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "覚悟を決めたように、多分に羞恥を含んだ声でそう言うスキャナ。その姿に、さすがに無理を感じる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……スキャナ、最後だからって無理しないでいいんだぞ。そういうの、お前得意じゃないだろ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "だが、そう言った俺に、スキャナは頭を振った。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ううん。違うの……見せたいの。ユウキの前で私が、ユウキのせいでこんなこともできるようになっちゃった、ユウキに変えられちゃった私を見せたいのっ\nあのね……これが、私があげられる思い出……ユウキが私にしちゃったことを、覚えているだけでいいから、もっていってほしいの……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "あくまでも自分の意思で、自分が望んだことだと、そう言い切るスキャナ。そんなスキャナの想いを、俺が否定するはずもない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "……分かった。存分に楽しませてもらうから、思いっきり見せてくれ。スキャナの恥ずかしいところ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "う、うん。頑張るねっ。たくさん興奮してくれると、嬉しいな……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "頷く俺に、スキャナは頬を染めたまま小さく微笑むと、その手をそっと下半身へと伸ばしていった……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わ、私、ね……この手、ユウキのだって思って、そ、それでしちゃうから、ね……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "そしてゆっくりと、感覚を確かめるようにそっと股間を指先で撫で始める。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん……あ……あ、ああっ……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "下着ごと、ワレメの中に指を埋め、前後に動かしていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぁ……は、ぁ……んうっ……だ、だめ……は、はいって、きちゃうっ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "奥の入り口を責めているのか、時折その身体をぴくんぴくん、と震わせながら、熱い吐息をこぼすスキャナ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ひゃぁ……あ、ひ、あ……んきゅうっ!そ、そこは、だ、だめ……い、一番感じて……あ、や、んああぁっ!", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "その声が次第に大きく、甘く変わり、その興奮ぶりを示してくれる。\n見て、聞いているだけで、俺の下半身へと血流が集まっていくのがよく分かった。\nもっと強く、激しく、いやらしい行為を見せてほしい。俺はそんな視線でスキャナの行為を、その股間の部分を見つめ続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んく……あ、あふ……やぁ……え、えっちな水が……た、垂れてきちゃう……\nあ、あ、あ……ぬるぬるってして……んんっ……ゆ、指が、ずぼずぼってきて……あ、ユウキ、や、あ、そこはっ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "下着越しにも、その蜜が垂れてきているんだろう。まだたどたどしく、けれど懸命に蠢く指先から、透明な液体が伝ってくるのが見える。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、んんっ……あ、はぁんっ……\nだ、だめ……ぱんつ、穿けなくなっちゃう、から……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "ぴちゃ、くちゅ、と小さな音が、わずかに聞えてきた。恐らくは、相当に濡れてしまっているんだろう。\nそんなスキャナの反応に、俺はスキャナの下着を両手で掴む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "スキャナ……脱がす、ぞ?", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "え?あ……ひ、ひゃい……お、おねがい、します……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "言われたことの意味を分かっているのか、いないのか、感じながら頷くスキャナに、その下着を一気にズリ下ろした。\n透明な細い糸で繋がっていた下着を足首まで下ろしてしまえば、夜気の中、さらけ出された秘部を直にいじるスキャナの姿。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あぁ……み、見せちゃってる、よぉ……わ、わたしの、一番えっちなとこ……わたし、じ、自分で見せて……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "ぴちゃぴちゃと水音を強く立てながら、秘裂の中を懸命にいじり続けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あうぅ……ご、ごめんね……こ、こんなにえっちになっちゃって……で、でもね、み、見てほしいの……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "奥の秘洞の中へと指を入れ、かき回し、そのまま包皮に包まれた突起を指先でこねるように弄ると、皮を剥き上げ強くつまむ。\nその度にスキャナは身体を震わせて、空を仰ぐようにして甘く鳴く。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "わたしの、全部……お、お願い……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "もちろんだ。こんな綺麗なスキャナを見せてもらって、無視するわけないだろ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "さっきから、俺のズボンの中は、もうパンパンだ。染み出したガマン汁で、きっとトランクスも酷いことになってるだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もっとだ、どんどんエロくなってくれ。俺、今すげえ興奮してるから……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "それでも、俺は手を出さずに見続ける。だんだんと乱れていくスキャナの姿を見ていたい。俺のせいでこうなったというスキャナを最後まで見たい。\nだから、もっともっと乱れてほしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "は、はい……もっと、見て……\nん、あ、ふああぁっ……や、あ、お、お豆みたいなとこ、が、お、おっきくなって……や、あ、ここ摘まむと……変に、なっちゃうっ!", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "俺の期待に応えるように、スキャナの指の動きが更に激しくなる。\nワレメの中を激しく動き、秘洞の中を何度もズボズボと出し入れを繰り返し、充血しぷっくり膨らんだクリトリスを執拗に責め立てる。\n大量の蜜を地面にポタポタと垂らしながら、スキャナはただ喘ぐ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぁ、あ、んあぁ……!んくっ、ふ、ふわ、ってき、きて……あ、はぁんっ!す、すごいの、き、きて……あ、ユ、ユウキ!だめ、それ、だめぇっ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "その膝はガクガクと震え、開かれた秘裂の奥に見える入り口はパクパクとひくついて。もう、いつ達してもおかしくない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "凄いな……ひくひく蠢いて……スキャナ、もうイきそうか?", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "う、うんっ……うん!イ、イっちゃう……わたし、も、もう……あ、き、きちゃう……きて、ます……っ\nも、もう……イ、イっていい?ユウキ、わ、わたし、もう!", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "飛んでしまいそうになる自分を、必死に耐えるスキャナ。その顔も声も震える身体も、全部が淫靡で艶めかしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ、いいよ。スキャナの思いっきりイクとこ、俺も見たい", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "このまま、全力で達してしまうその姿を、俺に見せてほしい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ……は、ふぁい……イ、イキ、ます……イクから、み、見ててっ!わ、わたしもうっ!んん!キ、キタ!クるぅっ!!", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "とどめを刺すかのように、スキャナの指が動く。自らの奥へとその指を埋め、そして恐らくは、その最も感じる場所を、指先で責めた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んああああぁぁあぁぁぁぁぁぁぁっ!!", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "びくんっ、と大きく身体を跳ねさせながら、スキャナが全開で達する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……これ、す、凄いです……ぜ、全部真っ白で……ふあぁ……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "その本気の蜜と共に、黄金色の温水が、その股間からぷしゃあ、と噴き出していた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "はは……スキャナ、凄いな。これもガマンできなくなっちゃうくらい、イっちゃったんだ……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "これ?これって……なんです、か……ふあぁ……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "あまりに感じて、今の自分の状況すら理解できていないんだろう。スキャナは身体に残る快感の余韻に浸り、地面へとこぼれる自らの聖水に気がついていない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……な、なんだか、何か、出てて……気持ちいい……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "にしても……女の子のって初めてみたんだが……やっぱエロいな……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "ワレメの中からチョロチョロと流れ続けるその光景。男のものとはまるで違った綺麗さといやらしさとを感じてしまう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふぇ?あの……えっと……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "それをジッと見つめる俺に、どうやらスキャナはようやく気がついたらしい。自らの股間の方へと、不安げに視線を下ろした。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "えっと、スキャナさん?", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "うううううううう~……っ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "ようやくその黄金シャワーは収まったものの、現実に気がついたスキャナは真っ赤になってくじけまくっていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ま、まさかこんな粗相しちゃってるなんて……ううううう~……\nい、今の無し……今のは、覚えてなくていいからっ……ほんとに違うからっ……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "とにかく恥じらうスキャナがむしろ可愛くて、さっきのシーンもつい思い返して興奮してしまう。\n正直、汚い、とかじゃなくて綺麗だと思ったしな。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺としては、スキャナの恥ずかしいシーンはみんなご褒美なんだがなあ……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "わ、私にとっては、死ぬほど恥ずかしい光景だったんですっ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "まあ、普通は確かに見られたくない光景だろう。小とはいえ、ああいうシーンは。\nとはいえ、それでも俺は興奮しまくってしまいまして……。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "でもまあ、おかげさまで、俺の下半身は今こんな状態なわけで……\nどうにかしてくれると嬉しいんだけどな?", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "…………女の子のおしっこシーンでこんなになっちゃうとか……もう、ユウキのへんたい……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "すいません。こればかりは何も言い返せません。でもあえて言うのなら、スキャナが可愛すぎるせいだと、俺は思う。うん。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "この体勢で、大丈夫か?", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "う、うん……むしろその……嬉しい", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "俺はスキャナとぴったり一つになるべく、その小さい身体をしっかりと抱き上げる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ユウキとこんなにピッタリ抱き合ってだなんて……私、すっごくドキドキしてる……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "そうだな。俺も、スキャナの柔らかい胸とか、お尻の感触とかでメチャクチャ興奮してる……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "びっくりするくらい軽い身体に、小ぶりながらもムッチリとしたお尻の感触。この密着感といい、本当にたまらない体勢だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もう、やっぱりユウキ、へんたい……でも、嬉しい", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "俺もスキャナも、早く一つになりたくて互いに焦れている。俺の肉棒ががちがちに張り詰め、スキャナの秘裂はもうびしょ濡れ状態だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お願い……入れて……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "ああ、行くぞ", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "甘いスキャナの願いにしっかりと頷いて、俺はゆっくりとその中へ俺を埋めていく。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ふあぁっ……ユ、ユウキの、い、いつもよりおっきいっ……!", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "言っただろ、興奮してるって……スキャナこそ……中の方、いつもより熱くて……キッツキツで……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "既に一度達しているスキャナの中は、熱い蜜でいっぱいだった。痛いくらいに滾った俺を、柔らかく受け止めてくれる。\nそれでも、キツさは何も変わらない。俺をしっかりと包み込み、ぎゅうぎゅうと締め付けてくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、ん、ふぁぁっ……やぁ、お尻、揉んじゃ、だめっ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "ゆっくりとスキャナの中を動きながら、落ちないようにしっかりお尻を掴む。それが、さっき達したばかりのスキャナを更に感じさせていた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "この体勢だからな、仕方ないだろ……俺は凄い幸せなんだが", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "ふぁ、あ、ああ……す、凄い、の……お、奥の方、ずんずん、って……んあ、ああっ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "奥へと突き入れる度、ぐちゅぐちゅと溢れてくる熱い蜜。下がってきた奥の壁、そのコリコリとした部分に重点的に突き入れる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "お、お腹の方に、響いて……んあぁっ……だ、だめ、力、入んなくなって……お、落ちちゃう、よぉ……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "スキャナは必死に俺にしがみつきながら、身体の奥から響く快感に耐えているようだった。\n俺も、激しく突き入れれば突き入れるほど、その柔らかなヒダヒダにしごかれ、脳天へと快感の電流が流れ込む。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "んはぁ……あ、ああんっ……は、は、ああっ……だ、だめ、ぐりぐり、って、き、気持ちよすぎて……はうんっ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "それでも、この気持ち良さを止めることなんてできない。俺はしっかりとスキャナの身体を支えながら、その膣内を蹂躙する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "大丈夫だ。俺の方でしっかり支えてるから、俺に抱きついてろ。そのまま、俺に体重預ける感じで……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "う、うんっ……うんっ!し、しっかり抱いててっ。わたし、ユウキのことだけ、か、考えてるからっ……ああんっ!か、感じてる、からっ!", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "更に強くスキャナの身体が俺へと密着する。熱い蜜が肉棒を満遍なく濡らし、潤滑油として俺とスキャナの動きをよりなめらかにする。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ……スキャナの中、もうとろけそうになってて……凄い気持ちいいよ……。濡れたヒダが絡みついて……は、離してくれない……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "ぐちゅぐちゅとしごかれる肉棒からは、ただ気持ちいい、という信号が駆け上ってくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "もう、脳天の方に、ガンガン気持ちいいのが、きてる……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "はぁっ……はぁっ……わ、わたし、も……んくぅっ……ユウキの、お、おっきぃのが、お腹の中で、ごしごしってきて……は、はあぁんっ!\nお、お腹の中が、ひくひくって、ふ、震えて……あ、あ、ああっ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "奥の入り口をぐりぐりと責め立てながら、途中にあるざらついた箇所をわざとカリの部分でひっかく。その度にスキャナの中から、熱い蜜が噴き出してくる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "スキャナの蜜が、ポタポタ、垂れててもったいない、な……", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "恐らくは、すっかり本気になってしまっているだろう、とろりとした蜜。それが俺達の結合部を通じて垂れていく。\nスキャナの甘酸っぱいその蜜を存分に味わいたいとも思うけれど、今はそんなことを考えていられる状況でもない。\n正直、さっきから股間に集まってしまっている欲望をどこまで耐えられるか。こちらの方が重要だ。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "う、うん……あ、あとで、いくらでも舐めて、いいから……んあぁっ!わ、わたし、もう、気持ち良くって……も、もっと気持ちよく、して……っ\nあぁ……あぁ……いいよぉ……お、おへそのあたりから、気持ちいいのがひ、響いて……んぁぁんっ!!", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "熱いスキャナの体内を、ズボズボと出し入れし、その快感をただ味わう。キツイのに柔らかい、不思議な場所。個々に責めてくるヒダの感触が尋常じゃない。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "や、あ、だめっ!ま、まだはやいのっ!も、もっと、ユウキで、き、気持ち良く、なりたひの……っ", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "あ、ああ、俺も、だ!こんな気持ちいいの、ま、まだ終わりたく、ない!", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "もう、限界だ。それでももっとこれを味わいたい。恐らくは最後になるだろうこの身体を、もう限界の更に限界まで貪りたい。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、くぅぅっ……い、いいのっ!お、おくまで、気持ちいいの、届いて……あ、んくぅっ!!ひ、あ、ああっ……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "コツンコツンと奥の壁を突き入れる度、スキャナは背筋を逸らして甘く喘ぐ。ヒクヒクと蠢く秘肉は、外から見ればどれだけいやらしいだろう。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ん、い、ふぁ、ああ……はぁっ……あ……も、もう私の、お腹……ぜ、ぜったい。ユウキの形に、な、なっちゃって……る!\nほ、他のなにも、は、はいんない、よぉっ……は、ああ、う、くうんっ!", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "隙間なく俺に張り付き締め付けるスキャナは、間違い無く俺専用だ。だからこそ、こんなにも互いに気持ちいい。\nポタポタ垂れていく蜜の熱さを下半身で感じながら、俺は最後とばかりに激しく突き入れる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "当然、だろ。スキャナは、俺だけのもの、なんだから……ん、くっ……あ、う……これからだって……ずっと……はぁ……っ\nあ、く……も、もう……出るっ。出すぞ、スキャナ……!", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "もう限界だ。いや、限界の限界だ。もはや暴発寸前になった欲望が、今にも破裂してしまいそうに、俺の中で膨れている。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ、はぁ……ん、んんっ……い、いいよっ!いくらでも、あ、私に、ちょうだい!\nふぁ、あ、はあぁ……んっ!も、もう、だめっ!わたし、も!", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "ヒクヒク、と痙攣するかのように蠢いた秘洞が、一気に収縮する。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "スキャ、ナ!!", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "ん、あぁ……ユ、ユウキッ……あっ、ああああああああ!", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "その瞬間、スキャナは絶頂に声を上げ、俺もまたこの身体の中へと爆発させる。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "あ……はぁ……たくさん……入って来てる、よぉ……\nふぁぁ……あっつくて、きもちいいの……たくさん……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "いつも通り、何度も痙攣を繰り返し、スキャナの中へと次々に放たれる俺の欲望。その気持ち良さに、俺は更に奥へと注ぎ込みたいと、腰をぴったりと押しつける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ああ……も、もう出ないっていうまで……注ぐから、な", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "うん……ユウキの、びゅくんびゅくん、って、う、動いて……あ、ん……えへへ……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "その最奥へと注がれる液体を、スキャナは全身を震わせながら、いつも通り、気持ち良さげに飲み込み続けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "ユウキ……たっくさん気持ち良くしてくれて……ありがとう……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "俺の射精も収まり、それでも俺達は、一つになったまま抱き合い続けた。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "すっごくね、嬉しかった……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "その小柄な身体との逢瀬を最後の最後まで感じておこうと、当然のように抱き合い続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "俺もだ……ありえない粗相も見られたしな", "speaker": "悠樹"}, {"utterance": "もう……いいよ。それだって、私の思い出だもんね……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "そう言って笑うスキャナの瞳には、確かに涙が浮かび……だけどしっかり笑い続ける。", "speaker": "地の文"}, {"utterance": "うん……最後に、こうしてだっこしてもらいながらだったのが、すっごく嬉しい……", "speaker": "スキャナ"}, {"utterance": "俺達に、もう暗い空気は必要ない。そんなものはとっくの昔に捨て去った。\nだから、俺もスキャナも、最後の思い出は笑顔のままで。\n俺達は互いの体温をしっかりと感じながら、ただ笑い続けていた。", "speaker": "地の文"}], "speakers": ["悠樹", "スキャナ"], "product_name": "10_Runabout", "file_name": "1335h_converted.jsonl"}